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1993/10/28 第128回国会 参議院 参議院会議録情報 第128回国会 農林水産委員会 第3号
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1993/10/28 第128回国会 参議院

参議院会議録情報 第128回国会 農林水産委員会 第3号

#1
第128回国会 農林水産委員会 第3号
平成五年十月二十八日(木曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月二十五日
    辞任        補欠選任
     中尾 則幸君    菅野 久光君
 十月二十六日
    辞任        補欠選任
     菅野 久光君    中尾 則幸君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長        石井 一二君
    理 事
               青木 幹雄君
               浦田  勝君
               稲村 稔夫君
               吉田 達男君
               林  紀子君
    委 員
               大塚清次郎君
               北  修二君
               佐藤 静雄君
               吉川 芳男君
               上野 雄文君
               谷本  巍君
               中尾 則幸君
               野別 隆俊君
               風間  昶君
               刈田 貞子君
               星川 保松君
               椎名 素夫君
               新間 正次君
  国務大臣
      内閣総理大臣   細川 護煕君
      農林水産大臣   畑 英次郎君
  政府委員
      内閣法制局第一  津野  修君
      部長
      経済企画庁調整  小林  惇君
      局長
      外務省アジア局  池田  維君
      長
      農林水産政務次  村沢  牧君
      官
      農林水産大臣官  上野 博史君
      房長
      農林水産大臣官  福島啓史郎君
      房審議官
      農林水産省経済  眞鍋 武紀君
      局長
      農林水産省構造  入澤  肇君
      改善局長
      農林水産省農蚕  高橋 政行君
      園芸局長
      食糧庁長官    鶴岡 俊彦君
      林野庁長官    塚本 隆久君
   事務局側
      常任委員会専門  秋本 達徳君
      員
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○農林水産政策に関する調査
 (米問題について)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(石井一二君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 農林水産政策に関する調査のうち、米問題を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○北修二君 ただいま大変重大な課題になっておるウルグアイ・ラウンドに対して、総理はどう考えておるか、その考え方を明らかにしてほしい。これが第一点。それから第二点は、食糧の安全保障に対しての考え方、この点。いま一つは、要望でございますが、韓国に対する漁業問題、まさに重大な時期に至っておるわけでございます。この要望と、三点だけ申し上げたいと思います。私に与えられた時間は十七分でございますので、十二分間ぐらいを私が申し上げて、あとの残り五分間で御答弁をちょうだいをいたしたい、かように存ずる次第であります。
 さて、ウルグアイ・ラウンドにつきましては、数回のラウンドを通じて、一九八六年ウルグアイにおいてこのラウンドの決定をいたしたわけでございます。それらの経過を今日まで見ておりますと、ウルグアイ・ラウンドの趣旨は一体、一番大きな目的は何であったのか。これは言うまでもなく、輸出奨励金にどう対応するかということが大きな課題であった。
 御案内のように、アメリカが中心でございますが、輸出奨励金、例えば、これは例えでございますからわかりやすく言うために申し上げるわけですが、麦一俵が一万円する。ところが、豪州、これは麦は五千円である。それに対してアメリカは六千円の補助金を出してそして国際的に売る、片一方はお金がないから五千円そのままだと。穀物市場はアメリカに支配をされる。これに対してECも同じような対応をしておる。貿易の公正な取引ができるようにやるのがウルグアイ・ラウンドの一番大きな目的ではなかったろうか、かように私は経過を考えておるわけでございます。
 その他、米だけでなく、例えば各品目あります。主なものを言いますと、乳製品しかり、あるいはでん粉、あるいは雑豆、その他いろいろございますが、これらを今いろいろ論議をされておるわけでございます。
 しかし、例外なき関税化、こういう点については輸入国と輸出国、これはおのおの利害が反するわけでございます。その中に日本が例外なき関税化ということでウルグアイ・ラウンドで論議をされておる。しかし、貿易の補助金、いわゆる輸出奨励金が主体であるわけであります。例外なき関税化、こういうものについてはいろいろまだまだ、先に輸出奨励金の問題を解決して、そしてこちらに話があるというならまだ理解がいくわけですが、何らその解決がついてない。ECとの問題、フランスはこれに国を挙げて反対をしておる。そういう諸般の情勢であるわけでございます。
 もし例外なき関税化というようなことをするならば、日本は、御承知のように、米を中心にした日本の農業は大変な、もう破壊されてしまうというのが現状でないでしょうか。御承知のように、このラウンドについては日本も随分協力をしてきたではありませんか。百三項目あったんですね。それが七十三にしましたね。さらに二十三にした。現在残っているのは十二でないですか。アメリカだってそういう制度を持っておられる。日本にだけ全部裸になれと言ったって、それはなるものではない。各国の経済情勢あるいは環境その他が全部違うわけであります。完全に輸出国主体でウルグアイ・ラウンドが進行しておるというのが実態で、何ら輸入国の立場を考えてないというのが今の現況ではないでしょうか。
 そういう点からして、総理はたびたびウルグアイ・ラウンドに対しては絶対に日本は従来の態度でいくんだと、こうおっしゃっておるが、我々新聞報道やその他で見ると、何かちょっと危ないなと。そんなことは断じて許せない、ウルグアイ・ラウンドに対しては、日本はこれを了解できな
い、こういうことをはっきり言ってもらいたい。総理のお考え方はどうなのか、その点明確なお答えをちょうだいいたしたい、かように存ずる次第であります。
 次に、食糧の安全保障の問題。
 御承知のようにことしは大凶作。七年に一回ぐらいは不作があるわけでございます。そして六、七十年に一回はこういうような災害があると言われておるわけでございます。食料というのは、国民の命でございます。何としてもこれは絶対に確保していかなければならぬ、かように考えるわけでございます。
 御承知のように、世界全体の穀類というのは、十八億五千万トンぐらいが地球上で生産される食料であります。そういう歴史の中でこれは単収の増によって三倍になったんですね。じゃ将来十八億五千万トンを上回る穀物の生産ができ得るかどうかというと、これは減ってもふえはしないだろう、こういうように言われておる。
 さて、御承知のように世界の中では一年に一億ずつ人口がふえる。あと十五、六年しますと世界の人口は七十億になるわけであります。今生産されておる十八億五千万トンは七十億の人口にしか対応ができないであろう、均等に配分いたしましても。しかし二〇二〇年ぐらいになると百億になるだろうと。食料が、まさに食べるものがない。そういう意味からいたしましても、何としても国内で自給をするということは、国策として大変大事な、私は食料の自給ということは、国民の命を守るという上で重要な課題ではないだろうか、かように考えるわけでございます。
 そういう意味で、食糧安保という点について、あるいは国内自給について、総理の考え方、見解を明らかにお聞かせを願いたい。
 いま一つは、韓国の問題でございます。
 先日も、おとついでございますか、二百海里確立全国漁民大会がございました。昨日は漁港大会がありました。農水大臣が漁港大会で非常に心強いすばらしい意見を吐かれた。日本はもう二百海里を実現しなければ相ならぬ、私はそれに全力を注ぐと、かように演説をされておったわけでございます。本当に敬意を表する。ぜひ実現をしてもらいたい、かように存ずるわけでございます。
 さて、韓国との問題については、これは要望でございます。
 総理、近く訪韓をされると聞いております。日本と韓国の漁業問題というのは、歴史もございますが、まさに大変な状態に相なっておる。日本海というのは、日本と韓国が子々孫々に至るまで資源を大事にして、両国民が魚を育てながら安定した漁業をするということが大事でないでしょうか。
 しかし、現行は違うわけであります。まず、韓国の何というか、言葉であらわすことができない乱獲というか大変な状態であります。日本の漁民は御承知のように規制を守っておりますが、それを全部崩壊し、また日本の網をあちらこちらで破って歩くというか、そういうような被害を年に何億、もう一億を上回る被害であります。
 私は北海道でございますが、例えば北海道にオッタートロールラインというのがあるわけです、そこには底びきは入ってはならぬと。これも実は侵しておるわけでございますが、しかし両国の長い努力によってオッタートロールからは出ようと。
 しかし、日本の船は百七トン、今も韓国の千トンクラスが七隻あるいは五百トンクラスが七隻入ってきています。その他まだたくさんいますよ。その他いますが、韓国に対して、日本は百トンなんだから千トンクラスは全部引いてくれぬか、こういう話をしておる。五百トンは一応当面は認めましょう、かような話もしておるわけであります。しかし、全然聞く耳を持っていないのです。あるいは北海道だけでなく日本全体で大変な隠ぺいというか名前を隠して、そして違反に違反を重ねておるというのが現況ではないでしょうか。
 これはまだまだ申し上げれば山ほどあるんです。もう一触即発というか大変な状態なんですよ。これを解決していただくのには、ぜひ総理、金泳三大統領と話してもらいたい。韓国は、私も担当してずっと行っているんですよ。行っていましたが、たまたま大統領府の責任者と話をすると、小さなことですが簡単に解決する。役所やその他国会、それらに話をしても全然解決がつかぬ。
 私は、韓国はこれらの問題を解決するにはやっぱり大統領だなと。たまたま総理が今韓国へおいでになりますので、日本と韓国の漁業を安定した、そして両国民が安心して漁業ができるように、ぜひ御努力をちょうだいいたしたい。これは要望でございます。
 前の二つについて明らかな御答弁をちょうだいいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。
#4
○国務大臣(細川護煕君) 三点につきまして、一点は御要望でございましたが、お尋ねがございました。
 農業というのは、他の経済活動に比べまして人間が生きていくための食べるものをとにかく確保していくという基本的な役割を担っているわけでございますし、またそのほかにも、改めて申し上げるまでもなく、環境の保全でありますとかあるいはまた国土の保全でありますとか、そうした大とな役割を担っております。そういう農業の持つ外部的な効果と申しますか非貿易的な関心事項というものにも適切に考慮がなされるようにということを、従来からウルグアイ・ラウンドの交渉などにおきましても我が国としては主張をしてきているところでございますし、今後ともそうした点につきまして我が国の立場というものを、これは多くの国に共通していることであろうと思いますが、我が風としては特に米という民族の苗代とでも言うべき基本的な大きな関心事項を持っておりますから、そうしたものについて我が国の主張というものをさらに強く主張してまいりたい、このように考えているところでございます。農産物全般につきまして、これはもう各国ともそれぞれに困難な問題を抱えているということは今も申し上げましたとおりでございますが、これからの大詰めを迎えていく交渉の中で、我が国としては、国会決議もございますし、自給をしていくという基本的な方針もございますし、そうした基本方針のもとでぎりぎりの交渉をやっていきたい、我が国の主張というものをしっかりと訴えてまいりたい、そのように思っております。
 それから、二点目は食糧の安全保障の問題についてでございますが、日本国民の食生活を支えている海外の農地というものがおよそ一千二百万ヘクタールと言われておりますし、国内の農地がそれに対して五百二十万ヘクタールと申しますから、およそ半分ぐらいということになるわけでございましょうが、そういう観点から考えましても、国土条件の制約といったようなことを考えますと相当程度輸入に依存せざるを得ないという厳しい制約があるわけでございます。
 一方でまた、食料の世界的な需給の見通しというものも極めて不透明な状況にあることはお話があったとおりでございますが、これから食料の安定供給というものを確保してまいりますためには、可能な限り国土のさまざまな資源、人的な資源もございましょうし、あるいはまた労働力といったようなものもございましょうが、その国土の資源というものを有効に活用していくということが何よりも肝要でございましょうし、そのために新政策、新農政というものを着実に推進していくということが何よりも大事なことではないかというふうに考えているところでございます。
 それから、韓国漁船による操業の問題につきましてお話がございましたが、私も九州の出身でございまして、九州におきましてもしばしば韓国漁船による不法操業の問題が問題として取り上げられて、私も再三水産庁などに要望に出てきたところでございまして、問題の所在は十分に認識をしているところでございます。
 日韓漁業協定におきまして、あるいはまたその
後、さまざまな自主規制によって漁業秩序の形成に努めていこうということで話し合いがなされているわけでございますが、先ほどお話がございましたように、禁止されている地域における底びきの漁業などによりましてさまざまな深刻な問題が出ているところでございまして、この点につきましては毎年一回水産庁長官レベルの会合あるいはまた実務者レベルの会合によりましてその対応が協議をされているところでございます。
 御承知のことかと思いますが、ことしも八月にその協議が行われたと聞いております。近いうちに大統領にもお目にかかることになっておりますが、今御指摘がございましたような点も含めて考えてまいりたい、そのように思っております。
#5
○浦田勝君 私は総理と同じ熊本でありまして、まずもって、我が熊本県から総理大臣が清浦奎吾先生以来初めて誕生したわけでありまして、心から喜んでおるわけであります。自民党におられたならまだ喜んでおったわけでありますけれども、反面その点が多少私にとっては悲しみの頭痛の種でもあるわけであります。
 それから、細川総理は日本で今一番何と申しますか信頼が高いということで、調査等におきましても七五%なんという破天荒な人気を持っておられるわけであります。
 私は、そういう細川総理に対しまして、熊本の人間として質問をするということは、県民の人からおまえはつまらぬことを言って細川を傷つけるようなことはするな、殿にもしものことがあったらどうなるかと。非常に県内でも細川総理に関しますことは、今は政治家として言うことをはばかられるようになってしまいました。しかし、私は熊本県の農民から、おまえは国会へ行って農政をひとつしっかりやってくれということで国会に送っていただきました。政治家としては当然ただすべきものはたださなきゃいけない、黙り込んでおって質問はよその人にお願いというわけにはまいりませんものですから、時間を十七分分けてもらって今ここに質問をしておるところであります。
 ところで、さきに青木委員の方から、ロシアのいわゆる核廃棄物の海洋投棄につきまして、厳重にこの問題については抗議をしろということの意見が述べられたわけであります。これに対しましては、畑農林大臣を初め外務省当局も今後この問題については十分取り組んでやっていきます、こういうことであったわけでありますが、ロシアの原子力大臣であるミハイロフ氏が、これは低レベルの放射能であって自然放射能以下なんだ、これは日本のマスコミが騒ぎ立てて政治的なものにしてしまったと、こういうふうな発言であるそうでありまして、重ねてロンドン条約の締結に臨んでは他国が海洋投棄をしなければ、厳重に遵守するなら我が方はしない、こういうことを言っておるわけであります。これではちょっと過去の経緯からいたしまして、ロシアのこの外交というものに対してはどうしても不信感を抱かざるを得ないわけであります。そこで、この大国エゴに対して総理としてこの問題についてどういうふうにお考えになるのか、どう対処しておいでになるのか。
 それからもう一つは、この海洋投棄に当たりましては、まさに外務省の情報音痴と申しますか、しかもまだこの情報に当たってはグリーンピースから与えていただいたというようなことではどうにもならないわけであります。このあたりも踏まえまして、総理の御決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。
#6
○国務大臣(細川護煕君) このたびのロシアの海洋投棄の件につきましては、近隣諸国への配慮を欠いたものでありまして、まことに遺憾なことだと思いますし、その後政府もハイレベルの協議等々におきましても、在外公館等々を通じましたりさまざまな形でロシア政府に対しまして強く抗議をしてきたところでございます。今後とも直接にまたそのようなことを申し入れるということもございましょうし、また多国間におきましてもそのような趣旨のことを重ねて申し入れをしてまいりたいと思っております。
 具体的には、近いうちに開かれますロンドン条約の会議におきましてもそのことが当然議題になってまいりますし、またその機会に合わせて我が国から開催を呼びかけております関係国会議というのがございますが、G7の国々とノルウェーと韓国とが入った会合でございますが、その我が国が呼びかけております関係国会合におきましてもそのことを議題として取り上げて、重ねて強くロシア政府に対しまして我が方の考え方というものを訴えてまいりたい、今後かかることが繰り返されないように要望をしてまいりたいというふうに思っております。
 それからグリーンピースの件に関して、情報がグリーンピースに入ってなぜ日本の政府当局に入らないか、こういうお話でございましたが、IAEA、国際原子力機関に対しまして去る五日の日にロシア政府の方から通告はあったわけでございますが、IAEAはその通告を受けまして各国に連絡をする義務というものがございません。IMO、国際海事機構というものがございますが、このIMOの方は関係国に対して通告をしなければならない義務があるというふうに聞いておりますが、ただこのIMOの方に対しましてはロシア政府の方からは何ら通告がなかったということでございまして、したがって我が政府としては何もこのことについて知らされなかったということになったわけでございます。
 しかし、今後できる限り……
#7
○浦田勝君 やるかやらぬかを総理、御丁寧な御答弁は結構でございます。時間がないから。
#8
○国務大臣(細川護煕君) はい、わかりました。
 今後、できる限り在外公館などを通じて、そのような情報を的確にとるようにしてまいりたいと思っております。
#9
○浦田勝君 お願いします。
 総理も御存じのとおり、旧軍が荒尾の軍需工場跡地に大量のカドミを捨てた、投棄したわけでありますが、これが災害によって流れ込んで、あの三井鉱山の海域が全部中州まで含めましてカドミ汚染になりました。ホタテガイからアカガイ、特にアカガイなんというのは非常にしんが強いわけですから、重金属があったということで魚介類が売れませんでした。そしてまた、米もカドミ汚染米ということでこれを加工用に回すというようなことで、何年と駆除にかかったわけであります。特に沿岸漁民の立場にいたしますと、先ほどおっしゃいましたように、日本は海外の漁場から全部締め出され、不法に我が国の領海内まで入って操業しておるというような実情でありまして、ただでさえ苦しい中に魚介類を通じてなお漁民が困らないように、ひとつぜひお願いをいたしたいと思います。
 ところで、時間がありませんが、さきに東亜日報が十四日に報道したわけであります。これはもう畑農水大臣にもお尋ねしたわけでありまして、重ねて言う必要はないと思います。しかし、余りにも具体的にこれが出て掲載をされましたが、今なおこれが現実のものとして六カ年先の緩やかな関税化でやっていくということでありますが、私はこういうことが今なお続いておるということはいかがなものか。最近の新聞をまた見ますと、乳製品等を二十品目、いわゆる大麦、小麦、それからでん粉、脱粉、それから落花生も皆、あるいはコンニャクイモに至るまで開放して米と引きかえにやると、こういうことが二回も出るわけであります。我々があずかり知らぬところでこの問題が出てくるとはいかがなものか。
 農水大臣がまた今度ジュネーブにおいでになる。これに対しまして、同僚議員の中でも一体農水大臣は何しに行くんだろうかと、そういう意見もあるわけでございまして、この前の畑農水大臣の御答弁を聞いておりますと、非常に音吐朗々自信を持って発言をされました。質問者よりか答弁者の方が威圧的な答弁でありまして、これは絶対やってくれる、さすがは九州男児だとは思いますけれども、残念ながら報道されてくるものは常にもうこれを受け入れるような環境づくりのいわゆる情報操作がなされておるということでありま
す。
 ただでさえ酪農家は、北先生が専門家でありますけれども、また熊本県におきましても最大の九州の酪農地域でありますが、酪農農家はことしの冷夏によって非常に需要が伸び悩んだ、そういうことから生産調整をやるというふうなこと等もやって、前年から一・五%も削減しながら酪農牛の処理をしておるところであります。これはもちろん国の方からも補助金をいただいてやっておるわけでありますが、今ただでさえ固定化負債を抱えておる生産農家の皆さん方が、この畜産の問題についても酪農家の皆さん方にとってはまさに死活問題だということで、これは細川さんに絶対あなたは聞いてくれと、これがなってもらったんじゃ困るんだということでございました。
 ですから、総理の御所見とそれからまた重ねて、時間がもったいないかとも思いますけれども、畑さんにもちょっと一言だけ答弁してください。お願いします。
#10
○国務大臣(畑英次郎君) この問題は事極めて国民的な大きな課題でございますから、従来お答えを申し上げておりますとおり、例外なき関税化、この問題につきましては我が方の基本的な反対の立場を引き続き最後の段階まで万遺憾なきを期す、さような意味合いでの取り組みを正念場を迎えた今日引き続きやらせていただきたい、かように考えておるような次第でございます。
 いずれにしましても、乳製品等々の分野を犠牲にしてというような基本的な姿勢を持つことはあり得ないわけでございまして、それぞれの品目につきまして国内的にもまた主張をしなければならない問題点を抱えておる中で例外なき関税化があってはならない、かような意味合いでの説得を引き続き続けてまいりたい、かように考えております。
#11
○浦田勝君 本当に時間がございません。残念ですが、細川総理は政治家を志されたときまずもって回られたのが農家でありました。畜産農家、稲作農家、みんな回って泊まり込んで、若いときの総理大臣が寝泊まりしながら農村の実態というのを肌身で感じてこられたわけであります。昔、八代藩主細川霊感公、重賢公ですが、御存じですか。御先祖様ですから覚えておられると思いますけれども、熊本三賢人の一人であり熊本五傑の中の一人でもあるわけであります。非常に倹約を旨としながら、民々の豊かさを願いながら厳しくやってこられた方であります。ですから、そういうものを受け継いでおる総理だから私は農村からまず入られて、農村が豊かになれば日本も豊かになる、農村がしっかりしていれば日本も大丈夫だと、そういう思いでおやりになったと思う。
 最近、災害等で現地をお回りになって、「農魂」という字をお書きになって激励されました。再生産に向けてしっかりやれと、そして万全の対策を講じておれがやっていくんだということであります。かてて加えて総理がおっしゃったことは、新農本主義ということをおっしゃっておられます。よくよくお使いになるが、この新農本主義とはどういうものか、お教え願いたいと思います。
#12
○国務大臣(細川護煕君) 農業というものは、先ほどもちょっと申し上げましたが、何と申しましても食料を確保するという意味で最も基本的な基盤になるものでございます。産業としても基盤になるものでございますし、また環境の観点からもあるいは地域経済の観点からも、あるいはまた国土の保全という観点からも最もいわば民族のベースになるもの、もっと広く言えば日本の文化そのものであるというふうに思っております。
 そうした観点で、私はみずから新田園主義者だというようなことを前から言ってきたこともございますが、本当に私はそのような思いというものを自分で持っているというふうに自負しているところでございまして、先ほど「農魂」というお言葉がございましたが、苗代の中でとっさに色紙を出されてそのように思わず書いたわけでございます。農業に携わっておられる方々の心情というものに敬意を表し、またその携わっておられる方々の士気をぜひこのような冷害の厳しい状況の中で鼓舞してさしあげなければいかぬ、そんな思いを持ちまして思わず「農魂」ということを書いたわけでございますが、とにかく農業というものが国の一番の基本である、そういう信念は今も昔も全く変わっておりません。今後ともそういう信念を持って日本の農業というものを確固としたものにしてまいりたい、そのように思っております。
#13
○委員長(石井一二君) 浦田勝君、時間を考えて御発言願います。
#14
○浦田勝君 総理、重ねてお尋ねしますが、今度のウルグアイ・ラウンドの問題については、米だけは関税化しないという基本方針は変わりませんか。
#15
○国務大臣(細川護煕君) 米につきましてもまたその他の農産物につきましても、従来の基本方針のもとに我が国としてはその主張をあくまでも貫いていく、そういうふうにひとつ御理解をいただきたいと思います。
#16
○浦田勝君 どうもありがとうございました、御決意のほどをいただきまして。
 ただ、もう一つ気にかかるのは、私は今革命家のようなものなんだと、要するに山積する問題、自分はこれを処理していかなきゃならぬということをおっしゃっておられるのをちょっと新聞で見たわけでありますが、私が懸念をいたしましたことは、やはり革命的なことで自分がやっていくんだというふうにおとりになるならこれは大変なことだと、私はそういうふうに思ったわけであります。ただいま総理の御決意のほどを伺いまして一安心というところでありますが、もしこの問題が狂うようなことがありますと私はこれは大変なことになるということだけ申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#17
○稲村稔夫君 社会党の稲村稔夫でございます。
 きょうは、総理、本委員会の委員の総意ということで御出席をお願いいたしましたところ、このように委員会を実現させていただきましたことにまず感謝を申し上げたいと存じます。
 本委員会が開催をされました理由は、それこそもう十分御承知だと思いますけれども、今それぞれ自民党の委員の皆さんから御発言がありましたように、ガット・ウルグアイ・ラウンドに向けて今我が国が一生懸命努力をしている、そういう時期にいろいろな報道がされて、国民的にも農家の皆さんも大変迷ったり、あるいは政治に対する不信感を持ったりということになっております。そういう中で、畑農林水産大臣が精いっぱい決意を本委員会でも明らかにしてこられたわけでありますが、しかし農水大臣がそういう決意を披露された委員会が終わったその日のもう夕刊だとか翌日の朝刊だとかの新聞報道ではまたいろいろと心配になるような記事が載る、こういうことが繰り返されているわけであります。
 こういう中でいきますと、やはり政府の最高の責任者である総理からきちんとお答えを、くどいようでありますけれども、くどいようでも何回も何回も同じことを確認していただくということがやはり国民的なそういう動揺とか不信感とかというものを取り除いていく大事なポイントだというふうに私どもは考えておりますので、御無理をお願いいたしました。ひとつきょうは総理の方から忌憚のない御意見を、それぞれ質問が出たときに繰り返しになる部分ももちろん党派が違いますからあると思いますけれども、そのたびにきちんとした御答弁がいただければみんなが安心するのではないか、こんなふうに思います。よろしくお願いしたいと存じます。
 そこで、私は、きょうは順番といたしまして、ガット・ウルグアイ・ラウンドの問題に入ります前に、ことしの米の大凶作と経済不況の克服という課題について伺っておきたいと思います。これは今後のまた米問題等にもずっと関連をすることでございます。
 ことしは百年に一遍かと言われるような大変大きな冷害を受けましたし、また台風が何回も襲ってきて、そしてその被害は、総理の地元である熊本も含めて九州は非常に大きなものを受けまし
た。こういう状況の中で、農村はもう本当に大変な状況になっている。例えば自動車であるとか電気製品であるとか、そういった日本の産業のいわば一つ大事なポイントを握っている産業、これが今不況で大分苦しんでいるわけでありますけれども、これらの消費者として農村地域というのは非常に大きな役割を果たしてきていると思うんです。地域経済の活性化という観点からも非常に大事でありますけれども、同時に日本経済の今の経済不況を克服していくというためには購買力を上げていかなきゃならぬという大原則がある。その購買力を上げていく大原則というのが、東北や北海道という決定的な冷害を受けたところ、壊滅的な打撃を受けた九州とか、それでなくてもみんなそれぞれ不作で苦しんでいる農村、農業というものに特にそれぞれの省庁が今努力をしていただいております。
 特に農林水産省は、その点は農業の担当省庁でもありますから大臣を筆頭にして頑張っていただいておりますけれども、こういう担当省庁がただ一生懸命今までの枠の中で頑張るということでは対応し切れない日本経済全体の問題ということで、大きな課題なんだというふうに思うんです。まさに政府の財政的な対応ができるものを集中的にそこにつき込んで努力をする、このぐらいのことを当面やらないと日本経済は浮上できない。そういう心配もあるわけでありますから、この点について発想の転換といいますか、こんな緊急事態のときに特に農村地域にそういう大きなてこ入れを政府としてやる、こういうことをひとつ、お考えをもういただいているのかもしれませんが、それが目に見えるようにしていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#18
○国務大臣(細川護煕君) 米の生産が我が国経済全体に占める比重というのは必ずしも大きなものではないのかもしれませんが、お話がございましたように、地域によりましては大変大きな影響がございますし、また何と申しましてもやはり主食でございますから、それなりにこのことが経済全般に影響を与えているということは、これはもうおっしゃるとおりであろうと思っております。
 どういうことをするかということでございますが、あるいはしているかということでございますが、四月、六月の総合経済対策、あるいはまた九月に出しました緊急経済対策、あるいはまたその後に八項目の冷害対策というものを出させていただきましたが、さしあたりはこれらの対策というものが着実に推進をされていくように政府としては全力を挙げていくということに尽きるのではないか、そのように思っております。八項目の中にはまだまだこれから詰めていかなければならない課題がございますが、とにかくそれをできる限り急いでやっていくということに全力を挙げてまいりたいというふうに思っております。
#19
○稲村稔夫君 ありがとうございました。
 それで、当面、詰められたことに全力を挙げてやっていただき、そしてまたこれから詰めなきゃならないものを詰めていただくということをぜひお願いしたいのでありますけれども、しかし私は、今の農村の厳しい状況、そして日本経済の今の厳しさというのは、これは並み大抵のことではなかなか乗り切れるような状況ではないというふうに思っておるんですよ。
 経済を浮上させるというときには政府がどれだけの力を入れるか。力を入れるということはどうしたって常に金がついて回るわけであります、お金の問題、予算と。ですから、その辺のところはやはり総合的に考えていただいて、てこ入れをされたってそこは必ずうまくいかないところがいろいろと出てくる。現実にもうあるところもあります。そういうところにはこれからもさらに、決まったことを実行しているんだからそれでいいということではなくて、新しい観点でまたてこ入れをしていくというようなことを、変革者として考えておられる総理でありますから、積極的にひとつ展開をしていただきたい、このことをぜひ要望しておきたいと思います。
 そこで、このような状況の中で、米の需給状況というのは大変なものです。私は、農林水産省がそれなりに努力をしておられるということを評価をしながらも、今の対策では本当に今後の対応というのは非常に問題が出てくるんじゃないだろうかということを心配しております。こういう状況が起こったときこそ私は、すべての食料とは言いませんが、主要食料の備蓄、いざというときに備えておくという体制がぜひとも必要なんだと思います。
 農林水産省を批判するようで恐縮ですけれども、百万トンの備蓄というふうに言っておられても、これは言葉のとおり、適正在庫、単年度の在庫調整、流通調整でしかないんですよ、極端な言い方をしてみれば。実際にやるとしたら、万が一に備えるということであれば別にそのために一定量を確保しておく。これはヨーロッパ各国はみんなやっているわけです。そういうことがこの際ぜひ必要なんではないだろうか。これも今の財政的なことやなんかいろいろな枠の中で農林水産省はなかなか簡単には踏み切れないという側面を持っているようであります。国家備蓄、国家が備蓄をする、そういう体制になかなか踏み切れないでいるようです。これはやはり高度な御判断をいただくことが大事なんではないかというふうに思っております。
 私は、細かいことを一々申し上げませんけれども、ヨーロッパ各国の制度をずっと見てまいりますと、スイスが一番代表的なんでありますけれども、一カ年分の食料を国家備蓄しているというようなことになっておりますし、西ドイツにしてもスウェーデンにしても、あるいはフィンランドにしてもイギリスにしても、みんな食料が入ってこなくなったときを考えてそういう体制をつくっているんです。
 この際、国家備蓄ということについて、どのくらいの量がいいかとかなんとかということはまたいろいろと相談をしなきゃならない問題でありましょうけれども、国家備蓄という、西ドイツあたりでは法律でもってそれをきちっと定めているのでありまして、それぐらいの体制が今必要なんだと思いますけれども、これもやはり高度な政治判断で御決断をいただくしか方法がない、そういうふうに思いますが、総理、いかがでございましょうか。
#20
○国務大臣(細川護煕君) 確かに、国家備蓄の問題をどうするかということは非常に重要なテーマだと思っております。
 在庫の積み増しの水準をどうするかということにつきましては、これまでの経験とかあるいは国会においてもさまざまな御論議がございましたが、そういった御論議というものに留意をしながら、食管制度というものが果たす役割というものにも十分留意をして今後検討をしていくべき課題だ、そのように思っております。
 今、スイスの例なども引いてのお話がございましたが、棚上げ方式というようなことなのかと思いますが、そういう形で備蓄をやっていくということにつきましては、長く保管をすることに伴って品質が低下をする問題にどう対応するのかといったようなこととか、あるいはまた金利の問題とか保管の経費の問題であるとか、あるいはまた売買差損の取り扱いの問題もございましょうし、その辺との兼ね合いをどういうように考えていくか、そういうことも、先ほど申しましたように、今までの経験とかあるいは今後の御論議などを踏まえましてよく検討をしていかなければならない重要な課題だというふうに認識をいたしております。
#21
○稲村稔夫君 原則的には御理解をいただいているんだと思います。
 ちょっと気にかかりますのは、今までの経験というふうなお話がありましたけれども、この経験というお話の中に、かつての六百六十万トンだかなんか余剰米を処理しなきゃならないというふうなことがあったという、いわば農林水産省サイドからのいろいろな知恵が総理にも伝わったのかなと勘ぐりながら萩は聞いておりました。
 しかし、これは手を早く打てはそんなにならないで済む方法がいろいろとあるんですよ。ということを考えていきますと、やはり原則的には在庫調整という、これは農林水産省のそれこそ今の予算の中で今までどおりにやっていただかなければならない問題でありますけれども、そうしなかったらそれこそ単年度でもショートすることは起こるわけですから、これは必要なんですけれども、やはり備蓄ということをきちっと、これは農林水産省だけの予算の中でそれを考えろということが私は少し無理なんだと思うんです。ですから国家備蓄という言葉を使わせていただいているんです。
 その辺のところをひとついろいろと御検討をいただきたいと私は要望し、そしてこの点については、やっぱり直接の所管の官庁でもありますし、農林水産大臣のお考えもひとつこの際ちょっと伺っておきたいと思います。
#22
○国務大臣(畑英次郎君) ただいま御指摘がございました備蓄の問題につきましては、総理から基本的なお立場、考え方の答弁があったわけでございます。
 私の立場におきましては、一つは、やはり主食の米につきましては自給体制をよりきちんとしたしっかりしたものにしていく、この柱を絶えず忘れてはならない、かように考えておるわけでございまして、そういう中にございまして私どもに与えられた責任は、国民の皆様方に米について供給不安を与えるということの事態を招来せしめてはならない、この原則を踏まえて、ただいまお話のございました諸般の御意見等々を踏まえて掘り下げた検討を引き続きやらせていただきたい、かように考えます。
#23
○稲村稔夫君 ありがとうございました。
 先ほど総理はもう一つ品質の問題などあるというふうにもおっしゃいましたけれども、できるだけ品質も落とさないで済むような方法、長期にわたれば落ちるのは仕方ありませんけれども、落とさない方法というもの、例えばもみ貯蔵とかいろいろな方法があります。それから品質が若干落ちてきたものの処理の仕方というようなものもあります。いろいろなことを総合的に工夫をするということは必要でありましょう。
 しかし、私が先ほどから主張しておりますように、やはり国家備蓄という体制、今農林水産大臣が言いましたように、食料というものは国民の命にかかわるということでもあります。これは一日も欠かすことができないというものであります。周りを海に囲まれていない陸続きで、どこからでもちょこちょこっとこっそりやればやれるようなあのヨーロッパ大陸の各国でさえ備蓄という体制をつくっているわけでありますから、海に囲まれてそういう道がなくなってくる可能性のある我が国というものは十分に考えなきゃならないことですし、また同時に、我が国が欠く米というのは国際的に言えば小さなマーケットです。大量に買い付けるなどということではそれこそ米を食べている国民に新しいショックを与える、迷惑を与えることにもなりかねないということもあるわけであります。そういうことを総合的に判断をして、ぜひ備蓄の体制というものを真剣に考えていただきたいというふうに要望を申し上げておきたいと思います。
 あと、時間も経過しておりますので、私はガット・ウルグアイ・ラウンドについて伺いたいと思います。
 今まで自民党の委員の方からそれぞれ御質問ございましたように、本当に心配がいつまでたってもとれないという形になっております。先日の衆議院の農林水産委員会で総理がお答えになったことも、マスコミ報道等を見る限りではどこかに何か、もうちょっと心配なのかな、ここははっきりしないなという感じが残る部分が残念ながらまだあるんです。ということでありますから、そこのところはちょっと詰めみたいな形で恐縮でありますけれども、明確にしていただきたいと思います。
 といいますのは、もう重複はできるだけ避けますが、今は基本姿勢で臨む、このことは何回も強調されましたからこれはもう心配ないというふうに、心配ないというのは言葉は悪いですけれども、これはそのとおり信じています。ところが、ガット・ウルグアイ・ラウンドは、この間私もサザーランド氏にも会いましたけれども、とにかく日本だけで、あとほかはいいんだから日本だけ早く承知しろみたいな言い方で、だんだん例外なき関税化についての強い意見を言うようになってきておりますし、将来ということを考えていきましたときに、本当に私たちの政府は米の輸入自由化という道はとらないという姿勢を貫き通すでありましょうか。サザーランドなんかの言い分からいくと、そうするとガットは壊れますよというようなことを一方で言ったりなんかします。ガットが壊れるというその主張と、我々の主張、我々は例外があってもいいじゃないかという主張をしている、政府がしてこられているということで、その辺のところは大変気になるわけであります。
 そこで、もう一度、念押しなんで恐縮でありますが、将来も自由化につながる道は開かないという姿勢でいかれますか、どうですか。
#24
○国務大臣(細川護煕君) 再々申し上げておりますように、農業につきましては各国とも非常に難しい問題を抱えておりますし、またウルグアイ・ラウンドの交渉は農業だけでなくて、革製品でありますとかあるいは繊維でありますとかその他難しい問題をそれぞれに抱えて多国間でやっている交渉でございますから、いろんな話がその中で出てきておりますが、我が国だけでなくて、おとといでございましたか、フランスのシラク元首相がお見えになりましたが、フランスも大変厳しい問題を抱えている、とてもこれは簡単にはいかぬのだというふうな話をしておられました。
 決して我が国だけではなくて、我が国の米の問題だけではなくて、それぞれに難しい問題を抱えてその主張をぶつけ合っているということでございますから、我が国としては、とにかく今はこの基本方針のもとで、国会決議の趣旨もございますし、またあくまでもこれは自給でやっていくんだということでございますから、そういう方針のもとで全力を挙げて交渉をさせていただく、こういうことでひとつぜひ御理解をいただきたい、こういうことでございます。
#25
○稲村稔夫君 御決意は伺いました。しかし、やっぱりまだ残りますのは、そうすると、将来も、例えばミニマムアクセスというようなこと、これは受け入れるということにはならないというふうに私どもは理解してよろしゅうございましょうか。
#26
○国務大臣(畑英次郎君) 御案内のとおり、まず一点申し上げさせていただきたいと思いますけれども、我が国が米の例外なき関税化を受け入れなければガットそのものが、ウルグアイ・ラウンドそのものが壊れるという御指摘がございましたが、そういう受けとめ方は私は極めて短絡的な間違いである、こういう基本的な認識でこれからも主張を続けてまいりたい、かように考えておるわけでございまして、そういう中にございまして、今交渉のやりとりがいろいろ行われております。そういう微妙な段階ではあるわけでございますが、基本的な姿勢はあくまでも堅持して、主張を重ねて努力を重ねてまいりたい、かような現在の立場でございます。
#27
○稲村稔夫君 農林水産大臣がお答えになればそれでいいということなのかもしれませんが、先ほど申し上げましたように、やはりみんな心配しております。農家だけじゃないんですよ。きのうも私のところへ消費者団体の代表の奥さん方が何人がお見えになりまして、そして特に安全という立場から、消費者ですから安全という立場からも主食だけはどんなことがあっても道が開けたら困るということをこもごも訴えていかれました。
 農民という立場だけでなくても、消費者の中にもいろいろなそういう点で、またさっきの報道についての不安というのがそこでも述べられているわけでありまして、ですから私は、やはりここは総理の口からもう一度その辺をきちんと確認させ
ていただきたいと思います。いかがでございましょうか。
#28
○国務大臣(細川護煕君) 今農水大臣からも御答弁申し上げたことにもう尽きておりますが、今まではさまざまな形で報じられておりますようないかなる提案も合意もございませんし、あくまでも我が政府としては、今までのこの国会での御論議あるいは決議あるいは自給をしていくといったような基本方針、そうしたものを踏まえてしっかりと交渉をしていく、こういう立場でございますから、ぜひひとつ御理解をいただきたいと思います。
#29
○稲村稔夫君 ありがとうございました。頑張ってください。
 終わります。
#30
○風間昶君 公明党・国民会議の風間でございます。
 きようはわざわざ総理に出席していただいての農水委員会でございますので、重なる部分があるかと思いますが、お聞きしたいと思います。
 先ほど総理から、農業は日本の文化であり、そして国の一番の基本だというお言葉をいただきました。先ほども若干お話が出ておりましたが、総理の新農本主義について、総理は三つの柱として、食料政策、それから生産政策、農村政策というこの三つの柱を新農本主義の基本的な考え方だというふうに、そういう本も見たわけでございますけれども、その具体的な政策の中身について教えていただければと思います。また、総理の言われる新農本主義、それが今現在実行段階に入っております新農政の、先ほど新農政の着実な推進というふうにお話しいただきましたが、それとの絡み、整合性については総理、いかがなものでございましょうか。
#31
○国務大臣(細川護煕君) いろいろな言い方で申し上げることができると思うんですが、農業の機能というものは従来の農業とか農村政策という枠組みではとらえ切れないほどに多面的になってきているというふうに思っておりますし、特に環境と調和した持続的な農業の発展を目指すということが今強く求められているんだというふうに認識をいたしております。
 農業は、そういう意味で、単に食料政策からだけとらえるということではなくて、今日的な課題としての自然環境の保全でありますとか、あるいはまた自立的な地域主義を確立していくといったような観点も必要でございましょうし、生活者の生活空間というそういう視点からの認識ということも大変大事なことではないかというふうに思っているところでございます。
 農業は、そういう意味で、これから産業としての自立を目指していくということはもとよりでございますけれども、それと同時に、職として農業者が将来に展望の持てる農業を重視する一方で、新たな魅力のある生活空間として農村というものをどういうふうに考えていくか、農村の充実というものにどのように力を入れていくかということが大きなポイントでございましょうし、また農村部の持っている魅力的な環境というものを生かして、都市的なサービスというものをそこで充実していくということも重要でございましょうし、その農村部におきまして就労の機会とかあるいは教育の機会というものを今まで以上に充実をしていくということも大事なことであろうと思っております。そのことが農村を活性化することになっていくんだと思いますし、これまでの日本の歴史で実現をし得なかった新しい田園生活というものがそこにおいて享受できるように、そういう環境を整備していくということではないか、私はそのように考えているところでございます。
 農村は、申し上げるまでもなく、都市の近郷から平野部があり、あるいは中山間地があり、あるいはまた山間地域がある、さまざまな環境があるわけでございますが、そのそれぞれの立地条件に応じて、生産空間あるいは生活空間あるいはまた保全空間、そうしたもののゾーニングというものをきちんとやって、生産、生活、環境のバランスというものを維持しながら、それぞれの村というものが独自の文化を守り、そしてまた、生命をはぐくむ産業として農林業というものがその本来の役割を担っていけるようなそういう環境というものを整備していくということが何よりも大事なことではないか。恐らくそれが私は新農政の基本的な考え方であろう、私なりにそのように理解をしているところでございます。
#32
○風間昶君 わかりました。
 もう一点。先ほど来政府として例外なき関税化は反対である、基本方針を遵守して、貫いてまいりたいという総理の御決意を伺いましたが、これまで減反したり復円したり、いわば猫の目農政と言われてきた現状があって、私自身は、機械化によってスケールメリットをねらうというような合理化も国際的な競争力を高める上で当然進めていかなければならないと思いますが。もう一つは、そういう日本の農政の中で稲作そのものについての位置づけをしっかり明確にすべきであるというふうに思っておるわけです。だからこそ私は今現時点で米の関税化には反対であるわけですけれども、政府は当然反対だということでございますが、総理御自身は米関税化反対の理由をどのように考えていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
#33
○国務大臣(細川護煕君) これは、申すまでもなく米は何といいましても国民にとっての主要な基調となる食料でございますし、それを確保できるかどうかということは経済的にも、また生活をしていく上での心理的な問題としても極めて大きな意味を持っているわけでございますし、また稲作というものが、先ほど来再々申し上げておりますように、環境の保全なりあるいはまた国土の保全の上で果たしていく機能、あるいは地域の経済に果たしている役割、そういったものを考えますと、極めてこれは我が国にとって基幹的な重要な産業であり、また文化であるというふうに考えているわけでございまして、そうした観点から、稲作というものをしっかりと守っていくということが何よりも基本である、このように私は考えております。
#34
○風間昶君 ありがとうございます。
 それでは、関税化を拒否しているといいますか関税化に反対している国は現在十数カ国というふうに伺っておりますけれども、現時点でどこだというふうに掌握されているのか。また、それらの国々との連携をどう考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。
#35
○国務大臣(細川護煕君) 我が国のほかにカナダ、韓国、ノルウェー、そういった国々が反対を表明しているというふうに聞いております。
 それぞれ事情は違っているわけでございましょうが、包括関税化には反対であるけれども、スイスなどもそうでございますが、スイスなどは独自の闘争をやっておりますし、カナダはケアンズ・グループでございますが、乳製品などの問題でこれまた関税化には反対であるといったようなことだというふうに聞いております。メキシコはNAFTAの問題があって戦線を離脱しているというふうに聞いているところでございますが、いずれにいたしましても、従来同様、こういった国々と協力をしながら、食料輸入国としての我が国の立場というものが交渉結果に反映をされていきますように最善を尽くしてまいりたいと考えております。
#36
○風間昶君 終わります。
#37
○星川保松君 五分しかありませんので、急いで質問をいたします。
 ガットその他の国際交渉の中で、今日本はなぜこれほど米にこだわるのかということが一番大きな問題ではないかと思います。
 それで、いわゆる我が国の水田文化のことでありますけれども、上空から見ますと、全く我が国は平地の少ない山岳の国でございます。こうした地理的条件、そしてまた大変な降水量を持つアジア・モンスーン地域の中で、大雨、暴風、洪水筆に遭遇するという気象条件の中で、いかにして効率的に食料を生産するかということで取り組んできたその知恵と汗の結晶がいわゆる水田稲作とい
うことになっておるわけでございます。したがって、水田がんがいのために河川の治水工事が行われ、また、かんがい用水の森林涵養のために山林や森林が保護されるということで、すべて水田栽培を中心にして自然のバランスが図られてきたわけでございます。
 そういういわゆる稲作文化の深さ、広さを考えていきますと、私はこれを地名にとって考えるのでありますが、例えば、この我々の今立っておりますところも、千代田区ということで田がついておる。そして永田町、桜田、祝田、神田、それから田町、早稲田、三田というふうに東京の各地でも田の名称がついておるわけであります。また私、試みにこの参議院の議員の皆さんの名前を田に関係あるものを拾ってみましたら、大変な数でございます。会田、池田、上田、浦田、太田、鎌田、刈田、久保田、もう数え切れないほど関係があるわけでございまして、さらに米づくりに関係。ある水源、水、山、森、林、川、沢、井戸というふうにいきますと、ほとんどがこの稲作文化に関係があるというほどの深さであると思います。
 そういう特殊ないわゆる稲作文化を持っておるということをやっぱり強調していかなければならないと思いますが、もう一つは、いわゆる食文化の相違でございます。我々はいわゆる米を中心とする食文化でありますので、その文化の深さというのはやはり言葉によって私は象徴される、こういうふうに思います。
 例えば英語の場合は田んぼもライスフィールドで稲もライスプランツとかで、田んぼにあってもライス、お皿に盛ってもライスということで、極めて単純なわけでございます。そこへいきますと、我々は稲、もみ、米、玄米、精米、御飯というふうに細かくこれを分けて呼んでおるということに文化の深さがあらわれておる、こう思うのでございます。
 そういうふうに考えますと、経済の交渉の中でいわゆる文化というものは通用しないのかというような感が今するわけでありますけれども、やはり西洋、欧米のいわゆる食文化というものと我々は全く別の食文化を持っておるんだということも強調して、我々の立場というものを国際的にも認めてもらうということを踏まえて今後の交渉に臨んでいかなければならない、こう考えるのでありますが、これについてひとつ総理と農水大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
#38
○国務大臣(畑英次郎君) 今星川先生から大変含蓄のあるお話を伺いながら、私自身も畑でございますから、極めて御縁の深い立場での、与えられた責任を考えるわけでございます。
 特に、やはり日本列島そのものが全地域で稲作の展開がなされておる。そしてまた、私の知るところによりますと、二千七百年にわたっての水稲の歴史がある。今御指摘のとおり、日本の国におきましては、この食生活、水稲といいますものがもうあらゆる分野における中心的な位置づけがなされる中における今日の文化であり、国家としての繁栄であろうということを考えるわけでございまして、私はさような意味合いで、この基本的な位置づけ、与えられております国民の期待、こういうものを十二分にこれからも位置づけを高からしめることがあっても下げるようなことがあってはならない、この基本的な姿勢を堅持してまいりたい、かように考えております。
#39
○国務大臣(細川護煕君) 私も随分前に読んだ話でございますからちょっと不正確かもしれませんが、米は本来中国、南アジアから伝播をされてきたものであって、しばらく前まで、明治あるいは昭和の初めごろまでそうだったのかもしれませんが、およそ四百種類ぐらいの米の種類があったというふうに聞いたことがございます。赤い米、黒い米、黄色い米、青い米、さまざまな色の米があって、それをそれぞれに食べ分けていた。米と塩があれば大抵やっていけるんだというふうなことが昔から言われでおりました。薬膳としてある意味で使い分けていたということなのかもしれませんが、明治政府は、その中で生産性の高い米に絞ってつくれ、生産性の低い米はもう切り捨てだということで、結局富国強兵という名のもとに強い兵隊をつくるためにはたらふくとにかく白米を食わせなきゃいかぬということで、そういう方針に切りかえて、そして生産性の低い米は随分切り捨てられてしまった、ほとんど切り捨てられてしまったということなんだというふうに聞いたことがございます。しかし、今でも中国とかタイとかに参りますと、きょうはお母さんがのどが痛いから、それじゃ赤い米をおじやにして食べさせようかとか、何かおなかが痛いから青い米を重湯にして食べさせようかとか、いろんな形でかつて日本がやっていたような形で米の文化というものが生き残っているということは、私は前に旅行したときに経験をしたことがございます。
 これから米というものを考えていくときに、そういう多品種少量生産と申しますか、そういったことも一つの考え方として、ただ単に米の生産性を高める、これだけの労働時間でこれだけの米をたくさんつくるという話だけでなくて、やはりそういった付加価値のついた米というものを考えていくということも、今までの長い日本の米の文化というものを考えましたときに、一つの考え方としてあり得るのかなと。私なりに、それは全くの個人的な考え方でございますが、そんなことも考えたりしているところでございます。
 いずれにしても、米の日本の国土の中で果たしてきた、あるいは長い歴史の中で果たしてきた役割というものについてもう一度再考してみる、検討してみる余地というものはあるのかな、そんな感じを持っているところでございます。
#40
○星川保松君 どうもありがとうございました。
#41
○林紀子君 私は、日本共産党を代表いたしまして、細川総理大臣に対して質問をいたします。
 まず、一昨日、二十六日に行われました衆議院の農水委員会での総理の答弁に対しまして、日本農業新聞は次のように書いております。「とくに政治改革では「政治生命」をかけると明言している首相が、「米問題でも政治生命を」と共産党の藤田氏に迫られたのに対し、明言しなかったことは政治改革ほど首相に情熱がないのではと受け取られかねない。」
 これは米の例外なき関税化に反対する農民、国民の思いです。
 そこで、改めてお伺いいたします。
 総理は、政治生命をかけて米の関税化を拒否するとはっきりおっしゃっていただけませんか。
#42
○国務大臣(細川護煕君) 米問題に限らず、また政治改革に限らず、あらゆる当面する問題につきまして、私は政治生命をかけて今全力を尽くしてやっているということでございまして、ぜひそのように御理解をいただきたいと思っております。
#43
○林紀子君 確かに政治生命をかけてという言葉をお伺いいたしました。
 それでは、具体的な問題をお伺いしたいと思いますが、経団連平岩会長が座長を務めております総理の私的諮問機関である経済改革研究会では、関税化を受け入れて米の市場開放を実施すべきだ、こういう意見も出ているということです。そして総理は、二十日、平岩氏ら財界首脳との懇談の際には、十一月中にも政治決断をすることを示唆したと、これまた報道されております。この政治決断というのはどういう意味ですか。
#44
○国務大臣(細川護煕君) 私が常々申し上げておりますことは、ウルグアイ・ラウンドはとにかく本年末を期限として交渉が進められているわけでございますし、年内終結に向けて政府としても最終の判断をする必要がある、こういうことを申し上げているわけで、そうした中で、米につきましては、国会決議の趣旨を体して従来の基本方針のもとで対処していく、こういうことを繰り返し申し上げているところでございます。
#45
○林紀子君 改めて政治決断をするということは、今までと違った決断をするというふうにどうしてもニュアンスがあるわけですね。
 それではもう一つお伺いいたしますが、やはり一昨日二十六日の答弁では、米問題の対応について大まかな形で幾つかの選択肢が示された、こういうふうに御答弁をなさっています。しかし、選
択肢というのは、米自給を主張していく、この一つしかないはずだと思うわけです。この選択肢が幾つかあるということは、米の譲歩案というのも当然含まれているのではないか。ここでもまた心配があるわけですが、これはいかがですか。
#46
○国務大臣(細川護煕君) それは多国間交渉でございますから、あらゆる場におきましてこちらの当方の主張を繰り返し主張するということは当然のことでありまして、そのことを当たり前のこととして申し上げているだけのことでございます。
#47
○林紀子君 総理は、政治生命をかけて例外なき関税化、米の関税化を拒否するということをはっきり今おっしゃったわけですから、そうなりますと新たな政治決断は必要はないし、また選択肢も幾つもあるわけではない、ただ一つだということを考えるわけです。ですから、このような国会決議にも反するような交渉というのは直ちに中止をするべきだと思いますが、最後に明確な御答弁をいただきたいと思います。
#48
○国務大臣(細川護煕君) ウルグアイ・ラウンドを成功させるということは、これは極めて我が国の国益にとりましても重要なことだと思っておりますし、その大きな方向に向かって各国とも最善を尽くして、お互いに譲り合って努力をしていかなければならないということで、今大詰めに向けてのぎりぎりの交渉を行っているわけでありまして、その交渉におきまして、我が国としては、繰り返し申し上げておりますように、従来の基本方針のもとにそれを強く訴えていく、そういう姿勢のもとに今交渉をしているということでございます。
#49
○新間正次君 日本の農政がまさに内外から注目されておる昨今でございますけれども、農林水産委員会に総理みずからが御出席をいただきまして意見が交換できるということ、大変うれしく思うと同時に、またその責任を痛感している次第でございます。
 さて、戦後初めての大変な不作ということでいろいろな情報が飛び交っているわけでございますけれども、米泥棒の報道なんかも大変大きく扱われておる。新米の入荷がピークを迎える十二月ごろにはさらにふえるのではないか。特に不作が深刻な地域では、それこそオイルショック時のあのトイレットペーパー騒動が起きるのではないか、そういう不安も我々感じているわけでございます。
 このように、国民の米不足に対する不安というのはますます募るばかりでございますし、冷害に加えて米市場の開放問題もありますし、生産者も消費者も先行した報道にそれぞれの立場で困惑をしているんじゃないかなというのが私の正直な感想でございます。
 生産者である農家の方々は、かんきつ類、牛肉に続いていよいよ米も自由化されるのではないだろうかと懸念されていらっしゃることと思いますし、また水面下では六年後の関税化が進められているのではないかというようなことを耳にしますと、まさに今後の生活にますます不安を感じているのではないだろうか。後継者不足、そしてことしは凶作による収入の落ち込み、そして米の関税化ということになりますと、これは農家にとりましてはまさにトリプルパンチということになるわけでございまして、本当にやる気をなくしてしまうのではないだろうか。
 細川総理に、この三度の国会の決議を踏まえて米の自給政策の堅持を確認したいということと、もう一点、消費者の立場から考えてみまして国民に安定的に米を供給するべきだと考えますけれども、総理の決意のほどをお伺いいたしたい、この二点でございます。よろしくお願いいたします。
#50
○国務大臣(細川護煕君) 初めの点につきましては、繰り返しで恐縮でございますが、国会決議の趣旨を体して、国内産の米の自給をしていくという基本方針のもとで対処をしてまいりたい、こういうことでございます。
 それから二つ目のお尋ねの売り惜しみとか買いだめとかといったようなことにつきましては、確かにそういった御懸念を持たれる向きが多いかと思いますが、そういった状況というものが起きないように、安定的に主要食料を確保していくということが食管制度の基本的な役割でございますし、各都道府県ともよく連携をとりながら制度の趣旨というものがしっかりと守られていくように、確保できるように、今後とも十分食管制度の趣旨などにつきましても、しっかりとひとつ政府としてPRをしてまいりたい、このように思っております。
#51
○委員長(石井一二君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。
   午前十一時二十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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