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1993/01/29 第128回国会 参議院 参議院会議録情報 第128回国会 本会議 第14号
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1993/01/29 第128回国会 参議院

参議院会議録情報 第128回国会 本会議 第14号

#1
第128回国会 本会議 第14号
平成六年一月二十九日(土曜日)
   午後五時三十一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十四号
    ―――――――――――――
  平成六年一月二十九日
   午前十時 本会議
    ―――――――――――――
 第一 公職選挙法の一部を改正する法律案両院
  協議会成案(衆議院送付)
 第二 衆議院議員選挙区画定審議会設置法案両
  院協議会成案(衆議院送付)
 第三 政治資金規正法の一部を改正する法律案
  両院協議会成案(衆議院送付)
 第四 政党助成法案両院協議会成案(衆議院送
  付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
  議事日程のとおり
     ─────・─────
#3
○議長(原文兵衛君) これより会議を開きます。
 日程第一 公職選挙法の一部を改正する法律案両院協議会成案
 日程第二 衆議院議員選挙区画定審議会設置法案両院協議会成案
 日程第三 政治資金規正法の一部を改正する法律案両院協議会成案
 日程第四 政党助成法案両院協議会成案
  (いずれも衆議院送付)
 以上四案を一括して議題といたします。
 まず、協議委員議長の報告を求めます。公職選挙法の一部を改正する法律案外三件両院協議会参議院協議委員議長平井卓志君。
    ―――――――――――――
   〔報告書及び議案は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
   〔平井卓志君登壇、拍手〕
#4
○平井卓志君 公職選挙法の一部を改正する法律案外三件両院協議会の経過及び結果について御報告申し上げます。
 本院協議委員は、去る二十六日、本会議におきまして議長より指名された後、直ちに協議委員議長及び副議長の互選を行い、その結果、協議委員議長に私、平井卓志が、副議長に橋本敦君がそれぞれ選任されました。
 なお、衆議院におきましては、市川雄一君が協議委員議長に、大出俊君が副議長にそれぞれ選任されました。
 両院協議会の初会の議長はくじにより決することになっておりますので、開会に先立ち抽せんを行いました結果、本院側協議委員議長の私、平井卓志が議長に当選いたしました。
 翌二十七日の協議会におきましては、衆議院側協議委員議長の市川雄一君が議長を務め、まず衆議院側の渡部恒三君から議決の趣旨説明と両院協議会を求めた理由の説明が行われました。次に、本院側の坂野重信君から議決の趣旨説明が行われました。
 次いで、衆議院側協議委員の石井一君、左近正男君、荒井聰君、森本晃司君、米沢隆君及び園田博之君から、また本院側協議委員の下条進一郎君、下稲葉耕吉君、関根則之君、橋本敦君及び青島幸男君から、それぞれ補足説明が行われました。
 次いで、協議に入りましたところ、衆議院側協議委員の園田博之君から、衆議院議決案の規定中、小選挙区二百七十四人を二百八十人に、比例代表二百二十六人を二百二十人にそれぞれ改めること。比例代表の名簿の単位に関し、全国を七ブロックに分け、得票数の集計は全国を通じて行うこと及び企業・団体献金を地方公共団体の議会の議員に係る公職の候補者に限り、五年間、資金管理団体に認めること等の協議案の提案の説明がなされました。
 その後、懇談に移り、意見交換の後、協議を再開したところ、本院側各協議委員から、小選挙区比例代表の定数配分の意義、七ブロック制とした根拠、首長への企業・団体献金を認めない理由、会期中における法案化の可能性、全国集計を行うブロック別名簿の問題点、自民党案を不可とした理由、参議院と同じ比例制を導入する理由等について熱心な質疑が行われました。
 次いで、本院側協議委員橋本敦君から、提案はすべての点で改悪であり賛成できない旨、また青島幸男君からは、並立制は民主主義を破壊するもので廃案にされたい旨、それぞれ発言があり、私、平井卓志より、衆議院側の提案は問題点が多く受け入れられないので提案をまとめて示したい旨の発言を行いました。
 その後、本院側協議委員山本富雄君より、日本共産党及び二院クラブの了解を得て、自由民主党として、総定数を四百七十一人とし、うち三百人は小選挙区、百七十一人は比例代表とすること、比例代表名簿の単位は都道府県とすること、企業、団体の寄附については資金管理団体を一人当たり二団体とし、おのおの年間二十四万円を限度とすること、政党助成額には上限枠を設けることの四項目の提案が行われました。
 これに対して、衆議院側各会派協議委員から、各項目について賛成できない旨の発言がありました。
 結局、協議会議長市川雄一君より、議長の責任において成案を得るに至らなかったものとする旨の発言がありました。
 その後、新たな事態に対応し、本二十九日、協議会を再開し、本院側の私が議長を務めました。
 協議に先立ち、衆議院側の市川雄一君より、一昨日の両院協議会の運営について、私の判断で協議を打ち切ったのは配慮が足りず遺憾の意を表するとの発言がありました。
 次いで、本院側の村上正邦君、橋本敦君及び青島幸男君より、二十七日の協議会の運営のあり方についてそれぞれ発言がありました。
 次いで、衆議院側の市川雄一君より新たな協議案が提案され、昨日、土井衆議院議長からの提案をきっかけに、細川内閣総理大臣と河野自由民主党総裁との間で政治改革関連法案の成立に向けての協議が行われ、両者の合意が得られるに至りました。この合意には日本共産党及び二院クラブは参加されていないことを付言いたしておきますとの発言があり、その後、協議案の前提となる合意された事項についての紹介がありました。
 その合意事項は、
 一、比例代表選挙は、ブロック名簿、ブロック集計とする。ブロックは、第八次選挙制度審議会の答申の十一ブロックを基本とする。
 二、企業等の団体の寄附は、地方議員及び首長を含めて政治家の資金管理団体(一に限る。)に対して、五年に限り、年間五十万円を限度に認める。
 三、戸別訪問は、現行どおり禁止とする。
 四、小選挙区選出議員の数は三百人、比例代表選出議員の数は二百人とする。
 五、小選挙区の候補者届出政党、比例代表選挙の名簿届出政党並びに政治資金規正法及び政党助成法の政党要件の「三%」は、「二%」とする。
 六、各政党に対する政党助成の上限枠は、前年収支実績の四十%とする。ただし、合理的な仕組みが可能な場合に限る。
 七、投票方法は、記号式の二票制とする。
 八、寄附禁止のための慶弔電報等の扱いは、現行どおりとする。
 九、衆議院選挙区画定のための第三者機関は、総理府に設置する。
 十、以上の合意の法制化のため、衆参両院からなる連立与党及び自由民主党各六名(計十二名)の委員により、協議を行うものとする。であります。
 これらの合意事項は、第百二十九回国会において、連立与党と自由民主党とが共同して平成六年度当初予算審議に先立って実現させることを前提として、今国会では施行日を改めた上で衆議院議決案を成立させたい旨述べられました。
 次に、協議案の内容は、公職選挙法の一部を改正する法律案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の以上三件については、衆議院議決のとおりとし、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案については、衆議院議決案附則第一条中「公布の日」を「別に法律で定める日」に改め、その他は衆議院議決のとおりとするものであります。
 次いで、四案を協議案として議事を進めましたところ、本院側の坂野重信君から、積極的賛成とは言えないがやむを得ない旨、橋本敦君から、内容的、手続的にも問題があり賛成できない旨、青島幸男君から、民主主義に対する暴挙であり協議案には反対である旨、また衆議院側各会派協議委員から、協議案に賛成する旨の意見表明がそれぞれなされました。
 次いで、四協議案を一括して採決の結果、出席協議委員の三分の二以上の多数をもって、四協議案はいずれも両院協議会の成案とすることに決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(原文兵衛君) 四案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。有働正治君。
   〔有働正治君登壇、拍手〕
#6
○有働正治君 私は、日本共産党を代表しまして、また民主主義を願われる多くの国会の皆様方とともに、細川首相と河野自民党総裁のトップ会談なる密室での談合協議で強行合意された暴挙を糾弾し、政治改革関連四法案に対し、反対討論を行うものであります。
 第一は、憲法、国会法も眼中にないその無法ぶりであります。
 周知のように、本院は去る二十一日、大差で小選挙区制など四法案を否決いたしました。これは、四法案が国民が求める金権腐敗政治一掃の願いを選挙制度にすりかえ、その内容も憲法と民主主義を踏みにじる、一片の大義も道理、理念もないことの実証であり、二院制のもとでの参議院の存在意義を内外に鮮明にしたものでありました。
 憲法の精神、第五十九条の規定からいえば、一院で否決された法律案は、当然、本院の議決に基づいて廃案とすべきであります。両院協議会の規定があるといっても、その制定の精神から見ましても、一たん明確な審判が下ったいわゆる死んだ法案をそのまま復活させ、施行期日だけ空白にして法案を成立させることまでも可能にするものではありません。国民の皆さんが、これではいかなる憲法や法律があろうと数の力による密室談合で合意さえすれば何でもやれることになる、こんなファッショ的なことが許されるのかと激しい怒りの声を上げているのは当然のことではないでしょうか。
 しかも、本院で一たん否決した同じ法案そのものを施行期日を外して再び採決を求め、さらに今国会では成案として提案できない四法案を一層改悪した合意向客なるものを全くの審議も抜きに是認させようとしていることは、国会と国民を冒涜するものであると私は強く糾弾するものであります。
 第二に、合意内容によって法案の危険性が一層鮮明になってきました。
 一つは、最終合意案は小選挙区部分の定数を一層ふやし三百としました。我が党は、小選挙区制が憲法前文、第四十三条を初め憲法の国民主権、議会制民主主義を踏みにじり、大量の国民の意思を切り捨て、第一党に得票率以上の虚構の多数議席を自動的に保障する最悪の選挙制度であることを告発し続けてまいりました。今回の合意は、比例部分をさらに少なくして、民意を一層切り捨てるものであります。その行き着く先は、三、四割台の得票で第一党に六割から七割もの議席を独占させ、ひいては憲法改悪への道であります。
 総理は、合意後の深夜の記者会見で、政治改革なしには景気対策も一連の改革なるものも不可能であると改めて強調しましたが、そのねらいが米の輸入自由化、消費税率引き上げ、年金や医療の改悪、自衛隊の海外派兵など、アメリカや財界言いなりの、国民に限りない痛みを強制する強権政治にあることも一層鮮明になってまいりました。
 二つには、金権腐敗根絶のかなめである企業・団体献金を個人向けにも公然と認めるとしたことであります。もはや政治改革の名に値しないと私は断ぜざるを得ないのであります。
 そのほか合意内容は、政党助成を温存し、二%になったとはいえ政党要件等阻止条項も温存しています。これらが憲法第十九条が保障する国民の思想、良心の自由を侵害すること、憲法第十四条の法のもとの平等、第十五条の国民固有の参政権の侵害であることは疑う余地のないことであります。
 第三に、この一週間の全経過は、与党、野党を問わず、各政党の信義と節操、民主主義に対する態度を根底から問う結果となりました。
 企業献金容認は絶対に認められないと言明しつつ結局容認した社会党、無節操にもさきに反対していた法案をただ施行期日だけを抜いた法案を通過させる挙に出ている自民党は、国民の皆さん方に一体どう申し開きをするというのでしょうか。
 しかし、国民の意思を踏みにじり、幾重にも憲法と民主主義を踏みにじる悪法は強行されても、国民が許し続けるわけがありません。小選挙区制は民意をゆがめる選挙制度であり、世界の歴史の流れにも逆行するものだからであります。
 国民の皆さん方が求めています政治改革は、何よりも金権腐敗政治の根絶です。まさに中央政界ルートにメスが入れられようとしていますゼネコン汚職や、細川首相の佐川からの一億円借り入れの疑惑への国民の怒りや、マスコミの世論調査にもはっきりとそのことが示されています。
 日本共産党は、今国会に、一つの選挙区で一人しか顔が見えない小選挙区でなく、三人も五人も顔が見え、国民の意思がより尊重される現行中選挙区制の定数抜本是正、企業・団体献金の禁止、使途不明金の根絶を内容とする独自の法律案を提出し、真の政治改革のため全力を挙げてまいりました。
 日本共産党は、民主主義を願われるすべての国民の皆様方とともに、希代の悪法である今回の法案を廃案にするために引き続き闘い続ける決意を述べ、多くの皆さん方が反対の意思を表明されますことを訴えまして、反対討論を終わるものであります。(拍手)
#7
○議長(原文兵衛君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#8
○議長(原文兵衛君) これより四案を一括して採決いたします。
 四案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#9
○議長(原文兵衛君) 過半数と認めます。
 よって、四案は可決されました。(拍手)
     ─────・─────
#10
○議長(原文兵衛君) 今期国会の議事を終了するに当たり、一言ごあいさつを申し上げます。
 今臨時会におきましては、公職選挙法の一部改正案を初めとする政治改革関連法案や平成五年度第二次補正予算など、当面する緊急の諸問題について熱心な審議が行われました。
 ここに、議員各位の御尽力に対し、心から感謝の意を表する次第であります。
 内外の時局いよいよ多端な折から、各位におかれましては、御自愛の上、ますます御活躍くださいますようお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)
 これにて散会いたします。
   午後五時五十三分散会
ソース: 国立国会図書館
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