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1993/03/26 第126回国会 参議院 参議院会議録情報 第126回国会 科学技術特別委員会 第4号
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1993/03/26 第126回国会 参議院

参議院会議録情報 第126回国会 科学技術特別委員会 第4号

#1
第126回国会 科学技術特別委員会 第4号
平成五年三月二十六日(金曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月二十六日
    辞任         補欠選任
     稲村 稔夫君     細谷 昭雄君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         刈田 貞子君
    理 事
                永野 茂門君
                吉川  博君
                三上 隆雄君
                大久保直彦君
    委 員
                鹿熊 安正君
                河本 三郎君
                志村 哲良君
                椎名 素夫君
                前島英三郎君
                穐山  篤君
                今井  澄君
                細谷 昭雄君
                峰崎 直樹君
                直嶋 正行君
                吉岡 吉典君
                萩野 浩基君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       中島  衛君
   政府委員
       科学技術庁長官
       官房長      井田 勝久君
       科学技術庁長官
       官房審議官    笹谷  勇君
       科学技術庁長官
       官房会計課長   興  直孝君
       科学技術庁科学
       技術政策局長   長田 英機君
       科学技術庁科学
       技術振興局長   島  弘志君
       科学技術庁研究
       開発局長     石井 敏弘君
       科学技術庁原子
       力局長      石田 寛人君
       科学技術庁原子
       力安全局長    佐竹 宏文君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        秋本 達徳君
   説明員
       外務省国際連合
       局軍縮課長    中根  猛君
       外務省国際連合
       局科学課長    天野 之弥君
       外務省国際連合
       局原子力課長   岸野 博之君
   参考人
       宇宙開発事業団
       副理事長     松井  隆君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成五年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、平成五年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、平成五年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (総理府所管(科学技術庁))
○新技術事業団法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(刈田貞子君) ただいまから科学技術特別委員会を開会いたします。
 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成五年度一般会計予算外二案の委嘱審査のため、本日の委員会に宇宙開発事業団副理事長松井隆君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(刈田貞子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(刈田貞子君) 次に、去る三月二十三日、予算委員会から、本日の午前、平成五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち科学技術庁について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 本件の説明につきましては既に聴取いたしておりますので、これより直ちに質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○河本三郎君 おはようございます。私は、自由民主党の河本三郎でございます。昨年の第十六回参議院選挙におきまして初陣を飾らせていただきました一人でございます。きょうはどうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 近年の我が国の経済社会情勢の変化には目まぐるしいものがあります。国民生活の物質的な豊かさがほぼ満足される一方で、精神的な豊かさを求める国民の意識は一層高まっておりますが、同時に持続的な経済成長、こういうものを達成していかなければなりません。また、地球温暖化問題を初めとした地球環境問題、資源エネルギー等の確保の問題など、地球の有限性を強く認識させる人類共通の問題が国際的に顕在化をしており、人類全体の社会の発展を図っていくことが必要であります。
 このような情勢変化を踏まえると、我が国の発展基盤としての科学技術の振興はますます重要となっており、豊かな経済力と世界有数の科学技術力を有するに至った我が国の国際的立場を考えますと、科学技術分野の面でも積極的に国際貢献を図っていかなければなりません。このため我が国としては、従来取り組みの弱かった基礎研究の推進を初めとして、科学技術に対する取り組みを抜本的に強化する必要があると考えますが、科学技術振興の基本的な考え方をお伺いいたします。
#6
○国務大臣(中島衛君) 今日の経済力と豊かな国民生活を築き上げてきました我が国が今後とも安定し充実した社会を構築していくためには、その国際的立場を認識し、国際社会と人類全体のために貢献していくことを基本的な考え方として、科学技術の振興に努めていくことが必要と考えております。この場合、科学技術政策大綱にも定められておりますように、三つの目標を基本として施策の推進に努めることが必要と考えております。
 第一に、地球と調和した人類の共存を図ること。
 人類の活動の規模、範囲の拡大により、世界は地球温暖化を初めとした地球環境問題や資源エネルギーの確保の問題など、いわば人類共通の課題に直面をいたしております。その解決に取り組むことが必要と考えております。
 第二に、知的ストックの拡大を図ること。
 我が国の基礎研究は大学や国立試験研究機関等の公的部門を中心に行われておりますが、施設設備の老朽化、人材の育成確保等が問題となっております。今後、こうした問題を克服し、その活動を格段に強化し、世界の知的ストックの拡大に貢献していくことが必要だと考えております。
 第三に、安心して暮らせる潤いのある社会の構築を図ること。
 近年、物質的な豊かさがほぼ達成されたことから、国民の意識はゆとり、潤い、快適さといった精神的あるいは心理的豊かさを求めるものに変質してきております。また、人口構成の急激な高齢化等の社会的な課題も明らかになっているところであります。今後とも生活大国の実現に向けて生活者の立場を重視しながら、健康の維持増進、生活環境の向上等を図っていくことが必要と考えております。
 科学技術庁といたしましては、この三つの目標を念頭に関係省庁と連携を図りつつ、今後とも科学技術の振興に努めてまいる所存でございます。
#7
○河本三郎君 ありがとうございました。
 政府は、基本政策としての科学技術政策大鋼を決定し、科学技術振興に努めるとしておりますが、政策をいかに積極的に具体化していくかということが課題であると考えます。創造的基礎的研究の充実強化はもっともなことですが、具体的な取り組みについてお伺いをいたします。
#8
○政府委員(島弘志君) 創造的基礎的研究を行う場として考えられるのは、当然のことながらまず大学でございますけれども、それに次いで各省庁が持っております国立研究所あるいは理化学研究所などの特殊法人があるわけでございます。国立研究機関も基礎研究機関として重要なプレーヤーでございまして、これについては各省庁がそれぞれ御努力いただくことが前提でございますけれども、私どもも共通的な横断的な面でその環境整備や、あるいは科学技術振興調整費を使いました基礎的な研究を活性化するようなスキームを提供するなどして、いろいろ応援しているというところでございます。
 それから、理化学研究所はこういう幅広い基礎研究を行う特殊法人としては唯一のものであると思いますが、一級の成果を出していただくべく、あるいはそういう基礎研究にふさわしいいろいろな先駆的な試みをやっていただくべく、そういう応援をしてまいっているところでございます。
 それ以外に新技術事業団が、あの事業団は研究現場を持たないという制約が実はあるんですけれども、その制約を逆に生かしまして、創造科学技術推進制度とか国際共同研究でございますとか、あるいは優秀な個人の研究を育成するような制度を持って運営いたしておりまして、いわばこれは姿なき基礎研究所とでも言うべきものではないかというふうに理解をいたしております。これは別の面で言えば、非常に組織の高い壁という日本的な風土の中で、そういう壁を低くして研究者の流動化を高めていくという面でもかなりインパクトをもたらすスキームであるというふうに理解をいたしております。
 同様な趣旨で、理化学研究所の広い意味でのリソーセスと、それから理化学研究所以外の内外の研究者とドッキングいたします理化学研究所におけるフロンティア研究システム、やや腰を据えた長期にわたる基礎研究を行うスキームというのも運営させていただいておるわけでございます。
 それ以外にも、ポストドクと言われるドクターを取っても研究の機会が与えられないという、こういう研究者に個別研究機関やあるいは理化学研究所で研究の機会を与えて、その能力を生かして基礎研究に貢献をしていただくというようなスキームも運用しております。
 そういうようなそれぞれ特徴がございますけれども、そういった制度の運用を通じて充実強化を図ってまいりたいというふうに思っております。研究の評価は無論でございますけれども、こういったスキームの評価というのも大事だろうと思っております。そういうものを踏まえて今後とも充実強化策に努めてまいりたい、かように思っているところでございます。
#9
○河本三郎君 ありがとうございました。
 この創造的基礎的研究を充実強化するに当たっては、その前提となる科学技術の振興基盤の整備が不可欠であります。いかにすぐれた研究者を集め、すばらしい研究テーマに取り組もうとしても、最先端の研究施設設備の整備など研究活動を支える基盤がしっかりしていなければなりません。しかし、現実には基礎的創造的研究の担い手たる大学や国の研究所において研究施設設備の老朽化、陳腐化が著しく、研究の円滑な実施にも支障を来す場合があると伺っております。
 我が国が創造的基礎的研究分野における世界の発信基地として躍進していくためには、これらの研究施設設備の改修整備を重点的に計画的に進めるのはもちろんのこと、最先端の研究施設設備を積極的に整備していくことに加え、科学技術情報ネットワークやデータベースを充実強化することも重要であると考えます。科学技術庁はこのような科学技術振興基盤の整備に具体的にどのように取り組んでおられるのか、お伺いをいたします。
#10
○政府委員(島弘志君) 一々ごもっともな御指摘でございまして、大型放射光施設に代表されるような最先端の研究施設や設備の整備に努力する必要はございますし、それから老朽化や陳腐化が著しいと言われております大学あるいは国立研究機関の研究施設設備の老朽化対策あるいはそれをさらに乗り越えた高度化という方向にも努力する必要がございます。これについては、現在、計画的な整備ということが何とかできないかということで、いろいろ検討しているところでございます。
 それからさらに、そういった施設の外部開放のための条件整備というのにも努力する必要があろうかと思っております。それから、御指摘のように文献情報やファクト情報といった科学技術情報がうまくデータベース化されて、広く公開され流通していくというための環境整備というのも大事だということでございまして、これについても努力をしなければいけない。現在やっているところでございます。
 さらに、情報通信技術の高度化というものに対応いたしまして、研究機関を相互に接続するといういわば研究情報ネットワークとでも言いましょうか、そういったものの整備というのもこれからの重要な課題ではないかというふうに認識をいたしております。この振興基盤の整備に当たっては、国際的な地位にふさわしいあるいは我が国の経済力にふさわしいものを整備していくとか、あるいは基礎的先導的な研究を重視して整備する、あるいは国際性を十分配慮して整備する、あるいは利用者、研究者の利便というものを最大限配慮しながら整備をしていくといったような基本的な考え方のもとにやっていきたいと思うんですが、御指摘のようにこの理想と現実とにはまだまだ大きなギャップがあるということは私ども自覚をしております。一歩一歩着実に御支援をいただきながらやってまいりたい、このように思っております。
#11
○河本三郎君 政府としても科学技術振興基盤の整備のためいろいろと手を尽くしていることがわかりました。
 ところで、科学技術振興基盤整備の目玉として科学技術庁が推進しておられます世界最大の大型放射光施設スプリング8の整備について伺いたいと思います。この大型放射光はまさに我が国の科学技術の発展に大きな役割を果たす画期的施設ではありますが、改めて大型放射光施設の意義並びに建設の状況についてお伺いをいたします。
#12
○政府委員(島弘志君) 現在兵庫県の播磨科学公園都市において整備を進めているところでございますが、大型放射光施設、ニックネームをスプリング8と呼んでおりますけれども、それについての御指摘でございます。
 このスプリング8というのは、物質や材料やライフサイエンスや医療といった非常に幅広い分野の研究に飛躍的な発展をもたらすことが期待される世界最大、最高性能の放射光施設でございます。これにつきましては、私ども基本的な方針として、産業界、学会、国立研究所、それから海外にも広く開かれた共同利用施設としたいということ、さらにそこに、最盛期には二千人とも言われておりますが、世界の英知が集まった一大研究機関というふうにしていきたいということで、現在、理化学研究所それから日本原子力研究所が共同して整備を進めているところでございます。
 建設状況でございますが、平成三年の秋に着工をいたしましたスプリング8の建設は、今のところ順調に推移しているというふうに理解をしております。昨年末には、電子を貯蔵する蓄積リングという大きなリングがあるんですけれども、それを収納いたします全周約一・五キロの蓄積リング棟の約一割に当たる第一期工事が竣工しております。この一月からは建物内に大きなマグネットの搬入も開始をいたしました。ただ、まだ大部分の投資はこれからということでございまして、私ども平成四年度の補正あるいは来年度のお願いということで所要の経費を措置しておりますけれども、これからかなりのものがなお投資の必要があるということで引き続き努力をしてまいりたい、かように思っております。
#13
○河本三郎君 ありがとうございました。
 我が国としては、今後とも研究開発基盤の整備を図り、一層創造的基礎的研究の推進に努めなければなりません。ヨーロッパでは一九九四年、アメリカでは一九九六年から本格稼働をいたします。日本はこれらより四年もおくれて稼働するわけですから、一年でも早い完成を強く期待するところであります。政府のなお一層の御努力を望みます。
 さて、科学技術面での国際貢献について質問をいたします。
 我が国が科学技術の面において国際貢献を行うに当たっては、国内に基礎研究を初めとして活発な研究開発活動が展開されることがまず必要であります。研究開発活動に関しては、民間企業を中心とした製品化技術が世界的に高く評価されていますが、基礎研究につきましてはまだまだ努力する余地があるのではないかと考えます。このため、基礎研究の主要な担い手である大学、国立試験研究機関等の公的部門の研究活動を今後格段に強化していく必要があると認識しております。
 基礎研究の強化に関しましては、欧米ではアメリカの国立保健研究所、そしてドイツのマックス・プランク研究協会等、センター・オブ・エクセレンスと呼ばれる世界じゅうの研究者を引きつけるような魅力のある研究機関が数多くあり、すぐれた成果を発信して基礎研究を強力にリードしており、日本の研究者も大勢そこで活躍しておりますが、我が国には海外の研究者がぜひ研究したいと思うようなセンター・オブ・エクセレンスが少ないのが実情であります。したがって、今後我が国が基礎研究を強化するに当たっては、公的研究機関の中に外国人研究者が積極的に集まってくるようなセンター・オブ・エクセレンスを育成していくことが特に重要ではないかと考えております。政府としてはこの課題に最大限の努力を払うべきと考えますが、科学技術庁としてはどのようにお取り組みになるのか、お伺いをいたします。
#14
○政府委員(長田英機君) 先生の御指摘のとおりだと思います。我が国の基礎研究を従来以上に活発化して強化していくためには、先生から今お話ありましたようなセンター・オブ・エクセレンスというものを国内に育成していくことが必要だと思います。また、この点につきましては、科学技術政策大綱においても育成することの重要性が指摘されているわけでございます。こういう点から、私どもといたしましては、センター・オブ・エクセレンスを目指して意欲的に努力を行っている研究機関に対しまして、研究資金などを重点的に投入するというような方法などによりまして、その育成を図っていきたいと思っております。
 具体的には平成五年度に、これは新規に科学技術振興調整費の中にセンター・オブ・エクセレンスを育成するための予算を現在の予算案の中に入れさせていただいておりまして、この措置を通じまして国立試験研究機関を中心としてセンター・オブ・エクセレンスを育成していきたい、そういうふうに考えております。
#15
○河本三郎君 さて、次に海洋でありますが、海洋は地球表面の約七割を占めているだけでなく、太陽などからのエネルギーを蓄えるとともに、大気や陸上から流入してきた大量の物質が存在していることから、気候変動や地球温暖化などの地球環境変動に大きく関係をしていると考えられます。特に、温暖化問題において重要な二酸化炭素を大量に吸収していると言われていますが、その実態はよくわかっていません。このようなことから、地球的規模の海洋現象の解明を目的とした海洋観測及び調査研究をより一層積極的に推進することが必要と考えますが、政府としてどのように海洋調査研究を推進しようとしているのかをお伺いいたします。
#16
○政府委員(石井敏弘君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、地球全体の環境に対しまして海洋というのは極めて大きな影響を及ぼしておりまして、地球全体の熱あるいは物質の貯蔵、移動といったようなものは海洋に大きく依存しているということでございます。例えば、地球温暖化ということで熱というものを考えてみますと、海洋は大気圏の約千倍の熱容量を持っているといったようなこと、あるいは二酸化炭素といったものについて見ますと、海水中には大気中の二酸化炭素の約五十倍以上を有しているんではないかと、このように見られておるというようなことでございます。しかしながら、地球環境変動と海洋現象との関係というものにつきましてはいまだ未解明な点が非常に多いわけでございまして、今後私どもとしても海洋の諸現象のメカニズムの解明を進めるといったようなことが大変重要な課題になっておるところでございます。
 このため、地球規模の海洋の循環を研究するような海洋大循環の研究でございますとか、エルニーニョ現象等の解明のための大気と海洋との相互作用の研究、さらには二酸化炭素等の海洋における物質循環の研究、あるいは地球温暖化等で極めてその影響が顕著にあらわれると見られております北太平洋とか北極海域の観測研究、このような各種の観測、調査研究といったようなものをダイナミックな形で展開していくというようなことが必要でございまして、科学技術庁あるいは気象庁、海上保安庁、水産庁等、海洋観測とか調査研究に関係します関係省庁は相互に密接な連携を図りながらこれらの問題に取り組んでいるというところでございます。
 また、特に海洋観測という場合は、非常に海洋は広大、広域でございますので、その観測に当たりましては宇宙からこれを観測するといったようなことが非常に重要な手段になるわけでございます。それと同時に、海洋そのものを直接にはかる、例えば海洋観測船あるいはブイ等によりまして直接海洋の各種のデータといったようなものを取得していくということが非常に重要な課題でございますが、特に海というものは広大であるとかあるいは荒れているとかいろんな問題もございまして、直接観測するにしても先端的な科学技術を使っていくということが非常に有効な手段になるわけでございます。
 海洋科学技術センターにおきましては、レーザー技術でございますとかマイクロ波技術あるいは音響トモグラフィー技術といった各種の先端的な技術の研究開発を積極的に進めておりまして、このような観測技術の実用化を図りつつ海洋の観測の充実強化を図っていこう、こういうことで努力をいたしておるところでございます。
 また、海洋の調査研究につきましては、ことしの三月九日に海洋開発審議会に対しましても今後の具体的取り組みについて総理から諮問を受け、現在、今後の展開についての具体的方策について審議をしていただいておるというような状況でございまして、その答申が出ました暁にはその趣旨を踏まえながら私ども各種の施策の展開に努めてまいりたい、かように考えている次第でございます。
#17
○河本三郎君 ありがとうございました。
 広大な海洋を解明することは、一国のみでなし得るものではなく、国際的な協力体制のもとに取り組んでいく必要があると考えております。例えば、地球の構造等を解明するための深海掘削船につきましては、アメリカは世界で唯一深海掘削船を持っており、世界のこの分野の研究者がこの船を活用し研究を進めておりますが、老朽化が進んでおり、研究の規模や内容の高度化に十分対応することができず、国際的にその拡充が強く要請されていると聞いております。また、観測データをとっていくためには観測船を初めとする多数の観測機器が必要であり、我が国の高い技術力を活用し、この分野において国際的に貢献をすることが大変重要であると考えておりますが、今後どのように国際協力を進めていこうとされているのかをお伺いいたします。
#18
○政府委員(石井敏弘君) 先生御指摘のとおり、海洋開発を進めていく上におきまして国際協力というのは非常に重要でございまして、私ども国際協力ということを一つの大きな柱として推進しておるということでございます。具体的には二国間協力あるいは多国間協力とかいったような形で各種の施策の展開に努めておるところでございます。
 具体的には、アメリカとの間におきまして北太平洋における共同研究とか、あるいはフランスとの間におきまして「しんかい六五〇〇」を用いまして南太平洋において共同調査を実施するとか、あるいは中国とは黒潮の共同調査をやるといったような二国間協力の展開を図っております。また、多国間協力につきましては世界海洋循環実験、WOCEと申しておりますがこういったもの、あるいは世界海洋フラックス研究、JGOFSといったようなものへの参加といったようなことも進めてきておりますし、さらに地球環境問題へも積極的に対応していくということで、海洋の諸現象を地球的規模で総合的に観測するということを目指しました世界海洋観測システム計画、いわゆるGOOSというものが本年から本格的に活動を開始することになっております。我が国としてもこのようなものに積極的に対応したい、かように考えておるところでございます。
 また、先生御指摘の深海掘削研究というものにつきましては、これまでアメリカが中心となって進めてまいりました国際深海掘削計画、ODPといったものに我が国としても参加するとともに、御指摘のように今後これが老朽化していくというような問題もございます。この点につきましては、将来の深海掘削研究の国際協力計画ということで現在関係各国との間でいろんな検討が進められているというような状況でございまして、私どももそれなりの役割を果たしていくということが重要であろうと考えておるところでございます。
 また、先端的な技術を活用して積極的に国際貢献を図るということにつきましても例えば「しんかい六五〇〇」、こういったものを私ども海外の研究者の利用にも供することで積極的に国際的な展開を図っているということで、今後ともそのような方針のもとに対応してまいりたいと、かように考えている次第でございます。
#19
○河本三郎君 三月十七日には海洋科学技術センターを見学させていただきましたが、翌日出航という大変お忙しいところ、貴重なお時間をいただきましてありがとうございました。そこでは「しんかい六五〇〇」や「かいこう」等の開発、深海に存在する微生物の研究等すばらしい研究開発が行われていました。この「しんかい六五〇〇」は活動中の有人潜水調査船の中では一番深いところまで調査可能であるし、また「かいこう」は無人ではありますが水深一万メートル以上のところでも調査可能とのことで、我が国の技術水準に改めて意を強くしたところであります。
 しかし、我が国の海洋調査研究は、アメリカ、フランスと比較して規模が小さいのではないかとの指摘がありますが、欧米諸国と比較をしたときの我が国の海洋調査研究の現状についてどのような認識を持っておられるのかをお伺いいたします。
#20
○政府委員(石井敏弘君) 我が国の海洋科学技術関連経費につきましては、平成五年度の政府予算案におきましては、科技庁のほか関係省庁全部合わせまして約五百八十七億円というものを計上いたしておりますが、これはアメリカと比較しますと約六分の一程度でございますが、フランスとはほぼ同程度の規模というようなことでございます。また、中心となります研究開発機関について見ますと、アメリカはウッズホール海洋研究所、フランスにおきましては国立海洋開発研究所等が、それぞれ人員規模千名程度の研究機関を有しておるということでございます。
 我が国におきましては、海洋科学技術センターは約百六十名程度、東大の海洋研究所が約二百名といったような比較的小規模であるのが実情だということでございますが、技術的な点で申しますと、先生先ほどお褒めいただきました「しんかい六五〇〇」とかあるいは一万メートル無人で潜れる「かいこう」、こういったものの開発を行ってきましたし、さらに千キロメートル四方の立体的な海洋の流れあるいは海水温、こういったものをリアルタイムではかれるような音響トモグラフィー技術の開発といったようなものも進めておりまして、関係研究者等の努力によりましてそれなりの成果を得てきておると、私どもかように認識しておるところでございます。
#21
○河本三郎君 ありがとうございました。
 最後の質問であります。
 まさに海洋は生物資源や鉱物資源の宝庫であるとともに、波力などの尽きることのないエネルギーを貯蔵し、また広大な空間を有しております。我が国は、国土が狭くかつ四方を海に囲まれているため、海洋環境の保全を図りつつ開発利用を進めることは極めて大切な課題であり、今後ますます重要になると考えます。そこで最後に、我が国の海洋開発を強化していくに当たっての大臣の御意見をお伺いいたします。
#22
○国務大臣(中島衛君) 海洋は食糧、鉱物等の膨大な資源を包蔵しております。また、広大な海洋空間の利用についても大きな可能性を有しております。四方が海に囲まれた海洋国家である我が国にとって、その開発は極めて重要な課題であると認識しております。また近年、地球温暖化等の地球環境問題が顕在化している中で、地球の約七割を占め、地球環境に大きな影響を及ぼしている海洋の役割を明らかにしていくことの重要さが指摘されております。このように海洋は未知の可能性を秘めており、海洋調査研究を初め環境の保全を図りつつ、調和のとれた海洋開発が重要と認識しております。
 科学技術庁としても、海洋科学技術センターを中心として、海洋に関する研究等の推進に努めているところであります。今後とも関係省庁の連携のもとに海洋開発の推進に努めてまいる所存でございます。
#23
○河本三郎君 長時間ありがとうございました。政府のなお一層の御努力を重ねてお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
#24
○峰崎直樹君 私は、日本社会党・護憲民主連合の峰崎でございます。二月の二十六日、前回、大臣の所信表明に対して一定程度の私の意見をお伺いしたところでございますが、なおその関連において、また最近の状況などについても改めて大臣の御見解をお聞かせ願いたいというふうに思います。
 まず最初に、時代認識という点から入っていきたいと思うんですけれども、今、日本は本当に巨大な経済大国になったと言われております。昨年の貿易の黒字が一千三百億ドル台というふうに言われ、しかもこれがかなり長い間継続をしてきておりまして、近い将来も恐らくはこの貿易黒字という問題は基調としては続くのではなかろうかというふうに思います。しかし、それが長く続くという保証があるわけではございませんし、私は今、日本は大変重要な時期に来ているのではないかというふうに考えております。
 と申しますのも、これまで巨大な債権大国になった国、例えば十九世紀末のイギリスあるいは二十世紀に入ってのアメリカ、これらの国はいずれもそういう経済が絶頂を迎えた後で、科学技術という分野においては大変大きな成果を残しているわけです。それだけに私は今の時代認識として、これほどまでに日本の経済が大きくなり巨大な債権国となった。この力というものを本当に生かしていくためには、今こそこの科学技術という分野に、基礎的な研究という分野にしっかりとした財政的、人的なエネルギーを注ぎ込むべきである、このように考えているわけでございます。それだけに科学技術庁のこれからの大いなる役割に大変私自身も期待をしている一人なわけでございます。
 さて、その際、先ほども御指摘ございましたセンター・オブ・エクセレンス、COEの問題についてでございますけれども、私自身そのセンター・オブ・エクセレンスは大いにやるべきだというふうに思うわけでございますが、その中でどうしても基礎的な研究、とりわけ原子力以外の分野における研究というものが非常にやはり手薄になっているんじゃないか、そういうふうに痛感をしている者の一人でございます。大臣からまず最初に、そういった時代認識について一体どのようにお考えになっているのかということについてお聞きしてみたいと思います。
#25
○国務大臣(中島衛君) 今峰崎先生から重要な御指摘をいただいたと思っております。ここまで経済も豊かになり、また大きくなり、そして技術水準も研究開発も比較的世界最高の水準に近づいてきておると思いますが、今まで基礎研究の部門でアメリカやヨーロッパにおくれをとっておった面があると思います。日本も第二次世界大戦後四十数年を経過して国力の充実を図ってき、国の内容もだんだん変わってきたわけでありまして、この辺でいよいよ基礎研究の充実等に積極的に取り組んでいかなければならない時代に入ってきたんじゃないかというように思います。資源も少なくて面積も少ない、人口も比較的多いというようなこういう実情、それから明治以来の教育水準の高さとか、そういうようなものを考えた場合、これから日本ができる国際貢献の第一は、基礎研究をやり、科学技術の振興を図って、その基礎研究の成果を世界に発信していくことが私は本当の意味での国際貢献になるんではないかと考えております。
 今先生の御指摘はまことに正鵠を得ておると思いますから、我々も一生懸命努力をいたしまして、そういう方向に国の国際貢献を持っていくように努めてまいりたいというように思っております。
#26
○峰崎直樹君 そういう観点で、大変小さな話といいますか、数字の確認をちょっとさせていただきたいなと思っているわけです。きょう手元に配付されました参議院予算委員会要求資料、科学技術庁の中の一番最後でございますが、「基礎研究、応用研究、開発研究別の研究費、伸び率、構成比」、そして「対GNP比」、「研究者一人当たりの研究費」が載っているわけです。
 この「研究者一人当たりの研究費」というところで、実は私まだ孫引きでございますので十分確かめた数字ではございませんが、未来工学研究所で出されました「研究開発の国際的構造の実態に関する調査研究」、一九九〇年に出された本がございます。その中で研究者一人当たり研究費という数字が、日本だけは一九八八年二千七十一万円というところは合っているわけでございますが、八七年のアメリカは千九百六十三万円とありますが、これは三千百三十八万円、ドイツについては、旧西ドイツですが八七年二千八百七万円とございますのが三千十四万円、フランスは八七年二千六百七十万円とあるのが三千百八十五万円というふうに記載をされていまして、この数字の違いはどこからくるのか、またこの研究費の内訳で軍事力の関係の予算が含まれているのかいないのか、そういった点、もしわかりましたらひとつ教えていただきたいと思います。
#27
○政府委員(長田英機君) 今の御質問の数字の件でございますが、先生が読み上げられましたのが、外国との間で一人当たり研究費を比較する場合に、いわゆるIMFレート、通常の為替レートで比べる場合と、それからOECDなんかがやっております購買力平価、どれだけの購買力をそれぞれの国で持っているかということで比べる二つの方法がございます。一例で申しますと、年度が違ってはいるんですが、例えば今先生が御指摘になられました一九八八年について申しますと、日本は二千七十一万円でございますが、アメリカはIMFレートですと千八百六万円、OECDの購買力平価ですと二千九百四十五万円、そういうふうに数字が大分違ってまいります。その違いに起因していることだと思います。
 それから、軍事費につきましてはそれぞれこの中には含まれて比較がされている、そういうふうに考えていただければいいと思います。
#28
○峰崎直樹君 IMFレートあるいはOECDの、恐らくパリティーだと思うんですが、どちらが正鵠を得るかというような議論をここでするのもちょっと時間がありませんから、私はどちらかといえばパリティーの方が実勢を反映するんじゃないだろうかというふうに直観的には思うんですが、またこれは別の機会に議論した方がいいと思っております。
 さて、今この軍事費の問題は、軍事的な研究も入っているということですか。入っていますか。
#29
○政府委員(長田英機君) 入っています。
#30
○峰崎直樹君 実はこの問題、クリントンの新しい政権が誕生して、科学技術政策について、たしかこれは二月二十三日付の新聞で見ただけでございますから、この点わかれば教えていただきたいんですが、「アメリカ経済成長のための技術政策」という報告をクリントンが出しているわけです。
 その中で、先端技術投資を増大させよう、そしてカリフォルニアに出向いて防衛産業というものを民需に転換しようという動きを示しているわけです。そうしますと、これまで基礎研究においてもアメリカは大変大きな力を入れてきている。それがさらに今度は軍需から民需への転換というものを急ぐというふうになると、アメリカと日本との間の研究力格差というものが、アメリカにますます離されてしまうんじゃないか、そんな懸念を持つわけでございます。そういった点について科学技術庁としてはどのように考えておられるのか、ぜひお聞かせ願いたいと思うんです。
#31
○政府委員(長田英機君) 確かに二月二十二日にクリントン大統領が技術政策について表明しておりまして、この中でクリントン政権の中心は産業の国際競争力を強めるということで、それの例としまして民生研究開発のシェアを、例えば連邦の研究開発予算について申し上げますと、シェアを九三年の四一%から九八年には五〇%までふやしていくというようなこととか、あるいは民間の研究活動に対する税制等のいろいろな助成措置というようなことを中心として言っているわけでございまして、全般的にアメリカの政策は産業競争力といいますか、そういう面にどうも志向しているように思うわけでございます。
 こういう点から、アメリカが産業技術面の力をつけて経済が発展していくということになれば、世界全体のためにも非常に結構なことだろうと思いますが、私どもの方は、日本の状況を申し上げますと、日本は産業技術と基礎研究と比べてみますと、基礎研究に力を注がなければいけないんじゃないかということで、アメリカの向きと日本の向きとはちょっと違っているようなところがあるわけでございます。
 そういうことで、今大臣からも御説明しましたように、これだけの国力を持ってまいりましたので基礎研究を日本としては充実していきたい、こういう意味でアメリカの政策とちょっと違いを感ずるわけでございます。
#32
○峰崎直樹君 また、アメリカの動向はわかり次第、私たちも勉強して、そして大いに学ぶべきものは学んでいかなきゃいけないな、こういうふうに思っています。
 原子力の話を少しお聞きしたいと思うんですが、実は商工委員会にかかっています省エネルギー法案との絡みで私自身も注目をしているわけでございますが、世界の中で今後原子力エネルギーへの依存を一九九五年時点までで高めようとしている先進国、OECDの国の中ではたしか日本とフランスだけだというふうに私は聞いているわけです。さらに、二〇〇五年には日本だけになるんではないか、こういうふうに言われていますが、この点の見通しについて、それで正しいのかどうなのかについてお聞きしたい。
#33
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 今先生おっしゃいましたように、欧米先進国、ヨーロッパの諸国は原子力に対する依存度をそれほど高めていかない、あるいは原子力に対する依存度をむしろ抑えていく、そういう政策なのではないかということでございますが、総じて申しますと、それらの国々におきましては必ずしも原子力への依存度を高めないということであったかと思います。今もその政策を継続している国が多かろうと思いますが、御承知のようにフランスは既に七〇%を超す依存度でございますので、これは相当、もうぎりぎりいっぱい来ておるということでございますから、これからどんどん依存度が高まるということももうないということであろうかとも思うわけでございます。
 ただ、欧米の国々がそれでは原子力からいわば撤退していくかということであるわけでございますけれども、これは必ずしもそうではないと思っているわけでございまして、例えばスウェーデンなんかも、スウェーデンは初期のころには原子力発電に非常に努力をして取り組んだということがあるわけでございまして、電力供給に占める原子力発電の割合はかなり高いわけでごさいます。それがタイムリミットを決めまして原子力発電所を全部やめたい、そのプロセスとしまして一九九〇年代半ばには特定のものをやめたいということであったわけでございますが、実際電力供給あるいはエネルギー供給といいますのは、まさにタイミングと量におきまして現実的なものでなければならないし、当然そうであることが要請されるわけでございます。
 そういう実態を、スウェーデンの関係者、いろいろ直視して考えてみますと、やめることはできないわけでございます。原子力から撤退するという政策を一たん決めてもなかなかそうはならず、やはり末永く原子力とつき合っていくと、そういうことにスウェーデンの立場で申してもならざるを得ない。我々はむしろそうすることも、安全性を確保してきちんとやっていければ非常にこれは望ましいことであると思っておるわけでございます。
 そういうことで、欧米の諸国それぞれエネルギー事情もございます。例えばイギリスなんかはやはり北海油田の発見ということがイギリスが原子力発電へ傾斜していく必要をなくした、そういう原因であろうと言われておるわけでございますけれども、それぞれのエネルギー事情がございますので、それぞれの立場に立ちまして総合的なエネルギー政策あるいは発電政策をやっておるわけでございます。それとの比較において申しますと、むしろこれからはアジアの国々あるいは途上国におきましても原子力への取り組みを強化していきたいという国が多いわけでございます。
 ただ、いずれにいたしましても、原子力発電は安全性をまず第一に重視しまして一歩一歩取り組んでいく、国柄の違いはあれそれぞれそういうスタンスでやっておるものと、そういうふうに認識しているところでございます。
#34
○峰崎直樹君 ここで原子力の論争をするというつもりは全くないのでございますが、今ずっと私が述べてきたことを総合してみると、日本にとって今のこの時代というのは本当に大変貴重な時代だと。そして、そのセンター・オブ・エクセレンスというものを形成していくためにも、基礎研究というものを重視していくためにも、限られた資源とエネルギーを現段階において本当に戦略的に過ちなきように設置する必要があるんじゃないか。それが今日の時代だというふうに思うわけであります。二十一世紀になると高齢化社会が訪れてくる。そうすると、今のような貯蓄が大変高いような社会から変わっていくわけでありますから、それだけに日本の経済というものが鈍化をしていく可能性を持っておるわけです。
 その際どうも気になるのは、そういう限られた財源というものが余りにもやはり原子力関係のエネルギーに注ぎ込まれ過ぎていはしないだろうか。そして、プルトニウムの問題も含めてそこから引き返すことができないようなところまでどうも深入りし過ぎちゃったんじゃないか。その意味で、日本が先頭を切ってやらなきゃいけないという意見も確かにわからないわけではないのであります。しかし、私はその意味で今時点でもう一回そういった点についてきちっと冷静に判断する時期に来ているんじゃないだろうか。そのことを意見としてだけこの点については述べておきたいというふうに思うわけであります。
 さて、幌延の問題についてちょっとお聞きしたいというふうに思います。
 幌延というふうに申し上げていいかどうかちょっとよくわかりませんが、今年度の予算の中で貯蔵工学センターの立地促進を図るために地元自治体に対して広報活動を行うための補助金、重要電源等立地推進対策補助金というものが設置をされ、八千万円の補助金が設置をされたということになっておるわけでございます。これは対象施設が一カ所だということになって、箇所づけはこれからだというふうになっているわけですけれども、この点についてはどのような地域にどのようなことをなされようとしているのか、わかれば教えていただきたいと思います。
#35
○政府委員(石田寛人君) 今先生御指摘の重要電源等立地推進対策補助金でございますが、これは発電施設の立地予定地点、これはむしろこれまで通産省の施策として進められてきたところでもあるわけでございますが、要対策重要電源とそれから初期地点とがその対象になるわけでございますけれども、それを有します地元自治体が行う広報活動等に対しまして国が補助する制度といたしまして、昭和五十七年度より整備されておるものであるわけでございます。
 平成五年度予算案におきましては、本制度の対象施設といたしまして、従来からの発電施設に加えまして新たに原子力発電を推進する上で特に重要な研究施設につきましてこれを追加することといたしまして、当該研究施設対象分といたしまして今おっしゃいました八千万円を計上しておるところであるわけでございます。
 この補助金の対象といたしましては、動力炉・核燃料開発事業団が北海道の幌延町に立地を計画いたしております貯蔵工学センターを想定しておるところであるわけでございますけれども、この補助金の具体的な活用の方法につきましては、現在検討を進めておるところでございます。
#36
○峰崎直樹君 金額八千万という大変大きな金だと思いますけれども、これは幌延一カ所だけに今年度補助金として交付をされるということですか。
#37
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 今、私どもの予定では、対象施設は幌延の貯蔵工学センターというふうに考えておるところでございます。ただ、実際どの町村にどういうことにどういう形で交付するかにつきましては、現在内々に詰めさせていただいておるということでございます。
#38
○峰崎直樹君 この金額を見るとどうも一カ町村ではないような印象も受けるわけでございますが、この北海道の幌延町以外の近隣町村もこの誘致には反対をしておりますし、御存じのように地元の北海道知事を先頭としてこの誘致には反対をしているということでございます。そのことを申し上げて、この動きについては大変私としては賛成しかねるということだけ申し上げておきたいというふうに思います。
 さて、もう時間も少なくなってまいったわけでございますが、対ロシア支援の問題で少し意見をお伺いいたしたいと思います。
 昨今のロシア情勢、本当に目まぐるしく動いておりますし、ソビエト連邦が崩壊をする、CISがどのようになっておるのか、あるいはロシアの国内の統治機構そのものも大変混乱をしているような状況だと思うんです。その中で、この間、国際科学技術センターを創設していわゆる核技術者の人材の流出を防ごうというような計画が立てられ、日本、EC、アメリカ、そしてロシア四カ国で合意をしているやに聞いています。この進捗状況は一体どうなっておるのか。そしてもう一つ、ロシアのこのような動きの中で本当に核拡散の危険な動きというものは心配ないんだろうか。この二点についてお聞かせ願いたいと思います。
#39
○政府委員(島弘志君) 御質問の前半部分についてお答え申し上げます。
 旧ソ連邦の大量破壊兵器に関連した科学者、技術者の力を平和的な科学技術活動に振り向けようと、こういう目的を持って国際科学技術センターの設立に対して日米欧ロという四極が協力して進めてきているわけなんですが、昨年の十一月、これら四極が協定にサインをいたしました。ただ、この協定はそれぞれの国々の国内手続の完了を待ってその後三十日後に発効する、こういう仕組みになっておりまして、日米欧は既にその手続を終えておるわけでございます。
 ロシアがまだでございまして、御案内のとおり大混乱の中で、その国内手続がいつ完了するのやら大変不明確な状況でございます。準備は着々と進められているように承知をしておりますけれども、要するにまだ設立されていないわけでございます。私どもとしては、早くこれが設立されることを念頭し、働きかけもしているわけでございますけれども、いずれにしろこれができれば我々の今までの実績も生かしまして、人的貢献を含めていろいろ積極的に協力していきたいと思っているんですが、まだ設立されていないという状況を御報告させていただきます。
#40
○政府委員(石田寛人君) 後半部分につきましてお答え申し上げます。
 先生御指摘のように、まさにロシアの政治情勢の混乱等によりまして核兵器が拡散することがあればこれは非常にゆゆしきことでございまして、全く先生と同様の懸念を有しておるわけでございます。
 基本的には、これはロシア連邦等が厳重な管理を行うということがまず第一であろうかと思うわけでございますが、これにつきましては俗に申しまして人と物の両面からちゃんと見ていく必要があろうかと思うわけでございます。
 人の要素につきましては、今先生からも御質問があり、振興局長からお答えのあった国際科学技術センターというのは重要な役割を果たすだろうということを強く期待したいわけでございます。
 物につきましては、これは何と申しましても解体した核兵器から出てまいります核物質が再び軍事の方に逆流することなくちゃんとそのまま管理され、あるいは平和利用に使われていくという、そういう道筋をつけることが非常に大事であろうかと思うわけでございます。これにつきましては、私どももこれまでの原子力平和利用活動で培ってきた原子炉に関する技術等々がございますので、それ等を土台にいたしまして、関係各国ともよく御相談をしながらこれから進めていくということが必要であろうと思っておるわけでございます。まさに今先生のおっしゃいましたような懸念もあるわけでございますので、私どもといたしましては、ロシアなどをめぐります核軍縮あるいは核不拡散等の状況につきまして、外交ルート等を通じまして情報収集に鋭意努めておるところでございます。
 それから、ことしの一月にはロシアとウクライナとそれからカザフスタンを我々の関係の職員も訪問いたしまして、核兵器の解体とかあるいは核物質の管理等に関します情報の収集を行いますとともに、我が国との協力の可能性に関しましても意見交換をしたりしておるところでございます。したがいまして、旧ソ連等におきます核不拡散体制の維持強化等の観点から今後ともこのような活動をぜひ続けていきたいと、かように考えておるところでございます。
#41
○峰崎直樹君 最後になりますが、ちょっとこれは教えていただきたいなと思うんです。
 大変驚いたのは、南アフリカで原子爆弾を製造していたという問題がございます。これは全く事前に連絡をしていないで質問をさせていただくわけでございますが、一体どのような状況であったのか、わかっている限りで教えていただければと思います。そして、このような危険性があるがゆえにやはりプルトニウムの管理の問題にしても大変重要な課題になっているのではなかろうかということを申し添えて、そして答弁をいただいて、終わりたいと思います。
#42
○政府委員(石田寛人君) 突然のお尋ねでございますけれども、大事な問題でございますので、知り得る限りにつきましてお答え申し上げます。
 まさに御指摘のように、南アフリカ共和国のデクラーク大統領は、南アフリカ共和国が過去に六個の核爆弾を製造していたこと、それから一九九〇年に核開発を放棄したこと等の発表を行ったと私ども承知しておるところでございます。今回南アフリカ政府がこのような事実関係を公表したことは結構なことであるかもしれませんが、南アフリカがかような核兵器開発を行っておりましたことにつきましては、これはまことに遺憾なことであると思うわけでございます。
 南アフリカ共和国は現政権のもとで一九九一年七月にNPT、核不拡散条約に調印し、国際原子力機関の査察を受け入れたところでございます。それで、核不拡散上の国際的責務は彼らは今果たしておるという、そういうことであるわけでございます。今回の発表におきましても、今後も核不拡散条約を厳密に遵守していくということを明らかにしておるところでございます。したがいまして、核開発等のいろんな活動があったのはこの国がNPTに入る前のことであったということではあろうかと思うわけでございます。そうではありますけれども、今後さらにIAEAの保障措置活動等を通じまして南アフリカ共和国の原子力活動の透明性がより高くなってほしいと強く期待しておるところでございます。
#43
○峰崎直樹君 ありがとうございました。
 終わります。
#44
○今井澄君 今井澄でございます。
 先ほどからの質疑の中でも科学技術庁が中心となって基礎科学の研究開発を進める、このことの重要性が再確認されたと思いますし、またそのことを通じて国際貢献をすることの重要性、必要性ということもますます明らかになってきたと思いますが、私もそのことについては全く異議がないわけでございます。一方におきまして、これからの時代あるいは現在をどういうふうにとらえるかという切り口の一つとして、地方の時代ということも言われているわけですが、そういった意味で科学技術庁としては、地方の時代と言われる中で国内的な基本的な研究開発あるいはそういうことについての助成等の政策、基本的なスタンスをどうお考えになっているのか、簡単で結構ですので、まずお答えいただきたいと思います。
#45
○政府委員(島弘志君) 地域において科学技術を振興するという動きが非常に強まっておりまして、科学技術会議を設置するとか、あるいは地域の研究所を再編するとか、あるいは第三セクター方式でいろんな組織をつくっていくとか、いろんな試みが各地域で見られるようになったわけでございます。私ども大変これは歓迎すべきことであるし、できるだけのことをして御支援を申し上げていきたい。それからさらに、私どもがいろんな施策を講ずるに当たっては、そういった地域の自治体あるいは地域におられる研究者、そういった方々と十分連携をとってやっていきたい、こういうことを基本的な考え方に持っております。
 地域における科学技術の振興という場合にもいろんな側面がございますが、私の理解するところでは、まずは地域における研究活動を活性化する、そしてそういう研究活動の成果を技術にまで高めて地域の振興に役立てていく、こういう役割があろうかと思っております。こういった面で私ども生活・地域流動研究という制度を、科学技術振興調整費の一部でございますけれども運用させていただきまして、基礎的な研究も含め、地域の関心のある課題を地域の研究者、あるいは国の研究所の研究者も入って一緒にやるというようなスキームを運営しております。
 それから、海に接した地域では海洋センターと地方自治体がいろいろ協力しながらそういった海に関連する研究をやるというような制度もございます。
 それから、先ほどちょっと理化学研究所のところで触れましたが、フロンティア制度というのを地域にまで延長いたしまして、地域の研究者と理研の資源とのドッキングということで、既に仙台、それから来年度は名古屋でそういった基礎的な研究に力を入れるような体制をつくりたいと思っているわけでございます。
 それから、ややインフラ的になりますけれども、私ども地域研究交流促進事業という名称のもとにやっております施策として、地域を幾つかのブロックに分けまして、その地域で研究者をサポートする情報ネットワークを構築していく。そういうものを中核にしながら新技術事業団がいろんな諸制度を持っておりますものですから、そういう諸制度を生かして地域で生まれた研究成果を地域の企業等に実用化していただくことのあっせんをする、あるいは委託をお願いするとか、先ほど申し上げましたが地域の成果を技術にまで高めていく、そういったお手伝いもしているわけでございます。
 それから、もう一つの側面で私は忘れてならないと思うのは、やはり地域における子供たちとか、それに大変な影響を与える親とかあるいは学校の先生方、そういう方々に対して科学技術あるいは科学技術の活動のプロセスに対して御理解と認識を持っていただく、あるいは親しみを持っていただく。こういった活動は地域の活動でもあり、私どもの活動でもあるということで、大変重要なことではないかというふうに思っているわけでございまして、こういった面でも今後力を注いでいく必要があるのではないかというふうに思っております。
 ちょうど四月の中旬に科学技術週間というのが一週間ございますが、これはある意味でこういう取り組みの一つの典型例でございます。私どもが旗を振りまして、各自治体でもいろんな取り組みをしていただいて、それを私どもまとめて皆さんに御紹介をするというようなことをやっておりますけれども、こういったようなことに代表されるそういう活動についても力を注いでいくべきではないかなと思っておるところでございます。
#46
○今井澄君 平成四年度の科学技術白書を見せていただきますと、この副題には「科学技術の地域展開」ということがうたわれているわけですね。それで、これは全部で三部から成っているわけですが、その第一部に「科学技術の地域展開」、そして第二部が「海外及び我が国の科学技術活動の状況」、第三部が「我が国の科学技術政策の展開」ということで、まずこういうふうに表題に掲げ、冒頭の第一部で地域展開ということで大分力を入れておられる姿勢がわかるわけで、そのことは私も大変いいことだと、好ましいことだと思うわけです。
 しかしながら、これを読ませていただきますと、確かに今お答えいただきましたようなことが幾つか述べられているわけなんですが、どちらかというとかなりまだ抽象的なところにとどまっているような気がしないではありません。こういう科学技術の研究を進めていく上では何といっても研究拠点が大事なわけで、その最初にも研究拠点のことが述べられております。例えば、国立試験研究機関では主に地域というのを東京、それから東京圏、そして関東圏というふうな、こういうところへの集中がどの程度分散していったかということで分析しておられますが、残念ながら国立試験研究機関それから公設試験研究機関等については、やはり東京あるいは関東圏への一極集中ということがまだ是正されていないということがこの白書の中にも報告がされているようです。
 最後のまとめとしても、二十八ページに「以下にあげる点を除いて総じて一極集中から地域への展開を見ることができた。」というふうになってはいるわけです。じゃ、どういう点を除いてかというと、今申し上げましたように、国立試験研究機関の研究拠点数とか研究者数は関東圏に集中していて余り変化がないとか、公設試験研究機関もそうであるとか、それから公益法人等ということですね。大学について見るとわずかに東京圏以外への地域展開があらわれているということになっているわけです。
 そうしますと、科学技術庁といたしましては、今問題になっております国立の研究機関あるいは科学技術庁の直接の指導下にあるような公益法人等、特殊法人等、そういったものをどんどん地方に分散するとか、新しいものをつくるとか、できるならばやっぱり日本はまだそういう拠点の点でもおくれているわけですので、もう少し力を注いでいただければというふうに思うんですが、その点なかなか進まない理由でもありましたらちょっと教えていただけないでしょうか。
#47
○政府委員(島弘志君) 御指摘のように、産業にしろ生活にしろ科学技術にしろ、その一極がそういう面で立派になって、平均的に立派だという時代は去って、やはり科学技術の面でも極端にというか、皆さん各地域がそう標榜しておられますけれども、むしろ科学技術立圏を通じた科学技術立国、こういう時代が来たんじゃなかろうか、あるいはそれに向けて努力すべきじゃないかというふうに私も考えているところでございますけれども、ただ国の研究所を新たにつくって地域に展開するとか、そういうことについてはなかなか現実の壁もございます。
 ただ、先ほど申し上げましたように、理研が、別に理研の支所ができたということではございませんけれども、そういうことではなく地方の研究者とドッキングするようなスキームをつくっていくとか、あるいは現在兵庫県でも大型の施設をつくって設置するとか、そういったような努力は今後かなり意図的に――意図的にやりませんとどうやらやはり我々の志向が関東圏一極集中になっておりますので、かなり意図的にそういう面で努力をしていくべきではないかなと、かように思っている次第でございます。
#48
○今井澄君 確かに現在の厳しい財政事情のもとでのシーリング予算方式、こういう中で大変科学技術庁としても苦しい立場にあると思いますが、先ほど峰崎委員から申し上げましたように、今例えば当面のところは大変な不況であるとか、いろいろなことはありますが、大きく見ると日本は今世界の中で非常に経済的に豊かになっているというときですから、こういうときこそやはり基礎研究に力を入れる。そしてこれは民間や地方に依存するといってもなかなか大きなものや本当の基礎的なことはできにくいわけですから、一層私たちも応援したいと思いますが、科学技術庁としてもぜひ頑張っていただきたいと思います。
 そういう点では、平成五年度の予算案が国の厳しいシーリングの中で五十七年以来最大の伸び率を示しているという点では科学技術庁の御努力を買いたいと思いますが、さて地方分散、何でも地方に分散すればいいというものではないとは思います。やはり均衡ある国土の発展という意味では大事だろうと思いますが、地方に分散しにくい理由というのがもう一つ研究者の面でもあるのではないだろうかと思います。
 それで、この科学技術白書を見てみますと、三十九ページですが、研究面においてどういう不便を感じているかということを東京都、神奈川県、大阪府、その他の地域というところで比べてみますと、これは歴然たる違いが出ているように思います。研究支援体制が不十分だというのは、これはどちらも多いわけですが、特に地方に多い。研究機器や設備が整備されていないというのは、これは東京も地方も余り変わらないんですね。こういう点ではまさに日本がお金持ちになった、あるいはこういうものは日本のどこにいても買えるということだろうと思います。文献や研究材料の入手に時間がかかるとか、それから科学技術情報データベースが不十分であるとか、そういうふうな情報面の問題が一つあるのと、それから共同研究者あるいは異分野の研究者との交流というのも非常にこれはアイデアとかいろんな意味で大事だと思うんですが、そういう人的な交流がなかなかできない。この二つが東京と地方とで違うと思います。
 情報面では、科学技術庁として、これはやっぱり国の責任でやるべき問題だと思いますが、どういうふうな施策を現実的に行っておられるのか、お聞きしたいと思います。
#49
○政府委員(島弘志君) 情報、特に文献情報等をデータベース化して、その抄録等をネットワークに乗せてやっていくという事業は、御承知のように日本科学技術情報センターが展開をしているわけでございまして、これの地域展開もかなり進んできているというように理解をしております。また、近々、既にスタートしたかどうかあれでございますが、民間活力を活用しながら民間のルートにも乗せてやっていくという試みをやっていくわけでございます。そういたしますと、地方の拠点が大変ふえてまいります。そういう意味では地方の研究者が非常に安くアクセスできる環境が整うというふうに理解をしております。
 それからもう一つ、それとはまた別に、どういうところに研究者がおられて、どういうふうにどんな研究テーマでやっておられるかといったような話とか、そういったたぐいの情報につきましては、先ほどもちょっと申し上げましたが、地域をブロックに分けまして、地域で研究情報ネットワークを組んでいただくことを支援するという形をやっております。これは順次広げておりまして、たしか来年度は北海道にそれをやるということになっておりますが、こういうことを通じて情報面での地域格差といいましょうか、そういうものをできるだけ埋めていくように努力しているところでございます。
#50
○今井澄君 確かにJICST、私もかつて私が勤務しておりました病院にも売り込みに来られまして使わせていただいたことやなんかもあるんですが、医者の給料でも利用料が高いとなかなか払い切れないんですよね。この利用料が高いというのは、一つは田舎にいますと回線使用料が高いということもあるので、今のお話のように地方拠点ができれば大変いいと思うんです。こういう点は積極的に国としてそういう情報を集めるために支援をする、あるいは税制上の措置というのはどれだけ効果があるかわかりませんけれども、例えばサラリーマンの研究者なんというのは文献を集める場合にも必要経費として認められないんですよね。そういうことについても何らかの方策を考えていかなければならないんじゃないかと思うんです。
 また研究者同士の交流というのは、これは実は交通の問題でありまして科学技術庁の問題ではないと思いますが、これもやはり情報で、今お話がありましたように、どこにどういう研究者がいてどういう研究をやっているんだと。文献になる以前の問題ですね。そういうことがわかりますと、これは結構、今の時代ですから直接会わなくてもディスカッションしたりすることができるということになるので、やはり情報の問題だと思います。
 そういう面におきまして今の情報システム、JICSTやなんかのあれですが、まだまだ不十分だと思うので、いま一段の力を入れていただければと思うんですが、その点についてはどうお考えでしょうか。
#51
○政府委員(島弘志君) 先ほども申し上げましたが、JICSTに関して言えば民間とのドッキングによってかなり地域拠点が広がるということでございますので、それに近接した地域の方々は従来よりも低廉な料金でアクセスが可能になるだろう、こういう措置をまずは講じておるということを御理解いただきたいと思います。
 それから、人の面でもおっしゃられるようなことはあるわけで、旅費の問題だとおっしゃいましたが、旅費も実は余り自慢して申し上げられるような状況じゃないんですね。これについても努力はしなきゃいかぬ課題だと、こういうふうに思っております。
 それから、事業団法の改正をお願いしておるのでございますが、そこで共同研究のあっせん事業というようなこともできるように措置をしてございまして、今までの事業団のいろいろなポテンシャリティーを活用して地域でそういう研究機関と共同研究をしたいんだがといったような御要望に対しては、積極的な共同研究のあっせんができるようなことになりますものですから、従来よりは一段と一歩前に進んでいると、こういうふうに言えるのではないかというふうに理解をいたしております。なお努力をしたいと思っております。
#52
○今井澄君 それで、先ほどお答えの中に地域における研究開発の一つの取り組みとして生活・地域流動研究ということが挙げられたんですが、これは白書を読んで見ましても具体的にどんなことが行われているのかということがちょっと明らかでないんですが、一例で結構ですから教えていただければありがたいんです。よろしくお願いいたします。
#53
○政府委員(島弘志君) 一例だけここに書いてありますので、申し上げさせていただきます。
 これは滋賀県と連携しながらやっている研究のようでございますけれども、琵琶湖の湖沼の観測あるいは水質改善技術の高度化、そういったことを国の研究機関、地域の研究者、地域の研究機関と一緒になって研究していくというようなテーマがございます。幾つかありますけれども、割合にそういう地域のローカルカラーを生かしたような研究もございますし、必ずしもそうではない、むしろ社会的な状況を反映した、先生御専門の地域の医療システムみたいなものを構築するための研究といったようなものもあるようでございます。
#54
○今井澄君 これはちょっと付随的な質問になるのですが、今地方の時代だということでの科学技術庁の取り組みをお伺いしたんですが、ついでにと言っちゃなんですけれども、今の時代の切り口としては、キーワードとして例えば高齢化とかあるいは地球環境の時代ということも言われているわけです。この高齢化社会に対する科学技術の問題あるいは地球環境時代における科学技術の問題については、政府の中で科学技術庁としてはどういうスタンスあるいは位置にあるのでしょうか。
#55
○政府委員(石井敏弘君) ただいまの高齢化対応あるいは地球環境問題での科学技術庁ということでございますが、高齢化対応につきましては、既に政府といたしましては長寿社会対策大綱というものを昭和六十一年に閣議決定いたしておるところでございますが、その中でもいわゆる科学技術面での対応、研究開発ということが位置づけられておるところでございます。特に科学技術につきましては、科学技術会議におきまして、昭和六十一年でございますが、「長寿社会対応科学技術推進の基本方策に関する意見」という意見具申を政府にいたしております。こういった我が国全体として長寿社会に対応するための研究開発面での科学技術会議の事務局というような立場において全体的な取りまとめをやるというようなことが一つあろうかと思います。
 それと同時に、総合調整官庁といたしまして、このような科学技術会議の意見具申あるいは閣議決定の大綱等を踏まえまして、関係省庁におきます研究開発の総合調整をやっていくというようなこと。また、科学技術庁独自でも理化学研究所とかあるいは放射線医学総合研究所等におきまして基礎的基盤的な研究開発を行う。あるいは科学技術振興調整費というようなものを活用いたしまして、関係省庁にまたがる、あるいは関係機関等とも手をつなぎながら総合的に研究開発を進める必要があるような研究会、こういったものにつきましても調整費を活用して関係の研究所でいろんな研究をやっていただく。こういうような形でやっておるというのが高齢化社会への対応の科学技術庁のポジションでございます。
 また、地球環境問題につきましては、いわゆる環境を悪化させる規制的な意味合いの環境対応といったようなものにつきましては、直接的なかかわりを持つというよりも、私どもといたしましては、そのようなものをやっていくためにも科学的な根拠が必要だ。とりわけ現在の地球環境問題というのは十分すべてが解明されているわけではない、科学的な知見の積み重ねということが非常に重要な問題になるわけでございまして、そのような意味におきまして、私どもは地球環境問題の科学的知見の蓄積というような立場でその役割を担っているというような認識でございます。
 特に地球環境の問題にかかわる諸現象のメカニズムがよくわかっていない、あるいはそのメカニズムを解明するためにも十分地球が知られていない、十分観測されていない、観測データを十分蓄積しなければならない、こういうような立場にあるわけでございます。したがいまして、特に地球レベルの問題、こういうようなことになりますと、特に衛星を飛ばして宇宙から観測するといったようなことが非常に重要な手段になります。そのような意味におきまして、科学技術庁といたしましても、これまで宇宙開発を進めてきた成果の上に立ちまして、地球観測衛星を開発し打ち上げる、そしてその観測データを関係方面に流通せしめる、こういうようなことをやっております。
 また、海洋そのものの観測ということが非常に重要でございます。この海洋観測につきましても、特に海洋が広大であり、観測するということにおいて非常に難しい点もございますから、まず観測センサー、観測技術といったようなものを開発してやっていくということが非常に重要だというようなことで、海洋センターにおきまして音響トモグラフィーとか海洋レーザーとか各種の観測技術の研究開発を進めるというようなことをやっておると同時に、先ほど申しました関係省庁が連携しながら研究開発を進めるような問題、こういった問題につきましても私どもの予算を使いまして、科学技術振興調整費あるいは海洋促進調査費といったような予算を活用いたしまして、関係省庁と総合的に研究をするというようなものに組織し、かつその一端を担うというような形で対応してきておる、こういったものが科学技術庁の立場でございます。
#56
○今井澄君 科学技術庁の性格からして、そういう政策の面、調整の面と同時に、やはり研究開発の最も基礎的な部分あるいは実用化に結びつける開発研究、そういうところに十分力を入れていただいて実用面は他の省庁に任せるという、これまでもそういう非常にうまく連携のいっている研究があるということを私も経験しておりますが、ぜひその点でも一層の力を入れていただければというふうに思います。
 時間も参りましたので終わりにしたいと思うんですが、実はこれ突然の質問でまことに申しわけないんですが、大臣にちょっとお尋ねしたいんです。
 けさテレビを見ておりましたら、柏市の市議会でプルトニウムの輸送について情報公開しろという市議会決議が行われたというふうなことです。これは何か市長会か何かで話し合った上で国に申し入れるということがあったわけで、私も中央道の沿線に住んでおりまして、非常に事故多発地帯にいてふだんから心配しているわけです。長官もちょうど中央道をひょっとすると通っているかもしれないところを地元にお持ちなんですが、こういう情報公開は非常に大事だと思うんですが、こういうふうなことが国に対して申し入れられてきたような場合には、科学技術庁としてはどんなふうなお考えで対処をされるつもりがあるのか。突然の質問で大変恐縮ですが、お答えいただければと思います。
#57
○国務大臣(中島衛君) 今、今井先生から御指摘のありました点は、動燃が東海から「もんじゅ」まで燃料を運んだことについて通過市から情報公開をしろという要求があったということだと思います。私どもも、できるだけ情報公開をするようにということから、いつどこを何時に通るというようなことについては、これはやっぱり安全を確保するという意味から公開はできないかもしれませんが、どんな施設で運んでおるとか、それから公開できるいろんなものについてはできるだけ公開して、国民の皆様方の理解を得てやるということが大事だと私は考えております。
 こういう要求が地方の市から出てきたわけですから、これから安全局にも十分検討をさせまして、公開できる情報についてはできるだけ公開するように努力をさせていただきたいというように考えております。
#58
○今井澄君 どうもありがとうございました。
#59
○大久保直彦君 承るところによりますと、最近中島長官は古典的な中国文化の研究会に参加をされまして名をはせておられるようでございますが、どうか名をはせるのは科学技術振興の分野で大いにはせていただきたいと要望を申し上げておきたいと思います。
 きょうは時間も余りございませんので、私はNASAのフリーダムの問題に限ってお尋ねをいたしたいと思います。
 先月の当委員会で私はクリントン政権下における米国のいわゆる宇宙開発計画についての見直しの問題を長官にただしまして、それから数日後にNASA長官から関係各国の代表にアメリカの計画変更というものが伝えられたということをお伺いいたしておるわけでございますが、この計画変更の内容について、余り詳細にわたっては時間がなくなると思いますので、大まかな基本についてのみ、まず御報告をいただきたいと思います。
#60
○政府委員(石井敏弘君) 宇宙ステーション計画につきましては、米国におきましてクリントン大統領の指示に基づきまして投資効果を増すというような観点からの計画見直しというようなことが動き出したわけでございます。先生御指摘の米側の案というものにつきましては、三月十一日にNASAのゴールディン長官が計画見直しのための素案というものを発表いたしたわけでございますが、これは計画見直しのためのいろんなアイデア等が書かれておるというようなものでございます。
 これにつきましては、私ども日本といたしましては宇宙基地協力協定の遵守あるいは計画の継続性の確保、かようなことにつきまして我が国の基本的立場を米側に伝えてきた、こういうようなことでございまして、米側といたしましては日米欧加で合意される基本ルールに基づいて今後見直し作業を進めていく, このような状況にあるわけでございます。
#61
○大久保直彦君 この発表をお聞きになって、長官、率直にどんな御感想ですか。
#62
○国務大臣(中島衛君) 宇宙ステーション計画の見直しをクリントン大統領初めアメリカの首脳が言っておるわけでありまして、私どもとしては、国際プロジェクトで日本の分担するJEMの分についてももう相当程度のお金も使っておるわけでありますし、基本的には従来方針どおりやってまいりたいと思っておりました。しかし、クリントン政権が誕生して、そして財政の立て直しとかいろんな意味での一環として宇宙ステーション計画も縮小するというような話がありますので、我が国の従来の基本的な開発方向と整合性のとれないようなことになると非常に困ると思いまして、向こうの情報をとることに今集中をしております。
 三月十一日にゴールディンNASA長官が計画見直しの素案を発表いたしましたけれども、これはまだ具体的なものになっておりませんので、我が方としては従来の国際的な協力協定を守るようにということと、計画の継続性が確保されるようにということを基本的立場として伝えておるわけでありますが、シェイさんを筆頭にする見直しチームとかそういうものがこれから具体的な作業に入ると聞いておりますので、それには我が方からも人を入れて、そしてどういうことかしっかり確認をしてこれから対応してまいりたい、これから十分情報をとり、そして向こうの基本的な見直し作業に関するチームの中にも我が方から人を入れてまいりたいというように考えておるところであります。
#63
○大久保直彦君 この件につきましては、宇宙開発事業団の理事長も訪米されて直接長官とも懇談をされているようでございますが、きょうは松井副理事長に御出席をいただいていると思いますが、その辺の経緯について御報告があればいただきたいと思います。
#64
○参考人(松井隆君) 御報告いたします。
 うちの山野理事長がアメリカに参りまして、そこでアメリカの政府の方とお会いしております。一つは、ゴールディン長官にお会いしております。それから大統領補佐官のギボンズさんにもお会いしております。
 そこで山野が伝えました趣旨は、やはり我々としては今まで既にかなり投資して進めておる、そういうことでぜひ今までの計画の継続性を尊重してくれなくちゃ困るというのが一点でございます。それからもう一つが国際約束を遵守してほしい、その二点について強く主張してまいりました。
 ゴールディンさんの返事も、もちろん見直しをするに当たっては国際的合意を最大限尊重してやるつもりであるということもはっきり約束してございますし、またIGAの計画の継続性につきましても十分尊重してやっていくつもりであるということの御返事を得ております。しかし、今回の見直しはアメリカの担当分の見直しだということも言っておりまして、ただこれは国際プロジェクトでございますからやはり国際パートナーにもぜひその見直しチームにも参加していろいろと意見を述べてほしい、こういう話が出ております。
 大統領補佐官のギボンズさんにも同じような趣旨を山野理事長から伝えまして、それにつきましてもやはり国際パートナーへのインパクトは最小限にしますからひとつよろしくお願いしますということの御返事があったところでございまして、そういう意味ではアメリカ政府、今申しましたゴールディン長官、ギボンズ大統領補佐官も、ぜひそういった我々の要求、主張につきまして最大限尊重してやりたいということを申しております。
 以上でございます。
#65
○大久保直彦君 非常にアメリカの立場をおもんぱかった受けとめ方をされているのだと思いますけれども、私もアメリカが双子の赤字を抱えながら今低迷する不況下においてこの宇宙開発計画について見直しをしたいという気持ちはわからないではございませんけれども、しかしもう三年後に計画が決まっておる。この直前においてこういう計画変更がなされるということは、これからもだんだん拡大されていくであろう国際協力のプロジェクトということを考えますと非常にこれは迷惑といいますか、遺憾なことではないのだろうか、このように思わざるを得ません。
 つきましては、今長官のお話にありましたが、また副理事長の御報告にもありましたけれども、アメリカの担当分野にのみ影響があって、我が国やヨーロッパ、カナダの担当分野には影響が出ない、インパクトを与えないと言っておりますけれども、実際問題このJEMにしましても、アメリカの担当分野が計画変更されて縮小されるということになれば、おのずからJEM自体が影響を受けることは必至だと思いますし、またこの三十年計画が半分に減らされる、維持費も半額になるというような事態は、これは関係諸国にインパクトを与えないなどというレベルの問題ではないのではないか、基本的にこれは基本計画の変更ではないか、このように思うわけでございますが、重ねて長官の所見を伺いたいと思います。
#66
○国務大臣(中島衛君) 日米欧加の国際協力で宇宙ステーション計画をやるわけですけれども、有人宇宙活動に必要な基礎技術の研究だとかいろいろ重要な研究をやるわけでして、これらの研究が将来の世界の科学技術の振興発展にとって必要なものであるというそういう目的は変わらないと思うんです。ところが、アメリカの財政事情の中で見直す、そして全体の計画の中でアメリカが三百億ドルを持つというようなことですから、相当部分をアメリカの計画が占めておるわけでして、今大久保先生御指摘のように、基本的な変更にかかわるような面も出てこないとは限らないと思います。
 そこで、私どもはこういう国際協力、そして目的もきちんとし、そして将来必要であるというようなものについて、自国だけの財政事情で変更するなどということは非常に困るわけでして、これからも我々の立場そして目的等も十分話をして、そういう基本的な変更にわたらないようにひとつ見直しをやってくれというようなことをきっちり申し入れをしていかなければならないんじゃないかと私自身は考えております。
#67
○大久保直彦君 国際協力という仕事は、確かに一国だけの状況変化によって変更されてはならないということが私は大原則だとは思うんです。しかし、現実にアメリカが予算措置をしない、三十年の計画は十年に縮小するということになりますと、これは我が国としても現実的な対応を検討せざるを得ない、こういうことが求められてくると思うんですけれども、現在、NASAの長官の記者会見以来、日本のこのことに対する対応の具体的な検討のタイムスケジュールというんですか、そういったものを検討されておりますでしょうか。
#68
○政府委員(石井敏弘君) 日本側の主張ということにつきましては、さきのマルチPCC、多国間の調整委員会におきましても私ども意見を言い、かつまた今回の理事長訪米のときにも、ゴールディンNASA長官あるいはギボンズ大統領補佐官等の政府の枢要な方々にいろいろ話をするという形でやってまいりましたが、今後ともこの協定等の枠組みのもとで積極的な意見を言うということになります。
 それと同時に、先ほど大臣からもお話ございましたように具体的に今後の見直しを検討するシェイ・チーム、これにも事業団の人間が参加し、それぞれの立場で眺め、かつ意見を言うというようなことを考えております。またさらに、大統領の諮問委員会として置かれることになっておりますブルーリボンパネルというものにつきましても、そのパネルヘの参加ということを要請しておるところでございまして、これにつきましても米側は、日本、ヨーロッパ、カナダの参加を認めるという方向で現在進んでおるところでございます。
 そして、それらのシェイ・チーム等の作業の結果は適宜ブルーリボンパネルに報告がなされ、かつ全体の作業のスケジュールといたしましては、この六月一日ぐらいまでにシェイ・チームの報告書をブルーリボンパネルに持ち上げるというような作業スケジュールで進んでいくということでございまして、五月十五日ぐらいまでにブルーリボンパネルへの中間報告をするというような全体のスケジュールで進もうとしておるところでございます。
#69
○大久保直彦君 局長に伺いますけれども、いわゆるロシア型、小規模に宇宙ステーションを改変しよう、こういう動きがあるように伺いますが、我が国はもう既に七百億円を拠出し、新年度予算でも四百五十億円の予算措置をいたしておる。こういう状況下で、九一年度にも若干の変更がありまして、おやと思いましたけれども、直前にこういう大規模な変更を押しつけられるといいますか、いわゆる国際協定を破るというんですか、そういう事態に直面いたしまして、これは我が国の科学技術の振興にとっても非常に重大な場面である。私は、これからの国際協力のことを考えますと毅然たる態度で臨むべきであると思いますが、ロシアを巻き込んで今までの四極から五極体制にしようという計画があるようでございますが、これについて日本の科学技術庁としてはどういう見解ですか。
#70
○政府委員(石井敏弘君) ロシアの参加も考慮するというような表現がゴールディン長官の見直し素案の中にもあるわけでございますが、それ自身いまだ確定しているわけではないというようなことがごさいます。また、この見直し作業を今後進めていく過程におきまして、ロシアの参加の有効性といったようなことについても十分検討がなされるべきものと考えておるところでございます。また、その具体的な参加の形態自身がまだシェイ・チーム等で検討もなされていないということでございますので、余り具体的なことは現在評価できないというのが現状でございます。
#71
○大久保直彦君 端的に伺いますが、ロシアの参加は歓迎ですか、それともこれは話が違うということですか。
#72
○政府委員(石井敏弘君) ロシアの具体的参加形態を米側がどのように意識しておるのか私ども今のところわかっておりませんので、いずれにしてもちょっと評価のしようがないというのが現状でございます。
#73
○大久保直彦君 レーガン時代から十年間かけてここまでやってきた、ところがいよいよ建設直前になって新たにまたロシアが参画をしてくる、既にヨーロッパ、カナダ等もそれなりの応分の負担をしながらここまできた、こういうケースは今まで過去に例はないと思うんですね。直前にまた新しいパートナーが参画をする。こういうことについては、今後の国際協力問題を考える上でも原則論をきちっとしておかないと、まあ余りかたくなに考える必要はないという意見もありますけれども、日本の応分の負担を果たすという立場から考えればいかがなものかということがあります。重ねて答弁をお願いします。
#74
○政府委員(石井敏弘君) 先ほど来言っておりますように、ロシアの参加の有効性ということがそれなりに十分評価し得る場合は、当然そういった方向が模索されるということもなきにしもあらずだろうと思っておりますが、直ちにそれをもって従来参加していないところが参加することはけしからぬというよりも、それ自身、宇宙ステーションプロジェクトがねらっております本来の目的、これからやはり評価をし、積極的評価が行われる場合においてはそれなりの評価をすべきものと考えておるということでございます。
#75
○大久保直彦君 終わります。
#76
○直嶋正行君 民社党の直嶋でございます。
 私、先回、二月二十六日でございますが、特に核燃料サイクル等の計画についてお尋ねをいたしました。きょうはそのときに積み残しました部分について若干お尋ねをさせていただきたいと思います。
 前回私は質問を申し上げまして、特に国際情勢初め、この計画自体の前提条件になったことが幾つか変わってきているんではないか、したがいましてそういった意味も踏まえて計画そのものを考えるべきだ、このように申し上げました。その中で、長官の方から、国際動向にも十分配慮しながら、また余り従来の計画を変えないというようなことではなく柔軟な姿勢で長期計画を立案したい、このようにお答えをいただきました。そこで、きょうはその中で特に国際動向ということで、旧ソ連の兵器用核物質の対応についてお伺いしたいと思います。
 現在、我が国のプルトニウム計画の基本になっていますのは、二〇一〇年までのプルトニウム需給見通し、これが供給が約八十五トン、需要が八十から九十トンと、こういう想定になっているわけでありますが、旧ソ連の核兵器からは例えばプルトニウムが百トン余りも発生するというようなことも言われております。また、ロシアがこれを売却するんではないかというようなことも一部に報道されております。もしこういったプルトニウムが仮に日本にもたらされるというようなことになれば、この需給計画自体に相当大きな影響を与えるんではないか、このように思います。したがいまして、今回の開発利用長期計画の見直しの中でこういう問題はどのように扱われることになるのか、まずお聞きをしたいと思います。
#77
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、今回の原子力開発利用長期計画の改定に当たりましては、非常に激動いたしております国際情勢、それに対しまして柔軟に対応していくということ、前回大臣が御答弁になったとおりでございます。
 それで、今御質問のことでございますけれども、我が国といたしましては、今後のリサイクル計画に必要なプルトニウムは、これはもちろん英仏委託もございますが、基本的に我が国の使用済み燃料の再処理によって確保するという方針でございまして、新たに諸外国から購入しなければならないという状況にはないわけでございます。
 旧ソ連からのプルトニウムのことでございますけれども、これにつきましては何遍か御説明申し上げておるかとも思いますけれども、国内のリサイクル計画とは切り離しました形で対処するということを考えてございまして、かかる観点からは、プルトニウムはロシア等の原子炉等において利用していく、燃料として利用していくということが基本的に望ましいと思っておるわけでございます。その意味では、まさに我が国のプルトニウム需給とは別のものとして対処していくということであろうかと考えておるところであることを御報告させていただきたいと思います。
#78
○直嶋正行君 今の局長の御答弁は、従来から政府が言っておられたことの再確認ということだと思うんです。ただ、本当にそれが日本にもたらされることがないのか果たして断言できるかどうかといいますと、先ほどの質問の中で、やはり国際的な協力関係が必要だというふうにもお答えになりました。そういう国際的な協力の中で、日本にもたらされる可能性もあるということはある程度想定するとか、あるいはそれを念頭に置いて考えておくとか、そういう弾力性が必要ではないかと思います。
 また、現にロシアの核兵器から出るプルトニウム、あるいはウランもそうだと思うんですが、ロシア国内で消費されるのが望ましいというふうに今おっしゃいましたが、聞くところによりますと、それは非常に膨大な量だということであります。そうしますと、それが果たして本当にロシア国内で消費がされるのかというのが率直な疑問点として出てくるわけでございまして、この辺、再度ちょっとお聞きをしたいと思うんです。
#79
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 今の御質問の件でございますけれども、確かに解体核兵器から出てまいります核物質には、御指摘のとおり濃縮ウランとプルトニウムと両方あるわけでございます。このうちの濃縮ウラン、高濃縮ウランにつきましては、これは必ずしもロシア国内ということだけではないと私ども認識しておりますのは、アメリカとロシアの間におきまして、ロシアの高濃縮ウランを希釈し低濃縮ウラン、すなわち現在世界各国でほとんど運転しております普通の原子力発電所の燃料として提供する、そういうことになっていくということにつきましてアメリカとソ連は話し合いをし、約束をしておるということもあるわけでございます。そういう使い方もあるということであろうかと思うわけでございます。
 それに対しまして、プルトニウムはまだ将来の核燃料という大事なものであるわけでございますけれども、今現在、国際的に一体いかほどの値段がどうつくかということもはっきりしていないところもあるわけでございますので、この対処の仕方につきましては、先ほども申しましたように、関係各国とよく御相談しながらその取り扱いについては検討していくべきこと。このとき、確かに先生のおっしゃいますように、柔軟性は十分留意する必要はあろうかと思います。ただ、基本的には、なるべく発生したところの近くで対処、処理していくということが基本なのじゃないかと思うわけでございます。
 なお、数量でございますけれども、これはいろんな方がいろんなことをおっしゃっておられるわけでございます。例えば、ロシア科学アカデミーの副総裁であられますベリホフさん、たびたび日本にもお見えになっておるのでございます。この方が多分我が国に来られたときだと思いますけれども、おっしゃったのは約百トンぐらいと申し上げてよろしいでしょうか、ないしはそれ以上のプルトニウムということもおっしゃいました。それから、ウラン協会という国際的なグループがございますが、そこの事務局長さんがおっしゃっておられますのは、これも年によって違うわけでございまして、事ほどさようにプルトニウムの出方の推定はなかなか難しいようでございますけれども、場合によって百四十トンプラスマイナス二十五トンとか、あるいは昨年の末には百二十五トンとかという、そういう数字もおっしゃっておられるわけでございます。
 ただ、いずれにいたしましても、基本的に私どもが留意しておかなければならないことは、解体のスピード、一体どういうテンポでプルトニウムが出てくるかということにつきましては、やはり不分明なところが非常にあるわけでございます。それに対しまして、我が国で実際使っていく、計画にのせますものは確実に予定できるものということである必要もあるわけでございます。そういう観点からいたしましても、これはむしろ我が国の需給計画とは別のもの、ただし、なるべく発生した近くで対処、処理すべきものというふうに考えておることを申し上げさせていただきたいと存ずるわけでございます。
#80
○直嶋正行君 今の我が国の場合の計画が二〇一○年ということですから、確かに具体的な計画を立てる上で非常に流動的な部分がたくさんあるということで、私も難しい面は理解しないわけではありません。ただ、やはり将来ということを考えますと、今はっきりしない部分がいずれはっきりしてきた場合に、計画自体も、我が国のものも長期ですから慌てることがないようにということで申し上げているということでございます。
 それで次に、特に旧ソ連の核兵器の廃棄に関して、けさの質問の中にも国際的な協力の中でさまざまな対応が図られているというお話がございました。その中で、一部報道等によりますと、日本政府もこの処理について、特に保管、処分についていろいろと協力を検討しているという報道が昨年来なされております。具体的に言いますと、そのプルトニウムを消費するための、例えば専焼炉の建設、開発とか、あるいは共同備蓄の実施というようなことが昨年来報道されております。また、最近の報道によりますと、これは原子力局長の発現として報道されているんですが、プルトニウムを国際管理下に置く体制をとることが必要だというようなことが報道されております。この問題に関して、今どの程度検討が進んでいるのかちょっと教えていただきたいと思うんです。
#81
○説明員(岸野博之君) お答え申し上げます。
 プルトニウムを国際的な共同管理のもとに置くという考え方につきましては、かつて七八年から八二年の間にIAEAの場におきまして国際プルトニウム貯蔵構想、IPSという形で検討されたことがあり、これに我が国も積極的に参加してきております。この構想自体は結局日の目を見なかったわけでございますが、その後最近に至りまして、またIAEAの場で非常に非公式な形でありますけれども、プルトニウムの国際管理をどうするかということで議論が行われてきております。
 これにつきまして、我が国としましては、将来のプルトニウム利用計画の透明性を一層高める、それからプルトニウム利用に関する国際理解の増進を図るという観点から、積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#82
○政府委員(石田寛人君) 残余の部分につきましてお答え申し上げます。
 御質問のございました専焼炉でございますが、これにつきましては、現在、私どもは動力炉・核燃料開発事業団に依頼をいたしまして、もしもプルトニウムを専ら燃やす炉があるとするならば、それは一体どういうものであるかということをいろいろ考え、計算してもらっておるという、そういう状況にあることは、あるいは御承知のとおりであるわけでございます。ただ、これにつきましてはまさに現在科学技術的な見地から検討しておるということであるわけでございまして、これからの具体的な展開につきましては外務省等、関係省庁寄り寄り相談の上、一体どういう具体的な協力の仕方があるかということにつきまして検討していくべきものと思っておるわけでございます。今現在、まさに技術的側面からいろんな検討を行っておるところと御認識いただければ幸いでございます。
 それからいま一つ、先生、先ほどの二〇一〇年までのプルトニウムバランスというお話がございました。柔軟に考えろということでございました。これは全くそのとおりであるわけでございまして、供給八十五トン、需要八十ないし九十トンという数字があるわけでございますけれども、これは当然需給それぞれのサイドにおきます計画の、これはなるべくずれは生じたくはないと思っておりますけれども、ずれは現実にあるわけでございます。それに柔軟に対応していくべきものと考えておるわけでございます。なるべく計画どおり進めることを私ども強く望んではおりますけれども、数字を決めたから、やみくもにその数字に走るというものでもないということも御認識賜りたいところであるわけでございます。
#83
○直嶋正行君 外務省にもう一点。
 今ちょっとお答えいただきましたが、今の、特にロシアの問題に関しては経済支援の問題が非常に大きく報道もされ、議論されているわけであります。あわせてもう一点大きな問題は、この核兵器の管理あるいは拡散防止、平和利用への転換、こういったことだと思うんです。
 核兵器の管理の場合に、大きく分けますと人と物の問題がある。人の流出については、国際的な協定を結んだ中で対応しているということがけさの答弁にあったんですが、ロシアの国内手続がおくれていてその対応にまだ着手していないと、こういうお答えがありました。この部分について外務省としてどういう外交努力をされているのか、一点お聞きしたい。
 それからもう一点は、物の面について、IAEA等の国際機関の中で透明性を確保しながらというお話でございましたが、私は経済支援と並行してやっぱり相当積極的に外交努力もしながら対処をしていかないと、世界的に見て非常に大きな不安の材料になってくるというふうに思いますので、そういう面での努力が必要だと思うんですが、この二点について簡単にお答えいただけるとありがたいと思います。
#84
○説明員(天野之弥君) 先生御指摘のとおり、旧ソ連邦におきましては、核兵器などに関しまして高い知識を有する学者、技術者がたくさんおりまして、これが海外に流出することは大変に危険なことでございます。このような考えに対しまして、日本、アメリカ、EC、ロシアは国際科学技術センターの設立を促進してまいりました。この国際科学技術センターと申しますのは、旧ソ連の大量破壊兵器などに関連する科学者、技術者に平和目的のプロジェクトを提供し、頭脳流出の防止に役立てようとする試みでございます。我が国はこの協定の原署名国になっておりまして、資金協力などを行うこととしております。
 しかしながら、先生御指摘のとおり、現在のロシア国内の政治的困難などの理由によりまして、ロシアはまだ国内手続を完了しておりません。我が国といたしましては、ロシアに対しまして国内手続を早急に完了するよう働きかけてまいりました。
#85
○説明員(中根猛君) 先生の御指摘の対ロ支援の関連で、サミットの中でもこの問題を取り上げてはどうかという御指摘でございますけれども、旧ソ連の核兵器の廃棄問題については、確かに国際社会の安全保障を確保するという上で大変に重要な問題になっております。
 ことしの初めにアメリカとロシアの間に第二次戦略兵器削減条約というのが署名されておりますけれども、これが発効しますと二〇〇三年までにアメリカ、ロシアともに約三千発から三千五百発までに弾頭を減らす。すなわち、現在保有しております約三分の一ぐらいにまで減らすということになっておりますが、こういう歴史的な成果であります条約が着実に実施されることは、日本も含めまして世界の安全保障に大変に役に立つわけでございますから、こういう観点からアメリカを初め各国とも既に大きな関心を払いつつ援助の問題について検討していると承知しております。
 日本としましても、この問題につきましてどのような対処をすべきかということも踏まえまして、今後他のサミット諸国とも十分協議しつつ検討してまいりたいというふうに考えております。
#86
○直嶋正行君 終わります。
#87
○吉岡吉典君 当委員会が調査にも参りました浜岡原発の問題で、最初、一、二お伺いします。
 浜岡原発というのは古い歴史を持つ原発でありまして、運転を開始した後、東海大地震説が発表され、その後、地震との関係がいろいろ論議されてきております。とりわけ地震の際の液状化問題ということが専門家の間で論議されているということがありました。それに加えまして、この三月十九日の地球惑星科学関連学会合同大会というところで、この浜岡原発の真下に活褶曲というものがある。活褶曲というのは、私も今度初めてわかりましたけれども、現在も変形を続けている地層のしわというものだそうです。ですから、変形を続けているということで、これは「原子力発電所の地質、地盤に関する審査の手引き」でも、原発立地に不適となっているというふうに私は聞いております。
 そこで、二点お伺いします。
 この手引では活褶曲についてどういうふうになっているかということ。もう一点は、この発表された研究成果それ自体は重視して当然研究ないしは耳を傾ける対象にすべきだと思いますけれども、この点どのようにお考えになるか。二点お伺いします。
#88
○政府委員(佐竹宏文君) お答えいたします。
 原子力発電所の設置許可に当たりましては、まず通産省が安全審査を行い、それを原子力安全委員会がダブルチェックするというシステムになってございます。その原子力安全委員会がダブルチェックいたします際には、敷地周辺の地質構造において顕著な断層または先生おっしゃいました褶曲構造の存在が認められるときには、その活動性について十分安全側の評価がなされていることを確認することになっております。それが指針にございます。
 今回の例でございますが、また浜岡原子力発電所にかかわります原子力安全委員会のダブルチェックの際におきましては、敷地周辺の褶曲構造を十分考慮しました上で、敷地の地質ですとか地盤が原子炉施設の安全性を確保する上で十分なものであると判断したところでございます。
 先生御指摘の地球惑星科学関連学会において今のような活褶曲が存在する可能性があるという研究成果が発表されたようでございますが、現在通産省におきましてその内容などを検討していると聞いております。安全委員会におきましては、今後論文の詳細な内容の把握に努めて適切に対処してまいりたいと考えております。
#89
○吉岡吉典君 少なくとも当初検討されたときになかった新しい問題が提起された以上は、これを真剣に尊重して結論を出すという態度が必要だと思います。東海大地震説も運転開始後に出たということでありますし、今の答弁というのは、前半は十分だと考えたということですけれども、後段はそれは真剣なる研究対象にする。もし地震が起こって大事故にでもなれば大変であり、手引で不適当だということになっているとすれば、これまでの経過がどうあろうと、これは真剣なる検討が求められると思いますけれども、そういうことだととって構いませんか。
#90
○政府委員(佐竹宏文君) 私どもまだ詳細は把握しておらないわけですけれども、その浜岡の安全審査の際に、今先生が御指摘、あるいはこの地球惑星科学関連学会が指摘しておりますような活褶曲の可能性といったようなものも考慮して判断したというふうに考えておりまして、現時点では審査のやり直しが必要であるとは考えておりませんけれども、ただ、新しい学会での論文発表でありますので、先ほど申しましたように、必要に応じ通産省から報告を受けるとか、あるいは安全委員会として適切な対処を検討してまいりたいと、そういうことでございます。
#91
○吉岡吉典君 一言多いところがあると思います、安全だと思うけれどもというのはね。科学的な態度じゃないですよ。科学的な態度は、私も自然科学を目指して勉強した時期がありますから、新しいものがあればそれに真剣に目を向けるところから発展があるんですよ。ですから、そういう態度をとってもらいたいということをつけ加えて、次の問題に移ります。
 私も少し宇宙ステーションの問題をお伺いしたいと思いましたけれども、今詳細な質問がありましたので、二、三追加的にお伺いしたいと思います。
 一つは、これまで幾ら金は投じられているか、今度の予算で幾らになっているか。
#92
○政府委員(石井敏弘君) 宇宙ステーション計画の予算額についての御質問でございますが、これまで我が国におきましては八七年度から九二年度まで六年度間におきまして合計七百億円を計上し、これを支出してきたところでございます。また、九三年度の政府予算案原案におきましては四百五十八億円を計上しているというような状況でございます。
#93
○吉岡吉典君 予算案を見ると一千百五十八億ですか、こういう大きい額になるわけです。科学技術庁が進めているプロジェクトでは一番大きいはずであります。ですから、先ほども問題になりましたこれの見通しがどうかということが非常に重要になるわけですね。先ほどの論議でも明らかになりましたが、今の事態というものについて二月二十六日でしたか、当委員会で私もその点を問題にしてお伺いしたときには、アメリカ側の計画変更だという一本やりで、私は非常にこの事態を軽視しているという印象を受けましたが、きょうは中島長官も基本的変更にかかわることも出てきかねないという認識を持っておられるということでありましたので、この点はそれ以上突っ込んでいかないで、そういう認識でこの事態を慎重によく見守り続けていただきたいと思います。
 さて、そうなるとお伺いしておかなくちゃいかぬ一つは、NASAの長官が日本には影響を与えないと言ってきたということですね。これはやはり正確ではない。大体三十年から十年にすること自体が大変な影響になるわけですけれども、日本には何ら影響ないと言っていたのはうそをついてきたということですか。
#94
○政府委員(石井敏弘君) アメリカ側が言っておりますのは、日本の開発しておるモジュールについて影響がないようにしたい、かような表現でございまして、運用段階というものについては全体的な見直し、コスト削減といったようなことはゴールディン素案に入っておるところでございます。
#95
○吉岡吉典君 そうすると、三月十一日に発表した米側の素案というものの中に日本にかかわりが出てきそうなものというのはどういうものがありますか。
#96
○政府委員(石井敏弘君) 現在、米側が三月十一日に発表いたしました見直し案というものは、まずその目的といたしまして、より効率的で科学的、産業的に意義のある計画とすること、二として材料及びライフサイエンス分野の長期的な研究能力を提供すること、三番としては財政の制約に見合った予算とすること、四番は国際パートナーの参加を継続すること、五番が技術的なリスクを軽減すること、そういったことを目的といたしまして、組み立て時に必要とされるスペースシャトルの打ち上げ回数を減らすとか、あるいは組み立て時等の船外活動を減らす、あるいは先ほどもありましたロシアの参加を考慮すること、運用経費を半減することといったような見直しの目標等について述べておるところでございますが、これは今後シェイ・チームにおきまして国際パートナーも参加して具体的にいろいろと検討される一つのたたき台というような性格のものでございます。
#97
○吉岡吉典君 そうだとしますと、ロシアの参加というふうなことになれば、先ほどもありましたようにこれは協定のやり直しですよ。それをアメリカの実験棟についての変更だけだと言ってきたというようなことで前回済まされたわけですけれども、これはやっぱり正確な事態の報告が当委員会でなかったことだと私は言わざるを得ません。時間もありませんから、そういうふうに私は考えているということを表明します。
 この問題でもう一点私は述べておきたいんですが、私がこの宇宙ステーション計画の過程にペンタゴンもかんでいたんだというようなことを問題にしたのに対して、いや、そうじゃないんだと、これは平和目的だという答弁がありました。時間の関係で私そこで詳しく展開する余裕がありませんでしたけれども、この問題というのはやはり今の事態を考える上でも重要な問題なんです。
 というのは、この計画にペンタゴンが関心を持っていたということは、当時の協定の審議のときに外務省もはっきり認めていたわけです。そしてこの問題を協議するための国際会議には国防総省の代表も参加していた、国際会議にですよ。そういうことも外務省は認めていた。そして最大の論争になったのは、平和目的の定義がアメリカと日本とは違うんだということだったんです。アメリカはこの研究成果を軍事的に利用することは平和目的の範囲だと考えている。侵略的な軍事利用でないものは平和目的だということであり、日本は軍事的な利用は一切許さない。この協定をめぐって定義は各国ごとの解釈でやるんだということだったわけです。だから、そういういいかげんなことじゃだめだと。平和目的の定義を統一してやらなきゃ、日本棟でもアメリカの実験もあるわけですからね。そういうことが論議になったわけです。侵略的に使わないというだけのことだと。ですから冷戦下にペンタゴンが大いに乗り込んだんだと。
 私は、軍事利用をやろうとしているということが言いたいのじゃなくて、そういう状態が終わっちゃった、冷戦が崩壊しちゃった、だからアメリカが財政上の理由とそういう情勢の変化と二つの変化からこれを縮小してくる状況というのは一層強まっている。だから、今の事態を、我々が従来の日本の主張をやりますと、主張をやるかやらないかは別問題として、主張しても事態をよくよく見守っていないと日本の主張どおりにならない可能性が出てくるということを言いたくて私はこの前もそういうことを言ったわけですけれども、そういう状況で、あたかも私が一方的に勝手なことを言ったようにとられるとぐあいが悪いのでちょっと述べておきたいわけです。
 それだけに、巨額の予算を投じての宇宙開発問題の進め方ということは、私は本当のところ日本の主張どおりになる可能性というのが非常に困難であるというふうに思うんです。そう断定はしませんけれども、そういうふうに思うわけです。ですから、本当に一体どうなるかということは私は慎重に見守る期間が必要じゃないかということをこの前も申し上げたかったわけです。そして、もう予算は計画どおりつぎ込んで、後からむだ遣いになった、あるいは多くの部分がむだ遣いになったというふうなことがないようにするためには、私は本当を言ったらこの部分の予算は凍結して見守っていただきたいということぐらい言いたいわけです。
 ともあれ、私はこの問題について、今どういうところへ落ちつくかわからない論議の最中に、いや、予算は通してもらった、だからこのまま突っ走るんだということでない態度をとる必要があるということを、これ予算の審議ですから申し上げたいわけですが、それについてどのようにお考えかということだけ最後にお伺いします。
#98
○政府委員(石井敏弘君) いろいろな御質問がございましたが、まず第一点、宇宙ステーションにつきましての目的でございますが、宇宙基地協定の上におきましては、その第一条におきまして、国際法に従って平和目的のために常時有人の民生用宇宙基地というような形での目的をうたっておるところでございます。また、国防総省の利用ということにつきましても、私ども国防総省が具体的な利用の計画を有しているとは聞いていないということで当時も答えておりましたし、現在もそのような認識でございます。
 それからまた、我が国の実験モジュールにつきましては、米国が仮に利用する場合におきましても、我が国が平和目的であるかどうかについての判断決定権を有しておるということでございまして、平和目的に合致しないと判断したJEM利用については拒否できる、このような体制、枠組みになっておるということでございます。いずれにいたしましても、私どもは宇宙の平和利用等に関する我が国の基本的立場は確保していきたい、かように考えておるところでございます。
 また、宇宙ステーション構想の米側の担当しておる部分の今回の見直し、これにつきましてどのように影響があり得るかというような話でございますが、私どもといたしましては、今現在そのイメージがあるわけではなしに、ゴールディン素案というものも一つのたたき台であり、もちろん大胆な案が入っておるとは思いますが、今後、シェイ・チーム等で国際パートナーも参加してこれをいろいろと討議していくということになっておるわけでございまして、私どもはそのような形で、単に静観するのではなしに、これが国際協力プロジェクトであるという認識のもとに積極的な貢献を果たしていく、意見交換にも十分参加していくというような形で対応していきたい、かように考えておるところでございます。
 いずれにいたしましても、私ども、米側の事情というものもそれはそれなりに考慮するということも当然ないわけではございません。しかしながら、この宇宙ステーションが目指しております目的、材料の研究あるいはライフサイエンスの研究、こういったようなものについても米側はその目的を長期的に達成していくということを明示しておるところでございまして、基本的な姿勢においては大きく変更することはない、かように認識しておるところでございます。
#99
○吉岡吉典君 一言ちょっと。
 それは議論が分かれますからここで論議しませんけれども、協定に書いてある平和目的の定義が国際法上の解釈も含めてアメリカと日本で違うことが問題になったんですよ。それを平和目的と書いてあるから大丈夫だなんというのでは答弁になりませんよ。それだけ言っておきます。
#100
○政府委員(石井敏弘君) 私どもはあくまでも平和は平和であるという認識のもとに解釈いたしておりまして、先ほど来言っておりますように、我が国のモジュールにつきましては我が国の主体的判断のもとに対応していく所存でございます。
#101
○吉岡吉典君 終わります。
#102
○萩野浩基君 大分時間も過ぎておりますけれども、民主改革連合の萩野でございます。よろしくお願いいたします。
 科学技術の向上をもって我が国並びに国際社会に役立つためにはどうあるべきか。こういうことを考えますときに、基礎的また創造的研究といいますか、そういうクリエーティブな面を充実強化していく。そういう意味におきまして科学技術面での国際貢献を果たしていく。そのためには、今回も言われておりますが、産学官及びこれに外国との研究交流を一層促進させていく。こういうことが当然のことながら非常に重要であり、もう一度我々は考えてみなきゃならないんじゃないかと思います。
 科学技術庁におかれましても、平成元年からいろんな特に目立った努力をされております。中には、新技術事業団法の改正によりまして海外から若手が入りやすくなったとかいろいろなことをやっておられますけれども、長期間招聘するためにフェローシップ事業というようなことも考えられておるようであります。いずれにしましても、こうした科学技術の向上にとっては、先ほども申し上げましたが、基礎的または先導的研究の強化こそ我が国の科学技術力の向上の一番の源ではないか、そのように考えております。そのために必要な措置として、国際交流の強化それから基礎研究の整備ということについてまずお尋ねいたしたいと思います。
 この研究交流の強化ということにつきましては、研究者がまずクリエーティブな、創造性というようなものを十分に発揮するためには、その組織や分野を、今までのような殻にこもっているのではなくて、分野を超えて異なる経験や知識を有する研究者が相互に交流することが最もまず第一に大切なことではないかと思います。それからまた、先ほども申し上げましたが、産学官及び外国との交流の重要性というものを、我々はもう一度改めてこの重要性というものを考えてみなきゃならない。
 そこで、政府としましては、まず第一点としまして、この研究交流の必要性をどのように認識しておるかということが一点。それから二点としまして、現在までどのような成果が上げられておるのか。こういう科学技術は目に見えるものもありますけれども、インビジブルな、見えない面もありますので、その辺をやはり国民の皆さんに示していただきたい。第三点としましては、将来のプロビジョンですけれども、将来に対してどのような取り組みをしようとされているのか。この三点についてまず最初にお尋ねいたしたいと思います。
#103
○政府委員(島弘志君) 的確な御指摘をいただいたと思っておりますが、研究者が組織、分野、国境を超えて行き交うという研究交流というのは、その研究活動の不可欠なアクティビティーであるといいましょうか、あるいは研究活動を活性化するための手段とでもいいましょうか、しかしもっと本質的にはむしろ研究活動の本質そのもの、あるいは研究活動の別の側面と言った方がいいような気もいたしておりまして、殊さら研究交流ということを強調せざるを得ないというのは、ある意味では日本的なのかなという気すらしているわけでございます。
 いずれにしても、組織、分野、国境という壁が非常に高い日本的な風土の中では、意図的な努力をやらなければなかなかうまくいかないという現実もございまして、今までもいろんな努力をしております。研究活動の不可欠な、ある意味では本質だということからいえば、政府、各省庁が持っております研究所あるいは研究プログラムの中にもそういった研究交流に関するプログラムを組み入れて運用してきたというケースもあるわけでございますが、共通的、横断的な、つまり科学技術庁が提供するという意味では、御指摘がありましたようなフェローシップ事業でございますとか、あるいは隘路を除去するという意味での研究交流法の制定あるいはその一部改正による一歩前進といったようなことも含めていろいろやっております。
 成果というのは、ある意味ではこれは研究の成果はどのぐらい上がったかというようなことに近いわけでございますけれども、それぞれのプログラムについて、それぞれ例えば創造科学制度なんというのも、研究交流というものをいわば本質的に内蔵したプログラムであるわけでございますけれども、内外から大変高い評価をいただいているというようなケースもあるわけでございまして、それなりに一定の成果を上げてきたというふうに理解をしております。
 今後の取り組みということでございますが、私ども新技術事業団法の改正によりまして幾つかの業務の追加をお願いしているわけでございますが、そういうことによって今までのポテンシャルも生かして総合的に研究交流のお手伝いをする体制がそれなりに整うのではないかというふうに思っております。それと政府、各省庁の御努力、研究所の努力とあわせて総合的に取り組んでいきたい、このように考えている次第でございます。
#104
○萩野浩基君 これまでの研究成果とそしてまたいろんな面でのポテンシャルな面を引き出していく、そういう点から研究交流の推進というのを考え合わせますと、今、日本において最もユニークであり特徴的なのは筑波研究学園都市です。これが最も注目され、またこれが非常に期待もされておるんですけれども、中には目に見えないというような声もなきにしもあらず。そういう点から考えまして、今後、科学技術庁といたしましては、この筑波研究学園都市のファンクションといいますか、機能をどのように高めていこうとされておるのか、その辺をお尋ねいたしたいと思います。
#105
○政府委員(島弘志君) 御指摘のように、筑波研究学園都市というのは組織を超えていろんな研究機関が集積をしておりまして、百七十をもう既に超えているかもしれません。そういった研究機関が組織を超え、分野を超え大集積しているという特徴を生かして考えていくというのがまずは基本だろうと思っております。
 今後の一つの大きな方向としては、あの都市が既に外国からの研究者を迎え入れることが大変多くなっておるわけでございますけれども、文字どおり国際研究学園都市という方向に持っていくというのが一つの大きな方向ではないかなというふうに私は思っております。日本の研究者の方々といろいろ議論をしたりあるいは事情も聞いてまいりますと、必ずしもまだ十分に国際的な研究者のネットワークというものに、言葉が適切じゃないかもしれませんが、組み込まれていないという感じがいたします。
 それは、地理的な状況も言語的な状況もあるわけでございますけれども、むしろそういう事態からすれば、先ほどの研究交流あるいは国際研究交流の必要性ということからいえば大変ゆゆしき事態でございます。そうであれば積極的に飛び込んでいく、あるいは積極的にそのネットワークを国内に引きずり込んでくるというぐらいの仕掛けがむしろ必要になってくるわけでございます。そういう意味では、この大集積の特徴を生かしてこの筑波研究学園都市が国際学園都市というふうに成長を遂げていっていただくということが一つの方向ではないか、またそういった御支援もしていきたいというふうに私は考えているところでございます。
#106
○萩野浩基君 私が特に筑波研究学園都市に興味を持ちましたのは、その中の筑波大学もそうですけれども、カリキュラムの面においても今までの垣根というかバリアを越えてお互いが結び合っていくというような今までにない学科の分け方とか、そういうので研究が非常に深められておる。これからますます科学技術が進歩しますと、自然科学の部門と人文科学の部門というものが非常にオーバーラップをしてくるし、その境も非常につけにくくなってくるのではないかと思います。
 本委員会は予算に関してやっているんですから、我々のこれからの将来ということに対しまして血税である予算を使っていくわけですから、科学技術と人間という関係がどうあるのかということが非常に重要ではないか。この科学技術振興のプリンシプルといいますか、その原理というか、その基本というか、中島長官がいらしておられますから、やっぱりこういうのも聞かなきゃ予算の審議にならないんじゃないかと思いますので、最後に一点質問をさせていただきたいと思います。
 かの有名なアインシュタインが言っておりますけれども、哲学なき科学は喧騒に終わってしまう、非常に危険だ、それから科学なき哲学に進歩はないと。こういうことをアインシュタインが、表現はちょっと違う表現をしておるんですが、わかりやすく言えばそういうことを述べております。そういう点から考えて、先ほどもちょっと触れましたが、科学というのはどこまでもツー・ビーで、あるがままの世界ということになります。あともう一つ、人間にとって大事なのはどうあるべきかというオート・ツー・ビーの世界というか、これは強いて言えば、アインシュタインの言葉をかりれば哲学ということになっていくかもわかりませんが、この両者というのはやはりこれから複雑多岐になっていく、また科学技術がどんどん進歩していく、そういう世の中においては両方相まつことが僕は非常に重要ではないかと思っております。
 そういう点から、科学技術は人間の幸福を実現するための手段でありまして、人間や環境に優しいものでなければならないと考えております。科学技術の振興を進めるにはどういう方向づけをしていくかというのを、ひとつ長官から最後にお聞きしておきたいと思います。
#107
○国務大臣(中島衛君) 今萩野先生から非常に大事な指摘をいただいたと思います。先生の方がある意味では専門家でありますから私がお答えするのは適当でないかもしれませんが、やっぱり科学も哲学がなきゃいかぬということでありまして、平和を実現するためとか環境をよくするためとか、ひっくるめて言えば、我々人間、人類の幸福のために、世界の平和の実現のために、そして環境保全のためにというようなことに、心がない科学の発達というものは、これは私はだめだと思いますし、また逆にそういう発達があるから我々の生活の向上があるわけです。そういうあるべき科学の振興というようなものもやらないと我々の生活の質の向上というものはないわけですから、科学技術の振興というものは非常に大事だと思いますけれども、その底にある考え方、人間性というか、そういうものを大事にしながら誤った利用をされることのないようにきちっとした歯どめをかけて科学技術というものを振興させなきゃならぬのじゃないかというように考えております。
 今の先生の御指摘は非常に大事だと思いますから、私どもも勉強いたしましてそういう精神を大事にしながら進めてまいりたいというふうに考えております。
#108
○萩野浩基君 終わります。
#109
○委員長(刈田貞子君) 以上をもちまして、平成五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち科学技術庁についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#110
○委員長(刈田貞子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#111
○委員長(刈田貞子君) 次に、新技術事業団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。中島科学技術庁長官。
#112
○国務大臣(中島衛君) 新技術事業団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明いたします。
 近年、科学技術分野における我が国の国際貢献の必要性が高まるとともに、科学技術の一層の高度化、複合領域化等が急速に進み、基礎的創造的な研究の積極的推進が強く求められるようになっております。このような状況に適切に対処していくためには、産学官及び外国との間の研究交流を一層促進していくことが必要であり、このことは平成四年四月に閣議決定された科学技術政策大綱において指摘されているところであります。
 本法律案は、新技術事業団がこれまで産学官の研究者を結集した基礎的研究の実施等を行ってきた実績にかんがみ、同事業団に研究者の交流の促進に関する業務等を追加することにより、研究交流を総合的に促進するための体制の整備を図るものであります。また、国の行政機関等の移転に関する閣議決定に沿って同事業団が移転することに伴い、主たる事務所の所在地に関する規定の改正もあわせて行うこととしております。
 次に、この法律案の要旨を述べさせていただきます。
 第一は、新技術事業団の目的に研究交流の促進に関する業務を行うことを追加するとともに、業務の範囲に国内及び国外の試験研究機関への研究者の派遣、研究集会の開催、国の試験研究機関と政府以外の者との間の共同研究のあっせん、研究交流に関する情報の提供等の業務を追加することであります。
 第二は、新技術事業団に設置されている新技術審議会の審議事項に、研究交流に関する重要事項を追加することであります。
 第三は、新技術事業団の移転に伴い、主たる事務所の所在地に関する規定を改正することであります。
 以上、この法律案の提案理由及び要旨を御説明申し上げました。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
#113
○委員長(刈田貞子君) 以上で本案の趣旨説明を終了いたしました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十一分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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