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1993/03/29 第126回国会 参議院 参議院会議録情報 第126回国会 科学技術特別委員会 第5号
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1993/03/29 第126回国会 参議院

参議院会議録情報 第126回国会 科学技術特別委員会 第5号

#1
第126回国会 科学技術特別委員会 第5号
平成五年三月二十九日(月曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         刈田 貞子君
    理 事
                永野 茂門君
                吉川  博君
                三上 隆雄君
                大久保直彦君
    委 員
                鹿熊 安正君
                河本 三郎君
                志村 哲良君
                椎名 素夫君
                藤井 孝男君
                前島英三郎君
                前田 勲男君
                穐山  篤君
                今井  澄君
                谷本  巍君
                細谷 昭雄君
                峰崎 直樹君
                直嶋 正行君
                吉岡 吉典君
                萩野 浩基君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       中島  衛君
   政府委員
       科学技術庁長官
       官房長      井田 勝久君
       科学技術庁長官
       官房審議官    笹谷  勇君
       科学技術庁長官
       官房会計課長   興  直孝君
       科学技術庁科学
       技術政策局長   長田 英機君
       科学技術庁科学
       技術振興局長   島  弘志君
       科学技術庁研究
       開発局長     石井 敏弘君
       科学技術庁原子
       力局長      石田 寛人君
       科学技術庁原子
       力安全局長    佐竹 宏文君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        秋本 達徳君
   説明員
       外務省国際連合
       局原子力課長   岸野 博之君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○新技術事業団法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(刈田貞子君) ただいまから科学技術特別委員会を開会いたします。
 新技術事業団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○三上隆雄君 私は、日本社会党・護憲民主連合を代表して、今回提案されております新技術事業団法について主として質問申し上げ、残された時間、若干別な質問をいたしたいと思っております。
 第二次大戦の廃墟から約半世紀、世界有数の経済国になり得たことは、平和憲法のもと、教育の振興による科学技術の進歩の寄与する面が極めて大であったと思います。我が国が二十一世紀に向けて、より豊かな社会の構築を図り国際社会に積極的に貢献していくためには、基礎的創造的研究の推進を図ることが極めて重要であると思います。このためには、研究組織、研究分野等の枠を超えたいわば研究者間の自由活発な交流を通じ、創造性豊かな研究者の自由な発想を生かしていくことが必要であると思います。国としてもこうした研究交流を積極的に促進していくことが、科学技術の振興を図る上で重要だと考えます。このような観点から、以下質問を行いたいと思います。
 まず第一点といたしまして、今回法改正して新技術事業団に研究交流の促進に関する業務を追加することとなったその背景及び趣旨について質問をいたしたいと思います。
#4
○国務大臣(中島衛君) 近年、科学技術分野における我が国の国際貢献の必要性が高まるとともに、科学技術の高度化、複合領域化等が一層進む中で、先生の御指摘のように、基礎的創造的な研究の積極的推進が内外から強く求められてきておるところであります。このような状況に適切に対処するためには、研究者の創造性が最大限に発揮されるよう、産学官及び外国との研究交流の一層の促進が必要になってきているところであります。研究交流の推進については、平成四年四月に閣議決定された科学技術政策大綱に指摘されておるところでありますが、所属、組織、研究分野等にとらわれない研究者間の研究交流の機会を拡充することが不可欠であります。
 本法律案は、新技術事業団がこれまで産学官の研究者を結集した基礎的研究の実施等を行ってきた実績にかんがみ、同事業団に研究者の交流の促進に関する業務等を追加することにより、研究交流を総合的に促進するための体制の整備を図るものでございます。
 なお、新技術事業団は、国の行政機関等の移転に関する閣議決定に沿って平成五年度に事務所を移転することから、主たる事務所の所在地に関する規定もあわせて改正をお願いしているところでございます。
#5
○三上隆雄君 では次に、新技術事業団の現行の国際研究交流促進事業の実態はどうなっているかをお尋ねしたいと思います。
#6
○政府委員(島弘志君) 新技術事業団は、平成元年度から国際研究交流促進事業を開始することとなりました。現在、平成元年度以降やっております事業でございますが、一つは外国から研究者をやや中長期、六カ月から二年といったような中長期の期間、国立の研究所等に受け入れる、いわゆる科技庁フェローシップ制度と言っておりますけれども、そういった制度を運営してございます。
 それから、中長期ということになりますと、その研究者のための宿舎でございますとか、あるいは生活面でのいろんな施策というのも必要になってまいりますので、外国の研究者のための宿舎の運営も筑波でやっております。それから、外国の研究者のための生活支援ということで、日本語の研修や英語による生活相談等もやってございます。それから、国際研究交流に関して国内情報を海外に提供するといったようなこともございます。それから、基礎的な研究分野につきまして、国際共同研究をやるということで、これも今まで毎年約一件の新規プロジェクトを起こすということを大蔵省も御了解いただきまして、進めているところでございます。
#7
○三上隆雄君 ただいま後段で毎年一件の国際共同研究をするというお答えがありましたけれども、もちろん一年でその研究の成果あるいは実績が出ない問題もあるわけでありますから、継続的にやった場合に、二年度もまた新しい問題を研究するという意味でとらえてよろしゅうございますか。
#8
○政府委員(島弘志君) ちょっと言葉足らずでご
さいましたが、国際共同研究の場合に期間は大体五年程度予定してございます。数カ国と平成四年度までで約四件のプロジェクトが既に現在走っているということでございまして、新規一件を今までは起こしておった、それが五年間原則として続くと、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。
#9
○三上隆雄君 次に、新技術事業団に追加される研究交流促進事業はどのようなものを意味するのかお答えいただきたいと思います。
#10
○政府委員(島弘志君) 今回法改正をお願いしまして新技術事業団に業務追加をしたいと考えております業務は、大きく分けると四件、四アイテムございます。
 その一つは、今まで科技庁みずからがやっておりましたが、科学技術特別研究員事業というドクターを取ったけれどもなかなか研究の機会が与えられない、そういう若手の優秀な研究者に国立研究所等で研究の機会を与えてさしあげる、こういう科学技術特別研究員制度というのがございましたけれども、この制度を新技術事業団に移管したいと考えております。それが第一でございます。
 それから第二には、今まで新技術事業団はいろんな研究機関、内外のしかも組織を超えた研究機関、分野を超えた研究機関との非常に密着した仕事をやってきておりますから、そういったポテンシャル、ノウハウを生かしまして共同研究を促進するための事業を考えでございます。具体的にはその一つとして研究交流のための情報を提供する事業、それから共同研究をあっせんする事業、共同研究をスムーズに展開せしめるために必要がある場合には研究者を派遣して共同研究を支援する事業、そういう手段によりまして共同研究等を促進する事業を考えでございます。
 三つ目は、アジア・太平洋諸国等に希望のある研究者を派遣いたしまして現地で共同研究に従事せしめる研究協力者海外派遣事業というものを考えておるところでございます。
 四つ目は、異分野に属する若手の優秀な研究者に集まっていただきまして、そこで一つのテーマについていろいろディスカッションをする。そういうことで新しいコンセプトや新しいアイデアというものが出てくるようなそういうフォーラムあるいはワークショップというものを積極的に主催していきたいということで、異分野研究者交流促進事業というものをこの新技術事業団にやらせたい。これも、今年度は科学技術庁みずからがやっておりましたけれども、こういった専門機関にやらせる方がより効率的、弾力的であろうという判断から新技術事業団に移管したいと考えているところでございます。
#11
○三上隆雄君 それでは次に、科学技術特別研究員事業も今回の事業で追加される部分だという御説明がありましたけれども、その研究者の身分、それから現状と事業団移管後の差異といいますか条件の違いはどうなるのかお尋ねをしたいと思います。
#12
○政府委員(島弘志君) この科学技術特別研究員制度は、今まで科学技術庁みずからが運営をいたしていたわけでございますけれども、その場合には科学技術庁が非常勤国家公務員という形で雇用をいたしまして、毎年四月時点で一年ごとに契約を切りかえるという格好で三年を上限にして運営しておりました。これを移管いたしますと、新技術事業団の職員として雇用されて国立研究所等へ派遣されるという形態になるわけでございます。
 お尋ねの身分その他処遇面での変更いかんということでございますが、そういう意味でまず非常勤国家公務員から新技術事業団職員に身分が変更されるわけでございます。しかし、研究員の応募資格や国研等への派遣期間等については従来どおりでございますし、給与についても従来の考え方に倣って支給するということで、特別研究員本人にとりましては研究面あるいは処遇面、給与とか退職金とかそういった給与面では何の変更もないと思っております。むしろ新技術事業団職員になりますと多少のメリットが出てまいりまして、非常勤国家公務員の場合には非任用日を設定するという形で、例えば一カ月分の年金とか保険の自己負担というのが必要になったわけでございますけれども、そういうことが必要でなくなるといったようなこと、それから年次有給休暇が増加する可能性が出てまいるといったようなこと、あるいは日常生活面で新技術事業団がややきめの細かいお世話をすることができるといったようなプラスがございます。
 そういった点も配慮し、またこの制度も枠組みとしては定着をしてまいったものでございますから、新技術事業団に移管をしてより弾力的、効率的に運営をやっていきたい、こういうことで切りかえることを考えている次第でございます。
#13
○三上隆雄君 ただいまの説明では、研究の成果も期待ができ、そしてまた任に当たる研究員その者の身分等も保障される、そういうことでございます。したがって、大いにこの法案については賛意を表したいと思います。どうかより成果の上がるような事業運営にひとつ御努力を願いたい、こう思います。
 そこで、研究交流の一層の促進を図ることに対する大臣の決意といいますかそれについて最後にお尋ねをしてこの問題を終わりたいと思います。
#14
○国務大臣(中島衛君) 基礎研究を中心とする科学技術の振興を積極的に推進する上で、創造性豊かな研究者がその能力を最大限に発揮することが重要であります。そのために研究組織、研究分野等の枠を超えた研究者の交流による知的触発が極めて有効であり、産学官及び外国との研究交流を積極的に推進することが緊要と思っております。
 このような観点から、当庁はこれまで産学官のすぐれた研究者を結集して基礎的研究を実施する創造科学技術推進事業、若手研究者に研究活動に従事する機会を提供する特別研究員制度、海外から若手研究者を長期間招聘するフェローシップ事業等、内外の研究交流を積極的に推進してきたところであります。さらに、制度面に関しては、昭和六十一年に研究交流促進法を制定し、研究交流を行う上での制度上の制約を緩和するための措置を講じ、昨年四月には同法を改正しその内容をさらに充実させるなど、法的措置を含めた諸条件の整備に努めてきているところであります。
 今回御審議をお願いしている新技術事業団法の改正は、研究組織、研究分野等を超えた研究者の交流等、研究交流を効率的、総合的に促進する体制を整備するために不可欠のものであります。今三上先生御指摘のとおり、今後とも研究交流の促進に積極的に取り組んでまいる所存でございます。
#15
○三上隆雄君 どうぞひとつ大臣、その決意に基づいて日本の科学技術がより振興発展されんことを心から私も切望して、御健闘を御期待申し上げたいと思います。
 それでは次に、核燃料サイクル施設を含めて、原子力政策についてお尋ねをしたいと思います。
 我々人間が文化的に生きていくためにも、経済活動を営む上にも、エネルギーなくして継続することはできません。そこで、今世界的な問題として原子力エネルギー、とりわけプルトニウムが先進国と言われる国々から撤退の方向にあると思うのが私は常識だと思うわけであります。しかし、我が国だけは突出してそれを進めようとしているのが現状ではなかろうか、こう思います。ODAを初めいわゆる国際貢献を世界最大のレベルで果たしながらも必ずしも諸外国から信頼を得ていない。その不信を買っている原因は何なのか。
 私は、国会の場あるいは国会の外でも何度か提案してまいりました。世界の原子力に関する権威者を日本に集めて、そうして徹底した議論をしていただき、そこから国民の正しい民主的選択によってエネルギー政策を決定するのが本旨ではないかと私は思うわけであります。
 さきに青森市で高レベル廃棄物に関する世界シンポジウムが開かれました。これはどちらかといいますと、政府を初め諸外国の参加者もこれを推進しようとする立場の人が多く集まったシンポジウムであったと思います。しかし、今回、幸いと
いうか、朝日新聞社が主催するプルトニウム国際シンポジウムが開催されました。そのシンポジウムに世界的推進者の立場、我が国からはパネラーに石田原子力局長を初め鈴木東大教授、そしてフロアからも賛成あるいは反対の多くの発言があった模様であります。今回朝日新聞が催されたこの種のシンポジウムの方法と意義について大臣はどういう御見解をお持ちか、発表いただきたいと思います。

#16
○国務大臣(中島衛君) 今回の朝日新聞のシンポジウムでは、核兵器から発生するプルトニウムが再び軍事利用されることのないよう国際社会がどう取り組むべきか等について活発な議論が行われたと聞いております。我が国のプルトニウム利用政策についても、いろいろな角度から意見交換、質疑応答が行われたと聞いております。
 このようなシンポジウムは、世界が直面している現下の核軍縮や核不拡散の問題についてアメリカやロシアの識者の考え方を聞くよい機会でもあり、我が国としてもこの問題への対処の仕方を検討する上で有意義なものであると認識しております。また、このような機会を通じて我が国のプルトニウム利用政策について外部の方々の意見をお聞きすることは、今後の政策展開に参考となるものであり、あわせて意見交換と質疑応答を通じ、我が国の原子力平和利用計画に関する内外の理解を深めていただくことも期待できるものと考えております。
#17
○三上隆雄君 そのシンポジウムの詳細についての議論は後ほど具体的にしたいと思います。
 それでは、時間の関係もありますので、緊急を要してお願いしておきたいことをまず先にお願いやら質問をしたいと思います。
 実は、私の事務所から資料の要求をしたわけでありますけれども、私が期待した資料がなかなか出てこないという場面がたまたまあったわけであります。このことは調査室を通して、一定の手順を通して提示を願ったはずでありますけれども、それについての経過と今後の対応をお示しいただければと思います。
#18
○政府委員(佐竹宏文君) 先生御要求の資料は、再処理施設排気フィルター過酷時安全性実証試験の成果報告書のことだと思います。これまでもたびたび申してまいりましたように、原子力の安全性につきましては、国民の方々に広く理解をいただくため、安全性にかかわる情報については可能な限り公開に努めてまいりました。今回も、先生の御要求の報告書につきましては、パンフレットの方がよりわかりやすく、また試験の内容、成果について御理解いただくのに適切ということで、報告書そのものでなく、それをわかりやすくしたパンフレットの方をお出しした次第でございます。
#19
○三上隆雄君 ただいまお答えのとおりであります。実は、最初に来た資料がこれであります。(資料を示す)これで皆さん判読できますか、このような資料で。二回目に要求したら今お答えのこのパンフレットでございます。科学的にこれを精査して、そして国会の場で議論する場合にはお互い同じ条件で議論したい。同じ条件にはならないにしても、それに近い状態で議論しなければならないわけであります。このパンフレットに示されているその根拠を示し、その精査した成果報告書をお願いしているわけでありますが、そのことを御提示願えますか。
#20
○政府委員(佐竹宏文君) もし報告書そのものということでございますれば、その報告書の中に参画いたしましたメーカーなどのノウハウに関する部分があると思いますので、今その確認を行っている次第でございます。したがいまして、先生がどうしても報告書ということでございますれば、そういったノウハウにかかわる部分を除きまして報告書を提出させていただきたいと考えております。
#21
○三上隆雄君 今の資料と関係しないとは言えないわけでありますけれども、原子力に関する基本的な考え方として民生、自主、公開という原則があるわけであります。その公開の立場、そして民主の立場からいって、我々が要求した資料は適切にしかも機敏に提示していただかないと議論ができない、こう思うわけであります。
 例えばもう一つの問題を取り上げてみたいと思います。プルトニウム輸送関係の資料を要求いたしました。さっきから資料を探していますけれども、なかなか見当たりませんが、その資料を見るとほとんどのページ、全ページに近いほど各所に白抜きの箇所がある。それもいわば要の数字的なものが多いわけであります。それから全ページのおおよそ五分の一近いものが全く白紙の資料を提示されている。それで我々が科学的な判断できますか。その点についての御見解を。
 それからもう一つは、一九九二年九月ですから去年の九月に東京電力福島第一原発第二号機のECCS、いわば緊急炉心冷却装置が作動した。これは、その時点では、今まではそういう事件がなかったという報告であったにもかかわらず、美浜原発で二回もあったという現実が後で出てくる。こういうこともやはり公開の原則を逸脱しているのではないか、こう思うわけでありますけれども、その二点についてお答えをいただきたいと思います。
#22
○政府委員(佐竹宏文君) プルトニウム輸送容器に関しましては、これは安全性の問題、それからまた核物質防護の問題、それから輸送容器という非常にコンパクトなところに最新の科学技術の成果が入っているということで、商業機密の観点から公開非公開の問題がございます。この点につきましても、安全性につきましてはこれまでも公開してきた次第でございます。
 今回の白抜きにいたしましたものにつきましては、動燃に対しまして商業機密の観点から公表することが適当でないものを特定するよう要請いたしましたところ、動燃が輸送容器の契約上の相手方でありますCOGEMAと相談いたしまして、そのCOGEMAの了解のもとに、こういった点につきましては商業機密の観点から差しさわりがあるというように申してまいったものでございます。その結果を公開した次第でございます。白抜きの部分もございますが、安全性を理解する上でかなりの情報がこの中には含まれていると考えでございます。ただ、残念ながら商業機密のため公表できないところもあったのも事実でございます。なお、動燃に対しましてはなお一層COGEMAと交渉を進めて、さらに公表できる部分を広げるように要請をしている次第でございます。
 それから第二の点、東電福島第一原子力発電所第二号炉の件に絡めての御質問でございますが、この趣旨は、一般に原子力の安全性に関する情報についての安全委員会の立場いかんということであろうかと推察いたします。これまでも原子力発電所の事故、トラブルに関しましては、行政省であります通産省から事故、トラブルのそのたびに安全委員会は情報を受けまして、そして究明された原因あるいはそれの対策などをチェックいたしまして、それら事故、トラブルに共通するものがないか、またそれが他の原子力発電所に適用できるものであるかどうかなどにつきまして十分注意しております。また、それらを公表している次第でございます。したがいまして、一義的にまず原子力発電所で起こりましたトラブルについての公表云々ということは通産省の所管かと存じますが、安全委員会につきましてはそういった行政庁の報告をもとに十分な審議、調査を行いまして、その成果を公表している次第でございます。
#23
○三上隆雄君 大分時間が経過してからその答弁者の立場を確認するわけでありますから、今のお答えの人の御紹介をまずお願いしたいと思います。どなたでしたか。――失礼いたしました。
 福島第一原発の事故の際、今まではそんな事故はないというそういう報告は確かにしたわけですね。
#24
○政府委員(佐竹宏文君) その事故につきましては、事故があったということが、事故の起こりました、それは昭和五十六年五月十二日に発生したトラブルのことであろうかと思いますが、それにつきましては、その二日後の昭和五十六年五月十四日に通産省から原子力安全委員会に報告はござ
いました。
#25
○三上隆雄君 そうすると、福島第一原発のときの発表は、今まではそういう事故がなかったという発表、その方が過ちであって、前の美浜の場合は、もっと事前にその事故があったということを報告、公表していたわけですね。そう解釈していいんですね。
#26
○政府委員(佐竹宏文君) 昭和五十六年のこの件に関しましては、事故があったということは公表されております。ただ、ECCSが作動したかどうかということについては公表はなかったと承知しております。
#27
○三上隆雄君 当然電力会社の方では、事業者の方では、美浜で以前に類似の事故があったということはわかっておったわけでしょう。なぜ福島でやったときにそういう、今回は三度目ですよ。三度もあるということは、それなりの対応をするはずでありますから、また国民にそういう報告をすることによって正しい認識、判断が出てくるわけであります。ですから余りにも機密性が強い、こう思うわけでありますけれども、その点についてどう思いますか。
#28
○政府委員(佐竹宏文君) 少し言いわけがましくなりますが、原子力発電所の事故、トラブルが起こった際には、そのまず第一義的な公表の責任は行政庁にございます。
#29
○三上隆雄君 だから、行政庁にあったらどう思うの、それは。
#30
○政府委員(佐竹宏文君) 安全委員会は御承知のように行政庁ではございませんので、行政庁がみずから判断されることであろうと思います。
#31
○三上隆雄君 何か責任回避ですよ、そういう重大なことをね。じゃ、これはどなたが答弁してくれるの。
 別な角度で、大臣はどう思いますか。今のこの私とのやりとりと、その経過を踏まえてどう思いますか。
#32
○国務大臣(中島衛君) 原子力発電所の安全性を保持していくということは大変重要なことだと思います。行政庁がチェックし、それからまたその後原子力安全委員会でダブルチェックするというようなシステムになっておりますから、それぞれの責任分野できちんとした仕事をし、責任をとることが重要だというように考えております。これからも安全に関しては、我々非常に重要な問題と考えて、慎重に対処してまいりたいというように思っております。
#33
○三上隆雄君 反省の姿勢があるけれども、現実は現実としてはっきり認識しなきゃだめだと思うんですよ。福島第一原発の事故のときに、前に二度も起こったものを今回の事故が初めてだと公表をする、その姿勢に問題があるんですよ。それをどう考えるかということです。
#34
○政府委員(佐竹宏文君) 平成四年九月に発生いたしました福島第一原子力発電所二号機の自動停止の際、通産省の方は、昭和五十六年のトラブルを含めまして過去の前例に言及しつつECCSの作動について説明をしております。したがいまして、少し時間的な経過はございましたが適切な公表に努めた、そういうふうに安全委員会の方では了解しております。
#35
○三上隆雄君 この問題はこれ以上言っても、これはもう過去のことでありますから。しかし、こんなことのないように慎重に対処していただきたい、こう思います。
 それからもう一点確認したいと思いますけれども、六ケ所で最終的な、いわば一番大きなプロジェクトであります再処理施設が、当初の予定では三月中に着工という方針で進めてきたと思うわけでありますけれども、今現実にまだ着工されておりません。その原因は那辺にあるのかお尋ねしたいと思います。
#36
○政府委員(佐竹宏文君) 去年の十二月二十四日に再処理事業の指定を行いました。その指定に基づきまして日本原燃の方から設計及び工事方法の認可申請をことしの一月に行いました。私どもその審査の過程で、顧問の先生方と相談している過程で日本原燃の示しました耐震設計あるいは耐爆設計などにつきまして説明を求めました。その説明につきまして、やはり将来にも重要なことであるということで、申請書の補正という形で詳細なデータなどを要求したものでございます。ただ、その設計及び工事方法の認可を根本から変えるようなものではございません。説明をさらに詳細にかつ将来に記録として残しておくために補正の形で出せと、そういったことで申請が近く出るというふうに考えております。
#37
○三上隆雄君 地元の新聞の報道の表現によれば、「「設計及び工事方法の認可」を申請、現在科学技術庁が審査中だが、関係筋によると事業者は近く同申請の補正書を科技庁に提出する見通しだ。設工認申請にかかわる補正は全国の原子力施設の中でも初めて。補正に対する審査も要するほか知事による建築確認の手続きも残されていることから、再処理工場の着工時期は四月後半以降にズレ込むことが確実となった。」。
 全国的にも初めての補正という表現、これは単なる新聞社の表現にすぎないのか、そこに大きな意味があるんですか。今まではこの種の重大なことに変更はあり得ないという前提でこういう文章がなっていると思いますけれども、それに対する御見解をいただきたい。
#38
○政府委員(佐竹宏文君) 補正が今回初めてというようなことにつきましては承知しておりませんが、申請に対しまして補正というのは十分あり得ることだと考えております。
 ちなみに、設計及び工事方法の認可申請と申しますのは、事業の許可ですとかあるいは事業の指定といったものの後続の申請でございまして、問題もなければ順次認可されていくようなものでございますが、今回の場合は先ほど申しましたように事業者の方で、ちょっと私、先ほど役所が要求したというふうなニュアンスにとられたかと思いますが、さらに正確を期そうということで事業者の方から自主的に補正を申請されるというふうなことでございます。中身は先ほど申しましたように数字、いろんな定数なんかを書面の上で提出しよう、そういった自主的な補正申請というふうに伺っております。
#39
○三上隆雄君 それでは確認しておきますけれども、当初の設計に対して科学的なあるいは新技術が開発されて今までの設計を、これは改善するためでもどっちでもいいですから、今までの技術以上の進歩が近々発見されて設計するのか、先ほど来説明しているように数字的な若干の不足があって追加補正するのか、その辺を確認したいと思います。
 それからもう一つは、対外的な客観的情勢によって、政治的なものも含めて変更を余儀なくされているということはないですか。
#40
○政府委員(佐竹宏文君) 今回の補正申請の内容は、一月に出しました範囲の中で新しい設計の考え方を取り入れるとか新しいデータを入れるとか、そういったものではございませんで、全くの説明を補正するためということでございます。
 それから二点目の、何か対外的な配慮からのことではないかということでございますが、そんなことは一切ございません。
#41
○三上隆雄君 そういうお答えをいただきますとこの問題もやっぱり触れなきゃならぬと、こう思うんです。
 この新聞記事の後段に「現行の電気料金割引制度(原子力発電施設等周辺地域交付金)」というものがありますね。これが微妙に、三月着工と四月着工とではそれに影響があるかないか、その点を確認したいと思います。
#42
○政府委員(佐竹宏文君) 安全当局といたしましては、そのような状況は一切存じておりません。
#43
○三上隆雄君 じゃ、それに対する適切な答弁を適切な方からお答えいただきたいと思います。
#44
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 今先生申されました制度につきましては、私ども科学技術庁が担当していることではございません。これは通産省が一義的に担当しておる制度でございますので、具体的にいかなる運用をどういたしますか、これは通産省のことでございますか
ら、私どもは知る由もないところではございます。
 ただ全体、そういうことよりも安全性を一歩一歩確認しながら進んでおると。このたびの設工認、設計及び工事方法の認可の補正につきましても、そういうことで行われているということをぜひ御理解賜りたいと存ずる次第でございます。
#45
○三上隆雄君 この事業執行、工事施行の面からいえば、慎重に慎重を期してやるのは当然であります。私も望むところでありますけれども、地元市町村なり県はいわば私から言わせればこの交付金が目当てで、県民の嫌なものを要請しているという趣旨もないわけじゃないんです。ですから、その措置が今回、三月着工と四月着工でそれに影響があるかないかということを確認しているんです。
#46
○政府委員(石田寛人君) 重ねてお答え申し上げますけれども、それにつきましては、私ども一義的に御説明する役割はないということを御了解賜りたいわけでございます。
#47
○三上隆雄君 そうすると、それは通産省でないとお答えできないということですか。
#48
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 仰せのとおりであろうかと思うわけでございます。
#49
○三上隆雄君 しかるべき答弁を私の質問の時間内にお示しいただけませんか。
#50
○政府委員(石田寛人君) これは突然のお尋ねでございますし、今から一時間前後でございますので御質問時間内にむしろ――繰り返して申し上げますように、私どもがお答え申し上げるべき筋のものではございません。通産省に今から連絡をとったといたしましても、しかるべき格好でお答えできるかどうか、これはよくわからないところでございます。
#51
○三上隆雄君 いや、その努力だけでもしてくださいよ。政府の要人が国会で答弁するわけだから無責任な答弁もできないのは当然でしょうけれども、少なくともそれは影響はないですよぐらいのことはできないんですか。皆さんそれぞれ科技庁と通産省はいろんな連携を持ってやっているわけでしょう。感覚的にそんなことわからないで行政執行ができますか。感覚でもいいから申し上げてください。
#52
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 もちろん私どもと通産省は、特に原子力に関しましてそれぞれ業務の上で密接な連携をとりながら行政を進めておりますことは事実でございます。ただ、今お求めの件は、これはまさに交付金の制度の適用に関することでございます。感覚でこの場で申し上げることは必ずしも妥当ではないのであって、つかさつかさということもございます。ぜひそのつかさの者からお聞きいただくというのが妥当であろうかと思料いたす次第でございます。
#53
○三上隆雄君 それでは、私の時間内でできないとすれば、少なくともきょうのこの委員会続行中にそれをお示しくださる御努力をまずお願いしたいと思います。その努力ぐらいはできますでしょう。
#54
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 これはなかなか突然のことでございますので、通産省の方もそれぞれ担当者いろんなことをやっておるかと思いますので、うまくそういう連絡がつくかどうかわからないところではございます。ただ、先生の御要請でございますので、これから担当の者に鋭意連絡をするように努力させていただきたいと存じます。
#55
○三上隆雄君 少なくとも私の質問時間にその連絡した結果だけは報告願うことを約束して、次に進みたいと思います。
#56
○政府委員(石田寛人君) 今先生、質問時間内というお話でございました。これはもちろん質問時間内にしかるべき反応があればよろしいわけでございますけれども、仰せこれから一時間前後のことでございます。これは実はなかなか難しいことでございますので、今先生がおっしゃった約束と申しますのはなかなか難しいことではなかろうかと思うわけでございます。
#57
○三上隆雄君 私はそんなにくどいことを言っているんじゃないんです。交渉した結果、だれに交渉してそれはできない、できないとすればいつまで報告するという、そのことを報告できないかと聞いているんです。
#58
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 最大限努力させていただきます。
#59
○三上隆雄君 極めて政治的な御答弁だと思いますけれども、期待してお待ちをしたいと思います。
 それでは、さっきの朝日新聞社のプルトニウム国際シンポジウムの件について若干質問したいと思います。
 朝日新聞の報道によりますと、「第一部 軍縮とプルトニウム」、「第二部 日本のプルトニウム利用」という二つの部に分けまして議論されたようであります。私どもは、軍縮、平和利用にかかわらず、プルトニウムは最終的にこの世からなくしたいという立場をとっているわけで、少なくとも私はとっているわけでありますから、軍縮よりも第二部の方についてお尋ねをしたいと思います。
 科技庁の石田原子力局長は、第一部の方で基調講演されたんですか、第二部の方でやられたんですかそのことからまずお尋ねをしたいと思います。
#60
○政府委員(石田寛人君) その間の状況につきまして少しくお答えを申し上げます。
 朝日新聞の方から私もこのシンポジウムに参加するように要請がありまして、私もその要請につきましては応じたところであるわけでございます。本来、私の話は一部にも関係はございますけれども、基本的には二部でより直接的に関係する、そういうものであったわけでございますし、朝日新聞の要請もそうであったわけでございました。それで、私自身はもともと第二部でお話をするということであったわけでございます。
 ただし、その二部でお話をしようと思っておりましたちょうどこの時期に参議院の予算委員会がございまして、久保田真苗先生の御質問が当庁関係ございました。私もこの部屋に、実はちょうど私が話を予定しておりましたその時刻にたまたまあったものでございますから、もともと一部でお話しすることは予定していなかったわけでございますけれども、一部の討論が終わりました後、私の話だけを一部の一番最後にお話し申し上げたということであるわけでございます。したがいまして、本来話の内容は二部の方により密接に関連する話ではあったわけでございますけれども、一部の一番末尾でお話を申し上げたという事情にあったことを御了解賜りたいと存じます。
#61
○三上隆雄君 この新聞の集約版を見て、この集約版そのものも相当縮小されたものだと思います。私の質問はそれをまた要約して質問するわけでありますから大変な縮小で、これは当を得ない質問になるかもしれませんけれども、適切なお答えをいただきたいと思います。
 まず、第二部の方の「日本のプルトニウム利用」という問題での議論の中で、イギリスのウィリアム・ウォーカーさん、サセックス大学の上級研究員の要旨をまとめますと、プルトニウムに対する欧州の全体的なムードは幻滅だ、ウランを燃やす普通の原子力発電を拡大する方針から見れば邪魔者だと、こう一蹴されております。ウィリアム・ウォーカーさんの言ったことは欧州全体のムードを私は今申し上げた。
 フランスについては、外国の燃料を対象にした施設はフル稼働しておるけれども、フランス自国の燃料を扱うものは四、五年は動きそうにもないという、短文で申し上げますとそういう評価をしています。そしてまた、フランス政府は大量輸送に疑問を持っている。大量輸送というのは、自国の燃料は自国で生産するという基本姿勢からいくと、よその国に移動するということに対する批判だと思います。
 ドイツに関しての評価は、一、二年前まで熱心だったが今は冷めている、再処理を定めた法律を変えないとだめな状況になっているという見解であります。
 それから、イギリスについての評価は、セラフィールドに新しく再処理工場を建設したが、稼働させず見直しの状況にある。健康や環境への悪影響の反対世論とコスト高も含めて世界の核のごみ捨て場になるおそれがある。そういう条件もあって、イギリスもまた縮小、撤退の方向にあるという報告であります。
 それから次に、ロシア原子力省核化学局主住専門官と日本の鈴木篤之東大教授はやや似通った考え方、表現があるわけでありまして、この報道から判断すればいわば経済性を主とした考え方だなと。ソ連のその主住専門官は、核兵器削減による核弾頭の活用をすべき国際的な協力が必要だと言っていますね。核弾頭、核兵器の削減によって、核弾頭に含まれるプルトニウムの利用の面、いわば資源の再利用という面からいってやっぱり必要ではないか。まだ技術的には確立してないけれども、将来これを廃棄するというよりも利用した方がいいという見解をとっております。鈴木先生もいわばそれに近い、日本が資源小国で、そして燃やすことによってまた再生産できるプルトニウムは安全に留意しながら活用していく、そういう姿勢だと思います。
 イギリスのウィリアム・ウォーカーさんの見解と鈴木先生とロシアの主住専門官のその考え方について科技庁長官はどうお考えですか。
#62
○政府委員(石田寛人君) まず、今先生御指摘のイギリスのサセックス大学の上級研究員ウィリアム・ウォーカーさん、それからロシアの原子力省、ミナトムのクドリャフツェフさん、それから鈴木篤之先生あるいは高木仁三郎原子力資料情報室代表、それぞれ二部で最初まとまって意見を開陳なさったわけでございますけれども、先ほど申しましたような事情で私はそれぞれの方々の意見の御開陳のときにこの会場の現場にはおりませんでした。おりませんでしたので、実際いろんなニュアンスを含めまして具体的にどういうことをおっしゃりたかったのかということにつきましては、必ずしも正確には把握していないわけでございます。ただ、朝日新聞の方でまとめておりますこの記事あるいは後で担当者から聞きますと、シンポジウムでございますから、それぞれの方はそれぞれのお立場を忌憚なくおっしゃったということであろうかと思うわけでございます。
 ただ、特にその中で、先生御指摘のサセックス大学のビル・ウォーカーさんの御見解があるわけでございますけれども、ヨーロッパ全体、プルトニウム利用から撤退ぎみではないかということであるわけでございます。これもこの委員会あるいは衆議院の委員会でずっと御議論がありましたように、今世界では天然ウランあるいは濃縮ウランのウラン需給がそもそもグラットな状態である、そういう状態においてどうしてプルトニウムを使うのかという議論、これはずっとあるわけでございます。
 これにつきましては、私どもは、まさにウラン資源の有する大きなポテンシャルを長期間にわたって活用していくためにはプルトニウムを使いこなしていく技術はぜひ必要であるということで、全体我が国の開発計画を進めておるということでもあるわけでございますし、ビル・ウォーカーさんのプレゼンテーションに対しましても、私はそういう感想を持ちながら、このウォーカーさんのプレゼンテーションの結果、これ私は間接的に聞いたわけでございますけれども、それを聞きまして、そういう感想を持ったところでございます。
#63
○三上隆雄君 第二部のこの四人のパネラーの中で、日本人の高木さんのことに若干触れながら質問を続けたいと思います。
 高木さんの主たる主張というか意見というのは、先ほど私もこの原子力に関する公開の民主性、それについて質問しましたけれども、日本のプルトニウム情報はもっと公開すべきだ。将来日本は三十から四十基高速増殖炉を稼働し、その燃料加工のためにMOX燃料加工工場が少なくとも三、四カ所必要だと。短文的に言えばそういう発言をしていますけれども、これは額面どおり受けていいと思いますか。それに対する御見解をいただきたいと思います。
#64
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 高速増殖炉が実用化され、それがエネルギー供給にかなりの役割を果たす、そういう状況を考えますと、ここで高木さんがおっしゃっておられますように、相当数の原子炉は当然稼働し発電していなければならない。これは当然そのとおりであるわけでございます。これに対しますMOX燃料の加工と申しますか、MOX燃料製造の工場、製造の現場でございますが、これは一体どういう形でどうなっておるか。これはまさにこれからいろいろ議論すべきことであろうかと思っておるところでございます。
#65
○三上隆雄君 だから、高木さんが言っていることは、はっきりしたシーズを持てないでいろいろ予想するわけでありますから、実際それを進めている現場から見ると若干その現状に合わない予想が出てくるかもしれませんけれども、大枠としては、将来少なくとも燃料加工工場が三、四カ所は必要だ、プルトニウムの量とこれから原子力発電を増加していくエネルギーの需要量等々を考えればそれが必要だということになる。この認識はいかがでしょうか。
#66
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、将来プルトニウムが使われていくということ、それから今のような技術で使われていくということを考えますと、ここでおっしゃっておられますように、いずれにいたしましても軽水炉用のMOX燃料加工工場と高速増殖炉用の燃料加工工場、これは必ず必要であるわけでございます。ここに「三、四カ所ずつ」と書いてございます。ただ、当然御承知のとおりこれは加工工場でございますから一カ所どの程度の規模のものになるかということで、三、四カ所というのはむしろこれからの話ということになろうかと思うわけでございます。
#67
○三上隆雄君 これもまた想定したことのやりとりになるかもしれませんけれども、高木先生が予想したそういうルートが現実化する場合には、日本の国内で数キロのプルトニウムが移動しなければならないというニュアンスが短文ですけれども出ています。数キロというのは何キロかは知りませんけれども、少なくとも数キロといったら相当な量だと思います。それが国内を移動しなきゃならない事情、これはお認めですか。
#68
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 プルトニウムの移動でございますけれども、これはまさに、御承知のように、そもそもプルトニウムが出てまいります再処理工場をどこに置き、その再処理工場から出てまいりますプルトニウムを燃料加工する加工工場をどこに置き、加工されました燃料をどこでどう燃やすかという発電所の所在の位置ということで当然決まってくるわけでございます。一体どういうところでどういう工場が立地されるか、これからの話ではございますけれども、輸送ということは将来の姿として考えますと当然起こり得ること、当然あり得ることであるというふうに考えておるところでございます。
#69
○三上隆雄君 あり得るとすれば、これが普通の我々の常識的な考えたけれども、あり得ない方が多いとすればほとんどが六ケ所に集中されるという危険性も私は予感としてあるわけですけれども、それは絶対ありませんね。
#70
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 まさに将来の立地の話でございますから、今申し上げるのは極めて困難であり、かつ申し上げること自身も適切ではないと思いますけれども、先ほども申しましたように、将来の高速増殖炉ということになりますと、これは全体どれほどまとまりあるいはどれほど全国的に展開するものであるか。これはまさにこれからの話でございます。そういうことを考えますと、高速増殖炉に新しく装荷いたします燃料は、距離の長短はあれ必ず輸送されていくべきものというふうに考えざるを得ないし、考えておるというところでございます。
#71
○三上隆雄君 距離の長短というのは、敷地内を
移動するのも、また福井県まで移動するのも、九州まで行くのもこれは移動であると思いますけれども、今の技術でプルトニウムを輸送するとするならば、国内あるいは陸上あるいは海上でもいい、輸送するとするならばどんな方法があって安全に輸送できるんですか、プルトニウムそのものを輸送するというのは。
#72
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 プルトニウムの輸送でございますけれども、これは御承知のようにMOX燃料に加工した燃料集合体を輸送する場合、それから再処理工場で分離されましたプルトニウム、あるいはこれはウランとまぜて出てくるということもあるわけでございますけれどもそういうものを輸送する場合、それぞれいろんな形態があろうと思うわけでございまして、一義的にすべてのプルトニウムあるいはその関連物質につきまして、こういう輸送が適当あるいはこういう輸送であるべきだということはないわけでございます。ございますけれども、全体プルトニウムの輸送につきましては、適切な注意を払い、ルールに従って輸送すれば、安全に今後とも輸送していき続けられ得るものというふうに認識しておるところでございます。
#73
○三上隆雄君 前段の話に戻りますけれども、第二部の四人のパネラーのうち、ロシアのクドリャフツェフですか、なかなか面倒な名前ですけれども、この人と鈴木先生はどちらかというと資源の再利用という視点、立場で主張されている。ウォーカーさんと高木さんは安全性の問題から、そして経済性も含めてこれはもはや将来なくすべくという方向の考え方だと思うんです。幸い、鈴木先生も高木先生の御意見に対して、プルトニウムの情報の公開については日本ももっと可能な限り情報公開をすべきだという主張をされております。少なくともこれは幸いしているなと思うわけでありますけれども、さっき言ったように、国会議員が政府機関に正規の手続を通しても出てこないという現状では、公開の原則を逸脱していると思うわけであります。どうぞひとつそんなことのないように。
 先ほど私ちょっと確認しませんでしたけれども、安全委員会の方、資料は出してもらえるということだったんですね。
#74
○政府委員(佐竹宏文君) 再処理施設関連過酷時フィルター云々の報告書でございますね。
 先ほど申しましたように、それに参画いたしましたメーカーのノウハウ部分の有無を検討いたしまして、報告書については出させていただきます。
#75
○三上隆雄君 それでは、今予算の時期でもありますので若干伺いますが、先般高木先生がこんな話をしていました。これはさきに、私もそうでしたし、同僚議員も日本の科学技術予算の中で五六、七%が原子力予算であるという指摘をしながらその視点で質問をしたわけでありますけれども、高木先生の分類では、九〇年の予算を分析してみますと、エネルギー開発費のうちの原子力の開発費が四四%、自然エネルギーの開発費が三二%、しかも公立の大学等の公的な機関の研究費は、九二%が原子力で、自然エネルギーに対する研究費はグラフであらわすとグラフには出てこない数字であるという分析をしていますけれども、この見方は正常でしょうか。それに対してどうお考えでしょうか。
#76
○政府委員(長田英機君) 先生今お話しございましたこの高木仁三郎さんの数字につきましては、私どもこれがどういう根拠で出てきたのか、そういうことがよくわかりませんものですから何とも言えないのでございますが、例えば先生がお話しになりました、私の今手元にある数字では、いわゆる政府の研究開発投資に占める自然エネルギーの割合は大体四%とかそういうことで、こちらでは三・数%と言っていますから、感覚的にはそんなに違いはないというふうに考えられます。
#77
○三上隆雄君 いや、後段の質問はどうお考えですか。
#78
○政府委員(長田英機君) 原子力の割合ということでございますか。
 原子力の割合は、ちょっとここで私が計算を合しているところでございますが、政府の研究開発投資のうち、私もここで今計算してみますと九割ぐらいになるかなという感じがするのでございますが、この数はまだ今の段階で、資料を持っておりませんので、後ほど計算をしまして先生の方に御連絡したいと思います。
#79
○政府委員(石田寛人君) 原子力の立場から、先生の御質問の後段の部分につきまして、私なりの考え方を述べさせていただければ幸いでございます。
 全体エネルギー研究開発予算のうちで余りにも多くの予算が原子力に投入されておるのではないかということでございますが、これは原子核の分裂あるいは融合によりましてエネルギーが出てくるということでありますし、確かに原子力はその事柄の性格上非常に多くの研究開発努力を必要とする分野であるということも事実であろうかと思うわけでございます。したがいまして、これまでも私どもこのような場で御説明申し上げておりますように、原子力は技術の力によって本来なかなかエネルギーとして用いられないようなものをエネルギー化する技術エネルギーであるということであるわけでございます。そういう非常に技術に依存することの大きいエネルギーであるがゆえに、原子力に関しましては非常に大きな研究開発努力が傾注されておるということであろうかと思うわけでございます。
 しからばそれ以外のエネルギーの研究にいま少し開発努力を傾注したらどうかということにもなるわけでございますけれども、これにつきましてはそれぞれのところで一生懸命研究開発が行われておるということであろうかと思うわけでございます。それぞれそのエネルギーの性格に応じましてさまざまな研究開発の努力あるいはこれを実用化していくための努力ということがあるわけでございますけれども、特に原子力につきましてはそういう技術エネルギーである、そういう性格につきましてもぜひ御了解賜りたいと存ずる次第でございます。
#80
○政府委員(長田英機君) 先ほどの質問の点でございますけれども、今資料を入手しましたのでお答え申し上げたいと思います。
 平成二年度について申し上げますと、これは総務庁の統計でございますが、いわゆる政府関係、民間、大学、全部入れました分野でございますが、自然エネルギーが三・一%、原子力エネルギーが四四・〇%。ちなみに政府機関と大学を合計してみますと、自然エネルギーが三・〇%、原子力が九一・七%、こういうような統計がございます。
#81
○三上隆雄君 予算は結果的に通るということになりますけれども、今年度、平成五年度の予算は傾向的にはこの割合がどうなりますか。この割合のままに増額ということになっておるでしょうか、それともどちらかのウエートが高まっているか。傾向としてお示しいただければと思います。
#82
○政府委員(長田英機君) まことに申しわけございませんけれども、今申し上げました平成二年度の整備された統計しか持っておりませんので、どこまで比べることができるか後ほど先生のところにまた御連絡申し上げたいと思います。
#83
○三上隆雄君 いや、しかし、ことしの予算の傾向として、皆さん予算を積算する上でやっぱり常識的に持って、予算を提案されているわけでしょう。傾向としてもわかりませんか。
#84
○政府委員(長田英機君) 今私が持っている資料で申し上げますと、例えば自然エネルギーだけのデータは持っているのでございますけれども、いろいろ集計の仕方……
#85
○三上隆雄君 額ではどうなっていますか、平成二年度に比べて。
#86
○政府委員(長田英機君) 例えば、自然エネルギーの研究開発予算につきまして、平成五年度は大体百三十九億円ぐらいなものでございます。平成四年度は百三十五億円ということで、若干金額はふえております。ほかの分野につきましては、今ちょっとデータを持っておりませんので申し上げることができません。申しわけないと思います。
#87
○三上隆雄君 この予算の現状を見て、やはり原
子力予算が多いということはそれぞれ認め合っている。しかも、局長の言うように科学エネルギーだということから、したがって自然にあるものをエネルギー化する、活用するのとは根本的にその予算の発生の度合いが違いますから高いのはわかりますけれども、しかし国の予算というものは、一定の枠内で科学技術予算というものは構成されている。そして、原子力予算にこれこれしかじかとられるということになれば、やはり総体的に枠を広げないと自然エネルギーの開発は困難だということになるわけであります。
 私どもが主張する自然エネルギーをもっと強化するというのであれば、今の原子力予算を減らしてでも私どもはそっちの予算をふやしてくれというスタンスなんです。政府の皆さんとしてはこれを変えようとする意図はないわけでありますから、そうだとすれば政府全体、予算委員会の議論を聞いていても、科学技術庁長官、予算総額をもっと上げる方法を考えられませんか、原子力を減らすことができないとすれば。
#88
○国務大臣(中島衛君) 今三上先生のいろんな御議論を聞いておりました。新エネルギーの研究開発も大事な問題であります。もちろん原子力の研究開発も大事な問題であります。過去の研究開発の積み上げその他で現在の予算があると思います。将来的には新エネルギーに頼る部分が多くなってくると思いますから、これらの研究開発の予算は原子力に比べてかなり少ないわけでありますけれども、これらも精査をいたしましてできるだけ増額するような方向で今後検討をしてまいりたいというように思っております。
#89
○三上隆雄君 原子力原子力という一点張りでこの路線を走るんではなく、皆さんは危険だと思わないようでありますけれども、これほど危険を、あらゆる場面で危険が予想されるものを、そしてまた将来のリスクを考えたときに、やはり早い時期にこれにかわるエネルギーの開発を進めていただきたいというのが私どもの切望であります。それに向けて少なくとも来年度はもっと自然エネルギーの開発についてひとつ御努力されんことを切望します。
 委員長、きょうは時間を縮小されましたから参考人の要請はしませんでしたけれども、自然エネルギーに対する研究をこの委員会で参考人を招請して検討する機会を持っていただきたいということをお願いしたいわけでありますけれども、委員長としてどうお考えですか。
#90
○委員長(刈田貞子君) 後日、理事会で検討させていただきます。
#91
○三上隆雄君 そこで、今回朝日新聞が主催した国際プルトニウムシンポジウム、この種のものを何とか政府の機関でやれないものか。そうすると、そうすることによって国民は信頼するんです。いろんなパンフレットを出しています、先ほどパンフレットの資料も要求していますけれども。これは少なくとも私も含めて一般人は、素人はこの原子力に関してはなかなか正当な判断できませんよ。一方では反対の学者、論説者の意見を聞いてもなるほどなと思います。皆さんの意見を聞いてもなるほどなと思います。
 しかし、政府なり推進の側の意見というのは、経済性を中心とした行き方、今までは事故がなかった、なかったから将来何百年あるいは何万年に一度の事故が予想されるというそういう認識で進めているわけであります。その点を世界のこれだけ批判するそういう学者を日本に集めて、その学者を科学的、理論的に説得することを客観的に国民が判断する機会を政府自体が持ってくださいよ。それを持つことによって、いわば無益な抵抗をしても何もならないんだ、運動しても何もならないと思う。その批判の根源をなくすることが皆さんに与えられた私は今一番重大な責務だと思うんです。それに対する考え方はございませんか。
#92
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 まず先生の御見解の中で、政府は経済性中心に考えておるというお言葉がございました。お言葉ではございましたけれども、私ども経済性中心のみ考えておるわけでは毛頭ございませんで、それ以上に安全性につきましても十二分に配慮して進めておるということにつきましてぜひ御了解賜りたいと思うわけでございます。
 さて、このようなシンポジウムを政府ベースで開くべきではないか。これはずっと長い間の先生の御主張でありますことにつきましても私ども認識しておるところでございます。今回このようなシンポジウムを朝日新聞が行ったわけでございますけれども、このような意見交換あるいは質疑の応答であったわけでございます。これは我が国のプルトニウムに関する政策展開を図る上でも参考になっただけではなくて、国の内外の方々が、我が国の政策や計画あるいは考え方につきまして御理解を深めていただいたということに関しましても、かなりの効果があったというふうに考えておるわけでございます。
 常日ごろ私ども原子力行政を進めていくに当たりましては、いろいろな方々の御意見を承るということ、これは極めて大事なことだと認識しておるわけでございます。また、皆様方に日ごろ私どものやっております、あるいは私どもの関係の機関あるいは関係民間企業のやっておりますいろんな原子力にかかわる活動につきまして御理解をいただきますことも、非常に大切なことだというふうに認識しておるわけでございます。
 このような観点から、私どもも例えば原子力委員会が主催いたしましたアジア地域原子力協力国際会議等の国際会議の開催、これはこれだけではございませんで、先ほど先生ちょっとおっしゃいました青森で開かせていただきましたウェーストフォーラムとか、あるいはOECD・NEAの加盟二十周年のシンポジウム等々もあったわけでございますけれども、こういうこともございますし、それから国際原子力機関の主催いたします各種の会議等にも参加あるいはそれが開催できやすくするようなそういう協力、あるいは国内の各種会合にも、例えば御承知のフォーラム・イン・青森というようなものでは非常に多種多様な関係の方々といろんな御議論をさせていただいておるということもあるわけでございます。
 いずれにいたしましても、いろんな条件が満たされますならば、今回朝日がやりましたようなシンポジウムにつきまして私どもが開催するということもあり得るとは思うわけでございますけれども、これは実際現実に考えますと、円滑に企画し、実行するということはなかなか難しい要素もあったりいたしまして、ぜひそのあたりは今後勉強させていただきたいと思うわけでございます。要は、各界の考え方に十分に耳を傾けまして、原子力行政の展開を図っていくということが重要であるということであろうかと思いますので、今後もこの点につきましては十分に留意して努力してまいりたいと、かように考えておるところでございます。
#93
○三上隆雄君 今石田局長から私の要請しているようなそういうシンポジウムは問題なしと言えないというお答えでしたけれども、例えば社会党内でもはっきり申し上げて、特に電機を中心とした産業に関係の深い地区からは、どちらかというと容認せざるを得ないのではないかという見方がないわけではございません。さりとて必ずしも自民党全党員一致して推進ではないということも聞いております。
 例えば自民党と野党が一緒になってこの種のシンポジウムをやった場合に、その予算的な措置は政府で見ることができませんか、政府がやれないとすれば。
#94
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 今先生のおっしゃいましたようなそういう種類のシンポジウムでございますけれども、具体的にどういうことになりますか。各政党間でおやりになりますものにつきまして私どもは一体どういう関係の仕方があるのか、これはなかなか難しい問題であることを御理解賜りたいと存ずる次第でございます。
#95
○三上隆雄君 予算的にはどういうふうになりますか。
#96
○政府委員(石田寛人君) したがいまして、まさにそういうものにつきまして行政府に予算を計上
することが妥当であるのか、あるいはそうでないやり方があるのか。これにつきましてもにわかに判断のつきにくいところであろうかと思います。
 ただ、先生、一点だけ全然別のことで非常に関係の深いことを申し上げさせていただきますと、日本原子力産業会議、これは私どもが所管いたしております民法上の公益法人でございますが、これが年に一回日本原子力産業会議の年次大会を大体毎年四月に開いておるわけでございます。この日本原子力産業会議の年次大会におきまして、多分あれは一、二回、その年次大会の席上、関係各党の先生方にお集まりいただきましてそれぞれの御見解を御開陳いただいた、あるいはそれに基づきましてパネルディスカッションを行ったということがありますこともあわせて御報告させていただきたいと存じます。
#97
○三上隆雄君 事務当局の考え方を聞いてもなかなか、これは政治的な判断ですから。長官どうでしょうか、一度各党が一緒になって、それに政府もバックアップして、政府が推進してきた立場でそれをやるというのは今の立場ではなかなか至難でしょうから、政党間が共同してパネラーの選出も運営の方法も公平平等な立場でやられたらいかがでしょう。
 大臣、将来禍根を残さないためにも、今日本が一番この問題については突出して取り組んでおりますし、また世界から期待もされているんです。ですからこそ、あえて私はそういう形で国民の合意を得る、人類の合意を得ることが必要である。そういう立場に立ては、日本が今極めて大事な立場にあるわけですから、その大事な立場に立っておられる現時点の長官が中島長官ですから、中島長官、それに対する私の要望にこたえるべく決意をひとつお聞かせいただければと思います。
#98
○国務大臣(中島衛君) 各党間でどういうお話し合いをなさってやられるか、これは政党間の話ですから私の方から申し上げることはありませんが、そういうようなものがもし開催できるような状態に入れば、我々としてどういう対応をするかということは、それらの状況を見合わせて検討をさせていただきたいと思っております。
 それから、こういうようなシンポジウムを民間ではなくて政府が開催したらどうかという御意見もいただきました。それも一つの御意見だと思います。開催するにはいろんな条件を整えなければいけないと思いますから、それらの点につきましても勉強をさせていただきたいと思います。
 いずれにしても、原子力の平和利用、我が国のエネルギー需給の安定を図る、また将来のエネルギー需要にどうこたえていくかという意味で大変重要な問題でありますから、政府としても我々の考え方を国民の皆様方に知っていただくようなPRは当然必要なことでありまして、これらの問題は重要な問題でありますから、今後とも引き続き検討して前向きに対応をさせていただきたいというように考えております。
#99
○三上隆雄君 それでは最後に、今この原子力政策を進める上でいろいろ問題があるけれども、最終的には廃棄物の処理が私は一番ネックになると思うわけであります。
 例えば現実の話、廃棄物が今青森県の六ケ所に全部集中廃棄されることになります。青森県が今、私はこのことを提唱しておりますが、この問題だけで県民投票条例をつくって、ただしその前提として公正公平な情報を提供した後に県民投票をやって、青森県民がこれを拒否した場合には今までの計画を断念せざるを得ないと、私はこう思うんです。そうした場合に、この廃棄物を青森県が受けなかったら、今の原子力政策を続行することができますか。そのことをただしておきたいと思います。
#100
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 廃棄物は、先生おっしゃいましたように、原子力政策上の非常に大きなポイントの一つであるというふうに認識いたしておるところでございます。御承知のように、主として原子力発電所から排出されます低レベル放射性廃棄物と主として再処理施設から出てまいります高レベル放射性廃棄物の大別すれば二つになるわけでございます。低レベルにつきましては、六ケ所村に現在建設なおかつ受け入れを開始しております低レベル放射性廃棄物の埋設施設で受け入れていただいておること、御認識のとおりであるわけでございます。
 それから高レベル放射性廃棄物につきましては、これは実際私どもが現在考えておりますような地中深く処分いたします地層処分は、これはずっと先のことになるわけでございますので、それに向かいまして一歩一歩研究開発を積み重ね、なおかつ体制を整備していく、そういうことであるわけでございます。これにつきましても具体的なあり方について全然見当がついていないということではないわけでございまして、地中処分という考え方があり、実際はそれも安全にでき得ると。ただし、現実の場におきましてそれをいかに安全に、あるいは関係の皆様の御了解をいただきながら一歩一歩進めていくかということで研究開発計画をつくり、着実な推進を図っておるというのが現状でありますことを、ぜひ御理解賜りたいわけでございます。
 それで、青森県の方々がそれであるならば、例えば廃棄物は入れない、低レベル放射性廃棄物の埋設施設につきましてもいかがなものか、そういう意思表示をなさったときに全体原子力計画が進められ得るかどうかという御質問であるわけでございますが、これは仮定の御質問でございますので、この場でしかるべくぴしゃっとしたお答えを申し上げますことは極めて難しいことでありますことをぜひ御了解賜りたいわけでございます。
 この廃棄物の施設につきましても、私ども安全性には万全を期しまして一歩一歩進めていっておりますので、六ケ所村の施設等につきましては、ぜひ今後とも引き続き良好な関係で受け入れ続けていただきたいと、かように思っておるところでございます。
#101
○三上隆雄君 最後に中島大臣の御見解を聞いて終わりたいと思いますけれども、先ほどのフィルターに関する資料は出していただくということと、このフィルターをなくして、あの変更というのは今までの計画よりもフィルターの方を簡潔化するということなんですね、簡単に素人的に言うと。まあ資料を見ないとわかりませんけれども。それほどの放射性廃棄物を大気に排出するというのを、果たしてフィルターを省略して、それ以上の技術があってそのフィルターを当初の計画と変更するということですか。
#102
○政府委員(佐竹宏文君) 先生御質問の趣旨、フィルターを変更するかどうかということ、ちょっと了解しかねますが、現在日本原燃が申請しております設計及び工事方法の認可は、フィルターには関係なく、使用済み燃料を貯蔵する施設の建屋に関します一部の設計及び工事方法の認可申請でございまして、冒頭のフィルター何とか研究成果云々とは関係はないものと理解しておりますけれども。
#103
○三上隆雄君 いや、私の入っている情報とは若干違うけれども、じゃそれは資料を見てからの議論にまつことにして、最終的に長官、先ほどの私の質問に対する御見解をお聞きし、確認をして私の質問を終わりたいと思います。
#104
○国務大臣(中島衛君) 現在青森県六ケ所村で進められている核燃料サイクル施設の計画は、我が国における自主的核燃料サイクルの確立のために必要不可欠なものであります。エネルギー政策及び原子力政策上極めて重要なプロジェクトだと思っております。
 政府としては、今後とも安全確保に万全を期すとともに、きめ細かくわかりやすい広報活動の実施等により、地元の一層の理解と協力を得て、本計画が円滑に推進できるよう最大限の努力をしてまいりたいと思っております。
 今先生から御指摘のありました廃棄物の処理の施設等もこの核燃料サイクル施設の中にあるわけでございまして、重要な施設でありますから、地元の一層の理解と協力を得るよう最大限の努力をしてまいりますので、地元御出身の先生として今後ともひとつよろしく御指導のほどをお願い申し
上げます。
#105
○三上隆雄君 大臣も私も地元の負託にこたえて国会に来て、私はまだ一年の新米であります。大臣はもう何十年もやられて、今大臣、二度目の経験ですか、長野県にこの廃棄物を持っていって長野県民がこれを否定したときに、あなたはそれを受けることができますか。政治家としての判断を一言お聞きして、終わります。
#106
○国務大臣(中島衛君) 今三上先生の御質問につきましては、私も政治家として地元の反対が多いことは賛成をしかねます。ただ、原子力施設等の立地その他につきましては、私どもの県は海もありませんし適地ではありませんのでそういうことにはなっておりませんが、三上先生の地元はそういうことでお願いをしておるわけでありますから、私どもも、先生にもお願いし、地元ともこれからもいろいろな意味で御相談を申し上げまして、できるだけ進むようにひとつ御協力を願えればありがたいというように思います。
#107
○政府委員(石田寛人君) 先ほど先生の御質問の終わるまでに例の周辺地域交付金に関します通産省の見解を聞くように努力せよと、そういうことでございました。
 通産省資源エネルギー庁に照会いたしましたところ、本件の担当は同庁公益事業部開発課であるわけでございます。突然のことでございますので、本日、担当の開発課長あるいは責任を持って御答弁申し上げられる人間はどうしても都合がつかないということであるわけでございます。
 これは電話あるいはファクスでやりとりしたものでございますので必ずしも正確ではないかとも思いますけれども、先ほどの先生の御質問の趣旨からいきまして、私どもファクスで聞きましたところのものを御報告申し上げますと、再処理施設は今年度内、といいますのは平成四年度内のことだと思いますが、平成四年度内であろうと思われる今年度内に着工されることが見込まれていたため、五年度予算において周辺地域交付金の拡充措置を適用することは想定していなかったが、仮に着工が来年度、平成五年度だと思いますが、にずれ込んだ場合において本措置を適用するかどうかについては通産省において慎重に検討することとなっておるということをお伝え願いたいと、そういうことでございましたので、よろしくお願いいたします。
#108
○三上隆雄君 今のは平成四年度予算措置のことと五年度予算措置が二つダブって私聞きましたけれども、四年度の方はもう予算執行が全部終わっているわけで、まだ残っている部分、それは四年度の予算に影響あるかな。その点はどうでしょうか。
#109
○政府委員(石田寛人君) 繰り返しますが、これはファクスで受信したものでございますので正確は欠くかとも思いますけれども、再度当該部分を読ませていただきますと、五年度予算において周辺地域交付金の拡充措置を適用することは想定していなかったけれども、仮に着工が五年度にずれ込んだ場合においてこの措置を適用するかどうか、すなわちこれは五年度において適用するかどうかということであろうかと思うわけでございます。
#110
○三上隆雄君 わかりました。
#111
○大久保直彦君 初めに長官にお尋ねをいたしますが、今回の法改正につきまして、これは科学技術庁といたしましても、また新技術事業団として非常に緩やかな前進ととらえておられますか、画期的な前進であるととらえておられますか。まずそこからお伺いをいたしたいと思います。
#112
○政府委員(島弘志君) 研究交流の必要性については、科学技術会議の十八号答申を踏まえた科学技術政策大綱でもるるいろんな箇所で論じているところでございまして、私どももそういった基本的な方向を受けて、今までいろいろなことをやっておりましたことの一部移管も含めて、万全と言い切れるかどうかあれでございますけれども、今時点で考えられる必要なものについては芽を出したと、このように理解をいたしております。
#113
○大久保直彦君 私は、今回の改正内容について全く異議を挟むものではありませんけれども、ただ、今いろいろ資料をいただいておりますが、追加内容の主要業務、また今回の追加項目等を拝見いたしましても、何か今までやっておられたことを別の形で表現されたという程度にとどまっておるのではないかということで、余り画期的な法改正、前進というふうには受けとめにくい、このような印象を率直に持つわけでございますが、長官はいかがでございますか。
#114
○国務大臣(中島衛君) 基礎研究を中心とする科学技術を振興するということでいろんな制度も考え、また今回の法改正もお願いいたしておるわけであります。
 画期的な内容であるかどうかについては、いろんな意見があると思いますけれども、今局長が申し上げましたように、現在の状況の中で一歩でも前進ということで今回の法案を提出させていただきました。日本の基礎研究の充実策はまだまだ強化しなければならないことがたくさんあると思いますから、今後またより一層取り組みを強化してまいりたいというように考えております。
#115
○大久保直彦君 ぜひとも画期的な内容の前進であっていただきたいと思います。
 この情報が正しいかどうかわかりませんけれども、官邸の改修によりまして今のサイエンスビルが取り壊しになる、ついては埼玉県に事業所が移るようでございますが、その移ることについての何かおまけのような感じで今回の法改正がなされておるのではないかこういう意見もなきにしもあらずでございます。特に、その中で研究協力者の海外派遣事業ということを項目を立ててうたっておられますけれども、こういう項目を立てないと新たに研究者の海外派遣事業というのは成り立たないのかどうか、実行でき得ないのかどうか、その辺はいかがでしょうか。
#116
○政府委員(島弘志君) 新技術事業団が研究者を雇用するという形で雇用した研究者を海外に派遣するというプログラムを考えようとする際には、今回のような措置が必要であろうかというふうに考えております。
#117
○大久保直彦君 今までも事業団の研究の中にはいわゆる超分子、微生物進化、さらにはバイオ等々、諸外国の研究所並びに大学と盛んに交流をなさっておられますね。現行システムでは海外に派遣するということは不可能になっておるわけですか。
#118
○政府委員(島弘志君) 御指摘のとおり基礎研究を国際共同で主として先進国との間でやっていこうといったようなこともこの新技術事業団がやっておるわけでございまして、そういう場合に国内の研究者を派遣といいましょうかその研究チームの一員という形で現地にやるということも可能ではございます。ただ、先ほど申し上げましたように、現地の研究機関、大学等に研究者を派遣して、そこで現地のリソーセスというものを対象にしながら共同研究をやるということは今回の業務追加によってより明確にきちっとした形でできると、このように理解をいたしております。
#119
○大久保直彦君 新しくこういう海外派遣の事業という項目を立てられたことのメリットというものをもう少し何か明確にとらまえていただきたいと思います。
 特別研究員を新技術事業団に今回移管をすることになったわけですけれども、これはどういう背景があってこういうことになりますですか。
#120
○政府委員(島弘志君) 科学技術研究員制度というのを誕生させましたのが平成二年であったかと思いますが、これはいわゆるポストドク対策の一環として行われたわけでございます。国立研究所等で研究の機会を与えるということで各省庁に附属しております国立研究所、各省庁との調整ということも必要でございましたものですから、当初しばらくの間、科学技術庁みずからが実施するという形でやっておりましたけれども、この枠組みもほぼ定着をいたしました。
 そういうことで、むしろこういうことについて見識あるいはノウハウ、その他非常に豊富な専門集団であります新技術事業団に移管して、なおか
つ研究者本人に対して多少のメリットも付与するということが可能であるということで、今回移管をさせていただきたいとお願いしている次第でございます。
#121
○大久保直彦君 移管によりまして多少ではないメリットが付与されますことを期待いたしております。
 今回のこの追加業務の中でもう一つよくわからないのは、本来、研究というのは極めて未開の分野と申しますか未知の分野に対する探求が主流であろうかと思うんですけれども、わざわざ異分野の研究ということをうたわれた趣旨はどの辺にあるんでしょう。研究というのは異分野、あらゆる分野に研究を進めることが研究そのものであろうと思いますけれども、なぜ異分野という項目を立てられたのか、お尋ねをしたいと思います。
#122
○政府委員(島弘志君) いろいろな研究者と議論をしておりますと、自分の専門分野の仲間といろいろ情報交換するというのももちろん大変意味があるわけでありますけれども、全く専門分野の異なる方々とあるテーマについてディスカッションをするというような形で知的な触発を受けることが往々にして多かった、こういうことはよく述懐されているわけでございます。
 そういう意味で、分野の異なる研究者がある一つのテーマについていろいろな角度から議論をし合うことで知的触発というものを受けるチャンスが非常に多くなるということもございますものですから、こういった異分野フォーラムといったようなものを新技術事業団に積極的に展開していただこう、こういうことで企画した次第でございます。
#123
○大久保直彦君 そういう意味での異分野の方々との交流は一々法律を改正しないとなし得ないものであるかということについては、私は非常に疑問を感じます。研究そのものはもっと柔軟で多方面にわたるべきものではないか、このように思います。
 時間がありませんのでまたちょっともとへ戻りますが、長官、研究協力者の海外派遣を東南アジア地域に限定したというのはどういう趣旨でございましょうか。
#124
○政府委員(島弘志君) 必ずしも東南アジアに限定したというふうには考えておりませんで、私どもアジア・太平洋諸国、それから場合によっては東欧、旧ソ連といったようなところも念頭に置いて考えているところでございます。
 要するに、そういった国々は自前の研究能力というものをかなり確立しつつある、そして研究に対して対等の立場でいろいろ共同研究をする、そういう形で研究者をトレーニングする、あるいはある分野については成果を上げていくといったことについて非常に前向きの機運が出てきている国々というところに対して、従来のような援助あるいは技術協力といった枠組みを少し超えました別のニュアンスの研究者のネットワークというものをもう少しこういった地域に対しても広げて、あるいは厚くしていく必要があるんではないか。
 この辺は科学技術政策大綱その他でもいろいろ指摘されているところでございまして、私ども必ずしもそれに限定はしておりませんけれども、そういう意味では自前の研究能力がだんだん確立しつつある国々、そういう一つの典型例、代表例としてまずは我々にとって身近な国々、アジア・太平洋諸国というのをいわば代表選手として挙げさせていただいておる、こういうことでございます。
#125
○大久保直彦君 長官、これは二国間の問題にとどまらないと思うんですけれども、いわゆる科学技術分野においてこれからいろんな意味での国際協力というものが拡大されるといいますか、いわゆるメガサイエンスその他いろんな範囲での国際協力問題というのがこれからクローズアップされてくると思いますが、この国際協力についての基本的な認識といいますか考え方について、もし長官の御所見があれば伺っておきたいと思います。
#126
○国務大臣(中島衛君) 科学技術は人類全体の利用に供される知的な財産であります。豊かな経済力と世界有数の科学技術力を有する我が国としては、科学技術の振興を図り、その成果を世界に向けて発信することにより国際社会に貢献をしていくことが重要だと思っております。このような認識のもとに、科学技術にかかわる人、組織、諸活動の国際化を図って、積極的に国際的な交流を促進していくことが重要であるというように考えております。
 我が国の国際協力のあり方というのは、いろいろなあり方があると思いますが、私は、科学技術を通じて国際貢献し、特に我が国の科学技術によってその国の社会なり経済なりが質的に向上できる国々があると思いますから、それらの国々との連携は大事にしたいと思います。特に、近隣のアジア諸国はいろんな意味でポテンシャルを持っておりますし、これから伸びる国であります。また、将来ともに近くて友好関係を維持しなければならない国々でありますから、そういう意味で我が国の科学技術力が役に立てば一番いいんじゃないかというように考えております。
#127
○大久保直彦君 この国際協力の問題につきましては、二国間であれ多国間であれ、やはり相互の信頼関係というものが基本的に存在しなければならないのではないか、このように思うわけであります。それを思うにつけましても、今回のいわゆるフリーダム、宇宙ステーションの計画、検討についてはいささか私も勝に落ちない点が多々あり過ぎる、このように思うわけでございますが、その後NASAから何か情報が届いておりますでしょうか。
#128
○政府委員(石井敏弘君) ただいま宇宙ステーション見直しに関する米側のその後の動き、あるいは四極の動きについての御質問でございますが、米側の見直しに関しましては、三月十一日にマルチでの調整委員会が行われ、その後米側の見直し案に対しましてヨーロッパ、日本、カナダの三極でいろいろ相談し、それぞれの考え方をNASA当局にも伝え、そしてそれに対しまして、先週、事務的な段階での見直しに当たっての基本的なルールづくりが行われました。
 これにはNASA当局の事務局も参加し、やりまして、その結果、NASA側としてもそのような基本ルールでやっていきたい、かような考え方で、先週、NASAのゴールディン長官から日本の山野宇宙開発事業団理事長あてに、このような基本ルールでやっていきたいので日本側もいかがかと、かような話が来ております。その後、三極での調整等を行ってまいりまして、今週早々にもそのような基本ルールに基づいて今後見直し作業を進めていく、かような方向になってきたということでございます。
#129
○大久保直彦君 日本側はいかがかというゴールディンさんのお尋ねに対して、いかがなんですか。
#130
○政府委員(石井敏弘君) これは四極で事務的にも十分話し合ったものでございまして、それをそのままやるということでございますから、日本側としては異論なくそれで対応したいという方向で考えております。
#131
○大久保直彦君 プロジェクトの総工費が四兆円規模のものをアメリカが三兆円負担しておる。そのアメリカが約三分の一にこの事業規模を縮小する。こういうことになりますと、これはプロジェクト全体の計画変更を余儀なくされざるを得ないのではないか、このように思うわけであります。我が国も、独自のJEMについても全く影響を受けざるにそのまま予定どおりの方向で進められるのかどうか。これは素人が考えても、この四分の三を負担するアメリカが規模を三分の一に縮小するということは、JEMに影響なしなどということは全く考えられない。
 そういうことについて、これは今後のNASAとのいろいろ折衝もあるでしょうけれども、日本の国際協力のあり方というものについて、今の局長の答弁ですと何か日本は素直に受け入れてやむなしみたいな認識をお持ちのようでありますけれども、これからもいろいろ広がっていく国際協力というものが、一国のそういう方針変更によって、我が国も十年来積み重ねてきたものが、既に七百億を拠出し、平成五年度でも四百五十八億ですか
予算を計上しておるものが、これからいよいよ着工というときにそういう大幅な変更がなされるということについての日本の国際協力についての基本原則のようなものをもう一度確認しないと、これから一年後にまた変更が出る、二年後に変更が出るということを否定し得ない現状ではないかと思うんです。この点について、簡単で結構ですから。
#132
○政府委員(石井敏弘君) 先生御指摘のように本件は国際協力プロジェクトでございまして、私ども、おっしゃるように大幅な変更自身決して好ましいものとは思っておりません。しかしながら、各国それぞれの事情があろうかと思います。私どもといたしましても、宇宙基地協力協定というような条約を結んで進めてきたわけでございます。したがいまして、このような協定あるいは了解覚書の範囲内での見直しにすべきであるということにつきましては、これまでも強く米側に申し入れてきたところでございまして、米側が基本的に国際パートナーと十分協議を行っていくということを申しておりまして、私どもも今後とも私どもの進めております宇宙ステーションの事業の本来の意義を損なうことのないように十分な協議に真剣な対応で取り組んでまいりたい、かように考えております。
#133
○大久保直彦君 協定国の言い分に全く耳をかさぬということではありませんけれども、受け入れるべきものは受け入れるといたしましても、言うべきことはきちっと言う。そういう意味で、長官、日本としてこういう点だけはきちっと申し述べたいということがございましたら、それを伺って、私の質問を終わりたいと思います。
#134
○国務大臣(中島衛君) この宇宙ステーション計画は日本、アメリカ、欧州、カナダの国際協力の事業でありまして、将来の本格的宇宙環境利用の基盤、また有人宇宙活動に必要な基礎技術の習得、開発の期待、その他重要な意義を持つものでありまして、今後の我が国の宇宙開発における最重点事業だというように考えております。ですから、国際協定でやっておることを一国の財政事情によって覆すというようなことは、これは基本的に困ることでありまして、我が国としては、将来の宇宙基地協力協定を遵守し計画の継続性を確保してくれということを要求してまいるつもりであります。
 これからシェイ・チームとかブルーリボンパネルで具体的な協議が始まると思いますから、今までの協定をきちっと守れということと計画を継続しろということをきちっと主張して、我が国の主張が通るような交渉をしてまいりたいというように考えております。
#135
○大久保直彦君 このフリーダム・プロジェクトにつきましては、これは財政が潤沢であるからやるべき事柄である、財政が厳しくなれば中止するような事柄であるというような代物ではないと思うんです。まさしく人類的課題を担った地球環境の問題にいたしましても、今後の宇宙開発そのものは人類の生存そのものと不可分のテーマである。そのことを考えますと、どうか確固たる信念に基づいてこの国際協力、宇宙ステーションの建設事業に臨まれますことを強く要請いたしまして、質問を終わりたいと思います。
#136
○委員長(刈田貞子君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時十分まで休憩いたします。
   午後零時五分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時十分開会
#137
○委員長(刈田貞子君) ただいまから科学技術特別委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、新技術事業団法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#138
○吉岡吉典君 本法案に関連して、その背景として科学技術分野における我が国の国際貢献ということが強調されております。この問題をめぐって午前の論議の中でも触れられた点があります。そこで、科学技術分野における国際貢献とはどういうものかということを明らかにする上で国際貢献プロジェクトにはどういうものがあるか、代表的なもので結構ですから御報告願います。
#139
○政府委員(長田英機君) 代表的な例示ということでございますので幾つか申し上げますと、ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラムということで、生体機能の持つすぐれた機能を解明するための国際機関をストラスブールにつくって我が国が積極的に貢献しております。あるいは先ほど来御議論のありました宇宙ステーション計画、さらに原子力の分野では国際熱核融合実験炉、ITER計画というようなものが例示として挙げられると思います。
#140
○吉岡吉典君 私が別に調査室からいただいた資料の中ではトップにSSCが挙げられておりますが、SSCは今どうなっておりますか。
#141
○政府委員(長田英機君) SSCにつきましては、米国政府がSSC、いわゆる物質の究極的な姿を解明していくという非常に大規模な実験施設をつくるということで、日本に対して協力を求めてきておったわけでございます。その協力を求められてきたのに対応いたしまして、日米間におきまして共同作業部会をつくって検討を進めてまいりました。またもう一方では、科学技術会議におきましてもどういうふうに対応したらいいかという検討を進めてきておるわけでございます。ただ、途中の過程でアメリカの政権がかわりました関係がございまして、新しい政権がどういう考え方を出してくるかということが非常に大きく影響するものでございますから、しばらく日米間の共同作業部会はサスペンドした状態で現在まで推移してきております。
 クリントン政権になりまして打ち出されましたのは、SSCについては完成時期が若干延びるかもしれないけれども継続してやるという方針が打ち出されました。しかしながら、アメリカ側としまして期間はどれくらいでやるのか、どういう長期的な見通しを持ってやるのか資金はどうなのかというような具体的なことがはっきりしておりませんものですから、私どもとしましては、現在米国政府は検討中だと思いますが、米国政府がどういう考え方を持っているかということを伺った上で、どういうふうに対応するか主体的に判断をしてまいりたい、そんなような状況でございます。
#142
○吉岡吉典君 そうすると、まだ御破算になったというわけではないわけですか。ないし、これまで何らかの予算措置等とられたものがあればそれはどれぐらいの額になるか。
#143
○政府委員(長田英機君) 御破算になったかという点でございますが、御破算になったわけではございませんで、これは今申し上げましたようなことから、アメリカ政府として継続して実施したいということを言っておりますから、我が国としては詳細な考え方を受けて検討を進めていくということでございます。
 なお、米国政府といたしましては、今ちょっとはっきりとした数字がないのでございますが……
#144
○吉岡吉典君 日本のです。予算というのは日本の予算です。
#145
○政府委員(長田英機君) 日本の予算でございますか。日本ではまだそういうことで予算はゼロでございますし、まだ予算にも一切計上されておりません。
#146
○吉岡吉典君 SSCですけれども、当時大変日本でも大騒ぎになったものですが、外務省は平成三年十二月十九日付の文書で、「日本が参加しないと計画そのものが挫折する可能性も排除できない。」とか、あるいは「本件に協力することは」「米国の従来からの期待に応えることになる。」というような公式の文書を発表しております。こういう形で大々的にアメリカからの協力要請があり日米首脳会談で取り決められたもの、私どもそれをやれという意味ではありませんけれども、しかしそういうものが御破算ではないがいつどういうことに落ちつくのかまだわからないという状況。それから、私も何回か質問してきましたけれども、きょう午前も論議がありました宇宙ステーションの問題にしても政権交代以前から計画変更という
ものはずっと問題になり続けていたことで、これは単純に政権交代で計画変更と言えないものですね。
 こういうことになると、国際貢献型プロジェクトというものに対してよほど見通しを持って慎重に対応していかなくちゃならないと思いますが、大臣どうですか、こう相次ぐと、軽くアメリカの期待にこたえるものだなどと張り切ってみても、外務省の文書では日本の協力がないと挫折する可能性があると言っていたのが、アメリカ側の事情で挫折しかねないという状況になっているわけで、こういうことを繰り返してみてもこれは困ったことだと思うんですけれども、どういう姿勢で臨まれますか。
#147
○国務大臣(中島衛君) 国際プロジェクトは、一国ではできないことを国際的に協力してやっていくということだと思います。そこで、やはり我が国の基本的な考え方というものはしっかり持って、そして国際協調をしていくということだと思います。
 今宇宙ステーション計画、またSSCの話がありました。これらの経過、事項等を十分検討して今後も慎重に進めてまいりたいと思っております。
 また、ヒューマン・フロンティア・サイエンスというような我が国が主体性を持ってやっておるプログラムもあるわけでありまして、これらは我が国の主体性を持って今後も進めてまいりたいというように思います。やはり一国のみではできない計画もあるわけでございますから、我が国の技術力を生かした国際協力というものを今後も続けてまいりたいというように考えているところであります。
#148
○吉岡吉典君 次々に変わるものの一つとして、最近の報道では、クリントン新政権が新型炉の研究開発から撤退したのに伴い、日米原子力協定に基づく両国間の原子力研究協力が大幅に縮小されるという見込みであり、米エネルギー省関係者から日本政府にも事前に連絡が来ている、こういう報道がありますけれども、これはどうなっていますか。
#149
○説明員(岸野博之君) お答え申し上げます。
 二月十七日、クリントン大統領は一般教書演説の中で、財政赤字削減のため不必要なプロジェクトについては削減するというふうに述べており、その一例として原子力発電の研究開発にも言及しております。これは事実でございます。それから、同じ日にエネルギー省が行った説明によりますと、新型原子炉計画の段階的な撤退計画を進める結果として九四年に二億ドル、九四年から九八年にかけて十二億ドルの経済節約効果が生ずるというふうにされております。しかし、具体的にどのようなプロジェクトについてどうするかということについては、いまだ発表されていないというふうに承知しております。それから、米国政府としてこういうふうに決めたんだということで正式な決定を通報されているというわけでもございません。
 私どもとしましては、米国のエネルギー政策がどうなるかということは第一義的に米国政府が決める問題であるというふうに考えており、これについてコメントすべき立場にございませんが、他方、米国の政策変更によって直接間接的に日本の政策が影響を受けるという側面があるのは事実ですので、今後とも米国の政策動向については注意して見ていきたいというふうに考えております。
#150
○吉岡吉典君 何らかの事情説明等、最終決定は別としまして、連絡も来ていないんですか。
#151
○説明員(岸野博之君) 正式なものとしては来ておりません。
#152
○吉岡吉典君 正式でなくてもいいですよ、何も言ってきていないんですか。
#153
○説明員(岸野博之君) 大使館とそれから米国関係部局との日常的な活動の中でいろいろ意見交換なり連絡等は行っておりますけれども、正式なものとしては連絡を受けていないということでございます。
#154
○吉岡吉典君 あなた、何で答えないんですか。正式なものがないというのは答弁にならないよ。はっきり答えなさい。
#155
○説明員(岸野博之君) 答弁の繰り返しになりますが、私どもとしては正式な米国政府の決定としては連絡を受けておりません。
#156
○吉岡吉典君 そうじゃなくて、非公式でも何でも、何も言ってきていないかと言っているじゃないか。何も言ってきていないのならそう言いなさい、公式非公式を問わず。
#157
○説明員(岸野博之君) 全く何にもやりとりがないということではございません。
#158
○吉岡吉典君 なぜ人が聞いたときに最初からそう言わないのか。この問題というのは、正式に来ている来ていないにかかわらず、あなた方は内部でこの影響を一番受けるところはどこかということであれこれ相談しているじゃないですか。それぐらいは私でもわかっていますよ。
 あなたは今、第一義的にはアメリカが決めることだとおっしゃったんですけれども、私はアメリカの政策を聞いているんじゃなくて、日米原子力協定の縮小ということをアメリカが方針として考えているということになると、日本の原子力開発はすべて日米原子力協定に基づいて行われているわけでしょう。これから受ける影響は、日本の原子力開発問題全般にわたるわけでしょう。
 例えば、問題になっている今の六ケ所だってどうなるのか。「もんじゅ」だってどうなるのか。日本じゅうの原発も全部この日米原子力協定にかかわりがあるわけでしょう。プルトニウムの輸送もしかりですね。これが変更される場合に日米原子力協定の影響を一体どういう分野が受けるか、これを報告してください。
#159
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 今先生おっしゃいましたのは日米原子力協定の縮小というお尋ねだったわけでございますが、日米原子力協定につきましては、今アメリカ側からこれをどうこうするという話は全くないものと思っておるわけでございます。
 ただ、一部新聞報道等によりましてこの協定に基づく日米原子力協力の縮小ということの報道もあるわけでございますけれども、これにつきましては、協定に基づきあるいはそれに関連して行われている日米の活動のうち、アメリカの今のクリントン政権の政策によりましてプロジェクトで中止に至るものがもしもあるとするならば、それは日本側も影響を受けるということであろうかと、そういう趣旨の新聞記事であろうかと思うわけでございます。ただ、これにつきましては、アメリカ国内でもこれからいろいろ議論があるようでございますし、今の外務省の岸野課長の答弁どおりに、これから私どももアメリカの動きにつきましては関心を持って見守ってまいりたい、かように考えておるところでございます。
#160
○吉岡吉典君 いずれにしろ、この日米原子力協定の附属書によって具体的に明らかにされているわけですけれども、日本の原子力開発というのはすべて日米原子力協定に基づいて行われると言っていいわけです。こういうように、アメリカの政策によって日本が振り回されている、それを日本は国際貢献だ、あるいは国際協力だといって進めてきたわけですね。小沢一郎氏は幹事長時代に、我々の言う国際協力とはアメリカへの協力だ、そうとってくれとテレビでおっしゃったことがあるぐらいですから、国際貢献はアメリカへの貢献で、アメリカ次第でどうなってもしようがないということなら別ですけれども、国民の側から見ればそういうわけにはいかないわけです。そういう点も含めて、私は本当に自主的な日本の科学技術政策を立ててもらわなくちゃならないということを第一に申し上げておきます。
 幾つか具体的な点をお伺いしたいんですが、まずプルトニウムの問題で一、二お伺いします。
 日本でこれまでプルトニウムがどれだけ生産されたか、または輸入されたか、あるいは委託再処理の輸入量及び同じ期間における日本のプルトニウムの消費量は幾らか。これを御報告願います。
#161
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 我が国におきまして平成四年十二月末までの原
科プルトニウムの供給量でございますけれども、これは動燃事業団東海再処理工場から回収されたもの及び海外から受け入れたもので合計約四・二トン、これは核分裂性プルトニウム量でございますが、約四・二トン核分裂性プルトニウム量でございました。また、我が国におきまして同じ平成四年の十二月末までに高速実験炉「常陽」、新型転換炉の「ふげん」、それから高速増殖炉原型炉でございます「もんじゅ」の燃料用といたしまして、これも同じく核分裂性プルトニウム量でございますが、合計約三・七トンの核分裂性プルトニウム量を使用しておる、そういうことでございます。
#162
○吉岡吉典君 今のはわかりました。
 その次にMOX燃料の問題ですけれども、二〇一〇年までにMOX燃料五十トンを軽水炉ですか、使用するという計画があるということになっていますが、このMOX燃料を使用するのは、今ある原発すべてがMOX燃料に転換するのかどうなのか。それから、各電力会社ごとにMOX燃料の使用の具体的な計画あるいは大まかな数字でも決まっているのかどうなのか。
#163
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 いわゆるプルサーマルにおけるMOX燃料利用、先生のおっしゃいました軽水炉におけるMOX燃料の利用でございますが、これにつきましては、現在その具体的な計画を電気事業者等におきまして鋭意検討中ということであろうかと思います。
 それで、全部の原子力発電所、全部の原子炉でウラン・プルトニウム混合酸化物燃料を燃やすようになるかということになりますと、今申しましたように計画の検討をしておる段階でございますからはっきりいたしませんけれども、私がごく一般的に申しまして考えますところ、全部の炉で燃やすというのはちょっと考えにくいんじゃないかと思っておるわけでございます。
 ただ、これにつきましては、一九九〇年代半ばに八十万キロワット級以上の加圧水型、沸騰水型一基一基、合計二基、四分の一炉心相当等を初めといたしまして徐々にMOX燃料の利用度合いを高めていくというそういう計画であることを御報告したいと思います。
#164
○吉岡吉典君 それもわかりました。
 私の知るところでは、MOX燃料による運転ということですが、いろいろまだ未解決の問題も残っているということが国会答弁、去年の暮れですか、衆議院での速記録に載っております。私は何をここで問いたいかというと、この使用計画も具体的に決まっていない。それからまたいろいろ技術的に解決しなくちゃいかぬ問題があるときに、使用計画、その需給計画ではちゃんと五十トンという数字が出ると、そうすると根拠もなくプルトニウムを五十トンも供給しようということになって、これがまた国際的に本当に使うためにプルトニウムを生産あるいは委託したのを日本へ取り寄せようとしているんではないんじゃないかという疑問のもとにもなるわけなんです。そういう点で、五十トンという数字はどういうところから出ているものなのか、お答え願います。
#165
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 全体需要を想定いたしますためには、もちろん供給サイドがどれくらいのものになるかということもにらみつつ行うわけでございますけれども、混合酸化物燃料の利用につきましては、今ほどちょっと申し上げましたように、一九九〇年代半ばに八十万キロワット級以上軽水炉加圧水型、沸騰水型一基ずっということを皮切りにいたしまして、一九九〇年代末には百万キロワット級の軽水炉、これは三分の一炉心でございますけれども、これにいたしまして約四基程度、それから二〇〇〇年過ぎには合計十二基程度の規模まで段階的かつ計画的に拡大していく、そういう計画でございます。
 これらに要しますプルトニウム量を核分裂性物質量で計算いたしますと積み上げ約五十トンになるということでございますし、再処理計画をにらみましても供給可能ということでございますので、需給はバランスしておるということで、一昨年の原子力委員会の専門部会でそういう需給のバランスをまとめたということであるわけでございます。
#166
○吉岡吉典君 次の問題は核分裂性物質の輸送ということになるでしょうが、使用済み燃料が英仏に再処理のために輸送されているわけですね。これは余りこれまで論議になったことがないように私は記憶しております。
 それでまず、時間がありませんからこれは資料としてお願いしたいんですが、年度ごと、各社ごと、英仏ごとの輸送量の資料をお願いしたいと思います。
 それから、ここでお伺いしたいのは、この輸送及び英仏からの日本へのプルトニウムでなく高レベル廃棄物の輸送、これには護衛はつくのかつかないのか。一緒にお伺いしますけれども、私はプルトニウムでなくても環境破壊等の面では危険性は大いにある物質だと思いますけれども、そのことも念頭に置いて護衛はどうなっているのかお伺いします。
#167
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 まず最初の英仏への使用済み燃料の搬出の実績でございますけれども、これにつきましては、先生の御質問の趣旨に沿う限りにおきまして可能な限り出させていただきたいと思う次第でございます。
 それから、使用済み燃料の輸送に関することでございますけれども、これまでは、今先生御指摘になりましたように、何回となく英仏にいずれも安全に輸送しておるところであるわけでございます。それで、それとの関連におきます高レベル放射性廃棄物の返還輸送、いわゆる返還ガラス固化体の我が国への輸送でございます。これにつきましては、日米原子力協力協定実施取り決め附属書の五のBというのを見ますと、この適用にはならないと私ども考えておるところでございまして、したがってこのようなプルトニウムを輸送した場合の回収プルトニウムの国際輸送のためのガイドラインに規定されておるような、出発から到着までずっと武装護衛船によって護衛してくるというような、そういうことは必要ないものと考えておるところでございます。
#168
○吉岡吉典君 時間が来ましたので、あと一つ簡単にお願いしますけれども、向こうからの高レベルの廃棄物の輸送の容器は国で決めた何らかの基準があるのか、各社任せになっているのか、審査も含めて。
#169
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 この輸送容器につきましては、これは当然でございますけれども、国内法と国際的な基準を満たすものというふうに私ども考えておるところでございます。
#170
○吉岡吉典君 いずれにしろ、科学技術の問題は、科学技術を本当に国民に役立てる方向で進歩させなくちゃならない問題と同時に、安全問題が伴いますので、非常に慎重にやっていただきたいということをお願いして、私、次の委員会の質問に行かなくちゃいかぬので、終わりにいたします。
#171
○直嶋正行君 まず私は、本日の審議でございます新技術事業団法改正案について若干お聞きをいたしたいというふうに思います。
 まず、改正案全体についてでございますが、国内外の試験研究機関への研究者の派遣等、基本的にはよい方向での改正ではないかというふうに私判断をいたしておることをまず申し上げておきたいと思います。ただ、中に何点か確認をさせていただきたいことがございますので、それについてお伺いしたいと思います。
 まず、研究交流のための情報提供や共同研究を促進するということ、あるいは異分野の研究者との交流支援ということで基礎的創造的研究の支援につながる。また、企業等から見ましても開発リスクの軽減ということにもなると思いますし、基本的にはさっき言いましたようによい方向ではないかと思います。ただ、テーマの選定でありますとかあるいは研究者の決定のやり方によっては、例えば特定の業界や企業に偏る、あるいはまた逆
に民間の自由な研究がテーマの誘導につながる、こういうおそれはないのかどうかというところがまず最初にふと疑問点として浮かんでくるところでございます。
 そういう意味で、偏重にもならずにまた誘導するということがないように、その判断のやり方が非常に難しいんではないかと思いますけれども、例えばどのようにそれを実施していこうとお考えなのか。特にテーマ選定でありますとか、あるいは研究者の選定の手続等をどのように行われる予定になっているのか、まずお伺いをいたしたいと思います。
#172
○政府委員(島弘志君) 事業団が行います研究交流促進事業が特定の産業界や特定の企業のニーズに偏ることがないかとか、あるいは民間の自由な研究交流を阻害することにならないのかという御指摘でございます。この点は十分留意する必要があるわけでございますが、新技術事業団が行おうとしております研究交流促進事業というのは、科学技術の振興という観点から、国全体として総合的にあるいは共通基盤的に取り組むべきスキームを提供する、こういうものでございまして、当然のことながら事業全体として特定の産業や企業のニーズに偏るというようなことがあってはならないものと、このように認識をいたしております。
 そのための歯どめというか担保が十分かという御趣旨だろうと思いますが、新技術事業団の内部では新技術審議会というのがございまして、そこの審議事項として研究交流に関する重要事項を審議するということで、これもまた改正をお願いしているわけでございますが、こういう科学技術に関して学識経験を有する有識者の方々の意見を十分踏まえて行えるという、一応内部での体制はあろうかと思っております。私どもとしても、我が国全体としての研究交流を促進するという観点から、御指摘のような点に十分注意して新技術事業団を指導してまいるということに努力を傾けたいと思っております。
 それから、民間の自由な研究交流を阻害することにならないのかという点に関しては、私ども、今考えておりますようなスキームに照らして考えれば、その心配は余りないのではないかなという気がいたしますが、いずれにしてもそれは国がやはり主体的に取り組むべきものを考えるという立場でございますものですから、その辺については阻害することにならないように十分配慮してまいりたいというふうに思っておりますし、またそういうことにならないのではないかなというふうに思ってはおります。
#173
○直嶋正行君 ぜひそのようにお願い申し上げたいと思います。
 今お話しの中にございました新技術審議会、私もちょっとメンバーを見せていただきました。これは取り越し苦労かもしれませんが、例えば、そのメンバー十七名ですか、その中には企業の代表のような方が四名入っておられますし、そういう意味で審議会の運営も今お話しあったように公正さを維持するという意味できっちりやらなければいけないと思うんですけれども、その点でもし御留意されているようなことがあればお伺いをしておきたいと思います。
#174
○政府委員(島弘志君) 御指摘のように新技術審議会のメンバーというのは大学人あるいは企業人、そういった有識者の立場で御参画いただいておりまして、そういう立場でのいろんな御意見というものを十分踏まえて実施できる体制というのはとっておるつもりでございますものですから、できるだけ偏ったような運営にならないように私どもも指導してまいりますけれども、新技術事業団も十分配慮しながらやってくれるものと期待しております。
#175
○直嶋正行君 次に、研究協力者海外派遣事業についてお伺いをいたしたいと思います。
 この制度は、先般の資料によりますと、初年度の平成五年度十四名の方の予算を確保されて、朝の議論にも少しございましたが、アジア・太平洋諸国を中心に派遣されるというふうにお聞きをしております。一つは、この制度の目的と、それから初年度十四名の方の派遣先がある程度構想としてあるのかどうかお伺いをいたしたいと思います。
#176
○政府委員(島弘志君) このスキームを私ども考えました背景としては、政策大綱その他で、アジア・太平洋諸国を中心にした現地での共同研究あるいはその研究者のネットワークをきちっと整えていくということの重要さの指摘というものを踏まえたものだというふうに理解をしております。
 それから、これは何分初めてのスキームでございますものですから、私ども本格的な準備は事業団ともどもこれからということになるわけでございまして、具体的な派遣先その他についてはまだ決まっていないのは当然でございます。ただ、地域としては、けさほどの御質問にもございましたが、アジア・太平洋諸国等を中心に念頭に置きながら、具体的な派遣の場としては研究所や大学等を考えたらどうだろうかということでございます。
 また、テーマその他についてもこれからということになりますが、その辺は具体的な研究者の募集あるいは選考、それから相手研究機関の事情といったようなものを踏まえながらやっていくことになろうかと思っております。テーマについて一般的に申し上げれば、やはりそういうアジア・太平洋諸国の広い意味での資源といいましょうかリソーセスといいましょうか、マンパワーも含むと思いますが、そういうものを対象にしたテーマというものが選ばれるであろう、こういうふうに考えているわけでございます。
#177
○直嶋正行君 この点ちょっと疑問がありますので確認をしておきたいと思うんですけれども、この今の研究協力者海外派遣事業と非常に似た制度が国の制度としてほかにございますね。例えば、科学技術庁の例でいいますと科学技術関係在外研究員制度というのがございます。これは各省庁から推薦される方を一年あるいはマックス二年ですか派遣されるということであります。また、文部省でもやはり同様に文部省の在外研究員制度というのがございます。これもマックス二年というふうに聞いております。さらに、最近、ODAとの関連でJICAによる発展途上国への技術移転を目的にした研究者派遣という仕組みもあると思うんですね。
 率直に言いまして、こういった既製の派遣制度と今回お示しされております新技術事業団で行う制度と非常に似通っているんではないかなと、これは素人判断ですから違うかもしれませんが。もし同様なものならあえて新しく制度をつくる必要はないのではないかというふうにも思います。その点とこがどのように違うのか、確認をさせていただきたいと思います。
#178
○政府委員(島弘志君) 私どもが今度のスキームで対象といたしますような国の研究所に所属する研究者も、今御指摘のようにいろいろな制度の上に乗っかってそれぞれの趣旨に応じて海外で活躍をしていただいているということでございますが、それぞれの各省庁の中長期にわたる海外への派遣制度というのは、それぞれの趣旨に基づいて行われているわけでございます。
 例えば、科学技術庁における先ほど御指摘の長期在外研究員派遣制度というのは、あくまで国家公務員たる研究者としての資質向上を図るためのいわば研修というような観点からの派遣制度でございます。また、ODA等によって現地で研究者がいろいろ仕事をするということもあるわけでございますけれども、これも午前のあれで申し上げましたが、こういう技術協力とか援助という枠組みの中での派遣とは一味変えまして、研究者同士が相互にネットワークを組んでいくということの一助にこういう制度ができたらいいんではないか。
 既存の制度で必要に応じて機動的に派遣するといったようなことがなかなかしにくいということも研究者の声としても聞いておりますし、研究機関の声としても伺っておるものでございますから、そういうことも踏まえて研究交流の促進及び人材育成に資するということを目的としながら、
この際一ないし三年間の現地への派遣制度というものを考えたわけでございます。
#179
○直嶋正行君 大体わかったんですけれども、そういう意味で言うと、例えば研究者のネットワークをつくるというところがまず新しいところかな、そう思うんです。そうすると、具体的な人選等について、例えば今科学技術庁でおやりになっているものとどこか違うところというのはあるんですか、ちょっと御説明いただければと思います。
#180
○政府委員(島弘志君) 研究交流というのは、あくまで研究者個人の発意とかそういう希望というものをベースにするというのが原点だろうと思っておりまして、そういう意味で研究者の御希望なりそういうものを十分に踏まえるという意味では似ているかもしれないとは思っております。私ども今度の制度に関しまして、まだ全体に広くアセスメントをやっておりませんけれども、当庁所管の研究所の幾つかに対して、こういう制度ができた場合にどういうテーマが考えられ、どういうところに行きたいかといったようなことをそれなりに情報収集してございまして、そういう過程の中からいろんな候補が出てきております。
 この制度は当庁だけに限りませんで、八十以上を数えるという国の自然系の国立研究機関全体に適用することを当然考えているわけでございますから、その当庁限りのアセスメントから推してもかなりいろいろ要望は出てくるんではないかなというふうに期待はしているところでございます。
#181
○直嶋正行君 ぜひ特徴の出せるいい制度で運用していただくようにお願い申し上げておきたいと思います。
 続きまして、科学技術特別研究員制度についてお尋ね申し上げたいと思います。
 この制度は現在の科学技術庁のものを本年の十月一日をもって新事業団の方に移管するというふうにお聞きしております。いただきました資料等見ますと、平成四年度の対象者は百三十九名であった。平成五年度は一応資料では百四十名の枠というふうになっております。この百四十名のうち五十名が新規にお入りになるというふうにお伺いしておりますが、そうすると新年度に新しく入る人の契約等がどんな形になるのか。あるいは、例えば九十名の今既に科学技術庁と契約を交わされている方が今度は十月一日から移管になるわけですから、そこら辺の体系が変わりますね。その点についてちょっと確認をさせていただきたいと思います。
#182
○政府委員(島弘志君) ちょっと頭が混乱する話なので私自体もいつも混乱しておりますが、この事業は毎年四月一日に契約をいたしまして一年ごとに切りかえて最長三年までということでございます。事業期間としては、もともと創設の折に十月にスタートしておりますので十月から三年後の九月末までと、こういう事業期間になります。それを当初の年を除きまして中間の二年間というのは四月に契約をする、最後の年は四月から九月まで契約をする、こういう話になるわけでございます。
 そういう意味では、現時点で百四十名近い特別研究員がいるわけでございまして、もう近々、この四月一日に契約をいたします。そのときに十月以降も引き続き継続することをお約束している方々が九十名いらっしゃるわけでございます。そして、そういう九十名、このうち平成三年度の十月から雇用されております方が五十名、それから平成四年度の十月から雇用しております方が四十名、こういうことになっておりまして、通常の年とは違ってことしは、形式的に言えば、四月から九月末までまず非常勤国家公務員として契約をする、それから十月以降は新技術事業団に切りかえて新技術事業団の職員として引き続きやっていただく、こういうことになるわけでございます。
#183
○直嶋正行君 それでは次に、この新技術事業団のこれまでの経緯を踏まえて若干御質問をさせていただきたいと思います。
 そもそもこの事業団は最初は新技術開発事業、これを実施するためにたしか昭和三十六年に設立されたというふうに伺っております。それで、予算の推移等を見ましても、例えば平成四年度では百七十一億円の支出のうち新技術開発事業というのは約六十億円で、比率にしますと三五%になっております。それから、平成五年度も、例えば施設移転整備費を除きました今の新技術開発事業を見ますと約三一%というふうになっております。それから収入面で見ましても、国庫支出金のウエートが年々拡大してきております。
 この新技術開発事業というのは、新しく技術が開発されますと事業収入を伴って入ってまいります。そうしますと、従来の事業収入を伴う事業ではなくて、いわゆる国庫が補助をして、今議論させていただいたように、いろんな研究者の方の便宜を図っていく、あるいは育成をする、こういう事業が近年急速にボリュームアップしているというふうに言えるんではないかと思います。したがいまして、私こう見まして、この新技術事業団の性格がもともとのスタートのときと途中から随分変わってきているんではないかなというふうに思うんですけれども、まずこの点について、ひとつどういうふうに整理させてきておられたのか、若干教えていただきたいということであります。
 それからもう一つは、こういう方向転換の中で、率直に言いますと、例えば新技術開発事業というのは必ず成果を伴う。もちろん成果が出ない場合は国が負担するということなんですけれども、成果を伴う事業であります。ところが、近年拡大されているものはほとんどが人に対するさまざまな援助あるいは育成のための支援と、こういうことになるわけであります。そうすると、ちょっと意地の悪い言い方をしますと、成果の部分はどっちかというと人任せで、余り成果について厳しく問わずに、むしろ人にどんどん投資をして、それらの方の活躍で何となく後で成果を期待する、こういうふうに受けとめられるんですけれども、この点についてお答えをお伺いできればと思います。
#184
○政府委員(島弘志君) 前半の御指摘については、必ずしも私ども方向転換とは考えておりませんが、従来の業務に加えてそういう実績を生かしながら新しい時代の要請にこたえるという形で業務を多様化、拡大してきたというのは事実でございます。具体的に言えば、当初三十六年に公的研究機関等を中心とした研究成果を事業化、企業化、つまり技術にまで高めるためのリスク負担をするということを趣旨の組織として発足させたわけでございますけれども、五十六年の改正のときには、創造科学技術推進制度ということで、そもそも新技術のシーズそのものを生み出すような業務を追加したと。平成元年には、研究交流、特に国際研究交流という面でお願いをして、今回は「国際」を取って内外の研究交流を総合的に行えるようにということでやってまいったという経緯がございます。
 これは、先ほど冒頭にも申し上げましたけれども、やはり現在の基礎的あるいは創造的な研究を一層強化していく、国際的にも貢献していく、こういう時代の要請に対応すべく今までの実績を生かして拡大をしてきた、こういうことではないか、あるいはこういうことであると申し上げたいと思うわけでございます。
 それから、委託開発制度というのは成果が中心だけれども、ほかの制度というのは成果は後回しでまずは人への投資ということで成果をないがしろにしているのではないかという御指摘のように伺いましたが、ある意味ではそのとおりだとお答えした方がいいのかもしれません。つまり、基礎的な研究になれば、最初から成果というものを当てにして、成果というのは実用的な成果という意味でございますけれども、それだけを念頭に置いて研究を進めていくということに余りにも傾斜しがちであった我が国の今までの研究のやり方というのを、成果をないがしろにするという意味ではありませんけれども、単なる実用化、そういったことにのみ重点を置かないという意味で、むしろ優秀な研究者にいいテーマを与えてというか、いいテーマについて研究をしていただく。
 その成果は、論文とかそういう形で発表していただいて、国際的な公共財にしていくというよう
なことを期待しながら運営するという趣旨もございますものですから、確かにそういうふうに変わってきている面はあろうかと思っております。しかし、開き直るつもりもございませんけれども、またそれは必要なことではないかしらというふうに思っております。
 それから、方向転換をして委託開発制度をないがしろにしようというつもりは必ずしもございませんで、この制度は今なお日本では大変ユニークな制度だというふうに思っております。特に今、市場がかなり飽和をして、何か新しい商品がない、新しい技術がないというようなことがいろいろ叫ばれておりますけれども、やはりこういう新技術のシーズというものを技術にまで持っていくと。ここでは大変な投資も必要でございまして、今の萎縮したような企業環境の中では、こういう制度がまた今日的な役割が期待されるんではないかというふうに思っておりまして、規模は相対的に下がっておりますけれども大事な制度として運営していきたい、こういうふうなつもりでおるところでございます。
#185
○直嶋正行君 私も、短期的な成果でこういう業務を判断してはいかぬというふうに思いますが、願わくは例えば五年ぐらいの中長期の期間ではぜひまたこのコストと成果の検証もお願いを申し上げておきたいなというふうに思います。
 それから、この問題の最後になりますが、特にオーバードクターの問題について長官の御見解をお伺いしたいと思うんですけれども、とりわけ現在、日本の社会では博士号をお持ちになっている方の処遇の面ではいろいろと問題がございまして、就職もなかなか思うようにいかないというふうに承っております。そういう面で科学技術庁としてもいろいろと御苦労されてきているんではないかというふうに思います。
 私もこの問題は日本社会全体として、地味ではありますが非常に重要な問題ではないかというふうに思います。その点で、科学技術庁としていろいろと人材育成にお取り組みになっているわけでありますから、このオーバードクターの問題について長官自身も当然御関心があろうかと思いますので、今後のこういった方々の処遇や育成についてお答えがございましたらお伺いをしておきたいと思います。
#186
○政府委員(島弘志君) 今どうなっているかということについて、事務的な御説明をさせていただきたいと思います。
 オーバードクターは、文部省の調査によりますと、特に自然科学系で言えば毎年九百数十人発生しているというか、こういう言葉はよくないのかもしれませんが、あるようでございます。貴重な人的資源に研究の機会が与えられないというのは大変なことでございます。ただ、この問題の主役は必ずしも科学技術庁ではないと思っておりますけれども、私どももそれなりのお手伝いをしなければということで、直接的には例の科学技術研究員制度とか理化学研究所が採用いたします基礎科学研究員制度とか、そんな制度で今二百十名ぐらいのキャパシティー、容量を持つ制度を運営しているわけでございます。
 それ以外に科学技術庁がいろいろ提供しております国立研究所の支援のためのスキーム、それから先ほども御説明いたしました創造科学制度とかあるいは個人育成制度とか、そういったいろんな制度で百名ぐらいの方々のポストドクの方を活用させていただいているわけでございます。
 こういうことで十分かどうかというのは必ずしも判然といたしませんけれども、私どもも引き続きお役に立ちたいと、こういう認識でやっているところでございます。
#187
○国務大臣(中島衛君) 今政府委員の方からお話をいたしましたけれども、理化学研究所の基礎科学特別研究員制度とか国立試験研究機関の科学技術特別研究員制度、また当庁の各種の基礎研究推進制度等で約三百人の受け入れ態勢をつくっておるわけでありますが、やはり科学技術を発展させる上で人材、優秀な研究者の確保ということは大変大事なことだと思います。
 そういう意味で、今直嶋先生から御指摘のありましたオーバードクターにどういうふうに研究、活躍をしていただくかということは大事な問題だと思います。当庁だけの仕事ではございませんけれども、関係各省庁とも連携をとり合いながら、オーバードクターの方々に自分の能力を生かして研究をやっていただけるような制度などを今後とも充実してまいりたいというように考えております。
#188
○直嶋正行君 次に、先般御質問させていただきました核燃料サイクルの問題に関連をいたしましてお伺いをしたいと思うんですが、二月二十六日のこの委員会で、私はこの核燃料サイクル計画を特に国際協調の視点から見直すことを提案させていただきました。
 細かい説明は省略いたしますが、朝議論になっておりました先般の朝日新聞のシンポジウムでだと思うんですが、原子力局長が、日欧の使用済み核燃料処理で生まれるプルトニウムを国際管理下に置く体制づくりに日本が早速取り組んでいきたい、こういう趣旨の発言をされたというふうに報道で伝えられております。大変心強い思いをしたわけでありますが、この報道が真実であるのか、あるいはこういう方針が政府の方針として、まだなってはいないかもしれませんが、何らかのお考えを持っておられるのか、この点についてお伺いをしたいと思います。
#189
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 今先生御指摘の報道でございますけれども、何かコンパクトにまとめてありますので、私長々と申しましたこと、全部そのとおりであるかどうか難しいところございますけれども、大要間違いないと思っております。ただそのシンポジウムは、私、政府の立場をあるいは説明するというスタンスであったかもしれませんけれども、これはあくまで個人の資格で出たということであるわけでございます。
 このプルトニウムの国際管理問題でございますけれども、これは先生御指摘のとおり、非常に大事な問題であろうかと思っております。昨年も国際原子力機関が、ごく非公式にではございますけれども関係各国集めるようにいたしまして、内々の意見交換もしたということもあるわけでございます。これにつきましては、そういうものにも積極的に参画するとともに、国内におきましてもいろいろ意見調整していきたいというふうには考えておるわけでございます。
 ただ、本件を具体的に詰めてまいりますと、当然いろんな問題も発生してくるわけではございます。そういうことで、そう簡単に進んでいく問題とは私は今認識しておりませんけれども、この問題の重要性にかんがみ、極めて腰を落として息長くとでも申しましょうかそういうスタンスで取り組んでまいりたいと、かように考えておるところでございます。
#190
○直嶋正行君 時間がなくなりました。最後にしたいと思うんですが、きょう外務省は来ていただいてますかね。
 今のプルトニウムの国際管理体制づくりについて、今お話ししたような内容について、外交当局としてお考えになっていることがありますか。――いらっしゃらない。
#191
○政府委員(石田寛人君) 申しわけございません。外務省、先ほどまで担当原子力課長おったわけでございますけれども、今不在でございますので。
 ただ、一言申しますと、これを我が国全体の政策化してまいりますのはこれからの議論でございまして、それに至る前も我々いろんな準備的議論もする、あるいは先ほど申しましたように国際原子力機関の非公式会合にも出るということで、いろんな努力はしていきたいと思います。すべてこれからの努力ということになろうかと存ずる次第でございます。
#192
○直嶋正行君 ぜひ今申されましたような方向での御努力をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
#193
○萩野浩基君 民主改革連合の萩野でございま
す。先日に続きまして質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
 今回のこの改正というのは、いずれにしましても、科学技術に関する内外からの強い期待にこたえるために、特に言われているとおりに創造的で基礎的研究の充実を図るということでございます。そうした意味におきまして、私はこの改正には賛成するものでありますけれども、これの施行に当たっては十分留意する点も多々あるんではなかろうか、同僚委員の方々から指摘されていた点に特に留意しなきゃならないと思います。
 そこで、三つか四つ質問をさせていただきますが、まず本法の改正に当たって、特に国内重点でございますけれども、研究交流を推進するための業務を今回新たに追加することに至った背景及びその趣旨について、くどいようでありますけれども、もう一度ひとつ大臣の方から姿勢並びに趣旨について簡単にお答えいただけたらと思います。
#194
○国務大臣(中島衛君) 近年、科学技術分野における我が国の国際貢献の必要性が高まるとともに、科学技術の高度化、複合領域化等が一層進む中で、基礎的創造的な研究の積極的推進が内外から強く求められているところでございます。このような状況に適切に対処するために、研究者の創造性が最大限に発揮されるよう、産学官及び外国との研究交流の一層の促進が必要になってきたわけであります。
 研究交流の推進につきましては、平成四年四月に閣議決定されました科学技術政策大綱においてその重要性が指摘されているところでありますが、所属、組織、研究分野等にとらわれない研究者間の研究交流の機会を拡充することが不可欠であります。
 本法律案は、新技術事業団がこれまで産学官の研究者を結集した基礎的研究の実施等を行ってきた実績にかんがみまして、同事業団に研究者の交流の促進に関する業務等を追加することによりまして、国内外を問わず研究交流を総合的に促進するための体制の整備を図るものでございます。
#195
○萩野浩基君 そこで、これまでも我が国は行ってきたんですけれども、国際交流促進事業というのをやってまいりましたけれども、これまでどのような実績が上がっておるのか。特に外国人研究者のための宿舎、こういうものが非常に大きな問題になっております。
 それからまた日本は、特に東京等での生活というのは大変物価が高いわけです。そういう意味で、東京で本当は研究したいんだけれども仙台の方がちょっと安いからというので、仙台なんかにたくさん来ております。私の大学等におきましても、特に東南アジアの学生をたくさん引き受けておるんですが、これはいろんな面で経営者の方で法外な補助をしてやらないと、せっかくいい研究者がおっても一年で帰らなきゃならない。そういう面で、国際交流の促進事業というものの内容としまして、特に外国人研究者のための宿舎とか、生活していけるようなそういう面での援助といいますか、そういうような実績はこれまでどのようになっているんでしょうか。ひとつよろしくお願いします。
#196
○政府委員(島弘志君) この間も先生に申し上げましたけれども、筑波を中心としてかなり外国の研究者に来ていただいているわけでございますが、御指摘のように外国人の方々に住まわっていただく宿舎の整備とか、それから生活面でのいろんな環境整備といいましょうか支援体制というのはまだ解決されていない、され尽くしてはいない重要な課題だろうというふうに思っております。
 宿舎については、重立った省庁なんかでも独自の手当てもしておられますが、私どもとしても科学技術庁みずからが運営する宿舎、それから新技術事業団が特にフェローをやっておりますからそのことを対象としたような宿舎を開設いたしまして利用に供しているところでございますけれども、伺ってみると全戸入居ということで、まだまだ要請にこたえ切ってはいないんではないかという気もいたします。
 それから、日本語の研修とかあるいは現地語によるいろんな生活相談、特に医療サービスをどうしたら受けられるかといったような事柄なども大変重要だと思いますが、そういった生活相談等についても一生懸命やっているところでございますけれども、これは今後とももう少し努力していかなきゃいかぬ課題ではないかというふうに感じているところでございます。
#197
○萩野浩基君 特に、こうした法改正によりまして実績を上げていこうとするのですけれども、国際交流といいましても、今言った生活面だとかそういう衣食住の中で大事な点が欠けてしまっては研究に精が入らない、こういう点がありますので、その辺は特にこれからもいろいろ改善していくように御尽力いただきたいと思っております。
 次に第三点といたしまして、国際的研究交流ということになりますと、これはいろいろ難しい点が出てくるだろうと思います。特に、今回の中ではアジアとか太平洋地域との交流というようなものも、同僚の委員からの質問にありましたが、私は何もアジアとかそういうことにこだわっておるわけではございません。いろんな面でそういうものを広げていこうということなんですが、特に今回その趣旨にも挙げておられますけれども、異なる分野の研究者間の交流ということは、確かに文化においても異質の文化が交わるところに実は新しいものが生まれてくる。そういう意味で私はこの分野も大事ではないかと思います。
 そうした点で、国際的な研究交流における問題点というものが私なんかが考えてみましてもたくさん浮かんでくるわけですが、今申し上げました異なる分野の研究者間の交流だとかアジア・太平洋地域の国々との交流とかそれから特に科学技術においては情報というのが非常に大事になっております。
 きょうも報道によりますと、エイズに関する新しい薬というようなものも出てきた。本当にエイズに苦しんでいる人は、一秒でも早くその情報をキャッチし、そしてそれを利用していきたいと。やはり日進月歩の科学技術の中で我々がその利益をこうむっていく、そういう意味でも科学技術というのは情報と非常に重大な関係があると考えられます。そういう意味で科学技術の情報の流通というような面、特にこの三点におきまして、国際研究交流における問題点といいますか、そういう点をどのように科学技術庁としては考えておられるか、御答弁お願いいたします。
#198
○政府委員(島弘志君) まず国際研究交流、これは国内も同じでございましょうけれども、何が妨げているかという観点に立ちますと、挙げなければならないのは制度上の隘路があるわけでございます。これについては、御存じのように研究交流法を制定し、まだ宿題はいろいろ残っているのでございますけれども、一部改正という形で一歩前進をした。また、いろんな制度官庁あるいは一般ルールとの間でのいろんな調整が必要なアイテムというのがまだございまして、今後ともこの宿題を我々なりの立場で、宿題と思っておりますものですから解決をしていかなきゃいけないというふうには思っております。
 ただ、じゃ制度上の隘路がなくなればあとはうまくいくかということになりますと、これも萩野先生の御答弁で申し上げましたけれども、日本は殊さら研究交流というものを強調しなきゃいけないような日本的状況にあるわけでございまして、やはり実態的な支援促進措置というもの、うまい仕組みのものを考えて支援促進していかなければなかなかそういうようにはいかないのではないか、こういうふうに思っているわけでございます。そういう意味で、今度の事業団法の改正もそうでございますけれども、今まで幾つかの支援措置というものを考えまして実施してきているところでございまして、このたびの事業団法の改正では、今までの措置とあわせてより総合的な体制が組めるようにということで工夫をしたつもりでいるわけでございます。
 それから情報の問題でございますが、ひところよりはそうでなくなったかもしれませんが、日本はブラックホールみたいな国だ、どん欲に情報は
吸収するけれどもちっとも出てこないというふうに思われているとよく言われておったわけでございます。ただ、これは御存じのように一部誤解もあるわけでございますが、思い当たるところもある。こういうふうに言われるのは日本の情報に対する期待が大変大きいからであろうというふうに認識をして、そういう期待にこたえるために日本の情報をできるだけ速やかに発信していく、そういう努力も大変必要であるというふうに思っております。
 これは今まで日本科学技術情報センターの仕事として、例えば国際科学技術情報ネットワークの運用というようなこともやってまいりましたし、それから英文データベース、まだ抄録段階にとどまっておりますが、こういったものの提供も整備いたしておりますし、それから実用規模の機械翻訳システムの整備、運用というものもやっておりますし、それから特に政府機関で発生いたします資料というのがなかなか一般ルートでは公開、流通いたしませんものですから、そういうことに対しても要望が非常に強いようでございますので、そういうことについてもこたえていくというような措置を今までやっております。この点もさらに努力が必要ではないかというふうに考えている次第でございます。
#199
○萩野浩基君 まだ時間がちょっと残っておりますけれども、今回の改正に関しましては基本的に賛成でございます。特に国際交流というようなものにおきまして今申されました情報というものは、科学技術に関しては、新しいものを我々が開発したというのは人類の共通の富だというような観点に立って、外国では日本はともすると情報というものを外国のように十分流していないというような声もよく聞きますから、お互いに人類の幸せのために科学技術というものが使われていくんだという観点に立って、科学技術庁の方は情報公開というような面に、何でもかんでも公開しろというわけではございませんけれども、そういう観点に立って努力していただき、国際的な研究交流がこれからますます盛んになることを切望しております。
 最後に、先ほど来申しておりますが、研究交流の促進を図ることに対する、大変抽象的な質問で申しわけないんですけれども、科学技術庁としてのスタンスというかスパンというか、そういうものがいろんなところに影響してくるだろうと思うんです。そこで、研究交流の促進を図ることに対する科学技術庁としてのはっきりとした姿勢というものをこういう機会に、この改正を機に、みんなの意識の高揚のためにもひとつ大臣の方から強い姿勢をお示しいただきたいと思います。
#200
○国務大臣(中島衛君) 基礎研究を中心とする科学技術の振興を積極的に推進する上で、創造性豊かな研究者がその能力を最大限に発揮することが重要であります。そのために、研究組織、分野の枠を超えた研究者の交流による知的触発が極めて有効であり、産学官及び外国との研究交流を積極的に促進していくことが必要だと思っております。
 このような観点から、当庁はこれまで産学官のすぐれた研究者を結集して基礎的研究を実施する創造科学技術推進事業、若手研究者に研究活動に従事する機会を提供する特別研究員制度、海外から若手研究者を長期間招聘るフェローシップ事業等、内外の研究交流を積極的に推進してきたところであります。また制度面では、昭和六十一年に研究交流促進法を制定し、研究交流を行う上での制度上の制約を緩和するための措置を講じ、昨年四月に同法を改正してその内容をさらに充実させるなど、法的措置を含めた条件整備をしてきたところであります。また、今回御審議をお願いしている新技術事業団法の改正は、研究組織、研究分野を超えた研究者の交流を効率的、総合的に促進するための体制を整備するために不可欠なものでございます。
 今萩野先生から御指摘をいただきました研究交流の促進を図ることが、科学技術の振興につながる大事な施策でございますので、今後とも研究交流の促進には積極的に取り組んでまいりたいというように考えております。
#201
○萩野浩基君 大臣から力強い姿勢を言われましたので私はもうそれ以上言葉がないんですが、今回の改正に対しまして、特に今回言われましたクリエーティブな、創造的であってそしてファンダメンタルな、基礎的な面の研究というものを図っていくということですから、ますますこの辺を充実強化する。それからまた、研究者の処遇ということがやはり重要だとこの質疑の中からも出てまいりましたけれどもその点。それから、特に施設等研究の環境というものを整備していくことや、またこれから未来に育っていく研究者の養成というかそういうものを大切にしていく。本法の改正を契機に、先ほど大臣の言葉にもありましたけれども、その辺を特に留意していっていただきたいと思います。
 質問を終わります。
#202
○永野茂門君 質問の最後を賜りまして、若干質問させていただきます。私は十問準備していたんですけれども、そのうちの四つは既に完全に御答弁を得ている内容になりましたので、極めて私が重要だと思うことにつきまして、重複するところもあるかと思いますけれども、御質問したいと思います。
 最初に、この法改正によって新技術事業団に研究交流促進に関する業務を追加することになった背景あるいは趣旨でございますが、ただいま萩野先生の御質問にお答えがありましたので、これは質問することはやめます。
 最近、二月二十六日以来の委員会で繰り返しこの趣旨は答弁があったわけでありますが、我が国が二十一世紀に向けてより豊かな社会をつくり上げ、そして国際社会に積極的に貢献していくためには、国際公共財として将来にわたって人類全体の用に供されるところの知的ストックを拡大することが重要でありまして、そのために基礎的創造的研究の推進が極めて中核的な重要なものであることは今まで言われたとおりであります。それが研究者個人の創造性に依存することが大きいがゆえに、内外の研究者が自由に交流し、そしてまた互いに、先ほどから繰り返されておりますように、発想、アイデアを交換し触発し合うような研究者間の研究交流の機会を拡充することが極めて重要であって、ぜひ本法案の趣旨に従ってますますこの趣旨を貫徹していかれるようにお願いをいたします。
 次に、産学官及び外国との研究交流促進に関する業務をこの新技術事業団に追加するということでありまして、その具体的な内容につきましては既に午前中に三上議員が質疑をされまして、その内容は承りましたので、その内容そのものは結構でございますが、これらについて平成五年度の予算においてはどういうように措置されておるかということをまず承りたいと思います。
 そして、この追加した業務についてやや具体的に承りたいことがあるわけでありますが、追加した業務のうち従来科学技術庁で実施していたものを事業団に移管するものは何と何であって、新たに事業団において実施することとなるものは何と何であるかということの御説明をお願いしたいと思います。さらに、科学技術庁で実施していたものを事業団に移管することによって本当により効果的、効率的になるのであろうか、それはどういうようなお考えでそういうようにしたのかということについて承りたいと思います。
#203
○政府委員(島弘志君) 今回法改正をお願いいたしまして業務を追加したいというふうに考えておりますものは、けさほども申し上げましたが、大きく分ければ四つございまして、科学技術特別研究員事業、共同研究等促進事業、研究協力者海外派遣事業、異分野研究者交流促進事業という四本柱で考えているわけでございます。
 それぞれの予算措置でございますが、平成五年度予算の政府原案におきまして合計七億五千七百万円を計上しているところでございます。いずれも半年度予算ということでございまして、平年度化いたしますと、倍にまではならないと思います
が、倍近くの金額になるものと試算もいたしております。それぞれまだ芽を出したばかりで、今後拡充が必要なものとか、そういったものもございますものですから、今後の予算措置ということに対して、私どももそれなりの希望、野心は持っているところでございます。
 それから、従来科学技術庁で実施していた事業を新技術事業団に移管するものはこの四つの事業のうち二つございまして、一つは科学技術特別研究員事業、それからもう一つが異分野研究者交流促進事業でございます。科学技術特別研究員事業は、再々申し上げておりますけれども、若い研究者に研究の機会を国立試験研究機関等で提供しようということで、平成二年度に創設したものでございます。これに対しては、応募のインセンティブを若干付与するといったようなことを含めて、事業の効率的、弾力的な運営のために事業団に移管したいと思っております。異分野研究者交流促進事業、これは本年度初めて科学技術庁で創設したものでございますが、これも事業の効率的、弾力的な運営のために事業団に移管したいと思っておるわけでございます。
 果たして事業団に移管したらうまくいくのかこういう御指摘でございますけれども、私ども研究交流の促進のお世話をするファンクションというのは、その機関が最新の研究開発動向というものに精通しておって研究交流を適切にオーガナイズできるようなそういった高度の専門性を持っていること、あるいは内外を問わず研究機関との非常に密接な関係あるいは人脈というものをきちっと持っていること、そういうことが一つ必要ではないか。
 それからまた、研究交流をより効率的、効果的なものとするために、研究交流の結果生じた成果が次の段階に円滑にステップアップされていくといったようなメニューも、これは持っていれば持っているほど望ましいんじゃないかというふうに思います。それから、当然のことながら、研究者の流動化に伴います研究者の雇用とか適切な処遇、あるいは成果の取り扱いといった点に関しまして、現実的な対応、弾力的な対応というものが可能である、そういったことを機関が行うことができれば非常に好ましいんではないか。
 今申し上げましたような点は、この新技術事業団は今までいろいろな業務を通じまして十分その能力を持っている数少ない特殊法人の一つだというふうに認識いたしておりまして、また特殊法人であるがゆえの事業の弾力的実施ということも期待できますものですから、私どもとしては研究交流の促進に関する業務の実施主体としては最適ではないかというふうに期待をいたしております。そういうようなことで、事業のうち必要なものを移管したいというふうに思っている次第でございます。
#204
○永野茂門君 次に、研究協力者海外派遣事業について承ります。
 本事業は、従来から行われております先進国との先端技術の共同研究開発あるいは重要基礎科学の共同研究開発等にとって極めて重要であるだけでなく、本日たびたび論ぜられましたように、例えばアジア・太平洋諸国などとのネットワークをつくり上げるとか、あるいは萩野先生から御指摘ありました異質文化との接触によって新たなるアイデアその他が出てくるというようなことを含めまして、またさらにアジア・太平洋諸国の経済上の要請でありますとか、技術レベルに応ずる科学技術協力の観点からも極めて重要な事業と考えますが、本事業を重視する背景並びに事業の概要についてお伺いしたいと思います。
#205
○政府委員(島弘志君) この事業はアジア・太平洋諸国あたりを念頭に置いて構想しているわけでございますけれども、こういった諸国は近年著しい経済発展を遂げておりまして、自前の研究開発能力の向上を志向する段階にあるというふうに思っております。したがって、そういう意味で研究者とのネットワークを形成していきたいという要請もそれなりに強いというふうに思います。また、従来の技術協力とか援助という枠組みとは一味違う、そういう意味での研究者のネットワークの形成ということが望まれているような気がいたします。
 アジア・太平洋諸国の一員として唯一の高度技術国たる我が国としては、我が国にふさわしいイニシアチブを発揮することが期待されているのではないかというふうに思います。アジア・太平洋諸国の科学技術に関していろいろディスカッションする連合の場でありますASCAという組織がございます。つい先般もこの会合が開かれたわけでございますが、日本に対する期待あるいは域内でのこういった情報交換あるいは人材交流、そういったことをいろいろもっと積極的にやってほしい、あるいはそういうことについて日本のイニシアチブの発揮ということに対する期待感を肌で感じた次第でございます。また、政策大綱なんかでもそういうことがうたわれているわけでございまして、こういったものにこたえるべくこのスキームを考えた次第でございます。
 具体的な運用についてはまだこれからということになりますが、国内の国立研究所の研究者等で、そういった国々に出かけていって現地で共同研究をしたい、あるいは知的接触の機会を持ちたいといったような希望者、そういう者を具体的に選考いたしまして、相手側機関との調整を行った上で派遣するということになろうかと思っております。派遣先というのは大学とか研究機関が考えられると思います。
 また、テーマについてはこれからということでございますが、地球環境問題といったようなことも考えられますし、あるいは粘土の研究といったような非常に地味ですが大変重要な研究もあり得ると思っておりますし、そういったアジア・太平洋諸国の広い意味でのリソーセスというものを対象にした研究というのが対象になり得るんではないかなというふうに思っている次第でございます。
#206
○永野茂門君 アジア・太平洋諸国の多くの国は、ちょうど明治維新直後を過ぎたぐらいですか、とにかく日本が百年前ごろに達成したような状況を経過したところかと思いますけれども、日本が現在のような状況に達したと同じような発展を遂げる、科学技術の分野においてもそういう責任を負うような状態に至ることも期待されますので、本研究員派遣事業はぜひ拡大をしていただきたい、こういうように思います。
 ここで、先ほどから論議がありましたことに関連いたしまして、私は二つのことについて御検討をお願いしたいといいますか、御留意をお願いしたいと思います。
 その第一は、他のいろんな制度との総合ということを科学技術庁において特に取り上げてやっていただきたい。効果は総合的に上げるべきでありますし、それからまたそれぞれの制度がそれぞれの異なった省庁において行われるということはそれなりにまたいい点がありますが、それを総合して総合的な効果を求めるということも極めて重要であると思いますので、その点の御留意をお願いしたいということが第一点であります。
 それから第二点は、こういう諸国から理工系の留学生がたくさん来ておるわけですが、その中でドクターコースをとり研究者として適任の人がたくさん輩出しつつあるようでありますが、こういう人たちをどういうように処遇するといいますか、あるいは彼らの一生の間その連携を保っていくかということも極めて大事な留意すべきことだと思います。もちろん文部省等においてもそういうことには留意してやっておられると思いますけれども、科技庁の方でもその点について御留意を願いたいと思います。
 次は、事業団の組織の整備についてお伺いしたいのでありますが、法改正に伴いまして事業団にいろいろな事業が、国内外の研究機関への研究者の派遣でありますとか研究集会の開催でありますとか研究者交流促進のための業務、それから国の研究機関と政府以外のものとの共同の試験研究のあっせんあるいは研究交流に関する情報業務などが追加されておりますが、これらを能率的に遂行
するために事業団の組織面での体制整備はどのように図られようとしておるのでしょうか、お伺いいたします。
#207
○政府委員(島弘志君) 新事業団はこの追加された業務に対して十分な体制で仕事をやっていただく必要もございますし、移転の準備も進めなきゃいかぬということでなかなか大変でございますけれども、この法改正に伴う組織面での体制整備という点では、現在国際研究交流促進室という室を設けていろいろ活動していただいているわけでございますが、これを交流促進室という名称と機能に改組をいたしまして、新たに三名の増員をすることなどによって実施体制の整備を図ることとしております。
 それからまた、具体的な業務を実施するに当たりましては外部に依頼することが適当な業務というのもございますわけで、そういった点については外部の力も適宜活用しながら、総合力でこれらの事業の円滑かつ効率的な推進をやっていただきたいということでお願いをしているところでございます。私どももいろいろ考えなくちゃいかぬポイントもございますけれども、十分こたえていただけるものと期待をしている次第でございます。
#208
○永野茂門君 最後に、最近新聞で報道されました二つの重要と思われる事項についてお伺いした
 いと思います。
 まずJT60、これは極めて高い成果を上げたと報道され、また科技庁の方からも報告を受けておりますが、成果の概要とその意義、評価について
 お願いいたします。
#209
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 日本原子力研究所の臨界プラズマ試験装置、先生おっしゃいましたJT60でございますが、これにおきましては昭和六十二年九月に原子力委員会が定めました目標領域に到達いたしまして、さらにすぐれた成果を上げることを目指しまして、プラズマ性能を向上させるために施設の改造等を進めてきたことは御承知のとおりでございます。
 平成三年七月から、それまでの水素のプラズマにかえまして重水素のプラズマを用いまして、プラズマ性能の向上を図るための実験を始めました。平成四年八月、すなわち昨年八月でございますが、このときには世界最高のプラズマイオン温度四億四千万度を達成したところでございます。その後、プラズマに面しております真空容器の内壁でございますが、これをボロン、棚素でございますが、硼素の薄膜で表面処理いたしました。そうすることによりまして、壁から出てまいります重水素ガスとかあるいは不純物でございますが、これを減少させながらプラズマの性能を飛躍的に向上させる、そういう努力をしたわけでございまして、本年三月に至りましてその成果がまとまったわけでございます。
 その結果、プラズマ性能を示す指標のうちでプラズマイオン温度、それから密度及び閉じ込め時間、この三つがいわゆるプラズマの性能を示す三要素とも言えるわけでございますが、これを掛け算いたしますいわゆる核融合積、核融合の掛け算でございますが、最大で百二十五という値が出たということでございます。
 これはどういうことかと申しますと、臨界プラズマになるのにどういう条件であればいいかということで、よく私ども申し上げておりますのは一億度一秒百兆個と、覚えやすい数字三つでありまして、この三つを掛けますと掛け算百ということになるわけでございますが、その核融合積が百二十五、すなわち三つの要素を掛け算しますと百以上になったということであるわけでございます。この値はこれまでのJT60の最高値の約二・五倍ということでございまして、ECの装置でございますJET、これはイギリスにございますが、イギリスにありますECの装置のJETの百四、これは発表しましたときには若干、もっと違った数字を言っておったようですが、最終的には百四という数字だと承知しておりますが、これを上回る世界最高の値だったわけでございます。
 ただ、これが臨界プラズマ条件を到達したかということになりますと、実際、臨界プラズマ条件と申しましたこの三つの掛け算ではあるんですが、この条件は幅広い領域になっておりまして、臨界プラズマ条件であるためにはやや温度が高過ぎて、密度と、それから時間がまだ短い、そういう状況であるわけでございます。
 これは端的に申しますと、温度が非常に高いと、もちろんエネルギーが要りますからある程度エネルギーがなければ核融合は起きないわけでございますけれども、高過ぎますと、がっと、これはやや粗っぽい御説明でどうも例え話としてはよろしくないと思いますが、プラズマイオンが一生懸命行き過ぎる。それで、せっかく核融合しようと思ってもなかなか思ってもというのは余りよろしい言い方ではございませんが、なかなか確率的にはそうならないという、まあそういうようなことであろうかと、私素人なりにそう思っておるわけでございます。そういうことで、全体まだプラズマの温度が非常に高いという状況で、これからはむしろ密度なり時間なりの要素が大事であろうと、そういうことを専門家は言っております。
 この成果がまとまりました後、原研の専門家といろんな話をしたわけでございますけれども、彼らもいろんな工夫をまだ持っておるようでございまして、さらに努力をしていきたいと、那珂研究所の連中のモラールも非常に上がっております。
 なお、核融合反応の量を示します中性子の発生量でございますが、これまでのJT60の最高値の約二倍でございまして、アメリカの装置でございます、これはプリンストンのTFTRという装置がございますが、これで得られておりました世界最高値に並ぶ一秒間当たり五・大掛ける十の十六乗個というそういう値になっておるということであるわけでございます。
 今回得られましたこのような核融合積、核融合の掛け算でございますが、これは現在の装置の次の段階になります核融合実験炉、これはITERなんかそのようなものであるわけでございますが、これが目標としております自己点火条件のもう四分の一ないし五分の一に迫っておりまして、核融合実験炉の開発に大きく貢献するものと評価しておるところでございます。もちろん核融合に至る道程は極めて長いものでございまして、このような成果をもちましてすぐに核融合の実現に直結するものではございませんけれども、非常に大きな一歩を歩み出したものと評価している次第でございます。
#210
○永野茂門君 関係者のたゆまざる努力に対して敬意を表しますとともに、今後も着実に成果を上げていただきたいと思います。
 次に、けさから二、三の同僚議員からの質疑にも出ましたけれども、「プルトニウム−日本の選択」と題しました国際シンポジウム、朝日新聞等が主催したようでありますが、これについては科学技術庁からも、けさほどから石田局長もそうおっしゃっておりますが、参加したと承知しています。そこで、本シンポジウムの概要、特に石田局長が受けた感想を含めて、そしてまた石田局長は基調演説といいますか基調のお話で、個人的で結構ですからどういうことに特に留意してお話しになったかということを御説明願いたいと思います。
#211
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 去る三月十九日でございますが、御指摘のように「プルトニウム−日本の選択」と題しまして、朝日新聞社とアメリカのプリンストン大学が主催いたしまして国際シンポジウムを開催したところでございまして、私もそのシンポジウムの一員として参加させていただきました。ここでは核軍縮とプルトニウムの関係ということが一つと、それから我が国のプルトニウムの利用につきましての議論が行われたところでございます。
 特に核軍縮に関しましては、核兵器の解体に伴いまして発生いたしますプルトニウムの管理あるいは貯蔵方策のあり方につきましてさまざまの議論が行われたわけでございます。例えばアメリカから参加いたしました大学教授は、本件につきまして簡単な解決策はないとまず結論づけた上で、しっかりした貯蔵体制をとることがまずは重要で
あって、その先の処分といたしましては、原子炉燃料としての利用も考えられるところではあるけれども、ガラス固化して廃棄物として処分した方がよいのではないかというそういう趣旨を述べたわけでございます。
 これに対しましてロシア原子力省の専門家は、安全な貯蔵がまず必要という点では同様の考えを表明しておったところではございますけれども、プルトニウムは原子炉燃料として高速炉で利用することを計画中であるというような意見を述べておったわけでございます。
 いずれにいたしましても、核兵器から発生いたしますプルトニウムが再び核兵器の方に逆流していかない、核兵器に使用されないというそういうことに向けまして国際社会がこの問題に積極的に取り組んでいくべきである、そういう議論が行われたように認識したところでございました。
 また、我が国のプルトニウムの利用につきましては、私の方から我が国の核燃料リサイクルの政策につきまして報告をいたしました。また、参加いたしましたパネリストによります諸外国のプルトニウム利用の状況、あるいは我が国の計画につきましていろいろ説明や意見が述べられたわけでございまして、その後、パネリストと会場の参加者からさまざまな意見交換があったわけでございます。ここでの質疑応答では、プルトニウムの需給の計画、それから技術開発のあり方、情報公開の問題、自然エネルギーの開発等につきまして活発なやりとりがございました。
 参加した所感ということでございますけれども、私といたしましても、今後の政策立案あるいは政策遂行の上に極めて有意義なシンポジウムであったと思うわけでございます。また、このような機会を通じまして我が国の核燃料のリサイクル政策あるいはプルトニウムの利用の政策につきまして、内外の方々に比較的長時間かけまして御説明する機会がいただけたということは非常にありがたかったと、さように認識しているところでございます。
#212
○永野茂門君 本件につきましては、安全性を確保し、そしてまたNPTとのかかわりにおきまして、国際的な不安でありますとか疑惑を与えないようにしながら我が国においてプルトニウム利用の技術、みずからの核燃料サイクル技術を確立することは、日本のエネルギー政策の根幹として極めて重要であると私は考えております。国際管理の話も先ほど出ましたけれども、国際管理を含めて国内外の理解と支持を得るように特段の努力をしてもらうようにお願いしておきます。
 最後に大臣に、今までの討論を通じましての御所見を承りたいと思います。よろしくお願いいたします。
#213
○国務大臣(中島衛君) プルトニウムを含む核燃料リサイクルの問題は、将来の我が国のエネルギー需給を安定させるために大変大事な問題だと思います。安全性や核不拡散というような問題に十分配慮をしながら、これからも新しい技術の研究開発を進めてまいりたいと思っております。
 また、今回提案し御審議をいただきました新技術事業団法の一部改正につきましては、研究交流を促進する業務を追加する等、今後の科学技術の進展を図るいろんな方策を入れていただいておるわけであります。これからも技術交流を通じて科学技術の発展に資するよう今後とも努力をいたしてまいりたいと思っております。
#214
○永野茂門君 ありがとうございました。以上をもって終わります。
#215
○委員長(刈田貞子君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#216
○吉岡吉典君 私は、日本共産党を代表して、新技術開発事業団法の一部を改正する法律案に対する反対の討論を行います。
 今日の大学における実験施設設備の老朽化や国立研究機関の人員不足など、研究体制の貧困と荒廃は今や国民的共通認識となっております。そして、この事態をもたらしたものが国民無視、対米従属、大企業奉仕の臨調行革路線に基づく政府・自民党の科学技術政策にあることも、大学関係者、研究者を初めとする国民多数の認めるところであります。そして、我が国の基礎研究の中心である大学と国立研究機関の施設、人材等の基盤を抜本的に改善することは、我が国の科学技術の自主的民主的な発展にとって焦眉の急の課題となっています。
 ところが、政府・自民党は、科学研究費補助金や経常研究費の一定の増額など手直し策を余儀なくされつつも、この破綻した臨調行革路線に基づく科学技術政策に本格的なメスを入れることなく、国際貢献と研究交流の促進の名によって産官軍学の研究交流と対米従属、大企業奉仕の共同研究を一層推進しようとしております。政府の言う科学技術分野における国際貢献とは、結局、日米科学技術協力協定に基づく科学技術分野における対米協力にほかならず、今回の改正による新技術開発事業団の目的の追加もその推進体制づくりの一環にならざるを得ません。
 政府の言う国際貢献の実態の一面は、宇宙ステーション計画やSSCに見られるようにアメリカ貢献であり、そのもう一面は、発展途上国に対しての経済大国、科学技術大国を背景とした相手国の実情や派遣される研究者の立場を無視した科学技術協力であります。これは真の科学技術による国際貢献に反するものであることを指摘して、反対討論とするものであります。
#217
○委員長(刈田貞子君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 新技術事業団法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#218
○委員長(刈田貞子君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、三上隆雄君から発言を求められておりますので、これを許します。三上隆雄君。
#219
○三上隆雄君 私は、ただいま可決されました新技術事業団法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議、民社党・スポーツ・国民連合、民主改革連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    新技術事業団法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
 政府は、本法の施行に関し、次の諸点について、十分配慮すべきである。
 一 科学技術研究に対する内外からの強い期待に応えるため、特に創造的・基礎的研究の一層の充実強化を図ること。
 二 研究開発の推進に資するため、研究者・研究補助者の処遇、研究施設等の研究環境の一層の整備に努めること。
 三 科学技術研究における若手研究者の重要性にかんがみ、その資質の向上と能力の活用に一層配慮すること。
 右決議する。
 以上でございます。よろしくお願い申し上げます。
#220
○委員長(刈田貞子君) ただいま三上隆雄君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#221
○委員長(刈田貞子君) 全会一致と認めます。よって、三上隆雄君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、中島科学技術庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。中島科学技術庁長官。
#222
○国務大臣(中島衛君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その御趣旨を十分尊重いたしまして、政府といたしましても遺漏の
ないよう配慮してまいりたいと存じます。
#223
○委員長(刈田貞子君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#224
○委員長(刈田貞子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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