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1993/03/26 第126回国会 参議院 参議院会議録情報 第126回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
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1993/03/26 第126回国会 参議院

参議院会議録情報 第126回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号

#1
第126回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
平成五年三月二十六日(金曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月十八日
    辞任         補欠選任
     肥田美代子君     堀  利和君
 二月十九日
    辞任         補欠選任
     高木 正明君     藤田 雄山君
     堀  利和君     肥田美代子君
 二月二十二日
    辞任         補欠選任
     藤田 雄山君     高木 正明君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         大浜 方栄君
    理 事
                板垣  正君
                坪井 一宇君
                三石 久江君
                風間  昶君
    委 員
                伊江 朝雄君
                大木  浩君
                佐藤 泰三君
                柳川 覺治君
                喜岡  淳君
                北村 哲男君
                菅野 久光君
                鈴木 和美君
                肥田美代子君
                高桑 栄松君
                井上  計君
                市川 正一君
                池田  治君
   国務大臣
       外 務 大 臣  渡辺美智雄君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  鹿野 道彦君
       国 務 大 臣
       (沖縄開発庁長
       官)       北  修二君
   政府委員
       総務庁長官官房
       会計課長     瀧上 信光君
       北方対策本部審
       議官       上村 知昭君
       沖縄開発庁総務
       局長       永山 喜緑君
       沖縄開発庁総務
       局会計課長    棚原 国次君
       沖縄開発庁振興
       局長       渡辺  明君
       外務大臣官房長  林  貞行君
       外務大臣官房審
       議官       津守  滋君
       外務大臣官房文
       化交流部長    木村 崇之君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        下田 和夫君
   説明員
       防衛庁防衛局計
       画課長      柳澤 協二君
       防衛施設庁建設
       部建設企画課長  竹永 三英君
       文化庁文化財保
       護部伝統文化課
       長        吉澤富士夫君
       運輸省海上交通
       局総務課長    土橋 正義君
       運輸省航空局監
       理部航空事業課
       長        辻  通明君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する
 調査
 (平成五年度沖縄及び北方問題に関しての施策
 に関する件)
○平成五年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、平成五年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、平成五年度政府関係機関予算(内
 閣提
 出、衆議院送付)について
 (総理府所管(総務庁(北方対策本部)、沖縄
 開発庁)及び沖縄振興開発金融公庫)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(大浜方栄君) ただいまから沖縄及び北方問題に関する特別委員会を開会いたします。
 沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、平成五年度沖縄及び北方問題に関しての施策について、関係大臣から所信を聴取いたします。
 まず、渡辺外務大臣から所信を聴取いたします。渡辺外務大臣。
#3
○国務大臣(渡辺美智雄君) 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、外務大臣として一言ごあいさつを申し上げます。
 まず、北方領土問題について申し述べます。
 戦後四十七年が経過し、冷戦も終えんした今日、北方領土問題がなお未解決であることは、日ロ両国にとりまことに遺憾な事態であります。
 現在、ロシアは改革に伴う多くの政治的、経済的問題に直面しておりますが、我が国は同国での改革が引き続き推進されるよう国際社会とも協力して適切な支援を進めていく考えであります。同時に、法と正義に基づいて北方領土問題が解決され、日ロ関係の完全な正常化が実現することは、我が国にとってのみならず国際社会にとっての利益でもあると認識いたしております。
 政府といたしましては、このような考え方に基づいて、また累次にわたる北方領土問題解決促進に関する本委員会の決議を踏まえて、一貫した方針のもとに、日ロ関係が均衡のとれた形で発展していくように対ロ外交を進めていく考えであります。
 次に、沖縄に関する事項について申し述べます。
 今日の世界は、東西冷戦は終了したものの、民族や宗教に根差した対立の激化、ロシアを初めとする旧ソ連諸国の困難な情勢、大量破壊兵器拡散の懸念等に見られるような厳しい現実に直面しており、不透明で流動的な状況にあります。
 このような国際情勢の中にあって、日米安保体制は我が国が平和と繁栄を享受していくために必要な抑止力を提供するとともに、日米間の緊密な同盟、協力関係に安定した政治的基盤を与えております。また、この体制はアジア・太平洋地域の安定要因となっている米国の存在を確保する上でも不可欠の手段となっております。
 政府としては、このような意義と重要性を有する日米安保体制を今後とも堅持し、その円滑な運用と信頼性の向上のために、できる限りの努力を払っていく所存であります。
 他方、沖縄においては米軍施設、区域の密度が高く、その整理統合について沖縄県民の方々から強い要望があります。本年二月、私が訪米した際にも、アスピン国防長官に対して、米軍施設、区域の円滑かつ安定的な使用を確保していく上で地元住民の御理解と御協力が必要であるということを強調し、その見地から、沖縄の施設、区域の整理統合について日米間で引き続き話し合っていきたいという旨を述べ、先方の理解を得たところであります。
 政府としては、安保条約の目的達成と地域住民の要望との調和を図り、沖縄における諸問題の解
決のため、今後とも引き続き努力を払っていく考えであります。
 最後に、本委員会の委員の皆様より御協力、御助言を賜りますよう切にお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。
#4
○委員長(大浜方栄君) 以上で渡辺外務大臣の所信表明は終わりました。
 どうぞ、外務大臣、御退席いただいて結構でございます。
 次に、鹿野総務庁長官から所信を聴取いたします。鹿野総務庁長官。
#5
○国務大臣(鹿野道彦君) 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たりまして、北方領土問題につきまして所信の一端を申し述べたいと思います。
 我が国固有の領土である北方領土が、戦後四十七年を経た今日なお返還されていないことはまことに遺憾なことであり、この問題を国民の総意に基づき解決することは、国家の基本にもかかわる重要な課題であります。
 昨年の九月にエリツィン大統領の訪日が突然延期されたことは、北方領土問題の解決の進展が期待されていただけにまことに遺憾なことでありましたが、先ごろの日ロ外相会談におきまして、エリツィン大統領の訪日実現に向けての準備を行うことが合意されたことは歓迎すべきことであります。
 総務庁といたしましては、これらの状況を踏まえ、今後とも引き続き北方領土問題の早期解決のための広報、啓発の充実、返還要求運動の全国的な発展強化を図るなど、国民世論の高揚を図るための施策の一層の推進に努めてまいる所存であります。
 また、昨年の四月から始まった北方四島との交流事業については、北方四島に現に在住しているロシア人との相互理解が深められ、特にこれらの人々が有していた誤解や不安が解消されつつあるなど相当の成果が上がっているところでありますので、総務庁といたしましても、この事業の一層の充実を図るため、平成五年度予算において一億円余を計上したところであります。
 さらに、「北方領土問題等の解決の促進を図るための基本方針」に基づき、今後とも元居住者に対する援護、隣接地域の振興等の施策を鋭意推進してまいる所存であります。
 委員長を初め委員の皆様方の御理解と御協力をお願い申し上げる次第であります。
#6
○委員長(大浜方栄君) 以上で鹿野総務庁長官の所信表明は終わりました。
 次に、北沖縄開発庁長官から所信を聴取いたします。北沖縄開発庁長官。
#7
○国務大臣(北修二君) 沖縄開発庁長官として所信の一端を申し述べます。
 沖縄が復帰して二十年余りが経過いたしましたが、この間、二次にわたる振興開発計画に基づき、沖縄の振興開発のための諸施策が講じられ、多額の国費投入と県民のたゆまざる努力により、学校教育施設を初め、道路、空港、港湾等の交通通信施設、上下水道等の生活環境施設等の社会資本の整備は大きく前進し、本土との格差は次第に縮小されるなど、沖縄の経済社会は総体として着実に発展してまいりました。
 しかしながら、本土からの遠隔性、離島性、また広大な米軍施設、区域の存在等の種々の要因により、全国との所得格差の存在、産業振興、雇用の問題など解決しなければならない多くの課題を抱えるとともに、生活、産業基盤の面で整備を要するものが多く見られるなど、沖縄の経済社会はなお厳しいものがあります。
 このため、政府は、第百二十三回国会において十年延長が認められた沖縄振興開発特別措置法に基づき、昨年九月、第三次沖縄振興開発計画を決定いたしました。沖縄開発庁といたしましては、今後この計画に基づき、引き続き各面にわたる本土との格差を是正し、自立的発展の基礎条件を整備するとともに、沖縄の特性を積極的に生かしつつ特色ある地域として整備を図り、平和で活力に満ちた潤いのある沖縄の実現に向けて諸施策を推進することとしております。
 また、第三次沖縄振興開発計画決定後初めての予算となる平成五年度予算に関しましても、その大宗をなす沖縄振興開発事業費につきまして、公共事業関係費を中心として前年度に対して五・四%増の二千六百六十億円を計上するなど、新しい時代に向け諸施策の積極的な展開に十分配慮したところであります。
 私といたしましては、今後とも、沖縄県の実情、沖縄県民の意向を十分に踏まえながら、県民と一体となって沖縄の振興開発に積極的に取り組んでまいる所存でございます。
 委員長初め、委員の皆様方の一層の御理解と御協力をお願い申し上げまして、私の所信といたします。
#8
○委員長(大浜方栄君) 以上で北沖縄開発庁長官の所信表明は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
#9
○委員長(大浜方栄君) この際、御報告いたします。
 去る三月二十三日、予算委員会から、三月二十六日午前の半日間、平成五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち、総務庁北方対策本部、沖縄開発庁及び沖縄振興開発金融公庫について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 まず、鹿野総務庁長官から説明を求めます。鹿野総務庁長官。
#10
○国務大臣(鹿野道彦君) 平成五年度の総務庁北方対策本部関係予算について、その概要を御説明申し上げます。
 平成五年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、総務庁北方対策本部関係予算額は九億一千九百八十万円であり、これは前年度の当初予算額七億九千九百二十一万七千円に対して一億二千五十八万三千円の増額になっております。
 その主な内容について御説明申し上げます。
 まず、北方対策本部に必要な経費といたしまして職員の人件費等一億二百五十一万四千円を計上しております。
 また、北方領土問題対策に必要な経費として八億一千七百二十八万六千円を計上しておりますが、そのうち主なものは北方領土問題対策協会補助金七億八千六百五万八千円であります。
 北方領土問題対策協会補助金は、同協会が北方領土問題について啓発等を行うために必要なものであります。具体的には、前年度に引き続き、北方領土を目で見る運動、青少年向けのブロック単位での啓発事業、北方領土問題教育指導者啓発事業等を行うこととしております。
 また、昨年の四月から始まった北方四島との交流事業の一層の充実を図るため、新たに北方四島交流推進経費を計上したところであります。
 このほか、返還要求運動の中核的役割を果たしている各都道府県推進委員の啓発活動、北方地域元居住者に対する援護措置等に必要な経費を計上しております。
 また、北方地域旧漁業権者等に対する貸付業務関係についても引き続きその充実を図るための経費を計上しております。
 以上をもちまして、平成五年度の総務庁北方対策本部関係予算の説明を終わります。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
#11
○委員長(大浜方栄君) 次に、北沖縄開発庁長官から説明を求めます。北沖縄開発庁長官。
#12
○国務大臣(北修二君) 平成五年度沖縄開発庁予算について、その概要を御説明いたします。
 沖縄開発庁の予算額は二千八百七十一億七千七百万円で、前年度当初予算額に対し一〇四・八%となっております。なお、このほかNTT無利子貸付金の償還時補助分十七億五千百万円が計上されております。
 まず、沖縄振興開発事業費について申し上げます。
 平成五年度は第三次沖縄振興開発計画決定後最
初の予算であり、新しい時代に向け、生活、産業基盤としての社会資本の整備について、継続事業の着実な推進を図りつつ新たなプロジェクトの芽出しに努めるなど、沖縄振興開発諸施策の積極的な展開を図るため、沖縄振興開発事業費の総額の確保に努めた結果、前年度当初予算額に対し一〇五・四%の二千六百六十億円となっております。
 沖縄振興開発事業費の内訳は、治山・治水対策事業費、道路整備事業費、港湾・漁港・空港整備事業費、農業農村整備事業費等を主な内容とする公共事業関係費二千四百八十二億九千二百万円、公立学校施設整備費等を内容とする沖縄教育振興事業費百三十八億七千四百万円、保健衛生施設等施設整備費等を内容とする沖縄保健衛生等対策諸費八億三千八百万円及びウリミバエの根絶等のための植物防疫対策費等を内容とする沖縄農業振興費二十九億九千六百万円であります。
 この沖縄振興開発事業費につきましては、特に、(1)水資源の開発、(2)道路、港湾、空港等交通体系の整備、(3)農林水産業振興の基礎条件の整備、(4)住宅、上下水道、公園等生活環境施設の整備、(5)教育の振興、保健衛生対策の推進等に配慮をいたした次第であります。
 次に、沖縄振興開発事業費以外の一般行政経費等につきましては、前年度当初予算額に対して九七・九%の二百十一億七千七百万円となっております。
 一般行政経費等の主な内訳は、沖縄振興開発金融公庫に対する補給金百二十六億一千万円のほか、不発弾等の処理、対馬丸遭難学童遺族給付経費等いわゆる沖縄の戦後処理問題の解決を図るために必要な経費、沖縄コミュニティ・アイランド事業費及び沖縄振興開発計画推進調査費等であります。
 なお、沖縄振興開発金融公庫の平成五年度における貸付計画は、前年度当初計画額に対して一一一・九%の一千九百七十一億円を予定しております。
 以上をもちまして、平成五年度沖縄開発庁予算の説明を終わります。
 よろしく御審議のほどをお願いいたします。
#13
○委員長(大浜方栄君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#14
○三石久江君 本日は、外務大臣、総務庁長官、沖縄開発庁長官の所信を承り、ありがとうございました。私は、今回初めて沖縄及び北方問題特別委員会で質問をさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。
 さて、委嘱審査ですので予算に関連した質問に入りますが、その前に少し余談を交えまして、私の思いを込め、まず運輸省に質問させていただきます。
 私は、一九二七年、昭和二年に樺太の大泊町、サハリンのコルサコフに生まれました。二十年近く住んで、突然戦争に敗れ、戦後引き揚げてまいりました。親たちは全財産をなげうってやはり引き揚げてまいったわけです。内地には家もなければ土地もない、ただ親戚、知人のところへお世話になったわけです。多くの友達も同じです。この日本には樺太生まれということで全国に多くの人が手をつないでおります。年一回の同窓会にも欠かさず北海道まで私は参ります。多くの友達も参ります。現在は当然学校はなく、寂しい、悲しいことではありますが、いつかはなくなる同窓会で涙を流しながら語らいます。
 みんな年をとりました。その年齢の人々が、せめて死ぬまでには一度はふるさとをこの目で見たいと言っております。そういう思いを持つのはぜいたくではないと思うんです。北方四島はビザなしで行けるのに、私たちもビザなしで行けたらいいねと話しております。北方四島へのビザなし渡航が日本の領土であるとの建前からで、樺太とは同列にできないのはよくわかりますが、今はなきふるさとをせめて見るだけでもという願望なのです。
 毎年一人減り、二人減りという状況で、樺太にももう少し簡単に行けることができないものだろうか。船で行くときは稚内から真岡、現在のホルムスクまでぐるっと回っていかなければなりません。時間もかかります。老いの身にはつらい旅です。私も船で行ってまいりましたが、大変でした。航空路では一たんハバロフスクへ回らねばなりません。目と鼻の先の大泊へ、コルサコフへ、船であれ飛行機であれ直接行けるようにならないのだろうかと思うわけです。従来もチャーター便で北海道から直接樺太へ飛んだということですが、渡航費用が高かったり人集めが大変で簡単に行けなかったようですね。
 昨年十一月二十七日、日ロ航空当局間協議により函館−ユジノサハリンスク、豊原の路線を新設することで正式に合意したということですが、具体的な運航計画はどうなっておりますか。実現すれば樺太出身者にとってこの上ない幸せだと思います。
 なお、稚内−大沼間の船の運航はどのようになっているのか、あわせて御答弁いただきたいと思います。
#15
○説明員(土橋正義君) まず、北海道の稚内とサハリンの間の海上航路による便について御答弁申し上げます。
 現在、北海道の稚内と大泊、今ではコルサコフというふうに呼ばれておりますが、このコルサコフとの間には夏場を中心に海上の不定期便が運航されております。日本の旅行会社が稚内からコルサコフ間に客船を利用したサハリン・ツアーを実施しておりまして、昨年は合計で十本、これに参加された千百人の旅行客を運んだという報告を受けておるところでございます。
 また、同様のツアーはことしにおいても企画されておるようでございまして、合計で十四本計画されておるというふうに聞いております。これはいずれも稚内からサハリン向けの不定期便の運航で実施される予定になっております。
#16
○説明員(辻通明君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、平成四年の十一月に行われました日本とロシアの間の航空当局間協議におきまして、函館とユジノサハリンスクの間を結ぶ路線を開設すること、それから回路線において日ロ双方の企業が週二便まで運航ができるということが合意されております。
 この合意によりまして、平成六年の四月以降、函館空港においてCIQ、すなわち税関、入国管理、検疫といったCIQの体制が整備された後、両国間で合意する日から運航が可能となるということになっております。
 現在のところロシアのアエロフロートという航空会社が運航を開始する見込みでございますが、アエロフロートに問い合わせましたところ、現時点ではまだ具体的な路線の開設時期なり就航便数等の計画については定まっていないというふうに伺っております。
#17
○三石久江君 今後も便利になるように頑張っていただきたいと思います。
 それでは本題に入りまして、総務庁に北方関係について質問させていただきます。
 まず、ビザなし相互交流についてお尋ねいたします。
 昨年初めて実現した北方四島との間のビザなし相互交流は、現島民と我が国国民との間の相互理解を深めるものであり、北方領土問題の打開や日ロ関係の改善に有益だと思います。そうした意味で、平成五年度予算において相互交流のための費用が総務庁と外務省にそれぞれ計上されたことは大いに評価できます。
 そこで、まずビザなし相互交流のこれまでの実績と今後の計画について、特に実施回数をふやしていくつもりがあるのかどうかも含めてお聞きしたいと思います。
#18
○国務大臣(鹿野道彦君) 北方四島との交流の枠組みに基づきまして、平成四年度におきましては昨年四月、北方四島側から最初の訪問団が来訪されまして、昨年の五月には日本側からも訪問が行われ、これまでに日本側から二百六十八人、北方四島側からは二百三十二人の相互訪問を行いまし
て、率直な対話が実現し、お互いに理解の増進が図られるなど相当の成果があったのではないか、このように考えております。
 平成五年度の交流につきましては、全体といたしまして日本側からの訪問を九回、北方四島側からの受け入れを八回行う方向で、現在外交ルートを通じましてロシア側と調整中でございます。これが決定した場合は、訪問、受け入れ、それぞれ全体で約四百人を超える規模で行われるんではないか、こんな見込みでございます。
#19
○三石久江君 私は、こうした交流は今後ますます拡大させていくことが必要であると思っています。そうすることが両国の理解を深め、関係の改善、領土問題の解決促進につながると思うからです。
 そこで、私は、相互交流の実施回数をふやすとともに、日本側の交流対象者を現在のように基本的には元島民や返還運動関係者に絞るのではなく、もっと拡大したらどうかと思います。その一環として、これからの両国を担う若い世代が相互に交流し、理解を深め合うことが特に重要であると思うのです。ビザなし相互交流の対象者を元島民の子や孫に限らず、さらに広く一般の若い世代にも広げていくことについて総務庁長官のお考えを伺いたいと思います。
#20
○国務大臣(鹿野道彦君) 北方四島との交流の対象者の拡大につきましては、この交流が北方領土問題の解決に寄与すもことを目的としてつくられたものでございますので、法的、政治的に複雑な問題を生じさせることにもなりかねない無原則な自由往来ではなく、北方四島に在住するロシア人との交流を通じまして北方領土問題の解決につながるようなものにする必要があるものと思っております。このため、平成三年十月の閣議了解、「我が国国民の北方領土への訪問について」の枠組みによる訪問の対象者を元居住者、北方領土返還要求運動関係者及び報道関係者、このようにしたものでございます。現時点では対象者の拡大は考えておりませんが、先生御指摘の点につきましては、返還運動関係者である若い世代の方々にも交流に参加していただくことによりまして十分対応可能であると考えているところでございます。
#21
○三石久江君 ありがとうございます。
 これまで述べましたように、ビザなし相互交流をさらに拡充し、その対象者を拡大させることが将来ますます望ましいと思います。
 平成五年度予算では、派遣事業と受け入れ事業のため、総務庁と外務省に合わせて一億八千万円余りが計上されておりますが、今後これをさらに増額させていくようぜひ御努力していただきたいと思います。総務庁長官の御決意をお伺いいたします。
#22
○国務大臣(鹿野道彦君) 北方四島との交流事業につきましては、昨年一年間実施をいたしました結果、相当の成果が上がっておりますということは先ほど申させていただいたとおりであります。このようなことから、総務庁といたしましても、この事業の一層の充実を図るために、北方四島への派遣のために、今先生申されたとおりに平成五年度予算に新たに一億円余を計上したところでございます。
 そこで、今後事業の効果的な推進に努めてまいりたい、このように考えておるところでございますが、平成六年度以降につきましては平成五年度の実施状況を見ながら今後検討してまいりたい、このように考えておるところでございます。
#23
○三石久江君 次に、北方領土隣接地域の振興についてお伺いいたします。
 北方領土に隣接する地域の市や町などが行う単独事業に対しては、北方基金として造成されました百億円の運用益を使って補助することとなっておりますが、私が心配いたしますのは最近の金利低下によって運用益が縮小し、予定した事業の実施に支障を来していないかということです。この点とうなっておりますでしょうか。低金利に伴って、運用益による事業実施の大幅な後退はないにしても、予定していた事業を後回しにするなど若干の影響は出ていると思います。
 いずれにしましても、北方領土隣接地域の振興には国として大いに努力すべきであることは言うまでもありません。これをより安定的な基盤の上に行うためにも事業資金の確保を図るべきであると思います。基金の増額や、場合によっては基金そのものの取り崩しによって事業資金を確保する方法も考えてよいのではないでしょうか。総務庁長官のお考えを伺いたいと思います。
#24
○政府委員(上村知昭君) お答え申し上げます。
 北方領土隣接地域振興等基金でございますが、これは地方自治法の第二百四十一条にございます基金といたしまして北海道に置かれているものでございます。
 その造成につきましては法律、これは北方領土問題等の解決の促進のための特別措置に関する法律でございますが、そこで定められております期間、これは平成四年度まででございましたのですが、それより一年早く平成三年度において目標額、百億円でございますが、これを達成いたしているところでございます。
 今御質問ございました基金の運用についてでございますが、国費による積み立て、これは国が八割でございまして八十億円でございます。この大部分は国債により運用されているところでございまして、最近の金利情勢による大きな影響は受けていないところでございますけれども、ただいま先生の御指摘ございますような事態も今後懸念をされないわけではございませんので、私どもといたしましては北海道に対しまして基金の安全で効率的な運用、それと地元の要望も踏まえた効率的な事業の実施を図るようよくお話をしてまいりたいと考えております。
 また、基金の増額や取り崩しについての御質問でございますけれども、平成三年度に目標額を達成したばかりでございますので、当面はまず基金が設けられました趣旨が十分生かされますように、その適切な運用に努めてまいることが肝要であろうというふうに考えているところでございます。
#25
○三石久江君 これからも予算の執行に当たっては着実に執行されますようよろしくお願いいたします。
 次に、沖縄関係について質問いたします。
 本日は、沖縄開発庁関係予算及び総務庁北方対策本部予算についての委嘱審査でありますが、本題に入る前に、当委員会として従来から強い関心を持っております沖縄の厚生年金格差問題について最初に確認させていただきたいと思います。
 この問題については、既に一年前、宮澤総理が高度の政治レベルの問題であるとの判断をされました。それ以来、内政審議室、沖縄開発庁及び厚生省の三省庁に沖縄県を加えて検討が進められているわけであります。
 私は、この問題については、宮澤総理も繰り返し言われるように、沖縄県に対する償いの心を持って、沖縄県民にとって十分満足のいく形で早期に結論を出していただきたいと思っております。いずれこの問題については十分な時間をとって質問したいと思いますが、北長官の御決意を伺っておきたいと思います。
#26
○国務大臣(北修二君) 私もこの委員会で長い間この問題に取り組んできたわけでございまして、内容については細かく、子細に覚えておるつもりでございます。最善の努力を払っていきたい、かように存じますが、年金制度の発足が御案内のようにおくれておるわけでございます。昭和四十七年からですか、四十五年から対応しておることは御案内のとおりであります。したがいまして格差ができておる。
 しかし、御承知のように二回法の改正を行いましたですね。定年五十五でございますから、四十一歳の方は十四年で二十年分。それから五十一歳の方は四年で五十五になりますから、四年間で二十年と同じに対応いたします。こういうことで年金については等しく対応ができる、こういうように理解をしておるわけでございます。
 しかし、さかのぼってやっていただかぬと格差が生じるんだから、その格差を直しなさいという
のが御趣旨であるわけでございます。この点は今委員からお話がございましたように、内閣の内政審議室あるいは厚生省等々と今鋭意相談をいたしておりまして、意見交換を行っておるところでございます。今後、鋭意検討いたしまして、努力をしてまいりたい、かように考えておるところでございます。
#27
○三石久江君 どうもありがとうございました。
 次に、それでは本題に入ります。
 まず、振興開発について伺います。
 平成五年度の沖縄開発庁関係予算について、北長官は、三次振計決定後初の予算編成で要求額を上回る予算を確保することができた、夢のある予算だと評価されたようであります。確かに概算要求を上回る予算が決定されましたことは沖縄に対する配慮を感じさせます。しかし、重要なことは、この予算をいかに確実に執行していくかということであると思います。
 これまで一次、二次にわたる沖縄振興開発計画に基づき、復帰以降、平成四年度までの振興開発事業費として総額三兆六千億円を上回る国費を投入し、ひたすら本土との格差の是正と自立的発展の基礎条件の整備を基本目標に置き、沖縄の振興を進めてきたわけでありますが、平成五年度予算の着実な執行に向けてどのような姿勢で臨まれるおつもりか、お尋ねしたいと思います。
#28
○政府委員(渡辺明君) 平成五年度予算につきましては第三次沖縄振興開発計画決定後の最初の予算である、御指摘のとおりでございまして、新しい時代に向けまして生活、産業基盤としての社会資本の整備につきまして、沖縄振興開発諸施策の積極的な展開を図りますため所要の予算額の確保に努めたところでございます。
 お尋ねの沖縄開発庁計上の公共事業等の執行につきましては、それぞれの事業を所掌し実施いたします所管省の一般会計へ移しかえたり、また特別会計へ繰り入れを行いまして、当該所管省庁において実施されておるところでございます。
 当庁といたしましても、当該省庁及び沖縄県等に対しまして着実な執行を図るよう要請するなど、その適切かつ効率的な執行が確保されるよう努めてまいりたい、このように考えておるところでございます。
#29
○三石久江君 今後も努めていただきたいと思います。
 次に、沖縄県の経済的な特色としては、県内総生産の産業別構成比で見ると、観光レジャー産業を中心とした第三次産業への偏重と第一次、第二次産業の伸び悩みが顕著であること、また失業率も全国の二倍という高い水準にあること、さらには個人企業の割合が高く、軍用地料が大きいことなどを背景として、全国と比較して雇用者所得は低く、逆に財産所得と企業所得は全国より高いなどが挙げられていると思います。しかし、それはまた沖縄県の抱える問題とも言えるのではないでしょうか。私は、その解決策の一つとして、沖縄県の企業立地の促進、産業の振興が重要と思います。なぜならば、第二次産業を中心とした企業の立地促進は、それを通じての工業生産額の増加、さらには副次的な効果としての雇用機会の増大、雇用者所得の増加などが見込めるからであります。
 昨年九月に策定された第三次沖縄振興開発計画では、沖縄の振興開発の基本方向の一つとして、「自立化を目指した特色ある産業の振興」を挙げておりますが、北長官は沖縄の産業振興についてどのように考えておられますのか。
 その際、現在ではうまく機能していなく、進出した企業の業績も厳しい状況に置かれているとの評価も聞かれますいわゆるフリー・トレード・ゾーンの制度を改善し、その積極的な活用を図ることが有効ではないでしょうか。特に、この制度がうまく機能しない理由として、一企業当たりの占める面積が狭く、単なる倉庫のような使われ方がされていると聞いております。フリーゾーンの積極的な活用を図るためには規模を拡大することが必要ではないかと思いますが、この点もあわせて北長官の御所見を賜りたいと思います。
#30
○国務大臣(北修二君) 第三次の沖縄振興開発計画については、振興開発の基本方向の第一の柱といたしまして、「自立化を目指した特色ある産業の振興」を立てて、沖縄経済の自立的発展と活力ある地域社会の実現を図ることといたしておるところでございます。具体的には、沖縄の地理的、自然的特性の優位性を生かした農林水産業あるいは製造業、観光・リゾート産業の特色ある産業振興を図ることといたしておるわけでございます。
 農業振興をまず第一に申し上げますと、今約一千百億ぐらいでございまして、サトウキビが三割でございます。花卉だとかあるいはその他野菜、本土の冬季間の野菜は沖縄から、こういうふうにも私は考えておりますし、私の理想としてはぜひ今の農業生産の二倍ぐらいにしたいものだ、こういうように考えており、それらの基盤整備に最善を尽くしていきたい。
 製造業につきましては、御案内のように全部で二三%ぐらいかと、かように存じますが、その一四、五%が建設業であるわけでございます。製造業そのものといいますと六、七%、そのうちのサトウキビが主なる産業であるわけでございます。遠隔性というような諸般の問題もございますので、非常に製造業が発展しない。何とかこれらの近代的な今の産業振興に最善を尽くして第二次産業の振興に努力をしなければならぬ、かように考えておるわけでございます。
 観光、リゾートにつきましては、観光は七八%ぐらいが事業の主なるものだ、かように存じます。沖縄の特色を生かして、皆さん旅行されるわけでございますが、特にハワイという希望が多うございますけれども、沖縄はハワイにまさりますよと、こういうようなひとつ環境をつくってみたいものだ、私はかように考えておるところでございます。今後一層努力をしていきたい、かように考えておるところでございます。皆さん方の御要望にこたえるべく誠心誠意努力することをお誓い申し上げたい、かように存じます。よろしくお願いいたします。
#31
○三石久江君 北先生はもうすべて知り尽くされておりますので、今後も頑張っていただくように御要望いたしまして、きょうは時間がもうそろそろ参りましたので、最後に御両方の長官に、予算の執行に当たりましては着実に執行されますよう重ねてお願いを申し上げて質問を終わります。
#32
○肥田美代子君 対日支援が今大きな問題になっておりますけれども、総理府の世論調査を見ますとちょっと困った数が出ているんですね。ロシアに対して親しみを持っているかという問いに対しまして、親しみを持っているというのが一五%、親しみを感じないというのが七九・六%になっております。それから、日ロ関係がよくないと思っている人は七七・七%、よいと思っている人が一三・七%、この数字は前回よりもさらにロシアに対して悪い感情を持っているという方が多くなっておりますけれども、このことについて外務省はどういうふうにお考えでいらっしゃいますか。
#33
○政府委員(林貞行君) 今の世論調査の結果でございますが、恐らくは昨年秋におけるエリツィンの訪日の突然の延期、こういうものが世論の変化に大きく影響している、そういうふうに考えます。
#34
○肥田美代子君 日ロ関係の打開のために、やはり日本と極東ロシアの人たちの温かい心の交流というのがなきゃいけないと思うんです。
 それで、外務省は確かに文化交流に関しましてビザなし渡航でありますとか、それからいろんな文化面、例えばドラえもんのテレビ放送なんかもロシアでやられておりまして、そういうことでは大変努力していらっしゃいます。
 それで伺いたいんですけれども、外務省の管轄の中に北海道大使というのがございますね。この北海道大使はどういう目的でつくられたものですか。
#35
○政府委員(林貞行君) この北海道大使は、昭和五十五年以来、北海道知事の要請を受けまして、北海道に関する国際問題についての北海道側との意見交換、それから国際問題についての道民の方々に対する啓発広報活動を目的として、待命中の大
使等を北海道大使として随時出張させているものでございます。
#36
○肥田美代子君 十二年前ですけれども、堀新助北海道大使はとっても光栄です、全力を挙げて職務に取り組み、知事や道内の各界各層とじっくり話し合い、私の能力の範囲内で最大の努力をすると大変かたい決意を述べていらっしゃいますが、この今の冷えた日ロの関係を国民の心からほぐしていくという、そういう役目を今この北海道大使が担われるんじゃないかと私は思うんですけれども、外務省はどう思われますか。
#37
○政府委員(林貞行君) 私どももまさにそのとおりと思います。
#38
○肥田美代子君 ところで、ナイジェリアの大使を終わられまして今度日本に戻られました黒河内さんですけれども、アフリカ開発会議の議長なんかをなさって、とにかく大変な活躍をなさっていらっしゃいますが、この黒河内さんは北海道大使との兼任でいらっしゃいますか。
#39
○政府委員(林貞行君) 北海道大使につきましては、先ほど申し上げましたように特命大使にお願いするのが一番適当だということで、昭和五十五年以来、原則としてそういう形になっております。臨時に本省の事務に従事することを命ずるという発令行為でやっております。
 今御質問の黒河内大使につきましては、北海道担当でありますと同時にアフリカ開発会議の事務の担当もさせていただいておりますが、秋になっていろいろ開発会議の関係が出てくると思いますけれども、今のところ職務の両立は十分可能と考えておりますが、もしこれが不可能ということになりますれば別途方策を考えさせていただきたい、このように考えております。
#40
○肥田美代子君 黒河内さんのアフリカ開発会議のお仕事が一応完結するのが十月なんですよね。それまでにこれを兼任なさるということなんですけれども、私は今この日ロの問題というのは大変な問題で、せっかく北海道大使を置かれたという意味合いから考えますと、今まさに兼任をなさっていること自体私は少し矛盾があるように思うんですね。
 それで、今、北海道大使がどういうお仕事をなさっているかということについても少しお聞きしたんですが、やはり月間何回かの講演をなさっているという以外には余り重いお仕事がないような気がするんですけれども、いかがですか。
#41
○政府委員(林貞行君) 先ほど申し上げましたように、北海道大使の仕事は、もともと北海道知事の要請によりまして、北海道側との国際問題に関する意見交換、それから北海道の道民の方々に対する広報活動ということでございます。そういうことを踏まえまして、北海道大使は北海道各地における講演、それから道庁の方々、経済界の方々、プレスの方々との意見交換、それから北海道各地の訪問というような仕事をこなしておるわけでございます。歴代の大使で、大体任期中平均してみますと一年間で二十回以上の講演をこなしておるわけでございます。
 黒河内大使につきましては、現在発令になって八カ月でございますが、講演回数が十五回、各種意見交換が四十一回、それからいろいろな各地訪問ということで三十何回を数えておりまして、歴代の大使にまさる活動を黒河内大使自体やっているというふうに理解しております。
#42
○肥田美代子君 ですから、黒河内大使は大変お忙しいんですよね。
 それで、私は御提案させていただくんですけれども、やはり北方領土という特殊な地域を抱えた北海道の外交活動に外務省が本当に力を入れようと思われるんでしたら、黒河内大使は今回は一生懸命アフリカ開発会議に全力をかけていただく。そうして、北海道の方では新しい大使を別に任命されて、東京にいらっしゃるんですね、常日ごろは。ですから、北海道に何回か行かれるというそういう大使じゃなくて、私はもっと積極的な北海道大使の役目が今求められていると思うんですけれども、もう一度御答弁お願いいたします。
#43
○政府委員(林貞行君) 現在のところ、先ほどの繰り返しになりますが、北海道大使とアフリカの開発会議を担当することによって職務に支障を来しているというふうには考えませんが、現に黒河内大使は歴代の大使と同じように一週間から十日または二週間の北海道への出張を月に一回または二回こなしております。私どもは現在そういう認識でございますが、もし将来それで問題があるということであれば、今委員の御指摘のような措置も含めて検討させていただきたいと思います。
#44
○肥田美代子君 問題があるとか問題がないとかいうのはどなたが判断されるかわからないんですけれども、外務省の姿勢といたしまして今大切な時期なんじゃないかと。極東ロシアの人たちと北海道の人たちが本当に温かい交流をするために、私は北海道大使というすてきな名前の大使が活躍してほしいと思うんですよね。ですから、ぜひそのことをもう一度考え直していただきたいと思います。どうぞもう一度最後に御答弁をお願いします。
#45
○政府委員(林貞行君) 私がここで申し上げることは、先ほど申し上げましたとおりでございますが、先生の御意見も踏まえまして検討させていただきたいと思います。
#46
○肥田美代子君 ありがとうございます。終わります。
#47
○風間昶君 公明党の風間です。
 まず、沖縄関係についてお尋ねいたします。
 昨年、当委員会は、沖縄振興開発特別措置法の一部改正法案の採決に当たりまして附帯決議を行いました。このことは当然北開発庁長官もよく御存じでもありましょうし、その決議に沿って五年度予算について確認したいというふうに思います。
 決議は、初めにこの法律の施行に当たって所要の予算の確保に努めることを政府に求めたのでありますけれども、この点は具体的にどのように実現されていかれるのでしょうか、いるのでしょうか。まず北長官にお尋ねいたしたいと思います。
#48
○国務大臣(北修二君) 第三次沖縄振興開発計画決定後の最初の予算編成に当たっては、沖縄が将来に向けて明るい展望の持てる予算となるよう当庁といたしましては最大の努力を払ってきました。この結果、厳しい財政事情のもとにありますが、金額的には沖縄開発庁予算二千八百七十一億七千七百万を確保するとともに、内容的にも継続事業の着実な推進に加えて新たなプロジェクトの芽出しもすべて認められるなど、所要の予算確保について十分な配慮がなされているものと考えておるところでございます。
 もう一言つけ加えて申し上げますと、今回事業をたくさん予算要求を出しておったわけでございますが、二千七百億程度ということでございますけれども、何としても項目的に一つ一つ積み上げて、北大東空港だとかその他いろいろあるわけですが、それらの要求をいたしましたところ全額つけていただいた。さらに、補助金のかさ上げ、これは従来同様の、見直しのときに同様のかさ上げをすることができた、こういうことが皆さんのこの附帯決議に対するお答えではないだろうか、かように考えておるところでございます。
#49
○風間昶君 次に、その決議の中に、「沖縄の振興開発の現状にかんがみ、沖縄県及び市町村の財政の厳しい実情を踏まえた適正な負担となるよう特段の配慮をすること。」というふうになっておりますが、五年度予算では、沖縄に対する公共事業の国庫補助負担率については現在の暫定補助率を沖振法の本則補助率にする法改正を提案したわけですが、そのための地方の、要するに沖縄県の負担分については地方財政措置でするというふうに理解していますが、地方の負担を回避したということでありますけれども、今後十年間にわたる第三次沖縄振興開発計画を着実に推進するに当たりまして、これ以上やっぱり沖縄県自体に負担を強いることは避けるべきであるというふうに考えているわけですが、その点の御見解を承りたいというふうに思います。
#50
○政府委員(渡辺明君) お答えいたします。
 今回の補助率等の見直しに伴います地方団体の
負担につきましては、事業の円滑な執行に支障の生ずることがないように適切な地方財政措置を講ずることとされておりまして、具体的に平成五年度について申し上げさせていただければ、昭和五十九年度の水準と比較して増加することとなる地方負担額の全額につきまして公共事業等臨時特例債、これを発行いたしまして、後年度その元利償還に要する経費の全額を地方交付税の基準財政需要額に算入するということで沖縄県、市町村の財政運営に支障の生ずることがないもの、このように考えておるところでございます。
 また、今後の影響につきましては、毎年度の地方財政計画の策定を通じまして、地方公共団体の財政運営に支障が生ずることのないよう適切な措置が講ぜられることと聞いておりまして、財政運営の支障というものは生じることはない、このように考えておるところでございます。
#51
○風間昶君 ありがとうございました。ぜひとも支障を来すことがないようにお願いしたいというふうに思います。
 「離島・過疎地域振興対策を講ずること。」ということにつきまして、今回の予算ではさまざまな配慮がなされているというふうに思いますが、特に僻地の医療といいましょうか離島の医療についてはいかがでしょうか。私も北海道で、利尻、礼文、それから奥尻、天売、焼尻等、高齢者の方々が大変多くなってきておりますし、また救急、いわゆる災害時の問題で離島の医療についてさまざまな施策が行われているわけですけれども、沖縄はもっともっと島が多いわけでございますし、そういう意味で僻地医療、離島医療についてはどういった配慮とまた問題点、これまでの問題点を踏まえていかれるのかお聞きしたいというふうに思います。
#52
○政府委員(渡辺明君) お答えいたします。
 現在、沖縄には四十の有人離島がございます。このうち石垣、宮古島の二島に県立病院がございまして中核的な役割を果たしているわけでございます。そのうち二十三島には県立及び町立の診療所が開設されておるところでございます。医療機関のない十五島におきましては、県立病院の医師等の巡回診療あるいは保健婦の訪問指導等によって対応しておるところでございます。
 また、離島におきます医師確保対策といたしましては、自治医科大学の卒業生のほか、本土の国立大学医学部に別枠で沖縄県学生を入学させ、医師の養成を行います国費沖縄学生制度の卒業生等によりまして離島における医師の確保に努めておるところでございます。さらに、離島の救急患者のうち地域の診療所において対応できない、このような場合には自衛隊また海上保安庁の協力を得まして、ヘリコプター等によりまして隣接の中核病院に搬送する体制をしいているところでございます。
 今後とも、離島医療の充実を図りますために引き続き医療機関の整備、また医師の確保、救急搬送体制の整備等の各般の施策を積極的に推進してまいりたい、このように考えておるところでございます。
#53
○風間昶君 全国統計でも、沖縄県全体をとってみましたら、医療施設の数もそれから医師の数も全国の基準よりも結構多いといいましょうか、平均を上回っておるわけで、そういう意味では数の上では多いんですけれども、実際に陸続きの一つの県を考えてみると、そういうのと若干私は違うファクターが余りにも多いんではないかというふうに思うわけです。そういう意味で、若い方々だけじゃなくて、むしろ高齢の方々がずっと島に残っている状況の中で、いざ病気になったときの対応と同時に巡回訪問、看護婦さんを含めた健康予防といいましょうか医療予防、このPRにもっともっと私は力を入れていくべきではないかというふうに思うんですが、その辺についての具体的なことがございますか。
#54
○政府委員(渡辺明君) 先生御指摘のとおり、確かに医療について沖縄の格差と申しますか、本土との比較といたしまして、病床数につきまして具体的な数字で言いますと、全国を一〇〇といたしますと九七・六、それと医師数にいたしましても八七・七とほぼ全国水準に近い水準になっておるわけでございますが、これらの僻地医療の医療対策といたしまして、先ほど先生の御指摘のとおり、県立病院等の医師による巡回診療等々につきましてさらに一層力を入れてまいりたい、このように考えているところでございます。
#55
○風間昶君 これからの高齢社会に備えて、やはり一番大変な離島地あるいは無医地区の健康のかさ上げを図っていくことが大事ではないかというふうに思いますので、若い方々がボランティアでもとにかく訪問看護、看護といいましょうか訪問介助をするような形でのさまざまな青少年に対する啓蒙もぜひとも図っていっていただきたいというふうに思います。
 次に、先ほども三石委員の方からお話が出ました沖縄の厚生年金格差につきましては北長官から御決意を伺ったわけです。年金の一元化の問題もありましょうし、大変な状況ではあるかと思いますけれども、いずれそういう意味では機会を設けて詳しく質問させていただきたいというふうに思いますが、再度長官のこの解決に向けての御決意をお伺いしたいと思います。
#56
○国務大臣(北修二君) 先ほどお答えしたように最善を尽くしていきたい、かように考えておるところでございます。御案内のように、遡及すると雇用主が半分本人半分ですが、そこの問題をどうするかということでございますので、内政審議室あるいは厚生省とよく相談をいたしたい。厚生省がこれは何といっても基本をつかまえておりますので、一生懸命厚生省のしりをたたきますが、決意をしていただかなければならぬ、かように考えておるところでございます。
#57
○風間昶君 ありがとうございました。
 この附帯決議と離れますが、もう一点沖縄問題については地元から、また本土から進出していらっしゃる企業の方々からの話もありましたが、沖縄県に行く飛行機の航空運賃、それから本土と沖縄間の電話料金の引き下げなどについても強い要望を受けておるわけですけれども、この辺の問題に関しても国務大臣として北長官の御所見をお聞かせいただければありがたいと思います。
#58
○国務大臣(北修二君) 飛行機の問題につきましては、沖縄だけでなく地方空港を持っておるところはいずれも何とかしてほしい、外国の方を安くして国内を高くするのはいかぬでないか、こういうお話でございます。
 いずれにしても、これは航空会社が運輸省に申請をして認可を求めるわけでございますので、その申請がないから認可する方法がない。強制するわけにはいかぬと。しかし十分話し合って、皆さんの要望にこたえられるように、各航空会社が努力していただくように間接的に我々も話し合ってみたいものだ、かように思っております。
#59
○政府委員(渡辺明君) 若干補足させていただきたいと思いますが、航空運賃の問題につきまして、先生お話しのように各方面から要望がありますことは御承知のとおりでございまして、大臣からもお答えいただいたとおりでございます。
 航空運賃については運輸大臣の認可事項でございますが、現在沖縄路線につきましては本土内の路線に比べて運賃の低減化が図られておることなどにもよりまして、東京−那覇間のキロ当たり運賃は他の主要路線に比べて相当割安になっているというふうに聞いておるわけでございます。しかしながら、沖縄は本土とも遠く離れて、また多くの離島から成っておるということから航空機が必要不可欠な交通手段である、また負担感も大きいということで、観光等地元の産業振興にとってもいろいろ影響があるわけでございますが、いずれにしてもこの件は全国的な広がりを持つ問題でございますので、沖縄開発庁といたしましてはこうした沖縄の事情を関係省庁等によく説明をいたしまして理解を求めてまいりたい、このように考えているわけでございます。
#60
○風間昶君 ありがとうございました。
 次に、北方関係に移らせていただきます。
 最近の日ロ関係の動きを踏まえて、北方領土問
題の解決についての基本的な考え方、また今後の取り組みについてぜひとも鹿野総務庁長官にお伺いしたいというふうに思います。
#61
○国務大臣(鹿野道彦君) 最近の日ロの関係の動きを踏まえてという先生の御指摘でございますが、御承知のとおりに、北方領土問題につきましてはいわゆる北方四島の領土問題を解決いたしまして、日ロの平和条約を締結して、そして日ロ両国間に真に相互理解に基づくところの安定的な関係を確立していくという、これが基本方針でございますので、そのような考え方のもとにさらに日ロ関係の完全な正常化というふうなものを実現することが、我が国の問題だけではなしに国際社会全体にとっても大変大きな利益であるという、こういう考え方でこれからも臨んでいかなければならない、こういうふうに考えております。
 我が国といたしましては、このような考え方に基づきまして、一貫した方針のもとに日ロ関係全体が均衡のとれた形で発展していくようこれからも対ロ外交を進めていくことといたしておるわけであります。
 総務庁といたしましても、これらの方針に基づきまして、北方領土問題の早期解決のために、今後とも引き続き広報、啓発の充実なり、あるいは返還要求運動の全国的な発展強化を図るなど、国民世論の高揚を図るためにさらに施策の一層の推進に努力をしていきたい、このように考えておるところでございます。
#62
○風間昶君 今こういうような状況であるならば、やっぱり官民挙げた地道な努力が、また運動が非常に重要であるというふうに考えられますけれども、きょう、予算書を改めて見させていただきまして実はびっくりしたわけです。
 北海道の問題だけじゃなくて、要するに日本の国民的な課題であるこの北方領土の北方対策本部の予算が、去年よりはふえたとはいってもたった九億二千万円。これに外務省の所管分を加えましても十億八千八百万円。私は正直言ってこのお金の多さ少なさにびっくりしただけじゃなくて、一般職の方の予算定員が十一人しかいないということにもっとびっくりしまして、これはずっと調べさせてもらいましたけれども、六十年度の対策本部の予算定員の方々が九人しかなくて、三年度までそういう状態で、四年度にお一人ふえて十人で、今回十一人と。北方領土の問題、返還に関してはもう本当に長官に改めて言うまでもありませんが、国民の一致した私は悲願であると思って認識している一人ですけれども、この割には非常に貧弱な体制じゃないかというふうに思うんです、率直に。だから、お金も少ないし、人数も十一人体制で細々とやらざるを得ないんじゃないかというふうにこれでは感じるわけで、まずやっぱり予算面からも抜本的な体制強化を図るべきだというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#63
○国務大臣(鹿野道彦君) 先生から北方領土問題につきまして御心配をいただき、また激励をいただきましてまことにありがたいことだと思っております。
 今、先生申されたような中でも、総務庁といたしましてもとにかく国民世論を喚起しながら返還要求運動の充実を図っていきたい、こういうふうなことで努力をしてまいりました。さらに、啓発事業等につきましても、本年度におきまして教育指導者の啓発事業なり、あるいは市町村巡回キャンペーン事業などを新たに実施するとともに、先ほど来から申し上げさせていただいているとおりに、北方四島交流事業をさらに推進するというようなことで一億円余を新たに計上させていただいておる。このようなことで必要な予算の確保には努力をいたしてきているわけでございます。
 平成五年度予算におきましても、大変厳しい財政事情ではございますけれども、前年度当初比一五%のアップというふうなことで予算額も計上させていただいているところでございまして、今後ともさらに北方対策本部自体の強化も含めまして必要な予算の確保等にこれから努力をしてまいりたい、このように考えております。
#64
○風間昶君 ありがとうございました。終わります。
#65
○市川正一君 昨年末の九三年度予算編成で、沖縄県の高率補助制度については現行の暫定補助率を沖振法本則に固定化することで決着を見ました。これは沖縄高率補助制度の継続を求める沖縄県や県下各市町村からの継続要請を受けて私も北長官にお願いをいたしました。長官を初めとした沖縄開発庁などの御努力、御奮闘もあって決着したものと考えております。
 言うまでもなく、沖縄県の高率補助制度は三次振計の推進と一体不可分のものであり、これがなくなるということは三次振計の推進を大きく左右しかねないものともなると思うのでありますが、この点についてまず長官の御所見を伺いたいと存じます。
#66
○国務大臣(北修二君) 今回、全国の公共事業にかかわる補助率等の見直しが行われることになり、沖縄についてもその一環として見直しが行われることとなったが、沖縄の抱える事情等を踏まえ現行の暫定率で恒久化することになり、補助率等の恒久化に伴う地方公共団体の負担については、事業の円滑な執行に支障を生ずることのないよう適切な地方財政措置を講ずることとすることになりました。したがって、今回の公共事業にかかわる補助率等の恒久化措置によって第三次沖縄振興開発計画の推進に支障が生じることはないと考えておるわけでございます。
 随分最善を尽くしたわけでございます。大蔵大臣には、これがなければ私はやめさせてもらうとまで申し上げて最善を尽くしたことをつけ加えておきます。
#67
○市川正一君 そこまでは御答弁を伺ったつもりはないんですけれども、本当に御苦労さまでした。
 今、長官も三次振計の推進にとって高率補助制度は不可分であるということを触れられたのでありますが、しかしながら国の財政事情によって新しい本則が再びカットされないという保証もまたないと懸念するのであります。沖縄開発庁としては少なくとも三次振計実施期間中はそういう事態にならぬように努力なさるべきだと思いますが、この点いかがでしょうか。
#68
○国務大臣(北修二君) 期限を切られたわけでございません。恒久化と、こういうことでございますから、三次振計のうちにそのようなことはないもの、かように存じます。我々は最善を尽くして継続させたいと思っております。
#69
○市川正一君 わかりました。
 次に、暫定補助率に引き下げられた地方負担分については地方交付税で手当てするということが約束されたわけでありますが、三次振計期間中にこの措置がとり続けられるんでしょうか。国の財政事情によって変えられる可能性はないのか、また沖縄開発庁としてどう対応なさるのか、こういう点についてお伺いいたしたいと思います。簡単で結構です。
#70
○政府委員(渡辺明君) 今回の補助率の見直しに伴います平成五年度について申し上げますれば、交付税措置等でいわゆる措置を行うということで、沖縄県、市町村の財政運営に支障を生ずることはないというふうに考えておるわけでございます。
 今後の影響額につきましては、毎年度の地方財政計画の策定を通じまして、それぞれの団体の財政運営に支障が生じることのないよう適切な措置が講じられるものと聞いておるところでございまして、それぞれの財政運営に支障を生ずるものではない、このように考えておるところでございます。
#71
○市川正一君 暫定補助率で補助されることになったのでありますが、同時に本則と比較してそのカット分の関係自治体への影響は実際問題としてかなりのものであります。
 公共事業の七割前後が国の補助事業に依存している沖縄県の現在の財政事情のもとでは、八五年以来実施された補助金カット、いわゆる暫定補助率でありますが、これによる沖縄県内の影響額は過去八年間で八百五十億ないし八百六十億になっていると言われております。その影響もまた無視
できません。ですから、沖縄県の高率補助制度を継続するについて私は長官のかたい決意をここで承って、県民にそういう点について頑張れという激励をも承れば幸いです。
#72
○国務大臣(北修二君) ただいまの点については一大決意で臨みたい、最善を尽くします。
#73
○市川正一君 次に、私、国立芸能劇場問題についてお伺いしたいのであります。
 今ここに沖縄関係の先生もいらっしゃいますが、今NHKで「琉球の風」というのが放映されております。非常にいろいろ関心を呼んでおりますが、この中に出てくる組踊りなどの伝統芸能の継承発展の問題なんです。
 政府は、沖縄の「組踊を含む沖縄の無形関係文化財の現状及びその保護の実態に関する情報を収集・分析することが必要である」、これはここに持ってまいりました昭和六十三年三月の沖縄の無形関係文化財の保護に関する連絡協議会で述べられた一文でありますが、この協議会のこれまでの実施状況及び検討された内容について簡単に御説明をいただきたいと思います。
#74
○説明員(吉澤富士夫君) 文化庁におきましては、現在沖縄の伝統芸能等の保護に関しまして沖縄開発庁、沖縄県教育委員会と連絡協議の場を設け、沖縄の伝統芸能全般について幅広く研究を行っているところでありまして、これまで伝統芸能の上演施設の現状や上演状況、伝承者の養成の状況などにつきまして検討を行ってきたということでございます。
#75
○市川正一君 そうしますと、今お話もありました伝承者の養成などの問題でいわゆる国立組踊り劇場、俗に第三国立劇場とも言われておりますが、それについては今どういう進行を見ておりましょうか。
#76
○説明員(吉澤富士夫君) 現在、組踊りを初めとする沖縄の伝統芸能全般の保護について文化庁、沖縄開発庁、沖縄教育委員会、三者の連絡協議会で検討するとともに、調査研究を平成元年度から行っておりまして、現在それを続行中というところでございます。
#77
○市川正一君 文化庁も御承知かと思いますが、私ごとで恐縮でありますが、国会で超党派でつくられております音楽議員連盟という組織がございます。会長は桜内衆議院議長でありますが、私、副会長をやらさせていただいております。この音議連が取り組んでいる課題の一つに二国、第二国立劇場、オペラハウスとも呼んでおりますが、御承知だと思いますけれども、その建設問題があります。二国についてはほぼめどがついてまいりました。それだけに、いわばこの三国とも言うべき沖縄における第三国立劇場の問題について深い関心を私持っております。
 産経新聞が九一年の七月二十四日付で、先ほど申しました協議会の協議の中で、沖縄の伝統芸能組踊りを上演するための施設となる三国の建設について本土復帰の二十五周年までには建設したい、こういう検討が始められている、こう報じております。また、多く活用されております現代用語辞典イミダスによりますと、「文化庁、沖縄開発庁、沖縄県など関係者の間で那覇市内に国立劇場建設が計画されている。琉球芸能(とくに組踊り)のための専門劇場を本土復帰二五周年の一九九七年までに完成させる」云々という記述もあります。ここに持ってまいりました。
 こういう方向で具体的に話を進めておられると私承知しているんですが、いかがですか。
#78
○説明員(吉澤富士夫君) ただいま御説明いたしましたように、現在組踊りを初めとします沖縄の伝統芸能の保存について研究協議を連絡協議会を設けて行っているわけであります。
 文化庁といたしましては、当面、先生のお話のありました第二国立劇場の設置を現実の課題としております。また、国立の文化施設の設置を求める要望は全国各地から数多くいただいております。現下の厳しい財政状況などにかんがみますと、国立文化施設の設置についてはまだ具体的に検討するという状況には至っておりません。
 国立の組踊り劇場の設置につきましては、かねてから沖縄県や地元の伝統芸能の関係団体から御要望をいただいており、その趣旨については十分理解をさせていただいているつもりであります。
#79
○市川正一君 理解だけではあかぬのです。ここにも沖縄関係の先生方いらっしゃる、じっと聞いていらっしゃる。
 そこで、長官にお伺いをしたいんですが、今お聞きのようなことです。国指定の重要無形文化財には雅楽、能楽、歌舞伎、文楽そして組踊り、邦楽、邦舞、この中で沖縄県のこの組踊りだけが専用劇場を持っていないんです。恒常的な伝承者の養成に支障を来しております。これまでも関係者から、伝統芸能の発表の場はもちろん記録や衣装等の保存また各種資料の整備が十分に行えない、こういう訴えが寄せられております。私は、この組踊り継承発展のための国立施設の建設について、長官としてのお取り組みをぜひお願いしたいと思いますが、御所存を承りたい。
#80
○国務大臣(北修二君) 組踊りの問題につきましては、ただいまお話がありましたように、沖縄開発庁としても沖縄の貴重な伝統芸能を継承し発展させることは重要な課題と認識いたしておるところでございます。
 文化庁からお話がございましたように、今第二国立劇場の設置に大きなプロジェクトが総力を挙げてやっておるわけでございますし、また各地から国立文化施設等の要望が数多く寄せられているところでございます。私は、文化庁とまだよく相談をしておりませんが、ここの原稿には「困難」と書いてあるが、困難はだめでないか、検討する、こういうように私は申し上げておったわけでございます。非常に大事な問題で、最善を尽くして今後努力したい。
 どのぐらいかかるんだ、こう申し上げましたら、つくれば五十億以上はかかるであろう、かように言われましたので、財政上非常に難しい、しかしやるなら立派なものをやらなきゃならぬ、かように思っておるわけでございまして、今後十分検討して努力をしたい、かように存じております。
#81
○市川正一君 在任中に手がかりがつくように、応援団もぎょうさんいてますから、安心してやってください。
 では、時間も迫ってまいりましたので、最後に防衛施設局に伺います。
 三月十二日に、本部町に建設を予定しているP3C対潜センターの送信所、その建築確認申請が沖縄県に提出されました。P3C対潜センター送信所建設予定地三十三万平米ありますが、ここには五十本余りの里道がございます。送信所建設のためにはこの里道廃止申請を行うことが条件になっております。しかし、地元の同意が得られないために年度内着工が困難と見られていたのに、突如として申請が行われました。
 那覇基地のP3C対潜センター施設、この運用については那覇基地内に受送信の専用アンテナが架設されております。ですから、日常平時機能はそこで十分発揮されているということは防衛庁も認めているところであります。この本部町の施設はいわゆる有事の際の機能を発揮するために必要なものとされておりますが、差し迫って今必要になっているんですか。そうじゃないでしょう。ましてや今日、冷戦構造が崩壊した中で、地元の反対を無視してまで建設を急がなければならない理由はどこにもないんです。
 今回のこの申請は、当初の三十二万平米の三%にも満たないそこをねろうてきているわけでしょう。ですから、あたかも当初計画を一見変更したように見せかけて、実は当初計画を押し通すための見切り発車と言わざるを得ぬのでありますが、なぜこういうことをやるのか、はっきりしていただきたい。
#82
○説明員(柳澤協二君) 建設計画の関係はすぐ後ほど施設庁の方の担当から答弁したいと思いますが、この施設の必要性についてちょっと簡単に私の方からまず説明させていただきたいと思います。
 御承知のように、P3Cが平成二年度から那覇基地に配備をされております。このP3Cという
飛行機は、地上の支援施設であるASWOCとの連係で一〇〇%の機能が発揮できる飛行機でございまして、それの仲立ちをするための通信施設が必要だということで、これはP3Cを配備しますそれぞれの基地に一カ所ずつそういうASWOCを持ち、送受信の施設を順次建設させていただいてきたところでございます。
 冷戦が終わって国際情勢は変わったじゃないかということはございます。確かに大規模な、世界的な規模の戦争とか我が国に対する本格的な侵略といったような事態というのは私どもも考えにくくなっていると思います。ただ、現在の国際情勢を見ても、まだなおいろいろ不安定要因があるとか周辺諸国の軍事力もまた一定のレベルを保っておるというような状況で、私どもはこういうP3Cの持つような機能が要らなくなったというふうには考えておりません。
 ただ、現在あるアンテナで用が足りているではないかという御指摘もございましたけれども、これは本来やはりASWOCとしっかりした通信の回線を持ちたいわけでございまして、それがとれない現状において、やむを得ず限定された範囲で訓練を行っているという状況にあるわけでございます。
#83
○市川正一君 もう私の時間はなくなったんで、最後の質問をやった上でお二方でまとめて御答弁ください。
 施設局は既に使用権限を取得している用地やから今度のところは問題ない、こういうふうに言っておりますけれども、しかし一方では実際の着工をするためには里道廃止の手続や鉄塔間のケーブル敷設に伴う里道使用許可が必要になるということも認めざるを得ないんですね。そうすると、それがクリアされなければ着工できないとも説明しているにもかかわらず見切り発車しようというのは、橋頭堡を築こうといういわばこそくな手段と言わざるを得ぬと思うんです。
 P3C対潜センター送信所建設には直接生活にかかわっている地元住民が強く反対しております。ですから、里道廃止の地元同意が得られない現状では、その反対を無視して建設を絶対に強行すべきでないということを強くここで皆さん方に要求して、私の質問を終わります。
#84
○説明員(竹永三英君) 本部町の送信所につきましては、海上自衛隊の那覇基地へのP3C配備に伴いまして本部町に設置する計画で、この建設費が四年度の予算に計上されているところであります。
 本部町におきましては、一部の人々が反対していることも承知しておりますが、一昨年に町当局及び町議会の了解を得まして、また用地の九四%はその地権者から賃貸借あるいは買収により取得しております。このような状況から、今回建築基準法に基づく計画通知を行ったところであります。
#85
○市川正一君 終わります。
#86
○池田治君 私は、最初に沖縄のフリーゾーンについてお尋ねをいたします。
 フリーゾーン事業がスタートしたのは昭和六十三年のことでありまして、発足から既にもう五年たっているわけでございますが、当初の期待とは裏腹に入居企業のほとんどが赤字ということでございまして、既に二十七社のうち六社はもう撤退をしている、さらに休業状態のところが数社あるとも聞いておりまして、実績はなかなかはかばかしくないようであります。結局、単なる事務所か倉庫がわりに使っている企業も多いようでございますが、このような現在のフリーゾーンが有効に機能していない原因を開発庁はどのようにとらえられておりますか、お答え願います。
#87
○政府委員(永山喜緑君) ただいま先生から、現在の自由貿易地域は入居企業のほとんどが赤字だったり、あるいは撤退企業が出ているなど実際ははかばかしくないが、その要因は何かというお尋ねかと思います。
 自由貿易地域、那覇地区でございますが、用地が約三ヘクタール、施設延べ床面積約一万平方メートル、こういう規模でございます。
 先ほどお話ございましたように、昭和六十三年六月に立地企業が選定されまして、その後各企業において順次専用設備等の設置を行ってきました。平成元年六月に至りまして全社がそろって操業を開始したというようなことでございます。
 この那覇地区につきましては、供用開始四年余りが経過してございますが、御指摘のとおり必ずしも予期されたような成果が上がっていないということが実情でございます。その要因としては、いろいろ考えられるわけでございますが、施設が狭隘であることなども指摘されております。また、基本的には企業ごとにそれぞれの事情がおありだという部分もございまして、私どももこの自由貿易地域の振興等につきましては沖縄県あるいは地元企業等とも連携をとりつつ今後検討してまいりたい、かように思っているところでございます。
#88
○池田治君 さらに検討ということでございますが、今はバブル経済が崩壊いたしまして経済全体が低迷しているということでございますので、企業側の事情もわからぬわけじゃございませんが、検討するに当たってはどういうことを検討なさるおつもりでございますか。
#89
○政府委員(永山喜緑君) 御指摘のような自由貿易地域についてのいろいろな問題点がございます。
 一番のところは、入居しております企業がその経営についてどう考えるか、また自由貿易地域に与えられております各種優遇措置、税制上いろんなところの措置がございますが、こういったものをどう活用するかということをまず企業自身がお考えいただく。また、県自身もこの地域を推進しておりまして、その振興策についてどう考えるかというようなところが各段階で検討がなされます。
 私ども沖縄開発庁におきましても、これらの状況を踏まえつつ、検討、改善等について助言等を与えていきたい、かように思っておるところでございます。
#90
○池田治君 経営側の事情もわかりますが、もともと企業が進出をしていく際には、税制上の優遇措置なんかは既に検討された上で進出されているのじゃございませんか。それを今さらアドバイスをするといっても、もう済んだことじゃないでしょうか。それよりも基本的な問題が何か沖縄には残っておるのじゃないかと思いますが、そういうことはお考えになっていませんか。
#91
○政府委員(永山喜緑君) このフリー・トレード・ゾーンの振興策につきましていろいろ問題がございまして、昨年の沖振法の改正がございましたが、そこの改正に当たりましても国税あるいは地方税に係る優遇措置の対象業種の拡大、あるいは総合保税地域の活用等の優遇措置の拡大、これらを行ったところでございます。
#92
○池田治君 私は、フリーゾーン地域の制度を活性化していくためにもいろいろあると思いますが、単なる保税倉庫の枠を超えて文字どおりの自由貿易地域、フリーゾーンにするためには、前の伊江長官、きょうも御出席でございますが、長官がおっしゃっております。
 これは九三年の二月六日の琉球新報で述べられておりますが、制度活性化のためには、原料を外国から輸入して、そして沖縄で製品化して本土や外国に出荷する場合は関税の問題も一つの選択できるような制度にしたらどうかと。関税を安くするという意味だろうと思いますが、それとか小麦等のIQ、すなわち輸入制限品目の枠を自由貿易地域には緩和することが必要であるということも述べられておりますけれども、いまだこうしたことは実現していないようでございますが、実現できない原因はどういう点にあるんでしょうか。この点についてお尋ねします。
#93
○政府委員(永山喜緑君) 先生、関税率の軽減あるいは輸入制限品目の拡大等について御指摘いただいたわけでございます。
 沖縄におきます自由貿易地域、これは関税法上の保税地域の制度とそれから立地企業に対する税制、金融上の優遇措置、これを組み合わせた制度でございます。自由貿易地域において関税を軽減
し輸入制限を緩和するという、こういう制度改正は国内産業を保護する観点から設けられている貿易に関する制度の根幹にかかわるものでございます。その実現は非常に困難な部分がございます。
 昨年の法律改正におきましても、先ほど申し上げましたように国税、地方税に係る特別措置の対象業種の拡大あるいは総合保税地域制度の活用を認める制度改正が行われたところでございます。
 三次振計におきましても、これら優遇措置の重点的活用等を図ることとしているように、立地企業の主体的な創意工夫によりまして各種優遇措置が重点的に活用されることを期待するということでこれを支援していきたいというふうに考えているところでございます。
#94
○池田治君 ぜひ実現をしていただきたいと思います。
 もう一つのフリーゾーンが不振であることの原因として、先ほど御答弁にもございましたが、現在の施設が狭いということが大きな原因とも言われております。ここで今までの基準とか規模とかを見直す必要があるんじゃないかこう思っております。
 例えば、入居基準にしましても、今の時点では、沖縄自由貿易地域入居企業選定等実施要綱によりますと、入居企業は入居時点で資本金が五百万円以上であること、事業計画は専ら国内貨物を取り扱うものでないこと、外国企業等にあっては申請時点で本邦に事務所を持つこと、こういう条件がついておりますけれども、この条件ももう少し見直して、沖縄で活動している人にはだれにでもというわけにはいきませんけれども、ある程度自由に使用できるというようにしたらいかがでございましょうか。
#95
○政府委員(永山喜緑君) 自由貿易地域への入居企業の選定につきましては、県の方で公募をしまして、それに基づきまして開発庁の方に事業認定を求める、こういうことになってございます。
 そのときの公募対象あるいは基準、そういったものについては、先生御指摘のようにいろいろなことがございます。ただ、自由貿易地域が開設されまして日も浅く、経験も非常に浅いわけでございます。沖縄県におきましても那覇地区の状況、あるいは今後の社会経済情勢の推移等を踏まえて、また関係企業の要望等も受け、同地区の活性化あるいは拡大等について検討しているところでございます。例えば、自由貿易地域設置指針に沿う企業の育成、スペースの再編、物産貿易振興資金の活用、あるいは経営指導等の実施等でございます。
#96
○池田治君 わかりました。
 次は、地域の拡大として、今米軍が使用しております那覇空港が将来返還された場合には、これもゾーンの域に加えるという検討はされておりましょうかいかがでしょうか。
#97
○政府委員(永山喜緑君) 現在の自由貿易地域、那覇地区につきましては、先ほども申し上げましたように三ヘクタール弱の規模でございまして、これについてその狭隘性を指摘する向きが多うございます。
 その解決策としまして、ただいまお話ございましたように那覇港の方に拡張してはどうかとか、いろいろな御意見がございます。ただ、それ自身、ただいま申し上げましたように県の方でいろいろ検討している事項でもございまして、県からそれらの検討について御相談があれば、そこで開発庁としてもいろいろ検討してまいりたい、かように思っておるところでございます。
#98
○池田治君 次に、第三次の沖縄振興開発計画の中では、今度自由貿易地域を中城湾港へも新たに設置するということが明記されましたが、この点について、構想の内容と現在検討されておる進行状況をお知らせください。
#99
○政府委員(永山喜緑君) 御指摘のとおり、三次振計におきまして、自由貿易地域については中城湾新港地区というのを新たに設置を推進することとしてございます。
 中城湾新港地区への自由貿易地域の展開につきましては、中城湾港新港地区港湾計画の中に予定されているところでございます。同計画には、沖縄における重要港湾である中城湾港を流通拠点として整備するほか、工業団地の造成等によりまして流通加工港湾として整備することを目的としてございます。
 この計画は、昭和五十九年に工事着手しまして、既に第一次分の埋め立てが概成してございます。また、第二次分の埋め立てにつきましても昨年十一月に着手されまして、平成十二年竣工を目指しているところでございますが、自由貿易地域についてはこの第二次分の中において工業用地の一部として予定されてございまして、今後のこの計画の進捗状況を踏まえて対応していきたい、かように思っております。
#100
○池田治君 次は、外務省来ていただきまして本当に恐縮でございます。質問通告もしておりませんのに、わざわざ済みません。ちょっと私の質問時間が延びたものですから、急に思いつきましてお呼びしました次第です。
 昨年九月に当委員会で北方四島周辺を視察してまいったわけでございますが、そこで現地の人たちからいろいろお話を聞きました。そのとき、北方四島には船の着く桟橋もない、途中ではしけに乗りかえて島に着かなくちゃ上陸できない。上陸しても、道路も戦前のままで、まだ修理もされてないんで、墓場まで行くにもなかなか行けないようなところもできておる。北方四島はかなり荒れ果てた土地になっているようですが、そういうさなか、香港かシンガポールのある会社が色丹島の一部を借地してリゾート基地をつくる、こういう新聞記事が出ておりましたですね。その後、いや、あれは解消したんだとか、シンガポールや香港じゃない、日本の会社であったとか、いろいろ聞きましたですけれども、現在どういう形になっておるんでしょうか。わかる範囲でお答え願えませんか。
#101
○政府委員(津守滋君) 昨年十月ごろ、香港の企業が北方四島の開発計画を推進しようとしていたことは事実でございます。しかしながら、その後この企業が自主的にその計画を断念したというのが事実関係でございます。
 それから、今先生御指摘のございました北方四島の桟橋や道路が大変荒れているということは、これまで行われてきました北方四島の墓参、それから昨年四月から始まりましたいわゆるビザなし渡航によりまして北方四島を訪問いたしました日本側関係者がつぶさにそこで見てきて、私どももその報告を受けております。これにつきましては、ただ現在のところ、我々としましては、北方四島については昨年の初めに六十五億円、それから補正予算で一億円ドルを計上いただきまして、こういった資金をもちまして、主として食料品及び医薬品をその住民に供与することによって四島の住民の生活の困難を緩和するよう努力いたしている次第でございます。
#102
○池田治君 住民でなくて、私が言うのは、荒れ果てておるので、今度万一返還されたときに開発計画がなんか検討されておられるかどうかを聞きたかったんですが、まだ返るか返らぬかもわからぬところへ開発計画というものはないと言われればそれまででございます。
 そこで、外務大臣お休みのところ恐縮ですが、四島返還の交渉というのは、ゴルバチョフがおいでになって期待したらだめだった、何もゴルバチョフはおっしゃらなかった。エリツィンはおいでになると言ったが、途中でやめて来られなかった、こういうことで行き詰まっておるんじゃないかと心配しておりますが、外務省はどういう見解でおられますか。
#103
○政府委員(津守滋君) 御指摘のとおり、北方四島返還交渉は現在進んでいないというのが現状でございます。昨年九月にエリツィン大統領が訪日をして、そこで一歩でも二歩でも前進することを期待していたわけでございますが、残念ながら御案内のとおり訪問を延期するという通告があったわけでございます。
 しかし、その後もこの問題の解決のためにロシアとの間では種々のチャネルを通じまして話し合
いを続けているわけでございまして、昨年十二月に外務次官レベルの協議を、これは日本側からは斉藤外務審議官が出席いたしましたが、モスクワで行いまして、さらにことしの一月十三日にパリで渡辺外務大臣とコズィレフ大臣との大臣間でこの問題を中心に話し合いが行われたわけであります。こういうことで、ロシアとの間ではこの問題をめぐりまして再び対話が開始されているという状況でございまして、今後も粘り強く交渉を進めていきたいと考えております。
#104
○池田治君 ありがとうございました。
#105
○委員長(大浜方栄君) 以上をもって平成五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総理府所管のうち、総務庁北方対策本部、沖縄開発庁及び沖縄振興開発金融公庫についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#106
○委員長(大浜方栄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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