くにさくロゴ
1993/06/02 第126回国会 参議院 参議院会議録情報 第126回国会 災害対策特別委員会 第6号
姉妹サイト
 
1993/06/02 第126回国会 参議院

参議院会議録情報 第126回国会 災害対策特別委員会 第6号

#1
第126回国会 災害対策特別委員会 第6号
平成五年六月二日(水曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月一日
    辞任         補欠選任
     江本 孟紀君     直嶋 正行君
 六月二日
    辞任         補欠選任
     渡辺 四郎君     三重野栄子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         稲村 稔夫君
    理 事
                大塚清次郎君
                松尾 官平君
                篠崎 年子君
                常松 克安君
    委 員
                浦田  勝君
                下条進一郎君
                松浦 孝治君
                松谷蒼一郎君
                山崎 正昭君
                上山 和人君
                櫻井 規順君
                野別 隆俊君
                三重野栄子君
                山下 栄一君
                直嶋 正行君
                林  紀子君
                乾  晴美君
                寺澤 芳男君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  井上  孝君
   政府委員
       国土庁地方振興
       局長       秋本 敏文君
       国土庁防災局長  黒川  弘君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        駒澤 一夫君
   説明員
       環境庁企画調整
       局地球環境部環
       境保全対策課長  西尾 哲茂君
       外務省経済協力
       局政策課長    北島 信一君
       文部省教育助成
       局施設助成課長  矢野 重典君
       厚生省健康政策
       局計画課長    伊藤 雅治君
       厚生省社会・援
       護局保護課長   酒井 英幸君
       農林水産省構造
       改善局農政部農
       政課地域農業対
       策室長      日野 昭男君
       林野庁指導部計
       画課長      伴  次雄君
       資源エネルギー
       庁公益事業部原
       子力発電安全企
       画審査課長    大野 栄一君
       運輸省鉄道局総
       務課長      縄野 克彦君
       気象庁地震火山
       部地震火山業務
       課長       森  俊雄君
       建設省都市局街
       路課長      溜水 義久君
       建設省河川局砂
       防部砂防課長   大久保 駿君
       建設省住宅局住
       宅総務課長    吉野 洋一君
       建設省住宅局住
       宅建設課長    那珂  正君
       建設省住宅局建
       築指導課建築物
       防災対策室長   磯田 桂史君
       消防庁防災課長  牧野 清文君
       消防庁震災対策
       指導室長     赤間 三郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○災害対策樹立に関する調査
 (派遣委員の報告)
 (雲仙・普賢岳噴火災害対策に関する件)
 (伊豆半島東方沖群発地震に関する件)
 (桜島の火山活動による被害対策に関する件)
 (地球環境破壊と災害との関係に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(稲村稔夫君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨一日、江本孟紀君が委員を辞任され、その補欠として直嶋正行君が選任されました。
 また、本日、渡辺四郎君が委員を辞任され、その補欠として三重野栄子君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(稲村稔夫君) 次に、災害対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、去る五月二十日に行いました平成五年雲仙・普賢岳土石流による被害の実情調査のための委員派遣について、派遣委員の報告を聴取いたします。大塚清次郎君。
#4
○大塚清次郎君 去る五月二十日、稲村委員長、篠崎理事、松谷委員、山下委員、江本委員、林委員、寺澤委員、及び私、大塚の八名は、雲仙・普賢岳土石流による被害の実情を調査してまいりました。以下、その概要を御報告いたします。
 最初に、先般の雲仙・普賢岳におけるたび重なる土石流により被害をこうむられた多くの方々に対しまして、心からお見舞いを申し上げます。
 雲仙・普賢岳の火山活動は、昨年末ごろまでは比較的落ちつきを見せ、鎮静化の兆しが見られたものの、今年に入ってから新たな溶岩ドームが確認されて以来活動は再び活発となり、火山の北、北東方向で火砕流が頻発し、厳重な警戒が必要な状況となっております。このような状況のもとで本格的な降雨期を迎えるに当たって大規模な土石流の発生が懸念されておりましたところ、四月二十八日から二十九日にかけて、及び五月二日の大雨により、水無川流域では噴火以来最大規模の土石流が発生し、また一昨年来被害のなかった火口北東部の中尾川地区でも土石流災害が発生いたしました。流出した土石の量は、これまで過去最大であった昨年八月の五十八万立方メートルを大きく上回る百万立方メートル余に達しているとのことであります。これらの土石流による被害につきましては、早目に避難勧告が出されたこともあり、人的被害はなかったものの、物的被害としては全半壊した住宅百八十四棟を含めて被災家屋は四百八十八棟に上り、農地は八十二ヘクタールが埋没、水無川にかかる広域農道橋も流失したほか鉄道も不通となり復旧のめどが立っていないなど、大きな被害が生じております。
 水無川流域において視察いたしました際には、当面の応急対策として、既に遊砂地に堆積した土石の排除は完了しており、水無川河道部分についても土石の除去作業はほぼ終了しておりました。また、広域農道の仮設橋の設置に向けて準備も進められております。しかし、水無川の河道からあふれ出た土石は百ヘクタールの範囲にわたってはんらんし、住宅や農地、鉄道の線路等は埋めつくされたままの状態となっております。私どもは、水無川沿いに歩いて現場を視察いたしましたが、視界に入ってくるものは、地上に堆積した灰色の
土砂、軒先まで埋まっている家々、さらには人の背丈ほどもある巨大な岩石やところどころに転がっている流木であり、このような荒涼たる被災地の惨状を目の当たりにいたしまして、改めて土石流の脅威と堆積した土砂の排除の困難さを実感した次第であります。
 次に、中尾川流域につきましては、一昨年以来の土石流災害が発生し、また火口北東側において火砕流が頻発していることから、この地域は今後は土石流と火砕流の両方に対する警戒が必要であります。視察当日も、小規模な火砕流が発生しており、危険であることから土石流による被災現場に足を踏み入れることはできませんでしたが、上流の治山ダムをあふれた土石流は十七ヘクタールの範囲にわたってはんらんし、住宅、農地、林地等に大きな被害を与えております。応急対策として、満杯となった治山ダムの土砂の除去作業が火砕流の危険と隣り合わせで行われているとのことでありました。
 このほか、土石流災害の危険が予想される地域の住民が必要に応じて避難できるよう、全国でも初めてのプライバシーに配慮した個室型の避難施設が整備されており、今回はこのうち千本木地区の施設を視察いたしました。
 雲仙・普賢岳の火山活動は、多数の死傷者を出しました一昨年の大火砕流発生から九二年を経過しようとしておりますが、終息のめどが立っていないことから、ピーク時の一万人余から減少したものの、なお二千人余の住民が仮設住宅等での避難生活を強いられております。また、噴火による堆積物は一億五千万立方メートルを超えており、少量の雨でも大規模な土石流の発生が懸念されております。
 水無川の流域におけるこれまでの応急的な土石流対策として、導流堤の建設予定地に沿って三基の遊砂地が完成しておりますが、もとよりこれらは緊急措置であり、今後予想される土石流の対策としては不十分であります。長崎県、島原市及び深江町からは、今後の大規模な土石流に備えるために、緊急対策として水無川上流における遊砂地の新設等の機能拡大、さらに恒久的な安全対策として、砂防ダムや導流堤の建設による砂防事業の促進、水無川の拡幅等の河川改修事業の早期完成、地域間の交通の安全を確保するための国道バイパス島原深江道路の早期建設等について要望がありました。さらに、水無川下流域のかさ上げ整備について住民からの要望が強いとのことでありました。また、安全な地域への集団的移転事業等による抜本的対策について特段の配慮を願いたいとのことであります。一方、中尾川流域の土石流対策としては遊砂地及び治山ダムの新設等について要望がありました。
 以上が調査の概要でありますが、調査に御協力いただきました方々に厚く御礼を申し上げますとともに、今回の調査を参考にいたしまして、当面の対策はもちろん、恒久的な安全対策、地域の再建復興等の課題について本委員会において活発な議論が行われることを期待し、報告を終わります。
#5
○委員長(稲村稔夫君) 以上で派遣委員の報告は終了いたしました。
 それでは、これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#6
○篠崎年子君 私は、初めに今御報告がありましたように、二十日に御視察いただきました地元議員といたしまして皆様方に厚くお礼を申し上げます。
 ところで、この四、五日、西に雲仙・普賢岳の噴火災害が続き、東に伊豆東方沖群発地震が発生をしております。雲仙岳のことにつきましては後でお尋ねいたしたいと思いますけれども、まず伊豆東方沖群発地震につきまして、現在の状況及び予測といっても難しいかもしれませんけれども、今後どのような状況になると見ていらっしゃるか、その辺をお尋ねいたしたいと思います。
#7
○説明員(森俊雄君) 伊豆半島東方沖の地震活動等について御説明させていただきます。
 伊豆半島東方沖につきましては、五月二十六日の夕刻から群発地震活動が始まりまして、網代では、六月二日十二時現在でございますけれども、有感地震が百四十二回、伊東市鎌田に設置しております地震計によります無感地震、これは有感も含みますけれども、その地震回数は八千百七十四回の地震が発生してございます。
 このうち最大の地震は五月三十一日の十五時十二分のマグニチュード四・八でございます。この地震では、網代及び伊東で震度四を観測しております。震源域につきましては、伊東市汐吹崎の沖合でございまして、平成元年七月の手石海丘の海底噴火のときの活動域の南の端の方に当たります。震源の深さは五から八キロメートルでございまして、平成元年のときの深さの一から五キロメートルに比べてやや深くなっております。
 今回の地震活動に伴いまして、東伊豆に設置してございます地殻、岩石のひずみ計におきましても縮みの変化を観測してございます。
 現在、地震活動は小康状態でございますが、地殻変動はまだ進行しておりますので、今後の地震活動につきまして活動度や活動域の推移等注意深く見守っていく必要があると考えております。
 また、現在火山性の微動は観測されておりませんけれども、今回の活動は地下のマグマに関連して発生していると考えられますので、噴火の可能性も含めて今後とも厳重に監視してまいりたいと存じます。
#8
○篠崎年子君 今回は幸いに、マグニチュード四・八と強いものではありましたけれども、人命あるいは人家に被害を与えるというものではなかったわけですけれども、今後もっと大きな地震が起こり、あるいは災害が予想されるという場合に、やはり監視体制も大切ですけれども、それと同時に住民への周知徹底方というものが必要になってくるんじゃないかと思いますが、それはどのような方策をとっていらっしゃいますでしょうか。
#9
○説明員(森俊雄君) 今、伊豆半島東方沖の群発地震活動につきましては地震情報で報道及び公的機関を通しまして、住民の方々に知らせております。
 今後とも地震活動あるいは火山性微動あるいは周期が長くなるとか、震源が浅くなるとか、そういう現象が発生した場合には、また臨時火山情報その他で対応するということで住民の方々にお知らせするというような対応をとっていきたいと存じております。
#10
○篠崎年子君 今後十分な体制をとられるように希望いたしておきます。
 次に、雲仙・普賢岳のことにつきまして、たびたびお尋ねをしておりますけれども、さらにお尋ねを申し上げたいと思うわけです。
 きょうは六月の二日でございます。言うまでもありませんけれども、六月三日、雲仙・普賢岳の大火砕流が起こりまして、四十三名の犠牲者を出しましたのはちょうどあすになります。九二年になるわけです。私はその方々の御冥福をお祈り申し上げながら、きょう質問をするということを、何と申しましょうか、大変御縁があり、また意義の深いものではないかと思いながらお尋ねしていきたいと思うわけでございます。
 さて、先ほど視察の御報告で大塚委員の方から御報告ありましたように、実情等も十分おわかりいただけたと思います。これから先の復興対策として、先ほどの御報告の中にもありましたけれども、やはりかさ上げをしていかなければならないんじゃないだろうかというような話も出ているし、また遊砂地ももっと大きくしていただく、あるいはもう一基でもふやしていただきたい、そういう要望もあっているようでございます。
 しかし考えてみますと、今三基の遊砂地があるわけですが、その上にもう一基つくったとしても、これはまたああいう大きな土石流があると満杯になってくる。水無川もまた土石流で埋まりまして、それを排除しなければならないということになってくると、何遍も同じようなことを繰り返していかなければならない。これをしないでいくとまた被害が広がるわけですから、排除しないわけにはいかないということから考えてまいりますと、やはりここで何か根本的な対策を考えていか
なければならないんではないだろうかと思うわけでございます。
 ちょっと新聞等にも出ておりましたし、地元の方々の御要望の中にもあっているようでございますけれども、この辺一帯を公費で買い取って、住民の方々には移転をしていただくという方法は考えられないものでしょうか。
 たびたび申しますけれども、島原というところは、そこに長く住み着いた方々がいらっしゃいますので、その土地を離れるということは非常に忍びがたいことだろうと。私たちよそにいる者、外から見ている者でもそのお気持ちはよくわかりますけれども、こう重なってまいりますと、やはりこの辺で根本的対策をとらなければならないと思うわけでございます。この点につきまして、国土庁の方ではどのようにお考えになっていらっしゃいますでしょうか。
#11
○国務大臣(井上孝君) お答え申し上げる前に、先ほど御報告を拝聴いたしましたが、先般の雲仙・普賢岳の土石流被害に際しまして、五月二十日、早速委員長初め委員の先生方が現地にお入りいただきまして、詳細に御調査の上、また本日こうして委員会を開いていただきまして、御報告、またこれからいろいろと御指示、御指導を賜る機会をつくっていただきましたことを国土庁長官として心から厚く御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
 ただいまの篠崎委員のお話でございますが、実は私も四月二十八、二十九日の土石流、それから五月二日の土石流の直後でございます五月三日に現地へ入りまして、詳細に拝見をしてまいりました。
 私の心の中には、今先生おっしゃいましたような、これだけの大きな土石流で埋没した川は、もう既にその目は一生懸命土石の排除を、ダンプトラックとショベルで盛んにやっておられました、翌日でございますが。しかし、あの荒涼たる状況を見まして、果たしてここに、この危険なところにもう一遍避難された住民の方々がお戻りになれるのかどうかというような気持ちを当日は非常に強く感じたことを率直に申し上げます。
 しかし、これはもう御承知のように、先祖伝来お住みになっていた土地が災害でやられたものですから、そういうところをあきらめて移住なさるという気持ちに住民が果たしてなられるのかどうか。これはもう大変なことだと思いましたので、私は、そういうことは口では申しませんで、ただ御同行いただきました県知事さん、それから島原の市長さん、深江の町長さんに、皆さん方、この災害の後どのように復旧したらいいのか、応急的なこともありますし、恒久的な対策もございますが、どのように復旧したらいいのかということを早速住民の方々とも御相談の上、私どもに具体的な計画を示していただきたい、御提案なすっていただきたいと。もちろんそのためには、直轄事業も始まっておりますから、建設省その他政府側も計画をお立てになれば応援をいたします、そういう観点から計画を立てていただきたいと。そのお立てになった計画の実現のために私どもはいかようなことでも、政府のできることはできる限りのことをして差し上げますから、早く計画をお立ていただきたい、こういうふうに申し上げてきたわけでございます。
 今お尋ねの、篠崎委員のお感じになりましたことも実は率直に言って私も感じた次第でございますが、ただそれを私どもの方から住民の方に申し上げたり、あるいは知事さん、市長さん、町長さんに申し上げるというのは、ちょっと私どもとしては行き過ぎではないかと。いろんなデータは差し上げますし、どういう方法があるということはお教えもいたしますけれども、計画はひとつ地元で私の方へなるべく早く持ってきていただきたい、こういうふうに申し上げてきたことを、御返事になりましたかどうかわかりませんが、そういうことで今計画をいただくのを待っておるところでございます。
#12
○篠崎年子君 ただいま長官の方から大変心のこもった御回答をいただきまして、ありがとうございました。私も今までは、どうしてももとの土地に住みたいという方々のためにはやはりその土地に住めるような方法を考えていかなきゃいけないんじゃないだろうかとずっと思い続けてまいりましたけれども、先般の四月二十八日、それから五月二日のあの土石流の跡を見ましたときに、この辺で少し考え直さなければいけないんじゃないかなという気持ちを強くいたしましたので、さっきのようなお尋ねをしたわけでございます。
 もう一つ、今長官は地元の方で十分な計画を立てれば国が十分な措置をしてあげるということですので、この点は地元の自治体の方でも大変心強いと思うんですけれども、今度は個人の場合になってまいりますと、自分の家をどうしてもそこに建てることができなくなった場合にどこかへ移っていかなければならない。そうすると買い取りということになってまいりますので、補償額がどうかということも考えられるわけです。その場合に、今までの例ですと前の家を買ってもらっても、次の家をつくる、ちょっと農家のことは後に申しますけれども、あるいは家をつくり直して住んだ場合に、補償をしてもらった金額だけではどうしてもつくることができないというのでちゅうちょをする、そういうことがあるんじゃないかと思いますので、この辺で災害に対します国の補償というものあるいは補助というものを考え直していただけないものだろうかと思うのですけれども、いかがでございましょうか。
#13
○政府委員(黒川弘君) 今先生おっしゃいました、災害で個人がいろいろ被害を受けた場合に補償ができないかというところについては非常に難しい問題がございまして、従来から難しいと申しているわけでございますけれども、具体的にその方々がある地域に移っていかれるという計画がある場合、公共事業の敷地になる場合もございますし、それから防災集団移転の法律あるいはがけ地関係の移転の法律、いろんな法律を駆使してやるわけでございますけれども、その移られる過程でいろんな行き先の場所の問題あるいは物を建てられるような場合についての助成、支援、そういったことについては、今大臣が申し上げましたようにいろんなことを駆使しまして、支援については万全を期してまいりたいというのが基本的な考え方でございます。
#14
○篠崎年子君 先ほどのお尋ねと少し矛盾するようですけれども、さっき御報告の中にもありましたけれども、敷地内に土砂とか岩石とかそういうものが入り込んできておりますよね。国道とか公の場所の場合には県なり国なりの費用で除去することができますけれども、自分の敷地内のものは自分の力で除去しなければならないということになってまいりますと、あれはかなりの費用がかかると思うわけですね。この場合に助成の方法は何かございませんでしょうか。
#15
○説明員(溜水義久君) 御質問にお答えいたします。
 個人住宅にかかわる堆積土砂の排除費用でございますが、一定規模以上でありまして公共団体が実施する等の場合、いろんな条件がございますけれども、都市災害復旧事業によります堆積土砂排除事業というのがございまして、その対象にしております。現に島原地区におきましては平成三年五月の被災につきまして民家の中の宅地内の土砂約三万三千立方米を排除いたしております。
#16
○篠崎年子君 今後もできるだけその方法でお手伝いをしていただきたいと思うわけでございます。
 次に、先ほどの御報告の中にもありましたけれども、今までなかった中尾川の流域の方にこのごろ火砕流、土石流が大きくなってまいっておりますけれども、この北東側の千本木地区の監視体制は十分でしょうかということでお尋ねしたいと思います。
#17
○説明員(大久保駿君) 御説明申し上げます。
 中尾川におきましては、先生御指摘のとおり、ついこの前、五月二十日から二十一日、二十四日にかけまして火砕流も発生いたしまして、新たに警戒区域が設定されたといったような事情がござ
います。
 従来から中尾川におきましても監視体制といたしまして、これは平成三年の九月に上折橋町というところに監視カメラを三合既に設置いたしております。三台の内訳は、一つはカラーカメラでございますし、それからもう一つは感度の高い高感度カメラ、それからもう一つは赤外線カメラ、この三つのカメラで常に雲仙・普賢岳の方を監視いたしております。また、雨がどのくらい降ってくるかというのを南千本木町に雨量テレメーターを設置いたしまして刻々と雨量データが把握できるようにしております。また、平成三年六月には、南千本木地区に土石流が流れてきましたときにそれを感知いたしますワイヤセンサーを設置いたしまして、中尾川周辺の監視に当たってきております。ただ、先日の五月二十一日の火砕流の流下に伴いまして、五月二十四日にこの地域が警戒区域に設定されましたので、雨量テレメーター、それから土石流感知用のワイヤセンサーの維持が困難な状況になっております。
 したがいまして、今後の対応といたしまして、既に設置いたしております監視カメラによる火砕流、土石流の監視を継続することに加えまして、雨量テレメーターにかわる施設といたしまして、深江町の南の方でございますけれども、布津町というところに小型レーダー雨量計の整備をいたしまして、かなり広域の雨量を把握したい、こういうふうに考えております。また、土石流感知用のワイヤセンサーにつきましては警戒区域の直下に今現在緊急的に遊砂地をつくる計画をいたしておりますけれども、そこに再設置いたしまして監視体制に万全を期したい、こういうふうに考えております。
#18
○篠崎年子君 中尾川の上流の方は谷間が五つぐらいに分かれていて、そしてそれがずっと流れ下って中尾川に来ていると思うんですけれども、そのどの谷間もカバーできるような監視カメラの設置でしょうか。
#19
○説明員(大久保駿君) 先生御指摘の五つの沢というのを今私十分把握いたしておりませんけれども、上折橋町のカメラからのぞきますと雲仙・普賢岳全体とその下に広がります垂木台地、それからそこから落ちている沢が映っているというふうに記憶してございます。
#20
○篠崎年子君 そういったような緊急の場合、これは今のところ警戒区域を設定されておりますので住民は避難できていると思うんですけれども、それよりも大きな火砕流が起こったりあるいは土石流が起こったりした場合に緊急避難を呼びかけなければいけないと思います。この場合に、防災行政無線を十分活用されていると思うんですけれども、先ほどの伊東沖の地震のときもそうだと思いますが、この防災行政無線の緊急の場合、電源が切れるというようなことはないんでしょうか。
#21
○説明員(牧野清文君) 御説明をいたします。
 御指摘の防災行政無線につきましては、現在島原市そして深江町に全戸整備されております。緊急時における情報伝達のための同報系の戸別受信機というものでございますが、この戸別受信機につきましては基本的には通常は家庭の電源から電力を受けるわけでございますが、緊急時におきましては電池等で補完するということが基本的な形になってございます。
#22
○篠崎年子君 ちょっとよくわからなかったんですけれども、今のは各家庭の受け方ですか。
#23
○説明員(牧野清文君) 改めて御説明いたしますが、現在各戸に戸別受信機が整備をされております。その受信機の状況について御説明いたしました。
#24
○篠崎年子君 各戸に置く場合と、それからある地域をカバーして地域全体に呼びかける場合とあると思うんですね。その場合の防災行政無線ということではどんなふうな状況になっているんでしょうか。
 それともう一つ、これは全国的に設置の状況はどんなふうになっているのか、あわせてお尋ねしたいと思います。
#25
○説明員(牧野清文君) 御説明いたします。
 先ほど申し上げました個別受信機以外に、先生御指摘のように、同報系には屋外の拡声器方式というのがございます。これは親局から受けた情報を各地域に広くスピーカーで情報を伝達するというものでございまして、これにつきましても非常用電源を備えておるところでございます。
 なお、全国のこの無線の設置状況でございますが、現在七〇%後半という状況でございます。消防庁といたしましては、補助金、それに起債と交付税の措置をあわせた防災まちづくり事業というものがございまして、それを活用した整備をできるだけ早く各市町村にお願いをしているところでございます。
#26
○篠崎年子君 七〇%という普及率というか設置率が高いのか低いのかということはちょっと判断がつきかねるわけですけれども、日本のように地震国であり、火山国であり、しかも台風の被害を受けるといったようなことから考えますと、やはりこれは各町村が一〇〇%設置しなければならないんじゃないかと思いますので、この点では十分国としても御指導をいただきたいと思うわけでございます。
 次に、話は変わりますけれども、先般から仮設住宅の話をたびたび申しておりましたが、先日ある方から、仮設住宅に今いるけれども、公営住宅の方へ移りたいと思っている。公営住宅に入りたいと申し出たら、単身世帯なのでしばらく様子を見てくれ、あるいはまた入れないとかという、そういう話を聞いたと。これは何とか方法を考えてもらえないだろうかという話が出たわけです。
 現在、先ほども報告ありましたけれども、まだ四百世帯余りが仮設住宅に入っており、また避難していると思うんですね。そういう中に単身世帯というのが何世帯ぐらいあるんでしょうか。
#27
○政府委員(黒川弘君) 仮設住宅は、一般的には家族でお住まいでございますけれども、御指摘のとおり単身者の方もございます。具体的な数値についてはちょっと今持ち合わせておりませんので、後で御報告申し上げます。
#28
○篠崎年子君 私がお尋ねをしたいのは、仮設住宅ではなくて、仮設住宅にももちろん入る場合があると思いますけれども、それよりも仮設から今だんだん公営住宅の方あるいは県営もいろいろあると思うんですけれども、そういった公営の常設といいますか、常住といいますか、ずっと住み続けることができるような住宅という意味ですけれども、そういうところに入るときに単身者が入れないという状況があるんじゃないだろうか、そのことをお尋ねしたわけですけれども。
#29
○説明員(吉野洋一君) 公営住宅への入居資格の問題につきましてお答え申し上げます。
 御承知のとおり、公営住宅への入居資格といたしましては三つの要件がございまして、一つは原則として同居親族があること、それから二つ目に一定の額の収入であること、それから三つ目が住宅に困窮していること、そういった三つの要件が必要でございまして、原則として同居の親族があるということが入居に当たって求められるところでございます。しかしながら、六十歳以上の老人、ただし女子につきましては五十歳以上となっておりますが、それから身体障害者等一定の方につきましては、単身でございましても特に居住の安定を図る必要があるというふうに認められますので、公営住宅への入居資格を認めておるところでございます。
 今回の雲仙災害におきましても、それらの方につきましては公営住宅への単身入居を認めているということはもちろんでございます。
 それから、一方、公営住宅への入居資格のない単身者の方につきましては、地域特別賃貸住宅というのを供給いたしまして入居させる予定でございますということで長崎県からは聞いておるところでございます。
#30
○篠崎年子君 それでは単身者でも安心して入れるということですね。
 この際、島原と限りませんけれども、大変高齢化が進んでまいりまして、そして夫婦二人で暮ら
していたけれども、片方が亡くなったといったような場合、単身世帯になってしまうわけですね。そういった場合に、やはりこれからの公営住宅のあり方として、そういう単身者も入れるような方法に国からの施策としても変えていくべきではないだろうか、これは要望いたしておきたいと思います。
 次に、島原鉄道についてお尋ねをしたいと思います。
 御承知のとおり、島原鉄道は私鉄ではありますけれども、島原半島の住民にとりましては大変重要な交通の手段となっているわけです。ところが、この島原鉄道がたびたび被害を受けております。土石流の被害を受けているわけですけれども、今までに国の方で被害に対します補助あるいは援助、そういうものをしていただいたことがございますでしょうか。
#31
○説明員(縄野克彦君) 御説明申し上げます。
 島原鉄道につきましては、平成三年六月三十日の被災につきまして、平成三年度の予算におきまして、被害額は約一億円でございましたけれども、これに対しまして国、地方公共団体合わせまして約五千万円の、五〇%でございますが、補助を行っております。
#32
○篠崎年子君 こういった私鉄の場合には、鉄道軌道整備法によりまして一定額の補助が決まっていると思います。これは運賃収入の一割以上とか、あるいは被害復旧の額とかということについて国、県が補助ができるというようになっているんですけれども、この場合島原鉄道は赤字であればということですけれども、黒字になったり赤字になったりしているようですね。そういうこともございますけれども、特に長期災害ということと、たびたび災害を受けているということから考えていくと、一年間のトータルというよりも今までのトータルでこれを考えていかなくちゃいけないんじゃないだろうかということで、今後その点につきましてはさらに御検討をいただきたいと思うわけです。
 それともう一つは、これは大変難しいことかと思いますけれども、先ほどもちょっと報告の中にもありましたけれども、島原深江道路というのを、五十七号線をずっと海べたの方に持っていきまして、ここを高架にするという案が出ているようで、これで土石流の災害を防ぐということですけれども、もしも島原鉄道が今のようにたびたび被害を受けるというようなことから逃れるためには、やはりここも高架にしなければならないんじゃないかということも考えられると思うんですね。その場合に、このような高架にするとかなり高価な財政負担をしなければならないということになると思いますけれども、その場合の補助というものは考えられないんでしょうか。
#33
○説明員(縄野克彦君) 御説明申し上げます。
 先生御指摘の現在の鉄道軌道整備法に基づきます補助につきましては、鉄道を経営する事業者が被害を受けました場合に鉄道施設を原形に復旧をする、その工事費を補助するということでございます。現在、この四月あるいは五月の被災にっきましてその復旧の方法、時期、それに要する費用について会社の方で検討いたしております。
 そういうことでございまして、私どもの方としましてはその検討を待ちまして、鉄道軌道整備法の現在の要件に合いますれば補助をする考えでおるということでございます。
#34
○篠崎年子君 次に、火山活動に対します用語についてお尋ねをいたしたいと思います。この用語につきましては五月一日から変わったというふうに聞いておりますけれども、どんなふうにその用語は変わったのでしょうか。
#35
○説明員(森俊雄君) 火山情報の名称について御説明を申し上げます。
 従来気象庁では、火山活動に関する情報といたしまして、火山活動情報、臨時火山情報、定期火山情報、火山活動情報は臨時火山情報の中の一つというふうな位置づけでございましたけれども、今回五月十一日からでございますが、緊急火山情報、臨時火山情報、火山観測情報、定期火山情報の四種類に分類いたしました。
 緊急火山情報は生命、身体保護を目的としておりますけれども、これは非常に活発な火山活動が発生し、人的被害の発生またはそのおそれがある場合に緊急に防災上警戒を要する場合に発表するというものでございます。臨時火山情報につきましては、異常が発生し、防災上注意を喚起する必要がある場合。それから火山観測情報につきましては、緊急火山情報あるいは臨時火山情報の補完等のために必要と認める場合に随時、または定期に発表するというものでございます。そのほか定期火山情報は今までどおりでございまして、変化の有無にかかわらず常時観測している火山につきまして、精密観測火山にっきましては毎月一回、その他の常時観測火山につきましては年三回発表することとしております。
 以上でございます。
#36
○篠崎年子君 今お答えいただきましたけれども、これは火山というのは限られた地域ですから、そこの方に十分周知徹底をしておく、あるいは消防署なりそういうところの方々が十分承知すればそれで足りるのかもしれませんけれども、やはり何といいましてもこのごろはテレビで流されますので、テレビ情報で皆さん知ることが多いんじゃないかと思うんですね。こういったような場合に、今ちょっと私聞いておりましても緊急火山情報と臨時火山情報と一体どっちの方が強く来るんだろう、あるいは人命にかかわるんだろうというようなことではちょっとわからないような場合もあるんじゃないか。新しく変わりましたのでわからないのは当たり前かもしれませんけれども、こういったようなことから考えますと、台風の予報とはまた違いますので同じような言葉を使うわけにはいかないかもしれませんけれども、だれが聞いてもわかるような言い方というものをもうちょっと工夫していただけたらどうだろうかと思います。これは要望いたしておきたいと思います。
 最後に、国土庁長官にお尋ねいたしたいと思いますけれども、先ほど申しましたように、六月三日の大火砕流以来ちょうど二年になりまして、こんなに長期化するとはだれも思っていなかったんじゃないだろうかと思うわけです。最近、各新聞はこの三日に合わせまして、復興への道とかあるいは島原今なおとか、いろんな題名がついておりますけれども、特集記事を組んでいるわけです。その中で住民が一様に訴えておりますのは、私たちは災害対策基本法によって警戒区域に設定をされた、その警戒区域の設定によって命は守られたけれども財産あるいは田畑というものを失ってしまった、これに対して国は何にもまだしてくれていないんじゃないだろうかといったような気持ちを持っているということと、それから、こんなに長期化してくると、生活を守っていかなければならないけれども、やはりもとに戻ることができないとすれば今の土地を十分にこれから生活ができるような金額で買い上げてもらうように努力をしていただけないだろうか、そういったようなことで、一自治体ではとても困難なので、こういうときにこそ国が大きな手を差し伸べてほしいと、そういう要望がこの新聞の記事の中から読み取れたわけですね。
 その中で、ちょうど三十一日の朝日の社説の中の一部分ですけれども、雲仙を教訓にして大規模自然災害の被災者対策をどういうふうに改善をするかということが今後に残された課題ではないだろうか、このように長期化した場合にどのような対策をとればいいのかということを考えていただきたい、こういうことが出ておりました。それから、毎日新聞の特集記事ですけれども、これは五月三十日のところに、やはり「口約束に終わる「特別立法」」という言葉が出ております。これは見出しに書いてあったわけですけれども、その一番最後のところに大変気になることがございました。それは何かと申しますと、「ある衆議院議員が漏らした。「永田町で島原への関心が薄れているのは事実。ほとんど話に出ない」こう言ったと書かれているわけですね。
 私はこれを読みましたときに愕然といたしました。先般、私どもも現地に視察に参りましたし、衆議院の方も二十三、二十四、現地に視察に行かれたわけですね。ですから、決して永田町の関心が薄れているわけではないし、国もずっと対策をとってこられていると思いますけれども、やはりここで住民が目に見える対策というか、そういうものを求めているのではないだろうかと思うわけでございます。
 今後の長期災害、これから先どのくらい続いていくかわかりませんけれども、やはり国土庁としましても十分な対策をとっていくということを、住民が安心できるように御決意のほどをお示しいただきたいと思います。
#37
○国務大臣(井上孝君) 篠崎委員からいろいろと御忠告をいただきましてありがとうございました。
 私の決意を述べよということでございますが、先ほど来御質問を伺っておりまして、ああきょうがちょうど二年たった日だなという思いがいたしておりまして、あのときの四十三名の方々の犠牲、これをむだにしちゃいかぬなという気持ちでいっぱいでございます。
 昨年の暮れ、私、国土庁へ参りましてから、やはり国土庁がこの災害を担当する役所だから、雲仙に私は火砕流が起きた直後に行っておりますけれども、国土庁の長官になった以上は行かなきゃいかぬと思って一月二十一日、ちょうど国会の始まる前日に行ってまいりました。非常にいいお天気のときでございましたし、そのときは山が終息するだろうという専らのうわさでございまして、地震動もほとんどなくなってきたということで、非常に地元が明るい雰囲気を私自身感じました。いよいよこれから復旧というより再建、復興だなと、こういう気持ちで何となく安心をしてといいますと失礼ですけれども、明るい希望を持って帰ってきたわけでございますが、先般の連休中のあの被害で三たび私現地へ入りまして、先ほど申し上げましたように、大変なことになった。二年たってもまだまだ災害はひどくなるけれども、さっぱりおさまっていないという感じで非常に心配をしておるわけでございます。
 ただ、恒久的な復旧につきましては、先ほどお答え申し上げましたように、現地の知事さん、市長さん、町長さんにお願いをして、住民の方々ともよく相談をした上で恒久策を考えていただきたい、こう申しましたが、先ほどはそれだけ申しましたけれども、とりあえず梅雨を控えまして、これから雨が多くなってくる。実はお昼のテレビできょうから梅雨入り宣言ということでございまして、私はもう少し遅いだろうと思っておったんですが、昨日の雨からもう梅雨に入ったということのようでございます。昨日も相当な雨が降りました。しかし、あの五月二日以降、応急対策として第三遊砂地にたまった砂、それから水無川にたまりました土石、これを全部昨日までに排除することができました。けさ六時から七時にかけて土石流があったようでございますが、第三遊砂地が半分埋まってあと被害もなかった、こういうことで今既に大雨洪水注意報も解除され、避難勧告も解除されたということを先ほど、きょう午前十時に解除されましたという情報を得てほっとしておるわけでございますが、いずれにいたしましても梅雨を控えて応急対策も大切だと。恒久対策はお願いしてきましたけれども、それをお待ちしておりますが、応急対策も、あのままの上にきょうのような土石流が来たらまた被害が増高したと思いますけれども、この応急対策も一応昨日まで間に合わすことができましたが、なお私どもとしては建設省の砂防を中心として第三遊砂地の上に第四遊砂地をつくる、それから第一遊砂地を増強する、それからもう一つは水無川をもう少し堤防を高くする、これはまだ決まってはおらないようですが、できれば矢板を打ってでも早急に堤防を高くするというような、そういう応急策を打たなきゃいかぬ、こういうことで今臨んでおるわけでございます。
 いろいろと現地の方でも御要望もありますし、また不安な住民の方々のお気持ちもわかるわけでございますが、私どもとしては今申しました各種の応急対策、それからやや恒久対策として計画しております導流堤の建設、それから河川の拡幅、こういったものもなるべく早くやらなきゃいかぬと思っております。
 それから、恒久対策につきましては先ほど申し上げましたが、住民の方々のこれからの例えば集団移転の準備とか、そういうようなことも一方ではまだ計画が立っておりませんけれども、進めさせていただいております。一生懸命これから住民の方々の不安を少しでも除けるように対策を地元と一緒に立ててまいりたいと思っております。これには関係各省も五月七日に災害対策本部を私も出席して開きました。各省とも全面的にあらゆる点から協力をするということを約束してくれておりますので、そのことを申し上げてお答えにかえさせていただきます。
#38
○篠崎年子君 ありがとうございました。終わります。
#39
○上山和人君 日本社会党・護憲民主連合の上山和人でございます。
 今篠崎委員から雲仙岳災害対策についての御質問がございましたけれども、先ほど調査報告もございましたし、ぜひその報告を踏まえて各面にわたって最善の努力をされますように国土庁長官には特にお願いを申し上げたいのでございます。
 これから各会派の皆さんからも雲仙岳災害対策については御質問があると思いますので、私は雲仙岳災害に関連をしております鹿児島県の桜島の問題を取り上げまして、火山国と言われる我が国の全国的な火山活動に伴う災害対策のあり方を追求する御質問を申し上げたいと思いますので、どうぞ各関係省庁の皆さんには建設的に、そして具体的に誠意を持ってお答えくださいますように、最初にお願いを申し上げておきたいのでございます。
 御存じのように、桜島は昭和三十年十月に山頂噴火を起こしましてから今日まで三十八年もの長期間にわたりまして火山活動を続けているわけでございまして、今もなお世界的に見ても大変活発な火山活動を続けているのでございます。昨年平成四年一年間の爆発、噴火、地震の状況を見ましても、爆発百六十五回でございます。そして噴火が三百二十九回です。微動性地震を含む地震回数は実に四万四千四百三十四回を数えておりまして、ことしに入りましてからも、この四月まで四カ月間の集約でございますけれども、験発五十七回、噴火が六十七回、そして地震の回数は三千百四十七回に上っておりまして、どんなに今もなお桜島が激しい火山活動を続けているかを御理解いただけると思うのでございますけれども、その爆発、噴火のたびに、それに伴って大量の灰を降らせるわけでございまして、桜島の住民、周辺地域の住民の皆さんはまさにこの降灰との悪戦苦闘の毎日なんです。
 そこで、住民が期待しておりますのは、長期にわたっているだけに、しかもなおこの火山活動はいつやむとも知れず、半永久的だというふうにさえ言われている状況でございまして、そういう状況の中で何を頼りに生活をしているのかといえば、やっぱり国や地方公共団体が一体になって手を差し伸べてくれる災害対策事業を唯一のよりどころにして、降りしきる降灰の中で堂々と頑張っているのでございますので、どうぞ今後とも桜島の問題につきましては御関心をお持ちくださいますようにお願い申し上げたいのでございます。
 これまでもそういう状況の中で活動火山対策特別措置法による措置やあるいは桜島火山対策懇談会がございますので、その懇談会の提言項目の実施など各面にわたりまして大変御努力をいただいていることについては私もよく承知しておりますし、地元も大変感謝しているし、その御努力に敬意を表するものでございますけれども、とにもかくにもいつこの活動がやむかわからないような状況の中で中央に対する期待も大変大きいわけでございます。
 そこで、長官にお尋ねいたしたいのであります
けれども、そういう桜島の現状につきまして、長官がどのように御認識なさっていらっしゃるかということ、そしてその御認識の上に、桜島の災害対策については根本的にはどういう姿勢で臨むべきであるとお考えになっていらっしゃるのか、根本的なことについてぜひ長官からこれははっきりと御見解をお聞かせいただきたい。よろしくお願いを申し上げます。
#40
○国務大臣(井上孝君) 桜島の火山活動につきましては、今上山委員御指摘のとおり、昭和五十九年七月に国土庁に学識経験者、地方自治体の長あるいは関係各省から成る桜島火山対策懇談会というのをつくりまして、これは七月につくりまして十二月に御提言をいただきまして、その御提言に沿って今までずっと長い間でございますが、対策を講じてまいりました。
 確かに先生先ほどずっと数字をおっしゃいましたが、私も何遍も鹿児島へ参りまして、降灰事業を見にも行ったことがございます。飛行機で着く前に、昔の飛行場ですね、あそこへおりていくときには何ともなかった桜島が、おりて振り返ったら火を噴いていた、煙を噴いていたというようなこともございまして、これは鹿児島市民の方は風向きによってはたまったものじゃないなというような感じを私は受けました。こういった活動火山対策特別措置法に定められましたものについて、さらに一層対策を進めなきゃいかぬなという感じがいたしております。
 いずれにしても、桜島が典型的でございますが、世界の活動火山約八百と言われておりますが、そのうちの八十三火山が日本にある、約一割があるというところでございますから、世界に先駆けて、特に桜島に対する対策を地元と御相談をしながら万全を期していきたいと思っております。
 先般来地元の方からも国際会議をおやりになった結果、国際火山センターをつくれないかというような御要望も承っておりますし、そういうものも真摯に受けとめてまいりたいと思っております。
#41
○上山和人君 長官の大変誠意のこもった御見解をお聞きしたわけでありますけれども、桜島の災害対策というのは、さっきから申し上げておりますように、長期にもう三十八年間続いていて、これからいつこの活動がやむかわからないという状態、それが非常に特徴的だと思うんです。
 そこで、これからの災害対策の視点というのはその場しのぎの対策にとどまらないで、長期的な視点といいますか、半永久的な観点で臨んでほしいというのが一つです。それと、長期間にこれからもわたりますので、一度措置すればそれで国の責任は終わりという姿勢ではなくて、継続しなくちゃ実効を伴わないものについては継続性を保障するという観点が何よりもこれからの桜島火山災害対策については肝要だと思うのでありますけれども、その点について長官との認識の差はないと思いますが、二言はっきりおっしゃっていただけませんか。
#42
○国務大臣(井上孝君) 鹿児島の桜島の対策につきましては、私は毎年地元の市町村長さん方から御要望を伺っております。これは大変私事で恐縮ですが、私自民党の中の災害対策委員長をやっていたものですから、毎年委員会においでになりまして伺っておりました。降灰対策事業とかあるいは農業園芸等に対するビニールハウスの問題とかいろいろと伺っております。建設省とか農水省がそれぞれ地元の御要望にできるだけ沿えるように対策を講じておることは存じております。
 ただ、先生が今御指摘のように、もう既に三十八年ですか、長い間の桜島でございますから、私は、あの災害をふたをしてでもとめるというようなことができれば別でございますが、そういうことにもいきませんので、やはりあの付近の方々は火山とともに生きていくという心構えがまず根底にあって、その上で毎年とのような対策をやっていけばいいか。一時的なものじゃなくて、例えばビニールハウスなどについてもなかなか毎年毎年継続してというのが農水省の政策としては打ち出しにくいようでございますが、その中をいろいろと工夫してやっていただいておるようでございますので、その辺ひとつ御理解賜りたいと思います。
#43
○上山和人君 長官と私が提起をいたしました現状との認識のずれはないと今お話をお聞きして思いますので、ぜひ継続性が保障されるということ、長期的、半永久的視点で対策を講じること、特にその点に御配慮いただいてこれから具体的な災害対策に力を入れてくださいますようにお願い申し上げます。
 そこで、この桜島の火山活動に伴う災害対策は多面にわたっておりまして、何よりも避難体制を確立するためには道路の整備が重要でございます。また、噴火による被害を最小限に食いとめるためには砂防事業が大変大きなウエートを占めております。また、頻発な土石流をどう食いとめるかという観点では治山事業も非常に重要な災害対策事業の一つでございまして、あと健康対策事業とか防災営農対策、漁業対策あるいは海面の環境保全事業等多面にわたりますので、これは財源も大変多額にわたって経費を必要とすることでもありますので、一地方公共団体の力ではとても背負いきれない大変大きな問題でございます。
 そこで、これから概算要求期、そして来年度の予算編成期に向かうわけでありますけれども、この桜島の今申し上げておりますような災害対策の観点から、ぜひ財源措置、予算の確保についても各面にわたって長官の最善の御努力をお願い申し上げたいと思います。ひとつよろしくお願い申し上げます。
 それでは続いて私は、今長官の方からもお話がございましたけれども、国際火山総合センターの設置の問題が具体的に浮上しておりまして、それについてお尋ねをいたしたいのでございますけれども、これは局長の方でお答えいただけることになりますか。
 今長官もお触れになりましたけれども、世界に現在約八百の活火山があって、その八割がアジアを含む太平洋を囲む地域の国々にあるわけでございまして、私どもにとりましては火山と人間生活というのは極めて深い関係にある、これは申し上げる必要もないわけでありますけれども、あるときは火山が大きな災害を引き起こして住民を苦しめます。しかし、また一方では自然の景観を保つ重要な要素を持っているし、その火山の資源、エネルギーは私ども人類に多くの恩恵ももたらしている面もある。だから、先ほど少し長官も言われましたけれども、火山と私たちはどうともに生きるかということ、そのためにはその前に火山を知る必要があるわけでございまして、火山を知る、そして火山とともに生きる、それだけではいけないわけですから、火山を生かす、この三つの観点からこれから息の長い火山活動に対する対策を考えていかなければならないのではないかと思うのでございます。
 実は、我が国を初め世界の三十カ国が参加して、昭和六十三年の七月に鹿児島県で鹿児島国際火山会議というのが開かれております。この国際火山会議の内容といいますか、とりわけここで鹿児島宣言が採択をされておりますけれども、局長はこの宣言内容についてどのように御理解なさっていらっしゃるのか、まずその点を最初にお尋ねいたします。
#44
○政府委員(黒川弘君) 六十三年の七月に鹿児島国際火山会議が先生御指摘のとおり開かれました。今先生が御指摘いただきました火山というものとのいろんな、先生は火山を知る、ともに生きる、あるいは生かしていくというふうなお話がございましたけれども、そういった幅広い観点から学識経験者の方々、いろんな方々の意見交換がございました。そういった中で研修機能であるとか、情報交換機能あるいは技術の移転機能、そういったことをするための総合的な国際火山総合センターのようなものの設置が必要だ、そういうようなことを含めた鹿児島宣言というものがそこで宣言されたというふうに理解しております。
#45
○上山和人君 端的に言ってこの鹿児島宣言は三つの提言をしているんだと思うんです。
 一つは火山の噴火予知及び災害の防止、軽減に
役立つような火山の観測・研究体制を充実整備させること、これが一つの提言になっていると思うんです。もう一つの提言は、人間生活を豊かにするために火山のエネルギー、資源をどう開発するかということと、その火山エネルギー、火山資源をどう開発して実用化するかというこの点をまとめて提言をされていると思うんです。そして三つ目には、観光産業の振興によって火山地域を活性化させよう、そしてこれから火山活動については国際協力を力を合わせて推進しようではないか。要約しますと、私はこの三点にわたって提言の内容は集約されると思うのであります。
 そういう五年前の鹿児島国際火山会議で、世界の三十カ国が参加して鹿児島宣言を採択して、全世界的に力を合わせて、これから火山を知る、火山とともに生きる、火山を生かす、この三つの観点で対策を講じ、研究も進めていこうではないか、こういう申し合わせをしておりまして、実はこの提言に基づいて、その後鹿児島に火山専門学者から成る火山懇談会が設置されておりますけれども、これは局長、そのことについては御承知でしょうか。そして、火山懇談会がこれまでにどういう活動をしてきているかということ等について御承知いただいている範囲で明らかにしていただけませんか。
#46
○政府委員(黒川弘君) 今の鹿児島の国際会議は、まさに御指摘のとおり、「火山と人との共存」ということをテーマに開かれたものでございます。
 それで、そういった宣言がございまして、それらの中で具体化が指摘されております国際火山センターのようなものの推進ということも含めまして、平成二年に鹿児島県火山懇談会のまず第一回目が開催されました。その後順次開催されまして、先般の五月に懇談会としての報告がまとめられたというふうに理解しております。
#47
○上山和人君 局長が今おおよそ明らかにされたような活動経過だと思うのでありますけれども、もう少し焦点的な問題を明確にいたしますと、今おっしゃったように、平成二年の一月にこの火山懇談会を鹿児島県が設置いたしております。構成メンバーはもう申し上げる必要もないと思います、有名な火山学者の皆様方の会議でございますから。平成二年の一月に設置されましてから、先ほどから申し上げるような観点でいろいろ話し合いが持たれて、そして平成三年の二月に、これは仮の名称でありますけれども国際火山総合センターの設置実現に向けての中間報告が提出をされておりますが、そのことは局長、御存じでしょうか。
#48
○政府委員(黒川弘君) 平成三年の二月に第三回の懇談会で中間報告をお取りまとめいただきまして、国土庁も四月に説明を受けております。
#49
○上山和人君 先ほど局長がお答えの中で触れていらっしゃいましたけれども、続いてことしの三月には今度はその中間報告をもとにしてさらに研究討議が進められた結果、国際火山総合センターの実現に向けての提言が行われているわけです。このことは先ほどもおっしゃいましたからもう十分御存じだと思うんですけれども、仮の名称ですが、国際火山総合センターをぜひ設置してほしい、実現してほしいという提言をこの懇談会がことしの三月にされたわけですけれども、この提言を国土庁としてどういうふうに受けとめていらっしゃるのか、まずそれをはっきりお聞かせいただけませんか。
#50
○政府委員(黒川弘君) 国土庁におきましては、当初から各省庁との、例えば関係の連絡会議を開いたり、あるいは鹿児島県の副知事さんと同道しまして防災局長がJICAに出向きまして、研修組織のようなものができないかとか、いろいろ並行して努力してまいりました。
 そういった中で、先ほど先生御指摘のように、最終報告書というものが今回まとめられました。その中身については先生御承知のとおりでございますけれども、国際火山総合センターの役割というのが非常に重要であるということから、その設置につきましては、一つの事業主体がつくるというのも一つの考え方だけれども、現在でも例えば鹿児島県では大学の研究施設とか、先ほど御指摘ありました建設省の砂防の監視施設とかあるいは気象台等もございます。そういったいろんな施設を有機的に活用しながら、全体として国際火山総合センターのような役割を持つようなものにしていきたい、そういう幅広い観点からの御提言だというふうに受けとめております。
 そういった意味で、鹿児島県で今後いろいろ推進されること、あるいは国としてやるべき事柄につきまして、国土庁としても一緒になって取り組ませていただきたいというふうに考えております。
#51
○上山和人君 よくわかりましたが、このセンターを設置する際にどこに設置するかというのが問題だし、またいろんな意味で関心事でもありますけれども、この懇談会がその場所についてもはっきり提言をなさっていらっしゃいますので、これはもう申し上げる必要もないと思います。
 幾つかの理由があります。
 特に、桜島を抱えているということと、桜島を初め今も七つの活火山を抱えていること。それから、桜島の火山観測をしているのは京都大学の防災研究所の桜島火山観測所が中心なんですけれども、この観測機能のレベル、また研究成果のレベルは世界的な高い水準にあると言われておりますので、そういう条件があること。それから、国立大学ではただ一つ鹿児島大学に火山学講座が設置をされておりまして、そういう条件をいろいろ勘案されて懇談会は、このセンターは鹿児島に設置することが最も望ましいという提言をされておりますので、これは私が鹿児島選挙区出身の議員だというわけではなくて、そういう客観的に専門家の研究討議の末のまとめでございますから、ぜひひとつこの提言を尊重していただいて、鹿児島に設置されることについて御努力をいただきたいというのが一つのお願いでございます。
 それから、私は先ほどお話をお聞きして敬服したんですけれども、長官は先ほどのお話の中で既にこのセンターの問題にお触れになりました。そして、真摯に受けとめているという御見解もいただいているわけでございます。これは局長どうぞ、この総合センターがこれからどういう役割を果たすかということは、国際貢献はいろいろ言われておりますけれども、火山先進国という言い方があるのかどうか、適切であるかどうか、いい、悪いもありましょうけれども、まず客観的には火山の先進国と言われている日本が、世界で、火山活動に伴う災害で苦しんでいる国々がたくさんあるわけでございまして、そういう国々に貢献をする意味でも、これはいわば地道な国際貢献の分野だと思います。そういう今日の国際的な情勢を踏まえても、この国際火山総合センターの果たすべき役割は大変重要だと思いますので、これはちゅうちょなさらないで、できるだけ早くこれが軌道に乗って、今局長からお話しございましたように、一カ所に総合的なセンターをつくることが難しいというのはだれでも理解をしていることですから、機能を徐々に整備しながら、既存の施設のネットワークをつくることなども考慮しながら、総合センターが一日も早く実現するように、これはぜひ積極的に御努力いただきたい。
 この点について局長から再度この受けとめ方、そしてこれからこの問題にどう対処するか、先ほどの長官の御見解を踏まえて最後にもう一度この問題を明らかにしていただけませんか。
#52
○政府委員(黒川弘君) 今先生御指摘のとおり、この懇談会の報告というのは全体としていろんな施設あるいは機能がございます。それを例えば一つの団体がつくってしまえばそれは一つの完全なものでございますけれども、そうじゃなくて、現実に存在するいろんな諸機能、非常にポテンシャルの高い施設がたくさんあります。そういったものをネットワークで結びながら全体として機能を発揮していこうと。非常に考え方としても新しい発想でございますし、非常に具体的な進めやすい一つの考え方でございます。また、その中で公共団体としても大いに貢献していこうと。国際貢献の中身というのはそれぞれの地域レベルで先駆的に取り組んでいこうという考え方も中に含まれております。
 そういった意味でも、我々としては非常に関心を持って一緒になって対応していく事柄だというふうに理解しているわけでございます。
#53
○上山和人君 地元の地方公共団体も精いっぱいの努力をいたしておりますので、ぜひ……。
 今の局長の御答弁は、現地の地方公共団体と十分協議をしながらこの実現に向けては積極的に努力をしたいという趣旨のお答えだと理解してよろしいですね。
#54
○政府委員(黒川弘君) 鹿児島県御当局と連絡を密にしまして、そういった提言の実現に対しまして支援してまいりたいというふうに考えております。
#55
○上山和人君 ありがとうございました。
 時間が迫ってまいりましたけれども、もう一つ今桜島問題で何が一番切実かという問題についてお尋ねしたいのでありますが、防災営農対策事業の一つなんですが、具体的な資料は全体的には申し上げませんが、桜島の半分どお考えください。
 鹿児島郡桜島町だけでも野菜農家が百五十戸あります。そして果樹農家が三百二十六戸です。それぞれの農家が毎年ビニールハウスのビニールを張りかえなくてはならない実情にあるんです。これは火山ガス、火山灰を受けて一年しかもたない、そういう材質しかないわけですから。だから毎年張りかえなくちゃいけないことになっておるわけです。実情は御存じだと思いますが。
 この百五十戸の桜島町の野菜農家の一年間のビニールの張りかえ総額が一千五百七十九万五千円なんです。果樹農家の三百二十六戸のビニール張りかえのトータルが五千五十三万八千円。一戸当たり平均にしますと野菜農家で十万五千円余り、果樹農家で十五万五千円少し。そういう負担になるんですけれども、毎年のことでこれが非常に大きな負担に農家にはなるんです。この分だけコストがかかるから価格に上乗せすることができれば採算はとれるんですけれども、この負担に耐えかねて非常に苦しんでおりますので、何よりもこれが一番切実な問題だということになっているんですが、この張りかえについて補助事業の対象にぜひしてほしい。
 もう時間がありませんが、従来これは補助事業によって取得した財産の再整備に当たるから補助の対象にならないという御見解で通っていますけれども、そういう状態じゃないんじゃないでしょうか。ビニールで覆わなければ野菜の栽培も果樹の栽培もできないんですから、実情として。これは必需品なんです。しかも一年しかもたないわけですから。農業を営んでいく上では非常に大事な基礎的な問題でありますから、張りかえについても、それは具体的にはきょうは申しません、補助事業の対象にするという方向に一歩踏み出していただきたいと思うんです。局長、いかがでしょうか。
#56
○説明員(日野昭男君) 御説明申し上げます。
 防災営農対策事業につきましては、先生御指摘のとおり、これまでビニールハウスなどの降灰防止施設の整備を図ってきたところでございますが、御指摘のビニールの張りかえにっきましては、先ほど先生御指摘ございましたように、国の補助事業により取得しました財産の再整備、いわゆる更新に当たるということで、再整備に助成するということにつきましては補助金の公平性なり限られた予算の効果的な使用を図る観点から困難であるというふうに考えております。
 しかしながら、従前の施設に新技術の導入など相当な改良が加えられた場合につきまして、これによりまして効率的な経営が行える場合につきましては補助の対象としていくというようなことで予算の範囲内で対処していく、そういうふうに考えております。
#57
○上山和人君 一年一年張りかえなければ野菜の栽培ができないんです。ミカンやビワの栽培もできないんです。これは特殊な事情だと思うんです。どうしてそういう実情に対して一律、画一的な考え方を適用されるのか、そこが私はやっぱりわからないところだし、大変硬直しているなど思うんです。これは公平性と言われると、具体的にじゃどれと比較して公平性を欠くんですかとお尋ねしたいんですけれども、時間がないんです。
 これは申し上げる必要もないと思うんですけれども、今までのお考え、通してこられた対応はわかりますけれども、桜島のそういう特殊な実情をよく踏まえていただいて、農家はそれがなければ営農できないんですから、全額補助と言ってないわけですので、とにかく補助事業の対象にしてほしい。一年一年、毎年張りかえる事業の補助は財政上難しいなら、例えば二年に一回でもいい、助けてやる、三年に一回でもいい、助けてやるという、継続性と最初申し上げたのはその点なんです、長官にお願いをしたのは。だから、そこはぜひ考え直していただきたいんです。
 これは室長、先ほど非常に流暢におっしゃいましたのでちょっと聞き落としましたが、従前の施設に一定の改良を加えるなどの工夫をしたら張りかえることについても補助対象にする余地がある、考えることができる、そのように理解してよろしいですか。
#58
○説明員(日野昭男君) 本事業におきますような新技術の導入に当たっての基本的な考え方でございますが、これは一つには当該技術の効果につきまして試験研究機関などの公的機関が有効であると認めるというようなことと、それから単なる既存施設の更新という状況でないという二つの要件を満たすことを条件としているわけでございます。こういうような条件を満たしましたら新技術等につきましては助成の対象としておりますが、現在のところ未整備地域がございましてまだ十分補助対象となっていない点が多いわけでございます。この点につきましては今後具体的な運用につきまして県と連携をとりながら慎重に対処していきたい、こういうふうに考えております。
#59
○上山和人君 わかりました。
 ぜひ実情を踏まえていただいて関係の地元の自治体と十分協議をしていただいて、これは長官、最後に、通告はしておりませんが、先ほどから申し上げるような実情ですので、今までのような一律、画一的なお考えも行政の立場では理解はできるんですけれども、それだけで進めていたらとても救われない部分がこういうふうにございますので、地元の関係自治体と十分御協議の上、一歩でも従来の補助事業から踏み出せるような御検討をぜひいただきたいと思うんですが、長官、最後にいかがでしょうか。
#60
○国務大臣(井上孝君) 国土庁は災害対策を所管いたしておりますが、農水省の政策に余り突っ込んだことを申し上げるのも何だと思いますが、ただいま伺っておりまして私は、中央政府がビニールの張りかえまで一つ一つ補助をするのがいいのか、あるいはそれは住民に密接な、生活に密着したことだから、市町村なりそういうところが見て、あと地方財政措置でカバーするというような方がいいのか、これはひとつ研究しなきゃいかぬなと思いながら伺っておったわけでございます。
 農水省としては、何か改良を加えた新しいものなら補助対象となるというような答弁をしておりましたけれども、やっぱりこういうものはそのためにあります地方公共団体とよく打ち合わせながら対処していくべきではないかな、こういう気持ちで私は拝聴しておりました。
#61
○上山和人君 長官から最後に、関係地方自治体と十分協議をして慎重に進めるという御回答がございましたので、それで満足しているわけではございませんけれども、少なくとも関係自治体と協議をして十分慎重に進めるというお答えですので、それが具体化するように私もこれからまた農林水産省にもお伺いしながら、いろいろ御相談もいたしますが、ぜひ積極的に前向きに対処してくださるようにお願い申し上げまして、時間が来ましたので質問を終わらせていただきます。
#62
○松谷蒼一郎君 冒頭、実は質問の通告はしていなかったんでございますが、現在伊豆半島周辺で非常に地震が頻発をしてきております。新聞情報その他によりますと、いろいろな指標が、大規模な地震へのおそれを示すような指標も見られているというように伺っております。
 大変恐縮でございますが、こういった状況の中で、例えば東海沖地震あるいは直下型大地震というようなもののおそれがあるのかないのか、この点につきまして国土庁の方より御答弁をお願いいたします。
#63
○政府委員(黒川弘君) 気象庁の方がおられましたら気象庁の方からお答えした方がいいのかもしれませんけれども、伊豆半島東方沖の地震の現況と、それから現在の厳重な警戒を続けている状況については先ほど気象庁から御見解の発表がありました。これと今先生御指摘の東海地震と直接場所的には、東海地震の場合は駿河湾の方の問題でございますので、まあ私行政官でございますけれども、直接の関係はないと思いますけれども、東海地震そのものにつきましては、御承知のとおりマグニチュード八クラスのものが近い将来発生する可能性があるということが専門家あるいは地震防災の法律に基づきます強化地域部会の方から発表がなされているわけでございまして、それについては厳重な監視を全省庁で一体となって気象庁に情報を集中しながらやっております。
 その中で、今回の伊豆半島東方沖の地震があるわけでございますけれども、これと東海地震とは直接は関係がなく、それぞれの段階でいろいろ監視が続けられておりまして、それぞれ地震予知連絡会あるいは火山噴火予知連絡会の部会の会合が先般ございましたけれども、引き続いて監視が続けられていくものというふうに考えております。
#64
○松谷蒼一郎君 通告なしに質問をいたしまして大変恐縮でございました。
 本日は六月二日、一昨年の六月三日の雲仙・普賢岳の大規模火砕流によりまして四十三人のとうとい人命を失ったわけでございます。ちょうど二年に当たります。まずもって亡くなられた方々の御冥福をお祈りいたします。
 さて、先般の土石流災害につきまして、私地元でございますので五月四日に被災地へ参りました。それからさらに五月二十日、災害対策特別委員会の皆様方と一緒に視察に参りました。五月四日に入りましたときには、先ほど長官のお話のように、荒涼たる地域となっておりまして、果たしてこれで除石その他災害救済ができるんだろうかという思いに打たれたわけでございますが、五月二十日に参りましたら、遊砂地の岩石は除去されておりましたし、水無川もほとんど除石が済んでおりました。そういうことで、非常にスムーズな除石対策がとられたことに深甚の感謝の意を表するわけでございますが、ただ、被害が当初考えられておりましたような方向、地域ではなくて、水無川方向に土石流被害が広がっている。これについてはいろいろな理由があるんだとは思うんですが、少なくとも現在の砂防ダムあるいは導流堤計画はそういった方向を想定しないで計画をされていたんだと思いますが、今回の被害につきましてのその方向性、地域性についての理由についてお伺いしたいと思います。
#65
○説明員(大久保駿君) 御説明申し上げます。
 今回の土石流が水無川方向ではんらんしたことはどうかという御質問でございます。
 少し振り返ってみますと、平成三年の六月三十日に土石流が発生しておりますけれども、これは一回の土石流としてはこれまででも最大規模でございまして、約四十万立米の土石流が一気に流れ下っております。このときの土石流は国道五十七号より上からずっと直進をいたしまして、現在導流堤を計画している方向へ流下して被害を発生させております。それから、その翌年の平成四年の八月八日から十二日にわたりまして二回土石流が発生いたしておりますが、八月八日の土石流は約二十三万立米、十二日の土石流は約十四万立米ということで、平成三年六月三十日の土石流に比べれば規模が小さい土石流でございまして、これは水無川本川に流れていきまして、途中ではんらんして被害が出ております。
 今回の四月二十八日から二十九日にかけての土石流でございますけれども、種々調査をいたしておりますけれども、比較的規模の小さな土石流が数回にわたって発生したものと考えられておりまして、これが水無川方向に流下していったもの、こういうふうに考えられております。なお、このときの土石流の総量は約九十五万立米と言われておりますけれども、そのうちの約十五万立米につきましては国道五十七号の上に設置してあります遊砂地にたまっております。この遊砂地には土石流の本体と思われます大きな石をたくさんつかまえておりまして、効果を発揮したというふうに考えております。したがいまして、土石流が種々発生するわけでございますけれども、やはり規模の大きな土石流が一気に流下いたしますと、土石流の本来持っております性質の直進性ということで恐らく直進いたしまして、平成三年六月三十日と同じようなルートをたどるであろう、こういうふうに考えられております。
 いずれにいたしましても、土石流の発生形態が種々でございますので、水無川本川に流下したという事実もあるわけでございます。
#66
○松谷蒼一郎君 いよいよ梅雨のシーズンが近づいてきております。先ほどの長官のお話では、もう既に梅雨宣言が出されたというふうに伺いましたが、今回の災害を考慮した上で緊急的に梅雨期に向けての応急対策を立てるべきだというふうに思いますが、いかがですか。
#67
○説明員(大久保駿君) 梅雨に入りましたが、梅雨に向けての緊急対策という御質問でございます。先ほど長官の方からも若干御説明がございましたけれども、梅雨に向けての応急対策というものを検討いたしまして、一応の案ができておりまして現地で着手すべく準備が進められております。
 その内容を御説明申し上げます。
 一つは、平成五年四月二十八日から二十九日にかけて、さらに五月二日に土石流が発生いたしまして、三号遊砂地、それから水無川の本川河道に土砂が堆積いたしました。これを速やかに排土をいたしまして、これは既に完成をいたしましておりまして、現在両方とも空の状態で土石流に備えているということでございます。
 さらに、急遽といいますか今回の災害にかんがみまして、学識経験者等から成る雲仙・普賢岳土石流災害に対する応急対策工法検討委員会というのを五月の中旬に開催いたしまして種々御意見を伺いまして、また地元の方々の御意見もいただきまして、平成五年の梅雨期あるいは台風期をめどに今後予想されます土石流災害を防止するための応急対策工事を行うこととしたところでございます。この応急計画につきましては早急に施工が可能なということで、遊砂地の設置あるいは拡幅、さらに遊砂地の中に鋼製構造物を設置することによりまして、土石流対策の効果を発現させようということでございます。
 具体的には、できるだけ上流域で土砂を捕捉するために国道五十七号より上流におきまして三号遊砂地が現在ございますけれども、これの機能を向上させるとともに、さらにその上に新たに四号遊砂地を建設することとしております。さらに、導流堤計画をしております方向には現在一号、二号という二つの遊砂地がございますけれども、上流は二号でございますけれども、二号から一号の間にかけまして左岸側に土石流のはんらん、若干こぼれるおそれがございますので、そういうところに仮設導流堤を設置してはんらんを防止しようということと、それから一号遊砂地下流の海までの間の両岸に、やはり簡易な仮設導流堤を設置いたしまして両岸にはんらんするのを防ごうということでございます。それから、一号遊砂地も若干拡幅いたしたい、こういうふうに考えております。
 さらに、水無川本川方向につきましては河道の掘削を促進するとともに、河口から広域農道に至るまでの両岸に矢板やあるいはH形鋼等を打ち込みまして仮設堤防を設置しまして、早期に河積の拡大を図ること、こういうふうに考えているところでございます。既にいずれの対策も着手の準備にかかっているわけでございますけれども、これらにつきましても当然用地の問題を解決しなければならないということで、地権者の方々の御協力がぜひ必要でございます。
 今後とも県、市、町あるいは地元の方々との連携をとりまして、早期に施設ができ上がって効果が発揮できるようにというふうに考えているところでございます。
#68
○松谷蒼一郎君 どうもありがとうございました。至急に緊急にやっていただきたいと思います。
 ところで、中尾川流域には五月に入りまして火砕流が頻発をしてきております。中尾川上流地区の砂防計画は既にございますが、しかしこういうような状態を踏まえましてその計画を見直す必要があるんじゃないかと思いますが、いかがでございますか。
#69
○説明員(大久保駿君) 中尾川上流につきましては、既に既設の砂防ダムがございまして、それぞれ効果を発揮していたところでございますけれども、今回中尾川の上流地区、水源部に相当するところには新たに多量の火砕流堆積物が堆積しておりまして、土石流の発生条件あるいは土石流による流出土砂量の変化、こういうことが考えられます。したがいまして、流域状況が著しく変化しておりますので、この変化に対応しました砂防計画が必要であろうというふうに考えておりまして、現在砂防計画についての見直し作業に入っているところでございます。
 なお、当面の対策といたしまして、四月二十八日から二十九日にかけての土石流量約二十万立米と想定されておりますけれども、これに相当する量を捕捉するために警戒区域の直下に遊砂地二基、それから砂防ダム二基を早急に着手すべく準備に入ったところでございます。
#70
○松谷蒼一郎君 土石流が頻発をしております。四月それから五月の大土石流の災害は大変に厳しいものがあるわけでございます。特に導流堤計画がございます地域と、それから水無川の川筋の地域の間に挟まれた、いわゆる三角地帯と地元では言っておりますが、この三角地帯の惨状はまことに目に余るものがあるわけでございます。こういった三角地帯に立ってみまして、果たしてここが住民が住めるような状態になれるんだろうかという思いが切にいたしました。特に雲仙・普賢岳の噴火がなかなか終息しない、非常に先行きがわかりにくい、こういうような状況では住民の意向がまず第一ではございますが、しかしこの三角地帯については集団移転もやむを得ないんじゃないかというように思うわけでございますが、集団移転についての考え方あるいは国の助成の方法等につきましてお答えいただければと思います。
#71
○政府委員(秋本敏文君) 御指摘のありましたような地域の住家の移転の問題、これにつきましては地元の長崎県、それから関係の市、町におきまして、御指摘のありましたような今回の災害あるいはこれからの災害の危険性などを考慮しながら、そしてまた当事者であります住民の皆さんの意向を踏まえながら移転を行うかどうか、あるいはまた移転をする場合に国の制度としてはどういう方法を利用していくかといったようなことについての検討が進められるものと思います。これから地方団体と住民との間で十分話し合いが行われまして、防災集団移転促進事業の実施など対応の具体的な内容がはっきりしてまいりますと、国土庁といたしましては関係の省庁とも連携をとりまして、そして長崎県、関係市、町との緊密な連携のもとに必要な住家の移転が円滑に実施されますように、できる限りの対応をするように努めてまいりたいと存じます。
 具体的な国の助成制度でございますけれども、防災集団移転促進事業についての国の補助でございますが、これにつきましては雲仙地域の場合、補助単価につきまして特殊土壌地帯等の地域区分を適用するということで改善を図っておりますし、そしてまた一戸当たりの標準額につきましても相当な引き上げを行うということにいたしております。そうして、こういった制度が利用されやすいものとなりますように努めているところでございます。
#72
○松谷蒼一郎君 集団移転については、いろいろな助成の方法があるわけでございます。私はかなり個人的な見解でございますが、集団移転につきましては単なる防災上避難する、いわば逃げるというのではなくて、これを前向きに考えていけないものかどうか。禍を転じて福となすといいますか、現在三角地帯に居住されている方あるいは被災者の方々を集団的に移転をする、しかしそれを新しい町づくりの一環の中に組み入れて、例えば島原の周辺の町村の有明海沿岸地域を埋め立てて、そこに新しいニュータウンの形でそれを受け入れる。さらに職も含めて、農地を買い上げるなどしてできるだけ効率の高い農業基盤整備を行いながら、ここに住民の方に住んでいただく、そういうようなことができないのかなというような気がいたします。
 これは一義的には市の問題であり町の問題でありますけれども、市や町にはそれだけの財政能力がございませんし、できればやはり国が音頭を取ってこういうような構想が実現できるような形ができないものか。
 かつて大阪府は大阪府企業局を中心にして千里ニュータウンをつくりました。もちろん千里ニュータウンの場合はニュータウン事業そのものがペイをするわけでありますけれども、こういった防災ニュータウンといってもそれはペイはなかなかしない。ペイはしないとすれば、やはり国が手厚い助成を行いながら前向きに島原半島振興という観点も含めながら被災者の方々を町づくりの一環として迎えるということができないものか。そういうことがありますと、非常に被災者の方々にも明るい夢といいますか、そういうものも出てきますし、国がそういうことに踏み切ったということによって非常に国の政策が具体的に動き出したというようなことにもなろうかと、個人的な見解ではありますが、そういうことをお考えに入れた上で県や市と協議をしていただければと思いますが、ひとつお考えをいただければと思います。
#73
○政府委員(黒川弘君) 今先生御指摘のように、具体的にその地域の方々がどうされるかということは、今長崎県それから市、町等でいろいろ意向集約を含めて御検討いただいているところでございますけれども、最初はいろんな意見が出てくるかと思いますけれども、最終的にどうするかということはいろんな段階を経て固まっていくんだろうと思います。そういった中で、県を中心にいろいろ市、町がお考えをまとめられる際に、国としても水面下ではいろんな事柄についていろいろ意見交換もしながら具体的に進んでいくんだろうと思います。
 そういったことで、具体的には長崎県を中心にやっていただくというようなことかと思いますけれども、そういった地域の再建、復興に向けた計画が安全性の確保ということと住宅対策を含めて一体としてなるべきだということにかんがみまして、実は長崎県の御参加も得まして関係省庁によります局長レベルの関係省庁連絡会を開催することにしておりまして、そういった中で県の御当局の意見も聞きながら、具体的に相談しながら最終的には県の方でおまとめいただくというようなことで進めさせていただきたいという体制をとったところでございます。
#74
○松谷蒼一郎君 ぜひ前向きに国土庁が音頭を取ってやっていただきたいというように思います。
 集団移転ということもさることながら、当面居住者の方々のお考えは、やはり父祖伝来の地に住まいたいという気があることは確かに事実でございます。そういうようなことを考えますと、さらにまた今後土石流災害が頻発するであろうということも考慮に入れますと、やむを得ない形ではありますが、この三角地帯につきましてはかさ上げという方向もあるんじゃないだろうか。島原市当局も住民の意向をいろいろ考慮に入れてかさ上げという方法に大分傾いてきておるようでございます。もちろん、またすべての住民の意向を取り入れたわけではないとは思いますが、しかし梅雨のシーズンに入ってきて土石流の災害のおそれがあるわけでございますから、何とか応急的にでもかさ上げする方法がないものかどうか、これにつき
まして国の支援ができないものかどうか、お伺いいたしたいと思います。
#75
○説明員(大久保駿君) 先生御指摘のとおり、導流堤と、それから水無川本川に囲まれたいわゆる三角地帯というところでございますが、私ども計画しております導流堤が完成いたしまして、また水無川本川の方の改修も完成いたしますと、それに取り囲まれたような地域になるわけでございます。いずれにしましても、私ども砂防ダムや導流堤等の砂防施設が完成いたしますと三角地帯は安全な地域になる、こういうふうに考えているところでございます。現在、島原市やあるいは住民の方々がこの三角地帯をかさ上げすることを検討しているということは私どもも聞いております。
 このかさ上げ計画が具体化しまして、砂防の立場ということで御説明させていただきますと、例えば土砂の捨て場としての使用の御理解が得られるというようなことになれば、砂防事業としてはそこを土砂処理場に使わしていただいて、そういう形で協力することも考えられるのではないか、こういうふうに今現在考えているところでございまして、これから勉強はしていきたい、こういうふうに思っております。
#76
○松谷蒼一郎君 今回の災害に当たりましていろいろな制度があるわけです。各省庁縦割りの中でいろいろな制度があるわけですが、例えばかさ上げ一つとりましても、具体的に支援する、救済をするという場合に既存の制度の中ではなかなかできないというような面があるわけでございます。したがいまして、今例えば市が中心になってかさ上げやろうとしても、それに対する助成の方法としては今砂防課長さんからお話がありましたように土石の捨て場にしてかさ上げを図る、こういうことぐらいしかできない。そういう意味では、やはりこういった長期にわたる噴火災害の場合に何らかの総合的な対策をできるような仕組みあるいは制度、体制、そういうものができないかなと切に思います。これにつきましては本来国土庁でやるべきことであろうかと思いますが、国土庁も各省庁と連携をとっていかなければならないのでなかなか難しい点はあろうかと思いますが、ぜひ御一考をいただきたいと思う次第でございます。
 かさ上げ事業が行われますと、当然今までの導流堤計画その他について変更といいますか、改めるところも出てくるのじゃないかと思いますが、いかがでございましょうか。
#77
○説明員(大久保駿君) かさ上げ計画が具体化いたしますと、多分今私どもの計画しております導流堤の裏側というか、そういうところの地盤が上がってくることになるわけでございますから、そういう部分につきましては一部導流堤を連続的につなぐというようなことの検討も可能ではないかというふうに考えております。
#78
○松谷蒼一郎君 導流堤を今断続的に計画しておりますのを一本の導流堤としてつないでいく、連続をする、そういうことでございますか。――わかりました。
 次に、住宅関係について質問いたしたいと思います。
 今回の土石流災害によりまして住戸の被害が再び発生をしたわけでございますが、公営住宅を中心としました住宅供給計画の見直しが必要だと思いますが、いかがでございますか。
#79
○説明員(那珂正君) 今回の土石流災害による住宅被害の拡大に伴いまして、五月の半ばに公営住宅等の入居者の追加募集を行ったところでございますが、新たに百三戸の応募がございました。当面、この方々につきましても従前の方々同様六月以降に入居開始の住宅で対応をすることといたしております。
 このように住宅被害の拡大によりまして、公営住宅等の入居希望者の増加がありましたことにかんがみまして、地元長崎県及び市、町におきまして公営住宅の供給計画の見直しを進めているところでございます。建設省といたしましても、速やかに見直しがなされるよう指導していくとともに、これらに伴い国において必要となる措置についても適切に対処してまいりたいと思います。
#80
○松谷蒼一郎君 土石流災害あるいは火砕流災害というようなものは、もちろん予想を超えて発生をするわけでございますが、発生をして、災害が起きてそれから住宅を建設するというのでは、いつも入居対策というのはずっとおくれていくわけです。そういう意味では、若干公営住宅を過剰供給のような形である程度建設をしておく、そういうようなことはできないですか。
#81
○説明員(那珂正君) 公営住宅を初めとする住宅対策は、応急対策というよりはどちらかというと恒久対策として位置づけられるべきものと考えております。
 一連の雲仙・普賢岳関連の住宅対策といたしましては、これまでにも公営住宅等の供給のほか住宅供給公社による住宅団地の造成、住宅金融公庫による災害復興住宅資金貸し付け等、多様な施策を講じてきたところでございますが、今回の土石流災害のような状況等にかんがみ、今後におきましては、当面それぞれの施策の一層の推進を図りますとともに、地域の復興の全体計画を見きわめつつ、他の施策との連携を図りながらこれら施策の総合的な活用という観点での住宅対策の検討も行うよう地元、県を指導してまいりたいと存じます。
#82
○松谷蒼一郎君 なかなか過剰供給といっても難しいんだろうとは思いますが、先ほど高齢者で独身の方が四十世帯ぐらいあるというふうに聞いておりますが、これについて公営住宅で手当てをしていくという方法ももちろんありますが、実はこのたびの国会で法律として制定されました特定優良賃貸住宅制度、この制度は非常にいい制度であると私は思います。かつて地域特賞として活用されたわけでございますが、この特定優良賃貸住宅制度を活用して被災者の方々を入居させていく、そういう供給制度についても地元と一体となって協議していただければと思いますが、いかがですか。
#83
○説明員(那珂正君) ただいま御指摘になりました特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律は、この五月に成立させていただいたわけでございますが、先生御指摘のように当然公営住宅事業制度と相まって、この新しい制度も活用してまいる所存でございます。
 もちろんこれの前身の、予算制度でございましたが、地域特別賃貸住宅制度でございますが、これもこれまで公営住宅を補完して当雲仙・普賢岳災害においても活用してまいっているところでございます。
#84
○松谷蒼一郎君 次に農家の被災者の方についての質問に移りますが、被災者の方の大部分が農家の方であるわけですが、農水省は、県、市あるいは町と相談をして、被災者の方のために農地を一定期間借り上げて、そしてできるだけ農地を食わないで高収入を得られるような農業方法、例えばビニールハウスによる園芸、花卉、そういうようなものについての職業の指導、奨励、そういうようなことをやることができないものかどうか、その点についてお尋ねいたしたいと思います。
#85
○説明員(日野昭男君) 御説明申し上げます。
 雲仙岳の噴火被害に伴います被災農家の営農の支援につきましては、現在財団法人の長崎県農業振興公社や市町村の農業委員会におきまして、農地の借り入れを希望する被災農家に対しまして農地のあっせんを行っているところでございます。長崎県の報告によりますと、現在貸し付け可能な農地は大体三十三ヘクタール、このうちあっせんが成立したのが現在十四ヘクタール程度ございます。
 このようなあっせんを促進するために農業振興公社では、農地を借り入れた被災農家に対しまして小作料だとか簡易な圃場整備に対する経費の助成をしております。また、被災農家に対しまして農地を貸し付けた農家に対しましても助成金を交付するような制度を設けているところでございます。今後こういうような農業委員会そのほかの機関を通じまして、この農地の貸借のあっせんにつきまして進めていきたいと思うわけでございます。
 それから、先生御指摘の高収入農業の実現につきましては、現在平成四年から六年にかけまして防災営農施設整備計画に基づきまして事業を実施しておりますが、この中で降灰除去のためのビニールハウスの施設の設置などを行っておりますが、こういうものを通じまして高収入農業の実現に向けまして指導をしてまいりたいと思います。
#86
○松谷蒼一郎君 次に、鉄道関係についての質問でございますが、これはもう既に御質問はございましたが、御存じのように島原半島の重要な交通手段であります島原鉄道が土石流によりまして大きな被害を受け、現在安中地区で不通となっております。緊急に大きな助成ができないものかどうか、運輸省の方ですか、お答え願います。
#87
○説明員(縄野克彦君) 御説明申し上げます。
 現在不通になっております区間につきましては、御承知のように並行します道路を使いましてバスで代替輸送を行っておるところでございます。
 この被害を受けました鉄道施設の復旧につきましては、ただいま御議論になっておりますようなその地域全体の緊急的なあるいは恒久的な防災対策の方法の方も見きわめながら、鉄道の復旧についての方法あるいはその費用について会社として今検討しているところでございまして、運輸省としましては、その復旧の内容が鉄道軌道整備法による災害復旧の要件に該当いたします場合にはこれの対象とする予定としておるところでございます。
#88
○松谷蒼一郎君 このたびの雲仙・普賢岳の災害は、現地に足を踏み入れた人は肌で実感できるわけでございますが、実に甚大で深刻でございます。特に従来の災害というのは一過性でありまして、台風災害、洪水、例えば噴火の災害につきましても一過性のものであったわけですが、これが既に発生して以来もう二年以上になっております。その間、災害は少なくなるどころか、このたびの土石流災害に見られますようにかえって広がりを見せている、こういうようなことであります。
 火砕流によります土砂の堆積量が一億五千万立米になるということも聞きます。この四月二十八、二十九日の土石流による堆積が約百万立米といいますから、これが全部流れてくれば何百倍という土石流が発生するということにもなるわけです。しかも、この雲仙・普賢岳の災害というのは、島原市あるいは深江というような比較的人口が稠密化している地域と隣接をしておりまして、いわば都市災害というような形になっているわけです。長期な都市災害がずっと続いている、こういうような状況でございます。
 そういう意味で、これに対して、ちょうど二年を迎えた現在、国土庁としてはやはり新しい災害対策というようなものを長期の復興計画をも含めて考えられないものかどうか。これは国土庁というよりは宮澤内閣として新しい対策を打ち出して、そして被災者の住民の方々の恐れと不安に対して、何らかの希望のともしびを掲げることができないものかどうか、最後に国土庁長官に御質問をして終わりたいと思います。
#89
○国務大臣(井上孝君) 本日で二年目を迎える被害でございますが、なお終息の気配が出ておりませんし、松谷さんおっしゃいましたように、山の方には一億五千万立米という大きな堆積があるようでございますが、これが土石流予備軍になっておるわけでございます。これからも油断はできない状況でございます。
 したがいまして、冒頭篠崎委員にもお答え申し上げましたが、私は現地へ入りまして知事さん、市長さん、町長さん、地元の方々とよく相談をなすって、どうしたらいいかという方法をひとつ考えてください、計画を立ててくださいと。そのためには国としてどういう施策ができるかということもお手伝いをいたしますし、計画ができればその計画の実現に国として総力を挙げますから、計画をつくっていただきたいと。これは地元の住民の方々の御意見も尊重しなきゃなりませんから、やはり地方公共団体が前面に立ってやっていただく以外には方法がないんじゃないかと思っております。
 ただこのためには、どんな支援を国ができるか、どんな計画が理想的かというようなことがいろいろ情報が必要かと思います。
 先ほど松谷さんおっしゃいましたニュータウンといいますか、有明海を埋め立てて、土は余るほどあるわけですから、そこへ移っていただくというのも私は大変貴重な一つの案だと思います。幸い松谷先生、地元の御出身ですから、しかも専門家でありますから、ひとつ地元、県初め市、町にそういうアイデアを伝えていただいて、本当にいい計画をつくっていただきたいと私は思っておるわけであります。
 それから、こういう恒久対策はもちろん腰を据え、しかも早急に実現するようにやりますが、先ほど来砂防課長も話しておりますような応急対策、梅雨にも入りましたのでまた土石流があるといけませんし、そのための応急対策もいろいろと計画があるようでございます。
 したがいまして、これも防災局長が申しましたが、つい先日私は災害対策本部を一々、関係二十二省庁あるそうですが、呼んでやっておりますよりも、集めましても各省庁の担当課長クラスの会議になるわけで、私はこういうのは、雲仙は待ったなしでやらなきゃいかぬから、一つの相談ごとに関係各省の局長クラスが集まっていただいて、即決で方針を決めてはどうかということで、とりあえず今応急対策について、主として建設省でございますが、あさってぐらいになりますか局長クラスに集まっていただいて、応急対策を即決してもらう、こういう体制をとっていきたいと思っております。恒久対策につきましては腰を据えて国土庁中心にやっていくつもりでございます。
#90
○松谷蒼一郎君 どうもありがとうございました。
#91
○山下栄一君 私も冒頭、伊豆東方沖の群発地震につきまして少しお聞きしたいと思います。
 連日、五月二十六日からですか、活発な地震の活動状況を気象庁を通して報道されておるわけでございますけれども、非常に厳重な警戒の必要性が気象庁、また予知連絡会等から伝えられております。また、市民の皆さんの不安もどんどん広がっておりまして、市役所への問い合わせも殺到しておる、こういうことでございますけれども、現地の防災体制がきちっとされておるかどうか。特にライフライン、緊急医療体制、がけ崩れ等の心配がないかどうか、チェックされているのかどうか、その辺お聞きしたいと思います。
#92
○説明員(赤間三郎君) 御説明申し上げます。
 伊豆半島東方沖におきましては過去にもたびたび群発地震が起きておりまして、その教訓等を踏まえまして、これまでも静岡県では常時警戒監視体制をとっているところでございます。また、地元関係市町村とも一体となりまして、情報等連絡体制の整備、避難対策の推進あるいは津波対策の推進、住民への防災知識の普及等に努めているところでございます。
 消防庁といたしましては、今回の群発地震の発生によりまして、さらに警戒体制を強化するなど、応急対策について万全を期すように指導しているところでございます。
#93
○山下栄一君 具体的に電気、ガス、水道等、私申し上げましたように、がけ崩れの心配箇所等のチェックとか、それから医療体制の緊急時における体制、それについてはどうなんでしょうか。
#94
○説明員(赤間三郎君) 対策といたしましては、地域防災計画というものを各市町村でつくっておりますので、その中でいろいろな対策が講じられておりまして、危険箇所とかそういったもののチェックについてはなされているところでございます。
#95
○山下栄一君 国として伊豆沖の群発地震関係の取り組みを何かやるのかどうか、ちょっとお聞きしたいんですけれども、新たな大規模の災害の可能性のある筆頭の地域ではないかなという心配がございまして、国としての何か取り組みがあるのかどうか、もしお聞きできればと思います。
#96
○政府委員(黒川弘君) 震災問題あるいは噴火問題につきましては、関係省庁それぞれの立場で一致団結して対応しておりまして、現在の段階では気象庁が中心になりまして、あるいは関係の例えば国土地理院、防災科学技術研究所あるいは関係の大学等々を含めまして、まず現状の認識としての地震あるいは噴火についての観測、警戒を強化しているのが一つございます。
 それから、もう一つは今消防庁の方から御説明がございましたように、各公共団体におきましてそれぞれの地域防災計画に基づきまして、それぞれ住民の方々を含めた、情報交換を含めた対応をしております。
 国全体といたしましては、具体的には我々としましても、常に情報の連携を図りながら対応を見守っているところでございまして、必要に応じ適時適切な対応をしてまいりたい。これは従来からそういう対応、方針で、いざというときには対応するという形で緊急体制はとってございます。
#97
○山下栄一君 どうぞよろしくお願い申し上げます。
 次に、防災意識の高揚といいますか、日常的な備えということでちょっとお聞きしたいのでございますが、公明党の宮城県本部がごく最近五月二十三日を中心にいたしまして仙台市を中心に防災意識に関するアンケート調査を行いました。これは宮城沖地震から十五年ということで、十五年前にマグニチュード七・五ですか、二十七名の犠牲者が出たあの地震から十五年ということで、ちょうど災害というものは忘れたころにやってくるとも言います。そういう観点から、市民の皆さんの防災意識を喚起したいということからアンケート調査を行ったわけでございます。釧路市でもきのうからアンケート調査をやっておりまして、これは釧路沖地震直後ということで、その辺の防災意識、釧路市の方と宮城県の方との比較をしながら、十五年たったところと直後のところとどのような意識の差があるかということも比較したいというアンケートでございます。
 今手元にございますのは宮城県本部のアンケートの中間報告なんでございますが、この中で、日常の地震対策ということからのアンケートでございます。家具などが倒れないような安全対策をとっているかいないか、とっておらないという答えが六五%あるわけでございます。また非常持ち出し品を日ごろからチェックしているか、貴重品とか食料とか燃料とかのチェックをされているかということにつきましては八割の方がしていないと。それから消火器などのそういう器具の準備はどうか、していないが五割という状況でございます。また、緊急時の避難や連絡方法について家族で日ごろからそういう話ができているか、できていないがもう七割を超えている。そういう状況でございまして、やはり十五年もたちますと、このうち八割以上の方がこの宮城沖地震の実際体験されているわけでございますが、非常に意識が薄れてくるというこのような調査になっているわけでございます。
 また、別のアンケートの項目によりますと、地域の防災訓練ということでございますけれども、平成四年度以降あなたの地域で防災訓練が行われましたかという質問について、行われておりませんというのが六割近い回答でございます。防災訓練があれば参加しますかといいますと、参加するという方が七割であるということです。したがいまして、防災訓練につきましては地元では行われているんだと思うんですけれども、案外住民の方まで徹底されておらない、市の広報なんかでは多分されているとは思うんですけれども。したがいまして、防災訓練についてはもっと小さな単位で参加しやすい、そういうやり方でやっていかないと、特に災害の起こる危険性の高い地域につきましては日ごろからそのような機械的な防災訓練ではなくて、やはりそういうきめ細かい体制づくりが必要なのではないかなというようなこともこのアンケート調査で感じたわけでございます。
 また、防災に関して行政に望むことはということで、筆頭に挙げられているのがやっぱり災害補償制度の充実ということで、雲仙の対応につきまして非常に国民の関心が高くなっているからではないかなと思うわけでございますが、これが筆頭でございまして、あとは市町村が出す防災情報を充実していただきたいというそういう回答も高かったわけでございます。
 このような一つの防災意識調査が行われたということを御報告したいと思うわけでございますが、このような日常の防災意識はやはり時とともに薄れていくということ、防災訓練につきましてももう少し中身の濃いといいますか、そういうふうな体制をしていく必要があるのではないかなというようなことを感じるわけでございますが、この点につきましてちょっと感想をお聞きしたいと思います。
#98
○説明員(赤間三郎君) 地震災害につきましては広域的かつ複雑な災害となるわけでございまして、そのために情報収集、伝達の方法とかあるいは消防活動、避難誘導、交通規制等に重点を置きまして関係機関との連携、地域住民との参加を得た総合的な訓練というものが必要になってきているわけでございます。
 ただいま御指摘にございましたように家庭内対策というのもその重要な柱でございまして、あらゆる方法等を通じて今お話がありましたような家具の転倒防止とかそういったこと等につきまして地域住民に呼びかけ、防災意識の高揚を図るということをお願いしているわけでございます。
 それから、できるだけ多くの住民が訓練に参加しやすいようにということで地域単位の防災訓練につきましてもなお一層充実を図るようにということで今後とも指導してまいりたいと思います。
#99
○山下栄一君 防災に関しましての最高責任者でもあります大臣にぜひこの防災意識アンケートに関して感想をお聞きしたいと思います。
#100
○国務大臣(井上孝君) ただいま先生から党が中心になって宮城県と釧路についてアンケート調査をなすったというざっとしたお話を伺いまして、ぜひ参考にさせていただきたい、結果がまとまりましたら、いただきたいと思います。
 いずれにいたしましても、先般もこの委員会で申し上げましたが、一月十五日の釧路沖の地震、十一年前ではございますが浦河沖の地震で大きな地震の経験があったということから、ともかくぐらっときたら火を消そうということで非常に火災が少なくて済んだ。しかも延焼もほとんどなかった。たしか火災が十一件だったと思いますが、延焼がなかったというようなこと、むしろ火を消しに行って熱湯をかぶってやけどをしたということが相当多かったようでございますが、いずれにしても結果としてはそういった浦河沖の十一年前の経験が大変貴重な教訓になって釧路の地震のとき役立ったというようなことも伺っておりますし、常日ごろの防災意識というものが大切だということを教わったわけでございます。
 御承知のように関東大震災がありました九月一日を中心としてあの週間を防災の週間としていろんなイベントをやっております。ことしも近く迫ってまいりましたが、私どもとしては総合防災訓練というようなことで国民、市民の防災知識の普及啓発に一層努めてまいりたいと思っております。特に学校教育、家庭、職場等におきまして防災知識の普及に一層努めてまいりたい、その中心になって国土庁は頑張ってまいりたいと思っております。
#101
○山下栄一君 次に、雲仙・普賢岳の災害対策につきまして質問させていただきたいと思います。
 先ほどからございますように、大規模な火砕流によりまして四十三名の方が亡くなられてちょうど丸二年ということでございます。犠牲者の方々に対しまして心から御冥福を祈りたいと思っておるわけでございます。
 まず、保健衛生対策についてお聞きしたいと思いますが、健康診断につきましてもきめ細かく非常に効果的にされておるということをお聞きしておるわけでございますが、健康診断につきまして国の支援体制をお伺いしたいと思います。厚生省の方からお願いします。
#102
○説明員(伊藤雅治君) お答えいたします。
 長期間にわたりまして避難生活を強いられている方々の健康問題につきましては、長崎県が島原保健所を中心にいたしまして平成三年度、四年度と健康状態調査を実施してきたところでございます。住民の健康状態、特に精神的なストレスの度合いについて把握に努めているところでございまして、平成五年度におきましても同様の調査を実施する予定でございます。
 このような県の健康診断に対しまして、私ども厚生省といたしましても保健所及び市町村に対しまして特別の予算の支援を行っているところでございます。平成五年度におきましても、この予算につきまして現在県の方々と相談をしておりまして、必要な手当てをしていきたいと考えているところでございます。
#103
○山下栄一君 金額を教えていただけますか。
#104
○説明員(伊藤雅治君) 保健所の健康診断のための費用といたしまして、平成三年度が一千百四十万円、平成四年度につきましては二千五十二万円。それから、市町村分といたしまして、島原市に対しまして平成三年度が四百六十八万円、平成四年度が一千百五万円。深江町に対しまして平成三年度が百六十一万円、平成四年度が百六十万円でございまして、五年度におきましては現在県と協議中でございます。
#105
○山下栄一君 この健康診断の結果につきまして県からは報告はございましたか。
#106
○説明員(伊藤雅治君) 県の方から報告を受けております。
#107
○山下栄一君 健康診断の体制なんですけれども、回数、それから医療チームの規模、どういう診断項目があるかということ、それから健康診断の対象者はどういうふうになっているのかということ、この点につきましてお願いします。
#108
○説明員(伊藤雅治君) 健康診断の実施体制でございますが、平成四年度におきましては、仮設住宅にお住まいの方につきましては島原市で二十九カ所、深江町で六カ所でございました。それから、警戒区域、避難勧告の解除地域につきましては、平成四年度におきまして島原市で四カ所、深江町で五カ所でございまして、平成五年度の実施予定といたしまして、解除地域がふえた関係がございまして、仮設住宅地域につきましては島原市が二十六カ所、深江町五カ所。また、解除地域につきましては島原市が十四カ所、深江町十一カ所となっております。これらの実施箇所数におきまして、保健所でございますとか保健センター、公民館、体育館、仮設住宅の集会所などを利用して健康診断を実施しているところでございます。
 実施のスタッフでございますが、一回の健康診断に当たりまして通常医師が一ないし二名、保健婦または看護婦が三ないし四名、事務員が一ないし二名のチームで対応しておりまして、実績といたしましては平成三年六月から平成五年三月の間におきまして、一回当たり平均いたしますと十から三十名程度でございまして、総計島原市が一万一千十人、深江町が五千三百七十七人、合計一万六千三百八十七人の方が受診をされております。
 どのような項目について健康状態の調査をしているかと申し上げますと、精神的なストレスのチェックでございますとか、不眠、倦怠感等の自覚症状でございますとか、血圧、それからその他の身体的な状況などについてチェックをしておりまして、健康診断の結果保健婦の訪問指導が必要と判断された者に対しましては保健所の保健婦の家庭訪問でございますとか、さらに場合によりましては県の精神衛生センターから専門の精神科医を訪問に伺わせるなどの手当てを行っているところでございます。
#109
○山下栄一君 健康診断の回数ですね、これは……。
#110
○説明員(伊藤雅治君) 健康診断の回数でございますが、平成三年におきましては集団生活をしている方に対しまして五十五回、それから仮設住宅にお住まいの方に百六十八回の健康診断を実施しております。
#111
○山下栄一君 仮設住宅で百六十八回、平成三年度だけで百六十八回。これは延べじゃなくて、百六十八回いうたら月に十回以上やっているということですか。
#112
○説明員(伊藤雅治君) 失礼いたしました。
 平成三年度でございますが、延べ回数で百六十八回でございます。――失礼いたしました。平成三年の七月十二日から平成四年の一月三十一日までの間におきまして百六十八回実施しております。
#113
○山下栄一君 ちょっとよくわからないんですけれども、数カ月で百六十八回ということですね。
 だから、平成三年度の場合は仮設住宅、また避難集合場所ですか、それぞれ島原市二十九カ所とか深江町六カ所とかというのは先ほど御報告ございましたですけれども、そういう意味の延べという意味ですか、これは、百六十八回というのは。それぞれの場所で数カ月で百六十八回されたという、そういう意味ですか。
#114
○説明員(伊藤雅治君) 先ほど実施の箇所数を申し上げましたが、それぞれの箇所におきまして、仮設住宅につきましては大体月一回やっております。解除地区におきましては大体二月に一回健康診断を実施しておりまして、それが今申し上げた期間、合計いたしますと延べ回数で百六十八回、こういう意味でございます。
#115
○山下栄一君 基本的に月一回という診断のサイクルは今も継続されているということですね。じゃ結構です。
 特に、その中で診断項目、ストレスの度合いとか自覚症状とかいろいろおっしゃっておりましたが、特に特徴的な疾患、多い疾患等把握されておりましたら。
#116
○説明員(伊藤雅治君) 健康診断の結果の報告を受けている限りでは、特に身体的な状況で特徴的にはございませんが、何といいましても長期間の避難生活といいますか、による精神的なストレスが非常に顕著な傾向として指摘できると思います。
#117
○山下栄一君 先ほどからお伺いいたしておりまして、非常にきちっとした体制で健康診断をし、訪問看護もされているということをお聞きしたわけでございます。ただ、健康診断は非常に細かくされているんですけれども、受診、具体的に受けている人が少ないという、こういうふうな報告をお聞きしているわけでございます。特に平成三年度、平成四年度ともに仮設住宅でも健康診断を受けてない方が六割を超えているという、受けてない方の方が圧倒的に多いということがあるわけでございまして、これは実施方法等に問題があるんじゃないかなというふうなことを感じるんです。もちろん県でやっておられるんでしょうけれども。そういう問題点、私は、せっかくこのような形でスタッフもそろえて月一回ということでやられておるわけですので、体制はきちっとやられているんですけれども、実際効果的にやるためにはもう少し実施の、例えば休日もやるとか、時間帯も夜もやるとか、そういうようなこともアドバイスされたらどうかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
#118
○説明員(伊藤雅治君) 確かに先生御指摘の点があるわけでございまして、平成四年度の報告によりましても、健康診断を受診していない方が約半分近くいらっしゃいます。
 こういうことから私どもといたしましては、できるだけ多くの方に受診していただくため、受診者の便宜を考えまして、医師会等の協力により、夜間、休日にも実施するなどの工夫をしてほしいというふうに指導してきているところでございます。
 しかしながら、そういうことをやってまいりましたが、今申し上げたような結果でございまして、今後長崎県におきましては仮設住宅の全世帯に対しまして、健康診断等の案内のチラシでございますとか、心の健康に関する小冊子の配付など、そういう広報活動や啓発活動に一層力を入れるように指導してまいりたいと考えております。
#119
○山下栄一君 先ほど申された精神的なストレス、精神面の健康状態ですね、これが非常に心配であるということの御指摘があったのでございますが、ちょっとお聞きしたいのは、仮設住宅設置以来ずっと継続して居住されている世帯、人数、もしわかりましたらお願いします。
#120
○説明員(酒井英幸君) 御説明申し上げます。
 応急仮設住宅に入居をしておられるのは、六月一日現在において、入居世帯全体で五百一世帯、入居人数で千九百十三人なんでございますが、そのうち今先生の御指摘の設置以来継続して入居されている世帯数は二百八十二世帯、人数で千百二十八人というふうに県から報告を受けております。
#121
○山下栄一君 今御報告を受けまして、大変多くの方が二年、あれから二年以上になっているんですかね、継続して仮設住宅という大変環境の厳しいといいますか、本来このような長期にわたって住むためにつくられたものでないと思うわけですけれども、そういう状況があるということをお聞きいたしました。
 それで、特にストレスがどんどんたまってくるということで、先ほど申された健康状態調査ですか、これにつきましても調査票を各世帯に郵送されて、ストレスをはかるための細かいアンケートも実施されているようにお聞きしているわけでございますが、その中で特に心配な方といいますか、この調査に基づく判断ですけれども、ストレス度合いが高くて注意を要するというように判断をされた方が二割近くいらっしゃるということでございます。高くて心配であるという数がそれほどいらっしゃるということでございますけれども、特にお年寄りとか子供が大変心配だなと思うわけでございます。この前テレビで見ておりましたら、あるお年寄りが、向こうの病院に移られた方でございますけれども、あのまま仮設住宅に住んでおったら生きる気力を失ってもう死んでしまったかもわからないというふうな、そういうことをおっしゃっているお年寄りがいらっしゃったわけでございます。過去でございますけれども自殺された方も一人いらっしゃるということをお聞きしておりますけれども、このストレス、精神的な面の健康状態、これはやはり心配な状況にあるわけでございまして、具体的な対策をとっておられるのかどうか。
 先ほどもお聞きしましたように、二年以上にわたって仮設住宅に住んでおられる方が一千百二十八人もいらっしゃるということを聞きますと、これから先見通しもありませんし、非常に心配な状況であるわけでございまして、どのような対策を考えておられるかお聞きしたいと思います。
#122
○説明員(伊藤雅治君) 大変難しい問題でございますが、基本的には根本的な対応が必要かというふうに医学的な見地からは判断されますが、長崎県におきましては、平成五年度の対策におきまして精神保健対策に特に力を入れていきたいと考えているところでございます。
 具体的なことを申し上げますと、昨年、一昨年に引き続きまして健康状態の調査でございますとか電話相談、それから保健婦の家庭訪問、精神保健センターの専門医による相談など、また小冊子の配付など現在考えております。さらに私どもは、この平成五年度の対策といたしまして、少しレクリエーション的な要素を取り入れまして心のゆとりといいますか、そういう面からの対策も必要ではないかというふうに考えておりまして、県の方と十分相談をしながら必要な資金的な援助なども行ってまいりたいと考えております。
#123
○山下栄一君 特に仮設住宅における健康対策としまして、例えば伝染病の心配がないかどうかということですね。それから、場合によっては国としてそういう特別医療班を派遣するとか、健康診断なんかもちょっとマンネリになっている面もあるんじゃないかなと思いますし、そういう意味で国としての直接的な対策も必要なんではないかなというふうなことを感じておるわけでございますが、この点どうでしょうか。
#124
○説明員(伊藤雅治君) 今先生御指摘の点につきましては、県と十分相談の上、必要なことをできる限り実施してまいりたいと考えているところでございます。
#125
○山下栄一君 よろしくお願いします。
 もう時間がなくなってしまったわけでございますが、学校教育への影響を少しだけお聞きしたいと思います。ちょっと調べていただいておりますので御報告願いたいと思いますが、仮設住宅の中に現在いらっしゃる小中高校生の数ですね、お願いします。
#126
○説明員(矢野重典君) 仮設の校舎で対応しておりますのは、現在、深江町の大野木場小学校一校でございまして、そこに在籍しているクラスは六クラスでございます。
#127
○山下栄一君 ちょっと違うようですね。
 厚生省で調べていただいているんじゃないでしょうか、仮設住宅にいらっしゃる小中高生。
#128
○説明員(酒井英幸君) 県からの報告によりますと、先ほど六月一日現在で千九百十二人の方が入居されていると申し上げましたけれども、そのうち三百六十九名が小学生、中学生、高校生であると。内訳は、小学生が百七十九名でございまして、中学生九十四名、高校生九十六名というふうに報告を受けております。
#129
○山下栄一君 深江町の方で、先ほどちょっとお答えいただきましたが、焼失した大野木場小学校、これはもうなくなってしまったわけですけれども、ここの子供たちですね、今現在別の学校に配置されているのか、まだ仮設校舎で授業を受けておられるのかお聞きしたいと思います。
#130
○説明員(矢野重典君) 先ほどは失礼しました。
 御指摘の深江町の大野木場小学校でございますが、現在もなお仮設校舎で対応している状況でございます。
#131
○山下栄一君 済みません、もう時間がございませんけれども。
 これは二年以上仮設校舎で授業を受けている、小林小学校で授業を受けておられるわけですね。それから島原市内の第五小学校、第三中学、これは現在はもう復帰されて教育されているわけでございますが、これはもう周りは非常に荒涼とした、先ほど惨状のすぐ近くで復帰をされているという学校が第五小学校、第三中であるわけでございますけれども、これも含めまして国としてやっぱり子供たちの環境が非常に大事ですので、非常にストレスたまるどころかもう大変なこれは大きな影響を与えているんじゃないかと思いますので、先ほどの仮設校舎で二年以上にわたって続けておられる大野木場小学校の生徒たち、また第五小学校、第三中学につきましても抜本的な体制を県の教育委員会とも相談していただいてぜひともとっていただきたい、このように要望して、もう時間が来ましたので、質問を終わります。よろしくお願いします。
#132
○直嶋正行君 民社党の直嶋でございます。
 先ほど来お話のありますように、ちょうど本日が雲仙での大火砕流によって多数の被害者を出した二年目ということで、民社党・スポーツ・国民連合としてもお亡くなりになった方に対し、心から御冥福をお祈りいたす次第でございます。
 さて、雲仙・普賢岳に関して幾つか御質問したいと思いますが、まず最初に気象庁にお伺いをいたします。
 これも先ほど来お話ありましたように、再び火山活動が活発化しまして、山上に新しい溶岩ドームができた、あるいは溶岩ドームの形態が非常に大きくなって形態が変化してきた、こういうような報告もいただいておりますし、九州大学の関係者の発言として、今後も大規模な火砕流が発生する危険があると、こういうような見通しも出されております。
 そこでお聞きしたいのですが、三点お聞きします。
 一つは、火山活動が長期化するというふうに言われておりますが、要は終息の見通しというのはどのように見ればいいのかどうか。それから、二点目でございますが、一部の関係者の発言にある
ように、大規模な火砕流発生を今の状況は示唆しているのではないかと思いますが、この点については発生の可能性、危険性ということについてお伺いしたいと思います。それから三点目でございますが、従来とは違った新たな方向にルートが拡大するのではないか、こういうふうなことも言われております。また、私もちょっと地元の情報をいろいろお聞きしましたが、例えば大規模な火砕流で脅かされております千本木地区等では、この地区全体がもう消失してしまうんではないかというようなことがまじめに言われておるようでございます。
 今の申し上げた三点について、現時点での見通しをお伺いしたいと思います。天気予報のように確率を入れてお話しいただけると一番ありがたいんですけれども。
#133
○説明員(森俊雄君) それでは、雲仙岳の活動について御説明させていただきます。
 今御指摘のように、一たん溶岩の流失量が少なくなりましたけれども、ことしの二月に入りまして第十溶岩ドーム、三月十七日からは第十一溶岩ドームが成長を始めております。第十一溶岩ドームにつきましては、現在も成長を続けているというふうに考えられますので、今後も十分な警戒が必要かと考えております。
 今まで、五月の初旬ぐらいまでは水無川、赤松谷方向など東の方向あるいは東南の方向へ火砕流が発生しておりましたけれども、五月中旬からは中尾川沿いに千本木の方へ達するような火砕流が発生してございます。このようなことを考えますと、今後の見通しにつきましてなかなか立てられないわけでございますが、実際のところいつ終息するかというようなことは、現在では見通しが立てられないような状態でございます。
 それから、火砕流の発生でございますが、先ほども申し上げましたように、第十一溶岩ドームが成長を続けているというふうに考えられますので、今後とも今までの火砕流の方向と、それから中尾川沿いの千本木方向ということが考えられると考えております。
 それから、ルートの拡大のことは、これはどの程度の崩壊が一度に発生するかということによりましてどの地域まで達するかということになろうかと思いますけれども、現在のレベルではどの程度の崩壊が一回に発生するかということについてはちょっと予想しかねるところでございます。
 以上でございます。
#134
○直嶋正行君 では、次に国土庁の方にお伺いしたいと思います。
 先般、ちょうど連休でございました四月の二十八日から二十九日にかけて及び五月二日の土石流を受けて、政府の方で、これは五月七日付でございますが、雲仙岳噴火非常災害対策本部決定事項という新たな対策を打ち出されました。それで、先ほど来の御説明の中に一部ございましたが、この七項目は従来から行っておる対策との関係で言いますと、どういう性格のものになるのか。つまり緊急対策中心なのか。ちょっと私内容を読んでみまして、その辺が明確に読み取れなかったものですからお伺いするんですが、あるいは従来のものでは不足だから新たにこういうことを追加したということがあるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
#135
○政府委員(黒川弘君) 五月七日の非常災害対策本部の決定は、七つの項目について、従来からの対策を行っているけれども次のことについてもさらに強力にやろうということで、中身につきましては、実は従来から申しております例えば二十一分野九十四項目の中の項目の中の拡大というようなものもございます。例えば遊砂地は現在まで三つございましたけれども、さらに四つ目をつくるとか、あるいは第一号遊砂地、第三号遊砂地を拡充するとか、そういったことが入っておりますので、既存のものの中の拡充というものが中心でございます。
 しかし、そういったことを含めまして、従来二十一分野の九十四項目と言われていたのが現時点におきましては我々としましては九十八の項目だというふうに考えておりまして、これは従来、ことしの予算時期に決められました砂防事業の直轄事業等含めまして、現在九十八項目だというふうに考えておりますが、その中で今申しました七つの項目の中では、それぞれの項目の拡大あるいは従来集団移転等の場合に現在ある防災集団移転促進事業というものを対象に考えておりましたけれども、さらにがけ地近接等の移転事業なども場合によっては活用するということを入れたと。そういったことを含めまして項目として拡充したものと、それからその中身におきまして拡充したものと二種類あるわけでございます。
#136
○直嶋正行君 ありがとうございました。
 それで、ここでちょっと急で申しわけございませんが、長官にお願いしたいと思うんですが、実は先ほど来の長官を初めとする皆様方の答弁をお聞きしておりまして、ちょっと確認をさせていただきたいなと思った点がございます。
 といいますのは、先ほどの長官の答弁の中でも、この間の火砕流の被害、連休の被害を受けた後行かれたときに、住民の方がもう一度ここへ戻って生活できるかどうか、非常に率直に言って、疑問とはおっしゃられませんでしたが、感じたことがあったと。で、抜本的対策について地元の方に案を練るように要請をしてきたと、こういうふうにおっしゃいましたし、先ほどの答弁の中でも水無川と従来の被災地の間の例の三角地帯の扱いについて、例えば有明海のようなところへ集団移転するようなお話がございました。これについても政府のお答えは必ずしも否定的なお答えではなかったと思います、地元の合意が前提だということで。これは大事なことだと思うんです。ただし、一方ではこの三角地帯のかさ上げについても考えるよというふうなことをおっしゃっておられました。
 それで、私の理解では、これまでの国の対策というのは、基本的に言いますと、例えばスーパーダムの建設あるいは砂防堤の建設等を通じでできるだけ現地の安全を確保する、安全をしっかり確保した上でその地元住民の方はできるだけ地元に住んでもらう、こういう基本的な視点でいろんなこれまでの対策を、特に恒久対策というのは検討され、また一部実施に踏み出されてきたと思うんですね。今のような話を受けますと、ちょっとそこの基本的なスタンスが変わったのかな、あるいは変えることも含めて今御検討されているのかなと。私個人は変えることについて決して反対ではございません。しかし、これをもし変えていくとなると、いろんな意味で国で今御検討されていることとの調整も必要ではないかと思うものですから、今申し上げたようなことで考えてよろしいのか。つまり、基本路線の変更も含めて政府としては考えるよ、こういうことにこの連休の土石流の被害の状況を見て変わったというふうに受けとめていいのかどうか、ちょっと長官のお答えをいただきたいと思うんですが。
#137
○国務大臣(井上孝君) 冒頭、篠崎先生の御質問にお答えして今御指摘のようなことを私は申し上げたわけでございますが、私の答弁にはそういうものは全然用意してございません。ただ、あのときに先生からそういう率直な御意見がございましたから、私も実は現地を見たときに、これだけの土砂を排除して、排除した後が安全とは言えないわけです。今御指摘になりましたスーパーダム、これは測量にも入れない。測量にも入れないから計画もまだ具体的に立っておらないわけでございます。その間こういう土石流が今回のようなのが何遍来るかわかりません。山の方には一億五千万立米。これまた率直ですが、そういう途方に暮れるような現状を見まして帰ってまいりました。そこへ地元の先生であられる篠崎先生から極めて率直な御意見ありましたので、私も実はそういうふうな印象を受けました、そういう感じを受けましたということを申し上げたわけでございまして、国としてはもちろんでございますが、県も市もまだそこまで決心はついていないと思います、現実の話。ですから、申しましたように、県及び市、町で地元の方々の御意見も十分聞いて、しっかり
した計画を立てていただく、そのためには計画を立てるための御援助も御支援もいたしますし、またその計画ができて、皆さんでこれをやろうということになれば、国としては全力を挙げて御支援を申し上げますということを現地で言ってまいりました。
 それから、先ほど松谷委員から三角地帯のかさ上げの話が出ました。そして、海を埋め立ててニュータウンをつくったらどうかというお話で私に答弁の御指名がありましたので、私はそれも一つの今地元にお願いしてきた計画の一つの案ではないかなということを申し上げました。これも予定した答弁書には全くございませんことでありまして、まだ私どもとしては方針を決めたわけではないということを繰り返し申し上げたいと思います。
 いいかげんなことを申し上げたという印象があると大変恐縮でございますが、私どもはまだはっきりした計画を決めておりません。
 ただ、これも何遍も申しますが、今梅雨に入りましたから、応急対策だけは多少の危険を冒してでもやり、遊砂地の能力の拡大、水無川の掘削、こういうものも危険を冒してでも早急にやらなきゃいかぬというつもりで、そういうことで今対処したいと思っております。よろしくどうぞ。
#138
○直嶋正行君 本当に率直にお話しいただきましてありがとうございました。
 私自身はやはり地元の意向を大切にしながら従来のことにこだわらずに幅広く考えていくという点については大賛成でございまして、ぜひお願いを申し上げたいというふうに思います。
 それで、合いみじくも長官もおっしゃいました当面の応急対策の部分についてちょっと建設省の方にお伺いをいたしたいと思いますが、これも応急対策として今さまざまな手当でをされているということでありますが、どうも私お伺いしていますと、例えば矢板を打つにしても、いろんなことをやるについて特に地権者の方の協力が必要だとさっきもおっしゃっていましたが、この点がなかなか難しい部分ではないかなというように思うんですが、今回この応急措置としておやりになっている建設省の事業の中で言うと、土地というのは基本的には買い取って金銭補償する、こういうお考えでおやりになっているというふうにお聞きしたんですが、それでよろしゅうございますか。
#139
○説明員(大久保駿君) 先生のおっしゃるとおりでございます。
#140
○直嶋正行君 これはちょっと素人の発想ですが、例えば住宅であるとかあるいは田畑もできるかもしれませんが、代替地も含めて考えるというのは難しいんですか。
#141
○説明員(大久保駿君) 私どもが実施いたします応急計画でつくります、砂防設備と呼ばせていただきますけれども、砂防設備をつくる土地あるいはそこにある家屋等につきましては、一定の基準に基づいて補償させていただくということで、代替地まで考慮に入れたという形にはならないというふうに考えております。
#142
○直嶋正行君 それじゃ、もう一点お聞きします。
 今のこの緊急対策の部分で言いますと、先ほど来議論出ていますようにもう梅雨に入っちゃったんだそうですが、いずれにしてももう時間との競争だと思うんです。例えば緊急対策として特に梅雨までにということでお考えになった事業でいうと、大ざっぱで結構ですが、達成状況といいますか、進捗状況はどの程度だというふうに掌握されていますか。
#143
○説明員(大久保駿君) 応急対策につきましては、遊砂地の新設だとか、それから仮設導流堤等種々ございますけれども、詳細な計画を決めまして用地の確保に入っていこうとしている段階でございまして、まだ現実に物が現地にできているわけではございません。ただ、三号遊砂地、それから水無川本線河道に堆積いたしました土砂は既にすべて除石いたしておりまして、その分につきましては容量が確保できているという状況でございます。
#144
○直嶋正行君 つまり、そうするとこの梅雨の対策としては土砂を除いて多少あふれないように手当てはついている、その他の事業の分については残念ながら九月の台風シーズンぐらい、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。
#145
○説明員(大久保駿君) 私どもといたしましては、きょうから梅雨に入りましたけれども、できるだけ梅雨の中でそういう施設の効果が出るようにともかく用地の確保に全力を挙げまして、すぐに現地で物がつくれるように努力していきたい、こういうふうに考えております。
#146
○直嶋正行君 法的な問題があってなかなか難しいことではないかなと思いますが、今の用地の問題等もこういう長期被災地に対する対策の場合、やはり考え直すべきじゃないかなというふうにも思うんですけれども、その点はおきまして、もう時間ございませんので、最後にもう一点、長官にお聞きいたしたいと思います。
 これもいろんなマスコミ初め識者の方からも指摘されておるんですが、私は、今回の雲仙・普賢岳の災害を見まして、非常に長期に及んでいる。先ほどもお話ありましたが、多くの災害は一過性のものなんですが、今回の場合非常に異例であると思うんです。そういう意味でいいますと、やはり長期災害に対する救済という視点に立って多くのことを見直していかなければいけないんではないかなというふうに思っているわけであります。
 今回でいいますと、特に長期にわたったために、警戒区域を設けてそこへ立ち入り制限がある。これは僕はやむを得ない措置だと思うんですが、ただ、それが長期化することによって、例えば農業を初めとするいろんな生業、これが壊滅してしまって、住民の方にとってはそこでの生活基盤が失われていく、こういうことになってくるわけであります。また、これは以前の三原山の噴火のときにも一部ございましたが、長期仮設住宅での生活ということで、経済的な面だけではなくて精神的な面でもやはり住民の方に非常に多くのストレスを生じさせている。そのことがいろんなあつれきをまた一方で呼んでくる、こういうことになるのではないかと思います。
 私、ちょっと提案なんですが、一つは、特に長期被災者の場合の個人補償のあり方についてやはり自治体よりも国がもっと前面に出て救済活動を主眼に対策を強化していく、こういう視点が必要ではないかなというふうに思います。
 それから二つ目でございますが、これも先ほど来の議論にありますように、住民の方の表面に出るのは県とか市という地方自治体でございまして、国は、今回の場合は国土庁が窓口になって、それぞれ調整をしながら所管庁でバックアップをしていく、こういう体制にあるわけであります。これも私は現地の人から聞いたんですが、国の顔が見えないんですね、そのときに。どうしても出てくるのは県の方、市の方。それから、いろんな声があるから、やることとやれないこと、いろいろ言わなければいけない。そうすると、こういう長期災害に遭った場合に一番頼りになるのはというと、地元ももちろんそうですけれども、やっぱり国がいるという、国がちゃんと面倒を見てくれる、こういうことが国民の目に見える形になってくれば、これはまた精神的な面だけでも随分違うと思うんです。
 それで、そういう意味でいいますと、さっき急遽各省庁の局長会議をつくっていろいろ意思決定を早くできるようにしたんだというお話ございましたが、私、例えばこういう長期災害の場合、やはりもうスタートから国としてのプロジェクトをつくって、そこへ各省庁の権限を移管して、ある程度移管をして即応できる、あるいは被災地の方にも直接いろいろと対策が打てる、こういう体制を今後考えていくべきではないか。この点を痛感いたしているんですけれども、この二点について最後に御見解をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
#147
○国務大臣(井上孝君) 大変難しい問題だと思いますが、率直にお答えさせていただきます。
 異例な長期にわたる災害であるということは何
遍も私申し上げておりますが、そういう認識を持っております。といって、それでは今災害対策基本法ほかいろいろ災害対策で各省が持っております制度、そのどこをどういうふうに直すべきかというようなこと、もちろん研究はいたしておりますけれども、今お答えするような具体的なものが実はありません。
 ただ一つ、私がおかしいなと常日ごろ思っておりますのは、先ほども御質問ございましたが、活動火山対策ですね、活動火山対策特別措置法というのがあります。これをよくよく見ますと、噴石が飛んでくる、危険だから避難所をつくる、それから、火山灰が飛んでくるからその火山灰を除く、その火山灰によって農地が荒らされるからビニールハウスをつくる、それに対する補助、こういうことだけでございまして、今度の普賢岳のような火砕流、そしてそれに伴う土石流というようなものがあの中には全くないということがちょっとおかしいのかなと思いまして、私は防災局長初め防災局に活動火山対策特別措置法を研究してみたらどうだということは一つ申しております。
 ただ、先生一つおっしゃいました個人補償の問題でございますが、これは今回の災害に限らずすべての災害がそうでございますが、個人補償というものを直接国からやるということは国の政策の根幹にかかわることになりますので、これはまだ踏み切れるところではございませんし、そのかわりにいろんな施策をやっております。
 おっしゃいました生業資金につきましても、事実上国から貸し付けても普通は利子を取るのでありますけれども、これも基金をつくって、その基金から助成をして無利子にしてさしあげるというような対策も講じております。できるだけのことをやっておるということで、ひとつ御理解を賜りたいと思います。
 それから、国の顔が見えないというのは確かにおっしゃるとおりでございまして、私どもも何遍も現地へ行きましたが、そういう声も聞いたことがございます。ただ今度、今年度から砂防事業と道路事業を、あれだけ大きく緊急ですから、県や市にお任せしても大変だろうということで、建設省が直轄の事務所をつくってくれました。あれが唯一の、唯一のというとちょっと気象庁とかそういうのに影響いたしますが、工事をする面としては唯一の現場の国の機関でございます。
 この事務所長に対してはいろいろと建設省所管事業以外のものも相談が来るようでございます。その辺はひとつ国土庁でバックアップしてやって、唯一の現地の国の機関が国の機関らしく、先生のおっしゃいます国の顔が見えない、少しでも国の顔が見えるようにしてくれということを建設省にもお願いをいたしております。場合によっては、本当に国土庁みずからが現地へ行って住民の方々や市町村長さんと毎日顔を合わせるというのが一番いいんじゃないかと思いますが、まだそこまで踏み切っておりませんけれども、今の建設省の事務所、そういうものを中心に国の施策が住民の皆さん方に御理解願えるような体制をとってまいりたいな、こう思っておるところでございます。その辺で御理解賜りたいと思います。
#148
○直嶋正行君 ありがとうございました。終わります。
#149
○乾晴美君 お願いいたします。
 私は、まず地震対策についてお伺いしたいと思います。先ほどから同僚議員も静岡県の伊豆半島沖での地震のことを随分お尋ねでございますけれども、私もそのことについてお尋ねしてみたいと思います。
 東京大学の地震研究所の溝上教授のお話なんですけれども、「仮に今回の群発地震が噴火につながった場合には、八九年と比べて震源域が陸地に近いため、陸上で爆発する可能性が高く、人的な被害が出る恐れもある。」というような警告を発していらっしゃいますけれども、これに対して国はどのようなお考えをお持ちになられますでしょうか。
#150
○説明員(森俊雄君) 伊豆半島東方沖の群発地震でございますが、今回の活動は前回の活動に対しまして陸上に近いわけでございますが、現在のところ五キロから八キロ程度でございまして、前回の平成元年の噴火のときの深さ一から五キロに比べまして、現状ではまだ深いというふうに考えでございます。
 気象庁といたしましても、今回の群発地震活動が地下のマグマに関連している可能性が強いというふうに考えてございますので、地震活動が大きくなるかということと同時に、噴火活動につながるかどうかということを監視しているわけでございますけれども、この点に関しましては火山性微動が発生するとか、あるいは地震の震源地が浅くなる、あるいは地震の波形が特殊な波形をし出す。そういうようなことを注意深く見守ってございます。もしそういう兆候が見られましたならば、火山情報あるいは地震情報で対応して周知に努めたいと考えております。
#151
○乾晴美君 日本は地震国と言われるくらい非常に多発する国なんですけれども、そのことに対して例えば体験学習できるという施設ができたそうなんです。これはパンフレットとか映画など視覚に訴えるものではなくて、日ごろから体を使って災害を実体験できるというようなところができたそうなんです。立川都民防火教育センターだとか、また福岡市民防火センターというのがもう既にできておるというふうに聞かせていただいておるんですが、続いて東京都の墨田区だとか渋谷区だとか、また宮城県の気仙沼沖にそういった実体験ができるセンターができるというように聞かせていただいておりますけれども、これらの施設の建設に補助金を出す制度が設けられているというようにも聞かせていただきましたが、その対象となる要件はどのようなものなんでしょうか。また、東海地域の六県、百六十九市町村への働きかけはどうなっていますでしょうか。
#152
○政府委員(黒川弘君) 今の御指摘のような実体験ができるような施設というのは意識の啓蒙という上で非常に重要な施設でございます。そういったことで各公共団体でいろいろお取り組みいただきまして、一般的にはそれぞれの市町村でそういった対応をする場合にいろいろ自治省の起債とかそういった形でやっておりますけれども、全国的にモデル的なものをやっぱりつくるべきだということで、そういったものにつきまして国土庁では防災基地建設モデル事業というのを実は実施しておりまして、先ほど先生の御指摘の気仙沼の施設、これは国土庁が現在補助金を出して整備しているものでございます。
 そのほか国土庁関係ではそれを含めまして十カ所について建設が終わり、あるいは現在建設のものがございます。しかし、これはあくまでも全体のモデルのようなものでございますので、それぞれの市町村、県、そういった段階でつくっていただけるように自治省を通じましていろいろ指導させていただいておるところでございます。
#153
○乾晴美君 ありがとうございました。
 それでは、次に気象庁の方にお伺いしたいんですけれども、地震計だとか地殻のひずみ計だとか傾斜計など、いわゆる東海地震予知のための常時観測点というのが気象庁が七十二カ所ぐらい、それから大学その他の研究機関が六十一カ所で、計百三十三カ所あるということなんです。この各地点の観測データが地震活動等の総合監視システムにより二十四時間体制で気象庁に自動的に送られるということなんだそうですが、そのほかに東海地域または南関東地区の予想される直下型地震について気象庁はどのような体制をとられておるのでしょうか。
 そしてまた、住民とか民間への広報はどうなっているのでしょうか。けさの新聞も見せていただきましたが、余り過度な情報といいましょうか、警告といいましょうか、そういうことはまた住民を震え上がらせますし、また過少評価では大変な災害を招くということで、もうまさにプロの判断が必要だというように考えますが、いかがでしょうか。
#154
○説明員(森俊雄君) 今先生御指摘のとおり、東海地域及びその周辺を含む観測データ百三十三カ
所につきまして気象庁に伝送されておりまして、総合的な常時監視を行っております。
 なお、南関東につきましては、南関東地域直下の地震対策に関する大綱の趣旨に沿いまして、今後とも関係機関の協力を得て一層監視体制の強化を図りたいと考えでございます。
 なお、先ほどお話ありましたように地震活動等総合監視システム、これは昭和六十一年から設置したわけでございますけれども、その更新につきましては平成五年度から行いまして、当該地域を含みまして地震の監視体制と監視強化等に努めてまいりたいと存じます。
 また、情報につきましては、今東海地震を除きまして予知については困難だという立場でございますので、通常の地震活動につきましては現在のところは地震情報で対処するということを考えております。
#155
○乾晴美君 伊豆半島沖での群発地震もそうですけれども、五月十七日にはまた沖縄県の西表島で震度五の地震があったということで、今非常に地震に対する関心も高まっているわけなんですけれども、火山国である我が国の地震対策はこれで十分なのだろうかということで、防災再点検が必要だと思います。そういったことについて今後の見通しと、国の地震対策についての心構えのようなものを国土庁長官にお尋ねしたいと思います。
#156
○国務大臣(井上孝君) 先ほども申し上げましたが、我が国は、世界一かどうかわかりませんが地震国でございまして、過去にも何遍も地震の被害を受けております。したがいまして、防災をお預かりする私ども国土庁といたしましては、地震の対策について非常に大きな責任を感じておるわけでございます。
 まず、地震に際しまして政府は災害対策基本法、防災基本計画等に基づきまして、地震予知等の防災に関する科学技術の研究、それから地震等が起きました場合の避難地、避難路の整備、それから治山事業、砂防事業、河川事業等国土保全事業の実施、それから災害の応急対策、被災者に対するいろいろな援助、こういった各般にわたる災害対策を推進しておるところでございます。先ほど先生御指摘のモデル事業等もその一環でございます。
 今後とも国土庁は、政府の災害対策の窓口のつもりではおりますが、むしろ中核となって政府の中でこういった対策の強化に努めてまいりたいし、私自身も努力を続けたいと思っております。
#157
○乾晴美君 次に建設省の方にお願いしたいと思います。
 特別養護老人ホームや病院などのいわゆる災害弱者施設ということに対して、現状では不十分であるのでもっと厳しい基準が必要だというように東京消防庁の火災予防審議会が提言をなさったそうなんですが、特にその提言の中で、避難に時間のかかる弱者施設は防火区画をさらに細かくして、消防隊員の皆さんが到着するまでに安全でいられる、いわゆる水平な避難場所をフロアにつくるべきだというように指摘しているようであります。また、小規模施設のスプリンクラーや車いすが避難できる広さのバルコニーの設置なども訴えているということなんですが、建設省としてはこの提言をどのように受けとめられるでしょうか。現在ある建築基準法ということで十分だというようにお考えなんでしょうか。
#158
○説明員(磯田桂史君) 建築基準法は安全上、防火上、衛生上の観点から最低限の基準を定めたものでございます。
 御指摘の社会福祉施設あるいは病院などの施設につきましては、基準法上は防火上重要な建築物として位置づけまして、当該用途に供する一定の規模以上の建築物を耐火建築物というようにしておりますほか、直通階段あるいは排煙設備等の避難施設の設置、内装の仕上げの制限など、中におられる方々の安全を図るために防火上、避難上の基準を定めているところでございます。
 御指摘の東京消防庁におきます火災予防審議会の「高齢者施設を中心とした災害弱者施設の防火安全対策の在り方について一という答申におきましては種々の提言がなされておりますけれども、その提言にありますような特段の対策を建築基準法に規定するということにつきましては、社会福祉施設等の適切な運営でありますとかあるいは既存施設の関係でありますとかあるいは必要コストの妥当性でありますとか、検討すべきいろいろな課題があるというように認識をしておりまして、最も有効な対策は何かについて十分な議論が必要であるというように考えております。
 こういうような考えのもとに、これまでの社会福祉施設における火災事故を踏まえまして、関係省庁が連携を図りながら社会福祉施設等における防火安全対策についてというのを既に取りまとめておりまして、その周知徹底を図ってきたところでございます。さらに、この合意事項を踏まえまして、社会福祉施設等における火災の拡大を遅延させまして建物内部の利用者の避難安全を確保するために、昭和六十二年、建築基準法の施行令を一部改正いたしまして、社会福祉施設等の防火上主要な間仕切りを耐火構造等とすることとしたところでございます。
 建設省としましては、社会福祉施設等における防火安全対策の重要性にかんがみまして、今後ともさきの合意事項の一層の周知徹底を図るということで一層の社会福祉施設の防火安全対策に努めてまいりたいというように考えております。
#159
○乾晴美君 ありがとうございました。
 それでは続きまして、雲仙・普賢岳の質問に移らせていただきたいと思います。
 先般行われました五月二十日の雲仙・普賢岳の被害の視察に参加できませんでまことに申しわけございませんでした。この前には余り被害がなかった中尾川地区の方にも被害が及んだということでございますし、ただいま大塚理事さんの方からも視察の概要の御発表がございましたし、また、私もテレビで拝見させていただきましたけれども、大変甚大な被害があったということで、非常に心からお悔やみ申し上げたいと思います。
 梅雨にも入ったということですし、これからまた台風シーズンも来ますので、非常に雲仙の方々は不安な気持ちでお過ごしだろうなというように思います。私参りませんでしたものですから、適切な質問ができませんと思いますけれども、よろしくお願いいたします。
 ちょっと先ほど聞き逃したんですけれども、水無川については堆積物の排除はもうすべて現在は終了しているんだというように聞かせていただいたように思うんですが、中尾川流域についても現在治山ダムの堆積物の排除はすべてこれも完了しているということでしたでしょうか。確認の質問なんですが、よろしくお願いします。
#160
○政府委員(黒川弘君) 治山ダムにつきましては、先般の私の方の御報告では合しゅんせつに入ったということを申し上げました。それは確かにしゅんせつ、土石の排除に入ったんでございますけれども、その後、警戒区域の設定が行われまして、一部は排除いたしましたけれどもそのままという状態でございまして、したがいまして先ほど建設省からお話があったような別な遊砂地等について具体化しているわけでございます。
#161
○乾晴美君 それじゃ、中尾川の方は大変なことで、中へ入ることができない、ですから除去できないということでございますね。中尾川流域には治山ダムというのはありましたですね。それは今回の土石流でどれぐらい機能したのでしょうか。
#162
○政府委員(黒川弘君) 治山ダムが建設されたことに伴いまして、具体的に先般の土石流ではまさにそれが満杯になりまして、立米で申しますと、必ずしも正確ではございませんけれども、六万とか八万とかそういうオーダーの土砂が治山ダムで防御されたということでございます。
#163
○乾晴美君 ここの地図を見せていただきましたり、写真を見せていただきますと、中尾川流域の火砕流とか土石流の危険性というのがずっと下の方の島原市の方まで及んでいかないかなというように非常に恐れるわけなんですけれども、その対策はどのようにお考えなんでしょうか。
#164
○説明員(大久保駿君) 現在、その前に発生いたしました火砕流によりまして五月二十四日に警戒区域が設定されております。南千本木、北千本木町の一部でございまして、それで私ども、四月二十八日から二十九日にかけての土石流で約二十万立米の土砂が出てまいりましたので、それとほぼ同規模の土石流が出た場合に対応すべく遊砂地を計画したわけでございます。計画しましたところが、先ほど申しましたように五月二十四日、その区域が警戒区域になりましたので実際に施工ができなくなるということで、急遽位置を変更いたしまして、警戒区域の外側、警戒区域の最下流端、そこへ遊砂地を移しまして、地形等は若干違いますので、遊砂地を二基と、それからその下に砂防ダム二基ということで計画をいたしまして、これから着手に入ろう、こういう段階でございます。
#165
○乾晴美君 特に中尾川流域というのは火砕流だとかまた土石流の危険性というのが非常にあるということなんですけれども、リモコンブルといいましょうか、リモコンでブルドーザーを動かすことができるというような、人間が入らなくてもリモコンでブルドーザーだけ入っていってとれるんじゃないかというようなことをちょっと聞かせていただいたんですが、早急にかつ有効な手段がほかに考えられているのでしょうか。
#166
○説明員(大久保駿君) 警戒区域内での工事だとかあるいは堆積土砂の除去につきましては、やはり工事の安全上非常に難しいわけでございます。そういうところで何とか仕事をしたいということになりますと、無人化施工ということが考えられる。わけでございます。
 先生御指摘のように、リモコンでブルを動かすというのは、既にここの場所以外でも試験的に実施しているところがございまして、そういうことが可能かどうかということの勉強を始めておりまして、可能であれば試験施工というような形も取り入れていきたい、こういうふうに考えております。
#167
○乾晴美君 それでは、水無川の方のことについて聞かせていただきたいと思うんですが、今回の土石流については、遊砂地一号基、二号基、三号基というようにあったと思うんですけれども、それがうまく機能しなかったのではないかというような見方もあるようでございます。確かに三号遊砂地では十七万立米というか、それだけ捕捉したし、また二号のところでは二万立米食いとめられたといいますので、全く機能しないというわけではないわけなんですが、大部分は遊砂地のルートを外れて水無川流域の方にはんらんしていった、こういうことなんです。これは、一号から三号遊砂地の位置から見ると一昨年の六月の土石流の流路に沿った形になっておって、今回の筋道が見きわめられなかったのかなということと、構造上に問題があったのではないか。例えば三号遊砂地に設置している石どめというんでしょうか、三角の、逆V形の、あれが満杯になったためにそれがそこで外側へあふれてしまって、そして下方に設置してあった二号遊砂地の方に行かないで、遊砂地の方へももちろん流れられなくなって外へばっと行ったのではないかというように言われているんですが、ここら辺の分析はどうなんでしょうか。
#168
○説明員(大久保駿君) まず、平成三年六月三十日の土石流につきましては、四十万立米という大量の土石流が直進いたしまして、今の導流堤を計画している方向に流れております。それから、昨年の八月の土石流は比較的規模の小さいものが水無川の方向に流れたということでございます。今回の四月末の土石流につきましても、比較的規模の小さい土石流が数回にわたって流れたということで、水無川本川の方へ流れております。
 三号遊砂地では、先生御指摘のように約十五万立米の土砂をとめておりまして、土石流の本体、大きな石を先頭に流れてくる土石流の形があるんですが、その本体を形成する大れきを三号遊砂地で捕捉いたしておりまして、大変大きな効果があったんではないかと思っております。もし、その大れきを含んだ土石流本体が直進すれば別の被害が起こったんではないかなというふうに考えております。先生石どめとおっしゃいましたが、スクリーンダムのような形のものでございますけれども、それで大きな石を捕捉いたしておりますので、それが被害を拡大したということにはならない、こういうふうに考えております。
 それからもう一つは、三号の下に二号、一号遊砂地がございますが、一号遊砂地の下流にはまだ人家がございまして、ここへもし直進した場合には、一号があふれた場合にはまた別の被害が起こったのではないかなというふうに分析をいたしております。
#169
○乾晴美君 時間が来たようなので、一言だけ。
 進学率を非常に心配いたしておりましたのですが、前年度より多い進学率だったみたいで、受験生のことを心配しておりましたが、安堵いたしました。どうもありがとうございました。
#170
○寺澤芳男君 私はちょっと視点を変えまして、日ごろ非常に関心のある原子力の発電所についてまずお伺いいたします。
 現在、原子力発電所は日本に幾つありますか。
#171
○説明員(大野栄一君) 現在、日本国内の商業用原子力発電所について申し上げますと、運転中が十五カ所四十二基ございます。また、これ以外に建設中のものを含めますと十六カ所五十二基であります。
#172
○寺澤芳男君 火山の影響を受ける危険地域に原子力発電がありますか。
#173
○説明員(大野栄一君) 原子力発電の立地につきましては、昭和三十九年に当時の原子力委員会により決定されました原子炉立地審査指針にのっとりまして、立地条件の適否を判断しているところでございますが、現在までに設置許可をしました原子力発電所はすべて活火山から十分な距離を有しておりまして、火山活動によりましてその安全性に影響を受けるものはないというふうに考えております。
#174
○寺澤芳男君 環境破壊と災害について二、三政府の御意見をお伺いしたいと思うんですが、一昨年に発生した死者十万人とも言われるバングラデシュにおけるサイクロンあるいは死者、行方不明者を合わせて六千人とも言われるフィリピン台風の災害など世界における水害の悲惨な例は後を絶たないわけですが、いずれの災害にも共通することがあります。
 それは、その災害を大きくした背景の一つに森林破壊のため保水、貯水機能が失われたことが挙げられております。世界の大森林は自然のダムであり、動植物の種を維持する宝庫でもあるわけです。また、地球温暖化の原因と言われる二酸化炭素を吸収し酸素を放出する地球の肺であります。日本は世界で有数の外国木材の輸入国であります。言いかえれば、我が国は地球環境を破壊し、災害被害を大きくすることに残念ながら一役買っていることになっております。こういう現実について環境庁、国土庁はどのようなお考えを持っておられるでしょうか。
#175
○説明員(西尾哲茂君) まず、お尋ねの森林保全に対する認識でございますけれども、森林は先生御指摘のように土壌の保全あるいは生物多様性の保全を図る上で非常に重要なものであります。また、地球温暖化物質である二酸化炭素の吸収ということで多面的な価値を有しております。世界の森林の保全というのは地球環境保全をする上で極めて重要なものというふうに認識をしておるところでございます。現在、世界の熱帯林の総面積十七億ヘクタールのうちの千五百四十万ヘクタールが毎年毎年減少しておる、こういうような事態でございまして重要な事態というふうに考えておるところでございます。そういう点につきましては、昨年リオで地球サミットが開かれました。その成果といたしまして森林原則声明というものを世界各国が合意したところでございまして、その森林原則声明の精神に沿って持続可能な森林の管理ということが進められていくように取り組んでいくということが基本ではないかというふうに認識しております。
#176
○政府委員(黒川弘君) 森林の問題については今環境庁からお話しいただいたとおりでございますけれども、世界的に先生御指摘のとおり非常に災害が多くございます。これにつきましては森林の保水能力の減少という問題と、もう一つ都市化が進展しておりまして、従来山地部におられたような方々が大都市に移ってこられて低湿地帯、あるいは従来で言うとはんらん原というところにお住みになっているというようなことも一つの原因がなというふうに我々としても分析しておりますが、いずれにいたしましても森林の保全ということは非常に重要な事柄でございますので、災害対策上も一緒になって対応すべきものだというふうに考えております。
#177
○寺澤芳男君 ロシアにおける針葉樹林、これの伐採における木材、これはやはり日本が得意先だと言われております。針葉樹林がなくなれば永久凍土すなわち凍っている土が解けてしまって、凍土に含まれているメタンガスが放出されます。メタンガスは湿地や水田あるいは家畜のげっぷなどから発生するわけですが、このメタンガスが温暖化を起こす力は石油や石炭などの化石燃料を燃やすと出る二酸化炭素の二十倍以上と言われています。シベリアの凍土地帯ではメタンが泥炭などの中に氷漬けされて大量に眠っているわけです。また、世界最大の熱帯木材輸出地であり、そのうち我が国が大部分を輸入しているマレーシア、サラワク州の熱帯林の破壊が進んでおり、地球温暖化の視点から大変に心配されております。確かに熱帯林は焼き畑農業、放牧、地元民の燃料として利用され、その国の失業増大の防止、国家財政の収入不足を補うなどの点からも破壊されていることもあるわけですが、だからといって最大の外国材輸入国である我が国が傍観していいというわけではないと思います。ODAとか保護条約制定、伐採削減計画の協力あるいは植林支援など森林保護に対してどのような対策、政策をとられているのか、各関係官庁の御意見をお伺いしたいと思います。
#178
○説明員(伴次雄君) 今先生から指摘があったとおり、熱帯林は非常に減少の状況にあります。原因はいろいろあるわけでありますが、一つの因子にいわば販売用の木材というものもこれは否定するような状況ではないわけでございます。
 林野庁といたしましては、一点目は技術協力というような方法で森林の再生を図っていこうというような政策を進めております。既に八百名の技術者が現地を経験しておりますし、現在でも九十名の人を派遣しているという状況にあるわけでございます。一緒に研修員を受け入れるとか、それから無償の協力をするとかいうことによりまして熱帯林の保全、それから造成というようなものに積極的に協力を進めているところでございます。
#179
○説明員(北島信一君) 外務省経済協力局の政策課長でございますが、経済協力の関係で御説明を申し上げたいと思います。
 地球環境問題の解決のために途上国における森林保全、造成を初めとする環境保全が重要であるという考え方からODA大綱、これは去年の六月に閣議決定をしたものですけれども、環境保全への協力をODAの重点分野とするということでやっております。
 今林野庁から御説明がございましたとおり、特に森林の保全、造成について我が国は長年の実績と経験を有しております。
 具体的に例えば二国間の経済協力を申し上げますと、フィリピンのパンダバンガンというところで無償資金協力によって林業研究のためのセンターを建設し、技術協力によって研究者、技術者の養成を図るということ、さらに八千ヘクタールの植林を実施したということがございますけれども、この種のプロジェクトを東南アジア、大洋州、アフリカ、南米で実施してきております。現在のところ十五件が終了しまして、さらに十八件が継続実施中でございます。
   〔委員長退席、理事松尾官平君着席〕
また有償資金協力の分野でも、例えばインドのアラバリ山地植林計画といった大規模植林への協力を実施しております。それ以外にも多国間の協力ということでITTO、それからFAO、それから国際農業研究グループといった活動を支援してきております。
 こうしたいろいろな形態のODAを通じまして一九九一年度の実績を申し上げますと、森林保全、造成に係る日本のODAの実績は百五十八億円ということでございます。
#180
○寺澤芳男君 国連の報告によりますと、一九〇〇年以降、つまり二十世紀に入って自然災害によって全世界で四百万人以上の人々が死亡し、被災者も八億人以上に上っていると言われております。世界各国が協力し合って自然災害による被害を減らそうということで、そういう構想のもとで国連の国際防災の十年が平成二年度にスタートいたしました。国際防災十年のちょうど今半分ぐらいの年に来ているわけですが、国土庁もいろいろな行事を予定されておられるようですが、災害拡大を防止する森林保護、水害被害防止へ向けて積極的な活動を行う必要があろうかと思います。
 防災局長が本委員会で私の質問に答えていただき、開発による防災への配慮ということと環境保全の努力ということは今後の災害対策上も国際的な意味で大きな課題であるとおっしゃいました。であるとすれば、この観点からの具体的な今後の取り組みをお伺いいたしたいと思います。
#181
○政府委員(黒川弘君) 災害対策を進めていく場合の、今先生御指摘の開発との関係あるいは環境保全との関係、いろいろ御指摘のとおりでございます。
 国際防災の十年ということで、国土庁といたしましても関係省庁と一緒になりまして平成元年の五月に国土庁に設置されました国際防災の十年推進本部、これを中心にいろんな対策を講じさせていただいておりますけれども、実はその中で、昨年千葉県で行われました千葉の会議におきましては、その中の一つのテーマで開発という問題と災害という問題について世界からいろんな学者の方々あるいは行政官等も来ていただいて活発な議論が行われました。そういったいろんな成果を踏まえまして、それぞれの国、それぞれの地域でいろんな対応がなされているわけでございますけれども、我々としましてもそういった具体的な対応を進めさせていただきたいと思います。
 さらにマクロの問題で申しますと、国際防災の十年、来年がちょうど中間年でございます。
   〔理事松尾官平君退席、委員長着席〕
そういったことで、国際防災の十年の世界会議というのを中間年に国連が行うという方針を出しておりまして、これにつきましては政府として日本に誘致しようという方針を決めていただきました。現在、日本開催が確定いたしまして、具体的な準備が進んでおりまして、日本としてもそれに万全の協力をしてまいりたいと思っております。来年の五月に横浜において国連主催の会議を開きたいということでございますが、その中では、今までの国際防災の十年の総括という問題と、それから今後の残された期間についての国際防災の十年の進め方あるいは大きな方針、こういったことが議論されるわけでございます。そういった沖で今御指摘のような問題が反映されるように努力してまいりたいと思います。
#182
○寺澤芳男君 一国が本当に生活大国なのか、あるいはその国が本当に豊かな国であるのかということを示すバロメーターの一つに私は災害時の救済対策はどれだけ充実しているのかということが挙げられると思います。
 今回の雲仙・普賢岳の災害はまれに見る長期災害であります。政府のとった二十一分野九十四項目の災害対策は現行の一過性災害を想定した災害対策法の体系では処理できないということを示しているのではないでしょうか。政府は類似の災害に対してはこれを前例として対処していきたいという意向のようですが、我が国の災害対策立法はすさまじい災害経験の中で発展を経てきたと言っても過言ではないと思います。
 この意味で、宮澤総理も言っている豊かな生活大国の実現を目指すなら、長期災害を想定した立
法論議あるいは問題提起を国土庁みずからしてもよいのではないか。特に柔軟な発想をお持ちの井上国土庁長官の見解、御所見をお伺いいたします。
#183
○国務大臣(井上孝君) 仰せのとおり、今回の雲仙・普賢岳の災害はまれに見る長期化でございまして、きょうでちょうど火砕流発生以来二年になるということでございます。この間、何遍も申し上げましたように、政府といたしましては地元の県あるいは市、町と十分相談をいたしまして、今仰せの二十一分野九十四項目にわたるいろいろな対策を講じて今日に至っております。先ほどちょっと防災局長が言いましたように九十四項目が今九十八項目ぐらいになったようでございますが、いずれにしても地元との御相談の上いろんな対策をやってまいりました。その中には今まで考えられなかったようなものもございます。しかし、これは現在の法律で定められておる制度の範囲内で実施できたことでございまして、今私どもは、二年たっておりますけれども、法律に不備があるといいますか、足らないところがあるという具体的な問題を認識いたしておりません。今のままこの対策をさらに各省の制度の範囲内でやっておりますことを進めてまいりたい。先ほど来お話が出ておりますが、集団移転の問題等につきましても、地元の御希望に応じて対策の充実を図るという点で実施する段階になれば実施してまいりたい、今はまだ集団移転やっておりませんけれども、制度の範囲内でやってまいりたいと思っております。
#184
○寺澤芳男君 以上です。
#185
○林紀子君 雲仙・普賢岳の火山活動は二年半も活動を継続しております。何とかおさまってほしいという願いに反していつ終わるともわからないという状態なわけですけれども、連休初めに起こりました土石流の被害では新たに約五百棟の住宅に被害が出ております。間もなく梅雨入りの時期だということで私も天気予報を見まして、九州地方が雨だ、長崎が雨だという予報を見るたびに本当に不安でなりませんし、住民の方々の不安というのはもうはかり知れないものがあると思います。
 本委員会で視察に参りましたときに、私も一緒に行かせていただいたわけですが、そのときあの土石流で荒れ果てた水無川の周辺を見まして、政府の従来の対策の延長ではもう対処できないんじゃないかということをつくづく感じたわけです。二十一分野九十八項目になったというお話を聞きましたけれども、それだけでも対処はし切れないのではないかというふうに思うわけです。
 井上長官は四月八日の衆議院災害対策特別委員会で、「こういう未経験の災害でございますので、基本法も含めて今後検討を重ねてまいりたい」というふうに御答弁をなさいましたし、五月二十五日の記者会見でも、各省が従来の制度を拡大解釈して対策に努めているが、限界に来ているものもあるというふうにおっしゃって、災害の長期化に対応して現行制度を見直していくという意向を明らかになさったと思うのです。そして、五月二十七日の西日本新聞のインタビューというのを私も拝見いたしましたけれども、活火山法についても見直しをということを考えておられるというふうにおっしゃっておいでになりますけれども、この一連の発言、具体的にはどういうものかということをまずお聞きしたいと思います。
#186
○国務大臣(井上孝君) ただいま寺澤先生の御質問にお答えいたしましたとおり、雲仙の災害が起こりましてからもうちょうど二年になります。噴火からいきますと二年半になるわけでございますが、それに対して政府挙げて地元の県、市、町と相談をしながら対処してまいりました。ただいまのところ、現行制度の範囲内で住民の皆様の御要望にこたえるいろいろな手当てを二十一分野九十八項目にわたって実施してまいりました。
 私が限界に来ているということを申し上げた記憶はちょっとないんでございますが、ともかく災害基本法を初めとする各省のいろんな制度はこういう長期の火山災害というものを想定してできてはおりません。おりませんけれども、その制度の範囲内で今までできるだけのことをしてまいりました。私はそれにさらにつけ加えるものがあるかどうかという点につきましてはまだ認識をいたしておりませんけれども、絶えずこういうものは研究をしなきゃいけない。そういう意味で、先般西日本新聞の方のインタビューのときに、私は活火山法と言っております、活動火山対策特別措置法でございますが、これを読み直してみますと、活動火山、活火山でありながら、あの中にあります対策は噴石といいますか、噴火によって石が飛んでくる、そういうものの被害を避けるために避難施設をつくる。それから常に火山灰が降ってくるので、これが農業に与える被害をどういうふうに防ぐか、ビニールハウスをつくる。それから道路や学校、校庭に積もった灰をどうするかというようなことだけ、ほとんどそういうものでございます、中に土石流がございますけれども。そういうことでありまして、今回のような火砕流、それからその堆積が原因となる土石流、こういうものについての対策があの中には私はないと思いました。
 したがいまして、今回の雲仙・普賢岳の活火山の経験にかんがみまして、あの活動火山対策特別措置法も研究の対象にしていいんではないかということをインタビューで申し上げましたら、見直しということで聞かれたわけでございまして、私は見直しも研究の対象でございますから、私自身が見直してみた、読み直してみたわけでございますから、そういうことを申し上げたのでございます。
#187
○林紀子君 長官が活火山法についてお触れになりましたので、私の方も見直し、研究の対象ということでぜひお願いしたいと思いますのは、日本共産党はあの大火砕流が起きました二カ月後、一昨年の八月十九日に「雲仙岳噴火災害にさいし、火山災害対策の抜本的強化をはかるための立法提案」ということをお示ししたわけなんです。その中で、活火山法に条項を新設いたしまして、大規模な火山活動により警戒区域の設定等が行われた場合、農林水産業、中小企業の直接、間接の甚大な損害、損失が発生した地域に対し、災害補償制度を新たに設ける、その金額は被害の額に応じて政令で定めるということにしたらどうかと。またもう一項、これは災害弔慰金法の改正を行って、自然災害により被害を受けた土地家屋、家財に対する補償制度を新設する、その金額は被害の額に応じて政令で定めるということにしたらどうかというふうに御提案をしたわけです。
 今、島原の方たちが一番求めているところはここではないか。初めにこの議論が大変あったわけですけれども、再び今火山がどうなるかわからない、こうした大土石流が起こったという時点になりまして、改めてここに立ち返っているのではないかというふうに思うわけです。その辺につきまして長官のお考えを聞かせていただきたいと思います。
#188
○国務大臣(井上孝君) 御指摘の災害補償につきましては、これは恐らく、先生の党からの御要望書を私拝見しておりますが、警戒区域を設定して避難させた、強制的な避難をさせたということに伴うものだと思います。この点は再三申し上げておりますように、やはりあれは人命を守るための災害基本法に定められた措置でございまして、これはそのための被害を補償するというものには当たらないという考え方でございます。これをやりますと政府のあらゆる政策の根幹に触れることになりますので、政府としてはとれない措置でございます。
 ただ、これにかわるあらゆる面での、例えば生業資金の貸し付け、こういうものも無利子にするというような措置もとっております。これは今回の雲仙・普賢岳でたしか初めてだと思いますが、基金をつくりまして、基金の果実をもってそういう被災者の方のニーズにこたえていく。相当自由に使える、自由に使えるというか相当多岐にわたるものに使用できる基金をつくっておるというようなことで対処をいたしております。
 それから、お触れになりました弔慰金につきましては、これは御質問はちょっと違う方向だと思いますが、あの際弔慰金の額を変えまして、金額を上乗せするという措置もとったところでございます。
#189
○林紀子君 人命を危うくするようなことを何とか避けるためにその警戒区域というのを設定するというお話があったわけですけれども、しかし警戒区域を設定したからそれに対してきちんとした補償がないということではまさに人命を危うくするような事態というのも起こっているんじゃないかと思うわけなんですね。
 といいますのは、今までお話のありました中尾川の上流部ですけれども、九州大学の太田教授は、中尾川源流部に既に火砕流が達している、火砕流本体の先端部から民家のある地域までは二百メートルの落差しかない、火砕流は徐々に延びるのではなくて一気に民家のあるところまで到達する危険がある、千本木地区には絶対に立ち至ってはいけないと指摘したわけですね。
 ところが、この千本木地区の警戒区域設定といいますのは五月二十四日になされたというふうにお話を聞きました。私たちが視察に参りました五月二十日にはまだあそこは警戒区域にはなっていなかったわけですね。私は、市長さんの方にも、あそこはもうそういうふうに九州大学の太田教授が言っているけれども、警戒区域にはなさらないんですか、大変な状況ではないですかということもお聞きしたわけですけれども、そのときにはやはり警戒区域というのはなかなか設定をするのが大変だというお話があったわけですけれども、それはやはり国の何らの補償のない状況で個人の財産権に侵害を及ぼすような警戒区域指定に地元としてはなかなか踏み切ることはできないと。それは、前市長さんも現市長さんも同じようなお気持ちをお持ちになっているんだと思うわけですね。ですから、雲仙・普賢岳のような国として未経験な被害に対しまして、この壁を取っ払うということが今こそ必要な時期じゃないかと思うわけです。
 私は、本委員会の視察に行く前に、五月六日に現地に参りまして、現地の方ともお話をいたしましたけれども、その時にも、火砕流で家がやられてしまった場合には保険に入っていてもそれは保険の対象にはならないけれども、土石流でやられた場合には保険がおりるということだったわけですね。しかし、警戒区域に指定をされている地域というのは民間の保険にさえ入れない、そういうことでもう大変困っているんだというお話も聞いたわけなんです。
 そういうことではこの英断が必要だということで、大変しつこいようで申しわけございませんけれども、もう一言長官の御返答をいただきたいと思います。
#190
○国務大臣(井上孝君) 御質問でございますが、私先ほど申し上げたことを繰り返すようでございますが、警戒区域設定によって直ちにそれが補償の対象になるという措置は今のところとり得ないということでございます。
 それにかわる、例えば生業資金の貸し付けとか、そういったあらゆる対策を講じておりまして、そちらの方で救済を図る、こういう方針でございます。
#191
○林紀子君 それでは、それにかわるということで関連してお伺いをしたいわけですけれども、あの土石流が起こったその下流の防災対策、これはもう何としても緊急に進めなければいけないというふうに思うわけですが、これは今計画をされている導流堤、遊砂地、そういうもので対応できるのかどうかというのをお伺いしたいと思います。
#192
○説明員(大久保駿君) 水無川の砂防計画につきましては、既に上流の砂防ダム群、それから下流の導流堤等の組み合わせで計画をつくっているわけでございます。
 それで、砂防ダムにつきましては、上流に火砕流堆積物がたくさんたまっておりますので、これが流れ出さないように、あるいは上流で起こりました土石流を砂防ダムでとめようという計画でございます。ただ、砂防ダム群は現在のところ警戒区域内でございますので、施工ができない状況でございます。
 それで、下流の導流堤につきましては、三つほど目的がございますが、そのうちの一つは砂防ダムが完成するまでの間に発生する土石流に対応しようと、こういう目的で導流堤を計画いたしておりますので、私どもといたしましては導流堤をできるだけ早く完成いたしまして安全を確保したい、こういうふうに考えております。
 それから遊砂地につきましては、これはさらにもっと緊急的応急的な対策でございます。これにつきましては、今現在三つございますけれども、応急的にさらに一つ増設する計画も始めております。
 以上でございます。
#193
○林紀子君 その導流堤をつくっていくためにも、やはりそこに住んでいらっしゃる方たちの協力があって、その土地を提供するということが必要なんだと思うわけですけれども、それに関しまして、やはりその河川や砂防その他防災事業、それに関連する公共補償というのを十分に行っていくということが必要だと思うわけですね。そこを立ち退いていく方たちが安全な地域に住宅を移転して、長期的に生活再建できるためにもどうしてもそのことは必要だと思うわけです。
 ですから、今その補償というのは、個人的な補償というのはできないというお話があってそれにかわるものということがあったわけですけれども、今導流堤、遊砂地も含めましてその上流部には巨大な砂防ダム、治山ダムをつくるのだというその計画も見せていただいたわけですけれども、その上流部の部分につきましては、山がおさまらない限り測量もできなければもちろん工事にも入れない。ですから、そういうところにかかわる費用といいますのを何とか前倒しにしてでもそういう移転をしていく人たちにまず補償をきちんとする、買い取りをきちんとする、そういうところに使っていただくことができないのかということをお願いするわけです。
 本当に山がおさまるというのは十年かかるか二十年かかるか。九州大学の学者に聞いてまいりましたら、百年かかるか二百年かかるかとまでおっしゃったわけですので、そういう意味ではその百年、二百年ということも必要ですけれども、どうしても今必要なところにぜひお金を使って、十分な生活が再建できる価格で買い上げていただきたい、そのことについてはどうでしょうか。
#194
○国務大臣(井上孝君) 砂防事業は、導流堤であれ砂防ダムの敷地であれ、これは用地を買い取るということになりますので、その価格は御相談の上でございますし、それはできると思います。
 ただ、この委員会冒頭から私申し上げておりましたけれども、その上流の方のダムは確かに今測量もできませんが、その費用を前倒しして、今その補償に使うとおっしゃったのかどうか知りませんが、そういう性質の金ではございませんから、そこはひとつ誤解のないようにお願いしたい。今、応急対策としてやらなきゃいけない導流堤とか遊砂地とか砂防ダムとか、そういうものをやる場合には適正な価格で所有者から用地を買い取る、こういうことはできるわけでございます。そういう御返事でよろしゅうございますか。
#195
○林紀子君 その適正な価格、上のダムの部分を使えということは必ずしもそれを使えばいいということじゃなくて、本当に適正な価格でと。その適正な価格というのが今地元では七割ぐらい、普通の場所の七割ぐらいの価格でしか買い上げてもらえないというふうに言っているわけですからね。そういうことではなく、やはりきちんと十割を補償するというようなことを含めてぜひ適正な価格ということをお願いしたいというふうに思うわけです。
 時間がなくなりまして、最後にお願いしたいのは、前回の災害対策特別委員会で私は国、県、市が一体となった協議機関をぜひつくってほしいということをお願いしたわけですけれども、長官の方の御答弁は、パイプは詰まっていることはない
だろう、必要があればやらなければいけないかもしれないけれどもという御返事だったわけです。しかし、私は現地で聞いてきた話の中で、例えば火砕流や土石流でもう住めなくなったというところの方たちが移転する移転先の問題ですけれども、島原市はいろいろ御苦労なさって団地というのですかつくっているわけですけれども、そのつくった団地が眉山のふもとでまたそこも危ないんじゃないかという気がして、どうしてもそこに移るということがなかなか進まないんだという話も聞いたわけですね。
 それからまた、ハザードマップというのも五月には立派なのができたというんですけれども、じゃ住民の方たちはそれを見てすぐ避難できるのかといったらそれも大変心もとないハザードマップだというお話も聞いたわけです。
 それから、情報がなかなか住民に伝わらない、火山データ情報が住民に詳細に伝わらないということで、不満と不安を持っているというお話も聞いたんですね。島原市には公立の小中学校が十校、公民館が六つあるわけですけれども、そこに対する伝達方法というのは電話だけで、正確な情報伝達のためには何とかそこにファクスを入れてもらえたらすぐ解決するんじゃないかという、それはささやかな願いなんですけれども、それもなかなか進んでいない。
 そういう意味では、資金、人の面、あらゆる面でやはり市と県と国が一緒になって考えて住民の要望を聞いていくということがどうしても必要だと思うので、その協議機関というのをぜひつくってほしいということを再度お願いしたいと思います。
#196
○国務大臣(井上孝君) 確かに我が国の政府は縦割り行政でございまして、特に災害のようなものは各省にまたがることでございまして、なかなか足並みがそろわなかったり考え方にそこが来したりということでございますので、国土庁に災害を一括して各省の調整をやれということでございますから、今先生御指摘の国、県、市、町が一体となってやれ、またその中の国は私どもが責任を持って調整をして、各省の代表として事に当たるということでございますので、その辺は国土庁の責任でございます。
 それから、国、県、市の協議機関をということでございますが、十分私どもは県、市とも相談をしながらやっておるつもりでございます。ただ、ちょっとさっき先生いらっしゃらなかったんですが、ごく最近でございますが、この緊急対策もやらなければいかぬ、それからその中には恒久対策も、例えば水無川の拡幅とか、そういうものも決めなきゃいかぬ。それから今、県及び市、町にお願いをして恒久的にあそこをどうするか、今度土石流で被害を受けたところをどうするか、その計画を住民の方とも相談をしながら住民の御意見も入れながら計画を早くつくっていただきたい。それが近くこちらへ来るであろう。
 そういうことで、いわゆる国の災害対策本部というのは各省の相談をするところ、情報を流して相談をするところなんですが、そこでばしばし物を決めていくというのにはちょっと体制が、各省から来るのが担当課長さんである、本部長は私でございますけれども、課長さんであるというようなこともございますので、これから早急に即決していかなきゃならぬというものにつきましては連絡会というので局長クラスに来ていただく。そこには、先ほどちょっと申し忘れましたが、地元の県の災害担当部局の方も来ていただいて、局長べースで連絡会をし、そして最終的には私が決めるわけでございますが、そういうものもつくってまいりたいと思っておりますので、御返事とさせていただきます。
#197
○委員長(稲村稔夫君) 本日の質疑はこの程度とし、これにて散会いたします。
   午後五時二十四分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト