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1993/03/26 第126回国会 参議院 参議院会議録情報 第126回国会 建設委員会 第3号
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1993/03/26 第126回国会 参議院

参議院会議録情報 第126回国会 建設委員会 第3号

#1
第126回国会 建設委員会 第3号
平成五年三月二十六日(金曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         梶原 敬義君
    理 事
                井上 章平君
                岡部 三郎君
                種田  誠君
                山田  勇君
    委 員
                井上 吉夫君
                石井 一二君
                上野 公成君
                鈴木 貞敏君
                吉川  博君
                会田 長栄君
                青木 薪次君
                西野 康雄君
                白浜 一良君
                中川 嘉美君
                上田耕一郎君
                萩野 浩基君
   国務大臣
       建 設 大 臣  中村喜四郎君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁  北  修二君
       長官)
       国 務 大 臣  井上  孝君
       (国土庁長官)
   政府委員
       北海道開発庁総  竹内  透君
       務監理官
       北海道開発庁計  戸島 英之君
       画監理官
       北海道開発庁予  村上 喜堂君
       算課長
       国土庁長官官房  藤原 和人君
       長
       国土庁長官官房  藤田  修君
       会計課長
       国土庁計画・調  糠谷 真平君
       整局長
       国土庁土地局長  鎭西 迪雄君
       国土庁大都市圏  内藤  勲君
       整備局長
       国土庁防災局長  黒川  弘君
       建設大臣官房長  望月 薫雄君
       建設大臣官房総  市川 一朗君
       務審議官
       建設省建設経済  伴   襄君
       局長
       建設省都市局長  鹿島 尚武君
       建設省河川局長  岩井 國臣君
       建設省道路局長  藤井 治芳君
       建設省住宅局長  三井 康壽君
   説明員
       公正取引委員会
       事務局審査部管  上杉 秋則君
       理企画課長
       法務大臣官房審  山本 和昭君
       議官
       運輸省鉄道局施  溝口 正仁君
       設課長
       気象庁地震火山
       部地震火山業務  森  俊雄君
       課長
       建設省大臣官房  小野和日児君
       技術審議官
   参考人
       住宅金融公庫総  高橋  進君
       裁
       北海道東北開発  宍倉 宗夫君
       公庫総裁
       住宅・都市整備  豊藏  一君
       公団総裁
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成五年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、平成五年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、平成五年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (総理府所管(北海道開発庁、国土庁)、建設
 省所管、住宅金融公庫及び北海道東北開発公庫
 )
    ―――――――――――――
#2
○委員長(梶原敬義君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 ここで御報告をいたします。
 去る三月二十三日、予算委員会から、本日午後の半日間、平成五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、建設省所管、総理府所管のうち国土庁、北海道開発庁並びに住宅金融公庫、北海道東北開発公庫についての審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(梶原敬義君) まず、参考人の出席要求についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日、住宅金融公庫、北海道東北開発公庫及び住宅・都市整備公団の役職員をそれぞれ参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(梶原敬義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(梶原敬義君) それでは、予算の概要について政府から説明を求めます。中村建設大臣。
#6
○国務大臣(中村喜四郎君) 建設省関係の平成五年度予算について、その概要を御説明いたします。
 建設省所管の一般会計予算は、歳入百九十六億五千七百万円余、歳出五兆千六百六十四億九千六百万円余、国庫債務負担行為六千四百九十九億七千二百万円余でありますが、建設省に移しかえを予定されている総理府所管予算を合わせた建設省関係の一般会計予算では、歳出五兆九千四百七十五億三千八百万円余、国庫債務負担行為六千九百二十六億千四百万円余を予定いたしております。
 次に、建設省所管の特別会計予算について御説明いたします。
 まず、道路整備特別会計では、歳入歳出とも三兆七千八百七十二億四千二百万円余、国庫債務負担行為五千九百五十億六千三百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも九百五十六億五千五百万円余を予定いたしておりますが、歳入については、前年度に引き続き揮発油税収入の一部直接組み入れを行うことといたしております。
 また、治水特別会計では、歳入歳出とも一兆五千七百六十四億七千六百万円余、国庫債務負担行為五千九億三百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無朴子貸付金は、歳入歳出とも五十一億七千四百万円余を予定いたしております。
 都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも千八百八十二億四千万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも三十六億三千六百万円を予定いたしております。
 次に、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分については、歳出八百二十一億八百万円余、国庫債務負担行為三百二十八億三千七百万円を予定いたしております。
 以上のほかに、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、建設省所掌の事業に要する無利子貸付金は、歳出十九億七千五百万円余を予定いたしております。
 建設省といたしましては、以上の予算によりまして、住宅宅地対策、都市対策、国土保全・水資源対策、道路整備等各般にわたる施策を推進してまいる所存であります。
 第一は、住宅宅地対策であります。
 国民の居住水準の向上と住環境の改善を図るため、平成五年度においては、予算額九千九百二十一億四百万円余のほか、財政投融資資金八兆三千二十七億円で、住宅宅地対策を積極的に推進することといたしております。
 まず、住宅対策については、豊かさとゆとりを実感できる生活大国にふさわしい住生活を実現するため、勤労者世帯の平均年収の五倍程度を目安とした住宅の取得及び居住ニーズに適合した良質な賃貸住宅の確保を基本目標として、公庫住宅、公営住宅、公団住宅等建設省所管住宅合計六十七万五千三百五十戸の建設を行うとともに、関連公共施設の整備等良好な住環境の形成のための施策を推進することといたしております。
 次に、宅地対策については、住宅・都市整備公団等の公的機関による宅地開発事業の計画的な推進、住宅金融公庫融資による優良な民間宅地開発の推進等を図ることといたしております。
 特に、大都市地域においては、土地、住宅問題に対処するため、各種の施策により住宅宅地供給を積極的に推進することといたしております。
 第二は、都市対策であります。
 全国的な都市化の進展と経済社会の変化に的確に対応した都市の整備を推進するため、平成五年度においては、予算額一兆八千六百四十三億二千八百万円余のほか、財政投融資資金一兆二千百九十五億円で、下水道、公園、街路、都市高速道路等の都市基盤施設を計画的に整備するとともに、民間活力を活用しつつ市街地再開発事業、土地区画整理事業等により都市開発を積極的に推進することといたしております。
 第三は、国土保全と水資源対策であります。
 まず、治水対策及び水資源開発については、激甚な水害や土砂災害の多発と渇水被害の頻発に対処して、真に豊かさを実感でき、安全で活力ある生活大国を構築するため、第八次治水事業五カ年計画に基づき、平成五年度においては、予算額一兆四千七百五十億二千九百万円余で、河川、ダム、砂防等の事業と水資源の開発を推進することといたしております。
 また、海岸保全対策については、高潮等に対する海岸域の保全と海岸環境の整備を図るため、予算額三百六十二億二千百万円余で、事業を推進することといたしております。
 さらに、急傾斜地崩壊対策等については、頻発する急傾斜地の崩壊等による災害に対処するため、予算額四百二十九億五千七百万円余で、急傾斜地崩壊対策事業及び雪崩対策事業を推進することといたしております。
 特に、安全で安心できる生活基盤の確保、豊かで潤いのある緑の斜面空間の形成、地域活性化を促すがけ崩れ対策の推進、人命を守るソフト対策の推進を図るため、平成五年度を初年度とする総投資額一兆千五百億円の第三次急傾斜地崩壊対策事業五カ年計画を策定することといたしております。
 第四は、災害復旧であります。
 平成五年度においては、予算額四百八十八億五千四百万円を予定し、被災河川等の早期復旧等を図ることといたしております。
 第五は、道路整備であります。
 道路整備については、活力ある経済に支えられた「ゆとり社会」を実現するため、新たに総投資額七十六兆円の第十一次道路整備五カ年計画を策定し、その初年度として平成五年度においては、予算額三兆六千百二十四億七千八百万円のほか、財政投融資資金三兆五千九百五十六億円で、緊急かつ計画的な道路整備を推進することといたしております。
 特に、均衡ある国土構造の形成等に資する高規格幹線道路の整備及び地域のモビリティーを高める地域高規格道路の整備を推進することといたしております。
 また、総合的な渋滞対策、歩道、駐車場などの交通安全対策及び道路の緑化等良好な環境の創造等を積極的に推進するほか、土地区画整理事業を活用した住宅宅地の供給の促進等各種事業の一層の推進を図ることといたしております。
 第六は、官庁営繕であります。
 平成五年度の予算額は、一般会計二百四十八億四千二百万円余、特定国有財産整備特別会計八百二十一億八百万円余で、合同庁舎等の建設を実施することといたしております。
 引き続きまして、政府関係機関である住宅金融公庫の平成五年度予算の概要を御説明いたします。
 住宅金融公庫の借入金及び債券の限度額は、七兆六千百二十九億四千五百万円を予定し、収入支出予算は、収入三兆五百二十六億八千九百万円余、支出三兆千百四十七億三千六百万円余を予定し、住宅五十五万戸等について総額七兆八千二百三十五億円の貸付契約を行うことといたしております。
 以上をもちまして、平成五年度の建設省関係の一般会計予算及び特別会計予算並びに住宅金融公庫予算の説明を終わります。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
#7
○委員長(梶原敬義君) 次に、井上国土庁長官。
#8
○国務大臣(井上孝君) 総理府所管のうち、国土庁の平成五年度予算について、その概要を御説明いたします。
 国土庁の一般会計歳出予算は、三千二百十二億二千万円余を予定いたしております。
 また、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法に該当する事業のうち、国土庁に係る無利子貸付金について、歳出六千二百万円を予定いたしております。
 次に、平成五年度予算の重点について御説明いたします。
 第一に、国土計画の推進についてであります。
 第四次全国総合開発計画を総合的に推進し、東京一極集中の是正及び地域の活性化を図るため多極分散型国土形成促進法に基づく振興拠点地域の開発整備を初めとする諸施策を推進するとともに、国土総合開発事業調整費の活用による公共事業の調整を推進すること等とし、予算額百四十三億九千万円余を予定いたしております。
 第二に、総合的土地対策の推進についてであります。
 生活大国の実現に向けて、適正な地価水準の実現と適正かつ合理的な土地利用の確保を図るため、土地基本調査(仮称)の実施等の土地情報の総合的整備を推進するとともに、監視区域制度等国土利用計画法の的確な運用を図ることとし、予算額七十五億四千万円余を予定いたしております。
 また、地価公示等の土地取引の指標等としての機能の一層の向上を図るため、調査地点数の大幅な増設を図ることとし、予算額三十八億六百万円余を予定いたしております。
 さらに、第四次国土調査事業十カ年計画に基づき、地籍調査等の国土調査を推進することとし、予算額九十三億八千二百万円余を予定いたしております。
 第三に、総合的な水資源対策の推進についてであります。
 水需給の安定を図るため、全国総合水資源計画等に沿い、水資源開発の推進、水資源の有効利用の促進等総合的な水資源対策を積極的に推進することとし、予算額八百三十二億九千六百万円余を予定いたしております。
 なお、水資源開発公団については、前述の予算額のうちの八百二十九億千五百万円余の補助金等と財政投融資資金等と合わせて三千六百九十八億三千八百万円余の資金により、ダム、用水路の建設事業等を計画的に促進することといたしております。
 第四に、大都市圏整備の推進についてであります。
 大都市圏の良好、安全な都市環境の整備と秩序ある発展を図るため、大都市圏整備計画等の実施を積極的に推進するとともに、首都機能移転に関する調査検討、国の行政機関等の移転、事務所等の適正配置、業務核都市の整備、大阪湾臨海地域の開発整備、筑波研究学園都市の育成整備、関西文化学術研究都市の建設等を推進し、さらに、琵琶湖総合開発計画の推進を図ることとし、予算額七億五千百万円余を予定いたしております。
 第五に、地方振興の推進についてであります。
 まず、人口の地方定住と多極分散型国土の形成を図り、活力ある地域社会づくりを促進するため、地方拠点法の円滑な運用を図ること等により地方都市と周辺市町村から成る地域の一体的整備を推進するとともに、各地方開発促進計画に基づく振興施策の推進、農村の総合的整備、総合保養地域及び新産業都市等の整備の推進を図るほか、地域の特性に応じた個性豊かな魅力ある地域づくりを推進することとし、予算額十三億四千万円余を予定いたしております。
 次に、立地条件に恵まれない過疎地域、山村地域、豪雪地帯、半島地域、離島、奄美群島及び小笠原諸島における生活環境整備、産業振興のための諸施策等を引き続き推進することとし、予算額千九百十八億二千七百万円余を予定いたしております。
 第六に、災害対策の推進についてであります。
 雲仙岳噴火災害、釧路沖地震等最近の災害の状況等にかんがみ、活動火山対策の推進、震災対策の強化、防災情報収集・伝達システムの充実強化、国際防災の十年の推進等災害対策の総合的な推進を図ることとし、予算額十一億二千五百万円余を予定いたしております。
 第七に、地域活性化施策の推進についてであります。
 活力あみ地域づくりを支援す居ため、地域活性化施策に関する調査研究等及び具体化を推進することとし、予算額十億円を予定いたしております。
 第八に、地域振興整備公団の事業についてであります。
 地域振興整備公団については、十六億八千万円の国の一般会計補給金と財政投融資資金等と合わせて千七百六十億七千六百万円の資金により、人口及び産業の地方への分散と地域の開発発展に寄与するため、地方都市の開発整備、工業の再配置、地域産業の高度化、地方拠点都市地域の整備、産業業務施設の再配置及び産炭地域の振興のための事業を引き続き実施することといたしております。
 以上をもちまして、平成五年度の国土庁予算の概要説明を終わります。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
#9
○委員長(梶原敬義君) 次に、北北海道開発庁長官。
#10
○国務大臣(北修二君) 平成五年度の北海道開発予算について、その概要を御説明申し上げます。
 平成五年度総理府所管一般会計予算のうち、北海道開発庁に計上いたしました予算額は、歳出九千七十六億七千四百万円、国庫債務負担行為三百七十七億九千六百万円であります。
 次に、これら歳出予算の主な経費につきまして、その大略を御説明申し上げます。
 第一に、国土保全、水資源開発事業の経費に充てるため、予算額一千五百九十八億四千六百万円を予定いたしております。
 これは、石狩川等の重要水系や災害多発地域の中小河川及び都市河川に重点を置いた河川の整備を初め、洪水調節及び今後の水需要の増大に対処する多目的ダムの建設、都市対策砂防事業、火山砂防事業及び急傾斜地崩壊対策事業等の治水事業を推進するほか、森林の公益的機能の拡充強化を図るための治山事業、並びに高潮・侵食対策等の海岸事業を推進するための経費であります。
 第二に、道路整備事業の経費に充てるため、予算額三千百四十九億九千九百万円を予定いたしております。
 これは、交通体系の基軸となる高規格幹線道路から国道、地方道に至る道路網の体系的、総合的な整備を推進するほか、交通安全施設等の整備、都市周辺のバイパス、連続立体交差、街路及び土地区画整理等の事業を推進するための経費であります。
 第三に、港湾、空港の整備事業の経費に充てるため、予算額六百八十億二千二百万円を予定いたしております。
 これは、室蘭港及び苫小牧港の特定重要港湾、石狩湾新港その他の重要港湾の整備を進めるとともに、地域開発の拠点となる地方港湾の整備を推進するための経費、並びに新千歳空港のB滑走路の整備、函館空港その他の空港の整備を推進するための経費であります。
 第四に、生活環境施設の整備事業の経費に充てるため、予算額九百七十億五千四百万円を予定いたしております。
 これは、下水道、都市公園等の事業を推進するための経費、公営住宅の建設及び関連公共施設の整備を推進するための経費、並びに離島における環境衛生施設等の整備を推進するための経費であります。
 第五に、農林水産業の基盤整備の事業の経費に充てるため、予算額二千四百八十一億一千九百万円を予定いたしております。
 これは、国際化時代に対応した多様で生産性の高い農業への速やかな展開を図るための農業生産基盤整備事業及び農村地域の生活環境の改善を図る農村整備事業等の農業農村整備事業、水産業の振興を図るための基盤となる漁港施設整備及び沿岸漁場整備開発事業、並びに豊かな森林資源を維持培養するとともに森林の総合利用基盤を整備する造林、林道の事業を推進するための経費であります。
 引き続き、平成五年度の北海道東北開発公庫予算について、その概要を御説明申し上げます。
 北海道東北開発公庫は、北海道及び東北地方における産業の振興開発を促進するため民間金融機関と協調して、良質な産業資金を供給することを業務といたしております。
 北海道東北開発公庫の平成五年度予算は、出融資枠二千五百八十九億円であります。
 これからの原資といたしましては、政府出資金二十億円、政府借入金一千五十五億円、債券発行による収入一千六十七億円を予定し、残りの四百四十七億円は、外債二百億円の発行を含む自己資金等で調達することといたしております。
 また、特別金利貸付につきましては、地域における省エネルギー、環境対策等を促進するための制度を創設するほか無利子貸付につきましても対象事業の拡大を図るなど、公庫の出融資機能を拡充することといたしております。
 以上をもちまして、平成五年度の北海道開発庁予算並びに北海道東北開発公庫予算の御説明を終わります。
 よろしく御審議のほどをお願いいたします。
#11
○委員長(梶原敬義君) 以上で政府からの説明の聴取は終わりました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#12
○種田誠君 私は、本日の質疑に先立ちまして、若干の時間ではありますけれども、今日の建設業界の諸問題について大臣にお伺いをしたいと思います。
 金丸元副総裁が不正蓄財、所得税法違反等によって逮捕されてから連日のように建設業界の体質露呈、ゼネコンのやみ献金、不明朗な建設業界の入札、莫大な使途不明金、建設委員会に身を置く一人の国会議員としてもやるせない気持ちと同時に、果たして日本の建設行政、建設業界は本当に二十一世紀に向けてしっかりとした体制のもとにこれから立ち直っていけるのだろうか、そういう思いがいたしております。残念でなりません。
 そこで冒頭、建設大臣に今日の所感についてお伺いをしたいと思います。
#13
○国務大臣(中村喜四郎君) ただいま御指摘をいただきました、今日の建設業また建設行政に対するいろいろの報道等につきましては、今現在、捜査当局において捜査が進められておるところでございますので、建設省としてのコメントは差し控えさせていただきたいと思っております。
 いずれにいたしましても、我が国を代表するようなゼネコンが捜査の対象になったということは非常に遺憾なことであり、また公共事業というのは国民の税金によって行われているわけでありますので、その執行に当たりましては厳正、公正に行われなければならない、このように考えております。
 中建審におきまして、昨年の十一月、従来よりもなお一層の透明性と競争性を確保するというような答申をいただきましたので、それを具体的に事務当局に指示いたしまして、そして今後こうした国民の信頼を公共事業にいただけるような環境づくりを進めていかなければならない、このように私は考えております。
 いずれにいたしましても、この事態の推移というものに対して建設省としては重大な関心を持って見守っていきたい、このように考えております。
#14
○種田誠君 建設大臣の決意のほどはわかりますが、きょうの新聞によりますと、一面トップで「清水建設 献金リストに五十七人 五ランク 実力者ズラリ SA金丸前副総裁、竹下元首相 宮沢首相、渡辺外相はA 三塚、小沢氏も」。これがトップ記事の見出してあります。
 これは全国に報道されているわけでありますから、ますます国民の建設業界に対する目、それを建設業法に従って指導監督している建設省に対して、大変な事態に今私たちは陥っておると思うのであります。私自身もそのような思いの中からこれからも質問を続けさせていただきたいと思うのです。
 そういう中で建設省自身が独自の調査も始めているということでありますけれども、建設省は、まず建設省のトップに立つ大臣みずからえりを正して、そして独自調査に当たらなければ、建設業法の趣旨が死んでしまうのではないだろうかと思いますけれども、大臣、その点はどうお思いでしょうか。
#15
○国務大臣(中村喜四郎君) 本日報道されている件につきましては承知をしていないところでありますけれども、ただ一般的には個人、法人等が自発的な意思に基づいて政治献金を行うということは認められているものであり、法に基づき適正に処理せられている限り特に問題はない、このように考えておりますが、たまたま私の名前もその中に載っておりましたので、若干この機会をいただきまして私の考え方を述べさせていただきたいと思っております。
 きょう実は朝この報道を見まして、私自身もびっくりしたというような状況でございます。私は、日ごろから政治活動は薄く広く政治献金をいただいて政治活動をやっていくべきである、このような考え方でやっておりますので、このことにつきまして調査してみなければ、いただいておるかどうかということについては正確には申し上げることはできませんが、いずれにいたしましても法律の適正な処置のもとで行われておる、このように思っております。
 また、種田先生はたまたま茨城で一緒でございますので、私の個人的な政治活動につきましても先生よく御承知をいただいておると思いますが、私は、特に気をつけなければいけないことは、政治家が利益誘導をしたり、あるいは人事的な介入をしたり、こういったいわゆる癒着と言われるようなことは断じてやってはならない、こういうことを私は初めて当選してから今日まで一貫してそれを信条にしてやってきたつもりでありますし、今日、建設行政を取り巻く非常に厳しい国民の批判の目、厳しい目というものを真っ正面から受けとめて、信頼回復、また政治改革に真剣に取り組んでいかなければならない、このように考えております。
#16
○種田誠君 今、建設大臣がおっしゃられたように、やはり私たちも政治に携わる上で多くの皆さんから政策的にも資金的にも支えていただいて、公明正大な立場に立って政治を行っていく、私も同感であります。私もまた、大臣が茨城県の中でそのような視点に立ってこれまで政治をしてきたということに関しては敬意を表しているところでもありますけれども、ぜひとも大臣が建設行政のトップにいる今日、この点に関しましては厳正な調査の上にすっきりした指導体制を、また処分をある場合には考えていただきたいと思うわけであります。
 そこで、私一、二点だけ具体的な課題について伺いたいと思うわけでありますけれども、権腐十年という言葉があります。やっぱり権力の座に一つの状態が十年続くとどんな立派な制度であっても腐敗するという、こういう例えだと思いますけれども、フランス社会党にしても、それからイタリアの今日の政界にしても、やはり一つの権力政治が続けば腐敗するおそれが十分にあるというところに今日の大きな原因があるとするならば、私たち野党第一党としてもこれは真剣に反省をしながらこのことについて考えていかなければならない、こうも思っております。
 より具体的に今日の建設業界において、例えば九一年六月から九二年六月までの一年間で五百五十八億のうち三百八十二億の使途不明金が建設業界であった。さらに、その前の年も同じような状態が国税庁の方から報告されております。なぜ建設業界において使途不明金というものが所在してしまうのか、どこに原因があるのか。もしもわかっているならば、この点をお答え願いたいと思います。
#17
○政府委員(伴襄君) 使途不明金のお尋ねでございますけれども、御案内のとおり、使途不明金と申し上げますのは、法人が交際費とかあるいは機密費、接待費等の名義をもちまして出費した金銭でございまして、その使途を明らかにしないというものでございます。もちろん、税法上は損金に算入されませんので課税の対象となるというものでございますが、どうも課税の対象となるにもかかわらず、使途不明金として経理処理される理由でございますけれども、一般的には支出先とか支出関係を明確にしたくないというようなこととか、あるいは使途を明らかにすることによって支出先に課税がかかる、それを避けたいといったような意図によるものだというふうに言われております。
 御指摘のとおり、建設業者につきましてはこの使途不明金の額が他の産業に比べても多いというのは国税庁の調査結果から、あるいは報道からも承知しておるところでございますが、建設業の場合は、今御指摘のいろいろ問題のある使途不明金というのもあろうかと思いますけれども、建設業の特有性といたしまして、例えば工事施工に当たりまして近隣に騒音とか振動とかの迷惑がかかるというようなことで、その工事迷惑料を出すというようなこともございます。それから、地鎮祭だとか竣工式とかいろいろ社会慣行的な行事もありますので、その費用を出すといったようなこともございますし、それから最近は特に都市などで工事やりますと、必ず近隣の周辺住民の同意を得る、菓子折りを持って回るといったようなことをやっておるわけでございまして、そういった現場ごとに周辺住民の同意を得る費用といったようなものもございますので、かなり建設業の特有性としてこういうことが必要となるのが一般的だということも御理解いただきたいと思いますけれども、こういった経費につきましても使途不明金として処理を行う場合が多いというふうに聞いております。
 しかしながら、法人としては経理を明確にいたしまして社会経済的な信頼を確保するということは非常に重要なことでございます。それはもう当然のことでございますので、建設省としましても企業会計原則にのっとりまして適正な経理処理が行われるよう今後とも指導してまいりたい、そういう気持ちでおります。
#18
○種田誠君 私、この前の予算委員会で総理以下皆さんに問題を提起いたしました。私たちも政治に堂々とかかわって、国家、国民のための政策を展開する、そういうことでどうしても必要な経費があるというなら、政治献金も堂々といただきましょう、堂々と領収証を発行しましょう、そして、必要経費に関してもかかったものには領収証をいただきましょう、こういう慣行をこれから我々しっかりとつくっていかないと、国際的にも、日本の政治は、日本の業界は何なんだと、こういう指摘をいつまでも受けざるを得ない、そういう思いから閣議でもって一日も早くそういうことについて検討してもらいたい、こういうふうなお願いを申し上げました。
 そういう意味で、いつまでも世界の業界から何だと言われることがあってはこれは困るんで、この使途不明金を建設業界から払拭していく、払拭までいかないにしてもできる限りこれを減らしていく、こういう努力を、指導を建設省として今日していただきたいと思うのですけれども、その辺はいかがでしょうか。
#19
○政府委員(伴襄君) 安易な使途不明金というのは極力回避するようにということは大事なことだと思います。したがって、法人の態度としても経理を明確にいたしまして、建設業といえどもきちんと社会経済的な信頼を確保するということを目指してやるように指導してまいりたいというふうに考えております。
#20
○種田誠君 ぜひ、今日大きく信頼が失墜している、この失った信頼を回復していくということは極めて大変だと思うのですね。したがって、建設省、まさに建設業法を厳正に適用をして、しかも建設省も金目の問題に関しましても真剣にこれから取り組んで指導をしていただきたい、このように思うわけてあります。
 と同時に、もう一つ、やみ献金という問題が大分最近騒がれております。特に、私、これまでの報道の中で山梨県のケースというのは余りにもひど過ぎるのではないだろうかなと、こう思いました。この山梨県の建設業界のあり方等について、もしも建設省の方で今日までに調査などをしておるならば報告をしていただきたいと思います。
#21
○政府委員(伴襄君) この山梨県の件でございますけれども、この件にっきましても、現在、捜査当局によって事実解明が進められているところでございます。したがいまして、建設省として調査に行ける段階でもないというふうに考えておるわけでございます。
 それと、山梨県の団体は、これは山梨県知事の許可の団体でございます。したがいまして、今後、この団体の活動につきまして指導あるいは調査するに当たりましても、よく県当局とも相談あるいは連絡しながら進めていきたいというふうに考えております。
#22
○種田誠君 やみ献金と言われるものが、実は、本来公正に行われなければならない入札制度などにも背後で深く絡まっておる、こういうふうな指摘もこの間毎日のようになされているわけであります。
 そこで、問題は今日の入札制度。ある識者は一般入札にしなさいと、こういう指摘もあります。いや、指名競争制の方がいろんな意味で合理的理由があってこれは正しいんだと、こういうふうな意見もあります。
 私は、結論から申せば、どんな立派な制度であっても悪用されてしまえばこれはどうしようもない、こういう思いがありますけれども、それでもよりベターな方法として今日指摘されているような見解に対して、建設省としては、どのような入札制度を行っていけば、不明朗、不透明な入札、やみ献金などのはびこるような入札、こういうふうに言われないようになるのか、その辺のことに関して、今日とのような施策の展開を図ろうとしておりますか。
#23
○政府委員(伴襄君) 入札の契約方式につきましては各国いろいろとっておりますし、日本の場合でもいろいろ議論があったところでございます。かっても原則指名競争でやるべきだという結論を中央建設業審議会でもらいましたが、昨今また大変国際化してきておりますし、それから民間の技術力もついてきているというようなこともございます。それから、真の競争性を発揮するという点もございますので、もう一度、どうあるべきかというようなことをいろいろ中央建設業審議会でも答申していただきました。
 その中で、一般競争入札もやれないかといったようなことも議論したわけでございますけれども、結論的に申し上げますと、一般競争入札というのはやはり疎漏工事とかダンピングが起こるということをどうしても防ぎ切れないといったようなこともございます。それから、これを防止しようとしますと相当入札審査に事務量がかかる、あるいは工事を始めてその工事監督に大変な事務量がかかるといったようなことでございまして、事務量が増大するといったようなこともあります。したがって、現状において一般競争入札を導入することはかなり難しいというふうな指摘がありました。ただ、今の指名競争入札がいいのかということもございますので、これはぜひとも、先ほど大臣からお話がありましたように、競争性あるいは透明性というのを拡大するためには今の指名競争入札制度を改善するという必要もあるわけでございます。
 そこで、審議会の答申におきましても、現行の指名競争入札制度を透明性、競争性を確保するという観点からこういう点を改善しろというようなことを答申いただいております。それから、あわせて今の価格一本で競争する指名競争制度、これをもう少し技術力を勘案したり、あるいはその他いろんな点を勘案しながら決めるという指名競争入札にならないか、あるいはそれの変形ができないかといったようなことで多様な入札方式の提案をなされております。
 したがいまして、こういった答申の内容につきまして、できるものは速やかに実行していくというようなことで、これは大臣からも指示をいただいておりますので、そういう方向でもって今至急詰めておるところでございます。
#24
○種田誠君 公正取引委員会の方に伺います。
 公正取引委員会も過般の埼玉の事件等についていろいろな角度から調査をし、一定の処分をなしてきたところだと思うのですけれども、一つ伺いますが、仮に今回の山梨の件だけではなくて一般論としても結構なんですけれども、入札に際してあらかじめ、これはお金が動いた動かないは別にして、例えば指名業者となる者が、落札業者となる者が暗黙のうちに順番等が決まっておるとかそれから落札また指名になる業者等が一定の客観的基準ではない別な要請でもって決まっていくとか、そういうことがある場合公正取引を害する、こういうことになるのじゃないかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
#25
○説明員(上杉秋則君) 御説明申し上げます。
 一般論として申し上げますと、根拠規定といたしましては、独占禁止法第三条または第八条一項一号になろうかと思いますが、そういう規定に違反する入札、談合行為と申しますのは、官公庁等が発注する公共工事等の競争入札に当たりまして、事業者が共同して、または事業者団体があらかじめ受注予定者を決定し、もって一定の取引分野における競争を実質的に制限する行為ということでございます。要するに、一定の取引分野における競争を実質的に制限するような合意なり共同行為が行われる場合に独占禁止法で禁止されているわけでございます。
 したがいまして、以上の規制は独占禁止法上の事業音または事業者団体という定義がございまして、それに対して適用されるものでございまして、事業者の間または事業者団体におきまして受注予定者を決定することにつきまして何らかの合意なり共同行為というものが存在していない場合でありますと、仮にその他の何らかの方法なり仕組みなりによりまして受注予定者が事実上決まるというようなことがあったといたしましても、それは直ちに独占禁止法の規制の対象となるものではない、こういうことだと考えております。
#26
○種田誠君 公正取引委員会では、今回の金丸事件にまつわる山梨県の建設業界のあり方に関して調査なり何らかの検討をしていく、そういう行動というのは今お持ちでしょうか。もう既に動いておりますでしょうか。
#27
○説明員(上杉秋則君) 公正取引委員会は、従来から独占禁止法に違反する疑いがあるとする具体的な端緒となる情報に接した場合に独占禁止法第四十六条に規定する強制権限を行使して調査を行うという方針で臨んできておりまして、かかる調査を行うのは公正取引委員会の法運用を預かる立場から当然のことだと考えておりますが、本件につきましてこれまで報道されている情報その他の情報によって見ても、公正取引委員会として独占禁止法違反として調査を開始するに足るだけの具体的な端緒となるような情報に接していないというのが現状でございます。
 なお、このような公正取引委員会の方針につきましては、一昨日の参議院予算委員会におきまして磯村議員の質問に対しまして公正取引委員会委員長から御答弁申し上げたところでございます。
#28
○種田誠君 まだまだ建設業のあり方とさまざまな不透明な金銭にまつわる事件の解明が重ねられていくだろうと思うのですけれども、問題は最終的な結論が出ていない段階で建設省の対応をと言ってもこれは無理がどば思います。もう既に冒頭述べたように、今日時点までにおいて幾つか提起されたこれらの問題点について、入札のあり方、さらには建設業界のあり方、特に会計のあり方、そういうことに関しても今待ったなしの状態に来ているのじゃないかなとも思うわけであります。
 そういう意味で、この件について建設省がこれからどういう形で建設業界を指導していくのかそういうことについて建設大臣において所感でも持っておりましたらば述べていただいて、この問題に関しての質問はとりあえず終わりにしたいと思います。
#29
○政府委員(伴襄君) 今お尋ねは、入札方式等の契約のシステムというかそういった問題もございます。それから業界指導の点もございます。現在、主として建設業界のいろんなものが問題になっておりますので当然そのことを中心としながらいろいろ事実が判明した段階、それに応じてきめ細かく対応あるいは指導していくという姿勢で臨みたいと思っております。
#30
○種田誠君 次に、今日の景気対策との関係でお伺いをしたいと思います。
 昨年の補正予算、さらに今審議されております本年度予算の七五%前倒し、こういうふうなことが今予定をされておる。さらにはまた、本年度じゅうに大型の補正予算をなどという話もありますが、何か公共事業の進捗状況が極めて落ち込んでおる、こういうふうな話なども聞いておりますけれども、昨年の補正後今日までの公共事業の進捗状況などについて述べていただきたいと思います。
#31
○政府委員(望月薫雄君) 結論から申し上げますと、補正後の予算執行については大変順調に進展しているというふうに思っております。
 数字をちょっと申し上げさせていただきますと、平成四年度の補正予算の執行状況でございますけれども、二月末現在で直轄、補助とも七〇%程度の契約を終わらせていただいております。七○%というのは、振り返りますと十二月十日に補正予算が成立したわけでございますので、十二月が二十日足らず、それから一月、二月、こういう期間のことを考えますと、関係職員それぞれ大いに頑張らせていただいた結果として順調だ、こういう感じでございます。
 なお、当初の予算と全体を含めましたものでは、二月末現在で九二・二%、私どもの直轄、補助、公団事業のトータルでございますが、こういう執行状況でございまして、いずれにしましても三月末で、年度内に一〇〇%の契約を可能と見ております。
#32
○種田誠君 これも一つの見解だと思いますけれども、公共事業が景気対策という視点からこれからもかなり上積みされていく、そういう状態に関して、建設業界そのものもこのままいきますと本年の七、八月ごろからまさに消化不良の状態まで至ってしまうのじゃないかと、こういうふうなこともささやかれておるのですけれども、その辺のことについてはどういう見通しを持っておりますでしょうか。
#33
○政府委員(伴襄君) 公共事業を受注いたします建設業界の方の受注能力という点からでございますけれども、特にその受注能力をはかるメルクマールとしましては、一つは建設労働力、それから建設資材が適切に確保されるかどうかというふうなことかと思います。
 この両面から見ますと、一つは最近の建設労働需給状況は大変緩和傾向にございまして、例えば一番最新では平成五年二月の建設技能労働者の不足率というのは〇・三%になっておりまして、ここ二十四カ月連続で前年同月を下回ってきております。ちょうど一年前の同期が一・八%の不足率でございましたから、今は〇・三に落ちているというようなことでございまして、非常な緩和傾向にございます。
 それから、主要な建設資材の需要量で見ますと、形鋼とアスファルトを除きまして前年の同月水準を下回って推移しておりまして、供給面で特段の不安はない。今市し上げた形鋼、アスファルトは若干上回っておりますけれども、過去の最大の生産量なんかに比較しますとはるかに下でございますので、そういう意味でも十分な供給力があるというふうなことがございます。
 こういったことを見ますと、建設労働力や資材の面では特段の支障はない、加えて御案内のとおり、今民間工事が非常に落ち込んでおります。民間工事を含めた全受注量を見ますと、かなり昨年を下回っておりますので、それだけに非常に余力があるというふうなことにもなりますので、建設業界には十分な消化能力があるというふうに考えております。
#34
○種田誠君 そういう中で、三月期のさまざまな統計などを拝見いたしますと、住宅着工の伸びが極めて鈍化しておる。個人消費の落ち込み、また重税感等々あってのことだろうと思うわけでありますけれども、どういうことが今日の住宅着工の伸びの鈍化という状態を生んでおるのでしょうか。また、今後の見通しはいかがなものでしょうか。
#35
○政府委員(三井康壽君) 御指摘の住宅の着工動向でございますけれども、昨年度、平成三年度が百二十四万戸でございまして、大変落ち込みましたわけでございます。その後、平成四年度になりましてから回復の基調になっておりまして、平成四年度百四十万戸台に乗るのではないかというふうに期待しているところでございますが、ただ今御指摘は、昨年の八月、九月、十月は対前年同月比で二けたの伸びであったわけでございますけれども、最近それが一けた台に落ちてまいりまして、この一月の着工統計ではわずか〇・九%しか伸びていない、こういった状況に相なっている、そういった御懸念であろうと思います。一これを利用関係別に持ち家と貸し家と分譲住宅に分けて見ますと、持ち家は割と堅調なわけでございます。しかし、市街化区域の農地の宅地並み課税によりまして、割と貸し家需要が堅調であったのがやや鈍化している。それから分譲住宅は、土地費が御承知のような状況でございますのでなかなか着工に結びつかない、底が見えてこない、こういった状況で今年度の着工につきましては昨年度よりもかなりふえることは間違いないわけでございますけれども、先生御指摘のようなやや回復に陰りが見えておる、こういう状況に認識しております。
#36
○種田誠君 私は、住宅建設が持つ経済効果の大きさという観点から見ますと、ぜひ景気対策という意味も含めて何としてもこの点のてこ入れをしていかなければいけないのじゃないかなと思うのですね。そういう意味で、住宅にまつわるさまざまな減税、ローン減税だとか取得減税だとか譲渡にかかわる減税だとか、そういうものも建設省の方としても真剣に取り組んでいただきたいと同時に、まさに居住水準の向上ということも一刻も揺るがすことなく進めていかなきゃならない。
 こういう中で、今般買いかえ特例が何とか通る可能性があるということは好ましい現象だろうと思うわけでありますけれども、私、買いかえ特例を一つとってみても、重要なのはその税制一個の問題じゃなくて、住宅の住みかえとか、より居住水準のいい住宅にかわっていく、こういうのを制度化して、さらに体系的な税制として、そういうことを行っていく者に対しては有利な税の体系が生まれているとか、こういうふうなものを図っていくことによって、今日より居住水準の高い住宅の着工、住宅の動きという、こういうものがつくれるのだろうと思うのですが、その辺のお考えはございませんでしょうか。
#37
○政府委員(三井康壽君) 住宅政策の一番の目標は、やはり私ども居住水準の向上、広さを広げていく、ウサギ小屋脱却を一番の大きな課題にしているわけでございまして、御指摘のように住みかえによりまして居住水準が向上するというのは統計上非常に明らかでございます。したがいまして、今回、昭和六十三年に実質上廃止されておりました買いかえ特例制度につきましても、条件つきで復活をさせていただくように現在国会で租税特別措置法改正案を御審議いただいているところでございます。これをぜひ早目に御可決いただきたいわけでございますが、住みかえを促進するには、そういった買いかえ特例の復活といいますか拡充のほかに、それに関係する諸制度の充実も必要でございます。
 例えば買いかえをされる際に、新たにいい住宅に入られるという場合の、新たないい住宅が供給されるような融資、税制の制度が必要でございますし、また買いかえられた後に入ってこられる方、これは中古住宅ということになるわけでございますけれども、中古住宅にっきましても、その後で入られる方が一次取得者であろうが二次取得者であろうが金利が安くて貸付額もふえる、かつ、それに対して取得される際にもローン減税の対象になる、こういったことが必要だと考えておりまして、昨年の臨時国会におきましても公庫法の改正、中古の金利の引き下げをやっていただきましたし、先生御指摘のように、住みかえのための諸施策を十分に今後とも進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
#38
○種田誠君 そこで、関連するような質問なんですけれども、私ちょっと過般の新聞記事を読んで、これは何だと思ったことがあるのですけれども、今新しい社会資本整備、このために財源をどうしようかとか国債をどうしようかとか、こういう問題がまさに重要な課題として議論されておるのです。そういう中で、財政法との関係もありますけれども、新規国債の発行の議論がありまして、建設省は絶対反対であると、それはあたかも既得権益が奪われるかのごとくの記事として、日経新聞ですが、発表されておるのですね。
 そういう小さい心構えの方が建設省にいるとは私は思いませんけれども、大事なことは公共事業を、これは財政法の特例として国債でやっていく、これはこれでもっともっとしっかりやっていかなきゃならない。と同時に、新しい社会情勢の中で私たち国民が必要としている、また将来の国民が必要としている、そういう社会資本に関して、積極的にこれを次代の人間の生き方を想定しながら取り組んでいくという、そのための財政をどうすべきかという議論に関しては、建設省も前向きに、むしろほかの省庁に先んじてやっていく必要があるだろうと思うのですね。
 これは新聞発表ですから、私も余り気にしてはおりませんけれども、そういう中で建設省が建設国債の対象拡大が行われたならば考えていくのが、これはうれしいことなんですが、熱供給施設とかごみ集中管理システムをつくっていこうと、こういうのが新聞に出ております。私はこれだけじゃないと思うのですね。建設省の方でもっと積極的にこれらの問題に関して、もしも取り組んでいこうとする姿勢があって施策があるのならちょっと述べていただきたいと思うわけでありますが、いかがでしょうか。
#39
○国務大臣(中村喜四郎君) 先生御指摘をいただきました新社会資本の整備につきましては、予算委員会でもいろいろ御議論があったところを私も承知をしております。私どもはそのことに対して何ら否定的な立場に立つものではございません。
 ただ、社会資本の整備というものは諸外国と比べて今日大変おくれた状況にあることは先生御案内のとおりでございます。道路にしても河川にしても、あるいは住宅にいたしましても。ですから、この豊かな国づくり、また豊かさを実感できるような生活大国としていくためには社会資本の整備というのは非常に重要であり、基本的に何ら変わっていない、またそれをやっていくことによって生産誘発効果あるいは不況対策にも極めて乗数効果の面でも高い役割は今も変わっていないというのが基本的な立場でございます。
 その上で、今御議論をいただいております新社会資本の整備につきましては、建設省といたしましては不況色の濃い分野に対する景気刺激的効果の高い住宅、建築、設備、機械、関連公共投資の充実に配慮する、あるいは情報化、高齢化、特に教育やあるいは科学技術、こういった分野においていろいろ御議論がされて関係当局が知恵を出し合って景気対策と社会資本の整備というものを充実していくことに対しては建設省も同じ立場に立つものであるということで御理解をいただきたいと思います。
#40
○種田誠君 今の大臣のお言葉を伺いまして安心もすると同時に、ぜひ強力に推し進めていただきたいと思うわけであります。
 そういう中で、一つ提案でありますけれども、今回の予算書などを見せていただいておりまして、その中に環境共生の住宅とか町づくりとか都市づくりとか、こういうような施策が新しいものとして提起されており、すばらしいことだと思います。そういう施策を展開する中に、例えば電線の地下埋設なども新しい住宅団地をつくっていくときには、これは今まではどうしてもメーンストリートの人口密度の高い商店街とか電気供給量の多いところとか、そういうところだけが優先されてきたわけですけれども、こういう新しい町をつくっていく、住宅地をつくっていく、こういうところには建設省の方でひとつ新しい施策のもとにこれらのものを考えていくなんということはできませんでしょうか。
#41
○政府委員(鹿島尚武君) 先生仰せのとおり、電線類の地中化は安全、快適な町づくりという見地からも、また都市景観の向上等に寄与する見地からも大変重要であると考えておりまして、御案内のとおり、第一次と申してよろしゅうございましょうか、昭和六十一年から十年かけて一千キロの地下埋設を計画いたしました。大変関係者の御理解を得まして五年間でこれを完了したところでございます。
 そこで、昨今の状況でございますが、平成四年一月に関係省庁、電線類の管理者であります電力会社、そして電気通信事業者から成ります検討会議を開催いたしまして、推進方策がまとめられております。平成七年度までの五カ年間に全国で一千キロ程度の目標を持ちまして地中化を進めようというわけでございます。
 お話のございました住宅開発地域等におきましては、既にいろいろ御関心をいただいておりまして、多摩ニュータウンにおきましてもセンター地区で共同溝という仕組みで、あるいは向陽台キャブシステムという仕組みで、それから鳥取あるいは千葉の浦安等々におきましていろいろ進められているところでございます。
 一般論で申しまして、住宅開発地域等におきまして住宅造成にあわせて電線類の地中化を行うことが比較的容易であること、これはもう申すまでもないわけでございますけれども、一方電線類の管理者にとりましては当初の需要密度が低いために先行投資について負担が重くなるというようなこともあろうかと思います。
 そこで、私ども地域の実情にあわせまして、電線管理者の協力を得ながらよりよい町づくりの観点から市街地整備と一体となってこういった地中化を進めるように努力をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。よろしくお願いいたします。
#42
○種田誠君 まさに今の地下埋設も将来ずっとこれはもう何世代も使っていくことができる、こういうのもやはり私は新社会資本の議論の対象とすべきだろうと思うし、さらには住宅なども、例えば最近建設省が一生懸命進めておりますけれども、高齢者を対象とした住宅、ことし二十万戸のようですが、こういうのも新社会資本の議論の中に入れていっていいのじゃないかとも思うわけでありますけれども、そういう点についてはどういうお考えでしょうか。
#43
○政府委員(望月薫雄君) トータル的な御質問と受けとめさせていただいて、私一言例答弁させていただきます。
 とかく、従来この社会資本イコール公共事業イコール鉄とセメントと何とかと、こういうふうな図式で簡略化されて語られがちであるわけでございますけれども、私ども今取り組んでいる社会資本整備というものは、今先生もおっしゃったように次代の求めるところに沿いながら、言ってしまえば本当に新しい姿の社会資本像というものを追求していかなければならないというのが建設省があずかっている基本的課題と思っております。
 そういった中で、例えば住宅一つとりましても、あるいは道路に関する電線地中化の問題にしましても、それぞれ公共事業そのものとしてかなり内容を広い視点から拡充していくということが課題だろう。今までも当然そういう分野は取り組んでいるつもりでございますが、こういった方向にさらに目を向けたトータル的な取り組みが必要だろう、こんな認識ております。
 また、もっと広く言えば都市の整備ということになったときに、とかく都市というものを町として見る、あるいは町並みとして見る、景観も含めて見るということになりますと、それがまさしく社会資本なのか社会資産なのか、どういう言葉でまだ概念を整理したらいいかわかりませんが、私ども取り組むべき行政の方向の大きな道筋としてそこを目指すべきである、こういった考え方で私どもは行政に厚みを加えていきたい。
 こんなことで今いろいろと勉強させていただいておりますが、先生の貴重な御指導、御示唆を承った今日でございますので、さらにそういう方向での勉強を積み重ねながら、本当にこれから後世に残るいい社会資産というものを形成するために頑張らせていただきたい、こんなふうに考えます。
#44
○種田誠君 ちょっと時間がなくなってきましたので、はしょって質問をさせていただきたいと思います。
 もう一つ、都市づくり、町づくりという中に、私前からこれは建設委員会でも議論しているのですが、町が発生するごみとかそれから下水、ここから出てくるものはやはり町の資源である、熱にしてもそれから灰にしても下水の汚泥にしてもこれはもう新しい資源なんだと、こういう視点で建設省の方でぜひこれ取り組んでもらいたい。
 調べてみたら、例えばごみの灰の処理にしても再生のための厚生省の予算というのはほんの少し、しかも施策が一個しかない。こういうところにむしろ建築材という形の視点から建設省の方は取り組んでいって領域をどんどん広げていく必要があるのじゃないか、こうも思いますし、それから下水道の熱なども、この間の後楽園の件などによれば大変な熱の再利用がなされるという、そういうこともぜひ強力に建設省が補助システム、助成システム、新しい施策をつくってまず先頭に立ってやっていただきたい、こう思うのですが、いかがでしょうか。
#45
○政府委員(鹿島尚武君) 私どもの方からは下水に関連しました答弁を申し上げます。
 先生御指摘のとおりでございまして、これから全国的に下水道の整備を進めてまいりますと、下水汚泥の発生量というのは当然増大をしてまいろうと思います。現在、これを処分地を探してそこへ廃棄をするというようなこともあるわけでございますので、これを有効に活用するということが大変重要になってこようかというふうに考えております。
 そういうことで建設省は、従来から下水汚泥から肥料、レンガ等をつくるための施設に対して国庫補助というものを行っております。平成二年度末現在二十九の施設が稼働いたしております。それからまた、下水汚泥からできました建設資材を下水道の整備に活用するモデル事業といったようなものも実施をいたしております。
 私ども関係省庁でございます例えば農水省とも相談をいたしまして、肥料としてこれをさらに活用するというような部面につきまして技術開発なども含めていろいろ相談をいたしておるところでもございます。関係省庁とも密接に連携を保ちましてこれを進めていきたいと考えております。
 それから二つ目は、下水道事業から出てまいりますいろいろエネルギーにつきまして有効に活用したらという御指摘でございました。従来からメタンガス等これを直接発電に利用するというような取り組みも行っておりますけれども、ただいま申されました下水の処理水が年間を通じて地下水と同じように温度が一定を保っておるわけでございます。そこで大気に比べて温度変化が小さく、これを使いましてヒートポンプ等を活用いたしますと、無公害の熱源として冷房、暖房にこれを使うことが可能になってまいるわけでございます。そこで、例えばの例として御指摘のございました後楽園におきまして地域冷暖房システムの整備を行っておりますけれども、その際下水を熱源としてこれを御活用いただくということで提供もいたしておるところでございます。
 それから、千葉県の幕張新都心を初め各地でいろいろそういったことを行っておるほか、検討中ということであろうかと思いますけれども、東京都におきまして小菅の処理場で葛飾の区立植物園の冷暖房にこれを使うとかあるいはまた小台の浄化センターにおきましてスポーツ施設へこれを利用するというようなことも計画をされております。各地でいろいろ計画を持ってございますので、私どもこれを積極的に支援をいたしまして、都市の省エネルギーに貢献し、あるいはまた環境に優しい町づくりというものを形成してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#46
○委員長(梶原敬義君) 時間が参っておりますので、簡潔にお願いします。
#47
○説明員(小野和日児君) ごみ焼却場から出る灰の再利用については、先生大変御熱心に従来取り組んでいただいておりますけれども、この灰をテトラポット、U字溝等として利用することにつきましては、やはりその利用に当たっての技術基準あるいは耐女性、安全性等が確保されるということが大変大事でございます。ただいま私どもで今年度から建設副産物の発生抑制、再生利用技術の開発という産学官が結集して共同研究を行いますプロジェクトを行っております。その中でやはりこういったものについて取り上げましていろいろと検討を進めていくということがこの促進に一番早道じゃないかと考えております。
#48
○種田誠君 どうもありがとうございました。
#49
○青木薪次君 青木であります。
 先ほど我が党の種田委員からゼネコンのやみ献金の問題について質問がありました。前自民党副総裁の金丸信被告の巨額脱税事件という問題について、今国民の最大の関心はこのことに注がれていると思うのであります。したがって、政治の分野においてこのことについて何らかの対応をしなければ、国民のますます政治に対する不信頼の空気は広がってくるのではないかということを大変憂慮いたしておるところであります。
 そこで、このやみ献金の問題等について、「建設省は二十五日までに、東京地検特捜部の事情聴取を受けた大手ゼネコン各社を対象に独自調査に乗り出した。」という記事が載っているわけでありますが、この点についてはいかがでございま
すか。
#50
○政府委員(伴襄君) そういった新聞に「建設省も独自調査」というニュースが出たわけでございます。大臣がたびたび答弁申し上げておりますけれども、本件につきましては現在捜査当局で事実の解明が進んでいるところでございまして、建設省としてはその推移を見守っている段階であります。したがって、こういう段階でありますから、建設省が独自に調査するということは考えておりませんで、この新聞記事にあるように独自調査行っているという事実もございません。
#51
○青木薪次君 有力な新聞がこういう方法で建設省も独自調査を進めている、その趣旨や処理方法などについて、また、あるゼネコンの有力な役員はこのことについて質問に答えているというようなことまで実は触れられているわけであります。このことは今経済局長の言われたように、検察庁で捜査をしているので建設省としてはこの問題に今関与することはできないということだろうと思うのでありますが、将来にわたってこの問題については重大な関心を持ってしかるべく対応を進めるということについてはいかがですか。
#52
○政府委員(伴襄君) 今、捜査当局が捜査を進めているという段階でございます。例えば、建設省が本当に建設業法に基づいてきちんと正式の調査を始めるということになりますと、やっぱり建設業法違反が明らかになったといったような段階になります。そういうものが建設省独自の調査ということになりますけれども、ただ事柄が事柄でございますし、これだけ世間をにぎわしている事件でございますので、建設省といたしましても重大な関心を持って今後の推移を見守っている。その重大な関心を持ってというところには、いろいろな形でもって必要に応じて事実関係の把握というようなことに努めていくということも含まれているというふうにお考えいただければと思います。
#53
○青木薪次君 例えば、先ほど公正取引委員会の代表が説明したわけでありますが、独占禁止法の三条とか八条とかというようなところには個人または団体がやみカルテルといいますか、談合等の行為によって行った場合において、金丸前自民党副総裁のやった、後援会関係の皆さんが例えば順位をつけたり価格を設定したりというようなことは、その対象には業界団体ではないのでならないというようなことを言っていると思うのでありますが、このことはやっぱり私は非常に問題がある点だと思っております。
 我が党もこの辺については非常に関心を持っておりまして対応をすることになっておりますので、そういう点について国民の信頼をやはりつなぎとめるというような意味と、それから行政の対応としてはこの問題について安閑としていられない、我々としては重大なことである。これからも公共工事等を積極的に進めていくということの中で、あってはならない事態についてひとつ国民の安心を、あるいはまた国民の皆さんから正当な評価を受けるような立場に立って物事を進めていくべきであるというように考えておりますが、そういう一般的な意見についていかがですか。
#54
○政府委員(伴襄君) 先生の今の御意図、御趣旨、そういう意味も含めまして、建設省といたしましてもこの大きな問題につきまして重大な関心を持って今後の推移を注意深く見守り、また対応していきたいというふうに考えております。
#55
○青木薪次君 よろしくお願いします。
 そこで、公共事業と景気対策問題等について質問いたしたいと思うのでありますが、今年度は昨年の八月に総額十兆七千億円の大きな総合経済対策が決定されました。年末には大型の補正予算が成立したのでありますが、五年度においても今年度を上回る規模の経済対策が必要とされる状況にあると思います。現に、政府・自民党内で追加経済対策の取りまとめということが進められておりまするけれども、今度の国会で補正予算を成立させるというような意見も出ております。追加経済対策の規模については過去最大規模の十三兆円とか十四兆円と言われるような報道もありますけれども、建設省としては追加経済対策に向けてどのような対策を検討しているか、説明をいただきたいと思います。
#56
○政府委員(望月薫雄君) 大変厳しい経済状況の中で、現在、自由民主党におかれていろいろと経済対策が総合的に検討されておることは先生御指摘のとおりと存じます。
 その中で追加公共事業等の問題も御議論されておると承知いたしておりますが、私ども建設省の立場で現時点のことを申し上げさせていただきますと、やはり景気対策として公共事業がいかに機動的に対応していくかということが当面大事なテーマである、こんなふうに考えております。
 私ども、現在そういった観点から新年度予算を早くお認めいただいた後、直ちにいわゆる早期執行、切れ目ない公共事業の執行ということが大変に重要なテーマである、この一点に今意識を持っておりまして、とりわけ四月、五月、六月に切れ目のない仕事が出ていくように、また現場が動くようにということで、言うなれば予算成立後の事務手続等も非常に簡略化するなどなどのことをしまして、その辺の切れ目ない事業体制ということに最大の今努力を傾注しているところでございます。それに当たってのいわゆる追加公共事業等の問題にっきましては、今この時点で私どもどうこう申し上げる立場にないことを御理解いただきたいと思います。
#57
○青木薪次君 私は、先日、身体検査をしてもらいたいと思って東大病院へ行きました。知っている先生もおるものですから、よく念入りに検査を受けたわけであります。
 そのときに、東大病院というからさぞ施設は立派であろうと思ったのでありますが、まさにバラックにちょっと毛の生えたような非常にお粗末な建物で、しかも待合室といったら、廊下があって、そこへしりが痛くなるようないすをずっと縦に並べて、そこへ立ちすくむように座っておる、私もその中にずっといたわけでありまするけれども。そうして治療室を見たら、治療室の方はそれこそ隣と隣の患者がしりをぶつけ合うような狭いところであります。そういうところを見て、私は率直に先生に言いました。これはひどいじゃないか、天下の東大の医療設備は何とかならないのかというようなことを言ったのでありますが、なかなか思うに任せませんとおっしゃっておりました。
 それが、今日の新社会資本整備、短期事業に限定ということを言われていると思うのでありますが、景気に即効性を持たせることで重視すると、大学の病院とか教育施設を含めて設備をしっかりとつくっていくというようなことなのでありまするけれども、建設省としては新社会資本の概念というものについて、財政法違反とかなんとかという問題も問われているわけでありますが、この点についてはどのような認識を持っておられますか。
#58
○政府委員(市川一朗君) お答え申し上げます。
 新社会資本に関します建設省の基本的考え方は先ほど大臣の方から御答弁申し上げているわけでございますが、今青木先生からお話しございました新社会資本の問題につきましては、いろんな提案がなされて、いろいみ議論されておるわけでございます。
 御指摘がございました老朽化した国立大学の病院等の整備がおくれている、そういう施設の整備の問題もございますし、さらには現在民間部門で実施されている情報インフラ等の整備を公共事業により実施したらどうか、あるいは小中学校におけるパソコンの導入等の問題まで、いろいろ議論されておるわけでございます。
 私どもといたしましては、そういったいろんな問題提起に関しまして、景気対策としての議論もなされているわけでございますので、その景気浮揚効果がどういうものであるのか、あるいは財源の問題などでも、現在民間でやっているものをどうするのか、あるいは今まで公共事業の対象となっていない問題についてはどうなのかといった問題も含めまして、建設省だけではなく関係省庁を含めまして今後整備すべき課題があるというふうに認識しておりまして、ただいま勉強しているところでございます。
 少なくとも、大臣も御答弁申し上げましたけれども、従来私どもが中心的に進めてまいっております公共事業につきましては、景気浮揚効果といった観点から見ました場合に、御案内のとおり乗数効果とかあるいは就業誘発効果も高いわけでございますし、そういったフロー効果のほかに、整備されたそれぞれの社会資本自体がいろいろと効果を発揮する、いわゆるストック効果と言われる面もございますし、さらにはそれらの整備が本格的な高齢化社会の到来する前に、この二十世紀の間に何とか整備の急務が叫ばれでいる社会資本であるといったようなこともございますので、私どもはそういった今まで進めてきた公共事業の枠の中でもいろいろと創意工夫を凝らしながら、建築系、設備系、機械系、あるいは情報化、高齢化等の潮流にも対応した整備という形でもかなりのものが対応できるのではないか、また、それで対応できないものがあるとすればどういったものがあるのか、そういった角度から現在取り組んでおるところでございます。
#59
○青木薪次君 突然飛び出した新社会資本という言葉でありますので、このことについてはいろいろと私どもは私どもなりに検討したわけでありますが、範囲とか必要性とか財源とか事業主体とか景気浮揚効果等、整備が必要な課題が非常にあると思います。
 それから、建設国債を発行する場合において、償還期限六十年というようなことが言われておりますので、そういう点から考えても、二年か三年で償還しなきゃならぬという点から考えてみると、問題がなくはないと思っております。
 率直に言って、従来型の公共事業の消化能力が手いっぱいであるとの認識を契機としておりまするけれども、例えば先ほども伴経済局長からも話がありました労働力の確保の点、資材の点、それから用地その他受注者の執行能力の関係等について、消化能力が現在の公共事業で手いっぱいであるのかどうなのかというような点等について、建設省はどういう認識をしていますか。
#60
○政府委員(市川一朗君) ただいまいろいろ御指摘ございました労働力の問題あるいは資材の問題、それから用地等の問題につきましては、それぞれ具体的なデータにつきましても私どもいろいろ持ち合わせているわけでございますが、それらの分析の中で、現時点におきましては公共事業の執行のために特段の支障が生じている状況ではない。わかりやすく言いますと、消化能力は十分あるというふうに考えておるところでございます。
#61
○青木薪次君 いわゆる新社会資本の主張の中に、今私が申し上げました病院の改築とか医療機械の点等について、これが天下の東大病院がという、東大をこきおろすわけじゃありませんけれども、そういう点がたくさんございます。
 私も二、三回の経験でありますけれども、こういうところへはもっともっと積極的に投資をすべきであると思います。例えばこの間も春闘で、ある会社の労働組合に、倉庫にたまった電気機器を現物でやったというところも出ておりました。
 そういうように、私はやっぱり景気対策ということになりますと、学校への教育用パソコンの購入とか、あるいはまたそういう電気機器を販売するとか、いろんな問題もありますが、例えば公共事業とインフラ等の情報関連投資についても相当関心を持っていくべき時期ではあると思いますけれども、こういう点についてよくひとつ建設省を中心といたしまして、景気型としては従来の社会資本の方がいいのかどうなのか、新社会資本の計画は景気浮揚効果があるのかどうなのか、あるいはまたこのことによって将来、あるいはまた近い将来にでも結構でありますけれども、地方も含めて広範な経済効果を生み出すことができるのかどうか、地域経済についても寄与できるのかどうかというような点について検討をすべきときだと思うのでありますが、この点いかがですか。
#62
○政府委員(市川一朗君) ただいま新しい課題に取り組む姿勢にっきまして大変貴重な御示唆をいただいたと認識する次第でございます。私どもも基本的には、ただいま青木先生から御指摘ございましたように、いろいろな角度から、決して従来の施策のあり方にこだわることなく、柔軟な発想のもとに取り組んでいく覚悟でございます。
 ただ、とかく新社会資本整備という議論の中で、従来進めております公共事業がともすると何か余り経済浮揚効果がないのではないかとか、そういったようないろんな議論がなされがちでございますが、そういう点につきましては、先ほども御答弁申し上げましたように、いささかもそういった点について劣るものではないと考えております。しかし、長期的な、二十一世紀には必ず到来してまいると思われます高齢化社会等を迎えまして、また情報化時代を迎えまして、私どもがよりよい国土づくりを目指す上においてどういった角度から取り組んでまいるかといった点になりますと、やはり従来型の公共事業の進め方一つとりましても新しい角度からのいろいろなメスを入れていく必要があるというふうに考えておる次第でございます。
#63
○青木薪次君 住宅問題についてお伺いいたしたいと思うのでありますが、景気の下支えとして期待されております住宅着工に陰りが出ているということは先ほどの種田委員の質問にもありました。
 最近の新設住宅着工戸数の推移を見ると、昨年三月までは十七カ月連続して前年同月比マイナスを記録していましたけれども、四月に入ってようやくプラスに転じまして、五月は一服状態となったものの六月以降再びプラスに転じております。このため、今年度の住宅着工戸数は当初の予算を大きく上回り百四十万戸に上るのではないかという先ほどの局長のお話であります。ことし一月の着工戸数は前年同月比の〇・九%微増にとどまりました。昨年四月からことし一月までの十カ月間の累計は百十九万四千四百二戸となっております。したがって、年間百四十万戸の大台達成も私は非常に心配いたしているわけでありますが、最近の新設住宅着工の動向とか百四十万戸達成の見通しについて建設省の見解を承りたいと思います。
#64
○政府委員(三井康壽君) ただいま青木先生仰せのとおりの着工状況の推移でございます。私どもといたしましても、最近の金利低下状況あるいは融資額の拡大、あるいは税制の拡充等によりまして百四十万戸台を期待しているところでございますけれども、一月の着工動向がわずか〇・九%の微増ということでやや懸念をしているということは先ほど申し上げましたとおりでございます。
 そこで、最も心配をしておりますのが分譲住宅の系統でございまして、戸建て住宅あるいはマンションにっきましての伸び率がなかなかマイナスがプラスに転じてこない、かなり大幅なマイナスをずっと続けている、こういったところが最も懸念をしているところでございます。
 したがいまして、私どもとしましては、この二月、三月、公庫融資の受け付けも割と好調でもございましたし、二月、三月で百四十万戸台に乗ってくることを期待しているというのが現在の状況でございます。
#65
○青木薪次君 住宅金融公庫総裁お見えてありますが、資金別で見ますと、民間資金の住宅は不振で、公的資金は好調と好対照の結果を示しておりますが、ことし一月の着工戸数を見ても、民間住宅は対前年比六・九%減で、公的住宅は何と一五・四%大きく伸びているわけであります。
 このように公的住宅が好調なのは、住宅公庫融資住宅が大きく伸びているからではないかと思うのでありますが、現に今年度の公庫融資の申込件数は前年度実績を大きく上回ったと報じられておりますけれども、最近の融資状況について説明してください。
#66
○参考人(高橋進君) 公庫の申し込み状況、あるいは進捗状況、今先生がおっしゃったとおりでございます。今年度の計画戸数は当初五十四万戸でございましたが、経済対策で一万戸追加されて五十五万戸でございます。そのうち二月末現在では約五十二万戸契約ベースでなっておりまして、九五%近くの進捗でございます。
 そういたしますと、あと一カ月でございますけれども、四年度の貸付戸数につきましては十分計画どおり確実に執行できると思っております。この要因はいろいろございますけれども、基本的には公庫融資の基準金利が四%台ということで、非常に低水準に推移したこと、及び総合経済対策でいろいろな措置をとっていただいたというようなことが大きかったかと思います。
 いずれにいたしましても、公庫の事業につきましては今後も順調に執行できると考えております。
#67
○青木薪次君 平成五年度の住宅建設計画戸数を見ますと、公営住宅及び公庫住宅はそれぞれ一万戸ふえて六万八千戸、五十五万戸となったのに対して、国民に要望が強い公団住宅は二万六千戸と前年並みとなっております。なぜ拡大できないのか。用地費難がネックとなっているのか。国鉄清算事業団が用地を売れなくて困っているというようなこともありますので、住都公団総裁が見えておりますけれども、積極的に用地を確保する、私も今土地問題の委員長をやっておりますけれども、そういう有効活用ということを十分考えて、より良質な住宅の建設について関心を持っていただきたいと思いますが、いかがですか。
#68
○参考人(豊藏一君) ただいま青木先生から御指摘がありましたように、私どもの住宅・都市整備公団の平成五年度の事業計画は、前年度と同戸数の二万六千戸を予定いたしております。
 これは御承知のように、やはり用地の取得ということが一つの大きな問題であると同時に、地元との調整等に日時を要するといったようなこともございまして、現時点ではこの程度の戸数を消化するのがちょうど適当じゃないかと思っておりますが、その用地の問題にっきましては、私どもの都市開発部門からの所管がえということもございますし、また一面、一般の民有地を買収させていただくのもございますが、特段に今御指摘の国鉄清算事業団の用地を私の方にお譲りいただきまして、積極的に活用することについても十分事業団と御相談し、前向きに進めているところでございます。
 ちなみに、平成元年度以来、平成四年度までには十五地区、約二十二ヘクタールの土地を国鉄清算事業団からお分けいただきました。これによる建設の住宅戸数は約六千個程度と相なろうかと思います。国鉄清算事業団の用地は、一般的には鉄道の駅に隣接しているなど、いろいろ立地条件もよろしいという面がある一方で、またその地区がそのままで使えない、いろいろと区画整理をしたり、あるいはまた周辺との基盤整備の調整をしたりといったようなこともあるため調整に若干手間取っていることもございますが、今後とも住宅需要、土地価格などを十分考えまして、清算事業団の用地の積極的な取得を進めてまいりたいと思っております。
#69
○青木薪次君 住宅産業はすそ野が非常に広い、関連する業界は百五十種にも及ぶと言われているわけであります。住都公団総裁もその辺はよくお見通しのところでありますが、そのほとんどが中小零細企業です。住宅対策はとりもなおさず中小企業対策と言われるゆえんだと思うのでありますが、住宅関連の中小企業に発注する機会というのは、なかなかこれがないのであります。
 そこで、住宅関連産業の育成については、例えば家具とかインテリア、いわゆるカーテンとか電気器具とかじゅうたんとかエアコンとか、いろいろあるわけでありまするけれども、こういう中小企業対策としていろいろ御所見を持っておられると思うのでありますが、どのようにお考えですか。
#70
○参考人(豊藏一君) 私どもの公団におきましても、国の方針に基づきまして、従来から中小企業者の受注機会の確保に努めてまいっているところでございます。
 特に、私ども公団の全体の契約の中で九割が工事請負契約でございますだけに、これらの契約につきましては、中小建設業者の受注機会を確保するために、発注標準の遵守とか、分割発注の推進とか、地元中小建設業者の活用、あるいはまた共同請負制度の活用等にも配慮してまいっておりまして、平成三年度の実績で申しますと官公需契約約九千三百億円の総額に対しまして、中小企業者向けの発注につきましては、目標率が三二・五%、二千八百二十四億円となっておりましたが、金額にしまして実績では二千九百八十六億円、率は若干目標から下回っておりまして、三二・一%となっておりますが、おおむね所期の目標を達成したものと思っております。平成四年度もほぼ同様の目標率でございますが、これらにっきましても年度内に十分達成できるものと考えております。
 なお、ただいま先生から御指摘のありました住宅関連産業につきましては、いろいろな業種が関与しております。中でも今お話がありましたように、家具とかインテリア等の関係も大きなウエートを占めているところでございます。私どももこれらの業種につきまして、中小企業対策の一環として、また地域ごとの特徴も生かしながら我々の公団住宅の中にどのように活用していけるか、それらの御相談も地区ごとに勉強させていただいておるところでございます。
#71
○青木薪次君 最後に要望いたしたいと思うのでありますが、何としても経済浮揚効果というのは公共事業とか住宅開運の産業というのが非常に大きい。これはどなたが何を言おうとそのとおりだと思います。
 そこで、去年は総合経済対策の十兆七千億、そしてここの七十二兆数千億の中における公共事業枠の拡大、あるいはまたアメリカと約束いたしました十年間の四百三十兆円予算というようなものが下支えになり、しかも平成五年度の予算は七五%を前倒しということになっており、おまけにいろんな人が発言いたしますように、百二十六国会中の五月ごろまでに十三兆ないし十四兆円のまたまた補正予算を組むというくらい、この問題についてようやく宮澤さんも、そんなに不況は深刻じゃないとついせんだってまで言っておったのでありますが、そのことに気づいたようであります。
 したがって、このことは大変結構なことだと思いますけれども、問題は、これに対する建設省関係の実際に現場で働く技術者とかそういう人たちが非常に足りない。ようやく建設省も百十八人ですか、ことしの予算でふえたことになっておりますけれども、まだまだとても足りないということでありますので、そういう点も考えて建設の技術者を、建設省自体もそうでありますけれども、しっかりとした労働力確保の体制をつくるように要望いたしまして、私の質問を終わります。
#72
○上野公成君 自由民主党の上野でございます。
 私は、宮澤内閣の生活大国づくり、これは今我が国の最大の内政上の課題ではないかと思うわけでございますけれども、生活大国をいかに実現していくか、こういう観点からお伺いをしていきたいと思います。
 私は群馬の出身でございまして、群馬県じゅう回ってみますと、もう山奥で四時間ぐらいかけないと行けないところもありますし、それから雪の非常に深い雪寒地域も抱えているわけでございまして、こういうところで生活大国というのをつくるのは本当に大変なことだなと、いつもそういうところに行くたびに思っているわけでございます。この生活大国を実現していくというのは、便利なところだけを実現していく、そういうことじゃなくて、本当に狭い日本でございますから、国土全体にわたって国土を十分に活用して生活大国をつくっていくという必要があると思うわけでございます。そのためには、こうした厳しい状況のところこそ重点的に生活大国づくりをしていかなきゃいけないのじゃないかと思うわけでございます。
 そこで、雪寒地域の代表で非常に厳しい条件の北海道で生活大国づくりに取り組んでおられる、そのことについてお伺いしたいわけでございます。
 北長官は、北海道開発庁長官六十代目だそうでございます。北海道出身の大臣としては四人国で
あるということを伺っておるわけでございまして、こうした北海道を生活大国にしていく、そういう点から今一番重要な時期でありますけれども、そういう重要な時期に北海道のさまざまな問題についてもう十分御承知の大臣が就任されたということは、北海道を生活大国につくっていくという点ではまことに時宜を得たことであると考えておるわけでございます。
 そこで、北長官も本年度の予算編成に当たりましては、生活大国の実現に向かいまして、生活大国をリードするゆとりある大地北海道、こういうテーマを掲げまして積極的に生活大国づくりに向けて進んでおられるということでございます。特に、空港整備でありますとか高規格幹線道路の拡充でありますとか、広大な北海道に高速交通ネットワークを整備する、こういうことが一番重点のようでございますけれども、しかし同時に、人間が生活をしているわけでございますから、厳しい気象条件のもとで生活大国をつくっていくということには、さまざまな冬の間の生活上の不便のあるこの北海道で生活環境整備を進めていくというためには相当な工夫とそして努力が必要であるというふうに考えているわけでございます。冬の厳しさを十分に承知しておられる北長官からこの問題にどういうふうに取り組んでいくか、ぜひお尋ねをしたいと思います。
#73
○国務大臣(北修二君) 上野委員の、大変北海道に対する御理解というか、また群馬と類似しているということで御質問がございました。
 北海道は豊かな国土資源、北方的な特色ある自然景観に恵まれており、二十一世紀に向けて生活大国をリードする地域として大きな発展可能性を有している。また近年、余暇時間の増大に伴い、北海道を訪れる観光客など交流人口が増大しており、北海道は国民の保養場あるいは学習、スポーツの活動の場としてますますその重要性を増しておるわけでございます。特に冬季間における北海道への飛行機もほとんど満席でございまして、スキーに行くなら北海道、こういうことでちょっと乗る場所がないぐらい大勢の方々においでをいただいているわけでございます。
 いま一つは、振り返ってみて、北海道というと昔は寒くて雪の中に入って動かないというか活動性がなかったわけでございますが、今は御案内のように、冬季間も全部道路は除雪を常時やっておりますので、夏と同じように自動車がほとんど末端まで通らないところはない、こういうように非常に快適になっておるわけでございます。
 いま一つは、北海道の寒い寒冷地におきまして、いわゆる今お話のありました生活大国をリードするゆとりある大地北海道をテーマに各種施策を積極的に推進しておるところでございます。
 特に、六十年度から雪に強い快適な冬の生活環境づくりを目途として、道路、公園、住宅あるいは治水、農業農村整備事業など各種の事業によって流雪溝を、雪を溝に落とすわけですね、各家庭ごとにやっておるわけです。昔はもう山になって軒下まであったんです。たまたまそういう施設の町へ行きますと、全然雪がないんですね。白いだけで、ああすばらしいなと、こういうあれでございますが、このいわゆる下水溝あるいは木を植えて防雪をする防雪林、冬季利用に配慮した公園や住宅の整備等を総合的に進める。住宅等も昔は大変寒うございまして、寝ていて雪が布団の上にかかるんですね。そういう非常に粗末な住宅でございましたが、今は冬ですと北海道の方が暖房が行き渡って暖かい、東京へ来ると寒いと。そのくらい非常に情勢が変わってきたわけであります。
 「ふゆトピア」事業を推進しておりまして、第五期北海道総合開発計画においては安全でゆとりある地域社会の形成のために施策の重要な柱としているところでございます。今後とも「ふゆトピア」事業の一層の充実に努めるとともに、土木研究所等の寒冷地技術の研究開発の成果を生かして、北海道がすぐれた自然景観の恵みの中で豊かさを実感できる地域として発展していくように一層の努力をいたしたい、かように考えておるところでございます。
#74
○上野公成君 我が群馬県もそうでございますけれども、東北地方、北陸と雪寒地域が大変多いわけでございまして、ぜひいい成果をお願いしたいと思うわけでございます。
 次に、建設省に住宅対策について伺いたいと思うんです。
 公共投資基本計画で二〇〇〇年に平均を百平米にしていく、こういう重要な目標があるわけでございます。これはもちろん先ほどから御議論のありますように、経済に対して大変波及効果があるということも本当に重要な問題でございます。
 私、住宅統計調査が五年置きに行われるわけでございますけれども、五十八年と六十三年の住宅統計調査をずっと見ておりましてちょっと一つ気づいたことがございます。それは、今三十五歳から四十五歳、これは団塊の世代というものじゃないかと思うわけでございますけれども、この世代は五十八年から六十三年に最低居住水準未満が逆にふえているわけです。ほかの世代はすべて最低居住水準が向上しているわけでございますけれども、ここだけはふえている。ことしたしか住宅統計調査を実施する年になっておるんじゃないかと思うわけでございますけれども、この五年間のことを考えてみますと、もう今この二、三年間住宅建設は大変落ち込んでおりますし、マンションの面積なんかも少し減ってきているというようなことも伺っておりまして、平成五年の住宅統計調査をやってみないとわかりませんけれども、やるとさらにその辺が厳しいことになっているんじゃないか。この団塊の世代というのは我が国のこれから一番活躍してもらわなければならない大事な世代じゃないかと思うわけでございまして、わが国の活力を維持するためにもこの住宅問題の解決が大変重要な問題である。
 そこで、先ほどから住宅の建設戸数の御質問も出ておったわけでございますけれども、さらに持ち家が堅調だというふうに言われているわけでございますし、そういうデータも確かにあるわけでございますけれども、どうも持ち家でも土地の絡んだものはもう全然だめだと。これは分譲住宅の方は戸建ての分譲もマンションも大変具合が悪いわけでございますけれども、今は公庫の条件を非常に短期間のうちにどんどん改善していくということで、土地の手当てができている人はどんどん建てる。しかし、もうこれも限界に来ているんじゃないか。どうしてもやはり土地を持っていない人にとっては住宅の状況を改善できない、そういう状況じゃないかということで、何か先細りになるんじゃないか、もう少し土地を手当てできるような状況をつくっていかないとだめじゃないかという感じが私は個人的にはしているわけでございますけれども、今後の持ち家のそういった状況についてどういうふうな見通しを持っておられるか、お聞きしたいと思います。
#75
○政府委員(三井康壽君) 先ほど持ち家にっきまして堅調だと申し上げました。これは今御指摘ございましたように、土地を持っておられる方が建てかえとかあるいは新規にお建てになる、それが先ほど申し上げました持ち家でございます。広い意味で申し上げますと、分譲住宅をお買いになる方、マンションとか建て売り住宅、これをお買いになる方を分譲住宅と言っているわけでございます。これを合わせますと、確かに先生御指摘の状況になっているわけでございます。
 全般的なことをこの際申し上げておきますと、国会でもいろいろ御指導いただきまして、昨年来金利も相当下がってまいりまして、今回・三%という史上では第二番目に低い金利になりました。また、貸付限度額も相当引き上げていただきましたし、あるいは中古住宅の金利も前国会でお認めいただきまして施行させていただいておりまして、そういった意味におきましては住宅対策もかなり進んできたなと思っているわけでございますが、その内訳を見ますと、今御指摘のように戸建てのいわゆる持ち家の方は水準も安定しているけれども、貸し家とそれから分譲住宅についてはなかなか思うようにいっていない。これからの住宅対策の重点というのはそういうところにかなり焦点を当てていくべきではないかと思います。
 それから、今御指摘の、大変私どもにこれから大きな課題が与えられたと思っております。数字で申し上げたいと思うのでございますけれども、住宅統計調査、京浜大都市圏で私どもちょっととった調査だけで申し上げますと、いわゆる団塊の世代の三十歳から三十九歳の世帯の方々が、昭和五十八年には最低居住水準未満世帯率が一六・五%と、年々少なくなってきたわけでございますけれども、六十三年には逆にこの世代だけが一七・七%となりまして、いわゆる大都市圏の中堅のサラリーマン層の居住水準が全般的によくなっているにかかわらず、悪くなっている。これは非常にゆゆしき問題だという認識を持っているわけでございます。これは持ち家の対策の改善も当然しなきゃいけませんし、借家の居住水準の改善もあわせてやっていかなきゃいけない。こういうふうな認識を持っているところでございます。
#76
○上野公成君 そこで、今新規の建設のお話をしたわけでございますけれども、居住水準がよくなるということは新規に建設をするということもあるわけでございますけれども、同時に住みかえをするということも重要な要素になってくる。
 住宅建設五カ年計画などでは、住宅の新規の建設戸数の計画があるわけでございますけれども、住みかえをどのぐらいしたとか、どのくらい住みかえをしてよくなるということは抜けているわけでございまして、昭和四十一年ですか、第一期住宅五計が始まったわけでございます。そのころは住宅が非常に不足していた状態でございまして、住みかえという要素もそれほど重要じゃなかったと思うわけでございます。これだけ住宅の戸数が多くなってくる段階では、先ほど種田委員の方からも御指摘がありましたように、住みかえということをもう少し重要な住宅政策の要素にするといいますか主役に押し出していく、そういう必要があると思います。
 どうも、データも五カ年の中にも余りないようでございますし、だからデータを整備していくということも必要でございますし、その五カ年の中にそういった要素を入れていってもう少し前面に押し出していくということも必要じゃないかと思うのでございますけれども、その点いかがですか。
#77
○政府委員(三井康壽君) 本当に御指摘のとおりでございまして、私どももデータが非常に少ないわけでございますけれども、五カ年ごとの住宅の統計調査でございます住宅需要実態調査、これが一つのデータとして持っている公的な資料として唯一のものと言ってよろしいんでございますけれども、昭和六十三年の統計調査、すなわち昭和五十八年から六十三年の五カ年間に住みかえをされた方で、誘導居住水準というやや高目の水準以上の方が、五十八年に三五%だったものが、住みかえによりまして六十三年までの間に六六%ぐらいに非常によくなっている。最低居住水準未満の世帯も、住みかえによりまして一三%からわずか五%弱になった。明らかに住みかえというのは居住水準の向上対策にいい結果をもたらしている、これは厳然たる事実でございます。
 また、民間の調査によりましても、最近五カ年の郵送のアンケート調査によりますと、これはサンプリングはそう多くないのでございますけれども、住みかえて二十平米ぐらい相対的に広さが広がった、こういった調査もございます。
 そこで、六十二年にそういった統計調査があるわけでございますけれども、その後公共投資基本計画等によりまして、二〇〇〇年に百平米に持っていこうという政策を進めていくには、新規の建設戸数をどうするかということばかりでなくて、既存の住宅を使った住みかえ、これに焦点をかなり当てた住宅政策をしていく必要があるというのは御指摘のとおりだと思います。
#78
○上野公成君 そういう意味で、ことしの調査では買いかえ特例が廃止されておったわけでして、住みかえがかなり阻害されてきたといいますか、そういう点で少し悪い条件になっているんしゃないかというふうに私は推測するわけでございます。
 幸い今度の税制改正、今審議をしている最中でございますけれども、一億円以下、こういう条件のもとにこれが復活をするわけでございます。住みかえの促進というのは、税制だけではありませんし、公庫の中古の融資だとか、いろんな面があるわけでございますけれども、住宅政策を論議している中で、私も長い間住宅政策をやっていたわけでございますが、今回の買いかえ特例の議論もいろいろ聞いておりまして、一億円の制限をしたというところにもどうも何か、本当に重要なのは先ほど言った団塊の世代なわけで、それは中堅の所得者層でございますけれども、それがもっといい住宅に住みかえていくということは、一億円に限らず、もっと二億円でも三億円でも、そういうところまで住みかえていかなきゃいけない。
 ところが、議論を聞いておりますと、何となく金持ち優遇というようなことになるのじゃないかということで、建設省当局も多少シュリンクしておられますし、マスコミなんかもそういうところがありますし、野党の中にもそういう先生がおられるわけです。先ほど種田委員の議論を聞いておりまして、私も大変こういう機会にどんどん議論を進めていただいて、よくPRしていただいて、そしてデータがないということでなかなか効果も測定しにくいわけでございますけれども、せっかくこういう機会でございますし、種田委員からも大変貴重な御意見もございましたので、議論を活発にしていただいて、そういったことも議論をしていただくように、ぜひお願いしたいと思うんですが、この点についてどうですか。
#79
○政府委員(三井康壽君) 確かに今回、買いかえ特例につきまして少しあるいは早目だったかもしれないという御議論があったんですけれども、住宅政策上の必要性から御提案をさせていただきまして、賛否両論、大変新聞でも議論していただきました。これは、ある意味では大変私どもの住宅政策を国民の皆様方にマスコミを通じてPRがなったかということは、非常によかったと思っております。
 そこで、確かに六十三年に廃止されましたことを考えてみますと、その後に公共投資基本計画、平成二年度でございましたけれども、百平米対策が出まして、私どもは先ほど御指摘のように、住みかえをきちんと制度化しませんと百平米に達しない、そういう危機感もありまして、かなり早目という御議論がありながらも、御批判がありながらもやらせていただいたわけでございます。
 ただし、私ども議論をさせていただくに当たりましで、買いかえ特例の制度は欧米諸国ではほとんど存在するわけでございます。アメリカが二カ年間だけ制限しているだけで、ほかの国はすべてこういうものが無制限でつくられております。我が国だけがこの使い方といいますか、使われ方が何かうまくいかなくて、廃止したり復活したりしている。やはりそういった反省はしなきゃいけない、反省も含めてPRをしていかなきゃいけないだろうと思うわけでございます。
 基本的に申しますと、地価対策に悪影響を与えないのであれば、私どもはこの買いかえ制度は基本的には住宅政策上どうしても必要な制度でございますから、もっと拡充してもいいという御議論につきましては、基本的にはそういうものではないかなと思うわけでございます。
 しかし、現段階におきましては、いろんな御議論の末に相当厳しい条件をつけて、適正価格要件の取引とか、あるいは譲渡価格を一億というふうに制限をつけてあるとか、いろんな条件のもとに再発足したわけでございますので、この定着を図るというのが現段階においては最も正しい方向、考え方ではないかというふうに、合せっかくの御質問でございますけれども、口幅ったいことを申し上げましたが、思っておるところでございます。
#80
○上野公成君 先ほど申し上げましたけれども、とにかく一番重要な階層で最低居住水準未満がふえている、こういう現実がございますので、やはり住みかえということが本当に重大な問題だということを今後議論もしていただいて、関係各方面の御理解をいただくように、私の方からも、ぜひ努力していただきたいということをお願い申し上げる次第でございます。
 そこで、ちょっと地価の問題が出ましたので、国土庁にお願いしたいわけでございます。
 きのう国土庁から一月一日現在の地価公示価格が発表されまして、きょうの新聞全紙に出ておるわけでございます。これによりますと、地価は二年間下がって、また下がったということでございますけれども、下げどまったというふうにお考えになっているかどうか。
#81
○政府委員(鎭西迪雄君) ただいま委員がおっしゃいましたように、この一月一日時点の地価公示でございますが、この状況は、特に東京、大阪圏の大都市圏を中心にいたしまして相当顕著な下落を示しておりますし、地方圏におきましても下落または横ばいの傾向という状況でございます。
 しかしながら、今回の地価公示そのものにおきまして下げどまりの兆しが見えたかどうかという観点から申しますと、大阪圏等の一部におきましては下落幅が若干縮小してまいっておりますけれども、それでもまだ二けたの十数%というかなり高い下落幅でございますので、公示そのものにおいてはまだ下げどまりという状況ではないだろう。
 ただ、発表に先立ちまして私ども関係方面からいろいろヒアリング等をしているのでございますけれども、この状況を若干御紹介いたしますと、当面夏から秋口ぐらいにかけて、住宅地は下落幅は縮小するけれども依然やはり下落していくだろう。商業地につきましては昨年後半来かなりハイペースの下落傾向で参っておりまして、これがそういう状況で進むのじゃないか。ただ、一時間半圏ぐらいのいわゆる通勤距離圏、このあたりにおきます住宅地の状況でございますと、そういう地域におきます一次取得者向けのマンションが非常に売れ行きがいい。そういうことを反映いたしまして、開発業者の素地取得意欲というのも相当顕著になってまいっているということからいたしますと、こういうエリアにおきます住宅地、これは夏から秋口ぐらいにかけて下げどまっていくんじゃないかという見方が相当多い、こういう状況でございます。
#82
○上野公成君 地価は低いにこしたことはないわけでございまして、五倍以内ということを達成するためにも、私もさらに下がる方がいい、そのことには異論がないわけでございますし、また下がってほしいと思っているわけでございます。
 しかし、先ほど言いましたように、土地が動かないと住宅建設もあるところ限界にきていると、こういう状況のもとで、まだこれから下がるかもしれないという状況で土地を買う人がいるんでしょうかね。また、景気対策といいますか、景気の面からいいましても、地価がどんどん下がっていく状態で景気がよくなる、こういうことは我が国で今まで一度もなかったんじゃないか、こういうふうに思うわけでございます。やはり一刻も早く地価の底を打たせるというんですか、そして地価が、下がらないけれども同じか少しずつ適正な額で上がっていく、これは経済が大きくなるときには同じ面積しかないところで経済活動が盛んになるわけですから、ある程度地価が上がるということはこれはリーズナブルだというふうに考えるわけでございます。
 そこで、こういう議論があるわけでございます。バブル時代にいろんな施策が講じられたわけですね。監視区域、これは人為的な規制をするとか、それから事務的に大変時間がかかるとかいろんなことがありまして、かえって地価を下げ渋らせているんじゃないか、こういう議論が行われているわけで、土地局長もお聞きになったことはあると思うわけでございます。また、地価の先行きの見通しを不透明にしているんじゃないか、そういうことが経済活動の活性化の阻害になっているんじゃないか、こういう意見があるわけでございますけれども、この点についてはどういうふうにお考えになっているでしょうか。
#83
○政府委員(鎭西迪雄君) 監視区域制度でございますが、ただいま委員のお話がございましたように、確かに一部の流通業界等々から地価が下落鎮静化してきたんだから、そろそろ解除、緩和をしてほしいと、こういう要望があることは事実でございます。
 ただ、御理解を賜りたいのは、監視区域制度の性格でございますが、著しく適正を欠く価格での届け出等に対しまして指導、勧告を行うという非常にソフトな仕組みでございまして、通常の価格での土地取引を阻害するという性格のものではございませんし、処分に要する日時も法律上六週間以内ということになっておりますけれども、窓口指導を受けないような通常の取引のものにつきましては大体三週間以内ぐらいで処理されているということでございまして、その面からもそれほど当事者に御迷惑をかけているという性格のものではないだろうという認識をいたしているところでございます。
 それから、この制度の運用は都道府県なり政令市のいわゆる自治体の首長さんがやっておられるわけでございますけれども、自治体の首長さんの現時点におきます認識は、かなり地価は顕著に下がってきておるとは申せ大都市圏を中心にしてその水準自身はなお高いという問題と、それから窓口におきまして指導を受ける割合、指導率と言っておりますけれども、これがピーク時で四割ぐらいいっておりましたのがかなりさすがに下がってまいっておりますが、なお三割弱という状況である、こういったようなことから、現時点において監視区域を解除、緩和をするということについては相当慎重でなければならないというように認識している、承知しているところでございます。
 ただ、制度そのものは、法律上もこれは五年以内という時限を定めまして一定のエリアを設定して届け出をしていただくと、こういういわば時限的なものでございますので、今後の地価の動向等々を考えますと、今後幾つかの自治体におきましてこの監視制度について機動的、弾力的に運用していきたいという方向が出てくる趨勢にあるというように考えられますので、この場合に自治体の首長さんが懸念なく機動的、弾力的な対応ができるようなそういう条件整備について十分私どもとしても御相談に応じていきたい、かように考えているところでございます。
#84
○上野公成君 最後になりますけれども、先ほどからお話ししておりますように、持ち家を取得するためには土地を買うということがないとなかなか厳しい状況になってくる。そして、景気対策としても土地が動くということが大変重要な要素になっているわけでございまして、これを早く下げどまらせるということはなかなか難しい状態かもしれません。国土庁で宣言をするなんということもできないかもしれませんけれども、今は景気対策が一番重要な課題でございますから、積極的に地価の底を打たせる、そういう措置を何とか講じるようにすべきだと思うわけでございますけれども、いかがでございましょうか。
#85
○国務大臣(井上孝君) 上野さんの御意見、しかと承りました。
 ただ、私どもとしてはかってのバブル経済時代のいわゆる仮需要による土地のマーケットにおける移動といいますか、そういうものが再現してはこれは大変だと、今までの努力が水の泡になる。したがって、我々が底を打たせるんじゃなくて、きのう発表いたしました公示地価をごらんになってもわかるように、相当な勢いで下がってきておりますから、もうそのうちにマーケットで底打ちになるだろう。ただし、そのための手を緩めてはいかぬ、それが一番早道だと思います。
 そして実際に、先ほど土地局長が言いましたように、東京みたいなところでも一時間から一時間半ぐらいのところで四、五千万円というところが相当売れ出してきておりますから実需が出てきた。仮需要じゃなくて実需が出てきたというところが今少しずつ出てきておりますので、昨日の公示地価の結果が非常に下がっておりますけれども、いましばらく従来の地価取引の監視制度とかあるいは土地税制、そういったものを進めて安定、鎮静化を図っていく、上野さんがおっしゃるよう
な底を打って実需が出てくるようにしたい、今までの土地政策をいましばらく続けたい、こう思っておる次第でございます。
#86
○上野公成君 終わります。
#87
○白浜一良君 まず初めに、中村建設大臣にお伺いしたいと思います。
 既に新聞、テレビ等で報道されておりますように、金丸さんの逮捕以後いわゆるゼネコンの体質問題がさまざま露呈しているわけでございます。新聞報道によりますと、建設が調査に入って資料収集を終えた、大手、中堅十八社、このようにある新聞で報道されておりますが、この点は建設省として御承知ですか。
#88
○政府委員(伴襄君) 今御指摘の点でございますけれども、現在まさに捜査当局によって捜査が行われているところでございまして、私どもも正確に言えば報道によって知っているというのが事実でございます。そういう段階でございますので、今のところは捜査当局の捜査を重大な関心を持って見守っていきたいというところでございます。
#89
○白浜一良君 そうじゃないんですよ。これ大臣のコメントですかね、独自に建設省としても調査をしますと、このように表現されておりますね、大臣、違いますか、そうじゃないですか、大臣はそういうことおっしゃっていませんか。
#90
○政府委員(伴襄君) あるいは新聞の報道で「建設省も独自調査」というような大きな見出しで出たことがございますので、それのことかと思いますが、これにつきましては、実はまさに段階としては今現在捜査当局がやっておるところでございますので、建設省が、例えば建設業法に基づく正式の調査というわけになかなかいかない段階でございます。したがって、現段階で建設省が独自に調査するというようなことは今のところは考えておりませんし、行っていないというところでございます。
#91
○白浜一良君 じゃ、やっていらっしゃらないと、こういうことでございますね。
 しかし、これだけゼネコン全体の体質が問題になっているわけで、建設省は監督官庁です、営業権を与えていらっしゃるわけですよ。ですから、何らかの形で今後きちっと調査すると、こういうことを明言されませんか、責任ないんですか建設省として。
#92
○政府委員(伴襄君) 今申し上げたのは、現段階での話でございまして、もちろん今後いろいろその事実関係が明らかになってくると思いますし、それから、こういう捜査につきましても落ちつく段階もあると思いますので、当然重大な関心を持って、あるいは業法あるいは一般的な監督権限のもとにきちんとした対応をしていきたい、調査を含めて対応していきたいというふうに考えております。
#93
○白浜一良君 私、先ほど言いましたように、捜査は検察庁の捜査というんですか、報道によりますと資料収集を終えたと、このように表現されているわけで、もうそろそろきちっと、どういうことになっておったんだと、こういうことを調査されていいんじゃないですか。
#94
○政府委員(伴襄君) なかなか捜査段階というのは、これはむしろ捜査当局に聞かなきゃいけない問題でございますけれども、捜査の側からの要請、あるいは捜査を受ける側からも、どうもそういうことは正式にはいろんな調査に応じられないという状況にあるように感じております。
#95
○白浜一良君 私、ようわかりません、今の日本語は。
 先ほどの答弁は、いずれ必要な調査はすると、こういうふうに受けとめていいですね。
#96
○政府委員(伴襄君) 業法に基づきますきちんとした正式の調査ができる段階になりましたら、当然やります。
#97
○白浜一良君 そこで、これは仮定の問題なんですが、私もそんな内情に通じてないわけでございますが、新聞報道、マスコミ報道されている範囲内でいって、巨額な政治家に対する献金がされている。そのいわゆるお金の質ですね。これが今後問われてくるわけで、もしゼネコンが政治資金規正法違反、もしくはもっとひどいのは贈収賄、こうつながるような、そういうものが立件された場合、当然建設省としても処分されるでしょうね。
#98
○政府委員(伴襄君) 今の段階では、そういうことで捜査中でありますけれども、もしその事実が判明いたしまして、例えばそれが建設業法に基づきまして法令違反になると、業法で正確に言いますと、業務に関し他の法令に違反し、建設業者として不適当であるときには監督処分ができるという規定がございますので、こういった事態になりましては、当然必要な判断をするわけでございますけれども、従来の経緯からいきますと、判決の確定等、事実関係が明らかになった時点で必要な対応をとると、個々の事案ごとに対応をとるというふうにやっております。
#99
○白浜一良君 それは当然犯罪が確定してなんですけれども、それを前提とした話を私はしているわけでございます。
 また、話はちょっと変わりますが、既に種田先生の方から御質問があったかもわかりませんが、きょうの毎日新聞で、清水建設のいわゆる献金リストというのがずっと載っております。重複かもわかりませんが、大臣、申しわけございません、気持ちのいい話じゃないと思いますけれども、Bランク、これがどのくらいの重さか私わかりません。わかりませんが、いずれにしても、こういうふうに新聞報道されているわけでございますが、これは事実でございますか。
#100
○国務大臣(中村喜四郎君) 先ほど種田委員にも御質問をいただきましたので答弁させていただきましたが、けさこの新聞を見まして、実は私もびっくりをいたしました。
 私は、政治活動の基本的な考え方として、政治資金というものは薄く広くちょうだいするという考え方でやってまいりましたし、このことにつきまして、いただいていたかどうかということについては、現段階で調査してみなければわかりませんが、いずれにいたしましても、法的に適正に処置している、このように考えております。
#101
○白浜一良君 これはBランクは三百万、こういうふうに報道では書かれているわけでございます。たくさんあちらからこちらから広く薄くというふうに集めていらっしゃるんで、個々のケースは一々目を通していらっしゃらないかもわかりませんが、いずれにしても、こういうふうに報道されておりますので、いずれかの時期にきちっと報告をしていただきたいと思うんです。
 その報告は、これが事実かどうかということも当然でございますし、それから、これが適正に処理されているかどうか。私、疑って済みません、本当は信頼したい方なんです、私、人間のたちとしては。
 ただ、今、政治家と金の問題が非常に問題になっておりますので、そこを厳密にするために、私、こういう質問をしたいわけでございますが、この三百万という金が政治資金規正法にのっとってきちっと処理されておるのかどうかという、この二点を、私は今度三十一日に締めくくり総括質問が予定されているんですが、できたらそのときに確認したいと思いますので、そのとき返事していただけますか。
#102
○国務大臣(中村喜四郎君) ただいま答弁させていただきましたように、きょう初めて御指摘をいただきましたので、調査をさせていただきますので、若干の時間をちょうだいしたいと思います。
#103
○白浜一良君 三十一日は無理ですか。
#104
○国務大臣(中村喜四郎君) できるだけ努力をしてみます。
#105
○白浜一良君 それから、これも私は報道で承知しているわけでございますが、公共事業に関連してゼネコンはもとより、いわゆる生コン業者、これが手数料として生コンロ銭というんですか、こういうのが非常に当たり前に流通している。一立米当たり百円前後、こういう報道もされておるわけでございますが、これもきちっと調査される意向はございますか。
#106
○政府委員(伴襄君) 今、生コン業界の話のようであります。資材の関係で私どもも非常に関係が深い、特に建設業と関係が深いわけでございますが、一応所管としては、資材関係というのは通産省の所管になります。
#107
○白浜一良君 そうですか、それは失礼いたしました。また別の機会に通産省に確認をしたいと思います。
 それで、公共事業のさまざまなこういうトラブルの問題点として幾つも取り上げられているわけでございますが、ちょっと句点か、これば当たり前のことなんですが、問題点を確認させていただきたいと思うんです。
 一つは、いわゆる指名入札の問題、これは大臣、透明性を増すようにというコメントはされたんですね。
#108
○国務大臣(中村喜四郎君)  昨年の中建審で、現在の指名入札制度について透明性、競争性をさらに増すように答申をいただきましたので、そのことについて具体的に事務当局に指示をしております。
#109
○白浜一良君 その内容で明らかになっていることがあれば、こういう形で透明性を増すんだと、既に決まっていることがあればちょっとお教えいただきたい。
#110
○政府委員(伴襄君) 実は、これは入札・契約制度の基本的なあり方ということで中央建設業審議会に長い間審議していただきました。いろいろあれは各方面からも聞きましたし、それから学識経験者も交えまして随分時間をかけて何回も熱心に審議していただいたわけでございますが、それが昨年の十一月二十五日に答申をいただいたところでございます。
 この答申の基本的な点でございますけれども、一つはやはり指名競争入札制度を原則とすべきだというようなことでございまして、その指名競争入札制度を原則とするけれども、しかしながらこういういろんな社会経済情勢が変化してきておりまして、例えば日本の建設市場につきましても国際的入札をする、アメリカやその他が入ってくるといったようなこともございます。それから、民間の技術力が非常についてきておるといったようなこともございますし、それから独占禁止法等でもっと競争性を高めるべきじゃないかという一方の要請もあるといったような非常に大きな変化がございますので、やはり今の指名競争入札制度も改めるべきところは改める。それから、もう少し入札方式につきましても多様な入札方式を取り入れるべきであるといったようなことを提言いただいております。
 例えば、入札方式の改善という点でございますが、これも視点といたしましては、例えば透明性、公開性あるいは客観性を高めるといったような点がございまして、今指名基準というものを決めておりますけれども、もっと具体的に細かく決めてそれを公表しろというようなこと、それから入札結果等の結果を克明に公表するといったようなことによりまして、透明性を確保するといったような点がございます。それから、競争性を確保しろというような意味で、例えばもう少し各個別に持っておられる企業の技術力を的確に評価するどいったようなこととか、そういったことが入札参加資格の審査のときにきちっと反映できるようにするといったようなこともございます。
 そのほか新たな入札方式といたしましては、発注者が施工技術情報をいろいろ提案、申し出まして、それによって指名を行うというような方式だとか、あるいは一方的な指名じゃなくて参加意欲を聞いてそれを反映させながら入札するというような方式とか、あるいは今までですと価格一本で価格の低いものだけが落札するといったような方式しかもちろんございませんけれども、それにプラスいたしまして技術提案、例えば品質とか工期とかデザイン、そういった技術提案をしましたら、その技術の提案した内容と価格と両方を総合的に評価して落札者を決める方式とかそんな新しい提案がなされておりまして、いずれも競争性、透明性を高めるという観点から非常に大事な改善点かというふうに思っておりますので、そういう意味で大臣からの指示もございますので、できるものから早急に実施に移していくという考えております。
#111
○白浜一良君 今概略伺いましたが、何となくそれで透明性が増すのかなという感じが私は率直な感想としてしているわけです。
 これも一般的に言われていることですが、どうしても指名業者というか指定業者にならないと入札できないわけですから、そういう指名入札制度そのものが問題の温床だという指摘もされているわけです。だから、公共事業というのは当然国民の税金がベースです、むだ遣いしてはいけない、一〇〇%国民に還元するというのが原理ですから、そういった面では指名入札じゃなしに一般競争入札というんですか、門戸をすべてオープン、開放する、そういう方式がいいんじゃないかと、いわゆるゼネコンの役員をされた方もおっしゃっていることがあるんですが、こういう方向性はどうなんでしょうか。
#112
○政府委員(伴襄君) 先ほど御答弁でそこを省略してしまいましたが、この契約方式が何がよいかというようなことももちろん議論したわけでございまして、そのときにも今先生御指摘のような一般競争入札、それを制限的でも何か採用できないかといったような御議論もいただいたわけでございます。しかしながら、やはりどうしても一般競争になりますと、施工能力が劣ったり、あるいは不誠実な業者を完全に排除することが難しい。そうなりますと、疎漏工事とかあるいは工期を守れない業者が出てくるといったような問題があるわけでございます。また、今大手というようなお話もございましたけれども、受注機会の公平さを確保するというような点、そういった点につきましてはやはり一般競争だと強い者勝ちというようなことになるといったような問題もございます。
 それから、何よりも発注者の事務量が非常に多くなる。たくさんの業者の方が入札されますとその審査に時間がかかる。また工事にかかりますと、その工事監督に非常に膨大な事務量が要るといったような点もございまして、やはり指名競争入札を原則とすべきだろう。
 ただ先ほど申し上げたように、必要なところは指名競争入札制度でも改善を加えるし、またそれの変形というか新しいタイプのそれに派生したような新しい方式も採用するといったようなことで答申をいただいた次第でございます。
#113
○白浜一良君 今お話しされた中で、いろいろおっしゃいましたが、受注機会の均衡というか、そういう言葉を使われたと思うんですが、これも言葉をかえると談合なんですね。微妙なところで、談合になりやすい、お互いいわゆる分け与えるというそういう発想になるわけで、これ以上の話はやめますが、大臣が透明性を増せとこうおっしゃっているわけですから、きちっと遂行されるように御要望しておきたい、このように思うわけでございます。
 それから、いわゆるゼネコンの一つの体質として、公共事業というのは収益度が低いというのですね、民間工事と比べたら。ところが、なぜそういう公共事業を積極的にとるかというと、景気が悪いとか景気がいいとかそういう波の問題も当然あるでしょうし、しかしもっと大きいのは工事総額というかそういうものをやはりどうしても争ってしまうというかゼネコンといたしましてそういう体質があるんだと、だからそういうリベートというか、政治献金を使ってでもたくさん受注をしていくんだという声もあるんです。この点はどのように御理解されておりますか。
#114
○政府委員(伴襄君) 公共工事の場合に実績の多寡を争うといったようなことだけをいたしますと、今先生の御指摘のようなお話になると思います。したがいまして、専ら受注量を少しでも多く獲得しようというような話になります。
 そこで、我々はもちろん実績の一つとしてはある程度の量の工事をこなしているということは大事な実績でございますので、それを例えば指名等に反映させるということは大事だと思っておりますが、それだけではなくて本当にいいものをつくったか、質だとかあるいはその業者のいろんな
労務環境とかそんなことも含めまして、いろんな点につきまして審査するという考え方が大事なんじゃないかなというふうに思っております。
 したがって、例えば登録業者にっきましてランク付をするわけでございますが、そのときに単に実績量の多寡だけでなくて、それ以外の例えば本当に優良な工事あるいは優良な経営管理あるいは労務管理、そういったことをやったかどうかといったようなことも含めたそういう要素をむしろ重視したランク付をするといったようなことで、今そのウエートをそちらの方にかけるように改めつつありますし、また今後そういう方向へ持っていきたいというふうに考えております。
#115
○白浜一良君 じゃもう一点。
 これはちょっと大臣にお伺いしたいと思うんですけれども、ずっと金丸さんの事件以降、企業献金という観点からいくと、いわゆる使途不明金というのが何回も論議されているんです。予算委員会でもされております。
 九二年度ですか、六月までの一年間の企業の国税庁の調べによる使途不明金というのが五百五十八億円、そのうち三百八十二億円が建設業界、もう半分ところじゃないんですね。五百五十八億円のうち三百八十二億円が建設業界と。これは国税庁のデータです。大臣、この事実、非常に建設業界は使途不明金多いという事実ですね。それ以上、私は問いません。これは健全じゃないでしょう。どういうふうに思われますか。
#116
○政府委員(伴襄君)  使途不明金のお話につきましては先ほども少し答弁させていただきましたけれども、やはり使途不明金につきましては交際費とか機密費とか接待費とかという形で、そういう名目で使途を明らかにしないで出す、そういう必要性があって出すと。本来ですと税法上は損金に算入されるんですけれども、それはされない、課税の対象になってしまう……
#117
○白浜一良君 その説明はよろしいんです。
#118
○政府委員(伴襄君) そういうものを、なぜあえてそういうことをするかというところでございますが、こういう性質の経費でございますので、建設業界の場合も極力なくす、あるいは少なくするという方向が大事だと思います。
 ただ、建設業界の実情としては、例えば工事施工に際して工事迷惑料みたいなものを払わなきゃいかぬというようなこととかあるいは切れ目切れ目で竣工式とかあるいは地鎮祭とかいうような社会慣行的な行事をやる、そういう費用が要るとか、最近は大変周辺住民が何か工事をするとその同意をとるのが大変でございますので、その同意をとるためにいろんな費用が要るといったようなことがございまして、どうしても必要に迫られて使途不明金として処理せざるを得ないものもかなりあることは事実でございます。
 ただ、御指摘のとおり、やっぱり法人としてはこの経理をきちんと明確にいたしまして、そんなことで社会経済的な信頼を失うようなことがあってはならぬというふうに思っておりますので、この辺は企業会計原則にのっとって適正な経理処理が行われるように、建設省としても指導していきたいというふうに考えております。
#119
○白浜一良君 余りよくわかりませんねそれは確かにそういう経費ね。だけれども、今おっしゃったことは、明確にできるお金でもあるわけですね、ある範囲内は。それはいわゆる税法上も認められているわけです。ただ、なぜ建設業界だけがこれだけ多いのかということを私は不思議に思って質問しているわけでございます。
 もう一点関連して伺いたいと思いますが、金丸さんが逮捕されましたが、私の知っているところでは、金丸さんは全国治水砂防協会の会長さんをされていた。そういう業界関連団体の長に政治家がなるということは、非常に何もなくても疑われやすいと言われる。果たしてそういうところにこういう政治家がついていいものかどうか私は疑問に思っているわけでございますが、そういう見解を聞いても当局としては答えられないと思います。
 それと関連して思いますのは、建設省のいわゆる天下り問題で、建設業界とか関連の団体にどの程度、どの程度というのは数でございますが、天下っていらっしゃるのか、わかれば教えていただきたいと思います。
#120
○政府委員(望月薫雄君) 御質問にお答えする前に一点、砂防協会の会長の件、ちょっと触れさせていただぎたいと思います。
 お説のとおり、社団法人であります全国砂防協会の会長という職につかれているわけでございますが、この砂防協会というのは、先生も御存じと思いますけれども、いわゆる業界の団体というんではなくて地方公共団体、この方々の、この方々というか、こういった組織がメンバーの団体、社団法人でございます。そういった団体は我が省所管でも結構たくさんございまして、その一つというふうに御理解いただきたいと思いますが、その長に国会議員が御就任なさるということは私どもとしては別に国会議員であるからいけないという性質のものとは認識いたしておりません。
 問題は、その団体がいわゆる営利団体であり、かつ特殊な関係があると、出ては困ると、こういう観点からの御質問がと思いますけれども、私どもこのいわゆる社団法人の実態が今そういうものでございますし、また指導監督に当たりましても、設立の趣旨、目的に沿ってしっかりとやっていただきたいという監督も日ごろやっておるところでございます。その辺は御理解を賜りたいと存じます。繰り返しますけれども、政治家であるということだけをもって私どもも適当でないという判断をいたしていないという実情でございます。
 それから、いわゆる業界への天下り問題でございますけれども、一般的にまずこれは御理解賜りたいと思いますが、国家公務員を長く勤めた者が退職の後、第二の人生といいましょうか、いわゆる民間等に再就職するというケースは間々あるところであるし、お許しいただきたいと存ずるところでございます。これはもう言うまでもありませんけれども、本人が公務員として蓄積した知識、経験、こういったものをもっと有効、有意義に活用しようという本人の希望あるいは迎え入れる相手方からの希望等々、社会的な意味はあり、また認められるところと、こういうふうに考えておりますが、ただ、問題はこういったいわゆる天下りと言われていることが職務の公正な執行にいろいろと疑惑をもたらすということがあってはならない、これはいわば当たり前のことでございます。
 そういった意味で、多くの者は人事院の御承認をいただき、そのためには公正な審査をいただいているわけでございますが、あるいはグレードの低い職については建設大臣が承認するということでやらせていただいております。
 そういった前提の中で、今手元にあります人数を申し上げさせていただきますと、平成二年、三年、四年でございますが、人事院の承認をいただいて建設業界を含めた業界関係方面に再就職した者、ちょっと申し上げますけれども、平成二年は二十八名、そのうち建設業界には十二名、それから平成三年が二十六名、うち業界が七名、平成四年が二十二名、うち建設業界が四名、過去三年間の数字でございますが、実情でございます。
#121
○白浜一良君 それでは、テーマを変えまして、ちょっと住宅問題に関しまして二、三点お伺いをしたいと思います。
 先ほども公示価格が発表されたというお話が質疑に出ておりました。確かに、公示価格が下落しているわけでございますが、実態から見るとまだまだ、いわゆる住宅という観点から言えば一般のサラリーマンが手の届くところまで来ていないというところで、東京首都圏で見ましたら、四千万から五千万、このくらいのマンションでしたら、ファミリーマンションでございますが、非常に売れているというんですね。ところが、四、五千万と考えても、それを買える人は大手の企業で非常に社内の融資制度が十分あって、そういう恵まれた環境にある人は買える。買えるというのはいわゆる需要があるということですね。そういう報道がされているわけでございますが、こういう一つの現状に対しまして、住宅政策としてどのようにとらえていらっしゃいますか。
#122
○政府委員(三井康壽君) ただいま四、五千万円で普通のサラリーマンが買えるのに適当な値段であるのか、適当な取得が可能なのか、端的に言うとこういう御質問だと思います。
 少し恐縮なんですが、お時間いただいてちょっと申し上げたいことがあるんですけれども、年収五倍という議論が出ておるんですが、年収五倍は所得と住宅の価格、これの相関関係でございまして、所得は住宅政策でなかなか手が入りにくい。それから価格も、土地費は主として土地行政といいますか建築価格にっきましては多少私どもそれぞれの政策努力ができるわけでございます。本来的に住宅政策でやっておりますのは、実は年収五倍というよりも、住宅取得能力の向上、すなわち安い金利ならばやや高い金額でも買える。それから、税制で減税額がふえればその分だけ取得の分がふえますので、同じ価格でも少し高いものが買える。
 少しややこしい御説明になるんですけれども、その取得能力という点からちょっと御説明をさせていただきたいと思います。
 そこで、今回、五千万ということになりますと、確かに平均の年収、首都圏で八百七十万というふうにしてございますので、単純に掛けますとやっぱり四、五千万であるわけでございますが、取得能力ということから換算いたしますと、平成四年度の総合経済対策の貸付額の増額とか、あるいは金利の引き下げとか、あるいは平成五年度に相当の改善策を盛り込まさせていただいているわけでございますが、平成五年度で首都圏の平均的なサラリーマンが取得可能ないわゆる調達可能額、あるいは取得能力は約五千二百万円に相なってくるというふうに計算をしているわけでございます。
 そういった意味合いからいいますと、五千万ちょっと超えたところが、首都圏の平均的なサラリーマンが返済負担率二五%ぐらいで、それから平均的な手持ち資金を持って、現在の公庫を中心とした金利でローンを組めばまあ手が届く金額かなというふうに思っているところでございます。
#123
○白浜一良君 これも新聞報道されていることなんですけれども、今局長そういうふうにおっしゃいましたが、実際住宅販売されている方の御意見として、この程度の、いわゆる五千万前後のマンションといいましても、要するに年収が一千万ぐらいあって、それで三千万円ぐらいは社内融資がある、こういうしっかりした企業の人でないと買えない、実際はそうなんですということをコメントされているわけですね。非常に恵まれた方じゃないとやっぱりまだまだ手に入りにくいという現状が、今局長いろいろそういう説明されましたけれども、住宅を売っている方からの御意見としてはこういう声があるわけでございますが、その点に関してはどうですか。
#124
○政府委員(三井康壽君) 確かに最近の、去年の暮れからことしにかけましてよく売れている価格帯は三千万とか四千万とか、こういうふうに言われているわけでございます。完全な調査を私どもしているわけではございませんで、いろんな情報をお聞きして多少感覚的に申し上げているところでございますが。
 ただ、今おっしゃられたように、年収が一千万でかつ会社から非常に低利で三千万借りられるという方でなくても、計算を私どもなりにいたしますと、八百七十五万ぐらいの年収の方でも、私どもいわゆる年収五倍の議論をいたしましたときの前提となる計算上は五千二百万ぐらいまでは返済負担率二五%で大丈夫だと。ただ、今新聞なんかで言っておられる方は所得の伸びを余りないと計算しておられるかもしれませんし、そこのところは私どもそれだけではうかがい知れないわけでございます。私どもは私どもなりの計算では五千二百万ぐらいまで取得能力が、平成五年度の予算を通していただきますと上がってくる、こういうふうに計算をしております。
#125
○白浜一良君 私の言いたいのは、結論的に、要するに買える値段というか、そういうものが供給されたら需要はある、こういうことなんです。国民は望んでいるんですよね。そういった面で手の届く持ち家制度を、持ち家という観点からいえば進めるためにさまざまな施策が当然あるわけでございます。
 だけれども、建設省が非常に頑張っていらっしゃいましたが、本年度の予算を見ましたら欠落しているというか実現しなかった政策目標があるということで、二、三点伺います。
 例えば、はじめてマイホームですね。そういう人たちのための加算融資の増額ですね。これを非常に建設省も進められていた、このように伺っておりますが、結局予算には上がらなかった、二百万を四百万にするというこういう内容が見送られた、このように承知しておりますが、そのとおりですか。
#126
○政府委員(三井康壽君) はじめてマイホームの加算額の引き上げ、これは規模によりましては基準金利でお貸しできる前提で申し上げますけれども、二百万を四百万にというこの部分だけを取り上げますと仰せのとおりでございます。
 ただし、総合的に見まして、これは大都市を中心にした加算制度で要求させていただきました。しかし、結果で申し上げますと、東京圏で特別割り増しという形で二百万をふやしまして、東京圏七百万という形で最終的には決着をさせていただきまして、全くゼロということではないという点は御説明させていただきたいと思います。
#127
○白浜一良君 私、応援団のつもりで言っておるわけでございまして、大臣、大蔵省と頑張っていただきたい。暗い顔してはりますね、大臣。希望のある話をしているときはもっと明るくしていただきたいですね。
 二つ目に、分譲の公団住宅の割賦支払いによる軽減措置の拡充ですか、これもいろいろ政策的に練られたけれどもなかなか予算的に実現しなかった、このように伺っておるんですが、この点はどうですか。
#128
○政府委員(三井康壽君) その点も、確かに金利を少し安くしようということでございまして、結果的に申しますと仰せのとおりでございます。
 住宅政策としましては、利子補給の対象になりますことにつきましてはやはり財政当局との折衝は相当難航するわけでございます。私どもも本年度の予算案で御提出している中でも四千四十五億の予算措置をお願いしているわけでございますが、約三百億は予算化できない、こういった状況のもとにおきまして利子補給増大というのをかなり強く主張することが困難な状況もございまして、早く公庫の利子補給が全額措置できるような時期を迎えて、さらなる拡充を私どもも考えていきたいというのが現状でございます。
#129
○白浜一良君 もう一点、公庫融資つきマンション購入の特別加算融資金利の基準金利への引き下げ、これも非常に頑張られたが見送られた、このように承知しておりますが、この点はどうですか。
#130
○政府委員(三井康壽君) いろいろ御指摘いただいて大変恐縮でございます。
 御指摘のような点につきましても、先ほどのゆったりマイホーム加算制度という形で平成五年度の新しい政策として構築させていただきました。
 なお、言いわけを言わせていただいて恐縮でございますけ札とも、平成五年度要求を平成四年度の総合経済対策で相当先取りをさせていただきました。中古金利は十年来の課題を解決させていただきましたし、また要求では特別割り増しの百万を二百万という形で補正でやっていただきました。それから、今年度の平成五年度につきましてもそういった形で出させていただきまして、二回にわたって平成五年度要求をやらせていただいた点はぜひ御理解をいただきまして、なお御支援をいただきたいと思います。
#131
○白浜一良君 この住宅政策の結びといたしまして、大臣に御決意を伺いたいと思うんです。
 さまざまな施策を積み上げていただきましたらかなり住宅政策は進むわけですよ。欲しいという人はいっぱいおるわけで、ただ収入と見合って、またそういう適当な住宅がなかなか見つからないというだけの話でございまして、政府で出していらっしゃる生活大国五カ年計画の中でもやはり住宅政策というのは大きな柱だと思うんですね。だから、予算の面とか、いろいろ難しい点いっぱいあると思いますが、力を入れて国民にそういう希望を与えるような住宅政策を進めていただきたいと思うんですが、御決意を伺いたいと思います。
#132
○国務大臣(中村喜四郎君) 先生から子細にわたりまして住宅に対するいろいろ御意見を賜りまして、現在住宅に対する国民の期待というものは非常に大きいし、また豊かさというものを本当に実感できるのは住宅政策が一番であると私も確信しております。
 ただ、御指摘をいただきましたように、都心から一時間とか一時間半ぐらいで七十平米で年収の五倍ということになりますとなかなか現在の段階ではそこまで手が届かないという状況にございますので、まず住宅金融公庫の融資、あるいは低未利用地の活用、市街化区域内農地の計画的な宅地化、こうしたものを図りながら、できるだけ安定した適正な価格で住宅が、先ほど上野先生からお話をいただきましたように、一番働く団塊の世代と言われる人たちに住宅が手の届くような政策というものを建設省としては強力に進めていきたいと思っておりますので、ぜひ御支援をいただきたいと思います。
#133
○白浜一良君 よろしくお願い申し上げたいと思います。
 次に、残された時間が余りございませんが、二、三点国土庁にお伺いしたいと思います。
 私、大阪に住んでおりますが、実は昨年、大阪湾地域の開発を自然と調和した形でやろうということで、大阪湾のベイエリア法というのが議員立法という形で成立したわけでございます。国土庁にも大変お骨折りをいただいたという点では大変感謝しているわけでございます。
 そこで、法律は成立しましたが、これから実施に移っていくわけでございますが、その辺の見通しをまず伺いたいと思います。
#134
○政府委員(内藤勲君) 大阪湾ベイ法に関連した御質問でございますが、今先生お話がございましたように、昨年の暮れの臨時国会で大阪湾臨海地域開発整備法、そういう法律を議員立法で成立させていただいたわけですが、次の段階といたしまして、この法律に基づきましてまず国の方で地域の指定、それから基本方針の策定ということが必要になってまいります。そういうことで、そういう作業を国土庁といたしましては関係省庁と相談の上手続を開始したところでございます。
 地域指定に関しましては、法律にもございますが、関係府県知事の申請に基づきということがございまして、関係府県知事のところで検討が進められていると思いますが、そういう申請に基づきまして、あと法律に定める指定要件がございますが、そういった要件を十分踏まえて検討していくということでございます。
 主務省庁が七省庁ということで、国土庁が窓口でございますが、ことしの二月に大阪湾臨海地域開発整備連絡調整会議という七省庁の局長レベルでの調整会議を設けました。そういう場で検討されることになります。地域指定に関しましてはできるだけ早い時期ということでございますが、来年の予算要求なども踏まえますと、夏ごろには地域指定を行いたいと思います。それから、基本方針につきましても同様に調整会議で検討するということでございますが、地域指定と同様にやはり夏ごろには基本方針を定めたいという予定でございます。
#135
○白浜一良君 そこで局長、一点だけちょっとお伺いしておきたい、通告しているかどうかわかりませんが。
 バブルがはじけまして、このように同じようなウォーターフロント事業としてやりました東京の臨海副都心構想がございますね、実際、企業の参加意欲が低くて挫折している、こういう現状です。この辺を十分踏まえて大阪湾全体のベイエリアの発展をさせないかぬと思うわけでございますが、その点どこが東京の副都心構想の中でまずかったのか、それをどういう形でいわゆる大阪湾のベイエリアの発展に関しては生かしていきたいというふうに思われますか。
#136
○政府委員(内藤勲君) 世の中の社会経済情勢がこういう状況だからということで、東京湾についても言われることですし、大阪湾についても言われることかと思いますが、主として大阪湾に関連しましても、確かに景気がよくないということでその計画の推進がややおくれるということはあろうかと思いますが、この法律は景気対策ということでもございませんし、年次を初めから決めてどうこうということではございません。大阪湾のああいった遊休化した臨海地域の開発を通じながら大阪湾地域の活性化、それから一極集中是正、そういったことを図ろうというかなり息の長い話でございますので、景気のよしあしと関係なしにしっかりした基本方針をつくり、しっかりした整備計画をつくってまいりたいということでございます。
#137
○白浜一良君 最後に、国土庁長官にお伺いしたいと思います。
 私も今大阪に住んでおりますし、京都で学生時代を送ったんですが、長官も京都で生活された経験もあるわけで、関西地域というのはよく御存じだと思うんです。私どもも東京一極集中と言われる中で、歴史、文化、そういう観点から見ても、いわゆる大阪を中心としたというか、関西地域のやっぱり健全な発展というのが健全な日本の国土の発展につながるというふうに自負しているわけでございます。
 その主管の国土庁長官として、きちっとこの辺うまく整備されていくように私は期待しているわけでございますが、御決意を伺って質問を終わりたいと思います。
#138
○国務大臣(井上孝君) 白浜先生おっしゃいましたように、私も長く関西に住んでおりまして、関西には第二のふるさととして非常に愛着を覚えている者の一人でございます。
 今回のこの大阪湾ベイエリアの開発計画、四全総でも東京一極集中を是正して多極分散型の国土をつくろうと、こういう意気込みで六十二年からやったわけでございますが、東京一極集中は若干鈍化はしておりますけれども、さっぱり終息するような状況にない。それから一方、私は東京、大阪が二眼レフで日本を支えていくと思っておりましたら、大阪の方はどんどん地盤沈下をしてくるというようなことでございます。ただ希望は、関西空港が近くでき上がりますし、大阪が世界に向けての都市になるチャンスが来た。それを契機にひとつ大阪湾ベイエリアを開発していこう、こういうことでできた法律と心得ております。
 私も国土庁に参りまして、早速、一月十四日でございますが大阪へ行ってまいりまして、大阪の財界の方々とか計画の作成に当たられる地元の府、市の方々といろいろお会いをしてまいりました。ただ残念なのは、天候が悪かったものですから、ヘリコプターで上から見せていただこうと思ったんですが、それはかないませんでした。
 いずれにいたしましても、この大阪湾ベイエリアを発展させるということによって大きく東京一極集中を是正しよう、こういうことで国土庁としても頑張ってまいりたいと思います。
 今、大都市圏整備局長が御説明しましたように、基本方針なり地域指定を夏までに終わらせて、ともかく平成六年度の予算要求にできるだけのことをやってスタートを切りたい、こういうふうな覚悟で、決意でやっておりますので、ますますこれからも御指導賜りたいと思います。
#139
○白浜一良君 終わります。
#140
○山田勇君 国全体の一般会計予算七十二兆三千五百四十八億円のうち、公共事業関係費が一〇%強の八兆四千五百九十五億円を占め、その約七○%の五兆八千五十九億円を建設省関係の公共事業が占めているわけでございます。この厳しい財政状況のもとで、このような大きなウエートを占める予算を預かる建設省といたしましては、いかにこれを国民に市民に効率的に還元するか、いわゆる生活大国にふさわしい社会資本の整備などに建設行政を生かすか、大きな責務を負わされていると考えます。
 また、金丸自民党前副総裁にまつわる公共事業関連業者との疑惑問題など、国民の政治不信を一層募らせていることを考えるとき、建設大臣初め職員全体が建設行政に改めて心を引き締めて取り組んでいただきたいと考えます。
 この点につきまして、大臣の決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
#141
○国務大臣(中村喜四郎君) ただいま先生から御指摘をいただきましたように、生活大国づくりの中で建設省の果たしていく役割、公共事業の七割ということで非常に大きいと、こういった中でぜひ建設省を挙げて地域のニーズ、そして将来の展望をしっかり持って公共事業執行に当たれという御指摘をいただきまして、全く私も同感でございます。
 こうした建設行政というものは一年、二年の目先のことではなく、将来展望をしっかり持って、そしてやはり多極分散型国土形成というのにふさわしいような公共事業の執行のあり方というものを常に念頭に置きながら適正配分というものを行っていかなければならないということは当然のことでございます。
 そこで、今、金丸関連で国民の不信もある、建設大臣及び職員は改めて心を引き締めて取り組んでほしい、大臣の決意はというお話をいただきました。
 言うまでもなく、公共事業は国民の貴重な税金によって行わせていただいているわけでありますので、その執行に当たっては改めて厳正に行っていかなければならない、このように考えております。この際、私といたしましても、改めて心を引き締めて建設行政が国民の信頼と期待にこたえていくようにやっていかなければならない、このように考えておりますので、その責任を十二分に全うできるように頑張っていきたいと考えております。
#142
○山田勇君 そこで、まず住宅問題でありますが、この問題で考えなければならないことは質的な面における居住水準の向上であります。年収の五倍以内の住宅取得という価格の面も確かに重要でありますが、安かろう悪かろうとなっては困ります。広さ、設備、住環境など生活大国にふさわしいものでなければなりません。この住宅の質的な向上といった問題については今後どのように取り組んでいくのか、お聞かせをいただきたいと思います。
#143
○政府委員(三井康壽君) ただいま御指摘いただきました質の向上対策、これは住宅政策の一番今基本としているところでございます。質の向上といいますものの中でも一番大事なのが広さと考えておりまして、昭和五十一年からの第三次五カ年計画から居住水準という目標を立てまして、量より質へというふうに住宅政策を転換いたしたわけでございます。現在では最低居住水準と誘導居住水準、こういう二つの居住水準を掲げまして、どちらかといいますと誘導居住水準を二〇〇〇年までに早ぐ半分を達成していこう、こういった大目標を掲げてやっているところでございます。
 それをやります手段は、やはり住宅金融公庫の融資、税制の制度が基本でございまして、融資対象の規模を引き上げるとか、そういったことが一つの大きな政策でございます。実質上金利を下げるとかあるいは融資額をふやす、こういったことによりまして質の向上を図っていくことが第一でございます。それから、税制でも当然応援をしていただきます。また、都市計画法とか基準法によりまして容積を住宅につきましてはやや緩和をさせていただきたい、それによりまして広い住宅を建てていただく環境を整える、こういったことを今後とも継続して進めてまいりたいという考えでございます。
 また、広さのほかにいわゆる設備の問題でございますとか、あるいは周辺の住環境、こういったものも大事でございますけれども、これにっきましてはまだ具体的な指標というのは持っておりませんで、五カ年計画をつくる前段階におきまして住環境水準という一応目標を持ってございますけれども、それらを各住宅をお建てになる際に参考にしていただきながら環境を整えていく、こういう目標を持ちながら進めているというのが現状でございます。
#144
○山田勇君 住宅建設に欠かせないものは宅地供給であるわけですが、不動産協会の三月十五日の発表によりますと、一九九二年に会員企業百十三社が全国で発売した宅地の供給面積は百七十六・九ヘクタールで、前年比丘・四%減と四年連続して前年を下回っております。地域別の供給面積では、首都圏が一八・四%減の六十九・一ヘクタール、近畿圏が三五・六%減の二十・二ヘクタールなどと大きく落ち込んでおります。中部圏は六・一%増、そのほかの地域は二九・二%の増となっておりますが、大都市圏での供給減が目立っております。
 不動産協会では、宅地開発に適した土地が減って用地取得は難しくなっている、また価格の高騰が売れ行き不振を招き、供給側の意欲が低下している面もあると説明しておりますが、建設省としてはどのような見解をお持ちでしょうか。また、宅地開発用地の先行取得制度創設を住宅・都市整備公団が掲げておりますが、その点の概要をお聞かせいただきたいと思います。
#145
○政府委員(伴襄君) 一つは宅地供給量の問題でございますが、確かに御指摘のとおり、特に宅地需給が逼迫している大都市圏において、最近少し市街化区域内農地の転用増がございますので若干ふえているところはございますけれども、長期的には停滞傾向あるいは低落傾向にあるわけでございます。
 その理由といたしましては、御指摘ございましたけれども、一つはやはり土地所有者が保有指向、土地を持っていきたいというようなことの高まりによりましてなかなか素地を取得できないというのがございます。それから二つ目には、これまで地価高騰だとかそれからいろんな折衝あるいは地方公共団体の指導あるいは住民対策等々がありまして、事業が非常に長期化する、事業期間がかかるといったようなことで事業採算性が悪くなってきているということがございます。こういったことを背景にいたしまして、特に民間事業者の方で供給意欲が減退してきているということが一番大きな問題でございます。
 住宅問題を考えるときにその基礎となる宅地供給が減ってくるというのは大変大事な問題でございまして、この状況を何とか打開する必要があろうかと思っております。そのためにいろんな場面で、例えば市街化区域内あるいは新市街地あるいは地方部、それぞれのところで対策を講じているわけでございますが、例えば市街化区域内農地は計画的に宅地化をしていこうとか、あるいは常磐新線の例がございますけれども、新線をつくりましてそういったような形で大規模プロジェクトを積極的に広げていこうというようなこととか、あるいは宅地造成しますときには大体大規模な関連の公共公益施設が要ります。そういった関連公共公益施設の整備を促進していこうとか、各般の施策を総合的に講じていくという姿勢が必要がなと思っております。
 特に平成五年度におきましては、後ばと御説明しますが、住都公団で宅地開発用地出資金制度というようなものを設けて宅地の先行取得をしやすくするといったようなこともやっておりますし、また住宅金融公庫融資では事業費をふやしましたり融資条件を緩和するといったようなこともやっております。それから、関連公共施設の補助制度とか、あるいはその関連公共施設の特に地方財政措置でやっていただくものにつきましても充実を図っていく、これは自治省を中心としてやっていただいておるといったようなことで政策を講じているわけでございます。
 いずれにいたしましても、今後何とかその転換を図っていくために、現在、住宅宅地審議会におきましても宅地供給を緊急に促進していくためにはどういう施策があるかといったようなことを御検討いただいておりまして、これもできればこの六月ぐらいを目途に出していただき、その検討緒
果を踏まえてまた別の新たな施策を展開していきたいというふうに考えております。
 それから、もう一つのお尋ねの宅地開発用地の先行取得制度として住宅・都市整備公団に新しい制度をつくった、これはどういう内容かというお話でございますが、これも住都公団の方でそういう素地取得というんでしょうか、宅地の取得をしやすくしようということで平成五年度予算でお願いしているものでございますけれども、宅地開発用地の先行取得制度として宅地開発用地出資金制度というふうに銘打っております。これは鉄道新線、例えば常磐新線でございますか、そういったような鉄道新線の沿線だとかあるいは既設の線路がございますけれども、駅間が長いところに新駅をつくる、そういった新駅の整備が計画されている、そういったようなところで将来宅地開発事業の事業化が確実に見込まれるといったような地域を選びまして、住都公団が早めに手を打とう、取得しようというものございます。そのために土地保有コストを少し低減させよう、下げさせようということで、用地取得資金、これは通常は財投でやるわけでございますが、そこに国の出資金を充当いたしまして、事業着手までの間の土地保有コストを低減させる。そういうことによりまして、従来より早い時期に、早い時期というのはすなわち用地取得が容易な時期でございますから、そういったときにまとまった用地を買ってしまおうという制度でございます。
 こういうことによりまして資金コストを下げて買いやすくなるということでございますので、こういった制度を積極的に活用いたしまして、住都公団におきましても長期安定的な宅地供給を進めていきたいというふうに考えているところでございます。
#146
○山田勇君 局長、鉄道を敷くとか新しい路線を引くとか、そういう住宅用地を取得してもアクセスの確保ということは大変大切なことなんですけれども、僕いつも忘れていると思うのは、通勤圏内のJRとの問題というのもちょっと検討していただきたいなと思っているんです。
 例えば、これは関西圏のことですが、兵庫県なんてゴルフ場がもうオーバーフローしてしまって、二、三まだ途中で残っているところ、そこなんかは大きくこれから住宅へ切りかえていこうというとき、相生駅から新幹線通勤列車を大阪あたりまでノンストップで出してもらいますと、三十分弱で大阪へ着く、神戸だったら十分、十五分ぐらいで着くというようなことですが、何かこれからそういう住宅整備をする、大きく開発するときには、新幹線の通勤圏内の問題もちょっと御配慮いただいて、JRとの話し合いを十分詰めてそういうことを発表していただくと、もう一つ住宅促進につながっていくんではないかなというふうに思います。御答弁は結構でございます。
 それから、日本医師会が二月十八日に発表した我が国の人口推計によりますと、日本の総人口は二〇〇七年にピークを迎え、同時に六十五歳以上の高齢者人口が世界で初めて総人口の二〇%に達するとなっております。また、二〇二五年には二七%を超すとも言われております。あらゆる面で急速な高齢化社会の到来に備えなければなりませんが、住宅設備については、生活基盤として安全かつ快適な在宅生活ができるよう万全の対策が必要であると考えます。今後の高齢者向け住宅対策についてお聞かせを願いたいと思います。
#147
○政府委員(三井康壽君) 御指摘いただきましたように、我が国は非常に高齢化社会の時代に向かっているわけでございます。六十五歳以上の老齢人口が昭和六十年の統計では千二百五十万、全人口の約一〇%でございます。これは人口問題研究所の推計でございますので、今お示しいただきましたものと多少違うかもしれませんけれども、平成十二年には二千百五十万で一七%、二〇二五年には二五%に達して三千百五十万、こういった推計もあるわけでございます。おおむね今御指摘になった数字と私どもの考えている数字と合っているわけでございます。
 これは厚生省の数字でございますが、そういったことを考えていきますと、従来はサラリーマン住宅とかそういうものを中心にしてやってきたわけでございますけれども、高齢化社会に向けた住宅政策というのは非常に大事になってくるわけでございます。平成三年度から第六期住宅建設五カ年計画に入らせていただいておりますけれども、その四本柱の一つに高齢化社会に向けての住宅対策に取り組む、こういう柱を立てさせていただいているところでございます。もとより政策的には第六期住宅建設五カ年計画の始まる前から高齢化対策には取り組んでまいりましたけれども、その拡充をさらに図っていく、また新たなものも取り組んでいく、こういった考え方で進めていきたいと考えております。
 具体的に申し上げますと、高齢者向けの設計、設備で基本的には公共住宅は供給をしていこう、すなわち手すりがつけられる、段差を少なくする、こういった設計、設備を配慮した公共住宅の供給を公営住宅あるいは公団住宅でやっていこう。それから、公庫住宅につきましてもそういった高齢者用の設備を整えた住宅を建てられる際には割り増し融資、割り増し融資といいましてもそれほど大きな額ではございませんけれども、割り増し融資という形で誘導をしていこう。これが今までやってきた基本でございます。
 特に、先ほど申し上げました公共住宅にっきましては、あらかじめ高齢者になるという前提で設計、設備をつくっていこう、あるいは設備を取りつけられるようにしていこうというのは、今年度から特に重点を置いてやらせていただいておるわけでございます。そして、こういったものを計画的にやっていこうということで高齢者住宅の十カ年二十万戸計画というのを平成四年度から立てることにいたしております。
 国としてはそういう方針を決めまして全国で二十万戸建てていくんだけれども、各公共団体でもこれに基づいて各公共団体ごとの高齢者住宅計画をつくっていただくように今お願いをしているところでございます。平成五年度いっぱいにはすべての都道府県でこれをつくっていただいて、それを目標として高齢者用住宅を建てていきたいということでございます。
 さらに、こういった住宅単独の施策のほかに福祉政策との連携をとるような形で高齢者用住宅対策を行っていきたい。これの第一がシルバーハウジング・プロジェクトというものでございまして、昭和六十二年度からこの制度をつくらせていただきました。これは公営住宅などを建てかえる際に高齢者用の住宅を二十戸とか三十戸つくりまして、その一角、一つの住戸にライフサポート・アドバイザーという多少福祉の心得のある方にいていただいて、厚生省からも補助金を出していただいて、お年寄りの日常生活の世話を見ていただく、こういった形を入れたものをやっておりまして、先生のお地元の大阪市でも既に四団地やっておりますし、府下でもその他教団地やって、定着をしつつございます。
 それからさらに、平成二年度から、これはむしろ賃貸住宅というよりも退職後の、老後の生活をある程度周辺に福祉施設の援助を求められるという形のシニア住宅という制度をつくりまして、現在地方の供給公社あるいは住宅・都市整備公団におきまして今年度着工しようとしているわけでございます。
 いずれにせよ、医療、福祉施設との連携を図りながら、住宅の方も高齢者向けの住宅対策を進めていくというふうに今後とも進めてまいる考えでございます。
#148
○山田勇君 最後の質問をさせていただきますが、次には災害対策、防災政策についてお尋ねをします。
 この災害対策は、災害の発生後より災害発生前の体制づくりが肝要であるということは言うまでもありません。国土庁長官は、所信表明の中で、「災害に強い国土づくり」、特に震災対策として、引き続き東海地震対策を強化し、南関東直下型地震対策を推進すると唱えられましたが、先般発生しました北海道東部が特定観測地域に指定されていながら地震の予知ができなかったということは、観測体制の不備をあらわすものではないでしょうか。特定観測地域でありながら、地震が事前に探知できなかった事情をまず気象庁に説明を願いたいと思います。
 また、二月七日には従来から比較的地震の少ないと言われていた能登半島周辺で震度五の強震を記録しましたが、日本列島はいわば火山列島であり激震列島でもありますから、これらの教訓を生かして全国的な観測、防災体制の早急な整備が必要と考えますが、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 雲仙岳噴火及び釧路沖地震、能登半島沖地震の災害早期復旧、被災者救援救済について全力を尽くされることをお願いいたしまして、私の質問を終わります。
#149
○説明員(森俊雄君) 気象庁の観測体制についてお答えさせていただきます。
 気象庁では、測地学審議会による地震予知計画の趣旨に基づきまして全国的に整備いたしました地震観測網に基づき、全国の大中小地震の観測を行っております。札幌管内の地震活動につきましても、この観測網によりまして適切に対応することが可能と考えております。
   〔委員長退席、理事種田誠君着席〕
また、地震活動の状況に応じて地震機動観測班を派遣いたしまして、観測監視体制を強化するなど、適切な対応を図ることとしております。
 なお、地震予知につきましては、地震の予知が可能と考えられておりますのはマグニチュード八クラスの東海地震だけでございまして、その他の地震につきましては現在の科学技術の水準では予知は極めて困難であると認識しております。
#150
○国務大臣(井上孝君) 先生御指摘のように、我が国は、エネルギー換算で全世界に起きております地震の約一割がこの狭い日本に集中をしている、こういうことでございまして、この地震に対する対策、特に予知それから災害時の対策というものが非常に重要だと思っております。特にことしに入りまして、私が国土庁へ来ましてから釧路沖、能登半島沖と相次いで起きておりまして、何か不気味な感じがするわけでございますが、それだけに地震対策には私も一生懸命頑張ってまいりたいと思っております。
 ただ、今気象庁からもお話がございましたように、予知というのが一番大切でございますけれども、今のところマグニチュード八の東海沖地震に対してある程度の予知ができるのではないかということでございまして、その他については非常に難しいというのが現実の姿でございます。しかし、今も申しましたように、予知というものが非常に大切だということでございますので、予知に関するいろんな組織がございますが、そういうところにお願いをし、進めておる次第でございます。
 まず、気象庁、それから科学技術庁、それから各大学の研究室、それから建設省の国土地理院、こういうところで予知についていろいろやっておられますが、これを総合する意味で測地学審議会というところで予知の計画というものを調整していただいております。現在、第六次の地震予知計画を実施中でございます。より一層こういったものを深めてまいりたいと思いますが、特に国土庁は、御指摘のように地震対策、それからこういった学術研究というものにつきましても災害対策の取りまとめ役でございますので、関係機関と密接な連絡をとりながら推進をしてまいりたいと思います。
 なお、最後に御指摘になりました雲仙岳でございますが、既に二年近くといいますか、一年半以上たっておりますのに、いまだに火砕流の発生を見ておりますし、私も火砕流が発生した一昨年の八月、現地に行ってまいりましたし、ついこの間国土庁に参りましてからも行ってまいりました。非常にお気の毒だと思いますが、いまだに二千人ぐらいの方が避難生活をしておられました。お気の毒と思いますが、これまで講じました政府及び地元の県あるいは市、町こういう方々が大変な難関を切り抜けながら避難体制その他いろいろやっておられますので、この間私一年半ぶりに行ってまいりまして痛切に感じましたのは、災害直後に比べまして明るさが出てきたといいますか住民の方々に復興だ、再建だという意欲が出てきたということを痛切に感じました。
 しかし、残念ながらまだ火山はおさまっておりません。いわゆる復興再建対策の基礎となります大規模の砂防ダムとか、そういうものをこれから、特に砂防ダムにつきましては建設省で直轄でやるということが来年度から実施されるようでございますので、そういった基本的な対策を一日も早くやっていただいて、地元の方々も危険なところは放棄していただいて、集団移転をしていただくというような対策も地元で立てておられるようでございますが、国土庁としては関係各省の窓口として、復興再建対策の政府の施策が一層充実されますように努力をしてまいりたいと思っております。
#151
○山田勇君 ありがとうございました。
#152
○上田耕一郎君 各委員が取り上げてまいりましたけれども、金丸被告をめぐる問題、国民の怒りは非常に大きいと思うんですね。不正蓄財の額が七十億円とか百億円とか言われてきて、しかもその原資の主役が残念なことに山梨の建設業界やゼネコンと、建設業界だったという事態が報道されているんですね。この点、私は建設省の責任と同時に、国会の建設委員会の我々の責任も非常に大きくなっていると言わざるを得ない。
 私ども、十一年前に三井建設の内部資料が手に入って、国会でこの問題取り上げてかなり追及したんです。そのときの国会の議事録や、それから三井建設の資料も全部入れて、こういうことが二度と起きないようにというので本も出したんです。「談合問題と政官財癒着」、付録として「三井建設内部資料の全貌」。ところが、そのとき反省したはずなのに、どうも事態は是正されるどころか拡大していると思うんですね。
   〔理事種田誠君退席、委員長着席〕
 報道を見ますと、やみ献金の額が非常に巨額で、業者が献金するのが、山梨の業界の場合も受注額の三%という数字が出たり、ゼネコンの場合も三%という数字が報道されているんですね。受注額の三%というと、私は非常にこれは大きいと思うんです。
 私も対談したことのある前の土工協の小山内広報部長の対談集なんですが、私も出ているんですけれども、この中で小山内さんが独禁法の専門家との対談で説明して、日本だけにある制度として予定価格というのがあると、予定価格というのは実費に一般管理費、それに適正利潤を加えて計算する、適正利潤を発注者側はこれを約三%と見ているとあるんですね。どうです、建設省、その適正利潤は大体予定価格の三%ぐらいと、これは大体当たっているんですか。
#153
○政府委員(望月薫雄君) 率直に申しまして、今先生おっしゃったようにいわゆる請負額の三%等々のことが新聞で報道されたことについて、私ども率直にびっくりいたしております。本当にあり得るんだろうかという疑問も持ちながらの感想を持っているところでございます。まあしかし、事は現在捜査当局でお調べ中でございますので、そういうことについては差し控えさせていただきます。
 今、先生お尋ねの私どもの予定価格の積算に当たりましての基本的な考え方でございます。これはもう先生には釈迦に説法ですけれども、予定価格というのは直接工事費、これはもう実勢価格等をベースに積み上げていく。それから共通仮設費、これはもう当然のように必要な仮設工事に要する経費、これも積み上げ的な部分が相当あるわけですが、一般的な率によるものも入っていますが、いずれにしても直接必要な仮設経費。それから現場管理に要する経費、これも実費的な要素を持っております。
 加えて、一般管理費等というのがあるわけでございます。一般管理費等というのは、これも言うまでもありませんけれども、企業として本支店におきます従業員の手当あるいは給与、広報宣伝費、交際費などに加えて、税金だとか配当だとか、あるいは内部保留金等のものを総合的に含んだものでございまして、この中で利益分をどう見ているかということについてはちょっと御容赦いただきますが、いずれにしましても、私どもこういったものを積算するに当たりましては、各企業から建設業法に基づきまして御提出いただいています財務諸表、これを精査いだしている、その上でこの率を決めております。それは、くどいけれども一体その利益を何%と見るかということがまずありきじゃなくて、今申しましたような非常に幅広いものを一つの包括概念としてとらえております。その際に、財務諸表で出てくるその種の一般管理費等の部分というのは、何も公共事業だけでなくて、当然民間工事の請負の方も、あるいはまた建設業者は往々にしてゼネコンの場合等についてはいわゆる不動産事業等々もやっておるということで、そういった他の事業分野、部門、こういったものも含んだものでございます。
 私どもは、この率を決めるに当たりましてはそういった関係から不動産等の建設業以外の事業の部分、これは当然外させていただきますし、あるいはまた交際費、あるいは広告費、こういったものについても公共事業の場合は基本的に必要ないということからして、率の作成に当たりましてはこういうものを除外して考える、そういった考え方に立っております。
 なお、ついででございますが、大蔵省に提出いただいております法人企業統計等によりますと、建設業のいわゆる経常利益率、これは平成二年度でだしか三・四%くらいだと存じます。その前二、三年では一・六%、一・数%、こういった実態がございますので、もろもろ含めまして、先ほど先生が冒頭おっしゃったような、あるいは新聞で報道されておりますような請負額の三%というようなことになりますと、これは健全な企業の経営の観点からとても考えられないなという率直な感じを持っております。
#154
○上田耕一郎君 今の官房長の答弁でも、建築工事それから土木工事でいろいろ利益率が違うと思うんですよね。やっぱり三・四%のお話があったし、土工協の広報部長が三%と言っているんだから、大体ほぼそのぐらいなんですな、適正利潤は。会社の適正利潤と同じだけ献金に回っているというのはちょっと恐るべき事態なんだけれども、考えられぬことがどうも起きているのではないかという疑惑を持つんです。
 きょうも使途不明金の質問が大分出ました。私どもも国税庁から資料を取り寄せましたが、平成元年の事務年度、これは七月一日から六月三十日、五百六十三億円、平成二年、四百七十六億円、平成三年、五百五十八億円。ただ、これは資本金一億円以上の企業の中の、元年は一六・四%、二年は一五・六%、三年は一四%だけ調査した数字なんですよ。所管法人約三万件あるうちの五千件足らず、それでこれだけ出てきた。つまり一五%とすると、これは六・六倍せないかぬですよ、この使途不明金というのは。もし大体五百億円とすると六倍すると三千億円になるんですよ。まあ六倍が適当かどうかは議論があるにしても、機械的に計算すると。そのうち建設業は、元年は七三%、二年は六四%、三年は六八%、七割なんです。三千億円の使途不明金のうち建設業七割というと二千百億円、ほぼ二千億円になるでしょう。
 伴建設経済局長が先ほどから工事の迷惑料その他あるといろいろおっしゃっていたけれども、新聞を見ますと、このうち約四割が政界へという報道があるんですね。そうすると、二千億円に四割掛けてごらんなさい、八百億円ですよ。こういう出てきた数字を一応計算しても、建設業が政界に流している金が年間もし八百億とすると、多少誤差があっても莫大なものですな。財界が国民政治協会を通じて自民党に出す政治献金、百二十億円ですからね。それの何倍かの金を建設業界が出している。これは建設省としても我々建設委員会としても、相当本格的な構えでメスを入れなきゃならぬ大問題だと思うんです。
 ただ、先ほどから聞いていると、建設省の態度は非常に消極的です。なかなか調査すると言わない。行政処分、これは営業停止それから許可の取り消しまで、建設業法二十八条、二十九条で決まっているんだけれども、局長はその中で、他の法令に違反した場合の行政処分しか言わない。判決が確定してから調査して処分するような話で、これいつになるかわかりませんよ。そうなると、僕は国会の出番だと思うんですね。国会は、単に所得税法や刑法違反の問題だけじゃなくて、政治的、道義的責任も含めて全貌解明と、二度とこういうことが起きないような対策を我々は討議し、対処する責任を持っている。
 私は、建設省がそういう態度だとしますと、建設委員会としてこの問題を集中審議する、ゼネコンの社長その他を証人あるいは参考人として呼んで、資料も提出させて、こういう八百億と考えられるようなやみ献金が政界に流れているのではないかという問題について国会の建設委員会としてこれは取り上げるべき責任が生まれているように思うんですね。委員長、イニシアチブを発揮していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#155
○委員長(梶原敬義君) 後日、理事会で相談をさせていただきたいと思います。
#156
○上田耕一郎君 しかも、公共事業でしょう。公共事業のピンはねをしているとなると、受注額の三%なんてなると、税金の泥棒ですよ。それを政治献金、実際にはわいろの疑惑の多い金に使っているわけだから、このまま放置できないと思うんですね。
 そういうわいろの疑いのある金が、先ほどから取り上げられておりますように、清水建設のリストが出てきたわけですね。悲しく思うのは五十七人のリストだ。この中で、中村建設相のほか金丸前副総裁を含め建設相経験者七人、政務次官経験者を含めると建設族は十六人ということですね。これも悲しい数字です。建設相は田中派以来、田中派、竹下派との関係が非常に強いというふうに前からよく言われているんだけれども、五十七人のうち最も多い派閥は旧竹下派、金丸、竹下を含めて十六人というのがこの五十七人の中身なんですね。
 中村さんは今建設大臣で、この問題の責任者でもある。三百万円の問題は政治資金規正法に基づき適正に処理されていると思うと言われた。今までリクルートのときでも何でも出てくるのは、何百万円かもらうと、政治資金規正法に基づいて、あれはざる法ですから、百万円に分割してそれで処理しているケースが多いんですね。大臣の場合には、例えばBクラスで三百万、もし入っていたとしたら、そういう際にも百万円に分割しないでちゃんと企業名も明らかにする公正な処理をしていらっしゃると言えますか。
#157
○国務大臣(中村喜四郎君) この件につきましては、先ほどからお答えをさせていただいておりますように、私はけさの新聞を見まして初めてそういうリストなるものが存在しているということを承知しだというような状況でございます。
 私自身は、政治活動というものは広く薄く偏らない形で政治献金をいただくということが政治活動にとって非常に基本的に必要である、このように考えておりますので、この件につきましては実際にそういうような事実関係があるかどうかということは調べてみたいということを先ほどから答弁させていただいております。
#158
○上田耕一郎君 金丸被告はドンと言われて、特に建設族のドンと言われて、そのいろんなポストの中で自民党の道路調査会長、これも大きなポストだと言われているんですね。
 中村大臣は金丸被告が自民党道路調査会長だった時期、会長代理だった。去年の十月以来、金丸氏の跡を継いで自民党道路調査会長になられたと承知しているんですけれども、私は、いろいろゼネコンを初め業者の陳情も来るし献金も集まりやすいこの自民党道路調査会長のポストと、今度の問題で厳しい監督、指導、調査、また行政処分も含めておやりにならなければならない建設大臣のポストと、矛盾をお感じにならないかどうか。他党の人事問題に干渉するつもりは毛頭ございませんが、お伺いいたします。
#159
○国務大臣(中村喜四郎君) 御指摘をいただきましたように、私は建設大臣に就任する前、ちょっと期間は正確に覚えておりませんが、数カ月間、二カ月ぐらいだったと思いますが、道路調査会長を経験したことがございます。しかし、私は御指摘をいただくような、いわゆる業界と癒着をしたりあるいは疑問を持たれるようなそういった行動は過去も現在も一切しておりません。
#160
○上田耕一郎君 法務省にお伺いします。
 金丸氏は建設省に直接電話をかけたりいろいろやるというんですね。山梨問題でこの資料を見ますと、やっぱりおもしろいのがありますよ。三井建設の担当者が、昭和五十五年二月十五日、金丸信先生に会った、山梨県の今後の受注計画について。そうしたら金丸氏の返事は、三井の熱心さはよくわかった。各ダム、下水道事業について指示をお願いした、ダムや事業について金丸さんに指示をお願いしたという報告になっています。
 それから新聞を見ますと、○○の予算を頼むと、前副総裁が地元からの陳情客を前に直接建設省幹部に電話をしている光景を目撃した議員は多いとある。それから、これも有名になりましたけれども、長良川河口ぜき問題で北川環境庁長官に直接電話をかけた。おどしの電話ですね。大臣でありながらせき建設に反対するのはおかしいぞ、選挙へも影響するぞというおどかしの電話をしたと。北川長官は桐喝には屈しないと返事をしたと大きな記事があるんです。北川氏は、建設省も経世会の皆さんも金丸氏を利用し過ぎている、こう述べているんです。私はたから、金丸氏が業者にいろいろやるだけではなくて、建設省の幹部やあるいは山梨の担当の公務員にいろいろ電話したり工作したりしたことは非常に多いんじゃないかと思うんですね。
 ところが、金丸氏は副総理だったときは別として、職務権限がない、だから贈収賄に問われないと言われているんだけれども、刑法にはあっせん収賄罪というのがあるんです。我々国会議員は特別公務員なんだから、職務権限がなくても職務権限のある公務員にあっせんして、おい予定価格教えるとか、あるいはこの工事はどの業者にやれというようなことを言ってもしわいろを取っていたらあっせん収賄罪に当たる疑惑となるんじゃないかと思うんですけれども、法務省にお伺いします。
#161
○説明員(山本和昭君) 一般的に、国会議員がその立場を利用してその他の公務員に働きかけ入札等に便宜を図力わいろをもらった場合にあっせん収賄罪が成立するのではないかというお尋ねだと思います。
 あっせん収賄罪の成否につきましては、同罪は、第一に、贈賄者において請託をなし、収賄者たる公務員においてこれを了承したこと。第二に、請託の趣旨が、収賄者が他の公務員の職務に関し当該公務員にあっせんをするというものであること。それから第三に、贈賄者と収賄者との間で利益の授受、またはその要求もしくは約束があったこと。第辺に、その利益の授受等の趣旨が、収賄者が他の公務員をして当該公務員の職務上不正の行為をさせ、または相当な行為をさせないようあっせんをし、またはあっせんしたことに対する謝礼、つまりあっせん料という点にあること。この四つの要件が認められる場合に成立するものと理解しております。
#162
○上田耕一郎君 それが成立して立件され罪になった公務員は今までいますか。
#163
○説明員(山本和昭君) 昭和三十八年七月十六日の東京地方裁判所の判決で、首都高速道路公団の副参事が、建設業者より同公団の参事から入札予定価格をひそかに聞き出してほしい旨依頼されてあっせんし現金を収受した事案について有罪の判決が出ておりますし、また、いわゆる日通事件におきましても、東京地裁、昭和四十六年九月二十日の判決でもって、参議院議員大倉氏が、日通の社長らから別の参議院議員に対し、参議院決算委員会における食糧庁関係付託案件の審査に当たり、日通の輸送契約に関する質問を取りやめてほしいという依頼をしあっせんして現金を収受したということで、これも有罪判決が出ております。例えばこういうような事例がございます。
#164
○上田耕一郎君 実例は非常に少ないことがわかっているんですけれども、私は、これは政治家が網を逃れやすいと言われる批判の前に、やはり厳しく適用されるべきことだと思うんです。
 それから、今度の問題では、選挙になると選挙資金も出す、それからメンバーも出すという報道が多いでしょう。そうすると、公選法に基づく、公共工事を受注している業者はその選挙で資金提供しちゃいかぬということにも触れるケースがかなり多いんじゃないか、こう思うんですね。だから、私は、今度の問題は、そういう点で先ほど集中審議を要望しましたけれども、やっぱり我々が本格的に取り組んで国民の疑惑を晴らし、こういうことが二度と起きないようにやらなければならない問題だと思うんです。
 あと若干時間がありますので、最初の問題に戻ってひとつお伺いしたいんですが、山梨は、これいろいろ報道があるんですけれども、年額で二十億から三十億円という報道もあるんです。これも恐るべき額です。それからある報道では、まんじゅうと上納金とコーヒー代合わせて年間五億三千万円、そういうのもある。それからある報道では、十二年間で五十億円以上という報道もある。ゼネコンについては山梨分よりも巨額だという報道がある。ミカンを送るようなものだと、やみ献金は慣習化されていたという報道がある。八六年から九一年までの間毎年十億円を超えるやみ献金がゼネコンから金丸被告に渡されていたという報道もある。
 先ほど私は、公共事業の受注額の三%ということに非常にショックを受けた、巨額だと言ったんですけれども、この総額の報道を見ると、本当にこの三%をどこかからひねり出していると思うんですね。どこからひねり出したかというのは、今までの報道を見ますと幾つかケースが言われている。
 一つは使途不明金、先ほど申し上げました。それからもう一つは、下請に見積もりで上乗せをさせるというケースです。やみ献金の資金源としては使途不明金として処理するか、下請からリベートを吸い上げる方法があるが、この役員は、下請の業者に出させる見積書に献金分を上乗せして水増し見積書をつくらせることが多い。一億円の工事なら一億五千万円と区切りのいい額にする、それで支払った工費から水増し分を返却させる、こういう還流方式。それから、これは先日テレビでは、ぺーパーカンパニーをつくってそれを倒産させるというやり方でつくっているケースも報道されたんです。ゼネコンといったら一応経理のきちんとした会社ですから、そこから適正利潤分の三%とかいう額をひねり出そうとしたら、やっぱり具体的な何らかの仕組みをつくらなきゃあり得ないんですよ。
 私は、そういう仕組みについては、これは建設省として、検察だけに任せないで、本当に適正利潤に等しい額がどうやってひねり出せるんだろうか、この問題を追及しないと事態はやっぱり明らかにならないと思うんだけれども、官房長、いかがですか。どうやって三%をひねり出したか。あるいは伴さんでもいいけれども、報道を見ていてどうお考えですか。
#165
○政府委員(伴襄君) 報道の上ではいろいろなことを私も見聞きしておりますが、先ほど官房長申し上げましたように、また先生の方からお話がありましたように、建設業界は製造業界あるいは全産業界の平均に比べましても利益率が非常に低いわけでございます。そういう中で、どうして構造的あるいは一般的にそういうことができるのかということは私もとても信じられない気持ちでございます。
 いずれにいたしましても、具体的にそれがどういうところでどういうことが行われているかということがわからないと我々も何ともしようがありませんので、一般的にはこれを前提にして何か調査するというわけにはまいらないと思います。いずれにいたしましても、捜査の煮詰まるのを待つしかないかなというふうに思っております。
#166
○上田耕一郎君 大臣、いかがですか。そういう三%、伴建設経済局長もなかなかわからないと。わからないということが現実に起きているんだから。一紙が報道しているだけじゃないんですよ。だからそういう、本当に担当の方がわからないというような仕組みで巨額のやみ献金が建設業界から生み出されている。そのことの監督官庁、指導官庁が建設省なんだから、そのことについて今後どう対処されるかもう時間が参りましたので、大臣の答弁をお願いして、私の質問を終わります。
#167
○政府委員(伴襄君) 一言ちょっと、もし誤解があるといけませんけれども、新聞報道を全部信じているというわけではございません。要するに、そういうことがあることかどうか、今の段階ではわからないということを申し上げたわけでありまして、そういうことがあるということを前提に私は答弁をしたつもりはございません。ちょっと誤解のないように、よろしくお願いします。
#168
○国務大臣(中村喜四郎君) ただいま建設省としての現在の状況は政府委員が答えたとおりです。
#169
○上田耕一郎君 終わります。
#170
○萩野浩基君 大分時間もたちましたが、民主改革連合の萩野でございます。よろしくお願いいたします。
 建設委員会でありますので、もっとコンストラクティブな、建設的な議論をいたしたいのでありますけれども、同僚の各委員からいろいろと質問が出ておりましたとおりに、今日本国民、いや日本だけではない、外国におきましても建設にかかわる不信の念というのはもう国全体、世界へと蔓延しておる。そういうことで、まことに残念ではありますけれども、今回は同僚議員と同じようなことを質問しなければやはり国民が納得しないんではないか、そのように考えますので、よろしく一側答弁のほどをお願いいたします。
 東京佐川急便、それから日債銀疑惑の中で、所得税法の違反ということの罪で起訴されました金丸氏に、先ほど来話題になっておりますゼネコンを中心とする業界から、一九八六年から九一年までの間、毎年何と驚くこと、約十億円を超えるやみ献金が届けられていたということが二十二日の新聞紙上に出たわけでございます。東京地検の特捜部の捜査や、また被告、関係者の次から次への供述等におきまして、また業界団体などの経理資料、その辺から次から次へと出てきて、まさにみんな驚いておるわけでございます。
 金丸前副総裁はこういうことも言われております。やみ献金を所得申告せず、多くを割引金融債にかえて隠ぺいしていたと。これがもうそのとおりだというごとく報道されております。それに、ゼネコン各社は、副社長やまた役員のトップクラスが盆暮れなどに金丸事務所にお金を届けていたというようなことも言われております。
 本当はこういうようなことはまことに残念なことなんですけれども、このような報道に関しまして大臣としてどのような一体認識をされておるのか。やはりこれは大臣として一応御答弁をいただかなければならないと思いますので、よろしくお願いいたします。
#171
○国務大臣(中村喜四郎君) 今回の件につきましては、現在、捜査当局において事実の解明が行われておるところであり、ゼネコンに対して捜査が行われたということに対しては非常に遺憾である、このように考えております。
 そして、現在まさに捜査中でありますので、先生御指摘をいただきましたやみ献金の原資が税金であると言えるかどうかは、現在の段階では不明でございます。報道のようなことが事実であるとするならば、企業活動の適正化、企業モラルの確立の問題であると認識しております。
#172
○萩野浩基君 ちょっとここでお尋ねいたしたいんですが、そこで建設事業の受注に占める官公庁工事の比率について報道されておりますが、やはりこの場におきまして、一九九一年及び九二年の総合建設会社各社の受注額とそしてその比率についてここで明白にしていただきたいと思います。この点については通告してありますので、よろしくお願いいたします。
#173
○政府委員(伴襄君) 実は、大手ゼネコンの各社とおっしゃいましたが、多数ございますので、趣旨を体して大手建設業者五十社の全工事に占める割合で御勘弁いただきたいと思いますが、これは平成二年度の数字でございますけれども、大手建設業者五十社の元請受注高の比率でございますが、それが三二%ということになっております。全体の三二%でございます。
#174
○萩野浩基君 御承知のとおりに、官公庁が行う受注の比率というのは決してこれは低くはないわけです。そうしたところに私は裏にいろいろあるんではないか、また、それがだんだん暴露されてきているのが今の現状じゃないかと思います。
 やみ献金なんて言葉は本来使いたくないんですけれども、今はしきりに言われておりますから、やみ献金というのはある意味じゃ業界の常識と、そして総合建設会社の幹部が金丸氏にやみ献金を届けたという事実をいろんなところで延言されておる。また、業界関係者は公共工事の受注高の何%かを持っていく、また、三%が相場と聞いたことがあると、このようなことも大っぴらに語られておるのであります。そのようなことを耳にするとき、その集金システムというようなものが、ああこういうような経路でこうなっているんかというので、日本国じゅうの者がこの辺に疑惑を抱いておる。わけてあります。
 そこで、地検の特捜部の捜査の進展によりまして、政治家とゼネコンの癒着の裏側が明らかになってきたわけですけれども、さきの受注額及び比率からしてゼネコン各社は巨額のやみ献金をしているのではないかという、こういう疑惑が明らかになってきていると言えるだろうと思います。この受注額という公共工事の代金は、もともと、先ほど来言われておりますが、国民の汗の結晶、血税をもって充てられておるわけでございます。すなわち、特定の政治家やまた派閥集団のための巨額なやみ献金とは一体どういうことであるかということを考えますと、これは国民の税金ということをもうみんなが言っておりますし、この国民の税金がこのようなところに消えておるということになると、それはまさしく国民を冒涜すること以外の何物でもありませんし、これは同時に今や議会制民主主義を否定するものになるんではないか、このように考えております。
 先ほど大臣の方から少し答弁がありましたけれども、ちょっとくどいようでありますが、こういう機会にゃはり少しでも我々建設委員といたしましても、決して建設省がそういうような汚いものではないんだと、今いろいろな問題があっても我々はもっと国民に信用されるようなそういう方向でいっているんだというもう少し強い御答弁をいただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
#175
○国務大臣(中村喜四郎君) 先ほど先生に答弁をさせていただいたことを繰り返させていただいてまことに恐縮なのでございますが、現時点におきましては捜査当局において事実関係を解明しておるところでございますし、我が国を代表するようなゼネコンが捜査の対象になったということについてはまことに遺憾である、このように考えております。また、先生御指摘のとおり、公共事業というのは国民の税金によって行われているわけでありますので、その執行に当たりましては厳正にそして公平に行わなければならないということは当然のことでございます。
 しかし、現在捜査中であり、その献金の原資が税金であるかどうかということについては不明でございます。報道のようなことが事実であるとするならば、企業行動の適正化、企業モラルの確立の問題であると認識しておりますので、建設省としてはこの推移について重大な関心を持って見守っている、このようなことでございます。
#176
○萩野浩基君 ひとつぜひともその辺よろしくお願いいたしたいところであります。
 次に、これは建設省ではなくて運輸省の方に関係するかと思いますが、俗に言います族議員と業界の共同利益が結びついて公共事業の配分が曲げられるというような報道があります。
 私、この一月にアメリカに行っておりましたが、そのアメリカでしきりに、ドライブと言ったらいいのかと思いますが、族議員という、ZOKUという、これはアメリカでももう族議員というのが通っているんですね。そういうことで、日本の政治はその族議員で動かされているんだということは、この前のときは金丸さんのことがまだ出ておりませんでしたから、その後また電話等でいろいろ逆に私はアメリカで族議員の弊害というようなものを指摘されたんですけれども。
 これに似たようなものはいろいろ日本の中では見られるわけです。これも報道によるんですけれども、東北のある県で、整備新幹線の予算配分をする適当な場所が、適所がなかったことがある。そこでまたこういう報道もされております。選挙対策上どうしても工事を着工したかったので自民党と政府は難工事区間をつくり出してその予算を県に配分したと。私はこういうことは信じたくはありませんけれども、こういうことが言われておりますので、やはりこの辺ははっきりしておかなきゃいけないと思います。
 そういう意味合いから、難工事区間とは一体どこなのか。まさか今私が申し上げたような事実はないと思いますので、これまでの工事の事情、経過並びにその予算などについて、一応この場で話していただきたいと思います。
#177
○説明員(溝口正仁君) 難工事箇所の工事でございますけれども、具体的には、東北新幹線の場合、岩手トンネル、これは二十五キロにもわたる長大トンネルでございまして、もともと地質が悪いなり水が多いというような予測がボーリング調査のときからわかっておりました。
 ちょっと誤解があるなどいう感じがいたしますのは、実は、これは平成二年についたわけじゃございませんで、平成元年、二年の二カ年の予算でやってございまして、難工事については平成元年当時は必ずしも整備新幹線の財源がすべてあったわけじゃございません。ただ、工事を始めるに際して、難工事箇所は先行的に調べておこうと、そういう意味でつけられたお金でございまして、先生御指摘の点は私どもはないというふうに確信しております。
#178
○萩野浩基君 こういうときに、いろいろそういう根も葉もないことも言われますので、ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。
 次に移りまして、去る二十一日に、検察の捜査を受けたゼネコンの各社の中でも最大手の鹿島建設、しかも同社の会長は日本商工会議所の会頭を務める業界のリーダーであります。その日本のリーダーに当たるこうした会社とさらに検察の捜査が建設業界全体に広がっているということについて、果たして大臣はどのようにお考えになっておるか、それは簡単でいいですからお願いいたします。
#179
○政府委員(伴襄君) 現時点では、たびたびくどいようでございますが、捜査当局の事実解明の段階ということでございますけれども、建設業界につきましていろいろそういう御指摘を受けているわけでございまして、特に、この建設業界は公共工事を初めとした建設事業につきましての担い手でございまして、非常に役割は重要でございます。
 我々もそのイメージアップのためにいろいろ努力をしてきておりますが、また構造改善等の指導もやってきておりますけれども、やはり国民のニーズにきちんとこたえてより一層健全な建設業として育てていく、そういうふうに指導育成していくという姿勢が大事だと思っておりますので、そういう心構えもしっかり持ちながらやっていきたいというふうに思っております。
#180
○委員長(梶原敬義君) ちょっと、この際、答弁者は質問者の言っていることをよく聞いて、それについて答えてください。
#181
○萩野浩基君 どうも、答えの方が同じ言葉が返ってくるのですが、とにかくいずれにしましても、その業界の一つのリーダーという人が、こういうことにかかわっておるということが明らかになっておるわけですから、やはり建設省といたしまして、その責任ある指導とかそういうものがなければならない。日本はいずれにしましても、これは立法が中心ではありますけれども、行政国家というのは近代化、発達した国においてはどうしても行政権というものが拡大してくるわけですから、その辺の責任は検察庁とかまた裁判所の結果待ちということだけではなくて、やはり指導していくというような面も持たなければだめじゃないかと、そのように思います。
 もうほとんど時間が来てしまいましたから、ちょっと事実関係をお答えいただきたいと思いますけれども、社団法人全国治水砂防協会の会長に金丸氏が現在もおさまっていらっしゃるのかどうか、お願いします。
#182
○政府委員(岩井國臣君) 社団法人全国治水砂防協会の会長は、金丸信前衆議院議員でございまして、現在もその職にございます。
#183
○萩野浩基君 わかりました。
 先ほど来ちょっとこの辺に関してやりとりがありましたけれども、現在判決は出ていないにしても、被告人という立場になってしまいましたね。これはまあ自分たちとは関係ないと、さっき大臣だったかだれかの答弁でありましたけれども、やはりこういうときに会長でおられるというのは望ましくないんじゃないか。そういう点である程度の指導的なことが建設省としては何も言えないのかといら立たしく感じるんですけれども、いかがなものでしょうか。
#184
○政府委員(岩井國臣君) 一般に公益法人に対します主務官庁の監督事項でございますけれども、これは設立の許認可あるいは会計監査の報告に関すること、あるいは法人の業務及び財産を検査する権利、あるいは解散権といったことに関するものでございまして、公益法人の役員の選出について監督する対象となっておりません。
 そういうことで、全国治水砂防協会会長の件につきましては主務官庁として監督できない立場でございまして、何も言えないということでございますが、会長の選出は全国治水砂防協会の定款に決めてございまして、第十一条第三項の規定に基づきまして理事会において理事の互選により選出されるということになっております。そういうことで、協会の理事会に任せられているということでございます。したがいまして、会長の件にっきましては、今後の理事会で適正に検討されるものというふうに考えております。
#185
○萩野浩基君 もう大方時間が来てしまいましたので、これで最後にいたします。
 種田委員からもお話がありましたが、私も前回質問いたしました。これは住宅基本法に関してであります。
 衣食住足りて礼節を知るということがありますし、また、外国から日本を見るときに一番おくれているのは住宅問題ということは、これはみんなに言われるわけでございます。私はそういう意味で、特にこれからの高齢者または社会的な弱者、障害を持った方々、こういう方の生活も含めまして、住宅基本法に対して前向きに取り組んでいく必要があるんじゃないかと前回も申し上げたんですが、くどいようですけれども、最後にはひとつ建設的な意見といいますか、回答をいただきまして私の質問を終わりたいと思います。大臣、よろしくお願いします。
#186
○国務大臣(中村喜四郎君) お答えをいたします。
 まずその前に、治水砂防協会の話が出ましたが、今ちょっと確認いたしましたら、五月に役員の理事会が開かれるという報告を受けておりますので、そこで理事会において検討されることではなかろうかと、このように承知しております。
 そして、住宅基本法の問題につきましては、毎回国会でもいろいろと各党から熱心な御議論をいただいているわけでありますが、現在の段階では国、地方の責任、役割、目標、こういったものがまだ十分に煮詰まってない状況でございますので、現在は住宅金融公庫法あるいは住都公団法、特定優良賃貸住宅法、こうした現在の置かれている住宅関係法律を網羅しまして、居住水準の向上
ということに対して懸命に取り組んでおりますので、御理解をいただければと思います。
#187
○萩野浩基君 終わります。
#188
○委員長(梶原敬義君) これをもって、平成五年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、建設省所管、総理府所管のうち国土庁、北海道開発庁並びに住宅金融公庫、北海道東北開発公庫についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#189
○委員長(梶原敬義君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時二十五分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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