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1993/03/29 第126回国会 参議院 参議院会議録情報 第126回国会 労働委員会 第4号
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1993/03/29 第126回国会 参議院

参議院会議録情報 第126回国会 労働委員会 第4号

#1
第126回国会 労働委員会 第4号
平成五年三月二十九日(月曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         田辺 哲夫君
    理事
                大木  浩君
                星野 朋市君
                庄司  中君
                笹野 貞子君
    委員
                岩崎 純三君
                佐々木 満君
                坪井 一宇君
                平井 卓志君
                清水 澄子君
                篠崎 年子君
                千葉 景子君
                浜本 万三君
                三石 久江君
                武田 節子君
                中西 珠子君
                足立 良平君
                吉川 春子君
   国務大臣
       労 働 大 臣  村上 正邦君
   政府委員
       労働省婦人局長  松原 亘子君
       労働省職業安定  齋藤 邦彦君
       局長
       労働省職業安定  岡山  茂君
       局次長
   事務局側
       常任委員会専門  佐野  厚君
       員
   説明員
       労働省職業安定  吉免 光顯君
       局業務調製課長
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づ
 き、公共職業安定所の出張所の設置に関し承認
 を求めるの件(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(田辺哲夫君) ただいまから労働委員会を開会いたします。
 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、公共職業安定所の出張所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたします。
 本件につきましては、既に趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○篠崎年子君 ただいま議題になっております公共職業安定所の出張所の設置に関し承認を求めるの件についてお尋ねいたします。
 先日来から女性の職場進出の問題につきましては、いろいろ御討議があっておりまして、その中で特に十分に能力を発揮したい、働き続けたいと思う女性が最近ふえてきているということで、女性の労働力も大変上がってきているんですけれども、その中でやむを得ずその職を中断しなければならないという状況がまだ残っているようでございます。それは、女性の労働力のカーブを見ましても、M型のカーブがなかなかなくなっていかないわけです。
 そこで、お尋ねをいたしますけれども、年齢階級別労働力人口の比率について今どのような状況になっているかということについて、女性に限って御説明をいただきたいと思います。
#4
○政府委員(岡山茂君) 御質問につきまして御説明させていただきます。
 平成四年の平均の労働力人口は、男女計で六千五百七十八万人で、そのうち女性が二千六百七十九万人でございまして、全体の四〇・七%を占めております。女性の職場進出が増大しておりまして、この比率が高まっておりまして、御指摘のとおりふえておりまして、十年前の五十七年では三九%でございましたので増加をしてきておるところでございます。
 また、お尋ねの年齢別の労働力率でございますけれども、御指摘のとおり我が国におきまして、二十から二十四歳層、それから四十五から四十九歳層を二つの山にいたしまして、三十から三十四歳層を谷としたM字型カーブを描いておるわけでございます。これを十年前の五十七年と比較をいたしますと、やはり女子の就業意欲の高まり等を背景にいたしまして全体として労働力率が上昇してきておりますが、特に二十五から二十九歳層で五一%から六四%に大幅に上昇しておりますが、なおその谷の部分につきましては、それに比べて労働力率の上昇は少ない状況にございます。
#5
○篠崎年子君 今御説明にありましたように、M型のカーブをなるたけなだらかなカーブに持っていかなければならないということで、国としてもいろいろな施策を講じていらっしゃると思うんです。この表を見てみますと、男性の方は大体二十歳代から五十歳代まで高原状をいっているわけです。女性の方は、今お話がありましたように二つの山を描いてM型になっているということでございます。いろいろの施策を講じられました結果、平成四年度ではこの山型が少し緩くなりまして、それと同時に山が右の方へ、高年齢の方へ移動してきているわけです。
 こういったような中にありまして、やはり今一番問題となっておりますのは、途中で職業を中断した人が再就職をしなければならない、あるいは今まで家庭にいたけれども少し自分も働きたい、そういうことで再就職をする人にいろいろな情報提供とか仕事を紹介する、そういったことが必要になってくるということで今回のレディス・ハローワークが設けられたと思うんです。そのレディス・ハローワークにつきまして、業務の内容を御説明。いただきたいと思います。
#6
○政府委員(岡山茂君) レディス・ハローワークにおきましては、女子のための総合的な就業援助事業を行っておるわけでございます。特に、女子の方が、今お話がございましたとおり育児等によりまして一たん家庭に入られる方も多いわけでございまして、それらの方々が再就職するにつきましていろんな条件を持っておるわけでございます。そういう女子の方が負っております、負担しております条件に即しまして、それらの方が働きやすいようにしていくために特別の事業をやっていこうということでございます。
 例えば、今は働けないけれども将来働きたいと思う方につきましては登録をしていただきまして情報提供していく。あるいは女子の方につきましてはそういう条件を考慮したきめ細かい職業相談を実施するといったようなことなどをやっております。それからまた、女子の再就職に必要な講習等を実施する。もちろん職業紹介を実施していくわけでございますが、職業紹介の中にそのような女子の方が持っている、そういう条件に即してきめ細かく御援助していくという事業をやるために設けておるところでございます。
#7
○篠崎年子君 次にお尋ねいたしますが、現在までに五つのレディス・ハローワークができているわけです。ここの利用状況と、その中で特に要望が多いということはどういうふうなものがあるんでしょうか、お尋ねいたします。
#8
○政府委員(岡山茂君) 今までに五カ所設置をされております。東京、大阪につきましては平成三年十月から、それから神奈川、神戸、福岡につきましては平成四年十月から設置をいたしてきておりまして、その間に累計で約十二万人の方が御利用いただいておるところでございます。それぞれの地域によりまして若干の差はもちろんございますけれども、大変評判がよく、いろんな形で利用していただいておるところでございます。
 どのような希望を持っておられるかということでございますけれども、今はできないけれども将来就業したいというような方、育児等の事情が解決すれば就職したいという希望を持っている方などが約三分の一側利用いただいておりますし、またすぐに就職したい方も約三分の一おられまして、そういうようにそれぞれの持っておられる条件に応じて御利用いただいておるわけでございます。
#9
○篠崎年子君 今御説明のように、個人によって少し違うかと思いますけれども、御要望の中で最も多いのは働きたいということだと思います。
 これは、三月二十五日の朝日新聞に出ておりましたけれども、大阪にありますレディス・ハローワークで調べたということで、その結果、そこを訪ねてみえた方の働く目的で最も多いのは、働く目的を生きがいにしたい、そういうことが多いということでございますので、このことについては国の施策の中でも、ぜひともそういう希望に沿えるように取り上げていただきたいと思うわけでございます。
 このレディス一ハローワークの場合は、今までの公共職業安定所と違いまして特別な場所に設けられていると思うんです。その既設の場所は大体どういうところにつくってあるのか、ちょっと御説明いただきたいと思います。
#10
○政府委員(齋藤邦彦君) レディス・ハローワークは全国五カ所に設けておりますけれども、それぞれやはり女性の方がいわば気軽に入れるようなところを選定場所としては一番重要な要素にしております。
 例えば、大阪でございますと大阪歌舞伎座の前でございまして、一番の繁華街でございますし、また東京の場合は渋谷のデパートの中に置くというように、女性の方が気軽にお入りいただいて、気軽に御相談できるようなところというのを最重点に置いて選定しているつもりでございます。
#11
○篠崎年子君 大変皆さんが寄りつきやすいといいますか、米やすい場所にこれを設けられているということは、特に公共職業安定所という堅苦しい役所ではなくて、そういうところに行きやすいということではお心遣いのほどがよくわかるわけでございます。
 ところで、それはどのくらいの広さのところに何人ぐらいの方がいらっしゃって、それからどういう設備があるのかということを少し詳しく御説明いただきたいと思います。
#12
○政府委員(岡山茂君) 現在まで五カ所設置をしておるわけでございますけれども、職員数につきましては、それぞれの地域によりまして取り扱う業務量がかなりまだなお差があるわけでございます。したがいまして、東京、大阪等につきましては職員数十二名を配置しておりますが、その他のところにつきましては六、七名といったようなところで配置をいたしております。
 面積的には、大体二百から三百平米くらいを確保しておりまして、求人の展示をするスペース、職業相談をするスペースのほかに、簡単な講習会が行えるようなスペース、あるいはゆっくりと求人票等を見ていただけますようなソファー等を置きましたりして、活用していただきやすいような施設を設けるように心がけておるところでございます。
#13
○篠崎年子君 そこで、またお尋ねしたいんですけれども、職業能力開発ということで、特にレディス・ハローワークの中でそういう開発事業を行う場合と、どこかに委託をして行う場合とあると思うんですけれども、それはどんなふうになっているんでしょうか。
#14
○政府委員(齋藤邦彦君) レディス・ハローワーク自身におきましては、いわば簡単な講習と申しますか、就業するに当たってのごく基本的な心構えというようなものについての講習を行っているわけでございます。また、その他効果的な職業教習ですか、職業訓練ということになりますと、それぞれ公共職業訓練施設等と連携をとって、そこでの各種訓練に受講していただくようにそれぞれ推薦をしたりしてやっておるということでございます。
#15
○篠崎年子君 そうしますと、今ちょっとお話がありましたけれども、簡単な講習というのは大体どういうものでございますか。
#16
○政府委員(岡山茂君) 講習につきましては、今現在では最も多いのはワープロの操作が非常に好評でございまして、就職するにつきましては最近はどこでもワープロができるというのは非常に有利な条件になりますので、ワープロの講習が多いわけでございますが、そのほかに再就職をする際の心構え、あるいはそれぞれの地域における雇用あるいは労働条件の状況といったようなこと、あるいは面接の受け方とか履歴書の書き方といったような講習をしたりいたしております。レディス・ハローワークの中では、そういう比較的容易にできる講習をそれぞれのニーズに応じて企画しております。
#17
○篠崎年子君 今ワープロはこのごろは大分各家庭にも普及しているようでございますので、割合簡単にできるんじゃないかと思います。場所も余りとりません。そのほかの講習では委託をするということですが、こういったようなレディス・ハローワークに出かけてくる女性の年齢というのは大体どのくらいの年代の方が多いんでしょうか。
#18
○政府委員(岡山茂君) 現在までのレディス・ハローワークを御利用いただいております年齢別の状況でございますけれども、例えば新規求職をしていただいた方で見ますと、東京、大阪、その他によって若干違いますけれども、二十四歳までの方が大体二割から三割、二十五歳から三十四歳くらいの方が三割、それから三十五歳から四十四歳くらいの方が二割くらい、四十五歳以上の方が二割くらい、こういう状況になっております。それぞれの地域によって若干違いますが、大まかに申し上げますとそのような状況でございます。
#19
○篠崎年子君 そうすると、今の年齢をお聞きしておりますと、二十四歳までが二割で、二十五歳から三十四歳までが三割ということでございます。大体この辺で半分ぐらいですね。そうしますと、この年代の人たちというのは結局子供が生まれる、あるいは結婚とかという場合が多いかと思いますけれども、大体子供が生まれてどうしても仕事を続けられなくてやめたという方が多いと思うんです。
 そのような場合に、再就職をしたいと思って出かけていくというときに子供をどうするかということで、お子さん連れでそこへ出かけていくとか、あるいは行くたびにどこかに子供を預けていかなければならないということが出てくるかと思うんです。そうすると、お母さんが講習を受けているとか、あるいはいろんな心構えや何かを聞いているというときに、やはり子供が手元にいては気も散るかと思いますので、そういったような場合に一時的に子供を預かるという託児施設というものはレディス・ハローワークの中に一緒に設けられているのでしょうか。
#20
○政府委員(岡山茂君) それぞれの場所によって若干違いますけれども、できるだけそういう形での配慮をするようにいたしております。ただ、本格的な託児施設等をその中に設けるというのはなかなか困難でございます。
 今お話にございましたとおり、子供さんを抱えた方がかなりの分を占めるわけでございます。そういうことで、レディス・ハローワークではそういう方のために保育所であるとか、あるいは家政婦、ホームヘルパーなどの各種サービスを受けやすくするようにしたいということで、そのような情報を提供しておるわけでございます。今後とも、そういう意味での育児、あるいは介護、家事
等の各種サービスに対する情報提供を行い、関係機関とも密接な連携をとりまして利用者に対する便宜を図ってまいりたいと思っております。ただ、レディス・ハローワークの中には子供さんを連れてこられたときにちょっと遊ばせておくというふうなコーナーはつくっていると思いますが、本格的にそこでお預かりするということはなかなか難しいように見ております。
#21
○篠崎年子君 一日行くということのために、ホームヘルパーさんを頼むとかあるいはどこかへ預けるとかというのはなかなかやりにくいんで、連れていったときに片方にちょっと子供を遊ばせる場所があるということになってくるともっと行きやすくなるのではないかと思いますので、今までの既設のところになかなかそれが難しいとすれば、新しく設けられるところにはやはりそこまでの心配りをしてあげていただきたいものだなと、これは要望いたしておきたいと思います。
 ところで、そういったワープロを練習するとかということだけではなくて、もうちょっと自分は少し技術を身につけたいと思うような方が、職業能力開発センターですか、そういうところに行きたいという希望を持つ方がいらっしゃるとします。そういう場合に、そこに紹介をされますときには、これは雇用保険などで行く人は別と思いますけれども、やはり実費が要ると思うわけです。その場合の費用負担は個人がやらなきゃならないと思うんですけれども、紹介されるときにその辺はどんなふうな条件のもとで紹介をされるんでしょうか。
#22
○政府委員(齋藤邦彦君) 通常、公共職業訓練施設で訓練を行う場合ですと、失業者の方については当然のことながら受講料は無料ということでやっておりますけれども、そのかわりレディス・ハローワーク等の安定機関がどうしても再就職のためにこういう訓練が必要だということで指示をいたした部分につきましては、受講料は原則として無料ということになっております。
#23
○篠崎年子君 今原則として無料ということでございますので、そういうことも今度は宣伝、PRをされるときにはぜひつけ加えていただきたいと思うわけでございます。
 ところで、こういったようなところに登録をされますね、自分はこういうふうな希望をしたいというような、その登録の期限というのはございますか。
#24
○説明員(吉免光顯君) 来所をしていただいております皆さんで登録される方は大体三分の一ぐらいでございますが、やはり働けるようになるまでのいろんなサービスが必要でございますので、一応の原則は一年ぐらいということを設けておりますが、引き続きいろんな情報提供とか求人情報を出したりという形で対応させていただいております。
#25
○篠崎年子君 引き続きということですけれども、大体一年間はその人のところに情報が行きますね。一年過ぎた後もやはりずっと情報を送り続けられるということなのか、あるいは一年たったらもう一度あなたは再登録をしてくださいというふうに通知されるのか、大変細かなことですけれども、どんなでしょうか。
#26
○説明員(吉免光顯君) 一年を経過しましたところで御本人とまた連絡をとらせていただいて、さらに必要だという方には引き続き対応させていただいております。
#27
○篠崎年子君 それでは、前にこれは「神戸レディス・ハローワーク」というパンフレットをいただきまして、大変きれいなもので、美しい女性がついておりまして、縦で見やすいもので、こういったようなパンフレットを出されるということは大変いいことだと思うんです。
 ところが、こういうパンフレットを出されても、新しい職場をそこで開拓をするということと、それからそういう新しい職場を開拓すると同時に、皆さんにこういったものがありますよということのPRをする必要があると思うんです。こういったようなパンフレットというのは各レディス・ハローワークに置いてあると思うんですけれども、どんなふうな形で新しい職場を開拓し、そして皆さんにそのPRをしていらっしゃるのか、御説明いただきたいと思います。
#28
○政府委員(齋藤邦彦君) 先ほども申し上げましたように、レディス・ハローワークの場所自身割合と便利なところ、簡単に申し上げれば人目につきやすいようなところということを中心にいたしまして選定をいたしております。ただ、それだけではやはり問題がございますので、十分な活用をしていただくようにポスターを掲示するとか、あるいはパンフレット等を駅ですとかデパートですとか適宜なところに置かせていただくとか、あるいは市町村の広報誌等を活用してPRをする、こういうような形でレディス・ハローワーク自身のPRはしているところでございます。また、求人の確保につきましても、やはり努力をいたしませんとなかなか求人が集まらないというところもありますので、やはり女性向けにふさわしい職場というものを中心にしまして求人の開拓に努めておるところでございます。
 今職業紹企業務はすべてオンラインで結んでおります。各安定所すべて求人はオンラインで引き出せるようなシステムになっておりますので、そういうようなシステムを使いまして、もちろん求人を確保するということもありますし、各種多様な方法でできるだけ来られた皆さんには満足して帰っていただけるように、そういうつもりで運営をしておりますし、また今後ともそういうつもりで運営をさせていただきたいと思っております。
#29
○篠崎年子君 前からありました公共職業安定所とも十分に連携がとれているということでございますね。
 それでは、次にお尋ねしますけれども、今のところ八カ所になりましたね。今後の増設の御予定はございますか。
#30
○政府委員(齋藤邦彦君) 今回、御承認をいただけますと全国八カ所という形になります。
 今後の問題でございますけれども、やはり潜在的にいわゆる女子労働力の数が多い場所ですとか、あるいはこういうものは大都市部でないとなかなか必要性が強いことがないということもございまして、今後の検討の問題といたしまして、今回三カ所の実績ですとか、先ほど申し上げましたような条件に当てはまるような場所があるかとかいろいろの角度からこれから研究をしていきたい、このように思っております。
#31
○篠崎年子君 ブロック別に見てみますと、中国地方、それから九州は入りましたけれども、四国地方はちょっと少ないのかもしれませんけれども、将来はこういうところに増設をしていただけないだろうか、これは要望にしておきます。
 そこで、最後に大臣にお伺いをしたいと思いますけれども、外国における女性の労働力率を見てみますと、スウェーデンが八二・六%、ノルウェーが六二・四%、デンマークが六一・七%、カナダ、アメリカが約五七、五六、このくらいになっているわけです。ただ、統計のとり方が何歳から何歳までということで少し違っておりますけれども、今申しましたデンマーク、ノルウェー、スウェーデン、カナダ、こういうところを見てみますと、女性が政策立案の場といいますかそういうところに進出をしているという割合が非常に多いわけでございます。
 例えば、国会議員の数にいたしますと、ノルウェー、スウェーデン、デンマークあたりでは三十数%になっております。それからいろんな審議会等の場にもたくさんの、三分の一以上の人たちが出ているわけです。それから比べますと、日本の国は衆議院議員の女性議員の割合が二・三%、参議院はちょっと多くて一二・五%ですか。衆議院の方は順位から言いますと百十番目です。そして参議院は十三位になっているわけです。
 これから考えてみますと、結局、政策立案の場というところに女性の進出が高いところほど女性の労働力率もまた高いのではないだろうかと思うわけでございます。それはなぜかというと、やはり女性がそういうところに出ていった場合に女性の願いというもの、希望というもの、あるいは政
策への熱意というようなものがあらわれてくるから、働きやすい職場ができ、女性が職場に進出をする、M型のカーブなどをつくらなくてもいい、そういうことになっているんじゃないかと思いまして、日本の国もだんだんそこへ近づけていかなければならないと思いますが、大臣のお考えはいかがでございましょうか。
#32
○国務大臣(村上正邦君) そういう願望も込めまして、今おっしゃるような女性の皆さん方があらゆる層に進出をしていただくために万々そういう政策をこれから進めていかなきゃならぬ、こう思っております。
 それから、私は福岡の施設をこの前行きましたときに見てまいりました。非常に明るくて女性の皆さん方が本当に入っていろいろ相談しやすい雰囲気というものは十分うかがえました。ただ、おっしゃるように子供さんを連れていったときに、子供さんと一緒に手を引きながら説明を聞いたりなんということはなかなかこれは落ちついて聞けないだろうと思いますので、そういうスペースは必要なのかなと。
 それから、もう一つ私がそこで注意してきましたのは、やはりお茶ぐらい飲めるような、今インスタントでずっとこうやれるわけですから、そういうものぐらいは置いたらどうなのと言って注文を出して帰ってまいりましたが、おいおいとそういう相談ができるような充実した施設にしていったらいいと、私はこう思っております。
#33
○篠崎年子君 ありがとうございました。
 終わります。
#34
○中西珠子君 労働省では、総合的女子就業援助事業を専門に行うために公共職業安定所の出張所、いわゆるレディス・ハローワークというのを平成三年度に東京と大阪、平成四年度は横浜、神戸、福岡に設置されました。平成五年度においては札幌、仙台、名古屋に設置するということで国会の承認を求めておられるわけでございますが、これまでに建てられている既設のレディス・ハローワークの活動状況を御説明願いたいと思うわけでございます。
 まず、就業希望の人たちの登録数ですけれども、各レディス・ハローワークの登録件数というのはどのくらいになっておりますでしょうか。
#35
○政府委員(岡山茂君) 就業希望で登録されておられる方につきましては、それぞれの施設によりまして設置をした時期が異なりますので絶対数の数につきましてはそれぞれ違うわけでございますが、一応今まであります中でそれぞれ各月に平均をしたら何人ぐらいになるかということを見ますと、東京で月平均約二百人、大阪では約四百人、神奈川では約百人、神戸では二百人、福岡では百人、このような状況になっております。
#36
○中西珠子君 この登録した人たちに情報の提供をなすっているそうでございますが、これは定期的に情報をお送りになっているんでしょうか。
#37
○政府委員(岡山茂君) いろいろな情報提供をいたしておりますが、定期的に情報を送るようにいたしております。
#38
○中西珠子君 情報の中身というのは、やはり求人情報とかそういったものですか。
#39
○政府委員(岡山茂君) 主として求人の状況などでございます。そのほか、関連をいたします。そのときどきの賃金等の状況とか何かも含めまして、できるだけ情報をお流しするようにいたしております。
#40
○中西珠子君 就職相談票を活用して非常にきめの細かい職業相談を行っていらっしゃるそうでございますが、各レディス・ハローワーク、これはもちろん設立の時期が違いますから月の平均でもよろしいんですが、その職業相談件数を教えていただきたいと思います。
#41
○政府委員(岡山茂君) これまでにお見えになりました方のまず来所者の数で見ますと、東京では約三千六百八十人、大阪では二千二百二十人、神奈川では千七百七十人、神戸では二千百人、福岡では千二百十人となっております。その中で、特に新規に求職を申し込まれた方について申し上げますと、東京では約八百二十人、大阪では千四百五十人、神奈川では四百九十人、神戸では五百九十人、福岡では三百十人となっております。
 これらの方々につきましては、求職申し込みをされておりますので、職業紹介をできるだけ早くやるようにということでやっておりますが、その他の方々につきましてはそれぞれの御希望の条件に応じましていろいろと御相談をし、また先ほどお話がございましたとおり今は働けないけれども将来働きたいという方々につきましては、就業希望の登録をしていただくというような形で対応しているところでございます。
#42
○中西珠子君 職業講習の実施につきましては先ほど御質問がございまして、就職時もしくは再就職時の心構えとか、それから面接の仕方、履歴書の書き方、またワープロの使い方などを講習していらっしゃるそうですけれども、公共職業訓練施設などの行っている職業訓練への受講の推薦もなすっているということを伺っておりますが、この場合どのような職種に対して訓練を受けた方がよいという推薦をなさるか、どういう職種が一番多いかということはわかりますか。
#43
○説明員(吉免光顯君) 求職者の皆さんの希望は、比較的多い職種で申しますと、事務系のものとかあるいは生産工程等の中でも製図とかいったようなものがありますので、会計経理とかそういった製図関係とか、そういったものを中心にやらせていただいております。
#44
○中西珠子君 先ほどちょっと聞き漏らしたんですけれども、この受講料は原則として無料ですか。
#45
○政府委員(岡山茂君) レディス・ハローワークで具体的にやっております講習につきましては、先ほど申し上げましたとおり無料でやっておるわけでございます。また、それぞれの必要に応じた職業訓練あるいは職業講習等につきまして、推薦をいたしまして受けていただく場合につきましても、雇用保険の受給者はもちろんのこと、原則的には無料で受けていただくようにいろいろと考えておるところでございます。
#46
○中西珠子君 訓練が必要な人にはそのような訓練を受けさせるということで、そして訓練が終わったら職業紹介をなさるということなんですね。
 職業紹介をなさるときに、常用雇用、短時間雇用の紹介もなさるし、臨時的なまた短期的な就業への紹介もなさるということでございますが、短時間雇用専門のパートバンクとかパートサテライトというのがございますね。今度また予算を拝見いたしますと、パートバンクは六十四カ所に増設されるということで、その中で本当の増設は五カ所であり、また既存のものの整理をされるのが三カ所ということだそうですし、パートサテライトというのが三十五カ所から四十五カ所へ増設されるということらしいんでございますが、このレディス・ハローワークでなさる短時間雇用への紹介、それからパートバンク、パートサテライトでなさる短時間雇用への紹介の業務というのはどのように違うんでしょうか。みんな同じようなものですか。
#47
○政府委員(岡山茂君) 先生御指摘のとおり、これまでいろいろとパートの職業紹介をいたすためにパートバンクあるいはパートサテライトの増設に努めてきたわけでございますが、このパートバンクにつきましては基本的にすぐに就職したいという方を対象にいたしておるわけでございます。したがいまして、すぐに就職したいという方に対応するように、また職業紹介もそのときどきに応じまして即時に就職していただけるものを紹介いたしておるわけでございます。
 今御審議いただいておりますレディス・ハローワーク、女性のための総合的な職業就職援助事業というのはそれとは少し性格を異にいたしまして、先ほど来もお話がございましたとおり女子の方が、特に主婦等が再就職をされる場合にいろんな家庭の事情あるいは育児の状況等抱えておられる状況に応じてきめ細かな就職のための援助を行うために設けておるわけでございます。
 その中で、先ほどもお話がございましたとおり
将来働きたい方のための就業希望の登録をしておるわけでございますが、中にはすぐに働きたいという方もいらっしゃいますので、そういう方々にはそういう臨時の短期的な雇用、パートの御紹介もできるようにしておるところでございます。したがいまして、その場合にももちろんできるだけそれぞれの条件に応じたきめ細かな相談をしながら職業紹介をしておるわけでございますが、そういうパートについてのすぐの紹介も中にあわせてやっておるわけでございます。
#48
○中西珠子君 パートバンクの中で三カ所整理をなさるということで、それはレディス・ハローワークの中に統合なさるということだそうですが、これからの方向としてはレディス・ハローワークをふやして、パートバンクなどはその中に統合していくという方向をおとりになるつもりなんでしょうか。
#49
○政府委員(齋藤邦彦君) レディス・ハローワークは、先ほども申し上げましたように種々の条件を考慮いたしまして、今回お認めいただければ全国八カ所と、こういうことになるわけでございます。
 主たるねらいと申しますのは、女性の方々に対しまして総合的な職業紹介なり職業相談ができるということをねらいといたしますので、このハローワークをつくりましたところでは、もちろんパートタイムの職業紹介も行うわけでございますので、パートバンク、パートサテライトというのはむしろこちらの方に吸収した方がよりきめ細かい職業相談なり職業情報の提供なりができるということでございまして、そういう意味におきましてこちらにその機能を吸収すると、こういうふうに御理解いただければ幸いだというふうに思います。
#50
○中西珠子君 ちょっと戻りますけれども、公共職業訓練施設へ訓練などの受講推薦をなすったケースというのはわかりますでしょうか、各レディス・ハローワーク別に。
#51
○政府委員(岡山茂君) 今それぞれの数字につきまして持ってきておりませんので、後ほど御報告申し上げたいと思っております。
#52
○中西珠子君 じゃ、後ほどその数字を必ず下さいますように。訓練の面にも関心を持っておりますので、訓練を受けた人がまた就職したかどうかということも大変関心を持っているんですが、どのような受講推薦をなすったか、先ほど職種をお伺いしましたけれども、あわせて件数もお伺いしたかったわけでございますので、よろしくお願いいたします。
 それから、職業紹介の件数につきましては、これはわかりますか、常用雇用、短時間雇用別に。臨時的、短期的な就業への随時紹介というのも件数がわかればお教えいただきたいんです。
#53
○説明員(吉免光顯君) 職業紹介をしております件数でございますが、場所によって多少違いがございますけれども、多いところで月平均で千件、少し少なくなりますと三百から四百というようなところになっております。
#54
○中西珠子君 これは、常用雇用、短時間雇用という区別はわからないんですね。
#55
○説明員(吉免光顯君) 希望者は大体フルタイムの希望の方が七割ぐらいで、パート的な方の希望は三割ぐらいでございまして、大体紹介の方もおおよそそれに対応している感じでございます。
#56
○中西珠子君 それから、求人の開拓をなすっているそうですけれども、個別の求人開拓をなすっている具体例などがありましたら御説明いただけますか。
#57
○説明員(吉免光顯君) 個別に求人開拓をいたしているわけでございますが、これは御本人の希望に合ったものを探して歩くということで、一般的な求人を受けたものと違いを出しているわけでございます。こちらの方も場所によって多少違いはございますけれども、月平均でそれぞれのところで百件前後開拓させていただいております。
#58
○中西珠子君 職種としてはどういうところでしょうか。
#59
○説明員(吉免光顯君) やはり、事務系でありますとか、先ほど申しました製図、トレースというような感じのところ、それから中に営業とか販売というのも希望がございますので、そういった方面にも力を入れているつもりでございます。
#60
○中西珠子君 求職活動や就職の支援のためにいろいろの情報を提供していらっしゃる。殊に、保育所とか家政婦等の各種施設に関する情報の提供をなすっているそうですけれども、これの件数はわかりますでしょうか。
#61
○説明員(吉免光顯君) 原則的に、登録をしていただいております方に定期的に全員に情報提供するという形にさせていただいております。
#62
○中西珠子君 全員にですか。
#63
○説明員(吉免光顯君) はい。
#64
○中西珠子君 ここに、保育所や家政婦等の各種施設に関する情報の提供をなさるということで、ちょっとこの関連でお伺いしたいのでございますが、予算書の中に事業所内託児施設を助成するというのがございましたが、これは一件につき施設をつくるに当たっての費用の何割ぐらいを助成なさるのか、最高額はどのくらいなのか、また申し込みはどこへやればよろしいのでしょうか、そういったことをちょっとお教えいただきたいと思います。
#65
○政府委員(松原亘子君) 平成五年度予算案に盛り込ませていただいております事業所内託児施設の助成金でございますけれども、これは託児施設を新たに設置・整備し、運営を開始した事業主及び事業主団体に対しまして助成をするということにいたしております。助成額等につきましては、まず設置・整備費でございますが、これについては最高額を二千万円といたしまして、要した経費の二分の一を助成するということにいたしております。また、運営費でございますけれども、こちらの方は運営開始後五年間助成をするということにいたしておりまして、その助成額でございますけれども、限度額を三百六十万円といたしまして、要した経費の二分の一を助成するということにいたしているところでございます。
 この助成金の申請の窓口は、各都道府県の婦人少年室において行うということを予定しているところでございます。
#66
○中西珠子君 その三百六十万円という限度額は、年間のですね。
#67
○政府委員(松原亘子君) そうでございます。
#68
○中西珠子君 婦人少年室の方に何かちゃんとしたフォームがあって、それに書き込んでお願いするというふうになるわけですか。
#69
○政府委員(松原亘子君) 助成要綱等につきましては、今最終的に詰めている段階でございますけれども、御指摘の申請用紙等につきましてはこれからフォームを決めまして、それに記入していただき、必要な書類等を添付していただいて申し込んでいただくということになろうかと存じます。
#70
○中西珠子君 それから、事業主に対する雇用管理指導もなすっているそうですが、レディス・ハローワークでなすっている雇用管理指導というのは、具体的内容はどういうものでしょうか。
#71
○政府委員(岡山茂君) 事業主の方々につきましては、雇用管理についての指導相談をしておるわけでございますが、これはやはりそのときどきに応じましたいわゆる求職者の状況等を考えながらどのようにすればまあ採用がしやすいか、あるいはそういう方々にどういう雇用管理をしていただくのが必要かといったようなことにつきまして、セミナーあるいはいわゆる求職者と求人との間の合同の選考会といったようなものもございますし、いろいろな機会に雇用管理の指導をしておるわけでございます。現在までのところ、それぞれのレディス・ハローワークにおきまして、多いところと少ないところといろいろございますけれども、大体千件くらい、東京では七百五十件、大阪では千百六十件、こういう数字が挙がってきております。
#72
○中西珠子君 東京渋谷と大阪は平成三年度にできまして一年半ぐらいたっているわけですが、横浜と神戸、福岡は平成四年度にできて、十月からということだから半年ぐらいしかたっていないと
いうことでございますが、非常に総合的な女子就業援助事業というのは女性のためにプラスになる。そして、育児が何とかなりそうだから働きたい、または育児をしながらも働きたいという女性が今本当にふえているわけでございますので、いろいろ総合的に援助をしていただく事業というのは大変有意義な、また貴重なお仕事だと思うのでございますけれども、まだできてから時間が非常に短いわけでございますが、いろんな困難な状況とか、これは困ったことだというふうな問題がこれまでの間におありになったでしょうか。
 人員配置も大変少ない人員でやっていらっしゃると伺っておりますし、東京渋谷、大阪もそれぞれ十二名、それから横浜が八名、神戸が七名、福岡が六名ですか、それで相談員が四名ずっということで今やっていらして、非常に少ない人数でたくさんの人を相手にいろいろ相談に乗ったり、本当にきめ細かい仕事をやっていらして、相当職業紹介の実も上げていらっしゃるということでございますが、本当にこれは困った問題というふうなものがこれまでにございましたでしょうか。
#73
○政府委員(齋藤邦彦君) 今先生御指摘のように、非常にわずかの人員でやっております。確かに、正規職員は東京、大阪は十二人でございますし、そのほかに相談員を四人ぐらい配置いたしております。ただ、ほとんどのところが全員女性職員でやっておりますし、それから所長も、ほとんどが女性を所長にいたしてやらせております。大阪の所長は非常に若い、こちらから行きました上級職の職員でございます。そういうような関係で、また非常に新しくできた制度でもございますし、職員全員、それぞれ先駆者の意気込みに燃えてやっておりますので、特に今まで私どもこれで困ったという話は聞いておりませんし、むしろその職員自身の士気は非常に高いというふうに承知をいたしております。
#74
○中西珠子君 困難なこともなく、非常に能率的にお仕事をなすっていて大変結構だと思うのでございますが、一層この事業を効率的に、そして先ほど大臣がおっしゃいましたようにお茶ぐらいちょっと飲めるような施設もつくってやりたいなという、本当にお優しい思いやりでいらっしゃると思って非常に感銘を受けたわけでございますけれども、そのようなこともお考えいただきまして、本当に親身になって親切にこの業務を推進していただきたいと思うわけでございます。
 大臣、一言。お茶のことばかりでなく、これから先のレディス・ハローワーク、また短時間労働者のためのサテライトだとかパートバンクだとか、そういったものにつきましてもどのような御抱負、御決断、御決意をお持ちでいらっしゃるか、ちょっとお伺いさせていただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
#75
○国務大臣(村上正邦君) ますます普及充実を図って、本当に皆さんから親しみと、また女性の方たちが家庭と職場と両立てきるよき相談所であってほしい、このように思います。愛と親切を込めて。
#76
○中西珠子君 どうぞよろしくお願いいたします。
 終わります。
#77
○吉川春子君 私は、女性専用職安の開設そのものには反対ではありませんし、より利用しやすい場所に利用しやすい形でこういう出張所を設けるということは、女性の就業の確保とか社会的な地位の向上にとってもプラスになると思います。ただ、私たちは女性専用職安を開設する場合には、それだけ労働省の職業安定行政が拡充されなければならないというふうに思いまして、スクラップ・アンド・ビルドという方式によるレディス・ハローワークというものについては、見ばえのいい葉っぱはついていくけれども本来の幹がやせ細っていくということになってはいけないんじゃないか、そういう考えておりますので、ちょっとその立場から質問をさせていただきます。
 まず、この十年間、労働省の職業安定行政に対する国民のニーズは大変ふえていると思うんです。それに対して、業務を行う職員の数が減少の一途をたどっている、国の定則という大きな方針があるわけですけれども、これが大変問題だと思います。
 それで、まず全般的なことをお伺いいたしますが、この十年間の比較で結構ですが、雇用保険の被保険者数、受給資格決定件数の推移と、新規求人数、求職者数、就職件数、この推移はどうなっておりますか。
#78
○政府委員(岡山茂君) お答え申し上げます。
 雇用保険の関係業務につきましては、雇用保険の被保険者数は一貫して増加傾向にございまして、昭和五十七年度が二千六百万人に対して、三年度は三千二百万人になっておるわけでございます。雇用保険の受給資格の決定件数につきましては、御承知のとおりそのときどきの景気の変動によって増減をいたすわけでございますので、ふえたり減ったり、こういうことをしておるわけでございますけれども、全体の傾向としては、昭和五十七年度の受給資格決定件数が二百六十万人に対しまして、平成二年度につきましては約百九十五万人でございます。ただ、最近はまた景気の動向を反映いたしまして、平成三年度は二百万人となっておるところでございます。
 それから、新規の求人・求職等の数でございますけれども、やはり安定所で取り扱います業務のうち、新規求人というのはこれまでのところほぼ一貫して増加傾向にございまして、昭和五十七年度が四百十七万人に対しまして、昭和六十二年度は五百六十五万人でございます。三年度の数字につきましては七百四十二万人となっておるところでございます。新規求人につきましてもやはり景気の変動の影響を受けますけれども、趨勢的には増加をしてきておるところでございます。
 また、新規求職者につきましては、やはり景気の変動によって増減をして推移いたしておりますけれども、昭和五十七年度が約四百八十万人、昭和六十一年度が五百万人で、最近の数字としましては平成三年度は約三百八十万人、こういうような状況でございます。
#79
○吉川春子君 そういうふえる業務に対して、これを処理する職員の数をお伺いいたしますけれども、地方職業安定行政の中でのこの十年間の定員の推移と、それから相談員数の推移がこの十年間どうなっているか伺います。
#80
○政府委員(岡山茂君) 職業安定行政職員の定員につきましては、昭和五十八年度が一万五千二百九十五名でございます。平成四年度につきましては一万五千十六名となっております。
 それから、相談員の数につきましては、五十八年度が三千九百十九人に対しまして平成四年度は四千四百十六人となっております。
#81
○吉川春子君 つまり、業務はふえているんですけれども、職員は二百七十九名減って、そのかわりに職員以外の臨時といいますか相談員が一二・六%ふえている、こういう形になると思います。
 やっぱり人員は削減せずに、むしろふやさなきゃならないということは仕事量から見て明らかなんですけれども、そういう中で一定して定則を行って、そしてそういう中で出張所をつぶして、あるいは機能を縮小してレディス・ハローワークというような新たなオフィスを建てていく。これは一つの矛盾をはらんでいるというふうに私は思うわけなんです。だから、レディス・ハローワークだけではありませんけれども、非常に職業安定行政というものの仕事量がふえていて、私も埼玉県とか幾つかの職業安定所に視察に行きますと悲鳴に近い声があるわけなんですけれども、基本的には職員の数をきちんと確保して職業紹介なりそういう仕事をすべきだと思いますが、その点はいかがですか。
#82
○政府委員(齋藤邦彦君) 確かに、私どもの行政の中でも特に職業紹介あるいは雇用保険の支給業務というのは基本的業務でございますし、限られた定員ではございますけれども、業務の簡素効率化というふうなことでいろいろ努力をしながら的確な業務の推進というものに努めてまいったつもりでございます。
 政府全体の方針といたしまして、行政の簡素効
率化というのは常に努めなければならないことではございます。その方針の一環といたしまして、私どもの安定職員の定員も増員になった時代もございますけれども、五十八年から比較いたしますと平成四年度の定員は減少ということでございまして、なかなか厳しい情勢にはございます。ただ、やはり私どもが国民の負託にこたえて的確な行政を進めるということはどうしてもやっていかなければならないわけでございまして、増員には努めてはおりますけれども、なかなか全体の中では厳しい。したがって、対応といたしましては業務の簡素効率化ということを旨としながらやっておるわけでございます。
 また、このレディス・ハローワークに当たりまして全国で五カ所の組織をそれぞれ廃止いたす予定にいたしております。これは、それぞれ最近の経済情勢、社会情勢というものを見てみますと、その必要性が極めて薄くなっておるところを廃止しようとするものでございまして、一般の国民の皆さん方に御迷惑のかかるようなことはないというふうに思っております。また、それぞれ場所場所におきましてそれぞれ工夫をしながら国民の皆様方には御迷惑をかけない形で廃止するといいますか、業務をやっていきたい、このように考えておる次第でございます。
 いずれにいたしましても、私どもの行政の基本はやはり一人一人の職員によって立つところが極めて大きいところがございますので、増員には今後とも最大限の努力を払っていきたい、このように考えております。
#83
○吉川春子君 たしか労働委員会の請願でも、労働省の職員の増員要求というものが委員会で採択されているというふうに思うわけです。レディス・ハローワークというのは女性の職業紹介に対する国民の要求が強い、そういうところに着眼されて労働省もおやりになっていると思うんです。大臣、定数というか、ちゃんとした職員を確保するということは非常に重要な問題だと思いますので、その点、大臣の立場からも強力なる定員増といいますか、職員の確保という点をしっかりと踏まえて労働行政をやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#84
○国務大臣(村上正邦君) 必要な職員の確保については関係機関とも協議するなりの努力をしてまいりたい、このように思います。
#85
○吉川春子君 レディス・ハローワークは、一般の職安のような管轄地域を有するんですか。
#86
○政府委員(岡山茂君) これは、組織的に申し上げますと、公共職業安定所の出張所ということで設置をされておるわけでございますが、事柄の性質上、特に管轄についての取り扱いはできるだけオーブンな形にするようにいたしておるところでございます。したがいまして、通常の安定所のような管轄ではございません。
 それで、この出張所の役目につきましては、先ほども御答弁申し上げたところでございますけれども、女性が抱えております育児その他の状況にきめ細かく就職の御援助をすると、こういうことを任務にしておるわけでございます。そういう意味におきまして広く御相談、御援助を申し上げてまいりました。
 それからまた、求人等につきましてはそれぞれ総合的雇用情報システムということで各安定所とネットワークを結んでおりますので、いろいろなところからの求人申し込みをいただきますし、またそれぞれの一般の安定所に対する求人の検索といいますか要請といったものをしながら対応しているところでございます。
#87
○吉川春子君 要するに、管轄地域がないわけですね。それで、再就職情報を提供して職業紹介を行うに当たりまして求人者に対する指導助言が大変重要だというふうに思うわけです。ところが、管轄地域がないわけですからレディス・ハローワークでは直接の指導助言というのが行えないわけです。とにかく全国どこからでも来る、どこでもいい、こういう形になっているわけです。だから、責任ある紹介という点ではなかなかできにくいんじゃないかと思います。
 結局、そういうきめの細かい問題については公共職業安定所に頼らざるを得ない、行かざるを得ないというふうになるわけです。だから、そういう意味でも本体の職安の機能の充実、窓口の整備、こういうことが非常に必要だと思いますけれども、その点についてのお考えはいかがですか。
#88
○政府委員(齋藤邦彦君) 先ほど申し上げましたように、それぞれのレディス・ハローワーク、本省の出張所というのが公式的な建前でございます。また、それぞれここでやっております業務、確かに先生お話しのように建前といたしましてはいろいろなところから来るということにはなっておりますけれども、やはりこういう職業紹介といいますのはある意味では地域に非常に密着したところもございます。したがいまして、レディス・ハローワークの範囲といいますか指導の範囲に入るところがほとんどだろうというふうに思いますが、もちろん他の公共職業安定機関との連絡あるいは連携というのは当然必要になってくるわけでございまして、その辺は万なきようにしなければならない、このように思っております。
 また、他の一般の公共職業安定所の機能を充実するように努めなければならないということもこれまた当然でございまして、当然私どももそういうつもりで機能の強化に努めてまいりましたし、またこれからも努めてまいりたい、このように思っております。
#89
○吉川春子君 私は、先日名古屋の中公共職業安定所に行ってまいりました。名古屋にはこの承認案件でもってレディス・ハローワークができるんですが、駅前のいい場所にオフィスを構えて、港の方の出張所を一つつぶしてつくるというわけなんですが、私が行きましたこの中職安も駅に近いんです。私の足でゆっくり歩いていっても五分ぐらいのところなんです。そこからまたさらに駅に近いというとゼロ分で行けるところなのかどうかわかりませんが、とにかく名古屋の駅にもっと近いところにつくるというんですけれども、これは何か率直に言って非常にむだなような気がいたしました。
 今ある公共職業安定所の機能を充実して女性専用のコーナーを設けるとか、そういう形でやればかなり充実した相談とかあるいは紹介とか、本来の職安ですからもっと広い範囲のことができると思うんですけれども、それを恐らく一分か二分かもうちょっと駅に近いところにもう一カ所わざわざ設けなきゃならない、それで一つつぶすわけですからね、そういうことからいってなかなか説得力がないと思うんですけれども、なぜこういうような措置を名古屋についてはとるんですか。
#90
○政府委員(岡山茂君) レディス・ハローワークにつきましては、設置の目的が女性の、特に主婦等で家庭に入られた方が再就職される場合の就業に対するきめ細かい援助を専門的に差し上げるということでございます。したがいまして、それを特に大都市部においてそういう需要が多い方々のために専門的、効率的にやろうということでございまして、そういう趣旨からそれぞれの、特に大都市地域において別の組織をつくりまして対応しておるわけでございます。
 一般の安定所の中でそれらが全くできないかというと、もちろん全くできないというわけではございませんけれども、やはり効率的に専門的にやることが必要であろうということでございます。これにつきましては、港の公共職業安定所の出張所を廃止するわけでございますが、その方の仕事につきましては、出張所を廃止いたしますけれども、本所の方に労働課を設けることによりまして業務は支障がないようにすることにいたしておるところでございます。
#91
○吉川春子君 私は、具体的に名古屋の問題で伺っているんですけれども、ともかくその中職業安定所はなかなかオフィスもきれいでして、そしていすも、障害者用はオレンジ、婦人用で年配、年配というか比較的年齢の高い層は紫とか、それで女性用はピンクとか分けてあって、そして女性の相談者でごった返していました。いろんな資料もきれいに整理されていて、そこでたくさんの若
い女性たちがリストを見ている、こういうことも見てまいりまして、なかなか感じのいいオフィスだなと思いました。そして、JRの名古屋駅からは五分だけれども、私鉄の方からはもうちょっと近くなるんですね。そういう非常に地の利を得たところに今の本格的な職安があるのに、ほんのちょっと離れたところだと思うんですね、恐らくつくるとしても。そういうところにわざわざもう一カ所つくって、そして一つの出張所はつぶしちゃうというのがいかにもむだなような気がするんです。それで、そこは百九人ですか、職員の方がおられて、相談者の方が五十人近くおられるんですね。そして年々その数もふえていって大変繁盛しているところなんです。
 百歩譲って、北海道とか仙台とか私は行ってみないのでわかりませんけれども、本来の職業安定所のあるところよりはかなり離れたところにもう一カ所レディス・ハローワークをつくるというんだったらそれはまたそれなりの意味はあると思うんですけれども、何か目先のところにわざわざもう一カ所すごいお金をかけてつくる意味があるのかなと、そういうことを率直に感じました。それで、同じようなことやるわけです、女性の職業紹介をここでもやっているわけですから。そういうようなことをわざわざおやりになるというのは何かむだで、やっぱり名古屋に関して言えば、庁舎の改善とか、機能のアップとか、そういうことで対応できるんじゃないかなと、そういうことを強く感じましたので、これからいろいろやっていく場合にも、ただ一般的、抽象的に女性の窓口ふやせばいいと、一分離れたところにもふやせばいいと、そういう考えじゃなくて、よく土地の条件を検討した上でおやりにならないと、定則の中でやるわけですから、それは本来の安定行政に影響があるんじゃないか、私はこのことを強く指摘をしておきます。もう答弁もらっても同じ答弁だろうと思いますのでやめますが。
 それで、ちょっと時間の関係でもう一つお伺いしておきたいのは、恐らくレディス・ハローワークの紹介というのは、一たん職場を退いた女性が再就職ということですからパートということが非常にふえるんじゃないかと思うんです。そのパートの求人求職ということがレディス・ハローワークの大きな仕事だとすると、パート労働法はまた別に出てきまして、そこで本格的にやりたいと思いますけれども、労働省は五十六年の九月二十四日付で各都道府県知事あてに職業安定局長通達、職発第四九一号「パートタイマーの職業紹企業務について」、これを発しておられますね。そこでは求人の受理に際して、「時間当たりの賃金は、当該事業所に勤務する同職種、同作業、同経験で、かつ勤務時間帯が同じである一般従業員の時間当たり賃金と比べて低い額でないこと。」を助言指導するように指示していました。ところがこの通達は、昭和六十一年三月六日に職業安定局長の各都道府県知事あて通達、職発第八五号「一般職業紹企業務取扱要領の改正について」で廃止されました。しかし、パートタイムの求人求職に係る職業紹介の業務について全く同じ指導方針が改めて示されていますが、この通達は現在でも廃止されていませんか。
#92
○政府委員(岡山茂君) 先ほどお話がございましたレディス・ハローワークの場所等の件につきましてはいろいろと御意見があるわけでございますけれども、基本的な考え方は先ほど申し上げましたとおりでございまして、特に特定層の方々に対する効率的なきめ細かな専門的なものを実施していくという基本的な趣旨を踏まえて私どもやっておるわけでございますので、今後ともそういうことを十分考慮しながら、特にこれまで安定所を使っていただいたことがないような主婦の方々が来ていただきやすいような、そういう環境等も整えながらやっていきたいというふうに思っておるわけでございますので、御理解をいただきたいと思います。
 次いでお尋ねがございました通達の件でございますけれども、御指摘のとおり昭和六十一年の職業安定局長通達が出ておりまして、いろいろとその経緯は変遷してございますが、基本的にはこの通達を廃止したものではございません。
#93
○吉川春子君 答弁は要らないと思ったんですけれどもしましたので、私は改めて大臣に御質問いたしますが、一度名古屋の実態を、九州にもおいでになったそうですので、名古屋もごらんになっていただいて、そういう矛盾点は大臣の政治力で是正できるものであれば是正していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#94
○国務大臣(村上正邦君) 今日、女性の皆さん方のハローワークについてお話を承ったんですが、実はけさ私五時半に宿舎を出まして、山谷に行ってまいりました。今おっしゃるように山谷の職安、これはもう職安の原点なんです。男だとか女とかそんなことは抜きです。ちょうどこのぐらいのスペースなんですね。そこに朝六時ごろからもう四百人、五百人がばっと押しかけて入ってくるんです、あくと同時に。シャッターがあきますと下から何とか競争のようにこうして入ってくるんですね。そして、求人の札を食い入るように見ている。外にもいっぱいあふれているんです。
 隣の敷地、その敷地の地続きではどうかといいますと、浅草の郵便局の集配所、今もうここは不要になって遊ばせている土地があるんです。随分広い土地があります。同じ国の施設なんですね。それで、山谷の職安の建物は二階から上はこれは住宅なんです。一階を借りているわけです。ですから、こういう実態を見ますと、同じこれは日本国政府なんですから、こういう環境、実態に即したそうしたことについてやっぱりこれから改善をしていかなきゃいけないし、そしてお互いに日本国政府としての同じ役所のあれなんですから、現在使っていないんですから、そういう不要なものがあれば労働省の方へ移譲してもらうとか等々はこれからやっていかなきゃならないと思いますので、今おっしゃるように実態というものを見るということは私も大事だと思いますので、ぜひ見たいと、こう思っております。
 委員の先生方、この山谷のこともひとつ頭に置いてください。大変なことです。そして、青空職安というんですか、もう本当に二千人ぐらいの人が立ちん坊しているわけです。そして、けさなんかでも求人がどのくらいかといいますと、三十名ぐらいの求人です。だから、不景気がそのまま山谷の職安の状況の中にも出ている。これはやっぱりゆゆしき問題だと、こういう認識を持って私はけさ帰ってまいったわけであります。百聞は一見にしかずと申しますので、特に、私は行動する政治家と、こう言われておりますので、そういう御要望のところがあれはどしどし足を運んで、見て、そして直すべきものは直していく、改善すべきものは改善していく、奪うものは奪ってくる、こういうふうに思っております。
#95
○吉川春子君 私が最初に申し上げたのは、女性の求人も要望があるけれども、職安行政の本体を細らせるような方向でやってはいけないと。当然、山谷のこともそれに加わるわけですので、非常に大臣が視察に行かれたということは貴重だと思います。
 それで、質問が交錯しますが、時間もなくなりましたが、要するに公共職業安定所では今でもさっきの通達の方針に基づいて求人事業主に対して指導を行っている、このように考えてよろしいですね。
#96
○政府委員(齋藤邦彦君) 私ども、職業紹介を行うに当たりまして、やはり求人の充足を図らなきゃならない、こういうような観点から求人受理の際に求人者の方々に対してそのような考え方で指導なり助言をいたしておるわけでございます。
#97
○吉川春子君 最後の質問にしたいと思いますが、その後、平成元年の六月二十三日にパート指針の通達が出されましたけれども、パートタイム労働者の賃金について、「パートタイム労働者の賃金、賞与及び退職金については、労使において、その就業の実態、通常の労働者との均衡等を考慮」した上、適正な取り扱いが行われるように求めるものとしたものであると書いておりまして、その職業安定局長通達とは大分内容が後退し
ているようですけれども、もう一度確認しますが、さっきの通達に基づいて指導を行っている、こういうことですね。
#98
○政府委員(齋藤邦彦君) パートタイム労働指針でございますけれども、これは労使を初めとする関係者が考慮すべき指針ということで定めたものでございまして、私どもの方は求人者の方々に求人を確保するためにはと、こういうことで指導する条件でございまして、おのずから若干差が出てくるかもしれませんけれども、ねらいとするところはそう違っていないだろう、このように考えております。
#99
○吉川春子君 委員長、時間なので終わりますが、これは引き続き別の法案のときにやります、今の答弁ではちょっと納得できませんので。
#100
○笹野貞子君 まず、レディス・ハローワークの設置の基本的な考え方からお伺いをいたします。
 女性が働く、就職を探す場をふやすというレディス・ハローワークの設置というのは、基本的に私は非常に重大ですし、大変いいことだというふうに思っております。しかし、設置の順番を見ていきますと、平成三年には東京と大阪、それで四年には横浜と神戸と福岡、そして今度五年度では札幌、仙台、名古屋、こういう順番になっております。これを見ますと、政令指定都市の順番のことで建てるのかなというふうに見て考えざるを得ないんですけれども、政令指定都市で見ますと、まだあと千葉市、川崎市、京都市、そして広島の四つがありますけれども、これはいずれもこの四つは順次建てるという、そういう方向として考えていいんですか。
#101
○政府委員(齋藤邦彦君) レディス・ハローワークをどういう場所に設置するかという基本的な考え方でございますが、先ほど申し上げましたように一つは女子の有業率が低い水準にとどまっているような地域、それから二番目に潜在的な女子労働力の絶対数が多い大都市、こういうような基準を設けまして、そのほかに全国的な展開、こういうことも頭に置きまして設置をいたしてきております。したがいまして、単に政令指定都市であるということだけをもって設置しようとしているわけではございません。
 したがいまして、今後の設置の方針につきましては、さらに各地域の利用の見込み、その他を十分研究した上で設置の場所は決めていきたい、このように考えております。
#102
○笹野貞子君 それでは、ちょっと具体的にお聞きしますけれども、私は京都なんですが、今の御答弁を聞きますと、では京都は今設置する基準から外れて、その見込みがないということなんでしょうか。
#103
○政府委員(齋藤邦彦君) 京都でございますが、今後さらに十分検討をしなければいけないとは思いますが、ただ都道府県別に潜在的な女子求職者数というのを計算いたしますと、京都は残念ながら非常に低い水準でございまして、大体十万人ぐらいでございます。そのほかの例えば大阪になりますと四十二万ぐらいございますし、兵庫でも二十五万ぐらいあると、こういうことでございまして、もちろんこれだけで決めるわけではございませんので、今後さらに検討はさせていただきたいと思いますが、単に数字だけ申し上げればそういうふうな状況でございます。
#104
○笹野貞子君 私も、京都の七条にある職安に何度も行っておりますけれども、京都というのは大変歴史も古いですし、特にこれからは京都は女性が非常に人口的に多くなってくる都市でもあります。
 それで、七条を見ますと大変古くて汚くて、私が行きましてもちょっと入りづらくて、特に階段は外に出ておりまして、それで裸階段というんでしょうか、下から見ると女性などはちょっと上っていくと非常にぐあいが悪い。ああいうのをストリップ階段というんでしょうか、今どきああいう階段は建物でほとんど見たことがないぐらい非常に古くて汚い。だから、女性が入りにくいんじゃないでしょうか。今聞くところによると、レディス・ハローワークは非常にピンクできれいでムードもいいと、こう言っていますので、その点は逆も真なりですね。
 それじゃ、そうしたら次に建てるところはその基準にどこが一番合っている都市ですか。
#105
○政府委員(齋藤邦彦君) 京都の個別のお話でございますが、確かに京都の七条安定所は非常に建物が古くなっておりまして、前々から適当な場所に建てかえたいと、こう思っておるわけでございますが、なかなか適地がございませんで、まことに申しわけないことになっておるわけでございます。そういう意味で、なかなか地主との関係もありまして改築もままならないと、こういうような話もありまして非常に申しわけなく思っておるわけでございますが、いずれできるだけ早い機会に何とかしなければならないというふうに思っております。
 それから、次に一番の最適地はどこかということでございますが、まだ最適地はどこかというのを十分検討したわけではございませんので、もう少し時間をおかししていただきたいと、このように思います。
#106
○笹野貞子君 本当に大臣は、先ほどから女性に御理解があるということですので、京都の七条の職安の建物の外に階段が出ていまして、それで本当に下から見える階段で、私なども何度も行きましたけれども、非常に上るときに一種嫌な思いをしているわけですから、そこのところ至急にあの階段だけでも下から見えないようにしていただくということをひとつ大臣からお約束していただけませんでしょうか。
#107
○政府委員(齋藤邦彦君) 早急に調べまして、大臣に御迷惑するまでもなく私どもでやらせていただきますので、大至急用意いたしまして階段の改修は即刻やるようにいたします。
#108
○笹野貞子君 次に、女性の雇用について、保護か平等かという古くて新しい問題にちょっと触れてみたいというふうに思っております。
 日本国憲法の十四条には「法の下に平等」という規定があります。この「法の下に平等」という大変理想の高い条文ですけれども、これをやっぱり現実の問題としてそれに強制力を持たせるという、そういうつまり法規範に対する一つの強制力という問題になりますと、欧米の法律に比べて日本はそれを強制的に裁判にかけて、なおかつそれを実行するという法規範が非常に弱いということが見受けられます。そういうもろもろの日本の現状にあって、女性のいろんなことに対する保護と平等という問題は非常にいろんな問題を含んでいるというふうに思います。
 そこで、レディス・ハローワークという女性だけを専用にしたこういう行政のあり方というのは果たしてどのように考えたらいいのかという問題点に触れてみたいというふうに思います。労働省が出している「労働時報」の新年号に座談会が特集として載っております。「働きがいとゆとりのある生活大国づくりを目指して」という題で座談会がありますが、その中で慶應大学の佐野教授がこのように述べております。
 短いですのでちょっと読んでみますと、「男女別や、年齢制限のある求人は他の先進国では禁じられているのですが、日本では雇用機会均等法ができる時に、男女別求人はいけないと言われながら、また復活しまして、今ハローワークでも男女別の求人を認めていらっしゃるのは、足元から見直していただきたいなという気がします。」というふうに佐野教授は述べているんですけれども、女性のみの求人というレディス・ハローワークは、づまりこの佐野教授の論点からするとどのように受けとめていらっしゃいますでしょうか。
#109
○政府委員(松原亘子君) 雇用機会均等法との関係をちょっと私の方から先に御説明させていただきたいと思います。
 男女雇用機会均等法では、先生既に御承知のとおり第七条におきまして募集・採用につきましての男女の均等な機会の確保について事業主に努力義務を課しておりまして、その努力義務の具体的な中身を第十二条によりまして「指針」として定めているわけでございます。その「指針」におき
ましては、女子であることを理由として募集・採用から排除をしないということを例示といたしておりまして、この場合の排除といいますのは、全く機会を与えないことであるということで解釈いたしているわけでございます。
 したがいまして、この佐野先生がおっしゃられました男女別求人ということでございますけれども、これは法律に照らした範囲だけではございますけれども、同一の募集・採用区分の中で男女別の募集・採用人数を明示するということは、この雇用機会均等法上の問題ではないというふうに私どもは解釈をいたしているところでございます。
#110
○政府委員(齋藤邦彦君) 先ほどからも御説明をいたしているところでございますけれども、このレディス・ハローワーク、要は現実の問題といたしまして非常に長い間無就業状態におられた女子の方ですとか、長期間職業生活を離れておられる女子の求職者という方々に対しましては、やはり通常の公共職業安定所の職業紹介という形では無理があるのではないか、もう少しきめ細かい援助、サービスを提供しなければならないんではないか、こういう趣旨からレディス・ハローワークを設置いたしまして、相談なり援助なりを法律的に行っていこうというものでございます。
 したがいまして、設置のときに確かに佐野先生のような議論が省内でもあったことは事実でございますし、いろいろな大激論を展開いたしましたが、やはり現実の問題といたしまして、女子の求職者の方に一番喜ばれる方途は何だろうか、むしろこのような形にした方が女子の就業希望の方に対しては一番きめ細かい職業相談なり援助ができるのではないかと、こういうことで省内の意思統一を図ったことがございまして、そういうようなつもりで私どもも運用をいたしていきたいと、このように思っている次第でございます。
#111
○笹野貞子君 均等法の運用で、男子のみ募集は禁止する、女子のみ募集は許されるということになっていることは今局長のお話でももちろんわかりましたし、理解をするんですけれども、ではこの佐野教授のような論法からいきますと、結果的には、この均等法も女子のみ労働が徹底して男女の雇用の機会が均等になることを現実じゃなくて想定するとするならば、労働省の見解としては女子のみ募集も禁止するという、そういうことは考えられているのですか、いないのでしょうか。
#112
○政府委員(松原亘子君) 女子のみを募集するということは、結果的に男子がそこから排除されているということになるということを先生はおっしゃられたのかもしれませんけれども、私ども男女雇用機会均等法上の問題についてのみまず申し上げますと、機会均等法は、御承知のように女子差別撤廃条約を批准するための条件整備の一環ということで制定させていただいたわけでございますが、女子差別撤廃条約上は、女子に対して不利になるものは直していかなければいけない、しかしながら女子に対してより機会が多いといったようなものについては条約上これは差別とならないものであり、差別的効果を持つものでなければこれは条約上は問題ないということで政府内の解釈は統一されたわけでございます。
 そういうことから、ある職種などについて女子だけ募集する、また場合によりましては女子だけのプロジェクトチームをわざわざつくるとか、まだそこの資格にまで達していないけれどもこういう時世だから女子を管理職に引き上げるといったようなことを雇用機会均等法の施行を契機にやられた企業はたくさんございます。そういったこと全体を含めまして、女子のみについてより機会が大きいといったものについては、この均等法上、現行法の解釈でございますけれども、現行法上は問題はないということにいたしておるところでございます。
 ただ、今後につきましてどうすもかということは、これから雇用機会均等法の趣旨が社会に徹底していくのかどうか、どういうふうにすれば有効にこれが徹底していくかどうかということを施行後の状況等も踏まえまして検討していきたいというふうに私ども思っておりますし、そういう中におきまして一つの論点として検討していくことも否定はいたさないわけでございます。
#113
○笹野貞子君 では、もう一つお聞きします。
 セグレゲーションという現象についてお聞きします。これは職の分離とでも言うんでしょうか、ジュリストの「日本的差別の構造」という論文があるわけですが、私はこの論文をどうしてきょう御紹介するかというと、労働省が一番大切にしている花見忠教授の書いた論文ですので、こういう教授が書いている論文をあだやおろそかにはできませんし、また私とはちょっと意見が違う論文ですので、こういう私と意見の違う論文を労働省がもし今後とも女子の働くことに対して活用するとするならば、私もちょっとこれは大変だなというふうに思っておりますので、きょうはあえてこの論文についてお聞きをいたします。
 さて、ちょっと長いんですけれどもこの論文を読ませていただきます。松原局長には前もってお渡ししておきましたので十分に御意見をお伺いできるというふうに思います。これによりますと、婦人局は行政指導のための指針のなかで、男子のみの募集・採用・配置などは認められないが、女子のみの募集・採用・配置は認められるとしている。その根拠は、このことによって女子に固有の職場を確保することができるというものであったが、これにより女子に確保される職場とは、賃金が低く労働条件が劣悪な臨時、パートなどの縁辺労働にすぎない。しかも、これは女子労働者の保護という観点からしか平等の問題をみることができないことを意味する。これこそ、端的にセグレゲーションこそが差別であることの無理解にもとづくものであり、この結果、企業は大手をふって、パート、臨時などの縁辺労働と一般職に女子のみを採用することを認められ、コース別人事制度の拡大・普及と相まって、企業は思うままに労働力の選択・配置をなしうることとなった。日本経済の高度産業化、構造変化、国際化の中で、ますます激化する企業間競争と国際競争に対処するため、企業は今や、少数の秀れた効率的基幹労働力と、膨大な使捨てのための縁辺労働力を必要とし、そのための自由な選別と配置を要求している。後者にあてられるのが女子と外国人労働者であることは、改めて指摘するまでもない。問題は均等法のごとき法律が、見事にこの構図にフィットしてしまっていることである。というふうに論文は書かれています。
 私は、この女子保護規定というのはこれは撤廃して、男性と全く一緒の労働条件にもっていくことが平等だという考え方ではもちろんありません。しかし、こういう教授の考え方とセットしてこれからいろいろなことをもし労働行政がするとするならば、大変私は問題が起きてくるというふうに思います。
 そこで、局長でも大臣でも構いません、この論文についての所見をお伺いしたい。
#114
○政府委員(齋藤邦彦君) 婦人局長は別な考え方を持っておられるかもしれませんが、私どもがレディス・ハローワークを設置いたしましたときにいろいろ議論をいたしましたけれども、そのときの議論は、私どもの職業安定所では男子のみの求人というのは受理をしておりません。要するに、そういう意味での男子のみの募集、採用、配置ということについての求人というのは受理をいたしておらないわけでございまして、その基盤の外に女子だけの仕事というのもある意味ではあるんではなかろうか。それから、また逆にここでやろうといたしておりますのは、女性に特有ないろいろな家庭との調和の問題ですとか、職業生活に入るに当たってのいろいろな問題というのを解決するために、特に女子にとって特有の問題を処理するためのものとしてレディス・ハローワークというのは必要ではなかろうかというふうに思ったわけでございます。
 したがいまして、求人の方にもこの花見先生が言われるような「賃金が低く労働条件が劣悪な臨時、パートなどの縁辺労働にすぎない」ものだけを紹介しておるわけではございませんし、これは
ほんの一部の話だというふうに思います。この論文を見させていただきました感想を率直に申し上げれば、若干オーバーといいますか、やや感情的になり過ぎた議論ではなかろうか、こういうのが私の率直な感情でございます。
#115
○政府委員(松原亘子君) 先生も最初におっしゃいましたように、保護と平等の問題というのは非常に長い間議論があった点でございますが、この点につきまして、要するに雇用の場での男女の平等というのはどういうものかということについて、雇用機会均等法策定の前にその辺を私どもは労使の代表の方も含めました男女平等問題専門家会議というのを開催いたしまして、我が国における雇用における男女平等というものはどういうものを言うのかということを、一応世論形成といいますか、合意形成のために会議を開き、何回か議論していただきまして、報告書を取りまとめていただきました。その報告書の内容は、報告書が出まして約十年たっておりますけれども、今でも当てはまるのではないかというふうに私は思っております。
 その検討結果として挙げられました点は、主要な点だけ今の点に関して言いますと三点ございまして、第一点目は、雇用における男女平等を実現するということは、雇用におけるいろいろな機会が男女を問わずひとしく確保されることだ。つまり、機会の均等を確保し、個々人の意欲と能力に応じた平等待遇を実現することであるということをまず挙げております。
 しかしながら、機会均等、待遇の平等を目指す際にも、女子が妊娠出産機能という男子にない機能を持っているということは当然頭に入れなければいけないわけでございます。したがいまして、このことに基づきますいわば男女の本来的な差異に基づく取り扱い、いわゆる母性保護でございますが、これは必要なことであって、母性保護措置があるから男女平等ではないということは言えない、こういうことでございます。
 そして、三点目でございますが、母性保護規定以外の女子と男子の取り扱いの違いというのも、今御議論がありましたレディス・ハローワークなどもその一つかもしれませんけれども、これにつきましてはこの専門家会議では、我が国の女子労働者の就業の実態、社会の意識、慣行、労働環境などを考慮に入れると男女異なる取り扱いも経過的に必要な場合があるということを指摘されているわけでございます。そういうことで、いろいろな時代背景があって母性保護以外に男女で取り扱いを異にするということが必要であり、かつそれが女子労働者自身にとっても極めて重要なことであるという場面は幾つかあろうかと思います。しかしながら、これは時代に応じて変わっていく点だと思いますし、これがあるからといって未来永劫こういう状態でいいかどうかということはまた時代の変化を見きわめながら考えていかなければいけないというふうに思います。
 そういうことで、先生がおっしゃいました女子保護規定の問題について言いますれば、これもいわゆる母性保護規定と母性保護以外の女子保護規定があるわけでございます。したがいまして、母性保護以外の女子保護規定につきましては、昭和六十年に労働基準法の改正が行われ手直しがなされたわけでございますが、それ以降のさまざまな労働環境の変化等も考慮に入れて見直しをしていくということは当然必要なことだというふうに孝之て保いるところでございます。
#116
○笹野貞子君 真理は単純なところにあるということわざがあります。また、単純なものこそ重大だということわざもあります。このレディス・ハローワークというすてきなピンクの紹介所が、今私が読みました論文のように女子のバートとか縁辺労働と言われるような非常に保護的な労働を紹介する場所になるという危険性は、これは決してあってはならないことだというふうに思っております。そういう意味では、これから女性の雇用環境をよくするということは大変にいいことの反面、重大でしかも危険な要素をはらんでいるということがわかります。
 そこで、大臣、この女子の雇用問題について、特に女性が再就職をするこういう機会に、欧米の法規範から見ますと日本の雇用機会均等法とかあるいは育児休業法のような法律を歯のない法律と呼んでいるわけですけれども、歯のない労働省にならないための大臣のひとつ御所見をお伺いしたいと思います。
#117
○国務大臣(村上正邦君) 歯がないと消化不良を起こしますので、手ごたえもなきゃならないんだと思いますので、そういうことのないように努力してまいります。
 いずれにいたしましても、女子の福祉の向上のために、今後の我が国の経済社会の発展のためにも女性の職場進出ということは必要欠くべからざることでございますので、そうしたことについて手厚い、かゆいところに手の届く行政を進めていきたい、このように思っております。
 再度申し上げますが、私はきょう山谷に行きました。これは本当に男社会なんですね、山谷は。月に大体七千から八千の職業をあっせんしているわけでありますが、女性は一人もいません。また、こういうところに女性が入られても、その求人の内容からいって女性が職を求めるところではないだろう、そういうふうに山谷自体がなっておるのかもしれません。だから、そういうことからいきましても、やはり職業の平等という見地に立ちますれば、あっせんの窓口は別にして、その本質さえちゃんとわきまえておれば私はよろしいことじゃないのかな、こう思っております。
#118
○笹野貞子君 終わります。
#119
○委員長(田辺哲夫君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#120
○委員長(田辺哲夫君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御発言もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、公共職業安定所の出張所の設置に関し承認を求めるの件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#121
○委員長(田辺哲夫君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#122
○委員長(田辺哲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時五十七分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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