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1993/05/11 第126回国会 参議院 参議院会議録情報 第126回国会 商工委員会 第9号
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1993/05/11 第126回国会 参議院

参議院会議録情報 第126回国会 商工委員会 第9号

#1
第126回国会 商工委員会 第9号
平成五年五月十一日(火曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         斎藤 文夫君
    理 事
                沓掛 哲男君
                松尾 官平君
                吉田 達男君
                井上  計君
    委 員
                倉田 寛之君
                下条進一郎君
                松谷蒼一郎君
                吉村剛太郎君
                谷畑  孝君
                峰崎 直樹君
                村田 誠醇君
                藁科 滿治君
                浜四津敏子君
                和田 教美君
                市川 正一君
                古川太三郎君
                小池百合子君
   国務大臣
       通商産業大臣   森  喜朗君
   政府委員
       通商産業大臣官  江崎  格君
       房総務審議官
       通商産業大臣官  石黒 正大君
       房審議官
       中小企業庁長官  関   收君
       中小企業庁計画  桑原 茂樹君
       部長
       中小企業庁小規  井出 亜夫君
       模企業部長
   事務局側
       常任委員会専門  小野 博行君
       員
   説明員
       大蔵省銀行局銀  北村 歳治君
       行課長
       大蔵省銀行局特  戸恒 東人君
       別金融課長
   参考人
       日本商工会議所  谷村 昭一君
       専務理事
       全国商工連合   辛嶋 修郎君
       会専務理事
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○商工会及び商工会議所による小規模事業者の支
 援に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○中小企業信用保険法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(斎藤文夫君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律案並びに中小企業信用保険法の一部を改正する法律案の審査のため、本日、参考人として日本商工会議所専務理事谷村昭一石及び全国商工会連合会専務理事辛嶋修郎君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(斎藤文夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(斎藤文夫君) 商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律案並びに中小企業信用保険法の一部を改正する法律案を便宜一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○村田誠醇君 私は、二法律案の審議に入る前に、ひとつお聞きをしたい点がございます。先般も、あれは決算委員会でしょうか大臣にお伺いをいたしましたけれども、日本商工会議所会頭の所属というんでしょうか、やっておられます会社のやみ献金問題についてお尋ねをしたいと思うわけです。
 この使途不明金につきまして、我々に一番記憶に新しいのが金融証券不祥事のときの使途不明金でございます。この際、つまり九一年の八月から起こった不祥事件に対して、通産省は経団連を初めとする経済四団体に対して再発防止と実情の調査に関しての通達を、日本商工会議所も含めて出しているということでございます。このとき出しているにもかかわらず、今回は、やみ献金の実態について商工会議所等について調査を、もしくは通達を出さない理由というのはどういうことなのか、まず冒頭お聞かせを願いたいと思います。
#6
○政府委員(石黒正大君) お答えを申し上げます。
 証券不祥事の際の対応と通産省の対応という点につきまして、私今手元に資料を持っておりませんけれども、基本的には先生のおっしゃるとおりだったと思っております。今回の建設業をめぐる諸問題に関連いたしましては、事柄は建設業ということでございますものですから、私どもは関係当局がその実情把握に努めるというのを見守っている状況にございます。
#7
○村田誠醇君 その通達の中身は、企業倫理の徹底とかあるいは財務管理体制の強化ということをやられているわけですね。それと同時に、損失補てんリストに掲載されている企業に対して実態がどうだったかの調査も同時に行っているというふうに聞いているんですが、今回も同じだと思うんですよ。つまり、このときの財務管理体制をきちんと内部でやっておれば当然わかったことだろうと思うんです。根は企業倫理の徹底という意味においては全く同じなのに、通産省の対応が違うというのはどういうことなのか、もう一度よく御説明をお聞きしたい。
#8
○政府委員(石黒正大君) 先ほども申し上げましたように、本件は建設業にかかわる話ということでございます。証券不祥事の際には、証券業界から各産業界、いろいろ関係するところが多々ございました関係上そういうふうに取り扱ったわけでございますが、今回の場合は建設業にかかわる話ということでございますので、そういう取り扱いをしている状況にございます。
#9
○村田誠醇君 前回の場合は建設業だけじゃない、こういう話でございますけれども実際は同じことでございまして、財務管理体制が悪かった、内部監査体制が悪かったという点では同じなんですよ。しかも、さらにお聞きをしたいんですけれども、これを受けまして九月には経団連が「企業行動憲章」というのを発表しているわけです。証券の不祥事に絡みまして襟を正そうという意味において、企業の社会的役割を果たす七原則とか、あるいは公正なルールを守る五原則とか、経営トップの責務三原則というのをつくって各会員企業に徹底しているはずでございます。
 このとき、それでは日本商工会議所は所属している会員のところにどういうまあ企業倫理というんでしょうか、あるいはその通産の通達を受けて徹底した指導を行ったのか、その中身について御
承知でしたら御説明いただきたいと思います。
#10
○政府委員(石黒正大君) 経団連が経団連のみずからの考え方に基づきまして企業倫理を正すといいますか、行動を明確にするという趣旨でつくったことは承知をいたしておりますけれども、御質問の、商工会議所としてその後具体的にどうしたか、今ちょっと手元に資料を持ち合わせておりませんので、また折を見て御報告させていただきます。
#11
○村田誠醇君 経団連も日本商工会議所も、企業の社会的責任ということについては同じだと思うんですね。しかも、ここの中で経団連も言っていますように、ただ単にもうければいいということじゃなくして、社会との共生をどういうふうにしていくのかということは一つのテーマだということで、こういういろんな原則をつくってこれを守ろうじゃないかということを言っているんですけれども、実は今回の事件も同じことなんです。
 公正なルールを守るとか、経営トップの責任ということについては、今回だってその証券不祥事だって、言っていることとやっていることがどうも私どもから見ると違うんじゃないか。しかも、その違うことを承知をしながら、通産省としては今回は建設業界向けだから、自分のところの所管じゃないからというのは、どうも解せないわけでございます。
 しかも、商工会議所の法律上の性格づけを見れば、商工会議所としての意見の発表や、政府や国会への建議、商工業に関する調査研究とか、こういうことがきちんと入っているわけですね。しかも、総理の諮問機関である中小企業政策審議会ですかの会長に日本商工会議所の会頭がなられている。そういう立場にいる方が明確な倫理を持たないで、そして政策だけ国会に提言しますと、こういうことを言われても、果たしてそれじゃあなた方が言っていることとやっていることとがぴったり一致しているんですかということを私どもは言わざるを得ないわけでございます。
 そこで、大臣に改めてこの問題に関する見解、まあ前回聞いたから同じようなことかもしれませんけれども、一言聞いて次の問題に移りたいと思います。
#12
○国務大臣(森喜朗君) 今私どもの審議官の答弁に対しまして、委員の指摘される点は十二分に私も理解をできるところでございます。しかし、今審議官申し上げましたように、このことはまあ所管の縄張り意識といえばまたその御批判は受けなきやなりませんけれども、建設業界はやはり建設省の所管でございまして、また今この問題についてはまだ事実関係がすべて明らかになっているわけではございませんし、そういう意味で建設省の対応を待つということもこれまたぜひ御理解をいただきたいというところでございます。もちろん、そのことが正しいとか正しくないというようなことを申し上げているわけじゃございませんで、一応建設省の考え、判断というものを待って、当然企業の社会的責任、あるいは今委員からおっしゃいましたように社会との共生については十二分に企業として意を用いていかなきゃならぬということは当然のことであろうと考えております。
 ただ、今回のこの問題につきましては、たびたび同じようなことを繰り返してまことに恐縮でございますが、石川会頭の所属する会社の名前が出てきておることは事実でございますけれども、今申し上げましたように事実関係がまだ明らかになっていないという点もございますので、私どもの通産省の立場からいえば、現時点ではそのことについて具体的に申し上げるということはできないと言わざるを得ないわけでございます。
 また、辞任問題についてもいろいろな委員会を通じ、またいろんなところからもそういう声はございますし、そのことについても十分承知をいたしております。商工会議所法上、日商の会頭の選任、解任というのは、これは議員総会において行われることになっておりまして、通産省の監督権限はこれに及んでいないということも委員は十分御承知だと思いますが、進退につきまして通産省として云々するということも今の段階では申し上げられないと言わざるを得ないわけでありまして、どうぞ御理解を賜りたいというふうに思います。
#13
○村田誠醇君 それでは、小規模企業の支援についてお伺いをしたいんですけれども、まず私どもがこれを見ましたときに、従来通産省あるいは中小企業庁が進めてきましたのは中小企業の集団化といいましょうか共同化、そしてそれを担当するところとして中小企業団体中央会、こういうものを通じて指導してきたと理解しているわけですね。商工会議所とか商工会というのは地域の人たちのある意味では親睦、啓蒙みたいな、そういうことをするある程度の区分けができていたんだろうと思うんです。
 今回の政策目的の中心というのを、商工会及び商工会議所がこういった業務を肩がわりするみたいな印象を受けるんですけれども、本来中小企業の団体であるべき中央会がこういう業務をしないで、商工会、商工会議所の方にこの業務をやらせるようにその政策上の位置づけをしたのはどういう目的意識から政策を選択なさったのか、まず冒頭ちょっとお聞かせを願いたいと思います。
#14
○政府委員(関收君) 先生御指摘のとおり、中小企業のこれからの発展を図る場合に、共同化あるいは高度化ということが最も重要でまた太い柱の一つであると私ども考えておるわけでございまして、これまでもいろいろな形で共同化、高度化ということにつきましてさまざまな御支援をさせていただいたところであるわけでございます。その中心になりますのは、申し上げるまでもなく事業協同組合等々の組合を活用いたしまして、先生今、中央会という形で御指摘ございましたが、協同組合等の組織化によりましてこの事業をやるということでございまして、この基本的な流れはこれからも変わらないと思うわけでございます。
 ただ、今回御提案申し上げておりますこの小規模事業に関する施策につきましては、非常に規模が小さい企業であるためになかなか組合の結成まで至らない。しかし一方、最近における経営環境をめぐる厳しい情勢の変化の中でなかなか新たな対応ができない、そういったところにつきまして地域の経済の振興を図ることを機能の一つとしております商工会、商工会議所が中心となりまして、地域の小規模企業の方々の発展のための諸事業をする上でのさまざまな御支援を決めるこの法律を御提案させていただいた次第でございます。したがいまして、もし例えばこの小規模事業の方が協同組合形式というような形で高度化事業を実施することが可能な場合には、むしろ私どもとしてはそれを優先したいと考えておるわけでございます。
 ただ、規模、資金面あるいはいろいろな面からなかなかそれができない。しかし一方、そういったニーズがあるというところにつきまして、今回、商工会、商工会議所がさまざまな地域経済発展のための事業、小規模企業発展のための事業を行うという形で事業をいたします場合の支援を決めた法律を御提案させていただいたという経緯でございます。私どもとしては、先ほど最初に申し上げましたように中小企業、小規模企業がそれぞれ共同してこの難局を乗り切っていく、新たな発展の道を開いていくということが基本であるという点には変わりはないわけでございますが、協同組合方式だけでは対応し切れない場合もあり得るということで、今回この法案の提出をさせていただいた次第でございます。
 しかも、私どもは小規模企業の方にもいろいろ御意見を伺っておりますけれども、地域の経済団体である商工会、商工会議所が地域の振興と小規模企業の振興ということについてもぜひ努力をしていただきたいということで、アンケート調査の結果でもそのようになっているわけでございます。
 また、商工会、商工会議所は、昭和三十五年以来三十数年にわたりまして、最近におきましては毎年六百万件ぐらい小規模企業の方々の経営指導をしているという実績もございますので、どのような問題点があるのか、あるいはどのような方向
がこれから考えられるかということにつきましての経験、ノウハウ、情報というものは最も手厚く保有をしている団体であるということもございます。そういったような協同組合を結成できないようなケースにつきましては、この商工会、商工会議所が中心になりまして、小規模企業の振興と地域の振興とあわせ目指すということで、今回この法案を提出させていただいた次第でございます。
#15
○村田誠醇君 それについては順次論議をしていきたいと思うんですけれども、まず最初にこの事業を推進する実施主体について確認をしておきたいんです。三つのケースが考えられると思うんですね。
 このスキームを見ますと、一つは商工会、商工会議所が自分自身で行う場合と、それから第三セクター方式でやる場合と、あるいは株式、有限の会社組織を使ってやる場合と、三つ考えられる、このスキームを読んでいる限りあるんですけれども、実施主体となるべきものはこの三つという理解をしてよろしいんでしょうか。
#16
○政府委員(関收君) 私どもは大きく分けて二つと考えておるわけでございまして、一つは、商工会、商工会議所が先ほど御答弁申し上げましたような事業を実施する上でハード面での事業あるいはソフト面での事業を実施するということが基本でございまして、商工会、商工会議所が直接実施をするという形が一つ考えられるわけでございます。
 それからもう一つは、地域の実情によりまして、商工会、商工会議所が直接やるよりも第三者機関と申しますか、例えば第三セクターの会社でありますとか、あるいは地域の公益法人等に委託をした方がより実効が上がり得るという場合には、ハード面につきましてもいわゆるソフトの面につきましても会社または公益法人にこの事業を実施していただくことがあり得るという二つの柱になっておるわけでございます。
 ただ、一つ申し上げたいと思いますのは、従来から実施をいたしております経営改善指導事業、これにつきましては引き続き商工会、商工会議所が単独で実施をするということになるわけでございます。
#17
○村田誠醇君 最後に言われました経営改善指導、これは商工会からすれば事業でしょうけれども、実際的な意味での事業活動をしているわけじゃございませんから、今回問題になる恐らく基盤施設の方の部分が事業計画という形になるんだろうと思うんですね。
 そこで、お尋ねをしたいまず第一の点は、商工会、商工会議所の目的、性格からして、あくまでも営利事業というものについてはこれはやってはいけないという性格づけが法律に基づいてされているわけです。しかし、今回出てきたのは、どうもその商工会議所法の規定をはみ出ているんじゃないんだろうか。これは私どもの意見だけじゃなくて、商工会の中でも一部、この目的、事業計画等の事業の関連からして、若干範囲を逸脱しているんじゃないかという意見もあると思うんです。
 この点について一体、検討なさったその業務の中立性とか非営利性の原則とかいうものと、今回出されてきた法律案とはどういう形で整合性があるというんでしょうか、調和がとれていると省の方は判断なさっているのか、その点についてまず冒頭お聞きをしたい。
#18
○政府委員(井出亜夫君) お答えを申し上げます。
 先生御指摘のように、商工会それから商工会議所法におきましては、それぞれの法律におきまして、「営利を目的としてはならない。」ということは明記されておるわけでございます。他方、商工会及び商工会議所法のそれぞれにおきまして、それぞれの団体は、定款に定めるところによりまして、手数料でございますとかあるいは使用料というものは徴収することができるというふうなことになっておりますし、また商工会、商工会議所法それ自身に、両団体の事業といたしまして、商工業に関する施設の設置でございますとか維持、運営というふうなものは、極めて明確な商工会、商工会議所の事業目的として掲げられておるわけでございます。
 今回商工会、商工会議所の機能といたしまして、基盤施設事業を行っていただくという新しい道を法律の中で私どもが用意をいたしましたのも、そういう法体系の中で矛盾をするものではなく、むしろこれを積極的に進めるために必要なことだというふうに考えておるわけでございます。
 それからまた、営利と事業との関係でございますけれども、ここで行われます基盤施設事業等々の事業というのは、決して営利目的の事業ということではございませんで、小規模事業者を支援するための支援の事業ということでございまして、その支援の事業の結果として手数料等々の収入から収益が生ずることもこれはあり得るわけでございますけれども、これは営利を追求して収益を得たというものとは違うものではないかというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、今回の法律でやっていただきます基盤施設事業、小規模企業者の支援の目的でそういう施設をおつくりいただく、あるいは賃貸するというこういう事業が、営利事業の禁止という商工会、商工会議所法の規定と何ら矛盾するものではないというふうに私どもは考えております。
#19
○村田誠醇君 今、駐車場だとかあるいは共同工場、共同店舗、こういうものをつくること自体は小規模企業者の支援であると。確かにそれは支援の側面はあると思うんですけれども、事業か事業でないか、あるいはもっと言葉をかえて言えば、営利を目的としているか営利を目的としていないかという区別の基準をかえて見れば、これは明らかに営利を追求する行為だと思うんですね。結果としてそれが小規模企業者の支援になる。
 しかも、先ほどお聞きしましたように第三セクターでやる場合であれば、実施主体が多少公益性を持ってきているという意味にはなるかもしれませんけれども、明らかに法人格を持った別の団体がやるということも想定しているわけですね。それに対する商工会、商工会議所は債務保証もするという形ですから、明らかにこれは私から見れば事業活動を商工会、商工会議所がやり出すと、共同工場をつくって賃貸するだけですというふうにはとれないんですけれども、その点は再度御確認をしたい点でございます。
#20
○政府委員(井出亜夫君) 御質問の点でございますけれども、営利事業と収益事業というものとの関係ではないかと思うわけでございます。
 営利事業というものの概念につきましては、営利というのは構成員に対しまして利益を分配すること、それを目的として事業を行うことが一般的な営利事業というふうに考えられておるわけでございます。私どもが考えております基盤施設事業というのは、構成員に対しまして利益の分配というものを目的とするようなものではなく明確に小規模事業者の支援、そのために必要な手数料なりあるいは事業の運営上必要な費用というふうなものはいただかなければなりませんけれども、そういう違いを私ども考えておるわけでございます。
 したがいまして、基盤施設事業の手数料でございますとか使用料というふうなものにつきましては、可能な限りこれは低い水準で行うということを事業計画の認定に当たりましての一つのポイントというふうなものにして審査をしていきたいと考えておるわけでございます。しかし、基盤施設事業から大きな収益が上がるということは毛頭想定をしておりませんけれども、事業開始時におきます借入金を返済したりしてなお残余のものが残るというふうな場合には、本法律案に基づく支援事業の拡充というふうなものにこれを充当するというふうに指導をしてまいる所存でございます。
#21
○村田誠醇君 私は、商工会、商工会議所の組織及び資金的といいますか財政的な面から見て、こういう業務を行うのに適切な団体だろうかという疑問を持つわけです。
 例えば、東京とか大阪のような大きいところの会議所でしたら、人的なスタッフの問題だとかあるいは資金の問題等は簡単に解決できると思うんですけれども、地域に行けば行くほど人材も少な
くなってくる。要するに、事務局といいましょうか、役員の人はいますけれども大概の人は専従じゃございません。専従の専務理事さんを抱えている商工会というのは、恐らくそう多くないはずです。多くないというのは全国にあるものに比べてですよ。あるいは、あったとしても事務局と兼ねているとかという形で人的なまずストックといいましょうか、その部分がかなり少ない。それから、財政力も弱い商工会の方が圧倒的に多いわけです。そういうところに人間も出しなさい、お金も出してください、こういう事業ですね。あるいは、債務負担という行為を行わせるということが果たして適切なんだろうか。
 これは商工会の中でもいろいろ論議があると思うんですね。自分のところの専務理事ですら適材の人間を抱えてないということを訴えている人がいるわけですよ。ましてや、今までやってきた中小企業の経営指導事業だとか既存の事業だけで手いっぱいなのに、こんな新たな仕事を持ってこられても、決められたものをただ実行するだけであれば人間一人いればいいかもしれませんけれども、多額の債務保証までして事業形態としてやっていくということになると、商工会議所の抱えている人材ではかなり難しいんじゃないかという意見が各地の商工会、商工会議所の中では、公然とか非公然とかは別としてかなり指摘されている。自分たちの持っている人材の数と質の問題で難しいんじゃないかということを言っている人がかなりいるんです。その点についてまず第一にどうなのかということ。
 二つ目は、資金の問題。これは今の商工会議所や商工会は、ある意味で言ったら啓蒙とか、仲よしクラブと言ってはちょっと語弊がありますけれども、そういう組織でありますから比較的少ない負担金でやっていると思うんですよ。だから、事業をやるための負担金を出してもらうという形になるとすれば負担が物すごいふえてくるということは当然考えられるわけです。今言ったようにお金の面においても、この事業をやるだけの体質というんでしょうか、たえられる体質を果たして地域の商工会、商工会議所というものが持っているんだろうか。持っているところはやれるでしょうし、持っていないとすればやれないということであれば、地域格差はどんどん広がっていくということに結果としてなると思うんです。
 この商工会の組織、形態から見て、こういった行為をやらせることが適切なのかどうか。あるいは、適切だと判断すれば、人的な問題とか資金的な問題については一体中小企業庁はどういう考え方、支援体制というんでしょうか、それを持っておられるのか、その点についてまずお聞きをしたいと思います。
#22
○政府委員(関收君) 今先生御指摘の点、極めて重要な点だと私ども思っておるわけでございます。しかしながら、先生今御指摘のように体制が整っているところにもそういう需要がございましょうし、また非常に人口が減少したり産業が難しい状態にあったりして大変なところこそ、またそういう事業をしなければならないという点もぜひ御理解いただきたいと思うわけでございます。
 私どもとして考えますところ、小規模企業というのはその地域経済の中で非常に大きな役割を果たしているわけでございますし、また苦しい事情にはあるかと思いますけれども、それぞれの地域の技術的な蓄積でありますとか文化的蓄積でありますとか産業的な蓄積でありますとか、そういうものも多々持っておられるわけでございまして、それらを活用して新たな時代に対応する、発展、展開を遂げていくということが今の非常に重要なニーズになっておると思うわけでございます。
 そこで、それを実施するための体制をどうするかということでございますけれども、まず第一に、そういったいろいろな蓄積を活用しつつ新たな展開を遂げていこうといったようなことについての地元のコンセンサスということが最も大事なわけでございます。コンセンサスを得ることが大前提になるわけでございます。
 コンセンサスを得られた後、それを実施するための人的、資金的側面の問題ということになるわけでございます。この点については、この法律にございますような計画を認定いたします段階でその具体的な問題等についてはチェックをいたすつもりでございますけれども、私どもなりに考えておる点を申し上げますならば、まず人的側面の強化のためのいろいろな対策を今あわせてとりつつあるわけでございます。
 例えば、最近におきましては経営指導と申しましても、これまでのような記帳の指導でありますとか税務の指導ということだけではなかなか済まないわけでございまして、非常に変化する経済情勢の中で日進月歩いたします技術に対する知識、ノウハウが必要な場合もございましょうし、あるいはまた情報化社会ということで的確な情報を的確に収集し活用するということも必要になりますでしょうし、あるいはまたデザインでありますとか、最近重要視されております。そういう感性に対する対応とか、さまざまなソフトな経営資源というものが必要になるわけでございます。
 これらについて、従来の経営指導員の方がもう一度研修を受けるなり勉強をされてやるということも可能でございますけれども、それだけでは対応できない場合に、いろいろな県の段階あるいは広域的なところで専門の指導員というようなものを置きましてそういった経営指導員の指導事業をいろいろな形でお手伝いするといったような体制。それからまた、事務局の体制そのものにつきましても、事務局長というのはこれまで年間大体五十カ所ぐらいずつ新設が認められておりましたけれども、なお完全に行き渡ってないという面もございますので、今年度におきましては事務局長の設置経費を二百カ所にふやすといったようなことで事務局の体制強化。
 そういったような形で事務局の、あるいは商工会のいろいろな経営指導員の方々の御負担を軽減する、あるいは仕事をやりやすくするという体制はいろいろとらしていただいてまいりましたし、今後もこの点については十分意を用いてまいりたいと思っておるわけでございます。
 それから同時に、こういった面につきまして商工会単独で考えるにとどまらず、小さな商工会、商工会議所におきましては近隣の商工会、商工会議所と共同で事業を実施するような形、あるいはまた事業を実施するに当たりまして県の連合会等々から指導をするといったような形、そういったさまざまな体制で、もちろん今の商工会の体制、人数面からいいましても必ずしも十分ではないと思いますけれども、さっき申し上げましたコンセンサスができ、事業が実施可能なところにつきましてはそういう形で補完をしてまいりたいと思っておるわけでございます。
 また、この法律にも書いてございますように、場合によりましては第三セクターでありますとか会社にお願いをするということもあり得るということでございますので、そういったさまざまなツールによりまして、今、人的、人数面で十分でない面をいろいろ補い、そういう意欲ある商工会議所の、あるいは商工会の活動が円滑にいくようにしていきたいというのが私どもの考え方でございます。
 それから、財政面についての御指摘が今ございました。財政面につきましても、今先生御指摘のように、特にハードウェア的な施設などを持ちます場合にいろいろなリスクが伴うことは否定できないわけでございます。この点につきましてはこの計画の認定の段階でも十分チェックさせていただくつもりでございますけれども、私どもとしては、一つはその事業を行うに当たりまして、特に基盤施設事業につきましては、全国商工会連合会あるいは日本商工会議所が債務保証を行えるように措置することといたしておるわけでございます。
 また、商工会、商工会議所が基盤施設事業を行う場合に、従来はこれは認められておりませんでしたけれども、中小企業事業団からの高度化融資、いわゆる八〇%無利子という形での非常に好条件での資金の借り入れができるように措置をい
たしておるところでございます。
 また、先ほど申し上げましたように、商工会、商工会議所の事情から、第三セクターでありますとか公益法人等に委託いたします場合につきましても、今申し上げましたようなことを踏まえたさまざまな助成措置を講ずることによりまして、財政面で十分じゃない点について補いつつ、特に最初に申し上げましたように、いろいろな新たな事業計画を意欲的に取り組もうとされる商工会、商工会議所の人的側面あるいは財政的側面の十分でない点についていろいろ補充をさせていただき、また今後もそういった点について十分意を用いつつ事業が円滑に進みますようにこれからも努めてまいりたいと思っておるところでございます。
#23
○村田誠醇君 この数字が正しいのかどうかちょっと私もわからないんですけれども、商工会議所が絡んだこういう地域振興ですか、あるいは村おこし、町おこしの事業形態、三セクをとっているのもありましょうし、株式会社組織をとっているのもあると思うんですが、これが平成四年の八月現在で全国で二百四十二件あるという指摘をしているところがあるんです。問題は、今長官も言われたように地域の人たちを集める、あるいは行政機関も入れて、そしてこういうことをしようじゃないかという調整、取りまとめをするのは商工会がやっているというケースが圧倒的に多いわけですね。
 そこまではいいわけですよ。問題は合意が達しましたと。じゃ、まあ商工会議所さんも何口がおつき合いいただきたいという形で出捐金を出す。それで、はいさようならということで業務が終わっていればいいんですね。しかし、地域の商工会議所によっては、いやそれで手引かれちゃ困るんです、実際の運営についても人間を出してください、お金も出してください、あるいは物によってはあなたのところが中心になってこの事業を進めてくださいという形態で進んでいるところもあるわけですね。この二百四十二のうち、どれがどれかというのは、そういう明確な分類は私はわかりませんけれども。
 そうしますと、各地の商工会議所で問題になっているのが、経営の適格性を持った人間が果たしているんだろうか。事務局長として団体を運営するということの能力と会社経営をして事業をするということとは、これは三セクであったって何にしたって全然違う分野の問題なんですよ。
 ですから、経営指導で記帳はこういうふうにやるんですよ、税金はこうやるんですよ、ほかの法律はこうやるんですよ、あるいはおたくのところは専門のデザイナーみたいな能力がないから、そういう部分は工業技術試験所のこういう人たちからアドバイスしてもらったらどうですかとか、そういう周りから指導、アドバイスするということについては専門家がいますけれども、肝心かなめの中心に座って経営判断をするというこの適格性については、どこの商工会議所も、自分は確かに事業を経営しているけれども、自分の事業以外の問題について手を染めるということについてはかなり疑問視をしている人も多いんですね。つまり、アドバイザーである人が必ずしも名経営者ではないということを実証しているわけです。
 しかも、この二百四十二のうち約半数近くは、先ほど言いましたように低収益もしくは赤字の団体が圧倒的に多いんですね。そうすると、商工会、商工会議所が赤字の責任分担までしてくれる、もしくは経常経費の運営についてまでも負担金を求められるというケースも出てきている。商工会議所の会費の中からそういうものをどんどんと出していくと本来の業務ができなくなりますよと。
 それから、事業をすることによってマイナスが出た、あるいはプラスが出てもいいんですけれども、持ち出しになるというんであれば、利益が出たときは返してくださいという要求は会員の中からは当然出てきている、商工会議所の意見を聞いてもですね。会員さんから要するに利益配当を求めるということの声もかなり出てきている。場合によってどんどん負担金がふえてくれば、商工会議所の役員といいましょうか責任者に対する責任追及の声も場合によって出てきているといういろんな声があるわけでございます。
 その点について、先ほど言いましたように構成員に利益を分配しちゃうとこれは営利行為だと言うけれども、実際には商工会議所の会員からすれば、自分たちの金でもって事業をしてそして利益が上がっているのに、何で商工会、商工会議所に利益の配当がないのかという疑問に対しては、中小企業庁が今言いましたように赤字の部分でも問題が出るでしょうし、黒字が出ても問題が出ると思うんですけれども、その点についてはどういう御判断をなさっているんでしょうか。
#24
○政府委員(井出亜夫君) 先生の御指摘、それぞれそういう御心配なりがあるであろうと思います。
 それで、まず最初に御指摘になられました二百四十二件というケースでございますけれども、私どもこの数値をすべて把握してあるわけではございませんけれども、商工会議所等がオーガナイザーになってあるいは参画をしていろいろな形の事業を行っている事例というのが各地にあろうかと思います。これは、私どもが御提案申し上げている基盤施設的な事業から、さらにはもう少し営利を含めたようなそういう本来事業らしい事業というふうなものも、恐らく従来の二百四十二件という中には含まれているのではないかというふうに推測をするわけでございます。
 翻って、今回の新しい法律に基づきます小規模事業者の支援につきましては、まずその事業の範囲というものがどちらかといいますと極めて小規模企業者の支援に関する事業というところを中心にしたところに限定をされるというのが、まず一つ性格的にはあるのではないかというふうに思うわけでございます。
 さらに、そういう事業を進めるに当たりまして事業計画というものをつくっていただいて、これを通産大臣がと法律にはございますけれども、具体的にはまた法律によりまして政令段階に落とします都道府県知事の認可というところで、十分事業計画の認可というものに当たりましてその点をチェックしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。まず、その事業計画の認可に当たりまして、その事業が適切なものであるかどうかと事業の適切性というものについて十分チェックをし、なおかつこれについての事業の遂行が確実であるかどうかと確実性というものについてもチェックをしていきたいと考えておるわけでございます。
 そういう中におきまして、事業推進の体制というものがどういうふうにとられ、その中で事業推進のためのいわゆる中心になる人物でございますとかどういう人たちがなるかというふうなところについても事業の確実性というところで十分チェックをして、事業を遂行した結果、事業でございますから多少のリスクというものはあろうかと思いますけれども、事業の失敗というふうなことがないようなチェック体制というふうなものを考えておるわけでございます。
#25
○村田誠醇君 第三セクター方式でやる場合でも、株式会社、会社形態でやる場合にでも、当然資本金、出捐金負担がかかると思うんです。通常考えられるケースというのは、公的な団体が全部必要な資金を出した、これならほとんど問題ないと思うんですけれども、それを呼び水にして他の人たちの資金も集めてつくるというケースが圧倒的に多いと思うんですね。
 そのときに考えられるのは、商工会の会員さんが直接そこに振り込む資本金を出資する場合と、そういう会員さんを全部商工会なり商工会議所が一たんプールをしてその商工会の名前で出資をする場合と、あるいは商工会が自分たちの持っている資金で出資をするという幾つかの形態が考えられると思うんです。そういった形態の中で、実はその恩恵を受けるのが小規模企業者だとしますと、その人たちはこれだけの資金にたえられないと思うんですね。恩恵を受ける立場の人であって、自分たちがお金を出してそういうものを共同でつくるというシステムにはなってませんから。
 そうしますと、お金を出す人と、表現悪いですけれども利益を受ける人というのでしょうか、それが明確に違う場合、商工会の中から、何で我々は会員でもない人の援助のためにしてあげるのか、一口おつき合いするとか取りまとめをしてあげるということまでなら地域振興なり企業振興の意味に役に立ちますけれども、自分たちが一生懸命やってあげて、しかも小規模の企業者というのは俗な表現をすれば商工会や商工会議所の会員でない人が対象になっていると思うんですね、そういうふうな不満がかなり出てくるんじゃないか。利益が上がっていればそういう不満は多分出ませんけれども、赤字になればなるほど、何で私たちがあの人たちのために負担金を出さなきゃいけないのかというのがかなり出てくるんじゃないかと思うんです。
 その点について、負担する人と反面利益を受ける人との平衡の問題というのでしょうか、バランスの問題についてはどのようにお考えなんでしょうか。
#26
○政府委員(井出亜夫君) まず、負担をする人とそれから利益を受ける人というのに違いが出てくるのではないかということでございます。この点につきましては、今回の基盤施設事業というのが地域振興全体に裨益をするという意味で、恐らく負担をする人、利益を受ける人というのが逆の方向に働くのではなくて、その程度においては違いが出てくるかもしれませんけれども、地域振興全体あるいは基盤施設事業から恩恵を受ける小規模事業者の利益というものは同方向に向いてくるのではないかというふうに考えておりますし、またそれこそが今回の事業実施の大きな理由になるわけでございます。
 御指摘の点でございます、商工会が金を集めて出捐する、あるいは第三セクター方式をとる場合に直接出資をするといういろいろな形が恐らく考えられると思うんです。地域の実情によってどういう形が最も好ましいかというのは、地域のまさに実情に応じて決めていただければいいのではないかと思います。
 いずれにいたしましても、そのプロセスにおきます、この事業を計画しそれからさらに実行していく上において、地域のコンセンサスというものが非常に本件遂行に当たって重要になるわけでございます。非常に大きな対立があるような中で事業がもし行われるとすれば、事業の適格性はあったとしても事業の確実性というふうなものはこれは保障ができないわけでございまして、両方の観点から私どもは地域のコンセンサスが計画段階においてとれ、それがさらに実行の段階においても確保されるかどうかということをチェックしながら事業の認定というものを進めていただきたいと考えておるわけでございます。
 それから、商工会がみずから行うという場合に当たりましては、いわゆる全国団体たる全国商工会連合会あるいは商工会議所の場合には日本商工会議所、これの債務保証というものが加わるほかに、先ほど長官も御説明申し上げましたように中小企業事業団の極めて優遇された高度化融資を考えるということで、事業のバックアップといたしましては相当程度のことができるのではないかというふうに考えております。
#27
○村田誠醇君 物事というのは、成功すればよかったよかったで褒められますけれども、失敗すれば、表現は悪いですけれどもばかだのちょんだのと言われる。結果で判断されるのが圧倒的でございます。
 しかも、商工会議所等が入って第三セクター方式でやっている事業そのものは、表現は悪いですけれども比較的低収益性の分野でやっているのが圧倒的に多いわけですね。もうかってしょうがないような事業であればそれは民間がもう先にやっている。そうしますと、赤字が出たとき、あるいは追加の出捐金を出さなきゃいけなくなってきたようなときに問題というのは発生してくるわけですね。
 そこで、お聞きをしたいんですけれども、先ほど言いましたように、中小企業の団体、商店街、あるいは振興組合、あるいは事業協同組合、債務保証をする場合あるいは銀行から資金を借りる場合、役員が全部連帯責任で実印を押されるわけですね。これは中小企業の団体どこでも皆同じだと思う。それでは、今回この小規模企業の支援のために商工会や商工会議所が民間資金を借りる場合、あるいは公的資金を借りる場合、一体だれが責任をとるのか。
 それから、責任のとられる範囲がどこまでなのかというのも片方で聞きたいですね。つまり、自分が印鑑を押した以上、自分の資産も含めて全部責任をとりますよという場合と、自分が商工会議所ないしは商工会の役員をやっている間だけは責任をとるけれども役員をやめちゃったらその責任はもう次の人にバトンタッチなのか。協同組合ではそういうことじゃないですね。一たん押したものについて焦げつきが起こった場合には、やめていても役員をおりていても責任を追及されるということがあると思うんですけれども、ここの場合は一体そのうちのどっちに当てはまっているのか。在職中に押している部分だけで免除になっているのか、それとも退任した後も責任はおっかぶされてくるのか、その辺についてはいかがでございますか。
#28
○政府委員(井出亜夫君) 中小企業事業団の高度化事業につきましては、例えば従来、事業協同組合に対しまして貸し付けを行う場合に、原則としまして組合員の役員というものを連帯保証人として立てさせることにしておるようでございます。したがいまして、今次の法律に基づいて行われます基盤施設事業に対する貸し付けの際につきましても、何らかの形での連帯保証人というものを立てていただく方向で検討をしておるところでございます。ただ、その範囲等につきましては、どこまで連帯保証人をとるのがいいかということにつきまして十分検討をいたしまして、具体的な事業の段階におきましてこの保証体制に遺漏のないような形をとりたいと考えております。
 それからさらに、そういう役員が異動をした場合に一体どうするのか、事業開始時には連帯保証を行ったけれどもその役員が退任をした、あるいはそこから退いてしまったというふうな場合にどうするかということでございます。本件につきましては、債権債務の関係でございますので個別の案件がどういうふうな形で出てくるかということでそれを見きわめて処理されるべきものと考えておりますけれども、役員の名目で連帯保証人となった者が異動するということでございますれば、保証人の差しかえというふうなものは可能ではないかなというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、その連帯保証人の範囲でございますとか、異動時の取り扱いというふうなものにつきましては、本件の事業を進める上において最もふさわしい形のもので対応してまいりたいというふうに考えております。
#29
○村田誠醇君 何で聞くかというと、既にもうおわかりだと思うんですね。事業協同組合が共同の生産工場をつくるとか、あるいは共同の配送設備をつくるとかいったときに、今言った近代化資金等を使う。そのときにみんな印鑑を押すわけです。その後何年かたってやめましたといっても、その押した責任というのは連帯として後までずっとついてくるんですね。しかも、それを覚悟して事業協同組合の役員というのはなっていますし、したがって事業経営についても厳しくチェックしているわけです。
 しかし、この商工会と商工会議所がもしそのスキームから外れて、借り入れのときだけの債務保証であるいは自分がその地位にいるときだけ債務の責任がかかってくるんだという、まだそこまではいっていませんけれども、そういうスキームにするんなら、極端な表現をしますと、事業協同組合方式というのは全部とらなくなっちゃいますよ。商工会議所でやってください、共同倉庫をつくってください、あなた方に印鑑を押してもらえればあとは我々がやります、責任は持たないと、恐らく今までの中小企業のやり方からすればこんな楽なやり方はないんです。共同配送設備をつく
ろうが、共同工場をつくろうが、共同の研究所をつくろうが責任を負わなくていいというんであれば、こんな事業協同組合方式なんというのは多分とらなくなっちゃうんですよ。
 今お話しになったような、もし債務保証みたいなのを緩めるというような形を考えておられるんだとすればそういう危険性が僕は非常に出てくると思うし、危険性よりも事業協同組合方式をとっている団体から相当クレームがつくんじゃないかと思います。
 責任のとり方から違うんだということになると、私はこれは相当問題が出るんじゃないかなと思うんですけれども、重ねてその点についてはそのバランスをとってもらえるのかどうか。これは逆の表現をすると、そこまで厳しくするんだったらこんな事業をやる必要はないよという意見も片一方で出てきちゃうと思うんですけれども、そこら辺のバランスも含めながら、もう一度ちょっとどういうふうにこれを運営されるのか御説明をいただきたい。
#30
○政府委員(井出亜夫君) 従来の中小企業事業団の高度化融資事業におきまして、いろいろな形での融資が行われておるわけでございます。先生御指摘の事業協同組合に対しての従来の保証のとり方というふうなものも一つの大きな前例としてあるわけでございますし、それを決めた際にはまた大きな理由がございましたわけですから、高度化融資事業の適用に当たりまして現在採用されております保証のあり方というものを十分よく精査をいたしまして、それとの整合性というふうなものも念頭に置きながら本件を進めてまいりたいと考えております。
#31
○村田誠醇君 整合性をとってもらうということであれば、恐らく現行制度と横並びという形にならざるを得ないと思うんです、緩めるということは大変だと思うんですけれども。そうすると、ますます私どもがわからないのは、そこまで役員の方もリスクを負って、そして他の人たちのためにやるんだろうかなということなんです。政策効果が上がるんだろうかという疑問が出てくるんですよ。ただ、十分大丈夫だろうということで提案をなさっているんでしょうからその辺はいいと思うんですけれども、現実問題としてはさあどうでしょうかねという疑問を感じざるを得ないんです。そのことだけは指摘しておきます。
 それでもう一つ、通産省がとっております中小企業向けの生産設備を貸与する制度がございます。これと、今回のこういう基盤整備の事業というのと同じなんですね。地方自治体を含めて一定の施設を貸してあげるのと基盤整備でやる事業とは、私どもが普通に考えると何か同じような行為ではないのかな、施策ではないのかなと思うんですけれども、その点についてはいかがでございましょうか。
#32
○政府委員(井出亜夫君) 設備貸与制度につきましては、中小企業近代化資金等助成法に基づきまして、国とそれから都道府県が基本的には中小企業の設備近代化に資する設備の五〇%について無利子の融資をするというものと、それから無利子融資であってもなおかつ残りの半分につきましては資金調達をしなければならない、そういう五〇%無利子はあっても残りの半分についてなかなか資金調達ができないというふうな人たちのために、各都道府県の設備貸与機関がその設備を取得いたしまして貸与をするという制度でございます。
 したがって、これはそこに対象となる設備近代化に資するもろもろの設備というふうなことになるわけでございますけれども、私どもがここで考えております基盤施設事業というのは、そういう設備というものよりもむしろ共同工場でございますとか共同店舗でございますとか展示場でございますとか、そういった種類の施設を中心にしたものとなろうかと思います。
 ただ、そういう施設の中に設備近代化のための貸与設備というふうなものが必要になる場合に、従来の近代化資金法の対象のもとにとられております貸与制度の中の設備というものが貸与されるケースというふうなものは考えられるのではないか。その場合には両方が相補うというふうなことになろうかと思いますけれども、基本的にこの二つのものは制度としては別個のものというふうに御理解をいただいて結構かと思います。
#33
○村田誠醇君 共同工場をつくったり展示会場をつくったり、いろんな箱物というのをつくるんだろうと思うんです。それでは、例えば土地とか建物を当然取得するわけでございますから、それにかかわる税金の関係、要するに登録免許税それから不動産取得税あるいは固定資産税、都市計画税、事業税の減免の措置、高度化資金の場合はたしか事業所税の減免措置がありますわね。こういった建物を建てた場合の税制との関係について、例えば技術研究のための組合に対する出捐金は租特で免除されて特例があるように、こっちの出捐金についてもそういう税制上の特例があるのかどうか、今幾つか言ったような税との関係についてはどういうふうな措置がなされているのかお聞きをしたいと思います。
#34
○政府委員(井出亜夫君) まず出捐の関係でございますけれども、出捐につきましては、出捐が特別な税制上の恩典を受けるということは考えておりません。
 御指摘いただきました中小企業事業団の高度化融資を受けて実施するものにつきましては、不動産取得税でございますとか固定資産税について軽減措置をとることを考えております。さらに、そのほか商工会、商工会議所自身が行うものにつきましては、これをいわゆる商工会、商工会議所の収益事業という範囲の中に入れない手だてを考えていくこと等をお願いしております。
#35
○村田誠醇君 いろいろ質問してきましたけれども、結局こういった矛盾、私どもからすると若干無理があるんじゃないかと思われるのは、やはり商工会、商工会議所の性格からして、こういった事業を行うという組織になっていないところからいろんな問題が発生しているんだろうと私は理解しているわけでございます。先ほど言いましたように、何か問題が起こったときの負担の問題等考慮していくと、果たしてこの政策の実効が出てくるのか、これは開始して何年かしない限りはこういう実効というのは出てこないわけですよ。
 しかし、先ほど言いましたように二百四十二件の例をいろいろ専門家の方々は分析なさって、あるいは商工会の中でもいろいろディスカッションした結果としては、人的な問題とか資金的な問題でかなり難しいという意見も片一方で有力にあるわけです。その中でさらにこういうものをやれということになりますと、果たしてそれにたえられるんだろうかなという疑問を持ちます。ただ、やってみなきゃわからないと言われればそれっきりかもしれませんし、そういう意味でかなり疑問があるということだけを提示して次の保険公庫の方の質問に移らさせていただきます。
 そこで、冒頭ちょっとお聞きをしたいんでございますが、この保険公庫のことしの予算を見ますと保険金の支払い額、平成四年度が一千八百三十七億円予算で計上されておりますし、本年度は二千六百四十六億円余り保険事故が発生するという想定で予算が組んであるわけでございますね。これは昭和五十七年度からしかないんでわかりませんけれども、比較でずっと見できますと最大の額を計上してある。
 要するに表現悪いんですけれども、ことしの一年間、中小企業の倒産が物すごくふえる、したがって債務保証をしていた信用保証協会に対する補てんが最大になるという前提で組んであると思うんですね。平成四年度の予算に比べて約倍組んであるんです。そういう認識を保険公庫がお持ちだということは、通産省もこの一年間の中で中小企業の倒産というものは相当あるという覚悟をしていると思うんです。
 最近の景気の論争を聞いてみますと、大蔵省の判断あるいは日銀総裁の判断、正式な判断じゃないでしょうけれども、ちらりほらり言葉の中ではそろそろ底を打って反転して上昇してくるであろうという見解を持っている方がかなり多い。秋口
から景気がよくなってくるだろうということを予測する方が多いのに、この一年間中小企業が倒産するであろうという、それに伴って支払うであろう費用が二千六百四十六億円余りも計上されたというのは、今言ったように中小企業がつぶれる、このバランスをどのように省としてお考えになっているのか。大臣の見解でも結構ですし、庁側の見解でも結構でございますし、どういうふうに判断をなさっているのかちょっとお聞きをしたいと思います。
#36
○政府委員(関收君) 中小企業の景気の状況でございますけれども、最近明るい材料があるというような報道がいろいろございます。実は私どもも最近時点でいろいろ調査をいたしておりますが、この三月、四月という時点での調査を見てまいりますと、それ以前といいますか昨年の十―十二月がもう非常に悪い、あるいは一―三月はさらに悪いという状態の中で四月以降はその悪さが幾らか緩和するかな、マイナスではあるんですけれども少し緩和するのかなという見方をしておられる方がふえてきたという状況にあることは事実でございます。
 しかしながら、実際に例えば設備投資の動向がどうなっておるか、あるいは個人消費の動向がどうなっておるかということを考えますと、なお極めて厳しい状況にあると言わざるを得ないわけでございまして、私どもとしては、これからも特に中小企業をめぐる景気の状況については相当注意深く見守っていく必要があるのではないかというふうに考えておるところでございます。
 したがいまして、平成五年度におきます予算あるいは先般四月の半ばに決定されました総合経済対策におきましても、今申し上げましたような事情を背景といたしまして、中小企業の現下の極めて厳しい状況にある状態にいろいろお手伝いするための施策を盛り込んでおるということでございます。
 具体的にはいろいろございますけれども、二、三点申し上げてみたいと思うんでございますが、今時に生産、売り上げが減っておるという状況でございますので、中小企業にとりまして極めて喫緊のニーズとなっておりますのは運転資金をいかに安い金利で調達をするかという点でございます。これにつきましては、先生も御案内のとおり、総額で約一兆九千億円に上ります政府系金融機関を中心とする融資制度を設けることを御決定いただいたわけでございます。
 それから第二は、最近におきます土地の評価の下落等々もございまして、信用補完面といいましょうか担保面といいましょうか、こういう面についての手当てが非常に重要な課題となっているわけでございます。
 そこで、今回お願いしております信用保険法の改正もその一端でございますけれども、四月に策定されました総合経済対策におきましては、この信用保険法の特定業種の弾力的な指定といいますか、特定業種になりますと保険の枠が二倍になるということでございまして、例えば無担保保険で申しますと保証人だけでよろしいというものでございますが、今千五百万ということになっておりますが、特定業種に指定されますとこれが三千万になるわけでございます。それから、幸いにして今回のこの法律を御承認いただきますと、千五百万が二千万になりますから、それが四千万まで保証人だけで保証協会の保証が受けられるということになるわけでございます。この業種を弾力的に指定しよう。
 あるいはまた、政府系の中小企業金融機関につきましては、これまで信用保証協会が保証をしてお貸しするというケースは非常にまれでございましたけれども、ケースに応じましては政府系の金融機関がお貸しする場合にも保証協会の保証もあわせて活用しようというふうに考えておるわけでございます。それからマル経制度の貸付制度の拡大といったようなことで、運転資金をなるべく安い金利でお貸しをするということと、信用補完面の手当て、これにつきましては、最初に御説明申し上げましたような景気の状況から見ましてもなおしばらく相当力を入れてやっていく必要があるというのが私どもの認識であるわけでございます。
 今後の倒産動向はどうなるかというようなことにつきましては、実は倒産はどちらかというと遅行指標といいましょうか、しばらくたってから出てくる数字でございますので、なかなか明確にどうなるであろうということを予測することは難しいわけでございます。私どもとしてはこれが極力少なくなることを最も期待しているわけでございますけれども、信用保険公庫といたしましては、こういった代位弁済が出ました場合に、保証協会の請求に対しまして十分お支払いできるような予算上の手当てを図ったという事情にあることは御理解いただきたいと思うわけでございます。
#37
○村田誠醇君 先ほど言った保険事故による支払い、二千六百四十六億円余りというのは、機械類のやつは入ってないわけですから、機械類のやつを入れるともうちょっと多くなるわけですね。
 保険料の収入の予定の方を見てみると、予定というか今執行されているやつを見れば二割程度しかふえてない。そうすると、保険財政の面からすると相当落ち込む、マイナスになる。予算編成をした段階ではそれをかなり覚悟をした予算ということが数字上わかるわけです。そうしますと、先ほど長官も言われたように、もうしばらくして多分出すであろう大型の補正の手を打たないとこれだけ出ちゃうというのか、それとも逆の表現をしますと、今回やる大型の補正を組めばこの予定といいましょうか、想定していた二千六百四十六億円余りの保険金の支払い額が多少でも縮まると見るのか、その辺はどういうふうに見ておられるのか。
 それから、よく言われますけれども、景気がよくなる寸前にあるいは景気が回復し始めたときに息切れをして中小企業というのはよく倒産するんです。中小企業の倒産件数がばっとふえるときは、しばらくすると景気がよくなるという逆の傾向が出てきている。つまり、表現を悪くすると耐えて耐えて一生懸命やってきたけれども、さあ注文が来たときには運転資金がもうなくてそれに応じられないということで、息切れを起こして倒産するというケースが圧倒的に多いわけですね。この予算書を見ているとどうもそういう傾向にあるのかなという感じもするんです。
 繰り返しで申しわけないんですが、今回考えておられる大型の補正予算どこの中小企業の倒産を想定している数字と、どういうふうに御判断をなさるのか、ちょっとお聞きをしたいと思います。
#38
○政府委員(関收君) 先ほどもお答え申し上げましたように、倒産の動向がどうなるかということを予測することは実は極めて難しいわけでございますが、私どもは、景気が回復軌道に乗ってまいりますればこれは減少になっていくものと考えるわけでございます。と申しますのは、平成四年度におきます倒産件数は、中小企業の場合ですと約一万四千五百件ほどございます。これは昭和六十一年度の円高不況のとき以来の高いレベルでございます。この件数のいわば倒産の理由を見てまいりますと、販売の不振でありますとか、売掛金の回収難といったようないわゆる不況型倒産といわれるものが最近時点では大体六割近くを占めているわけでございます。平成四年度通年で見てまいりますと大体五四%がそういったものでございまして、景気が回復してまいりますと、こういうものが減少していくことが期待されるわけでございます。
 私どもとしては、全般的な景気の回復が一日も早いことを期待し、また先般決定されました総合経済対策の効果と相まって、予算上ではこのような金額を計上しておりますけれども、実際における代位弁済あるいは保険公庫に対する求償はこれをはるかに下回れば非常に好ましいわけでございます。そういう傾向になることを心から期待しているわけでございます。
#39
○村田誠醇君 今回の法律の改正で付保金額の引き上げを提案されているわけですけれども、そこでお尋ねをしたいのは、現在ある保証協会のう
ち、恐らく大都市部を中心だろうと思うんですけれども、自己負担で要するに信用保険公庫の再保険が掛かっていない状態、つまり一億二千万以上の保証をしている地域の保証協会というのは一体どのくらいあるのか、数ですね。それからその最高額、つまり二億円なのか、自己負担の部分を含めて保証協会が保証している額の最高額はどこまで達しているのが一番高いのか、ちょっとお知らせいただきたいと思います。
#40
○政府委員(桑原茂樹君) 自己負担で掛けております協会の数でございますけれども、十協会でございまして、大体大都市圏の信用保証協会でございます。名前を申し上げれば、埼玉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、愛知県、名古屋市、大阪府、大阪市、静岡県の十協会でございまして、いずれも二億円を限度といたしております。
#41
○村田誠醇君 そうすると、今回二億円に一般的な保証を引き上げれば大体カバーできるというのは理解できるんですが、しかしそれは逆の表現をしますと、大都市部の保証協会は二億円の保証をするぐらい需要が強いけれども、それ以外の保証協会は表現は悪いんですけれども現行の水準で十分じゃないか、二億円に上げたって実際にそこまで達するのが非常に少ないんですという見解を述べておられる保証協会もありますけれども、その点についてはどういうふうにお考えなんでしょうか。
 それと同じように、つまり都市部と地方部というんですか、地域の部分と大都市部とでは当然資金の量、金額も違うわけでございますので、大都市部向けにもっと他の地域と違った特枠の枠を広げれば一律上げなくたって済むと思うんですけれども、そういう考え方はとらないのかどうかについてもお聞きをしたいと思います。
#42
○政府委員(桑原茂樹君) 大都市部における十協会が限度額を二億円に引き上げております背景でございますけれども、先生御指摘のとおりに、そうした大都市圏の中小企業者の信用保証に対する金額面での要求が強いということはもちろんあるわけでございますが、もう一つ考えられますのは、こうした大都市圏の信用保証協会は比較的財政基盤が強いということで、自分のリスクで二億円まで限度額を引き上げることができているということもあろうかと思っております。
 一方、地方の信用保証協会におきましては、一・二億円という限度でやっておりますけれども、この一・二億円の限度額に近づいておる中小企業者の数がかなり最近はふえておりまして、こうしたところも、もし自分の財政基盤が許せばもう少し限度額をアップしたいという気持ちを非常に強く持っておられるようでございます。
 そこで私ども、この信用保証協会の連合会がございまして、こうしたところからいろいろ意見を聞くわけでございますけれども、大都市圏の信用保証協会はもちろん限度額をこの際アップしてくれということを言っておりますけれども、地方の信用保証協会におきましても、ぜひ二億円ぐらいにまで限度額を引き上げて自分たちも中小企業の信用保証に対する強い要求にこたえることにしたいんだということでございます。
 そのようなことで私どもは、この信用保証協会の保証の限度額を二億円に引き上げるということにつきましては、大都市圏それから地方圏を問わず共通に信用保証協会の要求であり、またメリットにつながるものであるというふうに考えているわけでございます。
 さらに先生から、そもそも信用保険制度において、大都市圏と地方圏と限度額を少し変えてもいいのではないかというような御指摘があったわけでございます。今まで私どもとしてはそうしたことはやってきておりませんし、また先ほど申し上げました信用保証協会の連合会の方からもそういうことで限度額を二つに分けたらいいのではないかというアイデアは今までのところ聞いたことがないわけでございまして、そういう制度をとるつもりは今のところないわけでございます。
 仮に、そういうことをやるとしたらどういうことが起きるだろうかということをちょっと考えますと、例えば大都市圏の中小企業が地方圏の中小企業より資金面で有利になるということになりますので、その辺の公平性の問題はどうなるんだろうかということも考える必要があろうと思いますし、また大都市圏でビジネスをやるとそれだけ資金面で有利になるということになりますと、ビジネスがまた中央に集中するという副次的な効果も考えられないわけでもございません。そういうような点についていろいろ検討をしなければならないのではないかというようなことも考えるわけでございます。
#43
○村田誠醇君 そろそろ時間もなくなってきたので、最後の質問をしたいと思うんです。
 現在、この保険公庫法で業務の対象というのを信用保証協会のみに限定しているわけですね。中小企業の事業主が保証協会に書類の審査をお願いして、そしてそれで保証承諾をもらって初めて民間金融機関がお金を出してくれる、こういうシステムになっているわけです。ですから、中小企業からすれば、もう一つ信用保証協会という窓口を相手にしないとお金が出てこない。そういう意味で非常に手間暇がかかって時間がかかるということがよく言われるわけでございます。
 その保険公庫法の業務対象の中に、民間の金融機関を直接指名する、あるいは包括保険契約を民間の金融機関と結ぶことによって、A銀行に対しては何兆円分保証していいですよという枠を先に設定しておけばその枠を民間金融機関がどんどんと消化していく、そうすると金融機関の窓口だけと中小企業の担当者が話をすればいいことになると思うんです。そういった簡便さというんでしょうか、それをする意思があるのか、あるいは検討なさっているのかどうかも含めてその点をお聞きして、時間が来ましたので私の質問は終わらせていただきます。
#44
○政府委員(桑原茂樹君) 先生のせっかくのアイデアではございますけれども、私どもとしてはなかなかそういうことは難しいのではないかと考えております。
 二つ理由がございまして、一つは経緯論でございます。昭和三十二年までは実はそのようなやり方でやっておりましたけれども、当時金融制度調査会でいろいろ検討いたしまして、両制度の機能及び業務分野についてはかなり重複する部分が見受けられるのみならず、またその業務の運営についても必ずしも両制度の合理的関連性が配慮されているとは言えない状況にあるというようなことで、むしろ信用保証協会を通じて保険公庫が再保険をするという制度に統一すべきであるということで、昭和三十三年に保険公庫が成立いたしまして現在のような制度になっているというのがございます。
 それからもう一つは、実態面の話でございます。保険公庫が直接民間金融機関の融資に保険を付すというようなことにした場合に、保険公庫としては民間金融機関に保険を掛ける一つずつについて、やはり審査というものを何らかの形で行わなければならないということになるわけだろうと思っておりまして、保険公庫にそうした事務処理を行わせるとすれば、それ自体大変なことになるのではないかというふうな実務面の問題もあるわけでございます。
 以上の二点からいたしまして、先生のアイデアのようなことを実現するのはなかなか難しいのではないかというふうに考えております。
#45
○吉村剛太郎君 提案されております二法案の質問に入ります前に、マクロの問題について御質問をさせていただきたいと思います。特に、先回の委員会、大臣ちょうど本会議で中座をされまして大臣自身も欲求不満があるんではないかと思いますので、ちょっとマクロの問題について御質問させていただきたいと思います。
 先般、事業規模におきまして十三兆二千億の総合的経済対策が示されました。その骨子につきましてはもう御案内のとおりでございまして、公共事業の施行推進とか公共投資の拡大、社会資本整備、中小企業対策、それぞれ骨子が示されておるところでございますが、その折に大変議論を呼び
ました所得税減税につきまして、これもまた各界各層いろいろと意見がありそれぞれの理由はあろうか、このように思っております。しかし、結果的には今般は所得税減税につきましては見送りということでございましたが、私自身の個人的な考えからいきますと今回の見送りは正解であったであろう、このように思っております。
 所得税減税が消費拡大にどうつながるかということ、経済学者それぞれまた意見もあるところでございますが、今般バブルがはじけまして消費が非常に減退しておる実情でございます。学問的なことは抜きにしまして、私自身が非常に身近に感じておるところで周囲の人たちのことから推測しますと、あの当時大変残業も多かった、そういうことで残業手当が入ってきた。また、それぞれパートの仕事も多かったものですから、別段パートに行かなくてもいいような奥様方もパートに誘われて仕事をされた。それなりの収入があった。
 子供のために何か買ってやろうかなというような、その当時のそういう余分の所得といいますものはかなり消費に対する明確な意思を持った所得ではなかったかなと、事実そうであっただろう、私はこのように思っておるところでございまして、それが消費にかなりストレートにつながった、このように判断もしておるところでございます。
 しかし、バブルがはじけましてそういう残業、パートも減ったと同時に、この時期に所得税減税で可処分所得をふやせたといっても消費者のマインドというのは相当冷えきっておる。このように私は私なりの判断しておるところでございまして、この時期の所得税減税といいますものは消費の押し上げにそうつながらないんではないか、このような観点から所得税減税見送りは正解であっただろう、このように思っております。
 ただ、中長期的には私はやっぱり所得税減税といいますものは断行すべきではないかな、このように思っております。バブル当時の所得税減税は、財源をどうするかということは赤字国債ということにつながっておりまして、そういう面でも大変問題があったわけでございますが、中長期的には私は所得税減税というのは必要ではないかな、このように思っております。ただ、その財源をどこに求めるかということでございますが、安易に私は消費税税率アップということはやっぱり避けるべきではないかな、このように思っておりますが、ただ一方では財源を消費税に求めるのをタブー視してもいけない、私はこのように考えております。
 先回の消費税導入、税制改革のときに所得税の刻みを随分減らしまして五段階に持っていきましたが、まだまだ中堅層、特に子供さん方を学校にやっておるというような大変収入が必要な階層、年齢層に対する所得税減税といいますものは、私は大変必要なことであろう、このように思っております。ただ、その前にやはり行政改革とか、テクニック的な消費税の問題、例えば生鮮食料品とか食品とか医療とか教育とか、そういう面については当然検討しなければならない点があるのではないかな、このように思いますので、安易にということじゃなくてやはり中長期的に考えなくてはいけない。
 そして、今日の不況、消費を拡大しなければならないというときに、先ほど申しましたように社会を担っております中堅層に対する減税というのは一方では必要ではないかな、このように思っておりまして、その財源をどう求めるかということの中でやはり消費税といいますものをタブー視してはならない、私はこのように考えておるところでございます。
 ただ、先回の税制改革に伴います消費税導入については、大変な国民的な反発も買ったわけでございます。私はあの当時のことを考えますと、やはり政府としましても国民に対する訴求の方法、また情熱において欠けるところがあったんではないかな、こんな感じもしておるところでございます。
 日本の社会体制といいますか、経済も含めて社会構造といいますのが戦後の四十五年、今日もう随分と変わってきておりまして、産業構造自体も重厚長大から軽薄短小、また生産者重視から消費者重視、また外需から内需へと、また社会構造も東京一極集中から地方分散へと、そういうふうに転換を強いられておりますし、また転換しなければならないわけでございます。
 戦後四十数年、戦前の非常に抑圧された時代から一挙に自由になりまして、大いに言論も自由になり、自由に物が言えるようになった、活動も自由になった。そういう中で日本国民は、国や公に対して福祉を含めいろいろなことを要求してまいったわけでございます。あれをしてくれ、これをしてくれ、幸いこれだけの高度経済成長の中に国や公がある程度それにこたえることができたのは今日までだった、このように思っております。
 しかし、これからは大変な高齢化社会になってくる。社会を担う層といいますものが少なくなってくる。しかしながら、やはり活力ある社会といいますものを維持していかなきゃいけないときに、先ほど申しましたような一番中堅層を大事にする、そして消費をしていただく、そしてその中から消費税としていただくという構造は、決してこれは悪いことではない、私はこのように思うところでございます。
 そういう社会が転換してきておるということについて、やはり国民の意識を改革していかなきゃいけない。それはまさに政治家の仕事ではないかな、私はこのように感じておるところでございます。先回の税制改革、これは税の制度の改革ではございますが、本来であれば日本国民の意識改革であった、私はこのように思っておりまして、その点をやはり政治家として政府・与党が訴えるところにちょっと情熱が足らなかったのではないかなというような感じも実はしておるところでございます。
 そういう中で、あらゆる構造が変わってくるこれからの日本の社会、その中の経済といいますものについて、森大臣の哲学といいますか、また経済に対する森コノミックスというようなものを、高邁なお考えをぜひともここで拝聴させていただきたい、このように思う次第でございますので、よろしくお願いいたします。
#46
○国務大臣(森喜朗君) 吉村委員、大変広範な御質問でございまして、簡単な答弁で私の哲学などはなかなか申し上げられませんし、またここで余り表立って哲学などを申し上げると、後からまた野党の皆さんからそれについてまた御批判をいただいたり御論議の種になる可能性もございます。
 中堅層の所得税に対する負担感の増大、これはまさに委員御指摘のとおりだろうと私は思っております。したがいまして、所得税減税を実施する必要があるかどうか、昨年私、党の仕事をいたしておりますときも、今回の予算委員会あるいはこの商工委員会、衆参合わせまして各党の皆さんの献身的な御意見を踏まえましても、この問題についてはやはり正面から取り組んでいかなければならぬ、そういう時期に来ているというふうに私は認識をいたしております。
 私ども通産省の立場から見れば、今の景気の動向をずっと見てまいりますと、やはり一番基本的に見なきゃならぬのは、鉱工業生産指数あるいは在庫、生産あるいは販売、それぞれの角度から十二分に見ていかなきゃならぬわけでございます。そういう中で在庫の問題をいろいろ見てまいりますと、耐久消費財、生産財、資本財とございますが、耐久消費財の在庫がはけていかないということがやっぱり問題だ。
 この耐久消費財がなぜはけていかないのか、売れていかないのかということは、今委員もお話ございましたように、パートがなくなったとか、残業がなくなったとかという実質な収入、余裕がなくなってきたということが一つあろうかと思います。あるいは耐久消費財の場合は、よく目玉商品がなくなる。車にいたしましても電気製品にいたしましても、かなり広範に行き届いている。テレビなどは、恐らくNHKの対策上は一戸に一台になっていますけれども、実際は各部屋にみんな持
っておると申し上げてもいいと私は思うんですね。車についてもかなり広範な普及がございますし、しかもなおかつ今の電気製品も自動車も非常に性能がいい。
 今まででございますと、余裕がございますから買いかえというのは割と早くスムーズに行っておりましたけれども、最近のずっとトレンドを見ておりますと、やはりぎりぎりいっぱいまで大事に使おうという気風が出てきている。これは逆に言えば、つつましい生活に移っていこう、質のある生活に移っていこうという日本人の気持ちから見れば好ましいことなのかもしれませんけれども、産業全体の動向がそれによって違ってくるわけでございます。
 その辺のことも十分考えていかなきゃならぬというふうに考えますと、耐久消費財がどのようにして売れていくかということを考えれば、一つはやはり目玉商品というものは当然必要になってくると思いますし、もう一つは、今委員から御指摘ございましたように、かなり高額になるような耐久消費財を買おうとする意欲を持つ層、これはやはり中堅層だろう、こう私は思うんですね。
 特に子供たちが学校に行く、あるいは子供たちが社会にいよいよ出る、あるいは結婚するという時点で親の負担が一番多くなるわけでありまして、こういうときにやはり一番耐久消費財というものも必要になってくるわけでございますから、もしこれから減税というものを議論していくならば、やはりそうした中堅層というものを十分考えていく必要があるのではないだろうか。
 議論のよって立つ基盤も政策も違うわけでありますけれども、我が国の税の体系を見ておりますと、例えば課税最低額が我が国の場合は三百万円までは実は無税だということであります。イギリスやアメリカやフランス、イタリーというものと比べて見ますと、課税最低額が非常に高いということから考えれば、こうしたところも少しやはり検討してみる必要があるだろう。さらに一番下、経費のかかる層、先ほど中堅層というふうに吉村委員おっしゃいましたけれども、そういう層に対してはもう少し購買意欲が出てくるような措置をやはり考えていくという面も私は大事なのではないだろうかというふうに考えております。
 消費税につきましての御意見も委員からございましたけれども、消費税を初めて実施いたしましたときは国会の中でも大変な議論も呼びましたし、国民の皆さんの中からもいろいろと御批判もございましたことは十分承知をいたしております。この間接税、つまり消費税というのは我が国にとって初めての試みでございましたが、税というのは、初めて取られるという立場から見れば大変痛痒感が伴うものでございましょう。
 家庭の主婦というのは、端的に言えばいろんな情報をもとに一円でも二円でも安いところに足を伸ばしてでも行って買う、そして家計の少しでも手助けにしなきゃならぬというのが主婦の哲学でもあるわけでございます。そういう主婦の立場から見れば、今まで直接税金を払うということは、給与所得者の場合はほとんど会社で源泉徴収されていくわけですから御主人は給与表の明細表をごらんになりますが、最近はダイレクトに銀行にそのまま振り込まれておりますから、直接主婦がまず税金を毎月どれくらい払っているのかということをよほどのことでない限りはごらんになる方は少ない。
 ですから、御婦人層にとって税を直接払うというのは、この消費税によって初めてそれを痛感されたわけであります。先ほど申し上げましたように一円でも二円でも安い卵を買おう、肉を買おうという立場から見れば、三%であれ、それを支払うということに対してやはり相当の痛痒感があって批判があるということは、私は十分理解ができることでございます。
 しかし、先進諸国でこうした制度が当たり前のようになってきている、あるいは日本の国民が外国に行けば当然のように税率のむしろ高い消費税を払っているということから見れば、これはだんだん定着していくということが、長い将来にわたっていけば私は必ず国民の皆さんの理解を得ることになるだろうと考えております。したがいまして、これを今すぐまた税率を上げるか上げないかという論議を今この時期にここで申し上げることは、いささか時期尚早かと思います。やはり直接税、間接税の比率のいわゆる直間比率ということをよく言われているわけでございますが、そうした点からも考えましてこれから十二分に私は論議をしていく必要があるのではないか。
 大変長々申し上げましたけれども、そういう考え方の基盤に立つと、今回の景気対策で所得税減税をすぐやることが、財源の問題も考えてあるいは即効性の問題を考えますと、先ほど申し上げましたように生産財、資本財あるいは耐久消費財というものに波及をするためにはむしろ別の角度で、例えば新しい社会資本ということを私は申し上げてまいりましたけれども、そういう角度で波及効果のあることの方を選んだ方がむしろ効果があるのではないだろうか。
 だからといって、所得税減税は全くやる必要がないということを私は申し上げているわけじゃございませんで、これは今後十分税制のあり方あるいはそのときどきの社会経済情勢の中で国民が選択する事柄でございまして、中長期的観点に立って、幅広く国民各界各層の御意見を踏まえた税の御議論を私はやるべきではないだろうかというふうに考えておるわけでございます。
 なお、今回の不況対策としての所得税減税問題につきましては、減税を実施する場合の財源の問題も含めまして、与野党間において今国会で引き続き協議を続けるということになっておりますので、その協議事項を越えて私からあえて申し上げるということはこれは失礼かというふうに考えておりますので、今後とも注意深くこの推移を見てまいりたい、このように考えております。
#47
○吉村剛太郎君 ありがとうございました。
 余り時間がないものですから、次の円高問題に若干触れさせていただきたいと思います。
 きょうのレートで百十一円ぐらいでございましたかね、森大臣が就任されたころは恐らく百二十円台だったと思いますが、急激な円高でございます。円高自体はこれはいい面も悪い面も当然あるわけでございまして、それだけ円高というのは日本の労働者にとってはその価値が高いものであり、また購買意欲を高めるものでもあろうと思うわけでございまして、デメリットはできるだけ少なく、またメリットは大いに引き出すということが必要ではないかな、このように思っております。
 ただ、中長期的にはアメリカに比べまして日本の名目賃金上昇率は若干低い、一方労働生産性というのはかなり高いというようなこと、それから今日の膨大な黒字その他を見ますと、傾向としてはやはり円高傾向が続くんではないかな、このように私は感じております。
 そういう中でやはり今やるべきことは、円高差益をどう還元するかということが最大のポイントではないかな、このように感じるところでございまして、その差益還元について、政府、行政当局としてはどのようなお考え、また指導ができるのかどうかお聞きしたいと思います。
#48
○国務大臣(森喜朗君) 委員十分御承知だと思いますが、円高メリットが実際に発生するためには、ある程度の期間円高が継続する必要がございます。前回の円高の際も九カ月ぐらいの期間を見て判断をしたわけでございまして、まだいろいろな形で動いておりますだけに、今ここで具体的に円高についてこうしたいということを申し上げるということは今のこれを容認するということになるわけであります。円高については日米間いろんな問題もあったというふうに伝えられておりますけれども、逆に最近ではアメリカ独自の単独のドル安になる可能性もある、このことはアメリカ経済にとっても大変大きな問題であるという認識も深まっているようでございますので、まだもう少し今後の動向をやはり見ておく必要があるというふうに思っております。
 ただ、委員から御指摘のとおり、一般的には円
高メリットが発生した場合には、それが市場メカニズムを通じまして我が国の経済のいろんな分野に浸透していくということによって物価の一層の安定ということにつながっていくものでございますが、円高のメリットが末端にまで波及するにはやはりそれ相応の時間を要するのではないかというふうに考えております。
 電気料金で言えば、例えば原油等の原材料の価格動向ということも考えて、これにとってメリットが相殺されるというケースもございます。いずれにいたしましても、通産省としては、為替レートの動向等を踏まえながら円高メリットの発生及びその波及の状況について十分に注視をしておりまして、これらの状況に応じて適時適切な対応をとってまいりたい、このように考えております。
#49
○吉村剛太郎君 円高メリットが九カ月、十カ月、どう出てくるかわかりませんが、そういう時期と、また先ほど申しましたような税制改革による所得税減税、その辺が時期的にマッチしますとやはり内需の拡大につながってくると思います。経済というのは人間の営みですから、なかなかその辺の時期的なものがうまくマッチするかどうかわかりませんが、そういうふうにマッチするならば、今国際社会の中で日本の黒字ひとり勝ちというような批判も随分と解消されるんではないか、このように思っております。まさに、その辺の政策についてはそれぞれ理論的なものは出尽くしていると思いますが、あとは政治がどう判断しどう決断するかであろう、このように思う次第でございまして、それだけに経済閣僚といたしまして森大臣の今後の御活躍を切に希望したい、このように思う次第でございます。
 もうあと一、二分しかございませんが、最後になると思いますが、小規模事業者支援法についてちょっとお聞きします。
 もう時間がありませんので簡単に御質問いたしますが、いずれにしましても小規模事業者が生きておりますのは何といいましても各地域でございます。東京とか、私が定住しております福岡市、これは政令都市でございますが、そういうところは本当に民間活力がございますので何とかできるわけでございます。福岡県におきましても、例えば大牟田なんというのはかって人口二十二万ありましたのが今日十五万と、七万人も減っておるわけでございまして、町を歩きますと商店街がずっとシャッターが閉まっているようなことでございます。まあ大牟田であれば二十二万から十五万に減ったからまだいいけれども、さらに過疎地に行きますと、全くもう小さなお店が成り立たないというような状況でございますが、何といいましても小規模事業、そういう中小企業のためには地域の活性化というのが大変必要だろう。
 これはこれとして、またマクロの政策が必要だと思いますが、今般この法案、大変基本的にも私大賛成でございますが、この実施の段階で各地の行政とどうタイアップ、絡んでいけるのか。それから、先ほども御答弁の中にあったその内容とか確実性によって認定するということですが、内容、確実性をつくれる以下の層が大変な状況にあるわけでございまして、その受け皿が本当に脆弱なところが各地にたくさんございます。
 この法案、大変基本的にいいものでございますが、これを実施段階で地方行政とそういう水準以下のところとどう絡みながら実施、運営していけるのかお聞きして質問を終わりたい、このように思います。
#50
○政府委員(関收君) 先生御指摘のとおり、地域の経済を支えておられるのは小規模企業の方々でありますし、また小規模企業の方々の今後の発展は地域の振興なくしてはあり得ないという関係にあるかと私どもも考えております。
 そこで、このたびの法律によりまして、地域の振興と小規模企業の振興というのはいわば表裏一体のものとして、地域の経済活動の中心的な機関であります商工会、商工会議所にその支援事業を強化していただこうということでございます。先ほど来いろいろなお尋ねがございますけれども、難しい面はあると思いますが、ぜひそれぞれ地域の実情をうまく踏まえたいい対策ができるように私ども最大限の努力をしてまいりたいと思っているわけでございます。
 その際に大事だと思っておりますのは、地元の地方公共団体との連携ということでございまして、この点につきましては、地方公共団体のさまざまな御計画、事業とも十分連携をとるようなことを計画の認定段階で配慮してまいりたいと思っております。また、規模が小さくてなかなか単独ではそういったものができないようなものにつきましては、県の商工会連合会等がいろいろ指導をさせていただく、あるいは専門家をいろいろ派遣させていただく、あるいは複数の商工会、商工会議所が共同して事業をやるといったような点も考えながら、そういったところにおきましても計画が実行できるような体制ができるように、私ども最大限努力してまいりたいと考えているところでございます。
#51
○委員長(斎藤文夫君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   正午休憩
     ――――◇―――――
   午後一時一分開会
#52
○委員長(斎藤文夫君) ただいまから商工委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律案並びに中小企業信用保険法の一部を改正する法律案を便宜一括して議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#53
○和田教美君 議題に入る前に、私は現在の中小企業が置かれている非常に厳しい環境、それに対応する中小企業政策の基本的な考え方という問題について御質問をしたいと思います。そしてその後、私は中小企業信用保険法の一部改正案について二、三お尋ねしますが、商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律案については、この後の参考人の意見聴取とそれから次回の委員会で浜四津委員が担当する、こういうふうに分担をいたしたいと思います。
 そこで、中小企業政策の基本的な考え方についてお尋ねしたいんですけれども、中小企業は我が国企業のうちの極めて大きなウエートを占めておりまして、経済を支える重要な役割を担っていることは言うまでもございません。しかし、最近消費者ニーズの多様化、高度化、労働力需給の逼迫、国際化の進展、さらに不景気の長期化、親企業のリストラの波、さらに最近では円高などが中小企業をめぐる環境を極めて厳しいものにしていることは御承知のとおりであります。
 とりわけ私が注目しますのは、小規模企業の開業率、この低下が顕著であるという点でございます。一九七〇年の開業率は七%ぐらいだったと記憶しておりますけれども、今は四%ぐらいに落ちておるということのようでございます。こういうふうになかなか新規開業も難しいという情勢については、つい先ごろまでは地価の高騰、それによってなかなか用地の確保が困難だというふうなことが主な理由に挙げられておりましたけれども、地価がやや安定をしてきたにもかかわらず依然その傾向は続いておるということでございます。恐らく、新しい設備を導入するのに相当な資金が要るというような問題もあるんだろうと思うんです。
 こういう状態が続きますと我が国の地域経済の活力にも非常に大きな影響が出てくるのではないかと懸念されるわけでございますが、現状、その背景はどういうことでそういうことになっているのか、また今後の見通しその他についてまずお伺いしたいと思います。
#54
○政府委員(関收君) 先生御指摘のとおり、小規模企業の開業率が最近低下をいたしております。
 今先生御指摘がございましたように、我が国の中小企業、約六百五十万事業所ございます。全事業所の九九%を占めておるわけでございますが、その八割、約五百万企業は今先生御指摘の小規模事業者ということでございます。これらの小規模
事業の方々は、市場の変化、技術の変化等々に対応いたしまして、常に新しい商品を、サービスを提供するという形で我が国経済の活性化に寄与してまいりましたし、今先生御指摘ございましたように、地域におきましてはその地域経済を支える中心的役割を果たしてこられたわけでございます。
 そういった大きな意味を持つ小規模企業でありますけれども、最初に御報告申し上げましたように開業率が低下をしてきております。廃業率はほぼ一定でございますので、最近の動向を見ていますと、廃業率、やめる方の数が、開業率、新たに始められる方よりも多いというような状況、すなわち小規模企業の数が減少を続けるというような状況がございまして、私ども大変これを心配いたしているわけでございます。これは、我が国経済の活力という観点からも、また地域経済の発展という観点からも極めて懸念される事態であると考えております。
 市場は非常に確立をいたしまして新たな発展の要素はないというようなことになりますと、そういう開業の余地も少ないということになるわけでございますが、最近におきます市場の動向、社会構造の変化でありますとか、今先生御指摘のような消費者のニーズの多様化あるいは技術革新、国際化といったようなものは新たなビジネスチャンスというものをいろんな形で生み出す余地をもたらすものでございまして、そういった意味でマーケットの状況は新規開業を可能にするような条件を十分備えていると私ども考えているわけでございます。また、私どもは、そういった中でチャレンジをして新しい事業を起こそうとする起業家精神、これも決して衰えたとは考えていないわけでございまして、引き続き旺盛な起業家精神を持っておられる方が少なくないと思うわけでございます。
 しからば、なぜ開業率が減少したかということでございますが、いろいろあるかと思いますけれども、基本的には新たな開業をいたします場合に求められる経営資源、例えば資金でありますとか土地でありますとか人材でありますとか技術でありますとか、そういったものが非常に高度化をしてきている。したがって、なかなかニーズがあり、起業家精神があっても新たな開業がしにくいということも否定できないのではないかと考えている
わけでございます。
 私どもとしては、そういった中で小規模企業の新たな開業を促進するという観点から、やはりそういった経営資源が高度化している中で、起業家精神を持ち、技術を持っておられる方々が新たなチャレンジができるような条件整備、環境整備をすることが最も大事ではないかと考えているところでございます。
#55
○和田教美君 ことしの七月で中小企業基本法制定三十年でございまして、いわば節目の年と言ってもいいかと思います。そこで、それに関連して聞きたいんですけれども、過去三十年の中小企業施策の成果と反省点についてどうお考えになっているのか。また、今お話のあったような現下の厳しい環境にどう対応して、将来の中小企業施策をどういうふうに持っていこうとされておるのか。
 これに関連して一つお尋ねしたいのは、最近中小企業四団体等を初め、中小企業の定義をもっと拡大してくれ、そして対策費も拡充をしてくれというふうな声が出ている。つまり、今の定義ではもう実際には現実に合わない。要するに中小企業も少しずつ規模が大きくなってきて、そういう声がいわば中堅企業なんかの間に大分出ておるという現実がございます。もちろん、中小企業対策にはいろいろ制度上のわかりにくさもあるというふうな不満はもう前々からあるわけなんです。
 例えば、ここに持ってきました新聞記事によりますと、東商の中小企業委員長の中西さんは、これまでの零細、小企業に対する手厚い保護行政は評価できるけれども、中堅企業は政策の谷間に入って何の恩典も受けられないと。政府が新技術の開発を呼びかけるときも大企業だけで、その成果も大企業へ行ってしまうと、中小企業基本法を改正して中小企業の枠を広げるなどをしてほしいというふうな議論をされておるわけでございます。
 そういう問題も含めて今通産省でも恐らく検討を始めておられるんだろうと思いますけれども、できれば大臣から、大まかなところでも結構ですから、お考えを聞かせていただきたいと思います。
#56
○国務大臣(森喜朗君) 今和田委員から御指摘のとおり、昭和三十八年に中小企業基本法が制定されましてからちょうど三十年という、そういう歴史をたどってきたわけでございます。
 昭和三十年代の初めごろには、中小企業と大企業との間にはいわゆる生産性でありますとか賃金でございますとか、そういう面でかなりの格差がございました。委員は言論界におられたわけですから、その点は十分よく御承知のとおりだろうと思います。つまり、当時二重構造というふうに言われたと思いますが、そういう二重構造の問題が発生をいたしておりました。こうした状況にかんがみまして、通産省といたしまして、設備の近代化あるいは経営の合理化などを柱とする中小企業政策を強力に今日まで展開してきたわけでございます。その結果、高度成長期を通じまして大企業との諸格差は縮小いたしておりまして、その意味で、これまでとってまいりました中小企業政策は大きな成果をおさめたものであろう、このように考えておるわけでございます。
 この製造業の諸格差のいろんな比較の見方はございますけれども、委員も当然資料をお持ちだろうと思いますが、大企業を一〇〇といたしまして、これを賃金格差でありますとかあるいは資本の装備率格差でございますとか、いろんな比較対象ございますけれども、私どもとしては付加価値生産性格差という数字を見て対比をしておりますが、大企業を一〇〇といたしまして、先ほど御指摘ございました昭和三十八年、つまり中小企業基本法が制定されました昭和三十八年ごろは一〇〇に対しまして四五・七という数字が出ております。これが昭和四十九年になりますと、その成果がだんだん見えてまいりまして、一〇〇に対しまして六一・六という数字になっております。
 ところが最近、先ほど事務当局から申し上げましたようにまた新たなるいろんな社会的な変化がございまして、この付加価値生産性の格差が平成三年度で五二・六というふうに実は減じているわけでございまして、この点を先ほど関長官から指摘をさせていただいたわけでございます。近年、技術革新あるいは国際化、経済のサービス化、情報化等、中小企業をめぐります構造的な環境変化というものが生じております中で、格差は今申し上げましたように再び拡大をしていく、そういう傾向を示しておりまして、今後通商産業省としましても大変この点について実は懸念をいたしております。
 当面の景気動向ということも大切でございますし、これに対しまして適切な対応を行うということは当然でございますが、中長期的な視点に立ちまして、中小企業の構造改革支援の諸施策を積極的に展開していきたい、このように考えておりまして、引き続き施策の充実に努めてまいりたい、このように考えておるところでございます。
 なお、委員からもう一点、具体的な四団体からの要望、あるいは枠の拡大、法の改正などはいかがかという御指摘でございますが、これはこれまでの経緯もございますので長官からお答えをさせていただきたいと思います。
#57
○政府委員(関收君) 先生お尋ねのあとの二点についてお答え申し上げたいと思います。
 今大臣から御答弁申し上げましたとおり、この基本法ができましてから三十年間の成果を振り返るとともに、最近における極めて急激な中小企業をめぐる環境の変化に対応して、施策が今のままでいいのかどうか、これを見直す必要があるのではないかというのが私どもの考え方でございまして、実はちょうど三十年といういい機会でございますので、中小企業政策審議会の中に基本施策検討小委員会というものを設けまして、昨年の秋から議論をしていただいているところでございま
す。
 具体的な検討のテーマといたしましては、まだ検討中でございますので最終的なことは申し上げられませんが、出発点におきます問題意識といたしましては、一つは、中小企業政策の理念でありますとか目的、これがその基本法当時と今とで同じでいいのか、あるいはもうちょっと考え方を変える必要があるのかという基本的な理念。それから二番目には、今先生御指摘ございました中小企業の範囲といいましょうか定義といいましょうか、それが今のままでよろしいかどうか。それから第三番目は、そういった観点から、実施をする具体的な施策について今のままでよろしいのかどうか、あるいは見直す必要があるのかどうか、あるいは先生御指摘ございましたように非常に細かくてわかりにくいといったような御指摘もございますので、その辺を改善する視点からどうしたらいいかといったようなことを今御議論いただいておるわけでございます。
 できれば一、二カ月のうちに御答申をいただきたいと思っておりますが、まだ審議中でございますので最終的な方向というのは出ていないわけでございますが、今せっかくのお尋ねでございますので、検討の視点という点で幾つか申し上げたいと思います。一つは定義でございます。
 中小企業の定義につきましては、昭和三十八年の基本法ができましたときに、製造業については資本金五千万円以下または従業員三百人以下、それから商業、サービス業につきましては資本金一千万円以下または従業員五十人以下ということでスタートしたわけでございます。その後幾度かの見直しを経まして昭和四十八年におきまして、この製造業につきましては、それまで五千万円であったものを資本金一億円以下、それから従業員は三百人そのままと。それから商業、サービス業の中に卸売業という新たな概念を設けまして、資本金三千万円以下または従業員百人以下、それからその他の小売業、サービス業については、同様に一千万円以下または従業員五十人以下という見直しをいたしたわけでございます。
 実は昭和四十八年以降、幾度かこの見直しの機会がございましたが、具体的な結論を出すに至っていないわけでございます。今回の議論におきましても、製造業について申しますと、従業員三百人以下というのはまあまあだと思うけれども、この資本金一億円というのが今の時世、その後の物価の上昇から実情に合わないのではないかという議論がこの委員会の中でもあることは御指摘のとおりでございます。一方、この資本金を引き上げることによりまして、今度はその限られたいわば予算なり資源の中で小規模企業へのシェアが減ってしまいはしないかという危惧の議論もあることも事実でございまして、今、両方さまざまのサイドから御議論をいただいているところでございます。
 今、先生御指摘のその中西さんも実はこの検討小委員会の委員に御就任いただいておりまして、いろいろ御意見をいただいているところでございます。その中小企業の定義を引き上げる形で対応することがよろしいのか、それとも中堅企業というような別の概念といいましょうか別の考え方で対応する方がよろしいのかといったさまざまな議論がございまして、実はまだ結論を得ていないという状態でございまして、今後、方向が出ましたところでまた御報告をさしていただきたいと思う次第でございます。
 それから、具体的な施策につきましては、とにかくさまざまな施策を講じているけれども非常にわかりにくい、もうちょっと簡単にならないかという御指摘もございます。この点についても我々いろいろ考え方を整理し、なるべく補助金等を統合するなり、あるいは運用の手続を簡素化するなりという努力はこれまでもしてまいりました。先生御案内のとおりだと思いますが、中小企業をめぐる問題、課題というのは極めて多岐にわたっていることもまた否定できないわけでございまして、そういった多岐な課題にこたえながら、わかりやすく使いやすいという二つの要請を満たすべく、今これも御議論をいただいているところでございます。
 私どもとしては、でき得れば六月のしかるべき時期ぐらいまでに中間的な姿でも答えを出していただくようにお願いをしつつございますが、今後精力的に御審議をいただいて結論をいただき、その結論に従って今後の中小企業施策を再構築してまいりたいと考えておるところでございます。
#58
○和田教美君 次に、中小企業をめぐる景気動向についてお尋ねをしたいと思います。
 最近、新聞には、中小企業の景況感がやや好転したというふうな新聞記事もちらほら出始めております。しかし、二月の景気動向指数の一致指数が二十四カ月ぶりに五〇%を上回るなど、一般の経済では若干回復の兆しは確かに見えてきているわけですけれども、なお中小企業についてはどの指数を見ても非常に厳しい状況だと。中小企業庁の調査でも、例えば一―三月マイナス三六・六%ですか、それから二月の日銀短観でもマイナス三八%、それから全信金調査でも一―三月マイナス四〇・一%ということで、決してこれは好転をしたというふうなことは言えないのではないかというふうに思います。まだ回復感は出たとは言えないのじゃないかと思うんです。
 今後の見通し、四―六月の見通しについては多少よくなるのかなというふうな見方をするところも出てきているようですけれども、その辺のところについて通産省は中小企業の景気ですね、それをどういうふうにとらえておるか。
#59
○政府委員(関收君) 基本的には先生御指摘のとおりだと思うわけでございます。私どもいろんな角度で景気動向の調査をいたしておりますが、引き続き極めて厳しいという状態でございます。景況感を示す一つの指標でございますDI、ディフュージョンインデックスの数字を見ましても、本年一―三月は、景気がいいというものと悪いというものとの差でございますけれども、悪いというものがマイナス三六・六ということで、実は昨年の十―十二月よりも悪くなっておるわけでございます。他の指標を見ましても大体そのような姿かと思うわけでございます。
 最近におきます調査におきまして注目すべき点は、四月―六月期においては、今マイナス三六・六と申し上げたのが幾らかマイナス幅が減るかもしれないという見通しを持っておられる経営者の方が多いということは言えるかと思います。具体的には、今のマイナス三六・六に対しましてマイナス三三・四ということですから、ほんのちょっと水面下で上向くかなというような見通し、こういう状況でございますので、基本的にはまだ極めて厳しい状況にあると申さざるを得ないと思うわけでございます。
 また、最近におきます急速な円高ということをまた新たなファクターとして考えなければいけないわけでございまして、これによりまして、輸出に依存いたします産地でありますとか、あるいは輸出に依存している機械の関連メーカーといったものはさらに厳しい影響を受けると予想される面もあるわけでございます。したがいまして、なお今後十分慎重に見ていく必要があると思うわけでございます。
 ただ、最近幾つかの指標、景気全般でございますけれども、例えば一月―三月の生産動向でありますとか、あるいは一月―三月におきます新車の販売台数等々で多少ふえるというふうな状況、あるいは住宅建設なんかで多少ふえるという傾向が出てきておりますし、景気全般としては設備投資でありますとか個人消費はなかなか回復の兆しは見えませんけれども、一部に上昇するというような気配もございます。
 そういった景気全般の回復の中で中小企業もこれから回復軌道に乗ること、あるいはまた四月に策定されました総合経済対策の効果とも相まって中小企業の景気が底を打ち回復軌道に乗ること、これが一日も早く来ることを私どもも祈念し、またそれに必要な努力をしてまいりたいと思っておるとこうでございますが、基本的には引き続き慎重に見守っていく必要があるという考え方でござ
います。
#60
○和田教美君 次に、これは大蔵省かもしれませんけれども、中小企業金融についてお尋ねをしたいと思います。大蔵省、来ていますか。
 通常時ですら金融機関の中小企業への融資がなかなか困難を伴う場合が多いわけですけれども、最近のように資産価値の下落に伴う不況によって中小企業においても担保力が大きく低下しているということがございます。しかも、民間金融機関についてはバブル期の反省からいわゆる貸し渋り、選別融資を強化する融資態度をとっておるということが言われておるわけです。そこで、中小企業の資金繰りがますます苦しくなってきているというのが現状だろうと思います。こうした状況はいろんな調査を見ても明らかだと思うんです。
 大蔵省は去る二月八日でしたか、公定歩合の引き下げに呼応して「金融機関の融資対応についての所見」というのを発表いたしました。そして貸出金利の引き下げと資金需要へのきめ細かな対応を求めるということをしたわけでございます。その後の推移を見ておりますと、例えば日本興業銀行が長プラを〇・二%上げるとか、やや金利引き上げの傾向も出てきているというふうな状況で、大蔵省は中小企業の関係の政府関係金融機関については据え置きだということにしているようです。私はやはり今の中小企業の現状から見て、貸出金利の引き下げの余地はもう本当にないのかどうか、その辺の本当のところはどうなのかということについて大蔵省の見解を聞きたいわけでございます。
#61
○説明員(戸恒東人君) お答え申し上げます。
 先ほど先生おっしやられましたとおり、中小企業金融の円滑化につきましては大蔵省としてもいろいろな対応をとっているところでございます。
 そこで、御承知と思いますけれども、政府関係金融機関、国民公庫、中小公庫あるいは環衛金融公庫等の貸し出しの基準金利というものは、民間金融機関を補完するというそういう政府機関の役割がございますので、従来から原則として民間の長期プライムレートと同一水準に定められておるわけでございます。御承知のようにこれまで数次にわたる金融緩和の過程を通じまして、基準金利につきましては民間長プラと一緒に本年の三月には過去最低金利の四・九%というところまで下がってきているわけでございます。こういうふうな措置をとってきておりまして、政府系金融機関の中小企業向け貸し出しは非常に増加をしておりまして、政策はそれなりに効果を上げているところでございます。
 先ほどお話ありましたように、今般五月六日から民間の長期プライムレートが五・一%に〇・二%上がったということでございます。従来でございますと、国民、中小等の基準金利も〇・二%引き上げて五・一%とすべきところでありますけれども、今回の長プラの改定、これ自体は民間の金融機関が定めるところでありますけれども、長プラ改定をする時点におきましていろいろな市場の要因が複雑に絡み合っておりまして、市場金利が日によって大きく変動するというところで行われたということが一つございます。それから、四月に策定されました景気対策直後の金利改定ということで、これを従来どおりのルールで上げることがいかがなものであろうか。やはり厳しい状況に置かれる中小企業者に対する金融の円滑化に配慮する必要があるということで、やや異例の形として据え置くことによりまして中小企業の円滑化を図ったわけでございます。
 こういうふうにいたしまして、中小企業向けの金利については史上最低の低金利を五月も引き続き維持しているところでございますけれども、最初に述べましたようにこういう政府関係金融機関の貸付金利、いわゆる公的金融というのは民間金融の補完に徹するという形でございますので、民間金融機関の貸し付けております金利よりも低い金利を維持するということはいかがなものであろうかという観点もございますので、現在以上に引き下げるということは適当ではない、そのように考えております。
#62
○和田教美君 東京中小企業家同友会という団体があります。その中小企業者のアンケート調査によりますと、担保余力があるのに貸してくれない、預金積み増しなどの新たな融資条件を持ち出されるなど、金融機関の貸し渋りに対する厳しい不満を示している業者が非常に多いわけでございます。こういうことから見ますと、大蔵省の発表にもかかわらずどうも余り貸し渋りという融資態度に改善が見られないんではないかというふうにさえ思われるわけなんですけれども、その点についての大蔵省の見解はそんなことはありませんということでしょうか、お聞きしたいと思います。
#63
○説明員(北村歳治君) お答え申し上げます。
 金融機関の貸し出しの動向につきましては、現時点では二月までのデータが得られているわけでございますが、これによりますと、貸し出しの伸びの低い状態が継続していることは事実でございます。その背景には、景気の先行きに対する不透明感等によりまして企業の資金需要が低迷していたことに加えまして、企業が当面の資金需要につきましては借り入れによらず預金等の取り崩しで対応してきたこと、さらにまた社債、CPなど企業の資金調達手段が多様化していること等があるものと思われるわけでございます。一方、金融機関におきましては、バブル期における過剰融資等の反省から審査の適正化に努めているところであり、バブル期に比べますと事業の将来的な収益見通しや企業の弁済能力を一層重視するようになっているものというふうに思われるわけでございます。
 金融機関がバブル期の安易な融資姿勢を改めまして審査の適正化を図ることは極めて重要でございます。しかしながら、先生今御指摘ございましたように、こうしたプロセスの中で、過度に消極的な融資姿勢により健全な経済活動に必要とされる資金の供給が阻害されることがあってはならないわけでございまして、当局といたしましてもこれまで金融機関の適切な対応を求めてきたころでございます。特に、中小企業金融につきましては、当局より民間金融機関に対して昨年十一月、それからまた先生から御指摘ございましたことし二月に通達を発出いたしまして、中小企業の年末資金及び決算資金の資金需要にかかわります貸し付けにつきまして引き続き適切に対応するよう要請いたしました。さらに、去る四月の新総合経済対策におきましても、改めて金融機関が健全な経済活動に必要な資金の円滑な供給を図るため融資体制を強化するようお願いしたところでございます。
 私どもといたしましては、日常の行政を通じまして一連の通達等の効果、浸透状況につきまして今後とも注意深く見守ってまいりたいというふうに考えております。
#64
○和田教美君 さきに政府が決めた総合経済対策の中にいろいろな中小企業対策が盛り込まれております。そして、総額としては一兆九千億円の貸付枠の追加を打ち出したということになっております。
 ここに中小企業庁がまとめた中小企業対策だけの「総合経済対策の推進について」という文書がございますけれども、それをざっと見まして一番目につくのは、新しい制度として中小企業運転資金特別貸付制度の創設というのが出てきているということ。運転資金に非常に困っている、苦しんでいるというのが中小企業の大部分の実情だろうと思うんで、その点は確かに評価をするわけなんです。
 ここに四つばかり挙げております。例えば緊急特例限度貸付制度の拡大だとか、今言った新しい制度の運転資金への特別貸付制度、あるいは緊急経営支援貸付制度の拡充、返済資金緊急貸付制度の創設といろいろ出でおりますけれども、問題は、総規模として、具体的に言えば予算規模として一体どのくらいのものがそれぞれの項目に割り当てられるのか、予定しているのか。その辺のところがこの文書を読んでもさっぱり出てこないわけでございまして、その点について大まかなところでも結構でございますから、これはこのくらいの資金量でやるんだというふうなことについてひ
とつ御説明を願いたいと思います。
#65
○政府委員(桑原茂樹君) 運転資金につきまして四項目挙げてあるわけでございます。このうち枠がはっきりしておりますのは、二番目の中小企業運転資金特別貸付制度ということで、中小公庫等の政府系金融機関が財投金利を下回る金利で運転資金を貸し付けるという制度でございまして、これにつきましては枠として七千億円を予定いたしておるわけでございます。また、その先生お手持ちの資料の三番目に書いてございます緊急経営支援貸付制度の拡充ということでございます。これは、昨年秋にやはり補正予算によりまして二千億円の規模で開始をしたものでございますが、今般二千億円さらに追加をするということにいたしたわけでございます。
 その資料の一番目に書いてございます中小公庫、国民公庫等の貸付限度額を倍額化するというものと、それから四番目に書いてございます返済資金緊急貸付制度、これに関しましては特段これによって枠があるというものではございませんで、需要に応じ弾力的に運用をしてまいりたいと思っております。
 こういうものとその他のいろいろな措置をすべて合わせまして、我々として一兆九千億円という全体の枠を計算したものでございます。
#66
○和田教美君 答弁が長いものだから時間がなくなっちゃいましたけれども、信用保険法の一部改正についても一、二お尋ねしなければならないと思います。
 まず信用保険法改正による付保限度額の引き上げ、これは昭和六十三年に引き上げた後五年間を経過して上限に近づく企業がふえたこと、限度引き上げの要望が強いこと、不況下において担保力、信用力が低下していることが引き上げの理由であるとされております。
 中小企業者の厳しい状況に一刻も早く対応できるよう、実行部隊である各都道府県信用保証協会と金融機関にそうした趣旨を十分徹底する必要があると思うんですね。聞いてみますと、この種の法律改正を行ってもどうも一、二カ月ぐらいのタイムラグがあるという話ですけれども、それではいかぬわけで、今のような厳しい状況では、もうあらかじめ準備をしておいて法律が通ったらすぐやるということでなければいけないと思うんですが、その準備万端おさおさ怠りなくやっているのか、その辺のところをひとつお聞きしたいと思います。
#67
○政府委員(桑原茂樹君) この信用保険法の改正につきましては、全国の中小企業者が大いに期待をしておるものと我々は理解をしております。したがいまして、本法律案の成立後、できるだけ早くそうした恩典が中小企業者にいくように準備万端整えているつもりでございます。
 具体的には、この法律が国会を通過いたしましたら、我々としては一週間以内程度にこの法律案を公布いたしたいと思っております。公布日即施行でございますので、そのために必要な準備、すなわち例えば信用保証協会の業務方法書の変更等々の準備につきまして、きちっとそういうふうなことで対応はできるように現在努力をしているところでございます。
#68
○和田教美君 もう一つ、この付保限度額の引き上げ幅ですけれども、特別小口保険というのと無担保保険、これを利用する業界は、まあこう言っちゃなんですけれども非常に弱い立場の業界だというふうに思うので、これに対しては特別の配慮をしなければいけないというふうに思うんです。ところが、特別小口保険の付保限度額の引き上げ率は一一%にすぎない。無担保、無保証人による特別小口保険は四百五十万円を五百万円にする、わずか五十万円の引き上げですね。それから無担保保険、これも千五百万円を二千万円にする、非常に小幅の引き上げにとどまっておる。普通保険の場合には一億二千万円が二億円になる、かなりの引き上げ幅になっておるわけなんです。
 これはいかにも小さいんではないかというふうに思われるわけです。その理由は、なぜこういうことになるのか。まあ信用保証協会などでは、特別小口保険と無担保保険は赤字だから、そうそう引き上げをすると収支状況がますます悪くなるというふうなことを心配されているのかもしれませんけれども、それではやっぱり政策としては十分ではないと思うので、その辺についてはどうお考えなのか、これでやむを得ないとお考えなのか、その辺のところをお聞きしたいと思います。
#69
○政府委員(桑原茂樹君) 特別小口保険、それから無担保保険についてなるべくその引き上げ幅を大きくしたいという気持ちは我々もあるわけでございますけれども、いろいろな点を考慮いたしまして今回の政府の提案となったわけでございます。
 特別小口保険につきましては、今先生御指摘のとおりでございますけれども大幅な赤字となっております。収入を一といたしますと支出が二というようなことになっておりますし、回収率も二七%というようなことで大変低うございます。したがいまして、特別小口保険をこれ以上大幅に限度額をアップいたしますと、信用保証協会全体の収支が悪化をいたしましてはかのいろいろな保険にかえって悪い影響が出てくるわけでございまして、その辺の全体のバランスというものを考える必要があろうかと思っておるわけでございます。なお、無担保保険につきましても特別小口保険ほどではないけれども、やはり収支はマイナスになっております。
 我々としては、一中小企業者当たりの債務保証残高、現在千三百万円ということでございますので、この千三百万円の平均値と考え合わせれば無担保保険が二千万円、特別小口保険が五百万円というその限度額自体はそうおかしなものではないのではないかというふうにも考えております。
#70
○和田教美君 バランス論ばっかり言って、とにかく引き上げ幅が非常に小さいということではちょっと納得できないわけで、それ以外の政策対応が必要だというふうに強く要望いたしまして、私の質問を終わります。
#71
○市川正一君 通産省の資料によりますと商工会の会員は約百十五万、商工会議所の会員は約百五十万となっている。組織率は商工会が六四・五%、商工会議所が三三・八%、ならして小規模事業者の加入率は五四%。しかし実際には、いわゆる中規模企業や大企業の加入者がおりますから、小規模事業者の加入率は五〇%を割っていると見られます。
 となると商工会等に加入していない約二百五十万の小規模事業者が存在することになるんですが、今度のこの法律によって商工会、商工会議所だけにしか与えられないことになる基盤施設事業、連携事業などに対する意見、要望を出すことや利用することがこれら二百五十万に及ぶ小規模事業者はできないということになるんですが、そういう心配はないのか、法律上担保されているのか、まずお伺いしたい。
#72
○政府委員(井出亜夫君) お答えを申し上げます。
 先生御指摘のような商工会及び商工会議所における組織率あるいはその加盟の人数は、私どももそういうふうに承知をしております。商工会、商工会議所におきましては、もろもろの指導事業というものにつきまして会員、会員外の区別というものをしないで、およそ小規模事業者であればさまざまな国が行う経営改善普及事業というものはあまねく受けられるようなそういう指導を私ども行っておるわけでございます。
 今回、基盤施設事業につきまして同じような御懸念があるとすれば、そこのところは従来と同じでございますけれども、特にこれらの事業の策定に当たりましては、地方公共団体が策定をいたしました地域振興のビジョンでございますとか、あるいは商工会等が行う具体的な行動計画でございますとか、そういうふうなものを踏まえまして地域全体のコンセンサスというものをとった上でこの基盤施設事業を行っていただくように、私どもといたしましては認定の段階でそういうことを十分にチェックしてまいりたいと思っております。また、通商産業大臣……
#73
○市川正一君 もうわかった。井出さんとは長いつき合いだから、大体言わんとすることはもう一言でわかるんです。
 私があえてこのことをただすのは、本法案が見方によっては商工会、商工会議所のいわば組織強化支援法になるおそれが濃厚だという懸念からであります。今、井出さんがおっしゃったような見地を貫いていくということを私は注視しておりますから、しっかりやっていただきたいというのがまず第一であります。
 次に伺いたいのは、今回の小規模事業者支援法のスキームは、通産大臣が基本指針を示し、商工会や商工会議所が基盤施設計画を策定し、それを通産大臣が認定し、認定を受けた基盤施設事業を支援するというのが大体基本になっているわけですね。その際、法案の第二十三条で都道府県へ権限を委任することができるとしているが、この認定権はどこまで委任されるのか、この点をまず伺いたい。
#74
○政府委員(井出亜夫君) 基盤施設計画の認定でございますとか変更、それから基盤施設計画認定の取り消しあるいは連携計画の認定、変更、これらは都道府県知事に具体的な認定をお願いしようと考えております。
#75
○市川正一君 その趣旨は、やはり地域の実情をよく知っている都道府県に認定の権限を委任する、そのことによって担保されるというお立場だと、こう理解しますが間違いございませんですね。
#76
○政府委員(井出亜夫君) そういうことでございます。
#77
○市川正一君 そもそも商工会等の組織地域は、市町村の行政地域と大体同一なんですね。四月に発表された中小企業白書をここに持ってまいりましたが、「特に人口規模の小さい地域の商工会に対しては、地方自治体と連携した地域活性化・地域振興に係る活動が強く期待されこと、こう述べております。そして商工会、商工会議所に今後期待する活動としては、地方自治体と一体となって協力し合った産業振興、また地域活性化の必要性もこの中で打ち出しております。
 そこで伺いたいのは、昨年の中小企業集積法、ここでは市町村の意見を反映させる規定がありました。今回の法案では市町村の関与は法律上の規定がないんですけれども、この点はどういうことになっているでしょうか。
#78
○政府委員(井出亜夫君) 今回の法律の第三条におきまして、通商産業大臣が小規模事業者の経営の改善発達を支援するための基本的な指針というものをお出しすることになっておりまして、この指針につきましては、中小企業近代化審議会の御意見を承りまして策定することになっております。私どもは、市町村との連携の強化でございますとか、市町村との関連というものをこの基本指針の中にも書きまして、もろもろの事業を進める際にその事業が地方公共団体からも十分祝福をされ支援をされるようなそういう形にしてまいりたいと思っております。
#79
○市川正一君 今の御答弁をもう少し定式化して、大臣にあえて伺いたいんであります。
 通産省の九〇年代の中小企業ビジョンを持ってまいりましたが、この百四ページから百五ページでは、小規模企業の自立的発展を図るためには、個別企業対象の事業のみではなく地域経済全体の活性化を図るための事業の拡充が必要である、そして町づくり、村づくりを含めた地域おこし対策が一層重要になっていくというふうに述べて、関さんよく覚えていらっしゃると思いますが、「商工行政に対する市町村の関心を高めるとともに、市町村の役割の明確化が必要である。」、こう述べております。
 しかし、今回の法案では商工会あるいは商工会議所が基盤施設事業、連携事業を計画し実施することに関して、市町村などの地方自治体の関与が明記されておりません。今、井出さんの方は祝福されるようにという言葉でおっしゃったんだけれども、となると市町村が商工会や商工会議所の下請機関になってしまうのではないかという危惧すら私は持つんです。
 そうでないということを私は大臣から伺いたいんですが、実施に当たって市町村の地域振興計画や産業振興ビジョンなどとの調整を図る、整合性を図る、そういう市町村との協議ないしは合意を義務づけていくといういわば実施に当たっての指導が必要ではないかと私は思うのですが、大臣いかがでしょうか。
#80
○国務大臣(森喜朗君) 市川委員のおっしゃりたいお気持ちは非常によく私わかるんですが、それにうまくお答えができるかわかりませんが、小規模事業者というのはやはり地域経済全体、つまりその地方の振興に大変大きな影響を受けるものだというふうに私は位置づけていくことが大事だと考えております。そういう意味でこの法案におきます小規模事業者のための支援事業、特に地域振興事業は、地域の小規模事業者の経営基盤の充実のために、意欲ある商工会やあるいは商工会議所がリーダーシップをとって地域全体で取り組むべき性格の事業でございまして、地方公共団体を含めて地域における合意形成が極めて重要であろうと考えております。
 このため、かかる地域振興事業の実施に当たりまして商工会等が地域振興にかかわるビジョンを作成をしたり、地方公共団体等が既に作成した地域振興計画あるいは産業ビジョン等を踏まえた地域振興支援のための行動計画を作成する等の事業を行うその過程を通じまして、地区内の合意形成というものが促進されなければならないわけでございまして、むしろそうしたことの期待をこの法律はいたしておるわけでございますので、そういうためにもこの予算措置を講じているわけでございます。
 さらに、事業構想の段階から地方公共団体とも連携して地域内の合意形成に十分留意することも重要であろうというふうに認識をいたしておりまして、事業の適切な運営がなされますように今後とも指導してまいりたいと思っております。
 要は、委員のおっしゃいますように下請機関になったり命令されてやるということではなくて、お互いに協力し合ってそうしたビジョンを形成していくというそのプロセスが、私は極めて大事だというふうに思っております。
#81
○市川正一君 私の言っていることと大臣のお答えになったことは一致します。あえて繰り返し私がただしておりますのは、商工会や商工会議所が策定する基盤施設計画、また連携計画が会員だけでなく、大臣もおっしゃったように地域の小規模事業者、市町村などの総意をまとめ上げる、そして民主的に作成されることが必要だということ、また会員でなくてもすべての小規模事業者が利用できるようにすることが大事だということを私も言いたいし、大臣もおっしゃったんだと、こう確認してようしゅうございますね。じゃ、そういうことで前へ進めさせていただきます。
 というのは、従来から政府の中小企業施策を利用できるのは一部の中小企業だけで、言うならばモデル事業的な形になって結局中小企業者全体に行き渡らないのが、いわばいい意味にしろ悪い意味にしろ特徴だったと、こう言われております。今回はそうではなしに、小規模企業を日本経済の担い手、活力ある多数派として振興していく立場から、この法律に基づく基盤施設事業、連携事業を実施したいという意欲を持っているところは、手を挙げるところはすべて支援をしていくということが必要だと思うんです。
 私は、大臣に重ねて要望いたしたいのであります。商業基盤施設の建設にはおよそ十億円ないし二十億円の予算が必要だ、こう言われております。しかし、施設の支援が結局モデル的なところだけに限られるというんじゃなしに、やる気のあるところ、やりたいというところ、手を挙げるところには及ぶように財源をぜひ確保する御努力を賜りたい。また、商工会などの会員以外の小規模事業者も基盤施設事業などに参加できることを保障してやっていただきたい。そういう地域の小規模事業者全体の発展につながるように運営をなさるべきだと思いますが、大臣の決意を承りたいと
思います。
#82
○国務大臣(森喜朗君) 今委員からいろいろ御指摘ございましたこと、これから新たにこうした問題に取り組んでいくわけでございますので、十二分にこの委員会での与野党の各委員からいろいろ御指摘ございましたこと、御要望ありましたことなどを踏まえて堅実に進めてまいりたい、このように考えております。
#83
○市川正一君 時間が迫ってまいりましたので、最後にお伺いいたしたいのであります。
 日本商工会議所の石川六郎会頭は、四月十五日の記者会見で、日商会頭の職を続けたいと表明されました。しかし、同氏が代表取締役会長を務める鹿島建設は、金丸事件のやみ献全容疑で東京地検の捜査を受けました。昨年五月の埼玉県発注の土木工事の談合事件でも公取委員会から独禁法違反で排除勧告を受け、しかも談合の場となった埼玉土曜会の会長会社であります。このやみ献金問題は特定の政党、政治家と企業との癒着の根深さを浮き彫りにしたものでありますが、商工会議所法その第四条で、特定の政党のために利用してはならないと厳しく規定していることからも、少なくとも石川氏が日商会頭を続ける資格はないというのがマスコミを含めた広範な世論であります。
 午前中森大臣は、事実関係がまだ明らかになっていないこの段階で現時点では何とも言いようがない、こうお答えになりました。それならば私は伺いたい。直接本人から事情聴取をなさったかどうか、またなさるべきではないかと思いますが、どうですか。
#84
○国務大臣(森喜朗君) 市川委員、けさほどの私の答弁をそのまままた取り上げておっしゃるというのはちょっと酷でございまして、同じことをまた申し上げて恐縮でございますが、石川会頭の属しておられる鹿島建設の名前が出てきておりまして、これについての事実はまだすべて解明されていないわけでございます。したがいまして、建設業界は御承知のように建設省の所管でもございますし、先ほどその件についていろいろと意見もございましたけれども、今の時点で私どもとして、この事実関係が明確になるまでは具体的なことを申し上げるということは差し控えなければならないと思っております。
 ただ、今法律上のお話も出てまいりましたけれども、日商会頭の選任と解任はまさに会員の総会において行われるということになっておりまして、通産省の監督権限はこれに及んでいないわけでありまして、進退について通産省から云々するということは今の時点でなすべきではないというふうに申し上げるしかございません。
 ただ、もう一つあえて申し上げれば、今回の日本商工会議所石川会頭の進退問題については、日商会頭として行った行為の責任が問われているわけではございません。したがいまして、そういう立場で今当省としてコメントするということは差し控えさせていただきたい、このように申し上げているところでございます。
#85
○市川正一君 午前中のやりとりを聞いた上で私は聞いているんですから、午前中と同じことをお答えになったんでは事物の認識の発展というのはないじゃないですか。
 そこでもう一問聞きますよ。今度はしっかり答えてください。
 商工会議所というのは単なる任意団体じゃないんです。これは商工会議所法に基づく公的性格を持った団体であります。その目的には、国民経済の発展に寄与する云々と明記されているんです。金で政治と行政をゆがめるやみ献金とはおよそ相入れない性格のものであります。森大臣は、監督権限は及んでいないとまたお答えになった。しかし、通産大臣が商工会議所の認可の権限を持つことを二十七条、二十八条で規定しております。
 言いかえれば、行政官庁として重要な責任を持っておられることは、これは隠しようのない事実です。日商会頭と鹿島の社長とは違うというけれども、それならあなた、鹿島の社長でもない者が何で日商の会頭になります。これは切っても切り離せない関係です。私は何も商工会議所の大事に大臣が介入せよというようなこと、そんなばかげたことは言っておりません。商工会議所が法の規定に基づいて運営されているのかどうか、その目的、その公的資格にふさわしい団体としてその長がそういう立場を貫いているかどうか、これについて重大な関心を大臣がお持ちになるのは当然じゃないですか。
 ある論者は、マスコミの上でこう書いております。石川会頭が記者会見で再発防止の企業行動規範を新たにつくるとこう述べたことに対して、リクルートのときもそうだった、証券スキャンダルのときもそうだった、三回とも規範をつくると言って一体何を出すつもりだと、こう言って皮肉っております。私に言わせれば、仏の顔も三度というのはこのことです。
 大臣、こういう会頭の居座り、これが適任だとお思いなんでしょうか、どうですか。この点をはっきりお答えをいただきたいと思います。
#86
○国務大臣(森喜朗君) けさの委員会でのやりとりと同じではいかぬということでございますが、今の私の立場から申し上げる真実は一つしかございませんから、同じようなお答えをさせていただくことはぜひ御理解をいただきたいと思うんです。
 こういう問題に重大な関心を寄せているのかということでございますから、重大な関心を実は持っております。確かに、鹿島建設がそうした行為をしたということについて私どもとしては極めて遺憾なことだと思っておりますが、同時に石川会頭の人格や、今日まで商工会議所を指導してこられましたことなど、私はまた党の役員をいたしておりましたので、じかにいろんな経綸に触れておりますから、大変個人的には立派な方だというふうに承知をいたしております。したがいまして、今の時点ではこの問題の事実がまだ明確になっておりませんので、今の段階で私の立場としてはおやめをいただきたいというようなことは申し上げるべきときではない、こういうように申し上げておるわけでございます。
 また、これもおしかりをいただくかもしれませんが、日本商工会議所の常議員会等におきまして、石川会頭に引き続き会頭を努めてもらいたいという旨、全会一致の意見として満場一致で承認されたというふうに我々は聞いておるわけでございまして、辞任すべしという意見が出ているということは承知をいたしておりません。
 いずれにいたしましても、本問題につきましては事実関係が明らかになっておりませんので、今の段階で何も申し上げることはできないというふうに申し上げさせていただいたわけでございまして、御不満であろうとは思いますが、今の段階では私はこのように答弁をするしか方法がございませんので、何とぞ御理解を賜りますようにお願いを申し上げます。
#87
○市川正一君 あきまへんが、終わります。
#88
○井上計君 中小企業なくして日本の戦後経済の発展はなかった、こう言われております。中小企業が基盤となって現在の日本の産業経済の発展があったことは、もうどなたも異論がないところであります。しかし、中小企業の置かれておる環境というのは年々歳々厳しくなっておること、これまた事実であるわけでありますから、二十一世紀へ向かってさらに中小企業、特に小企業に対するいろんな施策が改善されていかなくちゃいかぬ、こういう面から今回の小規模事業者の支援に関する法律案について私は大変評価をし、また大きな期待をしておるわけであります。
 朝からいろんな熱心な質疑が交わされまして、またそれに対して長官やまた両部長からあるいは大臣からも明快な答弁がなされまして、私も余計に認識を深めております。特に、午前の村田委員の質問は大変傾聴に値いたしました。非常に細かい点について検討されておりますし、また期待感と不安感についても適切な発言がありました。また、それについての明快な御答弁もありました。十分理解をいたしましたが、若干私もやや不安を持っておる点もありますので、二、三補足する意味でお伺いをいたしたい、かように思います。
 第一点は、今回のこの法律、この対象として商工会議所と商工会の二つが挙げられて指定をされるわけでありますが、国の補助によって中小企業指導員を設けておる団体は、このほかに中小企業団体中央会と下請振興会と二つあるわけですね。下請振興会、若干性格が違いますからこれは別として、各県の中小企業団体中央会がいわばこの施策の指定といいますか、その団体に入らなかった、あるいは入れない理由というのは何があるのかな、これが一つ疑問であります。これについてお答えをいただければと、こう思います。
 それからいま一つは、それぞれその地域において商工会議所あるいは商工会に入っておる企業も、その商工会の会員あるいは商工会議所の会員だけじゃなくていろんな団体に入っておるんですね。まず同業種、同業者の団体があります。協同組合であるとか、あるいは県の商工組合等々があります。その会員であって、したがってそれらの人たちは県の中小企業団体中央会の、間接とはいいましても会員であるんです。それから、同業種、同業者の団体、これまた商工組合等の会員になっております。さらに、それが全国団体であれば全国団体の間接会員であるというふうに三つ、四つの団体に加入している会員が非常に多いんです。
 そういう人たちが、どういういわば上部団体の指導を一番受けておるかというと、率直に申し上げまして私が知っている範囲でありますけれども、一番適切な指導というか一番関心持った指導を受けておるのがやはり同業組合の上部団体です。経営面でも技術面でもそうなんです。それからあと、金融その他等々についてもそうでありますが、県の中小企業団体中央会、これもかなり指導、影響を受けています。
 一番指導が薄くて一番影響を受けていないのが、率直に言って商工会議所あるいは商工会だと思うんですよ。実態はそうなんです。だから、先ほど市川委員からの質問にもありましたが、やはり加入率が非常に少ないのは、一つの原因はそれもあると思うんです。だから、商工会議所あるいは商工会に入っている人たちの話を聞いても、地域のおつき合いで商工会議所や商工会に入っていますという人が、まず私の聞く範囲では非常に多いわけです。
 それらを考えるときに、この法律、そういう施策は大変いいと私も期待しているんですよ、しかし適切ないわば計画があるいは事業が商工会あるいは商工会議所の指導でできるのかなという、実は私もまだ不安があるんです。そのことについて長官あるいは担当部長、どんなふうにお考えか、まずそれをお聞きをしたい、こう思います。
#89
○政府委員(井出亜夫君) お答えを申し上げます。
 先生御指摘のように例えば中小企業の指導団体としての中央会でございますとか、そういう団体が中小企業の組織化でございますとか、そういうものに対しましてさまざまな指導をし、また実績を上げてこられているのは事実だと思います。私ども、商工会、商工会議所も従来から共同化でございますとか集団化というふうなものにつきましては、例えば中央会等々とも連携をとりながら、商工会みずからがそれではそういう組織化を図ったらいかがでございましょうというふうなことで、組織化についてお手伝いをしてきたケースも多々あろうかと思っております。
 一方、一つの組織化を行い、共同事業を行い、あるいは組合を形成するというふうなことにつきましては、ある種の同業者でございますとか、同じような形態の、あるいは規模の人たちの集まりというふうなものでございますとか、いろいろな条件があろうかと思います。恐らく、そういう条件に合ったものは、協同組合の形成でございますとかというふうなことで一つの組織化を図るのが適当ではないかというふうに考えておるわけでございます。
 他方、地域におきます小規模事業者は、個々の企業で、あるいはそういう小規模事業者だけが集まって共同化、集団化を行うというふうなものについて、なかなかそこまでいっていないというふうなケースも多々あるわけでございまして、そうしたケースにおきましては、むしろこの地域における小規模事業者というところに着目をいたして、これをある種の組織化を行えばその地域における一つの事業ができるのではないかというふうに考えたわけでございます。
 他方、商工会、商工会議所につきましては、三十年間にわたる経営改善普及事業ということによりまして、個々の事業者の日常的な経営上のいろいろなアドバイスというふうなものを行ってきたわけでございます。今日期待されておりますのは、そういう日常的なアドバイスをさらに深めることと同時に、地域振興についてもひとつ商工会、商工会議所がある種のイニシアチブをとってやってほしいというのが地方の、あるいは都会もそうでございましょうけれども、小規模事業者の声として把握しておるわけでございます。
 そういうところにつきまして、ぜひこの法律をお通しいただきまして、小規模事業者支援のために商工会、商工会議所がある種の事業の主体として活躍できる場を設けさせていただければと考えるわけでございまして、これを行うことが他の同業者の組合でございますとか、あるいは協同組合というふうなものを決して排除するものではないというふうに私ども考えております。
#90
○井上計君 よくわかります。またおっしゃっているとおりだと思いますし、またそういう期待感を私も持っておるわけです。
 ただ、今申し上げたのは、同業組合であるとかあるいは県の中央会の従来の指導を排除するという意味ではなくて、従来言えば一番指導の影響といいますか行き渡っていない、していないというとちょっと語弊がありますけれども、そういう商工会、商工会議所が主体になるわけですから、したがって従来のいろんな指導を受けている上部団体あるいは中央会等々と不統一であってはこれは困ると思うんです。やはり不整合であっても困るわけですから、そういうふうなところとの緊密な横の連絡を十分とるように、今後行政指導の中で十分やっていただきたい、これは要望を申し上げておきます。その懸念があるものですからあえて申し上げたということになるわけです。
 それからもう一つは、これもけさほど村田委員の質問の中でかなりやりとりがありましたけれども、商工会あるいは商工会議所が責任主体になって事業形態をつくる場合、当然そこに商工会なり商工会議所の出捐金あるいは経済的な負担あるいは保証等々があるわけですね。ところが、その事業体の中に商工会あるいは商工会議所のアウトサイダーが当然入ってくる場合があるわけです。
 先ほど市川委員の質問の中にも、アウトサイダーも含めて、要するに全部に行き渡るような施策でなくちゃいかぬと、こういう御意見がありました。全くそのとおりだと思います。しかし、従来会員としていわば商工会なり商工会議所に協力しておった人に対する言えば事業体のいろんな指導については、そこに出捐金がありあるいは負担があっても、これは役員に異論がないと思うんです。ところが、今までそっぼを向いておったアウトサイダーにまで言えば責任を持たなくちゃいけないのか、負担をしなくちゃいけないのかというのは、感情的に当然問題が起きると思うんですね。
 それからいま一つは、私個人の中小企業団体の運営の経験からいっても、もちろん全部とは言いませんが、アウトサイダーの人たちは率直に言って協調性のない人が多いんですね。従来幾ら同業組合に勧誘しても入らない、入っても意味がない、組合費だけむだだというふうなことで入っていない人で、何かメリットがある事業に参加をしたいという人が非常にいるわけです。だから、全部とは言いませんが、協調性のない人にやはりアウトサイダーが多いんだということはこれは事実であろう、こう思うんです。
 したがって、そういう人たちが入ってくる場合の指導、入ってきた場合の指導をどうするのかというのが、これから今度法律をつくり、いろんな施策ができる、いろんな事業をやっていく中でか
なり重要な問題になってくるのではなかろうか、こう思うんです。これについてもアウトサイダー対策といいますか、アウトサイダーとして従来いたけれどもこれから参加しますという人が当然ふえてくるでしょうから、それに対する指導をどうするかということも、一種の統一指導というとおかしいですけれども、中小企業庁としてお考えになっておく必要があるのではなかろうか、こんなふうに感じますので、あえてお尋ねをする、こういうことです。
#91
○政府委員(井出亜夫君) 先生御指摘の点、一つ一つもっともではないかと思うわけでございます。
 この点につきまして事業を開始するに当たりまして、地方におけるコンセンサスづくりということが極めて重要になってくるというふうに私ども考えておりまして、この事業計画をつくるに当たってのコンセンサスを得るプロセス、これが大変重要であります。と同時に、その前提となります例えば地域における地域振興の計画づくりでございますとか、今年度も予算でその種の予算というものをかなりいただいたわけでございますけれども、そういうプロセスを通じまして、いきなりやみから降ってくるような事業計画ではなくて、幅広い皆様の議論を経た上で事業の計画ができ、コンセンサスができるという体制を確保して、事業計画の認定に当たりましても、そういう点が十分確保できているかどうかということについて十分チェックをしてまいりたいと思います。そういう趣旨をまた商工会、商工会議所にも徹底をしてまいりたいと考えております。
#92
○井上計君 最後になりますが、共同事業が成功するか、あるいは失敗するかという分かれ道といいますか、理由の大半はこれは人にあるんですね。どんないい計画であっても、人がなければまず失敗しているわけです。若干危ないなという共同事業計画でも、リーダーによって成功しているというケースがたくさんあるわけです。だから要は、私はこのリーダーとなり得る人をどう選ぶかという問題が一つ。その前にリーダーとなり得る人を選ぶ、実は商工会議所だとか商工会の指導がどうあるべきかということが大事だ、こう思うんですね。人の次には金なんです。
 人と金とが要するに一致しなければ、どんな立派な計画でも、あるいはどんな立派な施策でもまず成功しない、こういうふうに私は思ってきたわけなんです。したがって、これについてはなかなか法律で明記したりどうだこうだとできませんけれども、今後の指導の中で十分これをお考えいただかなくちゃいかぬ、こう思います。
 そこで、中小企業指導員をこれからさらに増員をするという計画もあるようですし、従来のそれぞれ商工会議所あるいは商工会に所属しておる事務局あるいは中小企業指導員等についてはいろんなまた指導がなされると思いますけれども、予算の面だけでなくて、私はやはり専門家を指導員に委嘱することを考えたらどうであろうか。
 一つ例を挙げますと、私なら私が商工会の会員としてこのような事業に出る。しかし、異業種の集まりである。私の事業の実態については商工会の指導員もなかなかわからない。その場合、私の所属している県の同業組合の団体あるいは全国の団体にそれぞれ専門家がいるわけですね。活発な運営をしているところ、いろいろありますけれども、そういうふうなところに指導員を商工会なり商工会議所がボランティアでもいいんですから委嘱をして、そういうふうな指導員を招く方法、委嘱する方法もぜひ考えたらいかがであろうかな、このように私自身は法律あるいはいろんな質疑の中から感じておるんですが、それらについてどうお考えでありますか。
 それからいま一つは、言いにくいことでありますけれども、大体各商工会議所、大都市はもうなおさらそうでありますけれども、長に立っている人はそれぞれその地域の大きな企業のトップ、名誉職的な傾向が強いですね。地方へ参りますと、商工会の会長というのはほとんど名誉職です。
 だから、そういうふうな名誉職的な会長のところで本当に地についた小企業指導ができるのかどうか、こんなふうな私は懸念と疑問を持っておるわけであります。より一層これを成果あらしめ、また小企業のために効果あらしめるためには、今後そういう面についての中小企業庁、通産省が適切なひとつ指導それからアドバイスあるいは監督をしていただく必要がある、こう考えております。
 以上のこと、お答えいただける点があればお答えをいただきたい、こう思います。
#93
○政府委員(関收君) 先生の御指摘のとおりだと思っています。
 地域振興を図るという観点、小規模企業の振興を図るという観点から、ぜひ今回の御提案申し上げているような事業を私どもは実施させていただきたいと思っているわけでございますが、この事業の成否はまさに人であり、必要な資金の確保であり、また物によりましてはそのタイミングといいましょうか、そういったものが大事な場合もあり得るかと思います。その辺が三つ合わさって初めて事業としてうまくいくんだろうと思うわけでございますが、その三つがいずれも大事であると思っているわけでございます。
 それぞれが地域の持つ特色、これを生かしながら、そしてこの世の中の変化に対応した新たな事業を展開していくという中で必要な人材、ノウハウをどう確保するか、また必要な資金をどう確保するか、そしてまた事業的にそれが確実な事業となるようにするにはどうしたらいいか、そういったようなことについてさまざまこれからも検討していかなければならない事項も少なくないと思います。
 私どもも、今先生御指摘のようないろんな専門家の御意見も伺い、また商工会、商工会議所における体制の整備ということもあわせ行い、また必要な資金の確保についての手当ても行い、また事業計画の認定についてのその着実性、適格性、適切性についても十分チェックするという形、それらの今の御指摘のようなことを十分踏まえながら、私どもなりにまた県とも協力をいたしまして、商工会、商工会議所に必要な指導をさせていただき、所期の目的が達成できるように最大限の努力を払わしていただきたいと思っているところでございます。
#94
○井上計君 終わります。
#95
○古川太三郎君 先ほどから聞いていますと、集団化とかあるいは共同化あるいは高度化というような言葉がたくさん出てくるんです。これはもう日本が高度成長時代に嫌というほど使った言葉で、現在それが本当に小規模の企業に必要なのかどうか、そのことをまずお聞かせ願いたい。確かに必要な部分もあるだろうと思いますけれども、ほとんどの人がそれを望んでいるのかどうか、そういう実態調査をされたことがあるのかどうか、お聞かせ願いたい。
#96
○政府委員(関收君) 今先生御指摘の高度化、共同化といいますものは、私ども従来もそうでございましたし、現在また将来におきましても極めて重要な中小企業の柱ではないかと考えておるわけでございます。特に、中小企業の場合は規模が小さいという面があるわけでございますから、集団化することによりまして、例えばいろんな工場団地なんかをごらんいただきましてもファシリティーなんかを共同でできるといったような面もあるわけでございますし、例えば商業なんかにつきましても、共同事業を行うことによりましてそこで集客機能が増すというようなことでございますので、高度化事業、共同化事業というのは極めて重要な柱ではないかと思うわけでございます。
 小規模企業につきましても、やはり私は基本的には同様な考え方で臨み得るのではないかと考えておるわけでございます。ただ、もちろん製造業の中小企業の方々が共同で何か事業をやることによって規模のメリットを受けるという形、それと同じ形になるかどうかは必ずしも一概には言えないわけでございますけれども、やはり共同でやるということは非常に大きな意味を持つのではないかと思うわけでございます。
 特に、私どもいろんな機会に小規模企業の方にアンケート調査をいたしておりますけれども、その結果につきましても、商工会、商工会議所に期待する機能ということで、これまでは例えば金融相談でありますとか税務相談というものが主力を占めていたわけでございますが、将来にわたって最も期待される活動としては、やはり地域の活性化、地域振興ということに力を注いでもらいたいという要望が最も強いわけでございます。
 それはいわばある都市、ある町全体を振興することによって、小規模企業がまたビジネスチャンスがふえ事業の発展の機会がふえる、また小規模企業が発展することによって地域振興に寄与する、いわば表裏の関係をなすものというそういった意味での共同化と御理解いただきたいと思います。そういった地域全体の活性化、振興ということについては極めて強い要望があるものと私どもは理解をいたしておるところでございます。
#97
○古川太三郎君 確かに、流通とか生産の面ではそういう基盤整備というのも必要だろうと思いますけれども、まあ三人とかあるいは五人だからその企業が生きられるんで、それ以上になったらそれはもう無理だからつぶれてしまうんだというような企業も割とあることは事実なんです。そういったところが、こういったことをすれば予算がつくよとかあるいは税金が安くなるよとか、こういうような形でやってみようかという安易な気持ちでその基盤施設整備にまで手を出した場合、しかも商工会なり商工会議所がそれに丸々乗っかっていくというようなことになりますと、これはリスクを負ったときには本当にその責任のなすり合いになるんです。
 そういう意味からも、これはやっぱり望んでいる人に与えない限りはだめだと思うし、こういう施設があるよ、こういうことをやってもらいたいんだというように上から持っていったら必ず失敗する。もうそういう啓蒙時代ではないんで、役所と言っちゃいけませんけれども、役所が余りしゃしゃり出る時代ではないんじゃないか、私はこう思っております。そこら辺を気をつけていただきたい。
 これは商工の問題じゃないですけれども、ライスセンターなんかで、農協さんなんかこれで予算がつくよということでどんどんおつくりになって、今小さい規模のところで困っているという事例もよく聞きますから、やはり国がそういうような施設をそういう制度をつくったからいいんだというものではないということだけを申し上げたいと思います。
 この商工会なり商工会議所というのは、今後この法案によって大きく目的といいますかシステムが違うような一歩を踏み出すような形になるんではないか、私はこう思うんです。それは、基盤整備まで事業化に入っていくということは権限が違ったところまでいく。本来ならば商工会議所なり商工会というのは、これは自主的な運営であるべき団体だ、こう思っているんです。それが国の力だとか、あるいはそういう予算化されたりなんかしていきますと、また事業がそこまで無理に入っていくと、小規模の企業がかえって争いに巻き込まれる部分も大いにある、こういう危惧をするわけなんです。何でこういったことを各政党の方がすんなり理解されるのかなという部分もあるんです。
 これは先ほどから市川議員と大臣とのやりとりを聞いておりましても、非組合員にまで平等にできるんだということが私は理想だと思うんですね。これは物すごく政治的に利用される部分もあるでしょうし、そしてまた政治的中立てあらなきゃならぬものが逆に政治化していく部分も出てくるだろう、こういう危惧を持っているんですけれども、その点はいかがでしょうか。
#98
○政府委員(関收君) 今回の小規模事業者支援法で、事業の主体となっていただく予定になっておりますのは商工会、商工会議所でございますが、この二つの組織につきましては、それぞれ商工会議所法、それから商工会につきましては今度名前を変えさせていただく予定になっておりますが商工会法という法律に基づきまして、その法律に律せられた形の中で運用をされていくという点は、今後も変わらないわけでございます。その中ではこの商工会議所、商工会の基本原則として、営利を目的としてはならない、あるいは特定の個人または法人その他の団体の利益を目的として事業を行ってはならない、あるいはこれを特定の政党のために利用してはならないといったような原則のもとに運用されるということでございます。
 なお、当然のことながら、この小規模事業者支援法で行います事業の実施に当たりましては、その事前の段階で十分慎重な調査をし、そしてその地域の経営資源を活用し、新たな発展を遂げるにはどうしたらいいかということについて十分勉強をしていただく。また、それを事業化する上で商工会、商工会議所管内の各事業者の方々のコンセンサスを得、また関係の市町村の他の事業とも連携をとるという過程では、十分な時間をかけてコンセンサスづくりに努める。
 また、やる内容につきましては、今基盤施設事業の御指摘がございましたが、経営指導事業というのはこれは従来からやっておる事業でございますし、そのほかに今度基盤施設をつくるという可能性もできる、あるいは連携事業という事業もやる可能性ができるということで、一つの可能性としてその対象となり得るものを広げたということでございます。その中のどこまでをやるかということについては、今申し上げました調査の過程、コンセンサスの策定の過程、そういった過程でいろいろ御議論し、いわば地域における十分なる体制をつくった上で実施をしていただく。
 また、そういう視点であるかどうかということについては、この事業計画を策定する段階であるいはそれを認定さしていただく段階で十分に都道府県にチェックをしていただくということで、この法律に基づきます事業というものが真の意味で地域の振興あるいは小規模企業のこれからの発展というものに寄与するように運用されるよう私どもも努めてまいりたいと思っているところでございます。
#99
○古川太三郎君 午前中の村田議員の質問にもありましたけれども、アドバイザーと経営能力はこれはもう大いに違うだろうと思うんです。そういう中で、今まではアドバイザー的な仕事として商工会議所というのは、非常に有意義であったことも認めます。それは、やはり自主団体であったからこそまたそういったことの仕事が大いにやれてきた。
 今度は、経営というところまで入ってくることは、確かにそれは利益を求める経営ではないだけに難しさがつきまとうわけなんです。商工会議所がもともとできたのは、英米法的なことから任意団体ということからできたと思うんです。そして戦前、昭和の初めごろ、ドイツ方式ですか確かに全員組合員とするというような形になった。それが戦後それじゃいけないということで、また英米法的なものに戻ったと思うんですね。
 そこで、その実態は、先ほど市川議員がおっしゃいましたけれども、その組織率というのは非常に低いんです。その低い中で、実態はだんだんドイツ式に強力な権限が出てきたり利益が出てきたり、そういうところになってきますと組織とそれからその機能といいますか、それがアンバランスになってくるように思えるんですけれども、その辺の危惧に対してはどうお答えいただけますか。
#100
○政府委員(井出亜夫君) 商工会、商工会議所それぞれの事業の目的の中に、商工業についての施設を設置し、維持し、運用するというのもまた本来的な事業として与えられておるわけでございます。今日の商工会、商工会議所に求められている役割というのはまさにそういうところでございますとか、あるいは地域の経済団体として地域振興全体についてのさまざまな事業をやってほしいというのが、従来の経営改善普及事業を三十年間やり、小規模事業者に対してさまざまなアドバイスを行ってきた結果として今日求められておるわけでございます。
 そのやり方につきましては、先生御指摘のよう
に、まさにその望んでいる人たちと事業についてのコンセンサスができ、まさにそういう事業をやっていかなきゃならないという実態があるところにこれはやっていただくわけでございます。したがいまして、新しい商工会の小規模事業支援の今日における新しい展開ということではございますけれども、これによって商工会のあるいは商工会議所の性格が非常に変わるとか、あるいは自主的団体としての性格を損なうというふうには私ども考えておらないわけでございます。
 ただ、おっしゃるように、何かそこに政策の押しつけが出てくるとかいうふうなことは当然あってはならないことでありますし、まさに自主的経済団体としての商工会、商工会議所がその地域の要請に基づいて形成をしてくるさまざまな事業に対しまして、それはまたなかなか採算ベースでは合わないという問題でございますので、金融上の助成でございますとかあるいは税制上の助成というものをしながら、それを支援していきたいという趣旨でございます。
#101
○古川太三郎君 こういう採算ベースに合わないものならば、本来ならば地方公共団体に助言して、そしてそれを実施していくというような方法が一番いいだろうと思うんです。商工会議所がみずから事業者として入っていくことについては非常に中立性も害されるし、しかも助言ならば今まで大変なノウハウをお持ちだったものが経営能力までということになると、これは非常にリスクを伴うものではないか、こう思うんです。
 それといま一つは、それだけに政治的な中立性も侵されやすい、私はそう思っているんです。そういう危惧がなければ一番いいことなんですが、そういった点を注意しての実施でなければいけない、こう思います。
 終わります。
#102
○小池百合子君 よろしくお願いいたします。
 まず、日本経済の底力は中小企業にありとよく言われることでございまして、また我が国の事業所のおよそ八割を占めているという単に数字だけの問題ではなくて、中小企業、零細企業も含めてでございますけれども、それぞれの勤勉さであるとか我慢強さとか、こういったことが日本を確かに支えてきたというふうに私も思っております。
 しかし、業種によりましては、こういう経済の局面にあってもまだまだ人材不足の面があったり、ミスマッチということもあるんでしょうし、さらに産業構造の変化とか技術革新の加速度的な進化であるとか、さらにここへ来ましてはさらなる円高の進行と、そのたびそのたびにケースが変わってそこで対処していかなければいけない中小企業の方々の大変さというのは、これは本当にやってみないとわからないといった部分もあろうかと思うんですね。確かに、私も最近は、中小企業の経営者の方々、お勤めになっていらっしゃる方々の悲鳴のようなものを聞くことがございます。
 これまで日本を襲った幾つものショックがあるわけですけれども、ちょうどことしはオイルショックから二十年というそういう年に当たるわけです。第一次オイルショック、そして第二次オイルショックと、ここで日本の企業は大変な試練に遭うと同時に打たれ強い部分もあったかなというふうに思います。その後の円高不況と言われたことによりましてもまたさらに新たなハードルを跳び越えるということで、ここで踏ん張ったところはまたさらに強くなったという面もございますが、ここへ来ましてどうもバブルの花見酒が終わったといいますか、ちょっと違った局面を見せてきているのではないかなというふうに思うんです。
 そこで、これからの合理化であるとか機械化を進めるとか、機械化を含めての合理化でございますけれども、そういったこととは、経営者の方も経営のスタンスもしくは発想をかなり変えていかねばならない時期に来ているのではないかと私は思うのでございます。こういったソフトとかハードを含めての産業構造の変化そしてさらなる国際化、そういった点を踏まえて中小企業のあり方、大臣はどのような御見解をお持ちなのか、改めて伺いたいと思います。
#103
○国務大臣(森喜朗君) 先ほど和田委員からも同様の趣旨の御質問がございましたように、やはり我が国の産業の大きな基盤を支えておりますのが中小企業、これは今小池委員からもそのことの御指摘があったわけでございます。
 当初申し上げましたように、この中小企業基本法が制定されましてちょうど三十年になるということも、和田委員から御指摘ございました。三十年振り返ってまいりますと、まさに中小企業と大企業との間にはいわゆる二重構造というようなそういう問題が発生をいたしておりましたけれども、今日までそのことにつきまして通産省、中小企業庁、あるいはまた金融面、あるいは今御審議いただいておりますような商工会議所や商工会、いろんな形でそれを支援してまいりまして、今日の中小企業というものを大きく成長させてきたというふうに考えております。
 しかしながら、今これまた委員から御指摘のとおり、また新たな要素がいろんな形で変わってまいりました。技術革新、国際化、経済サービス化、情報化等、中小企業をめぐります構造的な環境変化が生じております中で、さらにまた格差が拡大をしてくる。そういう傾向が出てきたということでございまして、私どもとして新たに、当面の景気動向も十分に考えながら、さらに中長期的視点に立ちまして中小企業の構造改革支援の諸施策を積極的に展開してまいりたい、このように考えておるわけでございます。
 たまたま四月二十四、二十五日、我が省が主宰をいたしまして、東西経済・産業・貿易大臣会合というのをやらせていただきました。つまり、G7の産業大臣、それからロシアを含みます東欧諸国のいわゆる計画経済から新しく改革をしようという八カ国の産業大臣、この皆さんの会合を二日間やりました。この論議をしておりますと、やはり日本の国の発展過程というのはいかに中小企業が大きかったか、逆に言えば、ロシアを初めとして東欧の国々は中小企業を育成してその中小企業を中心にしてその地域のいわゆる活性化が進んでいくという、そういう日本のかつて歩んできた道をむしろ東欧の諸国やロシアの皆さんがそのことに非常に関心を持っております。
 そのとおりのことがやれるとは思いませんけれども、やはりその国の経済の発展を考えていく上においては、今委員からも御指摘のように中小企業を大事にして育てていくということが国全体の産業の活性化につながっていく、経済の発展につながっていくということはまず誤りがないというふうに私ども判断をいたしておりますだけに、御承知のように新たな中小企業の段階に入った、こういうように私ども考えまして積極的な対応をしてまいりたい、このように考えておるわけでございます。
#104
○小池百合子君 そのためにも中小企業のさらなる育成、最近は廃業の方がふえてきているというのがちょっと気になるところではございますけれども、やはり健全な中小企業が新たに育つことが日本の底力にもつながっていくと考えております。
 今回の法案についてなんですが、民間の金融機関からの借入金を抱えて経営が行き詰まった中小企業の借金の肩がわり返済、代位弁済と呼ぶんでしょうか、それを行うのが信用保証協会であり、そして信用保証協会との保険契約を結んで貸与をするのが中小企業信用保険公庫であるというふうにこちらの方にあるわけなんです。
 信用保証協会の方のそれぞれの会長というんでしょうか、その御出身の母体、中小企業信用保険公庫もそうでございますけれども、それぞれの母体と、それから中小企業信用保険公庫の方の原資の調達について御説明いただければと思います。
#105
○政府委員(桑原茂樹君) 突然の御質問でございますので現在手元に資料はございませんが、私の記憶で申し上げますと、信用保証協会の長は県出身の方が比較的多かったのではないかというふうに思っております。なお、信用保険公庫の総裁は、もと通産省におった者がやっております。
#106
○小池百合子君 あと原資の調達の方でございますが、その点についてはいかがでしょうか。
#107
○政府委員(桑原茂樹君) 信用保証協会の方でございますけれども、こちらの方は県あるいは関係の市町村が出捐をいたしておりまして、私の覚えておりますところでは既に累積で一千億弱、県なり市町村から出捐が行っておるかと思います。また、国の方も基金補助金ということで本年度の予算で二十七億出しておりまして、累積で三百億ちょっとになったと思いますけれども、そのぐらいのお金が信用保証協会に行っていると思っております。
 なお、信用保険公庫の方でございますが、こちらは国の機関でございまして国が毎年出資等々いたしておりまして、そうした国のお金で賄われているということになっております。
#108
○小池百合子君 先ほど中小企業の方々の中で、本業の方がうまくいかないということで悲鳴が寄せられているというふうに申し上げました。一方で、年度別の保険事故原因の推移を拝見いたしておりますと、売り上げ、受注の減少を原因とするよりも経営管理の放漫を原因とする比率が高まっているということが数字でもあらわれてきて、これはバブルの後ということで、いわゆる株式につき込んでそしてそれによるマイナスであるとか、その分の金利を抱えるとか、それから不動産の価値が下がってしまうとか、そういったことが原因かというふうに資料にも述べてあるわけなんでございます。
 もちろん、本業でもってこの景気後退を経営者とすればまた先に読んで、受注そして生産などの管理をしていくというのもこれも経営者としての責任かとは思いますけれども、景気の波というのは必然的に出てくるものでございますから、そこで予想外の問題を抱えるということもこれもやはり経営者としてはリスクとして背負っていかなければいけない、その両面わかるわけです。今原資の調達云々のことで伺ったのも、やはり直接、間接的に納税者のお金がそういった放漫経営に対しての補てんということに使われることについて、やはりそこでの信用保証協会なりの、もしくはそのもっと先の都銀、最初に融資をする金融機関などの審査の厳しさといいますか、この辺のところがもっと求められるべきではなかろうかと思うんですけれども、この点についての御所見を伺いたいと思います。
#109
○政府委員(桑原茂樹君) 中小企業が倒産をいたしますと信用保証協会が代位弁済をするというようなことになりますし、さらに保険公庫がそのかなりの部分を負担する、こういうシステムになっておりますので、そこで国民の税金が間接的に使われることになろうかと思っております。
 したがいまして、信用保証協会が各中小企業者の要請に応じまして信用保証をする際には、その必要な金が健全な企業経営にきちっと使われることになるかどうかということは一つ一つチェックをいたしますし、さらにそうしたお金を使ってやろうとする事業が健全なものであるか、将来ともその企業にとってプラスになるかどうかその他、そういうものについてもチェックをさせていただいた上で信用保証を行うということになっておりまして、いわゆる放漫経営ということで代位弁済が行われることのないように極力やるわけでございます。
 ただ、これはなかなか難しいところがございまして、一方、余り厳しく中小企業に対してチェックをいたしますと信用保証というものが非常にしにくくなる。逆に言えば、せっかく信用保険公庫ないし信用保証協会という形で中小企業のためにやっております制度が硬直化してしまうという問題もございますので、そこはその中小企業のおのおのの事情に応じまして極力弾力的に物を考えるというやり方で一方やってくれということも我々強く言っておるわけでございまして、その辺はバランスの議論というのはやはりどうしてもあろうかと思っております。
 委員がおっしゃいましたように、放漫の経営により国民の税金が使われるということがないように極力注意をしてやっていきたいと思っております。
#110
○小池百合子君 今おっしゃいましたように、確かにこの信用保証をつけることによって中小企業がそこで最後の踏ん張りが出るという場合と、それからそういったことを背景に何か気が緩んでそしてあらぬ道の方向に走ってしまわないようにという、この辺の手綱さばきは非常にそちらとしても難しいところだとは思います。くれぐれもやはり、大もとになっているのは国民であるということをよくその中小企業の経営の方々にもきちっと知らしめるように、そのあたりを確かにバランスよくやっていただきたいという要望で最後締めくくらせていただきます。
 ありがとうございました。
#111
○委員長(斎藤文夫君) 速記をとめてください。
   〔速記中止〕
#112
○委員長(斎藤文夫君) それでは、速記を起こしてください。
 これより、参考人に対する質疑を行います。
 本日は、両案審査のため、お手元に配付いたしております名簿の二名の方々に参考人として御出席願っております。
 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御多忙のところ本委員会に御出席をちょうだいいたしまして、まことにありがたく厚くお礼を申し上げます。ただいま議題となっております両案につきまして、忌憚のない御意見を承りたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
 なお、発言の際は、その都度委員長の許可を受けることとなっておりますので、あらかじめ御承知おき願います。
 それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
#113
○吉田達男君 両参考人には御苦労さまでございます。
 これから商工会及び商工会議所による小規模事業者支援法について質問をいたしたいと存じますが、ちょっと時事的な課題について、懐かしさもありまして質問をいたしたいと思います。現在、私どもが最も精力的に取り組んでおりますのは二つであります。一つは、景気をいかにして上げるかという対策でございます。いま一つは政治改革でございます。
 そこで、景気浮揚対策について昨年の八月から総合経済対策を立て、それを実施し懸命にやっているので、これからもまたやろうとしておりますれば必ずこの景気はよくなるんだと、よくするんだという決意のもとでやっておりますが、果たして現場においてそれがどのように実施されて効果を上げているかという点について初めにお尋ねいたします。残念ながら、現在全体的な景気の低迷を確実に浮揚させたという状態でありません。私どもは金融対策あるいは公共事業実施等を中心にしてやっておりますが、そのことが中小企業の現場においてどのように取り組まれているか。
 ずばり言えば、官公庁の受発注にいたしましても、中小企業はどれだけ食いついているか。あるいは金融の枠をといって頑張っておりますが、現場において政府系三公庫の枠は確保されたとは思いますが、実際足りているのか。あるいは金利を下げた、民間銀行プロパーの方の金利は必ずしも下がっていないような印象の答弁が先ほども大蔵省からありましたが、これらについて政策効果がどうなっているか。下請等について、特に下請代金の支払いが遅延しないようにというような法律もつくったりしておりますが、また下請基準についてこれを遵守してもらわなければ現在の経済構造の中で中小企業はますます大変なことになると、こういうようなことを政策として展開しておりますが、ずばりそれらがどのように現場で受けとめられ実施されているかということについて概括的にお答えをいただきたいと思います。
#114
○参考人(谷村昭一君) 谷村でございます。
 最初に、商工委員会の諸先生方に、日ごろ会議所のいろいろの運営につきまして大変御指導をい
ただいておりますことを厚くお礼を申し上げさせていただきたいと存じます。
 今御指摘の点でございますが、昨年八月の総合経済対策、さらには今回四月にも総合経済対策が講ぜられまして、政府の大変大規模な総合経済対策の実施につきましては、我々中小企業を多く抱えております商工会議所といたしましては大変ありがたく感謝をいたしておるわけでございます。
 その効果のほどはどうか、こういう御指摘でございます。現実の経済の状況は現在のところ、地方の皆さんの御意見を聞いてみますと、最近になってやや気分として明るさが増してきたかなというのが正直な実感であろうと思いますが、現実にまだそれほど大きく景気が浮揚するという状況に残念ながら立ち至っていないというのが正直なところであろうと思います。これからこの総合経済対策の効果が浸透してくることを我々としては非常に期待をいたしておりまして、この秋には景気がいよいよ明るさを増してくることを心から期待いたしておるところでございます。
 ところで、その総合経済対策の個々の状況についての御質問がございました。景気対策で特に中小企業にいろいろ御配慮いただいておりまして、その中で例示として申し上げれば、私ども商工会議所がやっておりますマル経資金の運用等について見ますと、大変この貸し付けの規模が膨らんでまいりまして、中小零細企業者にとりましてはこのマル経制度を大変効果的に活用していただいておる、大変こういう苦しい時期にこのマル経資金の威力が発揮されつつあるんではないかと思っておるところでございます。
 しかし、最近の円高の状況等もございまして、中小企業の特に小規模の方々は大変苦しい状況にあるわけでございます。今も、下請企業対策についての元請企業に対するいろいろな行政指導の強化でございますとか、官公需につきましても幅広い受注機会の増大でございますとか、発注価格の適正化あるいは地元企業への発注等々たくさんの御要望をいただいておりまして、今後これらの点につきましては政府にもお願いをし、また皆様の御協力を得まして、この小規模事業対策が着実に実行されることを期待しておるというのが現状でございます。
#115
○参考人(辛嶋修郎君) 全国商工会連合会の専務理事の辛嶋でございます。
 日ごろ商工会活動につきましては、先生方に御配慮いただきましてどうもありがとうございます。また、このたびは参考人としてお招きいただきまして厚く御礼を申し上げます。
 今先生の質問でございますが、私ども、商工会地区につきましては景況調査というのを二種類やっております。一つは四半期ごとに八千企業を対象としてやっている調査と、もう一つは毎月経営指導員三百一名を対象としまして景況感がどうなっているかなというそういう調査をしておるわけでございます。その八千企業、最近のデータは一月から三月期までの四半期でございますからそういう調査でしかございませんが、これも依然として資金繰り、売り上げ、採算と、前年同期に比べて非常に悪い、こういう状況にはなってはおります。
 ただ、先ほど申し上げました三百一名の経営指導員を対象とする調査につきましては、三月末時点でございますけれどもまあ悪い、マイナス幅というのが少し最近減少していると、こういう傾向が見られております。もちろんマイナスではあるのでございますが、そのマイナスの限度が減少していると。これが一時的なものか今後ともマイナス幅が減少して向上していくかというのは、これからの景気対策の浸透ぐあいいかんかなと思われますが、いずれにしてもこの前の補正予算等の効果が徐々に出てきているんではないかな、こういう気がいたします。
 それから、下請問題あるいは金融問題等々、日商の専務さんがおっしゃったような状況とほぼ同じでございますが、ひところ騒がれましたのは貸し渋りという問題がございました。貸し渋り問題というものに我々どう対応していったらいいかということで、これも先ほど申し上げました三百一人の経営指導員を中心としていろいろ調査いたしました。
 これは三月時点で調査したんでございますが、かなり貸し出しが困難だ、こういう状況にあるというのが約三割ぐらい見られました。それに対する対応は、国金とかそういう政府関係資金にして対応するというようなやり方で経営指導員は対応していった。したがって、政府関係金融機関の資金繰りが潤滑にいくようにぜひ政府に対して要望してくれというような御意見が各経営指導員からもたらされまして、私ども、先般閣議決定していただきました総合経済対策の中でも中小企業に対する金融の配慮ということをお願いした次第でございます。これらの総合経済対策の効果を見守っていきたい、こういうふうに考えております。
#116
○吉田達男君 参考にいたしまして、また次の政策展開の糧にいたしたいと存じております。
 きょう、衆議院の方におきまして労働基準法の改正にかかわって労働時間の短縮の問題が論議されて進んできました。これはちょっと下請に関係があります論議が中身でございますので、こだわってひとつ商工会議所専務さんの方にお尋ねいたしたいと思います。この労働基準法の週四十時間を目指す改定については、既に世界に対していわば宣言をして働きバチでないと、そしてまた生活大国の日本を目指すという国内外への一つの宣言として法律をつくって進めてきたわけでありますが、これの猶予を商工会議所の方では提起をして要請をしておられるわけでございます。
 片や今の下請の関係を見ると、翌日の納品について時間外に、つまりその日の仕事が終えてから注文をして翌朝納入せよというのが例えば統計的には一八%あるとか、休日の翌日納品をしろというのが四八%あると。こういうような端的な例を見ると、このジャスト・イン・タイムというか、ああいうような大きい企業が発明した一つの経営の進め方の裏方として、中小企業はなかなか労働時間の短縮ができない状況にあると。
 こういうようなことがあり、これに対して労働省あるいは中小企業庁等々も、下請基準の遵守をすべしというような指示も出しておられるわけであります。時事的なきょうの課題でありまして、片や守るべきものについて商工会議所の方で改善をされる、またその中小企業の実態の中から、労働時間短縮を特例としてあるものをさらに延期せよということを提言されておられる現在の状況について、私どもはそれぞれ議論しておりますが、見解をお聞かせいただきたいと存じます。
#117
○参考人(谷村昭一君) 今御指摘の点でございますが、商工会議所では時間短縮を進めていくことは基本的に賛成をいたしておりまして、それの障害となる例えば今御指摘のございますような下請関係等々についての改善等をぜひ進めていくことが必要だと存じております。
 ただ、この労働基準法の問題に関連して猶予措置をお願いいたしましたゆえんは、この労働基準法自体が御承知のように懲役刑を伴う、罰則を伴った法律でございます。このような国が強制するような形の基準法の形のものを、今非常に景気が悪くて苦しんでおる中小企業の方々に法律で強制するというのはいかがなものであろうかと。しかも、その大部分の中小企業が守れるような状況になって初めてその基準を適用していくということが望ましいと。
 したがって、私どもは、時間短縮の方向に中小企業の労使双方が自主的に取り組んでいただくことについてはぜひそういう方向で進めたいと存じておりますが、このような形の労働基準法という形で、現段階でこの景気の非常に悪いときに強制されることにつきましては、どうしても中小企業の現状を見ますと賛成をすることはできない、こういうことを申し上げた次第でございます。我々のこの中小企業の立場もぜひ御理解いただければ非常に幸いだと思うわけでございます。
#118
○吉田達男君 見解が分かれますが、私どもは世界的な趨勢から後退しないようにということを求めているわけでございます。
 一般的なことに相なりましょうが、私どもは今政治倫理という大きい指し物の中で正されておりますが、企業における倫理はいかがかということでございます。
 先日まで、財テクという名前でバブルに明け暮れて汗かいて利益を追求するのでなくて、なるべく汗かかずに利益を追求するようなことがはやった後始末として今日の不況の一端がある。また、それを分析してみるといろいろ問題があって、経費の中に不透明な使途不明金もあり、あるいは交際費の内容についても問題があり、さらには談合などという商行為、本来あるべきものでないものもある、こういうような状況に対してまた企業倫理として世間に問われているのであります。
 政治にかかわる部分もあって私どもは政治倫理を正すという一点に今精力を費やしておりますが、こういう企業倫理について、大きい流れの中から業界を指導されるという立場から、どのように対処されようとしているのか、会議所の方の専務さんからお答えをいただきたい。
#119
○参考人(谷村昭一君) 今先生御指摘の点は、私ども基本的に賛成でございますし、今御指摘のようないろいろな問題が発生していることはまことに残念だと思っております。したがって、我々企業の集まりでございます日本商工会議所といたしましては、この企業倫理という問題、これは従来私どももいろんな委員会をつくりまして企業行動のあり方に関します意見等も公表いたしております。
 したがって、今後非常に激動、転換の時代でございますので、先見性や創造性、あるいはそういうものを持った地域社会をつくっていくという見地から、この企業倫理を確立することが一番重要な問題だと認識をいたしておりまして、今後我々としても大いに努力をしてまいりたいと存じておるところでございます。
#120
○吉田達男君 李下に冠を正さずという東洋哲学もありまして、決定的な過ちをしてはならぬけれども、過ちを疑われるような者は指導者としては怪しくなると、こういうことであります。それは政治の道においても企業の道においても同じかと思いますが、そういう点で今の指導体制について懸念がなされていることは御承知でございます。この点についてやがて正されるでありましょうけれども、企業倫理の確立についてはなお一層徹底、御努力を願いたいと思います。
 さて、本論に入りまして質問をいたしますが、私も商工会の経営指導員を七年務めていたものでございますから、ちょっと中身にわたりましてずばりお尋ねいたします。
 経営改善普及事業を精いっぱいやってきた、別に遊んでいたわけじゃないんで一生懸命やってきた。今度新たに基盤施設事業というものが加えられるわけでございます。これについては、陣容について特別に補強されるということもないわけであります。精いっぱいやってきたものが補強なしに新たな仕事をされるということについて、会を運営される立場からいうと、制度改善について協議は受けられたのであろうと思いますがどのようにしてこなされるのか、その辺をお尋ねいたします。
#121
○参考人(辛嶋修郎君) 先生、経営指導員としての御経験が豊富でございますので、私から云々ということはないと思いますけれども、私ども商工会法の制定以来、経営改善普及事業を中心として地区内の小規模事業者の金融とか税務とか経営等の、そういう相談指導事業を実施してきておりました。そういう個別の経営指導を実施してきたわけでございます。
 私どもの商工会は約二千八百ございます。二千八百のうち人口減少地区の商工会、毎年人口が減少している商工会が約一千八百ございます。そういう厳しい、人口が毎年減少していくそういう中におきまして、商工業者をどうやって総合的に改善発達させていくかということが非常に大きな課題になってきました。結局、人口が減少していくということは、自分たちのお客さんがそれだけ少なくなっていく。したがいまして、経営改善普及事業を実施してもなかなか売り上げ増には結びつかない。こういう実態地域が非常に多うございます。
 したがいまして、経営指導員の方々も、これから我々がやるべきことはもちろん経営改善普及事業も重要なんだけれども、あわせてその地域おこし、地域振興をするということが非常に重要な課題だと。それがないとどんどんお客さんがいなくなってしまって事業者自身のレーゾンデートルがなくなってしまう。こういう指摘を各方面からここ数年来受けておりまして、そういう意味で今回こういう基盤施設事業を実施する場合に対する補助制度というのが完備されるということは、我々にとりましては非常に歓迎すべきことと考えております。
 したがいまして、先生おっしゃるように、それじゃすぐ地域計画づくりをして施設づくりをするということが今の陣容で可能なのかね、こういう御指摘だと思いますけれども、一番の今経営指導員の課題は、もちろん個別の経営指導を実施することということにあわせましてそういう地域おこしというのが大きな課題になっております。したがいまして、そういう地域のコンセンサスをつくりながら、経営指導員は地域づくりをやっていくんではないかと思っております。
 また、御指摘のように人的な強化という面につきましては、商工会には事務局長というのが設置されておるわけでございます。従来、事務局長は年間五十カ所ベースぐらいしか増加しなかったわけでございますけれども、ことしの予算では二百カ所ずつふやしていくというような予算措置がとられましたり、あるいは県連合会におきましては、広域指導センターというのがございまして専門経営指導員というのがおります。そういう方々がこれらの商工会につきましての地域づくりのお手伝いをするということにもなるでしょうし、また民間の知恵を活用するという意味でエキスパートバンク、こういう制度がありまして、そのエキスパートバンクを活用していきたい、こういうふうに考えております。
#122
○吉田達男君 新たな仕事をされるに対してはそれだけの対応が必要かと思いますが、今おっしゃったのは若干の方法ではあろうと思いますが、なお足りないものがあるので問題になっておる。
 先ほどからの本議場での議論の中で、経営指導をやっている、経営指導は個々にわたってそれぞれ相談を受けて精いっぱいこれに対応している。例えば商店街に駐車場をつくる。駐車場をつくって商工会議所あるいは商工会がこれを責任を持って運営をする。こういうことになると、そこの地域の恩典を受ける会員はいいかもしれないけれども、おれも会員だぞという商工会議所あるいは商工会の会員は、離れたところでは利害が離れていくわけですね。利害が反する者がそれに参画をしておる。
 そこの駐車場を使う商店街の店が振興するように経営指導するときには歯車が合うが、そちらの方に施設ができてよくなって、それを商工会が経営責任を持って運営するという立場にある経営指導員が、反対するところに行ってこの店を直してくださいと言ってもなかなか指導業務がうまくいかなくなる。逆に、指導業務でここまで大きくなってきた商工会あるいは商工会議所自身が、内部的に運営の矛盾もはらむという要素ができてくる。これを一体どうするのか。今までの議論の中で、それらはかつて中小企業団体中央会の協同組合組織の方法でやればできたんじゃないかという懸念もある、概括して言えば。方法はいろいろあります。
 商工会議所、商工会、中小企業団体中央会は商工三団体としてそれぞれ分野を調整しながら連携をして地域の経済発展に寄与してこられたんですが、そこにおいてもまた組織的な、内部的なショートがありはしないかということを懸念するわけであります。この点についてはどう運営される方針か、お伺いいたします。
#123
○参考人(辛嶋修郎君) 確かに先生のおっしゃるように、現実にどこに駐車場をつくるかというよ
うな話になると非常に難しい問題が多々出てくると思います。ただ、商工会自身の性格からしまして、商工会というのは、その地区の商工業の総合的な発達改善を図るというのが大きな課題でございます。そこで、どうしても商工会がいろんな事業を実施する場合には、地区全体の目で見たコンセンサスづくりというのが必要でございます。そのコンセンサスをとるのになかなか時間がかかるわけですから、そのコンセンサスをとれたものについて、現実にはこの基盤施設設置事業が適用されていくんではないかというふうに私どもは考えております。
 そのコンセンサスづくりをするために今年度から新しく一カ所二百万円、七百カ所分の予算が地域振興プログラム作成費として補助制度が認められております。したがいまして、現実にはこの予算を使いながら、意識調査とか町民調査とかあるいは業者調査とか、そういう調査からまず始めていくのがプラクティカルなやり方じゃないか、こう思っております。
#124
○吉田達男君 なかなか苦労が多いことだと思います。やりようによってということで地域のコンセンサスを得るというのでありますが、相当な努力がなければ手本としてのものが実感として出ないということだと思いまして、せっかくついた予算であれば実行されますが、焦らずにじっくりやってもらいたいと思います。
 このたびの大きい改正の中には、人件費を都道府県の地方交付税にカウントするということで、通産省からの直接の補助金を変更したという七十五億円の措置がございます。地方公共団体が地方財源として基準財政需要額に裏づけられた公付税を受けるという財政構造は一般的であります。その中で今日までの制度で補助金として定着をしてきたものを振りかえるについては、通産省と自治省といいますかあるいは地方公共団体との間違いのないところがなければならぬと思いますが、地方公共団体には地方公共団体のそれを決定する機能があり、執行する人格があるわけでありまして、それは間違いないという自信がございますか、どうですか。
#125
○参考人(谷村昭一君) 今御指摘の点が、今回の改正に当たりまして私どもが一番問題だと思った点でございます、率直に申しまして。しかし、中小企業庁と自治省の間で大変この問題について熱心に議論をしていただきまして、制度として今後運用するに当たってのいろんな諸配慮をいただいております。その意味で私ども、この移行に伴いまして従来受けていた補助事業が今後とも継続されて小規模事業の支援に引き続いて活用できるような体制になっておると確信をいたしておりますので、今の段階で我々が申し上げることは特段ない、こういう状況だと思っております。
#126
○吉田達男君 同様だろうと想定いたしまして、次の質問に移ります。
 このたび人件費について変更いたしましたのは、経営指導員と補助員であります。ところが、経営改善普及事業ということでくくられているものの人件費に、中身として記帳専任職員、指導員がありますね。それで、記帳指導の方に当たっては一単位が四十万円ということで、また一日が四千二百円で算定したりしております。そういう職員があり、また事務局長という職員があるわけであります。これは、経営改善普及事業の方の財源として残っておるわけでございます。
 一つの組織の中で、片方は丸々県の交付税に裏づけられて県からもらう、片方は通産省の方から、経過によってこうある。こういうものがあると、経営指導員ほかそこの職員の中で身分の安定さ、不安定さ、給与のベースの推移等々が心配になりはしないかと、将来はどうなるのだろうかと。こういうふうに思ってくると、運営をする商工会の会長、商工会議所の会頭としては責任がありますが、この制度の推移について、中身についてどういう見解をお持ちでしょうか。
#127
○参考人(辛嶋修郎君) 今回一般財源化されましたものは、いわゆる人件費として商工会に定着されているもの、そしてそれに並ぶところの事業費と、こういうふうに私どもは理解しております。したがいまして、事業費の中においての諸活動の人件費等は、今回はそういう意味では一般財源化されておりません。
 今先生御指摘の点は、それでは職員によっていろいろ単価が違ってくるではないか、こういう御指摘だと思いますが、私ども商工会につきましては、各都道府県に県連合会がございまして県連合会で統一給与表というものをつくっております。その統一給与表に基づきまして、統一基準に基づきまして各県連におきまして同一の給与表を推進しておりますもので、したがいましてそういう事情によって差が出てくるというようには理解しておりません。
#128
○吉田達男君 統一給与表についてお話がございましたから、それについてそれじゃちょっと。
 統一給与表をつくっている都道府県もあります。オリジナルは国の方の四級六号俸、これがこの基準ベースになっているわけです。それを因果を含めて納得して、県の中でそれぞれ総額を統一給与表でこなしてそれぞれに当てるという方法がとられていないところもある。それは全国的に見て内部でいわば矛盾をしておるわけでございます。
 いま一つの問題点は、四級六号でいった場合にそれよりも高いものは今後どうなるか。プールの面で若干のクッションはありますよ。しかし高いものはどうなるか。つまり、給与ベースが毎年上がっていくという日本の賃金体系でいく場合に、それが定期昇給分が上がらないわけでございますね、補助金が。そうすると、上の方については頭打ちになっている。頭打ちを避けようと思うと単会の負担金をふやさなければならぬ、こういう構造が残ってくるわけでありますね。これは大変に大きい圧迫であるが、これをどうしようとするのか。
 また、年度途中で人事院の勧告があって実施をされるときは、毎年これを補正をして追加補給をしておりますが、今後についてこれらの扱いはきちっとやれる体制にあるのか。自治省、通産省あるいは地方公共団体等々との連携は間違いなくなされているのか、あわせてお尋ねいたします。
#129
○参考人(辛嶋修郎君) 先生よく御存じなものであれでございますが、ちょっと先ほど私申し上げました統一給与表、統一基準俸給表でございますが、現在のところ三十八県連で実施されております。したがいまして、四十七県連ありますから、そういう意味ではまだ若干残りはございますけれども、ぜひほかの県連につきましても統一給与表を採用するように一生懸命これから努力していきたい、こういうように思っております。
 それから、経営指導員の場合には格付が四級六号俸というふうに国の補助金は位置づけられております。そうしますと、この四級六号俸というのは、大体入ってから二十年、四十歳ぐらいの人の給与が四級六号俸というふうに位置づけられているわけでございますが、経営指導員に二十二、三歳でなってそれから退職するのは六十歳としますと、ほぼ正規分布を経営指導員の人がしておれば、六十歳でやめる、そして二十何歳の人が経営指導員になってくるということになって、理論的にはこの四級六号俸の給与としてはよろしいわけでございます。
 しかしながら、現実の問題からいいますと、だんだん年をとってきて、平均年齢が四十歳じゃなくてもっと高くなってくるという問題になってきますとおっしゃるとおり自己負担の問題が出てきますので、ぜひ自己負担がないように補助金を上げてもらうという予算要求をすると同時に、また町村に対してもあるいは県に対しても増額をするようなお願いをしていきたい、こういうふうに考えております。
 それから、年度途中で人事院勧告等があって補正があった場合はどうなるのかと、こういう御指摘でございます。私どもがこの一般財源化に伴いまして中小企業庁から伺っているところによりますれば、これら単価がアップした場合にあっては中小企業庁が自治省の方に対して要求し、そして
補正を求めて国全体として補正をしていくという方法で考えておるということでございますので、その点につきましては私どもはそのようにいくんではないか、こういうふうに考えております。
#130
○吉田達男君 それぞれ手当てをしながら進むというお考えで御答弁がありましたが、問題はクッションとなって、はしなくも出ましたのが市町村のいわば育成補助の問題であろうと思います。
 国の方も県の方も、一定の事業に対して一定の基準のものを持ち、それに若干の配慮がそれぞれあるということだと思いますが、市町村のこれらの商工団体に対する必要経費の自己負担分の裏づけ等々については大変ばらつきがあるようでございます。全国的に見ても大変大きいと思います。制度改正の折ですから、これは本当は通産省、自治省等々も話して、これらの必要な裏づけ、活動費については山さるべきではないかという見解を私は持っておりますが、先ほどの御答弁の中でそういう願望がにじみましたので、そうではないかという確認をしたいと思うわけでございます。
 あわせて、時間が来ましたのでもう一つ言っておきますと、そういうことで市町村と補助金を出してもらいたいということを交渉するが、見ようによっては陳情であります。陳情が通る自治体と通らぬ自治体がある。それはなぜか。それは、そこの首長の判断が一番大きいと思います。選挙がありますと、商工会議所の会頭が後援会の会長をする首長が当選をすれば話はスムーズに流れますが、そうでない場合は変になるといううわさもある。市町村についてそのようにも聞いたりいたします。そういうことになると、四条による政治的な活動をしないという趣旨についてどうなのかということがあります。
 これは、必要なものを行政として措置されたいと建議をするということは当然の機能としてあるわけでありますが、一定の政党と格別な関係に組織的になっていくということについては、これは法に照らして対処しなければならぬものであります。それがこの法改正の議論の中でも衆議院で展開がありましたことは御案内かと思います。
 私どももその辺は厳しくとがめながらも、市町村に対する商工会あるいは商工会議所の必要な費用の負担、特に商工担当が最も手薄になっておる町村の方の行政を肩がわりしておるんじゃないかという内容を商工会の活動の中に見ますと、自信を持って主張していいのではないかと思いますが、それについて両参考人から御見解を承りたいと思います。
#131
○参考人(谷村昭一君) 今の御指摘の点でございますが、私ども商工会議所としては、この問題については基本的にこう考えておるわけでございます。
 それは、市町村の場合は財政力の格差が非常に大きいわけでございますので、人件費の補助につきましてはやはり基本的に従来どおり都道府県からの確実な助成をお願いしたい、ただし事業費につきましては、もしその市町村に本当に役立つような事業につきましての補助が市町村から行われますことにつきましては、これは大いに歓迎をしたい。こういうふうに考えておりまして、従来のような人件費補助につきましてはやはり都道府県からお願いをいたしたい、かように考えておるところでございます。
#132
○吉田達男君 政治活動についてはいかがですか。
#133
○参考人(谷村昭一君) 政治活動につきましては、これはもう商工会議所の法律に政治的に中立を保つということが明確に書かれておるわけでございます。この点につきましては、商工会議所が政治的な活動をするということは厳に慎んでまいりたいと思っておるところでございます。ただし、商工会議所の会頭あるいは副会頭、その他の方々が個人的に政治活動をされることを阻むものではない、さように考えておるところでございます。
#134
○参考人(辛嶋修郎君) 政治的な中立の問題につきましては、日ごろから法律の趣旨を遵守するように私ども心がけて商工会を指導しております。
 商工会員に対する市町村との関係の問題でございますが、私どもの会員がいろいろ言っておられるのは、地域振興というのはこれから重要な課題だと。そうしますと、市町村の仕事を我々がある部分では担うことになる、町村の役場の企画部門を商工会は担うことになるんだと。ですから、先生御指摘のように、商工会に対してもっと町村、町役場が温かい目で見るようにこれから我々は活動していかなければいけない、こういうふうにおっしゃっております。私も同感でございますので、県あるいは市町村の方々が商工会に対してより手厚い助成をしていただくことを期待したいと思っております。
#135
○松谷蒼一郎君 本日はお忙しい中を参考人として御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
 最初に、景気に関連をして若干お尋ねをいたしたいと思います。先ほどの御質問に若干重複をしているところがあると思いますが、お許しを願います。
 景気につきましては、本年に入りまして、三月、四月底入れの感があるというようなことでいろいろな指標に示されているところでございます。しかし、地域あるいは業種、それからまた企業の規模、そういったことによって必ずしも同様ではないと思います。今回の法改正に関連をいたします小規模事業者につきましての経営の状況につきましていかが御理解をされているか、お二人の参考人の方からお答えをいただければと思います。
#136
○参考人(谷村昭一君) 今御指摘ございましたように、全体としての景気につきましては、商工会議所で調査をいたしましたところによりますと、依然として先行きマイナスと考えられる人のウエートがプラスと考えられる人よりも高いという状況にあることには変わりはないと思っております。ただし、その差がだんだん縮まってきつつある、要するにマイナスの幅が縮まりつつある、こういうのが現在の状況だと思っているわけでございます。
 特に、その中でも今御指摘のございました小規模事業者につきましては、まだ依然として弱気な見方をされる方が非常に多く、不透明感も訴えておられます。それに加えまして最近、地場産業を抱えております地域におきましては急激な円高の影響が非常に懸念をされておりまして、全体的な景気がやや明るさを増したかなという先ほど申し上げましたような状況にはございますが、この小規模事業に限って申し上げますと、依然として厳しい状況が続いておるというのが私どもの認識でございます。
#137
○参考人(辛嶋修郎君) 私ども二種類の調査をいたしております。
 一つは、四半期別に八千企業を対象として調査しております。ただ、私どもの会員は約九割が小規模企業でございますから、この八千企業の調査は小規模企業を代表しているというふうに私は考えております。平成五年の一月から三月期の調査結果でございますけれども、依然としてまだ売り上げ、採算、資金繰りの前年同期比がやはり悪い値を示しておりまして、売り上げがマイナス二八・七、採算はマイナス三二・一、資金繰りはマイナス二〇・七、こういう状況でございます。四半期別の調査でございますが、そういうふうになっております。
 他方、三百一名の経営指導員を対象に毎月景気動向調査をしておりますが、これはマイナス幅が減少してきておりまして、建設業なんかは下げどまりかなと。これはまだ論争のあるところでございますが、マイナス幅が非常に著しく減少しているというような面も見られておりまして、一言にして言えばまだ依然として不況感が強い、こういう状況でございます。
#138
○松谷蒼一郎君 そういった現状の中で小規模事業者の方々がどういった対策を求めているのか、これはもちろん地域、業種、規模等によって異なるとは思いますが、一般的に言ってどういうような対策を求めているのか、それについてお伺いしたいと思います。
#139
○参考人(谷村昭一君) 最近政府でとられました大規模な景気対策の中に、中小企業対策については特にいろいろ御配慮をいただいておるわけでございますが、やはり小規模事業者から眺めますと、金融あるいは税というような相談指導事業というのが一つの大きな柱だと思うわけでございます。
 最近、この小規模事業者の皆さんからお話を聞いておりますと、商工会議所は地域団体でございますが、結局この小規模事業者の対策として考えるとすれば地域それ自体の振興を図ることがやはり基本的に非常に重要ではないかという御意見が非常に高まってまいりまして、今回講ぜられておりますこの法律もそういう発想に基づくものだと思っております。その意味で、今回のこの法律改正に伴いましてこの小規模事業対策が一層強化されることを期待いたしておるところでございます。
#140
○参考人(辛嶋修郎君) 商工会地区はどちらかといいますと郡部にありまして、人口が減少している、こういうような地区でございます。したがいまして、もちろん最近の景気が後退したということにも非常に著しく影響を受けておりまして、そういう面におきましては金融面の措置あるいは税制面の措置ということが重要ではございますが、基本的には自分たちのお客さんの需要を回復してもらう、こういうことが基本になっております。そういう意味からいいますと、地域経済の活性化ということが図られることが長期的な課題としてもより重要ではないかということで、今回の法律に基づきます基盤施設事業ができれば魅力ある地域づくりができるんじゃないかということで期待している次第でございます。
#141
○松谷蒼一郎君 今回の法改正といいますか立法は、かなり大幅な改正であるというように考えております。と申しますのは、午前中の議員からの御質問にございましたように、従来はいわば経営指導あるいはコンサルといったようなことを中心として行っておりました事業が、今度の改正によりまして商工会あるいは商工会議所みずからが経営基盤施設の事業を実施し運営をする、こういう意味で非常に大幅な改正ではないかというように考えておるわけであります。
 商工会議所は市にございますので、その人員、能力等、比較的整備されております。そういった事業を実施する体制もある程度はできているのではないかというように考えております。しかし、商工会につきましては、今御答弁のように郡部を中心とした町村にございます。私どもが実際にいいろいろな機会に接触をした限りでも、その体制はまだ十分ではないというように考えておるわけでございますが、そういった商工会が果たして本法に掲げておりますような基盤施設整備事業を実施することが可能かどうか、下手をすると絵にかいたもちになりはしないだろうかという危惧はあるわけでございます。その点につきまして辛嶋参考人にお伺いいたしたいと思います。
#142
○参考人(辛嶋修郎君) 先生御指摘のとおり、商工会二千八百あるんでございますが、そのうち例えば会員数が二百人以下、これを我々小規模商工会と言っております、これが約八百ぐらいあります。そういう小さな小規模商工会、そういうところの人が、例えばそれじゃそういう施設設置事業が十分できるのか、こういう御指摘だと思います。
 小さな商工会におきましての一番大きな課題は、やはり後継者がいないとか人口が流出していくとか、いかにして地域おこしをしていくかというのが基本的な課題となっております。したがいまして、経営指導員一人一人の考え方は、もちろん個別の事業者指導も重要だけれども何とかして地域おこしをしていかなくちゃいけないんじゃないかということが大きな課題になっておりますから、市町村とも協力しながら、県とも協力しながら、あるいは県連合会とも協力しながらそういう地域おこし事業をやっていくんではないかというふうに期待しているわけでございます。
 さはさりながら、そういう体制が十分かという面がございますので、今年度の予算につきましてはできるだけ事務局長が、現在二千八百ある商工会のうち今年度末ぐらいだと約一千八百ぐらい事務局長がつくと思いますけれども、千カ所ぐらいまだ残っておりますから事務局長が全商工会につくような配慮とか、あるいは専門経営指導員とか、そういうような知恵を活用しながらそういう地域づくりをやっていきたい、こういうふうに考えております。
#143
○松谷蒼一郎君 地域振興が非常に待たれているということは、今のお話のとおりだと私も思います。また、村おこし、町おこしが非常に要望されておる。しかしながら、その具体的な方策となってまいりますと、なかなかこれは難しい。小規模事業者支援法案にございますような形の駐車場、展示会等々の事業を基盤施設整備事業として実施をしていくということだけで果たして地域振興策として十分であるかどうか。
 地域には地域の顔がありますし、おのおのカラーがございますから、そういった特色を生かしながら、いわば弱体な商工会だけではなくて地方公共団体あるいは商工会連合会、皆さん方が一体となって一つ一つ立派な地域振興を実施していただきたい。やはりそういったものが幾つかでも成功していけば、それが必ずや波及していくだろうというように考えておりますが、そういった点について辛嶋参考人にお伺いします。
#144
○参考人(辛嶋修郎君) 地域には地域の顔があると先生おっしゃいましたけれども、まさにおっしゃるとおりでございまして、地域には地域にあるその顔づくりをすることが地域振興にとっては非常に重要な課題だと思っています。そういう意味で地域振興プログラム作成費、一カ所二百万という小さな金額かもしれませんけれども、そういう補助金が今度裏打ちされまして、約七百カ所認められておりますので、そういうものを活用しながら地域の顔づくり、こういうのをやっていきたい、こう考えております。
#145
○松谷蒼一郎君 このたびの通産省の小規模事業者支援法律案、そしてまたそれに伴う関係法の改正は非常にすばらしい改正であるというように考えております。しかしながら、果たしてこれで十分であるのかどうか。先般、通産省の関係者の方に聞いたら、両団体はもう大賛成であるというような答えがございましたが、両団体の方々のこれについてのお考えと、それからもし御要望がございましたらこの際お伺いしたいと思います。
#146
○参考人(谷村昭一君) 今先生からお話ございましたように、商工会議所にとりましてもこの法律は基本的に大賛成でございまして、お話しのとおりでございます。今後、地方交付税化されるに伴いまして、毎年国が負担いたします人件費が、負担が減ってまいるわけでございますので、その分がより前向きの事業に毎年展開されるということを心から期待しておりまして、そのことによって小規模事業が一層拡大強化されることを期待いたしております。
#147
○参考人(辛嶋修郎君) この法案につきましては大賛成であります。従来、商工会は商工会法上も施設設置事業はできることになっております。ただ、補助制度はとられてなかったということで、私ども地域振興が重要だと口では申しておったんでございますが、補助制度の裏打ちがなかったがためになかなか現実化しなかったということで、私ども大賛成でございます。しかしながら、逆に申し上げますと、本当にそういう制度措置が講ぜられましたので、これからは本当に身を入れて地域振興をやらなければいけないという緊迫感で今精いっぱいのところでございます。
#148
○松谷蒼一郎君 どうもありがとうございました。これで終わります。
#149
○浜四津敏子君 本日はありがとうございます。
 御質問させていただきます。
 商工会は約三十三年、また商工会議所は約四十年の歴史を持っていらっしゃるわけですけれども、この長い間ずっと、殊に商工会におかれては経営改善普及事業を主に行ってこられたわけです。中でも、金融、税務あるいは経営相談、指導
あるいは人材研修などが中心でこられたわけで、それが大変役に立ったという声も強いわけです。今回、地域振興活性化のために基盤施設事業をみずから行うと、こういう大変大きな権限、機能、そしてまた責任が与えられるということになるわけですけれども、また大変大きな役割が期待されているというふうに思っております。
 しかし、従来やってこなかった事業について突然権限あるいは責任を負わされて、果たして責任を持って推進できるかどうかということについての危惧の声が大変強いわけです。先ほどからの重複しての質問になりますけれども、ある商工会の会長さんのお話ですが、以前から商工会は地域振興への取り組みがずっと期待はされてきた、今回それがようやく実現できることにはなったけれども、しかし商工会の現状を見るとこの期待に十分こたえることができるのかどうかについては自分としても大きな不安があると、こんな声がありました。
 そこで、一つは人材面でその数及び質がこの期待にこたえられるのかについて伺いたいと思います。
 まず数ですけれども、商工会は、専従の事務局長のおられるところが約二千八百のうち千八百というふうに理解しております。まだ約一千カ所は専従の事務局長も存在してない、こんな状況であるというふうに理解しております。また、経営指導員の方も今の数では到底足りないんだという現場の声、さらに現状でも手いっぱいなのにまた新たな仕事が加わると。
 先ほども同じ質問がありましたけれども、そもそも対応し切れないのではないか、今の配置基準のままでは不十分なのではないかという声がございますけれども、あとどれぐらいふえれば対応できるのか、また仮に今のままだったとするとどのように対応されるのか、それについてお伺いしたいと思います。
#150
○参考人(辛嶋修郎君) 今度の地域振興事業を商工会が実際に実施できるような補助制度が整えられた、こういうことでございまして、各商工会もいよいよ自分たち自身の地域づくりに補助制度が整った、こういうことで非常に喜んでいる次第でございます。
 事務局長につきましては、先生御承知のとおり、今御指摘のございます千八百が今年度末ぐらいには整うと思います。従来は五十カ所ベースでもってふえていたんです。それを今年度からは二百カ所増ベースでいきますから、二千八百商工会ございますからあと残っている千は五年以内にはそういう事務局長が設置されていく、こういうふうに理解されておるわけでございます。
 さらに、経営指導員だけでこういう作業ができるものではないじゃないかということだと思いますが、こういう施設設置づくりといいますものは、地域のコンセンサスづくりが非常に大きな課題となってきます。単に商工会の職員だけがやるんではなくて、商工会の役員あるいは県におきます専門経営指導員、そういう各方面の知恵を活用しながらコンセンサスづくりをしていかないとまさに御指摘のございましたような絵にかいたもちになるわけでございまして、そういう意味で今回地域振興プログラムの予算が二百万円ついた、これを使いましてすぐというわけじゃございませんけれども、徐々にそういう施設づくりの気分を醸成させていくということが重要じゃないか、こういうふうに考えております。
#151
○浜四津敏子君 そうした対応、単に数をふやすというだけではなくて、また質の向上も当然新たな事業を始めるに当たっては求められるというふうに思われますけれども、高度化あるいは多様化する指導ニーズとかあるいはOA化とか先端技術等が要請されているというふうに言われております。それらに十分こたえられるより専門的、より高度、そしてまた先端の知識を有する経営指導員等の質を向上させるということがどうしても必要かというふうに考えられますが、これに対してどう取り組まれる予定でいらっしゃるのか。
 そして、ちょっとまた別の局面ですけれども、商工会間に格差があるということもございまして、人事交流等も検討されてはいかがでしょうかというふうに考えておりますが、この点はいかがでしょうか。
#152
○参考人(辛嶋修郎君) おっしゃるとおりでございまして、経営指導員の質の向上をするということが大きな課題でございます。したがいまして、中小企業大学校というのがございまして、その中小企業大学校におきましては、今回経営指導員等の研修の改善あるいは専門的な知識を付与するコースを設けております。従来から設けておりますが、よりそれが一層専門化に向かうようにそういう制度が充実されております。一カ月研修とか二カ月研修とか一週間研修とか、大体この経営指導員が年間一千二百名ぐらいこういう研修を受けられる措置が講ぜられておりますので、これらを活用するとか、あるいは県連の講習を活用するとか、そういう形によって経営指導員の質の向上を図っていきたい、こういうふうに考えております。
#153
○浜四津敏子君 済みません。もう一点、先ほどの人事交流についてお伺いしたいと思います。
#154
○参考人(辛嶋修郎君) 失礼いたしました。
 人事交流については、各県連ベースで大いに取り進めるようにやっております。したがいまして、多くの県連はA商工会からB商工会へ行くとか、そういうふうなことを進めております。
#155
○浜四津敏子君 県連あるいは連合会として、あるいは日本商工会議所として単会向けにこうした新たな事業がスムーズにいくように、あるいはリスクを回避できるようなやり方等、運用プロセスについての丁寧なあるいは親切なマニュアルづくりをされてはいかがかと思いますが、御検討されていらっしゃるんでしょうか。
#156
○参考人(谷村昭一君) 今御指摘の点は一番重要な点だと思っておりまして、政省令や基本方針が出そろいました後、この事業に関心を持つ者、あるいは既に取り組んでおる人たちとの懇談会などを通じまして問題点をいろいろ聞きながら、実効性のある事業実施のマニュアルをつくって各地の商工会議所で説明いたしまして、具体的に指導するように取り計らってまいりたいと存じておるところでございます。
#157
○参考人(辛嶋修郎君) 先生御指摘のとおりでございまして、もう既に私ども平成四年度におきましては、例えば商店街マニュアル作成事業というような形で、そういう調査研究を始めております。ただ、四年度につくりましたのは非常に厚うございまして、なかなか一般の会員がわかるのには難しいというような面もございますのでもう少しわかりやすいマニュアルを、これは地域振興の事業でございますから、コンセンサスづくりに役立つようなマニュアルをぜひつくっていきたいというふうに平成五年度は考えております。
#158
○浜四津敏子君 それからもう一点、危惧の声あるいは不安の声としては、今回そうした新たな事業が加わったということで、従来の商工業者への個別経営指導から地域経営指導へと活動のウエートが移っていくのではないか、これまでの個別の業者の方が頼りにしていたさまざまな相談あるいは指導の事業が手薄になるのではないか、こんな不安の声があります。こうした本来の基礎的あるいは基本的な活動について今後従来と変わりがないのか、あるいはもっと手厚くしていくのか、今後どのようにされるのか、お答えいただきたいと思います。
#159
○参考人(辛嶋修郎君) 個別の経営指導は極めて基礎的な我々の重要な課題でございますので、これはぜひ今後とも力を入れてやっていきたいと思っております。
 私どもの経験から申しますと、個別の経営指導に行くに当たりまして、各指導を受けられる小規模事業者の方々の御意見として地域振興をやっていただかないともう私どもどうしようもないんですよと、こういう声が非常に多々上がってきたもので今回の措置をお願いしている次第でございますので、あわせもってやっていく、こういうふうに考えております。
#160
○浜四津敏子君 それでは、商工会そしてまた商工会議所の組織について少し伺います。
 商工会につきましては、会員は全員皆一票を持っておられるというふうに理解しております。したがいまして、零細企業あるいは中小企業であっても投票権あるいは発言権も平等にある。役員選出の方法もかなり民主的に行われているというふうに言われております。また、組織率も全国平均約六割五分と言われております。
 それに対比するわけではありませんけれども、商工会議所は、どちらかというと産業中心、大企業あるいは中企業がどうしてもリーダーシップをとるという構造になっているのではないかというふうに理解しております。そもそも、小企業あるいは零細企業は商工会議所の会員にはほとんどいないというふうに言われておりまして、組織率も約三三%。また、役員選挙も半数は総会選出ということにされておりますけれども、これも会費の金額によってその投票権が決まってくるというようなシステムのようですし、また残りの二割は会頭推薦、また三割は部会推薦と、こんな選挙がなされているようです。
 今回の法案でも、本来の目的は小規模事業者、また零細事業者支援のために御尽力いただくということになっておりますので、殊に商工会議所におかれてはこうした組織率をもう少し上げる努力をされるおつもりがあるのか、また小規模零細企業支援のためにどのように特に力を入れられる予定なのか、そのあたりをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
#161
○参考人(谷村昭一君) 商工会議所は、組織といたしまして八割弱が小規模事業者でございます。いわゆる中小企業の定義に該当するもので申しますと九割以上がその会員になっておりまして、現在この組織率は今御指摘のように三三%強でございますが、百五十万企業が会員になっておりまして、その大部分が中小企業ないしは小規模事業者であるということをぜひ御理解をいただきたいわけでございます。
 地域主義になっておりますから、例えば東京の商工会議所でございますと、東京にあります小規模事業者は東京の商工会議所に入っておる、そういう形になっております。この商工会議所の組織の大部分は小規模零細企業によって成り立っておるということをぜひ御理解をいただきたいわけでございまして、会議所のやるべき仕事は、主として中小企業、小規模零細企業へのいろいろな事業を推進することにあると心得ておるわけでございます。
 なお、この加入の率をさらに高めたらどうだという御指摘がございました。これは私どもぜひそういたしたいと存じておりまして、会員加入の一層の増加を図ってまいりたいと思っております。ただし、この三三・八というような組織率の中には、例えば東京で申しますと、東京の商店街は商店街組合一本で参加をいたしております。したがって、傘下の企業はそういう形で入っておるわけでございますが、計算上はあくまでこれは一ということになりますために組織率が低いという側面もあることは御理解いただきたいと存じますが、そういうことは別にいたしましてこの組織率を今後大いに高めてまいりたいと思っております。
 同時に、会議所は会員でない小規模事業者に対しますサービスを会員と同様にとり行っておりまして、例えばマル経融資の制度等につきましては、会員、非会員の区別なくこれは対象といたしております。非会員の方々も、積極的に商工会議所の諸事業を御利用いただければ非常に幸いだと思っております。
#162
○浜四津敏子君 次に、業務を行うに当たっての問題点を少し伺いたいと思います。
 先ほどもコンセンサスづくりが大変であり、また大事であるというお話が出てまいりました。例えば、会員の中に小売業あるいは製造業、加工業、サービス業、いろんな業種の方が含まれると思いますけれども、基盤施設事業をめぐってこうした業者間で利害が相反する場合も出てくる、あるいは多いんじゃないかというふうに思うんですけれども、こうした問題をどのように調整するのかあるいは調整できるのか。
 そしてまたもう一点は、先ほどお話しいただきましたが、会員と非会員を差別しないというお話ですけれども、具体的に本当に現実的に差別しないで実現できるのかどうか。例えば、共同店舗あるいは共同工場あるいは展示場、イベント施設などを建設して貸し出す場合に、その業種の選定とかあるいは貸付先の選定、そうした選定の方法においても利害を調整し差別なしにできるのかどうか、具体的に実効性ある取り組みができるのかどうかお伺いしたいと思います。
#163
○参考人(辛嶋修郎君) 商工会と申しますのは、地区内におきます商工業の総合的な発達改善を図ることを目的としております。したがいまして、商工会の場合、会員のほとんどの事業は地域の盛衰と一体関係にあるような事業、小規模零細的な小売業とかあるいはサービス業とか、そういう形態が非常に多うございますので、地域を振興するための事業としていろんな各種の基盤施設事業ができるわけでございますから、そういう地域全体のコンセンサスづくりをしていくことが大きな課題になるわけです。したがいまして、地域振興に寄与しないプランをつくっても結局その地域全体が発展しないわけでございますから、そういう意味では絵にかいたもちになるわけでございます。
 そういうことから考えますと、先生御指摘のようにまず地域が一体となるということが必要でございまして、そのコンセンサスづくりのために地域振興プログラム作成費というのが二百万円で少ないのでございますがついておりますので、それをぜひ活用してコンセンサスづくりをしていきたい、こう思っておる次第でございます。
 それからまた、実際事業を実施するということになりますと、商工会の場合には、形式的なことを申し上げますれば総会の決議とかそういうようなことも裏打ちされておりますので、そういうことからいえば十分合意形成に役立つのではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。
#164
○浜四津敏子君 いずれにいたしましても、今回の法案の目的のとおり、中小企業、小規模事業者、また零細の事業者あるいは個人商店等の本当の支援になるように、また各地域の活性化のためにぜひ御尽力いただきたいと思います。
 以上で終わらせていただきます。
#165
○井上計君 予定した質問の内容はもう大体出尽くしておりますから、若干思いつきになりますけれどもお伺いいたしますので、ひとつよろしくお答えいただければありがたい、こういうふうに思います。
 まず、お二方、大変御苦労さまでございます。商工会並びに商工会議所の皆さん方が、特に各地域におきまして中小企業の問題についていろいろと御努力、御活躍をいただいておることには日ごろ敬意を表しております。
 新しい今度の法律によって、先ほど中小企業庁にもお伺いしたのでありますが、やはり私ども幾つか懸念しております。
 一番大きな懸念は、従来商工会及び商工会議所でおやりになっておるところの経営指導というのはどちらかというとソフトの面であったわけですけれども、今度の新法は事実上、事業形態をつくるようなハード面の指導が新しく加わることになります。果たして、失礼ですけれども適当な人があるのであろうか、そういうふうな機能を十分発揮できるような人材がこれから育つのであろうかという懸念をまずしておるわけであります。商工会議所並びに商工会においては、もちろん先ほどからずっとお伺いがありますから今後とも御努力いただくということでありますけれども、格段のひとつ御努力をいただかないと容易なことではなかろうとこう考えます。これはお答え要りません、先ほどありましたから。
 そこでお伺いしたいのでありますが、ほとんどの市では商工会議所があるわけですね。ところが、中には新しく合併した市の周辺では、依然として商工会があるというところがあります。私は
実は、地元の選挙区は愛知県であります。名古屋市ではつい最近商工会議所に入りましたけれども、名古屋市の中で商工会議所でない別の商工会がある区があるわけですね。まだこういうふうなところがあると思うんです。そういうふうなことについて商工会議所として今後、これは商工会と両方の問題でありますけれども、合併というか糾合、新規の組織拡大というのはこれから行われると思いますが、どのようにお考えになるのか、これは商工会議所の方に一つお伺いします。
 それからもう一つ、商工会ですけれども、全国に二千八百ですか、ほとんど町村単位。ところが、その中には零細な、商工会はあるけれども、失礼ですが名前ばかりというふうな小さな商工会もありますね。だから、これも一つの町村に限らないで広域的な周辺三つかあるいは五つか、最近では地方へ行きますといろんな事業が広域で幾つかの市町村が集まって清掃組合であるとかあるいは火葬場であるとかというものをつくっていますが、そういうふうな方法が今後とも考えられる。そこで、商工会を統合するようなことについてのこれからお考えがおありなのかどうか、現在はこの法律との兼ね合いがありますけれども。
 以上二点を会議所と商工会の方にお伺いして私の質問といたします。
#166
○参考人(谷村昭一君) 今、先生御指摘の点は大変難しくてお答えに窮するわけでございますが、基本的に申せば、これは地元で商工会議所とその周りの商工会との間で自主的にお話し合いいただいて合意の上、組織を改められるということが望ましいと存じておりますし、また現に最近はそういうケースが非常にふえてまいっておりますことも事実でございます。しかし、やはり商工会議所の側から申しますと、商工会の立場も考えなきゃなりませんので、我々が非常に強くリーダーシップをとってそういうことを推進するということを現段階で考えているわけではございません。地元のそれぞれの事情に応じて、商工会議所、商工会の話し合いの上合意ができれば望ましいことだと存じておる、こういうことだけ申し上げさせていただきたいと思います。
#167
○参考人(辛嶋修郎君) 先生御指摘のように、小規模な商工会が多数ございます。これらの商工会につきましては、従来事務局長というような中核となる人が設置されていなかったケースもございますもので、今年度予算におきましては二百カ所、従来は五十カ所増だったんですけれども二百カ所増にしまして、来年以降またその二百カ所増ベースでいきますと、二千八百の商工会にはそういう事務局長が設置されていく、こういうふうに考えております。
 それから広域的な運用、これは非常に重要なことでございまして、今年度の予算措置におきましても、新しく商工会が共同して事業を実施する、そういうような事業予算が広域経営改善普及事業推進費という形で一カ所三百万、新しく認められました。したがいまして、こういう広域的な事業の企画が必要なものにつきましては、大いにこの事業予算を使いまして進めていきたいと思います。また県連には広域指導センターというものがございますので、これらの知恵をかりながら、できるだけ広域的な運営が必要なものについてはしていきたい、こう考えております。
 商工会を統合するのかという御質問でございますが、商工会は一つの町村という単位のもとにでき上がっている総合経済団体でありますから、ぜひその趣旨は私は尊重していきたい、こういうふうに考えております。
#168
○市川正一君 私、日本共産党の市川でございます。
 時間が限られておりますので、最初にお二方に共通の二問をお伺いいたします。
 第一問は、通産省の資料によりますと、商工会等に加入していない小規模事業者は約二百五十万に上ると見られます。となると、商工会等が実施する基盤施設事業、連携事業にこれらの小規模業者は参加することができないという懸念があります。先ほど法案審議の中でもこの問題を取り上げてただしたのでありますが、地域のすべての小規模事業者の意見や要望を重視し、またこれらの人が利用することができるようにすべきであろうと考えるんですが、いかがでしょうかというのが第一問です。
 第二問、商工会、商工会議所等の組織地域と市町村とは同一であります。また御承知のように、通産省の中小企業白書でも九〇年代の中小企業ビジョンでも、小規模事業者の活性化を果たす上で地方自治体、なかんずく市町村の役割を強調しております。お二方とも通産省御出身なので、よく御存じのとおりだと思います。今回の法案に基づく基盤施設事業の策定に当たっても、市町村の地域振興計画やまた産業振興ビジョンとの整合性を図る上で市町村との連携の重要性、この点について先ほど森通産大臣も確認されたところでありまして、実際に策定し実際に実施に当たられる御両者の対応について、この機会に所見を承りたいと思います。
 以上、まず二問をお伺いいたします。
#169
○参考人(谷村昭一君) 第一点でございますが、この基盤整備事業は地域の活性化、地域の振興を図ることが目的で行われるものでございますので、事業の実施に当たりましては、その地域の人たちが、すべての人が利用できるような形に運用することが望ましいと思っております。これは、個々の事業の中身それからそのあり方によってケース・バイ・ケースで違うことも十分考えられるわけでございますので、商工会議所の組織の中で十分議論をして、その利用形態等は今後検討していかなきゃならない問題だと思っております。
 それからもう一つ御指摘の市町村との関係でございますが、これはもう先生のおっしゃるとおり、私どもも市町村との連携と申しますか、これが一番重要だと思っております。その市町村が立てます地域振興計画との整合性、それからまた市町村の考え方を十分聞きまして、これらの事業を今後実施していくように努力してまいりたいと存じております。
#170
○参考人(辛嶋修郎君) 商工会につきましても、先生御指摘のようにやはり地域振興でございますから地域全体に役立つ、こういうものが当然必要になってきますので、そういう観点からそういう、計画づくりが行われるというふうに期待しております。
 また、現実にそういう計画を施設づくりという形でもって結びつけていく場合には市町村、地方公共団体の役割というのは非常に大きな課題になってまいりますので、市町村の計画なりあるいは市町村の指導を仰ぐことがぜひ必要なことだ、こういうふうに考えております。
#171
○市川正一君 それぞれ積極的な御見解をいただきました。そういう立場でのこれからの取り組み、谷村参考人が地域全体の、そういういわば会員以外の中小企業も参加されるということが望ましいとおっしゃいましたけれども、単にゾルレンというか願望だけでなしにそれが実現するような御努力を注目もし、また期待もしています。
 最後に、もう時間がございませんので谷村さんにお伺いいたします。
 日商の石川六郎会頭が代表取締役会長を務めておられる大手ゼネコンの鹿島は、金丸事件での捜査を受け、また埼玉県の土木工事談合事件の埼玉土曜会の会長会社でもありました。しかし、石川会頭は四月十五日の記者会見で日商会頭の職を続けることを表明され、また常議員会でも批判意見は全く出なかった、こう報道されております。
 会頭が会長を務めている大手ゼネコンのやみ献金問題、あるいは談合問題について常議員会で何の批判も何の意見も出なかったということが事実であったのかどうかという点を、一つはこの機会にお伺いしたいんです。というのは、もし事実だとすれば、商工会議所法で規定されている国民経済の進展に寄与するという目的や、特定の政党のために利用してはならないという第四条の規定などにかんがみて、またやみ献金での政治家と企業の癒着に対する国民世論の動向に照らして、あえて言葉を選ばずに申さしていただくならば、何ら
の苛責、反省もないとおっしゃるんですか。
 私は、商工会議所法に明記されているように、国民経済や国際経済について意見具申を行う資格を持っていらっしゃる、そういう日本商工会議所の今後のあり方にもかかわってくる問題でありますので、あえて率直に御所見を承りたいわけでございます。
#172
○参考人(谷村昭一君) 四月十五日に、日本商工会議所の正副会頭会議とそれから常議員会、議員総会が開かれました。問題が会頭の問題でございますので、私から出席されました皆さんに対しましてフリーに意見を言ってくださいということを申し上げました。その際皆さんの御意見は、大変経済環境が厳しい状況にあって、しかも中小企業は、先ほど来申し上げておりますような減益ですとか倒産というようなことが非常に増加して苦境に立っておる、こういう時期でございますので、会頭が今後とも全力を尽くして日商会頭の職務を全うしてほしいという意見が多く述べられたわけでございます。これらの意見に対しまして石川会頭は、皆さんの意見を謙虚に受けとめまして、日商会頭として全国商工会議所の活動に奉仕していくのが今後私に課せられた責務である、出身企業の立場を離れて公職の立場にある者としての責務を果たしていかなければならないということを述べられまして、今御指摘のような結論になったわけでございます。
 もちろん、会頭自身も大変この問題につきましては悩み苦しまれたことと思いますが、現在の状況を踏まえて、会員皆さんのそういう御意見を踏まえてこれから立ち向かっていきたいという決意を固められたものと私は思っておるところでございます。
#173
○市川正一君 終わります。
#174
○古川太三郎君 谷村参考人にお聞きします。
 今の続きで恐縮なんですけれども、確かに今は大事なときかもしれません。それだけに、本来ならば出直して会頭を選ぶべきだと思うんですが、人材は石川会頭以外にいらっしゃらないんですか。こういうことを申して本当に申しわけないんですけれども、日本商工会議所といえば相当大きな組織ですし、やはりこれだけの疑惑で見られる、経済界からも批判があるようなそういう時期に石川さんがやらなきゃならぬという問題ではないだろう。またこれは、普通の経団連やそういった任意団体ではございません。もともと、これは任意団体ですけれども国だとかあるいは公共的なものと非常に密接に結びついた団体ですからね。それだけに襟を正さなきゃならない問題だと思うんです。
 全く全員一致で支持されるということはその体質自体を私は疑いたくなるんですけれども、それは本当に自由な討論ができたんでしょうか。そのことをちょっとお聞きしたいと思います。
#175
○参考人(谷村昭一君) これは私がその場で、これは自由にひとつ御議論いただきたいということを念を押した上で皆さんから御発言があった結論が先ほど申し上げたようなことでございます。
 商工会議所は、先ほど申しましたように中小企業の経営者の方々が大変多いわけでございます。石川会頭は確かに大きな会社の会長ではございますが、商工会議所の会頭としては中小企業、小規模事業対策に大変熱意を持って御努力いただいておる、公私の別は極めて明確に区別されておると私は信じておりますし、またそういうことであったと思っております。その意味で、会頭自身がいろいろ悩まれた結果決意されたことでございますので、私としてはそれを全面的にサポートしてまいりたい、かように存じておるところでございます。
#176
○古川太三郎君 これ以上私から言う筋合いではございませんけれども、とにかく商工会議所という大きな公共的な団体であるということを本当に認識していただきたい、こう申し上げたいというふうに思います。
 それと、商工会議所では今度の労基法の改正の時短について反対の意見を述べられたというように伺いましたけれども、これはそれでいいんでしょうか。そのあたり、商工会議所でよく議論されているんですか。
#177
○参考人(谷村昭一君) これは、大変会議所の中で議論をいたしました問題でございます。その結論は、先ほど申しましたように、この種の時間短縮の問題は労使双方の自主的な努力によってやっていくべき問題である。したがって、労働基準法という一つの法律によって、現実に適用することが非常に困難な中小企業の皆さんがたくさんおられる中で猶予措置を取り外しますと、何しろこの法律は懲役刑を伴います法律でございます。そのような法律を、現実がそれにまだマッチしていない段階で法律で強制するということについては、もう絶対賛成できないというのが会議所の中での結論でございます。
 そういう意味で、我々は時短に反対しているわけではなくて、むしろ時短を積極的に推進するために自主的な努力を推進することが最も望ましいという基本的立場にあるということを御理解いただきたいと存じております。
#178
○古川太三郎君 しつこいようですけれども、人を雇用する場合、これは二十四時間拘束していいというようなことはだれも考えない。じゃ、六時間までいいだろうとか五時間までいいであろう、だんだんと世の中が進歩するに従って、しかもまだ豊かになるに従って、これはだれでも何時間が最低だと、最高働いてそこなんだという基準というのはこれは国家全体が考えていいことなんですね。やっぱりその基準に早く行くというような発想をしない限り、人材が不足だと言ってももっと不足になりますよ。こういったことができない場合には、だれも小企業、中小企業では働きたくない。そうしてどうしても都会に出てくる、こういった形になってみずからその過疎化を促進していることになるんじゃないでしょうか、人材面においてですよ。
 地域の活性化をおやりになるということで基盤整備をすると。これはそういう物的なものだけを考えるんじゃなくて、人材の育成ということを考えれば私は随分発想が違うんじゃないかなと思うんですけれども、そういった議論があったんでしょうか。
#179
○参考人(谷村昭一君) 今先生の御指摘の点は、私は全くそうだと思っております。中小企業といえども人材を採らなきゃなりませんし、今後働く環境の改善に努力していくことが中小企業の発展のために基本的に重要だと思っております。
 そこで、先ほどからくどく申し上げておりますように、商工会議所の基本的ポジションは時短を促進することについては賛成なわけでございます。しかし、そのやり方をこの非常に不況の苦しい時期に法律によって強制することを猶予してほしいと。これは未来永劫そういうことを言っているわけじゃなくて、この不況の厳しい状況下にある中小企業の状況をよくお考えいただいて猶予措置を延長していただきたい、こういうお願いを申し上げたという経緯でございます。
#180
○古川太三郎君 もう時間もございませんが、とにかく円高だから不況だとか、また今のバブルの崩壊で不況だとかというようなこともあろうかと思いますが、円高で経営が苦しいというようなときに合理化をしていく、これはまあ必要かもしれませんけれども、みんなが合理化するんだったらまた円高になるようなことにもなりかねない。イタチごっこになると思うんですね。どこかでやっぱり切っていかなきゃならぬ。そして、そういうたくさんの時間を拘束しなきゃならぬという企業はもう日本ではできないんだという認識をきちっと持っていただいて、小企業の方に指導していただくというようなことが必要ではないかと思うんです。
 そうでなければ、どこかで聞いたことですが、受験戦争みたいに百人しか受からないところをみんなが勉強したら、もっと寝る時間もなくなるぐらい勉強しても結果は同じなんですね。そういうような競争だけが生き残るという感覚はやっぱりもう古いんではないか。
 今の若い人は時間がたくさんあるところ、休暇もたくさんあるところ、こういったところをねらって就職します。そしてまた、小企業の経営者の息子すらおやじさんそんなに働いても苦しいんだったらそんな仕事はやめだと、やっぱりそういう時代なんですね。ちょうど農家が嫌だということでだんだん人数が少なくなってきた。後継者が卒業生で千八百人ぐらいしかない。
 そういうようなことで、小規模企業もやはり同じような感覚でやっていればいつまでたったってこれはよくならないんで、商工会議所の方でもっと労働というものの大切さを普及していただいて、そして余暇というものの大切さ、これも認識していただいて教育なさることが小企業育成について肝心なところだ、私はこう思っているんですが、最後にそのことだけをお聞きして終わります。
#181
○参考人(谷村昭一君) 基本的なお考えについては、私も賛成でございます。それは、こういう時代に応じまして、中小企業、小規模事業者もその時代の趨勢に応じて時短その他、今御指摘の点については十分考えていかなきゃならないということについての基本的な点は、全く同感でございます。
 私が今申し上げましたのは、労働基準法との関連での議論だけを申し上げたということでございます。
#182
○小池百合子君 最後に御質問させていただきたいと思います。
 私は、以前からよく各地の商工会議所等に招かれてお話をさせていただく機会がございまして、またそのことによって地方の経営者の皆さんのお話を聞くのも、大変楽しみにしてまいったという経験がございます。最近でも、お招きをいただいて実際にいろんな経営者の方々にそれぞれの地域のお話を伺うのが大変楽しみなところでございます。
 そこで、いろんな商工会議所を見てまいりまして、またその地域を実際に拝見して思いますのは、先ほどからも出ていると思いますが、それぞれの商工会議所の例えばリーダーであるとか、それから指導員の方々の熱意次第によって非常にうまくいく例があるということでございます。実際に幾つかその成功例なども見てまいりました。
 しかしそこで語られていたこととして、例えばJRの駅舎、最近はどこの駅に行っても駅前は同じような、セブンイレブンに行くと全国どこに行っても右に入ればシャンプーが置いてあって左は雑誌が置いてあってというような、そういうマニュアル化しているようなことが、最近は日本の都市計画の中にもはめ込まれているような感じがするんですが、そこから脱皮する形ですごくその地域の文化などを考えて駅舎を非常にユニークなものにしようということで、地域の商工会が大変力を合わせてやったと。結局、それにはさまざまな規制等がございまして大変な苦労があった。二年間東京との間をしょっちゅう行き来してやったけれども、でもだめだと言われるときにはファイトがわいてきたというふうなこともおっしゃっておられました。
 これから地域の活性化ということが最も会員の皆さんが要望なさっているという点でございますけれども、そういう調査もあるようでございますけれども、むしろその各地の商工会がいわゆる中央的な規制であるとか、そういったことに対しての緩和をもっと訴えて、そして地域が本当に自由に、地域からわき起こってくる要望をみずからの手でやれるようなそういう方向を、もっと声をお上げになるべきではないかというふうに思うんでございます。その点について、お二人のお考えを聞かせていただき保たいと思います。
#183
○参考人(谷村昭一君) 今御指摘の点は私どもも全く同感でございまして、行政改革等を考えましても規制緩和が最大の課題だと思っております用地域振興につきましても、そういう規制緩和を図っていって、地域の自主的な発想によって地域の活性化が図られていくということが最も望ましい形だと思っております。今先生のお考えは、我々が今後この問題を取り扱っていく場合の基本的な考え方として、ぜひそういう方向で努力してまいりたいと思っております。
#184
○参考人(辛嶋修郎君) 先ほど御質問があった点でございますが、地域には地域の顔がある、こういうことを言われた先生がおられましたけれども、まさに小池先生のおっしゃる点もそういうことじゃないかなというふうに理解しております用地域には地域の顔があるわけでございますから、できるだけ自分たちの地域の資源を見つけ出して、どういういいところがあるかということを見出し、その特色を訴えながら自分たちの地域振興に結びつけていくということが大きな課題でございます。
 私ども、そういう施設設置事業だけではなくて村おこし事業というようなことも実施しております。私どもの過疎村では何もないというようなことが多いんでございますが、その何もないところから何とかして村おこしをしていかなくちゃいけないというようなことで、例えば岐阜県に武儀町というような町がございますけれども、そこはシイタケの産地で、シイタケをちょっと辛く揚げてシイタケスナックというような形で売り出したりして成功している事例があります。そういうふうに地域にある資源をいかに活用していくかということがこれからの地域活性化に役立つのではないか、こういうふうに理解している次第でございます。
#185
○小池百合子君 そのほか、先ほども幾つか御質問があったと思いますけれども、それぞれの地域の商工会での指導員のあり方でございますが、やはりそこの地域の資源をもう一度見直すという今のお話しになった点、これも当然のことでございます。消費者のニーズ、今どんな大企業も消費者の本当のニーズを非常にはかりかねているという難しい時代ではございます。やはり指導員という立場であるならば、そういった点の指導が非常にアップツーデートであり、もしくはもっと先取りをしなくてはいけないということで、その教育の面というのは非常に重要だと思います。
 繰り返しになるかもしれませんが、お願いいたします。
#186
○参考人(辛嶋修郎君) 地域の顔を見出すということは非常に大きな課題でございますが、その中核を担っておるのが経営指導員でございますのでは、経営指導員がどうやって地域の顔を見つけたらいいかということが大きな課題なんですが、先生おっしゃるように一つは基礎的な教育。基礎的な教育というのは、中小企業大学校というのがございまして、その中小企業大学校におきましては、基礎研修あるいは管理研修あるいはテーマ別に応じた研修というので二カ月、一カ月あるいは一週間というようなコースが設けられて、年間約千二百名ぐらいの経営指導員が受けられるような体制にはなっておるわけでございます。
 それと同時に、地域の顔を見出すためには自分の地域以外の地域へ行っていろいろ勉強しなくちゃいけない、そうしますと自分の地域がこういう地域なのかということで初めてわかるわけでございまして、そういう意味からいいますと、各県にあります商工会連合会あるいは全国連、そういうところにおきましてはいろんな研修を実施している次第でございます。
#187
○小池百合子君 最後に、お願いも込めて申し上げたいと思うんです。個人的にも親しくさせていただいている関係で非常に申しづらい点はございますけれども、やはり私自身も今、公の身になっていろんな責任の重さを感じる毎日でございますけれども、先ほど来出ております会頭問題につきましてもやはりこれはもう一度しっかりと考える、それが今遅過ぎるとこれもまた問題がなというふうに申し上げて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#188
○委員長(斎藤文夫君) 以上をもちまして参考人に対する質疑は終わります。
 参考人におかれましては、大変お忙しいところ長時間にわたり御出席をいただき、貴重な御意見
を拝聴させていただき、まことにありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚くお礼を申し上げます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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