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1993/02/12 第126回国会 参議院 参議院会議録情報 第126回国会 地方行政委員会暴力団員不当行為防止法及び風俗営業等に関する小委員会 第1号
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1993/02/12 第126回国会 参議院

参議院会議録情報 第126回国会 地方行政委員会暴力団員不当行為防止法及び風俗営業等に関する小委員会 第1号

#1
第126回国会 地方行政委員会暴力団員不当行為防止法及び風俗営業等に関する小委員会 第1号
平成五年二月十二日(金曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
平成五年一月二十六日地方行政委員長において本
小委員を左のとおり指名した。
                石渡 清元君
                久世 公堯君
                岩本 久人君
                続  訓弘君
                長谷川 清君
                有働 正治君
                西川  潔君
                細川 護煕君
同日地方行政委員長は左の者を小委員長に指名し
た。
                久世 公堯君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    小委員長        久世 公堯君
    小委員
                石渡 清元君
                岩本 久人君
                続  訓弘君
                長谷川 清君
                有働 正治君
                西川  潔君
                細川 護煕君
   地方行政委員長      佐藤 三吾君
   政府委員
       警察庁長官官房  垣見  隆君
       長
       警察庁刑事局長  國松 孝次君
       警察庁刑事局保  中田 恒夫君
       安部長
       警察庁刑事局暴  廣瀬  權君
       警察庁交通局長  関根 謙一君
   事務局側
       常任委員会専門  竹村  晟君
       員
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○暴力団員による不当な行為の防止等に関する法
 律の運用及び風俗営業等に関する制度及び運用
 の件
 (暴対法施行後の暴力団対策の成果と課題につ
 いて)
 (シートベルトの装着状況とその成果と課題に
 ついて)
 (最近における風俗営業の現状と課題について
 )
    ―――――――――――――
#2
○小委員長(久世公堯君) ただいまから地方行政委員会暴力団員不当行為防止法及び風俗営業等に関する小委員会を開会いたします。
 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の運用及び風俗営業等に関する制度及び運用の件につき調査を行います。
 本日の議事の進め方につきましては、初めに警察庁から五十分程度説明を聴取し、その後四十分程度自由に質疑をしていただく方法で進めてまいりたいと存じます。よろしくお願いいたします。
 それでは、暴対法施行後の暴力団対策の成果と課題、シートベルトの装着状況とその成果と課題及び最近における風俗営業の現状と課題について、警察庁から順次説明を聴取いたします。
 まず最初に、國松刑事局長お願いいたします。
#3
○政府委員(國松孝次君) 刑事局長の國松でございます。
 当小委員会の委員の皆様には、日ごろから暴力団対策法の施行につきまして御理解と御支援を賜っておりまして、心から御礼を申し上げる次第でございます。
 暴力団対策法も間もなく施行後一周年を迎えるところでございますが、おかげさまでおおむね順調かつ着実に施行され、その効果も徐々にあらわれてきていると考えておるところでございます。しかし、暴力団対策法というこれまでになかった制度を効果的に運用し、暴力団に真に打撃を与えていくためには、施行後二年目となりますこれからの時期こそがまさに正念場であります。そのため、私どもといたしましては、国民の理解と協力の確保に努めながら、法律の適正かつ効果的な施行にこれからも全力を挙げて取り組んでいく決意を新たにしているところでございます。委員の皆様におかれましては、これからも引き続き御支援を賜りますようお願い申し上げます。
 暴力団対策法の具体的施行状況等につきましては、これから廣瀬暴力団対策部長から説明をいたしますので、よろしくお聞き届けくださいますようお願いを申し上げます。
#4
○小委員長(久世公堯君) それでは、廣瀬警察庁暴力団対策部長。
#5
○政府委員(廣瀬權君) 暴力団対策部長の廣瀬でございます。
 暴力団対策法の成立、施行を機に、国民の皆様の暴力団排除への関心はかつてない高まりを見せ、具体的な暴力団排除活動も強力に展開されているところであります。
#6
○小委員長(久世公堯君) 座って御説明いただいて結構でございます。
#7
○政府委員(廣瀬權君) 警察といたしましては、こうした国民の皆様の真剣な取り組みにおこたえすべく現在警察の最重点課題として暴力団総合対策を実施しているところであります。暴力団総合対策は、暴力団犯罪の取り締まり、暴力団対策法の積極的運用、暴力団排除活動の展開を三本柱としておりますが、本日は暴力団対策法の施行状況を中心に御説明申し上げます。
 暴力団対策法は、昨年三月一日から施行されましたが、昨年末までの間におきまして、同法の規定に基づき五代目山口組、稲川会、住吉会の三団体を初めとする全国の十五の団体を指定したところであります。暴力団の指定は本法の規制を行う対象を明確にするという暴力団対策法の施行の基本となるものでありますが、これにより全暴力団構成員の約七割に当たる約四万四千人に対して法律の規制の網がかかったことになります。
 これら十五団体以外の団体につきましても、暴力団の規模、活動実態等を総合的に勘案して悪質性の強い団体から順次指定するものとし、関係都道府県におきまして指定のための作業を進めているところであります。そのうち、福岡にあります太州会、佐賀県にあります石川一家、広島県にあります侠道会につきましては、既に指定のための聴聞の手続を終了しているところであります。
 一方、指定暴力団にあっては五代目山口組等の五団体が国家公安委員会に対して指定の取り消しを求める審査請求をしておりますが、いずれも取り消すべき理由がないものとして国家公安委員会においてそれぞれ審査請求を棄却する裁決をしているところであります。その結果、五代目山口組等三団体が指定の取り消しを求める訴訟を提起しておりますが、これら事案が審理される公判の場は指定暴力団の悪性を立証する絶好の場とも言えますので、訟務当局とも密接な連絡をとりながら訴訟対策の万全を期してまいる所存であります。
 次に、暴力団対策法に基づく命令の発出状況について申し上げます。
 暴力団対策法に基づく命令につきましては、現在までに全国で指定暴力団の構成員の暴力的要求行為等に関する約二百六十の事案について約二百
九十件の命令を発出したところであります。命令の内容を見てみますと、加入勧誘、強要、または脱退妨害事案や、みかじめ料、用心棒料等の要求事案に関するものが多くなっております。このような命令の発出により、暴力団員の各種不当な行為の規制を図るとともに、暴力団活動に伴う関係者の被害の防止に努めているところであります。
 これに加えて、指定暴力団員が飲食代金の免除等を要求した不当債務免除要求行為等に関して、暴力団対策法の援助の規定に基づき、暴力団から被害を受けた方の援助の求めに応じて、その被害の回復を図るために必要な交渉の場所として警察施設を提供するなどの援助を行っております。
 なお、暴力団対策法の規定に基づき実施する事業所の暴力団被害防止のための責任者に対する講習につきましても、現在までに熊本県を初めとする十二部県で開始されたところでありまして、事業所における暴力団撃退方法等についての周知をその場所で図っております。本年中には全国で開始される予定であります。
 次に、都道府県暴力追放運動推進センターの指定状況について申し上げます。
 このセンターにつきましては、四十七都道府県すべてにおいて平成四年九月までに各都道府県公安委員会の指定を受けております。また、全国暴力追放運動推進センターにつきましては、平成四年十二月三日に財団法人全国防犯協会連合会が国家公安委員会から指定を受けているところであります。
 各都道府県のセンターの業務内容について簡単に御説明いたします。
 センターにおいては、地域における暴力団排除活動の中核として暴力団に関するさまざまな相談を中心とする各種業務を行っており、現在までに暴力団員による不法、不当店行為に関する相談を初めとして、組事務所の撤去に関する相談や暴力団員からの離脱に関する相談等約六千七百件もの相談が寄せられております。これらの相談を受け、暴力追放相談委員として委嘱された弁護士、少年指導委員、保護司等がおのおのの専門分野において迅速かつ適切に処理するとともに、事務所撤去に伴う訴訟費用の貸し付け援助や暴力団員の不法、不当な行為による被害者への見舞金の支給、暴力団員の組織離脱の支援など、警察等関係機関との連携のもとに多くの事案の解決を図るなど活発な活動を展開しているところであります。
 次に、暴力団対策法の効果について申し上げます。
 暴力団対策法は我が国で初めて暴力団を反社会的団体として明確に法的に位置づけたものでありますが、同法の成立、施行を一つの契機として、国民の皆様の暴力団排除への関心がかつてないほど高まり、社会のさまざまな分野で暴力団排除活動が展開されているということをまず申し上げておきたいと思います。
 次に、暴力団対策法施行の個々具体的な効果について申し上げます。
 まず第一は、暴力団の民事介入暴力等に対する抑止効果であります。暴力団対策法の施行により、従来は犯罪にならないものとして必ずしも十分な対応ができなかった暴力団の威力を利用した民事介入暴力等に対して、有効な規制を行うことができることとなりました。
 民事介入暴力は市民生活の平穏に対して大きな脅威を及ぼしてきたところでありますが、さきに述べた暴力団の暴力的要求行為に対する多数の命令の発出や、警察、暴力追放運動推進センターにおける暴力相談の展開等によりまして民事介入暴力の被害の未然防止が図られているところであります。
 第二は、暴力団の対立抗争の激減であります。
 暴力団の対立抗争は、単に対立関係にある暴力団同士の問題にとどまらず、相互の攻撃の繰り返しの過程で善良な市民が巻き添えになる事案の発生を見るなど、従来から治安上重大な問題となってきたところであります。対立抗争の発生回数を見てみますと、ここ数年、毎年百数十回の発生を見てきたところでありますが、暴力団対策法の成立した平成三年は四十七回、昨年は三十四回と、いずれも法成立前の三分の一以下に激減しております。これは、暴力団対策法がこのような暴力団の対立抗争に歯どめをかけ、鎮静化させたものと考えられるところであります。
 第三は、暴力団組員の組織離脱化傾向に見られるような暴力団組織内部の動揺が顕在化したということであります。
 暴力団対策法の施行や国民的暴排意識の高揚等により、暴力団の資金源は先細りとなるとともに、社会的孤立化の傾向が強まってきております。その結果、暴力団にあっては、平成三年には約百三十組織、平成四年には約百六十組織が解散になっているところであります。ちなみに、平成二年中は八十組織でございました。また、個々の暴力団構成員のレベルにおきましても暴力団組織を離れていこうする傾向がうかがわれるところであり、昨年一月から九月末までの九カ月間に、警察や暴力追放運動推進センターに寄せられた暴力団員やその家族からの組織離脱に関する相談件数だけを見ましても約一千四百件でありまして、一昨年一年間、これは二百六十件でございましたが、これの五倍以上に上っております。
 最後になりましたが、今後の取り組みと課題について申し上げます。
 その一つは、暴力団犯罪の取り締まりについてであります。
 暴力団対策法の持つ意義と効果について申し上げましたが、従来からの犯罪捜査という手法に基づく暴力団の取り締まりの重要性がいささかも減退しているわけではなく、むしろ暴力団対策を推進する上で暴力団犯罪の取り締まりの重要度が高まっております。したがって、今後は、行政的に規制する手法と犯罪検挙による取り締まりの手法とを有機的に連携させ、今までよりも大きな枠組みの中で暴力団総合対策を推進していくことが重要であると考えております。
 そこで、暴力団犯罪の取り締まりにつきましては、全国警察の総力を挙げての集中取り締まりを行うなどして暴力団の首領、幹部を初めとする暴力団構成員を大量に反復して検挙し、あわせて、銃器、薬物事犯の取り締まりを徹底することによって組織の存立基盤を切り崩すとともに、暴力団を社会から隔離し、市民生活の安全を確保してまいることとしております。
 また、暴力団の資金源を封圧するために、従来以上に捜査手法に創意工夫を凝らして、暴力団フロント企業を利用した資金獲得活動を初めとする経済活動への介入事案の実態を解明し、そこに潜在する違法行為に対してはあらゆる法令を活用して徹底して検挙してまいることとしております。
 なお、暴力団の資金源の封圧のためには彼らの得た収益に対し厳正な課税を行うことが極めて重要であることは言うをまたないところでありますが、最近は警察と税務当局との連携はかつてなく緊密なものとなりつつあり、全国各地で暴力団構成員ないしそのフロント企業に関する警察の課税通報とそれに基づく税務当局の徴税が活発に行われるようになっております。警察といたしましては、税務当局との連携をより密にして暴力団の資金源封圧の実を上げてまいる所存であります。
 その二は、暴力団排除活動の推進についてであります。
 暴力団の脅威から市民生活の安全を守るためには、強力な取り締まりとともに、暴力団の社会的基盤を切り崩し、暴力団を社会的に孤立させるための暴力団排除活動が必要であると考え、警察としては、各暴追センターの各種業務活動が充実され暴力団排除活動の中核として機能するよう積極的な支援を行うとともに、職域及び地域社会における民間の暴力団排除活動に対する積極的な支援を行い、真に暴力団に打撃を与え得るものとするよう努めていくこととしております。
 このうち、特に暴力団組織からの離脱希望者につきましては、警察の検挙活動や相談活動等を通じて離脱の促進を図るよう全国警察の指導を行っているほか、都道府県暴力追放運動推進センター
や職業安定機関等の関係機関、団体と連携しながら、暴力団離脱者に対する雇用の場の確保のための事業を初めとした暴力団員の社会復帰対策についても力を注ぐよう、全国警察に対し指導しているところであります。
 その三は、的確な保護対策の推進についてであります。
 国民の皆様の理解と協力のもとに国民と一体となった暴力団対策を展開するためには、暴力団の不当な行為による被害者や暴力団排除に立ち上がった一般市民の方々などが暴力団のお礼参り等の被害に遭われることのないよう、保護措置に万全を期することが暴力団対策の大前提であります。したがって、警察におきましては、暴力団側の情勢や保護対象者側の事情を十分に把握し、予想される危険を想定し、関係者の保護の徹底を図っていく所存であります。
 最後に、暴力団対策法の今後の運用、あり方について申し上げます。
 暴力団対策法の運用につきましては、今後とも、悪質性の強い団体から順次指定し規制の網の拡大を図るとともに、暴力的要求行為に対しては、時期を失せず積極的に命令を発出するなどにより、本法を最大限に活用し国民の暴力団からの被害の防止等に努めてまいる所存であります。
 また、暴力団対策法は、社会における暴力団の活動実態を踏まえ、それを前提として必要な規制を加えるものでありますが、暴力団対策法の施行後暴力団情勢の変化が生じてきているところであり、そうした情勢の変化を的確につかみながら暴力団対策法のあり方についても検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上、暴力団対策法の運用状況等につきまして説明させていただきましたが、暴力団対策法は暴力団情勢に今まで見られなかった変化を与え、一定の効果を生んでいるところであります。しかし一方、暴力団にあっては、警察の取り締まりの動き等を見ながら再び活動を活発化させる機会をうかがっているところでもあり、依然として平穏な市民生活に大きな脅威となっているところであります。したがって、警察におきましては、引き続き暴力団対策法の積極的な適用、暴力団犯罪の検挙、暴力団排除活動等の諸対策を強力に推進してまいる所存であります。
 以上でございます。
#8
○小委員長(久世公堯君) ありがとうございました。
 それでは次に、関根交通局長お願いいたします。
#9
○政府委員(関根謙一君) 交通局長の関根でございます。
 当委員会の先生方には、平素から交通警察行政につきまして各般にわたり御指導と御支援を賜っておりますことに対しまして、心からお礼を申し上げます。
 さて、与えられました課題でありますシートベルトの着用状況とその効果について、お手元にお配りをいたしました資料に基づいて御説明を申し上げます。七ページつづりの資料でございます。
 最初は、背景となります交通情勢についてでございます。
 昨年は、交通事故死者数が一万一千四百五十一人でございました。平成元年以来四年続けて一万一千人を超える死者数を出しているところであり、大変厳しい情勢であると受けとめております。この一万一千四百五十一人という数字は、ちょうど三十年前の昭和三十七年の一万一千四百四十五人という数字にほぼ等しい数を示しております。
 この当時の、昭和三十七年当時でございますが、運転免許保有者数が約千四百万人弱、それから自動者保有台数が約五百万台弱でございました。ところが、昨年平成四年におきましては、運転免許保有者数が昭和三十七年の四・六倍に当たります六千四百万人余り、自動車保有台数は十二・六倍に当たります六千四百万台余りという数を示しております。事故死者数の数はほぼ等しいのでございますが、その背景をなします交通情勢に大きな差異があるということでございます。
 一枚めくっていただきまして、この関係をグラフに示しました。
 上のグラフでは、自動車保有台数と運転免許保有者数が一貫してふえ続けており、平成二年ぐらいから自動車保有台数の方が運転免許保有者数を上回る情勢を示しております。
 それから、下のグラフでございますが、運転免許人口一万人当たり死者数、自動車一万台当たり死者数を示したものでございます。昭和六十年ぐらいから大体横軸に平行になってきております。横軸に平行であるということは自動車台数ないし運転免許保有者数がふえればふえる分だけ死者数がふえるということを示しておりまして、この横軸に平行ということは厳粛に受けとめております。何とか下降線にしたいというのが私どもの願いでございます。
 もう一枚めくっていただきます。
 三ページ目でございますが、これはどういう状態で死者の方が交通事故に遭われたかを示したものでございます。
 特に私どもが注目しておりますのは、自動車乗車中の死者数の占める比率が近年に至ってふえているという点でございます。昭和三十七年との比較で申し上げますと、自動車乗車中の死者数の全死者に占める構成率は二七%でございました。それが平成に入りまして四〇%台になり、昨年は四一・八%でございます。
 ちなみに、欧米諸国ではいずれも、自動車乗車中の死者の構成率、全事故死者数に対する比率が五〇%を超えております。アメリカに至っては七五%を超えるという比率でございまして、私どもの交通社会も成熟度が増してくれば自動車乗車中の死者数の構成率がますますふえてくるものと憂慮しております。
 他方、歩行中の死者の占める比率でございますが、昭和三十一年当時は四七%ほど占めておりましたものが昨年は二七・三%ということで、昭和三十一年当時は原動機を使った車が歩行中の方、自転車乗用中の方をはねるというタイプの事故が多かったのでありますが、近年では自動車乗車中の人が自動車に乗ったまま事故に遭うというケースがふえているということを示すものと考えております。
 もう一枚めくっていただきますと、シートベルトの着用状況と交通事故死者との関係を示すグラフでございます。
 シートベルトの着用につきましては、昭和六十年の道路交通法の改正をしていただきました結果、高速道路につきましては九月一日からシートベルトの着用の義務づけが行われ、さらに一般道につきましては翌年の昭和六十一年の十一月一日からシートベルトを着用することが義務づけられることとなりました。その辺の経緯も反映していると思うのでございますが、昭和六十一年から六十二年に至りましてシートベルト非着用の死者数がかなり減ったのでございますが、その後シートベルトの着用率が少しずつ落ちてきたということとも関係があろうかと思いますが、昨年に至りまして約七七%ほどの人がシートベルトをしないで交通事故に遭い死亡しているということでございます。着用している人の死者数の比率は少しずつ減りつつあります。
 そして、その下の説明のところでございますが、シートベルト非着用の死者数は、昨年の自動車乗車中の死者数の方四千七百八十三名のうちの三千六百七十八名でございます。約七七%でございます。と申しますのは、全交通事故死者数一万一千四百五十一人の中の三二%の人が自動車乗車中でしかもシートベルトを着用しないで亡くなっているということを示しております。
 その効果との関係でございますが、シートベルトを締めないで死亡した方々について、一件一件全部その効果を調査いたしました。これは三十その道府県警察における調査結果でございますが、下に枠をくくって示しております。
 この三十その道府県の中におきましては、シートベルト非着用の死者数が二千七百三十六人、そのうち着用していれば生存の可能性があったと警察において判断できるものが千二百十七人ござい
まして、全体の比率の四四・五%ほどでございます。四割余りの人がシートベルトをしていれば助かったのではないかと思われるわけでございます。これを全都道府県のシートベルト非着用の死者数でございます三千六百七十八人に当てはめてみますと、大体千五百人ぐらいの人がもしシートベルトをしていたならば助かったであろうと私どもは考えるわけでございます。
 もう一枚めくっていただきまして、シートベルトの着用の推移をグラフに示したものが五ページにございます。
 昭和六十一年の段階から、高速道路につきまして九〇%くらいの方が運転手席、助手席ともにシートベルト着用をするようになりました。一般道路におきましては昭和六一年の十一月からでございますが、同じようにかなりの比率でシートベルトを締めるようになったわけでございますが、近年に至りまして高速道路、一般道路ともに着用率が下がっております。その辺の推移を示したものでございます。
 それから、取り締まりの状況もお示しいたしました。下のグラフでございます。
 平成元年ぐらいから取り締まりの件数がふえてきております。平成元年に比べまして、昨年平成四年は約四倍の取り締まり件数を示しております。
 それから、諸外国の状況の資料を御参考のため添付いたしました。
 諸外国でも、シートベルトの着用を高めることが交通事故死者数を減らすため最も効果が上がる方法だということで、シートベルト着用のためのシステムを強化しつつあるところでございます。
 まず、シートベルトの着用を強化するためには、一つは、シートベルトを締めることが事故防止につながるという効果についての確信をドライバーの方々に持っていただくことが必要でございます。それから二つ目は、シートベルトをつけることを習慣づけるということが必要でございまして、習慣づけのための意味もありまして諸外国では罰則を設けて、いわばシートベルトをつけないことが反社会的な行為であることを前提としつつこれを強制するという仕組みをとっております。六ページ目の資料は、OECD加盟国その他の先進国における罰則の制定状況を示したものでございます。OECD加盟国の中で罰則を設けていない国はトルコと日本のみでございます。
 それから、その次のページはアメリカのシートベルトの非着用についての罰則規定の制定状況について示したものでございます。
 アメリカも当初は、シートベルトを締めることによって保護される法益が運転者個人であるというような考え方が支配的でありまして、罰則をもってシートベルトをつけさせるということは、運転者個人を保護するという観点から考えるとちょっとふさわしくないのではないかということから、余り多くなかったわけでございますが、一九八五年、昭和六十年に相当するわけでございますが、この辺から、そうはいってもシートベルトを締めないで死亡事故を起こされると社会的損失が大きいということから、シートベルトをつけることを強制するように各州が法律を改正し始めまして、現在では四十二の州とワシントンDCがシートベルトの着用を罰則をもって義務づけるという仕組みに変えつつあります。
 未制定の八州はここに示したとおりでございますが、ただ、子供のシートベルト着用を義務づけるチャイルドリストレインドに関する法律規制というのはすべての州に整備されておりまして、いかなる州でも、子供のチャイルドシートを締めさせない、あるいはチャイルドシートを設けないで幼児等を乗せて運転した場合には運転者に対する罰則ということが整備されております。
 以上がシートベルト関係についての御説明でございますが、もう一度繰り返して申し上げますと、シートベルト着用は事故防止のための非常に効果があるわけでございますが、それをすべてのドライバーの方々に知っていただくためにまずシートベルト着用の効果についての知識を広める必要があるということと、もう一つはシートベルト着用についての習慣をつけてもらうようなシステムを整備すること、この二つの点が大事であるというように私ども考えている次第でございます。
 以上でございます。
#10
○小委員長(久世公堯君) ありがとうございました。
 それでは次に、中田刑事局保安部長。
#11
○政府委員(中田恒夫君) 保安部長の中田でございます。座って御報告させていただきたいと存じます。
 昭和五十九年の国会だったと承知しておりますけれども、従前の風俗営業等取締法、風営法と略称しておりましたが、これにつきまして、その内容について大きな整備充実を行いまして、あわせて題名につきましても現在のような風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律と、風適法とか風営適正化法と呼んでございますが、この大改正を内容とする風営法の一部改正の法律が可決されまして、その翌年の昭和六十年の二月十二日から施行されたわけでございますが、当小委員会は、そもそもこの風営法の改正を契機として風俗営業に関する問題をより十分に御審議いただくということで設置されたものと承知しております。自来、当小委員会の先生方にはふだんから何かと御指導、御支援を賜っているところでございまして、この席をかりまして厚く御礼を申し上げたいと存じます。
 早速でございますけれども、最近におきます風俗営業等の現状と課題について御報告を申し上げます。
 まず最初に、概況についてでございます。
 今申し上げました風適法ないし風営適正化法でございますが、これが施行されましてちょうど八年でございます。この間、警察といたしましては、風営適正化法の目的でございます善良の風俗と清浄な風俗環境の保持及び少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するということのために必要な指導、取り締まりを推進してまいりまして、風俗営業の健全化に努めてまいったところでございます。この結果、各種の風俗営業につきましては、それぞれの規制がおおむね遵守されまして、強引な客引きとかあるいは卑わいな看板類が減少するなどの成果が見られます。また、風俗関連営業につきましても、各種の規制の効果によりまして営業所数が減少するなどの風俗環境の浄化に前進が見られるところでございます。
 しかしながら、その一方で、無許可の風俗営業事犯あるいは十八歳未満の者を使用するなど少年の健全な育成を阻害する事犯あるいはゲーム喫茶などにおきます遊技機を使用しての賭博事犯等が後を絶たないほか、最近では深夜酒類提供飲食店等におきまして外国人女性が関与する売春等の風俗関係事犯が増加傾向にございまして、風俗環境の浄化を図っていく上で看過できない状況も見受けられるところであります。このため、警察といたしましては、こうした風俗環境の実態等を踏まえつつ、引き続き風営適正化法の趣旨、目的に沿って適正かつ妥当な運用に努めるとともに、悪質な事犯に対しては厳正に対処していくということといたしております。
 そこで、風俗営業等の実情について御報告を申し上げますが、風俗営業等の許可及び届け出の状況について申し上げます。お手先に基礎的な統計を資料としてお配りさせていただいておりますので、御参照いただければと存じます。
 まず、風俗営業の許可状況でありますが、全体的には逐年減少傾向にありまして、昨年の十月末現在の総数はここにございますように十四万四千二十営業所でございまして、五年前の昭和六十二年末現在に比べますと五千七百八十二営業所、三・九%減少しております。中でも、料理店等の二号営業、それから七号営業のうちマージャン屋等及びゲームセンター等の八号営業の減少が目立っておりますが、こうした減少傾向の要因といたしましては、最近におきます国民一般の娯楽の多様化が進んでいるということが影響しているのではないかと考えているところであります。
 なお、こうした中で、七号営業のうちパチンコ営業につきましては毎年約五百店舗前後の増加を続けておりまして、昨年十月末現在では全国で一万七千四百三十営業所となっておりますが、これはパチンコが大衆娯楽として多くのファンに受け入れられているためではないかと考えております。
 次に、風俗関連営業の届け出状況についてでありますが、御承知のとおり、個室つき浴場業のほかにいわゆるストリップ劇場、ラブホテル、アダルトショップ、個室マッサージ等の性を売り物とする営業を風俗関連営業として風営適正化法で必要な規制を加え、営業を営もうとする者は公安委員会への届け出が必要とされているものであります。これらの営業におきましては、売春やわいせつ事犯が敢行されるおそれがあり、善良な風俗にも大きな影響を与えることから、適正な行政措置と厳正な取り締まりを講じているところであります。
 昨年十月末現在の届け出数は総数で一万三千二百二十四営業所となっておりまして、五年前の昭和六十三年末現在に比べますと千四百六十営業所、九・九%に該当いたしますが、これだけ減少しております。また、風営適正化法施行前の昭和六十年一月十二日現在の一万八千十九営業所に比べますと四千七百九十五営業所、二六・六%に当たりますが、減少となっております。
 このように風俗関連営業が逐年減少してきていることは、風営適正化法による規制と取り締まりが両者相まって効果的に作用しているためと考えているところでございます。
 次に、深夜における酒類提供飲食店営業の届け出状況についてであります。
 いわゆる深夜酒類提供飲食店営業は昭和五十九年の法改正によりまして新たに届け出が義務づけられたものでございまして、昨年十月末現在の届け出数は二十七万四千百六十四営業所となっておりますが、これらの営業は、国民の余暇が増大し、夜間における活動範囲の広がりなどの社会情勢を反映いたしまして、今後とも増加することが予想されるところであります。
 引き続きまして、風営適正化法違反の取り締まり状況について申し上げます。資料の二ページを御参照いただきたいと思います。
 昨年は、ここにございますように合計で二千四百八十四件、二千六百十四人を違反として検挙しておりまして、五年前の昭和六十二年中の四千九百八十八件、五千百七十六人と比べますと、件数で二千五百四件、五〇・二%に該当いたします、人員で二千五百六十二人、四九・五%と、それぞれ半減いたしております。
 風営適正化法違反につきましては、法改正以前の昭和五十九年までは一万件台で推移していたのでございますが、改正法が施行されました昭和六十年以降は年々減少傾向にあります。これは法改正で、日常の営業活動に伴って生ずるような軽微な違反であります例えば営業時間の制限でありますとか照度の規制等の遵守事項違反につきましては、第一義的には指示等の行政措置の対象とすることによりまして、営業者の自主自発的な努力を促すこととされたことが大きな要因ではないかと考えているところであります。
 しかしながら、最近、深夜飲食店等の営業者が外国人女性をホステスとして雇い入れ売春を強要するなどの事犯が目立ってきておりますし、またその背後には外国人女性を供給する悪質ブローカーの存在や暴力団の関与も認められるなど、風俗環境の浄化を図る上で看過できない状況も見られるために、この種事犯につきましては今後とも徹底した取り締まりを推進していくことといたしております。
 次に、行政処分の状況についてでありますが、昨年中には風営適正化法に基づく営業の取り消し、廃止及び停止処分は合計で六百八十七件、指示処分は二千六百四十一件となっております。また、改正法施行後の処分状況の推移を見ますと、営業停止処分等は昭和六十一年の二千四十六件が最も多うございまして、その後逐年減少を続けておりますけれども、指示処分につきましては昨年若干減少したもののほぼ三千件台で推移しているところであります。
 これらの行政処分につきましてはその適正な運用に努めているところでございますが、特に指示処分につきましては、先ほど申し上げましたように、風俗営業等の健全化に向け営業者の自発的な努力を促すという点で法目的達成上重要な役割を占めておりますところから、今後ともその適正な運用を図っていくことといたしております。
 以上、最近におきます風俗営業等の全国的な実態について御報告させていただきました。
 最後に、本日脚視察をいただく予定でございます新宿の歌舞伎町地区におきます最近の風俗実態について申し上げたいと存じます。これにつきましては、後ほど現地でも御報告申し上げる予定でございますので、簡単に概略のみ御説明させていただきます。
 新宿歌舞伎町地区におきましては、昭和六十年の改正法施行以前は強引な客引きのほか営業所から発する騒音や卑わいな看板類の掲出など風俗上多くの問題を抱えていたのでございますが、最近では当時に比べますとかなり健全化が進んだものと考えております。
 この地区を管轄するのは警視庁新宿警察署ではございますが、当署の管内におきます風俗営業等の許可、届け出状況は、昨年末現在で風俗営業が千四百三十七営業所でございますので、都内全体の七・三%に当たります。それから風俗関連営業でございますが、これは二百十九営業所、これも同じく一五・七%でございます。これから深夜酒類提供飲食店が千八百六十営業所、これは四・七%となっておりますが、その約八割が面積わずか〇・三四平方キロという歌舞伎町に存在しているわけでございます。また、これを改正法の施行直後の昭和六十年三月当時と比べますと、各業種とも減少はいたしておりますけれども、特に風俗関連営業につきましては三百七十八から二百十九営業所と大幅な減少を示しております。
 一方、新宿署管内におきます風営適正化法違反の検挙についてでございますが、改正法施行直後の昭和六十一年中は四十一件でありましたものが昨年一年間では十六件となっておりまして、客引き行為とか年少者使用というものを中心に全体的に減少傾向にあろうかと思います。
 しかしながら、何と申しましても歌舞伎町は我が国有数の歓楽街を形成しているところでございまして、無許可の風俗営業なり飲食店における外国人女性を使用した売春事犯とか、あるいはゲーム喫茶などにおきます遊技機を使った賭博事犯等が依然として後を絶たない状況にございます。そういったことから、引き続き厳正な指導、取り締まりを推進して同地区の風俗環境の浄化を図っていくこととしておるところでございます。
 以上、最近におきます風俗営業等の実態について御報告申し上げましたが、よろしく御審議のほどお願いいたします。
#12
○小委員長(久世公堯君) ありがとうございました。
 以上で説明の聴取は終わりました。
 それでは、これより質疑に入りますが、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
#13
○岩本久人君 最初に暴対法の関係について質問いたしますが、先ほどの報告では一定の成果があったという表現になっていたと思うんです。私も特に異議はございませんが、しかし暴対法によって指定された暴力団が解散をされたとかその団員が大幅に減少したということを聞かないわけです。本法の究極の目的というのはやはりこの世から暴力団を壊滅させるということだろうと思うんですが、そのことについて今後どういう抜本的な対応策を考えておられるのか、まずお伺いいたします。
#14
○政府委員(廣瀬權君) お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように昨年十五団体を指定したわけでございますが、その十五団体の解散事例はまだございません。しかし、この十五団体の指定暴力団、山口、稲川、住吉というところが
大どころでございますが、これらの傘下組織につきましては百四組織が解散したところでございます。こういう山口、稲川、住吉の傘下組織を含めまして、全国で合計百五十八組織が解散をいたしております。
 また、先生お示しの暴力団員数についてはどうかということでございますが、これは現在最新の暴力団構成員につきまして精査をしているところでございまして、現時点で正確な数字を申し上げるということはまだできないわけでございますが、いずれ近く御報告申し上げることができるものと考えております。
 それでは、今後の暴力団壊滅を目指した対策はどうかという御質問でございますが、先ほど申しましたように、暴力団犯罪の徹底した取り締まり、暴力団対策法の積極的な運用、そして暴力団排除活動の推進、この三つを有機的に連動させながら粘り強くやってまいりたいと思います。今のところは暴力団対策法が施行されましてちょうど一年ということで、いわばこの暴力団総合対策の緒についたところでございまして、むしろこれからが正念場だというふうに考えております。国民の関心がかつてない高まりを見せておる昨今でございますので、今が壊滅に向けた取り組みをするのに絶好機であると考えておりますので、警察の総力を傾注して頑張ってまいりたいというふうに考えております。
#15
○岩本久人君 それで、いずれにしても新しい法律をつくって抜本的に取り組むというわけですから、当然専従の職員というのがいると思うんですが、それが何人ぐらいおられるのか。また、新しい法律をつくってやろうということですから、当然そこには新しい仕事がふえたわけですから、やっぱり増員ということも考えられていいんじゃないかと思うんですが、その両方の数についてどの程度になっているか、お伺いいたします。
#16
○政府委員(廣瀬權君) 暴力団対策に従事している警察官の体制の問題でございますが、現在は全国とも各県本部長の裁量によりまして組織の可能な限りの人員を暴力団対策に充てるようにしているところでございます。また、地域あるいは防犯、交通等の刑事以外の他部門におきましても、暴力団にかかわる事件につきましてはこれを優先的に処理するということで取り組んでおります。したがいまして、現時点で暴力団対策に当たっている実際の警察官の数というのは、これは本部長の裁量に任せているということでございますので、警察庁としてはあえて集計はいたしておりません。
 ただ、この暴力団捜査に当たってきた捜査員、従来からの捜査員といいますか、これは現時点でも暴力団捜査の中核としてやっている者でございますが、その数は約四千人でございます。
 増員いかがかということでございますが、現時点におきましては、とにかく本部長の裁量によりまして可能な限りの人間を出してそして暴力団対策に当たれということでやっておりますので、とりあえずはそのパワーシフトといいますか、全警察官あるいは警察職員の中のパワーシフトを行いまして、それで当たれということに努めております。
 ただ、一般職員の増員につきましては、いろいろ御配慮を賜りまして、地財等で配慮をしていただいております。それの実員化に努めているところでございます。
#17
○岩本久人君 いずれにしても、今言われたパワーシフトですか、どこに力を置くか、こういうことだろうと思うんですが、そうでなくて、やはり増員ということを考えない限り有効な成果を引き出すということは僕は難しいと思うんです。だから絶対量、いわゆる定数を増員するということを今後検討してもらう必要が絶対あると思いますので、そうやってもらいたい。
 というのは、私きょうこちらに来るときにも、私の地元の島根県は過疎県ですが、それでも松江は人口がふえているんですよ、新興住宅団地が次々できていて。ちなみに、私が住んでいるところは比津が丘という約四千人ぐらいおるところなんですが、今から十二年前にその団地ができて、そのときには今の半数だったんです。そのときに派出所の警察官が七人いたんです。それがきのう調べてみたら六人になっているんですね、倍になったにもかかわらず。
 といったようなことで、今言われたそういったところへ集中されているんじゃないかと思うんですが、やはり全国民的、社会的な課題である暴力団追放と壊滅させるという大きな任務のためですから、今後増員ということも具体的に検討してもらいたい。これは要望しておきます。
 それと、きょう昼のNHKニュースで、去年の二月十四日だったかな、東村山のあの事件で殉職された警察官の一周忌の法要をやっておりましたが、本当にもう気の毒で声も言葉もないんですが、そういった方々に対する補償とか見舞いとかそういったものはどういうことになっているのか、まずお伺いしたいと思うんです。
#18
○政府委員(廣瀬權君) 一般的に警察官がその職に殉じて亡くなった場合につきましては、地方公務員災害補償法に基づきまして補償が行われることになっておりますが、特に高度の危険が予測される状況下におきます犯罪捜査等に起因した殉職という場合には、百分の五十の範囲内で通常の場合よりも補償額が加算される。したがって、通常の場合よりも一・五倍の以内で加算されるということになっております。
 また、そういう災害補償法に基づく措置のほかに、例えば総理大臣の特別ほう賞金でありますとか長官の賞じゅつ金でありますとか知事の賞じゅつ金、これは功労の度合いが高いという者についてそれらが措置されるという建前になっております。
#19
○岩本久人君 いずれにしても、命をかけての話ですから、できるだけしっかり対応してあげてもらいたい。これも要望しておきます。
 最後に、時間がありませんので、風営法の関係でパチンコのことについてお伺いしたいと思うんです。
 最近プリペイドカード方式というのができておりますね。これが全国的にどの程度の割合で普及しているのかということが一つ。それから、この方式を導入したときのいわゆる経営者及び利用者のメリットはどういうことになっているのか。それから、これは一台が三千万円とも五千万円とも言われておるんですが、警察庁が推奨するということですから行政側から見ればそれなりのメリットがあると思うんですが、しかしそのことのために経営する側の負担が大変だという意見もあります。そのことについての支援策とか優遇税制の問題とか、どのようなことになっているのかお伺いをいたします。
#20
○政府委員(中田恒夫君) お答えいたします。
 プリペイドカードの導入率、店舗数あるいはその効果等についてのお尋ねでございますけれども、プリペイドカードのシステムでございますが、これはカードとそれを使って玉貸しをするという一連のシステムでございますけれども、平成五年の一月末現在で、全国で七百七十一店舗のパチンコ店に導入されております。ちょっと時点は違うんでございますけれども、先ほど全国一万七千四百三十店舗、これは昨年の十月末でございます。先ほどの七百七十一というのはことしの一月末でございますけれども、そう大きく変わっていないとすれば、店舗数にしては約四・四%の普及率と承知しております。
 パチンコ営業は他の業種と違うといいましょうかあるいは企業種の中でも特にと言った方がいいかもしれませんけれども、売り上げがすべて雑多な現金でございます。いわばレジスターとも言う玉貸し機の部分でございますけれども、これが一店舗内に数十、数百あるわけでございます。多数設置されているようなことから、現金の回収あるいは売上計算及びその経理業務でございますが、これが大変煩雑なものとなっておりまして、いわば労働集約型の典型のような経営形態といいますか産業になっております。
 そういうことからいたしますと、プリペイドカードのこのシステムを導入することは、現金の
回収あるいは売上計算業務等に要する時間を試算では約半分に縮めることができるというふうなことで、事務処理の効率化あるいは労働力の省力化、それから経理の明確化等に著しい効果があるということで、経営の近代化等に極めて有効であるというふうに私どもは承知しております。
 そして、委員さらにお尋ねの導入するには大変高額の金がかかるんじゃないかということでございます。確かに、パチンコ遊技機二百台程度の店舗でこのプリペイドカードシステムを導入いたしますと、三、四千万かかるというようなことも言われております。そのようなことで何かインセンティブを与えて誘導するような策を講じているかというお尋ねかと思います。
 警察庁といたしましては、先ほど申しましたようなことで、このプリペイドカードシステムの導入が業の近代化等を促進するだろう、そしてそれがひいては業の一層の健全化に裨益するだろうというようなことから、導入を促進いたしますために導入経費につきまして税制上の優遇措置が講じられますよう、平成三年度からでございますけれども、毎年政府に対して税制改正要望を実は行っているところでございまして、パチンコ営業につきまして指定業種にし、そしてこのプリペイドカードによります玉貸し機につきまして、特定電子機器の利用設備ということで控除なり償却が特別に受けられるような措置を国税の方で、所得税、法人税の方でしてもらいたいということでずっと要望してまいっておりますが、まだ実現には至っておりませんが、今後ともやってまいる所存であります。
 以上でございます。
#21
○石渡清元君 暴対関係について一点だけお伺いいたします。
 私は神奈川県でありますので神奈川県警の関係、実態を聞いておるわけで、昨年の法施行後からは総合対策、今人員の話が出ましたけれども、神奈川県警では三千名体制で総合対策に取り組んでおりまして、神奈川県警管内では二百十団体、三千二百名の構成員といいますから、大体今マン・ツー・マンに近い体制でそれなりの効果を上げております。検挙人員もかなり前年に比べて上がっておりますし、組織の解散あるいは壊滅状況に追い込んだのも十四件ぐらいに上がっているというふうに聞いておりまして、いろんなことをやっておるわけでございます。
 特に、とにかく暴力団排除のローラー作戦でシラミつぶしにやっておるわけでございまして、その中には風俗営業者を中心に資金源を封圧しようと、こういうことでやっておりまして、非常に特異なのは、全国に先駆けて暴力団の離脱相談電話、足抜けコールというものでございますけれども、これが意外と反響を呼んでおりまして、かなりの件数が来ている。そのほかに、県警だけじゃなくて、県警にも本部やあるいは各署にそういう告訴センターとかいろんなのをつくっておりますけれども、神奈川県の行政の中でも県下の行政センターの中に暴力相談室とか、そういうのを置いて幅広く情報とかあるいはいろんな接点を、窓口を設けておりまして、この足抜けコールで非常に効果が出て離脱者も出てきた。
 今度は、離脱者が出たけれどもその人をどうやって正業につかせるかと、こういう問題になるわけでありますけれども、この問題についても、正業につけるようなバックアップ体制の暴力団離脱者社会復帰対策協議会というのをつくりまして、それで就職のあっせんとかそこまで官民一体となってやって、割合今効果が上がっておると思うんですけれども、その効果の測定というのは、短期間でどこまでやったのが一番成果が上がったという、どういう評価をされているのか。あるいはよその県警あるいは警視庁を含めて、こんな方法がいい、効果が上がった方法があるぞとか、そういったような情報の交換等々もあるのかどうか。あるいはこの新しい暴対法でやってみて、何かそこにいま一つ決め手に欠けるといったような問題点等々ありましたらお聞かせをいただきたいと思うわけでございます。
 近く法改正も検討をされていると聞いておりますけれども、まだ一年ぐらいしかたっていない法でありますので、やる以上効果がなければいけませんので、その辺のところの見解等々についてお聞かせをいただきたいと思います。
#22
○政府委員(廣瀬權君) ただいまは神奈川県警あるいは神奈川の暴追センターが取り組んでおりますことをお褒めいただきまして、大変ありがたく思う次第でございます。
 全国のセンターは、昨年中に全部でき上がったわけでございますが、それぞれその地域あるいは暴力団の実態に応じまして工夫を凝らしながら独自の施策をやっているところでございまして、お示しにありましたように、神奈川県におきましては離脱者相談電話を設けまして、昨年中は三百六十七件の相談を受け付けております。そのうち変わったところとしましては、自分は小指がなくて困っているんだ、就職もできない、小指の再生手術のいい先生を紹介してくれないかというような相談が百二十六件その中にありますし、また入れ墨の消去に関する相談も十二件あったということでございまして、この神奈川県の離脱者相談電話というのは大変高く評価されたところでございます。
 そのほかにも、例えばこれは宮城県でございますが、暴力団から離脱をしてそして露店商をやると。従来は暴力団の中に入っていて露店を経営していたわけでありますが、そういう暴力団を離脱する人につきましては、中小企業協同組合法に基づいて組合をつくって、そして全くかたぎといいますか一般の露店商となって露店をやっている、そういう事例もございます。
 その他いろいろ変わったことを全国たくさんやっておりまして、それにつきましては警察庁が間に入りましていろいろ情報交換をする、さらにはセンター同士でいろいろ情報交換をするというようなことで、とにかく先訓に学べという形で進めているところでございます。
 ただ、昨年は何と申しましても土台づくりといいますか、暴対法で定められましたいろいろのシステムの土台づくりでございまして、ことしこそいろいろ定着を図る、あるいは肉づけを図るという時期であろうと思います。
 効果の測定につきましては、これはなかなか難しいいろいろな要素がございますので、私どもも従来からの単なる犯罪検挙というようなことだけではなくて、社会にどれだけ更生して復帰したかとか、いろいろ新しい要素を含めながら測定をしてまいりたいというふうに思っております。
 現在の暴対法の施行後、暴力団をやめたい、離脱をしたいという希望者が先ほど申しましたように大変ふえておるわけでございますが、遺憾ながら離脱あるいは社会復帰というのがスムーズにいかないという点がございます。その一つは、暴力団の多くが指詰めをされている。これは市民に迷惑をかけたからというのではなくて、むしろ親分の言うことを素直に聞かなかった、内部統制的に指詰めをされているというのがかなりございます。それからまた入れ墨をする。これもかなりでございまして、例えばある暴力団の幹部だけでございますけれども、指詰め率を見ますと四一・八%、入れ墨率を見ますと六二・五%というように、大変高率な指詰め、入れ墨が行われている。それが大変社会復帰を妨げている要因になっているということでございます。
 もう一つは、暴力団を離脱した者の再就職等のシステムといいますか、社会復帰を支援する仕組みというのがまだ必ずしも十分できてないということでございます。これは福島県が一番最初にやったのでございますが、社会復帰協議会、うちはもう本当に暴力団をやめる者は受け入れてもいいよという協賛企業の方々の御協力を得まして福島県で昨年の二月まずできたところでございますが、ことしの一月末までに二十一都道府県でこういう社会復帰協議会ができております。こういうシステムを全国的に広めていくということが必要だと思いますが、現状はまだまだ仕組みが十分できてないという問題点がございます。
 それから、まだ暴対法を施行して一年しかたっていないのに早くも法改正はなぜ必要なのかという御質問でございます。
 暴力団対策法は、社会における暴力団の活動実態を踏まえまして、それを前提として必要な規制を加えるものでございますが、暴力団対策法の施行後、暴力団員のうちで組織を離脱しようとする者が多くなる、そういう暴力団情勢の変化が生じてきております。しかし一方、組織の維持強化を図ろうとする暴力団がそれを妨害したり、おるいは組織を離脱しても社会復帰が困難であるという状況が見られるところでございまして、暴力団対策法の一部を改正しまして、このような組織離脱に関する障害を速やかに除去していく必要性が生じているというふうに我々は考えているところでございます。
 また、暴力団が最近特に株式取引や競売手続等への不当介入による資金獲得活動を行っている実態にかんがみまして、これらの行為による国民の被害を未然に防止するため、株式会社やその関係者に対して不当にその株式会社の株式を買い取ることなどを要求する行為や、競売の対象となるような土地等に対する明け渡し料等の名目で不当に金品等を要求する行為が目立っておりまして、これらの不当な資金獲得活動を暴力的要求行為として規制する必要が生じてきているという考えからでございます。
#23
○有働正治君 二、三、御報告及び資料提出を求めるものであります。最初に、限られた時間なので、まとめて申し上げますので御了承いただければと思います。
 一つは、暴対法に関連いたしまして、新法制定で暴力団が右翼などの政治結社や団体に仮装する方向に拍車がかかったということが指摘されています。装いをかえた暴力団としての存続であるわけで、放置できない重要な傾向だと考えます。そこで、右翼標榜暴力団の増加実態をどう把握されているのか御報告願いたい、そして資料提出を求めたいと考えます。
 二つ目は、風営法とのかかわりで、法成立の議論の中でスナック等への警察の立入調査が問題にされています。今回、先ほど御説明いただいた提出資料には警察の立入調査実施件数については示されていません。そこで、年度別、業種別に御報告あるいは資料の提出をいただきたいと思います。
 三つ目は、シートベルトについてです。
 交通安全協会発行の雑誌「人と車」九二年十一月号の中で、シートベルト着用促進のために着用のメリットを与える制度を考慮してはどうかと提案がなされています。一層促進を図る上で検討に値するものだと考えますけれども、この点どう考えておられるか、あるいは検討されている内容があれば御説明いただければと思います。
#24
○政府委員(廣瀬權君) まず、暴力団が政治結社等を暴対法成立あるいは施行後かなりふやしているのではないかという御下問でございます。
 これは五代目山口組の例をとりますと、全国国土浄化同盟なる政治団体をつくりまして、平成四年一月二十四日、自治大臣に届け出をしております。そのほか山口組の傘下組織の一つがこの全国国土浄化同盟の支部団体をつくりまして、昨年の二月十四日、県選挙管理委員会に届け出るというような動きがございました。
 しかしながら、この全体的な趨勢を見てみますと、これは法律が制定された一昨年の五月十五日以降でございますが、そして昨年の三月三十一日までの期間でありますけれども、この間に山口組でできました政治結社は二十ということでございます。現在、山口組の傘下の組織等であります政治結社は百二十ぐらいございますが、そのうち二十が法律制定後できたという状況であります。あとは稲川会、住吉会、これは昨年の三月三十一日現在で、稲川会が十五の政治結社のうち四ぐらいが暴対法成立後できた。住吉は十八でありますが、これは法成立後は新たにふえてないという状況でございます。
 その他の団体ということでは宗教団体というのが一つございまして、これは山口組で一つということでございますが、これをつくった過程におきまして刑法違反があったということで、この宗教団体を手に入れることにかかわった者を検挙したという状況でございます。
#25
○小委員長(久世公堯君) 後の予定もございますので、簡潔にお答えを願います。
#26
○政府委員(関根謙一君) シートベルトの着用を誘導するため、いろいろなシートベルト着用についての優遇措置を講じてはどうかとの御下問でございます。
 現在、シートベルト着用につきましては、任意保険であります搭乗者傷害保険の保険金割り増し制度というのがございます。これによりまして、シートベルトを着用した者が死亡した場合、座席ベルト装着者特別保険金ということで、高速道路等の事故の場合には保険金額の三〇%に相当する額、上限三百万円でございますが、これが保険金とは別に支払われるという制度がございます。一般道路におきましては一〇%に相当する額、上限が百万円というものでございます。
 シートベルト着用に誘導するということは世界各国でいろいろ工夫をしているところでございますので、私どもも諸外国の例を参考としながら、できるものは取り入れるように努力したい、このように考えております。
#27
○政府委員(中田恒夫君) お答えいたします。
 業種別、年度別に風俗営業なり関連営業なり深夜酒類提供飲食店営業などに対する立ち入りの実施検査について統計はということでございましたが、実は警察庁には全国各地の立ち入りの実施状況について報告を求めておらないわけでございまして、したがいまして統計資料はございませんので御理解を賜わりたいと存じます。
 いずれにいたしましても、風俗営業等の立ち入りに関しましては、立法時の国会の附帯決議等で、職権乱用に当たらないようにというようないろいろな御決議がございました。そのようなことで、風俗営業につきましては、必要最小限のものについてしかやっておりませんし、立ち入りにつきましては風俗関連営業の規制目的を重点に実施しているところと承知しております。またさらに、その手段、方法等についても基準を示して指導しておるところでございますので、適正にやっておると承知しておるところでございます。
#28
○続訓弘君 私は、今晩の実は調査との関連もございますけれども、私が自分の目で確かめたわけではありませんが、新宿だとか池袋だとか渋谷等々には今外国人の場立ちがたくさんおられると、こんなうわさを伺います。
 そして今、国民的課題は何かといえば、エイズの問題が大変重要な問題になってきておりますね。そんな中で、ああいう場立ちの人たちを追い払うことによってあるいはエイズが防げるということであるならば、警察事案にいくかどうかわかりませんけれども、極力所轄の警察が一生懸命苦労していただいてそういうものを防いでいただければありがたいな、こんなふうにも思うわけであります。
 特に東京都の場合は、エイズが急激にふえている、それを防げるようにどう対応するのかというのが非常に問題になっておる。何も東京都だけでなくて全国的にその問題が大変重要な課題になっておる折から、警察当局としてそういう知恵があるのかないのか、そしてまたそういう情報を衛生当局、厚生当局に出していただければ大変ありがたいなと、こんなふうに思いますので、その辺のことをちょっとお聞かせいただければと思います。
#29
○政府委員(中田恒夫君) 委員御指摘のエイズ問題について直ちに御答弁できるような持ち合わせはないのでございますけれども、いずれにいたしましても、今御指摘のような地域におきまして外国人女性の関与する風俗関係事犯、特に売春等の事犯がふえております。この種事犯の背景にはいろんなブローカーが暗躍したりしております。あるいは暴力団の関与等が認められますので、入国管理局等との連携を密にいたしまして、そのよう
な事犯に重点を置いた摘発を今後も進めてまいりたいと存じます。
#30
○長谷川清君 御報告をずっと聞いておりまして、非常に暴対法が機能しており、また当局の努力が加わりまして非常にいい数字を示していると。非常に社会的な価値は高く評価できると思うんです。さはさりながら、風俗関連営業というところでも数字が下がっております。これも確かにそういう努力の結果だと思いますが、一つには、やはり不況風というものがこういう店を店じまいさせているという要素も裏にはあるのではないかということもございますから、余りこれは過信をしないようにということが一つあると思います。
 それからもう一つは、このシートベルトの着用率を見ますると、六十年からの約七、八年の間は非常に高い。九九・三%をキープする、悪くても九七・三%といったような非常に高い着用率が記録されておりますが、その後ずっと落ちてきておりますね。これは何かそこに原因というようなものがおありだとするならば、それを今後大いに生かしていただくようにしていただくといいなと。
 この二点でございます。
#31
○政府委員(中田恒夫君) 風俗営業等の減少傾向の要因等についてのあるいはお尋ねかと存じます。
 委員御指摘のように、それぞれ各業種とも減っておるわけであります。このように風俗営業等が逐年減少傾向にある理由につきましてはつまびらかに必ずしもできませんが、バブルの崩壊の影響がということにつきましては、この統計数字を見る限りでは、昭和六十年前後からこのような傾向がうかがわれるところでございまして、あるいは直接には最近におきます国民一般の娯楽の多様化というようなことが一番大きな影響ではないかというふうに考えますし、もう一つは、風俗関連営業に限って申しますと、やはり今申し上げたようなことが関連あるかもしれませんが、それとともに、風適法の施行によりまして規制等が効果的に作用した面も関連営業についてはあったのではないかというふうに考えておるところでございます。
#32
○政府委員(関根謙一君) シートベルトの着用率の低下についてお尋ねでございます。
 先ほど御報告申し上げましたように、シートベルト着用率を高めるためには、その効果についての確信を持っていただく必要が一つあると存じます。それからもう一つは、シートベルトをつけていただく習慣を持ってもらうという、この二点が大事であると考えております。
 その効果についての確信という点でございますが、まだ私どもの努力不足で、シートベルトを着用すれば確実に死亡事故が防げるというその効果についての有効な広報を行うという点で欠けている面があるのではないかということで、この点努力してまいりたいと存じます。
 それからもう一つ、習慣づけという点でございますが、現在はシートベルトを着用しない場合に行政処分点数一点を付加するというシステムがございます。このシステムだけで果たして習慣づけという方法に有効であるかどうか、この点についても検討を進めているところでございます。
#33
○西川潔君 一点だけお願いします。
 私は、高齢者の事故とシートベルトの着用について関係があるのかお伺いしたいと思います。また、シートベルトの年代別の着用率がどうなっているのか、わかればお伺いしたいと思います。
#34
○政府委員(関根謙一君) 平成三年、一昨年の数字でございますが、シートベルト非着用の方についての年齢別という点で申し上げますと、非着用で死亡した方が平成三年は三千五百七十七名でございますが、そのうち十六歳から二十四歳までの方が千三百八十一人で全体の約四〇%でございます。この十六歳から二十四歳までの方が歩行中の方も含めて三千人余り亡くなっております。この中でシートベルトをしないで死亡したという方が四五%ということで、この層が最も高い非着用率の比率を占めているものと推定しております。
 お年寄りの方につきましては、自動車乗車中で亡くなるという方の比率が一四・四%ほどでございまして、そのうちの非着用の方が六五%ほどでございますが、高齢者の方につきましては、平成三年中に亡くなった方が二千八百三十四人でございまして、非着用で亡くなった方が二百六十七人、比率で申し上げますと九・四%でございます。高齢者の方につきましては、自動車に乗って亡くなるということよりも、むしろ歩行中と自転車乗用中、こういうことで亡くなる方が全体の七五%でございますので、高齢者の方につきましては比率としては若年者に比べて高いわけではないという感じでございます。
#35
○小委員長(久世公堯君) 他に御発言もなければ、本日の調査はこの程度にとどめ、散会いたします。
   午後二時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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