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1993/03/01 第126回国会 参議院 参議院会議録情報 第126回国会 本会議 第5号
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1993/03/01 第126回国会 参議院

参議院会議録情報 第126回国会 本会議 第5号

#1
第126回国会 本会議 第5号
平成五年三月一日(月曜日)
   午後零時二十一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第五号
    ―――――――――――――
平成五年三月一日
   正午 本会議
    ―――――――――――――
 第一 国の補助金等の整理及び合理化等に関す
  る法律案(趣旨説明)
 第二 平成五年度における一般会計承継債務等
  の償還の特例等に関する法律案(趣旨説明)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、請暇の件
 一、日程第一及び第二
 一、永年在職議員表彰の件
     ―――――・―――――
#3
○議長(原文兵衛君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 中西珠子君から海外旅行のため八日間の請暇の申し出がございました。
 これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 よって、許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#5
○議長(原文兵衛君) 日程第一 国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案(趣旨説明)
 本案について提出者の趣旨説明を求めます。林大蔵大臣。
   〔国務大臣林義郎君登壇、拍手〕
#6
○国務大臣(林義郎君) ただいま議題となりました国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
 本法律案は、累次の臨時行政調査会及び臨時行政改革推進審議会の答申等の趣旨を踏まえ、財政資金の効率的使用並びに国及び地方の財政関係の安定化を図るため、これまで累次のいわゆる補助金一括法において暫定措置が講じられていた国の補助金等について、国と地方の機能分担、費用負担のあり方等を勘案しつつ、一体的総合的な検討を行い、補助率等の恒久化等の所要の法的措置を講ずるものであります。
 以下、その大要を申し上げます。
 第一に、公共事業等に係る補助率等については、平成三年度の国の補助金等の臨時特例等に関する法律に基づき、平成五年度までの暫定措置が講じられておりましたが、これを、体系化、簡素化等の観点から、直轄事業にあっては三分の二、補助事業にあっては二分の一を基本として恒久化し、平成五年度から適用して、暫定措置を解消することとしております。また、これとあわせて、直轄事業負担金のうち、維持管理費に係る地方の負担割合を引き下げる等の措置を講じることとしております。
 第二に、義務教育費国庫負担金に係る経費のうち共済費追加費用等については、平成四年度において、同年度から六年度までの三年間で段階的に一般財源化することとされておりましたが、これを平成五年度において全額一般財源化することとしております。
 第三に、地震再保険及び自賠責再保険に係る事務費について、一般会計からの繰り入れの停止措置を引き続き当分の間延長することとしております。
 以上、国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#7
○議長(原文兵衛君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。上山和人君。
   〔上山和人君登壇、拍手〕
#8
○上山和人君 私は日本社会党・護憲民主連合の上山和人でございます。鹿児島選挙区から御選出いただきました一年生でございます。よろしくお願い申し上げます。
 私は、ただいま議題となりました国の補助金等の整理及び合理化等に関する法律案につきまして、日本社会党・護憲民主連合を代表して御質問いたします。
 本法律案は補助金一括法案とも言われておりまして、三十四本の法律が一くくりにされているのでございます。今、趣旨御説明がございましたけれども、公共事業等の補助金の補助率の恒久化、そして義務教育費国庫負担金の一部一般財源化及び公的保険における事務費の一般会計からの繰り入れ停止を内容とするものでありまして、全く性格を異にする異質の法律が改正案として一括されております上に、先ほど申し上げましたように三十四本もの法律が一くくりにされているのでございます。
 補助率が昭和五十七年度から十一年間にもわたって暫定措置が続いていることを考えますと、補助率が恒久化されることは、国と地方公共団体との財政関係を安定させるものとして一定の評価をすることができるものであります。しかしながら、補助率を恒久化するに当たっては、事務事業の機能分担、施策の効率性等の観点からも十分検討されなければならないことであります。にもかかわらず、各事業法が個別に改正案として提案されないで、別個に一括して提案されていることは大変遺憾でありまして、国会審議のあり方の面でも大きな問題ではないでしょうか。
 しかも、同じように補助率の改正を含んでいる道路整備緊急措置法や奥地等産業開発道路整備臨時措置法改正案は別個に提案され、この一括法案に盛り込まれていないのでございまして、法律案
の取り扱いが著しく均衡を欠き、一貫性を欠いているのでございます。この法律案の提案の仕方について、総理に、国会審議のあり方との関係で納得のいく御説明をお願いしたいのでございます。
 第二の問題は、公共事業等の補助金の補助率に対する政府の考え方についてお尋ねいたしたいのでございます。
 国の直轄事業の補助率は三分の二、補助事業の補助率は二分の一を基本として恒久化されようといたしておりますが、それぞれ、三分の二、二分の一の根拠を明らかにしていただきたいのでございます。
 直轄事業は、国の責任において国民のナショナルミニマムを保障するためのものでありますから、基本的には地方公共団体に負担を強いてはならないものだと思うのであります。補助金は一定程度の行政水準の維持と特定施策の奨励等のためにあるものでありますけれども、一方では、細部にわたる国の過剰な干渉により陳情行政等の弊害を招いていることや、地方公共団体において補助金待ちの姿勢を生み自主性が阻害されていることなどの問題が指摘されているのであります。
 しかも、補助金等の見直しは行政領域の見直しになるのでありますから、補助率を恒久化するに当たりましては国と地方公共団体との間で十分協議が進められるべきものと思うのでありますが、それらの協議がどのように進められたかについてもお尋ねいたしたいのでございます。
 さらに、類似目的の補助金等については、国の縦割り行政の弊害を取り除いて資金の効率的な使用と地方公共団体における総合的な運用が図られるように、統合・メニュー化をさらに進めなければならないと思うのでございますが、その点についてどのようにお考えか。
 以上、第二の問題につきましては自治大臣と大蔵大臣にお答えいただきたいのでございます。
 第三の問題は、地方公共団体の負担増の問題でございます。
 本法律案が成立し施行されることになりますと、これに伴い地方公共団体の負担増は、昭和五十九年度水準に比較すると約六千九百億円程度に達するとされているのでございます。平成五年度においてはこの負担の増加分については公共事業等臨時特例債で充当し、自後、元利償還金を地方交付税で手当てすることとなっております。これでは補助金の交付税化にほかならないと思うのでございます。
 問題は、補助金が地方交付税に振りかえられたときにそれに見合う地方財源が確保されるかどうかにあると思うのでございます。このための地方財源の確保がほとんどゼロに等しいことが大きな問題ではないでしょうか。これまでも同じような措置がとられてまいりましたので、長い間のこれらの措置によりまして地方交付税には大きな食い込みが生じているのではないかと思うのであります。これらの措置分については、当然、国が責任を持って国の財源で手当てが行われるべきものと思うのでありますが、どのようにお考えか、これも自治大臣と大蔵大臣にお答えいただきたいのでございます。
 第四に、国の地方財政対策についてお尋ねいたしたいのでございます。
 国の地方財政対策を見ておりますと、地方公共団体は財政に余裕があるとの認識にお立ちになっているように思えてならないのでありますけれども、果たしてそういう状態でしょうか。今、政府の経済情勢の判断ミスによりまして深刻な不況が長引いております。景気回復のために、今回、国は地方公共団体に前年度比一二%増の過大な単独事業を割り当て、その財源は地方債の増発にゆだねているのであります。しかも、地方債の依存度を見ると、平成四年度六・九%から平成五年度は八・一%にもなるような借金体質を国は地方公共団体に強要しているのでございます。
 申し上げるまでもありませんが、これから地方公共団体にとりましては、高齢化社会に対応する地域福祉システムの整備など多くの問題を抱えておりまして、財政負担はますます重くなる一方だと思うのであります。そういう状態の中で、景気浮揚のために、国の負担は少なくし地方に負担を転嫁しながら公共事業の事業量を確保するといった手法などは厳に戒められなければならないのではないでしょうか。
 特に、地方公共団体においては補助対象や補助単価が実態に合わないことにより多大な超過負担を強いられ、それが地方財政を圧迫する大きな要因になっていることは広く知られていることであります。例えば、平成四年度の指定都市における小中学校校舎建設費、保育所の建設費、ごみ処理施設の整備費など、主な補助対象事業だけでも事業費総額は二千七百四十七億円に上っているのであります。そのうち実に六百二十四億円が超過負担になっているのであります。超過負担の実態を関係省庁を交えて調査し、超過負担の完全解消に努めるべきだと思うのでありますが、その点についてどのようにお考えか、これも自治大臣と大蔵大臣からお答えいただきたいのでございます。
 五番目に、義務教育費国庫負担金のうち共済費追加費用等の一般財源化について、簡単にお尋ねいたします。
 共済費追加費用等については、平成四年度の改正において、平成四年度から六年度まで三年間にわたって段階的に一般財源化することとされておりましたけれども、今回の改正案では一年前倒しをして、平成五年度から全額地方公共団体の負担とすることになっております。なぜそのように変更されたのか、その理由をお尋ねいたしたいのでございます。
 最後に、以上、私は、本法律案が内包する多くの諸問題を見ながら、国と地方公共団体との関係を改革することなしに政治改革を実現することはできないという認識を一層強くさせられているのであります。
 今、古くて新しいテーマになっております地方分権の必要性は、政界だけでなくて各界で叫ばれているのであります。私たち日本社会党も、昨年の夏、地方分権推進法を提唱し、国の行政は根幹行政に限定して、住民生活にかかわる行政は地方公共団体で行うことを主軸にした考えをお示しいたしております。これは、財政の効率性や行政における地域性などを重視して、住民福祉を向上することを目的にしているものであります。
 同時にまた、ロッキード、リクルート、共和、佐川など一連の汚職事件は権限が中央に集中し政官財癒着を生んでいることから発生していることにかんがみ、政治と金の関係を断ち切るためには、利権構造を持つ中央集権体制を改めて地方公共団体に権限を委譲する必要があると考えている
からであります。もともと、政治改革は、単に選挙制度や政治資金規制の改革で済むものではなく、政官財癒着の分断の手だても含めて広い視野で断行されるべきものであると思うのであります。
 総理は、施政方針演説に対する我が党の質問にお答えになって、現在国民の政治不信はかつて経験したことのない深刻なものであるとお答えになっていらっしゃいます。どうぞこれから、政治改革を展望して、新たに地方分権のために精いっぱい強力な指導性を発揮されますように心から総理に要請しつつ、この点に関する総理の御見解をお伺いし、私の御質問を終わらせていただきます。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#9
○国務大臣(宮澤喜一君) このたび、幾つかの補助金の整理合理化につきまして、それを一つの法案で一括して提出したことは適当ではないという御指摘がございました。
 この補助金法案の内容につきましては、おのおのの措置が、累次の臨時行政調査会あるいは行革審等々の答申がございまして、それを踏まえましていたしたものでありますが、共通点として申せますことは、国の補助金、負担金等に関してのいわゆる財政上の措置であること、それからそれらを整理合理化しようという趣旨、目的を同じくしているということから一括法の形でいたしたわけでございます。
 今回の法案は、そのような趣旨、目的が一つであるという、そういうことに基づいていたしたわけでございますが、同じ立法趣旨は過去にも何回かございまして、それを踏襲いたしたということでございます。
 しかし、それならば道路整備緊急措置法及び奥地等産業開発道路整備臨時措置法は別々になっておるではないかということにつきましては、これは補助率等の特例あるいは計画の策定等がこれらの法律によりおのおの定められておりまして、そのおのおのの措置が平成四年度で終期を迎えますので延長のためのおのおのの法改正を行うものでございますので、補助金等につきましても、これをそのままそれらの法律の改正案として規定いたして御審議を願っておるところでございます。
 それから、最後に、地方分権のことについてお話がございまして、現在の政治不信について、やはり一つは中央に権限が集中し過ぎているということに関係があるだろうという御指摘は、確かに一つのポイントであろうと思います。
 本来、地方分権あるいは地方自治というものは地方公共団体の自主性、自立性を高めるという趣旨からも進められるべきものでありまして、政府は従来からその努力をいたしておりますが、殊に、住民に身近な行政というものはなるべく地方に渡してしまった方がいいというのは大原則であると思います。
 したがいまして、権限の委譲あるいは補助金の整理、それから昨年十二月にパイロット自治体制度を閣議決定いたしましたが、これらを通じまして、今後とも、活力に満ちた、多様性を持った地域社会を実現するために地方分権を進めてまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣林義郎君登壇、拍手〕
#10
○国務大臣(林義郎君) 上山議員の御質問にお答えを申し上げます。
 直轄事業にありましては三分の二、補助事業にあっては二分の一を基本として恒久化しようとしているけれどもその根拠はどうか、補助金等の見直しは行政領域の見直しであると考えると、今回の補助率等の恒久化に当たっては国と地方公共団体との間で十分な協議が行われてきたのかどうか、それがどのように進められたのか、これが第一の質問でございました。
 今回の公共事業等の補助率の恒久化に当たりましては、平成元年十二月に行革審で国と地方の関係等に関する答申などがありました。これを踏まえて、国と地方の機能分担、費用負担のあり方を勘案しつつ、一体的、総合的な検討を行ってきたところでございます。検討に際しましては地方公共団体の意見も十分に勘案したところでございます。
 その結果、国が直接事業を行うところの直轄事業にありましては、国の責任度合い、事業の重要性等を勘案しまして三分の二を基本として所要の補助率とするとともに、補助事業にありましては、事業の性格上国と地方が等しく負担を分かち合うということが適切である、こういった考え方から二分の一を基本として所要の補助率等にしたところでございまして、地方公共団体の要望も踏まえ、直轄事業負担金の見直しなど改善合理化の措置を講ずることとしたところでございます。第二番目の問題は、類似目的の補助金等は、国の縦割り行政の弊害を除去し資金の効率的な使用と地方公共団体における総合的な運用が図られるよう統合化、メニュー化というものをさらに進めるべきであると思うけれどもどうかという御質問でございました。
 補助金等につきましては、それぞれ特定の施策を実現するための政策手段でありまして、統合することについてはおのずから限界があります。しかし、御指摘のように、類似目的の補助金等につきましては、資金の効率的な使用、地方自治体の自主性の尊重、事務簡素化という見地から、統合・メニュー化を推進しておるところでございます。
 三番目の御質問として、補助金を地方交付税に振りかえたときに、それに見合った地方財源が確保されないことが大きな問題だという御指摘がありました。そのため地方交付税には大きな食い込みが生じている、国からの財源手当てをすべきであると思うがどうかというような御質問でございました。
 今回のこの補助率等の恒久化に伴う五年度の地方財政への影響は約六千九百億円程度と見込んでおりますけれども、第一に公共事業等臨時特例債の発行、第二に元利償還金の基準財政需要への全額算入、その利払いに要する費用の十分の九に相当する額を後年度において地方交付税の特例措置、精算不要な額でございますけれども、そういったこととして一般会計から交付税特会に繰り入れることによって対応することにいたしたところでございます。
 今回の見直しに伴う地方財政への影響額につきましては、地方財政の円滑な運営に支障の生じることのないよう、今後とも毎年度の地方財政計画の策定等を通じまして適切な措置を講じてまいる所存でございます。
 また、その次に超過負担の問題が御指摘がございました。
 地方公共団体のいわゆる超過負担問題につきましては、毎年度の予算編成に際しまして、物価動向その他の経済状況を勘案いたしまして適切な補助基準の設定に努めてきておるところでございます。平成五年度予算におきましても、物価動向その他の経済事情を勘案し適正な補助基準の設定に努めるとともに、関係各省庁との共同実態調査に基づきまして所要の是正措置を講じてきたところであります。今後とも、情勢に応じまして適正な補助基準の設定に努めてまいりたいと考えております。
 最後の問題は、義務教育費国庫負担のうち共済費追加費用等の一般財源化の問題でございます。これをなぜ五年度からやったのかということでございますが、一般的な制度については議員御指摘のとおりでございますから、特に私から申し上げておきますのは、なぜこの機会にやったのかということでございます。
 この問題につきましては、共済費追加費用等につきましては、昨年、三年間で一般財源化を図ることにいたしたところでございます。これは、地方公共団体の財政的負担を勘案して激変緩和を図ろうということでございました。
 今回、これを一年繰り上げて平成五年度から一般財源化することにいたしましたが、これは、公共事業等に係る補助率等について今回、体系化、簡素化及び国と地方の財政関係の早期安定等の観点から、現行暫定期間、五年度末より一年早い段階で恒久化することとされたところでございまして、また、平成四年度におきましては共済費追加費用等の負担率が三分の一から九分の二に引き下げられているが、その執行状況を見ますと、一般財源化を早めましても特段の支障は生じないものであろう、こういうふうに見ておりまして、そういったことを考え、また現下の国の財政事情等を考えまして再度の見直しを行いまして、その結果、共済費追加費用等につきまして、公共事業とあわせて早期に国と地方の財政関係の安定化を図ることが望ましいと考えたものでございますからこういった措置をとったところでございます。御了解をいただきたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣村田敬次郎君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(村田敬次郎君) 上山議員の補助率等の問題に関する御質問にお答え申し上げます。
 まず、今回の補助率等の恒久化は、国と地方の責任分担、費用負担のあり方などの基本に立ち返り、体系化、簡素化等の観点から総合的に見直しをしたものであり、地方制度調査会の意見を踏まえ、地方団体の意見も十分伺いながら行ったものであります。
 また、御指摘の類似目的の補助金等につきましては、地方団体が地域の実情に応じて効率的に運用することができるよう、統合・メニュー化を今後とも積極的に進めていく必要があると考えております。
 次に、公共事業等に係る補助負担率の恒久化に伴う地方財政への影響額等についてでございますが、毎年度の地方財政計画の策定を通じて所要の地方財源を確保するとともに、個々の地方団体に対しても、地方債、そして地方交付税によりまして適切な財源措置を講じることとしております。
 最後に、国庫補助事業に係るいわゆる超過負担の問題でございますが、国、地方の財政秩序に係る問題でもあるので、状況に応じて適切に是正すべきものであると考えております。
 このような考え方に立って、政府は従来から、大蔵、自治及び関係省庁による共同実態調査を行いまして、その結果等に基づいて超過負担の解消を図ってきたところでございます。今後とも、社会経済情勢の変化、施設水準の推移等に配慮し、関係省庁と十分連絡をとりながら、適切な国庫補助負担制度が維持されるよう対処してまいる所存でございます。(拍手)
#12
○議長(原文兵衛君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#13
○議長(原文兵衛君) 日程第二 平成五年度における一般会計承継横務等の償還の特例等に関する法律案(趣旨説明)
 本案について提出者の趣旨説明を求めます。林大蔵大臣。
   〔国務大臣林義郎君登壇、拍手〕
#14
○国務大臣(林義郎君) ただいま議題となりました平成五年度における一般会計承継債務等の償還の特例等に関する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
 平成五年度予算の編成に当たっては、税収が前年度当初税収を下回るという異例に厳しい税収動向、財政事情のもとで、景気や生活大国づくりへの配慮など社会経済情勢の推移に即応した財源の重点的・効率的配分を行う一方、特例公債を再び発行するような事態は厳にこれを回避するため、既存の制度、施策や歳出の徹底した見直しを行ったところであります。
 本法律案は、こうした努力に加え、一般会計において承継した債務等の償還の延期及び政府管掌健康保険事業に係る一般会計からの繰り入れの特例について所要の法的措置を講ずるものであります。
 以下、その大要を申し上げます。
 第一に、交付税及び譲与税配付金特別会計における借入金のうち一般会計に帰属したもの、並びに、日本国有鉄道及び日本国有鉄道清算事業団の債務のうち一般会計において承継したもののうち、平成五年度において償還すべき金額については、それぞれその資金運用部に対する償還を延期することができることとし、当該延期に係る金額については、五年以内の据置期間を含め、十年以内に償還しなければならないこととしております。
 第二に、平成五年度における一般会計から厚生保険特別会計健康勘定への繰り入れについては、健康保険法に定める額から千三百億円を控除して繰り入れるものとするとともに、後日、政府管掌健康保険事業の適正な運営が確保されるために、各年度の当該勘定の収支の状況等を勘案して、繰り入れ調整分及びその運用収入相当額の合算額に達するまでの金額を一般会計から繰り入れるものとしております。
 以上、平成五年度における一般会計承継債務等の償還の特例等に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#15
○議長(原文兵衛君) ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。今井澄君。
   〔今井澄君登壇、拍手〕
#16
○今井澄君 私は、日本社会党・護憲民主連合を代表し、ただいま議題となりました平成五年度における一般会計承継債務等の償還の特例等に関する法律案につきまして、総理並びに関係各大臣に対して質疑を行うものであります。
 我が国経済は、七五年には第一次オイルショックによる不況、そして十年後の八五年にはプラザ合意による円高不況に見舞われました。そして、さらにその約十年後の現在、複合不況とも言われる大変深刻な未曾有の不況に直面しております。このような深刻な不況に陥った原因は、ただ単にバブル経済が破綻したということに起因するだけではなく、財政金融当局のたび重なる政策的判断の失敗にあると言わざるを得ません。
 昨年八月の総合経済対策、そして先月四日の第六次公定歩合引き下げは全く時期を失したものと言わざるを得ません。総合経済対策に盛り込まれた公共事業のかなりの部分が九三年度にずれ込んでおりますし、景気に対する効果の発生がおくれているわけであります。
 まず、総理から、政策的おくれに対する率直な反省のお気持ちを伺い、さらに、総理は常日ごろ、さきの総合経済対策の効果を見定めていきたいと述べておられますが、その見きわめのタイムリミットはいっと考えておられるのか、お伺いいたしたいと思います。
 さらに、公定歩合が二・五%という史上最低水準まで引き下げられました以上、景気対策として残された政策手段は大幅所得減税以外にないと考えます。我が党は、三党共同で四兆円余りの大幅減税を提案いたしましたが、宮澤総理の御見解をお示しいただきたいと思います。
 次に、我が国の財政の現状に目を転じてみますと、回復の兆しが全く見えない経済情勢を反映してますます厳しさが増しております。税収においては、九一年度には約三兆円、そして九二年度には約五兆円と政府は大幅な減額補正を行わざるを得なくなっておりますが、九三年度においても税収不足が懸念されているところであります。九三年度予算では、前年度当初税収を一兆二千億円も下回るという八三年度以来最悪の状態になっておりますけれども、現在の状況ではこれすらも確保できるかどうか実現性は疑わしいと思われます。
 政府見通しでは、実質経済成長率を三・三%と過大に見積もっております。予算編成上はそれで税収が確保されるかのようにつじつま合わせがなされておりますが、しかし、所得税、法人税のさらなる落ち込みは避けがたいと思われますし、預貯金金利の引き下げによる利子所得に係る源泉所得税の減少なども容易に予測できます。九三年度においても減額補正を組まざるを得なくなるのではないかと考えますが、大蔵大臣の税収見通しについての御所見を承りたいと思います。
 政府の過大な税収見積もりでも対処できない歳入不足をその場しのぎ的に解消するために考え出されましたのが、今回の一般会計承継債務等の償還延期等にはかなりません。歳入が限られている以上、歳出面で節減合理化を図るのは当然でありますし、入るをはかって出るを制すという財政態度はやむを得ないことではありましょう。しかしながら、本法律案による措置は本来的な歳出削減ではありません。単なる一般会計の負担の先送りであって、将来的には利子をつけて償還しなければならないものであることは言うまでもありません。かえって負担増加になるものであります。決して、政府が説明するように、国の会計間での調整、繰り入れ措置にすぎないと簡単に片づけるべき問題ではありません。
 政府として、国の歳出面に関して一体どのような抜本的な見直しを行った上でのこういった措置なのか、大蔵大臣の御見解を承りたいと思います。
 本法律案の対象となっている債務を含め、一般会計は、いわゆる隠れ国債と呼ばれる、今後処理を必要とする過去からの特例措置を多数抱えており、その額は四十兆円を超えているわけであります。これらの特例措置は八〇年代前半以降恒常的に行われてきたものでありますが、バブル経済発生によって政府もその恩恵にあずかりました。九〇年度にはこれらの措置の大部分は停止されたのでありまして、赤字国債と同様、隠れ国債の発行からも脱却できたかに見えたわけであります。
 ところが、バブルの崩壊とともに、九二年度の補正予算で一般会計承継債務の繰り延べが復活しておりますし、九三年度の予算ではさらに厚生保険特会への繰り延べ特例措置まで復活してきているのであります。赤字国債発行からの脱却だけを墨守する余り、緊急避難措置を多用して財政運営の基本を逸脱し、財政実態に反するこういった予算編成の手法をとっていると言わざるを得ないのであります。
 九〇年三月の財政制度審議会の「平成二年度特例公債脱却後の中期的財政運営の在り方についての報告」においても、特例公債脱却後はこのような措置に安易に依存した予算編成を行うべきではないとするとともに、債務の速やかな処理が求められているのであります。財政の健全性をゆがめる承継債務の繰り延べ等は今後は極力回避することとして、既存の制度、政策や歳出構造の徹底した見直しを行うべきであります。
 宮澤総理としては、このような特例措置によらなければ予算編成を行えなかったことについてどのように考えておられるのか、また、この措置が今後も継続していく懸念が持たれておりますが、九三年度限りと断言できるのか、御答弁をいただきたいと思います。
 また、今後処理を要する隠れ国債についてどのような展望のもとで償還していくのか計画を明らかにし、これを国民に提示すべきであるというふうに考えますが、大蔵大臣の明確な御答弁をお願いしたい。
 加えて、今回の債務等の償還の繰り延べ措置を考える場合、そこには政府の資金運用部資金に対する安易な依存体質がうかがえるのであります。好調な郵便貯金によって資金運用部資金が潤沢であるからといって、本来一般会計が担うべき役割を、財政窮乏の折から財政投融資に肩がわりさせるというのはいかがなものでありましょうか。資金運用部資金の運営等のあり方については財政秩序の観点から検討を進めることが必要であると考えますが、大蔵大臣の御見解をいただきたいと思います。
 次に、今回の法案に関連してお聞きいたします。
 まず、今回の法案では、八五年度から八九年度まで続いた政管健保に対する国庫補助の繰り入れ特例措置がまたここで復活しているわけでありますが、これまでのいわゆる隠れ国債のうちでは厚
生省関係の措置が一番多くなっているのであります。厚生年金国庫負担金の繰り入れ特例、国民年金特会への国庫負担金の平準化措置、政管健保の棚上げ債務、そして政管健保に対する国庫補助の繰り入れ特例措置などであります。
 高齢化社会が世界に例を見ない速さで進んでいる中で、将来の給付に備えて積み立てられた資金にまで負担をかけるというのはいかがなものでありましょうか。政管健保について見れば、この間の収支状況は、標準報酬月額の上昇による収入増と、一方で医療費の伸びが低かったということに支えられ健全に推移してきてはおりますが、長期化する不況と、それから医療費がここのところまた増加傾向にあるということによって運営は楽観を許しません。九三年度の収支は、千三百億円の繰り入れ特例措置によってもなお辛うじて七十億円の黒字と見込んでいるようですが、これでは赤字転落のおそれも十分にあるのではないでしょうか。このような状況を厚生大臣はどのように認識しておられるのか、お答えいただきたいと思います。
 また、政管健保への繰り入れ特例措置については償還計画が明示されておりませんが、本法案の第一条と同様、それを明示すべきであるというふうに考えますが、大蔵大臣及び厚生大臣の御見解はいかがか、お伺いいたしたいと思います。
 もう一つが地方交付税関係の問題であります。
 大蔵省の整理するところによりますと、いわゆる隠れ国債には、後年度の処理が法律で定められているものと、それ以外のものとに区別されております。地方財政対策に伴う後年度負担である二兆五千五百七十三億円が前者に属しますし、地方交付税の特例減額分などの年度間調整としての措置による後年度要精算額一兆五千七百二十二億円は、後者にも含まれておりません。大蔵省資料では単なる参考として記載されるにとどまっているわけであります。一方で、地方交付税法附則第四条等に規定されている地方交付税の九四年度から二〇〇一年度までの加算額の合計額は、今述べました金額の合計額である四兆一千二百九十五億円なのでありまして、法律で明確に規定されております。
 大蔵省は、この四兆円余りの全額を必ず地方に返済するのか、それとも特例減額分の方は法律の規定にかかわらず返さないというのか、どういう所存なのでありましょうか、大蔵大臣及び自治大臣から責任ある御答弁をいただきたいと思います。
 次に、隠れ国債なるものの性格についてでありますが、隠れ国債は、一般会計歳出として処理すべき債務を繰り延べているという点では、国債のような市場性はないものの、赤字国債と同じと考えていいはずであります。政府は、赤字国債発行回避の原則を守っていくと繰り返し言っておりますが、実質的には赤字国債を発行しているのと同じだと言えます。ある意味では、隠れ国債に相当する赤字国債を発行した方が国民にわかりやすいばかりでなく、財政節度の点からもすぐれていると思われます。このような安易な財源のつじつま合わせを行うべきではありません。総理のお考えを伺いたいと思います。
 最後に、赤字国債回避という財政運営の指針についてであります。
 現在、国債は建設国債と赤字国債の二種類に分けられておりますが、この分類方法には大変疑問が多くなっております。建設国債には見合い資産があるが赤字国債にはない、したがって後世代に負担を残すことになるから発行すべきではないと政府は主張しておりますが、果たしてそうでありましょうか。そのような説明は、公共事業への資金ばらまきに対する政治的理由づけ以上のものではないと考えます。教育、マンパワー対策あるいは科学技術開発などの人的資本の蓄積の方が後世代にとってはより大きな資産になる場合も多いはずであります。
 赤字国債回避を唯一の財政節度維持の目標とするのではなく、この際発想を転換して、古い金権的な、あるいは物心崇拝的な発想から脱却して、人的資産を含めた新たな公共投資概念や国債の位置づけを行った上で、高齢化社会を展望した健全な財政運営のための指針を創造すべきであると思いますが、いかがでしょうか。宮澤総理の御意見を伺って、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(宮澤喜一君) 景気の現状につきましてお尋ねがございました。
 御承知のように、昨年夏に総合経済対策を策定いたしまして、その後補正予算の成立のお認めを願ったわけでございますが、続きまして平成五年度におきましてもその延長線上におきまして、例えば財政投融資計画で申しますと公共事業関連は一二%、地方単独も一二%でございまして、非常に大きな公共事業関係を組み込んでおります。平成五年度の政府投資は、平成四年度補正を含めました後の平成四年度に比べましても九・五%という大きな増額を見込んでおります。
 現在、多少住宅投資等に回復の基調が見られますけれども、しかし依然として景気の動きは低迷をしておる。資産価格の下落もその一因でございますが、殊に今回は、経済循環のほかに、銀行あるいは証券等んいわゆる金融関係に資産価格の下落に伴う不突合がございまして、それが経済の回復を一層おくらせておるということは否定のできないところでございます。
 政府といたしましては、昨年度の補正予算のさらに迅速な執行並びに平成五年度の予算のできるだけ早期の成立をお認め願いましてこの執行をしてまいりたいと考えておりますが、今後とも経済情勢の変化には細心の注意を日々払ってまいらなければならないと考えております。できるだけ早く景気の回復が実感を伴ったものになりますように、機動的な対応を怠らないつもりでございます。
 なお、これに関連いたしまして、野党三党間の予算案に対する共同修正要求の中で大幅減税に言及せられておりますことは承知をいたしております。私どもといたしましては、現在のような厳しい財政事情のもとで徹底した歳出の見直しをいたしました。平成五年度の予算編成に当たりましては、景気回復あるいは生活大国づくり等々、重点的・効率的予算配分を行ったつもりでございますので、これは予算としては最善のものと考えておりまして、できるだけ早く成立をお認めいただきたいと考えておるところでございます。
 お話しの所得減税等の要求でございますが、税制としてのあり方あるいは景気対策としての有効性、また財源の問題をどうするか等々種々の問題がございまして、それらを十分検討する必要があ
る。いろいろ問題が多いと考えておりますので、にわかに賛成いたしかねるところでございます。
 次に、五年度予算におきまして一般会計承継債務の資金運用部に対する償還の繰り延べをしたということにつきましては、本来これらのことはもとより好ましいことではございません。平成五年度の非常に厳しい財政事情のもとで、やむを得ない措置としていたしました。そういうものとして御理解をいただきたいと思いますが、来年度以降の問題につきまして、なるべくこういうことをしなくて済みますような経済、財政の運営に持っていきたいと考えておりますが、五年度はそのようなことでございますので御理解をいただきたいと思います。
 隠れ国債のことでございますが、政府は隠れという言葉を申したことは実はございませんで、常に予算委員会には、今後処理を要する措置として御報告をいたして資料を提出しておるところでございます。むしろ特例公債を発行した方が正直ではないか、よくわかるではないかということは一つのお考えと思いますけれども、一度特例公債を出しますと歯どめというものがなくなりまして、予算を編成いたしますときに金は幾らでもあるという状況になりかねないという現実の問題がございまして、したがいまして、それを回避いたしましてこのような緊急臨時の措置としていたしておりますことを御理解いただきたいと思います。
 それから、高齢化社会に向かって財政をどうするかということでございますが、特例公債につきましては御指摘のような問題を私どもは申しておるわけでございます。特例公債は建設公債と違って後代に資産を残さないというふうに考えますが、ただ、この資産ということにつきましては余り狭く考える必要はないかもしれない。これはいろいろに考えてみる必要のあることではございますけれども、しかし全くの赤字だけの借金ということになりますと、やはりそれは高齢化社会に向かいまして負担を残すのではないかと思います。
 現実の問題といたしまして、特例公債をいたしますと歳出の歯どめというものが難しくなりまして、過去におきまして一度やりまして、やめますのに十五年かかっておりますので、こういうことは、高齢化社会になりますと国民の負担能力というのは一度はどうしても落ちてくることを考えなければなりませんので、避けていかなければならない。そういう中でむしろ経済の運営をしっかりいたしまして、高齢化社会にたえ得るような日本経済、日本財政をつくってまいるべきものというふうに考えております。
 残りの問題は関係閣僚からお答えをいたします。(拍手)
   〔国務大臣林義郎君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(林義郎君) 今井議員の御質問に順を追ってお答えを申し上げます。
 まず、五年度においても税収の減額補正を組まざるを得ないのではないかと考えるけれどもどうか、税収の見通しの問題でございましたが、五年度税収につきましては、課税実績や政府経済見通しの諸指標などを基礎として個別税目ごとに積み上げを行って見積もりをしたところでございまして、税制改正による増収見積もり等を織り込んで平成五年度予算額を六十一兆三千三十億円と見積もったところでございまして、私は適正なものだ、こういうふうに考えておるところでございます。
 第二に、一般会計承継債務の償還延期の問題でございますが、国の歳出面に関してどのような抜本策をやったのかという御質問でございます。
 たびたび御説明を申し上げておりますとおり、五年度予算におきましては税収が前年度当初見積もりを下回るという異例に厳しい状況にあることは御承知のとおりでございまして、従来以上に各歳出項目について精査をし、制度や施策の意義、合理性、優先度を改めて検討するなど、既存の制度、施策や歳出の徹底した見直しに努め、一般歳出の伸びを三・一%と特例公債脱却後最も低い伸びに抑制するなど、財政改革の強力な推進に努めてきたところでございます。今回の措置は、これらの努力に加え、異例に厳しい財政事情のもとでのやむを得ざる措置として実施することとしたものであることを御理解賜りたいと思います。
 次の問題は、いわゆる隠れ国債の話でございます。
 この点につきましては、総理からも大変詳しい説明をいたしましたので、私からは重複するところは避けますが、ここに含まれている各措置につきましては、それぞれの制度、施策をめぐる状況や考え方を踏まえまして、これまでも返済や見合い財源の確保等その処理に努めてきたところであります。残る措置についても、それぞれの制度、施策をめぐる状況やこれまでの考え方、国の財政事情等を踏まえつつ、いわば個別措置ごとにつきまして適切に対応してまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
 次に、安易に資金運用部資金に依存するのはどうか、資金運用部資金の運営のあり方についてどう考えているかという御質問でございましたが、資金運用部資金法第一条に「確実且つ有利な方法で運用すること」ということが書いてありまして、この趣旨に従って運用をしているところでございます。
 今回の償還の繰り延べ措置については、一般会計の厳しい財政事情のもとで臨時異例の措置として、国会において御審議をいただき償還時期を確定した上で繰り延べを行うものでありまして、やむを得ない措置と考えているところであります。資金運用部資金の運営に当たりましては、今後とも、確実かつ有利な方法で運用するとの基本方針に沿って運営してまいる所存でございます。
 次に、政管健保への繰り入れ特例措置についてでございますが、償還計画を明らかにしろ、こういうふうな御指摘でございます。
 先ほど来御説明申し上げておりますように、財政は大変難しい状況にございます。政管健保の国庫補助の繰り入れ特例につきましては、具体的な繰り戻し計画を今策定することが困難でございます。しかし、一般会計及び政管健保の財政状況等を勘案し、できる限り速やかな繰り戻しに努力をしてまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
 なお、政管健保については、今回の繰り入れ特例措置を行っても財政運営に支障を生ずることはないので御理解を賜りたいと思っております。
 地方交付税法附則第四条等に規定されている地方交付税の九四年度から二〇〇一年度までの加算額の合計額、四兆円余りありますが、必ず地方に返済するのかどうかという御質問でございました。
 地方交付税法附則第四条に規定しておりますところの地方交付税の年度間調整としての特例措置に係る後年度要精算額を含めた法定加算額約四兆円、正確には四兆一千二百九十五億円でございますが、これにつきましては、今後の各年度における地方財政対策において円滑な地方財政の運営のための所要の地方交付税総額を確保しながら、国と地方の財政事情等を総合的に検討して適切に対応してまいりたい、こういうふうに考えております。(拍手)
   〔国務大臣丹羽雄哉君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(丹羽雄哉君) 政府管掌健康保険の繰り入れ特例に対する御質問でございますが、厳しい財政状況のもとで必要な社会保障予算を確保するために講じたやむを得ない措置として御理解をいただきたいと思っております。
 次に、平成五年度の収支見込みにつきましては、過去の実績と最近の医療費の動向を踏まえまして十分に安全を見込んだものでございます。今後とも事業の適正な運営に努めてまいる決意でございます。
 償還問題でございますけれども、今後の財政状況等を勘案しつつ、利子も含めてできるだけ速やかに返還するとの前提のもとにとった措置でございますので、御理解を賜りたいと思っております。(拍手)
   〔国務大臣村田敬次郎君登壇、拍手〕
#20
○国務大臣(村田敬次郎君) 今井議員の御質問のうち、一点、地方財政に係る問題についてお答えを申し上げます。
 総理のお答えにもございましたように、国家財政と地方財政とはまさに公経済を担う車の両輪でありまして、相補ってやっていかなければならないわけであります。地方交付税法に規定をされております後年度加算額については、将来、地方交付税法の定めるところによりまして、先ほど大蔵大臣からも明確な御答弁がございました特例措置に係る精算額を含め、地方財政の運営に支障のないよう確実に全額返済していただくものと考えております。(拍手)
#21
○議長(原文兵衛君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#22
○議長(原文兵衛君) この際、永年在職議員表彰の件についてお諮りいたします。
 議員世耕政隆君は、国会議員として在職すること二十五年に達せられました。
 つきましては、院議をもって同君の永年の功労を表彰することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 同君に対する表彰文を朗読いたします。
   〔世耕政隆君起立〕
 議員世耕政隆君 君は国会議員としてその職にあること二十五年に及び常に憲政のために力を尽くされました 参議院は君の永年の功労に対しここに院議をもって表彰します
   〔拍手〕
    ―――――――――――――
#24
○議長(原文兵衛君) 斎藤十朗君から発言を求められました。発言を許します。斎藤十朗君。
   〔斎藤十朗君登壇、拍手〕
#25
○斎藤十朗君 お許しをいただきまして、私は、議員一同を代表して、ただいま永年在職のゆえをもって表彰せられました世耕政隆先生に対しまして、一言お祝いの言葉を申し述べさせていただきます。
 世耕先生は、昭和四十二年第三十一回衆議院議員総選挙に当選され、政界に入られました。その後、昭和四十六年第九回参議院議員通常選挙に当選され、以来、今日に至るまで本院議員として活躍してこられました。
 この間、先生は、本院の文教委員長、物価等対策特別委員長及び大蔵委員長並びに裁判官弾劾裁判所裁判長など枢要な役職を歴任され、本院の使命達成のため力を尽くしてこられたのであります。
 また、鈴木内閣の自治大臣、国家公安委員会委員長として国政の枢機に参画し、その卓越した政治手腕を遺憾なく発揮せられました。
 一方、党内におきましては、自由民主党総務会副会長、政務調査会副会長、文教制度調査会副会長等の要職を歴任されております。
 このように、世耕先生は、その豊かな人格とすぐれた識見により我国が議会政治発展のため多大の貢献をしてこられたのであります。
 なお、先生が長年にわたり近畿大学総長、理事長として学校教育及び私学振興に御尽力されてきたことは、皆様もよく御承知のとおりであります。
 ここに、我々議員一同は、世耕先生の二十五年間の御功績に対しまして深甚なる敬意を表しますとともに、本日、はえある表彰を受けられましたことに対し、心から祝意を表する次第であります。
 現下、我が国をめぐる内外の諸情勢はまことに厳しく、本院に対する国民の期待もますます高まっておるのであります。どうか世耕先生におかれましては、この上とも御健康に留意され、ますますの御活躍を願い、本院の権威高揚と我が国議会制民主主義発展のためより一層の御尽力を賜りますよう切にお願い申し上げる次第であります。
 簡単ではございますが、お祝いの言葉といたします。(拍手)
#26
○議長(原文兵衛君) 世耕政隆君から発言を求められました。発言を許します。世耕政隆君。
   〔世耕政隆君登壇、拍手〕
#27
○世耕政隆君 お許しを得まして、一言ごあいさつを申し上げます。
 ただいまは私の永年在職につきまして院議による御表彰を議長から賜り、さらにまた斎藤先生から御丁重な御祝辞をいただきまして、まこと身に余るものであります。厚く御礼申し上げる次第でございます。
 私が今日の栄誉に浴しましたことは、先輩、同僚の皆様の御指導、御支援のたまものであります。また、郷土和歌山県有権者の方々の御支援のおかげであります。深く感謝申し上げる次第であります。
 初めて国会に参じましたときは、大学紛争が全国的に広がって熾烈をきわめた時期でありました。私はそのころ、将来の政治を支配するものは科学技術あるいは技術革新、これが一国あるいは世界の経済並びに政治を大きくリードしていくものになるだろう、そんな思いをして政治に参加したわけであります。以来、幾多の大きな政治問
題、政治の盛衰、変転の流れに出会いながら、「道に至るにははるかに遠く」、馬齢を重ね今日に至った次第であります。浅学非才を省みて切なるものがあるところであります。
 しかし、この二十五年間におきまして、私がこの上なくとうとしとし、貴重とするところがございます。それは、この国会におきまして、与党の先輩、同僚の先生方はもとより、野党議員の皆様から、あらゆるすぐれた真摯な論議を通じまして、教えられるところ、目覚めさせていただくところ、裨益されるところが数限りなく、甚だ多かったということであります。この大きな収穫をいただいたことを私は今改めて喜びとし、感謝申し上げる次第であります。
 これを機会に、初心に戻りまして、変革期に臨まんとする我が国議会政治の進展に微力ながら尽くしてまいりたいと存じます。今後とも御指導、御交誼のほどを賜りますようお願いいたします。
 終わりに、皆様の御健勝、御繁栄を念じまして、お礼の言葉にかえさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
#28
○議長(原文兵衛君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時三十二分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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