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1993/04/28 第126回国会 参議院 参議院会議録情報 第126回国会 本会議 第14号
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1993/04/28 第126回国会 参議院

参議院会議録情報 第126回国会 本会議 第14号

#1
第126回国会 本会議 第14号
平成五年四月二十八日(水曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十四号
  平成五年四月二十八日
   午前十時開議
 第一 国務大臣の報告に関する件(「モザンピ
  ーク国際平和協力業務実施計画」等について
  )
 第二 皇太子徳仁親王の結婚の儀の行われる日
  を休日とする法律案(内閣提出、衆議院送付
  )
 第三 日本国憲法第八条の規定による議決案
  (衆議院送付)
 第四 暴力団員による不当な行為の防止等に関
  する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
  、衆議院送付)
 第五 道路交通法の一部を改正する法律案(内
  閣提出、衆議院送付)
 第六 協同組織金融機関の優先出資に関する法
  律案(内閣提出、衆議院送付)
 第七 皇太子徳仁親王の婚姻を記念するための
  五万円の貨幣の発行に関する法律案(内閣提
  出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 一、請暇の件
 一、特別委員会の目的、名称及び委員数変更の
  件
 一、日程第一より第七まで
 一、国会法の一部を改正する法律案(衆議院提
  出)
 一、国会議員の秘書の給与等に関する法律の一
  部を改正する法律案(衆議院提出)
     ―――――・―――――
#3
○議長(原文兵衛君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 大島慶久君、櫻井規順君からいずれも海外旅行のため明二十九日から八日間、永野茂門君から海外旅行のため来る五月一日から九日間、谷畑孝君から海外旅行のため来る五月二日から八日間、西岡瑠璃子君、三重野栄子君、森暢子君からいずれも海外旅行のため来る五月二日から九日間、中西珠子君から海外旅行のため十日間、広中和歌子君から海外旅行のため来る五月五日から十一日間、江本孟紀君から海外旅行のため来る五月四日から九日間、それぞれ請暇の申し出がございました。
 いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(原文兵衛君) 御異議ないと認めます。
 よって、いずれも許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#5
○議長(原文兵衛君) この際、特別委員会の目的、名称及び委員数の変更についてお諮りいたします。
 さきに設置いたしました選挙制度に関する特別委員会につきましては、その目的を「政治改革に関する調査のため」、その名称を「政治改革に関する特別委員会」とそれぞれ改め、委員の数を三十五名に増加いたしたいと存じます。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#6
○議長(原文兵衛君) 過半数と認めます。
 よって、選挙制度に関する特別委員会は、政治改革に関する調査のための委員三十五名から成る政治改革に関する特別委員会と改めることに決しました。
 本院規則第三十条の規定により、議長は、増加されました政治改革に関する特別委員を議席に配付いたしました氏名表のとおり指名いたします。
#7
○議長(原文兵衛君) 日程第一 国務大臣の報告に関する件(「モザンビーク国際平和協力業務実施計画」等について)
 河野国務大臣から発言を求められております。発言を許します。河野国務大臣。
   〔国務大臣河野洋平君登壇、拍手〕
#8
○国務大臣(河野洋平君) 昨日閣議において決定をいたしましたモザンビーク国際平和協力業務実施計画について御説明申し上げます。
 モザンビーク共和国においては、国際連合モザンビーク活動いわゆるONUMOZが昨年十二月の国際連合安全保障理事会決議により設置され、現在活動をいたしております。ONUMOZについては、国連等から非公式に参加の打診があり、政府は三月のモザンビーク調査団の報告等をもとに慎重に検討を行った結果、国連から最も期待されている輸送調整の分野において応分の貢献を行うための準備を三月二十六日より行ってまいりましたが、その後、去る四月二十三日付で国際連合から我が国に対し、司令部業務分野及び輸送調整の分野への要員の派遣について要請がございました。この正式要請を踏まえ、改めて諸情勢を総合的に勘案し検討した結果、我が国といたしましても、世界の平和と安定のために一層の責務を果たしていくに当たり、国際連合による国際の平和と安定のための努力に協力し、なし得る最大限の人的な貢献を積極的に果たしていくため、これらの要請に応分の貢献を行うことといたしました。
 このため、モザンビーク国際平和協力隊を設置することとし、これに司令部業務分野における国際平和協力業務を行わしめるとともに、自衛隊の部隊により輸送調整分野における国際平和協力業務を実施するよう、モザンビーク国際平和協力業務実施計画を決定いたしました。
 なお、この決定に当たり、国際平和協力法に規定する五原則が満たされているかどうか慎重に検討した結果、これらの要件は現ONUMOZにおいて十分満たされていると判断したところであります。
 次に、計画の内容についてでありますが、今申し上げましたような基本方針のほか、まず、実施する国際平和協力業務の種類及び内容としては、中長期的な業務計画の立案及び輸送調整に関する企画調整並びに輸送手段の割り当て、通関の補助その他輸送に関する技術的調整に係る業務を定めております。また、派遣先国についてはモザンビーク共和国とし、国際平和協力業務を実施すべき期間については平成五年五月六日から同年十一月三十日までの間といたしております。
 また、モザンビーク国際平和協力隊の規模及び構成は、司令部要員である自衛官五名及び輸送調整業務を担当する自衛隊の部隊に属する自衛隊員四十八名であり、これらの要員・部隊の装備は、司令部要員については九ミリけん銃その他の個人用装備であり、部隊については九ミリけん銃、六四式七・六二ミリ小銃及び四輪駆動車等の車両その他の装備であります。
 さらに、同計画ではこの他、関係行政機関の協力、現地支援体制等国際平和協力業務の実施に関する重要事項を定めております。
 以上がモザンビーク国際平和協力業務実施計画の概要であります。
 なお、この機会に、昨日同時に決定いたしました国際連合カンボジア暫定機構UNTACに対する我が国選挙要員の派遣等に係るカンボジア国際平和協力業務実施計画の変更について御説明を申し上げます。
 カンボジアにおいては、我が国の停戦監視要員、文民警察要員及び施設部隊の諸君が既に国際平和協力業務を実施しているところでありますが、これらに加え、去る四月十二日付で国際連合から我が国に対し、UNTACにより実施される制憲議会選挙のために我が国選挙要員五十名を派遣するよう要請がありました。また、UNTACより我が国施設部隊に対し、食事の提供や宿泊・作業施設の提供等、選挙実施の支援を行うよう指図がありました。
 これらを踏まえ、現地の情勢を含め諸情勢を総合的に勘案し検討した結果、我が国として、選挙が中立的かつ自由な政治的環境で適切に実施されるよう努力しているUNTACを可能な限り支倍していくため、憲法制定議会の選挙の公正な執行の監視またま管理に携わる選挙要員五十名を派遣することとするとともに、施設部隊が行う国際平和協力業務にUNTAC選挙部門等のための飲食物の調製及び宿泊または作業施設の提供を追加するため、カンボジア国際平和協力業務実施計画について所要の変更を行いました。
 カンボジアにおいては、一部の地域での停戦違反事件や武装集団による襲撃、さらには日本人の国連ボランティアが命を落とされるという痛ましい事件も発生しております。これら事件はまことに遺憾なことと言わざるを得ません。しかしながら、カンボジアにおいて全面的に戦闘が再開されているわけではなく、また、ポル・ポト派も累次の機会にパリ和平協定を堅持する旨明らかにいたしております。今後とも、引き続きカンボジアにおける状況を注視していく必要はありますが、パリ和平協定に基づく和平プロセスの枠組みは維持されており、停戦の合意等の国際平和協力法上のいわゆる五原則は満たされていると判断をいたしております。
 長年にわたった紛争の後にやっと成立した和平にこうした脆弱な側面があることは、遺憾ながらやむを得ないところでありますが、カンボジアにおける和平をより確固たるものとすべく、我が国としても国際社会とともに積極的に貢献を行ってまいりたいと考えております。
 一方、我が国を含め各国から派遣され国連の活動に参加している要員の安全確保については、第一義的には国連がそのための方策をとることとなっておりますが、政府といたしましても、国際平和協力業務に従事している我が国要員の安全に関し、あとう限りの努力をすることは言うまでもなく、要員に対する指導、必要な装備品の支給やUNTACへの働きかけ等、今後ともより一層要員の安全確保を図るために努めてまいりたいと考えております。
 以上、モザンビーク国際平和協力業務実施計画等につき御説明をさせていただきましたが、関係各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#9
○議長(原文兵衛君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。岡野裕君。
   〔岡野裕君登壇、拍手〕
#10
○岡野裕君 私は、自由民主党を代表して、ただいま河野内閣官房長官より御報告のありましたモザンビーク国際平和協力業務実施計画等につきまして質問を行います。
 まず冒頭、去る四月八日、カンボジアにおいて国連ボランティア活動に従事中、不幸にして一部暴徒の凶弾に倒れられた故中田厚仁さん及び通訳の方の御冥福を衷心からお祈りするとともに、御遺族の方々に深く哀悼の意を表するものであります。
 私はきょう、一枚の新聞の写しを持ってまいりました。四月十九日付東京新聞の社説、これであります。いささか長文ではありますが、一部その概要を紹介いたします。
 大阪吹田の千里ニュータウンは、散りそびれた桜並木に彩られ、華やいだ風情でありました。その丘の上の集会場で、中田厚仁さんの追悼会が催されておりました。国連旗や現地の地図を掲げた祭壇の前で、宮澤総理、明石UNTAC代表、そしてシアヌーク殿下等の弔電が次々と披露されております。外国のボランティア仲間がにっこり笑った遺影を前に切々と語りかけていました。淡々とした追悼会の締めくくりに立ったのが父親の武仁さんです。彼はこんなせりふをさらりと言ってのけました。
 私たち遺族は日本国民の一人として、憲法前文に高らかにうたわれた国際平和、国際協調の精神を守っていきたいと思います。そこには平和を維持しようと努めている国際社会において名誉ある地位を占めたいとあります。その意に沿って国際貢献に寄与したいという厚仁の希望が、今このような形で全うできました。本人は何も思い残すことはないでありましょう。厚仁、おまえはよくやった、こう言ってやりたいと思います。地球より重いたった一つの命を厚仁は何にささげたのか、皆さんも一緒に考えてください。
 以上であります。
 総理、いかがでございましょうか。私はこの中田さん父子の生きざまに無類の感動を覚えた次第であります。と同時に、次の二つの考えが脳裏に浮かんでまいります。
 まず、その一つであります。戦後我が国民の風潮として、おのれひとりの保身、栄達、あるいはその家庭的、経済的安定をのみ考え、進んで公の目的のため、広くは世界、人類の幸福のために意欲し、また行動する心情、志に欠けるとする批判があります。かかる中にあって、今回の中田さん父子の生きざまは、公のために挺身し、これに人生を、さらには命をすらかけて悔いなしとする新たな風潮の芽生えを目の当たりにした思いであります。
 言うまでもありません。中田厚仁氏の非業の死はまことに痛ましく、悲しんで限りないものがあります。だがしかし、この公に挺身するという新しい風潮の萌芽は、ほかならぬPKO参加を初め、我が国が人的国際貢献に一歩踏み出して初めて見出し得た貴重な体験の成果であります。今後、この風潮は、我が国としても大切にはぐくみ、育ててまいらなければならないと考えるものであります。
 政府としては、中田さん事件の禍を転じて福となすためにも、悲しくもとうとい彼の死を悼むにのみとどまることなく、進んで積極的に各種多面にわたる人的国際貢献を推進していくことこそ彼の精神を生かす道であり、前述の風潮を定着し発展に導くものと考えます。総理の御所見を伺いたいと存じます。
 次に、二つ目であります。
 そもそも、カンボジアの地に平和にして自由な国家建設を目的として来る五月二十三日に始まる制憲議会選挙を、頻発するこの種事件に見るがごとく、いやしくも暴力をもって妨害、阻止せんとするがごとき行為は断じて許すべからざるものであること、論をまちません。現地今川大使は早速、ボランティアを含む我が国関係要員の配置先等を安全な地域とするよう明石代表に申し入れた趣であります。しかし、現地大使として同胞の安全を願うはこれ当然のところであります。だがしかし、この申し入ればいかがでありましょう。ややもすれば、自国民の安全のみに心を奪われて他国要員を顧みないかのごとき印象を与えるおそれこれなしといたしません。
 今や常任理事国昇格の声を聞く今日、政府は竿頭さらに一歩を進め、カンボジア全土におけるポル・ポト派その他のこの種暴力、紛争行為の根絶、よってもって予定される選挙全体の平穏かつ着実な実施が可能となるよう、率先して各国をいざない、総合的具体的な施策につきより主導的な行動をとるべきものと考えます。事、アジアに係る問題であります。我が国として高い見地に立った主導的行動の展開こそが、いわゆる顔のある外交につながるものと信じます。総理、いかがでございましょうか。
 質問を続けたいと存じます。
 さきに、三月二十一日カンボジア第一次停戦監視要員が、追って今月の八日並びに十一日カンボジアPKOの主力である第一次派遣施設大隊が、それぞれめでたくその任を全うして無事帰国いたしました。同部隊等は我が陸上自衛隊またはその隊員として初めての海外派遣であり、その任地の自然環境、作業環境の劣悪さ、はたまた必ずしも安全と言いがたい現地政情の中にあって見事大任を果たし、多くの国民挙げての歓呼と拍手の中で帰任をしたところであります。去る正月、同僚田村秀昭、尾辻秀久、関根則之各議員とともに現地を視察した一人として、私は今回の無事故による帰還を心からうれしく思っております。渡辺隆二佐を大隊長とする自衛隊部隊の皆さん、そして福井祐輔二佐を中心とする停戦監視の皆さん、さぞや大変だったことでありましょう。よくぞやっていただいてありがとう。本当に御苦労さまでありました。
 これら第一次派遣に係る各業務、作業等の果たし得た成果ないし功績は、多くのマスコミ等も伝えますように、関係資材等の供給不十分な中で道路、橋梁等を立派に補修したその距離でありその質である、こう言われております。しかし、さらにもっと大きな真の功績は、明石代表、サンダーソン司令官あるいはガーナPKF隊長等が口をそろえて私ども視察団に語り、加えて地元タケオ州知事が絶賛をしたその他国にぬきんでた技術、行き届いた訓練、士気及び規律保持の水準の高さ等、これであり、とりわけ地元カンボジア住民との心の交流が十二分に実現できたことであります。
 そればかりではありません。これらそれぞれの事実が、地元住民はもとより、ともにUNTAC、PKOに参加した多くの国々の同僚に広くかつ直接認識された意義は極めて大きいと申して過言でありません。このように数々の成果を考えますとき、やっぱり訓練の行き届いた自己完結能力を持った自衛隊であってよかったなとの感を深くするものであります。
 かつて、国際平和協力法案審議のみぎり、海外派遣は文民に限れ、あるいは、武器の携行を一切認めずなどの執拗な声が一部にあったことを御記憶でありましょうか。あの折、万が一我々がこの主張に屈しこれを入れていたとするならば、機関銃等を擁した暴徒に取り囲まれた最近の種々頻発する事件にかんがみましても、今慌てて法律改正をするわけにはまいりません、いかが相なっておりましたか、まことにぞっとする思いでおりますのは私一人でありましょうか。同様に、当時、一部野党が主張し、並びに同じくマスコミ等が喧伝をしたいわゆるアジア周辺国等の日本軍国化についての懸念は、第一次派遣各層の諸君の六カ月にわたる真摯にして熱意あふれる個々の具体的行動によって立派に払拭され得たものと信じて疑いません。
 国際関係は、四囲の状況、他国の反応等十分慎重に配意すべきはこれ当然であります。しかし、いたずらに石橋をたたいてなおこれを渡らぬの愚を犯すことはまかりなりません。銘記すべきであります。今回の自衛隊派遣は、十分に案じて行って、なおかつ生むところ極めて大きかった好事例であると存じております。
 そこで、第一次派遣隊、同じく停戦監視要員の活動の成果及び今次経験に基づいて得られた教訓につきまして、総理並びに防衛庁長官の御所見を伺いたいと存じます。
 続いて、モザンビークにおけるPKO、ONUMOZへの我が国の参加についてお尋ねいたします。
 モザンビークでは、昨年十月、ローマにおける包括和平協定の成立を受けて、国連安保理決議によりONUMOZの成立を見ました。今般、先ほど河野官房長官御報告のとおり、我が国はこれに自衛隊の輸送調整部隊及び司令部要員の派遣を決定したところであります。まさに国連の要請、期待に即応するとともに、いわゆる五原則については二度にわたっての調査を踏まえた、まことに対応すること速やか、極めて時宜にかなう措置であったと心から敬意を表する次第であります。
 総理は、この決定に当たり、現地支援体制の問題にしばしば言及されたと伺っております。日本を離れることはるか一万五千キロ、その地にあって、我が国を代表し、平和貢献に挺身しようとする諸君であります。十分な支援体制なくしてPKO参加を拡大してよい道理はありません。派遣部隊に対する現地支援の厚さは、派遣隊員及びその家族、ひいてはこれを送る国民の安堵、信頼を確保するばかりではありません。広く国際貢献に対する我が国政府の姿勢をも示すものであるからであります。
 かかる観点から、総理の御所見をお伺いするとともに、今回初めて実施される輸送調整部隊の業務内容、派遣地いかんについて、さらにまた司令部要員の業務内容等につきまして、官房長官の御説明を例えれば幸せに存じます。
 終わりに、昨年八月、国際平和協力法が施行され、翌九月からアンゴラとカンボジアにおけるPKO活動への協力が実施に移されました。これは、我が国の国際的、人的貢献にとってまさに歴史を画する大きな第一歩でありました。そして今、アフリカは遠くモザンビークに部隊を送り、再び崇高な任務につくことを決定いたしました。あまねく国際平和を希求し積極的な人的貢献を行うことは、国際平和のもとでその経済的繁栄を享受してきた我が国当然の責務であり、これぞ日本国憲法の理念にかなう行為そのものであります。私どもは、このような国際貢献の萌芽をすべからく国民の理解と支持を得ながら立派にはぐくみ、大きく発展させていかなければなりません。
 我が国の国連平和維持活動への参加が実を結び、あのカンボジアの、そしてまたモザンビークの平和が安定し確固たるものとなることをこいねがいまして、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#11
○国務大臣(宮澤喜一君) 故中田厚仁氏のとうとい犠牲は、長年の戦禍に苦しんでおりましたカンボジアに平和を取り戻すため、国連のもとで国際社会により行われております共同努力の中で不幸にも生じたものであります。政府としては、心から故人の御冥福をお祈りいたしますとともに、中田氏の御遺族に対し衷心より哀悼の意を表します。
 国際平和という崇高な理想を身をもって実践し、カンボジアでの選挙準備活動に日夜献身されていた中田氏に心から敬意を表しますとともに、また御子忌を亡くされたに際し父君の立派な対応には私自身深い感動を覚えました。政府としては、カンボジアの平和実現や世界平和のための人的貢献に積極的に取り組んでいくことこそ、中田氏のとうとい遺志に報いるゆえんであると考えております。
 次に、カンボジアにおいて見られております御指摘のとおりの暴力行為について、これを防止し制憲議会選挙を予定どおり安全裏に実施することが、カンボジアの永続的平和実現のためには極めて重要であると考えます。このような観点から、我が国は従来から、UNTAC、関係国とともに、カンボジア各派に対し自制を持って行動するよう、また暴力行為を防止するため必要な措置をとるよう繰り返し呼びかけてまいりました。去る四月二十三日発出されましたパリ協定署各国の共同声明にも我が国は積極的に参加をいたしたところであります。
 他方、UNTACは、要員の安全確保のための措置をとる一方で、UNTAC特別検察官制度の導入など、治安を維持し暴力行為を未然に防止するための具体的な施策をとっていると承知いたしております。我が国としてもかかるUNTACの努力を全面的に支持いたします。
 次に、カンボジアにおける第一次の施設大隊及び停戦監視要員でございますが、昨年九月中旬日本を出発し、その後カンボジアにおいて道路、橋などの修理等の業務及び停戦監視業務に従事し、本年四月中旬までに無事帰国をいたしました。
 それぞれの活動の成果については、施設大隊の場合は、その本来の業務である道路、橋等の修理等として国道二号線及び三号線の道路約七十キロ、橋約二十数カ所等の補修を行ったほか、UNTAC構成部門への給油、給水等の活動を実施してまいりました。停戦監視要員におきましても、各人の任務を適切に遂行し、当該分野において精力的に活動を行ってきたところであります。
 こうした我が国の要員、部隊の活動実績につきましては、文民警察要員の活動も含め、御指摘のように現地でも高く評価されていると承知しております。また、我が国におきましても、その活動状況をテレビあるいは新聞等の報道により知られました大多数の国民の理解と支持を得ているものと信じております。国際平和協力法のもとにおいて実際の協力が開始されていまだ一年に満たない今の段階でございますが、このような貴重な経験を糧として、国民の理解と支援を得つつ、今後とも同法による協力の実績を積み重ねていきたいと考えております。
 次に、モザンビークについてのお尋ねでございましたが、モザンビークに派遣されるPKO部隊に対する現地の支援体制をどうするかというお尋ねでございます。
 確かに、カンボジアと違いまして我が国としては大使館の実館を持っておりませんし、また在留邦人の数も極めて少数であるという状況がございます。現在モザンビークは近隣のジンバブエにございます大使館が兼轄をいたしておりますが、今回、国連モザンビーク活動いわゆるONUMOZへの我が国の要員派遣が正式に決定されたことを踏まえまして、我が国のこれからの国際平和協力業務が行われる間及びその前後の期間には、モザンビークの首都でありますマプトに臨時に大使館事務所を設けることにいたしました。それによりまして、モザンビーク政府やONUMOZ等との連絡調整、派遣要員に対する適切な支援等に当たらせることにいたしました。さらに、近隣であります在南ア大使館、在ジンバブエ大使館等の関係在外公館に必要な協力をもとより行わしめることを指示いたしております。
 残余のお尋ねにつきましては関係大臣からお答えをいたします。(拍手)
   〔国務大臣河野洋平君登壇、拍手〕
#12
○国務大臣(河野洋平君) 私に対する御質問は輸送調整部隊の業務内容等についてでございます。
 その業務内容は、輸送手段の割り当て、通関の補助その他輸送に関する技術的調整でございます。その派遣地は、首都マプト及びベイラなど若干の地方都市ということになっております。
 また、我が国より派遣される司令部要員につきましては、司令部におきまして中長期的な業務計画の立案並びに輸送の業務に関する企画及び調整を行い、首都マプトの本部司令部に二名、ベイラなどの地方司令部に三名が配置される予定となっております。(拍手)
   〔国務大臣中山利生君登壇、拍手〕
#13
○国務大臣(中山利生君) お答えを申し上げます。
 先般帰国いたしましたカンボジア派遣施設大隊並びに選挙監視要員の諸君は、大変なれない異国、そして初めての経験、劣悪な条件というものを乗り越えまして、立派にこの使命を達成してまいりました。何よりも、全員無事に帰ってくれたということを私は高く評価しているわけでございますが、ただいま岡野先生から大変なお褒めの言葉をいただきまして、隊員にかわりまして、大変名誉に感じているところでございます。
 その教訓ということでございますが、一つは、業務の遂行に当たっての部隊の規律の維持や常日ごろからの教育訓練というものが非常に重要であること。それから二つ目は、質量ともに適切な装備品を携行することが大事であること。それから、円滑な活動の実施のため、あるいは隊員の安全のために、UNTACの軍事部門、司令部などとの密接な連絡調整や幅広い情報収集ということが非常に大事であるということ。四番目には、現地の人々や他国から派遣された人々との積極的な交流が必要である。そういうようなことを教訓として学んできております。(拍手)
    ―――――――――――――
#14
○議長(原文兵衛君) 喜岡淳君。
   〔喜岡淳君登壇、拍手〕
#15
○喜岡淳君 私は、日本社会党・護憲民主連合を代表いたしまして、緊迫しているカンボジア情勢とPKO問題などに関して、関係大臣及び総理に御質問をいたします。
 先般、志半ばにして不幸にも亡くなられました国連ボランティアの中田厚仁さん及びPKO活動の中で命を落とされたすべての皆さんに対して、私は心から追悼の意を表したいと思います。
 まず、中田厚仁さんの射殺事件について総理はどのように受けとめていらっしゃるのか、見解を伺いたいと思います。
 さて、PKO法案審議の際、政府はどのようにカンボジア問題を説明されてきたでしょうか、総理には思い起こしていただかなければなりません。PKOの現場は弾の一発も飛ばないところだ、停戦が合意したところへ行くのに何が危険なのか、こう言ってきたわけでございます。今になって、PKOにトラブルはつきものだとか、あるいは我々も当初から犠牲は予測をしていたなどと言うのは全く無責任ではありませんか。PKO協力法案審議の際、総理が説明をしてきたことは誤りだったということがはっきりしたわけでございまして、この点について総理の責任を明確にしていただきたいと思います。
 外務省の責任も重大でございます。カンボジアの情勢の説明に当たり、外務大臣は終始一貫安全性を強調し、私どもの指摘に対しては一顧だにしなかったではありませんか。カンボジア情勢について外務省はどのような認識をされておるのか、改めて外務大臣の答弁を求めたいと思います。
 そもそも、政府の調査や情報収集は全く不十分と言わなければなりません。昨年七月の有馬調査団は、わずか実質四泊五日の駆け足調査、武装解除を拒否したばかりのポル・ポト派には会ってもおりませんし、停戦状況については明確な記載も行われておりません。カンボジアでの心配は交通事故だ、そしてマラリアだ、こういう記載に至っては虚偽の報告書ともなりかねないものでありますが、有馬調査団の報告に基づき政府は五原則が満たされていると判断をし、派遣を強行いたしました。
 そこで、停戦の合意について伺います。
 パリ和平協定で言う停戦条項のうち、四派の武装解除、各派軍事要員の宿営地への集結、そして除隊兵士の完全な社会復帰、これらはどれ一つ実現いたしてはおりません。それどころか、中部コンポントム州を中心に、ポル・ポト派による武力攻撃、UNTAC要員への襲撃は続発いたしております。これに反撃するために、プノンペン政権軍は大規模な軍事攻勢さえ繰り広げておるありさまであります。カンボジア情勢は日増しに内戦の一途をたどっているのはだれの目にも明らかであります。紙の上の議論ではなくて、実体的にカンボジアにおいて停戦が実現しているのかどうか、総理の明快な御答弁をお願い申し上げます。
 大規模な戦闘が全国的に行われていない、もしかかる理由で停戦合意が崩れていないとするのは間違いであります。そもそも、ポル・ポト派はゲリラ戦であり、大部隊による全国的大規模な戦闘は起こり得ないと思うからであります。さらに、ポル・ポト派がパリ和平協定を破棄していないから、かかる理由で協定が守られているというのは詭弁にほかなりません。ポル・ポト派は自己保身の立場から協定の枠にとどまると公言しているのはもはや常識であります。
 停戦の合意が崩壊した場合、我が国PKO部隊は業務を中断、撤収することとなっております。それでは停戦の崩壊とは一体どういう場合を言うのか、具体的な判断の基準について総理に詳しい説明を求めるものでございます。また、この判断に当たっては、我が国のPKO協力法なのだから当然我が国政府が独自に判断するものであるとたびたび政府はその独自性を強調してまいったわけでありますが、この点についても改めて総理に確認を求めておきたいと思います。
 判断に当たっては、UNTACの情報にだけ依存するのではなくて、我が国独自の情報収集はどのように行われているのか、外務大臣及び総理の答弁を求めます。
 ポル・ポト派は選挙について反対しております。実力で阻止すると公言いたしておりますが、さらに先般、SNCのポル・ポト派代表団はプノンペンから引き揚げ、SNCの準備会合の方もボイコットをいたしております。紛争当事者の合意と参加がないまま選挙を日程どおりに実施するならば、四派の和解を目指したパリ協定の本来の精神は崩壊することになると言わなければなりません。政府はこの点をどのように認識し対処されるつもりか、総理の御見解を伺いたいと思います。
 自由で公正、中立的な選挙になるかどうかも疑問がございます。プノンペン政権とポル・ポト派による選挙要員や選挙事務所への攻撃、テロが激化しており、投票日が近づくにつれて、自由で公正な選挙とは縁遠い混乱が拡大いたしております。UNTACはプノンペン政府軍に対して投票所の周りに軍隊を配置するよう要請いたしておりますが、これではもはや官制選挙にほかならず、国連の中立性は崩れていると見なければならないと思います。PKOの原則や選挙の基本条件を崩してでも選挙を強行しようとする理由は一体何なのか、総理の明確な説明を伺いたいと思います。
 先日、パリ会議の参加国がUNTACの選挙を支持する共同声明を発表いたしました。しかし、もう一度紛争当事者四派の合意と参加を得る努力をしてはどうかとの意見もあるわけであります。ポル・ポト派の揺さぶりに屈するというのではなく、選挙後のカンボジア情勢を考えるならば、メンツや形式にとらわれて拙速な道をとるのではなく、柔軟な政治的対応も必要ではないかと思うわけであります。選挙を強行することによって選挙後に内戦がさらに激化したり難民が再び大量流出するならば、これまでの国際社会の努力も水泡に帰することになりかねないわけであります。かかる事態を想定して、パリ和平協定では関係国による協議といういわゆる第二十九条の規定がありますけれども、この規定の発動について総理の見解を伺いたいと思います。
 武力攻撃の激化など現地の情勢の悪化により、国連ボランティア要員の中には帰国やあるいは任務地の再配置、あるいはPKFによる保護を求める動きも出てきております。国連ボランティア、文民警察、PKF、後方支援などの要員について、これまでに死亡した要員の人数、任務を中断して帰国した人の数、安全確保のためにとられた対策などについて、総理の具体的な報告を求めるものであります。
 五月二十三日の投票に向けて、政府は日本から五十名の選挙要員を派遣する準備を進めておりますが、その要員の確保の現状はどうなっているでしょうか。これまでに報道されたところによりますと、千葉県在住の女性が辞任をした理由として安全対策に確証が持てないということが報道されております。安全対策と不祥事が起こった場合の対処策について政府はどのようなことを考えているのか、また本人の意思確認はどのように行われているのか、総理及び自治大臣の答弁を求めます。
 文民警察についても、政府は、地元警察の監視などを任務とし、内戦も終わったことだから武器を持たないと説明してまいりました。しかし、日本の文民警察官宿舎が攻撃されるなどの実態に直面し、武器携帯の議論も出てきております。文民警察の任務は武器を携帯しないことを前提にしていたはずであります。武器携帯は論外であり、何よりも安全確保を最優先し、PKO法に照らして現場の判断によって柔軟な対応をすべきと思いますが、総理及び国家公安委員長の見解を伺いたいと思います。
 カンボジアに派遣された自衛隊の第二陣は、基地の周辺にざんごうを掘ったり銃を持った歩哨を立てたりしておりますけれども、これは武器による攻撃を想定し、それへの応戦に備えたものではないかと国民は見ております。特に、武装した歩哨は個人の正当防衛という範囲を超えており、基地及びその中にいる部隊の防衛、あるいは業務の遂行のための武力行使につながるのではないかと思うわけですが、武装した歩哨にはどのような任務、命令を与えているのか、また、歩哨が武装しなければならないという事態は当然中断、撤収のケースに当たるのではないかと思いますが、総理及び防衛庁長官の答弁を求めます。
 また、投票箱の輸送など選挙の支援が言われておりますけれども、これは攻撃の対象となるのは必至と思うわけであります。さらに、選事業務の支援をする自衛隊は他のPKF部隊や紛争当事者の軍隊と事実上一体となって活動する場合が想定されますが、このような活動は法律上自衛隊にはできないはずではないのか、総理及び防衛庁長官の答弁を求めます。
 選挙後の見直しについて、明石代表はUNTACの規模を大幅に縮小した形で国連が引き続き存続する考えを表明しておりますが、我が国としては選挙後も引き続き参加していくつもりなのかどうか。もし参加するとするならばまさに内戦の泥沼化も予想されるわけでありますが、選挙後の見通しについて総理の見解を求めます。
 三月初め、シアヌーク殿下は、選挙後の政治体制としてポル・ポト派も含めた連立政権、いわゆる救国構想を提唱しております。ポル・ポト派はこの構想支持の態度を表明しておりますが、プノンペン政権側は当然反対を表明しております。選挙がいまだ行われていない段階で選挙を軽視する構想が出されたわけですが、この構想を政府はどう評価されているのか、また、このような構想がSNC議長から出されたこと自体パリ協定が実質的に空洞化していることを意味していると思いますが、総理の見解を伺いたいと思います。
 昨日、政府は、国連モザンビーク活動いわゆるONUMOZに対し、自衛隊から輸送調整部隊及び司令部要員を派遣すると決定いたしました。カンボジアUNTACへの派遣がPKO法に照らしても多くの問題を露呈しているにもかかわらず、さらに国民の合意を得ることなく自衛隊の海外派遣をなしまし的に拡大することを認めるわけにはまいりません。そこで、次の点について総理の明確な答弁を求めるものでございます。
 第一に、昨年十二月、安保理のONUMOZ設立決議を受けて国連から派遣の打診がなされたのに対し、宮澤総理、河野官房長官は慎重な姿勢を維持していたのではなかったでしょうか。外務省、総理府国際平和協力本部が事務的に派遣準備を進め派遣決定に至ったとの指摘が絶えませんが、総理のリーダーシップが見られないことはシビリアンコントロールの観点からゆゆしい問題でございます。今回の派遣の決定過程を明らかにし、自衛隊の海外派遣なしまし的拡大の歯どめは一体何なのか、明確にしていただきたいと思います。
 さらに、今回の派遣の決定に当たり、去る三月、小西調査団が派遣されましたが、現地には実質三日半しか滞在せず、自衛隊の配置予定地もすべて調査しておりません。我が国の在外公館もなく独自の情報もないまま、地方視察もしていない。このような調査で、責任を持った対応あるいは派遣要員の安全確保に万全を期すことができるでしょうか。
 第三に、モザンビークヘの派遣はPKO法の参加五原則を満たしているのかどうか。去る四月十四日、国連安保理自身が、モザンビーク政府と反政府組織であるモザンビーク民族抵抗運動に対し、ローマ和平協定に従い早急に武装解除などを進めるよう求める決議を行っております。小西調査団の報告の中にも、和平協定署名時の高揚した気分が徐々におさまり相互不信が生じていると情勢を記載しておりますが、政府はPKO法の原則を踏みにじることのないように、このあたりの点についてお伺いしておきたいと思います。
 第四に、今回派遣される輸送調整部隊はいわゆるムーブメント・コントロール・ユニットを指すのでありますが、これは本来輸送統制部隊であり、PKFであるONUMOZの司令部中枢と深くかかわる業務を行うことになるのではないか。輸送調整部隊は、従来言われてまいりました支援業務ではなくて、PKO法で凍結の対象となっているPKFの本体業務に当たるのではないか。もしそうでないというのなら、納得のできる根拠を示していただかなければなりません。
 第五に、司令部への要員派遣の問題でありますが、政府は個人の資格と説明しておりますけれども、これはPKO法で言うところのPKF本体業務に対する部隊参加の凍結をかいくぐろうとするものではないのでしょうか。
 モザンビークのPKOいわゆるONUMOZへの自衛隊派遣は取りやめ、停戦の合意、当事者の受け入れ同意、中立性の確保が明らかになった時点で、非軍事の医療、選挙監視、機械修理などの分野に文民要員の派遣を考えるべきと思いますが、政府の見解をお伺いしたいと思います。
 最後に、旧ユーゴスラビア、特にボスニアの事態について、PKOの五原則との関係で政府はどのように認識されているのでしょうか。これに関連して、ガリ事務総長が提起したいわゆる平和執行部隊などの構想が国連加盟国の十分な討議や合意もないままに実施に移されようとしていることに対して、国民は大きな危惧の念を抱いております。総理としては、ガリ事務総長提案についてどう理解されているのか、またどう対処されようとしているのか、明確な見解を求めまして、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#16
○国務大臣(宮澤喜一君) お話しのように、故中田厚仁氏のとうとい犠牲に対しましては、政府として改めてその御功績をたたえ、深く御冥福を祈りまして、深甚の敬意を表したいと存じます。
 次に、お尋ねの点が十数目に及びますので、多少お答えが早口になりますことをお許しいただきたいと思います。
 現在、カンボジアにおきましては一部地域で武装集団による襲撃事件や停戦違反事件が発生しております。これらの事件はまことに遺憾なことでございますが、カンボジアにおいて全面的に戦闘が再開されているわけではございません。法案御審議中にも申し上げたことでございますけれども、何分にも十三年間の紛争の後にやっと成立した和平でございますからこうした脆弱な面があることは遺憾ながらやむを得ないことでございまして、それでありますからこそ我々がカンボジアの和平を確固たるものにいたすべくUNTACのもとに努力をいたしておるわけでございます。
 一方、我が国を含め各国から派遣され国連の活動に参加しております要員の安全確保につきましては、第一義的には国連がそのための方策をとることでございますけれども、政府といたしましても我が国要員の安全に関しましてあとう限りの努力を行うべきであることは言うまでもございません。要員に対する情報、指導、また必要な装備、またUNTACへの働きかけ等々、今後ともより層要員の安全確保を図るために努力をいたします。
 パリ協定に基づくカンボジア四派の宿営地への集結及び武装解除につきまして、ポル・ポト派を除く三派の協力のもとに実施されてまいりましたが、残念ながらポル・ポト派が協力をいたさない態勢を変えませんでしたので、五万人余りの武装解除をいたしましたが、作業はその後進展をいたしておりません。また、武装解除されました三派の兵士の社会復帰につきましては、UNTACとしていろいろ雇用の機会を与えておるところでございます。
 次に、停戦が崩れたかどうかということにつきまして、これは具体的な状況に照らして総合的に判断すべきものでございますけれども、全面的に戦闘が再開されたというような事態になりますれば、これは現実の問題として停戦の実現というものは難しくなったという重要な判断基準になると思います。
 それから、我が国独自の情報につきましては、在カンボジア大使館が中心となりまして、UNTAC及びカンボジア各派関係者と緊密に接触を保っております。また、関連情報の収集にも努めておりますし、インマルサットも随所に配備をいたしておりまして、迅速な情報の収集が可能になっております。
 次に、五月二十三日から制憲議会選挙を実施することは、ポル・ポト派を含めましてカンボジアのすべての派が参加した一月二十八日のSNCの会合でも決定をされております。その点で、カンボジア国民の自主性に基づくと、う観点からは問題がないと思います。その際、ポル・ポト派のキュー・サムファン議長も出席をしておりましたが、これについての反対の意思はございませんでした。
 他方、有権者の登録は四百七十万人にも及んでおりますから、カンボジア国民が自主的にこの選挙に参加する積極的な意思を持っておることは明らかと思います。また、ポル・ポト派にも平等に選挙参加の機会が与えられております。我が国を含む関係国、UNTACがたびたびそのための外交努力を行っておりますけれども、ポル・ポト派は自分の選択として不参加を表明しておるのでありまして、これをもって国連の中立性が損なわれたということには私はならないと思います。
 既に御説明したとおり、我が国の国際平和協力法上の五原則は維持されております。また、パリ和平協定の基本的枠組みも維持されております。また、UNTACは、自由かつ公正な選挙の実施、その前提となります政治的な環境の維持のため困難な状況の中で種々努力をしておりますことは御承知のとおりでありますし、我が国もこのような努力を全面的に支持いたしております。選挙の実施は、四百七十万人に及ぶ有権者登録が行われていること、また選挙運動が現実に各地で活発に行われておりますから、カンボジア国民の大多数がこの選挙にみずから参画したいと考えておることは明白であると思います。
 我が国を初めとする国際社会は、これまで、ポル・ポト派がパリ協定を誠実に履行し、選挙にも参加するよう粘り強く説得の努力を行ってまいりました。にもかかわらず、ポル・ポト派がこの選挙不参加をみずから選択したわけでございます。そこで、我が国としては、これ以上この和平へのプロセスを遅延させることなく、選挙を予定どおり実施することがカンボジアの将来の和平実現のために重要だと判断をするものであります。
 我が国としては、制憲議会選挙から憲法制定、新政府樹立に至る過程、いわゆる民主的な過程が迅速かつ安定的に推移することがカンボジアの永続的和平実現のために重要と考えておりますから、四月二十三日に発表されたパリ協定署各国の共同声明によりましても、選挙結果を尊重するよう各派に呼びかけているところであります。
 次に、シアヌーク殿下のいわゆる救国構想でございますが、この問題は、政治家としてのシアヌーク殿下が国民和解とカンボジアの永続的和平を達成するための一つの考え方として提案をされたものと思います。いずれにしろ、新生カンボジアの政体については、カンボジア人自身が総選挙、新憲法の制定等を通じて決定すべきであると認識をいたしております。
 なお、現実の問題として、シアヌーク殿下はカンボジア各派に対し影響力を行使することのできる権威を持っておられると判断をいたしますので、今後とも和平プロセスの求心力となっていく中心的人物であるというふうに判断をいたします。
 それから、UNTAC要員の人数について総理から言えということでございますので申し上げます。UNTACに参加している要員の人数については、国連ボランティア六百八十五名・二月末現在、文民警察三千五百八十四名・三月一日現在、歩兵部隊一万六十七名・三月一日現在、通信、工兵、医療等の部門より成る後方支援五千六百九十七名・三月一日現在であると聞いております。
 これまでに死亡したUNTAC要員は、UNTACの任務遂行のために現地で雇用されたカンボジア人を含め四十七名、その原因別内訳は、交通事故十四名、病死十三名、溺死八名、被弾九名、その他三名であります。他方、負傷者については、必ずしも全貌を把握しているわけではございませんが、敵対的行動に起因する負傷者の二十六名、地雷による事故に起因する負傷者二十六名であると承知しております。
 また、任務を中断して帰国した人数、任務地や条件を変更した人数につきましてはつまびらかではございませんが、さきの中田氏の事件を契機として二十三名の国連ボランティアが業務を終了して帰国し、また現在、邦人の国連ボランティア五名が業務を中断して一時帰国中と承知をいたしております。
 選挙要員の要員確保がどうであるかということでございますが、UNTAC選挙分野への派遣要員候補につきましては、五十名余りにつきまして既に三月から研修などを行っておりまして派遣準備を進めておりますが、政府として派遣を正式に昨日決定いたしましたので、昨日から始めまして御本人の最終的な意向を電話により確認をいたしておるところでございまして、最終結果を得るに至っておりません。基本的にはこれはあくまで御本人の意思を尊重すべきものと考えております。その結果といたしまして仮に派遣要員の人数が国連の要請に係る五十名を満たすことができない場合になりましても、それはやむを得ないものと考えます。その点は国連に対しましてこういうことがあり得るということは既に説明をいたしておりまして、国連も了承をいたしております。
 選挙要員についての安全対策と、不祥事が起こったときの対応について政府はどのような責任を考えるかということでございますが、現在UNTACにおいて、選挙に向けまして要員の安全確保等について検討をいたしております。また、関連の情報収集にも努めております。我が国としても、要員の派遣に際しまして事前の研修、安全確保のために必要な装備の支給などを行うとともに、現地の情勢等の必要な情報収集を行いっっございます。さらに、UNTACに対しましては、在カンボジアの今川大使から明石代表に対し累次安全確保方を申し入れているところでございます。
 なお、緊急事態が発生いたしました場合、我が国としてUNTACと緊密に協議を行うとともに、先ほども申し上げましたインマルサット等を利用いたしまして各地隊員の安否の確認、職員の派遣等、万全の体制をとっております。
 次に、これまでUNTACから文民警察要員に対して武器を携帯するように指示を受けたことはございません。
 それから、カンボジアに派遣された自衛隊第二陣の基地では歩哨に武装をさせておる、あるいは、このような事態は中断、撤収のケースに当たるのではないかというお尋ねでございました。
 第二次カンボジア派遣施設大隊におきましては、第一次カンボジア派遣施設大隊と同じように、UNTACの指示の範囲内で大隊長が必要に応じて隊員に武器を携行させております。これは従来と同じことで、周辺の状況が変わったから変わったというようなことではございません。
 なお、我が国からの部隊の派遣の前提である停戦の合意、受け入れ同意、中立性等の五原則が満たされているか否かは、そのときどきの具体的状況を総合的に判断して決すべきものでありますが、ただいまそれは満たされておると判断をいたしております。
 それから、投票箱の輸送など自衛隊の選事業務の支援につきまして、自衛隊の施設部隊はUNTACから一般的に選挙支援を実施するよう要請と指示を受けております。この中には、選挙関連の物資の輸送、選挙部門の要員に対する給食あるいは施設の提供等が含まれております。なお、紛争当事者の軍隊が投票所の警備を行うということは承知いたしておりません。
 次に、モザンビークについてでございますが、今回の国連モザンビーク活動、ONUMOZへの我が国の参加につきましては、先般外務省を中心とする調査団を派遣し、和平プロセス、ONUMOZの活動状況、現地情勢等に関し十分調査するとともに、その後さらに専門調査団を派遣いたしました。我が国部隊が活動する予定の地方都市の治安状況、生活環境等を含めて、専門的、技術的観点から詳細な情報収集に努めてまいりましたが、カンボジアの調査団同様、十分な情報収集を行い得たものと思います。今回のONUMOZへの参加決定に当たりましては、これらの調査結果を含め、諸情勢を総合的に、かつ慎重に勘案して最終的な決断を行ったものであります。
 それから、輸送調整部隊は凍結している本体業務に当たるのではないかということにつきましては、輸送調整部隊の行う業務は輸送そのものではありませんで、輸送手段の割り当て、通関の補助その他輸送に係る技術的調整を行うものでありまして、国際平和協力法第三条第三号タの「輸送」の業務に当たるものであります。凍結されている業務には該当いたしません。
 選挙後、UNTAC撤収後の今後の展開の見通しはどうかということでございますが、これはカンボジアの方でございますが、UNTACの任務が終了いたしました後、現状がどういうことになっていくかということを明確に申し上げることは困難でございますが、基本的には、選挙が行われ、そうしてカンボジア人によるカンボジアの国づくりが行われることになりましたときには、それでUNTACの任務は終了したと考えるのが原則であろうと思います。これはしかし一般論でございますので、その状況の中で、カンボジアから、あるいは国連が新政府の要請によって何らかの活動の希望を表明されるということがありましたときに国連がどのように判断いたしますか、実はそこまでただいま見通しがついておりませんで、ともかく選挙、制憲議会、カンボジア人によるカンボジア人自身の政府、その国家建設をただいま助けておるというのが現状でございます。
 ボスニア・ヘルツェゴビナの事態は、御指摘のように極めて流動的でございますので、今後の見通しを申し上げることが困難でございますけれども、いずれにいたしましても、この状況の中で我が国が平和維持活動をするということについて国連から要請を受けておるというようなことはございませんし、また、そういうことは現実に国際平和協力法に基づき具体的に検討をするような段階ではないというふうに考えております。
 ガリ事務総長が行いました平和執行部隊の提言は、これは今まで国連がやったことのない種類の活動でございますから、国連においていろいろ今後議論をいたすべきものと考えております。我が国もその議論にはもとより参画をいたしますけれども、我が国自身がそのような活動に参加するかどうかということは、これは全く別問題であるというふうにお考えいただきたいと思います。(拍手)
   〔国務大臣武藤嘉文君登壇、拍手〕
#17
○国務大臣(武藤嘉文君) 喜岡議員にお答えをいたします。
 もうほとんど総理から御答弁がございましたが、私に対しては二つの点、特にお答えをすればいいのではないかと思っております。一つはカンボジアの現在の情勢に対する認識、いま一つは情報収集のお話であったかと思います。
 カンボジアの情勢につきましては、ポル・ポト派にも平等に選挙参加の機会が開かれ、我が国々含む関係国、UNTACがたび重なる外交努力を行ったにもかかわらず、先般ポル・ポト派は選挙への不参加を表明するに至りました。また、さすざまなテロ、暴力事件が起きておりますが、UNTACは可能な限り自由でかつ公正な選挙を実価すべく、最大限努力を行ってきておると承知をいたしております。
 具体的には、既に三十七万人の難民が帰還し、四百七十万に達する有権者の登録が終了しておると承知をしております。ポル・ポト派の参加不夫加にかかわらず選挙を予定どおりに実施し和平プロセスを進めていくとの国際社会の確固たる意田は、全会一致で採択された国連安保理の決議、パリ協定署各国による共同声明においても確認させておりまして、またカンボジアの大多数の人々公正かつ自由な選挙が行われることを熱望しておると認識いたしております。
 我が国といたしましては、今後このような選挙が行われ、新しい憲法が制定され、新しい政府が樹立されるということがカンボジアに永続的和平を確立する上で最も重要なことであると認識しており、種々の困難にもかかわらず和平プロセスが予定どおり進められるように、シアヌーク殿下及びUNTACの努力を全面的に支持していきたいと思っております。
 次に、情報収集については、一部総理からも御答弁がございましたが、私どもといたしましては、在カンボジアの大使館が明石代表を初めUNTACの各部門と常時接触し情報収集に努めてきております。それ以外にも、SNCの会合にはオブザーバーとして常に出ておりますし、カンボジア各派の動向の把握に努めております。主要関係国会合にも出席をし情報交換を行っております。また、カンボジア各派の領袖その他関係者にも独自に頻繁に接触をいたしまして、その考え方を聴取いたしております。
 また、必要に応じて随時本省からも出張者を派遣していろいろと情報収集に努めておりますが、例えば去る四月二十六日には柿澤政務次官をプノンペンに派遣いたしまして、明石代表との意見交換並びにカンボジアの最新の実情の把握に当たらしめたところであります。(拍手)
   〔国務大臣村田敬次郎君登壇、拍手〕
#18
○国務大臣(村田敬次郎君) 喜岡議員の御質問のうち、カンボジアの選挙監視等についてお答えいたします。
 カンボジアの選挙要員の派遣につきましては、昨日、実施計画の変更と関係政令の改正を閣議決定したところであります。政府としての考え方は、ただいま総理が明確にお答えしたところでございます。
 私としては、国際貢献は日本にとって大変重事なものでありますが、これを実施する上で、地方公務員を含めた選挙要員の現地における安全の確保と本人の意思の尊重が極めて大切と考えており、今後ともこの方針で対処していく所存でございます。
 次に、文民警察についてでございますが、UNTACから文民警察要員に対し武器を携行するよう指示はなされていないと承知をしております。
 カンボジアの治安情勢につきましては、先日、文民警察要員として派遣されている我が国の警察官が強盗事件に遭うという極めて遺憾な事件が発生をするなど、その悪化を懸念しているところでございます。警察庁におきましては、総理府国際平和協力本部に対して、我が国から派遣されている警察官の一層の安全確保を図るために、我が国を含め各国の文民警察要員の移動の際には軍事部門要員を同行させるようUNTACに要請すること、それから、安全確保に資するために装備の支給、これはヘルメットとか防弾チョッキなどでございますが、装備の支給を行うことなどを要請したところでございます。
 今後とも、関係機関と連携しながら警察官の安全確保に配意をしてまいりたいと存じます。(拍手)
   〔国務大臣中山利生君登壇、拍手〕
#19
○国務大臣(中山利生君) 喜岡先生の御質問でございますが、ただいま総理からも御答弁がありまして、多少重複があるかもわかりませんがお答えを申し上げたいと思います。
 まず、タケオの宿営地における壕の整備等についてでございますが、これは、最近のカンボジア国内の全般的な状況を踏まえ我が国施設大隊の隊員の安全確保に万全を期するため、雨季対策を兼ねた壕の整備をするほか、従来から大隊長が必要に応じてけん銃、小銃を携行させるなどの措置を講じていますが、これらは我が国施設大隊の宿営地が武力攻撃を受けこれに応戦するというようなことを念頭に置いたものではございません。
 なお、歩哨につきましては、常に四方を警戒し、安全確保上必要な情報の報告をすることなどを任務としております。
 また、今回の実施計画の変更によりまして、我が国の施設大隊が行う業務に、UNTAC選挙部門等への給食支援、宿泊または作業のための施設の提供といった業務が追加されることとなりました。これらの業務は、武力の行使に当たらないことはもちろんのこと、他国のいわゆるPKF部隊や紛争当事者の部隊と一体となって実施されるものではなく、いわゆる凍結業務にも当たらないものと考えております。(拍手)
    ―――――――――――――
#20
○議長(原文兵衛君) 荒木清寛君。
   〔荒木清寛君登壇、拍手〕
#21
○荒木清寛君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま政府から報告のありましたPKO活動の実施計画について質問をいたします。
 先般、国連ボランティアの中田厚仁さんがカンボジアで凶弾に倒れたことは痛恨のきわみであり、心から御冥福をお祈り申し上げます。
 長年勤務した商社からの退社を決意した父中田武仁さんの、「人生に悔いはないが、厚仁の行動気持ちを継ぐためにも国際平和にかかわる仕事で再出発する」との訴えは、私の胸を深くえぐりました。総理、あなたはこの御遺族の訴えと行動をどのように受けとめましたか、まずお答え願います。
 冷戦後の世界にあって、日本は国連中心主義を外交の基本とするべきです。特に、国連のPKOは憲法の精神に合致する平和維持のためのとうとい活動であり、積極的に参加すべきだと考えます。今回のUNTACへの日本からの派遣は国際貢献の試金石となるケースであり、活動の成功に全力を期すべきであります。
 今、UNTACの活動は民主的な政府を確立するための総選挙という最終段階に突入しようとしております。カンボジアに真の平和が定着するかどうかの瀬戸際です。かかるときに大事なこと
は、我が国も現地の情勢をみずからの目で正しく掌握し、対応を誤らないことであります。この点、国際平和協力本部からは派遣要員や部隊の支援のために数人がプノンペンに常駐しているにすぎず、陣容は極めて不十分です。そのために、政府の判断は専らUNTACからの情報に頼っているのが現状です。
 大切なことは現場感覚です。公明党は、昨年五月に石田委員長が現地に赴いたのを初め、計三回のカンボジア現地調査団を派遣しております。その中で、報道で伝えられているカンボジアと実際の現地の状況の違いを目の当たりにしたことが何回かありました。政府は今こそ独自の情報収集体制を強化するべきです。また、この際、責任のある立場の方が現地にみずから入り調査を行うべきです。そして、国民に対しても政府みずからが正確な情報を積極的に伝えることを強く求めます。総理の見解を伺いたい。
 さて、先般、第一次派遣施設大隊の皆様が任務を終え、全員無事に帰国されました。その労に対し心から敬意を表します。
 ところで、ポル・ポト派の動向は予断を許しません。ポト派は、武装解除に応じないばかりか、総選挙反対をも打ち出しています。こうした中で第二次派遣施設大隊が着任し、選挙要員も間もなく派遣される予定です。最も肝要なことは、PKO五原則が守られているのかどうか、派遣隊員の安全は確保されているのかどうかです。
 そして、国民の疑問は次のような点にあります。停戦の合意が崩れたとはどのような基準のもとに判断をするのか。ポル・ポト派がSNCから脱退しない限りは、たとえどのような戦闘行為があったとしても停戦の合意は守られていると判断をするのか。また、選挙要員の安全確保は万全であるか。選挙要員の辞退者も出ている中、そもそも政府が今回この派遣を決定したことは妥当であるかどうか。こうした疑問点について明快な説明を求めます。
 さらには、UNTAC要員への襲撃事件が続く中で、真相解明のために特別検察官に日本からも優秀な人材を派遣することは検討の余地はないのか、見解を求めます。
 万が一にも五原則が崩れたときには、我が国のPKO要員は任務の中断あるいは撤収をしなければなりません。その具体的な方法を伺いたい。また、独自の報情収集体制を持たない現況において、政府として中断、撤収について独自の判断をすることが果たして可能でしょうか、御説明を願います。
 緊迫した中での総選挙は必至です。何とか平和のうちに選挙を実施しようと、各国間でさまざまな方法が模索をされています。今なすべきことは、あのパリ協定の当事者が一堂に会し、腹蔵なく対話をすることではないでしょうか。外務大臣が提唱された国際会議の開催は暗礁に乗り上げたとも聞いておりますが、ぎりぎりまで対話の場実現のため関係各国に働きかけていくべきだと考えます。外務大臣に、現状と今後の対応を伺いたい。
 加えて、総選挙の後、民主的な政府をどう育て維持していくかも極めて大事な課題です。UNTACは本年九月末に任務を終了する予定ですが、その後この課題に、国連として、また我が国としてどう取り組むのか、政府としての認識を伺います。
 カンボジアで活躍中の邦人は国際平和協力隊員だけではありません。国連ボランティアやNGOとして活動中の皆様もおられます。中田さんの不幸な事件が象徴するように、これらのメンバーは少人数で行動しなければならず、不安が高まっております。政府は、彼らが安全第一で任務に当たれるよう万全の配慮をするべきであります。特に緊急時の通信手段の確保が不可欠です。政府はどう対応されますか。
 また、万一の事故に備え、政府としても補償措置を検討するべきであります。国連ボランティアはもちろん、NGOの中でも特にNGO事業補助金などにより政府の補助を受けて活動している人たちに対しては早急にこれを検討するべきです。見解を求めます。
 次に、国連モザンビーク活動への参加について伺います。
 当初、政府は参加に消極的であったと見られます。事実、二月九日に記者団の質問に対して総理は、そうあちこちに行けるものではないとも答えています。ところが、このたび政府は一転してONUMOZへの派遣を決定しました。この間、派遣の決定に至る過程で総理はリーダーシップを発揮されたのでしょうか。さらに、三月二十六日の官房長官の発言では司令部要員の派遣については言及されていなかったのに、今回の実施計画では急遽派遣が決まっています。こうした政府の対応が国民の目にPKOをわかりにくくしていないかと危惧を抱きます。そこで、国民の疑念を一掃するためにも、政府部内でのこの間の検討の経緯を総理に明らかにしていただきたい。
 また、司令部要員はUNTACにおける連絡要員とその職務内容は同じなのかどうか。また執務をする場所はどこなのか。さらには、実施計画においては今回の派遣業務に関しても武器を装備することとされていますが、個々の隊員がこれを携行するのかどうか。それぞれ説明を求めます。
 包括和平協定に基づく和平プロセスは大幅におくれております。日本からの派遣も期間が延長されることが予想されますが、見通しはいかがでしょうか。さらには、今後選挙監視の分野などに日本が派遣をすることがあり得るのかどうか、答弁を求めます。
 モザンビークは発展の可能性を秘めた国です。日本との交流も盛んになることが予想されます。そこで、これを機にモザンビークに対する有償無償の援助を一層拡大すべきではないでしょうか。政府の見解を求め、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#22
○国務大臣(宮澤喜一君) 政府といたしましても中田さんのとうとい犠牲に対しまして心から弔意を表しますとともに、また、父君の言われましたことにつきましては私も御同様に深い感動を覚えたことを申し上げておきます。
 次に、カンボジアにおける状況の中で情報収集が非常に大切であるということはまことに同感でございまして、私どももそれを強く感じております。基本的には、在カンボジアの大使館が非常によく活動をいたしておりまして、明石代表を初めUNTACの各部門と常時接触をいたしております。そのほかにも、SNCの会合にはオブザーバーとしていつも出ておりますし、カンボジア各派の動向はしょっちゅう把握に努めておりますし、もちろん主要関係国の会合で情報交換を行っております。
 それから、カンボジアの各派の領袖、いろいろな人がおりますので、そういう人とも絶えず頻繁に接触をしておりまして、だれがどういう意見であるかということはかなり詳細に大使館で把握をいたしております。また、必要に応じまして東京からももちろん出張者を派遣しておりまして、過日も外務政務次官がプノンペンに参りましたことは先ほど外務大臣から申し上げたとおりでございます。
 五原則の問題でございますが、停戦の合意が崩れたかどうかということは、これは具体的な状況で判断をいたさなければなりませんけれども、現在はパリ協定に基づく和平プロセスの基本的枠組みは維持されておる、停戦の合意そのものは保たれておるというふうに認識しております。
 それから、UNTACの軍事・文民部門とポル・ポト派を除きますカンボジアの三派との間で選挙プロセスの期間中の安全措置をお互いに調整しようという合意ができて、そのことをUNTACが発表いたしましたけれども、つまりUNTACとしてはパリ和平協定の実施の責任を負っておりますからこれは当然なことであって、何もそれが反ポル・ポト派的な行為ではない。特定の一派を対象として三派がUNTACと一緒になりたというようなことと考える必要はない。したがって、UNTACの中立性が損なわれたというふうに私どもは思っておりません。
 それから、選挙監視要員の安全の確保のことでございますが、例えば情勢の厳しい地域を担当いたしますUNTACの選挙チームにはUNTACの歩兵部隊の要員が同行する、またUNTACの要員が情勢の厳しい地域で宿営をいたします場合には歩兵部隊の宿営地に宿営させるというような措置をUNTACが現在実施中であるというふうに承知をいたしております。もちろん我が国自身も、我が国自身の情報、事前の研修、安全確保のための装備の支給等々、万全を尽くしておるところでございます。
 なお、情勢が変わりましたときには、UNTACと緊密に協議を行いますとともに、一定の地域にはインマルサットを配備しておりますので、それを利用いたしております。
 任務の中断、撤収の問題でございますが、これは、現実にそういうことが起こりましたときには本部長が報告を受けまして当該業務の中断の指示を行うことができます。また、派遣の終了、いわゆる撤退につきましては実施計画を変更して行うことになりますが、これは業務分野によって具体的な手続は異なると思いますが、いずれにいたしましても、我が国の要員、部隊の安全を考えながら、国連側と密接な協力、連絡のもとに行いたいというふうに考えております。
 それから、選挙後の民主政府を維持していくための国連、我が国の取り組みでございますが、一般論としてまず申し上げるべきことは、制憲議会ができて国づくりが進みましたところでUNTACの任務が終了するというのが、これが私は原則と存じます。もしその場合、カンボジア新政府が何かを希望し、また安保理事会がこれを承認するといったような場合には国連が何らかの形で関与し続ける可能性はございますけれども、それは今のところ一般論ではない。一般論といたしましては、国づくりができましたらカンボジアに後を任せるというのが本来であろうと思います。
 それから、モザンビークヘの派遣につきましてお尋ねがございました。
 これはやはり慎重に考えなければならない重大な決定でございますから、私としてはもちろん、憲法あるいは国際平和協力法の定めるところに合致するか、また国民から理解と支持を受けることができるか、国際社会からどのように評価を受けるか、それから、現地が何分にも我が国の在外公館、実館がないところでございますし邦人も大変に少ないということから、要員を派遣しました場合に万全の支援体制が整えられるか等々いろいろなことを、そのほかに輸送調整というのは一体どういうことをするのであろうかといったようなことを何度かいろいろ調査をいたしました。その調査を待ちまして、関係者とも真剣な検討を加えまして、最終的に私が決定をいたしたのでございます。
 今度の実施計画の中で司令部要員の派遣というものがあるということを言われまして、そのとおりでございますが、いわばこれは、我が国の部隊が輸送調整という業務をいたしますが、その中心になります司令部との意思の疎通、連絡ということがやはり大事であって、業務の適正かつ円滑な遂行のためにはONUMOZの司令部へ我が国の要員の派遣をしてほしいということを求められました。これは至極当然のことだと思いますので、業務を円滑に遂行いたします上でも、また我が国部隊の安全確保のためにも有用であると存じますので、司令部に要員を派遣いたしたいというふうに考えております。
 残りの問題につきましては関係大臣からお答えいたします。(拍手)
  〔国務大臣武藤嘉文君登壇、拍手〕
#23
○国務大臣(武藤嘉文君) 荒木議員にお答えをいたします。
 まず第一の国際会議の問題でございますが、私ども、第一義的にはもちろん和平プロセスの進展を促す形でカンボジア人同士が対話の維持に努めることが引き続き重要だと考えております。そのため、シアヌーク殿下、カンボジア各派及びUNTACが合意し得るならば、ポル・ポト派を含むカンボジア各派の参加するSNC会合が何とか総選挙前にも開催されることが望ましい、こういう考え方でいろいろな働きかけをしてまいりました。そして、そういう機会があれば、その機会に関係諸国代表も集まって和平プロセスにつき協議することは有用と考えました。
 ただ、今のところは御指摘のとおりまだそれが成功に至ってはおりません。ただ、関係諸国の方は大体この考え方をサポートしてくれておると理一解をいたしております。我が国といたしましては、今後も事態の推移を踏まえ、このような考え方を含めて、和平プロセスの進展のため関係諸国、UNTACと緊密に連絡、協議してまいりたいと思っております。
 それから、今総理の御答弁の中で、モザンビークの有償無償の問題が私の方でお答えをしなきゃならないと思います。
 モザンビークの安定は南部アフリカ地域全体の発展にとって重要でありまして、こうした中で我が国は、昨年度だけでも食糧援助、難民支援等のために約六十五億円の援助を同国に対して行ってきております。今後はモザンビークの復興も重要な焦点となりますので、我が国といたしましてはできる限りの協力を行っていくという考え方でございます。(拍手)
   〔国務大臣中山利生君登壇、拍手〕
#24
○国務大臣(中山利生君) 荒木先生の御質問にお答えを申し上げます。
 まず、第二次派遣隊員の安全についての御質問でございますが、防衛庁といたしましては隊員の安全ということを最大の関心事としておりまして、けがはしないか、病気にかからないかということを常に心配しておるところでございます。また、先ほどお話がありましたように、タケオの宿営地におきましても警衛所の周囲等所要の箇所に土のうを積む等の措置を講ずることにより隊員の安全確保には万全を尽くしているというところでございますし、先ほど総理からもお答えを申し上げておりますように、安全確保のためには情報の収集ということが非常に大事であろうと思っておりまして、これにつきましても最大の努力を払っているところでございます。
 また、ONUMOZの司令部要員に関する御質問でございますが、これもただいま総理から詳しくお答えを申し上げました。我が国からONUMOZに派遣される司令部要員は、司令部において司令部の幕僚として、軍事部門全体の中長期的な業務計画の立案や輸送の業務に関する企画及び調整を行うこととされております。一方、我が国の施設大隊からUNTAC軍事部門司令部に派遣しておりますいわゆる連絡幹部は、施設大隊の一員として、大隊の業務の円滑な遂行のため、あるいは隊員の安全のため、司令部との間の連絡調整や情報収集を行っているものであります。したがいまして、今回の司令部要員とUNTACの連絡幹部の業務はおのずから異なるものと思っております。
 また、我が国から派遣される司令部要員の配置先は、マプトに所在する本部司令部、ベイラに所在する中部地域司令部及びマトラに所在する南部地域司令部でございます。
 次に、武器の携行に対する御質問でございますが、これは実施計画に定めておりますとおり、今般我が国から派遣される輸送調整部隊はけん銃及び小銃を装備することとしております。必要な場合には個々の隊員がこの武器を携行することとなっております。
 いかなる場合に武器を携行するかにつきましてはこれから実施要領に定めることとなると思いますが、そのときどきの状況に応じ、国連の指図の範囲内において、輸送調整部隊の長が武器の携行の必要性につき判断をするということになろうかと存じます。(拍手)
#25
○議長(原文兵衛君) 答弁の補足があります。宮澤内閣総理大臣。
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#26
○国務大臣(宮澤喜一君) ただいまのお尋ねの中でNGOの活動につきましての点でございますが、NGOの活動は独立した民間の援助団体が自主的に援助活動を行うものであり、かかるNGOのスタッフに対する補償は、一義的にはおのおのの団体が独自に行うものと認識しております。他方、政府としては、海外で活躍されているNGO団体の方々が安心して援助活動に従事できるよう、現地のNGO団体と密接な連絡をとり、治安状況に関する情報提供等を積極的に行っていきたいと考えます。
 UNV、国連ボランティア計画は、ボランティアと雇用契約を行う際に各種保険に加入し、個々のボランティアに対しその予算から保険金を支払っており、同保険制度により要員の事故補償が行われることになると承知いたしております。
 邦人国連ボランティアが事件に遭いました場合の政府の補償につきましては、現在政府部内でどのようなことが可能であるかを検討いたしておるところでございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#27
○議長(原文兵衛君) 吉田之久君。
    〔吉田之久君登壇、拍手〕
#28
○吉田之久君 私は、民社党・スポーツ・国民連合を代表して、政府のPKOに関する報告に対し、総理並びに外務大臣に質問いたします。
 まず初めに、モザンビークヘのPKO派遣についてでありますが、我が党はかねてより、自衛隊のモザンビークヘの派遣には賛成の立場をとってまいりました。その点では、今回の政府決定にはかなりの紆余曲折があったことを甚だ残念に思っております。
 柿澤外務政務次官がソマリアとモザンビークの実情を視察し帰国したのが二月八日であり、ガリ国連事務総長が総理にモザンビークヘの日本のPKO参加を要請したのが二月十六日でありました。本来、この時点で参加を表明しなければ国連の要請には対応できないと言われていたにもかかわらず、政府はここにきてようやく重い腰を上げて調査団を現地に派遣し、それが帰国したのは既に三月十三日でありました。
   〔議長退席、副議長着席〕
 余りに遠い国との認識もあったようでありますが、忘れてならないのは、カンボジアのPKOには遠いウルグアイ、ガーナ、ブルガリアなどから軍隊が派遣されていることであります。日本がPKO法案でもたついているときにドイツは既に百五十人の衛生部隊をカンボジアに送り込み、黙々と現地で病人の看護に当たっていたのであります。たまたま今回の派遣は国連全体のおくれが生じたため結果的には辛うじて間に合ったわけではありますが、この間の政府の優柔不断は隠しがたく、迅速を旨とするPKO活動への政府の対応の甘さを露呈したものであると思われてなりませんが、総理の御所見を承りたいのであります。
 モザンビークで我が国部隊の行う輸送調整分野は、現地に到着する各国の人員、物資の受け入れや輸送手段の割り当てなどを任務とする極めて重要な貢献でありまして、この地に派遣される各国の部隊の中に立ち回って働く点でもすこぶる有意義な活動であると考えます。それだけに、我が国の部隊は他国が到着するより前に現地入りし、待ち受けて行動しなければならない立場にあり、一刻も早く万全の態勢を整えなければなりません。現地の情勢の的確な把握や連絡、物資の補給、医薬品、補助食料などの必要な支援体制の完璧を期すべきであると存じますが、総理の決意をお聞かせいただきたいのであります。
 なお、この際私が申し上げたいのは、貧しい生活と内乱の苦しみにあえいできたこの国の民衆に対し、日本ならではの優しい行き届いた活動を持ち込むべきであるということであります。年間百ドル前後の生活を送っているモザンビークの人たち、武器を放棄した途端に失業する兵士たちに平和な再生の道を指導し、必要な生活器具を提供する日本の姿を展開することは何よりも救いと希望を与えることになると思われますだけに、日本独特の付加価値を内外に示すさらなる配慮が加えられるよう政府の創意工夫を促すものでありますが、いかがでありますか、お尋ねいたします。
 次に、カンボジアの情勢についてでありますが、過日、人間愛に燃えるけなげな青年、中田厚仁君が凶弾に倒れ、そのとうとい命を絶たれましたことはまことに痛恨のきわみであります。深く哀悼の意を表しますとともに、愛する御子息の思いを胸に抱いてみずからも国連ボランティアの先頭に立つと決意された中田家の御両親に対し、最大の敬意をささげる次第であります。我々はここに、崇高な国連の平和活動に従事する若者の命を奪うかかる蛮行に心から憤りを覚えるものでありますとともに、二度と再びかかる不幸を繰り返さないために、この他に挺身する国連ボランティア参加者を初め自衛隊員、文民警察官等に対し、もっと完全な保護と防備が用意されなければなりません。
 平和な日本人がしかるべき武器を携帯したからといって、平和を乱す原因には全くなり得ないと信じます。派遣されたPKOの隊員やUNTACに所属する日本人たちがいわれなくして命を失うことこそカンボジアの和平が崩壊することに思いをいたし、政府は今日までの経験に照らして、自衛権の行使に関する複雑な規定、部隊指揮官の裁量権、隊員の武器の携帯、部隊としての武器使用のあり方などについて、机上の空論ではなく、現実に即して見直し必要な法改正を急ぐべきであると考えますが、総理の見解を伺いたいと存じます。
 次に重要なことは、我々がいかに善意の国際協力を展開しても、その一方で、日本を除く先進国家群が無制限に発展途上国に武器輸出を続けている事実であります。これでは、元栓はいっぱい開かれていて蛇口に手を当てて水の噴出を防いでいるのと同じで、まことに愚かな国際構造であると言わなければなりません。今こそ、大国の武器輸出禁止を日本こそが前面に立って訴え、速やかに国連を中心とした完全合意に達する外交努力を積み上げるべきときだと考えます。外務大臣の所見を伺います。
 いま一つ重要なことは、我が国に定着している銃刀法、つまり普通の国民は一切銃刀を保持しないというこの定めがもし世界じゅうに拡大実施されるならば、世界の秩序は一挙に前進し、現に起こっている紛争も急激に減少するのではないかと考えられるのでありますが、こうしたグローバルな平和構築を日本が提唱すべき時代が来ていると総理はお考えになりませんか。
 さらに伺っておきたいことは、総選挙が実施された後のカンボジアに日本はどう対処するかということであります。残念ながらこの選挙はポル・ポト派抜きで行われる可能性が高まっております。いみじくも最近ポル・ポト派のキュー・サムファン議長は、総選挙は平和と安全が保障されない形で実施されるだろうと、暗に武力行使も含めた選挙妨害の可能性を示唆しています。まことに険悪な中で行われる総選挙後の混乱が憂慮されてなりません。
 ガリ事務総長は四月九日タイで記者会見を行い、五月のカンボジア総選挙後に樹立される同国新政府が国連に新たな支援を求めるならそれを受け入れる用意があると言明、安保理などの承認が得られれば、象徴的な数の軍事要員を現地に残すこともあるとの考え方を示しました。もっともな判断であると私は思います。選挙を経たというだけの形式的な民主主義だけで一挙にカンボジアに平和と復興がもたらされるとは全く考えにくいだけに、その後の持続的な協力を日本がどのような形で進めようとするのか、あわせてお伺いいたします。
 最後に、平和憲法を高く掲げる我が国が、その徹底した平和の成果と実践を内外に示し、試練を乗り越えて世界の平和と繁栄に貢献することこそが求められている新しい日本の国家像であると考えますが、我が国の総理としての御見解を伺って、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#29
○国務大臣(宮澤喜一君) モザンビークへPKOを派遣するに際しましての政府の決定につきましてお尋ねがございました。
 我が国の自衛隊の部隊等々を、いかに国連の平和活動とは申せよその国に派遣をするということは、これはやはり容易ならぬことでございますから、よほど慎重な決定が要りますことは御理解をいただけることであると思いますが、もちろんそれは憲法あるいは国際平和協力法の枠内でなければならない。これはどこも同じことでございますが、モザンビークというようなことになりますとカンボジアとはやはりいろんな状況がかなり違っておりますし、我が国民のモザンビークというその地域に対する理解の度合いもカンボジアの場合とは違うというような問題もございます。
 それからまた、それだけに、我が国としては在外公館を実館を持っておらない状況の中で、果たしてそういう遠隔の地へ要員を派遣いたしましたときにその安全がどうであるか、あるいは効果的な実績を上げ得るであろうか。大使館がございませんので何かがありましたときにどういう支援をすべきかというようなことを、これらのことは当然のことですが慎重に考える必要がございまして、幾たびか調査団を派遣いたしました。また、その中で輸送調整とは何であるかということも十体理解ができましたので、その上でほぼ我が国君行きまして国連平和協力の実を上げることができると判断をいたしたわけでございます。四月二十三日に国連から正式要請がなされましたので、二十七日にモザンビーク派遣に係る実施計画及び政令を閣議決定いたしたところでございます。
 御指摘のように、しかし派遣される以上これは万全の態勢を整えなければいけないというのは、まさしくそのゆえに多少決定に時間がかかったという事情でございまして、あらゆる可能な限りの支援をいたさなければなりません。先ほども申し上げましたが、首都に臨時の大使館事務所を設けまして要員を置いておこうと思います。そして周辺の在外公館からも常に支援をし連絡するというような適切な態勢をとってまいりたいと思います。
 カンボジアと違いまして、衣食住と申しますか、いわばテントと申しますかそういう生活をする。食料も、大きな部隊でございませんから、やはり場合によっておのおの自給をするというような難しい状況がちょっとカンボジアと違っておりますので、それらのことも十分に調査をさせ、また用意をしてまいりたいと思っております。
 このモザンビークにおける平和の達成ということは、もちろん南部アフリカ地域全体の安全と平和にも寄与をいたします。そのような考えのもとに、このたびの貢献ばかりでなく、食糧援助、難民支援、さらには退役兵士支援等のために約六十五億円の援助をモザンビークに対して行ってまいっておりまして、このたびのことを含めまして、できる限りの協力をいたしたいと思います。
 それから、武器使用につきまして、国際平和協力法のもとで、第二十四条の規定がございますが、要員の生命等の防護を図るための必要最小限度のものにこれを限っております。またその使用は極めて厳しい制的のもとにございます。
 この点は、逆に申しますと、吉田議員が言われますように、そういうことで安心して任務の遂行ができないではないかということにもつながりかねませんで、我が国の部隊が外国へ武器を持って出るということ自身は、そういう意味で非常に難しい問題を含んでおりますので、法律でかなり厳しい制約をいたしておりますことはどうもやむを得ないことである。あるいは御当人方はもう少し安心ができるような装備、あるいは場合によってはその使用ということを望まれるかもしれない。しかし、それは他方で場合によって武力行使と言われかねないような危険をも伴うということも御理解をいただけるところでございますので、非常にそこは難しい限界を守ろうとしておるわけでございます。
 いずれにしましても、この平和協力法のもとにまだ実際の協力が始まりまして一年にも満たない現段階でございますから、経験を積み重ねてまいりたい。法律の見直しに当たりましては、御指摘の点を含めまして、さまざまな御議論に耳を傾けてまいりたいと思っております。
 国民のいわゆる銃刀の保有について、我が国は極めて厳しい規制をいたしておりますが世界の国は必ずしもそうではない、国際的な枠組みの中でもっとこういうことは制約ができないのかということは、御承知のように、この銃刀につきましてはいろいろな考えを持っている国がございますものですから、なかなか一つの我が国のような考えで国際的な枠組みをつくるということが難しい。いずれにしても、しかし我が国は我が国としての所信に基づきまして、国連の軍備登録制度、兵器移転の透明性等々、世界的な平和と安定のために貢献をしてまいりたいと考えております。
 それから、新しい我が国の国家像ということについて、冷戦後の新しい平和秩序を今構築しようといたしておりますが、我が国は戦後一貫して、軍事大国にならず、国連を大事にするという立場をとってまいりました。しかし、世界でこれだけの経済大国になりましたので、国力に応じた責任と役割は分担をしていかなければならない。それによりまして世界の平和のために主体的、積極的な国際協力をいたすことが我が国の務めであるというふうに認識をいたしております。
 残りの問題につきましては関係大臣からお答えをいたします。(拍手)
   〔国務大臣武藤嘉文君登壇、拍手〕
#30
○国務大臣(武藤嘉文君) 吉田議員にお答えをいたします。
 私からは二点お答えをさせていただきます。
 一つは、大国の武器輸出禁止の問題でございます。一般論として申し上げますと、国家として自衛権が認められている以上は、自衛のための必要最小限の範囲の防衛力整備を否定するということはできないと思います。一方、武器移転などが過度に増大することによりまして国家間の不信感や懸念が高まったり地域の不安定化を招くようなことは避けなければならないのは当然でございます。我が国といたしましてはこのような認識に立ちまして、今月には第一回の登録期限を迎える国連軍備登録制度を通じた武器移転等の透明性の増大に努めますとともに、武器輸出の適切な抑制を奨励すべく、武器取引に対する関係国の慎重な対応の重要性を国際的に今後も強調してまいりたいと思っております。
 次に、総選挙後のカンボジアに対しての持続的な協力の問題でございますが、我が国といたしましては、UNTACに要員を派遣する前から、カンボジアに対しましては人道分野における二国間援助、また国際機関を通じた援助を実施しておりますが、それによって経済社会基盤整備のための協力をやってきたと思います。今後とも、カンボジア側のニーズを踏まえ、適切な協力を積極的に行っていく考えでございます。
 さらに、カンボジアに対する国際的支援体制であるカンボジア復興国際委員会の議長国でありますので、選挙後におきましては同国の復旧復興を積極的に支援してまいりたい。そのためには、各国にも働きかけまして、日本ができるだけのイニシアチブをとってまいりたいと考えております。(拍手)
    ―――――――――――――
#31
○副議長(赤桐操君) 林紀子君。
   〔林紀子君登壇、拍手〕
#32
○林紀子君 私は、日本共産党を代表して、カンボジアヘの自衛隊派遣等について質問いたします。
 まず最初に、カンボジアでの選挙監視の仕事中に銃撃され犠牲になられた国連ボランティアの中田厚仁さんとその御遺族の方々に、心からお悔やみを申し上げます。
 さて、最近のカンボジア情勢は、パリ和平協定で合意した事態とは大きく変貌しつつあります。武装解除は実現せず、停戦合意が遵守されないままさらに情勢は悪化し、ポル・ポト派の選挙ボイコットと武力による妨害、UNTAC要員への銃撃、殺害、そして憲法制定議会の選挙も、紛争当事者三派とUNTACによる武装兵に守られた選挙にならざるを得ない事態です。カンボジア和平の実現を目指したパリ和平協定はこのような事態を認めていないはずです。
 四月十日、カンボジア最高国民評議会、SNCで明石代表も、ポル・ポト派の選挙非難に対して、パリ協定の最も重要な規定からの逸脱、協定調印によって回復した合法性を失うとまで厳しく批判しています。この事態について総理はどうお考えなのか、まず総理の基本認識をお伺いいたします。
 宮澤総理、あなたはこれまで、ポル・ポト派はSNCのあり方、UNTACのあり方にはいろいろ不満があっても、パリ協定そのものは否定をするつもりはないと思われる、それが和平の枠組みが崩れていないと考えている基本的な理由であるとおっしゃっていますが、今もってそのようにお考えですか。
 しかし、国連のガリ事務総長は、和平プロセスヘの完全な参加によって協定の義務を果たすことをポル・ポト派が拒否していることが停戦第二段階の履行を不可能にしたと述べているとおり、停戦の第二段階、すなわちUNTACによる停戦の監督、監視、検証はできていない状況は明白です。また、カンボジア各派の軍隊は選挙の登録の終了前に七〇%動員解除することになっていますが、これも事実上実現されていないことは周知の事実ではありませんか。それでも総理は枠組みが崩れていないと言われるのですか、具体的にお答えいただきたいと思います。
 さらに、総理は国会で、ポル・ポト派がSNCに出席していることが和平の枠組みが壊れていない基本的理由だと答弁してきました。しかし、ポル・ポト派はプノンペンでのSNCに出席しないと言明し、プノンペンの事務所からも一方的に退去するに至りました。これまでの首相の答弁からしても、ポル・ポト派のこの態度によって明らかに和平の枠組みが崩れたと言わなければならないはずですが、どうですか。
 我が党は、カンボジア問題の解決について一貫して民族の主権の遵守を大前提とすべきことを指摘し、パリ協定はポル・ポト派の策動の余地を残すものとその問題点を指摘してきました。カンボジア和平の最大の障害は、ポル・ポト派の過去と現在の無法と暴力にあることを改めて指摘しなければなりません。カンボジアの和平実現のためには、根本問題の一つとして、今こそポル・ポト派の無法への批判を強めポル・ポト派を国際的にも孤立させて、無法、暴力行為をやめさせていくことが急務になっていると思いますが、総理の見解を伺います。
 我が党は、カンボジアヘの自衛隊派遣が憲法の平和条項を真正面からじゅうりんするものであり、PKO法が明記した停戦の合意、PKO受け入れ同意、中立の厳守などのいわゆる参加五原則に照らしても、それを発動する条件がないことを指摘してきました。今や自衛隊を撤収すべきであることはますます明らかになっています。
 五原則のうち根本問題である停戦の合意について見ても、その違反はいよいよ明白です。パリ和平協定九条では停戦について、すべての軍隊の戦闘停止、その支配領域の拡大の中止、新たな戦闘に導くおそれのあるすべての配備、移動の停止となっていますが、支配地域の拡大や妨害活動をポル・ポト派が強めている今日の危険かつ緊迫した事態は、この停戦合意が全く守られず、じゅうりんされていることを示しています。それでもなお総理は守られているとおっしゃるのですか。協定の内容に照らして具体的に答弁してください。
 カンボジアの軍事情勢は選挙が近づくにつれて緊迫の度を深めつつある中で、自衛隊はついに武器を携帯することまで認めるようになりました。選挙を行おうとするUNTAC及び三派や選挙業務に協力しようという自衛隊に対して、選挙を中止させようとするポル・ポト派が武力攻撃をかけてこないという保証はなく、そうなれば自衛隊が武力紛争に巻き込まれ、政府自身憲法上できないとする武力の行使に発展する可能性も出てくることは明白ではありませんか。
 帰国した第一次派遣の自衛隊員は、実に危ない国にいたと改めてぞっとしたと語っています。留守家族は、とても不安、怖さが実感としてわいてきた、夫の宿営地は本当に安全でしょうかと話しています。PKO審議の際、当時の海部首相も、内乱が激しくなったとかゲリラが頻発してくるとかは平和維持活動の前提が崩れた場合と判断するのは当然と答弁しています。宮澤総理もこの見解を支持なさいますか。そうだとすれば、自衛隊を撤収することを今こそ真剣に考えるべきではありませんか。総理の明確な答弁を求めます。
 なお、これに関連して、カンボジアヘの派遣実施要領、UNTACのSOP、標準行動規範及びカンボジア派遣自衛隊の武器使用要領の全文が、我が党などの要求にもかかわらず不当にもいまだに国会に提出されていないことは、国会の審議権軽視以外の何物でもありません。事は平和憲法の根幹にかかわる重大な問題であるだけに、国会において国民の前で徹底した論議を尽くすことは当然であります。政府の態度に厳しく反省を求め、防衛庁長官に対し改めてこれらの資料の国会提出を強く求めます。
 最後に、モザンビークの自衛隊派遣についてお聞きします。
 カンボジア派遣に続いて、内戦いまだ冷めやらない、解決の見通しのないモザンビークにもあえて自衛隊を派遣するということは、世界的な規模で憲法違反の自衛隊の海外派兵に道を広げ、さらに新たな一歩を踏み出すもので、到底認めることはできません。今必要なのは、飢餓・貧困対策、農業振興、社会的基盤の整備などへの援助ではありませんか。しかも、今回のモザンビークヘの自衛隊派遣は、輸送業務協力にとどまらず、国連モザンビーク活動の軍事部門の司令部にも幹部自衛官を派遣するというもので、憲法違反はもとより、PKO法にも違反するものではありませんか。政府は決定を直ちに取り消すべきであります。
 我が党は、カンボジアからの自衛隊の撤退を含む対応の根本的再検討と、憲法違反のモザンビークヘの派遣決定の撤回とを強く要求することを表明し、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#33
○国務大臣(宮澤喜一君) カンボジアにおきまして最近も種々の暴力行為、テロ事件が発生をいたしております。また、ポル・ポト派が選挙に参加しないということを表明いたしました。プノンペンの事務所を閉鎖するといったようなことがございまして、幾つかの不安定要因が確かにございます。しかし、さりとてカンボジアで全面的な戦闘が行われているわけではもちろんございませんし、ポル・ポト派自身がパリ和平協定を遵守するという旨を表明しておるわけでございますから、パリ和平協定に基づく和平プロセスの基本的な枠組みは私は維持されておるものというふうに考えています。
 武装解除が当初の予定どおりに行われなかったことは残念でございましたけれども、それをもってパリ和平協定の基本的枠組みが崩れているとは申せないというふうに判断をいたします。今の段階で最も大事なことは公正かつ自由な選挙を安全裏に予定どおり行うことでありまして、カンボジア各派に自制を促して、選挙妨害などがないように、中立的な政治環境の醸成に努めておるところでございます。
 それから、いかなる場合に派遣の前提である停戦の合意等の原則が崩れたかは、これは具体的な状況に照らして総合的に判断すべきでございますけれども、今の状況において国際平和協力法上のいわゆる五原則は満たされていると考えておりますので、我が国より派遣した部隊を撤収することはもとより考えておりません。
 それから、実施要領でありますが、我が国の要員、部隊が行う国際平和協力業務の内容については国会に報告する実施計画によりほぼ明らかになると考えており、また実施要領についてもその内容につき差し支えない範囲で御説明をしてきておりまして、実施要領の概要につきましては、お求めに応じお示しを申し上げているところでございます。
 なお、モザンビークに司令部要員の派遣をすることについてお尋ねがございましたが、これは国際平和協力法に基づくいわゆる個人の派遣でございます。もとより、司令部要員が憲法及び国際平和協力法に反するような活動に従事しないことは実施計画上も明らかでございますが、やはり輸送調整をいたしますときに司令部と連絡をとる、司令部の考えを知っておくということは、これは大変に大事なことでございますので、そういうふうにいたしたいと思っておるのであります。
 残りの問題は関係大臣からお答えいたします。(拍手)
   〔国務大臣中山利生君登壇、拍手〕
#34
○国務大臣(中山利生君) ただいまのお尋ねはカンボジア派遣自衛隊の武器使用要領についてだと思いますが、このことにつきましては、これまでにも何回も申し上げておりますように、この要領の細部にわたりましては、自衛官等の生命または身体を防衛するための武器使用の手続について定めたものでありますので秘密に該当をいたしまして、これまでも公表することは差し控えさせていただいているわけでございます。
 また、お尋ねにありましたUNTACのSOP、標準行動規範も、一切公表をされていないということでございます。
 なお、この要領の概要につきましては既にお示しを申し上げているところでございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#35
○副議長(赤桐操君) 磯村修君。
   〔磯村修君登壇、拍手〕
#36
○磯村修君 私は、民主改革連合を代表して、政府から報告がありました国連平和維持活動について質問を行います。
 その前に、この八日、カンボジアPKOに参加し選挙の準備に協力しておりました国連ボランティアの中田厚仁さんが何者かに襲われて銃弾に倒れ、日本人として初めての犠牲者となったことに対しまして、謹んで哀悼の意を表するものであります。
 中田さんへの襲撃は平和と民主主義に対する挑戦であり、その暴徒に強い憤りを覚えるとともに、平和の確立を強く願っている今のカンボジア情勢を厳しく受けとめなければならないと思います。
 さて、政府はこれまでカンボジアのPKOについて、停戦合意の枠組みは崩れていないという見解をたびたび示してまいりました。その主な理由としては、ポル・ポト派は一九九一年十月のパリ和平協定の枠組みの中にとどまり、SNC、カンボジア最高国民評議会から脱退していないことや、全面的な軍事行動に発展していないことなどを挙げているのであります。
 和平協定第九条によりますと、停戦は、直ちに戦闘を停止、またすべての敵対行為、並びにその支配する領域を拡大し、または新たな戦闘に導くおそれのあるいかなる配備、移動または行動も慎むと定めておるのであります。しかし、ポル・ポト派は、UNTAC、国連カンボジア暫定統治機構のもとでの武力解除に応じないばかりか、新しい国づくりの基礎となる総選挙にも参加しないことを明らかにしているのであります。さらに、プノンペンの事務所を閉鎖するなど、SNC離脱かという印象を一般に強く与えているのであります。
 また、これまでのテロ活動に加えまして、UNTACを標的として実力で選挙の妨害行動に出ることを鮮明にしているのであります。ちなみに、UNTACの調べによりますと、ポル・ポト派がUNTACを襲撃した事件は、ことし一月十二日我が国の文民警察官の宿舎を襲撃したのを初め、バングラデシュやブルガリアそれぞれの部隊のキャンプを襲撃し要員を殺傷するなど、その数はこれまでに二十件を超えているというのであります。こうした敵対行為に対しまして国連安保理事会はこの五日、UNTACへの敵対行為を非難する緊急の議長声明を採択しております。
 今日のカンボジア情勢は、我が国のPKO五原則からしても事実上停戦合意は崩れていると判断せざるを得ないのでありますが、政府の見解はその事実と矛盾するものと考えるのであります。一体、政府は和平協定第九条の停戦の意味をどのように解釈しているのか、また、散発、全面の両戦闘行為の判断基準をどのようにしているのか、総理にお伺いいたします。
 ところで、カンボジア派遣の自衛隊は施設大隊であり、当然その任務は、道路や橋などの修理や整備が主な業務となっております。しかし、カンボジア情勢の変化に伴い、UNTAC等の物資の輸送や保管など新たな任務も加わってきておりさす。これは実施要領の変更によってその任務が拡大されているものであります。今日のカンボジア情勢を見るとき、これから先、歯どめなき活動へと突き進むことが憂慮されるのであります。その意味からも、国会に対する政府のPKOに関する報告が極めて遅いことを指摘しておきます。
 カンボジアの治安悪化に伴い、自衛隊員も武器を携帯することになったと言われます。特に、選挙にかかわる物資の輸送や保管業務に対する襲撃が十分予想され、そのときの武力衝突の危険性も想定されるのであります。政府は、自衛隊が武力集団に襲撃されたとき業務の中断または撤収を決断すべきときと考えますが、総理の所見をお伺いいたします。また、選挙妨害などがさらに強まった場合、業務の一時中断あるいは撤収があり得るのか、あわせてお伺いいたします。
 さらに、政府は最悪の事態に対応するためのUNTACとの協議を進めているのかどうか、この際伺っておきます。
 カンボジアの総選挙は来月末に行われますが、UNTACは選挙の安全確保のため、プノンぺン政権の軍と警察の協力を得ることにしております。これはUNTACの中立性の視点から見て甚だ疑問があり、紛争当事者のポル・ポト派から見れば非難の的となり、妨害活動の強化が憂慮されるのであります。UNTACはこうした事態に備え、投票所や選挙事務所などの防護のため派遣国の部隊に協力を要請しております。同様の協力要請がUNTACから我が国にあった場合、政府はどのように対応するのか、総理にお伺いいたします。
 次に、国連ボランティアや文民警察官、それにこれからPKOに参加する選挙監視要員の安全対策についてお伺いいたします。
 国際平和のために尽くしたいという念願を持ち、国連ボランティアとして活躍していた中田厘仁さんが銃撃された事件をきっかけにこれらの人々の安全対策が問題となり、一時国連ボランティア全員が任務地からプノンペンに引き揚げるという事態を引き起こしました。国連のPKOは危険と隣り合わせであるとよく言われますが、それだけに要員の安全対策に万全を期さなければなりません。政府は、こうしたボランティアや文民警察官、それに辞退する人も出ているこれからの選挙監視要員の安全対策にどのように取り組んでいるのか、改めて総理にお伺いいたします。
 さらに、ボランティアとしてPKOに参加している人々の補償はどのように考えているのか。また、今後の問題としてPKO補償制度の検討も必要と思いますが、総理の見解をお伺いいたします。
 今カンボジア情勢は予断を許さない情勢が続いており、カンボジアの将来への道は険しいものがあります。我が国は、カンボジア和平の東京会議を開催した国として、カンボジアの紛争当事者を初めパリ和平協定にかかわった国々に呼びかけて、和平協定の趣旨とカンボジア再生に向けての努力をお互い確かめ合う協議を提案し続けていくことは大事なことでありますが、カンボジアの和平確立に向けての総理の決意をお伺いいたします。
 さて、政府は第二のPKOとしてモザンビークに自衛隊を派遣することを決めております。当初モザンビークヘの派遣については政府部内にも慎重な発言が目立ちました。しかし、調査団の報告を受け直ちに自衛隊の派遣に踏み切ったことについては、慎重論が強硬論に押し切られたとも伝えられております。私は、自衛隊の相次ぐ派遣については慎重に対処すべきものと考えております。PKO協力法は見切り発車の形で成立したものであり、私は今日なおPKO協力法が国民の間に定着していない状態にあると考えております。新たな自衛隊の派遣は、カンボジアの状況に対して国民の理解を見きわめた上で検討課題とすべきであると思うのであります。
 政府部内の慎重論が一転して新たにモザンビークにも自衛隊を派遣することを決定するに当たって、政府は、PKO協力法が真に国民の間に定着し、カンボジアPKOに対する国民の理解が十分得られていると受けとめてのことであったのかどうか、あわせて総理の所見をお伺いいたします。
 また、モザンビーク活動では、これまでより一歩踏み込み自衛官を司令部に派遣しますが、これはモザンビークでのPKO活動全体の行動計画への参加であり、将来の前方活動をにらんだ参加と受け取れますが、総理の所見を重ねてお伺いいたします。
 今、世界は、冷戦構造の崩壊により東西の対立に封じ込められていた民族的、宗教的対立の紛争が生じており、国連はPKOの前提であります紛争当事者の停戦合意の原則を緩め、自衛以外でもその任務を実力で妨害する敵対行動に対して武力行使を認めるという姿勢を示し、今後のPKO活動は次第にその性格を変えていく懸念さえあるのであります。
 カンボジアではこれまでも、プノンペン政権軍とポル・ポト派の激しい戦闘があったとの報道もありました。来月に迫っている選挙や、選挙後の情勢が緊迫したとき、国連はUNTACの活動について武力行使を含めたいわば平和維持部隊を念頭に置いた軍事的強化を行うことも考えられますが、この場合政府はどのように対応するのか、また、そうした事態に備えPKO協力法を前倒しに見直すことがあり得るのかどうかを最後にお伺いして、私の質問は終わります。(拍手)
   〔国務大臣宮澤喜一君登壇、拍手〕
#37
○国務大臣(宮澤喜一君) 停戦合意が崩れたかどうかということにつきましては、先ほどから繰り返して申し上げておりますとおり、具体的な状況を総合的に判断しなければなりませんが、カンボジアの現状について申し上げますならば、一九七九年以来十三年続けておりました戦闘がとにかくやまった。停戦そのものについては、ポル・ポト派自身も含めまして、各派がこれを基本的には遵守しておるというふうに考えます。総合的に判断いたしますならば、パリ和平協定の基本的な枠組みは維持されておるというのが政府の判断でございます。
 自衛隊が襲撃された場合あるいは選挙妨害などが激しくなった場合、仮定の状況でございますのできちんとした前提を置けませんけれども、我が国からの部隊の派遣の前提は、停戦合意、受け入れの同意、中立性等の五原則でございますから、その三原則が今満たされない状況ではない、五原則は守られておる状況というふうに判断をいたしますので、業務の中断、撤収を考えてはおりません。
 それから、最悪の事態について政府はいろいろ考えているかということで、最悪の事態ということは必ずしも明確には御指摘なされませんでしたけれども、現地における我が国の各方面との接触は極めて緊密でございまして、UNTACや関係国あるいは関係当事者とは常時接触を保っております。また、プノンペンで開催されるいわゆるP5の会合あるいはSNCの会合、それからカンボジアの各派の有力者等とも緊密に接触をいたしておりますので、各般の事態に対応できるように緊密な連絡をとっておりますことを申し上げておきます。
 それから、今の時点でUNTACから我が国に対しまして投票所や選挙事務所の防護をしてほしいという要請は参っておりません。いずれにいたしましても、我が国の業務は、法律のもとに、この範囲内で行わなければならないということは厳格に守ってまいるつもりでございます。
 安全対策につきましては、先ほどからしばしば申し上げておりますが、先般の中田さんのことにつきましても、今川大使から明石代表に対して一層の安全確保方を申し入れまして、また先般の柿澤外務政務次官のカンボジア訪問に当たりましても、選挙監視要員を含めまして要員の安全確保につきまして明石代表に対して申し入れたところでございます。我が国自身も、要員に対しまして事前の研修、安全確保のための必要な装備の支給等々、情報の収集まもちろんでございますが、十分留意をいたしております。
 それから、国連ボランティアとしてPKOに参加している人々の補償でございますが、ボランティアがUNVと契約をいたします際に各種保険に加入をいたしておりまして、保険金の支払いがございます。邦人の国連ボランティアが事件に遭いました場合の政府の補償についてどうするか、現在政府部内で、どのようなことが可能であるか、制度の問題として検討をいたしております。
 なお、国際平和協力隊の隊員の補償につきましては、昨年九月に新たな補償制度として、最高額を五千万円とした賞じゅつ金制度を創設いたしております。また、国家公務員災害補償につきましても五割増しの補償の制度を設けております。このようなことがないことが大切でございますが、制度としては十分に手厚い制度を設けております。
 それから、これからの問題でございますが、やはりカンボジア和平プロセスを促す形でカンボジア人お互いの間の対話を進めていくということが必要でありまして、その際、シアヌーク殿下というのはやはり一人大切なかぎになるお人と思います。シアヌーク殿下、各派、それからUNTAC等々、ポル・ポト派を含めましてのそういう話し合いが総選挙前にも行われれば、これが一番望ましい。各国もそういう同じ意見でございます。ただいまのところまだそういう状況が整っておらないというのが実際でございます。
 モザンビークにつきましては、カンボジアに我が国の要員、部隊が行きまして、国民の皆様から平和協力法及びその運用につきましては御理解と高い評価を得たというふうに考えております。モザンビークの場合にはまた事情が違いますけれども、違う事情も勘案しながら慎重に検討を行いまして今回の決断をいたした次第でございます。
 なお、この司令部に要員を派遣するということは、これは部隊ではございませんで個人としての派遣でございますけれども、やはり輸送調整というようなことは司令部の基本的な方針に密接に関係をいたしますものですから、ここに要員を派遣していくことが、お互いのために、仕事を効率的に行うのに便利でありまして、要請がありましたので派遣をすることにいたしたのであります。
 それから、最近の国連の平和維持活動につきまして、いわゆる平和維持部隊というような発想がガリ事務総長の本にも書かれておりますが、これは今までそういうことが行われた例はございません。果たしてどういうものになるのか、いろいろ議論は必要であろうと思いますけれども、我が国の場合には、国連の平和維持活動への参加は国際平和協力法の定める五原則の枠内でのみ行い得る、このように考えております。(拍手)
#38
○副議長(赤桐操君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#39
○副議長(赤桐操君) 日程第二 皇太子徳仁親王の結婚の儀の行われる日を休日とする法律案(内閣提出、衆議院送付)
 日程第三 日本国憲法第八条の規定による議決案(衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長守住有信君。
    〔守住有信君登壇、拍手〕
#40
○守住有信君 ただいま議題となりました両案につきまして御報告申し上げます。
 まず、皇太子徳仁親王の結婚の儀の行われる日を休日とする法律案は、本年六月九日に国の儀式として行われる皇太子徳仁親王殿下の結婚の儀に際し、国民こぞって祝意を表するため、結婚の儀の行われる日を休日としようとするものであります。
 次に、日本国憲法第八条の規定による議決案は、皇室が、皇室経済法施行法第二条に規定するもののほか、皇太子徳仁親王殿下の御結婚に際し、平成五年七月三十日までの間において、社会福祉事業の資に充てるため五百万円以内を賜与すること、並びに、平成五年六月一日から七月二十日までの間において、内閣の定める基準により、皇太子徳仁親王殿下の婚姻を祝するために贈与される物品を譲り受けることができるようにするものであります。
 委員会におきましては、両案を一括して議題とし、皇太子徳仁親王結婚の儀の日取り決定の経過、結婚の儀を国の儀式とした理由、皇室に係る国の儀式の範囲等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終局し、採決の結果、両案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#41
○副議長(赤桐操君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#42
○副議長(赤桐操君) 過半数と認めます。
 よって、両案は可決されました。
     ―――――・―――――
#43
○副議長(赤桐操君) 日程第四 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律案
 日程第五 道路交通法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。地方行政委員長佐藤三吾君。
      〔佐藤三吾君登壇、拍手〕
#44
○佐藤三吾君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律案は、最近における暴力団からの離脱者の増加その他暴力団に係る情勢にかんがみ、暴力団への加入を強要する行為等に関する規制の強化、暴力団からの離脱を阻害する行為の防止、暴力団から離脱する意志を有する者に対する援護等に関する規定を整備すること等を主な内容とするものであります。
 委員会におきましては、暴力団対策法施行後の成果、不正収益の剥奪の必要性、暴力団離脱者への援護措置の内容等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、道路交通法の一部を改正する法律案は、最近における道路交通をめぐる情勢にかんがみ、警察署長等が、違法駐車車両に対する車輪どめ装置の取りつけ、過積載車両に係る積載物の重量の測定及び措置命令等を行うことができることとするとともに、運転免許行政の実情に応じ、優良運転者に係る運転免許証の有効期間を延長し、普通免許等を受けようとする者に対して講習を受けることの義務づけ、外国免許の取り扱いを改善し、指定自動車教習所の制度を整備すること等を主な内容とするものであります。
 委員会におきましては、過積載運行の改善方法、事故現場における応急救護の義務化の内容、交通安全協会のあり方等について質疑が行われました。
 質疑を終局し、日本共産党を代表して有働理事より、過積載をしている車両の運転に係る罰則を引き上げる改正を行わないものとすること等を内容とする修正案が提出されました。
 次いで採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し、運転免許証の有効期間については、優良運転者制度の趣旨に基づき、更新期間が原則として五年間となるようその運用に努めること等を内容とする附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#45
○副議長(赤桐操君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#46
○副議長(赤桐操君) 総員起立と認めます。
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#47
○副議長(赤桐操君) 日程第六 協同組織金融機関の優先出資に関する法律案
 日程第七 皇太子徳仁親王の婚姻を記念するための五万円の貨幣の発行に関する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長野末陳平君。
    〔野末陳平君登壇、拍手〕
#48
○野末陳平君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、協同組織金融機関の優先出資に関する法律案について申し上げます。
 本法律案は、全国信用金庫連合会など協同組織金融機関の全国組織五団体について、組合員からの出資を補完するものとして新たに不特定多数の者からの優先出資を受け入れる制度を設け、自己資本の充実を図ろうとするものであります。
 委員会におきましては、優先出資による自己資本充実策が会員の相互扶助を基本とする協同組織金融機関に与える影響、優先出資の証券化と流通市場整備の方策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して吉岡吉典委員より本法律案に反対する旨の意見が述べられました。討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、皇太子徳仁親王の婚姻を記念するための五万円の貨幣の発行に関する法律案は、皇太子殿下の御成婚を記念して、特別に五万円の貨幣を発行できることにするものでありまして、本貨幣については、通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律の関係条文を適用し、その素材、量目、発行枚数等を政令で定める等の措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、記念貨幣の発行による貨幣回収準備資金から一般会計への繰入見込み額、記念貨幣の法定通貨としての位置づけ等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して吉岡吉典委員より本法律案に反対する旨の意見が述べられました。討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#49
○副議長(赤桐操君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#50
○副議長(赤桐操君) 過半数と認めます。
 よって、両案は可決されました。
     ―――――・―――――
#51
○副議長(赤桐操君) この際、日程に追加して、
 国会法の一部を改正する法律案
 国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案
  (いずれも衆議院提出)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#52
○副議長(赤桐操君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。議院運営委員長前田勲男君。
     〔前田勲男君登壇、拍手〕
#53
○前田勲男君 ただいま議題となりました両法律案につきまして御報告申し上げます。
 まず、国会法の一部を改正する法律案は、国会議員の職務の遂行を補佐するため付されている秘書二人に加え、新たに主として議員の政策立案及び立法活動を補佐する秘書一人を付することができることとするほか、所要の規定の整備を行おうとするものであります。
 次に、国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案は、国会法の一部改正によって新たに付することができることとなる秘書の給料月額、採用の要件等について定めようとするものであります。
 委員会におきましては、審査の結果、いずれも全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#54
○副議長(赤桐操君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#55
○副議長(赤桐操君) 総員起立と認めます。
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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