くにさくロゴ
1993/02/18 第126回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第126回国会 環境委員会 第2号
姉妹サイト
 
1993/02/18 第126回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第126回国会 環境委員会 第2号

#1
第126回国会 環境委員会 第2号
平成五年二月十八日(木曜日)
    午前十時一分開議
出席委員
  委員長 原田昇左右君
   理事 青木 正久君 理事 塩谷  立君
   理事 高橋 一郎君 理事 細田 博之君
   理事 持永 和見君 理事 斉藤 一雄君
   理事 馬場  昇君 理事 大野由利子君
      住  博司君    武村 正義君
      谷津 義男君    柳本 卓治君
      岩垂寿喜男君    小川 国彦君
      岡崎トミ子君    時崎 雄司君
      草野  威君    寺前  巖君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 林  大幹君
        (環境庁長官)
 出席政府委員
        公害等調整委員 西山 俊彦君
        会委員長
        公害等調整委員 麻植  貢君
        会事務局長
        環境政務次官  合馬  敬君
        環境庁長官官房 森  仁美君
        長
        環境庁長官官房 小沢 通成君
        会計課長
        環境庁企画調整 八木橋惇夫君
        局長
        環境庁企画調整 加藤 三郎君
        局地球環境部長
        環境庁企画調整 松田  朗君
        局環境保健部長
        環境庁自然保護 大西 孝夫君
        局長
        環境庁大気保全 入山 文郎君
        局長
        環境庁水質保全
        局長      赤木  壯君
        通商産業大臣官 清川 佑二君
        房審議官
 委員外の出席者
        環境委員会調査 西川 義昌君
        室長
    ―――――――――――――
委員の異動
二月十八日
 辞任         補欠選任
  塚本 三郎君     中井  洽君
同日
 辞任         補欠選任
  中井  洽君     塚本 三郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 環境保全の基本施策に関する件
 公害紛争の処理に関する件
     ――――◇―――――
#2
○原田委員長 これより会議を開きます。
 環境保全の基本施策に関する件及び公害紛争の処理に関する件について調査を進めます。
 この際、環境庁長官から所信を聴取いたします。林環境庁長官。
#3
○林(大)国務大臣 御審議に当たりまして、一言所信の表明を申し上げます。
 第百二十六回国会における衆議院環境委員会の御審議に先立ちまして、環境行政に対する私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いいたしたいと存じます。
 今日、地球温暖化、オゾン層の破壊、熱帯林の減少等の地球環境問題は、まさしく生命の生存基盤にかかわる緊急かつ重大な課題となっております。昨年六月に開催されました地球サミットでは、持続可能な開発の理念のもとに、環境と開発に関するリオ宣言、アジェンダ21等、二十一世紀に向けて、地球環境保全のための各種の合意が得られました。そして、高度な経済活動を営み、地球環境に大きなかかわりを持つと同時に、環境対策等の分野で多くの経験とすぐれた技術を有する我が国は、その国際的地位にふさわしい役割を率先して果たしていく姿勢を明らかにしたところであります。
 一方、大都市地域における窒素酸化物等による大気汚染、生活排水等による水質汚濁などの都市・生活型公害、廃棄物の増大、科学技術の進歩に伴う新たな環境汚染の可能性の増大、身近な自然の減少、自然との触れ合いを求める国民のニーズの高まりへの対応などの課題も山積いたしております。
 地球環境問題から身近な問題に至るまで、これらの環境問題は、我々の社会経済活動の拡大に起因する問題であり、また、大量生産、大量消費、大量廃棄といった現在の個々の企業活動や国民一人一人の生活のあり方そのものに根差したものとなっております。
 したがって、これらの問題を根本的に解決するためには、これまでの社会経済活動を幅広く見直し、持続可能で環境への負荷の少ない社会経済を構築していくことが不可欠であり、豊かさとゆとりを実感できる生活大国の実現のためにも、新たな環境政策を総合的に推進していく必要があります。
 以上のような認識に立って、私は、次の施策について重点的に取り組んでまいります。
 第一に、地球化時代の新たな環境政策の総合的推進であります。
 地球サミットの成果を踏まえ、地球環境保全を視野に入れた、持続可能で環境負荷の少ない社会経済の構築に向けて、新たな環境政策を総合的に推進してまいります。
 まず、二十一世紀を見据えた、新たな地球環境時代にふさわしい環境基本法制の整備を図ります。このため、総理の御指示を受け、また中央公害対策審議会及び自然環境保全審議会の答申を踏まえ、現在、環境基本法案の策定作業を鋭意進めているところであり、速やかに成案を得て今国会に提出し、御審議をしていただきたいと考えております。
 次に、新たな環境政策を計画的に推進するため、環境と開発の統合を目指して地球サミットで採択されたアジェンダ21の我が国における具体的行動計画を策定します。
 また、民間団体による地球環境保全活動を支援するため、国及び民間の拠出に基づく地球環境基金を環境事業団に設置することとし、今国会に環境事業団法の一部を改正する法律案を提出させていただいておりますので、速やかな御審議をよろしくお願い申し上げます。
 さらに、気候変動枠組み条約を踏まえ、地球温暖化防止行動計画の積極的推進等総合的な地球温暖化防止対策のための取り組みを強化するとともに、生物多様性条約を踏まえ、生物多様性の現状把握、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づく施策等を総合的に推進してまいります。
 加えて、地球環境への負荷の低減等を図るため、第三次酸性雨対策調査、特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律に基づく施策、オゾン層保護対策等を進めるとともに、環境保全のための経済的手法の導入の検討及びリサイクルを推進してまいります。
 このほか、有害化学物質及び先端技術による新たな環境汚染の未然防止を図るとともに、水質環境基準等を拡充してまいります。
 第二に、地球環境保全のための国際貢献の推進
であります。
 アジア・太平洋地域において、地球環境に関する国際共同研究を推進するため、地球環境研究ネットワークを構築してまいります。
 また、国際環境協力の拡充強化のため、専門家の確保、養成等による基盤の整備、持続可能な開発に向けた開発途上国の対処能力の向上の支援及び環境保全技術の普及を推進するとともに、地球サミットをフォローアップするための国際会議の開催、アジア地域における国際環境協力の枠組みつくり等を進めてまいります。
 さらに、地球サミットのフォローアップを行う国連の持続可能な開発委員会、砂漠化防止条約交渉等へ積極的に貢献するとともに、気候変動枠組み条約、生物多様性条約、森林原則声明等を踏まえた開発途上国の取り組みを支援してまいります。
 また、本年六月に釧路市で開催されるラムサール条約締約国会議の成功に向けて万全を期するとともに、国内の登録湿地をふやすべく努めてまいります。
 第三に、豊かな自然の保護と適正な利用の推進であります。
 自然との触れ合いを求める国民のニーズの高まりにこたえるため、国立・国定公園における自然触れ合い拠点を初め、自然教育の拠点、長距離自然歩道、国民保養温泉地等の整備を通じ、自然との触れ合いの場の整備を推進するとともに、自然と触れ合う活動を推進してまいります。
 また、原生的自然から身近な自然までを体系的に保全するため、緑の国勢調査を拡充するとともに、管理体制の充実強化等を図ってまいります。
 第四に、大気、水、土壌環境等の総合的保全の強化であります。
 自動車公害を防止するため、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法を総合的に推進するほか、自動車排出ガス規制の強化、低公害車の普及促進及び自動車騒音対策を推進するなど、大気環境の総合的保全を図ってまいります。
 また、閉鎖性水域の水質保全を図るため、海域における富栄養化対策、水質総量規制等を推進するとともに、生活排水対策を推進するため、身近な水路の汚濁改善のための浄化施設整備に対する支援を拡充するなど、水環境の総合的保全を図ってまいります。
 さらに、土壌環境保全対策、地下水汚染対策、廃棄物対策及び地盤沈下対策を総合的に推進するとともに、環境影響評価、公害防止計画等、地域における環境管理及び騒音、振動、悪臭対策を引き続き推進してまいります。
 第五に、環境保健施策の推進であります。
 公害による健康被害者の公正かつ円滑な救済と健康被害の未然防止に万全を期してまいります。
 このため、補償給付の支給等に要する費用について、自動車重量税収入からの引き当て措置を引き続き五年間延長するため、今国会に公害健康被害の補償等に関する法律の一部を改正する法律案を提出させていただいておりますので、速やかな御審議をよろしくお願い申し上げます。
 また、水俣病問題については、その早期解決を図るため、総合的な対策の円滑な実施を図ってまいります。
 第六に、環境研究の拡充強化であります。
 地球環境研究を強化するため、国立環境研究所の充実等を図るとともに、地球環境研究を一層推進してまいります。
 以上、環境行政の主要な課題と今後の取り組みの基本的方向について、所信を申し述べました。
 あらゆる生命の生存基盤としての有限な環境を守り、これを次の世代に引き継いていくことは、現在に生きる我々に課せられた使命であります。
 私は、生きとし生けるものを慈しみ、とうとぶことが環境行政の基本であると考えております。
 本委員会及び委員各位におかれましては、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
#4
○原田委員長 これにて大臣の所信表明は終わりました。
 次に、環境政務次官に就任されました合馬敬君から発言を求められておりますので、これを許します。合馬環境政務次官。
#5
○合馬政府委員 昨年十二月に環境政務次官を拝命いたしました合馬敬でございます。
 本日、衆議院環境委員会の場であいさつの機会を与えていただき、まことに光栄に存じます。
 御承知のとおり、環境行政は、国民の健康を守り、良好で快適な生活環境を確保するとともに、すぐれた自然環境を保全し、さらにかけがえのない地球の環境を保全するという重大な使命を有しております。私は、このような責務を深く認識いたしまして、健全で恵み豊かな環境を二十一世紀に引き継いでいけますよう、林大臣を補佐いたしまして、行政の推進に全力を傾けてまいりたいと存じます。
 委員長初め委員各位の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げます。(拍手)
#6
○原田委員長 次に、平成五年度環境庁関係予算の概要について説明を聴取いたします。森官房長。
#7
○森政府委員 平成五年度の環境庁関係予算案について、その概要を御説明申し上げます。
 平成五年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、環境庁予算要求額は六百三十六億七千二百六十九万円であり、これを前年度の当初予算額五百八十億八千四百八十九万円と比較すると、五十五億八千七百八十万円、九・六%の増額となっております。
 予算要求額の主要な項目について、御説明申し上げます。
 第一に、環境保全の企画調整等については、昨年六月に開催された地球サミットの成果を踏まえ、地球環境保全を視野に入れた環境保全型社会の形成に向けて、新たな環境政策を計画的に推進するため、同サミットで採択されたアジェンダ21の我が国における具体的行動計画の策定等を行うとともに、開発途上国の環境問題への取り組みに対する支援を初め、アジア・太平洋地域における地球環境研究ネットワークの構築、地球サミットフォローアップのための国際会議の開催、本年六月の釧路市におけるラムサール条約締約国会議の開催等の国際的取り組みを積極的に推進するほか、気候変動枠組み条約を踏まえた総合的な地球温暖化防止対策の推進、先端技術の進展と化学物質の使用拡大に対応した環境保全施策の充実、国民各界各層に対する環境教育の強化、環境影響評価及び公害防止計画の策定の推進に必要な経費など、合わせて十三億七千八百九十六万円を計上しているところであります。
 第二に、公害による健康被害者の救済等については、水俣病問題の早期解決を図るため平成四年度より実施している総合対策を充実するほか、従来に引き続き、公害健康被害補償制度の適正かつ円滑な実施を図るとともに、公害健康被害補償予防協会に設けられている基金を活用した健康被害予防事業や総合的な環境保健施策を推進することとし、これらの経費として二百三十六億五千百六十五万円を計上しております。
 第三に、大気汚染等の防止については、大都市地域の窒素酸化物対策として、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法に基づく施策の推進を初め、自動車排出ガス規制の強化、低公害車の普及促進等を図るほか、オゾン層保護対策として、フロンガス等の監視及び調査研究の推進等、酸性雨対策として、監視測定体制の整備等を進めるとともに、未規制大気汚染物質対策等の推進を図ることとしております。
 また、騒音、振動及び悪臭対策についても、引き続き推進を図ることとし、これらの経費として十億八千九百六十九万円を計上しております。
 第四に、水質汚濁の防止については、生活排水対策を推進するため、市町村の生活排水対策推進計画の策定及び水質浄化等施設の整備の助成を推進するほか、海域における富栄養化対策、水質総
量規制、湖沼水質の保全並びに地下水質の保全等の対策を推進するための経費として十二億八千五百八十九万円を計上しております。
 このほか、地盤沈下防止及び廃棄物対策費として一億六千六十四万円、土壌汚染防止及び農薬対策費として二億七百七十九万円をそれぞれ計上しております。
 第五に、環境事業団については、従来からの事業に加え、新たに、国及び民間の拠出に基づく地球環境基金を設置し、地球環境保全に資する民間団体の活動を支援するための事業を行うこととし、同事業団の事業に対する助成等に必要な経費として六十一億三千八百七十一万円を計上しております。
 第六に、公害監視等設備の整備については、地方公共団体の監視測定体制等の整備を助成するために必要な経費として八億二千八百八十四万円を計上しております。
 第七に、環境保全に関する調査研究の推進のための経費については、総額五十五億九千三百一万円を計上しております。
 この内訳としては、まず、国立試験研究機関等の公害防止等試験研究費として十九億千八百四万円を環境庁において一括計上するとともに、環境保全総合調査研究促進調整費として一億九百万円を計上し、関係省庁が所管する各種の環境保全に関する調査研究の総合的調整を行うほか、地球環境研究総合推進費として二十一億円を計上し、関係省庁の所管する国立試験研究機関等が行う各種の地球環境保全に関する調査研究の総合的推進を図ることとしております。
 また、公害防止等調査研究費として、十四億六千五百九十七万円を計上し、地球観測衛星ADEOSに搭載する成層圏オゾン等の観測機器の開発や環境汚染による健康影響の解明、第三次酸性雨対策調査、その他大気汚染、水質汚濁、自然保護等に必要な調査研究を進めることとしております。
 第八に、自然環境の保全対策及び施設整備について申し上げず。
 まず、自然環境の保全対策及び自然公園等の維持管理等については、自然環境保全基礎調査を初めとする調査研究を拡充するとともに、国立公園等の保護管理の充実を図ることとしております。
 また、野生生物の保護対策については、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律に基づく施策をはじめ、生物の多様性の保全を総合的に推進するとともに、国設鳥獣保護区の管理強化等を図ることとしております。
 これらに必要な経費として、合わせて十八億八千百六十六万円を計上しているところであります。
 次に、自然公園等の施設の整備については、国民が快適で安全に自然と触れ合うことができる場として、国立・国定公園における自然体験滞在拠点を初め、自然教育のための自然環境保全活動拠点、長距離自然歩道、国民保養温泉地等の整備を推進するほか、国民公園施設、野生生物保護管理施設等の整備に必要な経費として六十六億三千三十六万円を計上しております。
 第九に、国立環境研究所については、地球環境問題を初め環境全般にわたる研究を積極的に推進するため、地球環境研究センター等の事業の拡充及び研究所施設の整備を図るために必要な経費として六十五億千六百十五万円を計上しております。
 また、国立水俣病研究センターの運営等に必要な経費として四億六千六百四十四万円を計上しております。
 以上、平成五年度環境庁関係予算案の概要につきまして御説明申し上げました。
#8
○原田委員長 次に、各省庁の平成五年度環境保全経費等の概要について、便宜、環境庁から説明を聴取いたします。八木橋企画調整局長。
#9
○八木橋政府委員 各省庁の平成五年度環境保全経費等の概要について御説明申し上げます。
 まず、歳出予算について御説明申し上げます。
 平成五年度における環境保全経費の総額は一兆七千三百四億円であり、前年度の当初予算に比べ一千七百九十億円、一一・五%の増となっております。
 これを事項別に見ますと、各種基準等の設定のために十三億円、監視取り締まりの強化のために六十二億円、公害防止事業助成のために百四億円、公害防止関係公共事業等の推進のために一兆四千二百六十億円、公害防止調査研究の推進のために三百二十四億円、公害被害者保護対策等の充実のために二百五十二億円、自然保護対策の推進のために一千九百七十七億円、その他として三百十一億円が計上されております。
 主要な項目については、次のようになっております。
 まず、環境保全経費全体の八二%を占める公害防止関係公共事業等のうちでは、建設省等に計上されている下水道事業費九千九百五十三億円、公共用飛行場周辺及び防衛施設周辺における騒音防止対策等の経費として運輸省、防衛施設庁に一千三百八十七億円、さらには、厚生省、運輸省等に計上されている廃棄物処理施設整備費一千二百十九億円などがあります。
 また、公害被害者保護対策等のうちでは、環境庁の公害健康被害補償対策等経費二百三十七億円、自然保護対策のうちでは、建設省等の公園事業費一千三百四十八億円、環境庁の自然公園等施設整備費六十六億円などがあります。
 なお、近年の地球環境問題に対する取り組みの重要性にかんがみ、環境保全経費とは別に、環境庁においで、各省庁の地球環境保全関係予算を取りまとめたところでありますが、これによりますと、平成五年度における総額は五千四百二十六億円であり、前年度の当初予算に比べ四百四十二億円、八・九%の増となっております。
 これを事項別に見ますと、地球環境保全関係一般経費として一千八十六億円、衛星等研究開発関係経費として二百六十八億円、エネルギー対策関係経費として四千五十六億円、その他関連経費として十六億円となっております。
 次に、環境保全関係財政投融資の概要について御説明申し上げます。
 平成五年度における環境保全関係財政投融資は、貸付規模等において総額二兆四千七百六十七億円を予定しており、前年度の当初計画額に比べ五千百八十六億円の増となっております。
 機関別の主な内訳としては、環境事業団が事業規模で一千億円、中小企業金融公庫が貸付規模で二千四百億円、日本開発銀行が貸付規模で一千億円を予定しているなどのほか、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理等の事業を推進するため、地方債計画において一兆九千九百七億円を予定しております。
 このほか、環境衛生金融公庫、北海道東北開発公庫、中小企業事業団等において産業公害防止対策等所要の融資を引き続き行うこととしております。
 最後に、今国会において御審議いただく租税特別措置法等の改正案に盛り込まれております環境保全関係の税制改正措置について御説明申し上げます。
 まず、地球化時代の環境政策の推進を図る観点から、野生動植物の種の保存を推進するための所要の特例措置の新設、特定フロン等排出抑制・回収設備に係る特例措置の延長等を行う予定であります。
 また、大都市における自動車公害防止対策の推進を図るべく、特定自動車排出基準適合車への買いかえ促進のための特例措置の新設、低公害車の導入促進のための特例措置の新設等の措置を講ずる予定であります。
 このほか、リサイクルの促進及び公害防止用設備に関する特例措置の延長など、所要の税制上の措置を講ずることとしております。
 以上、平成五年度の各省庁の環境保全経費等の概要につきまして御説明申し上げました。
#10
○原田委員長 次に、平成四年における公害紛争の処理に関する事務の概要等について説明を聴取
いたします。西山公害等調整委員会委員長。
#11
○西山政府委員 公害等調整委員会が平成四年中に行った公害紛争の処理に関する事務及び平成五年度総理府所管一般会計公害等調整委員会歳出予算要求額について御説明申し上げます。
 まず、公害紛争の処理に関する事務の概要について御説明申し上げます。
 第一に、平成四年中に、当委員会に係属した公害紛争事件は、水俣病と認定された患者とチッソ株式会社との間で患者個々人ごとに具体的な損害賠償額を定める水俣病損害賠償調停事件、長野県等の住民から日本鉄道建設公団を相手方として申請のあった北陸新幹線騒音防止等調停事件、東京都の住民から小田急電鉄株式会社を相手方として申請のあった小田急線騒音被害等責任裁定事件の合計七件であり、これらのうち、平成四年中に終結した事件は一件であります。
 なお、以上のほか水俣病損害賠償調停事件については、調停成立後に申請人の症状に変化が生じたときに行われる水俣病慰謝料額等変更申請事件が二十六件あり、うち十八件が終結しております。
 現在係属中の事件につきましては、適切な解決が図られるよう鋭意努力してまいる所存であります。
 第二に、平成四年中に都道府県公害審査会に係属した公害紛争事件は百十二件であり、工場、事業所及び近隣生活の騒音に係る事件やゴルフ場などの建設反対に係る事件が多くなっております。これらのうち、平成四年中に終結した事件は三十七件であります。
 公害紛争処理法においては、当委員会と都道府県公害審査会とはそれぞれが独立の機関として職務を遂行することとなっておりますが、公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るという観点から同審査会との間での連絡協議に努めるとともに、参考となる情報、資料の提供を積極的に行っているところであります。
 第三に、全国の公害苦情の実態についでであります。
 当委員会の調査によれば、平成三年度においで、全国の地方公共団体の公害苦情相談窓口に寄せられた苦情は約七万七千件となっており、苦情件数は、昭和四十七年度の約八万八千件をピークに以後減少傾向を示したものの、五十八年度から再び増加傾向を示しております。
 これを苦情の種類別に見ますと、いわゆる典型七公害に関する苦情では、騒音に関する苦情が最も多くなっておりますが、いわゆる典型七公害に分類できない苦情も全体の約三九%を占め、年々増加してきております。
 公害苦情につきましては、都道府県または市区町村がその処理に当たっておりますが、当委員会としては、これらの地方公共団体に対し、職員に対する研修の実施、苦情処理に必要な情報の提供等を積極的に行っているところであります。
 続きまして、平成五年度公害等調整委員会の歳出予算要求額の概要について御説明申し上げます。
 平成五年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、公害等調整委員会の歳出予算要求額は五億六千四百万円であり、これを前年度の当初予算額五億四千万円と比較いたしますと、四・五%。二千四百万円の増額となっております。
 次に、その内訳について御説明申し上げます。
 第一に、当委員会に係属する公害紛争事案の審理経費等として五億三千三百万円を計上しております。
 第二に、公害紛争の処理を担当する都道府県公害審査会委員等及び担当職員との連絡協議のための経費等として三千百万円を計上しております。
 以上が平成四年中に公害等調整委員会が行った公害紛争の処理に関する事務の概要及び平成五年度公害等調整委員会の歳出予算要求額についての概要であります。
 公害等調整委員会といたしましては、今後とも公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るため、鋭意努力してまいる所存でありますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
#12
○原田委員長 次回は、来る二十三日火曜日午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十時三十一分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト