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1993/05/19 第126回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第126回国会 商工委員会 第17号
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1993/05/19 第126回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第126回国会 商工委員会 第17号

#1
第126回国会 商工委員会 第17号
平成五年五月十九日(水曜日)
    午前十時一分開議
 出席委員
   委員長 井上 普方君
   理事 新井 将敬君 理事 井出 正一君
   理事 額賀福志郎君 理事 山本  拓君
   理事 竹村 幸雄君 理事 安田  範君
   理事 遠藤 乙彦君
      甘利  明君    岩村卯一郎君
      尾身 幸次君    古賀 一成君
      古賀 正浩君    谷川 和穂君
      真鍋 光広君    増岡 博之君
      増田 敏男君    村田 吉隆君
      江田 五月君    大畠 章宏君
      後藤  茂君    清水  勇君
      鈴木喜久子君    鈴木  久君
      武藤 山治君    安田 修三君
      吉田 和子君    和田 貞夫君
      渡辺 嘉藏君    春田 重昭君
      小沢 和秋君    伊藤 英成君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      船田  元君
 出席政府委員
        公正取引委員会
        事務局取引部長 植松  勲君
        経済企画庁調整
        局長      長瀬 要石君
        経済企画庁国民
        生活局長    加藤  雅君
        経済企画庁物価
        局長      小林  惇君
        大蔵省銀行局保
        険部長     鏡味 徳房君
        通商産業省通商
        政策局次長   森清 圀生君
        資源エネルギー
        庁長官     黒田 直樹君
        中小企業庁長官 関   收君
 委員外の出席者
        大蔵省銀行局銀
        行課長     北村 歳治君
        国税庁課税部所
        得税課長    古出 哲彦君
        林野庁林政部林
        産課長     郡  完治君
        郵政省放送行政
        局第二業務課長 上田 誠也君
        商工委員会調査
        室長      山下 弘文君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十九日
 辞任         補欠選任
  鈴木  久君     鈴木喜久子君
  吉田 和子君     渡辺 嘉藏君
  川端 達夫君     伊藤 英成君
同日
 辞任         補欠選任
  鈴木喜久子君     鈴木  久君
  渡辺 嘉藏君     吉田 和子君
  伊藤 英成君     川端 達夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 通商産業の基本施策に関する件
 経済の計画及び総合調整に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
     ――――◇―――――
#2
○井上委員長 これより会議を開きます。
 通商産業の基本施策に関する件、経済の計画及び総合調整に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。和田貞夫君。
#3
○和田(貞)委員 きょうは経済企画庁の方に、ここ二、三カ月の間に朝日新聞、読売新聞、東京新聞、週刊朝日等々に記事としてにぎわしております変額保険、この変額保険のトラブルについて、国民生活センターを初め、各地方の消費生活センターにかなりの相談事あるいは苦情等々があるのではないかと思いますので、もちろんきょうは大蔵省の方も来てもらっておりまして大蔵省の方にもお尋ねさせていただきたいと思いますけれども、長官の方の日程等がございますので、まず経済企画庁の方に、これらのトラブルについてどのように対応をされておるかということをお尋ねしたいと思うわけであります。
 このトラブルの内容というのは、恐らく国民生活センターに集約されておる件数のような小さな件数ではないと思うのです。東京弁護士会の方で集約しておられる件数もかなりに及んでおるわけでございますが、一様にいたしまして、この保険が一時払い終身型変額保険であるということ、それからその契約者が六十歳から七十歳の者が多いということ、それから加入の目的が相続税対策だということで加入しておられること、それから基本保険金額が最低で四千万、一千万以下というのはごくまれであります。大方が一億以上、そういう高額な保険金額になっておるということ、そしてこの保険金の出所については、土地を担保にしてそして銀行から借り入れて保険会社に納入しておる、こういうことであります。したがって、この契約の時期が平成元年から平成二年にかけてのことが非常に多いわけでございますので、バブルがはじけた後に、この運用益が思うようにならぬということでこれが大変なことになって、契約者にとっては、自殺を図る者あるいは毎日死ぬことばかり考えている者あるいは夫婦げんかや親子げんかしているというような、そういう実態が出てきておるわけでございまして、これが先ほど申し上げましたように各紙が取り上げているわけでございます。
 国民生活センター及び各地の消費生活センターには、この変額保険に関する消費者からの相談事、どのような内容の相談事であり、どのくらいの件数が今日まであったか、あるいは経済企画庁としては、この相談内容を集約して、どこに問題があったというようにお考えになっておるか、この点についてひとつお答えいただきたいと思います。
#4
○加藤(雅)政府委員 お答え申し上げます。
 国民生活センター及び各都道府県等に設置されております消費生活センターが受け付けました変額保険に関する消費者苦情の件数は、平成四年度が五十六件でございまして、過去五年の合計で百三十件ございました。
 その中の主な事例と申しますと、今御指摘ございましたように、銀行から融資を受けて保険料を一括で払って配当金を利息の支払いとする形で変額保険に加入したけれども、運用実績が悪いために返済が滞り、借金額がふえてしまった、契約のときに変額保険のリスクについて保険会社は説明してくれなかったというような例でありますとか、三年前に、損は出さないし必ずもうかるからと言われて変額保険に入ったけれども、最近かなり損を出しているのを知ったというような例でありますとか、五年前に、当社の変額保険は株への投資率が低いので株が下がっても損をするようなことはないと説明されて加入したけれども、かなり減っているというか損をしているというふうな例がございます。
 これに関しまして、私どもの方といたしましては、消費者苦情に出ております限りでは次のような問題があるのかなというふうに認識しております。
 一つは、保険募集の際に募集人からリスクについて全く説明がなかったか、または説明が不十分であったのではないかということでございます。それから二番目は、保険募集資格のない銀行員が募集行為を行ったのではないか、そういう指摘があったのだろうというふうに認識をしております。これについては、個別の事例で具体的な事実関係を把握しておりませんので、それが正しいかどうかということについては一概に私どもとしては申し上げられないわけでございますが、一般論としては、生命保険の募集について消費者との間で無用の誤解やトラブルが生じないように努力するべきものであるというふうに考えている次第でございます。
#5
○和田(貞)委員 訴えの内容についてはそうである、しかし事実関係がそうであるかどうかわからぬというようなことでございますが、これは後ほど大蔵省の方にお尋ねする中で明らかにしていきたいと思うわけでございますが、その訴えに対して、今御指摘があったようなところに、例えばおっしゃったように資格のない勧誘員が勧誘したという訴え、あるいはリスクは全く話がなかったという点、そういうような点の苦情を受けて、それをどうしたのですか。
#6
○加藤(雅)政府委員 お答え申し上げます。
 処理をどのように行ったかということについての詳細の報告は、申しわけございませんが、聞いておりません。一般的に申しますと、この問題に関しては解決がかなり難しいというような感想は聞いておりますが、具体的な処理の方法についてはそれぞれケース・バイ・ケースでございまして、一般的にどのようなことをしたというふうな報告は受けていないわけでございます。
#7
○和田(貞)委員 消費生活センターなり国民生活センターというのは、聞き及ぶということだけですか。
#8
○加藤(雅)政府委員 もちろん、消費者と、この件でございますと保険会社あるいは銀行が関係すると思われますが、その両者の間に立っていろいろごあっせん申し上げるというふうなことは努力はいたしていると思いますけれども、ただ、センターの行いますこういうあっせん的な行為については強制力がございませんので、実際に問題を解決するのは、この問題についてはなかなか難しいということを聞いております。
#9
○和田(貞)委員 局長、これは人ごとじゃなくて、せっかく消費生活センターに相談がある、あるいは国民生活センターに苦情がある、そういう苦情、相談を受けて、その内容の事実がどうかということはあなた方の方で確かめるまでもなく、銀行業界のことであり保険業界のことであるから、当然まず大蔵省に、こういう苦情が来ておる、こういう相談がある、一体どうなっておるのやと言うようなこともやっていないのですか。少なくともこの点については、保険業界のことであり銀行業界のことであるのだから大蔵省に、一体どうなっておるのやというぐらいの言葉をかけるというような誠意があってしかるべきだと思うのですが、そんなこともやっていないのですか。
#10
○加藤(雅)政府委員 お答え申し上げます。
 私どもは、関係省庁の担当の方と毎月話し合いをしておりまして、こういう問題が新聞に出ているという事実については当然指摘はしておりますが、それについて、大蔵省の方でも、担当の方で御検討であるというふうに伺ってはいたわけでございます。それで、それについてはそれ以上突っ込んだ要請等は、今までのところ、やっていないわけでございます。
#11
○和田(貞)委員 こういうことでは非常に残念ですね。少なくとも、これは農林省所管の問題であったとしても、通産省所管の問題であったとしても、建設省所管の問題であったとしても、大蔵であろうがどこであろうが、やはり消費生活のことについて一番心配しておるのは、政府を代表するのはまず経済企画庁なんでしょう。そこに述べられたように、平成三年においても四十一件、平成四年においても五十六件、これだけの苦情が全国の消費生活センターなり国民生活センターに直接来ているわけです。経済企画庁としては、受け付けて相談に乗った以上は、どこまでできるかは別として、所管の省の方に事実関係の問い合わせなり聞き合わせをするとか、何か手を打つべきじゃないですか。
 そこで、大臣にひとつお尋ねしますが、この問題は銀行業界の問題なんです。保険業界の問題なんです。これを所管している大蔵省の問題なんですよ。少なくともこの三者に対しましては、相談の内容、個々の内容は異なるとしても、先ほど申し上げましたように、大体似たか寄ったかの内容なんです。そういう点について、これからどういうように対応されるか、その意思があるのかということだけをひとつ大臣の方から御答弁いただかぬと、これはあなた、安心できませんよ。大臣、お答えください。
    〔委員長退席、竹村委員長代理着席〕
#12
○船田国務大臣 和田先生にお答えをいたします。
 先ほど加藤局長からも現状とその問題点につきましての指摘をしてもらいましたけれども、また、先生からも大変御熱心なお話をいただきました。
 私としても、この生命保険をめぐる契約の適正化ということは消費者保護の観点からも大変重要な課題である、こう考えております。特に、昨年十二月に開催されました第二十五回目の消費者保護会議におきましても、営業職員教育の充実などを指導する旨の決定がなされたところでございます。したがいまして、今後とも、この消費者保護会議の決定を踏まえつつ、消費者行政担当課長会議等の場を活用しながら、特に、保険でございますと、あるいは銀行関係でありますと大蔵省が所管をされているわけでございますが、大蔵省あるいは関係各省と密接に連絡をとりながら、また連携をとりながら、この生命保険をめぐる契約の適正化ということについては、さらに意を尽くして注意しながら取り組んでまいりたい、このように思っております。
#13
○和田(貞)委員 大臣、御都合があると思いますので、今後の対応について、消費者保護の立場に立つ経済企画庁としては重く受けとめてもらって積極的に対応してもらいたいということをお願いしておきたいと思うのです。後ほど、局長におってもらって、大蔵省との質問の中で、私だけでなくて同僚も質問いたしますから、このことは十分に把握した上でぜひともひとつ大臣としての積極的な対応を要望しておきたいと思います。どうぞ、お引き取りください。
 そこで、引き続きまして大蔵省の方にお尋ねしたいと思います。
 まず、この変額保険というのは一体どういう商品なのかということを、この機会に、国会を通しまして大蔵省として国民の皆さんに明らかにしていただきたいと思います。わかりやすく説明してください。
#14
○鏡味政府委員 変額保険の商品内容でございますけれども、まずは変額保険という商品が生まれた経緯を申し上げますと、大蔵大臣の諮問機関でございます保険審議会におきまして昭和四十年代後半から議論が開始されまして、その後、欧米各国で既に発売されていた保険商品であることや、我が国におきます消費者の金利選好の高まり、及び生存保障ニーズの増大を背景としまして、変額保険のニーズが高まっているという指摘を受けまして、昭和六十年五月の保険審議会答申を受けて、昭和六十一年十月から発売された生命保険でございます。そして変額保険の特徴は、給付が一定額の定額保険と異なりまして、死亡保険金については一定額を保障しつつも、保険料を原資とした資産の運用成果を保険金等の額に反映させる仕組みとなっておりまして、この意味で、資産運用のリスク及びリターンが直接契約者に帰属する保険でございます。
#15
○和田(貞)委員 さらに続いてお尋ねしたいと思いますが、この商品がいわゆる契約者、消費者にとってどういうメリットがあり、どういうデメリットがあるのか、こういうことについてひとつお尋ねしたいと思います。
#16
○鏡味政府委員 先ほど申し上げました保険審議会におきます審議においてでございますけれども、どういう議論があったかということが今の御質問に関連するところでございますが、最近の国民の金利選好の高まりや、高齢化の進展による生存保障ニーズの増大を背景として、変額保険のニーズが高まっていると考えられたわけでございます。
 当時の生命保険文化センターが実施しましたアンケート調査におきましても、一般を対象としました調査では二一%が従来の生命保険より変額保険の方がよいとし、また学者等を対象とした有識者調査では六三%が変額保険が必要であるとしており、相当のニーズが存在していることを示しておりました。また、主要国におきましても何らかの変額保険は実施されており、特にアメリカ、イギリスにおいて堅調な推移を示している、そういうような状況でございました。こういうようなことで、この変額保険というものは消費者のこのようなニーズに対応したものであると考えられるわけでございます。
 他方、一般に変額保険は、先ほど申し上げましたように、定額保険に比べまして資産運用のリスク及びリターンが直接契約者に帰属するという特徴があることから、このような不安定さを嫌う消費者は選好していないということが考えられるわけでございます。
#17
○和田(貞)委員 審議会に諮問されて審議会が答申をしているわけです。この答申に基づいてあなたの方が認可をしているわけです。認可をするに当たって、今もちょっと触れられたように不安定さがある、やはり運用いかんによっては大変なことになるということをお考えになっておられたのかどうかということを聞きたいわけなのです。
 この答申の内容を見てみますと、一つは、加入時に「変額保険の仕組み、資産運用の方針、過去の資産運用成果等について情報提供をする必要がある。」というように指摘しておりますし、また募集に当たりましても「変額保険の募集に当たっては、顧客に対し変額保険の仕組みを、契約者が資産運用のリスクを負担し、保険金額が減少する可能性があることを含め、十分説明する必要がある。」ということがこの答申の中にうたわれているわけなのです。その答申を受けて、認可をするに当たりまして業界に対して何か指導したことがあるのですかあるいはないのですか。
#18
○鏡味政府委員 今御指摘がございましたように、昭和六十年五月の保険審議会の答申におきましても、変額保険が従来の保険商品とは多くの点で性格を異にする面を考慮して、国民の生命保険へのニーズや理解の状況を勘案し、従来の生命保険商品との連続性にも配意する趣旨から、当面変額保険商品の開発、提供に着手するに当たって参考例を示すなど留意すべき事項を指摘してきております。
 具体的には、今先生お話がございましたように、死亡保険金については最低保証を設けること、それから適切な分離勘定を設けて分離をする、それから適切なディスクロージャーを行うこと、それから募集に当たり、正しく販売するための教育体制を整備すること等が挙げられております。
 したがいまして、その変額保険を認可するに当たりましては、大蔵省としましては通達を発出しまして、これは「変額保険募集上の留意事項について」ということで昭和六十一年七月十日に通達を発出しておりますが、将来の運用成績についての断定的な判断を提供する行為等の禁止行為の遵守徹底等を求めるなど、契約者保護に万全を期すよう指導してきたところでございます。
#19
○和田(貞)委員 その通達が守られておらないからこそ国民生活センターにも苦情、相談事というのが出てきているわけなのです。少なくとも、通産省がおととし商品ファンドの、商品取引所に商品を導入することを許可したわけです。そのときは通産省は、その内容が国民一般に周知されるまで、金額は一億から五千万でございますが、これを小口化させないように一つ方針を立てて、議会の方も我が商工委員会で議決をしてそれだけの手当てというものを加えて、直接一般の消費者に対しまして被害が起こらないような手当てをしてきたわけなのです。通達を出すということだけで大蔵省は、この商品が将来的に運用いかんによっては今も言われているようにやはり危険性をはらんでおる、ハイリスク商品化をするおそれがあるということを御認識されておるわけでございますが、そういうようなことは、通達一本だけで行政指導というのを保険業界にされなかったのですか。
#20
○鏡味政府委員 先ほど申し上げましたような通達を発出したところ、生命保険業界におきましては、このような変額保険の特性にかんがみまして、例えば募集人について変額保険販売資格試験制度の創設を行うとか、変額保険募集パンフレットの自主ルールの作成とか、特別勘定の運用方針、運用実績のディスクロージャー等の諸施策を実施し、顧客に無用の誤解を与えないような措置をしてきているという報告を受け、そのような通達の趣旨が徹底されるように重ねて指導してきたところでございます。
    〔竹村委員長代理退席、委員長着席〕
#21
○和田(貞)委員 今言われるのは、募取法すなわち保険募集取締法、この九条、十四条、十六条で保険募集資格の問題、あるいは資料の内容、あるいは不実の告知、重要事項の不実告知というようなことが法律にちゃんときちっと決められているわけですね。そのとおり行政指導しているわけですが、問題はそのようなことが守られておらないから苦情が出ているわけでしょう。あなたの方は、苦情の出ておる消費者の方に眼を置かぬと、保険会社や銀行の方に、特にこの種の問題は多くは明らかに銀行が勧誘しておるのですよ。こういうようにいいましても、そういうことはないというふうにあなたは言われると思う。相談に行かれている方やらあるいは苦情を述べに来られている方は異口同音、大方の方はまず銀行から勧誘を受けておる、銀行から商品の紹介を受けている、そして実際に契約するときには保険会社に渡して契約させている、こういう事実は異口同音に訴えておるのです。にもかかわらず、そこに眼を向けないで銀行や保険会社がそういうことはないというようなことを言われれば何をか言わんやと思うのですよ。そういうことを現実に実態調査したことはありますか。
#22
○鏡味政府委員 私どもとしましては、消費者保護等の観点から生命保険契約に関する苦情等を日ごろから受け付けているところでございます。私どもとしましては、このような苦情等につきましては、基本的には消費者と生命保険会社との話し合いで解決すべきものであると考えられることから、申し出の内容等を生命保険会社に取り次ぐことを第一義としておりますが、その後に当該生命保険会社から取引内容について説明を求め、またこれに対する見解等を注視することとしております。その結果、生命保険会社に問題点があれば、改善に向けた指導を行うことにより消費者からの苦情等を保険行政に反映させているところでございます。ただ、実際の苦情事例について見ますと、やはり当事者における認識が異なっているというような問題もございますので、この問題につきましてはその事実認定等について大変難しい問題があろうかと思っておりますが、いずれにしましても、個別具体的な事例をもとに引き続き実態把握に努め、日常の行政を通じて適切に対応していきたいと考えております。
#23
○和田(貞)委員 これは、きょうは大蔵委員会と違うので、大蔵大臣もおらぬし、銀行局長もおらぬし、保険部長もおらないのですが、その場でも一回やらないかぬと思いますが、きょうはこの商工委員会でやっているというのは、その被害なり苦情を受けてそういう消費者対策としてやっているわけですから、いずれはあなたのところへ行ってもっと詰めないかぬ。少なくともその苦情が、消費者センターだけじゃなくて、第一東京弁護士会が先月の一日、二日、「変額保険一一〇番」を設けられて、そして受け付けておられるわけです。何と一一〇番の数と一致するわけでございますが、二日間に百十一件の相談があった、苦情を受けたということなんです。そして、その苦情のほとんどというものが、募取法第九条で禁止をしている、募集を行うことができない者が募集に当たっている。例えば銀行員、資格のないプランナーあるいは保険会社の無資格社員、公認会計士あるいは第十四条で募集文書図画がきちっと生保の商号や募集人の名前を記載しなくてはならぬというようになっておるにもかかわらず、だれがつくったかわからぬような、作成者不明のシミュレーションが提示される。そこにはリスクのことを全く書かないで、マイナス運用でも九%の運用益が出るというようなことを書いたり、あるいは銀行利息より生保の運用益の方が高いというようなことを書いたり、銀行の借入金を実際より低額の金利で計算をしたり、保険金を実際より高額の金額で計算するというようなやり方、土地の評価額を高額にしておるようなこと等々の内容の作成者不明のものをもって勧誘をしておる。あるいはここにございますこのビデオでございますが、しかもこのビデオは三年前のテレビ朝日で放映されたものをいわば盗み撮りをして、そしてこれをもって消費者に見せて、これを見て判断しなさいというようなことをやっておる。あなたの言われたような文書図画というのは決まっているというけれども、こんなことを現実の問題でやっておるじゃないですか。これが証拠にあるじゃないですか。これを訴えておるのです。
 それで、そういうようなことをやったり、これ以外の違反資料を使っておるのですが、これは証拠としてこちらの方にございますが、その一切の資料というものは持って帰って、そんなことがない、やったことがないというようなことをうそぶいておるというのが現実の姿だ。
 あるいは募取法の十六条では、「締結又は募集に関する禁止行為」というのがございますが、これもハイリスクの説明というのは全くやっておらない、重要なことであるにもかかわらず、これを告知しておらない。あるいは銀行から貸し付けた元本には複利の利息がつくのだというようなことも説明がない等々、挙げましたらもう切りがないわけなのです。現実の問題として、募取法の九条、十四条、十六条に確実に違反をしておるわけです。にもかかわらず、今までの答弁を聞いてみますと、あなたは全く消費者サイドに眼がいってないじゃないですか。しかも、異口同音に銀行がまず口火を切るのは、これは相続税対策としてこんないい方法はないというように銀行から勧誘しておるのですよ。銀行側がこういうことをするということは、銀行法違反じゃないですか。そういうような事実があるにもかかわらず、あなたの方は今までの答弁を聞いてみたら一体何を答弁しているのですか。もう一度お答え願いたいと思います。
#24
○鏡味政府委員 私どもに寄せられました苦情につきましても、先生から御指摘があったように、契約時に変額保険のリスクについての説明が全くなかったというものとか、募集資格のない者から募集、勧誘を受けたというような苦情、種々の苦情がございます。こういった苦情につきましては、消費者及び生命保険会社等の話し合いが行われておりますけれども、現実の問題としまして、双方で募集時の状況についてリスクを説明したか否かについての見解が相違している案件が多くございまして、結果として裁判に持ち込まれた案件もあると承知しているわけでございます。
 いずれにしましても、その両当事者間の認識において相当異なるところがございますので、私どもとしても、現在その両当事者間で話し合えるものは十分話し合ってもらえるように、それから事実認識をできるだけお互いに一致させていく、そういった努力の中でできるだけこういった苦情が解決されるように努力しているところでございますけれども、その事実認識において、いずれにしてもなかなか一致点を見出せないという問題につきましては、また裁判等に持ち込まれている案件もございますし、この裁判の帰趨等も十分注意していきたいと思っているわけでございます。
#25
○和田(貞)委員 これは幾ら議論をしても平行線をたどるというようなことになるかもわからないのですが、あえて私は、次に大蔵委員会での議論をするために、きょうはしつこいようでございますが、なおお尋ねしておきたいと思うのでございます。
 変額保険の認可をする前に大蔵省が業界向けに手引的なものを発行していますね。「変額保険ガイド」、あなたのところが直接発行したというように言わないと思うのですが、保険研究所、しかし「大蔵省保険第一課内変額保険研究会 監修」と書いていますね、これは。「変額保険ガイド」というのが出されて、現実的にこれを手引にさせているわけですね。これを見てみますと、当時の銀行局の保険部長関要さんが、「変額保険への期待と業界の課題」ということで、こういう文章が出ているわけです。これは読売新聞の五月二日号にも、大蔵省が将来的にこの商品のトラブルを予見しておったのじゃないかというような記事が載っておるわけです。そこで、この関保険部長が言われておる文章の中を見てみますと、「変額保険の販売にあたっては、個々の契約者の正確な理解を得ることがきわめて重要である。」「保険金が資産運用の成果によって増減するという仕組みは、従来の定額保険に慣れている顧客にとって非常に目新しいものである。もし、正確な理解がないままに顧客に変額保険を売り込むようなことになると、その後において思わぬトラブルが発生し、変額保険のイメージ、ひいては生命保険そのものの信頼に悪影響を及ぼすおそれすらあろう。」というような文章が中に出てくるわけです。したがって、この運用いかんによっては、認可はするけれども、トラブルはあるであろうということをわかりながら認可をしておるような気がするわけなのですが、それはどうなのですか。
#26
○鏡味政府委員 先生御指摘のように、昭和六十年五月の保険審議会の答申におきましても、変額保険が従来の保険商品とは多くの点で性格を異にする面がありますので、消費者との間でトラブルが生ずるおそれがなくはないとの認識のもとで各種の留意すべき事項を指摘したところでございます。
 そのために、先ほど来御説明しておりますが、大蔵省としましては、商品認可に当たっても保険審議会答申の考え方を踏まえ、極力トラブルを生じさせないために、例えば従来の生命保険商品との連続性にも配意して、死亡保険金についての最低保障や適切な分離勘定の設置等の特徴を有した変額保険を認可するというようなことにしておりますし、また募集につきましても、変額保険の認可に当たっては、先ほど来御説明しております通達を発出して、将来の運用成績についての断定的判断を提供する行為等の禁止行為の遵守徹底等を求めているところでございます。
 変額保険の認可に際しましては当局としてもトラブル防止のための手当てを種々行ってきているというところを御理解いただければと思うわけでございます。
#27
○和田(貞)委員 先ほどから私が言っておりますように、やってはならない銀行が、これは一つの銀行だけじゃないのですよ、横浜銀行から三菱銀行から住友銀行から。銀行から言葉がかかるのですよ。銀行でないと、保険会社はそんな情報がないじゃないですか。顧客の中に預金高がこれだけある、これだけの土地をお持ちだということがわかる銀行から、相続税対策だということでまず声がかかるのです。そしてリスクのことを言わないでいいことばかりを言って勧誘する。大体話がまとまりそうだということになると保険会社に連絡する。そこで初めて資格のある保険会社の社員がやってくるということで合法的に契約したという形をつくっておるにすぎないのですよ。そういうことをお調べになったのですか。
#28
○鏡味政府委員 御指摘のような問題につきましては個々の事案に即して判断をされるべき問題ではないかなと考えております。
 一般論として申し上げれば、銀行員を含め、保険募集人以外の者が保険の募集を行うことは保険募集の取締に関する法律によって禁止されているところでございます。
 いずれにしても私どもとしましては無資格者が募集活動を行うことがないよう、また募集人が適切な募集活動を行うように指導してきているところでございまして、やはりこういった問題については具体的事案に即しながら適切な募集が行われるように指導していく必要があると考えているわけでございます。
#29
○和田(貞)委員 これはもういいかげんにしてほしいと私は思うのですね。幾らあなたの方の大蔵省の所管だといったところで、悪いものは悪いものということでやらないといかぬですよ。余りにも銀行業界を信用したり保険業界を信用するということはやめてほしいと思うのです。そういうことをするから大蔵省と銀行業界との癒着、あるいは保険業界と大蔵省の癒着ということを言われるのですよ。もちろん癒着があることは間違いない。なぜならば、銀行業界にたくさんあなた方の先輩が天下りしておるから余り言えないというようなことになっているのじゃないかと思うのですよ。
 これは四月三十日付の読売新聞でございますが、変額保険で顧客の紹介をやって、具体的には、この新聞によりますと横浜銀行、そして明治生命に紹介をして紹介料をとっているという事実が明らかになっておるのではないですか。しかし、直接そのような顧客の紹介で銀行が紹介料を受け取るというわけにはならぬので、明治生命の系列の企業から横浜銀行の関係企業に一億円以上の紹介料、ありがとうございましたというお礼をもらっておる。最終的には、これは協力預金というような形で銀行に金が入っているではないですか、この記事によりますと。こういうようなことをやっているような、これは横浜銀行の例でございますが、あなた方が信用しておる銀行と、消費者が訴える苦情と、どちらに重きを置くのですか。それでもなお銀行の立場に立って、消費者の苦情というものを無視するという考え方ですか、大蔵省は。
#30
○鏡味政府委員 先ほど来申し上げていますように、私どもとしましては、消費者、保険契約者の保護ということを十分念頭に置きながら行政を行っているところでございます。ただ、御指摘の事案につきましては、やはり個別具体的な事案について判断すべきものでございまして、それから、先ほど来申し上げていますように、個々の事案につきましても、当事者間で認識が相当異なっている事案もございます。したがいまして、個別の事案につきまして、私どもがなかなか断定的なことを申し上げられないという事情も御理解いただければと思うわけでございます。
#31
○和田(貞)委員 わずかの苦情なり相談者ということであれば、これは個々の、個別のというように言ってもいいけれども、先ほども申し上げましたように、百件、二百件という苦情が出てくれば、これはもう個別のということで放置できないのではないですか。
 しかも、これはもう大方の苦情者というのは同じことを言っておるのですよ。打ち合わせて言っているのではないのですよ。全国津々浦々の消費者センターに打ち合わせて苦情を言いに行きますか。弁護士会の方に打ち合わせて電話をかけますか。それがみんな、この資料によりますと、銀行が相続税対策だということで、こんないい方法はありませんよということを言葉巧みに銀行がそういう勧誘をしているのです。そして、これでは募取法違反になるから、確実に顧客をとりこにしてから、これを保険会社に持っていって、資格のある者がそこで初めて出てきて契約を締結する、こういう方法をとっているということは、これは異口同音に、ほとんどの相談者の苦情ではないですか。にもかかわらず、これを個別の、個別のというようなことでは、しょせん大蔵省というのは国民に背を向けた銀行寄りの、保険業界寄りの行政をやっておるということを言わざるを得ないじゃないですか。
 きょうは大臣おらぬから、大臣のおる場でもう一回やりましょう。そういうような姿勢では、これは信頼しませんよ。
 そういう大蔵省の一番の筆頭の事務次官であるがために、今の公取委員長の就任に当たって我々が反対をしたのはそこに理由がある。これとは直接関係がありませんけれども、今日的な談合問題についても処理ができない、公正取引委員会としての、委員長としての役を果たすことができないであろうということで、私たちが反対した理由はそこにあるのです。
 大蔵省は、もうちょっと国民の方に眼を向けなさい。そして、自分が所管をしておる銀行協会にやはり厳しく言うところは言い、行政指導をしなさい。保険業界に対しましても、やはり十分に指導して、そしてこれで問題を起こすような、保険ガイドブックで書かれておる、先ほど読み上げたように、当時の保険部長自体が危険をはらむ、ハイリスク商品化していく、そして国民の皆さんに迷惑をかける、こういうことになりはしないかということを心配しておられるのです、認可をしたときから、認可をする前から。答申においても、認可をする前から答申もそういうことを詳しく書いておる。認可をしてから、当時の保険部長は、先ほど読み上げたように、心配されておる。その結果が現実の問題としてこういうふうに起こってきているじゃないですか。これをやはりもう少し温かみのある、国民の方に眼を向けた、そういう姿勢をぜひともとってもらいたいというように私は思うわけでございます。
 最後にお尋ねいたしますが、こういうような苦情が起こっても、なおこの商品は、変額保険という商品はなお認可をし続けていくというお考えにあるのか、これだけの大きな問題を起こしたのであるから、これ以上問題を起こさないために、この商品の認可というものをここらあたりで取り消すというようなお考えがあるのか、お答えいただきたいと思うのです。
#32
○鏡味政府委員 先ほど来先生からいろいろ御指摘がございます案件、それから私どもが苦情を受け付けております案件でも、やはり保険会社と契約者との間でトラブルが一番大きな案件は、変額保険の保険料につきまして、銀行がその保険料の貸し付けをしている、こういう組み合わせの保険につきましていろいろなトラブルが起きているわけでございます。
 こういったトラブルが起こった問題につきまして、保険業界の方にも種々指摘をしておりましたが、保険業界におきましては、昨年末こういった商品につきまして募集を行うことを自粛している、こういう状況にございます。
 いずれにしましても、その変額保険につきましてはいろいろな形のタイプがございまして、今なお消費者に求められている変額保険もございますので、変額保険一般の問題としましては、昭和六十年の保険審議会答申でも種々検討された結果、高齢化社会に対応して消費者ニーズにも対応する面があるというようなこともございますが、先ほど申し上げましたような、種々トラブルが発生しているような販売につきましては、現在、業界において自粛が行われている、そういう状況にあるというふうに御理解いただければと思います。
#33
○和田(貞)委員 時間が来ましたので、あとは同僚に譲りますが、私は、きょうこの質問をいたしましたのは、多くの被害者、被害者の家族の皆さんから陳情を受け、要望を受けて、その要望に基づいて私は被害者の側に立って質問しているのですが、大蔵省はなかなか被害者の立場に立ってもらえない、消費者の立場に立ってもらえない、苦情者の立場に立ってもらえないということが私は非常に不満であります。
 そこで、委員長、井上委員長にひとつお願いしたいと思いますが、私は、この苦情を受けました陳情者、被害者、これはたくさんありますから、そういう被害者の代表、被害者の二、三の方を参考人として、あるいは被害者の問題に取り組んでおられる弁護団の代表の方も参考人として本委員会に出席をしてもらって、直接我々が参考人である被害者やこの弁護士の先生方にひとつ質問をする場をぜひともつくってほしい、こういうことをひとつ委員長に強く要望いたしまして質問を終わらせていただきますが、どうでございましょうか。
#34
○井上委員長 参考人の問題につきましては、後刻理事会において御相談してお答えいたしたいと思います。
 それから、どうも先ほど来聞いておると保険部長の方からの御答弁は、実態を十分御存じのないような御答弁があるようでございますので、なお実態につきましてはよく御勉強になって、調べていただいてここに臨んでいただきたいことを強く要求しておきます。
#35
○和田(貞)委員 終わります。
#36
○井上委員長 次に、鈴木喜久子君。
#37
○鈴木(喜)委員 私も引き続いて今の変額保険の問題について御質問いたしますけれども、当委員会には初めて伺いました。そしてこの問題は、党派がどうこういう問題ではなくて消費者という国民の生活に直接関係のある問題で、しかもバブルという現象のために土地が急に値上がったり、またその後それがはじけて急に下がったり株価が下がったりという、社会的な大きな現象の中で揺れ動いた庶民の姿そのものが出てきている問題だと思うんですね。そして私は、この商工委員会というところはそういった消費者とか、そういった人たちの立場に立った委員会であり、そうした問題に非常に熱心に取り組まれている委員会だと信じておりましてきょうここに伺ったわけでございますけれども、先ほど来同僚委員の質問の最中に、ちょうど向かい側が見えます。向かい側の委員の方々は多分理事の方々だろうと思いますけれども、先ほど来この質問についての応答を聞いておられたのでしょうか。私はそれを非常に疑問に思いました。時々何かというとふっと見ますけれども、後は私語ばかりの、時には大きな声で高らかな笑い声を三人で上げて、そういった形でこういった審議をしていいのか。
 この問題は、何も社会党という党派の問題ではなくて国民の生活全体の問題であり、非常に資産をお持ちの方々でお年寄りの方が困ってこういうことになってしまったという問題なんですから、これからこの委員会で取り組まれていかなければならない問題だと思うのです。私も勉強不足で皆さんの興味をそそるような形での質問ということはできないかもしれませんけれども、ぜひまじめにお取り上げいただいて考えていただきたいと思います。それでよろしくお願いを申し上げます。
 先ほど来、変額保険の問題が出てきました。変額保険がどういうところから出てきたのかということについては先ほど御答弁をずっと同僚委員のところでいただいていましたけれども、この変額保険ということのみんなが飛びついたところは、相続税の対策に大変役に立つんだというふうなことがうたい文句になってそれに飛びつかれた方が多かったんだと思うんです。どういう点がどのような形で相続税対策になるというのか、これを伺いたいと思うんですが、よろしくお願いします。
#38
○鏡味政府委員 変額保険に限らず、生命保険につきましては従来から相続税対策として利用されている面がございます。その利用の仕方につきましては、大きく分けまして二つの形態があろうかと思います。
 一つの形態としましては、契約者及び被保険者を被相続人として契約が行われ、相続が発生、これは被保険者が死亡されることですが、相続が発生した場合には支払われる死亡保険金により納税資金や借入金返済、遺産分割のための資金を準備するという仕組みのものでございます。またこの場合、もう先生よく御承知のところでございますが、死亡保険金のうち課税対象となるものは、死亡保険金から生命保険金控除、これは相続人一人当たり五百万円でございますので五百万円掛ける相続人数という計算になりますが、これを除いた残額となるわけでございます。
 それから二つ目のケースとしましては、契約者は被相続人として被保険者を相続人とし、保険料を一時払いで加入する契約でございまして、こうした場合には、相続発生時、契約者の死亡時に一時払い保険料を上回る解約返戻金があったとしましても一時払い保険料相当額が相続財産として評価されることを利用しまして、その差額部分に対して本来預金等の金融商品であれば課税される相続税相当額を軽減させる、こういう仕組みになっているわけでございます。
#39
○鈴木(喜)委員 それで、今の形の後者の方にかかわりがあることだろうと思うのですが、なぜこの変額保険というものが相続税のときに特に魅力ある商品として国民に受け入れられるようなことがあったのでしょうか。それはどこのところに一番あったとお思いですか。
#40
○鏡味政府委員 それはそういった保険に加入される方々のそのときにおける御判断によるところが多いと思いますので、一概に申し上げるわけにはいきませんけれども、一般的にその場合に判断する要素としましては、主として一時払い保険料相当額を銀行から借り入れる、そして変額保険に加入することが相続対策となるかどうかにつきましては、相続発生時までの変額保険の運用実績がどうなるか、それから銀行ローンの金利はそのときの経済環境等によって変動するものでございますが、この銀行への要返済額と死亡保険金または先ほど申しました解約返戻金の大小を見通すことによって、これは相続税の軽減に資すると判断されるか、あるいはその見通しの中でそれは軽減に資さないと判断されるか、そこが違いがあろうかと思いますが、いずれにしましてもそういったところが変額保険を契約する場合に相続税を念頭に置いた場合の判断材料になろうかと考えております。
#41
○鈴木(喜)委員 今部長が言われましたように、第一番に言われましたのはやはり銀行からの借り入れということを一つの要素として考えておられるということ、これがやはりこの変額保険というものの非常にトラブルの起こった今回の原因のまず第一にあるところで、それがなければ、従来の普通の保険のときと同じような保険に入った場合のメリットというのは相続人にもありますよということで済む問題なんですけれども、この銀行の借り入れというところが非常に大きなこの商品の目玉になっている部分であろうと思います。
 ですからその部分と、それからもう一つがローンの金利がどう変動するか、またはこの商品自体の価値がどう変動していくかという景気その他についての予測の問題、この二つに分けられると思うのですけれども、何といっても銀行からの借り入れということを抜きにしてはこの変額保険というものの性質とかトラブルの中心にあるものとかいうことを論ずるわけにはいかない問題だと思うのです。
 それで、先ほど来何度も銀行員という問題が出てきますね。それで私はこのことについてこれから伺っていくわけですけれども、この商品を認可されたときに銀行の借り入れということについてまで何かの配慮をされたということがありますか。
#42
○鏡味政府委員 保険契約一般につきまして、その払い込みの資金をどういう資金でもって手当てをするかということにつきましては、これは契約者が種々の要素を考慮しながら判断されるべき問題だということで、変額保険の認可に際しましては、その保険料の原資につきまして特に条件をつけたりしたことはございません。
#43
○鈴木(喜)委員 そこが今回の問題の一番発端だと思うのです。この変額保険というものの額の大きさ、それから一般の人が直接ここに飛びついてしまう性質、国民の生活と直に関係のある部分であるという影響の大きさ、そういうことから考えて、これが銀行の融資と結びつくということについて特に考慮もしなかった、これは重大なミスではないかと私は思います。
 もし、全くそのことを予測をせずに、ただこれは原資の問題なのだから、これは持っている方の人が出したり、どこかから借りてきて調達する問題なのだからという形でこの問題を済ませてしまわれたとするならば、まずこれは重大なミスであり、また国民の方に全く目が向いていないか、この変額保険というものがどう使われるであろうかということについての見通しの甘さというものをどうしてもここで反省していただかなければならない点ではないかと思います。ここには確かに、私もいろいろな答申を見たり、またそれに応じてのいろいろな要件等々について書いてあるのを見ましたけれども、まさにその原資の問題には触れていないわけです。
 もう一つ、変額保険の中で、死亡時には一定程度の金額が支払われるという、何というか下支えみたいになっている部分、保証額というのがありますね。亡くなられたときには、たとえその変額保険がずっと下がってしまっている場合でも、一定限度のものは支払われるという限度が一応決められているのが通常のように書かれておりますね。満期の返戻金とかまたは途中の解約のときにはそういうものはつかないけれども、亡くなられたときには一定限度がつくんだという限度が決められている。その限度ということとの関連から見れば、この限度までの原資の調達ということが銀行の利子も含めてできることであればこんな問題は起こらなかったのですよ。万一の場合ですけれども、亡くなられた場合にはそこまでのものなら担保されるということなら、どんなに借金がかさんできてもここの範囲までなら担保できるのだと思えば、たとえどんなに世の中いろいろなものが下がったり上がったりしていてもそれでもつわけだったのだけれども、そうじゃない部分、もっとたくさんの貸し付けをしてしまっている。そこに土地の担保価値が非常に下がってきた場合に今回問題が起こってきているわけですから、初めのところから気がついていて、そうした保証の枠があるならば、銀行の原資というのもその限度枠になるぐらいの部分のところまでしか貸し付けてはだめですよという上限でも何か決めてあればこんなに大きな問題にはならなかったと思うのですが、いかがでしょうか。
#44
○鏡味政府委員 先ほど来申し上げておりますように、一般の生命保険につきまして、保険契約者がそれぞれの事情のもとで保険料を銀行借り入れで調達する場合もございますので、一律にこれを問題とするわけにはいかないと思います。
 ただ、先ほど来先生から御指摘がありましたように、この保険料ローンをもとに財テクを勧めるというような保険本来の趣旨を逸脱した保険会社と金融機関との提携等については問題があると考えておりまして、昭和六十三年にもこういったものにつきまして自粛を指導しておりまして、そういう財テク、保険本来の目的を逸脱したような形で保険料ローンが用いられる、こういったことが起きないように、今後とも指導していきたいと考えておるわけでございます。
#45
○鈴木(喜)委員 昭和六十三年にそうした指導をされた。この問題が発生した契約というのは大体平成二年の前半ぐらいが一番多いですね。平成一年の末から平成二年の半ば過ぎのところぐらいまでが非常に大きな契約があった。通達が出されたのが六十三年で、その指導が効いているのなら平成二年にこんなにたくさんのことがどどっと起こるはずはなかったわけですから、そういう意味でもその手当ては何ら功を奏していなかったということが言えるのじゃないかと思うのです。
 今ここで御答弁いただいて、今後こうしてまいります、厳重に注意してまいりますとおっしゃっても、同じようなことをされているだけでは、具体的な案がない限りはまたこういう問題がいつ起こってくるかもわからない。現在保険業界の方が自粛しているということで募集が中断しているのかもしれませんけれども、それは現在、これだけ問題になり、土地が下がり、株価が下がっているときに、これに加入しようとするような人は今の状況になってはだれもおりません。だから自粛しているのですけれども、これが仮にずっと上向きになってきたときにはまたむくむくと出てくることもあり得るわけですから、具体的にどのような形で今度トラブルが起こらないようにするかということについての案をぜひ出していただきたい。ただ単に指導をするとかそういう形でなく、何らかの方策をとっていただきたいと思います。
 変額保険の問題点はいろいろなことがあるので順不同になると思いますけれども、募集の行為の違法について、先ほどは、無資格者による募集行為というのは本来あってはならないことであろうと思うのにこれがなされていた、銀行員等の勧誘というのがなされていたということなんですが、大蔵省の御見解としては、募取法におけるそうしたちゃんとした有資格者が募集行為をするのは、消費者の意思決定にかかわる部分に有資格者の人がかかわらなければいけないと考えておられるのか、それとも契約締結時、結局意思決定が確固たる形にあらわれてくる契約締結時にその場に有資格者が存在すればいいと思われているのか、どちらの御見解をとっておられるのでしょうか。
#46
○鏡味政府委員 保険募集の行為につきましては、種々多様な形態がございますので、個別の実際の行為に即してそういった無資格者であるかどうかあるいは保険募集に当たるかどうかというような問題については判断がされるべき問題だと思いますが、一般的に申し上げますと、契約に至る大変強い動機になるというような要因が重要でございまして、それは事後的に、契約を結ぶ、それから保険料を支払うというようなところでその意図が確認されていく、そういうことにあろうかと考えております。
#47
○鈴木(喜)委員 よくわからないですね。一般的に言いますとどうだというのですか。一応やろうかなと思うまでには、初めに説明を受けて、それからどうしようかな、どうしようかなと考えて、そんな百円、二百円のお金のことじゃない、何億というお金、一生に一度のお金のことでしょうから、いろいろと考えながらどうしようかな、また質問をしてみたりして、大丈夫かなという確認をしたりしながらだんだんと気持ちがやろうかなというふうに決まる。この段階に有資格者は要らなくて、やろうかなと決めて、やりましょうとなった、では、今度お金を払いましょうというそのときに有資格者がいて、翻意の可能性があるのですよということさえここで言えばそれで足りるということを今おっしゃったのでしょうか。それとも、そうじゃなくて初めの段階から、ちゃんと意思を固めるところにも有資格者による説明が必要なのだというふうにおっしゃったのでしょうか。どっちだということだけで結構ですから、おっしゃってください。
#48
○鏡味政府委員 例を挙げて申し上げますと、今マネー雑誌等いろいろございます。マネー雑誌の中で、こういう保険を締結すれば有利であるというような紹介記事が出ていたとします。それを購読してそれで保険契約を結んだという場合に、このマネー雑誌は無資格でございますから募集取締法違反になるかというと、それは、契約を結んだ方の意思がどの段階で確たるものになったかというのは大変難しい認定の問題になるわけでございまして、先生がおっしゃったようなところは一般的にこうだああだというふうに非常に物事を単純化して申し上げるわけにいかないところを御理解いただければと思うわけでございます。
#49
○鈴木(喜)委員 物事を単純化して言えなかったらこの問題困っちゃうのですよね。だって、そこで例えば今マネー雑誌ということをおっしゃったんでしょう。そういう、例えば一般の不特定多数の人を目的としている、これから先、今テレビの、ビデオの画面のことも言いますけれども、そういう不特定多数の者を対象として出ているものをこちらから読んだりなんかするということを言うわけじゃなくて、例えば個別に訪問してきたり、こちらがその人を訪問したりして、もう本当に特定の個人に対するアタックがあり、意思決定ということについての働きかけがある場合を私は言っているわけで、そんな場合を例に出されたのでは、不特定多数の場合を出されたのでは全く議論の余地も何もないし、どういうふうに大蔵省の方では考えておられるのかが全然明確にならない。
 個別具体的に、例えばAという人には意思決定の場面が必要であって、Bという人には何らかのいろいろな要因があるから契約時でいいなどという、そんなことであっては、それこそ幾らこれが行政の問題であり、または契約締結という普通の、民事上の、司法上の問題であれ、やはりこれは法的安定性を物すごく欠くことになると思います。やはりこれだけの問題が起こるような大きなことなのですから、そのあたりについてきちんと、どういうとき――せっかく有資格者をつくり、またその中でも特別の資格者というようなランクまでつけて、一番上の人じゃなければいけませんよとか、二番目の人じゃなければいけませんよというふうにこの変額保険については配慮をされているけれども、その人がいつ存在していなきゃいけないかということをきっちりしておかなければ、それこそ仏つくって魂入れずということになるんじゃないですか。
#50
○鏡味政府委員 先ほど来申し上げていますように、保険契約者がその保険契約の締結に至る動機、その意思を固める段階がどういう段階であるかというのは大変認定が難しい問題でございまして、一般的には、その後契約書に署名をし、それから保険料を払い込むというような行為と相まってそういった意思が確認されてくる、そういうことではないかなと考えておるわけでございますが、いずれにしましても、一般論で議論をするというのは大変難しいというところを御容赦いただければと思うわけでございます。
#51
○鈴木(喜)委員 御理解いただきたいといったって全く御理解することができないじゃないですか。わからないですよ。一体、だから、その有資格者の人がパンフレットを持ってそこの場所に行って、その人と面接をして、この変額保険については説明をしなくちゃいけませんよということなのか、そうじゃないのか、最後に、もう意思決定いいですね、いろいろな人から聞きましたね、いろいろな情報を集めてあなたもう決まっていますね、これはもう動かないからいいですねというときだけにいればいいのかという問題なのですよね。
 私は、やはり一番初めの説明のときに、こんなに難しい変額保険なのですから、私いろいろとちょっとやってみたけれども、本当にはっきりと全部わかっているかといったらわかっていないかもしれない。こんなに難しいこの変額保険の仕組みについて、ちゃんとした有資格者の人に説明をしてもらわなければ、仮に意思決定をしたって、この意思というものは、本来言えば、もしかしたら本当の意思じゃないかもしれない。わからないじゃないですか。全く自主的に、任意的なもので意思決定したとは言えないじゃないですか。ですから、きちんとした有資格者から話を受けて、それによって意思が形成されていかなければこういった問題はできないんじゃないか、もしそれがないならば本来はこの契約は無効ではないかと言ってもいいのではないかというふうに思っているのです。
 この点について大蔵省は、そうは思っておられない、個々具体的に考えなければいけないというふうに先ほどから何回も言われていますけれども、個々具体的、個別にと考えるならば、そういうふうに無効になる場合もあり得るし、そうでない場合もあり得るよ、こういうことなんでしょうか。もう一度だけお答えください。
#52
○鏡味政府委員 保険の説明を聞く最初の段階から常に有資格者の説明がなければいけないということではないと思いますが、いずれにしましても、保険契約につきまして有効か無効かというのはまた別の判断要素があろうかと思いますが、募集につきまして法律違反があったかないかにつきましては、法律違反がある事例もあればない事例も、法律が想定しております関係で、法律に書いてあります条項に違反する場合には法律違反になるケースもある、このように考えております。
#53
○鈴木(喜)委員 何か当たり前みたいなことを、法律に違反するような場合があれば違法に決まっているじゃないですか。当たり前だと思うのですよ。そんなことを聞いているんじゃないんですよね。これは幾ら私だってわかりますよ、当たり前の話ですから。そういうことを聞いているんじゃないんです。
 だから、もう一度ここではお願いをしておきます。こういった問題について、せっかく有資格者というものを、こういう人にさせなきゃいけないよと言っているんですから、もう少し個々具体的に――そういう御答弁をするということも大変おつらいだろうと思うのですよ、当たり前のことを当たり前だと言っているのは。だけれども、それしか言えないんだったら、これからはこういうものをつくるときに、その通達なりなんなり出すときに、ここのところにはいなくちゃいけないよ、ここはいなくてもいいよぐらいのところで、ある程度しっかりしたものをつくってくださいよ。そういうものが最初からないからこんながたがた何回もこのことに時間を費やさなければならなくなるので、ぜひお願いをしておきたいと思います。
 その次に、シミュレーションの虚偽性。先ほども同僚議員の方からも問題になりました。このシミュレーションの作成のところに、非常にいいとこ取りみたいな問題がある。この問題について幾つかのことが考えられるわけですね。思いどおりにいかないかもしれませんよ、今までの実績からいきますとこのぐらいいかなければなりませんよということがあるわけですけれども、思いどおりにいかない場面も想定して、本来そのシミュレーションというものは消費者に示して説明をしなければならないはずなんですけれども、ある人の運用実績というところの、これからどうなるか、経過後どうなるかということの予想みたいのが出ているシミュレーションを見ますと、伸び方が九%の場合、四・五%の場合、〇%の場合という三通りについては確かに書いてあります。
 そして、〇%という、だから何にもふえない、今のままだというところのことについていえば、亡くなられたときには一定額の保障があるし、解約の返戻金はかなり低い額があるような形で書いてあるわけですね。それでも契約されてから割と短期間で亡くなられた場合ならばそんなに損はしませんよというような形で運用実績の表ができているわけですけれども、これで見ると、〇%はあるのですけれども、現実に起こったのはゼロじゃないんですよね。もう半額ぐらいに減っちゃっているのですよ。だから、マイナス一〇%、マイナス二〇%という場合をもっとつくっておかなきゃいけなかったんじゃないですか。こういうものについての指導というものはされていなかったのでしょうか。
#54
○鏡味政府委員 先ほど来御説明しておりますが、この変額保険の商品が出ます際に通達を発出いたしまして、その募集につきましては断定的な判断を与えてはいけないとか、その他募集について十分な教育を受けた者でなければ募集を行ってはいけないとか、そういう遵守すべき事項を通達で指導しているところでございます。それから、それを受けまして生命保険業界におきましても、募集に当たって守るべきルールを種々定めておりまして、そういう中でこの募集が行われているわけでございます。
 具体的に使われた文書につきまして、幾つかのケースが示されている場合に、それにつきまして断定的な見通しを示すということであれば、これはまたいろいろと問題が生ずるわけでございますけれども、そういった説明の中でこの変額保険の商品につきまして、リスクについて十分な説明があったかないかという問題につきましては、やはり十分な説明があるべきであるというふうに考えております。
#55
○鈴木(喜)委員 もちろん十分な説明があるべきであるわけですから、そのあるべきであるものがなされていなかったというふうに大蔵省も考えておられるわけですね。今〇%、成長率全くなしの保険のところまでのことですからね。マイナス成長ということになってきたわけですから、そういうことについては十分な説明がなされていなかった場合なのであるという御認識を持ったということですね。ではちょっと答えてください。
#56
○鏡味政府委員 募集の際にどういう文書を利用するかということとともに、そのときにどういう説明をしたかということでもって、そういったものについての判断をしていく必要があると考えております。
#57
○鈴木(喜)委員 わかりました。
 ですから、今のある生命保険会社のシミュレーションの表を見ると、どんな場合であっても、一番最低の場合であってもゼロだ。その場合であっても、借り入れたお金と利息を払っても何とかかんとか、相続まで持っていけば何とかなるなということをどうしても思わせる、そういったシミュレーションになっていると思うのですね。
 今度はテレビのことに移りたいと思うのですが、平成二年四月十七日から、四月十七日だけでなくシリーズで何回か行われた、テレビ朝日での「こんにちは二時」という午後の番組です。私たちは午後の番組なんて見る機会というのはほとんどないのでわからないのですけれども、家庭におられる主婦の方、それからおうちでずっとお留守番をされているお年寄りの方々はしっかりと見ることのできる時間帯なんじゃないかと思うのですが、こういうときに変額保険についての話があった。こういうマスコミによる財テク報道というのですか、そういった報道についての問題点をちょっとお聞きしたいと思います。
 私もきのうの夜初めてビデオを見ました。見ていると、なるほどと思ってしまいました。見ていると、本当にこのとおりになって、もし私にたくさんの資産があったらば、これはやはり、このようにして相続税をやれば、何か相続税を払ってまだお金も余って土地もそのまま来るなというような感覚を、すっと頭の中に入るような形での、口頭での説明だけじゃないのですね、これには積み木のようなものを使って、半分の土地に担保をつけて、そしてそれに利息を乗っけていって、銀行融資がこうなって、今度死亡時にはこんなにたくさんのものになってというような、積み木を積み重ねていくというような形での説明とか、それからそれぞれどのぐらいどうなるかということをフリップで、きちんと書いたものを用意してそれを説明するとか、ただ単にそこに出ている人たちが講義調に物を言うというよりは、もっとわかりやすく単純化して、今の保険部長の御答弁のようなわかりにくさではなく、全く単純明快によくわかる形で、何かちゃんともうかるというか相続対策としてはしっかりできるなという印象を持ってしまうような画面でした。
 これは公取委員会の方に伺いたいと思うのですけれども、この場合には、コマーシャルだったらこれは公取の問題として誇大広告その他ということによって取り締まられるのだと思うのですが、番組の中であればそれは取り締まりということはないのでしょうか。
#58
○植松政府委員 御指摘の事例につきまして、募集に際してどのような説明が行われているか、具体的な事実を承知していませんので、当該募集行為について、表示が景表法四条の規定により禁止されている不当な表示に当たるかどうかについてはお答えしかねるわけです。
 一般的には、当該保険の募集に際しまして実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に誤認される表示が行われている場合には、当該表示は景表法第四条一号の規定に違反することになると思います。
#59
○鈴木(喜)委員 私、今ちょっと聞き取りにくくて、一般的にはこれで――済みません、ちょっともう一回……。
#60
○植松政府委員 失礼しました。
 テレビ朝日自体の問題につきましては景表法の問題にはしかねると思います。
#61
○鈴木(喜)委員 それで、公取の問題としては確かにそうだろうと思うのですが、では今度電波に乗せて報道または番組の内容ということになると、これは郵政省の放送行政局というのですか、そういうところの問題になってくるのでしょうか。
 そこで内容について、言論の自由、報道の自由という問題もありますけれども、テレビというのは非常に公共性の強いものですから、この内容について、例えば事実に反する内容があったりまたは誤解をさせやすい内容があった場合に、社会的な影響の大きいこういった問題については何らかの措置とかまたは指導監督ということがあるのでしょうか。
#62
○上田説明員 お答えいたします。
 放送法の仕組みから申し上げますと、放送法は放送事業者に放送番組編集の自由、先生御説明ございました言論報道機関としての言論、報道の自由というのがございます。そういうものをもとにしまして放送番組編集の自由を保障しておりまして、基本的には放送事業者の自覚と責任において放送番組の適正化を図るということを基本といたしております。したがいまして、それぞれの放送番組の内容につきまして放送事業者の編集責任において行われるわけでございまして、郵政省としては、番組の内容が明らかに放送法に反しているという場合を除きまして、個別の番組内容についてコメントしたりするということは適切ではないというふうに考えるわけでございます。
 しかしながら、郵政省としては、先生御指摘のとおり、放送事業者が非常に大きな社会的影響力を持っているということでございますので、放送番組編集の自由と裏腹の関係で、当然放送事業者には社会的責任というのがあると思いますし、深く自覚して番組づくりに取り組むべきだというふうに思っております。そういうことから、放送番組の適正化に対して自主的に真摯に取り組むべきであるという観点から、常に、機会あるごとにそういう点は求めているところでございます。
 以上でございます。
#63
○鈴木(喜)委員 現在具体的には、このテレビ朝日の放送ですけれども、これに関してはいかがでしょうか。内容について、まさに誤解を生じせしめるような内容、またもっと極端に言うならば虚偽の内容が含まれているわけですけれども、これについては何らかの措置をなさいましたか。また、これからする、これから考えるというようなことがおありでしょうか。
#64
○上田説明員 テレビ朝日の報道につきましては、これまで特に指導等は行っておりません。放送の内容について、多分当時の社会情勢、経済情勢、そのあたりを踏まえて変額保険について御紹介したというふうに思いますが、これまで聞きましたテレビ朝日の話によりますと、当日の放送では、変額保険の中でもリスクの少ない一時払いの終身年金保険に限定した内容についてのものである、あるいはリスクが多少ある部分については、そのリスクの部分につきましてもコメントしているといったようなお話を聞いておるわけでございます。
 いろいろと事実関係を踏まえますと、放送法に明らかに反しているというふうには言えないものではなかろうか、こう思っておりますので、この問題に関してテレビ朝日に具体的な指導を行うとかということは現時点では考えておりません。
 いずれにしましても、先ほどから申し上げておりますとおり、放送事業者は極めて社会的責任が大きいものがあるかと思いますので、そして当然自主的に規律していくというのは基本原則でございますから、ふだんから視聴者の意見等には耳を傾けるべきだろうというふうに思っておりますし、本日多分先生の御指摘の点は、財テク問題関係を扱うときは極めて慎重にやるべきであるという点だろうと思いますので、そういう点につきましては、テレビ朝日あるいは関係しております日本民間放送連盟にも御趣旨はお伝えして、今後の番組づくりの参考に供したいというふうに思っておるところでございます。
 以上でございます。
#65
○鈴木(喜)委員 影響力の強いテレビという媒体であること、これはまたテレビばかりでなく新聞の報道でも全く同じですけれども、私たちは情報を大変得たい部分もあるわけです。特にこういった財テクの問題については、やはり得たいというのは人間の心理として絶対にあると思います。もしこれが本当に、本来の意味でリスクということを含めても、本来こういうものもあるんだよということについてしっかりと教えてもらうという意味では、こういったことを紹介してもらうこと自体だって決して悪いことではありませんけれども、そのときに、どれだけそういったハイリスクの部分についても同様な、きちんとした形での報道がなされるかということは、何もこれはテレビ朝日だけの問題ではないと思うのですけれども、報道で私たちの得たがっている情報を正確な形で知らせてくれるという部分について、これは別に矛盾ではなく、精神の問題でできることだと思いますし、特に、こういったバラエティー番組といいますか、何とかアフタヌーンショーというような形の番組の中では、一つの中でいろいろなことが非常にわっと安易に、おもしろい問題だから飛びついちゃおうというような部分があるように思うのです。だから、ぜひそういうところでも、きっちりとした調査なり勉強なりを報道関係者の人にもお願いするように、またよろしく御指導のほどをお願いしたいと思います。
 いろいろな問題がありますけれども、時間がだんだん迫ってきますので、銀行との関係について少し問題にしていきたいと思います。
 この変額保険は、先ほど来言いましたように、銀行からの貸し付けを受ける、それを借りて、債務も負ったまま相続を発生させるというところに一つのうまみというものがあるというふうにみんなもとらえ、そのような形で銀行も保険会社も言いながら、銀行だっていつも貸してくれるわけではなくて、何かに使うからとかこんな財テクに使うからということでは貸してくれるのではなくて、変額保険をこうやって買うからそのセットでお金を貸してくれるわけで、しかも、消費者の手に一遍お金が渡ってこうなるというか、ここで小切手なり現金なりを何億ぱっと見て、ああもらった、これを保険会社に渡しましょうなどというようなことではなくて、もうすっと消費者のところは素通りするような形で銀行から保険会社にお金がただ渡る、ただ債務はこちらが負うという、そういった形のセットになっているものですから、非常に銀行の貸し付けということが問題になってくると思うのです。
 この場合に、先ほどは変額保険についての説明について、それなりの有資格者にやってもらわなければいけないという問題があるのですが、銀行貸し付けの問題は、先ほど来大蔵省の説明によれば、別々の原資の問題までは何も触れてないのだからこれは別の問題だという観点から、私は、本来そこも全部保険のセットになっているのだから、保険の説明員が、有資格者の方が説明しなくちゃいけないという意見を持っています。
 今銀行の問題だけを取り上げて仮に考えてみたいと思うのですが、いろいろな実例というものを聞いていますと、まず、利率が変動するかもしれないということについてしっかりと説明がしてなかった場合がある。しかも、一カ月複利で回っていって元本に算入されるということについてほとんどわからせてなかったということがある。また、担保価値が下がっていった場合には、元本の貸し付けは貸しちゃったものだからもういいんだけれども、利息分については、これでもう担保価値が目いっぱいになってしまった後には、それ以上貸せないということを言われてしまうことがある。そうすると、利息だけは払え払えと言われる、または増し担保を請求される、こういうようなことがあるということで、担保価値が下がったら利息は別ですよというような説明はされていない。
 それから、普通、ローンを組んで元本の方はやるのだけれども、今言ったような利息についてはカードローンを使わせて、そしてカードローンというのは利率が高いから、利息については非常に高いローンで、元本に組み込まないで、それだけは利息分として借金をつくっていくという形のところもある。そんなことは一切消費者には説明していない。
 それからもう一つ、元本になるローンの中には、保険金額として払込金額以上に、いろいろな登記の手数料、それから印紙代、抵当権や根抵当権を設定するときの印紙代は、金額が大きいから結構ばかにならない金額だと思います。そういった諸費用を含めて全部を元本とするから、非常に大きな元本になっている。保険の方は、説明するときには、お払い込みいただくこれこれの金額をもとにしてこの分だけが借金ですよという説明をしながら、銀行の方は、貸しつけるときにはその分だけじゃなく、今言ったような抵当権の設定費用だとかその他の諸費用も含めて貸しつけをする、だからもともとの元金の部分に差異がある。こういうようなことを、大丈夫ですよ、銀行に任せなさい、何でもやりますから、一切迷惑はかけませんからという一言でやってしまう、こういった状況があるようなのですが、銀行局の方としてはこういったことについて、トラブルがあったとか、何かお調べであることがありますでしょうか。
#66
○北村説明員 私どもの理解といたしましては、銀行あるいは金融機関が取引相手の方とローン契約を結ぶときには、当事者同士の十分な話し合いがあるというふうなものが当然あってしかるべきだというふうに理解しておりますし、それからまた、その際に、利息支払い、あるいは今先生が御指摘になりましたような返済方法等につきましては、借り手に対しまして的確な説明を行うことが望ましいということは言うまでもないというふうに理解しているわけでございます。
 しかしながら、今御指摘のような変額保険の問題に特定した関連でこの問題を調べていることは特にございません。
#67
○鈴木(喜)委員 ぜひお調べいただきたいと思うのですよ。これだけの問題にしていて、銀行局の方で変額保険については特に調べておりませんといって、木で鼻をくくったように言われたんじゃ困るわけですよ。
 今銀行の人たちがどういう形でそのとき勧誘をしてたくさん貸し付けたがっていたのかということについて、これは庶民の方がよく知っています。そして、貸し付けるときに何を言ったかということ、どんな形で国民に言っているか、その時期はまだ金融機関の不祥事が起こる前ですから、平成二年の初めというのはまだ起こってないときですから、そこら辺のところでは非常に銀行に対する信頼が深かったわけですよ、今よりは。今になれば、もう大分消費者もいろいろなことを考えるようになってきたと思いますけれども、その時期に銀行の人が大丈夫ですよ、御迷惑はかけませんし、一銭の出銭もありませんよというふうに言って、ああそれならばというふうに思った人たちがたくさんいるのにということで、この変額保険にまつわる銀行員の方々の言動といいますか、この変額保険をやってみようかなと思うに至らせることについての助言、そういうものにどんなものがあったか、トラブルになっている件数の分についてでもぜひお調べをいただきたいと思います、銀行も各銀行にわたっておりますから、一行、二行じゃないのですね。
 そしてまたもう一つ、この銀行が貸し付けるときに、本来契約をする日にちが決められている日にちよりも二週間も前に貸し付けているのですよ。二週間、要らないのですよ、そんな何億ものお金、消費者の人にしてみれば何も使うことがあるわけじゃない。ただ払い込むために出すのに、名目的にはその契約時よりも二週間も前に貸し出しているという例すらあるのですよ。そうすると、その間の利息は、全く関係がないけれども銀行が取るということになるわけですね、これもばかにならない金額の問題ですから、そういうことをやる銀行というものもあったわけです。それぞれの事例、多分もうお調べになったり、またはトラブルの途中でさまざまな資料の中からおわかりになっていらっしゃると思いますけれども、そういう銀行すらあったということです。こうやって、利息を稼ぎ出そうとしてこの変額保険に飛びついていった銀行の姿というものもよくお調べいただきたいと思うのです。
 私たちが銀行に接するのは、預金するときとお金を借りるときと二通りあります。そして、そのときに銀行がどういう対応をしたか、それが後々銀行に対する信頼感というものと結びつくわけです。そのときに、どうも銀行がこういうことをやって、消費者のためにならないことをやったというときの大蔵省の監督の態度ということによって、大蔵省に対する信頼というものもまた失わしめる結果にもなるわけですから、ぜひともしっかりと調べていただきたいと思います。
 それで、こういった問題が幾つかあるわけですけれども、この変額保険で現在問題になりましたのは、何といっても、先ほどの死亡時の保障金よりも、保障金であったとしても、もっと借金の方が現在ふえてしまっているという事例で、消費者の人が非常に動揺をしている場合と、もう一つは、抵当に入れていた土地の価値が急激にどんどん下がっちゃったものだから、それ以上利息はもう貸せませんよ、利息は払ってください、別の形で増し担保でもして払ってくださいと言われて、それを払うだけだって毎月何十万だか百万だか払わなきゃならないようなことで、とてもできないという。一番初めには何にもお金は出させませんよと言っていたこととまるっきり違う状況というものが出ちゃっているという、この二つがその人たちの非常に大きな悩みになって、大騒ぎになっているんだと私は理解しています。
 そして、これが大騒ぎになったときに、初めにこのことでお年寄りが言い出しっぺで、自分が財産を子供たちにきちんと土地を分割しないでも相続させようと思ってやったことがこんなことになってしまって、おれが死ねばいいのかい、おれが死んだらこれで済むのかというふうに父親に言われて、非常に困った、もう本当に何と言っていいかわからなかったという事例。また、息子さんの方が勧めて親に入ってもらって、そして同じような状況になって、やはり、自分が死ねばそれで全部おまえたちは済むのかいと言われて、最大の親不孝をしてしまったというふうに言っておられる方々。そういう庶民の人たちの苦しみと嘆きの声をぜひ大蔵省の方々もお聞きいただいて、変額保険が悪者じゃないとか、銀行は、貸し付けは貸し付けでございますとか、そんなことでなく、ぜひ温かな措置というものを考えていただきたいと思うのです。
 そして、こうしたことについて、変額保険というのが一番動揺を来しているのは、はっきりとしたそれまでの、シミュレーションは見せてもらったけれども、そのシミュレーションをつくるに至る資料をしっかりと見せてもらっていなかったことだと思うのです。この点について、資料をきちんと開示する、いわゆるディスクロージャーと言われているものについて、現在は大分よくなったと聞いているのですが、現行はどのような形でこの被保険者の方々に情報、資料の提供をさせるように指導しておられるのでしょうか。
#68
○鏡味政府委員 先ほど来申し上げておりますように、変額保険が始まりましたときにディスクロージャーについても十分行うようにということで指導してまいりまして、現在はそのディスクロージャー、契約の加入時のディスクロージャーにつきましても、特別勘定の仕組みとか運用の基本方針、それからその運用体制等についてもディスクロージャーをすることになっておりますし、さらに、その運用の実績につきましても契約者にお送りする、あるいはその運用の内容につきましても閲覧資料等でどなたでも見れる、そういうような形でディスクロージャーが行われているわけでございます。
#69
○鈴木(喜)委員 このディスクロージャーがきちんと、例えば前月、今月が五月ですからことしの四月分までのものを見せていただけるようにきちんとなりましたのは、そういう指導をされたのはいつごろでしょうか。
#70
○鏡味政府委員 ディスクロージャーの充実につきましては、平成二年の九月に、それまでのディスクロージャーをもとにディスクロージャーで改善すべき点につきまして種々検討が行われて、平成二年の九月からさらにディスクロージャーが改善が行われているわけでございます。
#71
○鈴木(喜)委員 九月というのが、これが非常に悔しい月でございまして、七月ぐらいまでにばっとこの被害の人が出ているわけですね。そしてディスクロージャーされる、そういうふうなのがかなり精密な形でのものが指導されたのが九月なんですね。もしかしたら素早い対応などというふうに思っておられるかもしれませんけれども、やはりそうじゃないですよ。もっと年末からの問題として出てきているのですから、もう少し早く、言うなればつくったときからそれくらいのことは、これを認可したときからそういったことをきちんと考えておかなければいけなかったことだろうと思います。
 この変額保険というものを購入した人たちは、その一年前ぐらいの実績、運用実績を見せられて、そしてもう過去にはずっと上がりっ放しですよということだけを見せられて、それでそれに入るという決意をした人たちも多いわけです。それから、現在に至って今実績というものを、その当時の実績を見ようと思っても、当時の実績というのを今見ることは、またこれがずっとさかのぼって累積的にいくのでわからないのですね。結局、今私たちが、今の時点で今のことを見る以外にはないのに、その部分が開示されていなかった。
 それからもう一つ、これは特別の会計で、分離会計ですか、そういうことで運用をされるわけですけれども、その運用についてのディスクローズというのはどのような形でされているのでしょうか。やはり同様にいつでも行けば見せてもらえるという形になっているということでよろしいのでしょうか。
#72
○鏡味政府委員 今先生から御指摘がございましたように、まず契約の後におきましても、年度決算のお知らせということで特別勘定資産の内訳等を契約者に通知が行われておりますし、それから閲覧資料として、毎月におきます特別勘定の現況として資産の内訳とか運用実績の例につきまして、生命保険会社の本社、支社、営業所に備え置いてあるというふうに聞いておりますので、そのような形でその運用実績についてもディスクロージャーが行われている、このように承知しております。
#73
○鈴木(喜)委員 こういった問題については、正確な情報がきちんと早く入ってくるということが、要らざる不安感というものを取り除くためにはどうしても必要なことだと思いますので、ぜひそのあたりの指導もしっかりと今後お願いをしたいと思いますし、先ほど申しましたように、これからの金融のあり方、銀行の貸し付けのあり方について、何としても上限をある程度決めて、足が出るという形のところまでの貸し付けは抑えるという形で、全く予測不可能な部分はしようがないとしても、ある程度万が一を考えた上限の貸し付けということを考えていただけないだろうか。
 それからもう一つは、今すぐに変額保険を廃止するというようなことは考えておられないということが先ほどもあったようですけれども、多くの人たちの問題がさまざま出ているときですから、この問題が解決するまでの利息について凍結するとか、そういうようなことについての大蔵省からの指導、またはそういった話というものはできないものなんでしょうか。
#74
○鏡味政府委員 最初に御指摘がございました、変額保険の原資であります保険料についての銀行ローンの問題でございますが、この問題につきましては、現在、業界において自粛をし、このような銀行から借り入れる形で保険料が支払われる形の変額保険の募集は行われてないわけでございますが、将来、仮にこのような募集が行われるというようなことになる場合でも、先生から御指摘のあったような問題、あるいはこれまでの種々の御意見等も踏まえながら、その再開の際にはそういった問題についても十分検討していきたいと考えております。
#75
○北村説明員 先ほど先生御指摘のように、銀行につきましては、その業務活動につきまして社会的批判を受けることのないよう十分留意すべきことは、銀行のみならず、私どもも十分注意していかなければならないというふうに考えているわけでございます。そしてまた、融資態度というふうな観点からいたしましても、投機的なものあるいは過剰な財テク融資、不健全な先に対する融資、その他社会的批判を受けるおそれの強い融資を慎むというふうな基本的立場で私ども今まで臨んできたわけでございますが、この観点に立ちまして、さらにまた指導を行ってまいりたいと思っておるわけでございます。
 それから、先ほど銀行についての調査というふうな御指摘がございましたが、こういうふうな問題につきましては、調査はなかなか困難な面がございますが、必要に応じまして個別的な事案、事実関係を調べて対処していきたいというふうに考えておるわけでございます。
#76
○鈴木(喜)委員 どうもありがとうございました。終わります。
#77
○井上委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時二分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時三分開議
#78
○井上委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。渡辺嘉藏君。
#79
○渡辺(嘉)委員 委員長のお許しをいただきまして、当商工委員会で質問させていただきますことを光栄に存ずる次第であります。
 まず第一に、私がここに来ておる手紙を要点だけ読み上げますが、これは「若井恒雄頭取様」というあて名で、
  私達が出しました手紙の返事は一向にもらえ
 ませんがどうしてですか。
いろいろ書きまして、
  三菱銀行にすすめられてこの保険に入らされ
 たのですから、明治生命の人はせいやくに来た
 だけです。
  借金をしたり損をしたりする事があると聞い
 ていれば入りません。
  お金の顔も見ずに全部無くなるしくみになる
 のですか。私達がしょうだくしていない土地や
 建物に勝手に担保をつけたのはどうしてです
 か。このことはだまされたと思っています。
  頭取さんが返事をくれないのでしょうか。事
 情もなにもあったものではなくいきなり弁護士
 と話をするやうにでは、けんかごしではないで
 しょうか。この世の中は弁護士代もない人間は
 どうすればいいのですか。
  私達は死んだ方がいいと思って頭取さんは無
 視されるのですか。
こういう文書が参ったわけです。
 ここにも出ておりまするように、損をしたら自分が負担するのだ、それから、これについては借金をするのだ、だから土地、建物を担保にいつの間にかとられたのだ、こういう嘆きの文書なんですね。
 そこで、この変額生命保険について若干聞いておきたいのですが、まず、当然でありますが、この運用による益、それから損はだれが負担するのか、終身型の場合、事故があった場合、中途解約の場合、それから有期型の場合、事故があった場合、満期の場合、中途解約の場合、この点についてお答えいただきたい。
#80
○鏡味政府委員 変額保険につきましては、既に欧米で発売されている商品というようなこともありまして、保険審議会で議論された結果、発売された商品でございます。変額保険の特徴は、給付が一定額の定額保険とは異なっておりまして、死亡保険金については一定額を保障しつつ、保険料を原資とした資産の運用成績を保険金額あるいは解約返戻金等の額に反映させる仕組みとなっていることにあります。
 このような意味で、先生が今おっしゃられたケースについて見ますと、いずれのケースにつきましても、資産運用のリスク及びリターンは直接契約者に帰属する生命保険であると考えております。ただ、死亡事故が生じた場合には、その運用成績いかんにかかわらず最低保障額があるという点で、その点だけが、運用実績そのものが保険金額に反映されるということの例外となっておりますが、これはむしろ従来の定額保険の商品の継続性というようなことで、そういう商品になじんでおられる消費者のためにそういう最低保障額を設定している、こういうことでございます。
#81
○渡辺(嘉)委員 そうすると、事故が発生して死亡なり重度障害、そういう場合には満額保障されるけれども、あとは、すべての運用益、運用損は保険者、契約者である、こういうことですね。――それだけ確認できればいいです。
 そこで、ここにガイドブックがあります。これは先ほど和田先生その他、先輩同志が質問の中で使われたわけですが、「大蔵省保険第一課内変額保険研究会 監修」と書いてありますから、これは大蔵省のものだと思っていいわけですね。
#82
○鏡味政府委員 先ほど来御質問にございます、昭和六十一年に発行された「変額保険ガイド」は、保険研究所というところが発行したものでございますが、大蔵省保険第一課内の変額保険研究会はこの内容に関して事実関係に誤りがないか等を監修したものであると聞いております。
#83
○渡辺(嘉)委員 部長さんに言うておきたいわけですが、と聞いておりますということでなくて、大蔵省が責任を持ったものである、こんなことははっきりしておるわけです。いいですか。
 この中に、十ページ目に「保険金額と解約返戻金のモデル試算(D生命の例)」これが一つ載っている。それから「死亡保険金・解約返戻金受取額計算例<N生命の例>」というのが載っている。次には「変額保険・保険料例表」この三つがあるわけです。これは具体的な数字が出ております。だから、この場合に、この部分は大蔵がつくったのではなくて、Dと名づける生命保険会社、Nと名づける生命保険会社、それから一番最後の「変額保険・保険料例表」これにはどこの会社がつくったとも書いてないのだが、この試算はそれぞれの生命保険会社のつくった中で特定のものを抽出したものかどうか。
#84
○鏡味政府委員 御指摘のガイドブックに記載されております「保険金額と解約返戻金のモデル試算」あるいは保険料試算等でございますけれども、試算の前提となりますモデルの設定において、個別の月払い保険料の額が生命保険各社によりそれぞれ異なっておりますため、そこの中で例示されておりますのは、特定の保険会社の例を引用したものであると承知しております。
 しかしながら、その中で経過年数ごとに運用実績等が表示されておりますが、これはモデル計算でございまして、個別の会社の例というわけではございません。
#85
○渡辺(嘉)委員 一番最後の、これはどこのでしたか、「保険料例表」。
#86
○鏡味政府委員 代表的な大手の会社の保険料を示したものと思われますけれども、現在ちょっと手元にどの会社という特定の資料を持っておりませんものですから、いずれにしましても、大手の生命保険会社の例を示したものと考えております。
#87
○渡辺(嘉)委員 大手の保険会社のものならそのように表示をしてもらうなり、大蔵省でつくったものなら大蔵省だ、あなたのところの研究会がつくったものなら研究会がつくったものだ、こういうことをはっきりしておかなければいけない、こういうものは。
 そこで、この例示表を見ておりますと、有期型の満期のときには運用益は零%、四・五%、九%の例示でメリットの上積みがしてあるわけです。しかし運用損もあることは先ほどから何回も出ておる。そして、運用損もきちっと表示をしないとこの変額保険は将来の禍根になるということはくどく言うてある。おたくらがおっしゃっておるわけですね。そうすれば、ここに運用益の例だけ載せるのではなくて、終身の死亡事故のときは別ですよ。有期型の場合には当然、また中途解約の場合でもそうですが、これは元本割れをするような仮に三%の運用損があった、五%の運用損があった、あるいはまた八%の運用損があった、それぞれの例示をするのも当然じゃないですか。これはなぜしていないのですか。
#88
○鏡味政府委員 変額保険に係る特別勘定資産の運用成果につきまして、比較的長期の期間の運用成果をモデル計算で示しているわけでございますが、当時の運用環境等から見ますと、あるいは外国の例なんかを見ますと、マイナスの表示というようなものはないということもありまして、あえてマイナスの表示をするというようなことを行わなかったというふうに理解しております。
 ただ、このところ変額保険の運用成績の低迷がございますものですから、生命保険各社では平成四年五月以降、募集パンフレットに運用実績がマイナスとなる旨の注意文言を記載するなどの対応を図っておりますが、また、現在の先生御指摘の運用例についても、さらに問題がないか等、引き続き見直し方につきまして検討していると承知しているわけでございます。
#89
○渡辺(嘉)委員 昭和六十年五月三十日の「新しい時代に対応するための生命保険事業のあり方」ということで保険審議会の答申が出たわけですが、その中に変額保険の新しい制度を導入するということについて答申をしておりますが、この中にもはっきりとこの点については、満期保険金について、いわゆるさっきの死亡その他の事故により満額もらうというものではなくて、満期で保険金をもらうときには「最低保証を付するかどうかについては、わが国の国民のニーズや意識を勘案した各社の経営判断に委ねてよい問題であると考える。」私はこの考え方を今欧米の例としておっしゃったと思うのですが、我が国の国民のニーズは定額保険になれておるのですよ。これは何回も御指摘があるとおり。とすれば、欧米のそれとは違うということなのですね。また、欧米の場合にはインフレヘッジの関係もあって、そしてこういうものが採用される。ところが、今欧米ではそういう運用損の試算例がないからこちらも載せなかった、こういうばかげたオウム返しのような、よそがああやりましたからうちもこうやりましたというような、これほど主体性のない大蔵省もないはずだ。少なくともこういうものについてはきちっとした表示をして、そしていま一つはどこの会社がつくったとかなんとかということではなくて、こういうモデルをつくるならば大蔵省としてこういう試算をきちっとやることをしなければならぬのじゃないか、こう思うのですが、なぜ大蔵省は独自でこういうものについてつくって一つのモデルとして指示をしなかったのか。
    〔委員長退席、竹村委員長代理着席〕
#90
○鏡味政府委員 生命保険商品につきましては、保険会社各社によりまして保険料率等が異なる場合がございますし、それから各社が販売する商品の募集資料は各社がそれぞれの販売する商品特性に合わせて作成しておるものでございます。すなわち、その募集資料の作成は、各社が契約者の利便性等に配意しながら自己責任において行うべきものであると思っております。
 大蔵省が仮に統一した事例に基づきモデル計算をするということになりますと、各社により商品内容が異なるものである以上、どの事例が妥当であるかなどの判断を当局として行うことになって、それぞれの商品につきまして当局の方で何らかの判断を示すということになるわけでございまして、結果的に契約者等に誤った観念を植えつける、ミスリードするというようなおそれもありますものですから、私どもとしては大蔵省としての計算を示してないわけでございます。
#91
○渡辺(嘉)委員 それは大蔵省の責任を免れる行為だと思う。なぜか。こういうものを新しくつくりたい、こういう制度を新しく導入したいというときには当然いろいろなことが予見されるのです。とすれば、特にこの変額保険というような新しい制度が入ってきたわけですから、当然これは大蔵省が一定のモデルをつくってそしてこれを一つの標準として示しておく。後は自由競争ですから、各企業がそれぞれ自由におやりになることは構わないのです。当然やるべきなのです。自由にやって、自由競争の中で市場原理に基づいて消費者サービスをやってもらう。しかし、こういう運用損については何も試算をしてないものをそのままだっと流す、こういう大蔵省のやり方はこれは責任逃れであり、六十一年の九月に保険部長は、こういうガイドブックを出すときに、運用の成果による増減の仕組みを正しくお客に知らしめることを重ねて強調しておるわけですね。増減があるんだ。ところが、増ばかりで減が一つも計算例に出てこない。
 そこで、このガイドによると、四十三ページには周知五項目というのがある。変額保険の販売に当たっては五項目を周知してもらいたいという中に、一つは「保険金額の増減」がありますよ。それから、四つ目に「モデルに基づく試算例」。いいですか、「モデルに基づく試算例」、これを必ず周知徹底しなさい、こういうことをここでは義務づけておる。
 そうすると、そこで、これは設問なんです、お客より満期時の受取金を聞かれたときの回答として、運用実績は〇%、四・五%、九%で説明することを指導していらっしゃるわけですね、この文書によって。要するにQの方では、お客より満期時の保険金を聞かれたときにはどういう回答をするかということについては、運用実績は〇%、四・五%、九%で説明する、こういうふうにここには明確に表示していらっしゃる。これに基づいてずっと出てきたと私は思うのです。とすると、大蔵省自身がもう既に運用損ということについての指示をしていないのではないですか、指導をしていないのではないですか。どうなんです、これは。
#92
○鏡味政府委員 先生御指摘のように、ガイドブックにおきましては、変額保険の販売としてどうしても周知徹底しなければならないものとして五項目が挙がっているわけでございます。それで五項目の中には、おっしゃるように、保険金額の増減とかあるいは試算例を示すようにということになっておりまして、現に生命保険の募集文書図画、いわゆるパンフレットでございますが、そこの中ではそういったことが示されているわけでございます。
 それで、今その運用例として示す中に、これは各社が示す例として、おっしゃるように九%から〇%までの三つのケースを示しているわけでございまして、なぜマイナスのものが書いてないのかということにつきましては、先ほど来お答え申し上げていますように、当時の運用環境のもとで、実際の金利がより高いわけでございますから、〇%というのは機会費用で見ますとマイナスなわけでございますし、外国の例を見ても、あえてマイナスまで表示する必要はなかったのではないか、こういう考え方でモデル計算が示されているわけでございます。
#93
○渡辺(嘉)委員 そこに大蔵省自身がバブルはすべて右肩上がりだという誤った概念、意識、これが金融・証券界すべてのバブルの多くの方々に損害を与えた大きな元凶はあなたのところにある、こう言わざるを得ないのです。しかし、これは私の私見として申し上げるだけですよ。要するに、すべて右肩上がりだと思っておるからマイナスは表示しなかった。マイナスも当然表示しておくべきなんです、こういうことはありますよと。
 そこで、ここにシミュレーションが二つあるわけです。一つはA社のAさん用のものであります。一つはA社のBさん用のものでございます。このシミュレーションは、これを平成二年の九月一日契約をしたお二人の方々にそれぞれ保険会社勧誘員、銀行員が提示し、説明した資料でございます。
 まず、この点について、先ほどあなたのところにこれをお渡ししたわけだが、この募集に関する必要書類は、これは募取法の十九条によって、その募集に使用する文書図画等については大蔵省に呈示をさせることになっておるわけなんですが、認可するときに、こういう文書は出ていたかどうか。
#94
○鏡味政府委員 先生御指摘の生命保険の募集文書図画、いわゆるパンフレットでございますが、これは先生御指摘のように、保険募集の取締に関する法律の規定によりまして、所属保険会社の商号または保険募集人の氏名を記載しなければならないこととなっているわけでございます。
 ただいまちょうだいしました文書につきましては、そういう記載がございませんので、これは保険募集の取締に関する法律に基づくいわゆる募集文書図画とは異なるものではないかなと、突然ちょうだいしたものですから、子細には、調べてみなければわかりませんけれども、そのように見受けられるところでございます。
#95
○渡辺(嘉)委員 私も不思議な文書だと思う。少なくとも、まずこのAの文書は、「銀行借入金利用一時払終身保険による相続税納税資金繰りシミュレーション(A)」と書いてある。そして発行日、いわゆる作成日ですね、作成日もなければ、あるいはまただれがこれをつくったという責任、文責ですね、これも載っていない。当然保険会社がここにあて名が書いてありますから、あて名も一緒につけておたくへ渡したから、これはいろいろなパンフレットと一緒にこの方にじかに渡した文書なんです、この計算を見なければだれだって勧誘できませんし、また入りませんから。そうすると、今申し上げたように、この文書によれば、九%の利回りを突出してここに書いてある。そして四・五%、〇%の場合には小さく下の方に、本当に小さくつけ足してあるだけでございますね。
 それから、もう一つの書類は、Bさんに渡した書類。このBさんに渡した書類には、「銀行借入金利用一時払終身保険による相続税節税効果シミュレーション(B―1)」と書いてある。そしてずっと計算してある。そしてあて名が書いてある。だから、これは特定の人に渡した。あて名が書いてある。こういう文書によって、これまた日時も作成責任者も記載されていない。こういうものを使って勧誘する行為は正しい募集勧誘行為であるかどうか。
    〔竹村委員長代理退席、委員長着席〕
#96
○鏡味政府委員 保険募集に当たって使用すべき文書として、基本的なものは募集文書図画でございまして、このような募集文書図画に基づいてどのような説明をしていくか、あるいはその消費者の方とどういう会話が交わされるか、それは個々のケースによって異なるわけでございまして、先生からちょうだいした文書がどういう使用目的で使われたのか、そういった背景あるいは事実関係等に照らしながら、この文書が先生がおっしゃるような問題があるのかないのか、そういったことを判断していく必要があるのではなかろうかと思っております。
#97
○渡辺(嘉)委員 法律でも、私製資料による募集は禁止してありますね。これは当然私製資料による募集ですね。これは禁止行為に該当するのではないですか。
#98
○鏡味政府委員 こういった文書がいわゆる保険募集に当たって使用されたのか、あるいは使用目的がどういうふうになっているのか、そういう事実関係に照らして判断すべき問題だと思っております。
#99
○渡辺(嘉)委員 あなた方は頭がいいから、常にいろいろな多重防御装置を備えたいわゆる答弁をされる、だから核心がつかめなくなってくるわけです。
 いろいろな前提を置かずに、だからここにもはっきり僕は名前を表示したものをお渡ししたのです。これは保険を契約した方の名前なのです。要するにだれだれさんあてなのです。個人のためにこれを提示したのですよ。だから、この名前の書いてある人は、これを受け取ってこれによる説明を受けて加入した。AさんもBさんもともにそうなのです。名前が打ち込んである。固有名詞が打ち込んであるのだ。
 また、これを見ておかしいと思うのですが、この点についてはこれからまた説明しますが、これは間違った募集行為である、私製資料による不当な勧誘である、こういう前提で私はこれを質問したいのです。
 まず、問題点は、Aの場合にはプラス効果として、土地は約六億程度の土地の所有者で、この人が九%で利回りをすると一年で四千二百五十九万。これは死亡のときにこれだけのプラスがありますよ、相続税その他全部精算してあります、この表に載っておるとおりですね。五年目だと四千三百五十二万、これだけメリットがあります。十年目ですと今度四千二百万に下がりますよ。十五年目ですと三千二百万に下がりますよ、こういう表示なのです。そうすると、この方は早く死んだら得ですよという説明書なのです。これは七十歳の方に説明に渡した書類なのです。これは家族の方にも見せておるのですよ。土地の値上がりは五%を毎年見込んで計算がしてある。そして、だから六億の土地は十年後には十億にはね上がる計算がなされております。
 Bさんに渡した書類、これのプラス効果は、この人の土地を約四億円で見ております。これは土地は毎年七%の値上がりをすると計算してあります。十年たつと四億は約八億になると信じ込ませてあるのです。こういう前提で、九%の場合ですと一年たつと三百五十一万円のメリットがあります。五年たつと二千二百五十四万円のメリットがあります。十年たつと六千十二万円のメリットがあります。十五年たつと一億一千六百七十二万円のメリットがあると書いてある。これは早死には損だ、長く生きなさいよ。これは四十八歳の方に渡した資料なのだ。こういうAとBの使い分け、七十歳と四十八歳の方に渡した資料、これはどちらが本物なのですか。
#100
○鏡味政府委員 今先生が御指摘の資料につきまして、数字の御指摘がございまして、私もその数字を懸命に追っているわけでございますけれども、いずれにしましても、こういった文書がどういう目的で利用されたか、募集に当たって利用されたのかどうか、使用目的はどうであったのか、そのときにどういう会話が交わされたのか、そういう事実関係全体の中で、こういった資料についても判断されるべきではなかろうかと考えております。
#101
○渡辺(嘉)委員 そうしたら、部長の言葉を一〇〇%信頼するが、一遍この事実関係をきちっと調べてもらって、実態調査をして、もしもこれがここに書いてある名前の人に具体的な勧誘の資料として使われたものであり、この人はこの資料に基づいて得心して加入したとすれば、この契約は無効ですね、いいですね。
#102
○鏡味政府委員 一般的に私的契約につきまして、その契約の有効性を私どもとして判断する立場にございませんが、いずれにしましても、募集のやり方と契約の有効性との問題については必ずしも一対一の相関関係にあるというふうには考えておりません。
#103
○渡辺(嘉)委員 あなたの言いなさる意味がちょっとわからないですね。そういう文章表現でなくて、それなら一遍この件についてはきちっと実態調査をやってもらえるかどうかということ。
#104
○鏡味政府委員 後ほど先生の方からこの資料がどういうものであるか、お話を伺って、対応を考えさせていただきたいと思いますけれども、私どもとしましては、保険会社につきましてはいわゆる一般的な監督権限のもとで事情をつまびらかにしていく、そういう形はあるいは可能かもしれませんけれども、一般消費者の方につきましておっしゃっていることにつきまして我々がどこまで事実を調べられるか、こういう問題もございますものですから、この資料がどういうようなものか、後ほど先生から伺って、それで対応を考えさせていただきたいと思っております。
#105
○渡辺(嘉)委員 後から御提示を申し上げますし、これは必ず実態調査をやってもらいたい。
 そこで、この両者ともの特色は、冒頭にも書いてあるように銀行借り入れがまず第一、それから二つ目には一時払いという性格、三つ目には終身保険制度であるということ、そして四つ目には相続税に対して有利性を強調しておる、この四つなんですね。
 先ほど申し上げたガイドの十四ページによりますると、ここで一時払いの計算例が出てくるのですね。「変額保険・保険料例表」というところで終身型と有期型とに分けながら、これに対する個別月払い、団体月払い、半年払い、年払い、いろいろあります。男子、女子に分けてある。そして、それに対し、一時払いならこうですよということがこのガイドにも例示してある。しかし、先ほどから何回も言うように、これはどこの会社とも書いていないから、私は、大蔵省か、こう思っておるのですけれども、この計算書によって私が試算をしてみると、七十歳の方が三億円の契約をした場合には一時払いの費用は一億九千五百六十三万円必要になる。だから、こんな金は一遍に出せないから銀行借り入れ、こうなる。銀行借り入れすると、そこにも書いてありまするように、このAさん用に書いてあるように七・六%の年利をつけますよ。これで計算をいたしますと、十年たつと、二億借りた場合には元利は四億一千六百五万円、倍以上になる。そうすると、九%の利回りでも、借入金の金利が七・六%であっても、これが月々複利できますことと、いろいろな経費その他も見まするし、相続税そのものは増加をいたします。こういうような計算からいたしますると、九%でもプラスにはならない。四・五%の利回りでいきますると、十五年目でも五百七十万しかメリットがない。〇%のときにはマイナス二千六十五万円になる、こういう実態なんですね。
 しかし、ここで土地の値上がりを、このAの計算シミュレーションによると、土地が毎年五%上がるという計算がしてある。ここがまた大事なことなんですね。もう一つ、Bの計算でいくと、何とこれは七%ずつ毎年上がるという計算がしてある。運用益どころじゃない、計算の実態は土地の値上がりがメリットになってきておるのです。こういう変額保険のこの実態は、プラス効果だけ説明して、マイナス効果を十分説明せず、プラス効果の中にも土地の値上がりという、五%または七%、これが大きな要因になって、もうかりますよと言うておる。
 ところが、運用益がもうかったのではない、土地の値上がりがもうかっただけなんだ。こんなものは変額保険に入っていなくたって関係ないことなんだ。こういうばかげたシミュレーションが出てきたわけだが、これは大蔵省の期待に反したものが出ておると僕は思うのだが、どうなんですか。
#106
○鏡味政府委員 この資料につきまして、今また先生の御指摘の数字を追うのに大変努力を要しているわけでございますけれども、いずれにしましても、この文書とそれに伴う説明あるいは使用目的がどういうものであったか、こういう中で、私どもの指導に反しているかどうか、そういったものについても判断していく必要があろうかと考えております。
#107
○渡辺(嘉)委員 相続税の節税効果がある、これにこう書いてあるのですね。いいですか。僕は恐ろしいことを書いたものだと思うのですが、個人あてに、Bの方に渡しておる文書に「相続税節税効果シミュレーション」と書いてある。本当に節税効果があるかどうか。
 Bさんというのは小田原の住宅地に住んでおられる方でございます。だから、この人の土地が十年後に八億になると思わせるような数字が羅列してある。ところが、この方のおじいさんが、保険に加入した人でなくてそのおじいさんが、おじいさんというのか、お父さんというか、この方がこの契約をしてから二年後、平成三年十一月に亡くなったのです。平成二年九月にこの契約をした、そしてその明くる年の十一月にお父さんは亡くなる。このときの相続税の課税評価額は九千五百万円、これをあたかも四億のごとく、将来は八億になるごとく、そのときの相続税はこうなりますよと言っておどかしたようなものです。
 こういういろいろな実態、私も税は少しは知っておるものですからいろいろ計算してみると、果たしてこの運用益を相続税の対象にするのがメリットがあるのか、あるいはまたこの運用益を一時所得として、一時所得で課税を受けて税を払った方が得なのか、計算をすると、むしろ一時所得で払った方がプラスなのです。
 こういうことが出ておるのですが、では、あなたはこの変額保険が相続税の節税になると思いますか。どうですか。
#108
○鏡味政府委員 先ほど来申し上げていますように、この文書につきましての評価は、この文書とともにどういう説明が行われたのか、あるいはどういう目的でこの文書が使用されたのかということで判断すべきものと思っております。
 いずれにしましても、相続税の節税効果があるかないかにつきましては、私、税の専門でございませんものですから、この場で私なりの考えを示させていただくことは私自身の能力としてなかなか難しい問題があるということを御理解いただければと思います。
#109
○渡辺(嘉)委員 こういう点はきちっと対応してもらいたいと思っておるのです。なぜかというと、六十一年九月のこのガイドブックによると、変額保険の仕組み自体は今後も多様化してくるのではないか、また多様化していいんだ、そして変額保険が定着したら、業界統一の商品のほかに、生保各社の特色のある変額保険が登場することを期待したい、こういうふうに前の保険部長は述べた。
 そうすると、当初変額保険を導入するときには、まさか一時払い、そのために銀行借り入れ、そしてこれは相続税の節税になる、予期しなかったと大蔵省はおっしゃるのか、予期していたなのか、ひとつ。そして、あとは各社が自由にいろいろな味つけをして売りなさい、その味つけには、今言った一時払い安いですよ、銀行借り入れ面倒見てあげますよ、相続税にとってプラスですよ、こういう味つけをする。将来もいろいろなものが想定される、こういうことを大蔵省は期待したのですか。
#110
○鏡味政府委員 当時におきましてはいろいろな議論がございましたので、あるいは先生が御指摘のような議論もあったかもしれませんけれども、いずれにしましても、当時期待されましたのは、高齢化社会の到来の中で、アンケート調査などでも消費者から変額保険のニーズがあるというパーセンテージの大きな調査もございましたものですから、そういう消費者のニーズに合った保険商品が提供されていく必要がある、その中で変額保険が位置づけられた、こういうことではなかろうかと思っております。
#111
○渡辺(嘉)委員 では、次に移ります。
 このBさんのデータには、これは銀行がつくったというのですが、これの説明は生命保険の方では無理だ、私では無理だから銀行員に来てもらいますと言って銀行員を連れてきたのです。そしてこの銀行とは一度も取引のないBさんは、銀行員の説明を聞いて一時払いの金額五千六百万円を借り入れた、自分の土地建物を担保に入れた、こういうことなんですね。
 そこで、この銀行というのが横浜銀行なんです、これはあえて名前を申し上げるなら。これは先ほど我が党の先輩、同僚が、テレビに出た、あのいわゆる、経済知識の普及のための御努力だと思いますが、それのビデオがそこにもあるのですが、このビデオを使って、テレビが流したものをビデオにして、そしてそれに自分のところの名前をつけて、バンク・オブ・ヨコハマと書いて、そしてまたいろいろなことを説明する文字が入っておる。こういうやり方は募集行為としていいのか。どうですか。
#112
○鏡味政府委員 御指摘の点でございますが、具体的な事実関係を把握してないものですから、今の個別事例に関しまして一概にはなかなか申し上げられないところがございます。
 ただ、一般論として申し上げれば、銀行員が顧客に対して銀行が行うローンに関する説明書等を提出することは、銀行の融資業務の一環としてよくあることと承知しております。ただ、銀行員を含めまして保険募集人以外の者が保険の募集を行うことは法律により禁止されております。
 いずれにしましても、銀行の融資活動に当たって、こういった諸法令を遵守するとともに、顧客に無用の誤解を与えないよう努めるべきことは当然ではないかと考えております。
#113
○渡辺(嘉)委員 生命保険の募集員は、私は説明できない、だから銀行員に来てもらいます、銀行員が説明して、そして勧誘させて、契約して、借入金を起こして払い込んだのですから、これは僕は明らかに募取法に抵触すると思うのです、こういうばかげたことは。
 と同時に、このビデオの中に、後からこれもお見せします、ある生命保険会社の京橋の営業所長なんですが、今までに損したことはありません、二けた以上は大丈夫です、五年、十年、二十年はよろしい、一〇%を割り込んだことはありません、株が暴落しても、保険会社は体力がありますから、だから七%を割り込むことはありません、銀行以上に信用があるのが保険会社だ、こうしゃべっておるわけですよ。それから、変額保険の掛金納入のためなら銀行は貸し出しをする、こう生命保険の営業所長が述べておる。その後に、今度は横浜銀行の方が出てくるんだ。これは青山支店の佐山という方が出てくる。そして、四十五歳から七十五歳で不動産がある人なら、この変額保険に加入されるならば、その資金は貸し付けるということをしゃべっていらっしゃる。それをまた裏づけるのが公認会計士佐藤卓三さんなんです。これはどうも調べたら公認会計士ではないそうですが、その方が公認会計士というタイトルがついて、佐藤卓三さんということで、これは結構もうかりますという積み木遊びをやっておる。私はあれを見ていて、どうしてこんな積み木をやるんだろう。時たま総裁選びのときに、この派閥がどうでこの派閥がどうでとこう積み木をやったり切ったりしておりますな。あれはあれなりで無難です、関係ないです。ところが、こういう本当に国民の生活に直結するものをああいう形でやるということは果たしてどうか、それに公認会計士という。
 そうすれば、大蔵省は、このビデオも当然見られたと思うのですが、これに対して、この公認会計士でない方が公認会計士と言い、あるいはまたあのようにもうかるはずはないのにもうかると言い、そして、運用損があるのに、当然でありながら、このテレビが出たのは平成二年四月十七日、このときにはもう、平成元年十二月のあの大納会で三万八千九百十五円の大高値をつけたものは明くる年の一月四日からばっと下がり始めて、既にもう四月のときには一万円以上下がっておるときなんだ。どんどん損を始めておるとき、こういうときに、絶対損しませんよ、もっともっと上がりますよというようなテレビ、これをごらんになったと思うんだが、もし知らぬとおっしゃるならこれは余りにも不勉強だ、こんなことは。これをなぜ今日まで放置しておいたのか。そのときに、これは何か間違いがあると思えば、当然そこのマスコミもまた新しいものを流すはずなんだ。これをなぜ放置していたのか。当然大蔵省が検査をやるべきなんだ、こんなものは。これを放置してあった理由は何ですか。
#114
○鏡味政府委員 午前中の御質疑にもございましたけれども、いわゆるテレビあるいは雑誌等、不特定多数の方を対象とするいわゆるマスメディアの問題につきましては、私どもとしてその適否につきまして我々としての判断を下すのは相当慎重であるべきだと考えておりますし、それから、テレビ局の編集方針等もございますが、いずれにしましても、その中で語られたものについて保険会社の職員が語っている、それが募集取締法で禁じているような禁止行為に当たるかどうかについては、これは直ちに法令違反であると断定するのは大変難しい問題ではないかと考えております。
 ただ、一般的に、テレビ等のマスメディアというのは視聴者に与える影響等も大きなものがございますので、このような事案を判断材料としまして、保険会社の職員がテレビ等に出演して商品内容等を説明する場合には、視聴者に誤解のないように努めてもらうよう十分考えていきたいと思っております。
#115
○渡辺(嘉)委員 いや、考えていきますというような、そんな悠長なことをしておってどうなるかということですよ。
 これはもう一つきちっと聞きますが、このガイドには、ガイドもまた法律でもはっきりしておるわけですが、テレビに出たものをダビングしてビデオにして、それに今申し上げたバンク・オブ・ヨコハマというタイトル入りでまたこれが出ておるわけですが、これは私製資料としてこれも使ってはいけないものじゃないでしょうか。これは募集行為に使っていいのですか。
#116
○鏡味政府委員 先ほど来御説明しておりますように、保険募集につきましては、募集の取締に関する法律で登録を受けた募集人でなければ募集が行えないことになっているわけでございます。先ほど来御説明しておりますように、銀行員等はこの保険募集が行えないことになっておるわけでございます。その御指摘のビデオにつきまして、その銀行の名前が書いてあるというビデオがどのような目的でどのように使用されたのか、これは個々のケースに応じて判断すべき問題でありまして、今一概に、それが募集取締法に違反するかどうかということにつきましては、直ちに判断することは大変難しいと考えております。
#117
○渡辺(嘉)委員 では二つに分けて申し上げるが、一つは、これが社内の職員の研修用に使ったときにはどうか、それから、これを今度はその職員がお客さんの勧誘用にそこのうちのテレビでこれを放映して加入者に見せた場合にはどうか、この二つに分けて質問するが、どうですか。
#118
○鏡味政府委員 ビデオを社員の研修用に使用するということにつきまして、保険関係法規に照らして何か問題があるかということになりますと、にわかに問題を探すのは大変難しいと思います。
 それから、そのビデオを保険募集に伴って使うということ、それ自体何か法律違反になるかといいますと、それ自体では法律違反とはならないと思いますが、その際にどういう説明をしたか、そういったこととあわせて、その事実関係に即して判断すべき問題だと思っております。
#119
○渡辺(嘉)委員 大蔵省が出したこのガイドには「新聞、雑誌等の記事をそのまま使って説明することはできません。」はっきり書いてあるじゃないですか。新聞、雑誌等の記事をコピーして使っていけないものが、この迫力のあるビデオでこれが違反にひっかからぬというなら言うてみなさい、本当に違反にならぬかどうか。これをお客さんに示して、これによって勧誘行為をしても違反にならぬかどうか。新聞、雑誌のコピーでいかぬというじゃないですか。どうなんですか。
#120
○鏡味政府委員 個別のケースに、その際にどういう説明が行われてどういう使用目的で用いられたか、そういうこと等を総合的に判断してこの問題を考える必要があろうかと思っております。
#121
○渡辺(嘉)委員 百万講をやっておるともう質疑時間が五分ですから最後の一つだけに絞りますが、そもそもこれが認可に至る経過を見てみると、ここに無理があると私は思うのですよ。なぜかと言うと、昭和四十七年六月二十日に第一回の答申が出て、変額保険はインフレヘッジには余り有効ではないけれども、資金運用益を還元するという意味においては有効だ、だからこれを導入したらどうかということが四十七年に出た。昭和五十年の六月二十七日に第二回の答申が出て、そしてこれを進めたらどうかと出た。それから、昭和六十年の五月三十日に答申が出まして、そしてこれによってこの変額保険を導入したらどうかということが出ているのです。この間十年間眠っておったわけですね。眠っておったとは言いませんけれども、十年後に突如としてこれが出てくるのです。私は、この十年間のいろいろな動きを見ておって、昭和六十年に出てきた、六十年の当時には、もう既にこのころはバブルの一つの片りんが始まっておるときなんですね、証券の場合でもそうですし、土地その他のいろいろな動きが。こういうときに、六十年の五月三十日に答申が出て、そして六十一年の七月に商品としての認可を与え、六十一年の十月に業務の開始をした。そうしたら、驚くなかれ、六十一年十月に業務開始をしたら六十一年十月、十一月、十二月の三カ月間で十四万四千百五十件の申し込みがあり、金額にして一兆四千二十六億の成約がなされた。実に〇・九%、金額にしては一・四%であります。アメリカの、これを導入したときには、八年かかって現在〇・七%だ、こういうのです。これは大蔵省からもらった説明にもそう書いてある。八年かかってアメリカで〇・七%のものが、日本は全保険の中で、三カ月間で保険総額の中の一・四%を占めるような額が出てきた。もちろんそれは累積でいきますとまた違いますよ。
 ところが、明くる年は変額保険が全保険金額のうちの四・一%を占めてくる。異常にふえてくるのです、この昭和六十二年。六十三年はちょっと下がって、平成元年はまたふえる。その結果今日では、これは既に質疑の中で出たと思いますが、平成三年度の末、一昨年の末しか今統計がないそうですが、一昨年の末において百十九万五千八百五十六件、金額にして十二兆五千百八億二千百万円、こういう膨大な額で全保険の中で一%を占めておる。前年度は一・二%を占めておる。こういう異常な伸び方をしたのは、こういう好ましくない方法による勧誘、加入契約が行われたのではないか。
 今自粛しておると先ほどの答弁の中でおっしゃる。今自粛じゃないのですよ。持っていったって、だれだってもう相手にしない。損をしたから。百二十万人の方々が損をしたのですよ。それに関連する家族を入れたら大変なんだ。これは導入そのものに、認可そのものに至る経過そのものが、先ほどから何回も話が出たようにおかしい。ここに問題がある。
 だから、この際大蔵省はこの実態を調査するとともに、いろいろな抗議、苦情が来ておるはずだから、これに対して直ちに適当な対応をすることと、経済企画庁にお願いをしたいのですが、国民生活センターにかなりの苦情が来ておる。これに対する具体的な対応と、これに対して今度はどうこれを解決すべきであるか、こういう具体的な対応に早急に乗り込まないと保険事業そのものの、これは大変な信用の問題に派生するのではないか、こう考えるわけですが、大蔵省と経済企画庁に最後に御答弁をいただきたい。
#122
○鏡味政府委員 変額保険の商品認可につきまして、先生御指摘のように大変長い間検討を経て商品が発足したわけでございます。
 それで、先生御指摘のように五十年から六十年の間にどういう事情があったかと申し上げますと、これは当時、従来の定額保険の伸長が非常に順調であったとか、あるいは特別配当によるキャピタルゲインの還元が実施された等の理由もございまして、保険会社におきましてその間商品の開発の努力は続けるものの情勢を見守っていたわけでございますが、昭和六十年の保険審議会の答申を受けて、私どもとしても保険商品の設計あるいは募集のやり方、ディスクロージャーのやり方等について通達等を発出し、慎重な運用体制のもとでこれを発足させる、こういうことでございました。
 ただ、いろいろと御指摘のあるような問題が出ておりまして、その間に保険会社の方でも自粛措置等を講じておりますが、なお変額保険の問題につきましては、御指摘の御意見等も踏まえながら、保険会社においても今いろいろと検討しておりますので、私どもとしてもその保険会社の検討の状況を見守りながらいろいろと考えていきたいと思っております。
#123
○船田国務大臣 お答えをいたします。
 先ほど来問題となっております変額保険のことにつきまして、生命保険全般をめぐるその契約の適正化ということは言うまでもなく、消費者保護の観点から見ても大変重要な課題であるというふうに理解をしております。昨年の十二月に開催をされました第二十五回目の消費者保護会議の中におきましてもいろいろ議論をされまして、結論からすれば営業職員教育の充実など、これを指導する旨の決定が既に出ているわけであります。
 私どもとしては、このような消費者保護会議の決定を踏まえつつ、また消費者行政担当課長会議というような場も設定されておりますので、そこを活用しながら大蔵省など関係各省と密接に連絡をとり合いながら生命保険をめぐる契約の適正化ということにさらに意を尽くしていきたい、このように考えております。
#124
○渡辺(嘉)委員 大臣から最後に御答弁いただきましたので、十分消費者の立場を保護、そして今苦しんでいらっしゃる方の救済等を含めて御努力いただくことをお願いいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
#125
○井上委員長 次に、春田重昭君。
#126
○春田委員 本日は、景気の問題と通商政策の問題とガス事故の問題、三点につきまして御質問申し上げたいと思います。
 まず景気の問題でございますが、経企庁は月例経済報告を五月十二日になさっているわけでございますが、この中には「我が国経済は調整過程にあり、なお低迷しているものの、一部に回復の兆しを示す動きが現われてきている。」こういった文言になっておりますが、このように判断したその根拠につきまして、まず御説明いただきたいと思います。
#127
○長瀬政府委員 お答えいたします。
 ただいま先生から御指摘賜りましたように、先般の月例経済報告におきましては、我が国経済は調整過程にありますものの、そういう意味でなお低迷をいたしておりますけれども、一部に回復の兆しを示す動きがあらわれてきている、こういう指摘をしているところでございます。基本的には、低迷という状況ではございますけれども、そういう中にありまして鉱工業生産等を見てまいりますと、二月、三月と二月続けて増加をする、あるいは完成品の在庫というような面につきましては三月まで四カ月連続をして減少するというような生産在庫の動きの中にそういうことが一部見受けられる、このように思われるわけであります。
 同時にまた、乗用車の販売等につきましても、年度末の一時的な要因というものもございますけれども、一月から三月にかけまして三カ月連続をして増加する、そういう中にありまして、三月には二年ぶりに前年同期を上回るというような状況も統計的にあらわれてきているわけであります。そしてまた、住宅着工という面におきましても、三月には前年同期比九・二というようなところまで持続的な回復という動きを示しているわけでありまして、金融、証券の面におきましても東証の株価指数が上昇をする、二万円強というようなところまで一月下旬から約二割五分ほど上昇するというような動きがあるわけでございまして、こういう中で景気を判断いたします景気動向指数というようなものを見てまいりましても、先行指標につきましては二月に二カ月連続して五〇を上回る、あるいは一致指数で申しますと二十四カ月ぶりに二月には五〇を上回るというようなことであります。ただ、年度末要因というようなものがございまして、四月に入りましてからやや下振れするというような可能性もあるという面はございますけれども、総じて見ますと一部そのような指標の中に回復の兆しを示すそういう動きが認められる、こういうことかと思います。
#128
○春田委員 この五月のいわゆる月例報告というのは、四月の指標は入っているのですか。
#129
○長瀬政府委員 まだ十分に四月の指標が入っていないものもあろうかと思いますが、先ほど申しました鉱工業生産というような面からいたしますと、三月増加いたしました後、四月、五月の予測指数はややマイナスというような数字も出ておりまして、これは、実際に生産指数として、予測ではなくて実績としてどういう数字が出るかはこれからでございまして、そういう面にも今後注目をしてまいりたいと考えております。
#130
○春田委員 三月は、決算対策上かなり消費の面でもまた在庫調整の面でも進んだ面がうかがえるけれども、四月になってくれば、今局長おっしゃったようなマイナス面も出てくるので、やはりまだまだ厳しいのではないかという意見があるわけです。
 ところで、長官、経企庁は、景気は底を打ったというお考えないしそういった宣言といいますか、そういったことを近々おやりになるお考えがあるのかどうか、お聞きしたいと思うのです。
#131
○船田国務大臣 お答えをいたします。
 先ほど調整局長から、現状あるいは現状に近い景気の足元の判断ということについてお話を申し上げました。五月の月例経済報告におきましても、一部回復の動きが見られるという表現で、回復という言葉をこの局面に至りまして初めて使わせていただいたという経過があったわけでございます。ただ、私としましては、まだ依然として、例えばこれは経済活動でいえば、横綱格と言われております個人消費の部分であるとか、あるいは企業の設備投資の部分、その数字、まだいい数字というものを私自身得ていないという状況がございます。そういうこともありまして、やはりなお現状の足元は厳しいという判断を私としてはまだ続けておるわけであります。
 ただ、先ほど局長からお話をいたしましたように、その明るい兆しを示す数字が少しずつであるけれどもだんだんと多くなってきているということも事実でございまして、底を打つあるいは打ちつつある、こういう気持ちはまた一方ではあるわけでございますが、大もとの設備投資あるいは個人消費はまだまだ難しいな、こういう状況でございますので、なお時間的な猶予が必要かな、このように考えております。
#132
○春田委員 長官のただいまの答弁でも非常に慎重な御発言をなさっているわけでございます。
 ところが、宮澤総理、先週末地元広島へお帰りになりまして、大変な歓迎ぶりだったみたいでございますが、リップサービスもあったかもしれないけれども、一月―三月期が景気の底である、また昨日の本会議場でも、底を打ったと思っていると明確に御答弁なさっているわけですね。
 この総理の発言とただいまの長官のいわゆる慎重な発言、私はかなり乖離があるように思うのですが、これはどうなんですか。総理と長官の、やはり総理は経企庁の御報告でこういう御発言があったと思うのですが、地元は別としても、いわゆるきのうは本会議場で堂々とおっしゃっているわけです。この点、どうお考えですか。
#133
○船田国務大臣 宮澤総理の先週週末それからきのうの本会議における御発言というのは、私も承知はいたしておるわけでございます。宮澤総理御自身も、景気の動向ということには常に注意をされてごらんをいただいておると思っておりますけれども、確かに、一つは私どもの立場として、実績の数字を見ながら、特に景気の底を打つ、あるいは山、谷の判断というものについては、かなりその数字の実績ということで判断をしていかざるを得ない、非常にその点では正確を期するといいますか、あるいは正式な形での判断というのはある程度その数字が実績が上がってくるまでに時間的なタイムラグがどうしてもございますので、どうしても事後的に判断をしていかざるを得ない部分があることがあるということは御理解いただきたいというふうに思っております。
 私自身としても、これは私個人の感触でありますけれども、それは確かに底を打ちつつあるという気持ちは今でも持っているわけでございますが、ただ、先ほど申し上げたように、正式な底を打ったあるいは底を打ちつつあるということを正式の場で申し上げるという点においては、まだ材料がやや不足をしているということで、先ほど申し上げたとおりになったわけでございます。
 特に宮澤総理には、そういう先行的な指標、こういったものに着目をされて、自分のお気持ちでお話しになった、その点では私としても、その状況においてはそう大きく変わるものではない、ただし、私の立場としては、正式の実績の数字を見ないとなかなか物が言えない、こういう立場でございますので、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
#134
○春田委員 これは総理に向かって文句を言うべきだと思うのですが、一政治家が地元の支持者に対して、要するに企業家が非常に心理的に冷え込んでいるからマインドを鼓舞するために言うことはありますよ。しかし、一国の総理が、しかも本会議場で堂々と言うことは、やはり長官が今おっしゃったような実績といいますか数字が物を言うわけですから、この辺のところは十分閣議でお互い意思疎通を図っていただきたい、こう思います。
 次に、経済成長率の見通し、本年度三・三%というものを政府は設定しているわけでございますが、民間機関はほとんどは二%台という形で見ているわけです。
 そこで、政府としては追加の経済対策、大型の経済対策を打ち出したわけでございますが、昨日の本会議場でもその波及効果にかなり期待をかける御答弁が総理なり、また長官からもあったわけでございます。ここへ来て円高基調が経済成長の足を大きく引っ張っていくのではないか、そういった心配、懸念が出てきているわけでございますが、この経済成長三・三%と、いわゆる円高基調ですね、百十円台が続いているわけでございますが、この辺との関係で、長官、どう御認識なさっているのか、御所見をいただきたいと思うのです。
#135
○長瀬政府委員 お答えいたします。
 ただいま先生から御指摘がございましたように、ひところに比べれば円高という状況にあるわけでありますが、円高の経済に与えます影響、プラス、マイナス両様の影響があることは御高承のとおりでございます。
 円高が輸出数量の減少を通じまして国内の生産が縮小する、そういうことで実質GNPを減少させる方向に働くという円高のデフレ効果が一方ではあるかと思われます。しかしながら、円高によりまして輸入価格が低下をするわけでありますし、そのことはさらなる物価の安定に寄与する、こういうことになってまいりまして、原材料コストが低下するということも含めて、いわば交易条件の改善効果と申しますか、こういうプラスの効果が働くことが他方であるかと思います。このプラス、マイナス両様の変化がどういうふうに働くかは経済のそのときどきの状況によって一様ではないと思われるわけでありますけれども、概して申しますと、やはりマイナスの効果が輸出産業を中心に目に見える形で影響を与えるということがあるわけでありまして、それに比べればプラスの効果はより時間がかかる形であらわれてくる、こういうことかと思います。
 現在、先ほど御質問賜りましたような経済の状況、ようやくにして回復の素地がつくられ、回復に向けての助走と申しますか、そのような動きが生まれつつある、そういう状況でありますので、円高の進展が輸出産業を中心といたしまして、回復しつつある、回復に向かう我が国経済に水を差すという懸念もあるわけでありまして、内需拡大のためのそのような努力を阻害することがないよう、そういう点に十分留意をする必要があるかと思います。
 定量的な面ということになりますと、私ども世界経済モデルなどによりましてごく単純な試算、したがいまして、実体経済に現実にどういうふうに影響を及ぼすかということは一様には言えないわけでありますけれども、一〇%の円高ということになりますと、経済成長率に対して名目大体〇・四%強、その程度の引き下げ効果は働くのではないか、このように見ているわけであります。
 他方におきまして、昨年の総合経済対策あるいは平成五年度予算、さらには今般の新総合経済対策によりまして、我が国経済を安定成長に乗せるための政策的な支援をいたしているわけでありまして、このような対策によりますGNP拡大効果はそれを凌駕してはるかに大きいと私ども考えております。
 円高については十分注意し、また為替レートにつきまして、基本的には経済のファンダメンタルズを反映するような形で安定的に推移することが望ましいと考えておりますけれども、GNP全体といたしましては、対策の効果がそのような円高のマイナス効果を凌駕している、このように考えております。
#136
○春田委員 確かに、円高はメリット、デメリットあるわけでありまして、メリットは時間がかかる、デメリットは即効性が、すぐ出てくるという御答弁でございます。
 この三・三%を設定した当時の円レートは幾らで設定されているのですか。
#137
○長瀬政府委員 経済見通しを策定いたします際に、為替レートについての将来予測ということは事柄の性質上いたしておりません。経済見通しを策定いたします昨年十二月の末の時点におきまして作業開始直近一定期間の為替レートを作業の前提としてとっているところでございまして、作業の前提としてのそのような意味での為替レートは百二十二円八十四銭というものだったかと思います。
#138
○春田委員 先ほどの局長の答弁でも、要するに円高一〇%になればGNPをコンマ四%押し下げるという話がございました。現在が大体百十円、設定時が百二十二円八十四銭となれば、一〇%を超えているわけです。そういった面からも、三・三%は非常にきついのじゃないかということで、当初から民間データ機関は出しているわけです。
 さらに、そういった背景の中で大型の追加経済対策が出てきた。これで何とかいけそうかなという中に今回のいわゆる円高基調という形になってきているわけでございます。円高基調はこれからかなり進むのではないかという見方が強い中で、コンマ四%も下げたならば三・三%は当然できないわけですよ。昨年も政府目標から二回も下方修正しているわけでございます。経企庁としてのメンツがあると思うのですが、どうですか大臣、この円高基調、三・三%は大丈夫ですか。
#139
○船田国務大臣 三・三%の経済見通しと円高との関係でございます。
 これは、円高あるいは為替相場が今後どのように推移をしていくのか、先ほど局長から御答弁申し上げましたように、各国の経済の基礎的条件、ファンダメンタルズを反映して安定的に推移をする、これがこの前のG7の会合の合意でも明らかにされたところでございまして、私どもとしてはそのことをひたすら望むしかない状況でございますけれども、そういう不確定な円高の状況が一方ではある。しかしながら、先ほど申し上げましたように、景気の点では、一部分ではあるけれども少しずつ明るい空気、明るい回復の兆しが出てきている、こういう状況もあるわけです。
 そういうことで、この回復の足取り、景気の足取りをさらにより確実にするために、先般の新総合経済対策を決めさせていただいて、そして予算の裏づけということでは、昨日も御議論いただきましたけれども、補正予算案ということで御提示を申し上げて、これも速やかに御審議をいただきたいということでお願いを続けている状況でございます。
 そういうことを総合的に勘案をすれば、円高による不確定要素はもちろん若干残るかと思いますけれども、ただ、私どもとしては、かなりの可能性を持ちながら三・三%というのは達成は可能である、現時点ではそのように申し上げても差し支えがないかなと考えておるわけでございます。
#140
○春田委員 三・三%経済成長達成を目指してぜひとも努力していただきたい、昨年の二の舞をしないように強く要請をしておきたいと思うのです。
 円高は、輸出産業とか中小企業に大変大きな打撃を与えているわけです。特に家電関係、また自動車産業、機械産業、こういった業種、ほとんどが大体百二十円台で設定しているのじゃないですか。それが現在百十円台でございますから、大変大きなマイナスの影響を受けているわけでございます。
 そういった面でも、経企庁はこれらの業種に対して先日はヒアリングを行っているわけでございますから、この問題も聞くつもりだったのですが、時間が相当経過しておりますので、経企庁、通産省あわせて、マイナス、いわゆるデメリットを受けている業種に対する手厚い対策、保護を十分していただきたいということを強く要請しておきます。
 メリットの方でございますが、差益還元の問題、通産省、経企庁それぞれ調査をされまして、先週ですか、発表になっておりますけれども、差益の還元の方は適正に行われているかどうか、どういう御判断をしているのか、御答弁いただきたいと思うのです。
#141
○小林政府委員 ただいまも御答弁がございましたけれども、円高のメリットの方につきましては、市場メカニズムを基本として我が国経済の各分野に浸透して物価の一層の安定を図っていくということが基本であると考えております。
 先週経済企画庁で発表いたしました調査は、緊急調査でございますので、全体像が必ずしも明らかではないわけでありますけれども、小売段階では、全体の六四%の小売店が円高差益の還元を実施または計画しているというようなことを答えていただいておるわけでございます。
 それから、当然のことでございますけれども、円高差益還元の実施の時期につきましては、当初からそういう動きがございましたけれども、国内で非常に販売が伸びないというようなことがございまして、そういうこともございますので、販売を拡大をいたしたいというねらいも込めて差益還元セールを打っておられるデパートあるいはスーパーが多かったということでございます。非常にタイミングは早目に動いておるようでございまして、二月、三月から既に実施しておるというようなことで、円高差益の還元についてはかなり前向きに行われているという様子が見えるわけでございます。
 経済企画庁としては、そのほか円高の差益還元の問題について種々の調査を計画をして、逐次進めて、またそれをお示しを申し上げたいというふうに考えております。
#142
○春田委員 食料品とか衣料関係は、デパートとかスーパーとか、そういったところを中心としてかなり円高が還元されているみたいでございますが、まだまだ計画しているところもあるという御答弁でございますから、そういったところは、調査だけじゃないのですから、実施があって初めて効果が出てくるわけですから、始めさせていただきたいと思うのです。
 あと電力、ガス、石油製品の問題でございますが、これは電力設定段階では一ドル百二十四円で設定されているわけですね。年間平均でこれが百十円の円高になりますと、電力、ガス全体で九四年の三月期で千九百億円のいわゆる差益が出てくる、こういう試算も出されておりますけれども、一部では原油価格が上がっているから、これによって相殺されて、ちょっと還元は厳しいんじゃないかという意見もございます。国民の間からは、この電力料金、ガス料金、石油製品の還元が強く要望されているわけでございますが、この点については、通産省、どうお考えになっていますか。
#143
○黒田政府委員 電力料金あるいはガス料金につきましては、認可料金ということで、ある期間の長期的な前提のもとに設定が行われているわけでございます。そういう意味で、日々変わる市場メカニズムを通じての料金とは違うわけでございます。
 今先生御指摘ございましたように、現在の電気料金あるいはガス料金は平成元年四月に設定されておりますけれども、そのときには燃料費の中での為替レートというのは一ドル百二十四円、それから原油価格については十六・五ドルということを前提に計算をいたしているわけでございます。そういう意味で、最近の状況、百十円、百十一円台といったようなところでございますので、円高自体は当然メリットはあろうかと思います。
 ただ、原油の価格の方が、これはどの時点をとるかというのは非常に難しいわけでございますけれども、昨年度一年の平均をとってみますと十九・三ドルでございまして、今後どうなっていくかというのはまた見ていく必要があろうかと思いますけれども、そういう意味では原油の価格は、現在の料金のベースになっている価格よりは三ドル近く高い水準で過去一年間は推移していた、こういうことでございます。
 詳細な数字は省略させていただきますけれども、例えば現在、電力の十社で申し上げますと、一円の変動で収支に与える影響というのは大体百十億円ぐらいでございますし、他方原油価格が一ドル動きますと大体六百九十億円ぐらいの変動がございます。そういう意味で、どのレベルをとって比較するかということでございますけれども、一方で、厳密な意味での円高のメリットはあると同時に、原油価格の方のデメリットもある、こういうことでございまして、その辺今後どういうふうに推移していくか、レートの動向、結局は燃料費ということで集約されてくるわけでございますし、また全体としては電力会社なりガス会社なりの収支ということで結果が出てくるわけでございますけれども、そういった状況を今後とも十分に注視してまいりたい、このように考えているところでございます。
#144
○春田委員 いずれにいたしましても、収支状況をよく見ながら、ひとつ国民の納得のいく形でこの円高差益還元の問題については対処してもらいたいと思います。先ほどの御答弁でも個人消費は依然として冷え込んでいる、そういった中で、やはりこういった差益還元というのは国民にとって大きな明るい要因になるわけです。野党が従来から主張しているいわゆる大型の所得税減税とともに、大型の円高差益の還元問題については、両省ひとつ前向きに、公平に取り組んでいただきたい、このことを強く要望して、この問題は終わりたいと思います。
 続いて通商問題です。長官は結構でございます。
 四極会議、カナダのトロントで日本とアメリカ、EC、カナダで五月の中旬に開催されました。我が国からも森通産大臣が出席されたわけでございますが、予算委員会がなかったら大臣出るようにと言っておったのですが、きょうは大臣出席していませんので政府側から御答弁いただきたいと思いますが、この四極会議の成果について述べていただきたいと思うのです。
#145
○森清政府委員 先生お尋ねの、トロントの四極通商大臣会合の成果でございますが、ウルグアイ・ラウンドを専ら取り上げた会合であったわけでございます。六年越しのこのウルグアイ・ラウンド、年末十二月十五日のアメリカのファストトラックの一つの区切り、ここまでに何とか仕上げようということで、その前のいわば中間目標と申しますか、七月の東京サミットまでに、ウルグアイ・ラウンドは非常に幅広い分野を取り扱っておるわけでございますけれども、その中の物及びサービスの市場アクセスにつきましては、できるだけ大きな四極での合意を取りまとめようということで、それでもってサミット以降の本格的な多国間交渉に弾みをつけようということが四極で合意をされました。これは大変大きな成果であったと存じます。
 なお、今後の手順といたしまして、精力的に交渉を続けていこうということで、六月にも二回この通商大臣レベルの会合を持とうということが合意されましたし、その前後にも事務レベルで相当精力的な検討をいたしたいというふうに考えております。
#146
○春田委員 ウルグアイ・ラウンドがこれを受けて動いていくと思うのですが、ウルグアイ・ラウンドにつきましては我が国に対してもかなりいろいろな注文が来ているわけでございますけれども、我が国の基本的な対応というのはどう考えているのか、お答えいただきたいと思うのです。
#147
○森清政府委員 ウルグアイ・ラウンドを早期かつ成功裏に終結させるということは、ただ単に我が国にとってプラスということだけではございませんで、多角的な自由貿易体制の維持、強化、さらには世界経済全体の繁栄というためにも大変重要な課題であるということは私ども大変強く認識いたしておるところでございまして、これまでウルグアイ・ラウンドの早期妥結に向けまして我が国としてできる限りのイニシアチブを発揮してまいったところでございまして、先ほどのお尋ねにございましたトロントの先般の四極会合におきましても、他国の相応なオファーの改善を前提にということでございますけれども、私どもが率先いたしまして、約七百七十品目の関税の削減ないし撤廃というオファーを積極的に私どもの方から提言をいたしまして、そういう意味で、ウルグアイ・ラウンドの今後前進のためのイニシアチブをとる、そういう努力をしたところでございます。
 通産省といたしましては、今回の会合の成果も踏まえながら、今後ウルグアイ・ラウンドの交渉が一層の進展を見るということを期待しつつ、引き続き交渉の早期成功に向けまして最大限努力してまいる所存でございます。
#148
○春田委員 ガット体制で一番恩恵を受けているのは我が国なのですね。そういった意味では、この四極会議でも農産物の問題とか林産物とか保険、金融サービス業、こういった問題でも、随分日本に対する注文が出たみたいでございますけれども、やはりそれらについては積極的に対応していく。六月二日ですか、三日、四日のOECDの前にもやるという話でございますし、サミット前にももう一回やるという話でございますから、日本としては前向きにとらえて、自由貿易という体制を堅持するためにもひとつ積極的な姿勢を内外に示すことが大事であろうと思うわけであります。
 大臣が御在席でしたら詳しく、出席されたわけでございますから聞きたかったわけでございますが、この問題については以上で終わります。
 続いて、通産省の諮問機関であります産業構造審議会、今月十一日に「不公正貿易報告書」を、昨年に続きまして第二回の発表をしているわけでございますが、このことについて若干質問したいと思うのです。
 この報告書の中では、関税貿易一般協定すなわちガット等の国際的に合意された貿易ルールに反するいわゆる政策貿易を不公正であるといたしまして、日本と主な貿易国、交易国の不公正な政策や措置を分析して、その実態を明らかにしているわけでございますけれども、特に十二分野のうちで、アメリカが九分野でいわゆる不公正があると日本が指摘しているわけです。次いで、ECが六分野、韓国が六分野ということを指摘しておりますが、この報告書、それぞれの国の政府関係の方に、またガットの事務局の方に送付されたと伺っておるわけでありますが、これらの国の、特にアメリカ、EC、韓国、この地域のそれぞれの反応につきまして、簡単で結構でございますから、御説明いただきたいと思うのです。
#149
○森清政府委員 先生御指摘の、通称不公正貿易白書でございますが、今回産構審の部会の方から出されましたのが、昨年に続いて二回目ということでございます。実は、同種のものが、アメリカのUSTRが各国取り上げて毎年三月末に出しておりますし、ECもつい先般、対米、アメリカについての不公正な点についてECとしての報告を出しまして、そういうことで、私どもだけが特別やっておるということじゃないのです。
 しかしながら、私どもの不公正貿易白書は、まさに先生御指摘のとおり、客観的な判断というのをしております。お話のように、ガットあるいはその他の確立されたルールに沿ってやっております。そういう意味で、私どもは一方的な評価、判断をしていない、忠実に世界各国みんなが合意したルールに照らして判断をしておるという意味で、非常に客観性があるというふうに各国から受けとめられておる、こういうふうに認識をいたしております。
 さはさりながら、これは各国の報告書すべて大体そうなのでございますけれども、日本の場合はアメリカその他十カ国の措置を取り上げておるわけで、我が国についての措置というのは私ども自身で調査をしているということではない、そういうことで、一部の国からは、日本は自分たちがいろいろと不公正な措置がある、例えばUSTRなどが指摘されておるわけでありますけれども、そういうものからまるで目をそらさせるためにこういう白書を出しておるんじゃないかということは、ごく一部批判として聞こえてきているというところはございますが、繰り返すようでございますけれども、おおむね私どもの不公正貿易白書は、同種のほかのものと比べると客観的ルールに従ってなされておるということで、大変高い評価を受けておる、こういうふうに思っております。
#150
○春田委員 各国から、客観性があってかなり評価されているということでございますが、従来、アメリカと日本というのは、どうしても日本が受け身だったのですね。日本が昨年から不公正貿易の報告書を出して、逆襲とはいいませんけれども、言いたいことを言い出したということで、今まで不公正貿易の代表みたいなのが日本だということをアメリカが指摘してきておるわけでございまして、現在でも四十本近くの対日の通商政策、その中の十本ぐらいがかなり強制的な法案が出されているやに聞いているわけです。特に大統領がブッシュからクリントンにかわった、クリントンはいわゆる結果重視であるということを特に言っていますね。そういった面で、日本が結局、非常に貿易黒字国である、その中でもアメリカの、対米黒字は特に大きい、そういった結果からして、これはもう本当に日本は大きな障壁があるという形で従来から主張しているわけでございます。
 そういった中で、アメリカもこういった九つの分野で不公正な貿易をやっているじゃないか、日本が昨年から続いてまた言ったわけでございまして、こういったことでお互い批判して、まずくなるのじゃないかという心配もあるわけでございまして、お互い話し合えばわかることでございますが、この報告書を出すことによって、特にアメリカとのそういった話し合いといいますか、そういった会談といいますか、そんなものをお考えになっているのですか。
#151
○森清政府委員 私ども、こういう白書を出すこと自体が、どういう不公正な措置がとられておるというふうに外国で見られているかということがお互いにわかる、そこから自助努力として、各国でとられておる不公正な措置について、それを是正しようという刺激が出てくるものというふうに期待されますし、事実、昨年私どもが不公正貿易白書を出しまして以来、この間一年、アメリカあるいはEC、その他アジアの国におきまして幾つか改善の成果が上がってきておるという具体的な事例もございます。
 しかし、さりながら、私どもとしては、今度の白書の中にも書いてございますけれども、自由貿易体制の根幹になっておりますガットのマルチの場で紛争なりいざこざを話し合って、マルチのルールの中で解決していこうという紛争処理のあり方、これを各国がもう一度しっかりと頭に刻み込んで、言いかえますと、一部の国にそういう制度があり、またそういう動きがあるわけでございますけれども、貿易摩擦なり紛争がありましたときに、一方的にどっちが悪い、どっちがいいという判断をし、かつ一方的に制裁のような措置をとるということは、やはりガットの多国間でのルールにそぐわないことでございますので、そういうことも十分わかってもらい、今後こういう白書で出された多国間での合理的な紛争処理のメカニズムに沿って各国が建設的に問題の解決に当たっていく、そういう方向に我々もできるだけの努力をしてまいりたいというふうに思っております。
#152
○春田委員 私は、お互い言うべきことは言って、そういったいわゆる大きな認識のギャップがあるのを埋めるのは大事だと思うのですよ。したがって、日本はガットのルールにのっとって客観的にそうして指摘しているということで、それはそれでいいわけでございますけれども、一方、先ほど次長も答弁していましたように、いわゆる言うだけじゃなくして、要するに日本が批判されているものにつきましても、我が国はこの不公正貿易に対してはどう対していくんだということを明らかにすることも大事じゃないかと思うのです。
 また、ガットの九二年度の対日貿易政策審査報告書にも指摘されているわけでございますが、我が国は、外圧に直面すると、輸出自主規制等の二国間取り決めで解決している、こうした態度が管理貿易や灰色措置を助長しているのではないかという印象をぬぐえないということも言われておるわけでございまして、あくまでも国際ルールを遵守していく、厳然と貫いていくという我が国の態度をやはりこういった点で明確にすべきじゃないかと思うのですが、この点、御所見をいただきたいと思うのです。
#153
○森清政府委員 お答え申し上げます。
 先生御指摘ございましたガットの年次審査、TPRM、それも一つ私どもとして謙虚に耳を傾けるべき指摘でありますし、先ほど来申し上げましたように、アメリカUSTR、あるいはECの対日コミュニケーション文書等にもいろいろ書かれてございます。
 ただ、私どもとしては、客観的な物差しに従った判断というのがやはり必要なのではないか。相手の国にこれはおかしいじゃないかと言うときにはやはり客観的な物差しで、いわゆる手前みそでございますが、先ほど来申し上げましたように私どもの報告書はあくまでも客観的なルールに即して判断をしておるということでございまして、私どもに向けられております、不公正なこととして取り上げられておる、あるいは指摘されておることにつきましては、中には私どもとしてどうしても承服しがたいような一方的な判断で下されておる、なされておるというものもございます。
 さはさりながら、今回の白書にも明確に書いてございますけれども、私どもの足元にもいろいろ正すべき点があるということは私どもも自戒して、閑却にせず取り組まねばいかぬことでございます。事実、これは日米のバイの場でございますが、構造協議で六項目、日本の問題が取り上げられまして、大店法の問題等々、私どもとしては大変大きな改善というものを行ってまいったというふうに思っておりますし、あるいはOTO、先般も三十数項目につきまして、OTOに出されておりましたさまざまな基準・認証あるいは規制等の面についての海外からの指摘に対して、最大限できる限りの対応をいたしたりしておりますし、今後も引き続き正すべき点は正すということで、謙虚にかつまたできる限りの対応をしてまいりたいと思っております。
#154
○春田委員 時間があと十分足らずになりましたけれども、最後に、ガスの事故の問題、ひとつ簡潔に質問してまいりたいと思うのですが、五月六日、山梨県の山中湖のリゾートマンションで、いわゆるガス漏れ事故で七人の死傷者が出たわけでございますが、事故の概況はもう時間がないので結構でございます、通産省はこの事故が起きてからいかなる対応をしたのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。
#155
○黒田政府委員 御指摘のように、五月初めに山梨県のリゾートマンションにおきまして死者七名に及びますガス中毒事故が発生いたしましたこと、まことに遺憾に存じている次第でございます。
 通産省におきましては、事故発見の翌朝、直ちに関東通産局の職員二名を現地に派遣いたしまして、ガス事業者及び当該マンションの管理人から事情を聴取いたしたわけでございますし、その後も警察の現場検証へ立ち会うとか、あるいはガス事業者、ガス機器メーカーなどからの情報収集に当たってきたところでございます。
 このガス中毒事故の原因につきましては、現在、警察におきまして調査中でございますけれども、当省といたしましては、大型湯沸かし器の吸排気筒の先端部に鳥の巣が発見されたことから、吸排気筒の先端部の閉塞によって不完全燃焼が起こり、一酸化炭素を含みます排ガスが屋内へ漏えいしたものと想定いたしておるわけでございます。
 今申し上げましたように、原因はまだ警察の方で詳細は調査中でございますが、鳥の巣が吸排気筒を閉塞させていたということははっきりしているようでございますので、私どもといたしましては、とりあえずの措置といたしまして、今週の初め、五月十七日付でございますけれども、関係の事業者あるいは関係の業界団体に対しまして、また通じまして、一つは、このリゾートマンションなどの吸排気筒の先端部について、鳥の巣の有無などを総点検するようにということ、それから需要家に防鳥網の取りつけなどについて周知すること、これを指示いたしているところでございます。また、今回の事故原因の究明及び今後の抜本的対策のあり方について検討を行うために、資源エネルギー庁にガス事故調査委員会というものを設置いたしまして、明五月二十日に第一回の会合を開く予定でございます。また、LPガスにつきましても、高圧ガス保安協会に常設しておりますLPガス事故調査検討委員会におきましても、今回の事故について検討を行うことを予定いたしておりまして、今後、この両委員会の検討を踏まえまして、都市ガス、LPガス双方につきまして、ガス事故対策に遺漏なきを期してまいりたい、このように考えているところでございます。
#156
○春田委員 原因は今調査中ということでございますが、恐らく大型湯沸かし器の吸排気筒の先端部に鳥の巣がつくられて一酸化炭素中毒をした、こういうことでしょう。
 実は、昨年の二月にも、同じ山梨県の上野原町というところで、プロパンガスの煙突にスズメが巣をつくりまして、不完全燃焼で学校の先生が亡くなったという例があるのです。したがって、この事故の教訓が生かされていれば今回の事故は未然に防げたのはないかという感じもするわけでございますが、通産省としては、要するに吸排気筒に鳥の巣がないかどうか一斉調査をする、防鳥網を設置するように要請する、こういうことでございますけれども、防鳥網というのは需要家、利用者の自主的な判断でつけるのですね。この際、これを義務化にしたらどうかと私は思うのですが、どうお考えですか。
#157
○黒田政府委員 そういった点も含めまして、今度の事故調査委員会で検討してまいりたいと考えております。
#158
○春田委員 それから、要するに今回の一斉調査は、リゾートマンションや別荘、また余り比較的使われていない、そういったところを中心に一斉調査ということでございますが、東京ガス管内ではほとんどがこの防鳥網をつけているというのですね。そういった意味では、リゾートとか別荘だけじゃなくして、都会も一斉調査をやったらどうかと思うのです。現在のガス事業法では三年に一回調査するようになっておりますけれども、この事故を契機として、この際、都市部においても調査をなさったらどうかと思うのですが、いかがでしょうか。
#159
○黒田政府委員 防鳥構造になっているかどうかという点につきましては、財団法人の日本ガス機器検査協会の自主規定によりまして、昭和五十二年四月以降検査を受けているものは防鳥構造になっているわけでございますけれども、それ以前のものがどのくらい残っているかはちょっとはっきりいたしておりません。いずれにいたしましても、そういった点も含めまして、どういった対応がいいのか、事故調査委員会でよく検討してみたいというふうに思っております。
#160
○春田委員 それから、万全を期すためにも、いろいろな安全装置があるのです。例えばガス漏れ警報器、不完全燃焼防止装置、マイコンメーター、換気扇が連動する装置、こういったそれぞれ安全装置があるのですが、東京ガス管内でも、調べれば大体六〇%とか五〇%とか、それぞれやっているのですね。そういった面で、最近の住宅構造というのは高層化が非常に激しい。シルバーマンションなんかもできておりますし、そういった面では、いろいろな構造や利用形態のものが出現しておりますので、私はこの際、ある程度有料になっても、利用者負担になっても、もうその辺のところはある程度あってもいいと思うのです。完全に設置するように、こういったことも十分検討していただきたいと私は思うのですが、いかがでしょうか。
#161
○黒田政府委員 ガスにつきまして、保安の問題が非常に重要であるということは御指摘のとおりでございます。
 ただいまの事故調査委員会は直接今のような対策を考えておりますけれども、この場がいいのか、あるいはちょうどこれからガス事業のあり方についても審議会に検討をお願いしてよく検討していこうというふうに私ども考えておりますので、そういった一環で考えるべきものか、よく頭に置きながら、いずれにいたしましても、ガスの保安の問題は非常に重要な課題でございますので、いずれの場かは別といたしまして、今確定いたしておりませんけれども、今後よく検討していきたい、このように考えているところでございます。
#162
○春田委員 最後に、消防白書を見ますと、平成三年のガス事故は、件数で二千三十九件、死亡者数は六十八人となっております。発生場所は、消費先におけるものが七八・二%、そのうちの六九・三%がコックの誤った操作、火の立ち消え等という非常に初歩的な原因がそういった事故につながっているわけですね。
 そういった面で、現行法では、年に一回ですか、パンフレット等で周知されておりますけれども、それだけでなくして、ガス消費機器そのものにワッペンなんかを張って一目でわかるように、パンフレットだけ持っていって読んでくださいでは読まないのですから、そういった面で御老人とか子供たちでもわかるようにガスの機器にワッペンなんかを張って、使用後はガスの元栓を必ず切ってくださいとか、換気扇はちゃんとつけてくださいとかいう形の、そういった周知徹底も必要じゃないかと思うのですが、どうでしょうか。
 この問題をお尋ねして、細かく質問する予定だったのですが、時間がございませんので、はしょって質問させていただきました。御答弁いただきます。
#163
○黒田政府委員 ただいま申し上げましたように、ガス保安の問題は非常に重要な問題でございます。きめ細かくという、今先生から貴重な御指摘がございました。先生の御指摘も踏まえまして、よく検討いたしたいと考えております。
#164
○春田委員 以上で終わります。
#165
○井上委員長 小沢和秋君。
#166
○小沢(和)委員 私の地元、福岡県に大川という日本一の木工産地があります。年産額千六百億円で、全国の家具生産の約一〇%を占めております。市民の大多数が木工家具と何らかのかかわり合いを持つ、文字どおり家具の町であります。ところが、ここが今大変な状況になっている、ぜひ一度来て調査してほしいと要請されましたので、連休中に現地に行き、福永・市助役、緒方・大川家具工業会理事長や中村・木材協同組合組合長などとも懇談してまいりました。
 この現在調査で、木工家具が、不況の打撃をもろに受け、さらに材料となっている木材、合板類の異常な値上がりで大変な苦境に陥っていることを実感してまいりました。きょうは、この問題をまずお尋ねいたします。
 第一に、金融の問題であります。
 やはりこういう苦しいときは、急場をしのぐ金融措置が一番求められます。ところが、多くの業者が一昨年、台風十九号、二十一号の被害を受け、その復旧のため借り入れを行っているため、経営状態が悪いとか担保不足などでなかなか借りられない、業者たちからは別枠の緊急融資や保証枠の設定、不況業種、今でも木製家具製造業は指定されておりますが、木材製材業などの追加指定、さらに低利融資の借りかえ、返済猶予などを頼むと陳情されましたが、政府はこの声にどうこたえるか、一般的な形でなく大川の業者たちに具体的にこういう点が役立つということをお答えください。
#167
○関政府委員 先生御指摘の、大川の家具工業でございますけれども、大川市を中心としたあの地域一帯に展開をしておるわけでございまして、つくっておられるものを私ども必ずしもつまびらかにいたしておりませんが、婚礼家具でありますとか、あるいは棚でありますとか、玄関の家具でありますとか、言ってみますと典型的な内需型の産業ということが申し上げられるかと思うわけでございます。
 御案内のとおり、私どもも、今の景気の低迷の中で生産、売り上げが減少するということで非常に苦しい状況にあるということは認識をいたしておるわけでございまして、今先生御指摘の金融面につきましてもいろいろな配慮をさせていただいてきたところでございます。
 それから、先般決定いただきました総合経済対策、この中にもまた御活用いただけるものがあるのではないかと思うわけでございます。
 幾つか御紹介申し上げますと、一つは、昨年の八月の総合経済対策で策定されました緊急経営支援貸付制度、これは県と国とが共同して中小企業の方に融資をさせていただく制度でありますけれども、これにつきましては福岡県もこの制度を適用いただいておるわけでございまして、これが活用可能ということになるわけでございます。
 それから、木製家具製造業につきましては、平成四年十月一日から信用保険法上の特定業種に指定をいたしました。この結果として、普通保険あるいは無担保保険、特別小口保険につきましては、通常の二倍の保証が受けられるわけでございます。また幸い、先般中小企業信用保険法の一部を改正する法律を成立させていただきましたので、これによりまして一件の保険限度額につきましても特別小口は五百万まで、無担保保険は二千万円まで引き上げられました。それぞれその倍まで保証ができるということで、これもぜひ御活用いただきたいと思うわけでございます。
 それから、私ども四月十三日に決定されました総合経済対策のうち、補正予算を伴わなくて実行可能なもの、これにつきましてはなるべく早く実行に移そうということで、五月十七日に、先般の総合経済対策で決定されましたうち、一社当たりの限度額の引き上げ、あるいは政府系金融機関と保証との組み合わせ、あるいはマル経といったようなものについて実施をいたしておりますが、同時に担保の徴求でありますとか、あるいは事情に応じた返済猶予等につきまして、これまでも累次にわたって政府系金融機関等には指導してまいりましたが、三度目になりますけれどももう一度その点について注意を喚起いたしたところでございます。
 そのほかに、あとは補正予算の成立を待たないと実行に移せないものでございますけれども、今回の総合経済対策におきまして政府系金融機関から財投金利を下回る低利の運転資金の融資を行う、あるいはまた緊急経営支援貸付制度につきましても、さらに二千億円の追加ということを予定いたしておりまして、私どもとしては、一日も早くこの補正予算の御承認をいただきまして実行に移せるように今いろいろ準備をさせていただいておるところでございます。
 具体的なケースにつきましては、それぞれあの近傍に政府系金融機関の支店等もございますので、いろいろ御相談いただければと思う次第でございます。
#168
○小沢(和)委員 長官に重ねてお尋ねしますが、長引く不況、とりわけ国民消費の落ち込みで大川家具のような中小企業産地がどこでも深刻な事態に追い込まれていると思います。その実態を今日の時点で改めて調査し、必要な対策を講じていただきたいと思うのですが、長官の決意をお伺いしておきます。
#169
○関政府委員 私から申し上げるまでもなく一番の決め手は、景気が一日も早く回復軌道に乗ってまいりますと、今御説明申し上げました大川の例で申し上げますれば、住宅の建設が進むあるいは結婚などもいろいろ行われることによりまして家具の需要も出てくるといったようなことだろうと思いますので、やはり基本は一日も早く景気全体が回復軌道に乗るということが緊要だと思うわけでございます。
 今のところ私どもとして、すべての産地について景気の状況がどうであるかということについて調査する計画はございませんけれども、私ども、例えばこの間の景気対策で策定されました特定業種の指定をこれから弾力化しようということで、今三十九業種指定されておりますけれども、これをさらに大きくふやしていきたいということで、そういう候補になりますような業種につきましては今鋭意調査を実施いたし、そして弾力的に指定してまいりたいと考えておるところでございます。
#170
○小沢(和)委員 次に、農水省にお尋ねをいたします。
 不況で困っている木工家具業者に、木材、合板類の値上がりが追い打ちをかける形になっております。昨年十月ごろ、一枚二百八十円だった標準的な合板が連休明けにもさらに三十円値上がりし、六百十円と二倍以上に暴騰しております。主な輸出元であるサバ州が、国際熱帯木材機構の勧告を受けて輸出を急に禁止したりしたことが大きな原因のようでありますが、これは木工業者にとって文字どおりの死活問題です。現状と見通しはどうなっているか、今後材料確保のため、政府としてどういう対策を講じようとしているのか、これも簡潔にお答えください。
#171
○郡説明員 合板価格につきましては、四月現在でございますけれども、厚さ二・五ミリのいわゆる薄物につきましては昨年の同月比で見ますと一五四%、厚物につきましては一四二%、こういうぐあいになっております。
 その原因は、今先生御指摘のとおりでございまして、合板の原料でございますラワン材の産地価格が急上昇したというところに主たる要因があろうかと思っております。すなわち、マレーシアのサラワク州がITTOの勧告を受けまして伐採量削減政策を打ち出した、あるいは同じくマレーシアのサバ州が本年一月から輸出禁止政策をとった、こういったことから上昇したわけでございます。
 私どもも、こういったことにつきまして外交ルート等を通じまして情報の収集等を行ってまいったわけでございますが、あわせまして、国内対策といたしまして、先般緊急に需要、生産、流通の関係団体から幅広く需給動向について事情聴取を行い、個別団体ごとに需給安定対策を協議したところでございます。具体的には、国内の合板メーカーでございますとか、あるいはインドネシアからの合板輸入の窓口商社であるニッピンドー社に対しまして合板入手をあっせんする相談窓口の開設を指導いたしました。また、国産、輸入を含めた合板の安定供給及び円滑な流通につきまして、業界に対し要請しているところでございます。
#172
○小沢(和)委員 次に、国税庁にお尋ねをいたします。
 私が大川で驚いたのは、不況や木材高騰について調査に行ったのに業者の人々と懇談いたしましたところが、最近の税務行政に対する怒りの声が次々に出されたことであります。その数日前には、西福岡民商の人々からも同じような陳情を受けました。
 そこで、まず確認しておきますが、税務行政の具体的なあり方について国税庁が定めた「税務運営方針」では「税務調査は、その公益的必要性と納税者の私的利益の保護との衡量において社会通念上相当と認められる範囲内で、納税者の理解と協力を得て行うものであることに照らし、一般の調査においては、事前通知の励行に努め、また、現況調査は必要最小限度にとどめ、反面調査は客観的にみてやむを得ないと認められる場合に限って行うこととする。」と述べられております。まことに立派な方針であります。ところが実際にやられていることはこれと余りにもかけ離れております。
 昨年大川の龍松夫さんは大川税務署員の突然の来訪を受け、機械を見せてくれと言われました。工場の中に通し、夫婦で応対したところ、いろいろ尋ねられた後、突然、このロッカーの中を見せてもらうと本人が承諾もしないのにあけて、中をかき回し、その中にあった印鑑をその署員が持っていた書類に勝手に押して帰りました。余りのことに、後日、福岡建設労働組合大川・三潴支部の役員と一緒に署に行って抗議し、その印鑑をついた書類をくれと要求したが、公文書だと拒否されたということであります。龍さんは調査理由も告げられず、行く旨の事前通知もありませんでした。きのうこの質問をするということは通知しておいたので調べたと思いますが、こんなでたらめな調査は絶対に許されないのではありませんか。また何の書類に印鑑をついたのか、お尋ねをいたします。
#173
○古出説明員 今委員の方から大川署のお話を出されましてお尋ねがあったわけでございますが、印鑑あるいは印影のお話がございました。
 一般論として申し上げますと、税務調査というのは、今委員が言われましたように公益的な必要性と納税者の私的利益の保護との考量において社会通念上相当と認められる範囲内で納税者の理解と協力を得て行うものであり、従来から与えられた権限の範囲内で適切に実施しているものと考えております。
 ただ、税務調査におきましては、備えつけられました帳簿につきまして単に検算、集計等を行って形式的にその正否を検討するだけではなくて、帳簿の記載内容等が事業等の実態を正しく反映しているかどうかなどを各種の書類、物件等から多角的に確認する必要がございます。このような必要に基づきまして、ロッカー内の調査を行ったりあるいは印影を押印したりするといったようなこともその調査事務の一環として行う場合もございますが、その場合には公益的な必要性と納税者の私的利益の保護との考量を図ることに十分配意しまして、その要否の判定について慎重を期するとともに、その範囲、方法についても行き過ぎることのないよう特に配慮することとしているところでございます。
#174
○小沢(和)委員 だから、私はきのう具体的な事例をあなたの方に通知したんですよ。そんな一般的な話を聞いているんじゃないのです。問題は、今あなたが言われた社会通念上相当と認められる範囲にこれが入るのか。機械を見せてくれと言って入り込んできて、税務調査にずるずると入ってロッカーをあける、こんなでたらめなことが許されるのですかと私はお尋ねをしているんです。ですから、この点についてさらに調査をして、後ででもいいですからはっきり私の方に結果をお知らせいただきたい。
 こんなでたらめな調査が行われないように、納税者が友人、知人などに税務調査への立ち会いを頼んだりすることは当然のことだと私は思うのです。以前は税務署もある程度これを認めておりましたが、近年はこういう立ち会いを一切認めなくなってまいりました。それどころか、最近は税務書類を事実上記帳しているいわゆる記帳補助者まで調査の場に立ち会うことを拒否するようになってきております。
 昨日も国税庁の担当者は、一律に拒否するようなことはしていない、説明を補助者に聞く必要があれば当然その場で聞くようにしていると言いましたが、実態は全く違うわけであります。
 これも一例を挙げてみたいと思うのですが、西福岡民商の会員である杉本茂さんの場合、昨年調査を受けたとき、帳簿を三年分用意し、原始記録もそろえ、記帳補助者である民商事務局員と一緒に待っていたら、署員は、立会人がいる、これでは調査できないと言うのみで、幾ら、せっかく帳簿を用意したのだから見てくれと言っても、手もつけずに十分足らずでそそくさと帰り、その後一方的に仕入れ先、得意先を反面調査して更正決定を押しつけてきております。大川など他の事例もほとんど同じです。記帳補助者に聞くなどという姿勢は全然ない。これでは記帳能力が十分にない零細業者を極めて不利な立場に陥れることになるのではありませんか。
#175
○古出説明員 今、記帳補助者の立ち会いというようなお話があったわけでございますが、その立ち会いのことについてちょっと申し上げさせていただきます。
 税務調査におきましては、納税者の事業の実態等を明らかにするため、しばしば納税者及び取引先などに関する事項を詳細に質問、検査する必要があるわけでございまして、納税者が依頼した第三者が調査に立ち会う場合でありましても、その第三者及びその第三者との関係で取引先等の秘密が漏れるというようなことになるおそれもあります。そういった状態で調査を行いますことは税務職員に課された守秘義務に違反するというような問題もございます。
 さらに、税理士以外の方が反復継続して、または反復継続の意思を持ちまして納税者の調査に同席することになるということになりますと、税理士法に違反するおそれもあるわけでございます。
 このようなことから、納税者が第三者の立ち会いを要請したといたしましても、第三者の立ち会いを認めることには問題がありまして、原則として第三者の立ち会いはお断りすることとしているわけでございます。
 今言われました、いわゆる記帳補助者ということでございますが、納税者が記帳を第三者に依頼している場合におきまして、調査の過程で調査の担当者が必要と認める場合には、帳簿の実際上の処理をした担当者の方に同席をお願いして記帳の内容について説明をしていただく、その限りにおいて同席していただくということがあり得ると考えております。ただ、今申し上げましたように、こういう方が常時調査に同席するということは、税務調査の性質上も、先ほど申し上げましたような守秘義務の問題などもありますためにお断りすることとしているところでございます。
#176
○小沢(和)委員 いや、だから私は一般的な第三者の立ち会いのことについてはきょうは論じないで、補助者の話に絞っているわけですが、補助者がいると調査ができないということで帳簿の検査もせずに帰り、勝手に反面調査をして更正決定を押しつけるというようなことをあなた方は現にやっているわけですが、こういうやり方が違法であるということが最近の裁判ではっきりいたしました。
 東京都荒川民商の会員、春日博道さんが、今私が問題にしているのと同じような状況のもとで青色申告の取り消し、五年分の更正決定処分をされたことについて、東京地裁、同高裁で全面的に勝訴いたしました。国税庁は上告を断念したので、この判決は確定しております。判決に服した以上、補助者さえ立ち会いを実際上認めていない最近の態度は改める必要があるのではありませんか。
#177
○古出説明員 今、春日事件の東京高裁の判決を引用されて言われたわけでございますが、私どもはこの判決の方で理解しておりますのは、この判決においては、調査を継続していれば帳簿書類の備えつけ等の確認が可能な状況があったのではないかとの疑いを否定できないとの事情のもとで処分を取り消したものでございまして、青色申告者が調査に関係のない第三者の立ち会いを求め帳簿書類の提示を拒否した場合、青色申告承認の取り消し事由に当たる、この旨の従前の判例が変更されたとは理解しておりませんでして、私ども今考えておりますような立ち会いについての考え方を変更する必要がないと考えているところでございます。
 先ほども申し上げましたように、税務調査の場に調査に関係のない第三者を同席させますことは税務職員に課されました守秘義務に反するおそれがあるなどの問題がありまして、お断りしてきたところでございます。
 そこで、納税者が第三者の立ち会いを求めまして、調査担当者が納税者に対しその第三者の退席をお願いしても協力を得られない場合には、納税者から帳簿書類の調査を求められても直ちに調査するというわけにはいかないことを御理解願いたいと思います。
#178
○小沢(和)委員 調査を続ける努力をもっとすべきだったという判決だというふうなお話なんですけれども、私もこの地裁と高裁の両判決を詳細に検討してみましたけれども、焦点はそんなところにはなかったのではないですか。
 地裁の判決では、「少なくとも右二月一八日の調査に限っていえば、原告の方では、前回とは異なり、立会人を直接原告の決算書類の作成を手伝っていた高橋事務局員のみとし、被告係官の求めに応じて帳簿書類の入ったダンボール箱からその一部を取り出して机の上に置く等して、調査に応じる態度を示していたのであるから、被告係官において、短時間でその場から退去することなくそのまま調査を続けていれば、所要の帳簿書類の備付け等が正しく行われているか否かを確認できたのではないかとも考えられるのである。」ということで、「右処分は、違法として取消しを免れない」というふうに判決を下したわけですね。
 そこで、控訴審では、国税庁は、いかにも民商や立会人が調査を妨害したかのごとく描き出して、第三者が立ち会っている限り適正かつ十分な帳簿の検査はできない、民商の事務局員がいるだけで帳簿の不提示があったと解すべきだなどと必死になって主張いたしました。もしこの主張が認められなければ、今当局がやっている立会人排除が根拠を失うので、国税庁挙げて裁判所のお墨つきを得ようと画策をしたわけであります。しかし、東京高裁判決は、この主張は採用できないと明確に否定をしております。
 重ねて申し上げますけれども、ここで敗訴をしたのは特殊な個別案件などではなくて、今の税務行政の最重点になっている立会人の排除が認められなかったということであるわけです。私は、この点を謙虚に反省し、直ちに改めるべきだと申し上げたい。
 先ほど例に挙げた西福岡民商の杉本さんは、不当な更正決定に対し、直ちに異議申し立てを行っております。ほかにも同じような状況で異議を申し立てている人が十数名おります。杉本さんたちにこれ以上苦痛を与えることのないよう、行政がみずから是正することを私は強くこの機会に要求いたします。
 時間がなくなってきましたので、最後に、この機会に国税当局が民商などに対する敵対的な態度を改めることを求めたいと思うのです。
 質問前に当局側に写真を渡しておきました。ごらんになったでしょう。これは、立ち会い拒否などについて申し入れるために民商の役員や調査を受けた納税者数名が西福岡税務署を訪ねたとき、署に向かって歩いているところで署側がいち早く気づいて鉄さくを閉じて入れないようにし、十数人の署員がピケを張り、おまえら帰れ、関係ない、うるさいなどとわめき散らしているところを写した写真であります。大体こういうような態度をいつもとっているわけです。
 今回荒川民商がかち取った判決を見ても、誤っていたのは当局側で、改めてこういう納税者の権利を守る運動の正しさ、重要性が明らかになったと思います。こういう見苦しい敵視政策をこの機会にきっぱり改めるべきだということを申し上げて、私の質問を終わりたいと思うのです。
#179
○古出説明員 税務行政は、本来適正な課税の実現を図ることを目的として公平に執行されるものでございまして、特定の団体に対し、先入観念を持って行うべきではないというのが国税庁の基本的考え方でございます。このような立場に立って税務行政を行っているところでございます。
 ただ、今委員御指摘の西福岡の事案はございましたが、これについて聞いておりますのは、西福岡署の場合には、平成三年以降しばしば事前の約束等を無視されまして、多数の納税者等が庁舎内への立ち入りを図ったり集会を行おうとするなどの混乱が生じていることから、混乱を防止するために、税務署の門扉を閉じるなどの措置をとったものと聞いているわけでございます。
 いずれにせよ、税務行政の基本的な姿勢は、今冒頭で申し上げたとおりでございます。
#180
○小沢(和)委員 終わります。
#181
○井上委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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