くにさくロゴ
1992/12/04 第125回国会 参議院 参議院会議録情報 第125回国会 環境特別委員会 第2号
姉妹サイト
 
1992/12/04 第125回国会 参議院

参議院会議録情報 第125回国会 環境特別委員会 第2号

#1
第125回国会 環境特別委員会 第2号
平成四年十二月四日(金曜日)
  午後零時十分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         松前 達郎君
    理 事
                森山 眞弓君
                堂本 暁子君
                広中和歌子君
    委 員
                狩野  安君
                河本 英典君
                釘宮  磐君
                須藤良太郎君
                野間  赳君
                大脇 雅子君
                中尾 則幸君
                本岡 昭次君
                横尾 和伸君
                勝木 健司君
                有働 正治君
                粟森  喬君
   国務大臣
       国 務 大 臣  中村正三郎君
       (環境庁長官)
   政府委員
       環境政務次官   木暮 山人君
       環境庁長官官房  森  仁美君
       長
       環境庁水質保全  赤木  壯君
       局長
  事務局側
       第二特別調査室  小林 正二君
       長
    ―――――――――――――
 本日の会議に付した案件
○公害及び環境保全対策樹立に関する調査
 (派遣委員の報告)
○連合審査会に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(松前達郎君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。
 公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題とし、先般当委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。堂本暁子君。
#3
○堂本暁子君 委員派遣の報告を申し上げます。
 去る十月二十六日から二十八日までの三日間、公害及び環境保全対策に関する実情を調査するため、松前委員長、西田理事、広中理事、釘宮委員、野間委員、大脇委員、勝木委員、有働委員、粟森委員、それに私、堂本の十名で北海道の道央地区に行ってまいりました。
 日程の第一日は、北海道庁において北海道の環境問題の概況等について説明を聴取した後、北海道東海大学を訪れ、同大学における環境問題の研究状況を視察いたしました。
 第二日は、まず、京極町において名水百選。「ふきだし公園」の管理状況を、次いで、倶知安町の道栄紙業株式会社で紙パックの再生工程等を、また留寿都村においてはルスツリゾートの施設整備状況をそれぞれ視察いたしました。
 第三日は、支笏湖畔においてビジターセンター及び国民休暇村を視察した後、ウトナイ湖を視察いたしました。
 以下、順次、調査の概要を御報告いたします。
 まず、北海道における環境問題の概況を申し上げます。
 北海道は、昭和三十年代後半からの高度経済成長期には、石狩川などの水質汚濁、札幌市等の都市部における大気汚染、無秩序な自然改変など、さまざまな環境問題が見られたものの、その後の各種環境保全施策の積極的な推進などにより、全般的には比較的良好な環境が維持されていると言えます。
 しかしながら、近年、環境問題を取り巻く情勢は大きく変化してきており、スパイクタイヤ粉じんの発生、生活騒音などいわゆる都市・生活型公害の顕在化、ごみの増加、快適環境の創造に対する道民のニーズの高まり、リゾート開発の急速な進展、野生生物の減少、さらには道内各地で観測される酸性雨など、さまざまな新たな対応を要する課題が生じてきております。
 次に、北海道における地球環境問題への取り組み状況についてであります。
 地球温暖化、酸性雨、オゾン層の破壊などの地球環境問題は、人類の生存にかかわる問題であるとともに、北海道にとって、道民の生活環境のみならず、道の重要産業である農林水産業などにも深くかかわる問題であることから、道としてもこれを重要課題に位置づけております。
 このため道では、国等とも連携を図りながら地球環境問題シンポジウムの開催による地球環境保全思想の普及啓発を初め、酸性雨の実態調査、野生生物の保護管理、地球に優しい地域づくりなどを推進しているほか、北方圏諸国をメンバーとする北方圏フォーラムへの参加による環境外交も展開するなど、各種取り組みを積極的に行っております。
 次に、札幌地域公害防止計画の実施状況についてであります。
 現行の札幌地域公害防止計画は、本年三月に内閣総理大臣により承認されたもので、地域の範囲は札幌市、江別市及び石狩町の二市一町で、計画期間は平成三年度から七年度までの五年間となっております。同地域は、道内でも特に人口及び産業が集中している地域で、計画の主要課題として、道路交通公害対策、スパイクタイヤ粉じん対策、都市内河川の水質汚濁対策及び地盤沈下対策が掲げられ、これらの課題を中心に各種公害防止施策が総合的に実施されておりますが、河川の水質汚濁、自動車騒音などについては依然としてはかばかしくなく、今後とも一層の取り組みが必要な状況にあります。
 次に、ウトナイ湖の状況についてであります。
 ウトナイ湖は、苫小牧市の近郊にある面積約二百四十ヘクタール、水深〇・六から〇・八メートルの淡水の海跡湖であります。湖周辺の湿地と湖に流れ込む美々川の流域は、かつて勇払川流域に発達した広大な低湿地帯の原野の面影を残す数少ない地域で、うち五百十ヘクタールは国設鳥獣保護区の特別保護地区に指定されており、平成三年十二月には、同地区全域が我が国で四番目のラムサール条約の登録湿地に登録されました。
 この地は、渡り鳥の重要な中継地として日本有数の湿地で、毎年冬にはオオハクチョウやワシ類が群れ、夏には南の国から野鳥が渡ってくるほか、春と秋には一万羽にも及ぶマガンなどの水鳥が飛来してくるなど、これまでに日本で観察された鳥類の半数近い約二百五十種が記録されております。また、昭和五十六年には、財団法人日本野鳥の会によって日本で最初のバードサンクチュアリーがオープンし、湖畔にはネーチャーセンターや自然観察路等が整備されております。今回、我々は、このネーチャーセンターを訪れ、同湖の現状を視察いたしましたが、当日は天候にも恵まれ多くの水鳥も観察することができました。
 なお、現地視察の際、日本野鳥の会等からウトナイ湖の環境保全に関する要望がありました。
 次に、北海道の産業廃棄物処理対策についてであります。
 増大する産業廃棄物の処理問題は、全国的に大きな課題となっておりますが、北海道においても、適正な処理が行われるよう各事業者等に対して監視、指導等が実施されております。
 道内における昭和六十三年の産業廃棄物の排出量は、約二千三百六十四万トンで全国の五・二%を占めておりますが、一方、再生利用率は二八・五%と全国平均の四〇%を下回っております。
 このようなことから、道では、平成三年五月に資源リサイクル推進室を設置するとともに、本年三月には産業廃棄物の適正処理、減量化、再生利用の促進を基本とする第三次産業廃棄物処理計画を策定し、共同処理の促進、処理業者の育成、広域処理や廃棄物処理センターの検討等を進めることとしております。
 このほか、市レベルでは札幌市における全国初のリサイクル団地計画などの取り組みが行われております。
 次に、ゴルフ場等リゾート開発への対応についてであります。
 北海道では、その豊かな自然を利用して多くのリゾート開発が計画されていることから、道では平成二年十一月に環境保全及び景観形成への配慮事項等を盛り込んだ北海道リゾート開発指針を策定し、これを基本に、リゾート開発をより望ましい方向に誘導すべく努めているとのことであります。
 また、昭和五十三年七月に制定された北海道環境影響評価条例により、三百ヘクタール以上の総合レクリエーション施設の建設についてはアセスメントの実施が義務づけられておりますが、今回視察した大規模リゾート施設であるルスツリゾートは、その施設建設に当たっては需要に応じて段階的に増設されてきたため、結果としてアセスメント条例の対象とはならをかったとのことであります。
 このほか、特にゴルフ場については、平成二年に定められたゴルフ場開発の規制に関する要綱により、ゴルフ場の数や面積等が制限されております。
 次に、支笏洞爺国立公園の状況についてであります。
 北海道には、現在六カ所の国立公園がありますが、昭和二十四年に指定された支笏洞爺国立公園は、支笏湖、洞爺湖の二大カルデラ湖や羊蹄山、有珠山、恵庭岳など数々の特徴ある火山を持ち、植生は自然の状態がよく保たれ森林の美しさが一つの特徴となっており、また、公園内にはヒグマ、キタキツネなど多くの野生動物が生息しております。なお、平成三年の公園利用者数は一千七百八十四万人に上り、全国的にも利用者が多い公園の一つであるとのことであります。
 今回、我々は、同公園の中心拠点の一つである支笏湖畔集団施設地区を訪れ、国民休暇村及びビジターセンターを視察いたしましたが、支笏湖畔国民休暇村は道内では唯一のもので、宿泊施設を初め野鳥の森や自然探勝路などが整備されており、また、支笏湖ビジターセンターでは支笏湖一帯の自然の展示解説と利用案内を行っております。
 次に、北海道東海大学における環境問題の研究状況についてであります。
 同大学では、担当教授から、「化学でわかる地球環境・化学でかわる地球環境」をテーマに話を伺い、一同大いに啓発を受けたところであります。
 次に、京極町の「ふきだし公園」の管理状況についてであります。
 昭和六十年に環境庁の名水百選に選定された「羊諦のふきだし湧水」を含む同公園は、原生林などの自然を残したまま管理され、北海道自然環境等保全条例に基づく環境緑地保護地区に指定されておりますが、親水性の高い公園として京極町でも積極的にその保全に努めております。同公園には連日、名水を求めて多くの観光客が訪れているとのことであり、環境保護が地域の活性化にも役立っている事例生言えましょう。
 次に、道栄紙業株式会社についてであります。
 同社は、市民が回収した牛乳パック等からトイレットペーパーなどを再生しておりますが、北海道で牛乳パックの回収運動が始まったのは昭和六十二年からで、その回収第一号四百七十七枚を引き受けたのが同社であります。その後、環境保護憲識の高まりを受けて、道内の牛乳パックの回収枚数は飛躍的に増加し、本年十月には一億枚を突破しております。市民運動に協力して緑の環境資源を守ることに大変貢献されていることに一同感銘を受けたところであります。
 今回の調査の概要は以上のとおりでありますが、北海道等から提出されております要望書を会議録の末尾に掲載させていただきたく、委員長のお取り計らいをお願いいたします。
 最後に、今回の調査に御協力をいただきました北海道並びに関係各位に対しまして厚く御礼を申し上げ、報告を終わります。
#4
○委員長(松前達郎君) ありがとうございました。
 以上をもちまして派遣委員の報告は終了いたしました。
 なお、ただいまの堂本君の報告にございました北海道等から提出された要望書につきましては、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(松前達郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(松前達郎君) 次に、連合審査会に関する件につきましてお諮りいたします。
 特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律案につきまして、商工委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(松前達郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(松前達郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ―――――――――――――
#9
○委員長(松前達郎君) この際、中村環境庁長官及び木暮環境政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。中村環境庁長官。
#10
○国務大臣(中村正三郎君) 環境庁長官、地球環境問題担当大臣の中村正三郎でございます。
 参議院環境特別委員会の開催に当たり、一言ごあいさつを申し上げさせていただきたいと思います。
 環境問題は、近年身近な環境問題から地球環境問題に至るまでその範囲を広げ、人類の生存の根幹にかかわる重要な課題となっており、また国際的にも我が国が本分野で積極的な役割を果たすことが強く求められております。こうした中で、我が国は環境と開発の統合を目指した地球サミットの成果を踏まえ、環境政策の新たなる展開を図っていかなければなりません。
 かかる認識のもとに、環境庁は次の施策に重点的に取り組んでおります。
 まず、二十一世紀をも見据えた地球化時代の環境政策にふさわしい法制度の整備であります。総理の御指示のもとに、中央公害対策審議会及び自然環境保全審議会の答申を踏まえ、環境基本法案(仮称)の策定作業を鋭意進めているところであります。
 また、地球サミットの成果の着実なフォローアップ、民間による地球環境保全活動に対する支援の枠組みづくりの検討も進めております。
 さらに、大都市地域の窒素酸化物による大気汚染、生活排水による水質汚濁等の都市生活型公害問題に適切に対応するとともに、豊かな自然の保護と適正利用の推進、水俣病総合対策の円滑な実施等に努めているところであります。
 なお、有害廃棄物の越境移動対策につきまして
は、バーゼル条約に対応する国内法案を提出いたしておりますので、早期成立に御支援を賜りますようお願い申し上げます。
 今後の環境行政の推進に当たり、引き続き委員長を初め委員各位の御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げまして、私のあいさっとさせていただきます。
 ありがとうございました。
#11
○委員長(松前達郎君) 続きまして、木暮環境政務次官。
#12
○政府委員(木暮山人君) 環境政務次官の木暮山人でございます。
 本日、参議院環境特別委員会の場であいさつの機会を与えていただき、まことに光栄と存じております。
 御承知のとおり、環境行政は、国民の健康を守り、生活環境並びにすぐれた自然環境を保全し、さらに進んで快適な環境の創造を図るとともに、かけがえのない地球の環境を保全するという重大な使命を有しております。
 私は、こうした責務を深く認識いたしまして、健全で恵み豊かな環境を二十一世紀に引き継いでいけますよう、中村大臣を補佐し、環境行政の推進に全力を傾注しているところであります。
 委員長を初め委員各位の御指導、御鞭撻を心からお願い申し上げまして、私のあいさっとさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#13
○委員長(松前達郎君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十四分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト