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1992/11/05 第125回国会 参議院 参議院会議録情報 第125回国会 労働委員会 第1号
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1992/11/05 第125回国会 参議院

参議院会議録情報 第125回国会 労働委員会 第1号

#1
第125回国会 労働委員会 第1号
平成四年十一月五日(木曜日)
   午後二時二十五分開会
    ―――――――――――――
   委員氏名
    委員長         田辺 哲夫君
    理 事         大木  浩君
    理 事         星野 朋市君
    理 事         篠崎 年子君
    理 事         庄司  中君
                岩崎 純三君
                佐々木 満君
                関根 則之君
                坪井 一宇君
                平井 卓志君
                清水 澄子君
                千葉 景子君
                浜本 万三君
                三石 久江君
                武田 節子君
                中西 珠子君
                足立 良平君
                吉川 春子君
                笹野 貞子君
    ―――――――――――――
   委員の異動
 十月三十日
    辞任         補欠選任
     篠崎 年子君     糸久八重子君
 十一月五日
    辞任         補欠選任
     糸久八重子君     篠崎 年子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         田辺 哲夫君
    理 事
                大木  浩君
                星野 朋市君
                庄司  中君
                笹野 貞子君
    委 員
                関根 則之君
                坪井 一宇君
                平井 卓志君
                清水 澄子君
                篠崎 年子君
                千葉 景子君
                浜本 万三君
                三石 久江君
                武田 節子君
                中西 珠子君
                足立 良平君
                吉川 春子君
   政府委員
       労働大臣官房長  七瀬 時雄君
   事務局側
       常任委員会専門  佐野  厚君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○労働問題に関する調査
 (派遣委員の報告)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(田辺哲夫君) ただいまから労働委員会を開会いたします。
 まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(田辺哲夫君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に笹野貞子君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(田辺哲夫君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、労働問題に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(田辺哲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(田辺哲夫君) 次に、労働問題に関する調査を議題とし、先般当委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。大木浩君。
#7
○大木浩君 委員派遣について御報告申し上げます。
 本調査団は、去る九月十六日から十八日まで三日間にわたり、山形県及び秋田県におきまして、最近における雇用失業情勢と雇用対策等についてその実情を調査してまいりました。
 派遣委員は、田辺委員長を初め星野理事、庄司理事、笹野理事、関根委員、篠崎前理事、三石委員、中西委員、足立委員、吉川委員及び私大木の十一名であります。
 まず、山形県における雇用失業情勢等について申し上げます。
 山形県におきましては、昨年の秋ごろから製造業の電機、機械等の大企業を中心に求人を手控える傾向が続いておりますが、本年七月における常用労働者の有効求人倍率は一・四七倍となお高い水準にあり、特に中小企業を中心に労働力の不足感が根強いことから、労働力不足基調は今後とも変わらないものと見込まれております。このため、県は、その人材確保対策として、新規学卒者の県内定着を促進するため、県内企業の就職情報の提供等を行うとともに、学生職業相談窓口を設置してその就職相談の徹底を図っております。
 また、山形県は他県と比較して高齢化率が高く、中高年齢層の求人倍率が低いことから、中高年齢者の雇用対策として中高年人材センターの設置や、公共職業安定所における相談援助体制の強化に努めているほか、高年齢者の就業対策として十一のシルバー人材センターの育成強化を行っております。
 次に、地域雇用対策でありますが、山形県の場合、昭和五十年から企業誘致が順調に進み、平成三年までの企業立地件数は全国で第十位、東北で第一位の千二百四十九件に上っていることから、新規学卒者の県内定着を高める施策とあわせて、ふるさと人材確保事業としてUターン対策を積極的に推進することとしております。
 具体的には、山形県東京事務所にふるさと就職情報センターを設置し相談援助を行うとともに、特に高度技術者の確保を図るための各種ガイダンス事業等を実施しております。これらの事業を成功させるためには魅力ある地域づくりと企業の受け入れ態勢の整備が必要であり、県内企業の体質強化への努力とともに、社会環境、労働環境、生活環境の整備の具体的な取り組みが県の労働行政の重要な課題の一つと考えられます。
 また、現下の国政の最重要課題の一つでありま
す労働時間短縮の問題について山形県の場合を見ますと、近年短縮の傾向にあるものの、平成三年の労働者一人当たりの年間総労働時間は二千六十九時間で、全国平均よりも五十三時間長くなっております。この主たる原因は週四十四時間制適用猶予事業所に雇用される労働者が多いことが挙げられており、いずれにいたしましても今後、労働時間の短縮に向けての労使、行政当局の一層の努力が求められております。
 次に、視察の概要について申し上げます。
 山形県におきましては、山形日本電気高畠工場を訪問し、水戸部社長初め役職員の方から概況説明を受け、施設の視察を行いました。山形日本電気は昭和三十九年に創立され、現在山形に本社を置き、山形、高畠、鶴岡、秋田に工場を有し、IC、LSIなどを生産する先端企業で、従業員約三千百名を擁する山形有数の企業であります。
 まず、工場の安全衛生対策の概要につきましては、第一に、生産ラインの高度化に対応した管理体制の確立のため、環境安全事前審議会制度を設け、薬品類等の事前チェックを初めとする活動を行い、また安全衛生に関する専任のスタッフを配置しております。第二に、従業員全員の参画による安全衛生活動の推進のため、全員参加の職場安全衛生懇談会を定期的に開催するなどの労働安全意識の定着に努めております。その他、快適職場形成への取り組み等の労働災害防止のための活動が活発に行われております。
 次は、女子労働に関する取り組みについてであります。
 この工場では、設備についての教育をマスターした上で、半導体設備の保全に取り組む業務について積極的に女子の活用を行うレディス・メンテナンス活動を実施いたしております。従来この種の業務は男子従業員によって行われてまいりましたが、熟練女子労働者からの参加申し出を契機に昭和六十一年より女子労働者の意識と意欲の一層の向上、女子労働者の職務の拡大を目指してレディス・メンテナンス活動が開始されました。この業務に当たるには相当高度な実務研修を経ることが必要でありますが、現在、メンテナンス業務に携わる者の三割を女子労働者が占めるに至り、またその提案による設備改善件数も逐年増加しております。我々はここで改善事例の発表を見学し、女子労働者が複雑な半導体設備の保全に取り組む姿に接することができました。今後とも女子労働者の職域拡大を期待するものであります。
 なお、この工場におきましては平成二年に育児休業制度及び介護休業制度が導入されております。
 次に、秋田県における最近の雇用失業情勢について申し上げます。
 秋田県の最近の景況は、建設業が公共工事の前倒し発注により順調に展開しているほか、主力産業である電子部品、金属機械で一部需要の回復が見られるものの、全般的にはなお生産抑制基調が続いております。個人消費も底がたさを見せつつもやや低調な展開となり、全体としては引き続き調整過程にあることから、労働力需給は製造業を中心に逼迫感が緩和しております。常用労働者の有効求人倍率は平成三年十二月以降低下が目立ちましたが、四月から六月の平均では一・〇三倍、七月も一・〇三倍で推移しております。
 次に、秋田県における雇用対策の概要について申し上げます。
 秋田県では新規学卒者の県外流出が続いており、これが人口の減少と高齢化を進行させる大きな要因となっております。また近年、企業誘致の促進や地場産業の振興によって新たな雇用機会が創出されており、若年者を中心とする人材確保の必要性がますます高まっております。このため、県は若年者の県内定着を促進し、豊かで活力のある地域社会を形成することを目的としたふるさと定住総合雇用対策を推進しております。
 その内容は、第一に、新規学卒者の県内就職促進事業として、求人情報の提供、就職説明会の開催、公共職業安定所、学校との連携の強化等を行っております。第二に、Uターン、Jターン、Iターン等その形態を問わず、すべて秋田へオールターンするという意味のAとアキタのAとをかけた「Aターン」というキャッチフレーズをつくり、Aターン就職促進事業を実施しております。具体的には、東京、秋田で就職相談会を実施するほか、Aターン就職希望者に対する相談援助、JR山手線、中央線、総武線の電車各一編成の車両広告を全面借り切り、ポスター三十八種類、三千枚を用いたPRを実施しております。
 次に、高年齢者の雇用就業対策でありますが、具体的には求人開拓、企業に対する指導の強化を初め、高年齢者等に臨時、短期的な就業の場を提供するため、シルバー人材センターの事業運営が適正に行われるよう指導を強化するとともに、県独の助成措置を講じております。
 次に、女性の雇用対策でありますが、秋田県の女子雇用者数は年々増加し、総雇用者数に占める女子雇用者の割合も全国平均より二・三%高い四一・四%となっております。女子雇用者の増大に対応して女性の働きやすい職場環境づくりのため、公共職業安定所、パートバンク等によりきめ細かな情報提供、職業相談等が実施されており、県独自のパートタイム職業紹介施設として昨年十月大館市に「おおだてパートバンク」を設置するなどの対策を講じております。
 次に、出稼ぎ労働者対策についてであります。
 秋田県の出稼ぎ労働者は、企業誘致の進展等による地元就労機会の増大や高齢化による引退等から年々減少傾向にあり、平成三年度には二万二千七百六十五人とピーク時の三割程度となっております。県の出稼ぎ労働者対策は、出稼ぎしなくとも安定した生活ができるよう地元における就労機会を確保し地元就労を促進することを基本とし、やむを得ず出稼ぎ就労を行う者については、その高齢化に配慮しつつ健康管理と安全就労の一層の徹底等の援護対策を講じております。
 次に、労働時間の現状についてであります。
 秋田県におきましても、年々徐々に短縮されてきてはおりますが、全国的な時間短縮のテンポには追いついていけない実態にあります。平成三年の秋田県の一人当たりの年間総労働時間は二千八十八時間で、全国平均と比較して七十二時間長く、特に年間の所定内労働時間は百三十八時間も長い状態にあり、これは全国一長い労働時間となっております。この原因については、連続休暇が普及していないこと、年休の消化率が低迷していること等が挙げられます。これに対しては、本年六月に県下の商工会議所等の経営者団体に労働時間の短縮の取り組みを要請するなどの対策を講じております。今後、さきに施行されました労働時間短縮促進法による取り組み等を含め、きめ細かい施策の展開が急務であると痛感した次第であります。
 次に、視察の概要について申し上げます。
 秋田県におきましては、まず日本障害者雇用促進協会・秋田障害者職業センターを訪問し、高所長を初め職員の方々から概況説明を聴取した後、実際に職業準備訓練を実施している現場を視察いたしました。
 このうち、特に職業準備訓練につきましては、実際の作業場面をできる限り忠実に再現した職業準備訓練室、通称「あきたワークトレーニング社」を設置し、そこに障害者の方が適所し、作業を通じて基本的な労働習慣を体得するための訓練を実施しております。
 次に、秋田営林局・田沢湖営林署を視察いたしました。この営林署は、昭和五十九年一月十二日から平成三年三月四日までの二百九十四万時間にわたり業種別の最長無災害記録を樹立した事業所でございます。営林署におきましては、奈良秋田営林局総務部長、三ケ田営林所長から概況説明を聴取しました。
 労働安全衛生対策について、この営林署では、安全衛生委員会の定例開催等による安全管理の徹底、毎月一回現場ごとの安全座談会の開催、全職員が参加する安全大会の実施による労働者の安全衛生意識の喚起、安全点検及び緊急連絡、緊急訓練のほか、ビデオの活用による危険予知訓練等自
主的安全意識の高揚等を図っております。さらに、振動病の予防、健康診断の徹底、作業開始前の毎日の林業体操の励行等健康管理の充実を図っております。以上により労働安全衛生対策がきめ細かに行われております。
 なお、この営林署における現場労働者の平均年齢は五十五歳であり、新規の雇用が困難な実情にあり、林業労働における後継者問題が林業経営の大きな問題となっております。
 このほか、秋田県におきましては、アキタテクノポリス構想の一翼を担う秋田新都市開発整備事業の進捗状況、八幡平・阿仁・田沢湖地域大規模リゾート構想の進捗状況について関係施設等を視察いたしました。
 以上、簡単ではございますが、今般の委員派遣の概要について御報告申し上げました。
 なお、秋田県より本委員会に対し地域雇用開発の充実等三項目について要望書が提出されております。これは本日の会議録の末尾に掲載していただくよう委員長にお願い申し上げますとともに、今回の委員派遣に当たり、格別の御高配を賜りました関係者各位に深く感謝申し上げます。
 以上でございます。
#8
○委員長(田辺哲夫君) 以上をもちまして派遣委員の報告は終了いたしました。
 なお、ただいまの大木君の報告中御要望のございました秋田県当局からの要望事項を本日の会議録の末尾に掲載することについて、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○委員長(田辺哲夫君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十九分散会
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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