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1992/03/04 第123回国会 参議院 参議院会議録情報 第123回国会 環境特別委員会 第2号
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1992/03/04 第123回国会 参議院

参議院会議録情報 第123回国会 環境特別委員会 第2号

#1
第123回国会 環境特別委員会 第2号
平成四年三月四日(水曜日)
   午後零時十四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月四日
    辞任         補欠選任
     高桑 栄松君     太田 淳夫君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         安恒 良一君
    理 事
                石川  弘君
                森山 眞弓君
                西岡瑠璃子君
    委 員
                井上 章平君
                石渡 清元君
                木宮 和彦君
                原 文兵衛君
                久保田真苗君
                清水 澄子君
                堂本 暁子君
                西野 康雄君
                太田 淳夫君
                沓脱タケ子君
                中村 鋭一君
   国務大臣
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  中村正三郎君
   政府委員
       公害等調整委員
       会委員長職務代
       理        海老原義彦君
       公害等調整委員
       会事務局長    石出 宗秀君
       環境政務次官   平野  清君
       環境庁長官官房
       長        森  仁美君
       環境庁長官官房
       会計課長     井上  毅君
       環境庁企画調整
       局長       八木橋惇夫君
       環境庁自然保護
       局長       伊藤 卓雄君
       環境庁大気保全
       局長       入山 文郎君
       環境庁水質保全
       局長       眞鍋 武紀君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        宅間 圭輔君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公害及び環境保全対策樹立に関する調査
 (公害対策及び環境保全の基本施策に関する
 件)
 (平成四年度環境庁関係予算に関する件)
 (平成四年度各省庁の環境保全関係予算に関す
 る件)
 (公害等調整委員会の事務概要等に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(安恒良一君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、高桑栄松君が委員を辞任され、その補欠として太田淳夫君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(安恒良一君) 公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題といたします。
 まず、公害対策及び環境保全の基本施策について中村環境庁長官から所信を聴取いたします。中村環境庁長官。
#4
○国務大臣(中村正三郎君) 第百二十三回国会における参議院環境特別委員会の御審議に先立ち、環境行政に関する私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。
 本年は、環境と開発に関する国連会議、いわゆる地球サミットの開催を六月に控え、同会議を契機として環境政策のさらなる展開を図ることが大きな課題となっております。
 地球温暖化、オゾン層の破壊、熱帯林の減少、有害廃棄物の国境を越える移動等の地球環境問題は、今や人類全体の生存基盤にかかわる緊急かつ重要な課題となっております。このような問題は、科学技術の進歩と経済発展に支えられた人類の諸活動が自然の浄化能力を超えるほど巨大化していることに起因する問題であり、また個々の企業活動や国民一人一人の生活のあり方そのものに根差した問題でもあります。人類は、これまでのようなやり方で人間活動の拡大を続けるのではなく、有限な地球の環境と資源の中で環境と経済の統合による持続可能な開発を目指した経済社会を形成していくため、国際的協力のもと、具体的施策を推進していく必要があります。
 その中で、高度な経済活動を営み、地球環境に大きなかかわりを持つと同時に、環境対策等の分野で多くの経験とすぐれた技術力を有する我が国が、本分野でどのような責任と役割を果たしていけるかに今や国際的な注目が集まっております。我が国は、持てる英知を結集し、地球の将来、そして人類の幸福と繁栄をかけて地球環境問題の解決に向け、積極的、主体的にその国際的地位にふさわしい貢献を果たしていかなければなりません。
 また、国内の環境問題に目を転じますと、大都市地域における窒素酸化物等による大気汚染、生活排水等による河川や湖沼、内湾等の水質汚濁、あるいは身近な地域において緑や生き物と触れ合うことのできる自然が失われつつあるなど、地域における環境問題は山積しております。
 国民の一人一人が豊かさとゆとりを日々の生活の中で実感しながら暮らしていけるような生活大国への前進のためには、国民の生活環境を保全しつつ、さらに質の高い快適な環境づくりに取り組み、安全で安らぎと潤いのある地域環境を形成していかなければなりません。
 こうした国内外の環境問題を根本的に解決するには、社会経済システムを幅広く見直し、経済活動全般に環境の観点を広く織り込み、環境への負荷の少ない環境保全型社会の形成が不可欠であります。
 このため、環境行政をめぐる課題の変化、時代の要請を踏まえ、法制度のあり方、新たな政策手段の導入等について議論を深め、地球化時代の環境政策を展開していかなければなりません。
 以上の認識に立って、私は次の施策について重点的に取り組んでまいります。
 第一に、地球環境保全のための施策の推進であります。
 ブラジルで開催される地球サミットは、各国首脳が一堂に会し、持続可能な開発が重要であるとの認識のもと、気候変動に関する枠組み条約、生物多様性条約等の採択に向けた交渉が行われるとともに、地球を人類共通の未来のために良好な状態にしておくための人間や国家の行動の基本原則を定める地球憲章の採択やその具体的な行動計画であるアジェンダ21の策定、さらにはこれらを実施するための資金についての協力等について合意を得ることを目的とする極めて重要な国際会議であります。
 私は、地球環境問題担当大臣、環境庁長官として、地球サミットに向け、我が国がその国際的地位にふさわしい主体的かつ積極的な貢献を行い、会議が成功するよう全力を傾注してまいる所存であります。
 また、地球サミットを契機として、地球環境保全に対する取り組みを一層強力に推進するとともに、その成果を広く国民に普及していくことが重要であります。
 このため、環境庁では、本年をアースイヤー92とし、国民各界各層の参加のもとにキャンペーン活動を実施いたします。また、地球温暖化防止行動計画の着実な推進に努めるとともに、環境保全型社会の形成に向け、環境保全活動の普及拡大、環境教育の推進、リサイクルの促進、環境と経済の統合に資する政策手段の検討等に引き続き取り組んでまいります。
 また、地球環境問題に関する調査研究を強化するため、地球環境保全調査研究等総合推進計画に基づき政府一体となって総合的な研究を推進するとともに、国立環境研究所地球環境研究センターによる研究支援及びモニタリング体制の充実を図ります。
 このほか、アジア太平洋環境協力計画、環日本海環境協力の推進、本年秋に開所予定のUNEP国際環境技術センターへの支援等を初めとする国際環境協力を展開してまいります。
 さらに、有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約への早期加入を図るための国内法制度の整備を図るとともに、世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約の締結を目指し、関係省庁間で準備を進めるなど国際条約への取り組みを強化してまいります。
 第二に、自然環境の保全と適正な利用の推進であります。
 自然環境を適切に保全するとともに、自然との触れ合いを求める国民のニーズの高まりにこたえるため、自然公園、国民公園の保全、整備、身近な自然が一定の広がりを持って残されている地域における各種利用施設の整備、長距離自然歩道の整備等を通じ、自然との触れ合いの場の整備を促進するとともに、自然と親しむための各種行事の実施及び自然との触れ合いを推進する人材の育成等により人と自然の交流を推進してまいります。
 また、野生生物の保護については、地球サミットでの生物多様性条約の採択に向けた取り組みに加え、現在京都市で開催されているワシントン条約締約国会議の成功に向け努力するとともに、平成五年に釧路市で開催されるラムサール条約締約国会議に向け着実に準備を進めるなど、国際的分野での貢献を強化してまいります。
 さらに、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存のため体系的な国内法制度の整備を図るべく、今国会に所要の法律案の提出を予定いたしております。
 第三に、都市環境保全対策の推進であります。
 大都市地域の窒素酸化物による大気汚染の改善を図るため、大都市地域全体の自動車排出ガス総量の抑制等自動車から排出される窒素酸化物の排出抑制に資する特別の措置を講ずべく、今国会に所要の法律案の提出を予定いたしております。さらに、低公害車の普及拡大を積極的に推進する一方、基本的な対策である自動車単体に対する規制の強化については、中央公害対策審議会答申に沿ってディーゼル車を中心とした排出ガス規制の長期目標が早期に達成されるよう所要の技術開発を促すなど、鋭意働きかけを行ってまいります。
 また、湖沼、内湾等の閉鎖性水域における水質汚濁を改善するため、引き続き市町村による生活排水対策推進計画の策定を支援していくほか、身近な水路の汚濁改善のための浄化施設整備に対する支援の強化、国民に対する普及啓発を行ってまいります。
 第四に、総合的な水俣病対策の推進を初めとする環境保健施策の推進であります。
 水俣病対策については、今後とも公害健康被害の補償等に関する法律等に基づき水俣病被害者の公正な救済を進めるとともに、昨年十一月の中央公害対策審議会答申を踏まえ、水俣病問題の早期解決を図るため、平成四年度から新たに水俣病とは認定されないが一定の症状を持つ者に療養費及び療養手当を支給する等の総合的な対策を講ずることとしております。
 また、健康被害予防事業の推進や健康状態と大気汚染との関係の継続的な監視体制づくりに取り組むなど、公害による健康被害者の救済及び健康被害の未然防止に引き続き努めてまいります。
 第五に、環境汚染対策と環境管理の総合的な推進であります。
 安全で快適な生活環境を確保していくため、さまざまな化学物質やバイオテクノロジー等先端技術の利用による新たな態様の環境汚染の未然防止、未規制発生源等による環境汚染対策を一層推進するとともに、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、廃棄物対策等各種公害対策にも万全を期してまいります。
 また、環境影響評価、公害防止計画等多角的な環境保全手法を充実強化してまいります。
 さらに、最近における環境行政上の主要課題の変化に的確に対応するため、公害防止事業団を環境事業団に改組し、新たに産業廃棄物の最終処分場等の整備を行う業務、国立・国定公園の自然保護と健全な利用を推進する施設の整備を行う業務等を追加するため、今国会に公害防止事業団法の一部を改正する法律案を提出させていただいておりますので、速やかな御審議をよろしくお願いいたします。
 以上、環境行政の主要な課題と今後の取り組みの基本的方向について所信を述べました。
 二十一世紀を目前に控えた今日、地球環境問題を初め環境問題は人類と地球の将来を左右する重大課題となっており、環境行政は大きな変革を求められております。環境行政の総合的な推進の任に当たる環境庁としては、こうした要請にこたえるべく、現在、中央公害対策審議会及び自然環境保全審議会に対し、地球化時代の環境政策のあり方について総合的な検討をお願いしているところであり、その審議を踏まえつつ、新たな時代のニーズに合致した環境行政の展開に努めてまいる所存であります。
 本委員会及び委員各位におかれましては、環境行政の一層の推進のため、何とぞ今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
#5
○委員長(安恒良一君) 次に、平成四年度環境庁関係予算について説明を聴取いたします。森官房長。
#6
○政府委員(森仁美君) 平成四年度の環境庁関係予算案について、その概要を御説明申し上げます。
 平成四年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち、環境庁予算要求額は五百八十億八千四百八十九万円であり、これを前年度の当初予算額五百三十八億二千三百七十四万円と比較すると、四十二億六千百十四万円、七・九%の増額となっております。
 予算要求額の主要な項目について御説明申し上げます。
 第一に、環境保全の企画調整等については、地球温暖化を初めとする地球環境保全の分野で我が国が世界に貢献するため、本年六月に開催される環境と開発に関する国連会議の成功に向けて、これを支援し、その成果を広く国民に普及するとともに、開発途上国等の環境保全計画づくりの支援等の国際環境協力の推進に努めるほか、地球環境保全に関する関係閣僚会議が決定した地球温暖化防止行動計画の推進、先端技術の進展と化学物質の使用拡大に対応した環境保全施策の充実、国民各界各層に対する環境教育の強化、環境影響評価及び公害防止計画の策定の推進に必要な経費など、合わせて十億九千八百八十八万円を計上しているところであります。
 第二に、公害による健康被害者の救済等については、新たに水俣病問題の早期解決を図るため、総合的な対策を実施するほか、従来に引き続き公害健康被害補償制度の適正かつ円滑な実施を図るとともに、公害健康被害補償予防協会に設けられている基金を活用した健康被害予防事業や総合的な環境保健施策を推進することとし、これらの経費として二百三十二億九千八百四十万円を計上しております。
 第三に、大気汚染等の防止については、都市地域の窒素酸化物対策として、自動車が排出する窒
素酸化物の総量抑制、低公害車の普及推進等を進めるほか、オゾン層保護対策としてフロンガス等の監視及び調査研究の推進等、酸性雨対策として監視測定体制の整備等に努めるとともに、未規制大気汚染物質対策、脱スパイクタイヤ対策及びアスベスト対策等の推進を図ることとしております。
 また、騒音、振動及び悪臭対策についても引き続き推進を図ることとし、これらの経費として九億五千九十二万円を計上しております。
 第四に、水質汚濁の防止については、生活排水対策を推進するため、市町村の生活排水対策推進計画の策定及び水質浄化等施設の整備の助成を推進するほか、水質総量規制の推進、湖沼水質の保全並びに地下水質の保全等の対策を推進するための経費として十億八千六十六万円を計上しております。
 このほか、地盤沈下防止及び廃棄物対策費として一億三千六百九十四万円、土壌汚染防止及び農業対策費として一億九千二百五十九万円をそれぞれ計上しております。
 第五に、公害防止事業団については、国立・国定公園の保護及び整備の推進、産業廃棄物処理施設の整備の促進等環境行政上の重要課題に対応するため、事業の見直しを行うとともに、名称を環境事業団に改めることとし、事業団の事業運営に必要な事務費等の助成費として四十三億五千四百八十三万円を計上しております。
 第六に、公害監視等設備の整備については、地方公共団体の監視測定体制等の整備を助成するために必要な経費として八億二千八百八十四万円を計上しております。
 第七に、環境保全に関する調査研究の推進のための経費については、総額五十三億八千二百万円を計上しております。
 この内訳としては、まず国立試験研究機関等の公害防止等試験研究費として十九億千八百四万円を環境庁において一括計上するとともに、環境保全総合調査研究促進調整費として一億九百万円を計上し、関係省庁が所管する各種の環境保全に関する調査研究の総合的調整を行うほか、地球環境研究総合推進費として十九億円を計上し、関係省庁の所管する国立試験研究機関等が行う各種の地球環境保全に関する調査研究の総合的推進を図ることとしております。
 また、地球観測衛星、ADEOSに搭載する成層圏オゾン等の観測機器の開発、光化学スモッグや環境汚染による健康影響の解明、その他大気汚染、水質汚濁、自然保護等に関する調査研究費についても十四億五千四百九十五万円を計上し、必要な調査研究を進めることとしております。
 第八に、自然環境の保全対策及び施設整備について申し上げます。
 まず、自然環境の保全対策及び自然公園等の維持管理等については、自然環境保全基礎調査を初めとする調査研究を実施するとともに、国立公園等の保護管理の充実強化を図ることとしております。
 また、野生生物の保護対策については、絶滅のおそれのある野生生物種の保護対策を推進するとともに、国設鳥獣保護区の管理強化等を図ることとしております。
 これらに必要な経費として、合わせて十六億九千百三十九万円を計上しているところであります。
 次に、自然公園等の施設の整備については、国民の快適で安全な利用を図るため、国立・国定公園の利用施設、長距離自然歩道、自然環境保全活動拠点及び国民公園施設の整備を推進するほか、野生生物保護管理施設等の整備に必要な経費として五十二億九千六十二万円を計上しております。
 第九に、国立環境研究所については、地球環境問題等環境全般にわたる研究を積極的に推進するため、地球環境研究センターの拡充及び研究施設の整備を図るために必要な経費として六十億千六百二十三万円を計上しております。
 また、国立水俣病研究センターの運営等に必要な経費として四億四千九百九万円を計上しております。
 以上、平成四年度環境庁関係予算案の概要につきまして御説明申し上げました。
#7
○委員長(安恒良一君) 次に、平成四年度における各省庁の環境保全関係予算について説明を聴取いたします。八木橋企画調整局長。
#8
○政府委員(八木橋惇夫君) 各省庁の平成四年度環境保全経費等の概要について御説明いたします。
 まず、歳出予算について御説明いたします。
 平成四年度における環境保全経費の総額は一兆五千五百十四億円であり、前年度の当初予算に比べ、一千一億円、六・九%の増となっております。
 これと事項別に見ますと、各種基準等の設定のために十一億円、監視取り締まりの強化のために六十億円、公害防止事業助成のために九十四億円、公害防止関係公共事業等の推進のために一兆二千八百二十四億円、公害防止調査研究の推進のために三百二十五億円、公害被害者保護対策等の充実のために二百四十八億円、自然保護対策の推進のために一千七百八十四億円、その他として百六十八億円が計上されています。
 主要な項目については、次のようになっています。
 まず、環境保全経費全体の八三%を占める公害防止関係公共事業等のうちでは、建設省等に計上されている下水道事業費九千百八十三億円、公共用飛行場周辺及び防衛施設周辺における騒音防止対策等の経費として運輸省、防衛施設庁に一千三百二十五億円、さらには、厚生省、運輸省等に計上されている廃棄物処理施設整備費一千八十四億円などがあります。
 また、公害被害者保護対策等のうちでは、環境庁の公害健康被害補償対策等経費二百三十三億円、自然保護対策のうちでは、建設省等の公園事業費一千二百三十七億円、環境庁の自然公園等施設整備費五十三億円などがあります。
 なお、近年の地球環境問題に対する取り組みの重要性にかんがみ、環境保全経費とは別に、環境庁において各省庁の地球環境保全関係予算を取りまとめたところでありますが、これによると平成四年度における総額は四千九百八十四億円であり、前年度の当初予算に比べ、百七十六億円、三・七%の増となっております。
 これを事項別に見ますと、地球環境保全関係一般経費として八百八十億円、衛星等研究開発関係費として二百四十五億円、エネルギー対策関係費として三千八百四十三億円、その他関連経費として十六億円となっています。
 特に、エネルギー対策、衛星等研究開発関係費等を除いた一般経費は八百八十億円で、前年度の七百六十一億円に比べ、百十九億円、一五・六%の大幅な伸びとなっています。
 次に、公害防止関係財政投融資の概要について御説明いたします。
 平成四年度における公害防止関係財政投融資は、貸付規模等において総額一兆九千四百九十九億円を予定しており、前年度の当初計画額に比べ九百八十九億円の増となっております。
 機関別の主な内訳としては、公害防止事業団が事業規模で八百九十億円、日本開発銀行が貸付規模で七百二十億円を予定しているなどのほか、地方公共団体の下水道整備、廃棄物処理等の事業を推進するため、地方債計画において一兆七千百四十九億円を予定しております。
 このほか、中小企業金融公庫、環境衛生金融公庫、北海道東北開発公庫、中小企業事業団等において産業公害防止対策等所要の融資を引き続き行うこととしております。
 なお、公害防止事業団については、環境行政上の主要課題の変化に的確に対応するため、事業の見直しを行うとともに、名称を環境事業団に改めることとし、今国会に公害防止事業団法の一部を改正する法律案を提出させていただいております。
 最後に、今国会において御審議いただく租税特別措置法等の改正案に盛り込まれております環境保全関係の税制改正措置について御説明申し上げ
ます。
 まず、自動車公害防止対策関係税制として、最新窒素酸化物排出ガス規制適合車への買いかえ促進及び平成五年自動車排出ガス規制適合車の導入促進のための特例措置を新設するとともに、ハイブリッド自動車など低公害車の導入促進のための特例措置の新設等の措置を講ずる予定であります。
 また、リサイクルの促進を図るため、廃棄物再生処理用設備に係る特例措置の拡充、リサイクルの担い手となる登録廃棄物再生事業者の事業の用に供する施設に係る特例措置の新設、特定フロン排出抑制・回収設備に係る特例措置の拡充等の措置を講ずる予定であります。
 このほか、公害防止用施設に対する特例措置の延長、公害防止事業団に対する特例措置の延長など、所要の税制上の措置を講ずることとしております。
 以上をもちまして、平成四年度の各省庁の環境保全経費等の説明を終わります。
#9
○委員長(安恒良一君) 次に、公害等調整委員会の事務の概要等について説明を聴取いたします。海老原公害等調整委員会委員長職務代理。
#10
○政府委員(海老原義彦君) 公害等調整委員会が平成三年中に行った公害紛争の処理に関する事務及び平成四年度総理府所管一般会計公害等調整委員会歳出予算要求額について御説明申し上げます。
 まず、公害紛争の処理に関する事務の概要について御説明申し上げます。
 第一に、平成三年中に当委員会に係属した公害紛争事件は、水俣病と認定された患者とチッソ株式会社との間で患者個々人ごとに具体的な損害賠償額を定める水俣病損害賠償調停事件、静岡県の住民から山梨県のゴルフ場の事業者を相手方として申請のあった山梨・静岡ゴルフ場農業被害等調停事件、長野県等の住民から日本鉄道建設公団を相手方として申請のあった北陸新幹線騒音防止等調停事件など、合計二十四件であり、これらのうち、平成三年中に終結したものは二十二件であります。
 なお、以上のほか水俣病損害賠償調停事件については、調停成立後に申請人の症状に変化が生じたときに行われる水俣病慰謝料額等変更申請事件が二十四件あり、うち十五件が終結しております。
 現在係属中の事件につきましては、適切な解決が図られるよう鋭意努力してまいる所存であります。
 第二に、平成三年中に都道府県公害審査会に係属した公害紛争事件は百六件であり、工場及び近隣の騒音に係る事件あるいはゴルフ場などの建設反対に係る事件が多くなっております。これらのうち、平成三年中に終結したものは三十一件であります。
 公害紛争処理法においては、当委員会と都道府県公害審査会とはそれぞれが独立の機関として職務を遂行することとなっておりますが、公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るという観点から、同審査会との商での連絡協議に努めるとともに、参考となる情報、資料の提供を積極的に行っているところであります。
 第三に、全国の公害苦情の実態についてであります。
 当委員会の調査によれば、平成二年度において全国の地方公共団体の公害苦情相談窓口に寄せられた苦情は約七万四千件となっており、苦情件数は、昭和四十七年度の約八万八千件をピークに以後減少傾向を示したものの、五十八年度から再び増加傾向を示しております。
 これを苦情の種類別に見ますと、いわゆる典型七公害に関する苦情では騒音に関する苦情が最も多くなっておりますが、いわゆる典型七公害に分類できない苦情も全体の約三四%を占め、年々増加してきております。
 公害苦情につましては、都道府県または市区町村がその処理に当たっておりますが、当委員会としては、これらの地方公共団体に対し、職員に対する研修の実施、苦情処理に必要な情報の提供等を積極的に行っているところであります。
 続きまして、平成四年度公害等調整委員会の歳出予算要求額の概要について御説明申し上げます。
 平成四年度総理府所管一般会計歳出予算要求額のうち公害等調整委員会の歳出予算要求額は五億四千万円であり、これを前年度の当初予算額四億九千六百万円と比較いたしますと、八・九%、四千四百万円の増額となっております。
 次に、その内訳について御説明申し上げます。
 第一に、当委員会に係属する公害紛争事案の審理経費等として五億一千百万円を計上しております。
 第二に、公害紛争の処理を担当する都道府県公害審査会委員等及び担当職員との連絡協議のための経費等として二千九百万円を計上しております。
 以上が平成三年中に公害等調整委員会が行った公害紛争の処理に関する事務の概要及び平成四年度公害等調整委員会の歳出予算要求額についての概要であります。
 公害等調整委員会といたしましては、今後とも公害紛争の迅速かつ適正な解決を図るため鋭意努力してまいる所存でありますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
#11
○委員長(安恒良一君) 以上で所信及び説明の聴取は終わりました。
 本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十一分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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