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1992/04/03 第123回国会 参議院 参議院会議録情報 第123回国会 予算委員会 第12号
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1992/04/03 第123回国会 参議院

参議院会議録情報 第123回国会 予算委員会 第12号

#1
第123回国会 予算委員会 第12号
平成四年四月三日(金曜日)
   午後四時三十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月一日
    辞任         補欠選任
     平井 卓志君     成瀬 守重君
     星野 朋市君     清水嘉与子君
     吉田 達男君     西野 康雄君
     吉川 春子君     諌山  博君
     乾  晴美君     粟森  喬君
 四月二日
    辞任         補欠選任
     鎌田 要人君     木暮 山人君
     清水嘉与子君     真島 一男君
     成瀬 守重君     尾辻 秀久君
     前畑 幸子君     堂本 暁子君
     諌山  博君     高崎 裕子君
 四月三日
    辞任        補欠選任
     種田  誠君     穐山  篤君
     堂本 暁子君     岩本 久人君
     白浜 一良君     及川 順郎君
     広中和歌子君     高桑 栄松君
    ―――――――――――――
 出席者は左のとおり。
   委員長          中村 太郎君
   理 事
                井上 吉夫君
                鹿熊 安正君
                前田 勲男君
                吉川 芳男君
                梶原 敬義君
                久保  亘君
                佐藤 三吾君
                太田 淳夫君
                吉岡 吉典君
   委 員
                井上 章平君
                石井 道子君
                石原健太郎君
                遠藤  要君
                大島 友治君
                合馬  敬君
                尾辻 秀久君
                北  修二君
                木暮 山人君
                斎藤 文夫君
                須藤良太郎君
                田中 正巳君
                西田 吉宏君
                野末 陳平君
                真島 一男君
                穐山  篤君
                岩本 久人君
                國弘 正雄君
                小林  正君
                櫻井 規順君
                清水 澄子君
                西野 康雄君
                細谷 昭雄君
                村沢  牧君
                森  暢子君
                及川 順郎君
                針生 雄吉君
                高崎 裕子君
                粟森  喬君
                高井 和伸君
                寺崎 昭久君
                下村  泰君
   国務大臣
       外 務 大 臣  渡辺美智雄君
       大 蔵 大 臣  羽田  孜君
       厚 生 大 臣  山下 徳夫君
       通商産業大臣   渡部 恒三君
       建 設 大 臣  山崎  拓君
       国 務 大 臣  加藤 紘一君
       (内閣官房長官)
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長  野田  毅君
       官)
       国 務 大 臣  中村正三郎君
       (環境庁長官)
   政府委員
       内閣審議官
       兼内閣総理大臣  野村 一成君
       官房参事官
       内閣総理大臣官  高岡 完治君
       房審議官
       防衛施設庁長官  藤井 一夫君
       防衛施設庁施設  大原 重信君
       部長
       経済企画庁調整  吉冨  勝君
       局長
       経済企画庁調査  土志田征一君
       局長
       環境庁長官官房  森  仁美君
       長
       環境庁企画調整  柳沢健一郎君
       局環境保健部長
       環境庁水質保全  眞鍋 武紀君
       局長
       国土庁長官官房  藤原 良一君
       長
       国土庁長官官房  森   悠君
       会計課長
       外務大臣官房長  佐藤 嘉恭君
       外務大臣官房領  荒  義尚君
       事移住部長
       外務省欧亜局長  兵藤 長雄君
       外務省条約局長  柳井 俊二君
       外務省国際連合  丹波  實君
       局長
       大蔵大臣官房総  日高 壮平君
       務審議官
       大蔵省主計局長  斎藤 次郎君
       大蔵省主税局長  濱本 英輔君
       大蔵省理財局次  吉本 修二君
       長
       大蔵省証券局長  松野 允彦君
       大蔵省銀行局長  土田 正顕君
       厚生省生活衛生  玉木  武岩
       局長
       厚生省社会局長  末次  彬君
       厚生省年金局長  加藤 栄一君
       農林水産省構造  海野 研一君
       改善局長
       中小企業庁計画  桑原 茂樹君
       部長
       建設大臣官房会  近藤 茂夫君
       計課長
       建設省住宅局長  立石  真君
   事務局側
       常任委員会専門  宮下 忠安君
       員
   参考人
       日本銀行理事   福井 俊彦君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○平成四年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○平成四年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○平成四年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議
 院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(中村太郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 この際、一言御報告申し上げます。
 かねて久保君から要求のあった証人喚問の件については、理事会において協議の結果、次のとおり合意されました。
 動議で要求されている証人の喚問については、引き続きその実現に努力することとし、当面、参考人として佐川清君を本委員会に招致いたしたい。
 そのため、実情を調査することとし、手続等は委員長に一任されたい。
 以上、御報告申し上げます。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(中村太郎君) 平成四年度一般会計予算、平成四年度特別会計予算、平成四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 前回に引き続き、一般質疑を行います。粟森喬君。
#4
○粟森喬君 まず、質問をする前に一言意見を申し上げておきます。
 景気対策が大変必要なときに予算委員会が空転をしたというのは、それぞれ理事会の皆さんの努力もございますが、私も遺憾だと思っています。やっぱり景気を今何とかしなきゃならぬという国民の要望の前に立ったときに、そういう意味では、遅い時間ではございますがしっかりと今から論議をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、通産省にお伺いをしたいと思います。
 緊急経済対策が出されたわけでございますが、景気の後退側面を予測したときに前倒しだけでは問題の解決にならないのではないか、こういうふうに思います。やはり財政的な、予算的な裏づけをふやさなかったらだめではないか、こういうふうに思いますが、この辺のところについて、大臣からまとめた経過についてひとつ答弁願いたいと思います。
#5
○国務大臣(渡部恒三君) 既に私は、昨年、予算編成の前から今年度の景気に対して非常に心配をしておりました。
 先生御承知のように、我が国の基幹産業、主要企業、軒並み減益減収、また中小企業の売り上げも鈍化して利益率も下がっておる。そういうようなことから、昨年の補正予算のときも中小企業関係やあるいは先生大変御熱心な繊維関係等の予算をつけていただいたり、また財政投融資については大幅な積み増しをやっていただき、また今御審議をいただいておる予算についても、中小企業関係の予算は十一年ぶりの上げ幅でふやしていただくとか、また中小企業省力化等の対策をするための関係の予算あるいは財政投融資、特に財政投融資を大幅に積み増してありますので、これらのものを今回予算を成立させていただいたら即座にいろいろ弾力的に活用し、今回の景気対策の方向とこれあわせて景気対策に万全を期してまいりたいと思います。
#6
○粟森喬君 今の予算措置の段階でいろいろ考えて、補正でもやられたと言いますが、私は、大蔵なり経企庁がいわゆる予算編成の段階で今日の景気の後退側面を本当に予測でき得たのかというと、少なくとも政府から出た公式文書から見るとそうではないと思うんです。私は、中小企業対策もいろいろやられていますが、これはむしろ日米構造協議などいろんな問題で今中小企業対策が必要だということと、ある種の予感的にそういうことがあったと思いますが、財政措置が、今回の緊級対策そのものがいわゆる予算の前倒しというだけで、じゃ後半本当に景気が悪くなってきたときどうするのか。もちろんそれは補正でやりますということで答えが返ってくるのかもしれませんが、私はこの辺のやり方について果たして適当なのかどうかということをこの際申し上げておきます。
 そこで、具体的なことを幾つか申し上げます。
 中小企業対策をいろいろやりたいということで幾つかのことが出されています。そこでお尋ねを申し上げますが、不況業種であるとか地域などの指定についてこれからどういうふうに考えておられるか、この辺のところについてまず見解をお尋ねしたいと思います。
#7
○政府委員(桑原茂樹君) 今回の緊急経済対策におきましては、中小企業対策についてきめ細かいいろいろな措置を講じておるわけでございます。
 不況業種ということになりますと、信用保険法に基づきまして倒産関連保証の対象業種を追加するというような措置を講ずるということにしてございます。既に三月三十一日に鉄スクラップ加工処理業等二業種を倒産関連保証の対象業種に追加いたしておりますけれども、近々鋳鍛関連業種、また幾つかの業種の追加をしたいというふうに考えておるわけでございます。
 我々としては、こういう対策その他の中小企業対策を講ずることによりまして、困っている中小企業の支援を行っていきたい、こういうふうに考えております。
#8
○粟森喬君 いずれにせよ、これからの中小企業対策は幾つかの角度でさまざまなことをやっていただかなければならない実態にあることは十分わかります。そして政府の対策の中で、信用保証協会に対して担保徴求力の弾力化とかいろんなことをこれからやっていこうという趣旨がございます。
 そこでこの際、私は信用保証協会、これは中小企業にとっては大変大事な制度融資の役割でございますが、これのあり方や今後の運営の仕方について幾つか質問を申し上げたいと思います。
 信用保証協会というのは、借入債務を保証することにより担保や信用力が不足している中小企業に対する事業資金の融通を円滑にすることを目的に信用保証協会法に基づいて設立された法人と認識しているが、そのとおりでよろしゅうございますか。
#9
○政府委員(桑原茂樹君) ただいま先生の御指摘のとおりでございます。
#10
○粟森喬君 そこでまず、現行の信用保証協会法が二十八年に成立する以前の協会は民法上の単なる法人でありましたが、いろいう問題が出てきた。特定の業種、企業またコネ、属人的な結びつきがあった。そういうことがありまして、いわゆる協会の財産の基礎固めという意味と政府、地方公共団体の監督指導を行うことを目的にした今の協会法が特別法としてできたわけでございますが、これも間違いございませんか。
#11
○政府委員(桑原茂樹君) 信用保証協会法は、御指摘のとおり昭和二十八年に制定されたわけでございます。その以前はどうなっていたかといいますと、御指摘のとおり、各都道府県ごとに民法による公益法人ということで都道府県及び若干の市等に五十一の信用保証協会が設立されていたわけでございます。
 しかし、民法で設立されたということで、中小企業に対する信用保証制度という非常に重要な事業を円滑に運営するにはやや手薄ではないかというようなことで、確固たる資産的な基礎に立脚いたしまして、また、その経理関係を明確にするという必要があるという認識でこの信用保証協会法が制定されたわけでございます。
#12
○粟森喬君 その協会法を見ますと、三十八条によりまして主務大臣である大蔵大臣及び通産大臣の監督に関する権限の一部を地方公共団体の長に委任できることになっています。実態も、設立等の基本事項以外はほとんどすべて日常業務に関する監督を地方公共団体の長に委任しているが、その理由はなぜですか。
#13
○政府委員(桑原茂樹君) 信用保証協会法に基づく基本的な事項については、通産大臣と大蔵大臣と主務大臣が共同しておりますから一緒にやるわけでございますけれども、いろいろな監督をやらせていただいております。
 ただ、先ほど経緯を御説明いたしましたけれども、この信用保証協会は県ごとに都道府県知事の認可により設立されたという歴史的な経過もございますし、また協会の日常的な業務運営の実態を知るのは県であるというような実態もございます。そういうことから日常の監督というものは県に委任をするということになっているわけでございます。もちろん、県に委任しましても、国は全然知らないということではございませんで、国もその監督を行っている、こういうことになってございます。
#14
○粟森喬君 そこで一つの問題が出てきたと私は思います。
 どういうことかといいますと、協会を監督指導する立場というのはこれは知事でございます。監督を受ける立場の協会の長も例えば知事でありますと、業務執行機関の会長が知事であった場合は法の趣旨から見て公正な運営が本当にできるのかどうかとなると、幾つかの問題が出てくるのではないかと思いますが、この辺のところについて通産省の見解はいかがですか。
#15
○政府委員(桑原茂樹君) 信用保証協会の監督権限の一部を都道府県知事に委任しているという事情があるわけでございますので、一般論として申し上げますと、例えば知事が、信用保証協会の会長を兼任するというような事態は、監督する人と監督される人が同一人物になるということでもございますので好ましくないという判断をいたしておりますし、都道府県にもそういうことは言っております。ただ、個々具体的なケースに際しましてはいろいろな特別の事情もあろうかと思いますので、その辺はいろいろな事情に応じて判断すべきものと考えております。
#16
○粟森喬君 私が調べたところによりますと、知事が協会の会長になっているのは全国で二県だけでございます。やっぱり監督をする立場と監督を受ける立場というのを明確にするという意味では、現行の法制なり通達では十分じゃないところが私はあると思います。この辺のところについて、好ましくないということを具体的にどういうふうにこれからの指導の中で生かしていくのか、さらにお尋ねをしておきたいと思います。
#17
○政府委員(桑原茂樹君) 知事が信用保証協会の長になることは望ましくないということについては基本通達で我々は明らかにしておりまして、従来から都道府県にそう連絡してきておりますので、こういう基本通達があるということについては各県にもう一度再臨認をしたいというふうに考えております。
#18
○粟森喬君 具体的な信用保証のやり方について、幾つか具体的にお伺いをしたいと思います。
 まず、保証決定時の信用調査のあり方です。信用保証協会は、申込者である企業の経営状況や債務の返済能力などについて十分な調査の上で債務保証しなければならないと思いますが、仮に当該案件について金融支援に限界があるという関係金融機関、具体的に言うと銀行であるとかそういうところでございます、そういう評価がある企業に対して協会が債務の保証をするということはあり得るのかないのか、この辺のところについてお答え願いたいと思います。
#19
○政府委員(桑原茂樹君) ただいまの御質問は大変難しい質問であろうかと思っておりますけれども、どういうことかと申し上げますと、信用保証協会は、そのままでは民間の金融機関からお金を借りにくいという中小企業に対しまして、信用保証協会がその信用を保証するということによりまして中小企業がお金を借りられる、こういうことがそもそもの目的でございます。
 ただ、さはさりながら、それでは全くその実体がないとか、あるいは借りても意味がない、あるいはその中小企業の中身が非常に問題であるというようなところまで保証するかというと、そんなことはもちろんないわけでございまして、実態については信用保証協会で十分調査をして保証する、こういうことになっているわけでございまして、要はその困っている中小企業の実態に即しましてなるべく親切に信用保証協会が対応するということであろうかというふうに考えております。
#20
○粟森喬君 私も中小企業にはできるだけ幅を持って対応していただきたいと思いますが、やはり金融機関が支援に一定の限界があるということを出したときのあり方は非常に微妙というふうに今政府委員の方から答弁がありましたが、この辺の価値判断をどうするかというときに運営上の問題がかかると思いますので、さらにその上で幾つかお聞きをしたいと思います。
 万一、金融機関がもう貸すのは限界だと言っているところに対して保証した。結果としてそこに事故が起きたときにどういう処理をするのか、そしてその責任というのはどこに所在をするのか、その辺のところについて見解をお伺いしたいと思います。
#21
○政府委員(桑原茂樹君) 信用保証協会は多くの中小企業に対しまして信用保証を行いますけれども、当然のことながら業務の性格上一定の事故というものが発生することはやむを得ないというふうに考えております。それゆえに一定の保証料もいただいて信用保証協会の経営がなされておりますし、また県であるとかあるいは国におきましても財政上の支援を信用保証協会に行っているということでございます。
 ただ、個々のケースに即して、非常に問題のあるケースに信用保証を行ったというようなことになりますと、それはそれとして問題はあろうかと思いますが、その辺は一義的には信用保証協会の経営上の問題であるというふうに認識をいたしております。
#22
○粟森喬君 次に、もう一つの問題をお尋ねします。
 運営資金的な信用保証といわゆる設備に対する信用保証とがあると思います。一つの例で申し上げますが、公害防止施設である水質汚濁防止施設の設置を必要としないような業種の企業であっても、中小企業信用保険法施行規則四条の規定による認定について、都道府県の認定があれば協会は債務の保証をすることはあるのかどうか、これについてまずお尋ねをしたいと思います。
#23
○政府委員(桑原茂樹君) ただいまの公害防止保証の問題でございます。一信用保証協会が具体的にその中小企業に対して公害防止保証をする必要があるかどうかということに関しましては、相当な専門的な知識が必要である。ところが信用保証協会ではそうした専門的な知識を全部備えているというのは難しゅうございますので、こういうものについては第三者による認定制度というものを設けてございます。
 この場合、その具体的に導入する設備が公害防止設備に該当するかどうかというところの判断は都道府県が行う、都道府県がこれは公害防止保証の対象として適当な施設設備であるというふうに信用保証協会に持ってくれば信用保証協会はそれを信じて保証をする、こういう建前になっているわけでございます。したがいまして公害防止保証の制度に関しましては、都道府県等の認定というものがあれば一応信用保証協会は基本的にはその要件を満たしているものと判断をいたしまして信用保証をするということになってございます。
#24
○粟森喬君 ここで問題にしたいわけでございますが、第三者の認定が必要だと言われました。したがって、その保証というのは確たるものが必要なわけでございますが、保証の前提になる県の認定は、公害防止施設の設置に関する現地調査をして行政指導などをした上で行われるべきだと思いますが、この辺のところについてはいかがですか。
#25
○政府委員(桑原茂樹君) 我々は必ず現地調査をするべきであるというところまでは言っておりません。一応書類審査等で十分であると判断されれば、それはそれだけでもいいだろうと思っておりますけれども、必要がある場合には現地調査等によりましてさらに企業の実態等を確認することがより望ましいというようにも考えておるわけでございまして、そういうふうに県等に連絡をしてございます。
#26
○粟森喬君 今のところでございますが、東京都の場合を私は調べさせていただきました。東京都の場合は現地調査をやっているとのことです。何らかの現地調査、それを裏づけるものがあるというのがこの種の設備の資金を貸し付けるときの常識ではございませんか。その辺について見解をさらにお尋ねをしたいと思います。
#27
○政府委員(桑原茂樹君) 御指摘のとおり、東京都は事後的であるというふうに我々聞いておりますけれども、公害防止施設につきましては現地調査を行っているというふうに聞いておるわけでございまして、こうした方式は我々はより改善された望ましい方式であるというふうに考えておりますが、現在のところ、すべてについて現地調査をしなければならないというところまでの判断はまだないわけでございます。ただ、必要に応じまして極力現地調査等を行って企業の実態を把握すべきであるというふうに言っておるわけでございます。
#28
○粟森喬君 次のことにも関連をしますから、もう一度申し上げます。
 今のように、調査をしてないときにお金を借りたけれども、制度保証を受けるときにはかなり企業にとっても大変な状態というのはあります。設備をしてあるかどうかということがもししてなかったらそれは一つの大きな問題だと私は思います。今回の場合の一つの問題でございますが、借入資金がさらにそれから何回か行われるというときに、借入資金の使途のチェックのためどのような対策を講じているのか、具体的にお伺いしたいと思います。
 繰り返し信用保証制度を利用する者にとって、多くの場合、新規申し込みに際しては直近の案件について使途をチェックしているというふうに聞いております。例えば、公害防止保証が前回保証された場合、財産目録に公害防止機器が掲載されているかどうか。万一記載漏れがあるときは、使途について領収証など使途を証明するものを要求し、その適否を確認することになっているというふうに聞いております。そのとおりなのかどうか。また、チェックしてない協会があった場合、どういうふうにこの部分を指導されるのか、お伺いをしたいと思います。
#29
○政府委員(桑原茂樹君) ただいま御指摘のありましたように、継続して信用保証協会にいろんな保証をしてくれと言ってきているようなケースについて考えますと、新しいその申し込みが来たような際には、前回の信用保証によりまして借りた金の使途、それが特に設備の導入の資金であるというような場合には、その前回の信用保証にかかわるその設備がきちっと導入されている、そしてそれが動いているというようなことをチェックするというのは当然のことであるというふうに認識をしているわけでございます。
 そういうために、必要に応じ現地調査等を行う必要がある場合も多くあろうと思っておりますし、またその新しい信用保証の申し込みの際には保証の申請書であるとかあるいは添付書類等をよく確認をいたしまして、前回のその設備導入資金が適切に使われているかどうかというものをよくチェックすべきであるというふうにも考えておるわけでございます。
#30
○粟森喬君 次に、今のようなケースを含めまして県の文書の保存のあり方についてひとつお尋ねをしたいと思います。これはすべての都道府県です。
 それで、一つは、文書の保存期間というのは各官庁とも内規によりそれぞれ定めているというふうに聞いております。例えば、一つの例ですが、今十年間の債務保証期間のついた公害防止案件でございます。この認定に当たった都道府県の審査資料の保存期間を仮に内規で三年とした場合に、三年でそれを処分してしまうということはあり得るのか。それで適当なのか。また、こういう事実がある場合、監督官庁としてどのように対処するのか、説明をしていただきたいと思います。
#31
○政府委員(桑原茂樹君) 信用保証に関する認定文書の保存期間につきましては、その地方公共団体ごとに文書管理規程等によりましてそれぞれ定められておると思います。その具体的な期間につきましては、認定文書の内容とか目的等を勘案して適切に行われているものと我々は考えているわけでございます。
 信用保証に関する認定文書につきましては、これは何年が望ましいということを我々は申し上げているわけではございませんけれども、本来、認定文書というものは適切にチェックされ処理されておればそう長い期間置いておく必要もあるいはないのではないかというような気もいたしますけれども、その辺につきましては各都道府県ごとに適切に判断して行っているというふうに考えております。
#32
○粟森喬君 常識的に考えて、十年の債務保証のあるものについて文書を、三年の内規があるからこれは三年で廃棄するというのは、それはいいことなのか悪いことなのか、その常識だけちょっと答えてください。
#33
○政府委員(桑原茂樹君) 各文書をどのくらいの期間保存すべきかどうかというのは、いろんな点から難しい判断があろうかと思いますので、ここで例えば三年間が適当かどうかということは非常に申し上げづらいわけでございます。むしろ我々としましては、その認定という行為自体が適切に行われている、そういう体制がきちんと行われておるのであれば、そう長い期間認定文書を保存することもないのではないかという気もいたしておるわけでございます。
#34
○粟森喬君 いや、どっちなのか。今三年しか行政内部は文書をとっておかないでいいとなっている。しかし、債務保証が十年ついているものを三年で廃棄するというか、保存期間をなくするというのは適当なのかどうかと聞いているんです。はっきりそこを答えてください。
#35
○政府委員(桑原茂樹君) 私が申し上げておりますのは、例えば公害保証でございますか、その設備を認定いたしまして、資金が民間金融機関から中小企業に出て設備が導入されたということになりますと、きちっとその設備が導入されておるということがその場で確認されるということになれば、その認定文書を十年間ずっととっておかなければいけないのかどうかということは、これはいろいろな施設も要りますし費用も要るわけでございますので、そこまではどうなんだろうか。ただ、その辺はあくまで都道府県の判断でございまして、国がこれは十年間はとっておくべきだとか三年でよろしいとか申し上げる立場にはございませんので、それはその判断にお任せしたいと思っております。
#36
○粟森喬君 次に、同一住所内に複数の企業があるという場合は当然あります。この際の信用保証のあり方についてお尋ねをしたいと思います。
 信用保証は個々の中小企業、それぞれの企業に対して信用保証制度が設けられています。したがって、仮に同一住所内の事業所に複数の中小企業を設立した場合、それぞれを別人格とみなし保証を受けることは適当なのかどうか。一つのところにたくさん企業があって、同じようなことを申し込んできたときに、それを受けるということはどんな要件が必要なのか、また、こういう事例はあるのかどうかお伺いをしたいと思います。
#37
○政府委員(桑原茂樹君) 同一の場所に住所がある複数の中小企業に対してそれぞれ別に信用保証というものが行われるのかどうかという御質問でございますが、我々は住所が同一であるかということを問わずに、それが別々の中小企業であるというふうな実態でございますれば、それはそれとして信用保証を別々に行うというふうに考えております。
 ただ、その資本であるとか役員の構成であるとかあるいは経理処理、資金の流れというものを総合的に判断いたしまして、同一の住所にあり、しかも、その複数の中小企業が実質的に同一の企業であるというふうに判断されるような場合には、当然のことながらそれは一つの中小企業ということで別々に信用保証を行うということはやるべきではないというふうにも考えておるわけでございます。
#38
○粟森喬君 次に、保証限度枠超過に対する措置の仕方についてお尋ねしたいと思います。
 信用保証の限度額については、各種の保証の目的に沿ってその額が定められています。通常は保証の申し込み時にその限度を超えることのないように、事務上のチェックが厳正に行われているはずであります。ところが仮に枠を超過して保証決定をした。決めるところが、協会がそうした。後刻そのことが発見された場合、いかなる事後措置をとることが必要となるのか。例えば近代化保証の場合、例を挙げて説明をしていただきたいと思います。
#39
○政府委員(桑原茂樹君) 保証限度枠を超過しているかどうかにつきましては、これは現在は電子計算機に入れまして常にチェックしておりますので、基本的にはそういうことはないというふうに見られるわけでございます。ただ、一つは事務処理のミスで超過してしまうというケースは全然ないわけではございませんが、こういう場合にはその保証契約というのは有効であるというふうに考えております。ただ、何らかの故意または重大な過失といいますか、あるいは中小企業側がだまそうというような行為によりましてそういうような信用保証の限度額を超えるというようなケースにつきましては、これは当然後ほど取り消しをいたしまして、必要なる事後措置をとるということになろうかと思っております。
#40
○粟森喬君 信用保証協会がそのようなミスを犯すことはまずあり得ないという理解でよろしいんですか。
#41
○政府委員(桑原茂樹君) チェック体制が整っておりますので、基本的にはあり得ないというふうに我々は考えておりますが、絶対にないかと言われますと、多少あるケースも出てくるのもやむを得ないところもあるかもしれませんけれども、基本的には我々はそういうことは絶対にないように信用保証協会を指導しているわけでございます。
#42
○粟森喬君 いや、ミスがあった場合どういう処理をするのか、それはミスをしてもそのまま貸しておくのか、そうじゃなくてそれは返してもらうようにするのか、その辺を具体的に答弁をしていただきたいと思います。
#43
○政府委員(桑原茂樹君) ミスによりまして、ある一定の中小企業に対しまして保証限度額を超過した保証を行っているということが事後的に判明したような場合でありましても、一応その保証契約は有効であるということで、そのまま保証を続けざるを得ないというふうに考えております。
#44
○粟森喬君 次に移ります。
 信用保証協会が有する保証債務の最終担保は基本財産にあります。最近、保証案件に関する事故が多くなっているため、その債務履行による基本財産の流出が目立つケースがあります。現行法において基本財産の減少経理を行う場合、主務官庁へ事前連絡をし、その指導を受けることになっていますが、具体的にそのような場合はどのような指導を行っていますか、答弁願いたいと思います。
#45
○政府委員(桑原茂樹君) 平成三年度の信用保証協会によりますところの代位弁済という状況を見ますと、この一月までの統計でございますが、前年同期に比べまして約二倍ということで大幅な伸びを示しているわけでございます。これは経済の状況を示しておると思っております。ただ、過去四年間は幸い景気がよかったということもございまして信用保証協会の収支というものはそういう意味で改善をされてきておりますので、現在はその前の年度よりは悪いのは事実でございますけれども、全体として信用保証協会の経営上の問題があるというふうには考えておりません。
 ただ、個々の信用保証協会を見ますといろんなケースがあるわけでございまして、基本財産の減少経理というようなものを行わざるを得ない協会もあるわけでございます。そういうような状況に立ち至る場合には、我々としましては事業報告の内容を事前に十分チェックするということにさせていただいていまして、経営の改善計画等を同時に提出していただきまして、今後の経営内容の改善強化を促進し、経営が全体として問題ないように進むように措置をしておるわけでございます。
#46
○粟森喬君 通産省や大蔵省が監督官庁でございます。当然、基本財産が減れば、何かこれは信用保証のやり方に問題があるんではないかというチェックができると思います。自治体が協会へ代位弁済負担をして損失補てんをやります。このようなケースの場合、いわゆる通産なり大蔵に来る報告ではこの部分はわかるようになっている仕組みでございますか、報告書の実態はどうですか。
#47
○政府委員(桑原茂樹君) 信用保証協会から毎事業年度ごとに主務官庁に提出をすることが義務づけられているいろいろな書類の中に事業報告書というのがございますけれども、それは業務報告書であるとか収支計算書、貸借対照表及び財産目録で構成されております。
 ただいま御指摘のありました都道府県からの損失補償の補てん金というものは、収支計算書に経常外収入の内訳として計上されるということになってございまして、それを見れば当然わかるわけでございます。したがって我々は事前に都道府県がどういうふうな損失補てんをしたかということはわかる仕組みになってございます。
#48
○粟森喬君 信用保証協会の公的な性格からして、また中小企業信用保険公庫を通じて国の資金の貸し付けが積極的に行われていることから、協会の財務会計等について事業報告を行うことが義務づけられています。
 この事業報告について、政府のチェックはどのように行われているのですか。
#49
○政府委員(桑原茂樹君) 個々の信用保証協会の事業報告につきましては、それぞれの地方公共団体の長にその受理権限を委任しているということではございますけれども、主務官庁といたしましてもそうした報告書の内容につきましては事前に相談をいただきまして、その内容が問題がない、経営が健全に行われているというようなことを我々チェックさせていただきまして、その上で地方公共団体の長に事業報告を受理していただいておる、こういうことでございますので我々主務官庁として個々の信用保証協会の事業報告をきちっとチェックしている体制はあるというふうに考えております。
#50
○粟森喬君 今、通産省からそういう答弁をいただいたわけでございますが、そういう監督官庁のチェックにもかかわらず、協会の保証案件について大きな問題が生じた場合、通常どのような対処の仕方をしているのか、そしてまた責任の処分というのは何によってどのようにされているのか、それをお尋ねしたいと思います。
#51
○政府委員(桑原茂樹君) 個々の信用保証協会の経営の健全性につきましては、先ほど申し上げましたような方法で我々は事前にチェックをいたしておるわけでございますが、その経営内容に問題があるというようなことが発見されました場合には、当然我々としてはここはこういうふうに改善すべきであるというような形で指導をしております。
 個々のケースについて責任はどこにあるかということでございます。当然第一義的責任は個々の信用保証協会の経営陣にあるというふうに考えておりますけれども、そういうことがないように監督官庁としても十分チェックをさせていただいておるということでございます。
#52
○粟森喬君 大臣に一つ、この際お尋ねをしておきます。
 今幾つかの事例について私が細かく聞いたのは、特に不況になって、信用保証協会で制度保証をしてもらうという企業はもう大変でございます。いろんなケースがあって、こっちには貸してくれたけれども、こっちは貸してくれない、そういう不満なんかも時々私どもも耳にするわけです。やっぱり公平公正という、本当に信用保証協会というのはそういう運営をされないと幾つかの問題が出てくると思うんです。
 したがって、具体的に一つの例として申し上げるんですが、全く同じような条件の企業でAとBがあったとする。Aは制度融資が受けられるようになった。Bは受けられなかった。そうすればBは不満が残るし、おれのところはなぜ貸してくれなかったとこう言う。そのときに公平公正である信用保証協会が、これは業務上の秘密だから言いませんということじゃなく、Bに納得してもらう説明が必要だと思いますが、これはいかがですか。
#53
○国務大臣(渡部恒三君) 今、先生からのお話を聞いておりましたけれども、中小企業にとって特に不況になればなるほど信用保証協会、これは極めて重要な役目を果たしておりますから、これが公平、中立性を保たれなければならないのは全く当然のことで、信用保証協会においては中小企業者からの債務保証の申し込みを受けて、事業の内容及び将来性、企業経営者の経営能力、資金の使途、過去の保証事業状況などを総合的に判断して保証承諾の可否を決定しております。
 結果として保証承諾に至らない場合ももちろんございますが、その場合においても申し込まれた中小企業者に対して、その事由についてできるだけ納得のいく形で説明されることが望ましいのでございまして、これまでも十分にしかるべき説明がなされておると承知しておりますが、今御注意もございました。保証協会においてさらに一層の努力が払われて、中小企業の皆さん方に御理解のいくように努めていくことを期待いたしております。
#54
○粟森喬君 今のようなケースはいろんな問題があるので幾つか質問をいたしましたが、そこで最後に信用保証に関することで一つだけ申し上げておきます。
 信用保証協会法から見て逸脱した信用保証協会があったとすれば、信用保証協会法第三十五条に基づく立入検査は大蔵省が行うのか通産省が行うのか、どちらかはっきりしていただきたいと思います。
#55
○政府委員(桑原茂樹君) ただいま御指摘ありました信用保証協会法第三十五条に基づく立入検査権限でございますけれども、地方公共団体の長に委任をしております。基本的には地方公共団体の方で監督をしていただくことになってはおりますものの、主務大臣も、すなわち大蔵省と通産省でございますけれども、当然みずからも立入検査等が行えるという体制になってございます。
 通常の場合ですと二年ないし三年に一遍の割合でございますけれども、各信用保証協会について大蔵省の財務局と都道府県知事、都道府県等が共同して立入検査を行うということになっているわけでございますけれども、特に業務運営上問題があるというような協会が仮に出てくる場合におきましては、通産省としても大蔵省と連絡をとりつつ、必要に応じて報告を求め、あるいは立入検査をするというようなことも考えられるわけでございます。また、そういう方針でやっていきたいと思っております。
#56
○粟森喬君 通産省が立入検査を大蔵省とは別にやるケースは当然あり得るというふうに理解していいんですか。
#57
○政府委員(桑原茂樹君) 個々のケースによるかとは思いますけれども、普通の場合ですと、そういう場合には通産省と大蔵省で相談して一緒にやるというようなのが通常のケースではないかと思っております。
#58
○粟森喬君 いずれにしても、信用保証協会法第三十五条があるわけでございますから、行政機関として今申し上げたようないろんなケースに該当するようなことがあった場合は当然そういう立場でやっていただかないと、特に公平公正と言われることが必要な信用保証制度でございますから、特にそこはお願いをしておきたいと思います。
 一応これで通産関係の質問については区切らせていただいて、次に、大蔵関係、税収のことについて申し上げたいと思います。
 まず、大蔵大臣に平成四年度の予算案の基本となる税収見積もりについてお尋ねをしたいと思います。税収は、平成四年度六十二兆五千四十億円になっているわけでございますが、この積算根拠からしてことしはマイナスアルファの可能性が強いのか、プラスアルファの可能性が強いのか、まずお尋ねをしたいと思います。
#59
○国務大臣(羽田孜君) 四年度税収につきましては、例年と同様に個別税目ごとに積み上げを行って見積もりを行っております。税制改正による増収見込み額が五千三百七十億円、これを織り込みまして六十二兆五千四十億円と見積もったところでございますけれども、これはこれまでの課税実績ですとかあるいは政府経済見通しの諸指標、こういうものを用いまして利用可能な資料の限界の中で最大限の努力をして見積もったというものでございまして、プラスになるかマイナスになるかということにつきまして、私どもはこれが適正なものであろうというふうに確信をいたしております。
#60
○粟森喬君 過去のことを幾つかお尋ねをしたいと思います。それで、予算と実績が同額になるということは、まずこれはあり得ません。その前提でことしの税収見積もりのあり方について幾つか質問をしたいと思いますが、私が昨年の予算委員会で平成二年度の税収見積もりは政府の平成三年予算案の補正後まだ一兆円ぐらい上回るのではないかというふうに指摘しました。結果としてこれはどうなりましたか。
#61
○政府委員(濱本英輔君) 平成二年度の一般会計分税収の決算額は、結局六十兆一千五十九億円となりました。当初予算額は五十八兆四十億円でございますので、これに対しまして二兆一千十九億円の増収、補正後予算額に対しまして、補正後予算額は五十九兆一千三百十億円でございますけれども、これに対しまして九千七百四十九億円の増収となりました。
#62
○粟森喬君 そうしますと、私が指摘をしたように、この段階でもこれだけ数字が違っているわけです。だとすれば、私は今の大蔵省の税収見積もりの基礎となる経済見通しや見積もりの方法に問題があるのではないかと、こういうふうに思うわけでございますが、いかがですか。
#63
○政府委員(濱本英輔君) ただいま粟森先生のお尋ねには二つの部分がございまして、一つは経済見通し自体の問題、もう一つは税収見積もりの手法の問題でございまして、手法の問題につきましては私の方から申させていただきたいと存じます。
 先国会でございましたかも先生から税収見積もりのあり方につきましていろいろな御指摘を腸ったとろでございまして、よく記憶いたしております。経済見通しそのものも、実は見通しの中にもそういった付記がたしかあったかと存じますけれども、経済というのは民間活動が主体でございまして、申すまでもなく国の計画でございますとか国の見通しに縛られるものではございません。ましてや国際環境の変化が予見しがたい、そういう環境のもとではさらにさようでございます。
 そういう意味におきまして、この数字はある程度幅を持ってとらえざるを得ないという状況にございますけれども、税収というのはまさに経済の分身でございます。したがって、そこに限界がある。一企業あるいは極端に申しますと一個人をとりましても、私はあした何を食うか、あさって何を食うか、一年間何を食うか、私個人の生活のしぶりを予測します場合でもこれは容易ならぬことだという気がいたしますけれども、企業において、あるいはまたそれが全体としてどうだということになればどうしてもマクロ的な捕捉の仕方以外には、当然のことでございますけれども、ございません。
 私どももベストを尽くしておるつもりでございまして、ちょっと答弁が長くなって恐縮でございますけれども、いろんな企業、これは七百余の企業でございますけれども、七百社ぐらいの企業から所得金額あるいは法人税額につきましての聞き取り調査もいたしておりますし、いろいろな調査機関が出されますデータもいただいております、活用させていただいております。そのほかに実務の専門家のヒアリングでございますとか、全国の税務署からの情報もある程度活用できるものは活用させていただいております。そういったように手段を総動員しているつもりでございます。これ以上のものは私は今のレベルでは難しい、我々の努力ではなかなか難しいというふうに思っておりまして、ベストの努力を尽くしておりますけれども、もしこれ以上の方法がある、手法があるということであればぜひ教えていただきたい。我々はそれを修得したいと思っております。
#64
○粟森喬君 最後は逆に何か質問されて申しわけないんだけれども、私大事なことだと思うんです。税収見積もりの基本が、仮にことしの場合ですと幾つかの増税というか、租税特別措置法の継続だとかいろんなことをやったわけです。これは見積もりが過小として税金を取った。結果として、今までの例、去年、二年度の場合も四・五%税収見積もり違っていたわけです。当然に減税すべきです。減税はしない、今はまあ国債が赤字だからという理由があるんでしょうけれども、少なくとも税収見積もりの基本に税制の基本が立っているんではないかとこういうことを考えたときに、ベストを尽くしている、別の方法があったら教えてくれということで、果たしてそれで大蔵省として答弁になっていると思いますか。もう一遍お答えください。
#65
○政府委員(濱本英輔君) 手法といたしましてベストを尽くしているつもりでございますけれども、結果的に先ほど申し上げましたような大きな見積もり誤差が出たという事実、これは重く受けとめております。そのこと自体我々省みまして、さらに手法として欠陥がなかったかということを省みさせるに十分な材料でございました。しかし、省みまして、なお今回起こりましたいわゆるバブルによりましていろいろな要素から税収見給もりがしかたかったということも先生十分御理解をいただけていたところだと思いますけれども、私ども今の状態でいいと思っているわけではございません。何かもっといい手法があれば修得したいと思っているということをくどいようでございますけれども、申させていただきたい。
#66
○粟森喬君 いい方法じゃなく、今の状況を的確につかんでいれば、私はこういうことにならないと思います。昨年末の段階で幾つか言っていることもありますのでちょっと申し上げておきます。昨年末以降の民間調査機関による平成四年度の経済見通しはほとんどが政府見通しの三・五%を下回って二・八から三%程度に集中して、これが平均値になっています。最近の例でも日本経済研究センターが〇・二%下方修正、日興リサーチも〇・二%下方修正しています。それにもかかわらず三・五%という数字にこだわっているところに問題があるんじゃないか。この数字は予算の早期成立や実行の前倒しをしても景気対策はこういうようになるというふうに言っています。そうすると、民間の経済見通しと比較すると政府の経済見通しが甘いとこう言われても仕方ないじゃないんですか。そこを具体的に答弁願います。
#67
○国務大臣(野田毅君) 民間の調査機関の経済見通しの方が政府の見通しよりもシビアに見ておるというのは御指摘のとおりの傾向だと思っております。
 基本的には、民間の機関は少なくとも政策努力というものをやるかやらぬかということとは別に、かなりそういう意味では判断がストレートに出ておるかと思うんですが、私どもの方はまだ四月一日から本年度はスタートをしておるわけですから、先ほど来主税局長からもお話がありましたけれども、そういった中で少なくとも望まじき経済の姿というものをも織り込みながら私どもは経済見通しを立てておるわけです。
 御指摘のとおり、昨年の暮れの段階と今の段階では率直に言って情勢が若干違っておると思っております。それは少なくとも景気の減速が目に見えてきたということを意識して昨年の暮れには財投も含めて補正の段階でかなりの追加措置をし、そしてまた四年度当初予算においても景気配慮型の予算編成を行い、また金融当局もそういったことを念頭に置いて昨年の暮れの公定歩合の引き下げということが実は行われたわけです。しかし、年明けてさらに在庫調整がいよいよ本格化してくるという、そういうまた新たな局面というものが出てきておるわけですし、マインド自体がそのときよりも一段と悪くなっておるという、そのマインドがまた実体経済に影響を与えておるというのが今日の段階。
   〔委員長退席、理事井上吉夫君着席〕
 したがって、御案内のとおり、先般緊急対策を講じたところであるわけでして、この問題は、かなり長くなって恐縮でありますけれども、いわゆる民間経済の自律回復能力ということをどう見るかということも影響するんですが、もう住宅についてはほぼ下げどまり、むしろ年明けて明るい兆しも見え始めてきておるというのは何度も申し上げておるとおりであります。もちろん設備投資において、企業収益が悪化しておりますので、水準はなお高いものの悪化しておるということから投資マインドというものが非常に慎重になってきておる。
 しかし、これも公共事業の前倒し執行ということに合わせて電力やそういった分野においても足並みをそろえることを要請しておりますし、特に初めて時短、省力化のための政府系金融機関の融資措置を行うとか、先ほど来いろいろ御指摘ありました中小企業へのいろんなきめ細かい支援措置、そして四月一日公定歩合がさらに〇・七五%引き下げられた。そういうようなもろもろのことから、在庫調整がいつ山を越すかということが当面のポイントだと思っておるわけです。
 したがって、そういうことを念頭に置きますと大体年度の半ばごろには、業種によって異なるとは思いますけれども、ほぼ在庫調整が一巡していくのではないかと期待をいたしておるわけですから、問題は民間が主体となる経済をどのようにてこ入れをしていくかということでこの前の景気対策をやった。したがって、我々が望ましいと考えております成長に向けて私は着実に前進する過程に今入っておるというふうに見るのがいいのではないか。先行き、経済のことですからどういうような形にそれが推移するのかということを十分注意しておく必要がある、その上でまた適切な対応ということも必要ならばやらねばならぬ、そういうことだろうと思っておるんです。
#68
○粟森喬君 経企庁長官からるる説明をいただきましたが、経済の見通しにより客観的なものを持ってないと、政策努力的な要素もあると言われると、実は今私は税収見積もりの問題を基本にやっておるものですから、そのことによって国の財政の組み方がいろいろ変わってくる、こういう意味で非常に私は重要な意味を持っていると思うので、努力をされるという意味は十分わかりますが民間のそういう調査機関のやり方も十分やはり考慮してやっていただきたい。具体的にこのことで私が懸念をすることを幾つか申し上げておきます。
 一つは、昨年末の三年度補正予算をつくった段階で約二兆八千億の減額補正をやりました。これは大蔵省にお尋ねをしたいと思います。この時点ですが、政府は景気は減速しつつもなお拡大しているという認識でした。これはどうですか。
#69
○国務大臣(野田毅君) 十一月に入りまして、率直に申し上げて、私就任しましていろんなところでしゃべっておるんですが、基本的には少し山に例えて既に冨士山のピークは過ぎております、下り坂にあります、しかしこれが三島の海に突っ込むような、いわゆるそういう底割れをする話じゃない、次に日本アルプスに向けて、持続可能な成長に向けていくために今おりてきているんですという表現を実はアナウンスしてきたつもりであります。
 それから同時に、今お話がありましたが、多少いろいろ報道される報道ぶりがいつ景気後退宣言をしたとかいろいろありますけれども、私どもはそういう意味で景気後退宣言などということを過去においてもやったこともないし、今日においてもそういうような形でのことはやっておりません。毎月々の月例経済報告において、非常に慎重に言い回し過ぎて多少そこのところが鮮明でなかったということはあるかもしれません。しかし、少なくとも今御指摘のことでいきますと、減速という言葉を使い始めているのはもう九月の月例報告から使い始めております。
 それから同時に、十一月に入りまして既に、拡大テンポが緩やかに減速しつつある、つまり減速ということにもう力点を置いておるということであります。それまでの緩やかに減速しながらも引き続き拡大という言葉を、十一月の月例ではそういう形に既に変えております。そして十二月に入って、さらにはっきりするために、これまでの拡大のテンポということとこのところの減速という言い方に表現を変えてきておるということを申し上げておきたい。だからこそ、逆に補正の対応あるいは当初予算に対する財政当局の対応ということが実は連動して出てきておるということだと思います。ただ、この点の表現の仕方が余りドラスチックでなかったので、どういうわけか、まるで二月に入るまでそういうことを認識してなかったようなお話があるんですけれども、私どもは、それは報道ぶりの話ですから何とも言いませんけれど、その点だけはひとつ申し上げておきたいと思っておるんです。
 それからいま一つ、これは私から申し上げるべきことじゃないと思いますが、主税局長からなかなか言いにくいことだと思います。
 かつて、我々も反省すべき点は、少なくとも世界のいろんな欧米の国々に比べて、日本の税収見積もりの決算との差はそんなに私は外国に比べて遜色のあるものだとは思っておりません。外国の方がもっと振れが大きいと思っております。なおかつ、もう一つは法人税の世界において三月決算期の税収を実は先取りしてしまったという、これが法人税の税収のぶれを大きくした。私はそういう点で、政治家の一員として、そういう税収見積もりの本当に難しいことに追い込んだというこ人について内心じくじたるものを感じておる一人でございます。
#70
○粟森喬君 今、経済企画庁の長官も言われましたが、月例報告を私も読ませていただきました。その種の微妙なトーンがわからないし、それから、どこかだけ突出するとよくわからない。こういうやり方の手法も多少変えていかないと、いいときはいいと思います、しかし後退期の側面における、もちろん慎重な配慮も当然必要でございますが、この種の表現や後の算出根拠などを見ても、その意味ではことしはかなり厳しい見通しがら見ると、またこれはその時点で論議をする機会があるかと思いますが、申し上げておきます。
 特に、年末段階で私どもは景気が下降段階に入ったということが政府としてもちゃんとされていなかったんではないかと思います。私は、年末段階における、そういう段階でございますから、そこで税収見積もりが甘くなって、全体に依然として甘いという調子が今でもそれが根拠になっているんではないか、こういうふうに分析をしているわけですが、答弁を願いたいと思います。
#71
○政府委員(濱本英輔君) 二つ申し上げてみたいと存じます。
 一つは、今のお話にも出てきたことでございますけれども、私ども、将来の税収を見積もります場合、特に当初予算の段階で見積もります場合に、そのときの手がかりというのは政府経済見通し、これに基本的に寄りかからざるを得ないわけでございます。おっしゃるとおりでございます。政府経済見通しは経済を整合的につかまえて見通しをつくられますから、税収見積もりをつくります上で十分いろんな役に立ちますし、それは有効な手法だと信じております。その政府経済見通しに盛り込まれました指標というものの中には、今の御議論にございましたように、政策的努力によって年度途中で補完しつつそこに収れんしていくという気持ちが含まれているだろうと思います。したがって年度が始まりまして動き出しましたときに、そのラインに本当に乗るのかどうかというのは刻々いろいろな動きの中で心配をすることもございますけれども、見詰めるのはそこだという気持ちで税収の動きを見守っていくというのが我々の姿勢でございます。それが一つでございます。
 それから、政府の見通しが甘いのではないかという御指摘でございます。昨年度でございましたかと存じますが、三年度の予算の審議の際にもこの見通しの問題が論議になりまして、強かった論議は、そのときはたしか政府の見通しは過小ではないかという御指摘を多々いただいたと存じます。御心配をいただきました事態、論議をしていただきました点、その後どのような変遷を遂げたか、我々としましても跡づけてみますときに、経済の予想の難しさというものを痛感しておることでございますけれども、甘過ぎるとかあるいは厳し過ぎるという判断を何に基づいてするかということになるのでございますけれども、私どもとしましては、さっき申し上げましたようないろいろな情報というものを総動員いたしますけれども、その中心にはやはり政府の経済見通しを置いていくということでございまして、その経済見通し券信じますからには、見通しの時点でそれ以上それに加えて申し上げる余地が我々にはない気がいたします。
#72
○粟森喬君 どうも、精いっぱいそういう答弁にしかならないということだろうと思いますが、さっき野田経済企画庁長官もちょっと言われましたが、日本の税収の見積もりは世界に冠たるものだと言われました。
 そこでお尋ねしますが、過去竹下元総理が税収の誤差は一%の範囲だと、こういうような表現をした。そういう認識はほぼ変わっていないというふうに理解してよろしゅうございますか。
#73
○政府委員(濱本英輔君) そのような御答弁がございましたことは記憶いたしております。
 私に答弁の機会を与えていただいたということで私の気持ちを申し述べてみろということでございますれば、私はこのようにお答え申し上げたいと存じます。
 私たちは、さっき申し上げましたように、いろいろな情報を総動員させていただくと申し上げましたけれども、その情報の中には、くしくも先生先ほど御指摘ございましたように民間の調査機関の調査のみならず各企業のいろいろな直接的な情報というものもいただいておるわけでございますから、我々がつくります税収見積もりというのはいわば大勢の方々、国民の方々の協力を得た上での作業であるというふうにいつも思っております。
 したがって、そうやっていただく貴重な御協力というものをなるべく生かしたい、それにこたえたいという気持ちでやっておるわけでございまして、そのやり方において恥ずるところがなければ、私はそこで誤差が出てきましたことは、これはくどいようでございますけれども、好ましいことではございませんが許していただきたいと思うわけでございます。
 ただし、それじゃ一%以下の誤差ならばいいのかということになりますが、そういう真摯な態度で恥ずるところのない推計をさせていただくことに欠けておるならば、一%以下の誤差でも許されぬことだというふうに思います。
#74
○粟森喬君 気持ちだと言われたのでよくわからないんですが、基本的には一%の誤差におさめる努力をこれからも続けるという理解でよろしいですか。
#75
○政府委員(濱本英輔君) もちろん、私どもとしましては、政府の税収見積もりは適正なものであってほしいと思いますし、そのような見積もりをつくっておる。つまり、一%どころか本当はきちんと当てたいというのが気持ちでございますが、しかしこれは事柄の性質としてそういうものであるということを先生におわかりいただきたいということを申し上げたつもりでございます。
#76
○粟森喬君 私はこのことについて、結果として誤差が出ることについていろいろあると思うんです。
 ただ、私は主税局にもこれ申し上げておきたい。税収の見積もりの根拠になる資料が物すごく我々議員に示されるのが少ないんです。やっぱりいろんなものを出してもらって、お互い論じ合って、どうあるべきかという税収見積もりについてやるべきだ。これは国家財政にとっても大事な問題だし、お互いがそういうことを論じることが必要だと思って私は言っておるんです。
 そこで、私がもらった資料の中で、大蔵省の主税局が出しました「税制改正の要綱 租税及び印紙収入予算の説明」十ページです。生産は一〇二%程度指数としてはなる、一〇〇を基準にして。これ法人税のところです。物価は一〇〇というふうになっておる。物価は上がらないと言っておるんです。本当なのかなと心配をします。消費指数は一〇〇から一〇六になる。六%伸びるという。本当にそれだけ伸びるのか。こういうふうに、例えばこれ本当に法人税というごく一部のところでいろんな数字を掛け合わせればできるのかと思いますが、我々が議論するに当たって、もうちょっとわかりやすいものを出してほしいというのを込めまして、この数字の根拠を明確にしてください。
#77
○政府委員(濱本英輔君) お答え申し上げたいと存じます。
 確かに、非常に技術的な部分でございまして、御説明をうまく申し上げられるかどうか必ずしも自信ございませんが、平成四年度の政府経済見通しにおきまして、例えば鉱工業生産の伸びでございますとか、総合卸売物価の伸びでございますとか、消費者物価の伸びでございますとか、あるいは民間最終消費支出の伸び、こういうものが明確に示されております。これらはいずれも税収見積もりをつくりますときに重要なファクターになるわけでございますが、今具体的に先生は数字をお挙げになりました。この数字をどうやって導いておるかということを申し上げなければなりません。
 例えば、平成四年度の法人の決算期が到来するものを考えていただきました場合に、決算は一月決算、二月決算、三月決算と各月に決算期を迎える法人がそれぞれございます。国の会計年度というのは四月から三月、こう決まっております。その国の会計年度に当てはめて法人税収を見通すわけでございます。
 その場合に、例えばそれぞれの決算期を迎えます法人がその間、平成三年中の業績と平成四年になりましてからの業績と、それが組み合わさったところで一年間の業績、つまり決算値というものが出てくるだろうと思います。したがって、それぞれの法人税収を見積もります場合には、その決算期を迎えます法人ごとに何カ月分が平成三年度の業績であるか、何カ月分が平成四年度に属する業績であるかということを大まかにつかまえまして、平成三年分の業績に対しては平成三年の経済見通し、平成四年分については平成四年の経済見通しを当てはめ、それを細かく加重平均していく。大ざっぱに言えばそういう手法を一応とっております。
 つまり、各決算期ごとの所得の発生期間と年税額の月別の割合を勘案しまして計算するわけでございますが、そういう手法に訴えて計算いたします限り、例えば生産の伸びを計算いたします場合も、平成四年度の見通しと平成三年度の実績見込みを組み合わせることになります、その比率で。そうすると、先ほど御指摘がございましたような生産の伸びが一〇二%、物価の伸びが一〇〇%。この一〇〇%と申します意味は、卸売物価と消費者物価をミックスして計算してございます。ちなみに卸売物価の伸びは、例えば平成三年度がマイナスの〇・四%、平成四年度が〇・二%の見込みだったと思います。そのようなぐあいにあと消費の伸びも計算をいたし、全体を合わせて調整いたしまして、所得率を乗じまして算出しているのが今の法人税収でございます。
#78
○粟森喬君 私は一つの例を申し上げたんであって、これから税の問題は大変な問題が幾つかあると思うんで、できるだけいろんな資料を提出していただいて、我々が論議をしやすいようにしていただきたいという意味も込めまして幾つか申し上げました。これからまた論議をする機会があると思いますので、その機会にまたやらしていただきます。
 具体的な税の項目についてお尋ねをします。
 地価税について申し上げます。
 第百二十国会で、地価税新設に当たり、目的税ではないが減税と土地政策に税収を充てるという確認、目的税的に使うという趣旨の答弁、確認がありましたが、これ間違いございませんか、大蔵大臣。
#79
○国務大臣(羽田孜君) 私どもといたしましては、今後とも地価税、これの税収につきましては、いわゆる国民生活に還元するということを基本に考えながら私ども進めていきたいというふうに思っております。
#80
○粟森喬君 ちょっと待ってください。今私が聞いたのは、地価税を新設するに当たって、これは減税と土地政策に充てるという趣旨の確認をしているというふうに理解をしていますが、それはどうなんですかと聞いているんです。
#81
○政府委員(濱本英輔君) さまざまな場でその論議がございましたけれども、例えば昨年末の税調答申におきまして、「極めて深刻な状況に陥っている財政事情等を考慮すれば、土地対策等に資するという観点から歳出を通じ国民生活に還元することが現実的には適当である」とございまして、今先生の御指摘はその前の段階で、そもそも地価税を創設します段階、あるいはその論議が行われました国会の附帯決議等におきましてそういうことが論ぜられたということでございますかと存じます。例えば附帯決議では、参議院大蔵委員会等におきましてもそのような附帯決議をいただいております。
#82
○粟森喬君 私は、そのことについて前の大蔵大臣からちゃんと議事録でも確認しているところです。そうだとすれば、ことしのやり方は、目的税じゃないから法的に問題がないと言われますが、私はこれは明らかに公約違反だと思うんです。そのことについてどういう見解でございますか、大蔵大臣。
#83
○国務大臣(羽田孜君) 確かに国会の方の、大蔵委員会での決議というのを私ども今ここに持っておりますけれども、ただ、今主税局長の方からもお話ございましたように、今度の予算編成するに当たりまして税制調査会、ここの答申をちょうだいしながら、現下の経済事情といいますか財政事情という中で、私たちとしては、要するに国民生活に還元するということで今度の場合にひとつ処理をさせていただきたいということを御理解をいただきたいと思うわけであります。
#84
○粟森喬君 私どもが賛成したのは、そういうふうに使う、減税と土地政策に充てるというから賛成したんです。実施初年度から全然使われ方が違う。そんなことで私ども納得するわけにいきませんよ、これ。
 ことしの分は仮にそうだとしても、来年以後どうするんですか、またぐちゃぐちゃにしたら。結局、私どもがこの地価税を導入するときに一番問題にしたのは、そういう目的税的に使わなかったらだめよと言ったら、わかりましたと言ったんでしょう。それをまた来年の話になったら全然わからぬ話されたら、それは困ります。はっきり言ってください、そこは。
#85
○国務大臣(羽田孜君) ここでは、「所得課税の減税、土地対策等に配慮しつつ、平成四年度」ということで実は委員会の方からちょうだいをいたしておるわけでございまして、私どもといたしましては、「土地対策に配慮しつつこという観点で利用させていただいた、使わせていただいたというふうに申し上げざるを得ないと思いますし、今後もこのあたりを、いわゆるこれからの経済事情等もよく私どもは判断しながら対応させていただきたいというふうにお願いしたいと思います。
#86
○粟森喬君 ちょっと今のところは大分遣うんじゃないですか。少なくともことしはそういうふうに使えないから、一般財源として使わせてくれと。今私が言ったのは、ことしもし使えないにしても、来年度以降どうするのか。
 今の答弁、もう一遍ちょっと確認しますが、来年以降は減税と土地政策にきちんと使うということをお約束するんですね。もう一遍言ってください。
#87
○国務大臣(羽田孜君) 最後の部分で申し上げたつもりだったんですけれども、私どもといたしましては、今この御決議にありました双方の面がありますね。ですから、これからの経済状況あるいは税収動向、財政事情、こういったものを見きわめながら対応させていただきたいということを申し上げたわけであります。
#88
○粟森喬君 言葉として、減税と土地政策に充てるという言葉は、ちょっとはっきり発言しておいてください。答弁しておいてください。そういう確認なんだから、約束なんだから、そんな今さら変えるわけにいくのか。
#89
○国務大臣(羽田孜君) 今、御決議もございますし、ですから、これまでの国会での御論議ですとかあるいは附帯決議の趣旨あるいは税調答申、こういったもの、またその他の諸事情というものを踏まえまして適切に私ども対応していきたいということを申し上げさせていただきます。
#90
○粟森喬君 ちょっと納得できません。具体的にちゃんと答えてください、言葉どおりに、決議してあるとおりに。決議しているんだもの。今の言葉じゃわからない。やれないと言うのか、ちゃんと答えて。
#91
○政府委員(濱本英輔君) 大臣にただいま御答弁をいただきましたとおりでございますが、この問題につきましては、大蔵委員会におきましても重ねて御論議がございました。その結果、先般でございますけれども、参議院での大蔵委員会におきましての附帯決議がございます。
 「土地基本法の基本理念を踏まえ、土地に対する適正かつ公平な税負担を確保しつつ土地政策に資する観点から、地価税をはじめとする土地税制改革の円滑な実施を図るとともに、地価税の創設に伴う増収分の使途について、地価税創設時の論議、その他の諸事情を踏まえ、引き続きその具体的検討を進めること。」とされております。
 この趣旨を尊重させていただきたいと存じます。
#92
○粟森喬君 減税という言葉が入っておったんですよ。抜けているんです、今までの答弁は。去年と違うのはそこだ。はっきり答弁してほしい。
#93
○国務大臣(羽田孜君) 先ほどから申し上げておりますように、国会での御論議ですとかあるいは附帯決議の趣旨、また税調答申、こういったものを踏まえながら私どもはせっかく努力をさせていただきたいということを申し上げさせていただきたいと思います。
#94
○粟森喬君 それは減税という言葉が入っているというふうに理解してよろしいか。
#95
○国務大臣(羽田孜君) それは、決議の中にその言葉が入っているわけでございますから、私どもはでき得る状況であったらやっぱりそういったものを実現したいと思っておりますけれども、ともかくもろもろのひとつ情勢を勘案させていただきたいということを申し上げたいと思います。
#96
○粟森喬君 入っているという理解で、次に行きます。いろいろと苦しいのはわかりますが、具体的に幾つかまだ申し上げます。
 消費税と直間比率の関係に移ります。
 消費税導入のときに、皆さんが不公平税制是正と言った最大の理由は、直間比率の是正でございます。そこで、消費税導入直前の直間比率とその後の直間比率の動向をまずこれ明らかにしてください。
#97
○政府委員(濱本英輔君) 平成四年度当初予算におきます直接税の比率は、七四・一%。抜本改革前の昭和六十一年度に比べまして高くなっておりますが、これは抜本改革におきまして、利子課税の見直しでございますとか有価証券譲渡益課税の見直しでございますとか等によります資産所得税収の高い伸びが直接税のウエートを高めたという事情があろうかと存じます。実際、資産所得に係ります所得税の国税収入に占めます比率が昭和六十一年ごろに比べますと大幅に高まっているという事実がございます。また加えまして、平成四年度から地価税が導入されましてその収納が始まりますことから、これも直接税のウエートを高める方向に働きます。
 他方、間接税の方を見ますと、石油臨時特別税が廃止されますとか、普通乗用自動車に係ります消費税の特例税率が従来の経過措置の六%から四・五%に低くなるといったようなことによりまして、平成三年度から四年度にかけまして間接税の比率を下げる方向に働くということがあろうかと存じます。
 いずれにいたしましても、抜本改革は、先生が御指摘くださいましたように、直接税、間接税のバランスというもの、あるいは所得課税、資産課税、消費税問のバランスというものを見直そうということで行われたものであって、現に抜本改革による見直しによって直接税の比率が大幅にその段階で見直されたということは事実でございますから、その作業というものは今日にも生きている。今日の数字は確かにそういった数字になってきておりますけれども、その作業があったからこその今日であるというふうに思っております。
#98
○粟森喬君 大蔵大臣に確認をしたいと思います。
 消費税率を上げることは念頭にない、考えていないということは総理も言っていますが、大蔵大臣もこれは間違いありませんね。
#99
○国務大臣(羽田孜君) 私どもは、先般国会の方で修正していただきましたこれを定着させるということが一番のあれでございまして、今私どもの念頭にはございません。
#100
○粟森喬君 そうだとしますと、消費税率を上げないわけです。直間比率の是正を不公平税制の出発点にしたわけですが、今、直間比率が消費税導入の直前と同じ状態になっているこのことについて、どうやってこれから導入の直後の状態に戻していくのか、具体的な手法についてお示し願いたいと思います。
#101
○政府委員(濱本英輔君) 結局、その直間比率というのは何で決まってくるのか。直間比率というのが先にありましてアプリオリにかくあるべしという数字がございまして、それに経済を合わせるというものには考えておりません。そのときどきの経済実態、社会情勢というものの中に溶け込んでいく税制としてどういう税制が一番よかろうかという御論議をいただき、その結果としていただくものが直間比率であろうと思いますが、ただ、結果として出てきます数字が余りにも一方に偏ってくるということ自体は問題であろうということで、また問題を戻していく、そういうふうにこの直間比率という概念を我々は従来議論の中に置かせていただいたわけでございます。
 税制改革が出発しますころに、このままいきますとだんだん直接税の比率が一方的に高くなっていくという問題意識を持ちました。その問題意識をあのような形で抜本改革に組み直していただいたわけでございますけれども、今後これをどうしていくかということになりました場合には、やはり税制全体の今後のあり方、これは直間比率という側面だけでなくて、全体的な税制のあり方というものを論議していただくときに直間比率の問題も加えて論議をしていただき、国民にお選びいただくことだというふうに思っております。
#102
○粟森喬君 直間比率が消費税導入のときの一番の最大の眼目でございました。今、悪くなっている。所得税を減税しろという意見もあるわけなんです。
 そこで、具体的に幾つかお尋ねしますが、今の直接税の中身、七四・一%という四年度の見通しについて、その一〇〇%、所得税と法人税、相続税、それぞれちょっと数字をおっしゃってください。
#103
○政府委員(濱本英輔君) 所得課税と消費課税と資産課税というふうに区分をいたしてみまして、平成四年度の構成比を申し上げますと、所得課税が七〇・一%、それから消費課税が二二・三%、資産課税が七・六%ということになります。ただし、この分類は、資産課税としまして例えば相続税等はこの資産課税の中に入っておるわけでございますけれども、資産所得分、資産所得に係る所得税というのは所得税の方に区分した数字で申し上げました。
#104
○粟森喬君 私が求めたものと違いますので、もう一度お願いします。
#105
○政府委員(濱本英輔君) 今、手元の資料がやっと見つかったのでございますが、もう少し詳細に税目別に示せという御趣旨と伺いまして申し上げますと、所得税そのものの税収の国税全体に占めます比率は平成四年度で四一・七%、法人税が二七・七%、消費税が七・六%、それから相続税は三・四%でございます。
#106
○粟森喬君 ちょっと数字がそこは違うのであれでございますが、平成元年度の所得税の割合は三七・四%だったけれども、これは間違いありませんね。
#107
○国務大臣(羽田孜君) 間違いございません。
#108
○粟森喬君 だとすれば、今、ことしの予算の中の所得税は四一・七%になっておると思うんです。四・三%も所得税の比率は伸びておるんです。本来的には、所得税が個別に上がるのは別にして、この直間比率から見たら所得税は何とかしなければならぬ。初めから減税とは言わないけれども、何とかしなければならないという現状にあることについて御認識ですか。
#109
○政府委員(濱本英輔君) 所得税の比率は確かに御指摘のように平成元年の三七・四%が平成二年に四一・四、平成三年の補正後で四一・二、平成四年度が四一・七ということでございますから、元年よりウエートを持ち上げていることは事実でございます。ただ、このウエートが上がっております一つの理由としましては、先ほど申し上げましたように、資産所得に対する課税というものがこの間どんどん進みまして、資産所得分というものが上がってきているということが一つの要素としてございます。
 ただ、所得税のウエートがどんどん上がっていくこと、このこと自体をどう考えるかという御指摘かと存じます。申し上げるまでもないことでございますけれども、所得課税というものは累進構造をとっておりますので、年々所得の額がふえればそれ以上に所得税のウエートがふえていくという要素が所得税の中には確かにございます。したがいまして、全体に所得税の占める比率というものが余りに大きくなってしまうということについては問題ではないか、特に勤労所得に係る税が余りにも大きくなるということは問題ではないかということは従来から言われてまいったことでございますし、私どもも常々そういう意識を持っております。税制の抜本改革の論議が始まりましたときも、そういう問題意識が非常に大きな問題意識であったということを忘れているわけではございません。
 ただしかし、税制全体のバランス、それからその税によってカバーしなければならない歳出需要、国民の求められる歳出需要というものの大きさ、そういうものを全体としてこれは御議論いただくことでありまして、この率が例えば何%ならばよいかとか、あるいは上がっていくことを悪と見るかとかということになりますと、それはまたそうは言い切れないということだと思います。
#110
○粟森喬君 直間比率を直したいということで消費税を入れた。所得税も、過去のことを言うと所得税率が累進であるからそこの部分の割合が上がることによって結果的に幾つかの減税をやってきたわけです。この間、減税は全然やっていないんです。だから私はそれを問題にしているわけです。資産課税のことも、私は貯金とか一般大衆のサラリーマンも全部マル優がなくなったんだから払っていることはわかっています。ですから、この際これをやるという理由は当然あるはずだと思いますが、これ、主税局と大蔵大臣、両方答えてください。
#111
○政府委員(濱本英輔君) ただいまの先生の御指摘は、所得税のウエートが高くなってきたことからしても、そろそろ所得税の減税をすべきではないかという御指摘かと思います。
 その点につきましては、もう先般来大蔵大臣からも御答弁申し上げておりましたところの繰り返しになりますが、私どもの今受けております感じは、やはり前回の抜本改革におきます所得税の減税というものは非常に大きなものであって、今日なお生きているということを感じておるわけでございます。生きておるという意味は、例えばあのときに給与収入で五百万のレベルの人たちというのは改革前に三十九万四千円ぐらいの税を払っておりましたものが二十三万何がしという納税額になりまして、四〇%を超える減税を受けたわけでございます。その後にも個人の住民税の減税六千億円というのが平成三年度にございまして、この減税は今実施中、進行中であるわけでございます。
 そういったものを加味してみますと、五百万円の層が払う税金というのは、日本の場合には二十万強、これがアメリカに参りますと六十万円、イギリスに参りますと九十数万円という額になります。それで国家財政をそれぞれ支えておるわけでございます、そういう状況。
 それから、平成元年の五百万円の世帯というものが、それ時点を出発点といたしまして、その後当然ベースアップがあり収入は上がってまいります。ベースアップがあれば所得税も額は大きくなると思います。その所得税を除きました可処分所得、その可処分所得をその間の物価上昇率でさらにデフレートしてみました実質的な可処分所得で見ましても収入はふえておる、手取りはふえておるというふうに思えるのでございます。
 そういったことを考え、今回財政バランスがぎりぎりのところで調整されなければならなかった事情、もし仮にそれを踏み越えると申しますか、赤字公債にゆだねた場合のことを考えてみますと、どういうことになるかということでございますけれども、結局今日の広い意味での我々国民生活の負担、国から国民が享受するものへの負担というものを人に払わせる。人に払わせるという意味は子供たちに負荷させるということになりましょうが、今既に巨額の赤字公債の残高を残しております上に、さらにこれを国民に負荷するということは忍びないという気がするわけでございます。
 そのことから、財政全体のバランスをとります上で、一方で増収措置もお願いをせざるを得なかったということもございまして、今回所得減税に踏み切るにはその時期にあらずと考えたわけでございます。
#112
○粟森喬君 私、それは論理のすりかえだと思う。直間比率がこう上がっているので、過去で言うたらいわゆる所得税、給与所得の部分は是正してきてある、今周りの情勢が悪いということを十分知っている。しかし論理的に、皆さん税制をいろいろ変えるときにその理屈導入しておって、今の場合は減税になったらその論理を使わないで、そういうことが税に対する不信になるんですよ。もうちょっとちゃんとそこの部分を答えてください。
#113
○政府委員(濱本英輔君) 重ねてのお尋ねでございますけれども、何らかの形で財政支出を補うための収入、税収を確保させていただかなければならない、国民の皆さん方の御負担をお願いしなければならないということでございますけれども、今の状況から考えまして、他にもう少しこれ以上の望ましい組み合わせがあり得るかということかと思います。
 所得税につきまして負担を軽課するということは、それ自体としては望ましいことに違いございません。その負担者の立場に立ては望ましいことに違いはございませんけれども、財政支出を今我々が求められているだけどうしても必要とするという前提に立ちました場合に、その負担を何らかの別の形にゆだねざるを得ないということに、これは論理的になります。それによるのがいいのか、今の所得税のレベルというのは先ほどるる申し上げましたような状況でございますので、なおこれにお願いするということがいいのかという判断でございます。その場合、私どもは今の判断が適正というか、やむを得ないことだというふうに思った次第でございます。
#114
○国務大臣(羽田孜君) 今、主税局長の方からもるる申し上げたわけではございますけれども、六十二年、六十三年、この二年間にとられたいわゆる中堅所得層、こういった方々に対する対応というものをやったことによりまして、国際的にも非常に課税最低限あるいは税率そのものもやっぱり下がってきておるという現状でございますので、財政事情が今この厳しい状況の中にあって所得減税を行うということはでき得ないということについて理解をいただきたいと思います。
#115
○粟森喬君 もう一度言いますが、財源はあると思うんです、所得税率が上がっているわけですから。しかし、今できないと言うが、私たちはしろと言っているのだから、きょうはこれ以上論議しないけれども、やっぱり政治の不信というのはこういうことから起きるんです。直間比率は昔に戻ったわ、所得税率は上がっているわ、それでもできないと。だから、導入したときの理屈をちゃんと押さえて、やっぱりそれを守っていかなかったら私は税に対する不信は残ると思います。ですから、その部分について、政治不信が起きないようにどうするか、大蔵大臣、答弁願います。
#116
○国務大臣(羽田孜君) 私どももそういった、例えばその税というものを導入したときに国民の皆様方に訴えた、そのことをやっぱり確実に実現していくということが重要なことであろうと思っております。
 ただ、もう御案内のとおり、すぐに変動してくるいろんな要素があるという中で、今すぐ直間比率をあれするために減税する段階ではないということだけはひとつ御理解いただきたいと思います。
#117
○粟森喬君 時間がありませんので、税の問題はこのぐらいにしておきます。
 三つばかり課題がありますので、お願いをしたいと思います。
 ことし国連の障害者の十年が終わるわけでございます。この十年間、障害を持つ人たちや関係者は大変評価をしているわけですが、国連の十年が終わったら、この後総理府につくったいわゆる障害者本部をもうやらないのかどうか、このことについて明確に答弁願いたいと思います。
#118
○政府委員(高岡完治君) 先生ただいま御指摘の障害者対策推進本部は五十七年に閣議決定によって設けられた組織でございますが、この障害者の十年の終了後のあり方につきましては、現在中央心身障害者対策協議会においていろいろと御検討をいただいておるところでございますので、私どもといたしましてもその検討の結果を踏まえまして、この推進対策本部をどうするかという問題につきましても検討させていただきたいと思います。気持ちといたしましては、障害者対策がさらに一層推進されるという方向で考えさせていただきたいと、このように考えております。
#119
○粟森喬君 私は、答申の結果を待ってということじゃなく、内閣として基本的に障害者問題あるいは国連の障害者十年を受けて、まだやらなければならないという認識なのかどうか、そこをちゃんとはっきりしてください。
#120
○国務大臣(山下徳夫君) 国連の決議に基づきまして過去十年間やってまいりました。
 そこで、私は、これは過去を振り返ってみて、やはり障害者に対する各施策の基盤はこれでできたなという感じを持っております。基礎的なものはでき上がった。したがって、これからさらに継続してその上に積み上げていかなきゃならぬ。ただ、国連の十年は過ぎましたので、国連自体がどうするかというのはわかっておりません。
 そこで、アジア・太平洋地域において我々だけでやろうというムードも出てきておりますし、もしもそういうことになるならば、我々は欣然としてそれに参加して、あるいはリーダーシップをとってアジア・太平洋地域の人たちのためにやらなきゃならぬ。
 いずれにいたしましても、十年ぽっきりで終わりということは絶対思っておりません。
#121
○粟森喬君 厚生大臣の決意をいただいたんですが、これは各省庁にまたがると思います。官房長官、いかがですか。
#122
○国務大臣(加藤紘一君) 施政方針演説の中で、宮澤内閣として「第三に、高齢者や障害者が、就業機会の整備などを通じ社会参加が適切に保障され、生きがいを持って安心して暮らせる社会」をつくりたいということを申しておりますけれども、「完全参加と平等」という国連・障害者の十年のそのスローガンの上に立ってこういう表現が出てきたものでございます。今厚生大臣申されましたように、内閣としてもしっかりとした体制を組んでいきたい、こう思っております。
#123
○粟森喬君 厚生大臣に沖縄の年金の扱いについてお尋ねしたいと思います。
 ことしか本土復帰二十年でございます。過去、沖縄の年金の問題でいろいろと是正措置をしていただいたことは知っています。しかし、なおかつ沖縄から今の年金制度ではやっぱり格差が出ていると。この格差をどういうふうに理解をするかということはありますが、改めてこの特別措置などをつくってこの問題に取り組む考え方がないかどうかお尋ねをしたいと思います。
#124
○国務大臣(山下徳夫君) 沖縄の厚生年金は、厚生年金の制度自体が非常におくれて発足をいたしたことは御承知のとおりでございます。したがいまして、そういった歴史的ないきさつにかんがみまして、過去において二回いろいろ措置を講じたことも御承知と思います。
 そこで、今後の問題でございますけれども、一応まだ平成二年度に発足をいたしまして二回目の改正を今実施中でございますので、ひとつその点は十分御理解をいただきたいと思います。
 つまり、二回の改正におきまして現時点における、現在までの厚生省として政府としてなし得るだけのことはなしてきた、私どもはこのように理解をいたしておるわけでございまして、その点御理解いただきたいと思いますが、ただ、今後といえども沖縄の県御当局等とは常に意見の交換はしてまいりたいと思っております。
#125
○粟森喬君 私どもは、まだ沖縄の年金問題は解決をしていない、こういう理解でございますので、厚生大臣が最後に言われたように、引き続き協議するということでございますから、このぐらいにしておきます。
 最後になりますが、環境庁に幾つかお尋ねを申し上げたいと思います。
 一つは、今回の新潟における新潟水俣病の三月三十一日の判決がありましたが、この判決はどういう内容でございましたか。
#126
○政府委員(柳沢健一郎君) 今お話しの判決でございますけれども、これは水質二法による規制や行政指導等により新潟水俣病の発生を防止する作為義務があったとは言えないなど、国の賠償責任、これにつきましては認められなかったということが一点でございます。
 それから、原因企業でございます昭和電工につきましては、原告のうち八十八名に対しまして水俣病患者と認められたとして損害賠償を命じられたものでございます。
#127
○粟森喬君 この水俣病の新潟のやつ、熊本が起きてから九年たっておるわけです。で、東京地裁の判決と熊本地裁の判決がちがうわけでございますが、私はこれは国が何らかの対策を講じていれば防げた、こういうような問題だと思いますが、環境庁長官としてはどう思いますか。
#128
○国務大臣(中村正三郎君) 熊本の水俣病の患者が発見されたのが昭和三十一年でございます。その後原因物質がいろいろな諸説があり、その解明に時間がかかりまして、昭和四十三年になって初めてチッソ工場の排水中のメチル水銀が原因物質であるということがわかるようになってまいったわけでございます。そして政府統一見解が発表されたということであります。
 そして、新潟水俣病につきましては、患者発生が報告されましたのが昭和四十年でございまして、裁判で争点となっている当時、昭和三十四年十一月ないし三十六年末ごろでございますけれども、水俣病の原因物質がまだ解明されていなかったという状態のときでございます。
 そういうことでございましたので、国としては水質保全法による規制や行政指導の作為義務というのがあったとはいえないと思いますけれども、国はこういったことで予見できなかったということで国の賠償責任はないと主張してきたところでございまして、この点については新潟の水俣病第二次訴訟判決において国の主張が認められたというふうに考えております。
#129
○粟森喬君 国の責任が認められなくて喜んでおるというような答弁は、私は現地の皆さんや関係者の中では大変遺憾だと思います。
 といいますのは、裁判で争うのが適当なのかどうかということもある。それから九年間で物質を特定できなかったというのは私も承知している。しかし、ある種の可能性があったことについて、国がそのことについて何らかの警告なりを出していれば、最近のいろんな行政措置なんかではある種の可能性があるところに警告を発するなんてことがあるわけでございますが、この時代はほとんどこういうことがございませんでした。結果的にそうなったわけでございますから、やっぱり行政としてこのことについて何らかのこれからの責任といいますか、あり方についてきちっと明確にしていただきたいと思います。
#130
○国務大臣(中村正三郎君) こうした悲惨な災害でありますから、決して委員言われたような喜ぶというようなことは全くございませんで、何とか早く解決をしたいという努力をさせていただいているところであります。
 今、委員御指摘のように、原因の解明の努力が当時払われたんですけれども、原因解明までに時間を要したということもまた事実であります。そしてまた、結果として当時の環境保健行政が十分国民の期待にこたえられなかったんじゃないかということも考えられるわけでありまして、そういうことで残されている二の水俣病問題を早急に解決するために、行政としてとり得るあらゆることを考えてやらせていただきたいと思っているわけでありまして、特に平成四年度には水俣病総合対策ということで行政の枠ぎりぎりのところを踏み出すぐらいのところで総合対策をとるように今考えているところでございます。
#131
○粟森喬君 終わります。
#132
○理事(井上吉夫君) 以上で粟森君の質疑は終了いたしました。(拍手)
#133
○理事(井上吉夫君) 次に、寺崎昭久君の質疑を行います。寺崎君。
#134
○寺崎昭久君 最初に外務大臣に伺います。
 この一月に宮澤総理が国連安保理サミットに出席されました。そしてその席上、我が国が常任理事国入りを目指すという旨の発言を間接的ながらされたと伺っております。この発言をされるからには、当然他の常任理事国並みの集団安全保障の中心的な役割を果たす、あるいはそういう体制づくりをするという決意があって述べられたことと思いますが、外務大臣は、今後こうした集団安全保障の問題にどのように対処していかれるお考えか、あるいは対処すべきとお考えなのか、伺いたいと思います。
#135
○国務大臣(渡辺美智雄君) 宮澤総理が安保理サミットの演説の中で、時代の変革に適合して国連とその機構自身が変わっていく必要があるということはおっしゃいました。我が国は、国連で第二の財政的な貢献を行っています。また、紛争の平和的解決のための外交努力、あるいは軍備管理・軍縮への取り組みなどにつきましてもリーダーシップをとって、例えば通常兵器の移転の登録制度というようなものを提案して圧倒的多数の支持を得たというようなこともやっておりますし、やはり我々はもっと国連を中心に将来は考えていかなきゃならぬだろうというようにも思っております。したがいまして、これは中山大臣のころからもそうですが、日本は当然に国連の安保理の常任理事国になってもいいじゃないか、だからそういうような希望を表明してきたことも事実であります。
 御承知のとおり国連は、平和に対する脅威、平和の破壊、または侵略行為が行われた場合には国連参加国が一致団結して対処しましょうという、いわゆる集団安全保障の考え方に立っていることも事実であります。しかし、我が国といたしましては、憲法の枠内で国連による平和と安全のための努力はやっていきますし、今後ともやりたい。結局、常任理事国になるということは、言うべくしてなかなか難しい問題がいろいろございます。特に、敵国条項等の問題もありますし、そのまま常任理事国になるというわけにもいかぬでしょう。したがって、今さしずめ差し迫った問題ではない、こういうように御理解いただきたいと存じます。
#136
○寺崎昭久君 確かに、常任理事国になるには国内の体制整備だけではなくて、アジアを初め各国の理解と支持がなければならないと思うんですが、差し迫った問題ではないといって先送りできるほど状況は緩やかではないと思います。したがって、この問題というのはいずれの時期か議論を起こし、世論の総意をまとめるとか、あるいは法制面の整備を進めるということをやらなければいけないわけですが、外務大臣はいつごろどういう場でそういう問題提起をするのが妥当とお考えでしょうか。
#137
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは別にいつごろということを気張っているわけではありません。日本に常任理事国になってくれなってくれと言って運動している国がそう幾つもあるわけでもございません。
 しかしながら、ソ連が今後どうなるかという大きな問題もありますけれども、これが軍拡競争をやらないで、それで米ソという今までの軍事超大国が世界の流れに応じて核をだんだん減らし、通常兵器も減らすというようなことになって、軍縮が本当に現実のものになってくるということは望ましいし、我々はそれを支援していかなきゃならない、私はそう思っております。しかしながら、一方ではイラクのフセイン大統領に見られるような、あのような常識を超えた人たちがいないとはなかなか言い切れない問題がありますので、やはり国連による集団安全保障というような考え方は、私は今後一層重要になるんじゃないか、さように思っております。
#138
○寺崎昭久君 なかなかこの場でいつから議論を始められるのかとお答えをいただくのは難しいと思いますので、角度を変えて少しお尋ねします。
 このところの国際情勢の激変の中で、これまでは機能していなかった国連の平和回復活動、いわゆる国連軍の編成というのが全くの夢物語という状態ではなくなったと思います。我が国が、国連軍が編成された場合に参加すべきかどうか、するのかどうかというのは別の議論に譲りまして、これに参加できるのかどうかというのは今から憲法との関係を明確にしておく必要があると思うんです。
 そこで質問ですが、国連軍が編成された場合に現行憲法下でもこれに参加できるとお考えなのか、あるいは現行の憲法下で解釈を変えれば参加できるとお考えなのか、外務大臣にお尋ねします。
#139
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは我が党ばかりでなくて他党にもそういうことを言う人がございますが、これは物の考え方でありまして、国民が憲法の精神からして、それは国連軍に加入しても日本の独自の意思で動くんじゃないんだからいいだろうと国民の大半が認めるような時代が来ればできるでしょうし、そういう時代が来なければ難しいということであって、今までこの国連軍というのはできたこともございません、したがって、そのことについて大いに今後議論をしてもらうことは結構ですが、私は今すぐそれに対する答えを持ち合わせておりません。
#140
○寺崎昭久君 それでは、集団的自衛権の問題について伺います。
 湾岸戦争で各国が国連決議に基づいて一致して共同行動をとった経緯を踏まえて言えば、今後各国が集団で国際的な平和を維持回復するための行動をとるとか、あるいは集団で自衛権を行使するといった国際協力がふえていくんではなかろうかと思います。湾岸戦争に際しては、言うまでもなく我が国の貢献というのはいろんな制約のもとで資金的な協力が中心になったわけでありますけれども、しかしここで考えておかなければいけないのは、今後とも湾岸戦争のときと同じような対応が国際社会の中で許されるかどうかということだと思うんです。
 その際、避けて通れないのが集団的自衛権の問題だと思います。これまでの政府見解は私も存じておりますけれども、これについては、今後日本が世界の平和だとか我が国の安全を守るということを考えた場合には決して避けるべき問題ではなく、この際例えば憲法を離れて日本がどう対応していくべきかということを議論するべきだと思うんです。
 この議論することについての是非、そして外務大臣の集団的自衛権に対する御見解を伺いたいと思います。
#141
○国務大臣(渡辺美智雄君) 議論は言論の自由ですから、これはもう御自由でありまして、憲法の解釈問題と国連の集団的自衛権の問題等について議論することも決していかぬ、そんなことはあり得ない。どの政党であろうともそれは大いに議論をなさったらいい、私はそう思っているわけであります。
 今お尋ねのように、やはり国連への協力ということになりますといろんな問題がありますけれども、今までのところ我々といたしましては、同じ集団的な安全保障と申しましても、例えばこの間のイラクのクウエート侵攻等に対して勧告に参加する、あるいはいろいろな経済制裁というようなことになれば、国連の決議の言うことを聞かない者に対する経済制裁はこれは当然に参加せざるを得ないし、場合によっては進んでやらざるを得ない場面もあるかもしれません。
 しかし、多国籍軍ということになりますと、そこまでは今のところ議論もしていないし、そういうコンセンサスも得られていないという点から、政府としてはそれは参加は考えていないと。将来国連軍ができた場合ということになりますと、できたこともないので勉強も足らぬということでございましょうが、しかしながら憲法の精神からすれば、やはり戦争を世界じゅうがなくそうと。しかし、その戦争をなくすことに異議を唱えて一方的な暴力行為、破壊活動をやるような者に対して経済制裁でもきかないというような場合は、国連でこの間のようなことがもっと広く支持されるようなことがあるいはあるかもしれません。この問は、ソ連は武力の制裁について賛成をしました。中国は棄権をしました。反対をしたのは二カ国あったようですが、将来全世界が賛成するというような事態になれば、その段階で私は検討すべきものじゃないかと思っています。
#142
○寺崎昭久君 今の外務大臣の御発言は、集団安全保障の問題にしても、国連軍が編成されたときの我が国の対応にしても、集団的自衛権の問題にしても、議論をするのは一向に差し支えないと。となりますと、こうした議論のきっかけを与えるのは政府の責任ではなかろうかと思うんです。そういうことを考えながら、どういう場でいつから議論を起こすんですかというお尋ねをしたわけですけれども、もう一度この辺について整理してお答えいただけませんでしょうか。
#143
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは政府というよりも総理大臣に答えていただかなきゃならない問題ですが、政府は臆病でございますから今すぐそれについて恐らくはっきりした答えを、歴代政府も出していないので、出せないのじゃなかろうか。したがって、これは各党あるいは有識者の間で議論をしてもらうところから始まるんだろうと思います。
#144
○寺崎昭久君 それでは、外務大臣が発言されたことについてお尋ねいたします。
 最近、PKFを凍結してPKO法案を成立させてもいいんではないかというような意向を示されたとマスコミは伝えておりますけれども、これは本当でしょうか。もしそれが事実だとすれば、PKOについては停戦監視しか残らないことになると思いますが、PKF凍結を言われた真意は何なのか、またPKFを切り離して我が国が国際的な地位とかあるいは立場にふさわしい国際貢献、協力ができるとお考えなのか、伺います。
#145
○国務大臣(渡辺美智雄君) PKFとPKOの部分というものは、大体一緒にならなきゃ機能を発揮しないと言われております。例えば、地雷を撤去する、機雷を撤去するというようなことをやらなければ入っていけないわけですから、そういうようなことにどこまで一体参加できるのか。我々としては、戦争が終わった、内戦が終わった後で、しかもその両当事者からの承諾と国連の勧告によって出かけようとしておるわけでございますから、本来はこれは一体であるべきものであると私は考えております。
 しかしながら、そうはおっしゃいましても、国会の中で非常な誤解を受けてもおるから、PKFというのは何かすぐに鉄砲でも撃ったり機関銃でも撃ったりするんじゃないかというような心配をしている人がいることは事実なんです。しかし、実際はそういうことは非常に少ないケースです、自衛のために発砲するということはあるかもしれませんが。
 しかしながら、この法案を通すのにどうしても心配があるというのならば、法案の中にはそのとおり書かれておっても運営その他で、いわゆる自動車の運転免許と同じで最初は若葉マークで走るということもあるので、そういうようなことで国会の中の話がつくならば、我々は前進しなけりゃならぬわけでございますから、それをあえて政府はそれなら通さなくたっていいとか、そんなことは言える立場にはありませんので、できるだけ各党間で話し合って、より多くの役立つ形のPKOをつくってもらいたい。多少そこに時間的な、二段階というのでもないけれども徐々にというのか、そこらのところは多少あいまいもことしておるところがございますけれども、話し合いですから、それは各党間でこれに賛成な方の話し合いを進めていただければ大変ありがたい、そういう趣旨でございます。
#146
○寺崎昭久君 それに関連して、法律のつくり方、修正の仕方として、PKFを凍結した場合、それの解除は別に定める法律で決めるというような案もあるやに聞いておりますけれども、外務大臣はこういうやり方というのは否定されるわけですね。政府が行うやり方の問題だという理解ですか、法律で凍結をうたうべきだとお考えなのか。
#147
○国務大臣(渡辺美智雄君) これはもちろん決めてはいないんですよ。私の方は原案を出しているわけですから、この原案でひとつぜひともお願いをしたいと、政府としてはそれしか言ってないんです。だから、役所の人でも別なことでこういうふうに直してくださいなんて言って歩いているのは一人もないはずだ、実際はありません。だけれども、そういうような相談があれば、あったときには当然、どういうふうに対応していくか、我々は態度をはっきりしていかなきゃならぬ、そう思っております。
#148
○寺崎昭久君 固まった案ではないようですから、これ以上お話を伺っても答えが出てこないのかもしれませんが、もともと今の法律ですとPKFを出すか出さないかは政府の判断によっているわけなので、それを何も法律で、別に定める日から施行するとかそういうことを言う必要はないと私は考えております。
 ところで、外務省にお尋ねしますが、衆議院においてこのPKO法案が自民党、公明党両党の提案によりまして修正されております。PKFの派遣の部分について、実施計画が決定された日から二年を経過する日を超えて引き続きこれを行おうとするときは、総理大臣は、当該日前三十日以内に国会承認を求めるということを書いてあるわけですが、例えば当初計画にはPKFが含まれていなかった、しかしその後、計画を変更して参加するようになった場合には、国会の承認を求める日数の起点ほどこにあるんでしょうか。
#149
○政府委員(野村一成君) お答え申し上げます。
 何分、先生御指摘の衆議院における修正につきましては、これは自民党と公明党のいわゆる議院修正でございますので、政府として必ずしも御質問にお答えする立場にはないということでございますが、あえて私どもの理解している点ということでお答えさせていただきますと、先生が今案文をお読みになりましたが、「実施計画が決定された日から二年を経過する日」ということでございますので、ただいまPKFの参加につきまして実施計画の変更が行われますれば、それは同じく実施計画の変更として閣議決定をされるわけでもございますので、その変更が行われた日からというふうに考えるのが妥当ではないかというふうに考えております。
#150
○寺崎昭久君 重ねて今の点をお伺いしますけれども、その見解というのは、当初計画を実施し、ある一定期間、例えば一年たったところでPKFを派遣した場合には、実施計画は当初の実施計画から起算しますと三年たたないと国会承認を受けなくてもいいという意味なのか。その場合には前段の一年分はどう扱われるんでしょうか。
#151
○政府委員(野村一成君) お答え申し上げます。
 私どもの理解ということでございますが、この衆議院修正はいわゆるPKFへの参加と本隊への参加ということに限定した部分だというふうに理解いたします。したがいまして、ただいま先生の御質問の中で、一年後にそういう事態が生じたということでございますれば、その時点からというふうに理解いたしております。
#152
○寺崎昭久君 そうしますと、実施計画というのに第一次、第二次というのがあり、計画自体は連続性を持っているけれども、第一次、第二次がそれぞれ完結した内容であるというようなケースがあったとしますと、二年たたないうちにPKFを引き揚げれば、そして第二次計画に移りまた二年たたないうちにPKFを引き揚げれば、国会承認を得ないまま何回でも何年でも継続できるということでしょうか、伺います。
#153
○政府委員(野村一成君) お答え申し上げます。
 何分、これは実際のPKFの実態との関連で議論すべき点だと思います。一たんPKFに参加ということになりまして、ただいまのように一年半たって引き揚げ、またその後に繰り返すというようなことは、実際問題として私想定されないんではないかなというふうに考えております。
#154
○寺崎昭久君 これまでのPKFの実績を見ても、二年未満で終わっている例だってあるわけです。ということを考えますと、計画の連続性はあるけれども、第一次、第二次それぞれの計画自体は完結しているということだって計画のつくり方としてはあると思うんです。ということは、二年の承認というのが実際には国会承認との関係で言えば歯どめにもならないし、意味を持たないということになるんではないかと思うんです。
 この際、申し上げておきますけれども、私は今のような二年とするという決め方というのは、言ってみればごまかしてはないかと思いますし、この際、名実ともに承認を求めるということを考えられるならば、民社党がかねてから主張しておりますように、事前の国会承認、そしてPKOとPKFは切り離さない、また指揮権は国連のコマンドにゆだね一元化するということを骨子にしてこのPKO法案を成立させるよう努力すべきではないかと思うんですが、もう一度外務省の御見解を伺います。
#155
○政府委員(野村一成君) お答え申し上げます。
 御指摘の点、国連のコマンドの点あるいは国会承認の問題につきまして今まで特別委員会等でいろいろと議論をしていただいておるわけでございます。私どもは、外務大臣から先ほど答弁いたしましたように、この政府原案が最善のものとして御審議をお願いしておるわけでございますので、引き続き立法府におきまして十分御審議いただければと思っております。
#156
○寺崎昭久君 意味がよくつかめないんですが、これからこの参議院でPKO法案が審議されるわけでありますから、折を見てまだ主張させていただきます。
 ところで最近、PKO法案をめぐる与野党の調整がなかなか難航している。そういう中でUNTACに参加、協力するための特別時限立法を今国会で成立させてはどうかということを自民党の責任ある立場の方がおっしゃり、自民党の中でもそれが議論を呼んでいると伺っておりますけれども、PKO法案をこれから参議院で審議しようという段階で、PKO法案を廃案にすることを前提にしたような時限立法というのは私は大変不まじめだし、国会軽視も甚だしいと思うんです。それから、カンボジアだけを対象にすれば、日本はつまみ食いしたといって国際社会でも非難されるのは必至であろうと思うんです。私は、こういう法案はやるべきじゃない、まともにPKO法案を審議するべきだと思いますが、外務大臣の御所見を伺います。
#157
○国務大臣(渡辺美智雄君) まさに御説のとおりでございます。
#158
○寺崎昭久君 PKO法案はつい先日提案された法案ではございませんので、ぜひこの成立に向けて一層の御努力をお願いしたいと思います。
 次に、旧ソ連の解体とそれに伴う核拡散の危機の回避、これについて幾つか御質問いたします。
 現在、旧ソ連の核兵器関連の技術者が職に困っているという中で、活動の場を確保するためにアメリカ、ドイツ、ロシアが中心になって国際科学技術センターの設立が進められようとしております。私もこれには積極的に協力するべきだと思いますし、そういう意味で先般、我が国が設立に参加するというのは適切な判断だと思っているわけですが、そうした中、アメリカが例えば二千五百万ドル拠出しましょうと言っているのに、我が国は数字については余りはっきりしたことを言ってないわけです。やっぱり積極的な姿勢を示すためにはあらかじめこの程度のお金を拠出する用意があると明言された方がよろしいんじゃないかと思いますが、外務大臣に伺います。
#159
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは今、予算の審議中でございまして、はっきりした数字を申し上げることが非常に難しい。
 ただ、言えることは、アメリカ並みですよ、あるいはEC並みですよと言われましても、それはちょっと何を基準にしてそういうことの数字を出されるのかお聞きしないと何とも申し上げられない。ECということになれば、イギリスもあればフランスもドイツもイタリーもその他の国も、十二カ国あるんですから。GNPを基準にしたって日本の倍はあるわけですし、アメリカもやや倍近くあるわけですから。だから、日本が一国だけでそれと同じということはちょっと承服をいたしかねるという点もございます。
   〔理事井上吉夫君退席、委員長着席〕
したがって、それについては話し合いには応じていきますが、全く同じというのは説明の仕方を教えてもらいたいということをむしろ私どもは申し上げておるのであります。
#160
○寺崎昭久君 今GNP比率のことを触れられましたが、私は、日本はやっぱりGNP比率ぐらいは拠出しなければならないんじゃないかと思う一人でありますけれども、そういう意味合いを含まれた発言と受けとめてよろしいか。それから、もしこれを決めた場合はどの省庁のどの予算費目で充てられようとされているのか、伺います。
#161
○国務大臣(渡辺美智雄君) これはまだ決めてはないわけでございます。私もGNP比だけと言ってこだわるわけではありませんが、それにどの程度色をつけるかということがありましょう。しかし、これもまた決まってないものですから、今どの費目でどうのと言われましても、これは予算編成後、天から降ってきた話でございますので、その時点において、やりくりをするかどうするかは財政当局とも相談をしていきたいと考えております。
#162
○寺崎昭久君 旧ソ連の問題について最後に一点だけ伺います。
 核兵器の解体とプルトニウムなどの核物質の保管、廃棄の問題ですけれども、これに関してこういうことを言う人がおります。我が国が核兵器を開発する、そういう意思がないことを明確に示すためにも、たとえ資金協力でも行うべきではないというような意見を持っている人がおります。我が国が核兵器を開発する意思がない、そういうことを示すためには、たとえお金だって出すべきじゃないという意見を持っている人がおられるわけですが、こうした意見を踏まえて政府は、この核兵器の解体、プルトニウムの核物質の保管管理などについてどういうお考えで対処されるのか。
#163
○国務大臣(渡辺美智雄君) これはとりあえずは、学者が諸外国、特に核開発をやりたがっているような国に頭脳流出してしまうということになると非常に危険でございますので、さしずめは今まで核開発に携わった学者が海外に行かなくとも生活をできるようにしようじゃないかと。その後どういうふうにするかはこれからの相談でございまして、平和利用のためにどういうふうなことをしたらいいかどうかというようなことであって、新しい武器をつくるための要員としてキープしておこうというのとは全く異なることであります。
#164
○寺崎昭久君 次は、景気対策の問題に移りますので、外務大臣ありがとうございました。
 まずは経企庁長官に伺います。
 この三月三十一日に政府は緊急経済対策を決められ、また四月一日には日銀が公定歩合の引き下げを決め、実施されることになりました。効果から言うと、少し遅きに失するし、この程度の量でいいのかなという部分もあるわけでありますけれども、我が党のかねての主張に沿ったものであると受けとめているわけであります。
 そういう観点で少し質問をいたしますけれども、民社党の場合には、景気の冷え込みというのはもっと早くから注意を喚起してきたつもりです。それは設備投資比率の上昇が限界に達していること、あるいは在庫調整が全産業に及んでいるというようなことに着目すれば当然の判断であろうと思うんですけれども、しかしながら政府の判断というのはかなりおくれたと私どもは思っております。そのおくれた理由というのは、どうも景気循環論を軽視したことにあるんではなかろうと。ちなみに昨年度の経済白書百三十七ページ以降を紹介します。要約すると、かつての在庫循環のメカニズムが弱まっている。したがって、在庫から景気の転換点がもたらされる危険性は少なくなっているというような認識が示されておりまして、景気循環論を軽視する姿勢がここにもあらわれているのではないかと思うんです。
 そういうことを考え合わせてみますと、今回の緊急経済対策は対策として、まず、政府はなぜ景気判断がおくれたのか、そういったことを釈明するべきだし、お気持ちがあるんだったら申しわけなかったというわびの一つも言わなくちゃいけないんじゃないか。また、今ストック調整を軽んじたことが景気分析、景気判断をおくらせたと申し上げましたが、それについての反論がありましたらお伺いします。
#165
○国務大臣(野田毅君) 先ほども申し上げたんですけれども、景気の動向について毎月月例経済報告をいたしておるわけですが、その中で景気の様相を減速という言葉で月例報告に表現を始めたのが昨年の九月以降であります。さらにまた、私が十一月に就任をしたわけですが、既にそのときに、かなりそれまであいまいでありました表現から、いわゆる局面として減速局面に入ってきておるということを多少明確に実は十一月になって表現をするように変えております。先ほど申し上げたとおりです、もう時間の関係でがたがた申しませんが。したがって、そういう局面に入ってきたということを受けて平成三年度の補正予算及び財投の追加、あるいはまた特に十二月に入りましてそれがさらに強くなってきておるというような認識のもとで平成四年度の当初予算の編成が行われ、景気に対する配慮がなされるという形に実はなってきております。
 ただ、若干私ども率直に申し上げて不本意でありますのは、それぞれ多少我々の表現が明確でなかった部分もこれは反省しなければならぬと思いますけれども、いわゆる景気後退宣言を二月にやったとかいうようなことを誤解で報道せられ、その点についてそれを先入観を持って見られるということは大変不本意だと思います。私ども、過去においてもそういう明確ないわゆる景気後退宣言などというものをしたこともありませんし、今回もどこでもやっておりません。それは、やはり経済の動きというものは一つの流れがございます。そういった流れがどういう形で変わっておるかというそこのターニングポイントみたいなものを十分念頭に置きながら表現をしておるわけであります。
 そういった意味で、流れからというと、ことしに入ってさらに一段とマインドが冷え込んできておるということを受けて調整という言葉を一月から使い始めてきておると。こういうことで、大体その月々の動向というものを、極力過去の指標に基づくのみならず、やはり産業界なり経営者のまさに一線の方々のヒアリングだとかいうことをあわせながら、実は総合的に判断をいたしてきておるつもりであります。
 ただ、そういう意味で、昨年の暮れの段階と今日の段階では、さらに減速が進んできておる様相がありますし、経営者のマインドは一段と冷えてきておる。こういうことではよろしくないということから今回の景気対策を行ったというような状況に実はある、このことを申し上げておきたいと思っております。
#166
○寺崎昭久君 減速感という言葉を使って説明されるとなかなかわかりづらいんですが、別の言い方をしますと不況の本当の原因というのは、景気循環サイクルの好況の後に来る後退であるという受けとめ方でいいのかどうか。
#167
○国務大臣(野田毅君) 今回の調整局面において、やはり過去と異なる局面があると思っています。それは、何といいましても雇用の水準といいますか労働力需給の側面を見ますと、ずっとこのところ有効求人倍率はやや低下傾向が続いておりますが、基本的には労働力市場はタイトであるということは指摘できると思います。
 それから、いわゆる企業倒産の状況について見ましても、過去においてかなりの好景気のときでも月五百件を下回ったことはない、つまり年間六千件を下回ることはないわけであります。これはある程度産業構造がいろいろ動いていく過程の中で新しい企業がつくられ、そしていろんな事情で対応ができない企業も発生してくるという、そういう様相がございます。過去の円高不況のときには二万件を超えたわけであります。そういった側面も実はあります。
 それから、企業の収益の状況にしましても、いわゆる売上高利益率という側面から見ると、過去のいわゆるバブルと言われた時期には非常に高かった。そして今日なお、経営者の方々の売上高利益率に対する予想を見ても、業況感はこれだけ悪いんだけれども、売上高利益率の水準そのものは低下いたしておりますものの、今日なお比較的高い水準を維持しておる。そういった意味で、過去のかなり高過ぎた成長、いわゆるバブルを生んだ成長、それと比較するとかなりの落差感がある、これは私はそのとおりだと思います。
 しかも、いわゆるバブルが崩壊して、さまざまな局面で、消費においてもあるいは設備投資においてもそのつけが回ってきておるという側面が一つあると思います。いわゆる単なる循環論だけではない、そういう部分もある。そういったところにいわゆるストック調整的な部分が出てきた、この二つの要素が今回重なって出てきておるのではないか。そういう意味で、在庫循環がバブル調整ということだけでとられて、そういう側面がやや軽視された嫌いがあるということは指摘できるかとは思います。
#168
○寺崎昭久君 私も、政府が全面的に在庫循環のメカニズムを否定されているとは思いませんけれども、どうも今回の一連の政府の判断を見ておりますと、水準を重視されてきたのかなと。むしろ私なんかは変化を重視した方がこういう景気判断というのは誤らないんじゃないか、そういう意見を持っているわけです。
 例えば、DI指数なんかを見ますと、去年の四月一六月の段階ぐらいからやはり変化が出ているわけですね。やっぱり景気に対しての警告というのはこのあたりから出てもよろしかったし、景気対策というのもこのあたりからやっていれば、まとまった緊急対策を打たなくてもよかったのではないかというようなことで先ほど来申し上げているわけです。
 これはお答えをいただかないことにしまして、次の問題は、緊急経済対策をめぐって、平成四年度予算で景気に逆行する増税をやっているわけなんで、これとの矛盾があるんじゃないか。それからもう一つは、自民党のさる幹部がこの三月二十八日ですが、企業の投資意欲を促すために企業減税は初めとし何らかの減税を検討するべきだというような発言をされております。新聞によりますと森政調会長でございます。
 そこで、大蔵大臣にお尋ねしたいと思いますけれども、今回の緊急経済対策と法人特別課税の新設あるいは企業減税発言とはどんな脈絡をもって受けとめればよろしいんでしょうか。
#169
○国務大臣(羽田孜君) 今御指摘のございました企業減税というのは、多分投資減税、これを指されて言われたんじゃないのかなというふうに私ども理解をいたしております。今お話がございましたように、今度の予算を編成するに当たりまして、一応湾岸臨時におきますところの法人税は廃止いたしましたけれども、法人特別税という形で実はお願いをせざるを得なかった。私たちはやむを得ない措置ということを申し上げておるわけでありますけれども、そういうことをやったというのが現状であります。
 そしてもう一つ、今それに絡めて申し上げますと、そういう中で、さあ法人の減税というのはできるのかなということがまず第一であります。
 それともう一つは、確かに時間短縮ですとか、あるいは労働力不足に対するための省力化投資というものが必要であろうと思っておりますけれども、しかし一応設備投資というのはこのところ二けたでずっと伸びてきておったということで、むしろそれによって生産というのは過剰であるという状況でございまして、ここに今投資減税というのをやることになりますと、むしろ大企業等について減税するというようなことに対する社会的な批判というものも起こってくるんじゃないのかなというふうに思っております。
 そして、私どもは、今申し上げたような設備投資に対しましては予算上のいろんな措置というものもとっておりますから、これを十分活用することと、緊急対策でも中小企業に対してはそういった乙とに対する促進のもろもろの対策をとっておること、こういう中で私たちは対応すべきであろうというふうに思っております。
#170
○寺崎昭久君 景気を刺激するには個人消費を拡大するというのも大きな柱だと思います。そういう意味では前々から所得税減税だとか物価調整減税ということを検討してくださいとお願いしておりますので、これについてはぜひ今後とも御検討いただきたいと思います。
 これに関連してもう一つ申し上げたいのは、持ち家取得促進のための優遇措置が今回講じられているわけですが、残念ながら賃貸住宅への配慮がなされてないということでございます。この賃貸住宅。に対する例えば家賃減税というようなものを実施すれば、その分消費拡大が上向くのではないか、あるいは総理がおっしゃられる生活大国に一歩近づくのではないかという期待も持て一石二鳥ということが言えるわけでありますけれども、残念ながら今回の緊急対策には盛られておりません。
 そこで、建設大臣にお伺いしますけれども、我が国の住宅政策というのは、持ち家世帯だけを念頭に置かれているのか、持ち家とか賃貸にかかわらず、すべて包含して対象にされているのか、基本的な考え方をお伺いしたいと思います。
#171
○国務大臣(山崎拓君) もちろん、持ち家政策だけではなくて、勤労者向けの賃貸住宅には特に重点を置いて住宅政策を進めております。
#172
○寺崎昭久君 先日、平成四年度の予算の趣旨説明の本会議で、大蔵大臣と建設大臣からそれぞれ、家賃減税をしてくれという野党の要求に対して、それは食料や被服と同じ生計費だから所得控除の対象にはできないということを言われました。私はちょっと国民感情からずれているんじゃないかなと思ったわけであります。
 その理由をかいつまんで言いますと、第一の理由というのは、平成二年の家計調査を見ましても、食料、被服というのは年収が高いほど高くなっている。一方、家賃は年収の高い人ほど相対的に支出割合が低くなっている。
 第二の理由というのは、衣と食というのは幸いにして今日では豊かさをあらわす象徴的なものではなくなっているわけです。豊かさを阻害している最大のものは何かといえば住だろうと思うんです。こういう意味でも同列視はできないんじゃないか。
 第三の理由というのは、住というのは持っていれば地価高騰により資産をふやすこともできるかもしれませんが、衣とか食というのはそういう資産拡大、資産の格差をつけるとかつけないとかということには無関係なものだと思います。そういう意味では同じ生計費だということには異論があるわけでございます。
 建設大臣は、それでも衣食住は同じ生計費だと、したがって何らかの優遇措置を講ずるといった場合の対象にはなり得ないんだと。特に家賃についてお伺いします。
#173
○国務大臣(山崎拓君) 先般お答えしたとおり、家賃も典型的な生計費の一つであると考えているのでございます。食費にエンゲル係数という考え方がありますように、住居費につきましても家計の中でこの程度が負担の限度ではないかというような考え方の整理はあると思いますので、その方向を目標といたしまして、例えば収入の二割程度とか二割五分程度とかいろいろな目安がございますが、賃貸住宅の場合、家賃がその程度におさまるような政策努力を今後とも続けてまいりたいと考えております。
#174
○寺崎昭久君 大蔵大臣にお伺いしますが、前から申し上げておりますような家賃控除制度等の導入というのは、やはり政策になじまないとお考えでしょうか。
#175
○国務大臣(羽田孜君) 確かに今お話をこうやって伺っておりまして、住宅、これに対する希望といいますか、やっぱり生活の豊かさを実現するという意味で住宅というものは非常に大事であるということ、これは私もよく理解するところであります。
 ただ、食費ですとかあるいは被服費と同様な典型的な生計費であるということについて、これは私は今山崎大臣と全く同じ考え方を持っておりますけれども、家賃の控除といいますか、これの税を低くするということになりますと、より高額な家賃を払っている方がより大きな恩典というものを受けるということになろうと思っておりますし、また納税額のない低所得者層には利益がないといったような問題もございます。また、これをやりますと専ら賃貸住宅の需要をふやす方向に働くものでございまして、優良な賃貸住宅の供給増には直接結びつかないだろうと思います。
 またさらに、大都市の土地ですとか住宅問題の観点から見ましても、かえって大都市圏への人口の集中というものを助長してしまうという懸念も私は否定できないんじゃないのかなというふうに思っておりまして、さりはさりとて、今先ほど前段で申し上げましたように、優良な貸し家というもの、これを提供することは重要であろうと思っておりまして、優良住宅に対しましては平成四年度の予算の中でもこれは二〇%ほど増ということでやっておるということでございます。また、この控除につきましては、やっぱり諸外国におきましても家賃の控除という例というのはなかなか見当たらないというふうに、私どもも調査の中ではそんなふうに受け取っております。
#176
○寺崎昭久君 私がこういうお願いをしているのは、日本の住宅の価格というのが余りにも異常だからであります。
 今の住宅に対する優遇措置ということを考えてみますと、政府の政策というのは持てる人には減税等やるけれども、持たない人には何もやらないという実態になっているんではないかと思うんです。そういう意味では、先ほど来安い賃貸住宅を提供する努力をされていると言っていますけれども、そういう面はあったにしても、家賃を毎月払っている人から見れば何の恩典もないんじゃないかという感じ方しかできないと思うんです。この気持ちを大事にして御検討いただきたいとお願いしているわけでございます。
 時間も余りありませんので、日銀から来ていただいておりますので、お待たせしましたが、お伺いいたします。
 今回、四月一日というタイミングで公定歩合の引き下げを行われたわけでありますけれども、このタイミングを選ばれた理由、三・七五%に決められた理由、それから公定歩合引き下げ後の効果、特に企業の資金需要との関係でどれほどの景気刺激に役立つものか、期待できるものか、それからバブルの再燃というおそれはないのか、この三点についてお伺いいたします。
#177
○参考人(福井俊彦君) ただいまの御質問に順次お答えを申し上げます。
 昨年の七月以降、日本銀行では、今回を除きましてそれ以前の段階までで三回の公定歩合の引き下げあるいは準備率の引き下げあるいは市場金利の大幅な低下の容認といったような形で一連の金融緩和政策を講じてまいりました。これはただいま委員が御指摘のとおり、日本の景気動向が調整局面に入ってその過程を進行してきたということと、それから一方、物価の面におきまして落ちつき傾向が次第により強く確認されるようになってきたということに即応してやってきたことでございます。
 最近に至りましてさらに第四回目の公定歩合の引き下げを行いました基本的な理由は、先ほど来議論を拝聴しておりましても私どもの認識にも合っておりますとおり、年明け後ごく最近に至るまでの状況を見ます限り、景気の調整の度合いというのが一段と強くなっているということが一つでございます。
 その一方で、物価の面ではやはり製品需給の緩和、これは景気調整局面の強まりと裏腹の関係で製品需給の緩和が強まりまして、卸売物価の段階を見ますと相当この物価安定の度合いが増してきている。本当は消費者物価の面にもう一段と強くそれが反映してくれることを日本銀行としては強く望んでおりますが、まだそこにはやや不満足なところもございますけれども、しかし卸売物価の落ちつきの影響が消費者物価の面にもやはり次第に波及しつつあるということが確認されてきているということ。それから、資産価格の面では土地価格の落ちつき傾向がなお続いている。そうしたことをあわせ判断したものでございます。
 金融の面ではこれまで大幅に金利が下がっておりまして、これは市場金利というふうな段階だけでなくて、実際の銀行貸出金利も昨年の七月以降かなり大幅に下がっております。この銀行貸出金利の低下の状況は、特に年が明けましてからこの三月末までの間にさらに速度がついて下がっている、こういう状況を私ども確認いたしているところでございますが、そうした景気とか物価あるいは金融面の状況をあわせ考えますと、ちょうどこの四月一日の時点でさらなる金利の引き下げを行いました場合には、金融緩和がとぎれることなくさらに連続して緩和効果を現出していくことができるという判断から四月一日に公定歩合の第四回目の引き下げを行ったというところであります。
 一言つけ加えさせていただきますれば、その前日の三月三十一日に公共事業の前倒し執行を中心といたします政府の諸施策が決定されました。それとあわせて財政、金融両面のポリシーミックスの適正を図るという観点を考慮したこともタイミング決定の上で一つの考慮事項でございました。
 これらの金融緩和効果がこれから景気あるいは物価の面でどういう影響を持つかということでございますが、金融緩和の影響と申しますのは、一回一回の利下げということよりは、これまで通計としての利下げ全体の累積効果というものが経済全体にしみ渡るように厚みを持ってこれから効いてくるということでございます。
 現在ただいまの時点では、実体経済の面におきまして在庫調整あるいは資本ストックの調整という点を中心にいたしまして景気が自律的な調整の局面を今経過中でございます。したがいまして、金利が下がりましてもすぐには銀行貸し出しの増加とかマネーサプライの増加に結びつきにくい。今そういう経過的な局面を経過中でございますけれども、今しばしこうした自律的な調整局面が経過していくうちに政府及び日銀の政策効果の浸透がいわゆる景気の調整を円滑にして、比較的早い時期に景気の底を打つという効果を持つ方向にこれから効果をあらわしてくるということは確信を持っているところでございます。
 それから、いわゆるバブル再燃等の悪影響がないか、金融緩和が行き過ぎてそういう悪影響がないかという点でございますけれども、現在ただいまの時点で物価の動きあるいは土地価格その他資産価格の動き、さらには金融機関の行動がひところに比べまして非常に慎重になっているというふうなことをあわせ考慮いたしますと、今回の金利の引き下げをもちましてもバブル再燃の懸念は今のところはないというふうに判断いたしております。
 ただ、金利水準は歴史的に見ましても非常に低いところに下がってまいりました。いわば前回の超緩和の状況にかなり近いところまで金利が下がっていることは事実でございますので、今後先行きの展開の中で、土地価格の問題を初めといたしまして金利が低過ぎるがゆえに問題を起こすことがないかどうかという点は十分注意を持って見てまいらなければならないというふうに思っております。
#178
○寺崎昭久君 ありがとうございました。いろいろお尋ねしたかったんですが、時間も余りありませんものですから。お待たせしましてありがとうございました。
 それでは、土地の有効活用という問題について伺います。
 これは具体的な問題でありますけれども、東京都立川市に旧立川米軍基地拡張予定地というのがございます。地元ではD地区、E地区という呼称で呼んでいるところでありますが、私の見るところでは全くの未利用地になっていると思います。まず、このD地区、E地区がどの程度の面積なのか、あるいは実勢価格で換算すると評価額は幾らになるのか、国が土地取得を始めた経緯あるいはその後の経過について、関係省庁からお答えいただきたいと思います。
#179
○政府委員(藤井一夫君) 私どもでお答えできるところからお答えをさせていただきます。
 まず、いきさつでございますけれども、これは大分古いことでございますが、昭和二十九年に米軍が立川飛行場におきましてジェット機の離着陸を容易にするために飛行場の北側に滑走路を延長したいという必要が生じてまいりました。そこで、滑走路拡張区域、これがD地区でございます、その先の航空障害物制限区域、これがE地区でございます、として土地約十七万五千平米の追加提供を要求してきたわけでございます。この要求を受けまして、日本政府といたしましては閣議決定の上、滑走路拡張区域につきましては三十二年七月から四十七年三月まで、また航空障害物制限区域につきましては三十二年七月から四十三年十一月まで逐次買収いたしまして、要求の十七万五千平米に対しまして十六万三千平米の土地を買収しております。
 その後、米軍が滑走路の延長を取りやめるということをいたしました。これは昭和四十四年でございます。そこで、政府といたしましては航空障害物制限区域は提供区域から除外いたしました。それで、滑走路拡張区域を航空機の離着陸の安全を図るための無障害物地帯に変更いたしまして、昭和五十二年十一月に当飛行場は全面返還されるわけでございますが、米軍が使用してきたという状況にございます。それから私どもは、五十二年十一月の全面返還によりまして提供する必要がなくなりましたので大蔵省に実質的に返還をしたわけでございますけれども、無障害地域として使用してきましたD地区には民有地と国有地が混在しておりまして境界が未画定でございますので、当庁において測量、境界の画定を実施する必要がありまして今日までに至っているというものでございます。
 それで、当庁が管理をしております十二万八千平米のうち、国有地は約十万平米、民有地が二万四千平米、それから公有地が四千平米ございます。
 あと、その公示価格は幾らかというような点につきましては、ちょっと私どもはお答えしかねます。
#180
○政府委員(吉本修二君) お尋ねの点は多分最後の、時価がどのくらいか、こういうお話であろうと思います。私どももこれの全体について、現在境界も未画定のものが多いという状況で正確な評価その他をやったことがございませんので、正直言ってよくわかりません。
 ただ、近辺の例えば公示価格がどうなっているかというような状況から概算で推しはかりますと、数百億円ぐらいの価値のある土地ではないかというふうなことは言えるかと思いますが、恐縮ですけれども、正確なところは御勘弁いただきたいと思います。
#181
○寺崎昭久君 今の面積関係を平米で言われてもなかなかぴんとこないと思うんですが、要は東京ドームの四倍ぐらいの面積があるわけです。
 私が聞いたところでは、この近辺の時価というのは大体坪百五十万ぐらい、したがって七百億を超えるであろうという土地があるわけです。にもかかわらず、その二割弱になりましょうか、虫食い状態になっているためにまとまった利用が行われてない。先ほどのお話ですと、昭和四十七年まで買収をやってきたということは、その後二十年間放置されている土地であると言ってもいいと思います。私も年に三回ぐらいはこのD地区、E地区という間を走っている五日市街道を通るんですけれども、実際には何も使われていないはずですが、現状はどういう管理になっていますか。
#182
○政府委員(藤井一夫君) 私どもが実質的に管理しておりますD地区について申し上げますと、全体で約十万平米の国有地があるわけでございますが、そのうち野球場とか耕作地あるいはゲートボール場等に事実上地元の方がお使いになっておりますのは七万五千平米ございます。残りの二万五千平米につきましては、当庁で除草、草刈りでございますが、こういうことをして管理をしておる、こういう状況でございます。
#183
○寺崎昭久君 今、ゲートボール場等に事実上地元が使われているとおっしゃいましたが、事実上というのはどういう意味ですか。
#184
○政府委員(藤井一夫君) この地元は国有地でございますから、当然国有地を使用する場合にはそれなりの手続が要るわけでございますけれども、そういう手続を経ず使用されている、こういう状況でございます。
#185
○寺崎昭久君 易しく言うと、何も管理されてないから勝手に入り込んでゲートボール場をつくったり野球場にしたりしている、こういうことですか。
#186
○政府委員(藤井一夫君) そういうことに近い状態でございます。
#187
○寺崎昭久君 実際にはこの国有地に入って野菜をつくったり花をつくったりしている人も大勢いるんです。そのために小さい小屋をつくって、そこの小屋がぼやになって消防車が出たなんていうことも去年ございました。言ってみればノー管理なんですね。これだけ大きい土地が二十年も放置されていて、何が土地の有効活用がと言いたくなるわけです。
 例えば、事実上使われている人が十年使っていれば所有権は移転するんですか。悪意の場合でも二十年たてば所有権は移転するわけです。
#188
○政府委員(吉本修二君) 本地につきましては、買収した経緯もございますし、本地が国有地であるという認識をお持ちの方も大変多いと思います。原則的には、基本的にはそういう時効的な意味で取得が行われるというようなことはないものと考えております。ただ、おっしゃるとおり、現実に不法占拠と申しますか、そういう実情にございます。
 この点に関しましてちょっと補足させていただきますと、私どもも放置しているということだけではございませんで、明らかに不法占拠と認められる問題については、適宜その排除を図ってきておるような努力は現実に行っているところでございます。ただ、何さま実は境界が画定していないというような問題がございまして、一体この土地を占拠しているのが本当に自分の土地として占拠しているのか国有地に乗っているのかわからないような問題もございますので、まずそういう境界画定作業を行うことが先決であるというのが実態である。非常に苦慮しているところであるということを御理解いただきたいと思います。
#189
○寺崎昭久君 苦慮されているのはよくわかりますけれども、境界もはっきりしていないところになぜ不法占拠なんていうことが言えるのか、大変不思議なことをおっしゃられると思います。
 四十七年以降、この虫食い状態を直そうとかあるいは区画整理をしようとか土地を買収しようとか、そういう折衝は地元とやっているんでしょうか。地主は十六人残っていると聞いております。
#190
○政府委員(藤井一夫君) 最近に至りますまで、とにかくここは国有地と民有地の境界を明らかにすることが先決であるということで何度も測量をすることを地元の方々にお願いし、また一部できたところについてはフェンスを張るとか、そういうような努力もしてまいりました。
 しかし、最近に至りまして、測量を続けるということに対しまして地元では、主としてこの土地を自後どのように国が利用するのか、それがわからないうちは測量には協力できないという非常に強い御反対がございまして、事実上測量が続行できないというような状況に相至っているところでございます。
#191
○寺崎昭久君 今のお話もちょっと事実関係が違うのではないかと思うんです。
 確かに、昭和五十五年に国が暫定利用したいという申し入れをしたときに、地元ではそれは困るということで測量を拒否したことがあります。しかし、その後状況が大きく変わっておりまして、地元の子供の遊び場にするとか平和利用に使いますとか文化施設をつくりますということであれば、残された地主も協力してもいいと。事実、平成二年にはそのためのシンポジウムも行われているわけですね。それから、立川の市長が関東財務局等にそのための陳情にも来ていると聞いておりますが、境界をはっきりさせようともしないで放置していることには大変問題があると思うんです。
 いつから測量をやられますか。話し合いをいつからやられますか。
#192
○政府委員(藤井一夫君) 測量はなるべく早く再開をしたいと思っております。しかし、そのためには、今先生もおっしゃいましたように、この土地がどのように利用されるのかということをはっきりしないと地元の御納得を得られないという事情にございますので、平成二年の九月には立川市、大蔵省、それから当庁、三者で会談を行いましてこの土地の境界画定等についての協議を行いました。
 そこで、その協議の結果、当該土地利用について立川市の意向をまず聞いてみようではないか。それで、現在立川市において当該地区を運動広場等として利用するための跡地利用計画案を策定中であると承知しております。私どもといたしましては、そういう案を早く提示していただきまして地主の方々との御調整を進めさせていただきたい、かように考えているところでございます。
#193
○寺崎昭久君 立川市が跡地利用計画を立てていると言いますけれども、それは現状の虫食い状態のままそれを使おうとしているんです。あんな非能率、非効率的な使い方はないと思います。現場へ行かれたことがないかもしれませんが、もうまさに点在しているわけです。だから、野球場をつくろうとしても回り道しなければ行かれないとか、そういう状態になっているわけなんで、有効利用するためにはまず集約しないと使えないんです。地元の地主さんの中には、外へ出るのは嫌だけれども、同じ十八・八ヘクタールの中に区画整理をしてまとめてくれるんだったら話に応じてもいいと言われる方もいるわけです。ですから、二十年もほっといて、十年前に測量しようと思ったけれどもうまくいかなかったからそのままにしておくというのは、ちょっと努力が足りないんじゃないかと思っております。
 それから昭和三十年代に飛行場拡張予定地だからといって土地を手放した人の中には、もう三十年近くもほうっておかれるんだったら、そして飛行場に使う予定がないんだったら返してもらいたいという人もいらっしゃるわけですけれども、そういう要求があれば返せるんですか、伺います。
#194
○政府委員(吉本修二君) 飛行場拡張用地等として国が防衛施設庁の方で取得いたしました財産は、契約に基づいて国に移転しているものでございます。この土地を処分する問題に関しましては、現在の財政法、会計法等々の規定に基づきまして適切に行わなければなりませんが、旧所有者であることをもって譲渡するような、処分できるような規定はございませんので、不可能でございます。
#195
○寺崎昭久君 こういう話をするのも、その土地が適切に使われていれば出てこないことだと思うんです。やるべきことを放置しておいて、もう一たん買ったんだから返せませんとか売れませんというのは少し情のない話ではないかと思います。
 確かに法律上はもとの地権者であるからといって売り渡すことはできないようになっているのかもしれません。だったら、地元が要望するように区画整理のための話し合いを進めるなり、あるいは区画整理をした後ほどこが使うのか、それから境界をいつどういうふうに定めるのかというのを早速取り進めてほしいと思うんですが、責任の窓口といいましょうか、官庁はどこになりましょうか、そういう問題の。
#196
○政府委員(藤井一夫君) 先ほど来申しております。D地区につきましては、私ども施設庁が中心となりまして大蔵省あるいは立川市等とよく御相談申し上げまして適切な処理をしてまいりたいと思っております。
#197
○政府委員(吉本修二君) D地区、E地区を含めまして現在の状況が非常に正常でない状態にあるということは御指摘のとおりであり、私どもも一刻も早くこの改善を図らなければならないというふうに思います。何よりもその地元住民の方々の御協力をいただく、正しい方向へ解決していくためにも何よりも立川市を初めとする地元の方々の御協力も大事でございます。
 私どもといたしましては、地元の地方公共団体と防衛施設庁と十分連携をとりながら、一日も早くこの問題が解決して、いい利用の方向に進むように願っておるところであるし、また我々も努力しなければならないというふうに思っております。
#198
○寺崎昭久君 この土地については、最終的には地元の要望を入れて地元に使わせると考えてよろしいですか。
#199
○政府委員(吉本修二君) 現在、地元の方で計画を検討していただいている段階でございます。そういう計画をお出しいただき、十分協議した上で考えてまいりたいというふうに思います
#200
○寺崎昭久君 昭和六十二年の六月十二日には、当時の宮澤大蔵大臣あてに国有財産中央審議会から国有地留保地の地元利用について答申が出されておりますので、そうしたものもぜひ見ていただきたいと思いますし、何よりも地元の利益というだけではなく安全のためにも一日も早い解決をお願い申し上げる次第でございます。
 きょうはいろいろ質問は用意したんですけれども、遅いことでもありますので、若干残して終わります。
 ありがとうございました。
#201
○委員長(中村太郎君) 以上で寺崎君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 本日の審査はこの程度といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時五十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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