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1992/03/10 第123回国会 参議院 参議院会議録情報 第123回国会 逓信委員会 第2号
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1992/03/10 第123回国会 参議院

参議院会議録情報 第123回国会 逓信委員会 第2号

#1
第123回国会 逓信委員会 第2号
平成四年三月十日(火曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月二十七日
    辞任         補欠選任
     池田  治君     中村 鋭一君
 二月二十八日
    辞任         補欠選任
     三重野栄子君     一井 淳治君
 二月二十九日
    辞任         補欠選任
     一井 淳治君     三重野栄子君
 三月四日
    辞任         補欠選任
     下村  泰君     西川  潔君
 三月六日
    辞任         補欠選任
     西川  潔君     下村  泰君
    ―――――――――――――
 出席者は左のとおり。
   委員長          粕谷 照美君
   理 事
                岡野  裕君
                守住 有信君
                大森  昭君
                中村 鋭一君
   委 員
                井上  孝君
                沢田 一精君
                陣内 孝雄君
                関根 則之君
                平野  清君
                國弘 正雄君
                三重野栄子君
                山田 健一君
                矢原 秀男君
                吉岡 吉典君
                足立 良平君
                下村  泰君
   国務大臣
       郵 政 大 臣   渡辺 秀央君
   政府委員
       郵政大臣官房長  木下 昌浩君
       郵政大臣官房人
       事部長      谷  公士君
       郵政省郵務局長  早田 利雄君
       郵政省貯金局長  松野 春樹君
       郵政省通信政策
       局長       白井  太君
       郵政省電気通信
       局長       森本 哲夫君
       郵政省放送行政
       局長       小野沢知之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大野 敏行君
   説明員
       郵政大臣官房資
       材部長      江川 晃正君
   参考人
       日本放送協会理
       事        堀井 良殷君
       日本放送協会理
       事        中村 和夫君
       日本電信電話株
       式会社取締役・
       移動体通信事業
       本部副本部長   佐田 啓助君
       日本電信電話株
       式会社取締役・
       電話サービス推
       進本部公衆電話
       営業部長     廣瀬  惠君
       日本電信電話株
       式会社取締役・
       電話サービス推
       進本部電話サー
       ビス部長     井関 雅夫君
       日本電信電話株
       式会社電話サー
       ビス推進本部情
       報案内営業部長  福元 俊久君
    ―――――――――――――
 本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (郵政行政の基本施策に関する件)
 (渡辺郵政大臣にかかわる問題に関する件)
 〈同和問題に対する郵政省の研修に関する件)
 (電気通信格差是正事業に関する件)
 (ハイビジョン試験放送に関する件)
 (電波利用料制度の創設に関する件)
 (地球環境保全に対する郵政省としての対応に
 関する件)
 (労働時間短縮に関する件)
 (郵便小包に対する郵政省の取り組み姿勢に関
 する件)
 (身体障害者に対する郵政行政の取り組みに関
 する件)
○郵便法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○お年玉付郵便葉書等に関する法律の一部を改正
 する法律案(内閣提出)
○通信・放送衛星機構法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○有線テレビジョン放送の発達及び普及のための
 有線テレビジョン放送番組充実事業の推進に関
 する臨時措置法案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(粕谷照美君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る二月二十七日、池田治君が委員を辞任され、その補欠として中村鋭一君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(粕谷照美君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(粕谷照美君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に中村鋭一君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(粕谷照美君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 日本放送協会関係の付託案件の審査及び郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のため、日本放送協会の役職員を参考人として今期国会中、必要に応じ随時出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(粕谷照美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 また、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のため、本日の委員会に日本電信電話株式会社取締役・移動体通信事業本部副本部長佐田啓助君、同社取締役・電話サービス推進本部公衆電話営業部長廣瀬恵君、同社取締役・電話サービス推進本部電話サービス部長井関雅夫君及び同社電話サービス推進本部情報案内営業部長
福元俊久君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(粕谷照美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(粕谷照美君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、郵政行政の基本施策に関する件を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#9
○三重野栄子君 郵政行政の基本施策につきまして九点ほど質問させていただきたいと思います。なお、時間の都合上、順序を少し変え、また足りないときには次回に回させていただきたいと思います。
 まず、渡辺郵政大臣に初めて質問をいたすわけでございますけれども、大臣自身にかかわる喜ばしくないことについてお尋ねすることは大変残念に思いますが、二、三点お答えをお願いいたしたいと思います。
 まず、昨年十二月十七日の当逓信委員会におきまして、リクルートコスモス一万株の売却益が大臣御本人名義の銀行口座に振り込まれていたことや、あるいは十数人の秘書給与を地元企業が負担していたことなどが明らかになりました折でもあり、粕谷委員長が、委員会としても厳しく受けとめており、十分対処していただきたいと要請されたところでございます。渡辺郵政大臣もそのとき、まことに不徳のいたすところであり、深く反省していると発言しておられます。しかし、その後の大学入学あっせんの謝礼問題を初め、リクルート社からの八百万円の献金問題、佐川急便からの政治献金問題などの疑惑が次々とマスコミなどで取り上げられております。
 二月二十日の衆議院予算委員会において渡辺郵政大臣は、社会党、我が党の小岩井委員の質問に答え、リクルート社からの献金問題について、現在の公表以上に献金があることが発覚した場合、政治家として相応に対応すると述べられておられますけれども、何らかの責任をとる考えが示されたと思っています。
 また、二月二十七日の当委員会で渡辺郵政大臣は、郵政行政の基本施策の所信の後で、今後は、自重自戒し、郵政行政に対する最高責任者としてその責任を深く自覚し、心を引き締めて郵政行政に対する国民の信頼と職員の士気を維持するための一層の努力をいたしてまいりますと進んで発言をされました。反省の意思表示がありましたわけですけれども、今後は、とありますけれども、それは何を指しておられるのか、また、政治家として相応に対応するとはどういうことをお示しになっているのか、お答えをお願いしたいと思います。
#10
○国務大臣(渡辺秀央君) 先日の二月二十七日の所信表明の際にも、特に私の方から時間をちょうだいいたしまして、お許しをいただき、今般の私に関します一連の報道、あるいはまた国会における質疑もございましたので、あるいはまた、今まさに三重野先生おっしゃいましたとおり、昨年当委員会におきまして粕谷委員長から特に御注意もいただき、私もそのときに釈明、かつまた私の考え方を申し上げて御了察をいただいてきたところであり、逓信委員会の皆様方初め、国民生活の真っただ中でまさに生活と密着した郵政行政に尽力をしておられます、かつまた日々本当に汗みどろになって働いておられる多くの職員の皆様方に御心配、あるいはまた御迷惑をおかけいたしておりますことを本当に心からおわびを申し上げなければならない。今日まで衆議院におきましても、予算委員会あるいは逓信委員会におきましても、おわびを申し上げながら私の考え方を申し上げて、率直に御疑念に対して、御質問に対してお答えを申し上げてきたところでございます。
 今般の問題につきましては、これもすべてが私の不徳でございます。不明、不徳以外何物もございません。深く反省いたしますとともに、長年一心同体として信頼関係にございました秘書と私との感情の行き違いとでも言いましょうか、そういうことに本人を追いやったということを考えてみますと、私の至らないことがすべてでございまして、本当に恥じ入っている次第でございます。
 三重野先生もおっしゃっていただきましたが、この郵政行政の非常に大事な時期に、しかも大事なこの第一回の最初の委員会でこういう御質問をいただいて出発をするということ自体、私もまことにざんきにたえないところでございます。何よりもまず政治家としてそのような指摘を受けるということに私は責任を感じております。
 もとより、郵政行政は国民のあらゆる分野に深いかかわりを持っておるわけでありまして、二十一世紀の高度情報社会の形成に向けて大変重要な役割を担うものであり、また二十一世紀をむしろ郵政省が率先して切り開いていかなければならないという責任と使命を感じているさなかであるわけであります。
 この分野には、三十万人の郵政職員はもちろんでありますが、NTTの職員の皆さん、あるいはKDDの職員の皆さん、NHKの職員の皆さん、NCCの職員の皆さんなど通信・放送の仕事に携わるさらに加えて三十万、合わせて六十万の郵政行政とかかわりのある日夜精励努力をしておられる皆さんのことを考えてみますと、大変な御迷惑をかけた。今後は、ただ御迷惑をかけたということだけではなくて、この問題についての自重自戒、あるいはまた私自身がこのことにおいて、その大きな荷物を背負いながら、自重自戒の大きな糧として今後その責任を深く自覚し、心を引き締めて、責任者として郵政行政に対する国民の信頼と郵政職員の皆さんや通信・放送の仕事に携わる多くの方々の信頼、そして士気を維持するための最大の努力を私はいたしてまいりたい、最善の努力をしていかなければならないと決意いたしているところでございます。
 また、御質問の中にございました、政治家としての対応をどう考えるのかということでございますが、先日も小岩井委員に私は申し上げたのでございますが、私自身は政治家として相応に今後リクルート問題の献金がこれ以上発覚した場合には対応させていただきたい、いただくつもりだということを申し上げてきたところでございまして、どうぞひとつ御推察をお願い申し上げたいと思うわけでございます。リクルート問題におきましては私の大きな見落としてございました。このことは深く記者会見でもおわび申し上げたところでございます。どうぞひとつ今の私の気持ちを御推察、御了察いただけるとありがたいと思います。
 今後、誠心誠意尽くして郵政行政の発展のために努力をいたしたいと思っております。何とぞよろしく御指導をお願い申し上げます。
#11
○三重野栄子君 今るるお言葉をいただきました。
 ところで、二月二十日の衆議院予算委員会におきまして、ちょっと重なると思いますけれども、大臣は、リクルート社からの献金問題について、現在の公表以上に献金があることが発覚した場合は政治家として相応に対応すると述べられて、今もおっしゃいましたんですけれども、三月五日にマスコミ等はリクルート社からの二百万円の献金があったと報道しておりますけれども、この問題については否定をされているようでございます。
 しかし、私どもといたしましては、こうした連続する疑心暗鬼の問題について、深く反省するというだけではもう納得できないのでございます。政治全体の信頼を著しく損なうものでございまして、国会議員とかというんじゃなくて郵政行政の最高責任者でございます。郵政職員並びに郵政省関係事業を含めると六十万に上る方々に迷惑をかけた、士気も阻喪するということを今おっしゃいましたけれども、しかし現実に職員に疑心暗鬼が起こり、そしてマスコミに報道されたといたしますと、報道されただけでその職員についてはいろいろなことが起こりまして、大臣がおっしゃいますように、好意に甘え過ぎたのではないかとか、反省をしますとか、では今後気をつけますということだけではできないというのが職員の状態であります。それは他の企業でもそうなのです。そういうことを大臣は御存じなのかなというふうに思
います。
 私は、そういう職員の皆さんの心情を思いますと、部下には厳しく自分には甘くということでは、六十万人の長として、指揮統率者として適していると思っていらっしゃるのでしょうか。自戒自重の上というその具体的な問題についてもう少し、どういうことをなさろうとしているのかということをお聞かせいただきたいと思います。
#12
○国務大臣(渡辺秀央君) まず、二百万円の献金を受けたという報道があったことにつきましては、できる限りの手を尽くしましたがその事実はございませんでしたので、私はそのことについては否定をさせていただいております。また、三百万円の問題につきましてもこれは先ほど申し上げたとおりでございます。
 今先生がおっしゃいましたその責任の問題につきましては、先ほど来申し上げているとおりでございまして、まさにこの郵政省の大事な時期に、今私に与えられている非常に重要な職務遂行という一日たりともおろそかにできない諸般の行政の問題が山積いたしておりますので、むしろ私はこの問題を大きな自分自身の引き締めとそして自重自戒、あるいは油断のない自分自身をもう一度見詰め直して、その中でこの大切な郵政業務というのを遂行していくということ、そのことの方が政治家として今の私に与えられている責任の処し方ではなかろうかということを申し上げてきたわけでございまして、そこのところはひとつ何とぞ御理解を賜りたいと思うわけでございます。
 いろいろ至らないとこうも多うございますし、まことに不敏者でございますが、少なくとも今の私のこの一連の報道に関して、あるいはまた質疑において指摘されたその問題を乗り越えて私はさらなる努力をいたしてまいりたいと思っておりますので、どうぞひとつ御推察、御理解をお願い申し上げたいと思うわけでございます。
#13
○三重野栄子君 最後に重ねてお尋ねいたします。
 元第一秘書から週刊誌でいろいろ郵政大臣について書かれておりますが、事実でなければ告訴なりあるいは記者発表なりされると思うわけでございます。先ほど大臣から感情の行き違いという御説明もございましたけれども、部下である秘書に信頼されなくてどうして約三十万の郵政職員の信頼と指揮をされるんだろうかということを今また改めて感じるわけです。企業や国民は、世間から見て疑惑のある郵政大臣に公平な許認可や行政指導ができると思うでしょうか。今は山積する重要な課題について一生懸命なさるとおっしゃいましたけれども、しかし許認可の問題や行政指導という問題については、疑惑のあるという場合には大変信頼しにくいのではないかというふうに思うわです。そういう意味で、郵政大臣の見解をもう一度お聞かせいただきたいと思います。
 それからもう一点は、降りかかっている疑惑をどのように、いつまでに解明されようとしておられるのでしょうか。疑惑といっても、御自身が疑惑でないとおっしゃればそれまでのことでございますけれども、リクルートの問題につきましては、かつて海部内閣ができますときにはもうリクルートということだけで大臣をおやめになった方も数々ございます。そういうことで、これから出てくる問題についてはちゃんとするけれどもということでございますと、今までの問題についてはもうよしとされているのでしょうか。
 国民一般が求めている政治家に対しまして、私もその一端に加えさせていただいておりますけれども、その政治家として、さらにまたもう一段、郵政行政の最高責任者でございますから、その大臣に求められている倫理性とか誠実性とか清潔さというものについてはもっともっと国民が期待しているのではないかというふうに思うわけです。このような連続した疑惑と申しましょうか問題について、事実かどうかは別として、公人として進退を含めまして責任をおとりになるかどうか、それはどういうふうなときにどうなるのかということを含めてのお考えを伺いたいと思います。よろしくお願いします。
#14
○国務大臣(渡辺秀央君) 先生のおっしゃられること一々本当に私の心の中によく受けとめてまいりたいと思います。
 ただ、弁解や弁明ということでなくて、今までもたび重なった質問の中でお答えを申し上げてきていることは、例えば入学のあっせんということ一つをとらえてみましても、今大学の制度として入学のあっせんなどできるはずもない。また、あっせんというのではなくて、私の強烈な後援者が相談に見えておるときに、私が相談にあずかり、しかもそれはそのときそのときに、私がもしお会いした人には、一〇〇%、二〇〇%と言っていいほど今の大学入試は自分の力ですよ、代議士にお願いしたから入学できるなどということを考えたら大きな間違いだ、私も若干昔は大学に関係をいたしましたので、そういうことを実は私の口癖にいたしてきたんです。
 本当にそれは、実は衆議院の方でも、もし私に入学の相談に来た人を御存じだったら聞いてくださいとまで申し上げました。入学のあっせんをしたことはないということだけはひとつ御理解をいただきたい。私はそんなことを秘書に指示もしませんし、あるいはまた金品の問題等も、自分で指示をし、あるいはまた受け取ったりというようなこともないということを私は答弁をさせていただいてきているわけです。ぜひひとつそのことは三重野先生におかれましても――まあ確かに政治家は報道されますと、おっしゃられるようにイメージが悪くなって、あるいはまた清潔さが失われるような面がございます。しかし私は、そこは自分の努力、あるいはこれからの政治行動で償いをし、あるいはそれを自分みずからの行動で正していかなきゃいかぬ、それが政治家の一面における宿命だという感じも実は持っています。決してそういうことを言われることがいいという意味じゃありません。ですから、ぜひそこのところの私の心情をお酌み取りいただきたい、それがまず一つでございます。
 もう一つは、秘書とその報道されたところに対して何らかの措置をとらないのかということでございますが、もうこれは先生わかっていただきたいんです。私は、人に対して不満を言い、あるいは人のことを責めることより、あるいは一々弁解をするよりも、私自身が人間として足りていない、そのことがまず責められる、自分自身を責めるべきだ。私は本当に毎日毎日その気持ちで自分の心を、あるいはまた自分の命までのことも含めて反省をしながら洗い直しをしているつもりでございます。
 したがって、間違いがあった、報道に事実関係もなかった、事実関係のあった面もございました。ですから私は報道に対してすべてが間違っているということも言ったことはございません。しかしながら、指摘された面について正しいところは私は率直に認めてきたのです。あるいはまたそのときも、言いわけがましくなりますが、その理由も率直に恥を忍んで申し上げてまいりました。
 ですから、自分との長い間の信頼関係、そういう問題について、確かにその信頼を裏切られたということの一面においてあらわれている原因かもわかりませんが、裏切られた要素をつくったのが、それが年上でありあるいはまた大学の先輩でもある、あるいはまた学生時代から私の手元にいたその人間がどういうことか感情の行き違いを起こしたということは、これはすべてが社会経験の多い私の責任だということで、人のせいにすることなく今日まで参りましたし、これからもこれに耐え抜いてまいりたいと思っております。どうぞそこのところも御理解をいただけるとありがたいと思うわけでございます。
 それから、リクルートの政治献金の問題でございますが、六十三年の夏以前は御存じのとおり自民党の方の一つの基準というのもございまして、全く実はそこのところがうかつであった。もうこれは本当に私の至らなさでございます、事務所に対して。これもある意味では、そういうことについてもっと真剣に神経質にやるべきではないかと指摘されればまさにそうだと思いますが、それよりもやはり毎日のことに追われながら秘書の諸君
たちもそれ以前のことはつい安堵感の中に入ってしまった、これが偽らないことでございまして、今回指摘されたからこの問題が出てきたということで、それを認めざるを得なかったということは本当にふがいないことだと思っておわびを申し上げたところでございます。
 今後二度とこういうことにならないように、あるいはまたこういう問題を指摘されないように、今本当に総点検あるいは総洗いをして、郵政関係の皆様方に本当にもっと前向きな、あるいはまたもっと皆さんのお知恵をかりて、政策についても国民生活に本当にプラスになるような実りのある議論の展開が早くできるように、私もそのように努力をさせていただきたいと思っておりますので、何とぞ御推察、御了察をいただいて、これからも厳しい御指導の中にぜひ郵政行政に対する私の責任の処し方を御理解を賜るとありがたいと思うわけでございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
#15
○三重野栄子君 三点にわたりまして懇切丁寧に御答弁をいただきました。なお幾つか私自身としても問題を抱えておりますけれども、このことにつきましては終わらせていただきたいというふうに思います。
 第二点の問題としましては、地球サミットの事務局案についてでございます。
 環境保護対策に国レベルあるいは個人レベルで取り組むということは大変必要でございますし、緊急なものでございます。その問題につきましての啓蒙、啓発の一環として環境切手を発行するということを私は新聞で見たわけですけれども、これは大変時宜を得たものと考えるところでございます。
 国連環境開発会議、いわゆる地球サミットの中での事務局案を見てみますと、地球環境保全の資金に充てるために現在の通常の郵便料金の一二〇%の金額で切手を売り出すということが検討されているようでございます。それを資料といたしまして、四月に東京で開催される賢人会議で環境対策財源のあり方として話し合われるということでございますが、郵政省はこのような環境切手発売についてどのようにお考えでありますか。これは二つの問題として、環境保全の切手ということ、それから財源として一二〇%にするということと二つお答えをいただきたいというふうに思います。
 このたび郵便法の一部改正をする法律案も出るようでございます。その中のいろいろ寄附金の問題にもかかわってくると思いますけれども、それとの関連も含めてお答えいただきたいと思います。法案につきましては次回また質問させていただきますけれども、この地球サミットの環境切手に関連してお答えいただければ幸いでございます。
#16
○政府委員(早田利雄君) 先生お話しございました地球サミット事務局案につきましては、郵政省としては関係機関から正式な意見照会を受けておりませんので、新聞報道でしか承知していないというふうに御理解をいただきたいというふうに思います。
 新聞報道によりますと、例示でございますけれども、今お話しございましたように、すべての郵便切手に料金の二〇%の割り増し金をつけて、この資金を地球環境保全事業の資金に充てる、こういう構想でございまして、私どもの封書でいいますと、六十二円を七十五円にしまして売るということになろうかと思いますけれども、今お話しございました地球サミット事務局案という形で報道されておりますように、すべての郵便切手に割り増し金をつけるという構想につきましては、郵便事業を運営する立場から見ますといろいろな問題点があるというふうに思っております。
 一つには、郵便利用者の意思にかかわらず郵便の利用に応じた割り増し金の支払いを強制される、言ってみますと一種の税金的な形で取られる、そういうことになりますと、郵便利用者にとりましては実質的には二〇%の料金の値上げと同一の結果になるということになろうかというふうに思います。こういうふうになりますと、郵便の利用機会の減少をもたらしまして郵便物数にも大きな影響が出るというふうに思っております。したがいまして、こういう構想が実施されますと、事業運営上から見ましても、事業財政上から見ましても非常に重大な影響が出てくるということで大変懸念しておるところでございます。
 ただ、そうは申しましても、地球環境保全の重要性については私どもも認識しておりますし、私どもといたしましては、そういうことについての国民の皆様方の関心を高める、そしてまた、それについての幾らかの資金を集めるという方法といたしましては、むしろ強制的に取るということよりも、特定の郵便切手あるいはまたはがき等を発行いたしまして、これに寄附金をつけるという形で任意の寄附金を集めるということにする方がよろしいんではなかろうかというふうに思っておるところでございます。
 そういうことも考えまして、現在お年玉付郵便葉書等に関する法律の一部改正案を今国会に提出いたしまして、地球環境の保全事業につきまして寄附金の配分対象にしたいということで法案を提出しているところでございますので、どうかひとつよろしくお願いしたいと思います。
#17
○三重野栄子君 事情わかりました。郵便に関連する人たちは、国際ボランティア貯金もやっているわけで、今度また義務的に切手に全部ということになりますと大変どうかなというようなことを思っておりましたので、お尋ねしたところです。
 次に、同和問題の研修、啓発についてお尋ねしたいと思います。
 当面主要な課題は今の環境の問題とともに人権の問題でございます。人権問題の国民的課題として、またその中に同和問題があるわけでございますが、本年三月の現行法の期限切れを前にして、昨年九一年は特に大きな盛り上がりを見たと私は思っています。行政に携わる職員は特に率先して同和問題の解決に取り組むことが求められていると思いますが、郵政省は三十万人の職員が国民の生活に密着したサービスを提供しておられるのでありますから、国民の期待にこたえて良質、公平なサービスを提供するためには職員がしっかりした人権感覚を持って職務を遂行していただきたいわけでございますけれども、この同和問題についての正しい理解と認識も不可欠だと思っております。
 そういう立場から、先ほどいろいろお尋ねいたしましたが、郵政大臣のこの問題に対する基本的認識をお伺いしたいと思います。
#18
○国務大臣(渡辺秀央君) 今先生申されましたとおりでございまして、この同和問題は憲法によって保障された基本的人権にかかわる重要な問題であると私は認識をいたしております。郵政省といたしましては、従来から同和対策審議会答申あるいは地域改善対策協議会意見具申などの精神にのっとりまして職員に対する同和問題についての研修、啓発施策を積極的に推進をいたしてきたところでございます。
 よく御理解をいただいておると思うのでございますが、昨年十二月の地域改善対策協議会意見具申におきましても、心理的差別を解消するために今後の啓発活動の重要性を指摘されたところでありまして、郵政省は同意見具申の趣旨を踏まえまして今後とも職員に対する効果的な研修、啓発の推進に一層努力をいたしてまいりたいとかたく決意を強めておる次第でございます。どうぞよろしく御指導お願い申し上げたいと思います。
#19
○三重野栄子君 同和問題の現状を見てみますと、まだ幾つも差別事件があちこちで起こっているわけでございますけれども、実態面の改善に比べまして、いわゆる今申されました心理的差別の解消、いわゆるソフト面はまだまだ不十分なところでございます。
 差別意識の解消に向けた啓発活動の重要性については、既に昭和五十九年の地対協意見具申において指摘されまして以来、今大臣もおっしゃいましたように、昨年十二月の意見具申においても、国際的に人権思想が普及する中で、心理的差別の
解消に向けて努力を重ねていくことが以前にも増して重要となっており、このため、改めて創意工夫を凝らして啓発活動をより積極的に推進していくよう努めるべきであると強調されているところでございます。
 私は、啓発の内容としては、まず部落差別の現実を正しく学ぶ、そして同和問題を体系的に学ぶというようなことが重要でありまして、あるいはまた、人の感性に訴えるものでございますから、単に知識を与えるにとどまらず、部落差別を現在まで体験をした人、そういう人々からもじかに聞いたりあるいは映画やVTRなどの視聴覚教材も積極的に組み込むなど、常に創意工夫して効果的な啓発を進めることが大事であると考えています。郵政省が同和問題についての研修、啓発を積極的に行っているということは私の地元の郵便局の中でも直接聞いているところではございますが、全体的にどのように行われているのかということをお伺いしたいと思います。
#20
○政府委員(木下昌浩君) 同和問題について、研修、啓発の体制の問題とどういう中身、方法でやっているのかという御質問だと理解いたしました。
 まず、同和問題の基本認識としては大臣が申されたとおりでございますが、研修、啓発の諸施策につきましては、基本的には、事務次官通達を出しまして、参事官通達を出しまして、それを基本指針といたしまして、各地域の実情に即しまして積極的かつ主体的な姿勢を持って取り組むようにという指導をいたしております。特に研修につきましては、その回数や進め方、時期等につきましても工夫を凝らして、内容についても常に従来の研修のあり方を見直しながら、職員の心情に訴えて、真に効果的かつ実行可能となるように指導をしているところでございます。
 そこで、研修、啓発推進体制でございますが、各郵政局に私どもは同和対策室あるいは専門の調査官を置いております。また各郵便局では、自局の研修、啓発施策の推進リーダーといたしまして、その役割を担う管理者を指定して同和問題担当官に指定いたしております。
 今申し上げました郵政局の同和対策室は、管内における同和問題に対する研修、啓発諸施策の企画調整ということをやっておりますし、また各郵便局の管理者あるいは役職者に対する研修をやっております。それから各郵便局の同和問題担当官の資質の向上ということに努めておるところでございます。ただ、特定局の場合には小規模の局で数が多いものですから、各郵政局で各管内の一定区域ごとに置かれております特定郵便局長業務推進連絡会の役員、これを同和問題担当官に指定いたしまして研修、啓発の推進を行っております。さらにまた、連絡会を構成する各部会にも同和問題の研修、啓発を担当する者を置きまして、郵政局と連携を持ちながら研修、啓発の推進を行っているところであります。それが私どもの推進体制でございます。
 啓発の内容、方法でございますけれども、基本的には、日本国憲法及び同和対策審議会答申等の精神、あるいは部落差別の歴史、国の同和対策、部落解放運動の歴史、具体的な事象に見る部落差別の現実等を学ぶことによりまして同和対策を正しく理解、認識してもらう。あるいは、これらを通じて先ほど委員御指摘になりましたように人権感覚豊かな職員の育成、相互の信頼に基づく明るい職場づくり、そして国営事業に携わる職員としての職員の自覚の向上を図っているところでございます。
 具体的な方法でございますが、地域の実情に即しまして研修会の持ち方あるいは教材の作成にも工夫を加えまして、あるいは部外の講師による講演会も開催いたしております。それから視聴覚教材も活用いたしております。さらには部内誌がございますが、そういった雑誌等への啓発記事掲載の諸施策を実施いたしております。そういうことで啓発の効果が上がるように努めているところでございます。
 具体的な例を申し上げますと、本省から全国の全職員を対象にいたしましてテキストを作成して配付しております。それからまた郵政局におきましては、各郵政局で、各郵便局の同和問題担当官や管理者が職員に対しまして研修、啓発を行う際の基本教材といたしまして、創意工夫を凝らしまして指導者用のテキストもつくっております。それから、研修の対象者や時宜に応じた活用ができるようにということで参考資料の作成にも努めております。さらにまた、委員の御指摘がありましたように、差別の体験談を聞いたりということも企画をいたしております。さらに映画でありますとかVTRでありますとか、そういった視聴覚教材のリストをつくりまして、各郵便局の研修、啓発施策に随時使用できるように配意しているところでございます。
 研修会の持ち方にいたしましても、各職場におきまして年間研修計画を進めております。そのほかに各種の研修所訓練でありますとか業務指導のための各種会議がありますが、そういう会議も適宜この同和問題の研修に取り組んでおりまして、幅広くいろんな機会をとらえて実施するように工夫しているところでございます。
#21
○三重野栄子君 郵政省としての熱心な取り組みを聞かせていただきまして、敬意を表するところでございます。しかし、先ほどもるる申し上げましたけれども、現実には全体的取り組みと個々の事実というのはなかなか一致しないものがございまして、実は芸北連絡会同和研修につきまして、郵政省としての見解と今後の取り扱いについてお尋ねしたいところでございます。
 昨年の十一月の末に部落解放同盟から私のところに調査の依頼がございまして、昨年の九月十一日に開催されました芸北連絡会同和研修について私なりに事情を伺ったところでございます。ことしの三月二日付の解放新聞にもその記事が掲載されておりますから既に御存じかと思います。
 大要を申しますと、九月十一日広島市内で広島県内の特定郵便局の新任主任を集めた訓練が行われまして、その際同和問題担当官である特定郵便局長が講師となって同和問題について研修をされたところです。ところがその局長は、講演の前夜、深夜も過ぎまして遅くまで酒を飲み、講演中に酒が抜けぬということで発言をするとか、あるいは講演を中断するとかという状況の中で、聞いている人たちもこの講師が真剣に取り組んでいるかということについて大変疑問を持ったところであります。また、その講演の内容の具体的事例が幾つも出されているわけでございますけれども、それにつきましても正確な歴史的事実に基づかない説明がございまして、かえって差別を助長する結果をもたらすと聴講生である職員の皆さんの指摘もあったところでございます。
 このような事情を省としては把握しておられたでございましょうか。また、どのような事後処理をしてもらえるでしょうか、お尋ねをするところでございます。
#22
○政府委員(木下昌浩君) ただいま御指摘の新任主任訓練の際の講師の問題でございますが、私どもの研修の仕組みから申しますと、郵便局で新しく役職についた職員に対しましては各郵政局管内に設けられております職員研修所で訓練を行うわけでございますが、今問題になりました新任主任訓練は、たまたま平成元年の役職制度の改正によりまして一度に多数の主任が誕生いたしましたために、研修所で本来やるべさ訓練でありましたけれども、それにかえまして、特定局所属の新任主任につきましては特定局長業務推進連絡会ごとに連絡会主催の訓練を行うということでやったものであります。
 今先生御指摘の芸北というのは広島でございまして、中国郵政局管内でございますが、これも新任主任訓練の際にできるだけ多くの機会をとらえて同和問題の研修も行いたいという考え方から、この主任訓練の中で可能な限りこの同和問題の研修を行うように郵政局で指導して実施されたものでございます。今御指摘のように、講師の態度や研修内容が不適切であるという問題提起があったことを私ども承知しております。
 この問題につきましては、中国郵政局と関係団体の間で現在事実関係、問題点の整理が行われている段階でございまして、中国郵政局といたしましても、事案の内容に即しつつ具体的問題点の分析を行いまして、改善策を講ずるために真摯に対応していると承知しております。
 郵政省といたしましては、先ほどるる申し上げましたように研修、啓発の充実ということで長年努力してきたところでございまして、全体としては相当の成果が上がっているものと理解しておりますけれども、今回のような事態が生じだということを見てみますと、まだまだ正しい理解と認識が十分浸透し切れてない面もあるなということを示すものと深く反省をしているところでございます。
 特に、今御指摘のように、本事案は内容について云々する以前に、講師としての自覚を見ましても十分でないなどの点も見受けられるということはまことに残念に思うわけでございます。これからも同和問題についての研修、啓発は常に私どもとしても創意工夫を凝らしまして着実に推進していくことが何よりも大事であると思っておりますが、特に本件の場合には、同和問題の研修を推進する同和担当官の事例であるということでございまして、大変ショックであるわけでございます。
 この点につきまして、去る三月三日に本省におきまして同和問題担当官会議を開催いたしまして、特定局の特に同和問題担当官等に対する効果的な研修、啓発の進め方というものをテーマにいたしまして会議を開いたところでございます。郵政局として適切な教材あるいは資料の提供が指導者に対して十分とられているかとか、あるいは講師としての指導の仕方が十分効果的なものになっているかというような点、あるいは今御指摘のような点を貴重な教訓といたしまして、指導者としての職員の自覚とさらなる創意工夫ということを各郵政局の同和問題担当官に要請をしたところでございます。
 当省といたしましても、昨年十二月の地域改善対策協議会意見具申の中で「改めて創意工夫を凝らして、啓発活動をより積極的に推進していくよう努めるべきである。」ということを言われておりますので、その趣旨を踏まえながら今後も本省、郵政局、郵便局と連絡、連携をとりながら真に効果的な研修、啓発となるように最善の努力をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#23
○三重野栄子君 大変詳細にこれからの問題も含めて御答弁いただきまして、敬意を表するところでございます。
 とにかく部落差別の問題は、差別をしてはいけませんよと言うよつも、自分自身がそういうものに学んでいくということも大きな課題でございますので、今長官がおっしゃいましたように、指導者であっても指導者自身が反省をしながら指導していくということもこれからの課題であろうというふうに思います。
 なお、一点、この進行の問題でございますけれども、九月十一日の事案というものが、十一月二十五日に第一回確認会が行われた。それは細かくその事情を調査をしてやるということは大変重要だと思いますけれども、十一月二十五日が第一回でございますから、第二回はいつなのか、第三回はどうなのか、そういうことがよくわかりませんのですけれども、やはりこういう課題につきましては十分運動体あるいは御本人とお話をいただきまして早急に解決をして、そしてその職場が明るくなるように御努力をいただきたいということを申し上げたいと思います。
 なお、この結末につきましては、経過と結果など、もしよろしければ私の方にもお話をいただければと思います。申し添えましてこの問題の質問を終わらせていただきます。
 次に、時間があと少してございますが、当面四月一日から施行されます育児休業法の施行の準備状況についてお伺いいたしたいと思います。
 これにつきましては、もう本当に職場にある女性たちの長年の懸案事項でございまして、このたびは男性も含めて取得できるという大変喜ばしい状態にございますので、このことがどのように管内では施行されつつあるのか、準備されつつあるかということでお尋ねをいたします。
#24
○政府委員(谷公士君) お答え申し上げます。
 先生御案内のとおり、今般の育児休業制度におきましては、育児休業期間中の給与の支給、それから職務復帰後の給与等の取り扱い及び部分休業に関する三点につきましては労使の交渉にゆだねられております。現在、これらの点につきまして関係労働組合と最終的な整理を図っているところでございまして、今後、労使で整理ができ次第通達の発出、内容の周知等を行いまして、法律の施行時に円滑なスタートができるように配意していく所存でございます。
#25
○三重野栄子君 参考までにどういう点が問題になっているのかということを少し聞かせていただけませんでしょうか。
#26
○政府委員(谷公士君) お答えいたします。
 幾つかございますけれども、主なものといたしましては、現在育児休業を承認されたものにつきましては、現行法のもとで育児休業給が支給されております看護婦、保健婦等を除きまして育児休業給を支給しないこととしたいと私ども考えているところでございますけれども、これについて育児休業給を支給するようにということが一つでございます。それから、勤務の始終業に引き続かない部分休業、これも認めるようにという関係組合の主張がございます。それから、部分休業につきましては、無給となりました場合でも昇給等についてはペナルティーを科さないようにというような点もございます。まだあと細かい点が幾つかございますけれども、そのような点について話し合いを進めているところでございます。
#27
○三重野栄子君 現在でも大変人員不足の折でございまして、育児休業を実施するということになりますと、またそこにいろいろと人員の問題について課題が多くなろうと思いますけれども、積極的に休みながら子供を育て、そしてまた元気に職場に戻れるような施策ができますように、御尽力いただきますようにお願いをいたしまして、また後日この問題についても結末についてお伺いさせていただきたいというふうに思います。
 もう一点は週休二日制の問題でございます。完全週休二日制の導入について平成三年十二月二十七日に閣議決定が行われておりまして、週休二日制の進行の問題について言われておりますが、現状はどのようになっておりましょうか。特に郵便の関係が問題だと思いますが、郵便の関係につきましてはまたその折にお尋ねしたいと思いますが、全体的にどのようにこの週休二日制に取り組まれているかお尋ねをいたします。
#28
○政府委員(谷公士君) お答え申し上げます。
 国家公務員の完全週休二日制の実施につきましては、昨年十二月二十七日に閣議決定されたところでございますけれども、特に郵政事業部門につきましては、先般郵政大臣からも所信で申し上げましたように、郵政事業は三十万人余の職員に支えられて初めて成り立つものという認識でございまして、事業の発展を図る意味からも積極的に推進すべきであるという考え方で対処をいたしております。現状でございますけれども、郵便局の職員につきましては、まず貯金・保険関係の職員については、平成元年二月の貯金・保険窓口業務の休止等を契機といたしまして、平成三年一月から完全週休二日制を試行いたしております。
 郵便関係職員についてでございますが、四週六休制の週休二日制を基本といたしておりますけれども、交代制の職場におきます完全週休二日制の導入に向けまして効率的な要員配置を検討していきたい、その資料に資するという観点から実験的に現在四週七休制を試行しているところでございます。
 先生の御指摘にありましたように、完全週休二日制がまだ実施されておりません郵便部門でございますが、郵便物数が増加する中で、国民・利用者本位のサービスを確保しながら他方定員も抑制す
る、そして完全週休二日制を実施しなきゃならないという非常に困難な状況にあるわけでございます。
 具体的な実施の方法といたしましては、事業運営の高度化、簡素化ということで措置していかなきゃならないわけでございまして、現在関係労働組合と話し合いを進めつつあるところでございます。これから関係労働組合の理解と協力を得ながら何としても平成四年度内には完全実施ができますように努力していきたいと考えております。
#29
○三重野栄子君 先ほど申しました閣議決定の中に完全週休二日制の導入に当たっての留意点ということが四つ挙げてあります。
 まず第一点は、「完全週休二日制の導入に当たり、行政サービスを極力低下させないため、事務処理体制の整備に努めるとともに、緊急時の連絡体制の確保等の各般の工夫を行う。」。第二点、「行政事務の簡素・効率化等行政改革の一層の推進に努める。」。第三点、「現行の予算・定員の範囲内で実施する。」。第四点、「公務能率の一層の向上を図ることとし、超過勤務時間についても短縮に努める。」。
 このようなことになりますが、常識的に考えると、サービスは低下させないで、予算の範囲内で、そして休むということは具体的にどうなるか、超人的なことだというふうに思いますけれども、これはどのように実施されているんでしょうか。
#30
○国務大臣(渡辺秀央君) これは先生おっしゃるとおり非常に難しい問題でございます。
 今こう言うと大変恐縮ですが、今答弁しておりますように、組合側、あるいはまた省内における事務合理化、機械化、そういういろんな問題に総体的に取り組んでいる問題でございまして、今実は先生の御質問を聞きながらメモをするだけでも、人員はふやさない。取扱量はふえる。サービスは落とせない。創意工夫をしてみんなで協力してやる。そして高度化あるいはまた事務機械化を進めてやっていかなきゃならない。しかも土曜の問題もございます。
 ですから、こういう意味では、労働力は足りない、しかもこれは臨時で今まで雇っている、それがまたいろんな意味で会計に悪影響を与えているという大変な問題でございまして、私実は昨年就任いたしまして、そしてまた今までの郵政関係に取り組んでこられた与野党を通じましての諸先輩の皆さんからこの問題についての問題点の厳しさの御指摘をちょうだいしました。
 私は、早速実は官房長に命じまして、人事部長を中心にこれらの問題について、既に閣議で話題が出る以前に、研究会をつくって率直に省内における意見交換をして来るべき時期に対応できるように話し合いを進めていったらどうか、言われてからでは遅いぞ、国民のサービスは絶えず向上を求めている、そういったことで実は指示をいたしてきたところでございまして、大変私から割って入った答弁で恐縮なんですが、ぜひもうしばらくお時間をいただいて、誠心誠意職員の皆さん、現場の皆さんたちと十二分な話し合いをして、そして今の国家的に与えられている課題についての消化、あるいはまた責任を果たしてまいりたいというふうに思いますので、御了察をいただきたいと思うわけでございます。
#31
○三重野栄子君 ありがとうございました。
 ゆとりと豊かな暮らしをするという中での週休二日制の実施でございまして、私としてはこの四点がどこかに無理があるというふうに思いますけれども、十分御検討いただきまして、国民のために、また郵政事業に携わっている職員のために御尽力いただきたいというふうに思います。
 以上で質問を終わります。
#32
○山田健一君 若干委員会におくれましたことをまずおわびを申し上げたいと思います。
 きょうは、逓信委員会における郵政大臣の所信表明に対する一般質問を申し上げたい、こう思っておるわけでありますが、御存じのように、まず大臣自身の政治倫理にかかわる問題でいろいろと報道等がなされておりますし、この委員会としても、その一メンバーとしてもどうしてもこれはただしておかなければいけない、こういう気持ちでまず大臣の気持ちをお聞かせいただきたいと思っております。
 実は、昨年の暮れのときに所信をいただきまして、これに対する一般質問がとうとうできないまま年を越した、こういう経過がございました。そのときの委員会で、異例とも言うべき、粕谷委員長の方からわざわざ大臣の政治倫理に関して委員会で注意がなされております。もちろん我々も、社会党の逓信部会としてその前日にこの問題について大臣に申し入れをいたしてまいりました。この委員会でも大臣は、私のまことに不徳のいたすところでありまして、深く反省しておる、こういう答弁をされておりまして、後は信頼を回復するために努力をしたい、こういう趣旨の発言があったというふうに受けとめております。
 その後、御存じのとおり相次くまた疑惑の指摘がなされておる。大学入試の問題あるいはまた秘書の給料の問題、さらにはリクルートの今度は未公開株ではなくして政治献金等々、これも出てくる。そうしてつい先般、初めて第百二十三回の通常国会における大臣の所信をいただいたわけでありまして、ここで重ねて大臣はおわびをされたわけであります。委員会としても、重ねておわびをしなきゃならぬ大臣の立場、さらには今日までのその対応、こういうものについて極めてやっぱり重く私は受けとめなきゃならぬだろう、こういうふうに思っております。
 ましてや、国会でも政治倫理の問題が最大の一つの課題になっておりまして、みずからが先頭に立つべき閣僚の立場として、いろいろな今日まで疑惑報道等々がなされております。その立場からしてみずからまず進んで明らかにすべきところは、疑惑についてはこうだという真相があればみずからそういうものを明らかにされる、こういう姿勢が私は求められているのではないか、こういうふうに思いますが、現在の大臣の率直な気持ちをお聞かせいただきたいと思います。
#33
○国務大臣(渡辺秀央君) 先ほども三重野先生の御質問に本当に率直に私の気持ちを披瀝したつもりでございますが、山田先生重ねて私の今の心境をお尋ねいただきました。私としましては、今までの各般の答弁をお聞きの上で恐らく御質問をしておられると思いますけれども、まことにもって私自身のまず不徳、不明のいたすところであるということだけの心境以前に、政治家として、しかもまだ私はこの郵政大臣に就任をさせていただいて、与野党一致して国民の期待する郵政業務を遂行しなければならない。しかもまだ二十一世紀は郵政省は極めて期待される政府行政機関である。そういう中で、私は前向きに本当に皆さんと力を合わせてこれからの国民の期待にこたえてまいりたいと思って就任をさせていただいたところでございました。
 まさに私の不徳以外の何物もございませんけれども、今回指摘をされておるとおり、一部報道あるいはまたマスコミの中においても、あるいはまた議会におきましても一連の質疑がございました。全く私はざんきにたえません。かつまた、本当に恥ずかしいことだと本当に心の底から反省をいたしておるところでございます。今日政治倫理という大きな問題を抱えて出発いたしました宮澤内閣の閣僚といたしましては、私個人の問題でこうやって御迷惑をかけていることはまことに遺憾であり、私も本当に心の底から反省をしながら、不徳をわび、あるいはまた恥じ入ってまいったところでございます。
 政治改革の問題は、現在内閣を挙げて取り組んでいかなきゃならない重要課題でありますし、私はこの倫理の問題につきましても、いや、今おまえが指摘されているのだから、おまえに言う資格はないということではなくて、私と秘書との二十年来の信頼関係の中の感情の行き違いから起こった指摘あるいはまた反省、こういう問題点もございますので、私はむしろこれをエネルギーとして、あるいはまた糧としてこれからの政治倫理、政治改革に対しても口先だけでなくて誠心誠意真心を込めて取り組んでまいりたいというふうに思って
おる次第でございます。
 それから、一連の御質問もございましたが、私自身が信頼関係をどう取り戻すかという問題につきましては、六十万の郵政関係に携わる人たちの士気に対して大変な御迷惑をかけてきたという意味からいたしましても、この問題についてはこれから誠心誠意真心を込めて政策の遂行と職務の遂行に当たりながら信頼を回復してまいりたいと思っておる次第でございます。
 先生の御指摘される、あるいはまた御懸念される問題、あるいはまた誤解を招いた問題等々幾つもございますけれども、今はただひたすら、入の問題あるいはまた指摘された問題を私自身から申し上げるよりも、不徳を恥じ、あるいはまたおわびをしながら、私のこれからの政治行動で自分の政治家としての責任のあかしにしてまいりたいというふうに思っておる次第でございまして、どうぞひとつ御理解のほどお願い申し上げ、御指導をいただきたいと思っておる次第でございます。
#34
○山田健一君 今大臣の方から重ねて不徳、不明をわびながら、政治家としてその信をしっかりこれからの立場として明らかにしていきたい、こういう中身だったというふうに思いますが、不徳、不明をわびるというのもある意味では、このままいけば永田町だけで通用する論理、これで終わりかねない部分が私はあると思うんです。
 今信頼の回復ということを言われましたが、まさにこの逓信委員会におきましても、大臣もおっしゃいましたように、郵政行政を少しでも前進をさせていこう、こういう立場から我々はいろいろ質問もする。そしてそちらからもお答えをいただく。これはやっぱり大臣とまた我々の間にも一定の信頼関係が芽生えていなければなかなか政策に反映をしていくということにならぬわけであります。
 そうした意味では、いろいろと出てくる。そしてこの前、これは衆議院の予算委員会でありますが、リクルート社の献金はほかにいただいていない、こういうふうにお答えになりまして、その後新たに出てきたときは政治家だから相応に対応すると。いただいていないというふうに言われて、また新たに出てきたらというのは実はおかしな話なんでありまして、またこういうことが出てくればその時点で不明をわび、不徳をわびられるということになるのか。
 我々はこれからいろいろこの場で議論をやっていく。大臣も、いろいろなことがあったが、そのことはきちんとこういうふうにされた。したがってあとはしっかり郵政行政についてもみんなで議論をしながら政策展開を図っていこう、こういう議論にならなきゃいけない。やりながら、一方ではそういう疑惑が出てくる。こういうことの繰り返しては、まさにその意味では信頼関係ができない、こういうことに実はなるわけであります。
 私たちこれからいろいろ審議をしていく上で、本当にもうみずから進んでこういうものは明らかにするべきだということを今申し上げましたが、大臣の立場からきれいにすっきりさせてやっていただかなきゃいけない。その辺の今大臣の考えておられること、そしてもうこれ以上こんなことで皆さんに、あるいは宮澤内閣にとってもおっしゃったとおりであります。支持率が大分下がってきておりまして、その責任の一端は、率直に言って政治倫理の問題があるわけでありますから、やはり痛切にそのことも感じておられるわけでありまして、我々が安心してこれから郵政行政について審議をしていけるかどうか、安心をしてよろしゅうございますか。お尋ねをいたします。
#35
○国務大臣(渡辺秀央君) 山田先生の重ねての御注意あるいはまた御指導、大変ありがたいと思います。
 私は、申し上げましたけれども、後で指摘されました、一部報道に乗りましたリクルート社から来ているというふうに言われた二百万円は、衆議院で明快に否定をさせていただきました。したがって、この場におきましても今後あり得ないというふうに私は申し上げておきたいと思います。
 さらに、さっきちょっと答弁漏れをいたしましたが、先生から佐川の問題も指摘されましたが、佐川からの政治献金の話は、実は私には全く今までもございません。ちょっとさっきございましたので、私はございませんので、どうぞひとつそのことは御懸念ないようにお願いを申し上げたいと思います。
 ただ、先ほども申し上げましたが、粕谷委員長から昨年御指摘されて御注意をいただき、そして重ねての私の不徳から今日の問題あるいは御心配、あるいは誤解をいただいている問題につきましては、これは私の不徳であります。これを何としても克服して、そして御期待に沿い、かつまた郵政業務に携わっている職員の皆さんと一緒に汗を流して、委員の諸先生方から御指導をいただき、そして郵政業務の一日たりとも遅滞なき行政遂行に当たってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
#36
○山田健一君 そういうことでありますから、きょうは一応大臣のそういう気持ちを受けとめさせていただきたいと思いますが、大臣は考えてみますと昨年の十一月五日に大臣に就任をされました。それからちょうど四カ月実はもう経過をするわけでありまして、四カ月を経過する間に、早速去年は暮れに予算編成等々ありまして、我々の立場からも一定の要望もさせていただきました。まじめにこたえていただいたことはそれなりに評価をいたしたい、こう思っております。
 ただ、一連のこうした問題が出てまいりまして、宮澤内閣もこれはまあこういうことを言ったらいつまで続くのかわかりませんけれども、せっかく郵政大臣に渡辺さんが就任をされた、四カ月たったけれども予算委員会あるいは逓信委員会やるたびにこうした問題でおわびをしなきゃならぬ、不明、不徳をわびなきゃならぬ、このままいったら、せっかくあなた何のために一体大臣になったのか。どうもおわびをするばかりで大臣就任時期が終わらないとも限らない。これじゃ全く意味がないのであります。
 それなりの決意と抱負を持って大臣に就任をされたというふうに私は受けとめておりまして、いろいろあったけれども、これからぜひ郵政行政の上では大臣としておれはこういうことがやりたい、こういう決意なり抱負なり――このままじゃおわびをし、信頼回復を何とかする、それで終わってしまいますよね。だから、おれは大臣としてこういうことをやりたい、こういう率直な抱負なり決意なり、その辺について大臣の方からお聞かせをいただきたい、こういうふうに思います。
#37
○国務大臣(渡辺秀央君) 先般所信表明を申し上げさせていただきましたが、まさにこの郵政行政は今一番重大な段階に入っていると思います。内外の諸情勢の動向を踏まえまして、生活大国の実現と国際社会への貢献、言うならばそれらの問題を予算の面で、あるいはまた税制の面で昨年の暮れ以来真剣に取り組み、かつまた、予算もおかげさまで諸先生方から御指導いただいて、これから予算関連法案それぞれ御審議をいただくわけでありますが、しかし少なくとも最近にないいい予算を私は郵政省として組むこともできたと思っております。
 一々申し上げませんけれども、何としてもそれらの政策遂行、そして新しい経済大国として、あるいはまた国民には生活大国として、国際的には経済大国としての我が国の果たすべき役割、あるいはまた政府として、政治として果たさなければならない面、こういった面をしっかりと見きわめて、その先頭に立って努力をいたしてまいりたいと思っております。郵政三事業、そして通信・放送分野、こういった新しい高度情報社会に向けての今日的役割、将来に向けての責任分担、これをしっかりと踏まえた郵政業務の遂行に当たりたいと思います。
 なおまた、国際問題については、六月から組織的にも国際部の設置等も図れることでもございますので、新しい郵政外交の展開、そういった問題についても、今までにない新たな観点からこの委員会で諸先生方、与野党を通じた御質疑をいただいて、そして御指導をいただいてこれからの郵政
外交に誤りなきを期していきたい。
 言うならば、それらの諸先生方のいろんな御意見を踏まえた中で、その最先端を私は素っ裸になって本当に火の玉になって取り組み、かつまた情熱を燃やして努力をいたしてまいりたいと思います。そのことが私の責任を果たすことであり、あるいはまた信頼を回復することにつながる、私は自分自身にそのように言い聞かせつつこれからも努力をいたしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしく御指導をお願い申し上げたいと思います。
#38
○山田健一君 それでは次に所信に関連をいたしまして御質問を申し上げたいと存じます。
 かなり法案に関連をした部分が大臣の所信の中でも出ておりますが、それを外しますと、電気通信関係で言いますと、所信の中でも触れられておりましたが、電気通信の格差是正事業、これについてきょうは若干お尋ねをいたしたい、こういうふうに思っております。
 これはもう御承知のとおりでありまして、昨年公共投資として認められて、十億三百万、民放の中継局をつくる、あるいは移動体通信のいわゆる鉄塔を立てる等々といった事業が中身になっているわけであります。昨年始められまして今日までのこの事業の推進状況といいますか、その実績といいますか、まずこういうものについてお尋ねをいたしたいと存じます。
#39
○政府委員(白井太君) 電気通信格差是正事業は、ただいま山田先生おっしゃいましたように、平成三年度から認められました公共投資予算の対象事業としてのものでありまして、内容はまさに名前のごとく電気通信関係について格差をなくすということを目的に行う事業でございます。
 予算額は、これも先生がおっしゃいましたように平成三年度は十億三百万円の予算でありましたが、本年度の執行状況につきましては、民放テレビ放送の中継施設の設置については二十六道県で三十六の地区について設置または設置をすることになっております。それから移動通信用の鉄塔施設につきましては、十三道県十六地区でやはり設置あるいは設置の予定を立てておるところでございます。
#40
○山田健一君 今、状況についてお示しをいただきました。約三十六地域、それから移動通信用については十六地域、こういうことで是正事業が進められているわけでありますが、ことしはさらにふやされまして、十億一千三百万追加になりまして二十億一千六百万、こういうことになりました。その事業内容等についても既にお示しをいただいておりますけれども、ただ、去年以来の今申し上げました事業、民放の中継局あるいはまた移動通信用の鉄塔、例えば沖縄県の先島地区の難視聴解消、民放中波のラジオ放送の受信障害解消事業、この点は除きまして民放テレビとそれから移動通信、この関係でいきますと、今回は共同受信施設それから移動通信の場合で言いますと対象地域が拡大をされる、こういうことになっております。
 それから、事業の主体が、今までは公益法人でやる、こいうことになっておりましたが、今度は新しく市町村、こういう形が打ち出されてまいりまして、平成四年度は両方のスキームでいく、こういう形になっているわけであります。一体どういう背景でこういうことになってきたのか、その理由についてお尋ねをいたしたいと思います。
#41
○政府委員(白井太君) 平成三年度で認められました民放テレビの難視聴解消、あるいは移動通信が山間地域でも利用できるようにするための鉄塔の設置等の事業につきましては、ただいま先生がおっしゃいましたように平成四年度からは仕組みを変えることとして予算をつくったわけでございます。細かな点はいろいろございますが、ただいまの事業主体が変わったということを中心にいたしまして、変わった点をまず最初に申し上げてみたいと思います。
 一つは、原則としてこの事業主体が市町村になるということ。それからもう一つは、国の補助率が平成三年度の場合は四分の一であったんですが、これを三分の一に引き上げるということ。それから三つ目は、事業主体が市町村になるということとの関連なんですけれども、対象地域を過疎地、辺地あるいは離島にする、これももちろん原則でございますが、そういうところにするということ。これらの三つの点が平成四年度に大きく変わった点だというふうに申し上げられると思います。
 もちろん、平成四年度から全部すっかり変えてしまうということについては、今までの準備との関係もありますのであるいは問題があるかもしれないということで、平成四年度に限りましては平成三年度の仕組みもそのまま、そちらの方がいいという場合にはそちらの仕組みで事業を行うということもできるということにしたわけであります。
 ところで、なぜそのようにしたかというお尋ねのポイントでありますが、特に事業主体が変わったということについて申し上げてみたいと思いますが、大きく分けますと実は二つの理由からこのようにさせていただいたわけであります。
 一番大きな理由は、新しい公共投資予算の考え方というのは、実は政府全体としても平成三年度から始まったものなのでありますけれども、平成三年度から一応十年間をかけて四百三十兆円の公共投資を行うという計画のもとに始まっておるわけであります。このような公共投資のやり方については、基本的な考え方として、多少平たい言葉で言いますと、国民全体の財産として残っていくようなものについて公的な資金を投入しよう、政府としてそういう考え方を固めたわけであります。
 国民全体の財産として残っていくようなもの、これは公的固定資本形成というような言葉で呼んでおりますが、そういうようなものとして四百三十兆円の事業をやっていこうということになりますと、どうしても事業主体として市町村でありますとかあるいは国みずからが行う、あるいは、国あるいは市町村ではないけれども、極めて公的な性格の強い特殊法人が行うというか、事業主体についてはそのような公的な性格が極めて強いものに限っていこうというような考え方がだんだんと固まってまいりました。
 そういうようなことから、平成三年度スタートさせました公益法人はそのような公的固定資本形成というカウントはちょっと無理だということで、いつまでもそういう仕組みにこだわりますと、これから情報通信の分野に公共投資をどんどんふやしていこうということがちょっと無理になってくるかもしれないというような気持ちがまず第一にありまして、それで事業主体を市町村にするということに思い切って変えることにしたわけであります。
 ちょっと余談になりますが、市町村を事業主体にするということについては、実は平成三年度の予算の概算要求をする段階では私どももそういう考えで要望という形で出していたんですが、なかなかそういう市町村の直轄事業とするということがすぐ関係の向きと話がつかなかったというようなこともありまして、公益法人を介して行うという仕組みをつくったという経緯もあったりもしましたものですから、一年限りで変えるということについてはどうも朝令暮改ではないかというような感じもしないわけではなかったんですが、やはり長い目で見ますと、先ほど申し上げたようなことで、事業主体を市町村にするということの方がこれからの公共投資を大いに広げていこうということのためにはいいだろうということで踏み切った、これが一つの大きな理由でございます。
 それからもう一つの理由は、これはもうかなり実質的な理由なんですけれども、移動通信用の鉄塔につきましても、あるいはテレビの難視聴解消用の中継局の設置につきましてもかなりのお金がかかることはもう紛れもない事実でございます。特に山間地域、それも今までテレビで申し上げますと全然民放は見えなかったというような地域というところは、どうしてもそこに住んでおられる方々も非常に数が少ないというようなこともありまして、採算ということからいいますと、事業者
のサイドからは極めて採算を度外視した形でやらないとできないという地域であります。公共投資予算の対象事業として行う場合も費用の半分は事業者が負担しなきゃいけなかったわけでありますが、そうなりますと、これを思い切って進めるということのためには、かなりのお金が事業者の負担としてかかってくるということでもありますので、そういう意味では事業者の負担をできるだけ軽くするというか、今回の場合だと事業者の負担は設置の段階では直接はお金は出ないことになるわけですが、特に過疎地と言われるようなところでどんどんこれを進めていくということをするためには、そういうようなことも現実の問題としては考えないといけないのではないかというようなことから、冒頭申し上げましたような形に平成四年度からは仕組みを変えることにいたしたわけでございます。
#42
○山田健一君 事業主体を公益法人から市町村へという形でスキームの変更が行われてまいりまして、一つには、今おっしゃいましたが、今後の公共投資等々考えた場合に、国民の財産としてできるだけ市町村がそれを蓄積をしていく、これが一つ。それからもう一つが、今おっしゃいましたが、事業者の負担の軽減、こういうことになっております。
 確かに、いろんな費用等々を考えた場合に一定の限界があることも事実でありますが、基本的には、おととしの放送法及び電波法の一部改正のときに、実は民放の放送普及努力義務に関連をいたしまして、ここら辺の民放の事業者と、そして今回こういう形で市町村がやる、あるいは市町村からもいろいろ要望が出ておる、そういった場合に一体どうするのかということに対して、当時の放送行政局長大瀧さんの方から、政府としても民放のいわゆるこの普及義務について、再三民放に対して中継局の設置については難視聴解消をやるように指導しておる、これからはまず民放が中継局をこしらえる、そして新過疎法等によって助成をいただいてやるところ、あるいはまた、最後になるけれども地方公共団体が中継局を設置する、中継局の設置についてはいわばそういった三つの段階があるであろうと答弁されている。
 民放のそういう放送普及の努力義務、これをまず前面にきちっと据えてやる。したがって、公益法人をつくった場合もその中に民放から事業者が出資をするという形で入ってきた。今回はそれをやめる。そして今度は市町村と国、こういう形でしょう。もちろん自治体にとっても、言ってみれば、今までは四分の一の負担、公益法人が二分の一、あとの残りの二分の一を国と地方自治体。今回は確かに国の負担も三分の一、こういうことでふやされたが、公共団体にとっては三分の二、こういう形になりますね。
 したがって、一つお尋ねをしたいのは、そこで民放の放送の普及努力義務との関係はどう認識をされているのか。それから、地方自治体にそうした形でむしろ今回は負担がふえていく。そのことと今後の公共投資をやっていく上での自治体の負担の問題、これはどう考えておられるのか。そして三つ目には、せっかく去年格差是正事業がスタートした。公益法人をつくってやる。たしか三十近く去年からできた。通達をおろされて公益法人をつくって事業をやられてきた。今度は公益法人じゃない市町村。こういう形になりますと、公益法人の今度の役割というのは一体どこに出てくるのか。
 とりわけ、いわゆる公益法人も含めてそうでありますが、例えば移動体通信、これの鉄塔を立てる、これはNTTなんかも入っていますよね。NTTあたりは今から例のN・STAR上げて、衛星を上げてこれで全部カバーをしていこう、こういう形になる。片っ方ではこうやって鉄塔を立てていく。そうなりますと鉄塔がある意味では不要になってくるわけでありまして、投資効率からいって果たしてどうなのか。公益法人のそういった果たしていく役割、今後どうなっていくのか、こういうことも当然疑問として出てくるわけでありまして、以上三点についてどのようにお考えでありますか、お示しをいただきたいと思います。
#43
○政府委員(小野沢知之君) 放送関係について私の方からまずお答えを申し上げます。
 今回のスキームの変更の背景、理由につきましては白井通信政策局長が御答弁したとおりでございますが、今後の電気通信格差是正事業における中継局の設置事業につきましては、民放を主な構成員といたします公益法人が事業主体では過疎地とか辺地とか離島における本事業の円滑な実施が期待できないことが多くなると考えられますので、難視聴解消の早期実現を一気に図っていく、こういう観点からこれらの地域における事業主体を市町村としたものでございます。
 ところで、先生今御指摘ありましたように、市町村が事業主体の場合でありましても、民放が果たすべき放送普及義務というのは何ら変わるわけでありませんでして、場合によってはむしろ際立つというふうに考えるわけでございます。そこで中継局を使用して放送を行うわけでございますが、その使用料と運用に必要な経費を負担することとなるということでございます。
 また、市町村との関係でございますが、これから具体的な中継局の設置に当たりましていろいろな準備を進めていきますが、技術的な問題だとか、あるいは実施のために必要な調査だとか、そういったことにつきまして円滑な調整が行われるようこれから準備に入り、地方電気通信監理局がきめ細かく指導ができるように私どもとしても準備してまいりたい、こんなふうに考えております。
#44
○政府委員(白井太君) 先ほどのお答えの中で申し上げた方がよかったかと思う点についてまず一点補足をさせていただきます。国の補助率を三分の一に引き上げた結果、地方の負担というのは三分の二になったわけですが、この三分の二をどういうふうにするかという問題ですが、実は私ども関係の省庁とこれからお話を詰めていくわけであります。まず都道府県に何がしか負担をしていただくというような形のものにいたしますので、都道府県の負担割合をどのようにするか、したがって残りの負担が市町村ということになるわけですか、その辺の負担割合をどういうようにするかをこれから詰めていくことになります。
 さらに、辺地あるいは過疎地というところを対象地域にするということとの関連で、そのような地域にするということになりますと、過疎対策事業債だとかあるいは辺地対策事業債という辺地債、過疎債の問題がありまして、辺地債、過疎債ということで市町村の負担分が負担できるということになりますと、結果的にはかなりの部分地方交付税で市町村の方には面倒を見てもらえるような形になるということがございます。
 それから、これは今小野沢局長からもちょっとお話出ましたが、電気通信事業者や放送事業者の方は全く負担がないのかということになりますと、施設の設置をする段階では負担はないわけでありますが、市町村の設置した施設を利用するというのは原則としてただで利用するというわけにはまいりませんので、当然使用料を払っていただくわけでございます。その使用料をどのくらいのものにするかという問題もこれから詰めるわけですが、何がしかの使用料はどうしても払っていただくことになりますので、その限りにおいては事業者の方の負担もゼロではないということでありますし、それから使用料は当然市町村の収入に入りますので、そういう面でも市町村の負担がその分は減るというかなくなるというか、そういうようなことにはなり得るわけでございます。
 それから、ちょっと別の観点からのお尋ねで、N・STARが上がったときにはこれらの施設は不要のものになるのではないかというような御質問だったように思いますが、結論から申し上げますと、何十年も先の話ということになるとあるいは別かもしれませんが、今日の段階で考えておるのは、そのようなことには全くならないということでありまして、N・STARを利用して移動通信を行うということももちろん一つのアイデアとしては考えられているわけですが、これはもう海の土とか陸の土とかというのも限定せずに利用す
るということになるだろうと思われるわけであります。
 また、衛星を使ってやるということになるとチャンネルの数も非常に限られたチャンネルしかとれませんので、移動通信に使うとしてもまずは極めて限定的な形で使う、特別の用途に使うというようなことになるのではないかと思うわけでありまして、多くの人が携帯電話あるいは自動車電話として使うというようなこととしては、現在この予算でお願いしております格差是正事業としてやるものというのがやはり現実のものであろうというふうに考えておるところでございます。
 もう一つのお尋ねは、公益法人が三十くらい現実にはもうでき上がっているわけですが、ほとんどは社団法人なんですけれども、これはっくっちゃってこれからどうするのかというようなお尋ねだったかと思います。確かに公共投資予算の受け皿としての役割というのはもう平成五年度以降はほとんどなくなってくるわけでありますが、今いろいろ話が出ておりますのは、格差是正事業を市町村の直轄事業としてやるということにいたしましても、いろいろノウハウが必要でありますとか、あるいは専門的な仕事をやるということにもなるというようなことから、一部の仕事についてはどこかに請負に出すとかというようなこともやらないと現実の仕事としては進められないのではないかというようなお話もありまして、そういうところではこういう公益法人を受け皿として、市町村の行う事業の委託先として利用されるというようなことを既に考えられておるようなところもあるようであります。
 それから、公益法人は都道府県を単位にしてつくられておりますので、これから地域のいろいろな施策を進めていく上で情報通信の役割というのが大変大きくなってまいりますので、そういう面でのいろいろな地域での啓蒙活動でありますとか、あるいは実際に地域づくりにどうやって情報通信を活用していくとかというような相談に応じるとか、いろいろな仕事も出てこようかと思いますので、これはこれで決してむだになるものではないと思っております。また、せっかくつくった法人でありますので、できるだけ有効にこの法人が生かされて使われるような方途を私どもとしては考えてまいりたいというふうに考えております。
#45
○山田健一君 例の鉄塔の関係も、これもNTTが出されておりますが、ポストCS3の衛星を平成七年に打ち上げる。「N−STARにより提供される自動車・携帯電話役務に係る業務区域を全国とする。」、こういう形に実はなっておりますね。平成七年に打ち上げるということですから、もう三年先ということになりましてそんな随分先の話じゃ恐らくないわけであります。鉄塔との関係も、社団法人等々現実にそういう事業をやっておられるということなんでありまして、これはこれからどうしていくのか。NTTを含めたそういう移動体通信の関係のあり方、現在まで進めてきたのをどう生かしていくのか、これはやっぱりひとつ考えておかなきゃいけない重大な問題だと思います。
 それからもう一つ、今ありました公益法人の役割でありますが、これは言ってみれば、結局民放の中継所にしたって今度の移動体通信の鉄塔にしたって事業としてこれは取り組んできた。これが外れるということになりますと、全く今言われたように、コンサルタントじゃないけれどもソフトの形になっていく。
 去年これを決めたときには、ある意味では無理やりというか、そこまでは言わないにしても鳴り物入りでこの公益法人をつくってこられた。これをやって何とか格差是正事業をやろうということできて、今度はまだ明確な方針がないままに、いやまあそのうち今度はこういうことも恐らくやるようになるでしょうと。こんなことじゃちょっと、こういう事業を進めていただく一つの事業の継続性なり、さらには電気通信の格差是正をやっていく事業者にとっても一つの展望、個々の公益法人にとっても今度はどうするんだと。かなりそれぞれ各県ごと有力ないわゆる事業体含めて加盟をしてつくられておりますので、この辺について的確なやっぱり指針を示していかなきゃならぬ、こういうふうに思っているんでありますが、再度その二点について御答弁をお願いしたいと思います。
#46
○政府委員(白井太君) 第一点のN・STARとの関係でございますが、実はN・STARの計画があるということは当然私どもとしても頭に入れておったわけであります。それとダブるようなこと、あるいは結果的に公共投資予算をこのような形で使うことが二重投資になるのではないかというような心配はないのかというのは、私どもとしてはかなり意識をして予算を詰める段階では関係のところといろいろ話をさせていただいておりまして、その結果が先ほど申し上げたようなもので、もちろんそのごく一部についてはダブるようなところもあろうかと思いますけれども、基本的にはN・STARでカバーするような移動通信の領域と、それから公共投資予算で考えておりますような一般的な移動用通信の場合とは、少なくともここ当分の間ダブるということは余りないということでこの平成四年度の予算の中身を詰めさせていただいたわけでございます。
 公益法人の関係につきましては、せっかくつくったものだから遊ばせておくわけにはいかないとかというような、そんなことで考えてはいけないと私どもも思っております。ただ、これはもう既に国会の方にも法案として提出をさせていただいておりますが、地方拠点都市整備の法案一つをとりましても、これからの地域づくりのためには情報通信というものをどんどん頭に入れて地域づくりをしなきゃいかぬということを法律案の中にも実は条文として書き入れていただいているわけですが、そういうようなことも考えますと、都道府県単位でそうした法人があるということは、いろいろやはり活躍の場というのは決して負け惜しみだけではなくてあるように思っております。
 ただ、この点につきまして、できるだけきちっとした省の考え方を示して行き違いのないようにやるようにという御指摘はごもっともだと思いますので、十分配意をして、きちっとした指導を地方の電気通信監理局の方にもして運用してまいりたいというふうに考えております。
#47
○山田健一君 時間が余りありませんので、最後にもう一点だけ、これは大臣の方からひとつ決意を込めてお答えをいただきたいと思います。
 今いろいろ申し上げましたが、この電気通信格差是正事業、ある意味では、先般も基盤充実法というのが一応成立をいたしました。二十一世紀に向けてこういった形で情報通信の基盤を整備していく、極めて喫緊な課題であるし、重要な課題だというふうに私は思っております。とりわけ、情報が機会均等に得られる、あるいは格差の是正、こういう観点からこの格差是正事業についての一つの量的な質的な拡大、こういうものも確かに必要でありますし、全体の公共投資の一環として位置づけをしていく、これは極めて大きな私は意義があるというふうに思っております。
 そういった意味では、今後こういう形の公共投資を中心に、確かに政府の公共投資予算もありますし、予算のいわゆる公共投資事業分野別の推移というのは、これはもういろんなところで指摘をされておりますが余り変わってきていない。生活関連の重点化枠という形でとられておりますが、今度の生活関連の公共投資にしても、二年目ですか、大体分野別の配分も落ちつきかかってきておる。確かにその意味では、各省庁大変に公共投資に向けてそれぞれ縄張りがあることも事実でありますし、その権益をという気持ちもわからぬでもありませんが、こういう高度情報化時代を迎える、その中で情報通信基盤をしっかり整備をしていく。大臣も、国民が生活大国に向けて踏み出していけるように、こういう決意も先ほど述べられましたが、そういう立場からこういう公共投資の一環としてしっかりこれを位置づけをして、今後ともぜひこの充実拡大に向けて取り組んでいただきたい、こういう私は気持ちを持っているんですが、最後に大臣の決意をお伺いをいたしまして、私の
方からの質問は終わりたいと思います。
#48
○国務大臣(渡辺秀央君) 今まで山田先生の御質疑を承っておりましたが、実際に国民が豊かさを実感できるという社会を実現するというのは、いろんな角度から大変な政治的課題だと思います。全国的に情報化がバランスのとれた形で進展していく、いつでも、どこでも、だれでもがとにかく情報を公平に受けられるということが生活の豊かさを実感できることに対して欠くことのできない私は大切な要素の一つだろうと思っておるわけでございます。
 情報通信を所管する大臣といたしましては、通信網など情報通信基盤の整備、基本的には民間の事業者により進められるべきものではありますけれども、今ほどの御指摘のとおり、公的資金を投入してでもその整備を積極的に進める必要があるとの考えから、平成三年度に初めて先ほど来お話の公共投資予算、電気通信格差是正事業、しかもまだ、実は一昨年から平成四年度にかけましては言うならばおよそ倍額に等しい、わずかでありましても、パーセントとしましては倍額に等しい予算を計上することができたわけであります。 今おっしゃった各省庁の生活関連枠の分捕り合戦の中で、これは御指摘をいただいていろいろ御批判をいただいておることですが、言うならば、シーリング一つとらえてみましても、昨年度実績のシーリング、こういうことの中でこれだけの郵政省としては一応の確保ができた。大変な先生方の御支援によって、沖縄における先島の問題があるとはいいつつも、しかしこの実績を背景にすることができたということは、非常に今後の方向として我々としては責任を果たしていく一つの方向づけという。ものが出てきたのかなという感じでとらえております。
 いずれにいたしましても、電気通信格差是正事業の量的、質的充実を図ることとして、将来の国民のニーズや社会情勢の変化を見ながら的確に機敏に対応できるようにこれから処置いたしてまいりたいと思いますし、御指導をいただいて推進をいたしてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
#49
○委員長(粕谷照美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十五分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時八分開会
#50
○委員長(粕谷照美君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、郵政行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#51
○岡野裕君 放送を取り巻く環境は、衛星放送、ハイビジョン、多チャンネルCATV等、多メディア・多チャンネル時代に向けて急激に変化をしております。
 衛星放送については、BS放送がテレビ放送としてNHKが二チャンネル、JSB一チャンネルのサービスを行っているところであります。また、通信衛星を利用する放送、これが六チャンネルというようなことで動きがある趣であります。
 大臣、いかがでありましょうか。このような多メディア・多チャンネルの時代に向けまして、放送の将来ビジョン、これにつきまして御抱負を承ればまことに幸せであります。
#52
○国務大臣(渡辺秀央君) 将来ビジョンという御質問でございますが、岡野委員の方が私よりもはるかによく熟知しておられるわけでございまして、今さらの感でございますけれども、せっかくの御質問、かつまた郵政大臣としての問題のとらえ方もこの機会に御披瀝しておいた方がよろしいと思いますので、整理をいたしましてお答えをさせていただきたいと思うわけであります。
 近年の放送技術の進歩、国民の情報ニーズの高度化あるいはまた多様化に伴いまして、衛星放送、ハイビジョン放送、多チャンネルCATVなどなどの多様な放送ニューメディアが出現をし、各メディア間の競争もこれから一層加速いたしていくというふうに思われるわけでございます。今後は各放送メディアの特性を生かしつつ、放送が全体として調和ある発達、普及を遂げること、視聴者の情報ニーズにこたえるためには放送ソフトの充実を図ること、地域情報化の推進、生活基盤の整備など地域社会の振興に貢献すること、あるいはまた国際放送の充実など、国際化に適切な対応を図ることが最も緊要であろうというふうに思っております。
 このような視点で総合的な政策を強力に推進することが必要でありまして、平成四年の六月を目途に、放送行政局に実は放送政策課を新設する予定といたしております。
 本格的な多メディア・多チャンネル時代に向けた放送の将来ビジョンについては、放送を国民の豊かな日常生活に役立てるべく、この総合的な政策を基本に、各種調査会、研究会の提言、関係方面の意見などを十分勘案しながら策定していく方針でございますので、どうぞひとつ御経験豊かな岡野先生のこれからの御指導もいただきながら、将来に誤りなきを期してまいりたいと思っておる次第でございます。よろしくお願い申し上げます。
#53
○岡野裕君 楽しいお話を拝聴できまして、本当にありがとうございました。
 去年八月に打ち上げられましたBS3bでありましょうか、これは通信・放送衛星機構が産投会計から出資をもらいまして、トラポン一本をハイビジョン専用チャンネルというようなことで確保している、こう伺っているところであります。
 放送行政局長、ハイビジョンの試験放送の現状といいますもの、それから、これからどんなふうになるのか、見通しはいかがでありましょうか。
#54
○政府委員(小野沢知之君) お答え申し上げます。
 まず、現状についてでございますが、昨年十一月二十五日から一日平均八時間、社団法人のハイビジョン推進協会で実施しております。これが放送体制でございます。
 次に、試験放送の公開受信場所についてでございますが、当初はNHKとか郵政省とか地方公共団体関係施設の一部、あるいはメーカーのショールームなど百四十三カ所でございましたけれども、試験放送の開始を契機といたしまして、駅とか空港とか金融機関ロビーなどの多数の人々が集まる公共の場所等への設置が進みまして、先日三月三日現在で二百カ所を超える、こういうことで、三カ月間で四〇%増加しております。特に本年はオリンピックイヤーでございまして、先般の冬季オリンピックの模様は十六日間毎日六時間中継放送されたわけでございまして、ハイビジョンの迫力ある映像がアンケート等によりましても非常に好評でございました。さらにことしの夏はスペインのバルセロナでオリンピックが中継放送されますが、こういったことを契機として一層盛り上がるものというふうに期待しております。
 次に、見通しについてでございますが、次の四点から見て明るい見通しが得られつつあるというふうに判断いたしております。
 第一点は、従来一時間の放送だったのに対して、一日平均八時間試験放送を実施しましたことによって、時節に応じて多彩な番組が放送されてきているということでございます。第二点が先ほど申し上げましたように公開受信場所が増加しているということ。第三点といたしまして、低廉なハイビジョン受像機の発売が予定されておりまして、今後とも低廉化の方向が強まってくるだろうというふうに期待しております。それから第四点といたしまして、オリンピック放送を契機にして高品質な映像に対する国民のニーズが、一回視聴を経験いたしますとそれを契機に一層高まっていくだろうというふうに考えております。
 今後は、BS3の段階におきまして、ハイビジョン放送の実用化を目指しまして、ハードとそれからソフトの両面にわたりまして有効な施策を講じてハイビジョン試験放送をさらに充実していきたい、鋭意努力したいというふうに考えており
ます。
#55
○岡野裕君 院内の我々の食堂あるいは郵政省の玄関でもハイビジョンを拝見をしているわけでありますが、やっぱり在来から言われてきたとおりの非常に鮮明な映像だなと、こう思っておるわけであります。そういう意味合いでは、日本は言いますならば世界の先駆的な役割を担ってきたわけですが、他方、ECだとかアメリカでありましょうか、それぞれの基準を定めて、国際的な全般的な統一の基準というものはどんなふうになるのかというようなことを言われていた時期がありました。
 国際基準のその後の進展状況というんでしょうか、その辺はいかがになっておりましょうか。
#56
○政府委員(小野沢知之君) 国際基準の動向についての趨勢は先生の御指摘のとおりでございますが、平成二年五月の第十七回CCIR総会で我が国でいうハイビジョンの番組制作規格に関する勧告七〇九というのが採択されたわけですが、その内容は、これまで対立しておりました日本方式と欧州方式の両方式を容認する、そういう内容でございました。
 そこで、我が国におきましては、この勧告を受けまして、平成三年の三月に高精細度テレビジョン放送に関する送信の標準方式、これは郵政省令ですが、これを定めまして、昨年十一月二十五日からハイビジョン試験放送を開始している、こういうことでございます。
 また、昨年十一月に開催されましたCCIRのテレビジョン放送を所掌する研究委員会の会議におきまして、同勧告付録に日本方式と欧州方式の両方式の諸元、例えば走査線数とか毎秒の画面数などですが、これらを規定いたしました改定案が作成されまして、今後勧告化されていく方向でございまして、日本方式に対する国際的な認知が一歩前進したというふうに喜んでいるわけでございます。世界的に見て、実用化の進んでおります日本の方式が国際的にも今後普及されるように期待しているところでございます。
 ところで、我が国といたしましては、こうしてCCIRの場で統一規格の実現に向けまして寄与してまいりますけれども、一方では、実用化が進んでいる現状にかんがみまして、現実的な解決策として、欧州との番組ソフトの交流を可能にするために日仏両国で日欧両方式間の方式変換について協力していくことといたしました。
 これにつきましては、昨年秋、渡辺大臣とフランスのローシュ郵政電気通信担当大臣との間の協議でも話題になったわけでございますが、近くそのための専門家会合を現実に開催する予定でございます。このように着実に動いております。
#57
○岡野裕君 NHKが長いこと関係業界とともに研究を進めてきたハイビジョン、その方式が世界的に一つの方式として認められた、非常にいいことだと思うのであります。同時にまだ欧州方式もよいということだとすると、それぞれが競い合って立派なものをつくるというプラスと、我々はVTRで二万式あってかえって不便だというような経験も持っているわけでありますが、今後長い過程の中で、やはり技術のすぐれたものが視聴者の皆さんの愛好を得ることになるだろうというような意味合いでは、今後とも行政庁がしっかり努力をして、関係の皆さんで基本的な技術の開発研究でありますとか、その面の御努力を願いたいと思うのでありますが、その辺についての抱負、いかがでありましょうか。
#58
○政府委員(小野沢知之君) お答え申し上げます。
 まず、技術開発の現状についてでございますが、これまではテレビカメラだとかVTRとかディスプレーに至る一連のシステムと、ハイビジョンを衛星で放送するための帯域圧縮技術、ミューズ方式が開発されておりますが、これらの技術開発の成果を受けまして、平成三年三月に先ほど申し上げました技術基準が郵政省令として定められ、放送方式として確立しているわけでございます。
 ハイビジョン試験放送の開始によりまして、ハイビジョンソフトの需要が高まり、その制作を容易にするためのハイビジョンカメラとかVTRなどの小型軽量化が進んでおります。また、ミューズデコーダーに使用するしSIの開発が進みまして、その小型化、軽量化、価格の低廉化が進んでおりますほか、四月中旬には低廉なハイビジョン受像機の発売も予定されるということで、今後技術開発によりまして機器の価格の低廉化が進み、ハイビジョンが一層普及することを期待しているわけでございます。
 そこで、こういった技術開発を支えている体制についてでございますが、これまではNHKの放送技術研究所を中心に進められてきましたけれども、放送方式としてはもう既に基礎的な研究段階を終え、現在は立体テレビなどハイビジョンの応用に重点を置いて研究開発を進めているわけでございます。そこで、テレビカメラとかVTRとかディスプレー等につきましては、現在ではNHKの協力を得ながら電機メー力ーが中心となって機器の改良を進めている、こういう段階に立ち至ってきております。
 このほか、基盤技術研究促進センターの出資を得て設立されました株式会社の高度映像技術研究所では、ハイビジョンの高度利用システムの実現のために高度ハイビジョン映像の生成、伝送、表示、評価に関する研究開発を行っており、平成三年九月には液晶投射型のディスプレーの試作機を完成し発表したところでございます。このように、今ハイビジョンをめぐりましてソフト面でも技術面でも一つの新しい発展段階を迎えたというふうに判断いたしております。
#59
○岡野裕君 局長がおっしゃいますように、各端末というか機器というか、これの低廉化で努力をする、そのためには基本的な技術の研究開発が必要だという趣でありますが、この間、新聞等の情報によりますと、ハイビジョン用のものは四百万から五百万円するというところで、シャープが百万円台のものを市販することになったということを聞いているわけです。
 そういうような意味合いからしまして、郵政省が前々から普及促進の一環としてハイビジョン・シティというような構想を持っておいでになられたわけでありますが、このハイビジョン・シティ構想というのはどのようにこれから推進なされていくのでありましょうか。
#60
○政府委員(小野沢知之君) お答えいたします。
 現在全国で二十四地域、二十五市町村ですが、これらをハイビジョン・シティモデル都市として指定しておりますけれども、地域の特性を踏まえつつシステムの構築を具体化しておりまして、広島市とか千葉市などの十八地域において、国際会議場とか、文化センターとか、生涯学習センターとか、美術館等の二十三カ所にハイビジョンシステムが導入され、既に運用が開始されております。
 そこで、郵政省といたしましては、今後もこうしたモデル都市の追加指定、少なくとも各都道府県に一カ所は指定したい、それを当面の目標としておりますが、そうするとともに税制、財政等各種の支援措置を活用いたしまして、関係団体の協力を得ながら、システム構築を全面的に支援いたしまして、ハイビジョン・シティ構想の所期の目的達成、早期実現を図りたい、このように考えております。
#61
○岡野裕君 冒頭、大臣から多メディア・多チャンネル化の時代を迎えていかに日本としてさお差していくかというお話を承ったところでありますけれども、一方、一部において放送ソフトの制作に携わる人材が払底をしている、あるいはそれに供するところのスタジオなどの放送ソフト制作施設、これがやっぱり十分ではないというようなことを時々聞いているわけであります。そういう意味合いで、郵政省は放送ソフトの充実に向けましてこれからどういうように取り組んでいかれるのか、その辺についてお考えを聞きたいと思います。
#62
○政府委員(小野沢知之君) 放送ソフトをめぐるさまざまな陽路というのは、ただいま岡野先生御指摘のとおり深刻な状況を迎えておりますので、ここに着眼いたしまして、放送行政の最重要施策の一つとして放送ソフトの充実ということを据えております。
 具体的に申し上げますと、まず平成四年度の予算要求等におきまして放送ソフトの充実を重要施策として位置づけまして、放送番組普及センター施設整備事業等の既存の諸施策に加えまして、新規施策として、有線テレビジョン放送の放送番組充実のための基盤整備を図る地域ケーブル普及促進事業及び多様な放送番組の効率的な制作に資する映像ソフト交流促進施設整備事業に対する各種支援措置を要求いたしまして、いずれも認められたところでございます。今国会に提出中の有線テレビジョン放送番組充実事業の推進臨時措置法案もこうした趣旨に基づくものでございます。
 また、放送ソフトの充実を行っていくために、やはり理論的にしっかりしなきゃいけない、また実証的データを得なければいけないということで、その必要性を感じまして調査研究会を設けています。放送ソフト充実のための総合的な制作の企画立案に資するため、生田正輝常磐大学人間科学部部長を座長といたしまして、放送ソフトの充実に関する調査研究会を昨年の七月以来開催しております。これは放送ソフトの分野の調査研究としては初めての試みですが、これを総合的な制作の企画立案に資したい、こう考えておるわけです。
 同調査研究会では、これまでの議論を踏まえまして、放送ソフトに期待される機能、役割、それから制作、流通分野が直面しております諸課題を解決するための具体的方策につきまして鋭意取り組んでおりまして、この四月中旬ごろに報告書が取りまとめられる予定でございます。郵政省といたしましては、この報告書の中で提言されました措置すべき事項、それをよく検討いたしまして、平成五年度の予算要求にも反映させていくとか、そういった的確な対処をとりたいというふうに考えています。
 以上申し上げましたような施策を通じて、また、多メディア・多チャンネル化の進展によりまして、放送ソフト充実の重要性に対する各方面の認識が深まってきておることを肌で感じておりまして、今後とも国民のニーズに応じた放送ソフト充実のための環境整借を図り、豊かさを実感できる国民生活の実現、多彩な生活、文化の創造に寄与するために真剣に努力したいというふうに考えております。
#63
○岡野裕君 御苦労さまでございました。
 それでは、事業部門の中の郵便貯金について若干のお尋ねをいたします。
 今、金融分野におきましては、一層の競争原理を活用して、国民の金融に対するニーズの多様化、高度化に対応し、お客様の利便の向上に資するとともに、我が国の金融資本市場の効率化を図ること、これらを目的として金融自由化が急ピッチで進められているところであります。
 このような中にありまして、この全般的な金融自由化に対応していく郵便貯金、これの基本方針はいかがでありましょうか、大臣にお尋ねを申し上げます。
#64
○国務大臣(渡辺秀央君) 金融自由化問題は、まさにこの自由経済の中で非常に大きな今後の課題として、あるいはまた喫緊に取り組まなきゃならない対応策として今金融関係すべてに与えられている命題であろうと思います。
 郵便貯金事業は、その中であまねく公平に個人金融サービスを提供し、国民の経済生活の安定向上を図るとともに、社会資本整備などの公的分野へ資金供給をし、公共の福祉増進に寄与しているところでございまして、このことは委員既に御存じのとおりでございます。
 金融自由化は急速に今申し上げたように進展をしているわけでありますが、郵政省といたしましては、金利自由化の推進と商品・サービスの多様化に積極的に取り組んでまいりまして、金融自由化のもたらす利益を国民に広く還元していく考えでございます。
 また、金融自由化の進展に伴い、この事業の健全経営を確保するために資金運用面の充実を図るとともに、事業全般の一層の効率化に努めてまいる所存でございますので、この基本的方針としてこれまた誤りなきを期してまいりたいと思っております。どうぞひとつよろしく御指導お願い申し上げます。
#65
○岡野裕君 郵便貯金が積極的に金融自由化に対応していく、そして国民の福祉の増進を図ると大臣から明確な御答弁をいただきまして意を強くしている次第であります。ありがとうございました。
 貯金局長、金融自由化のスケジュールはどんなふうになっていますか。
#66
○政府委員(松野春樹君) 郵便貯金の性格別に具体的に申し述べたいと存じます。
 最初に定期性の郵便貯金でございますが、昨年十一月五日より三百万円以上の定期預貯金金利の自由化を実施しました。それから本年六月を目途に小口MMCの最低預入金額制限、現在五十万円でございますが、これを撤廃する予定でございます。全体としてこの定期性の郵便貯金につきましては来年の夏ごろまでには金利自由化を完了するという予定で作業を進めております。
 もう一方の通常郵便貯金でございますが、本年六月を目途に、金利自由化のワンステップといたしまして、これは別途また郵便貯金法の一部改正で御審議をお願いする手はずになっておりますが、新型貯蓄貯金を創設する予定であります。遅くとも平成六年の夏ごろまでには金利自由化を通常郵便貯金の分野においても完了する予定であります。
 さらに、本年六月からは積立郵便貯金等の市場金利連動化を行う予定でありますし、なお、私どもの主力商品であります定額郵便貯金につきまして、残された課題となっておりますが、現在大蔵省との間で協議を継続しておるところでございまして、まだ具体的な成案を得ておりませんが、遅くとも来年夏ごろまでにはこの定額郵便貯金につきましても金利自由化の流れに乗せてまいりたいということで対処しているところでございます。
#67
○岡野裕君 定額郵便貯金の話が出ましたが、金融自由化のもとで新しいといいますか、その商品やサービスの多様化、これは局長どれだけありますか。
#68
○政府委員(松野春樹君) 御指摘のように金融の自由化あるいは金融の国際化という現象が着々と進展しております。このような状況をにらみながら、私どもといたしましても、例えば平成三年一月からは国際ボランティア貯金、それから平成三年の十月からは外貨の両替や旅行小切手の売買サービスを郵便局で実施してまいりました。また、平成四年度には国家公務員の給与振り込みの取り扱いの実施も予定しておりますし、また、これも法案の御審議をお願いする事項でありますが、ゆうゆうローンの貸付限度額の引き上げを予定する等々、商品・サービスの多様化に努力してきているところでございます。
 また、強いてつけ加えますと、昨年末の予算要求で、金融の自由化を見渡しまして変動金利型の長期積立貯金の実現を一生懸命努力したんでありますが、これは残念ながら認められませんでした。今後しっかり対応してまいりたいと思います。こういうふうに金融自由化に伴いまして今後商品がますます多様化していくと存じます。
 しかし一方で、単に多様化だけでなくて、やはり特色のある個性化といいますか、何か郵貯らしい商品、そういうものの検討が私どもに課せられた責務であると存じておりまして、現在私ども内々でありますが郵政省の中に専門委員会を設け、学識経験者の方にも入っていただきまして、商品設計あるいはサービス両面にわたりまして、そのあり方についてよりより検討を今進めておるところでございます。
#69
○岡野裕君 先ほど大臣のお話しの中で、金融自由化に対応していく、そのためにはやっぱり経営を健全化していかなければならない、こういうお話がありました。先般、金融自由化対策資金、これについて予算化が図られた、こう聞いているわけてありますが、この面についての貯金局長の考え方、これをお伺いをいたします。
#70
○政府委員(松野春樹君) 郵便貯金の責任者としまして常々考えておりますのは、健全な事業の経営を維持するというのが原点でございます。健全
な事業の経営を確保しながら、やはり郵便貯金に課せられた役割、これも大臣がお触れになりましたが、個人金融の充実であり、一方では財政投融資への原資供給という使命を適切に果たしていかなくてはいけない。そのためにはやはり効率的な事業運営等で我々の一層の経営努力が必要でありますが、もう一方で御指摘のように資金運用面におきまして適切な対応を行っていく必要があるということでございます。
 そこで、金融自由化対策資金の制度がつくられましてこの三月でちょうど五年が経過いたします。ある意味では第一次資金自主運用の第一段階が終わる。平成四年から平成八年まで次の五カ年をどういうふうに対処するかということで、私ども昨年予算折衝時にいろいろ関係方面と打ち合わせをしたわけでありますが、幸い平成四年度から平成八年度までの五年間につきまして新規運用額二十四・五兆円ということで政府部内では合意が得られまして、現在平成四年度予算案の中に盛り込まれておるわけでございます。
 これによりまして、まずは金融自由化に適切に対応していくための一定の基盤ができたもの、枠としてはできたものというふうに考えそおりますが、今後は仏と魂との関係ということになります。私どもにおきまして、運用内容におきまして、適切な分散投資を行うとか、あるいはリスクの軽減を図るなど、自己責任の原則のもとで一層有利でかつ確実な運用を心がけてまいりたいというふうに念じております。
#71
○岡野裕君 高度情報化社会、これにさお差す郵政省としての趣旨の説明について先ほど伺ったわけでありますが、政策官庁であると同時に、国民大衆の中に身を没して我々三十万人の現場職員とともに生きる、これがやはり郵政省の一つの性格だろうと思っております。大臣におかれましては、情報官庁ということと同時にまた現業官庁であるということで、これからも大きく御活躍をなさいますことをこいねがいまして、私の質問、まだ時間がございますが終わりといたします。
#72
○中村鋭一君 これは質問通告はしておりませんが、今の岡野委員の質問に対する松野さんのお答えで、ちょっと私一つ提言をしておきたいと思うんです。
 例えば郵便貯金なども郵政省がこれから民に対して本当に生き生きとした、国民が喜ぶようないい商品をつくっていかなきゃいかぬ。今あなたのお答えの中で、そのために学識経験者による委員会をつくりまして鋭意検討を重ねてまいる所存でございますと、このような御答弁があったと思うんですが、どうですかね、学識経験者という言葉から受けるイメージは、もう中年過ぎの、少し頭が固着したいわゆる学識経験者ですね。そういう人を集めて討論されても、まことに公式的な硬直したアイデアしか出てこないんじゃないかと思うんです。
 それは結構ですけれども、それに加うるに、若い、フレキシブルな、柔軟な頭脳を持った立派な若い人が省にもたくさんおられるんですから、そういう人たちの意見も吸い上げる必要があると思うんですが、ちょっとそれをひとつお答えをお願いします。
#73
○政府委員(松野春樹君) ある意味では少し舌足らずな御説明であったかと思いますが、まことにおっしゃるとおりでございます。私どもやはりまずは国民・利用者の御希望、ニーズが那辺にあるかということが第一であります七ただ、それをどうやって構築していくかという場合に、先ほど申し上げましたように学識経験者の方々にも相談しますが、省内的にも若いフレッシュな職員の意見、特に御婦人層の意見等も含めまして今一生懸命検討を続けておるところでございます。大変ありがとうございます。
#74
○中村鋭一君 特に婦人の意見を重視するのはよろしいな。ひとつぜひお願いしておきたいと思います。
 大臣所信の中の冒頭で、「第一に、電波利用料制度の創設であります。」、「電波利用料制度を創設し、電波利用による活力ある情報社会の礎を築いてまいります。」、冒頭にこれをおっしゃっているわけでございますが、もう少し具体的に、なぜ電波利用料制度が必要なのか、その必然性、その点についてお伺いをいたしたいと思います。
#75
○政府委員(森本哲夫君) 先生つとに御案内のとおりでございますが、今後の情報化社会の構築にはいわゆる光ケーブルに代表される超高速大容量の情報通信ネットワークが大変重要でございますが、同時に、ひもの切れたと申しますか、ひものつかない通信、つまり移動通信みたいなそういう無線通信もこれからなくちゃならないわけでございます。また、放送の多メディア化ということも大変議論になっていますが、いずれにしても、これから電波の利用というのは大変重要な分野になってきておるわけでございます。御案内のとおり、昭和六十年の電気通信改革で民間に参入を許しました結果、たくさんの無線利用がふえてきております。
 当面大きな問題になっておりますのは、正規の免許のほかに、不法無線局が大変はびこってまいりまして正規の通信を邪魔をするという問題。もう一つは、こういう自由化になったものですからどんどんどんどん利用をしたいという申請がたくさん出てくる。そういうことで申請のスピードが免許処理のスピードを上回る勢いになって渋滞を始めているという事態がございます。こういう問題の解決には、やはり不法無線の監視というのをきちっともっと本格的な構えでやらないと日本の先行きが大変心配になる。
 もう一つ、免許の問題に関しましては、やはりコンピューター等を導入してできるだけスムーズに免許申請に対応しなきゃならぬ、こんな問題がございます。こうしたことをやりますには多大の経費がかかるのは御案内のとおりでございまして、この経費の分担についてよく考えてみますと、その効果を直接利益。しますというか受益される方は免許人でございます。そういうことになりますと、費用の負担の公平という意味から、こうした経費、これからどんどんふえていくであろう経費を受益人である免許人に御負担をお願いするというのは、諸外国、先進国、ほとんどこういう制度をとっておりますので、これは十分理由のあることではないか、こういう議論が出てまいったわけでございます。
 特に、電波というのはだれでも利用できるわけではなく、周波数は有限の資源でございます。先に免許を受けて使っている人はいわば他に希望がある方を排除して独占的に電波を使う立場でございますので、とりわけこういう分野は費用の公平というのが大変大事になってくる。従前のような形ですべての経費を国費による、つまり国民の税金によるということでは免許人と免許人でない人との間の不公平というのは大変問題になってまいる。そういうことで、今回電波利用料ということで、今後増高する電波利用秩序社会をきちっと維持していくためのいわば社会的コストというものを免許人に御負担願えないだろうか、こういうことから現在いろいろ議論をいたしておりまして、近く平成五年度に利用料制度というものを出発させていただきたいということで、現在電波法の一部改正ということを準備をいたしておりますので、近々国会に提出させていただき、可及的速やかに国会で御議論をお願いしたい、こう思っておるところでございます。
#76
○中村鋭一君 とすれば、今あなたが指摘したようないろいろな問題は、電波利用料制度を創設すればそういった問題は一〇〇%解決するわけですか。
#77
○政府委員(森本哲夫君) もちろん事をなすにはやはり施設整備というのが大変重要になってまいりますので、御案内のとおり今まで政府全体としてはシーリングという形で極力節減に努めようということでやってまいりましたし、そういう意味では経費がこれまで十分でなかったということは言えるわけでございますが、新たないわば共益費的な会計ができ上がるということで、ここに必要にしてかつ十分な設備投資を行うことで今問題になっている点は解決できるものと信じておるとこ
ろでございます。
#78
○中村鋭一君 電波利用料を創設すれば今御指摘になったような問題が私はすべて解決するものでもないと思いますが、それも当然一つ大事な要素だと思うんです。
 そこで、今あなたの方で考えていらっしゃる具体的な料金設定の基準といいますか、それは既に省内で議論に上せていらっしゃるわけですか。具体的な金額です。
#79
○政府委員(森本哲夫君) 今御指摘の問題は、さて具体的にそれじゃ無線局たくさんあるだろうけれどもどういうふうに負担を求めるのか、こういう御指摘かと思うんでございます。確かにこれ大事な問題でございます。大は空に飛んでおります衛星も御案内のとおり無線局でございまして、あるいは小さい我々が使っているハンディーなポケットベルに近いような携帯電話も無線局でございますが、いろんな無線局の種類を私ども全体として九つばかりに分類できるかなと思います。そして、それぞれが持っております無線局の特性に応じまして御負担願う金額というものを計算いたしまして、これ恣意的じゃ取られませんので、国会に提出する法案の中で、電波利用料はこの種の無線局はこれだけの金額を御負担願うということを法律で定めまして、そして皆さんの御理解を得てまいりたい。こういうふうに考えておりますので、近く出ます法案には、そういう格好で具体的な免許の中身に応じた、無線局の種類に応じた利用料というものを設定させていただいて御審議願おう、こう思っておるところでございます。
#80
○中村鋭一君 私が聞いているのは、もう既にあなたの方で具体的な料金設定の基準というものは作成しておられますかということを聞いているんです。
#81
○政府委員(森本哲夫君) 具体的な算定基準を設けて法案提出できるように今準備をいたしております。法案審議の段階にはその具体的金額をまた述べさせていただきたいと存じております。
#82
○中村鋭一君 次に、大臣所信の第二に、「技術開発政策の推進」、その中で「外国人研究者を招聘し、研究交流を進めてまいります。」、こう大臣おっしゃっているわけでございますが、ソ連邦が消滅をして、新聞報道等を見ておりますと随分田ソ連からアメリカあたりへいろいろな形の技術者が流出をしている。核開発の専門家が数百人単位でアメリカヘ行っている、こういうことがあるわけです。
 私がお伺いしたいのは、ここの場合の外国人研究者招聘というのは、先方の国からすれば頭脳流出という意味にとられかねまじきような研究者のいわば引き抜きという形でお呼びになるのか。それとも互恵平等といいますか、技術移転といいますか、我々も提供しよう、あなたの方も提供してください、お互いに切磋琢磨してよい研究結果を出しましょうという意味なのか。その辺のちょっとニュアンスを具体的に御説明をお願いいたします。
#83
○政府委員(白井太君) 大臣からお答え申し上げる前に、ちょっと事務的に私の方から御説明をさせていたださたいと思います。
 今国会に提出をさせていただいております法律案でありますが、確かに通信・放送衛星機構の仕事の一つとして外国の研究者を招聘するという仕事を一つ加えさせていただく内容の法律案を提出させていただいておりますが、一応初年度でもございますし、法律が通ったらすぐ実行するというわけにもいかぬものですから、平成四年度として私どもが予定しておりますのは、三名くらいの研究者の方をお招きして、大体一カ月ぐらいこちらの方で滞在をしていただいて、主として研究交流のような形でいろいろと具体的なテーマについて我が国の研究者と意見交換などをしていただこうというようなことを考えておりますので、率直に申し上げて余り大げさなものではないわけでございます。
#84
○国務大臣(渡辺秀央君) 今局長から答弁をいたしましたとおりでございますが、高度先端技術とでもいいましょうか、情報通信技術関係を具体的な生活産業の面で担当している我が省といたしまして、どういうふうに国際的な技術交流、あるいはまた開発途上国の技術の発展に資することができるかという命題はこれから絶えず持ち続けながら、問題意識をしっかりとらえて、できるだけそういった国々、あるいはまたそういう期待にこたえていかなきゃいかぬと思っております。
 先生おっしゃいました、言うならば頭脳流出という面を日本の国全体の科学技術政策の中でとらえていくという問題は、実は科学技術閣僚会議等もございましたり、あるいは科学技術会議というのも御存じのとおりございます。そういったところでいろいろキャッチをいたしまして、そしてこれからの日本の技術政策――技術立国である日本が技術政策という大綱を持っていないということ自身、明らかになっていないということがどうも各省庁が技術開発あるいはまた研究開発にいろいろそごを来す面もないとも言えない。あるいはまたむだが多かったり、あるいはまた大事な大学の研究施設なども非常におくれている、そんな実態の中で非常にこの問題を大きくとらえなきゃいかぬだろう。
 頭脳流出という問題でなくて、我々日本として果たせる役割あるいは限界、特に核管理の問題などは非常に大きな問題でありますので、そういう問題意識を持ってこれから政府としての科学技術会議を中心とするいろんな機能を発揮していくこと、国際的な要請にこたえていかなきゃならないだろうという実は話し合いは先般閣僚会議でもいたしたところでございます。念のためちょっと申し添えておきます。省庁の中では今局長が申したとおりでございまして、わずかな予算ですけれども、しかしこれを契機にしてさらに拡大をしながら期待にこたえてまいりたいと思っております。
#85
○中村鋭一君 局長、これは私の個人的な興味と関心からお尋ねいたしますが、例えばここにある高度三次元画像情報の通信技術、この技術水準というのは、今我が国はこういった研究に先進的な他国と比べてどの程度の水準にあるんですか。第一等に位するものですか、それともこの分野ではこの国が先進的な研究をやっているというような国もあるんですか。
#86
○政府委員(白井太君) 率直に申し上げて、私技術を専門に担当している者ではございませんので、お答えがどの程度正確かというのはちょっと不安な点もございますが、私どもが聞いております範囲でお答えをさせていただきますと、私どもが今度最初の取り組むテーマとして挙げさせていただきたいと考えております三次元通信については、まだ一部の国、特にアメリカとかヨーロッパの一、二の国で研究に取りかかり始めたという段階のように思っております。
 ただ、三次元通信というのは決して夢物語ではなくて、二次元の通信まではもう可能になっておりますので、次の時代の通信というのはやはり三次元の通信ではないかということは大体大方の方が認められる方向のようであります。しかもこの技術というのはいろいろな技術の総合の上に成り立つような非常に高度な技術であるそうであります。したがいまして、まだ取りかかり始めた段階ではありますが、また今取りかかるチャンスを失ってしまいますとほかの国との格差も開いてしまうというような分野ではないかと承知しておりまして、開発までに相当な年月はかかるようでありますが、やはり一日も早く取りかかるべきテーマではあるということが申し上げられようかと思います。
#87
○中村鋭一君 大変心強いあれで、しっかり頑張っていただきたいと思います。
 これも私の感想でございますが、これは郵政省だけじゃなくて、例えばこういった問題については、本日も来ていただいていると思いますけれども、NHKさんとかあるいはNTTさんとか、こういったところも随分専門の研究員がたくさんおられていい研究をしていらっしゃると思います。そういう技術交流という問題は、やっぱり官僚的な発想で垣根をつくりますとそれぞれが縄張り意識でやりますので、そういう点もひとつ大臣以下
省の皆さんにフレキシブルな考え方をしてくださるように、国民にいい結果が還元されればいいわけですから、お願いをしておきたいと思います。
 私自動車電話を使っているんですが、このごろ例えば大阪のような大都市で夕方になりますと幾らやってもかからないんですね。現地でNTTの方に聞きますと、えらい回線が込んでおりまして、契約者がむちゃくちゃふえたものですからうちも困っていますというようなことを言っておられたんです。私どうも技術的なことはわからぬですが、今例えば自動車電話とかあるいはコードレスボンですか、携帯電話ですか、こういったものの特に大都市における回線の状況はどうなっているんでしょうか。それから、それを解消するような手段はとっていらっしゃるんでしょうか。
#88
○参考人(佐田啓助君) 先生御指摘のとおり自動車電話、携帯電話大変急激に伸びておりまして、その需要に対応がおくれてお客様に御迷惑をおかけしている事実はございます。ただ、回線不足によります話中切断とかあるいはつながりにくい状況の発生につきましては、一時大変お客様に御迷惑をかけておりましたが、大体昨年の六月ごろまでに、郵政省の方からも増波をいただきましたり、積極的に回線の増設工事だとか基地局の新設によります無線ゾーンの小ゾーン化等を実施しました結果によりますが、現在の調査によりますと回線不足による話中中断だとかつながりにくい状況というのはほぼ解消したと考えております。
 ただ、先生が先ほどおっしゃいました夕方いっときと申しますか、トラフィックが非常に込み合います場合にはかかりにくいという状況もございますし、また御承知のとおり一般の電話と違いまして無線を使っております関係上、トンネルだとか地下だとか建物の中だとか、あるいは使われ方によっては電波が受かりにくいとか、あるいは悪い場所へ途中から移動していくということで切れるというような問題がどうしても起こってまいります。そこで我々の方では、お客様からいつどこでどういう状態で切れたのか、かかりにくかったのかということをお受けいたしまして、積極的にその状況を判断しまして、例えばアンテナの方向を変えてみたり、ブースターをつけたりというような手だてでできるだけお客様に御不便をかけないようにやってまいっておるところでございます。今後とも移動機器の改良とか基地局の増設その他、そういったサービス状況につきましては万全を期するようにやってまいりたいということでございますので、よろしく御了承のほどお願いいたします。
#89
○中村鋭一君 安心をいたしました。ひとつこれからも努力してよろしくお願いをしておきたいと思います。
 この間私オーストラリアに行ったんですが、オーストラリアのシドニーの町の中にカードで日本にかけられる国際公衆電話というんですか、これが割にたくさんありましたし、それから北京に行ったときもホテルの中にそういう電話が幾つか置いてあって、なかなか中国もこのごろはやるんだなと思った経験があるんですけれども、今我が国のカードによります海外にかけられる公衆電話というのは、どの地区に大体総数で何機ぐらい設置されてあって、それから今後の増設の計画等々、現在の段階でわかっている範囲で結構でございますからお教えを願えますか。
#90
○参考人(廣瀬惠君) 先生御案内のとおり、NTTの公衆電話からの国際通話というのは昭和五十九年三月から開始されたわけでありまして、ちょうど八年になるわけでありますけれども、年々増設をいたしまして、平成三年十二月末現在で全国で二万九千七百台になっております。これはすべてコインとカードとの併用機またはカード専用機でございますので、すべてテレホンカードで御利用が可能になっております。
 全国で二万九千七百台でございますが、地方別に見ますと、もちろん国際通話の需要に応じまして設置をいたしておりますので、例えば東京支社管内で申しますと、既に支社管内の公衆電話の約一割が国際通話が可能な公衆電話機ということになっております。
 国際通話が可能な公衆電話機の増設につきましては、国際通話は国際系の通信事業者の仕事でございますので、国際系の通信事業者と私どもとで設置数、設置場所などを事前に十分協議をいたしまして設置をするということになっておりまして、空港ですとか駅ですとかホテルですとか、あるいは外国の方々の多い地域でありますとか、国際通話の需要の見込まれるところに順次つけてまいっております。
 本年度幾らつけるかということにつきましては、その状況に応じて随時やっておりますので確たる計画上いうものはございませんが、大体年間八千台前後増設してきているというのが最近の実績でございます。
#91
○中村鋭一君 そうしますと、大体需要は満たし得る程度のほどのよい増加率で設置をされているわけですね。
#92
○参考人(廣瀬惠君) 大体御要望にはおこたえできるものを設置していると考えております。
#93
○中村鋭一君 NHKの古来ていただいていると思いますが、国会中継ですね、私の理解している範囲では、NHKさんの国会中継は臨時国会や常会の本会議の代表質問の一巡目のトップバッターを生中継でおやりになる。生に入らぬ場合は録画をいたしまして深夜の時間帯になる。深夜の時間帯に回った質問者は、うちは生の時間にやってもらいたいという要望があるとか。それはこっちの事情でございますが。それから予算委員会も大体私の理解では一巡目のトップバッターが生中継をしてもらえる。恩恵に浴するというとおかしいですけれども、そういう形だと思うのですが、この国会中継の編成方針ですか、これをひとつ教えていただけますか。
#94
○参考人(中村和夫君) NHKはラジオで昭和二十七年、テレビで二十八年から国会中継というものをやっておりますが、五十三年から一応の原則をつくりました。今御質問ございましたように、政府演説、代表質問は全部中継いたしております。それと予算委員会は各会派の第一質問者ということでやらしていただいております。それから特別委員会というものですね、重要な案件については中継を実施しておるということで、六十三年ごろは全部で百二十六時間国会の中継というのをやっておりまして、このところ、元年に百五十五時間、平成二年に百九十三時間、今年度も二月末の現在で百八十三時間ぐらい。まだ十時間以上実施すると思いますが、特別委員会等、相当重要法案で、国民の知る権利と国民の政治参加という観点で、そういう形で編成枠の許す限り精いっぱいやっているというのが実情であります。
#95
○中村鋭一君 あなたが私が言いたかったことをもうおっしゃいました。国民の知る権利ですね、そのためにもこれはもっともっと拡充の方向でいっていただきたい、こう思うのです。
 今のお話の中で、予算委員会、それから常会や臨時会の一巡目という以外に重要法案というものは中継の方針だとおっしゃいました。そこでお尋ねをいたしますのは、これが中継に値する重要法案である、例えばPKOだとか、消費税だとか、あるいは仮に例えば政治倫理を確立するための特別委員会が設置されまして、具体的な法案が出た場合はこれもやると。どこが重要法案で、あるいはこれはもう放送せぬでもいいとか、重要であるかないかという判断は、それはNHKの場合は報道部長さんがおやりになるのですか、それともデスクがおやりになるのですか、それとも編成会議を開いてそういうのをお決めになるわけですか。
#96
○参考人(中村和夫君) 現場の提案で、編成で議論をいたしまして、やはりやった方がいいか悪いか決めて実施する。国会の中継というのは当該委員会の委員長の許可を得て実施するものですから、国民の知る権利ということにこたえる上でもこれはやはり中継した方がいいだろうということを、提案に基づいて審議をして編成上決めるということでございます。
#97
○中村鋭一君 これはお願いをしておきますが、国権の最高機関である国会で委員会審議に参加し
ております国会議員としての立場から言いますと、これが重要法案で、これは重要法案でないというのはないわけでございますから、国民の知る権利に奉仕するのであれば、それはひとつNHKとしてもなるたけたくさんの委員会で、特に法案の審議にかかわる場合はなるたけ放送時間を拡充してやっていただくような方向をとっていただきたいということをお願い。させていただいておきます。
 先般、沖縄へ逓信委員会で視察に行ったときに地元の民放の皆さんから陳情を受けました。これは当委員会でも既に報告をされていることでもありますし、朝からの御質問の中にもたしかあったと思うんですが、先島で民放テレビが見られないということについて、現地の八万人の沖縄県民は、一刻も早くということが民放当局者のみならず悲願であると思うんですが、これにつきまして、予算措置を伴った現況でございますね、その方向、それからその実現の日時等について御答弁をお願いいたします。
#98
○政府委員(小野沢知之君) お答え申し上げます。
 ただいまお話のありました本件を平成四年度の予算要求の重要施策として位置づけまして、先生方のお力添えもいただきまして真剣に取り組みました結果、公共投資生活関連重点化枠として国が難視聴解消の施設の建設費総額三十二億円の一部、中身としては海底ケーブル及びマイクロ回線の施設費の三分の二、中継局七局分の建設費の二分の一を補助することとなりまして、平成四年度政府予算案に主要経費九億円が計上されているところでございます。予算が成立しますれば、この事業は沖縄県が事業主体となりまして平成四年度から海底ケーブル及び中継局の建設に着手いたしまして、平成五年末には完成する運びという計画になっております。
#99
○中村鋭一君 鋭意御努力をお願いいたします。
 NHKにお尋ねいたしますが、この間の冬季オリンピックで伊藤みとりざんがフィギュアの演技でしりもちつきました。あれは実に画期的なしりもちだったと思うんです。国民はもう全部金メダルは間違いないと思っていた。後の演技で頑張りましたから銀メダルをとれたわけでございますが、あれが地上波ではやってなくて衛生放送でおやりでございましたね。巷間報道されるところ、一、二私はそれを見たんですけれども、NHKは一番重要な伊藤みどりぎんのしりもちのあのフィギュアの演技を衛星放送でやることによって衛星放送の受信契約者をふやしたいんじゃないか。次の演技はやっているわけですから、一般放送でやっているわけですから、あれはわざと外して衛星放送の受信者をふやそうという目的があったというふうな報道がされているのを私見ましたけれども、この辺の真相はどうなんですか。
#100
○参考人(中村和夫君) そういう考えは毛頭ございませんで、フィギュアの場合はオリジナルプログラムというのとフリーという二つの演技でメダルが決まるものですから、もともと最後のフリーでメダルが獲得できるかどうか決まるわけで、そこのところを総合テレビでやったということでございます。そのほかに、橋本聖子選手の五千メートルだとか、スキーの複合、金メダルをとったやつですが、これはもともと予定にはなかったんですが総合テレビでやった。スケートのショートトラックというのも、これも急速総合テレビで放送したということで、衛星放送だけということではございません。
#101
○中村鋭一君 しかし、そういう報道がされるというのは、車ほどさようにしりもちの、朝五時ごろだったと思う、私は見てましたけれどもね、衛星放送で。ということでありますので、さっきの話じゃありませんが、やっぱりオリンピック報道もその重要度の判断というんですか、ここが決め手だと。私まさに伊藤みどりさんのあの演技はできればやっぱり総合テレビで中継をしていただきたかった、こう思うんですが、まあ今のお話でその辺はよく理解することができました。
 でもやっぱり随分衛星放送の契約者はふえていっていると思うんですが、現在の契約者数は何件ぐらいですか。
#102
○参考人(堀井良殷君) 一月末現在で私どもの衛星契約数が三百五十二万件でございます。二月も契約はもう終わっているんですが、集計がまだちょっと済んでおりませんので、一月末の数字で三百五十二万件ということでございます。
#103
○中村鋭一君 冬季オリンピックなんかありますと飛躍的に、今度はバルセロナですね、これは随分衛星放送受信契約がふえると思います。
 これも報道されるところによりますと、NHKはこの衛星放送の受信契約をふやして、将来は今の総合テレビのこっちの方の受信は受信料をもらわない、もう衛星放送一本に集約をする、そういうもくろみがあるんだと、こういう報道もなされておりますが、この辺はいかがですか。
#104
○参考人(堀井良殷君) NHKといたしまして、現在の考えといたしまして、地上放送を無料にして衛星放送受信者だけから受信料をいただくというような考えは全くございません。私どもとしては衛星放送の普及に努めるということでございますけれども、地上放送を三千三百四十五万のお客様を対象に今放送を行っておるわけでございまして、地上放送も大事だと思っております用地上放送の受信料を無料にするという考えは全くございません。
#105
○中村鋭一君 その辺しかと承っておきます。やっぱり地上波も衛星放送も大事にして受信契約者をふやしていく。ふやした受信契約者、しっかり徴収してくださいよ。沖縄県なんか困りますよ、本当に。沖縄の局長さんもオリオンビールから来て随分頑張っていらっしゃいますけれども、この間行ってびっくりしました。だからそういう点も頑張っていただきますように。特に、衛星放送の受信がなかなか見つかりにくいというこのごろ室内アンテナがふえておりますので、大変だと思いますが、せっかく努力をお願いしておきたいと思います。
 台湾でNHKの衛星が見られる、韓国でも衛星が見られるということなんですが、これはどうなんですかね。これは見る人はもう勝手で、NHKとしてはどうぞごらんくださいということですか。例えば、何とかこういう皆さんから、しっかり見てるんだったら少し外国からも受信料をもらえないかとか、そういうことはお考えになったことはないんですか。
#106
○参考人(堀井良殷君) 御指摘のように、台湾など近隣外国諸国におきまして、私どもの衛星放送の電波の漏れと申しますか、いわゆるスビルオーバーによって衛星放送が見られる、見ることができるということは存じておりますが、私どもの受信料はあくまでも日本国内の受信者を対象としておりますので、たまたま外国でNHKの衛星放送を受信されているとしても受信料を徴収することはできないというふうに考えておりまして、受信料はいただいておりません。
#107
○中村鋭一君 最後に一言郵政大臣に申し上げますけれども、朝来委員方も御指摘であります。「李下に冠を正さず、瓜田に履を納れず」という言葉があります。あなたは郵政省という立派な官庁の行政の最高責任者である。その方が例えば秘書とどうこうとかいうようなこと、あるいはこういうところから献金をもらったとか、そういうことを雑誌や何かで報道されるだけでも、失礼ながら、恥ずかしいことだと思っていただかなければならないと思います。今後はさらに襟を正して、郵政省職員の士気のために、国民のために、身辺はまさに清潔になさいまして行政に挺身をしていただきたい、このことをお願いを申し上げまして私の質問を終わります。
#108
○矢原秀男君 郵政省は地球環境保全との関係性というものが非常に深い、そういうことを改めて痛感をしている立場から、まず数点御質問を申し上げたいと思います。
 ジュネーブ四日共同で報道されているわけでございますけれども、世界保健機関が、国連環境開発会議、地球サミットでございますけれども、に向けた健康と環境に関する報告を発表いたしております用地球上で二十億人が健康を悪化させる危
険な環境に住んでいる。毎年約三千六百万人以上が感染症やがんなど主として生活環境に起因する病気で死亡していることを明らかにしております。これはこの六月にブラジルのリオデジャネイロで開かれる国連環境開発会議に向けて総点検をされた一つであろうかと思うわけでございます。
 こういうふうな具体的な報告の中で、これは世界の各国から二十二人の専門家が参加をした報告書と言われておりますけれども、一つは、毎年三百万人以上の子供を死亡させる下痢は食糧や水の汚染をもたらす環境悪化が原因である。二番目には、毎年百万人以上の死者と二億八千万人の発病患者を出す熱帯性マラリアは水の管理不備による。三番目には、五歳以下の幼児が毎年三百五十万人死亡する肺炎や三百万人の死者を出す結核も劣悪な居住衛生環境が原因、こう指摘をいたしております。
 これらは、我が国も地球全体も、やはり指導的な役割の人たちがまず大きく力を発揮して努力をしていかなければいけない。過去の歴史を見ましても、あえて人類の破滅の方に持っていく、そういう状況にあることは事実でございます。
 そういう中で、地球環境を守るためにきょうの質問を申し上げるわけですが、オゾン層を守るためには、我が国としてフロンガス等の早期撤廃、これは通産省関係になりますけれども、こういう問題。また、CO2等による地球温暖化を防止するために温暖化防止条約というものを早期に締結をしていかなければいけない。これには代替エネルギーとか新しいエネルギーの開発をしていかなければいけない。こういうことを日本がどうしても指導してやらなければいけないと思うし、私たちも微力ではあるけれども常に改善に向けて努力をしてまいりたいと思っております。
 こういう中で、日米のフロンの用途別、こういうことを見ておりますと、日本は洗浄用に五二%使っております。冷媒用は一八%、あとはその他であります。米国では洗浄用一五%、冷媒用四五%。そういうふうなことで、これらに対する使用規制、製造廃止、こういうふうなものは非常にアメリカはやりやすい感覚がございますが、日本もこれは大変腹を決めて対策を練っていかなければいけない。
 こういう中で、地上から十二キロから五十キロの高さに、技術家の皆様方御承知のとおりでございますが、オゾン層と呼ばれる大気の層があります。この人体に有害な紫外線を九九%も吸収をしてくれておりますオゾン層というものがフロンガスにまって破壊されて非常に大変な状況になっております。
 こういう中でお伺いをしたいわけでございますけれども、環境庁と郵政省が、郵政省は通信総合研究所になろうかと思いますけれども、こういう地球上のいろんな弊害に対して、オゾン層を守っていくという立場で研究をしていかなくてはいけない。こういうふうなことで、オゾン層のオゾン量の観測を始める、こういうふうなことも提案されているわけでございます。
 この件について御当局にお伺いをしたいわけでございますが、観測体制についてどういうふうな形の対応を現在やっていらっしゃるのかまず伺いたいと思います。その後また大臣にお伺いしたいと思います。
#109
○政府委員(白井太君) 地球環境と私ども郵政省のかかわり合いでございますが、今先生のお話のように、特に電波の技術を利用することによりまして地表からかなり離れたところの大気の状態を観測する、あるいは計測するということが理論的には可能であるわけでありまして、こうした技術の開発に私どもの通信総合研究所というのがかねてから取り組んでおりますが、現在の状況を申し上げますと、一つは、ただいまのお話にございましたオゾン層の破壊の問題と関連いたしまして、平成四年度の予算案では、アメリカの大学等との間で私どもの研究所が共同研究という形で、特にただいま申し上げましたような中層大気と言われる、地上から十数キロから百キロメートルぐらいに及ぶ大気の状態について観測する技術の共同開発をしようということでの予算をお願いいたしております。
 それから、ちょっとこれもお話ございましたけれども、国立環境研究所との共同調査というようなことで、やはりこれも大気の状態の調査になるわけでありますが、これについてはオゾン層というよりも、フィリピンのピナツボ火山の爆発での影響というのが大変大きな環境への影響が及んでいると言われておりまして、朝なんかでも日の出時刻になりますと空が大変赤く見えたりするようになってまいりましたが、これも火山の影響ではないかと言われておるわけですが、そういうような非常に細かな粒子が高いところでどんな状況になっているかというのを電波の技術を使いまして計測しようというようなことについての技術の開発に取りかかっているというところでございます。
#110
○矢原秀男君 大臣に質問いたしますけれども、確かに今国や世界の学者の中で、オゾン層の破壊ということに対して、ぽっかりと穴があいているオゾンホール、これが南極、北極、こういうふうな形の懸念性があるわけでございますけれども、これはやはり人体を守るためにも努力をしていかなければいけないわけでございますが、これらオゾン層の破壊、オゾンホールの出現に対して、所轄の大臣といたしまして今後どう分析をし、取り組まれようとしているのかお伺いしたいと思います。
#111
○国務大臣(渡辺秀央君) 矢原先生先ほど来御指摘をいただいておりますように、地球環境の問題、特にオゾン層破壊の問題というのは、本当に我々人類の産業、経済活動が発展、発達をしてきたという中での一つの結果である。そういうことではありますけれども、しかし、とみに昨今政治の課題としてこれはもう避けて通れない、人類のまさに生存権の問題にまできているように私はお互い政治家として認識していかなきゃならないだろうと思っているところでございます。
 私、今お話を承っておりまして、短い国会議員の経験の中でありますが、この環境問題というのが、国内的には例えば環境アセスメントとか、こういう形でとらまえられたのはたしか八年、九年ぐらい前からではないかなというような感じがいたします。あるいはまたフロンガスの問題なども、具体的にこの国会の場でそれぞれ与野党で話し合いを始めたのもたしか四、五年前ぐらいからではないかなというふうに、ちょっと推測でありますが、そんなような記憶をいたしております。しかし、いずれにしましても、これは早急に対策を講じなければならない世界的な重要課題だというふうに思っております。
 本年六月に御指摘のとおりブラジルで国連環境開発会議が開催され、地球温暖化防止などに向けた取り組みの推進が大いに期待されておりますが、まさに郵政省では、先ほどもちょっとほかの関係のところでも答弁をしておりましたけれども、電波や光を使った観測技術の開発など諸施策を推進いたしまして、今後とも地球環境保全に関する関係閣僚の一員といたしまして、地球環境問題に対してのより一層積極的な取り組みと省内におけるそれにまつわる体制、あるいはまた組織的にも点検をしながら期待にこたえていかなきゃならない、責任に対処していかなきゃならないと思っているところでございます。
#112
○矢原秀男君 努力をしていただきたいと思います。
 郵政省にお伺いしますけれども、私も私なりに中層大気と観測技術、いろんなデータ、学説等を研究させていただいておりますけれども、郵政省として専門的にオゾン層破壊のメカニズムをどういうふうにつかんでいらっしゃるのか、その点を技術的にちょっと述べていただきたいと思います。
#113
○政府委員(白井太君) 私どもが専門家に教えていただいている内容ということでお答えをさせていただきたいと思いますが、先ほど来出ておりますように、やはりオゾン層破壊の一番の原因はフロンガスではないかと言われておるようでありま
して、地上でフロンガスを使用いたしますと、そのフロンガスが上空に上っていきまして太陽からの紫外線を受ける、太陽からの紫外線を受けますと、そのフロンガスというのが結果的に塩素原子となってオゾン層を破壊するというようなのがフロンとオゾン破壊の因果関係のようでございます。そのような因果関係を前提といたしまして、大気の状態がどのようになっているかというのをまずはとにかくできるだけ正確に観測し計測しようというのが目下の急務だというふうに考えておるところでございます。
#114
○矢原秀男君 非常に我々も希望を持っているわけでございますが、一つはオゾン層破壊のメカニズム研究に対して、高出力電磁波によりオゾン層破壊物質を非活性化する方法の開発というものを研究者の皆様からも伺っているんですけれども、これは私たちも実際に報道とか当局からお伺いしているんですが、そういうふうな期待性の持てるものなのか、そういうふうな方向性を重ねて述べていただきたいと思います。
#115
○政府委員(白井太君) 結論から申し上げますと、もう少し研究とか実験をしてみないと本当のことはわからないというのが正直なところの実態のようでございます。
 ただ、ただいまお話がありましたように、ある特定の周波数のかなり強い電磁波を上空に向けて発射いたしますと、その電磁波の影響でもって結果としてはオゾン層の破壊を少し食いとめるというような効果が期待できるという研究発表もなされたということのようでありまして、そんなことにも実は刺激をされてオゾン層の研究といいますか、先ほど来申し上げたような研究開発に取り組もうというようなことにもなったわけであります。
 しかし、冒頭にも申し上げましたように、本当にそうしたものが実質的な効果を期待できるようなものであるのかどうかというのはもう少し研究をしてみないとわからないということのようでありまして、そんなこともありまして、観測とか計測技術の開発ということを中心にはいたしますけれども、そのような高い出力の電磁波を大気に向けて発射したときにどういうことがあらわれるのかというような研究もしたいということも含めまして、実は私どもの研究所と、特にアメリカでは北極に近いアラスカ大学というところがこうした大気圏の研究に非常に熱心に取り組んでおられるものですから、そちらの方と共同研究をするというようなことで今いろいろと先方と連絡をとらせていただいておりますので、本年度予算を成立させていただきました暁には、かなりそういうものについて具体的に共同での勉強というのはスタートさせることができるのではないかと期待いたしております。
#116
○矢原秀男君 この件の関連で最後に大臣にお伺いしたいんですが、今後今お話ございましたような日米技術の協力、例えば宇宙基地やSSC、超電導大型粒子加速器関係においての分担金、こういうようなことでまだいろいろとくすぶり続けている件もあろうかと思いますが、こういう観測衛星関係、日米協力はやはり大臣の努力というのが非常に大きいものと思うんですけれども、そういう点の日米協力についでスムーズにいくのかどうか、そういう点を大臣からお伺いしたいと思います。
#117
○国務大臣(渡辺秀央君) 先ほど来申し上げておりますように、今地球上における人類の生存の問題としてこの問題は避けて通れない非常に重要かつ喫緊の課題として、日米間においてのみならず、各国ともお互いに協調し、あるいはまた協力し合って技術の向上や、あるいはまた、オゾン層を破壊する産業あるいは生活物資等々におけるそれらの問題について本当に真剣な取り組みをして是正をしていく、日本ひとりわがままやあるいはまた甘えは許されない、そういう中でむしろ率先して日本がこれからの取り組みをしていかなければならないというふうに思います。
 日米共同でそれぞれプロジェクトに対して真剣な取り組みをいたしていくことをお誓い申し上げて、そのために郵政省として努力を一層いたすことをお誓い申し上げながら、また御指導もいただいて責任を果たしてまいりたいと思っております。
#118
○矢原秀男君 次に申し上げたい質問は、窒素酸化物の自動車排出総量規制方策、この問題については環境庁も努力をし、また各省庁もこれに対する対応というものに取り組んでおられると思うんですね。中央公害対策審議会から「自動車から排出される窒素酸化物の排出総量の抑制のための制度の基本的なあり方についで」、こういうことが報告をされております。
 時間の関係で内容は余り詳しく申し述べられませんけれども、このNOxの対策というものが大都市を中心として、そうして最大の排出源は自動車である、こういうふうなことでそれぞれの関係に対して、行政官庁もそうでございますけれども、やはり規制をしていかなければいけない。それが一歩前進したようであっても何歩も後退をしている、そういう具体的な問題があるわけでございますけれども、やはりこれも地球環境を汚染していく大きな問題でございます。これは日本だけではなしに世界じゅうがそうでございます。
 そういう意味で、郵政省が地球環境に対応するために努力をされていらっしゃる中で、「郵政省の四輪車保有両数及びディーゼル車保有両数」という資料をいただきましたら、一平成三年度末で郵政省の四輪車保有両数は約一万四千七百両、ディーゼル車の保有両数が二百五十両、こういうふうな御報告をいただきました。こういう中で郵政とされましては、低公害車の導入をすべきであるという観点で、自動車の排出ガス等による大気汚染が大きな社会問題になっている、地球環境問題に高い関心が持たれている、郵政省では郵便物の集配用として多くの軽自動四輪車約一万二千両を使用していることから、これらの問題の解決策の一つとして低公害車の導入に積極的に取り組んでいる、こういう御報告をいただいているのでございますけれども、具体的にはどういうふうな対応をされたのかお伺いします。
#119
○説明員(江川晃正君) 先生御指摘の中央公害対策審議会の答申につきましては、郵政省といたしましても直ちに検討をいたしております。
 調べますと、法令の改正を待たなくてもその趣旨を実現できそうなジャンルの問題と、それから法令の改正とか、あるいはメー力ーが新しく機械を改良するといいますか、開発するというようなことを待たなくては実施できない、そういうふうに分かれて整理できると考えております。
 ちょっと話が細かくなって恐縮でございますが、例えば今先生ディーゼルというお話がございましたが、まさにディーゼルの部分が問題でございまして、技術的な用語になりますからちょっと省略いたしますが、同じディーゼルでもAの方式からBの方式に変えるようにというサジェスチョンが答申に出ているわけです。その場合に、多くの場合これはメーカーサイドの改良を待たなければできないという状況になっておりますので、この答申をいただいて直ちに当方が変えられるという状況にはないことは確かでございます。
 しかしそういう点は、我々といたしましては、郵政省が使う車両類につきましては、答申の考えと同様の考えに立ちまして、環境の保護とか公害の防止という社会的な要請を踏まえて購入していく方針でございますので、メーカーにもこの答申に合うような改良方の申し入れをしたりしているところでございます。現在使われている車について見ましても、大体我々今まで購入してきたものはこの答申の趣旨に合ったような購入の仕方をしておりまして、かなりパッサブルだなと思っているところです。
 いずれにいたしましても、今後も自動車の更改期というのがございますから、そういうときには答申に基づく新しい基準、規制に合致した車両を購入していくという方針でいきたいと考えております。
#120
○矢原秀男君 非常に郵政省も努力をされて、答申の規定外であってもまず公害のないものを使お
うではないかというようなことで、お話を伺いますと、電気自動車を十四台、メタノール車一台、平成三年度に大都市郵便局に配備をされていると、こういうふうに伺ったので、本当にすばらしい姿勢だな、こういうふうに思っているわけでございます。
 そういう現況の中から、将来計画として、例えば過密都市、そういうようなところで国民が見て、ああ郵政省はさわやかな対応をされているなど、そういうふうな希望、喜びを感じるような将来計画というのはどういうふうに組まれていらっしゃるのか、伺いたいと思います。
#121
○政府委員(早田利雄君) 今御指摘ございましたように、電気自動車十四両、メタノール自動車一両につきましては、現在東京ほか十都市に所在する郵便局で試行中ということでございます。こういう郵便の集配用車両としての適性というのは、非常に頻繁に発車をする、停止をする、毎日走り回るとかというようなことがございまして、低公害車の発進力であるとか登攀力、そしてまた比況の異なるいろんな地域での一充電による走行距離だとか、その他郵便物の積載量等につきまして調査を進めているところでございます。
 現在のところまだ試行からわずかの期間でございますけれども、いろんな既にもう意見も出てきておりまして、中にはやはり加速が悪いとか、バッテリーの消費が激しいというようなそういうマイナスの面もございますけれども、乗り心地がいいとか、何よりもよろしいのは先ほどの公害の関係でございますけれども、そういうことで、今後のことにつきましては、現在やっております試行結果を十分踏まえまして、そしてまた自動車会社等の開発によります車両性能の改善動向というものを見きわめまして、郵便の集配用車両への本格的な低公害車の導入について検討していきたい、かように考えております。
#122
○矢原秀男君 今自動車の保有台数、平成元年ですが、六千万台をオーバーしているような日本の現況でございます。発生源の窒素酸化物負荷の割合を見てまいりますと、自動車が六七・二%と非常に大きな排ガスのウエートを占めている。こういうことを考えてまいりますと、いろいろの発生源がございますけれども、窒素酸化物の元凶はまず自動車であるわけでございます。
 そういう中で、電気自動車に対しましては、今までいろんなお話しございましたような、現在の自動車に比べて能率も下がるという問題もありますけれども、やはり地球環境という立場から見れば非常に大きな希少価値がございますし、これは新聞の報道でございますけれども、電気自動車についてスイスでは充電一回で五百二十六キロも走行した、これは軽量のようでございますけれども、いろんな努力を各国がしております。
 また、日本では東京電力や関西電力、そういう会社がアメリカと欧州に調査団を派遣して、特にカリフォルニアそしてロス、こういうところは大気汚染防止規則とか、いろんなそういうふうな法規制というものをしているようでございますけれども、そこへ調査に行く。こういうことで、日本の国もメーカー側とかいろんな心あるところが非常に努力をしようといたしております。
 そういう意味で、特に私の希望いたしておりますのは、データを見ておりますと、東京それから大阪を中心とする阪神ベルト地帯というところが郵政省で配備されている横浜よりも非常に汚染がやはり高い。そういうふうなところに郵政省の少々の効率が悪くても電気自動車が走っていると、これは郵政省に対する私は国民の評価というものは全然変わってくると思うんです。
 この点については、環境と電気自動車ということでは、ほかの省庁はやっている割に努力をしていない。ほかの省庁やなんかは、これだけ環境汚染が叫ばれているのに、たしか建設省が電気自動車三台ぐらい。高速道路とかいろんな道路というのは建設省が一番問題であるのに、こういう汚染度に対してはたった三台しか使ってないと私は確認しているんです。環境庁は一台ぐらいしかやってないと思うんですね。
 もしこれが事実とすれば、日本の省庁は一対何を考えているのか。郵政省だけが一生懸命努力しているような形に見えるわけですけれども、それは五カ年計画とかいろんな形で、郵政大臣、やはり電気自動車でさわやかな業務というものは、これは国民の感覚がころっと変わると思いますけれども、そういう五カ年計画とかいうものを立てられて、そして過密大都市を中心とする配備をふやす状況があるのかどうか、それを最後に伺いたいと思います。
#123
○国務大臣(渡辺秀央君) 先ほど来のお話を承っておりまして、本当に今日本として何をしなければならないのかという中から今具体的な先生の御指摘がございました。まさに役所の方として、国民の公僕たる行政機関としてやろうと思ったらできることではあろうというふうに思います。ただ御案内のとおり、いわゆる低公害車の本格的な導入を検討していくという姿勢で郵政省としては来ているわけですが、少なくとも順序といいましょうか、今までの機具あるいは車等もむだに使わないようにしなければならない一面も正直言ってございます。そういう観点から、これからも先生おっしゃられるように、年次計画等ができるものであればぜひひとつ前向きに検討してみたい。これは当然のことでありますから、研究し、検討に入らせていただいて、また御指導もいただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
#124
○矢原秀男君 最後になりますが、大臣、午前中から先ほどまで同僚議員から大臣についての御質問がございました。私も同じ心境でございますけれども、襟を正して郵政業務の陣頭指揮をとっていただきたいと思います。
 そこで、別な角度からでございますが、今後政治腐敗防止のために与野党協議というものが書記長会談を束心として下におろされてくると思いますけれども、閣僚として今後透明化のための取り組みの決意を一言だけお伺いをしたいと思うんでございます。
 欧米諸国では、米国は一九一〇年、また一九七八年には政治倫理法というものも制定されておりますし、旧西ドイツ、フランス、イギリス、このように努力をいたしております。我が国でも、政治腐敗防止の観点としては政治団体の規制であるとか企業献金、収支の公開基準、政治パーティー、政治資金の運用、罰則、こういう六点ぐらいが与野党協議の課題になろうかと思いますけれども、郵政大臣も閣僚としてそういう一つの問題点の中にやはり大きな規制というものが注目されていると思うんでございますが、その点を一言お伺いをして質問を終わりにいたします。
#125
○国務大臣(渡辺秀央君) 国民の政治に対する信頼について、非常に不安感が出てきている、あるいは不信感が出ているということは私もいろいろ午前中から御指摘をいただき、御注意、おしかりをいただいてまいりました一人として、もう本当に痛切に感じ、かつ責任の一端を実は感じておる次第でございます。今まさに政治倫理あるいはまた政治資金による腐敗防止等々の問題は、民主主義というもののある意味ではコストであるとか、言いわけがましいいろんなことがないわけではございませんが、私は今宮澤内閣の一員として、しかもまだその責任の一端も自分自身感じております一人として、今後内閣として与野党政治改革協議の中で進められていく諸問題につきましては、私もちゅうちょすることなく合意に当たりましての事項についてはもちろん実現のために努力をいたしてまいらなきゃならないと思っております。また、私自身がいろいろ指摘された問題点を、午前中も申し上げたんですが、洗い直してみまして、自分自身の中から改革すべきものは改革するよう提言もいたしてまいりたいと思っております。
 ただ単に言いわけやあるいはまた秘書との二人の間の感情の行き違いということだけでなくて、本当に御迷惑をおかけし、あるいはまた郵政業務に携わる、関連する六十万の職員の皆さん方のこれからの郵政業務に対すると気、あるいはまた郵政事業に取り組んでいく情熱、そういうもののこ
れからの大きなエネルギーとしても私はこの問題を避けては通れない、自分でそのように言い聞かせ、かつ決意をいたしているところでございます。ぜひまたこれからも御指導をいただきまして、私はもう今後こういう御指摘をいただかないように本当に注意をして、かつまた自分の行動に慎重を期してまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。
#126
○吉岡吉典君 大臣の所信表明に関連して、最初に資料を一つ要求したいと思います。
 所信表明の中で当面の重点施策について述べられ、またその中で郵政三事業についても述べられております。その中で「明るく活力に満ちた職場をつくるとともにこ云々というふうな考えも述べられております。私が聞くところによりますと、こういう方針を具体化したものとして郵政事業活性化計画というのが郵政省内部にはあるというふうに聞いております。これは私どもが本来要求するまでもなく、やはり委員会と郵政省とが共通の基盤で論議するためには、私のみならず委員会に提出されてしかるべきものだと思います。これは内部にとどめないで出していただけるかどうか、結論だけお伺いします。
#127
○政府委員(谷公士君) お答え申し上げます。
 この郵政事業活性化計画と申しますものは、事業活性化のための施策といいますものは、従来からいろいろ講じてきたものもございますし、これから講じていくべく計画しているものもございます。そういった活性化にかかわるもろもろの計画、予定、これを部内向けに取りまとめたものでございまして、事業に携わる者が認識を一にいたしましてこれから取り組もうという政策を網羅したという性格のものでございます。したがいまして、これを部外に公表していくというような性格のものとは思っておりませんで、むしろこれによりまして出てまいりました成果をもって国民・利用者の皆様にお示ししていきたいと考えております。そういうことでございますので御容赦をいただきたいと思います。
#128
○国務大臣(渡辺秀央君) 今の人事部長の答弁でひとつ御理解をいただきたいと思います。
#129
○吉岡吉典君 私は了解はできません。共通のものを持って一緒に論議していくということがなくて、自分らは持っていると、それに基づいた結論だけをみんなに言うからあとはそれで賛否を決めると、これじゃだめですよ。私は重ねて要求しますが、今はいいです。改めてまた委員会でこれはやることにしましょう。
 この中で、午前も論議になりました週休二日制についても触れられております。これは労働条件の改善ということから見て当然の時の流れですね。それは労働条件の改善である限りは、私は人をふやしてやらなければ労働条件の改善なんてできっこないと思うんですけれども、午前の論議を聞いていますと、これは人員をふやさない、ふやせないということが前提での研究をなさっているということですけれども、幾ら研究したって人をふやさないで労働条件の改善なんというものはできっこないです。これはもうふやさないという結論は不動のものですか。これも結論だけをお伺いします。
#130
○政府委員(谷公士君) 週休二日制の問題につきましては、民間企業において部内の努力で時短を実施しているという状況も考えまして、政府として予算、定員をふやさずに措置していくという方針を決めておるところでございます。しかし現実にこの施策は、私ども郵政事業の立場といたしましても、職員の豊かな暮らしづくりあるいは郵政三事業のバランス、それから人手不足時代における人材確保の問題等々を考え合わせまして早期に実施すべき課題であると認識しております。
 その際の要員の生み出し策でございますけれども、これにつきましては、例えば内務部門については地域区分局等における夜間の労働力の配置を見直すこと、あるいは非常勤職員を活用する等々いろいろ施策があるわけでございまして、これらにつきまして今検討しております。要員につきまして、いわゆる本務者、常勤職員についてはこれをふやさずにその他の効率化努力で実現していくという考えでございます。
#131
○国務大臣(渡辺秀央君) これは吉岡先生御案内のとおり、行政改革で、国会で承認を得た行革審の委員の皆様方の方針が少なくとも人員の問題等にも波及して議論をされてきているところでありまして、非常に難しい問題であり、吉岡先生に言わせるとできないことを言っているとおっしゃいますが、しかし、なおその中でも関係労働組合の理解と協力を得ながら、何としても平成四年度内に完全週休二日制というものに向けて実施できるように努力をいたしてまいりたいと、この姿勢と努力をしていく方向で今現在進行中だということを先生御理解をいただきまして、もう少しお時間をちょうだいしたいと思っているわけであります。
#132
○吉岡吉典君 週休二日制は当たり前のことで、これはやらなきゃいかぬですよ。しかし、人員をふやさないでこれまでだって随分合理化をやって、今でさえ職場は大変ですから、それがもっと大変な事態になるというのでは何のための週休二日かということになりますので、これもまた後で委員会でじっくり論議したいと思います。
 私は、きょうは中心的には所信表明の補足部分についてお伺いをします。最初に二、三確かめておきたい点があります。平和研への佐川急便の献金問題に関連して、大臣も東京佐川急便の渡辺前社長に世界平和研究所の設立資金の協力要請に行ったということはお認めになっています。これはあなたの判断で行かれたのか、それとも中曽根元首相の依頼で行かれたのか、これの事実関係を。
#133
○国務大臣(渡辺秀央君) これは、世界平和研究所の設立協力者の一人として私お伺いをしたわけでございまして、だれが指示をしたとか、あるいはまただれと相談したとかというようなものではなくて、何人かでとにかく基金を集めてお願いをして、そしてこれからの日本の進路あるいはまた世界平和のために貢献できる研究をしていこうということで出発をしたわけでして、この寄附金行為はいわゆる税制の指定寄附による正規の寄附行為をお願いに行ったことでありまして、政治献金あるいはまたそういうことでお伺いしたわけではございませんので、そこはひとつどうぞ御懸念のないようにしていただきたいと思います。
#134
○吉岡吉典君 設立者の一人としてこの資金をつくるということになると、あなたの頭の中に浮かぶのがどうやら東京佐川急便の渡辺社長だったということではなかろうかと思います。
 あなたはこの間の衆議院予算委員会の答弁で、何度会ったか覚えてないという答弁をなさっています。再々お会いになっていて何度会ったかわからないほどの深い関係なのかどうなのか、いつごろからのお知り合いかということを。
#135
○国務大臣(渡辺秀央君) 私が何回行ったかというようなことは、それほど深い関係なのかとかいろいろおっしゃいますけれども、これはまずたくさんの協力者、企業関係者の皆さんに協力を得ようとしてやったことであるということでありまして、私がとりわけ深い関係だからそこに、渡辺の頭の中にその位置づけがあったというような憶測でこれはひとつぜひおっしゃらないようにしていただきたい。
 それから何回行ったかと。これはやっぱり協力をいただくのには、先生ね、一回行ってそれじゃというようなわけにはまいらないと思うんですね。準備の段階からあるいはまた計画の段階から、各協力者ともそうでありますけれども、ずっと説明をしながら、そしていつごろにどういうふうにお願いするかということが順序でして、こういうものは。それは一気にそんな簡単にいくような話ではございませんです。
#136
○吉岡吉典君 いつごろからの知り合いですか。
#137
○国務大臣(渡辺秀央君) そう言われますと、少なくとも内閣官房副長官のときは存じ上げておりませんでした。このことだけは確かでございます。
#138
○吉岡吉典君 それで結構です。
 もう一つお伺いしておきます。あなたは新潟出
身で自民党の新潟県連の会長もなさっておりました。そういう関係で新潟佐川急便の稲木善也代表取締役ですか、この人とは親交がありますか、ありませんか。
#139
○国務大臣(渡辺秀央君) 私実は予算委員会でも申し上げたんですが、衆議院の方で申し上げたんですが、存じ上げている方は渡辺社長さんだけでございました。ほかの方は一切存じておりません。御面識もございません。
#140
○吉岡吉典君 以上は確かめておきたかったことで、これから後が私自身がこれまでの答弁を丹念に読ませていただき、また新聞で登場なさってお答えになっていることも読ませていただいた上で幾つかお伺いしたい点になります。
 私は、最初に申し上げておきますけれども、国会での答弁、それから新聞記事等丹念に読みまして、正直に言いましてあなたの言ってることのどれが本当なのか、どれを信用していいのかだんだんわからなくなりました。そういうわけで以下ただしていかなくちゃいかぬわけですが、最初に、きょうも随分自重自戒、おわび、恥じるという言葉がありました。速記録を読んでみますと、あなた大臣に就任して以来、自重自戒、おわび、謝罪、反省というようなのがもう幾らも出てくるんですね。この言葉だけ拾い出して読んでみますと、そこだけもし紹介すればこの人はどんな悪いことをやったんだろうかという気になりかねないぐらい、反省だ、謝罪だ、おわびだ、恥じるというのがあるんですね。そういう印象を与えかねないような言葉でおっしゃりながら、一方では疑惑でなくて誤解だというふうにもおっしゃっている。それなら一体何であんなに一生懸命に謝罪しなくちゃいかぬのかという疑問も持ちますが、何を反省し、何を謝罪なさるんですか。それは政治倫理にもとることがあったから謝罪しようということなのか、さっきからの答弁でもあります秘書との感情的な摩擦を露呈しちゃったからそれを反省しようというのか、何を反省するというのか。
#141
○国務大臣(渡辺秀央君) これは先生、全部読んでいただいたとおっしゃっておられますけれども、読んでいただけると前後の脈絡を御理解いただけると思うんです。
 それはまず、私は、この問題についてとにかく国会で質疑が行われたり、あるいは郵政大臣という重要な役職にある私がたとえ元秘書、二十年来の信頼関係を感情の行き違いで失ってしまったということが原因として出されたものであったにしましても、これは私としては、郵政省の先ほど来申し上げているように三十万の職員の皆さんや、あるいはまた郵政関係に従事しておられるさらなる三十万の皆さん方に、これは私としては先ほど来御指摘をいただいているように何としてもそのことだけでもまずおわびをしなきゃならぬ。
 あるいはまた国会議員と秘書との信頼関係、あるいはまた大学の皆さんのいわゆる大学人としての皆様方に、まるで裏口入学あるいはまた不正入学、そんなことの誤解や、あるいはまた何といいましょうか、そういうことを想像されるようなことで報道されたということは神聖な大学人の人たちに対して極めて申しわけない。あるいはまた、秘書と代議士、政治家との関係というのはまさに二位一体でなさやいけないのに、その関係を私の人間の至らなさで失ってしまってああいう行為を元秘書が行ったということは、これは言うならば、相対する信頼関係というものを考えたときに、本当にこれは今の秘書さんや先生方にもそれぞれ御迷惑かけたのかなと。
 こういう各般の問題について私は少なくとも道義的にもある意味においておわびをし、そして私の反省の気持ちを、これは質問がございますし、私も率直にそのことについて申し述べ、あるいは気持ちを披瀝をしなければなりませんので、つい今おっしゃられるようにたくさんなおわびの言葉が入っているということではないかと思います。これは御理解いただきたいと思うんです。
#142
○吉岡吉典君 私は今の点であなたが反省ということを盛んに言っておられる中身がわかりました。
 そうすると、あなた自身は、一連の論議もされ、マスコミでも取り上げられてきた問題をめぐって政治倫理上とかく言われるようなものは何もないという認識でおいでるわけですね。
#143
○国務大臣(渡辺秀央君) 先生、何にもないとは申しておりません。報道されたり、あるいはまたそういうことを指摘されたり、まさに李下に冠を正さずというお話も先ほどございました。そういう点からしましても、これも言いわけや弁解の余地のない一つの私の至らなさ、あるいはまた不徳のいたすところである、相手のせいにすべきものではない。あるいはまた、私からここが違うあそこが違うという答弁今までしておりません。質問に対して私は答えてきているんです。そのことはぜひ御理解をいただきたいんです。
 私がとにかくここで自分のあかしを立てるためだけでなくて、今までの不明、不徳をおわびしながら、そしておっしゃられる質問に対して誠実にお答えをして誤解を解き、あるいはまた信頼を回復させていただきたいという熱意からだけでございます。
#144
○吉岡吉典君 要するにあなたは秘書がああいうことをしゃべってマスコミに問題になった以下のことを謝罪している。書かれたこと自体は不徳だけれども、自分が行った行為の中に疑惑があるということではないということをずっとおっしゃってきているんですね、それは誤解だと。それで、これまでのあなたのおっしゃっていることはよくわかるので、私はあなたの問題が発覚してから以降の対応の中に政治家の根本的な資格を問われる重大問題があると思いますよ。
 それは、この間の衆議院の予算委員会で、あなたがお認めになった一九八九年の三月末から四月の時期の五百万円問題をめぐる全面否定の記者会見は、本当のことが言えなかったとおっしゃったことですよ。要するに、この間の七日の予算委員会での木島議員の質問への答弁というのは、言いにくかったので本当のことを言わないで全面否定したんだという答弁ですよ。
 ところが、私当時の新聞読み返してみました。あなたが五百万円を受け取ったことがないというのは、例えば新潟日報を見ましても三回記者会見であなたは全面否定しておられますね。それで最初のは「もらってない」という大見出しで出ています。「身に覚えがない」、これは三月三十日付ですね。それからその次の記事というのは、「「事実ない」重ねて否定」という記事で出ており、そして四月二日の記者会見で再度もらった事実はないと。しかもあなたは、当時後援会の旅行中にも一〇〇%、二〇〇%そういうことはないというふうに言明されたという報道も新潟日報には出ております。そうなると、この三、四日の間だけ見ても四つあなたが全面否定した発言があるわけですね。
 それから三年間も読者は、そういう三百万も五百万も含めて一切そういうことがない政治家だったと思い込まされているわけですよ。私調べてみましたら新潟日報だけで四十五万五千部出ているそうですね。これは新潟日報だけが報道したわけじゃありませんよ。新潟で出ている新聞の数は八十五万六千部ですね。それだけの人にあなたは三年間事実を隠したまま、きつい言葉で言えばこの記者会見というのは私はうそ会見の報道が出たと思いますよ。三年間読者、県民にこういう事実に反する意図的な発言をしておいて、そのこと自体は何の責任も感じないのですか。秘書と無関係ですよ、これは。
#145
○国務大臣(渡辺秀央君) 今御指摘をいただきました点は、先日の衆議院の予算委員会でおわびをし、釈明をさせていただいたのですが、現実に私が六十三年の八月に受け取りました五百万円のお金につきましては、その後そのことがわかりましたので、九月の下旬ごろという記憶しかわかりませんのでそう申し上げたのですが、そこでお返しをしている。その金は全然使わずに、小切手でいただいたのでそのまま銀行の方にありましたから、そしてそれは現金化してお返しをした。
 今自分の気持ちの中では、それを政治活動に使ったということですと若干のじくじたるものが
あったかもわかりませんが、言うならば、全くその当時であるのに無神経といえば無神経ですけれども、いただいてしまって、そして事務的に銀行に入れてしまった。そしてそれをお返ししたという気持ちの安堵感、そういうものが私にありましたので、私はあの雰囲気の中で、実はいただいて返しましたということは言えずに、しかもまだ御案内のとおり、今先生が日報の記事を指摘されましたが、もう一つそれよりも数日後に、「最近」、この「最近」というのが違っているんですけれども、「全額五百万円を返還」という大きな見出しで、それは私は否定しているということにはなっていますけれども、しかし五百万円は受けて返還したということが載っているんです。非常に大きな見出してございます。このとおり、五段抜きと言うんでしょうか。ですから私は、このリクルートの献金というのは、この六十三年の五百万円というのは、これはお返しはしているけれども私のところへ一たん来たという事実は報道された、これが実は頭の中にはありつつもお返しをしていたものですから、当時の環境の中で私は否定せざるを得なかったということを先日も実は釈明を申し上げたわけです。
#146
○吉岡吉典君 それは何日の新聞ですか。
#147
○国務大臣(渡辺秀央君) これは平成元年の四月九日の新聞です。これは新潟日報であります。
#148
○吉岡吉典君 あなたが返したと書いてあるわけですか。
#149
○国務大臣(渡辺秀央君) 「最近全額五百万円を返還」と出ています。
 あるいは毎日新聞がやっぱり九日に、八日私が否定しているけれども、渡辺議員サイドが最近になってリ社に五百万円を返還していたと一部報道されたことからというふうにですね。私、先生そんなに繕ったことでなくて、当時は混乱もしていますし、それから対応も十分でないものですから、そういう意味で率直にその当時のことを頭に浮かべて、私は大臣就任のときの記者会見もそれを含めて実は申し上げているわけでございます。
#150
○吉岡吉典君 あなたはそういうふうにおっしゃいますけれども、新潟日報の記者会見の記事を読んでみますと、一たん受け取って返却したのではないですかという質問まで出ているんです。それに対しても、そうではなくてもともとないんだといって答えているんです、あなたの会見を読んでみますと。その当時、ほかの受け取った議員は、受け取ったけれど返したというのを新聞会見で語っているんです、あなた以外の何人かの人も。当時出ているわけです。ですから言いにくいなんということはないですよ。子供の言いわけではあるまいし。天下の公人が一たん受け取って返したんじゃないかということまで具体的に質問されて、そのときに頭の中にあれば、いやそうだと言えばいいものを、そうじゃない、もともとないんだと言って、それで後からそのときには言いにくかったとか、その当時の環境では言えなかったなんというのは通りませんよ。ほかの人は認めていることをあなたは認めていないわけですから。ですから、新聞で堂々とそういうことを語ったという問題は、これは天下の公人として我々了解することできませんよ。これは読者に対して、県民に対してどういう責任を負いますか。あなたばしかも、その後の選挙のときの選挙公報を見てもこういうことは一切触れてもいない。やはりリクルートで疑惑をかけられたら、それに対するきちっとした態度ぐらい表明してもいいと思いますよ。同時に、あなたの釈明は当時新潟県でも通ってないんです。
 あなたはその少し後、新潟県連の会長をおやめになっていますね。あれはなぜやめたんですか。このけりをつけたんじゃないですか。
#151
○国務大臣(渡辺秀央君) ですから、私は県連会長を一つのけじめとしてやめさせてもらったわけです。本当にこれは、もうおしかりの部分もそれは私当然だと思います、今本当にこういう時期になってみて。しかし選挙のときに、私が選挙民に対してそのことを触れなかったというふうにおっしゃいますけれども、私は自分の支持者や、あるいはまた選挙をやったときには、六十二年のときには、私の不注意であったということは、リクルート問題についてはきちんと話をして、そして有権者の皆さんに訴えて当選をさせていただいております。これはどうぞひとつ間違わないようにしてください。そんなことを逃げて、活字になっているから、なっていないからどうだというふうに言われたら私困りますよ、それは。
#152
○吉岡吉典君 今新潟県連の会長を辞任したのはリクルート問題のけじめだったということはお認めになりましたから、けじめをつけなきゃならないようなことがあったということだけは確認させていただきます。
 あなた後で記事が出ているといって、それで何かその記者会見が大したことなかったかのようにおっしゃるのかもしれませんけれども、あなたの一連のものをずっと読み返してみますとみんな同じですね。最初は全面否定、そして逃れられなくなると認める。それで例のリクルート株の問題も、最初は全面否定ですね。そして後からお認めになる。入学あっせん問題――あっせんという言葉をあなたはお嫌いになりますから、あっせんと言わずに入学問題というふうにしましょうか。これもあなたは加藤官房長官に全面否定の釈明をなさったようで、加藤官房長官はその直後の記者会見で、全くその関係がないことだという釈明があったという記者会見をし、新聞報道によると、その後時間を余り置かないで事実上認める結果になった、こういうふうになっていますね。一々挙げませんけれども、多くの問題を見ると、最初は全面否定ですが、やむを得なくなると認めるというのがあなたの手ですね。
 あなたは四月二日の記者会見までは三回続けて記者会見で否定しておいて、その役とうとう認めざるを得なくなって返したということを認めている。それでは通りませんよ、そういう記者会見で。私も新聞の経験ありますから、書かされた新聞だって大変じゃないですか。三回も続けてあなたに具体的に返した事実はないかということまで切り込んで、しかも全面否定されて、新潟日報は大々的に三回のあなたのそういう全く事実に反する報道をやらされたわけですから、それだけでもそれは重大な責任を感じてもらわなくちゃいかぬことですよ。
#153
○国務大臣(渡辺秀央君) それは責任を感じております。
 それから、加藤官房長官のところの話は、これは吉岡委員おっしゃいますけれども、私は今まで認めていることはありませんよ。それは私の答弁の中身をぜひ御一読いただきたいんです。私の支持者が私にお願いに来ることだから、だから私は誠心誠意そのことに対して話を聞いたり、あるいはまた相談に乗ったりしてきた。しかも、金品に対して私が指示をしたり、あるいはまた要求をしたり、あるいは先ほど申し上げているように、今の大学のシステムからしてそんなできもしないことを言うようなことはいたしません、それは。しかしながら……
#154
○吉岡吉典君 それは事実でしょう。
#155
○国務大臣(渡辺秀央君) いやいや違いますよ。しかしながら、支持者ですから、おいでになったときに幾ばくかの、この機会に渡辺さん役に立てさせてください、私もうれしかったと。あるいは東京においでになって、それは入学の相談ばかりじゃなくとも、いろいろな意味で支持者が私に応援をしてくださることはありますよ。そういう意味で私は認めたと。その一部は政治献金としてきちんと対応してあるし、税制上、政治資金規正法上処理をしてあるものと私は信頼していると、前の秘書を。そういうふうに答えているのであって、先生はそれを、私が今度は入学の相談で金を受け取ったことを認めているみたいに今ここであなたが勝手におっしゃっている。
#156
○吉岡吉典君 そんなことは言ってないですよ。
#157
○国務大臣(渡辺秀央君) いやいやさっきそうおっしゃったんです。そんなことはございませんということだけははっきりしておかなきゃいけません。
#158
○吉岡吉典君 僕は入学あっせんをしたと言っていませんよ。入学あっせんと言うとあなた嫌がるから、入学問題という言葉まで言いかえて言っているんですよ。
 当時の新聞に出ていますからね。加藤官房長官は、その問題一切関係がないという釈明があったというのが新聞に報道されていますよ。そうじゃないでしょう。今あなたそう言うけれども、衆議院の予算委員会で社会党の山花書記長に対する答弁とその後の小岩井議員に対する答弁とでも食い違ってくるんですよ。その場であなたは言い逃れている。その典型があなたの新聞記者会見ですよ。言いにくい環境にあったとか、言いにくいから本当のことを言わずにうそ会見をした。そうなったら、言いにくいときには本当のことを言わない政治家、言いにくい環境のところでは本当のことを言わない大臣だというふうに我々見ざるを得なくなるわけですよ。そういう人に政治が任されますか。言いにくいことは言わない。言いにくい環境のときには本当のことを言わないといってあなたついこの間予算委員会で認めたばかりですからね。そうなるとあなたの答弁のどの日の答弁は信用していいのか。言いにくくて本当のことを言わなかったのかもしれないということを我々は言わざるを得なくなりますよ。
#159
○国務大臣(渡辺秀央君) ですから、私はとにかく五百万円の金はお返しをしていたので、自分の気持ちの中で、使っていたとするならば恐らくそういうことが言えなかったんだろうと私も今反省してみてそう思いますが、しかし少なくとも、全く事務的にそういう行為が行われてしまっていたという、それは本当に私も慌てたんです。だから早く返しなさい、それは受け取っちゃいけないお金だということで返した。その後の数カ月たったことでありますから、私の気持ちの中で、まことに申しわけないことでありますけれども、お返しをしたという安堵感が一方にあり、あるいはまた私のそういう一面が、その安堵感というものがそういう言葉にあらわれてしまったということが非常に申しわけないことだということをおわびしているわけでして、その背景の一つがそういう意味があるということを、そこはひとつ全く全部を同じようにおとらえにならずに考えていただきたいと私は思うんですよ。私も今当時のことをいろいろ質問を受けて思い出しながら、反省をしながら、全く御案内のとおり答弁書も見ずに私の今の感じを申し上げているんでして、本当に私自身も正直極めて遺憾でございますし、本当に反省をいたしておるところでございます。
#160
○吉岡吉典君 私は、五百万円を返したか返さないかということに焦点を置いているのじゃなくて、政治家として、天下の公人が記者会見で言いにくいことはうそをつくということで済まされるかどうか。しかも、それは一対一での発言ならいいですよ。八十何万部の新聞にそれが書かれているわけですよ。三回続いて書いたのは新潟日報ですがね。そういうことについて、政治家はやった行為よりも国際的に世界政治の世界でそういう問題こそ最大の問題になるんですよ。それをそのときの状況でこう言わざるを得なかったんだということで理解を求めるという大臣の政治感覚が私にはわかりません甘それで、私は入学の新聞記事を見つけましたけれども、官房長官の記者会見の記事もあなたの今の釈明とは全然違いますよ。
 私は、もう時間がないからこれ以上ここで個々の問題はできませんけれども、あなたの発言は全部第一回目は全面否定から始まっているわけですよ。そして、八九年の会見も四月の二日までは何とか防げたかもしれません。しかし、その後もうだめになってとうとう認めざるを得なかったということかもしらぬ。私はその記事読んでいませんけれども。あなた自分の口で認めているんですか。二日の会見ではこう言ったけれども、実際には受け取って返したんだということをその記者会見で自分自身で言っているんですか、どうですか。それじゃあなたは認めていないわけでしょう、今日まで。受け取ったが返したということをその会見であなたは語っているわけですから。語っていなければ、三年間あなたは受け取ったことはあるが返したんだということは認めないままきたことになるわけですよ。それでは政治家は済まされませんよ。
 あなたね、もう一度私聞きます。言いにくいことは言わない、言えない場合がある、環境によっては本当のことが言えないことがあるということで政治家務まると思いますか。大臣が務まると思いますか。そのときの状況がどうあれ、そういうことはあるんだというのがあなたの認識なのか。それはどの程度の性質のものなのか。ちょっとまずかったという程度のものなのかどうなのか。記者会見でそういうことを会見した。一回のみならず三回もやったということについてのあなたの認識をもう一度述べてください。
#161
○委員長(粕谷照美君) 吉岡委員、時間ですので。
#162
○吉岡吉典君 はい。
#163
○国務大臣(渡辺秀央君) その件に関しましては深く反省をいたしております。今後はそういうことのないようにきちんと対応をし、かつまた御指摘を受けたようなことを私は今後二度といたさないようにいたしてまいりたいと思っております。
#164
○足立良平君 私は、政治の倫理といいますか政治をめぐりまして国民は大変に政治不信、ある面におきましては政治家不信、こういう状態に今最高潮に達しているのではないか、このように考えております。そういう面で、この政治倫理の問題につきましては個人にかかわる問題あるいはまた今日の政治のシステムにかかわる問題、いろいろ問題があるわけでありますが、私どもといたしましては、今既にいろんな議論がされておりますから、この問題につきましては別の場に譲っていきたい、このように思います。ただ、大臣もたびたび話をされておりますけれども、これからの行動を通じてそれをきちんとしていくということ、私はそれを大変重く受けとめておりますし、そういう面でこれから大臣の行動について私は十分注視をしていきたい、このように思っておりますので、そのことだけまず冒頭に申し上げておきたい、このように思います。
 さて、私の本日質問をさせていただきたい内容は、一つは郵便事業の関係、それからNHKの難視聴対策の関係、あるいはまた民放を含めての関係、それから特に外国製品の政府調達の問題、この程度の問題に本日のところ時間もございませんから絞って進めてまいりたい、このように思います。
 それでまず第一点目に、郵便事業の今後のあり方といいますか状況についてでございますが、これはことしの二十七日付のマスコミの中に出ているわけでありますが、今後郵便事業というのは大変赤字になってくるだろうという予測がそれぞれ出されているわけであります。これはそれぞれ既に衆議院の中におきましても議論がされているようでございますが、今後人件費の問題であるとか運送費の問題であるとか、いろいろ赤字要因というのは大変メジロ押しにあるということは私もある程度理解ができます。
 ここで、私は質問の焦点として、今後国として郵便事業を行っていく基本的な姿勢というものがどういうところに置かれなければならないのかということをお聞きをいたしたいんです。と申しますのは、私は今までこの逓信委員会に所属をいたしまして、そして郵政省が例えば郵便の即日配達であるとか特急配達であるとか、あるいはまた小包郵便をさらにふやしていくとか、あらゆる問題で大変意欲的に、そして積極的に、しかもそれは労使関係というものを十分大事にしながら今日まで進めてきておられるし、そしてそのことによりまして郵便会計というものが今日まで黒字基調で推移をしてきたその努力というものは、私は率直にしかも高く評価をいたしたいと思うんです。
 ただ、ここで今までの統計をずっと拝見をいたしておりますと、小包郵便のウエートというのを見ますと、いわゆる郵政省の小包とそれから宅配便との関係を見ますと、昭和六十三年くらいから漸次一般の宅配業者の伸び率が下がってきて、シェアも下がってきて、郵政省の方がむしろシェ
アとしては高くなってきているという数字が今出ているわけであります。これはいろんな評価の仕方がある。先ほど言いましたように郵政省の努力の結果だということも言えないこともないわけでありますが、ただ一方で、今日の郵政省だけではなしにいわゆる運送業というものを大きくとらまえてみましたときに、大変これは問題がございます。
 例えば年間の総労働時間、一般の運送業ですね、二千六百時間くらいに達している。一般の労働者が二千二百時間とか二千何時間で問題があるというふうに言われているにもかかわらず、一般の運送業というのは約二千六百時間に年間達している。そして今トラックの労働者というのは約百四万人くらい実は従事いたしているわけですね。そして、閣議でも決定をいたしておりますように今例えば千八百時間に年間の労働時間をしますと、ジャスト・イン・タイムの状態で運送業務を続けていこうとするなら大体八十五、六万人、約百万人くらいは運送業の労働者不足になっていくのではないかというふうに想定をされている。
 このように今労働者不足というのは、とりわけ労働集約型である運送業に集約をいたしておりますときに、この宅配便というものもある面においては今までのようなジャスト・イン・タイムの状態でずっとやっていくことには大変問題が出てきている。それが郵政省の努力もさることながら一方では逆に郵政省側の小包の方にまた返ってくるという傾向が今出てきているのではないか、私はこのように想定します。
 そうしますと、郵政省のこれからのこの種の業務のあり方として、先ほど言いましたように、これから一般の宅配業者と同じようなスタンスで、同じ考え方で競争をやっていくとすると、一年間に二千六百時間の労働時間がある、一方では高賃金ということを若干保障していますけれども、極めて非人間的な状態で今進められている。それと全く同じ状態で郵政省においてこういう宅配業務をするということは、私はちょっとやっぱり問題があるんではないか。それなら郵政省として、国としてこの業務をやるということの意味づけは一体どこにあるのかという問題が私は出てくるのではなかろうかというふうに実は思うんです。この辺のところ、やはり郵政省として、国としてこういう業務をやっていくということ、そして一方では民間業者とのこういう競争関係の中でどういうスタンスを持ってやっていかなければいけないのかということを郵政省として一体どのようにお考えになっているのか、まずこの点についてお聞かせを願いたいと思います。
#165
○政府委員(早田利雄君) 先生ただいま御指摘ございましたように、民間宅配便は先ほどお話ございましたように労働力の不足というようなことから総数を抑えるというような形のものも時には見られるようでございまして、そういう意味では六、七%の伸びということに対しまして、私どもの郵便事業の小包におきましては一七、八%の伸びを示しております。
 そういう中で、最近私どもの郵便事業の中でも郵便物数がどんどんふえてまいりまして、これを処理するというところにつきまして、処理能力の面で大変オーバーフローぎみになってきたことは事実でございます。しかも、それが全国的というよりもむしろ東京を中心とする首都圏におきまして、局舎の不足であるとか要員の不足であるとかいうものが顕著になってきたというようなところから、私どもにつきましても将来的にどうしていくのかということを十分部内でも考えておりますけれども、昨年の五月から新日鉄の三鬼会長を座長とします長期展望に関する委員会というようなものを設けまして、将来の需要予測そしてまた郵便事業のあり方としてどうあるべきかというところを来年を目途に研究をしていただいているところでございます。
#166
○足立良平君 研究していただくのはいいんですが、既にそういう状況報告はしたわけですね。ですからその上に立って、郵政省として一体これからどういう考え方で進めようとされているのか。研究というだけでなしに、もう少し踏み込んだ考え方をやっぱり示しておいてもらいたいと思います。
#167
○政府委員(早田利雄君) 基本的には私ども今後とも安定した業務運行を確保するというのが最大の目的でございますので、そういう点では、ふえてまいります郵便物を確保するということのためには、私どもとしましては最低限としてやはりすべての国民の皆様方のサービスを確保するということも必要でございますし、といって伸びるに任せましてこのままいっていたのでは、私どもも大変な局舎をつくらなきゃならない、また人を採用しなきゃならないというようなところから見ますと、おのずからあるべき方向も考えていかなきゃならないというふうに思っておりますけれども、現在の段階で、実はこういうふうに年間五%程度の伸びを確保していきたいとかいうようなものはまだできてないのが現状でございます。
#168
○足立良平君 大変難しい面があるんでしょうけれども、ただ私は、やっぱり民間業者と全く同次元での競争というものを考えていくということになると、郵政省の一つの現業部門としてそれを運営していくということは、ちょっとやっぱりそれではなぜかという疑問が出てくるのではないか。ですから、今現在の宅配業務、これはちょっとこの委員会とは別の問題でありますけれども、そういうものをただしていくためにも、郵政省としてはかくあるべき、あるいはこういう考え方でやっていくんだというものを一つのモデルケースとしてやっぱり提示をして、そしてそれが我が国の産業構造全体にそういうふうな方向で波及をしていくような指導性というものが郵政省の側にありませんと、この問題は将来ますますおかしくなってくる、このように実は思っております。そういうことだけ申し上げておきたい、このように思います。
 それと同時に、これも資料を見ておりますと、それぞれの物流の関係でありますけれども、今どんどん委託化されてきたりしているわけですね。そうすると、かつては鉄道から今度は自動車に郵政省の何も変わってきている。今また鉄道ということを見直していかなきゃならない、こういう時代に入ってきている。
 特に今日の地球環境の問題であるとか、例えばこれは東京都だけで言いますと、いわゆるNOxの排出量をとりますと、移動発生源が東京二十三区だったら約七割くらいだろう、固定発生源に比べますと。いわゆる自動車ですね。そうすると、これからの環境問題であるとかあるいはエネルギー問題であるとか、そういういろんなものを考えてみると、自動車でもって全部全国に郵便物なり小包を配達しているやつを、鉄道なら鉄道に切りかえていくとか、そういう政策的なものが郵政省の側にあっては、国で行うこういう業務においてはそういうものがあってしかるべきではないか、こういうふうに思うんですけれども、そういう点についてさらにちょっと考え方を示していただきたいと思います。
#169
○政府委員(早田利雄君) 御指摘ございましたように、五十九年の二月に従来の鉄道中心の考え方から自動車それから航空便に変えたところでございまして、その理由につきましては時間の関係もございますのでお話し申し上げませんけれども、しかし最近におきまして、今御指摘ございましたように著しい交通渋滞であるとか、あるいは大気汚染の問題、そしてまた運転手不足というようなものも私どもも当然そういう形になっておりますので、今後、今検討されておりますモーダルシフトにつきましては十分関心を持ちながらやっていきたいというふうに思っております。
 そしてまた、今私どもの郵便物の輸送のシェアからいいますと、鉄道コンテナにつきましては今二%のシェアしか占めておりませんけれども、ただ、最近私ども鉄道での輸送ということに積極的に取り組んでおりまして、平成二年度におきましては、その前年に比べまして五〇%増しという形で、今後とも鉄道輸送につきましては、特にJRコンテナでございますけれども、積極的に活用し
ていきたいというふうに思っております。
#170
○足立良平君 それではひとつそういう方向でさらに検討を続けていただきたいと思います。
 次に、NHKの難視聴対策の関係についてお聞きをいたしておきたいと思います。
 これは平成元年度の補正予算で決定をいたしたところでありますが、実績を見ますと、平成二年度で六千件の当初計画に対して三百三十五件の実施がある。平成三年度は八千件に対して、これはちょっとふえているんですが、二千八百九十二件、計画に対して三六%、こういう状況であるようであります。計画に対してこのように実績が大幅に少ない理由というのは一体どこにあるのか、郵政省の考え方をお聞かせ願いたいと思います。
#171
○政府委員(小野沢知之君) お答え申し上げます。
 昨年秋から本格的に地道にこの問題の解決に努力しました結果、実績は向上してきておりますけれども、今御指摘のありましたように計画に比べて実績が少ない理由を私どもなりに分析しました結果、一つには本制度が地方自治体や地域住民に余り知られていないこと。それから、NHKの難視聴世帯が市町村内の一部の世帯に限られているために難視聴解消に対する地方自治体の関心がまだ低いこと。それから、私ども反省しなきゃいけませんが、本制度の周知徹底が不十分であったことなどだというふうに分析しております。
#172
○足立良平君 今三つの理由が示されているわけでありますが、これは平成元年度の補正予算のときに私もこの委員会で議論をいたした一人でございます。そのときに、アンテナのチューナーですね、これは約十万円くらいということを前提に議論をいたしたわけでありますが、今日の市場価格を見ますともう相当価格が下がってまいりまして、そしてもう大体半分程度、五、六万ぐらいになっているんじゃないだろうかというふうに私は思っております。
 そうしますと、難視聴対策というものを早急にやっていくというのは、これはこの前の平成元年度の議論の中にも出ておりまして、これはもうできるだけ早く、十年以内に全部解消してしまいたいというのが当初の物の考え方であるわけでありますから、こういうふうに金額的にも減ってきていますし、そして実際的になるべく早くやっていこう、こういう観点からいたしますと、私は、実際は今のままではなくしてもっと知恵が出てくるのではないか、やり方として。こういう考え方もちょっと持つんですが、これにつきまして何か郵政省の方で考え方ございますか。
#173
○政府委員(小野沢知之君) お答え申し上げます。
 NHKの難視聴の解消の問題ですが、放送の普及を通じて住民福祉の向上や生活環境の整備を図るためにNHKとか国とか地方自治体が相互に連携をとって実現していくべきものでございますが、最近の経験から得たことによりますと、やはり国と地方自治体との一体的な助成によって住民の要望などの地域の実情に即した施策を行うことが可能となるというふうに考えております。そういう意味で、先ほど申し上げましたように、この三、四カ月の経験を生かしましてそういった一体的な取り組みをまずここで十分にやってみたいというふうに考えております。
#174
○足立良平君 これは今の局長の御答弁にあるんですけれども、国と地方自治体が一体となってやるということですが、今難視聴地域と言われているような市町村、市はございませんね、ほとんど町村ですね。直接電話等含めましてちょっと私実は当たってみたんですよ、一体どういう実態にあるんだろうかと。郵政省の方の考えておられる実態認識とそしてそれぞれの地域の実態、一体どうなっているんだろうかと。
 ちょっと当たってみますと、山合いの地区でノイズが入ってどちらかといえば画面が少し見にくいというふうな町村の担当者もおります。それから、共聴アンテナができまして難視聴というのは解消済みだ、郵政省の方の資料ではここは難視聴地域だというふうに言われている地域で、もう既に解消していますよというところがあるんです。それから、町村の担当者が、え、何のことですかと言って初めからわかっていない、今おっしゃったとおり。もう既にこの法律が通って二年以上たっているのに、あるいはまた、あのときの本委員会での議論の中でも早急にPRしてきちんとやりますというふうにお約束をしているにもかかわらず、町村の担当者というのは全くそのことを承知していないというところもありますし、住民から苦情というのはここ数年間全くありませんと。郵政省の方の資料ではここは難視聴区域ですよ、町村ですよとなっていますけれども。そういうアンサーが返ってくるところも多いんです。
 そうしますと、私は、十万件というふうに言われている郵政省の考え方、見方というものが本質的に変わってしまうんじゃないか。十万件そのものは、もう現実に日本の場合に難視聴区域というのはないのではないか、こんな感じも実はいたすわけであります。
 そうしますと、そういうふうな実態というものをもう少し把握をした上で、これは国の負担とか地方自治体の負担とかこうあるんですが、地方自治体としてもこれはもうなるべくだったら今予算支出したくないという気持ちがあるんで、こんなに金額が減ってきているわけですから、だから国でいっそのことどんと見よう、自治体の分は持たずに、そして早急に難視聴区域というものを解消していこうというふうな決断を私はしていいのではないか。事実これは法律改正でなしに、交付要綱で国が四分の一、地方自治体が四分の一、そして本人が二分の一ということを決めているわけですから、法改正をしなくてもいけるわけですからね。したがって、そういう面で、郵政省として早急に解消していくという観点でこの問題は取り組む考え方がございませんか。再度お聞かせ願いたいと思います。
#175
○政府委員(小野沢知之君) お答えを申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、この三、四カ月関係者一同と心を合わせ力を合わせました結果、平成二年度に比べて平成三年度で九倍に実績が上がってい、ます。そういったことで地方公共団体等と協力することの大切さを身にしみて感じておりますので、この辺の施策をさらに充実したいと思っておりますのと、あと、実態の方ですが、新しい実態調査が今進んでおりまして、本年の四月にその報告が出ます。今先生の御指摘の点も踏まえながら、さらにいろいろ精査してこれからの実態分析それから施策の充実に努めてまいりたいというふうに現段階では考えております。
#176
○国務大臣(渡辺秀央君) 先ほどから伺っておりまして、実際先生のおっしゃることも理解できます。現実には地方自治体の助成措置は必要だと。やっぱり今まで関心あるいはまた取り組みが弱くなっている、要するに責任分担という観点が少し欠如している。今局長が答弁されたように、何とかNHK、国、地方自治体、この三者が協力し合って、そして難視聴区域を本当に完全解消する。とにかく先進国と言われておってこういう実態ではいかがなものかという感じ、あるいは経済大国、生活大国と言われておっていかがなことかという感じはお互い本当にするわけです。今後とも効果的な施策についてさらに省内で検討させますので、先生の御意見も踏まえながら、あるいはまた御指導もいただきながら取り組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
#177
○足立良平君 大臣の今の答弁聞いていまして少し安心をいたしました。ひとつ検討をお願いしておきたいと思います。
 それから次に、これは民放の関係でございます。これは午前中山田議員からもちょっと質問が出ていたわけでございますが、昨年決めました負担割合ですね、この負担割合を今回は公益法人はゼロということで、いわゆる放送事業者の方はゼロということになった。これは一体どういう考え方でゼロに、なしということにしたのか、ちょっともう一度聞かせていただきたいと思います。
#178
○政府委員(白井太君) 午前中の当委員会で私の方で答弁させていただいたことと若干ダブるわけ
でありますが、少し角度を変えて申し上げますと、情報通信に対する公一共投資のあり方については、実は私どもの希望としてはできるだけの金額を公共投資として情報通信基盤の整備のために注ぎ込むようにしたいというのがもともとの希望でございました。ただ、平成三年度の場合は公益法人を事業主体とするということになったものですから、結果として国の補助率というのは四分の一でありまして、このようなやり方の場合は国の補助卒というのは大体四分の一がどうも限度だということのようでございます。
 私どもは、こういう事業については国が半分くらい負担をするということでやるべきだということで当初の案を実は一昨年でありますけれどもまとめておったんですが、この種の事業というのは初めてのことだというようなことでそこまでは参りませんで、結果としては国の負担率は四分の一だということで予算化したわけであります。その後できるだけ補助率を上げたいというような考えもありまして、今回実は三分の一に引き上げられたわけですが、ただ引き上げるためにはといいますか、引き上げることとあわせまして市町村みずからが事業主体になるというようなことに仕組みを変えたわけであります。
 こうした補助率を上げる必要性というのは、午前中もちょっと触れましたけれども、今の平成三年度の仕組みの場合ですと、結果的には事業者の方が施設の整備費の半額を結果として負担するということになっているわけですが、この半額の負担というのが結果として見ると大変重い負担になるという現実もあるわけであります。そこで、市町村を事業主体にいたしまして国の補助率を上げる。そうすると残りは市町村あるいは都道府県が負担をするということになるわけですが、過疎地等の地域に限るということにいたしますと、都道府県あるいは市町村に対して今度は現在の仕組みの中でも地方交付税という形で面倒を見ることができるということがあるものですから、そうした仕組みを利用することによってできるだけ格差是正事業というもののピッチを上げていきたいというようなこともありまして、今回のような仕組みの変更をいたしたわけであります。結果として見ますと、道路をつくると同じように、従来言われておりました公共事業というものに非常に近くなってきたということを申し上げてよろしいのではないかと思っております。
#179
○足立良平君 公共事業に非常に近い、まさにそのとおりなのかもしれません。ただ、私がちょっとここでお聞きをしておきたいのは、初年度に十三カ所ですか既に行われているわけです。公益法人も設立をされているわけですね。平成三年度に既に行われて、しかもそれは半額負担をして既にやっている。平成四年度はそれでやるのか地方自治体でやるのかという議論が午前中ございましたけれども、既にやっているところとの公平というものは本当に期されるのか、そんな一年でころっと変わっちゃってということが一つ。
 それからもう一つ、この電気通信格差是正事業というものの事業の趣旨というのは、局長が午前中に山田議員の質問に対してもお答えになったように、一つは、今いみじくも言われました。公共投資は国民の財産的なものとして公的資産形成にはなじみにくい、いわゆる公益法人でやると。こういう理由が一つ。これはちょっと後で払お聞きしたいと思うんですが、それと採算性がいにくいということ。ただ、採算性がいにくいということは、本来的なこの事業の趣旨というのは、これは明確に書かれているわけですね。「採算性などの点で民間だけでは情報通信基盤の整備が困難な地域においては、生活面における情報格差が拡大することが懸念されている。」、したがって、「公的部門と民間部門が適切な役割分担を行い、バランスのとれた整備を推進していく必要がある。」というのがそもそものこの是正事業なんですよ。
 そうすると、結局採算がいにくいというのは、いわゆる辺地の場合にはそれは当然だと。だから公的なものと私的なものとの関係で見ていきましょうというこの趣旨は、一年でこの趣旨がころんと変わっちゃうと、一体これはどういうことなのかという疑問を私は実は持つんです。ちょっともう一度答弁してください。
#180
○政府委員(白井太君) まず昨年との公平の問題でございますが、これは率直に申し上げまして、私どもとしては余り大きな問題はないというふうに思っておるわけです。と申しますのは、昨年非常に大きな負担をしたというのは事業者であるわけであります。つまり、放送会社でありますとかあるいはNTT等の電気通信事業をやっておられる事業者の方々でありますけれども、この事業者の方々は大体において平成四年度以降も事業者という立場であられることは変わりありませんので、非常に平たい言い方をいたしますと、平成三年度に行ったところについては少し負担が多かった、それから平成四年度以降のものについては負担が減ったということでありますので、平成三年度にやられた方と平成四年度以降やられた方との間の不公平というのは余り出ないのではないかというふうに思っております。
 それからもう一つは、採算性との関係で、官民の役割分担を考えてバランスのとれた形で情報通信基盤の整備をしていくということとの関係でありますが、実は私どもの場合、官民の適切な役割分担のもとに整備を進めるという場合には前提がございまして、情報通信基盤というのは、ある意味では今日のように電気通信事業等が民営化された我が国におきましては、情報通信基盤については、電気通信の場合ですと民営の電気通信事業者が基本的にはこれを整備していく主体として考えるのが原則だと。ただ、しかしそれに任せてばっかりおくと、結果としては山間地域のような非常に採算性がとりにくいところにおいてはどうしてもそういう基盤の整備がおくれていってしまうということがあるので、そういうところについては積極的に公的な資金も投入してその整備を図っていくべきだという考え方があるわけであります。
 したがいまして、官民の役割分担というような言葉を使いますときには、ある特定の地域の特定の設備について官と民とがお金を出し合ってというようなことまで実は考えておるわけではなくて、全国的な整備をする場合についてこのような地域はむしろ国が積極的に手を出すべきではないかとか、ここはもう民間に任せておいてもいい地域ではないかというような分担をある程度頭の中で考えながらやっていくというような気持ちでそのような表現をさせていただいているわけでございます。
#181
○足立良平君 ちょっと今の答弁聞いていましてもどうも釈然としないんですよ。これは去年からの経過なり、それから大蔵省との関係とか相当ちょっと無理して理屈をつけられている感じがしてならないわけでして、これはまあ私の邪推なのかもしれませんが、もうちょっときちんとすっきりしていただきませんと。民放の場合もやはり難視聴解消に対する民放としての努力義務ということが私はあると思う、現実に。ですから、それが飛んじゃうと、やはりこれは難視聴というのは全部国がすべてやっちゃうんだということになってしまうと、いささかここにちょっと問題点が出てくるという感じがしてならない。
 それで、私はもう一点だけちょっとお聞きをしておきたいと思いますのは、事業主体が公益法人から市町村に移った。これはまさに結局公のお金で、それをだれが負担するかということだけだという感じになっておりますが、今説明されているんですが、この議論を昨年いたしましたときに私も実はこのことについて意見を言っているわけです。むしろこれは公益法人というものをつくらずにいっそのこともう市町村でやっちゃったらどうだというふうに私は申し上げたんですね。それに対して政府の答弁は逆のことをおっしゃっているんです。
 一つは、市町村そのものでは残念ながら現在はそういうノウハウを必ずしも持っておりませんと、技術的にそれではだめだと、まず。それから二つ目に、通信事業者の方々にもある程度のやはりお金を負担していただくということも考え、そし
て云々と。現実的に公益法人が二分の一というふうに昨年私が質問したことに対して頭からばんと切っておいて、そうして今ここへぽんと出してきて、これは郵政省としてこういう問題について難視聴対策をやっていくんだと。しかも、これは民放としても努力義務というものは一方にある、放送法としてね。その中でこういうふうに進めてやらなきゃならないことははっきりしておる。
 私もそれはそのとおりだと思う。けれどもその政策なり施策というものが基本的に、そんな二分の一がどうとかこうとか私は言っているわけじゃない。国が負担すべきものは負担せにゃいかぬし、あるいは放送事業者が負担すべきものはきぢんと負担せにゃいかぬけれども、そのときそのときでぐるぐる変わっちゃったら、それは郵政省として指導性というのは一体どこにあるんですかと、そうしませんとこれから本当の意味の郵政行政というものが成立しないのではないですかと、このように思うんですが、ちょっとその点お聞かせ願えますか。
#182
○政府委員(白井太君) ただいまお話に出ました昨年の政府側の答弁というのは、実は私自身がここで昨年の二月にお答えをさせていただいたことでありますので、その答弁については実は私が責任を持たまきゃならぬわけですが、率直に申し上げまして、昨年も実は申し上げたことでありますけれども、昨年の当委員会での議事録をもう一回読んでみますと、冒頭にも申し上げましたように、「関係のところと予算の編成の過程でどういうやり方をとるのが一番やりやすいだろうかということで御相談をした結果、実はこういうことにおさまったということで」、当時の時点ですが、このような仕組みになったという理由を挙げさせていただいております。
 今先生のお話のように、その理由としては、一つは市町村にはノウハウがないのではないかということを一つ挙げさせていただいております。それからもう一つは、これも先生のお話に出ました、放送局とかあるいは通信事業者の方々にもある程度お金を負担していただくというのがいいのではないかと。それから、あと市町村がかなりかかわってくるので市町村の意見も反映できるような仕組みが必要だと、その三つの理由を挙げて平成三年度にスタートさせました仕組みというのを御説明させていただいておるわけであります。
 それで、これをこの一年で変えるということは、確かに変えることについては、午前中もちょっと申し上げたんですが、いかにも朝令暮改じゃないかとか、考え方がしょっちゅう変わるのではないかというような御批判をいただくことはないかということは率直に言って心配したわけでありますけれども、午前中も申し上げましたように、これからの将来のことを考えるということ、それから基本的にこの格差是正のために事業を行うという大きな目的のために、何と申しますか、枠組みは変わるわけですけれども、格差の是正のための事業ということを行うということでは、そんなまるきり反対のことをやるということでもないということでお許しをいただけるのかというような気持ちもありまして、今回のように仕組みを変えようということにしたわけでございます。
#183
○足立良平君 まるきり反対のことをやる。それはちょっと答弁としては余り適切な表現ではないように思いますが、時間ありませんから余り言葉じりはとらまえません。
 最後に、外国製品の政府調達の問題でちょっと郵政省の考え方をお聞きをいたしておきたいと思います。
 日米の経済摩擦やいろんな今日の状況を踏まえて政府調達をふやしていこう、いい悪いは別としてそういう問題があるということは承知をいたしておりますが、その中で特に郵政省側の購入の比率というのは大変低い状態にございます。これは特に十三万SDRから十万SDRに単価の何を落としたりなんかしてやっているんですけれども、現実的には余りふえていないようであります。したがって、ひょっとしたらそれは向こうの品質管理がいいのか悪いのかという問題から始まっていろんな原因があると思うんですが、この十三万SDRから十万SDRに引きおろすことによって郵政省職員なんかのいわゆる事務的な手数とかというのは大変ふえてくるんだろうと。だから、それが結果として外国製品の購入というものがそんなにふえてないというんなら、本当にそういう小手先だけのことでいいのだろうかという感じがしてならないんですが、時間の関係で、その辺のところを踏まえてお考え方があれば大臣の方から一回お聞かせ願いたいと思います。
#184
○国務大臣(渡辺秀央君) 後で部長の方からあるいは補足説明がありましたらお許し願いたいと思いますが、今御指摘のとおりでございますが、結論から申しまして、十三万から十万にいたしますと百億ぐらい実はふえます。ですから、百億という金額が果たして今の対外関係から見て、日本の役所として大きいか小さいかという議論は残るかもわかりませんが、しかし現実問題としてそういう外国製品調達の拡大にそれなりの貢献ができるものだと思っているところでございます。
 いろいろな努力をいたしまして、外国企業が参入しやすいように契約ガイダンスを作成したり、企業などにそれを配付したりいろいろ努力老いたしてまいりたいと思いますので、若干の努力でそれでも百億ぐらいの参入があるということになりますれば、一歩前進として受けとめていただけるとありがたいと思うわけでございます。
#185
○下村泰君 郵政省の皆様方にお話を伺う前に、ちょっと思いついたことがありましたので申し上げたいんですけれども、ちょうど三年ぐらい前に、社会労働委員会のときでございましたか、ここの四十三委員会室に磁気ループをつけてくれないかと言われたことがあるんですね。
 磁気ループというのは、特別なアンプとつながった導線を床などに配線しますわね。そうしますと、磁気ループ専用の補聴器を使えば傍聴席にいらっしゃる難聴者がはっきり聞こえる。普通の補聴器ですとビービーガーガー時々ノイズが入って聞きにくいことがあるんですが、この磁気ループで補聴器をつけますと大変聞きやすく、すばらしい音で聞こえるわけです。現在、私の知る限りでは、国会では四十三委員会室にもあります。それから都道府県議会では十カ所、市町村議会では先般札幌市議会に設置されて十三カ所になった。
 無論、すべての難聴者に必要とは限りませんけれども、これから高齢化社会に向かいますし、難聴者がふえます。こうした設備というものは必要がますます高まってくると思うんです。費用というのはそう驚くほどかからない。といって千円ぐらいじゃできるわけございませんけれども。
 当委員会も文字放送の問題など取り上げさせていただきました。聴覚障害の方々の関心の高い委員会でございますのて、委員長を初め各委員にひとつこの設置についてのお願いを申し上げたいと思うんですが、いかがでございましょうか。郵政省でも一度検討してみていただければと思います。委員長、いかがでしょうか。
#186
○委員長(粕谷照美君) それは後で理事会に語らせていただきたいと思います。
#187
○下村泰君 ひとつ記憶にとどめておくだけで結構でございますので、よろしくどうぞ。
 それでは次に入ります。
 これは大臣に御通告は申し上げておりませんけれども、大臣の所信に対してちょっと聞かせていただきますけれども、私はとにかく四十年近く障害児者とかあるいは難病の方々とおつき合いをしております。昭和三十七年に伴淳三郎と森繁久彌と一緒になってあゆみの箱という運動を開始いたしました。それで日本全国、北は北道道から南は九州、沖縄までチャリティーショーというのを行って歩くんですけれども、その都度障害児者あるいは難病の方々を御招待申し上げます。
 そうしますと、その方々に携わっていらっしゃる方、お父さん、お母さんを初めとして。そういう方々も言う言葉は必ず決まっているんです。私たちの目の黒いうちはと言うんです。ですから、私たちがこの世からさらばしたときには一体この子はだれが面倒を見てくれるのであろう。だれの手
によってどうなるのであろう。これは死に切れませんわね、こういう子供さんたちを残すということは。それで、あんたふだんから漫才でそんなことやっているんだから、あんた国会へ行って我々の姿をそのまま伝えてもらえないかなんというようなことを言われて、私はばかですからすっかりそめ気になって立候補しましたら、間違えて当選してここへ来たわけです。あくまでも突然変異でフナが金魚になったみたいにここへ来たわけです。
 ここへ来させていただきまして、そしていろんな方とお話をさせていただくんですが、どうも私の考えていることと大分違っているんですね。私はそういった人たちと接することが私のここへ来た原点だと思っております。
 大臣にとりましては、政治家になろうとした決意、どういうことで政治家になろうと思ったのか。そして、今御自分のその思いが達成されているのだろうか。達成されようとしているのだろうか。その辺のことちょっとお聞かせ願いたいと思います。
#188
○国務大臣(渡辺秀央君) 私が政治家を志しましたことから始めますとちょっと時間がたくさん必要でございますが、幾つかの要件がございます。
 その一つは、私の兄が特攻隊で亡くなっておりまして、そういうのが私の動機の一つになっております。あるいはまた、学生時代にめぐり会いました恩師であるとか、あるいはまた学生時代に培ってきました官公の学生生活の中でのいろんな経験、そういう中の問題も一つあると思います。あるいはまた、今下村先生のお話でありますが、本当に実はおかげさまで私の肉親の中に不自由な人はおりません。しかし私は、こう言うと笑われるかもわかりませんが、男の兄弟ばっかり六人でありまして、女性というのは母親だけでございました。こう言うとしかられるのかわかりませんが、当時の気持ちであります。今は大分違っておりますが。か弱い女性といいましょうか、そういうことと兄が特攻隊で死んだときの母親の悲しみとか、そういうのを見ながら、やっぱり弱い人に対して何ができるか。それから恵まれない人たち、私も片田舎ですから、生まれましたのが。幸い東京で勉強する機会をいただきましたけれども、全く越後山系のふもとでございまして、片田舎でしかもまれに見る豪雪地域でございます。
 そういう中で、恵まれない地域、恵まれない人、恵まれない環境の中を何とか公正な社会をつくりたい。あるいはまたそういう人たちの役に立ちたい、弱い人たちの役に立ちたいというような気持ちも柱の一つでございました。もちろんそのほかいろいろございますけれども、先生との関連の中で申し上げると三点目というのは偽りのない気持ちでありまして、私の支持者の中にも実は御不自由な皆さんがおられて、手話こそ研究する機会がありませんでしたが、先般も先生から御指導いただいて非常にすばらしい人たちにお目にかかったり、あるいはまた郵政大臣に就任して、ファクスで、文字で文通をいたしまして、身体障害者の方たちのためにつくった切手、あの入選をした人と払お目にかかったりいたしてまいりましたり、先生からまた御紹介もいただいたりいたしてまいりまして、確かに恵まれない人たちに対して何かができたときの喜びというのは政治家の喜びだという気持ちが偏らない心境であります。
#189
○下村泰君 多分そういうふうなお言葉が出てくると私も想像はしておりました。私は障害者、特に知恵おくれや重度の障害者の方たちあるいは子供たちと接してきました。時によっては励まされ、時によっては教えられることも多々あります。そして今日までやってきました。多くの政治家の方、私は政治家じゃございません、私はパイプ役ですから。何か大きな違いを感じるんですね。同じ人間として生きることに対する考え方の違いを物すごく感じるんです、私は。ここで一つ詩を御紹介申し上げたいんですが、この方は全財産をつぎ込んで、全生涯を賞して、最後にはみずから御自分の命を絶たれた方なんですけれども、「手をひいてやろうと わたしか手を出すと この子も手を出したが それはいつものように よだれにぬれていた それで その手をいそいでひっこめて ごしごしとじぶんの服でこすって この子は うれしげにわたしの手をにぎった かわいく ぬくくいじらしい手であった」。これが私の原点の一つなんですね。
 マスコミを通じて大臣にまつわる余りおもしろくない報道がどこどこどこどこされておりますわね。けさ来いろいろなことも言われております。ところが、十二月四日、先ほどちよろっと大臣もおっしゃいましたね。「ファクスで送信」「私のが役立ち夢のようです」、「描いてくれてありがとう」と、こういうような見出しでおおよその記事が出ております。この記事に出てくる大臣と、それから午前中からいろんなことで責められている大臣とがどうも私は同一人物のように思えないのですがね。この経緯を、どういうふうなことだったのかひとつお聞かせ願いたいと思います。
#190
○国務大臣(渡辺秀央君) 恵まれない人で、すばらしい社会に対して貢献をした人がいるということをお聞きいたしまして、全く実はマスコミだとかそういうことを、これは郵政省の諸君たちがここにみんないるわけですが、そういうことを意識せずに私はやってみたい、そして会って激励をしたいという気持ちが経緯であります。
#191
○下村泰君 ここにこういう大臣のお言葉があるんですよ。「原画を描いてくれてありがとう。障害者の沈めに私も二〇〇%の力で頑張ります」と、こういうふうなお言葉なんですね。このお言葉の意味というのは非常に重く大きいものだと私自身は受けとめております。ですからどうぞひとつ、いろんなことがございましょうけれども、そんなことをいつまでもぐずぐず言っていてもしようがありません。どうぞひとつそのお気持ちを忘れずに頑張っていただきたいと思います。
 次はADAについてちょっと伺いますけれども、アメリカで一昨年七月二十六日、略称ADAですね、日本語訳はとりあえず障害を持つアメリカ人法としておきますけれども、こういう法律が制定されました。画期的な法律で、日本だけでなく世界的にも極めて高い評価を得ています。
 この中に一章、二章、三章、四章とございますけれども、まず第一が、民間企業の雇用における障害者差別を禁じ、有資格障害者に対する必要な配慮を義務づけたことである。第二が、列車、電車、地下鉄、バス等の公共交通機関における障害者差別を禁じ、これらの公共交通機関を障害者が利用できるものとすることを命じたことである。第三が、ホテルなどの宿泊施設、レストランなどの飲食物提供のための施設、映画館などの娯楽施設、公会堂、講堂、会議センター、パン屋などの小売販売施設、銀行などのサービス施設、博物館などの公共展示施設、公園、動物園、私立の保育園、小学校、中学校、高校、大学、大学院、体育館などの運動・レクリエーション施設等々の民間企業体によって運営されている不特定多数が集まる場所における障害者差別を禁じ、これらの場所を障害者が利用できるものとすることを命じたこと。そして第四が、アメリカの聴覚障害者がコミュニケーションの一般的な手段としているTDDというものがあるが、これを使用する聴覚障害者と、これを持たない健聴者との間に電話会社が通訳のような形でかかわり、リレーサービスを二十四時間、しかも通常の電話料金で行うことを義務づける、こういうことなんです。
 こういうふうなあれがあるんですけれども、まずこの法律の冒頭にある、障害に基づく差別の明確かつ包括的な禁止を確立するためという理念、これをどういうふうに思われますか。
 この法律が最上のものとは私は考えておりません。幾つかの心配は持っております。それは別として、郵政大臣としてどんなふうに感じておられますかお伺いしたいと思います。
#192
○国務大臣(渡辺秀央君) 御指摘のADAの問題は、障害の種類を問わず、今おっしゃいましたように雇用、公共施設、交通機関、電気通信といった具体的分野における障害に基づく差別を禁止し、違反した場合の罰則を含む障害者対策法であると承って、私は政治家としても大変関心を強くいたしております。障害者の完全参加と平等の実現の観点
からまさに注目すべきものだと思っております。
 郵政省といたしましては、郵政事業、電気通信行政など郵政行政を所掌する立場から、これまでも障害者が障害を持たない者と同様に生活し活動できるよう諸施策を積極的に推進してきたところでございますが、今後、まだいろいろ至らない点もたくさんごぞいますけれども、これからもADAの動向にも十分注目しつつ、これは郵政行政だけの分野でのことというわけにもまいりませんでしょうし、かなりの行政機関等々とも、厚生省はもちろんでございましょうし、そういった各方面とも、私なりにいろいろこれらの問題についてこれからも関心を持ち合おうというようなふうにも何かの機会に呼びかけてみたいなという感じもいたしておりますが、郵政行政として望ましい方向を、これからこれらの問題を注目しながら検討いたしてまいりたいと思っております。
#193
○下村泰君 そこで、きょうは特にこの第四章の電話リレーサービスに関連してNTT及び郵政省の考え方を伺いたいんですが、この第四章について詳しく説明していただきたいと思います。
#194
○政府委員(森本哲夫君) ただいま先生のお話しのADAというのが成立いたしましたのは九〇年の七月だそうでございます。それから約一年たった九一年七月、FCCというアメリカの連邦通信委員会でこの電話のリレーサービスに関する実施規則というものを制定したというふうに私ども承知をいたしております。たしか第四章というのはそういうことを指してのことかと存ずるわけでございます。
 この電話リレーサービスというのは、私どもの承知をいたしておりますところによりますと、電話局の交換台にテレビの画面が表示できるようなディスプレーとそれからキーボードを設置しておきまして、耳や言葉の障害のある方、不自由な方が自宅の電話に取りつけましたテキスト通信装置というものを使って身障者が打ち込んでこられたメッセージというものを電話のオペレーターが見て、そして相手先に通知をしてあげる、こういうサービスだというふうに聞いておるわけでございます。
#195
○下村泰君 とにかく聞こえない人には聞こえるように、見えない人には見えるような方法でいろいろとリレーをするわけですね。そうすることによって、聞こえない人が目で見て確かめるというような方法がとられるわけです。
 電話といわゆるタイプライターを組み合わせたTDDなんですけれども、この装置がアメリカでは一九七〇年代にはかなり普及して、現在では小型軽量化されてまして、しかも多機能化されて、しかも安くなった。本当に低価格になっているんだそうです。ハンドバッグに入るんだそうです、向こうでは。
   〔委員長退席、理事大森昭君着席〕
 リレーサービスは、これまでに私の知るところでは、カリフォルニア、アリゾナなど十一州で始まっていて、さらにことし十二月にはマサチューセッツ州でも始まるそうなんです。ところが、州外への電話、広域サービスがこれまでできなかったのが、今回のAD法によってできるようになった。
 さて、日本ではということになるんですけれども、日本ではこの場合に、これにかわるものとしてファクシミリが使われている、こういうことなんです。どっちがいいかというと、これは問題はいろいろあると思います。そういうものは別にしまして、例えば健聴者ですね、耳のよく聞こえる方でファクスのない人と聴覚障害者とのコミュニケーションをどうやって確保するかということを考えていただきたいと思うんです。そして、厚生省では、障害者の明るい暮らし支援事業というので、来年度から市町村で電話のリレーサービスをした場合に助成するということを考えているようですが、NTTとして何らかの協力を考えていただきたいと思いますが、いかがなものでしょうか。全国的なものとして広めていけないか。いかがでしょうか、これは。
#196
○参考人(福元俊久君) お答えいたします。
 NTTといたしましては、身体障害者の方々に対する配慮につきましては、体の御不自由な方が御利用なされます福祉用の機器、具体的にはシルバーホン「めいりょう」でありますとか、あるいは筆談でありますと「ふれあい」とか、こういった機器につきまして取りつけ料でありますとか、あるいは機器使用料を半額程度に減額させていただくなど今現在いたしているところでございますけれども、これらの施策につきましても、民間企業としてみずから施策を実行するのは一定の限界があると考えておりますので、ただいま先生御指摘のような、聴覚あるいは言語障害のためのオペレーターが中に入って取り次ぎをするというサービスのあり方につきましては、国等の関係機関の御指導も受けつつ、今後慎重に検討を進めていきたいと考えているところでございます。
   〔理事大森昭君退席、委員長着席〕
#197
○下村泰君 聴覚障害者にとっての完全参加と平等、機会均等というのは、あえて一言で言えばコミュニケーションの機会均等ということになりますけれども、日本にとってどういうシステムが聴覚障害者にとって有効なのか真剣に考えるべきときだと思います。ADAのような法律が難しければ、その前段として、郵政省がまずコミュニケーション法のようなものをつくって、とにかく勇気ある前進をやってほしい、私はそう思うんですけれども、いかがでございましょうか。大臣、こんなようなことをやっていただけますか。
#198
○国務大臣(渡辺秀央君) ちょっと後で局長から補足をさせますが、今突然のお話で、感じとしてはわかるのでありますけれども、これは果たして行政的に、事務的に、今先生にここで前向きの答弁をして、可能性というのが一体どうなのかということがちょっと私まだわかりません、正直申し上げまして。局長から答弁をまずさせていただきたいと思います。
#199
○政府委員(森本哲夫君) アメリカでは先生も御指摘のとおり、身障者のことをいわば健常者と同様に社会生活ができるような形で全米の中で扱っいごう、こういう体制だというふうに伺っております。ただ、さっき申し上げました電話のリレーサービスについては、さっき申し上げましたように九〇年の七月にできた法律でございますが、通信事業者が実施をしなきゃならぬというのは法律制定後三年、つまり一九九三年の七月から事業者に義務として提供義務を負わせている、こういうふうに伺っております。一つの問題は、さっき言いましたようにオペレーターが問に入って必ず通訳をするというサービスでございますので、このオペレーターの経費をだれが負担するかということについては現時点でまだ明確になっていないようで、いろいろまだ審議中だというふうに伺っております。
 私どもも、そういう意味で大変この問題については注目をいたしておるわけでございますが、我が国日本の中で確かにそういうものがでさればそれにこしたことはないと思うのでございますが、ましてコミュニケーション手段に不自由な方々のためにこういうサービスが実現できれば望ましいことはもう疑いのないところでございます、
 そういう意味で、NTTでは公社時代から特に不自由な方に対してシルバーホンとか、あるいは「めいりょう」とか、いろんな身障者対策については心を砕いてきて、福祉機器を開発したり、あるいは料金を減額したりという形ではやってまいっているのは先生御案内のとおりでございまして、日本としてもそういう方向にはあると思うのでありますが、そうしたコストという問題がございますだけに、すべての通信事業者にそういう義務を負わせるということにしますと、今民営という形で競争原理を導入してやっているという体制の中で、一体このコストをだれが負担していくのか、採算ということになれば民間会社としてはおのずから、先ほども申し上げましたがやっぱり一定の限界があるということは我々も考えなきゃならぬと思います。
 ただし、通信事業が広く国民め福利、福祉にかかわっているサービスでありますだけに、これまでNTTがやってきましたように、その延長線で、
できるだけ経営の負担に過度にならない範囲内で公共性の高い事業者として通信事業者がこういう問題についてさらに前向きに取り組んでいくということは、私は大変大事なことだと思いますし、行政としてもできるだけそういうものを要望してまいりたい、こういうふうに考えるところでございます。
#200
○下村泰君 結構です。とにかくそれは逃げるんじゃなくて、前に向いてきてくださっているから結構なお答えだと思います。急にはそれはいかぬと思います。ただし、いいことはどんどん取り入れて、そしていい方へいい方へと形として向かっていくことは私は結構だと思います。
 次に点字の内容証明郵便について伺いますが、平成三年十二月十三日なんですよね。せっかく大臣に予算委員会で「来年の四月を待たずして先日の件はお約束を実行してまいりたい」、こういう御返答をしていただいたわけです。しかも、これを提案したのが名古屋の方で、たしか大臣室へ行って、御一緒してお会いいたしました。大臣、それから局長からも力強いお言葉をいただいた。大変御本人も喜んでおった。
 ところが、どうも四月というのは全く担当者の方は頭になかったというんですね。何とか年内にというようなペースで作業が行われている、こういうお答えなんですよね。何か大臣のおっしゃっているお答えと、周りの方の作業をしてくださっているのと大分食い違いがあるようなんですけれども、この点についてどういうふうになっているのか、ひとつお聞かせ願いたいと思います。
#201
○政府委員(早田利雄君) 点字による内容証明の関係につきましては、先生から予算委員会あるいは逓信委員会でも御提言があったところでございまして、私どもといたしまして現在どういうふうな形で作業をしておるかといいますと、この間大臣室でも大臣からお答えがございましたように、平成四年度のなるべく早い時期に実施したいということで、予算の絡み等もございまして検討しておるところでございます。
 現在、関係団体、日本盲人会連合だとか、あるいは日本点字図書館であるとか、あるいは今お話しの名古屋の方等にこの間来ていただきまして、具体的な取り扱い方法についてどうするかということを現在検討中でございます。ただ、なかなかこれを一つにまとめるといろんな思惑といいますか、そのやり方につきまして、私はこちらの方がいい、私はこちらの方がいいというようなことで、現在その取扱郵便局をどういうふうにするのか、証明の手続をどうするかということにつきまして具体的な取扱手続を検討中ということで、先ほどもお話を申し上げましたように、平成四年度のなるべく早い時期に実施したいというふうに考えております。
 ただ、内容証明につきましては、差出人の方、そして受取人の方の権利義務に大変重大な影響を及ぼすものでございますので、これを一時にすべての郵便局でやるというようなことにつきましては、この間もお話を申し上げましたように大変難しいんじゃなかろうかというふうに思っております。
 実施に際しましては、取扱郵便局を限定するとか、取り扱いに現在の内容証明よりも若干の時間がかかるとか、私ども今関係団体等の意見を聞きながらまとめております、決められた方法で文書や謄本を作成していただくという一定の制約は設けざるを得ないんじゃなかろうかというふうに現在考えておりますので、ひとつその辺につきましては御了解をお願いしたいというふうに思います。
#202
○国務大臣(渡辺秀央君) 事務当局は努力はしてくれていると思うんですが、今の報告のとおりですけれども、しかしどうも年内いっぱいかかるなどということは、私今初めて承りましたし、今の局長の答弁でも、そういうことでなくて、できるだけ早い時期ということをお約束申し上げ、先生に御回答申し上げ、しかもまだその障害者の皆さんにお約束を私がしておりますから、それはできるだけ早い時期に、今申しました、すべての局というわけにはまいらないことは、当初から私もあのとき大臣室で申し上げたとおりですので、取扱局あるいはまた、どっちがいいかといって、Aという人がBがいいという、Bという人がAがいいというんじゃこれどうしようもありません。そこは行政機関に任せていただいて、なるべく早くまずスタートするということが私は政治だろうと思いますから、できるだけ早くお約束を実行してまいりたいと思います。
#203
○下村泰君 ここでもう一つ突っ込むとなれば、果たして近いうちというのは六月ごろなのか八月ごろなのか、あるいは十月ごろなのかとかということになるんです。そういうふうに突っ込んでいきますと、またそちらの答えがどういうふうになってくるかわかりませんけれども、早い時期というのは一体いつごろかということになるんですけれども、いろいろとあちらの方々の要望もありましょうし、とにかく形になることだと思うんですよ、私は。この方たちにとっては、こういうところでこういうふうなことができたということが私は今一番大事な問題じゃないかと思うんです。何も全国的にどうのこうのということを私は申し上げているわけじゃないので、とにかくいち早く形にしてくれということの要望らしいんです、皆さん方の。どうですか。
#204
○政府委員(早田利雄君) 現在の関係団体の調整の関係からいきますと、私ども七月一日ということを目指してやっております。
#205
○下村泰君 それは大変結構なことで、そんなにはっきりと言われると今度は私が何か言えなくなっちゃう。何かつんのめっちゃう。どうもありがとうございました。ましてや、今いろんな新聞の活字を拝見しますというと、何だかんだとか、政治に対する不信がどうのこうのと言われているときだけに、大臣室であれだけ大臣がはっきり言ったことがうまくいかないと、やっぱりあの方はそうなのかなんということになりかねませんから、お気の毒だけれども。ひとつ頑張ってください。どうもありがとうございました。
 今度はファクスのことについてちょっと伺いたいと思いますけれども、先ほどの石神井の聾学校のことにしても、電話リレーサービスにしても、日本では聴覚障害者にとっては極めて重要不可欠なものです。それだけにすべての聴覚障害者が安心してファクスが利用できる環境整備が必要だと思います。
 最近では、これは新聞記事なんですけれども、拝見しますと随分あちらこちらで細かくはやってはいるんですね。耳の不自由な人のために、東京電力練馬支社なんというところは、毎日保守要員四人と事務要員二人が当直しており、二十四時間体制で相談を受け、三十分以内の回答を目指す。相談内容は、電気のアンペアを増やしたい、移転手続き、電気料金、故障など電気に関すること全般が対象。こういう記事もございますれば、都内に住む約三万人の聴覚障害者のうち、自宅にファクスがある人は七割とも言われている。創設二十周年を迎えた社会福祉法人いのちの電話、これは東京ですね、去年の記事です。十月一日から都内の聴覚二言語障害者専用のファクス相談を始めた、こういう記事もあります。
 それから今度ごちらの方でも、これは財団法人総合健康推進財団、こういうところでも、ファクシミリを使って自治体の行っている高齢者の福祉ーサービス、こういうものをやっています。それからこちらでは、NECですか、こういうのがスポンサーになって耳や目の不自由な人たちのためにやっている。最初は五、六十人だった利用者も今は六百人にふえて一日平均約二十数件行われている、こういうふうにたくさんの記事が次から次へと出ています。そうしますと、ますますこういうものの重要性というのは増してくるわけです。
 そこで伺いたいのですが、いわゆる公共施設、機関を中心に公衆電話と同じように公衆ファクスというものを設置してほしいという強い要望があるわけなんです。駅舎ですね、ホームとかあるいは役所。大阪市では昨年十二月九日の障害者の日に政令指定都市では初めて公衆ファクスのサービスを始めたといいます。
 現在の公衆ファックスの普及及び状況、今後の問
題についてもし御説明ができればしてください。
#206
○参考人(井関雅夫君) お答え申し上げます。
 ただいま先生からの御質問にございました公衆利用型のファクスと、いわゆる公衆ファクスというものと若干ニュアンスが違いますので、公衆ファクスと一般のファクスと分けまして御回答申し上げたい、かように思います。
 公衆ファクスと申し上げますのは、NTTのいわゆる支店とか営業所に設置してある、NTTの事業所に設置してあるファクスを御利用いただいて、お客様の御自宅のファクスに送信するとか、あるいはお客様の御自宅からNTTのファクスに送信していただいてお客様に取りに来ていただくとか、あるいはお客様がNTTの窓口に来ていただいて、NTTのほかの窓口にファクスで送信してお客様に取りに来ていただくとか、利用の仕方に三種類あるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、NTTの窓口に設置してあるファクスを御利用いただくのを公衆ファクスと呼んでおりまして、NTTの事業所が大体全国で約千四百ございますので、千四百の事業所には設置してございます。
 また、今先生からの御指摘にございましたようにファクスの普及が大変進んでまいりまして、現在ではこれはNTTのファクスだけじゃなくていろんなメーカーのファクスを御利用いただいているわけですけれども、全国で約四百三十万台ほどファクスがあるというふうに広がってきまして、推計でございますけれども、この四百三十万台のファクスを全国の事業所当たりの普及率という形で見ますと、事業所と言われるところでは六二%ぐらいのファクスめ普及率になっているかと思います。
#207
○下村泰君 駅舎とか先ほど申し上げたホームとかの公共施設、それぞれに管理者も違い、関係する省庁も違ったり、JRには日本テレコムですか、といろいろ御苦労があると思います。今後より一層の充実と設置をぜひともひとつお願いしたいと思います。高速道路のファクスサービスが今年度六十七カ所実施で百三十六カ所になった。遅まきながらこれは大変だと思います。今一生懸命そういうふうにやってくださっていることはわかりますが、ぜひともひとつ今後ともよろしくお願いをいたします。
 次に緊急ファクスのことでお願いしたいんですが、最近いわゆるファクス一一〇番、一一九番が次々と導入されています。ざっと今挙げてみても、愛知県の岡崎市の消防、警察、それから東京中野区の消防署、広島県警、それから千葉県警、神奈川県警、それから松江市の消防、川崎市の消防、それから北海道警、名古屋市の警察、それから姫路市の消防、京都府警などたくさんあります。
 このファクス一一〇番の京都の場合には、
  京都府警ではファックス利用による警察一一
 〇番を開始した。犯罪の被害や交通事故、押し
 売り、ケンカなど警察へ連絡したい場合に利用
 するもの。
  警察へ通報する場合は「ファックス警察一一
 〇番」の用紙に必要事項を記入してファックス
 で送信する。警察の措置。通報を受理した警察
 では受信したという返信をファックスで行う。
  また、通報された事件や事故についてはパト
 カーや警察官を現場に派遣する。こういうふうになっておるようでございます。
 そこで、この料金のことで伺いますけれども、現在これは無料ではないわけですね、緊急ファクスの場合には。通常、健聴者がかける一一〇審とか一一九番は無料なんですけれども、聴覚障害者は有料ということになるんですね。実際には実施している自治体などで負担しているところがあるそうですけれども、これに関連して、一一六番、電話の受付ですが、これもファクスでは有料だと。このあたり、今後全国的に広がっていくと思うんですが、無料化の方向で検討していただけるものなんですか、いただけないものなんですか、全然だめなんですか。
#208
○参考人(井関雅夫君) お答え申し上げます。
 今先生から御質問ございましたファクス一一〇番なりファクス一一九番、いわゆる緊急通報用のファクスというのが警察、消防機関等に設置されてございます。これは耳や言葉の不自由な方々からの緊急連絡用として取りつけているわけでございますけれども、これは通信料金については無料でございます。今先生から有料じゃないかという御質問がございましたけれども、かける方々からは通信料はかからないわけでございまして、ファクスを送る方からは。これは全く無料でございます。
 ただ、警察と消防署が一一〇番と二九番の回線のほかに特別にファクスだけの回線を取りつけたときには、消防署と警察からは設置負担金と回線料はちょうだいしておりますけれども、お客様から、御利用の方がファクスを送信するときは無料扱いになってございます。
 それから、当社の一一六に対しましても、ファクスで御注文いただいたときは当然無料でございます。
 以上でございます。
#209
○委員長(粕谷照美君) 下村委員、時間でございますので。
#210
○下村泰君 そうですね、時間でございますね。やめましょう。まだ残っていますけれども、では後日に譲ります。
#211
○委員長(粕谷照美君) 本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#212
○委員長(粕谷照美君) 次に、郵便法の一部を改正する法律案及びお年玉付郵便葉書等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。渡辺郵政大臣。
#213
○国務大臣(渡辺秀央君) 最初に、郵便法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、郵便事業の現状等にかんがみ、社会福祉のための寄附金を内容とする郵便物の料金を免除することができることとするとともに、第三種郵便物の制度の円滑な運営を図るため、郵政大臣が定期に監査を行うこととし、及び指定調査機関に調査業務を行わせることとする等所要の措置を講じようとするものであります。
 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。
 まず第一に、社会福祉のための寄附金を内容とする郵便物の料金の免除についてであります。
 現在、天災その他非常の災害があった場合に被災者の救助用の物を内容とする郵便物の料金を免除しているところでありますが、非常災害時以外におきましても、社会福祉の増進を目的とする法人または団体にあてた国民の善意による寄附金を内容とする郵便物の料金につきまして、免除することができることとするものであります。
 第二に、第三種郵便物の制度の円滑な運営を図るための所要の措置についてであります。
 第三種郵便物の制度は、国民文化の普及向上に貢献すると認められます定期刊行物の郵送料を低廉なものとすることによりまして、もって社会、文化の発達に資するとの趣旨で設けられているものであります。平成二年度末におきまして第三種郵便物の認可をしております件数は、約一万五千件、その利用通数は、全郵便物数の約七%、約十五億通となっております。
 郵便事業は、独立採算により運営をいたしておりますことから、第三種郵便物の低廉な料金は、他の郵便利用者の負担に基づいております。このため、第三種郵便物の認可をいたしました定期刊行物につきまして、その条件を具備しているかどうかにつき、定期に監査を行うことにより、制度の厳正な運営をいたしたいというものであります。
 また、本制度の効率的な運営を図るため、第三種郵便物として必要な条件を具備するかどうかの調査業務につきまして、適正かつ確実に実施ができる者として郵政大臣が指定する指定調査機関に行わせることとする等所要の措置を講ずることと
するものであります。
 これによりまして、第三種郵便物の制度の円滑な運営を図ってまいる所存でございます。
 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしておりますが、社会福祉のための寄附金を内容とする郵便物の料金の免除につきましては、公布の日から施行することといたしております。
 次に、お年玉付郵便葉書等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内客の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、最近における社会情勢の推移にかんがみ、寄附金つき郵便はがき等の寄附金の配分を受けることができる団体に地球環境の保全を図るために行う事業を行う団体を加えようとするものであります。
 現在、寄附金の配分を受けることができる団体は、社会福祉の増進を目的とする事業を行う団体等とされておりますが、地球環境問題への対応が、我が国における喫緊の課題となっている状況にかんがみ、寄附金つき郵便はがき等の寄附金の配分を受けることができる団体について、その範囲を拡大しようとするものであります。
 なお、この法律は、公布の日から施行することとしております。
 以上が、これら二法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げる次第でございます。
#214
○委員長(粕谷照美君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
    ―――――――――――――
#215
○委員長(粕谷照美君) 次に、通信・放送衛星機構法の一部を改正する法律案及び有線テレビジョン放送の発達及び普及のための有線テレビジョン放送番組充実事業の推進に関する臨時措置法案の両案を一括して議題といたします。
 まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。渡辺郵政大臣。
#216
○国務大臣(渡辺秀央君) 最初に、通信・放送衛星機構法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、電気通信分野における最近の急速な技術革新の動向を踏まえて、通信・放送衛星機構に通信・放送技術の向上を図るための業務を追加するとともに、通信・放送衛星機構を通信・放送機構と改称することその他所要の規定を整備しようとするものであります。
 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。
 まず第一に、この法律の題名を通信・放送機構法に改め、通信・放送衛星機構の名称を通信・放送機構に改めることとしております。
 第二に、通信・放送機構の業務として、従来からの業務に加え、通信。放送技術の水準の著しい向上に寄与する先導的な研究開発を実施させ、基礎研究から応用への橋渡しを図るとともに、通信・放送技術に関する研究開発のための基盤的な施設の整備の推進、海外からの研究者の招聘による国際研究交流の促進等の業務を行わせることとしております。
 その他所要の規定の整備を図ることといたしております。
 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日としております。
 次に、有線テレビジョン放送の発達及び普及のための有線テレビジョン放送番組充実事業の推進に関する臨時措置法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、有線テレビジョン放送の発達及び普及を促進するため、有線テレビジョン放送の放送番組に関する業務の効率的な実施を支援する有線テレビジョン放送番組充実事業を推進しようとするものであります。
 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。
 第一に、有線テレビジョン放送番組充実事業の定義をいたしております。
 第二に、郵政大臣は、有線テレビジョン放送の発達及び普及の促進に関する基本的な方向、有線テレビジョン放送番組充実事業を実施する者の要件に関する事項、同事業の内容及び実施地域等に関する基本指針を定めることといたしております。
 第三に、有線テレビジョン放送番組充実事業を実施しようとする者は、その実施計画が適当である旨の郵政大臣の認定を受けることができることといたしております。第四に、通信・放送機構の業務として、郵政大臣の認定を受けた実施計画に係る有線テレビジョン放送番組充実事業の実施に必要な資金の出資の業務を追加することといたしております。
 第五に、その他所要の規定の整備を行うことといたしております。
 なお、この法律の施行期日は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。
 以上が、これら二法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げる次第でございます。
 以上であります。
#217
○委員長(粕谷照美君) 以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時六分散会
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ソース: 国立国会図書館
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