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1992/04/07 第123回国会 参議院 参議院会議録情報 第123回国会 逓信委員会 第5号
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1992/04/07 第123回国会 参議院

参議院会議録情報 第123回国会 逓信委員会 第5号

#1
第123回国会 逓信委員会 第5号
平成四年四月七日(火曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 四月六日
    辞任         補欠選任
     谷川 寛三君     大島 友治君
 四月七日
    辞任         補欠選任
     國弘 正雄君     青木 薪次君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         粕谷 照美君
    理 事
                岡野  裕君
                守住 有信君
                大森  昭君
                中村 鋭一君
    委 員
                井上  孝君
                沢田 一精君
                陣内 孝雄君
                関根 則之君
                平野  清君
                及川 一夫君
                三重野栄子君
                山田 健一君
                矢原 秀男君
                吉岡 吉典君
                足立 良平君
                下村  泰君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  渡辺 秀央君
   政府委員
       郵政大臣官房長  木下 昌浩君
       郵政大臣官房人
       事部長      谷  公士君
       郵政大臣官房経
       理部長      山口 憲美君
       郵政省郵務局長  早田 利雄君
       郵政省貯金局長  松野 春樹君
       郵政省簡易保険
       局長       荒瀬 眞幸君
       郵政省通信政策
       局長       白井  太君
       郵政省電気通信
       局長       森本 哲夫君
       郵政省放送行政
       局長       小野沢知之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大野 敏行君
   説明員
       厚生省社会局施
       設課長      松本 省藏君
       郵政大臣官房建
       築部長      澤田 誠二君
       建設省住宅局市
       街地建設課長   那珂  正君
   参考人
       日本放送協会理
       事        沖  清司君
       日本電信電話株
       式会社取締役   井上 秀一君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成四年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)、平成四年度特別会計予算(内閣提出、衆
 議院送付)、平成四年度政府関係機関予算(内
 閣提出、衆議院送付)について
 (郵政省所管)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(粕谷照美君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨日、谷川寛三君が委員を辞任され、その補欠として大島友治君が選任されました。
 また、本日、國弘正雄君が委員を辞任され、その補欠として青木薪次君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(粕谷照美君) 去る三月二十五日、予算委員会から、四月七日の一日間、平成四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 まず、渡辺郵政大臣から説明を求めます。渡辺郵政大臣。
#4
○国務大臣(渡辺秀央君) 委員の皆様には、平素から郵政行政の適切な運営につきまして格別の御指導をいただき、心から御礼を申し上げます。
 郵政省所管各会計の平成四年度予算案につきまして御説明申し上げます。
 まず、一般会計でありますが、歳出予定額は三百二十三億円で、平成三年度当初予算額に対し三十億円の増加となっております。この歳出予定額に所要経費の計上された主な施策について申し上げます。
 まず、電波利用による活力ある情報社会の構築のため、平成五年四月一日から電波利用料制度を導入したいと考えております。また、豊かな国民生活の実現を図るため、公共投資による生活情報基盤の整備として、沖縄県先島地区の民放テレビ放送の難視聴を解消する事業など電気通信格差是正事業を推進することとしております。また、東京一極集中の是正と地域振興を図るため、地方拠点都市地域の整備を促進することとしております。
 国際面では、イギリスからのヨーロッパ向け海外中継放送の実施による国際放送の充実とともに、アジア・太平洋電気通信共同体への特別拠出等により国際協力の一層の推進を図ってまいりたいと考えております。また、情報通信技術開発を促進するため、先導的研究開発を実施するとともに、電気通信フロンティアや宇宙通信技術の研究開発などを推進することとしております。
 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出とも予定額は六兆四千三百七十七億円で、平成三年度当初予算額に対し二百七十四億円の減少となっておりますが、収入印紙等六印紙に係る業務外収入支出分を除きますと、歳入歳出とも予定額は三兆九千九百九十九億円で、平成三年度当初予算額に対し三千六百九億円の増加となっております。
 この歳出予定額における重要施策を御説明いたします。
 郵便事業では、お客様ニーズの多様化、高度化と郵便物の増加に対応するため、郵便サービスの向上による地域社会の振興への貢献と郵便事業運営基盤の整備充実を図ることとしております。
 郵便貯金事業では、金融自由化対策資金の新規運用額の確保などにより、金融自由化への郵便貯金の積極的かつ的確な対応と利用者サービスの向上を図ることとしております。
 簡易保険事業では、特約制度、定期保険制度の改善などにより、長寿社会、金融自由化への適切な対応と地域振興への貢献を図るための簡易保険事業の積極的な展開を図ることとしております。
 郵政事業共通の施策としては、地域の情報拠点としての郵便局のネットワークの高度化を引き続き推進するとともに、郵便局舎や宿舎の整備、機械化、システム化の推進、郵政事業の国際化への対応と国際社会への貢献等に必要な経費を計上しております。
 なお、郵便事業財政につきましては、平成四年度単年度で四百三十億円の欠損が見込まれております。これは、郵便業務収入など収益の伸びに比して、賃金、集配運送費等の費用が増大したためであり、昭和六十三年度以来の赤字予算となっております。
 次に、郵便貯金特別会計でありますが、一般勘定の歳入予定額は十一兆四千四百九億円で、平成三年度当初予算額に対し一兆二千五百六十六億円の増加となっており、歳出予定額は九兆五千百七十八億円で、平成三年度当初予算額に対し八千百十八億円の増加となっております。
 また、金融自由化対策特別勘定におきましては、歳入予定額は五兆七千九百九十四億円で、平成三年度当初予算額に対し一兆百三十六億円の増加となっており、歳出予定額は五兆七千九百二十億円で、平成三年度当初予算額に対し一兆百三十八億円の増加となっております。
 次に、簡易生命保険特別会計でありますが、歳入予定額は十三兆二千六百十六億円で、平成三年度当初予算額に対し九千七百五十五億円の増加となっており、歳出予定額は七兆五千六百六十四億円で、平成三年度当初予算額に対し八千三十八億円の増加となっております。
 以上をもちまして、郵政省所管各会計の平成四年度予算案の概略につきまして御説明を終わらせていただきます。
 何とぞよろしく御審議のほどお願いを申し上げます。
#5
○委員長(粕谷照美君) 以上で説明の聴取は終わりました。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(粕谷照美君) この際、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 本件審査のため、本日の委員会に日本放送協会理事沖清司君及び日本電信電話株式会社取締役井上秀一君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(粕谷照美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#8
○委員長(粕谷照美君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#9
○三重野栄子君 ただいま議題になりましたもののうち、郵便、郵便貯金、簡易保険三事業につきまして質問をさせていただきます。
 まず、現在郵便事業に求められている社会的ニーズのことでございますけれども、郵便創業百二十年の歴史に立ちまして、高齢化、情報化、国際化を迎え、二十一世紀を展望した郵便事業のあり方についてお尋ねいたします。
 百二十年史によりますと、明治四年、駅逓当局は、新聞を低額で郵送できるシステムをつくって規則化し、新聞原稿の無料扱いをしたり、新聞社の支局や通信局の役割をしたり、あるいは運送会社や海運事業も郵便物の運送に関連して設立するなど近代的な社会制度の発展に貢献したとあります。日本の経済が高度に発展し経済大国に成長いたしました現在、郵政事業の社会的ニーズをどのように展望しておられるでしょうか、大臣にお尋ねいたします。
 なお、大臣には、去る三月十日お尋ねいたしましたときに、大臣秘書にかかわりましていろいろ釈明いただきましたけれども、その後また新聞などにも出ておりまして、大変私といたしましては心重い気持ちでいっぱいでございます。そういうことも含めまして、これからの郵政事業の展望についての見解をお伺いいたします。
#10
○政府委員(早田利雄君) まず私から、郵便事業に求められている社会的ニーズということにつきましてお答えを申し上げさせていただきたいと思います。
 国民の皆様方が郵便事業に求めているものは、基本的な通信手段でございます信書、そしてまた小型物品の送達という郵便のサービスをなるべく安い料金であまねく公平に提供することであるというふうに私ども考えているところでございます。このような郵便サービスの提供を通じまして国民生活の向上や社会経済の発展、それがひいては公共の福祉の増進に寄与していくことが重要であるというふうに考えておるところでございます。
 加えまして、郵便局ネットワーク、全国二万四千きめ細かく配置されておりますので、この郵便局ネットワークを活用いたしまして、ふるさと小包の開発であるとか、あるいはふるさと切手、ふるさと絵はがきを発行するなどいたしまして地域社会の振興にも貢献してまいりたいというふうに考えております。また、どのようなことが郵便事業に求められております社会的ニーズではなかろうかというふうに考えて仕事をしておるところでございます。
#11
○国務大臣(渡辺秀央君) 御指摘のとおり、最近におきましても私に関する幾つかの報道がございまして、多くの方々、とりわけ日々汗を流し御精励されておられる郵政職員の皆さんや、あるいはまた通信・放送の業務に携わっておられるすべての皆様方に私のこの不徳を何とおわびしていいか、本当に実は恥じ入っておる次第でありますし、私も全く実は残念に思っておる次第でございます。
 これからは、私自身前にも申し上げさせていただきましたように、この場において釈明を申し上げましたことと同じようなことになりますが、皆さん方に対する大きな責任を痛感しながら、今までのことも私自身大きく反省をし、あるいはまた自分自身の政治活動も見直しをしながら、あらゆる面で総点検をいたしまして、この荷物を重く自分の政治活動の中に受けとめて、郵政事業あるいはまた郵政省関係の政策遂行のために、委員長初め諸先生の御指導、御鞭盤をいただいて職員を全うし、そしてそのことを補いのあかしにしていきたいという気持ちで深く反省をしているところでございます。
#12
○三重野栄子君 次に、今局長からふるさと小包あるいはふるさと絵はがき等を発行しながら社会的ニーズにこたえているという御答弁をいただきました。昭和五十三年ころ本省郵務局営業課ができたということでございますけれども、市場経済の企業であれば利潤追求として営業は当然のことであろうというふうに思うわけですけれども、非営利的な国営事業としての郵便事業で営業課といった場合、どのような視点で行われていくのでしょうか。昭和五十三年以前と以後、それからこれからの問題はどのようになっているかということを簡単に御説明いただければと思います。
#13
○政府委員(早田利雄君) 営業という言葉といいますか、観念といいますか、こういうことにつきましては、従来から余りはっきりした形ではなかったんですけれども営業活動ということはやっておったわけです。今先生お話しございましたように、営業課というものが本省にできましたのは五十六年の四月からということで、十年を過ぎたわけでございますけれども、実際にその営業活動といいますか、営業意識というものが多くの職員の心の中に浸透いたしまして一そしてまた実践活動に結びついてきたというのはこの四、五年ではなかろうかというふうに思っておるところでございます。
 今御指摘ございましたように、郵便事業は営利事業ではございませんで、そういう中での営業活動とはどう認識しているかという御質問でございますけれども、郵便事業におきます営業活動というのは、私どもは、郵便サービスの内容とその利用方法、こういうふうなことを広く国民の皆様方に周知するといいますかお知らせする、あるいは宣伝する、こういうふうなことを通じまして郵便サービスの利用拡大を図るということがまず第一の活動の一つではなかろうかというふうに思っております。
 それと同時に、営業活動を通じまして、直接接します国民・利用者の皆様方のニーズ、社会の変化であるとか多様化、高度化するニーズを把握いたしまして、これをできる限り事業に反映させることというのが営業活動の基本ではなかろうかというふうに思っております。
#14
○三重野栄子君 今御説明いただきましたけれども、私の理解している営業という問題と今進められている営業というのと少し認識が違うように思うわけでございますけれども、ただいまの御説明を子といたしまして、次のことを私申し上げてみたいと思うんです。
 郵便物を確実に、速く、しかも距離の遠近、あるいは人口の過疎過密を問わず全国二万四千の局で同じ料金で相手方に届けるということは並み並みならぬ工夫や、あるいは研究や努力がされているものだろうと敬意を表するところでございますとはいいながら、営業ということになりますと、どのようなスタンスで進められるかによって、ちょっとしたことで違っていくのではないかと思うんです。例えば一円であっても大口利用者の割引が多くなるということになりますと、個入り利用者の切手、はがき、そういう負担が逆に多くなるということも考えられるのではないかと思うわけです。
 経済の発展は郵便物とか小包などをますます増大させていくことは想像にかたくありません。したがいまして、郵便局の施設や機械化、あるいは職員や非常勤も含めましてどんなに頑張っても限界があろうかと思うわけです。その場合に営業ということになりますと、どちらに重点が置かれるかによってこれから随分郵便事業の方向が変わっていくのではないかと大変心配をするわけでございますけれども、そういう視点に立ちまして、本年度施策の中にも幾つか挙げられておりますけれども、関連してお答えいただければと思います。
#15
○政府委員(早田利雄君) まず、大口利用者に対する割引制度というものが一般利用者の方に負担を強いているのではないかという点につきましてお話を申し上げさせていただきたいというふうに思います。
 現在の郵便割引制度、いろいろございますけれども、大体三つの観点から考えましてそういう郵便料金の割引制度というのはでき上がっているわけでございます。一つには、郵便物の処理作業の効率化といいますか、差出人の方が事前に郵便物を郵便番号ごとに区分して差し出していただくと私どもの郵便局の仕事が非常に簡単にできるということで、結果的にはコストの削減が図られるということから料金を割り引くもの。
 それからいま一つは、郵便物処理作業の平準化と申しまして、郵便物は御承知のように日によりまして、また時間によりまして大変その需要に波動性があるわけでございますけれども、その郵便局の作業の中でできるだけ波動性を平らにするといいますか、平準化するということは私どもの仕事の仕方にとりましては大変有益なわけでございます。そういう点から、一日を争わないといいますか、四、五日の余裕がある郵便物につきましては後回し処理をするというようなことで郵便物処理作業の平準化が図られましたら、要員とかあるいは施設も二十四時間使用できるとかいうような、非常に効率的に使用できるというような場合に料金を割り引くもの。
 それからまた三点目には、需要拡大と申しますか、価格弾力性が高い郵便物につきまして、需要拡大が見込まれるというような場合に料金を割り引くもの。こういう三つの観点から料金割引制度というのは実施しているものでございます。
 現在、そのような利用者区分であるとか、広告郵便物であるとかいうような形で料金割引に保っている郵便物はどれくらいかということになりますと、第一種、第二種郵便物、手紙、はがきの引受郵便物数の約二割だというふうに私ども考えているところでございます。
 現在、先ほど申し上げましたように二万四千局の郵便局ネットワーク、そこに直接的に郵便事業に従事しております職員が十四万人ございまして、そのほかに機械設備だとかいろんなものがあるわけでございますけれども、こういうネットワークを維持するためには、これらに必要な固定的経費が最低限必要でございまして、そういう意味では一定の郵便需要の確保は不可欠というふうなことになるわけでございます。私どもこの大口郵便利用者に対する割引制度は、むしろ一般郵便事業財政にそういう点で貢献をしていることはあっても、一般利用者の方にそのことでもって負担を強いることになっているものではないというふうに認識しております。
 それからまた、営業のやり方ということにつきましてのお話でございますけれども、御指摘のように、私ども今営業目標というものにつきましては郵便の収入額というものを掲げてやっておりますけれども、この営業目標の確保というためだけにといいますか、手段、目的を問わずにやるということになりますと御指摘のようないろんな問題も派生じてくるというふうに思っております。私ども、従来からでございますけれども、特に今年度におきましては、郵便関係の職員一人一人が常にお客様と、この場合には大口利用者のみならず国民一人一人の個人のお客様を含めまして、そういうお客様を意識した仕事に取り組むということは、やはりお客様に何が本当にプラスになるか、利益になるかということを常に考えながら営業活動をしていくというような形で指導しているところでございまして、今後ともそういう方向でお客様に十分な周知宣伝といいますか、情報も提供しながら一層の郵便需要の拡大を図るために営業活動を進めていきたい、かように考えております。
#16
○三重野栄子君 次に、収入の面で大変努力をしておられるということを伺いましたが、平成四年度の先ほど大臣より説明をいただきました中に、「郵便事業財政につきましては、平成四年度単年度で四百三十億円の欠損が見込まれております。これは、郵便業務収入など収益の伸びに比して、賃金、集配運送費等の費用が増大したためであり、昭和六十三年度以来の赤字予算となっております。」と述べられておりますが、収入以上に支出がふえれば赤字になるのは当然のことでございます。
 そこで、営業の立場からすれば、収入の見込みは万全であったのだろうかということを一つお尋ねしたいわけでございます。それからまた、費用の赤字の要因というのは、賃金と集配費が強調されているようでございますけれども、その理由についてお尋ねをいたします。
#17
○政府委員(早田利雄君) 平成三年度の郵便の営業活動その他に基づきます郵便収入につきましては予定した目標をクリアしております。そういう点では収入の伸びはそれなりに確保できたということでございますけれども、費用の伸びということにつきましては、一つには、最近大変郵便物数が増加しております。そういうことで収益は順調に伸びておりますけれども、最近の労働力不足に伴います賃金の単価アップ、これも非常に大きく響いております。さらに、最近民間の宅送便に比べまして私どもの郵便小包も伸びが非常に欠きゅうございまして、そういう点で、小包だとかあるいは大型郵便物が大きく伸びるということに伴いまして集配運送費といいますか、運送のための自動車あるいは航空運賃というようなものが非常に大きく伸びたというのが費用が伸びた原因でございます。
#18
○三重野栄子君 命の御答弁に関連して質問をいたします。
 賃金と言った場合に、職員ではなくて非常勤に支払われるものだということを私はわかったわけですけれども、平成元年から郵便物数が年々ふえて、特に昨年それからことし、予想されているものについては増加しているわけでございますけれども、その割には郵便事業定員は増加をしておりませんし、賃金、集配費、運送費が増加をしているというふうに伺っております。平成四年度の賃金は八百七十二億円と四〇%も増加しているわけですけれども、一人で非常勤の三、四人分ぐらいできるよというふうに言う職員はたくさんいるわけです。
 そういう状況の中から見ますと、郵便事業の最終決着点は人でございますから、平成四年度の郵便貯金事業の職員も平成三年度よりは五十四入減っておりますし、一方、郵便事業の方では昨年よりも七百五十九名増員しているとはいうものの、いわゆる賃金は四〇%平成四年度は増加しているわけですから、やはり郵便事業の使命にかんがみまして要員のあり方に抜本的な施策が必要ではないだろうかというふうに思うわけですけれども、郵務局長並びに大臣の見解をお伺いしたいと思います。
#19
○政府委員(早田利雄君) 私ども、郵便事業を定員といいますか本務者、職員でやるのか、先ほど賃金という言葉を使いましたけれども、非常勤職員でやるのかということにつきましては、よりよいサービスを提供するという観点では御指摘のように本務者といいますか、職員のサービスというのが一番よろしいことは私もそのとおりであろうかというふうに考えております。
 ただしかし、その定員をふやすということにつきましては、シーリング枠の問題であるとか定員削減の問題であるとかいろいろ環境は大変厳しゅうございまして、そういう厳しい中で、先ほどお話ございましたように、平成四年度におきましては七百五十九人の純増という形で私ども予算案を提出しているところでございます。
 そういうことで、賃金につきましては、ことしの八百七十二億円につきましては、実はこれは確かに昨年より四一%ふえておりますけれども、平成三年度の実績もほぼこの八百七十二億円に近い額を使用しているということから見ますと、賃金といいますか、非常勤が平成四年度になりまして大幅にふえるということではないということでございます。
#20
○三重野栄子君 非常勤職員に関連して次のことをお尋ねしたいというふうに思います。
 郵便局の現業職員に対する三Kの解消と申しましょうか、人材確保にも関連すると思いますけれども、育児休業につきましては法施行の四月一日を前に関連労働組合と協議が整ったことを御通知をいただきまして、大変ありがとうございました。ともに喜び合いたいというふうに思っているところでございます。一方、国家公務員の完全週休二日制導入のための関係四法案が成立をいたしておりまして、国家公務員関係は五月一日施行を目標に準備中ということを伺っているところでございます。
 私は、三月十日の質問で郵便職員の週休二日制への取り組みについて御答弁をいただきましたけれども、法が成立しました現在、一日も早く郵便関係及び逓信病院関係などに働いている人々にこの週休二日制が実行されますように改めて要望したいと思います。
 また、人材確保に関連をいたしまして、三月三十日の日経新聞によりますと、郵政省は郵便局の現業職員を対象にした新勤務体系による新制度の導入を検討しているとありましたけれども、その制度について御説明をいただきたいと思います。
#21
○政府委員(谷公士君) 最初お話ございました週休二日制の問題につきましては、現在鋭意検討を進めておるところでございまして、先生御指摘の一般職の国家公務員の早期実施の状況も十分踏まえまして、実施の段取りにつきましては関係労働組合と十分意思疎通を図りながら進めてまいりたいと思っております。
 それから、日経新聞に載りました新勤務体系ということでございますけれども、ここ数年来の人手不足の状況、それから就業構造の変化に対応いたしますために、人材確保それから労働力の有効活用の観点を踏まえまして、職員と非常勤職員の処遇改善等については内部的にいろいろ検討しているところでございます。しかし現時点では、新聞で報道されました内容のような具体的な結論を得るには至っておりません、
#22
○三重野栄子君 結論というのではなくて、内容について御説明いただきたいと思います。
#23
○政府委員(谷公士君) 新聞報道されましたような勤務時間の短い公務員制度の創設ということにつきましては、これは考え方といたしまして従前からあるわけでございます。そういう意味では、常勤職員、非常勤職員全体の処遇改善、それから特に非常勤職員の安定的な雇用という観点からこのような考え方は一つの考え方として検討に値するわけでございますけれども、現在は特にこれに絞って具体的な検討をしているということではございませんで、こういうことも含めて、全般的に安定的な職員の確保のあり方について検討しておるということでございます。
#24
○三重野栄子君 何度も重ねて恐縮ですけれども、新聞発表の程度ぐらいはお願いしたいんですが。
#25
○政府委員(谷公士君) 正直申し上げまして、新聞で報道されましたような具体的な事項について検討しているわけではございません。
 ただ、常勤職員と非常勤職員の違いは何であるか。処遇を考えます際に、特に非常勤職員の安定的な雇用ということを考えます際に、非常勤職員と常勤職員との違いは何であるかということを考えますと、新聞に報道されましたような違いということが出てくるわけでございますけれども、こういった制度をとります際のメリット、デメリット等いろいろあるわけでございまして、そういう観点で、現在これらの点について詰め切っているというわけではございません。
#26
○三重野栄子君 なかなか具体的にお話が聞けませんが、あの新聞発表によりますと、今まで非常勤として働いてきた人々に対する明かりと申しましょうか、これから頑張っていこうという状況が見えたというふうに思っておりますし、それは郵便関係だけではなくて、自治体あるいはその他のところで働いている非常勤の皆さんも全国的には数多いわけでございますから、大変私は希望斉持った制度の見直しと申しましょうか、そういうことであると思って喜んでいるところでございます。ぜひそのようなことで、各省庁にも関連が多いと思いますけれども、推進をしていただきたいというふうに思うわけでございます。
 以上で郵便の問題につきまして終わらせていただきます。
 次は、高齢化社会に対応する貯金事業に求められる社会的施策についてお尋ねいたします。
 平成四年度予算の重要施策の中に、金融自由化への郵便貯金の積極的かつ的確な対応とサービスの向上に関しまして、その一、資金運用制度の改善・充実についてぺこれは大体要求額は達成されているように思います。これは一定の前進を見ておりますけれども、その二、金融自由化に対応した商品・サービスの多様化、この点につきましては、国家公務員の給与振り込み、ゆうゆうローンの貸付限度額の引き上げというのはこれから進められるわけでございますけれども、その他の問題、例えばシルバープラン貯金とか、こういう問題については全く認められておりません。
 景気を重視することは日本経済の立場から必要なことであろうという亡とは思いますし、公定歩合の引き下げ、そういうのは必要であろうと思いますけれども、引き続いて四度も引き下げられた、あるいははじけたバブルによる被害を受けた人々、高齢者や個人に対しても何らかの今度は貯金事業としてこたえるものがあっていいのではないかという立場から、どのような施策を持っておられるかということをお尋ねいたします。
#27
○政府委員(松野春樹君) 郵便貯金の立場からいたしましても、よりよい豊かな長寿社会の建設に向けまして、やはり自助努力による老後の生活資金の準備を積極的に支援していきたいと常々思っているところであります。先生ちょっと先ほどお触れになりましたシルバープラン貯金でありますが、大変残念といいますか、また恐縮もしておるんですが、十年を超える要求をしてまいっておりますが、平成四年度の予算折衝の際も実現を見なかったわけであります。
 実現を見ない理由はいろいろあるようであります。例えば民業の圧迫につながるとか、あるいは利子課税制度上問題があるとかいろいろあるわけでありますが、しかし、今後におきましてますます高齢化が進展する情勢の中で、私ども国営の金融関係でございますが、ひとつこの問題につきましては特に重点的に実現に向けて努力したいと思います。
 なお、高齢化社会という関連で申し上げますと、これも昨年の予算要求では実現いたしませんでしたし、また郵政省以外にも関係の省庁がございますが、俗にマル老貯金と言っておりますが、非課税貯金の限度額が三百万円で据え置かれたままになってございます。ことしは特に、私どもの見通してありますが、実現が可能かどうかは別にいたしまして、利子課税問題について税制上相当議論がされる年ではなかろうかというふうに思っておりまして、先ほどのシルバープラン貯金とあわせまして、いわゆるマル老非課税貯金の限度額の改善問題にも大いに積極的に取り組んでまいりたいと思っている次第でございます。
#28
○三重野栄子君 最後に大臣にお願いいたします。
 十年もかかりましたシルバープランの実現と今の非課税の問題についてもっと頑張っていただきたいと思いますが、その決意のほどをお願いいたします。
#29
○国務大臣(渡辺秀央君) 三重野先生全くおっしゃるとおりでして、私も当選間もないころから実はこのシルバー貯金の一千万というのはそこにお並びの与党の当時現職の皆さんと一緒にやってきたんですが、何といってもこれ時間かかりまして、しかもまだ、今どきのことを考えますと、老後のことを考えてみたり豊かな暮らしを考えてみたりしますと、一千万というのは限度じゃなくてむしろ低いぐらいである。せめて平成五年度を目指しまして何とか改定をすべく最善の努力を郵政省として、これはもうぜひ与野党の諸先生方からも御指導いただいて実現に向けて努力をしてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
#30
○三重野栄子君 終わります。
#31
○山田健一君 きょうは実は郵政外交ということについてお尋ねをいたしたいと思って準備をしてまいりました。しかしその前に、先般のこの委員会でも御指摘をさせていただきましたが、その後もいろいろとまた週刊誌、新聞等で大臣にかかわる問題でいろいろと報道がされているという状況でございます。この逓信委員会でも今から電波利用料の問題を含めて大変大きな課題を抱えて審議をしていかなきゃならぬ。その審議をしていく大前提は、大臣なりあるいは郵政省の職員の皆さんを含めてそうであります。我々この逓信委員会のメンバーもそうであります。やはりそこに一定の信頼関係といいますか、そういうものがなければなかなか審議が議論をしても前に進まないし、意味がない。そういった意味で、いろいろと疑惑が出ておりますが、この辺の問題についてきちっと解明をするところはして、そしてみんなが気持ちを一つにしてこれからの政策論議に入っていく、こういうことでなければいけないだろう、こういうふうに実は考えておりまして、またこういう問題で大臣にお尋ねするのは大変残念でありますけれども、お尋ねをいたしたいというふうに思っております。
 もう既にリクルートの問題やあるいはまた秘書給与の企業の負担の問題、入学相談の問題、さらに加えて、つい先般、日本電波塔社の顧問、そして献金の問題、さらにそれにかかわるホテルの建設の問題、さらにはそれに関係をした建設会社からの献金の問題、これが報じられているわけでありますが、いろいろと参議院の予算委員会、衆議院の予算委員会で今日まで取り上げられておりますが、まず大臣の方からこの問題についての釈明を求めたい、こういうふうに思います。
#32
○国務大臣(渡辺秀央君) 山田委員の御質問の中にございましたとおり、あるいはまた先ほども御答弁させていただきましたとおり、私も本当に残念で無念で全く恥じ入っている次第でございます。言いわけとかあるいはまた何とかを一切抜きにさせていただきまして、とにかくこれはもう私の不徳だと思っております。しかし、今御質問いただきました問題点について私の釈明をお聞き取りいただけるということは大変ありがたいことだと思いますので、さきの予算委員会でも若干申し述べましたが、御理解いただけるとありがたいわけでございます。
 日本電波塔の前田社長とは実は非常に親しい友人関係でございまして、その因縁で昭和六十三年に私に、官房副長官という公的な仕事、院内の常任委員長も公的な仕事でありますが、副長官が終わりましたところで六十三年にその顧問に就任することを要請されましたので、私も、彼も実は年齢的に非常に若い人でして、生意気なようですが、私が顧問として就任することがあなたのためになるなら、あるいはまた会社のためになるなら結構ですよと言って実は承諾いたしたわけでございます。顧問は昨年十一月まで、大臣就任まで続けておりました。就任した時点で辞任をいたしております。なおまた、いただいた顧問料は私の所得としてきちんともちろん確定申告をいたしております。
 また、いわゆる報道にありました前田氏個人としての政治献金、報道ではどうも一緒のような形になっておりますが、非常に上場会社できちんとした会社ですから、そこは御了察いただければおわかりだと思うんですけれども、会社からの政治献金ではなくて、前田個人からの政治献金として政治資金規正法に従って収支報告書に記載し、適正に処理をいたしてきているところでございます。
 しかしながら、記事にありますように、当時同社のホテル建設計画について私が個人の政治献金見返り、あるいはまた顧問に就任したというようなことの見返りで関係方面に働きかけたなどということは一切ございませんし、あくまでも友人としての顧問就任であったということを御理解願いたいわけでございます。記事の内容は私からしますと少し事実に反しているのではないかというふうに先般も釈明をさせていただいたところでございます。不正に政治献金を受け取ったり、あるいはホテル建設に当たって関係方面に働きかけたというような誤解を与えかねないものとなっていることは、私は非常に残念であり、そこが私の不徳がなというふうに実は遺憾でありますけれども反省をいたしているところでございます。
 これからは、そういう誤解を招かないように四方八方目を配って企業との関係、あるいはまた、たとえ長い友人であっても、その友人との関係ということに対して、自分でもよく考え、周辺を見回して行動をしなきゃならない、その責任があるというふうに思っておる次第でございます。
 まことに続いてのこの報道に対しまして、私は先ほどもおわびを申し上げましたが、委員長以下逓信委員会の先生方に、本当に大事な郵政業務、あるいはまた通信・放送という極めて大事な時期に、私もその責任と使命を考えて就任をいたしたつもりでございますが、こういう問題が重なって報道されて、また一々私が釈明を申し上げたり、あるいは御答弁させていただき、その答弁も誠心誠意認めるべきは認めて、あるいは落ち度は落ち度としてやってきたつもりでございますけれども、しかしそういうことが重なっているということに対しての責任者としての御批判ということは、まさに避けて通れない、私は本当に恥じ入っている次第でございまして、何とかひとつこの政策実現、あるいはまた諸先生方から御指導いただいてこの大事な郵政業務、行政の責任者としての職員遂行に当たらせていただき、職員の皆さんと一緒に汗を流して努力をしてまいヶたいと思う決意でございますので、何とぞひとつ御了察を賜りたいと思う次第でございます。
#33
○山田健一君 前回から大臣のお気持ちをこの委員会でもおっしゃっていただいているわけでありますが、今私が御質問を申し上げました電波塔社の関係はそういうことで今お話がありました。
 あわせて、ホテルの計画に関連をいたしまして、施工を希望していた鹿島建設と、こういうふうに言われておりますが、この会社からの献金のことについては、まさに報道されておりますが、一九八八年、六十三年五月にはさらに法人会員の会費プラス二百万、こういうことになっておりますが、これは事実でございますか。
#34
○国務大臣(渡辺秀央君) 昭和五十二年以来、実はあの鹿島、今お名前が出ましたので、この会社とのつき合いでございまして、後援会の会員に入っていただいておるわけでございます。六十三年以前にももちろん政治献金としてちょうだいをいたしております。もちろんきちんと届けてあるわけであります。六十一年八月に私の後援会が会員名簿の整理を行った際に、鹿島建設を含む以前からの会員についても、選挙を終わりましてからだと思うんですが新たに会員の整理を行いました。新たに入会手続をとったのがそういうことに記載されており、改めて整理をしたときにそこに名前が出たということでして、改めて私の後援会員になったのでは決してないわけでございます。五十二年からずっとおつき合いをしていただいてきた。
 特に、山田先生のせっかくのあれですから詳細に申し上げておいた方がいいと思うので、後援会の会費は月額八万円でございました。そして、六十三年の五月に同社から私の二つの政治団体にそれぞれ百万円ずつ献金がございまして、政治資金規正法に基づいて処理をいたしておるわけでございます。決してホテルの建設との関係で新たにいただいたというものでは決してございませんので、その点もひとつ御理解をいただきたいと思うわけでございます。
#35
○山田健一君 ホテルの建設と関係をしてといろことでお尋ねをしようと思っておりましたが、委員会でもいろいろ否定をされてきておる。今、現実に五十二年からと、こういうお話でありましたし、この二百万は百万ずつ六十三年の五月に入っておるということの確認をしていただきました。
 このホテル建設の関係については、報道等によりますと四百億円ぐらい、当時、という書かれ方がしておるわけであります。これで、私は全く知らなかった、こういう御答弁をされているわけですね。計画そのものも御存じなかった、こういうことなんでありますが、当時顧問に就任をされまして政治献金もそういう形で受け入れておった、いろいろと指導、相談にあずかった、こういう立場だったと思うんでありますが、この計画そのものも全く知らなかった、なかった、こういうことの認識なのでしょうか。あるいはまた、その後この計画は中断しておるというようなことが報道されておるんですが、そのことも全く大臣はあずかり知らなかった、こういうことなんでありますか。
#36
○国務大臣(渡辺秀央君) この問題は前に予算委員会でも申し上げましたが、その当時、先ほども御答弁させていただきましたように、私がこの計画を承知していたということではないわけでございます。これは後で報道もされていますし、その当時いわゆる積極的あるいは能動的にこのビルの建設とか、あるいはそういう方針とかというようなことは承知していなかったということは間違いないのでございまして、どうも何か時期的にみんな一緒になっちゃって、これがどうも私苦しい答弁みたいに見えますけれども、実際には本当に承知していないんです、その当時は。ですから、私自身が知り得ていない、承知していなかったということはひとつ御信頼していただきたいのでございます。
 それから、後ほどはそれは新聞で報道されましたから、あるいはまた、もちろん副長官終わってからの話ですけれども、平成があるいは六十三年の後半かどうかわかりませんが、私が顧問をやっているということではなくて、電波塔の社長歩知っているというようなことで、後で実はこの問題が週刊誌に出ましたりしてから秘書たちにもいろいろあれしてみましたら、いろんな話が、それはまあ政治家のことですから正直申し上げまして詰はあったようであります。しかし、私は正直申し上げて、実はそういう陳情も受けておりませんし、あるいはまた私が特別の行動を起こしたわけでもございませんので、その構想についての相談も受けて行動したということもないのでありますので、そこはひとつその時差を御理解を賜りたいのでございます。
 今の段階では、私はその記憶をたどっているところでございますけれども、人伝えかあるいはまた前田本人から聞いたことであったか、何か今計画していますよというようなことで聞いたのかどうだったか。新聞の報道は実は覚えているんです、平成元年だったと思います。日にちはよくあれしていませんが、それは記憶にございます。しかし、実は状況としてはそんな状況でございまして、答弁になるかならぬかわかりませんけれども、ひとつぜひ御理解をいただきたいと思うわけでございます。
#37
○山田健一君 実は、ついこの前もこの参議院で質問があったときに、ホテルの建設計画、これは知らなかった、あるいは関係方面に働きかけたことなども全く一切ございません、こう答弁をされて、さらに最後に、ホテル計画自身はあったんでしょうかという質問に対して、私はそのことも実はよく承知しておりません、こういう答弁だった。だから、当時はという言葉がここへ本当なら今の大臣の答弁でしたら入ってくるんだろう、こういうふうに理解をするわけであります。
 いずれにしても、今大臣が言われましたように、いわゆる顧問に就任をされた昭和六十三年の五月、その前後に、今も話がありましたように、前田社長からその前後に約九百万ですか、個人から、いわゆる顧問料として払われているお金とは別に、それぞれの政治団体で約九百万ですか、管け取っておられます。さらに今回の話が出ております建設会社からも実は五月に二百万。みずからもどうしてこの時期にこうだったのかというお話がありましたが、なぜこの時期にそれだけ集中浄して、このホテル計画、当時は御存じなかったのかもしれませんが、それに関連をしておった建設会社、あるいはそれを計画をした電波塔社、ここからそういう普通の後援会の会費とは別にこの六十三年五月前後に集中をしてお金が入っておる。この二百万なりあるいは九百万なり、どういう趣旨のこれはお金だというふうに思って受け取ってこられたんですか、どういう性格のお金なんですか。
#38
○国務大臣(渡辺秀央君) 実は、六十一年の選挙が終わりまして私間もなく御存じのように官房副長官に就任したんです。そういうことがございまして、そのときに献金の話はあったんですけれども、あそこの会社は、今山田先生もおっしゃいますが、会社じゃなくて個人なんです。これは本当にきちんと分けられている会社でして、しかも、先ほど申し上げたように、余計なことを言う必要はないんですけれども、彼は若いですから、会社の金を私の方に回せるなんということではない。事実そんなことをやったらそれは違反でありますから、個人の所得の中から私にお手伝いしたい、協力したい、こういう話だったんだけれども、事実、個人の所得なんです。彼は個人で申告しているはずです。これは領収証を切っているわけです、個人献金ですから領収証を切っています。ですから、実は政治資金規正法の登録した中に個人の名前が出てくるわけでして、それはもうそうでなければ、会社でしたら名前は出てこないわけですから。そこはひとつぜひわかっていただきたいんです。
#39
○山田健一君 どういう趣旨の……。
#40
○国務大臣(渡辺秀央君) それは要するに、副長官時代にそういう話があったのを、私は今副長官だから勘弁してよ、ありがたいけれども終わってからにしてくださいと。内々の話みたいなことですけれども、実は遠慮して、六十一年、六十二年と遠慮しておったわけでありまして、それが六十三年一年間に一気に全部三年分というか二年分というか、これは私実は本当に知らなかったんですよ、後でこの問題が起こって、こんなに一年間に集中していたということ。献金というものを秘書に全部任せているわけではございませんけれども、ちょっと私も責任があるなどいう点はその点でございます。
 非常に誤解を受けた、誤解を招いているということだと思いますけれども、中身は全くそういう趣旨でございまして、しかも鹿島さんの方も同じように副長官の時代に、これは余りこう言っちゃあれですが、業者でありますから、しかも政府の仕事もやっておられるわけですから、そこは私はその当時は遠慮した。そしたら六十三年に来ましたと。本当にこういう形になってしまったということなんです。これはもうぜひわかっていただきたいと思うんです。
#41
○山田健一君 ちょっと一言だけ申し上げておきたいと思います。
 そういう経過は今御説明いただきましたが、大変なお金ですよね、考えてみれば。なぜそこへ集中したのか私もよくわからなかった、こうおっしゃいましたが、我々本当に庶民の感覚からすれば、何百万というお金がどかんどかんとその時期に入ってくる、幾ら副長官やめたからといって。まさに永田町のそれが論理なのかもしらぬけれども、こんなことは私はやっぱり常識的に知らなかったじゃ済まないということだけは申し上げておきたいと思っております。
 あわせてお尋ねをいたしたいと思いますが、例の報道に対して、新聞社に対しては厳重に抗議をして謝罪を求めていきたい、こういう御答弁をされておりますが、その後この問題に関して謝罪を求める、抗議をするという手段をとられておりますか。おられればどういう内容かお尋ねをいたしたいと思います。
#42
○国務大臣(渡辺秀央君) 正直申し上げまして準備をいたしました。相談もいたしておりますし。でございますが、私が予算委員会で釈明いたしましたのを翌日新聞社も私の釈明を掲載してくれました。事を荒立てることが主体ではございませんので、今まで申し上げたように不徳のいたすところもありますから、今後の推移も一緒に見。ながら、私はいつでも対応できるように準備をいたしております。
#43
○山田健一君 大臣の思っておられることとは違う形ということになるんですか、今まで何度かいろんな形で報道されて、一連の疑惑絡みだという形で取り上げてこられて、そのたびに私の不明、不徳のいたすところですと。確かにそれはそういう形でみずから反省をされ、次に備えてと、こういう気持ちが受けとられるわけでありますけれども、報道された一連の流れあるいはまた本当の事実はどこにあるのか。これはやっぱり公の立場にあるわけですから、国民の皆さんの前に明らかにする回あるいはまた、郵政の職員の皆さんも本当に日夜一生懸命努力をされておる。また末端の小さな郵便局に至るまで、我々の親分が一体どうなるんだ、これはもう大変注視をされているわけであります。
 そういった意味では、みずからがそのことについてはきちっと公に釈明をしていく、これは僕はやっぱり必要だ。それをしないで、いや、不徳のいたすところであります、これでずっと来たんでは、国民の受けとめ方というのはやっぱりそこに割り切れないものを感じる。そういうものが残っていく。これじゃやっぱり職員の皆さんも、私も汗を流すとおっしゃいましたけれども、汗を流そうという気持ちはあっても、気持ちの整理がつかない、こういうことに私はなるんじゃないかと思っております。みずから自分にかけられた火の粉はきちっと振り払っていく、事実でないなら事実でない、抗議をするなら抗議をする、きちっとそういう対応をしていかなきゃならぬだろう。それがないと、今までのような繰り返しでいけばうやむやになってしまうということなんで、その辺について大臣の決意はいかがですか。
#44
○国務大臣(渡辺秀央君) 私、その金額を全然知らなかった、献金を全然知らなかったというんじゃなくて、結果的に金額がそれだけ大きくなってしまった、そのことの累積がいわゆる数百万になったということを結果として今回改めて認識をして、非常にまずかったと言ってはおかしいですけれども、一年間に全部集中しちゃったなと。もちろん個人献金ですから、それは私は全然知らないというわけじゃございませんので、そこのところはちょっと私の言い方があるいはまずかったかもわかりません。御訂正させておいていただきます。
 それから、今の山田先生のお話ですが、週刊誌のときもそうでした。秘書と私との個人の感情の行き違いから始まっておりまして、やっぱりこれは自分の性格として、いろいろ先生方にこうやって御心配かけて、御迷惑かけて、郵政省の三十万の職員の皆さんやあるいは関連する三十万の職員の皆さん方に対して本当に相済まないと思っていますが、私としては自分のこの不徳を恥じることの方が今の段階で、全くもう情けないことでありますし、身の細る思いでありますけれども、私としてはけじめは何かの形でつけなきゃいけないとは思いつつも、政治的行動あるいはまたこの政策の遂行、こういう中で私はこの責任のあかしとしていきたいという気持ちであります。
 しかし、今ほど申し上げたように本当に腹が立ち、あるいはまた無念で残念でという気持ちもございますので、準備をし、御相談をして、御指導いただいている面もあることだけはきちんと申し上げさせておいていただきたいと思うわけでございます。私の頼りない性格がもわかりませんけれども、一つは性格的なものもあるかもわかりませんが、御理解をいただきたいと思うわけでございます。しかし、今後もこのままでいくかどうかということは留保させておいていただきたいと思います。
#45
○山田健一君 けじめの問題を含めて、あり方について留保という今大臣のお話がありましたからこれ以上は申し上げませんけれども、秘書との仲たがいからこれはスタートだということになっておるけれども、これだけやっぱり世間の視点が当たっておるという状況なんでありますから、ましてや宮澤内閣にとりましても今政治改革真っただ中、これはやらなければいけない。閣僚はまずその先頭に立ってお手本を示していかなければならぬ立場でありまして、その意味からも、閣僚としての適格性、あり方というものがある意味では私は問われているというふうにも思っておりますので、大臣みずからのそういった政治活動、今後の政治活動というふうにおっしゃっていますが、それを視野に入れながら何らかの大臣としての対応をされることを私は期待をいたしておきたいと思います。
 以上でこの問題について終わらせていただきまして、時間が余りありませんけれども、郵政外交の展開ということについてお尋ねをいたしたいと存じます。
 今回の所信で、従来は国際協調、国際協力、これを積極的に展開する、こういうふうになっていたわけでありますが、今回改めて「郵政外交の展開について申し上げます。」、こういう郵政外交という言葉が使われてきておるのであります。その意味では、これだけの国際化時代を迎えて、郵政省としての決意がそこに込められているんだろう、こういうふうに思っているわけでありますが、郵政外交ということのまず意味、認識についてお尋ねをいたしたいと思います。
#46
○国務大臣(渡辺秀央君) 御指導ありがとうございました。
 ただいまの御質問につきましては、経済活動、国民生活のグローバル化、あるいはまたサービス化、情報化の進展に伴いまして郵政省所管に係る通信、金融、物流の果たす国際的な役割ということも非常に重要になってきていると思いますし、また増大してきていると思うんです。郵政省としましても、国際化への的確な対応、国際貢献の推進が喫緊の課題であるということで、今日までも努力をいたしてまいりましたし、また御指導にあずかってきたところでございます。
 そのためには、国際協調、国際協力という個別的な視点ではなくて、各種施策を総合的に統一的に一元的な視点から進めていく必要があるというふうに考えまして、この施策の推進を私は大臣就任当時から郵政外交というふうにとらえまして、その積極的展開を図ることを政策の一つの柱にいたしてきたわけでございます。
 具体的には、御案内のとおり、郵政外交を全省的に展開していくために、組織的に、平成四年度予算案に官房に国際部の新設を盛り込んでおりまして、ここでいわゆる一元化というものを図って、この委員会におきましても、これから郵政外交についての議論もそういう意味で大いに活発な御指導をいただきたいと思っておる次第でございます。
#47
○山田健一君 今ちょっと組織の問題も触れられました。これは六月一日の実施予定ということなんでありますが、今度大臣官房に国際部が設置をされる、ここで一つの一元化をしていこう、こういう趣旨のお話があったわけであります。今窓口が総務審議官、こういうことに対外折衝において一応なっておりまして、官房の一つの組織、さらに今度は国際部という形になってまいります。ガットの問題、あるいはまた多国間でのいろんな協議をしていく、二国間での協議、あるいは電気通信、さらには放送、こういった分野で国際的にいろいろ処理をしていかなきゃならぬ問題がたくさん出てくる。
 こういう状況の中で、農水省それから運輸省、ここらあたりでは言ってみれば次官クラスの担当官、これを設置してその任に当たらせるということになっているわけであります。そういった意味では、郵政省設置法を改正しなきゃならぬということになるのかもしれませんが、これからの考え方として、郵政省が本当に責任を持った郵政外交を展開していく、こういうことになれば、そういった責任のある審議官というものを設置していくということについてはどのようにお考えでございましょうか。
#48
○政府委員(木下昌浩君) ただいま大臣からも御答弁申し上げましたように、国際部長をこのたびつくっていただくことになったわけでございますが、その場合におきましても総務審議官はそのまま残るわけでございます。したがいまして、従来もそうでございましたが、国際会議等の場合に次官クラスの出席が要請されるような会合には、引き続きやはり総務審議官に御出馬を願うということが多いかと思います。
 しかし、ただいま委員御指摘のように、他の省では名実ともに次官クラスの運輸審議官だとかいうような制度ができておるわけでございます。そういう意味で、今後ますます郵政外交の範囲が広まってくる、レベルも高まってくる、そういう時期に至りまして、私どももやはり他省庁と同様こういう次官クラスの審議官を設置するということについて今後の検討課題としていかなければならないと思っておるところでございます。
#49
○山田健一君 時間がありませんので最後でございます。
 今ちょうど白井局長お見えでありますが、旧ソ連、CISに対する支援について大変大きな問題になっておりまして、昨年ですか、郵政省も調査団を派遣され、そしてことしの二月、CIS電気通信協力協議会、こういうものが発足をしておるようであります。いろいろと国連の場あるいはOECD等々の場でどうこれから軍需部門を民需に転換していくのか、いわゆるソ連の持っている電気通信の技術力、そういったものをどう民需に生かしていくのか、こういうような観点からもいろいろ議論がされておるようであります。一方ではココムの規制を緩和させていこうというような話も出ております。CIS支援の郵政省としての基本的な考え方、今どういうふうに取り組んでいるのか、さらには今後の方針等についてお聞かせをいただきたいというふうに思います。
#50
○国務大臣(渡辺秀央君) 今年度、郵政省独自の施策といたしまして、五月にロシア連邦を中心とするCISの電気通信関係者十五名ほどを対象といたしましたセミナーを東京で開催しようという運びになっておるところでございます。二月の二十七日、郵政省のほか電気通信事業者、あるいはメーカーなど約三十社から成りますCIS電気通信協力協議会が発足したわけでございまして、先ほど菊触れになりましたのは三十社の背景をもってこれから取り組んでいくということになるわけであります。本年夏以降にCISの電気通信現状を把握するための調査団の派遣も実は検討いたしております。いろいろまた御指導をお願い申し上げたいと思っております。
#51
○及川一夫君 前回、質問の冒頭で大臣自身に関することにちょっと触れさせていただいたのですが、NHKの予算であるということも含めまして、釈明の用意はしたが別の機会にということになっているわけであります。今同僚の山田さんの方からこれまでの中身、全部じゃないですけれども、その基本となる部分についていろいろ質問があって答えがありましたが、山田委員そのものが私は納得しているとは実は思わないんです。なかなかもって疑惑が晴れない。大臣のお答え聞いていたら、すべて事実に反するということで、数字はまた別ですよ、事実に反する、心外だ、残念無念、不徳にいたすところではあるが私はこんな指摘をされる覚えはない、こうつながるお答えだと思うんです。しかしどうも受ける立場からいうと余りすっきりしない、依然として残っている、こういう感じで私は受けとめているわけです。
 率直に言って、渡辺代議士が郵政大臣でなかったらこの議論はここではないですよね。だから後ろにおられる郵政省の方々も本来関係ないわけです。関係あるのはまさに予算そのものだし、法案そのものす。それを議論していくに当たって、どうもすっきりしないな、何か立つとどうしてもこれに触れざるを得ないという、そういう雰囲気の中で逓信委員会が進められるというのは、大臣も不本意だと思うが、私も不本意なんです。そして、委員会開くごとに一つ二つといろいろ事実関係が出される。うそか本当か知りませんけれども。
 例えば、息子さんが留学中にリクルート社から何か役員をやっているという形において報酬をもらっているというのが新聞に載りました。これも私らわからぬ、正直言って。事実だとすれば、留学中の人が会社の役員をやるということは、全くないわけじゃないんだろうけれども、それにしても、おやじさんが郵政大臣だということを考えると、政治家であるということを考えると、何のためにそれほどまでしなければいけないのかと。本人は全然知らないと言っているということが報道されている。一体どこに真相があるんだということをどうしても僕らは聞かざるを得ないような形になるんです。
 ただ、私はきょうはそこに本意があって質問に立っているわけじゃないんです。そういう意味合いで言うと、郵政大臣どうなんですか、政治倫理審査会なんというのは、倫理審査会を構成している理事さんとか会長だけに権限があって、あとは全部議員というやつはもう従うのみだという、そういうものじゃないと私は思うんです。やっぱり我々にも権利義務があると思うんです。だから、私が今郵政大臣の立場だったら、不本意だという状況なんですから、しかも逓信委員会で法案や予算審議に迷惑かけてはいかぬという気持ちがおありなら、私なら政治倫理審査会の開催を要求して、身の潔白を証明するそういう委員会をぜひ開かせていただきたい、こう私は出たいと思うんですけれども、郵政大臣いかがですか。
 私は今シロともクロとも言いません。渡辺郵政大臣は長い間代議士をやられてきているんですから、どんな仕事をされてきているかというのは私なりにわかっています。なかなか立派な政策をお持ちで、こんなことを言われるということもよく聞いているし、もちろん人間ですから欠陥がないとは言えない。しかし、総じて見るならばという意味で言うと、僕もはあと思うようなことがあるんです、あなたの書いたものとかいろんなものを見まして。ですから、そういう意味合いで言うならば、能動的な意味で、せっかくそういうことを開陳できる、身の潔白を証明する場があるんですから、郵政大臣、そういったところでこの際一括して身の潔白を証明させてほしいということをお考えになりませんか。
#52
○国務大臣(渡辺秀央君) 及川先生の大変な御指導のお言葉でございますが、私は今まで予算委員会や衆参両院で、あるいはまた逓信委員会でも委員長初め諸先生方からこうやって御指導いただいてまいりましたし、あるいはまた、私は誠心誠意突はお答え申し上げてきておると思っております。もちろん、納得されない面があるとすれば私のまだ答弁の足りなさかもわかりませんが、今御指摘の問題なども、やっぱり週刊誌や活字に出てくるもの、息子の問題などでも、リクルート社の関連企業ということになりますと、それは本当にそういう御質問やあるいは疑惑、疑念が出るんだろうと思うんですが、リクルートの関連会社にいた人間が、そこの資本も何も関係なく自分で独立して、そしてリクルートの関連会社と取引をしている会社でありまして、これは本当にもうここまで来ますと、いろんな理屈づけをされるということは私が足りないんだろうと思うんです。また、非常に私も残念で遺憾でございます。
 しかし、じゃ事実に違うからとおっしゃいますが、今申し上げたように、このように国会で御答弁もさせていただいておりますから、私は今の段階で政治倫理審査会を先生の御指導のようにお願いをするというようなことでなくとも、大方皆さんから大体側了察をいただいていることではないか、自分でもそのように対応してきたつもりでございますし、間違いは間違い、非は非、あるいはまた、自分の正すべきものは正した答弁をしてきたつもりでおりますので、どうぞひとつそこのところは御理解をいただきたいと思う次第でございます。
#53
○及川一夫君 私はかなり善意で物を言っているつもりなんですが、この種事件になると、御理解をということで、皆さん理解しているんじゃないだろうかという発言をされる方が結構多いんですよね。それは余り一方的じゃないですか。僕の方では理解ができない。それはやっぱり立派な郵政大臣であってほしい、だからせめてかくかくしかじかの疑惑を晴らしてほしいんだ、それさえ晴らしてもらえるのなら、わかったということで我々も予算とか法案とかそういうものに、いわば郵政省全体の政策づくりに議員としての使命と役割を果たそうと、こういう気持ちに実はなるんです。それを、大体この場でもう理解がいったんじゃなかろうかなんと言われると、僕はそうはならないから実は触れざるを得ないということで触れているんです。
 例えば息子さんの問題でも、現在はエヌ・エフ・ケーという会社だそうです。そして当時はエヌ・エフ・シーという社名だったそうです。それでこれはリクルート社の関連企業ということになっておる。関連企業という名においていろんなことが、別に息子さんの話ばかりじゃなくて、トータル的にそういう役割を果たしたというのがリクルート事件ではかなり出てきました。だから、僕は一緒くたにしているわけじゃないが、この新聞記事によればという意味で言うとそういうことがあるでしょう。僕は息子さんにだって気の毒だと思うんです、こんなことが事実に反しているなら。大変な汚名だと思います。これから社会人として音とうという息子さんに大変僕は気の毒だと思う。僕だって晴らしてあげたいぐらいです。僕だってて人の子の親ですから。
 というふうに考えるなら、この場でということも一つの方法ですが、しかしこんなやりとりしたって解明できないんです。だからむしろ政治倫理審査会のところで、我々の権利なんだから、そこで釈明をしたり疑惑を晴らすというのは僕は権利だと思います。行って何でもおしゃべりをしなけりゃいかぬ、うそをついてはいかぬという、いわば義務的な意味で政治倫理審査会が僕は存在しているとは思わないんです。だから、あなたの権利でもあるんだからどうだろうかと、こう申し上げておきたいんですが、時間の関係ありますから、私もこれ以上どうですかとは言わないが、しかし私は重要な問題だと思います。でないと、他党でもやはり疑惑本格追及のためにどうのこうのとか、我が党では証拠入手なんというような新聞記事も載っかってますし、それで辞任要求もなんて、タイトルはこれは新聞がつけたことなんでしょうけれども、書いてあるんです。
 少なくとも我が党自体は、郵政大臣に関する問題で疑惑が晴らされて、納得ずくでこれからひとつ郵政事業のことを語ろうというところに行ってないということだけははっきりしているのでありまして、その点をひとつ踏まえていただいて、郵政大臣も何らかの対応をしなきゃいかぬというようなことも言われているし、特に息子さんの問題が仮にリクルート社だということになれば、八百万円以上私はもらってない、それ以上のものが出てきたら、これは衆議院の予算委員会で、何らかの対応を政治家としてしなきゃいかぬという答えもこれは出ているわけです。だから、郵政大臣としては能動的にとにかく晴らさにゃいかぬという気持ちが横温してなきゃならぬはずだというふうに私は思います。
 そういった点で、もう一度僕は考え直してもらいたいというふうに思うんですが、いかがですか。
#54
○国務大臣(渡辺秀央君) 息子のことがこの委員会で出まして本当に情けないことでございます。まあ政治資金を息子の留学に使うよりも、こうやって好意をいただくことなら甘えていいのかなということがそもそも不注意であったと思います。しかし、今先生がおっしゃるように、先生はまだリクルート社の関連会社たという前提でありますが、資本が入っていない、昔どこにいたからそれがそうだということは実はこの経営者にちょっと気の毒ではないか。現に全くの第三者の会社であって、資本も入っていなけりゃ役員も送られていない。それがどうして先生のおっしゃるようなことになるのかというふうに思います。だから私はそういうふうに御答弁させていただいてきているわけです。
 しかし、書かれることは不徳でありますから、これはもう私が再三申し上げるように、これから私自身が自分でそのあかしを、政治家である以上はその政治の行動あるいはまた職務の遂行、あるいはまた、ある意味では選挙の審判、いろんな形で受けていくべきものだと思います。私が先ほど、この場においても御理解をいただいているということを、もしそういうふうに先生がおとりになったとしたら私撤回いたしますが、少なくとも私は誠心誠意今までのいろんな御質問には答弁をしてきたというつもりで、御理解をいただいているというのではなかろうかというふうに申し上げたのでして、その証拠には、認めるべきものは認めて、落ち度であったものはこうであったというふうに申し上げてきたわけでして、そこのところは、先生のせっかくの御指導の言葉ではございますが、私はぜひひとつ先ほど申し上げたような点で補いとさせていただきたい。身のあかしとしてこれから努力をさらに傾注してまいりたいと思っております。
#55
○及川一夫君 これからもどうしても問題になるでしょうが、いずれにしても私はそういう考えを持っているということだけ言って、次の議題に移らせていただきます。
 郵政大臣の所信表明の中で、特に郵便事業財政の問題に触れられている。「これまで十年間連続して黒字を計上することができましたが、費用の増加が収益の増加を上回る傾向にあり、今後は厳しい状況になることが見込まれます。こうした状況の中で、適切な施策を講じて、これまで以上に経費の効率的な使用を図るとともに収入の確保に努めてまいります。」、こうおっしゃられている。このことを所信として表明された意味は、料金の改定といいますか、そういったものを含んで所信の表明がされたのかどうか、これをちょっとお伺いしたいと思います。
#56
○国務大臣(渡辺秀央君) 先ほど来申し上げている人件費であるとか、あるいはまた諸般の経費の高騰によって、努力にもかかわらず赤字計上をせざるを得ないということで来ている。そのことが、今御質問の初めから郵便料金の値上げありきということでのとらえ方ではないのでありまして、まず前提としてさらなる努力をしてみる、あるいはまた、さらなるサービスの向上をという使命の中で、サービスの低下にならないように努力をする必要がある、国民に信頼される郵政省として、あるいはまた国民とともに歩んできた郵政事業として私はそうあるべきではないかと思っております。いろんな角度から将来は検討せざるを得ないにしましても、今初めから料金値上げありきということではないということは御理解をいただきたいと思います。
#57
○及川一夫君 わかりました。それ自体はわかりましたが、そうすると、郵政大臣説明資料ということで先ほど大臣が説明された中に、「平成四年度単年度で四百三十億円の欠損が見込まれております。これは、郵便業務収入など収益の伸びに比して、賃金、集配運送費等の費用が増大したためであり、昭和六十三年度以来の赤字予算となっております。」、こう「赤字予算」ということを特に強調されているんです。ということになりますと、最初から料金値上げありきではないと、確かにそういう表現は使っていませんよ。そして効率をあれして、いろいろ問題あるけれどもそうならないようにという意味の方が大臣の所信表明であって、しかし郵政大臣の説明資料によれば「赤字予算」だと、こういうふうに言い切ったということになりますと、一体これはどんな意味があるんでしょうか。
#58
○政府委員(早田利雄君) 今お話のございました郵便料金の値上げの関係でございますけれども、第一種、第二種、手紙、はがきの料金につきましては、これを改定する方法につきましては、現在のところ郵便法の中で二つの方法がございまして、一つは……
#59
○及川一夫君 ちょっと待って、そんな話じゃないんだよ。政策というのは大臣が最終的に判断されてはさっとくるんだから大事なところなんだ。だから前段の方はいいんですよ、大臣がおっしゃられることは。ただ、ここで「赤字予算」だと言い切っだということは、これから先一体どうなるんだろうと。赤字だから料金改定ということを平成四年度の収支によってはやらざるを得ないという意味合いが含まれているんではないか、悪く解釈すればそういうふうに僕は思うんですよ。それだけの原因、理由が今の段階で言えるかという問題を含めて僕は質問しているんですからね。
#60
○委員長(粕谷照美君) 大臣の説明ですから、大臣答弁でよろしいですね。
#61
○国務大臣(渡辺秀央君) 御案内のとおり、郵便法で赤字が九百億になったら料金の問題ということになっておりますが、今までの累積黒字もございまして、ここでは「赤字予算」となっていますけれども、まだ料金改定までいかずに、最善の努力で国民に負担増をかけずにやっていかなければならないし、いけるということで、実はこういう「赤字予算」ということを表に出しても、出さざるを得ないわけですが、しかし表に出すことが本当ではないかということでありまして、もう一度申し上げさせていただきますが、料金引き上げの大前提になっているということではないということを、もっと収益を上げたり、努力を一生懸命いたしますし、また御指導もいただきます、そういうことで、最善の努力をさせていただきたいという決意を込めたこの「赤字予算」という活字でございますので、御理解をいただきたいのでございます。
#62
○及川一夫君 余り正確ではないけれども、大臣答弁というとそんなところかなと思ってみたりしますが、これは新聞の効果というのは大変なものですよね。これは地方新聞ですけれども、私が見たのは、来年度四百三十億赤字、郵便事業で郵政省見込むと、こうなっていますから、そうすると国民大衆はまた値上げかなというそんな感じになる。しかし、大臣もおっしゃられたように、九百億を超えなければ料金の値上げという話は進まない。しかしそれ以上になれば、自動的にとは言わないけれども、やっぱり問題の提起ができるような、これは新しいシステムとして何年か前につくったやつで、そのこともある。
 それと、私自身よく見てみますと、料金の値上げをしたのは五十五年度でしょう。二千五百億ですよ、累積赤字が。そして六十二年以降、六十億から最高百六十六億ぐらいまで、毎年数字は違いますけれども、どちらにしても収支差額をずっと生み出してきているわけですよね。そしてその収入の伸びも、二百二億から六百七十一億、六十三年からは千七百十九億とか千三十五億、これはもう職員の努力でいわば収入を伸ばしてきているという数字が、これは郵政省の発行しているもので図解までされてずっと出ているんですよね。
 そういうものから見ると、例えば昭和六十年度の十二億という収支差額になったときに、これしか出ないのにまだまだ郵便の料金の値上げなどということは一切言わなかったし、そういうものから比べると、今日の段階で、六十一年度六十億、六十二年度二百六十九億、六十三年度百三十九億、平成元年度で百六十六億、平成二年度で百二十五億、いずれにしても収支差額が出ているという条件の中で、なぜ赤字傾向というやつを警鐘乱打して、そして「赤字予算」と、こ至言い切るのは余りにも少し安易過ぎやしませんかという気持ちがする。
 それから、賃金の引き上げとか、要員の増とか、そういうものを五十五年度から対比をしてみたって、大体十二年間で三千四十九名ぐらいしか要するに増員になっていないんですよ。年間の平均で見たって三百名ぐらいの話ですよね、増員したと言ったって。恐らく自然退職との関係で言うなら出入りはむしろマイナスじゃないかというぐらいに思いたくなるような僕は郵政省の数字だと思うんですよ。それは悪いと言っているんじゃなくて、企業としてはまあまあとにかく一生懸命頑張っているなという実態があるにもかかわらず、わざわざここで赤字ということを強調されるというのは、政治的な意図か何か知りませんけれども、問題意識がちょっとおかしいんじゃないかという気がするんで、これはひとつまた答弁いただいて終わりにしたいと思います。
#63
○政府委員(山口憲美君) 御説明申し上げますけれども、実は先生もお触れになりましたけれども、郵便事業の収支につきましてはおかげさまでずっとこの十年間黒字を続けてまいりましたが、実は平成三年度につきましてもかなり苦しい状況になってきているというふうなことがございますし、その線で考えますと四年度も大変苦しいというふうなことで、四百三十億の赤字ということで計上しているものでございます。私どもも、十年間黒字でやってきて赤字に変わるということ、大変ショックを受けておりまして、そういったことで、郵政事業の財務という面からずっと見ますと、一つのやはり状況が変わってきているということは御説明をしておく必要があるんじゃないかということで、御説明をさせていただいているということでございます。
 なお、それに伴いましてどうするかということにつきましては、ただいま大臣からも御説明申し上げましたけれども、直ちにこれをもって料金の改定云々というふうな、基本的な郵便料金の大幅な改定をするというふうなことを志しているものではございませんで、ただ財務の状況がそうなっているということから、さらに我々は経費の節減でありますとか、あるいは御利用をさらにいろいろいただくとか、そういったいろんな努力を重ねていかなきゃいけないだろうというふうなことで、今こういうことを御説明させていただいている、こういうことでございます。
#64
○及川一夫君 それだったらやはり説明を逆にしなきゃいかぬでしょうな。しかも赤字という言葉はそう軽々に使うべきじゃないと思うんですね。収支差額がゼロになる、あるいは場合によるとマイナスになる、そういう表現でいきませんと、やっぱり赤字ということになれば大変だということに我々もなりますし、赤字だからけしからぬ、いや値上げは認めぬというような発想はないんですよ、僕には。だから、それはそれ自体として見て正しい企業の運営、あり方としていろんなことを検討しなければいかぬけれども、必要であれば認めるというふうに僕はしなきゃいかぬと思っていますよね。
 そういった点では、十年間も一生懸命頑張ってこられたんだから多とするけれども、もう少し気持ちを整理をしてもらって、そして必要なときには委員会でもそういうものに応ずる議論というのは当然あるんだという前提でやってもらわないと、大臣の所信表明は格好いいけれども、具体的な説明をと言ったら赤字だと、こうやられたら一貫性はないし、しかもそんなことを言えるだけの数字はあるのかといってずっと調べてみると、僕は現状ではないと思う。果たして平成四年に収支差額というものはゼロというふうに言えるかどうか。収入だって伸ばすんでしょう。伸ばさなきゃいかぬという気持ちでやられるわけでしょう。そういうことを考えますと、まだまだやはり言うこととそれから提案していることにはかなりの差があるような気がしますので、いずれにしてもそうなった事態なら事態で論議をしなければいかぬ、こう思っていますから、ひとつ注意をしていただきたいということを申し上げておきます。
 それともう一つ、このことに関連をしまして聞いておきたいのは、郵政事業はいずれにしても郵便、貯金、保険の三事業特別会計というのが中心で運営されておりますよね。そして、共通事務というのをどうしても考えざるを得ないということで、貯金、保険、郵便、三事業の中でお互いに頭数は持ち合っていますよね、人件費的に持ち合っておられる。その割合は郵便が五六・三%で、貯金が二五・八%、保険が一七・九%という形で運営されているわけですね。郵便事業の伸びと貯金事業の伸びと簡易保険の伸び、順調にいっているというふうに私は一口に言えるんだというふうに思うんです。そうすると、三事業の中で、安易なことは許されないだろうけれども、共通なんですから、一つの事業といってもいいわけですから、あるときには郵便が貯金に譲り、あるときには簡保が貯金に譲り、貯金が郵便事業に譲るというようなことは僕は実際問題としてはあるんだろうと思っているわけです。五六・三%とか二五・八%とか一七・九%という要員の割合がありますね。実際十四万から始まって六万五千、四万五千というそれぞれの頭数があるでしょう、貯金とか簡保とかその割合を機械的に計算すると持ち分があるでしょう。こういう割合というのは不変なんですか、どういう事情が来ても変わらないんですかということを聞きたい。
#65
○国務大臣(渡辺秀央君) ちょっとその前に、先生、赤字予算というのは今までもずっと実はあるわけです。結果として黒字になったということで、例えば六十三年度、具体的な数字もございますが、百六十三億円の赤字予算、恐らくこういうふうに赤字予算となっているという報告で来たはずでございます。あるいは御審議の材料で提供しているはずでございます。結果として、六十三年度は百三十九億黒字になりました。
 事実上黒字になりまして、黒字予算を組みましたのは平成元年度からでございまして、実はそれ以前は御提案のとおり赤字予算としてまいっているわけでございます。皆努力をして黒字にしたり、あるいは赤字幅を縮小したりしてきておりますので、そこのところもちょっと先生御理解をいただいて、これから気をつけますけれども、先生のおっしゃる意味はよくわかるんですよ。非常に理解できるんです。国民に与える印象とか、新聞紙上で活字になった場合の問題点とかそれはよくわかります。ぜひひとつ御理解をいただきたいと思うんです。
 それから、事業別に独立採算というか責任体制で特別会計をそれぞれ持っております。郵政三事業というのは、みんなが競争し合って、共存し合って、そして切磋琢磨し合って郵政三事業がここまで発展してきていると思うんです。そういう意味で、これは全く政治的な発言でございますが、事務的にまたよく政府委員から説明させますけれども、私としては、この三事業の今日の特別会計制度あるいはまた責任体制というものはやっぱり大事にしていくべきではなかろうかと思っておる次第でございます。
#66
○政府委員(山口憲美君) 先生からそれぞれの三つの事業はどういう経費の共通の分担をしているのか、こういうお尋ねでございますので、御説明をさせていただきます。
 郵政三事業につきましては、郵政事業特別会計ということで、みんなで一体として計上しているのは御存じのとおりでございますが、それぞれの事業は独立採算でやるということを旨としてやっております。したがいまして、各事業の運営に必要な経費というふうなものは、それぞれ分計をして負担をするような形にしております。
 しからばどういうふうに分計をしているのかということでございますが、まず郵便、それから為替貯金、簡易生命保険の各事業に直接必要とする経費、例えば郵便の配達に従事している職員の人件費でございますとか、あるいは貯金のオンラインの経費とか、こういったその事業に固有のものにつきましては、当然にその事業の負担ということでございます。
 そこで、本省でありますとか、あるいは郵政局でありますとか、あるいは郵便局、そういったところの郵便、貯金、保険に関係する職員はそれぞれの負担でございますが、そういったところの例えば局長でありますとか、あるいは共通部門の経費、こういったものにつきましては事業別のが明らかでございません回そこでこれらにつきましては、経費の大部分というものは業務量に比例をしているというふうに考えておりまして、しかもその業務量というのは、端的にはそれを取り扱う職員の数によって代表されるというふうに考えております。そこで原則といたしましては、ただいま申しましたような経費につきましては、事業別の要員数の割合、三事業の要員の数の割合によってそれぞれ各事業が分担をするようにしております。
 それからまた、研修所の経費というふうなものにつきましては、これは事業別の訓練の人員というものがございますので、その訓練の人員の割合で分ける。あるいは郵便局舎の減価償却費というふうなものも分けなきゃいけませんが、こういったものにつきましては建物の事業別の使用面積の割合で各事業に分計をしているというふうなことでございます。
 そのほか、為替貯金でありますとか簡易生命保険の各事業では、業務用郵便ということで郵便を使っております。これらにつきまして、それに要する経費につきましては、その利用の実態に応じましてそれぞれの事業が分担をしている、こういうふうになっている次第でございます。
#67
○及川一夫君 さっきの郵政大臣の答弁に関連して何か出てくるのかなと思ったら、出てこないんですけれども、赤字というのを郵政大臣が言うような意味でとらえたらおかしなことになりはしませんか。二千五百億赤字が出てというのは、これは累積赤字でして、五十五年にいずれにしても瞬間には二千五百億という赤字があるわけです。それを料金値上げをして、事業で一生懸命収益を上げて要するに累積赤字を取り崩していく、取り崩せない部分がいわば赤字という形で残されているけれども、本来の赤字というのは収入と支出の関係じゃないですか。その点では収支差額がちゃんと五十六年から出ているんです、一千七百億を初めとしてずっと。だからここは赤字じゃないんです。料金値上げして赤字だったらおかしいじゃないですか。そういうのは説明の問題だから僕はどうこうは言いませんけれども、ちょっとそこは勘違いじゃないかというふうに私は思います。
 それと、私、大臣に言いたいのは、確かに貯金事業、簡保事業というのは大きな事業です。国営であるとか民営であるとか銀行のことなんかも全然抜きにして考えたら、一つの事業体にしてもいいくらいのものなんです。郵便もそうですよ。それを三事業一体のものにしているというのは、国営で国民のいわば財産とかそういうものの期待にこたえるという意味合いで、これは長年やっていることですから、だからそれを崩すべきではないだろうという前提に立ちながら、我々が考える以上に郵便事業等三事業というやつは密接不可分の関係なんだろうなと思うんです。一つの郵便局で仕事をしているのを見ますと、全然違和感なしにやっているわけです。郵便事業の頭数であろうが、貯金の頭数であろうがみんなそれぞれ使命感を持ってやられておるわけです。だから現場に行けばある意味じゃ同じなんです。おまえはあっち、おれはこっちだなんていうようなことはまず原則的にない。そんなことでは仕事成り立たないわけです。
 実態がそうだということになれば、我々利用する側から考えれば、三事業一体のものとして、赤字を議論するわけにはいかないけれども、赤字という事態になったときにそこには少し融通性というか、弾力性というか、そういうものはないんだろうか。そんなことを考えると、三事業の今の頭数で言う構成比、これ自体が全く変わらないんだろうか、そういう事態になっても。変えてはいかぬものなんだろうか、こういう実は疑問を持ったから質問をしているわけです。過去のやつを僕調べるの忘れちゃったんだけれども、過去のやつを調べると、動いていれば動いたなりになぜかということで大体立証できるというふうに思っているんですが、そこはどうなんですか。
#68
○政府委員(山口憲美君) 御指摘のように現場の郵便局の段階では三事業が一体となって経営をしているということでございまして、会計の方の仕組みもしたがいまして郵政事業特別会計という一本の会計をつくりまして、それで全体を賄っているということでございます。しかしながら、そこでサービスをしている個々の事業につきましては、これを御負担いただくお客様がそれぞれ異なりますので、やはり郵便は郵便、貯金は貯金、保険は保険というふうに経理を明確にする必要があるだろう、独立させて考える必要があるだろうというふうなことでかなり厳しく中での区分をやっているようなことでございます。特に郵便と簡易保険につきましては特別会計を設けまして、特別会計がそれぞれ独立採算を旨として経営をしているというふうなことでございます。
 それから、先ほどの数字に関することでございますが、先ほど私御説明を申しましたのですが、分計をそういうふうにして積み上げております。それぞれの経費がどうなっているかと積み上げて、積み上げた結果、計算をしてみると郵便が何%、貯金が何%、保険が何%にことしはなっていた、こういうことでございますから、そう大きく変わるというものではございませんが、結果的にはそれぞれの分担率は当然年々変わっている、こういうことでございます。
#69
○及川一夫君 今特段これでもってかんかんがくがくやる必要はないんですけれども、形の上からいえば貯金、保険から要するに繰り入れというか受け入れというか、人件費分を郵便事業に持ち込んでいって、そして一体のものとして使う、こういう形になっているわけでしょう。だから当然貯金、簡保に対しては、ことしは何々で業務量がふえたという意味合いで言うと、人数はどうしてもふやさざるを得ないから繰り入れはあと五%上積みだよとか、そういう社内での取引というか社内での話し合い、省内での話し合いかな、社内と言うとあなた民間じゃないからわからないようだけれども、省内での話し合いというのはあるんだろうと思うんです、事業部内で。そういうことからいえば、将来的な問題として、いいか悪いかは別ですが、そういう中でいろんな話し合いが行われて、郵政三事業の中の一つが問題点として出てきた場合に、少しざっくばらんに言えば助け合い的なものがあってもいいんじゃないかな、こう思ったりするんですが、これは別にそういう現実が出てきたときに論ずることにいたしますが、私はそういう感想を持ったということだけ申し上げておきたいと思います。
 時間が来ましたのですが、一つだけ、ボランティア貯金の寄附金の配分問題ですが、実態を見ると最低で四十万円、最高で六千八百八十万円、こんなに差があります。差があるのは当然だと思うんだけれども、裁定基準とかそういうものは一切なしに、何か出てきた資料を見ると全部個別審議というふうに見えるんですけれども、そのような形で金額というのは決められるものかどうか。審議会はあるようですが、ということが一つ。
 それから、この種の問題は検査院の検査の対象になるのかならないのかということ。したがって、なれば当然決算委員会に出てくるという格好になるんですが、決算委員会に対して郵政省として報告事項ということになるのかならないのか、その三つだけちょっと聞かせてください。
#70
○政府委員(松野春樹君) 昨年の一月から始まりまして、大変国民の皆さん方に御協力をいただきまして感謝しておる次第であります。したがってこの寄附金の配分基準も、昨年初めて第一回目をやったということで私どもも勉強しながら進んでいる問題ではありますが、昨年の際に、具体的な資金配分をやる前に一応の私どもの内規的なルールを設定いたしました。全体が約九億円の配分でありますから、最高はやはり七千万円ぐらいを限度として審査をしようという点、それから、極力百万円程度でとめておいて、それ以下、余り小さい事業につきましては個別によく見させていただくということでございます。結果的に百万円未満が十三団体ぐらいありました。それから五千万円を超える団体も四団体、十六事業ぐらいございました。大体データがよくわかりました。
 ただ、私ども配分の際に、この貯金の性格にかんがみまして、草の根的な意味でのNGOの活動というものにもやはり光を当てていきたい、むしろ育てる余地があれば私どもも協力させていただきたいという点があります。昨年は最初でありますから、むしろそういう点に重点を置いたような感じでやっていますが、今年度は実は昨年の九億円の約三倍になります。今四月十五日まで申請を受け付けておりますが、こうなりますと、草の根的なものに加えまして、またこれも一定の金額水準は内規としては用意せにゃいかぬと思いますけれども、重点的に例えば難民問題でありますとか、環境保全でありますとか、この辺を申請される方々にもお知らせをしながら、しかし足切り的な意味で何か小さなNGOを切るということでなくて、両方相まってやっていきたいというふうに考えております。
 それから、次の御質問ですが、この国際ボランティア貯金の配分団体及び配分金額の決定内容につきましては、これは法律をもちまして、郵政審議会の審議を経て決定した後官報に掲載して公示となっております。また、寄附金の経理状況につきましても、年度単位で、年度終了後、経理の内容を官報に掲載して公示ということになっております。法律の建前は官報公示でもって対応しておるということでありまして、定例的、制度的な意味での国会への報告ということについては予定されていないというふうに考えておりますが、ただもちろん関係諸先生方の御理解と御指導をいただくことは、これはもう当然大変大切なことでありますから、こちらの実態面ではあろそかにしないように努力しておるつもりでございます。
 それから、会計検査院との関係でありますが、このボランティア貯金のNGOへの寄附金を配分した後の問題、対NGOにつきましては、これは国庫から支出されるお金ではなくて歳入歳出外現金の扱いでございますから、直接NGOに対しては検査院の検査の対象にはならないものと理解しておりますが、ただ、この寄附金は郵政省が保管管理しております。したがって、歳入歳出外現金として国が所有する現金ということでありますので、この受け払い状況につきましては当然会計検査院の検査の対象になるものであろうというふうに解釈しております。
#71
○及川一夫君 終わります。
#72
○委員長(粕谷照美君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午後零時三分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時三分開会
#73
○委員長(粕谷照美君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次発言を願います。
#74
○守住有信君 実は、この前の三月二十七日でございましたか、NHKの予算の審議の過程の中で御質問申し上げました点でございますが、時間がちょっと足りませんでしたし、放送行政局長よりもむしろ大臣の方から御答弁をいただきましたので、ちょっとその関係を再度御質問させていただきます。
 基盤整備あるいは難視の過疎地域、いろいろ民放も鉄塔が要るわけでございますが、あるいはまたこれからの通信の時代で自動車電話等々やっぱり塔が要ります、ポケットベルも。ところが今まで見ておりますと、もちろんNHKの塔もある。先発民放の塔も別個にあります。そして後発民放を助成制度でやっていく。ところが町村は自己負担が要ります。三割自治と言うけれども一割自治ぐらいでございます。自己負担も要る。事業者負担も要ります。今の時代はあの高度な衛星、衛星も通信と放送を一元化した複合衛星、こういう時代でございますが、一体日本の国内の足元で自治体負担、個別企業も負担が要ります。こういう放送や通信の鉄塔を共同利用していく。受発信機は違います。周波数は違います。もちろん通信、放送、放送も個別会社ごとに周波数が違います。その鉄塔の共同利用という仕組みを、技術陣は郵政省にもおられます。そういう仕組みでパイロット的にどの地域、どの地域ということで調査されて、そしてこれを強力な行政指導をなさる。会社ごととかばらばらでなくて。既に塔はある。電力塔まであります。資源は有限、コストがかかります。負担もかかる。自治体も事業者もかかる。通信と放送をアウフヘーベンしたような施策でございますけれども、これに私は挑戦してもらいたい。技術問題と同時に強力な行政指導。民放各社あるいは通信、ポケットベルも自動車電話もあります。新規参入で二つあるわけですから、そういうことを私は念願いたしておりますけれども、この点についての郵政省、通信と放送ですから、通信政策局長の方が一番アウブヘーべンでよかろうと思いますので、ここらを御回答いただきたいと思います。
#75
○政府委員(白井太君) 平成三年度から始めました公共投資予算を利用しての電気通信等の格差是正事業についてでありますけれども、ただいま先生御指摘のように、できるだけ鉄塔を共用できれば、共用することによりまして経費を節減したり、あるいは施設の効率的な使用をするということが私どもも望ましいと考えております。予算上も一応そのようなことを念頭に置いて積算もしておるわけでありますが、今までのところ、実は自動車電話に用いる鉄塔とそれからテレビ難視を解消するための中継局としての鉄塔とではなかなか共用するということが難しいというのが実態のようでございます。と申しますのは、自動車電話の場合ですとどちらかというと道路沿いに近いところに設置をする方が場所としていいというような判断があるようでございます。また他方、テレビにつきましては山の頂上のようなところに建てるのがいいというようなこともあるようでございます。しかし、場所がうまく合いますれば、やはり共用すればその方が経費的にも節減につながるということは言えるわけでありますので、そういうような方途については常に研究をしていくということが必要ではないかと思っております。
 それから、テレビ同士の共用、つまりNHKと民間放送のテレビジョン放送、あるいは民間放送の幾つかの放送局の放送というのを見るために施設の共用をするという点でありますが、これはむしろ、同じところで放送波が出せますと、各家庭ではそちらの方向を向いてアンテナを向けておけば全部の放送局の電波が受けられるということになりますので、これは格差是正事業以前からできるだけ中継局を設置する場所は同じ場所にするようにということで郵政省としてもやってきているわけでありますが、平成三年度に実施いたしておりました格差是正事業についても、実際にもかなり共用で施設を利用しているというケースが多いようでありまして、特にNHKが既に施設をつくっておりますところに民放のを乗っけさせてもらうというようなことをかなりのところでやっておるようでありまして、その面では大変経費の効率的な使用ということになっておるのではないかと思います。これからもそのような観点からできるだけそういうような効率的な使用ができますように強力な指導等をしていきたいと思っております。
#76
○守住有信君 お話のように、自動車電話とちょっと放送は位置が違います、放送は山の上の方ですから。しかし、放送の方だけで今努力中と聞いておりますけれども、ひとつその資料を、熊本県というと余り我田引水になりますので、九州全体だけでも、福岡県とかいろいろいらっしゃいますから、鹿児島県その他いらっしゃいます。これを過去はともかくとして、新規の三波目、四波目を免許しておるわけでございます。難視は山のようにあります。同じ日本人として、同じ県民として、同じ町民として、見えぬ地域がある。これはもう文化格差論だといってわんわんやっておったわけでございますから、その資料をどうかお願い申し上げておきます。
 それからもう一つでございますが、昨年、西日本新聞の佐賀県版でございましたが、我が国の電気通信の先駆者、志田林三郎というお方、逓信省の初代の工務局長、かつまた明治以降の工学博士の第一号であられる方が志田林三郎、逓信省の工務局長でございました。これを初めて知ったわけでございます。そして、私ども熊本の松前重義先生、通信に一番の力を入れた、通信は世界を結ぶというふうな哲学のもとに、私も日中海底ケーブルその他いろいろやってまいりましたけれども、その一番のスタート、前島密先生、郵便の父は余りにも有名でございます。ところが、電気通信のスタート、明治維新が終わっていわゆる近代国家日本、技術国家日本に向かうときの逓信省の工務局長、かつまたあの方は電気学会という、まさしく電気が普及して初めて電気通信に発展して、後は無線とか放送の方へ発展しておるわけです。この方のことしは没後百年、こういうことを知ったわけでございます。
 これは郵政省だけじゃなくて、NTTを初めこれはもう電気産業界のスタート、電気学会をおつくりになった初代の工務局長。昔の逓信省は電気も通信も郵便もやっておったわけでございますが、そういう思いを込めておりますけれども、いろいろお願いもかつて申し上げておきましたけれども、これに対する検証、佐賀県の方では既に検証をやろうということで地元の自治団体その他がお取り組みですけれども、これは見う日本全国のテーマではなかろうか。そして、その中心、郵政省として大いに声をかけていろんなプロジェクト等々にお取り組みいただければ、ことしの秋でございますので、そこらを目指してのお取り組みはどうだろうか、こういう気持ちでお尋ねをするわけでございます。
#77
○政府委員(白井太君) ただいま先生のお話しになりました志田工学博士のことでございますが、実は私も存じ上げなかったんです。現在の郵政省におります者も実はほとんどの者が知らなかったというような大変お恥ずかしい状況でありましたが、いろいろ調べてみますと大変な方であったようでありまして、明治二十一年というと、電磁波といいますか電波というのが確かに世の中にあるということがやっと確かめられた年だそうでありますけれども、その年に、当時の逓信大臣である榎本武揚大臣とこの志田博士が一緒になって電気学会というのをつくられたのだそうでございます。
 それで、この方が大変立派な方だというのは、その電気学会をつくられた最初の第一回の総会のときに演説をなさっておられるわけでありますが、その演説というのが大変先見性に満ちた演説でありまして、少し大げさに言いますと、百年後の今日の世の中、あるいは今日のエレクトロニクスの発達の状況というのをかなり的確に予言をなさっているわけでございます。当時はやっと外国でそういう電波というものがあるということが検証されたというような時代ですから、もちろん電波という言葉もない時代でありますけれども、その電気学会での演説をちょっと拝見してみますと、電波という言葉を使わずに、例えば「電線を用ひず数里の河海を隔て々自在に通信又は通話し得るの節も来るべし。」というようなことを言われて、いずれは上海などで演じられておる歌や踊りを我が国においても楽しむというようなことができる時代が必ず来るに違いないというようなことをその総会の演説で述べておられるわけであります。
 この方は、先生おっしゃいましたように、逓信省においては工務局長として電話事業の創設にかかわって電信電話事業の発展に大変貢献をなさった方なんですけれども、大変お若くして三十八歳でお亡くなりになるというようなことから、どうもその業績というのがしばらく忘れ去られてしまったというようなことにもなったのではないかと思っております。しかし今日の我が国における電気通信の発達という礎をつくられた方であるということは間違いないと思っておりますので、たまたまことしが没後百年に当たるということで地元でもいろいろな行事を予定されておられるようでありますし、私どももそうした大先輩を持っているのだということをできるだけ多くの職員にも知ってもらいたいと思いますし、できるだけまた世の中の方にも御理解をいただくということが大変いいことではないかと思っておりますので、そのような観点から何がしかの検証活動といいますか、検証のための仕事ということをやりたいというふうに思っております。
#78
○守住有信君 どうもありがとうございます。やっぱり温故知新ですから、明治維新以後の近代日本、近代的な科学技術、通信、そこからのスタートでございますので、郵便の父の前島密大先生、そして志田林三郎大先生、こういうふうに言ってもらいたいと思っておりますので、必要とあればNTT初めいろんな産業界に口をかけますので、よろしくお願いしておきます。
 それからもう一つ思い出しますのが、ことしの秋九月は日中国交正常化二十周年で、今も総書記がお見えでございます。そのとき思い出しますのが、上海と天草の苓北との海底ケーブル敷設でございまして、あのとき実は私もこれに関係したわけでございますが、官房文書課長で、文書課長のときはまだ日中友好のあれはできておりませんでした。田中先生は存じちゃおりましたけれども。それであのときに実は、外交がないので外務省は正直言うと反対したわけでございます。私は文書課長で、そのとき郵政省設置法の郵政大臣の任務と権限、これを利用しました。利用というとおかしゅうございますが、つまり国際間の通信協定は郵政大臣がこれを承認することができる、こうなっている。したがいまして、あれは帝国ホテルで中国側と国交回復前でございますがいろいろやっておりまして、中国側も上海の電信局長と日本のKDDの社長と協定して、それぞれ日本の郵政大臣、中国側の郵電大臣が承認する。外交があろうとなかろうと通信は世界を結ぶ、いつも松前先生や先生や言いますけれども、そういうことでやりまして、あのころが四十七年から八年にかけてでございまして、それで協定調印は四十九年の五月、完成は五十一年の十月でございます。したがいまして、日中国交正常化二十周年は平成四年の九月、そして海底ケーブルの協定調印二十年周年は六年の五月、こういうことにもなるわけでございます。
 こういうスタートのシンボルをあれしながら、中国は応うございますから、電気通信網の発展、高度化というものに既に円借款でいろいろやっておられますけれども、さらにこれやっぱり温故知新、スタートに戻って、そしてお互い日中間の通信事業者、今郵政外交という話も出ました。こういうものに向かって挑戦していただきたいということを、正直申し上げまして後輩の皆さんによろしくお願い申し上げる次第であります。
#79
○政府委員(白井太君) 日中間には現在、お話しのように日中海底ケーブルと呼んでおりますケーブルを利用して通信を行っておりますが、こちらの方の回線も間もなくもう満杯になるということが見込まれておるところでございます。こうしたこともありましてKDD、国際電信電話株式会社は、昨年でありますが、米国のATTも一緒になりまして、中国の郵電部と覚書を結びまして新たに日中間の光海底ケーブルを敷設するということになっております。回線数も現在の十六倍ぐらいの大変容量の大きいケーブルを敷設するということでありまして、運用開始としては一九九三年を予定いたしておると聞いております。
#80
○守住有信君 行政の方はそのくらいで終わらせていただきまして、一番大事な郵政事業の基盤の郵便。先ほども三重野先生から御指摘、御意見、御質問がいろいろ出ておりましたけれども、時間がございませんのではしょります。ちょっと先生がおっしゃっておられました。国家公務員ではあるけれども、日々雇い入れる非常勤職員、それから常勤職員、郵政事業の世界は一般行政職の職員じゃございません。いわゆる現業国家公務員でございます。その中で、中間項的な看護婦さんの問題も頭の中に実は入っておるわけですけれども、国公立の同じ公務員だということで頭の中に入っておりますが、この中間項の勤務時間が全体これだけだというふうな限定つきではなくて、中間項的な国家公務員、現業公務員制度に向かってひとつ大いに知恵と力を出して、どこか穴があけられぬものか。
 公務員制度の性格はそのとおり全体の奉仕者でございますけれども、勤務時間その他、公務員法と人事院規則、これに向かっての郵便の長期的な展望、労働組合とも話しておられると思います。しかし同時に、私も前から実はそういう思いを込めておったわけでございまして、こういう状況になってまいりました。物増自体は結構でございますけれども、定員も自民党内とかあるいは行管とかいろいろ物申してまいりまして、やっとこさ七百名台。去年より倍ぐらい。賃金は四割増しとか、こういうことでございますけれども、構造的に考えた中間項的な公務員、郵便職員の仕組みというものについて、今は詰めておられぬと思いますけれども、省内一本になって、人事部の仕事だとか、郵務部の仕事だとか、官房の仕事だとか言うだけでなくて、その辺の取り組みというか、思いというか、スタンスというか、これからの挑戦、これをちょっとお聞きしたいわけでございます。大臣でなくても結構です。むしろ実務的でございますので。
#81
○政府委員(早田利雄君) 勤務時間の短い中間項的な公務員という今お言葉ございましたけれども、この制度につきましては、どのような仕組みにするかにつきましても、仮に新聞報道されましたような内容で行う場合につきましても、現行の国家公務員制度の根幹にかかわる問題でもございますし、関係省庁への働きかけもこれからいろいろと必要であろうかというふうに思っております。いずれにいたしましても、現時点ではまだ具体的な結論は出ておらないところでございまして、どのような問題点があるかも含めまして現在勉強中ということで、鋭意やっているところでございます。
#82
○守住有信君 公務員としての質の問題は、これは国家公務員が全体の奉仕者で、あらゆる義務的条項が適用される。ただ、労働条件の方ですね、勤務条件というか、そちらの方だけの対応ということで、量と質といいますか、これを振り分けて、そういう発想で私も党内でもひとつ物申そうと思っております。定員はいろいろ申してまいりましたが、それを一言だけ申し上げさせていただきます。
 それからもう一つ、局舎問題。今のはソフトの人間の問題でございますが、この局舎が私はもう一つの基盤だと思っております。私もかつて輸送課長をいたしました。鉄郵を廃止して今はパレット化。それで一階のスペースが余計要るわけでございます。そこらの設計基準、これをまずお尋ねします。その後臨調は、三割増しでも買え、あるいは行管の方から不用固定資産ありと、こういう指摘も受けておる。代替とか交換とかいろいろある一まずパレットが導入された後の局舎の設計基準なるもの、特に単位局、区分局とか輸送基地とかいろいろ言っておりますが、ここがどうなっておるか、まずお尋ねしたいと思います。
#83
○政府委員(早田利雄君) 先生御指摘のように、ロールパレットの輸送化に伴いまして大変局舎が狭くなっていることは事実でございます。エレベーターの問題であるとか、油圧リフトの問題とかいろんな問題が出てきておりまして、できるだけ広いスペースをとるように、不要になりましたコンベヤーを外すとかいろんなことをやってきておるわけでございますけれども、まだ十分でないことは御指摘のとおりだというふうに思っております。
 お尋ねの面積算出標準の関係につきましては、これは平成元年二月にロールパレット化ということを前提に置きまして一応郵便作業室の一部につきまして見直しをしまして、現在新増築されているところにつきましてはその基準でスペースを拡大していくところでございます。さらに、平成二年の八月からロールバレットの全国展開ということが行われましたので、その後実際のそういう全国展開の中での作業の実態を見てみますと、今まで私どもが想像した以上の狭さということを感じますので、現在適用しております算出標準の算式の検証を行いますとともに、見直しを検討中でございまして、ことしの五月には終了いたしまして、来年度の平成五年度の予算要求には新しい算出標準に基づきます建築費を要求していきたい、かように考えております。
#84
○守住有信君 時間もございませんので、あとは私の方からしゃべらせていただきます。
 ついこの間の話ですが、熊本郵政局の隣地に郵政会館というのがございます。会議室で周りは遊んでおります。国有財産でございますから財務局長ともやりました。そして国有財産の有効利用ということで市に貸与した。国有財産ですから民間には貸与できません。市に貸与した。横にあるのが三百年の歴史を持った上通り商店街。これが疲弊しておる、大店舗法緩和で。やっぱり駐車場が要ります。有料駐車場。有料ですから市が助成しまして、そして商栄会が自己責任のもとに運営をする、こういう仕組みで国有財産利活用の駐車場として全国で第一号。それで毎日新聞にも、大体一面は政治面でございますけれども、政治面のこっち側に社会面のその記事が報道されました。ついこの間オープン式をやりましたが、全国テレビでこれは放映された。
 大都会の合築もこの間法案を出されましたけれども、いろんな地域で土曜、日曜は休みでございます。お客様用、職員用の駐車場、まあ郵便だけはありますけれども、そういうもの。あるいは、いろんな国のサービス機関がございますね。そこは駐車場がございます。職員は来ておりません。あるいは県の施設がありますね。だが職員は来ておらぬ。サービスもない。週休二日。そこでこの週休二日を逆に利用する。商店街のそばにあるそういう施設のものでございますが、そういう発想で郵政が真っ先に先鞭をつけた、私はそのように理解してこれを宣伝しておりますし、財務局長以下にもいろいろ言っておりますし、県知事にも言っております。この間は肥後銀行の頭取にまで言いました。銀行だって土、日休みで銀行の横の駐車場は遊んでおるじゃないですか、そうすると銀行も評判よくなりますよというようなことを言って火をつけて回っておる。
 それはなぜかというと、やっぱり旧商店街は疲弊しつつありますね、あの大店舗法その他から。ということで、そういう公共施設、合築だけでなくて、今ある施設でも、土曜、日曜は休みでございますから、公務員だけという批判はございますから、余計そういう施設の周辺の有料駐車場化が必要です。それは自己責任ですからルールは絶対要りますけれども、相手の商店街が管理運営の任に当たるとか、そういうのは契約条項できちっとされて、これをモデルとしていろいろ発展されていけば、ああさすがに地域振興に努力をしておる郵政省、郵便局と、こういうふうになっていく、間違いない、このように思っております。時間も三十分でございます。もうちょっとあれば、野党の皆さんがちょっと譲ってくれればいろいろやりますけれども、そういうわけにもいきませんでしょうから、時計を見ながら、ひとつ後輩の皆さんも、郵政省はこういうことをやっておるということを、これは逓信委員会でございますので、よその省庁にも大いに大蔵省を初め刺激をしていただきたいということをお願い申し上げまして、終わらせていただきます。
#85
○中村鋭一君 ただいま守住先生が言及をなさいましたので、ちょっと質問の順番を変えまして先に特定郵便局の局舎の問題についてお尋ねをさせていただきます。
 特定郵便局の場合は、郵政省がその郵便局の面積を特定なさいまして、それも特定郵便局を構成する人数に応じて面積が決まりまして、それに対して郵政省が家賃を払うといいますか、そういう仕組みになっているんですか。
#86
○政府委員(早田利雄君) 特定郵便局の局舎面積につきましては、定員のほかにも窓口座席数であるとかあるいはその取扱業務量等をもとに算出しておりまして、それぞれの状況によって若干異なりますけれども、無集配特定局の中で最も局数が多い三人局の場合で申し上げさせていただきますと、これは局長を含んだ三人局という意味でございますけれども、平均的には約百五十平方メートルということでございます。ただ、この算出に基づきまして実際に建設された局舎面積につきましては、これに多少の幅があるというのが実態でございます。
#87
○中村鋭一君 これは実際に特定郵便局をやっている私の友人からどうだろうかという相談を受けたんですが、このごろ地方都市でも、これは三人ぐらいでやっている小さな郵便局ですけれども、幸いお客さんが多いものですからなかなか駐車場を確保するのが大変なんですね。例えば私の友人の場合は、隣の家の敷地を借りて、それでその場所をお客さん方の駐車場に充てているわけなんです。そこでこういった場合は、今おっしゃったいろいろな基準があるんでしょうけれども、例えばその駐車場の面積までを割り当て面積の中に含めて、局長さんは、人の土地でございますからその土地の借り料をいわば自腹を切って払っているわけですお、借りているわけですね。そこに何らかのしんしゃくがありまして、その駐車場の借地料を国費でカバーするようなそういう考え方はないでしょうか。
#88
○説明員(澤田誠二君) ただいまの先生御指摘のことでございますけれども、一般的には郵便局の建物に応じた敷地を私どもが駐車場も含めて借りているわけでございまして、借料をお払いしているわけでございますが、先生が御指摘のとおり、例えば都市部などでは土地が十分広くないために駐車場が確保できない、そういった例が間々ございます。そういったときに、今まで使っていた土地以外にも駐車場として使える部分が出てきた、さらにこういう場所があるという場合には、これは個別に検討いたしますけれども、駐車場として新たに借りるということを検討しておりますし、それが例えばその郵便局で使っております土地とちょっと離れた場合でも、これからはその対象として考えていきたいと考えているところでございます。
#89
○中村鋭一君 ひとつその点よろしく。いろいろなケースがあると思いますので、一生懸命最前線で特定郵便局の皆さんも仕事をしていらっしゃるわけですから、その人たちの不利益にならぬように弾力的な御配慮をお願いしておきたいと思います。
 二月二十八日付で「東京UHF民放テレビ局開設のための基本的考え方について」が明らかにされました。それによりますと、平成四年二月三日から十四日までの間に必要な最終ヒアリングを実施した。三月三十日までにこれについて百五十九件の申請を受理した。その結果、新局がイメージされまして、新局の申請の中核として、百五十九件の申請に対し、割り当てることのできるチャンネルが一つしかないことから、いわゆる一本化調整を行い、中核となる申請を一つ選ぶ必要があるところから、最終的には東京メトロポリタンテレビジョン株式会社の申請を中核のものとして扱うことが最も適当である、こういう報告がされているわけでございますが、明らかにできる範囲で結構ですから、この百五十九件の申請の中から東京メトロポリタンを申請の中核のものとして扱うに至る経緯を御説明をお願いいたします。
#90
○政府委員(小野沢知之君) お答えいたします。
 二月二十八日の私が御説明した趣旨のおおよそは今先生から御指摘のあったとおりでございますが、郵政省といたしましてこういう運びにいたしましたのは、一つは、東京UHF民放テレビ局が日本の首都である東京都をその放送対象地域として開設される東京ローカル局であるということ。それから、申請者が百五十九件というふうに多岐にわたって非常に数が多いということ。それから、丹念にヒアリングを実施してまいりましたけれども、新局を早期に開局してほしいという要望が各申請者から圧倒的に強かったこと。そういう過程の中で、大勢の申請でございますから、どこか中心になってまとめてほしい、郵政省の考え方を示してほしいという声が非常に強かったわけでございます。
 それからまた、新局の開設に対する各方面からの期待が強くあったということで、昨年からずっとヒアリング、次に文書による質問、回答、そういったことを重ねてまいりまして、そういったことを慎重に審査して結果をまとめたものとして、先ほど先生の御指摘のありましたような基本的な考え方を示したわけでございます。その中で、厳正に審査してまいりましたけれども、大勢ある申請者の中で、東京都で活動しております主な企業と東京都などの地元の公的団体の代表を発起人とする東京メトロポリタンテレビジョン株式会社の申請を中核のものとして扱うことが適当だろうという判断をしてお示ししたと、こういうことでございます。
#91
○中村鋭一君 ということは、今局長がおっしゃった中核として扱うことが適当ということは、言葉をかえれば、郵政省としてはこの東京メトロポリタンテレビジョンに免許を与えることが適当である、こう考えていらっしゃるわけですね。
#92
○政府委員(小野沢知之君) 結果的にどうなるか今調整中、研究中でございます。どういう形になるかわかりませんが、申請者一同大方の御賛同があってそういうふうにスムーズに運べばそういうことがあろうかと思いますが、まだ未定でございます。
#93
○中村鋭一君 まだ未定とおっしゃるけれども、それは未定でしょう、まだ認可をおろしていないんですから。でも、中核のものとして扱うことが最も適当であるというのは、郵政省の考え方としては、百五十九件の中から一本化をしてきて最終的に東京メトロポリタンテレビジョン株式会社がやるのが適当である、そういう理解をしておられると、これは常識的に当然そうなるわけですね。
#94
○政府委員(小野沢知之君) 今先生御指摘のような趣旨も含めた御説明をしたわけですが、申請者調整会議ですべての人に、申請者全員にお諮りしたわけでございます。それについて全員がそれで結構ですというお話になりましたものですから、現実に申し上げますと全申請者の意向を踏まえているというふうに考えております。
#95
○中村鋭一君 そこで、郵政省がお示しの処理手順によりますと、四月にはこの調整を完了して、五月二十二日に電波管理審議会に予備免許を諮問して即日答申を受けると、このようにあるわけですが、どうでしょうかね、電波監理審議会の自律性ですとか、それから審議権ですとか、さらに電波監理審議会は郵政大臣に対して勧告する権限も持っているわけですが、そういうものを諮問して即日答申を受けるということで、電波監理審議会の審議権でありますとか郵政大臣に対する勧告権限というものは無視されることにはならないんでしょうか。
#96
○政府委員(小野沢知之君) 私ども仕事を運ぶ場合には電波監理審議会を最大限尊重していまして、決して無視してはおりません。
 本件について経緯を申し上げますと、まず周波数の割り当てですが、平成二年十一月十六日に電波監理審議会に諮問いたしまして、そうしまして平成三年一月三十日に答申を受けたわけでございますが、これまでの間、同審議会に対しましては、必要の都度、免許申請の状況とかあるいは取り組み状況を何回も報告しているものでございます。近々の例で申し上げますと、去る三月三十一日に開催された審議会におきましても、本件の取り組み状況につきまして御説明したところ、何ら異議はないということになっております。
 そういうことで、これからのことにつきましても、一本化調整に関する必要な手続を済ませ、その結果提出された申請についても、電波法令上の所定の事項につきまして厳正な審査を行う方針でございます。そうしまして審査しました結果、予備免許を付与するに当たりましては、電波監理審議会に諮問し、内容について十分に御説明を行い、御審議をいただいた上で答申を受けてから行うということで、電波監理審議会を十分尊重して対処してきたつもりでございます。
#97
○中村鋭一君 そうしますと、局長、こういったテレビ局開設についての透明性といいますか、公平性といいますか、あるいは審議を尽くすといいますか、そういうことはここまでの手順で間違いはなかった、そうおっしゃれますね。
#98
○政府委員(小野沢知之君) これだけ大事な仕事ですから、戦後ずっと長い間の放送局免許についてのいろんな経緯、歴史等も調べてみましたが、私自身の判断としまして、これほど公明といいますか過程を明らかにしたことはなかったというふうに考えております。
#99
○中村鋭一君 局長にそうやって断言をしていただいたんですから、この新局が開設をされまして、後になってから、あのときにこういういきさつがあったんだというようなことを世間から指弾されることのないように、なお徹底した公平性と透明性を確保しつつ、新局が開局するようにお願いをしておきたいと思います。
 ただ、私二、三ちょっと心がかりな点があります。今からそれをお尋ねをさせていただこうと思うんですが、まずこれを見ますと、この新局の人事構成でございますが、常勤役員八名、社員数百五十名程度、こうありますが、この東京のような大都市でU局の新局を開設して、既設のテレビ局とこれから熾烈な競争にさらされるわけでございますが、その場合に百五十名という職員数で十分にそういったことをカバーできるのか。これはテレビ東京と比べまして社員数五分の一ですかね。日本テレビとかTBSと比べますとおよそ十分の一、考えようによれば十五分の一ぐらいの人数ですよ、百五十名というのはね。それでいけますか。
#100
○政府委員(小野沢知之君) 専門家の先生の御質問の趣旨よくわかりますが、私どもが判断したことを申し上げますと、まず東京UHF局ですが、その放送対象地域が東京都のみであるということに対しまして、既存の在京テレビ局が関東広域圏全体をその放送対象地域としている、またそれと同時に、全国の系列局へ番組を供給するいわゆるキー局としての役目も担っているということで、中継局等を含めた放送設備の保守体制とか、番組の制作体制とか取材・報道体制等が異なるということでございます。したがいまして、両者の職員数の適正規模につきましてはおのずから差異が生ずるというふうに判断いたしております。
 具体的に、どういうふうにしてこの百五十名程度が適当と判断したかということでございますが、主として次の三点を考えました。一つは、東京都に隣接している県域をその放送対象地域としているテレビ局の職員数でございますが、いずれも開局時のことでございますが、例えば千葉テレビですと七十五名、それからテレビ神奈川ですと百二十名、それからテレビ埼玉ですと八十名でございます。そういうことを判断いたしました。なお、この中の局によりましては現在職員数がふえているところもございます。
 それから第二点でございますが、申請書を丹念に審査をいたしましてヒアリングを行いましたけれども、一過半数の申請書がその職員数を百五十名から百六十名としているというのが事実でございます。また、先ほどお話のありました東京メトロポリタンにつきましては職員数を百六十名といたしておりました。
 と同時に、開局時に予想される困難、経営上の困難等を考慮いたしまして、申請者からのヒアリングの際の意見とか各方面の意見、資料等を踏まえまして総合的に検討いたしました結果、開局時百五十名程度が適当だろうというふうに考えたわけでございます。
#101
○中村鋭一君 今、県域のテレビのことをおっしゃいましたけれども、現実を見てください。ごめ大きな大都会の東京で、既設のテレビ局が五局もあって、それにこれから民放テレビとして参入しようというわけでしょう。ですから、ちょっと県域テレビと職員数を比較するのは私はいかがかと思いますね。
 それからもう一つは、例えば連合ユニオンも大きな一つの目標として、これはもう世界的に労働時間を短縮しなければいけない、年間千八百時間というめを大きな目標に掲げているわけですね。そういうような一つの流れの中で、私自身が昭和二十六年に大阪の朝日放送の開局の三カ月前に入社をしておりますので開局の苦労をつぶさになめた者の一人であります。それは、ラジオ局やテレビ局を開局いたしますと当座の一年、二年というのは本当にしんどいです。大変です。しかも、皆さん新人で入ってこられるわけですから、それは既存のテレビ局に対抗していい仕事をしていこうと思ったら大変な労働過重になりはしないかと思うんですね。ですから、私のこういう心配が老婆心であれば結構ですけれども、この職員数百五十人というのは、過重な労働を新しく入ってこられた職員に強いるものであるから、もう少しその辺の職員数というのは弾力的に最初から考えておかれた方がいいだろう、そういう私の意見を申し上げておきたいと思います。
 それから、これは放送局に限らず今盛んに言われていることは東京への一極集中排除ということですね。これはマスコミもそうですし行政もそうです。すべてのものについて東京の一極集中というものがいろいろな弊害を生み出しているということは事実だろうと思うんですね。ですから我々立法府も、首都を移転しようじゃないか、政府の機能をよそへ移そうじゃないかということを決議してこれから大いにやっていこうとしているわけですね。そのときに、今民放の地上波が五局、ラジオの中波が四局、短波が一局、FM二局が存在しているわけで、東京というのはもう圧倒的なそういう意味では情報過多地帯なんですが、どうですか大臣、東京に本当にもう一局U局要りますか。あなたのお考えどうでしょうか。
#102
○国務大臣(渡辺秀央君) 中村先生の今の御心配もわかりますし、また新局の開設のときの御苦労の話なども承って本当にそうだろうなという感じはいたしますが、例えば私の新潟県なんかは二百四十万ちょっと、約二百五十万でテレビは四局ございまして、しかも皆それぞれ非常に健全にやっております。この大東京と言われる東京で、県域として、いわゆる地方の県ですね、東京都ですが、ここで五局にプラス一局ということは、周波数の割り当てなどが行われていない地域としては東京都だけになってしまっている、東京都だけを見た場合ですね。一万また、東京においては日本の中枢として各機能が集積してまさに一極集中になっているわけですし、一万国際化が進展していることから、都民の生活に密着をした情報、あるいはまた東京圏における産業情報、あるいは都民の文化性、どうしても東京都だけを対象にしたものというものは少のうございますから、そういう意味で非常にそういったテレビ放送局の開設に対するニーズが強かったというのは事実のようでございます。
 こんな考え方で、民放テレビ放送について全国の主要地域が五波化されておりますし、東京に六局目の放送局を開設しても情報過多にはならないのではないか。むしろ非常に特徴的な、特質的なテレビ局が精査されていくのではないか。私、実はわかりませんよ、わかりませんけれども、逆の意味で非常に特徴のある局がそれぞれ存在していくような一助にならないかなという期待も私個人はいたしております。
#103
○中村鋭一君 そこが本当に難しい問題だと私は思いますね。そのことについて言及する前に、県域テレビの方から、新しくU局が東京にできると我々の経営が圧迫されるおそれがある、このような声が出ていることは承知をしておられると思うんですが、局長とうですか、この県域テレビの何局がからそういう声があって、その心配は何ら心配するに当たらないものであるのか、それともやっぱりおっしゃることはもっともだなと思っていらっしゃるのか、その辺のひとつ郵政省としての見解をお聞かせ願います。
#104
○政府委員(小野沢知之君) 周波数の割り当てに際しまして、電波監理審議会が御決定される際に、聴聞等において各界のいろんなさまざまな御意見、御要望等を承った上で判断されたんだというように聞いておりますが、なお、私どもに対しまして、最近直接そういう御意見は全く聞いておりません。
 なお、先生がお尋ねの県域局の経営が圧迫されるかどうかということでございますが、東京UHF局は東京都を放送対象地域としている、その放送区域は東京都内における放送の受信を可能とするために必要な範囲に限定しているということ。また一方、関東地区の既存の県域テレビ局はそれぞれの県を放送対象地域としていること。したがって、両者が対象とする視聴者それから経営基盤が異なるということからして県域局の経営を圧迫することにはならない。また、全国の既存の県域テレビ局の経営状況等から判断いたしましてもそう言えるのではないかというふうに現在考えております。
#105
○中村鋭一君 局長、あなたのところにこれは行っていないんですか。深谷郵政大臣あてのテレビ神奈川と千葉テレビとテレビ埼玉の要望書、「東京六局目の置局に対する隣接県域UHF局としての要望書」、これは御存じですか。
#106
○政府委員(小野沢知之君) 深谷大臣当時の周波数の割り当てに際して、そういうものが寄せられていることは承知しておりますが、現時点のことを申し上げたわけであります。
#107
○中村鋭一君 深谷大臣に出ている、そのことを私は聞いているわけです。きのうきょう受け取ったのかと聞いているわけではないわけです。
 そういう心配が確かにあるということは、局長、そんなことは隣の県が言っていることだから問題にはしないと一蹴するのではなくて、やっぱりそういう心配をしているわけですよ、テレビ局は。六局目は困る、東京六局目は隣接三県では七局目に該当するんだと、こういう要望が出ているわけですから、やっぱ方その辺に対する配慮というものも十分にしていただかないと、納得してもらわないと、せっかく新局ができても、テレビ局同士がけんかばかりして、足の引っ張り合いばかりして、スポンサーのとり合いをしてやっているようでは困りますので、その点の指導もお願いをしておきたい、こう思います。
#108
○政府委員(小野沢知之君) 御趣旨を十分体したいと存じます。
#109
○中村鋭一君 さて、そこでこのイメージですけれども、今大臣もおっしゃいましたけれども、千二百万都民の生活に密着したローカル情報と生活情報の提供。それはまた細かく、自治体からの公共情報でありますとか、東京におけるローカルニュースを中心とする報道番組でありますとか、コンサートの案内、レジャー関連の案内、高齢化社会に対応する福祉関連情報、それから名所旧跡の紹介、こうありますね。それから、東京都における産業活動へ貢献する情報の提供。中小企業、個人商店等にとって必要な情報の提供、コンサルティング。さらに三つ目として、国際都市東京に対応した情報の提供。国際情報、東京都に居住する外国人等に役立つ情報、外国語によるニュース番組、外国人等のための生活情報などなど。
 こういう内容でありますが、郵政省としては、よくこう言いますね、報道番組あるいは報道教養番組と言っている。報道教養番組とそれからいわゆる娯楽番組のパーセンテージ、これは昔から問題になるわけでございますが、新局にイメージする番組のパーセンテージ、いわゆる娯楽番組と報道、情報、教養番組との比率についてはどのようなものを考えていらっしゃいますか。
#110
○政府委員(小野沢知之君) まだそういった具体的なところには当然入っておりませんけれども、先ほど先生御指摘のありましたいろんなイメージですが、これは今先生がおっしゃいました報道番組とか娯楽番組、当然そういうものはありますが、一そういったことから離れて、既存のキー局に対比して特に新局に期待されている役割はどうかということに着眼したわけでございまして、この辺の原点を忘れないことが大事だということで申請者の皆様方にお示ししたところでございます。したがって具体的なパーセンテージはまだ決まっておりません。
#111
○中村鋭一君 これも私の体験なんですけれども、新局ができますと一応報道教養番組が何%、娯楽番組が何%、こう決まりまして、例えば東京12チャンネルなんかの場合は随分教養番組の比率が最初は高かったと思うんです。ところが、実際に開局して仕事が始まりますと、テレビ局の人というのは、いつの間にかやっぱり見てもらわなければ存在価値がない、こう思うんですね。やっぱり視聴率中心になるわけです。そんなときに例えば盆栽のつくり方とかそういうものをやっていても視聴率はちっとも上がらないんですね。
 しかも、VHFの場合は視聴率調査で、今二社ぐらいがやっておりますが、何%というのが出るんですけれども、U局の場合は、視聴率の調査の週報をごらんになったらわかりますけれども、どこのU局だって視聴率は〇・一とか〇・六とかそういうものなんですね。ですから、VHF局の視聴率というのは、よく見られる番組というのは簡単に二〇%ぐらい視聴率をとるんですけれども、U局の場合は、二%視聴率をとればそれはもう赤飯炊いて祝おうかというぐらいに、万歳、二%とったと、こう言っておるわけですね。
 だから、そういう状況で新局のU局が開局して、しかもイメージの中ではほとんど主として情報関連、ニュース関連ですね。そのニュースもローカルニュースと、こうやっていらっしゃる。それでは視聴率は上がらないわけですね。恐らく上がらないと思いますよ、この情報では。そうしたら、ちょっと待てよ、次のクールから編成がえをしてきっとおもしろい番組をやろうじゃないかというふうになっていって、中がどんどんいつの間にか変わっていってしまう、そういう心配があるわけですが、その点もひとつ郵政省としては十分に考慮の中へ入れて、せっかくのU局をこれからおつくりになるわけですから、本当に東京都民のためになって、しかも隣接の県の皆さんが迷惑しないような、それでいておもしろいような番組を編成する、いわゆるソフト面について十分な指導と勧告をなさるようにお願いをしておきたいと思います。
 次に、本年六月をめどに現在五十万円の小口のMMCの最低預入金額を撤廃いたしまして、また、流動性貯金の金利の一弾といたしまして新型貯金を官民同時実施、こう予定しておられるということでございますが、今の準備状況はいかがでございますか。それから、新型貯金の名称はもう決まったんでしょうか。
#112
○政府委員(松野春樹君) 先生今御指摘の二つが金利自由化の流れをアソステップ違めることしの六月の企画でございます。この準備の中の一番の基本は、今郵便貯金法の一部を改正する法律案を国会に提出させていただいておりますので、これが一番基本になりますが、それを前提にいたしまして、実務的な準備で申し上げますと、システムの変更対応ということでございます。三十人で大体半年ぐらいかかるという、やはり実務変更には相当な準備が必要です。これを一点進めております。それから、今後円滑な実施に向けまして、職員への商品内容でありますとか取り扱い手続等の指導、あるいはお客さまへの周知、そういう下準備もこれから進めなきゃいかぬというふうに考えております。当面そういう状況であります。
 それから名称でありますが、率直に申し上げて現在大変悩んでおります。この新しい貯金というのは二つの要素がありまして、新型貯蓄貯金というのは、これは仮称でありますが、郵便貯金法上はこれは通常郵便貯金の一種でございます。それから、従来型の通常郵便貯金と区別して、貯蓄型でありますから、最低二十万円コース、最低四十万円コースと二つのことを使い分けにゃいかぬということで、ネーミングをする際にはこの辺のことを十分頭に入れた上でわかりやすい愛称を使わなきゃいかぬ。その愛称の中で、ただ片仮名を使えばいいというものではなくて、やはり通常という言葉と貯蓄という言葉をどうやって組み合わせるかとか、今内部で検討している最中ですので、しばらくお待ちいただきたいと思います。
#113
○中村鋭一君 もう幾つか候補は出ているんですか。出ていたらおっしゃったらどうですか。
#114
○政府委員(松野春樹君) 私どもの局内部ではいろいろアイデアはありますが、まだここで申し上げるほど固まったものはございませんので、御無礼させていただきます。
#115
○中村鋭一君 公定歩合が〇・七五%下がりましたが、この利下げは郵貯にはどういう影響が考えられますか。
#116
○政府委員(松野春樹君) 幅の広い御質問でございますが、四月一日に公定歩合が〇・七五%引き下げられました。当然のことながら、直接的な影響としましては、これまでの慣行的なルールと申し上げてもいいと思いますけれども、ルールに従いまして、規制金利である郵便貯金を含む預貯金金利、これはもちろん民間金融機関にもございますが、この引き下げというものが求められるというのが直接的な影響であります。
 この預貯金金利の改定を実施した後という前提でさらに影響面について若干申し上げますと、一つは営業面でどんな影響が出るだろうかという問題であります。いわゆる自由金利型の商品が大分ふえてきております。郵政省でも、MMC貯金のほかに、昨年の十一月でありますが自由金利型のニュー定期という商品を発売しております。これとの絡みでいきますと、特に私どもの主力商品である、残高の八五%を占めておる規制金利の定額郵便貯金の金利が今回下がるわけでありますので、その意味では、今後相対的に言えば、自由金利型貯金の魅力というのが比較的に規制金利に比べてアップしてくるのではないかという点がございます。規制金利の改定が終わった後の自由金利市場が今後どう動くかということも若干影響がありますが、一応今そんなところでございます。
 もう一つは経営コスト面でございます。単純に申し上げますと、先ほど申し上げましたように、私どもの主力商品である定額貯金等の調達コストが下がりますから、預託利率、預託収入との関係で言えば、机上の計算で言えばその分だけ利ざやがふえるようなことでありますけれども、しかし、今回の改定の大きな目的の一つに貸出金利を初めとする景気対策というものがありまして、これを受けて、今後その辺のところがどういうふうに動くかという動向を見定めないとまだ今ここではっきりしたことは申し上げられません。そこで私ども、営業面、経営面両方においてどういう影響があるだろうか、あるいは私どもの方の扱っている商品の中で、規制金利商品と自由金利商品とどんなふうなシェアバランスになるのかというところに注目してまいりたいというふうに考えております。
#117
○中村鋭一君 最低の預け入れを撤廃なさるわけですが、一方で、今の上限一千万でしたか、これももう撤廃したらどうですかね。同じように利子税二〇%払っているわけですから、それはもう下限も上限も取っ払って、官も民も堂々といい商品で競争するという考え方が一方にあっても私はいいと思うんですが、その下限も上限も外すという点についてのお考えをお願いします。
#118
○政府委員(松野春樹君) 私どもの商品の中のMMCという分野で五十万円以上であるという下限の方め規制が外れることは、小口預貯金が主流を占めます我々郵便貯金としてはいずれにしても大変ありがたいことで、かねて主張してまいった点であります。したがって定期性の貯金はこれからMMCが、特に三百万円以下につきましては中心ほなっていくということであります。
 もう一つ先生おっしゃいましたのは、郵便貯金の預入限度額の一千万円の問題だろうと思いますが、郵便貯金の利子非課税制度が原則廃止されたてばないか、したがって預入限度額は現在では撤廃されてしかるべきだという考え方が私どもの耳にもちょくちょく入ってまいっております。ただ、私どもの郵便貯金の位置づけを考えました場合に、一つには、これは九九%を超えておるんですが、専ら個人の方々を相手にしておる貯金であるということ、それから簡易で確実な貯蓄手段の提供を旨としておるという面もありますし、また国営・非営利の金融機関である、もろもろの国営事業としての制約といったらおかしいんですが、性格づけになってございます。したがって、こういう点を考慮しますと、預入限度額を撤廃して青天井にという御意見につきましては、大変うれしい御指摘ではありますので物の言い方が大変難しいんでありますけれども、現在では慎重な検討が必要であろうということであります。ただ、預入限度額でありますから、やはりその折々の状況に応じまして適正な水準に維持する努力、預入限度額の改定その他維持する努力は一生懸命やらにゃいかぬだろうというふうに思っております。
#119
○中村鋭一君 最後に、大臣に一言お尋ねをさせていただきますが、郵便貯金も簡保も小包も民と官が競合する面があるわけですね。しかし、今は随分官の皆さんも考え方がやわらかくなってきているわけですね。そして、やはりこれは国民に対するサービスなんですから、郵政省が前垂れがけでいい商品を提供して、一生懸命サービスしても別に怒る人はだれもないと思うんですね。だから、今のそういった上限を廃止するというようなことについても、それは大蔵省には大蔵省のいろんな見解があるかもわかりませんが、郵政省として本当にいいサービスを提供する、国民の皆さんに喜んでもらえる、そのためには民間の市中銀行やそういうところと堂々と真っ向からいい商品で勝負をしていく、そういう気持ちが大切だと私は思うんです。その点についての大臣の見解をお伺いして質問を終わります。
#120
○国務大臣(渡辺秀央君) 中村先生のおっしゃられたとおりでございまして、民主主義の政治の中で政府が国民に直接サービスできる分野ということになりますと限界が出てきている。特に、御案内のとおり、電電公社あるいは国鉄等々を初めといたしましていわゆる民営移転を行った。したがって、政府が国民一人一人に行き渡る行政サービスとでもいいましょうか、あるいはある意味では精神的安定サービスとでもいいましょうか、そういう面を賄えるのはまさに郵便関係の三事業だ、本当にそう思っているんです。
 それだけに、私もこの三事業の今までの非常に大きな足跡と今後の国民との間における信頼関係、あるいはまたこの責任の重大さと言いましょうか、あるいはまた使命とでも言いましょうか、そういう点をしっかりとわきまえて、この郵便貯金関係においてはまして一人一人の小口金融を財布がわりに預かる、こういうことでありますから、私は実は政府の経済関係閣僚会議あるいはまた月例経済会議等においても、一言も漏らさずに、例えば郵便貯金に貯金がシフトし過ぎるとか、あるいはまた郵便貯金が多過ぎるとかいうような発言が万一あった場合には、即座に、日銀の総裁であろうとどなたであろうと、それは国民に対する冒涜でおる。今までの百数十年の国民と政府との信頼関係に対して立ちはだかってくることにならぬか。撤回しなさい。実は先般もあることでこういう発言を申し上げたわけでございます。
 おっしゃられるとおりでありまして、まさに国民の期待にこたえる商品の勝負であり、そして職員の三十万の皆さんが、国民に対しての最前線の政府としてのサービス、国民を代表する意味でサービスを担当している、こんな気持ちで携わっていただければ、国営・非営利企業とでも言いましょうか、こういうものがますます安定し発展していき、ひいては国民に大きく還元されていく財源となっていくと思っておりますので、これからも御指導、御鞭撻をいただきたいと思います。一生懸命にやりたいと思います。
#121
○矢原秀男君 二、三質問をさせていただきます。
 実は、きのうの夕刊、きょうの朝刊等で、私たち参議院で第三種郵便の改正案というものが参議院先議で行われましたけれども、日本新聞協会の中江会長さんのお名前で、四月六日に、新聞などの第三種郵便物に対するチェック体制強化を盛り込んだ郵便法改正案についての反対文書をまとめられて郵政省に申し入れられたようでございます。
 日本新聞協会の御主張をなさってらっしゃいますのは、郵政省が公共的な報道という従来の郵便法の規定を遵守すれば第三種郵便物制度を悪用している刊行物を排除できると指摘をされておりまして、一つは調査機関の設置、二番目は監査制度の実施は不要であると主張をされている中で、新聞発行の自由を侵されるのではないかという懸念も持っていらっしゃるようでございますが、これについて、非常に大事なことでございますので、私たちも審議をさせていただきましたけれども、大臣並びに当局のこれらに対する対応のお考え、これを二言だけ伺っておきたいと思います。
#122
○国務大臣(渡辺秀央君) 先生御指摘の第三種郵便物に対する新聞協会からの申し入れを受けました。以前も実は出ております。
 今回のこの内容は、大まかに、あとは局長の方から補足をしてもらいますが、郵便法の改正は、第三種郵便物の監査を通じてあたかも新聞を郵政省の監督下に置くような内容であって、新聞発行の自由にかかわる重大な問題である、こういう御指摘なんですね。ちょっと後ほど考えを申し上げますが、さらに、第三種郵便物制度の適正化を図るためには、広告掲載量の制限を撤廃し、判断基準を公共的な報道に変えれば足りる問題だと、こういう御指摘が非常に大きな御指摘だと思います。
 今回の郵便法の改正は、言うまでもなく第三種郵便物制度の適正な運用を図るための措置でありまして、このことが、新聞を郵政省が監督するとか、新聞発行の自由を侵すとかという指摘は全く当たらないと思います。第三種郵便物の認可の条件である広告掲載量の制限を今の段階で撤廃などいたしましたらむしろいろいろな問題が起こるのではないでしょうかということを、協会の皆さんがどういうお考えでさらに昨日見解を出されたのかわかりませんが、私も真意をまだはかり得ないところもございます。今の段階ではこの二つの点が大きな問題点で、私も二つの点を御指摘させておいていただきたい、こう思っています。
 あと局長から詳しく御報告させます。
#123
○政府委員(早田利雄君) 今大臣から基本的な考え方をお話しさせていただいたとおりでございますけれども、実はこれは経緯がございまして、従来から新聞協会側におきましては、一五〇%というのは、今現在の私ども第三種郵便物の認可といたしまして、その内容につきましても、これは先ほど大臣からお話ございましたように、この第三種郵便物の制度というのは、国民文化の普及向上に資するというようなところから刊行物の郵送料を安くしたということは、この間から先生方十分御承知のとおりかと思いますけれども、そういうことで、その料金というのは大体安いものでは六分の一、四分の一、三分の一と非常に安くなっております。はっきり言いましてこれは赤字でございます。
 ではその赤字はどこから補てんしているかというふうに言いますと、例えばアメリカあたりにつきましては政府からその分の補助を得ているところもございますけれども、日本の場合はすべて他の第一種、手紙、はがきの利用者の方から回してもらっているという形でこの第三種郵便物制度を運用しているわけでございます。そういうところからいきますと、この第三種郵便物の適用につきましては、私どもは厳正かつ適正にやらなきゃならないというふうに思っているわけですけれども、新聞協会側におきましては、先ほど言いました、公共的な事項を報道し、または論議することを目的としてあまねく発売されたものということにつきまして、私どもの方では郵便規則の方で、会報とか会誌とか、こういう団体構成員の消息だとか意見の交換を主たる内容とするものはだめですと。
 もう一つは、公共的な事項を報道するというのはどういうことかというところでの基準づくりでございますけれども、一つは、中身につきまして一つ一つこれは公共的なものである、これはそうでないという認定をするということも、新聞協会側が言われるように、自分たちのものは、新聞はすべて公共的な報道である、カタログ誌等はすべて公共的な報道じゃないから外でやればいいじゃないか、広告基準の五〇%については、だめだという私どもの郵便規則そのものがおかしいんではなかろうか、これを撤廃すべきだと、こういう御主張でございまして、この撤廃につきましては、先ほども申し上げましたように、これを撤廃いたしますと、現在既に広告郵便物五・〇%までのところをチェックしようということを、さらに七〇、八〇のものがすべて第三種郵便物の認可を受けてまいりまして、これをすべて安い五分の一とかあるいは四分の一とかいう料金で私どもが配達をするということになりますと、事業財政にも重大な影響を及ぼしまして、ひいては手紙、はがきの料金値上げということに結びつくというふうに思っております。
 もう一つ、新聞協会側の主張といたしましては、自分たちはほとんど新聞としては郵送してないからいいではないかという御主張があるわけですけれども、私どもから言わしていただきますと、なぜそれほど第三種郵便物の認可にこだわられるのかなという感じがするわけですけれども、実はこれは公職選挙法の方に選挙報道ができるものは第三種郵便物の認可を受けでなければならないという規定がございまして、第三種郵便物の認可を外されますとそちらの方ができなくなる、こういう因果関係がございます。そういうことで、郵政省の方で、第三種郵便物の認可の関係で、広告量が多いということで取り消されますとそういう選挙報道もできなくなる。こういうことは報道の自由に反するんじゃなかろうかというふうな御主張だというふうに承っております。
 私どももその辺につきましては、先ほど大臣も話をいたしましたように、私どもの今回の郵便法の改正は、新聞を検閲するとか監督するとかそういう目的で改正をするものではございませんで、まさに国民から負託されました私どもの郵便事業を守るためにもやはり適正な運用が必要だというところから、広告の量であるとか、あるいは毎月発行されているのかとか、あるいは本当に八割以上の方々がそれを購入されるような形になっているのかというようなところを指定調査機関におきまして調査をしまして、それをもとに私どもが認定といいますか認可の是非を判断していきたいというようなものでございまして、新聞協会側の言われるような指摘は私は当たちないというふうに考えておるところでございます。
#124
○矢原秀男君 次に移ります。
 ガットの問題でございますけれども、米国が関税貿易一般協定の事務局に最近、日本、韓国、欧州共同体諸国などの十二の国を対象として、国際電話、国内長距離電話、この通信分野で外資参入規制の完全撤廃など五項目の要求書を提出した、こういうふうに伝えられているわけでございますが、その内容を見ておりますと、米国の要求が認められなければ日本やECなどに対する最恵国待遇適用を取りやめる、二番目には、米通信市場への進出を規制すると表明しているような表現があるように伺っております。
 五項目の主な内容の一つは、国際、国内ども長距離電話サービスの事業者数を制限しない。二番目には、長距離電話サービスの提供を外国企業にも認めるとともに、外国からの投資を完全自由化する。三番目には、外資を含めた新規の付加価値通信網業者が公衆回線網を持っている基本電気通信業者、こういうふうな新規事業者数を調整云々というようなこと。いろいろある面もあるのかなと、私の立場から見るとそう思っておりますけれども、しかし、国際化の中でこの問題は今後とも起きてくる、こう思っておりますし、郵政省としてどういうふうな対応の体制にあるのか、簡単に伺っておきたいと思います。
#125
○政府委員(森本哲夫君) 今お話にございました背景については、これは先生つとに御案内のとおりでございますが、ウルグアイ・ラウンドでは物の貿易のほかに新たにサービス貿易、あるいは労働力の自由な移動、こんなことがテーマになっておるわけでございます。私どもの電気通信もこのサービス貿易の一つということで現在何回か会合をやっておるわけですが、いまだに成功には至っていないわけでございます。
 十二月二十日に出ましたいわゆるダンケルペーパー、いわば最終合意原案ということになるかと思うのでありますが、その中に、かねて実は米国が主張しておりましたことは、米国市場にただ乗りが非常に多いと。確かに電気通信の自由化は相当今進みつつあるわけでございますが、これを開放しているというか、自由化の方向へ相当思い切って行っているのはアメリカ、イギリス、日本ぐらいでございまして、他の多くはまだ国営あるいは独占という格好で進んでいるものですからアメリカのような不満がかねてからあったわけでございますが、このダンケルペーパーにアメリカの主張が入ってなかったということで、今回我が国のほかにEC、あるいは韓国、あるいはカナダとか先進十二カ国に対しまして、今先生お話しのように、要するに国内市場あるいは国際市場については数の制限をなくせとか、外資の制限を一切なくせとか、いわゆる五項目の要求がアメリカから出ているわけです。これについて満足な各国の自由化の約束ができなければ、アメリカとしては最恵国待遇の例外扱いにしたい、要するに相互主義で、アメリカに入るならばおまえのところも開放してこいという、内国民と同じ待遇をすべての国に与えることはできないという、そういう提言をしてきたわけでございます。
 我が国といたしましては、一番先進国のアメリカがこういうことを言いますと、実質的には今ガットでやっております貿易協定自体の対象から外してしまうということになるわけでございます。それからまた、こういうことをやりますと、各国が我も我もと同じような主張を繰り返してしまいまして、基本的にガットの精神が意味がなくなってしまう。これは単に電気通信ばかりじゃなくて金融のサービスについても同じような提言をされているとのことでございますが、私どもとしては、アメリカに対しまして、日本としては御案w内のとおりうんと思いきって開放市場にいたしておるし、今申しましたような形で、アメリカがこういう主張をすればガットの精神が成り立たなくなるではないかということを今一生懸命説得をし、主張をしておるということで、何とかサービス貿易の部分、電気通信の部分についても各国の合意が図れるような方向で引き続き努力を続けていきたい、こんなふうに考えているところでございます。
#126
○矢原秀男君 今回、先ほども大先輩からお話もございましたけれども、郵便局と社会福祉施設との合築の在り方に関する調査研究会、座長の伊藤先生を中心とされましてその成案が三月二十二日郵政省に提出をされました。地域社会の福祉向上と国公有地の活用の促進を図るため、郵便局と社会福祉施設の合築を進めていくことが望ましいとの報告書の内容でございます。郵政省がこういう高齢化社会に非常に先乗りをされてやっていらっしゃる。もうこれは本当に敬意を表するの一語に尽きるわけでございますけれども、本当にすばらしいことだと思っております。この問題を一つだけ今後のためにちょっと質疑を重ねてまいっておきたいと思います。
 我が国は今平均寿命八十年、世界最長寿国でございますけれども、二十一世紀には既に御承知のように国民の約四人に一人がお年寄り、こういうふうなことになろうかと思うわけです。厚生省や総務庁のいろんな統計を見ておりましても、六十五歳以上の人口の割合、これは欧米先進諸国と日本の国際比較でございますけれども、二〇二〇年の将来推計を見ておりましても、日本が二五・二%、西ドイツが二二・一%、スウェーデンが二一・八%、フランスが一九・三%、イギリスが一八・二%、六番目のアメリカが一七・五%、こういう推計が出ているわけでございます。そういう意味で、郵政省の先乗りの政策に対して本当に感銘を受けているところでございます。
 そこでお伺いをしたいんでございますけれども、こういうすばらしい調査の報告書ができたわけでございます。これには三点ほど考えておられるようでございますが、一つは、社会福祉の整備充実は我が国の大きな課題である。二番目には、土地高騰のため整備促進が困難となっている。三番は、国公有地の活用の促進が国の政策課題であるけれども全般的には大変である。こういうようなところで郵政省が先乗りされたと思うわけでございますけれども、この研究報告書というものが今後どういう形で生かされていくのか、この点をまず伺ってみたいと思います。
#127
○政府委員(早田利雄君) 私どもいただきました報告書につきましては、今後地方公共団体から合築の要望がございましたときには、そしてまた私どもの郵便局がちょうど改善の時期に当たりましたときには、もちろん、業務量の増大に対応します対策として将来の郵政事業に必要な面積を確保してなお余剰面積があるというのが前提でございますけれども、できるだけ研究会の報告結果も活用いたしまして、郵便局の円滑な業務運営に十分配意しながら具体的に検討してまいりたい、かように思っておるところでございます。
#128
○矢原秀男君 そういう中で、やはり国有財産ということになりますと、第十八条が大蔵省通達であるわけですけれども、そのほか財産法の施行令の関係とか地方公共団体とかいろいろあるわけでございますが、そういうような技術的な問題では、その調整というものは簡単にスムーズにいけるのかどうか、そういう点はどうでしょうか。
#129
○説明員(澤田誠二君) 合築でございますのでさまざまな問題が予想されますけれども、私どもが考えるところ、例えば経費の負担でありますとか、所有権その他の権利関係、いろいろな問題が考えられます。
 具体的に申し上げますと、経費の負担などについては土地代も含めてそれぞれの割合を定めていくこととしておりますし、物の考え方といいますか、国有財産でございますので定められたことがございますので、それにのっとって算定していくこととしております。それから、所有権その他権利関係が生じることが考えられますけれども、それにつきましても個別に検討を重ねながら間違いのないように運用していくこととしております。
#130
○矢原秀男君 この問題につきましては、今お話等ございました建築基準とかいろんな条件整備、これではやはり建設省それからまた郵政省、それからまた、後でちょっとお話ししますけれども、厚生省も福祉関係の法規制の中からまたいろいろ出てくると思うんでございますが、その点だけはよく調整もお願いをしていただきたいと思います。
 それから、合築の事例でございますけれども、この平成四年度予算に計上されている中に、両国郵便局、これは社会福祉施設の具体的な問題をおわかりでございましたらちょっと御説明いただきたいと思います。
#131
○政府委員(早田利雄君) 平成四年度予算の中で要求しております、両国郵便局と東京都の中央区が設置します合築の事例でございますけれども、私どもの現在集配をしない郵便局として中央区に建っております両国郵便局を今回新たに改築いたしますので、その際、東京都の中央区が設置いたします軽度の心身障害者を利用対象とした会議室、そしてまた相談室、軽作業室などを主な内容とする利用型の社会福祉施設と両国郵便局を合築する、このようなことを考えておるところでございます。
#132
○矢原秀男君 報告書の「合築の適性に関する評価」の中で、一つは老人福祉センター、二番目に老人デイサービスセンター、三番目には保育所、四番目には児童館、五番目には点字図書館、こういうふうなことが挙げられておりますけれども、これは都市とか地方とか地域の問題等いろいろあるわけでございますけれども、今私が申し上げた中で、一番台築の適性に関して強力に郵政省としても進めたい、こういうふうなのはどういう順位をつけられているんでしょうか。過密都市のところ、また中都市、地方、こういうことになると思うんですけれども、やはり老人福祉センターに関係する老人福祉のものが中心になっていくのかどうかですね。
#133
○政府委員(早田利雄君) 合築の場合の私どもの郵便局の相手方の社会福祉施設につきましては、設置主体でございます地方自治体等が決めるものでございまして、私どもが何がふさわしい、これがいいということで特に順位をつけてまで報告書の中でも議論はされておりません。
 ただ、報告書の中でも指摘されておりますように、郵便局で郵便事業をやっている、貯金、保険をやっている、こういう私どもの建物の使い方等の問題から、私どもの郵便局と、それからつくられます社会福祉施設との建築だとか設備基準というものがいいとか、あるいはその管理運営面等の条件が合うとか、例えば、私ども一階につきましてはほとんど郵便局の窓口であるとかあるいは郵便の発着てあるとか、そういう形で使っておりますので、どうしましても社会福祉施設に使っていただくのはどんなに低くても二階以上というようなことになるわけでございます。運動場を確保するというようなことにつきましても、あるいは駐車場を大きく確保するということにつきましても、現在の郵便局の局舎事情から申しますとなかなか難しいというようなところから、おのずからやはり私どもが望ましいといいますか、郵便局との合築が望ましい社会福祉施設として例示されておりますのが先ほど先生からお話のありましたような施設でございます。私どもといたしましては、特にそういうふうなものであれば確かに私ども考えてみましても郵便局の合築が比較的容易であるかなというふうに思いますけれども、一番、二番というふうなものではございませんので、さようひとつお考えいただきたいというふうに思います。
#134
○矢原秀男君 厚生省お見えですか。ちょっとお尋ねします。
 今回、「郵便局と社会福祉施設との合築の在り方に関する調査研究報告書」が発表されました。厚生省として、所管庁でございますけれども、この調査研究の中で評価をされている点とまた懸念をされる問題と確かに私あると思うんですけれども、大まかで結構でございますけれども、そういうふうな点について一言だけ参考までに伺いたいと思います。
#135
○説明員(松本省藏君) 御説明申し上げます。
 先生御承知のとおり、現在、大都市におきましては大変社会福祉施設の整備をするに当たって用地取得が困難になっております。そういう中で福祉施設の整備を促進するというためには、ほかの公的な施設との合築ということが極めて有効であるというふうに私どもも考えているわけでございます。
 とりわけ、私ども、来るべき長寿高齢社会に向かいまして在宅サービスあるいは施設サービスをより計画的に展開していくという観点から、平成二年度から十カ年のいわゆるゴールドプランというのを立てまして、高齢者のための施設整備あるいは在宅福祉サービスというのを強力に進めてきているわけでございますが、そういうゴールドプランを実現するという観点からも都市部での施設整備が重要でございまして、平成二年七月の政府部内土地対策関係閣僚会議におきまして、当時の厚生大臣から各大臣に対しましてそういう観点で協力をお願いしたわけでございます。郵便局との合築につきましても、これにこたえるような形で郵政大臣の方でいろいろな具体的な御検討を進められてきているというふうに承知しております。そういうことで、私ども郵政省の基本的な考え方、社会福祉施設との合築を進めるということについては基本的に合意をし、私どもも了解をしているというところでございます。
 また、今回の報告書についての私どもの受けとめ方でございますけれども、主として郵便局の機能との関連から社会福祉施設の合築というものについて研究をされたわけでございまして、その中の具体例、いろいろ示されておりますけれども、今申しましたゴールドプランの中の施設として、例えばデイサービスセンターというようなものもメニューの中に入っておるというふうに承知しております。厚生省といたしましては、まず社会福祉施設相互で大都市部において合築を進めるということが一つ必要だろうと思っておりますし、また、郵便局のみならず、他の公的施設との合築あるいは複合化というようなものを今後とも各方面にお願いをしてまいりたい、こういうふうに考えているところでございます。
#136
○矢原秀男君 今、社会福祉施設の現況を見ておりますと、老人福祉の施設につきましても、全国総数の老人人口が約一千二百四十万八千五百です。それに対して施設というものが五千三百五十、千人当たりの定員というのが一九・二人、こういうふうな施設定員総数からのパーセンテージを見ておりましても、確かに老人福祉施設の足りない状況もわかっておりますし、また児童福祉施設につきましても、全国で総数七百四十五万九千三百人、これは零歳から四歳までの児童でございますけれども、こういういろんな施設というものは、確かに厚生省でも施設が足りないということはよくおわかりかと思います。身体障害者の更生施設にいたしましても、全国の総数で三百三十七万六千人、手帳交付台帳で登録されておりますけれども、施設の数は千、千人当たりの定員二・三人、こういうふうな状況でございまして、私は何回も申し上げますけれども、非常に郵政省の英断というものに対して感銘を受けているわけでございます。
 もう一回建設省にちょっとお伺いしたいんですが、容積率の規制緩和というのがどうしてもやっぱり課題になると思うんですけれども、そういうものを含めて、それをどういうふうな過程でやっていかれるかという今後の過程と、もう一つは、建設省の技術的な立場で、世界の先進諸国を回られでこういう建築様式が合築の場合にいいなというようなことがございましたら、それも参考までにちょっとお伺いをしたいと思います。
#137
○説明員(那珂正君) お答えいたします。
 まず第一点でございますが、建築基準法におきます容積率制限は、地区の建築物全体のボリュームを一定程度に抑え、そうすることによりまして公共施設、とりわけ道路でございますが、公共施設の整備状況との均衡をとりつつ市街地の環境の確保を図るというような目的で設けられている制度でございます。したがって、特定の建築物の用途に着目いたしまして、その用途のものはすべて市街地環境への影響を考慮せずに一律に容積率制限を緩和するということは、趣旨からして適当ではないと考えております。
 しかしながら、御指摘のようなケースにつきましては、むしろ個別具体的に対応することの方が望ましいと存じます。すなわち公開空地の確保や公共施設の整備、そういうものを伴うプロジェクトで優良なプロジェクトにつきまして、都道府県知事等の許可によりまして容積率制限の緩和をすることができる総合設計制度あるいは再開発地区計画制度等の制度がございまして、これらの制度の活用を図ることが適当であり、また重要であろうかと存じます。
 それから、第二点目のお尋ねの件でございますが、不勉強でございまして、諸外国の合築の例は私自身存じておりませんので、恐縮でございますが控えさせていただきます。
#138
○矢原秀男君 最後に、郵政大臣、私は率直に言って郵政省はすばらしいことをやっていらっしゃると思います。また外国でも、スウェーデンとかフィンランドを中心とする先進諸国でも非常にいいものをつくっておりますが、私も前に視察に行きましたときもいろいろ感心いたしましたけれども、日本のこのケースは、郵便局という環境の許された部分部分をこういう過密の中でやるわけですから、また非常にこれは世界ですばらしいことだなと思っておるんですけれども、この一つ一つを実現するために、郵政大臣の御決意を伺って質問を終わりたいと思います。
#139
○国務大臣(渡辺秀央君) 基本的に今まで御質疑をされておられました問題意識というのは非常に今後大切なことであり、郵政省としてより一層積極的に取り組んでいかなければならない問題だと思います。
   〔委員長退席、理事大森昭君着席〕
 郵便局の設置について、そういう合築の問題点については積極的にこれからも検討し、研究を続けてまいりたい。これは郵政省だけでできないことでありますので、建設省あるいは自治省、あるいは各都道府県、市町村、それぞれ皆さんから御協力をいただかないと国政レベルだけで解決できない問題がございますので、皆さん協力し合って、福祉政策の大きな一環として、豊かな暮らしを守っていく、あるいは恵まれない人たちのための生活条件を改善していくとでも言いましょうか、そういう意味で郵政省のやることが一助になればと思って、これからも努力したいと思います。
#140
○吉岡吉典君 郵政三事業の基本にかかわる問題をまずお伺いします。
 大臣は所信を述べられたときに、「郵政事業は国民の日常生活に欠くことのできない郵便、貯金、保険などのサービスをあまねく公平に提供することを使命としております。」と、こう述べられております。先ほども国民に直接サービスできる分野はこの三分野だという考えをお述べになりました。そうあってほしいと私も思います。
 ところで、このことが重要であると同時に、郵政省のいろいろな文書を見ますと、ある意味では当然のことだとも思いますけれども、収益性と営業性ということも一方では強調されております。採算がどうでもいいなどと私ここで言うものではございませんが、それはそれとしまして、国民へのサービスということと収益性、企業性ということとの関係は一体どちらを優先して考えるか、どういう関係にあるというふうにお考えになるのか、最初はこの点。
#141
○政府委員(谷公士君) お答え申し上げます。
 私どもいろいろな機会に企業性の追求をするというような言葉を使うこともあるわけでございますけれども、これはもちろん、郵政事業は公的サービスの提供を通じて公共の福祉を増進するという公共性の発揮ということを使命としているわけでございます。ただ、その事業運営に当たりましては、企業的経営によって効率的かつ健全な経営を行うというふうな仕組みにされております。したがいまして、公共性を実現するためには、その土台となる企業性の追求が必要であるという趣旨でございまして、いわばこの企業性と申しますことは効率的な経営というような趣旨であろうと私ども解釈しております。その効率的な経営を確保するということは、むしろ公共性の一部、その公共性実現の手段の一部であるというふうに考えているところでございます。したがいまして、企業性という言葉を用います場合でも、それは民間企業におけると同じような意味でのいわば収益性を求めるという意味ではございません。効率的な経営を求めるという趣旨でございます。
#142
○吉岡吉典君 そういう収益性という言葉を使うこともあるということですけれども……
#143
○政府委員(谷公士君) 企業性です。
#144
○吉岡吉典君 企業性ですか、使うこともあるという程度では私はないと思いますね。あなた方の内部資料を使って申しわけありませんけれども、郵政事業活性化計画というのを読ませていただきますと、これを貫いているものは、民間企業との競争に打ち勝って、それで収益というのか企業性を発揮していかなくちゃいかぬということだと私は思います。そういうふうに書かれているわけですね。私、さっき言いましたように、採算度外視していいなどということを言うわけではありませんけれども、これは非常に難しい問題で、民間企業との競争に打ち勝つということと公共サービスという関係は、公共サービスの一部分に企業性があるという説明だけではもう一つわかりませんけれども、大臣、大変難しい問題かもしれませんけれども、これはどういうふうに受け取ったらいいですか。
#145
○国務大臣(渡辺秀央君) 非常に難しい問題で、鶏と卵みたいな感じもいたします。私はこれはやっぱり両々相まっていかなければならないことだと思うんです。どっちが先ですか、どっちが大事ですかという議論でなくて、先ほど申し上げたような、国民のニーズにこたえていく、あるいはまた信頼関係を確立して、行く行くは国家のためではなくて国民のためになっていく、こういう郵政三事業というものは公益性を持ち、あるいはまた、それを健全に運営、発展させるためには収益性も考慮しなければならない。そしてまた、国の国民に対するサービス機関の最先端であり、ある意味では唯一の残された事業であると考えるならば、非営利事業としての責任と使命というのは極めて大きいという感じがいたします。むしろいろんな議論の中でどちらかという価値観というのを時代時代に対応しながらバランスよくやっていくということではないんでしょうか。何かちょっとそんな感じがいたしますが。
#146
○吉岡吉典君 この郵政事業活性化計画というのを読ませてもらいますと、民間の激しい企業競争に打ち勝たなくちゃいかぬというのが貫いて書かれているわけですね。それはそれとして並み大抵のことじゃないと思うんですね。そうなると、一体国営事業としての郵政三事業、特にその中での貯金、保険、年金というふうなもの、これは民間の金融機関や保険会社とどこに違いがあるのだろうか、具体的にどこがどう違うのだろうかということもやっぱりはっきりさせないと、これが国民へのサービスだということが看板にだけなってしまうと思いますので、どういう点に違いがあるかということをお聞きしたいんですが。
#147
○政府委員(谷公士君) 民間の企業とある形で競合しておるという分野のものでございましても、基本的な成り立ちといたしましては、御案内のように国民・利用者のために、公共の福祉のために目的を与えられておる企業でございまして、もとより収益を目的とするわけではございません。法律によりまして枠が決められた中での効率的な経営でございまして、その効率的な結果の成果はすべて国民利用者に何らかの形で還元されるわけでございます。そういう意味では、形の上で競合する、競争する部面はありましても、同じ次元で競争しているものではないというふうに考えております。
 ただ、民間企業におきましても非常に学ぶべき点は多々あるわけでございまして、いろいろな困難に直面しながら利用者のニーズを把握して新しいサービスの提供に努めるということとか、効率化、合理化の努力を行うこと、あるいは人材の育成に努めること、そういった民間におけるいろいろな努力、それは私どもも十分学んでいくべきだろうと思っております。
#148
○吉岡吉典君 今の答弁、結局は国民に還元するという答弁ですけれども、例えば、貯金それ自体あるいは保険それ自体が民間のものと違うサービスの内容があるのかないのかということが私お伺いしたかったことなんですね。国民に還元ということになる止、集まった金の使い道によって特徴があるということをおっしゃっているようにも聞こえるわけですね。
 これあわせてお答え願いたいと思いますけれども、その金をどういうふうに使っているかということについても、郵政省自身がまとめられた例えば「逓信事業史」というものを読んでみましても、要するに戦争中は、保険とか年金とかで集めた金というのは、結局は当時の戦費調達に全面協力することになったんだということが書かれておりますね。「太平洋戦争にはいってからは、国をあげて「高度国防国家建設」のため総力を結集することになり、保険年金事業も、全機能を動員して、国民貯蓄の吸収、戦費調達のための国債消化こ云々というふ久に書かれていて、結局国民から金を吸収してそれを戦費にしたんだと。郵政省がお出しになっている「日本の郵政」でも、今も結局は郵便貯金など集めたものは財政投融資計画の最大の原資になっているんだということが強調されている。
 そういうところを見ると、私は、国営事業の民間との違いというのは、結局そういう国家の第二の予算と言われる財政投融資の資金をつくるところにあるんだということかなという気もするんですね、今の国民に還元するんだという答弁とあわせてみますと。そういうところにあるんですか。
   〔理事大森昭君退席、委員長着席〕
#149
○政府委員(谷公士君) 私お答え申し上げましたのは、その資金の運用ということももちろんございますけれども、基本的に効率的なサービスが行えますならば、そのサービスの中身、それからその対価の低廉化、すべて国民に返っていくという趣旨でございまして、運用だけのことではないつもりでございます。
 なお、例えば貯金について申し上げますならば、郵便貯金の目的は、「郵便貯金を簡易で確実な貯蓄の手段としてあまねく公平に利用させることによって、国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進することを目的とする。」というふうに貯金法に書いてございますので、そういう趣旨で設けられているものと考えております。
#150
○吉岡吉典君 そう法律に書いてあることじゃなくて、民間と違ってこういうサービス内容がある、貯金なら貯金は民間と違ってこういうことがあるんだという話があればわかりますけれども、条文にこう書いてあるというのでは、それは私も読んでいますよ、目がいいから相当よく読めますのですけど、今の説明ではどういう点に民間と違った利点があるかということが私にはよくわかりません。それはいいとしましょう。
 私が特に心配しますのは、この活性化計画というのを見ると盛んに郵政事業の危機が強調されている。見える危機、見えざる危機というふうなことも書かれておりまして、一体どういう危機を感じておられて、その危機をどういうふうにして克服しよう、解決しようとしておられるか、その方向いかんというのはこれまた大変な意味を持つことになると思います。事業の危機、見えざる危機、目に見える危機、それはどういうことであり、どう解決しようということですか。
#151
○政府委員(谷公士君) 見える危機と私ども申しましたのは、一つの例でございますけれども、例えば、私どもの体制が利用者のニーズに十分こたえられなかったために、数年の間に一般の小包の取扱量が最盛期の四〇%にまで激減するといったような事態がございまして、これは経営という面から見ましても非常に危機でございますし、また国民の皆様の負託にこたえて十分なサービスができなかったという意味でも危機でございますが、これは明らかに目で見える危機でございます。
 また、見えざる危機と申しましたのは、事業を取り巻く環境というのは日々に激しく変化をしておるわけでございますけれども、これに対応するためには同じく不断の努力を必要とするわけでございまして、これを怠ればいずれは利用者のニーズにこたえられなくなる、良質なサービスを提供できなくなるということになるわけでございまして、そうでありますと私どもに与えられました国営企業としての使命を全うできなくなるということでございます。こういった環境変化に積極的に対応するような能力、組織的な活力を失ってしまうということになりますと私どもの使命が一定期間のうちには失われるということになるわけでございまして、いわばこれは見えざる危機であろうと考えております。
 そのための改善方策につきましては、職員一人一人の能力を伸ばし、それを組織として組み合わせて、組織の活性化を図っていくということで対処していくということが非常に大きな一つの要素ではないかというふうに考えております。
#152
○吉岡吉典君 もうちょっと突っ込んでお伺いしたいんですけれども、時間の関係もあるので次へ進まざるを得ないんですが、今、私一、二挙げた点でもいろいろなことが書かれておりまして、もう私はこれ持っていますからいいですが、こういう郵政事業活性化計画というふうなのは、僕はやっぱり逓信委員の人はみんな手にして、こういうところでも論議の対象にした方がいいと思います。前回も言いましたけれども、何もここに書いてあるのを見て郵政省が困るようなことではないと思いますので、私は再度それを提案だけさせておいていただいて次へ進みます。
 私は、危機を強調しておられることでここではっきりしておいていただく必要があると思いますのは、一方では民間企業との競争に打ち勝たなくちゃいかぬということが強調されているわけですね。その民間企業との競争ということになると、こういうふうにも書いてありますね、民間企業等と激しい競争、競合を展開している中においてこうやらなきゃいかぬと。例えば佐川急便のような運送会社との競争にも打ち勝たなくちゃならないということにもなるわけですね。それから、金融機関にしても保険会社にしても、そこの労働条件というのはしばしばいわゆるサービス残業の例に出されるような大変問題をはらんでいる。そういうところとの競争にも打ち勝たなくちゃいかぬ。
 私この間聞きましたら、昔紡績今銀行ということが労働強化を語る言葉としてあるそうですね。銀行の労働条件というのは昔の紡績女工に例えられるような状況だそうですね。そういうところと激しい競争に打ち勝って企業性を維持していかなくちゃいかぬということが、人の問題が決定打だというふうにこの文書でも書かれているように、結局は郵政の三事業で働く労働者の労働強化、それを一層厳しくする方向で企業性を維持して民間企業との競争に打ち勝とうというようなことにもしなければ、これはやっぱり国営企業としてのあり方が問われるということにもなると思うんですね。ですから、そこを私は民間企業との激しい競争、競合ということが非常に強調されているがゆえに心配しますので、そういう佐川急便等の競争に打ち勝とうとか、昔紡績今銀行と言われる労働条件のところと競争してもっと郵政労働者にしわ寄せがくるというふうなことがないように、その点だけは少なくともきちっと言ってもらわなくちゃならないと思いますが、大臣はどうでしょうか。
#153
○国務大臣(渡辺秀央君) 民間企業に打ち勝たなければならないというこの基本的な哲学は、裏返して言うならば、国民のための使命と責任を私はやっぱり言っているのではないかと思うんですね。表現の問題が先生御心配のようにあるいはあるかと思いますけれども、公的使命を実現するために企業性を追求しているところも若干あるかもわかりません。しかし収益追求を目的としているものではないということは、これはまさに、利益を上げて株主に配当して、そして役員報酬を余計にもらう、こういういわゆる一般民間企業の考え方とは基本的に違っていることは先生も御理解いただいていると思うんです。
 要するに、労働強化でこの危機を乗り切ろうというようなことではなくて、みんなが協力し合い知恵を出し合って、そして最大限許される環境の中で責任と使命を果たしていこうということであるということをぜひひとつ御理解をいただきたいと思うわけでございます。
#154
○吉岡吉典君 私も郵政三事業がそういう民間企業と同じだということを言おうというわけではありません。しかし現実には、私も逓信委員になったら、今までいた委員会ではこんなことなかったんですが、現場から次々職場の状況を言ってくるんですね。二十四時間とは言いませんが、働いている間じゅう監視状態でどうだとか、あるいはノルマがどうだこうだとか、私、逓信というところは郵政事業の基本的あり方を論議するところかと思っていたら、職場から持ち込まれるものに気を配る方がより大きい委員会じゃないかと思うほど来るんですね。そういう状況が現にあるから、私はそれでは本末転倒になるという意味で申し上げているわけです。
 さて、私は本当はこの後三事業に沿って、今提起した問題について本来は質問したかったんです。ところが、私は、午前中から論議になりましたように、この場で大臣にかかわる問題について幾つかただしておかないと、国会としてこういう疑問が出ている問題を責任持って取り上げなかったという国民的な批判を受けざるを得ないと思いますので、その点入らなきゃいかぬと思うんです。
 午前も強調されましたように、本当はこれから具体的な各論を論議しなくちゃいかぬときに、そうでない問題に時間を移さざるを得ないということは、私は本当に遺憾な出来事であるということも申し上げた上で、大臣のいわゆる政治献金ですか、そういうふうにかかわる問題について幾つかの点で質問させていただきます。
 私、一回ここで大臣にお伺いしましたが、その後もマスコミで連続して取り上げられる、それについて大臣がどうお考えになっているかということはもう午前の論議でありました。私も聞いているとやっぱりすっきりした答弁だという感じしません。残念だとか、無念だとか、腹立たしいという言葉が出てくると、自分の責任として受けとめないで、やはり誤解だという受けとめ方だというふうにしか思えません。しかし、同じ言葉をここでもう一回お伺いしようとは思いません。
 私、幾つかの点で具体的な問題をお伺いしたいと思いますが、まず、長男がエヌ・エフ・ケーですか、元エヌ・エフ・シーと言っていたそうですが、ここから取締役になって報酬を受けておられたということですね。その事実関係はどういうことだったのかということをまずお答え願います。
#155
○国務大臣(渡辺秀央君) 私の長男は、エヌ・エフ・ケー社の社長が私の秘書と友人であったところから、紹介をされまして、六十二年の一月に同社の非常勤取締役に就任をして、六十三年の十月辞任するまで役員報酬を受けていたと聞いております。なお、この間長男は、六十一年九月から一八十三年六月まで米国に留学をいたしておりました。
#156
○吉岡吉典君 受けていたと聞いていますということで、直接には御存じないような言い方ですけれども、御本人もマスコミによりますとそういうところへは行ったことも名前も知らないとおっしゃっているんで、御長男自身も御存じない模様なんですね。
 そうすると、大臣も知らない、長男も知らないということになると、一体だれがやっていたことになるんですか。ちょっとおかしな話になると思うんですけれども、大臣、これは御存じなかつたんですか。長男も御存じないとすると、だれがやっていたんですか。
#157
○国務大臣(渡辺秀央君) 秘書のせいにはしませんけれども、私の責任でありますが、秘書の行為でこういう仕組みをやったようでございまして、結果としては私は承知いたしております。しかし実際の行為、手続、あるいはそういうことは秘書の小杉君がやったわけであります。
#158
○吉岡吉典君 そうすると、御本人というのは長男も御存じないとすると、実質上は政治献金として受け取っておられたということなんですか。
#159
○国務大臣(渡辺秀央君) 午前の委員会でも申し上げましたように、これは息子個人の所得としてきちんと源泉をやっておりますので、私の政治献金とは違う、そういう性格であるということで私は了解をしたわけでございます。
#160
○吉岡吉典君 そうしますと、あなたの長男は行ったこともないし、会社の名前も知らない。そこからしかし金だけは本人のところへ入っていた。こういう話になると、そういうふうに、はい、わかりましたと言うわけにはいかないんですね。しかも、そういう仕組みをつくったのは秘書だということになると、これは私はちょっと理解に苦しむ話ですが、再度お伺いしますが、そうすると、これは長男に役員報酬として贈られて、それは御長男のところへ間違いなく入っていた。その仕組みをつくったのは秘書であった一責任は大臣が負うとおっしゃっていますけれども、大体そういうことだったということですか。――そういうことだそうです。それでは、これはそういうことだったという説明だけお伺いしておきますが、私には理解できないことだということだけは申し上げておきます。
 それから、私設秘書にリクルートコスモス社からの給料が出ていたという報道もございましたが、名前は渡辺敏弘さんですか、これはもしわかっておりましたらちょっと説明願いたいんですが。
#161
○国務大臣(渡辺秀央君) これは委員会では初めてかもわかりませんが、就職をお世話しまして、そしてそれが配属になるまで実は私の事務所で数カ月実習みたいにしておったんです。ところが、おったらこっちの方がよくなっちゃいまして、おもしろくなっちゃいまして、向こうに、コスモス社に行くのは嫌ですと、こういうことになって、こっちにおらしてくださいということで、それで向こうの方の給料を御辞退申し上げたということでございまして、向こうからいただいたことでの話ではなくて、逆な話でございます。
#162
○吉岡吉典君 これもまた奇妙な話で、いきなり大臣をよっぽど気に入って、大臣の本物の秘書になりたかったのかどうかわかりませんが……
#163
○国務大臣(渡辺秀央君) いや、知り合いなんです。私の知り合いなんです。……
#164
○吉岡吉典君 秘書が。
#165
○国務大臣(渡辺秀央君) いやいや、その就職世話した方が。親も。
#166
○吉岡吉典君 いや、私は私設秘書の話をしているんです。
#167
○国務大臣(渡辺秀央君) ですから、親も。
#168
○吉岡吉典君 いずれにせよ、私どもの調査では、給料が百二十一万円ですか、それから長男のは、これは幾らですか、七百七十万か出ていたはずですけれども、今いろいろ説明なさるわけですけれども、こういう形で説明聞いていると時間幾らたっても成り立ちません。
 ともかく、こう次から次とこの種のものが出てくる唱それ一つ一つは秘書の責任とかいろいろあるわけですが、今のような説明を幾ら聞いてもやっぱり私は納得できないんですけれども、しかし、ここではそのことを申し上げておくにとどめて、時間もありませんから、この委員会でどうしても大臣にきちっとしておいてもらいたい問題は、今のような事実関係よりは、国会で行われた答弁が私はある意味ではそういう政治関係の個々の問題よりも重要な内容を持っているというふうに思いました。そういう点で、これは国会の権威にもかかわる問題ですので、きちっとしておいてもらいたいと思います。
 その一つは、衆議院から参議院にかけての問題ですが、私、前回も問題にしましたけれども、例のリクルートからの五百万円問題。それ受け取って返したと。記者会見でなぜそのことを否定したかということに関連して、やはり環境上本当のことが言えなかった、言える雰囲気でなかったという趣旨の答弁がありました。正確に言うと、非常に言いにくかった、否定せざるを得ない環境にありましたという答弁ですね。私は、この答弁について、そういうことが政治家として、また大臣としてどういうことだったとおとりになるのかということをここでお伺いしました。それについて明確な答弁はなかったんですね。私は、この前も言いましたけれども、政治家がある環境で言いにくいことは本当のことが言えなかったというのは、一般人ならともあれ、政治家の場合はそれが許されないのだということが民主主義国家の常識になっているということを申し上げたつもりです。
 その点で、大臣はその問題について現在どういうふうにおっしゃるのか、これは私はきちっとしておいていただきたいと思います。
#169
○国務大臣(渡辺秀央君) 御指摘の点はごもっともでございまして、当時の私の心境あるいは置かれた状況があったとは言いながら、気持ちも落ちついていなかったとかいろんなことありますが、しかし、政治家として私は今、冷静に考えてみますと、やっぱり恥ずかしかったと、事実を語らなかったことに対しては、たとえ今であっても本当に申しわけないという反省の念でいっぱいでございます。
#170
○吉岡吉典君 今の言葉も非常に抽象的な言葉でして、あんまりしゃべるとまたぼろが出るという気もあってそうおっしゃったんじゃないかとさえ勘ぐりたくなるんですが、政治家が国民に本当のことを語らなくちゃならないという点は、やっぱりこの際本当にきちっと考えていただかなくちゃならないと思います。
 もう一つ、それ以上に、これ本当に私は答弁聞いて、びっくりした大臣の答弁が、夕刊新潟日報四月八日付の記事を持ち出して身のあかしにされた問題なんですよね。これは一九八九年、平成元年四月八日の夕刊新潟日報ですが、この記事というのは、あなたは、私は当時本当のことを言っていなかったけれども、新聞で「最近、全額五百万を返還」ということが書かれている、だから、私が返したということは新聞記事に出ているから問題ないという趣旨の答弁だったんですね。この新聞記事は、私、後からよく読んでみましたら、見出しのもう一方の見出しは、「リ献金否定の渡辺議員」、あなたは否定しているが、しかし全額返したんだ、こういう記事です。記事の中にもこの献金の事実を否定する談話もあるわけですよね。
 この記事というのは、渡辺議員はリクルートからもらった五百万円を一たん受け取ったが返したんだということを、あなたが記者会見でそれを否定してうそついているということを暴露して、真相はこうだよという記事なんですよ。その記事を五百万円は実際は返していたんだということの身のあかしの記事として持ち出されるということになると、これは私びっくりしたんですけれども、なぜびっくりしたかというと、これ大臣にはね返りますよ。今たくさん新聞記事に出ていますね、あなたの記事が。あなたは多くの問題は否定なさっている。それは否定が本当なのか、書いてあることが本当なのか、私らはわからなくなりますよ。だって、三年前のあなたの記者会見内容を否定する新聞記事を持っている私らに、あんた、そんなことない、安心しろと言っている。私ははっきり言って、その五百万円返したということは、三年も前にみんなの前に明らかになり、新聞もそう書いているんだと、これを自分の身のあかしの証拠物件のように持ち出される感覚は、私本当に今でもよくわかりません。
 私は、あなたが今でもこの記事をもって身のあかしにされるならば、一連の新聞報道をも、ある時期だったらあなたの否定でなく、書かれていることが本当だったんだとあなたまたおっしゃるかもしれないという疑問も持たざるを得ないわけでして、この点は、あなたはこの前の答弁をそのまま引き継がれるのかどうか。私だけじゃなくて、衆議院の予算委員会では我が党の木島議員にも同じ答弁をなさっていますので、これはちょっときちっとしておきたいと思います。もしそういうことになるとすると、私は、今後ここの委員会でどういう答弁があっても、その答弁は一々本当かうそかということを考えながら聞かなきゃならないということにもなりかねない問題だということもつけ加えて、答弁を求めます。
#171
○国務大臣(渡辺秀央君) あるいは例示として不適切であったかもわかりませんが、五百万円を返却したということが記載されてあったものですから、まあそれだけ五段抜き、六段抜きでその返済を、そこのところは何か「最近こということになっていますけれども、その年の前の年の九月下旬ぐらいに返したということで、衆議院の方でも記憶をたどりながら答弁をさせていただきました。
 しかし、いずれにしても私は、五百万円返却したということが記載されてあったのでその記事を引用させていただいてしまったわけでありますが、そこは御理解をいただきたいと思いますし、また新聞の例をとって恐縮ですけれども、先生のおしかりもさることでありまして拳々服膺させていただきますが、昨年の十一月六日に産経新聞でも、私の大臣就任のときに、報道をされたとおりでありますと申し上げましたところが、六十三年八月、小切手で五百万円後に返還と、こう書いてあるわけでして、私は、五百万円は一たん受け取って返したということはやはりわかっていただいていると思ったものですから、ちょっと引用させていただきました。これは御理解いただきたいと思います。しかし、あるいは不適切であったかもわかりません。
#172
○吉岡吉典君 やっぱり大臣と私とは少なくとも意味が通じないようですね。理解とかじゃなくて、あなた四月二日、三月二十九日、三十日と記者会見で否定しているけれども、否定しているが実際はこうだといって暴露している記事ですよ、あなたを。あなたの記者会見は事実と違うことを言っていたんだということを暴露した記事を、それを返していたことの証拠に持ち出すというのは、こういう事情でと、御理解をと言われても私ははいと言うわけにはまいりません。
 私、最後に申し上げたいんですが、実は最初にこの問題を簡単に片づけた上で郵政事業の問題について質問しようと思っていたんです。いろいろ考えて、私の頭の中でそういう順序でやるわけにはいかない気分になったんです。これやっていると、私は結局、大臣の政治家としての資格をやっぱり考えざるを得なくなるんですよね。この新聞記事の問題でさえも今なおそういう答弁しかいただけないということになると、これはとても政治家として本当に国民が信頼するわけにはいかないと感ずるしかないわけです。その後で郵政事業どうかという質問をしたら自己矛盾になりそうなので、質問の順序を急に変えまして質問させていただいたんですよ。
 午前は別の言葉でその種のことが述べられましたけれども、車ほどさように、郵政事業の本当のあり方、それをよりよい方向にどう進めるかという論議が大臣の一連の事件及びここの委員会での答弁からして妨げられる状態になっている。こういう問題やった後では郵政事業そのものについての質問がしにくくなるような状況だというのが私の心境であるということを申し上げて、再度この問題についての結論的な大臣の見解をお伺いして、質問を終わります。
#173
○国務大臣(渡辺秀央君) 本当にたび重なる報道で、私もまことに恥じ入っております。何とかこの補いをしなければならないということで、一生懸命に今の職員全うのために日夜努力をいたしているつもりでございますが、しかし先生の言われるようなことも私の脳裏の中にしっかり入れまして、そしてこの荷物をしっかりしょって、これからの政治活動を自重自戒しながら、そのことを私の政治活動を通じて今までの誠心誠意の答弁のあかしにさせていただこうと思いますので、どうぞひとつよろしく御推察を賜りたいと思う次第でございます。
#174
○足立良平君 それでは、私は電気通信事業の関係、それから日米関係の問題も含めまして政府調達の問題、大体この二つの問題に絞って質問をさせていただきたい、このように思います。
 まず第一点目として、この電気通信事業にかかわる、特にNTTの平成二年度の各部門別の収支状況というのが既に報告をされているわけであります。既に御案内のとおり、市内の通話は三十二億円の赤字、そして市外が九千五百四十四億円の黒字、基本料金においては千八百九十九億円の赤字というふうな数字が今出ているわけでありますが、これは従来からいたしますと、営業収益及びこの費用についてどういうふうに区分をしていくのかということに関しましては、郵政省とそしてNTTの側と若干意思の疎通といいますか、認識の違いがあったように承知をいたしているわけであります。平成二年度の既に発表されております先ほど言いました数字等について、郵政省として双方に異論がもう既に解消しているのか、異論がないのかということについてまずお聞きをいたしたいと思います。
#175
○政府委員(森本哲夫君) 今の数字に関しまして、これは認識は完全に一致いたしているところでございます。
#176
○足立良平君 それでは、その上でさらに少し質問をいたしたいと思うわけでありますが、電気通信事業法の三十一条あるいはまた電気通信料金算定要領等を見ますと、通信料金サービスは、いわゆる総括原価主義をとっているということは既に明らかにされているわけであります。ただ、従来は各サービスのコストというものが大変不明確な状態でありました。相互補完主義といいますか、相互にそれぞれ赤字も黒字も含めてどんぶりになってしまっている、こういう問題点というのが実はあったと思うわけであります。ただ、午前中来いろいろな議論がされておりますけれども、NTTとそれからNCCとのいわゆる公正な競争というものを考えていきますときには、各サービスの料金、市内なら市内、あるいは市外なら市外とか、いわゆる各サービスの料金がそれぞれのコストに見合ったものになっていないと公正な競争にはならないのではないか、このように実は考えるわけであります。
 そういう面で、昨年十二月でございますけれども、NTTの料金の見直しということがマスコミ等の中でもちょっと提起をされております。長距離料金はむしろ下げていこう、あるいは市内料金については引き上げを図っていこうとかいうふうなそれぞれの見直し案がNTTから出されているわけであります。私が先ほど申し上げたように、各サービスごとにそのコストを明らかにして、そして同じ条件で双方が競争条件をつくっていくということからいたしますなら、NTTの提起されている考え方というのもそれなりの一つの考え方ではないかというふうな感じも実は受けるわけでありますが、そういう面につきまして、郵政省として一体どのように考えておられるのか再度お聞きをいたしたいと思います。
#177
○政府委員(森本哲夫君) さっきの一番の問題と二番の問題とお互い関連いたしますので、ちょっと答弁長くなるのをお許しいただいて、エッセンスだけ申し上げさせていただきたいと思います。
 今お話がございましたように、電電公社時代の料金というのは各サービス別という意識じゃなくてトータルとして収支相償になればよろしいと、大ざっぱに物も言えばそういうことでございますが、今お話ございましたように、競争が入ったとなりますと、競争部門と非競争部門とがございますので、この辺の部門別収支というのをやはりきちんとやらなきゃならないわけです。これは正直申しまして、一般企業にもこういうやり方、無形のサービスを部門別に考えるというのは、ようやく今セグメント会計みたいな形で一般化しっっあるわけですが、何とかしたいということにはなるんですが、まだ全般の企業会計としては定着していないわけでございます。
 しかし、今申しました競争促進といいますか、民営の競争原理を入れる以上はここのところをきちっとしておかなければならぬということで、昭和六十年からポケットベルとかそういう役務別にやると同時に、平成元年度からはさらにその電話のうち、市内と市外、こういうように分けるように一つ規則をつくったんです。しかし実際はなかなかすぐにはまいりません、今申しましたような事情がございまして。ようやく助走期間を経まして六十三年度分から役務別の損益について、また、平成三年度分から市内・市外の損益について公認会計士のチェックを入れた上で開示、公開するというような形に実はなってまいったんです。
 さっき私から申し上げた数字はその収支問題についての数字でございまして、そういう意味で問題はないんですが、ただ、ここの収支と言います場合には、営業外の収益とか営業外の費用とかというのは全然入ってないわけなんです。代表的なのは金融費用等でございます。これをまたサービス別に区分するということは、これも一般企業ではまずやってないわけでございます。しかし、これは何とか具体化したいということで今NTTでもいろいろ努力はされておりますので、私どもとしては、この事業部が四月から発足をいたしますので、こういう点についてさらに具体的なことが煮詰まるであろう、こう思っておるわけであります。
 その営業外の損益の区分をどうするかということは非常に大事でございますが、正直言いまして、これはNTTなりの試算というのがあって、それが世間に発表されて今おっしゃったような赤だ黒だというような議論になっているわけでございますが、いずれにしても今状況はそういうことになるわけであります。
 おっしゃるとおり、今後の考え方としては、できるだけコスト構造に見合うというのは、これはそれなりに一定の合理性のあることだと考えております。問題はコストというのが何か。ただかかっただけのコストだということではこれはまいらぬはずでしょうから、客観的に十分合理化努力が行われた上なのか、あるいは営業努力が十分なされた上でのコストなのか、そうした点が大変大事になってくるわけであります。特に今NTTとしても、中期経営計画ということで発表されましたのでは、市内料金を据え置いたまま二百円以下に下げる、あるいは平成六年度末に二十三万人体制にする、こういう効率化の目標も掲げておられるわけでございます。さらに今言いました四月からの長距離通信事業部の導入もございますので、いずれにしてもこうしたコスト構造がきちっと明らかになって、こうした問題を検討する必要があろうかと思います。
 いずれにしても、料金問題というのは国民生活に重大な影響を及ぼしますので、こうした努力が十分国民に理解されるかどうか、納得できる状態になっているかどうかということが大変これから先大事になっていく。そういう意味でも、NTTのデータ整備については一層我々としても大きな関心を払い、我々としても努力をいたさなきゃならぬ、こう思っておるわけであります。
#178
○足立良平君 わかりました。既に出されている合理化計画といいますか、そういう面はNTTとしてもさらに進めていただかなきゃならないと思います。
 ただ、私は別にNTTの肩を持つわけでもないんですが、ことしの一月に兵庫県の明石市の支店にちょっとした用事で行きまして、窓口でいろんな話をしたりなにしたことがあったんですが、私は正直に言いまして、従来の電電公社からNTTに変わったことによって大変な内部では努力をされている。接客態度からいたしましても、かつての電電公社の時代とは全く違った努力を懸命にされているということを私自身が行って経験をいたしました。本当にそういう面では、百八十度ごろんと変わるということは、なかなかこれは大きな組織体ですから難しいけれども、そういう努力をされているということは私はそのまま評価をしておきたいというふうに思います。
 同時に、これもひとつ大臣にお聞きをいたしたいと思うのですが、確かにこういう経営努力というものをしていかなきゃならない。そのことはNTTとしてもさらに努力をする余地はあるだろうと私は思っております。ただ、これはもう少し国の通信事業という観点でまた別の要素があるのではないかというふうに思っておりますのは、これはある新聞でございますけれども、アメリカのAT&Tの分割化された関係の資料が出ておるのを見ますと、ISDNのサービス提供の関係を見ますと、例えば一九八九年、日本はこのサービスの提供について六九%既に達成をしております。アメリカはこれは〇・一です。八四年の一月に分割されておるわけでして、大変そういう面ではおくれている状況にございます。
 例えば、一九九四年、日本が一応一〇〇%達成しようとしているのに対して、アメリカは大体四九・八%、五〇%を切る。むしろそれも達成が不可能ではないか、このような予測が今されてきている。いわゆる通信事業という大きなものの中で分割をされたり、あるいはまた効率化というものをどんどん進めていく、あるいは合理化を進めていくという一方において、本来企業体として行っていかなければならない基礎的な研究投資というものが、あるいはまた設備投資というものが、ともすれば当面する利益を中心に考えて行われない傾向があるのではないかという問題があるのではないか、このように実は私は思います。
 事実、これはことしの二月四日のある新聞でございますけれども、収益悪化という表現がいいか悪いかは別といたしまして、NTTが市内交換機の完全電子化というものを見送ったというふうな記事も実は提起いただいているわけです。したがって、企業としての収益性というものを重視をいたしますと、先端技術開発に対して消極的にならざるを得ないのではないか。しかも先端技術の技術開発という問題につきましては、経営効率化とそしてこちらの側とは二律背反するような問題を持っているわけでありますから、そういう面では、この両者をいかに調整をして進めていくのかということが、私は今後の通信事業を考えていく場合に大変重要な要素なのではないか、このように思います。
 一方で合理化あるいはまた効率化を進めていかなきゃならないということと、一方では先端技術の開発に向かって進めていかなきゃならないという、この調整を一体どのように図っていくのか、この辺のところをひとつ大臣の考え方をちょっとお聞きをしておきたいと思います。
#179
○国務大臣(渡辺秀央君) NTTの民営のいわゆる行政改革のときに、私は私の党の中で実は一番研究開発費について強硬に言及した一人なんです。足立先生が御心配されることをある意味において私も実は今まで心配をしてきた点でございます。
 しかし、結論から申しまして、たしか公社の時代においては二%ぐらいの研究開発費が現在五%ぐらいに伸びている。これは非常によかったなと、足りるか足りないかは別にしまして、伸び率ももちろんいいか悪いかは別にして、少なくとも公社時代にある程度余裕を持ってこの先端技術というものの研究に思い切って取り組んできた、それが今日の世界に冠たる通信技術、あるいはまたノウハウ、ソフト面、ハード面両方において開発したものであろう、私は今でもそう信じています。
 そういう意味で、これから先端技術開発などの研究開発のウエートは一層高くなっていくと思いますので、このバランスと言いましょうか、これからの適正かつ効率的な経営の中に、基礎的研究の推進あるいはその成果の普及というようなことの課題を抱えながら、総売ヶり上げの今言ったように五%近くまで伸びてきているそのところをこれからも大いに期待をして、そしてNTTの経営効率化と調和を図りながら、我が国あるいは世界の電気通信分野における発展の先導役を果たしてもらいたいという気持ちでございます。この分野においては、これからもぜひひとつ先生方からも御注目いただいて、バックアップをしていただきたいし、あるいはまた御指導を賜りたいと思っております。
#180
○足立良平君 二%から五%に研究開発費が伸びたというようなことは、ちょっと私、内容を照査いたしておりませんから、問題はやっぱりこれは内容の問題だろうと思う。一般的に効率化を推進をし過ぎるということがありますと、本当に利益を生むもの、すぐ利益を生むものに対して投資というものが行きがちであるというところに問題点がある。日本の通信事業の場合には、今日まで電電公社の果たしてきた役割というのは、確かに非効率な面はあったんですけれども、そのすそ野の通信事業に対して、いろんな面での投資というものを可能にしたという評価も一方では見ておかなきゃいけないだろう。この両者の整合性というものを本当に考えていくことが今後の郵政事業としても必要なのではないか、このように思っておりますので、また内容的には別の機会にいたしたいと思います。
 次の点でちょっとお聞きをしておきたいと思いますが、先ほど森本局長の方から事業部制の導入なり、長距離あるいは地域通信事業部、それぞれ収支状況を開示することになっているという話がございました。これは平成四年度、ことしの二月二十一日でございますが、「長距離通信事業部、地域別事業部制の導入・徹底、収支状況の開示に係る資産・負債等の区分及び収支分計の基準等について」というものを私は見せていただいております。この中で私二つだけお聞きをしておきたいと思いますのは、先ほどちょっと触れましたように、基本料金が赤、あるいは市内が赤、あるいは市外が大幅黒字、こういうそれぞれの料金収益は、先ほど言いました長距離であるとか地域通信とか各事業部へ一体どのように配分をされるんだろうかということが第一点目。そして第二点目としてのところでございますけれども、「高度なサービスのための機能を有する設備(NSP、NSSP等)については、当面、長距離通信事業部に帰属させるものとする。」というのがこの中にはっきりと記載がされているわけであります。この高度なサービス、VPNとかあるいはまた追っかけ電話であるとか、そういうふうなものにつきましては「当面、長距離通信事業部に帰属させる。」というふうにされているわけでありますけれども、内容的に見ますと、県間あるいは県内の通信、そういうものについて実施ができるものでありますから、この設備の帰属について、ここで長距離事業部とした理由は一体どういうところにあるんだろうか、あるいはまた、将来その設備を使った高度サービスはどの事業部に帰属をさせる考え方であるのか、これは「当面」云々、こういうことでございますから、将来のところ一体どういう考え方をとっているのか、この二点をちょっとお聞きをしておきたいと思います。
#181
○政府委員(森本哲夫君) 今御指摘ございました、二月に決定し発表しましたのは、基本的にはさっき言いました競争原理が入ってきた市場にどう対応するかという視点からでございまして、御案内のとおり一応NTTはいわば非競争の独一占的な部門と競争部門と両方持っておるわけでございますので、こういう特異な市場構造にどう対応するかという意味では、やはりここのところを事業部ごとに分けて、新規事業者の取引と社内のこうしたNTT内部の取引とがいわば同一の条件になるような形というものが公正競争条件の整備という意味で大変大事なことであろう。こういうことで、実態からいたしますと主としてNCCが入っておりますが、県間通官でございますので、そういう意味で県間にまず大原則的に考えた、こういうことでございます。
 具体的には市内、市外とかいろいろありますが、したがって県間となれば、メッセージエリア内の通話は当然これは地域事業部に帰属をいたしますし、市外といいましても県をまたぐ部分は長距離に入りますが、近距離みたいな形で、県内の通話は市外であってもこれは地域に所属させる、こういうことにいたしました。それから毎月々の基本料は地域に入れるということにもなってございます。
 お尋ねの最後にございました高度サービスの問題でございますが、これは具体的には現在のフリーダイヤル等をお考えいただいていいかと思うんです。フリーダイヤルと、それからもう一つダイヤルQでございますが、これはいずれにしても昨年四月に整理をさせていただいておるわけでありますが、フリーダイヤルのような高度サービスが現在NTTの中でどういう所属になっているかといいますと、このセンターというのは広島と新宿と札幌のこの三つにおいて、いわばそういうところで一元管理をいたしておりまして、そういう意味では長距離事業部の中に帰属させるということが適当であるということと、それからやっぱり公正競争の面で、NCCもこうしたサービスというのは将来提供したいということもございますれば、こういう形で長距離に置いておくということは、そういう意味でも自然な形になるのかなということでございます。ただ、どこへ帰属するかということと費用をどうするかというのはまた別の問題でございまして、そういう意味では、さっき申しましたような視点で、必要なコストというものは出し入れが同事業部の間で行われることは当然でございます。
 なお、今後の高度サービスについては、その実態に即しましてどちらが双方に、どこかに帰属しなきゃならぬでしょうが、その際にも同じような格好で費用の問題は、負担は当然起きるわけです。いずれにしても、帰属よりは基本的にはその費用をどうするかというのが最終的にコストの問題に反映してくるかと思っておるわけであります。
#182
○足立良平君 それでは次に、政府の調達関係、特に人工衛星の関係について見解を明らかにしていただきたいと思います。
 人工衛星は、従来、我が国の宇宙開発といいますか、そういう面で政府による研究開発、そして民間による実用の相乗りといいますか、いわゆる相乗り衛星という形で今日まで進めてきているわけであります。ざっと今までの状況を見ますと、例えばCS、CSが国産化率からいたしますと二三%、それに対して、国の経費の負担割合は十割丸々負担をしている。CS2、CS3とこうなるわけですが、時間がありませんので中途を省きますが、これがCS3になりますと、二三%であったものが八〇%の国産化率に変わってきている。そしてしかも、国の負担割合というのは従来十割だったのが今度は三割に減ってきている。こういうふうな実績があると思っております。これはBSにおきましても、同じように国産化率が一五%、そしてしかも、国の負担が十割であったものが、BS3になりますと国産化率が八三%、そして国の経費の負担割合が三・五割というふう。に、国産化率が上昇してくるに従って国の負担割合というものもこういう感じで下がってきている、こういう傾向にあるように思います。
 私は、宇宙の衛星というものは大変今後重要なものだろうという認識の上に立って今質問をいたすわけでありますけれども、郵政省として、こういう通信衛星、今までこういうことでずっと相乗りの形で進めてきたその基本的な考え方というものはどういう考え方であったのか、これをまずお聞かせ願いたいと思います。
#183
○政府委員(白井太君) 極めて抽象的に言わせていただきますと、開発と実用とをできるだけ効率的に行うということが相乗り衛星の考え方の基本にあったものと思われるわけでございますが、経緯と申しますか、沿革的にこれを見てみますと、ただいま先生もおっしゃいましたけれども、実験用の通信衛星あるいは実験用の放送衛星の段階は、これはすべて国の負担で、つまりすべての経費を国が負担するということで打ち上げたわけであります。その後五、六年たちまして、それぞれ実用にもあわせて供するような衛星を打ち上げる、通信衛星の二号、あるいは放送衛星の二号でありますが、そのような実用にもあわせて供するような衛星を打ち上げるというときに、開発部分の負担と実用に供する部分の負担とをどのような割合にするかということが当時恐らく問題になったのだろうと思います。
 そこで、国の財政事情なども考慮に入れまして、通信衛星二号の場合は国の負担率を四〇%に、それから放送衛星二号の場合も国の負担率は四〇%、それから三号の時代になりますと、通信衛星の場合は国の負担率が三〇%、放送衛星の場合は国の負担率が三五%ということになって今日に至っておるということでございまして、沿革的な意味からすると、だんだんと開発要素が少しずつ薄くなってくるというような考え方で国の負担率を決めてきたということになろうかと思います。
#184
○足立良平君 わかりました。開発と実用の重視ということの何ではございますが、ただそこで私はさらに郵政省の考え方をはっきりさせていただきたいと思いますのは、日米間におきまして人工衛星の協定が、これは平成二年でございましたが、春に決まっているわけであります。時間がございませんから内容的には私申し上げませんけれども、その考え方として、一〇〇%今国産化されてないわけです、日本の人工衛星というのは、先ほどの数字のように。そうしますと、この日米間の人工衛星の協定からいたしますと、事実上、いろんな理屈のつけ方はあります、国が開発をするものと実用するのは民間が云々ということでありますから、これはそのとおり言えるのでありますけれども、現実問題として考えるなら、私は我が国の衛星開発事業というものは結果として撤退せざるを得ないということに相なってくるのではないか、この日米間の協定からいたしますと。というふうに思うんですけれども、その点で、自主技術の確立ということを放棄したのではないか、こういう感じを持つんですが、その点ちょっと簡単に考え方を申し述べていただきたいと思います。
#185
○政府委員(白井太君) 一口に申し上げますと、先生のお言葉ではございますが、自主技術の開発を放棄したという考え方は国としてはとっていないわけでございまして、平成二年の日米の合意によりますと、実用と開発の相乗り衛星は打ち上げないということでありまして、開発とかあるいは研究をしないということではございませんので、こうした合意はありますけれども、別の形で研究開発については力を入れてやっていく必要があるだろうというふうに考えているところでございます。
#186
○足立良平君 実際的に表へ出ればそういうことになると思うんですね。けれども、今までの相乗り衛星を中心にして進めてきた日本の自主技術の確立というものについて、これは日米関係のいろんな問題があるわけでありますから、私はこの点については今以上申しませんけれども、事実上これは、今までの流れからするなら、現実問題として本当に日本の衛星技術というものをさらに進展させていくことはできるんだろうかという感じを持っているということだけ申し上げておきたいと思います。
 さて、その上で、これは昨年の九月ごろからマスコミを通じまして実用衛星の問題で官民共同の開発会社がどうとかこうとかというようなことが出されたり、あるいはまた米国の圧力によって予算要求を中止したとか、大変これは興味があると言ったらちょっと語弊がありますけれども、その種の記事が相当たくさん出てきているんですが、これにつきまして郵政省として正式の見解をちょっと明らかにしていただきたと思います。
#187
○政府委員(白井太君) 実は、今国会に法案を出させていただいております通信・放送衛星機構法の一部改正の内容にもかかわることでございますが、昨年の夏、私どもの予算の概算要求をまとめる段階でいろいろと省内で議論がございましたが、結論として、実験研究等に必要な施設をつくるために国の経費を出していただくというような予算要求をしようというような議論をしていたわけでございます。
 そのころちょうどただいま先生がお話しになりましたような新聞記事が出たわけでありますが、率直に申し上げまして、その時点ではまだ具体的にどのような施設をつくるかというところまでは決めてはおりませんでした。ただ、施設の案としていろいろな案が出ておったことは事実でございまして、そのアイデアの一つとして、例えばそうした人工的な宇宙空間のような部屋をつくりまして実験なんかに供するというようなことも必要ではないかというふうな議論があったことも事実でございますが、予算要求としてそういうものをするということは別に決まっておったわけではございません。
 したがいまして、恐らく先生が御指摘の新聞記事というのは九月四日の某新聞の記事ではないかと推察をするわけでありますが、実はこの新聞記事については、率直に申し上げまして、私も事実と極めて異なっておる記事の内容だというような感じを当時新聞記事を見たときに持ったような次第であります。この記事を受けて、その半月後にさらに別の記事が出て、今先生がお話しになりましたように、アメリカからの抗議があってそのような予算要求を取りやめたとか取り下げたとかいうような記事が出たかと思いますけれども、そのようなことは事実としてはございません。ただ、もう七月、八月ごろからいろいろな準備をする段階でそういうアイデアが出ておったということから、何かのいろいろな行き違いがあってこのような新聞記事になったのではないかと推測をいたしております。
#188
○足立良平君 あと時間も余りございませんので、ちょっとこれは大臣にお聞きをいたしたいと思うんです。それでもう私の質問を終わります。
 今後の情報化社会というものを考えてみましたときに、衛星であるとかいろいろな問題を含めて、我が国の技術主権というか、どういう言葉がいいのかわかりませんけれども、国家としてそういう技術というものをきちっとつくっていく、高めていくということは極めて重要なことだろうというふうに思います、これは人工衛星の問題に限らずにですね。国の研究費というものを考えてみましても、例えばアメリカと日本のこれを八十九年度で比較をいたしますと、ドルから日本円に換算してみますと、研究費総額は、統計によって若干違うかもしれませんが日本の場合には約十一兆円、アメリカが約十九兆六千億程度でしょうか、推測ですけれどもそのくらい。約日本の倍くらいですね。対GNP比からいたしますとほとんど似通った数字でございますけれども、実額からするとやっぱり約半分くらいになる。
 その中で、政府の負担、先ほど大臣は必要だというふうにおっしゃっていたんですが、政府の負担というのは日本が約十一兆に対して一七%くらいしか負担していません。米国の場合には四六%強が政府としてアメリカ政府が負担をしている。結局これは、先ほども私はNTTの中でも申し上げたんですけれども、企業といいますかいわゆる私企業、私企業が中心になって技術開発というものをやっていくときに、どうしても当面する利益というものを前提にして、それを達成するためにやっぱり研究開発というものはそういうものになってくる。だから、ともすれば基礎的な研究というもの、ある面においては一つのむだになるかもしれないけれども、そういう投資というものはなかなか行わすことができないという私は趨勢があると思う。
 そういう面では、国が基礎的な研究開発費というものに本当に投資していかないと、これからの我が国の国際社会の中における例えば情報化社会への対応ということについても、これは何十年か後に必ず問題点が出てくるのではないか、私はこんな感じが実はいたしているわけであります。したがってそういう面で、例えばNTTの問題も含め、あるいは郵政省独自のそういう基礎的な研究開発の問題も含めて、大臣として本当にこれからどのように考えてやろうとされておるのか、この点について最後にちょっとお聞きをいたしておきたい、このように思います。
#189
○国務大臣(渡辺秀央君) 大変多きな課題でございます。前のこの委員会のときにも私は科学技術関係閣僚連絡会議の問題を申し上げたと記憶いたしておりますが、日本とアメリカとの対比も今足立先生おっしゃいましたが、アメリカの場合には若干御案内のとおり軍事関係の面も入っておりますし、我が国とそこは基本的な違いも若干あると思います。しかし、我が国はとにかく資源のない国であり、技術立国として二十一世紀の高度情報社会をつくり上げていくという非常に大きなロマン、そしてその現実を直視していかなきゃならないという、こういった問題点を考えてみますと、私はやっぱり日本の進む道というのは工場国である、いわゆるインダストリーの方ばかりじゃなくて、まさに研究国あるいは技術開発国、そういった分野というのがこれからの日本に与えられている大きな課題ではないかという感じがいたします。郵政省としてその分野において何ができるか、あるいはまた郵政省の持てる一つのそういった技術の大きな基盤の上に、さらに大きな金字塔を立てるのにはどういった研究環境条件というものをつくり上げていくかということを、本格的に体系的なものとして考えていかなければならない時期だというふうに私は痛感いたしておりました。
 また、省内でもそういう話を皆さんといたしているところでありますが、これから新しい年度に入り、この予算を早期にひとつ成立させていただきまして、まずは今年度予算の執行、そしてまた来年度に向けた新しい予算の取り組みに対して、この場でいみいろ議論されました問題点を参酌させていただいて来年度に向けての大きなエネルギーにさせていただきたい、こう思っている次第でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
#190
○下村泰君 政見放送で手話通訳をつけてほしいという要求は大変多いんですね。また大変強いわけですけれども、NHKの方としては手話通訳の重要性というものをどういうふうに考えていらっしゃいますか。
#191
○参考人(沖清司君) お答え申し上げます。
 政見放送は、公職選挙法によりましてNHKと民放に直接義務づけられておりまして、NHKが自主的に放送する一般の番組とは異なるわけでございますけれども、「健全な民主主義の発達に資する」という放送法の目的からいって、当然今までも円滑な実施に取り組んでおりますし、これからも取り組んでいきたいと思います。
 それで、先生御質問の政見放送への手話通訳であるとかあるいは字幕スーパーを導入することにつきましては、聴力障害者の参政権の観点から非常に重要な問題であり、また強い要望があることも十分承知しております。この問題につきましては、現在自治省で政見放送研究会を設けて検討を進めておりまして、NHKとしてもオブザーバーとして参加しておりますが、引き続きこれに協力していきたい、このように考えております。
#192
○下村泰君 候補者を撮るということは、絵にしてもビデオテープにしても、あるいはラジオの録音のテープにしても公平に行われなきゃいけないわけですけれども、肝心の聴覚を侵されて耳の聞こえない人にとっては、この時点では最初から基本的権利の参政権が侵されているわけですね。全然公平じゃないわけです。そこで、手話通訳及び字幕スーパーを入れる場合の問題点は何なんだろうか、また解決するためには何をしたらいいでしょうか。
#193
○参考人(沖清司君) 今NHKでは、聴力障害者の皆さんに手話と字幕スーパーを使った「きょうのニュース」という番組を毎日放送しております。そういう中からさまざまな問題点を研究しておるわけでございますけれども、政見放送に手話や字幕スーパーを入れる場合の問題点といいますと、公職選挙法百五十条で政見放送は候補者の方々の政見をそのまま放送することが義務づけられております。手話の場合、語彙が大変不足しておりまして十分でない。聞くところによりますと五千語だと言われておりまして、そのまま政見か逐語訳するのは非常に困難でございまして、どろしても意訳にならざるを得ない、そういうことが一つの問題点だろうと思います。それから、手話通訳の正確さ、わかりやすさについて、手話通訳の方々のレベルの差によって候補者の間で大きな差が生まれないようにする、公平性をどのように保障していくか、そういうことも一つの問題だろうと思います。
 それから、限られた期間中に同一レベルの手話通訳士をどのようにして確保するのか、手話通訳士の数が非常に限られておりますから、そういうことも問題ではなかろうかと思います。
 それから、字幕スーパーの画面の処理上、全体の情報量の五分の一程度しか伝えられないということでございまして、そのまま政見を逐語訳するのは困難であろうということで意訳にならざるを得ない、そういったことが問題だろう、このように思っております。
#194
○下村泰君 今お話しになりました字幕スーパーというのは、確かにしゃべっているスピードについていって字を出したら、第一、見ている方が読めませんわ。よく向こうで外国の方がお話しになると、あれ要約されて文字が出てきますね。ですからあれは読んでいられるわけです。しかし、日本の言葉で同時に字幕を出すといったら恐らく読む方が読めないでしょう。これは目が回ります。私もそれはわかるんです。そうしますと結局もう手話通訳しかないわけです。
 確かに語彙というのは、手話通訳する言葉の持っている意味の種類というふうに受けとめていますけれども、ただ問題は、NHKもそうだし、それから厚生省もそうだし、自治省もそうなんですが、手話通訳をやっている方同士である程度わかるんです。我々はこういう言葉のこういう表現がないんじゃないかというようなことを言うわけですよ。ところが、手話通訳同士ではある程度のことはわかる。ちょっとした表現でも、その表現の仕方をちょっと変えれば、例えば馬が走るにしても馬の走り方をちょっと変えれば相手にわかる。わからないのは自治省と厚生省とNHKだ。それはおわかりだと思います。ですから、それにこだわっているといつまでたっても聴覚障害者は置いてきぼり食うわけですよ。ある程度のところでどうにか妥協してこないといつまでたってもこれは実現されませんし、こういったことの行われている国から見ると日本はみっともない。恥ずかしくてしょうがない。ですから、技術的な点を含めてもしそれが解決されればNHKの場合はすぐ対応できますか。今私が言ったようなことがばっと解決できれば対応はできますか。
#195
○参考人(沖清司君) 先ほど申し上げたように、まず公職選挙法という、そのまま伝えなきゃいけないという法制度の問題がございます。仮に法制度が整った上でも、先ほど申し上げたように手話通訳士をどのように確保していくのかとか、あるいは画面処理上の問題、例えて申しますと、手話通訳をやっておられる一つの画面にスーパーというのを入れます場合に、画面分割する場合に、我々の経験で言いますと、やはり画面の三分の一ぐらいないと見にくいというようなこともございます。そういったような問題があります。それから、何よりも公平性の確保をどうするかというようなことで、そういった事柄について解決して、とりわけ公平性の問題について各方面の合意が得られればNHKとしても適切に対応していきたい、こう考えております。
#196
○下村泰君 今のをもうちょっとお聞きしたいんですが、公平さ公平さと言いますけれども、中には聞かされなくたっていいような言葉があるんですよ、候補者のしゃべっている中には。私も候補者でしゃべりましたからわかりますが、これだけはきちんと伝えてほしいというところと、言葉と言葉をつなぐだけのブリッジみたいな言葉もありますよね。だから中には必要でない言葉もある。これだけはきちんと伝えたいということさえ伝われば、聴覚が侵されている方たちにもその方の持っていらっしゃる政見がおよそ公平に伝わるんじゃないかな、私はこういうふうに感じるんです。それは私だけの意見かもしれませんが、その感じ方を皆さんが持ってくださればできないことはないと思うんですが、どうですか。
#197
○参考人(沖清司君) 政見放送といいますのは非常に抽象的な概念を伝える、そういう場合にやはり手話でもって伝えるのには先ほども申し上げたように非常にボキャブラリー、語彙が少ないというふうなことがございまして、そういう観点で一つ問題があろうかなという感じがいたします。
 それから、公平さといいますと、やはり手話通訳士の上手下手でそれがきちんと伝わるか伝わらないかというようなレベルの差ということも、これは相当大きな問題じゃなかろうか、このように考えております。
#198
○下村泰君 あなたの話を伺っていますと、何か最初からやれないんだというようなことを前提にして、そんなことはとてもやれませんよ、これから先もとてもじゃないけれどもやれませんというような感じに私は受け取れるんですけれども、どうなんですか、NHKさんの方もやろうという意識はありますか。
#199
○参考人(沖清司君) NHKといたしましても、自治省の政見放送研究会に協力して、どうすればできるのかということで検討は進めておりますが、先ほど来お答えしておりますように、やはり技術上の問題点が多々あるということはぜひ御理解いただきたい、このように思っております。
#200
○下村泰君 どうもありがとうございました。結構です。これを参考にして明日は予算委員会で自治省に伺いたいと思います。
 では、新年度の予算からちょっと伺いたいと思いますけれども、平成三年度から始まりました点字の読める職員の養成、これについて伺いますが、その目的と、どれくらいの技術レベルの人を何人ぐらい、いつまでに養成しようとするのか教えていただきたいと思います。
#201
○政府委員(早田利雄君) 点字が読めます職員の養成につきましては、点字で記載されている郵便物のあて名程度が読める程度という職員を養成したいというふうに考えております。平成三年度、昨年度は千三百人養成いたしましたけれども、本年度は六百人を対象に年度内に講習会を実施したい、かように考えております。
#202
○下村泰君 単純に考えますと、こういう方々の中からさらに高度の技術習得をしていただければ点字の内容証明もさらに広がると思うんですけれども、七月からスタートするというふうにこの間お答えをいただきました。とにかく今はその日を待つとして、点字の内容証明の実現までのスケジュールがもし立っているようでしたらちょっと教えてください。
#203
○政府委員(早田利雄君) 現在、取扱郵便局をどこにするかとか、証明の手続をどうするかなど具体的な取り扱い方法につきまして関係団体等の意見を聞きながら検討している最中でございまして、スケジュール的には、五月末までに関係の郵便規則等の改正をやりまして、その後周知あるいはその郵便局の指導等の準備を進めてまいりたいというふうに思っております。
 ただ、この間も申し上げましたように、実施に際しましては、取扱郵便局を限定するとか、あるいは取り扱いに一般の内容証明と異なりまして時間を要するとか、あるいは決められた方法で文書や謄本を作成していただくなど差異が当然出てくるものというふうに私ども考えております。
#204
○下村泰君 それはこれを要望していた方々の方も十分わかっております。ただし、その方たちは大変期待に胸膨らませておりますので、よろしくひとつお願いいたします。
 来年度の新規事業で、視覚障害者用の点字不在配達通知カードの調製についてひとつ御説明ください。
#205
○政府委員(早田利雄君) これは御承知のように、受取人が不在のため書留郵便物であるとか小包を配達しましたとき、従来は普通のはがきといいますか、普通の人が見えるはがきだけを入れておりましたので、それでは目の見えない方にとりましてはどういう方から何が来たのか内容がわからないというようなことで、いろいろそういう御要望もございましたので今回改善することにしたものでございまして、具体的には、点字によりますカードの配達を希望される視覚障害者の方に対しまして、一般的な不在配達通知書のほかに、郵便物を保管しているというそういう連絡と連絡先、郵便局の電話番号等、点字で表示した不在配達通知カードをあわせて入れるというようなものでございます。このカードにつきましては、郵便物をお渡しする際にまた郵便局に返してもらいまして、また再度使おうというようなことでございまして、実施時期につきましては、周知をする期間であるとかカードを調製する期間というようなこともございまして、早くても秋ごろになろうかというふうに考えております。
#206
○下村泰君 大変きめの細かいあれで結構なことだと思います。
 ある目の不自由な方々から言われたことがあるんですけれども、郵政省というところは一般に言われる役所ではない、ちょっと違うということが言われている。この目の不自由な方々が我々の意見を聞いてくれる、それから実行力もある。ですから、郵政省に対する感覚が郵便局そのままの感覚になっているわけだ、一般の方は。私は私なりに考えてみたら、日本のいろんな役所の制度の中で、飛脚制度ですよね、あれがそのまま今日きている。江戸の庶民でもどこの地域の庶民でも一番身近なんです。ほかのところのお役所なんて、例えば裁判所がそのままきている法務省なんて近づきがたいところですけれども。そういって考えてみると、ほかの役所に比べると、郵政省というのはわりかた庶民の生活に密着したそのままの役所というふうな感じがするんです。そういう意味じゃないかと思うんです。もっとも、昔の話ですと、築地の居留地に初めてポストができたときに、郵便をたれべんと読んで中にしょんべんをしちゃったやつがいる。しょんべんしたのはいいけど、抜けなくなっちゃったという話がある。そういうばかばかしい時代があったそうですけれども。
 もう一つ、新規事業で、視聴覚障害者向け放送番組等の制作・流通に関する調査研究について、ちょっと詳しく説明していただけませんでしょうか。
#207
○政府委員(小野沢知之君) お答え申し上げます。
 この種の調査研究に本格的に着手するのは初めてでございますが、先生のいろんな問題提起等も踏まえて行われるのでありますが、今下準備をしておりますけれども、予算が成立いたしましたならば速やかに本格的に着手する予定で、ことしの五月じゅうを目途に調査研究会を設置したいというふうに考えております。そうしまして、一年後の来年三月を目途に報告書をいただきたいと、このように考えております。
 そこで、趣旨でございますが、今先生の御指摘がありましたけれども、テレビジョン放送を十分に享受していただくためには、この方々に字幕放送とか解説放送、こういったものを付加しなきゃいけないだろうというふうに考えております。
 そこで、調査研究事項でございますけれども、我於国、それから諸外国における字幕放送の制作・流通の現状、例えば制作本数だとか、放送時間数だとか、機器の普及状況とか需要動向などの把握、それからその分野が直面しております課題、事業採算性の問題だとか人材の確保・育成、法制度など、それから具体的な解決方策、こういったことをテーマにいたします。
 それから、どういう方々を調査研究会の委員にお願いするかということですが、幅広く御意見を伺う、そしてこの問題を世の中にアピールするということの観点から、放送事業者、放送番組制作事業者、学者、福祉専門家、視聴覚障害者の方々の団体の代表など、今下準備ということで研究を進めているところでございます。
#208
○下村泰君 今のおたくのお答えの中で、実は御説明くださいととめたのは、どういう内容なのか、それで改めてどういう方たちがどういうことをテーマにして、そしてどういう方々がメンバーになるのかということを後からお伺いしようと思ったんです。そしたらみんなお話しになっちゃったので聞くことなくなっちゃったんですよ。
 一つ念を押しておきますけれども、今のお話の中に視聴覚障害者の代表も入れていただく、当然それはあるわけですね。
#209
○政府委員(小野沢知之君) 考えております。
#210
○下村泰君 考えているだけじゃ困るんです。必ずメンバーに入れていただきたい。そうじゃないと御意見がとれませんから。
#211
○政府委員(小野沢知之君) 参加していただくように考えております。
#212
○下村泰君 さて、字幕放送などについても研究するということですので結果を楽しみに待つことにいたしますが、この間この問題に触れないという意味ではございません。こういう研究に対して、委員会の場を通じて私の考えをどんどん申し上げたいと思っております。
 もう一つ、新規事業で手話ができる職員の養成というのがあります。この手話ができる職員の養成というのは、その目的、どのくらいの技術の人を何人ぐらい、いつまでに養成するのかお答え願いたいと思います。
#213
○政府委員(早田利雄君) 手話ができます職員の養成につきましては、郵便局の窓口に耳の不自由な方が来られたとき、簡単な手話ができる程度の技術を習得させるためということで、平成四年度から始める施策でございまして、講習期間としましては十五日間ぐらいを予定しておりまして、今年度におきましては職員二百名を対象にやっていきたいというふうに考えております。
#214
○下村泰君 今度は雇用について伺います。
 現在の郵政省における障害者雇用の実態をひとつ御報告願いたいんです。全職員の数、それから障害者雇用数、それから雇用率、障害の種別、それから部位別雇用数、それから紋別雇用数、配属部署、作業内容も結構でございます、主なものについて御報告願いたい。それから、知恵おくれの方ですね、心の病を持つ方、こういう方々についての雇用状況も教えてください。
#215
○政府委員(谷公士君) お答え申し上げます。
 まず、職員数でございますが、平成三年の六月一日が身体障害者の調査をいたす日でございますのでこの日現在でお答え申し上げますと、全職員数が三十万四千二百六十四名でございます。障害者の方が三千四百十六名でございまして、雇用率といたしましては一・九六%に当たります。
 部位別でございますけれども、視覚障害者三百四十五、聴覚または平衡機能の障害者二百六十五、音声機能、言語機能またはそしゃく機能障害者四十二、肢体不自由者二千三百十一、内部障害者四百五十三という内訳でございます。
 それから紋別でございますけれども、先ほど申し上げました障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく調査におきましては、障害の程度を重度と重度以外に区分して整理しておりますために、具体的な紋別は把握をしておりません。重度障害者、すなわち一、二級の方が三百四十五でございまして、三級から六級の方が残り三千七十一名ということでございます。
 それから、配属部署別ということでございますけれども、これもただいま申し上げました調査におきましては全体集計ということになっておりますので、そういう整理をしておりませんで、ただいまのデータとしましては全体の数しか持ち合わせておりません。
 最後に、知恵おくれの方ということでございますけれども、これにつきましては、ただいま申し上げました雇用状況の調査におきまして該当の報告がありませんので、実態としては雇用がないのではないかというふうに考えております。
#216
○下村泰君 特にこの郵政省だけじゃなくてNHKの場合でもほかの省庁、企業でもそうなんですけれども、障害者雇用というと大体肢体不自由の方々が多いわけですね。これはまさに日本の障害を持った人々への取り組みの流れをそのままあらわしていて、知恵おくれの方、心の病のある方、難病と闘っている方々、てんかんの人々などへの対応は大きくおくれているわけです。今の郵政省の答弁も、知恵おくれの方、それから心の病を持つ方々の雇用状況がわからないというのはその傾向を受けていると私は思います。プライバシーの問題もありますので、一般にそれをどうのこうのと言うつもりはありませんが、やはりこの受け入れのあり方が大きな問題であることは間違いないと思います。
 先般、NHK予算の審議の際にもお見せしたんですけれども、NHK厚生文化事業団の「精神薄弱の人たちの就労と社会参加に関する関係者の意識調査報告書」の中にもありますとおり、これ大臣ちょっと聞いておいていただきたいんですけれども、七百五十一の会社にアンケート出しまして、そのうち答えてくださったのは六百四社なんです。その調査結果として、「精神薄弱の人たちの社会参加のために、企業も雇用等を通してその役割を果たすべき」、こういうことの項目がありまして、「企業も雇用等を通してその役割を果たすべきだという意見がありますが、このことについてどう思いますか。」、こういう質問があるわけです。それにこの六百四のお答えの会社のうち五百二十九が「そう思う」と答えているんですね。実にこの六百四社の八七・六%がそう答えているわけです。そして、「捜し出す努力をすれば、精神薄弱の人たちにもできる仕事がある」、これをどう思うかという問いに対して、「そう思う」と答えたのが四百六十九社なんです。それから、「施設や設備や道具、仕事の流れ等も工夫すればできる仕事がある」という問いに答えたのが、「そう思う」というのが四百五十二、実に高い数字の答えが出ているわけなんですね。
 こうしますと、これは企業努力が足りないと簡単にそう言ってしまえばそれまでのことなんですけれども、こういうのを聞いて大臣はどういうふうにお思いになりますか。郵政省は他の省庁と違いまして現業扱いですから、大変法定雇用率は高いですよ、一・九六ですからね。比較的ほかの省庁に比べればきちんとやっておられるようです。まだまだ本当に雇用上のハンディを負っている方々への対応がおくれていると思います。障害者雇用の対象となっている多くのそうした人々への対応に、大臣は今私が申し上げたこういった企業の答えをお聞き取りになりましてどういうふうにお感じになっていらっしゃいますか。
#217
○国務大臣(渡辺秀央君) その七百五十一社のアンケートの回答が非常に人道上、道義的感覚といいましょうか、人間性豊かな回答をしておられるということに私は敬意を表する次第でございますし、それからもう一つは、それぞれ企業の皆さんが現状において、障害者、精神薄弱者の人たちに対して、社会活動といいましょうか、そういうことを期待している、あるいはまた同時に、何とかしなければならないという責任感とでもいいましょうか、人間的なそういう責任感を持っているという一つの証左ではないかと思うんですね。
 郵政省としても、こういう企業の皆さん方のことを推測しながら、問題は公務員ということですね。先生は郵政省の場合にはどうかと、こういう御質問になるんだろうと思うので申し上げますと、制度的にも実態的にもなかなかこれは、公務員であるということになると、公務員採用に対しては平等でなければいけませんね。そうすると試験制度という制度上の問題が一つある。こう言っては本当にお気の毒ですけれども、精神薄弱の方に試験といってもどういうものだろうか。そういういろんな問題がございます。
 具体的にどう対応すべきかということは、こういう福祉国家、あるいはまた人間性豊かな生活大国を目指していく我が国としては、やっぱり国家的にそういうものと取り組む以上は、役所としてはこういう問題について工夫をしていかなきゃいかぬ、研究をしていかなきゃいかぬことではないかというふうに思います。郵政省としてぜひひとつ研究をしてみたいと思ます。
#218
○下村泰君 ありがとうございます。
 例えば今大臣がおっしゃいましたよね、公務員全般というものの見方からしていけば、知恵おくれの子供たちが公務員の試験に合格するのは難しい、それは当たり前です。だから、ここで今企業が言っているように、探し出す努力をすれば精神薄弱の人たちもできる仕事がある。ここの項目なんですよ。ですから、そういった人たちにもそういったところの門戸を開くということ、私は何も全部公務員にしてくれと言っているわけじゃございません。そういう考え方をしていってくださると、こういう方たちにも幅広く手が広げられる、こういうことじゃないかと思う。これをまず郵政省、先ほども申しましたように飛脚制度から来ている世の中ですから、郵政省が一番庶民の生活に密着していると思いますので、そういう点から僕はむしろ郵政省が先鞭をつけていただきますとほかの省庁も、日本の役所というのはおかしなもので、ほかの役所がぱっと名前を上げるようなことをすると我おくれじとすぐ来るんですよ、手柄顔して。ですから大臣、ひと。つやってみてください、在任中に。だんだん在任が短くなってくるようで心配になりますから。
 先ほどの手話通訳のお話じゃございませんけれども、ちょっとこれと関係してくるんですが、五年ほど前に聴覚障害の方々が、「わすれないで聴覚障害者のための配慮を」、ベターコミュニケーション研究会がこういう本を出しているんです。これに全国の諸官庁が出ておるわけです、いろんな施設が、この人たちに対してどの程度のあれかということが。消防署から何から全部出ているんですよ。肢体障害、視覚障害、聴覚障害を持った方たち、こういう方たちに対して「十分達成」しているというのは、これはこういった方々を収容している施設、そこだけですね。それから「達成」している、やや達成していると言われているのが国会、議会、役所、更生相談所、総合福祉施設、空港とかですね。「最低限度達成」しているところにも郵便局がないんです。「不十分」というところへくると大型郵便局というのが出てくるんです。「ほとんど配慮なし」というところにまた大型郵便局というのがあるんですね。肢体障害者には不十分だけれども、大型郵便局が何とか何とか近づいているというのがある。視覚障害者にとっては「ほとんど配慮なし」、聴覚障害者も「ほとんど配慮なし」、これが郵便局なんですね。
 それから、こういうふうにしてもらいたい、ああいうふうにしてもらいたいというような御希望があるんですよ、例えば聴覚障害者の方々には。よく郵便局へ行って待っていますわね、何か番号持って。ところがなかなか呼ばれない。それはそうです、聞こえないんですから。それを掲示板でやるというふうなあれになるわけですね。そのほかにもいろいろな要求をしているんです。それでこれがなかなか達成されていないんですが、こういうことに対して、いわゆる電光表示の設備というものがあります。これはどういうふうにするのか説明していただきたいと思います。
#219
○政府委員(木下昌浩君) ただいま委員御指摘の聴覚障害者の団体の方からの御要望、私も承知いたしております。なかなか評価が厳しいお話でございましたが、郵便局の施設につきましては今まで私どもも障害者の方々の利用、利便に十分配慮して施策をいろいろやってきているつもりでございますけれども、まだまだ至らないところが多々あることも事実でございます。
 また、今お話のございました聴覚障害者の方だけに限って申し上げますと、先ほどから出ております寸今年度から手話のできる職員の育成というようなことも我々の努力の施策の一つかなというふうに思います。さらに、今おっしゃいましたお客様受付番号電光表示板の配備という問題でございますが、言ってみれば、お客様の公平な順番待ちを確保するということ等のために、窓口の受付順に順番を示すカードをお客様に発行いたしまして、今あなたの番ですよというその受付番号を電光表示する機械、そういうものを配備することであろうというふうに理解しておりますが、これにつきましては、私どもも耳の不自由なお客様に利便となるように平成四年度、普通郵便局を対象といたしまして約百局について計画をいたしているところてございます。
#220
○下村泰君 こういう方々にとってはそれが頼りでございますから、殊に、いつかも私はお耳の不自由な方とお話をしたことがあるんですけれども、例えばそういう方たちが御自分で車を運転しているときなんかでも、パトカーが来ても聞こえないわけですね。パトカーが目の前に来なきゃわからないわけです。そういったことなんかで、交通事故になった場合には随分いろいろと不便なことがあるんだそうです。そういうのは一つ一つ解決されなきゃ大変だなと思います。それから、最近、お耳の不自由な方々のためにホテルも大分そういった設備がありまして、朝なんかモーニングコールですか、こんなもの鳴ったってわからない。それで手首へ線か何か巻いて、これがビピピビと教えてくれるわけですね。こういうのはわかるんです。ですから、わからせようと工夫をすれば幾らでもできるわけです。そういうところをひとつこれからもよろしくお願いをしたいと思います。
 青い鳥葉書、これちょっと伺います。ことしも四月一日から申し込みで、四月二十日から発売されるということなんですけれども、この目的、趣旨、概要について教えてください。
#221
○政府委員(早田利雄君) 青い鳥葉書につきましては、厚生省が主唱いたします身体障害者福祉強調運動というものに協賛いたしまして昭和五十一年度から発行しているものでございまして、一般にも販売するほか、重度の身体障害者、一級、二級の方でございますけれども、こういう方からの申し出につきまして一人につき二十枚を無償で配布するというようなものでございまして、平成三年度におきます無料の配布の枚数につきましては、約四百万枚ということで、二十万人の方にお受け取りになっていただいております。こういうことでございます。
#222
○下村泰君 この目的は、身体障害者に対する国民の理解と認識を求めるということですけれども、なぜ重度の身体障害者だけなんですか。大臣、先ほども申し上げましたけれども、これは日本の障害者行政の大きな問題点でもあるわけですね。障害の種別化によって格差が生じてしまったわけです。今や障害者行政はこういう反省の上に立ってなかなか進みません。知恵おくれの人も、内部障害者も、そして難病で苦しんでいる人も、心の病のある人も、みんながよくなるように考えなけりゃいけないと私は思います。このはがきの趣旨は大変すばらしいと思います。それだけに、社会の理解がおくれている人々にこそ対象を広げるべきだと私は考えるんですが、いかがでございましょうか。
#223
○国務大臣(渡辺秀央君) 配布対象を知恵おくれや難病の方に拡大することについては、この制度の趣旨ということもございますから、それをよく踏まえながら、関係方面の意見調整、あるいはまた聴取しながら、参考にして今後検討をいたしてまいりたいと思っております。いろんなバランスの問題もこれありということもございましょうし、ちょっと研究をさせていただきたいと思います。
#224
○下村泰君 このはがきの費用は、これは消費者の負担ですか。
#225
○政府委員(早田利雄君) このはがきにつきましては、やはり一般の利用者の方からの負担に基づくものでございます。
#226
○下村泰君 それだけに一般に売られているんでしょうけれども、私の知り合いの方に、その方何にも関係ないんですが、四月一日になると毎年毎年買うんですね。多いつだって何だって、一年にどのくらいの量がわかりませんがその方買うんです。じゃあ残ったのでその明くる年買わないかといったら、また明くる年は明くる年で買う。こういう人もいるんですね、中には。こんな奇特な人はそう数が多いわけじゃないと思いますけれども、それだけにこのはがきが持っている目的というものはあくまでも僕は達成されなければならないものだと思います。
 これは大臣にお伺いするつもりはなかったんですけれども、もちろんそれは身体障害者の方たちだけでもこういったことで分けられるというのは大変ありがたいことなんですけれども、郵政省としてはいわばこれはサービス事業みたいなものだとは思います。けれども、知恵おくれの方や心の病のある方、難病の方々、こういう方々のことも考えますと、いろいろと厳しい面もあるでしょうけれども、こういう方々にもひとつ御配慮願いたいと思うんですが、大臣言いかがでしょうか。
#227
○国務大臣(渡辺秀央君) 先ほども申し上げましたように、先生、これひとつ研究させてください。
#228
○下村泰君 この間早田局長に、これ何て読むんだいと言ったら、私が社会福祉施設とのゴウチクかと言ったら、これガッチクなんだそうですね。それで、合わせる同じくと書けば今度はゴウドウになるんですね。ガッチクだからガッドウかと思ったらそうじゃない。
 合同建築研究会から「郵便局と社会福祉施設との合築の在り方に関する調査研究報告書」が提出されましたけれども、その概要をひとつ報告していただきたいと思います。
#229
○政府委員(早田利雄君) 報告書では、まず、郵便局と社会福祉施設との、私ども合築と言っておりますけれども、につきましては社会福祉施設の整備の支援策の一つになるということと同時に、国公有地の高度利用にこたえるものというふうに意義づけております。
 次に、両施設、これは郵便局と社会福祉施設でございますけれども、これの建築あるいはその設備基準や管理運営面についての検討を行いまして、合築の主な条件を掲げまして、その条件を満たす社会福祉施設として郵便局と合築するのがふさわしいというような形で、老人福祉センターであるとか、児童館であるとか、点字図書館等のものが挙げられております。
 さらに、将来に向けての課題といたしましては、大都市部における合築による社会福祉施設の整備を促進する、こういう観点から、容積率制限の運用につきましても地方公共団体と十分その検討をすることは大変有意義なことであり必要なことである、こういうふうな報告をいただいております。
#230
○下村泰君 実はこれを見まして正直言ってびっくりしたんですけれども、本当にこれはこのとおりいったらすごいものだなあと思います。これを細かくしゃべっているわけにいきませんけれども正直驚きました。郵政省の取り組み方に私は敬意を表したいと思いますが、私からの私見なんですけれども、この内容について考えると予算が少ないような気がするんですが、大臣はどういうふうにお考えですか。
#231
○政府委員(早田利雄君) 平成四年度の予算におきましては、両国郵便局ということでそれの建築の予算をつけております。これは実は私ども当初三地区の郵便局に対しまして合築の、私どもも郵便局を建て直しますし、それぞれの自治体の方にいかがでしょうかという話を三つ持ちかけたわけですけれども、話がつきましたのが中央区の一つだけという形で、私どもとしてそういうことでもっとというふうに考えておったんですが、結果的には中央区と両国郵便局との合築一つになったということでございます。
#232
○下村泰君 時間が来ましたのでこれでおしまいにしますけれども、これ大変すばらしいですよ。大臣、こういうの見たことありますか。どんどん推し進めてください。
 どうもありがとうございました。
#233
○委員長(粕谷照美君) 以上をもちまして、平成四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#234
○委員長(粕谷照美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。本日はこれにて散会いたします。
  午後四時五十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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