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1992/05/26 第123回国会 参議院 参議院会議録情報 第123回国会 商工委員会 第11号
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1992/05/26 第123回国会 参議院

参議院会議録情報 第123回国会 商工委員会 第11号

#1
第123回国会 商工委員会 第11号
平成四年五月二十六日(火曜日)
   午後一時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     太田 淳夫君     三木 忠雄君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     市川 正一君     橋本  敦君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         岩本 政光君
    理 事
                松尾 官平君
                福間 知之君
                井上  計君
    委 員
                秋山  肇君
                合馬  敬君
                倉田 寛之君
                前田 勲男君
                山口 光一君
                穐山  篤君
                梶原 敬義君
                吉田 達男君
                三木 忠雄君
                橋本  敦君
                古川太三郎君
   政府委員
       通商産業大臣官
       房商務流通審議
       官        麻生  渡君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 博行君
   参考人
       社団法人日本ク
       レジット産業協
       会理事長     青柳 忠一君
       社団法人リース
       事業協会副会
       長・専務理事   小山  実君
       悪徳商法被害者
       対策委員会会長  堺  次夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○特定債権等に係る事業の規制に関する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(岩本政光君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る二十二日、太田淳夫君が、また、本日、市川正一君が委員を辞任され、その補欠として三木忠雄君及び橋本敦君がそれぞれ選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(岩本政光君) 特定債権等に係る事業の規制に関する法律案を議題といたします。
 本日は、本案審査のため、お手元に配付いたしております名簿の三名の方々に参考人として御出席願っております。
 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御多忙中のところ、本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。ただいま議題となっております本案につきまして、皆様方から忌偉のない御意見を承りたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 なお、議事の進め方でございますが、まず参考人の方々から御意見をそれぞれ十分程度お述べいただいた後、委員の質疑にお答えをいただきたいと存じます。また、発言の際は、その都度委員長の許可を受けることとなっておりますので、あらかじめ御承知おきください。
 それでは、まず青柳参考人にお願いいたします。青柳参考人。
#4
○参考人(青柳忠一君) 日本クレジット産業協会理事長の青柳忠一でございます。
 本日は、意見陳述の機会をお与えいただきまして、まことにありがとうございます。
 それでは、このたび通商産業省から提出されました特定債権等に係る事業の規制に関する法律案につきまして、クレジット業界を代表して意見を述べさせていただきます。
 まず最初に、クレジット業界の現状について簡単に御説明を申し上げます。
 クレジットは、消費者信用、コンシューマークレジットということでございますが、消費者信用とも呼ばれ、販売信用、ショッピングと申します販売信用の分野と、消費者金融の分野に大別されます。販売信用とは、消費者が商品を購入したり、サービスの提供を受ける場合に、消費者にかわりまして販売店に代金を立てかえ払いをするものでありまして、主にクレジットカード等の利用がこれに当たります。これに対して、消費者に直接金銭を貸し付ける形態のものが消費者金融でございまして、いわゆるキャッシングと普通申しておりますが、こういうものがこれに当たります。さらに、支払いの方法の点で見ますと、分割して返済する方法、いわゆる割賦方式と、一回払いで返済する非割賦と申しておりますが、この方式とに分かれております。
 そこで、我が国のクレジット産業の規模は、平成二年の段階におきまして、新規の販売信用供与額は二十六兆円となっております。これは、クレジット会社が一年間消費者向けに提供した販売に伴うクレジットの額を示しておりまして、昭和五十六年から平成二年までの十年間で約二・二倍に成長いたしております。なお、これを国民の消費生活との関係から見ますと、国内民間最終消費支出の約一一%、また、家計可処分所得の約九%を占めるものとなっております。
 このように、我が国のクレジット産業は、国民の消費生活の充実に欠くことのできない産業となっておりまして、国民経済の発展のために重要な役割を果たしているものと認識をいたしております。
 次に、特定債権等に係る事業の規制に関する法律案の業界としての考え方について申し上げたいと思います。
 さきに御説明いたしましたように、我が国のクレジット産業は消費生活の充実を通じまして国民経済に重要な役割を果たしてきておるわけでございますが、一方で、その事業活動を円滑に進める上で大量の資金を必要とする産業であるわけであります。しかしながら、他の産業におきましては、皆様御存じのように、CPや社債を発行いたしまして資本市場から直接に資金を調達するいわゆる直接金融が拡大してきておるわけでございますが、クレジット産業はこのCPや社債の発行は認められないという制度的な制約もございまして、調達資金の大部分を金融機関等からの借り入れに依存するいわゆる間接金融の形態となっておるわけでございまして、この資金調達額の九〇%以上を金融機関からの借り入れに依存しているという状況でございます。その意味から、この資金の調達の多様化ということが業界として長年の懸案となっておるわけでございます。
 そのため、クレジット業界では、CP、社債等による資金調達手段とともに、米国の例を参考にいたしましてクレジット債権の譲渡による資金調達手段を検討してきたところでございますが、我が国では、このような調達を行う場合の具体的な投資家保護に関するあり方が必ずしも明確なものとなっておりません。
 今後の金融環境を展望し、またクレジット業界の置かれた資金調達環境を見ますと、こうした資金調達の必要性がますます拡大してまいっておりますので、その場合に、不測のリスクが投資家に及びかねないという懸念があるわけでございます。また、不幸にしてそのような事態が生じますことは、業界にとりまして非常にマイナスになることでございます。そのためにも制度的な枠組みが整備されることによりまして、安定した資金調達環境をつくり出すことにつながるものと考えておるわけでございます。
 この考え方によって、今回の特定債権等に係る事業の規制に関する法律が整備されることによりまして、投資家保護が盛り込まれた資金調達手段の多様化が図られますごとは、当業界の資金調達コストを低減させるとともに、健全な債権保有への意欲を高めることになり、クレジット会社のより健全な経営への自助努力を促すものというふうに思われますので、業界にとっても非常に意義があるものと考えておるところでございます。また、このような資金調達の多様化によりまして調達コストの低減が図られますならば、これを最終的にはクレジットの利用者に還元することも可能となるわけでございまして、個人消費拡充の一翼を担っておりますクレジット産業にとりまして重要な課題と認識しているところでございます。さらに、一方では、投資家に対する新たな投資商品の提供にもつながるものと考えております。
 以上のようなことから、クレジット業界といたしましては、本法律案に対しまして大きな関心を持っているとともに、その成立を期待しておるところでございます。
 最後に、最近のクレジット業界におきます幾つかの問題につきまして少し御説明をさせていただきます。
 まず、第一の課題といたしまして、クレジット業務に付随して行われます融資業務の問題がございます。
 近年、当業界でも消費者以外のいわゆる事業者を対象とした融資や不動産に関連した融資業務を行う企業がふえております。それに伴い各種の問題も発生し、社会的な御批判を受けたことも事実でございます。
 この不動産関連の融資につきましては、昨年貸金業規制法が改正されたことによりまして、一定規模以上の残高、当面五百億以上ということになっておりますが、一定規模以上の残高を有する企業に事業報告書の提出が義務づけられる等の法的整備がなされたわけでありまして、当業界といたしましては、これまでも投機的土地取引等に対しましては資金が流れることのないよう自粛を進めてまいりましたが、今後ともさらに、土地関連取引につきましては審査管理体制の充実強化に努めまして、投機的土地取引等に資金が流れることのないよう努力してまいりたいと考えております。また、事業者向けの大口の融資につきましては、預金担保の貸し付けによる不正融資事件が発生し社会問題になったことを踏まえまして、当業界では融資業務につきましての再点検を進めてまいりました。具体的に申し上げますと、業界として、「クレジット業界における融資業務に関する再点検についてのガイドライン」を作成いたしまして、その中で大口融資については融資姿勢の厳正化、与信体制のルール化、さらに担保についての点検、以上三点について再点検を進めてまいりました。
 このように、業界といたしましては、融資業務につきましても種々これに取り組んでおりますが、今後も引き続き、関係省庁の御指導を受けつつ、再度このような問題が発生することのないよう一層厳正化に努めてまいりたいと考えております。
 次に、最近の業界のもう一つの課題といたしまして多重債務者の問題がございますが、これにつきまして簡単に説明させていただきます。
 この問題は、企業側の与信姿勢の問題と消費者側の安易な利用とが結びついて起こるものと考えられますが、最近の特徴といたしましては、クレジット会社のみならず、銀行を中心とした金融機関のローンあるいは貸金専業者の利用等が大幅に増加するなど、複合的な債務を抱える人が多くなっていることが挙げられます。
 そこで、この問題に対応するため、当業界といたしましては、通産省の御指導も受けつつ、まず審査体制の整備、さらに社員教育の徹底、消費者啓発、加盟店の啓発、さらにカウンセリング体制の整備といった業界としての対応策を検討いたしまして、既に実施に向けて具体的に進めているところでございます。特に、審査体制の整備につきましては、多重債務者の発生を防止するためにはまずクレジット会社個々の審査管理体制を整備することが必要であり、その整備を促進するためにはクレジット業界としてのインフラ整備を行わなければならないという観点から、昨年十一月に基本対策といたしまして、まず与信精度を向上させるために、クレジット会社が信用情報機関に対しまして常に最新のクレジットの残高情報を提供し、それを利用できるような信用情報機関への情報登録内容の拡充を図ること、これが一点でございます。第二点は、CATと呼ばれる、CATと申しますのはクレジット・オーソリゼーション・ターミナルというふうに言っておりますが、いわゆる信用照会端末機というものでございますが、このCATと呼ばれるものによって信用照会システムを整備拡充して、販売時点における信用照会のネットワークを充実する。この二点につきまして決定をいたしまして、本年六月から、来月からということになりますが、その具体的な実施を予定しているところでございます。
 さらに、本年三月には、一層適正な与信に努めるべく、緊急対策といたしまして「クレジットカードの与信・発行体制の見直しについて」を取り決めまして、申込者の支払い能力に適した利用限度額を付与すべく現行の与信基準を見直しまして、適正与信体制の整備に努めるよう運用面の改善を当協会傘下の会員企業に要請をいたしたところでございます。
 具体的には、まず一としまして、新規に入会する会員の利用限度額は原則として低く設定する、利用限度額の引き下げということでございます。第二点は、若年層、若い人たちの新規入会者に対しては、一般の初期利用限度額よりさらに引き下げて発行するということ。第三点は、既存会員に対してクレジットカードの更新というのがございますが、この更新する場合の利用限度額の設定は、いわゆる途上与信制度を導入する。途上与信制度と申しますのは、いわゆるクレジットヒストリー、クレジットの与信の本人のヒストリーですね、それを勘案いたしまして限度額を引き下げ、あるいは場合によっては引き上げる、そういった途上与信制度を導入するとともに、これを運用する審査体制の強化を図る。さらに四といたしまして、新規会員の募集を行う場合には過度な勧誘を慎むこと。
 以上の四点を要請いたしまして、さらに消費者啓発の実施といたしまして、クレジットの具体的な正しい利用方法を広く啓発するとともに、クレジットに係る作成物あるいは広告媒体にクレジットの計画的な利用を勧める趣旨の標語を付記いたしまして、利用者啓発に努めることを要請いたしておりまして、主要企業を中心に新聞広告等におきましても既に実施しておる企業がふえておるわけでございます。また、当協会といたしましても、既に新聞、四月二十八日に朝日新聞、五月三日に読売、五月七日に日本経済新聞と、雑誌週刊新潮が五月二十一日でございますが、を利用いたしまして、「クレジットはあなたの信用です。ご利用は無理なく計画的に。」という啓発のための標語を掲載いたしております。(資料を示す)実はこれは朝日新聞の四月二十八日の十五ページのものですが、このようにクレジット産業協会といたしまして、「クレジットはあなたの信用です。ご利用は無理なく計画的に。」ということで、さらにその横に、今後のクレジットの利用については、クレジットは信用の上に成り立っておるので計画的に上手に活用しましょうという趣旨の広報活動を行っているということでございます。
 この多重債務者問題の解決のためには、このような業界の自助努力ももちろん必要でございますが、さらに学校教育の場でのクレジット教育や、安易な自己破産者の増加などに対応するための破産法の見直しなど、周辺の環境整備もあわせて行っていく必要があるというふうに思っているわけでございます。こうした観点から、業界としても特に消費者教育につきましては啓発活動に力を入れておるところでございまして、当協会といたしまして、昭和五十九年度から高校生を中心にいたしまして、学校教育の場でのクレジット教育の推進を目的にクレジット教育事業を実施してまいっております。具体的には、学校教育の一環としてのクレジット教育にお役立ていただけるビデオあるいはパンフレット等の教材を作成いたしまして、全国の高等学校の御協力をいただいてこれを配布するとともに、先生方の勉強会というものを全国各地で実施をいたしております。
 このように、業界としてこの多重債務者問題に対しましては、真剣に、そして積極的に取り組んでおりますが、今後も引き続き関係各位の適切な御指導をお願いしたいと考えておるところでございます。
 以上をもちまして意見陳述を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
#5
○委員長(岩本政光君) 次に、小山参考人にお願いいたします。小山参考人。
#6
○参考人(小山実君) 社団法人リース事業協会副会長・専務理事の小山実でございます。
 本日は、意見陳述の機会をお与えいただきまして、心から深く感謝申し上げる次第でございます。
 それでは、まずリース産業の現状と課題について御説明申し上げ、次いで特定債権等に係る事業の規制に関する法律案につきまして若干の意見を述べさせていただきます。
 我が国にリース産業が誕生いたしまして約四分の一世紀が経過いたしたわけでございますが、リースは、企業の効率的な資金運用の実現、設備の陳腐化の回避等に資することから、企業の重要な設備調達手段といたしまして積極的に利用されてまいりました。このようなリースメリットが企業に受け入れられまして、リース産業は日本経済の一翼を担うまでに成長いたしております。
 リース産業の規模をリース契約額で見ますと、平成三年度で八兆八千二十億円、リース物件購入金額は六兆八千八百億円、この民間設備投資に占める割合は約八%となっておりまして、リース会社の保有資産、いわゆるリース資産残高は平成四年三月末で約十五兆円となっております。
 このように、膨大な資産を抱えておりますリース会社は、物件購入資金を金融機関から調達いたしてリースするものでございまして、リース会社にとりまして資金は製造業等の原材料に相当するものであり、資金調達はリース経営の大きなかなめでございます。申すまでもなく、資金調達の方法には、金融機関から調達する間接金融と、株式、社債などによる直接金融とがございますが、リース会社の資金調達状況を見ますと、全体の九八・二%が銀行借り入れとなっており、全面的に間接金融に依存している状況でございます。この間接金融偏重を改善すべきであるとの御指摘もございますが、社債発行には幾つかの制約がございます。また、リース会社にはCPの発行が認められておらないことから、その購入資金のほとんどを金融機関からの借り入れに依存せざるを得ないのが実情でございます。
 さらに御説明申し上げますと、リース料は契約のときの金利水準に基づいて定められ、期間中に変更しないことが原則でございます。リース会社の調達資金はごく一部に長期固定資金もございますが、多くは金利変動資金でございまして、リース会社の資金コストは変動するわけでございます。リース料が固定しておりますので、ユーザーは金利変動のリスクを負わない反面、リース会社はユーザーと金融機関の間に入って金利変動リスクを負うことになります。いわば、金利変動リスクのバッファー機能を果たしているのがリース会社でございまして、量的、質的両面から金融情勢及び金利変動の影響を大きく受けざるを得ない体質にございます。
 こういう状況にございますリース産業にとりまして、このたび特定債権等に係る事業の規制に関する法律案が国会に提出されましたことは、長年の懸案でございました直接金融への道が開かれることになり、業界は大いに関心を持ち、その成立を期待しているものでございます。
 ここで、この法律案につきまして若干意見を述べさせていただきます。
 近年、金融自由化・国際化の中で、間接金融から直接金融への移行は時代の大きな流れでございます。リース会社の経営基盤を安定させ、ユーザーのニーズにこたえる良質なサービスの提供を行い、リース業本来の経済的機能を果たしますためには、資金調達源を多様化し、安定かつ低廉な資金を直接調達することが重要な課題となっております。特に、今後BIS規制の影響等から金融機関借り入れによる調達環境は引き続きタイトが予想される中で、リース業界は資金調達の多様化につき真剣に検討してまいりましたが、米国の例を参考にして、リース債権の譲渡によります資金調達を行っているリース会社が一部に出てきているのが実情でございます。
 この債権譲渡方式による資金調達は、リース会社の資金コストの安定化、低減化にもつながり、これによりリース料金の低減等サービスの充実を図り、従来にも増してユーザーに有利なリースが可能となるわけでございます。また、資金を供給する投資家にとりましても高利回りの商品となり得るものと考えております。この方式による資金調達は、自然発生的に生まれたものがありますが、今後相当のスピードで普及するものと思われます。飛躍、発展のためには商品の安全性に配慮し、投資家が安心して投資できるような制度とすべきものであると思われます。そのためにも、投資家保護を図り資金調達を円滑にするためには、法制の整備がぜひとも必要であると考えております。
 本法律の施行に際しまして若干の要望を述べさせていただきますと、本法律案によりますと、特定事業者は債権譲渡の計画を通商産業大臣に届け出、特定債権等譲受業者及び小口債権販売業者は主務大臣の許可を受けることになっております。この法律の施行により、投資家には高利回りの商品を提供でき、また、リース会社にとりましては効果的に資金調達が可能となるのでありますが、この仕組みがうまく機能するためにも、諸手続を円滑に進めていただくようにお願いを申し上げるものでございます。
 最後に、リース会社の業務多角化の一環といたしまして融資業務を行っており、融資問題もリース業界の課題の一つとなっておりますので、これについて御説明申し上げます。
 近年、この融資に関連しまして種々の問題が発生し、社会的な批判の対象になっているのも事実でございます。このような状況の中で、昨年、土地に係る貸金業者の実態を把握するため貸金業規制法が改正され、貸付金残高が一定規模を超える貸金業者は、定期的に事業報告書を提出することになったわけでございます。
 当協会は、土地対策の趣旨を踏まえまして、平成二年十二月以降二度にわたり土地関連融資の自粛申し合わせを行い、その周知徹底に努めてきたところでございます。また、証券・金融業界の動向等にかんがみ、昨年八月、当協会内に信用リスク管理検討委員会を設置し、信用リスク管理上の問題点と今後のあり方について取りまとめたところでございます。具体的には、リース各社におきます。務運営姿勢の再確認、業務運営体制の見直しなど信用リスク管理上の課題を明確にし、会員各社における信用リスク管理体制の一層の充実強化を図るべく、業務運営姿勢・体制見直しの促進、教育月間の設定と研修事業の実施、反社会的行為関与等の排除、委員会の常設化と情報の交換等の具体的な活動を推進することといたしたものでございます。
 以上のように、リース業界は、融資問題につきましても、リース産業の健全な発展を阻害することのないように取り組んでおります。関係省庁の御指導を賜り、今後このようなことのないように適正な業務の推進に努める所存でございます。
 最後に、リース事業協会は、今後もリース事業の健全な発展に努力してまいる所存でございますので、国会及び関係省庁の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、意見陳述を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#7
○委員長(岩本政光君) 最後に、堺参考人にお願いいたします。堺参考人。
#8
○参考人(堺次夫君) 悪徳商法被害者対策委員会という消費者グループを主宰しております堺と申します。
 昭和四十九年の二月から、いわゆる一般消費者を食い物にする悪徳商法の追及、被害の未然防止といった市民活動に取り組んできています。
 実は、私が今回参考人という立場で意見陳述をさせていただくのは、これが九回目でございます。これまで八回は、いずれも悪徳商法による被害が多発し社会問題化したところから、立法の必要性あるいは対策を望むということで御注文を申し上げてきたところでありますが、今回の場合は、まだクレジット債権、リース債権につきまして、一般消費者のトラブルということは聞いておりません。
 伺うところによりますと、既にリース債権、クレジット債権は自由に販売され、その規模は既に一千億円規模に達しているということでございます。ただし、最低販売単位は一口五千万円ということでございますから、いわば一般消費者がこのままこの形が続くならば被害に巻き込まれるということはなかろうというふうに考えます。その自由営業のもとでやっておられるその商売というものを整備され、そして悪徳な業者が入らないように、また大口の投資家の方の保護を図るためにこの法案が出されるということは、これはこれで大変結構なことだと思います。基本的に賛成でございます。
 ただし、注文がいささかございます。及びこの法案自体とともに、クレジット業、リース業のあり方についても一言申し上げたいと思います。
 まず、法案及び法案成立後の運用に関してでございますが、一口五千万円という単位で販売されるということでございますが、これが将来におきましてもう少し小口化され、一千万円以下という金額になってくるということになりますと、一般消費者が大いに関係してまいります。それは、一般消費者のクレジット債権なりリース債権という社会的な認知度が増すまでは、理解が増すまではそのようにやってほしくないということをまず考えます。なぜならば、完全にはこれは元金保証ではないからであります。
 次に、衆議院でもこの論議が出ておりましたけれども、クレジット業、リース業という本業以外に調達された資金が回らぬように、とりわけこれまでバブル経済における失敗に伴う不良債権処理であるとか、あるいは今後のまたバブル経済の助長にこうした資金が回らないように、流れないようにしていただきたく思います。及びクレジット業につきましては、本業であったとしても、今のままの営業姿勢であれば、良質で低コストで集められた資金がまたまた無選別過剰与信の資金源になってしまわぬように注意をいただきたいと考えます。
 そのためには、譲渡計画の審査が万全であること、あるいは予定されている指定調査機関は、とりわけ特に公共性、公正な判断が求められると考えます。それから、投資家の判断の基準となるディスクロージャーは、個人のプライバシーに配慮しつつできる限り幅広く開示されることが必要であると考えます。それから、この法案の中におきまして適用除外事業者の規定がございますが、考えられるのは銀行とか証券会社だと思いますけれども、一般投資家といいますか、そういったところに販売なさるのは、ノウハウを持っておるのはこの人々であろうと思いますが、免許業者であるからといってその商法が公正であるとは限りません。現在、ワラントに見られるごとく、証券業界の過当勧誘、不法勧誘はあちこちで訴訟ざたになっておるところでありますから、そういった適用除外事業者が商売をなさるというときには、本法と同水準でなければならない。それでなければ法のもとの平等ということが図れないと考えます。
 それから、この法案の周辺部分でございますが、いわゆるクレジット業、リース業の本業部分にっいででございます。
 特に現在、先ほどもお話がございましたけれども、若年多重債務者の増大、自己破産宣告の増大ということが社会問題になっておることは皆様御承知のとおりでございます。その対策につきましては、総合的な対策が必要であります。すぐできるものは即刻行い、中長期的な課題の解決ということもやってまいらなければならないと考えます。今、クレジット産業協会の方から、この対策につきまして審査体制の整備、社員教育の徹底、消費者啓発、加盟店の啓発、カウンセリング体制の整備ということのお話がありましたが、これにつきましては全く異存ございません。ただ、これに少し追加をさせていただきたいと存じます。
 まず、審査体制の整備でございますが、私ども悪徳商法を追及していつも感じておることは、悪徳商法の背後に必ず悪徳なクレジット業者の存在があるということであります。一般消費者は、相手が悪徳商法をやっている人間であるかどうかはわかりません。経験もありませんし、相手はだましのプロであります。ところが、クレジット業者の方々は、これはビジネスであって相手がどういう商売をやっているかということはわかるはずであります。わかっていながら、過当競争の余り消費者信用与信をやってしまっている、加盟店契約を安易に結んでしまうという結果から、それが後々多重債務に陥ったことがあるということを私は聞いております。ですから、審査体制に当たりましては、当然借りる側の方のチェックということも大事でありますが、加盟店のチェックということをやっていってもらいたいものだと思います。
 それから、社員教育のことについておっしゃられましたが、社員教育のみならず、実は一番必要なのは社長の教育でございます。何と申しましても営業至上主義の余り、数字が上がれば何をやっても構わないということではございません。昨年、銀行、証券業界の一連のスキャンダルによりまして、銀行、証券業界は営業至上主義の廃止、それから人事考課の見直し、審査体制の整備ということをおっしゃられましたが、これはクレジット業であろうがリース業であろうが一番今必要なことだと考えます。このことを申し上げたいと存じます。
 消費者啓発につきましては、これは業界の中である会社などは積極的に現在取り組んでいるところもございます。これは、このまま広く広げていってもらいたいと存じます。
 それから、カウンセリング体制の整備でございますが、現在も日本クレジットカウンセリング協会というのがございまして、そこでカウンセリング体制はとっておりますけれども、これが全国ネットではございません。相談場所は東京と仙台にしかないと聞いております。これが全国的な組織になるように、あるいは現在既に各地に三百カ所も存在する消費生活センターと提携するなり、そういったようなネットワークづくりを早急にやっていただきたく存じます。
 それから、破産宣告が出て免責がなされれば借金を払わなくて済むということが何かおもしろおかしく取り上げられている節がございますけれども、これはもう自己破産宣告をとらなければならないといったような環境に陥っている人が余りに多いからでございまして、そこのところを忘れてもらっては困ります。私どもも、もちろんこの自己破産に追い込まれる人々の中身を見ますと、無計画な利用ということがあることは否定しませんけれども、大体破産者の平均値は債務額が約五百万、債務先が十三、四社でございまして、しかしこの中身が問題で、債務総額五百万のうち、大体もともとの商品を買った、サービスを買ったというその値段は三分の一でございます。あと三分の二が借金のための借金を繰り返しているということになっておりますので、ここの段階、つまり借金が払えなくなった、そのときに相談に行ける場所、そこを差し伸べてやらなければいけないと考えます。これは、借金のための借金ということを繰り返していくということをやっておりますと、今政府が目指そうとしておられる内需拡大のところの部分にも悪影響を与えることは間違いございません。
 それから、破産法でございます。破産法は、これは企業中心につくられたものでございまして、つくられて以来その改正がございません。しかし、今日ほど、個人の破産宣告数が二万三千、ことしは三万件を突破しようという現状でございますと、これはもう少し破産法の中身を弾力性を持たせる必要があるのではなかろうかと考えます。今は、破産の場合はオール・オア・ナッシングでありまして、破産に伴って払わなくて済むか済まないかということだけでございます。これは本人のためにもよくありません。例えば、一年間だけある一定期間のお金を、ちゃんと生活を正してお金を払っていけばあとは免責をするというような形、こういったものが望ましいのではないかと考えます。これは今後の検討課題であろうと思います。
 それから、なぜ焦げつきが出ても、あるいはこのような破産宣告が出ても、なおいまだもってこの商売というものが後を絶たないのか。特に、とりわけクレジットではなくて消費者金融の方でございますが、このあたりに業者が過当競争を行っている現実があります。やはり現在の出資法の上限金利が、下げられてきまして昨年十一月から四〇・○〇四%になっておりますけれども、これは今なお高過ぎると考えます。大手サラ金の金利は既に二〇%を割っておる現実がございますので、こういったところも少し検討課題ではないかと考えます。
 それから、クレジット業界、リース業界とも、衆議院におきまして、これまでの営業体質を改める、本業に返るということが述べられておりますけれども、全くそのとおりでございまして、そちらの方に返ってもらいたいと思うわけでございますが、もう一つ述べさせていただきますならば、クレジット業界の本業とは一体何であろうか。やはりこれは販売信用にあるのではなかろうかと思います。現在、販売信用を行っていた業者の方々が消費者金融の方に手を出されておりまして、その消費者金融の金額の方が販売信用よりも大きいといったところが出ております。つまり、これを我々はクレジットのサラ金化と呼んでいるのですが、そこのところに問題がありはしないか。もう一度ここのところは考えてほしいなと思います。
 いずれにしましても、今申し上げましたようにいろいろ問題がございますけれども、今一番消費者が望んでいるテーマはほかにもいっぱいございます。今回、通産省は投資家保護ということをうたい文句にこの法案を出されましたけれども、これはあくまでも大口投資家でございまして、一般消費者の問題も忘れてもらっては困ります。一般消費者が望んでいるものは実は幾らでもあります。
 例えば、現在もちょっと問題化しておりますが、クレジット業に絡みまして家庭教師の派遣業、これが全国で相次いで倒産をしております。ところが、これをチケット制で購入し、クレジットを組んでいるものでございますから、お金は払い込んでいる、サービスは受けられない、しかし請求は来るといったことになっております。対価を全然受ける見通しもないのにお金を払い続けていかなければいけない、こんなばかげた話はありません。こういうのを継続的取引役務と申しますが、この継続的取引役務の中途解約権、これは一刻も早く導入してほしいと思います。それから、訪問販売法上における不当な行為による消費者取り消し権の導入、これは前回の訪問販売法の改正のときに検討課題になっております。それからマルチ商法規制の強化、これについても東京都が通産省の方に要望書を昨年八月に出しております。こういったものを率先してやっていただくことこそ、消費者重視、生活大国の名にふさわしい日本国政府の通産省行政であろうと考えます。
 話が雑然としてしまいましたが、以上でございます。
 どうもありがとうございました。
#9
○委員長(岩本政光君) 以上で各参考人の御意見の開陳は終了いたしました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○穐山篤君 参考人の皆さんには、大変きょうは御苦労さまです。
 けさの日本経済新聞第二部で、クレジット問題が全部出ております。この新聞を通しまして、業界も今お話がありましたような与信の厳正化あるいは多重債務の防止、量の問題もさりながら、質の点について非常に力を入れているという点は非常に好ましい話だろうというふうに思います。時間が制限されておりますから、一つ一つ伺っていきます。
 皆さん方は、今回の直接金融につきましては原則的に賛成の態度を表明されました。そこで、これからどういう問題が起きるだろうかということを考えてみますと、銀行などは、例のBIS規制によりまして融資については相当慎重にならざるを得ぬだろうというふうに思います。そうしますと、クレジット業界も大中小あるわけですけれども、少なくとも一口五千万円の債権を譲渡する、あるいはそれを小口にして販売をするわけですが、それだけの債権をまとめて譲渡しようということになりますと、大中小の大が恩恵を受けることになるだろう、そうなりますと、この大中小の業界の格差が加速をされるのではないかなと、そういう懸念を一つには持つわけです。言いかえてみれば、中、小のところは、金融機関以外の事業者から金融をしてもらう、高い金利の金融を受けざるを得なくなる。そういうことになりますと、これからのクレジット業界の安定といいますか、健全な運営という面で懸念なしとしないというふうに一つ思いますが、その点を青柳参考人からお願いをしたいと思います。
 それから、リース業界の小山さんに伺います。リース業界も、リース専門の仕事と同時にノンバンクの仕事を相当やっておりますね。資料によりますと、リース会社がハンバンク金融をやっておりまして、その残高は十五兆円にも上っているというふうに数字が示されているわけであります。ノンバンクにつきましては大蔵省の所管でありますから、私が一番最後にお尋ねをしますけれども、このリース業界も昭和三十八年ごろから導入をして以来、倍々ゲームで拡大をしてきたわけです。今は、全国ネットもありますけれども、各県、場合によりましては市町村ぐらいの小さいところにもその土地特有のリース業者がたくさん出ておりまして、私に言わせれば過当競争をしているわけであります。そのために、各会社、上中下、大中小の経理を見ましても、売り上げは確かに高くなりましたけれども、収益の部分では相当低くなってきているという実績が数字では明らかであります。
 そうなりますと、今クレジット業界にもお伺いしましたように、これまたBIS規制が行われる、金融機関が慎重になる、そこで全国ネットのあるいは上場企業を中心とした十何社が特定債権の譲渡あるいは販売には十分参画できる資格を持つと思います。しかし、それだけの一口五千万円というものが、優良な債権が譲渡できるかどうかというのは、私は必ずしも明確ではないと思います。したがって、どうしても大きいリース業者が恩典を受けやすい、そういう意味ではまた格差が拡大をしながら業界の再編成にもつながるのではないかなというふうに考えますけれども、その点について協会それぞれからひとつお答えをいただきたいと思います。
#11
○参考人(青柳忠一君) ただいまの御質問にお答えをいたします。
 金融機関がBIS規制によりまして融資の面で慎重になるのではないかという点は、まことにごもっともというふうに私も考えております。したがって、その意味におきましてもこの新しい法律が成立することによりまして、資金調達の多様化が少しでも図れるというところに期待を持っておるわけでありますが、ただしその場合に確かに先生の御指摘のように、まずどこが行われるかということになりますと、やはりこれ自体はなかなか複雑な面がございます。したがって、まず大手の企業がこの法律によりまして債権譲渡ということで資金調達するということにトライするものと思います。しかし、直ちに相当大きな金額がこれによって調達されるかどうかということになりますと、そう簡単にはまいらないというふうに思うわけでございまして、徐々にふえてくるであろうというふうに考えております。
 その場合に中小企業と大企業、大手企業の格差がますます広がるのではないかという御懸念の問題でございますが、私どもはこの法案に非常に期待しておりますのは、もちろんそういう形で大手が先鞭をつけていくでありましょうが、これがある程度軌道に乗ると、資金調達の方法として非常にいい方法であるということになってまいりますれば、中小企業もこの方法によって資金調達を進めようということになると思うわけであります。その点につきましては、一方において私どもCPの発行あるいは社債の規制緩和ということを従来から要望いたしておりますが、これももちろん必要でありますが、そのCPの発行あるいは社債の発行ということになりますと、これはまさに大企業、大手企業でなければなかなかできないわけであります。CPの発行だけで中小企業が資金調達をするということはまず不可能であります。
 その点からいいますと、この法案が成立した場合には中小企業もこの方法によって資金調達が可能になってくるということは、大手企業だけが優良債権があるわけではございません。この法律におきましては、企業の信用力というより債権自体の信用力というものを背景に考えておるわけでございます。したがって、中小企業におきましても優良債権があるわけでありまして、それを譲渡するということによって資金調達が可能になるということで私どもとしては期待しておりまして、ただいまのような御懸念については、もちろん一次的にまず行うのは大企業である、しかし続いて将来中小企業がこの形によって資金調達が可能になるというふうに考えておるわけであります。
 以上でございます。
#12
○参考人(小山実君) ただいまのこの制度を利用できるのは大手のリース会社が中心であって業界の再編成につながるのではないか、こういう御指摘だと存じますが、私どもも、最初にこの制度のお話がありましたときに、確かに協会の内部でも、先生のお話のように、大手だけが利用できて中小のリース会社は置いていかれるのではないかという心配もございました。
 しかし、だんだん勉強してまいりますと、この制度は、リース会社の内容に着目するのではなしにリース会社のリース債権の内容に着目して譲渡をしていく、こういうことでございまして、極端な例を申しますと、小さなリース会社でも相手が非常にいいユーザーさんにリースをしておればこれはもう立派な商品になる、こういうことでございます。そういう意味で、中小のリース会社も、一口五千万というのは大きいようでございますけれども、リース会社の規模から見れはある程度の口数はこなせる、こういうことにもなるわけでございますので、だんだん時間をかけてやっていけば中小のリース会社も十分利用できるのではないか。ただ、私ども協会といたしましては、こういう商品について情報ギャップがないように、なるべく皆様方にいろんな仕事のやり方とかその他について十分その情報を提供していくということに努力していく必要があるだろうと考えておるわけでございます。
 それからもう一つは、先ほど青柳参考人も申されましたが、本来この制度もだんだん飛躍していただかなければならないわけでございますけれども、やはりいろいろとだんだん信用を得ていくためには時間もかかるわけでございまして、その間に十分中小のリース会社も対応していく準備期間もあるというふうに考えておりますので、その辺は中小リース会社にとっても十分活用できるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
#13
○穐山篤君 今度は小口化された債権を投資家が買う、投資をするわけですが、今度の法律の中では、投資家についての保護をいろんな形で保障していることに法律上はなっております。
 さて、そこで問題になりますのは、クレジットあるいはリース会社それぞれは、今まで金融機関から受けていた金融の利息よりももっと安い、コストの安いものを期待するわけですね。一方、消費者の場合には、これが安全である、信用が置ける、それからメリットがあるというところに着目をして投資家は対処することになると思うんです。当分の間は、それぞれの系列の投資家あるいは投資家の組合にしばらくの間は限定されるだろうと思います。
 少し細かいお話を聞くようで恐縮でありますが、今まで金融機関から融資を受けておりましたときの金利と消費者がこの債権を購入するという場合の金利差を最終的には問題にするだろうし、また業界もそのことを考えていると思うんです。今細かい数字は言えないだろうと思いますが、おおむねガイドラインとしてこんな程度ではなかろうかなというものが念頭にあれば、両方の業界からちょっと教えてもらいたいと思います。
#14
○参考人(青柳忠一君) ただいまの御質問でございますが、投資家の立場においてメリットのある、しかしまたこれを資金調達する立場においても実質的な調達コストが安く上がる、そこをどういう形で考えられるのか、こういうなかなか難しい御質問でございまして、確かにこの制度によりまして資金調達をするということによって、金融機関から借りているよりも実質的な調達コストが低くなるということを業界としては期待しておるわけであります。
 それは、もちろんそのときどきの金融情勢、経済情勢等によっていろいろ異なってくるというふうに思いますが、投資家の立場からいきますと、あるいは定期預金なりなんなりによる金利、利息というようなものよりどの程度プラスになるかというような問題があろうかと。あるいは社債等を購入した場合のあれがどうかと。それに対して、現在金融機関から仮に借りている資金調達金利が八%でありますか、七%、そのときの情勢によって非常に違いますから何とも申せません。何がしかそこにやはり資金調達の立場にあります利用者としてもプラスになる、しかし、やはり投資家の立場からいって、今申しました定期預金の金利なりその他なりの利回りに比べて何がしかプラスになるというようなところが一つのねらいかと思いますが、現実にどの程度の格差があるかということはなかなか申し上げにくいというふうに思います。
#15
○参考人(小山実君) この商品を販売いたします場合の金利と、それから従来の金融機関からの調達金利との差がどのくらいのガイドラインか、こういう御質問でございますが、そのときの金融情勢等にもよりますし、一律にどうこうという、今から予見を持って判断はできないわけでございます。
 ただ、二点申し上げられますことは、先ほども申し上げましたように、リースにとりましては、非常にリース料そのものが長期固定しておりまして、読達の方がそういう長期固定の調達ができないというところがあるわけでございますので、利ざやがどれだけ差があるかということ以前に、まずそういう調達の方で長期の固定したものが調達できる道が開かれるということ自身だけでも非常にメリットがあるわけでございます。
 それからいま一つは、金融機関から調達する場合とこの債権を譲渡して得られます金利との差がそれほどそれ自身は大したことはないのかもしれませんが、トータルとして考えますと、それぞれのリース会社が何千億円、何兆円という資金を借り入れているわけでございますから、率としては非常にわずかでも、それに掛けるその借入額ということになりますと、かなりのそれぞれ企業にとっては経営合理化ができる、こういう二つのメリットがあると考えております。
#16
○穐山篤君 次に、事故、犯罪という面で両方の参考人に伺いたいんですが、リースの場合よく言われますのは、空リースと通替言われている事故でしょうか犯罪でしょうか、それからもう一つは多重リースという非常に複雑なやり方の、これは犯罪でしょうね、一時期はやったことがあるんですが、最近の状況はどうなんでしょうか。あるいは、これを防止するために、業界自身の対応措置というものが一度研究をされた時代があったと思うんです。行政に要望する問題も確かにあったと思うんですが、その点についてひとつお伺いをします。
 それから、クレジット協会の方に伺いますが、これは紛失、盗難、あるいは滞納、あるいは回し、キャッシングを含めた回しというのが通常であろうと思うんですが、私も持ってはおりますけれども、暗証番号が入っていないというのもひとつ問題意識として私は持っているわけです。あるいは偽造カードが大量に発行されまして、それの犯罪もかなり新聞をにぎわした時代があったわけであります。それから、先ほどもお話がありましたように、クレジットの残額が払えないために、クレジット会社からのキャッシング、あるいは貸金業、サラ金からのキャッシングをやって逐次埋めていく。いろんな事故、犯罪があるわけですが、これの防止について先ほど若干の対応策をお伺いしましたが、もうちょっとその点について明らかにしてもらいたい。
 以上、お伺いをしておきたいと思います。
#17
○参考人(小山実君) ただいま御指摘のございました空リース、多重リースという問題でございますが、これは非常に例外的な取引でございまして、通常のリース取引では、ユーザーとリース会社との間でリース契約が締結されまして、リース会社と売り主との間で売買契約が締結され、その売買契約に基づきまして物件がユーザーに引き渡され、物件の存在あるいは借りたことの確認の文書、これを借り受け証と申しておりますが、これによって確認をしてからリースは開始されているわけでございます。
 空リースと申しますのは、リース契約、売買契約の対象となっている物件そのものが現実に存在していないリースのことでございまして、また、多重リースと申しますのは、一つの物件を幾つものリース会社が重複してリースしておるということを指しているわけでございます。このような取引は、ユーザーと売り主と共同謀議といいますか、詐欺的行為によって発生するわけでございまして、ユーザーは架空の売買契約、リース計画をつくりかけることによりまして資金を調達しようとするわけでございます。
 リース会社といたしましては、このような詐欺的行為を未然に防止するように、物件の確認でございますとか、あるいはユーザーさらに売り主の信用状況を厳重に審査することで対応を図っておりますが、なお一時期そういう動産、機械は動産でございますから、動産について何か協会で自主的に登録制度というようなものができないかというようなことを検討した時期もございましたが、これには非常に膨大な費用もかかりますのでなかなか実現を見なかったということはあったわけでございます。
 こういう経営不振に陥っているユーザーが、一時期資金の捻出のために、こういう詐欺的行為を行って法的な争いになったこともあるわけでございますが、最近では大分鎮静化して例はないというふうに聞いております。
#18
○参考人(青柳忠一君) ただいまの御質問のクレジットカードの紛失、盗難等に対する対応、また、偽造等によるいわばクレジットカード犯罪等−に対する対策ということに関連して御質問がございましたが、警察庁の統計によりますと、平成三年のクレジットカード犯罪の検挙件数というのは六千二百七十件、被害金額にいたしまして六億二千二百万円というような金額になっておるわけでございます。
 この問題について、なかなか確実な対応策というのがないのが残念ながら実情でございますが、まず業界の対応といたしましては、第一に、先ほど意見陳述のところで申し上げましたが、信用照会端末機すなわちCATを増設していくということが一つございます。これは、百貨店、量販店等の大型店とカード会社、これをオンラインで結びまして、そして紛失あるいは盗難に遭ったカードあるいは偽造カード等をチェックするということをやります。そのためにこのCATの設置を倍増するということで、早急に現在進めているということが一つでございます。また、できる限り偽造しにくいカードにするということで、いわゆる磁気ストライプが入っておるわけですが、磁気ストライプの中を暗号化する、あるいはカードの表面に特殊な技術によって印刷をする、あるいは通常のエンボスの文字に加えて特殊なエンボス加工をやるというようなことで、いろんな努力をしております。
 また、紛失とか盗難というようなことによる被害につきましては、善良な利用者に対してはこれは現在保険制度が適用されておりまして、直接それらの方々に被害がいくということはないように努めておるわけであります。
 以上であります。
#19
○穐山篤君 それからクレジット関係ですが、先ほど自己破産の件数も年々ふえてきた、それも若年者、なかんずく女性がふえてきた、こういう状況にあるわけですが、最初に与信の段階で十分に厳格に審査をしているところもよく知っておりますが、競争に勝つために電話でもオーケーというふうな安易な与信の仕方もあるわけです。
 私は、よく若い人たちにも、後援会の人にも言うんですが、あなたはカードを何枚持っていますかと。三枚以上持っている人はまず私は信頼をしないんです。会則を読んだことがありますかと、まあ大体会則というのは老眼鏡で見ても非常に読みづらい小さい字の会則なんですね、読んでいないんです。それから、今残高が幾らあって、あと何回払うんだということを覚えていますかと言ったら、さあ、それは、と。この人は最低限自己破産予備軍だよと厳しく常に言っているわけです。
 そこで、お尋ねしたい問題は、与信と、当然信用情報機関が三つも四つも今あるわけですが、プライバシーの保護について、業界としてはどういうふうに考えられて、これからどういうふうに対策をしていかれるのか。それからもう一つ、昭和五十六年から五十八年当時、例の貸金業の改正の問題のときに私も若干関係をしたわけですが、当時は取り立てが非常に厳しい、自殺をする者もある、こういう状況の中であれが成立をして、協会自身の自助努力もありまして、その後整理をされました。不良債券が、かつての量よりも十分の一ぐらいに今日では減っているわけです。まだ、依然として取り立てについて、かつてのような状況とは言いませんが、それに近い状況も間々見受けられるわけです。その点について、協会の指導としてはどうされているんでしょうか。
 それから、今の問題について堺参考人にもお伺いしますが、不良になりました滞納のものを取り上げる、回収するためのいろんな努力をクレジット会社あるいはその下請機関がやっているわけですけれども、どういう点をこれから従来に増してなおかつ慎重にしなければならぬのか、経験上の体験をひとつお話をいただければありがたいなというふうに思います。
 以上、青柳さんと堺さんにお願いをしたいと思います。
#20
○参考人(青柳忠一君) まず最初の御質問の、プライバシー保護についてどのように考えるかということでございますが、与信に当たりまして、信用情報機関を利用して情報を受け、これを一つの判断材料として最終的な与信の可否を決定するという形になっておることは確かでございます。
 その場合に、業界といたしましては、そうした個人の信用情報を信用情報機関に登録するということにつきましては、先ほどお話がございましたが、約款に本人の同意を得るということが明記してあります。まず最初の契約の段階で、そうした信用情報については、しかるべき信用情報機関に登録をいたしますよということについて同意をいただいているわけです。そして、信用情報機関におきましては、その情報を厳重に管理をいたしまして、いわゆる目的外利用の禁止、さらに必要に応じてその本人からの情報の開示の請求がある場合にはその開示を行うというようなことによりまして、個々の信用情報の管理については厳重な措置をとっているわけであります。
 この点につきましては、先ほども申し上げましたが、いわゆる残高情報を登録する、普通に申しますとホワイト情報と申しますか、いわゆるその月々の残高はどうなっているかという情報があることによって御本人に対してどの程度の全体としての残高があり、したがってこれ以上お貸しすることは御本人のためにもならない、企業のためにもならないというところの判断をする一つの材料といたしまして残高情報を登録することになるわけです。この点につきましては、消費者団体等の御意見も十分に参考にしながら、御意見を伺って万全の措置をとりたい、こういうふうに考えておりまして、消費者団体の皆様もそういう形で与信の段階で十分おる審査が行われることは望ましいと。ただし、その点については、お話のようにプライバシーの保護ということについては十分配慮してもらいたいということでございます。
 私どもとしては、先ほど申し上げましたことを実施するとともに、特に今後は、この残高情報の登録に関連いたしまして、どういう情報機関にどういう内容のものを登録するか、そしてこの情報機関はどういうところにあって、いつでも必要があれば情報開示をいたしますというようなことにつきまして、明確にわかるようなパンフレット等をつくって個々の消費者の皆さんにお渡しをする、こういうふうなことを考えておるわけでございます。
 それから、債権回収の問題について、悪質な取り立て行為等がないかどうか、あるのではないかというようなお話もございました。
 この問題につきましては、通産省あるいは大蔵省から、割賦販売法それから貸金業規制法の考え方に基づきまして御指導をいただいているわけであります。当協会では、昭和五十九年に通産省産業政策局長の通達を受けまして、債権回収と信用調査に関する問題につきまして指導をいただいております。この点につきましては、いわゆる債権取り立てについての規制ということで、具体的な回収方法等について十分慎重にするようにという通達をいただいておるわけであります。
 この点につきましては、つい先般も改めて通産省から御要請がありまして、実は本日の当協会の理事会におきましてこの五十九年の通達の取り立て行為規制について再度徹底するよう要請をしたところでございますが、本件につきましては、少なくとも現状においてそうしたきつい取り立てがクレジット業界、特に当協会の会員においては決してないというふうに考えております。
#21
○参考人(堺次夫君) 世の中には貸す親切、貸さぬ親切という言葉があるわけでありまして、果たして個人であれば二十そこそこの女の子に五十万円、百万円と貸すであろうか、恐らく貸さないだろうと思います。何に使うのかということを聞くであろうと思います。ですから、やはりここは相手を考えて、貸す側の方がしっかりチェックをしていただく、これがまず第一点だろうと思います。
 次に、しかし借りる側があちこちから借りてしまってはこれ意味がありません。ですから、信用情報機関、これが今三つありますけれども、これを早く統一していただいて、そしてホワイト情報も含めたものが一刻も早くわかる形、加盟店がすぐそれを察知することができるようにしてほしいと思います。
 しかし、それが出てきたとしても、なおかつ多重債務者であることがわかっていて貸す側があります。そういった業者の方が取り立てが厳しいわけです。あるいは世の中には買い取り屋という存在があります。サラ金で借り過ぎた人間に、いらっしゃいいらっしゃいと誘っておいてカードをつくり、それで商品をあちこちから買わせます。それを引き取って、これをバッタ屋さんに流すといったことをやる。これはもう本当に詐欺の手口でありますが、そういったものも存在します。こういったものは、やはり摘発にまさる啓発なしで、警察の御厄介にならなければいけないだろうと思います。
 いずれにしましても、一朝一夕にしてこの多重債務者が減るとは思いません。ただしかし、多重債務者になっていくきっかけは、借り過ぎ、買い過ぎでそれが払えなくなって、そこでまた借金を繰り返すというところにあるわけですから、その段階を早く察知して、政府及び業界の手でその段階で相談に来るようにといったようなPRができないものでしょうか。それを考えます。
#22
○穐山篤君 もう時間がないようですけれども、両方の協会の方に伺いますが、アメリカの歴史をいろいろ調べてみましても、やはりいろいろな勉強をしたりいろいろな段取りを経過して社債をりCPの発行が現実にアメリカでは行われているわけです。我が国におきましても、審議会の提言にありますように、いずれはそういう時代を迎えることにならざるを得ぬだろうというふうに思います。
 そこで、手始めにと言っては語弊がありますが、やはりアメリカでも過去の実績の中から客観的に評価をしながら格付をして、優良企業、安定企業というものをつくり上げて、そういう会社にはCP、社債の発行もよろしい、こういう歴史があるわけですね。日本の場合には、貸金業法の制限がありまして、今直ちにそれができるという状況ではありません。もちろん特別な規制があってやっているところもありますけれども、普遍的ではないわけです。
 そこで、将来に向かって両方の業界としては直接金融に向けての検討をもう既に始められていると思いますが、その方向について、もし検討の中途でありましても方向だけでもひとつお話がいただければありがたいというふうに思っております。
#23
○参考人(青柳忠一君) ただいまの御質問は、CP、社債の発行というものが将来可能になるであろうということも踏まえて、どういうふうな対応を考えるか、こういうことであろうかと思います。
 お話のように、私どもは、今回のこの法案の成立によりまして、まず資金調達の多様化の一つの方向が認められるということに大きな期待を持っておるわけであります。しかし、それだけということではいかがなものかと思いまして、もちろん将来できるだけ早い機会にCP、社債の発行が当業界にも認められることを要望するものでありますが、それにはしかし先ほどもちょっと触れましたが、これはおのずから相当限定された企業が認められるにすぎないわけです。
 したがって、それがまたお話のように格付という問題が出てくるわけでありまして、当面の債権譲渡の問題について、直ちに債権格付というよつなことについては必ずしも必要でないというふつに考えておりますが、お話のような将来の新しい資金調達の手段としてのCP、社債の発行という問題につきましては、今後、格付ということについて十分検討を行わなければならないというふうに業界としては受けとめております。
#24
○参考人(小山実君) 私どもも、現在お願いしています法案による債権譲渡方式によって、まずその直接調達の道を開いていただきたいということを熱望しておるわけでございますが、そのほかに、従来から、社債発行についてのいろんな制約をできるだけ簡素化していただきたいというお願いもしておりますし、それからCPの発行についてもぜひお認めいただきたいということもお願いしているわけでございまして、これは、この制度ができた後においても引き続きお願いをしていくつもりでございます。
 なお、ただCP発行とか社債につきまして、格付ということになりますと、制度的に認められましてもある程度の規模でないとなかなか実現できないということになりますと、これは先ほどお話のありましたように、ある意味では業界の中の格差を促進するという面もあるわけでございまして、その辺はなかなか難しい問題もあるわけでございます。しかし基本的には、いろんな資金調達ソースを極力ふやしていくという方向で努力していきたいというふうに考えているわけでございます。
#25
○穐山篤君 きょうの直接の課題ではありませんけれども、ノンバンク問題というのは当世重要な問題であります。衆議院で金融制度の改革についての法案が出ておりまして、一つの焦点にはノンバンク問題というのがあるわけです。両方の協会は直接関与はしていないと思いますけれども、国会としても非常に重く受けとめてノンバンク問題は対応している、そういう点を十分に認識をしていただきまして、これはそれぞれの業界でも当然いろんな機会にお話があるようですが、去年一年間の倒産の件数なりあるいは倒産の金額を見てみますとノンバンク融資のものが非常に多い、このことを厳しく受けとめていただきたい。きょうは、具体的なことは申し上げませんけれども、私どもの気持ちを以上申し上げておきたいというふうに思います。
 最後に、今回、特定債権の問題に限っておりますけれども、クレジットあるいはリース業としまして、例えば税制の面であるとかその他の点で国に要望をされることがあれば、ひとつ最後にお伺いをしておきたいと思うんです。
#26
○参考人(青柳忠一君) 税制面ということになりますと、はっきり申し上げまして、現在、私ども特に強い要望として申し上げ、また検討している点はないわけでございます。むしろ、先ほど来から申し上げておりますように、金融機関のBIS規制等に伴う現下の情勢から見まして、やはり資金調達の多様化ということにぜひとも方向、重点を置いてお願いをいたしたい、このように思います。
#27
○参考人(小山実君) 資金調達面の多様化につきましては青柳参考人と同じことを私どもも希望しているわけでございますが、そのほかに税制面というお話がございましたので一つだけ申し上げておきますと、リースはおかげさまで非常に各分野で幅広く御利用いただけるようになりましたけれども、政策的に投資減税等の場合に方法としていわゆる特別償却制度と税額控除制度と二つございまして、財政当局におきましては、特別償却はある意味では税の徴収の繰り延べでございますからその年にまけても後で取り返せるということで、まあある程度比較的寛大にお認めいただけるわけでございますが、税額控除は一度軽減すると二度と取れないということでなかなか厳しいわけでございます。ところが、リースにつきまして、投資減税制度の恩恵を受けるためには税額控除をお認めいただかなければ効果がないわけでございまして、私どもといたしましては、投資減税等の場合にはまずぜひ税額控除もあわせてお認めいただきたいというお願いと、その上でさらにリースも一緒にお仲間に入れていただきたい、こういう二重のお願いをしているわけでございます。なかなか客観情勢は厳しいわけでございますが、おかげさまで、例えば中小企業メカトロ税制でございますとかそれから中小企業等基盤強化税制等ではだんだんそういう芽も出てまいっておりますので、今後引き続きお願いをいたしてまいりますので、何とぞよろしくお力添えのほどお願いいたしたいと思います。
#28
○秋山肇君 きょうは、青柳、小山、堺、三人の先生方、それぞれのお立場で御意見を賜りまして本当にありがとうございました。今、同じ穐山委員から質問があったわけですが、なるべくダブりをしないようにしたいと思いますが、もしダブっていたらお許しをいただきたいと思います。
 リース業界というのが民間設備投資、クレジット業界は個人消費の充実ということでお互い重要な役割を果たしてきたと思いますが、資金調達は、今もお話がありましたけれども、金融機関からの借り入れ依存度がリース産業では九八%、クレジット産業では九〇%を越えると聞いております。本法に基づく債権小口化による資金調達の実施によって、こうした金融機関依存体質の改善が図られるということで進んでいるわけですが、経営基盤強化という問題、先ほどもお話がありましたが、大きい方、大がこれによって潤ってしまって中小というのがちょっとどうなのかなという感じが今もしておりますが、この辺はぜひひとつ、大きいところはほうっておいても充実をしていくはずでありますから、中小に協会としても力をいただきたいというふうに思っております。
 それと、今回の法律に基づく債権小口化による資金調達によりまして、リース、クレジットそれぞれの業者は低廉な資金調達が可能になるということですが、これによってユーザー、消費者に対するサービスの向上等の還元が期待されるわけですけれども、これは、業界の皆さん方はどの程度還元という形が考えられるかをお伺いしたいと思います。
#29
○参考人(青柳忠一君) ただいまの御質問でございますが、まず最初の、中小企業についても十分考えなければいけないというお話はまことにごもっともでありまして、先ほども申し上げましたように、この資金調達の方法の場合、もちろん大手がまずやるかもしれませんが、中小企業もこの方法によ。る資金調達が可能になるということで、業界といたしましてはそういう意味においてCP、社債よりはまた違った意味において大変期待をいたしているということを申し上げまして、その点の御説明にさせていただきたいと思います。
 それから、これによって得られた、いわば低廉な資金調達が可能になるという観点からの消費者、ユーザーに対する還元ということでございますが、お話のように、当業界は九十数%を金融機関からの借り入れに依存しておるわけでございまして、この方式によりましてクレジット会社が投資家から直接資金を調達するということで、資金調達コストの低減が図れるものと期待をいたしておるわけであります。その場合、その全体としての資金調達コストの低減が図られた場合に、消費者に対する手数料の引き下げあるいはサービスの向上というような形において還元をしていくことになるわけであります。
 具体的に、どの程度下がるのか、あるいはどういうサービスをやるのかということは、これは今後の、それぞれの企業が資金調達をこの方式によってやりまして、それによって得たプラス面をそれぞれ長期的な観点で具体的に消費者の皆様に還元していくということになるわけでありまして、私どもとしても、そうした全体としての割賦販売手数料の引き下げなりあるいはサービスの向上ということが可能になるよう努力してまいりたい、このように思っております。
#30
○参考人(小山実君) 二点の御質問だったと思いますが、最初の、この制度が非常に実業界の資金調達源を多様化し体質の改善に役立つけれども、特に中小リース会社に配慮するようにということにつきましては、私どもといたしましては、この制度そのものがリース会社の内容に着目するのでなくてリース債権の内容に着目して認められる制度でございますので、中小リース会社も十分利用可能であろうと思っておりますし、また協会といたしましても、そういうことの実現が可能になるように十分情報提供等のサービスに努力してまいりたい、かように考えております。
 次に、これによって資金調達コストが下がることによってどういうふうにユーザーにそのメリットを還元するのかという御質問であったかと思いますが、この点につきましては、具体的に幾らということはなかなか申し上げにくいわけでございますが、日ごろリース会社は、先ほどももう一人の穐山先生から過当競争というお話があったぐらいリースにつきましては日夜非常に激しい競争を繰り広げておりまして、その競争を通じて資金コスト低下分はリース料の低下なりサービスの向上なり種々の方法によって還元されるということを考えているわけでございまして、また業界もそういう方向で努力をしていきたいと存じております。
#31
○秋山肇君 特定債権にかかわる事業というのは、リース債権の確実な支払い管理がなされるということが制度の前提になるものと思います。このような観点から見ますと、リース・クレジット業界としては、債権の確実な支払い等がなされるためにどのような対策を講じていくおつもりですか。
#32
○参考人(青柳忠一君) クレジット債権の管理についていかに考えているかという御質問と存じますが、債権の管理、回収ということは、クレジット会社にとりましては信用調査、いわゆる審査とともにいわば車の両輪と申しますような重要な業務でございます。このような点から、当協会といたしましても、債権回収の問題とそれから信用調査に関する問題について、部会その他の会議を開催していろんな指導を行っておるわけでございます。
 またさらに、協会といたしましては、この債権回収の担当者の教育あるいは資質の向上ということを目指しまして、クレジット業界内での自主的な資格制度というものを昭和六十一年に確立をいたしまして、現在約四千人の方々がそれぞれの会社におかれてこの資格をお持ちになる、いわゆる債権管理士というものでございますが、この資格を持って業務に当たっておられるわけであります。私どもとしましては、このような制度をさらに充実させることによりまして適正かつ確実な回収業務に努めていきたい、このように考えております。また、今回の債権譲渡におきましては、不測のリスク等が発生した場合には、投資家保護という観点から改めてそうした補てん措置等も別途考えなければならない、このように思っております。
#33
○参考人(小山実君) リース債権の確実な管理という点につきましては、先ほども申し上げましたように、業界におきましても信用リスク管理検討委員会というのをつくりまして、いろいろ審査体制の再点検でございますとか等々管理能力を高めるための努力をしているわけでございます。この制度におきまして、もしリース債権の債務者、リース利用者でございますが、リース料の支払いについて問題が起きました場合には、リース契約に基づいた措置をとることになりますが、リース会社は、債権譲渡の契約に従ってリース料を回収いたしまして譲受業者に支払うということになるわけでございます。
 不良債権の発生率と申しますのは、ある程度大規模に債権を集めた場合には一定の水準におさまるという、大数の法則というのが何か統計的に認められておるようでございまして、債権の小口化による資金調達におきましても、大量の債権を保持する場合には、譲渡した債権の債務不履行のリスクというものは、今までのリース会社の貸し倒れ率等によりある程度予測が可能でございました。その債務不履行のリスクに応じた適切なリスク補てん措置等を講ずることによりまして、商品の安全性を確保し、投資家への影響を回避するようにしていくことができると考えております。
#34
○秋山肇君 この制度が将来にわたって発展していくためには、社会的公正が損なわれないということが大事なわけでありますから、監督官庁ばかりでなくて、業界自体も自主的に業界の規律を保っていくことが重要だと思いますが、これはぜひひとつお願いをして、お答えをいただいていると時間がないので、これだけは強く要望しておきますので、よろしくお願いいたします。
 それでは次に、今こういう週刊誌だとか、きょうも日経の特集にも出ていたように、カード破産の問題等が出ているわけですが、これに関連してちょっと質問をさせていただきます。
 平成三年の自己破産者は二万三千人を超えている、前年の二倍以上である。その原因の一つとして、クレジットカードの使い過ぎが挙げられております。特に若い人を中心としたクレジットカードによる多重債務者が増加しつつあり、社会問題となっていますが、多重債務者に陥った原因はいろいろと考えられると思いますが、クレジットカードをあちこちから発行してもらい、それを使い過ぎる。先ほどもありましたけれども、分不相応な利用の仕方をしたりと、本人側の問題はもちろんこのようにあるわけですが、それ以外にもキャッシングを含めたローンの返済方法にも問題があると思うんですね。
 返済方法には、分割払い、翌月一回払い、ボーナス一回払いなどがありますが、このうち分割払いには、元利均等、元金均等、元利逓増払い、アドオン方式等があります。さらにもう一つ重要な分割払いの方法としてリボルビング方式がありますが、まずこのリボルビング方式について説明をお伺いしたいんですが、なるべく短くお願いしたいんです。簡単に。時間が五十一分までしかあれですから。
#35
○参考人(青柳忠一君) ただいまリボルビングというものはどういうものかということでございますが、リボルビングというのは、回転するあるいは循環するという意味でございまして、したがってリボルビングシステム、リボルビング信用というのは回転信用というふうにも言っておりまして、一定限度内で繰り返し利用できるということがこの回転信用、リボルビングでございます。したがって、定義といたしましては、あらかじめ利用限度額、先ほど出ていました限度額を決めておきまして、その限度内で何度でも繰り返して利用できる。その返済は、毎月一定の金額、例えば一万円あるいは二万円と一定の金額、または、一定の割合、何%という割合の金額を支払えばいいという、そういう方式でございます。
#36
○秋山肇君 今御説明にあったとおりですが、月間の利用限度枠を決め、月々一定額の返済をしながら限度額を回復すれば、回復した分だけいつでもローンが利用できるという方式です。毎月の元金の支払い金額が一定ですから、計画的な家計運営が可能ですというカード会社のうたい文句と裏腹に、返済が完了しなくても新たに借りられると、いつも何か買っていないと損をするような心理状態、いわゆるリボルビング中毒に陥りやすいのが欠点と言われているわけであります。
 私は、借りる本人の問題以上に、このキャッシングが余りにも簡単にできる点とか、リボルビングシステムが総合的な債務額をわかりにくくしているといったシステム上の問題の方が大きいのではないかと思うのですが、これらの問題はどのようにお考えでしょうか。
#37
○参考人(青柳忠一君) リボルビングの功罪と申しますかということに関連した御質問でございますが、問題は、やはりこの限度額をどういうふうに決めるかというところが一つ問題だと思うわけですね。ですから、確かに毎月一定額という形で払う、あるいは一定率で払っていくということになると比較的返済しやすいということになって、っいまたそれを返済すればその分また借りられると、こういうことになるわけですが、それの結果、だんだんとその借入額がふえてくるということになりはせぬかという御懸念だと思います。
 確かにその問題が一つございますが、問題は、やはりその限度額をどういうふうに決めるかというところが問題でございます。アメリカは、ほとんどクレジットというのはリボルビング方式が大部分でございます。そのゆえにアメリカは個人破産が多いんだと、こういうことになるのかどうか、これは非常にそう簡単にまいらないと思います。我々業界におきましても、リボルビングというのは今度銀行系カード会社にも認められるということになってきておるわけですけれども、これが今お話しのように多重債務者を発生する一つの要因になりはせぬかというような御懸念を言われる方もございます。
 しかし、今お話がありましたように、毎月一定額をともかく払っていけばいいわけですから、むしろ決して多重債務にならない。問題は限度額で、そう限度額を非常に大きくしますと問題があります。限度額を二十万とか三十万とかいう範囲にとどめてやっていくならば、それ自体が直ちに多重債務者の発生につながるというものではないということも確かにあるわけでございます。その辺は、やはり企業自体も十分に配慮しなければなりませんが、これをお使いになる利用者のお立場の一般の消費者の方が、計画的に上手に御利用いただくという方向をぜひお考えいただかなければならぬ、こういうふうに思っております。
#38
○参考人(堺次夫君) リボルビング方式が消費者にとって大変にわかりづらいということは事実であろうと思います。いま一つは、最初から一カ所から三百万、四百万と借りる人はいないわけでありまして、やはり複数のところから借りてくるような羽目になってしまうところに多重債務の原因があります。しかも、借りる際に一カ所では少ない金額であっても複数だから多額になるわけですが、特にカードキャッシングの場合は消費者与信よりも利息が高い。ここが意外にわかっておりません。それから、カードの場合は相手がおりません。機械ですから、いとも簡単にお金が出てくる。お金をそれこそ軽く考えてしまいがちだというところはあるような気がいたします。
#39
○参考人(青柳忠一君) ただいま堺参考人からもお話が出ましたが、キャッシングが安易にできるんではないか、こういうお話が先ほどもちょっと先生からもございました。
 私どもクレジット業界は、本業は販売信用なわけであります。いわゆるショッピングで物を買った場合、あるいはサービスを提供した場合に、それに対してクレジットと。ところが、御存じのように最近の傾向は、物を買うというものより、いろんなサービスあるいはさらにお金を直接借りてそれなりに旅行されるなりなんなりする、こういう状況が非常にふえてきておるわけです。したがって、いわゆるお金を直接借りるという傾向が非常に強くなってまいりました。
 そういう意味で、キャッシングというのは、ショッピングに対する本来の業務の付随業務として業界としては一つのサービスと位置づけておるわけでございますので、したがって、それはできる限り、特に全体の限度額の中でさらにキャッシングについては限度額を引き下げておる。この限度額を今回の再見直しによりまして一層引き下げるという方向に今行っておりますが、そういうことで確かにキャッシングということはやや利便性という面からいって行き過ぎているとか、安易に借りられるではないかという御意見は我々としても考えなければならぬ問題と思いますが、できるだけここはまず限度額を引き下げるということで対応しなければいけないというふうに思っております。
#40
○秋山肇君 私も、特に若い人ですね、こういう年齢的にどこでラインが引けるのかわかりませんけれども、やっぱり高い位置に設定されていればその分どうしてもこう金額が総体が大きくなっちゃうと思うんですが、その辺は私もぜひひとつなるべく下げていただいた方がそういう被害者が少なくなるというふうに思うわけですが、その辺のひとつ検討をお願いしたいと思うんです。
 きょうは堺参考人も立場が違って、悪徳商法被害者対策委員会会長ということなんですが、今お話にあったカードの、キャッシュカードの矢印がこう書いてあって、さっき穐山委員も言っていたけれども、私この間見せてもらってびっくりしたんですが、右側にラインが書いてあって、そっち側の方向から入れると自分の通帳からお金がおりてくる。左側のラインの方で反対、裏返しにしてというか、それで入れると、それが借金になって出てくるというようなことなんか見てびっくりしたんですが、これはちょっと確かめないで、まともならいいけれども、酔っぱらってでもいて、自分の金をおろしたつもりでいたら実際には借金だったというふうなこともあろうと思うんですね。ですから、この辺について堺さんの御意見、あなた御専門だからよくおわかりかと思うんですが、これはどのぐらいあるという、ちょっと御意見をお聞きしたいんですが、いかがでしょうか。
#41
○参考人(堺次夫君) やはり便利さの裏側には、不便さ、危険が伴っているものだと思います。
 最近よく聞きますのは、カード偽造団が存在をしているということ。香港あたりから日本にやってきて大量に商品を買い、それが偽造のカードであったとか。あるいは逆に日本人が海外に行ってカードを使います。そうしますと使っていない商品代を請求されると、こういうことがあることを聞いております。つまり、カードを簡単に第三者がプロであればつくれてしまうといったことが問題であろうと思います。
 最近、大学当局におきまして、学内でカード一枚で食事もできる、ショッピングもできるということをやっているところもあるようでございますが、どうも社会が余りにも激しく変動して、経済環境が変わってしまいました。ところが、それに対して家庭では、特にお父さん、お母さん方は、自分が生きてきた時代にそういったカードという存在がありませんでしたから、教えることができない。ようやく今消費者教育が始まったばかりでございますが、この効果を待っているとやはり大変なことになるだろうと思いますので、とにかくできることは、まず隗より始めよで、今すぐやらなければいけない、以上のように考えます。
#42
○参考人(青柳忠一君) ただいまの秋山先生の御質問に関連して、私からもちょっと一言申し上げたいと思いますが、ただいまのお話のカードは、これは本来キャッシュカードでございます。したがって、銀行が、金融機関が発行するカードです。銀行は、口座に預金があればもちろんカードを発行するわけです。そして、その口座から引き落とす場合には、そのキャッシュカードをお使いになる。
 皆さんも、あるいはお使いになっておられるかと思いますが、一方においてそうした給与振り込み等の口座を設定しますと、銀行は、まあ最近はどうか存じませんが、ここ数年間は非常に簡単に銀行ローンを認めまして、一応一定の枠の中で、その範囲内においては自由にローンが認められる。したがって、カードに右と左で、片や口座から引き落とす、片や借り入れになるということで、それを反対にすると、自分は口座のお金をおろしたつもりなのが借り入れになっておった、こういうふうなことになるわけでございまして、これは銀行さんの一つのサービスなんでしょうが、これも一つのあるいは問題点として御提示になったものかというふうに思います。
#43
○秋山肇君 青柳さんがおっしゃるように、クレジットというのは本来買物をするときだと思っていたのが、キャッシュカードが流行というか、もう各銀行が出しているというような状況になって、今のお話にありましたように、実際のそういう問題を起こしているのは、どちらかというと銀行の方の問題が、銀行というとみんな信用しちゃって、銀行のカードなら大丈夫だろうといったらこれはとんでもない話なので、この辺はぜひ先生方にも御理解をいただきたい。
 せっかくきょう業界の方々がいらしているわけですから、多重債務者の発生防止という観点から、これからもクレジット業界の皆さん方にこの問題でいろいろお骨折りをいただかなきゃいけないんですが、そういう積極的な御意見を出していだたき、また、さっき最初にあった新聞の広告等のPRもきちっとしていただいて、現先生のお話にあった、教える親の方がカードになじんでいない、なれていないわけですから、これからも業界をしっかり支えていただいて、安心して使えるカードであるということにしていただきたいと要望して、終わります。
 ありがとうございました。
#44
○三木忠雄君 三参考人の皆さん、御苦労さまでございます。
 なるべく重複を避けて質問をしたいと思いますが、リース業あるいはまたクレジット業の発展ということに皆さん方が努力されたことは私たちも十分理解もし、また非常に結構だと思っているんですが、その反面、バブルにつながったいろんな問題が多く出されたということは、それはもう事実の問題でございまして、どこに原因があるか、いろんな問題点があろうと思います。
 先ほど来からいろいろ参考人の皆さんからお聞きしておりまして、例えばクレジットの方は販売が主力だったという、こういうところから融資業務に入った、貸金業ですね。リース業の方も、やはりどちらかといえば貸金業の方に走ったと。走ったと言った方がいいのか、貸金業がふえてきた。こういう問題点がやはり、これは銀行等の融資の問題あるいは円高不況を何とか立て直さなきゃいけないという、こういう問題から、金融緩和の問題等も含めていろんな経済対策の問題があったということは事実だと思いますけれども、このリースあるいはクレジット業として融資業務に走った大きな理由は何でしょうか。この点についてまず最初に、クレジット業の青柳さん、それからリース業の小山参考人と、おのおのの意見をまずお聞かせ願いたいと思います。
#45
○参考人(青柳忠一君) ただいまの御質問でございますが、最前からも申し上げておりますように、確かにクレジット業というものは消費者を対象とした、消費者に利便を供与する業界であります。その消費者向けの与信というものから事業者融資に、もちろん消費者向け融資はショッピング、販売信用が主体ではございますが、先ほど申しましたいろんな事情から、ある程度の消費者金融、キャッシングというようなことも行われてきたことは、これは従来からございます。したがって、貸金業規制法の対象にも企業としてはなっておるところが多いわけでございまして、それはそれなりに貸金業規制法の規制のもとに事業を行っておるわけでありますが、ここ数年間においていわゆる事業者向け融資というものがある程度ふえてきたということは確かでございます。
 これはなぜかと申しますならば、こういう言い方はどうかと思いますけれども、何と申しましても、ここ数年間の金融の超緩和、超金融緩和によることが決定的な事情であるというふうに私どもは考えております。言うならば、金融機関は、超金融緩和の状況を受けまして、できるだけ金を借りてくれ、使ってくれという形で、これは何もクレジット会社だけでなしに、各企業あるいは各業界に呼びかけたことは事実でございます。
 そういうことから、まず私どもの業界は、一つには加盟店、先ほどからいろいろ申し上げておりますけれども、それぞれ加盟店を持っております。その中には、例えば自動車とかあるいは家電とかというようなところは、加盟店と申しましても、従来からの相当長い関係のある、いわゆるディーラーでありますとか、あるいは家電関係の販売店であるというようなものを持っているわけであります。そういう加盟店が必要とする資金等につきましては、その家電メーカーあるいは自動車メーカーがある程度の融資をやるということによってそれを育成してきたという面が確かにあるわけです。そうしたことから、これもやはり事業者でありますから、事業者融資というものはある程度行われてきたということは言えるかと思いますが、大幅にここで事業者向け融資が伸びてきたということは、先ほど申しました超金融緩和によるものと思います。
 しかしながら、全体で見ました場合に、クレジット業界といたしましては、何といっても消費者向けが圧倒的に多いわけでございまして、事業者向けというのは大ざっぱに申しまして、先ほど私は販売信用が平成二年において約二十六兆円というふうに申し上げましたが、それ以外にいわゆる消費者金融というものが約九兆円ございます。それと別に、いわゆる事業者向けめ金融、これが約五兆円。ですから、全体で約四十兆円でございますが、事業金融というのはその中の一二、三%というような状況でございました。これも先ほど申しましたような事情によっていわば異常にふえた結果である、結果がなおこの程度であるということを申し上げたいと思います。
#46
○参考人(小山実君) リース業界が貸金業務にある程度進出した理由という御質問だったと思いますが、リース会社は、本来はコンピューターでございますとか、OA機器あるいは産業機械、工作機械、医療機器などを長期にわたって賃貸することが本業であるわけでございますが、ユーザーのニーズが非常に多様化してまいりまして、それに弾力的に対応するために、それに付随して動産の売買でございますとか融資業務など事業の多角化を展開してきたわけでございまして、多くのリース会社はその定款の事業目的に金銭の貸し付けを掲げているわけでございます。
 例えば、ユーザーが病院でございますとかホテル、スーパーなどをつくります場合に、土地や建物もまとめてやってほしい、こういう御要請がある場合がございます。そういうときには、土地の代金につきましては融資をする。それから、建物はつくってこれを延べ払いと申しますか、割賦販売で処理する。それから、中の機械設備はリースするというように、リースのほかに、割賦販売でございますとか融資を組み合わせて行う場合もあるわけでございますが、こういうのをいわゆる複数の取引が融合しているのでパッケージリースというふうに称しているわけでございます。こういうように、お客様の要望により貸金業務を行うという場合もあるわけでございますが、そのほかにリース会社の収益構造から見まして、リースは、ある程度自分で設備を取得いたしまして、長期間にわたって貸して、毎年、毎月固定のリース料で回収するわけでございますから、非常に長期がかるわけでございます。その間設備投資をすれば償却その他で費用はどんどんふえていくということで、収益が上がりにくい、リースを一生懸命やればやるほど収益面では上がりにくい、こういう問題が一方にございます。
 それからもう一つは、リース会社の借入金利が変動いたしますので、そういう変動のリスクを何かの方法でカバーするために、ある程度収益の上がる事業もやりたい、こういう要請もあるわけでございまして、そういうことからリース会社がリース以外に、比較的短い期間で収益の上がる割賦販売とか金融の方へ進出した、こういうこともあるわけでございます。ただ、それが非常にある意味で急速に伸びたということは、先ほど青柳参考人からも申されましたが、非常に超金融緩和期が長く続きまして、資金調達が非常に楽にできたということがある程度行き過ぎた面もある原因になったというふうに考えております。
#47
○三木忠雄君 それが、今度は逆に超緊縮になってきたわけです。超厳しくなってきたわけですね、融資の方が。そのために、こういうこれからいろいろ考えなければいけない特定債権の問題が出てくるんですけれども、このリース会社あるいはクレジット会社で不良債権というのは大体どのくらい持つているものなんですか。ノンバンクは聞くところによると、銀行等も含めて、土地、株等を含めて、株は不良債権とは言いませんけれども相当下落をしている、三十兆円ぐらいだと、こうも言われているわけですね。あるいは利息が払えないという債権、あるいはもう取り返しかできないというような担保物件、そういうもの等を含めて、どのくらいの比率にリース会社あるいはクレジット会社はなっているんでしょうか。細かな数字はまだつかめておりませんか。
#48
○参考人(青柳忠一君) ただいまの御質問でございますが、最近のクレジット業界の不良債権というものをどういうふうに考えるか、どういうふうに見るかと、こういうことのようでございます。
 不良債権というものをどういうふうに考えるか。必ずしも不良債権という明確な定義がないわけでございまして、その意味においてなかなか難しいのでございます。一般に延滞債権、いわゆる支払い日におくれている債権、これは遅延債権ないし延滞債権と申しておりますが、しかしこの延滞債権が、ではすべて不良債権がというふうにはなかなか言えないわけでございます。この点は、クレジット以外の金融機関その他においても同じようなことが言えるのではないかというふうに思っております。
   〔委員長退席、理事松尾官平君着席〕
 そこで、延滞債権の発生状況につきましては、事業者金融という面で、あるクレジット会社の首脳が、トップが言っておりましたのですが、なかなかやっぱりつかめない、しかし、いわゆる延滞、不良債権という中で完全に最終的に貸し倒れになるというようなものは一%程度ではないかというふうな御意見が一つございます。その場合に、私ども本来の仕事であります消費者向けの割賦販売等についてはどうかということになりますと、これはこの数値よりもさらにかなり低いというふうに考えております。言うならば、大体○・五%前後ということではなかろうかというふうに思うわけでございます。具体的に金額的に幾らというようなことは申し上げかねますが、一応その辺、いわゆる一%以下、○・五%前後というふうに考えております。
#49
○参考人(小山実君) 私どもの協会は本来がリース業の協会でございまして、会員が行っている貸金業については協会の本来の事業でございませんものですから、貸金業の延滞、回収不能がどういう状況になっているかというのは十分把握をしていないわけでございます。新聞によりますと、延滞債権については昨年十二月末の貸金業法で残高がたしか五百億以上の会社約三石柱につきまして大蔵省が調査をなさったところによりますと、貸付債権のうち、一カ月以上延滞している債権の占める比率が二〇%以上の会社は三二・四%、一〇%から二〇%が二七・九%、一〇%以上の会社が合計で六〇・三%になっているというような数字も出ておりました。また、延滞率は、平成三年三月末で三・八%、九月末では九・七%になったというような様子でございます。
   〔理事松尾官平君退席、委員長着席〕
 なおちなみに、先ほどちょっと債権譲渡の問題に絡みまして、リース本来のものにつきましては一定の確率的な延滞率があるというのを申し上げましたんですが、これも私どもの直接の統計ではございませんが、リースにつきましては機械類信用保険法という機械のリースについて中小企業信用保険公庫で保険をかける制度がございまして、これは三十四の区分についての機械について何かの保険がかかっているわけでございますが、それについての事故発生率と申しますか、それは何かある年の支払い保険金でございます。それに支払い準備金と申しますか、それを積み立てた金額をその年度末の保険の責任の残高で割った数字を使うようでございますが、これが平成二年では○・三一%であったというようなことを伺っております。
 これが多少いろいろ不況等によりまして、リースは約五五%ぐらいが中小企業向けでございますから、中小企業の事故が発生しますとある程度ふえてまいりまして、ここ十年ぐらいでこの率が一番高いところでは○・八五%であるということで、リースそのものについてはそれほど大きな事故にはなっていないわけでございますが、貸金業については、そういうような数字を大蔵省の調査ということである新聞で見ておるところでございます。
#50
○三木忠雄君 細かな数字はまだ掌握されていないところもいろいろあると思いますけれども、ノンバンクを含めまして、世上言われているのは銀行融資が四百八十兆円、そのうちの大体銀行の焦げつきが三十兆円ぐらいあるだろうと。利息の延滞が大体その三十兆円の六%か七%としますと、二兆一千億ぐらいの利息を納められないと。ノンバンクあるいはリース業あるいはクレジット、期日はどうあるかこれは詳細は大蔵とか通産で握っているのかもしれませんけれども、そうすると銀行は四百八十兆円貸している、三十兆円が例えば焦げつきとした場合に、銀行の年間経常利益が大体二兆円前後ですね。一兆五千億から二兆円ですよ。そうすると、利息が入らなかったら銀行の経常利益というのはほとんどもう毎年ツーペイというような程度になってくる。
 こういう形から考えますと、これからのリース業の事業あるいはクレジット業の事業というのは、銀行からの間接金融の融資というのはどういうぐあいになると考えていらっしゃいますか。クレジットあるいは特定債権がやるといっても、まだ一、二年ではっと上がるわけじゃないと思うんですよ。そうすると、リース業、クレジット業の本来の販売であるとかリース専門だけに限定されてくるぐらいのしか銀行の融資が受けられないんじゃないか。BIS規制からいっても、あるいは株価の一万八千円、きのう一万八千五百五十円かそこらのところでとまっている段階であれば、銀行が皆さん方に融資される金が恐らく限定されてくるだろう。そうなりますと、事業の展開はどういうふうに考えていくのか、リース業、クレジット業界おのおのについて、ちょっ上お聞かせ願いたいと思うんです。
#51
○参考人(青柳忠一君) 先生の御意見はまことにごもっともでございまして、先ほどもちょっとほかの先生の御質問に関連して申し上げましたが、金融機関はBIS規制の強化ということを受けまして、またその他いろんな事情ございますが、確かに非常に融資に慎重になっておるわけであります。殊に、お話のような不良債権が出てきているというようなことで金利もなかなか十分に入ってこないというようなことになりますと、一層融資について選別融資と申しますか、選択融資というような方向になってくることはまさにそのとおりだと思います。
 したがって、私どもとしましては、やはり現在の金融機関に極端に言って一〇〇%依存しているようなこの状況を少しでも打開していかなければいかぬ、いわゆる資金調達の多様化を少しでも図らなければいけないんだということで、この法案の成立に非常な期待をかけておるわけでございます。もちろん、今先生もお話しのように、直ちにこれで何兆というような金額が調達できるとは思っておりません。しかしながら、そういうことによって少しでも活路を開いていく。また、先ほどから何回も申し上げておりますが、やはりCPなり社債なりの発行ということもあわせて引き続き強力にお願いをしていかなければならない、このように考えております。
#52
○参考人(小山実君) 金融機関のBIS規制その他によります貸し出しの影響につきましては私どもも非常に心配しているわけでございまして、特にかつての不動産業向けの総量規制が行われましたときに、不動産、信販、ノンバンクという、不動産系列ノンバンクということでありまして、地方のリース会社等では、リース以外に貸金業務をやっていないところも、ある時期おたくはノンバンクだからということで規制を受けたというようなこともあったわけでございます。
 私どもといたしましては、そういう事態に対しまして、まずリースというものは決してノンバンクではないと、中小企業を中心とする設備投資にも十分お役に立っているということをPRさせていただいて、それと一緒にしないでほしいということをお願いしておったわけでございます。今後、さらにますます厳しくなってくるということは十分私どもも考えておるわけでございますので、少なくともそういうことに対して対応できるように、その直接金融の道を少しでも多く広げていただくということをお願いしていきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
 また、これはもう設備投資の一環でございますので、民間の金融機関はかなり厳しいのですが、一方で郵便貯金のところにはかなりあるという話もありますので、そういう財投資金をまた設備投資の方へ向けて、経済をある程度もう少し元気にさせるためにも、ぜひそういう方面の資金もリースの方へ回していただくようにお願いもしておる、こういうところでございます。
#53
○三木忠雄君 私は、その財投の問題も非常に大事な問題だと思っているんです。このまま実際に焦げっきがある、私どもいろんな業者あるいはいろんなノンバンクの人のみんないろいろな話は聞いていますよ。お互いにこの焦げつきが一年、二年、三年と続く、あるいは利息を払えないというような、お互いにらめっこのような状態が続いて物件が動かないわけです。
 ここの問題になったときに、お互いに流通しない関係で、まさしくいい企業も、リース業ならリース業でも、いい企業でもそういうことでなかなか融資が受けられないから事業展開できない、設備投資に向けられないというような形になって、その不良といい企業との選別というのか、あるいは新しい設備投資に向かう金も蛇口を閉められてしまっている関係で今までの形態が崩れてしまうじゃないか。そのために小口債権、この特定債権やるという趣旨はわかるんですけれども、それは間に合わないんじゃないか。この冷え切った設備投資を――権かにリース業は一〇%設備投資の促進をしてきたという、これはあるいは消費者金融はあれ八%か一〇%ですか、そこらの消費を喚起してきたということは、これは事実認めるわけですよ。しかし、そういうことが実際上不可能になってくるんじゃないか。
 銀行系列のノンバンク、この間も、個々の名前は言いませんけれども、ある銀行の三つのファイナンス会社あるいはリース会社も含めてなかなか金利も払えない、あるいは金利を凍結する、こういうふうな問題になってくると回収資金もなかなか入ってこない。こうなってくれば、皆さん方の健全なリース業をやろうとしている今までの計画にそこを来すんじゃないかということを、ひいては設備投資がうまくいかないんじゃないかという点を私は強く考えるんですけれども、その点は、小山参考人どう思いますか。
#54
○参考人(小山実君) 先生の御指摘の点は、まさに私どもも十分に心配をしておりますし、また今後、その解決のためにあらゆる方面に御援助なり政策的な措置をお願いしていかなければならぬというふうに考えているわけでございます。ただ、現在のところは、量的には本当の意味での設備投資に向かうリースについては何とか賄えているという状況でございますが、ただこれから先は本当に心配でございます。
 それともう一つは、量的な問題を離れて質的な問題がございまして、やはりある程度リースがほかの方で貸金業をやっているということでノンバンクということもありまして金利面での条件がだんだん厳しくなっていると、質と量と両方の面が今後出てくると思われますので、そういう意味で、私どもせっかくここまで育てていただいた設備投資支援産業としてのリース業が成り立つように、またいろいろとお力添えをいただきたいと思う次第でございます。
#55
○三木忠雄君 もう五分しかありませんので、クレジットの方の問題でちょっと一、二伺いたいんですけれども、残高情報の交換という問題については、これは大体業者同士はうまくいくんですか。なるべく残高照会は出したくない、自分はなるべく多く貸したいという問題があるだろうと思うんです。商売として、商売根性からいえばやっぱりいろんな点でお互いに情報を提供したくないという心理と、融資の問題から考えた場合に、この残高照会をしっかり情報を握っていなきゃならないという問題との相反するような感じを受けるんですけれども、この点についてはどうお考えになっていますか。
#56
○参考人(青柳忠一君) ただいま御指摘の点は、まことにごもっともでございます。
 このクレジット業界は、通産省の御指導で昭和五十九年に、従来幾つかありました情報機関を統合いたしまして、株式会社CICというものをつくりました。そして今日まできております。少なくとも、その限りにおきましては、クレジット業界はこの信用情報機関に登録をし、これを利用するという体制がずっと続いておるわけでございます。ただ、お話のようにまだ従来は事故情報が主でございまして、あるいは照会情報というのがございまして、いわゆる残高情報までなかなかいっていなかったわけです。そういう意味におきまして、お話のように残高情報、先ほど申しましたいわばホワイト情報ということでございますので、これは確かに企業の立場からいいますと、いわば企業の財産なんだという考え方が決してまだなくなったわけではないと思います。
 そういう意味におきまして、残高情報を出すということについては、いろいろの議論があったことも事実でございます。しかしながら、私どもとしては、この点は特に通産省からも非常に強い御要請もあったことでもありますけれども、最近の多重債務者の問題等に対して、業界として本当にこれに真剣に取り組むには、何といっても個人信用情報の整備、いわゆる残高情報を拡充する、登録するということでなければ、本当の意味における与信精度は向上しないんではないかということで、いわばようやくと言っては大変失礼でございますが、この問題に業界としては踏み切ったというふうに私は考えております。
 この六月から、まず金融商品について登録を始めるわけでございますが、いわゆる金融商品以外の販売信用に関連する商品等は来年に入りますけれども、ともかく業界としては、挙げてこの残高情報の登録ということによって、まず与信審査を厳重にやっていくという体制にようやく踏み切ったというふうに私は考えております。
#57
○三木忠雄君 堺さん、最後にちょっと伺いたいんですけれども、先ほども秋山先生から話があったように、利息の問題がいろんな形でやられていますね。カードの種類がいろいろ多い、消費者金融、販売金融いろいろある。ここらの問題を、特にやっぱり若年層が一番私は問題だと思うんです。ここらに教育的にどういうふうな方法を周知徹底、あるいはどういうふうにやれば一番いいとお考えですか、その点をお聞かせ願えればと思います。
#58
○参考人(堺次夫君) 実は、大変難しい御質問でございまして、例えば百人に同じ情報を流しても理解度が違います。環境によってもまた違うと思います。ですから、これを教えれば後は絶対大丈夫だということはないわけでございますが、しかし、黙っていてはやはりこの種の情報は行き渡りませんので、まず今、文部省で始まりました小学校、中学校、高校の教育課程でそれを行う。
 それから、大量に若い人を採用する企業においても、入社式の後のオリエンテーションなんかでそれをやっていただく。大学、それから高校の卒業時、特に大学では入学時、専門学校の入学時。入学時、卒業時、ここは一つのタイミングであろうと思います。いずれにしましても、いろんな環境を考え、その環境に沿った一番いい方法を各機関が協力して行っていただかなければいけないと思います。
 しかし、現に今一番苦しんでいるのはもう多重債務者に陥っている人でありまして、多重債務者が一番の客だという悪質業者、サラ金業者等がいることは事実でありますから、そういった人々のためには自己破産の制度があるということ、これをひとつ公共の手によって広くやっていただければと考えます。
#59
○橋本敦君 きょうは、参考人の皆さん御苦労さまでございます。
 私からも御意見をお伺いしたいと思うのでありますが、まず青柳参考人と小山参考人にお伺いしたいと思います。
 先ほどの御意見でも、バブル経済破綻の中で、不動産投機、そういったことへの融資を含めて社会的な批判があったということから、反省の必要があるという御意見もお述べいただいたわけでございますが、私は、この点は非常に大事だというように思っているわけでございます。
 今、問題の東京佐川急便の関連でも少し見てみますと、この債務保証に関連して融資したノンバンクは昭和リースが百二十七億円、これを初めとして、リース、クレジットの多くの会社が関与しているわけでございます。また、株の仕手戦で有名な真里谷、ここへの融資とか、茨城ガントリークラブ、これも社会的に問題になりましたが、このゴルフ場開発への融資、こういったことでも不動産関連の融資で土地投機をあおったという社会問題も起こしているわけでございます。この責任の一端がクレジット業界、リース業界にもあるというように言わざるを得ないわけでございます。
 そういった点で、今回この特定債権法で両業界多年の資金調達の多様化という懸案にこたえる法案だというお話でございますけれども、そういうことであるだけに、まずこういったこれまでの経営姿勢についてどのように反省をなさっていらっしゃるのか、国民の前に業界としてこの問題をはっきりなさる必要があるのではないかと思うわけでございます。そういう意味で、どう反省されているかということと、本当にこのようなことを起こさないという具体的な保証を業界としてはどうっくり上げようとしているのか。先ほど、審査体制の厳格化あるいは社員教育、いろいろお話がございましたが、重ねてこの点について御意見をお伺いしたいと思います。
#60
○参考人(青柳忠一君) ただいまの橋本先生の御質問についてお答え申し上げますが、御発言の趣旨はまことにごもっともでございまして、先ほど来から私ども申し上げておりますように、クレジット業界は本来一般消費者を対象として発展してきた業界でございまして、しかしながら先ほども金融緩和ということ、これは別にこれで逃げようということではございませんが、そういうこともありまして、兼業の形で事業者向けの融資業務を行う企業もある程度ふえてきたということは事実でございます。そこにまた、ただいま御指摘のような問題が発生したことも幾つかあろうかと思うわけであります。
 この点につきましては、先ほど来御説明申し上げておりますように、通産省の御指導もいただきながら、融資業務に対する再点検ということで具体的な再点検内容を各会員会社に指示をいたしまして、融資業務の再点検を行うよう要請をいたし、これの周知徹底を図っているところでございます。そういう意味におきまして、今後与信に当たっての審査管理体制の充実ということが企業にとって非常に重要なこと、これはもちろん従来から重要でございますが、特に事業融資については一層重要なことでございまして、いわば投機的な取引に資金が流れるというようなことのないよう十分な配慮をしなければいけない、かように考えておるわけでございます。業界としては、この点につきましては今後引き続き融資業務についての再点検と申しますか、この点についての周知を図っていくつもりでございますので、今後こうした事態が決してないように十分なる注意を喚起し、誤りなきを期したい、このように覚悟をしておるところでございます。
#61
○参考人(小山実君) 先生御指摘のように、リース会社も、先ほど御説明いたしましたように、本来の業務に関連しての周辺業務からだんだん広がってまいりまして、それが金融緩和期に特に急速に貸金業務が拡大していろいろな問題を引き起こしまして社会的に批判の対象になったということは事実でございまして、業界といたしましては十分に反省をいたしておるわけでございます。
 従来、土地対策の趣旨も踏まえまして、平成二年の十二月以降二度にわたりまして土地開運融資の自粛申し合わせを行いました。いやしくも投機的な土地取引に関連するような融資は行わないようにしようというような申し合わせを踏まえまして、その周知徹底を図ってきたわけでございますが、さらに、預金担保貸し付け問題に端を発しまして、証券・金融業界のいろいろな動向等も見まして、昨年八月には協会の内部に信用リスク管理検討委員会を設置いたしまして、信用リスク管理上の問題点と今後のあり方について取りまとめをいたしました。会員各社における信用リスク管理体制の一層の充実強化を図るべく具体的な活動を推進してきたわけでございまして、その内容といたしましては、業務運営姿勢、体制見直しの推進、社員の教育月間の設定と研修事業の実施、反社会的行為関与の排除、委員会の常設化と情報の交換等を行う、こういうことにしているわけでございまして、今後ともこの方向を推し進めまして、二度とこういう事態が生じないように努力してまいりたいというふうに考えております。
#62
○橋本敦君 今度は、リース債権、クレジット債権、これに対して小口化をして、これで債権販売ということで資金調達をするということであります。
 この法案では、そういうことで一般投資家保護ということについて一定のいろんな手だてをするということになっておりますが、一般投資家からして本当に大事なことは何かというと、そういった保護も大事ですけれども、堺参考人の先ほどもお話がありましたが、消費者、一般投資家の立場からして、その資金を再び不動産投機などの事業融資の方に使うことをやめてほしいという声がある。そのことをどう担保するかということが非常に大事な課題ですが、この法案としては、そこのところで規制方法というのは何も出てこない。だから、今両参考人がお述べになりましたような業界の自粛ということに一応ゆだねられているということであるわけですが、果たしてそれで十分かどうか、二度とこういうことが起こらない保証があるかどうかという点については、これはかなりの議論がまだまだ要るように思うわけであります。
 その一つの問題として、両参考人にお伺いしたいと思うのですが、本業とそれからそれ以外の貸金業を兼業している場合の事業融資、そこのところをどのように経理上区分するか、どういう基準でそれを区分けして再び問題が起こらないようにするか、そういった経営の基本についての区分けの仕方なり。そういった検討はございますか。
#63
○参考人(青柳忠一君) ただいまの御質問でございますが、まず、この債権譲渡によって資金を調達した場合に、それが本来の業務でない他の分野に回ることはないか、また、それをどういうふうに保証できるかと、こういうことかと存じます。
 まず、そのような他の分野に資金が回るというようなことは決してあってはならないというふうに考えております。本法案の六条に規定されております内容を見ますと、いわゆるクレジット販売信用の取扱額を超えないようにという考え方が示されておるわけでございます。また、債権の小口化による資金調達ということは、クレジット会社が保有しております資産を譲渡することによって資金調達を行うわけでありますから、調達後にはその企業の資産はその分減少するわけであります。ですから、それが全く同額とは言えないにしましても、これに伴ってやはり金融機関からの借り入れも減少するということが当然あるわけであります。その意味におきまして、クレジット会社といたしましては、本業以外の業務に回す余剰資金が生まれるということはまずないというふうに考えております。
 また、経理区分といいますか、そういう形でこの問題を考えないとというお話でございますが、経理区分上の問題につきましては、現在の段階では、どのような形がとれるかということについてはまだ何も明確になっておりません。しかしながら、今後、業界といたしましては、本来業務である販売信用の問題、あるいは消費者金融の問題、さらにお話の事業者金融の問題、こういうもめをどういう形で区分する必要があるか経理面において十分検討する必要がある、このように考えております。
#64
○参考人(小山実君) 特定債権の譲渡によりました資金がリース本業以外のところに流れることをどうやって防止するかという御質問でございますが、私ども業界といたしましては、当然この法律の六条にございますように、「その特定債権の譲渡の総額が当該特定事業の実施のために必要か限度を超え」ないと。要するに、これは譲渡して得た全体の金額がリース事業の実施のために必要な限度を超えないというようなことも規定されておりますし、それから「債権の譲渡の総額が当該特定事業者の財産の状況に照らして過大」でないとか、いろいろ行政庁におきましても、譲渡計画の審査に当たってそういう歯どめをかけるということになっておるわけでございますし、また、事後的にはこの法律の十条に報告徴収の規定もございまして、その譲渡によって調達した資金がリース以外に流用されていないかどうかということを十分監視されるという歯どめもあるわけでございますので、制度的にもそういうことはできないことになっております。
 また、私ども業界といたしましては、この法律の精神を十分に尊重いたしまして実施に当たりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
#65
○橋本敦君 今おっしゃった譲渡計画の審査については、法案の審査の中で通産省、政府側にまた厳しくお尋ねをするつもりでおります。
 次の問題に話題を移しますが、ほかの委員の皆さんからもお話が出ました多重債務者問題ということについてお話をお伺いしたいと思います。
 この問題は、現在、言ってみれば八四年のサラ金地獄が問題になりましたそういう時期とほぼ匹敵するような重大な問題にもなってきているわけで、昨年一年間の自己破産は二万四千件にも上っているというような数字もあるわけでございます。これの問題は多様な問題を検討しなきゃなりませんけれども、一つは経営姿勢の問題として、カードでの購入商品、これの返済ということから始まるんでしょうが、次々とカードをつくってキャッシングを重ねていくというところに問題があるんですが、その自転車操業の一つの大きな原因として業者自身の方が、自分のところへの返済さえやってくれればよいというこういう姿勢で次々と与信をし、キャッシングを認めていくという傾向がなきにしもあらずではないか。この点について、業界としてもまず厳しくメスを入れてもらわねばならないのではないか。
 堺参考人は、先ほど教育ということで言えば経営姿勢の問題、社長さんの教育が必要だというような御意見もあったわけですけれども、業界としてこの問題についての責任も私は感じていただかなくちゃならぬ問題だというように思っているわけでございますが、この点は、青柳参考人から御意見をお伺いしておきたいと思います。
#66
○参考人(青柳忠一君) ただいま企業の経営姿勢についての御批判がございまして、これまた私どもとしても十分反省しなければならない点であるというふうに思っております。
 お話のように、カードをたくさんつくっていく、そして次々と借り回っていく、これが防げないのか。自分のところだけ、自己の企業だけよければいいのかという御指摘でございますが、これは一つには、残念ながら現在までの信用情報の整備の状況では、いわゆる残高情報まで登録をいたしておりませんので、どこからどれだけ借りているかということがなかなかつかめていないわけでございます。そういう意味におきまして、ある特定の個人がこれ以上の残高を持つようであればこれはまさに過剰与信になりかねない、あるいは多重債務になりかねないということで、お話のようにこれ以上貸すことは問題であるというような判断をするにはやはりそれなりの情報の整備が必要であるわけでございます。そういう意味におきまして、従来、残念ながらそこまでの整備が行われていなかった。
 また、カードを何枚も何枚も発行される、まあ二枚、三枚は別としまして、十枚、二十枚と発行されるということはいかがなものかということも指摘されることがございます。そういうものは非常に例外的ではあろうと私も思いますが、それにいたしましても確かにカードの発行がそれぞれどの程度発行されておるか、なかなかこれも現状では十分つかめていないわけであります。そういう点につきましても、今後は当然、カードを発行するに当たって、従来もそれは照会をしておるわけでございますが、信用照会をやりまして、また、逆にカードを発行した場合には、それを登録するという形によっていわば過剰なカードの発行というものを規制していくということも、ひとつ今後の問題として考えなければいけない問題であるというふうに思います。
 いずれにいたしましても、企業の経営姿勢をまず正さなければならないという点が一つあることはごもっともであり、また事実であります。そういう意味におきまして、先ほども残高情報の登録の問題に関連して申し上げましたが、業界としては、現在の多重債務者の発生増加という現実に十分な反省を持って対処しなければいけないということで真剣にこの問題に現在取り組んでおるわけで、その意味におきまして企業の経営姿勢にも大きな変化が出てきておるというふうに思っております。
 現実の問題といたしまして、クレジットカードの発行について非常にシビアになってきております。企業のトップに、最近はなぜカードを発行しないのかというクレームが相当多く来ておるというような御意見が出ておるわけでございまして、それだけカード発行に対して非常に慎重になっているというのが現実の最近の状況でございます。一応その点を申し上げまして、経営姿勢についても大きく変化をし出しておるということを申し上げたいと思います。
#67
○橋本敦君 ここで、堺参考人にも御意見を伺っておきたいと思います。
 先ほど、一口五千万円ということであれば、一般投資家は余りそこには手が出ない額なので余り影響はないかなというお話がございました。五千万円ということではそういうこともあり得るでしょうが、しかし、この法律でいわゆるクーリングオフとか書面の交付とか一般投資家保護という体制をつくろうとしておりますのは、五千万円よりもさらに小口にしていくという方向が今後出てくることも予想している法律だというふうに私ども考えておるわけです。
 そうなってまいりますと、これは元本保証ということはございませんので何を信用して投資家がやるかということになりますと、一つはやっぱり通産省が小口債権販売について審査して許可していますということでお墨つきがある。ここのところがやはり売買の非常に大きな一般投資家向けのポイントにされて、それを信用して買っていくというケースがふえていくという傾向が私は否めないと思うんですね。これがこれまで悪徳商法ではいろいろこういうことも類することが行われてきた経験もありますので、そういう点の心配はいかがお考えかという点をひとつ御意見を聞きたいと思います。
#68
○参考人(堺次夫君) 実は、その件につきましては当初私も懸念をいたしました。ところが、衆議院の審議の際に通産省当局は、当面一口五千万円という数字を維持していくという御答弁でございました。それからまた、それをさらに小口化するということになるという段階につきましての時期の明示というものがありませんでした。それで当面ずっと続くというように解釈いたしまして、であればということも考えたわけです。ですから、当然のことながら、これが一般投資家が手を出す範囲、例えば一世帯当たりの平均貯蓄高、日銀の貯蓄広報中央委員会の調査で今たしか一千百万前後だったと思いますけれども、一千万以下ということになってくれば、これは通産省としては再度衆参の商工委員会の審議にかけていただければということを考えます。また、それをやってもらわないと、前提が多少変わってくるだろうなと思います。
 ただしかし、今現在、クレジット債権、リース債権を担保にクレジット業者あるいはリース業者の方々が銀行からお金をもう借り入れていらっしゃる、小口化債権が既に自由営業されているという現実がございますので、であるならばそれを整備して、そして投資家保護を図るべく通産省の従来つくってこられた消費者保護法規に基づいて、それをスライドした保護規定がございますので、であるならば証券取引法よりはこの方が進んでいるという判断をしたわけでございます。ですから、さしあたりは一般投資家の被害はあり得ないだろうと。ただ、十二分にそれは私どもも監視をしていかなければいけないと考えております。
#69
○橋本敦君 時間が参りましたので、これで終わります。
#70
○古川太三郎君 青柳参考人にちょっとお聞きしたいんですが、クレジットの一件当たりの一番小さい債権というのは幾らぐらいで、大体また平均はどのぐらいあるか。あるいはまた、一件当たりの期間ですね、割賦販売信用の期間、一番最短はいついつか、何回ぐらいか。また最高は何回ぐらいか、ちょっとお聞きしたいのです。
#71
○参考人(青柳忠一君) 一件当たりの金額はどの程度かということでございますが、これはクレジットの場合、クレジットカードによる与信、それから個品割賦と申しておりますが、いわゆる一つ一つの品物についてクレジットを付与する、与信するという場合とで違ってまいります。
 はっきり申し上げまして、個品の場合やはりある程度金額が大きいわけです。何万円あるいは何十万円というようなものもあるわけです。例えば、極端な話、自動車をお買いになる、あるいは家電製品の何十万というようなものをお買いになる、あるいはピアノをお買いになるというような場合も個品ということでクレジットが行われる。これは金額は相当大きなものになります。
 ただ、お話の点は、恐らくクレジットカードによる場合ということだろうと思いますが、これはクレジットカードの場合は、一応上限が、いわゆる与信限度枠というものがございますので、それを超えるということはできないわけです。その与信限度枠というのは、各社の、また各利用者に対するあれで若干違っております。しかし一般的には、今恐らく上限が三十万とか四十万とか、一番高くて五十万というところが与信限度枠だと思います。それが一回でお使いになるということは余りないと思いますが、特に十万円以上というような高額商品になりますと、これはそれぞれ例えば百貨店でお買いになるという場合でも、いわゆる先ほど申した信用照会をやるという形でこの……
#72
○古川太三郎君 金額だけ聞かせてください。余りたくさん言われると時間がないものですから。
#73
○参考人(青柳忠一君) はい。ですから、小さい場合は数千円でもカードの対象になります。大きい場合は何十万という場合もあり得るということでございます。
 それから期間でございますが、これはクレジットカードにおきましては御存じのようにマンスリークリアというものがあり、一カ月でもって決済が行われるというものがある、いわゆる一回限りです。しかし、普通は大体三カ月、いわゆる割賦という割賦販売法の対象になりますものは、二回以上ということで、三カ月ないし大きなもので三十六カ月というようなものがございます。
#74
○古川太三郎君 最大でそうすると三年ぐらいということと理解していいですね。
 クレジットの場合は、リースと違って一つの債権も小型ですし、また期間も短いように思うんですが、こういうことから債権譲渡に適していると。むしろ私は、リースの方が適しているのだけれども、クレジットは適していないんじゃないかと思うんですけれども、そのあたりはいかがですか。
#75
○参考人(青柳忠一君) お話のように、確かにリースのことを私はよくわかりませんけれども、金額的には一件当たりが大きいものだと思います。その意味におきましてクレジットの場合は、いわゆる小口債権というものが多いことは事実でございます。何万円から何十万円と。ただし、自動車等になりますと何百万というものがあるわけでございますから、すべてクレジット債権はこの法案における債権譲渡の対象には適さないということにはならないというふうに考えます。
#76
○古川太三郎君 青柳参考人と小山参考人お二人に聞きたいのですけれども、今までこのお話を聞いていますと、資金調達ができるものだったら今何でも欲しいというようにも聞こえるんです。先ほど、金利の問題よりも資金調達にメリットがあるんだというお話も小山参考人はなされたように思いますけれども、資金調達ならば、むしろ債権譲渡より、この特定債権の問題よりも、先ほどから言われていますCPとかあるいは社債、そういった方での調達がより正しいものだというようにお考えになるかどうか、ちょっとお二人にお伺いしたい。
#77
○参考人(青柳忠一君) 私どもは、最前からも申し上げておりますように、資金調達の一つの方法としてこのクレジット債権の譲渡ということが認められることは大変ありがたいと申し上げております。ただし、それよりはCPあるいは社債の方がいいのではないかというお話でございますが、これはどちらがいいということは言えないというふうに思っております。
 ただ、先ほどからこれも申し上げておりますが、CP、社債の場合は、この対象になり得るのはクレジット会社、八百社あるいはもっとあろうかと思いますが、その中でごく限られた数社、十社以内ぐらいにしかならないのではないかというふうに思われるわけであります。今後どういうふうになるわかりませんけれども、当面考えられます。それに比べますと、このクレジット債権譲渡による資金調達は、もっと範囲を広げた企業の間にこれが可能になるという意味においては、ぜひともこれはお願いしたい、このように考えております。
#78
○参考人(小山実君) 私ども、リース業界も社債なりCPもお願いしているわけでございますけれども、それぞれの調達手段をミックスいたしまして、それぞれのそのときのリースの内容に応じていかに最適な方を運用するかということが大事なわけでございます。それから、青柳参考人も申し上げましたけれども、CPというのは比較的期間が短い調達だろうと思いますし、社債は長いわけでございますが、これはまた適債基準その他いろんなところからいっておのずから対象になる企業は限られてくるということもございますので、ぜひこういう債権の譲渡方式の調達も実現させていただきたい、こういうふうに考えております。
 それから、先ほどちょっと私がどのくらい金利差があるかという御質問に具体的にお答えできなかったものですから、ややその金利差もさることながらこういう長期の安定した資金ということを申し上げたのですが、それは別に金利がどうでもいいから何でもかんでも集められるものは幾らでも欲しいという意味ではないわけでございまして、それぞれのリースに応じた資金調達の方法として、具体的な金利差もむろんございますし、それから割と長期のリースをやることのリスクを債権譲渡によってある程度ある意味では投資家にリスクを付するわけでございますけれども、そこは譲渡の値段とかいろいろなところでまた変わってくるわけでございます。ということもありまして、決してなりふり構わずお金の集まるものは何でもいいという意味で申し上げたわけではございませんので、ひとつその点をお許しいただきたいと思います。
#79
○古川太三郎君 もう御存じだと思うんですが、きょうの日経新聞に、ノンバンクも貸金業とは別の分野であれば、区別できるんならばCPの発行もするようになるというような記事をお読みになっただろうと思いますけれども、むしろこれが本体で、この突破口を開くことによって皆さん方の業界は大いに伸びるんじゃないですか。何もお上の御威光とか援助をもらうよりも、私は、その方が業界として、また企業として本当に自立てきる発展の芽ができるんではないか、こう思うんですけれども、その点お二人はどのような考え方でございますか。
#80
○参考人(青柳忠一君) CP発行につきましては、最前から申し上げておりますように、今日までたびたび関係御当局にお願いをしてきているわけです。これはいずれ認められるものと私どもも考えておりますが、本日の新聞にどの程度出ておりますか私もよく存じませんが、これは認められたといたしましても、やはり先ほど申しましたようにある程度限定された企業しかできないわけです。それ自身は、もちろん非常に重要なことでありましてぜひともお願いしたいところであります。
 しかし、これができるから債権譲渡による資金調達は必要ないということは全く言えないわけでありまして、これは先ほどから申し上げますように、むしろ広い範囲において業界の各企業がそれぞれ優良債権を持っているわけですから、それを譲渡することによって資金調達が可能になるということはぜひともお願いしなければいけないというふうに思っておりますので、並行してこれはぜひとも御協力をお願いしたい、このように思います。
#81
○参考人(小山実君) CPにつきましては、私どもの業界も前から再三お願いしておるわけでございますので、それが実現されるということは非常に喜ばしいわけでございますが、先ほどからも申し上げておりますように、リースというのは非常に長い期間を固定リース料、したがいましてその中に含まれる金利も固定金利でお貸ししているわけでございます。ところが一方、調達面では、そういう長い期間を固定した金利で調達する道が非常に狭いわけでございます。
 CPというものは、先ほど申し上げましたように、むしろ約束手形に近いものというふうに私ども聞いております。ですが、ですからやはり調達面では、短期の資金のソースだけではなしに長期資金のソースを極力ふやしてそれをうまくミックスして運用する必要がある。そういう意味で、この債権譲渡方式というのは、長期資金の肩がわりの方法として非常に我々業界を挙げて熱望している。それからまた、先ほど申し上げましたように、リース会社の信用だけではなしにむしろそのリース債権の信用力を担保にしてある程度調達できる、こういう面もあるわけでございますから、中小リース会社も活用できるであろう。その二つの意味でぜひこれもあわせて実現させていただきたい、こういうことをお願いする次第でございます。
#82
○古川太三郎君 別に皮肉を言うわけじゃないですけれども、銀行からももうちょっと難しい、本来ならば、社債やCPもなかなか難しい、これは制度的なものがありますが。今現在でも、五千万ぐらいならば機関投資家に売買できる。それをわざわざこの法律をっくってまでということになりますと、ああそうですかといってすんなり入らないわけですね。なぜかというと、やはりこの法律をつくって、もっともっと金額を小さくしていって、小口化して、そしてこれは自由市場で回転するんじゃなくてエンドユーザーがもう持ち切りだと。
 そうしますと、やっぱり小さい投資家、年金生活されている人なんかに必ず売りにいくんですよ。そういうことをして、その投資家は、非常に難しいような債権では嫌だと初め言っても、これはもうかりますよ、利益ありますよ、郵便局にやるよりももっといいですよと必ず外務員はそういう口上を使うと思うんです。これは、もう株でも何でも皆そのことによって消費者、一般の方は非常に迷惑してきたわけですね。だから、本来ならば、そういうお金が必要ならば機関投資家に売買されればいいんですよ。しかし、機関投資家も、そういう債権はちょっとうさん臭いという目で見ているんじゃないですか。もししっかりした企業が発行するものであれば、これは機関投資家ならば金利がよければ、商売ですから自己責任で買うでしょう。また、そういうレベルの人だけにとどめておく方がむしろいいんではないかと私は思ったものですから、その辺はどう思われるか、三人の方にちょっとお聞きしたいと思います。
#83
○参考人(青柳忠一君) 債権小口化商品ということで、新しい商品がここでこの法案が通りますと生まれてくるわけですが、しかしながら、この仕組みは相当複雑なものであるというふうに思います。その意味におきまして、先ほどからお話が出ておりますが、当面五千万というような一つのあれもございまして一般投資家というものは考えていないわけです。
 しかしながら、そういう体制が徐々に進んでいきまして、一般投資家につきましてもこの商品についての知識がだんだん浸透するというようなことになりますれば、恐らく行政当局においても、最低販売単位等についてさらに別途な御指導が出てくるものであるというふうに思っておるわけであります。ですから、私どもとしましては、やはりできる限り将来的には多数の投資家に販売されるということが望ましい。したがって、その場合にも、一般消費者に対してやはり投資家保護という観点での十分な配慮をまず法的に整備しておく必要があるということについては、そのとおりではないか、かように考えておるわけでございます。
#84
○参考人(小山実君) 確かに、この商品の内容というのは非常に複雑で難解な面もあるわけでございますので、先生の御指摘のように、一挙に消費者向け、一般の消費者の方に販売するというのはなかなか難しい点もあるだろうと思いますが、将来の方向としてはやはりそういう道もあけておいていただいた方がありがたい、こういうことでございます。
 なおそれから、法律によりまして行政庁のいろいろその安全性なり信頼の確保のための規定もあるわけでございますが、基本は、やっぱり業界がみずからの力で、この債権の内容についてその信用を投資家の皆さん方に高めていくという自分たちの努力が根本だろうと思います。そういう意味で、信頼というのは、築き上げるのは時間がかかるものでございますが、それを壊すのは一日で壊れるわけでございますので、そういう意味でも私ども業界としても、慎重に実績を積み重ねながら将来の道を広げさせていただいて、そういう方向に向かって努力していきたいと考える次第でございます。
#85
○参考人(堺次夫君) おっしゃる話はごもっともでございまして、一般大衆の社会的な認知度が高まらないうちはさらに小口化販売すべきではないと思います。
 それから、そのときもう一つ気になるのは、やはりそういう売り方というか、売るノウハウを持っているのは証券会社の方々が一番持っているだろうと思います。ところが、この証券会社の方々が商売するというときになりますと、本法では適用除外事業者に当たっておりまして本法の対象になりません。証券取引法ではクーリングオフがございません。ですから、そういう適用除外事業者が業務をやることにつきましては本法と同水準でなければいけない、このように考えます。
#86
○委員長(岩本政光君) 以上をもちまして、参考人に対する質疑は終わります。
 参考人の方々には、大変お忙しいところ、長時間にわたり御出席をいただき、貴重な御意見を拝聴させていただきましてまことにありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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