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1992/05/26 第123回国会 参議院 参議院会議録情報 第123回国会 地方行政委員会 第8号
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1992/05/26 第123回国会 参議院

参議院会議録情報 第123回国会 地方行政委員会 第8号

#1
第123回国会 地方行政委員会 第8号
平成四年五月二十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     土屋 義彦君     青木 幹雄君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     青木 幹雄君     石渡 清元君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         山口 哲夫君
    理 事
                須藤良太郎君
                松浦  功君
                野別 隆俊君
                諫山  博君
    委 員
                石渡 清元君
                狩野  安君
                後藤 正夫君
                吉川 芳男君
                岩本 久人君
                上野 雄文君
                篠崎 年子君
                野田  哲君
                常松 克安君
                神谷信之助君
                星川 保松君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹村  晟君
   参考人
       長野県上田市長  永野 裕貞君
       栃木県国分寺町
       長        若林 英二君
       立命館大学人文
       科学研究所特別
       研究員      真鍋 能章君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(山口哲夫君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨二十五日、土屋義彦君が委員を辞任され、その補欠として青木幹雄君が選任されました。
 また、本日、青木幹雄君が委員を辞任され、その補欠として石渡清元君が選任されました。
#3
○委員長(山口哲夫君) 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本日は、本案審査のため、参考人として、長野県上田市長永野裕貞君、栃木県国分寺町長若林英二君及び立命館大学人文科学研究所特別研究員真鍋能章君の御出席をいただいております。
 この際、参考人の方々に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、皆様方には大変御多忙のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。心から御礼を申し上げます。
 本案につきまして皆様方から忌憚のない御意見を拝聴いたしまして、本案の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 なお、議事の進行上、参考人の方々にはそれぞれ十五分程度御意見を順次お述べ願いまして、陳述がすべて終わりました後に、各委員の質疑にお答えを願いたいと存じます。
 また、発言の際は、その都度委員長の許可を受けることになっておりますので、どうぞあらかじめ御了承をお願いいたします。
 それでは、まず永野参考人にお願いいたします。永野参考人。
#4
○参考人(永野裕貞君) ただいま御紹介をいただきました上田市長の永野でございます。
 参議院地方行政委員会の諸先生方におかれましては、日ごろから地方行政の諸問題につきまして格別の御支援と御高配を賜っておりまして、この席をおかりいたし、まずもって厚く御礼を申し上げたいと存じます。
 本日は、地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして意見を申し述べる機会をお与えいただきましたので、直接都市行政に携わっております市長の立場から、当面する諸問題について意見を申し述べさせていただきます。
 一、平成四年度地方財政対策について。
 まず、今回の地方交付税法等改正案の基礎となっております平成四年度の地方財政対策についてであります。
 現下の我が国は、真に豊かさの実感できる国民生活の実現を図るため、身近な社会資本の整備、高齢化社会に対応する福祉の充実、環境保全対策等が緊急の課題となっており、内政の担い手たる都市自治体の果たすべき役割はますます重要なものとなっております。今回の地方財政対策においては、これら当面する行政需要に対する財源措置が講じられているのでありますが、以下その主要なものについて所見を述べさせていただきます。
 第一は、地方単独事業の拡充についてであります。
 地域振興に果たす地方単独事業の役割の重要性は今さら申し上げるまでもありませんが、加えて、さきに国が決定した公共投資基本計画に基づく社会資本の整備を促進する観点からも、地方単独事業の積極的な展開が不可欠であると存ずるのであります。
 したがって、平成四年度の地方財政計画において、投資的経費に係る地方単独事業が対前年比一一・五%増と大幅に拡大され、特に都市生活環境整備に着目した経費の増額が図られていることは、まことに時宜を得た措置であると高く評価しているところであります。また、ふるさと創生として始まった地域づくり推進事業については、これを契機にそれぞれの市町村の魅力ある地域づくりの機運が大変に盛り上がっております。
 上田市においては、身の回りの環境に潤いや安らぎを求め、伝統と文化に培われた感性あふれる都市づくりを目指しておりますが、ふるさと創生資金をもとにクリーンシティ上田基金を設置し、市民一人一人の参加と連帯で身近な環境の美化、整備、保全に取り組んでいるほか、歴史と風格ある都市景観の形成や真田昌幸の居城として名高い上田城跡公園の整備などを進め、誇りと夢の持てる町づくりに邁進しているところでございます。この地域づくり推進事業に対する財政措置は、平成四年度までと聞き及んでおりますが、明年度以降もぜひとも継続して自主的、主体的地域づくりをさらに推進していただくようお願いを申し上げたいと存じます。
 第二は、福祉施策についてであります。
 本格的な高齢化社会に的確に対応していくため、国においては高齢者保健福祉推進十カ年戦略を打ち出し、私ども都市自治体においてもその着実な推進に努力しているところでありますが、さらに加えて、地域住民のニーズにマッチしたきめ細かな独自の福祉施策を展開してまいる必要がございます。
 今回の地方財政対策においては、地方単独の社
会福祉のための経費の充実とともに、昨年創設された地域福祉基金については、市町村分が倍増されているなど、適切な配慮がなされておりますが、今後とも地域福祉基金のさらなる増強等、財政措置の一層の拡充とともに、ホームヘルパー等の人材確保に対する支援策についても適切な御配慮をお願いしたいと存じます。
 第三は、国保財政の健全化についてであります。
 今回、国保事務費負担金のうち人件費及び助産費補助金の一般財源化とともに、国保財政への支援策があわせ講ぜられており、これは一体として国保財政の健全化、安定化に寄与するものと理解しております。しかしながら、国民健康保険をめぐる状況は、高齢化社会の進展、医療費の増大等によりますます厳しくなっておりますので、今後とも医療費の適正化、給付と負担の公平化、保険料負担の平準化等の抜本対策を推進し、国民健康保険の安定的運営が図られるよう特段の御配慮をお願いしたいと存じます。
 二、地方交付税の特例減額について。
 ところで、最近、一部に地方財政余裕論を展開し、地方交付税率の引き下げを云々する意見が伝えられていることは大変遺憾に存じているところでございます。私どもとしては、交付税率の引き下げは断じて容認できないことでありますから、昨年十二月には全地方団体の総意において全国大会を開催するなどの運動を行い、また先生方の御尽力もあって、幸いにして今年度は交付税率は堅持されたのでありますが、結果的に地方交付税の総額から八千五百億円の特例減額を行うこととされたところでございます。
 この件につきましては、先ほど申し上げましたとおり、地方財政対策において地方団体が当面必要とする各種施策に対する措置が講じられた上で行われるものであり、しかも国の予算編成が二兆円を超える財源不足のもとで、建設国債の限度いっぱいの発行のほか増税措置も講じられるという厳しい状況にあったこと、また今回の減額については、後年度法律に基づき返済されるものでありますので、この際やむを得ないものと考えているところでございます。
 ただ、このことに関連いたしまして、いわゆる地方財政余裕論に対して一言申し添えさせていただきます。
 こうした議論は、いわゆる交付税の総額をめぐり、ここ数年とられてきた過去の特例的借金の解消措置をとらえて地方財政には余剰があると主張されているようでございます。しかしながら、これらの特例的借金は、過去の地方財政の危機的財源不足の際、本来地方交付税率の引き上げで対処すべきものをいわば地方団体が自前の借金でしのいできたものでありまして、これを解消するための措置は地方財政健全化のためにとられたものであり、決して余剰と言うべきものではないと存ずるのであります。
 私どもとしては、今後ともこれら特例的借金の解消措置を講じながら地方財政の健全化をさらに推進すべきであると考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
 三、今後の課題について。
 次に、せっかくの機会でございますので、この際地方団体が抱える当面の重要課題につきまして何点か要望をさせていただきます。
 まず第一点は、ただいまも申し上げました地方交付税率の堅持についてでございます。
 地方交付税は、憲法で保障された地方自治の本旨を実現するための地方団体共有の固有財源であり、国の他の歳出とは性格を異にするものであります。現在、緊急の政策課題となっている各種社会資本の整備、高齢化社会への対応、地域の振興などの施策の多くは地方団体の手によって行われているところであり、これら地方団体に課せられた責務を果たしていくためには、地方一般財源の重要な地位を占める地方交付税の安定的確保が不可欠であります。加えて、地方交付税率を引き下げることは、地方分権が求められている時代の動きに逆行するものでありますので、今後とも地方交付税率の堅持につきまして、先生方の特段の御理解と御支援を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。
 第二点目は、地方への権限移譲についてでございます。
 御案内のように、この問題に関しましては、現在地方制度調査会、臨時行政改革推進審議会等におきまして審議されているところでございますが、全国市長会においては、かねてから地方分権を推進し都市自治の確立を図る立場から、都市自治体の人口規模、能力等に応じた権限移譲とその財源付与を機会あるごとに要望してきたところでございます。
 私どもといたしましては、従来になく地方分権の機運が高まっているこの機会に、ぜひとも都市への大幅な権限移譲が実現されることを願っているところでありますので、諸先生方におかれましても、引き続きよろしく御支援、御協力賜りますようお願い申し上げます。
 第三点目は、国庫補助金の改善合理化についてでございます。
 まず、懸案となっております補助率の復元問題につきましては、昨年、補助率の体系化、簡素化の観点から、平成五年度までに結論を得るよう関係省庁で検討を進めることとされたところでありますが、一日も早く地方の納得のいく結論が得られるよう切望しているところでございます。
 なお、国庫補助金等の整理合理化に当たっての私どもの基本的な考え方は、単に費用の負担のみを地方に転嫁するのではなく、事務事業のあり方そのものを抜本的に見直した上で、国と地方の機能分担、費用負担のあり方を十分検討し、地方の自主性にゆだねるべきものについては必要な財源措置を講じながら一般財源化を図るべきであると考えておりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。
 最後に、都市にとりまして現在緊急の課題となっております廃棄物処理対策について申し上げます。
 御承知のとおり、産業活動の拡大と国民生活様式の変革に伴って排出されるごみの量は激増し、また質的にも多様化しており、その適正処理が深刻な都市問題となっております。全国市長会におきましては、ごみ問題の抜本的な対策を探るべく、特別の委員会において総合的な調査研究を鋭意進めているところでございますが、当面の問題として、廃棄物処理施設整備に係る国庫補助金の予算額が十分でなく、必要な事業がなかなか採択されないことが大きな悩みでございます。この問題につきましては、昨年、当面の打開策として地方財政上の措置が講ぜられ、今回も一定の措置がなされているところでありますが、今後とも必要な施設整備に支障が生じないよう適切な財源措置をお願いいたしたいと存じます。
 以上、当面する地方行財政の諸問題につきまして、お願いかだがた忌憚なく意見を申し述べさせていただきましたが、目下、私どもの最大の関心事は本法案の速やかな成立てございます。
 御高承のとおり、最近の経済情勢は、景気が停滞し、地域経済への影響も懸念されているところでございます。国におかれては、緊急経済対策を決定され、平成四年度の公共事業関係予算の前倒しの方針を明確にされたのでありますが、地方団体におきましても地方単独事業の円滑な施行が強く期待されております。そのためには、その裏づけとなります財源の確保が不可欠でありますが、とりわけ地方一般財源の重要な地位を占める地方交付税の総額や算定方法を早期に確定していただくことが必要でありますので、本法案の早期成立に特段の御高配をお願い申し上げまして、私の公述を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#5
○委員長(山口哲夫君) ありがとうございました。
 次に、若林参考人にお願いいたします。若林参考人。
#6
○参考人(若林英二君) ただいま御紹介をいただきました若林でございます。
 地方行政委員会の先生方におかれましては、全国隅々の地方自治体のためにいろいろ御心労いただきまして、心からお礼を申し上げます。
 ただいま上田の市長さんから格調高いお話がございましたが、それは私どもにも共通することでございますけれども、重複を避けまして、次元の低いことでございますが、私の町を中心に自分で考えておりますことを申し述べたいと存じます。人口一万五千の小さい町でございまして、私がお話し申し上げましても皆様の御参考にはならないかと存じますが、せっかくのお呼び出してございますから、自分の思ったことを、考えたことを申し述べたいと存じます。
 私の町は栃木県の国分寺町でございます。小山市に隣接して、宇都宮と小山の間で埋没しようとしている小さな町でございまして、東京から八十キロ、宇都宮の県庁から二十キロ南にございます。小山市に隣接して関東平野の中心になっております。面積わずか二十平方キロ、人口一万五千、人口密度七百五十人。国道四号新バイパスとそれから四号線、二つが貫通しております。JR宇都宮線の中に二つの駅がございまして、自治医大駅と小金井駅であります。昨今、自治医大周辺がニュータウンの開発が行われまして、人口が逐次増加しているというところでございます。
 千二百年前に聖武天皇の勅命によって建立されました下野国分寺と尼寺を初め、大小の古墳が散在して、古代におきましては下野文化の中心地だったと言われております。ただ、中世の史実には乏しく、わずかに徳川将軍の日光参拝の遺跡が残っているだけであります。
 町村合併未合併の町でございまして、県の試案は、お隣の、今は薬師寺村はなくなりましたが、薬師寺村と国分寺町が合併する、そういう案でございましたが、先生方の前では申しわけないんですけれども、両方とも選挙区が違う。選挙区が違いますとなかなかこれは大変でございまして、それから郡も違うということで、とうとうこの合併がならなかったわけであります。そのために今でも貧乏町をしょっているわけであります。
 町の西半分は史跡が多くございまして工業開発ができないということで、工業団地は、準工業地帯を含めまして百ヘクタールしかないわけであります。
 町の財政状況でありますが、平成三年度は標準財政規模が二十七億八千万円、基準財政需要額が二十三億五千万円、それから基準財政収入額が十三億六千万円で、交付税は九億八千万円ほどいただいております。財政力指数が〇・五五四、起債が二十八億、しかも、そのほかに債務負担行為の借金が五億円ございまして、大変財政は厳しい。町長がトイレの電気を消して歩いているような始末でございます。
 地方交付税制度に対する意見を申し上げますが、この制度は収支算定方法が非常に精密をきわめていて、極めて難解ではございますが、地方の伸長、振興、また公平という原則におきまして大いに役立っていると私は考えております。
 それから、今回話題になっております特例制度における貸借。附則第四条関係の過去における貸借の清算内容は、難解で私もよくわかりませんけれども、今回の附則第三条に基づく八千五百億円の減額、これは地方から国への貸しというふうに理解いたしますが、これは基本的にはやむを得ない措置というふうに私も考えております。
 そのわけは、地方におきましても余り財政が去年どことしか違うと、凹凸がありましては行政の運営ができないわけで、凹凸のない財政運営が必要だと思っております。交付税の少ないときに就任した町長は直ちに困難に直面し、福祉も清掃もあるいは消防も後退を余儀なくされるわけであります。また反対に、景気のいいときに就任した町長は、自分の手腕のごとく吹聴して放漫な経営を行う、そういう危険がありますので、今回のような今行われております貸し借りの関係はやむを得ないんじゃないかと思っております。
 ただ、地方は道路とか水路あるいは下水道もまだまだ貧弱でございまして、多大の借金を抱えておりますのでありますから、交付税の三二%、消費税の二四%、たばこ税の二五%の加算はぜひとも現行の制度を堅持していただくように心からお願いを申し上げる次第であります。
 算定方法の改正で、過去に、昔私がすごく感銘を受けたことがあります。
 二十年ほど前に土地開発基金が創設されて、私どもの町では五千万円ほど交付がありました。駅中心の市街地八十ヘクタールを区画整理するわけでありますが、この中に五百軒の家がございまして、これをこのうち八五%から九〇%移転しなければならない。猛烈な反対が起こりまして執行不可能という事態が続いたわけでありますが、この五千万円の土地開発基金を私はフルに活用いたしまして、買い取り申し出のあった土地をどんどんとこの五千万円のお金で約束をいたしまして手金を払って買いまして、そして町有地を拡大いたしました。
 その結果、換地が非常にスムーズになって、現在七〇%移転が完了している。もしこのお金がなければ、土地の値上がり現象のときなどには、補正予算の手続などをしている間にどんどんとよそへ転売されてしまうわけでありますから、非常に土地開発基金は有効であったと、今もって感心をしているわけであります。
 それから、みずから考えみずから行う事業、ふるさと創生一億円。これは地方におきましても中核都市への一極集中が進んでおります。大都会ではネオンが輝いて人に干渉されずに生活することができる。遊ぶところがいっぱいある。だから、若者は農山漁村を捨てて都へ走るわけであります。この一億円の事業を私ども町民は拝んでいるわけでありまして、この措置は過疎に悩む町村の大歓迎するところであります。この一億円の交付を機会に、全国の隅々までふるさと論議が盛んになった、愛郷心が起こったと言っても過言ではないと思っておりますのでありますから、この夢がもう一度あればいいと私は思っているわけであります。
 次に、地域づくり推進対策事業。財政の乏しい町村におきましては、緊急性のない事業、つまりゆとりある事業については取り組みにくいわけです。文化的な事業、ゆとりある事業、そういう地域をつくるためにこの対策は偉大な力を発揮してまいりました。我が町でも地域づくり推進対策事業のおかげで子孫に残す立派なふるさとをつくることができております。
 今回の算定方法の改正につきまして、自然環境の保全、廃棄物の減量化等快適な環境づくりに財源措置をされておりますが、全くこれは当を得ているわけであります。私の町では、ごみの分別収集、リサイクルを一年間実施いたしまして、その結果、町が見違えるほどきれいになりましたし、燃やすべきごみは四〇%減量いたしました。けれども、分別の費用が焼却して埋め立てするよりも五〇%余計にかかるということがわかりました。
 しかも、最近の鉄類の値下がりによりまして、リサイクルした品物の処分に追い銭を出さなくちゃならない、こちらから金を出さなくちゃならないという現象になりまして、町をきれいにするためには、子供会とかあるいは婦人会にたくさんの奨励金を出す必要があるわけであります。ざっと計算いたしまして清掃費に二億二千万円くらいかかる。交付税の事業額で一億八百万円くらいでございますから、大幅な持ち出しになっているわけであります。特にリサイクルをするということについては、町が小さいから余計に金がかかると思いますが、分別いたしましても、リサイクルの資源に対する収入が少ないということが大きな問題になってまいりました。
 道路、公園の清掃でございますが、前はボランティアがどんどん自分たちの公園を清掃してくれました。ところが、最近は公園、広場が多くなり、かえって子供が少なくなる。子供が少ないということはその父兄も少なくなるわけでありまして、広場の清掃、除草もこれは大変な金がかかるようになりました。先ほど申し上げましたよう
に、自治医大周辺の開発によりまして都市的な住民がふえてまいりました。どうして田舎はこんなに暗いんだ、街路灯をもっともっと増設せよ、交通安全施設をつくれと、こういう要望がますます強くなってまいりました。
 私の町は過疎地帯でもありません、過密地帯でもありません。半島でもなければ離島でもない。首都圏のただ一つの町として事業費補助のかさ上げが認められているだけであります。このかさ上げにつきましても、一会計年度に事業の増大を図らなければ、つまり一年間は何にも仕事をしないで、二年目にその二倍の仕事をやればたくさんお金がもらえるというような基準になっております。そういうことにまいりませんで、平均的にやっていきますとこの恩典にも治せない。
 我が町は、前に申し上げましたとおり、小山市と境界がわからないくらい混然としております。議員の質問では、しばしば小山市との行政サービスが違い過ぎる、小山市では○○事業は無料だ、手数料は取らない、それから福祉事業は十分行き届いている、何で同じ国民が、この国分寺町はこんなに低いんだ、町長の腕が悪いんじゃないか、こういうおしかりを受けるわけであります。私はそのたびに、ごもっともであります、来年から同じ水準にしますという答えをせざるを得ないのであります。
 もう一つは、休みが多くなれば人件費がふえる。最近は管理職まで日曜の出勤手当を払わなくてはならなくなりました。休暇を、役場の閉庁を多くして住民に同じサービスをするということは不可能なことでございまして、これはたくさんの金がかかると私は考えております。小山市は交付税の分類で言えば甲の四の市でありますが、私の町は乙の三でございまして、都市近郊の町に対してもどうぞ温かい御配慮をお願いする次第であります。
 結びといたしまして、今国会に提出されました御審議中の地方交付税法等の一部を改正する法律案につきましては賛成の立場でございますが、この八千五百億円のお金を来年も再来年も貸せ貸せと言われても困るわけでございまして、ぜひとも地方としては三二%の原則が崩れないように、毎年貸すということは原則が崩れたと同じようになるわけでありますから、ぜひともこの三二%の原則は堅持されるようにお願いをいたしまして、私の意見発表を終わりといたします。
#7
○委員長(山口哲夫君) ありがとうございました。
 次に、真鍋参考人にお願いいたします。真鍋参考人。
#8
○参考人(真鍋能章君) ただいま御紹介をいただきました真鍋です。
 私は、法律案のうちから、地方交付税総額の特例措置の問題、地方交付税の単位費用改正の問題の二点について意見を述べさせていただきます。
 第一に、法案は、平成四年度分の地方交付税の総額について特例措置を講ずることとしております。
 ここでの問題は、地方交付税の総額から減額することにより国に貸すという問題ですが、かつては交付税特別会計の借り入れと地方債の増発によって借金も行われておりました。このため、貸し借りの極めて複雑な関係がつくられております。このこと自体一財政民主主義の観点から大変問題がありますが、重要なことは、このような関係が計算基礎の異なる二つのものを地方交付税制度が持つところから生じたものであるということです。国税の一定割合を交付税の総額とする、他方では基準財政需要額と基準財政収入額の差から計算される交付税の合計額が出てくる、これら二つのものは計算基礎が全く別のものでありますので、ここから複雑な関係が生じております。
 したがって、国に貸すということが適切かどうかは、所得税、法人税、酒税の三二%、消費税の二四%、たばこ税の二五%という、国税の特定税目とその特定の割合について検討を加えねばなりません。また、基準財政需要額や基準財政収入額の中身について検討すること、これなしには結論を得ることはできません。
 後者については、そもそも不交付団体を含む基準財政需要額の総計と府県と市町村の重複分を除く地方財政歳出の純計総額とは大きく乖離しておりますし、また、各種公共事業などでは基準財政需要額が実勢よりも低く抑えられているなど、必要な財政需要額を正確に算定していないという問題があります。また前者については、後に見るように、その特定割合の水準の問題のみならず、国税としての税源配分のあり方自体も検討されねばならないと考えております。
 第二に、法案は、各種の制度改正に伴って必要となる行政経費の財源を措置するため、地方交付税の単位費用を改正する等の必要があるとしております。
 まず、大都市財政から見たとき、地方交付税には多くの不算入費用や算入不足の著しい費用があると言われてきました。ただ、大都市特有の財政需要にこたえることは、財政力の不均等な発展を調整して均等化するという地方交付税制度のその成立の経緯から見て、おのずから限界があると考えております。また、基準財政需要額は標準経費とされているため、全国的かつ普遍的な財政需要でなければ算入されません。他方、その地域の税収の七割、八割近くを国税という形で持ち出す大都市圏の自治体が置かれた状態には大きな不満の声も聞かれます。持ち出しを単純に中止にするなどということは日本のような統一国家では想定できませんので、都市問題の解決のためには、税源と行政需要を地方に分散させつつ税源を再配分することがどうしても必要となると考えます。
 次に、過疎地域の財政においては、地方交付税の交付決定額は基準財政需要額の八、九割にも達する状態です。しかも、さまざまな地域政策の一環として地方交付税による地方債の元利償還部分の補てんを進めてきたため、自治体によっては基準財政需要額のうちで経常的経費や投資的経費と並ぶその他の経費部分が三割前後を占めることにもなります。過疎地域はもともと税収が限られておりますので、地方交付税の地域政策的利用の割合が余り高くなりますと、リゾート開発の事例に見るように、地方自治体の自主的な判断をも誤らせることにもなりかねないと考えております。これは基準財政需要額の算定水準が低いことのあらわれであります。
 それでは、以上で見た第一の問題と第二の問題とは我々に何を教えているのでしょうか。周知のように、我が国の憲法は地方自治が全国画一の法律によって制約されることを保障してきました。地方交付税制度の機能もまた、各地域において一律的な税制と事務が採用されている状態を前提しております。ところが、我が国の一九八〇年代後半の税制改革は、国、地方の行財政制度全体に係る問題は直接の審議対象を超える面があるとして、税源配分の問題については、税収の変動によって国及び地方団体の財政運営に基本的に影響を与えることのないよう配慮しつつ処理するとしてきました。
 ここで重要なのは、我が国の税制改革は、税収に変動を持ち込まないとしただけではなく、税源配分を中心とした国と地方の間の財政関係や地方税制度のあり方そのものの検討を回避してきたことです。そして、今また国と地方の間の税源配分状態について検討することなく、交付税の総額に特例措置が持ち込まれようとしております用地方税を中心とした住民負担の動向や地方財源に占める地方税収の位置など、税制改革が検討してこなかった問題に今こそメスを入れねばならないと考えております。
 以上です。
#9
○委員長(山口哲夫君) ありがとうございました。
 以上で各参考人の意見陳述は終了いたしました。
 これより質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#10
○上野雄文君 参考人の先生方、大変御苦労さま
でございます。
 第一線で大変な御苦労をされておられる、そういうことをお話を承っておりましてひしひしと感じておりますが、私から二、三、第一線で頑張っておられる市長、町長の立場からの御意見をお聞かせいただきたい、こう思います。
 今、上田の市長さんから、国と地方との関係について、行革審やらあるいは地方制度調査会でいろいろ議論をされておられますが、なかなかどうもぴたっとしたものが出てこないと。我々自身も、いろいろ言われている割にはからっとしたものが出てこないんでいらいらする気持ちでいるわけなんですけれども、端的に言って、大ぶろしきを広げた議論ではなくて、単年度でもいいから、このこと、この事業、この仕事をひとつ市あるいは町に権限を移譲してくれたらどうなんだというようなことをお聞かせいただいて、大きな話は結構ですよ、まずこのことをひとつ決めてくださいというようなことがあるだろうと思うんですが、代表的なもの、日ごろからお考えになっておられることなどがありましたらお聞かせいただければ大変ありがたいな、こう思います。
 国分寺の町長さんからも、同じような立場で、お考えになっておられることがありましたらお述べいただければありがたい、こう思うんです。
#11
○参考人(永野裕貞君) ただいま先生から、具体的な事例があったらというような御質問でございますけれども、それぞれ各省でいろんな権限をお持ちでございます。その権限は非常に数多くございます。したがいまして、私どもとしては、本来その個々についてあれやこれやというふうに申し上げればよろしいのでありますけれども、なかなか数多いものでございますからそう簡単にはいかないのであります。
 現在、私どもが地方単独事業あるいは地域振興事業等を進めている中で、やはり農地の問題、要するに農振とかそういう問題が一番大きいんじゃないかなというような気がいたしております。
 それから、これは直接当てはまるか若干疑問はありますけれども、補助金等もできることならやはり一括、これは個々にあれやこれじゃなくて、一括してメニュー方式にでもしていただければ、それぞれ地域地域での特性が大変生かせるんじゃないかというふうに思います。
 私どもとしては、やはり事業を担当していくにはオンリーワンと申しますか、どこにもないもの、そして地域の特性を十分発揮できるもの、そういうものがやはり欲しいのであります。そんなことを考えた場合には、財源を一括して、言うならばメニュー方式くらいまでしていただければ大変ありがたい、こんなふうにも思っております。
 以上です。
#12
○参考人(若林英二君) 上野先生からの御質問でございますが、冒頭申し上げましたように、町の規模が極めて小さいということで御参考にならないんじゃないかというようなことを申し上げたわけでございますが、やはり町村の規模によりまして、人口一万五千で、職員が給食のおばさんまで入れて百三十人くらいのところでは、そう威張ってみても、それを処理するだけの能力に乏しい、甚だ面目ない次第でございますけれども、そういうふうに考えておりまして、ある程度の御指導というのは誤りない行政をするためにはやむを得ない面があるんじゃないかと思っているわけでございます。
 ただ、農業委員会が担当するようないろんな関係がございますね。そういう点についてはもう少し農業委員会を信用されて、そして下へおろしていくということが必要ではないかとふだん考えている次第でございます。お答えにならない答弁でございますが。
#13
○上野雄文君 ふるさと創生資金に言及されたわけですが、ここでも毎回議論になっております。それはやっぱり自分たちで自分たちの思うようなこと、そしてそれも市町村長や議会だけでなくて住民からの知恵も寄せてくるというので、新たな活性というか、みんなで我が町をこういうふうにするんだという気持ちを引きつける大変な役割を果たしたと評価されているんです。それは継続してあったことにこしたことはないだろう、こう思っていますが、これでこれから私たちとしてはこんなことをやりたいんだというような気持ちというか、そういうようなことがあったら参考までにお聞かせいただければありがたい、こう思うんです。
#14
○参考人(永野裕貞君) 私ども上田市におきましては、創生資金につきましては全部基金に積み立てでございます。そうしまして、その基金に若干私ども単独で足しまして、そしてクリーンシティ上田、こういう名前をつけまして、その果実をもって年々事業をしておる、こういうことでございます。
 ごく簡単な例を申し上げますと、それぞれの町にプランターを置いて、そしてそこへ花を植えてもらうというようなこと、さらにはそれぞれの自治会、まあ私どもは自治会と言っておりますが、それぞれの自治会で例えば道路にコスモス街道をつくるといった場合にはそれに助成をする、あるいはごみ処理対策で格別な事業をやるというようなことがあればそれにも助成をするというので、専ら市民の皆さんの自主的な活動を助成する、そういう資金に使っています。
 一遍に使ってしまうとそれで終わりになりますから、温泉を掘るようなこともしておいでの自治体もおありのようですけれども、それですともうその事業で終わりになってしまうというようなことがございます。まあよその首長をちょっと批判するような言い方で失礼ですけれども。私どもはそうじゃなくて、毎年毎年そこから果実が出てくるんだから、その果実を言うならば市民の皆さんに自由に使ってもらう、それが一番の活性化になるんじゃないかと、こういうつもりでやっております。
 以上であります。
#15
○参考人(若林英二君) 私の方では、ふるさと創生資金の一億円とプラス地域づくり推進対策事業を使わせていただいておりますが、まず一億円のうちの二千万円を町民の心の中にあるごみ、これを清掃してもらうということで、全町にわたりまして隅々まで座談会を開きまして、まず、ごみの清掃車が行った後にまたごみを持ってくる、こういうことだから町が年じゅう汚くなっているわけでありますから、それをやめよう、そしてリサイクルをしようということで二千万を使わせていただきました。
 それで、ごみばっかりあふれていて、しかもコンクリートとアスファルトのジャングルみたいな町でいい青少年が生まれるわけがない、これが私の持論でございまして、まずそれには町をきれいにしよう、これを手始めにいたしまして全部お金は使ってしまいました。
 地域づくり推進対策事業につきましては、下野国分寺その他の史跡がたくさんございますが、史跡がここにあった、お寺がここにあったと土台石だけ見に来る人はないわけでございまして、周辺に買収した土地がございますのでここにたくさんの八重桜とか植えまして、今度は万葉植物園をそこにつくることにいたしまして、この年間のお客様が約三十万人、それからここに落ちるお金が約三億円、全部町の商店にこれは落ちると思っておりまして、今スーパーとかデパートに押されている小さい町の商店がある程度潤ってくるんじゃないか、活性化に力があるんじゃないかと思っているわけであります。
 今後、こういう資金がございますれば、どんどんこれを活用いたしまして日本一の町をつくりたいと、自分は大ぶろしきを広げているわけであります。
#16
○上野雄文君 町をきれいにしようという、上田の市長さんも国分寺の町長さんも、そういう点で知恵を出されたという話を伺っていますが、上田の市長さんからは、リサイクル問題とか清掃の問題についてもうちょっと詳しくお聞かせいただければと思うのは、現状、今鉄くずの値下がりで、一生懸命空き缶を集めたりなんかしてみてもこれ
どうにもならない。国分寺の町長さんの話だと、追い銭でお金を足してやらなければ引き取ってもらえないというようなことで悩んでいるという話も聞かされたわけですけれども、実際に今廃棄物処理あるいはリサイクル、資源の回収、そういうような問題についてはどうされておられますか、お聞かせいただければありがたいと思います。
#17
○参考人(永野裕貞君) 私どものところでは、ごみは、それぞれステーションを各自治会に何カ所というふうに設けまして、現在は一自治会、ないし二カ所ぐらいのモデル集積所を設けましてそこへ分別収集させておる、こういう格好でございます。
 分別収集は、今のところやっておりますのは、まだまだ私の方は若干レベルが低いのでありますけれども、資源と資源以外、それと不燃物と可燃物、そういう分け方にして分別収集をしているわけであります。それで不燃物は、もちろんそれぞれ処理場へ持っていって、それをさらに分別して処理をするという格好でありますが、その中で資源になるものは現在のところビール瓶と一部のウイスキー瓶ぐらいしかありません。あとはもう全部取り扱ってもらえません。鉄くずなどは、今申し述べられましたように、追い銭にて、金を払って処理している、こういうことにしてございます。
 それから、可燃物の中でもいわゆる紙類は全部収集してそれを資源ごみとして取り扱う。その方は多少なりとも言うならば金になるわけです。それは、私の方では自治会で取り扱ってくれますからそれぞれの自治会へやってしまう、こういうことにしてやっています。
 ごみ処理につきましては、何としても市民の皆さんの意識を改革してもらわなければもう本当にどこの市町村もパンクだと思います。幾ら処理場を大きくしても、処理をする場所、そして燃焼させる施設、これは大変なものであります。私のところも、つい六年前までは三十トン炉と九十トン炉、百二十トンでやっておっ沈んですけれども、これが何としてもパンク状態で、よその町村にお願いして焼却してもらう、こういう情勢でありましたけれども、やっとの思いで約二十三億をかけて百トン炉二基をつくりました。
 それで当分間に合うだろうと思っておったが、既に六年ほどで現在もうぼちぼち困っておる、こういう情勢でありますので、何としても、焼却炉を改修するそういう経費を考えたならば、分別収集を徹底してやっていただく、そのことが一番大切だろう、こんなふうに思って、住民の皆さんに分別収集にぜひ協力してほしいということを今徹底してやっている、こういう最中でございます。
#18
○上野雄文君 どうも栃木県出身の者が栃木県の国分寺町について質問するのは、やっぱり少ししづらいという気持ちを持っていますけれども、あの辺のことを知り過ぎているほど知っていてお尋ねをするというのはいささか八百長の嫌いなしとはしないのでありますが、でも、広域であそこはごみ処理をおやりになっているわけですね。そのほか自前でリサイクルでおやりになっていると。その辺の財政の絡みの問題で、皆さんに参考になるようなお話を若林町長老んにしていただければいいのかなと思うんです。というのも、広域での分担金、自前のところでの持ち出し、先ほどお話ありましたけれども、それと交付税その他の財政措置の問題なんかについて参考までにお聞かせをいただければと思います。
#19
○参考人(若林英二君) 御質問にはありませんけれども、なかなか広域行政というのがうまく作用しない時代になってきたと私は思っているわけなんです。それは、やはりどこの首長さんも住民に忠実でございますから、自分の町のことは一生懸命やる、自分の町の財政ということは真剣に考慮をいたしますが、やはり広域となりますと、どうしてもその関係が薄くなると言っては失礼でございますけれども、その中心都市の考え方によって左右される、こういうふうに考えているわけでございます。
 お尋ねのごみの関係も一市四町で広域処理をしているわけでございますけれども、この負担金の算定の方法はいろいろございます。そのことについて申し上げる必要はございませんが、財政的に見れば、同じ仕事をやっていながら、片方は交付税の計算上におきましては甲の四、つまり補正係数の高いところに存在する、それから周辺の町村におきましては乙の三とか乙の二とかという区分に入っておりまして、どうもこの補正係数が低いんじゃないか、場合によっては五割ぐらい、五〇%ぐらい違うんじゃないか。なかなかこの交付税の制度というのは計算がややこしゅうございまして、町長ぐらいのぼんくら頭では一日や二日では理解できないところがございまして、係でも長年やっておりますとわかるんですけれども、二年や三年の経験の担当者ではわかりにくくなっております。私が大体計算したところでは、この交付税の区分、種地の問題に大いに関係があると思っております。
 したがいまして、中心都市と周辺の町村の区別がないわけでございますから、特に単独町などにおきましては非常に負担が重くなっておりますので、この点につきましてももう少し再検討いただければ幾分財政が楽になるんじゃないか。特別に私どもの方がよくなるという考えではなくて、この中核都市の周辺の市町につきましても広域で同じことをやっているわけですから再検討いただければ非常に幸いだと私は思っているわけであります。
#20
○上野雄文君 市町村が事業をやるについて土地問題というのは非常に大きなウエートを占めてくるだろうと思うんですね。そういう面で、土地対策のための費用についてもう少しこうやってほしいというような御意見があったらお聞かせ願いたいというふうに思うんです。
 中央、この東京あたりでは、この近辺見てみますと学校なんかがどんどんなくなっていってしまうという状況ですね。何か別なことで利用していかなきゃ、それを考えなきゃばかじゃないかと言われるような状況になってきていますが、地方の場合にはまだまだそこまでいかないんではないのかなと。今度の交付税の措置で、土地対策のための費用等についてそれなりに見ておって大いに寄与しているのではないのかなという気がしておりますが、実態は一体どういうふうになっているのかというのがなかなか把握しづらい面があるものですから、そういったことについてお気づきの点があったら、我々に参考までにお聞かせをいただきたいというふうに思います。
#21
○参考人(永野裕貞君) 私どもは長野県では東の方ということになるわけでありますが、東信、こう言っておるわけであります。ちょうどただいま高速道が着々と始まっている、それから一方では新幹線がぼちぼち工事が始まる、こういうことになっております。したがって、私どもが公共事業を実施する場合には土地の価格問題が一番大きな課題になっている。価格問題について大変私どもも心配したのでありますが、おかげさまで国の施策が徹底してまいりまして、いっときどんどん値上がりしたものがここへきまして鎮静化している、こういう状況になってまいりました。その点は大変国の施策のおかげである、こんなふうに感謝をしているような次第でございます。
 そういう中で、これからも土地問題があるのでありますが、特に公共で土地を確保する場合にはいわゆる税の問題がございます。土地を売る側の税の問題があります。この税の問題、五千万控除あるいは一千五百万控除という問題がありますが、こういう控除問題についてさらに、ことしから若干税が上がったような格好になりましたものですから、その控除額をもう少し引き上げていただければ土地の確保が十分楽になるであろうというふうに思っております。
 それからもう一つは、先行取得がいっとき、過去においては先行取得が随分認められたのでありますが、現在ではなかなか先行取得というわけにはいかないんです。補助対象にはならないような
場合が出てくるわけです。そんな問題が私どもとしては現在の公共事業を行う場合の土地の問題です。
 それから農振解除の問題、国まで持ち上げていかないと大規模は農振解除にならないというような問題がございます。そこいらが問題点とすれば問題点ではなかろうかと、こんなふうに思っております。
 以上でございます。
#22
○参考人(若林英二君) 私の町は二年ほど前から地価の監視区域に入りまして、いろいろ届け出制とかそういうことでやっているわけですが、どうもこの制度が何か隠れみのになっているように考えているわけですね。駅の周辺だと一坪六十万円もする。到底気の小さい町長では手の出ないような地価になってしまったわけであります。売る方から見ればこれが公定価格みたいなことを言いまして、なかなか値引きに応じないというような、何というか、お墨つきみたいな感じを与えるわけでございます。一方、水田の方は一坪一万円、一反歩で三百万円。気の毒で売ってくれと言えないほどの安さでございまして、先祖伝来、営々として守ってきた田んぼをもう担い手がいないかも手放さざるを得ないということで、何とか町で買ってくれないか、祖先の名誉がありますから、公共のためなら売ってもいいんだというようなことですね。そういうことで非常にアンバランスになっているわけでございます。
 これは、今背景を御説明申し上げましたが、この地域づくり、ゆとりある町をつくるためにはまだまだ土地が必要でございまして、今回の土地開発基金の関係などは、これをもって土地を買えるわけではありませんけれども、呼び水として極めて有効だというふうに考えておりますので、乱開発はいけませんけれども、今後いろいろ知恵を絞りまして、この関係についても御支援をいただければ甚だ幸いだと思っております。
 以上でございます。
#23
○上野雄文君 いろいろお聞かせいただきまして大変ありがとうございました。
 私どもも、交付税は、あらかじめ決まっているものを減額するというのはまことにもってけしからぬ、こういう立場で、皆さん方の市長会やあるいは全国町村会やなんかとも一緒になりまして減額反対、結果として率には手をつけなかったけれども、八千五百億だけは借りると、こういう結論でそういう提案がなされているわけですね。
 基本原則から言えば、我々はこれはとても賛成できる筋合いのものではないんです。しかし、ここまで来れば、お話がありましたように、公共工事の前倒し発注の問題やなんかで、国が仕事をやるというよりも、三割自治と言われていながら実際は仕事の七割は自治体がやっているということから考えれば、そうも言っておれる筋合いではないだろうというふうに思っています。その点では、冒頭、上田の永野市長さんが言われたように、これはできるだけ早く自治体に対応してやる、そういう措置が必要だというふうに考えています。
 ただ、去年が五千億でことしか八千五百億というふうに、貸し借りの関係だの議論だけでいかれてしまっては、来年度とうなんだ、これからもどうなんだということを議論していくと、今度は、先行きたまった借金を棒引きにされたらなお大変だという心配があるものですから、いろいろこの法案について、我々なりに附帯決議の議論などもしながら対応してまいりたい、こう思っているところです。
 同じ自治体の関係者、自分自身ではそう思っておりますが、一員として、自治権の拡大のためにこれからも我々一生懸命頑張っていきたいと思います。参考人の諸先生もひとつこれから第一線で頑張っていただきまして、いろいろ注文がありましたら我々にどしどしぶつけていただきますようにお願いをして、お礼を申し上げながら質問を終わりたいと思います。
 大変ありがとうございました。
#24
○常松克安君 重ねて、三先生方に御礼を申し上げます。本日はありがとうございます。
 なお、十分という短い時間でございますので、端的にお伺いいたします。
 まず、永野先生にお伺いいたしますが、来年、平成五年四月にはゴールドプラン、言うなら十カ年計画策定を一応市町村として各々の立場でこれを発表しなければならない、先のことではありましょうけれども。既に厚生省におきましてはどういうふうな取り組みがあるべきか、例えば住民のニーズはどういうふうなとり方をすべきかとか、いろいろなことがされております。しかし、御案内のとおり、スウェーデンでは十万人口に対して四十八名のホームヘルパー。日本の国は一名。では、果たして上田市は何名なのか。これは別段階といたしましても、これから高齢社会におけるマンパワー確保の難しさが非常な論議をされてこよう、あるいはまた計画策定についてはよほどの財政的なバックアップというものがなくしては可能ではなかろう、こう思います。
 私は、八千五百億円に対しての考え方は別段でございます。大体、八千五百億円貸すようなのは自治省がぼやぼやしておるんだ、こういう私は考えてあります。なぜかならば、平成元年度では二兆円、三兆円、三兆円、各年度余ってきておる。どなたかおっしゃいましたけれども、基準単価が低いも低い、超過負担あり、地方は借金して苦しんでおる、にもかかわらず持っていきようがない。仕方がないから、厚生省、国がやるところへ金を持っていってまた基金をつくってもまだ余る。だから、剰余金と言っても仕方がない。そんなことは三年前からわかっている。
 それに対する算定基準をきちんと今様の時代に合わせることをしないで、町長さんもおっしゃったように、これは一部の人しかわからない、自治省でも。たくさんの、何千という職員がいるんですけれども、交付税比率を算定するのは一部の人しかわからないんです、その仕組みは。こういうようなことは、今市長さんに求めるわけではなくして、私はこの辺で計画策定については相当な財政的な裏づけというものがないことにはだめだろう。
 また一方、この計画ももちろんですが、もう一つの難しさは、特養だとか老人ホーム、この策定を各市町村に権限移譲しまして、国や県はもうよろしい、放しましたよ、地元でやってください、これはまた大変なことなのであります。
 そういうようなことの裏づけといたしまして、まず、ゴールドプラン策定についてマンパワー確保はどういうふうにお考えになっていらっしゃるんだろうか。あるいはまた、それに対する自治省、中央の財政的バックアップというものをどういうふうな考えてお望みなのか、お教え願いたいと存じます。
#25
○参考人(永野裕貞君) 御承知のように、これは単に私ども上田市ばかりではございません。全国津々浦々まで高齢化というものはもうどんどん進んでおる、こういう状況であります。そういう中で、私ども地方自治体をあずかる者としては、今一番大切な仕事は福祉の対策である、こういうふうに思っております。特に、高齢者対策というものはどこの町村でも必ずやらなければならない大きな課題の一つということになります。
 それには、ただいま御指摘ございましたとおり、大変な金が必要になるわけであります。したがって、特養を一つっくるにつきましても、当然私どもとしては相当の超過負担を覚悟していなければいけない。その超過負担を覚悟しない限り高齢化対策はできないというようなことになっておるわけでありますから、そういう中ではやはり基準単価、そういうものを実勢単価に近づけてほしい、こう思っております。それぞれの地域によっては多少差異はあるでしょうけれども、何としてもやはり実勢単価というものを考慮していただかないと、実際に市町村では大変困るという、そういう情勢でございます。
 また、プランをつくるにしても何にしても、一にも二にも財源が必要である、こういうことになるわけでありますけれども、しかし、これは財源
があるなしにかかわらず、もう絶対やっていかなければならない仕事だというところに、市町村のそれぞれの首長の皆さん方は頭を痛めておるわけでありますけれども、そこはまた、厚生省あるいは自治省あたりにもぜひ応援を求めて、一人でも多くゆとりと安らぎのある老後が暮らせるような、そういう施策を検討していかなきゃいかぬ、こんなふうに考えております。
#26
○常松克安君 あと一点だけお伺いします。
 毎回、皆さんの方から声を大にして国保財政という問題のバックアップという御意見をちょうだいいたしまして、一般会計からの繰り出しか非常に大きい、これは全国的に大変なことだというようなことで、今回、自治省といたしまして幾分なりともその中で腹を決めて、本来厚生省が考えるべきところであるけれども、自治省はこれは黙っておれぬということの英断をいたしたわけでありますけれども、永野先生の市におきましてはこういうふうなバックアップというものがそれなりに効果をあらわしていくのかどうか、あるいはまた、今後国保財政という問題の平素お考えの御提言がございましたら、この際手短にお教えください。
 以上でございます。
#27
○参考人(永野裕貞君) 今回の国保事務費の負担金のうち、人件費それから助産費補助金の一般財源化をしていただくことの案があるのでありますが、これらにつきましては、私どもとしては大変ありがたい方法であるというふうに思っております。
 どっちみち一般会計から繰り出しをしなければならないのでありますから、そういう際にこのような措置をしていただくのは、やはり国保財政の健全化とかあるいは安定化、それに大変役立つものである、こんなふうに思っております。
 おかげさまで、私ども長野県は比較的医療費が少ない県であります。そういう点では北海道さんとかあるいは九州さんとか大阪近辺さんに比べると比較的楽なのでありますけれども、それにしてもやはり高齢化がますます進む。これは一たんインフルエンザでも来れば途端に赤字になることはもうはっきりしておりますから、そういう点では私どもとしても常に基金でも積んで対応を考えていかなければならないというふうに思っておりますけれども、今後とも医療費の適正化とか給付と負担の公平化あるいは保険料負担の平準化等の抜本的な対策をぜひお願いしたい、こんなふうに思っております。
 以上であります。
#28
○常松克安君 終わります。
#29
○神谷信之助君 参考人の皆さん、どうも御苦労さまでございます。日本共産党の神谷でございます。
 先ほどから市長さん、町長さんのお話を聞いていると、やっぱり評判がいいのはふるさと創生資金ですね。これがなぜ皆さんに歓迎されたのかといえば、使い道を自分たちで決められるということでしょう。だから、地方財政の根本問題として、もっと各省ごとの補助事業がだあっとあって、そしてその補助の対象にしてもらうために努力をせにゃならぬ、それから補助金はできるだけようけもらわんならぬということでいろいろやらにゃいかぬということではなしに、一つは国税と地方税の再配分問題、それからそれに伴って事務の方も地方にもっと権限を回してもらう問題、そして住民の要求でその地域の特性に応じて自治体が自由に仕事ができる真の意味の地方自治がどんどんと進められるような財源保障というもの、これをつくるというのが私ども地方行政委員会でも、これは与野党を問わず皆さんそういう点ではいろいろ知恵を絞っているわけですけれども、しかしなかなか御期待にこたえることはできない。
 そこで、補助金のメニュー化方式なんかも最近やかましく言われるようになってきていますけれども、きょうのお話を聞いていましてもまだまだその辺が大胆に改革されていないという点を痛感いたします。
 そこで、そういう御苦労の中で、お伺いしたいのはやっぱり超過負担問題なんですけれども、十年ぐらい前までは当委員会でも超過負担問題というのはもうしょっちゅう議論になったんです。最近少し声が小さいというか、そんな感じがするんですけれども、この超過負担の現状というのは以前に比べて少しは改善されてきているのか、いや、ますます地方財政にとっては、自治体の財政にとっては重要なウエートを占めている問題であるのか、この辺の実態を市長さん、町長さんの方からお伺いできたらと思うんですが、いかがでしょうか。
#30
○参考人(永野裕貞君) 超過負担のことにつきましては、我々市町村では前々から大変関心を持ちながら、少しでも改善されることを要請し運動してきたわけでありますが、ここ近年大変改善されてきたと思っております。したがいまして、従前よりはよくなっておる、こういうふうに申し上げてよろしいかと思います。
 ただ、実勢価格と補助単価との競り合いと申しますか、なかなか実勢単価は時々によりまして上がったり下がったり、一方ではどんどん上がってしまうが、基準の方はそう簡単に上がったり下がったりというわけにはいきませんからやはり若干の差はありますが、それにしましても従前よりは大変各省とも努力をしていただいておる、そういう点で私どもとしては、満足というわけにはいきませんけれども大変ありがたいと、このように思っております。今後とも先生方の御協力をいただいて、さらに実勢単価に近づけるようなことをお願いいたしたい、こんなふうに思っております。
#31
○参考人(若林英二君) 教育の面で言えば、児童生徒が年々極端に少なくなっておりまして、それでその中においていろいろな現代にマッチした施設をつくらなくちゃいけないということでございますから、補助の基準がそれほど上がっていないということで、基準外にゆとりある施設をつくるということになれば相当の持ち出しを覚悟しなければできないというふうに考えているわけでございます。
 この交付税の制度におきましては、一応消防の関係だけが何とかバランスがとれている。しかし、これは今後消防車にいろいろ救急の装備をして万全を期すということになり、あるいは地方におきましても、はしご車あるいは化学消防車、こういうものをふんだんに導入しなくてはなりませんので、いずれこれは大幅な交付税の基準以上のお金がかかるんじゃないかと思っております。
 それから、清掃の関係は先ほど申し上げたとおりでございまして、もしリサイクルの作業をして、そして資源を有効に使うとすれば、大幅な超過負担になるということは明らかだと思っております。
#32
○神谷信之助君 先般も私、大分調査をしてこの委員会でも取月上げたんですけれども、いわゆる高齢化社会を前にしてホームヘルパー十万人計画というものを厚生省は出しておりますね、ゴールドプランの中で。ところが、実際にはなかなか、一般に見てみますと、市町村で数人の嘱託職員等で月曜から金曜まで、その後は登録のヘルパーさんを何人か置いて、そしてとりあえず進み出してきているわけなんです。今までは月曜から金曜までの勤務だから嘱託とかそういう身分で、あるいは社協の職員という形をとっているところも多いわけですけれども、これが本格的に週休二日制になっていきますと、もう一般職員と変わらぬ勤務条件になっていきますね。そうすると社協の職員あるいは自治体の職員にしても、一般職員と同じような身分なり労働条件、賃金というものを考えなきゃならぬようになる。
 そうすると、今年度の予算を見ましてもそこまでの、去年から比べると倍近く補助金はふえましたけれども、非常に一般職員の水準か皇言うたら低いのは事実、経験年数なんかは見ていない。そういう手当、予算措置になりますから、これが来年度以降高齢化社会の進展に伴って新たな財政負担、マンパワーとして非常に困難な問題が起こってくるんじゃないかと思います。その辺の事情は
どういう状況でしょうか。
#33
○参考人(永野裕貞君) 私のところではホームヘルパーは社協にお願いをしてやっております。社協では正規の職員として採用しています。したがいまして、公務員の給与よりは若干低いようでありますけれども、言うならば公務員の給与を準用している、こういう格好でやっています。
 現在のところはまだ週休二日制をやっておりませんものですから、今のところは市民の皆さんの週休二日制のための不便ということは特に見当たりませんけれども、これから恐らくそういうことに対応するにはやはりある程度の人員でカバーしなきゃならない。特にパートの皆さんをお願いするとかあるいはボランティアをお願いするとか、それから正規の職員をふやすとか、そういう方法を使ってカバーをしていかなければいけないんではないか、こんなふうに思っております。
 いずれにしましても、現在のサービスよりも低下するということがあってはこれはまことに遺憾であるということでありますから、より一層サービスが向上するような方途を講じなければいけない、このように思っております。
#34
○参考人(若林英二君) 私の町ではヘルパーは三人おりまして、一人が定年退職で二人になりまして、今度一名ふやそうと思って募集いたしましたが、二名採用のところをちょうど二名しか志望者がないんですね。それで、もっとあるかと思っていたわけですけれども、先生がただいまおっしゃいますように、いろんな面におきまして一般の定数内の職員より劣っている、身分保障とか給与の面とか劣っておりますので、やはりこれから同じにしないと、定数の職員にしないとなかなか難しいんじゃないか、こういう感じを現在持っているわけでございます。
 先ほども申し上げましたが、休暇が多くなると、完全週休の土曜日休み、閉庁にいたしますと、もはや保育所とかホームヘルパーとか保母さんとか児童館とか、そういう面におきましてパートでは対応し切れない状態に自治体は追い込まれる、こういうふうに思っておりまして、大変にこの費用がかかるように覚悟しているわけでございます。
#35
○星川保松君 参考人の皆さん、お忙しいところありがとうございます。
 真鍋参考人に余り質問がないようでありますので、私から御質問申し上げたいと思いますが、今、自治省と大蔵省が交付税の減額をめぐっていろいろと話し合いがなされております。大蔵省の方は、いわゆる財源余剰とか余剰財源とか、これがたくさん出ておるのでそれを貸してほしいということを言っておるわけであります。それに対して自治省の方では、余剰財源なんというのはとんでもない、そんなものではないんだということで、大げさに言いますと大論争がこれから行われるのではないか、こういうふうに思いました。
 先生は、この余剰財源と呼ばれております現象についてどのようなお考えをお持ちですか、お聞かせいただきたいと思います。
#36
○参考人(真鍋能章君) 余剰財源については、先ほども申し上げましたように、一方では国税の特定税目の特定割合を地方交付税の総額とする、他方では基準財政需要額と基準財政収入額の差額を税源不足額とすると、この二つの計算基礎があることから余剰額が出てくるわけですね。本来、基準財政需要額や基準財政収入額の計算だけですと余剰などということはあり得ないんですが、まさに二つの計算基礎があるから出てくるわけです。
 そうしますと問題は、この余剰部分をどうするのかということになります。先ほども述べましたように、基準財政需要額が果たして適正な評価が行われているのか、あるいは収入額が適正な評価が行われているのかが見直されなければなりませんし、それから交付税の総額計算上の問題、その両者が検討されねばならないというふうに考えております。
#37
○星川保松君 どうもありがとうございました。
 それから、現場にいていろいろ御苦労なさっておられます市長さんと町長さんに高齢化対策のことについてお尋ねをいたしたいと思いますが、今現在、高齢者の人口比率がどのぐらいになっておりますか。そして、いわゆる高齢者対策としての施設はどのようなものをお持ちですか。また、生きがい対策などどのようになさっておられますか。市長さんと町長さんにお願いをしたいと思います。
#38
○参考人(永野裕貞君) 私ども上田市では、現在のパーセンテージは一五・六ぐらいになっております。全国平均よりは上回っております。長野県は大体高齢化が進んでいる、一%くらい進んでいるのじゃないかというふうに思っております。そういう中で私ども、高齢化対策というのは市政の中での大きな柱の一つとしてとらえております。
 そこで、今高齢化対策の中で一番必要なのは何としても施設の整備であります。言うならば老人ホームそれから特養でありますが、これらにつきましては単独の市町村でやるよりはむしろ広域でやった方がより有効であろうというように考えまして、それぞれ広域で施設をつくる。一方では、単独でつくった場合でも、福祉法人がつくった場合でも、広域の中で補助を出し合って、そして広域全体の方々の入所をお願いする、こういう格好にしております、しかしまだまだ足らないのでありますが。それともう一つは、障害者の関係でそういう施設がやはり足らないんじゃないか。それからもう一つは、ぼけ老人専用の施設、これなんかも若干不足をしている、こういう情勢です。
 そんなことで、施設についてはそれぞれ広域の中で、順番と言うのはおかしいですけれども、ことしはこちらの町、次はこちらの町というふうにしてなるべく偏在しないような方法でみんなで協力してやっていく、こういうふうにしております。
 それから、生きがい対策といたしましては、高齢者センター、デイサービスセンターというようなこと、さらにはシルバー人材センター、こういうものをやっております。高齢者の皆さん方のシルバーセンターなどは大変好評であります。私どものところは、人口十二万、それから隣の町二つ入れまして約十四万何がしになりますが、現在六百名ぐらい登録者がございます。非常に高齢者の皆さん方に喜ばれて、それぞれ活動していただいている。私どもとしても、公共でお願いする場合には三分の一補助をもらえる、こういうことになっておりますから大変便利なわけです。
 あと一方、高齢者の保健とか健康保持とか、そういう意味では、ゲートボールなんというのは必ずしもそれに直ちに当てはまるかどうかわかりませんけれども、一自治会一カ所必ずつくっている。そして一方では、中央に全天候用と申しますか、大きな屋根つきといいますか、屋内の施設をつくって、一遍に二面ずつ利用できるというのもごく最近つくりましたし、非常に高齢者の皆さんが喜んでやっておられるというふうに認識しております。
 いずれにしましても、高齢者の皆さんが少しでも余生を楽しく、平たい言葉で言うならば長生きしてよかったと、そういうふうに感ずるようなことをやはり行政としてはやっていかなきゃいけないというふうに思っております。お迎えに来るのを待っているというようなことを言わせるようなそういうやり方では行政としてはまことに不備、不満である、こういうふうに思っております。
#39
○参考人(若林英二君) 私のしゃべりたいことを質問していただきましてありがとうございました。
 私の町の比率は一四%であります。養護老人ホームはことし建築されるというごとで、民間のホームが建築されるということで、今まではございません。
 生きがい対策のことでございますが、私の町で私が今やっていることは、私は間もなく六十九歳になるんですけれども、人ごとではない、自分の
ことだと思ってかみしめてやっているわけであります。
 まず、元気印の老人クラブという、テレビのまねをしたわけではありませんが、そういうキャッチフレーズでやっております。人間は百二十五歳まで生きるんだ、だから希望を持たなくちゃだめだ。親の年まで生きたからいいとか、同級生で一番長生きしているというのではだめだ。何で百二十五歳かといいますと、笹川良一さんが百二十歳だ、笹川良一さんに負けないように、じゃ五歳余計にしよう。あの人は今度屋久島へ行って七千年の杉のところで、笹川良一、二百歳とこのごろ掲げたんですね。だけれども、急に百二十五歳から二百五歳というわけにいかないから百二十五歳でやっております。
 まず、ゲートボールばっかりじゃだめだ。ひとつ文学的なこともやって奥の細道の俳句の一つぐらい覚えなくちゃだめだ。勉強する。それから、まずだれが死んでも自分は死なないという決心をする、生きる決心です。それから動かなくちゃだめだ。敬老会などをやりますと、じゃ町内の公民館までバスが迎えに行きます。そうするとお年寄りは、それはわかった、じゃその公民館までどうやって行くんだと。こういう老人では長生きしないよ、そこの公民館まで三百メーター、五百メーター自分の足で歩いていくように体を動かさなくちゃだめだと、こういうことを奨励しておる。
 もう一つは科学的でございまして、あの昭和二十年の戦争の忌まわしいときに、我が日本民族は竹やりをつくって油を塗って、そしてアメリカが来たらその竹やりでやつけてやるんだと。向こうはレーダーを持ってどんどんやっているのに日本は竹やりで戦争に勝つ気になっている。これはだめだから、ひとつ決心をすると同時に、町で一人当たり七千円もお金を出して健康診断を奨励しているんですから、国や県からもらってね、にもかかわらず医者へ行かないんです。もう医者へ行くのが怖いんですね、何か言われると思って。そんなことで科学的に自分の体を見る。
 この四つを私は一生懸命奨励してやっております。これは人のためでなくて自分のために私はやっていると思っております。
#40
○星川保松君 ありがとうございました。
#41
○委員長(山口哲夫君) 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人の方々には、長時間にわたりまして本委員会に御出席をいただきまして、貴重な御意見をお述べくださいましてまことにありがとうございました。厚く御礼を申し上げます。
 本日はこれにて散会いたします。
    午前十一時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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