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1992/04/09 第123回国会 参議院 参議院会議録情報 第123回国会 本会議 第9号
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1992/04/09 第123回国会 参議院

参議院会議録情報 第123回国会 本会議 第9号

#1
第123回国会 本会議 第9号
平成四年四月九日(木曜日)
   午後五時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第九号
    ―――――――――――――
  平成四年四月九日
   午後四時 本会議
    ―――――――――――――
 第一 平成四年度一般会計予算
 第二 平成四年度特別会計予算
 第三 平成四年度政府関係機関予算
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一より第三まで
 一、平成四年度一般会計予算外二件両院協議会
  の協議委員の選挙
 一、平成四年度一般会計予算外二件両院協議会
  参議院協議委員議長報告
     ―――――・―――――
#3
○議長(長田裕二君) これより会議を開きます。
 日程第一 平成四年度一般会計予算
 日程第二 平成四年度特別会計予算
 日程第三 平成四年度政府関係機関予算
 以上三案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長中村太郎君。
   〔中村太郎君登壇、拍手〕
#4
○中村太郎君 ただいま議題となりました平成四年度予算三案の予算委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 平成四年度予算の内容は、既に羽田大蔵大臣から財政演説において説明されておりますので、これを省略させていただきます。
 平成四年度予算三案は、一月二十四日国会に提出され、一月三十日に羽田大蔵大臣から趣旨説明を聴取し、衆議院からの送付を待って、三月十六日から審査に入りました。
 自来、本日まで審査を行ってまいりましたが、この間、三月二十六日に公聴会を、また委嘱審査を二日間行うなど、終始慎重かつ濃密な審査を行ってまいりました。
 以下、質疑の主だもの若干につきその要旨を御報告申し上げます。
 初めに、内政問題から申し上げます。
 まず、宮澤内閣の政治改革について、「ロッキード、リクルート、共和、東京佐川と続く政治腐敗事件は、国内はもとより国際的な政治不信を招いており、議会制民主主義の危機とも言うべき状況に立ち至っている。もはや、与野党を超えて政治の信頼回復に努めないと、政治が何をやろうとしても効果はあらわれず、国際的な信用も維持できない。政治改革に全力を挙げるという宮澤総理はどう取り組むつもりか」との質疑があり、これに対し宮澤総理大臣から、「政治改革は最大の急務と考えており、自民党内に政治改革本部を設け、当面緊急の問題について、既に定数是正、政治資金、政治倫理、党及び国会改革に関して答申を得た。与野党の政治改革協議会において早急に議論していただくべくお願いしている。そして、この中で合意のできるものから立法化し、今国会で成立を期して、直ちに実施していかないと国民の信頼は回復しないと考えており、政府としても与野党の協議に資するよう最大限のことをしなければならないと考えている」との答弁がありました。
 国連の平和維持活動PKOについて、「自衛隊が参加するのは時期尚早で、やめるべきではないか。本院でPKO法案が継続審査中なのに、防衛庁に地雷処理車の予算が計上されているのは、カンボジアPKOに自衛隊を派遣するねらいがあるのではないか」との質疑があり、これに対し渡辺外務大臣並びに宮下防衛庁長官から、「国連の平和維持活動への自衛隊の参加については、完全に平和が回復していない地域に組織で出かけて活動するには、訓練を受けた自衛隊が適任である。武力の行使はせず国際的な任務を果たすことは、憲法にも抵触しないし、国際的な理解も得られ問題はない。海上自衛隊の掃海艇を機雷処理のためペルシャ湾に派遣したときにはいろいろな批判があったが、任務を果たし帰国するときには国内はもとより世界の国々から高い評価を受け、大きな国際貢献を果たし、案ずるより産むがやすしの面があるのではないかと思っている。地雷処理車の調達は、我が国の有事を想定し縦深性のある陸上自衛隊の装備をきちっとしておくことが抑止力になると考えており、一義的にPKOのために地雷処理が必要であるということで要求しているものではない」との答弁がありました。
 経済・財政問題につきまして、「政府は二月の月例報告で景気が後退局面にあることを明らかにしたが、本委員会初め民間研究機関などでは昨年夏ごろから景気の後退を指摘しており、政府の景気判断は遅きに失したのではないか。また、景気は今後急速に失速することはないと言っているが、その理由を示されたい。景気の現状から、政府の緊急経済対策は不十分で、補正予算を含む第二次経済対策が不可欠な状況ではないか。地価税創設による増収は、所得税減税や土地対策に充てることを国会で約束したのに、一般財源に使うのは認められない。平成五年度には地価税創設時の趣旨に戻すことを確約すべきではないか」との質疑があり、これに対し宮澤総理大臣並びに関係各大臣及び日本銀行総裁より、「景気動向の認識と判断のタイミングに関し、政府としてはできるだけ客観的かつ的確に判断するよう努めており、統計指標の持つ多少のタイムラグは避けられないが、統計指標に加えて時々の産業界等の感覚を大事にしながら、景気の足元と先行きがどうなるかという点に力点を置きつつ総合的に判断するよう努力している。二月に政府が景気後退宣言をしたという報道がなされているが、政府としては、昨年九月以降月例報告の中で調整とか減速という言葉を用い慎重な表現をしてきたが、実際の経営者の生の皮膚感覚と多少のずれがあったということは率直に認めざるを得ない。景気の現状は、高過ぎた成長が適正な成長に移るためのやむを得ない調整過程と認識している。また、バブルの解消と景気循環が重なったのが現在の局面である。しかし、調整が行き過ぎると元も子もないので、三次にわたる公定歩合の引き下げ、三年度補正での財投追加などの対策をとってきたほか、三月三十一日には公共事業費の上期前倒しを含む緊急経済対策に加え、四月一日には第四次の公定歩合の引き下げを行ったことにより、景気が失速するようなことにはならないと考えている。今般の緊急経済対策の効果は本予算が成立して発揮されるもので、目下、予算の早期成立をお願いしている現時点では、補正予算を云々する段階ではない。地価税の税収を土地対策に資する観点から国民生活に還元できていないという指摘は、財政事情が非常に深刻化し、当初の背景が変わってしまったことを御理解願いたいが、遺憾なことである。平成五年度には地価税創設時の趣旨に戻せという御趣旨を大切にしていきたい」との答弁がありました。
 生活大国の推進につきまして、「宮澤総理が目指す生活大国の理念と具体的な進め方を示されたい。生活大国の柱の一つである労働時間の短縮について、年間総労働時間千八百時間が経済運営五カ年計画の目標となっているのに、計画最終年の四年度末の達成は絶望的ではないか。千八百時間の早期達成に向け、政府の責任を明らかにすべきではないか」との質疑があり、これに対し宮澤総理大臣並びに関係各大臣から、「生活大国づくりは何年かにわたり考えてきたことで、単に社会資本を整備すれば足りるというのではなく、生活環境や労働時間、通勤時間などを合理化して個人が十分に余暇を活用できることや、高齢者、障害者などが安心して生活でき、女性が社会参加しやすい環境をつくり、さらにそうした上で、日本人としての創造性を持って国際的に貢献する国民でありたいというのがその理念である。具体的な進め方は、経済審議会に諮問し、新長期経済計画の策定作業をお願いしている。労働時間の短縮は、昭和六十三年に改正労働基準法が施行されて以来着実に減少しているが、四年度末に千八百時間の達成は難しい状況にある。今後、完全週休二日制の普及、年次有給休暇の完全取得、所定外労働時間の削減に一層努めていきたい。特に中小企業の場合は単独で実行するのは難しいため、元請、下請の関係とか、地域の労使の話し合いで実行できるような条件を社会的につくるために、労働時間短縮促進法案を今国会に提案している。同時に、時短にはロボット化、合理化投資が必要で、中小企業労働力確保法のもとでの融資制度の積極的活用を促進するなど諸施策を組み合わせ、できるだけ早く千八百時間を実現したいというのが政府の努力目標である」との答弁がありました。
 また、「国土の均衡ある発展を掲げながら、人口減少県が増加し、東京への一極集中が加速化しているほか、地方においては県都への一極集中が進んでいる状況にある。東京一極集中を是正し、同時に地方の活性化を図ることは、生活大国づくりに忘れてはならない基本的条件だと考える。この問題にどう取り組むか」との質疑に対し山崎建設大臣並びに塩川自治大臣から、「生活大国づくりのためには、均衡ある国土の発展は不可欠である。今回新たに人口分散の地方の核及び地方定住の核をつくるために地方拠点都市を設けることとし、今国会に法案を提出しているが、これは、従来の政令指定都市や県庁所在地などのように既に地域での集中が進んでいるところではなく、別に新たに、人口吸引の魅力や職住遊学等、それぞれの機能を持った都市を各県に二カ所程度重点的に整備しようとするものである。各省庁共同事業の新しい先例ともなる事業でもあり、積極的に推進して、一極集中排除の下地をつくっていきたい」との答弁がありました。
 最後に、対外問題について申し上げます。
 まず、日本外交の基本姿勢につきまして、「総理は、平成四年度こそは我が国が新しい世界秩序の構築に積極的に参画し、光栄ある時代的使命を全うしていかなければならないと述べられているが、これを推進する外交理念を示されたい」との質疑があり、これに対し宮澤総理大臣から、「冷戦が終結し、新しい世界秩序を確立することができる時代となり、我々がかねて考えていた世界に自由と平和と繁栄をもたらすために、我が国は、我が国憲法と戦前から敗戦にかけての経験に基づき、我々がなし得る最大限の貢献をするというのが外交の基本理念である」との答弁がありました。
 また、日米問題について、「日米関係は我が国外交の基軸であるが、今日、日米両国民の間に嫌米感情や反日感情が醸成されつつあり、極めて憂慮にたえない。日米関係修復に取り組むべきではないか」との質疑に対し宮澤総理大臣から、「冷戦の終結で従来の政策の目標を失い、たまたま我が国の経済力が強まったときに米国で失業が高まったために、ソ連にかわって日本が脅威だという異質な感じ方が出たことは事実である。そうした感情が拡大しないよう、先般のブッシュ大統領との東京宣言で、日米両国は二十一世紀の基盤となるよう、価値観を同じくし、共通になし遂げるべき使命を強調し、確認した。お互いに注意すべきところはあるが、本質的には日米関係は健在で、友好が基本になっていると考えている」との答弁がありました。
 このほか、質疑は広範多岐にわたりますが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 かくて質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本社会党・護憲共同を代表して梶原委員が反対、自由民主党を代表して吉川委員が賛成、公明党・国民会議を代表して太田委員が反対、日本共産党を代表して諌山委員が反対、連合参議院を代表して乾委員が反対、民社党・スポーツ・国民連合を代表して井上委員が反対の旨、それぞれ意見を述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、平成四年度予算三案は賛成少数をもっていずれも否決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(長田裕二君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。前田勲男君。
   〔前田勲男君登壇、拍手〕
#6
○前田勲男君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました平成四年度予算三案に対し、賛成の討論を行うものであります。
 今、我が国の政治にとって最も重要なことは、政治に対する国民の信頼を回復することであります。我々は、今般の事件を民主政治の根底を崩壊するものとして重く受けとめております。速やかにその原因を徹底的に究明し、再発防止に取り組むとともに、懸案である金のかからない選挙そして政治を実現するため、政治倫理、政治資金、選挙制度等の政治改革の断行をいっときも早く実現する決意であります。
 これらの緊急課題は目下与野党協議にゆだねられておりますが、政治に対する国民の心を踏まえて真摯に対処し、国会全体として本問題が早く遂行できるよう、まず要望いたしておく次第であります。
 さて、世界は今、何百年に一度という大変革のさなかにあります。わずか三カ月半前、建国七十年を目前にして昨年の暮れに、あの強大を誇ったソ連邦は崩壊いたしました。ここに戦後四十数年間にわたる東西冷戦体制は終えんをいたしましたが、一方、これまで表面化したかった地域紛争や民族間の対立が多発をし、世界秩序は新たに不安定さが増幅し、複雑になってきておるわけであります。
 こうした中で、今、我が国は、多方面での国際貢献を求められております。湾岸戦争での百三十億ドルの資金援助や、ペルシャ湾での海上自衛隊の掃海艇による機雷除去等の実績は世界で大きく評価をされているところでありますが、今一番重要なことは、世界の平和、安定に対して、日本としての使命やその分担を世界に示し、具体的にどう汗を流すか、どんな活動、どんな行動をするかということであります。
 これにこたえるその一つが、現在本院で継続審査中のPKO法案の速やかな成立てあります。特に、今日、アジアの同胞としてカンボジア和平に我が国としてもなし得ることを果たすことが国際的使命であります。予算成立後の最大の政治課題である本件につき、どうか各会派の積極的な御協力、御理解をこの際篤とお願いをいたすものであります。
 次に、国内情勢でありますが、イザナギ景気に並ぶ勢いにあった長期にわたる好景気も、バブル崩壊とともに後退局面に転換をし、我が国経済は目下大変厳しい状況にあります。これに対し、政府は、我が党の要請を踏まえ、先月末に公共事業の前倒し発注を初めとする七項目から成る緊急経済対策を決定いたしましたが、本予算の成立によっていよいよ本格的に動き出すことになり、その効果が十二分に期待されるところであります。
 また、宮澤内閣が掲げる国民一人一人が真の豊かさを実感できる生活大国づくりは、経済成長偏重への反省などから多くの国民の共感を得るに至っておりますが、中でも、労働時間の短縮、社会資本の整備、高齢化対策などはいずれも今日の重要な課題であり、今後はその着実な推進が望まれるところであります。
 本予算案は、大変厳しい財政事情の中、これら内外の要請に応じたまことに適切な内容となっており、高く評価をするものであります。
 以下、本予算案に賛成する主な理由を申し上げます。
 まず、生活大国の基盤となる社会資本の整備に十分配慮している点であります。
 総額八兆一千七百九億円の公共事業関係費は、生活関連重点化枠などを通じて、住宅、下水道、公園など国民生活の基盤となる分野に重点的に配分をされており、二十一世紀に向けての社会資本の充実が大いに期待できること、これが賛成する第一の理由であります。
 第二の理由は、来るべき高齢化社会への対応が着実になされている点であります。
 高齢者保健福祉推進十カ年戦略、いわゆるゴールドプランを推進していくことは、二十一世紀に向けて我が国が取り組むべき最重要課題の一つであります。本予算案では、看護学士への奨学金制度の拡充、ホームヘルパーの大幅増員、また介護労働者の福利厚生改善等のマンパワーの確保策や特別養護老人ホームの整備などの諸策に格段の配慮がなされており、来るべき高齢化社会への対応準備が着実に進められていることであります。
 第三の理由は、国際貢献の要請に的確にこたえている点であります。
 本予算案での政府開発援助予算は前年度比七・八%増と高い伸びとなっておりますが、これによって国際公約のODA第四次中期目標が達成される見込みであり、質的にも無償援助の額をふやすなどの改善がなされております。さらに、六月の地球サミットを控えて地球環境保全関係費の増額を行う等、全体として我が国の国際貢献重視の姿勢を明確に示すものであります。
 第四の理由は、防衛費が適切に計上されている点であります。
 冷戦体制の消滅は第二次世界大戦後の国際情勢を一変させるものでありましたが、我が国といたしましては、地域紛争や民族の対立など、なお動揺が続く国際情勢を見据えた上で、これまでおくれていた後方分野の改善に努めるなど、全体として均衡のとれた防衛力を維持することが今後とも必要であります。本予算案での前年度比三・八%増の防衛関係費は、これらの観点からまことに適切な内容となっております。
 第五の理由は、積極的な景気対策が盛り込まれている点であります。
 本予算案の公共事業関係費は一般歳出の伸びを上回る前年度化五・三%増となっており、また、財政投融資計画での公共事業分も一〇・八%増、さらに地方単独事業も一一・五%増と、それぞれ高い伸びを確保いたしております。これらは現下の景気対策として、緊急経済対策とも相まってその効果が大いに期待されるところであり、賛成をいたす次第であります。
 第六の理由は、財政再建への努力が継続されている点であります。
 景気の後退に伴い税収が低迷する中、本予算案は、赤字国債の発行に陥ることなく、歳出の徹底した節減合理化とともに建設国債の発行で対処されており、このような政府の努力は、現下の局面におきましてはもって多とすべきものであります。願わくは、内外の財政需要に対応するため、政府の第二段階財政再建計画の推進にさらなる努力を要請するものであります。
 そのほか、平成四年度予算は、文教及び科学振興費、中小企業対策費等、当面する財政需要に対し適切な予算が計上されており、現状において編成し得る最良の予算であると確信をいたしております。
 以上、平成四年度予算三案に賛成する主な理由を申し述べましたが、政府におきましては、本予算の成立後は、公共事業の前倒しを初めとする緊急経済対策の実施を推し進め、我が国経済を一日も早く調整局面、減速局面からインフレなき持続的成長へと移行せしめ、二十一世紀に備えた盤石な経済基盤を築くようにここに強く要望いたしまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#7
○議長(長田裕二君) 久保亘君。
   〔久保亘君登壇、拍手〕
#8
○久保亘君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました平成四年度総予算三案に対し、反対の討論を行うものであります。
 宮澤内閣発足から五カ月余りが経過いたしました。発足当初の宮澤内閣へのある種の待望論や本格政権論は今や完全に消え去り、日本列島は宮澤内閣への大きな失望感に包まれております。発足当時の五〇%を超えた支持率は、最近のマスコミの調査によれば、宮澤総理の実行力と調整能力の欠如を理由にわずか二二%へと急落し、不支持は七〇%近くに達し、まさに政権の末期的状況に近づいていると言えます。
 政治改革に執念を燃やしながら何もできないまま退陣した海部内閣を引き継いだ宮澤内閣は、決断と実行を掲げ、政治改革の断行を国民に公約いたしました。しかし、リクルート事件の全容解明も終わらぬうちに、共和事件、佐川急便事件と次々に疑惑が発覚し、多数の政治家の関与が報道されながら、リクルート事件では総理みずからの疑惑すら解明にはほど遠い状態であります。
 また、共和事件では、宮澤派元事務総長阿部文男君が収賄容疑で逮捕されたのに続き、塩崎元総務庁長官、鈴木元総理の事件への関与が衆議院予算委員会での証人喚問及び参考人招致によっていよいよ明白となり、宮澤派ぐるみの構造汚職の疑惑がますます深まったと言わなければなりません。さらに、佐川急便事件の疑惑究明はほとんど手つかずの状態で、これら疑惑の解明には当参議院においても阿部文男代議士を初め事件解明のかぎを握る証人の喚問が不可欠でありますが、政府・自民党は、我々の民主主義のルールにのっとった喚問要求を全会一致を盾に拒否し続け、動議の採決引き延ばしを図り、ついには採決を拒否するに至ったことは疑惑解明にふたをするに等しく、これでは失われた政治に対する信頼を取り戻すことは到底不可能と言わなければなりません。
 また、一方、経済・景気動向を見ると、昭和六十二年の超低金利とだぶつく財政支出によって地価及び株価の異常な暴騰を招き、史上最悪のバブル経済のもとで国民の間に耐えがたい格差をつくり出したのは当時の宮澤大蔵大臣であり、今またバブル経済の崩壊過程でも、宮澤内閣のもとで景気の読み違いから政策対応が後手後手に回り、ついに昨年十−十二月期は消費税導入時のごたごた以来というマイナス成長を余儀なくされ、なお景気は悪化の一途をたどっております。これによって平成三年度の三・七%の実質成長が完全に不可能となったばかりか、それを土台にして立てられた四年度の見通し三・五%の成長もまた不可能になったと言わざるを得ず、バブルがもとで広がった資産格差の是正に手がつけられないうちに、今度は景気鈍化の波をかぶらされる中小企業初め一般国民こそは政府の失政のしわ寄せを受ける最大の犠牲者と言わなければならないのであります。
 決断と実行力を欠いた指導力ゼロの宮澤内閣のもとでは、抜本的政治改革は不可能であるばかりか、東西冷戦構造が終えんし新しい世界秩序の構築に向けてますます厳しさを増す国際情勢の中で真の世界平和と人類の繁栄のために日本がリーダーシップを発揮することは全く期待できないことを申し上げるとともに、このことを強く警告し、以下、順次反対の理由を申し述べます。
 反対理由の第一は、宮澤内閣の公約違反と勤労大衆重課の税政策についてであります。
 所得、消費、資産の間に均衡のとれた税制改革をうたい文句にして、政府は、昭和六十三年、消費税を強行導入いたしました。しかし、四年度の税の直間比率は直接税が実に七四%を超え、過去最高だった元年度とほぼ同水準に達しております。景気後退とともに法人税収が急激に落ち込んでいる中で直接税の比率が上昇していることは、所得税がいかに重課となっているかを示しており、パート減税が最優先で必要となっていることを物語っているのであります。
 また、一月から施行された地価税についても、政府はみずから増収を目的としないと言明する一方、財政審からも所得税減税をあわせて行うべきとの答申を受けておきながら、これを無視してわずかに土地関連支出をふやすことでお茶を濁し、そのほとんどを一般財源として使ってしまったことは、国民に対する重大な背信行為と言わなければなりません。
 さらに、六十三年の所得税減税以来消費者物価が九%近くも上昇しているにもかかわらず、この間全く所得税減税が行われなかったため、物価上昇分が確実に実質増税となっております。しかし、政府は、所得の伸びを理由にこの間の実質増税を否定しこれを認めようとしないことは、生活大国を掲げる宮澤内閣がいかに国民生活を軽視しているかを示すもので、到底認めることはできません。
 反対理由の第二は、東西冷戦構造が終えんし新しい平和と秩序が模索されているにもかかわらず、相変わらず軍備拡張が行われていることであります。
 ベルリンの壁崩壊に続き旧ソ連邦の消滅によって、今や世界は全く新しい時代に入ったのであります。軍事力による対立と均衡の時代から、相互の理解と協力による共生の時代に移ってきたと言えるのであります。
 早くも世界の主要各国は軍事予算の実質的な削減に向けて動き出し、米国は九三年度五・三%減、ドイツは九二年度三・九%減と、まさに目に見える軍事費削減を行っているのであります。
 しかし、四年度の防衛関係予算は、その伸び率を初めて一般歳出以下に抑制したとはいえ、依然三・八%増、千六百五十八億円余も拡大しているのであります。特に、PKOによるカンボジアヘの自衛隊の海外派兵を先取りしたと思われる地雷処理車両の新規計上は、憲法の理念を大切にする国民感情から見ても、自衛隊の運営の基本は国会の統制下にあることに照らしても絶対に認めることはできません。
 政府が防衛費拡大のよりどころとしている中期防衛力整備計画について、政府は昨年末の野党党首との会談においてその見直しを認めましたが、さらに抜本的見直しか必須であると同時に、東西冷戦構造を前提に策定された防衛計画の大綱そのものも根本的に見直すことが不可欠であることは論をまたず、その即時見直しを強く要求するものであります。
 反対理由の第三は、生活大国を政権のキーワードにするならそれが予算案にもあらわれて当然なのに、全然見えてこないことであります。
 宮澤総理は施政方針演説で、高齢化社会を目前にした我が国が今後一層取り組むべき目標は生活大国化であることを明言し、その実現には、不足している社会資本の整備充実を初め、老人や身障者、女性の社会参加など六項目にわたる目標を掲げられました。
 しかし、肝心の社会資本の整備充実では、公共事業の項目別、省庁別の配分比率は経済大国を築き上げてきた時代とほとんど変わらない産業優先の構造をそのまま踏襲しているのであります。三年度から設けられた生活関連重点化枠も二千億円のまま据え置かれ、住宅、下水道施設、公園緑地建設などの生活関連社会資本の割合を目に見えて変えるにはほど遠く、到底生活重視の政策とは言えません。
 また、高齢化社会を迎えた生活大国とは、老人が安心して生きがいを持って生活できる社会であり、そのための諸施策が不可欠であるにもかかわらず、ゴールドプランの中で高齢者の生きがいを推進させる予算がほとんど伸び率ゼロに抑制されているのは到底認めることはできないのであります。
 反対理由の第四は、景気対策としての予算が極めて不十分であることです。
 いざなぎ景気以来と言われた大型景気も昨年半ば以降急速に鈍化傾向を強め、特に年末以降は悪化の一途をたどっております。生産が減少する一方で在庫は積み上がり、景気動向指数は昨年十月以降五〇%を下回ったままであります。しかし、政府の景気判断は、つい本年の一月までは拡大を続けているとの判断を変えず、景気の現状認識を完全に間違えてきたのであります。その結果、年末の予算編成では一般会計公共事業費総額の伸びは四・五%増と昨年の五・一%を大きく下回る伸びしか確保されておらず、到底景気配慮型の予算とは言えません。
 その一方で、地方単独事業費は三年度及び四年度と一〇%を上回る伸びを確保しており、景気対策も地方に押しつけており、政府の予算は明らかに景気への配慮を欠いており、到底認めることはできないのであります。
 反対理由の第五は、三年度に続き八千五百億円の地方交付税の特例減額が行われていることであります。
 政府は、みずからが招いた失政によって税収不足に陥った分を三年度に続き四年度も交付税の特例減額として処理しようとしておりますが、これこそ中央のツケを地方に押しつけるものと言わざるを得ません。五十年代後半以降毎年度繰り返されてきた交付税法附則第四条による地方への負担の押しつけは、四年度でついに三兆三千億を超え、年々累増の一途をたどっております。
 政府は、根拠に乏しい地方富裕論を振りかざして特例減額や負担の繰り延べの論拠にいたしておりますが、全く論外であります。これでは地方の活性化も地方自治の確立も名ばかりで、中央政府には権限も金も地方に渡そうとする意思のないことを示しているに等しいと言わなくてはなりません。地方と国は車の両輪と言いながら、このような負担の押しつけを続けるならば両者の信頼関係喪失にもつながりかねず、到底容認できないのであります。
 「本当に民のために、民をとうとしとなすという気持ちで」、「もう少し総理は勇気を出して先頭に立って実行なさることを要望したい」、これは予算委員会における与党自民党議員の総理への要望であったことを思い出していただきたいのであります。
 「宮澤さんは自分が何で総理に選ばれたのか全く認識していない、どうして宮澤さんは政治家を選んだのかというのが第一の疑問、なぜ総理総裁を目指したのかというのがもう一つの疑問、一日も早く退陣なさった方がいいのではないかと思う」、これは、ある著名な女性政治評論家とニュースキャスターの対談の言葉です。支持率急落の原因とも言えるこの批判に、宮澤首相が真正面から答えられんことを期待します。
 最後に、政府の顔である予算案の審議を終えるに当たり、政治において意図的うそは国民に対する裏切りであり、結果的うそは政権の無策を示すことを申し上げて、私の反対討論を終わります。(拍手)
#9
○議長(長田裕二君) 片上公人君。
   〔片上公人君登壇、拍手〕
#10
○片上公人君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました平成四年度総予算三案に対し、反対の討論を行うものであります。
 リクルート、共和、佐川と続く政治スキャンダルは、十六年ぶりの国会議員逮捕の事態を招き、国民の政治不信を一層高めることになりました。この間、最も残念なことは、政治不信の渦巻く状況下にあって、一番真相解明を行い得る宮澤総理に積極的な政治の信頼回復への取り組みが見られなかったことであります。これは大変遺憾であります。今や、政治改革は待ったなしの課題であります。総理は、速やかな政治改革の実現のため、党利党略を超え、リーダーシップを発揮されることを強く要求いたします。
 さて、ソ連邦の崩壊、東西冷戦の終結に伴い、世界は今新しい平和秩序構築に向けた歩みを始めたところであります。その中にあって、我が国に寄せられる期待はますます大きくなっています。また、国内を見るならば、政府の景気の現状判断の誤り、対応のおくれなどから、株価の大幅な落ち込みに象徴されるように経済の状況は非常に深刻になっています。また、高齢化社会の到来に備えた福祉施策の充実、おくれている社会資本整備など、我が国は内外にさまざまな課題を抱えていますしかるに、本四年度予算はいずれの面においても対応が全く不十分であると言わざるを得ません。
 以下、順次反対の理由を申し述べます。
 第一は、十分な景気対策がなされていないことであります。
 イザナギ超えに固執した政府の景気判断は、民間のシンクタンクなどの判断と比べ突出して楽観的で、このため企業家マインドをミスリードし、その結果、現下の景気後退を極めて深刻なものにさせています。政府の責任は重大です。ようやく講じられた今回の政府の緊急経済対策の中心は公共事業の前倒し執行ですが、本予算が現状より楽観過ぎる経済見通しを前提に編成されたことや、GNP比の一般会計規模も三年度より低下していること、公共事業関係費の伸びが昨年を下回っていることなどを考えると、その効果には限界があると言わざるを得ません。既に大型の補正予算の早期の必要性が説かれている状況で、政府の景気対策はまことに不十分と断ぜざるを得ません。
 少なくとも、野党四党が要求しているパート減税や家賃控除制度の導入などにより需要を生み出し、景気回復にも資するべきであります。速やかな実施を強く求めます。第二は、福祉優先、生活者優先の予算となっていないことであります。高齢者保健福祉推進十カ年戦略の推進は、生活大国づくりに不可欠であります。四年度予算では幾つかの評価ができる点はありますが、計画の達成にはかなりの程度の推進の加速が必要な状況です。また、育児休暇の拡充、介護休暇の制度化、介護手当の創設、高齢者再雇用の促進、保育控除・子育て減税の実施、障害者の権利擁護機関の設置等、今日的に重要な課題についてはほんの申しわけ程度の不十分な措置しかなされておりません。社会保障関係費の前年度比伸び率が四・三%増と、三年度当初予算の五・一%増を大きく下回り、一般歳国会計の四・五%をも下回るありさまです。このような予算は認められません。
 第三は、社会資本整備が依然として生活者重視となっていないことであります。
 四百三十兆円の公共投資十カ年計画の二年目を迎え、本年も生活関連枠二千億円が設定され、さらに公共投資充実臨時特別枠二千億円が創設されましたが、全体としての公共投資の配分比率は事業別に固定化されたままであります。総理が提唱した一人一人が真にゆとりと豊かさを実感できる生活大国づくりの方針に反し、生活環境関連重視の財源配分に一向に転換してはおりません。依然として経済成長第一の時代の予算配分方式から脱却できていないことは、まことに遺憾であります。
 第四は、行財政改革の推進が不十分であることです。
 政府は、予算編成方針で経費の徹底した節減合理化、政策の優先順位の厳しい選択をうたっていましたが、バブルで肥大化し硬直した行政機構に対する見直しや政府規制の緩和、許認可の思い切った縮小などが行われた跡は見られません。補助金の整理合理化を見ても、毎年度継続して千件以上の実績に対し、今年度は八百十三件どまりであります。
 また、生活大国づくりの中心的役割を果たす地方の充実についても、国との役割分担を明確にし、国に集中している行財政権限を大幅に地方に移すための施策が著しく不十分であります。とても、徹底した経費の削減、歳出の合理化がなされた予算と言えず、賛成できません。
 第五は、防衛費についてであります。
 予算案審議の中で、政府は中期防の見直し等を通じての防衛費の下方修正を明らかにしましたが、予算編成時に、東西冷戦の終結、軍縮の世界的な潮流を的確に受けとめ我が国の防衛のあり方を厳格に検討していれば、四年度の防衛費はさらに圧縮できたはずであります。当面、中期防の見直しの中で、国民にわかりやすい形で正面装備をさらに二千億円以上圧縮すべきことを強く申し上げます。
 また、国際協力推進の観点からも、我が国が公害先進国の反省から特にその牽引役の期待がかかる地球環境保全についてさらに予算の拡充が必要であるほか、環境分野の政府開発援助の増額や、人道的見地からの旧ソ連などに対する援助についてもさらなる積極的な取り組みが必要な内容となっております。
 以上のように、平成四年度総予算三案は、全くもって従来型の予算編成の思考から脱却できておらず、激動する内外の情勢に的確にこたえたものとは到底言いがたいものであります。当面する諸課題に対応するには甚だ不十分な内容の予算として反対せざるを得ないことを申し述べて、私の反対討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
#11
○議長(長田裕二君) 先ほどの久保亘君の発言中、不適当な言辞があれば、速記録を調査の上、議長において適切な措置をとります。
    ―――――――――――――
#12
○議長(長田裕二君) 神谷信之助君。
   〔神谷信之助君登壇、拍手〕
#13
○神谷信之助君 私は、日本共産党を代表して、平成四年度の予算三案に対して反対の討論を行います。
 反対の第一の理由は、本予算案が、宮澤総理の言う生活大国は言葉だけで、国民の暮らし、福祉、教育を切り捨て、民活の名による大企業優遇の臨調行革路線を継続、強化する内容だからであります。
 過労死問題が象徴するように、世界に例を見ない長時間・過密労働について、我が党は党首会談や国会質問で労働基準法の抜本改正を要求してまいりました。今こそ、人間らしい生活を取り戻すために、労働時間については一日拘束八時間、完全週休二日・週四十時間労働制、残業時間の上限を一日二時間とし、サービス残業を根絶するなどのため、労働基準法の抜本改正をすべきであります。
 臨調行革路線のもとで大きな削減の対象となったのは、医療、福祉、教育関係の予算であります。日本共産党は、このようなやり方を直ちに改めるとともに、老人差別医療を廃止し、国庫負担を三千億円ふやし、老人医療費の無料化を復活させ、国民年金、福祉年金に月額五万円の最低保障制度を導入し、基礎年金は月額七万円、夫婦で十四万円に引き上げることを強く主張するものであります。
 現在、看護婦不足が深刻な社会問題になっているにもかかわらず、政府の看護婦確保法案は処遇改善の実効性が薄いものとなっています。看護婦の夜勤は二人以上、万八日以内を直ちに実現し、専門職にふさわしい給与と身分を保障することが必要であります。
 また、国民健康保険の国庫負担率を医療費の四五%に戻し、重い負担になっている国保税、国保料を引き下げるべきであります。
 教育関係予算では、施設設備の老朽化、教育研究費不足など深刻な大学の現状を解決することが重要であります。また、三十五人学級の早期実現を図るとともに、私学助成は経常経費の二分の一とした国会決議を尊重しなければなりません。
 次に、政府の緊急経済対策でありますが、これは多く指摘されているように、バブル経済再来の危険をはらむ内容であり、とりわけ不動産融資の総量規制撤廃は絶対に許されません。地価の監視区域を細かく広げ、土地取引を許可制にする規制区域指定、公共住宅の大量建設を行うべきであります。リゾート法及び地価つり上げの元凶となった全国の民活巨大ブロックなどは、中止を含め根本的に再検討することを要求いたします。
 米問題では、ドンケル提案の例外なき関税化をきっぱり拒否し、米の自由化反対を貫き、我が国の農業を守るべきであります。
 また、地方財政では、八千五百億円もの地方交付税の減額や一般財源化などによって一兆四千五百億円以上削減していますが、住民生活改善にこたえられる財源を保障することこそ国の責務であり、財政面から地方自治を破壊することは断じて許せません。
 反対の第二の理由は、本予算案が国際的な軍縮の流れに逆行し、引き続き軍拡を進める内容になっていることであります。
 アメリカは、新国防計画指針で露骨に世界の憲兵としての役割を果たそうとしています。我が党は、このアメリカの世界戦略を補完するための防衛計画大綱、中期防衛力整備計画の廃止と自衛隊の新たな正面装備の発注の中止、部隊、定員の抜本的見直し、さらに日米共同演習の中止、米軍への思いやり予算の廃止などで軍事費を大幅に削減することを主張いたします。
 PKO法案は、憲法違反の自衛隊の海外派兵反対という国民の意思を反映して、国会では既に廃案、不成立と、二度も判断が下されているものであります。PKO法案と自衛隊法の改正を断念するのが当然であります。
 また、侵略戦争の責任を明らかにし、旧日本軍が行った国家的犯罪行為である朝鮮人従軍慰安婦問題の補償の検討を直ちに行うべきです。同時に、被爆者援護法の制定、シベリア抑留補償問題、軍人恩給未受給者補償問題、治安維持法犠牲者補償問題など、戦後処理問題の根本的解決を図らなければなりません。
 反対する第三の理由は、本予算案が大企業優遇税制にメスを入れず、専ら国民に重い税負担を押しつけるとともに、多額の建設国債に依存するものになっているからであります。
 低所得者ほど負担が重くなる消費税は最悪の不公平税制であり、廃止すべきは当然でありますが、食料品など生活必需品の完全非課税化や、議会制民主主義と政党政治の根幹をなす政党機関紙への課税などは直ちに中止すべきであります。我が党は、さきに納税者の権利を明らかにした納税者憲章の制定を提唱したところでありますが、この理念を踏まえ、政府は納税者の民主的権利を保障すべきであることを強く主張いたします。
 最後に、金権腐敗政治を一掃する問題であります。
 相次ぐ金権腐敗疑惑は、企業の政治献金を野放しにしてきた自民党政治の構造的腐敗に根源があります。したがって、金権腐敗政治をなくすための最も重要なかぎは、我が党がかねてから主張しているように、企業、団体からの献金を全面的に禁止することであります。さらに、疑惑の徹底的解明が重要であることは言うまでもありません。本院予算委員会におけるリクルート、共和、佐川急便疑惑に対する自民党の証人喚問拒否の姿勢は断じて容認できません。しかも、今提起されている一連の疑惑は、まさに予算の編成及びその執行権者である宮澤首相みずからにかかわる重大な問題なのであります。この真相を国民の前に徹底解明するのは、国会、とりわけ予算委員会の重大な責務であります。この予算審議の終結までに証人喚問が実現しなかったことは、国民の声に全く背を向けるもので、まことに遺憾であります。
 以上、宮澤首相並びに自民党の責任を厳しく指摘をして、私の反対討論を終わります。(拍手)
#14
○議長(長田裕二君) 高井和伸君。
   〔高井和伸君登壇、拍手〕
#15
○高井和伸君 私は、連合参議院を代表して、ただいま議題となりました平成四年度総予算三案に対し反対の討論を行うものでございます。
 宮澤内閣が発足して半年が過ぎようとしております。この間、国民は、目まぐるしく変化する内外情勢の中で、総理が山積する重要課題にどのように対処していくのか、期待を持って注目してまいりました。
 しかるに、国際貢献、軍縮、平和の推進に対する取り組みが不十分である上、内政面においても政治改革は遅々として進まず、総理が最重要課題として掲げる生活大国の実現さえ、結局、絵にかいたもちに終わるのではないかと早くも危惧されているのであります。
 とりわけ、政治腐敗の根絶が求められている政治改革については、総理自身の問題でもあるリクルートコスモス株疑惑の解明がなされていないばかりか、相次ぐ共和、東京佐川急便事件についても全容が明らかになっておらず、国民の政治に対する不信は高まるばかりなのであります。世論調査における宮澤内閣の支持率が、発足当時の五五・七%から月を追うごとに低下し、先月の調査で二六・五%へと半減していることは、就任以来の総理の政治姿勢に国民の落胆と失望が日増しに高まっていることを如実に示すものにほかなりません。
 本予算についても、ODA、高齢化社会への対応、地方の活性化等の諸課題に十分対応した内容とはなっておらず、到底認めることはできません。
 以下、反対の主な理由を申し述べます。
 反対の第一の理由は、生活大国実現への取り組みが不十分なことであります。
 国民がゆとり、豊かさを実感できる生活大国を実現していくためには、生活関連社会資本の整備や高齢化対策など福祉施策の充実が必要なことは言うまでもありません。
 しかるに、本予算案の一般公共事業費の事業別構成比を前年度と比較してみますと、住宅は一一・五%、下水道は一一・三%で変わらず、環境衛生にしても三・〇%から三・一%へと、わずか〇・一%上昇したにすぎません。従来の固定した配分比率にはほとんど変化が見られず、とても生活関連事業を重視したとは言えない状態であります。社会保障関係費にしても、その伸び率は前年度化四・三%増と平成元年度以降最低の伸びとなり、看護婦、ホームヘルパーの増員など高齢化社会へ向けた緊急課題への対応も不十分な内容に終わっております。
 こうした点を見ただけでも、総理の言われる生産者中心の視点から生活者を重視した社会への転換がかけ声倒れに終わっていることは明らかであり、国民の期待は裏切られたと言わざるを得ません。
 反対の第二の理由は、景気への配慮が足りないことであります。
 景気は昨年後半以降急速に落ち込み、ことしに入ってからは産業界にさらに生産調整の波が拡大するなど一段と悪化してきております。平成四年度の設備投資計画も前年度比マイナスを見込む調査結果が相次いで出され、既に景気後退が長引くとの見方も多数見られるのであります。
 しかるに、本予算案は、一般公共事業費の伸びが前年度化四・五%増と前年度の五・一%増を大きく下回るなど、景気刺激型とはなっていないのであります。先日決定された緊急経済対策にしても、予算執行の前倒しにすぎず、追加の財政出動を伴うものではなく、景気浮揚には力不足であります。
 反対の第三の理由は、防衛費の抑制が不十分なことであります。
 東西冷戦の終結、ソ連邦の崩壊という劇的な国際情勢の変化の中で世界的な軍縮の流れは飛躍的に進展し、既に欧米先進諸国の間では防衛費削減の動きすら見られるのであります。
 しかるに、本予算案における防衛関係費は四兆五千五百十八億円、対前年度比三・八%増、額にして一千六百五十八億円の増加と、政府が国際貢献の目玉として最重要視する経済協力費の増加額五百九十二億円を三倍近く上回る大きな増加費目の一つであり、軍拡路線なのであります。
 政府は、現下の国際情勢にかんがみ、東西冷戦構造を前提とした防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画の見直しを早急に行うとともに、防衛費削減計画の作成に取り組むべきであります。
 反対の第四の理由は、第二段階の財政再建が大きく後退していることであります。
 我が国の財政は、平成二年度に特例公債依存体質からの脱却が達成されたとはいえ、国債残高は約百七十四兆円に達し、一般会計歳出に占める国債費の比率は二割を超えるなど依然厳しい状況にあり、平成七年度までに公債依存度を五%以下に引き下げるなどを内容とする第二段階の財政再建が必要となっていることは言うまでもありません。
 しかるに、本予算案における建設国債発行額は七兆二千八百億円と、削減目標額四千五百億円に達しないところか、前年度当初より一兆九千三百七十億円増加し、公債依存度も前年度の七・六%から一〇・一%へと大幅に上昇しているのであります。その結果、第二段階財政再建目標を達成するためには建設国債発行額を平成五年度以降毎年度一兆一千五百億円ずつ減額することが必要となり、事実上目標達成は不可能との声が多く聞かれるのであります。
 政府は、改めて行財政改革の徹底、歳出の節減合理化等に努め、建設国債発行額を抑制するべきであります。
 反対の第五の理由は、地価税収を一般財源としていることであります。
 地価税については、平成二年の政府税調の土地税制のあり方についての基本答申や昨年の本院大蔵委員会における附帯決議の中で、その収入は所得税減税及び土地対策に充てるという方向が既に示されておりました。しかし、政府は歳入不足を理由に所得税減税を行わず、地価税収を一般財源として組み込んでいるのであります。しかも、土地対策への充当もわずかで、地価税創設当時の論議や国会の意思も全く無視されております。国民に対する公約違反、国会軽視の政府のやり方は絶対に許せないのであります。
 そのほか、消費税の飲食料品非課税化などの是正措置が盛り込まれていないこと、予算の歳入歳出外となる資金や基金づくりが多数予定されていること、地方交付税の特例減額が行われていること、PKO法案を当院で審議中にあるにもかかわらず予算においてPKF関連予算の先取りがあることなど、本予算案に反対する理由には枚挙にいとまがありません。
 最後に、景気の浮揚を図るとともに、勤労者の負担軽減のための減税を行うこと、PKOについては自衛隊とは別組織で、PKF抜き、国会の事前承認を条件に行うことを強く政府に求め、私の反対討論を終わります。(拍手)
#16
○議長(長田裕二君) 寺崎昭久君。
   〔寺崎昭久君登壇、拍手〕
#17
○寺崎昭久君 私は、民社党・スポーツ・国民連合を代表して、ただいま議題となっている平成四年度予算三案について反対討論を行うものであります。
 反対の第一の理由は、省庁の縄張り、与党の権益優先の予算となっており、我々が求めてきた生活先進国型の予算編成にほど遠いものであるだけでなく、宮澤内閣の生活大国の公約にも違反する内容となっていることであります。
 特に、公共投資の固定的、硬直的配分を根本的に改めることなく、生活関連枠の継承、新たな別枠の設置という小手先の施策にとどまり、サラリーマンなどの生活向上に不可欠な住宅関連等の社会資本整備に重点配分していないことはまことに残念であります。
 また、国立大学授業料の引き上げが盛り込まれ、文化・スポーツ施設などの拡充が軽視されていることは、文化先進国建設を進める上でも問題があります。
 さらに、看護婦確保対策、救急医療など福祉政策においても我々の提言に十分こたえたものとはなっておりません。
 我々が予算修正の最重点としたパート・内職者減税、家賃控除などの政策減税を見送ったことは重大な失政であります。かかる減税措置はまじめに働く勤労者が切に望むものであり、これを拒否したことは国民に対するたちの悪い挑戦と言わざるを得ません。
 反対の第二の理由は、景気対策が不十分なものとなっていることであります。
 政府が非現実的かつ甘い経済分析を続け、景気対策を後手後手に回し、経済を著しく悪化させた責任は極めて重いと言わざるを得ません。宮澤内閣は、三月三十一日、公共事業の前倒し発注などを柱とした緊急経済対策を決定しました。また、日本銀行は、翌日、公定歩合を三・七五%に引き下げました。しかし、これら対策の妥当性、有効性には疑義があり、政府公約の平成四年度実質三・五%の経済成長を実現するには不十分なものと言わざるを得ません。バブルを再燃させないためにも、金融偏重は避け、財政出動を伴ったバランスある経済対策を実現すべきであります。
 我々は、政策減税及び公共住宅、都市公園、都市駐車場、下水道等の生活関連公共投資などを柱とした大型補正予算を編成し、早期に成立させるよう提唱いたします。
 反対の第三の理由は、安易な増税措置が盛り込まれていることであります。
 法人特別税、普通・小型乗用車の消費税の割り増し税率などの増税に反対いたします。かかる措置は、平成三年度限りで撤廃すべき措置を事実上延長したものであり、公約違反を犯し、国民を欺くものであること、また景気をさらに悪化させることを強調しておきます。
 反対の第四の理由は、行財政改革が不十分なものとなっていることであります。
 行革をないがしろにし、増税などで国民にツケを回すことは言語道断と批判せざるを得ません。今日の最重要課題は、中央集権体制の打破、総合調整や国民生活に視点を置いた省庁の再編、地方の権限強化・自主財源の確立、国際情勢に即応できるシステムづくりなど、日本の行政機構を根底から見直す行政改革五カ年計画の策定、実施であり、この断行を政府に強く求めます。
 反対の第五の理由は、地球環境保全や経済支援など国際協力の面でも不満足な内容となっていることであります。
 ODAについても、単に予算を増額すればいいというのではなく、諸外国の人々の生活向上に直結するものとなるようその内容を厳しく吟味すべきだと考えます。
 また、地球環境保全のため日本はさらなる努力をすべきであります。地球は人間のためにだけあるのではありません。動物、植物、自然と共存する経済社会建設のための新たな哲学の確立が問われております。
 今、日本にとって一番大切なのは、政府による国際協力もさることながら、日常生活において国民一人一人が世界の人々のために温かい手を差し伸べることではないでしょうか。これまで、日本は世界の文化を柔軟に吸収してきましたが、外国人自身を受け入れることを拒絶してきました。今日、同じ星の下の同胞として、人種、肌の色、宗教を超えて人間を尊重し、共生、共栄の道を歩むことが求められています。一八五四年、江戸幕府が日米和親条約を締結した以降もなお日本人は心の鎖国を続けてきました。今こそ第二次開国を行う時期ではないでしょうか。
 防衛費については、防衛大綱、中期防を見直し、これを聖域化せず、効率化を図り、これを極力抑制すべきであり、五カ年の防衛費削減計画を策定し、平成五年度予算に反映させることを政府に切に求めます。
 さて、宮澤内閣が発足して以来五カ月が過ぎました。この間、内閣に対する国民の支持率が漸減してきたことは改めて指摘するまでもありません。なぜでしょうか。一言で言えば、それは、顔の見えない内閣、事なかれ主義政治に対する不満やいら立ちではないでしょうか。
 言うまでもなく、我が国の繁栄は世界平和と通商の自由に依存して築かれたものであり、このことは今後も変わらないでしょう。とすれば、諸情勢の変化を踏まえ、我が風が国際社会の中で担うべき役割や政策目標、そして方法を国内外に明示しつつ理解と協力を求めることは不可欠な要件であり、また、国民が総理に、政治改革や国連の平和維持回復活動への参加問題、ガット・ウルグアイ・ラウンド問題を初めとする諸課題について強いリーダーシップを発揮してほしい、最高指導者として英断を下してほしいと願うのは当然であります。
 総理は、だれからも好かれようとして、結局はだれからも嫌われる政治を行っていないでしょうか。予算は時の総理の鏡であり、めり張りなき平成四年度予算案は宮澤総理の分身だと言っても過言ではないでしょう。あえて苦言を呈する次第であります。
 以上、予算案には反対ではありますが、我々の提言により、本院が良識を発揮し、国民生活及び経済に与える影響に配慮し粛々と審議を行い予算の早期成立の道筋をつくることができたことは一歩前進であるということを付言し、私の反対討論を終わります。(拍手)
#18
○議長(長田裕二君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#19
○議長(長田裕二君) これより三案を一括して採決いたします。
 表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#20
○議長(長田裕二君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#21
○議長(長田裕二君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#22
○議長(長田裕二君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百三十四票
  白色票             百四票
  青色票            百三十票
 よって、三案は否決されました。(拍手)
     ―――――・―――――
  〔参照〕
 賛成者(白色票)氏名      百四名
      青木 幹雄君    秋山  肇君
      井上 吉夫君    井上 章平君
      井上  孝君    井上  裕君
      伊江 朝雄君    石井 一二君
      石井 道子君    石川  弘君
      石原健太郎君    石渡 清元君
      板垣  正君    岩崎 純三君
      岩本 政光君    上杉 光弘君
      遠藤  要君    小野 清子君
      尾辻 秀久君    大河原太一郎君
      大木  浩君    大島 友治君
      大島 慶久君    大城 眞順君
      大鷹 淑子君    大塚清次郎君
      大浜 方栄君    合馬  敬君
      岡田  広君    岡野  裕君
      岡部 三郎君    鹿熊 安正君
      梶原  清君    片山虎之助君
      鎌田 要人君    木宮 和彦君
      北  修二君    久世 公堯君
      沓掛 哲男君    倉田 寛之君
      木暮 山人君    後藤 正夫君
      佐々木 満君    斎藤栄三郎君
      斎藤 十朗君    斎藤 文夫君
      坂野 重信君    沢田 一精君
      山東 昭子君    清水嘉与子君
      重富吉之助君    下稲葉耕吉君
      下条進一郎君    陣内 孝雄君
      須藤良太郎君    鈴木 貞敏君
      関口 恵造君    関根 則之君
      田沢 智治君    田中 正巳君
      田辺 哲夫君    田村 秀昭君
      高木 正明君    竹山  裕君
      谷川 寛三君    土屋 義彦君
      中曽根弘文君    中西 一郎君
      中村 太郎君    仲川 幸男君
      永田 良雄君    永野 茂門君
      成瀬 守重君    西田 吉宏君
      野沢 太三君    野末 陳平君
      野村 五男君    初村滝一郎君
      林田悠紀夫君    原 文兵衛君
      平井 卓志君    平野  清君
      福田 宏一君    藤井 孝男君
      藤田 雄山君    二木 秀夫君
      星野 朋市君    真島 一男君
      前島英三郎君    前田 勲男君
      松浦  功君    松浦 孝治君
      松尾 官平君    宮崎 秀樹君
      宮澤  弘君    向山 一人君
      村上 正邦君    森山 眞弓君
      柳川 覺治君    山岡 賢次君
      山口 光一君    山本 富雄君
      吉川  博君    吉川 芳男君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百三十名
      会田 長栄君    青木 薪次君
      赤桐  操君    穐山  篤君
      一井 淳治君    糸久八重子君
      翫  正敏君    稲村 稔夫君
      岩本 久人君    上野 雄文君
      小川 仁一君    及川 一夫君
      大渕 絹子君    大森  昭君
      梶原 敬義君    粕谷 照美君
      菅野  壽君    喜岡  淳君
      北村 哲男君    久保  亘君
      久保田真苗君    日下部禧代子君
      國弘 正雄君    小林  正君
      佐藤 三吾君    櫻井 規順君
      清水 澄子君    篠崎 年子君
      庄司  中君    菅野 久光君
      鈴木 和美君    田渕 勲二君
      竹村 泰子君    谷畑  孝君
      谷本  巍君    種田  誠君
      千葉 景子君    対馬 孝且君
      角田 義一君    田  英夫君
      堂本 暁子君    西野 康雄君
      野田  哲君    野別 隆俊君
      浜本 万三君    肥田美代子君
      深田  肇君    福間 知之君
      渕上 貞雄君    細谷 昭雄君
      堀  利和君    前畑 幸子君
      松前 達郎君    松本 英一君
      三重野栄子君    三上 隆雄君
      三石 久江君    村沢  牧君
      村田 誠醇君    本岡 昭次君
      森  暢子君    八百板 正君
      矢田部 理君    安永 英雄君
      山口 哲夫君    山田 健一君
      山本 正和君    吉田 達男君
      渡辺 四郎君    猪熊 重二君
      及川 順郎君    太田 淳夫君
      片上 公人君    刈田 貞子君
      黒柳  明君    木庭健太郎君
      白浜 一良君    高桑 栄松君
      常松 克安君    鶴岡  洋君
      中西 珠子君    中野 鉄造君
      針生 雄吉君    広中和歌子君
      三木 忠雄君    峯山 昭範君
      矢原 秀男君    和田 教美君
      諫山  博君    市川 正一君
      上田耕一郎君    小笠原貞子君
      神谷信之助君    沓脱タケ子君
      近藤 忠孝君    高崎 裕子君
      立木  洋君    橋本  敦君
      林  紀子君    山中 郁子君
      吉岡 吉典君    吉川 春子君
      粟森  喬君    井上 哲夫君
      池田  治君    磯村  修君
      乾  晴美君    笹野 貞子君
      高井 和伸君    中村 鋭一君
      萩野 浩基君    古川太三郎君
      星川 保松君    山田耕三郎君
      吉田 之久君    足立 良平君
      井上  計君    猪木 寛至君
      勝木 健司君    三治 重信君
      田渕 哲也君    寺崎 昭久君
      橋本孝一郎君    山田  勇君
      今泉 隆雄君    喜屋武眞榮君
      下村  泰君    西川  潔君
      紀平 悌子君    小山 一平君
     ―――――・―――――
#23
○議長(長田裕二君) ただいまの結果、平成四年度一般会計予算外二案について、本院は衆議院から両院協議会を求められることになります。
 これにて休憩いたします。
   午後六時三十七分休憩
     ―――――・―――――
   午後七時四十一分開議
#24
○議長(長田裕二君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 先ほど衆議院から、平成四年度一般会計予算外二案について、国会法第八十五条第一項の規定により、両院協議会を求められました。
 これより、平成四年度一般会計予算外二案に関する両院協議会の協議委員十名の選挙を行います。
#25
○小川仁一君 両院協議会協議委員の選挙は、その手続を省略し、議長において指名することの動議を提出いたします。
#26
○常松克安君 私は、ただいまの小川君の動議に賛成いたします。
#27
○議長(長田裕二君) 小川君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#28
○議長(長田裕二君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、平成四年度一般会計予算外二案に関する両院協議会の協議委員に稲村稔夫君、小川仁一君、梶原敬義君、久保亘君、佐藤三吾君、太田淳夫君、白浜一良君、吉岡吉典君、高井和伸君及び寺崎昭久君を指名いたします。
 これより直ちに両院協議委員の正副議長を選挙されることを望みます。
 両院協議会の結果の報告を待つため、暫時休憩いたします。
   午後七時四十三分休憩
     ―――――・―――――
   午後九時二十六分開議
#29
○議長(長田裕二君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 平成四年度一般会計予算外二件両院協議会参議院協議委員議長から報告書が提出されました。
 この際、報告を求めます。協議委員議長久保亘君。
   〔久保亘君登壇、拍手〕
#30
○久保亘君 平成四年度一般会計予算外二件両院協議会の経過及び結果について御報告申し上げます。
 本院協議委員は、先ほどの本会議におきまして議長より指名せられました後、直ちに協議委員議長及び副議長の互選を行い、その結果、協議委員議長に私、久保亘が、副議長に太田淳夫君がそれぞれ選任されました。
 なお、衆議院側におきましては、山村新治郎君が協議委員議長に、中山正暉君が副議長に選任されました。
 両院協議会の初会の議長はくじにより決することとたっておりますので、開会に先立ち抽せんを行いました結果、衆議院側協議委員議長の山村君が議長に当選されました。
 協議会におきましては、衆議院側の村岡兼造君から、平成四年度予算は、内外の諸要請と財政事情に配慮した、現状において可能な最良、最善の予算であること、公共投資の拡充等、景気に配慮した予算となっていること、生活に直結した施策の推進を図り、社会保障関係費の充実等、国民生活の質的向上を目指した予算となっていること、ソ連邦の解体に象徴されるような激しい国際情勢の変化を十分踏まえ、国際貢献を積極的に推進する予算となっていること、防衛予算は、最近の国際情勢を勘案し、効率的で節度ある計上がなされていること等の理由で賛成、次に、本院側佐藤三吾君から、経済大国から生活大国への転換を提唱しながら、生活大国づくりのための社会資本整備の予算が不十分な上に、項目別配分が不適切なこと、高齢化社会への対応が緊急課題であるのに社会保障関係費が逆に抑制されていること、防衛関係費の圧縮が冷戦終結後の世界情勢から見てなお不十分であること、所得税減税など勤労者の負担軽減措置が無視されているほか、地価税収を創設時の趣旨と異なる一般財源に使っていること、特例公債依存脱却の第一段階の財政再建に引き続き、第二段階の財政再建を実施定着させることが政府の責務でなくてはならないのに、その取り組みに緩みが見られること等の理由によって反対と、それぞれ議決の趣旨の説明が行われました。
 次に、協議に移りましたところ、本院側協議委員の白浜一良君、吉岡吉典君、高井和伸君、寺崎昭久君、梶原敬義君及び佐藤三吾君から、また、衆議院側協議委員の町村信孝君から、それぞれ種々の発言があり、双方において熱心な意見交換が行われました。
 かくて、協議終結に当たり、本院側の太田淳夫君から、両院協議会として、参議院側が指摘した予算三案に反対する理由として掲げた諸事項を除去することによって平成四年度予算が成立できるよう衆議院側に協力を要請する旨の意見が述べられました。また、衆議院側の原田昇左右君からは、平成四年度予算は我が国経済の先行きと国民生活への影響にかんがみ、一日も早く原案どおり成立することが望ましい旨の意見が述べられました。
 結局、意見の一致を見るに至らず、成案が得られませんでした。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#31
○議長(長田裕二君) 平成四年度一般会計予算外二案につきましては、両議院の意見が一致いたしませんので、憲法第六十条第二項の規定により、衆議院の議決が国会の議決となります。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後九時三十三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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