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1992/02/26 第123回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第123回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
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1992/02/26 第123回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第123回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号

#1
第123回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
平成四年二月二十六日(水曜日)
    午後零時三十分開議
出席委員
  委員長 井上 一成君
   理事 鈴木 宗男君 理事 武部  勤君
   理事 仲村 正治君 理事 宮里 松正君
   理事 上原 康助君 理事 前島 秀行君
   理事 玉城 栄一君
      今津  寛君    上草 義輝君
      岡田 克也君    中川 昭一君
      松浦  昭君    上田 卓三君
      五島 正規君    鉢呂 吉雄君
      古堅 実吉君    小平 忠正君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 渡辺美智雄君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 岩崎 純三君
        国 務 大 臣
        (沖縄開発庁長
        官)      伊江 朝雄君
 出席政府委員
        北方対策本部審
        議官      麻植  貢君
        沖縄開発庁総務
        局長      造酒亶十郎君
        沖縄開発庁総務
        局会計課長   山城  勉君
        沖縄開発庁振興
        局長      水谷 文彦君
        外務大臣官房長 佐藤 嘉恭君
        外務省北米局長 佐藤 行雄君
        外務省欧亜局長 兵藤 長雄君
 委員外の出席者
        特別委員会第一
        調査室長    中村  信君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 沖縄及び北方問題に関する件
     ―――――・―――――
#2
○井上委員長 これより会議を開きます。
 沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。
 沖縄及び北方問題に関する政府の施策について、渡辺外務大臣、岩崎総務庁長官、伊江沖縄開発庁長官から順次説明を求めます。渡辺外務大臣。
#3
○渡辺(美)国務大臣 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、外務大臣として一言ごあいさつ申し上げます。
 まず、北方領土問題について申し述べます。
 本問題については、昨年四月の日ソ共同声明において、北方四島の帰属問題こそが解決されるべき領土問題であることが確認されました。さらに、昨年八月の政変以降、ロシア連邦指導部より、領土問題を「法と正義」の立場に立って早期に解決すべきであるとの意向が繰り返し表明されてきております。
 本年に入り、日ロ両国間においては、一月には宮澤総理とエリツィン大統領及び本大臣とコズィレフ外相の会談が、また二月には斎藤外務審議官とクナッゼ外務次官の間で第一回日ロ平和条約作業グループの会合が行われる等、種々のレベルでの接触が重ねられてきております。
 ロシア連邦をめぐる情勢には引き続き流動的なものがありますが、戦後四十七年を経て北方領土の返還を実現すべきときは熟しつつあり、政府としては、このような状況を背景に累次にわたる北方領土問題解決促進に関する本委員会の決議を踏まえつつ、今後の交渉に全力を傾注してまいる所存であります。
 次に、沖縄に関する事項について申し述べます。
 日米安保条約は、引き続き不透明かつ不安定な国際情勢の中にあって、我が国を含むアジア・太平洋の平和と安全にとって不可欠な枠組みであります。したがって、政府としては、米軍施設、区域の円滑かつ安定的使用の確保は、日米安保条約の目的を達成するために極めて重要であると考えております。
 同時に、沖縄においては米軍施設、区域の密度が高く、その整理統合について沖縄県民の方々から強い要望があることも十分承知しており、鋭意努力を払ってきているところであります。また、米軍の活動に伴う住民生活への影響についても、これを最小限にとどめるよう努力を払っております。
 沖縄の米軍施設、区域の円滑かつ安定的な使用を確保していく上で、沖縄県民の御理解と御協力が必要であり、地元への配慮が重要である点について、政府より繰り返し米側に強調しているところであります。
 本年は沖縄復帰二十周年という節目の年でございます。政府としては、安保条約の目的達成と地域住民の要望との調和を図り、沖縄における諸問題の解決のため、今後とも引き続き努力を払っていく所存であります。
 最後に、本委員会の委員の皆様より御協力、御助言を賜りますよう切にお願い申し上げまして、ごあいさつといたします。(拍手)
#4
○井上委員長 岩崎総務庁長官。
#5
○岩崎国務大臣 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、北方領土問題につきまして、所信の一端を申し述べたいと存じます。
 我が国固有の領土である北方領土が、戦後四十七年を迎えた今日なお、返還の実現を見ていないことは、まことに遺憾なことであり、この問題を国民の総意に基づき解決することは、国家の基本にもかかわる重要な課題であります。
 昨年は、ソ連邦の解体、独立国家共同体の創設など北方領土問題を取り巻く状況が大きく変化し、今後の北方領土返還交渉はロシア連邦と行うこととなりましたが、我が国の基本方針は、北方領土問題を解決して平和条約を締結し、両国間に真に安定した関係を確立することにあります。
 本年九月には、エリツィン・ロシア連邦大統領の訪日が予定されておりますが、訪日を控え、北方領土問題に関する日ロ間の交渉は正念場を迎えつつあるといってもよく、この外交交渉を支える国民世論の結集がますます重要になってきていると思います。
 総務庁といたしましては、北方四島の一括返還を求める国民世論をさらに結集し、返還要求運動をなお一層盛り上げるため、広報啓発の充実、返還要求運動の全国的な発展強化を図るなど、国民世論の高揚を図るための施策の一層の推進に努めてまいる所存であります。
 さらに、私は、北方対策本部長として、「北方領土問題等の解決の促進を図るための基本方針」に基づき、今後とも、元居住者に対する援護、隣接地域の振興等の施策を鋭意推進してまいる所存であります。
 委員長を初め委員の皆様方の御理解と御協力をお願い申し上げる次第であります。(拍手)
#6
○井上委員長 伊江沖縄開発庁長官。
#7
○伊江国務大臣 沖縄開発庁長官として所信の一端を申し述べます。
 御承知のように、本年は、沖縄が昭和四十七年に復帰して二十周年という歴史的節目の年に当たります。
 この間、二次にわたる振興開発計画に基づき、沖縄の振興開発のための諸施策が講じられ、多額の国費投入と県民のたゆまざる御努力により、学校教育施設を初め、道路、空港、港湾等の交通通信施設、上下水道等の生活環境施設等の社会資本の整備は大きく前進し、本土との格差は次第に縮小されるなど、沖縄の経済社会は総体として、着実に発展してまいりました。
 しかしながら、本土からの遠隔性、離島性、また、広大な米軍施設、区域の存在等の種々の要因により、全国との所得格差の存在、産業振興、雇用の問題など解決しなければならない多くの課題を抱えるとともに、生活、産業基盤の面で整備を要するものがまだ多立見られるなど、沖縄の経済社会は依然として厳しい状況にあります。
 このため、政府といたしましては、平成四年度予算案において、沖縄振興開発事業に係る特例補助負担率について現行の補助負担率を継続するとともに、沖縄開発庁予算の大宗を占める公共事業関係費についても、前年度に対して四・八%増の二千三百五十九億円を計上するなど、新たな沖縄振興開発計画の初年度にふさわしい充実した予算とするよう特段の配慮をしたところであります。
 さらに、引き続き、沖縄の振興開発を積極的に推進するため、沖縄振興開発特別措置法の有効期限を十年延長するとともに、新たな沖縄振興開発計画を策定し、これに基づく事業を推進することとするほか、沖縄の復帰に伴う内国消費税及び関税に関する特例措置を五年延長すること等を内容とする沖縄振興開発特別措置法及び沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を今国会に提出し、御審議いただくこととしております。
 また、新たな沖縄振興開発計画につきましては、現在、沖縄県において素案を検討しているところであり、今後、沖縄県、関係省庁とも十分調整していくこととなりますが、沖縄の経済社会の厳しい現状を見ますと、引き続き、本土との格差を是正し、自立的発展の基礎条件を整備する必要があるとともに、沖縄の地域特性を十分活用して、特色ある地域として整備を進めていくことが重要であると考えております。
 今後とも、私といたしましては、沖縄の実情、沖縄県民の御意向を十分に踏まえながら、沖縄の振興開発に積極的に取り組んでまいる所存であります。
 委員長初め、委員の皆様方の一層の御理解と御協力をお願い申し上げまして、私の所信といたします。ありがとうございました。(拍手)
#8
○井上委員長 次に、沖縄及び北方関係予算について順次説明を求めます。山城沖縄開発庁総務局会計課長。
#9
○山城政府委員 平成四年度沖縄開発庁予算について、その概要を御説明申し上げます。
 沖縄開発庁予算の総額は二千七百四十億九千万円で、前年度予算額に対し一〇四・六%となっております。
 まず、沖縄振興開発事業費について申し上げます。
 平成四年度は第三次沖縄振興開発計画の初年度に当たることから、新しい時代に向け、生活、産業基盤としての社会資本の整備について、諸事業の着実な推進を図りつつ、新たなプロジェクトの芽出しに努めるなど、沖縄振興開発諸施策の積極的な展開を図るため、沖縄振興開発事業費の総額の確保に努めた結果、前年度予算額に対し、一〇五・〇%の二千五百二十四億五千八百万円となっております。
 なお、予算の計上に当たっては、沖縄振興開発事業に係る特例補助負担率の継続が認められたことを踏まえ、現行の補助負担率にはり予算措置を行っております。
 沖縄振興開発事業費の内訳は、治山・治水対策事業費、道路整備事業費、港湾・漁港・空港整備事業費、農業農村整備事業費等を主な内容とする公共事業関係費二千三百五十九億一千八百万円、公立学校施設整備費等を内容とする沖縄教育振興事業費百二十億八千九百万円、保健衛生施設等施設整備費等を内容とする沖縄保健衛生等対策諸費十二億六千百万円及びウリミバエの根絶等のための植物防疫対策費等を内容とする沖縄農業振興費三十一億九千万円であります。
 この沖縄振興開発事業費につきましては、特に、(1)水資源の開発、(2)道路、港湾、空港等交通、体系の整備、(3)農林水産業振興の基礎条件の整備、(4)住宅、上下水道、公園等生活環境施設の整備、(5)教育の振興、保健衛生対策の推進等に配慮をいたした次第であります。
 次に、沖縄振興開発事業費以外の一般行政経費等について申し上げます。
 第一点は、首里城城郭等復元整備、不発弾等の処理、対馬丸遭難学童遺族給付経費等、いわゆる沖縄の戦後処理問題の解決を図るために必要な経費として五億五千万円を計上しております。
 第二点は、沖縄振興開発金融公庫に対し、その業務の円滑な運営に資するための補給金として百三十二億八千七百万円を計上しております。
 第三点は、離島の特性を生かした観光開発を進めるとともに活力ある地域社会の形成に資するための経費として、沖縄コミュニティ・アイランド事業費一億円を計上しております。
 第四点は、平成四年秋に一部開園する沖縄記念公園首里城地区の管理を行う沖縄記念公園管理財団(仮称)に対する助成のための経費として、五千万円を新たに計上しております。
 第五点は、第三次沖縄振興開発計画の効果的な推進を図るための沖縄振興開発計画推進調査費一億円を新たに計上しております。
 これらの経費を含めた一般行政経費等は、前年度予算額に対し一〇〇・三%の二百十六億三千二百万円となっております。
 なお、沖縄振興開発金融公庫の平成四年度における貸付計画は、社会資本整備促進貸付を含めて一千七百六十一億円、また、地場産業振興のための出資計画は三億円を予定しております。
 以上、平成四年度沖縄開発庁予算の概要について御説明申し上げました。
#10
○井上委員長 麻植北方対策本部審議官。
#11
○麻植政府委員 お手元の配付資料に基づき、平成四年度総務庁北方対策本部予算について、その概要を御説明申し上げます。
 平成四年度の総務庁北方対策本部予算は、総額七億九千九百万円、前年度予算に比較して九億二千二百万円の城となっております。
 この減額は、平成三年度をもって北方領土隣接地域振興等基金造成が完了したことに伴うものであり、この基金を除いた計数では、前年度予算に対して七千八百万円の増となっております。
 その内容を申し上げますと、1の北方対策本部に必要な経費一億七百万円は、北方対策本部の人件費と一般事務費であります。
 2は、北方領土問題対策協会の補助に必要な経費で、六億九千二百万円を計上しております。内訳は、北方対策事業費五億五千七百万円、一般管理費一億三千四百万円、予備費百万円となっております。
 北方対策事業費の内容といたしましては、まず、啓もう宣伝関係費として七千二百万円を計上しております。これは、パンフレット等の作成、広告塔の設置、北方領土を目で見る運動の実施等、各種の啓蒙活動に必要な経費であります。
 次の返還運動関係費は、返還要求運動の盛り上げを図るため実施する国民大会、県民大会の開催、地域における返還要求運動の強化に必要な経費等で、六千二百万円を計上しております。
 次に、国民世論基盤整備関係費一億一千八百万円でありますが、これは、返還要求運動のより一層の定着化を図るとともに、北方領土問題の新たな展開にも対応した運動の推進を図っていくための経費であります。その内訳として、前年度に引き続き、青少年向けのブロック単位での啓発事業、北方領土ふれあい広場の開催等の事業を行うとともに、国民世論をさらに盛り上げるため、新規の啓発事業として、地域レベルにおいて国民世論の高揚を図るための市町村巡回キャンペーン、中学校における北方領土問題教育を促進するための北方領土問題教育指導者啓発、民間団体等が行
う北方四島での交流を促進するためのしおり、パネルの作成等を行う北方四島交流支援の各事業を実施することとし、そのための経費を計上しております。
 次の推進委員関係費一千八百万円は、地方における返還要求運動の中核的役割を果たしている各都道府県推進委員が啓発活動を行うために必要な経費を計上しております。
 また、団体助成関係費二千七百万円は、青年、婦人団体の代表者の現地研修等に必要な経費であります。
 さらに、調査研究関係費二千三百万円は、北方領土問題に関する資料収集及び調査研究に要する経費であり、新規の事業として、北方領土返還促進に向け、基礎的テークを把握するため、「北方領土返還等に関する意識調査」を行うこととしており、そのための経費を計上しております。
 また、元島民に対する援護を推進するため、前年度と同様の援護関係費三千九百万円を計上しております。
 次に、貸付業務補給費一億九千八百万円でありますが、これは、北方領土問題対策協会が北方地域旧漁業権者等に対して、その営む事業資金、生活資金の低利融資を行うために必要な利子補給及び管理費補給に要する経費であり、平成四年度は、その融資枠を十二億円から十四億円に拡大し、その充実を図ることとしております。
 最後に、3の北方領土隣接地域振興等基金造成に必要な経費でありますが、これは、平成三年度までの九年間で目標額の百億円の基金造成を完了したことに伴う当然減であります。
 以上が平成四年度総務庁北方対策本部予算の概要であります。
#12
○井上委員長 以上で説明の聴取は終わりました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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