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1992/02/25 第123回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第123回国会 厚生委員会 第1号
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1992/02/25 第123回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第123回国会 厚生委員会 第1号

#1
第123回国会 厚生委員会 第1号
本国会召集日(平成四年一月二十四日)(金曜日
)(午前零時現在)における本委員は、次のとお
りである。
  委員長 牧野 隆守君
   理事 粟屋 敏信君 理事 石破  茂君
   理事 野呂 昭彦君 理事 平田辰一郎君
   理事 持永 和見君 理事 網岡  雄君
   理事 池端 清一君 理事 遠藤 和良君
      伊吹 文明君    衛藤 晟一君
      小沢 辰男君    大石 千八君
      岡田 克也君    加藤 卓二君
      坂井 隆憲君    鈴木 俊一君
      住  博司君    戸井田三郎君
      丹羽 雄哉君    畑 英次郎君
      三原 朝彦君    宮路 和明君
      簗瀬  進君    山口 俊一君
      沖田 正人君    川俣健二郎君
      小松 定男君    五島 正規君
      清水  勇君    鈴木喜久子君
      田中 昭一君    竹村 幸雄君
      外口 玉子君    土肥 隆一君
      石田 祝稔君    大野由利子君
      児玉 健次君    柳田  稔君
      菅  直人君
―――――――――――――――――――――
平成四年二月二十五日(火曜日)
    午後零時十分開議
出席委員
  委員長 牧野 隆守君
   理事 粟屋 敏信君 理事 石破  茂君
   理事 野呂 昭彦君 理事 平田辰一郎君
   理事 持永 和見君 理事 網岡  雄君
   理事 池端 清一君 理事 遠藤 和良君
      伊吹 文明君    衛藤 晟一君
      小沢 辰男君    大石 千八君
      岡田 克也君    加藤 卓二君
      坂井 隆憲君    鈴木 俊一君
      住  博司君    戸井田三郎君
      三原 朝彦君    宮路 和明君
      簗瀬  進君    山口 俊一君
      沖田 正人君    川俣健二郎君
      小松 定男君    五島 正規君
      清水  勇君    鈴木喜久子君
      鈴木  久君    田中 昭一君
      竹村 幸雄君    外口 玉子君
      石田 祝稔君    辻  第一君
      柳田  稔君    菅  直人君
 出席国務大臣
        厚 生 大 臣 山下 徳夫君
 出席政府委員
        厚生政務次官  園田 博之君
        厚生大臣官房長 古川貞二郎君
        厚生大臣官房総
        務審議官    大西 孝夫君
        厚生大臣官房審
        議官      山口 剛彦君
        厚生大臣官房審
        議官      田中 健次君
        厚生大臣官房審
        議官      横尾 和子君
        厚生大臣官房会
        計課長     近藤純五郎君
        厚生大臣官房老
        人保健福祉部長 岡光 序治君
        厚生省健康政策
        局長      古市 圭治君
        厚生省保健医療
        局長      寺松  尚君
        厚生省生活衛生
        局長      玉木  武君
        厚生省生活衛生
        局水道環境部長 小林 康彦君
        厚生省薬務局長 川崎 幸雄君
        厚生省社会局長 末次  彬君
        厚生省児童家庭
        局長      土井  豊君
        厚生省保険局長 黒木 武弘君
        厚生省年金局長 加藤 栄一君
        厚生省援護局長 多田  宏君
        社会保険庁次長 瀬田 公和君
        社会保険庁運営
        部長      奥村 明雄君
 委員外の出席者
        厚生委員会調査
        室長      高峯 一世君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月四日
 辞任         補欠選任
  衛藤 晟一君     越智 伊平君
  岡田 克也君     林  大幹君
同日
 辞任         補欠選任
  越智 伊平君     衛藤 晟一君
  林  大幹君     岡田 克也君
同月二十一日
 辞任         補欠選任
  衛藤 晟一君     越智 伊平君
  岡田 克也君     越智 通雄君
  坂井 隆憲君     鹿野 道彦君
  鈴木 俊一君     松本 十郎君
同日 
 辞任         補欠選任
  越智 伊平君     衛藤 晟一君
  越智 通雄君     岡田 克也君
  鹿野 道彦君     坂井 隆憲君
  松本 十郎君     鈴木 俊一君
同月二十五日
 辞任         補欠選任
  土肥 隆一君     鈴木  久君
  児玉 健次君     辻  第一君
同日
 辞任         補欠選任
  鈴木  久君     土肥 隆一君
  辻  第一君     児玉 健次君
    ―――――――――――――
一月二十四日
 医療法の一部を改正する法律案(内閣提出、第
 百十八回国会閣法第六七号)
二月十八日
 保育所制度の充実に関する請願(小坂憲次君紹
 介)(第一七号)
 同(大原一三君紹介)(第五〇号)
 同(自見庄三郎君紹介)(第五一号)
 同(谷垣禎一君紹介)(第五二号)
 同(相沢英之君紹介)(第七七号)
 同(古賀一成君紹介)(第七八号)
 同(今津寛君紹介)(第一一〇号)
 同(古賀誠君紹介)(第一三〇号)
 看護婦確保法の制定に関する請願(左近正男君
 紹介)(第三二号)
 同外二件(山内弘君紹介)(第三三号)
 同(小沢和秋君紹介)(第三四号)
 同(金子満広君紹介)(第三五号)
 同(木島日出夫君紹介)(第三六号)
 同(児玉健次君紹介)(第三七号)
 同(佐藤祐弘君紹介)(第三八号)
 同(菅野悦子君紹介)(第三九号)
 同(辻第一君紹介)(第四〇号)
 同(寺前巖君紹介)(第四一号)
 同(東中光雄君紹介)(第四二号)
 同(不破哲三君紹介)(第四三号)
 同(藤田スミ君紹介)(第四四号)
 同(古堅実吉君紹介)(第四五号)
 同(正森成二君紹介)(第四六号)
 同(三浦久君紹介)(第四七号)
 同(山原健二郎君紹介)(第四八号)
 同(吉井英勝君紹介)(第四九号)
 同(石井智君紹介)(第七九号)
 同(加藤繁秋君紹介)(第八〇号)
 同外一件(沢田広君紹介)(第八一号)
 同(渋沢利久君紹介)(第八二号)
 同外一件(竹内勝彦君紹介)(第一一一号)
 同(佐藤敬治君紹介)(第一三一号)
 同外一件(武藤山治君紹介)(第一三二号)
 看護・介護職員の人材確保法制定に関する請願
 (串原義直君紹介)(第七二号)
 同(井出正一君紹介)(第七三号)
 同(小坂憲次君紹介)(第七四号)
 同(清水勇君紹介)(第七五号)
 同(田中秀征君紹介)(第七六号)
 同(唐沢俊二郎君紹介)(第一一二号)
 同(北沢清功君紹介)(第一一三号)
 公的骨髄バンクの早期実現に関する請願(鳥居
 一雄君紹介)(第一〇九号)
 診療報酬改善、看護婦増員に関する請願(串原
 義直君紹介)(第一二九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 厚生関係の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
#2
○牧野委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 厚生関係の基本施策に関する事項
 社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び
  人口問題に関する事項以上の両事項について、その実情を調査し、対策を樹立するため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中調査を進めたいと存じます。
 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○牧野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――
#4
○牧野委員長 厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、厚生大臣から所信を表明いたしたいとの申し出がありますので、これを許します。山下厚生大臣。
#5
○山下国務大臣 厚生大臣を拝命いたしております山下徳夫でございます。
 第百二十三回国会における厚生委員会の御審議に先立ち、所信の一端を申し述べたいと存じます。
 戦後約半世紀を経過し、我が国は世界に誇る繁栄と豊かさを享受するに至りました。しかしながら、私たちはこれまで、目に見える豊かさを求めて走り続けてきた感があります。世界の政治経済が激動する今、改めて私たち自身の豊かさを問い直し、国民一人一人が豊かさを実感でき、その豊かさを社会全体で共有できるよう努めていくことが求められています。ひいてはこのことが、日本が世界とともに歩み、世界の人々の幸せを高めることにも貢献するものと考えます。これから未曾有の高齢社会を迎えるに当たり、健康で心豊かに暮らせる長寿・福祉社会の建設に向けたきめ細かな施策を推進し、生活大国の実現に全力を傾注してまいりたいと存じます。
 以下、平成四年度における主要な施策について申し上げます。
 二十一世紀の本格的な高齢社会においても適切な保健医療・福祉サービスを提供できるようにするためには、これに従事する人材の確保を今から強力に進めていくことが必要であります。特に、医療の高度化、専門化等に伴う看護職員の確保と、「高齢者保健福祉推進十か年戦略」を推進するための社会福祉施設職員及びホームヘルパーの確保は緊急を要する課題であります。先般の本委員会の決議を踏まえ、これらの職種について、養成力の強化、勤務条件等の改善、就業の促進、社会的評価の向上等を総合的に推進すべく、予算、融資、税制等の各種施策を進めるとともに、本国会に、今後の保健医療・福祉における人材確保対策の基盤となる看護職員の人材確保の促進に関する法律案及び社会福祉事業法及び社会福祉施設職員退職手当共済法の一部を改正する法律案を提出することといたしております。
 策定以来強力に推進しております「高齢者保健福祉推進十か年戦略」は、いよいよ三年度目を迎えます。特に高齢者が住みなれた地域で安心して暮らすことができる体制を整備することが重要であると考えており、平成四年度は、身近なところで介護の相談、指導を受けることができる在宅介護支援センターの整備拡充、昨年の老人保健法改正で設けられました老人訪問看護制度の普及、国民の介護基盤の強化のための介護実習・普及センターの創設を通じて在宅サービスの充実に努めてまいります。また、特別養護老人ホーム、老人保健施設等の着実な整備、寝たきり老人ゼロ作戦の展開、保健事業第三次計画の実施など、地域における保健、福祉の連携のとれた総合的な施策の推進に努めてまいります。
 私は、子供たちが健やかに生まれ育つための環境づくりを進めることは、高齢者対策とあわせて車の両輪ともいうべき内政上の重要な施策であると考えております。児童環境づくり対策について国民一人一人の関心を高めながら取り組んでいくため、児童環境づくり推進協議会を設置してまいります。また、育児に関する相談支援体制の整備、地域における児童の健全育成対策など、総合的な家庭支援対策を進めるとともに、本年四月からの育児休業法の施行に対応して、保育対策につきましてもその一層の充実に努めてまいります。
 また、本年は国連障害者の十年の最終年に当たります。ノーマライゼーションの理念に基づき、障害を持つ人も持たない大もともに生活し、活動できる社会を目指して、障害者の自立と社会参加を支援する各般の障害者対策を強力に推進していくとともに、最終年にふさわしい各種の事業を行ってまいります。
 地域における生活環境に目を向けますと、廃棄物対策については、昨年廃棄物処理法の改正法案を成立させていただいたところでありますが、なお、産業廃棄物処理施設の設置は、用地難などから困難となっており、大きな課題となっております。この問題に適切に対応し、産業廃棄物の処理施設の整備を促進するための新たな枠組みをつくるための産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律案を本国会に提出することといたしておりますので、よろしく御審議をお願いいたします。また、有害廃棄物の国境を越える移動を規制するバーゼル条約に加入するための国内法制の整備を検討いたしておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、医療法の改正案につきましては、残念ながら何回かの国会において継続審査の扱いとなっておりますが、患者の病状に応じた医療供給体制整備の起点となるものでありますので、ぜひとも本国会において御審議いただきますよう、よろしくお願いいたします。
 また、人生八十年時代の国民の健康を確保するため、栄養、運動、休養のバランスのとれた健康的な生活習慣の確立を目指した健康づくり対策を進めます。成人病の予防や難病の克服等、各種疾病対策や精神保健対策に引き続き取り組んでまいります。特にエイズ対策につきましては、我が国においても最近は患者、感染者の増加が目立っていることから、正しい知識の普及等の総合的な施策を推進してまいります。さらに、昨年十二月に動き出した骨髄バンク事業につきましても、その一層の推進に努めてまいります。
 医療保険につきましては、診療報酬を本年四月一日から五%引き上げることといたしております。これは、医業経営の安定や医療費適正化の見
地とともに、看護婦等医療従事者の勤務条件の改善等に十分配慮したものであります。
 政府管掌健康保険につきましては、その財政状況を踏まえて、一層の財政運営の安定を期するため、事業運営安定資金を創設することにより五年程度を見通した中期的財政運営に改め、保険料率及び国庫補助率について所要の調整を行うこと等を内容とする健康保険法等の一部を改正する法律案を本国会に提出いたしておりますので、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。また、これにあわせて分娩費の最低保障額の引き上げを実施するとともに、事業運営安定資金を活用するなどして、成人病予防検診などの保健福祉施設事業の拡充を図ることといたしております。さらに、国民健康保険につきましては、国と地方の財源調整の一環として、所要の地方財政措置等を講ずることといたしております。
 また、国民の老後の所得保障の主柱としての公的年金制度の役割は、ますますその重要性を増していくものであります。今後とも長期的に安定し、整合性のとれた制度の構築に向けて一層の努力をしてまいりたいと考えます。特に本年は、次期改正に向けて本格的な検討を開始する所存であります。
 援護施策につきましては、長年、日本と旧ソ連の間で懸案となっていましたソ連抑留中死亡者の遺骨収集は、昨年初めて実現いたしました。本年度は、高齢化した御遺族の心情に思いをいたし、その本格的実施に向けてさらに努力をしてまいります。また、中国残留孤児、残留婦人等の援護の一層の充実に努めます。さらに、援護年金の額を引き上げるための関係法案の改正を本国会に提出いたします。
 このほか、医薬分業の推進や医薬品、医療機器の研究開発、麻薬・覚せい剤対策の強化に努めるとともに、検疫所における輸入食品の監視体制の充実、収穫後使用農薬を含む農薬の科学的知見に基づいた残留農薬基準の設定等、食品の安全性確保対策を推進し、安全でおいしい水道水の安定的な供給に努力をしてまいります。また、原爆被爆者に対しましても、保健、医療、福祉にまたがるきめ細かな対策を講じてまいります。さらに、長寿科学など厚生科学研究の総合的な推進や国際保健医療協力の一層の拡充にも努めていくことといたしております。
 以上、所信の一端を申し上げましたが、私は、厚生委員会の皆様の御理解、御協力を賜りながら、国民生活に直結した厚生行政の課題一つ一つに全力を挙げて取り組み、二十一世紀に向けて健康で心豊かに暮らせる長寿・福祉社会の建設を進めていく決意でありますので、何とぞよろしくお願いいたします。
#6
○牧野委員長 次に、平成四年度厚生省関係予算の概要について、説明を聴取いたします。近藤厚生大臣官房会計課長。
#7
○近藤(純)政府委員 お手元の資料によりまして、平成四年度の厚生省予算案の概要を御説明させていただきます。
 まず、厚生省所管一般会計予算の規模でありますが、総額十二兆七千六百七十億円、対前年度五千八百五十一億円、四・八%の増加になっておりまして、国の一般歳出の三三%を占めるに至っております。以下、その主要事項につきまして順次御説明させていただきます。
 主要事項の一は、廃棄物処理対策等の推進でございます。
 (1)の廃棄物処理施設の整備につきましては、ごみの排出量の増大等に対応いたしまして、ごみ処理施設等の整備を積極的に進めるものでございます。また、リサイクルセンターなどの再生利用施設につきましても整備を行うこととしております。(2)のごみ減量化・再生利用対策の推進につきましては、市町村におきますごみの分別収集や集団回収等を支援いたしまして、地域ぐるみでごみの減量化・再生利用、こういったものを積極的に進めようとするものでございます。(3)の産業廃棄物処理対策の強化につきましては、産業廃棄物処理施設の整備を促進するために、その施設整備資金の借り入れにつきまして債務保証制度を新たに導入する事業を創設するものでございます。また、(4)の水道施設の整備につきましては、海水淡水化施設への補助制度を設ける等、施設整備の拡充を図ることとしております。
 主要事項の二は、保健医療・福祉人材確保対策の推進でございます。
 まず、(1)の看護職員確保対策の充実といたしましては、看護婦等の就労促進を図るために都道府県ナースセンターの創設などを行いますとともに、養成所の施設整備の大幅な増額や運営費の充実等、養成力の拡充強化を図ることとしております。二ページに参りまして、看護婦等の離職の防止を図るために、病院内の保育施設の運営費補助を充実することにしております。次に、(2)のホームヘルパーの処遇の向上につきましては、常勤のホームヘルパーの手当額につきまして、現行の介護中心型と家事中心型の手当額を一本化いたしまして年額三百十八万円に引き上げますとともに、民間の常勤ホームヘルパーに対しまして退職手当共済制度を導入することといたしております。さらに、社会福祉施設で働く職員につきましては、(3)にございますように、業務省力化を推進することによりまして勤務時間を週九十分短縮いたしまして、本年十月から週四十二時間勤務体制が実施できるようにいたしたいと考えております。
 主要事項の三は、「高齢者保健福祉推進十か年戦略」、いわゆるゴールドプランの着実な実施等でございます。
 ゴールドプランにつきましては、第三年次分の着実な実施を図るために、(1)にございますように、ホームヘルパー等の在宅三本柱のサービスとか特別養護老人ホーム、老人保健施設等の関連施設の整備を計画的に増強いたしております。来年度におきましては、新たに小規模のデイサービスセンターや痴呆性老人が毎日通所できるデイサービスセンターを創設するほか、在宅介護支援センターにつきましても補助対象の拡大を図ることにしております。(2)の地域福祉の充実につきましては、高齢者介護に対します幅広い取り組みを進めるために、介護の知識とか技術を広く普及したり、介護機器の展示なども行うことができます介護実習・普及センターを新たに都道府県に設置いたしますとともに、ふれあいのまちづくり事業も引き続き推進することにしております。また、老人保健事業につきましては、(3)にありますように、平成四年度を初年度といたします第三次計画を推進することといたしておりまして、大腸がん検診や総合健康診査方式によります健康診査を新たに導入することといたしております。三ページに参りまして、(4)の痴呆性老人対策の推進につきましては、老人性痴呆疾患患者の長期療養のための病棟の整備や、保健婦によります在宅の痴呆性老人に対します訪問指導の実施等を行うことといたしております。さらに、高齢化の進展に伴って増大する痴呆や骨粗鬆症等の予防や治療、研究を総合的に推進するために、長寿科学医療体制確立のための国立病院施設の整備に着手することといたしております。また、長寿科学総合研究につきましても、引き続き推進を図ることといたしております。
 主要事項の四は、障害者施策の拡充でありますが、身体障害者の社会参加の促進を図るために、(1)にございますように、身体障害者福祉バス運行事業を新たに実施するなど障害者の明るいくらし促進事業を充実しますとともに、車いすを常用いたします障害者の二次障害の発生を予防するために、身体障害者健康診査事業の創設等を行うこととしております。また、(2)の精神薄弱者対策の推進につきましては、ボランティア活動やレクリエーションへの参加などの精神薄弱者の社会参加活動を促進する精神薄弱者社会活動総合推進事業を創設するほか、グループホームにつきましても引き続き拡充を図ることとしております。(3)の精神障害者対策の推進につきましては、グループホーム及びショートステイ施設の創設等の社会復帰対策を充実いたしますとともに、重症措置患者専門治療病棟の整備を行うこととしております。
さらに、本年は国連障害者の十年の最終年に当たりますので、(4)にございますように、各種の記念事業を実施することとしております。
 主要事項の五は、子供が健やかに生まれ育つための環境づくりの推進であります。
 (1)の児童環境づくり対策、健全育成対策の充実につきましては、家庭や子育てに関する国民的論議を展開するため、新たに国、都道府県に児童環境づくり推進協議会を設置するなど、児童環境づくりの総合的な推進を図りますとともに、地域の子育て家庭を支援するため、子供を一時的に保育所で受け入れる育児リフレッシュ支援事業等を行うこととしております。四ページに参りまして、(2)の保育対策、母子保健対策の充実につきましては、育児休業明けの児童を保育所で円滑に受け入れるための措置を講じますとともに、乳児保育等の推進を図るほか、小児科医によります出産前からの保健指導事業をモデル的に実施することにしております。
 主要事項の六は、医療保険制度の安定的な運営でありますが、(1)の政府管掌健康保険につきましては、中期的財政運営の安定を図るという観点から、事業運営安定資金の創設、保険料率及び国庫補助率の引き下げ、分娩費等保険給付の改善など、資料にございますような内容の制度改正を行いたいと考えております。また、国民健康保険につきましては、(2)の(注)のところにございますように、市町村職員の給与費等について一般財源化を図りまして、あわせまして、国民健康保険事業の円滑かつ適正な運営に万全を期するために所要の措置を講ずることといたしております。医療費改定につきましては、本年四月より診療報酬の五%の引き上げ等を実施することといたしております。
 主要事項の七は、年金・手当の改善等でございます。
 四ページの(1)に書いてございますように、年金額につきましては、平成三年暦年の消費者物価上昇率によりまして、三・三%の改定をすることになっております。五ページに参りまして、年金の積立金自主運用事業につきましては、(2)にございますように拡充を図っているところでございます。各種手当額につきましては、年金と同様三・三%の改定を予定しておりますが、生活扶助基準につきましては、国民の消費水準の動向等を勘案いたしまして、三・一%の改定を行うこととしております。
 主要事項の八は、成人病予防・健康づくりと疾病対策の推進でございます。
 成人病予防・健康づくり対策の推進につきましては、リハビリテーションの推進とか家庭婦人の健康づくり等に力を入れますとともに、疾病対策の面では、骨髄提供者と患者との連絡調整等を行います骨髄提供者確保事業を新たに実施するなど骨髄移植対策を充実するほか、結核対策、難病対策等につきましても推進を図ることとしております。
 主要事項の九は、有効で安全な医薬品の確保等でありますが、医薬分業や創業科学総合研究の実施等、医薬品の研究開発、医薬品等の安全対策を推進いたしますとともに、六ページに参りまして、血液等の対策、麻薬・覚せい剤等対策につきましても力を入れているところでございます。
 主要事項の十は、輸入食品等の安全確保対策の充実でありますが、輸入食品監視体制の充実強化を図りますとともに、農産物や畜産物に残留する農薬の安全基準の整備等を推進することとしております。
 主要事項の十一は、国際協力の推進でありますが、WHO活動を積極的に支援するため拠出金を増額いたしますとともに、引き続きポリオ根絶計画の推進、開発途上国の保健医療・福祉マンパワーの養成、研修等を実施することとしております。
 このほか、救急医療体制について所要の整備を進めますとともに、戦傷病者戦没者遺族等の援護対策につきましては、ソ連抑留中死亡者等の遺骨収集、慰霊巡拝等の慰霊事業を実施いたしますほか、中国残留孤児等の援護対策につきましても充実を図っているところであります。また、原爆被爆者対策、環境衛生関係営業対策につきましても、引き続きその推進を図るため必要な経費を計上いたしております。
 以上が平成四年度の厚生省関係予算案の主要事項でございますが、以下に各対策別にその概要を整理してございます。また、各特別会計の予算及び公庫、事業団の事業計画等につきましても資料を添付してございますが、説明は省略させていただきます。
 以上、簡単ではございますが、厚生省関係予算案の概要説明とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
#8
○牧野委員長 以上で、厚生大臣の所信表明並びに平成四年度厚生省関係予算の概要についての説明は終わりました。
 次回は、来る二十七日木曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時三十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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