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1992/04/09 第123回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第123回国会 本会議 第17号
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1992/04/09 第123回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第123回国会 本会議 第17号

#1
第123回国会 本会議 第17号
平成四年四月九日(木曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十三号
  平成四年四月九日
    正午開議
 第一 治山治水緊急措置法の一部を改正する法
    律案(内閣提出)
 第二 金属鉱業等鉱害対策特別措置法の一部を
    改正する法律案(内閣提出)
 第三 自動車から排出される窒素酸化物の特定
    地域における総量の削減等に関する特別
    措置法案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 治山治水緊急措置法の一部を改正す
  る法律案(内閣提出)
 日程第二 金属鉱業等鉱害対策特別措置法の一
  部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第三 自動車から排出される窒素酸化物の
  特定地域における総量の削減等に関する特別
  措置法案(内閣提出)
 医療法の一部を改正する法律案(第百十八回国
  会、内閣提出)の趣旨説明及び質疑
 平成四年度一般会計予算外二件両院協議会協議
  委員の選挙
 平成四年度一般会計予算外二件両院協議会協議
  委員議長の報告
    午後零時二分開議
#2
○議長(櫻内義雄君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 治山治水緊急措置法の一部を改正
  する法律案(内閣提出)
#3
○議長(櫻内義雄君) 日程第一、治山治水緊急措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。建設委員長古賀誠君。
    ―――――――――――――
 治山治水緊急措置法の一部を改正する法律案及
  び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔古賀誠君登壇〕
#4
○古賀誠君 ただいま議題となりました治山治水緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして、建設委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、国土の保全と開発を図るため、引き続き治山治水事業を緊急かつ計画的に実施しようとするものでありまして、その内容は、農林水産大臣は、平成四年度を初年度とする治山事業五カ年計画の案を、建設大臣は、平成四年度を初年度とする治水事業五カ年計画の案を、それぞれ作成し、閣議の決定を求めなければならないこととする等所要の措置を講ずるものであります。
 本案は、去る二月二十一日本委員会に付託され、四月二日山崎建設大臣から提案理由の説明を聴取し、翌三日質疑を終了、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(櫻内義雄君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 金属鉱業等鉱害対策特別措置法の
  一部を改正する法律案(内閣提出)
#7
○議長(櫻内義雄君) 日程第二、金属鉱業等鉱害対策特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。商工委員長武藤山治君。
    ―――――――――――――
 金属鉱業等鉱害対策特別措置法の一部を改正す
  る法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
#8
○武藤山治君 ただいま議題となりました法律案につきまして、商工委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 金属鉱山等においては、閉山後におけるカドミウム、砒素等の有害物質を含む坑廃水が半永久的に流出する場合がありますが、閉山が急速に進んだ結果、鉱山活動に伴う事業収入がない鉱業権者は、休廃止鉱山の鉱害防止事業に要する資金の永続的確保に大きな不安を抱えている実情にあります。
 本案は、かかる状況にかんがみ、汚染者負担の原則を踏まえつつ、確実かつ永続的な鉱害防止事業に必要な資金を確保する等の措置を講じようとするものでありまして、その主な内容は、第一に、三百億円程度の鉱害防止事業基金を創設することであります。通商産業大臣が指定する指定特定施設ごとに、鉱害防止事業を実施するために必要な費用を調達するため、六年を超えない期間内で鉱業権者に必要額を基金に拠出することを義務づけること、第二に、指定鉱害防止事業機関制度の創設であります。鉱業権者が基金への拠出を終了した後は、通商産業大臣が指定する指定鉱害防止事業機関が、基金の運用益の交付を受けて、鉱業権者にかわって当該施設の鉱害防止業務を実施すること等であります。
 本案は、去る二月十七日当委員会に付託され、三月十日渡部通商産業大臣から提案理由の説明を聴取し、四月三日質疑を行い、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し附帯決議が付されましたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#9
○議長(櫻内義雄君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#10
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第三 自動車から排出される窒素酸化物
  の特定地域における総量の削減等に関する
  特別措置法案(内閣提出)
#11
○議長(櫻内義雄君) 日程第三、自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。環境委員長小杉隆君。
    ―――――――――――――
 自動車から排出される窒素酸化物の特定地域に
  おける総量の削減等に関する特別措置法案及
  び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔小杉隆君登壇〕
#12
○小杉隆君 ただいま議題となりました自動車から排出される窒素酸化物の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法案について、環境委員会把おける審査の経過及び結果を御報告申し上げます。本案は、大都市地域を中心とした窒素酸化物による大気の汚染の状況にかんがみ、二酸化窒素に係る大気環境基準の確保を図り、もって国民の健康を保護するとともに生活環境を保全するため、大気汚染防止法による措置等と相まって、特定の地域について、自動車排出窒素酸化物の総量の削減等に関する所要の措置を講じようとするものであります。
 その主な内容は、第一に、自動車排出窒素酸化物による大気の汚染の防止に関して、国、地方公共団体、事業者及び国民の果たすべき責務を定めること、
 第二に、自動車の交通が集中している地域で、大気汚染防止法の規定による措置のみによっては二酸化窒素に係る大気環境基準の確保が困難であると認められる地域を、特定地域として指定すること、第三に、国は、特定地域における自動車排出窒素酸化物の総量の削減に関する目標等を定めた総量削減基本方針を策定すること、また、都道府県知事は、この基本方針に基づき、当該特定地域における自動車排出窒素酸化物の総量削減計画を策定しなければならないこととし、この策定に当たっては、総量削減計画策定協議会の意見を聞かなければならないこと、
 第四に、特定地域における大気汚染の主要な原因となる特定の自動車について、窒素酸化物の排出量に関する特定自動車排出基準を定め、窒素酸化物排出量のより少ない車種の使用の義務づけを行うこと、また、この特定自動車排出基準が確保されるように考慮して、道路運送車両法に基づく自動車検査の基準に係る命令を定めなければならないこと、なお、特定地域が指定された際、現に使用されている特定自動車については、適切な猶予期間を設け、逐次基準適合車への代替を図ること、
 第五に、製造業、運輸業その他の事業を所管する大臣は、その所管に係る事業を行う者に対し、自動車の使用の合理化等による自動車排出窒素酸化物の排出の抑制を図るための指針を定め、必要た指導及び助言をすることができること等であります。
 本案は、去る三月十三日に提出され、同月十九日本委員会に付託され、四月三日中村環境庁長官から提案理由の説明を聴取した後、審査を行いま
した。また、同七日本案に対する審査を行っていたところ、日本社会党・護憲共同及び日本共産党よりそれぞれ修正案が提出され、その趣旨説明を聴取した後、原案並びに両修正案を一括して審査を行いました。
 かくて、同日質疑を終了し、採決の結果、両修正案は否決され、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し附帯決議が付されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#13
○議長(櫻内義雄君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 医療法の一部を改正する法律案(第百十八回
  国会、内閣提出)の趣旨説明
#15
○議長(櫻内義雄君) この際、第百十八回国会、内閣提出、医療法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。厚生大臣山下徳夫君。
    〔国務大臣山下徳夫君登壇〕
#16
○国務大臣(山下徳夫君) 医療法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 我が国の医療は、昭和二十三年に制定された医療法の基本的な枠組みのもとで、供給の総量としては、基本的に充足を見るに至りました。しかしながら、二十一世紀を十年後に控え、人口の高齢化、医学医術の進歩、疾病構造や患者の受療行動の変化等に対応していくため、医療提供の枠組み自体を見直していくことが求められております。
 こうした状況を踏まえ、患者の心身の状況に応じた良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を目指し、医療を提供するに当たっての基本的な理念を提示するとともに、医療を提供する施設をその機能に応じて体系化していくための必要な措置等を講ずることとし、この法律案を提出した次第でございます。
 以下、この法律案の主な内容につきまして御説明申し上げます。
 第一は、医療提供の理念等に関する規定の整備であります。医療は、生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、医師と患者の信頼関係に基づく、疾病予防等を含む良質かつ適切なものでなければならないこと、また、医療を提供する施設の機能に応じ、在宅を含む適切な場所で効率的に提供されなければならないことを明示いたしております。あわせまして、この理念に基づく、国、地方公共団体及び医療の担い手等の責務を規定いたしております。
 第二は、医療施設機能の体系化であります。現実に進みつつある医療施設の機能分化に対応するとともに、国民の適正な受療機会を確保するため、高度な医療を提供する特定の医療施設として特定機能病院を制度化し、また、長期入院を要する患者にふさわしい医療を提供するため、一般病床中に療養型病床群の制度を設けるものであります。また、理念等の規定の創設にあわせ、老人保健施設について、所要の規定の整備を行うこととしております。
 第三は、病院等の業務の外部委託に関する規定の整備であります。検体の検査や医療器具の滅菌消毒などの業務が院外に委託される場合にも、院内と同様の水準を確保しようとするものであります。
 第四は、医療法人の行い得る業務の範囲として、疾病予防のための施設の設置を規定するものであります。
 第五は、医業等に関する広告規制の見直しであります。医療を受ける国民に対して必要な情報が提供されるよう、一定事項の院内表示を義務づけるとともに、院外で広告できる事項及び方法を関係者の意見を聞いて定めるものであります。また、医学医術の進歩に柔軟に対応するため、広告できる診療科名を学術団体や医道審議会の意見を聞いて、政令で定める事項とすることとしております。
 この法律の施行期日は、基本的理念の規定や医療法人の業務範囲の規定に関しましては、公布の日といたしておりますが、それ以外の部分につきましては、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。
 以上が医療法の一部を改正する法律案の趣旨でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 医療法の一部を改正する法律案(第百十八回
  国会、内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
#17
○議長(櫻内義雄君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。五島正規君。
    〔五島正規君登壇〕
#18
○五島正規君 ただいま議題となりました医療法の一部を改正する法律案につきまして、私は、日本社会党・護憲共同を代表して、総理並びに関係大臣に質問を行い、御所見をお伺いいたします。
 まず、本改正案の質問に入る前に、今日の我が国医療の特徴的問題についてお伺いいたします。
 我が国医療の特徴は、国民皆保険制度と医療供給体制の普及、そして普及している医療のレベルが諸外国に比較して著しく高いこと、同時に、それを支える医療費が、国民所得との比較において、アメリカ、フランス、ドイツなどの諸国の約三分の二という低さにあると言われております。
 この我が国医療の到達点が、看護婦を初めとする医療従事者の長時間労働と低賃金の中での献身的な努力の結果であることは明らかであります。しかし、高齢社会を迎え、医療ニーズの高まる今日、看護婦不足に代表されるように、矛盾は一挙に露呈されてきております。
 現行医療法は、昭和二十三年十月二十七日施行以来、その都度の改定がなされてまいりましたが、法律の基本的な性格は、施行以来継続してまいっております。その間、我が国の社会と国民生活は大変化を遂げ、疾病構造もまた変遷を重ねてまいってきております。
 政府は、こうした疾病構造や社会の変化に対応して、国民皆保険制度に対応した、国民のだれもが、いつでも、どこでも、適切な医療を経済的負担を感じることなく公平に受けられる、予防からリハビリテーションに至る医療供給体制の確立を規定する本法の抜本的な改正を行うべきでありました。しかし、政府はそれを怠り、専ら診療報酬の改定により対処するというこそく的な対応に終始してまいっ光のであります。その結果が、今日の薬価差益に依存した医療サービスの出現であり、欧米に比較して入所者に対する職員比率が二分の一から三分の一という劣悪なマンパワー水準で運営される病院及び入所療養施設の現実であり、また長期入院患者の増加であります。
 総理並びに厚生大臣はこれにつきどのようにお考えであるか、お答えいただきたいと存じます。
 本改正案は、八七年六月に公表されました国民医療総合対策本部の中間報告を基礎として立案され、九〇年五月二十五日に本院に提出されました。以来二年間にわたりまして本院で審議が行われなかった理由を振り返ってまいりますと、厚生省関係の、予算に関連する重要法案が母国会多数提案されたなどの事情があるにしろ、そうした理由だけではなく、本政府案では、今日国民に提供されている医療サービスが一体どの程度改善向上されるのかという国民の強い関心に対しては極めて不明確であり、中途半端であるため、言いかえれば、二十一世紀の医療供給体制はいかにあるべきかについて、政府の基本姿勢が不明確であることが審議入りをおくらせた原因ではなかったでしょうか。
 厚生大臣は、この点どのように理解されておられるのか、お伺いいたします。
 例えば、政府案にも法の基本的性格を現行の医療施設法的性格から医療基本法的なものに転換しようという意欲もうかがえるにもかかわらず、法の目的には何らの改正を加えてはおりません。
 第一条の目的には、医療提供施設の整備という従来の柱に医療の担い手の確保という柱を加え、施設と人の両面から医療供給システムを確立することを明確にすべきが当然と考えますが、いかがでしょうか。したがって、国及び地方公共団体の責務として、医療提供の体制整備の重要な課題である医療の担い手を確保するための措置を講ずべきことをつけ加えることは当然であり、まずは、政府自身が看護婦を初めとする医療従事者の確保について具体的に年次計画を示して、その責務を明らかにすべきであると考えますが、いかがでしょうか。お答えいただきたいと存じます。(拍手)
 政府案の中途半端な性格を示すいま一つの例を指摘いたしましょう。
 政府案においては、新たに医療提供の理念に関する規定を設けて、医療が医師と患者との信頼関係に基づき行われるものであることを明確にしています。しかし、その信頼関係は何によって形成されるのかということについては何ら触れてはいないため、この規定が具体的、実質的にどのような意味を持つのか全く不明確であります。
 医師と患者の信頼関係を保障する不可欠な要因のうち、今日、最も強調されなければならないのは、いわゆるインフォームド・コンセント、すなわち説明と同意の原則の確立てあると考えます。医師、歯科医師を初めとする医療の担い手が、相手に応じでわかりやすく病状や治療法及びその種類と予想される副作用、さらには日常生活上の留意事項を説明し、また根気よく指導壇言することが必要であることは言うまでもありません。それを通じて患者に闘病の自覚を持たせ、提供される医療内容やアドバイスを理解させ、患者が納得して療養生活を実行できるように導かなくてはなりません。
 このようなインフォームド・コンセントの確立については、さきの中間報告におきましても、その欠如が国民の医療に対する不満の中で多いと指摘した上で、これを是正し徹底することが「治療効果を高め良質な医療にもつながる」と述べ、「医療機関があらかじめ患者に説明する事項を自主的に医療サービス指針として作成すること」とまで提起しているではありませんか。それにもかかわらず、政府案ではこのような重要事項を無視してしまっているのは一体どのような理由によるのか、この際、明確にしていただきたいと存じます。(拍手)
 本改正案の中で、政府の基本姿勢が不明確であることを示している点について、いま一つお尋ねいたします。
 我が国では患者の平均入院期間が欧米諸国の数倍にも及び、それが日本における在宅医療福祉サービスや地域ケアの立ちおくれを示す指標となっていることは御承知のとおりであります。さきの中間報告でも、その認識に立ち、一方で施設ケアの拡充、他方で在宅ケアと地域ケアのシステム化を指摘し、数多くの具体策を提起しています。ところが、政府案にはこれを受けた条文はどこにもなく、医療供給の理念に関する条文で「医療提供施設の機能に応じ効率的に」と抽象的に指摘したにとどまっております。政府案により長期入院の是正効果がどの程度期待できるのか、具体的にお答えをいただきたいのであります。
 また、中間報告においては、「中・長期的に病院の体系を慢性疾患の治療を中心とする「慢性病院」と急性疾患の治療を中心とする「一般病院」とに区分する方向で検討する。」としています。諸外国の例を参考といたしましても、治療の場である病院と介護専門施設は、その区分を徹底しつつも、同時にその双方の拡充に努力しています。慢性病院と一般病院とを区別するなどということは、適切でないばかりか、到底不可能と思われます。いかがでしょうか。お答えをちょうだいしたいと存じます。(拍手)
 ところで、中間報告が長期入院を是正するための優先課題として指摘した、施設、在宅、地域におけるそれぞれの場におけるケアの拡充は、法律的にも予算措置の上でも、最近ようやく緒についたばかりであることは指摘するまでもないと存じます。このような段階で、中長期的に検討するものとして記述された事項を、十分な検討もなされないままに突然政府案に盛り込まれるというのは、順序が逆と言わなければなりません。
 つまり、いわゆる社会的入院を減少させようという取り組みがまだ軌道に乗らないうちに、今度は長期に患者を入院し続けさせるための方策が提起されているわけです。これは一体どんな考え方と事情によるのでしょうか。ぜひお答えいただきたいと存じます。
 以上、医療改革に向けた政府の基本姿勢について、政省令にかかわる事項は委員会審議に譲るとして、重要と思われる点に絞って質問させていただきました。
 ところで、政府は、この案はさきの中間報告に基づく総合的な改正の第一段階のもので、これが成立するならば、さらに第二段階の改正作業を進めると説明しています。それならば、最終的にはどのような改正を目指しているのか、どのようなプログラムにより実現しようとしていものか、その概要について、今この機会に明らかにしていただきたいと存じます。そうでなければ、ただでさえ政府の意図の理解しがたい本案は、ますますわかりにくくなってしまうと考えます。この点を最後に、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)
    〔内閣総理大臣宮澤喜一君登壇〕
#19
○内閣総理大臣(宮澤喜一君) 我が国の医療制度の現状をどう考えるかというお尋ねであったわけでございますが、我が国の医療制度は、国民皆保険制度のもとで、医療機関等の整備に加えまして、医療関係者の御努力もありまして、欧米諸国と比べても遜色のない水準に達していると考えております。
 これまでも時代の要請に即応して医療制度の改善を図ってまいりましたけれども、二十一世紀の本格的な高齢社会の到来に向けて、人口の高齢化、疾病構造の変化等医療を取り巻く環境は急激に変化しっつございます。
 そこで、この法律案は、このような情勢に対処しまして、患者の病状に応じた良質な医療を適切に提供するための体制づくりの第一歩となる改正と考えております。もとより、今後とも引き続き改革に努力していく所存でございます。
 残りのお尋ねにつきましては、厚生大臣からお答えを申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣山下徳夫君登壇〕
#20
○国務大臣(山下徳夫君) 五島議員の御質問にお答えいたします。
 まず、我が国の医療供給体制につきましては、医療法の制定後、その量的な整備を進めてまいりました結果、全国的に見て、ほぼ欧米諸国と遜色のない水準となっております。しかし、本格的な高齢社会の到来を間近に控え、医療を取り巻く環境の大きな変化を踏まえて、今後は施設機能の体系化など、質的な充実を図ってまいらなければならないと考えております。
 次に、医療法改正法案の審議入りがおくれた原因は、政府の基本的姿勢の不明確さにあるということで御指摘がございましたが、二十一世紀の本格的な高齢社会の到来に向けて、良質な医療を適切に提供する体制を確立するため、病院の機能と役割分担め明確化と体系化を図ることとし、関係者の合意形成を図り、その改革の第一歩として今回の法案を提出することにいたしたところでございます。
 今後とも、このような観点に立って引き続き改革を行っていく考えであります。
 次に、看護婦を初めとする医療従事者の確保について、政府が具体的に年次計画を示すべきではないかというお尋ねでありますが、職種ごとに養成状況、医療需要の働同等を考慮しながら検討すべきものであり、一律に年次計画を策定する必要はないのではないかと考えておりますが、不足状況にある看護婦等につきましては、需給の見通しを立て、その確保対策に努めてまいりたいと思っております。
 次に、医療の担い手の確保と国及び地方公共団体の責務についてでありますが、医療供給体制を確立する観点から、医療の担い手の確保は極めて重要であると考えており、改正法案第一条の三において、国及び地方公共団体の責務として包括的に規定をいたしておるところであります。
 次に、いわゆるインフォームド・コンセントにつきましては、改正案の第一条の二に規定をされております「医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係」を支える方法の一つとして、今後の医療提供の理念において重要な事項と考えております。
 次に、長期入院の是正効果につきましては、具体的に効果を明確にすることは困難でございますが、長期療養患者にふさわしい医療を提供する療養型病床群を制度化するとともに、在宅医療の充実を図り、長期入院の是正の推進に努めてまいりたいと考えております。
 次に、慢性病院と一般病院との区別についてでありますが、療養型病床群は、病状に応じて良質かつ適切な医療を提供するという観点に立って新たに制度化しようというものであり、長期療養患者にふさわしい施設と考えております。
 次に、長期入院患者のための方策についてでございますが、今回制度化する療養型病床群は、疾病構造の変化等に伴い、比較的病状が安定しており、かつ、入院医療が必要な患者がふえていることから、このような患者にふさわしい医療施設を位置づけしようとするものであります。
 なお、社会的入院を減少させる取り組みにつきましては、在宅医療の推進や「高齢者保健福祉推進十か年戦略」に基づく老人保健施設、特別養護老人ホーム等の施設の緊急整備、在宅サービス事業の拡充等により対処してまいる考えであります。
 次に、今後の医療供給体制の改革につきましては、患者の病状に応じた良質な医療を適切に提供できる体制を確保するという観点に立って、病院と診療所のあり方など残された課題について検討を加え、関係者の合意が調ったものから順次改革を行ってまいりたいと考えております。(拍手)
    ―――――――――――――
#21
○議長(櫻内義雄君) 遠藤和良君。
    〔遠藤和良君登壇〕
#22
○遠藤和良君 私は、公明党・国民会議を代表いたしまして、ただいま議題となりました医療法の一部改正案につきまして、総理並びに関係大臣に質問をいたします。
 総理は、昨年の国会答弁で、政治は人を幸せにすることはできないが、人々が幸せを感じられる環境をつくることはできると申されました。私も、総理が申されたとおりであると思います。その総理の思いが、ぜひとも我が国の医療の発展に及ぶよう要望したいのであります。
 健康は人生のすべてではありませんが、しかし、健康なくして人生のすべてはないと私は思います。人々が幸せを感じる第一のものは健康であり、健康を支えるすぐれた医療体制が身近なところに体系的に整えられていることが安心の第一であります。ところが、国民り期待に反し、我が国に少なからぬ医療不信があることは、まことに残念なことであります。医療が医師から患者への一方通行の姿勢をこれからもとり続ける限り、不信の根を断ち切ることは全く不可能であります。
 医療制度は今改革のときを迎えているのであります。もとより、医療は国民のためのものであり、国民のために改革が行われるのでなければ、何の意味もありません。そうした観点から今回の改正を見ますとき、私は甚だ不満であり、心配であります。その主な点を指摘し、政府の見解をお伺いいたします。
 まず最初に申し上げなければならないのは、昭和六十年の改正以来の大幅な改正でありながら、制度改革の全体像が全く見えてこないということであります。
 二十一世紀を目指し、国民一人一人にどのような医療保健・福祉サービスが提供できるのか、また、何よりも患者の権利を医療の中にどう位置づけるのか、法案からうかがい知ることはできません。医師と患者の関係に触れてある部分は、わずかに「信頼関係に基づき」との表現があるだけであります。私は、ここに施設法の色合いの濃い医療法の限界があらわれていると考えざるを得ません。
 インフォームド・コンセントと患者の自己決定は、これからの医療を考える上で無視できない要素であります。そこで私に、我が国において患者が思いやりのあるケアを受けることのできる権利を一日も早く享受できるようにするため、知る権利、治療を拒む権利、医療費について説明を受ける権利あるいは継続的治療を受ける権利などを盛り込んだ医療基本法を早期に制定すべきであると主張するものでありますが、総理は、この点についてどのようにお考えか、見解をお伺いしたいのであります。
 次に、医療施設の体系化についてお伺いいたします。
 結核などの感染症が減り、医療が高度化してきている現状から見て、改正案にあるように病院機能を体系化することは必要であります。ただし、方向としては賛同できても、患者にとっては差別医療につながりかねない部分もあり、問題を残しております。
 第一点として、特定機能病院に特別の診療報酬体系を採用すれば、事実上、医療機関をランクづけすることになり、断じて認められないことであります。どう対処するお考えか。
 また同様に、医療費に一物二価が導入されるのかどうかということであります。同じ治療、同じ手術の値段が、かかる病院によって違うというのであれば、大きな混乱を誘うことになります。どのようにお考えか、これが第二点であります。
 第三点として、大学病院の運営について、従来から教育・研究費の一部まで診療報酬で賄われているとの指摘があります。また、看護婦の養成についても、養成機関を持たない新設医科大学があるなど、医療に取り組む文部省の姿勢はまことに恥ずかしい限りであります。一県一看護大学の推進を積極的に行うべきと考えますが、方針を明らかにされたいのであります。
 第四に、病状が急性期から慢性期に移ったかどうかは、医学的に見て入院九十日が目安とされていますが、療養型病床群への移動を日数で機械的に扱うことは厳に慎むべきであります。この点についてはどうか。
 第五点として、一般病棟から療養型病床群への移動に当たっては、患者と家族の理解と納得を得るよう十分に配慮すべきであります。また、療養型病床群の患者の容体が急変したときは速やかに一般病棟に戻し、適切な治療を受けられるように
すべきでありますが、それらをどう具体的に担保するおつもりか、お答えいただきたいのであります。
 医療施設の体系化は今回の改正の第一の目的であり、それだけにまた問題も多いのであります。以上の五項目について、明快な御答弁を求めるものであります。
 次に、紹介外来制についてお伺いいたします。
 現行の紹介外来型病院に紹介のない患者が飛び込みで入った場合は、初診料相当分については保険が適用されず、全額自己負担となっています。この制度をそのまま特定機能病院に当てはめれば、患者にとってはペナルティーとなり、病院にとっては外来の過剰な抑制となって経営上大きな支障を来すことになります。こんな形で患者を締め出すのはまことに信じがたいことであります。だれでも、いつでも、どこでも、自由に医療機関が選べるという日本のよき制度、つまり患者の施設選択の自由が束縛されることであり、断じて認められません。政府の方針はどうか。
 また、特定機能病院の外来の紹介率は、今のところ五〇%程度とする方針のようでありますが、大学病院の中には、地域の特性からプライマリー。ケアを受け持っているところもあり、紹介率を全国一律に設定するのは現実的ではありません。そこで私は、紹介率については、特定機能病院に自主的に設定してもらうようにすべきであると考えますが、どうでしょうか。お答えいただきたいのであります。
 次に、人員基準についてお伺いいたします。
 看護職員の配置基準について今回の改正で全く触れられておりませんが、これは到底理解できることではありません。看護職員の確保は大きな課題であり、この医療法改正に当たって、政府の決意というものを国民に明らかに示すべきであります。
 あわせて、特定機能病院に薬剤師を必置とすること、また歯科医師については、特定機能病院に加えて療養型病床群にも配置すべきであると考えますが、どうでしょうか。
 さらに、医療の中で今後大きな役割が期待されるメディカル・ソーシャル・ワーカーの身分については、関係団体の要望を入れて速やかに対処されるよう強く要望するものであります。いかように対応されるか、明らかにされたいのであります。
 次に、広告の緩和についてお伺いいたします。
 広告は、病院の行うサービスをよく理解できるという点で患者の立場からはありがたいことでありますが、病院が広告宣伝を競うようになれば、医療の非営利原則を著しく損なうことになりかねません。本来の意味からすれば、病院にとって必要なのは広告ではなく広報であります。ここは考え直すべきであると思うのでありますが、この点をどう受けとめるか、見解を承りたいのであります。
 また、今回の改正では、居宅を新たに医療の場として位置づけております。福祉も在宅を重視しています。それならば、家屋の構造を地域医療、地域福祉の舞台としてふさわしいものにするべきであります。お年寄りや障害者の人たちが自由に暮らせるようた構造の家でなければ建築が許可されない国もあります。そのことについて厚生大臣及び建設大臣はどのような方針を持っておられるのか、お伺いしたいのであります。
 終わりに、すべての医療機関は、今こそ保健と福祉との垣根を取り払い、国民のためにネットワークを結ぶべきであります。それこそが国民に歓迎される本来の医療法改正のあり方であると私は思います。
 そして、それを患者、国民の立場から可能にするのが国民健康カードであります。カードに個人の診療データ、検査データを蓄積することによって、適切で的確た診断、治療、リハビリを推進することができます。また、在宅医療の新たな展開やインフォームド・コンセントの確立に不可欠のシステムになることは間違いありません。まさしく国民のための医療を象徴するキーワードであります。政府はこの新システムの導入に積極的に取り組むべきであります。このことについて総理の見解を求めまして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣宮澤喜一君登壇〕
#23
○内閣総理大臣(宮澤喜一君) 患者の権利を盛り込んだ医療基本法の早期制定をどう考えるかというお尋ねでございました。
 今回の医療法改正案におきまして、医療の目指すべき理念について、「医療は、生命の尊重と個人の尊厳の保持を旨とし、」「医療の担い手と医療を受ける者との信頼関係に基づき、」「医療を受ける者の心身の状況に応じて行われる」ものと規定をいたしました。基本的な考えを盛り込んだところであります。
 医師と患者の信頼関係に基づく医療の場において、患者の権利をどのように取り扱い、またどのように法的に規定していくことが望ましい医療のあり方に結びつくかということにつきましては、いろいろな御議論がございます。今後の課題として検討してまいらなければならないと考えております。
 次に、国民健康カードの導入について積極的に取り組むべきであるという御主張でございました。
 国民一人一人の健康管理を進めていく上で、カードを利用した健康管理システムは、有効な方法の一つであると言われていることは承知をいたしております。ただ、患者のプライバシーの保護を初め検討課題もいろいろ多いように聞いておりますので、導入につきましては、現在行っておりますこの研究開発の進捗状況をもう少し見守ってまいりたいと考えておるところでございます。
 残りのお尋ねにつきましては、関係大臣からお答えを申し上げます。(拍手)
    〔国務大臣山下徳夫君登壇〕
#24
○国務大臣(山下徳夫君) 遠藤議員の御質問にお答えいたします。
 特定機能病院の診療報酬上の取り扱いについてのお尋ねにつきましては、特定機能病院の機能、人員配置基準等の内容を踏まえ、まずは中央社会保険医療協議会で十分御審議いただくべきものと考えております。その御議論等を踏まえながら、適切に対処をしてまいりたいと思います。
 次に、特定機能病院における治療、手術等の診療報酬上の取り扱いに関するお尋ねでございますが、診療報酬上の評価については、それぞれの医療施謝の機能や提供される医療サービスの質にふさわしい評価を行うことが肝要と考えております。なお、具体的な取り扱いについては、まずは中央社会保険医療協議会において十分御議論いただくべきものだと考えております。
 次に、療養型病床群への移動につきましては、基本的にはその患者が病状安定期にあるかどうか、これは医師の判断によることとしており、患者の入院期間によって一律に取り扱うことは考えておりません。
 次に、容体が急変した患者の治療等についてでございますが、療養型病床群においては、主として医師が病状安定期にあると判断した患者を治療することを予定いたしております。病状が急変した患者については、医師の判断により、必要に応じ、一般の病床に移して治療を行うこととなる、そのように考えております。なお、患者の病棟の移動等につきましては、医師と患者との相互の信頼関係に基づき、適切に配慮されるべきものだと考えております。
 次に、特定機能病院と紹介外来型病院制度との関係についてのお尋ねでございますが、両制度は、その趣旨が異なる面もあることから、特定機能病院について、直ちに紹介外来型病院制度を適用することにはならないものと考えております。なお、特定機能病院の診療報酬上の取り扱いについては、中央社会保険医療協議会において今後御議論いただけるものだと考えております。
 次に、特定機能病院の紹介率についてでございます。
 特定機能病院は、高度な医療が必要と診断された患者を優先的に受け入れるため、紹介制度を導入することといたしておりますが、一方、地域医療の一端を担っていること、また、大学病院の場合には、医学教育の観点から一般の患者を必要とすることから、紹介によらない患者も受け入れることとしております。このため、特定機能病院における紹介患者の受け入れのあり方については、地域の実情、医学教育の現状等も考慮して、適切に対処してまいりたいと考えております。
 次に、看護職員の確保につきましては、看護職員の確保は重要と認識しており、平成四年度予算において看護職員確保対策費を大幅増額し、今回の社会保険診療報酬の改定に当たっても必要な配慮を行うとともに、看護婦等の人材確保の促進に関する法律案をこの通常国会に提出したところであります。なお、今回の改正により新たに制度化される医療施設の看護職員の配置の基準につきましては、その機能にふさわしい位置づけを行っていく必要があると考えております。
 次に、特定機能病院への薬剤師の配置につきましては、高度な医療の提供を行う特定機能病院においては、医薬品の投薬や管理についても相当の専門性が求められることから、薬剤師を置く方向で検討いたしたいと考えております。
 次に、歯科医師の配置につきましては、高度医療を提供する特定機能病院、長期療養患者を収容する療養型病床群の施設機能から、必ずしも必須の職種ではないと考えております。
 次に、メディカル・ソーシャル・ワーカーにつきましては、今後の医療を進めていく上で重要なものと考えておりますが、資格法の制定についてはなおさまざまな議論もあり、今後とも関係者全体の意見を聞きながら、適切に対応してまいりたいと考えております。
 次に、病院等の広告につきましては、患者に適切な医療情報を提供するという観点から、広告の内容及び方法について、より適切な基準を設けてまいる考えであります。
 次に、家屋の構造についてでありますが、本格的な高齢社会に向けて、お年寄りや障害者の人たちが住みなれた地域社会の中で暮らすことができるようにすることは重要と考えております。そのため厚生省としても、高齢者向け住宅増改築等を推進しているところであり、今後とも、関係省庁と協力しながら、適切に対処してまいりたいと考えております。(拍手)
    〔国務大臣鳩山邦夫君登壇〕
#25
○国務大臣(鳩山邦夫君) 先生御指摘のとおりの看護大学の不足、一県一看護大学の推進という点については、これを国公私立を問わず積極的に推進をしてまいりたいと思っております。文部省の取り組みが恥ずかしい限りだと先生から御批判をいただきましたが、そういう御批判を受けないで済むように頑張ってまいります。
 国立大学については、平成四年度予算で、広島大学医学部に看護系学科を設置するための経費を計上いたしておりますし、公立大学については、地方公共団体が看護系の大学を設置する場合に、自治省にお願いをいたしまして、校舎の施設整備費や用地費に対して、いわゆる起債と交付税の裏打ちという措置をお認めをいただいておりますので、これも平成四年度からでありますが、ぜひとも看護系大学の設置を推進をしてもらいたいものと思っております。
 私立の大学につきましては、私学助成の仕組み等の関係もあって、看護系の大学だからといって財政的な支援をすることは不可能でございます
が、今十八歳人口が急増かう急減へと向かう中で、大学については、いわば量的な拡大から質という転換を求めておりますが、看護系については量的な拡大を続けなければなりませんので、設置認可申請に対して積極的に指導をしていきたいと思っております。
 また、御指摘をいただきました国立の新設医科大学に看護婦養成機関を併設する問題につきましては、平成四年度は、今年度はその具体例が当たるものがありませんが、平成五年度から原則きちんとできるようにいたしたいと思っております。
 また、特定機能病院、すなわち大学病院についてもそうですが、紹介外来の率についてのお尋ねでありますが、これは厚生大臣からもお答えがありましたように、厚生省令でその率を決めるわけでありましょうが、大学病院の特質あるいはその地域の特徴というものもとらえていただいて、とりわけ大学では、大学病院の教育とか研究に支障を来すことのないように、その要件を適切に定められることを厚生省にお願いをしてまいりたいと思っております。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣山崎拓君登壇〕
#26
○国務大臣(山崎拓君) 高齢者、障害者が暮らしやすい住宅の整備についてお尋ねでございますが、高齢者、障害者に十分配慮した住宅の整備を推進することは、住宅政策上の重要な課題の一つと考えております。
 このため、新築の公営・公団住宅における住宅内の段差の解消、階段の手すり設置等の一般化、高齢者・障害者用の便所、浴室の設置等に対する住宅金融公庫の割り増し貸し付け、厚生省と連携したシルバーハウジングの供給、高齢者向け増改築の手引きによる情報の提供等の措置を講じているところでございます。
 住みなれた地域社会の中で暮らし続けたいという願いにこたえるため、今後とも、高齢者、障害者が暮らしやすい住宅の整備に努めてまいる所存でございます。(拍手)
#27
○議長(櫻内義雄君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
#28
○議長(櫻内義雄君) この際、暫時休憩いたします。
    午後一時休憩
     ――――◇―――――
    午後七時二十二分開議
#29
○議長(櫻内義雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ――――◇―――――
#30
○議長(櫻内義雄君) 本日、参議院から、平成四年度一般会計予算、平成四年度特別会計予算、平成四年度政府関係機関予算はいずれも否決した旨の通知を受領するとともに、返付を受けました。よって、国会法第八十五条第一項により、本院は、平成四年度一般会計予算外二案について両院協議会を求めなければなりません。
     ――――◇―――――
 平成四年度一般会計予算外二件両院協議会協
  議委員の選挙
#31
○議長(櫻内義雄君) つきましては、これより両院協議会協議委員の選挙を行います。
#32
○木村義雄君 両院協議会協議委員の選挙は、その手続を省略して、議長において直ちに指名されることを望みます。
#33
○議長(櫻内義雄君) 木村義雄君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#34
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、協議委員は議長において指名するに決しました。
 直ちに指名いたします。
 平成四年度一般会計予算外二件両院協議会協議
 委員
      山村新治郎君    中山 正暉君
      村岡 兼造君    原田昇左右君
      町村 信孝君    村上誠一郎君
      大石 千八君    亀井静香君
      中村喜四郎君    与謝野 馨君
 ただいま指名いたしました協議委員諸君は、直ちに議長応接室に御参集の上、議長、副議長各一名を互選されることを望みます。
     ――――◇―――――
#35
○議長(櫻内義雄君) この際、暫時休憩いたします。
    午後七時こ十五分休憩
     ――――◇―――――
    午後九時五十二分開議
#36
○議長(櫻内義雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 平成四年度一般会計予算外二件両院協議会協
  議委員議長の報告
#37
○議長(櫻内義雄君) 平成四年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員議長から報告書が提出されました。よって、この際、協議委員議長の報告を求めます。山村新治郎君。
    ―――――――――――――
    〔報告書は本号末尾に掲載〕
    〔山村新治郎君登壇〕
#38
○山村新治郎君 平成四年度一般会計予算外二件両院協議会の経過及び結果を御報告申し上げます。
 平成四年度一般会計予算、平成四年度特別会計予算及び平成四年度政府関係機関予算は、御承知のように去る三月十三日衆議院において原案のとおり可決されましたが、本日参議院において否決されましたため、両院協議会を開くこととなったものであります。
 両院協議会協議委員は、先ほどの本会議において議長より指名されました後、直ちに協議委員議長、副議長の互選を行いました。その結果、議長には私が、副議長には中山正暉君が当選いたしました。
 引き続き、両院協議室に両院の協議委員が参集いたしまして、くじにより、衆議院側において議長を務めることになりました。
 両院協議会においては、平成四年度一般会計予算外二案について、まず最初に、衆議院側から可決した趣旨について説明を聴取し、続いて、参議院側から否決した趣旨について説明を聴取した後、公共事業関係費、社会保障関係費、防衛関係費、所得税減税及び財政再建等について各協議委員から意見が述べられ、協議が行われましたが、意見の一致を見るに至らず、両院協議会としては、成案を得るに至らなかったものとして、これを各議院にそれぞれ報告することとし、両院協議会は終了いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#39
○議長(櫻内義雄君) ただいま両院協議会協議委員議長から報告されましたとおり、平成四年度一般会計予算外二案につきましては、両院の意見が一致いたしませんので、憲法第六十条第二項により、本院の議決が国会の議決となりました。(拍手)
     ――――◇―――――
#40
○議長(櫻内義雄君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後九時五十六分散会
ソース: 国立国会図書館
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