くにさくロゴ
1991/09/11 第121回国会 参議院 参議院会議録情報 第121回国会 国会等の移転に関する特別委員会 第2号
姉妹サイト
 
1991/09/11 第121回国会 参議院

参議院会議録情報 第121回国会 国会等の移転に関する特別委員会 第2号

#1
第121回国会 国会等の移転に関する特別委員会 第2号
平成三年九月十一日(水曜日)
   午前十一時開会
    ―――――――――――――
委員の異動
九月十一日
  辞任           補欠選任
   山中 郁子君       橋本  敦君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         伊江 朝雄君
    理 事
                高木 正明君
                稲村 稔夫君
                矢原 秀男君
                橋本  敦君
                磯村  修君
                足立 良平君
    委 員
                石井 一二君
                沓掛 哲男君
                小川 仁一君
   政府委員
       国土庁長官房
       長        藤原 良一君
       国土庁大都市圏
       整備局長     西谷  剛君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国会等の移転に関する調査
    ―――――――――――――
#2
○委員長(伊江朝雄君) ただいまから国会等の移転に関する特別委員会を開会いたします。
 まず、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(伊江朝雄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に橋本敦君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(伊江朝雄君) 国会等の移転に関する調査を議題といたします。
 まず、首都機能移転問題について政府から説明を聴取いたします。国土庁西谷大都市圏整備局長。
#5
○政府委員(西谷剛君) それでは、お手元に配付してあります資料に基づきまして御説明を申し上げたいと存じます。
 まず、首都機能移転問題のこれまでの経緯についてでございますが、年次を追いまして順次書いてございます。
 その一にございますように、公の国土計画で首都機能の移転問題が取り上げられましたのは、昭和五十二年に決定いたしました第三次の全国総合開発計画がいわば初めてでございます。この本文については後ほど出てまいります。二番にありますように、これを受けまして首都改造計画策定調査においては、国土庁において首都機能移転問題の調査を行いまして公表いたしております。三にございますけれども、その首都改造計画におきましては、国会や他の政府機関との関連性の比較的少ない一部政府機関の展都、分都を提案しまして、首都機能の全体的な移転問題については、国民の創造的、建設的な論議の中で答えを見出していくべきもので、今後も調査検討を進めたい、こういうことを昭和六十年に首都改造計画において言っております。
 それから昭和六十一年に、首都圏の基本計画というものを公に策定いたしました。ここでは国会や他の政府機関との関連性が比較的少ない一部政府機関、すなわち出先機関、附属機関等でございますが、これを業務核都市等へ移転する、その推進を図るということを定めてございます。
 五番にございますように、昭和六十二年に第四次の全国総合開発計画、これは現在生きている計画でございますけれども、ここにおいて一部政府機関の移転再配置を検討し、その推進を図る。これは中央省庁でございませんで、いわば附属機関なり地方支分部局の推進を図ることとし、国会なり中央省庁という遷都問題については、東京一極集中への基本的対応として重要であるとの認識のもとに、政治・行政機能と経済機能との相互関係のあり方を含め、国民的規模での議論を踏まえて引き続き検討するという記述を現在通用しております四全総で定めてございます。
 六番にございますように、一方、東京圏の土地問題というものが非常に重要な問題になってまいりました。そこで、行革審から六十二年の十月に当面の地価等土地対策に関する答申が出まして、これを受けて閣議決定いたしました緊急土地対策要綱、これにおきましても政府機関の移転再配置の推進ということが盛り込まれてございます。つまり、土地対策という切り口から再配置の推進ということが強調されたわけでございます。
 七番に、六十三年に「国の機関等の移転について」を閣議決定いたしました。これは地方支分部局あるいは附属機関というような機関を対象としたものでございます。
 八番目に経済計画、これも現在生きている計画でございますが、六十三年の経済運営五カ年計画におきましても、国の機関等の移転の推進、さらには東京都区部への新規立地の抑制等が盛り込まれてございます。
 次のページにお移りをいただきますと、以上のような流れを受けまして、六十三年の六月に多極分散型国土形成促進法を制定いただきまして、この中にも東京都区部からの行政機関の移転あるいは都区部における新規立地の抑制等の規定が設けられたわけでございます。
 十番は再び土地問題の方の流れでございます。ここでも国の機関等の移転の早期実施と大きな遷都問題の検討、これが盛り込まれております。
 これらを受けまして、十一番にございますように、国土庁では国土庁長官の私的懇談会としまして学識経験者等を中心としました首都機能移転問題に関する懇談会を設けて、後ほどこれまた資料を用意しておりますけれども、今日まで会議を重ねてまいりました。
 十二番では、御承知のとおり、平成二年に入りまして衆参におきまして国会等の移転の決議がなされたわけでございます。この決議を受けまして、内閣に総理の私的諮問機関といたしまして首都機能移転問題を考える有識者会議というものを開催することを決定いたしました。これも後ほどデータが出てまいります。十四番、その会議の第一回は平成二年十二月に開かれております。
 十五番では、ごく最近のことになりますが、いわゆる四全総のフォローアップ、見直しという中でも、東京一極集中を是正するため、基本的対応として首都機能移転問題に取り組むということが記載されてございます。
 十六番は、まさに本日のことでございます。
 以上が全体の経緯でございます。
 次の三ページでは、三全総それから四全総で次のような記述があるということを書き出してございます。四全総では、先ほど触れましたけれど
も、一番最後の行に「国民的規模での議論を踏まえ、引き続き検討する。」ということが定められてございます。
 次に、四ページにお移りいただきますが、これは少しく観点を変えまして、諸外国における首都機能移転再配置の主要な事例を掲げたものでございます。これも後ほど三つばかりやや詳しくペーパーを用意しておりますが、例えば一番上のオーストラリアをごらんいただきますと、一九二七年にキャンベラヘ移転をいたしました。その主要目的という欄をごらんいただきますと、「植民地的色彩のない新しい首都の建設」、基本的な動機が植民地的色彩の払拭ということにあったようでございます。その下のブラジルも同様に「植民地的色彩のない」ということがございますし、アメリカのワシントンヘの遷都、移転というのもまた「植民地的色彩のない」ということが書かれてございます。ドイツでは上欄と下欄がございますが、下欄の方はごく最近の東西統一に伴ってボンからベルリンヘ移ったという事態を表現しております。それからイギリス、これも後ほど出てまいりますので、そこで詳しく御説明申し上げます。スウェーデンも後ほど出てまいります。
 申し落としましたが、移転再配置の形式という欄をごらんいただきますと、遷都、分遷都、展分都、分都あるいは展都というような形式の違うことが諸外国について書かれております。その点については次の五ページをごらんいただきます。
 首都機能を移転すると一口に言いましても、いろいろな方式、形式がございます。今まで提案されていますものを取り上げてみますとこんなようなことになるということで、まず一つは遷都、これは立法、司法、行政から成る首都機能を一括して新首都に移転する一括移転方式でございます。それから分都と呼ばれる方式がございます。これは首都機能の一部が、日本の場合を考えれば東京圏の外に移転する。分都先が複数である場合も一カ所である場合もあり得るわけでございます。それから展都といいますのは、首都機能の一部が東京圏の中で移転する、都が広がると申しますか、展都という言葉が使われております。改都と申しますのは、いわば東京の中を改造、再開発して過集積による不経済を除去すればいい、現在の都の中を改めればいい、こういうことでございます。それから重都というような比較的新しい概念もございまして、これは特に災害のようなことを頭に置きますと、現在の東京のほかにもう一カ所首都機能を設けて対応しておくのがいいのではないか、重ねて都を置く重都、こういう概念もございます。
 そのほかにも休都、拡都などといろいろな言葉が使われておりますけれども、代表的な形式は以上のようなことであろうかと思います。
 次の六ページをごらんいただきたいと存じます。
 これは、これまでに学識経験者等を中心といたしまして首都移転についてどのような提言があったかということを私どもの知る限りで並べてみたものでございます。古くは、昭和三十五年に磯村英一先生が富士のすそ野にいわゆる遷都したらいいじゃないかという提案をなさり、四番にございますように、昭和三十九年には河野一郎建設大臣が一つの提案をなさったということがございます。六番にございますように、早稲田大学の研究会が東北の北土地方へ遷都すべしという提案をなされたこともございます。八番の東北経済連合会、これは仙台を「緊急事態発生時の補完、代替的対応の中枢拠点として」とありますから、先ほどの重都に当たるんだろうと思いますけれども、仙台に童都という首都機能を移転したらどうか、こういう提案をしております。十一番の東海銀行、これは名古屋が適当である。十三番の関西経済連合会、ここでは物理的な移転よりはむしろ道州制など地方分権、広域行政を進めて、見えざる遷都、つまり分権的システムをつくれば必ずしも物理的な移転は要らないのではないかということかと思います。そういう提案もございます。一番最後の十八番では、堺屋太一先生が「「新都」建設への提言」でかなり具体的な、人口二十万で面積五千ヘクタールで費用は九兆円かかる、そういう一括移転をしたらどうかという提案を著書においてなさっておられます。
 以上が既往の主な提言でございます。
 七ページは、先ほど出てまいりました国土庁長官の私的懇談会でございます。ごらんのような三十名程度の委員によって会を開いておりまして、今日まで九回、近々第十回目を開く予定にしております。主として学識経験の先生方から御意見を伺うということをしております。
 次の八ページ、これは既に御案内の国会等の移転に関する決議そのものでございます。
 それから九ページ、これは内閣総理大臣の私的懇談会である有識者会議でございます。ごらんのとおり六名の方々が委員として参加しておられます。今日まで四回の会合が開かれておりまして、こちらもそれぞれ学識経験の方々から意見を伺うということをしております。
 以上が経緯等でございますが、別紙で先ほどの海外事例、やや詳しく見ましたものを用意してございます。
 まず、オーストラリアのケースでございます。これは国会、政府機関が一括して移るケース、すなわち遷都というケースでございます。植民地的支配からの脱却ということが基本的な動機になって、一九〇〇年に、まず憲法にシドニーから百六十キロメートル以上離れた地域に新首都を建設するということを定めました。それから九年たちました一九〇九年に、国会の投票によって新首都をキャンベラに決定するということをしたようでございます。一九一二年には新首都の都市計画案を決定し、一九一三年に事業を開始しまして、二七年にキャンベラで議会を開催することができたという経緯でございます。
 御承知のとおり、このキャンベラというのはシドニーとメルボルンの中間地帯にあります。面積は六百平方キロ、開設当時は人口五千人だったようでございますが、現在は二十八万人、政府関係職員が六割を占めた、そういう都市になっているようでございます。
 次にイギリスでございます。これは展分都。ロンドン圏で転ずる展都と、それからもっと遠くへ行く分都とが重なり合わさった展分都形式の例として取り上げております。
 このイギリスのケースは、ロンドンでは役所は大体ビルを借りるという形態でございますので、非常に賃料が高いということから経費削減を図るというようなことが動機となって展分都が考えられたようでございます。一九六二年には約一万四千ポスト、このポストというのは人と考えてよかろうかと思っておりますが、一万四千人をロンドン大都市圏外に、それから五千五百ポストはロンドン市郊外へ、これが展都になろうかと思いますが、移転させると。実績としては二万二千五百ポストがロンドン外に移転することになりました。一九七三年には、移転対象を独立性の高い機関のほかに政策立案部門の上級ポストまで含めて移転を行うということとしまして、三万一千ポストを分散させることと定めたのですけれども、実際は二千五百ポストしか移転を行うことができなかったということのようでございます。ごく最近、一九八八年に調査をいたしました結果に基づいて、小さな政府を目指す立場あるいは経費削減の観点から、現在二万三千ポストを移転することとしておりまして、六千ポストまで移転を完了しているようでございます。
 どんな機関がどこへ移転したかという表が下にございます。エジンバラには、つまり既存の都市エジンバラに内国税収入局の一部、(1)と書いてありますが、約一千人がエジンバラに分都した。カーディフという都市には国防省の一部五千人、会社登記所の一部一千人が分都した。下の方でハーロー、これはグレーターロンドンの内部でありますからいわゆる展都に当たろうかと思いますが、国防省の一部六百人ほどが展都した。分展都のケースでございます。
 次はその絵でございます。グレーターロンドン
からかなり遠くの都市へまで分都したということがおわかりいただける地図がついてございます。
 それから純粋の分都の例といたしまして、スウェーデンの例が掲げてございます。これは主な目的と書いてありますように、地方部における失業対策及び地域新興のためということが主眼となって移転を行うということのようでございます。
 一九六九年に、政府部内に地方分散委員会というものを設けまして調査を開始いたしました。この結果、国会と政策立案部門は首都ストックホルムに置くこと、移転により行政効率に支障を来さない機関、比較的独立性の高い機関を対象とするということが前提とされました。一九七一年には政府機関三十五部門、職員七千人が移転するよう国会において議決されました。一九七三年、第二段階といたしまして十六部門四千人が同様に国会の議決で移転することとなったわけでございます。
 ごらんのとおり分都でございます。ストックホルムから一番近いところでも六十キロというウプサラ、遠いものは五百キロというウメオ、ここへは防衛研究所の一部二百人が移っている。この一部というのはどの部局なのかということまで実は詳細に私どもは今の段階ではつかんでおりませんけれども、一部二百人というオーダーでごらんのような分都が行われているわけでございます。次に分都先の地図が掲げてございます。
 以上でございます。
#6
○委員長(伊江朝雄君) 多岐にわたる資料の御説明があったわけでありますが、初めての会合でございますので、これからも回を重ねるごとにいろんな資料もまた要求しなきゃならぬと思いますが、まず、今日までの経過について承った。ことに対して御質問があれば順次御発言願いたいと思います。
#7
○小川仁一君 前に建設委員でいたときも幾らがこの話がありまして、一つは政府機関の一部移転という問題が具体的に進行をされた経緯がありますが、その結果どこまでどういう機関が移転しているというものがありましたらひとつお知らせを願いたい。
 それから、あなた方が出されたのは子供の旅行記みたいで、何時にどこへ行ってどこへ着いだというだけの話で、何を見たか何を考えたかという国土庁の考え方というのが一つも示されない。幾つかの形式、幾つかの形態を資料として出されることは結構ですが、あなた方は一体何を考えているかという考えの中身が一つもないから、遷都問題についての考えの中身は分都でいくのか展都でいくのか遷都でいくのか、どこにウエートを置いて国土庁が仕事をしているのかということを。
 それから総理のもとに有識者会議がありますが、そこで討議されたというのがあったというだけで中身がないんだよね。そうすると、我々がこういう会合を開いても、どういうことが討議されてどういう方向を向いているかということがわからないと全然検討の素材になりません。
 以上、三点についてお伺いします。
#8
○政府委員(西谷剛君) まず、一番目は最後に申し上げることとして、二番目の国土庁の方で移転の形式はどうなんだと、こういうことでございますけれども、まさに今そこを先ほど申し上げた学識経験者による懇談会でいろいろ議論をしていただいておるところでございまして、この懇談会自体でもまだ結論を得るに至っておりません。その結論を受けて国土庁としてもどうあるべきかということを考える、こういうスタンスで現在おるところでございます。
 それから三番目に御指摘をいただきました総理大臣の方の懇談会でございますが、現在のところ学識経験者から意見を聞いているという段階でございますので、何か実質的な議論をしているという段階にまで至っておりません。
 それから冒頭に御質問をいただきました行政機関の移転の方でございますが、実は移転対象として七十九機関と十一部隊を移転しようということを決定いたしております。今日までにそのうち二機関の移転が完了をいたしました。それから十機関と自衛隊の十一部隊、これにつきましては、現在用地取得も含めまして事業着手中の段階であり、平成四年度から順次具体的な移転が行われる予定でございます。
 それから来年度に入りますと、大富地区に地方支分部局を中心としまして十四機関が集団移転する予定でございまして、来年度予算要求においてその用地取得費を要求中でございます。予算がつきますと、用地取得をいたしまして、上物を完成し移転する。つまり、これも来年度になると事業段階に入ってくる、こういうことでございます。
 その他のものにつきましては、現在調査中でございまして、まだ事業化の段階には至っておりません。この調査を促進して速やかに実施に移るということで各省を督促してまいりたい、こんなふうに思っております。
#9
○高木正明君 国会決議がなされたときに出た話でありますが、首都移転をするということの決議はありましたけれども、そのときは、要するにどこへ移転するのかということはこれからの審議の中で決めるんだという話でありましたけれども、先ほど来からの報告の中で懇談会だとかいろんな会議を開催しておりますが、その中でどこへ移転したらいいのかという話が具体的に出たことがありますか、あるいは今小川委員のお話のように、懇談会がなされたときのいろんな話題といいますか、それがどういうものだったかということは外へ出さないようにしているんですか。それを報告いただけるものですか。この二点。
#10
○政府委員(西谷剛君) 具体的な場所が議論されたことは全くございません。
 それから懇談会の内容でございますが、学識経験の方々の御意見を伺っておりますが、これは公表することを前提に先生方のお話を伺っておるわけではございませんものですから、そっくりそのまま御意見を出すのがいいかどうか。ただ、およそこんな御意見をこの先生は述べられたというようなことであれば御報告することはできようかと存じます。
#11
○高木正明君 例えば「海外の首都機能移転の実例」ということでオーストラリアの移転の経過を見ますと、一九〇〇年に憲法でシドニーから百六十キロ以上離れた地域に新首都建設することを決定した。それから九年たって新しい首都をキャンベラに決定した。それからいろいろあって二七年ということでありますが、そうすると、全体の構想の中で大体どのぐらいをめどにしてどこへ移転するという話をまとめるつもりなのか。ある程度アバウトな計画でもいいですが、いつまでも、何年もずっとこの懇談会を開いているわけじゃないんでしょうから、何年ぐらいをめどに結論を出してもらうとか、そういうことはありませんか。
#12
○政府委員(西谷剛君) まことに申しわけないんですが、そういう具体的なところまでまだ話が進んでおりません。一括遷都なのか一部分都なのかという形式によってもどのくらいの期間がかかるかというのはまるで違っできますし、現段階では学識経験者から意見を聞いて基礎的な調査研究をしていくという段階で、これから次第に具体的なところへ入っていくという段階でございます。
#13
○高木正明君 いつごろにそういう結論を出すのか。やっぱりある程度の区切りがないと、いつまでもだらだらしていて何か百年河清を待つような話になっちゃこれは困りますので、そこら辺のめどはないんですか。
#14
○政府委員(西谷剛君) 来年の六月ころに私どもの方の懇談会の報告を出すべく努力をお願いしております。
#15
○橋本敦君 ひとつ御質問ですけれども、各国でいろんな歴史的経緯がそれぞれあるというので、同一にはなかなか論じられない大きな問題であるかと思うんですが、一極集中、過密を避けるという観点から行われたものとしては、資料を見ますとスウェーデンの場合それからイギリスの場合、こういうふうにございますね。スウェーデン、イギリスの場合は新都建設ではなくて分都あるいは展分都でやられておる。そういたしますと、国会と主要政府機関は動いていないということに一つはなるんですが、こういう分都を国内に広く分散してやった場合に、国会の審議機能といいます
か、国会と政府機関が持っている主要な機能として特に障害は出ていないのか、あるいはそういう問題は論議をされたようなことがあるのか。私知りませんので、そこらあたりはどういう実情でどういう論議になったかおわかりでしたら教えていただきたいということが一つでございます。
 それからもう一つは、国土の均衡ある発展あるいは地方の不況対策ということも眼目にあるんですが、スウェーデン及びイギリスの場合にはその点について所期の成果が得られていると見ているのかどうか。
 この二点、おわかりでしたら教えていただきたいと思います。
#16
○政府委員(西谷剛君) 前段の御質問については、率直に申し上げて私どもで調査が行き届いておりません。
 それから後段の問題につきましては、これも一般的な感想としては相当の効果があったとイギリスもスウェーデンも言っておるようですが、それ以上定量的にどういう効果があったかということを詳しくはつかんでございません。
#17
○稲村稔夫君 いずれにいたしましても、遷都にしても分都にしても、また展都ということになればなおさらだという気がするんですが、移転先の用地の確保というようなこと、これは我が国の場合は特に容易なことではないというふうに思うんですね。そうすると、地価とのかかわりだとかなんとかというようなこどは、これは実際に具体化しようという方向で検討すれば、当然地価の高いところに行くときはどうだとか、全体で移るときは多く必要であるから安いところを考えなきゃならぬとかというようなことも一緒にあわせて考えなきゃならない問題だと思いますが、その辺は何か御検討になっているものがあるんですか。
#18
○政府委員(西谷剛君) これまでのところではそのような具体的なところまでまだ調査が進んでおりませんが、当然あるモデルをつくって一つ考えるとなれば、土地問題ということも重要な調査研究の一環と考えております。
#19
○足立良平君 今日までの首都移転の経緯、これは相当歴史があるわけでありまして大変難しい問題であろうと思うんですが、総論賛成各論反対という現実的にはそういう感じがしてならないわけであります。したがって、今日までの経過の中で、三全総であるとか四全総であるとかいろんなその方向性を打ち出しながら、現実的にはほとんど前へ進んでいないわけでありまして、国土庁として今までにその方向性は出しながら進まなかったネックはどこに一番あったのか、これを一体どのように分析されているのかということが一つ。
 それから二つ目に、いわゆる首都機能の移転と簡単に申しましても、現実には例えばオーストラリアにしてもイギリスにしても、首都機能の行政とそれから国会との関係とかに相当違いがあるわけです。例えば日本の場合における国会での議論の仕方とイギリスの国会における議論の仕方というものが、移転をする場合に相当規模が変わってくる、こういう点での分析というもの。ある種におきましては行政府なり立法機関とでもう少し整理していかないと、単に移転だ移転だといいましても実際的には全然機能しないという問題が私は現実にはあるんではないか、このように判断をいたしておりますが、国土庁として一体それらの問題についてどのように考えておられるのか。
 この二点について質問いたします。
#20
○政府委員(西谷剛君) 進まなかった理由、これは極めて難しい質問でなかなかお答えしにくい面もあるんですが、確かに三全総にせよ四全総にせよ調査検討を進めるべきであるという書き方がしてございます。
 いずれにしても、国民的合意に基づいて具体的な場所なり時期なりを決めていかなきゃいけない。しかし、そのためのやや具体的な素材がないではないか。その素材づくりをする、これが急務ではなかろうかということで、現在、国民的合意、議論が沸き起こるような素材づくり、これが欠けていたからそれをやろうじゃないか、こういうことを考えているわけでございます。
 それから国会と政府との関係と申しますか、あるいは国会の審議のあり方という、これも諸外国と我が国は多分随分遣うんであろうと思います。私どもは国会審議のあり方が諸外国においてどうなのかというあたりのことまでちょっと力の限界があって勉強しておらないものですから、当然重要な問題だとは思いつつなかなか手が回らない、そこまで調査が進んでいないという実情でございます。
#21
○磯村修君 先ほどの説明の中で、現在進められている国の機関の移転が七十九機関十一部隊と言われたわけですが、これを後ほど資料でもって、どこに何が行っているのかというようなことをいただけますか。
 それからもう一つは、この国の機関の移転につきまして、地方自治体からもこういう機関が欲しいというふうな要望が国の方にも来ているんではないかと思うんですけれども、現在もし来ているとすれば、どのくらいの数のものが要望されているのか。それからその要望に対しまして国の機関を地方に移転する場合に、それぞれの地方にどういう判断理由によって国の機関を移転しようとするのか、その辺の考えをお伺いしたいと思うんです。
#22
○政府委員(西谷剛君) 資料の点はお出しできると思います。
 それから地方からの要望という点ですが、私は具体的にそういう要望があるとは認識しておりません。聞いておりません。
#23
○磯村修君 それはあるはずなんです。例えば何々県はこういう機関をぜひうちの県に誘致したいという要望は出ているはずなんです。国土庁の方にそういうものは出てないですか。
#24
○政府委員(西谷剛君) 七十九機関のうちでも四つの機関は東京圏外へ出る。例えば大蔵省の醸造試験所というのは東広島市に出ることを決定いたしまして、そういうときに、当然どこへ移るという話で公共団体の御要望もあった。これは聞いております。
 そのほかとして申し上げますと、ある大学をつくるときにどこへ誘致するのがいいとかこういう話はございますが、行政機関あるいは中央機関についてどこへ来いというような具体的な話があるということは存じません。
#25
○委員長(伊江朝雄君) ちょっと委員長から発言しますが、今の御質問の点、各省庁にそれぞれの要望として地方から来ているのかもしれない。だから、今の御要望に沿うために、あなた方の参考の資料にもなることだし、一遍まとめてごらんなさいよ、各省庁の意見、陳情なるものを。そうすれば今の御質問に近い答えが出てくるかもしれない。
#26
○磯村修君 今、委員長がお話しになりましたように、各省庁に行っているはずですので、ぜひ国土庁でもってそういうものをまとめて、そして分散させていくために、移転させていくためには、やはりその地方の特性というものを考慮に入れながらひとつ移転ということを考えてほしいということを要望しておきます。
#27
○小川仁一君 これは意見になりますが、私はやっぱり一極集中を排除しなければ東京はどうにもならぬだろうという考え方を持っております。ただ、国土庁に任じておいたってこういう報告書を出すんじゃ一つも進みませんから、というと大変失礼になりますけれども。
 委員長にお願いしておきますが、各党間で積極的に取り組んでいただいて、そしてここへ移すんだとまではいかなくてもいいから、これとこれだけはこうしようじゃないかという一定の方向性を出さないと国土庁もやりにくいだろうと思うんです。そういう観点から、もしこれから事を、何もここだけで決めろというわけじゃありませんが、進める場合に、いろいろ衆議院の方なりあるいは総理の有識者会議なりにもこういう考え方で方向性をある程度出してくれというような御意見を出していただきたいものと、こういうふうに考えて私の意見を申し上げました。
#28
○委員長(伊江朝雄君) 今の件、各党の理事で御相談いたしましょう。
#29
○矢原秀男君 九カ国の首都機能移転のデータをいただきまして、またオーストラリア、イギリ
ス、スウェーデンと別途にやっていただいておりますけれども、国土庁としてはこのデータ、この三つの国ぐらいが日本と割に合うんではないかというふうな考え方を持っていらっしゃるのかどうか。それが一つ。
 もう一つは、今諸先生方のお話でございますが、やはり東京の一極集中というものは避けなければいけない。当然それの先例としては各国とも非常に参考になると思っておりますけれども、そういうことを含めながら、国土庁としては三つの国を抜粋されているから、ここらに非常に皆様方の御検討のできる一点があるかと僕は思うんですけれども、その点いかがですか。
#30
○政府委員(西谷剛君) 実はこれは意図を持って三つ挙げたわけではございませんで、文献等からやや具体的にわかるものを挙げたというだけです。イギリスとスウェーデンについては実は現地調査を私どもの方でいたしたことがございますものですから、それからオーストラリアはかなり文献が豊富であったと。あとのところはどうもなかなかデータがないものですからあっさりとしか書けないという事情からきているわけでございまして、御了承いただきたいと思っております。
#31
○委員長(伊江朝雄君) それでは、今各先生から御要望のあった資料を国土庁においても整えて用意してほしいと思います。
 それから先ほど理事会で申し上げたとおり、次回の委員会は、そういった資料の問題もありますので、委員長に御一任いただきたいと思います。
 本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
   午前十一時四十二分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト