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1991/09/06 第121回国会 参議院 参議院会議録情報 第121回国会 外交・総合安全保障に関する調査会 第2号
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1991/09/06 第121回国会 参議院

参議院会議録情報 第121回国会 外交・総合安全保障に関する調査会 第2号

#1
第121回国会 外交・総合安全保障に関する調査会 第2号
平成三年九月六日(金曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 九月五日
    辞任       補欠選任
     黒柳  明君     広中和歌子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    会 長         中西 一郎君
    理 事
                尾辻 秀久君
                下稲葉耕吉君
                赤桐  操君
                和田 教美君
                立木  洋君
                粟森  喬君
                猪木 寛至君
    委 員
                大城 眞順君
                加藤 武徳君
                沓掛 哲男君
                木暮 山人君
                田村 秀昭君
                永野 茂門君
                一井 淳治君
                翫  正敏君
                角田 義一君
                細谷 昭雄君
                三石 久江君
                山口 哲夫君
                山田 健一君
                広中和歌子君
                井上  計君
   政府委員
      環境企画調整
      局長        八木橋惇夫君
      外務省大臣官房審
      議官        河村 武和君
      外務省国際連合   丹波  實君
   事務局側
      第一特別調査室
      長         下田 和夫君
   説明員
      環境庁企画調整
      局地球環境部長   加藤 三郎君
      外務大臣官房外
      務参事官      畠中  篤君
      外務省アジア局
      南東アジア第二
      課長        林  景一君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○外交・総合安全保障に関する調査
 (地球環境問題の現状と課題について)
    ―――――――――――――
#2
○会長(中西一郎君) ただいまから外交・総合安全保障に関する調査会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨五日、黒柳明君が委員を辞任され、その補欠として広中和歌子君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○会長(中西一郎君) 外交・総合安全保障に関する調査を議題といたします。
 本調査会は、「九〇年代の日本の役割−環境と安全保障のあり方こをテーマとして調査を進めてきておりますが、本日は、このうち地球環境問題の現状と課題について政府から説明を聴取した後、質疑を行うことといたしました。
 それでは、まず政府から説明を聴取いたします。外務省丹波国際連合局長。
#4
○政府委員(丹波實君) 本委員会の先生方には、地球環境問題を含めまして他の多くの分野の諸問題につきましてふだんより特段の御指導をいただいておりまして心から感謝申し上げます。
 それでは、私の方から地球環境問題への対応につきまして御説明申し上げさせていただきたいと思います。
 まず、我が国の地球環境問題への対応に当たっての基本的な方針、基本的な認識について述べさせていただきたいと存じます。今日、人口の増大や産業の発展と人間活動の増大に伴いまして地球の温暖化、オゾン層の破壊、熱帯林の減少、大気及び水の汚染など、地球の環境問題は人類はもとより、地球上の動植物にとりましてその生存基盤を掘り崩す重大な脅威となりつつあります。各国の経済活動が国境を越えて展開され、国際社会における相互依存が深まっている状況の中で、地球環境問題を一国の努力のみによって解決していくことはもはや不可能である状況に至っております。また、地球環境問題の影響は時間とともに徐々に深刻化しておりまして、被害が明確に認識されてから対策をとったのでは手おくれとなりつつありまして、回復に膨大な費用と時間がかかるため早急に適切な予防措置を検討する必要があるわけでございます。
 人類が地球上で今後とも生存し繁栄するためには、これらの問題の解決に向けての適切な管理は各国が英知を結集して取り組むべき課題であると考えられるわけでございます。世界に貢献する日本を外交政策の柱とする我が国といたしましては、高い経済成長を維持しつつ産業公害を克服してきた経験の過程で蓄積しました環境保全に関する知見と技術を生かしまして、以下の四つの原則に基づきまして、一九九二年六月の国連環境開発会議に向け、地球環境分野における諸問題に積極的に取り組んでいるところでございます。
 一つは、世界経済の安定的発展を図りつつ地球環境保全に努めることでございます。環境は開発の基盤でございまして、環境破壊を放置することは開発の持続性を損なうとの持続可能な開発の考え方は今や各国共通の認識となっております。二つは、地球環境保全の基礎として科学的知見を重視するとともに、問題解決に当たっては技術による制約打破の可能性をでき得る限り追求することでございます。三つは、大気、河川、海洋、森林等はいわば国際的な公共財でございまして、これらを人類共通の生存基盤として適切に保存していくためにはすべての国及び関係国際機関の協力によりグローバルな取り組みを行うことでございます。四つ目は、地球環境問題への対策をグローバルに進めるには、途上国の事情を十分に配慮しつつ、それら途上国も取り組みに加わっていくことを確保すると同時に、先進国は途上国の持続可能な開発に向けての自助努力を支援し、政府開発援助等の実施に際しての環境配慮を強化することでございます。
 お手元に配付してございます資料の一ページ目は、「国連環境開発会議」に触れられてございます。国連環境開発会議は、一九七二年のストックホルム国連人間環境会議の二十周年に当たります来年六月にブラジルのリオデジャネイロで開催される予定でございます。地球サミットとも呼ばれておりますように、世界各国から多数の元首、閣僚クラスの参加が期待され、地球環境問題に関する空前の国際会議になる見込みでございます。国連環境開発会議では、環境悪化を防止するための戦略と手段を発展させることを目的といたしまして、地球温暖化を防止するための気候変動に関する枠組み条約や、生物の多様性を保全するための条約の署名、森林の保全に関する合意文書の採択
が期待され、それから一九七二年の人間環境宣言等を踏まえまして、人類共通の未来を確保するため、人間行動、国家活動を律する基本原則を示した例えば地球憲章といった宣言文の採択が期待され、また、二十一世紀に向けて環境と開発に関する具体的かつ包括的な行動計画でありますアジェンダ21の作成が期待され、これらを目指して一九九〇年八月以降累次にわたり準備会合が開催されております。
 なお、先般のロンドン・サミットにおきましては、地球環境問題の重要性を認識し、サミット参加国が一致してこの会議を支持、支援する決意が示されております。
 資料の二ページ目に参りまして、準備会合は昨年の八月以降、来年の六月のこの会議まで計四回の準備会合を開催する予定でございます。準備会合におきます作業部会の構成は以下のとおりでございます。第一の作業部会は、気候変動、陸上資源、生物学的多様性、バイオテクノロジー。第二作業部会は、海洋資源、水資源、有害廃棄物・化学物質とその不法越境の移動問題。第三の作業部会は機構と法律問題ということになってございます。
 日本の対応といたしましては、外務省におきましては地球環境大使及び地球環境室を設置しますとともに、会議の副議長国の一つとして準備段階から積極的に参加してきておりまして、人的貢献としてUNCEDの事務局に邦人職員二名を派遣してございます。その他、ことしの七月に事務局支援及び途上国参加支援として百五十万ドルの拠出を表明いたしてございます。
 資料の四ページに参りまして、「地球温暖化への対応」でございますけれども、地球の温暖化につきましては、科学的に解明されていない部分は残りますものの、手おくれにならないよう科学的知見の拡充を図りながら実行可能な対応を遅滞なく実施するとともに、長期的視点に立った地球規模の総合戦略に基づきまして、この問題の抜本的な解決を図るために必要な法的枠組みを全世界的な合意の上に形成することが重要であると考えられるわけでございます。
 気候変動に関します政府間パネルは、昨年八月の第四回会合におきまして、科学的知見の評価、温暖化の影響の評価及び対応戦略をまとめました第一次報告書を発表しました。この報告書によりますと、このまま何も対策をとらなければ来世紀末までに全地球平均で摂氏三度の気温の上昇が予想され、それに伴う海面上昇は平均六十五センチメートル、最大一メートルに達すると見込まれております。
 この報告書を受けまして第二回世界気候会議が昨年十月から十一月にかけて開催されまして、温室効果ガスの排出の抑制、開発途上国に対する支援、気候変動に関する枠組み条約交渉の開始等を内容とする閣僚宣言を採択したわけでございます。
 資料の五ページ目に参りまして、条約交渉でございますが、条約の交渉につきましては、ことし二月にワシントンで第一回交渉会議が開催されまして、議長等の選出、作業部会の設置等、条約交渉を進めるに当たりましての組織が決定されたわけでございます。六月にジュネーブの第二回交渉会議におきまして条約に盛り込むべき内容につき各国がそれぞれの立場を表明いたしました。それらを踏まえ議長が作成した条約案文をもとにいたしまして、来週ナイロビで開催されます第三回交渉会議では条約に関する実質的な議論が行われる予定でございます。その後は明年六月に開催予定のUNCEDでの条約採択を目指しまして交渉会議がさらに二回開催されることとなっております。
 我が国の取り組みでございますけれども、条約交渉の主な争点は、二酸化炭素を初めとする温室効果ガスの排出をいかに規制していくのかという問題と、もう一つは開発途上国の抑制策に必要な支援をいかに確保するかという問題がございます。
 温室効果ガスの排出抑制につきましては、我が国は第二回交渉会議におきまして、排出抑制に関する約束、コミットメントの達成を確保するための実施方式としていわゆる誓約審査方式、プレッジ・アンド・レビュー方式を提案したところでございます。第三回交渉会議におきましては、先進国はもとより開発途上国を含めた全地球的な参加を得た形の条約を作成することが必須であるという基本的立場に基づきまして、排出抑制に関する目標設定の約束、コミットメントの提案を行う予定でございます。
 資料の六ページ目に参りまして、「生物学的多様性の保全」の問題でございますが、地上に存在する種の数は五百万から一千数百万種と言われておりまして、三千万種を超えるということを指摘される専門家もおられるわけでございます。生物学上種として記録されている数は百五十万から百七十万種であるわけでございます。多くは記録されていない未知の生物種でございます。ワシントン条約等の野生生物保護のための取り決めにもかかわらず、現在のままでは二〇〇〇年までに五十万から百万程度の種が絶滅するとの予測がなされております。このように地上に生息している生物種の多様性が危惧されておりまして、希少な種の取引を規制するものや、特定の地域、特定の生物種を対象とするものなど、ワシントン条約等既存の条約ではカバーできない生物学的多様性の全体を総括的に保全する条約が必要とされております。
 その条約を検討する会議が昨年の十一月、それからことしの二月及び六月に開催されまして、来年六月のUNCEDでの署名を目指して交渉を鋭意続けておる次第でございます。現在のところ、各国が保全計画を作成すること等についてはおおむね合意はありますものの、生命工学の技術移転の必要性については意見の対立があるわけでございます。
 資料の八ページ目に参りまして、「森林の保全」の問題でございますけれども、熱帯林は毎年、我が国の面積に換算いたしまして約半分に当たりますところの千七百万ヘクタールが減少しております。熱帯林の保全が重要な課題となっている次第でございます。
 熱帯林の減少の原因は、焼き畑移動耕作の拡大、ちなみにこの点、FAOによりますと、これが熱帯林減少の四九%の原因となっておると指摘されておりますが、このほか地域によって過放牧あるいは薪炭材の過剰採取等が原因と指摘されております。日本の熱帯木材輸入が世界の熱帯木材輸入に占めるシェアは丸太で約四割、製材で約一割でございますが、世界の熱帯木材生産量のうち輸出向け用材は三%でございまして、さらに日本向けの輸出は一・二五%という数字になってございます。
 日本は、国際熱帯木材機関、ITTOへの最大の拠出国として支援を強化いたしております。この機関の本部が日本に存在しておることは御承知のとおりでございます。ITTOは、熱帯木材貿易のみならず、生態学的な均衡の維持の観点を含みます熱帯林の保全、開発を目的といたしておりまして、熱帯林を現に有する途上国が主体的に参加しているので効果的な機関となっております。昨年六月のITTO理事会では、主として二〇〇〇年までに持続的経営に基づき生産された木材のみを貿易の対象とするという戦略目標の実現に向けた方策につき合意いたしました。また、二国間援助で林業分野の協力を行うとともに、FAO等の行っている熱帯林行動計画の活動や国際農業研究協議グループの活動も支援しております。
 昨年七月のヒューストン・サミット経済宣言を契機に、森林に関する国際合意を策定しようとの動きが活発化しております。日本は、昨年八月のUNCED第一回準備会合におきまして、森林の保全と持続的利用を推進するための基本的理念から成る法的拘束力のない世界森林憲章を採択すべき旨を主張いたしました。拘束力のある条約に対する途上国側の強い反発もあり、本年三月の第二回準備会合におきましては、少なくとも法的拘束力のない原則表明を含む世界的コンセンサスのだ
めの検討を行うことが決定されております。八月の第三回準備会合におきましては、法的拘束力のない原則宣言の骨格となる文書が作成されまして、今後の準備会合におきましてはさらに検討を進め、明年六月のUNCEDでの採択を目指す予定でございます。
 日本といたしましては、森林の保全につきましては、基本理念から成る法的拘束力のない世界森林憲章を採択した上で、順次規律を強化していくというステップ・バイ・ステップ・アプローチを提唱いたしておるところでございます。資料の十一ページ目に参りまして、途上国支援の問題でございますが、まず「二国間支援」でございますけれども、我が国は一九八九年のアルシュ・サミットにおきまして、八九年度から九一年度までの三年間に、多国間援助を含めまして三千億円程度をめどとして環境分野の援助を強化することを表明し、地球環境問題を重視する観点から、特に熱帯林を中心とする森林の保全、造成及び研究と環境問題に対する途上国の対処能力の向上、推進といった二分野を重点として取り上げました。三千億円という目標は、八九年度約千三百億円、九〇年度約千六百五十億円と、この八九年、九〇年の二年度でほぼ目標が達成されております。
 また、本年七月のロンドン・サミットでは、上記の環境援助政策を一歩進めまして、ODAを通じる地球環境問題への対応につきましては、我が国の経験を生かしまして、相手国の経済発展段階等に応じまして各種の援助形態を効率的に組み合わせて支援する考えであること及び貧困問題、人口増加問題等と密接に結びついた環境問題の解決を引き続き重視することを明らかにいたすとともに、重点分野として省エネルギー、クリーンエネルギー技術、公害防止、野生生物の保護等を追加いたしまして、環境配慮を一層強化すること等を表明いたしました。
 なお、地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨等の問題につきましては、環境調査、モニタリング等で既にこれまでも協力を実施してきているところでございますが、新しい領域でもあり、援助として何が可能でありかつ効果的であるかという点、さらに検討していきたいと考えております。
 資料の十二ページに参りまして、「多数国間援助」につきましては、環境分野の国際協力を推進するに当たっては国際機関を通じた協力も重要であります。環境問題についての中核的国際機関でありますところの国連環境計画、UNEPの国連環境基金に対しまして世界第二位の拠出、九一年度でとりますと七百十万ドルを日本として行っております。また、先ほどの国際熱帯木材機関に対しましては加盟国中最大の拠出、九一年度外務省、農水省合計で九百六十二万ドルを行っております。さらに、森林保全活動等を行っている国連食糧農業機関、FAO等の活動も積極的に支援しているところでございます。
 本年三月には、ペルシャ湾の環境汚染に対する国際協力といたしまして、UNEPが提案いたしました緊急行動計画に対し百十一万ドルの拠出を行いますとともに、国際海事機関、IMOに対して湾岸の油の汚染防除対策事業として百五十万ドルの拠出を行いました。
 資料の十三ページに参りまして、「UNEP国、際環境技術センター」の問題でございます。
 昨年七月のヒューストン・サミットにおきまして、日本は環境保全技術を途上国に移転することを目的としましたUNEPのセンターを日本に設置することを提案いたしまして、本年五月のUNEP管理理事会におきまして正式にセンター設立の決議が採択されたわけでございます。この施設は大阪、滋賀に設置される方向で検討が進んでおります。事業の対象分野といたしましては、大阪センターは大都市の総合的環境汚染管理技術を取り扱い、滋賀センターは淡水湖沼集水域の総合的環境管理を取り扱うこととなっております。我が国はセンター設立のための調査費八十万ドル、約一億円をUNEPの信託基金に拠出するため、平成三年度予算にその予算を計上いたしております。明年のセンターオープンに向けて日本政府とUNEPとの間で現在協議を続けているところでございます。
 資料の十四ページ目に参りまして、「地球環境ファシリティー」の問題でございます。
 地球環境の保全に対します途上国の取り組みを支援するため、八九年よりフランス、ドイツの提案で世銀のイニシアチブによりまして検討が行われ、本年五月に世銀、国連環境計画、国連開発計画の三機関によりまして地球環境ファシリティー、GEFが設立されました。このファシリティーは、地球温暖化、生物学的多様性、国際水資源汚染の三分野を対象といたしまして、当面試験的に三年間で十億SDR程度の資金供与を行うこととなっております。
 我が国といたしましても、ファシリティーに対する拠出、円借款による協調融資により相当の協力をする考えでございます。
 資料の十五ページに参りまして、その他の重要事項といたしまして一つは「オゾン層の保護」の問題がございます。
 オゾン層は、地球に降り注ぐ有害な紫外線を吸収する役割を果たしておりますが、これがフロンガス等により破壊されていることが明らかになっております。このため、オゾン層の保護のためのウィーン条約及びオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書を法的な枠組みといたしますオゾン層破壊物質の生産、消費に対する規制が行われております。昨年六月の第二回議定書締約国会議におきまして、オゾン保護に取り組む途上国を支援するためオゾン層保護基金の設立が合意されましてことしの一月から発足いたしております。本年六月の第三回議定書締約国会議におきましては、オゾン層の破壊が予想以上に進行していることにかんがみましてフロン等の規制物質の二〇〇〇年全廃を前倒しする方向で検討を進めることが決定されております。
 資料の十六ページ目に参りまして、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関するいわゆる「ワシントン条約」の問題でございます。
 タイマイ、ヒメウミガメにつきましては、輸入割り当て削減等の改善策を導入してきておりますが、タイマイにつきましては九四年の七月までにワシントン条約上の留保を撤回する方針を本年六月に決定いたしました。ヒメウミガメにつきましては本年四月より輸入をゼロにいたしております。
 来年三月には、京都市におきましてワシントン条約締約国会議を開催する予定でございまして、さらに一九九三年には、釧路市におきまして特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約、いわゆるラムサール条約締約国会議を開催する予定でございます。
 資料の十七ページ目に参りまして、「有害廃棄物の越境移動」の問題でございます。
 有害廃棄物は、処分費用の高い国から安い国へ、また規制の厳しい国から規制の緩やかな国へと移動されやすく、移動先の国の環境に大きな被害を及ぼすおそれがございます。このため一昨年の三月、スイスのバーセルにおきまして、いわゆる有害廃棄物の越境移動及びその処分の管理に関するバーゼル条約が採択されたところでございます。
 政府といたしましては、地球環境保全の観点からバーゼル条約の重要性を認識いたしまして早期締結を目指しまして条約上の義務を履行するための国内法制度の問題につきまして所要の検討を鋭意進めているところでございます。
 以上、御報告申し上げます。
#5
○会長(中西一郎君) 次に、環境庁八木橋企画調整局長。
#6
○政府委員(八木橋惇夫君) この七月から企画調整局長を拝命しております八木橋でございます。
 環境庁におきましては、昨年の七月に企画調整局内に地球環境部を設置いたしまして、地球環境に関しその保全に関する基本的な政策の企画立案及び推進に関すること、関係行政機関の地球環境の保全に関する事務の総合調整などを担当してい
るところでございます。深刻化する地球環境問題の現状及び条約交渉など対外的な取り組。みにつきましては、ただいま外務省国際連合局長より御説明がございましたので、私は主に地球環境保全についての国内的な取り組みについて御説明いたしたいと思います。
 まず、地球環境問題に取り組むための体制の整備の面から説明することといたします。
 環境庁におきましては、地球的規模の環境問題に適切に対応するため、昭和五十五年に環境庁長官の私的諮問機関として地球的規模の環境問題に関する懇談会を設置いたしました。一ページにある資料でございます。
 この懇談会が昭和五十七年四月に公表いたしました二回目の報告書「地球的規模の環境問題への国際的取組について」というものを背景にいたしまして、我が国が提案するところにより国連に環境と開発に関する世界委員会が設立されました。これが二ページにあるものでございます。
 この世界委員会は、昭和六十二年に東京で最終の会合を開いた後に「アワー・コモン・フューチャー(地球の未来を守るために)」と題する報告書を取りまとめたところでございます。ここでは持続可能な開発という考え方が提案され、これが今日の地球環境への取り組みの基本的な考え方となっているというぐあいに言えるかと存じます。この地球的規模の環境問題に関する懇談会は、UNCEDに向けまして我が国として何を提言すべきかを検討するため、本年一月にはこのための特別委員会を設置いたしましたところでございます。この内容は三ページの資料でございます。
 一方、政府におきましては、地球環境問題に対応するための施策を政府一体となって効果的かつ総合的に円滑に推進するため、平成元年の五月に十九省庁及び自民党関係者から成る地球環境保全に関する関係閣僚会議を設置いたしました。五ページにある資料でございます。
 我が国は、高度な経済活動を営み、地球環境に大きなかかわりを持つと同時に、公害防止等の分・野で豊かな経験とすぐれた技術力を有しているということから、今後さらに世界に貢献する日本という立場から、国際的地位に応じた役割を積極的に果たしていかなければならないという認識のもとに、元年の六月、我が国の地球環境保全施策を推進するに当たりまして、六ページから七ページにございますように、六つの基本的方向について申し合わせをいたしております。
 すなわち、一つは地球環境保全のための国際的な枠組みづくりへの積極的な参加。二番目が地球環境に関する観測、監視及び調査研究の推進。三番目に地球環境保全に資する技術の開発、普及。四番目に開発途上国の環境保全に対する積極的な貢献。五番目に政府開発援助の実施に際しての環境配慮の強化。六番目に地球環境への負荷がより少ない方法で経済社会活動が営まれるような努力。この六つでございます。
 また、平成元年七月十一日、地球環境問題に対応するための施策を政府一体となって円滑に推進するため、行政各部の所管する事務の調整を担当する地球環境問題担当大臣といたしまして環境庁長官が指名され、それ以来現在に至るまで歴代の環境庁長官が関係大臣の協力を得て地球環境問題担当大臣としてその職務を担当しているところでございます。
 次に、調査研究、観測、監視、技術開発の推進体制ですが、これにつきましては政府一体となって総合的計画的に推進する必要がございます。平成元年十月三十一日の地球環境保全に関する関係閣僚会議におきまして、調査研究等に関する総合推進計画を毎年度策定し、その実施状況及び結果を同閣僚会議に報告することなどが決められました。これが八ページ、九ページにある資料でございますが、これに基づきまして本年六月の十四日、政府一体として長期的視野に立って我が国の基本的方針及び協力等の方法を明らかにするというようなことを目的といたしまして、平成三年度地球環境保全調査研究等総合推進計画が閣僚会議において決定されたところでございます。また、この計画を踏まえまして、環境庁が策定する地球環境研究計画に基づきまして、地球環境研究総合推進費というものが環境庁に計上されまして、これが国立試験研究機開等に対し配分されております。
 この推進費は、さまざまな分野における研究者の総力を結集しまして、学際的、省際的、国際的な観点から総合的に調査研究を推進し、もって地球環境の保全に資することを目的とするもので、平成三年度の予算額は十七億円でございます。地球環境研究計画等に基づ。いて行う内外の研究者による研究、モニタリングの中核的拠点といたしまして、昨年の十月に国立環境研究所に地球環境研究センターが設置されまして、地球環境研究の総合化、地球環境データベースの整備等による地球環境研究の支援、地球環境モニタリングの実施などの活動をいたしております。このセンターには、ことしからスーパーコンピューターが導入されることとなっております。
 次に、地球環境保全のため各分野において行われている国内の取り組みについて御説明申し上げます。
 地球温暖化問題は、人類の生存基盤に深刻な影響を及ぼすおそれがある重大な問題でございます。先ほど外務省の方からも説明がございましたが、十三ページにございます気候変動に関する政府間パネルの報告によりますと、現状のままで温室効果ガスの排出が続けられるならば、過去一万年の間に例を見ない急激な温度上昇が生じ、その結果、海面水位の上昇や気候の変化、人間の居住環境への脅威等、自然、社会及び社会のシステムに重大な影響がもたらされると予測されているところでございます。
 我が国は、これまで官民挙げてのエネルギーの効率的使用に努めた成果といたしまして、十四ページにございますように、人口一人当たりの二酸化炭素排出量では先進国中最も低いグループに属しております。しかしながら、我が国は相当量の二酸化炭素を排出しており、また近年の内需拡大を背景といたしました経済活動の好況や国民生活のライフスタイルの変化等により、その排出量はここ数年増大傾向に転じつつあります。
 こうした地球温暖化問題への対応として、昨年の十月に地球環境保全に関する閣僚会議におきまして、地球温暖化防止行動計画を決定し、地球温暖化防止に向け政府一体として取り組みを行うこととしたところでございます。資料の十五ページでございます。
 地球温暖化防止行動計画は、温室効果ガスの排出抑制目標として、二酸化炭素排出量について、二〇〇〇年以降おおむね一九九〇年レベルで安定化を図る、メタンにつきましては現状の排出の程度を超えないこととする等を定め、講ずべき対策として、二酸化炭素排出抑制対策、メタンその他の温室効果ガスの排出抑制対策、二酸化炭素吸収源でございます森林等の緑の保全対策、科学的調査研究、観測、監視の推進、技術開発及び国民への普及、啓発、国際協力の推進というものを挙げております。
 我が国は、この地球温暖化防止行動計画を、国際的枠組みづくりに貢献していく観点から、昨年十一月の第二回世界気候会議においてこれを披露し、国際的な合意形成に大きな役割を果たしたところでございます。また、ことし初めから開催されております気候変動条約交渉会議におきましては、この行動計画や世界気候会議閣僚宣言を踏まえて、先進国共通の目標の達成やその実施方式を提案することとしておりますところは、先ほど外務省から御説明のあったところでございます。
 また、この地球温暖化防止行動計画の推進のため、環境庁では、先般各省庁が今年度実施することとしている関係施策を取りまとめ、関係閣僚会議に報告したところでございまして、これは資料の十九ページ以降でございますが、十九ページから三十七ページにわたっております。毎年度対策の実施状況を関係閣僚会議に報告する等、今後政府一体となった取り組みを図ることとしております。
 次に、今度は国レベルということから一歩地に着いた動きといたしまして、地域での取り組みを強化する必要がありますと考えられますことから、地球温暖化防止行動計画の地域レベルでの総合的計画的な温暖化防止の取り組みの具体的な方向を示し、それを推進するために幾つかの地方公共団体においてモデル計画を策定することといたしております。これにつきましては、資料の三十八ページから三十九ページにわたって御説明を申し上げております。また、地域レベルのモデル事業や国の施策等への温暖化防止上有効な技術等の導入が今後必要かというぐあいに考えております。
 地球環境保全をめぐる温暖化防止以外の分野におきましても、オゾン層の保護、有害廃棄物の越境移動対策、熱帯林の保全、野生生物対策等環境庁を初めとする関係省庁において調査研究、技術開発を含む幅広い施策が行われているところでございます。翻りまして、地球環境保全のためには私たち自身のライフスタイルと社会のあり方を地球に優しいものへと変えていくことが極めて重要でございます。こういう観点から、国民一人一人が地球環境問題を深く認識し、責任ある行動がとれるよう環境教育に力を入れていくこととしております。
 また、具体的制度の一つとして去る四月にいわゆるリサイクル法の制定をしていただいたところでございますが、現在私どもその施行に向けての準備を進めているところでございます。こういう考え方の基本になるものとして、参考資料の一つに「環境と文化に関する懇談会 報告書しというものを五十一ページに参考資料として掲げさせていただきました。こうした対策を進める一方で、途上国への具体的な協力を行うことが重要な施策でございます。この点、外務省の説明に若干付言させていただきたいと思います。
 環境庁におきましては、アジア・太平洋地域におけるそれぞれの国の経済力、技術力に応じた環境協力を推進していくために、長期的総合的な視点に立ったアジア太平洋環境協力計画、エコアジア21ブランというものを推進していくこととしております。資料の四十ページにございますが、この計画のもとで各国の地球温暖化対策への支援、UNEP国際環境技術センターを通じた協力事業、日・ASEAN環境協力等を推進してまいりますとともに、政府レベル、民間レベルを通じた環境保全技術の効果的な移転促進を図るほか、環日本海環境協力として韓国、中国等隣接する国々との間におきまして定期環境政策対話を今後推進してまいりたいと存じております。
 以上のほか、地球環境保全関係一般経費、衛星等研究開発経費、エネルギー対策経費等によりまして多様な施策が政府の関係各省を通じて行われておりまして、地球環境保全のために平成三年度におきまして計上されている地球環境保全関係予算の総額は四千八百八億円、四十二ページから四十四ページにかけての資料にございますが、対前年度比六・三%増ということになっております。
 次に、地球環境保全に向けましては政府のみならず経済界、労働界、消費者等国民各界挙げた取り組みが必要と考えられます。本年五月の二十一日、地球環境日本委員会というものが発足いたしました。これは、来年のUNCEDに向けての提案、地球温暖化防止行動計画の推進等地球に優しい社会経済づくりの具体化、持続可能な開発を達成すみための開発途上国への協力、地球環境保全のためのキャンペーンの実施等、具体的行動を展開していくものでございまして、UNCED特別顧問の竹下元首相を初め、経済団体の会長ら十名の方を顧問に、会長に平岩経団連会長、委員といたしましては産業界、労働界、報道界、消費者団体等からそれぞれの団体の会長クラス全体で百五十名程度が委員となっておりまして、各界横断的な組織としては世界初めてのものではないかと思われます。
 各界の取り組みとして、既に経団連が地球環境憲章を定めるなど、民間部門における地球環境保全に対する取り組みも開始されております。参考資料にこの経団連の地球環境憲章につきましては五十七ページに掲載させてもらっております。また、本年七月一日、開発途土地域の地球環境保全への民間として国際協力を推進するための基金を広く募るために、公益信託地球環境日本基金というものが設定されまして、今後開発途土地域における地球環境の保全のための民間団体による調査、研究、それから情報、知識の普及に関する事業、植林等の事業に対する助成がなされることとなっているところでございます。
 こうした官民挙げての取り組みの輪をさらに広げまして、UNCEDに向けてアジア・太平洋地域における今後の具体的な環境保全戦略を確立するため、アジア・太平洋地域各国代表二十一カ国、アジア地域の大都市代表として七都市、国際機関代表として十二機関、その他学識経験者、環境保護団体、経済界、国会議員等が集まりまして、本年の七月四日、五日、アジア太平洋地域環境会議が東京において開催されたところでございます。
 この会合の最後の全体会合でこの会議の宣言を採択いたしましたところでございますが、それが四十五ページにございます資料のとおりでございます。一つは持続可能な開発に向けた先進国、開発途上国の協力の必要性。二番目に先進国におけるライフスタイルの転換の必要性とあわせ、環境倫理を踏まえた意思決定プロセスの必要性。三番目にUNEP国際環境技術センター等を中心とする技術移転ネットワークの確立及び途上国の人材育成のための留学制度、環境産業の育成等技術の受け入れ体制の整備。四番目に二国間、多国間及びアジア・太平洋地域の新たな資金メカニズムの必要性、開発途上国の国内の資金メカニズムの必要性。五番目にアジア・太平洋地域として気候変動問題への取り組みの必要性、地域内の研究とモニタリングのネットワークの形成、推進の必要性。六番目に大量生産、大量消費、大量廃棄といった経済社会の変革等エコ産業革命の推進、企業の海外進出に当たっての国際的基準の適用といったものを確認したところでございます。詳しい内容は四十六、四十七、四十八ページ、それ以降に資料としてお届けさせていただいているところでございます。
 以上、環境庁では地球環境問題担当大臣であります愛知大臣のもと、地球環境保全のための官民挙げての取り組みを積極的に支援していくとともに、政府一体となって地球環境問題への取り組みを強力に推進していく所存でございます。特に、来年度のUNCEDの成功に向け庁内に地球サミット総合推進本部を設置いたしまして、一丸となってこれに取り組んでいくこととしております。
 外交・安保調査会の先生の皆さん方の一層の御理解と御協力、御支援を賜りますようお願い申し上げまして、以上環境庁からの説明とさせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#7
○会長(中西一郎君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 質疑のある方は順次卸警言を願います。
#8
○尾辻秀久君 いろいろお尋ねしたいことがあるのでありますが、時間が三十分しかありませんのでいささか紋切り、早口になると思います。お答えもよろしくお願いいたします。
 ただいまお話がありました来年六月にブラジルで開催される国連環境開発会議に向けて地球環境問題への関心が大きな高まりを見せております。私は、この会議が地球環境保全に対する取り組みを飛躍的に発展させるためのよい機会となることを期待しております。
 振り返ってみれば、地球環境問題への取り組みは既に二十年も前に開始されておりました。すなわち一九七二年にストックホルムで開催された国連人間環境会議では「宇宙船地球号」と「かかけがえのない地球」という考えが示されたのであります。しかし、そのときには先進国と開発途上国との対立が厳しく、地球は一つであるが世界は一つとは感じられませんでした。さらにその後勃発した石油危機は世界経済を混乱させ、地球環境へ
の関心は急速に低下してしまったのであります。それからの二十年は地球環境にとっての失われた二十年とも言われているのであります。
 このようなことは今後も発生しないとは言えません。しかし、既に各国の首脳の間には国家間の相互依存関係の深まりの中で地球が一つであることが実感されており、地球環境の保全が第一義的プライオリティーを有する課題であるとの合意ができており、逆行はないと私は考えておりますが、政府は国際政治の枠組みの中で、そしてまた日本の外交政策の取り組みの中で地球環境問題をどのように位置づけておられるか、外務省にお尋ねいたします。
#9
○政府委員(丹波實君) 来年のUNCEDの重要性に対しますところの先生の御認識に私たち一〇〇%同感いたします。
 国際政治の枠組み及び日本の外交政策の中における地球環境問題の位置づけの問題でございますけれども、地球環境問題というものをほっておけば人類全体、動植物も含めましてその生存基盤が掘り崩される重大な脅威になると私たち大変真剣に受けとめておりまして、特に東西緊張の緩和を背景にした国際協調の主要なテーマであるという認識を持っております。
 この相互依存関係が深まっておるこの地球におきまして、この問題を今後真剣に扱うために非常に重要なことが二つあるという認識でございます。一つは何といっても先進国間の協力が重要であるということ。二つ目は対途上国の支援が非常に重要であるということでございます。人類が地球上で今後とも生存し繁栄するためには、この地球環境問題に真剣に取り組んでいく必要があるというふうに考えております。私たち外務省といたしましては、環境庁及びその他関係省庁と密接な連絡協議をとりつつ、今後ともこの問題に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
#10
○尾辻秀久君 おっしゃるとおりであろうかと思いますので、よろしくお願いして、さらにお尋ねいたします。
 我が国の国際社会に対する貢献はあくまで平和を基調とするものでなければならないことは言うまでもありません。その際には我が国のよって立つ国家としての理念を明らかにしなければなりません。というのも、我が国は経済力を背景に種々の貢献を行ってきたにもかかわらず、ともすれば金だけとの批判を招きがちであったからであります。したがって、世界平和を受け身の立場ではなく、みずからが最大限の努力を払って築き上げていくとの立場から、現時点で我が国の貢献が最も期待されている分野であると思われる地球環境の保全、平和の維持増進、開発途上国の貧苦の解消といった分野で積極的なリーダーシップを発揮すべきだと思うのであります。来年の国連環境開発会議はこうした面での我が国の貢献を行う格好の機会であると思いますが、政府はどのように対応されるおつもりか、方針をお尋ねいたします。
#11
○政府委員(丹波實君) 先生のおっしゃいますとおり、世界に対する日本の貢献というものはお金だけ出して済むということではございませんで、日本としてのいろんな分野における理念を打ち出していくということが非常に重要であるというふうに考えております。この環境分野はまさに日本の生き方に非常に適したそういう分野ではないかというふうに考えております。
 そういう文脈の中で私たちは、来年のUNCEDはそれ自体が非常に重要でございますし、またそれに貢献する日本の役割というものが非常に重要であるというような観点から、先ほど御報告の中に申し上げましたけれども、日本としては、準備会合における副議長という役割をやっておりますし、その他財政的な援助もしておりますけれども、今後ともその条約交渉におきましても重要な役割を果たしてまいりたいというふうに考えております。
#12
○尾辻秀久君 そこで、もう少し具体的にお尋ねいたします。
 国連環境開発会議においては、気候変動に関する枠組み条約、生物種の多様性の保全に関する条約、森林の保全に関する合意が形成されることが期待されております。
 例えば、気候変動条約に関しては、ただいま御説明ございましたように、第三回交渉が来週ナイロビで開催されます。前回までは交渉のための組織といった面について話し合われ、実質的な討議はこれからと聞いておるところであります。政府としては、これら三分野の条約あるいは合意にどういった内容が盛り込まれるべきであると考えておられるか、またどのような提案をしておられるのか、交渉の経過の概要とともに外務省にお伺いいたします。
 なお、お聞きいたしますと、このナイロビの会議に御出席予定の環境庁の部長さんがこの調査会のためにわざわざ出発をおくらせておられるとお聞きしておりますので、あわせて一言お答えください。
#13
○政府委員(丹波實君) まず、私の方から先生が御指摘になられた三つの条約の問題について簡単に御説明申し上げたいと思います。
 気候変動枠組み条約交渉につきましては、本年二月の第一回交渉会議におきまして議長選出等の組織づくりが行われまして、六月の第二回交渉では条約に盛り込むべき内容につきまして各国からの意見表明が行われたわけでございます。日本といたしましては、二酸化炭素を初めとします温室効果ガスの排出を抑制するため、この条約が全地球的な参加を得てかつ実効的な内容となるべく交渉を進めておるところでございます。このガスの抑制につきましては、日本は排出抑制に関します約束、コミットメントの達成を確保するための実施方式といたしましてプレッジ・アンド・レビュー方式を第二回交渉で提案してございます。さらに、先進国につきましては排出抑制に関する共通の目標の設定が可能になるよう努力を続けることが肝要と考えておりまして、来週からの交渉におきましてはこの目標の設定につきまして日本側の提案を行いたいというふうに考えてございます。
 生物学的な多様性の条約の問題につきましては、昨年の十一月から交渉会議が進められておりまして、本年二月に議長国を選出、六月から条約草案の案文の検討を開始いたしております。日本としては、まず保全すべき対象、保全のための技術等の定義など、基本的な枠組みを明らかにした上で、保全のための具体的な措置とこれに伴います開発途上国支援というものを検討することが重要であるという考え方で交渉に参画いたしております。
 森林に関する国際的な取り決めにつきましては、ヒューストン・サミットの経済宣言をきっかけとして議論が国際社会で活発化してまいっております。日本といたしましては、政治的な意思を表明する世界森林憲章を採択した上で、枠組み条約の策定に向けまして順次規律を強化していくというステップ・バイ・ステップ・アプローチというものを提唱いたしております。UNCED第二回準備会合におきまして、少なくとも法的拘束力のない原則表明を含む世界的なコンセンサスを作成するための検討を行うということとなりまして、これを踏まえて、日本といたしましてもこの交渉が成功するよう、引き続き参画してまいりた、いというふうに考えております。
#14
○説明員(加藤三郎君) 日本政府の対応につきまして、ただいま国連局長の方から御答弁のあったとおりでございますので、私の方からは環境担当の立場から一言、二言、先ほどの私どもの局長の説明にやや補足する形で御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、気候変動の問題でございますが、これは先ほど私どもの局長が、IPCCといいます気候変動に関する政府間パネルのことに触れまして、特に私どもから差し上げております資料でいきますと十三ページに触れてあるわけでございます。
 その気候変動の今一番心配されておりますのは、いわば温暖化に伴いまして気候がいろいろと変動していく。単に気候が暖かくなるということだけでなくて、それに伴いまして、例えば雨の降
り方とか、それに伴いますいろいろな生態系の激変とかということが今心配されているわけでございます。
 それで、例えばどの程度かと。これももう先生方も十分御案内かと思いますが、今世界の科学者が予測している温度上昇のスピードといいますのは、百年間で大体二度から五度ぐらい温度が上昇するのではないかと。一般的にその真ん中辺といいますか、百年間で約三度ぐらいの温度上昇がある。それに伴いまして、生態系にさまざまな影響が出てきます。具体的に言えば、例えば農作物に対する影響でありますとか、あるいはいろんな環境にすんでおります生物種に対する非常に大きな影響、そういったものに伴って、例えば社会的には難民の発生とか、そういったようなことも心配されているわけでございます。
 そういうぐあいに、これから来世紀にかけまして大変重要な問題が気候変動だというふうに私ども認識いたしておりまして、気候変動に関する枠組み条約と言われておりますが、それはぜひとも成功させねばならない。来年のUNCEDでぜひ実りある、将来に向けて国際社会全体として行動できる基礎となる枠組みができることが重要ということで、ただいま外務省の局長さんの方から御説明ありましたように、政府一体となってこの問題に取り組んでいる次第でございます。それに伴う国内的な施策につきましても、先ほど私どもの局長が御説明したとおりでございます。
 それから、それに関連いたしまして、緑の問題が、先ほどお尋ねのありました森林の保全あるいは生物学的多様性に一部関係する問題かと思います。この緑の問題、熱帯林だけではございません。温帯林、寒帯林も、例えば酸性雨による被害などによりましてアマゾンその他の熱帯林の減少が心配されておりますが、寒帯林も酸性雨などによって非常に影響を受けております。
 したがって、単に熱帯林だけでなくて寒帯林、温帯林も含めて森林の保全をすることが大事だと。ただし、これは開発途上国の主権との絡みもございまして、必ずしもすぐに、一気に条約というところになかなか行きがたいということで、できるだけ意味のある合意にまずたどり着き、その後枠組み条約といったものを目指していきたいという方針で、これまた外務省を中心に関係省庁と一緒になりましてやっておるところでございます。
 特に、私ども環境庁といたしましては、生物学的多様性、つまり生物の種が激変しているということは、単に珍しい動物がいなくなるということだけではなくて、私ども人間の生命の基盤を損なう重大問題というふうに認識いたしておりまして、そういう意味で生物学的多様性の条約ができますよう、一生懸命努力してまいりたいと思っております。
#15
○尾辻秀久君 地球環境問題が国際政治の枠組みの中にはっきりと位置づけされたのは一九八八年であると言うことができると思うのであります。とりわけこの年に行われたシェワルナゼソ連外相、ゴルバチョフ書記長の国連演説が大きな注目を引いたわけであります。特にシェワルナゼ外相は、それまで環境には余り重点を置いてこなかったソ連の方針を百八十度転換しました。すなわち環境の脅威が核と宇宙における脅威と同じような緊急性を高めていること、軍事手段を用いた安全保障という伝統的な考え方が既に過去のものとなってきていること、環境のカタストロフィーの前には、東西の対立の図式は意味を持たないことを指摘したのであります。地球環境問題は、その破壊から一国だけが逃れることはできないという意味において核戦争とその性格を一にしているといってよいのでありまして、そのため国家を超えた協力の枠組みの形成が必要とされるのであります。
 こうした取り組みの一つが国際条約の締結であり、もう一つが国連組織の強化であります。シェワルナゼ外相は、既存の国連環境計画を安全保障理事会並みに格上げすることを提案しているところであり、国連環境開発会議でも、既存の組織の強化についても検討する方向のようでありますが、国連環境計画の格上げについて政府はどのようにお考えですか。
#16
○政府委員(丹波實君) ただいまのシェワルナゼ外務大臣の国連におきますこの環境問題についての考え方は、私どもといたしましてもソ連の最近のいわゆる新思考外交のこの分野における一つのあらわれということで大変注目しておるわけでございます。
 先生の御質問のUNEP、国連環境計画の格上げあるいは強化ということについての考え方でございますけれども、私どもといたしましては、この地球環境問題の解決には、まさに全地球的な取り組みが重要である。そのために一番重要な適した場所というのはやはり国連ではないか。そういう意味で国連を通じた国際協力が最も重要であるというふうに考えてございます。
 日本といたしましては、この地球環境問題解決のための現在中心的な国際機関でございますところの国連環境計画、UNEPというものは非常に重要であるというふうに考えてございまして、したがいまして、世界第二位の資金拠出を行っておりますほかに、そのUNEPセンターの日本への誘致ということを決定しておるわけでございます。そのような道を通じまして、UNEPの活動に日本なりに積極的な支援を行っておるわけでございます。今後ともこのUNEPの強化ということのために、日本政府としてはできるだけの努力をしてまいりたいというふうに考えております。
#17
○尾辻秀久君 時間も余りありませんので具体的には申し上げませんけれども、科学的な研究の蓄積こそが、被害が発生する以前に予防的な対策をとることが地球環境問題にとっては不可欠であります。現在日本の無償援助で中国とタイに建設され、そしてインドネシアでも計画されている環境センターの建設は、こうした点で重要であると思うのであります。これをソ連などといった他の地域にも設置し、環太平洋地域の環境データの集積を図ることが有益ではないかと考えますが、環境庁いかがでしょうか。
#18
○説明員(加藤三郎君) 先生今おっしゃられましたように、地球環境問題につきましては予防的な対策が極めて重要というふうに考えております。そのために科学的な知見を集積するということもこれまた不可欠であるというふうに私どもも考えております。
 環境庁といたしましては、外務省及び国際協力事業団等に協力させていただきまして、先生もお触れになりましたタイなどに環境センター、これはタイでは環境研究研修センターなどと申しておりますが、タイのみならず中国あるいはさらに、少しちょっと先の話といたしましてはインドネシアなどでそういうセンターづくりが今進んでおりまして、そこで環境問題への科学的な調査、研究あるいはそういったことを遂行できる人材の養成といったことを行い、これらのセンターがそういったものの中核になるというふうに期待をいたしているところでございます。私どもといたしましては、今後も外務省などと連携をいたしまして、センタープロジェクトの推進などの環境協力を積極的に進めまして、環境データの蓄積に努めていきたいというふうに思っております。それとともに、UNEPなどの関係国際機関などとも協力いたしまして、ネットワーク化といったことにも努力をしてまいりたいというふうに思っております。
 なお、ソ連につきましては、本年四月にゴルバチョフ大統領が日本にいらしたときに日ソ間で環境保護協力協定というものを締結いたしております。この協定の枠組みの中で、ソ連も含めた科学的な調査、研究、モニタリングなども今後の課題として推進してまいりたいというふうに考えております。
#19
○尾辻秀久君 政府は、地球温暖化防止行動計画を策定し、その実現のための施策を検討しておられることはただいま御説明のあったとおりであります。いずれにいたしましても、私は今後環境保全に対しては大変な資金を必要としてくると思う
のであります。
 そこで、一九九一年一月に開催されたOECD環境委員会閣僚会議でも触れられたように、何らかの経済的措置を検討せざるを得ないのではないかと思いますが、これについて環境庁はどうお考えですか。
#20
○政府委員(八木橋惇夫君) 先生御指摘のように、OECDやUNCEDの事務局等におきまして、環境保全の観点から、説とか賦課金とか、また排出権の取引その他の経済的な手段を活用する方法について目下真剣な検討が行われているところでございます。
 環境保全を効果的かつ円滑に推進していくためには、やはり規制措置とか助成措置を含めた幅広い対策を総合的に講じていくことが必要でございまして、お触れになられたOECDにおきましても、経済的手段は技術革新と構造の変化に対して強い誘因を与えると言うことができ、環境上の目標を費用にして効果的に達成することができ、よい展望を与えることができるというメリットを指摘しているところでもございます。
 環境庁におきましても、こういったOECD、UNCED準備会合等における検討につきましても我が国から要員を派遣いたしましてこの検討に積極的に取り組んでまいりますとともに、その進捗状況を踏まえながら真に環境保全に資するような経済手段というものについて十分検討してまいりたいというぐあいに考えております。
#21
○尾辻秀久君 世界銀行は、去る七月十八日の理事会で熱帯林の商業伐採、搬出への融資を今後停止する、森林に悪影響を及ぼす可能性のあるダムや鉱山開発、道路建設への融資について審査を強化するとの指針を採択したと伝えられます。先ほどお話がありましたように、我が国が熱帯林の保全に対して大きな責任を有していることは事実でありますが、今回の世銀の方針を政府はどう評価し、対応していかれるか、お答えください。
#22
○説明員(畠中篤君) 先般、世銀が発表いたしました森林政策ペーパーの内容につきましては、これまで種々の国際的な場あるいは援助関係機関で議論されてきました内容のものでございます。我が国が援助を実施してまいりますときにもほぼ同様な考え方に基づいて実施しております。
 先ほど来御説明申し上げましたように、我が国政府が援助を実施してまいりますときに環境面は非常に重要な分野の一つとして重視しておりまして、我が国の援助の実施機関におきましても、援助実施に際しての環境のガイドラインというものを逐次つくって、さらにその審査あるいは調査、環境配慮をしてまいります体制の整備に努めております。
 若干具体的に申し上げますと、国際協力事業団、技術協力を実施しております実施機関でございますが、従来より水力発電あるいは道路などの案件は環境への影響が多うございますので、事業実施の各段階でそれなりの配慮をしてまいりましたが、九〇年度よりは各分野におきましてそれぞれのガイドラインをつくる作業を開始しております。九〇年度に作成されましたダム建設計画についてのガイドラインの中では、原生林あるいはそれに類する森林への注意がチェックリストの評定要素として取り上げられております。また、円借款の実施機関でございます海外経済協力基金、ここでも環境配慮のためのガイドラインを作成しておりまして、道路建設における緑地破壊、ダム等の建設による植生破壊、造林等に伴う森林への影響といったようなものについて細かなチェックリストを作成しております。
 私どもは、今後ともこのようなチェックリストあるいはガイドラインの作成に努めますとともに体制整備を図りたい、そう考えております。
#23
○尾辻秀久君 時間もどんどんなくなっておりますので、端的にお尋ねいたします。
 地球環境問題を契機に南北対立の激化、環境を人質にとり先進国から資金の流入を求めるといった事態も考えられるわけであります。政府はこうした途上国の要求にどのように対応していくおつもりか。また、特に政府は開発途上国の自助努力を強調しておられますが、これに対する途上国側の反応はどうでしょうか。お尋ねいたします。
#24
○説明員(畠中篤君) 環境分野におきます援助につきましても、ほかの援助実施と同様に、基本的には相手国政府による自助努力を支援してまいるという基本的な姿勢でございます。しかしながら、その際には先ほど先生がちょっとお触れになりましたように、途上国側はどちらかと申しますと比較的短期的な開発ということが優先されまして、環境に対する配慮がそれとの比較におきましてはどうしても欠落しからだという、そういう一般的な途上国側の姿勢はございます。
 これに対しまして、私どもが支援してまいりますときには、自助努力を待つということだけではなくて、種々の機会に、例えば環境についてのみ協議をするミッションを途上国に派遣いたしまして、世界の懸念と申しますか、現在の重要課題である環境保全についての両方の認識を高め、できるだけ途上国側の自助努力がそちらに向くように、そして私どもの支援がそちらに向くように協議を重ねてきております。
#25
○尾辻秀久君 最後にお尋ねいたします。
 東南アジアの公害問題が深刻化していると聞いております。これらの諸国は極めて高い経済成長を遂げており、こうした急激な成長が環境に大きな負担となっていることは我が国の経験からも明らかであると思います。我が国が公害で苦しんだのと同じ道を途上国がたどることを避けるためにも、途上国への省エネルギー、クリーンエネルギー等の公害防止技術を移転することが期待されていると言えましょう。我が国からの技術移転により、世界の環境研究研修センターとして期待されている東南アジアの国々が環境的に健全な経済社会を建設することも可能となるのではないかと期待しておりますが、政府はこれらの途上国の要望をどのように把握しており、これにどう対応していこうとお考えなのか。環境庁にお尋ねいたします。
#26
○説明員(加藤三郎君) まさに先生おっしゃられたとおり、最近東南アジア諸国では急速な経済発展に伴いまして大気汚染、水質汚濁あるいは地盤沈下などの公害問題が極めて深刻化いたしております。このような公害がそれぞれの国でやはり社会的な負担というふうになりつつありまして、経済発展そのものにも影響を及ぼすという懸念も出ているわけでございます。
 翻ってみますと、私どもも高度成長期に大気汚染、水質汚濁等の非常に厳しい公害を経験してまいっております。したがいまして、そういう分野で公害あるいは自然保護などの環境分野で豊富な経験と技術を有しておりますので、これまでの私どもの公害克服の努力なり、それが経済成長を損なうことなくやってきたという実績、そういったものを途上国に率直にお伝えしていくというのは、先ほど来申し上げておりますように政府としての非常に重要な仕事だと思っております。私どもといたしましては、外務省の外交チャネルを通じまして、まず諸外国の要望を聞いてそれに的確に対応すべく努力をいたしておるわけでございます。
 具体的に申し上げますと、専門家を派遣いたし、あるいは途上国からの研修員を受け入れる、あるいは先ほども触れさせていただきましたような環境研究研修センターといったようなものの、センターづくりに技術面で私ども協力させていただく。それから、そういったことを通じまして先ほど来申し上げました私どもの経験、ノーハウといったものを漏れなくお伝えしたいというふうに思っております。
 先ほど私どもの局長が申しましたが、環境庁の資料でいきますと四十ページにあります「アジア太平洋環境協力計画」、私どものニックネームでエコアジア21プランと称しておりますが、これまで環境庁設立以来二十年間いろんなことをしてきましたものを体系立てまして、特に来年度予算に向けましてこれまでやってきた、あるいは既存のいろんな施策を新規の施策とあわせまして体系化づけまして、アジア・太平洋地域の環境対策に積
極的に協力申し上げていきたいというふうに体系化させていただいておるところでございます。
 今後とも、この計画に従いまして総合的に、かつ効率よく途上国のニーズにおこたえもしていきたいというふうに思っております。
#27
○尾辻秀久君 終わります。
#28
○細谷昭雄君 ただいま外務省、環境庁からかなり膨大な、しかも全地球的なグローバルな立場で御説明がございましたが、私は主として外務省と環境庁に対して二国間援助ないしは多数国間援助、これは外務省の資料の十一、十二ページにあるようでございますが、これの具体的な方法について若干の質問をしたいと思います。十五分という短い時間でございますので、ひとつ短い答弁で結構ですから、よろしくお願いします。
 まず最初に、日本の海外への直接投資額というのが年間四百億ドルに達したというふうに言われております。その中でも利潤追求に走り、そして海外の環境や人権というものを無視しているというふうに批判されておるということを数多く私たちも聞くわけでございます。
 マレーシアの三菱化成との現地合弁会社エイシアン・レアー・アース社、これAREとも言っておるようでありますが、この放射性物質トリウムの不法投棄によってチャンという少年がちょうど水俣病と同じような症状を呈し、これがもとになりまして現在裁判ざたになっておるというふうに聞いておるわけでありますが、外務省はこの事実を知っておられるかどうか。そして、このような事例がまだたくさんあると思うんですが、どのくらいの数を把握されて。おるのか。これについてお伺いしたいと思います。
#29
○説明員(林景一君) 外務省のマレーシア担当課長でございます。
 ただいまの御質問のうちのマレーシアの部分についてお答え申し上げます。
 私ども外務省といたしまして把握しておりますところは次のとおりでございます。御指摘のエイシアン・レアー・アース社はすずの精製後の廃棄物、いわゆるモナザイトから希土類を抽出することを目的として、日本企業、三菱化成でございますが、三五%の出資、それから残り六五%につきましては現地資本の出資を得まして、マレーシアの国内において、マレーシアの国内法に基づきまして設立された法人、合弁企業でございます。この企業の操業目的である希土類の抽出の過程におきまして、低レベルの放射性廃棄物でございますトリウムが廃棄物として発生するということで、これに不安を持たれた周辺の住民の方が現地の高等裁判所に工場の操業停止を求める訴訟を提起されました。これが八五年のことでございます。
 これに対しまして高等裁判所の方からたん次の内容の仮処分判決というものが出ております。操業に当たって、放射性物質または放射線を外部に……
#30
○細谷昭雄君 あのね、経過はわかっているんです。問題は、こういうケースがどのくらいあるかということを聞いておるんです。
#31
○説明員(林景一君) マレーシアの件につきましては、これ以外には承知しておりません。本件につきましては裁判がいまだ係属中であるということでございます。
#32
○細谷昭雄君 こういうケースというのがもうたくさんあるというふうに我々見ておるんです。そのことを聞いておるんですけれども、詳しく調べておらなければ結構です。
 今年六月に、北京で開発途上国のサミットが開かれました。愛知環境庁長官が特に出席を求められて行っておるというふうに聞いておりますけれども、北京宣言が採択されました。
 この北京宣言の内容は、先進国は環境資源を浪費することにより今日の発展を得てきたのであるから、これを途上国に還元すべきであるというふうな趣旨の内容だと聞いております。
 外務省はこれをどう受けとめておりますか。
#33
○政府委員(丹波實君) 先般の中国政府主宰の途上国環境会議、先生おっしゃるとおり愛知環境庁長官がオブザーバーとして出席されましたけれども、この会議は、途上国自身によります自然資源の管理等の原則あるいは地球環境問題についての先進国の責任、地球環境保全のためのいわゆるグリーンファンドの創出等を内容といたします北京宣言というものを取りまとめたわけでございます。
 この宣言は、来年のUNCEDの会議に向けましていわば途上国としての意見を集約したものであります。
 私たちの見ますところ、もともと考えられていた案文よりは幾分対立色というものが薄められているんではないかと思いますけれども、しかしながら、途上国の環境問題についての南北対立的な考え方がやはり非常に強く出ているなという感じを持っております。
 今後、こういう途上国というものの考え方をいかに取り入れながら、しかし全体としての地球環境問題にどう対応するかというのは、例えば先ほど御説明申し上げましたGEF基金を通じる援助とか、あるいは日本のUNEPセンターを通じる技術移転ということを通じて途上国の理解を得ながら全体の問題に対応していく必要があるなという感じを抱いております。
#34
○細谷昭雄君 先ほど御説明がありましたアルシュ・サミットでも、八九年から三年間で外務省は環境破壊防止援助に三千億円を支出することを公約し、しかも二年間でほぼ実現したというふうに報告がありました。これは私たち評価すべき点だというふうに思っておるんですが、問題は、このODAなりいろんな点で政府開発援助にハード面とソフト面があるわけでございます。基盤整備等はハード面、これがもう今までずっと行われておると思うんですが、ソフト面にODAの重点を移すべきだと。さっきの報告にもあるようでありますけれども、これをもっとうんとふやしていきたい、こういうふうに思うんですけれどもへどっちかといいますと今までの現地、つまり開発途上国の要望では、基盤整備に、ハードの面にうんと多いと思うんですね。この矛盾、つまり現地の希望とこちらの方のいわばやりたいと思っている点での矛盾、これをどのように調整し、どのように国際機関で広げていくのか、この点についてのお考えを聞かせていただきたいと思います。
#35
○説明員(畠中篤君) 先ほどちょっと御説明申し上げましたが、途上国から出てまいります要望は必ずしも環境に対して十分配慮された形になっておらないのが現状でございます。しかしながら、私どもが支援してまいりますときに、途上国に支援できるその援助の額と申しますか、協力できる量も限りがございます。その協力できる一定の資金をどこにどれだけ割り振るか、つまり先生おっしゃいましたハードの面、橋をつくったり、あるいは病院を建てたりといった面にどの程度回すか、それから環境保全の方にどの程度回すかということは非常に重要な問題でございますが、途上国と私ども援助します側が十分に話し合って、両方でその一つの一致点と申しますか、合意に基づいて実施する必要があると思います。
 援助はこちら側から押しつけということはなかなか難しゅうございますので、ただ、その過程を調整するために、先ほど申し上げましたが、私どもは環境面をもっと重視するようにと、環境を重視しない場合には将来こういうことになる、おたくの国で言えばこういうケースがあるがどうかといったようなことも含めて、いろいろ環境の面で援助をどうしていくかという協議のためのミッジョンをそれだけのためにアジア、アフリカ、南米も含めまして少しずつ出しております。それ以外に、毎年、援助の内容を協議する場がございます。そこにおきましても、近年は特にこの環境についての配慮を先方から引き出すようにできるだけこちらの考えも伝えて意識を高める努力をしております。
#36
○細谷昭雄君 環境庁にお伺いしたいと思うんですが、先ほどのマレーシアにおける例のようにいろんな問題があると思うんですよ。海外援助や海外の投資、これを現地の希望やないしは利潤の追求というようなことにゆだねる時代というのはも
う終わったというふうに言わざるを得ないわけです。
 そこで、開発をする場合、開発途上国の人間と自然に優しいといいますか、環境に優しい持続できる開発、この持続できる開発援助というものに徹すべきであるというふうに私は思うんですが、環境庁にお尋ねしたいことは、その場合に、例えばODAや海外投資、このいずれかを問わず、海外の開発にも国内の環境基準、いろんな基準がございます。先ほどの皆さんの説明の資料の六十三ページ以降に、「海外進出に際しての環境配慮事項」、こういうのがございますが、私は思い切って、思い切ってといいますか、環境基準がもし向こうにない場合には国内の基準でやるということが必要だと思うんですけれども、環境庁としてはどういうふうに考えるか、もしできないとすればどこに原因があるのか、そのこともあわせてお尋ねしたいと思います。
#37
○説明員(加藤三郎君) 各国がどのような基準を設けるか、どのような法規制を行うかというのはすぐれてその国のいわば主権に属することでございます。したがいまして、マレーシアであれ、インドネシアであれ、あるいは日本であれ、その国がどういう法規制を持ちたいかというのはその国が決めることにならざるを得ないわけでございます。
 ただ、先生が御心配になっておられますのは、仮にその国に基準がないような場合、あるいは私どものスタンダードから見た場合に緩い、これでは安全なり住民の健康が守れるかどうかという疑念が生ずるような場合はどういうことになるだろうかというお尋ねかと存じます。
 まず、政府全体といたしましては、先ほど企画調整局長の方から御説明いたしました資料でいきますと七ページに、これは政府全体としてどういう方針で臨むかというのが七ページのDでございますけれども、「政府開発援助の実施に際しての環境配慮を強化する。」、そしてその「環境配慮の手続きの制定、ガイドラインの整備等を進めるとともに、環境配慮の円滑・効果的な実施のための体制整備、人材養成等を推進する。」ということをまずODAの実施について政府としていわば申し合わせをいたしてございます。これが二年前の平成元年六月三十日の申し合わせでございます。
 それに加えまして、「その他政府資金による協力及び民間企業の海外活動についても適切な環境配慮が行われるよう努める。」というふうになってござい良して、じゃ民間企業が海外へ出ていっていろんなことをやる場合に、「適切な環境配慮が行われるよう努める。」というのは具体的にはどういうことかということでございますが、それにお答えする一つがまさに先生お触れになりました経団連の地球環境憲章の中の特に「環境配慮事項」かと存じます。私どもの環境庁の資料でいきますと六十四ページにそれが出ておりまして、経団連の「環境配慮事項」の二番目に「進出先国の環境基準等の遵守とさらなる環境保全努力」というのがございます。ここに書いてある上おりでございますけれども、「大気、水質、廃棄物等の環境対策においては、最低限進出先国の環境基準・目標等を遵守することは当然」だと、これは先ほど来申し上げておりますようにいわば各国政府の主権そのものでございますので、それに従うのはもう当たり前だと。
 問題は、「進出先国の基準がわが国よりゆるやかな場合、あるいは基準がない場合には進出先国の自然社会環境を勘案し、わが国の法令や対策実態をも考慮しこ、そして、「進出先国関係者とも協議の上で進出先国の地域の状況に応じて、適切な環境保全に努めること。」とすると。なおその次がございまして、これは重要だと思いますが、「なお、有害物質」、先生もちょっと御懸念を表明されたものもこれのカテゴリーに当たろうかと思いますが、「有害物質の管理については日本国内並の基準を適用すべきである。」というのがいわば産業団体の一つの現時点でのいわば申し合わせというふうに私ども理解しておりまして、私どもといたしましても、先ほど触れさせていただきました政府の方針がこのような形で生きてきて、これがまさに絵にかいた、単に言葉だけの問題じゃなくて実行されるように今後ともいろいろと働きかけをしてまいりたいというふうに思っております。
#38
○細谷昭雄君 時間がありませんので、外務省に要望だけしておきたいと思います。
 ただいまのように、環境庁が話されましたいろんな環境基準、その基準についていろんな問題があるように思いますので、外務省としましては十二分に国連の場とかそういうことで、むしろ公害先進国でございますので、イニシアチブをとって、そういう点でどんどんリードしていただきたい、このことを要望いたしまして、終わりたいと思います。
#39
○三石久江君 ただいまは、大変有意義な莫大な資料の御説明を賜りよくわかりました。私も環境庁に質問させていただきたいと思います。
 昨日いただいた同じ資料を夜、朝までかけてじっくり読ませていただきました。現実に地球環境は最近急速に悪化の道をたどっていると思うわけです。外交・安保調査会がなぜ地球環境の問題を取り上げたかは今までの御説明でよく理解できました。国境を越えて迫ってくる環境汚染の脅威を排除することは、広い意味での安全保障であり、そのためには地球規模での環境保全に対応しなければならないと思うわけです。
 さて、我が国における地球規模の環境に対する対応は古いものではなく、先ほどの環境庁の御説明では、昭和五十五年、一九八〇年に地球的規模の環境問題に関する懇談会が設置されたのが始まりのようですね。昭和三十年代後半からの高度経済成長期に四日市公害、水俣公害など全国的な公害を経験し、昭和四十六年には環境庁が設置され、その後公害防止には高度の技術水準を獲得していったわけですが、地球規模の環境問題までには至っていなかったと思います。ところが、既にヨーロッパでは一九六八年酸性雨が問題となり、一九七二年国連人間環境会議が開催されておりました。またアメリカでは一九三〇年から四〇年代には光化学スモッグの研究が始まっており、この分野すなわち広域環境における公害研究はヨーロッパ、アメリカに比べてかなり遅かったようです。これは我が国が海に囲まれ、近隣諸国から隔離されていたという恵まれた環境であったためでもあり、恥じることではないと思いますが、地球環境問題への取り組みが遅かったのは事実であり、それだけに研究体制の整備も不十分ではなかったかと思います。「平成三年度地球環境研究計画」あるいは「地球温暖化防止行動計画関係施策」には、一応当面する地球環境問題に対する課題が網羅されておりますが、この膨大な資料、今、二十一ページから三十六ページまでの研究計画を実際に遂行する研究体制はどうなっているのか、承りたいと思います。
 一つには、各省庁はそれぞれどのような研究体制、すなわち研究施設、研究者数の規模で行っているのか、環境庁で把握されている範囲でお示し願いたいと思います。二つ目、各研究課題について研究結果はどう処理されているのか、例えば平成二年度の研究成果の取りまとめは環境庁としてどの程度行ったか、また地球環境問題の施策にどの程度反映されたか。また三つ目、研究課題は主として実用的研究で、基礎的狂研究が含まれていません。大学の研究者のかかわり方がわかりませんが、どうなっているのか。そして最後に、大学は研究と同時に研究者の養成を行うところであり、地球環境をテーマにして研究し、学生を教育しでいるところはあるのか、文部省の所管かもしれませんけれども、環境庁でわかっている範囲でお示しいただきたいと思います。
#40
○説明員(加藤三郎君) 先生お触れになられましたように、先生のお言葉の中にございましたように日本は島国でございます。国境を陸で接しておりません。そういうこともありまして、国をまた、がる広域的な研究というのは確かに国を隣接、国境が陸でつながっておりますヨーロッパなどの国々と少し違ったアプローチであったというのは先生のおっしゃるとおりかと思います。
 ただ、私ども、例えば大気汚染対策とか水質汚濁対策、それは国内のための対策をいわば鍛えてきたわけでございますが、これらが結果的に例えば広域的な酸性雨対策につながっていくとか、あるいは海洋汚染対策につながっていくということで、私どもの国内でやってきたことが今日で言う地球規模の環境問題にもかなり寄与するという面が多々あろうかというふうにも考えております。
 そこで、まず先生の御質問でございますけれども、一体、研究体制はこの地球環境問題についてどんなぐあいになっているのかということでございます。これも先ほど私どもの局長の方から資料で生って御説明させていただきました。先生、莫大な資料とおっしゃいましたが、八ページから出ておりまして、ここにありますように特に平成三年度の推進計画につきましては九ページにございますように、「調査研究、観測・監視、技術開発」、いろんな分野にわたりましてプライオリティーを定めて研究を進めているところでございます。
 先生のまず最初のお尋ねといたしまして、施設がどういうところで、何人ぐらいの人が従事しているかということでございますけれども、およそ地球環境に関係いたします私どもの総合推進計画におきまして、環境庁の所管の調査研究機関はもとよりでございますが、大学、それからいろいろな例えば工業技術院傘下の研究機関、あるいは文部省傘下の研究機関、あるいは農林水産省所管の研究機関等々いろいろな研究機関に全部御参加いただきまして研究計画をつくり、私どものところでそういったものの取りまとめをさせていただいております。施設の数とその人数、ただいま現在たくさんありますが、何施設、何人というふうにちょっと今手元に数字がございません。後ほど概数をお届け申し上げたいと思います。
 それから、この成果をどういうふうに取りまとめるか、平成二年度はどういうふうになっているかということでございますが、平成三年度に入ってまだ半ばにも達しておりません現段階では、平成二年度の各省の研究成果をまだ取りまとめておりません。実は現在取りまとめの作業に入りつつあるところでございます。これにつきましては取りまとめができますればまた公表させていただけるというふうに思っております。
 それから、先生のお尋ねの中で、我が国はやや基礎的な部門が少ないのではないかというお尋ねも受けました。私ども、お言葉を返すようで恐縮でございますが、必ずしもそうではないというふうに実は思っております。もちろん、例えばNOx対策、SOx対策、それから排水処理をする技術というのは応用技術に類することでございますが、それだけでなくて、例えばフロンが宇宙でどういう挙動を示しているか、あるいは酸性雨の発生のいろんなメカニズム、それから地球の温暖化に関。しましてもかなり基礎的な面にわたっていたしております。そういう意味で、私どもといたしましては基礎も含めて地球環境研究に現在取り組んでおるというふうに思っております。
 そういうことができるために、環境庁では昨年の十月に国立環境研究所内に地球環境研究センターというものを置きまして、ここで、従来各研究機関なり大学等において個別に実施されておりました地球環境研究を国際的、学際的な視点から組織化、体系化するということで、この中に基礎研究も当然含めてやっておりまして、大学を含めまして関係者を結集し交流を深める場として活用いたしております。何せ昨年の十月にできたばかりでございますので、これが非常に大きな立派なものということはまだ現時点では言いがたいかと思いますが、私どもといたしましてはこれの体制の拡充を一生懸命図っておりまして、例えばスーパーコンピューターを導入していくというのもその体制整備の一環でございます。
 それから、大学では養成はどういうふうになっているか。これは地球環境という一つの講座、いわば単一の講座はございません。地球環境問題と言われるものの中身を見れば、気候変動であったり、あるいは酸性雨問題であったり、熱帯林の問題であったり、あるいは野生生物の種の問題等、それぞれ学問の体系も異なりますし、それから専門とするいろんな学科も異なっております。したがいまして、あるところだけで地球環境全部を養成するというのはなかなか難しいかと思いますが、大学のそれぞれの部門で、例えば気象学あるいは工学あるいは生物学あるいは場合によっては医学、いろんな分野で人材の養成を図っているものというふうに理解をいたしております。
#41
○三石久江君 大変ありがとうございました。
 地球環境保全に関する研究というのは範囲が極めて広域であり、学際的研究で、従来の学問分野の領域を越えて研究しなければならないところに難しさがあると思うんです。それだけに、ただいま示されました研究体制でここに挙げられた研究課題をこなすにはまだまだ不十分であり、その成果を危惧するものです。
 また、研究成果は報告書、試験成績書、論文、口頭発表などいろいろありますけれども、その取りまとめが十分行われるか否かによって価値が違っできます。基礎的研究から実用研究まで幅広くなし遂げ、それをまとめ上げてこそ世界に貢献し、リーダーシップをとれるものと思います。なお一層の努力を望んでおりますのでよろしくお願いいたします。
 終わります。
#42
○広中和歌子君 地球環境破壊が人類共通の敵であるという認識に立って、この外交・安保調査会で取り上げられましたことを高く評価させていただきます。
 ただいま、外務省並びに環境庁から地球環境問題について総括的かつ多岐にわたってのお取り組みの御説明をいただきまして大変ありがとうございました。短い時間で急いで質問させていただきます。
 平成三年度政府予算案四千八百八億円が見込まれておりまして、それは対前年度比六・三%の増であると。これは大変結構なようでございますが、その内訳についてちょっと見ておりますと、地球環境保全関係一般経費が七百六十一億円、つまり一五・八%で、残り八〇%近くがエネルギー対策関係費でございますね。このエネルギー対策関係費、大変重要だと思いますけれども、この内訳、さらなる内訳ですけれども、そのほとんどが原子力発電関係なのではございませんでしょうか。そのこと自体原子力発電が一つのクリーンエネルギーとして大切なことは十分存じておりますけれども、他のクリーンエネルギーに対する対策費が非常に少ないんじゃないかということをちょっと指摘する意味で内訳を知らせていただきたいと思います。
#43
○説明員(加藤三郎君) このエネルギー対策関係費、確かに平成三年度におきましては三千七百億円余ございます。
 先生のお尋ねばこの大部分が原子力ではないかということでございますが、端的に申し上げまして原子力関係が約三千億ちょっとでございます。したがいまして、残り数百億円は原子力以外のものと。じゃ原子力以外のものは例えばどんなものかと申し上げますと、余熱を積極的に利用していこうというもの、あるいは太陽エネルギー関係の活用をさらに図ろうとか、そういうことでございまして、典型的なクリーンエネルギーもこの中にかなり入っておる。ただし、こういったものは技術面の開発といいますか、それがまた大規模にエネルギー源になっておるわけじゃございませんので、いわば試行的な研究とかそういったことが多うございますので、金額はそう多くはないというふうに私どもは理解いたしております。
 しかし、エネルギーの中で原子力だけでなくて、他の分野についても十分に配慮はしているというふうに私どもは考えております。
#44
○広中和歌子君 今の段階では大型研究にはなり得てないということでございますけれども、徐々にこちらの分野への予算のシフトあるいは増加を期待いたします。
 プレッジ・アンド・レビューについてでございますけれども、UNCEDにおいて二〇〇〇年以降我が国は一九九〇年レベルにCO2を持ってい
くという目標設定をなさっておりますが、それは一人頭にすると二・五トンということでございます。しかしながら、本年の石油エネルギー消費を見ますと、去年に比べて三%増、これは新聞で二、三日前にぱらっと読んだものですから正しい数字がどうかわかりませんけれども、確実にふえているわけですね。この目的達成というのは、実際に九〇年を終わり、西暦二〇〇〇年までにその達成はどういう形でなされるのか、お伺いいたします。
#45
○説明員(加藤三郎君) この温暖化は重要な問題でございますので、先ほど来局長などと御説明をさせていただいておりますように、昨年の十月に地球温暖化防止行動計画というのをつくらしていただきました。この行動計画は九一年を初年といたしまして、二〇一〇年までのいわば二十年計画ということになってございます。そして二〇〇〇年をいわば中間目標年ということで、つまり簡単に申し上げますれば今後十年で中間目標に達し、そしてさらに十年かけていわば最終目標に達するということでございます。しかし、この温暖化防止行動計画自体に書き込んでございますように、国際的な動きとかそういったものにあわせてフレキシブルに、当然必要に応じて見直しもしていくということで、昨年の十月につくったからこれでもってずっといくんだということではもちろんないわけでございます。
 現に、先ほど来繰り返し出ておりますように、来年のUNCEDに向けまして、いわば温暖化に極めて密接に関係いたします気候変動枠組み条約づくりというものが進みます。そういったものがどういう合意に達するかに応じまじてまた私どもにも、当然国内的にもはね返ってまいります。そういったものに対してフレキシブルに対応していくということでございます。
 今、先生のお尋ねは、最近のエネルギーが非常に需要が旺盛で、したがって炭酸ガスなども出る要因が非常に強くて、九〇年レベルで二〇〇〇年以降の安定包図るということが一体可能なのか、こういうことでございますけれども、私どもといたしましては、出発した初年度の今日、私どもとして確かにそういう要因はあるけれども、ここに盛り込んだ各般の施策、つまり交通体系あるいは都市住宅構造の改善、さらに私どものライフスタイルまでおよそ地球の温暖化あるいは炭酸ガスの排出に関係のある私どものいろんな行動に逐次メスを入れていく、また行動を出ないようにしていく。それからまた、そういったことが可能になるような技術開発あるいは法制度面、財政面、そういったソフトウエアの面も逐次変えていくということによって目標を達成するべく努力していきたい。また、毎年毎年そういったことが実際に達成できるような方向で進んでいるかどうかということを毎年いわば検証しながら進んでいきたいというふうに思っているわけでございます。
#46
○広中和歌子君 UNCEDのプレプコンなんかに私も出席いたしまして、フィーリングなんですけれども、アメリカなどはこの温暖化に対する取り組みがどちらかというと後ろ向きで、強いリーダーシッブをとっているように見えない。ですから、結果としては日本の目標以下の目標が設定される可能性がありますけれども、ぜひ日本は独自の立場でリーダーシップを発揮していただいて、世界に先駆けて高い目標を独自にやっていただく、そういう取り組みをぜひお願いしたいと思います。
 次に、酸性雨について、大気汚染ですけれどもお伺いいたします。
 硫黄酸化物、窒素酸化物、我々は公害で悩み、そしてその解決のために多大な努力をしたわけで、今は非常な技術を持っているわけですけれども、特にNOxは横ばいですが、SOxに関しては五分の一に減らしたという実績を持っておりますね。この技術の発達はすばらしいと思うんですけれども、これからさらにこの削減に努力する努力とか研究、その効果というんでしょうか、それはどちらかというと、経済用語で言えば効用逓減の法則に当たるんじゃないか。しかしながら、今までの我々が既に持っている技術を、例えばお隣の中国であるとか、それから東欧であるとかソ連であるとか、非常に工業化に熱心な国に技術移転するならば非常に大きな効果があるというふうに思われますけれども、その点についてのお考えを、時間がございませんから非常に短くて結構ですから、お伺いしたいと同時に、またそういう取り組みがなされるのかどうかということについてもお伺いいたします。
#47
○説明員(加藤三郎君) 端的に申し上げますれば、まさに先生のおっしゃるとおりだと思います。
 我が国は、昭和四十三年に大気汚染防止法というものをつくりまして、それ以前の昭和三十七年にはい煙規制法、それから四十三年に大気汚染防止法、一生懸命やってきた結果、SOx対策、NOx対策、世界で最も誇れるような状況になっていると思います。しかし、それをさらに低減するというのはなかなか大変でございます。もちろん、一方で私どもその努力はやらなくちゃいかぬわけですが、同時に、今先生おっしゃったように、私どもの持っている技術、そういったものをこれから発展しようとしている途上国あるいは酸性雨などで悩んでいらっしゃる東ヨーロッパ、ソ連、そういったところにも技術がいろんな意味で、政府レベルあるいは民間レベルで移転されることは極めて重要であり、いいことだというふうに思っておりまして、外務省などと一緒になってそういった努力を今後とも続けてまいりたいと思っております。
#48
○広中和歌子君 外務省のODA予算の中にはその部分が加えられておりますでしょうか。それとも、今後加えていくお考えがございますでしょうか。
#49
○説明員(畠中篤君) 私どものODAの予算の立て方が、若干各省庁の立て方と違っておりまして、今の含まれておるかという御質問に対しては含まれておりますとお答えできます。しかしながら、各省庁、例えば環境庁でございますとこういうものに幾らという予算が立ちますが、私どもODAはODAとして幾らという立て方でございまして、その中で今御指摘のような分野にどういうふうにいくかというのは、そのODAを先方からの要請に従って使っていった結果を集計しますと、例えば昨年はこの程度ある分野にいったというそういう結果になりますので、あらかじめどれだけかというようなことはお示しできないようなそういう立て方になっております。
#50
○広中和歌子君 先ほどの同僚議員の御質問で多少触れられたわけですけれども、ODAというのはどうしても要請ベースということで、中国、そうしたこれからの発展しようとしている国々にとっては工業化こそ大命題であって、環境問題は二の次であるといったような国も少なからずあると思うのでございますけれども、この点に関して、こちらから多少の内政干渉を覚悟してでも積極的な取り組みをなさるというおつもりはございますでしょうか。
#51
○説明員(畠中篤君) 私どもは開発とそれから環境、これが開発のために環境が犠牲になるというのも大変困るわけでございますが、環境をそのままにしておいて開発を全然しないというのも途上国にとっては受け入れられない選択でございまして、これをいかにバランスさせて対応していくかということは非常に難しゅうございます。どこに基準を引くかというのはそれぞれ考え方も違いますが、先ほどから御説明しておりますように、どちらかというと開発の方が我々の目から見ても先にいってしまいがちな途上国に対して、もう少し環境の配慮をすべきだということは、内政干渉にならない範囲で、これまでもしてまいりましたけれども、これからもしてまいる方針でございます。
#52
○広中和歌子君 次に、人口問題について伺います。
 現在、地球上には五十四億人の人口、それが非常な勢いでふえておりまして、西暦二〇〇一年には六十四億、現在の調子でふえますと来世紀終わ
りには百四十億から百五十億、つまり現在の人口の三倍になって、特に人口が発展途上国よりも最貧国といっていいような国でふえておりますものですから、環境への負荷が非常に高いということが心配されます。
 この問題に関しましても、人口を抑制すべきであるというようなことは内政干渉になりますし、いわゆる家族計画というのは、個人のレベルで言えば本当に個人の家族の意思決定でございますし、国としても人口計画というのは主権事項であるということはわかりますけれども、しかしながら、同時に国連人口基金などの報告によりますと、家族計画用のさまざまな器具というんですか、それの需要の方が供給に追いつかない、そういう状況がございます。それに関して、日本はぜひその分野に投資をし、援助をしていただきたいというふうに思うわけですが、現状について、ODAのどれくらいの部分が家族計画に割かれているかをお伺いいたします。
#53
○説明員(畠中篤君) 先生御指摘のとおり、途上国の人口増というのは大変大きな問題でございまして、せっかく彼らがある程度経済成長をしても、あるいは援助を使って経済成長をする実際には能力があっても、人口増の分でほとんど、例えばアフリカで申しますと、八〇年代十年をとりましても毎年一人当たりのGNPは減っていってしまうという非常にゆゆしい状況であるという認識はございます。できるだけ私どもも内政干渉にならない範囲で、人口増というのはそういう意味があるということで話し合いをしております。
 しかしながら、これまでの我が国の援助は、この人口問題に対する対応ぶりは、宗教、風俗、習慣、いろんな難しい問題と絡んでおりますので、どちらかと申しますと、国際機関に対してできるだけ資金を出して、バイの関係でやることは非常に、やってはおりますけれども、規模としては小さいのが現状でございます。
 また、いろいろ器具を配るというような協力をアメリカなどは相当しております。しかし、そういうものは、私どもの考え方によりますといつもいつも要るものでございますから、ことしなくなったち来年またということで、長続きしないといいますか、効果はあるんですが、やめられない援助になってしまうわけで、私どもは、人口問題にアプローチいたしますときに、もう少し長期的に物の考え方を変えてもらうといいますか、そういったものとか、あるいは幼児死亡率を減らしていくとか、あるいは農村を電化していくとか、若干迂遠ではございますけれどもそういう方法で今までは協力しております。
 そういうことで、家族計画あるいは母子保健、それから教育の面で、間接的ではございますけれども、二国間援助はそういう分野でのアプローチが多うございます。
#54
○会長(中西一郎君) 広中さん、時間が来ましたが、よろしゅうございますか。
#55
○広中和歌子君 結構でございます。
 ありがとうございました。
#56
○立木洋君 来年の六月にブラジルで開かれる国連環境開発会議、これも成功させるために努力をしていかなければならない重要な会議だと思うんですが、先ほど丹波さんも言われましたように、地球環境の保全という問題については対応に非常に時間がかかる、だから早くその問題点をとらえて、きちっとした対応が必要だという趣旨のことを述べられましたけれども、まさに来年の会議はそういう意味では非常に大切だと思うんです。
 そこで、日本の国としてどういう役割を果たすべきかという問題もあり、外務省と環境庁が中心になってまとめられ、八月に出されました国別報告書「環境と開発」、これを見せていただきましたが、お尋ねする前に、会議まであとまだ九カ月ありますから、これについて私の若干の意見を述べるので、それはあと研究していただければ幸いだと思うんです。これについては回答は要りません。
 今、やはりこの地球環境の保全という問題はもっと重視する必要があるだろう。これは人類と生物にとっての生存の基本的な条件ですから、そういう意味でこの環境保全の問題をもっと重視してとらえる必要がある。この中の表現を見ますと、開発のための環境保全というような表現があり、今まで開発を積極的に進めてきた日本の国としてはどうしても開発優先になりがちだという問題もありますので、そういうこともよく考えて、この地球環境が今どういう意味で歴史的に問われている問題かということも重視された内容を求められたいと思います。
 それからさらに、今の地球の温暖化の問題や、あるいは熱帯林の減少による生態系の破壊の問題やオゾン層の破壊等々の問題、これはやはり産業、企業のもたらす影響というのが主な内容になっているわけで、そういう点での原因の究明ということが必要だと思いますし、特に来年の会議に向けて産業界の意見を聞くということはもちろん必要でしょうが、産業界に偏らず、本当に環境保全のためにさまざまなことを研究し、考え、運動されている市民の方々の声も聞きながら日本の考え方としてまとめていくことが非常に大切ではないだろうかと思いますので、その点もあわせて要望しておきたいと思います。
 それから、この「環境と開発」の中で見られますのは、日本は海外に資源を依存する度合いは非常に強いわけですが、日本の企業の海外進出、外国における資本の投下の状態というのが、企業の活動等々がどういう影響を地球環境にもたらしているのか。その点は、これはもう一歩やっぱり踏み込んだ状況の把握と分析が必要ではないかというふうな問題点を私は感じております。
 これはあと九カ月間ございますので、そういう点はできるだけ検討を深めていただいて、来年度の国連環境開発会議の成功に日本が貢献することができるように努力していただきたいということを最初に御要望しておきたいと思います。
 次にお尋ねですが、温暖化防止の目標、ただいまも同僚議員から質問がありましたが、一人当たりの排出量について、二〇〇〇年以降一九九〇年レベルでの安定化を図るという目標の設定はいかがなものだろうかというふうにちょっと感じます。これは、厚生省が発表した人口増の状態を見てみましても、二〇〇〇年までには五・六%人口増というものが見積もられている。そうしますと、既に、一人当たりのいわゆる排出量ということになれば、それだけでも五・六%ふえるということになるのではないだろうか。
 外国の状況を見てみますと、例えばドイツの場合には、二〇〇〇年までに一九八七年の三〇%削減ということが提起されておりますし、またオーストリアの場合でも二〇〇〇年までに一九八八年の二〇%削減という目標が出されているわけです。そういうことから見てみますと、先進国の中でこの温暖化を防止するためのCO2排出量の削減問題ということは非常に重要な問題なので、来年の国際会議で、こういう提起の仕方で、今度は日本が国際会議の足を引っ張るようにならないかという懸念もあるんですが、さらに一歩前進させるということができないのかどうなのか、そこらあたりの見通しや考え方について、まず最初にお尋ねします。
#57
○説明員(加藤三郎君) 炭酸ガスの排出抑制に関しまして、いろいろな国がいろんな目標を出してございます。また、その目標とともに、その国々が一体どういう状況にあるか、現状のエネルギーの使用の状態、そういったものによってどの程度にあるかというのも、また国によって異なってございます。例えば、先ほど局長から申し上げましたように、日本は先進国グループの中では一人当たりの炭酸ガスの排出量が最も少ない国になっておりますし、アメリカとか、多くのヨーロッパの国々は日本よりもかなり多い、一人当たりでもかなり多く出している、そういった実態がございます。そういういわば出発点がいろいろと異なっておる。それからその国が例えば寒いところに位置しているかとか、あるいは国土の状況がどうなっているかとか、そういった自然環境的な状況も異なっておりますので、一概に、全く一律に目標を
ぴたっと合わせるということが果たして適当かどうかという議論もございます。
 私どもといたしましては、先生もお触れになられましたように、かつまた私ども何度も御説明させていただいておりますように、昨年の十月に行動計画を定めて目標を定めた。その中で一つには、先生今触れられましたように、一人当たりの二酸化炭素排出量について、二〇〇〇年以降おおむね九〇年レベルでの安定化を図るというのが一つと、もう一つは、太陽光とかそういった新しい革新的技術が現在予想される以上に早期に大幅に進展することによって二酸化炭素の排出総量を二〇〇〇年以降おおむね九〇年レベルで安定化するよう努めるという、この二つをいわば私どもの炭酸ガスの目標に定めて努力しているわけでございます。これは先ほども触れましたように、こういう行動計画を設定した直後の、昨年十一月にジュネーブで開かれました第二回世界気候会議で日本のポジションを当然ながら明らかにし、それなりに高い評価を得たというふうに私どもは感じておるわけでございます。
 基本的には、こういうものを背景にいたしまして今後の条約交渉に臨むわけですが、先生はもう少し排出削減まで踏み込めないかというのがお尋ねの趣旨がと存じます。先ほどの御質問にもございましたように、国内的にはなかなか経済活動が旺盛でございまして、したがいましてエネルギーに対する需要も旺盛であるということで、炭酸ガスを安定化させるということを当面の第一の目標にいたしておるわけでございますけれども、国内的に申し上げれば、この削減については将来の課題だというふうに感じております。私どもとしては、当面、おおむね九〇年レベルで二〇〇〇年安定という線で、そういうラインで臨んでまいりたいというふうに考えております。
#58
○立木洋君 済みません、十五分しかないんで簡潔にお願いしたいんです。
 丹波さん、このCO2の排出量、アメリカが二四%で世界の四分の一近くを占めている。全地球的な参加が必要だということで努力されていくとすると、アメリカがどういう態度をとるかというのが非常に大きな影響を持つだろうと思うんですが、アメリカに対しての働きかけ、説得への努力、そういう問題がどういうふうになるのか、そういう点での見通し、展望についてもちょっと御説明いただきたいんです。
#59
○政府委員(丹波實君) この問題につきましては、まず、何と申しましても先進国が可能な限り開発途上国に模範を示して、具体的な抑制という目標を示すということが非常に重要だというふうに考えております。特に、先進国の中でアメリカの排出量が約四分の一であるということでございますので、アメリカの対応というのが非常に重要であることは先生のおっしゃるとおりで、この問題につきましては外務省も環境庁もいろんなレベルでアメリカに働きかけてきております。
 最近も、環境庁長官が訪米されて、ワシントンで大変たくさんの要人と会談をされておりますし、外務省としてもアメリカに対していわば友情ある説得をしてきているわけでございますが、現在のところアメリカ側の態度に著しい変化があるということにはなっておりません。今後とむ私たち努力をしてまいりたいというふうに考えております。
#60
○立木洋君 環境庁にお尋ねしますが、先ほどの問題は、産業が排出しているCO2は七三%を占めるということですから、その点も念頭に置いて、今後削減が可能な方向に努力していただきたいと思います。
 それから、そのことと関連して、今問題になっているのはやはり原発ですね。原発は温暖化に通じない、つまりCO2を排出しないから温暖化にならないんでクリーンだというふうな言われ方をして、これを盛んに増強させるという方向があります。
 原子力の開発の日本での数値を見てみますと、二〇一〇年までに七千二百五十万キロ、だから現在の約二倍にするという問題があると思うんですね。ところが、これは温暖化の防止に役立つなんて簡単に言えるものではなくて、まだ今は完全な研究がなされていませんけれども、原発が排出するいわゆる大量の温排水、これが河川に流れ出てそして熱汚染の影響を環境に与えて海水を温めて、それによって海水に吸収されている二酸化炭素を放出するというふうな問題も指摘されておりますし、また最近のさまざまな原発における事故、福島第二原発、美浜原発や浜岡原発、泊原発等々、これはチェルノブイリの問題を引くまでもなく、環境に対しては事故が起こるならば重大な意味を持つということになるわけです。こういう点についても環境庁としては当然目を配った対応というのが必要ではないかと思いますが、環境庁としてどういうお考えなのか、これをお尋ねして、時間が来ますので質問を終わりにしたいと思います。
#61
○説明員(加藤三郎君) CO2の排出抑制のためには、省エネなどのエネルギーの効率的な利用を図る、それからエネルギーの使用量をいろんな方法を使いながら抑制していくということがまず基本でございますが、それとともにCO2の排出の少ない、または排出のないエネルギー源の導入、原子力もそれに当たろうかと思いますが、エネルギー源の導入、普及を図ることもこれまた重要というふうに私どもは考えております。
 原子力につきましては、炭酸ガスを排出しない代替エネルギーの一つというふうに位置づけておりまして、これは地球温暖化防止行動計画でもそのような認識で取りまとめられております。
 環境庁といたしましては、原子力の推進はあくまで十分な安全性の確保が前提になる、そういう前提のもとでなされるものというふうに考えておる次第でございます。
#62
○猪木寛至君 大変すばらしい資料を見せていただきまして、私もこれからまた勉強させていただこうと思います。
 一つは、今国民はどのくらい環境問題に熱心というか、国民がどのくらいの意識で考えているかということをちょっとお聞きしたいと思うんです。我々は、日ごろこういうことに取り組んでおりますから相当いろんな知識を得ておるわけですけれども、これは環境庁にお願いいたします。
#63
○説明員(加藤三郎君) 総理府が少し前に行った世論調査によりますと、地球環境問題に国民が非常に深い関心を示しているという結果が出ております。酸性雨の問題といいあるいは温暖化といい、オゾン層の破壊といい、今、日本国内におきましては身近にある問題ではないわけでございますが、国民が非常に関心を示してくださっているということに大変力づけられ、またありがたく思っておる次第でございます。
 それ以外に、民間などにおきましても各種グループ、特に民間におきましては先ほど来繰り返し述べておりますように、例えば経団連が地球環境憲章を設ける、あるいは地球環境日本委員会に産業界のリーダーがたくさん入っていただける、それから最近の広告などを見ましても地球環境に関してかなり深い理解を示しておるということで、民間もそれぞれの立場はおありでしょうけれども、それぞれの立場からこの問題に深い関心を寄せてくださっております。
 それから、来年のUNCEDに向けましていろんな市民グループと、いいますか、NGOといいましょうか、そういうグループも非常に活発な活動をいたしておりまして、私ども外務省と一緒に来年のUNCEDに提出します国別報告書作成に当たってもごく普通の民間団体からいろいろと有益な意見も寄せられていると、こういうことで、私どもといたしましては国民各界各層の方々がこの問題にますます深い理解を示してくださっているというふうに理解いたしております。
#64
○猪木寛至君 確かにそういう興味というか、理解が深まりつつあると思いますが、実質私はそうは思わないんです。例えば、大阪で花と緑という博覧会がありましたが、その席で私が講演をやりましたら千人ほど集まりまして、きょう行われている私の環境問題の知識などを話しましたら、ほ
とんどの人がわかっていなかった。ですから、確かに環境問題というのは大変だということはわかっていると思うんですが、その実態、事実、オゾン層の問題であったり熱帯雨林、それは言葉ではわかりますが、じゃ現実にどうなっているかということはほとんど理解していないというのが今の現状ではないかなというのが私の考え方なんです。
 そこで、来年環境会議が行われます。私、ちょうど七月にブラジルの方へ行ってまいりましたが、リオのブリゾーラという知事とも会いましたし、それからまた大統領とも会った中で、今回の環境会議を大成功させてもらうために、準備はいかがですかねということを言いましたところ、準備万端進んでおりますよという答えが返ってきたのです。しかし、関係者の話を聞くと、とんでもないと、全然まだ準備ができていませんよというのが現状なんですね。それで私も、かつて、今から三十年ばかり前にリオを訪れたときには大変なすばらしい海だったんですが、もう真っ黒けで海水浴ができないような状況で、その環境会議をやる場所がそんなような状況でいいんですかという話をしてきました。
 そこで、政府として、外務省としてはこの環境会議に支援する考え方はあるんでしょうか。
#65
○政府委員(丹波實君) 先ほどの私の御報告の中でも強調いたしましたし、環境庁の局長の方からも強調されましたけれども、私たちは、来年の国連環境会議といいますのは、今後二十一世紀に向けて人類が世界の環境問題に取り組むに当たって決定的な役割を果たすんではないかということで、極めて重要視いたしております。
 そういう意味で、これまでの数回にわたる準備会議につきまして大変人的にも貢献してまいりましたつもりでございますし、環境会議そのものにつきましても百五十万ドルという財政援助をプレッジしております。例えば環境会議で署名されることになっております条約の問題につきましても、そういう分野を含めてあらゆる分野で今後とも全力を挙げてこの環境会議の成功に向けて努力してまいりたいというふうに考えております。
#66
○猪木寛至君 もう一つ、やはり全国民というか、地球上に住む一人一人が環境に対する知識というものをもっと深めてもらいたいという意味で、例えばベレンにある学校はアマゾンという中にありますので、子供の教育の中に環境科というものを入れてやっているそうなんです、ほかにもあるかもしれませんが。そういうことで、日本としてはどうなんでしょう、文部省も絡んでくると思うんですが、これからそういう環境科というか、そういう科目を教育の場に入れていくということについて。
#67
○政府委員(八木橋惇夫君) おっしゃるように、地球環境問題の解決のためには現在の生活のスタイルを変えていくというようなことが基本的に重要になってきているわけでございます。そういうことから、環境庁といたしましては、学校、家庭、地域といったそれぞれの場所における環境教育を通じまして、環境問題を理解し、責任ある行動ができるというような人づくりをするということが重要なことだと考えまして、ただいま先生お挙げになりました学校教育の面におきましては、小学校、中学校、高等学校、それぞれの進展段階においてどのような取り上げ方をしたらよろしいのかということで、カリキュラムの設定の仕方につきましても協議をいたし、また資料提供をいたしまして、環境教育が十分行われるというようなことを進めているところでございます。
 また、地域における環境教育、家庭における環境教育というものにつきましても、身近な生活のあり方をそういった環境問題とどう結びつけていったらいいかということに関する教材の提供なり、またその設定の仕方ということについてもう少し工夫をしていこうというようなことから、そういったデータなり資料を提供することにおきましてももう少し組織的にやっていこうかということを現在進めているところでございます。
#68
○猪木寛至君 ぜひお願いし洗いと思うんです。
 私は、水とそれから土の問題について大変興味があるというか、おる程度専門的な知識も得ているんですが、水の問題に関しては、もう世界じゅうの湖、河川それから港ですね、これは本当にこの二十年ぐらいの間に汚染が進んだということです。例えばニカラグアにマナグアという湖があります。それからこの間パラグアイに行きましたときに、イパカライというやはりこれもすばらしい湖、これがもうほとんど魚がすめないというような状況で、何とか日本に応援してほしいという話がありました。
 そういう中で、特に中国とか今度はソ連の場合の公害問題というのは、どのくらいの資料を政府としては得ているのか。私のあれでは、中国政府はそういう資料すらほとんど出てないのが現状じゃないかなと思うんですね。お答えは結構です。
 それで、もう一つ土の問題化関する部分で、焼き畑農業とかここにも全部載っておりますが、その対応策としてやはりリサイクル、今環境リサイクルというか農業もリサイクル、そういう意味で、私はサトウキビの事業をちょっとやっておりましたが、やはりサトウキビをアルコールにするあるいは砂糖にする、そういうときの廃棄物というか今までごみになっていたものをバイオで牛のえさとか堆肥につくり変える、そして土に戻す。そういうことで二十年近くかかったんですが、やっとすばらしいデータが出てきました。
 ブラジルにおきますサトウキビの生産というのは、ブラジルにとって大変大事な産業なんですが、七十から八十トンというのが今の生産の基準であって、キューバにおきましては六十五から七十トンぐらいが平均的で、あるいはほかの国はもっとそれ以下だと思うんですが、この堆肥を入れることによって生産率が百三十トンまで上がっているという実績が出ております。これはサトウキビに限らず大豆にしても何にしてもそうなんです。かつてブラジルはまさに農業国で、輸出国であるはずのブラジルが大豆やなんかは今度は輸入国に転落するというのが現状です。そういう土の荒廃ということが非常に進んでいますので、その辺について日本が持っている大変すばらしい技術、あるいは民間でありますがそういうようなことの援助、それが今回のペルーの問題につながるんです。
 ペルーは今、最悪の状態から日系人として初めて大統領が生まれたわけなんですね。大統領と一緒に一日カハマルカというところへ行ってまいりましたが、ここはインカの皇帝が殺されたところなんです。大変な山岳地帯なんですが、日本の援助を、まさに技術援助を望んでいるところなんです。不幸にして今回テロ事件が起きましてJICAの人たちが撤退という形になっておりますが、先ほども話に出ましたが、日本がまさにだれからも反対されないテーマというのは環境問題、農業支援、そういうことじゃないかなと思います。
 そういうことで、最後にその辺の見解を聞かせてもらって終わりにしたいと思います。
#69
○説明員(畠中篤君) ただいま先生御指摘のとおり、途上国の農業あるいは土壌改造と申しますか、私どもは持てる技術と資金力でできるだけ協力してまいりたいと思っております。援助の重点分野の一つでございます。
 中南米の実績を見ますと、私ども重点分野として重要視はしておりますが、ありていに申しまして実績はまだそれほど上がっておりません。今後とも強化してまいりたいと思っております。
#70
○猪木寛至君 終わります。
#71
○粟森喬君 来年の国連環境開発会議に向けて日本の姿勢、特に森林の問題についての外務省の見解をちょっとお尋ねしたいと思います。
 皆さんにいただいた資料の八ページのところを見ますと、熱帯林の減少は焼き畑耕作が最大の原因で、これが半分。日本はそのうち一・二五%を輸入しているにすぎないと書いてあります。私はこれは数字の上では確かにこうだと思いますが、熱帯林の問題で申し上げるならば、これは丸太になるまでの間に相当むだなものも切る、そして山
ごと買いつける、そういうことが現実に起きているという我が国の責任というのを「すぎない」という言葉の中で少し矮小化しているのではないか。もちろん、後の部分では全体的に熱帯林の保護のためにいろいろやるというふうに書いてありますが、この辺の見解。そして、現実にもう植林をやっていることも私たちは承知しています。しかし、それが成長して、再び木材としていわゆる我々が使えるようにするためには一世紀近い年月、一世紀を超えるものもございます。その間の保全ということについて日本の基本姿勢としてもうちょっと明確にしておかなければならないのではないか、こういう立場でお尋ねをしたいと思います。
#72
○政府委員(丹波實君) この表現につきましては、私たちの意図といたしましては、一般に日本の輸入というものが世界の熱帯木材、熱帯林に与えている影響ということが強い印象になっているものですから、数字的にはこういう数字になっておりますということを申し上げたかったので、個々の表現につきましては先生の御指摘もありますので今後気をつけたいと思います。同時に、世界の森林問題につきまして日本は国際的にこの木材機関の本部を日本に設置し、最大の拠出国として、日本としてできるだけのことはしてきておるつもりでございますけれども、先生の御指摘もございますので、そういうことを念頭に置いて今後とも対処してまいりたいというふうに考えております。
#73
○粟森喬君 国連環境会議に向けて、たしかきのうの新聞に、ジュネーブで第三回の準備会合が終わったということが書いてありました。難題は先送りをした。いわゆる先進国と開発途上国の間でかなり対立がある。この中身は、いわゆる今の森林問題を一つの象徴的に申し上げてなんでございますが、やはり先進国がもっと積極的に金を出し、もうちょっといろんな意味で経済的に貧困に当たっている国の環境問題なら環境問題にもうちょっと日本の姿勢を出すべきだということでの恐らく対立てはないか。この文面だけですから、私は詳しいことはわかりません。やはりこの辺のところに対して日本政府としてどんな立場で臨むのか、積極的にやるという役割はどうなのかということについていま一度ここの部分の経過について、時間が限られていますので簡単で結構でございますから説明していただきたいと思います。
#74
○政府委員(丹波實君) 九月四日に終了いたしましたUNCEDの第三回準備会合でございますけれども、広中先生にも出席していただきましたが、私たちは代表団から、森林の問題を含めて大きな実質的な討議というものが非常に精力的に行われて、それなりの成果があったというのが参加国の評価である、そういう報告を受けてございます。例えば、行動計画につきましては森林憲章の骨格となります原則につきまして活発に意見の交換が行われたほか、砂漠化あるいは海洋を初め各分野ごとに盛り込むべき項目及びその具体的な内容について、ドラフトといいますか、案文作成の作業を行ったということでございまして、私たちはそれなりの成果があったということをほかの国も考えているということで、大変評価しておるというのが今回の準備会合の結果でございます。
#75
○粟森喬君 今の答弁を聞いていても、日本政府がどういう立場で、この準備会議というのは何を具体的に、そこでどんな会議の運びをするかというときに、日本の果たすべき役割みたいなものがまだ見えできていない。やっぱり私は積極的な意志で、日本は公害大国と言われ、最近は比較的環境問題に重点を置いてよくなった経過を含めて、日本の持つ今の経済力などでいま一度ここでみずからが全世界に貢献するという姿勢を明確にしていかないと、この会議が開催されるときに日本政府からどなたが出席するのかまだ未確定だろうと思いますが、やっぱり日本の政府が問われると思います。
 その上で、多少別の問題でお尋ねもしたいわけでございますが、最近、鯨の問題とか流し網の問題がいろいろ問題になっています。
 それで、例えばイカをとる流し網をやっているわけでございますが、これはほかの動物がひっかかるからやめてくれという国際的な声あるいはアメリカからの日本に対する何らかの格好の申し入れがあったんだろうと思いますが、環境という概念やこの種のいわゆる人間が生きていくというためには自然を破壊したり自然の生態系に何らかの格好でかかわりを持つというか、あるわけですが、その辺のところについてこの環境会議の中では明確にすべき一つの課題ではないかと。そうしませんと、イルカ問題、鯨問題、流し網問題、もうすべからく日本にとっては非常に重要な問題について単なる受け身に回っているというだけでは問題の解決にならないだろう、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
#76
○政府委員(河村武和君) 今、先生御指摘になられましたとおり、漁業問題はUNCEDの場においても真剣な討議の対象になっておりますところ、日本政府といたしましても漁業問題といいますのは、基本的には海洋生物資源の保存の問題という認識の上に立ちまして会議に対処しております。
 さらに、その海洋生物資源の保存ということをもう少し敷衍させていただきますと、海洋生物資源といいますのは御存じのとおり再生産が可能な天然資源でございますから、いろいろな漁業に対して適切な管理措置を講ずることによってこれらの資源の保存を確保しつつ効果的、持続的な利用を達成することができる、こういう基本的立場から現在会合においていろいろの討議を進めている、こういうことでございます。
#77
○粟森喬君 最後の質問になりますが、これは環境庁にお尋ねします。
 今度、国連環境会議が開かれるわけでございますが、私は日本における環境アセスメントのあり方の問題について少しお尋ねしたいと思います。
 公害対策基本法がつくられましてから、昭和五十九年のときに環境アセスメント法をつくろうという話がありましたが、結果として国会の場でもいろいろ論議がかみ合わずに閣議決定に落としまして、そしてそれを政令として各省庁にやりました。私は全く問題が別だから一緒にしちゃいけないと思いますが、いわゆる法律行為ではないということはやはり非常にグレーゾーンを残すし、いわゆる罰則規定もございませんから、アセスメントについて十分な対応がされていない。それで今産業廃棄物の問題もいろいろ問題になっています。
 そこで、閣議決定にした幾つかの項目についても行政通達であるがゆえの弱さというものはあると思う。日本が少なくとも環境に対して世界に冠たるものとして言うときには、閣議決定に落とした分を再びアセスメント法としていかないと、これは大蔵で通達行政がいろいろ問題になっていますが、私は、グレーなゾーンを残さずに明確にしていくことがこれからの日本のあり方、世界に示す日本の環境に対する姿勢だと思いますが、このことについて見解をお尋ねしたいと思います。
#78
○政府委員(八木橋惇夫君) 環境アセスメントについてでございますが、先生ただいま御指摘がございましたように、いろいろ経緯がございまして、現在では昭和五十九年八月に閣議決定されました環境影響評価実施要綱や公有水面埋立立法を初めとする各種の個別立法等に基づきまして、またさらには地方公共団体における条例、要綱等に基づいてその推進が図られているという状況になっているところでございます。
 そこで、環境庁におきましては、環境保全の立、場からしますと環境アセスメントの定着化を図っていくということが重要であるというぐあいに考えておりまして、今後とも、閣議決定による環境影響評価の適切かつ円滑な実施を図っていくということを進めながら、一方、地方公共団体における環境アセスメントについても、その適切な実施が図られるよう指導を行うというようなことをしているわけでございます。おかげさまで本年におきましてもことしは都道府県レベルで五団体ほど要綱を設定するところがふえておりまして、現在
三十四団体がアセスを実施するというような状況になってきているところでございます。
 そこで、先生御指摘の環境アセスを法令に基づいてやるべきであると、こういう御議論でございますが、私どもは、先ほど申し上げましたように、まずアセスをやっていく、それの定着を図るということを一義的に考えてやってきたわけでございますが、なお、こういった閣議決定におけるアセスの実施状況、その他の状況、またさらには環境法制のあり方といったようなものを踏まえながら、これについては今後とも検討してまいるし、また検討してまいりたいというぐあいに考えております。
#79
○粟森喬君 答弁は要りませんが、ぜひともそういう検証をして法令化の道をとってほしいと思います。
 それから、全く別の問題でございますが、いわゆる二酸化炭素の問題がいろいろ出て、原発の問題もいろいろ出ているようでございます。
 私は、原発問題も、原子力安全委員会などがあるんですが、本来的には私は環境庁が何らかの格好でかかわるべきだと。ところが、今までの経過からいうともう全部原子力安全委員会でございます。これの賛否は別にして、少なくとも環境庁という省庁がその種のことについてかかわるような姿勢を持っていかないと、これからの地球温暖化対策の中で、日本のように狭いところでは、原発をますますやろうという意見が客観的に出てくるわけでございますが、進める省庁とそれを監視する省庁が全く同一というのはどうもいただけない。ここは重要問題として、今後その種のことを含めて、これからの環境行政のあり方について、少なくとも来年六月には、何回も繰り返して申しますが、日本が、環境に対して国内における施策を立派にやっているということをまず実績として報告できる、そんな体制をつくるためにぜひとも検討していただくことをお願い申し上げまして、私の発言を終わります。答弁は要りません。
#80
○会長(中西一郎君) 本日の調査はこの程度にとどめます。
 次回につきましては、理事会で協議の結果、来る二十日、午前十時から調査会を開会し、ワールド・ウォッチ研究所所長レスター・R・ブラウン君外三名の参考人から意見を聴取し、質疑を行うことといたしております。
 委員各位の御協力をお願いいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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