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1991/09/25 第121回国会 参議院 参議院会議録情報 第121回国会 決算委員会 第2号
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1991/09/25 第121回国会 参議院

参議院会議録情報 第121回国会 決算委員会 第2号

#1
第121回国会 決算委員会 第2号
平成三年九月二十五日(水曜日)
   午前十時二十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 八月二十三日
    辞任         補欠選任
     尾辻 秀久君     遠藤  要君
     会田 長栄君     篠崎 年子君
 八月二十六日
    辞任         補欠選任
     遠藤  要君     尾辻 秀久君
     篠崎 年子君     会田 長栄君
     諫山  博君     上田耕一郎君
 八月二十八日
    辞任         補欠選任
     上田耕一郎君     諫山  博君
 九月十九日
    辞任         補欠選任
     二木 秀夫君     川原新次郎君
 九月二十日
    辞任         補欠選任
     川原新次郎君     二木 秀夫君
 九月二十四日
    辞任         補欠選任
     木暮 山人君     田代由紀男君
     後藤 正夫君     沢田 一精君
     陣内 孝雄君     佐々木 満君
     三重野栄子君     三石 久江君
 九月二十五日
    辞任         補欠選任
     佐々木 満君     陣内 孝雄君
     田代由紀男君     木暮 山人君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         久保田真苗君
    理 事
                大浜 方栄君
                沢田 一精君
                平野  清君
                会田 長栄君
                村田 誠醇君
    委 員
                秋山  肇君
                石渡 清元君
                尾辻 秀久君
                岡野  裕君
                鎌田 要人君
                木暮 山人君
                清水嘉与子君
                陣内 孝雄君
                野村 五男君
                福田 宏一君
                二木 秀夫君
                守住 有信君
                菅野  壽君
                喜岡  淳君
                菅野 久光君
                竹村 泰子君
                三石 久江君
                木庭健太郎君
                諫山  博君
                林  紀子君
                井上 哲夫君
                三治 重信君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  関谷 勝嗣君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       山東 昭子君
   政府委員
       科学技術庁長官
       官房長      林  昭彦君
       科学技術庁科学
       技術政策局長   須田 忠義君
       科学技術庁科学
       技術振興局長   長田 英機君
       科学技術庁研究
       開発局長     井田 勝久君
       科学技術庁原子
       力局長      石田 寛人君
       郵政大臣官房長  木下 昌浩君
       郵政大臣官房経
       理部長      山口 憲美君
       郵政省郵務局長  早田 利雄君
       郵政省貯金局長  松野 春樹君
       郵政省簡易保険
       局長       荒瀬 眞幸君
       郵政省通信政策
       局長       白井  太君
       郵政省電気通信
       局長       森本 哲夫君
       郵政省放送行政
       局長       小野沢知之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田 堯躬君
   説明員
       厚生省生活衛生
       局食品保健課長  織田  肇君
       郵政大臣官房人
       事部長      谷  公士君
       労働省労働基準
       局安全衛生部労
       働衛生課長    下田 智久君
       労働省職業安定
       局民間需給調整
       事業室長     都築  譲君
       会計検査院事務
       総局第二局長   小川 幸作君
       会計検査院事務
       総局第五局長   中島 孝夫君
   参考人
       日本電信電話株
       式会社取締役   井上 秀一君
       日本電信電話株
       式会社理事電報
       事業本部長    風木  修君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○昭和六十三年度一般会計歳入歳出決算、昭和六
 十三年度特別会計歳入歳出決算、昭和六十三年
 度国税収納金整理資金受払計算書、昭和六十三
 年度政府関係機関決算書(第百十七回国会内閣
 提出)(継続案件)
○昭和六十三年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(第百十七回国会内閣提出)(継続案件)
○昭和六十三年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (第百十七回国会内閣提出)(継続案件)
○平成元年度一般会計歳入歳出決算、平成元年度
 特別会計歳入歳出決算、平成元年度国税収納金
 整理資金受払計算書、平成元年度政府関係機関
 決算書(第百二十回国会内閣提出)
○平成元年度国有財産増減及び現在額総計算書
 (第百二十回国会内閣提出)
○平成元年度国有財産無償貸付状況総計算書(第
 百二十回国会内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(久保田真苗君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨日、三重野栄子君及び後藤正夫君が委員を辞任され、その補欠として三石久江君及び沢田一精君が選任されました。
#3
○委員長(久保田真苗君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(久保田真苗君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に沢田一精君及び会田長栄君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(久保田真苗君) 昭和六十三年度決算外二件及び平成元年度決算外二件を一括して議題といたします。
 本日は郵政省及び科学技術庁の決算について審査を行います。
    ―――――――――――――
#6
○委員長(久保田真苗君) この際、お諮りいたします。
 議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(久保田真苗君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
#8
○委員長(久保田真苗君) それでは、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#9
○会田長栄君 おはようございます。会田です。
 まず第一に、郵政省関係に素朴な質問を一つさせていただきます。
 それは、郵政省の昭和六十三年度決算、平成元年度決算は、両年度とも一般会計、郵政事業特別会計、簡易生命保険特別会計、郵便年金特別会計の決算の報告書が出ておりますが、この決算委員会開会に当たりまして、昭和六十三年度あるいは平成元年度の郵政省所管一般会計及び特別会計の決算に関する郵政大臣説明資料というものが出ておりますね。これは今説明は省略されましたから結構でありますが、素朴に聞くと、各省庁の決算のそれぞれの大臣の説明資料の中には、金額は小さいというけれども、この一般会計の説明というものについて、それは予算、決算、もちろん補正があればあるいは不足額とか増減額とかといって丁寧に説明するのが各省庁とも通例のようでありますが、郵政省に限り一般会計についてはたったの二行で終わらせているのが慣例のようでありますが、これは特別な理由でもおありなんでしょうか。お伺いいたします。
#10
○政府委員(山口憲美君) ただいま大臣の決算説明資料の説明ぶりにつきまして御指摘があったわけでございますが、御質問の中にもございましたけれども、郵政省所管の一般会計の歳出決算額は、例えば平成元年度を例にとってみますと、二百九十一億円というふうなことでございます。六十三年度でございますと二百五十五億円というふうなことでございまして、一般会計全体に占める割合が〇・〇四%という極めて少額でございますし、また当省で所管をしております三特別会計に比べましても極めて小さいというふうな事情がございます。
 それからまた、政府全体の予算の中での主要経費別分類というふうなものから見ますと、一部通信総合研究所の経費が科学技術振興費の中に属しているという部分がございますけれども、その大部分は、これは残念ながらと申し上げたいような気持ちなんですが、「その他の事項経費」というものに属しているというふうなこともございまして、全体のバランス等を考えましてこれまで現在のような説明資料のスタイルとなってきているものでございます。
 せっかくいろいろ御指摘をいただきましたし、また通信に対する重要性というふうなものも高まってきておりますので、この説明ぶりにつきましては研究をさせていただきたいと、こういうふうに今思っているところでございます。よろしくお願いいたします。
#11
○会田長栄君 なぜこの質問をしたかといいますと、来年度以降、電気通信事業と関連をいたしまして電波の有料化が入ってきましょう。それと同時に、二百五十五億余の金だから全体の予算にしたら大したことないと、だからそう詳しく説明しなくてもおわかりなんでしょうねということなんでしょうけれども、その点は今申し上げた電波の有料化という問題もあるのでお聞きしたわけであります。
 これと関連いたしまして、実は支出済み額とかあるいは翌年度繰越額とか不用額というものが当然出てきていいはずでありますし、とりわけおおよその金というのは大体人件費であろうとこう思われるものだから、しかし人件費となりますとその他の特別会計も当然出てまいりますので、その点はひとつ検討してほしいということでお聞きしたわけでございます。
 それでは、次にお聞きいたしますが、郵便事業特別会計のうち資本的収入、支出、これを除いてここ五年間の収支状況というのはどうなっているんでしょうか。
#12
○政府委員(山口憲美君) ただいまの御質問は郵便事業におきます損益勘定における損益での収支状況というふうなことかと存じますが、ちょっと御説明をさせていただきます。
 昭和六十年度でございますが、収益が一兆三千三百八十一億円でございまして、それに対して費用が一兆三千三百六十九億円、利益が十二億円でございます。それから、六十一年度が一兆三千九百九十七億円の収益に対しまして費用が一兆三千九百三十七億円でございまして、六十億円の利益を計上しております。それから六十二年度でございますが、一兆四千六百五十億円の収益に対しまして費用が一兆四千三百八十一億円でございまして、二百六十九億円の利益を上げております。それから昭和六十三年度でございますが、一兆五千二百七十二億円の収益に対しまして費用が一兆五千百三十三億円でございまして、百三十九億円の利益を計上しております。それから平成元年度でございますが、収益が一兆六千九百九十一億円に対しまして一兆六千八百二十五億円の費用がかかっておりまして、百六十六億円の利益を上げております。
 この結果、郵便事業につきまして六十二年度末には累積の欠損金を解消したところでございますが、平成元年度末の累積の利益金が五百五十九億円となっているというふうなことでございます。
#13
○会田長栄君 それでは次に、郵便事業の累積利益金三百九十二億五千六百五十一万余円に関連をいたしまして幾つかお尋ねするわけであります。
 私がこれに関連をして率直にお聞きしたいのは、実は郵便事業その他を含めまして郵政省の仕事というのは、ここ五年間ぐらいは仕事が減るどころか、皆さんの御努力もあるんでしょうが、ますますふえているんですね。これは御承知だと思うんですよ。もちろんその結果が利益金という形で上がっているんだろう、こう思いますが、これと裏返しにどうも郵政省の職員の定数というのは、仕事が厳しくなる、ふえるのに反比例して実は減っているのではないか、そしてそれと関連をして臨時職員がふえているのではないか、パートがふえているのではないか。こういう感想を持っているわけでありますからお尋ねするわけでありますが、過去五年間における郵政省の定員の推移をひとつ率直にお聞きしたい。
#14
○説明員(谷公士君) 過去五年間の郵政三事業の定員の増減状況でございますけれども、郵便局におきまして千七百六十一名の増、それから貯金の調査課におきまして五百六十八名の減、貯金・保険の事務センターにおきまして千七百五十一名の減。郵便局ではふえておりますけれども、トータルいたしますと五百五十八名の減ということになっております。
#15
○会田長栄君 では、郵便事業の定員はどうなっていますか。
#16
○政府委員(早田利雄君) 郵便関係の定員につきましては、六十一年度が十四万一千四十八人でございまして、平成二年度が十四万一千七百五十九名ということで、〇・五%でございますけれども、ふえております。
#17
○会田長栄君 もう少し大きな声で答えていただけませんか。これは数字の問題でありますから、何となく聞こえたではぐあいが悪いんですよ。よろしくお願いします。
 それでは、郵政省の今日時点における臨時職員というのはどのぐらいの数おりますか、パートも含めまして。
#18
○政府委員(早田利雄君) パートの職員の数につきましてはいろんな出し方があるわけですけれども、一つの数字の出し方といたしまして、年間の総延べ雇用時間数を八時間で割ってそれを一日と計算いたしまして、それを一人と計算するやり方でやりますと、六十一年が六百六十九万五千人という形になります。平成二年度が千百二十一万八千人ということになりますけれども、これではわかりにくうございますので、一日当たりの雇用単人員という形で先ほど言いました年間延べ人員を三百六十五日で割って計算をいたしますと、六十一年度につきましては、計算上でございますけれども、一日当たりの雇用単人員は一万八千人、六十二年度が一万九千人、六十三年度が二万一千人、元年度が二万五千人、平成二年度が三万一千人という形になります。
#19
○会田長栄君 これは第三次行革審の答申、行政改革推進という政策が出て以来、もちろん今第七次定員削減計画というものを郵政省自身が持ってやっているんだろうと思いますけれども、決算報告の中で利益を上げているという背景には、仕事を新しくつくる、同時に今までの仕事もより質的にも量的にも高めるというような政策が進められていますね、ところがそこで働く人たちにとっては、現場の郵便局にとりましては仕事が質量ともにふえるというような関係の中で、定員削減を年々この答申以来皆さんがやっているものだから、結果的に職場にゆとりもなければ豊かさもなかなか出てこないという状況になっているのではなかろうか。こう思うわけでありまして、その点この定員削減の問題と、皆さんが政策として進めている仕事の質と量の増大に伴って臨時職員の増ということと、現場での職場環境というものが一体どのように変わってきているかということについての御認識を持っているか、お尋ねいたします。
#20
○説明員(谷公士君) 先生御指摘のとおり、最近職員の努力もございますし、サービスの改善もございますし、また日本経済の順調な発展もございまして、三事業の業務量は大変増加をしてきております。他方、定員問題、要員確保難等、厳しい事情もあるわけでございます。国営事業といたしまして、また公務員といたしまして、与えられた状況の中で努力するということは当然ではありますけれども、やはり日々の正常な業務運行を確保しまして利用者の方々のニーズにこたえますためには、御指摘のように要員問題が大変重要な課題であるというふうに私どもも認識をいたしております。
 平成三年度におきましても、サービスの維持の必要性、それから独立採算制、好調な収支状況等、郵政事業が一般行政官庁と異なる事情にあることにつきまして関係省庁の御理解をいただき、必要な労働力の確保に努めてまいりました。また、大都市近郊発展地域等を中心に業務量が急増しております地域とか、過疎化の進展に伴いまして業務量が減少しております地域ということが存在しますので、これらの地域間で定員の調整を行うということとか、それから作業の機械化を行うといったように、内部努力もいたしてきております。
 定員をめぐります諸情勢につきましては、シーリング枠の設定でございますとか削減計画の実施等、非常に厳しい状況にありますけれども、今後とも業務量の推移等を的確に把握いたしまして、効率化、合理化を推進し、必要な要員の確保に努めてまいりたいと考えております。
 それから、もう一点の職場の環境の整備ということでございますけれども、これにつきましても、平成四年度の予算概算要求におきまして、これは今後いよいよ雇用難の時代を迎えまして、職員の確保、定着ということを図りますためにも大変重要な要素と考えておりますので、職場環境の整備ということに力を注いでいきたいということで、重要施策の一つとしておるところでございます。
#21
○会田長栄君 第八次定員削減計画というものについて見直すべきだという御意見が大変現場には強い。この点について、率直にどのような御認識を持っているか、聞かせてください。七次と八次ですね。
#22
○説明員(谷公士君) 七次につきましては、既に今年度が最終年度でございまして、全体としての削減数というものが確定いたしてもう実施をいたしておりますところでございます。七次五年間で一万四千四十四名ということでございます。それから、八次につきましては一万三千七百四名の計画でございまして、これは来年度から五年間でございます。
 これらの計画の実施に当たりましては、私どもといたしましてできる限り部内におきます合理化、効率化を推進してまいる必要があるだろうと思っております。しかし同時に、期間中におきまして必要な要員につきましては、先ほど申し上げましたように、郵政事業の特殊性ということを十分関係省庁にも御説明し、御理解をいただきながら要員の確保に努めていきたいと思います。
 これらをあわせまして、事業に支障を生じないように取り組んでいかなければならないと考えておるところでございます。
#23
○会田長栄君 要するに、郵政省の末端現場における仕事の質と量、そこで働いている人たちの勤務態様、これなどを見てみますとまことに厳しい状況になっていると私は感じているんですよ。したがって、第七次削減計画を実施してきてみて、これは郵政省の政策と相まって、仕事の質と量が減っているのではなくて逆に増大をしているという状況の中にあって、答申に基づいて行革、合理化、このことだけを進めていくとすれば、逆に各会計の累積利益から見ても、郵政省自身がそんなに定員削減ということについて重点課題にしなくてもいいのではないのかということで、現場ではもうこの定員削減計画というのは七次終了時点で、第八次からは逆に仕事に比例をしてふやしていったらいいのではないかという率直な御意見が出ていることも事実であります。そういう意味で、見直す時期に来ているのではないかということをお聞きいたします。
 これは同じく決算委員会で大蔵大臣に尋ねたことがあるんですよ。一体どこまで官公署の臨時職員というものをふやしていけばいいのか。いわゆる定員削減すると同時に、労働条件の劣悪なものを逆にふやして仕事を充実させていくというやり方が一体いいのかどうかということをお尋ねしたことがあるんです。そうしたら、いわゆる行政改革の答申のある限り続けざるを得ないという形で逃げているんです。
 したがって、これは各省庁とも現場を抱えているところほど率直な御意見を申し上げない限り、定数を減らせば事が済むという物の考え方はそろそろ見直す時期に来ている、こう思うものだからこの点をお尋ねしているんです。だから、郵政省自身もみずからの職場を洗い直して、仕事の量と質と相まって定員を削減しない限りこれを継続発展させることができないんだというのであれば、そういう御意見をお持ちなら、率直に政府の関係機関に私は御意見を申し上げるべきだと、こう思うものだから聞いているんですよ。もう一度その点の認識を聞かせてください。
#24
○説明員(谷公士君) 政府といたしまして全体に一つの整合性のもとに効率的な政府ということで定員削減を行っていかなければならないということは当然でございますけれども、先生おっしゃるとおり、私ども郵政事業といたしましては郵政事業としての特殊性があるわけでございまして、その郵政事業の特殊性についてやはり政府部内で十分理解をしていただく必要があるだろうと思っております。
 ただ、定員につきましては、削減の一方で必要な業務量増に伴います増員ということもございまして、この点につきましては積極的に今後も努力していかなければならないと思っております。
 それからもう一点、先ほど御答弁を漏らしてしまいましたけれども、全体の労働力ということを考えますと、非常勤というものの位置づけも大変重要になってまいるということは事実でございまして、まず全体に郵政の業務のあり方を見直すということがあるだろうと思いまして、これにつきましては部外の方々の御意見も聞きながら検討いたしております。
 それから、労働力といたしましては、常勤職員で措置すべき労働力、非常勤職員で措置すべき労働力ということにつきましてもいろいろ検討いたしております。また、作業の方法等についての合理化ということについても努めていかなきゃならぬと思っておりまして、新規増員の獲得等、これらのことをすべてあわせまして業務の円滑な運行を確保するように努めていきたいというふうに考えておるところでございます。
#25
○会田長栄君 それでは次に、会計検査院の昭和六十三年度、平成元年度とも検査報告におきまして不当事項等として指摘を受けたものがあるということを大臣も説明しておりますね。ところが、ここでまた素朴な質問をいたします。これは例年この会計検査院の不当事項に対する指摘を大臣が受け取って、どのように一体今後の政策として生かしていくかといったときに、この種事例の問題についてはまことに遺憾、今後未然防止のためにより一層指導監督ということは例年同じ言葉なんですね。これは役所らしいといえばまことに役所らしい。しかし、これでは私ども何のことだかわからない。
 そこでお尋ねするわけですけれども、会計検査院が指摘事項として指摘した内容について、この五年間どんなものがあってどんな類型のものがあるのかということをお聞きしたいんですよ。私は似たようなものが出てきているんだろうと思うんですよ。この件についてどうですか。
#26
○説明員(中島孝夫君) 昭和六十年度から平成元年度までの郵政省に関する指摘につきまして主なものを申し上げますと、まず不当事項といたしまして各年度に職員の不正行為による損害が生じたものが掲記されております。これは郵便局等で郵便貯金あるいは簡易生命保険等の事務に従事している職員が、通常郵便貯金等の払戻金や契約者から受領した保険料等を領得していたというものでございます。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項というものがございます。これらにつきましては、まず資材の調達に関連しまして防犯通報装置を構成する各機器の購入、取りつけを適切なものとするよう改善させたもの。郵便局等において業務連絡用に使用するファクシミリの借料を適切なものとするよう改善させたものというようなものがございます、それから役務契約に関しましては、冬季における郵便物集配委託料の積算を適切なものとするよう改善させたもの、郵便局用端末機の保守業務における保守費の積算を業務の実態に適合するよう改善させたもの、このようなものがございます。
#27
○会田長栄君 これは、指摘事項として一番多い件数は職員の不正行為だということは毎年毎年報告されております。しかし、この職員の不正行為に関連をいたしまして、郵政大臣は、毎年不当事項等として指摘を受けたものがありました、まことに遺憾に存じますと、今後この種事例の未然防止のためにより一層指導監督を強化しますとしかないんですね。私はこれは繰り返しになると思うんですよ。
 そこで、これは会計検査院にお聞きしたわけでありますが、もう一つ会計検査院にお尋ねするのは、同じようなことを毎年指摘していてもなおかつなくならないということについて、会計検査院というのはどういう所感をお持ちですか。
#28
○説明員(中島孝夫君) 不正行為の発生原因といたしましては、郵便貯金、簡易生命保険等の外務員あるいは内務の職員、こういったような人たちがその事務処理に当たりまして規定に定められた正規の取り扱いをしていなかったこと、あるいは正規の取り扱いの励行についての当局の職員に対する指導が十分でなかったことなどによるものであると、このように考えております。
 で、なぜこのような不正行為が絶えないのかということでございますが、直接的には当該職員の倫理観の欠如というようなものがあるためで、なかなか根絶が難しいのではないかと、かように考えております。
#29
○会田長栄君 職員の不正行為のないように、根絶するのが難しいなどという報告を聞いていたのでは、これはどうにもなりませんよ。この点は、職員がルールどおりやらないからこういうふうになったとか、あるいはモラルが低下したとかいろいろな理由はあるでしょう。しかし、ルールどおりやらないとかモラルが低下したとかというようなことについて、やっぱり具体的にそれこそ政策の中で打ち出していかない限り、これは繰り返されると思うから私は聞いているわけです。だから、会計検査院としてもその点は十年一日のごとく毎年同じような種類のものを指摘しなきゃならないというのは、実は会計検査院の任務からいったってそれは容易でないだろうと思うけれども、この点はやっぱり同じようなことを指摘されないようにどのような改善方策をとっているのか、政策の改善をやっているのかというようなことを私は注文しても別段無理からぬことだと、こう思っているからお聞きしているんです。
 そこで、これは後の問題とも関連いたしますが、大臣、毎年毎年同じことが会計検査院から不当事項として指摘されるということについて抜本的にやっぱり何らかの方法、あるいは何が欠けているのか何がこうさせているのか、その背景や実態などを報告するということがあっても私はしかるべきだと思うんですけれども、どうですか。
#30
○国務大臣(関谷勝嗣君) 御指摘の問題につきましては、私が郵政大臣に就任いたしました当初まずお願いいたしましたことは、国民の皆様方が郵政という言葉に対して抱いておるものは何かといえば、それは信頼以外の何物でもない、したがって事故のないように襟を正して努力をしていただきたいというふうに訓辞をさせていただいたわけでございます。
 そういうようなことで、先生御指摘のように、私はこういうような不祥事件が根絶されるように努力もしてきたつもりでございますが、なかなかそれが根絶できない状態にあるわけでございます。
 ただ、こういうようなことが起こらないようにするためには、郵政省といたしましても職員に対する教育また指導、倫理観、公務員としての責任、そういうようなものを最重点課題といたしまして積極的に取り組んできておるわけでございます。特に、新規に採用いたしました職員に対しましては、この訓練の過程におきましても、その業務上の知識、技能というものは必要でございますが、その前段階にその倫理的なことを教えまして、不正行為の防止に努めておるというところでございまして、いつまでもこういうようなことが続くのはその指導が十分ではないんじゃないかというふうな御指摘でありますが、一生懸命やっておるわけでございまして、ざっくばらんに申し上げまして、三十万人の職員がいるわけでございまして徹底をやっておるわけでございますが、根絶ができていないというのが現状でございます。
 なお一層、今後この問題につきましては、最重要課題として頑張っていきたいと思っております。
#31
○会田長栄君 私は、次の問題に入れば郵政省として今後努力しなきゃならない観点というものは明確になるんだと思うんですけれども、福岡中央郵便局の業務達成への経理操作、この問題につきましての経過と結果についてお尋ねいたします。
#32
○政府委員(山口憲美君) 福岡中央郵便局での経理操作というふうなことでの御質問でございますが、ちょっと前段で御説明させていただきますと、後納郵便料金でございますが、これにつきましては、当月分について翌月の一日以降に納入告知書を発行いたしまして二十日までに収納していただくというのがルールになっているわけでございます。御指摘の福岡中央郵便局の後納郵便料金につきましては、六十三年度末におきまして多額の未収金が発生いたしました。
 そこで、調査をいたしましたところ、四月以降に調査を決定して、収納手続をとるべきものにつきまして三月三十一日に繰り上げて調査決定をいたしまして、納入告知書を発行していたということが判明をいたしました。そこで、九州郵政局で指導をいたしまして、これを三月三十一日の調査決定について取り消し処理を行いまして、四月のものは四月というふうに正規の処理に訂正をしたというふうなことでございます。
#33
○会田長栄君 この福岡中央郵便局の業務達成への経理操作の問題につきまして、今経過と結果をお聞きしました。会計検査院として、この問題についてどういう感想をお持ちですか。
#34
○説明員(中島孝夫君) この問題につきましては、私ども事実関係を承知しておりません。毎年それぞれの郵便局を検査するとは限りませんし、また私どもの方の検査の場合には特定のテーマを決めまして検査をするというようなことがあったりしまして、そういうようなことで私どもこの事実関係を検査したことはございませんので、ちょっとコメントは差し控えさせていただきたいと思いますが。
#35
○会田長栄君 福岡中央郵便局における後納郵便料金の件というのは大したことないように見受けられますが、私はそうではないと見ているんですよ。これは郵政省の労務政策なり業務政策なり人事政策と深くかかわってきている問題だと、私は指摘せざるを得ないんですね。なぜ郵便法あるいは郵便規則、あるいは郵政事業特別会計規程というようなこれほどわかりやすくルールがかかっているのにそれを遵守するのではなくて、逆に業務成績を上げようとしたというところに私は見逃してならない問題があると思うんですよ。こんな単純ミスですか、お尋ねいたします。これは単純ミスですか。
#36
○政府委員(山口憲美君) なぜこのようなことが行われたのかということでございますが、一つにはこの福岡中央郵便局というのが管内一の大きな局でございまして、予定に達していないというふうなことになりますと影響するところが大変大きいというふうな、一つは責任感というふうなものがそういうことをさせたということはありますが、同時に、これはまことに申し上げにくいことではありますけれども、四月に入る収入が三月にという、この収入、収納の区分だけの問題であって、これはいずれ郵政省の懐に入ることは間違いないお金であるというふうな認識でありますとか、あるいは三月に活動した結果、その三月の我々の活動の結果得たものだから三月の収納にしてもいいのではないかというふうな、そういった判断もあるやに聞いているわけでございます。
 ただ、私どもといたしましては、当然この三月分のものを三月に収納したというふうな形にいたしますと、毎年度の決算の処理は継続して行っておりますので、そういったものの期間損益の計算を乱すというふうなことになりますし、また郵政事業の会計経理を統一的な基準でやっていて年度別に明らかにしていかなきゃならぬという、そういうふうなことを乱すことになりますのでまことに好ましくないというふうに判断をいたしまして、こういったことが再現されないようにということで全国に注意をさせていただいたというふうなことでございます。
#37
○会田長栄君 きれいな答弁でありますけれども、私はそんなきれいなものではないと、こう見ているんです。これぐらい仕事のことがわかっていて人一倍指導の立場にあって、なおかつ政策に精通している人たちが犯したちょっとしたミスなんですよ、これ。
 それはなぜかというと、福岡中央郵便局において昭和六十三年度郵便事業収入目標五十九億五千万円に対し三月三十日現在約五千八百万円不足していたため、四月以降調定すべきどころ三月三十一日本足分相当額十三社分五千八百五十万円を調停し、納入告知書を発行したというのが回答のあった事実、そのとおりでしょう。四月になってどうせわかることならどうしてこういう無理をするんです、それなら。これをやればどのような結果が出るかというのはすぐわかる人たちなんですよ。なぜこういう無理が出るかというと、私は業務達成目標という政策にあるんだと思うんです。ところが、これは業務達成のための目標だけでなくて、このことが間違いなく人事政策にも関係してくる、私はこう見ているんです。業務政策、人事政策、労務政策というものが一貫しているんですよ。だから、こんなちょっとしたことでも、平気でやるわけではないんだろうけれども、やってしまったということなんでしょう。そのとおりですとは答えられないだろうと思いますよ。しかし、このことは私強く指摘しておきます。
 これはなぜ私はこの問題を言うかというと、今の証券業界におけるスキャンダルというもの、証券業界の業務達成というのも実はここから来て今日大きな問題になっているんですよ。損失補てんしたとか、損失補てんを保証したとかいろいろ言っていますけれども、これは簡単に整理できるものではないということで、大蔵省の証券局長の通達も含めて、証券局長の通達などは、しかられるかもしれないが、厳に慎みなさいなどという大蔵省の指導というものは、これは慎まなくたっていいと言っているようなものだと、こう私はこの決算委員会で言っていたんです。その言い方はきついんじゃないですかと、こう言われましたが、約三カ月過ぎたらそのとおりになりましたね――なりましたよ。こういうことがあるものですから、この点についてはどうしてもやっぱりもう少しわかりやすくしていかなきゃいけない。
 で、単なるミスだとするなら、なぜ処分したんですか。そこをお尋ねしますよ。なぜ処分したんですか。処分したんでしょう、これ、余り結構でないということで。
#38
○政府委員(山口憲美君) ちょっと今単なるミスというふうにお話にございましたけれども、私先ほど御説明申し上げましたのは、単にミスであったという趣旨ではなくて、まあそういう気持ちでやったものであるということでございまして、決して単なるミスであったというふうなことではないということはちょっとお答えさせていただきます。
#39
○説明員(谷公士君) 関係者につきましては、局長以下部内での指導矯正措置でございます訓告処分あるいは注意を行っております。その趣旨は、内容につきましては先ほど経理部長から御説明を申し上げましたけれども、犯罪ではなくまた事業に損害を与えたものではございませんけれども、内部のやはり訓令違反であるということは間違いないところでございまして、そういった事実を踏まえまして、なお事業に与えました影響、お客様に及ぼした迷惑の程度といったようなことを考えまして、厳正な措置をとったというふうに私としては考えております。
#40
○会田長栄君 それでは、もう一つ聞きますけれども、五十九億五千万円に対して五千八百万円が不足していたから、不足していたのでは目標達成にならないから五千八百万円をこういう形でやったというだけなんでしょう。どうしてそこまで無理をして目標達成しなければならないかということはどのように認識いたしますか。これは郵便局長の個人的な成績を上げるという目標でこのようになってしまったと認識しているんですか。
#41
○政府委員(早田利雄君) それぞれの郵便局には先生今御指摘のように営業目標を割り当てておりますので、そういう目標達成に向けていろんな創意工夫を凝らしまして積極的な営業活動を展開するように指導を重ねてきているところでございますけれども、今御指摘ございました福岡中央局の例にございましたように、営業目標の達成というところに重点がかかり過ぎまして、何が本当の目的であるのかということにつきましての趣旨を逸脱した形で今御指摘のようなことが起こったというふうに私は認識しております。
 現在、ほかにも例えば自分ではがきを買ってそれをまた営業収入の達成の糧にするというようなこと等につきましても、営業目標のあり方も含めまして、営業のあり方につきましてその後も徹底した指導を重ねているところでございます。
#42
○会田長栄君 では最後に、私の意見を申し上げておきます。
 それは、こういうことをやって営業目標を達成して、福岡中央郵便局の成績をやっぱり目標どおりしたいという気持ちの人が仮にいたとする。ところが、その隣に同列の管理者がいる、あるいは上司がいる、部下がいる。それはちょっと無理なんじゃないですか、わからないときは結構だけれども、こんなことはわからないわけないんじゃないですか、四月が来ればすぐわかるんでしょうと、こういうことを意見として言う人がいなくなったところに問題があるんですよ。四月になったらすぐこういうことはわかるでしょう。あれ、前年度、六十三年度はこういう目標を達成したけれども、平成元年度に来たら今度はがたっとまた足りなくなった、どこかで稼いできましょうかという気持ちがあっても、結局不足したとかプラスしたとかというのはわかるでしょう。ここが今非常に大事なところだと思うから、私は意見を申し上げているんですよ。
 職員の不正行為が会計検査院から指摘されるほど連綿として続いているというのも同根だと見ているんです。こういうことをやってみたいという考え方の人がいても、やっぱりそれはちょっと無理だから来年に回した方がいいよ、ことしは目標達成にマイナス五%だったよ、この次はひとつそのマイナス五を返して来年は目標達成、プラス五ぐらいにしましょうやと、率直にこう言うんならいいんですよ。そういうふうに長期的に考えるのではなくて、短期的に物を考えて結論を出すというところにやっぱり管理職としてのモラルの低下がある、ここに来るんだろうと私は見ているんです。
 もちろん、会計検査院が指摘して初めて出てきたことではないと思いますよ、職員の不正行為などというのは。それは郵政省の郵政監察局がそれこそいろいろな意見をもとにして調査した結果出てきた、それを会計検査院が追認していくということになるんだろうと思っているんです。会計検査院はまさか全国あまたある郵便局に行って調査するなどということはなかなか容易でないでしょうから。そうすれば、みずからこれは職員間でそういう連帯の体制というものをどのようにつくっていったらいいのかというところに政策というもののウエートを置かない限り、これは続くのではないかと私は見ているんですよ。私も地方の出身だからよくわかるんですよ。
 例えば、職員の不公正行為というものを一つ一つ洗い出していきますと、何だといったらパチンコ、競輪、競馬、ここから入っていくというのももう出ているんです。これはパチンコとか競馬とか競輪とか、四番目は言わなくてもいいでしょう。あるいは飲み屋街とかというようなことで借金をつくって、どうにも首が回らなくなってサラ金から借りていくというのは、大体落ち込むところはそこなんですね。こういう背景というのはみんなもう地方の人は認識しているんです。
 だから、そういう意味からいうと、これを防ぎ切れるものは、これは仲間の連帯感しかないんですよ。一日八千円しか賃金を取れない者がパチンコ屋に一日三万円すつつぎ込んでいけば、当然その生活は破綻するなんというのはだれもわかっているわけでありますから、そういうことのないようにいわゆる業務政策も人事政策も労務政策もウエートをかけていかないと、例年同じことが指摘されるようになっていくのではないのか。だから、郵政省本省の基本政策にかかわることがこの会計検査院の指摘事項あるいは郵政省監察局の指導、こういったものから私は学び取る必要があるのではないか、こう見ているんですよ。
 そこで、悪い例でありますが、証券スキャンダルの経過の問題についても言わせてもらったんです。それが、証券局長の通達などはこの決算委員会で、厳に慎むなどと言って、言うことを聞くような人は今の証券業界の経営者にはいませんよと、私はここまで言っているんだ。それはなぜかというと、金銭万能、金もうけ万能主義の最高位にいる人なんだから、金さえもうかればいいという、まあ、若干それはきついんじゃないですかというおしかりを受けましたけれども、そうじゃないと見ているんです。三カ月過ぎたらそのとおりなんだ。だから私は、基本的に福岡中央郵便局における単なるこの業務達成目標を補完したこの問題についても、実は深く基本政策とかかわっているんじゃないですかということを実は申し上げておきたいと思うんですよ。
 その点は処分にしても、恐らく十何人処分されていると思いますが、処分といったって大した処分ではない。訓告、口頭注意、こういうことですから、まあ処分にはならないのだろうと思います。処分は処分ですが、そういう問題はひとつ私は学んでおく必要があるのじゃないか。単に不正をした者が悪い、こういうことをやった局長あるいは管理者が悪いというだけでこの結果を集約してはいけないということを申し上げたくて言っているのです。これは郵政省そのものが基本的に基本政策を掲げるときにひとつ重視をして今後対応してもらいたいということなんですね。これは、悪いやつは悪いといって片っ端から切り捨てていったら、本当にどういうことになるかと恐ろしくなるけれども、そういう意味で申し上げたわけでありますから、その点について、大臣、ひとつ御所見を承っておきます。
#43
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先生の御指摘の問題につきましては、十分意といたしまして今後の対策を練っていきたいと思っております。
 ただ、検査院から指摘をされております事件と、先ほど先生御指摘の福岡中央郵便局との問題は全然無関係であるとは言いませんけれども、内容は別の話であるわけでございまして、横領したのはこれは個人的な問題であって、決して郵政の政策が悪いからどうこうであるとは思っておりません。ただ、先生御指摘の問題につきまして、あらゆる角度から努力はしていきたいと思います。
#44
○会田長栄君 それでは、その次にお尋ねいたしますが、昭和六十三年度あるいは平成元年度の郵政省の各会計ごとの重点施策の特徴、そしてそれの成果などあったら聞かせてもらいたい。
#45
○政府委員(早田利雄君) それでは、最初に郵便関係について申し上げます。
 昭和六十三年度の郵便関係につきましての重点施策といたしましては、郵便の需要拡大というテーマと郵便ネットワークの拡充という二つのテーマを掲げまして予算要求し、また施策を推進してきたわけでございます。平成元年度におきましては、第一に、新規サービスの開発及び育成等によります利用者のニーズ、お客様のニーズに対応したきめ細かなサービスの展開ということを第一の目標に掲げてやってまいりました。第二には、地域社会の振興への貢献ということ。第三には、二十一世紀を目指した郵便事業運営基盤の整備という三本の柱を掲げてやってきたわけでございます。
 それぞれの年度の成果ということにつきましてぱ、一つの見方といたしまして、郵便物数の伸び、そして郵便収入の伸びということでお答えさせていただきますと、六十三年度におきましては四・六%ふえまして二百三億通ということ。平成元年度には五・七%ふえまして二百十五億通。収入の面で申し上げさせていただきますと、六十三年度におきましては一兆三千九百億円ということで前年を五・一%上回っております。元年度におきましては一兆五千四百億円、一〇・七%増ということで、当初掲げました施策につきましては、それなりの成果があったものというふうに認識いたしております。
#46
○会田長栄君 それでは、端的にこれは教えてください。例えば重点施策のうちの金融自由化と長寿社会への郵便貯金の積極的な対応、施策の中にこの問題もありますね。
 そこで、いわゆる指定単の現状、収支をちょっと教えてください。
#47
○政府委員(松野春樹君) ちょうど六十三年度から元年度にかけまして私どもが直面した課題を一言で申し上げますと、やはり金融自由化時代を迎えるに当たってどう対応するかという問題と、長寿社会に対して郵便貯金がどういうふうに積極的に対応するかということが共通のテーマでございました。
 その中で私どもの重点施策としまして、資金運用制度の改善でありますとかあるいは個人貸付制度の拡充でありますとか、あるいはシルバープランの貯金を何とか創設したいまだ実現しておりませんが、こういうような問題等々につきまして対応して実現すべく取り組んできたわけであります。
 実現したものも実現していないものもあるわけでありますが、そのうち指定単の運用につきましては平成元年度においてスタートすることができました。郵便貯金の場合実は自主運用という形は大変遅く始まっておりまして、昭和六十二年度に始まっておりますが、平成元年度にその資金の一部をこの指定単という形で簡易保険福祉事業団を通じて運用するという形で始まっておるわけであります。
 その資金でありますが、初年度の平成元年度は二千五百億円であります。それから、平成二年度は新たに五千億円でありまして、平成二年度末、したがってことしの三月末の残高は七千五百億円でありまして、これを現在指定単に運用しておるわけであります。もちろん、これは簡易保険事業団に寄託しまして、事業団を通じて運用しておるという内容でございます。
#48
○会田長栄君 これは福祉事業団を通して七千五百億円の基金で指定単として運用して利益を上げていこうと、こういうことになっているんでしょう。そこで、当然この指定単は信託銀行と契約をするんでしょうね。これは運用する際に必ずこの中心点に株がおありでしょう。株で損したもうかったあるいは補でんした、今もいろいろあるんだけれども、信託銀行どこの基金との関係、事業団との関係、そういうことはないんですね。
#49
○政府委員(松野春樹君) 先生のお尋ねを端的に私なりに解釈して、この指定単をめぐる損失補てん的な行為がないかというお尋ねだといたしますと、私の聞き及ぶ限りございません。
#50
○会田長栄君 いや、ここだけはちょっと念を押して聞いておきたかったんです。これだけの基金でありますからね、これは証券業界はみんなやっている。今のところ信託銀行は余り表に出ない。しかし、なかなか金もうけのうまいところは、信託銀行でありますから、そういうことを基金を預けて事業団との関係でやっているとすれば、少なくたってこの基金の三〇%ぐらいは株取引に回すということは信託銀行では恐らく相場ではないかとこう思うから、そうなってくれば、このバブル経済の中で株は間違いなくもうかった人もいれば損した人もいるということから今回のような証券業界の問題に発展をしてきているわけでありますから、それは郵政省が福祉事業団を通じてこの指定単をやっている場合にそういう御心配は御無用だと、こう認識してよろしゅうございますな。
#51
○政府委員(松野春樹君) 事業団が直接信託銀行と取引をやっているわけでありますが、もちろん私どもの金融自由化対策資金の一部を寄託している形でありますから、当然関心を持っております。
 私どもの運用方針としまして、例えばこの指定単につきましては最低五年以上寄託して長期的な運用に心がけるということを指導いたしております。実際にもそのようにやっているはずであります。
 いろいろ信託銀行絡みとの関係で例えばファントラはどうかというふうなことがありますが、もちろん私どもは、ファントラあるいはいわゆる特金の運用はやれることになっておりませんし、やっておりません。
#52
○会田長栄君 わかりました。
 それでは次に、科学技術庁にお尋ねいたします。
 科技庁における昭和六十三年度、平成元年度、この両年度にわたっての重点施策と進捗度合い、あわせて、これだけの成果があったらあった、あるいは課題としてこれだけ残っているというのがあれば、それを聞かせてほしい。
#53
○政府委員(林昭彦君) それでは最初に、重点施策の御説明を申し上げます。
 六十三年度の重点施策といたしましては、まず原子力分野について大型放射光施設の研究開発を、宇宙分野につきましては地球観測プラットフォーム技術衛星の研究開発を、海洋分野については地域共同研究開発をそれぞれ開始することとしたほか、科学技術政策研究所を設立し、また超電導材料研究マルチコアプロジェクト等に着手することといたしておりました。
 続きまして、平成元年度の重点施策でございますが、原子力分野につきましては六十三年度に引き続きまして大型放射光施設の研究開発の拡充を図り、また宇宙分野につきましては宇宙ステーション取りつけ型の実験モジュールの開発に着手し、海洋分野につきましては深海潜水調査船「しんかい六五〇〇」の完成をさせるということのほかに、ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラムあるいは国際研究交流促進事業等を開始することといたしたわけでございます。
 その実施状況でございますが、概括的に申し上げれば、いずれも重点施策として掲げたものについてはそれなりの進捗をしておるというふうに認識しておるところでございます。
#54
○会田長栄君 それでは、原子力船「むつ」の現状と見通しについて、具体的にお尋ね申し上げます。
 「むつ」は、平成三年八月二十日実験航海に出航いたしまして、本日すなわち九月二十五日関根浜港に帰港をするという予定になっております。
 百二十回国会で決算委員会の及川委員長が内閣総理大臣に御質問いたしまして答弁をいただきましたし、その前の百十九回国会では、閉会後の本決算委員会で私の同僚の喜岡議員に対する答弁もございました。
 これと関連をいたしまして、科技庁の重点施策との関連でお聞きをするわけでありますが、特に二十二年の大幅おくれの実験航海、開発費は当初計画百四十億、平成三年三月二十二日現在千百億円以上を突破していると指摘されたことも事実であります。もちろん、この機会に税金のむだ遣いであるということも付言されております。そういう意味では、この原子力船「むつ」のプロジェクトチームというものについて、計画の甘さやあるいは政府の責任といったことについても当然指摘されておりました。そして、特に百十九回国会の喜岡議員に対する大島長官の答弁、山本貞一原子力局長の答弁から、できましたら解役の基本的な方向づけを来年の秋ごろには行いたい、詳細の具体的な方法なりにつきましては、それから若干時間をかけて検討いたしますと。同様に、衆議院の決算委員会でも近藤議員から質問が出て大島長官が答えております。
 そこで、お尋ねいたします。
 もちろん、来年の秋ごろというのは、今を指します。九月二十五日第三次実験航海が終了予定となっている。その点につきまして今後見通しはどうなんですかというのが一つ。それから二つ目は、今は平成三年の秋であります。したがって、国会答弁のとおり、解役の基本的方向づけを検討されてまとまったものと思います。その点についてお聞きをいたします。
#55
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 まず、第一点の原子力船「むつ」の第三次実験航海でございますけれども、本日午前十時、原子力船「むつ」は関根浜の港に帰港いたしまして、第三次実験航海が無事終了したところでございます。
 それで、今後でございますけれども、十一月から十二月の間に第四次実験航海を行いまして、その後、データの取得の状況等々必要に応じまして、予備の実験航海を実施いたします。さらに、岸壁におきまして基礎データ測定を行う予定でございます。今後の実験航海が計画どおり進みますれば、来年二月までに終了する予定となっておるところでございます。
 次に、解役の基本的方向でございますけれども、現在基本計画に基づいて行っております実験航海を、今申しましたように、来年二月に終わる予定にしておるわけでございますけれども、その後、関根浜の港におきまして解役する計画でございます。その解役につきましては、約一年間の燃料の冷却の後、原子炉施設の廃止措置を行う予定でございます。「むつ」の解彼方法につきましては、現在原研におきまして、これまでのいろんな原子炉の廃止措置などの知見を踏まえまして、具体的な解役の方法の検討を鋭意進めておるところでございます。今後、実験航海が終了するころまでに原研といたしましての解役の実施計画案を作成する予定といたしております。
 以上でございます。
#56
○会田長栄君 解役の基本的方向を秋までにと言うから、大体第三次実験航海が終わる。当然、今日までの基礎データをもとにして、解役の基本的方向はこうですということが発表されるのが普通だと思って聞いているんですよ。それはもう長官と局長のお約束ですからね。お約束どおりできないなら、聞かれたときにそのことをまず最初に釈明すべきであります。第四次実験航海を十一月から十二月にかけてやります。そのやった後、基本データをもとにして集約、分析して、そして二月ごろ解役の基本的方向を決めますというんだったら、それは少なくとも前段にそのことがあってしかるべきだと思いますが、私の言わんとしていることは無理なことでございますか。
#57
○政府委員(石田寛人君) 今の先生の御質問でございますけれども、昨年、大島大臣及び山本原子力局長が答弁いたしました計画あるいは予定、これは昨年にも申し上げたと思いますけれども、ぜひ努力目標としてそうやらせていただきたいと申し上げたところでございます。鋭意その線に沿って努力したわけでございますけれども、若干のそれ以降おくれがありましたことは極めて遺憾なことと存じておりますしかるに、全体計画といたしましてはそれほどの大きなおくれもなく、来年二月という目標をとりあえず現在のところ堅持できておるところでございます。
 解役につきましては、これまでの知見に基づきまして現在鋭意検討しておるところでございます。先ほども申しましたように、解役の方法といたしましては密閉管理あるいは遮へい隔離、それから撤去隔離あるいは解体撤去といろんな方法もございます。それらを後利用との関係におきましても鋭意現在検討しておるところでございますので、それを踏まえまして確定した解体方法を申し上げることがいずれできるようになると思っておる次第でございます。
#58
○会田長栄君 もちろん、山本貞一原子力局長は「できましたら」というまくら言葉をつけておきましたよ。しかし、大島長官にはそのまくら言葉はありませんよ。これだけは誤解のないように申し述べておきますからね。大島長官はそういうこと言いません。山本貞一原子力局長は「できましたら」とこう言っていますからできなかったんだろう、こう思いますよ、今の話で。
 そこでもう一つ、解役のための今後の予算、計画というのはどのようなものですか。
#59
○政府委員(石田寛人君) 今ほど申し上げましたように、現在鋭意解役の方法を検討しておるところでございます。したがいまして、いまだ解役の方法が確定しておりませんので、今後それにいかなる額の予算が必要かは現在決まっていないところでございます。ただいずれにしましても、全体予算を効果的効率的に使用した解彼方法にしたい、かように思っておるところでございます。
#60
○会田長栄君 それでは、これとかかわって、実は解役の基本的方法、方向ということについてはまだ決まっていないということだけれども、先ほどお答えいただいたとおり来年の二月には間違いなく第四次実験航海を終わったらお答えしますということですか、そこをひとつ。
#61
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 今ほど申し上げましたように、来年の二月の実験航海の終了といいますのはスケジュールでございます。これは、私どもこのスケジュールを遵守すべく最大限努力もいたしますし、事業主体たる日本原子力研究所もさよういたすことと存じます。現在までのところ実験航海は順調でございます。
 しかるに、科学技術の研究開発と申しますのは、やはりいろんなことがあるということも当然考えておかなくちゃいかぬところでございます。私どもは鋭意そのスケジュールを堅持すべく努力はいたします。努力はいたしますが、絶対そうなると申し上げられるものではないことは、事の性質からそういうものであろうかと思っておるところでございます。
#62
○会田長栄君 私は、長官と原子力局長が答えたことについて、それは世間で答えたんじゃないんです、国会という場所で答えているんだから、それを誠実に進めていくことは皆さんのお仕事じゃないんですかということが背景にあって聞いているんですよ。原子力船「むつ」の研究開発、実験航海については、できるようにやっているけれども、そんなもの一〇〇%できるかできないかわからぬみたいなことを言われたんじゃたまったものじゃない。これだけは申し上げておきますよ。私は、自分の言ったことについて、そのとおりやりなさいと言っているんじゃないんです。責任者がお答えしたとおり、今秋が来ていますから、そのとおりなっていますかと聞いているんだから、そこは素直に答えてください。やろうと思いましたけれどなかなかできませんでしたと、どうしても来年の二月ごろまでかかりますので御了承くださいと言うなら、そのように率直に言った方がいいんですよ。私はそう思います。
 それでは、その次にお聞きいたします。
 原子炉を廃炉にするための方法と費用というのはどういう検討をされているんですか。これをひとつ聞かせてください。
#63
○政府委員(石田寛人君) 今ほどの先生のお尋ねでございますけれども、昨年のこの決算委員会におきまして、大島大臣とそれから山本原子力局長が答えましたことにつきまして、若干のおくれを出しましたことにつきましては極めて遺憾でございます。ただ私どもは、やってみなければわからない、どうなるかわからないと言っているわけではございませんで、最大限努力をするということを重ねて申し上げさせていただきたいと存じます。
 それから、原子炉の廃炉の方法でございますけれども、これは解体の方法と極めて密接な関係がございます。先ほどもちょっと申しましたように、廃炉につきましては日本原子力研究所でこれまでいろんな経験をいたしております。その経験を踏まえまして、先ほど申しましたような四つの方法が基本的にあるわけでございますけれども、その方法のうちでいずれをとった方がいろんな後利用との関係で最もよいかということにつきまして現在鋭意検討いたしておりますので、それがまとまったところでまた申し上げることができると存じておる次第でございます。
#64
○会田長栄君 わかりました。それでは、その四つの方法というのを簡単に教えてください。
#65
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 四つの方法と申しますのは、一つは、密閉管理という方法がございます。二つ目は、遮へい隔離という方法がございます。それから三つ目は、撤去隔離という方法がございます。それから四つ目が、解体撤去という方法がございます。いずれも言葉は似ておりますけれども、それぞれ原子炉の技術といたしましては異なる技術でございまして、廃炉の方法といたしましては、現在その四つの方法におきまして検討をしておるということでございます。
#66
○会田長栄君 最後に、原子力船「むつ」の問題につきまして、この決算委員会でも当初計画というものの十倍の経費をかける、長年月をかけるというようなことにつきまして、計画自体に甘さがあったのではなかったのか、あるいは政府部内でもこんなものもうやり直したらいいんじゃないかという外務大臣の言葉などあったりして、非常に税金問題についても強く意見の出たところでありますが、こういったことにつきまして、科技庁の長官として今日時点でどのようにその所見をお持ちか、聞かせてください。
#67
○国務大臣(山東昭子君) 原子力船「むつ」につきましては、昭和四十九年の放射線漏れ後の修理及び新碇係港の確保のため開発計画がおっしゃるとおり大幅におくれ、そして多額の経費がかかったことはまことに遺憾なことでございます。
 しかしながら、世界有数の造船海運国である我が国は、将来に備えて原子力船に関する技術、知見などの蓄積、涵養を図ることが非常に重要であり、このため政府といたしましては、「むつ」による研究開発の推進に最大限の努力を払ってまいりました。本年二月に原子力船として完成をいたしまして、現在最終段階である実験航海を進めておりまして、陸上では得がたい貴重なデータを取得しつつ確実に成果を上げているところでございます。
 今後とも万全の体制で実験航海を実施いたしまして「むつ」の所期の目的を達成することが政府としての責務と考えております。
#68
○会田長栄君 ありがとうございました。終わります。
#69
○村田誠醇君 村田でございます。私は、郵便貯金の金利の自由化について二、三お聞きをしたいと思うんです。
 郵便貯金の目的というのは、全国に住むそれぞれの人々に、山村僻地あるいは都市等、そういう立地条件にかかわらず、均一なそして公平な金融サービスを全国一律に提供することをその主たる目的とするということだと思うんです。御存じのとおり、預貯金の金利の自由化が片一方で進んできている。そうしますと、現在市場の中に自由金利商品と規制されている金利商品と二つ併存しているわけでございますが、そのときどきの金利の状態によりましてこれが国民の金利選好が強まってまいりますと、何兆円という単位のお金が郵便貯金から民間金融機関に移っていく、あるいは信託銀行の商品に移っていくとか生命保険の一時養老払い保険に移っていくとか、何兆円という単位のものががさっとある一定の時期に動く。それが一番象徴的に出てますのが、信託銀行の高金利商品を買うために紙袋に何千万円もの金を持って、その銀行の周りを十重二十重にとぐろを巻くという現象が出てきている。
 そういう意味では、この金利の自由化が早く決着つきませんと大変金融政策上重要な問題が出てくるだろうと私は思っておりまして、特に問題になっておりますのが流動性の強い預貯金があるわけでございますが、法人の場合はほとんど流動性の預貯金というのは管理しておりますから大体ある程度の一定水準以上は膨らまないようになっておりますけれども、個人名義の流動性の預貯金というのは、片方で貯金をしているという意味での貯蓄性の資金と、その部分を自動引き去りで電気ガスの支払いに充てるという意味での決済と二つの意味から持っている人がかなり多いわけでございます。
 金利の自由化を進めていくとしますと、今いろんなところで論議されていますのは性格別に分類した商品を創設というんでしょうか、販売しないと対応できないだろうということが言われておりますが、郵便貯金についてはその点についてどういうふうな検討をなさっているのか、まずお聞きしたいと思います。
#70
○政府委員(松野春樹君) 今先生御指摘のとおり、定期性の預貯金の金利から始まりまして今流動性の預貯金の金利自由化問題をいろいろ折衝しているわけであります。平成五年度には定期性のものについては金利の自由化をほぼ完成し、平成六年には流動性の預貯金についても金利の自由化を図るという一応のスケジュールで今関係の向きと打ち合わせをしている最中であります。
 その中で、流動性預貯金の問題でありますが、これは先生も今御指摘いただきましたが、流動性預貯金につきまして私ども郵便貯金の場合にはこれはもうほとんどすべてが個人預貯金でございます。したがって、個人預貯金の決済性を損なうような形で自由化したのでは、これは非常に問題があるということでるる協議してまいりました。
 現時点での方向づけてありますが、従来の私どもが持っております通常郵便貯金、これは決済性と貯蓄性と両方持っております。これはそのまま存続いたしまして、それ以外に決済性につきましては、商品の性格を少しダウンさせますが、二十万円、四十万円という最低預入金額の別も設けますが、利回りの高いといいますか、貯蓄性の高い商品を二つつくって自由化に備えて助走をしていこうということで今まで合意しておるわけであります。
 これが平成六年の完全自由化後にどうなるかとなりますと、商品性がこの間少し変わってまいると思います。まだ決着はついておりませんが、るる財政当局とも打ち合わせをして極力使い勝手のいい商品にしたいなと思っておるところでございます。
#71
○村田誠醇君 その際、民間の金融機関では、口座を維持するための手数料、決済をするための手数料じゃなくて普通預金の口座を維持するための手数料を徴収するかしないかということを今検討しているわけでございますが、小口の特に個人の郵便貯金の口座数が多い郵政省としては、この口座を維持するための手数料の創設というんでしょうか、徴収というんでしょうか、これは現在時点でどういうふうに御検討なさっているんでしょうか。
#72
○政府委員(松野春樹君) 二つの観点から述べさせていただきたいと思います。
 手数料の取り方につきましては、金利自由化後の事態を考えました場合に、各金融機関それぞれのお立場があってしかるべきであろうというふうに私は思います。横並びで一斉にかくあるべきということも場合によっては必要な向きがあるかもしれませんが、やはりそれぞれコストをどこで回収するか、本体の利回りに含めて計算するのかあるいは個別手数料でいくのかというところは、むしろ自由化後の各金融機関の出方によりまして利用者の選択にゆだねる問題であろうというのが基本的な私の考えてあります。
 もう一つは、そこで郵便貯金といたしましては、実は口座維持、結局貯金口座でありますが、これはどうも私どもの郵便貯金の本体ではないか、預払いのために不可欠なものでありますから、これはむしろ私どもは本体コストに含めてトータルでもってコスト計算すべきもので、個別に口座維持手数料を取るかどうかという問題につきましては消極的な考えを持っております。
#73
○村田誠醇君 これはまた後でお聞きしたいと思うんですが、郵貯の目的、性格からして、先ほど言いましたように、山間僻地都市部を含めてあまねく全国津々浦々それぞれ窓口を設けておる。そうしますと、それぞれのポジションに応じてコストに差が出てくるわけでございます。金融の効率化を推進していこうとしますと、サービスの中身をコストを無視して均一にしていくのか、それともコストに応じたサービスを導入していくのかということがどうしても論議の対象として出てくる。
 民間の金融機関でございますと、効率性第一でもうからない赤字のところは廃止して、もうかるところへ支店を持ってくるということで済むんですが、郵便貯金の場合はそういうわけにはいかないとしますと、それぞれの場所に応じてのコストの平準化を図る、場合によってはブロック別にするとかいろいろな案が出ているようでございますが、片一方で非営利だという機関としての国民に均一のサービスをするという要請と、それをやるとそれぞれの地域によってコストの差が出て均一のサービスがなかなかできにくいという相矛盾する問題が郵便貯金の場合には存在しているんだろうと思うんですが、その点についてはどのようにお考えでございましょうか。
#74
○政府委員(松野春樹君) 郵便貯金そのものに内在する問題としまして、今先生おっしゃいましたように、全国あまねく公平にサービスすると、郵便貯金法第一条に書いてございます。二万四千の郵便局のネットワークを持って、全国どこでも預け入れられどこでも払い出しかできるという特徴が私どもの大きな特色であります。これを今後とも維持してまいりたい、当然の私どもの責務であるというふうに思っております。
 そこで、コスト計算は現在でも実はいろいろ所管の向きにおきまして、私どもの郵政省内の専門の部局で担当してやっておるわけであります。おっしゃいますように、コスト計算しますと、例え話で恐縮ですが、例えば都内の大局あるいは今の二万四千局の中の地域性の高いる、おのずからコスト上の黒字赤字という問題を論ずれば差が出てまいろうかと思います。ただ、そこを郵便事業全体として全国的に収支を相償ってまいるというところが私どもの事業のまた大事な点であろうと思います。
 そこで、今回の金利自由化の際に生じてまいりました議論で一つ私印象に残っておりますのは、地域別の金利というものが果たして出てくるのかどうかという問題があります。私ども郵便貯金としましては、先ほどるる説明申し上げましたように、地域別に金利を違える、郵便局別に金利をたがえるということにつきましては、これはやはり果たしてそんなことができるだろうかということで消極的な考えてあります。
 ただ、金利の自由化になりますと、規制金利時代と違いまして中小金融機関もございまして、第二地銀もありましょうし、またそれ以外の関連の金融機関もありますが、どういうような金利をつけるかまだ現時点では定かではありませんけれども、この実態がことしの十一月五日から三百万以上の定期性預金が金利自由化になりますとどんな実態になるのか、私もあるいは財政当局もまだ確たることは申し上げられない。金利自由化でありますから直前にならないとわからないわけです。
 ここを今、私大変注目しておりますが、議論としては地域別にどう対応するかという問題が競争中にあるいは出てくる議論かもしれませんけれども、当面私ども郵便貯金といたしましては、やはりコストは全国ならして収支相償うように現状どおり持っていきたいと思います。その中で、中小金融機関とも今度懇談会等をつくりまして、いろいろな意思疎通の場はつくって、今までになかったことですが、ぜひその辺での無用なトラブルが起きないようにいろいろなコミュニケーションをやっていきたいということを念じておるわけでございます。
#75
○村田誠醇君 先の話を言ってちょっと申しわけないんですけれども、定期性の郵便貯金、これは九〇年の四月を頭にしてかなり大量に満期が来たものがございまして、この金額が三十数兆円とか言われておりまして、順次四月から始まって期日が来た。この金がそのまま滞留するのか、どのくらい流出するのか、国家財政にとってもかなり大きな影響が出る。あるいはこの金額をめぐって民間金融機関との間でかなり争奪合戦が行われたわけでございまして、多少目減りはしましたけれども、かなり継続がされたということでございますが、次の満期が来るときに果たして金利がどうなっているかによっては、この金がたつと出ていく可能性があるわけです。先の話を言ってまことに申しわけないんですが。
 しかも、これは間違えていたらちょっと教えてほしいんですけれども、この三十数兆円という金額は、郵便貯金の残高に占める割合の二割だと言われている。二割に近いこれだけの金が次の満期日の金利の関係によってはほかに流出していくかもしれないということになると大変な影響です。民間企業だったら下手したらつぶれちゃうかもしれないんです。そういうことが起こってくるんです。そうするとこれをどうやるか、私はこれ非常に不満なんですけれども、期日が来るたびに郵便貯金の預け入れ限度額をどんどんふやしていくんです。額をふやして無税だから何とかとめておいてくださいと、こういうやり方を何回か繰り返している。現在たしか七百万まで限度額は上がっています。これをどんどんどんどんと上げていくと、民間金融機関との論争が、この時点でも起こっていたんですけれども、相当出るんじゃないかと思うんです。
 先の話でまことに申しわけないんですけれども、その辺について転ばぬ先のつえでどのような御検討をなさっているのか、ちょっとお聞きしたいと思うんですが。
#76
○政府委員(松野春樹君) 先生御指摘のように、昨年は三十四兆円という十年前の高金利時代の定額貯金が集中満期を迎えました。一生懸命やはり営業努力を職員にお願いしてやっていただきまして、たしか八二・五%だと思いますが、引きとめた。再預入をしていただいたという内容であります。それでも五兆円強のお金が郵便貯金から他の部門に流れていったわけであります。ことしは少し逆の現象が起きております。その際に、集中満期を迎えるに当たりまして、やはり大蔵当局ともるる打ち合わせがあったようでありまして、現在の七百万円は集中満期対策として御理解をいただいて実施されたという経緯がおります。
 その時点で実は郵便貯金そのものは一千万円の限度額要求をしておったわけですが、七百万円認められて、五百万円から七百万円の二百万円アップでありますが、昨年の年末の予算折衝におきましてことしの十一月五日から一千万円に限度額が上がるということで、既に法律改正も終わって実施の準備をしているところでございます。
 先生も御質問の中でるる触れられましたように、今後金利状況がどうなるかよくわかりませんが、昨今入ってきております比較的高い金利の定額貯金が確かに今好調でございます。これがまた将来昨年と同じような事態を引き起こすのかどうかということは申し上げられません。いろいろどのように移り変わるかわかりませんが、私今申し上げられますのは、やはり現在の私どもの郵便貯金全体の種類別の残高の中で定額貯金の占めるウエートが八割でございます。一割が通常貯金関係、一割がMMC貯金というふうな分類です。今後自由化が進むにつれて、やはりこの辺の種類別の構成というものについて、私どもも逐次完全金利自由化商品がふえていくと思いますが、金融政策的な見地からもやはりその辺のバランスをとっていきたい。
 金利が上がる時期下がる時期、できればそれぞれにお客さんから利用いただける商品をっくりたいなということで今頭を悩ませているところであります。先生の御指摘の点もごもっともな点がありますが、まだ確たる御返事が申し上げられなくて大変恐縮であります。
 以上のような考えてあります。
#77
○村田誠醇君 それでは、この一問で休憩にさせていただきたいと思います。
 要するに、郵便貯金の経営を安定させる、あるいは基盤強化をするためには預け入れを受けたお金を金利を高くして回さなければ当然払えないわけですから、民間金融機関のときは貸付金利ですが郵便貯金でいくと預託金利、これとのバランスがとれてなければ回っていかない。それは確かに十年後の長期間の再度のものが大半でございますから今は問題はないけれども、十年後に出てくるということがありますので、一体その預託金利と預金金利の現在利ざやの差がどういうふうになっているのか。
 それから、金利の自由化を進めるということは、片一方で預託金利もある程度市場金利に連動した形でやらないと、いわゆる自由度を高くしていかないと困るわけですけれども、これは現在いろいろな大蔵の規制が入ったりなんかして片っ方は規制されちゃっているわけですね。そうすると、出口の方のバルブが閉まっていて受け入れる方のやっだけがどんどんどんどん入ってくるということになりますと、これはパンクすることは火を見るよりも明らかでございます。
 この預託金利の方の自由化というんでしょうか規制緩和というんでしょうか、これについては郵政の方としての見解は、大蔵は大蔵でそれぞれの主張はあると思いますけれども、郵政としての見解、それと利ざやが大体どのぐらいになっているのか、できればちょっと教えていただきたい。
#78
○政府委員(松野春樹君) 金利自由化が進んでまいりますと、現象的には二つ生じるだろうと思います。一つは、御指摘のように資金調達コストが当然のことながら競争の結果として上がってまいるであろう。もう一つは、やはり利用者の方の金利選好意識の高まりということが原因と思いますが、預貯金の短期化が進むであろう。現在その現象が既に見えておるわけであります。
 そこで、私どものそのコストを負担するための運用関係でありますが、残高の九割は資金運用部に預託されておりまして、一割が私どもの金融自由化対策資金になっております。この資金運用部の預託利率は、現在私ども七年以上固定のものしか実は使えるスタイルになっておりません。
 市場金利に連動しておる預託金利というのは、最低七年預けないとできない。従来はこれでよかったわけですが、先ほど申し上げた、非常に預かり金が短期化してくるという要素を踏まえますと、やはり少し中短期の資金運用部への預託、七年未満の預託ということもひとつ検討したいなということで、ことしの予算折衝で一つの重要な課題としてテーマを掲げてあるわけでございます。
 なかなか簡単にはまいりません。財投の重要性も十分私ども心得ておるつもりでありますけれども、これはるる財政当局と打ち合わせてまいりたいと思います。
 もう一つは、私どもの自由化対策資金の運用でありますが、これは先ほどもちょっと御指摘ありましたが、やはりこういう経済情勢になりますと、なかなかこの運用環境というのは厳しいものがございますが、より安全であり確実であり、その上になおできるだけ有利なというふうな観点からやってまいりまして、昭和六十二年から始まってちょうどことしの三月で満四年終わったわけですが、資金運用部の預託利率にプラスする利差ということで申し上げますと、四年間平均で〇・七%有利に運用できている、利回り収入を得ているというのが現状でございます。
#79
○委員長(久保田真苗君) 午前の審査はこの程度とし、午後一時まで休憩いたします。
   午後零時十一分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時一分開会
#80
○委員長(久保田真苗君) ただいまから決算委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、昭和六十三年度決算外二件及び平成元年度決算外二件を一括して議題とし、郵政省及び科学技術庁の決算について審査を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#81
○村田誠醇君 午前中に引き続きまして、経営基盤の安定強化について郵貯の方にお聞きしたいと思います。
 金融自由化対策資金等を通じて資金運用の制度がつくられ、かなり改善されてきていると思うんですが、本来的にいけば、この資金をもうちょっと枠を広げて運用制度の改善を図るべきだと個人的には思うんです。当然多分賛成だと思うんですが、まず冒頭に、その点についての御見解をお聞きしたいと思います。
#82
○政府委員(松野春樹君) 大変ありがたい御指摘でありまして、全くそのように考えております。ただ、昨今の情勢等もいろいろ勘案いたしますと、国営事業としての一定の節度というものはあろうかと思います。
 今私どもちょうど平成四年度予算の概算要求を出して鋭意折衝を始めたところでありますが、運用対象として今熱心に希望しておりますのは、地方公共団体へ直接私どもの資金から融資できないかということでございます。この集められた私どもの資金というのは、やはり全国津々浦々各地域の国民の方々の預金でありますので、そういう意味におきましても、財投を通じていろいろ学校、それから下水道、公園その他にもちろん融資されておるわけでありますが、この対策資金の一環として直接融資することができたらなという念願を持ってございます。
#83
○村田誠醇君 今御答弁の中にもございましたように、運用については公的機関であるということを前提にしたある程度の枠というんでしょうか、規制がかかってくると思うのでお尋ねをしたいと思うんです。
 これは郵貯と多分簡保の資金の運営だと思うんですが、いずれも絡んでいると思いますので、お答えをいただきたいのは、外国債をかなり運用の中で買っておられるようでございまして、米国債及びカナダ債の購入によって為替による差損が発生していると一部で言われております。八九年度末の為替レートでいくと、約四千億円あったと言われております為替差損が九〇年度三月末では四百億円に下がっている。これは簡保の方ではないかと思うんですけれども、この外国債の評価損というんでしょうか、為替差損について、この二つの資金運用の中でどういうような数字が発生しているのか、ちょっとお聞かせを願いたいと思います。
#84
○政府委員(松野春樹君) 郵便貯金資金と簡易保険資金と別々に運用してございますので、最初に郵便貯金の関係から申し上げたいと存じます。
 平成二年度の末、ことしの三月末段階におきます郵便貯金の金融自由化対策資金の中で、外貨建て債券の保有額は簿価で六千三百三十五億円でございます。これを決算時の為替レートで評価いたしますと、六千百四十一億円となりまして、百九十四億円の為替評価損が発生しております。これは数年前からの取り決めで、貸借対照表に注記をさせていただいているところでございます。
#85
○政府委員(荒瀬眞幸君) 簡保資金の方でございますけれども、平成二年度末で外国債運用高は二兆九千五百四十五億円で、通貨につきましては十五通貨程度に運用いたしております。これを米ドルで換算いたしますと、平成二年度末で一口の為替レートの平均が百五十四・七九円に対しまして、決算時が百四十・九五円ということになっておりますので、為替差損でこの時点では約二千億円というふうになっております。その後の為替の変動で現時点では四百億程度ぐらいと、こういうふうに考えております。
#86
○村田誠醇君 そうしますと、いずれも外国債、特に米国の国債を中心とする運用については、利息が入ってきているのは別としまして、為替差損がかなり発生している。しかも、これは長期的に見ると、日本経済が好調であるから先行きどう見ても円高に振れていくことが想定されるわけでございますが、この差がもっともっと出てくるというふうに判断してよろしいんでしょうか。あるいは逆の質問をしますと、一体一ドル当たり日本円のレートがどのくらいにおさまっていれば単純な計算としてプラス・マイナス・ゼロになっているのか、要するに収支が均衡するレートは一体一ドル当たりどのくらいになっていればいいのか、ちょっとお聞かせ願いたいと思うんですが。
#87
○政府委員(荒瀬眞幸君) 先生のお話のとおり、日本経済は依然として強いわけでございますから、中長期的には円高は当然のこととして織り込み済みであるということの中で、したがって為替差損は生ずるという前提で外国債投資を行うわけでございます。その際のポイントといたしまして高利回り、我が国は低金利国でございますが、諸外国は高金利国でございますので高い利子収入が得られるというのが一点。それから、もう一点は別の観点でございますけれども、やっぱり運用といたしましてリスクを分散するという観点から外国債の運用を行っております。
 その際、どの程度のレートならばということでございますけれども、簡易保険の場合、外国債運用は六十一年から開始しておりますから、その都度によりまして判断は異なっております。ある時点では百円程度なら大丈夫だと、ある時点では百十円とか、現在では百二十円前後の円高が仮に生じたとしてもトータルの運用メリットはあるというふうに考えております。
#88
○村田誠醇君 これは評価損ですから、現時点での現実の損失じゃありませんけれども、まあ五年、十年という長いサイクルで、そして決算期が来たとき、この金を決算しなきゃいけない時期が来たときにはそのときのレートによってはこれがもろに損として計上されてくるわけでございますので、その運用については、運用といってもレートは自動的というか、他律的に決まってくるわけでございますので、多角的に運営することによって危険分散を図っていただきたいということをお願いしておきます。
 それから、先ほど会田委員の方からも一部指摘をされてございますが、簡保及び金融自由化対策資金のうちの簡易保険福祉事業団に出している金額でございますが、それぞれにお聞きをしたいんですが、簡保は平成元年度末では二兆二千五百億という数字でございまして、金融自由化対策資金の方はここにこの福祉事業団に貸したお金のうち指定単で運営している金額、簡保もいずれも指定単で運用している金額、先ほどちょっと会田委員の質問にも答えて答弁なさっていたようなんですが、もう一度ちょっと御説明いただけますでしょうか。
#89
○政府委員(松野春樹君) 私どもの金融自由化対策資金は昭和六十二年度から認められた制度でありまして、ことしの三月、平成二年度末の残高は約十一兆円でございます。平成元年からそのうちの運用対象の一部が拡大されまして、簡保事業団を通じて指定単という形で運用できるようになったわけであります。私どもの金融自由化対策資金による指定単運用が始まった初年度であります平成元年度は、元年度末において二千五百億円、スタートした最初の年であります。平成二年度末の残高は七千五百億円であります。先ほどの二千五百億円を含んだ累計の額でございます。
#90
○政府委員(荒瀬眞幸君) 簡保資金の方でございますけれども、六十二年度から簡保事業団を通じての指定単運用を開始しておりまして、六十二年度が三千五百億円、六十三年度が五千億円、元年度が一兆四千億円、二年度が一兆六千五百億円で、累計で三兆九千億円になっております。
#91
○村田誠醇君 そうすると、指定金銭信託の単独運用という形では平成元年度で両方の資金を合わせると一兆六千五百億円の金が運用されていたということになるわけなんですが、これは先ほどの会田委員も一部言っておりましたけれども、金銭信託の種類からいきますと、御存じのとおり指定と特定と金銭及び金銭以外の信託と、こう分けていきますと、四つあるシステムのうち指定金銭信託を除く三つについては証券特その他の審議を通じて補てんもしくは補てん類似行為があったということ大蔵省は認めているわけなんです。指定単についてはまだ確証がない。
 要するに、あったという事実については大蔵省は報告していませんけれども、信託銀行が運用をしているファントラ、これは指定金外信ですね、これで運用しているやつですからほとんど同じ運用方式をとっているので、報告はないけれども信託銀行の中の操作で利回りや損失補てんが行われたんではないかと一部で言われておるわけでございます。その点について、これは委託先の信託銀行に御確認になっているんでしょうか。
#92
○政府委員(松野春樹君) 郵便貯金の関係でありますが、私今回のいろいろな金融証券関係の事件を耳にしておるわけでありますが、一つは、やはり仕組みの問題としての御議論がされておるわけであります。もう一つは、やはり個々の運用姿勢にかかわる問題というものもあるいはあるのかもしれないなと常々考えているところであります。
 そこで、私どもの指定単、指定金銭信託でありますけれども、仕組みの上でファントラとどう違うのかという点、これはなかなか専門的には難しいのでありますが、今先生御指摘のやはり現物による満期返済、これがファントラのようであります。我々の指定単は金銭信託でありますから最終的には金銭でもってお返しいただくわけでありますが、私どもの運用姿勢として、先ほど会田先生にもお答え申し上げましたが、私どもの資金の性格からして毎年毎年新しい資金が次々と入ってまいりますので、長期運用ということ、安定運用上いうことをやはり一番の基本にしておりまして、この指定単運用につきましても事業団を通じて最低五年以上、要するに一年、二年という短期でファンドを決済するというふうな、目先のといいますか期間の短い信託の仕方はとるべきでないということで運用を現実面でしておるわけであります。
 御質問に対するお答えがちょっと遅くなりましたが、私ども現在信託銀行に、もちろん事業団を通じてあるいは直接の接触で、その御指摘の問題について聞いております。損失補てんの事実はないという返事をいただいております。
#93
○村田誠醇君 推測で物を言うのはいろいろ語弊がありますのでやめますけれども、私は先般おたくのたしか七階でしたでしょうか、そこにございますディーリングルームを見せていただきました。あれだけの設備とスタッフを持っているわけでございます。御説明をいろいろ聞きましたら、法律上の制限があるからということでございましたけれども、本来株式に投資するのであれば、あるいはそういうことで資金を運用するのであれば、簡易保険事業団が運用するんじゃなくて、本省で直接運用するシステムをつくることの方が私は正解だと思うんですよ。それだけの専門家がそろっておられるわけだし、国債を含む債券の運用については自分でやれる、またそれだけの専門スタッフをそろえているわけでございますので、何も簡易保険事業団を一々経由してやる必要性は私はないと思うんです。
 ただ、法律上の制限があるとかいろいろな問題は別といたしまして、本来こういうものは専門のプロが運用するのが本来のシステムでございますので、そのプロは本省が一番人員、機構を持っているわけでございますから、ぜひ本省で法律を改正するなりしてやるようにしていただきたいと思うんです。そうしませんと、またいろんな問題が起こってくる可能性がある。
 それから、今の答弁でいきますと、長期の資金を運用しているから補てん等の行為あるいは短期的な運用はしないんだと言いますけれども、一番長々期に運用しているのが年金の資金なんですよね。厚生年金の福祉事業団で補てんが行われていたということは、あれこそまさに二十年、三十年の長期間で運用して利益を出せばいいやつを短期間で運用するようなやり方をしたからで、それは結果として確かにああいう補てんみたいなことが起こったんですけれども、資金の性格上長期だから補てんが起こらないということは、現在の今の実情の中ではそういうふうなことは違うんだと、運用の形態によっては長期資金であっても補てんの問題というのは起こってくるんだと、補てんといいましょうか損失の発生というのはかなり起こってくるということを理解、十分注意して、それと同時に、先ほど言いましたように本来この運営は本体でやっていただきたい。何もわざわざ簡保事業団に貸し付けをしてそこで運用させるなんという抜け道みたいな、これは法律上そういうふうにせざるを得ないのかもしれませんが、ぜひ本省自身でやるように検討していただきたいことをお願いして、次の質問に移らさせていただきます。
 郵政省が行政用財産として保有しております土地の高度利用についてちょっとお聞きをしたいと思うんですが、御存じのとおり大都市地域を中心としまして地価の高騰が著しいときに低層の行政用庁舎を高度利用しようという構想が出てまいりまして、土地信託を含めまして郵政省の方でもかなり法律をつくって研究をなさっていると思いますが、現在この庁舎――郵便局舎を含めます郵政省の管轄の行政用財産の高度利用の現状について、計画も含めましてございましたら、ちょっと概略御説明をいただきたいと思います。
#94
○政府委員(早田利雄君) 現在のところ、郵便局舎の高度利用といいますか郵便局舎用途以外に使っているものといたしましては、一つには職員宿舎というようなものもございますのですけれども、あと私どもと合築といいますか、土地を有効活用するという意味でやりましたものにつきましては体育館が一カ所ある程度でございまして、本格的な土地の高度利用はこれから行おうということでございます。
 現在の土地の高度利用の仕組みでございますけれども、先ほど御指摘ございましたように、郵政省の土地は割といい場所にあるものも多いものでございますから、郵政省所管の特殊法人でございます簡易保険福祉事業団に、その業務の特例といたしまして、都市部に所在する集配事務を取り行います郵便局などの上層部にこれと棟を同じくします建物を建設させまして賃貸その他の管理を行わせようというものでございまして、郵政省は郵便局そのものを建設いたします。簡易保険事業団は、郵政省からその郵便局の土地の一部を借りまして、郵便局の上層部に建物をつくる。そして、これを事務所であるとか会議場等の施設の用に供するものを建設するわけでございます。
 したがいまして、でき上がりましたものにつきましては、これらの施設につきまして国や地方公共団体による公用または公共用のための利用に配慮しつつ賃貸をする、そしてまた管理をするということになります。その結果、簡易保険福祉事業団は賃貸収入を得ると同時に、郵政省に対しまして地代と国庫納付金を納めるということになっておりまして、来年度、平成四年度予算の中で私ども予定しておりますのは、東京都台東区にございます浅草郵便局につきまして土地の高度利用の第一号としてやっていきたいということで局舎の建設工事費等を要求しているところでございます。
#95
○村田誠醇君 福祉事業団がある程度実施主体になるという御説明でございましたが、大蔵省は大蔵省でこれの財団法人をことしの六月に設立しておりますが、それとの調整をするとかあるいはこれは各省別にやる、自分のところの行政財産の高度利用についてはそれぞれ各省別にやると、そういう申し合わせみたいな打ち合わせみたいなのがあるんでしょうか。それとも統一してやろうという、そういう打ち合わせはないんでしょうか。
#96
○政府委員(早田利雄君) 特にその点はございませんで、現行の国有財産法の枠内で実施するというものでございます。
#97
○村田誠醇君 それでは、ちょっと勉強のために教えていただきたいんですが、他の省庁とあるいは地方自治体と郵政省が合同で行う合築方式と呼ばれる方式ですけれども、これは余り現時点では普及していないんですが、その普及していない問題点というのはどういう点が問題になるのか。なかなか管理だとか夜間の警備だとかいろんな問題があると思うんですが、その問題点がどこら辺にあるのか、まず簡単に御説明いただきたい。
 それから、現在国会で審議しています借地借家法の定期借地権等を含むこの法律の規定がないと、要するに現行の借地借家法では、こういう合築等を民間企業等が行う場合に、特に土地信託等をやる場合にはいろいろな借地借家法上の問題点が出てくると思うんですね。この定期借地権との絡みで、借地借家法が通らないと合築方式、特に土地信託を利用した合築制度等がうまく機能しないのかどうか、その辺についての見解をちょっと簡単に説明していただきたいと思います。
#98
○政府委員(早田利雄君) 現在のところ、地方公共団体との合築は先生御承知のようにできるわけでございまして、今までにできましたものといたしましては体育館との合築がございまして、さらに来年度予算の中で要求しておりますのは中央区の両国郵便局という局舎、これは集配を取り行わない普通局でございますけれども、これにつきまして東京都中央区の方と社会福祉施設を合築するということで計画が進んでおりまして、来年度の平成四年度予算の中で要求しております。
 それから、土地信託につきましては、既に東京都の三田の方でまだ土地信託につきまして実施しております。先ほどお話がございました郵便局の土地での合築がなぜ進まないのかという点につきましては、私ども郵便局の土地はもともと郵便局の業務のためにあるものでございますので、郵便局の業務に支障のない範囲内で、かつ余剰面積があった場合に合築が可能になるわけでございまして、それと同時に、私ども改善の時期というのは常にいつでもあるわけではございませんで、改善の時期は二十年なり三十年なりそれぞれの時期が来ませんと、そしてまたその必要性がございませんと改築といいますか新しく建て直しませんので、その辺のところ、そしてまたなかなかお互いに目的といいますか、地方公共団体がつくりたいというものと私どもの場所との目的も違うとか、そういうこともございまして進まない原因ではなかろうかというふうに思っております。ただもう一つ、既に現在進行中のものといたしましては、静岡郵便局の関係につきまして市民ホール的なものと合築が現在進んでいるところです。
 それからまた、現在審議中の借地借家法との関係につきましては、まことに申しわけないんですけれども、仏その辺につきましては不勉強でございまして、お答えするだけのものが現在ございませんので、また後ほど機会を見まして御説明をさせていただきたいというふうに思います。
#99
○村田誠醇君 わかりました。どうもありがとうございました。
 では、ちょっと質問項目を変えましてお聞きをしたいんですが、これは郵政省の方にも多分お耳に入っているんだろうと思うんですが、宅急便その他の業者がどんどん出てまいりまして、小荷物の中に文書を入れたり、あるいは本店と支店との間の文書箱のやりとりの中に信書が入っていて、これを配達したことによって郵便法等により注意を受けたとか規制を受けるというケースを時々聞くわけでございます。そこでいつも問題になるのは、一体信書とはどこら辺の範囲までを信書と言うのかということが常に問題になるわけでございます。
 特に、封がしてあればいいとか、あて名が書いてあればいいとかいろいろなことが言われまして、場合によづたらどうも恣意的にここの郵便局の見解ではこれはだめだと、こう言われたり、こっちの郵便局ではいいと言ったり、一番問題になっていますのは地方自治体の文書――文書というんでしょうか、書類のやりとりの中でそれを運んでいる業者が違反だとか等々が指摘されることが多いわけでございます。
 この辺については現在どのような対応を本省としてしているのか、指導しているのかちょっとお聞かせ願いたいと思います。
#100
○政府委員(早田利雄君) 最初に、どこまでが信書でどこまでが信書でないかということにつきましてお答えをしたいというふうに思っております。
 信書ということの定義につきましては、これまで幾つか判例も出ておりまして、特定の人にあてた通信文を記載した文書というようになっておりますので、通信文とはどういうことかといいますと、ペンで書いてあるとかあるいは印刷してあるとかしてないとか、こういうことも問いませんで、自己の意思を他人に伝え、またはある事実を通知するために文字またはこれにかわる記号、例えば点字だとか電信符号などでもそういうことでございますけれども、こういうものを用いて記載されたものだというふうになっておりまして、具体的には書状であるとか会議開催の通知書であるとか請求書であるとか領収書等も信書に含まれるというふうになっております。
 先ほど御指摘の宅急便で地方自治体等が信書といいますか会議用書類等、業務用書類等を運んでいるのではないかという御指摘につきましては、先生も御承知のように、信書の送達というのは郵便法の規定によりまして「何人も、他人の信書の送達を業としてはならない。」ということで国の独占という形になっておりますので、企業が信書を宅配便等に委託して送達する場合には、この郵便事業独占の規定に違反する郵便法違反となるということでございます。したがいまして、仮に宅配便等で運んでいるものが信書に該当するというふうに認められる事実が判明した場合には、私どもといたしましては法的手続も含めまして厳正に対処していっておりますし、これからも対処していくつもりでございます。
 一般には、送達の事実が判明した場合には、まず指導、警告というものを発しまして、それでも違反を続けるようでございましたら摘発し訴追するということになるということでございます。既に最近におきましても、摘発の事例はございませんけれども、警告、指導につきましては最近五年間で、六十一年度から平成二年度までで八十件、指導、警告を発しております。
 しかしながら、企業あるいは地方自治体が宅配便等に委託して運んでいるものにつきましては、一般にはダイレクトメールのように直接一般の家庭に送られるものではございませんで、企業の場合でしたら本社と支社の間、自治体の場合でしたら本庁と支所の間というようなことになりますと、運送されているものが信書に該当するかどうかということにつきまして現実にはなかなかつかめない、わかりにくいというのが現状でございます。
#101
○村田誠醇君 定義はいいんですけれども、具体的になるといろいろな文書がそこに入っていたりすることは当然行われるので、運ぶ方の業者にしてはまるっきりわからないんですよね。中を確認するわけじゃありません。これを運んでくれと言われるだけでございますので、その事実が見つかって警告、注意なんか受けたのではこれは困るわけでございますので、その辺も御配慮いただきたい。
 これはもし記憶違いでしたら訂正をさせていただきたいんですが、たしかおたくの郵便局であて名を書いてないダイレクトメールをそのエリア内に無差別に入れる業務を実験的に請け負ってやっておるはずでございますが、そういうことになってくると、あて名が書いてないものもこれは郵便物になるのか、あるいはあて名が書いてあるものも配送を請け負いますと、しかも今DMが随分盛んでございますので封入から配達まで全部引き受けてやる業者が多数出てきているわけでございますが、今の考え方でいきますと、DMとの関係で民間でやっているものは全部郵便法違反みたいに聞こえるんですが、その点はいかがでございましょうか。
#102
○政府委員(早田利雄君) 私どもは無名あて郵便という名前であて名のないものを実験的にやったことがございますけれども、私どもの考え方としましては、ダイレクトメールそのものをそれぞれの方が配られることにつきましては、それにつきましては信書というふうにはとらえておりませんけれども、ただ、あて名つきといいますか封筒に掲げまして、内容の文書そのもの、その中身につきましては発信者がだれで受信者がだれかということが書いてなくても、封入したあて名の記載された封筒とあわせて出されたもの、あて名つきのダイレクトメールにつきましては、あて名の記載された封筒とあわせて特定の人から特定の人にあてた意思表示あるいは事実の通知であるということが判明するので、信書に該当するというふうに私どもは考えております。
#103
○村田誠醇君 そうすると大概のDM――業者が配達といいましょうか一括請け負っているものは、郵便局を通さないものいDMでやっている形のものはほとんど郵便法違反に問えるように聞こえるんですよ。まあいいです。それは別に押し問答してやるつもりもありません。もっと別のことも時間もありますから聞かなきゃいけないんですが。
 今言ったように、すき間産業としてどんどんと出てきているものを行政が後追いでやろうとしても、なかなか難しい点が私はあるんだろうと思うんです。これは法律で認められるようになりましたけれども、バイクの急送便なんというのは、あれは運輸省に一番最初に聞いたときは、オートバイで物を運ぶなんという発想が最初からありませんから一切法律違反と、こういうことでしたけれども、事実はどんどんと先行してあれも運送業務として一部認められた。こういう経過からすれば、法律の規定だけをたてにとっておきますと、民間の方が先に進んじゃって後で法律違反だと言われても困りますので、技術の発達やその他の方法で信書が多数出てくる、新しい形の配達方式が出てくるということを念頭に入れてひとつ行政を進めていただきたいと思うわけでございます。
 それから、同じような点がございまして、これはまた別の質問なんですが、事前にちょっとお伝えしておいたんですが、放送と通信とのやっぱり境目がよくわからない。放送法を読んでみますと、「公衆によって直接受信されることを目的とする無線通信の送信」が放送だと、通信の一部が放送だと、こう言うんですけれども、そうすると今いろいろ打ち上がっている人工衛星を通じて、放送衛星を通じて電波が来るものは放送だけれども、通信衛星を通じて来るものはこれは通信だと。ところが、中身は同じものが来ているのが実はあるわけでございまして、CATVが通信衛星の通信を受けて有線で流すというのが片っ方は通信であり片っ方は放送だと、こういうことらしいんですが、それも八八年の放送法の改正で一部これが放送になったということでございますが、この具体的な政省令等がまだ出ていないように聞いておるんですけれども、この点はどうなっているのか、ちょっとお聞きをしたいと思います。
#104
○政府委員(小野沢知之君) ただいま先生から、情報通信サービスの将来にかかわる重要な問題提起があったというふうに考えております。
 御指摘になりましたように、近年、電気通信分野におきまして急速な技術革新がありまして、通信衛星による専用サービスと放送衛星による放送サービスあるいはVRSとCATV、ビデオテックスとテレビ文字多重放送といったように、通信及び放送の両分野においてまるで対比するかのように多種多様なサービスの提供が実用化されつつありまして、従来はそれぞれの別個のサービスとして競合することの少なかった分野でございますが、その境界領域的なサービスとも言うべき新たな情報通信サービスが現に提供されて、あるいは開発されてきている、そういう状況にございます。
 そこで、今お話もございましたけれども、その最大の事例といたしまして、通信と放送の境界領域的サービスに対する規律のあり方として通信衛星による放送の実施ということが現実問題になったわけですが、そこでそういった問題を契機といたしまして、昭和六十三年八月に郵政大臣の研究会として、東大法学部教授の塩野宏先生を初め各界の識者によって構成します通信と放送の境界領域的サービスに関する研究会を開催いたしまして検討を行ってきております。
 そこで、現時点における一定の整理、一定の方針を得るということで平成元年二月に中間報告をいただきまして、その中で、ただいまの御指摘の点について申し上げますと、通信と放送の両分野に境界領域的サービスが登場してきているが、これらについて通信として区分されるものは通信として、それから放送として区分されるものは放送として、おのおのその発展を図ることが適当であり、また境界領域的サービスという新しい概念李設けることについては今後十分な検討が必要であるという提言を受けまして、またその報告では、そうした通信と放送の具体的な区分基準につきまして、今御指摘のありました特定性の問題を判断する基準といたしまして現在五つ挙げられておりますが、送信者と受信者との間の紐帯関係の強さの程度とか、通信の事項とか、情報伝達型式の秘匿性とか、受信機の管理の問題とか、広告の有無とか、そういったことを示されましたので、こういった基準に基づいて総合的に判断することが適当だという提言をいただいております。
 そこで、今この提言等を踏まえまして、平成元年六月に放送法及び電波法の改正によりまして委託放送事業者及び受託放送事業者の制度というものを導入いたしまして、通信衛星を利用する放送サービスの実現の道を開き、そのための法令の整備を終えましてその免許申請等を受けながらいろいろな準備を今進めている、こういう段階でございます。
#105
○村田誠醇君 長々説明をいただいたんですが、よくわからないので具体的にそれでは聞かさせていただきたいんですけれども、通信衛星を通じてメーカーと販売会社あるいは代理店との間でこういう情報を交換する、これは通信なのか放送の方に入ってくるのか、あるいはもっと具体的に言うと、株式情報などのようにごく限られた情報を企業との間でテレビ画面を通じてやりとりするのは、これはどっちに入る行為なんでしょうか。
#106
○政府委員(小野沢知之君) 先ほどお答えいたしました受信者の特定性の判断基準というのを申し上げましたが、これに基づいて個々別々に判断する方針ておりますが、例えば御指摘の前半について申し上げますと、通信だというふうに判断いたしております。
#107
○村田誠醇君 余りこんにゃく問答みたいにやっていてもしようがありませんので。
 これの関係で調べておりましたらちょっと一つ疑問が出てきたので、あるいはこれは通知していたのかなと思っておりますが、郵政省の認可法人に通信・放送衛星機構というのがございますが、ここのところが特定通信・放送開発事業実施円滑化法、これの第六条に基づいて、新分野に参入する企業に対して、企業が社債の発行をする場合の元本保証だとかあるいは利子補給――お金を借りたときかな、利子補給等をすることができるという項目があるわけなんですが、この項目は昭和二十一年にできた法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律の抜け穴的やり方じゃないかと思うんですが、その点については、これはどういうふうに理解したらよろしいのか、ちょっと教えていただけませんでしょうか。
#108
○政府委員(白井太君) ただいま先生おっしゃいました私ども円滑化法というような呼び名で呼んでおります。この法律は昨年の国会で成立をさせていただいた法律でございますが、その法律の主とした目的は、情報通信関係の新しい事業を興そうとするものに対して通信・放送衛星機構がその特例業務として、ただいまこれも先生がおっしゃいましたような各種の支援措置を講ずるということを内容にした法律でございます。
 その支援内容の一つとして債務保証等の業務を行うということがその法律の中にはもちろん含まれておるわけですが、これは政府みずからが行うことができないということから認可法人であるところの機構を通じて行うということにしたものでございまして、具体的には手元に用意をしてまいりませんでしたが、ほかにもそのような例は幾つかあったということを当時間いたことを記憶いたしております。
#109
○村田誠醇君 ちょっと通知をしていなくて申しわけないんですが、この昭和二十一年の法律の制定の趣旨は、戦前に国策会社等に国の援助をしてそこが肥大化してくる、あるいはそこの発行する社債等を保証する行為、こういうのを禁止しようという意味で、法人または地方自治体等が特定の企業に対してそういう助成金とか出資金とか補給金とか、それをやってはいけませんよという法律なんです。これに基づいて政府が直接政府保証債を例えば道路公団とがそれぞれ出す場合は、この法律に適合するために、この条項の適用を受けませんよという例外規定を必ず設けてやっているんですよ、そうしないとできないようになっているんですね。
 政府が直接第三セクターなりほかの私企業に対する保証行為はできないようにしてあるわけです。その趣旨からいけば、法律に基づいて特殊法人としてでき上がってきたものがこういう行為を下に対してやる、関係の企業としてやるということは、それじゃ特殊法人をどんどんつくっていって、そこが今言った利子補給金だとか、あるいは社債の保証を行えば何のためにこの法律をつくったのかという、趣旨からいけば明らかに私は反する行為じゃないかと思うんです。
 そういう意味で、これは勉強していて見つけて、どうもしり抜け的な、あるいは脱法的なやり方ではないのか。法律をつくって、法律に基づいているんですから、しかも昭和二十一年の法律は明らかに「政府」ということを明言していますから、第三セクターみたいなもの、あるいは特殊法人がやってはいけないということは何も書いてない。だから、法律違反ではないという意味では、それは形式的にはそうかもしれないけれども、こういう行為が認められみのであれば、第三セクターなり特殊法人がどんどんどんどんと関係する企業に債務保証をしたり、あるいは社債の元本保証をしたり、あるいは利子補給金を出してあげるという行為が蔓延してくるんじゃないかと思うんですけれども、これはでき上がった後からの話でございますので、政府の中で、あるいは郵政省の中でこれをつくるときにその辺は論議の対象にはならなかったんでしょうか。ちょっとその辺をお聞かせ願いたいと思います。
#110
○政府委員(白井太君) 正直に申し上げまして、当時円滑化法を立案する過程は、現在のポストに私はいなかったものですから正確なお答えはできかねるわけですが、そのようなことについて議論があったということはどこかで聞いた記憶はございます。したがいまして、当然そのようなことはひとつ意識をした上で法律上問題がないという形で法案を立案したというふうに確信いたしております。
#111
○村田誠醇君 わかりました。
 それで、時間も大分たってまいりましたので、ちょっと科学技術庁の方にお聞きをしたいのでございますが、HUロケットの打ち上げはかなり経費がかかる、これを一機一機発注していたのであるから高いのだということで、何機分か一括発注しようと。一括発注しようというのはちょっと表現が悪いかもしれませんが、まとめてつくっておいて一つずつ売ろうという意味で、ロケットシステムという株式会社が三菱系等を中心にしてつくられたというふうに聞いております。
 お聞きしたいのは、大量生産というんでしょうか、こういうふうにまとめて仮に何機分かつくるというやり方をすれば、HUロケットが大体どのくらい見積もりとして安くなるのか、それが質問の第一点でございます。
 二番目は、この株式会社ロケットシステムは、ただ単に組み立てをするだけなら問題がないんですが、人工衛星打ち上げのニュービジネスに参加しようということで、国際的な受注システムといいましょうか、受注活動をしているように聞いておるわけでございます。その場合に、まとめてっくったHUロケットを当然使うんだろうと思うんです。御存じのとおり、これは国策で国の税金をつぎ込んでやった技術の集大成でございますから、一部分だけが応用技術で使われるのであればそれはある程度許される行為だと思うんですが、ロケット本体そのものをビジネスとして活用するのであれば、これは何らかの意味で、特許料というんでしょうか、使用料というんでしょうか、一定のノウハウ料というんでしょうが、もしそういう現実が発生するようであればこのロケットシステムからお金を徴収しなければおかしいんじゃないかと思われるんです。
 その二点について、どういうふうになっているのか、御見解をちょっとお聞かせ願いたいと思います。
#112
○政府委員(井田勝久君) ただいま先生御覧聞いただきました株式会社ロケットシステムでございますが、これは今お話がございましたように、宇宙開発事業団が開発いたしましたHUロケット、これは宇宙開発事業団からいいますとまとめ発注、ロケット会社からいいますとまとめ受注ということになりますが、そういうことをいたしまして部品等の一括発注によりまして原材料費を削減いたしまして、あるいは製造工程平準化によりまして人員、設備の最適化を図るということでロケット製造コストの低減を図りたい、こういうことを考えて設立されたものである、このように理解しているわけでございます。
 それで、ただいま御質問のこのHUロケットがどのくらい製造コストが安くなるかということでございますが、現在の状況を申し上げますと、宇宙開発事業団から試験三号機のHUロケットの製造を請け負っているところでございまして、長期的にどの程度製造していくかということはまだ決まっておりません。したがいまして、そのコスト低減の見込みを正確に申し上げる段階にはない、こういうことでございます。
 先生の御質問を受けまして今考えてみたんですが、いろいろ仮定も入りますし、いろいろの条件もございますが、仮に年間二機程度コンスタントに受注できますとすれば少なくとも三%程度のコスト低減はできるのではないか、このような見通しを同社が持っていると聞いておりますので、このことをあわせて御報告申し上げたいと思うわけでございます。
 それから次に、移転する技術の使用料等のお話でございますが、このロケットシステムという会社がHUロケットによりまして、将来的には衛星打ち上げの国際入札に参加したいとの希望を有していることは十分私どもは承知しているわけでございます。その際、HU技術を活用するに当たりまして宇宙開発事業団が保有する技術の移転、これが何よりもその場合必要でございますし、前提条件でございます。したがいまして、このため現在同社と宇宙開発事業団との間で話し合いが進められているわけでございまして、この話し合いに当たりましては、技術移転が行われた際、適正な対価を適切な時期に徴収する、そういうことになると考えているわけでございます。また、移転された技術が株式会社ロケットシステム以外に無断で使用されることのないよう契約で担保することになろうかと、このように考えているわけでございます。
#113
○村田誠醇君 次に、ロケットの一番上に載っける衛星のことについてお聞きをしたいんですが、先般の報道によりますと、アメリカの通商代表部が実用衛星については主としてアメリカの人工衛星を買ってくれ、技術開発を目的とした衛星については日本で開発していいという意味の合意文書が昨年できた。ところがことし、それに基づいた郵政省を中心とした人工衛星の研究開発機関の設立についてクレームがついて、郵政省を含めて政府としてこれを断念したと。これは郵政省がどっちかわからないんですが、どうもいろいろ聞くと、目的によってそれぞれの省庁が絡むということなんですが、官民共同でつくる日本政府の衛星開発機構の設立をアメリカの通商代表部が反対したために断念したという報道があるんです。この辺の事実関係について、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
#114
○政府委員(白井太君) 事実関係だけ申し上げたいと思います。
 まず、昨年の日米合意でございますが、多分六月だったと記憶しておりますが、衛星に関しましては、実用と開発とを兼ねた衛星を政府が打ち上げるということはこれからはしないというのが主な合意の内容でございます。それで、現在打ち上げられて実用に供されております通信衛星の三号とか、それからっい先月打ち上げられました放送衛星三号は既にもう開発済みのものでございましたのでこれは対象になっていないわけですが、その後の衛星につきましては、ただいま申し上げましたように、実用と開発を兼ねたような衛星を政府として打ち上げることはしないというのが昨年の合意であったわけでございます。
 さて、ただいま御指摘の新聞報道でございますが、今月の四日になりまして、ある新聞に、郵政省主導の形で官民共同の衛星開発会社を設立するということで来年度予算の要求をしたという記事が出たわけでございまして、さらに九月二十日になりまして、ただいま先生おっしゃいましたように、そのような計画というのをアメリカからの圧力があって取りやめたというような新聞報道があったわけでございます。
 この九月の報道についてでありますが、いずれも実は官民共同の開発会社の予算要求をしているということは事実としてはないわけでありまして、私どもとして来年度予算で実は要求をいたしておりますのは、衛星とは全然関係なく、研究開発基盤施設整備事業というのを実は予算要求をいたしておるわけでありますが、これは各般の基礎的な技術開発に必要な共同利用の施設をつくることについて国が若干の支援を行い、その施設を利用して民間の研究開発を促進させようというねらいのものでございます。
 ところで、どういう研究開発の施設というのが必要なんだろうか、あるいは緊急性が高いんだろうかというような話がいろいろ実は予算要求をする前の段階であったわけでありますが、そのときに、確かに一つのアイデアといいますか、こんなものも要るんじゃないのかというような話として、宇宙で用いられますいろんな機器等について、模擬的な宇宙状態をつくった部屋の中で実験をするというような施設がなお欲しいのではないかというような話があったことは事実でございますが、そういうことから冒頭に申し上げましたような新聞報道になったのではないかと推測をいたしておりますが、予算要求はいたしておりませんし、したがいまして、予算要求したものを米国の圧力でやめたというようなことは事実としてはないわけでございます。
#115
○村田誠醇君 先ほども放送と通信の区別について聞いたように、技術の進展によっては区別がなかなか従来考えていたよりも複雑に入り組んできますので、特定の分野だけをつくらないとかやらないとかいうことをしておきますとどうしてもいびつな形になってきますので、自主開発をするのであればそういう規制や枠がかからないようにぜひお願いをして、日本の技術開発のために頑張っていただきたいことをお願いして、時間が来ましたので終わらせていただきます。
#116
○守住有信君 自民党の守住でございますけれども、きょうは六十三年度、平成元年度の郵政省、科学技術庁の決算審査でございます。
 そこで考えまして、両省庁に共通する連係していく世界というふうな意味で、まず宇宙開発、研究開発と同時に、その実用化を一つの大きなテーマとして取り上げまして、午前中も会田委員からの質疑が出ておりましたけれども、現業の国家公務員定員と、同じ国家公務員である研究開発マン、次元は違いますけれども、その定員問題について、総務庁もおいでをいただいて、また大蔵省もこれは司計課長がお見えですな、お帰りになったら主計官の方にもお伝えいただくという意味を含めて、今から御質問をさせていただきます。
 そこで、まず入り口でございますが、宇宙開発は地球と同時に宇宙空間の研究、観測から始まったと思っておりますけれども、科学技術庁が特に研究調整局あるいは宇宙開発事業団を中心に日本のいわゆる科学技術立国と申しますか、そういうものを目指しながら大いに知恵を出し、予算も必ずしも十分じゃないと思いますけれども努力をなさってこられた。そして、今日の宇宙の空間利用、運搬手段であるロケットとそれから衛星の開発、中継器の開発等々、そして最初はこれは郵政の電波研究所というのが、今通信研究所でございますが、電離層観測衛星、さらには気象庁のいわゆる気象衛星、そういう形で進展を遂げ、あるいは海洋観測衛星あるいは大陸部分の測地とかあるいは資源探査衛星とかいろんな利用がございます。
 そういう発展を遂げてこられたとこう思うわけでございますが、昔の話はともかくといたしまして、六十三年度、平成元年度以降どのような研究開発に科学技術庁として宇宙開発についてお取り組みであるか。両方あると思います。手段としてのロケットと衛星の両面にわたってまずお尋ねをしたいと思います。
#117
○政府委員(井田勝久君) お答えいたします。
 我が国におきましては、平成元年に宇宙開発委員会が定めました宇宙開発政策大綱というのがございますが、この大綱に沿いまして自在な宇宙開発活動を遂行する能力の確保、こういうことを目的にいたしまして技術基盤の確立を図ってまいったわけでございます。
 具体的に申し上げますと、まず今先生御指摘の衛星の打ち上げ手段でありますロケット技術でございます。これにつきましては、宇宙開発事業団におきましてNTロケット、NUロケット、そして現在使用しておりますHTロケットと、このような開発を進めてまいったわけでございますが、これらはいずれも米国からの技術導入、これをベースといたしまして進めてきたわけでございます。
 それで、現在でございますが、前段我が国の技術によりますHUロケット、これはニトンクラスの静止衛星の打ち上げ能力を持つものでございますが、この開発を平成四年度の初号機打ち上げということを目標に進めているわけでございます。このロケットが完成いたしますと、我が国のロケット技術は世界水準に達する、こういう見込みでございまして、先ほど村田先生から御質問ありましたように、このロケットをベースといたしましてHUロケットの調達管理を行うロケットシステム株式会社というものも設立されているわけでございます。
 また、人工衛星でございますが、通信衛星のCS3、放送衛星のBS3、こういったものの開発を行いまして通信・放送のサービスの提供を行っておりますが、このほかに気象衛星の四号によりまして気象観測業務に重要な役割を果たしているところでございます。
 また今後、欧米におくれているところという点でございますが、これは衛星の本体を構成するいわゆるバス技術あるいは衛星全体を取りまとめますインテグレーション技術、こういうものがどうしてもまだおくれておりますので、こういった面の習得を目標といたしました技術試験衛星Y型を平成五年度の打ち上げを目標に開発することとしている、こういうことでございます。
#118
○守住有信君 それで、具体例は通信・放送の方は私はある程度わかっておりますものですから、宇宙開発事業団を中心にロケットと衛星、と同時に電電公社、NTTも多数の研究マンを持ち、通信衛星という角度でノウハウを蓄積してまいったと見ておるわけでございますが、特に国内的な研究開発マン同士の技術移転といいますか、あるいは相互の連携、情報の伝達を、全体のまとめ、推進は科学技術庁だと思っておりますので、郵政省はもちろんでございますが、科学技術庁、その実施主体であるいわゆる実利用といいますか、世界の研究開発マンとどのような連携の場、推進、お取り組みなのか、ちょっとお聞かせいただぎたいと思います。
#119
○政府委員(井田勝久君) 宇宙開発委員会、これは私ども研究開発局が事務局を務めているわけでございますが、毎年宇宙開発の見積もり方針というようなものをつくっておりまして、国全体としてどのように来年度宇宙開発を進めていくかということを定めているわけでございます。
 その策定の際に、今私ども総合計画調整部会というものをつくっておりまして、これは今先生からお話がありましたような国内関係機関、関係企業、そういった方々の御参加をいただきましてそういったものの総力を結集し、またそういった方たちのアイデアを出し合っていただいて、そして国として必要な研究開発の進めるべき対象を決めていくということにしているわけでございます。
 そういった形で政策策定段階は全体の総力を結集しているわけでございますが、現場といたしましては、宇宙開発事業団が中心に、一たん決まりました克のはそれを通じまして各メーカーあるいは各研究所の方々のいろいろなアイデアをいただきまして、あるいはメーカーに発注いたしましてその製造能力を生かすという形で全体の研究開発を進めているわけでございます。
 また、国際的な場でございますが、国際的には米国の航空宇宙局(NASA)と定期的な会合を持っております。SSLGと私ども称しておりますが、両方が毎年寄りまして相互にそれぞれの宇宙開発計画の進捗状況を報告いたしまして、相互に協力のテーマ、そういったものを話し合うこととしております。
 また、ヨーロッパ宇宙開発機関(ESA)でございますが、それともやはり同じような政府間ベースの会合を持っておりまして、その会合におきまして全体の研究開発の進め方、あるいはその会合の下にありますそれぞれの具体的なパネルによりまして研究者同士の交流、こういうものを図っておりまして、こういった形の国際的な研究交流というものを積極的に進めてまいりたい、このように思っているわけでございます。
#120
○守住有信君 今アメリカやEC、またカナダもあると思いますけれども、そういう関係について触れられました。まずアメリカが真っ先に、これは実はソ連もでございますが、近ごろは中国も大分前から軍事衛星の方でございますけれども開発をして、実利用に偵察衛星、通信衛星をやり出しておる。それで、近ごろ聞くと、外国にもそれを大いに利用して売り出そう、こういうプランニングも伝え聞くわけでございます。
 それはそれといたしまして、簡単に、アメリカ、日本、ECのどういう部分が一歩先へ進んでおるかということと、それを自由主義経済圏が一緒になってどういう連携を持ち、アメリカの衛星ロケットも含めて日本、EC、アリアンロケットもありますね、それはグローバルにどこがどういう世界がそれぞれ長所、特徴を持っておるだろうか。そして、宇宙のバスというか、宇宙基地までっくろうという長期計画もあるようでございますけれども、そういうものの組み合わせ、特徴を参考までにお教えいただければありがたいと思います。
#121
○政府委員(井田勝久君) 宇宙開発は大変巨額な資金がかかるわけでございます。また、高度な技術が必要でございます。したがいまして、国際協力というのは非常に大きなテーマになっているわけでございます。こういった形で国際協力ということになりますと、我が国の国際的地位も高まってまいりましたし技術力も高まってきたということで、この国際協力の場において我が国も積極的にこれから貢献していかなきゃならないというところでございます。
 その一つの象徴が宇宙ステーション計画でございます。こういった形で地球上から四百五十キロぐらい離れたところにラグビー場ぐらいの構造物をつくって、そこで日本とアメリカとヨーロッパのつくったモジュール、カナダのつくったロボットも活躍するわけでございますが、そういったものを二十一世紀初めにつくって三十年から四十年ぐらい活動させたいということで、これは壮大な計画で四兆円ぐらいかかるということでございますが、そういった形でこれは宇宙環境利用ということを開く意味で大変大きなプロジェクトでございます。また、来年は第一次材料実験計画ということで米国と協力いたしまして、日本人の科学技術者がスペースシャトルに乗って各種の宇宙実験を行うということがあるわけでございます。
 それから、地球観測の分野では国際協力も非常に進んでおりまして、例えば我が国で開発を進めておりますプラットホーム技術衛星でございますが、この衛星には米国のセンサーあるいはフランスのセンサーを我が国のセンサーのほかに積みまして、HUロケットで打ち上げるというような計画になっております。
 こういったように、宇宙環境の利用でございますとかあるいは地球環境をどういうふうに守るか、地球観測の分野といった面では国際協力が非常に進んでいるわけでございます。
 一方、こういった協力の分野とあわせまして競争の分野というのがございます。これはまさに通信衛星、放送衛星、そういった実用の分野は大変厳しい競争にあるわけでございます。また、ロケットの打ち上げロケットサービスも同じでございまして、これにつきましては、先ほども御議論がありましたように、米国とのいわゆるスーパー三〇一条による取り決めによりまして実用衛星の分野におきましては内外無差別開放ということになっておりまして、大変これは厳しい状況にあるわけでございます。我が国としてはそういった分野におきまして、なお衛星のバス技術でございますとか全体のシステムインテグレーション技術はまだ劣っているところがございます。ですから、こういったところをいかにこれからきちっとして整備していくか。そして、そういった日米間の話し合いでも自主技術開発というのは認められておりますので、こういった形で自主技術開発によってそういった面を強化いたしまして競争力をつけていくことが必要かと思っております。
 また、ロケットにいたしましても、ロケットシステムの会社をつくったわけでございますが、こういったことで世界のやはり打ち上げ市場の中にある位置をきちっと持つということも大変大事なことでございまして、こういう形で今後国際宇宙開発の分野では協力の分野、これは大変大きな分野がまた開けてくると思いますが、ある一方ではまた競争力も強くしなきゃいかぬ。いずれにいたしましても、基盤となるのは自主開発でございますので、技術力がなければ両方できませんので、こういうものをきちっと今後整備していく必要があろうかと、このように考えているわけでございます。
#122
○守住有信君 もう一つ、私関心を持っておりますのが、無重力状態あるいは真空ではないけれどもそういう状態での新素材開発といいますか、いろいろ巨大な実験室を地上系でトライしておられるようですけれども、宇宙基地の中で新素材の開発が夢だと、そういう経営者あるいは技術屋の皆さん方の話もよく聞くわけでございます。これは大体将来の問題としてもどういう夢が具体化、描けるのでございましょうか。
#123
○政府委員(井田勝久君) 無重力の環境でございますが、要するに重力が大変宇宙空間になくなりますと微小重力と言って、完全ゼロでございませんが微小重力環境とこう言っておりますが、こういうところに参りますと、例えば重い物が沈んだり軽い物が浮いたりするそういうことがないわけでございますので、そういったことを使いましてセラミック繊維強化材料でございますとか耐熱複合材料だとか、要するに重い物が沈んだり軽い物が浮いたりすることがないので粒子が均質にまじるというような特徴がありまして、そういうことで非常に新しい技術ができる。あるいは完全な結晶構造が得られるということがあるわけでございまして、そういうことで完全結晶構造半導体という大変すぐれた半導体とかセンサーができる。あるいは物質が落ちないで空間に保持するわけでございますから、そういうことで高純度の赤外線透過ガラスといったような光学材料ができる。あるいは生物分野で大変大きな有機物結晶が成長できるということでたんぱく質の結晶体ができるというようなことで、宇宙空間へ参りますと、微小重力という環境のもとでは地上ではちょっとなかなかできないようなさまざまな実験ができまして新しい物質ができる、こういうものが期待されているわけでございます。
#124
○守住有信君 もう一つ、先ほども触れられましたけれども、地球環境の問題あるいはオゾン層破壊、郵政省も電波利用のトライをしておられるようですけれども、そういうのをちょっと地球環境というか自然環境、観測だけじゃなくて観測して予防すると同時にいろんな方法があるようで、余りよくわかりませんけれども、ちょっとお教えいただきたいと思います。ついでに郵政省もどういうふうなトライをしておられるのか、お願いします。
#125
○政府委員(井田勝久君) 環境問題は非常に地球全体から見なきゃいかぬということがございます。そうしますと、宇宙空間から見るということは全体的に視野が得られるということで大変観測手段としてはすぐれた観測手段であろうかと思います。ただ、その際には大変センサーの開発ということが大事でございまして、汚染の状況でございますとか温度変化でございますとか、そういったものがきちっとわかるセンサーの開発ということが必要と思うわけでございます。
 そういうことで、先ほど先生からお話がありました海洋観測衛星というものを既に宇宙開発事業団が打ち上げておりまして、海面の水温だとか大気中の水蒸気を観測いたしております。それから、あるいは今度は来年の冬ということでございますが、地球資源衛星というものが打ち上げられますと、ここで地球のさまざまな地上の状況のデータが得られるということでございます。それから、ただいま平成六年度に打ち上げようとしております、先ほど申し上げました地球観測プラットホーム技術衛星、これによりますと、オゾン層の状況でございますとか地球温暖化に関係があると言われております二酸化炭素の分布状況だとか濃度だとか、こういうものが観測できるということで、これは先ほどお話ししましたように、日本とかフランスとか、そういったものとも協力で進めているということでございます。
 それからもう一つは、気候変動に大きく作用します熱帯における降雨でございます。これは地球上の降雨の約三分の二ぐらいと言われておりますが、熱帯地方に降るわけでございますが、熱帯地方については、これを正確に観測するようななかなか手段がないということでございます。したがいまして、熱帯降雨観測衛星というものをこれも米国と協力で進めているわけでございます。
 こういった形で地球観測のこれからさまざまな衛星を打ち上げまして、地球を正確に宇宙から状況を観測していく。そしてその次に大事なのは、こういったデータをうまく流通させる流通のシステムをつくりまして国際的に利用できるようにいたしたい。そういう形がこれから何よりも大事だということでございますので、そういった衛星の開発とともに全体の利用体系、こういうものをこれからやはり国際的な中できちっと議論を詰めていく必要があろうか、このように考えているわけでございます。
#126
○政府委員(白井太君) 熱帯降雨観測衛星の関係につきましては、ただいま科学技術庁の方から御説明がございましたけれども、私ども通信総合研究所がアメリカと共同で開発しているものでございます。これも科学技術庁の方からお話がございましたけれども、熱帯地域とかあるいは海の上に降ります雨の量というのは現在のところ測定をする技術がないそうでありまして、やはり電波を利用してどのくらい雨が降ったかということを観測する技術の開発が地球環境の保持のためには強く求められておるわけでございます。そのような観測技術が確立されて初めて、よく言われますようなエルニーニョ現象の解明というようなこともできるのではないかというようなことであるとお聞きしております。
 それから、オゾン層の問題でありますが、通信総合研究所の方では、オゾン層と言われるような特に宇宙におけるいろいろな微量の物質の観測等についていろいろ研究を重ねてきておったわけですが、昨今、観察だけではなくて、むしろ特定の周波数の電波をオゾン層に向けて発射をいたしますと、フロンガスによっていたずらをされましたオゾン層の回復に役立つというようなことが技術的に何か解明されたそうでございまして、そのような実際の開発実験にもうアメリカは取りかかるということで、アラスカ大学が御自分のところの研究施設を使いまして、そのような実際の電波の発射実験を行うというようなお話がありましたものですから、昨年あたりからアラスカ大学あるいはカリフォルニア大学と私どもの通信総合研究所でいろいろ連絡をとり合いまして、お金の面では必ずしも共同研究というほどお金があるわけではないですが、一緒に勉強しようということでやらせていただいておりまして、来年度もそのための予算を要求させていただいておるところでありまして、地球環境を守るという点では、特にこの点ではアメリカとの関係ですが、共同研究というのが大変昨今盛んになってきたというふうに申し上げて差し支えないのではないかと思います。
#127
○守住有信君 それから、今度は実利用の通信・放送衛星、先ほども御質問が出ておりましたけれども、通信と放送の境目、通信は双方向だと、電波が天から降ってくる放送波は一方向だと、まずそこから私はイメージいたしております。ところが、衛星の方も前は放送衛星、通信衛星と分けて物を考えて取り組んでおったけれども、もう複合衛星時代で、放送衛星の方は電力を余計食う、太陽電池ですね、通信は余り食わぬというふうなことで、パラボラも放送の方だと細かいのを全世帯こうだが、通信はどこかの基地に落として地上のネットワークで光ファイバーその他で配信すればいいというふうなこともあるでしょうけれども、そういう通信衛星、放送衛星、コストの問題もありますが、これからの時代は複合衛星、トランスポンダー(中継器)が違うだけという、そういう時代を迎えておる。
 通信と放送の定義はきちっとしておかにゃいけませんよ。しかし利用はどんどんと、そして将来的には光ファイバー、ディジタルになれば、今は静止画のテレビ電話があるけれども、これは動画までになってくる。そのときは電話料はどのくらいになるだろうかとか、いろいろ思いながらおるわけですが、まあ地上系はさておきまして、通信・放送衛星の現状と今後、どう取り組んでいかれようとしているのか、お話しいただきたいと思います。
#128
○政府委員(白井太君) 放送衛星と通信衛星の一番大きな違いは、衛星の方から降ってまいります電波の電力というのが極端に違うわけでございまして、放送衛星というのは大電力で電波を地上に降らしまして、地上の方では比較的小さいアンテナでこれを受ける。それから、通信衛星の方は電力は弱いんですが、地上で受けるアンテナは大変大きなものになるというような違いが一番大きな違いになっております。
 そのようなことから、衛星が使います電力は、これは太陽から得るわけでございますけれども、放送衛星の場合は太陽から受けたエネルギーで大きな電力を発生させなきゃならぬ。それから、通信衛星の場合はそれほどでもないということから衛星の形がまず違っておりまして、放送衛星の場合は、太陽電池のパドルという羽根を大きく広げてかなり大きな電力が発生できるような仕組みをとっております。
 それからまた、食と申しまして、春分、秋分のときあたりになりますと、衛星が地球の陰に隠れまして太陽からの光が当たらないというような状況が出てくる時期がございまして、そのときにはもう太陽電池の発電力はなくなりますので放送は中断しなければならぬというようなことがあるわけですが、通信衛星の場合は比較的電力が小さくて済むということから、衛星の中にあります蓄電装置を利用してある程度仕事を続けていくことができるというような違いもあるわけでございます。
 そのような違いのほか周波数が違うとかいろいろな違いがあるために、現在のところは放送用の中継器と通信用の中継器を一つの衛星に乗せて打ち上げているという例は今のところはないと思っております。
 大変身近な例では、一九九五年に韓国が衛星を打ち上げるという計画を持っておるようでありますが、この韓国の衛星は、まさに先生が今おっしゃいましたような複合衛星でございまして、放送用のトランスポンダーを多分三本だったと思いますが、それから通信用のトランスポンダーを十本だったか十二本乗せるというような計画であったように記憶しております。多分実用の相乗り衛星ということではそれが最初ではないかなというふうに思いますが、すべてこれからの研究課題だというふうに考えております。
#129
○守住有信君 今度は山東科学技術庁長官に、いろいろ「むつ」の問題で御苦労があろうかと思いますけれども、この宇宙開発というのは国内的にも国際的にもグローバルな地球環境、もろもろの問題を考えるとき非常に意義のあることだと思っておりますけれども、宇宙政策大綱などを踏まえまして、科学技術庁長官としてどのようなお取り組みでいらっしゃるだろうかということを一言お尋ねを申し上げます。
#130
○国務大臣(山東昭子君) 我が国の宇宙開発は着実に進展を遂げつつあります。しかし、先ほど守住委員もおっしゃられましたように、国民のニーズというものは地球環境を初めといたしまして、より広範、そして多様化しているわけでございます。
 そのために、これからの宇宙開発活動というものは、通信あるいは放送分野を初めといたしまして、多様化し高度化する社会や国民のニーズに的確に対応し、そして我が国の国際的地位にふさわしい宇宙開発活動を展開していく。そして、さらには官民の適切な役割分担のもとに、民間の活力を生かしていくべく、民間における宇宙開発活動の積極的な展開を促していくこと、これを基本方針として今後とも積極的に宇宙開発活動を推進していく所存でございます。
#131
○守住有信君 引き続きまして郵政省の行政の方でございますけれども、先ほどもお話が出ておりました。まずは、私の記憶では俗称民活化法、その次は略称円滑化法、その次が基盤充実――ちょっと忘れましたが三本あったと思います。その情報通信、放送の振興策、特に地方振興、こういう角度を入れた政策、法律だったと思います。円滑化法の方は大分前に決算委員会でもお尋ねしたことがありますが、基盤充実の方は成立、施行がついこの間だからこれはさておきまして、円滑化法の方を立法化し、いろいろな税制とか助成とか、多少の助成でございますけれども、それをおやりになった後の今現実の成果と、あるいはまた実際法律を施行しておやりになっておられましていろんな隆路があると思うし、問題が出てくると思います。その辺のところをお聞きかせいただきたいと思います。
#132
○政府委員(白井太君) 先ほどもお答えをさせていただいたものでございますが、特定通信・放送開発事業実施円滑化法という法律は昨年の国会で成立をさせていただきまして、昨年秋九月から施行をいたした法律でございます。
 その法律の目的とするところは、情報通信関係の新たな事業を促進させ、またこれを円滑に実施に移すということをねらいといたしまして、幾つかの類型の事業に対して国が何がしかの支援措置を講ずるというような内容のものでございまして、支援措置といたしましては出資でありますとか、あるいは債務保証あるいは利子補給等を主な支援内容といたしておるわけでございます。
 それで、施行後の今日の状況でありますが、まず事業のうちの分類の一つであります通信・放送新規事業というものにつきましては、現在具体的な法律の支援対象になる事業として一件認定を行った実績がございます。
 それから、もう一つの類型であります地域通信・放送開発事業というものにつきましては、これは主として利子補給をするのが支援内容になっておりますが、平成二年度でこれは九件、それから平成三年度、年度途中でありますが、今日までで七件、既に事業認定をして利子補給の支援措置を講じております。
 それから、残るもう一つの事業類型であります通信・放送共同開発事業については、支援内容は債務保証でありますが、これについてはまだ実際には事業としての申請がなされておりません。
#133
○守住有信君 それと同時に、私は過疎地域が一番気になっておりまして、東京一極集中でございますが、九州も福岡一極集中、ああいうふうなことで熊本県も県庁所在地に一点集中、それで自民党の過疎対策特別委員会の中に入りまして、村岡先生が特別委員長でございます、これは議員立法でございまして、あの法律の中を見たら各省庁の施策がずっと入っておるけれども、私のふるさとの郵政省のは農村の有線放送電話、二十年も前の電電公社が頑張ってあらゆるところに電話がつくようになっておるけれども、そういうのが入っておるということで過疎地域の中で、勝手に名前も言いますけれども、谷さんが法制局へ行っておって法律や他省庁の法令に明るいものだから私のコンサルタントになっていただきまして、議員立法で電気通信に関する施設というのを四月一日から入れてもらった。
 この代表例がこのテレビの難視で、約三千二百市町村ありますが、千三百ぐらいが過疎地域です。人口流出、年寄りはどんどんふえておる。こういうところで私は、放送文化格差論というのを、放送もテレビ会社だけじゃだめ、放送文化論を持っておらにゃいかぬなんと言ってほえながらやっておった。まずテレビの難視、中継塔、あれは七割補助でございますが、過疎特別地方債、過疎特別交付税、そういう形で熊本県を初めどんどんそれを進めておるわけでございます。県庁初め市町村の過疎地域の総務課長、企画課長なんかみんな集めてやり出しました。それは広がりました。
 もう一つがNTTのオフトーク通信、いわゆる過疎の中のローカルの双方向のコミュニティーでございます。そして、オフトークはID機能をつけておれば、町会議員のうち、町の役場の職員のうち、なりわいはいろいろ違いますが、農業のうちに商工業の情報を流したってだめなんで、林業のうち、漁業のうち、商店あるいはまた農協や森林組合、商工会館と結んで、そこの参事さんが必要な情報を必要ななりわいのうちに知らせる、あるいは六十五歳以上、年金生活者、電話番号ですぐわかっておりますので、そういうので年金生活者、お年寄りにはお年寄りに必要な情報を流す。それでそのセンターを役場に置く、電話はどこにも来ておりますからね。あるいは校区ごととかいろいろ九百九十九の区分け、あるいはグループごとに分類ができるということで、これはNTTが一生懸命営業で頑張っておりますけれども、行政の角度からも地域振興と言っておられるわけですから、自治省はもちろんですけれども、県を通じ過疎地域の市町村へ大いに努力をしてい。たたく。
 それからもう一つは、防災無線でございます。災害対策、防災無線も今までは市町村ごとに物を見ておりましたね。広域行政でございますよ。市町村が組んで、市郡というものは長い間の伝統でございますから、郡単位に広域的な防災無線システムを自治省、消防庁と一緒になってやっていく。私は三点セットと言っておりますけれども、そういう対策、これについて熊本県はぼんぼんやっておりますけれども、よそはどうだろうかなと、これがよくわからない。他の管内がわからない。現場がわからぬ。こういうことでございますので、その辺のところを、所管はわかるかもしれませんけれども、テレビそれからオフトーク――オフトークはわからぬかな、NTT任せじゃいけませんよ。これらにつきまして現状を御説明いただきたいと思います。
#134
○政府委員(小野沢知之君) ただいま重要な御指摘をいただいたわけですが、郵政省の各事業、各行政の大事な仕事の共通点としまして、地域社会の振興ということで言ってみますと、私どものやっている仕事は、地域間の格差の是正、これが主要なことじゃないかというふうに考えております。
 そこで、私の担当する放送行政についての点でございますが、平成二年度中の過疎債の利用実績は、中継局については九県十六市町村、十六局でございまして、また共同受信施設につきましては十四道県二十市町村、二十施設になってございます。また、平成三年度からは公共投資事業として民放テレビ放送難視聴解消事業を開始しておりまして、平成三年九月二十四日現在では二十四道県三十八市町村、三十四局の中継局の設置が見込まれております。
 なお、過疎債に加えまして辺地債につきましても、平成三年度からテレビジョン放送の難視聴解消のための中継局及び共同受信施設の設置について起債対象となるよう措置されているところでございます。
#135
○政府委員(白井太君) 平成三年度の予算で初めて認めていただきました公共投資予算の関係につきましては、テレビジョンの難視聴解消とそれから移動通信のための鉄塔の敷設というのを内容にしておるわけでございますが、現在の平成三年度予算の執行中でありますけれども、このほとんどは過疎債あるいは辺地債の対象になっております。
 それから、オフトーク通信等でありますが、先生御指摘のように、私どもが地方公共団体のいろんな御意見を伺ってみますと、やはりオフトーク通信だとかあるいは有線放送電話というようなものをぜひ自分の町、村でもそういうシステムを持ちたいという御要望がなおかなりあるようでございまして、私どもといたしましては、このようなものも来年度の公共投資の事業の対象に含めるべきだということで、来年度の予算の中では公共投資に関連してこのような要望を出させていただいておりますので、これが実現いたしますと何がしかの町村の御要望に沿うことができるんじゃないかと思いますが、何か聞くところによるともう現在全国で七十くらいのオフトークの施設が既にあるようでございまして、特に過疎地域等においてはそういう情報通信手段が求められておるのではないかと私どもも考えております。
#136
○守住有信君 今のとらえ方の中で、有線放送電話とオフトークを一緒に同次元でとらえては――もうちょっと勉強していただきたいと思いますね。と同時に、郵政省の公共事業予算はせっかく七割助成の過疎債があるのに過疎地域以外の過疎地域の一歩手前の中間地帯、これが過疎債の適用がない。例えて、天草、あの離島ですよ。言いますと、本渡市はもちろんだけれども、松島町、大矢野町は観光その他で過疎債から外れた。そうすると、そこは助成が七割ないんですよ。だから、熊本県で言いますと、過疎以外の平たん地の部分、しかしそこは財政力は三割自治といったって二割何分ぐらいの財政力しかないんだよ。そういうところに視点を向けてやっていただきたい。
 もう一つあるのが大都会のテレビ難視でございます。原因者不明、こういうものに対する視点もやっぱり大都会は大都会なりに要る。過疎も要る。その中間地帯、これは特に過疎債適用でありませんので、今後の郵政省の公共事業の施策でこれに取り組んでいただきたいということ、これは希望を織り込んでございますけれども、申し上げておきます。
 時間もだんだん足らなくなって、肝心の定員の問題でございますが、午前中からお聞きしておりましたけれども、特に気になるのが郵便の定員でございます。これは、行革の精神は立派だけれども、現業国家公務員の郵便で例えて言うと、これは貯金の事務センターとかコンピューターオンラインで大いに合理化をやってきた。しかし、あの区分機だって、最近は郵便番号がパソコンやワープロをお使いになるようになりましたので区分機で読み取る率が非常に落ちてきて手作業でやっておる、こういう現実もありますよ。
 物の伸びだけではない。そういう機械化等々やってきましたけれども、逆の現象も実は部分的にも出ておる。こういうことでございますし、アルバイトばかりじゃだめでございます。サービスもいろいろ知恵を出して種類は広げておられますけれども、過密地帯の特定郵便局もこれは大変でございます、別の仕事ですからね。あるお客さんがお見えになって、それで時間を食っておったら次のお客さんはもう銀行の方に行ってしまっておる、そういう現実もあるわけです。大都会の特定局と大きな郵便局の定員、そして週休二日も広げていかなきゃいかぬわけです。それをアルバイトだけとは言いませんけれども、ランニング定員ぐらいでどうもやっておるようで、行管は郵便定員については非常に御理解があると、こう聞いておるわけですが、そうするとうまくいかぬのは大蔵省のせいだろうか、こう思うわけです。
 本当はここへ主計官でも呼びたい。私はそういう気持ちでここへ立っておるわけです。そして、せっかくの労使安定、相当私も全逓左派とは闘ってきましたが、今はがらりと違って盛んに仕事をしておるんですよ。その職場、労使関係をもろもろ考えると、第八次が来年から始まるわけですよ、ここからスタートですから、ここで枠組みが決まっちゃうとちょぼちょぼしたあれになっちゃうんだ、毎年。
 もう一つ申し上げたいのは、ちょっとまず郵便の方からまいりましょう。科学技術庁の方は後でいたしますので、そこらあたり認識はしておられると私は聞いておる。行政管理局は認識しておられると聞いておりますが、さて行革と、もう地方分権とかそっちの方へ行革審は力を入れてもらいたい。定員もただ減らせばいいと、現業公務員と一般行政職の職員は違いますよ。マンパワーのその労働者ですが、勤労者と私は言います。労働者というのは余り好かぬけれども、やっぱりそれでないとせっかくうまくきた職場がこれは乱れていきますよ。労働組合でなくても、一人一人が働く職員の気持ち、実態、管理職はもう一生懸命カバーするためにいろいろ夜遅くまで、年末だけかと思ったら、だんだんもうふだんもそうなりよる。私は現場を見ておる。地域から現場を見、現場の中へも入っております。そこらあたりで今度来年度に第八次が始まるというと、これはスタートだからちょっと毎年の定員の問題とはわけが違う。
 そこで、郵政大臣、いいですか、格好よい言葉だけじゃだめなんだ。これは体を張って私らも一緒になってやります。これはもう社会党も同じような考え方を持っておる人も多数おられると思う。こういう問題は与野党を超えてやるような問題ではないか、これが決算委員会ではないか、こう思っておるわけでございますので、まず郵政大臣の抽象的な決意でなくて、私らと一緒になって。やろうではないか、行管と大蔵。こういう私は至って率直でございますので申し上げますが、非常に前から気になっておりました。御決意と具体的なお取り組み、指揮命令等酌んでやるということにつきましてお話をいただきたいと思います。
#137
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先生御指摘の定員の問題でございますが、これは私が郵政大臣になりまして当初からの大変難しい問題で、しかしそれをなお現実問題としてやっていかなければならないという一番重要な問題と私自身も認識をいたしておるわけでございまして、先般の逓信委員会の一般質疑でもこの問題が出てまいっておりました。
 これは先生御指摘のように、これほど郵便事業の内容は刻々新しい商品の開発、窓口の事務容量の膨大化等々あるわけですから、これを定員削減というその言葉だけでやっておったのではどうにもならないではないか。逆に言いますれば、臨時の雇用あるいはパートの方々だけでそれをカバーするということはできない。かつまた、そういうようなことを続けているということは、郵政省の職員の労働条件というのはますます悪くなってくるのではないか。
 今後週休二日制というものが要求されておるわけでございます。これは保険、年金の関係の方は週四十時間ということでございますが、郵便の方では今四十二時間ということでございますから、それをまたどのように解決をしていくかというようなこと等々考えますれば、これは本当に人員削減というシーリングの枠内で達成していくことはなかなか難しい。逆に言えばサービスの低下をして、それで今度は労働条件をよくしていくかというような言葉を出さなければならないほどの非常にこれは難しい問題であると私は認識をいたしておるわけでございます。
 御承知のように今度第八次の定員削減計画が始まるわけでございますが、ぜひ私はそういうようなことで、守住先生御指摘のように、美辞麗句の言葉ではなくして実際の問題として、郵便事業のこの現業の部分の方々の定員の問題は一度真剣にこれは対処するといいましょうか洗い直していただかなければ、今後の良好なるサービスを維持していくこと、あるいはまたそれを遂行していくことはできない状態に現時点になってきておると思うわけでございます。
 ただ、私も今の私の立場がございますので、定員削減云々をどうこう言いますのはちょっと厳しいところでございますので、それはぜひ先生の方で御指導を賜りたい。したがいまして、これは本当に私の達成をしなければならない一番重要な問題と認識はいたしております。
#138
○守住有信君 重ねてでございますが、内閣の一員でいらしゃいます。同時に、総理直属の行革審がある。行革審の会長は日経連の会長でいらっしゃいました。私は消費税のときによう一緒にやっておりましたけれども、今度私は直接談判に行かなきゃいかぬ。こういうふうな私自身も行動と決意を持っておるわけでございます。
 まだちょっと時間があるので、科学技術庁の方の研究マン、国立系の大学あるいは研究所の研究マンの諸君ですが、ちょうど総務庁長官はちょっとお病気のようだからあれでございますが、この間も総務庁長官のところを科学技術部会と御一緒に訪ねました。そうしたら、これを一応〇・何とかかんとかで見ておるからということだった。その一人一人のマンパワー、一々理屈は申し上げません。皆さん、科学技術庁は御承知だ。アメリカなど先進国は応用技術に民間はぼんぼん投資して、最優秀の研究マンを集めて多様な研究をやっている。何も資金だけじゃございません。マンパワーですよ。ところが、国立系の基礎研究の方はどんどん減っていっておる。施設のこともございます。三十年もたった研究所で、特に理工学とか医学とかそういう世界は設備投資も必要ですが、同時にそこのマンパワーですよ。それを一般の行政職と全く同じにはちょっと……〇・幾つか何かしておるかもしれぬけれども、そういう現業公務員の郵便と私は限定して言っておる。それと研究開発マンだ。科学技術庁とか他の職務を言っておるんじゃありません。これは建設省も今まで三万人おったのが二万三千人だ。四百三十兆、資金はついても執行するのはだれだ、こういうことだ。前線ですよ。企画マンじゃございません。企画マンは少数精鋭だと思っておりますけれども、その前線のそういう方々、次元は違うけれども、これについて科学技術庁の方も大いに連携してやっていただきたいと思っております。よろしく。
#139
○国務大臣(山東昭子君) 守住委員おっしゃるとおり、基礎研究の推進には研究者の創造性によるところが極めて大きいため、現在の政府の科学技術政策の基本方針である科学技術政策大綱に研究人材の養成、確保が重要な柱の一つとして掲げられております。
 科学技術庁においても、創造性豊かな研究者がその発想を十分に生かすことのできるような研究環境を整備するなどの施策を講じてまいりましたが、私ども今日の日本の発展はやはりすばらしい人材があったからこそと承知いたしております。そして今、世界に貢献する科学技術のあり方というものが問われているわけでございます。そのためにも、今後とも研究人材の確保、育成には積極的に取り組んでまいる所存でございます。
 どうぞ先生も御協力をよろしくお願い申し上げます。
#140
○守住有信君 いろいろ各省には審議会がございますが、しかし各省関連でグローバルな問題は、実は内閣にも審議会がございます。官房長官も入っておられますし、それから総理みずからも。ここのところが私は非常に何か縦割り行政で内閣としての総合性、特徴発揮がない、こういうことを痛感しておるわけでございます。
 それで、総務庁もその内閣に近いところの御担当でいらっしゃいますし、財布というか、人件費は、他の資金とか他の投資よりもマンパワーの資金というのは予算的に言うなら、これは知れていますよ。大蔵省もよく分析してみればわかるはずだ。そういう部分だけについて私は強調しておる。きょうは総務庁、行管、お見えでございますけれども、あえてお帰りになったら次官以下に御報告いただきたい。
 そして、今度は大蔵省だ。郵政省も科学技術庁も一緒になって押しかけぬとだめだよ。今度がスタートだから言っておるんですよ。平年の、毎年度の途中ならいざ知らず、第八次が始まるんだ、来年から、来年度予算から。そういう意味で、ことしの年末に向かっては意味が違う。ここで日本政府のやっぱり特徴を発揮せにゃいかぬ。こういうふうに定員の問題では特に限定して、国立系の研究開発マンと郵便だけ限定した現業公務員。国営事業の中でやむなく建設業や中小企業やいろんな流通界と同じように外国人労働者を入れる、そういう末端の現実も一部出だしておる。これが国営事業たる我が郵政事業と国の研究開発に取り組む姿勢であろうかということを、ひとつお帰りになりましたらよく御報告をいただきたい。
 ということで、ほかにもいろいろ幾つかありますけれども、これで質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
#141
○木庭健太郎君 まず、食品照射の問題について科学技術庁にちょっとお伺いをいたしたいと思っております。
 食品照射というのは、御存じのとおり食品にコバルト60など放射線を当てて殺菌、殺虫などを行って食品の保存効果を高めるというふうに言われているものでございます。我が国では昭和四十二年に食品照射研究開発基本計画がつくられておりまして、科学技術庁初め各関係省庁が食品照射研究運営会議というのを設置されて現在までにジャガイモ、ミカン、タマネギなど七品目の研究を行ってこられたと聞いております。ただ、運営会議そのものは昭和六十三年にミカンについての研究を終えられまして、七品目、当初予定したすべての食品照射についての研究を終えられて、一応問題なしという結論を出していらっしゃるわけでございます。そして現在では、ジャガイモだけが市場に出荷されているというような現状だとお聞きしております。
 しかしその一方で、この食品照射の問題、特に消費者団体を中心にして、科学技術庁は安全だと言っているんですが、ただ団体は非常にこれは疑問だというお話をされていて、具体的に照射ジャガイモに対する反対運動なんかも起きておったということも聞いております。
 そこで、まずお尋ね、したい一点は、この研究運営会議というものが現在どうなっているかということでございます。
 基本計画を読ませていただきましたけれども、基本計画によると七品目をやる、この研究が目的だということになっておりまして、ある意味では役目そのものはもう終わったんじゃないか、だから当然これは解散してもいいもんじゃないかというふうに私自身は思っているんですけれども、まずその点についてお伺いしたいと思います。
#142
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 先生今おっしゃいましたように、食品照射は発芽防止あるいは殺虫、殺菌等を行いまして食品の保存性を向上させる効果等を持っておるわけでございまして、御承知のような、あるいは今御指摘のようなことで現在までやってきたところでございます。
 御指摘の食品照射研究開発の担当の運営会議でございますけれども、おっしゃいましたように、昭和六十三年三月にミカンに関します研究成果の報告をいたしまして、七品目の研究成果がすべて取りまとまったところでございます。それ以降、約二年間の期間を置きまして、平成二年二月に運営会議の活動を再開いたしております。
 この運営会議で現在何をやっておるかということでございますけれども、御承知のように、食品照射のねらいでございます食品の保存期間の延長とかあるいは食品衛生の向上等、この技術に関しましては、薬剤による汚染や薬剤の残留の問題がない、あるいは均一処理が可能であること、あるいは処理に伴う温度上昇がわずかでございますので生鮮物、冷蔵品、冷凍品の処理にも利用できる、さらには包装後の照射によりまして二次汚染が防止できること、あるいは香辛料等に対しましては風味の損失や変色が少ない等々の特徴を持っておりますので、七品目以外の品目につきましても照射以外の食品保存技術や食品流通形態の趨勢、さらには食品防疫にかかります国際情勢等によっては、今後集舟化の必要性が高まる品目もあるのではないかと思われるところでございます。
 このような観点から、現在食品照射研究運営会議におきましては、今後重点的に研究を進めるべき品目の考え方等研究の推進方策につきまして検討を行っておるところでございまして、今後この会議の検討結果を踏まえまして研究開発を進めてまいりたい、かように考えておるところでございます。
#143
○木庭健太郎君 私自身よくわからなかったのは、七品目ということで一たん終わった、その後平成二年の二月に再開されたというようなお話になっておりますけれども、そういった事実自体がきちんとしていないし、世間にわかりにくくなっているし、そういう意味では食品照射問題というのはいろんな議論の分かれるところも事実あるわけですから、科学技術庁の姿勢として、どうされるつもりなのかというのがわかりにくいままになっていたとも思うんです。今おっしゃいましたけれども、研究を今からされようという、また再開されているということですけれども、検討して、では今どういう品目、さっき香辛料の問題なんかもちょっとおっしゃっていましたけれども、何か具体的に今後これとこれとこれはやらなくちゃいけないというような品目まで現在の時点で挙がっているのかどうかという点について、お伺いしたいと思います。
#144
○政府委員(石田寛人君) 品目につきましては現在運営会議でいろいろ議論はされておりますけれども、どの品目をどう具体的に展開するかにつきましてはまだ決まっていないところでございます。
#145
○木庭健太郎君 非常に効用がある、科学技術庁としては進めるべきだとおっしゃっているわけですよね。その一方で反対されている方々というのは、食べる物に放射線を当てる、放射線は残らないということも言われているんですけれども、そういった問題も出てきているというのも事実なんです。ですから、やっていらっしゃるならやっていらっしゃるできちんどもう少しわかりやすい形でやるべきでしょう。現在の時点では、科学技術庁は別として、問題点がいろんな団体から言われている。しかも、では業界自体でそういう要望が、さあ今から何をやりたいという品目があるのかというと、今のところ具体的品目も上がってきていない。そんな時点でまだこういう会議自体を存続させる必要があるかどうかというのは、私自身は非常に疑問視しているままなんですよ。やられるならやられるで、積極的に安全だと信じている、だから今後こういう品目でやるんだと、きちんと宣言して私はやるべきだと思うんです。私自身はそれについて反対すると思いますけれども。
 それは別として、立場があるならばきちんとすべきだと思うし、その辺を非常にあいまいなままやっているのが私は行政の姿勢として非常におかしいんじゃないかと思っておりますので、その点を含めて、やられるというなら早急にそういう会議を再開されて、今後どういう品目をやっていくかという問題をきちんと科学技術庁として提示されて、それについて反対される方々もあるでしょうから、それはそれで意見を闘わしていただきたい、そのことを要望しておきたいと思うんです。
 そして、食品照射については日本よりむしろ海外の方で活発に行われているように聞いておりますけれども、海外の現状が現在どうなっているのか、またこういう照射された食品は海外の方が多いわけですから、これが日本に輸入される可能性はあるのかどうか、簡潔にこの点を厚生省の方から言っていただけるといいと思いますけれども。
#146
○説明員(織田肇君) 食品照射の海外での状況につきましては一九九〇年のIAEA、これは国際原子力機関でございますが、これのまとめによりますと、三十八カ国で約六十品目の食品に照射が認められております。例えば米国では小麦及び小麦粉、香辛料、生鮮果実等に照射を認めております。輸入食品につきましては輸入時に検疫所に対しまして輸入届け書を提出することになっており、当該食品が放射線照射をされているならばその旨届け書に記載することになっております。検疫所においてはその届け出内容により放射線照射の内容を確認しておるところでございます。
#147
○木庭健太郎君 いろいろこれはあるものに書いてあります。世界で照射された食品のうち日本に輸入される可能性があるものとしては、実に多彩でございまして品目からいうと六十品目、特に果物類なんかが多いわけでございます。そういう意味では、一応照射したというのがわかるように向こうはしているから、日本にはそういうものは入らないんだとおっしゃるんですけれども、やっぱり危険性というのはいつも感じるわけです。
 今おっしゃいましたけれども、では食品照射をされたということをきちんと検知できる方法というのが確立されているのか。日本でもしそういう食品が輸入される、あり得ないとおっしゃったけれども、もし間違って入るようなとき、照射食品を区別できるそういう技術があるのかどうかというのを伺いたいんですけれども。
#148
○説明員(織田肇君) 食品へ放射線を照射したか否かを科学的に検知する方法は現在国際的にも確立されておりません。輸入食品の増大という状況下におきまして検知法の確立は重要であり、現在科学技術庁の原子力試験研究費によりその研究に取り組んでいるところでございます。
 具体的には、国立衛生試験所におきましてかんきつ類、香辛料等に対する検知法の研究を行ってきたところであります。
#149
○政府委員(石田寛人君) 今厚生省の方から御答弁のあったとおりでございまして、検知法と申しますれば、照射食品につきまして照射の有無やあるいは照射線量、どれくらい当たったかというようなことにつきまして調べる方法でございますけれども、これは照射食品中におきまして顕著な変化が起こっていないということもございまして、現在のところ検知法につきましては今御答弁ありましたように研究開発の段階にございます。
 今後、検知の技術が進歩いたしまして、照射の有無の識別が可能な技術が開発されますれば、照射食品の普及にこれから一層貢献するということも考えられますので、科学技術庁といたしましても、検知法に関する研究につきましてはこれはもう着実に推進してまいりたい、かように考えているところでございます。
#150
○木庭健太郎君 厚生省さん、もしよければ、検知する方法を今調べているのが幾つかあるとおっしゃいましたね、具体的にどういう品目について検知できるかどうか、何品目ぐらいについてそういう研究をなさっているのか、品目がわかればちょっと教えておいてください。
#151
○説明員(織田肇君) 品目につきましては、最近の研究対象としましてはかんきつ類、香辛料等がございます。
#152
○木庭健太郎君 この問題は、本当はジャガイモの問題まで含めて長くやるべき課題なんでしょうけれども、きょうは郵政省もありますので、そこまでちょっと入りませんが、私自身一番感じているのは、消費者なり消費者団体が一番心配しているのは、いまだに検知する方法がない、科学技術庁は安全だと言う、でも消費者にとってみればそういうものを食べるということについていまだに抵抗感があるということです。
 科学技術庁のやり方としてはいろんなやり方があると思います。実際に私もパンフレットを見せていただきましたけれども、もっと知ってほしいというようなこともやっていらっしゃるわけです。これはこれでやることも結構ですけれども、ただ消費者というのは、私は選ぶ権利はあると思うんです、選ぶ権利。科学技術庁がこう言っているものを、では積極的に食べようという人もいるかもしれない。しかし、やはりこれを女性の方たちに見せて、どうですかこれで食べる気になりますかと言ったら、なかなか皆さんちょっと抵抗があるという話はされておりましたけれども、いずれにしてもこういう照射食品というのが市場に出ているんだ、こんなものが出てくるということがきちんと消費者にもわかる、そしてある意味ではもし海外から来てもそういうことが発見できるという検知の方法というものを最優先でやらなきゃいけないし、消費者にとっては普通のものと照射食品との識別がきちんとできる体制というのを今後はつくっていかなくちゃいけないというふうに私自身は思っているわけです。
 そこで、食品照射研究運営会議でございますけれども、この会議ももちろん今後そういういろんな品目をふやすということもあるんでしょうけれども、その一方では検知という問題についてはいまだに国際的にないわけですから、その技術を日本が開発すれば、私はすごいことだと思うし、そういう意味では日本が積極的にやるべきだろうし、この運営会議の項目に検知ということをぜひ加えてやっていただきたい。それがある意味では消費者、消費者団体に対する疑問を解くことにもなると思っております。
 そこで、この問題の最後に、科学技術庁長官、今後この食品照射という問題にどう取り組んでいかれるのか、特にこの問題に一番関心を持っていらっしゃるのは、長官と同じように女性の方々がこの問題に関心を持って、その反対運動の主砲は女性でございます。その一方で推進する側の大臣なわけですから、その辺も頭に入れながら、今後この食品照射についてどう進められるお考えでいるのかきちんとお伺いしておきたいと思います。
#153
○国務大臣(山東昭子君) ことしの夏も食中毒が起こりまして、このような事件が起きますと、やはり生活者というものは食品の保存あるいは衛生の向上には敏感になるのは当然でございます。
 食品照射は、御承知のように食品の鮮度を落とさず、また化学薬品などを食品中に残留させることなく、食品の殺虫、殺菌そして発芽の抑制などができるという特徴を持つ技術でございますけれども、科学技術庁におきましてもこれまでに原子力委員会の策定した研究開発計画に基づいて研究開発を実施し、その結果現在では、先ほどから話が出ておりますが、ジャガイモの発芽防止用としても実用化しているわけでございます。
 今後とも着実に研究開発を進めるとともに、今委員がおっしゃられたようにいろんな角度からまた検討すべきところもあるだろうと思いますので、そうしたことを含めて、食品照射の安全性あるいは有用性について、今後ともパンフレットの配布などを通じ、できるだけ国民の理解の増進に努めてまいりたいと考えております。
#154
○木庭健太郎君 厚生省、ありがとうございました。
 次に、NTTの電話の通話料金の問題について何点かちょっとお伺いしたいと思います。
 もちろん、電話は情報化社会にあって市民にとっては不可欠なものですし、その通話料金を適正かついかに低廉にするかというのは、私はNTT及び郵政省に課せられた最も大切な課題の一つだと思っております。特に、NTTの方はことし初めに、ことしじゅうにも料全体系の抜本的見直しをするというようなことを社長が宣言をされておりますし、郵政省の方でも通話料金の検討に入っているというようなニュースが流れまして、非常に関心も高まっております。
 そこで、まず遠距離の通話料金についてお伺いをしたいと思うんです。遠距離の通話料金は、過去四回にわたる引き下げで四百円から二百四十円になっておりますけれども、NTTの中期経営計画を見ましたら、平成六年度までに二百円以下にするというふうにされているわけでございます。しかしその一方で、これは八月の新聞報道でございましたけれども、NTTはことし三月の料金値下げや景気の後退による通話料の伸び悩みで経営状態が非常に悪化しているというようなことが伝えられておりまして、一体遠距離料金を二百円以下にするという方針を堅持できるのかどうか、平成六年までにできるのかどうかというのが心配されるような報道もございました。計画を立てて争ういう方向でやっておるわけですから、私自身ぜひその平成六年というのは実現をしていただきたいし、その見通しがあるのかどうかをまず最初に伺っておきたいと思います。
#155
○参考人(井上秀一君) 確かに、おっしゃるようにNTTの経営状況は、急激な競争の進展と相次ぐ料金値下げ、それから最近の経済動向、こういうものを見ますと先行き非常に厳しいというふうに我々覚悟しておりまして、そのために経費の節減、増収努力等今一生懸命やっておるところでございますが、なかなか先行き厳しいものがあると思っております。
 しかし、その中ではありますが、今お話のありました平成六年二百円という目標については今後とも最大の努力を重ねて達成していきたいということで今努力をしているところでございます。
#156
○木庭健太郎君 どうにかその方向で頑張りたいということで、六年めどというのは捨てていないということで理解していいんですね。
#157
○参考人(井上秀一君) さようでございます。一生懸命努力しているところでございます。
#158
○木庭健太郎君 次は、近距離通話の問題でございます。
 これは昭和三十七年以降ほとんど変更をしていない状況でございます。特にこの点ぜひ聞きたいのは、NTT社長のことしの年頭の会見だったと思うんですけれども、三分間十円というこの固定した市内電話の範囲を見直すことをNTTの社長が明らかにされておりまして、その中では、これは抜本的料全体系の見直しということで出てきているんですけれども、同一県内同一料金、数県にまたがる地域ブロック内均一料金とか全国均一料金とかいろんな案を候補として検討しているということを報道されておりましたけれども、いずれにしても、そうなると現行の三分十円というこの続いた料金が、これによって値上げされるのは必至じゃないかというふうにも受け取られるわけでございます。
 そこで聞きたいのは、三分十円というこの長く続いたやっというのは利用者にとってはもう固定化された、これをより下げていただければうれしいわけでございますけれども、ある意味ではその範囲が拡大されることの方を利用者は私は願っていると思っているのでございます。そういう意味では、この抜本的考え方の中に単位料金は値上げせずに地域を拡大するというようなことなんかも含めて検討もされているのかどうかということをぜひちょっと伺っておきたいし、特にこの問題は年内までに結論を出すというようなお話でございましたけれども、いつまでに、本当に年内までにこういう話が出てくるのかどうか、郵政省とどういう形で協議されるのかという点について伺っておきたいと思います。
#159
○参考人(井上秀一君) 実は、現在の料全体系というのは電電公社時代から、いわゆる独占のときでございますが、そのときの料金の体系を基本的に引き継いでおりまして、計算によりますと、市内の赤字を市外の黒字で賄っているという基本的構造になっておりまして、今後料金をいろんな形でどうしようかということ、競争もいろいろ進展してきましたし、そういうものに適切な競争ができるようになるにはどうしたらいいのか、それから今後さらに高度な情報通信サービスの利用にどういうふうにこたえていくか。さらには、これはもちろん我々の一番の義務でありますいわゆる基幹インフラの整備、こういうものをきちっとやっていかなきゃいかぬということになりますと、料金について我々としてはぜひコスト構造に見合ったといいますか、そういう料全体系に直していただきたいなというのが従来から実は考えておるところでございます。
 もちろん、全体的な経営の改善というのは努力をするわけでございますが、現在でももう基本的に赤字になっているという市内の料金構造、これにつきまして十円のままで広げるというのは実態的に非常にもう難しい、できないというのに近い、できないというふうに考えておりまして、この点についてはぜひ御理解を賜りたいというふうに思っております。
 では今、料金の問題をどういうふうに、そして社長が言った話というのはどうやっているのかということでございますが、これについては今近距離の問題で言いますと、社会生活圏が非常に広域化しているというようなことも踏まえましてエリアを広げていくという問題、こういう問題も含めまして料全体系全般についていろいろ今社内で勉強をしております。全体としてどうしたらうまいバランスのとれた、先ほど言いました高度な情報通信の発展、それから基幹インフラの整備、さらには競争にも適切に対応できるような料金、こういうものをどういうふうにやっていくかということに対して社内で今いろいろ整理しておりまして、NTTとしては年内に一本というよりも幾つかの案をちょっと整理しましてまとめていきたいというふうに考えております。これを郵政省の方といろんな形で御相談申し上げたいというふうに今考えております。
#160
○木庭健太郎君 郵政大臣、NTTはそう言っているわけです。そのことを念頭に置いて、今からちょっとあと一、二問聞きたいんですけれども。NTTの方ありがとうございました。もう結構でございます。
 一方、郵政省さんの方でございますが、ことしたしか近距離通話の在り方に関する調査研究会というのを発足させたわけでございます。これはやはりずっと近距離料金が三十七年以降ほとんど変わっていないということで、これのあり方をどう考えるかということから検討に入られたわけでございます。一方では、NTTの方は今おっしゃったみたいに抜本見直したというふうに言っているわけでございます。利用者にとってみれば何かもう料全体系全部なし崩し、NTTは全体を考え直すんだと言っているわけですよね。郵政省は何と言っておるか、近距離通話について考えようと言っているわけですよ。一体何がどうなっているのか、これもまた非常にわかりにくい構図になっていると私は思っているわけです。
 郵政省としてこの辺はどんなふうに調整を図っていくお考えなのかというのをぜひ聞いておきたいし、特にこの研究会というのは、やはりNTTと同様に、先ほどもう料金値上げしなくちゃしょうがないという話をちょっとおっしゃっていましたね、それと同様な考え方で抜本見直しを図るためにこういう研究会をつくられたのかどうかというのをぜひ聞いておきたいし、結論は研究会の方も年内だということをおっしゃっているんですけれども、これをどう調整して、いつまでにこの問題について結論を出されるおつもりなのか、その辺をちょっと明らかにしておいていただきたいと思います。
#161
○政府委員(森本哲夫君) たくさんのお尋ねがございましたのでちょっと整理をさせていただきますが、先ほど先生からお話がございましたように、競争導入をいたしましたのは昭和六十年の改革でありまして、当時NTTの一番遠い料金は四百円でございましたが、今二百四十円まで競争で下がってまいりました。ただ、近距離の方は市内の十円とか隣の二十円とか、その辺全体は必ずしも大きな低廉化が行われてないという事情にあるわけでございます。
 先ほどから話がございますように、現行の料全体系というのは三分十円でかけられる地域、MAと言っております、メッセージエリア。これは三十七年にできたわけですが、全国に今五百六十七数があるわけですが、これを中核として近距離圏の通話というのは成り立っているわけでございます。このMA自体は、先ほどからもNTTからございましたように、確かに独占時代からずっと引っ張ってきた営業区域ではあるわけですが、ただ、競争を入れるとなりますと新しい電気通信事業者というのはこのMAに皆接続をしてもらわなきゃならない。そういう意味で、このMAは単にNTTだけの領域の問題ではなくて、いわば国民の共有財産みたいなそういう感覚になって、このあり方というのはNTTだけじゃなくて競争体系における利用者の料金に真っすぐはね返ってくる、こういう性質のものでございます。そうした観点から、この平成二年の三月でございましたが、例のNTTの見直しの中でこのMAについては、利用者の利便とか事業者間の競争条件への影響等を踏まえてMAのあり方について見直すべし、こういう政府決定がなされているわけであります。
 それで、現在のこのMAは、三分十円でかけられるというのを基礎にいたしまして、あと距離別にずっと最遠距離のさっき申しました二百四十円まで九段階になっておるわけですが、単に遠距離をはかる目安のばかに、そのMAの大きさによって毎月の払う基本料が違っております。御案内のとおり、一番高い住宅用でしたら千五百五十円毎月NTTが徴収いたしておりますが、非常に加入者数の少ないMAは月千三百五十円とかいろいろな段階に決まっておるわけで、いわばMAをいじるということは基本料金にもはね返ってくる問題になります。さらにこのMAについては、行政区画が三十七年以降ですから相当大幅に変わっておりまして区画と一致しないという問題が起きておりますし、さらに交通圏の拡大ですから、違うMAで果たしていいのかというような議論が出てきたり、また一方、実際の通話状態を調べますと、全国平均いたしまして、百回かけるといたしますと七十回までが三分十円のエリアに落ちてしまう、隣のエリアを入れますと八〇%まで入ってしまう、こういう実態にもある。
 余り下手にいじってもこれはまた妙にいろんな問題もあるというようないろんな問題がございます。しかしいずれにしても、近距離通話を何とかするにはMAのあり方を含めて総体的な見直しをしなきゃならぬ、こういうことでお話の研究会というのを発足させたわけでございます。
 NTTはNTTとして、事業体で研究するのは当たり前でございますが、私どもとしてはそういう視点から抜本的な研究を主として、客観的というか学術的というか、そういう視点で幅広に御検討いただこうということでございますので、ただ、ここの場は料金の体系についての御議論をお願いしようということで、具体的な料金水準というような問題についてはそういうことをお願いする場だというふうにはいたしていないわけでございます。これは五月につくったわけでございますが、大体一年程度を目安にということにいたしておりますので、必ずしもそういう意味では年内には出てまいらないわけであります。
 いずれにしても、そういうことで今基本的なところをひとつじっくり腰を据えて議論願おうということでございます。NTT等が考えております問題等も含めまして、こうした基本的な論議を含めて、本当に利用者のための料全体系は将来どうあるべきか真剣に検討していかなきゃならぬと考えているところでございます。
#162
○木庭健太郎君 るる説明いただきましたが、今おっしゃった中で、私自身も非常に現在の近距離通話の中で一番納得いかないというかよく理解できないのは、確かに三十七年から市町村の枠組みが変わってきたわけですが、その結果どうなっているかちょっと調べてみましたけれども、一市町村の中に二つ以上の市内通話区域を持っているのを調べましたけれども、私が住む福岡県ではそんなに多くなくて、それでも十二カ所ありました。全国見みと二百五十九カ所あるわけですよ。ある意味では同じ市内に住みながら、同じ町内に住みながら何で違う局番なんだと、これはもう利用者にとって何とも言えなく納得いかない事実なわけでございます。
 この問題というのは、最優先で私は解決すべき課題だろうし、少なくとも一つの市町村内の市内通話区域というのは一つにまとめ、そして市外局番も統一させるというのが最低限やらなくちゃいけないことだろう、何よりも優先してやるべき課題だと私自身は思っておるんですが、これは当然研究会の中でも検討されると思いますけれども、大臣自身こういった問題を利用者の立場からぜひ積極的に御検討いただきたいと思うので、その考えをお伺いしたいと思います。
#163
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先生るるお話を進めてまいったわけでございますが、お伺いいたしておりまして、最後に先生がおっしゃられましたように、一確かにこのMAの問題はいろいろなことがその中にあると思いまして、今おっしゃいました近近格差の問題、それからまた遠近格差が非常に大きいというようなことも含めて、このメッセージエリアの問題をどのように解決していくかというような問題があろうと思いますから、すべて一度に解決できないかもしれませんが、おっしゃいましたようにプライオリティーをつけて、今おっしゃった同じ地域の中のものが一本化していくとかいうようなことからまた始めていくべきであろうと思っておりますから、まずそういう角度で私も指導をしたいと思います。
#164
○木庭健太郎君 最後に、郵政省が進めていらっしゃいますテレビ難視聴対策についてお伺いをしようと思っております。
 この問題は先ほど守住先生も過疎地の問題で御指摘をされておりましたけれども、私はこの問題についてはちょっと怒りを感じておるのでございます。
 このテレビ難視聴者対策のために、たしか平成元年の補正予算でございましたけれども、そこで難視聴者がNHKで十万世帯ですか、民放で四十万世帯あると。まず、このNHKについては、難視聴世帯でのそういう難視聴を解消しようということで、たしか衛星放送の普及を目指しての受信設備ですよね、アンテナとかそういう一部を助成する衛星放送受信対策基金の制度というのを郵政省の方で提案されまして、私たちも郵政省から随分言われまして、これは急いでやらなくちゃいけないというような話もありまして、補正予算ではございましたけれども、補正予算で基金というのばどうかといういろんな疑問もありましたが、まずこれはやらなくちゃいけないということを納得した上で発足した制度だと思っております。
 この制度は、助成世帯がたしか十万世帯で、十年間で毎年一万世帯ずつ解消するというお話でございました。したがって、平成二年度が終わって平成三年度に入っているわけですから、もう一方世帯以上は解消されていると思うんですけれども、平成二年度末の助成世帯数は何件たつ、たのか、一番新しい平成三年度の八月でもいいですけれども、新しい数字で何世帯これができたのか、報告してください。
#165
○政府委員(小野沢知之君) お答えいたします。
 平成二年度末現在の助成実績でございますが、十九市町村三百三十五世帯でございます。また、平成三年度につきましては、八月末現在で七市町村三十八世帯という状況でございます。
#166
○木庭健太郎君 ちょっとひどいんですよね。急ぐからこそそういう制度をつくったのであり、一万世帯に対して三百三十五、ことしもちょっとこの三百三十五までいくのかなと物すごく心配をしているわけでございます。とにかく、これは何でこんなにうまくいかないのか、その理由をまずはっきりさせてもらいたいと思います。
#167
○政府委員(小野沢知之君) 私自身もこの数字を見て愕然としたわけです。この理由について分析してみましたが、NHKのテレビの難視聴世帯が各市町村内に点在しておりまして、また一部の世帯に限られているということから、NHKのテレビ放送難視聴の解消に対します自治体の関心が高くないという点もございますし、そういったことで難視聴世帯の戸別の実態調査が容易でないということ、一部の住民に対する自治体の予算の支出となるために、市町村全体として理解を得た上での助成が難しいことなどが理由だと思いますが、こういった点をよく分析して、今後対応に万全を期していきたいというふうに考えております。
#168
○木庭健太郎君 今おっしゃいましたけれども、この助成制度というのは直接その難視聴の世帯が即解消できる制度じゃないわけですよね。市町村が窓口になりまして受け皿となるわけです。例えば十万円を限度にすると国が四分の一補助してやる、そしてあと四分の一を市町村で補助してやる。だから、合計半分補助してもらえるような制度になっているわけです。そこで一番大事なのは、ではこういう難視聴世帯を抱える市町村が全国でどうなっているのかという実態調査というのは私は当然やっているものだと思うんですけれども、抱える市町村は何市町村あるんですか。
#169
○政府委員(小野沢知之君) 本件助成措置の対象となります難視聴世帯の数につきまして郵政省が昭和五十九年度から六十年度にかけまして実施いたしましたサンプル方式の実態調査によりますと、約十万世帯というふうに推計しております。
 なお、NHKの放送局の電界強度図とか共同受信施設の整備状況とか、そういった資料によりまして難視聴地域であるかどうかについてはほぼ把握できるのでございますけれども、個々の難視聴世帯を特定することは困難だということで、市町村別の数は把握できてない状況にございます。
#170
○木庭健太郎君 だから、基金をつくるのはいいんですよ。それは大切なことで賛成はしますのでも、要するに一体それをどこにお金を渡せばいいのかという、その市町村が全国の中でどこにあるのかというのがわからなかったらこれは制度にならないでしょう。どういうふうな形で難視聴世帯があるのか、それを抱える市町村が幾つあるのかというのはこれは早急に調査してほしいし、それをやらなければこの基金自体いつまでたっても進まないじゃないですか。調査する気がありますか。
#171
○政府委員(小野沢知之君) 現在調査を進めておりまして、来年の三月末を目途にまとめる方針でございます。
#172
○木庭健太郎君 そして、市町村に対して、またそういう難視聴世帯に対して、現時点で郵政省としてやっていますよということをどんなふうにPRされ、広報されているのか。今驚くべき数字だとおっしゃいましたから、これを進めるために今からどう広報されるのか、その点もきちんと伺っておきたいと思います。具体的に言ってください。
#173
○政府委員(小野沢知之君) まず、現在行っている方法について御説明いたしますと、難視聴世帯があると思われる約千九百市町村へパンフレットを送付いたしまして、その中で我が方へ照会があるなど、反応があった四百六十五市町村に対しまして地方電気通信監理局、それからNHKの職員が直接戸別に訪問し、あるいは電話によって説明して勧奨を行っているわけでございますが、今後につきましては、現在制度の利用に関する手引書を作成中でございまして、これを配布するとか、あるいは綿密なアンケート調査を実施するとか、そういったことによって地方自治体、NHKなどと密接な連携をとりながら周知活動を推進していきたいと考えております。
 また、住民の皆様に対する周知につきましても徹底を図るために、これまで行ってきた周知活動を強化し、NHKのテレビによる周知をさらに行うとともに、郵便局とか農協等を通じて周知を強化していきたいと、こういうふうに考えております。
#174
○木庭健太郎君 大臣、聞いてもらったとおりでございます。
 せっかくつくった制度ですし、それが実効性あるものにしなくちゃいけないし、それをやらなければ過疎地対策といって金だけ計上してもしょうがないわけですよ。基金が腐ります。そういう意味では、今後ぜひその世帯数とか市町村の調査をやられた上で、いろんな問題が出てくるんでしょうけれども、基金の額は決まっているわけですから、例えば市町村の助成がなくても、そういう申し出があった場合、市をスルーして国だけの助成でできるとか、またやり方としては助成率をもっと魅力のあるものにして引き上げるとか、いろんな方法があると思うんです。制度についても弾力的な運用というものも頭に置いてやっていただきたいと思うし、とにかくせっかくつくって十年間でやろうとしている制度ですから、ぜひこの制度を目標どおりやるという決意を大臣から聞いて、質問を終わりたいと思います。
#175
○国務大臣(関谷勝嗣君) これは、先生の御質問をいただき、実際のその後の進捗率を見まして、小野沢放送行政局長も正直に表現いたしておりましたが、本人もびっくりしたということであるわけでございまして、私も伺いまして、せっかくこのようなすばらしい制度をつくったわけでございますから、これを達成するべく、このときにこそ全国二万四千郵便局がございますから、そういうようなところも通しまして周知徹底をし、この予算化されたものは十分消化し、また難視聴を解消していく方向に努力をしていきたいと思います。
#176
○木庭健太郎君 終わります。
#177
○林紀子君 私は、NTT東京電報センターの問題について、お伺いしたいと思います。
 きょうは参考人といたしましてNTTの風木電報事業本部長さんに来ていただいておりますので早速お伺いしたいと思いますが、東京電報センターでは最近派遣会社から常時労働者が派遣をされて仕事をしているということですが、どのような派遣会社から常時何名の派遣労働者を入れて、その派遣労働者はどのような業務に当たっているのかということを、まずお聞かせいただきたいと思います。
#178
○参考人(風木修君) お答え申し上げます。
 先生御指摘の問題でございますが、会社名は千代田区に所在しておりますテンポラリーエルダーグループという会社でございます。人員は派遣人員として七十五名を登録いただいておりますけれども、常時派遣されている数はおおむね三十名程度でございます。業務内容は、お客様からの電報受け付け業務を行っておるということでございます。
 以上でございます。
#179
○林紀子君 まず、基本的なことを教えていただきたいのですけれども、今受け付け業務をなさっているというお話ですが、電報を受け付ける際にはどういうような機械を使用しているのか、そしてまたその受け付けた後どういうような機械を通って受取人まで行くのか。ここにあるNTT発行の「一一五」というこのリーフレットを見せていただいているので大体流れはわかるのですけれども、簡単で結構ですのでちょっと御説明いただきたいと思います。
#180
○参考人(風木修君) お答え申し上げます。
 私どもの一一五の電報システムはコンピューター化されておりますけれども、受け付け端末と申しますのは、まずお客様が一一五を回されますと受け付け端末に電報が入ってまいります。それをお客様の申し出とおり端末から入力をいたしまして、コンピューターで着信の側にそのまま配信される、こういうシステムでただいまは運用いたしております。
 以上でございます。
#181
○林紀子君 それから、今業務内容のことで受け付け業務ということでしたが、私はここにパンフレット「東京中電」という一九八七年三月号で、今のお話には出てきませんでしたが、TXASという電報自動処理装置と言うんですか、それが導入されたときの新しい組織図というのを見せていただいているわけなんです。これはいまだに変わっていないと思いますが、この派遣労働者は、この組織図では第二営業部、第三営業部、それからシステム部の中の第一システム課、第二システム課、ここに配置されているというふうに伺っておりますが、それでよろしいでしょうか。
#182
○参考人(風木修君) ただいまも組織は変わっておりませんで、配置はおおむねそのような状況になってございます。
#183
○林紀子君 そうしますと、派遣労働者とそれからパートの方と正規の職員の方が受付のところでは同じ仕事をしていると思うわけですけれども、その第二営業部の受付課の仕事というのは受け付け処理業務、「苦情・問い合わせ受付処理を含む」というふうにこの組織図ではなっているわけですね。そうしますと、一一五をかけまして、電報受け付けですと、こう出てくるわけですけれども、苦情処理というか、苦情というのがいろいろあるということも伺っているわけです。本当はお祝い電報を打ったのにお悔やみの方に行っちゃったとか、お悔やみ電報を打ったのにお祝いの方に打っちゃったという、それが一番ひどい事故になるのかもしれませんけれども。そういうことから、打ったはずなのに受け取っていないけれどもどうなったかとかそういうことは、電報を発信する方は一一五にかけたわけですから当然一一五にかけて、そういうことがあっちゃ困るじゃないかということを言うわけです。そうしましたら、その受け付け業務についていらしゃる派遣労働者の方も当然それを受け付けてそれを処理するというふうにこう書いてあるわけですから、その処理もするということになるわけですね。
#184
○参考人(風木修君) お答え申し上げます。
 配置については今申し上げましたとおりでございますが、実際の仕事の分担といたしましては、派遣社員の方は主として電報受け付け入力業務でございまして、お客様の苦情でありますとかあるいは不達の事故、こういったものにつきましては私どもNTT社員において処理をしております。
 以上でございます。
#185
○林紀子君 確かに、処理というのはそういうことではわかるわけですけれども、苦情の受け付けというのも当然一一五を回す方はどなたが受けるかわからないわけですね、職員の方が受けるか派遣労働者が受けるか。実際の業務をなさっている方にお話を伺いましたら、例えばお祝い電報とお悔やみ電報を間違ってどうしてくれるというような、ややこしいというかそういう処理については保の方に回すけれども、例えば打ったはずなのに届かないけれどもどうなのかというようなことは、実際に受け付けの業務でコンピューターを扱っている方が画面にあて名が間違ったんじゃないかどうかというようなことをここで全部出してもう一度検索をするというお話も聞きましたが、そういうことではないんでしょうか。
#186
○参考人(風木修君) お答え申し上げます。
 ケースとしては少ないわけでございますが、お客様からの問い合わせに対して、もちろん一一五に入ってまいりますので、一時的な応対としては今先先がおっしゃったようなことはございます。
 以上でございます。
#187
○林紀子君 それから、ここにもう一つ「theDENPO」という、これは財団法人電気通信共済会が発行しているようですけれども、それこそ大変デラックスなパンフレットを見せていただいたんですが、この中には電報の種類がおし花電報、デラックスおし花電報、メロディ電報それから刺しゅう電報、花束までつけた電報と、こういろいろあるわけです。一一五にかかってきて、特にこのお祝い電報、お悔やみ電報の場合は、こういうようなものがありますけれどもどれになさいますかというようなことは、その一一五にかかってきて受け付ける方がお客様に言うわけですね。
#188
○参考人(風木修君) 私どもは、お客様の要望とかニーズにこたえる形でいろんなバラエティーに富んだ電報を御提供申し上げておりまして、そういったことについてお客様の御要望に沿って御案内をし、受け付けをさせていただいております。
#189
○林紀子君 ここに「電報の取扱通数」というのをちょっと見せていただいているんですけれども、東京支社では、六十三年度、元年度、二年度とあるわけですが、このデラックス、今言いましたいろいろ付加価値のついているデラックスの販売率は、六十三年当時は三三・一%だったのに、二年度では五〇・六%に上がっている。半分ぐらいの方々が何かしらただの電報ではなくて付加価値のついたものを打つようになっているということ。それはやはり窓口で一生懸命勧めるということを一つの営業方針といいますか、そういうことにしていらっしゃるんじゃないですか。
#190
○参考人(風木修君) 私どもも長年電報サービスというのは赤字として推移をしてまいりましたし、最近の傾向といたしましてはそういった緊急通信の分野以外に冠婚葬祭の需要も大変多うございまして、そういった形の電報の場合に付加価値のついた電報の御要望もございますので、一一五にかかってきた際には御案内を申し上げているという事実はございます。
 以上でございます。
#191
○林紀子君 そして、この東京電報センターの労働者がQCサークルとしてやっているということで見せていただいたんですけれども、競馬場に模しまして、スタートからゴールまであるわけですけれども、そこに六十のこまがありまして、ですから電報を一通受け付けたら一こま進むということになるんだと思うんですが、そのスタートのところに「祝 DX」「弔 DX」それから「祝落馬」「弔 落馬」というのがあるわけですね。ですから、デラックスを受け付けた人は一こま進むんでしょうけれども、普通の電報の方は落馬という形になっちゃう。そしてこの割合を競って、何通電報を受け付けたうちにデラックスをどのくらい売り込んだかというパーセントを出すというふうな、これはQCサークルがなさっているということでお話を聞いたんですけれども、そういう意味ではやはり職場を挙げてそういう売り込みを窓口でしているという一つの事例だなというふうにも伺ったわけです。
 そうしますと、窓口で派遣労働者が受け付けているのは、確かにお客さんからこういう電文で打ってほしいというのを受け付けるわけですけれども、それ以外に先ほどの簡単なものであっても問い合わせや苦情についても応答する、それからこういう形でセールスもするというふうな業務も入力と同時にやっているということになると思いますけれども、その辺はどうでしょうか。
#192
○参考人(風木修君) 程度の問題だというふうに考えますけれども、全く御案内をしないかというとそうではなくて、お客様の問い合わせとか御要望に関しては私どもの方から営業活動的に対応する場合もございますが、派遣労働者の場合はおおむね受け付け入力操作ということが主体の業務として私どもは承知しております。
 以上でございます。
#193
○林紀子君 そういう意味では、派遣労働者はとおっしゃいましたけれども、同じ仕事をなさっていて派遣労働者と正規の職員の方と別に分けるわけじゃないし、かける方も一一五を回したらだれに当たるかわからないわけですね。ですから、派遣労働者はと、こう言われるとちょっと戸惑ってしまうわけなんです。
 それから、やはりこの業務の内容から言いますと、電気通信事業法に定められている通信の秘密ということは大変重大なことだと思うわけですけれども、派遣労働者の方たちにももちろんパートの方にも、こういう通信の秘密ということについては電気通信事業法にのっとってきちんと教育をするというようなことはなさっているわけですね。
#194
○参考人(風木修君) 通信の秘密の問題につきましては極めて重要でございますし、私どもの電気通信事業者としての使命でございますので、従来から遺漏のないような指導も徹底しておりますし、特に社員、臨時の方、派遣労働者の方、区別なく徹底を図っているところでございます。
#195
○林紀子君 それでは、郵政省にお聞きしたいわけですけれども、この派遣労働者が電報業務を行う上で使用する機械といいますのは、今NTTの方で御説明いただきましたように、電気通信事業法から見て通信の秘密を伴う通信用の機械だというふうに理解してよろしいわけですね。
#196
○政府委員(森本哲夫君) 機械についてのお尋ねでございますが、通信の秘密ということになりますれば、これは派遣労働者自体の行う仕事がいわゆる電気通信事業あるいは電気通信業務というふうに見るのか、そして通信の秘密というのがかかるのか、こういう今お尋ねかと思うのであります。
 電報業務というのは、電気通信事業法で特に断って電気通信事業とみなすと書いてございます。しかもこれはNTTの独占だということに相なっておりますが、これは御案内のとおり、電報業務というのは配達など非常に特殊な人手を伴う電気通信業務ということでございますので、これは公社独占の時代からこういう業務を公社が行ってきた。NTTに至っても行わなきゃなら、ないし、将来こうしたメディアがどういうふうになっていくか、電話という代替手段もふえてまいっておるわけでございますし、いろんな特殊な形態がございますのでこういう位置づけにしたわけでございます。
 こういう電報の特殊な性格から、電報業務を営むに当たりましてはやっぱり利用者の利便の維持ということが大変大事でございますので、業務の委託に当たりましては他の電気通信業務よりは広い範囲の委託を認めるという、そういう法律構成にしてございます。
#197
○林紀子君 委託の問題については、この後に伺いたいと思っておりますので。
#198
○政府委員(森本哲夫君) はい、そうですか。
 いずれにしても、その委託をした限りにおいて、これは電気通信業務でございますので、これに従事する職員は通信の秘密についての規定の適用があるのは当然のことでございます。
#199
○林紀子君 私は機械のこともちょっと伺いたいと思うんですけれども、先ほどNTTの方からの御説明だと、受け付けからずっとTXASというようなものを通って受取人に行くまで、やはりこれは通信用機器だというふうに考えてよろしいわけですね、入力のときのその窓口も。
#200
○政府委員(森本哲夫君) 機械の詳細まで私承知した上ではございませんが、今のお話のように機械自体は電気通信業務を営むための設備だというふうに認識できると思います。
#201
○林紀子君 労働省にも来ていただいておりますのでお聞きしたいと思いますが、労働者派遣法にのっとって派遣労働者が今NTTに行っているわけですけれども、この労働者派遣事業を行うことのできる業務というのは十六業務に限られているということですけれども、それでは今派遣されている労働者というのは、どこに該当するというふうにお考えになりますか。
#202
○説明員(都築譲君) お尋ねの件でございますが、労働者派遣法施行令第二条第二号におきまして「事務用機器の操作」というのがございます。それに該当すると考えております。
#203
○林紀子君 「事務用機器の操作の業務」というのは、「電子計算機、タイプライター、テレックス又はこれらに準ずる」ということなわけですね。ですから、ちょっとこれに該当するのは難しいんじゃないかと思いますが。
#204
○説明員(都築譲君) 失礼いたしました。
 事務用機器と申しますのは、労働者派遣法施行令第二条二号におきまして「電子計算機、タイプライター、テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作の業務」というふうに規定しておりまして、その範囲につきましては、電子計算機、タイプライター、テレックス、これらに準ずるワードプロセッサー、テレタイプ等の事務用機器についての操作の業務、あるいはまたその過程において一体的に行われる準備及び整理の業務を言うものというふうに解釈しております。
#205
○林紀子君 ですから、今NTTに派遣されていて受付に座っていらっしゃる方たちを今おっしゃったような事務用機器の操作ということで規定するのは、ちょっと範囲をオーバーしていて難しいんじゃないかと思いますが、その辺の解釈はどういうふうになさっているわけですか。
#206
○説明員(都築譲君) 先生お尋ねの件につきましては、今NTTが導入しておりますのが通信用機器かどうかという観点から、これがその事務用機器に該当するかどうかというお尋ねだろうと思いますが、ここで私どもが政令におきまして例示として挙げておりますテレックス、こういったものも事務用機器としてとらえまして運用しているわけでございまして、その範囲では問題がなかろうかというふうに理解しております。
#207
○林紀子君 今の郵政省の方のお答えですと、これは通信用機器だと解釈をするべきだというふうなお話だったと承ったわけです。ですから、そういうことでは、これは郵政大臣にもちょっとお聞きしたいので、お願いはしていなかったので申しわけないんですけれども、確かに労働者派遣法に違反をしているのかどうかということについては労働省の方が判定する仕事だと思うわけです。
 今NTTの方にいろいろお伺いいたしましたし、郵政省にもお伺いいたしましたけれども、その中でやはりNTTで電報の入力業務をやっている受付の労働者というのは、やっている内容がセールスまでやっているという、そういう実態からも、また機械が事務用機器というものからはみ出して、通信用機械の一部であるということから考えても、やはり派遣労働者がこれを担当するべきではないというふうに思えてならないわけですね。労働者派遣法の十六業種の中に入れ込むには余りにも無理があるんじゃないかと思うわけなんです。
 そこで、NTTを所管する大臣として今のやりとりを聞いて、どういう御感想を持ったかということで結構ですので、ちょっと伺わせていただきたいと思います。
#208
○国務大臣(関谷勝嗣君) その扱います機械というのを私も写真でも見たこともありませんから、それが実際の事務用機器であるのか、また通信の機器であるのかちょっとわかりませんので、私も確信を持ってここでちょっと答弁できません。
#209
○林紀子君 ぜひどういうものかということもごらんいただきまして、やはり通信の秘密という上からも、これを派遣労働者に任せるべきではないということをぜひお考えいただきたいというふうに思うわけです。
 次に、電報受け付け業務の外部委託、先ほどちょっとお話もございましたけれども、これについても伺いたいと思います。
 電報の配達というのはもう既に外部委託を全部してしまったということですね。ところが今度は、今論議のありました電報の受け付け業務まで委託に出そうというふうに考えていらっしゃるということですけれども、この外部委託先がどこか、受け入れ人数はどれくらいか、どのような業務を行うのか、先ほどと同じような順番ですけれども、聞かせていただけたらと思います。
#210
○参考人(風木修君) 電報の受け付け業務の委託につきましては、夜間につきましてその一部を委託するということで、ただいまは、東京電報センターの場合は十月から実施をするべく準備を進めているところでございまして、業務内容は夜間の電報受け付け業務の委託及びそれに附帯する業務ということでございます。おおむね委託する業務量としては、夜の七時から翌朝八時までの業務ということでございます。
 人数につきましてはピークのときもございますし、いろいろ区々でございますので明確に申し上げることができないわけですけれども、夜の時間帯ではおおむね二十名程度従事することになるのではないかというふうに思います。夜間帯はもう少し人数は多うございますけれども、夜といっても泊まりとそれから夜間帯で夜の七時から十時というふうな時間がございますけれども、そういったところについておおむね二百人程度の従事者が従事することになろうかと思います。
 以上でございます。
#211
○林紀子君 郵政省にお聞きいたしますが、電気通信事業法の附則第五条には、先ほども引かれましたけれども、電報業務は「日本電電及び国際電電のみがこれを行う」と決めているわけですね。そして第二項では「電報の事業に係る業務の一部を委託することができる。」というふうにされているわけですけれども、「一部」というのはやはり歯どめをかけているということだと思うわけなんですね。ところが、現在はもう配達については全部委託をしている。今のお話では、夜間ではあっても午後七時からは全部もう外部に出して委託にしてしまう、こういうことになるわけですね。そうしますと、この受け入れから配達まで電報事業の一番重要なところが外部委託になってしまう。これはこの法律の「一部」というところをまた越えてしまうことになるのではないかと思うわけです。
 それから、これを受けまして電気通信事業法の施行規則第六十五条では、委託先を郵便局、またはこれが委託できない場合には「通信の秘密の確保に支障が生ずるおそれのない者」、それから「委託に係る地域の事情に明るい者その他確実かつ安定的に委託業務を遂行できる者」、こういうふうに規定しているわけですが、これを読みますと、「地域の事情に明るい者」、受付の人が地域の事情に別に明るくなくてもいいわけですから、どうしてもこれは配達に関連してこういう条項が設けられているということなんじゃないかと思うわけですね。ですから、これを援用して受け付け業務まで外部委託ができるというふうに判断できるのかどうか、そこをお聞かせいただきたいと思います。
#212
○政府委員(森本哲夫君) 先ほどもちょっと申し上げましたが、電報以外の一般の電気通信事業につきましては法律の十五条がございまして、特別の事情があり、そして受託者が適切な者である場合には委託することができる、こうなっておるわけでありまして、しかもこれには認可という形がかかっておるわけでありますが、さっきも申しましたように、電報業務は非常に特殊なサービスでございますので、十五条の規定にかかわらず、と附則の五条で十五条を排除いたしております。そして、省令の定めるところによってさらに広く委託の範囲が認められる、こういうことでございまして、具体的にはさっき御引用になりましたように、相手先についていろんな事例が挙がっておるわけであります。
 こうした法律の趣旨からいたしますれば、NTTがこうした法律の附則の規定を受け、さらに省令の定めるところによりまして、NTTがその必要に応じて夜間の受け付けという、電報業務の一部委託を実施すること自体は法律上は許容しているものというふうに考えておるところでございます。
#213
○林紀子君 先ほども通信の秘密ということについてお伺いいたしましたけれども、受け付け業務を外部委託した場合にはこの通信の秘密というのが守られるのか、その担保がどこにあるのかということが大変心配なわけです。特に受け付け業務を行う場合、先ほどNTTの方からも御説明いただきましたけれども、あて先が間違って届かなかったなどというときにすぐ検索ができるように、何か過去十日間東京で打電されたすべての電報をそのディスプレーにすべて引き出して検索することができるようになっているということですね。だれがどんな内容の電報をどこに打電したのか、そういうことがぱっと画面で一覧できるわけですね。ですから、例えば林紀子がこの十日間どこに打ったか、どこから電報を受けたか、これは政治家はもちろんですけれども、そうじゃなくて企業でも何でも全部そういうことで一覧できるということでは、まさにプライバシーに非常にかかわってくる問題ではないかと思います。
 それから、現在はかなりの電報がお祝い電報、お悔やみ電報、弔慶ですけれども、東京電報センターの場合、全体の一五%の百四十四万通が一般電報だということを伺いました。そして、一般電報の内容はどういうものかというと、大部分はサラ金やクレジット会社からの取り立て請求、こういうものだということなんですね。ですから、そういう意味では一日窓口に座っている方が電報を受けても、一通受けた限りではその一つのことしかわからないわけですけれども、どのサラ金業者がだれにどう打ったのかということを全部まとめて知ろうと思えば、それが容易にすぐディスプレーに出てくるということですね。そういうことでは、この通信の秘密というのがどのように担保されるのか、それは大変大きな問題だと思いますが、その辺はいかがですか、外部委託との関係で。
#214
○政府委員(森本哲夫君) 電気通信事業を営むという事業者は、これは大勢の利用者がついていらっしゃるわけですが、その利用者が自由濶達に本当に安心して、通信の秘密が確保されるというそういうことを保障してまいるというのは非常に通信事業を営む上で大事なポイントでございます。したがいまして、この電気通信事業には特にこうした点について、いろいろこうしたことを担保するために法律が設けられておるわけであります。
 電気通信事業に従事する者に関しては、通信の秘密を犯した場合は、そうでない一般の方に比べて非常に加重な刑罰をもって担保されておるわけでありまして、しかも「電気通信事業に従事する者は、在職中電気通信事業者の取扱中に係る通信に関して知り得た他人の秘密を守らなければならない。その職を退いた後においても、同様とする。」というふうにもなっておるわけでございまして、いずれにしてもこういう形で電気通信事業に従事する者というのは、この場合NTTの正規の職員、臨時のアルバイトの職員、あるいは今議論になっております派遣職員、こうした者を一切合財含むわけでございます。特に、業務を委託する際には、契約上NTTが相手方と契約する際には、秘密保護の義務づけだとか、あるいは職員に対する教育訓練を行うというふうな形を行った上で、こういうサービス提供を委託しておるというふうにも承知いたしておるわけでございまして、いずれにしてもこういう格好で、御心配の懸念はNTTにおいてないように、運用しているものと期待をいたしておるところでございます。
#215
○林紀子君 確かに、先ほど派遣労働者についても十分教育をするというお話がありました。しかし私たち思うんですけれども、職員であればやはりそういう罰則規定がありまして、もしこれに反して通信の秘密というようなものを安易に漏らしたりしたら、大げさに言えばその一生がかかってくる。NTTを退職しなければいけない。やめなければいけない。そういうことで担保をされているというところがあるわけです。ところが、外部委託になりましたらNTTは直接委託した労働者を管理することはできないわけです。委託した先の管理者が労働者を管理するということになるわけです。ワンクッションあるわけです。こういう高度の秘密をいつも守るということが義務づけられていて、そしてモラルの問題としても、いろいろな方がいらっしゃいますでしょうけれども、おおむねそういうことは守られているということではあったわけですけれども、委託ということになりましたらその歯どめが非常に甘くなる、ワンクッション置くということになるのではないですか。
 ですから、担保をするということについて、十分教育もいたしますというお話もありましたけれども、もうちょっときちんとした歯どめがない限り、やはり外部委託というのは大変この事業の性格上差し支えがあるのではないか。だからこそこの電気通信事業法では、電報業務は「日本電電及び国際電電のみがこれを行う」というふうに定めて、委託は一部だというふうに言っているんじゃないでしょうか。その辺をもう一度わかるように御説明ください。
#216
○政府委員(森本哲夫君) 独占ということにいたしましたのは、他の方が手を出してはならない、他の方が電報事業を営んではならない、こういうことでございます。これはなぜかと申しますと、さっきも申しましたが、電話のないところでも最低の通信手段だということでこうした業務はNTTが民営になっても残さなきゃならないだろう、しかしそれが競争裏において虫食い的に行われるのでは事業の継続性が非常に困難になるであろう、そういう趣旨から、こういう形で残して、逆に全国の配達網、電報網というものをNTTに義務づけたというふうに解釈できるわけでございます。
 そこで、そうした事業を営むには、人力依存と先ほども申し上げましたが、非常に一般の電気通信事業に比べて特殊な性格がある。したがって、そうした視点を考慮に入れながら事業運営をスムーズにやって利用者の要望にこたえ、電報事業というものを維持するためにはさまざまな工夫が要るということで、先ほど申し上げたように委託の範囲についても広く認めた、こういうことでございます。
 お話の通信の秘密についての御懸念、通信の秘密というのは、これは電気通信事業のみならず郵便事業もそうでございますが、あて先がだれであるとか、もちろん通信の内容は当然のことでございますが、あるいはいつ出したかとか、そうした通信の内容は一切これは通信の秘密に該当するわけでございますので、これを乱せば刑罰をもって処置されるということについては、これはさっきも申しましたように正規の職員であれ派遣労働者であれ同じでございます。
 そうした前提の上で、NTTが電報業務の維持を図って利用者の期待にこたえたいというからには、こうした点について、今も申しましたが、また現にやっておられるようでございますが、きちんとした通信の確保ということについては十分意を用いて対処をしておられるはずだし、またその期待を強く持っているところでございます。
#217
○林紀子君 あと残り時間が少ないので、NTTの東京電報センターでは、この夜間電報の社外委託で社員の夜勤がなくなるということでVDT作業の休憩時間を一日当たり二十分削減しようとしているということですが、これは時短に反しまして、週五日、年五十二週として計算しますと、年間八十七時間もの労働時間の延長になるということになるのではないかと思います。
 そこで、労働省に伺いますが、VDT作業に伴う指針というのを出されたと思いますが、どのような休憩のとり方を指導しているのか、伺いたいと思います。
#218
○説明員(下田智久君) 労働省におきましては、昭和六十年十二月に「VDT作業のための労働衛生上の指針について」というものを公表いたしております。お尋ねの作業時間並びに休憩時間につきましては、その指針の中におきまして、専業的にVDT作業を行う労働者の場合は一日の作業時間はできるだけ短くするとともに、一連続作業は一時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に十ないし十五分の作業休止時間を設け、かつ一連続作業内におきまして一ないし二回の小休止を設けるように定めておるところでございます。
#219
○林紀子君 NTTにお伺いいたしますが、この労働省の指針の小休止のとり方、十分から十五分じゃなくて、その間の一、二回、一、二分という、これは当然守って職員に休憩をとらせるべきだと思いますが、それはどうかということ。それから、その際に自席を離れたり窓から遠くを見て目を休めるなどということで緊張を回復する、疲れを回復するというためですから、そういうことも当然あってしかるべぎだと思いますが、その辺はいかがでしょうか。
#220
○参考人(風木修君) お答え申し上げます。
 VDT作業につきましては、私どもも労働省の御指導を踏まえまして遺漏のないように対処いたしております。特に小休止の問題につきましては、電報作業の特殊性と申しますか、継続的に受け付け作業が行われるというふうなこともございまして、今申し上げましたような意味では十分休憩時間も付与いたしておりますけれども、さらにそういった作業の特殊性にかんがみまして、手を休める時間というもの、断続的にトラフィックが入ってくるということもございますので、そういった点では問題はないというふうに考えております。
#221
○林紀子君 やはりこの指針というのをきちんと守るように郵政省の方もNTTを指導するべきだと思いますけれども、最後にお聞かせいただきたいと思います。
#222
○政府委員(森本哲夫君) NTTは国民生活にとって大変大事な通信を扱い、ましてそれがいわば非常に重要な公共的サービスでございますから、その運用に当たりましては、法令だとかあるいは関係省庁の指導に十分従って行ってもらうことは当然だというふうに考えております。
#223
○井上哲夫君 科学技術庁に私の方から質問をしたいと思います。
 最初にお断りをいたしますが、私は余り科学技術庁の業務については知らないことばかりで、実はきょうはむしろ教えていただきたいということで質問をさせていただくわけでございます。
 今回の科学技術庁の決算の概要説明の中に、電源開発促進対策の特別会計について御報告がありました。この特別会計のことについてお尋ねをいたしたいと思います。
 この特別会計は電源立地の勘定分と電源多様化勘定分に分かれているというように読み取れるわけでございますが、まず「翌年度への繰越額」それから「不用額」、こういう記載がありまして、一見すると割合的に随分多額になっているわけであります。そこで、この繰越額がどうして出てくるのか。さらに、これは例えば平成元年度あるいは六十三年度の特徴的なものであるのか、そうじゃなくて特別会計の性格からいわば恒常的といいますか経常的なものなのか。さらに、繰越額が出てきてもそれは病理的現象ととらえなくてもいいのかどうか。そして、不用額というものと繰越額の連動といいますか相関的なものはどうなっているのか。まず、お尋ねをいたしたいと思います。
#224
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 電源開発促進対策特別会計、いわゆる電源特会でございますけれども、これは電源開発促進対策特別会計法の法律の規定によりまして、「毎会計年度の歳出予算における支出残額は、翌年度に繰り越して使用することができる。」とされておりまして、事業の進捗状況に応じまして繰り越し翌年度において支出し得ることとなっておるわけでございます。また、繰り越しました予算のうち翌年度において支出できなかったものなどにつきましては、不用額としておるところであるわけでございます。
 しからば、こういう繰り越しあるいは不用額はいかにして発生するかということであるわけでございますけれども、科学技術庁の所管する電源特会の中身について申しますならば、公共施設整備事業の遅延等によるものが電源立地勘定におきましてはあるわけでございますし、それから電源多様化勘定におきましては、科学技術庁の傘下の動力炉・核燃料開発事業団、いわゆる動燃でございますが、高速増殖炉原型炉の「もんじゅ」という原子炉、これは発電する原子炉でございますが、「もんじゅ」を建設中であるわけでございますけれども、その土木工事が工程の変更等によって次年度に実施されることになったというようなことで、そういうようなことが内容となりまして繰越額あるいは不用額が計上されたということであるわけでございます。
 もちろん、本来的にはこのような繰越額あるいは不用額はない方がよろしいわけでございますけれども、全体大きな規模の工事等々をやります関係、あるいは若干のものにつきましては特会の運用の性格上どうしてもある程度出てまいるということがあるわけでございまして、私どもといたしましてはなるべくこういう繰越額あるいは不用額が少なくなるように努力しておるところでございます。
 なお、最後に先生が御質問になりました、こういうことが発生することは長期的にどう考えるべきかということであるわけでございます。特に電源立地勘定につきましては、電源立地の促進ということから立地促進対策交付金という交付金があるわけでございまして、発電施設ができます地元市町村あるいは周辺の市町村に交付金を差し上げる、そういう制度があるわけでございますけれども、これは現在のところ電源開発が必ずしも順調に進捗していないということがありまして全体余りぎみに推移しておることではありますけれども、将来電力の需要は極めて大きいわけでございまして、電源開発が順調に進捗いたすならば、この立地促進対策の交付金等はさらにその支出額が増加していくものと思っておりまして、そういうことで全体のバランスをとって今後運用していけるものと、かように考えておるところでございます。
#225
○井上哲夫君 そうしますと、今のお話を聞いていて思うんですけれども、繰越額がない方がいいけれども、これは今の状態は避けられない。その原因は電源開発事業の進捗が余り芳しくないというふうに理解し得たわけですが、そうだとすると、電源開発の進捗が芳しくないので交付金の要求というか、払う必要も少ないということならば、繰越額が余り出ないように予算編成上あんばいをするといいますか、そういうことはする余地はないのでございますか。
#226
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。今ほど先生がおっしゃいましたことの中身は二つあると思うわけでございます。
 一つは、事業の円滑な進捗ということでございまして、これは電源開発が進むとか進まないとかということと一応別でございまして、それぞれ現在の予算で計上しております予算額につきましても、先ほど申しましたように動燃事業団の非常に大規模な「もんじゅ」の工事、その工事のうちの土木工事の計画変更等々がありますればこれはなかなか予定どおりこなすことができない。したがって、繰り越すということがあるわけでございます。そういうことにつきましては、計画はなるべく計画どおりに進めることが本来望ましいわけでございますので、そうすべく最大限の努力をするということであろうかと思うわけでございます。
 もう一つは、長期的な電源特会の構造につきまして申しますれば、電源開発の将来の進捗ということを見込みまして、どうしても現在のところかなりの不用額が出ておるわけでございますけれども、それにつきましては先ほど申しましたように、将来の電源開発の促進ということ等も踏まえまして全体をバランスさせていくということであるわけでございまして、現在のところ年度年度私どもは最善と思います予算をお願いいたしまして、それを運用、消化しておるということと御理解賜れば幸いでございます。
#227
○井上哲夫君 少し議論をしたいと思うんですけれども、進捗が思わしくないし、それから大型の電源開発事業といいますか、大型の公共事業であるから予算はきっちりとらないと不安が残るということでしょう。ただ、この特別会計で単年度予算と違う形で毎年毎年もしこういう繰り越したとか不用額が出てくると、一般の常識的な人の頭で言いますと、要らないものをなぜのせるんだと、毎年毎年。いや、特別会計勘定ですから、大型公共事業のためのものですからといっても、片や一般単年度予算では金がない、あるいは来ないといっても、予算と決算の数字が圧倒的に大きなけたの数字でありながらぴっちりはまるということになると、国民感情から見でなかなか今の御説明では理解ができない部分が残ってしまうと思うんですが、もう一度その点いかがでございますか。
#228
○政府委員(石田寛人君) 必ずしも私の説明が明快でなかったことにつきましてはおわび申し上げたいと思いますが、先ほども申しましたように二つございまして、例えば電源多様化勘定につきましては、今ほど申しましたように、科学技術庁あるいは通産省の関係の特殊法人あるいはそれ以外の各種の機関に対しましていろんな支出をしておるわけでございまして、特に科学技術庁につきましては、先ほど申しましたように、動力炉・核燃料開発事業団に出資いたしまして、その出資金に基づきまして動燃事業団が先ほど申しました大型の「もんじゅ」という高速増殖炉の原型炉の建設を行っておるところであるわけでございまして、これらにつきましては非常に大規模な事業ということであるわけでございます。それにつきましてはぜひ全体順調に進捗させるという努力をしておるわけでございます。
 他面、先ほどちょっと申しました立地勘定におきます立地促進対策交付金でございますけれども、これは国から発電施設が設置されます市町村あるいは周辺の市町村に交付して、その市町村がいろんな事業を行う、そういうふうな支出に供するものであるわけでございます。したがいまして、当然全体の発電の設備の建設の状況に伴いまして出るわけでございます。しかしながら、なかなか当初予定しておるとおりに進捗しないところがありますことは、そうならざるを得ないところがどうしてもあるわけでございますけれども、これも私ども最大限の努力をいたしまして、立地促進対策交付金につきましてもぜひ順調に支出していきたい。
 ただ、構造的に見ますと、現在電源開発がこれは非常に必要であるわけでございますので、私ども通産省、科学技術庁、最大限の努力をしておるわけでございますが、それができない分につきましては、どうしてもこの交付金が構造的にやや余りぎみに全体推移してきておるわけでございますけれども、これにつきましても、全体の予算状況は厳しいわけでございますが、将来を見ればぜひ必要なものと、かように考えておるわけでございます。
#229
○井上哲夫君 禅問答をやっておるわけにはいきませんのであれですが、もう少しお尋ねをします。
 「もんじゅ」の開発等で技術的に非常に苦労して、いろいろな予算をつけてもなかなか繰り越しあるいは不用額が出てくる。きょう実は私も何度も席を出たり入ったり行儀の悪いことをして申しわけなかったんですが、守住委員は、日本の理工系の教育あるいはその科学技術の振興については大変憂慮すべき状況であるということを力説されて、その観点から御質問をるるされていたと思いますが、片やこういう形で、余裕しゃくしゃくじゃないですけれども、何となく国民の一般感情から見るとわかりにくい勘定方式になっている。片や、さきの委員の御質問にあるように大変憂慮すべき状況になりながら、国庫予算というか国の予算の方でいくと非常に憂慮しておるのを本当にわかっておるのか、わかってないんじゃないかというふうな形で、それはすべて、こちらは単年度予算ではありません、こちらは実は単年度予算でございますのでと、そういう形でしのぐことができるかどうかというと、私は疑問だと思うんですね。
 単年度予算方式が決していいわけではないと、最近とみにそのことについては多くの識者が疑問を投げかけてきてみえるということは承知しておりますが、こういう繰り越し、不用額が平成二年度、三年度、四年度、五年度もどんどん同じような形で出ていくとすれば、これは特別会計について根本的な再検討を迫らざるを得ないのではないか。
 一方、日本の科学技術について、大学あるいは大学院の教育についてその単年度予算で金がない、あるいは何がないということでしのいでおりますというふうでは大変困ると思うんですね。それで、その点について再度お尋ねをしたい。そして、御通告を申し上げなかったですが、長官にもその点で、これはえらいこっちゃという御認識のもとに何とか考えていただきたいと思いますので、お答えができればお願いをしたいと思います。
#230
○政府委員(石田寛人君) お答え申し上げます。
 まず一点目でございますが、「もんじゅ」につきましては実際繰り越しを出しておりますので、金が比較的潤沢にあみんじゃないかという、あるいはその見方をされがちであるわけでございますけれども、「もんじゅ」につきましても実際はトータルの予算枠の運用につきまして極めて厳しいものがありまして、動燃事業団とそれぞれの事業者とのやりとりにつきましては非常に厳しい状況でございます。
 さらに、「もんじゅ」は先ほど申しましたような理由で繰り越しはあるわけでございますけれども、「もんじゅ」につきまして不用に計上したものはないわけでございます。そういうこともあるわけでございますし、全体の一般会計予算が極めて厳しいことも私ども重々承知しておるところでございます。
 この電源特会につきましては、まさに電源開発を促進するというそういう観点から設けられました特別会計でございまして、その特別会計につきましては、その趣旨を十分生かしながら将来の電源をきちっと確保していく、そういう観点から運用すべきものと、かように考えておるところでございます。
#231
○国務大臣(山東昭子君) 御承知のように、昨今の電力需要というものは年々上がっているわけでございまして、将来のことを考えますと、現在ございます原子力発電所四十一基、これを将来は四十基ぐらいふやさなければならないというような実情から考えますと、これに伴って電源開発というものは積極的に推進していかなければならないと考えておる次第でございます。
 そのためにも、できる限りいろいろな皆さん方の理解というものを深めていくために年々努力しているわけでございますけれども、おっしゃられるとおり、いろいろな面でうまくいかないでそのような不用額が出て来年に繰り越しということは、私どもも本当に全力を尽くしているのではございますけれども、残念でならないわけでございますが、財政需要というものを中長期的に見れば、歳入歳出というものはバランスがとれるんではないかと、そのように考えておる次第でございます。
 また、御心配くださっております。そうした研究者に対してのいろいろな予算というものは、これはまた別の観点からもう非常に重要なことでございますので、力いっぱい私どもも全力を挙げてそうした予算獲得に力を入れるつもりでございます。
#232
○井上哲夫君 ありがとうございました。
#233
○三治重信君 まず最初に、郵政省の関係でお尋ねいたします。
 今回の雲仙・普賢岳の噴火による災害は非常に長期化の様相を示しておりまして、その被害が甚大で、甚だ気の毒に思っているところでございます。郵政省としても、この災害救助法の適用地域に対しては救助用郵便物の料金の免除の取り扱いをしておられるわけでありますが、この救助用郵便物の料金が免除されておるということは非常に現地の人には大変な幸せといいますか、役立っていることと思っております。
 現在までのところ、郵政省が扱っておられるこういう料金免除の郵便物の数量や種類等々、それからお金も随分送られていると聞いておるんですが、そういうものもただで送られていてどれぐらいの金額になっておるのか、それが現在も引き続きずっと行われておるのか、あるいは相当長くなってきたから少し沈滞ぎみになってきているのかというような状況をひとつ御説明をお願いいたします。
#234
○政府委員(早田利雄君) まず、私の方から郵便関係につきまして御説明をさせていただきます。
 被災地あての料金免除の郵便物につきましては、五月三十日から取り扱いを開始いたしまして、九月二十三日現在で小包郵便物が約三万五千個着いております。現金書留につきましては約六千五百通着いておりますけれども、この中身の金額につきましては、私ども島原市なり深江町なりにお渡ししておりますので、存じていないところでございます。
 この料金免除の期間でございますけれども、今までの例でございますと大体一カ月で終わっておったわけでございますが、今回の雲仙岳の関係につきましては、大変火山活動が長期化しておりますので、取り扱い期間につきましては一カ月ごとその都度三度延長いたしまして、現在では終期を決めずに、火山活動が終わるまでこの取り扱いを継続する予定でございます。ただ、八月一日以降から、相手方といいますか、島原市及び深江町からの要請によりまして、小包につきましては中止しております。向こう側からの申し出でございます。ですから、現在におきましては料金免除の扱いは現金書留郵便物だけ扱っているというのが郵便関係の現状でございます。
#235
○政府委員(松野春樹君) 郵便振替による送金の関係でありますが、九月二十日現在の数字を調べてまいりました。件数が約三十一万二千件、送金額が約三十三億六千九百万円であります。ちょうど郵便貯金関係で料金免除をした金額が、概算でありますが二千五百三十二万円免除しておるという計算になります。
 ちなみに、義援金全体が百六十億円に達しているようでありますが、そのうち私どもの郵便振替で送りました金額が約二〇%に当たるという報告を得ております。
 なお、現在の状況ですが、現在も引き続き送られてきておりまして、ただいま郵務局長から申し上げましたけれども、同じような心構えてこの期間の扱いについては弾力的に対処しております。
 それから、私どもやはり直接このお金を郵政省が配分にはタッチしておりませんが、現地にできました配分委員会が関係者の間でできておりまして、既に第一回第二回と三十数億円配分しているようであります。それを受けまして地元の住民が大変喜んでおられるという報告を日赤等から聞いております。
#236
○三治重信君 今の郵便物の無料郵送でちょっと聞き漏らしたような気がするんですが、今郵便物の取り扱いを中止しているというようなお話じゃなかったかと思うんです。何か地元の要請でというような言葉があったんですが、そういうようなものは郵便物をどんどん送られてきても処理に困るとか、何か特別な理由があるんですか。
#237
○政府委員(早田利雄君) ただいま申し上げましたのは、私どもの料金免除の取り扱いといたしましては、一つには小包郵便物というものがございまして、もう一つ現金書留、要するに現金を送るもの、寄附金を送るものとございますけれども、恐らく小包郵便物につきましては、これは想像でございますけれども、相当大量に着きましたのでその処理というか、そういうようなこともございまして八月以降はもう結構ですという向こう側からの申し出があったということで、小包につきましてのみ現在は料金免除の取り扱いは中止しております。現金書留は今でも取り扱っております。
#238
○三治重信君 それは、受け付けを中止しているということは、一般に送ろうとしている人が郵便局の窓口へどんどん持ってくるということが途絶えておりますか。そこの窓口のトラブルは全然なくて、中止のことはよく徹底しているのか。そうすると、トラブルなんかがあるというと、せっかく片方は善意で送ろうと思ったのが、地元の方では処理に困るとかなんとかと、その変えたのを周知とか情報の交換、情報の徹底というようなことについて特別の配慮か何かそういうことが必要じゃないかと思うんですが、どうなんですか。
#239
○政府委員(早田利雄君) 取り扱いの内容につきましては全国の郵便局にそういう掲示をしておりますけれども、先ほど言いましたように、小包郵便物につきましては受け入れ先の要望によりまして対象外にしておりますが、窓口にお持ちになったお方につきましては便宜引き受けておりますので、そういう意味でのトラブルはございません。
#240
○三治重信君 それから、最近郵便物が非常にふえている、殊にこの五年間では非常にふえているというようなことを聞いておる。特に大都会においては処理に対して特別な配慮が行われているんじゃないかと思うんですが、何といいますかこの人手不足の中でよく消化しておられると思っておるんですが、この郵便物のそういう非常に大きな増加というもりをどういうふうに考えられておるのか。それの対処の仕方というものについて、今後増加するという予想のもとにどう対処していこうとしておられるのか、その点を御説明願いたい。
#241
○政府委員(早田利雄君) ただいま御指摘ございましたように、最近郵便物というのは年平均五・八%程度伸びておりまして、特にその中でも関東、東京といいますか首都圏の伸びは、全国平均が三三%程度でございますが、東京、関東につきましては四〇%を上回る四一%、四四%というような形で非常に大きく伸びておりますので、首都圏を初めといたしました大都市におきましての郵便の業務運行というのは非常に厳しくなっておるところでございます。
 これにつきましては要員の確保、特に本務者といいますか、定員で確保できない部分につきましては非常勤職員といいますかアルバイトの職員、最近では高校生、大学生のほかに主婦の方であるとか高年の方であるとか、こういう方たちに働いていただきまして滞りなく現在のところではおおむね順調に行っているところでございます。
 しかし、やはり相当郵便の配達物数につきましては弾力性といいますか、多いときもございますので、大変日ごろより多くなったときにおきましては超過勤務というような形で処理しておりますが、場合によりましては、ごく一部ではございますけれども、同じ都内あるいは隣の県からでしたら、大体関東近県ですが翌日に配達するというお約束ができなくて、翌々日になるというケースもごく若干ではございますけれどもあるような状態にもなりつつございます。
 今後ともそういう意味での、先ほどからもいろいろと先生方からも御指摘ございましたような要員の確保等、あるいはその施設の関係につきましては適時適切な対策を講じて、正常な業務運行の確保に努めていきたいと、かように思っております。
#242
○三治重信君 大臣、今のような事務当局の御答弁で安心でございますが、この事業運営の基盤の整備をあらかじめ整備していくというのは大臣として大変なことだと思うんですが、御所見をお願いして、質問を終わりたいと思います。
#243
○国務大臣(関谷勝嗣君) おっしゃいますように、郵便物の数が大変年々ふえておるわけでございまして、そのサービスが低下しないようにあらゆる対策を鋭意進めているところでございます。
 まず、要員の確保ということ、これは守住先生も先ほどおっしゃいましたけれども、今の人員抑制の第八次の中でどのように対処をしていくか、これは本当にぎりぎりのところに来ておると思うわけでございまして、このことを鋭意努力したいと思っております。
 それから、やはり働く場所、局舎の周辺あるいはまた内部におきます局舎を改善いたしまして、明るく、そしてまた楽しく働けるそういう職場の環境整備も鋭意努力をいたしております。
 それから、郵便番号の自動読み取り区分機の配備などをいたしまして事業運営の効率化を図りたいということ、それから情報ネットワークシステムの充実も行っておりますし、あるいはまた利用者、顧客の皆さんのためにもPサットなどという衛星通信なども使いましていろいろな情報の提供というようなこと、そういうようなこともまた平成四年度の予算要求において重要施策として要求をいたしておるところでございますが、そのように国民の皆さんの信頼そして期待に十分にこたえていくことができる郵便事業の運営に万全を期していきたい、そのように考えております。
#244
○三治重信君 どうもありがとうございました。郵政省、ひとつ御健闘をお願い申し上げます。
 最後に、科学技術庁について御質問をいたします。
 日本は、今まで科学技術の輸入国であったのが、最近は輸出国に転換しようというまでに発達してきているのも科学技術庁の御努力のおかげだと思っておるんですけれども、国際貢献の基本方針というものがあるように聞いておりますが、それの一、二を具体的な例で、どの程度まで日本の科学技術は国際貢献で効果を出しているか、簡単に御説明していただきたいと思います。
#245
○政府委員(須田忠義君) 我が国は、経済力のみならず、近年科学技術力についても世界有数の国家になってまいりました。したがいまして、科学技術を通じて国際社会に積極的に貢献していくということが今後の重要な課題だというふうに認識しております。
 科学技術の成果は、一国内に閉じ込めておくべき性質のものではない、人類全体のために活用されていくべき性質のものだと考えております。このため、地球的な視点に立って科学技術の成果の公開、移転、流通を促進するとともに、各国と協力して地球環境問題等の解決のために研究開発を進めていくことが非常に重要だというふうに考えています。
 我が国は、今後このような科学技術のグローバル化、いわゆる地球的規模化と申しますか、そういうことを基本理念として国際的な科学活動を積極的に推進してまいることが必要だというふうに認識しております。
 具体的に現在我々国際協力等を行っている問題としては、我が国の提唱によって実現いたしましたヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム、これは生体の機能を解明することによっていろいろな応用の分野があるということでございます。これを我が国が提唱して国際的なプロジェクトとしてスタートしております。そのほか、地球温暖化問題についての共同研究それからヒトゲノム、いろいろこれから一国だけではやれない科学技術の国際的な問題が多々存在しております。それについて積極的に推進してまいりたい、それが基本的課題でございます。
#246
○三治重信君 それから、私にはよくわからないんですが、ヒトゲノム分析の推進が話題になっておるようですが、この推進方策、また将来の展望というものについて御説明願いたいと思います。
#247
○政府委員(井田勝久君) 先生御承知のように、こびと症等を初めといたしまして、がんでありますとか筋ジストロフィー、エイズ、アルツハイマー、こういった疾患はみんな遺伝子の異常に起因しているわけでございまして、また老化だとか進化のようなメカニズムといった生命現象の解明も遺伝子の働きに大きく依存しているわけでございます。したがいまして、遺伝子の本質がわかればこういった疾患の原因や生命現象のメカニズムが解明されるわけでございまして、それを克服するための対策も可能になるわけでございます。したがいまして、こういった遺伝子の本質の解明というのは人類の福祉に大変大きく貢献するものだと考えているわけでございます。
 この遺伝子でございますが、この遺伝子は生命の遺伝情報をひかさどる基本単位でございまして、一つの遺伝子には数十個とか数万個のDNA塩基というものがございまして、その並びからそれは構成されているわけでございます。ヒト全体で申しますと約三十億個もこのヒト全DNAの塩基配列がございまして、これがきちっとわかればみんなわかるということなんですが、大変な手間とお金がかかるという仕事でございます。こういった全塩基配列がわかりまして、そういったデータベースをきちっと整備する、あるいはデータベースだけではなくて、その研究者が欲しいと考えますようなこういった解析試料を整備したような体制をつくる。こういうことができますれば、さまざまの現場の研究者がこういった欲しい遺伝子の状況が正確に把握できまして必要な研究試料が得られるということでございます。
 ただ、これは大変な仕事でございます。したがいまして、それは我が国全体としてこれから取り組まなきゃいけないということでこういったことも一生懸命やっているわけでございますが、一方、国際的にもこれはきちっと協力もしてやらなきゃいかぬということでございます。国際的にも大変関心の高いプロジェクトでございまして、米国でありますとか英国でございますとかドイツでございますとか、そういったところで進められているわけでございますので、今後こういった国との協力ということで、こういった大変な難しい仕事でございますが大変大事な仕事でございますので、国際協力で一生懸命進めてまいりたい、このように考えているわけでございます。
#248
○委員長(久保田真苗君) 他に御発言もないようですから、郵政省及び科学技術庁の決算の審査はこの程度といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十七分散会
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ソース: 国立国会図書館
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