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#1
第120回国会 産業・資源エネルギーに関する調査会 第2号
第百二十回国会参議院
産業・資源エネルギーに関する調査会会議録第二号
平成三年二月二十五日(月曜日)
   午後四時開会
    ─────────────
   委員の異動
 一月七日
    辞任         補欠選任
     中曽根弘文君     佐々木 満君
 一月八日
    辞任         補欠選任
     佐々木 満君     中曽根弘文君
 一月九日
    辞任         補欠選任
     中曽根弘文君     平野  清君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         田  英夫君
    理 事
                大木  浩君
                平野  清君
                深田  肇君
                白浜 一良君
                高崎 裕子君
                古川太三郎君
                足立 良平君
    委 員
                合馬  敬君
                狩野 明男君
                川原新次郎君
                永田 良雄君
                藤井 孝男君
                星野 朋市君
                向山 一人君
                菅野  壽君
                対馬 孝且君
                三重野栄子君
                中野 鉄造君
                神谷信之助君
   国務大臣
       通商産業大臣   中尾 栄一君
   政府委員
       通商産業大臣官
       房審議官     合田宏四郎君
       工業技術院長   杉浦  賢君
       資源エネルギー
       庁長官      緒方謙二郎君
       資源エネルギー
       庁長官官房審議
       官        向 準一郎君
       資源エネルギー
       庁石油部長    黒田 直樹君
       資源エネルギー
       庁石炭部長    土居 征夫君
       資源エネルギー
       庁公益事業部長  川田 洋輝君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        大平 芳弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○産業・資源エネルギーに関する調査(エネルギー供給構造(石炭)のあり方に関する件)
    ─────────────
#2
○会長(田英夫君) ただいまから産業・資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る一月九日、中曽根弘文君が委員を辞任され、その補欠として平野清君が選任されました。
    ─────────────
#3
○会長(田英夫君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○会長(田英夫君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に平野清君を指名いたします。
    ─────────────
#5
○会長(田英夫君) 産業・資源エネルギーに関する調査を議題とし、エネルギーのうち石炭の供給構造のあり方に関する件について政府に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○対馬孝且君 私はきょう、日本の今後の石炭政策の基本のあり方につきまして質問したいと思います。時間もありませんので、本来相当時間を必要としますが、そういう意味で基本問題を中心に実力大臣の見解をひとつお伺いしたい、こう思っております。初めにエネルギー庁長官、石炭部長の見解をお伺いします。
 私は石炭問題にかかわって四十五年になります。とりわけ国会においても約十七年間、エネルギー調査会あるいは商工委員会で取り上げてまいりました。そこで私は、第一次石炭政策から第八次までを顧みまして歴史的な総括をして今後の石炭政策はかくあるべきである、こう総括するのが正しいのでありますが、時間がないものですから、それをやったら一時間以上かかりますので、特にそういう意味での問題点に絞りたいと思います。
 とりわけ八次政策を私顧みまして、当時は、緩やかな縮小とかなだらかな縮小ということを当時の田村通産大臣も言いました。しかし、今日的に見ますと、率直に言ってこれはなだらかな縮小でなくてまさに雪崩縮小であった、こう言わざるを得ません。それはなぜかと申しますと、八次政策がまだ終わっていないのに、もはや五山の炭鉱が閉山をいたしております。率直に申し上げまして、現在五山といってあえて固有名詞を挙げてもいいのでありますが、時間もありませんから申し上げませんけれども、その結果、一万二千七百名が解雇されているのです。約一万三千人が首を切られている。そして、そのうちいまだに三千数百名というのが就職にありついておりません、とりわけ北海道を中心に、私は北海道ですけれども。
 そういう点から考えまして、まさに今回の八次政策というのは前倒し、前倒しできた関係がありまして、逆に八次政策の三年目でほぼ完了してしまった、こういう現象が私は雪崩現象だ、こう言っている。だから、やはり我が国の石炭のあり方として、私顧みまして、かつて五千五百万トン、大臣も御存じだと思いますが、終戦直後の傾斜生産方式によってまさに日本の今日の経済発展構造の基盤をつくったのは石炭産業である、こう言っても私は過言ではないと思うのです。そういう意味で、やはり今後あるべき姿を大事にしてもらわないといかぬ、こう思うのです。
 そこで私がお伺いしたいのは、やはり経済合理主義であってはならないのではないか。高いからだめだ、安けりゃいいという、つまり経済合理主義だけで石炭政策というものを考えてはいけないんです。そこに我が国の政策と哲学が必要である、こう私は思うのです。
 そういう点で申し上げるのでありますが、現実に今海外炭は一億トンを超えております、今日の段階で海外から入ってくる石炭は、もちろん安いということですが。しかし、二十一世紀長期エネルギー需給見通しでまいりますと、何と一億四千
二百万トンになるんですよ、海外炭だけでも。それじゃ、現在実際に何ぼ掘っているのか。我が国の国内炭は現在八百四十万トンじゃないですか。それもさらにまた縮小経営している、こういう今、結論ではありませんけれども、現在石炭鉱業審議会で議論が行われているわけであります。
 そういう点で私は端的にお伺いするのでありますが、九月二十五日から石炭鉱業審議会に諮問をされまして、どういう問題点が石炭政策の今後の基本的な政策の問題として提起をされ、論議をされているのか、まずポイントをひとつ。時間もありませんから、限られておりますので。
#7
○政府委員(緒方謙二郎君) お答えを申し上げます。
 今後の石炭政策のあり方につきましては、ただいま先生お話がありましたように、昨年の九月に石炭鉱業審議会に諮問をいたしまして、これまで関係諸団体からの意見陳述を経まして現在鋭意検討しているところでございます。検討の視点といたしまして、先生も御指摘になりましたけれども、石炭問題は非常にいろいろな角度から検討する必要がございます。
 一つは、エネルギー政策上の位置づけであります。また同時に、第二の観点として、産業構造調整政策上の位置づけというものもあろうかと思います。また同時に、石炭といいますのは、北海道、九州を中心とする地域問題として、地域社会における位置づけという側面もあるわけでございます。その他もろもろの観点がございますので、一つの経済性なら経済性という単独の視点ではなくて、いろいろな視点から多角的に検討を進める必要があるということで現在審議会において審議をしているわけでございます。
 その場合、いろいろな意見をちょうだいしておりますけれども、大きく集約をいたしますと、今まで出ております意見は三つに類型化されるかと存じております。
 第一の考え方は、主としてエネルギー政策上の位置づけという点で、国内のエネルギー政策上日本の国内炭の役割というものはもう終了したという認識のもとに、構造調整をさらに進めて国内炭は最終的にはゼロにすべきである、こういう考え方でございます。
 第二の考え方は、それとは反対に石炭の使用量というのはさらに増大をするという見通しの中で、国内炭をやはり一定の供給源として存続させることがエネルギー政策上も不可欠であるという認識で、構造調整は第八次で終わりで、現存の炭鉱の存続を図り、多角的な地域づくりを目指した施策を講じていく必要がある、こういう御意見でございます。
 第三の考え方は、国内炭の役割というものは減少しているわけでありますけれども、全く失われたというわけではないという認識のもとに、九〇年代を構造調整の最終段階というふうに位置づけをいたしまして、第八次策以降においても構造調整の過程が継続をして、均衡点まで経営の多角化でありますとか新分野開拓転換といったものを図りながら、国内炭の生産を段階的に縮小していくべきであるというそういう考え方でございます。
 多少類型的に大ざっぱにくくっておりますが、そんな三つの類型に分かれようかと思います。
 こういう基本的な考え方に加えまして需給面、価格面、その他合理化の問題、産炭、鉱害、離職者対策等具体的な施策のあり方について種々御議論をいただいているわけでありまして、本年六月をめどに答申をいただきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
#8
○対馬孝且君 今、エネルギー庁長官から基本的な問題の整理の仕方についてお話がございました。それがこれからどういう答申になるかがポイントでございまして、やはり日本の石炭資源がまだ埋蔵量としては十億トンあるわけであります。これから一千万トン以上掘ったって百年分の国内資源がございます。
 したがって、私があえて申し上げるのは、基本的にはやっぱり国内資源の有効活用ということを考えるべきじゃないか。それに基づいて一定のセキュリティー、安全保障、食糧とエネルギーというのは安全保障でございまして、むしろ非常時、緊急時の安全保障という位置づけをきちっとすべきではないだろうか、こう考えるわけであります。
 なぜ私はそれを申し上げるかと申しますと、後から西ドイツだとかフランスの例も申し上げますけれども、当面、一番国民的な最近のエネルギー問題に対する危機意識というのを私なりにこの間雑誌あるいは新聞等でも読ましていただきましたが、この中東湾岸戦争が始まってから非常にエネルギーに対する国民の危機意識が高まってきている。それは言うまでもありません、中東に石油の七〇%を依存しているわけですから。
 しかし、政府のもちろんこれまでの中長期のエネルギー政策の努力あるいはそれなりの対応によって、今我が国は御案内のとおり民間、国家備蓄を合わせて百四十二日分ある。このことが非常にやっぱり国民の間に、戦争が長期化していけば別だけれども、現段階では、とりわけ北海道なんかはこれ冬の需要期ですからパニック状態に……第一次ショックだって私も経験していますけれども、私国会で時の中曽根通産大臣に申し上げたことがございます。後に総理になりましたが。その経験もしていますけれども、比較的パニック状態はないというのはやっぱり備蓄だと思うんですよね。
 政府の百四十二日、そういう備蓄が安定していればこそ国民のそういう状態は起きていない、こう私考えるんですよ。石油備蓄というのはこれは言うまでもないことでありまして、石油の依存率をだんだん低めてクリーンエネルギー、代替エネルギーにかえていくという、これは国の長期エネルギー需給見通しの方針ですから。したがって、この例を、私は石炭をやっぱり国内資源に当てはめて考えるべきである。初めてここで申し上げるのでありますけれども、今までこの論理を展開したことはございませんけれども申し上げたいと思うんです。
 そこでちょっとお伺いしたいんですが、石油部長にお伺いしたいのは、日本の石油の備蓄関係を含める平成元年から単年度に、短期でいいですから、三年間程度の石油関連、備蓄を含める予算額は幾らになっていますか。これひとつ説明してください。
#9
○政府委員(黒田直樹君) お尋ねの石油備蓄に係る予算額でございますけれども、平成元年度から三年間ばかりの数字でございまして、先ほど先生おっしゃいましたように、百四十二日というのは国家備蓄と石油備蓄法に基づきます民間備蓄との二本立ての双方であるわけでございます。このための予算は、元年度におきましては、当初予算で二千八百三十七億でございます。それから、平成二年度予算におきましては三千二億でございます。また、平成三年度の予算案におきましては三千百六十四億円をそれぞれ計上いたしているところでございます。
#10
○対馬孝且君 今お聞きになってわかるとおりに、石油備蓄だけで大体三千億程度をずっと来ているんですよ。平成三年度は三千二百億ですね。これだけのやっぱり備蓄に対する国の予算を使っているんですよね。これひとつ頭に置いてもらいたい。
 そこでお伺いしたいんだけれども、私はこのことを申し上げたいんです。今の現在の国家備蓄の実態のあれからいきますと、私が今持っている資料で言いますと、例えば昭和五十三年度、ちょうどあのときのバレル当たりから計算をしてみますと、かなり今日では、時間がありませんから省くんでありますけれども、バレル当たりで見ますと、私の計算ですよ、私の調査の資料によりますと、一キロリットル大体六千円ぐらい利子負担等がかかっているんだね。この点の実態認識はどうですか。
 昭和五十三年度にオイルを買って、そして備蓄タンクに入れた。そこからずっとタンクに貯蔵されて、そして備蓄投資をしましたね。その維持費をずっと計算して、昭和六十一年度に備蓄した単
価のそれを今度は支払っていくためには、一キロリットル当たり六千円相当額の利子を払わなきゃならない、こういう計算ができるんですが、この点はいかがですか。
#11
○政府委員(黒田直樹君) 詳しくは計算いたしておりませんけれども、大体国家備蓄の維持につきましては、タンクの利用料といったものがキロリッター当たり四千円ぐらいかと思います。それに借り入れによって購入した原油の金利というものが大体二千円ぐらいかと思います。したがいまして、今先生おっしゃいましたように、キロリッター当たりでは合わせて約六千円ぐらいになろうかと思います。
#12
○対馬孝且君 正確に申し上げますと、五十三年度、最初の原油購入を行った当時から現在までに三千三百一万キロリットルの原油を五十四日分保有しておったと、その簿価で、取得価格は平均でいきますとキロリットル約三万四千円になっているんです。それを今度一ドル百四十円のレートで計算したのでございますけれども、バレル当たりでいきますと三十八・六ドルなんです。そういう計算を展開しますと、私が言うとおり、今言っておりましたからいいんですけれども、六十年度ごろまでに購入した備蓄原油の購入価格を計算してみますと、実は大臣、結果的には年六千円のキロリットル当たりこれは利子負担しているんです。大変なこれ高いものなんです。何も安いものじゃないんです。まず石油石油と言うことは結構なんだけれども、私はそういう認識をきちっと持ってもらいたい。あえて今これを申し上げておきます。
 そこで、私は次のことを申し上げるのでありますけれども、それでは具体的に私お伺いしたいのは、我が国の石炭特別会計の平成元年、平成二年、平成三年、単年度でトータル幾らですか。単年度別に言ってください。
#13
○政府委員(土居征夫君) 平成元年度から三年度までの石炭対策勘定の予算でございますけれども、借入金返済を含めまして平成元年度の総額が千二百九十八億、平成二年度千百八十二億、平成三年度におきましては千二百八十億円と推移してきております。ただ、これにつきましては、特別会計法上、平成二年度、三年度は資金運用部への借入金の返済がございますので、例えば平成三年度の事業費で申しますと、石炭対策予算の事業費合計は九百八十二億でございます。
#14
○対馬孝且君 それからもう一つお伺いしますが、原子力関係の予算関係をちょっとお伺いします。
 例えば原発予算の、原子力関係予算のこれも同様に元年度、二年度、三年度、単年度ごとにひとつ説明してください。
#15
○政府委員(緒方謙二郎君) 備蓄あるいは石炭のようにちょっとはっきりと原子力関係予算のあれがくくられておりませんので、交付金その他関係のあるものを合わせた数字になりますが、およそ一千億円程度でございます。三年間、交付金のばらつきがあるために多少の増減がありますが、年間およそ一千億円程度ずつになっております。
#16
○対馬孝且君 科技庁と合わせて幾らになりますか。科技庁の例えば電源立地開発の促進費であるとか交付金であるとか、これはいずれにしたって原発にかかったものですから、それのトータルを言ってください。
#17
○政府委員(緒方謙二郎君) 政府全体を合わせた数字というものは、平成元年度で三千八百七十九億、二年度で三千九百五十五億、三年度で四千九十七億円というふうに整理されております。
#18
○対馬孝且君 今なぜこれをお伺いしたかといいますと、これは原発、原子力の関係のあれだけで四千億超えているんです、平成三年度。それから私石油備蓄言ったでしょう。これも先ほど言った数字だ。三千億を超えている。石炭予算は千二百億なんですよ、今発表あったように。それであなた国内石炭産業は過保護だとか、切り捨てるとかという。大体政策不在じゃないですか、このこと自体が。それを申し上げるので今聞いたんです、率直に申し上げるけれども。
 だから私はあえてこれを申し上げたいのは、そういう点から考えますと、石炭産業の今後のあり方という問題については、やはり基本的に国内資源の活用というそういう安全保障の見地に立つべきである、こういう考え方、それが何万トンであるかということは私は今申し上げません。そういう認識について、今このやりとりを聞いておりまして実力大臣、どういうふうにお考えになりますか。
#19
○政府委員(土居征夫君) 大臣答弁の前に事実関係を中心としてお答え申し上げますと、現在確かにエネルギーセキュリティーの観点からの議論というのはなされておりますけれども、現時点では、一次供給エネルギーに占める国内炭の比率というのは一・五%になっております。先ほど議論がありました石油、これは五七%、原子力も二十一世紀には一五、六%というような見通しになっておりますけれども、そういう中でのウエートということをお考えいただきますと、それなりの評価もできるかという気がいたします。
 また、この一・五%を占めます国内石炭につきましては、確かに八次策答申においてもエネルギーセキュリティーの議論がされておりますし、現在ポスト八次の石炭鉱業審議会においても議論がなされておるところでございますけれども、一方では国家財政による負担一千億と同時に、ユーザー業界が内外炭の価格差という形でさらにそれに等しい額を国民経済的な負担として負担しておるということからいたしますと、かなり国民経済的な負担が役割との関係においてバランスを欠いているんではないかという議論も強く出ているところでございます。
#20
○国務大臣(中尾栄一君) 私は、きょう高名な田会長のもとに、これまた大変なアクティブな名のとどろいている対馬委員から御質問を受けるというので、かしこまった気持ちでやってまいりました。
 私も、実は石炭の話に触れる前に、自分の感想をまずどんなふうに持ったかと、こうおっしゃいますから申し上げますと、私の県は全く石炭には関係のない地域でございまして、しかしミニ農業みたいに農業はもう全部といっていいぐらい、コンニャクから養蚕から何からかにまで、米から麦からみんなつくっているわけでございます。私も長い間農林関係をずっとやってまいりまして、この間参議院におられました桧垣徳太郎さんと私が総合農政調査会の顧問と、こういうことになっている。私が一人今残っているわけでございますけれども、そういう立場の中でも養蚕なんかは私が国会に出ました二十数年前、考えてみますると六万五、六千軒くらい私の県でもあったわけです。養蚕だけやっていれば衆議院は当選できたというようなそんなような状況でございましたが、全く今は七千軒でございますから。そこで、私はあらゆる角度においてこれに対する補助金あるいはそのような形で伝統産業を守れということで相当に位置づけておるつもりです。これ以下には減らさないということで、七千軒を減らさないと、これに鋭意努力しているんですが。
 石炭の話を聞いておりますると、まことに分野こそ違え、そのような感を深くするわけで、それは明治時代の殖産興業、富国強兵時代、伝統産業でもてはやしたものがそのまま何かこう落ちこぼれていって、内外炭価格差はさることながら、外国から安いものを入れりゃいいんだ、そんなのどうなってもいいんだ、こういう格好で先ほどの委員の御指摘のように、一万数千名のものが今やもう一万もとうとう切るか切らないかというところをさまよっている。一体どういうことなんだ、こう言われてしかるべきものがたくさんございます。そこで、私もその点においての何といいましょうか、守勢の中にあってもこれをどのように位置づけて、どのような角度で国家的な見地で考えていくかということには、今から本当に勉強をして鋭意努力をして考えていかなきゃなるまいなと、ほぞはまず第一番目に固めておる次第でございます。
 国内炭につきましては、先ほどの委員のお言葉
ですと、経済合理性のみでなく考えていけというようにお言葉として承りました。しかしさはさりながら、内外価格差があるということはこれは御案内のとおりでございますから、そういうものも含めまして中長期的なエネルギー政策の観点から位置づけというものを明快にすべきであると。その御指摘についてはそのとおりである。これはまずもって意識の問題としては同感の至りでございます。
 ただ、現在石炭鉱業審議会におきましてエネルギーセキュリティーというような言葉を用いまして、エネルギー政策の観点に加えまして産業構造調整政策の観点あるいは地域経済政策の観点等も踏まえまして、国内炭の位置づけにつきまして総合的に検討がなされつつあるわけでございます。これは委員は専門家でございますから、私もこれにフォローしながらやっていくことだけはお約束したいなと、こう思っております。
 通産省としましては、同審議会の検討結果というものを十分に踏まえまして、これに対して適切なるアドバイスと、また同時に指導方針というものも打ち出さなければならぬし、また措置も講じなければいかぬ、このように考えておるということをまずもって申し上げたい、こう思っておる次第でございます。
#21
○対馬孝且君 今大臣から国内炭の位置づけに対する基本姿勢、取り組みの姿勢としては非常に力強いお答えをいただきました。もちろん答申の段階ですから、まだ今審議続行中でございますから、私も承知しております。しかし、今言った基本姿勢で、さらに今後鋭意問題解決に漸進的な解決を図ってもらいたいと強くひとつ要望しておきます。
 そこでなお、私はこの機会にやっぱり海外の認識を、ほかの外国でどういう石炭政策が行われているのかということがわからないと、何か日本だけがどうも保護されているみたいな、特別対策みたいなことを言われると問題認識が困るわけですよ。これは率直に申しますけれども、石炭部長でも結構ですけれども、西ドイツとイギリス、フランスの石炭の生産量、今日的に一番近い数字で結構です、生産量それから労働者数、それと石炭の助成金の総額、これ幾らになっていますか、ちょっと数字出してください。
#22
○政府委員(土居征夫君) 現在、石炭につきましてはIEA、国際エネルギー機関の統計資料等ございますが、それによりますと次のような統計になっております。時点は八九年でございます。ただ、今から申します生産量につきましては、IEAの基準に基づきまして一キログラム当たり七千キロカロリーに換算をしております。それから助成金額につきましては、生産者に対する補助という計数を使っておりまして、それを国際的に統一して使っております。
 それによりますと、ドイツ、これは当時は西ドイツでございますが、出炭量が七千二百七十万トン、従業員数が十三万九千人、助成額が百十二億マルク、当時のレートで換算をいたしますと八千二百億円ほどでございます。イギリスが八千三百七十万トン、労働者数が八万五千人、助成額が十一億ポンド、約二千五百億円でございます。フランスが千百三十万トン、労働者数が二万六千名弱、それから助成金が三十一億フランス・フラン、約七百九十億円でございます。
 この八九年の暦年の統計で日本の数値は、キロカロリー換算でありますために生産量は八百二十万トン、七千キロカロリーにしまして八百二十万トンということになっておりまして、労働者数は八千六百二十五名、助成金額は千四百四億円。この千四百四億円の中には、先ほど申しましたように生産者に直接交付される財政資金としての補助金のほかに、いわばプライスサポート、内外価格差を埋めるプライスサポートが入っておるということでございます。
#23
○対馬孝且君 今、西ドイツ、イギリス、フランスをここであえて説明を求めました。私は、日本の千二百億というこの財源の中身は、これやっぱりきちっとわかってもらわないと、これは諸外国の例と比べて大変な誤りを犯すわけになります。
 今の石炭部長の言ったとおり、この数字で説明しますと、もちろん七千キロカロリーから六千キロカロリーに落とすということに変わりますと、それは前提条件にしますけれども、この今あなたが説明した数字をトン当たり補助金で見ますと、私が計算してこうなるんですよ。
 西ドイツの場合は約一万円です、トン当たりの補助金は。それからイギリスがトン当たり三千百二十円。それからフランスが六千五百八十円になります。フランスというのは、大体出炭量は千二百万トンで私の方は九百万トンだったから、八九年ですけれども、大体似ているんです、今の推移を見ますと。これは千二百億という日本の石炭の特別会計の中を説明しますと、これは鉱害費が入っているんですよ、鉱害。石炭産業で全部後処理の鉱害対策費。それから九州に緊急就労というのがあるんです。それから閉山後の産炭地域振興対策もあるんですよ。これ諸外国のやつは随分前向き予算なんですよ。生産をするためのトン当たりの補助金を私イギリス、フランス、西ドイツで聞いたんです。ところが日本の場合、実際何ぼかということになりますと、私の計算でいきますと二百二十二億なんですよ、これ、前向き予算というのは。本当の石炭を掘るための、坑内に入って生産するためのトン当たりというのはこれでいきますと二千二百二十円ぐらいなんですよ。正確に言うと二千四百七十七円、私の計算でいきますと、これは前向きの予算だけで見ますと。
 こういう結果を見ますと、何も諸外国のトン当たり補助金、石炭の補助金から見て日本の場合は比較的恵まれておるとか高いとかいうことじゃないでしょう、あなたこれ。そういう認識をきちっと持ってやってもらわないと、日本の石炭産業は過保護で特別保護で、何かそれこそむだなものを抱えてやっているんだみたいなそういう誤りを犯しているので私はあえてこれ言うわけです。だから、私はこういう点の認識をやっぱりきちっと持ってもらいたい。これは答弁要りません。これは申し上げておきます。
 そこで、時間がありませんから、これ詳しく申し上げたいんだけれども、西ドイツの石炭政策にはコールペニヒ方式というのがあります。私西ドイツに行きましたからルール炭田にも行っています。坑内に入っています。フランスも入りましたよ、ポーランドも入っているし、それからソビエトの炭坑にも私は入りました。中国にも入っていますよ。ずっと入っていますけれども、端的に私申し上げるんで、西ドイツのなぜこれを申し上げるかというと、西ドイツの石炭政策にはコールペニヒ方式というやつがあります。つまり正確に言うと輸入炭と国内炭の値差補給制度なんです。もちろんこれは電気料金にはね返りますよ。電気料金の平均三・五%分の賦課金を国民と産業一般が負担をする。これを財源として政府による値差補給、電力会社、火力の脱石油化等の発電設備助成制度として運用実施されております。もちろん細かいことはたくさんあります。私のコールペニヒ方式の基本認識は間違いありませんか。この点を伺います。
#24
○政府委員(土居征夫君) 事実関係として、今先生おっしゃいましたように、ドイツにおきましてはコールペニヒ制度が今施行されておりまして、それが言ってみれば国民経済的な負担の一部になっているということでございます。
 まことに恐縮でございますが、その前の御質問についても、事実関係でございますので一つだけ申し上げますと、日本の助成額千四百億円というのは、これは大体このうち三、四百億円というふうに見ておりまして、残りの一千億は内外炭価格差を負担いたします需要業界の経済的な負担、それが国際的に比較されているわけでございます。したがいまして、ここには鉱害対策等そういったものが一切含まれておりませんので、そういう面で比較いたしますと、トン当たりは今の計算でいきますと、諸外国につきましては大体先生おっしゃった数字に近いわけでございますが、日本の場合には一万四千四百七十円という数字になりま
す。
#25
○対馬孝且君 それは業界に対する価格差の分を言っているんであって、そんなの石炭を実際掘る分に何の影響もないでしょう。そんな理屈は立たないよ、これは。諸外国方式の西ドイツ、イギリスの方式でないんだから。実際に生産をするためのコストとしてどれだけかかっておるのかということを言っているわけであって、それはそのとおりで、それは認めるところだ。そこだけ申し上げておきます。
 それから西ドイツの今言った関係はどうですか、コールペニヒ方式の認識について。
#26
○政府委員(土居征夫君) 今先生御指摘になりましたように、確かに日本の今の比較の一万四千四百七十円には直接生産に対する補助以外に需要業界の負担が入っておりますが、まさに先生御指摘になりましたコールペニヒ制度は最終的には需要業界から国民に転嫁されるものでございますけれども、内外炭価格差を埋めるものという形でドイツの百十二億マルク、それからトン当たりにしますと一万一千五百円になりますが、これに含まれております。
#27
○対馬孝且君 時間があと残り少ないから申し上げる時間があれなんですけれども、ドイツはコールペニヒ方式では率直に言って二千二百万トンに対して国が千百万トン国内引き取り量として見ているんですよ、これは国が。コールペニヒ方式によると、これはエネルギー庁から出た資料でございますから、私持っています。だからそういう認識はこれは基本的に間違いないということですから、そこはそれでそのとおり認識してもらえばいいです。
 そこで、私は時間もないから申し上げたいのですけれども、私はエネルギーと原子力に関する予算総額、先ほども何回も申しましたが、そういう意味では日本の石炭助成措置とか特別措置というのは、大臣、そんな優遇されたとか特別待遇しておるとかという状態ではないんですよ、実態は。この認識をやっぱり正しくしておかなきゃいかぬ。私、これを申し上げたいのです。
 そこで、今後の第九次石炭政策の、あえて政府は第九次と使いたくないようだけれども、ポスト八次だとかなんとかというんだけれども、第九次は第九次なんですよ。それをポスト八次だとかいうようなエネルギー計画だとか石炭政策だとか、こういうあいまいなことを言わぬ方がいいですよ。やっぱり第九次は第九次、これが何百万トンであるかは別にして、第九次政策という位置づけをはっきりすべきです。
 したがって、中長期のエネルギー政策においては、国内資源として国内炭の位置づけというのは、非常時あるいは緊急時を含めての安全保障というセキュリティーの基本に立つべきであるということを私は明確に申し上げたいのですよ。それをなぜ先ほど石油備蓄のことを私ちょっと申し上げたかと申しますと、やっぱり石油備蓄の場合も今日安全保障という立場で備蓄しているわけでしょう。それが国民に非常に中近東湾岸戦争があっても安定感をもたらしている。悪く言えばこれは緊急時の保険なんですよ。保険的性格だと言ってもいいですよ、はっきり申し上げて。
 だから、私があえてこのことを申し上げるのは、基本的には我が国の国内炭というのは、海外炭が二十一世紀には一億四千二百万トンですよ。ところが、うちの同僚議員なんかに聞きますと、何だ一億何万トンも海外炭が入ってきて、九百万トンぐらい使ってそれをけしからぬというのかという率直なこれ、国民世論もそうですよ。そこをわかってもらいたいんだよ。
 私が言いたいのは、ここで申しましたのは、セキュリティーという基本には立つけれども、大臣いいですか、例えば石油備蓄のように緊急非常時のセキュリティーという位置づけであったとしても、やっぱり一千万トン程度の国内炭というのは維持すべきものである。これはそういう意味では緊急非常時の安全保障という立場に立っても一千万トン程度は確保されるべきである、こういう考え方を持つべきではないかということを率直に強く申し上げます。
 したがって、石油備蓄の例をそういう意味で私は出したわけであります。また、原子力関係もそういうわけで数字を求めたわけです。もちろん時間もありませんからこれは内容に立ち入ることができませんでしたけれども、したがって私は最低でも現状山を維持するため、今日の国内炭維持の方向でこの答申の段階で鋭意ひとつ検討をし、またその方向で結論を出すよう努力してもらいたい、このことをまたいま一度大臣にひとつお伺いしたいと思います。
#28
○国務大臣(中尾栄一君) 第八次石炭政策答申におきましては、供給源の多様化あるいはエネルギーセキュリティーの確保等の観点から、国内炭は相応の役割を果たすべきものとされておりますが、他方で海外炭の供給の安定化、大幅な内外炭価格差の存在等からその役割の程度が従来に比べて変化しているとされております。
 ただいま全エネルギーにあるものからいけば、国内炭のエネルギーが大体一・五だというような、パーセントとして一・五%というように承っておりますが、寡少には相違ないという感じは否めない事実だと認識します。そういう点で、現時点においても内外炭価格差は依然大きい、ユーザー業界の負担も含めまして国内経済的負担が大きなものとなっているということは否定ができませんので、その旨関係業界から厳しい意見が目下出されているところでございます。
 そこで、いずれにしましても今後の石炭政策のあり方につきましては、現在石炭鉱業審議会で多角的な観点から検討を行っているところでありますから、その結果を踏まえながらこの所要の措置というものを委員御指摘のことも十分勘案しながら、いろいろとアドバイスもさせていただき措置もさせていただくと、先ほど私の申し上げた言葉の繰り返しになるかと思いますが、そのようにお考え賜りたいと思います。
#29
○対馬孝且君 この問題についてのまだ深い討論もたくさんあるんですけれども、時間も来ましたから。今の大臣の、さらに最初の答弁と同様な基本姿勢でひとつ取り組んでもらいたいのであります。
 ユーザーというのは、これは私に言わせれば、本当に時間があったらひとつ長々と歴史を申し上げたいんだけれども、鉄鋼は、忘れもしないこれは第四次です、時の経団連植村甲午郎会長が、日本の石炭は私企業は私企業であるけれども一社化という構想を出しています。あのときに、はっきり私申し上げますけれども、今は閉山になりました南大夕張炭鉱、夕張新炭鉱、これは新鉱開発で鉄鋼資本の要求であの山が開発されたんです。そうして今度は海外炭が安くなったら、御苦労さんでした、はいやめてくださいと閉山しちゃったんです。こういう御都合勝手なユーザーの意見を、私はやっぱりもちろんそれは経済界の意見は尊重しなきゃならぬだろうけれども、そのことをもって律してもらっては困る。大臣、これははっきり言っておきます。
 時間があればまだたくさん私は言いたいことがあるけれども言いません。今そこだけちょっと触れておきます。そして、今日鉄鋼は国内炭はゼロですよ。本来ならば八次の最後がゼロなのに、三年間でゼロになってしまった。これは間違いないでしょう。そういうことを指摘しておきます。
 そこで最後になりますが、ここに会議録があります。五十年六月二十四日、参議院商工委員会に議員立法で私は法案を出した、石炭資源活用法案というのであります。これは私が出した法案であります。これは柱は三本になります。一つは、油と石炭の関係が厳しくなるので、つまり会社経営を一元的にした方がいい、すべきだという考え方。それからもう一つは、第二の柱は何かというと、石炭の流通関係を一本化すれば国内炭のコストにそれほど負担はかからずに一定の維持はできるではないかと。これは十五年ほど前に出した。時間もありませんから多くを申し上げません。
 これは私は、今日を予想したかどうかは別にして、やっぱりこういう状態が来るというのが、私
だけじゃなく石炭関係者の率直な懸念でありました。だから、微力でありましたけれども、私はあえてこれを皆さんの総意で石炭資源活用法案、時の河本通産大臣、私はここで堂々とこの提案理由を説明しました。これはたしか緒方長官も知っているはずです。当時あなたもいたはずですから。
 そういうことを考え合わせますと、これは結論から申しますよ。つまり海外炭と国内炭の流通を一本化すれば、当然一定のコストで安くなるんじゃないかと。つまり、もともと海外炭の利益を国内炭に持ってくることになるんだけれども、それをあえて今言ってもなかなか難しいから、端的に言います。今九州では、かつて磯子発電機、最近は松浦で百万キロワットの処理能力があります。これは石炭の例です、海外炭です。
 私があえて言いたいのは、国内炭と海外炭とを混合して使えばそれだけ国内炭の需要は拡大していくではないかと。こういうことは一つの政策だと言うんですよ、私は。そういう点をひとつ率直に検討してもらいたい。何も私はそれをすべてだとは申し上げません。場合によっては海外炭の会社のこれはペーパー協定ですから、全部入ってくるのは。相当もうかっているんですから、ペーパーマージンの一定部分を国内資源政策に使わせたらいいじゃないですか。これも政策でやればできるものです。
 私は、すぐ答えになるかどうかは別にして、例えば私が当時出した、昭和五十年六月二十四日に出したこの法案の精神から言うなれば、もっとこの考え方を生かす政策的提言があっていいんじゃないか、この考え方を申しましたので、ひとつ所見をお伺いしたいと思います。それで質問を終わります。
#30
○政府委員(土居征夫君) 今、先生御指摘の流通面での一元化の議論につきましては、かねて先生よりいろいろと御卓見を承っております。それから、石炭鉱業審議会の審議の中でも一部委員からもそういう議論がされておりますが、いずれにしてもこれは審議会の中で議論が行われた上で、その結論を得て、我々としては判断してまいることになると思うのでございます。
 一つだけ問題点を申し上げますと、やはり現在全く実質的にフリーに行われている海外炭の取引に対して新たな制約要因になるということから、これは国際的にもウルグアイ・ラウンド等いろいろと難しい問題もございますし、それから私企業体制で今石炭と流通、需要業界の関係がございますけれども、そういう需要業界の協力を得るという観点からも、なかなか今フリーな海外炭についてのコントロールの強化という面については難しい面があるかと存じます。ただ、いずれにしましても、今審議会で議論をしておりますので、その中で検討をさせていただくことになっております。
#31
○対馬孝且君 先ほどから聞いていますけれども、最後に大臣の感想だけ、今の私の議員立法という意味でなくて、こういう政策の立て方があるということを提起したわけでありますから。
#32
○国務大臣(中尾栄一君) 私は、どちらかというと議員立法論者の方でございまして、大体官庁からだけ出されてきているものに諾否を言うべきものじゃない。議員が議員立法というのはこれは欧米ではもう当たり前のことになっておりますが、委員御指摘のこの石炭資源活用法案、これも河本さんのころの時代であった、こう言いますから昭和五十年ころでございましょう。
 私も早速勉強もさせていただきますが、何といいましても答申が出ませんと何とも、いかんとも言いようがございませんから、私もしかるべく検討もさせていただき、またそれに十分に考慮、配慮させていただけるものならばもちろん当然のことでございますが、今までの歴史の過程もありましょう、そういうものも十分そんたくしながらもやっていきたい。きょうは委員のお話を承り、勉強をさせていただいたと私は思っている次第でございます。ありがとうございました。
#33
○対馬孝且君 質問を終わります。
#34
○星野朋市君 私は、エネルギー全般についてお尋ねしたいと思います。
 まず、通産大臣にお尋ねしたいのでありますが、昨年、二〇一〇年までの長期エネルギーの見通しが発表されました。これについては後で詳細について資源エネルギー庁にお尋ねをいたしますけれども、これは経済の成長率を三・五%と想定してそれのエネルギー弾性値が〇・四である、エネルギーの伸び率は一・二%という非常に低い数字で推測されておるわけです。いろいろな問題はございますけれども、新しいエネルギーの研究もこれは見通しほどよくない。やはり石油、原子力、天然ガス、それから石炭に頼らざるを得ない。
 一番問題は、やはり省エネルギーの問題かと思いますけれども、昨年の十月二十九日にいわゆる湾岸危機に関しまして、政府が「当面の省エネルギー対策について」というのを出しました。かなり産業界それから民生用に関しまして詳細なスローガンが掲げられたわけです。一々読みますのはちょっと時間がかかりますので、大臣の所管の通商産業省関係だけでも八項目ございまして、「通商産業大臣と消費者関係団体との省エネルギーに関する懇談会を行う。」、「通商産業大臣と業界団体との省エネルギーに関する懇談会を行う。」、「エネルギー管理優良工場及びエネルギー管理功績者の表彰を行う。」、以下八項目ございますんですが、幸か不幸か、このときは大体石油の価格を三十ドルぐらいに想定して、さらに石油の価格が上がるのではないかという想定のもとでございました。
 資源エネルギー庁は、石油の供給量に関しましては見通しがある、ただ価格については非常に不安定な要因があるというような問題を提起いたしたわけでございますけれども、幸いなことに、予想に反しまして石油の価格は非常に下がりました。そうすると、日本人というのはこれは仏教の思想の関係で大体忘れちゃうんですね。今や、省エネルギーに関することはほとんど巷間伝わっていない。政府は、こういうことを当面の問題ではなくて長期的な観点で進めなくちゃならないと思うんですが、現在はどんな状態になっておるか、どういう施策をさらに進めなくてならないのか、お聞きしたいと思います。
#35
○国務大臣(中尾栄一君) お答えさせていただきます。
 私も昨年の末、通産大臣を拝命させていただきまして、当時、本来ですと十二月の末でありますから相当寒いというのが普通でございますが、このような最近の気候並びに変動が激しい要素がございまして、全くもって首相官邸の中もあるいは通産省の中も、むしろどちらかというと暖房を入れ過ぎているのじゃないかと思うほど暖かかったのでございました。私もすぐに発言を求めて、一体何度なんだと聞いたらば、相当な度合いで二五度以上みたいな状況に保っておりました。全部がそうでございますから、それからまず改めろと、これだけのイラクの問題が起こるというときに考えなきゃいかぬのじゃないかと私は発言を求めたことがありました。また、即座にそれを実行もさしてもらったことがございます。
 通産省におきましても、エネルギー庁長官を初めといたしまして、隗より始めよじゃありませんが、各業界に私が訴えている間にも、こんな居座っているだけで暖かいというのもおかしいんじゃないか、大体気温が非常に不順しているだけにこれをまず始めていくべきじゃないかということで、相当に省エネを実行さしていただいたものです。同時にまた各業界個別に、私も既に一月から今日までの間でももう三十団体ぐらいやったでしょうか、そのたびごとに私の口からも省エネこそが今大事なときなんじゃないか、イラク問題が起こったからじゃない、これは常時そのような気持ちを持ち得ることが、これまた省エネということをあえて言わなくても、また今省エネ月間だからこんなことを言うんじゃないということを片言隻句の中に必ず私は申し入れまして、強く業界にも強いるような気持ちで言うたものでございました。また同時に、それを即座に実行してくださっておったと思います。
 そのような意味で、私どもの通産省としましては、エネルギー需要の増大といいますかあるいは地球環境問題を踏まえまして一層の省エネを推進する必要がある。これは基本的な考え方に立つものでございます。
 それで、昨年六月には総合エネルギー調査会省エネルギー部会というところから今後の省エネルギーの推進方策について中間報告をいただいたところでございます。従来から税制や財投による省エネルギー設備投資の推進、あるいはムーンライト計画による大型省エネルギーの技術開発等の施策を実行してきたところでございますが、現在この中間報告を踏まえまして新たに検討会を設置いたしまして、住宅断熱化の推進、自動車燃費の向上の検討に着手するということをやるとともに、平成三年度の政府原案におきましては、未利用エネルギーの活用に関する支援措置を予算、財投に盛り込むということなどをいたしまして、中間報告の提言の具体化に現在努めているというところでございます。
 今後とも一層の省エネルギーの推進に全力を挙げて取り組んでいきたい、これは私自身も考えていることでございますが、実行いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
#36
○星野朋市君 そこで、資源エネルギー庁にお尋ねいたしますけれども、いわゆる長期見通しにつきまして先ほど私が数字を挙げて、非常に今度の弾性値を低く見ている。これは前の産業・資源エネルギー調査会でも質問があったかと思うんですけれども、いわゆる第一次石油ショックのときから一九八八年までですか、この間の平均値が〇・三六であるということを踏まえてというふうに私は承っておるわけですけれども、一つだけ確認しておきたいことがあります。
 というのは、確かにそのとき産業界は今までじゃぶじゃぶ安い石油を使っておったのが高くなりましたから、それでかなり省エネを徹底できた事実があったことと、それからちょうど日本の産業構造がそれまでの重厚長大から半導体を初めとする軽薄短小の産業構造に移ったということもかなりこれは大きな要因であったと思うんですね。このことは実は余り触れられていないんです。それで、産業界が省エネを徹底したということでもってこういう結果が出ているというふうに一般的に言われているんですね。そこら辺の資源エネルギー庁の見解を示していただきたいと思います。
#37
○政府委員(緒方謙二郎君) 昨年六月に出ました長期エネルギー需給見通しについていろいろな角度からの御質問があったわけでありますけれども、省エネルギーの問題につきましては、私ども省エネルギーあるいは代替エネルギーの開発につきましてはこれは官民挙げて最大限の努力をして達成すべき目標であるというふうに考えているところでございまして、これまでのトレンドをそのまま延ばすと自然にそうなっていくというような意味での見通しとしてまとめたものではないわけでございます。
 御指摘のように、産業界の省エネ努力というものは御指摘のような点も確かにあったんだろうと思いますけれども、俗に乾いたぞうきんをもう一回絞るのは大変だということを申すわけでありますけれども、そこはやはりいろいろ知恵もあり実力もある経済界でございますので、なお一層の努力というものは引き続き求めていきたいわけでありますし、産業構造の省エネルギー化というようなものも今後さらに進んでいくことが考えられるわけでありますので、そういう点も含めて最大限の努力をした結果の目標としてああいう数字を掲げてあるというふうに御理解いただきたいわけでございます。
 それでは、努力を呼びかけるだけで何のフォローアップもしないのかということが問題になりますが、私どもはあの目標が掲げられて以降、省内に総合エネルギー対策推進本部というものをつくりまして、中間報告の提言に対応した推進チームを設置いたしまして、エネルギー利用の効率化でありますとか原子力あるいは新エネルギーの開発導入等、多角化についてのいわばフォローアップを一生懸命始めているところでございます。そして、総合エネルギー調査会の中に長期展望小委員会というものを設けて、これらの政策的な努力というものの結果を逐次報告してフォローアップ、レビューをしていくというような体制で今後の総合エネルギー政策の推進に取り組んでいきたい、こういう体制で進めているところでございます。
#38
○星野朋市君 そこで、これはやはり長期的な観点でこれからのエネルギーは非化石の問題、原子力の問題が非常に重要になると思うんですが、今でもこれは百万キロワットを約四十基建設しなくてはならないというような非常に壮大な計画が立っておりますけれども、先日来美浜とか柏崎とか、これは一つの故障が起こりまして、こういう原子力発電の立地状態についてムード的に非常に悪い状態になっている。エネルギー庁はこの推進に関しましてどういうふうな対策をとられるおつもりでございますか。
#39
○政府委員(緒方謙二郎君) 長期エネルギー需給見通しを踏まえて、その後閣議決定を経て通産省が定めました代替エネルギー供給目標というのがございます。この中で、御案内のとおり、西暦二〇一〇年における原子力発電の比率というものを発電規模で七千二百五十万キロワット、一次エネルギーに占める原子力のウエートというものを現状の八・九%から一六・九%まで高めたい、こういう目標を掲げているわけでございます。これは現在稼働中の原子力発電所が約三千百五十万キロワットぐらいの設備規模でございますので、その差が約四千万キロワット、百万キロワットの原子力発電所でございますと約四十基分に相当するというふうに言われているものであります。これも、先ほど申し上げましたように、自然にこれまでのトレンドをそのまま延ばしていくと二〇一〇年にはこうなりますよということで掲げた数字ではございませんで、御指摘のとおり原子力の立地については、地元を初め国民の皆様方の御理解というものがなければ進まないわけでございます。
 そういう意味で、いわゆるPA対策を初め高レベル廃棄物の問題、いわゆるバックエンドの問題あるいは地域振興の問題等々を含めて総合的な対策を講じて、最大限の努力をしてこれを達成していかなければならない、このように考えている次第でございます。
#40
○星野朋市君 これは十二月四日にこの調査会がございまして、実は私が石油の備蓄に関しまして、今百四十二日分ですか、ございますけれども、そのうちの民間備蓄の八十八日分の内容について答えられる人がいるかということで質問いたしまして、政府委員じゃなかったものですから、残念ながらお答えが聞けなかったのです。私は、調査しておってこういうことだということを申し上げたんですけれども、いわゆる百四十二日分、そのうち政府の五十四日分というのは、当然のごとくこれは原油であるわけです。民間の備蓄というのはさて何なんだろうかというと、これは比較的正確な数字というのがわからないんですね。私は、こういうはずだということを申し上げたんですけれども、これは調査会という名目上、政府から正式なその内容についてお答えいただければありがたいと思います。
#41
○政府委員(黒田直樹君) 最新時点で、今おっしゃいましたいわゆる民間備蓄八十八日というのは十二月末現在の数字でございますけれども、このうち大体石油製品が五五%ぐらい、原油が四五%程度でございます。
#42
○星野朋市君 いや、そういうことじゃないんですよ。いわゆる民間備蓄は原油の在庫が幾らであって、リファイナリー、精製中のものが幾らであって、製品は幾らであるか。それから原油の民間備蓄というのは実は政府の備蓄とは違うはずだ、これはタンクに入っているものだけじゃないはずなんですね。ここが要するに実際といわゆる民間備蓄と言っているものの大きな観点の違いなんです。
#43
○政府委員(黒田直樹君) ただいま申し上げましたように、原油か製品かという区別で申しますと、大体原油が四五%、それから石油製品として
持っているものが五五%、こういうことでございます。
#44
○星野朋市君 いや、それはわかったけれども、そうじゃなくてリファイナリーされている、要するに精製中のものはこれは機械を動かさなくちゃならないのですからゼロにするわけにいかないんですね。何日分かそれが入っていなかったら機械は動いていないわけです。そうでしょう。メーカーの立場からいえばそれは半製品なんです。それから、でき上がってきたものは製品であるし、それからタンクにあるものは原材料なんです。それでそのタンクにあるものも、実はタンクにあるということだけでなくて、入港中のタンカーの在庫量、それからさらに航行中のタンカーの中に内蔵されているものも原油の備蓄に入っているはずなんです。
#45
○政府委員(黒田直樹君) 十二月末時点でのお話でございますが、原油の中で、まずトータルが五千百五十万キロリッターぐらいでございますけれども、その中で原油のタンクで持っておるものが二千四百六十六万キロリッターぐらいでございます。それから、我が国の領海に入って入港中のものが五十九万キロリッターぐらいでございます。それから製品として持っておりますものが千六百四十万キロ、それからいわゆる半製品として持っておりますのが千百七十万キロぐらいでございます。
#46
○星野朋市君 それを聞きたかったわけです。
 きょうは石炭問題なので、石炭の問題に触れざるを得ないんですけれども、先ほど長官から、これからの石炭産業のあり方について三つの観点から今検討中だということでございますので、石炭関係については事実関係だけをちょっとお聞きしたいんです。先ほど同僚委員から質問がありましたので多少ダブるかもしれませんけれども、正式なデータを教えていただきたい。
 現在日本の炭鉱に、いわゆる石炭産業に従事している総人員、それから政府の産炭事業に対する補助額、それから現在内外価格差と言われるものが国内炭ではトン当たり平均幾らか、輸入炭の平均価格は幾らであるか、まずそれだけをお答えいただきたいと思います。
#47
○政府委員(土居征夫君) 事実関係でございますが、平成二年度の見込みということで申し上げますと、国内炭の生産量は八百四十万トン。それから炭鉱従業員数、労働者数でございますが、これは平成二年十二月末で八千百五十三人。それから、石炭対策に係る国の財政負担につきましては、先ほど御説明いたしましたように、三年度予算で千二百八十億円となってございますが、二百八十三億円の資金運用部資金の返済がございますので、事業資金としては九百八十二億円ということでございます。この中には稼行炭鉱に対する合理化対策というものもございますけれども、半分以上は過去の鉱害対策あるいは地域振興対策、こういったものに充てられているところでございます。
 内外価格差につきましてはこれは為替レートによって変動いたしますが、統計によっていろいろとり方が違いますけれども、現時点で一般炭につきましては約二・六倍国内炭が海外炭に比べて高いという数字になっております。具体的な統計数字といたしましては、平成二年十二月現在の統計でございますけれども、輸入炭がトン当たり六千七百二十円に対しまして国内炭は一万七千六百円ということで、一万円以上の値差があるという状況でございます。
#48
○星野朋市君 その高い国内炭はこれは一般に需要があるわけではないわけでございますが、この国内炭の八百万トン、若干これに在庫量を加えて約一千万トンというものが主にどういうところに供給されているか、それについてお答えいただきたいと思います。
#49
○政府委員(土居征夫君) やはり平成二年度の見込みで申し上げますと、電力業界九百十六万トン、鉄鋼業界三十五万トン等、全体で千九十一万トンを計画しております。
#50
○星野朋市君 その電力の内訳でございますが、電力はこれは全部九電力に平均的に行っているわけじゃないと思います。それから、その他の電力を合わせて約一千万トンということで、まあほかのあれは非常に数量が少ないですから度外視していただいて、その電力についてはどういう内訳になっているんですか。
#51
○政府委員(土居征夫君) 具体的な電力業界の引き取りにつきましては、九電力とそれから電発に引き取りをお願いしておるわけでございますが、具体的に政府の計画として一義的に決めておるわけではございませんで、関係者の合意のもとにこの量が引き取られるという形で実際に推移しておるということでございます。
#52
○星野朋市君 若干時間を残して最後にしたいんですけれども、これは調査会でございますので、もう少し詳しくおっしゃっていただきたいんです。例えば九電力についても、どことどこはゼロである、そして例えば北海道電力はどれくらいである、そういうようなお答えをいただかないと、それだけでは我々調査会の目的は達せられないと思いますので、もう少し詳しくおっしゃっていただきたいと思います。
#53
○政府委員(土居征夫君) 質問通告をいただいてなかったのでちょっと手元にございません。
 それから、平成二年度につきましては、先ほどのような性格でございますので結果が出ないとわからないという面がございます、おおよそのいろいろな議論があるかと思いますが。過去の結果についてはこれはいろいろと部内で相談をした上で、必要なものについては御提出をするということにさせていただきたいと思います。
#54
○星野朋市君 では、その資料は後日いただきたいと思います。
 時間を余しますけれども、いろんな都合もございますので、私の質問はこれで終わります。
#55
○中野鉄造君 私は石炭利用技術開発の現状、課題、その見通し、そういうことを中心に、限られた時間でございますので御質問申し上げたいと思いますが、現在の石炭の燃焼・供給・転換技術等のうち、特に転換技術としてのガス化、液化、水素製造に関する現状、また助成措置、今後の見通し、こういうことについて絞っていきたいと思うんです。
 まずその中で、この間私NHKのテレビを見ておりまして、二月二十日だったですか、朝のモーニングワイドの中で、「脱石油・省エネビジネス最前線」というタイトルで、石炭を四十ミクロンぐらいに微粒化しまして、そしてそれに水を加えて液化する、そうするとタール状になってそれがまたちょうど原油と同じような性質を持つんだというような、まさにまだ試験中だというようなことで、これはどこだったですか、宇部興産ですか、で試験開発をやっているというようなそういうものをやっていましたが、こういうものの現状についてはいかがなものでしょうか。
#56
○政府委員(土居征夫君) お話がありましたように、現在石炭のCO2の削減技術につきましては各種の技術開発に取り組んでいるところでございますが、御質問がありましたCWMの技術開発、これはコール・ウオーター・ミクスチャーと申しまして、石炭と水、大体七、三の割合で混合して、それに添加剤を加えますと非常に液体化するわけでございますが、こういった流体燃料として使用できるトータルシステムの技術研究を今やっているわけでございまして、これがまた石炭のCO2の問題を解決する開発の一助にもなるということで、現在各種の開発を進めております。
 これにつきましては、昭和五十五年度以来基礎研究をやっておりまして、大体現時点では基礎研究が終了いたしまして実用化のための実証試験を行っております。実証試験につきましては現在所要の成果を上げておりまして、実用化が可能な段階に至っているというふうに認識しております。
#57
○中野鉄造君 そうすると、実用化はもう目前に迫っているということなんでしょうけれども、一方ガス化、こっちの方の実用化についてはどんなですか、現状は。
#58
○政府委員(向準一郎君) 石炭利用の高度化とい
う観点から石炭ガス化複合発電について技術開発をやっておるわけでございます。
 先生御承知のとおりに、石炭ガス化複合発電は、従来の微粉炭火力と比較しまして熱効率が高いあるいは経済性がすぐれている、それから多種類の石炭が燃料として利用できるあるいは硫黄酸化物の排出が少なく抑えられると、いろいろすぐれた特性を持っている発電方式でございまして、通産省といたしましては、昭和六十一年度からでございますが、新エネルギー・産業技術総合開発機構で石炭ガス化複合発電方式という開発プロジェクトをやっております。それに対しまして補助をやっているところでございます。
 このプロジェクトでございますが、現在パイロットプラントの建設が完了した段階でございまして、平成三年度から実証運転に入る段階ということでございます。本プラントの試運転は平成六年度まで行うことにしておりまして、将来発電効率が四六%、ワンユニット二十五万キロワット級のプラントの実用化を目指して技術開発を一生懸命やっている段階でございます。
 以上でございます。
#59
○中野鉄造君 そうすると、従来の微粉炭火力と比較して熱効率だとか環境適合性、こういうものについては、先ほど私がちょっとお尋ねをしました液化のやつとガス化のやつと比較してどんなものでしょうか。
#60
○政府委員(向準一郎君) 噴流床の石炭ガス化複合発電技術につきましての発電効率の目標というのは四六%程度をねらっておりまして、これは従来の火力、例えば超臨界にしましても四二%とか、あるいは四五%近いのもあるわけでございますが、我々がねらっておりますのは四六%程度ということでございます。
 それから、公害という面で見まして、環境負荷の低減ということで、ガス化技術は、ガス化炉、それからガスの精製設備、それからガスタービンというものをシステムとして組み込みまして、特にガス精製という観点で公害の面も配慮いたしまして、先ほど申し上げました硫黄酸化物の排出の抑制という観点でも技術開発をしているということでございます。
#61
○中野鉄造君 液化の方はどうなんですか。
#62
○政府委員(土居征夫君) 液化とのコスト比較でございますか。――CWMの技術につきましては先ほど実用化の段階に入りつつあるというふうに申し上げましたけれども、これにつきましてはやはり競合燃料であります石油の状況、石油価格との関係というのがひとつこれからの石炭にとっては重要なメルクマールになってくるかと考えておりまして、現在のところ二十五ドル前後までの場合には実用化が可能というふうになっておりますが、なおこのコスト引き下げの努力が必要であるというふうに考えております。
#63
○中野鉄造君 石炭利用技術開発の全体計画の中には、補助金、委託費というようにいろいろ分類されておりますけれども、全体として今補助金、委託費、それぞれどのくらいですか。
#64
○政府委員(杉浦賢君) お答えいたします。
 研究開発の大部分は国から新エネルギー・産業技術総合開発機構に補助金として出しておりまして、新エネルギー・産業技術総合開発機構から委託費として研究開発の企業に渡っております。
#65
○中野鉄造君 額はわからないですか。
#66
○政府委員(杉浦賢君) お答えいたします。
 石炭液化技術について申しますと、平成三年度、政府原案でございますが、現在御審議中でございますが、九十二億、このうち褐炭液化につきましては四十四億です。石炭利用水素製造につきまして十六億、ガス化発電プラントにつきまして五十一億、全体で百五十九億でございます。
#67
○中野鉄造君 そうすると、CO2の発生を防ぐためには、やはりこれからの排煙脱炭装置の技術開発ということもこれは必要になってくると思いますが、こちらの方はどうなっておりますか。
#68
○政府委員(合田宏四郎君) お答えを申し上げます。
 いわゆる排煙脱炭装置、すなわち一般の大気中から排出される排煙に含まれております炭酸ガスを除去、固定化をする装置を初めといたしまして、二酸化炭素の固定化有効利用技術の開発は、二酸化炭素の排出を抑制し、かつ地球温暖化を防止する上で重要な役割を果たすという点につきましては先生御指摘のとおりでございます。
 通産省といたしましては、こういう観点から地球環境保全に資する技術開発を効率的かつ集中的に進めますために、産学官の協調のもとに昨年の七月に財団法人地球環境産業技術研究機構を設立いたしまして、この機構を中核とした研究体制を整備するとともに、所要の技術開発予算を確保し、この機構におきまして平成二年度からバイオテクノロジー的な手法や化学的な手法を活用した炭酸ガスの固定化有効利用技術の研究を行っているところでございます。
#69
○中野鉄造君 終わります。
#70
○高崎裕子君 湾岸戦争はエネルギー問題のあり方にも大きな課題を投げかけているわけですが、とりわけ石油の七割を中東に依存している日本にとって、エネルギーの供給基盤の脆弱性に対する見直しというのが迫られてもいますし、検討しなければならないということは明らかになったと思います。そこで、今こそ唯一の国内エネルギー資源である国内炭を保護、発展するという立場で施策を考えていかなければならないと思うわけです。
 そこで、今ポスト八次策というのが論じられているわけですが、その前提となる八次策そのものが一体何だったのかということが今厳しく問われている、そう思うわけです。とりわけことし、つまり来年度になりますが、八次策の最終年度に入るという段階で今を見ますと、その最終年度の一年前にして既に原料炭の生産はゼロです。そして、一般炭も一千万トンというけれども、既に八百四十万トンと、大きく一千万トンを割り込んでいるということで、こう見てきますと、最終年度を待たずに八次策すら守り切れていないというのが事実だと思うわけですけれども、これについてはいかがでしょうか。
#71
○政府委員(緒方謙二郎君) 初めに、湾岸危機が起こってエネルギー政策を見直すべきであるという御指摘からの御質問がありましたけれども、昨年の六月に長期エネルギー需給見通しをつくりましたときに、石油については中東に対する依存度が七割というような現状から、安定化について長期的な視点から考える必要があるということで、その時点で問題意識は既に持っていたわけでございます。それから原子力についてもいろいろ立地上の難しい問題があるということを踏まえて、しかし長期的にエネルギー政策を確立する必要があるということで六月の中間報告に至ったわけでございます。
 そういうことで、ある程度長期的な視点でいろいろエネルギー政策については考えているわけでありますが、その中での石炭について、第八次石炭政策、予定よりも早くいっちゃっているじゃないかという御指摘かと思いますけれども、六十二年からスタートいたしました第八次の政策、これの基本は、先生御案内のとおり集中閉山の回避というものを基本にし、地域経済あるいは雇用に及ぼす影響というものをできる限り緩和して生産体制の集約化を円滑に図っていこうということを目的にしているわけでございまして、現在までのところ、部分的に多少問題が残っているという点はございますけれども、おおむねその趣旨に沿って推移をしてきているというふうに考えているところでございます。
 石炭政策の八次策以降のあり方については、先ほども答弁申し上げましたように、石炭鉱業審議会でエネルギー政策上の位置づけあるいは産業構造政策調整上の位置づけ、そしてまた地域経済社会における位置づけというような多角的な観点から御審議をいただいているところでありまして、この結果を踏まえて私ども適切な対策を検討してまいりたいと考えているところでございます。
#72
○高崎裕子君 三千万トン、一千七百万トン体制というときの数と、一千万トン体制というときの
例えばこの八百四十万トンというのは大変な比率になるわけで、それがおおむね守られているという認識は非常に私は問題だというふうに思うんですが、そもそも八次策が一千万トン体制、これを供給規模というふうに言っておりますけれども、これは八次策以前から生産という解釈できているわけで、八次策の生産規模に対する考え方というのは大きな矛盾を抱えたままきているというふうに言わざるを得ないと思うんです。
 そこで、八次策の関係でもう少し具体的にお尋ねいたしますけれども、八次策の最終年度の需要はおおむね一千万トン体制ということで、電力に八百五十万トン期待し、その他に百二十万トン期待しているというふうに言われていますね。合計で九百七十万トン、おおむね一千万トン、これに見合う供給規模として、通産省の今までの考え方は過剰貯炭や雑炭も含めているということなんですけれども、これがそもそも考え方としては納得できないわけなんです。
 通産省の今までの考え方からして、つまり過剰貯炭や雑炭を含めて計算をしてみますと、平成二年度は平成元年度の実績で横滑りで考えられている。このまま推移をするということになると、過剰貯炭は百六十五万トン、それから雑炭で百万トン、それから露頭炭ですからつぶれる心配のない中小炭鉱で五十万トン、この合計三百十五万トンというふうになるわけで、したがってこれを計算しますと、大手炭鉱の生産量というのはおのずと決まってくるわけですね。つまり、九百七十万トンから三百十五万トンを引くと六百五十五万トンになる。実に驚くべき数字になるわけですね。八次策で六百五十万トン体制になるということを一体だれが決めたんでしょうか。
#73
○政府委員(土居征夫君) 今先生のお話は、八次策の最終時点、平成三年度でいろんな計算からするとそういう見方ができるという御指摘だと思うのでございますけれども、我々は、先生御指摘のありましたように、八次策の答申につきましては需要に見合う供給規模一千万トンという言い方をしていますので、生産、雑炭、貯炭による供給といったものを含めて、平成三年度あるいは八次策における需給バランスを見ているという基本的な立場に変わりないわけでございます。
 ただ、国内生産が先ほどお話ありましたように八百四十万トンということを前提にいたしました場合に、雑炭等につきましてもこれは極力減らしていくというのが政府の方針でございますし、もちろん過剰貯炭についても過剰貯炭の解消を目指しておるということではございますけれども、これもなかなか難しい面があるというのは衆議院の石特でもお話し申し上げたところでございまして、そういった状況の中で平成三年度の需給がどうなるかということにつきましては、今後、石炭鉱業合理化実施計画が策定されますので、その中で検討をさせていただきたいというふうに考えております。
#74
○高崎裕子君 需要家サイドと供給の調整でこれから決まっていくという問題ですけれども、それについて国内炭をどう守るかという観点で、通産省としてはやっぱり責任ある立場が問われるというふうに思うんですが、これまでの通産省の過剰貯炭や雑炭を供給規模に含めるという考え方からして、最終年度にどのような生産規模になるというふうに考えておられるんでしょうか。
#75
○政府委員(土居征夫君) これは審議会でこれから検討いただくということでございますので、事務当局としての御答弁は差し控えさせていただきたいと存じますけれども、いずれにしても国内炭の生産規模というものを現状にし、かつ生産が個々の企業の経営者の判断で行われているものということを前提といたしますと、国が一義的に需給について何万トンというような議論をする性格のものではないというふうに考えております。
#76
○高崎裕子君 石炭政策を基本的には責任を負う通産省としては、恐らく私が指摘した数字については間違いないわけですから、六百五十万トンになるということについてはお考えだろうと思うんですね。
 そこで、六百五十万トンという数字はこれは日本でいつごろの生産規模になるんでしょうか。
#77
○政府委員(土居征夫君) ちょっと誤解を避ける意味で、平成三年度の需給は審議会の議論を経て決まるものですから、今先見的に六百五十万トンが正しいとか間違っているとかという議論はできませんけれども、しかしいずれにしても六百五十万トンという数字自体が、今お話にありましたように、過剰貯炭をゼロにする、あるいは雑炭が減らないとか、そういういろんな極端な前提を置いておるということからしますと、結果論としてはこういう数字というのはもうあり得ないんじゃないかというふうに考えられますけれども、そういう意味で六百五十万トンという数字がひとり歩きされるのはこれはちょっとどうかという感じがいたします。
 ただ、六百五十万トンの生産が過去いつあったかという御指摘でございますので申し上げますと、明治三十一年に六百六十九万トンということで、それ以降これを超えた数字で国内炭の生産がされておるということでございます。
#78
○高崎裕子君 明治三十年前後に逆戻りするという点では極めて重大な状況に国内炭は立ち至っているという認識をしなければならないと思うんです。
 今、私の出した数字が、過剰貯炭それから雑炭が減らないということを前提の指摘だというふうに言われましたけれども、そうであれば、そして需給バランス上過剰貯炭の解消はかなり困難な状態にあるということは、逆に言えばその分生産量がふえるというふうになるわけですけれども、そのように考えていいわけですね。
#79
○政府委員(土居征夫君) 数字の上では六百五十万トンという数字からプラスされてくる、そういうことになるかと思いますが、それは数字の遊びでございますのでちょっとこの議論は避けさせていただきたいと思います。
#80
○高崎裕子君 それは非常に無責任な言い方だと思います。客観的に言われたことは、解消はかなり困難だといえばそれは別のところで供給しなければならないので、当然生産で供給するということにこれはもう論理上なるわけですね。その点はそうですね。
#81
○政府委員(土居征夫君) 失礼しました。今、先生御指摘になりましたように、供給につきましては生産と雑炭と過剰貯炭からの供給ということでございますので、過剰貯炭からの供給が減ればそれは雑炭がふえるか生産がふえるかということでございますが、雑炭は一生懸命減らしておりますので、生産の面で対応するということになるかと思います。
#82
○高崎裕子君 私は六百五十万トンになってほしいんじゃなくて、これはもうやめてほしいという立場で今もずっと質問しているんです。六百五十万トンというのはこれは平成元年度の実績ですが、三池の二百五十一万トン、松島・池島の百十八万トン、太平洋炭礦の二百十七万トンでほぼ間に合うという数字で、そうなると北海道の残っている四山はつぶされるという大変深刻な状態になっているという事実を指摘しながら、過剰貯炭についてお尋ねいたします。
 ずっと指摘してきましたけれども、これをすべて供給規模に入れるということに最大の問題があるということで、本来過剰は入れないということでの一千万トンであったわけですし、過剰貯炭が生まれた原因を歴史的にさかのぼってみますと、これは八次策とは別個の問題で、七次策の途中で鉄鋼が国内炭の引き取りを拒否したということに起因しているわけですね。六百五十万トンになったらこれは本当に大変なことになるということで、今こそ通産省は本腰を入れていただきたいということで、これは大臣にお尋ねしたいんですが、過剰貯炭を解消するために特別の手だてを今こそとるべきだというふうに考えますが、どうでしょうか。そして、少なくとも現有の炭鉱については維持すべきだというふうに考えるわけですけれども、そこについての大臣の決意のほども含めて御答弁願います。
#83
○政府委員(土居征夫君) 過剰貯炭の解消の努力につきましては、八次策のもとにおきましても、例えば電力業界に対しまして低品位炭の引き取りが非常に難しいという問題がありますが、それを円滑に進めるための交付金制度を創設する等これまでも鋭意過剰貯炭の解消に対しては努力をしてきたところでございまして、これにつきましては今後ともそういう姿勢に変わりはないということで一生懸命やってまいりたいというふうに考えております。
#84
○国務大臣(中尾栄一君) 現時点におきまして内外炭の価格差が依然大きい、ユーザー、業界の負担も含めまして国民的経済負担が大きなものとなっていることは否定できません。その旨関係業界から厳しい意見が出ているところでもございますことも承知しております。
 いずれにしましても、今後の石炭政策のあり方につきましては、現在石炭鉱業審議会で多角的な観点から検討を行っているところでございますから、その結果を踏まえて所要の措置を講じてまいりたいと考えております。
#85
○高崎裕子君 過剰貯炭の解消については、特別な手だてをとらなければ山がつぶれるということは再三指摘をしておりますので、その点についての通産省の特別の努力を強く希望しまして次の質問に移りたいと思います。
 対馬委員からも御指摘がありましたが、鉄鋼業界との関係でお尋ねいたします。
 過剰貯炭をつくった鉄鋼は、第七次策の最終年度の六十一年に国内炭の引き取りを拒絶しました。これは、異常な円高による内外炭の価格差が三倍近くになったということをとらえて、鉄鋼の構造不況をその最大の理由としたわけです。そして、八次策の最終年度を待たず、原料炭の生産はゼロとなっております。
 しかし、鉄鋼業界は昭和六十二年ぐらいから好景気に好転し、それに支えられて不況どころか今大変な好況となっている。九〇年の鉄鋼連盟のまとめ、「鉄鋼界報」によりますと、国内の鉄鋼需要は史上最高に達し、粗鋼生産では一億一千三十三万トン、これは四年連続増加している。三年連続一億トンの大台に乗って、十年ぶりに一億一千万トンの大台になっているということで、これは過去五番目の高水準だという指摘がなされております。すなわち、六十一年以降とはまるで様相が違い、不況から脱して史上最高の状態になっているわけです。
 ところが一方では国内炭原料炭の生産はゼロと、まことに象徴的な対照現象となっていると言わなければならないと思います。つまり、引き取り拒否の理由となった不況からもう既に脱しているというわけですから、鉄鋼には引き続き国内炭を使用させる。そのためには原料炭の生産を再開させる。これは既に閉山した炭鉱をもう一回やれということができれば一番いいですけれども、今ある炭鉱で生産をふやす、再開させるということも含めて検討すべきだと思いますが、いかがですか。
#86
○政府委員(緒方謙二郎君) 原料炭の引き取り問題でございますが、いろいろ経緯並びに難しい問題があるんだろうと思いますが、一言で言いますと、鉄鋼についてはこれまで不況のときにも引き取りをさせておったわけでありまして、一時的な好況、不況によって引き取り量がふえたり減ったりというような考え方というのは必ずしも適当ではないんじゃないかという気がいたします。
 そして、経緯からいいますと、第八次石炭政策を決めましたときに、昭和六十二年度から平成二年度までだんだん減らしていく方向で需要業界と毎年度話し合って決めるというスキームになっておりまして、平成三年度には原料炭の引き取り量をゼロにするということを両業界で話し合ったところでございます。これは需要業界のぎりぎりの協力の産物でございまして、第八次策を円滑に遂行する上でベースになるものということになっておりますので、現段階でこれを見直し、あるいは現在非常に好況であるからその方針を変える必要がある、あるいは変えて当然だというような考え方をとるのは、現段階では適当ではないんではないかというふうに考えておるところでございます。
#87
○高崎裕子君 八次策が既にゼロと決めているということだからそのとおりに行くということではおかしいと思うんですね。需給計画をこれから決めるわけですから、調整して政府の責任でやるべきだというふうに思うんですが、それの関連で、国内炭鉱の開発に当たって、これはいずれも原料炭の山ですけれども、三菱南大夕張、それから三井有明、北炭夕張新鉱に総額四百八十九億一千八百万円を投入したということになりますね。
#88
○政府委員(土居征夫君) ただいま御指摘のありました原料炭の安定供給確保のための三炭鉱の開発につきましては、昭和四十年代から五十年代初めにかけまして、政府、民間合わせまして総工事額で約七百億円程度の投資がなされているというふうに承知しております。
#89
○高崎裕子君 これいずれも原料炭の山であるわけですが、この時期は鉄鋼の需要が予想を超えて、また鉄鋼生産が大幅な伸びを示す計画となり、原料炭の提供が追いつかずに、海外炭の確保もあったけれども、国内の原料炭が不足しているということが問題となって、ビルド鉱としてこの三つの山があえてつくられたという経過があります。
 だから鉄鋼業界は、昭和四十四年の七月三十日の衆議院の石炭対策特別委員会の会議録で見ましても、当時の槇田日本鋼管副社長は、「原料炭生産の維持並びに新規優良炭鉱の開発のためにも、国内炭対策費の効率的活用をはかっていただくようお願いいたしたい、」、あるいは富士製鉄の当時の永野社長は、国内原料炭について、「これを必要とするユーザー及び炭鉱鉱区を持っておる人と一体になって、資金的にも、その他の点でも助け合いをしてこれを増産する手がないであろうかという感じがいたします。」、「原料炭につきましては、他のエネルギーにそのまま置きかえることのできない特殊な性格を持っております。」、「国内の原料炭の増産の方策につきまして、」、「どんな手伝いをしてでも掘って、開発をして、これは一つには外貨の節約になりますし、国内産業の振興にも寄与できることですから、お手伝いをしたい」、「国内の原料炭がふえれば、ふえたものはわれわれ消費さしてもらうつもりであります。」
 こうまで言い切って、これを受けて、この強力な要請のもとに政府も、今言われた開発資金としてこの山に限ってお金を出し、鉄鋼と一体となってつくったものだということはこの経過からはっきりしているわけですね。こういう中で原料炭がゼロ、全く引き取らないというのはこれはもう言ってみれば石炭政策以前の問題で、社会的責任を放棄するものと言わなければならないと思うんです。
 そこで最後に大臣、いま一度鉄鋼業界に国内炭の引き取りの要請を、これは通産省の責任としてすべきだというふうに考えますが、大臣のお考えを、決意をお伺いして質問を終わりたいと思います。
#90
○政府委員(緒方謙二郎君) 八次策以降の問題につきましては現在審議会で審議をしているところでございますが、鉄鋼業界における引き取り問題といいますのは、先ほど御答弁申し上げましたように、平成三年度でゼロにするという需要業界とのぎりぎりの交渉によって決められていることでございますので、通産省としてこれに対して行政指導をするというのは現段階では適当ではないのではないかと考えている次第でございます。
#91
○国務大臣(中尾栄一君) ただいま資源エネルギー庁長官が答弁したとおりでございます。
#92
○高崎裕子君 もう時間ですので質問を終わりますが、一千万トン体制を生産では大きく割り込んでいて、これでは八次策が守られていないのに逆に原料炭がゼロになるということについては、八次策をしっかり守るということではこれはもう国内炭をつぶしてもいいという姿勢に立っているとしか言わざるを得ないというふうに思うわけです。国内炭を守るという立場でぜひ対応していた
だきたいということを強く述べて、質問を終わりたいと思います。
#93
○古川太三郎君 バランスのとれたエネルギー政策という言葉をよく聞くんですけれども、石炭の比率はどのぐらいになっているのか、長官にまずお伺いします。
#94
○政府委員(緒方謙二郎君) 総合的なエネルギー政策の中での石炭の位置づけという御質問でございましょうか。
#95
○古川太三郎君 はい。
#96
○政府委員(緒方謙二郎君) 先ほどから出ております長期エネルギー需給見通しあるいはそれを踏まえた代替エネルギー開発目標の中で、石炭につきましては二〇一〇年における石炭の使用量を一億四千二百万トンという規模で想定をしてございます。ちなみに一九八八年度の実績は、一億一千四百六十万トンということになってございます。
#97
○古川太三郎君 どのぐらいの比率を維持されているんですか、考えられているんですか、他のエネルギーとの比較で。
#98
○政府委員(緒方謙二郎君) 長期エネルギー需給見通しと政府の開発目標とで若干違っておりますが、長期エネルギー需給見通しでは二〇一〇年に一億四千二百万トンで全一次エネルギーの一五・五%という数字になってございます。代替エネルギー開発目標では石油以外の、石油にかわるエネルギーとして新エネルギー、水力、地熱、原子力、天然ガスと並んで石炭というものを位置づけているわけですが、この石油以外の代替エネルギー全体の中で石炭は二八・六%を占めるという位置づけになってございます。石油以外のエネルギーの二八・六%ということでございます。
#99
○古川太三郎君 石炭の使用量が二八%の比率を占めているということであれば、相当エネルギーの問題としては大きな問題だ。その中で確かにコストの問題はあるとしても、日本産の石炭は非常に少ないものになってしまう。こういったことは、確かに今まではエネルギーが安かったということだから産業は伸びてきたということも言われますけれども、高い安いとかいうコストだけの問題じゃなくて、これからどれだけの量を確保しなけりゃならぬか、そういう問題もやはり考えておかなきゃならぬということから考えると、石炭の備蓄というのは余り聞いたことがないんですけれども、石油なんかはエネルギー備蓄とかいうことで何日分と言われておりますが、石炭についての備蓄は何日ぐらいの備蓄を考えておられるんですか。
#100
○政府委員(土居征夫君) 国内の石炭鉱業におきます通常貯炭と言われるものにつきましては、大体需要量の一カ月分あるいはそれ以内というぐらいのめどになっております。
#101
○古川太三郎君 需要量というのはその二八%のという形でのですか。それとも日本の石炭だけのことを言っておられるんですか。
#102
○政府委員(土居征夫君) 日本の国内炭だけでございまして、日本の国内炭の年間の需要量に対して、年間の需要量といいますと十二カ月分でございますが、大体一カ月分以内ぐらいが通常貯炭というふうに言われております。
#103
○古川太三郎君 それでは石炭の使用量から考えれば三日分ぐらいのものですか。そう考えていいんですか。
#104
○政府委員(緒方謙二郎君) 先生の今の御指摘は、国内炭の一カ月分の貯炭というものが日本の全エネルギーの中でどれだけの備蓄効果があるかという御指摘かと思います。ちょっと今計算をしてございませんが、計算をしますと一定の数字になると思いますが、現実には従来石油あるいは天然ガスを使っていた発電所なりなんなりですぐに石炭を燃やせといってもそれはできる話ではありませんので、そういう意味で、何といいましょうか、全体に対する石炭の備蓄効果というものは非常に限られたものになってこざるを得ない。物理的に使える施設が決まっておりますので、そういう点では限界があるということではないかと思います。
#105
○古川太三郎君 今石炭も相当見直され、例えば先ほどお話ありましたようにガス化とか液化あるいは水素化、こういったもので見直しをしていかなきゃならぬ、またそれが可能だというようなところまできている。したがってその石炭技術の保存ということも考えていかなきゃならぬ。そういうことから石炭をなるべく使うようにした場合、今電力会社で日本の石炭を、一千万トンを維持するためにそれを使用するとすれば、それを強制するとすれば電力の値段はどのぐらい上がるんですか。
#106
○政府委員(土居征夫君) 御質問の、電力会社が現在九百十六万トンの国内炭を引き取っております。これにつきましてはトン当たり一万円内外の価格差があるということでございますので、約一千億近い負担になるわけでございますが、料金との関係につきましてはこれは私どもの答弁すべきものではございませんけれども、石炭鉱業審議会などでは電力業界の委員から大体一%ぐらい平均的にはね返るのかなというふうな議論が御指摘されておりますが、ちょっとこれは質問通告がございませんので正確かどうか留保させていただきます。
#107
○古川太三郎君 電力の一%の値上がりで済むわけですか。そういうように考えていいんですか。
#108
○政府委員(土居征夫君) 御質問の通告がございませんので、今手元に数字がございません。まことに申しわけございません。
#109
○古川太三郎君 大臣にお伺いしますが、現在の石炭の生産量、これ以上減少しないというようなお考えがあるかどうか、そのことだけお聞きしまして、終わりたいと思います。
#110
○政府委員(緒方謙二郎君) 先ほど来大臣も私も御説明していますように、八次策以降の石炭政策につきましてはエネルギーのセキュリティーの問題、先ほど来先生おっしゃいましたように国内炭があればそれでいざというときに助かるじゃないかというセキュリティーの議論もございますし、同時にコストの問題もありますので、要するにエネルギー政策という観点から見てどうなのかという議論、それから同時に産業構造調整、国際競争力を失いつつある、失っている国内石炭業であります。これの構造調整というものをどういうふうに進めていくのかという視点、それからまた地域の問題として、現に産炭地がそれで衰微をしていくという問題などなど、いろいろ多方面に検討すべき課題がございます。
 したがいまして、その結論を出す前にいろいろな切り口でいろいろな観点からの議論を総合的に行って、それを全体を総合してどう判断するのか、こういう手順を踏む必要がございますので、現在いろいろな視点から多角的に石炭鉱業審議会で御議論をいただいている。その結論を持って通産省としての判断を固めたいんだ、こういう段階でございます。
#111
○国務大臣(中尾栄一君) 私も何といいますか、衆議院で石特をやりまして、それで参議院へ来てこの調査会に出まして、率直な話、大変な御勉強をなさっておるところだなという感じがいたしました。これは私の感想を言えということですから率直にそのままお答えさせていただきます。本当にむしろ勉強させていただきましたが、私の答弁はエネルギー庁長官そのままでありますから、ひとつよろしくお願いいたします。
#112
○足立良平君 このエネルギー問題を考えますときには、やはり何といいましてもベストミックスの観点で、それぞれ石油一つに固まってしまってもいけませんし、あるいは石炭に固まってしまってもいけない。そういう観点からは、やはりこれから我が国のエネルギーのセキュリティーというものを考えますときに、石炭というものの位置づけというのは大変重要だ、このように考えております。
 また、そこで先ほどからもちょっと議論をされているわけでありますが、一般的にエネルギーのセキュリティーとよく我々は使っているわけでありますけれども、このエネルギーのセキュリティーということを一体どのようにそれでは具体的に考えていくのかということが一番重要なのではな
いかと思うんです。石油のように、例えば中東の大変不安定な地域における石油の面における備蓄を中心にしたセキュリティーの面からしますと、相当これはいろんな面で難しい問題もある。ただ、石炭の場合のたまたま世界的に産炭されるような地域というのは、社会的に見ましても、経済的に見ても政治的に見ても比較的安定した地域が主としてある。そういう面からすると、一般的に石油と違って石炭における安定性という面については極めて優良なエネルギー源ではないか、このように考えていくのが至当ではないかと思うんです。
 ただ、問題は、このセキュリティーを考えます場合のコストの関係。これはエネルギーを考えます場合に、やはりそのコストということを無視してエネルギー論というものは成り立っていかない、このように思うわけでありまして、そういう面からすると、この石炭というのは、先ほどから論じられているような国内炭と国外炭における価格というものは相当の格差を持ってきている。これを無視して我が国の産業、経済あるいは社会の中における国内炭の政策というものを、すべてそういう問題を無視して作成していくことはちょっと難しいのではないか、こういう感じもいたすわけであります。
 そういうふうに、一つ一つセキュリティーの持っている内容というものをずっと分析してまいりますと、一般的に言われる、国内炭が一・五%しかウエートを持っていないという状況からするなら、セキュリティー論から国内炭というものをどうすべきかという議論は現実的でないのではないか、こういう感じを実は私は受けているわけでありますが、この点につきまして通産省の考え方をお聞かせ願いたいと思います。
#113
○政府委員(緒方謙二郎君) 現在その期間中にございます第八次の石炭政策の答申の中でも、供給源の多角化、エネルギーセキュリティーの確保等の観点から、国内炭は相応の役割を果たすべきだということを指摘しながら、同時に他方で、今先生おっしゃいましたように、海外炭の供給の安定化でありますとか、内外の価格差が非常に大幅にあるというようなことから、国内炭がセキュリティー上果たす役割の程度というものが従来に比べて変化してきているというような指摘を既にしてございます。
 これは八次策をつくりました段階での審議会の答申でそのように書いてあるわけでありますけれども、御指摘になりましたように、日本の一次エネルギー全体に占めます国内炭のエネルギーとしてのウエートは一・五%である。それから、価格的に内外炭の価格差というものが二・六倍あるということから、その負担をどういう形で負担をしていくべきなのか、それが日本のエネルギー政策、セキュリティー政策上正当に位置づけられるものであるのかどうか、これは大いに議論をする余地のある問題でございまして、石炭鉱業審議会の中でも両説ございまして、今盛んに議論をしているところという段階でございます。
#114
○足立良平君 その上に立って一番問題になってまいりましたのは、先ほど長官も御指摘ありましたけれども、いわゆる産業構造の転換に伴う問題であろう。これは石炭問題というのは、そういう面からすると単にいわゆる構造転換だけでなしに地域的な問題、それからそこに働いている労働者の雇用の問題、この点を具体的にどうしていくのかということが一番重要な課題なのではないか。セキュリティー論からこの石炭問題というものを論ずるというよりも、むしろ地域性の問題あるいはまた雇用を中心にしたいわゆる社会不安を醸成するいろんな問題が派生してくる、そういう観点からこの石炭問題、少なくとも国内炭については論じていく必要性が私はあるのではないか、このように考えるわけでございますが、その点についてはいかがですか。
#115
○政府委員(緒方謙二郎君) 先生御指摘のとおり、石炭の問題につきましては、先ほど申し上げましたセキュリティーを含むエネルギー政策としての観点と並んで、地域政策上の位置づけというものが非常に大きなウエートを占めていることは御指摘のとおりでございます。
 北海道、九州の産炭地についてそこの経済がどういうことになっていくのか、そこに住んでおられる住民の方々の生活というものがどうなるのか、そういう視点というものも十分検討しなければなりません。そういう問題とエネルギー政策上の問題、そしてまた産業構造調整上の問題、コスト負担の問題など、それらを全部検討して総合的に判断をしなければならないというふうに考えておる次第でございます。
#116
○足立良平君 そういう観点で、もう少しさらにその考え方をお聞かせ願っておきたいと思うんですけれども、一つは、今の経済の状況を考えてみますと、いわゆる労働力不足というのが大変な状況になっているわけであります。これはただ労働力不足といいましても、実際的には能力のミスマッチの問題と、それから地域的なミスマッチの問題と二つの面があるわけでありますから、そういう面ではそれぞれの炭鉱に働いている皆さん方が簡単に仕事をかわるとか、あるいはまた簡単にどこかに地域をかわっていくということはなかなか難しい問題を持っているわけであります。
 そうすると、この二つの解決策が出てくるのではないかと思います。一つは、転職に当たっての労働者のいわゆる能力の開発という問題を政策的に一体どのようにこれからしていくのかということが一つであります。そして二つ目には、それぞれの地域における経済の振興策、いろんな今まで地域対策というものをやってきているわけでありますけれども、本格的にその地域の本当の振興策なり、あるいは新たな雇用を創出するための地域の振興策というものが実際的にこれから行い得るのかどうなのか、そういう点について通産としての考え方を再度お聞かせ願っておきたいと思います。
#117
○政府委員(土居征夫君) 石炭対策の中で、特に労働力の問題についていろいろと問題があるので、さらに、単なる炭鉱離職者対策ということではなしに、もう少し能力開発という観点から事前の対応を図ったらどうか、あるいは地域振興対策についても後手に回ることなく先手を打った地域対策といいますか、そういったことを講じたらどうかという御議論はこれは石炭鉱業審議会の中でもこれまでの政策の実績を踏まえて各界からいろいろと議論が出ておるところでございまして、先生御指摘の点も含めて今後の審議会の検討の結果を待ちたいというふうに考えております。
#118
○足立良平君 時間がもうわずかしかございませんが、最後にこれはひとつ大臣の考え方もお聞かせ願っておきたいと思うんです。
 これも先ほど本調査会におきまして各先輩委員の皆さん方からそれぞれ出されたことでありますが、石炭産業に対しまして千何百億円の、いろんな項目はございますけれども、実質的に国として財政補助をしている、あるいはまた電力業界を中心にしてそれぞれのユーザーにこれまた相当の負担というものを現実的には強いているわけであります。これは国民経済的に見ましたら、ユーザーとして負担しているものもこれは置きかえれば石炭産業の負担をしていることになるわけでありますから、そういう国民経済的にこれを考えてみると、実際的には石炭産業に対して、いろんな形は別としても補助をしたりあるいはまた支援をしているという格好になる。
 そうすると、現実に今日の我が国の経済の状況あるいは国内における状況、あるいはまた海外との企業の大変な厳しい状況の中で各企業、各産業というのは相当激烈な競争をやっているわけであります。そうすると、当然そういう負担を国民経済的にしているということは、一方におきましては国民各層全体的にそういうことが理解をされる、あるいは将来的な展望としてはっきりとこうなるんだというふうなものを出していかないと、エンドレスに国民経済的に負担をしていってもいいんだということにはちょっとなり得ないというふうに私は考えるわけであります。そういう点でこの次の石炭政策というものを考える場合には、
そういう観点も含めてきちんとしたものを、将来展望を私は出していただきたいと思うわけでありますが、それにつきまして大臣の考え方、決意も含めて最後にお聞かせを願いたいと思います。
 以上です。
#119
○国務大臣(中尾栄一君) 各委員の方のように私は多少専門的ではありませんが、ただいまの質問は大変政治的な意味も含めておりますから、私の感想も含めまして率直に述べてみたい、こう思います。
 まず第一に、今おっしゃられた中で、確かに国内炭をもっと増大していくということによって、将来の日本の全エネルギーからいけばわずか一・五%なんというそんな低い観点ではなく、もっと増大していくことによって石油に代替するような形でもって考えていくべきだ。これはすべてのエネルギーにおいてもそうでございましょうが、やはりそういう代替案というものを考えていかなくして日本のレーゾンデートルがあるのかということになりますると、これはやはり私どもはもう率直に考えなければならぬ問題だ。かというて、それが日本の国民的負担になるような経済的な背景につながらないかということになると、これまたいろいろと考えなければなりますまい。
 私はつとに思うのでございますが、やや観点を変えて言えば米みたいなものでございまして、非常に安い米が入ってくる、しかし日本の国会でも決議しておりますように、米は日本の伝統的な産業である、なるがゆえに米というものはなかなか外国から入れ得ない。これも理はあり、なおかつ理はありながらも理の通らないような面も諸外国から見たらあるかもしれません。しかし、伝統産業的な石炭という私どもが小さいころからこの日本の殖産興業に一番資してきたこのものを、雑駁に私どもは考えていくことによって、このようなものをほうり投げていけばいいんだと、またつぶれるものはつぶれていいんだと、こういうような考え方にはなり得ないのであります。
 ある炭鉱においては、もう既にどんどん人口が減っていって、そしてあるイベントを催して、フランスの名女優であるミレーヌ・ドモンジョまで呼んできて、そしてショーを催すことによって云々したということも聞き及んでおります。しかし、そのようなことは一時的なモーメンタルなソリューションにはなっても、エターナルなソリューションになり得るわけではありますまい。そういう点におきましては、私どももこういう問題点については、現時点の今の日本の社会構造上マクロで考えてみるならば決して日本の景気は悪くはありません。イザナギ景気ほど長く続くかどうかは別問題といたしましても、現時点において中長期的な将来の展望ということになりますれば、私は不透明な部分もたくさんあると思います。
 しかし、現時点の中においては二・一%という失業率でもございますし、しかもなおかつ、かというて二・一といったらば、他の国から比べたらまたはるかに低い失業率であるにもかかわらず、日本の伝統産業の中でもって位置づけられている人たちは動くことも移動することもでき得ない。しかも、それは一つは年齢的な条件もありましょう、ある人は自分がなれ親しんできた地元から離れたくないという気持ちもありましょう、ある人はそういう中でもってもっとリゾート開発等、あるいは他の産業構造が来て、そして言うなれば自分たちの職場を与えてもらえればそこに居つきたいんだという方もおりましょう。
 そういうことを立地的に十分に考察していく能力と、そしてまた、それを洞察した上に立って我々がどのような支援体制を組めるかということにおいて、そこに十分なある意味における生きていく場、憩いの場、同時にまたその人たちが満足して住みつけるような場というものを与えたいものだなと、なおかつそういう中にあって、その形においてソリューションがないというならば、これはまた別問題として考えていくべき問題ではないか。私はできる限り六月の答申の中においてもそういうものが盛り込まれていてほしいものだと。
 先ほどから、対馬委員からずっと歴々の方々の話を聞いておりましても、つぶさにそういう問題点をとらえてみたい、私自身も率直にそれに果敢に取り組んでみたいという気持ちに今心の中は燃えておるわけでありまして、ぜひともひとつそういう意味においては田会長のもとに、皆様方の調査会においての御意見は決してむだにせずに、私も率直に受けとめましてそして勉強させていただきたいと思います。ちょうどこの場は衆議院と違って勉強するような、座談式にできるような方式になっておりますから、本当にそういう点では何かこう大学院で講座を受けているような感じが先ほど来からしております。決してむだにせずに、そのような形で私の所信も反映させていきたい、こう思っております。
#120
○会長(田英夫君) 他に御発言もなければ、本件についての調査はこの程度とし、本日はこれにて散会いたします。
   午後六時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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