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#1
第120回国会 国民生活に関する調査会 第1号
平成三年二月二十二日(金曜日)
   午後一時一分開会
    ─────────────
  委員氏名
    会 長         遠藤  要君
    理 事         佐々木 満君
    理 事         宮崎 秀樹君
    理 事         山本 正和君
    理 事         刈田 貞子君
    理 事         近藤 忠孝君
    理 事         乾  晴美君
    理 事         寺崎 昭久君
                石渡 清元君
                小野 清子君
                大島 友治君
                大塚清次郎君
                長田 裕二君
                鎌田 要人君
                清水嘉与子君
                高橋 清孝君
                野村 五男君
                吉川  博君
                大森  昭君
               日下部禧代子君
                小林  正君
                谷畑  孝君
                西岡瑠璃子君
                堀  利和君
                前畑 幸子君
                村田 誠醇君
                木庭健太郎君
                広中和歌子君
                池田  治君
                西川  潔君
    ─────────────
   委員の異動
 一月七日
    辞任         補欠選任
     佐々木 満君     吉川 芳男君
 一月八日
    辞任         補欠選任
     吉川 芳男君     佐々木 満君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         遠藤  要君
    理 事
                大島 友治君
                宮崎 秀樹君
                山本 正和君
                刈田 貞子君
                近藤 忠孝君
                乾  晴美君
                寺崎 昭久君
    委 員
                石渡 清元君
                大塚清次郎君
                長田 裕二君
                清水嘉与子君
                野村 五男君
                大森  昭君
               日下部禧代子君
                小林  正君
                谷畑  孝君
                前畑 幸子君
                村田 誠醇君
                木庭健太郎君
                西川  潔君
   事務局側
       第二特別調査室
       長        宅間 圭輔君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国民生活に関する調査
○委員派遣承認要求に関する件
    ─────────────
#2
○会長(遠藤要君) ただいまから国民生活に関する調査会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、会長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○会長(遠藤要君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に大島友治君を指名いたします。(拍手)
    ─────────────
#4
○会長(遠藤要君) 国民生活に関する調査を議題といたします。
 本日は、国民生活に関する諸問題につきまして、委員の皆様に自由に意見を述べていただくこととなっております。
 議事の進め方といたしましては、会長の指名を受けた委員から順次御発言していただくこととし、発言時間は委員お一人につき五分程度とさせていただきたいと存じます。
 なお、本日述べられます御意見につきましては、今後の調査会運営の参考にさせていただくとともに、必要と思われるものにつきましては、後日政府に対し回答を求めることといたしたいと存じますので、御承知の上、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、まず最初に山本正和君。
#5
○山本正和君 それでは、会長から御指名がございましたので、私から口火を切らせていただきます。
 実は、私、この調査会が発足いたしましてからやがて五年になるわけでございますけれども、その間ずっと理事を務めさせていただきまして、前会長の長田先生あるいは筆頭理事の坂野先生等とも一緒にヨーロッパを回ったりもいたしまして、いろいろとこの調査会の活動に参加してまいりました。大変重要な提言が数多く出されましたし、国会でも本会議で報告がございました。また、各省庁がこれを取り上げて、具体的に法案化されたものも二、三あったように記憶をいたしております。
 私がここで振り返りまして今この調査会としてできましたらこういうことで意思統一ができたらありがたいと思っていることを申し上げておきたいと思うのであります。
 といいますのは、日本人の国民生活、その中で外国から見たら大変奇異に見える部分がある。それは一体何だろうか。働くことに大変な生きがいを持つ、これは私どもからいえば大変すばらしいことだと思うのでありますけれども、いわゆる働き過ぎといいましょうか、働き中毒といいましょうか、人間の生きていくことについて何を求めているのだろうかというふうなことが外国から日本人の姿が大変奇異に見られる。実は、働きがいという中にもそれぞれの人間の個性を生かしたり、趣味を生かしたりしながらのものがあるわけでございますから、そう気にしていない部分もあるいはあるのであろうと思うのでありますけれども、実際は仕事というものと、自分たちの生きがいというものと、それから人間の幸せ、家族、地域社会、こういうふうなものとの関係がだんだん薄らいできておるような状況に、特に高度経済成長時
代から全体として追い込まれてきてはいはしないだろうか。そのことが、今の日本の企業が大変国際競争力が強いと言われておりますけれども、やがて逆にマイナスになりはしないだろうかと。いろんな意味での創造あるいは芸術、文化、そういうものも絡めた中でのことを考えていきますと、今の日本人の生活形態、これでいいのだろうかというようなことを感じたりしておるわけであります。
 たまたま先般文部大臣の諮問を受けまして中教審が答申をいたしました中に、この国民生活のゆとりの問題についての提言もございました。それを私もまだ十分には読んでおりませんけれども、その中に大変重要な指摘がございまして、特に日本社会に、子供のこれからの教育という中で必要なのは親と子供の触れ合いである、特に父親と子供の触れ合いがこんなに少ない国はないんじゃないかと。だから、父親と子供の触れ合いができる、あるいは母親と子供の触れ合いと言ってもいいわけでありますけれども、大人として働いているということで子供との触れ合いが犠牲になる、こういう状況を何とかしなければいけないんじゃないかと。要するに、今の日本の教育にさまざまな矛盾がありますけれども、親と子の触れ合いのなさというものが諸外国と比べて非常に大きいんじゃないか、こういう指摘がございまして、官公庁並びに企業に対する要望という中で、父親を家庭に返してやってほしい、こういう要望がございました。
 これは社会的に今言われている言葉は時間短縮、労働時間短縮の問題というふうに置きかえてもいいわけでありますけれども、実は、労働時間の短縮というのは労働者の問題だけと思うわけでありますけれども、実際はお医者さんとかあるいは弁護士とか、そういう自由業の方も含めて本当に子供と触れ合う、そして子供の成長というのがこれからの日本にとって非常に重要なものなんだ、こういう観点から親がもっと子供と触れ合いをするために、社会がそういうことに対してどういう取り組みをしなければいけないかという提言のような気が私はしたわけでございます。
 そういう意味で、この国民生活の調査会でも、親子の触れ合いというようなことで、政府なり、あるいは企業なり、あるいは研究機関なり、さまざまな機関に対して調査会としても親子の触れ合いということについて協力要請をしていくというふうなことを今後考えてみたらどうだろうか、そういうことのための検討もしてみる必要がありはしないかというようなことを私は思っているところでございます。
 ちょっと不十分でございますけれども、以上をもちまして私からの意見にかえたいと思います。
#6
○会長(遠藤要君) 宮崎秀樹君。
#7
○宮崎秀樹君 御指名をいただきましたので、私から五分間の時間でございますが申し上げたいと思います。
 この国民生活の調査会が設けられた背景につきましては今山本先生からちょっとお触れになりましたけれども、私は、超党派で、ここで国民生活に関する調査というものをした結果をどういうふうに反映さしていくかということが大きな一つのこの会の目的ではないだろうかと思います。でき得れば、ここで議員立法までこぎつけるような、本当に国民にとってよい政策というものが出されれば私はこれが理想じゃないかと思うわけでございます。
 そこで、私は、きょうは具体的な例としまして、今の日本の現状を見るときに、一番大きな社会問題の一つが超高齢化社会を迎えるということに対する対策が果たして十分だろうかということでございます。これは、日本は御承知のように六十五歳以上の人口が全人口に占める割合、七%から一四%になるのに二十五年でなってしまう。フランスは百三十年かかっている。スウェーデンも八十五年ぐらいかかっているんじゃないかと思いますが、そういう非常にすごいスピードで高齢化社会が出現する。これへの対応はどうなんだろうか。また、日本の医療制度、これは世界に冠たる制度だと自負しておりますが、国民皆保険制度、これがもう既に老人医療が非常に医療費が増高してまいりまして、これの対応が果たしてできているだろうか。それと同時に、医療と福祉といわゆるヘルス、保健でございますが、これの整合が果たしてどうなっているだろうか。
 一つの例を見ますと、厚生省がこの間出しました平成三年度の国民医療費の推計というのがございます。二十一兆七千二百億という数字を出しましたが、老人の医療について私が考えてみてもどうも理解できないのは、いろんな制度をつくっておる。例えば老人病院にしましても、特例許可老人病院、特例許可外老人病院、それから老人保健施設、介護力強化病院、それから特別養護老人ホーム。それとは別に、一般病院に老人を収容した場合、また総合病院の一類、二類、三類、特三類に老人を収容した場合。それから今度の医療法の中に、これは審議にこれから入るんですが、療養型病床群というのがございます。そうしますと、医師であるプロフェッショナルな人でも、老人の患者さんが来たらどこへこの患者さんを収容したらいいのかなということがわからないわけですね。特に、国民が患者さんになったときに一般国民はさらにわからない、どこへ入ったらどういうサービスを受けてどういうことになるのだろうということさえまだわからない。
 それからまた、在宅介護の問題でも、介護支援センターというのがございます。今度また、老健法の中に訪問看護ステーションというのがある。それとは別に訪問看護は既に行われておるわけです。こういういろんな関係というものをやはり整理しなきゃいけないんじゃないだろうか。そういうこともひとつ国民生活としては不安をなくす意味でもやらなきゃならない。
 それと同時に、社会保障負担でございますけれども、これはスウェーデン式がいいのか、それとも日本のように四〇%台でとどめるべきというようなことが言われておりますが、ここら辺の議論もやはり煮詰めなきゃならないんじゃないだろうか。既にスウェーデンは七〇%を超えております。そういう意味で、果たしてそこら辺の議論をしっかりしておかないと問題になるんじゃないだろうか。
 また、六十五歳以上になりますと大変痴呆になる老人が多い。この痴呆性老人というのは二十一世紀になると在宅で百六十万人になるだろうと言われております。これらの人を一体どうして国としてカバーしていくんだろうかという施策についても、これは真剣に今からやらなきゃ間に合わないんじゃないだろうか。
 また同時に、健康な老人に対しては、幼稚園、保育園というのがありますから、老育園というのはおかしいと思いますけれども、高齢者大学とか、何かやはり社会的なカバーも必要ではないだろうか。
 そういうことを考えたときに、超高齢化社会に対する対策ということでこの調査会でひとついろいろと調査をして、そして何か一つの施策なり対策等についていいサゼスチョンができれば何か一つの会としての目的になるのではないだろうかということで御意見を申し上げました。
 以上でございます。
#8
○会長(遠藤要君) 木庭健太郎君。
#9
○木庭健太郎君 私、国民生活調査会に今回初めて参加させていただいている者の一人でございます。
 今までの調査会でこれまでやってきたことをずっと見ておりますと、それぞれその時代に適応し、ある意味では時代を先取りする形でさまざまな問題、総合的なことで取り組んでいくというのが国民生活のこの調査会の意味ではないかというふうに私は思えてなりません。一省庁じゃできないようなこと、各分野にまたがったことをどうやってきちんと調査し、ある意味では国民の啓蒙にもなるというような視点がなければ私は調査会の意味がないんじゃないかなというふうに思うんです。
 そして私自身、今、国民生活に関してさまざま
なテーマがございます。さまざまなテーマの中でも私はぜひ取り組むべきだなと思うのは、やはり世界的な問題になっている、また日本でも取り組みが始まったばかりの環境の問題だと思うんです。環境の問題ではさまざまなことが今問題になっています。特に国民生活に直結する部分では、例えば最近は水の問題が非常に大きなテーマになりました。私たちが日常生活で飲む水が実際に化学物質でいつの間にか汚染されていってしまっているというような問題もございます。食べ物に関して言うならばポストハーベストの問題もこれからの課題でございますし、また古い課題ですけれどもまだ解決されてない添加物といったようなさまざまな問題が今ございます。そういった環境にかかわる部分をある意味ではどういう形でやるとしてもこの調査会で研究し、一つの提言をなしていくことができるんじゃないかと思います。
 また、地球温暖化の問題も世界的なテーマになっております。政府もようやく対策をしようというところまで来たんですけれども、じゃ国民生活にとって一体それがどうかかわってくるのか、またどんなことをしなくちゃいけないのか、そういう具体的なことはまだ見えてきておりません。そういう問題も決して遠い話じゃなくて、私たちにどういう影響を与えるかというのをこの調査会できちんと明らかにしつつ、なおかつ国民に対して何ができるのかということを問いかける、そういう作業も必要でしょうし、また環境の問題ではごみの問題もございますし、この問題ようやく今回少し法案が出てくるようでございますけれども、まだまだ解決しなくちゃいけない課題も随分ございます。そういう今国民に一番関心のあるような問題を私たちが先取りしてやっていくということも必要じゃないかなというふうに思えてなりません。ですから、ぜひそういう一つの大きなテーマを一くくりにして、中で何をやっていくか、それぞれまた委員の皆さんの御意見もございましょうけれども、そういったやり方というのがこれからの調査会のあり方だろうと思います。
 また、こういった問題にかかわるやつで消費者保護の立場みたいな形でいえば、環境の問題もかかわってくるんですけれども、製造物責任みたいな話も出てきていますし、そういった問題にもこの調査会がどうかかわっていくかという問題も出てくると思います。
 そういったことを含めてぜひ調査会で調査研究し、国民を啓蒙し、なおかつ調査会として一つの提言、あるいは先ほどお話しになっていましたけれども、法案が出せるようなことになれば最高でございますし、そういった形にぜひ持っていきたいというようなことを思っております。
 以上、私の意見でございます。
#10
○会長(遠藤要君) 近藤忠孝君。
#11
○近藤忠孝君 現在のテーマである内外価格差問題と土地住宅対策、これは遠藤会長もよく言っておられますように、世界第二位の経済大国とされる日本で、現実の国民生活のレベルでは勤労国民がそれにふさわしい豊かさを感じてないというギャップがある、これをどう解決するかということから取り上げられたものであります。私は、これについて当調査会として的確な提言をしなきゃいけないと思っています。そのためには、以下に述べるとおり、多くの重要で難しい問題点の解明が必要だと思うんです。しかし、そういった点から見てみますと、今までの調査では政府からの意見聴取が中心でありまして、各分野の専門家からの意見聴取一回だけであります。したがって、今後高度の知識と識見を持った参考人を多く招くと同時に、やはり委員間の活発な討論を行うなど精力的な審議が必要だと思うんです。そういった点から、以下四点について指摘をしたいと思います。
 まず第一、基本的な視点の問題といたしまして、一つは、内外価格差問題を為替レートで比較した内外の価格の差という一面だけで見ないことが必要だと思うんです。為替レートは、これは貿易収支などの経常収支のほか、資本収支その他いろんな条件で決まってくるものであります。ですから、購買力平価での比較、あるいは一時間当たりの国民所得の比較、これは例えばアメリカを一〇〇とすると西ドイツは八〇、日本は五〇台などと言われていますが、こういう豊かさを実感できない実態についてさらに全面的な調査と検討が必要だと思います。
 もう一つの問題は、内外価格差が発生する要因を論ずるには、その前提として円高が起きた基礎、原因、これを究明する必要があると思うんです。下請企業や労働者の犠牲による日本の大企業の世界一の競争力とダンピング輸出などの実態、あるいは内外価格差の最大の原因である独占価格について踏み込んだ調査と討論を行い、その正確な位置づけと、不当な価格つり上げを抑えるため例えば原価、資金運用の報告の義務づけなど、こういった点での具体的、明確な見解を示すべきだと思います。
 二番目には規制緩和であります。内外価格差是正のために規制緩和が必要だという議論はよく行われていますが、私は、この主張はそれぞれの規制がどういう背景と必要に基づいて行われたのか、何についてどのような規制がどのようなメリットとデメリットを持っているのかほとんど明らかにしないまま、ただ一般的に規制緩和を求めているという点に問題があると思っています。規制の内容も検討しないまま全体的に規制緩和でくくろうというのは、私は危険だと思っております。
 一部の規制について、その撤廃や緩和が必要なものがあることは私決して否定はしませんが、規制が全面的な障害になっていないということは、今日の経済発展が明白に証明していると思います。それから、社会的規制の中には、国民の命や健康を守るために不可欠なものもあります。もっと規制を強化しなきゃならないというものもあるんじゃないか。例えば、輸入段階における食料などの安全検査などです。価格抑制的な規制については、その効果をもっと発揮するために規制強化すべきじゃないかというものも出てくると思います。それから、時代おくれの規制とか消費者サイドに立った規制の見直しなどということを言われますが、私は、この名目で農業、地場産業など、元来保護、育成を必要とする弱い産業を切り捨てることがあってはならない、そういう監視が必要だと思っております。
 三番目には、流通システムについてでありますが、内外価格差の発生要因として、我が国流通システムが高マージン率であるとか閉鎖的であるとか、一般的には規定できないと思います。それから、大型店志向になっちゃならないんだと思っております。零細小売店が消費者に対し身近で多面的なサービスを保障するすぐれた面を持っているという、こういった点も忘れずに検討すべきだと思います。それから、系列取引については解明が不十分でありますが、ここにこそ我が国流通問題の基本があると思います。この認識のもとに、ここにメスを入れてその影響力排除についての提言をすべきだと思います。
 最後に土地問題です。土地問題については、その加害者と被害者をまず明確にすることが必要です。加害者は土地の買い占め、投機に狂奔した大企業など、またその背後で資金を提供し、これを促進した大銀行など、さらに民活路線と金融緩和策で投機をあおってきた政府そのもの。これに対し、庶民は一方的な被害者で、マイホームの夢を断たれ、緑を奪われ等々被害に遭っている。ですから、こういった認識に立って、こういう被害をなくすためにどうしたらいいのか、こういう具体策を提起することが土地問題についての当調査会の任務だと思っています。土地対策について、需給バランス論の立場に立つ議論がよくなされますが、それが間違いであることは、需要に対応する供給があったにもかかわらず今日の土地高騰を招いたことからも明らかだと思います。このことは本調査会の何人かの委員の共通した意見でもあると思います。
 大都市における老人、低所得者の住宅追い出しなどの深刻な実態や貧弱な公的住宅の状況については、これは党派を超えて何人もの議員が発言をしております。この実態を直視し、弱者の追い出
しにつながるような法的規制の緩和、例えば借地借家法の改正などその一部でありますが、これに安易な態度をとらないことが必要だと思います。
 最後に、企業の投機対象となって未利用の状況にある広大な土地に対する有効な税制の必要性についても、これまた党派を超えた多くの議員が熱心に発言をしたと思います。これに対する保有課税の強化という点では一致したと思うんですが、しかし政府提出法案、これは極めて不十分なものでありますので、この点の強化についての議論を深めることと意思統一が必要だと思っています。
 以上です。
#12
○会長(遠藤要君) 乾晴美君。
#13
○乾晴美君 私は、国民生活の中で人間が人間としてその一生を安心して暮らしていける、そのためには今何をどのようにしなければいけないのかなと考えますときに、たくさんあると思うんです。住宅だとか、労働時間だとか、余暇の利用だとか、子供の教育それから自分や家族の病気、老後への対策、いろいろあると思うんですけれども、私は消費者の立場に立って物価問題にこだわっていきたいと思うんです。特に野菜とか果物、魚などといった生鮮食料品の価格問題を中心に考えていきたいと思うんですが、毎日の暮らしの維持のために将来不安感を抱かせないような政策とか対策というのを確立すべきではなかろうかと思います。
 それはどうしてかというと、先日総務庁から一九九〇年の一年間の消費者物価の状況が明らかにされたわけです。それによりますと、全国の指数は対前年比で三・一%上昇になっておるわけです。それが前のときに、政府が見通しとして明らかにしていた数学は一・六%というようにおっしゃっていたと記憶しておるわけなんですが、三・一%の上昇ということになったら政府見通しの二倍になっておるということです。さらに、この数字は消費税が導入された平成元年度の実績の二・九%も上回ることになっておるわけですね。
 こういう、見通しの二倍にもなった原因は何なんですかというわけでいろいろ調べてみますと、経済企画庁の方が見解を出されておるんですが、それは湾岸問題から来た石油関連製品の価格の高騰とともに、生鮮食料品が台風の上陸、四回もあったわけですから、台風の上陸だとか異常な高温が続いたために物価全体の引き上げに大きく影響したんだというように言っておるわけです。確かに前年度の消費税とか本年の石油の製品価格については、その是非は別としても、それなりに物価に影響してくるということは理解できるんですけれども、天候不順を理由にして生鮮食料品の価格というか、それが高騰やむを得ないなという、そういうようにしていくということには問題があると思うわけです。やっぱり天候不順だけじゃなくてもっとよい方法はないのかなというように思うわけです。
 毎年、昨年もそうでした、食料品の価格高騰は天候不順によったんだというように言うんですけれども、これは世界共通だろうと思いますが、日本は特に四方を海に囲まれた島国でありますから、もう当然予測してそういうものをしていかなきゃいけないんではないか。そういう天候を前提にして対策を立てて、そのためのいろんな政策を持つということこそが政治でないかなというように思うわけですね。自然環境の変化に対応ということは、難しい課題であるということはわかるわけなんですが、すべてお天気任せでやむを得ないというのはどうだろうかなと思うわけです。我が国は科学技術の水準は極めて高いものとなっておりまして、産地では露地栽培から今ではビニールハウス栽培などのきめ細かい対策を行っていけば、天候不順から一〇〇%までとはいかぬでも何か有効な方法はあるんでないかなと思うわけです。
 ことし一月の新聞報道によれば、キャベツが天候不順で一個三百五十円前後というんで出ておったんですが、また二月二十日の朝日新聞では、キャベツが一個四百八十円というふうになっておるわけです。三百五十円として比べてみても昨年同時期より四〇%も高くなっておるというような異常事態になったわけですね。そうすると、農水省が契約農家から買い上げによって六百トンのキャベツを緊急放出したということで、これだけでも小売価格を一〇%程度安く店頭で販売されたと言われているわけです。だから、やればできるんだなというようにも思うわけです。物価対策というのはもう家計への影響の問題だけではなくて、我が国の経済動向に大きなかかわりを持っていくんでないかというように思うわけですね。
 生産者ももちろん大変なんだろうなと思います。これも同じ二月二十日の朝日新聞に、「生産者も悩む不安定な価格」ということで「声」の欄に載っておったんですけれども、
  野菜の高値を耳にしない日はない。
  昨年夏の猛暑、四回上陸した台風の大雨で病虫害が大発生し、野菜の栽培は困難をきわめ、収穫減はおろか皆無の畑まで出てしまった。
  過去四年暖冬だったため、冬野菜は豊作で、出荷した野菜の手取り金がマイナスとなることもしばしばで、経費は農家負担となった。
大変だ。とにかく指定産地補助金があるではないかと言われるけれども、これは段ボールに全部使ってしまうんだとかというようなことで、とにかく
  月々の消費者物価指数を見ると、その月の野菜の高安によって指数も高かったり低かったりする。他の物価がいかに安定しているかが分かる。
ということで、農家の生産者側の苦労も出てきておるわけです。
 そういうことで、私はやっぱり消費者物価を安定させる毎日の暮らしには、何としてもこの消費者物価を左右してきた生鮮食料品の価格安定をお天気次第ということで、消費者や生産者が泣き寝入りするのではなくて、もっと適切な対策とか政策を立てることができたらな、そういうことにできないだろうかというようなことで問題提起で終わらせていただきます。
#14
○会長(遠藤要君) 寺崎昭久君。
#15
○寺崎昭久君 私は、ごみ処理問題について若干の提言を行いたいと思います。
 最近の統計によりますと、日本全体のごみの最終処理量というのは一億トンを上回っているそうでして、これを埋め立て用に使いますと、東京の千代田区を上回るほどの面積が必要だということでございます。そして、関東ではあと半年分しか残ってないとか、日本全体でも一年半しか残ってないというようなことを言われているわけでありますが、またこの処理がどこで行われているのかというのも統計で見ましても、例えば東京圏では、一般廃棄物と産業廃棄物に分かれるわけですが、東京都の場合には一般廃棄物については一〇〇%自域内処理、つまり東京都で処理されているということですけれども、産業廃棄物の三六%はよその県へ持ち出されている。埼玉県は、一般のごみが四四%は埼玉県、産業廃棄物は約一二%が自域内、千葉県については自分の県でやっておるのが、一般廃棄物では六六%で産業廃棄物は九三%というような状態になっておりまして、このままではいずれごみの中に埋もれてしまうという生活になってしまうわけでございます。産業廃棄物についてもいろいろ提言をしたいんですけれども、時間の関係もありますから一般廃棄物、つまり家庭用のごみ、この処理の問題について以下述べたいと思います。
 ごみ処理というのは、言うまでもなく回収、収集と運搬と中間処理、最終処理、このサイクルがあって処理されているわけでありますけれども、これまでの行政を見ておりますとどうも中間処理とか最終処理にウエートが置かれていて、入り口部分の行政というのはやや手薄になっているのではないかという気がしてならないわけでございます。
 ごみを処理しますと、普通は燃やすわけでありますけれども、大体一八%ぐらいの燃えかす、残滓が残るということでございます。そんなことを考えますとやっぱりごみを考える上で一番大事な
ことはごみを出さないこと、それから燃えやすいごみと燃えにくいごみを分別する、そのことが大前提なんだろうと思うわけでございます。それには、消費者の意識改革あるいは行政の仕組みも含めてやり方を変えるということが私は大事だと思うんです。
 そういう観点から三つの点について提言をしたいわけでありますけれども、第一は、受益者負担の原則に立ってごみ問題を見直しするということが大事ではないかと思います。幾つかの市町村では、例えばごみ袋を売って実質的に受益者負担をやっていたり、分別収集をやっているというのは知っております。しかしながら、一般的にはただというのがまかり通っているように思います。そうしますと、買い物をしても家にごみを持ち込むことにそれほど苦痛感がないということにもなるのではなかろうかと思いますし、減量化を図る上で一番大事なのは、家にごみを持ち込まない、ごみをださないということだと思います。これから、燃えかすが一八%も残るということを考えれば、燃えやすいごみと燃えにくいごみをきっちり分けるということが必要なんではなかろうかと思いますし、そのためには、家庭から回収されるごみにもお金がかかるんだという意識を持ってもらうことが必要なのではないかと思います。いろいろ問題もありますけれども、私はそういうことも含めて考えるべきではないだろうかと思います。
 第二点目は、ごみの収集というのは大部分の市町村が民間任せになっております。それから中間処理についても、実際には民間の業者に委託しているという市町村が少なくありません。多分八〇%を全国では上回っているのではないかと思われます。それで、市町村は単に委託手数料というのを支払っているわけでございますけれども、そういうやり方だけで本当にごみの減量化ができるんだろうかという疑問を持たざるを得ないわけであります。やっぱりこのごみ問題というのは市町村がもっと熱意を持って減量化しようとか分別収集に協力してほしいとか、ごみを出さないようにしようということを呼びかけない限りは解決できないんではないかと思いますし、そういう意味で民間委託しているから民活だというように片づけてしまうにはちょっと大きな問題が含まれているように思います。ごみ行政のあり方について見直しをする必要があるのじゃないかと思います。
 それから第三点は、これは政府のことですけれども、政府も今、年間でごみ関係に約四億円ぐらいお金を使っているはずです。これは市町村のごみ処理施設をつくるのに補助金を出すという格好で使われているわけでありますけれども、政府にしてもどうもこの中間処理とか最終処理とか、そういう設備等にお金を出すということに熱心で、減らすというソフトウェアというんでしょうか、そういった部分にはそれほど熱意を見せてないのではないかというように感じるわけでございます。したがって、この四億円の補助金のあり方についても、単に処理施設に払うというのではなくて、受益者負担の原則だとかあるいは減量化というところにもっと着目をしたお金の使い方、ソフトの開発というんでしょうか、そういったところに使う必要があるのではないかというように思います。この国会にもごみ処理関係の法律改正が二つ、一つは新しいリサイクル法案でしょうか、出されるように聞いておりますけれども、このリサイクルにしても、どうも処理施設がパンクしたからリサイクルに力を入れるんだというような受けとめ方をされかねない内容を含んでいると私は思っております。そういう面で、ごみ行政というのは民間任せとかどこか任せるということじゃなくて、それぞれがつかさつかさで責任を持って処理するということにもっと真剣でなければならない、そのように思っております。
 以上です。
#16
○会長(遠藤要君) 清水嘉与子君。
#17
○清水嘉与子君 国民生活に関する調査会の活動状況を拝見いたしまして、私も昨年から内外価格差問題について参加させていだたきまして、大変やはり参議院らしいのができているんじゃないかというふうに評価しております。
 これからの問題なんですけれども、今私いろんな問題があると思います。きょう私考えてまいりましたのは、やはり婦人の、女性の労働の問題なんです。男性が本当に働き働き働き過ぎて今日の日本経済を発展させてくださったこと大変ありがたいというふうに思うのですけれども、女性の社会参加あるいは労働力が今これだけ多くなりまして、今雇用者の約四割が女性でございますね。しかし、女性は男性と同じような形での労働参加というのはやはりいろんな面で無理がございまして、雇用者の約四分の一くらいはパートというような形で働いているわけでございます。これから、今のまだまだ日本の経済が好調を続けるという中で見ておりますと、まだまだ労働力の不足があるわけでございますが、これに対してはいろいろ外国人労働とかいろんなものがございますが、男性にはもう労働時間をむしろ短くしてゆとりを持つというのが当然のことでございますし、これ以上なかなか無理。そうしますと、女性の中でも例えばパートをやるとか、あるいは家庭生活をしながら労働参加できるというのがまだ実はあるんじゃないだろうかというふうな気もするわけでございます。
 ところが、どうしても日本の雇用慣行からいきますと、フルタイムで働いている方々が主戦力でありまして、パートというのはどうしてもつけ足しみたいな形でなされてきたというのが実態でございます。いろんな面で不利な点がございます。労働省におきましても、いろいろとパート労働に対する指針が出ましたり、あるいはこの方々、パートの方々の社会保険への加入の問題とか、そういうことがだんだん解決を見られておりますけれども、まだこの問題は根が深い問題じゃないかなというふうに思っております。
 例えば、今看護婦が非常に不足だというふうに言われております。不足だと言われておりますけれども、実際問題として働きたい看護婦さん、ある一定の時間だけ働きたい看護婦さんは結構いるんです。ところが、非常にパートの賃金が安い。むしろ看護婦のような責任のある仕事をするよりは、どこかのマーケットでパートの売り子さんになった方がよっぽど気が楽でむしろ高いというような実態がございます。あるいはまた、看護婦というのは、もう三交代の長い時間の勤務の中でしか働けないというような実態がございまして、働く側の実態に合わせた、働く側の希望に合わせたような職場というのが実際にはないというのが現状でございます。
 そういうことを考えますと、今まではどうしても働かせる側の論理で働く場が設定されておりましたけれども、女性の力をもっと社会に参加させるためには、働く側の条件、どのくらい働けるかというふうな条件をもう少し十分検討して広げていく必要があるんじゃないのかなというふうに私は考えております。
 ただ、そのときに問題になりますのは、やはりある一定の額のパートの収入がありますと、これが御主人の扶養家族から外れてしまうというような税制上の問題がございます。こういった問題もやはりあわせて検討していかなければならない問題じゃないかというふうに考えます。
 また、これから高齢化社会、先ほど宮崎先生もおっしゃいましたけれども、たくさんの人手が要るようになってまいります。このときに一体だれがそのことを担うのか。地域の中で、あるいは施設の中でもっともっとこういうところで働く方々を量的に確保しなきゃなりませんけれども、そういう面につきましては、やはりその方々に参加しやすいような条件をもっとつくっていかなかったらいけないし、また高齢化社会にはすべての人が、お年寄りだからといって支えられる側だけでなくて、支えることができる元気な方はなるたけ支える側に入って、そして少しでも、それは収入のための方もあるかもしれませんけれども、やっぱり自分の生きがいとしてゆとりの中でむしろ労働を考えるというように発想を少し変えながら、そういうチャンスをつくっていくということも非
常に大事なことではないかなというふうに考えております。
 こんなことももっと、つまり労働市場にどれだけ参加できる女性がいるんだろうか、女性労働があるんだろうか、どんな条件だったら働けるんだろうかというようなことを検討するのも必要なんではないだろうかというようなことを考えております。
 以上でございます。
#18
○会長(遠藤要君) 西川潔君。
#19
○西川潔君 ありがとうございます。僕は発言できないと思っておったものですから、恐縮です、ありがとうございます。
 いろいろとお話をお伺いさしていただきまして、自分なりにここでメモをとっておったんですけれども、我が家は三人の親がおりまして、一人の妻、ヘレンが面倒を見ております。大概、父親にも母親にも話を聞きますと、そしてまたいろいろと全国回らしていただきましてお話をお伺いしますと、やはり面倒見てもらいたいのは妻であり、二位が嫁であり、そして三位が娘だそうでございます。
 こういう中で、家内にも聞きますと、もう少し行政サービスというものをわかりやすくしてもらいたいという声が家内のお友達の二代、三代御一緒に生活しておられるおうちの奥さん方の大きな声やそうでございます。シルバー一一〇番、そしてまたお年寄りの皆さんにお伺いしますと、いまだにデイケアセンターだとか、そしてまたショートステイだとかというような施設の意味もわからない方がたくさんいらっしゃいます。こういうところでどういうふうなサービスが受けられるかというようなPR、行政からのPR、これも一つ大切だと思います。
 そしてまた、いろいろ全国回らしていただきまして一つ気がついたのは、田舎の老人福祉と都会の老人福祉とは全く違うということであります。例えば、娯楽一つにいたしましてもそうでございますが、毎日の生活、朝起きたときから、例えば都会はクラクションの音で、車の音で目を覚まし、田舎のお年寄りは鶏の鳴き声で、また犬の鳴き声でというような生活の一日の始まりだそうでございます。そんな中で、例えば、潔さん、都会のお年寄りはいいね、いつどこでも東京とか大阪の方々はお芝居を見に行ったり、映画を見に行ったり、オペラがあったり、歌舞伎があったり、本当に幸せだと思う。田舎のおじいちゃん、おばあちゃんこうして、見て潔さん、何も楽しみがない、楽な生活になった、幸せな生活が訪れてきたけれども、結構年金も私らは持っている、若いうちからの蓄えもある、でもこのお金を持ったまま、蓄えたまま死にたくない、このお金を有意義に使いたい、もう少し田舎の方にもそういう芸能、文化というものも考えてもらったらいいな。
 僕が考えますのには、今は衛星の時代でもあります。これからはまた光ファイバーも大変な時代を迎えます。そういう中で、一日にわずか一時間でも三十分でも全国の施設に、お年寄りのそういうような施設に衛星放送、衛星チャンネルを使いまして、一日三十分でも一時間でもお年寄りの皆さん方が楽しめるようなテレビのプログラムをつくっていただくとか、こういうことも毎日の生活の中では本当に大事なことだと思います。こういうことを今ここで考えておりました。
 行政のサービスと、そしてまたお年寄りがそういうふうに老後を楽しくいろいろなことでエンジョイできるようなことを、宮崎先生もおっしゃっておられましたが、議員立法としてこの調査会からできるようなことがあったら大変うれしくて、すばらしいことだなと思います。
 ありがとうございました。
#20
○会長(遠藤要君) 刈田貞子君。
#21
○刈田貞子君 私は、長年消費者問題をやってきた者の立場から、この国民生活の調査会にも参加をさせていただいておりまして、大変勉強になってきておるわけですが、私がただいま実感をしていることは、この国民生活の調査会がもっと有効に機能する方法がまだあるのではないかということを今一生懸命考えています。
 会長も一生懸命何か立法を促すような活動もというようなことをおっしゃっておられて、実は大変ありがたく思っておりますが、私が今考えております一つの課題は、先ほど木庭委員からも話がちょっと出たんですけれども、製造物責任法という問題に今私は取り組んでおります。比較的新しい課題ですので余り皆さんが関心がないのではないかというふうに思いますが、実はアメリカ、そしてEC諸国では既にこうした問題が定着しており、そのことのために消費者救済というものが、いわゆる消費者被害救済ですね、かなり進んでいる中で、そうした利益や救済を受けられない日本の消費者ないしは生活する側の者というものはかなり不公平な位置に置かれているということを私は言わざるを得ないというふうに思います。
 現在、全国に三百カ所あります消費生活センターにはトータルで年間三十数万件の消費者相談、事故例等が寄せられてきておりますが、経済企画庁の推計ではこの把握率は二%であるというふうに言われておるわけでございます。したがいまして、私たちが大変豊かな生活をし、そして文化度の高い社会の中にありながら、実はそういう中で大変な消費生活ないしは消費者被害というものもこうむりながら生きているということを自覚し、そしてそれに対する救済策というものも制度としてやはり考えていかなければならないのではないかということで、通称PL法、プロダクトライアビリティーですが、この法律が先進諸国にあって我が国にないということは問題であるということで、実は通産省の諮問機関でもこのことについて既にプロジェクトができ、そして研究が進んでおります。それから、経済企画庁でも任意のプロジェクトがありましたが、昨年十二月二十日に開かれました第十三回国民生活審議会におきまして、その政策部会が中心になってこうした問題を研究していこうという小委員会ができました。それは、その以前に、国際化時代の消費者政策の検討委員会なるものがこの製造物責任法について制度を検討すべきであるという報告を出したものを受けた形になっております。
 私が長年扱ってきた課題の中では、ついせんだっても、暮れに六十歳の男性が栗の瓶詰のふたをあけようと思ったら、そのふたが逆にひとりでにあいて失明をした、その賠償金が五万円であるというような被害。あるいはまた、新しい種類のパーマ液でパーマをかけた女性の髪の毛がなくなって賠償金が三千五百円というような、こうした問題をどう考えたらいいのかというのは、実は日常茶飯時起きているわけでございます。
 それから、乾先生いらっしゃいますが、三年前に徳島で起きた主婦の例でございますけれども、湯殿の洗浄液とそれから漂白剤、ハイターという漂白剤、これはより白くなるであろうということで漂白剤をまぜて使ったときに濃い塩素ガスが発生します。それを気管に吸い込んで即死なさったというような例に至っては、これは救済されません。というのは、その洗剤の瓶に書いてあったからであります。しかし、書き方が悪かった。私どもこういうものを欠陥商品と申しておりまして、この種のものもやはり救済されていくような製造物責任法を我が国につくっていかない限り、私はやっぱり消費者被害というものはなくなっていかないし、消費者とはつまり生活者であり、我が国の今の社会構造や産業構造は依然として経済優先、生産優先のシステムあるいは構造であって、そこで暮らす側の問題が取り入れられているシステムになってないのではないかというふうに思います。
 民法の七百九条では、長年、明治二十九年からいわゆる過失責任をとってまいりました。したがいまして、その種の問題の過失が消費者によって過失があったということが立証できるならば、それに対する賠償をメーカーがするという形になっておりますが、いまだかつて消費者がその事故の原因を立証するということは起きていません。というのはその情報はつくった側がより多く持っていて消費者は弱い立場に置かれているからであり
ます。したがいまして、今EC諸国で行われている、アメリカもそうでありますが、全部無過失責任であります。そして、原因はいわゆる推定規定をもってその原因を推すという形になっておりまして、私は当調査会でもぜひこうした問題、つまりなぜこのような調査会でやればいいかといいますと、製造物というのは家から始まって、さっき乾さんから出たキャベツに至るまで実は逆に消費者からいくと製造物だと言わざるを得ないものであります。したがいまして、製造物の範囲が各省庁にまたがっている分だけこの種の法律に関してどこが責任、いずれは七百九条の特例のような形でつくるとすれば法務省に違いないのですが、今我が国では経済企画庁がこの音頭を取っておりますので、やはりそれを後押しする意味でも当調査会でそうした問題を検討していただけないだろうかということの意見を持っている者の一人であります。
 最後に、今我が国の消費者を保護するための消費者保護基本法には消費者の権利条項が入っておりません。あくまでも保護条項、これは保護法でありまして消費者の権利というものが入っていません。したがいまして、こうした生活する側の基本的な権利を主張するという意味におきましても、関係法令の見直し等も含めてこの手の調査会でやっぱり基本的な問題をぜひ扱っていっていただきたいなということも含めて私の希望を申し上げました。
 以上です。
#22
○会長(遠藤要君) 谷畑孝君。
#23
○谷畑孝君 私は、とりわけ高齢化社会ということで六つの点について少し意見を述べたいと思います。
 高齢化社会を迎えて日本の高齢者やその家族が置かれている現状をぜひひとつ把握をしていただいて、高齢者福祉の確立に向けた今後の課題を明らかにするために総合的な調査を行ってほしいと、このように思っているわけです。
 それから二つ目は、今後の課題を明らかにする上では、特に寝たきり老人をつくらないためには何が必要なのかということについて協議をしていただきたい。
 それから三つ目は、現状の把握の上で特に生活上さまざまな困難を抱える寝たきり老人や痴呆性老人、またその家族、ひとり暮らし老人、老人夫婦世帯の現状を明らかにしていただきたい。
 引き続いて四つ目は、特別養護老人ホーム、デイケアセンター、病院、ホームヘルパー、学識経験者など介護等の高齢者福祉にかかわる人々の意見を広く吸い上げていただきたい。
 五つ目は、その上で定年の問題や働く場、生涯教育、余暇、レクリエーション、医療、住宅保障など高齢者の人権確立に向けた課題について総合調査を行ってほしいということです。
 最後に、実は私も昨年デンマークとスウェーデンのとりわけ福祉所を専門に老人問題を行っておる関係者の皆さんと一緒に行ってきたわけでありますけれども、やはり確かに税の負担は非常に高いものであります。
 しかし、基本的には三つの問題で私非常に勉強さしてもらったわけですけれども、一つは寝たきり老人がいないということと、それとそれまでの生活をできるだけ変えずに、在宅で地域で高齢者がともに生きていくこと、これは非常にすばらしい考え方。自分の生まれたところで、そこでそのまま変えることなく暮らすことができる、そして最後に必ず高齢者自身の自己決定、自分の意思の決定というのを非常に大事にする。年金もその人がまず受け取ってそこからお金を支払う、こういうようにこの三つの原則をきちっと守っておられる。しかも、非常に小さな単位ごとでホームヘルパーの詰所があって必ず二十四時間体制をとっておる。だから、私どもは預金をする必要がないのだ、預金をするのはもう夏のバカンスだけだ、こういうことであります。
 しかし欠点は確かに高負担があるわけなんです。しかも、ぜいたく品は高いとかそういう問題もこれあるのですが、しかし我々としてはやっぱりそういうことも参考にして、できましたら世界各国のそういう現状を調査していただくことが非常にありがたい。
 以上であります。よろしくお願いします。
#24
○会長(遠藤要君) 石渡清元君。
#25
○石渡清元君 本調査会は、参議院改革に基づきまして参議院にふさわしい独自の審議機関として、国民生活をめぐる諸問題について総合的かつ長期的な観点から調査活動を行うための調査会ができた、こういうふうに聞いておるわけでありますけれども、そういう意味では、もう少しじっくり調査会としてはさまざまな問題に取り組むべきではないかと私は基本的に思っております。
 と申しますのは、今までやってきたこと、活動状況についての資料が配られておりますが、私は内外価格差だけしか経験をしておりませんので余り大きいことは言えませんけれども、しかし調査会でお伺いしていても、やはり直面している問題もさることながら、そういったような問題の流れとしてとらえて、この背景は何かということをもう少し詰めるべきではないかなという感じがするわけでございます。
 内外価格差と裏腹のものにやはり経済摩擦的なものが非常に多いと思うのですけれども、その経済摩擦も個別の規制から全般的な、制度的な批判をだんだん今日本はされつつあるようなところにあると思う。かつての日本は後発国でありましたので追いつけ追い越せで一生懸命頑張ってきた、だんだんそれが追いついてくるとやれ不公正じゃないか、あるいは市場が開放されてないのじゃないかという、そういう議論になってきた。それで、いやそうじゃないのだ、公平にやっているのだということでやっていきますと、今度はただ乗りじゃないかと、そういう議論でどんどん外圧というか、内外価格差の外の方からいろんなことを言われてきておるわけでございます。
 しかし、その言われている中にも、やはり心理的な反発とかそういうことも含めていろいろな誤解を解かなきゃいけない問題がありますので、私どもはその辺のところをはっきり、しっかり踏まえた上で議論をすべきじゃないかと思いますし、また通商国家の宿命としてあるいは心構えとして、消費者も生産者もすべてそういったような世界全体の価格メカニズムと申しましょうか、そういったようなことをはっきり自覚し、今の日本の社会の体質をどういうふうに、どこが違うのか、先ほど山本先生からも奇異に日本人が見られているのじゃないかというお話がございました。そういうことも自覚の上、そういう内外の比較をしていかなければいけないのではないかなと思っております。働き過ぎというあれもございました。同じ働き過ぎ、労働時間の問題にしてもパワーベースが全然違うと思うんです。そういうことも含めて、やはり議論をされるべきではないかなというふうに今までの調査会の審議を通じてちょっと感じたわけでございます。
 そして、これからは二十一世紀に向かってあと十年というところでありますけれども、一体二十一世紀に向かう時代がどういう時代が来るのかという、時代の潮流というのをしっかり見据えて議論をしませんと、何か場当たり的な問題提起に終わってしまうような気がしてならないと思うのであります。私は、次の来るべき二十一世紀というのが、人口の成熟化あるいは技術革新の進展、高度の情報化、国際化の展開、多元社会の到来というような、そういったようなものに集約をして考えておるんですけれども、その中でもやはり一番大事なことは、先ほどからも宮崎先生初め出ておりました高齢化社会対応が一番大事ではないかと思います。それをじっくりとらまえて二十一世紀につながる調査会の結果というのを出していかなければいけないんではないかと思います。
 先ほどから高齢化社会についての問題点もいろいろございました。そして、この問題は今始まったことでなくて、いろいろな構想には盛られているんですが、なかなか具体的な事業としての展開という、その踏み出しというところにはまだ行っていないような気がしてならないわけでございま
す。例えば、高齢化社会を迎えればどんどん有病率は上がってきますし、また医療機関に対する受診率も上がる、長期療養者の割合もどんどん上がってくる、それに対して医療サービスが本当に確保できるのか。特に病床は今の地域医療計画ですと全然ふえない形になりますので、一体これからの高齢化の方々がどこで死ぬかというとちょっと乱暴な意見かもしれませんけれども、病床数が固定されておりますので、そういう医療需要あるいは末期の医療はどこでされるのかという問題、具体的な問題がすぐ来るわけでございます。
 そのほか、福祉サービスの問題にしても清水先生からもお話がございました。介護の問題にしても、病院ではもう無理なわけですから、施設では無理なんですから、そういう場合は家庭介護ということになりますけれども、家庭介護の機能をどうやって確保していくかということも余り具体的ではないようでございます。寝たきり老人がふえるといいますけれども、日本の場合はむしろ寝かせきり老人で全然起こしませんので、どんどん寝たきり老人がふえていくように見えて私は仕方ありません。したがって、そういったような介護マンパワーの人材誘導をどうやってしていくかということは、なかなか言うのは簡単でありますけれども具体的には難しい問題。
 特に、受益者負担というお話がございましたが、そういったような医療・福祉ニーズをどうやって負担をしていくかという問題になりますと、これまた大きな壁にぶつかるわけでございます。その負担とマンパワーの供給というのもかなり関係の深いものでありますので、その辺のところを重点的に私は強調したいと思います。
 特に、過疎地域における高齢化社会も深刻でありますけれども、雇用労働者の多い都市型高齢社会もなかなか難しい問題点を含んでおりまして、生活環境の問題あるいは高齢者の雇用問題を初め公的年金等々、所得保障とかいろんな問題がプランの項目にはのっているんですけれども、それがなかなか進んでいきませんので、ぜひそれを踏み出すような形で本調査会が少しでもお役に立てばというふうに希望をいたします。
 以上です。
#26
○会長(遠藤要君) 小林正君。
#27
○小林正君 国民生活調査会に所融をいたしまして一年半が経過をしたわけですけれども、この間、そのときどきの社会情勢等を踏まえまして極めて時宜を得た調査が行われてきたというふうに思います。最初にいわゆる土地・住宅問題、狂乱地価と言われる状況への対応のさまざまな問題、そして日米構造障壁にかかわる問題がございました。そして昨年の八月に、当調査会としてヨーロッパ各国にいわゆる内外価格差問題等の実態把握ということを含めて、現地へ赴いてさまざまな調査活動も進められてまいったわけであります。
 私は、これらの取り組みを通しまして一つ特徴的な点をとらえますと、例えば土地について言いますと、土地神話というものが狂乱地価に拍車をかける要因になっていたというふうに思うんです。それから、内外価格差の問題で言いますと、いわゆるブランド商品といいますか、ブランド志向という、一つのこれも神話のようなものが消費者の心理に働きかけてそうしたものがつくられてきた。神話というのはつくられた虚像、基盤にやっぱり温床としては不安というものがあって、つくられた虚像がひとり歩きをしていくということからさまざまな社会現象になってくる、こういうふうに思うわけです。
 その場合に、一つ大事な要素として、私は今お話にもございました現在の社会、今後を展望するときに、一つの特徴として高度情報化社会ということが言われております。情報化のハードの面でいいますと、光ファイバーその他衛星を使った形で、世界の動きが実にリアルタイムで私たちの耳目に飛び込んでくるというような、こういう時代を迎えておりますし、それから出版物等で言いましても、極めて専門化されたそれぞれ個別の興味、課題についての情報誌のはんらんというようなことで、情報量というのは、実に洪水のようにおびただしい量で私たちの生活の中に流れ込んでくるという状況がございます。知ることはよくできるんですけれども、果たしてそれが国民生活、消費生活にとってどんな意味を持っているのかなということを考えてみますと、どうも例えば情報誌のはんらんといったようなものが、結果として新たな神話をつくり出す要因になっているのではないかというような気がするわけであります。
 そういう意味で、情報の量の多いということの問題は別として考えなければならないのは、ソフトの面の情報の働きともう一つはその仕組み、そして構造的にワンウエイになっている状況の中から出てくるさまざまな問題、これらについてどうこれから対応していったらいいのか。やはり情報というのは双方向性ということが今求められる時代ですから、それらの点を考えたときに、消費生活の中でこの情報というものの働き、役割というものは一体何だろうかということを今後相当考えていかなければならないというふうに思います。
 生産、流通、消費という、その市場経済を支えていくメカニズムの中にあって情報というものが非常に重要な働きをしているわけですけれども、市場経済を公正にかつ活性化をしていくための大事な要素としてこの情報の問題があるわけですから、国民生活全般の中にこの情報の問題というものをやはり取り上げていく必要があるのじゃないか。どちらかといいますと、常設の委員会で言うとこれは逓信委員会なんでしょうかね。しかし、ちょっと私が今問題提起をしているような視点に立った情報の問題を国民生活と関連づけて取り上げていく場合には、むしろそのアプローチの仕方として国民生活調査会のような場の中でこの問題をとらえていくということが重要ではないかなというふうに思いまして、今後の調査のテーマに、この情報の問題を取り入れていただければ大変ありがたいということを申し上げておきたいと思います。
#28
○会長(遠藤要君) 前畑幸子君。
#29
○前畑幸子君 私も、昨年の内外価格差問題からこの調査会に入れていただいて、一番時を得た勉強をさせていただいたわけですけれども、ここ数カ月に私が体験したことを通しまして、今国民生活の向上そして労働者の時短問題、ゆとりある生活ということで一生懸命頑張っているんですけれども、その反面、私ども見ております中小企業というものは、そのあおりで逆に家族労働者の時間が大変オーバーになってきたということが出てきております。それが、だから今まで三人使っていたものが四人ないし五人使わないと、土、日の休日を従業員に与えていけないという大変厳しい、そして人手不足ということがもう一つ中小企業には覆いかぶさっているわけで、そうした生活状況を見ると、果たしてこれは本当に、今時短時短という大企業のかけ声の陰に隠れて苦しんでいる層ではないかなという気がいたします。
 そしてもう一つ、建築業界を中心といたしまして看板業であり電気工事業というようなところで、土曜日、日曜日の余暇をもう一つそこへアルバイトに行くという状況が出てきております。給料をそこで稼ぐ目的もありますし、また人手不足で身内なり、知ったお友達なり、知り合いなりに頼まれて働くという状況も出てきておるわけで、そういうものをどういうふうにこれからとらえていかなきゃいけないのか。
 それからもう一つ、世界の最も金持ちの日本になりまして、世界各国から日本に働きに来られる労働者が大変多いわけですけれども、そういう人たちをきちっと政府は対処し、自治体が対処して雇われる場合にはいいんですけれども、問題の不法就労外国人労働者たちの問題が余りにも野放しの中で、そしてまた一番今多くなりつつあるのがブラジル日系人ですけれども、この人たちは昨年の六月ですか、外国人の就労の仕方で法律が変わってまいりましたので、その中で一番使いやすい、使われやすいということで多くなりつつあるんですが、最初は大変親切心からそういう方たちを導く、そして日本の企業に紹介するという善意の行為が、今としてはそれが一つの商売になって
しまってきている状況も多々あるような気がしてなりません。
 それを中小企業は受けるわけですが、一人頭幾らという手数料を払うわけですけれども、また次に回さないことにはその手数料が入らないわけですので、そうしたのが事業として成り立ちつつあるというところに大変心を痛めるわけですので、日本人の時短という問題に絡んで世界のそうした方たちが働きに来ていただく、その働いていただく生活状況も、今日本人の一般のマンション、一般のアパートにはなかなか入れていただけないわけで、大変狭い中で大勢を入れたり、それから過疎の村に住まわせたりというような状況であるわけで、生活状況も違うわけですので大変厳しいとは思いますけれども、やはり国としても自治体としても、そういうこともきちっととらえていかないと、かえって世界で日本のやり方を非難される状況になるのではないかという心配をしてなりません。
 それから、先ほどおっしゃいましたように、今ごみの問題が大変これから私たち日本人にのしかかってくる大事な問題だと思います。私もごみを出す女性の一人として、やはり製造する企業側の責任、そしてそれを使っている私たち個人の責任、そして自治体としてもある程度取り組まなきゃいけない、三者一体となって取り組まなきゃいけないと思います。
 私ども女性の立場としても生ごみの出し方、それから燃えるごみの出し方、そして燃えないごみというものをきちっと教育して、今紙も食べる物も一緒になって捨てているのが大変多いわけで、私ども地域の自治会などをさせていただいていると心が痛むごみの出し方がされているわけですけれども、こうしたものをある程度の規制をする中で、生ごみならば庭があればたとえ少しでも埋められるでしょうし、燃やすものは燃やす。それもマンションなんかですと個々に燃やすわけにはいかないわけですから、何戸以上のマンションには燃やすものをきちっと備えつけるとか、何かそういうことも指導していかないと、ただ出し方だけを規制していったのではいけないわけで、これからの一番取り組まなきゃいけない問題がたくさんあるような気がいたしますので、これからも国民生活ということにとどまらず、やはり日本人として、人間として取り組まなきゃならない問題がたくさんあるような気がいたします。
 以上でございます。
#30
○会長(遠藤要君) 野村五男君。
#31
○野村五男君 私も国民生活に関する調査会のメンバーに入らせていただきまして一年がたちますが、この間にトルコ、アメリカ等に行く機会があったのですが、それで思うんですけれども、先ほどから内外格差の問題とかいろいろな問題が出てまいりました。
 それで、私がトルコに行って一番びっくりしましたのは、一週間に二度ぐらいしかイスタンブールではおふろに入れない。それで、エジプトに着いたときに大使館から何よりも気をつけてくれというのはビールを飲まないでくれ、合わないでしょうと。ブッシュ大統領とお会いしましたときには、その後のあいさつで自分たちはこの湾岸危機に当たって、自分たちの国の誇りと自由を守るために派兵をするんだ。日本のためだとかそういうことは言いません。そういうような話をしていると、つくづく文化の違う、そして民族意識の違うものがよくわかるんです。そして、日本へ帰ってきまして特に九十億ドルの問題、安いか高いかとかいろんな問題のことで今日本国じゅうが沸いているわけなんですけれども、私は日本が一番考えなくてはいけないことは、いわゆる内外の格差とか経済大国に、あるいはごみの問題も含めましてそれだけの意識が全然違うのではないだろうか。
 私は、ぜひともこの国民生活に関する調査会の中で、やはり一番大事な問題は、日本は幾ら貢献してもお金だけだと言われるのは、何か意識の問題がおくれているのではないかという感じがするんです。ということは、国際化の中での意識というものはどういうものであろうか。ある意味では意識改革も必要であるでしょうし、そういう問題が今一番多く問われている時期なような感じがいたします。そういう意味におきましても、この国民生活に関する調査会の中で、国際化の中での意識というものはどういうものであろうかという問題が勉強でもできれば幸いだと思っております。
 以上でございます。
#32
○会長(遠藤要君) 村田誠醇君。
#33
○村田誠醇君 私は、国民生活に関する調査会、実質的に論議に参加するのはこれが初めてでございますので、過去のことについてはあるいは間違えた意見を言うかもしれませんが、お許しをいただきたいと思うわけであります。
 私は、本調査会で二つの点をできるなら取り上げて研究、調査をしていただきたいと思うわけであります。
 一つは、国際化に伴うということで、いろいろな点で日本が今問題になっているわけでございます。それで、過去の活動の概要について、報告の概要について読まさせていただいてもこのテーマで何回か論議をなさっているわけでございますが、これを見てみますと、日本人から見て、一体国際化とはどういうものかという論点でどうも論議しているのではないかと思われるわけでございますが、私どもにとっては現在日本の中に多数の外国人が入ってきている。それは合法であろうが非合法であろうが、たくさんの人が日本に来て生活をしている。
 ところが、日本の社会においてはいまだに単一民族論だとか同一言語論で、この人たちを異端視する風潮というものが残っておりますし、その人たちは別なんだということで政治上も行政上も区別をしている。その一つの例が、先ほど前畑議員の方からも言われましたように、中小企業に働いている外国人労働者に対する対応というものは、これは戦前日本が朝鮮人労働者を連れてきて行った行為とほぼ似たような行為をとっている。もちろん、すべての人たちがそういうことをしているというわけじゃありませんけれども、そういうことが行われているわけであります。
 ですから、日本に住む外国人が日本の中において自分たちの生活をどのようにすることがベターなのか、また日本としてそれをどういうふうにしてあげればいいのか。あるいは御主人は日本語を片言でもしゃべれるでしょうが、家族に対する初歩的な日本語の教育というものを一体どこが責任を持ってやるんだろうか。子供でしたらまだ学校に入れられますけれども、大人に対して日本語の教育というものをする施設、制度というものができていない。あるいは不法な労働者に対して医療の保障が何もないために売薬でもってごまかしている。そういった実態を見るに際して、一体我々の社会が、国際化という中においてうまく機能をしているのだろうかということが疑われるわけであります。
 そういう意味で、外国人労働者の問題というのは私たちにとって、自分たち自身が国際社会の中において共存共栄していく、そういう試金石になるのではないかと思うわけです。しかも、去年の六月に改正されました入管法によれば、日系人の子孫であるという理由だけで定住者として日本に入ってこれるし活動できる、働くこともできるわけです。そこに血の論理だけを持ち込んできまして働く。しかし、その働く人たちは日本語も話せませんし、日本人の習慣とも全然違う行動をするわけでございます。これが社会的な問題を起こしてまいります。そうすると、父の国、母の国として来たイメージが日本の中においても差別されることにおいて悪感情を持って帰っていく、こういったことが多々行われるわけでございますので、我々はこういった問題についてもっとはっきりした態度をとるべきではないだろうかと思うわけでございます。
 特に、東京の豊島区などのように、古ぼけた二十年、三十年たったアパートに住んでいる人たちは大半が外国人労働者、外国人だと言われているわけです。しかも、八畳一間に十六人も住んでいる。昼間働く人と夜働く人が交代で入れかわるか
ら、ちょうど十六人入れるのだということだそうですけれども、そんなような状態を放置しておけば、ニューヨークで問題になっているような、スラムと同じような問題が実は日本国内に既に発生しているんだということを考えれば、ぜひこの問題は解決しなければならないだろうと思っているわけです。
 特に、湾岸戦争で中東地域から多数の出稼ぎの人たちが母国に帰っているわけですけれども、この人たちが母国に帰っても生活できないために、どこでなら働けるのか、どこでなら一番安心して働けるかということになれば、今の世界の情勢の中で日本へ日本へと来ることは火を見るよりも明らかでありますし、春一番が吹けば九州にぼろ船に乗っかった難民が多数来るという実情をこれはどう見たらいいのか。我々はそういった人たちを受け入れることが国際協力なり戦費の負担に資するよりも、こちらの方がはるかに私どもは国際貢献の役に立つと思っているわけです。したがいまして、不法あるいは合法で入ってくるその区別なく外国人の労働者に対する日本国内の制度の改善、研究というものは各省にまたがりますので、研究する必要があると思います。
 二つ目は、政府の規制緩和とかあるいは日米構造協議の中で問題になっておりますが、日本国内における専門資格者の資格の開放の問題が出てまいります。本日もテレビや新聞で言っておりましたが、弁護士制度の資格の開放をめぐっての報道がなされております。日本においての二つの明治以来の伝統的な資格であります弁護士と医師という制度、この二つの資格を持ちますと、その分野に関するほとんどの資格が自動的に付与される。例えば弁護士資格でございましたら、税理士、行政書士、司法書士、そういう資格が自動的にといいましょうか、申請をすればくれるシステムになっているわけでございます。
 そうしますと、一定の国内の資格を取るために、逆の言い方からしますと、アメリカに行って弁護士資格を取ってくればできるのかなということが出てくるわけでございます。このことについていろいろ質問しましても、日米構造協議でまだそんなことは問題になってないから各省との打ち合わせもしておりませんというのが役所の答弁でございます。資格間の調整というのは日本国内においても大変難しい問題、利害の絡む問題でございますが、経済構造協議との関係でいけばこの問題を避けて通るわけにはいかないんだろうと思うわけです。したがいまして、試験制度だとかあるいは資格の問題、営業の問題等も含めて、日本における専門資格者、法的な資格者の位置づけ、権限、権能、試験を含めてもう一度総合的に洗い直す必要があるのではないかと思うわけです。
 以上です。
#34
○会長(遠藤要君) 日下部禧代子君。
#35
○日下部禧代子君 昨年から私は、日本が豊かだと言われていながらなぜ実生活において、日常生活において豊かさが実感できないのかという視点から幾つかの論議に加わらせていただいてまいりました。きょうもそういった視点から二、三お話をさせていただきたいというふうに思います。
 私は、常任委員会が社会労働委員会でございますので、高齢化社会の問題におきましてはそこでいわゆる介護を必要とする方々の施策ということを取り上げてはおりますけれども、今申し上げた豊かさの実感がなぜ日常生活の中で感じられないのかという、社会労働委員会とは違った視点からこの高齢化社会の問題というのを見詰めてみたいなというふうにきょう思うわけでございます。
 皆様御承知のとおり、高齢化社会というのは人口構造の変化だけではなくて、社会構造、産業構造、家族構造、そういったさまざまな変化の中から人口の高齢化というものが起き、そしてそれが高齢化社会ということ、そういう現象が出てきたわけなんでございますけれども、高齢化社会という言葉から、日本では本当に暗いイメージしか持たれていない。高齢化社会という言葉は非常にじめじめした、もう未来がないようなイメージの中に閉じ込められているような気がするわけなんです。これは考えてみますとなぜそうなったのか、その前に高齢化社会、人口の高齢化というものに対応するにはどういうことが前提条件なのかということをやはり考えてみる必要があると思います。
 それは大きく分けると個人のレベル、それから社会システム、これは行政なんかのシステムも含めました社会システム、それから三番目には大きな社会の価値観という問題、この三つのレベルにおいて人口構造の変化あるいは社会構造の変化、家族構造の変化にどのように対応できるかどうかというところから、暗いイメージになるかあるいはまた、もう少しゆとりのある本当の意味での豊かなイメージになるのかということになるんだろうというふうに思うわけです。ところが、今までいずれの三つのレベルにおいても、やはり人口の高齢化のスピードに三つのレベルにおける対応というものが、スピードが合ってなかったという点からさまざまな暗いイメージを引き出すような課題がいっぱい生まれてきていたんじゃないか。ですから、その中で私たちは、この個人の生き方あるいは生きがいというものも、高齢化社会に合わせたものに変えていかなきゃならないだろうし、社会システムもそうしなきゃならないだろうし、社会の価値観もそうしなきゃならないんじゃないか。
 いわゆる人口の高齢化、高齢化社会ということを考えてみますと、やはり人生が長くなったということです。そうしますと、人生のゴールデンアワーというものが今までの人生五十年とは随分ずれてくる、もっと後の方になってくる。つまり、子育て以後あるいは定年以後の人生のところに人生のゴールデンアワーがやってくる、それだったらこれは楽しいことになるわけじゃないか。だけど、そうなるためには社会システムもそれに合わせて考え直さなきゃいけないだろうし、社会の価値観というものもそれに変えていかなきゃならないだろう。
 例えばまた、そういうことから考えますと、男は仕事だ、女の役割は子育てだというこの男女の役割分担というのも、高齢化社会においてはもう適応しないものであるということがわかってくるだろうし、それからまた人間の価値というものを学歴だとか肩書き、そういったものではかるという価値観、これももう終わりにしなきゃならないだろう。そうなってまいりますと、高齢化社会における特色というのは一つはゆとり、これは生き方においても人生が長くなった分だけのゆとりがさまざまなところに出てこなきゃならない。それは言葉を変えると個性、一人一人の個性の尊重であり、また言葉を変えれば多様性、選択ということが可能になるということなんじゃないか。
 こういうことから考えますと、例えば今あるソーシャルサービスというものを、福祉サービスというものを見てみますと、果たしてそういうものに合っているのかどうかということになります。例えば、老人ホーム、そこで果たして中に入っていらっしゃる方が自分の個性、あるいは自分の選択性というものを十分にエンジョイできるのかどうか。例えば、個室という問題があります。日本では個室化というのは二人部屋にすることだというふうに聞きまして、日本語の個室化の「化」というのは化けるという字を書きますけれども、日本語もこういうのを化けるのかなと、私、日本に初めて帰ったときにびっくりいたしました。個室というときにはこれは一人部屋だというふうに私思っておりましたら、個室化という化けるという字がつきますと、これは二人部屋をたくさんつくることだというふうに伺いました。人間というのは旅行なんかだったら一週間ぐらいでしたらお二人とか三人でいいかもわかりません。でも、やはり一人の部屋が欲しいだろうと思います。それがついの住みかになって、老人ホームで気が合うとは限らない人とお部屋をシェアしなければならないというのは大変な苦痛だろうというふうに思います。
 それからまた、私日本へ帰ってまいりまして驚きましたのは、有料老人ホームを除きまして老人
ホームに美容室がないことです。みんなお年寄り、男性か女性かわからないようなヘアスタイルになっていらっしゃる。老人ホームを訪問いたしましたときにびっくりいたしました。私の見なれていた当たり前の老人ホームの風景というと、昼間はもちろん寝ていらっしゃらない。ところが、日本の特養というのはみんな寝巻きで寝ていらして、私は一番最初特養を訪問いたしましたときに、何かその日、中毒かなんかがあってお年寄りがみんなきょう寝ちゃっているのかというふうに思いました。
 つまり、老人ホームというのは生活の場であるということなんですね。だったらば、お体が不自由な方でも昼間は昼間のお洋服に着がえられて、歩けない方だったら車いすに乗られてという、ベッドルームから出ているというのが私見なれた風景だったものですから、そういうことを考えますと、ソーシャルサービスという、今あるそのソーシャルサービスのあり方も、これはサービスを提供する側の論理で今まで組み立てられた、そういった仕組みというものを利用する側の論理でもう一遍考え直してみる。その起点というのは、やはり今申し上げましたような個性や多様性、選択性ということだというふうに思いますけれども、言葉をまたかえてみますと、いわゆるアメニティーという言葉でも言えるんじゃないかなというふうに思うわけです。
 これは、快適という言葉で日本語で直されておりますと、日本はどうも快適というのはぜいたくということとイコールにとられるようでございまして、特に税金で賄われている老人ホームにおきまして、有料老人ホームを除きまして、そういうところで美容室があったり、自分で自分の部屋に自分の好みの持ち物を持ち込むなんというのはぜいたくだと思われるかもわからない。だから、そういった発想というものがある限り、本当の意味での豊かさを実感できるような生活ということは、なかなか私たち日本人は共有できないんじゃないかなというふうに思うわけです。
 ですから、都市計画なんぞを見ましても、やはり高齢化社会に本当に適応した都市計画、そのアメニティーということ、個性ということ、多様性、選択性、そういったものが重んじられるような都市計画というものが果たしてなされているのか。そのことはとりもなおさず障害を持った方、お年を召した方の本当の自己実現、自己充実が可能になるためのさまざまな方策というものが考えられていくべきだ、それがいわゆるノーマライゼーションであるというふうに思うわけなんですけれども、そういう視点から見た場合には、やはり非常にまだ貧しいということが言えるんじゃないかというふうに思うわけです。
 ですから、社会労働委員会では扱わないような視点から、この国民生活の調査会、このように大変に自由に発言させていただける委員会というのはございませんで、本当にこの点もこの国民生活の調査会ってすばらしいなというふうに思っております。この調査会におきまして高齢化社会の問題、例えば私の申し上げました高齢化社会の切り口というものをアメニティーというそういった点で切ってみる。そうすると、いわゆる自然環境の問題、生活環境の問題あるいは生活空間の問題、そして住環境、これはもう前回から私申し上げておりましたが、住環境の問題というものもまた違った現実というものが、風景というものが見えてくるのじゃないかなというふうに思うんです。
 住宅ということでしつこくまた申し上げてみますと、お年寄りのいる世帯の持ち家率というのが八六%ぐらいなんですけれども、一見その八六という数字を見ますと、住宅問題は大したことじゃないと思われるかもわからない。しかしながら、民営の借家に居住している人、これは高齢者が一番多いわけですね。そして、その中で最低居住水準未満というのが高齢者単身世帯で民営借家の場合約七五%、こういう状況も現実にきちんとあるわけであります。だから、そういうことを考えますと、私たちがこの国民生活の調査会の中で高齢化社会の問題を、やはりもう少し社労とは違った視点で調査し直すという必要性があるんじゃないかなというふうに思います。
 それともう一つ、これは別項目になりますけれども、今シルバー産業というものが非常に大きくクローズアップされております。一九八八年の東京都の調査を見ますと、過去一年間で一〇%以上の売り上げの上昇率を持っている企業のパーセンテージを見ますと、シルバー産業の中で、施設関係が四一・二%、在宅ケアサービス関係が五一・七%というふうに非常に伸び率が高いんですね。そういったシルバー産業ということについても、この国民生活の調査会の中で何らかの形で調査をさせていただければというふうに思います。
 どうもありがとうございました。
#36
○会長(遠藤要君) 大島友治君。
#37
○大島友治君 大分時間もたっておりますので簡単に申し上げたいと思いますが、大分申し上げたいことを皆さんに言っていただいたので、これを集約すればもうすべてが終わるのじゃなかろうかと思いますが、私が若干考えてきておりますことを一つ二つ申し上げてみたい。
 それというのは、やはりこの調査会というものは、日本の中長期をにらみ合わしての問題をとらえての調査をお互いに勉強しようという点がある。そういう面で言いますと、私、人口問題について、人口構成について一言ちょっとつけ加えさせていただきたいと思うのでございます。この調査を見てみますというと、高齢化社会から、そしてまた育児の問題から、そしてまた最近は出生率の問題と、そこまでは大体勉強されているようでございますし、私もかつて高齢化の問題も十分研究したこともございます。
 そこで、ちょっと足りないところは出生率のもとは一体何だろうか。男女で結局子供を生むんじゃなかろうか、ということであればこれは結婚問題である。結婚問題について従来国民生活で触れられたかどうか私はちょっと存じませんですけれども、日本の結婚問題をどう取り扱うかということで一遍検討してみたらどうかなと、こういう感じを持っております。と申しますのは、結婚は男女でございますが、男女同権であり差別撤廃はまさにそのとおりでございますけれども、ただ差別の撤廃を何とも解消できないのは男女の数の差ということでございます。
 私どもが生まれた当時はまさに男が多く生まれておったのでございまして、そして喜ばれておった。そして、生きるのは男よりも女性の方が生命力は強いということで、非常に男の子が死んだんです。私が三つのときに兄貴が四つで、兄貴は疫痢で死んで、私の方が病気は重かったが生き長らえちゃって、憎まれちゃった、兄貴はきめ細かでまことに知能指数も高いし喜ばれて、私の方は病が重いし、なお暴れん坊だから、早く死ねばいいと言われたのが生き延びちゃっていい方が死んだ、こういうことがありました。大正の七年でございますから随分古い話、当時はそういうことであった。
 まさに男の子の方が乳幼児の死亡率は高いということから、従来は男が生まれてもやはり女の数が多いということで、現在日本の人口は、男女は全部で一億二千万であれば多分七、八十万は女性が多いと思いますけれども、ただ結婚ということを対象にいたしますというと、終戦後に生まれた者、今日の四十六歳までを対象に対比した場合には一体どうなっておるかということ、まずこれが一番の基礎じゃなかろうか。少なくとも、毎年毎年成人式をやりましてもことしは五万人男性が多かった。大体平均にして一年間に二万ないし三万は男性が多く、ずっと四十六年間生まれているということは事実じゃなかろうかと統計上に書いてあります。
 そこで、結婚をどうするかということは、これは私は将来の問題として、終戦と同時に結婚して、第一次ベビーブームの生産の親といたしまして、二百六、七十万を生んでおったのが当時でございますが、今日ではその半分以下の、たまたま二十年ぐらい前のひのえうまのときには百三十万にちょっとへこんだのでございますが、最近はい
かがでございますか、百二十万台になっているのじゃなかろうかということでございます。そういうことからいうと、絶対値の男女の数の問題と結婚に対する考え方、そういうものを一応分析して、ここで将来を考えていかないというと日本にとって大きな問題がある。
 そして、老人はますますふえてまいります。昨年も千九百九十人が一年間に百歳になった。ただ、生き長らえた者はその中でも少ない。今から三十年前は百五十人の百歳以上の日本人が、今日は三千三百人余にふえたということ、こういうことを考えてみますというと、老人のふえるに従ってやはり支えられる者と支える者とのバランス、この裏表が経済だということを考えると、人口構成の中で、今日一番考えなければならない重要問題じゃなかろうかということを私は常に考えておりますので、日本の結婚ということをどういう角度でこれからやるかということをひとつ頭に置いていただければ幸いです。
 あとは、ごみの問題を一つ持ってまいりましたが、これは端的に言って、いろいろ具体的には科学技術でもって今日日本の経済が成長した。それは一口に消費は美徳という気持ちで、物の回転は資本の回転で日本は経済成長をした。しかし、今日はそれが裏目に出てきたというか、結果的にはごみの世の中になってしまつた。そうしますと、やはり科学技術でこのごみをいかに処理するかということをやるためには、消費は美徳をひとつ逆に、消費は罪悪と言っては語弊がございましょうが、そういう気持ちの一つの目標を掲げて、あとは科学的、技術的に先ほど来問題になっている方法論を取り上げたらいかがなものか、この辺を御参考までに取り上げていただければ幸いだなと思います。
 どうも失礼いたしました。
#38
○会長(遠藤要君) 皆さんから大変貴重な御意見、御発言をちょうだいいたしましたが、以上で委員の皆さん方の発言は終了させていただきます。
    ─────────────
#39
○会長(遠藤要君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 国民生活に関する諸問題の実情調査のため、委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#40
○会長(遠藤要君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#41
○会長(遠藤要君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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