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#1
第120回国会 逓信委員会 第8号
平成三年四月二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十七日
    辞任         補欠選任
     吉田 達男君     山田 健一君
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     中野 鉄造君     鶴岡  洋君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         一井 淳治君
    理 事
                陣内 孝雄君
                永田 良雄君
                大森  昭君
                星川 保松君
    委 員
                長田 裕二君
                沢田 一精君
                中曽根弘文君
                平野  清君
                松浦 孝治君
                守住 有信君
                國弘 正雄君
                三重野栄子君
                鶴岡  洋君
                山中 郁子君
                足立 良平君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  関谷 勝嗣君
   政府委員
       郵政大臣官房長  木下 昌浩君
       郵政省簡易保険
       局長       西井  烈君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大野 敏行君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(一井淳治君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る三月二十七日、吉田達男君が委員を辞任され、その補欠として山田健一君が選任されました。
 また、同月二十八日、中野鉄造君が委員を辞任され、その補欠として鶴岡洋君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(一井淳治君) 次に、簡易生命保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○三重野栄子君 簡易生命保険法の一部を改正する法律案の審議に当たりまして、次のような質問をさせていただきます。
 簡易保険は大正五年、郵便年金は大正十五年の創業以来、広く国民に保険と年金のサービスが提供されてまいりましたけれども、このたび御提示の法律案の提案理由にもありますように、今日までの社会経済情勢の推移、保険や年金の需要の動向によって改善充実されてきたと存じます。したがいまして、簡易保険・郵便年金の今日までに留意された主な改善点、あわせまして平成二年度の事業の契約と普及状況についてお伺いをいたします。
#5
○政府委員(西井烈君) お答えいたします。
 簡易保険は、先生ただいまお話しになりましたように大正五年、郵便年金は十五年の創業でございますが、当時の社会経済情勢からいたしまして、この二つの制度は国民に大変好評をもって受け入れられまして、順調に発展をしてまいったわけでございますけれども、戦後のインフレによりまして簡易保険・郵便年金とも大変な打撃を受けました。
 簡易保険につきましては、その後昭和三十年代に入りましてから急速な回復を見まして、以後順調に発展をしてまいったわけでございます。郵便年金につきましては、インフレの打撃から販売が低迷をいたしてまいりまして、昭和四十四年以降は残念ながら新規契約の募集を差し控えるというような状況に立ち至ったわけでございます。その後高齢化社会の到来が社会問題となってまいりましたことなども考慮いたしまして、昭和五十六年に郵便年金につきまして年金額の逓増制を新たに取り入れまして、さらに剰余金による年金の積み増し制度を導入いたしました新しい郵便年金制度として再出発いたしたわけでございます。約十年になるわけでございますが、その後順調に発展をしてきておる、こういう状況でございます。
 その後の高齢化社会の進展あるいは国民の生活様式の多様化、価値観の変化等もございまして、若いときから生涯にわたって保障のニーズが高まってきておるというようなことも考慮いたしまして、昨年の法律改正によりまして簡易保険と郵便年金の制度を統合いたしました。本年度、実は昨日からでございますけれども、新しい簡易保険制度としてスタートいたしたところでございます。
 お尋ねの簡易保険・郵便年金の現在の状況について申し上げさせていただきたいと思います。
 簡易保険につきましては、平成二年度二月末現在の新規契約の状況でございますけれども、約七百三十二万件ということで、保険金額にいたしまして十七兆九百九十一億円という状況でございまして、前年同期に比べましてそれぞれ九・六%増、それから一五・六%増ということで、順調に伸びておるという状況でございます。これによりまして、保有契約は件数にいたしまして六千八百八十七万件、保険金額で百三十三兆五千三百四十億円という状況でございまして、前年同期に比べますとそれぞれ四・八%の増、九・二%の増という状況でございます。ちなみに人口千人当たりの加入件数は五百六十一件ということでございまして、前年に比べまして二十四件増加をいたしている。
 それから、郵便年金の方でございますけれども、平成三年の二月末現在の新規契約でございますけれども、件数にいたしまして五十万件、年金額が一千六十五億円でございまして、前年同期に比べましてそれぞれ三七・九%増、四三%増ということで、大幅に伸びておるという状況でございます。その結果、保有契約は、件数にいたしまして百九十一万件、年金額にいたしまして四千百二億円という状況でございまして、前年同期に比べましてそれぞれ三三・八%増、三三・三%増ということでございます。このように順調に推移をいたしているわけでございますけれども、普及という面で見てみますと、人口千人当たりで十五・六件という状況でございまして、まだまだ普及の状況は低い状況にあるということでございます。これからの高齢化社会に向けまして、私どもといたしましてはなお一層年金の普及に努めてまいりたいというふうに考えております。
 それから、資金量でございますけれども、年々着実に増加をいたしておりまして、本年の一月にトータルで五十兆円を超えました。二月末で五十兆五千五百三十億円という状況になっております。
 以上、御説明させていただきました。
#6
○三重野栄子君 大変努力をされておりまして、国民の皆様にもいい影響があるというふうに思います。
 ところで、そういう状況の中でございますが、このたび御提示の法律案は、簡易生命保険法第二十四条第二項中の七十二万円を九十万円に改めるというものでありますけれども、平成二年九月に実施されました個人年金に関する市場調査によりますと、夫婦で豊かな老後生活を送るために必要な生活費は平均三十五万七千円とあります。また、老後の生活について何らかの不安を持っていますかという問いについては、六二・一%の人が不安があるという状況にあります。
 このたびの加入限度額の改正が九十万円ということについてでございますけれども、「社会経済情勢の推移及び保険需要の動向」というような形で提案理由が述べられておりますが、このアンケート結果に比べますといささか疑問を感じるところでございます。したがいまして、改正限度額を九十万円に設定されました経過を、この市場調査と関連をして九十万円にお決めになっただろうと思いますから、そこらあたりのお答えをいただきたいと思います。
 なお、この同じ調査でございますけれども、公的年金等の受給予想額が平均二十万五千円になっております。この場合も、これは平均でございますから、少ない方もあるし多い方もあろうかと、もちろんですけれども。公的年金との関連について九十万円をお決めになったということだろうと思いますので、このあたりの関係をお伺いいたしたいと思います。
#7
○政府委員(西井烈君) お答えいたします。
 年金の加入限度額につきましては、先ほどもちょっと触れさせていただきましたが、五十六年に新しい郵便年金制度として出発をいたしまして、それ以来十年が経過をいたしておるという状況でございます。私どもといたしましては、この間の社会経済環境の変化に適切に対応していかなきゃいかぬのではなかろうかという考えのもとに、国民の自助努力を一層支援していくということで、年金の限度額について見直すことにいたしたわけでございます。
 先生先ほどお触れになりました私どもの個人年金に関する調査結果でございますけれども、私ども昨年要求をいたした時点におきましてはこの新しい調査結果がまだまとまっておりませんで、その辺で現在まとまりました調査結果との関連で申し上げますと若干ちょっと合わないところもあるわけでございます。私ども平成三年度の予算要求におきまして、年金の加入限度額を百八万円に引き上げたいということで要求をいたしたわけでございますけれども、関係方面といろいろ論議をいたしました結果、五十六年以降の消費支出の伸びなどを勘案いたしまして決めるということで、結果として九十万円となったものでございます。
 この九十万円という額でございますけれども、ただいま申し上げましたように、五十六年以降の消費支出の伸びなどを考慮に入れながら決めさせていただいたわけでございますが、当時の十年間の消費支出の伸びを見ますと、全世帯では大体一二四・七%という数字になっておりますし、それから高齢者世帯の消費支出の伸びを見ますと一二○・八%という統計になっております。こういったものを念頭に置きながら決めさせていただいたわけですが、これに相応します消費者物価指数を見ますと一一三・三という数字になっておりまして、それを考えてみますと、物価上昇に伴う実質的な価値を維持するとともに、それを上回るようないわば実質的な生活向上分も織り込んだ額になっているだろうというふうに考えるわけであります。そういう点からは、私どもとしては国民の年金のニーズに一応こたえる額になっているんじゃなかろうかなというふうに考えておるところでございます。
#8
○三重野栄子君 今のお答えの中に、百八万円要求したけれども、五十六年以降の消費支出あるいは物価の問題ということで九十万円に決まった、お決めになったということでございます。その間に関係官庁、関係方面と協議をなさったその中の主な議論というのは、今のような問題でしょうか。消費支出の問題とか物価の問題、そのほかにあればお聞かせいただきたいのでございます。
 今決めているのは五十六年、もう既に十年間たったものを基本にしております。この金額というのはこれから相当、五年ないし何年か続くと思うんです。そこら辺を見込まなければならないわけでございまして、九十万、今はいいかもわからないけれども、これから三年、五年の中ではだんだんやっぱり不足してくるだろう。そうしますと、こういうことを次に改正なさるのはいつごろ改正しようとお思いになっているのか。
 それから、一つとして私はこういう限度額は要らないのではないだろうかと思うのでございます。と申しますのは、加入年齢によりまして掛金も違ってまいるわけでございますし、それから御自分の生活レベルと退職しての生活レベルというのは現在の中で想像される分野でございますので、それに応じて年金額も希望なさるであろうというふうに思うわけです。そういたしますと、やはりこちらの方で九十万円ですよというふうに決めなくても、限度額はそれなりに自分で決めていくものではなかろうかと存じますので、そのあたりの限度額についての御見解もお伺いいたしたいと思います。
 なお、公的年金が少ないために自分で、自助努力というのは私は余り好きな言葉じゃありませんけれども、自分は自分なりに準備をしていくという形での個人年金であろうかと思いますので、先ほど公的年金についての関係を伺ってないようでございましたので、そのあたりもあわせてお伺いしたいと思います。
#9
○政府委員(西井烈君) お答えいたします。
 先ほどの御質問に多少申し上げ足りなかった点があったのかなというふうに思っておるわけでございますけれども、つけ加えさせていただきますと、先ほど申し上げましたように、私ども昨年の予算折衝の段階で百八万円の要求ということで出したわけでございます。
 その時の私どもの考え方を申し上げさせていただきますと、当時、これは民間の生命保険関係の団体でございますけれども生命保険文化センターというのがございまして、そこの平成元年度の調査によりますと、豊かな老後を送るために必要と考える生活費の平均月額が三十三万四千円という数字がございました。それを一応もとにいたしまして、他方、先生今お触れになりました公的年金でございますけれども、私ども一応夫婦で受給する標準的な公的年金のモデルケース、これは平成二年度でございますけれども、厚生省が算定いたしましたモデルケースで見ますと、御主人の方が老齢厚生年金を受けるとした場合に十八万三千六百十七円、それに奥様が老齢基礎年金を受け取ると仮定した場合の額が五万六千七百七十五円という数字がございました。これを二つ合わせますと二十四万三百九十二円、こうなるわけでございますが、先ほど申し上げました三十三万四千円からこれを引きますと月額九万円ということになりまして、これがいちおう百八万円ということになるわけでございます。
 私どもはそういう考え方で要求をいたしたわけでございますけれども、関係当局との論議の間では、データというのはいろいろあるわけでございまして、そういったものをめぐりましていろいろ論議をいたしました。消費者物価とか、あるいは先ほど申し上げました消費支出の伸びとか、そういったようなものをいろいろ論議する過程の中で、先ほど申しましたようなことで消費支出の伸びを一応の目安にするのが適当じゃなかろうかという結論に至った、こういうことでございます。
 それから、限度額そのものについてどうだろうか、こういう御指摘があったわけでございます。私どもといたしましては、国営の簡易保険事業における年金の目的といたしましては、何といってもやっぱり国民の経済生活の安定を図る、福祉の増進を図るというのが基本的な目的でございます。そういう観点からいたしますと、年金の額につきましても老後の経済生活を安定させるに足りる額というのが一応の考え方になるんじゃなかろうかなというふうに思いますのが一点。それから、国営の保険事業でございますので、できるだけ幅広く国民が年金に御加入いただくそういう額というものも念頭に置く必要があるんじゃなかろうかというふうに考えておるわけでございまして、年金制度始まって以来国営事業という観点から限度額を決めてきておる、そういう経緯の上に立ったものだというふうに私ども考えておるところでございます。
#10
○三重野栄子君 ありがとうございました。老後の安定のためにこういう制度がありますし、それから幅広いというのは、限度がない方が幅広く加入できるわけでございまして、そこらあたりはこれからの議論のところだというふうに思いますが、これは次の機会にでも、これからの議論にさせていただきたいというふうに思います。
 次に、保険とかあるいは年金の普及拡大の対策についてお伺いをしたいと思います。
 さきに申し上げましたように、市場調査によりますと個人年金に加入していない理由につきまして、「住宅、教育費等のための蓄えで手いっぱいで、老後にまで手が回らない」というのが四一%、これが一番多いのです。続いて「貯蓄をするようなゆとりが全くない」というのが三五・五%となっております。
 もう一つの観点から見ますと、個人年金の加入場所を見てみますと、その場合、郵便局は「職場」よりも「家庭」で加入される方が多いわけですけれども、生命保険会社の「職場」の方は郵便局に比べまして多いわけで、郵便局の三倍弱あるのではないかと思います。また、銀行、信託銀行の場合は「家庭」より「職場」が多くて、郵便局に比べますと五倍弱、それほど多くなっています。
 郵便局の場合、家庭で加入をされるのが多いという理由はいろいろあると思います。今までの歴史的な経過を見ましても、かつては女性が家庭にいた、主婦が家庭にいたという状態であったかと思いますが、年々共働きも増加しておりますから、やはり職場でということも考えていいのではないかと思いましたり、あるいは保険の外務の方は、郵便局の場合大体男性が多いのではないかと思います。大変赫々とした営業成績をお上げになっておりますけれども、さらにこれ以上拡大していくという場合には要員不足もあるのではなかろうかというふうなことを考えるわけです。今後の普及拡大のために要員の問題あるいは女性の活用、新たなシェアの拡大等々についてお考えがございましたらお伺いしたいと思います。
#11
○政府委員(西井烈君) 先生何点か御指摘になったわけでございますけれども、全部一遍に答弁できるかどうかちょっと自信がございません。
 まず第一点でございますけれども、簡易保険の加入状況の問題でございます。御指摘のように、私どもの簡易保険では若年層と高年齢層が非常に高くて、青壮年層の加入割合が低いというのは事実でございます。この辺は、今まで先生も御指摘になりましたように、私どもは家庭訪問という形で募集活動、勧奨活動を進めてまいったということが影響しているんではなかろうかなと、こんなふうに思っておるところでございます。いずれにしましても、保障が一番必要な年齢層がこういう状況にあるという点につきましては、私どもこれから十分留意をいたしまして対策をとっていかなきゃいかぬ。そのために、青壮年層というのはどうしても職場、勤めに出ているという方が多いわけでございまして、そういったところに対するセールス活動、職場に対する開拓というものに力を入れていかなきゃいかぬというようなことで、私どもも職域サービスセンターといった専門の機関を設けまして職域開拓に努めておるところでございます。
 それから、要員の問題について御指摘がございましたけれども、簡易保険事業全体の運営に当たりましては、私どももできるだけ事業の効率的な運営を図るという観点から総合機械化と申しますか、オンライン化の推進などを図りまして効率的な経営に努めるとともに、業務量に応じた適切な定員が配置されるように努めてきておるところでございます。また、社会経済状況の環境の変化というものもございます。特に都市部あるいは地方との要員のバランスの問題というふうなこともございますので、そういった点につきましても実情をできるだけ適切に把握し、定員の移しかえ等を進めながら対応いたしておる、今後もなお一層普及拡大に努めてまいりたい、こんなふうに考えておるところでございます。
#12
○三重野栄子君 女性の活用はいかがでございましょうか。
#13
○政府委員(西井烈君) 女性の活用につきましては、最近の民間保険等の例を見ましても、女性のきめ細かい配慮なり行き届いたサービス感覚というものを有効に活用しているというような状況も十分私ども重要なこれから参考にすべき課題だなというふうに思っているわけでございます。私どもも今まで、例えば特定局の窓口等でも最近簡易保険がかなり販売されるようになっておりますけれども、そういったところの営業セールス活動を指導するための特別の要員といたしまして営業指導官というような制度をつくっております。全体で八十名ちょっとおりますけれども、半数ぐらいを女性の方々にやっていただいているというふうなこともございますし、なお一層これから女性の能力の活用について考えていきたい。
 つけ加えますならば、やはり特に営業関係につきましては、職員の採用のところから考えていかなきゃならない課題だなというふうに考えておりまして、これから十分検討してまいりたい、このように考えております。
#14
○三重野栄子君 民間の保険に対照としてというよりも、女性がだんだん職場に出たいというか、そういうことを求めているという観点から女性の活用をぜひ積極的にお考えいただきたいというふうに存じます。
 次に、簡易保険事業の福祉活動についてお尋ねをいたします。
 簡保事業の特徴は、簡易保険事業団を通じて加入者に各種の福祉サービスが進められているということは、「みなさまの簡易保険・郵便年金'90」という、このパンフレットを見せていただいて理解をしておるところでございますけれども、平成三年度に特に強調される活動がございましたら御説明いただきたいと思います。
 また、加入者ホームや保養センターとは違いまして、介護機能を持つ終身利用型の加入者ホームとしてカーサ・デ・かんぽ浦安、なかなかしゃれた名前でございますけれどもそういうのが開設されて、入居募集が平成二年九月二十日から同年十一月二十日に行われております。今年、平成三年七月から入居開始の予定であるように伺っておりますけれども、この施設を浦安市にされました理由、この施設の概要、それから応募状況についてお尋ねいたしたいと思います。
#15
○政府委員(西井烈君) 先生御案内のとおり、簡易保険事業につきましては、創業以来加入者の福祉の増進を図るということで、例えば加入者ホームでありますとか保養センターでありますとか、そういった加入者施設を設けまして、社会経済情勢の変化に合うようにあるいは利用者のニーズに対応できるようにいろいろな施設を設けまして福祉の増進を図ってきておるところでございます。これらにつきましてはなおさらに十分拡充を図る等検討を進めてまいりたい、こんなふうに思っておるところでございます。
 それから、そういった福祉施設以外の福祉活動といたしまして、簡易保険事業をできるだけ幅広く国民の皆さん方に知っていただき、理解を深めていただくことが重要だろうと考えておりまして、そのために地域の皆様とできるだけ触れ合いを多くする、あるいは明るく健康的な暮らしづくりに役立つというようなことを目的といたしましていろんなイベントを実施いたしたり、あるいはテレビ、ラジオを通じた周知活動も行っておるところでございます。
 具体的なイベントの例ということで申し上げますと、主婦の方々を対象にいたしました愛とふれあいのバザーというのをやっておりますし、それから一番ポピュラーなものといたしましてはラジオ体操がございます。それから文化講演会、生活設計とかあるいは経済問題を中心にいたしましたシンポジウムも開催をいたしまして、皆さん方に生活設計の重要性あるいは経済問題等について理解を深めていただくというようなこともやっておるところでございます。それから、特に地域の方々ときめ細かい触れ合いを目的にいたしたものといたしましては、郵便局の会議室等を利用いたしましたカルチャー教室とか料理教室、あるいはお年寄りを対象にいたしたものとしてはゲートボール大会、青壮年を対象といたしましてマラソン大会、こういったような各種のイベントをそれぞれの地域の実情、要望等を勘案しながら実施をいたしておるという状況でございます。これらにつきましても、今後十分充実を図るように努めてまいりたいというふうに考えております。
 それから、加入者福祉施設の一つでございます今度七月にオープンをいたします浦安のカーサ・デ・かんぽについてのお尋ねでございますけれども、これは従来からありました加入者ホームと全く施設、内容、サービスが異なるものでございます。介護機能を持った終身利用型の加入者ホームということで、簡易保険事業といたしましては全く初めてのケースでございまして、そういう点ではパイロットプランということで実施をしよう、こういうふうに考えておるところでございます。
 施設の内容といたしましては、JRの新浦安駅から徒歩で十三分というような非常に便利なところでございまして、建物は十階建て、戸数は百六十戸というようなことになっておりますが、全室バス、トイレ、ミニキッチンつき。それから、共用施設といたしまして集会ホールとか会議室、趣味・サークル室、理容・美容室、ゲストルームあるいは健康管理室、機能回復室、介護室といったようなものが設置されておるところでございます。
 浦安に設置をいたしました理由についてのお尋ねでございますけれども、当初私どもが考えましたのは、先ほども申し上げましたように、パイロットプランでございますので、まず加入者も多く利用も高いだろうと思われる首都圏に設置をしようというふうに考えたわけでございます。都心からの距離あるいは交通の便、それから病院といったような公共施設の設置の状況、そういう点を考慮いたしまして、なお用地が取得可能なところということで浦安に設置するということにいたしたところでございます。都市から近いということは、例えば肉親あるいは知人とホームに入りながらも自由に行き来できまた交際もできる、そういった便利さもあるんじゃなかろうかな、その方がよろしいんじゃなかろうかなというふうな観点から決めさせていただいたということでございます。
 それから、カーサ・デ・かんぽ浦安の申し込みの状況、応募の状況等でございますけれども、平成二年九月二十日から十一月二十日までに入居募集をいたしました結果、六百十九件の申し込みがございました。それで、平成三年二月十一日に公開で抽せんをいたしまして、補欠を含めてでございますけれども、百九十九名の入居予定者を決定いたしたところでございます。
 答弁漏れがございましたら、後ほどまた御説明させていただきたいと思います。
#16
○三重野栄子君 簡保の福祉の問題については伺いました。私は最近までラジオ体操が簡保の事業ということは知りませんで、NHKの事業というふうに思っておりました。この点は、簡保簡保と宣伝することはないんですけれども、まだ多くの人がそういうふうに思っているんじゃないかなというふうに思ったりいたします。
 それから、浦安の問題でございますが、パイロットプランとして建設をされたということでございますけれども、もういろんなところでこういう形の施設というのが民間でたくさんできている現状ではないかというふうに思うのです。ですから、これを計画なさいましたときがいつごろであったかということも関係があると思いますけれども、私の感じといたしましては、この浦安市は大変豊かな自治体であろうというふうに思います。そうしますと、自治体に対してこういう施設を要望しても建設できるという可能性とか、あるいは民間でも設立されるような客観的条件があるのではなかろうかというふうに思ったりいたします。
 ですから、介護を加えたこういう施設というのは、もう少し中間的な都市と申しましょうか、過疎ではないけれども自治体も余り豊かではない、しかしこういう施設がこれから必要だというところは数あるだろうと思いますけれども、パイロットプランの次の計画は一体どこらあたりに御計画なさるのか、またいつごろになっているのか。そういう建設なさるときの基準は今伺いました。用地の問題とか加入者の状況というようなこともございましたけれども、既にこの浦安では六百十九件の申し込みがあって百九十九名ですから、もうここだって足りないという状況ではあります。しかし、簡保事業を広く皆さんに理解をしていただくためにはもっと違ったところに建設されていいのではないかというようなことを思ったりしております。
 この郵便年金90のパンフレットを見ましても、私が九州というわけではありませんが、九州あたりは大変少のうございます。次の計画は、先ほど申しましたが、いつごろどこらあたりにということの御計画がございましたら、局長並びに大臣のお考えをお伺いしたいのでございます。
#17
○政府委員(西井烈君) お答えいたします。
 先ほど浦安のカーサ・デ・かんぽにつきましては、簡保事業としてパイロットプランということで申し上げましたのですが、これを具体的に計画をいたしましたのは、予算面で申し上げましても昭和六十一年度ということでございますので、かなり前からの構想であったということでございます。
 それから、確かに先生お話しのように、民間の保険会社あるいはそのほかの会社等もあろうかと思うのでございますけれども、最近こういった有料の老人ホームといいますか、そういったものがだんだんできつつあるという状況は私ども承知をいたしておるわけでございますけれども、平均的な市民が自力で安心して充実した老後を過ごせるホームというのはまだまだ十分じゃないんだろうというふうに考えておるところでございます。私どもが把握している状況で申し上げてみましても、昭和六十三年十月現在の数字でございますけれども、有料老人ホームの定員数はまだ一万四千人程度というような状況でございますし、またいわゆる社会福祉施設としての老人ホームは別途整備されるというようなことでございます。
 私どもの事業がやっております浦安の新しい形の加入者ホームについての基本的な考え方でございますけれども、地方自治体の施策を直接協力するとか支援するというような考え方ではございません。いわば簡易保険の加入者の高齢の方々のそういった老後の安心した生活が送れるようにと、そういう観点から、なるべくそういった老後の生活を多様に選択していただく一つの手段として、パイロットプランとして考えさせていただいた、こういうふうに考えているところでございます。
 それから、今後の状況につきましては、何度も申し上げるようで恐縮でございますけれども、浦安のホームはパイロットプランということでございますので、これの運営の状況あるいは反響というようなものを参考にしながら、今後幅広く検討をしてまいりたい。次の具体的な計画というのは、今のところ持ち合わせておりませんので申し添えさせていただきたいと思います。
#18
○国務大臣(関谷勝嗣君) 今回の浦安の加入者ホームでございますが、皆様方から強く聞きます声は、やはり国の施設であるから安心であるということが私は一番だろうと思っております。各地域におきまして、このような民間の経営いたしておりますものがたくさんあるわけでございますが、やはり簡保がやっておるというところに安心感がある、そのように私は認識をいたしておるわけでございます。今後そういうようなことで、郵政省でも学識経験者から成ります簡易保険・郵便年金に関する調査研究会、そこでいろいろ検討していただいておるわけでございまして、今後の拡充に向かって調査結果を踏まえて対処していきたい、そのように考えております。
#19
○三重野栄子君 今後のことに大変期待をしたいわけでございますが、やはり国の施設ということで安心感というのは、それは民間にはかえられないことだというふうに思います。
 この入居の中身を見てみますと、一人の場合とか二人の場合、それから月の管理費、こういうのは民間と、私が住んでいる筑紫野市あたりでも大体これぐらいの金額なんです。だけれども、中身はひょっとしたらうんと違うかもわかりません。そういたしますと、やはり経営が安定しているということは理解できるけれども、金額的には余り大差がないような気もいたします。そういうこともこれから御研究をいただきまして、今度は違う方向に、違う地点にぜひ第二プランができますように要望いたしたいというふうに思います。
 次に、それと直接関連はいたしませんけれども、中長期の経営ビジョンについてお伺いしたいと思います。
 「平成3年度簡易保険事業経営方針の理解のために」というこのパンフレットを見せていただきましたけれども、十六ページに「環境の変化に対応した加入者福祉活動の推進」として、平成三年度中に「二十一世紀を展望した加入者福祉活動に関する中長期ビジョンを策定する。」というふうにございますので、この構想の概略あるいは重点課題ということがございましたらお伺いしたいと思います。
#20
○政府委員(西井烈君) 長期ビジョンについてのお尋ねでございますけれども、二十一世紀に向けまして人口構造が急速に高齢化いたしておりますし、あるいは金融面でも自由化、国際化といったようなことで大きく社会経済情勢が変わっておるわけですが、そういう状況の中で、国民の意識なりニーズが大変変化し、また多様化してきておるというふうに考えておるわけでございます。簡易保険事業全体として見ますと、特に長期にお客様との関係が必要になる事業でございます。そういう観点からいたしますと、特に長期的な視点に立った経営の基本的な考え方をつくって、それに従って事業運営をしていくということが必要ではなかろうかなと、こんなふうに考えております。
 具体的な長期ビジョンにつきましては、先ほど大臣も触れられましたけれども、私ども保険局長の私的な研究会といたしまして金融関係あるいは保険関係、社会学関係、幅広い先生方にお集まりをいただきまして、先ほど申し上げましたような社会経済情勢の変化に対応していくためのこれからの簡易保険事業ということで今せっかく論議をいただいておるところでございます。私どもといたしましては、そういった論議の結論を近いうちに出していただけるんじゃなかろうかと思っておりますので、そういったものを踏まえまして、平成三年度におきまして私どもなりにまた十分検討してまいりたいと、こんなふうに思っておるところでございます。
#21
○三重野栄子君 それではその結論を待ちたいというふうに思いますが、個別的なことでございますからその中に入るかどうかわかりませんが、四点ほどお伺いしてみたいと思います。
 郵政省では十月からカーサ・デ・かんぽ浦安で巡回入浴サービスを実施されるということを伺いましたのです。私といたしましては、それはそれといたしまして、各地方自治体あるいは地域ではこの入浴サービスの車が欲しいという要望が大変高いわけでございます。そうしますと、車の購入のための資金ですね、そういうものを資金運用として貸し付けができないだろうか、工夫ができるかどうかというところが第一点です。
 それから第二点は、これは現在年金をもらっている人からの要望を聞いたわけですけれども、毎月毎月同じ金額でやっと暮らしている、でもやっぱり年末になりますとおもち代といいますか年越し資金が要る、働く皆さんは年末のボーナスが大なり小なりあるわけだけれども、年金でもそういう制度ができないだろうかということを言われました。郵便年金の方の積み増しということをこれから考えたいとおっしゃっておりますので、例えば十二月に一期分、額はそれぞれ御検討いただきたいと思いますけれども、年末ボーナスに値するような工夫はできないだろうかというのが第二点でございます。
 それから第三点は、郵政省は昭和四十四年以来九月十五日の敬老の日を中心に全国の各郵便局を通じて、八十八歳の米寿、九十九歳の白寿、それから沖縄の場合はカジマヤーというんですか、九十七歳を迎えられた方々に郵政大臣がお祝い状と記念品、湯飲みだとかお皿とかあるようでございますけれども、そういうものを贈呈されております。平成三年度も米寿については約十七万四千名、白寿については約四千二百名、カジマヤーについては約三百六十名の方々にお渡しになるということを伺っております。
 このお祝いというのは国民的なお祝いでございますけれども、特に年金加入者に対して白寿あるいは米寿あるいはカジマヤーをお迎えになった方々に、例えば年金の一期相当額というか、わっこれはというぐらいの金額もしくは記念品を差し上げるというふうなことは考えられないだろうかと思っているんです。年金に入っていようと入っていまいと今お祝いをお渡しされているんですけれども、長い間掛金を掛けて、掛金以上にもらっているじゃないかという言い分もあるかもわかりませんけれども、しかしやっぱり営々として生きてこられた方々のそういうお祝いのときに、またさらに敬意を表してもいいのではないかというふうに思いますので、その点も考えられるかどうかということが第三点です。
 それから第四点といたしましては、職員の場合でございますけれども、六十歳定年で退職される方々の中で希望される方があった場合には、現行の非常勤でおいでになっているのは私もちょくちょくみるわけでございます。そういう非常勤の制度ではなくて、やっぱり在職中の経験や能力を生かして、さらに二時間あるいは四時間という短時間で働いていただくというようなことはできないだろうか。人に優しい商品を開拓したり、人に優しい福祉をやっている郵政でございますけれども、そこで働いていた、定年で終わった人にも優しい老後を迎えるような対策ができないものだろうか。そういうことで、雇用の確保というのも含めまして、やっぱりだれもが働きたいという希望を持っております。働く場所がないというのは大変寂しいものでございますから、この職員の方の雇用確保、老後を豊かに楽しくという面で、もちろん希望者だけです、考えられないだろうかということをお尋ねいたします。
 以上、四点についてお伺いしますが、できましたら四点目については大臣にお願いいたしたいと思います。
#22
○国務大臣(関谷勝嗣君) 最後の問題でございました退職者の方の採用の件でございますが、この簡保の問題につきましては豊富なそれまでの知識あるいは技能が要求されるものでございますから、営業関係の仕事におきましては退職者をぜひ確保するというようなことで前向きで対処を今後なお進めていきたいと思っておるわけでございます。
 それから、米寿、白寿のお祝いの方でございますが、これは長寿をお祝いするということでございまして、加入者それから未加入者の区別なく実際にもう既に行っております。こういうようなことは鋭意また進めていきたいと思っております。
 それから、地方公共団体が資金を借り入れる場合には都道府県知事の起債の許可が必要であるわけでございまして、この移動入浴車を購入するための資金として起債が必要であるというような申し出が地方公共団体からございましたら、その要請に対しては十分に検討をしていきたい、そのように思っております。
 あとはまた局長の方から答弁をしていただきましょう。
#23
○政府委員(西井烈君) 大臣から大体お答えになっていただいたんですが、その中で一点だけ抜けていた分がございますけれども、先生から年金受給者に対するサラリーマン時と同じようにボーナス給付といったようなものが考えられないのかというような御指摘をいただいたわけでございます。私どもの終身年金でございますけれども、終身年金ですと保険料の払込期間が相当長期にわたるというようなこともございまして、その間の物価上昇にもある程度対応するということが必要だろうということで、冒頭にも申し上げましたように、逓増制の新しい仕組みを取り入れたということ、そういう年金の仕組みになっておるわけでございます。それに加えまして、またその剰余金が発生しました場合にはそれも年金の増加部分に振り向けていくというような仕組みになっておるわけでございます。
 そういう年金の中で、サラリーマンの生活のパターンないしはそういった感覚からいたしますと、ボーナス給付というようなことも考えられるわけでございますけれども、私どもといたしましては、年金の仕組みの問題にもかかわる面がございますので、加入者の需要の動向、そういったものをなお十分見きわめながら今後研究をしてまいりたい、こんなふうに思っております。
 それから、退職者の活用の点でございますけれども、基本的には大臣からお答えになっていただいたわけでございます。一応定年退職をいたしますと、その後確かに、特に保健関係については知識なり経験なりノーハウをお持ちの方、そういった者は私どももぜひ有効に活用していきたい、こういうふうに思っておるわけでございますけれども、活用の仕方といたしましては、本務者じゃございませんので、職員の分類からいいますと非常勤職員という形になるわけでございます。時々勤務につくというようなやり方もありましょうし、あるいは先生御指摘のように、一日のうちの例えば四時間とかあるいは三時間とか、そういったような形でパート的に継続的にやっていただくというような場合もいろいろあろうかと思います。いずれにしましても、私ども退職者の意向等を十分把握しながら意欲のある方、能力のある方々については今後十分活用について積極的に進めてまいりたい、こんなふうに思っておるところでございます。
#24
○三重野栄子君 ありがとうございました。
 時間がもう少ししかありませんので、最後に、四月一日から新制度が発足しておりますが、テレビのコマーシャルでも見ましたんですけれでも、トータルプランしあわせについて簡単に御説明をいただければと思います。
 なお、私はこの保険金の場合も限度額が少ないんじゃないかというふうに思うんですけれども、そこらあたりのところもこれからの問題として御答弁をいただければと存じます。
#25
○政府委員(西井烈君) お答えいたします。
 御案内のとおり、保険と年金の制度統合に伴いまして、四月から新しいいわゆる生涯保障保険というものの販売を開始したわけでございます。これは端的に申し上げまして、被保険者が死亡した場合に保険金を支払う終身保険と、それから被保険者が死亡するまでの間終身年金をお支払いするというものとを組み合わせまして、一つの契約で二つの機能を果たすというものでございます。特に生涯生活設計に必要な青壮年期の死亡保障を厚くいたしまして、老後につきましては死亡保障を下げるかわりに年金で老後の安定的な生活資金を得ていただくようにしよう、こういうものでございまして、私どもとしてはこれからの高齢化社会に備えるニーズとしては大変大きなものがあるんじゃなかろうかなというふうに思っておるところでございます。
 それから、最後に触れられました保険の限度額の見直しの問題でございますけれども、昨年の予算折衝の段階で私どもといたしましてはぜひ保険の限度額も見直したいということで要求をいたしたわけでございます。これにつきましても、保険の限度額につきましては六十一年に見直しされたというような状況もございまして、いろいろ論議をいたしましたけれども、私どもとすれば非常に残念ではございますけれども成案を得るに至らなかった。ただ、私どもとしては、今後とも私どもの考え方をるる説明しまして、関係当局の理解を得て見直しを実現したい、かように考えておるところでございます。
#26
○三重野栄子君 終わります。ありがとうございました。
#27
○星川保松君 我が国の高齢化というのが急速に進んでおると言われておるわけでございます。六十五歳以上の高齢者が七%に達したというところから、これは国際的な取り決めがあるのかどうか知りませんが、高齢化社会と、こう言っておるというふうに伺っております。この高齢化というのは、我が国だけでなくて世界各国が高齢化に向かっておるということでありますけれども、我が国の場合特に問題なのは、高齢化社会に向かうその速度が極めて異例な速度で進んでおるというふうに言われております。西欧の先進国の場合は百年ぐらいで達するところを日本の場合は三十年かそこらで達するというようなことが言われておるわけでございます。
 そういう高齢化社会が急速に進展をしておるということに対して、郵政の方では簡易生命保険法を改正して、これに対して適切に対応して国民の自助努力をさらに支援するということで今回の法改正が出てきたということでありますが、これは極めて適切な改正であろう、私はこう思っておるところでございます。
 これらの事業を進めるに当たって、やはり最も大事な基礎的な条件といいますか、高齢化の進行について、その現状と今後の趨勢といいますか、それをどのように把握して対処しようとしていらっしゃるかということについて、まず大臣からお考えをお願いしたいと思います。
#28
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先生おっしゃられますように、大変なスピードで高齢化社会に突入しておるというのが現状であるわけでございまして、平均寿命も男性で七十五・九一歳、女性で八十一・七七歳というようなところまで来ておるわけでございます。
 今後そういう中で、長寿化に伴いまして、まず長期にわたる老後の生活保障というもの、続きまして病気になった際の医療保障の問題、三番目に寝たきりであるとかあるいは痴呆状態になった場合の介護の保障、そういうような課題が起こってきておるわけでございます。そういうことに対して、自助努力をカバーする角度からこの年金・簡保を、その時代、そういう環境の変化に合った状態に改正をしていこうということが今回の法改正の目的でもあるわけでございます。
 そういうようなことで、今進めておりますのが終身年金保険付終身保険ということで、トータルプランしあわせというものをつくりました。そしてまた、今回御審議をいただいております年金の加入限度額の引き上げというようなことを考えていきたい。それから、先ほども出ておりましたような福祉施設の充実もまた簡易保険事業の一環として、浦安も大変な好評をいただいておるわけでございますが、今後各地区に広げていきたい、そういうような考えで今進めておるわけでございます。
 また、そういうようなことで制度もいろいろ新しいものを考えておるわけでございまして、夫婦年金の創設、これは昭和六十二年に始まったわけでございますが、そういうようなこと。あるいはまた、六十三年に始めました介護保険付終身保険、シルバー保険と言われておりますが、そういうような制度。それから、平成一年には郵便年金の特約制度の創設、あるいはまた平成二年には歳満期養老保険、フリープランというようなものもつくったりいたしておりまして、いろいろな要求に鋭意対処をしていきたい、そのように考えておるわけでございます。
 先ほどの三重野先生の御質問の中にもございましたように、それでは限度額というのはもう外してしまったらいいんではないかというようなこと、それからまた年金もいわゆる年末などは特に経費も要るからボーナス的な感覚のことも考えたらどうであろうかというような御指摘もございましたが、そういういろいろなことを早く対処していくべく努力をしていきたいと基本的には考えております。
#29
○星川保松君 大臣の全体的な高齢化の流れに対する対応としてはそのようなことでよろしいかと思いますが、いわゆる高齢化がどのように進んでいくかということは極めて明白にとらえられるわけでございます。といいますのは、五年後には今の人口のそれぞれの年齢に五つを足せば明らかになるというようなことであります。十年後には十歳を足すということになっていくんだろうと思います。ですから、今後何年後にはどういうふうなことになっていって、何年後にはピークに達してそこからダウンするとか、いろいろあると思うんですが、そういうもっと具体的な高齢化の推移を把握してそれなりの対応をしていかなければならないと、こう思うのであります。
 大臣のお話よりももう少し具体的なことについて局長にお尋ねしたいと思います。
#30
○政府委員(西井烈君) 基本的な点につきましては先ほど大臣が申し上げたところでございます。もう少し補足をさせていただくとすれば、先生の御質問に関連をいたしまして申し上げますと、いわゆる高齢者と言われる六十五歳以上の人口の占める割合といいますか状況でございますけれども、平成二年度、一九九〇年におきましては一二・一%、大体八人に一人という状況と聞いております。それが平成三十二年、二〇二〇年、このときがピークになるんじゃなかろうかという推計のようでございますけれども、その時点におきまして二三・六%、ざっと見ましても四人に一人というような推計が出されているわけでございます。
 そういう意味では、先生もお触れになりましたように、我が国の場合は本当に急速な状況で高齢化が進んでまいってくるというふうに認識をいたしておりますし、また高齢化が進展するということは、先生御指摘のとおり、平均寿命が伸びていくということにほかならないわけでございます。そういう点では、先ほど大臣からも平均寿命、男子につきまして七十五・九一歳、女子につきまして八十一・七七歳ということを申し上げましたけれども、総体的に申し上げまして今や人生八十歳代の時代を迎えておる、こんなふうに考えられるところでございます。
 それから、それに関連する課題といたしまして大臣から三点申し上げさせていただいたわけでございますけれども、特に三点目の寝たきりや痴呆状態等介護が必要となる人員につきましても、寝たきり老人については二〇一〇年には百四十万人とか、痴呆老人につきましても同じく二〇一〇年に百六十万人というようなかなりの数になっていくというようなことが想定されているわけでございます。私どもといたしましても、こういった状況を十分認識しながら、簡易保険事業として老後の生活の安定のためにできるだけの支援措置がとれるように努力をしてまいりたい、こんなふうに思っておるところでございます。
#31
○星川保松君 いわゆる六十五歳をもって高齢者とするというのは、私は何を基準としてそういうふうに決めてあるのかわかりませんけれども、これも国際的な何か申し合わせがあるのかどうかわかりません。ただ、それは一つの目安にはなるわけですけれども、果たしてそういう平均的なといいますか、目安にはなるけれども、いざそれを使っての対策ということになりますと私はまた別になってくるんだなというふうに考えます。
 ということは、「個人年金に関する市場調査」という大変いい調査をなさっておるわけでございまして、これを見ましたら、一番初めに「老後の始まる時期」というのがあるわけです。いわゆる経済的な面からいいますか、老後との関連ということを観点に置いて、そういう視点から見た場合は、老後というのは「仕事をやめたとき」あるいは「公的年金や企業年金をもらうようになったとき」と考える人が非常に多いということが出ておるわけです。なるほど、こういう保険や年金という面から見た場合は老後というのはこういうときに始まるんだな、こう思うわけですね。
 ですから、六十五歳というのは極めて抽象的な一つの目安であって、例えば厚生省あたりでそれじゃ老後というのはどうかということになれば、肉体的なあるいは精神的な老化といいますか、そういうところから高齢者、お年寄りという境目がつかまれるのかな、こういうふうに思っておるわけでございます。
 そうしますと、これは単なる六十五歳以上が高齢者だというのではなくて、こういうふうに仕事をやめたとき、年金がもらえるようになったときというふうに考えますと、さらにこれは具体的な対策をしていく場合の老後ということになると思うんです。こうした場合は、今の場合は退職というのはもう六十前にも退職をなさるんですね。それから、年金をもらうというのももっと早いわけです。六十五歳よりは早くなるわけです。そうしますと、六十五歳から高齢者、お年寄りと言っておりますけれども、この年金の需要という面から見た場合はそれよりもずっと早くなるんじゃないかな、こういうことを私考えたわけなんです。
 一般的に言う六十五歳からの高齢者というものとここで言うところの仕事をやめたときあるいは年金をもらうようになったときというもののずれといいますか、その相関関係といいますか、これについてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。
#32
○政府委員(西井烈君) 先生から今るるお話を承ったわけでございますけれども、今までの高齢者のとらえ方ということで、一つの目安といいますか、あるいは対象人員を把握する場合のとらえ方として六十五歳というのが一つの基準であったんだろうというふうに考えております。お話がありましたように、それぞれの方の健康状態とかいろいろございまして、一概になかなか決められないというのはおっしゃるとおりだろうと思います。
 先ほど申し上げました私どもの簡易保険に関する調査研究会におきましても、先生方のいろんなお話を聞いて、議論されている話の中の一つの議論として、六十五歳以上を高齢者ととらえるけれども、それも場合によれば、考え方によれば二つに分けて考える必要があるんじゃないか、六十五歳過ぎてもまだまだ元気で活発に仕事ができ社会に貢献できるという人もいるし、それからもう少しいくと、先ほど寝たきり、痴呆状態というようなことを申し上げましたけれども、そういったところと分けてこれからの高齢者問題対策といったようなものについて考えていくべきじゃないかというような御意見をお持ちの方もいるのを私ども仄聞しているわけでございます。そういった点も私どもこれから念頭に置きながら考えていかなきゃいかぬと思います。
 それから、先生御指摘の私どもの調査結果でございますけれども、この中では高齢者として感ずるときの一番多いものとして、「仕事をやめたとき」、その次には「公的年金や企業年金をもらうようになったとき」というのが高齢者を意識するときの一番多い数になっております。特に仕事をやめる時期、いわば定年制との関係で考えますと、六十歳定年がかなり普及してきているんじゃなかろうかと思いますけれども、もう少し早いものもあるというふうに認識いたしております。私どもの年金の制度の中ではそういった退職後のいわばつなぎのための年金というような利用が多いんだろうと思いますけれども、五年定期年金とか十年定期年金というようなものも終身年金のほかにございまして、こういったものについてもかなり御加入いただいている方が多いという状況もございます。
 そういう点で私ども、今先生御指摘の点も十分踏まえながら、これからの年金制度のあり方について幅広くまた研究をさせていただきたいな、こんなふうに思っているところでごさいます。
#33
○星川保松君 最後にもう一つ、九十万円に改正するということについては、郵政省としては百八万円ということを要求したわけですね。それに対して大蔵省の方では九十万円ということになったんだろうと思うんです。この百八万円という数字の内容はよくわかりませんけれども、こういう半端な数字と言ってはおかしいんですけれども、八という数字がついておりますと、やはりかなり綿密に計算をして出てきた数字だろう、こういう印象が持たれるわけでございます。それに対して大蔵省が九十万円というぴちっと何かぶった切ったみたいな感じがするわけであります。
 それで、綿密な根拠を示して要求したのに、大蔵省というのは政治的にちょん切ることをするんだという話もあるわけですけれども、そういうことになったのかどうかわかりませんが、大蔵が九十万円にしてくれと言うのには、ただ政治的に九十万ということを言い出したのか、大蔵省は大蔵省なりの根拠を示して、しかも郵政の方で納得がいくような根拠をきちんと説明して九十万円になったのかどうか、そのところをひとつお聞きしたいと思います。
#34
○政府委員(西井烈君) 平成三年度の予算要求におきまして、私どもの年金の見直しの額につきましては百八万円ということで要求させていただいたわけです。
 その考え方につきましては、先ほども申し上げさせていただきましたけれども、私どもといたしましては、当時の公表されておりますデータに基づきまして、夫婦の豊かな老後に必要とされる額が、民間の生命保険文化センターの平均の数字で三十三万円というふうになっております。それに対しまして、厚生省がモデルケースで算定をいたしております夫婦お二人の標準的な年金の額が合わせて二十四万ということで、その差し引きが百八万円。この百八万円というのは月額に直しますと九万円、年額であらわしますと百八万円、こういうことになるわけでございます。
 それで、大蔵省との間で私どもの要求とそれから現行の七十二万円、これをめぐりましてどうするかということについていろんな基礎データ、資料などを出しながら論議をいたしたわけでございます。なかなか決まったルールがあるわけではございませんので、いろんなデータに基づきまして論議をした結果が九十万円、こういうことになったわけでございます。たまたま七十二万円と百八万円の中間が九十万円ということにはなるんですけれども、先ほど申し上げましたように、これはそういうことではございませんで、五十六年以来の消費支出の伸びなどを勘案いたしまして九十万円に引き上げる、そういうことで一応の決着を見たということでございます。
#35
○星川保松君 終わります。
#36
○鶴岡洋君 質問がダブりますけれども、御了承いただきたいと思います。
 今話のあった九十万円のことです。加入限度額を七十二万円から九十万円に引き上げる、こういうことですけれども、私は端的にお伺いしたいんですが、平成二年度の新契約を見てみますと、加入限度額七十二万円というこの額に掛けているのは全体のわずか三・七%、四十八万円未満が九四%になっているわけですね。こういう数字からいって、年金年額は大体二十一万二千円でありますけれども、このような状況では余り限度額を引き上げる必要はないんじゃないか、こういうふうにも思います。
 加えて、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、この引き上げのことについて私が思うのには、それぞれ個人のいわゆる老後の生活設計もございますし、またもちろん経済的問題の関係もございますし、それから掛金の違いもあるわけですから、限度額なんて言わないで、むしろ限度額なしにしてしまったらいいんじゃないかなとも、こういうふうに思うんですけれども、この点について再度お伺いしたいと思います。
#37
○政府委員(西井烈君) 私どもの現在の年金の加入状況から見ますと、先生御指摘のとおり、これは平成二年度の新規契約でございますけれども、七十二万円は三・七%ということで非常に低い状況にあるのは事実でございます。こういったふうに加入の状況が低いというのは、一つには年金の場合には今までは高齢者で加入する人が多いということがございます。したがいまして、勢い保険料がどうしても高くなるというようなことで、年金の額にしますと低い額の加入が多い、こういうふうになっておるわけでございます。
 私どもといたしましては、今後の高齢化社会というようなこと、あるいは老後の生活の安定的な資金を確保するという観点からいたしますと、やはり老後の生活に必要な生活費を確保するための支援を制度として改善する必要があるという考え方で加入限度額の見直しを考えたわけでございます。いずれにしましても、やはり年金につきましては期間が掛金の額に対して大きな影響をもたらすわけでございますので、私どもとしてはできるだけ若いときから年金に入っていただくようにこれから積極的なPR、周知活動もしながら、年金の一層の普及に努めてまいりたい、こんなふうに考えておるところでございます。
 それから、限度額は必要がないんじゃないかというような御指摘の点につきましては、先ほども私どもの考え方を御説明させていただきましたけれども、基本的には国営事業でございますので、公的年金に加えまして、老後の経済生活の安定的な資金を確保するという、それに対応するような金額でなきゃいかぬ。またそれと同時に、幅広く国民の皆様に御利用いただくような目安というのも必要なんじゃなかろうかというようなことを考えておりまして、国営事業の制度の中では基本的な業務の範囲なり業務内容といったようなものは法定をされておりますので、その中の一つとして限度額も決められている、こんなふうに考えておるところでございます。
#38
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先生御指摘の二十四万円未満が大部分じゃないかという御指摘、確かにそのとおりなんでございますが、先ほど局長から答弁いたしました中にもございましたように、やはり九十万円にアップをするということがまた新しい契約の販売にもつながるものと思いますし、かつまた現在の七十二万円までの限度額に入っていらっしゃるお客様が約八万件ほどあるそうでございますが、その方々が今度九十万円になればその分はまた入っていただけるんじゃないかなというような考えもございます。
 それと、やはり実態は二十四万円未満の人が多いんですけれども、そのように限度額をアップするということが、今後の長寿社会、高齢化社会に向かって自助努力をぜひ国民の皆様方になお認識もしていただきたいというそういう啓蒙、かつまた加入者をふやしていくという大きな刺激といいましょうか、その起爆剤にもなるというような観点からも私たちは考えて、今回の九十万円というように努力もしたということも一つの原因でございます。
#39
○鶴岡洋君 今七十二万円に加入している人が八万件と、こういう大臣のお話でしたけれども、平成二年度で新しく加入した人が一万九千件と私は聞いているんです。この数字は間違いないと思うんです。
 そうすると、若いころ、若いときからという局長の先ほどのお話でいきますと、七十二万から九十万に限度額を上げた場合に大体どのぐらい加入を見込んでいるのか、郵政省としてはどういうふうに数字を出しておりますか。
#40
○政府委員(西井烈君) お答えいたします。
 七十二万円から九十万円に限度額を上げた場合にどれくらいの加入があるかというのは、想定するのは大変難しいわけでございます。先ほど大臣からも御答弁をしていただきましたけれども、加入限度額が引き上げられますと、これは十年ぶりの引き上げでございまして、そういう観点から私どもの特に第一線の営業に当たる方々が積極的にお客様の方々に制度の改善のお知らせ活動をする、そういったことを通じまして国民の理解も深めていただき、営業活動も活発になるんじゃなかろうかなというふうに考えております。それを通じまして新規契約、全く新しく御加入していただける方がどれくらいかというのは難しいわけでございますけれども、見込みとしてはある程度あるんじゃなかろうか、こんなふうに思っております。
 それから、先生お触れになりました、現在七十二万円の最高限度に加入しているお客様は保有契約で申しますと約八万件、八万件をちょっと超えますけれども、こういった方々は年金に対する期待が強いということも、これも想像でございますけれども、といったようなことが考えられると思うわけでございまして、こういった方々のかなりの方が九十万円までいわば増加して御加入をいただけるんじゃなかろうかな、こんなふうに思っておるわけでございます。ともかく私どもといたしましては、この制度改正、限度額引き上げを機に積極的なPR、周知活動に努めてまいりたい、こんなふうに思っております。
#41
○鶴岡洋君 PR活動に努めるということでございますから、恐らく加入増が大分見込まれるんじゃないかなとこう思います。これも先ほど出ましたけれども、個人年金に対する市場調査の中で、まだまだ余裕がないんじゃないかなと。個人年金に加入していない理由というのは、住宅、教育費等の蓄えで老後まで手が回らないとか、貯蓄するようなゆとりがない、年金を掛けるようなゆとりがないとかというのが三五%もある、老後まで手が回らないというのが四一%。八〇%近くそういう人がいるんで、恐らく加入限度額を上げてもそこへ入る人は余りいないんじゃないかなと、こう思うんですけれども、PRを一生懸命されるということですから、こういう制度を変えた以上はやはりそれなりの効果を上げていただきたいなと、こういうふうに思うわけです。
 そこで、関連しますけれども、公的年金のうち厚生年金の月額年金額は平成二年度ベースで十九万九千円ですか、約二十万の受給があるわけです。個人年金として郵便年金は公的年金を補完する立場でございますけれども、民間でも生保やそれから銀行、個人年金は数多くあるわけでございますが、郵政省がやっているわけですから、郵政省の考えているいわゆる民業を圧迫しない範囲とはどのくらいの程度を考えているのか、この点をお伺いしたいんですが。
#42
○政府委員(西井烈君) 私どもの平成二年の個人年金に関する市場調査結果の中にも出ておるわけでございますけれども、年金の全体的な普及状況を見ましても、平成二年の調査で二〇・八%。これは民間の保険会社あるいは私どもの年金、その他農協なんかも含めて全体でございますけれども、こういう状況で、まだまだ普及率が低いというような状況がございます。そういう中で、私どもとすればこれからの高齢化社会に対応して国民のニーズにこたえる年金サービスを提供していくという観点から、官民がともに、官業、民業問わず、年金の普及に努めていくということが重要な課題であろうというふうに考えておるわけでございます。
 それで、民業を圧迫しない額というのはどれくらいかというような点につきましては、なかなか難しい問題でございまして的確にお答えするほどのものは持ち合わせておりませんが、先ほど年金の見直しの経過につきまして申し上げたわけでございますけれども、私ども百八万円の要求をいたしまして、関係当局との折衝の中で、五十六年以降の消費支出の伸びなどを勘案いたしまして九十万円ということに一応決着を見たわけでございます。こういう九十万円という年金の限度額につきましては、先ほど申し上げました年金の普及度合い、あるいは関係当局との折衝の経過等というようなものを考えてみますと、私どもといたしましては、少なくともこの九十万円につきましては民業を圧迫するというようなことにはならないだろうというふうに考えておるところでございます。
#43
○鶴岡洋君 民業との関係ですけれども、今お話しあったとおりであると思いますが、いずれにしてもこの個人年金の世帯加入率というのは二〇・八%。これは今おっしゃったように全機関。要するに世帯数の二〇・八、まだ少ないわけです。その中で郵便局関係は四・七%ですか、こういった数字の上に立って、現在の高齢化社会の進展に私は適切に対応していくためには、年金について大臣にお伺いしたいんですけれども、加入限度額の引き上げだけではなくて、やっぱり一層の商品の開発というんですか、またサービス改善に取り組む必要があると思うんです。
 今後、保険と年金は四月一日から一緒になって新簡易生命保険制度という制度ができるわけですけれども、この簡易保険の事業についてどんな取り組みをされていくのか、大臣はどういうふうに考えておられますか。
#44
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先生御指摘のように、一日からスタートしたわけでございますが、年金と保険を一緒にしたものであるわけでございます。ですから、これからは特に加入年齢を下げていくということでございます。現時点でも二十五歳から入ることができまして、二十五歳から四十五歳までに加入をされました場合に、保険料の払込期間が十年から三十年というふうに差はございますが、年金の支払い開始年次が五十五歳からも開始できるようにもなってまいります。そういうようなことに伴いまして、老後のまた自助努力を支援、促進していくということをまず第一に考えておるわけでございます。
 そういうようなトータルプランをこういうふうに創設をしたわけでございますが、その対応の一環として今この法律を御審議していただいておるわけでございます。私は、簡易保険事業としては、今後とも保険・年金サービスの改善、それから資金運用、それから加入者福祉サービスの充実というような角度から国民の期待にこたえていくという基本的な考え方で取り組んでいきたいと考えております。
#45
○鶴岡洋君 新しくできるこの制度ですけれども、今までは保険と年金、別個になっていたわけです。これが一緒になるわけですけれども、この問題については前々から、ややこしいというか、一緒にした方がいいんじゃないかという意見があって、郵政省の方でもこういうふうに踏み切ったんだと思います。先ほどの話ではございませんが、踏み切るのには大体どのぐらい契約されるだろうと、もちろんいろいろなケースがあると思いますけれども、その売れ行きの見通し、これはどういうふうに考えておられますか。
#46
○政府委員(西井烈君) 先ほど来話に出ております新しい制度の保険、トータルプランしあわせの契約の見込みでございます。明確に申し上げることは難しいわけでございますけれども、今まで私どもが販売を開始しました新しい保険の販売状況などから推定をいたしますと、例えば歳満期養老保険というのを二年前につくったわけでございますけれども、そういったものの売れ行き状況等から考えますと、大体発売初年度の全体の契約件数の三%ちょっとぐらいかなという感じがいたしております。そういう点からいたしますと、大体三十万件程度を見込んでおるわけでございまして、私どももこれから精いっぱい努力をしてまいりたいと、こんなふうに思っております。
#47
○鶴岡洋君 夫婦年金のことでちょっとお伺いしたいんですが、個人年金に関する市場調査によりますと、加入したい個人年金の種類としては、「夫婦のいずれかが生きている限り年金を受け取ることができる商品」、いわゆる夫婦年金、これに対する希望が最も多い。五六・三%、こういう結果が出ているわけです。長寿社会化してきている今日、夫婦の老後の生活がよくなることを考えれば当然の要望かと思われます。郵政省の年金種類別保有契約加入状況を見てみますと、夫婦年金は全体の七・六%。これは非常に少ないわけです、数字としては。この状況を郵政省はどういうふうに分析して、どうしてこういうふうになるのか、この数字の落差というんですか、これに対して営業活動をどういうふうにするのか、この点はいかが考えておられますか。
#48
○政府委員(西井烈君) 先生御指摘のとおり、調査結果によりますと、夫婦年金に対するニーズが非常に高いという結果が出ておるわけでございますけれども、現実の私どもが販売しております夫婦年金の全体に占める率が七・六%という状況で、かなり乖離があるわけでございます。
 アンケート調査によりますと、やはり夫婦どちらかが生存しておればずっと年金が受け取れる、そういう意味での生涯にわたる年金に対するニーズ、期待が非常に高いということを端的にあらわしているんだろうというふうに考えております。それに対して、現状夫婦年金の販売が低調であるというのは、全体の中のシェアの比率になるわけでございますけれども、定期年金の販売の方が非常に好調だということとの対比になろうかと思うわけでございます。この定期年金の販売が好調であるということは、先ほどもちょっと触れましたけれども、退職時から公的年金までのつなぎの期間の生活費の確保として非常にニーズが高いということ、それから終身年金に比べましてこの定期年金の方はどうしても掛金が安くなる、したがいまして手軽に御加入いただける、こういうことが影響しているんだろうというふうに考えております。
 ただ、いずれにしましても、今後の高齢化社会というようなことを念頭に置きますと、本来の年金といいますか、終身年金が非常に重要だろうと思いますし、そういう中での夫婦年金の位置づけというのも非常に大切な課題だというふうに考えております。私どもといたしましては、そういったことに対して国民の皆さん方にできるだけ御理解をいただくような周知活動を進めるとともに、夫婦年金の販売にもこれから積極的に取り組んでまいりたい、こんなふうに考えておるところでございます。
#49
○鶴岡洋君 もう時間が来ましたので、最後に一つだけ。
 これも先ほど出た問題ですけれども、カーサ・デ・かんぽ浦安ですか、この開設が七月にされるわけでございます。このいわゆる終身利用型加入者ホームですね、浦安の進捗状況と入居募集状況、反響、まあ反響は先ほど非常によろしい、こういうお話でございましたけれども、私がお聞きしたいのはこの進捗状況と入居募集状況、好反響を受けて、今後この加入者ホームについてどういうふうに考えていくのか、まだまだ全国的に広げていくのか、増設するのか、開設をふやしていくのか、今後どうするのか、その辺をお聞きしたいんです。
#50
○政府委員(西井烈君) カーサ・デ・かんぽ浦安の入居募集等の進捗状況でございますけれども、開設を平成三年七月一日以降ということで予定をいたしておりまして、それをめどにして今着々と準備を進めておるところでございます。
 入居募集につきましては、先ほど申し上げましたように、昨年の九月二十日から十一月二十日まで申し込みを受けつけまして、六百十九件の申し込みがございました。それを本年の二月十一日に公開抽せんをいたしまして、百九十九名の入居予定者を決めたところでございます。その後、入居の条件といたしまして一人で不自由なく生活ができるというような、他に迷惑を及ぼすことがないような当初の入居の時点における健康状態というのが必要でございますので、そういった健康診断を実施いたしまして、最終的な入居者は三月の二十日に決定いたしております。それから、今後の予定といたしましては、入居の契約なり、あるいは入居金を納めていただいて、七月一日以後入居していただく、こういう予定にいたしております。
 それから、反響等については、先ほど大臣が申し上げたとおり、モデルルームの見学会等もやりましたけれども、来ていただいた方々からは大変好評だということで伺っております。
 それから、今後のこの種施設の予定でございますけれども、何回も繰り返すようでございますけれども、これは簡保事業としては初めてのパイロットプランということで、まず首都圏の近郊につくらせていただいたということでございます。その後の運営状況等を十分検討をしながら、また郵政審議会からもこの浦安型の加入者ホーム等を含めて、加入者福祉のあり方について長期展望を持って早急に考え方をまとめられたいという要望もいただいておりますし、私どもの調査研究会でも今専門の小委員会をつくりましていろいろ御議論をいただいているところでございますので、そういった検討結果も私ども十分参考にさせていただきましてこれから今後のあり方について検討してまいりたい、こんなふうに考えておるところでございます。
#51
○鶴岡洋君 今は予定はないということですか。
#52
○政府委員(西井烈君) 今具体的な次の予定という意味では考えてございません。
#53
○鶴岡洋君 終わります。
#54
○山中郁子君 簡保法の一部改正に当たりまして、三点お尋ねをしたいと思います。
 こういうきれいな「みなさまの簡易保険・郵便年金'90」、これは一九九〇年ですけれども、事業案内のパンフレットができております。ちょっと具体的にこの中身に関連してお伺いをしたいのですが、初めは契約者貸し付けの問題です。これは具体的にどういうことなのか。要するに、契約者に対してお金を貸すということなんですけれども、貸付期間、つまり返済期間でしょうか、それから返済方法、利子、それらはどういうことになるのか、お尋ねをいたします。
 それと、これは年金と簡保と両方入っておりまして、もう既に一緒になったわけですけれども、年金・簡保ともそれぞれ同じことなのかどうかも含めて確認をしたい。
#55
○政府委員(西井烈君) 契約者貸し付けについてのお尋ねでございますけれども、保険も年金も同様でございます。保険契約者の方の一時的な利便をお図りするという考え方から、保険契約を担保にいたしまして契約者貸し付けを行っておる、こういうことでございまして、貸し付けの期間は一年以内ということにいたしております。それから、貸し付けの利率は年六・二五%、こういうことでございます。返済につきましては、借りた額に利息をつけて現金で返していただく……
#56
○山中郁子君 一年たったらということ。
#57
○政府委員(西井烈君) 一年以内でございますので、一年間のうちにということでございます。それが基本でございます。
#58
○山中郁子君 この場合、貸し付けを受けて一定の利子を結局払うわけですよね、六・二五。そして返すわけなんだけれども、そうすると配当金を受けるときに何かお金を借りたことのある人とない人と差があるんですね、調べると。それは私はちょっと矛盾するんじゃないかというふうにも思います。それからもう一つは、皆さんのパンフレットの中の商品案内のところに「契約者等貸付」となっておりまして、そこにはそういうことは書かれてないんですね。お金を貸すことができる。「お金が入用になられたときや、一時的に掛金の払込みが困難になられたときなどに、一定の範囲内で貸付けを受けることができます。」ということだけしか書いてなくて、配当金について差が出るというようなことは何ら記されてないんですよね。だから、それも余りいいことじゃないと思うんですが、その点はいかがでしょうか。
#59
○政府委員(西井烈君) 契約者貸し付けにつきましては、先ほど基本的な点を申し上げましたけれども、契約の積立金を担保といたしまして一時的に資金を融資するということで貸付制度を設けておるわけでございます。
 その貸し付けの利率、先ほど六・二五%ということを申し上げましたけれども、これは保険料そのものの計算の基礎になっております予定利率というのがございますが、それをベースにして決めさせていただいておる、こういうことでございます。予定利率はあらかじめ保険料の計算の基礎に織り込んでおりますもので、言いかえますと、その利息分だけ保険料が低くセットされるようになっておるという関係にございます。そういう関係がございまして、契約者に対しまして予定利率以下の利率で貸すということになりますと保険料に影響が出てくるということでございますので、先ほど申し上げましたような考え方で貸付利率をセットいたしておる、こういうことでございます。
 配当金との関係でございますけれども、貸し付けを受けました方につきましては、その分につきましてはいわば私の方で保険の積立金として運用ができなくなるというようなことになるわけでございますので、配当金につきましては、それぞれの契約に従いまして、積立金に応じまして詳細に計算をし、できるだけ公平になるように決めさせていただいておるということになるわけでございます。そういう点からは、先生御指摘の貸し付けを受けた者と受けない者との分配金そのものの額に差がございますけれども、それはむしろ積立金の運用利回りの貢献度に応じて決めさせていただいておるということでございます。
 それから、確かに先生御指摘のこのディスクロージャー冊子には、大変細かいものですからそこまで書いてはございませんけれども、ただいま申し上げましたようなことは契約の約款の中に書かせていただいておるという状況でございます。
#60
○山中郁子君 何か全然わからないんですけれどもね。借りたけれども、利子つけて返しているんだからね。利子つけているんだから、おたく運用しているわけでしょう、それ。公共運用での利回りは、聞いたら六・一五でしょう。財投機関への平均貸付金利五・二七、運用利回り六・一五。おたくの方はそういうふうにしていろいろ運用するときに、貸しちゃうとその金が運用できないからと言うんだけれども、貸しているということは運用しているのよ、利子取るんだから。どこが違うのかというのはちっともあなたの御答弁ではわからなくて、あなたに御答弁していただくと余計わからなくなっちゃって時間がなくなるばっかりだから、ちょっと大臣ね、わかった、大臣。
 私の言いたいことは、要するに借りた人は利子つけて返しているんだから、だから運用しているわけよ、郵政省はその分ね。だったら配当金に差をつけるというのはおかしいじゃないのということを私は今申し上げているんですけれども、ちょっと大臣、少しシンプルに答えてくださらない。
#61
○国務大臣(関谷勝嗣君) 山中先生の御趣旨はわかるわけでございまして、局長の答弁とすれば、その利子を払わない、いわゆる無利子で貸してあるんであればその差額が出てくるのは当然であろうというお考えだろうと思うので、私もそう思います。そう思いますが、思うんですけれども、やはり利子はつけて返すんですけれども、その間の多少の差はやっぱり発生するんじゃないかなという、私もちょっと数学的にはわかりませんが、ですから配当金は、それにいささかの差はあっても、極力差がない差にするべく努力すべきでないかな、そのように思います。
#62
○政府委員(西井烈君) 私も素人でございまして、説明がまずかったんだと思いますけれども、確かに先生おっしゃるように、契約者貸し付けを受けられた方からはそれに相応する利息をいただいているわけですが、それも含めまして配当をいたしておるわけでございます。その利息に相応する分も含めまして配当として還元するわけでございます。差があると先生おっしゃいますのは、貸し付けを受けない人と受けた人に若干の差があるというわけでございまして、その差というのは、貸し付けを受けた利率の方は六・二五ですから、簡単に申し上げますと、もう少し高い運用利回りがあれば、それに相応する分についてはその貸し付けを受けられた方の方には行かないということで、全体的な調整を公平になるように図っております、こういう趣旨で申し上げたつもりでございました。
#63
○山中郁子君 余りごまかさないでほしいのよね。
 じゃ、ちょっとはっきりさせてほしいんだけれども、公共運用の利回りは幾ら。さっき六・一五と私はおたくからいただいた資料で申し上げたけれどもね。つまり、六・二五より高い利回りでおたくはどのぐらい運用していらっしゃるんですか、何に。
#64
○政府委員(西井烈君) 運用につきましては、先生御案内のとおり、財投機関等に運用する公共的な運用とそれから市場で運用している部分がございますけれども、元年度の状況で申し上げれば、財投機関の平均貸付金利というのは五・二七%ということでございます。
#65
○山中郁子君 高いのないじゃない、だから、あなたがさっきおっしゃった六・二五よりも高い運用をしている部分について、借りた人は割り振っていいんだからっておっしゃるわけよ、配当金に差がつくのはね。だから、それは全然理屈になっていないのよ。私は今ここですぐどうこうとは言わないけれども、余り理屈にならないような、そして大臣もどうもよくわからぬとおっしゃって、どうも理屈に合わないと思っていらっしゃる、こういうことはちょっと研究して、少しでも加入者が気分よく加入できるようになすった方がいいと思うんで、せめて御研究くださいな。そういうお約束だけでもどうですか、ひとつ大臣。
#66
○国務大臣(関谷勝嗣君) そういたします。
#67
○山中郁子君 二番目の問題なんですけれども、同じく掛金の割引の問題で、前納割引というのがあるんですね。これもこのパンフレットによりますと、郵便年金の場合だけれども、三カ月以上まとめて前納すると簡保同様割り引くというふうに記述されています。ですから、簡保と同じにということでしょうと思うのですが、簡保については二十一ページの「保険料の割引」というところに表が出ておりますが、これと同じように郵便年金もそうするのだという意味だと思いますが、それをちょっと確認したいということ。
 この簡保の表の下の米印のところに、「昭和六十二年八月三十一日以前に加入されたご契約については従前の割引額です。」ということがついています。注釈ですね。それで、米印がついているのは、六カ月分前納した場合に保険料の〇・三カ月分割引する、それから一年分前納した場合に保険料の〇・九カ月分割引するという、こういうところです。この部分に米印がついていて、それが六十二年八月三十一日以前に加入された御契約についてはここの数字とは違うということなんですね。
 この数字と違うというのは、時間の関係で私はおたくから聞いたのを申し上げますけれども、六十二年八月三十一日以前は六カ月分前納した場合には保険料の〇・五を割り引く、それから一年分前納した場合には一・〇を割り引く、つまり一カ月分割り引くと、こうなっていたんですよね。それが変わって、〇・五が〇・三、それから一・〇が〇・九に削られたわけ。そういうことは、割引率を結局下げているわけでしょう。どうしてこれは割引率を下げたのかという根拠も伺いたい。
 それから、ちょっとやっぱり私はやることがせこいと思うのは、ここの部分は一番皆さんが前納するところなのよね。六カ月分とか一年分ね。三年だとか五年だとか十年分前納する人は余りいないですよね、掛金を。大体六カ月が一番多いんじゃないかと私は推定するんです。つまり、ボーナスからボーナスの間。そういうところを〇・五割り引いていたのを〇・三に削っちゃうとか、やることが本当にせこいと思うんだけれども、どうですか。理由とそれからこの分布なども、私はそういうふうに推定するんだけれども、大体ここが一番多いんじゃないですか、前納する方たち。
#68
○政府委員(西井烈君) お答えいたします。
 最初にお尋ねの保険と年金も同じかという点でございますけれども、これは同じように扱っております。扱うことになっております。
 それから、前納割引の改正の関係でございますけれども、前納割引率につきましては、集金の効率化あるいは前納保険料を運用することによります利子の収入等に基づきまして決定をいたしておるということでございます。六十二年の九月に改正したわけでございますが、その改正前と改正後の比較につきましては、先生がお話しになったとおりの状況でございます。払込期間が二年以上は一年ごとに割引率を設定するというような状況でございましたけれども、これを月ごとにきめ細かく設定するということに変えまして、何年何カ月でもその相当分の割引が行えるように加入者の利便を考えて改正したというのが一点でございます。
 そういう考え方でやっていきましたところ、割引率が長期のものはほとんど引き上げになっておるのでございますけれども、一年以内の短いもののうち六カ月、一年、先生御指摘になったところが若干割引率が引き下げられた、こういうことでございます。一年以内の短期のものの中でも割引率が引き上げられた部分もあるわけでございまして、できるだけきめ細かく設定をしたということがこういう結果になっておるということでございます。
 利用状況でございますけれども、平成元年度の新規契約ということで、状況を見てみますと、いろんな形の前納をやっている全前納契約の中で六カ月前納が一八%、一年前納が三二%、残りの四九%余りがそのほかの前納ということで、これは全期前納といいますか、まとめて払うというものがかなり大部分である、こういう状況でございます。
#69
○山中郁子君 そうでしょう。やっぱりほとんど半分が半年、一年ですね。一年の方が多いわね。
 それで、ちょっと伺いますけれども、おたくの方、何か短期でも割引率がよくなったところがあるとおっしゃったけれども、それはどこ。参考のために聞かせてください。
#70
○政府委員(西井烈君) 失礼しました。先ほどの御答弁の中で、私前納の利用率のところで平成元年度と申し上げたかもしれませんが、二年度の誤りでございますので訂正をさせていただきたいと思います。
 それから、今お尋ねの点で、改正後よくなったところでございますけれども、五カ月のところが改正前は〇・一でございましたけれども、これが〇・二ということになっておりますし、それから九カ月のところが〇・五が〇・六、この辺は大くくりして改正前は決めておりましたので、九カ月、十カ月、十一カ月のところがそれぞれ〇・一あるいは〇・二、〇・三引き上げられた、こういう形になっております。
#71
○山中郁子君 私どうしてそういうふうにしたのかわからないんですけれども、さっきちょっと御答弁があったんですけれども、一カ月刻みになすったんですか。
#72
○政府委員(西井烈君) 一カ月刻みといいますか、一番短かい前納期間は三カ月でございまして、それからずっと一年まで一カ月刻みに直したということ、そういうことで計算し直したと、こういうことでございます。
#73
○山中郁子君 そういうふうにすると、六カ月分のところが〇・五カ月割引だったのが〇・三カ月になるというのは、私はどうしても計算が合わないと思うんですけれども、ちょっと今その計算にここで深入りしているわけにいかないので、後ほど正確にその割引率を変えた根拠とそれから実際にこれで幾らになったのだということを資料として私にください。それはよろしいですね。どうももう一つよくわからないものですから。
#74
○政府委員(西井烈君) わかりました。
#75
○山中郁子君 それで、いずれにしても、約五〇%の方たちが前納している六カ月分、一年分のところが、先ほど申し上げましたような数字で結果的に見ると割引率が下げられているということは、やはり加入者の側にとっては余り感じのいいものではないし、あなた方がここでいろいろと宣伝していらっしゃることにも疑問を感じさせるものになってしまうと思いますので、ここはひとつ御検討いただきたい。私の方もその資料をいただいてからさらにもう一度研究したいと思います。
 もう一つ、郵便振替口座を通じて払い込むと一・五%の割引になるというふうになっておりますけれども、この根拠は何なのかということをお尋ねいたします。
#76
○政府委員(西井烈君) 保険料の払い込みにつきまして、郵便振替の払い込み制度というのは昭和六十二年の四月から導入をいたしたわけでございまして、割引料の率は一・五%ということにいたしております。この割引率につきましては、集金関係事務のうち集金そのものが省略できるといういわば節約によるコスト、それから自振りに伴う引き落とし手数料等が新たに必要になるというような点などを総合的に勘案いたして一・五%と設定したものでございます。
#77
○山中郁子君 要するに、集金手数料に当たるということですね。省力できるのが集金手数料だからということですね。それから振り込みの手数料をマイナスして一・五になるということですね。
#78
○政府委員(西井烈君) そういうことです。
#79
○山中郁子君 そうしますと、次に伺いたいことは、今のことと関連するんですが、三点目の問題として、今まで年金と簡保と同じようなパターンで商品ないしはサービスもおたくの方で宣伝されてきている。これで、年金にはないけれども簡保にあるというのの大きな問題が団体加入割引ですね。この制度は、私は大分かなり前の当逓信委員会で一度取り上げたことがあるんですけれども、やはり問題がいろいろあるんですね。
 二十一ページを見せていただきますと、この団体割引には七%の割引がつくんですよ。そして、その中で二%が集金手数料とかあるいは事務手数料とかに当たるものとして割り引きますと、団体加入したときに、団体加盟したときに。あとは契約者還付金五%となっているんです。それは、そういうふうに今までも伺ってきましたけれども、その点は間違いないでしょうか。
#80
○政府委員(西井烈君) そのとおりでございます。
#81
○山中郁子君 それで、これは相当なお金になるんですね。私も調べてみて本当に驚くんですけれども、五%というのはかなり大きな金額になるわけなんです。団体の主なものはいわゆる同趣同好団体だと思うのですが、私が今ちょっと手元に資料として持っておりますのは、これは練馬区の連合会ですか、ここの資料を持っているんですけれども、これは事前に郵政省の担当の方にお見せしてありますのでお調べいただいていると思うんです。主なものは観劇、旅行、人間ドックということがほとんどなんです。その三つがほとんどなんですね。これはやはり全体的にこういう状況になっているわけでしょうね。どうなのでしょうか。
#82
○政府委員(西井烈君) お答えいたします。
 団体の制度にはいろんな団体があることは御承知のとおりだと思いますけれども、私ども大きな区分といたしましては、地域団体それから職域団体、そのほかの団体ということで、先生御指摘になりました観劇なり人間ドックなり旅行の団体というようなものが結成されているというようなことでございます。全体的な状況につきましては、平成三年二月末現在でございますけれども、団体数二十九万組ございますけれども、団体の形態別に申し上げますと、地域団体が五三%、それから職域団体が一八%で、同趣同好団体が二七・九%、その他若干同業組合団体といったようなものもございます。
 以上のような状況でございます。
#83
○山中郁子君 私申し上げているのは、要するにその金額のことからちょっと伺っているんです。
 この練馬でいただいた資料によりますと、収支決算書の中で支出のところで見ますと、積立金繰り入れ百分の五、つまり五%の還付ですね。この積立金が全部で三億九百二十八万七千四百四円と、こうなっていますのよね。五%で三億ですから大きいですよ。それで、これは練馬だけですよ。この内訳が、金額として旅行会が一億四千八百四十八万、観劇会が一億二千八百四十万、人間ドック友の会が三千二百九万。これでもうほとんどなんですよ。その他というのは三十万しかないの。三億九百二十八万のうち、その他というのは三十万しかなくて、あとは圧倒的に旅行会、観劇会、人間ドック、これで全部占めているんです。そのことを私は申し上げたの。お聞きしたの。練馬で見ると、こういうことです。
 だから、これは団体加盟ということで、団体加入ということで、そのように組織されてきているんだと思いますけれども、そのことを私今とやかく言っているわけじゃないんだけれども、実態はそういうことですよね。相当大きなお金が、こういう観劇とか旅行会とかというふうな形で団体加入として組織されてきていて、それで還付されているんです。
 問題は、私が今そこで申し上げたいのは、例えばそういうふうにしたって、観劇に行かない人とか行かれない人とか、それから旅行に行かれない人って必ず出でくるんですね。かなりたくさんの人たちにそれが出でくるから、この決算書を見ましても、会員返戻金受け入れというような欄が収入ではあって、それでかなりのお金がその五%で返ってくる。今までは五〇%、つまり行かなかった人は還付金のうちの還付金に相当する額の半分は個人に現金で返していたんですね。現金か掛金を減らすのかよく私わかりませんけれども。
 ところが今度、それもなくして、全部もうとにかく行かれなかった人は行かれない損にするということが、今何か準備されているという話なんですけれども、その事実がそうであるのかどうかも含めて、ちょっとお答えいただきたい。
#84
○政府委員(西井烈君) お答えいたします。
 同趣同好団体の五%にかかる割引料の問題でごさいますけれども、基本的な制度といたしまして、原則的な話でございますけれども、五%の割引料をもってそれぞれの団体が、旅行団体ならば旅行に行くという計画でやりますし、それから人間ドックなら人間ドックでいくということで、団体としての行事をやる経費に使っておる、こういうことでございます。
 それで、先生お触れになりました旅行団体の中で、旅行に参加しなかった方々に五〇%だけを還付するというお話でございますけれども、私ども練馬の局の団体につきまして聞いたところによりますと、団体の規約の中でも五〇%は還付するということで明記をされているというふうに聞いておるところでございます。それを全部還付しないようにするというようなお話につきましては、私ども東京郵政局を通じて聞きましたけれども、そういった話は聞いていないというふうに報告を受けております。
#85
○山中郁子君 時間が参りましたので、これで最後にせざるを得ないのでありますけれども、私は五〇%しか還付しない、残りの五〇%というのは会計処理上一体どこに入っているのかというのがどう見てもこれではわからないんですね、この文書では。
 ということと、先ほど申し上げましたように、それは五%の還付金だって言うけれども、練馬区だけとってみても億単位のものになるわけでしょう。そして、一億というお金を考えてみたって、そのうちの一〇%の人がもし仮に参加できないとして、できない人はもっといるんですが、そうするとそれで一千万ですよ。一千万の半分だとしても五百万。もう小さ目に小さ目に見ていっても何百万、何千万という単位のお金なんですね。そのお金が、じゃどこでどういうふうに処理されているのかというのがさっぱりわからないこの決算書になっているということは、やはり非常に不明朗なものを生み出すもとになると思います。
 かつていろんな問題もあったんですけれども、私はこの点はやはり少しきちんと郵政省が、基本的なもちろん指導もそうですし、実際にはこういうところに郵政省に長く働いていらっしゃった方が幹部として、団体役員として天下りというか、そこで仕事をされている方がほとんどでしょう。だから、きちんとしたそういう指導と、それから方向をはっきりさせる必要があるということをきょうは特に申し上げておきたいと思うんです。
 それとあわせて、こういうようなちょっと不明朗なものを生み出すような素地がどうしたって出てくるような団体七%割引みたいな形の割引でなくて、むしろ郵便振り込みでもっと割引率を高くするとか、あるいは三%にするとか、そういう方向を研究なさることが加入者全体にとって私は好ましいことじゃないかというように考えております。これは、もう時間もありませんので、問題提起とせざるを得ませんけれども、引き続き機会を見てまた改善方を伺っていきたいと思っております。
 終わります。
#86
○足立良平君 新しい郵便年金が昭和五十六年に創設をされているわけでございますが、この新契約の一件当たりの平均年金額といいますか、平均年金の年額ですね、これを見てみますと、創設をいたしました昭和五十六年は三十三万四千円になっているわけでございますけれども、平成二年度で見ますと二十一万二千円ということで、漸次これは減少傾向にあるように思うわけであります。
 一般的に社会経済的に少し高くなってくるのが普通だろうと思うんですけれども、むしろ逆の傾向を示しているんですが、これは一体どういうふうに考えたらいいんだろうかということをまず第一点目にお聞きいたしたいと思います。
#87
○政府委員(西井烈君) 年金の加入状況についてのお尋ねでございますけれども、新しい年金制度の発足、新制度の発足当初は、終身年金等を中心にしまして、高い方をできるだけ御利用をいただくように進めてきたというようなことがございまして、前段の方では高くなっておるのでございます。その後私どもとしては、できるだけ年金の普及を高めていきたいというようなこともございまして、終身年金のほか、先ほどもちょっと触れさせていただきましたけれども、定期年金等を御利用いただく、そして年金についての理解を深めていただくというようなことをやってまいりましたような関係もございまして、若干低目になってまいっておるわけでございます。
 最近の状況で申し上げますと、平成二年度新契約では平均で二十一万二千円ということで、ちょっと増加傾向が出てきているのかなというふうに思っておりますが、なお私どもといたしましては、年金の加入状況の実態等も踏まえながら、これからの営業活動に力を尽くしていきたいと思っております。
#88
○足立良平君 この法の第一条で、簡保と年金事業の目的というのがはっきりいたしているわけであります。これはもう御承知のように、なるべく安い保険料、掛金で提供していくというのがいわゆる簡保・年金事業の目的の最大のものであろうというふうに思うわけであります。
 モデルケースをひとつとってみますと、例えば今回改定をされるでありましょう九十万円を前提にして考えてみます。六十歳の支払い開始据置終身年金保険を前提にいたしますと、これは月額にいたしますと二万八千九百八十円、約三万円であります。それから、最高の保険金額千三百万円の場合にいたしますと、これも三十歳加入で終身保険にいたしますと一万三千二百六十円ということになりまして、月額合計四万二千二百四十円が必要になってくる、これはモデルでありますけれども、こういう計算が成り立ちます。これは、例えば十年の満期養老保険と先ほどの六十歳の九十万円の場合のこれを合計いたしますと十二万三千三百六十円ということで、相当多額の金額を払い込んでいかなきゃならない、こういうことに相なってこようと思います。
 これはあくまでもモデルでありますから、実態は別として、物の考え方として、先ほど法の第一条で申し上げましたけれども、いわゆるなるべく安い掛金、金額でより広く進めていくというのが、この簡保の物の基本的な考え方だということの前提に立って考えてみますと、若干これは少し金額的にいうと高過ぎるのではないか、こういう感じも出てくるわけでございます。そういう面で、簡保・年金事業の創設趣旨に逸脱をしてきているのではないかという感じを受けるわけでありますけれども、そういう観点で郵政省の考え方を再度お聞きいたしたいと思います。
#89
○政府委員(西井烈君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、簡易保険事業の目的は、なるべく安い料金でサービスを提供しということになっておりまして、もちろん私どもといたしましても、それを基本にしていろんな商品の設計なりなんなりに取り組んでおるところでございます。先生がお示しになりました年金の加入条件のもとにおける保険料額あるいは保険についてもそのとおりだろうというふうに思いますが、私どもが行っております市場調査の結果を見てみますと、一世帯当たりで平均の払込保険料の月額、生命保険で約四万円、それから個人年金が三・六万円というようなことになっておるわけでございます。そういう点から考えてみますと、先ほど先生がお示しになりましたモデルケースでも御利用いただける額ではなかろうかなというふうに思っておるところでございます。
 いずれにしましても、法律の基本精神にのっとりまして、保険料の負担については今後とも事業の効率的な運営を図るというようなことを一層推進いたしまして、今後とも、限度はございますけれども、できるだけ安い保険料になるようにということで努力をしてまいりたいと思います。
#90
○足立良平君 次に、これは簡保・年金事業とそれから民間生保との関係、生命保険との関係についてもお聞きをいたしたいと思うわけであります。
 これは、もう既に出ておりますように、大正五年に保険事業がスタートいたしておりますし、郵便年金も大正十五年という大変長い経過、歴史を持っているわけであります。私、すべてこの年金あるいはまた保険というものの歴史を調べ切っているわけではございませんけれども、今日までの経過というものを考えてみましたときに、例えば大正五年に保険をつくった、創設をされた時代というものを考えてみましたときに、社会政策上こういう保険というものが極めて必要視をされている、しかし一方において民間の保険というものがそれに耐え得るような状態にはなかった、極端に言いましたら年々保険料額が民間の場合引き上げられていた、あるいはまた勤労者、労働者、当時のそういう人たちが保険に加入していくことのできないような極めて高額な状況にもあった、そういう中でこの簡易保険制度というものが創設をされて、そして社会政策上大変な役割を今日まで果たしてきたということは、私は十分その効果というもの、評価というものはしていかなけりゃならないだろう、このように実は思っております。
 あるいは、年金にいたしましても、これは帝国議会の大正十五年三月五日時点の議事録をざっと読ませていただきましても、その当時から、創設の時点からいわゆる国営の年金というものと民間における生保の年金、そういうものとの関係というのは常に議論をされてきた歴史というものを今日まで持っている。
 こういうふうにずっと歴史的に見ましても、今日段階においても民間生保と国営のこの種の保険あるいは年金事業というものは大変な、どうなのかということは常に議論をされてきた私は歴史だろう、このように実は受けとめているわけであります。
 そういう面からいたしますと、ちょうど昨年の四月に最終答申が出されました新行革審におきましても、この民間の生保と簡易保険あるいは郵便年金との関係というのが議論をされているわけでございます。そういう面で、鶴岡委員の方からも民間を圧迫しない範囲とはどういうものであるかという質問も既に出されているわけでございますが、私はあえてちょっと違った面で、そういう点から簡保・年金事業と民間生保との関係、あるいはまた今後の両事業のあり方について、一体郵政省として基本的にどのように考えてこれを発展させていこうとされているのか、この点についてお聞かせを願いたい、このように考えます。
#91
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先生御指摘の新行革審の最終答申でもうたわれておるわけでございますが、「高福祉高負担型の福祉国家ではなく、国民の自立互助、民間活力を基調にした新たな社会のシステムをつくり上げていかなければならない。」というふうにも言われておるわけでございます。先生が述べていただきましたように、今日までの保険・年金の歴史というものがるるございました。そういう中におきまして、例えば民間生保とは同じ生命保険事業に携わるわけでございますから、私はお互いに相競い、それから相補っていく、そして豊かな長寿社会の建設に寄与をしていきたいと考えておるわけでございます。
 先生御指摘の簡保事業は税の負担がない、そういう意味で民間生保に比べて有利な面もあるのではないかというふうな御指摘もおありだろうと思いますが、確かにまたそういうところもあるわけでございます。そういうような状態のもとで、ですから先ほど山中先生の御指摘にもありましたように、簡保が持っております、どういいましょうか、極力保険金を他に比べてその分だけでも安くなるようにしていかなければならないと思うわけでございます。しかしまた、簡易保険事業といたしますと、これは全国あまねく保険・年金サービスを提供するという責務を負っているということもございましょう。あるいはまた、資金運用面において公共の利益になるよう財投への重点的な運用を行うというような、そういう一つの枠もあるわけでございます。
 しかし、ざっくばらんに申し上げまして、やはりそういう税制上の優遇措置があるというのは大きなプラスの面があるわけでございますから、それを国民の福利に、福祉に還元をするという基本的な考えのもとで私は進めていきたい。決して民間を圧迫しているとは思いません。先ほどの数字もございましたが、個人年金全体で二〇・八%、その中で民間に比べて簡保が約三分の一であるという数字を見ましても、そういう圧迫はしていないと私は認識をいたしております。
#92
○足立良平君 今大臣の方から答弁があったわけでございますが、「平成三年度簡易保険事業経営方針」というものをちょっと拝見いたしておりますと、「普及の促進と保障の充実」という項がありまして、「販売活動の重点については、販売増強運動の充実、職域開拓及び未加入開拓の推進、」ということで、大変これから販売促進というものをやっていこう、こういう方針がこの経営方針の中にうたわれているわけであります。
 今大臣も御指摘になりましたように、保険あるいはまた年金におきましては、これは民間とのそういう大変な有利なものがある。あるいはまた、何といいましてもこれは国の信用というのがバックについているわけであります。あるいはまた郵便、貯金そして保険というこの三位一体の中における販売促進というものにつきましては、これは単に非課税という問題も大きいわけでありますけれども、同時にそういうプラス面というものを民間に比べて持っているというのが私は簡易保険なり郵便年金の特徴だろう、このように思っているわけでございます。そういう中で、民間生保との完全な顧客獲得競争に本当になっていきつつあるのではなかろうか、こういう感じも実は危惧をするわけでありますが、その点につきまして再度考え方をお聞かせ願いたいと思います。
#93
○政府委員(西井烈君) 先ほど大臣からも答弁申し上げましたけれども、保険・年金ともに現在の民保あるいは農協関係等のシェアなり、シェアのとらえ方も件数あるいは保険金いろいろございますけれども、決して私どもとすれば民間を圧迫しているような状況にはないし、また特に年金につきましては、今まで申し上げましたように、全体的にも普及率が二〇・八%程度ということで非常に低いという状況ではございます。という状況から考えてみましても、先生おっしゃるような状況ではないんじゃなかろうか。先ほど大臣が答弁いたしましたように、お互いに相競い合いながら相補って、特に私ども全国二万四千の郵便局を通じて山間あるいは離島等も含めまして公平にできるだけ保険・年金のサービスを提供していこうということもございますので、民間との関係で言えば少なくとも現状においてはそういった心配はないんじゃなかろうかなというふうに私ども考えております。
#94
○足立良平君 時間もございませんので、ひとつ要員の適正配置の関係に話題を変えたいと思います。
 事業比率等を見ますと、現在頭打ちの状況になってきているわけでありまして、これからある面におきましては、これは国民のために還元をしていくんだという基本的な姿勢は、一方におきましては簡保の内部で相当経営効率というものを目指していかなきゃならない、こういう一面性を持っていると思います。
 そういう面で状況をずっと見ますと、都市部、特に東京、大阪、名古屋を中心にいたしまして、簡保の募集実績というものは大変伸びが高いのではないかというふうに私資料を拝見いたしておりますと思います。そして、一方におきまして郡部といいますか地方ではむしろ比較的伸びが低い、こういう傾向を今持っているように思うわけであります。それは逆に言いますと、都市部の方が業務が大変に煩多になってくる、多忙をきわめてくるということで、ある面において人員の適正な、言ったら地方から都市部の方に配置がえをしていかなきゃいけない、そういう一面性も一方に私はあるのではないか、このように思うわけでございます。
 それは、簡単に配置がえということを言いましても、やっぱりそこに働いている人たちからいたしますと大変な問題を派生いたすわけでありまして、これは相当長期的に本人の犠牲というものなしにやっていく必要性というものが基本的にあるように思います。そして、現在の社会的な状況からいたしますと、むしろ地方の時代といったらなんですけれども、Uターンの時代になってきているわけであります。都市部から地方に帰っていくということは多いんでしょうけれども、地方から都市の方に出てくるというのはむしろそういう面では嫌われているという状況にもあるわけでありますから、人事問題といいますか、労務問題というのは、これからの事業の展開にとりまして大変重要なウエートを私は占めてくるというふうに思えてなりません。
 それともう一つ、私は人事問題を考えるに当たって心していかなきゃならないと思いますのは、最近の今の社会の状況を見ますと、日本の社会の中で地域社会が崩壊をしてきているというふうに思えてならないわけであります。言葉をかえて言うと、人と人とのつながりというものが大変希薄になってきている時代に今日遭遇してきている。今日の日本社会の私はある面においては一番大きな問題点のように思えてなりません。
 これは郵政省に勤務している職員だけにとどまらずに、一般の企業の場合も含めまして企業中心の生活というものになる。しかも、それは遠距離通勤が中心になってきていますから、居住しているところとそれから仕事をしているところ、職場というものが完全に分離されてしまっている。しかも、地域社会に参加することが一般の勤労者というものはできない状態に今なってきている。郡部におきましては若干、これは職場とそれから住んでいるところ、生まれたところというのはほとんど一緒であるわけでありますが、一般的な都市部あるいはまた都市化傾向がある今日の社会の中にはそういう傾向が極めて強くなっている。それが地域社会というものを崩壊させ、そして人と人との関係を大変希薄なものにしてきているというふうに思うわけであります。
 そういう点からいたしますと、これは既に大臣も答弁されておりますけれども、個人の生活を中心に置きながら職場との調和をどのように図っていくかという一種のフレックスタイム制、あるいはまた六十歳定年後の企業とのかかわりというものが、むしろ地域社会に帰っていくための準備期間として、例えば短時間労働とその企業の仕事の関係ということも考えていく時代に私はなりつつあるのではないか、このように思っておるわけであります。
 そういう点で、郵政省における人事管理の問題というものはもう少し、これは単に郵政省だけの問題でなしに、総務庁の問題であるのかもしれませんけれども、そういう社会のあり方というものがどうなのかという、単に郵政省内部の効率化推進ばかりではなしに、その中における人の本当に働きやすい、しかもそれは定年になれば地域社会にスムーズに入り込んでいける、そういうことを考えた人事管理というものが必要なのではないか、こんな感じも実は受けているわけでございます。
 そういう面で、一方においては効率化というものが大変求められながら、一方においてはそういう点が求められていると、こういう相矛盾したことを私はあえてここで提起して、郵政省としてこれからそういう問題について一体どのようにその調和策を図っていかれようとしているのか、もしお考え方があればひとつお聞かせを願いたいと、このように思います。
#95
○政府委員(西井烈君) もう大変幅広い御提言をいただいたわけでございますが、まず第一に、要員の配置にかかわる問題でございますけれども、私ども保険事業を運営するに当たりましては、できるだけ効率的な運営をやっていかなきゃいかぬということで、オンラインの整備なり総合的な機械化、効率化を進めてまいりました。と同時に、それぞれの職場の事務量に応じた要員配置ということに常々努力をしてまいっておるわけでございます。
 特に御指摘の都市部における無集配特定局等の事務量と要員の関係につきましては、確かに人口とか世帯数、そういったものが都市に集中するという状況が出てまいっております。そういうこととの関連でも保険関係の事務量も増加しておると、こういう状況があるわけでございますけれども、私どもといたしましては、地方とそれから事務量の多くなってきている都市部との定員配置の調整を図らなきゃいかぬというようなことで、これまでも具体的には昭和六十年から平成元年度までの五年間でございますけれども、約八百人ぐらいの定員の移しかえをやりながら対処しておるということでございます。この辺につきましては、私ども今後とも事務量に見合ったできるだけ適正な定員が配置をされるように努力してまいりたいというふうに思っておるところでございます。
 それから、具体的な職員の採用といいますか、あるいはその転勤等の問題になりますと、御指摘のように、地方にかわりたいという人もいるわけでございますけれども、私どもとすれば、できるだけ採用した管内、郵政局ごとで言いますと、郵政局管内ということになろうかと思いますけれども、そこでできるだけ長く勤務をしていただこうということを基本方針にいたしております。いろんな事情で中にはどうしても帰りたいというような者が出てくることもありますが、なかなか受け入れ先との関係もございまして、難しい点があるわけでございますけれども、それぞれ具体的な状況等を勘案しながら、できるものについてはそういった措置も考えていくケースもあろうか、いわばケース・バイ・ケースによって対処していくということにならざるを得ないんじゃなかろうかなというふうに思っておるところでございます。
 それから、住んでおるところと勤務場所との関係、これもなかなか難しい問題点があろうかと思います。私どもの事業におきましても、勤務時間の弾力化というような措置、これはむしろお客様のニーズというようなことも考え合わせたものでございますけれども、そういった措置も講じ、それは結果として職員のフレックスタイムというほどじゃございませんけれども、遠いところの方は若干遅く出てくるということがあるとすれば、それはまたそれで職員にとってもいいというような面もあるわけでございます。全体的になかなかフレックスタイムまでというわけにはまいらない点がございますけれども、職員の全体的な勤務条件というようなものもこれから十分考えながら事業の発展に尽くしてまいりたい、こんなふうに考えております。
#96
○足立良平君 時間もございませんから、最後に一点だけちょっとお聞きをしておきたいと思います。
 この平成三年から全国の集配郵便局を通じまして寝たきり老人に対する簡保・年金を、いわゆるお宅といいますか、おうちへ持っていって払おうという、こういう方法をとられることになっているように考えているわけでございます。こういう考え方というのは、まさに郵政省が三位一体としてこういう事業を進めていく場合に、極めていいアイデアだというふうに私は評価を実はいたしておるわけであります。これは、例えば身障者の問題とか、単に寝たきり老人だけでなしに、さらにこの種の方法を拡大していく考え方が将来的にあるのかどうなのかということをちょっとお聞きいたしておきたいと思います。
 ただ、実際私も今までボランティア的にこの種のものについて携わった経験がございますけれども、寝たきり老人であるとかあるいはまた独居老人であるとか、現金を持っていったりいろんなことをやるということになりますと、ある面においては一種のトラブルといいますか事故が発生することもありまして、地方自治体におきましてもなかなかその問題については少し憶病なといいますか、慎重な面があるわけであります。そういう点も含めまして、もし考え方があればひとつお聞かせを最後に願いたいと思います。
#97
○国務大臣(関谷勝嗣君) この年金の居宅払いでございますが、この四月から全国の全集配郵便局において実施することといたしておるわけでございます。ですから、当初は寝たきりという限定された範囲でまずはスタートをしようというようなことでございます。いずれにいたしましても、身体障害者で外出が著しく困難である場合という場合にもまた行うように前向きで進めていこうということでスタートをしたわけでございます。
 平成三年度におきましては、そういうようなことで五千件から一万件弱と数は見込んでおるわけでございますが、先生御指摘のございましたように、これのすべてがすべて事故がないように当然やっていかなければならないわけでございます。そういうようなこともございますので、当面は推移も見ながら、どの範囲まで広げていくかというようなことをその後に検討していきたいと考えております。
#98
○足立良平君 終わります。
#99
○委員長(一井淳治君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#100
○委員長(一井淳治君) 御異議ないと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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