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#1
第120回国会 逓信委員会 第10号
平成三年四月十六日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         一井 淳治君
    理 事
                陣内 孝雄君
                永田 良雄君
                大森  昭君
                星川 保松君
    委 員
                長田 裕二君
                沢田 一精君
                中曽根弘文君
                平井 卓志君
                平野  清君
                松浦 孝治君
                守住 有信君
                及川 一夫君
                國弘 正雄君
                三重野栄子君
                山田 健一君
                鶴岡  洋君
                山中 郁子君
                足立 良平君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  関谷 勝嗣君
   政府委員
       郵政政務次官   大野 功統君
       郵政大臣官房長  木下 昌浩君
       郵政大臣官房人
       事部長      渡邉 民部君
       郵政大臣官房経
       理部長      吉高 廣邦君
       郵政省郵務局長  小野沢知之君
       郵政省簡易保険
       局長       西井  烈君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大野 敏行君
   説明員
       郵政大臣官房首
       席監察官     宍戸 成夫君
       郵政大臣官房資
       材部長      山口 憲美君
       郵政大臣官房建
       築部長      戸田 道男君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○郵便局の用に供する土地の高度利用のための簡易保険福祉事業団の業務の特例等に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(一井淳治君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 まず、郵便局の用に供する土地の高度利用のための簡易保険福祉事業団の業務の特例等に関する法律案を議題といたします。
 本案につきましては既に趣旨説明を聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○三重野栄子君 ただいま議題となりました問題の審議に当たりまして、次のことを質問いたします。
 法律案の趣旨、目的につきましては、既に三月十四日に衆議院本会議において可決されて参議院へいただいたときの資料をいただいておりますけれども、もう一度この点についてお伺いしたいと思います。
 第一条「目的」によりますと、「郵便局の用に供する」「土地の高度利用を図るとともに、その業務を通じて郵政事業の経営基盤の強化に資する」とあります。郵便事業運営基盤の整備に関する調査研究会の報告書によりますと、「郵便局の土地の高度利用における手法の拡大」が述べられています。三点ほど詳しく述べられておりますけれども、この場合の「高度利用」という内容と「郵政事業の経営基盤の強化に資する」という関連についてお伺いしたいのでございます。
 と申しますのは、第五条に「利益及び損失の処理並びに納付金」が定めてありまして、一定の利潤が追求されると思います。この場合、第二条第二項に「国又は地方公共団体による公用又は公共の用のための利用に配意しなければならない。」とありますけれども、例えば公共と民間と複数の利用希望があった場合に、利益が優先するのか公共性が優先するのか、あるいはまた大きな郵便局の場合にはこの二つが共存をするのか。 そういうものを決定する基準あるいは決定する機関というのがあればあわせてお伺いしたいと思います。
#4
○政府委員(小野沢知之君) お答え申し上げます。
 まず、この法律案の目的、趣旨についてでございますが、本件土地高度利用業務は、簡易保険福祉事業団が郵便局用地の賃貸を受け、郵便局の上層部に事務所、会議場等の施設の用に供するビルを建設し、賃貸することによりまして郵便局用地の高度利用を図るものでございます。同事業団から地代が郵政事業特別会計に繰り入れられることとなるほか、同事業団が事業所用ビルを賃貸することによりまして利益を得、一定額を積み立てた後なお残余があるときには、その残余は郵政事業特別会計に納付するということにいたしております。こうしたことによりまして、本施策により地代及び納付金が郵政事業特別会計に計上されることを通じて郵政事業財政の安定化が図られ、郵政事業の経営基盤の強化に資することになるというふうに考えています。
 それから、調査研究会のことにお触れいただきましたけれども、当然こうした立法をするに当たって調査研究会の提言を踏まえてございます。
 それから、複数の利用希望者がある場合についての優先の問題でございますが、本件郵便局用地の高度利用が国民共有の国有財産の有効活用であるということにかんがみまして、本法案の第二条第二項におきまして「国又は地方公共団体による公用又は公共の用のための利用に配意しなければならない。」と規定し、簡保事業団が入居者の決定を行うに当たりましては、国または地方公共団体による公用または公共の用のための利用を優先させることといたしております。このように、公用または公共の用のための利用を優先するということにいたしております。
 それから、希望が重なった場合の措置、幾つかの例を御提示いただきましたけれども、入居希望者が入居可能数を上回ることになった場合の入居者の決定に当たりましては、簡易保険福祉事業団が、公平かつ公正を期するという観点から、抽せんを行うことを原則といたしております。
 なお、平成七年度から賃貸業務を開始する予定ですが、できる限り現実的な妥当な方法をとろうということで、本年五月の中旬からそのための調査研究を行うことにいたしております。早急にそうした調査研究の結論を得まして、それを踏まえてさらに精緻な方法を採用していきたいと、こういうふうに考えています。
#5
○三重野栄子君 今公用または公共の用のために配意をしなければならないということでございましたが、その点に関連してお伺いしたいと思います。
 現在、郵政事業は好調に推移しておりますけれども、この法案が郵便、貯金、保険の三事業の経営基盤の強化に資する方策として賛意を表しています。この場合、高齢化対策や人口急増地方自治体は公用または公共の用のための施設というのは大変これから需要が多いということが予測をでき
ます。しかし、一方では地方自治体の計画や資金繰りとこの法案に言われる郵便局の土地高度利用の計画とがマッチをしていくか、連携をしていかなければ公用または公共の用に資するということにはなりにくいのではないかというふうに思うわけです。また、仮に地方自治体としてこういう施設が欲しいというふうに思っていても、高度利用をしようとしている事業団の方と時期が合致しない場合に、結局民営が優先するのではないかというふうに考えるわけです。そうしますと、この場合の法の精神というのはどう生かされていくのだろうかということが疑問でございます。
 したがって、二万四千の郵便局の中に本法律案の対象となる郵便局数はどれぐらいございましょうか。その計画は公表されるのでしょうか。公表しますと土地代が上がるとかいろいろ言われてまいりますけれども、公表されない限りはちょっとどこから手をつけていいのかわからない面もあるのではないかというふうに思います。また、平成三年度中に対象局の選定及び当該郵便局の局舎建設費の予算要求がされるということでございますけれども、平成四年度の要求というのはどことどこの局になるのでしょうか。また、どれほどの概算要求が当面御計画されているかということについてお伺いをいたします。
#6
○政府委員(小野沢知之君) まず、冒頭のお話でございますが、私どもこの施策を実行していく場合に、当然地方自治体の意向を十分事前に把握する必要があるというふうに考えておりまして、その辺をポイントの一つに置いてございます。
 それから次に、法律案の対象となる郵便局数がどのくらいか、またその計画は公表されるのかどうかという点についてでございますが、この法律案の第二条第一項で対象郵便局の土地を「都市部に所在する郵便物の取集め及び配達の事務を取り扱う郵便局その他郵政省令で定める郵便局の用に供する土地で郵政事業特別会計に所属するもの」というふうに規定しております。したがいまして、全国約一万三千の普通郵便局のうち窓口事務のみを行う普通郵便局を除きますと、その大部分である約千二百局が一応の対象となります。このうち実際に高度利用の対象となる郵便局は、特に制度発足当初は東京都、政令指定都市十一都市及び県庁所在地四十七都市の駅前、繁華街などの商業地にある全国の集配郵便局等合計百七十三局を中心として、高度利用の必要性の特に高い郵便局の中から選定する方針でおります。
 また、具体的な対象郵便局につきましてですが、郵便局の建て直しの時期、事務所等の需要動向、郵便局舎としての必要な面積、容積率などにつきまして個別具体的に検討した上で選定し、郵政省は当該郵便局の局舎建設にかかる予算要求を平成四年度以降行います。それと同時に、簡保事業団は事業所用ビル部分の建設費にかかる予算要求を行う、こういうふうに取り運ぶ予定でございます。
 なお、公表の問題ですが、このような予算要求が認められた時点で郵便局用地の高度利用にかかる計画について確定し、明らかにできる事項については公表する考えでございまして、これは冒頭のお答えと趣旨を一にするものでございます。
#7
○三重野栄子君 そういたしますと、東京都、県庁所在地、政令指定都市、そういう中で既に都市計画、地域再開発とか、そういうものが計画されているところもあろうと思うんですけれども、今お話しいただきました百七十三局の中には、現在もう既に地域再開発に組み込まれているものは含まれないで進むのでございましょうか。その点をお伺いいたします。
#8
○政府委員(小野沢知之君) 当該地域の地域再開発計画等との関係について一般的にまずお答えいたしますが、郵便局の設置、建設に当たりましては、地元の状況に十分に配慮して調整を行いながら進めていくという方針は先ほど申し上げたとおりです。その中で地域再開発計画との関係も出てくると思います。特に都市部の集配郵便局等大規模な郵便局の場合、建物構造の特殊性、設計変更への対応、建物の管理運営上の問題、将来の郵便物の増加に伴う郵便局の局舎の拡張への対応など特に配慮する必要があり、置局計画、局舎改善計画は業務運行上の必要から郵政省が主体的に進めていかなければいけないというふうに考えています。したがいまして、本件高度利用の対象郵便局につきましては、このような郵便局の中から選定するものでありまして、郵便局舎の改善にあわせて実施する方針であり、地域再開発の完全な一環として実施することは困難だというふうに考えています。
 いずれにいたしましても、具体的な対象郵便局の選定に当たりましては、事務所等の需要動向、容積率等の建築制限、高度利用ビルの建設に要する費用などを総合的かつ綿密に調査し、確実に採算がとれると見込まれる場合に限り実施する方針でございます。
#9
○三重野栄子君 今伺いますと、選定基準あるいは選定を決定するというのはすべて郵政省がなさるというふうに伺ったのでございますけれども、そのやり方としては総合的、綿密的にいろいろされると思います。しかしその場合に、郵便局というのは地域の郵便局でございますから、国民的な所有としての郵便局でございますので、そういう総合的、綿密的に検討される過程でもいいんですけれども、やはりその地域の住民、自治体の代表でありますか、そこに住んでいる人々の意見が反映されるというのは、いつどこで反映されていくのかということをお伺いしたいと思います。
 また、百七十三局が今あるわけでございますけれども、平成四年度に要望されるのは何局ぐらいで、じゃその後の百幾つかというのはどういう計画で進められるのか、そのあたりをお伺いしたいと思います。
#10
○政府委員(小野沢知之君) まず、地域社会の御要望との関係でございますが、ただいま郵政行政全体が地域社会の振興への貢献ということを大きなスローガン、柱といたしておりますし、またその場合に一番大事な手法として地方自治体と連携をとるということを常に私ども念頭に置いてございます。したがいまして、本件の実施につきましても、これからいろんなルール、システムを詰めていくわけですが、当然先生御指摘のように、郵政局を通じて、郵便局を通じて当該地域の御要望とか御意見とか需要等を取り入れていく過程、プロセスというものを積極的に導入していきたいというふうに考えています。
 それから、第二のお尋ねの平成四年度の予算要求ではどことどこの局かというような局数だとか、そういったものの予算要求額の問題ですが、郵便局用地の高度利用にかかわる予算要求の額と申しますのは、具体的な対象郵便局の規模とか所在地とか、あるいは数によって大きく影響されることになります。対象郵便局につきましては、本年度の予算では郵便局の土地の高度利用の実施のための調査研究の経費を計上しておりまして、その趣旨は、本件高度利用業務を行うに当たりまして、対象郵便局を適切に選定するための事務所等の需要動向、事業所用ビルの収益性の判断基準などに関する調査研究を実施いたしまして、早急に具体的な結論を得て適切に選定して平成四年度の予算要求に反映させていくという考えでございます。
 特に制度創設当初は、十分に検討を行った上で慎重に計画を進める必要があるということで、そういった措置を講じているわけでございます。したがいまして、対象郵便局は若干数となるというふうに考えておりますが、今真剣に詰めているところでございまして、調査研究等の経過を踏まえながら早急にその辺の結論を出したいというふうに考えております。したがいまして、現時点で何局ぐらい、どの程度の予算額を計画しているかといった具体的な数字をまだお示しできる段階に至ってございません。
#11
○三重野栄子君 今御答弁いただきました前段の部分でございますけれども、地域社会に貢献をするという意味で地方自治体とも連携をしていきたい、その土地の、その地域の郵便局を通じて受け入れられていくようなシステムということをお話
しいただいたと思いますけれども、それは現在はないのでしょうか。これからおつくりになるんでしょうか。
#12
○政府委員(小野沢知之君) この施策に関連しましては、まだ法案を御審議いただいている段階で何もございませんが、それと趣旨を一にするいろんな施策につきましては、例えば郵便事業を推進する場合に、当然今御指摘のあったような点を念頭に置きながらあらゆる施策を講じているところでございます。
#13
○三重野栄子君 先ほどの御答弁に関連するかと思いますが、平成三年度予算では、平成二年度予算に引き続いて、郵便局の土地の高度利用のための調査研究費として一千百万円が計上されています。平成二年は塩野宏教授を座長として進められておりますけれども、三年度の場合はどのような内容とどのような体制で調査研究をされていくのでしょうか。今までの継続をなさるのでしょうか。それと、もしあれでしたら委員の中の人数とか男女別、性別をひとつお聞かせいただければと思います。
#14
○政府委員(小野沢知之君) お答えいたします。
 この施策は、昨年度末の予算折衝で最終的に唯一の大臣折衝項目として大蔵省と折衝し、関係方面との調整を経て実現するに至ったのでございますが、その場合に、やはり綿密な理論的なまた実証的な調査研究の成果があったということが非常に大きな力になったことを今改めて認識しているわけです。そういう意味で、まだまだ解決すべき諸問題、問題点がございますから、そのために引き続き調査研究を行うということでございます。
 そこで、具体的な調査研究の趣旨、内容等に入りますが、郵便局用地の高度利用の実施に当たりましては、対象郵便局を適切に選定する、これがまず大事です。そして、郵便局と事業所用ビルとの合築を適切に行い、郵便局の業務に支障を及ぼさないようにしなければならないということで、そのためにあらかじめ対象郵便局の選定、郵便局と事業所用ビルとの合築のあり方などについて慎重かつ十分な調査研究を行う必要があるということで調査研究を行うわけでございます。
 その具体的な調査研究の内容のポイントは二つございます。一つは、事業所用ビルの収益性の判断基準、賃貸料とか建設費などですが、それから事務所等の需要動向など対象郵便局を適切に選定するための調査研究ということでございます。第二は、現在及び将来にわたって郵便局の業務に支障を及ぼさない設計上の工夫や建築物の管理運営上の諸問題解決のための方策など郵便局と事業所用ビルとの合築を適切に行うための調査研究ということでございます。
 それから、御指摘のありました調査研究の体制、メンバー等についてでございますが、郵政省が簡易保険福祉事業団及び民間のシンクタンクとの連携を密にして、それぞれが持っているノーハウを最大限活用するとともに、学者や実務家の意見も十分聴取しながら実施する考えでございます。そして、その調査研究は最終報告を待つということではなくて、途中経過や中間報告などを適時踏まえて、その成果を郵便局用地の高度利用にかかる平成四年度予算要求や具体的実施計画の策定、推進に反映させていきたいというふうに考えております。
 あと、メンバーの中で女性の方が入るかどうかという御指摘です。今メンバーの選考の最終段階に来ているんです。今私が関係している調査研究会数多くあるわけですが、女性の感覚あるいは経験、そういったものを活用させていただく意味で必ず女性が入っておりますが、まだ決めていない段階でございます。
#15
○三重野栄子君 メンバーの問題ですけれども、郵政に対する感覚とか経験とかいう問題はありますが、別の視点から見る場合もこれは大変役に立つこともあろうかと思います。建築の問題についても最近は女性の有能な建築家もいらっしゃるわけでございますし、経営についても同機でございますけれども、そういう面で今検討中でございましたらぜひ女性も加えていただきたいということを要望いたしたいと思います。
 次に、平成三年度予算には郵便局と社会福祉施設との合築に関する調査研究費として一千八百万円盛り込まれておりますけれども、この内容についてお尋ねいたします。
 この研究の内容と、それからさきにお尋ねいたしました郵便局の土地高度利用のための調査研究費、今お話しいただきましたものと関連をしてお伺いいたしたいと思いますし、またこの場合の合築に関する調査研究費、それを研究される体制とかあるいは研究内容についてお伺いしたいと思います。
#16
○政府委員(小野沢知之君) 郵便局と社会福祉施設との合築についてでございますが、高齢化社会の進展、婦人の社会進出、核家族化等によりまして社会福祉施設の充実が求められております。郵政省といたしましては、社会福祉の増進に寄与する立場から、現行国有財産法令のもとで合築可能な範囲内で推進するという方針、方向を昨年以来とって進めているところでございます。
 ところで、この合築につきましては、郵政省と社会福祉施設の設置主体の双方にとりまして望ましい施設としませんと、この施策は推進いたしません。そこで、そういったことを調査研究するということで、予算の重要施策といたしまして平成三年度予算において要求いたしました。所要経費一千八百万円が計上されたんですが、これを本年五月中旬から実施するということで、目下鋭意準備を進めているところでございます。
 調査研究の内容についてでございますが、部外の学者、建築、社会福祉関係の専門家等で構成する調査研究会を設置して幅広く研究することとしており、その調査研究項目としては、社会福祉施設の現状と今後の動向、社会福祉施設と他の公共施設との合築例の実態、建物の安全管理、防災上の問題解決のための技術的方策等を考えております。本年九月までに中間報告書を取りまとめ、平成四年二月までに最終報告書を取りまとめる予定でございます。
 一方、今後の本格実施に備えるために、局舎改善が必要な郵便局で、機能面、設備面から見て比較的合築が容易な小規模無集配郵便局三局をモデル局といたしまして選定して、昨年十一月、厚生省や関係地方公共団体に提示し、現在その合築の具体化に向けて鋭意協議を行っているところでございます。その結果を踏まえて、平成四年度予算要求において所要の局舎建設費を要求することといたしております。
 そういうことで、以上申し上げました調査研究とモデル局の試行の結果を十分踏まえながら、郵便局と社会福祉施設との合築の本格実施を進めていく方針を固めているところでございます。
 ところで、今の調査研究と郵便局の土地の高度利用のための調査研究との関係でございます。いずれも先ほど申し上げたとおりの内容の調査研究でございますが、結局二つの調査研究は、郵便局と合築する対象施設が異なること、また対象とする郵便局も別であるということから、それぞれ別個に行う必要があるというふうに考えております。しかし、両施策とも郵便局の土地の有効利用を図り、地域社会の振興に寄与するという共通の観点から行われるものでございますから、その関係に十分配意しながら調査研究を進め、その円滑な推進を図りたいというふうに考えています。
 なお、先ほどの御質問に対する答弁でちょっと舌足らずな点があったんですが、いろんな調査研究で女性にメンバーとしてお願いする私の趣旨は、女性としての感覚とか経験を生かしていただくほかに、最近どの分野でもすぐれた実績を示される、御見解を提示していただく方がふえておりまして、そういう意味で分野別に見てみても女性候補が上がってくるというケースが非常にふえてきています。それを申し添えさせていただきます。
#17
○三重野栄子君 今の二つの調査研究費の御説明を伺いながら考えるわけですけれども、郵便局の土地高度利用の対象郵便局と、それから郵便局と社会福祉施設の合築の調査研究の対象郵便局は違うとはいいましても、合計しますとこれは百七十
三局の中に大体含まれるのでしょうか。そういうことを考えますと、合築の方はちゃんと社会福祉施設というふうにありますから、では余り利潤追求というか利益追求はしないで公用が優先されるように思いますけれども、他方土地高度利用の場合はやはり利益を重点にやっていくように考えられるのでございます。その進捗状況というのは、例えば数ですね、数はどっちがどういうふうになっていくんでしょうか。
#18
○政府委員(小野沢知之君) 二つの施策の切り分けで申し上げますと、将来どういうふうに絡み合っていくかは別といたしまして、土地の高度利用の方は、先ほど申し上げました大規模局百七十三局を中心に都市部で展開していくわけでございます。社会福祉施設との合築の方はそれ以外の局で進むだろうと。もっと小規模の局とか、あるいは関係省庁との意見、それから必要性が合致する、意見が合致する、そういったところで行われることになっていくというふうに考えております。
#19
○三重野栄子君 この点についてはもう少し私も研究いたしまして、改めて機会を得て質問させていただきたいというふうに思います。
 次に、郵便局の土地高度利用と申しますと、郵便局の上部に高層のビルを建てる、言うなら貸しビルというのを始めるように感じるわけでございます。それで、簡易保険福祉事業団は、ビル建設資金をどのように調達されていくお考えでございましょうか。
 また、ただいままでいろいろ局長にお答えいただきましたけれども、まとめまして、ビルの貸付先の用途というのはどのようにお考えでしょうか。できましたら大臣にお伺いいたしたいと思います。
#20
○国務大臣(関谷勝嗣君) るる先ほどまでの先生の御質問の内容のまとめのようなことになってくると思うのでございますが、この賃貸に当たりましては、現在でもそうでございますが、将来にわたりましても郵便局の業務に支障を来さないようにするというこの基本的な考えとともに、周辺地域との調和を確保するということが一番私は基本的に考えておかなければならないことだろうと思っております。
 それと、先生の御質問の大きな流れにあると思うわけでございますが、国または地方公共団体による公用、公共用のための利用に配意をする。それは、建てる前にも地方公共団体と十分に意思の疎通を図るべきでありましょう、かつまた地元の方々、いわゆる地域住民の利便の向上に寄与するということもまた大きなことでありましょうから、そのことも頭に入れて、どのような内容で構築をしていくかということを進めていかなければならないと思っております。そういうようなことで、この法律案に規定しておりますように、事務所であるとか会議場というのが主流であろうと思うわけでございまして、その他の問題につきましては地元の方々と十分に話し合いをし、希望の多い内容のものをまたつくっていくというようなことをやっていけばいいのではないだろうかと思っております。
 それから、これを建てる資金の問題につきましては、事務の方から答弁をさせていただきます。
#21
○政府委員(小野沢知之君) 簡易保険福祉事業団がビル建設資金をどのように調達していくかという方法についてでございますが、当該ビルの建設のために多大な資金が必要となります。
 ところで、本件高度利用は、国有地の有効利用を図るという国の重大な政策課題にこたえるものであり、また事業所用ビルの入居者の選定に当たりましては、国または地方公共団体による公用、公共用のための利用に配意するということ、収益を簡保事業団は郵政事業特別会計に納付し、郵政事業の経営基盤の強化に資することとしていると、そういったことから見て本件業務は公共性の高い業務ということになるわけでございます。そこで、本件業務を円滑かつ効率的に行うためには、事業所用ビルの建設資金につきまして公的資金を活用することが適当であると考えており、同事業団が本件高度利用業務のため財政投融資計画に基づいて簡保資金を借り入れることを法案で制度上可能としているものでございます。
 以上でございます。
#22
○三重野栄子君 以上でこの法案に対しましての質問を終わりまして、一般質問をさせていただきたいと思います。
 郵便事業は、経営努力によりまして黒字が続いているわけでございますけれども、これは職員の努力とともに、年末繁忙時はもとよりでございますが、相当長期の非常勤の皆さんの努力もあろうかと思っています。したがいまして、職員の待遇改善はもちろんですけれども、郵政三事業の職場で働いている非常勤職員の皆さんの問題について、どのように働きたいかとか、労働時間とか、あるいは賃金とか、そういう非常勤の皆さんが処遇面で望んでいることを把握していらっしゃるかどうかということをお伺いしたいと思います。
 なお、大部分は女性ではないかと思いますけれども、そういう方々の待遇改善は今後どのように取り組まれるかということをお伺いしたいと思います。
#23
○政府委員(渡邉民部君) お答えします。
 郵便局で非常勤の職員をたくさん雇いまして、郵便の業務そのものが波動性がございますので、そういうもので業務運行しているわけであります。
 平成元年の二月に関東郵政局管内の郵便局、二十五郵便局でございますが、そこに勤務する約千人の非常勤職員に対しましてアンケートの調査を実施しました。その結果によりますと、非常勤職員からの主な要望というものは、雇用単価の引き上げを希望する者が約三〇%でございます。それから通勤手当、ボーナスの支給額の増額を希望する者が約二二%でございます。それから、休暇日数の増加等を希望する者が約一二%というような調査結果になっております。
 これらの調査結果や郵便局からの要望等を取りまぜまして、非常勤職員の処遇改善というものを図ってまいりました。主なものを申し上げますと、大都市に重点を置いた賃金単価の引き上げ、それから交通実費の支給額の引き上げ、レクリエーション施設とか保養所等の福利厚生施設の利用、それから私服等を保管できるコートハンガーの配備等々の改善を図ったわけであります。また、長期に雇用される非常勤職員につきましては年一回、合計五回でありますが、賃金の増額、それから過去六カ月間に六十日以上雇用された非常勤職員に対しましては夏期及び年末における手当の支給、それから勤務成績の優秀な者に対する表彰、それから二カ月以上継続雇用する非常勤職員に対して作業服の貸与等々の措置を講じてきたところであります。
 なお、休暇については、勤務日数により年次有給休暇を付与しております。今後とも非常勤職員の要望を考慮した労働条件の改善に努めてまいりたいというふうに考えております。
 それから、非常勤職員の社会保険でございますが、これについては健康保険法とか国民年金法とか厚生年金保険法、雇用保険法等の法令が適用されております。
 それから、二つ目の御質問でございますが、女性の非常勤職員がたくさん雇用されているんではないかというふうなことの御質問がございました。郵便局におきまして、今申し上げましたように、多数の非常勤職員を雇用しているんですが、女性の方が非常に多い実態でございます。このような状況を踏まえまして、女性非常勤職員の方に気分よく安心して働いていただくよう作業環境の整備等配意しているところでございます。
 それから、平成二年度においては、作業服等にかえまして、着たり脱いだりが簡単な事務用エプロンの貸与とか、それから都市部の一部の集配普通郵便局におきまして女性非常勤職員用の休憩室の設置をしております。今後とも女性非常勤職員の方にとって働きやすい作業環境にしていくように努力してまいりたいというふうに考えております。
#24
○三重野栄子君 どうもありがとうございました。
 それでは、二つぐらい今度は施設の問題に関係して伺いたいと思います。
 私は、先ほども法案の問題がありましたが、土地の高度利用というのは、建築基準法に規定する法定容積率に比較をして、その許容される分だけの高層ビルを建てるということもこれは一つの高度利用だというふうに思いますけれども、現在ある局舎でも、例えば屋上にグリーンを置いて職員が休憩をしたり、少し改善をすれば高齢者の皆さんのゲートボールとかあるいは憩いの場にできるのではないかと思ったり、キャッチボールとかバレーボールができるような、そのまま現在あるところを少し手を入れれば住民の皆さんも職員の皆さんも使えるようなことが考えられるのではないか。
 それから、日曜、祭日に局内の敷地を市民の駐車場に開放できないだろうか。業務に差し支えない程度に、例えばさくを置いて、あとこちらの方は何台か使えるように、土曜、日曜だけ使えるようにはできないだろうかというふうなことを思ったりしているんです。現在あるものを高度利用というか、多角的に利用するというお考えがあるかどうかお伺いいたします。
#25
○説明員(戸田道男君) ただいま先生から、現在ある郵便局舎の利活用についていろいろなアイデアをお出しいただいたわけでございますが、先生のおっしゃいましたものの中で、例えば屋上を地域住民の方のゲートボールに使っていただくというような例は既に九州で実現している局がございます。それから、駐車場の土、日の利用でございますが、これについては、特にイベントであるとか具体的な事項がございまして、それが郵便局の業務運営に妨げにならないのであれば現地の局長の判断でそういうことも可能ではないかと、そんなふうに考えております。
 以上でございます。
#26
○三重野栄子君 ありがとうございました。現地局長と御相談をすればある程度できる分もございますのですね。
 それじゃ、もう一点でございますけれども、郵便局のロビーと申しましょうか、大変今は新しい局舎が地方でもできていて内容が変わりつつあるわけですけれども、説明をするというか、よくいらっしゃいましたねとか、何をなさいますかとか、どういうことを困っていますかというようなことを例えば説明するような人を配置されたらどうだろうか。これは人件費にかかわるという問題でございますけれども、何か一工夫ができないだろうかというのが一つ。
 それから、夏は暑くて冬は寒いというのが郵便局の朝でございまして、やっぱり窓があいたら、営業が始まったら冬は暖かいね、夏は涼しいねというような郵便局にならないかと思っておりますけれども、この点についての御見解をお伺いいたします。
#27
○説明員(戸田道男君) 私からは後段の御質問のロビーの冷暖房の関係についてお答えしたいと思います。
 民間企業の冷暖房に比較して郵便局の窓口はきかないんではないかというような趣旨ではないかと受け取りましたけれども、郵便局の窓口ロビーにつきましても従来からお客様に快適にサービスを提供できるように進めてきているところでございます。
 具体的な配慮点を二、三申し上げますと、窓口専用の冷暖房設備を設置して冷暖房ができる時間帯や能力を弾力的に運用できるようにしております。二番目としましては、建物外部の影響を受けにくいように出入り口に風よけ室を設けるようにしております。三番目といたしましては、そうした風よけ室あるいはドアからの風の影響を受けにくいようなカウンターの配置、レイアウト、そんなことを考えているわけでございまして、今後もきめ細かく配慮して改良していきたいと思っております。
 なお、冷暖房設備の運用に当たりましては、省エネルギー対策などについても配慮していかなければなりませんし、そういったことも踏まえて、地域の気候状況を踏まえて工夫して行っていることを申し添えさせていただきます。
#28
○三重野栄子君 今御答弁いただいた分はどれぐらいのパーセントになっているでしょうか。例えば、冷暖房の風よけ室があるとかあるいは窓口専用だけの設備があるというようなのは、全体の局舎の何パーセントぐらいになっているでしょうか。
#29
○説明員(戸田道男君) 今具体的な数字を正確には申し上げられませんが、普通郵便局についてはほとんどそうなっているのではないかと思っております。
#30
○三重野栄子君 いろいろ経費の節約等もありましょうし、省エネの問題もあるかと思いますけれども、進んでいない面については、できましたらこの点の配慮をお願いしたいというふうに思います。
 それから、先ほどの人の配置についての御答弁をお願いします。
#31
○政府委員(木下昌浩君) 郵便局の窓口サービスの向上でございますが、郵便局におきましては従来から親切で真心のこもったサービスをするということを目指しまして、その改善に努力をしてきているところでございます。最近行われました、毎年行っておりますが、総務庁がやっております行政サービスに対する国民の評価のアンケート調査結果を見ましても、郵便局の印象がよいという評価が第二位になっておりまして、努力の成果が徐々にあらわれているというふうに考えております。
 ただいま先生御指摘の案内係の配置につきましては、大変厳しい定員事情等もございまして当面困難ではなかろうかと思いますが、わかりやすい窓口という意味で案内表示板の設置とかいうようないろいろ工夫を凝らしまして、お客様が利用しやすい窓口にしていきますように今後も努力してまいりたいというように考えております。
#32
○三重野栄子君 そのようによろしくお願いいたします。
 それから、今のは窓口サービスの問題でございましたけれども、今度はセールスのサービスの問題についてお尋ねしたいと思います。
 貯金や保険に携わっている職員からの話を聞いたわけですけれども、日ごろいつも一生懸命にやっておりますが、やはり貯金・保険に自分が加入して利益を得るということ以外に、地域を歩いていて一目見て、あれは郵便局がやったというような目に見える何かサービスがあれば、皆さんが加入をされた貯金とか保険というものがこういうふうに役立っていますということを言いながら新たなセールスができるのではないかということを言う職員もおられます。例えば、高速道路などにこの道路はガソリン税でできていますとかいうのがありましたり、空き缶入れのかごにこれはどこどこの町内でつくりましたものですと書いてあるとかいうのがあるわけです。そんなに大きな金額でなくても、それぞれの郵便局にある一定の予算があって、それを地域還元にしていく、それはそこの職員みんなで考えてこういうものを住民のためにつくった、それは郵便局がつくりましたというような、施設というと大げさでございますけれども、そういうことができないだろうかと大変積極的な発案をした職員がおられるんですけれども、各局に自由に住民に奉仕できるような資金というか、そういう施策というのは考えられないものでしょうか。
#33
○政府委員(木下昌浩君) ただいまの御質問でございますが、簡易保険の資金の貸し付けを地方公共団体等にやっている場合がございます。その場合に、公園でありますとかあるいは学校だとか、これらは簡易保険の資金によってつくられたものでありますという表示がされておるところでございます。
#34
○三重野栄子君 もう既に各郵便局にきれいに書いてあるところとか、余り見えないけれども書いてあるとかそれぞれ工夫がしてございます。学校とかそういう建物でなくて、貸してつくったというんじゃなくて、もうそのものを、ちょっと説明
がまずいでしょうか、そういうものはできないかということでお伺いいたしたところでございます。
 最後にお伺いいたします。
 四月十三日、ほんの二、三日前ですけれども、私の住んでいるところでございますが、十三日の午前に福岡県警捜査二課と筑紫野署は、公選法違反容疑で福岡市博多区にある普通郵便局の局長から任意で事情聴取を始めるとともに同局を捜索したと新聞、テレビで報道されまして驚いているところです。これは、職員に対しましても、また信頼している市民に対しても、こういうことは余り結果がよくないのではないかというふうに思うわけでございますけれども、このようなことのないように御指示いただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#35
○政府委員(渡邉民部君) 四月十三日に博多南郵便局が福岡県警というか警察署から家宅捜索を受け、また南郵便局の局長が事情聴取を受けたといことは私ども郵政局の方から報告を受けております。捜査の対象というものは公職選挙法違反と聞いているわけであります。詳細については捜査の段階でありますので明らかでないわけであります。
 こういう事実関係については、事情聴取の段階でありますし、今申し上げましたように明らかでないわけでありますが、警察の捜査を受けたことはまことに遺憾であるというように考えています。職員に対しましては、平素から服務規律に違反することのないよう綱紀の保持について指導しているところでありまして、今後とも一層指導を徹底してまいりたいというように考えております。
#36
○三重野栄子君 以上で終わりますが、職員といってもこれ局長でございますから、局長も職員になるかどうかよくわかりませんけれども、そういう点で特に上司の方の指導についてお願いしたいというふうに思います。
 以上で終わります。
#37
○大森昭君 法案は賛成でありますが、ただ私は、大体従来やってきたことの問題について構造的変革を求める質問でありますから、準備していないところは答弁は要らないわけであります。
 今聞いておりまして、郵政大臣が言ったように、郵便事業に支障のないようにやりたいと言われておるわけで、当然だと思うのであります。郵政事業というのは、環境のいい職場があって、いい人をとにかく雇ってということが最大の主眼だろうと私は思っているんです。今大臣が言うように、郵便事業に支障のないようにこのことをなし遂げていきたいというのでありますが、現在の郵便局の改善五ヵ年計画というものについてはどういう進展をしておりますか。
#38
○政府委員(小野沢知之君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、安定した業務運行の確保、それから明るい職場環境づくりの上で郵便局舎の改善というのが基本的な要素の一つであるというふうに認識しておりまして、これまでも積極的に取り組んできたところでございます。郵便局舎の改善に当たりましては、郵便局舎改善五カ年計画を策定いたしまして計画的に取り組んでおり、現在進行中の第七次郵便局舎改善五カ年計画、これは平成二年度から平成六年度まででございますが、これにおいて郵便物数の増加に対処するために郵便ネットワークの拠点となる郵便局及び大都市やその近郊発展地に所在する郵便局の改善に重点を置いて進めてございます。
 具体的には、当該期間内におきまして、普通郵便局分として建物局数が百八十四局、建物面積が百十八万一千平米、年平均で建物局数が三十七局、建物面積が二十三万六千平米、また特定郵便局分といたしましては、建物局数が三百五十局、建物面積が二十万七千平米、年平均で建物局数が七十局、建物面積四万二千平米という局舎改善計画を立ててございます。
 そこで、その計画の進捗状況について申し上げますと、平成二年度及び三年度の予算要求におきまして、郵便事業運営基盤の整備充実という大きな柱を立て、そのもとに郵便物の増加に対応する施設の確保を重要施策として掲げまして、財政当局と真剣な折衝を重ねました結果、この二年間に普通郵便局分としては大阪通常郵便局(仮称)、大阪小包郵便局(仮称)を初めといたします重要拠点局を含む建物局数六十二局、建物面積四十九万四千平米、また特定郵便局分として建物局数百三十局、建物面積七万七千平米の郵便局舎改善予算を確保できたところでございます。
 この二年間を経過した時点での普通郵便局の進捗率ですが、建物局数が三四%、建物面積が四二%であり、この結果を建物局数で見ますと若干予定を下回っているものの、建物面積については予定を上回っている状況でございます。この点については、大阪通常郵便局、大阪小包郵便局等大規模な郵便局の予算を確保しましたことから、結果的に建物面積に比較して建物局数の進捗率が低下していることになったということで、今後これらの大規模な郵便局の局舎改善が完了いたしますと、建物局数の進捗についても建物面積と比例して向上するものというふうに見込んでおります。
 また、特定郵便局の進捗につきましては、建物局数、建物面積とも三七%ということで、ほぼ計画は予定どおり進行いたしております。
 今後とも、第七次郵便局舎改善五ヵ年計画の着実な推進に向けまして所要の予算の確保に努力するほか、局舎施設の整備を推進するための体制を確立する方針でございまして、例えば本年六月には大都市圏整備室を設置する予定でございますが、そうした体制強化のもとで郵便局舎の狭隘、老朽が郵便業務運行の確保に支障を来すことのないよう局舎改善を強力に推進していきたいというふうに考えております。
#39
○大森昭君 局長が言われるように、努力をしておられると思うんですが、まず計画を立てるときの基礎が問題だと思うんです。というのは、二〇〇一年には現在より物数が八〇%近くもふえるという状況がありますし、それから今計画を立てるときに、多分鉄筋だったら六十年もつという形で計画を立てているのかよくわかりませんが、例えば今までの改善計画を立てるときに基礎があると思うんです。いずれにしても物数がどう伸びるのか、その局舎がどのくらいもつのか、そういうところが従来と同じかどうかわかりませんよ、従来と同じであっては、これは計画を立ててもマッチしないんです。というのは、私が見て回って歩いている限りでは、局舎は六十年なんてもってないです。大体もう六十年前に全部狭隘になっています。
 例えば、この間新東京をつくったでしょう。その前に南部、北部、晴海をつくったでしょう。これはいい悪いじゃないんです。やっぱりあのときの情勢は郵便を運ぶときには北部小包つくった方がいいと、南部で地域を違えてやった方がいいと、晴海は通常の取り扱いをやった方がいいという計画でやったわけです。ところが、新東京に壮大な郵便局をつくって全部そこに集約したでしょう。そういうふうに業務の流れが変更する。そうすると、今晴海の場合は大口取り扱いで銀座局をつくってやっているようで、いいことなんですが、ところが小包を取り扱った北部小包はどうかというと、まだ置いてある。
 そういうことを見ますと、この改善計画を立てるときに基礎となる。 どうやって郵便局を建てていくかというときの基礎を洗い直して計画を立てないと、今までの基準で、今局長が言ったように、大阪もこうやります、それから各局こうやりますと、こう言われるんですけれども、私は計画を立てるときにその基準というものについて少し洗い直す必要がどうもあるんじゃないか。これは私の感想ですから別に答弁要りませんが、そういうふうに思うんです。局舎を回ってみますと、大体もう十五年から二十年たてば狭隘の局がざらにあるんです。ですから、そういう計画を立てるときに少し従来の手法を変える必要があるんじゃないかと思うんです。
 せんだって、予算のときにも少し申し上げましたが、何といっても単年度予算でしょう。あの質
問した後ちょっと私も調べてみましたら、郵便局の建設費は十年前の七百七十四億円から三百四十億円しか増加していないんです。我が郵政省は局舎建設は重要課題だと、こう言っていつも重点項目に挙げているんです。だけれども、ここ十年間トータルしてみますとわずかに一・四三倍しか伸びていないんです、予算は。ところが、日本不動産研究所の資料を見ますと、六大都市の地価は十年間で四倍上がっているんです。所によっては四倍どころじゃないです。だから、予算で説明すると、いつも前年度から見ると少しずつふえているから何か非常にふえたようなことを言っていますが、十年を束にしてまとめたら、土地が上がっている状態から見ればもうわずかなものです、この郵政省の予算獲得というのは。
 したがって、こういうことで何か毎年毎年局舎建設は重点項目で前年度よりか伸びているという、満足感といっては大変失礼かもわかりませんが、そういうことで大蔵省にいつも屈服させられているのかどうか。例えば、私が持っているような資料で、大蔵省が査定をするけれども、十年間に一・四三倍しかふえていないじゃないか、不動産研究所の資料だって土地は四倍になっているじゃないか、どうなんだと大蔵省と交渉するのか、しているのかしていないのか。前年度から少し予算がふえたら、満足ではないんでしょうけれどもそれで了承しているのかどうか、その辺はどうなっているのかちょっと聞きたいんです。
 こういうことはわかっていますかね。わかっていればいいです、わかっていれば。要求が抜けた抜けないは別にして、そういえばそうだよな、十年間郵政省まとめてみればわずか一・四三倍しかとれていない、しかし地価はもう四倍も上がっている、所によってはもっとすごいでしょうということはわかっているんだ、そういうことはわかっていて大蔵省と折衝しているんだということなら、それでいいんですよ、大蔵省が悪いわけだから。
#40
○説明員(戸田道男君) 先生がおっしゃいましたように、局舎の改善は郵政省の大変重要な施策であるということは我々も十分認識しておりまして、物数の増加あるいは地域の発展の状況を踏まえまして用地確保と局舎建設に努めているところでございます。平成三年度の予算におきましても、重要施策として取り組んだ結果、郵便局舎建設費として対前年度比一三・一%の伸びを示したわけでございまして、これは郵政事業特別会計予算の全体の伸び八・一%増に比べますと大幅に上回っている伸びであるというふうに考えております。ちなみに二年度予算につきましても、建設費につきましては二〇・一%増、対前年度でございます。これも全体の予算の伸びに比較しまして大変大幅な伸びであるというふうに考えております。
 しかしながら、先生がお話しなさいましたように、異常な地価の上昇も考慮する必要があるため、さらに今後とも局舎改善のための予算確保に努め、郵便局ネットワークの拠点となる郵便局及び大都市やその近郊発展地に所在する郵便局を中心に積極的に局舎改善を進めることとし、所要予算の確保に今後も努めてまいりたいと考えております。
#41
○大森昭君 いや、ですから私は努力していないとは言わないんです。努力しているんでしょう。ただ、今の土地の問題もそうですし、局舎の問題も、十年前から見ますと確かに郵便局舎は最近よくなっていますよ、よくなっているところは。全部悪いとは言っていません。よくなっているところは確かによくなっていますが、ただ前から見ますと、例えば局数なんかではもう減っているんですよね。減っていても、それだけよくなっているから減っているんだと言うんならいいんです。だけれども、実際はどうだろうか、そうなっているだろうかということを見たときに、年々少しずつふえていくということならいいんだけれども、年々減っていくんではどういうことなんだろうかという疑問があるわけです。
 郵政省の皆さんは努力をしてやっているんでしょうけれども、そうすると一体何者が悪いんだろうか。仮に収入がないから、だからそういうところに回せないんだということなのか、郵便料金というのはどういう形でいただくのがいいのか、別に値上げしろと言ったわけじゃないですけれどもね。何か一つの物差しがないと、各項目について非常に場当たり的にやっているんでは、郵政大臣が言うように、信頼された安定した郵政事業にならないんじゃないかという感じもします。これもまた数字を挙げて言えば嫌みになるから言いませんが、非常に局数が減っていることは事実なんです。減っていても局舎がよくなっているじゃないかという状態があるなら、また後で説明をしていただきたいと思うんです。
 そこで、一番目につくのが郵便局と銀行なのでありますが、銀行へ行きますと割合お客様のところはさっとしていますね、女性がいまして。郵便局へ行くと、何か品物が多いんだかどうなのか知らないけれども、中へ入ってみますと、大体課長のところへあいさつに行くのに、体を斜めにしていかなきゃ通れない局が多くないですか。 これはもう皆さんが郵便局を見に行けばすぐわかることですからね。
 そういうようなことになってくると、今機械がいろいろ入ってくるわけですけれども、書類の収納はどういうものにするとか、機械の導入もあの局舎に果たして合うのかどうなのかということで資材を調達しているのかどうかちょっとよくわからないんですがね。やっぱり見た目というのは大事ですから、まずお客様が入ったときに、銀行みたいにさっとしている感じと、郵便局の局の中、窓口から見えますから、ごちゃごちゃしているのはどういうものかということなんだけれども、その辺は局舎の、そういう特に窓口の関係なんか資材部長は何か考えていますか。
#42
○説明員(山口憲美君) お答えを申し上げます。
 郵便局につきましては、利用者の利便を図るというふうな観点から窓口を確保するということが大変大事なことでございまして、シティ・ポストというふうな形でのいろいろな努力等も重ねておりますが、今御指摘のように、個々の郵便局につきましてもそのスペースの有効利用を図る。特に大都市部の郵便局につきましては大変貴重なスペースでございますので、そういうお客様が利用しやすいような、そしてまた作業環境といいますか職場環境の改善に資するような、そういった観点から局舎スペースの有効利用を図ることが肝要であるというふうに私ども考えております。
 そのために、私どもでは現在省内にニューオフィス推進協議会というものを設けておりまして、民間の方々のノーハウ等もおかりしながら、そしてまたいわゆるニューオフィス化の実験対象局というふうなものも選定をいたしまして、その郵便局の実態というふうなものも分析等を加えながら、例えば個々の郵便局の立地条件でありますとかあるいはスペースに合った物品を配備するとか、また物品が全体として整合のとれたようなものになっているかどうかというふうな観点、それからこういうことをやっていくためには当然什器あるいは機器の小型化でありますとか多機能化、統合化、あるいはまた空間の有効利用が図れるような形での物品の開発、そういうふうなことがぜひ必要だというふうに考えております。それからまた、その際には、今もお話ちょっとありましたけれども、単に実用性という観点からだけでなくて、時代感覚に合ったファッション性というふうなことにつきましても十分考慮して物品を導入していく必要があるだろうというふうに思っております。
 それからまた、郵便局の中のレイアウトということも大変大切であるというふうに考えておりまして、特に職員の皆さんがなるべく動作が余り長くならない、いわゆる行動の動線が長くならないような工夫を加えるというふうなこともいろいろ検討していかなきゃいけないと思っております。
 いずれにいたしましても、今大森先生から御指摘のありましたような観点からもいろいろ今後とも勉強しながら、現場の実態に合うようなものを工夫してまいりたい、このように思っている次第
でございます。
#43
○大森昭君 いずれにしても、どなたが書く文章か何かよくわかりませんが、書いてあるものを見ただけでは非常にいいことが書いてあるんですよね、みんな。例えば、地域に愛される郵便局をつくらなきゃいけないとか。
 今東京の場合はもう臨海開発でいろいろ問題になっているでしょう、都市計画で。そういう計画が東京都にあるんなら、郵政局だか本省だかわからぬけれども、例えば行って、東京都がこの臨海開発を都市計画で立てるということになれば、郵便局は一体どういう形でもってどこへ設置してどうあらねばならないかということを考えるわな地域に愛される郵便局をつくると言うんだから。そうでしょう。これは一つの代表的なことだけれども、東京都がそういう都市計画をしたときに、その中で郵便局がどうかということをやっているのかどうか。これはまた質問したって嫌みになるかもしれませんがね。
 だから、多くのところが今都市開発、地域開発をやっているわけでしょう。ここには団地ができると。計画なんかすぐわかるんですよ、もう議会でそういうのを首長さんが提案したりなんかするんですから。そうしたら、そういう町づくりで地方自治体が何かやるときに、一体郵便局はどうかというぐらいの積極性がなきゃ、これは地域に愛される郵便局づくりもヘチマもないんですね。町ができちゃって郵便局の土地がない、さっき言ったように土地代はもう値上がりしちゃって、どこか買わなきゃいけないっていうんでしょう。土地の先行取得なんかでも、大蔵省の役人はわかりませんよ。事業なんてやったことがない人ばっかりなんだから、大蔵省の人はね。だから、せんだっても特別会計とは一体何ぞや、事業を持っている我が郵政事業というのは何ぞやということを私は言っているんで、地域に愛される郵便局をつくらなきゃいけないということをもし決めたんなら、やっぱり実践してもらわにゃいかぬですよ。
 郵便局の窓口なんていうのは、悪いけれども細かいかどうか知らぬけれども、一つの例で私は言っているんですが、行きゃわかるんですよ。本省から出張して局長室で話して帰るということはないんでしょう。出張で行けばみんな見るんでしょう、窓口ぐらいはせめて。これはちょっと何とかしなきゃいけないとか、これは不思議だとかいう視点がないんじゃないかと思うんだな、僕は。だから、土地を先行取得するとか、あるいは何か話題になったら一体郵便局はどうなるのかというようなことの発想がないんじゃないかという感じが、これはもう非常に嫌らしい言い方をしているんだけれども、その点をもうちょっとやってもらいたいんです、率直な話。
 それで、次は人材の確保ですけれども、この前もちょっと指摘をいたしました。採用の辞退者が出ているわけですけれども、これは全国的にはどういうふうに集計していますか。
#44
○政府委員(渡邉民部君) お答えします。
 昨年度実施した外務試験でございますが、平成三年三月末現在、全国では最終合格者の約三八%、二千五百名が採用を辞退しております。
#45
○大森昭君 そうでしょう。これは本務者でさえ、合格しましたよって言ったって三八%が辞退しているんですよ。これはもう大変なことですよ、三八%も合格者が辞退しているというのは。
 それで、さっきも三重野さんから質問あったけれども、大体国会の中じゃ通じるけれども、長期非常勤なんてないんですよ。非常勤というのは常勤じゃないって書くんでしょう。なぜ長期の非常勤なんて言葉があるのかよくわからないけれども、国会じゃ通じますよね、長期非常勤で。民間じゃ長期非常勤というのは何ですかってね。これは短期なんですよ、非常勤というのは。だから、年末繁忙だとか夏季繁忙だとか選挙繁忙のときに一時来てもらうのが非常勤なんですよ、常勤にあらずだよ、これは。
 今郵政事業というのは、本務者でしょう、超勤でしょう、非常勤の人でしょう、請負の人でしょう、この四つでやっているんですよ。要員が足らないじゃないかって言うと、郵政大臣はもう言うことが決まっているんです。最大に努力をいたしますってね。最大に努力したって要員なんかふえっこないんですよ、そんなに我々が思うほど。もともと基礎が、本務者、超勤、非常勤、非常勤といったってもう常態的な非常勤ですよ、それと請負でしょう。都市部なんかみんな請負じゃないですか。
 この間、僕はある局へ行きましたよ。そうしたら、先生、夏季繁忙だとか年末は非常にいいと、物が多くて。一個百五十円ですよ、請負は。ところが、実は八月、九月、十月になると小包が少なくなるから困っちゃうんですよと言っていたんです。請負やらなければ郵政事業はもたないんだから、ほとんど都内の小包は請負でしょう。そうすれば、例えば物がある程度少なくとも生活できる、十五万にするか十万にするかわかりませんがそういうものを出して、そして一個何ぼというような形にしていった方が生活が安定をしていくんじゃないか、例えばの話。
 そういうように、今日現在、もう要員が何だかんだ言ったって多少は皆さんが努力しているからふえていますけれども、どだいもう物数に対応する状態で伸びていかないんだから、そうなれば一体非常勤というのが常勤化していればどうするのか。さっき何か交通費だとか雇用単価だとか厚生福利だとか言われたけれども、そんなみみっちい話じゃなくて、本務者の人を雇う場合だったら幾ら金がかかると、それに匹敵するかどうか知らぬけれども、非常勤職員だったら安上がりなんていう発想はやめるんですよ。請負業者だったら安上がりになるなんていう発想をやめるんですよ。
 そうしなきゃ、本務者でさえ三八%も合格者がやめていくという状態は何か。言うに及ばずでしょう。非常勤なんかもうまるっきり、交通費だとか厚生福利だとか単価を上げるとか、こんな問題で処理ができるわけないんですよ。請負業者もそうなんです。だから、そういうように三八%も本務者が採用を辞退するという状態というのは、もっと底辺にいる人たちがどういう状態かということを見詰め直さないとこれは大変なことになるんじゃないか。
 例えば、私は本省の機構を見てもよくわからないんだけれども、人事部に要員給与課、要員係が二つあって、事業局の今度郵務局の方へ行くとまた要員企画課というのがあって、それで貯金局と簡易保険局には要員企画室というのがある。それで、国会でこう質問すると人事部長が答弁する。答弁する人事部は要員給与課で係が二つ。もちろんこれがいいか悪いか私もわからないんだけれども、例えばこれだけ要員が大変な問題、局舎の問題も非常に変化をするという状態の中で、郵務局が企画したものを単に建築部がそれを建てるということでいいのかどうなのか。もう少し建築部というのは、どこに建てるとか建てないとかというのまで、それは郵務局とは相談しなきゃいかぬけれども、しかし局舎の改善計画あるいは建てる局については建築部がもっと責任を持ってやるとかね。
 これ質問したって建築部長が答弁したり郵務局長が答弁したり、要員の問題で質問すれば人事部長が答弁する。もう答弁要らないですから、果たしていいのか悪いのか、そういうところを少しやってもらいたいんです。三八%も全国的に合格の辞退者が出たというんだから、人事部長ももう深刻に受けとめていると思うから答弁はいいですよ。
 それで、今度法案ですが、さっき三重野さんが質問していたけれども、経営基盤の強化、まあ経営基盤を弱体化する法案なんか出すことないから、何でも経営基盤を強化するんだけれども、どうもよくわからないんです。地代を取るわけでしょう。普通は地代を取ったら、もうそこでもうかったら取らないんだよね。そうでしょう。だって、土地を貸しますよ、お金は幾らいただきますよと地代取っていて、事業経営してもうかったらまた郵政特別会計へぶち込むというんでしょう。だから、郵便事業なら郵便事業の経営というのは
一体何が原則だと。副次事業をやって、副次事業で今度は郵政特別会計というのは運用していくのかどうなのかなという感じが何かするんです。
 簡保事業団にとにかく運営させるわけだから、簡保事業団は少なくともあれでしょう、診療所を運営していたり老人ホームを運営していたり、長期保養所をやっているわけでしょう。だからそういうものに、これから高齢化社会だとか余暇利用だとかいろんな問題があるんだから、土地代いただいているんだから、仮に余裕金が出たら、もうそこで老人ホームを簡保事業団でやってもらうというんならいいけれども、何かこれは先の話でしょうけれども、もうかったらそれをいただいて郵政特別会計の雑収入かなんかに入れるんでしょう、これ。
 そうなってきますと、どうも郵政事業の本来のあり方というのは一体何かという疑問が浮かぶんです。これを言ったって今修正するというわけにはいかないわけだから、僕はこの法案は賛成ではあるけれども、省令だとか政令だとか、この法案が通った後にできるものが用意されていないからちょっと我々わからないんだよね、はっきり言うと。だから、実行に移った段階でこれいろいろ物を言わなきゃいけないなと思っているわけですけれども、非常に不明確なんですよ、この法律は。
 でも、いずれにしたって郵便局舎のあいているところを利用するということは、土地対策からいっても、今国土の狭い日本の中からいって我々は賛成するわけだけれども、非常にそういうところに問題があるんじゃないかと思うんですが、局長、何かありますか。
#46
○政府委員(小野沢知之君) 考えに考えて、また関係方面と真剣に折衝を行って、できる限りの案をつくったつもりでございますが、先生の御指摘の点も踏まえて、実際に業務を開始するまでにさらに精緻な内容に詰めていきたいというふうに考えます。
#47
○大森昭君 それで、この間、政務次官ね、あなたがいないところで少し、あなたは大蔵省出身だから、問題点を羅列したんです。その後でまた私もちょっと宿舎の問題、入居基準の問題、どうしてこうなっているのかなと思っていろいろもう一回調べました。
 国家公務員宿舎法という法律がありまして、大蔵省の理財局ですかな、この文書によって、「国家公務員等の旅費に関する法律(昭和二十五年法律第百十四号)第二条第二項の規定により、大蔵大臣に協議して定める相当する職務の級を準用すること」、これは郵政省が現業官庁ですから、今一般公務員と違って俸給表が違うから、どこか適用して宿舎の広さとかなんかを決めるんですね。これ宿舎へ入る人を決めるんでしょう。ところが、その基準は何かといったら国家公務員等の旅費に関する法律なんだね。出張するのと宿舎に入るのと同じかね、これ。大蔵省というのもどうかと思うけれども、これをまた基準にしてやっている郵政省もどうかと思うんですよ。グリーンに乗れるとかどうだとかってあるんでしょう、旅費法は。宿舎なんというのは、そんなわけにいかないでしょう、実際の話。
 こういうことを見ますと、ああいかに郵政省というのは大蔵大臣といろいろ協議をして何でもかんでもこれ決められているんだなというように思うんです。大蔵省の悪口言うなら大蔵省を呼んできて言えば一番よかったんだけれども、きょうは政務次官が出るというから、大臣は所用で中座していないというから、今僕がずっと言った中で、政務次官、何か思うことがあったら言ってください。
#48
○政府委員(大野功統君) 大森先生には常日ごろから郵政事業に対しまして大変温かい御愛情を賜っておりまして、大変我々感謝いたしております。今後とも様々な角度からあるいは大所高所から御指導、御鞭撻をちょうだいいたしまして、その御指導、御鞭撻を励みにいたしまして、これからも一生懸命我々郵政事業のために努力してまいる次第でございます。
 私は、今御指摘の国家公務員の宿舎入居基準とそれから旅費法との間の関係につきましては、実は存じ上げなかったんでありますけれども、もしそのようなことであれば、大変大森先生と同じように不思議な感じがいたします。勉強させていただきまして、おかしいところを改めていくのが我々の役目でございますので、今後ともおかしいと思われるようなところはどんどん改めてまいりたいと思っております。
 こういうことを大森先生に申し上げるのは、まことに釈迦に説法をしているような感じで気恥ずかしいわけでございますけれども、今先生から、例えばせっかく外務職員に受かったのにやめていく人間の問題、あるいは局舎の問題、いろいろ御指摘をちょうだいいたしました。
 私は、まさに郵政事業というのは、これからの時代の変化にこたえていかなきゃいけない。その時代の変化というのは何があるかというと、やっぱり業務量がふえていく、それに対応してどうやっていくのか。あるいは労働力不足、既に労働力不足が出ております。労働力不足にどうやって対応していくのか。あるいは局舎の問題。せんだっても私は、すべての局舎を見ているわけでございません、一つか二つでございますけれども、札幌中央郵便局を拝見させていただきました。入った瞬間、左の方に読書コーナーがあったり、広々としていて、大変いいすばらしい構えだなと思ったわけでございますけれども、すべてそういう局舎ばかりではありません。局舎が狭隘になっている、こういういろんな問題があるわけでございます。
 何さま郵政事業というのは、極めて公共性の高い事業であることは言うに及びません。離島にも手紙を届けなければいけませんし、山村僻地にも小包をお届けしなければならない。いわばその点では採算が合わない仕事もやっていかなければいけないことはもう言うまでもないことでございます。採算が合わないところも抱えながら、国民一般の福祉のために、公共のためにやっていく、これが郵政事業の一つの使命でございます。しかも、一方におきましては収支が相償っていかなきゃいけない、こういう制約も受けるわけでございます。
 したがいまして、効率化ということが民間企業以上に、それ以上に求められておりますのが郵政事業でございます。効率化をやらなきゃいけないとともに、この公共の要求にもこたえていかなきゃいけない。そのところに我々の大変大きな使命があると同時に、効率化と公共との問題を大きな調和の中で考えていかなければならない、このように思っております。しかしながら、効率化、その調和を考える上におきまして、現場の職員、第一線で一生懸命この郵政事業を支えてくださっている現場の皆様にしわ寄せになるようなことがあっては絶対にならない、このような観点から考えていかなければいけない大事な問題だと思っております。
 郵政事業というのは、先生おっしゃった中に一つありましたけれども、余り場当たり的にやるものじゃないということでありました。この点につきましては、私は今の郵政事業というのは時代の一歩か二歩、あるいは三歩ぐらい先を歩いているのではないか。例えば、国際化の問題が出てきましたら国際ボランティア貯金、あるいは土地の問題が出てきましたら郵便局の土地高度化利用の問題、あるいは長寿化の問題が出てまいりましたらトータルプランしあわせ、こういうように時代の一歩、二歩、あるいは三歩ぐらい先を歩いているんじゃないか。こういうことが場当たりなのか、あるいは国民のニーズにこたえていっているのか。私は国民のニーズにこたえていっていることだと思っておりますけれども、先生御指摘のように、今申し上げました時代の変化、繰り返しになりますけれども、郵便物がふえる、労働力の問題、局舎の問題、こういうことを長期的にこれからもっともっと考えてまいりたい、このように思っておりますので、どうぞこれからもよろしく御指導のほどをお願い申し上げます。
 ありがとうございます。
#49
○大森昭君 私の言っているのも少し理想論があるかもわかりませんが、とにかく今次官が言ったように、やっぱり何か不思議だな、何とかならないかなという視点をもうちょっと僕は持ってもらう必要があると思うんですよ。それで、努力したけれどもできないこともありますね。
 例えば、この法案でもそうなんですけれども、今納付金の問題を言いましたけれども、何でこれ特例でやるんだろうか。特例じゃなくて簡保事業団法を改正したらいいじゃないか。何か知らないけれども、なじまないのをやってもらうから特例にするのか、特例にしておけば何かつくったときにすぐ外せるから特例にしておくのか。何だか腰が据わっていないんだよね、僕に言わせると。もっと大胆に言うなら、もう簡保事業団じゃなくて、貯金の金も運用してもらっているんだから、今度は郵政特別会計に直接納付金をもらっていくということになれば、郵政事業団だっていいんですよ。ところが、それやっちゃうと、今度また何か世の中が変わって事業団をつくるときに、郵便事業団というのができなくなっちゃうとか、貯金事業団ができなくなっちゃうから、やっぱり特例か何かでちょっとくっつけておけばいいということなのかどうなのか。この辺も何か非常に場当たり的なんです。
 だから、次官のお話の中にもありましたけれども、やはり長期計画というものを少し練り上げれば、これから先何をしなきゃいけないか、今やっていることについてはどこに矛盾があるのか、どこを直さなければいけないのか、こういう視点に立つんですね。そうすると、話していくと、局長なんか一年でやめるんじゃなくて、郵務局長は御苦労さんで二年やっているわけですけれども、三年ぐらい郵務局長をやると大体郵務局の問題は全部わかっちゃう。あなたは優秀だから、一年でもわかっちゃったかもわからぬけれどもね。今度また国会に来るとがらっと変わっていると思うんです、実際の話。だから、不思議に思うということは、やっぱり一年やって不思議に思って、二年目は手直しする、三期目はそれを完成するぐらいの、そんなことをやったんじゃ人事が詰まっちゃってしょうがないということになっちゃうかもわからぬけれども、まあ物の例えです。
 どうかひとつ、長期計画なら長期計画、それは難しいですよ。今この世の中がこんなに変動しているのに、何を五年先だとか十年先なんか見通せるかという意見もないわけじゃないでしょうけれども、なるたけそういう視点で、長期計画を練り上げていく中で問題点を洗い直すという考え方で、大体次官が答弁しているんだけれども、事務当局の方で何かありますかね。
#50
○政府委員(小野沢知之君) 長期的な視点に立ってすべての仕事を進めていくべきだというお話、全く同感でございまして、私もそういった観点から仕事に取り組んでいるつもりでございます。
 郵務局長に着任して眼前にある諸懸案はほとんど手がけたつもりですが、放置しておけば結果的に何年後かに大きな問題になっただろうということを手がけたつもりですが、一つ今また手がけていることを申し上げますと、郵便事業の経営方針ということで、今長期を視野に置いたものをつくりまして、それを職員あるいは外部の方にもお知らせしているわけです。十年を見通すということは大変ですが、さっき先生のお話にもありましたように、途中で問題点が生ずれば修正すればいいわけでして、そういう観点から勇敢にいろんな考え方をひとつ打ち出していきたいというふうに考えております。
 例えば、先ほどお話がありました局舎改善の計画ですが、そこらもずっと研究していたんですが、五カ年計画を七回続けている、七次重ねておる、三十五年です。何で五ヵ年だけできたのかということも私自身個人的に疑問を持ったんですが、この五ヵ年計画自体を激動する世の中で修正を加えていく、見直していくということに、やはり十年先を見てしっかりした案をつくって財政当局とも交渉していくとか、そういう姿勢が必要だろうということを先生のお話を聞きながら改めて認識した次第でございます。
#51
○大森昭君 じゃ最後に、いろんなことを言ってもあれですけれども、例えば狸穴にある庁舎、あれは昭和二年に建ったんですよ。今は郵政研究所と監察局と何か入っているけれども、この間直しましたね、きれいに。だけれども、何であの狸穴の庁舎をあのままでああいうふうにしておくのか。東京中郵の前へ行けば、東京中郵は新東京でみんな東陽町に行って、あの中はどうなっているのかなと。必ず言うことはもうわかっているんです。丸の内は都市計画がはっきりしないからあの東京中郵はどうにもならないんだとか言っているんです。だけれども、普通の民間企業だったら、そんな都市計画が決まらないから何もできないとか、狸穴の土地だって、あれは六本木からずっと来て大変な繁華街になっちゃった。ずっとこう来ると郵政監察局、ソビエト大使館のところで何か真っ暗になっちゃう。
 だから、不思議に感じることがいっぱいあるわけ。一々言いません、私。一々言わないけれども、そういうことだなと世の中の人はみんな見ているな、じゃ我々はどうするかという発想を持っていただくことをお願いして、もうこれ以上あちこちの嫌みたらたら言ってみたところで問題が解決するわけじゃない。ただ、さっき冒頭に言ったように、この法案も非常に問題がたくさんある法案ですから、委員会できょう三重野さんからもいろいろ指摘した問題がありますけれども、どうか十分ひとつ対処していただくことをお願いして、質問を終わります。
#52
○星川保松君 郵便局の土地を高度利用するということでありますが、それ自体は大変結構なことである、こういうふうに思います。しかし、すべての郵便局がその対象になるというわけでもありませんで、非常に限定された郵便局が対象ということのようでありますが、その中で例えば既存の郵便局の建物に上層部をずっと建て増しをして高度利用するというようなことも考えておるのかどうか。それから、新たに土地を買って、そして大きなビルを建てて高度利用するというようなことも考えているのかどうか。それからもう一つは、郵便局といいましても特定局が圧倒的に数が多いわけであります。その中の都市部の特定局も対象に考えておるのかどうかをお尋ねしたいと思います。
#53
○政府委員(小野沢知之君) 三点お尋ねがございました。
 まず、第一点の既存の郵便局舎の建て増しについてでございますが、本件の施策におきましては、都市部の既設の集配郵便局の多くが比較的低層にとどまっておりまして、局舎の上層部の活用の余地が大きい実情にある、そういったことから原則としてこれらの郵便局の局舎改善に合わせましてその土地の高度利用を図ることを趣旨といたしております。既存の郵便局舎の建て増しをする場合にありましては、既存の郵便局舎の建築構造及び建築技術上の制約から上層部への建て増しはせいぜい一、二階しかできず、本件の趣旨に合うものではございませんので、簡易保険福祉事業団が既存の郵便局の上層部に事業所用ビルを合築することは事実上考えられないところでございます。
 第二点の新設局の取り扱いについてでございますが、新設局につきましても制度上本法案の対象となり得るものでございますけれども、都市部の既設の集配郵便局は、このように局舎の上層部の活用の余地が大きい実情にあることから、まずはこれら既設の郵便局につきまして、その建て直しの時期に合わせて、事務所等の需要動向だとか、事業の採算性だとか、容積率などの建築制限、それから郵便局舎としての必要な面積等を総合的に勘案しました上で逐次実施していく方針でございます。
 それから、三点目の都市部の特定郵便局のケースでございますが、この施策では郵政事業特別会計に所属する土地を対象としているという、そういう法律の規定になっております。そうしますと、特定郵便局の場合、その土地は九割以上が借
地になっておりますので、その他の要素等もあわせまして、大部分は本法律案の対象にならないというふうに考えております。また本施策は、都市部にありまして、かつ郵便物の取り集め及び配達の事務を取り扱っている郵便局等を対象としているものであり、都市部の特定郵便局については当該事務を行っていないものがほとんどでございますことから、特定郵便局は事実上本法案の対象郵便局とならないものが大半だというように考えております。
#54
○星川保松君 それから、郵便局の土地というのは郵便事業のために使用されるというのが本来のものなわけでございます。その郵便局の上層部に事業所用のビルをつくるということをいたしまして、郵便局の業務量がだんだんふえてくるということが考えられるわけでございます。ふえてきた場合に、その郵便局で使っていない部分について今度新たに転用してもらわなければならないという事態が生じてくる、こういうふうに思うわけでございます。そうした場合は、今度は郵政省が簡保事業団からその転用部分について買い上げるとかあるいは借り受けをするとかというようなことをしなければならないと思いますが、その際に買い上げなり借り受けなりが円滑にいくように配慮されておるのかどうか、その点をお尋ねしたいと思います。
#55
○政府委員(小野沢知之君) 郵便局というものあるいは郵便局の用地は郵便事業本来の使命を達成することが大事なことでございまして、今御指摘のありました点を十分踏まえて対応しているところでございます。
 郵便局用地の高度利用におきましては、将来郵便物数の増加により郵便局舎を拡張することが必要となった場合には、国有財産法に基づきまして国は事業所用ビルのうち必要な部分を買い取るとともに、買い取った建物にかかる土地の賃貸借契約を解除することといたしております。そこで、将来郵便局部分の拡張が必要となった際にこれに円滑に対応できる仕組みとするために、国が一〇・〇%出資し、その意思を直接反映することのできる特殊法人である簡易保険福祉事業団に事業所用ビルの建設、管理にかかる業務を行わせるという仕組みをとったものでございます。
 また、郵政業務との調和を確保するための基準として、将来の郵便物数の増大により郵便局舎へ転用する可能性の高い郵便局舎の直近階については、会議場等一時使用のための施設として利用したり、郵便局舎への転用を円滑に行うことができるような建物構造とする、例えば階高を高くするとか広いスパンにするとか、そういったことなど措置しまして、郵便局舎への転用が円滑に行えることを確保するための基準を郵政省令で定めるということにいたしまして、現在鋭意その準備を進めているところでございます。
 さらに、簡易保険福祉事業団と入居者との関係につきましては、賃貸契約におきまして、郵便局部分の拡張が必要となった際には明け渡しを求めることがある旨明記することとし、同事業団が立ち退きを求めていくことになります。
#56
○星川保松君 それで、郵政省が簡保事業団に土地を貸し付けるということになりまして、その地代を受け取るわけでございます。この地代の額ほどのようにして決めるおつもりであるか、何か基準のようなものを持っていらっしゃるのかどうかお尋ねしたいと思います。
#57
○説明員(戸田道男君) 貸付料について御説明したいと思います。
 一般に国有地を貸し付ける場合の貸付料につきましては、大蔵省の定めた基準に従って算定することとなっております。この基準によりますと、貸付料の年額は、原則といたしましてその敷地の相続税課税標準価格に一定の率を乗じて得た額、すなわちこれが平米当たりの単価になるわけですが、それに貸付面積を掛けて算定することとなります。
 いずれにしましても、この簡保事業団に土地の高度利用に基づいて郵便局用地を貸し付ける場合につきましては、ただいま申し上げましたような基準を参考にいたしまして算定した上で、大蔵省と個別に協議して決定していくこととしております。
#58
○星川保松君 この簡保事業団は、地代のほか利益が一定額以上生じた場合には国庫に納付金を納めるということになっておるわけでありますが、こういう仕事をしていくのは非常に大変だろうと思います。利益が上がるように懸命に努力をしなければならないわけでございます。利益が上がるという自信を持って計画をつくっていらっしゃるかどうか、それからその納付金というのは、生ずるとすればいつごろから生ずるというふうにお考えかお尋ねしたいと思います。
#59
○政府委員(小野沢知之君) 本件の高度利用によります地代収入の額とか納付金を国庫に納める時期につきましては、具体的な対象郵便局の規模とか所在地とか数によって大きく影響を受けるという要素がございます。
 そこで、利益の見通しについてでございますが、対象郵便局の選定に当たりましては、容積率等の建築制限、事務所等の需要動向、高度利用ビルの建設に要する費用などを総合的かつ綿密に調査いたしまして、確実に採算がとれることが見込まれる場合に限って実施する方針でございます。したがって、本施策を通じて利益は上がっていくものというふうに考えております。
 なお、納付金を国庫に納める時期につきましては、対象郵便局の状況によって大きく左右されるのでありますけれども、本年度予算で郵便局の土地の高度利用の実施のための調査研究の経費を計上しておりまして、本件高度利用業務を行うに当たりまして、対象郵便局を適切に選定するための事業所用ビルの収益性の判断基準、事務所等の需要動向などに関する調査研究を実施して、早急に具体的な結論を得て適切に選定し、平成四年度の予算要求に直ちに反映させていく考えでございます。特に制度創設の当初は十分な検討を行った上で慎重に計画を進める必要があるというふうに考えておりまして、そういう意味で対象郵便局は若干数となるというふうに考えますが、これから早急に詰めたいというふうに考えております。したがいまして、現時点では、納付金についていつから納めることとなるかという時期をお示しできないという状況でございます。
#60
○星川保松君 国有地を持っているのは、郵政省だけではなくていろいろな省庁が持っているわけでありまして、先ほど次官からお話がありましたように、郵政省が先んじてこの高度利用をするということであります。これは大変積極的な行政のあり方だというふうに思いますが、またこれが先鞭となってうまくいけばいいのでありますけれども、これがうまくいかない場合はだれもやらないということになってしまうおそれがあるというふうに私は思います。それで、大変勇気の要る仕事に手をかけたというふうには思いますけれども、これは必ず成功してもらわなければならないというふうにも思います。
 そこで、むしろ裏目に出て赤字が出たりして、それで逆に郵政事業の財政の足を引っ張るようなことになったらこれは大変なことでございます。そういうことで、かなりの決意を持って臨んでもらわなければならない、こう思いますが、その決意のほどをひとつお伺いしておきたいと思います。
#61
○政府委員(大野功統君) ただいま星川先生には郵政省のチャレンジ精神を高く評価していただきまして、本当にありがとうございます。
 言うまでもなく、この問題は土地不足、土地問題から出てきているというふうに私は了解しております。土地というのはもちろん有限でございますから、いかに私有地であっても神聖不可侵とばかり言っているわけにはいかない。その中にあって国有地というのは、特にその点を考えていかなきゃいけない。しかしながら、郵政省の仕事は土地を貸すことでも貸しビル業をやることでもありません。郵政省の仕事というのは、あくまでも郵政三事業をどんどん成功させていくことでございます。したがいまして、先生御指摘のとおり、
もし仮に今回の土地の高度化利用の問題が本来の郵政省の責務でございます郵政事業に影響を及ぼすようなことがあれば、絶対にそういうことをやっちゃいけないことであると私は了解しております。
 したがいまして、本件を実行するに当たりましては、綿密な調査をやった上で成功する可能性のあるところだけ、可能性というよりも絶対に成功できる、こういう見通しが立った上でやるべきだと存じております。どのような調査をやるかにつきましては、局長から答弁すると思います。
 ありがとうございました。
#62
○政府委員(小野沢知之君) 心血を注いだ制度創設でありますから、蛮勇と言われることのないように注意をもって臨みたいと思います。
#63
○星川保松君 次に、郵政職員の中で、都会で採用されまして、故郷に帰りたいという人が非常に多くいるようでございます。これは、いわゆる日本の国土が過疎過密の状態で均衡ある発展をしておらない、都市の一極集中の人口の流れも依然としてとまっておらないというようなことの反映だということも言えますけれども、その反面、子供さんが今非常に少ない時代になってきております。そこで、地方から出てきて都会で勤めている方も、親御さんが若いうちはいいのでありますが、私も相談などを受けた場合は、若いうちはそれは遠くで修業しておいた方が身のためにもなるよということを言っておるのでありますが、親が年をとったり病気をしたりあるいは亡くなったりというようなことになりますと、何とか帰ってほしいというようなことになってきておりまして、そういう要望が非常に多くなっているように思うわけでございます。
 そこで、このUターンの状況がどのように現状なっているかお伺いしたいと思います。
#64
○政府委員(渡邉民部君) お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、都会で採用されまして故郷に帰りたいといういわゆるUターンでございますが、まず採用に当たりまして、希望者の多い東京、関東、近畿郵政局管内におきましては、受験者に対しまして、将来とも採用された管内に勤務してもらいたいと考えておりまして、受験案内の中でもあるいはまた試験合格者を採用するに当たっても、その点を十分に説明いたしまして、理解を得た上で採用しているところであります。
 しかしながら、就職後職員側の事情によりましてUターンをしたいというような希望が出された場合には、従来から要員事情の許す限りUターンを実施してきたところであります。一方、地方では欠員が発生しがたいというようなところもございます。また、希望者が同一地域に集中するという事情もございます。それからまた、地元からの新規採用も行う必要がある等々のことから、すべてのUターンの希望をかなえるということはなかなか難しい状況に相なっております。
 ちなみに、最近におけるUターンの実施状況でございますが、平成元年度で東京、関東、近畿郵政局管内から他管内へUターンした者は約三百六十名でございます。
 今後とも、私どもといたしましては、Uターン希望者については転出局やあるいは受入地域の要員事情等のほか、転勤希望事由とかあるいは本人の勤務状況とか、そういうものを総合的に勘案してUターンを実施してまいりたいというふうに考えております。大都市でUターンを希望する者がかなりおりますので、なかなか実現が難しいというような状況でございます。
#65
○星川保松君 このUターンの事情は非常に深刻なようでございます。それで、Uターン希望者が大勢おって、これがなかなかその願いがかなえられないということになってまいりますと、やはり職員の仕事に対する意欲などにも大きな影響を及ぼしてくるんじゃないかというふうに思われるわけでございます。
 そこで、今のところは非常に広域的に職員を採用しているという職員採用の制度にもやはり考慮を加えなければならないのではないかというような気がするわけでございます。そういうことで、もっと地元採用を強めていくというような採用についての改善といいますか、そういう考えはあるかどうかお尋ねしたいと思います。
#66
○政府委員(渡邉民部君) 御指摘のとおり地元に密着した職員の確保というものが必要だとも思っておりますし、また地元志向の若者が増加しているということも確かでありますので、そういった観点から地元採用というものを重要視してまいりたいというふうに考えております。しかしながら、近年の大都市におきます人材確保難という状況がありますので、広域的に採用を行わざるを得ないような状況になっております。このような状況の中で、大都市において地元出身者の確保を図るため、今後とも大都市の例えば高校生等への応募勧奨等について積極的に努力してまいりたいというふうに考えております。
#67
○星川保松君 最後に、最近郵便関係の事故、犯罪等がかなり多く発生しているようでございます。さきの新東京郵便局でのいわゆる盗難事件などにも見られますように、犯罪、事件等いろいろ原因があると思うのでありますが、最近における事故、犯罪の発生状況とその原因を、簡単で結構ですから、ひとつ御説明を願いたいと思います。
#68
○説明員(宍戸成夫君) 郵便関係の事故や犯罪でございますけれども、特に部内職員による犯罪は決してあってはならないものであるというふうに思います。残念ながら毎年発生しておりまして、大変遺憾に思っております。
 先生御指摘の最近お客様に御迷惑をおかけした郵便関係の主な事件でございますけれども、一つは、新東京郵便局における郵便運送車両の盗難事件、そしてこれも東京でございますけれども、豊島郵便局で書留郵便物の盗難事件もございました。それから、郵便外務職員による普通通常郵便物の放棄あるいは隠匿、こういった事件なども発生しております。
 こういった犯罪を生じさせた主な原因でございますけれども、郵便関係の職員あるいは取扱関係者が手順どおりの仕事をLていなかったものであるというふうに考えております。例えば、新東京郵便局の郵便車盗難事件でございますけれども、エンジンキーをつけたまま運送員が郵便車両から離れたことが直接の原因でございました。今後とも、このような犯罪を防止するために、職員はもちろんでございますけれども、受託業者等も含めまして関係者が一体となって防犯意識を高める、防犯管理体制の一層の充実強化を図るということで取り組んでまいりたいと思います。
#69
○星川保松君 終わります。
#70
○委員長(一井淳治君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十一時五十九分休憩
     ─────・─────
   午後一時一分開会
#71
○委員長(一井淳治君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、郵便局の用に供する土地の高度利用のための簡易保険福祉事業団の業務の特例等に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#72
○鶴岡洋君 法案の質問に入る前に、二、三点お伺いします。
 最初は、書留の郵便物の補償額の見直しについて、ことしの二月二十一日でございましたけれども、私は当委員会で質問をいたしました。そのとき、局長の答弁として四月中に一定の結論を出す、こういうお話でございました。現金では二十万ですか、その他二百万と、今の社会情勢に合わして、これ約十年前に改正されてそのままになっているんで、この点はどうかと、こういうことで質問いたしましたところ、今言いましたように「四月中に一定の結論を出す」と、こういうことでございましたのですけれども、どのような状況になったかお答え願いたいと思います。
#73
○政府委員(小野沢知之君) お答え申し上げます。
 現金書留郵便物の損害要償額の限度額を引き上げることにつきましては、時代の流れに沿って書留制度の内容を改善すべきであると認識いたしまして、お客様のニーズの状況、郵便事業財政に与える影響の程度などにつきまして、先生に御答弁いたしました以降も鋭意検討を進めてまいりました。その結果、お客様のニーズにつきましては、郵便局を通じて調査したところ、相当数の郵便局がお客様からの限度額の引き上げの御要望を承っているということがわかりました。全調査対象局の七四%から御要望があったということの報告がございます。
 そこで、具体的な限度額についてでございますけれども、五十万円までを希望されるお客様が最も多く、限度額を現行の二十万円から五十万円まで引き上げますと、それによってお客様の御要望に十分おこたえすることができることが判明いたしました。そういうふうにもし仮に措置いたしますと、限度額の引き上げを要望されるお客様の九六%の御要望を満たすことができるというデータがまとまりました。また、制度改正を実施しても、郵便事業財政上悪影響を生じたり、事故、犯罪を誘発したりするなどの事業運営上の問題も生じないという結論を得たところでございます。そこで、郵便規則の一部改正を行うことといたしまして、来る四月二十六日から公布、施行する予定で、今最終の準備を進めているところでございます。
#74
○鶴岡洋君 次に、郵便事業の財政についてお伺いをいたします。
 これも私、これは六十二年だったんですが、五月二十一日に質問をいたしました。内容は、郵便料金の見通しについてでございますが、そのときに、これは唐沢大臣の答弁でございましたけれども、「今後とも経営努力をできるだけ続けまして、料金の値上げは極力先送りいたしたい、」と、こういう答弁でございました。その後も料金を据え置いて安定した事業経営を続けておられるようですけれども、この郵便事業の財政について平成二年度の状況を教えていただきたいと思います。
#75
○政府委員(小野沢知之君) 郵便事業財政は、昭和五十五年度末において約二千五百億円の累積欠損金を抱えるに至りましたため、昭和五十六年一月及び四月に料金改定を実施したところでございますが、その後経済の好況が持続する中で、労使関係の安定を背景に合理化、効率化の施策に積極的に取り組むとともに、全職員が力を合わせてお客様ニーズにこたえた各種の郵便サービスを開発、提供し、懸命な営業活動を展開して、郵便事業財政の改善に取り組んだところでございます。その結果、昭和五十六年度以降九年度連続して利益を計上することができ、その間昭和六十二年度末には累積欠損金を解消し、平成元年度末において約五百五十九億円の累積利益金を計上しているところでございます。
 お尋ねの平成二年度の決算についてでございますが、現在計数を整理中でございますが、郵便業務収入が順調であったこと及び経費の節減を行ったこと等から、引き続き利益を計上できる見込みでございます。なお、決算の状況につきましては、七月中に発表できる見込みでございます。
 以上でございます。
#76
○鶴岡洋君 簡単に大臣にお伺いしますけれども、今郵便事業はおおむね順調と、こういうことでございます。この現行の料金体系をいつごろまで維持していかれるかどうか、その点は大臣としてどういう見通しをされておりますか。
#77
○国務大臣(関谷勝嗣君) いつごろまでといいますとちょっとお答えしづらいところもあるわけでございますが、ただいまの局長の答弁にございましたように、最近の郵便事業財政は順調でございます。しかし、周囲を取り巻く環境は、経済社会の情報化、国際化の進展、あるいはまた国民のニーズの高度化、多様化、また非常に今後大きな問題であろうと心配をしておりますし、またその対策を進めていきたいと思っておりますが、労働力の不足がまた一に、例えばけさの三重野先生の御質問にもございましたが、臨時雇いの賃金が安いとかいうその原因だけではなくして、全般的にどうしても労働力の不足というものが進展をしているわけでございますから、そういう環境に鋭く対処をしていくということをやっていかなければならないと思っております。
 ただ、そういう中で事業の効率化とか合理化を一層進めていくというようなことで、極力この料金改定が必要となるような状態を招かないように鋭意努力をしていきたいと思っております。ですから、かなりの期間私は今のままでやっていけると思っておりますが、努力をいたします。
#78
○鶴岡洋君 かなりの期間ですな。
 順調といっても、数字の上でいくと、これは平成元年の数字ですけれども、まず一点この数字の上で聞きたいのは、受託業務収入というのがありますけれども、この受託業務収入というものの意味、これが一点。
 それから、受託業務収入が平成元年度は三百七十七億円、それでその年のいわゆる平成元年の利益金が百六十六億円。この受託業務収入というのは、六十年からずっと三十億前後で推移をしてきたわけです。平成元年で三百七十七億とはね上がっているわけです。これを数字の上から見ると、単純計算ですけれども、平成元年度三百七十七億からこの利益金の百六十六億を引いた場合には二百十一億のこれは欠損になると、こういうことになるわけです。
 そこで、今お伺いしたように、受託業務収入とは何をいうのか。それと、順調といっても、この数字の上からいくと受託業務がなかった場合にはこれは欠損になるわけですから、この点はどうなのか。この二点についてお伺いいたします。
#79
○政府委員(吉高廣邦君) まず、受託業務収入の内容でございますけれども、郵政事業特別会計におきまして郵便事業の損益計算をやります場合に、受託業務収入は昭和六十三年度まではNHKの受信料の集金事務等に伴う取扱費の受け入れでございました。ところが、平成元年度からは郵便法の改正、これは六十三年度にお願いしたわけでございますけれども、従来NTTからの受託業務というのがございます。これは、郵便局で取り扱う電話の取り次ぎ等の仕事でございますけれども、電話の自動ダイヤル化によりまして郵便局取扱業務が減りました。その関係上整理をして、それで一番身近な電報配達等は郵便業務と同じ形でやっておるものでございますので郵便業務に入れる、こういう考え方で郵便法の改正をお願いいたしました。
 したがいまして、平成元年度からは、電気通信事業につきましてその受託業務を会計処理上この受託業務収入の中に入れさせていただきました。この関係で、先生御指摘のように従来三十億程度、これはNHKからの受信料の取り扱いにかかわる収入でございますが、それに加えてNTT関係の受託業務の収入が三百四十七億とふえたために、御指摘のとおり三百七十七億の計上をさせていただいたところです。
 そこで、じゃその三百七十七億がなければ赤字になるのかという御指摘でございますけれども、受託業務収入はもともと受託業務を取り扱うために必要な経費でございますので、これはもうほぼとんとんということでございます。したがいまして、郵便業務本来のそのものの損益には影響を及ぼさないということでございます。
#80
○鶴岡洋君 わかりました。
 それから、生の声を聞くということはこれは非常に重要なことであると私は思います。何の事業においても仕事においても、この生の声を聞くということは大切なことだと思います。そういうことで、この生の声を聞くシステムはどういうふうになっているのか、郵政省として。先ほども一番最初私質問申し上げました補償額の見直しについて七四%の人が限度額の変更を求めているというさっき局長の御答弁でございました。もちろん、この委員会で我々が言うのも生の声ですけれども、やはり内外にわたって生の声を聞くということは大切なことではないか。私の知っている範囲では、ほかの企業、事業から見て生の声を聞くこ
とがちょっと足らないんじゃないかなという感じもするんですけれども、郵政省はこの点についてどういうシステムで事業に生の声を聞いて生かしているか、これはいかがですか。
#81
○政府委員(木下昌浩君) 郵政事業は、国民の日常生活と大変密接な事業をやっておるわけでございまして、そういう意味で他の企業同様、あるいはそれ以上に国民の期待に的確にこたえていくような事業運営が必要だと思っております。
 そのために、郵政省といたしましては、各事業それぞれいろいろな形で国民の声をじかに聞く仕掛けをしておるわけでございますが、例えば郵便局モニター全国四千名の意見を聞いております。それから、郵便利用者の会でありますとか、郵便貯金預金者の会、簡易保険加入者の会、そういった各事業ごとの利用者の会等を開催いたしまして御意見を直接伺っております。そういうようにあらゆる機会を通じまして、郵政事業の制度やサービス内容に対する要望の把握に努めているところでございます。
 また、郵便局の職員は窓口あるいは配達の都度お客様と対応しているわけでございますので、じかにそういったところからも意見を聞いてきておるところでございます。
 制度的な点で郵政審議会というのがございますが、これにはもちろん委員の中に利用者、契約者等の利益を代表すると認められる委員の方々の意見も聴取しております。そして、それを事業に反映しているところでございます。
 それから、郵政相談所というものを従来から設けております。東京、大阪、名古屋というところに特に設けてきたところでございますが、お客様からの問い合わせあるいは苦情等を受け付けるために設置しておりました。近々これを全郵政局管内に拡充する予定で現在取り運び中でございます。
#82
○鶴岡洋君 NTTのまねをしろというわけではございませんけれども、何かオレンジ活動ということを展開して、事業の改善とかそれから利用者の信頼の増大のために努めているということを聞いておりますので、こういう点も参考にしてぜひ生の声を生かしていただきたい、こういうふうに思います。
 次に、法案についてでございますけれども、法案の中の公用または公共用とは、具体的に何を想定して公用と言うのか、また公共用と言うのか、これを教えてください。
#83
○政府委員(小野沢知之君) 公用のための利用としては、具体的には国の出先機関、地方公共団体の支所、出張所などを想定しております。
 それから、公共の用のための利用としては、具体的には地方公共団体が設置する集会場を想定しておりますけれども、その設置、運営が地方公共団体の事務であるという側面を持つために公用のための利用として取り扱われる場合もあると考えています。
#84
○鶴岡洋君 そうすると、公共用の中に住居施設が含まれていないと。住居施設は私は公共的性格も強い、こういうふうに思いますけれども、この法案では利用用途としては考えていないのかどうなのか、この点はいかがですか。
#85
○政府委員(小野沢知之君) 住居用の施設としての利用についてお答えいたしますが、本法律案の対象郵便局は都市部に所在する集配郵便局等の大規模な郵便局であり、その上層部に建設する建物については郵便物数の増加に対応して将来郵便局舎として転用することが想定されるものであります。この場合、上層部を住宅といたしますと、例えば水回りやバルコニーなど建物構造が複雑となりまして、また生活の本拠となっているために居住者の立ち退きが円滑に行われにくくなるというような問題などがありまして、郵便局舎への転用に支障が生じるおそれが強い、ひいては郵便局の本来の行政目的、事業目的を達成できなくなるおそれがあるということです。したがいまして、地方公共団体の指導要綱により住宅を附置すべきこととされている場合を除きまして、郵便局の上層部を住宅として利用することは考えておりません。
#86
○鶴岡洋君 そうすると、郵便局の土地の高度利用では、国有財産という、そういう面からも考えて公共性のある使い方が求められている、こういうことになるわけですけれども、この法案の第二条の二項で「国又は地方公共団体による公用又は公共の用のための利用に配意しなければならない。」、こういうふうに規定しておるわけです。
 一つは、この「配意」という意味です。私余り聞いたことがないんですけれども、同意語に配慮とか考慮とか心配というのもありますし、優先というのもこれもあると思うんです。私は、この法案の精神、趣旨からいったならば、そうなるとやっぱり優先というのは、日本語は難しいんで、優先と配慮とどういうふうに違うのかということになるわけですけれども、一つは配意という意味と、それから私が思うのには、公共性を持たせるという意味で公共または公用のための利用ということに優先すべきであると、優先というのが使われてしかるべきではないかなと、こういうふうに思うんですけれども、この二点についてお伺いいたします。
#87
○政府委員(小野沢知之君) 従来から国有地につきましては、国有財産法の運用上、国または地方公共団体による公用、公共用優先の原則のもとでその有効活用がなされてきているところでございます。
 そういったことも踏まえているわけですが、本件高度利用では、国有財産法の規定に基づきまして、簡保事業団に国有地である郵便局の土地の一部を貸し付け、その高度利用を図るものでありますので、本法案の第二条第二項において「公用又は公共の用のための利用に配意しなければならない。」旨を規定いたしまして、事業所用ビルの事務所等の施設の入居者の選定に当たっては、国または地方公共団体による公用、公共用のための利用を優先することとしているということで、利用に配意しなければならないということは、先生おっしゃったように、利用を優先させることに軌を一にしているというふうに考えております。
 ただし、その配意の限界点と申しますか、国または地方公共団体が公用または公共の用のために利用する事務所等の賃貸料を減免することや、あらかじめ国または地方公共団体による公用または公共の用のために利用する事務所等の面積を一定の比率によって確保しておくというようなことは予定いたしておりません。
#88
○鶴岡洋君 そうすると、優先という言葉じゃなくて、国語の時間じゃないんですけれども、配意というのは少し幅が広いと、こういうふうに解釈して、公用、公共用以外にもという意味を含めている、こういうふうに解釈するわけですか。
#89
○政府委員(小野沢知之君) 立法に当たって内閣法制局等と協議したわけですが、公用、公共用のための利用に配意と規定し、公用、公共用のための利用を優先としませんでしたのは、優先といたしますと既に入居している者を立ち退かせてまで公用、公共用のための利用を入居させることを含むこととなり、適当でないという判断が立法過程であったということでございます。
#90
○鶴岡洋君 次に、郵便局の地域または立地場所等で郵便局の土地の高度利用に対してそれぞれニーズの違いがあると思うんですけれども、その点郵政省は把握できているのかどうかという点。
 それから、百七十三の局が対象になるようです。この百七十三局のほかに特に必要と認めた場合には他の郵便局も対象に選定するという、こういうことですけれども、この特に認められた場合とはどういう場合を言われるのか、この点をお伺いいたします。
#91
○政府委員(小野沢知之君) お答えいたします。
 対象郵便局を選定するに当たりまして、各地域でどれほど需要があるかということを把握することが一番大事なことですが、今本省、郵政局と懸命に把握に努めているところでございます。
 それから、特に必要な郵便局とはどういう場合を考えているのかということでございますが、本法律案の対象となり得る郵便局は、法律案第二条
第一項により限定されておりまして、全国約千三百局の普通郵便局のうち、窓口業務のみを行う普通郵便局を除く、大部分に当たる約千二百局の普通郵便局でございます。このうち実際に土地の高度利用を行う郵便局としては、制度創設当初ということもありまして、土地の高度利用の必要性、緊急性が特に高い郵便局を毎年若干数ずつ選定することにいたしています。
 具体的には、東京都、政令指定都市及び県庁所在地の駅前、繁華街などの商業地にある郵便局百七十三局に準ずるような都市部に存する郵便局が対象として考えられるわけですが、それ以外の郵便局としては、例えば県庁所在地ではないけれども、人口が多くて事業所用ビルが不足しているというような都市の中心部に存する郵便局などが考えられるところでございます。
#92
○鶴岡洋君 そうすると、端的に言うと、都市部以外の郵便局に対しても合築の要望があればこれはオーケーと、こういうことだということになると、この法案であえて「都市部」と限定する必要はないんじゃないかなと、こういうふうにも思われますけれども、この点はいかがですか。
#93
○政府委員(小野沢知之君) 先ほど申し上げましたのは、例外的なレアケース的なことも想定してそうお答えしたわけでございますが、まず基本的な考え方を申し上げますと、本法律案の第二条第一項第一号において、対象郵便局を都市部に所在する集配郵便局等と限定した理由は次の三点に集約されます。
 それを申し上げますと、これらの郵便局は郵便物の区分、差し立て業務を中心とするいわば郵便の作業工場の機能を有する郵便局でございまして、階高が高いなど建物構造が特殊であり、また将来の郵便物の増加に伴って郵便局舎を拡張する必要性が生じる可能性が高く、これに円滑に対応できるようにしておく必要があるということでございます。したがいまして、このような郵便局の土地の高度利用はその建物構造、機能の特殊性を考慮した仕組みのもとで行う必要があるということ、これが第一点でございます。
 第二点は、本件高度利用は、近年の地価高騰に見られる土地の問題に対処するため、国有地の有効活用という重要な政策課題にこたえようとする施策の一環であり、このような社会経済的要請は都市部において特に強くなっていると考えられるということでございます。
 それから第三点ですが、本件高度利用は、簡保事業団が行う当該業務を通じて得られる利益により、郵政事業の経営基盤の強化に資することを目的としており、事務所等の利用動向、容積率等の建築制限などの諸条件を勘案して十分な利益が見込まれる場合に本件業務を行うこととしています。このような業務の採算性を確保した上で実施する場合、対象となり得る地域はほとんど都市部となるものというふうに考えられるということでございます。
 そこで、本件高度利用では、対象となる郵便局の特性、本件業務の採算性から対象となる地域を都市部に限定しておりますけれども、国有地の有効活用に新たな道を開くことになり、郵政省所管の業務にとっても、また他省庁所管の業務にとっても、土地問題解決の突破口の一つになるものというふうに考えております。
#94
○鶴岡洋君 土地の高度利用、いわゆる有効活用ということの趣旨でございますから、この法案にもちろん我が党は賛成をいたしますけれども、そういったいろいろな問題点がたくさんございますので、その辺にそれこそ留意をして慎重にやっていただきたい、これを要望しておきます。
 それから、同じ利用でございますけれども、再生紙の利用についてお伺いいたします。
 再生紙の活用は環境保全と資源の有効活用の観点から重要な課題であるわけです。再生資源の利用の促進に関する法律案というのも今国会に出ておりますけれども、お聞きしたいのは、現在郵政省においてどの程度再生紙が利用されているのか。郵政省は紙をたくさん使うところでございます。はがきであるとか小包郵便物包装用紙、封筒、便せんから事務用品、たくさんあるわけですけれども、利用数量というんですか、現在郵政省が使っているものの何%ぐらいは再生紙を使っているのか、この点をお伺いいたします。
#95
○説明員(山口憲美君) お答え申し上げます。
 地球環境保護の問題というふうなことから、これは今日世界的に重要な課題となっておりまして、郵政省といたしましてもこのことは深く認識をしております。お尋ねの再生紙につきましても、森林資源の保護あるいは資源の有効活用というふうな観点から可能な限りこれを利用するよう努めているところでございます。
 お尋ねの当省における再生紙の利用状況でございますけれども、従来からといいますか、比較的前から再生紙を利用しているものといたしましては、郵政公報それから郵政局で出しております郵政局報、こういったものにつきまして、かなりの量でございますが、これはすべて再生紙を使っておりますし、それから郵便局で販売しております郵便小包の段ボールの箱、これも一〇〇%再生紙でございます。
 それから、平成二年度から新たに利用を始めたものといたしまして通信白書がございます。これは大変大きいものでございます。そのほか部外に印刷をお願いしている各種の報告書等がございます。実は、提出をしております法律案関係資料という白い表紙のこれもございますが、この内側の紙は再生紙を使わせていただいております。そういうふうなことで、一般印刷物につきまして、全体の三五%ぐらいがこの再生紙を利用しているということでございます。
 それからまたへ郵政省の中で、部内で使っております各種の紙でございますが、例えば部内で印刷用に使っている紙でありますとか、コピー用の紙でありますとか、あるいはワープロ、パソコンの出力用紙、こういったものにつきましてはほぼ一〇〇%再生紙、古紙の入っているものを使っているということでございます。
 再生紙につきましては、価格的にやや問題があるとか、機械処理あるいは裏カーボン等のものには品質的に対応ができないとか、長期保存にやや困難があるとか、量的に安定供給が得られないといったような克服すべき課題が現在ございますけれども、冒頭申し上げましたように、資源の有限性でありますとか地球環境の問題等、こういう時代の要請でございますので、我々といたしましても、関係の皆様方のこれ御理解がないとなかなか進められませんので、皆さんの御理解をいただきながら利用をふやしていくように努力してまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
 よろしくお願いいたします。
#96
○鶴岡洋君 今お話があったように、コストの問題も再生紙にはございますし、それから再生紙に印刷されたものが長もちするかどうかというこれもあるでしょうし、もちろん機械処理の問題もあるでしょうけれども、先ほど申しましたように、郵政省というのは紙を一番使うところでございますから、やはりこの点についてはいろいろ研究もし、調査もし、利用を進めていかなきゃならないと思います。その点について、郵政省として今からどういうふうにするか考えございますか。
#97
○政府委員(小野沢知之君) お答えいたします。
 郵便分野における再生紙の活用について現在の仕事の進行状況を御説明いたしますが、再生紙の活用の促進は、省資源対策、世界的な地球環境問題の一環としての森林資源の保護、都市におけるごみ問題の解決等の観点から近年国の喫緊の重要政策課題の一つとなっておりまして、郵政省としてもこの課題の解決に挙省的に積極的に対応していく方針で臨んでおります。特に郵便は手紙、はがき、業務用書類、定期刊行物、ダイレクトメールなど紙そのものと密接不可分の関係にありますので、郵便分野に再生紙の活用を促進していくということは、非常にアピール効果もあり、国の政策課題の解決に大きく寄与するものというふうに考えています。
 そこで、そうは言っても各問題にまたがります
ので、広く各界に意見を聞きながら具体的な方策を策定して、策定した以上は実行するということで、よい結論を出そうということで部外有識者等で構成する調査研究会を設置することといたしまして、もうスケジュールは固めつつありますが、四月二十三日に第一回会合を開催する予定でございます。
 例えば、メンバーとしては学者、評論家、デザイナー、地方公共団体、関連業界等の部外有識者約二十名近くを予定しておりますが、それに省内の関係部局の幹部が加わるということで、その座長として立正大学経済学部長の福岡先生を予定しております。そうした多彩なメンバーによりまして調査研究を行おう、そして再生紙を活用したはがき、小包郵便物包装用品等の開発やダイレクトメール等の郵便物に再生紙の活用を誘導するための具体的な方策を主なテーマとして調査研究を行うことといたしています。
 そのスケジュールですが、平成三年九月下旬までの約六カ月間といたしまして、六月中旬には早くも中間取りまとめを行うことを努力目標としておりまして、そういった結論を平成四年度予算要求に積極的に反映させていく。それから、九月下旬に出される予定の最終報告書でございますが、これはできるだけ速やかにその中の内容をその後の予算編成とかあるいはその都度必要に応じて活用する、こういう方針で今真剣に取り組み始めているところでございます。
#98
○鶴岡洋君 それでは、最後に端的に二点お伺いしますけれども、いわゆるふみカードの件でございます。
 このふみカード、前受金処理をしていないわけでございますけれども、これを前受金処理にすべきが妥当ではないかなと。例えば、NTTの場合にはそういう形をとっているわけですけれども、郵政省は企業経営体制でやると、こう言っています。ところが、内容は企業会計処理をしていない、こういうことになるわけなんで、企業会計処理にのっとって処理すべきだ、いわゆる前受金処理ということが一番妥当ではないかなと、こういうふうに私思うんですけれども、これが一点。
 それから、はしょりますけれども、このふみカード、テレホンカードと同じくプリペイドカードですから、NTTの出しているテレホンカードから比べれば量、数はもううんと少ないわけですけれども、NTTの場合にはテレホンカードで電話料金を支払える、こうなって利用者から大変喜ばれているということも私聞いております。そういうことで、今言ったように量、数は少ないとは思いますけれども、将来の問題としてこのふみカード、プリペイドカードで郵便料金の支払いが行えるようにしたらいかがかなと、こういうふうに思うんですけれども、この二点について最後にお伺いをいたします。
#99
○政府委員(吉高廣邦君) 前段の経理処理上の問題についてお答えを申し上げますが、ふみカードは、御案内のように、お買い求めいただく、そしてその次の段階で窓口あるいは切手類販売機で切手類にかえていただく、こういう仕組みでございますが、経理処理上はこのふみカードを販売した時点で郵便雑収に経理をいたしております。それで、これが切手類にかわりました時点で集計をいたしまして、その相当額を郵便雑収から減額をいたしまして、切手収入またははがき類代として経理をしております。
 そこで、先生御指摘の企業会計原則では、継続して役務の提供を行う場合に、まだ提供していない役務、カードからまだ切手になっていないその時間帯のことを指しますが、その対価は一たん前受金として計上すべきじゃないか、こういうお話でございます。
 確かにこの原則からいたしますと、ふみカードの販売収入は一たん前受金に経理することも考えられますが、先生御案内のように、これは平成元年度から始めたものでございますが、現在販売額は約二十億ばかりでございます。全体の郵便業務収入が一兆五千億余でございまして、これがまだ〇・一三%程度という少額でございます。さらに、その約二十億程度のうち七割ぐらいが当該年度に使用されております。十四億ばかりでございますが、そのケースとしますと〇・〇四%というわずかでございますので、企業会計原則の、これは先生御案内のように、重要性の原則ということになりますと一%以上とかそういうのがございますけれども、あるいは事務簡素化という観点から販売時点で歳入金として経理するというので現在のところはやらせていただいておるわけでございます。
 将来この額が大きくなったときにどうするかということは、別途考究しなきゃならない問題だと思っております。
 後段につきましては郵務局の方で。
#100
○政府委員(小野沢知之君) ふみカードは郵便切手、郵便はがき、郵便切手帳等を簡便に購入できるようにするために平成元年度から実施したもので、料金の別・後納のような高額の料金納付のための使用は想定していないところでございますが、御指摘の点については、ふみカードの販売状況、利用実態、窓口での処理の可能性等を研究する必要があり、今後の考究課題とさせていただきたいと存じます。
#101
○鶴岡洋君 経理部長、私が申し上げるのは、今は〇・〇四%かもしれないけれども、売ろうと思って今やっているわけです、ふみカードは。たくさん売ろうと思って発足したわけでしょう。だから、数が多くなった場合にはやりづらくなるんじゃないか、企業会計という処理からいってその方が妥当である、だから今のうちに直したらどうかな、こういうふうに言っているわけなんですけれども、その点はいかがですか。
#102
○政府委員(吉高廣邦君) 研究させていただきたいと思います。
#103
○鶴岡洋君 終わります。
#104
○山中郁子君 高度利用法に直接かかわる問題に入る前に、まず一点伺います。
 四月十三日に博多南郵便局と局長室が警察によって家宅捜索を受けたと聞いておりますが、何の容疑で、この局長の氏名はどういうのかお尋ねいたします。
#105
○政府委員(渡邉民部君) 四月の十三日に博多南郵便局が福岡県の警察署から家宅捜索を受けました。それからまた、同局長が事情聴取を受けたことは承知しております。それから、捜査の対象は公職選挙法違反と聞いておりますが、詳細については捜査の段階であり明らかではありません。
 博多南郵便局長の名前でございますが、櫛野猛彦でございます。
#106
○山中郁子君 これは捜索を受ける前に新聞などでも報道されていることです。ちょっとこれについて一部だけ御紹介します。これは四月九日の毎日新聞でありますけれども、
  福岡市内の普通郵便局の局長が、管理職に指示して職員を局長室に呼びつけ、七日投票の県議選春日市・筑紫郡区(定数二)の保守系候補に投票するよう依頼していたことが九日までに、関係者の証言で分かった。福岡県警は公選法違反(公務員の地位利用)の疑いがあるとみて捜査を開始、職員数人から事情を聴いている。
そしてさらに、翌日にはこのように報じています。
  福岡市内の普通郵便局の局長が、職員に特定の県議候補への投票を依頼していた問題で、局長が声をかけた職員は数十人に及ぶことが九日までに関係者の証言でわかった。福岡県警はこのうち約十人について参考人調書を取っており、公選法違反(公務員の地位利用)にあたる疑いもあると調べを進めている。
  同局長は多い時で一日十人以上の職員を個別に自室に招き入れていたという。また課長らは、呼び出す職員には「局長が用があると言っているので局長室へ行ってくれ」と告げていたという。
さらに、局長は具体的に
  「今回の選挙では、この候補に投票してほしい」「家族にもよろしく伝えてくれ」などと言
って投票を依頼したという。
  局長は具体的に依頼を断った場合の処置などについては言及しなかったものの依頼をされた職員の中には「昇進や異動などを控えた時でもあり、断れなかった」と話している人もいる。
等々ほかにもいろんな報道があります。
 今一斉地方選挙後半戦のさなかであります。それだけに私は大変重要視すべき問題だと考えているんですけれども、こういう事態をまず大臣がどういうふうに受けとめておられるかちょっとお伺いします。
#107
○国務大臣(関谷勝嗣君) 今回このような事件が起こったわけでございますが、大変遺憾といいましょうか残念に思っております。今回の前段の地方選挙が始まります前に、このような服務規律に違反することがないようにということで各局へそういう指示も出したところでございましたが、こういうことが博多で起こりましたことを本当に残念に思っております。したがいまして、なお今後一層こういうようなことのないように指導を徹底していきたいと考えております。
#108
○山中郁子君 あってはならないことなんですね。私は、この背景に一つは、それだけではなくていろいろありましょう、だけど現地の新聞などでも報道されたりあるいは職員の中でも言われたりしていることの背景に、かねてから私が当委員会で指摘もし、またその結果についても御注意を申し上げたり、また調査も要求したりしてきたボランティア貯金の問題が一つはあるんですよ。どういうことかといいますと、この局長はボランティア貯金、これを集めるために本当に何か一生懸命駆けずり回っていたんですって、成績を上げるためかどうか。それで、この特定の候補者、ここで伝えられている方はそこの地域のライオンズクラブですか、そこの会員か有力者であって、その方にボランティア貯金の勧誘を広げてもらうというような意図もあっていろいろと接触を図って、その見返りみたいな形で、それじゃひとつ選挙の方も頼むわというような関係になったのではないかということが一つは伝えられているんです。
 それからもう一つは、これも新聞報道なんかであるんですけれども、この選挙区である春日市それから隣接する大野城市というのがあるんですが、この二つとも博多南郵便局の業務エリアになっているんです。だけれども、郵便局がこの二つの市の指定金融機関になっていないんですよ。今現在なっていないそうなんです。それをぜひとも指定金融機関にしてほしいというか、指定金融機関として指定されたいということもあって、そのようないろいろと工作というか接近して、それの見返りみたいな形で、それとの関係でじゃ選挙の方もひとつよろしく頼みますわと、こういう背景があったのではないかということが指摘されたり報道されたりしているんですけれども、これらの点について何かつかんでおられますか。
#109
○政府委員(渡邉民部君) 今先生からいろいろとお話がありましたけれども、私どもそういう事実について承知しておりません。
#110
○山中郁子君 じゃ、それらの点についてはまた、先ほど大臣が御答弁なさいました郵政省のこれらの問題に対する姿勢、それから具体的に本件に対する姿勢、それから今現在選挙が行われているわけでございますから、今度の一斉地方選挙だけの問題じゃありませんしするから、そういうことに対する大臣の御答弁がありましたので、引き続き今私が申し上げた点につきましても十分把握されるよう御調査いただいて御報告もいただきたい。よろしゅうございますか。
#111
○政府委員(渡邉民部君) 現在捜査の段階でありますので、そういうことについて今何も申し上げることがないわけであります。
#112
○山中郁子君 いや、私が言っているのは、だからそういうことが言われているし報道もされているんだから、郵政省としては調査しなきゃいけないでしょうって。あなたの方は今知りませんとおっしゃって、そういうことを把握していないとおっしゃっているけれども、そういうことがもう新聞に伝えられているわけですからね。そういうことも含めて調査なさるということが、先ほど大臣の御答弁の中の当然の問題だと私は理解いたしますけれども、それはそういうことでよろしゅうございましょうと伺っていますの。
#113
○政府委員(渡邉民部君) 捜査が終結すれば、そういうような内容についてもはっきりするのではないかというふうに思います。
#114
○山中郁子君 捜査の内容とか関係ないんですよ。そういう問題の背景に、金融機関に指定されたいとか、あるいはボランティア貯金を一生懸命勧誘していたので、そういうことがあれしたんじゃないかというふうに言われていて、伝えられている。郵政省としても、ボランティア貯金の問題にしても、それから市の指定金融機関にもなりたいわけでしょう。そういうふうにして仕事としてはおやりになっているんだから、そういうことは郵政省としてはやはり把握されなきゃいけないことだから、先ほど大臣が御答弁なすった中にそういうことも当然積極的に解明していらっしゃるということでしょうねということを申し上げているんで、ひとつ大臣から御答弁いただきましょう。そんな難しいことじゃないと思います。
#115
○国務大臣(関谷勝嗣君) お互い選挙を何度となく経験した者同士でございますから、そのあたりのことは理解できますので、また今後どういう内容であったかということは調べていきたいと思っております。
#116
○山中郁子君 高度利用法の問題について伺います。
 初めに、テナントというんですか借りる人ですね、テナントには借家権というものが生まれるわけですね。事前に若干御説明いただきました。そして、簡保事業団に借地権があるということになると思うんですけれども、これはいわゆる譲渡権を認めるのかどうかですね。
 まず初めに、それじゃ簡保事業団に借地権の譲渡を認めるのかどうかということです。つまり、この法律によっていろいろ起こってくる中で、不動産屋なんかが介入して利権に絡んでくるというふうな、そういう余地があるのかどうかをちょっとはっきりさせたいと思いますので、その辺を伺います。
 それから、借地権の期間はどのくらいか。
#117
○政府委員(小野沢知之君) 簡保事業団が建設、管理する事業所用ビルの事務所等を賃借した者が、借家権を第三者に譲渡したりあるいは転貸したりすることは、権利関係を複雑にして、将来郵便局に転用する際の大きな支障となる可能性が大変高いというふうに考えておりますので、これを認めない方針でございます。
 そこで、法令上どう措置するかということですが、この法律案の第二条第三項に基づく郵政省令において、同事業団と事務所等を貸借する者との間で締結する契約の内容の一つとして、賃借人は事務所等の賃借権を譲渡し、またはこれを転貸することをしてはならないというふうに規定することにいたしております。したがいまして、本件高度利用による事業所用ビルの事務所等の借家権が御指摘のような利権の対象になることはないというふうに判断いたしております。
 それから、次のお尋ねの借地権の期間でございますが、三十年を予定いたしております。
#118
○山中郁子君 テナントの条件なんですけれども、法二条の三項によりますと、「郵政省令で定める基準に従って」となっていますけれども、どういう条件ないしどういう制限を考えておられるのかお伺いします。
#119
○政府委員(小野沢知之君) 事務所等の貸借人につきましては、一般論として郵便局の業務に支障がないようにするとともに、本件業務を円滑に実施するという本法律案の立法趣旨からいたしまして、次の二つの条件を満たすことが必要だというふうに考えて対処するつもりでございます。
 一つは、例えばその業務を行うために特殊な建物構造の施設を必要とする者とか、郵便車両の運行に支障を来す者とか、風俗営業等その業務の内容が郵便局のある建物に入るのにふさわしくない
者といったような、郵便局の用途、目的を妨げるおそれのある者でないこと、これが第一点でございます。それから第二点は、当然のことですが、賃貸料を確実に支払うことができる者であることということでございます。
 そこで、この法律案の第二条第三項に基づく郵政省令では、以上のような考え方に基づきまして、事務所等はこれを適正に使用することができ、かつ賃貸料の支払い能力を有する者に賃貸するものとする旨規定する方針でございます。
#120
○山中郁子君 風俗営業などはテナントとしては考えないし、要するに制限するということなんですが、これから先いろんなケースが実際出てくると思うんですけれども、ちょっと例えばのことで恐縮ですがお伺いするんですが、政党だとか政治家だとかそういうところも、風俗営業じゃないことだけははっきりしているんだけど、別にあれですか、考えられるわけですか。
#121
○政府委員(小野沢知之君) 私の回答の内容いかんによっては官房長等にも補足してもらいますが、郵便局用地の高度利用は、行政財産たる郵便局の土地を簡保事業団が郵便局の上層部に事業所用ビルを合築することにより利活用しようとする、そういう趣旨でございますので、同車業団が事業所用ビルを賃貸するに当たりましては、特定の者に偏することなく、公平、公正を旨として運用するとともに、国有財産の活用のあり方にふさわしくないような用途に供することは避ける必要があるというふうに判断いたしております。
 そこで、政治家の事務所や選挙事務所の用に供することにつきましては、公募の結果、抽せん等の方法により公平に入居者を選定したとしても、結果としては国有財産を限られた特定の政治活動を行う者に限って供することになり、政治的な中立を強く要請される行政府の姿勢について誤解を生ずるおそれがあります。特に特定の団体のみが長年にわたり入居するような場合にはそのおそれが強くなるわけです。したがいまして、郵便局の上層部の事業所用ビルを政党活動のために賃貸することにつきましては、今後なお十分慎重な検討を要するというふうに考えています。
#122
○山中郁子君 官房長から何かあるんですか、補足が。――ちょっとよくわからないんですね。慎重に考えるということだけはよくわかったんです。
 私は、例えばというふうに政治家と。いろんなことが考えられるんだと思うんです。それで、きょうの時点でいろんなことを一々全部細かく伺うというつもりもないんですけれども、風俗営業はだめというのはわかった。そうすると、風俗営業でなければどんな場合でも貸すことになるのかなということも一般的に伺いたいところでもあるし、その場合に、例えば政党とか政治家とかというふうに考えたんです。今のは、要するに結論的に言って、政治家とか政党には多分貸さないだろうということですか、抽せんして当たっても。ちょっと結論的に教えてください。
#123
○政府委員(小野沢知之君) ふだんの私にしては歯切れが悪いようにみずから感じておるんですが、突然の問題提起ですので、要するに、これからまだ時間ありますから、十分慎重に検討してまいりたいと思います。
#124
○山中郁子君 まあ類することはいろいろあると思うのですが、これから考えると言っても、法律をここでつくろうといっているんだから私もちょっと困っちゃうんですけれども、そういうようなこともいろいろ問題があるなと思っている中の一つです。
 私があれするのは、やはりこういうことが結局は利権というか、例えば直接政治家が借りるんでなくても、よくあるケースとして出てくるのが口ききをする、あの先生に頼めば何か借りられるだろうとか、今問題になっているあの兵庫の高校の受験の問題がありますね、県会議員さんをいろいろあれして。そんなことにつながるようなことがあっては絶対ならないというふうに一つは思いますし、そういう動機というか、そういう認識から今のようなこともちょっとお尋ねをいたしました。
 次に、公共用への配意というふうに法二条の二項にうたわれているんですけれども、これは具体的にどういうことでありましょうか。
#125
○政府委員(小野沢知之君) 地方公共団体とかそういったところから利用したいという御希望があった場合に、優先的に利用を配意すると、こういうことでございます。
#126
○山中郁子君 具体的に、優先的に配意するというのは、配意という言葉の中身なんですけれども、どういう状況になるか私もちょっと予測しがたいですけれども、あるところにある合築されたビルができたと。そして、ここでテナントを募集するというふうな形になりますね。そうすると、仮にですよ、大勢の人が入りたいと、こうなる。もしかしてお客さんがいなくて困ることになるのかどうかその辺よくわかりませんけれども、とにかく大勢入りたいと言った場合に、公共用の場合には、つまり地方自治体なんかが使いたいと言って申し込みがあったときには、抽せんとかというより以前に、優先的にそれは貸すようにしますというふうにとってよろしいですか。
#127
○政府委員(小野沢知之君) 郵便局の本来の業務に支障を及ぼすとか、そういった一定の条件を満たさない場合は別として、公共、公用の利用というのは優先的に配意する、お貸しする、こういうことです。
#128
○山中郁子君 公共用、例えば地方自治体などが、でき上がったオフィスだと思うんですけれども、そういうものを借りたいというときに、郵便業務に支障を来すようなケースが何か考えられるわけですか、一般的に。
 つまり、優先するんですよといっても、今の御答弁によると、何か郵便業務に、それが阻害されるようなことがあれば別だというふうに条件がつくわけね。その条件というのが具体的にどういうことなのかよくわからない。私らは一般的には地方自治体が何かに使いたい、会議室に使いたいとか、そういうふうにして希望する場合には、別にほかの企業や何かがオフィスとして使いたいと言ってくるのと全く違って、特別に郵便局の業務に障害ができるようなことは考えられないんですが、何かそれは考えられるんですか。
#129
○政府委員(小野沢知之君) 具体的な例を幾つか挙げますと、郵便局の郵便業務の運行のために郵便関係の車が相当数出入りするんですが、そういったことの支障になってしまっては本来の郵便局の使命を達成することができませんし、また郵便局の局舎と申しますのは、郵便作業その他窓口業務、そういったものを円滑にするということを第一義として構造を考えておりますので、そういったことへの支障があるような場合、そういったことをやはり心配して一定の条件を付することを考えているわけです。
#130
○山中郁子君 どっちにしても、それじゃ公共用の場合には、抽せんだとかというふうなことで同じ条件というんじゃなくて、優先されるということははっきりしているというように理解ができますね。それはそれでわかりました。
 今の御答弁の中と関係するのかもしれませんけれども、公共目的物との合築とかオフィスとの合築とか、場合によってはそれぞれ最初から違うようにつくった方がいいという場合もあるんですよね。つまり、今地方自治体で例えば文化ホールが欲しいと思っていたり、大きな会議室というか集会場、そういうものが欲しいと思っている自治体があって、郵政省がそこで郵便局でそういう種類のビルを建てるならば、我が市で我が町でぜひホールを借りたい、したがってそこにホールをつくってもらいたいとか、そういうことだって出てくる可能性が大いにあるわけなんです。どういうふうに使うか、どういうところでどういうニーズがあるかということも勘案してビルをつくるという余地は、一応先ほどからのお話だとないというふうに考えざるを得ませんけれども、そういうことですか。
#131
○政府委員(小野沢知之君) この制度が発足するわけですが、現時点での私どもの考え方は、現に
ある既設の郵便局の局舎で高度利用がなされていない、有効利用する余地が十分ある、こういうのが相当数ありますので、これを改築の時期に高度利用を図ろう、これが直接的な立法の契機でございます。恐らく私の直感としては、これからそうしたことによって高度利用を図って、土地の高度利用が進展していく中でいろんな御要望とか問題点が出てくると思いますが、そういった点についてこれからいろんな方の御意見を聞いたり、あるいは調査研究の対象にしていきたい、こういうふうに考えております。
#132
○山中郁子君 この法案が具体的に意味しているところの百七十三カ所ですか、その中でもそういうことは考えられるということですか、今私が申し上げましたような地方自治体のニーズに対応する。
#133
○政府委員(小野沢知之君) 先ほど申し上げました百数十局の郵便局は、既設の郵便局をどういうふうに有効活用して高度利用していくかという観点からの対象郵便局でございます。今先生のお話しになりました新設の郵便局の場合どうするかというような問題は、今後将来の検討課題に加えたいというふうに考えております。
#134
○山中郁子君 私は別に新設だけのことを言っているんじゃない。既設のね、高度利用でもって建て直すわけでしょう。その中でもそういうニーズがあるじゃないかということで伺っているんですけれども、今のこの法案による百七十三の一応対象と考えられているものについては、そういうことはちょっと考えていないということのようでございますね。公共用には配意をするという中身が、優先的に貸しますよということはわかりましたんですけれども、今の件は当面する百七十三については考えられないということですね。
 それからもう一つは、公共用の場合には家賃というんですか、賃借料というのかしら、それを割り引きするとか安くするとか、そういうことは配意の中にありますか。
#135
○政府委員(小野沢知之君) この立法の趣旨が高度利用によりまして郵政事業運営基盤の充実強化に資するということでございますので、公用、公共用の配意の概念の中身といたしましては、そこまでは含んでございません。
#136
○山中郁子君 せっかくの国有地なんですから、結局これを筒保事業団に貸して、それでそういうふうにつくるという手間暇をかけるということは、国有地は直接企業や何かに貸すわけにいかないのでそういう手続になるわけで、やはり結果的に本当に必要だと思う人たちがもしそれを要望するならば、賃借料がどう設定されるかということもありますけれども、それは相場でもって設定されるわけですから、やっぱり公共用、公営用では借りにくくなるし、必然的にいわゆる企業の専らオフィスビルとして使われることになりかねないということを私は危倶するものであります。
 この法案の中身というか、法案の趣旨にもなっているんですけれども、郵政財政の基盤強化に資するという以上、そこでもってお金を蓄えてということになりますから、やっぱり事務所用ですか、そういうものが大勢を占めて他は排除されていくことになるというふうに心配するのは、ある意味では当然じゃないかと私は思っているんです。そういう保障が、公共用については配意をするという中に具体的に明確に保障されているなら、それはそれで考えていくところがあるなと思うんですけれども、競合した場合に優先的に貸し付けはする、貸すことは貸すけれども、あと金額その他の問題あるいは設計その他の問題でも配意の余地はないというお答えでしたので、そこにやはりかなり問題点があるというふうに私は認識しております。
 それと、もう一点伺うんですが、職員宿舎との合築はその中では考えられますのでしょうか。
#137
○政府委員(小野沢知之君) 結論から申し上げますと、郵便局の上層部の利用につきましては、本法律案の立法趣旨が都市部の集配郵便局の上層部を広く民間の利用に供してその土地の高度利用を図ることにありますことから、本法律案により簡易保険福祉事業団が事業所用ビルを建設、管理することが適当であるのか、職員宿舎として活用することが適当であるのかを周辺地域の状況、事務所等のニーズ、郵便局舎としての必要な面積、建築上の諸制限、当該地域における職員宿舎の必要性などを勘案して比較検討の上、いずれがより適切かつ効果的な方法であるかを判断して実施することになろうかというふうに考えます。
#138
○山中郁子君 具体的にちっともわからないんですけれども、おたくの方からいただいた資料によりますと、既に東京では郵便局と宿舎を合築している局が十七ヵ所あって、千二百十五戸あると伺いました。それから、今年度の予定はどうかというと、一ヵ所で五十五戸の予定であると。圧倒的に不足しているんです。宿舎入居を待っている職員は、東京だけの場合で今申し上げていますけれども九百四十世帯、独身者は六百六十五人ということで、とても間に合わない現状なんです。普通のサラリーマンでも今は超勤超勤で大変ですけれども、とりわけ郵政省の場合には、特に郵便業務の場合には普通の日勤業務じゃないわけですから、やっぱり職員の宿舎という問題は格別に留意しなきゃならない問題だということは私が今さら申し上げるまでもないと思うんです。
 こういう実態に照らしても、今局長がお答えなすったことは、具体的にどうするのか要するによくわからないんですけれども、積極的に職員宿舎との合築も図っていくべきではないかと私は考えておりますが、その辺のお約束はいただけるのかどうか。
#139
○政府委員(小野沢知之君) 私ども郵政省の幹部として職員宿舎の不足解消施策を積極的に講ずるべきであると考えておりますし、従来から取り組んできているところでございます。この高度利用法案は、先ほどから申し上げております立法趣旨でもって施策を講じているわけでございますので、即これが職員宿舎の不足解消施策が直接目的になっているというふうにはならないわけでございます。今先生御指摘のような問題提起とか、こういった施策を講じることがいろんな問題提起だとか、そういった波及効果につながっていくことはあるかもしれませんけれども、この法律案は職員宿舎の不足解消施策ということで立法したものではございません。
#140
○山中郁子君 はっきりしてほしいんです。百七十三の中には職員宿舎との合築はない、そういう計画はしていないということですね。それならそれでそのように受けとめます。
#141
○政府委員(小野沢知之君) 対象郵便局百七十三局のうち毎年度幾つずつ選んでいくか、こういう問題があるわけでございます。したがいまして、今の時点で百七十三局中既に十局が合築されているわけでございまして、百七十三局すべてが宿舎と合築されることがないということはございません。この法案の実施ということで、百七十三局を中心としてこの中からこの法案の対象を選んでいきますが、一方職員宿舎不足の解消施策という観点からまたこれに対するアプローチがあるかもしれません。
#142
○山中郁子君 委員長もお聞きになっておわかりになるというかならないというか、何と言ったらいいかわからないんですけれども、私の質問に対して局長はどういうふうに答弁しているのか全くわからないんですよね。片方では法案の趣旨からいって対象にしないんだと言って、しないのかと聞けばするかもしれないとおっしゃるし、委員長においてはっきりした答弁をするように御注意いただきたいと思います。大臣が答弁してくだすってもいいですけれども。
#143
○政府委員(渡邉民部君) 職員宿舎は昭和四十年から郵便局と合築をしておりまして……
#144
○山中郁子君 いや、この百七十三の中に入っているのかということよ。それを聞いているの。
#145
○政府委員(渡邉民部君) だから法案との関係では、従来から職員宿舎との合築はやっておりますということを御答弁しているわけです。
#146
○政府委員(小野沢知之君) さっきも御答弁申し上げたつもりですが、高度利用に使うかあるいは宿舎に使うかということは、百七十三局も含めて
周辺地域の状況とか宿舎が必要な地域であるかどうかというようなことを勘案しまして個別的に検討していく、こういうことでございます。
#147
○山中郁子君 せっかく委員長を煩わせましたけれども、やはりもう一つはっきりいたしませんが、引き続き解明をいたします。
 最低でも、この法案によって直接対象とすると言われている百七十三の中には職員宿舎との合築もケース・バイ・ケースであり得るというように理解をしてよろしいですか。はいとかいいえとかだけ言ってください、もう時間もなくなっちゃったから。
#148
○政府委員(小野沢知之君) 別々の観点から対象になり得るということでございます。
#149
○山中郁子君 最後に、簡単にお答えいただけばよろしいのですが、というのは、つまり時間がもうないからということです。
 国際郵便の通関検査の問題なんです。これ、ちょっと事前に郵政省の方にお伺いをしてございましたので簡単に言います。
 今国際ビジネス郵便というのを郵政省は大変宣伝していらっしゃるんですね。国際ビジネス郵便はすごく早くて三日で着くとかというふうに宣伝されていて、非常に利用者が多くなっているという現状らしいんです。しかし、これは通関検査が必要なんですね。税関の方が通関検査をするんですが、郵政の側も、郵便局の方もこれに立ち会わなきゃいけない、当然郵便物ですから。全部あけて中を税関の人たちが検査をするわけね。例えば、ここに密輸に国際ビジネス郵便が使われたという新聞記事があって、大麻などが押収されたとかという報道もあります。
 そうしますと、そのために非常に現場は、私もいろいろ調べたんですが、滞留しちゃっているんです。大変なの。あけて調べて、またそれを閉めなきゃいけないわけですからね。そういうことで、三日で届きますよと一生懸命宣伝していらっしゃるんだけれども、実際上は三日じゃ届かないんです。実際そこには来ることは来るの、日本に。だけれども、それから通関手続というんですか、それに時間がかかっているんでたまっちゃっているから、一週間以上かかるというのが現実です。そうすると、これは看板に偽りがあるということにもなりかねませんし、国民の不信も、利用者の不信も買いますし、それから職員の方も物すごく大変な作業で人が足りないという状況になっている。ちょっと三点ほどまとめてお尋ねをしますので簡潔にお答えいただきたいんです。
 この作業に関しては、どこまでが税関の仕事で、どこまでがというかどれが郵便局側の仕事なのかということが一つ、事実そのように行われているのかいないのかということが二つ目、それから私の調査によれば非常に忙しいから、もう少し国際ビジネス郵便の通関手続に対する専任者が配置されなきゃならないと思いますが、配置されていないのが現状だと思いますので、その配置方をぜひなさる必要があるのではないか、この三つの点について、もう残された時間が余りございませんので、簡潔に要領よく誠意のある御答弁をいただきたい。
#150
○政府委員(小野沢知之君) 関税法施行令第六十六条の規定によりまして、税関職員が郵便物の検査をするときには郵政官署の職員の立ち会いを受けなければならないということになっております。現在、税関検査に当たりましては、郵便物処理の迅速化のために、一般には税関職員が郵便物を開披し、開披した郵便物は郵便局員が原状に復するように再装しております。税関検査は税関職員の職務でありますけれども、郵便物の管理責任は郵便局にあることもありまして、郵便局員も必要に応じて開披、再装を行ってきているという、そういう実態にございます。
 郵政省としては、本来郵便物の開披は税関検査の一部であると考えておりますが、税関検査の迅速化を図るため、東京国際郵便局においては郵便物の開披について協力している。なお、再装については郵便局員が行っているところでございます。
 それから、要員の関係でございますが、国際ビジネス郵便の通関に立ち会う郵便局職員につきましては、税関の業務に支障を来さないよう必要な人数を配置しているところでございまして、郵便局職員の配置数が通関事務がおくれる原因になっているというふうには考えてございません。
#151
○山中郁子君 じゃ、私これで最後にいたしますが、要するに本来郵便局側がしなくてもいい仕事を郵便局側がしているということですね。つまり、それは通関手続がこれ以上おくれないようにということの御答弁ですので、私はそういう点については税関の方に、大蔵省ですか、きちんとあなた方は滞留しないように要員を税関で配置するように要求すべきでありますし、当然そのことによって、三日で来るとみんなに宣伝しているのにそれが一週間もかかるような事態は改善しなければいけない。国民利用者のためにも、それからそれを取り扱う職員のためにも、私は税関の方はどんなに大変でもいいと言っているわけじゃありませんよ、ここは逓信委員会でございますので、そういう問題点を指摘している。そういう観点について、積極的に改善するように努力をされたい。わかりましたと言っていただければそれで結構です。
#152
○政府委員(小野沢知之君) 先生の御質問の最初にありました三日程度で配達するというふうな宣伝ということですが、現在作成しているパンフレットにそういった文言は記載いたしておりません。
 それから、大蔵省との関係ですが、郵政省及び大蔵省では現在郵政・大蔵連絡協議会というものを設けておりまして、双方にまたがる通関に係る問題を協議して改善を図ってきております。今後とも通関の迅速化をめぐる問題について真剣に協議してまいりたいと思います。
#153
○山中郁子君 委員長、どうしても一言必要なので。
 あなた詐欺じゃないですか、そんな。じゃ、何日かかるというんですか。こんなに「速い、確か、安い、簡単。これが最大メリットです。」、こうやっている。あなた方が「速い」と言うのは何日なの。三日と言っていないと言うけれども、それじゃ何日で届くから速いとおっしゃっているの。私それが誠意がないと言うのよ。具体的に私証拠もありますけれども、三日でというのは最初もうさんざんあなた方おっしゃっていたの。今だってそうですよ。窓口へ行ってごらんなさいよ。三日で着くとか、そういうことを言っていらして、今さら何ですか、三日だと言っていないなんて。だから、それじゃ三日でないなら何日で着くと保証されているんですか。
#154
○政府委員(小野沢知之君) 現在作成しているパンフレットではそういう記載はしていないというふうに申し上げたわけですが……
#155
○山中郁子君 だから、何日で。
#156
○政府委員(小野沢知之君) それについて、それじゃお答えいたします。
 郵便物の通関の検査には一次検査と二次検査があるわけですが、一次検査では税関告知書や外観の形状や重量から非課税郵便物を選別いたしまして、二次検査の対象から除外する。そして二次検査では、一次検査で非課税郵便物とされなかった郵便物についての開披とかエックス線透視検査、動植物検疫を行い、課税額の決定、輸入禁止物品の処分を行うわけですが、現在郵便物が通関局に到着した翌日に税関により一次検査及び二次検査が行われ、祝休日の翌日など一時的に郵便物が大量にあるときを除きましては即日処理されているため、滞留はほとんど発生していないというふうに把握いたしております。
 なお、祝休日につきましては税関検査が行われず、これらの日に通関局に到着した郵便物は休み明けに集中して検査が行われますので、遅延が生じないように税関側、郵便局側とも人員を他の曜日よりも多く配置して対処しているところでございます。
#157
○山中郁子君 もう何にも言いようがありません。引き続き次の機会にします。
#158
○足立良平君 土地の高度利用というものは、これはもう今日の状況からいたしますと極めて重要なことだというふうに考えているわけであります。日米の構造協議の最終報告、これを見ておりましても、この土地の高度利用ということが大きなテーマに実はなってきているわけでございます。それに対して、これはちょうど土地利用の部分のところの「基本認識」で、こう記載をいたしているわけであります。「日本政府は、九〇年度末までに低・未利用の国有地の特定を完了する。」、さらに「九一年度末までにこれらの国有地の有効利用化の目標を設定し、その目標に従って有効利用化を図ることとする。」ということを明確にいたしているところでございます。
 それからさらに、本年の四月八日でございましたか、これは大蔵省が発表いたしておりますけれども、先ほどの日米構造協議における低・未利用地の関係を受けまして、「大都市地域の国有地の使用状況の点検について」という報告がなされているわけであります。それを見ておりますと、いわゆる大都市地域、首都、近畿、中部、この地域における国有地の有効利用を図る必要があるものという中で、庁舎等用地、これは国有地の中における各省庁全部含んでおるわけでありますが、二百三十四件の百九十一・八ヘクタールという数字が提起をされております。そして、公務員宿舎用地の中におきましては、総数といたしまして、これまた有効利用を図る必要があるものとして七百五十件百六十五・八ヘクタールという数字が既に提起されております。それから、普通財産の関係も二百八十四件の七百十九・七ヘクタールが数字として出てきているわけであります。
 それぞれこれは全体の国有地の数字が出ているわけでありますが、郵政省所管のものはそれではこのうち一体どういうふうな状況になっているのか、まず数字をお聞かせ願いたいと思います。
#159
○説明員(戸田道男君) ただいまの調査の中で、郵政省所管の財産について指摘を受けたものは以下に申し上げるとおりでございます。
 一番目といたしまして、郵便局舎等事業用地関係が十六件三・一ヘクタール、二番目としまして、行政用地関係三件〇・四ヘクタール、三番目といたしまして、職員宿舎用地関係が百三十九件十四・〇ヘクタール、合わせまして百五十八件十七・五ヘクタールであります。
#160
○足立良平君 有効利用を図っていく必要があるということに関しましては今述べたとおりでありますけれども、いわゆる今まで既に庁舎として使っているところについては本法案によってこれはさらに有効利用を図っていこうということになっているわけでありますが、先ほど説明を受けましたそれぞれの未利用地の有効利用というもの、これをどうするかということがこれからの大きな課題になってくるのではないか、このように考えるわけであります。
 したがって、そういう面で二点お聞きをいたしておきたいと思うわけでありますが、この未利用地の関係につきまして、今大体現況としてどういう状況になっているのかということが第一点目。
 そして第二点目として、この未利用地について郵政省として今後どのように有効利用というものを考えようとしているのかということをさらにお聞きいたしたいと思います。
#161
○説明員(戸田道男君) まず、第一点について御説明したいと思いますが、今回未利用ということで指摘を受けた郵便局舎等事業用地は、主に郵便局を新築移転した、引っ越した後の用地、あるいは郵便局の作業を一部行う郵便局分室の用地であります。なお、現在のところ、これらの用地でただいま取り上げられております土地の高度利用法案に基づき高度利用を図ろうという計画はございません。
 それから、今後の利活用方策についてでございますが、事業用地についてそれぞれの用地にふさわしい有効利用を図ることが重要であると考えております。この観点から、現在特に不足しております職員宿舎の建設あるいは分室を廃止して郵便局等を新築するなどの有効利用策に取り組んでいるところでございます。
#162
○足立良平君 今私がお聞きをいたしておりますのは、いわゆる庁舎等の未利用地ということを中心にしてお聞きをいたしていたわけでありますが、そうするとその地域においても、庁舎等の未利用地についても、職員の宿舎等を含めて将来考えていくと、このように理解をしていいわけですね。
#163
○説明員(戸田道男君) 結構でございます。
#164
○足立良平君 それでは、その上で公務員宿舎の用地の関係についてさらに少し明らかにしていただきたいと思うわけでございます。
 それは、今御説明ございましたけれども、宿舎の用地におきましても郵政省関係で相当用地としてあるわけであります。この実態について、先ほど既に各委員の皆さん方からも宿舎の不足問題が提起をされているわけでございますが、現在の宿舎の用地の未利用地の実態が一体どのようになっているのかということが一つ。
 それから、二つ目としてさらにお聞きをいたしておきたいと思いますのは、これも「大都市地域の国有地の使用状況の点検について」という、大蔵省が四月八日に発表いたしました中でこういう考え方を既に国として提起をいたしているわけであります。ちょっと読ませていただきますと、「有効利用を図る必要があると認められた公務員宿舎用地のうち約六割は引き続き公務員宿舎用地として利用」していく。他の用途、約四割でありますけれども、他の「約四割については、国における他の公用の利用、地方公共団体等における公園・緑地、都市計画事業用地、公共住宅、移転代替地等」を含めてそういうものに使っていくべきだと、こういう考え方が既に一方の側で提起がされているというふうに私は理解をいたしているわけであります。
 したがって、そういう面で、いわゆる宿舎における未利用地のいま一方でこういう考え方が提起されているということを含めて、これとの関係で郵政省として一体この問題をどのようにお考えになっているのか、この点について考え方を明らかにしていただきたいと思います。
#165
○政府委員(渡邉民部君) まず第一点でございますが、今回の点検結果によりまして指摘を受けたのは、宿舎関係で百三十九件十四ヘクタールでございます。これらはなぜこういうことかと申しますと、昭和二十年代後半から三十年代にかけまして郵政省の職員が非常に多いわけであります。一戸でも多くの宿舎を必要としたためにこれらの場所に宿舎を設置して今日も利用しておるような次第でございます。今後、こういう宿舎につきましては、耐用年数とか予算事情を考慮しながら集約高層化を図っていきたいというふうに考えております。
 それから第二点でございますが、今申し上げました十四ヘクタールのうち面積にして約八割でございますが、現在地で建てかえが可能というふうに考えております。国全体では六割と先生おっしゃったとおりでありますが、郵政省の場合は八割が大体現在地で集約高層化の建てかえが可能だというふうに考えております。これらについては、今申し上げましたように、集約高層化を積極的に進めながら宿舎用地の有効利用を図っていきたいというふうに考えております。
 それから、あとの二割でございますが、敷地の面積が狭いわけであります。そのために集約高層化が困難だと考えておりまして、これらの用地につきましては交換等によって新たな宿舎用地の取得に努めてまいりたい、交換する相手は公共団体とかそういうことに相なろうと思っております。
#166
○足立良平君 それでは、次に話題を転じたいと思います。
 地代の収入の関係についてでございますが、財政法の第九条で国有財産の貸し付けに当たっては適正な対価を徴収しなければならないという原則がはっきりといたしているわけでございます。今回のこの法案からいたしますと、いわゆる郵政省から事業団、それから事業団からテナントということで、それぞれ賃貸の対価というものを決めて
いかなきゃならないわけであります。それぞれ適正な価格というものを設定をしていかなきゃならない、こういうことであろうと思いますが、その場合に、その対価は例えばどのような形式をとろうとされているのか。これは、権利金あるいはまた敷金とか地代とか、いろんな手法が現実にあるわけでありますが、どのような形式でこれを考えておられるのかということが一つ。
 そして、それからその金額の決め方、適正な対価を徴収しなきゃならないという財政法九条に基づくこの金額の決め方というものは一体どういうものであるのか、これをお聞かせ願いたいと思います。
#167
○説明員(戸田道男君) 最初に私の方から地代の算定についてお答えをしたいと思いますが、国有地を貸し付ける場合の貸付料につきましては、大蔵省の定めた基準に従って算定することとしております。この基準によりますと、貸付料の年額は原則として当該用地の相続税課税標準価格に一定の率を乗じて得た額、これが単価になると思うんですが、これに貸付面積を掛けた額ということになります。
 いずれにいたしましても、本件の土地の高度利用において簡易保険事業団に郵便局用地を貸し付ける場合については、これらの基準を参考にして算定して、大蔵省と個別に協議して決定することというふうに考えております。
#168
○足立良平君 その場合に、権利金等の問題は一体どういうふうに具体的になってまいりますか。
#169
○説明員(戸田道男君) こうした国有財産の貸し付けの場合の権利金の問題でございますけれども、これはその財産の所在する地域における権利金の授受の慣行、習慣の有無等を調査した上個別に検討していくことということになっておりますが、最近は権利金を取らない例も多うございますので、実態を踏まえた上で、できれば取らない方向で協議をしていきたいなと考えておるところでございます。
#170
○足立良平君 それは、郵政省から筒保事業団に対しては権利金を取らない、こういうふうに理解していいわけですね。
#171
○説明員(戸田道男君) そういう方向で協議を進めてまいりたいと、そういうふうに考えております。
#172
○足立良平君 そうしますと、さらに今度は簡保事業団からそれぞれのテナントに対しては権利金というものは取らない、これも取らない方向で考えているんですか。
#173
○政府委員(小野沢知之君) 敷金などの徴収につきましても、類似の建物の状況を勘案して同事業団が定めることとなっております。
#174
○足立良平君 同事業団が定めるということは、この法律を決めるに当たっての基本的な問題でありますけれども、これは全く同事業団で決めるということで、この中においてははっきりしないということでありますか。
#175
○政府委員(小野沢知之君) 全体的に御説明いたしますと、筒保事業団が入居者から徴収する賃貸料につきましては、郵政省令及び同事業団が定め郵政大臣が認可する業務方法書で規定する基準に基づきまして、同事業団が具体的な金額を定めることとなるわけですが、その基準は建物の建設に要した費用及び管理に要する費用とそれから類似の建物の賃貸料ということでございます。
 なお、郵政省ではことし五月から調査研究を行いまして、賃貸料などの決め方の詳細につきましても、民間の実情をよく調査するとともに、学者や実務家の意見を十分聴取しながら研究を進めて賃貸料等の決定の際の重要な資料としていきたいというふうに考えております。
#176
○足立良平君 これは昨年の十月三十日でございますか、郵便事業運営基盤の整備に関する調査研究会報告というのが出されているわけでございますが、この研究会報告、私ちょっと時間の関係で全部詳細に読み切ってはいないのでありますけれども、これずっと読んでおりますと、土地の高度利用ということに関して今のこの法案の方向性というものが提起をされているというふうに思います。それと同時に、この内容で、いわゆる地価を顕在化させにくい手法の一つとして、全額地代定期借地型の借地の手法というものをこの中では提起をいたしているわけでありますね。いわゆる権利金等を徴収しないということの方がいいのではないか、こういう考え方を提起いたしているわけでありますが、今局長の答弁を聞いておりますと、これは筒保事業団がすべてそのときの状況で決めるんだというふうに御答弁があったと理解をいたします。
 そうすると、こちらの側における研究会報告は、むしろ地価というものを顕在化させていかないためにもそういう手法というものについてはかくあるべしという一つの方向性を示唆いたした。郵政省として、それでは一体どういう考え方を持とうとされているのか、この点ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
#177
○政府委員(小野沢知之君) 今御指摘のありました調査研究会報告書で提示されました全額地代定期借地型合築方式と申しますのは、契約時に借地権利金を授受しないかわりに地代を通常よりも高く設定して、借地期間終了後は借地権を無償で返還してもらうという定期借地権を考慮して行う合築の方式でございます。原則として、借地権を設定する場合には、賃貸人に正当な事由がない限り借地権は更新され、実質的に所有権が移転したのと同じような効果を持つことになりますので、都市部では地価の七割から九割の借地権利金が授受されるのが慣行となっております。しかし、この全額地代定期借地型合築方式を採用いたしますと、借地権利金が授受されないので地価が顕在化しないことになるということでこの方式をとっているわけですが、先生のおっしゃる趣旨と軌を一にするというふうに考えています。
#178
○足立良平君 ちょっと結論のところだけわかりにくかったんですけれども、もう一度お願いします。
#179
○政府委員(小野沢知之君) この方式をとっているということでございます。
#180
○足立良平君 この方式というのは。
#181
○政府委員(小野沢知之君) 全額地代定期借地型合築方式です。
#182
○足立良平君 というのは、郵政省としてはそれではいわゆる全額地代定期借地型の方式をとる。そうすると、先ほどの答弁では簡保事業団がその地域地域に応じてこういう方式をとるかとらないかを決めますよというふうに御答弁ありましたね。それとの関係ほどうなりますか。
#183
○政府委員(小野沢知之君) 先ほど簡保事業団と申しましたのは、主体者としての簡保事業団という位置づけで申し上げております。この仕事の主体者としてですね。
#184
○足立良平君 よく研究して、もう一度また改めてこの件は聞きます。
 少し質問をちょっと変えてみたいと思いますが、この資金の手当ての問題でありますけれども、これは事務局からあらかじめお聞きをいたしますと、財投資金からの長期借入金でこの建設費等を賄っていく、このように私は理解をいたしているわけであります。一応六・六%に現在なっているようでありますから、市中金利を使うよりも相当低利でこれはいけるのではないか、このように思っております。しかも、この法案の目的というのは、土地の高度利用ということと同時に、もう一つは郵政三事業に対して剰余金といいますか、物を繰り入れをしていく、こういうふうに二つの目的がはっきりされているわけでございます。
 そうしますと、もうかったといったら言葉が悪いかもしれませんけれども、これが郵政三事業の方に繰り入れられていくということになると、いわゆる郵政三事業の中における、例えば民間の金融機関あるいはまた生保の関係、さらに条件としては郵政のそれぞれの二つの事業というのは有利な条件で運用されるということに私はなってくるのではないかと、このように思っているわけであります。したがって、そういう面では対等の条件の中で、いわゆる一般の金融機関とかあるいはまた生保の関係とかというものが対等の条件で競争条件というものをつくっていくということが私は必要であろうと思いますけれども、現実はそうい
うふうなことにならないのではないか、このように実は感じるわけでございますが、この点につきまして郵政省の見解を明らかにしていただきたいと思います。
#185
○政府委員(小野沢知之君) ただいま御指摘のありました民間の生命保険会社等との関係で、民間の類似業務に見られないような大きな制約条件を本件については持っております。例えば一つは、本件高度利用業務は郵便局の業務運行に支障の生じないことを確保するということを前提条件としておりますので、そこから生ずる制約というものがございます。
 それからまた、事業所用ビルの入居者の選定に当たりましては、国または地方公共団体による公用、公共用のための利用に配意するといったようなことで、そういう公共性の強い仕事を行うということで、それが一つのある言い方によりますれば制約条件になっているわけでございます。そこで財投資金からの長期借入金により行うわけでございますが、そういうことで民間の金融機関や生命保険会社との間で新たな不公平の問題は生ずるものではないというふうに考えております。
#186
○足立良平君 実際的には、これは既に説明がございましたように、この局舎の問題等もそんなに大した状況でもないだろうと思います。ただ問題は、そういう条件をきちんとしておきませんと、これは一般的に民間の側からいたしますと、その種の問題提起というものは将来的に私は提起されてくるのではないか、このように思いますので、あえてこの問題は本日のところはその程度で提起だけにとどめておきたい、このように思います。
 それから、ビル事業といいますか、この種の問題は今日大変需要が多いわけであろうと思います。特に今予定をされております百七十三局というものを見ますと、その立地条件からすると特にその傾向が強いというふうに判断をいたすわけでございますが、その場合に、いわゆるその種のものの需要は今日の場合にはインテリジェントビルの施設というものを兼ね備えておることが大変に条件としては強いのではないか、このように思うわけであります。例えば、一つのオフィスなり空閑地を提供するというだけの単なる問題で私はないのではないか。郵政省の所管としても情報化社会ということを常に提起されているわけであります。
 そういう面で、そういうニーズにこたえていく必要性というものが現実はあるのではないか、このように思うわけでございますが、この点につきまして郵政省のお考えはどのようになっているんですか、明らかにしていただきたいと思います。
#187
○政府委員(小野沢知之君) 御指摘のとおり、今日高度情報化の進展、特にOA化の進展に伴いましてオフィスのインテリジェント化が進み、インテリジェントビルも増加しております。この傾向というのは今後ますます強くなっていくと考えられます。したがって、郵便局の上層部の事業所用ビルの建設に当たりましても、このような状況に積極的に対応して、コストがかさむ面があるものの、ビルのインテリジェント化を図り、事業所用ビルとしての付加価値を高めることは有益でありかつ必要であるというふうに考えています。
 ところが、やはりこうしてインテリジェントビル化する場合も、将来郵便物の増加に伴って郵便局舎の拡張を図る際に、郵便局舎への転用の支障とならないように建物の構造等に十分配慮することが必要だろうということで、本件の高度利用の趣旨に沿ってインテリジェントビル化する場合につきましても、コスト等の問題点やその需要動向等を十分見きわめながら検討してまいりたいと思います。
#188
○足立良平君 もう時間も余りございませんので、最後の質問にさせていただきたいと思います。これは、既に前のこの本委員会におきましても提起をされた問題でもございますけれども、再度郵政省の考え方を明らかにしていただきたい、このように思うわけであります。
 それは、今この郵政事業の場合に、これはもう業務量の増加といいますか、郵便物の増加というものもこれまた大体平均いたしますと年間で約五%くらい、いいことで、大変ありがたいことでありますけれども、漸次増加をしてきている、そういう状況でございます。それから、それに見合って定員をふやしていくということに関しても、公務員全体の定員の削減計画の中ではそんなにふやしていくことはできないだろうということもこれまた事実であろうと思います。それから、一方におきまして行政サービスというものを低下させることはできない、これまたもう自明の理であろうと思います。
 そうすると、業務量というものが平均的に年間五%ぐらい漸次ふえていく、そうして一方では人員増もやるわけにはいかない、サービスの低下をすることもできない。そうして同時に、政府が昭和六十三年決定されました経済運営五カ年計画あるいはまた第六次雇用対策基本計画、そういうものを受けまして、年間千八百時間、完全週休二日制というものを今目前に計画的にやっていかなきゃならない。これは相当業務量がふえ、人員はふやすわけにはいかない、あるいはサービスを低下するわけにはいかない、そして一方においては労働時間というものは短縮をしていかなければならない、こういう条件をここ二年ないし三年の間で達成をしていかなければならないという状況に今日郵政省というのは置かれているのではないか、このように今の状況を私は考えているわけであります。
 そうしますと、平均いたしますと年間今ざっと二千五十時間程度の労働時間でありますから、いわゆる時間外労働といいますか、これをどうするのかという問題もありますし、所定勤務時間の労働をどのように短縮をしていくのかということもありますけれども、問題は例えば二年ないし三年の間に一度に年間二百五十時間をぱっと短縮するということは、言葉では言えますけれども、現実的な仕事の配置を考えてみますと私はこれは不可能だと。人員をふやさずに、時間外労働もふやさずに、むしろ時間外労働も短縮をして、そして全体の業務量がスムーズに流れるようにして、そしてそれをやろうとするなら、相当技術的に長期的に計画的にこの問題について郵政省として取り組んでいかないと、完全週休二日制、いわゆる労働時間千八百時間を目標とする政府の計画を達成することは不可能というふうに考えるわけでございます。まず、そういう面につきまして、これはちょっともう事務的な問題ではないと思いますから、郵政大臣としての考え方をお聞かせ願いたいと思います。
#189
○国務大臣(関谷勝嗣君) 御指摘の問題、大変難しい問題でございまして、郵便部門で見ますと現在でも一週四十二時間、四週で六休制というようなことでございますが、貯金・保険部門を見ますと一週四十時間、四週で八休、そして時間でいいますと千九百三十九時間ということで、郵便部門の方がもう二千四十三時間というようなことでございますから、確かにその部署によってもまた違います。
 先生御指摘のように、今後勤務の条件をどのように改善をするか、そしてまたおっしゃられますように、国民の皆さんのサービスには十分におこたえをしていかなければならない、その間の財政事情そして要員は抑えられているというわけでございます。閣議決定は六十三年の五月二十七日に行っておりまして、経済運営五カ年計画というのがあるわけでございますが、本当にいろいろ対処はしていっておるわけでございます。一つの方法として、いわゆるどのように機械化を進めていくかということも一つの対策ではあろうと思いますが、それだけでこれが解決できる内容とは考えられないわけでございます。大変長期戦略、かつまた難しい問題であるということで、ここできちっとした私も答弁ができないのが実情でございますが、それではこの目的が達成できませんので、また鋭意考えていかなければならないと思っております。
 大変これは本当に難しい話で、最後に私のとこ
ろへ持ってこられまして、事務当局の答弁と言われるかと思ってほっとしていたんですが、私の方に矢が飛んでまいりましたが、これは次のまた御質問にはいささかたりとも前進した御答弁をできるように頑張りたいと思っております。
#190
○足立良平君 むしろ、これは今私が申し上げましたように、この問題というのは本当に技術的な問題で、本当は政治的にどうこうというのは判断できない問題、極端に言いましたら、それは労働組合の協力も得て、相当人間の配置転換の問題も含めてきちんとやってまいりませんと大変な職場における混乱というものが発生をいたしますし、職場の混乱が発生するということは国民の皆さん方に大変な迷惑をかけてくる、こういうことにもつながってくるわけでございます。
 そういう面では、私はむしろ郵政省独自においても、こういう問題で各局含めての具体的な検討というものをやはりもうスタートさせていかなきゃならないんではないか。極端に言いましたら、職務の再評価の問題から含めて見直しをしてまいりませんと、この問題というのはスムーズには展開していくことができないものではないかと、このように私は思っております。あえてこれはこれだけ申し上げまして、答弁はもう結構ですから、これで終わりたいと思います。
#191
○委員長(一井淳治君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#192
○委員長(一井淳治君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#193
○山中郁子君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました郵便局用地の高度利用法案に対し、反対の討論を行います。
 反対する第一の理由は、国有地である郵便局の用地に郵便局と一体の建物を建て、民間の事業者などにオフィスとして貸し、一定の収入を得ることをその本旨としている点にあります。つまり、専ら国や地方公共団体がともに使う建物であれば当然新しい法律は必要ないわけであります。したがって、本法案は主として民間事業者に対する貸し付けができるようにするために提案されたものと解さざるを得ません。しかし、民間事業者に直接貸すのは、一般的に私人に対する土地の貸し付けを禁じている国有財産法に反することになるので、一たん簡保事業団に土地を貸し付け、事業団が又貸しする体裁をとるものでありましょう。
 私は、国有地の上空の有効活用自体を否定するものではありませんが、本来郵便局の用地など国有地は、国有財産法にも明らかになっているとおり、基本的に公用、公共用のために供するのが当然であると考えます。この点に関し、本法案は公共団体などの用に供することについては配意する旨をうたっていますが、配意の効力の定めはなく、仮に優先的提供が否定されなくても、賃貸料、仕様などの配慮が全くない以上、公共的利用が排除される結果になる危惧が大きいと言わなければなりません。
 反対する第二の理由は、地方自治体の都市計画との整合性を図ることについて本法案が何ら規定していない点にあります。本法案には公共の利用を配意するとしていますが、この配意の不明確さについてはさきに指摘したとおりであります。一方、自治体の側からいえば、開発、建築等について、当該土地がある自治体がその開発について都市計画の中に位置づけ、有効利用をしようとするのは当然でありますし、その際の協議もきちんと義務づけられなければならないものであると考えます。
 なお、深夜勤、早朝出勤などのある郵政事業の実態からいっても、都心部の職員住宅の確保が必要であるのに、本日の私の質疑の限りでもその保障が明らかでないことを指摘いたしまして、私の反対討論を終わります。
#194
○委員長(一井淳治君) 他に御意見もなければ、討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 郵便局の用に供する土地の高度利用のための簡易保険福祉事業団の業務の特例等に関する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#195
○委員長(一井淳治君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 この際、大森昭君から発言を求められておりますので、これを許します。大森昭君。
#196
○大森昭君 私は、ただいま可決されました郵便局の用に供する土地の高度利用のための簡易保険福祉事業団の業務の特例等に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、連合参議院、公明党・国民会議及び民社党・スポーツ・国民連合の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    郵便局の用に供する土地の高度利用のための簡易保険福祉事業団の業務の特例等に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の各項の実施に努めるべきである。
 一、郵便局の土地の高度利用に当たっては、地域社会の振興に寄与するよう公用・公共の用のための利用に配意するとともに、将来にわたって郵便局の業務に支障を生じないようにすること。
 一、郵便局の土地の高度利用業務の目的及び公共的性格にかんがみ、それにふさわしい資金の調達により業務を円滑に実施できるよう配慮すること。
 一、簡易保険福祉事業団については、業務の多様化・高度化に伴い、その運営基盤の一層の強化を図るとともに、今後の社会の要請に対し有効な役割を果たせるよう総合的に検討すること。
 一、近年における郵便物の急激な増加に対処するため、必要な局舎施設の整備と要員の確保に努めるとともに、職員宿舎の高層化、集約立体化等を図り、大都市圏の職員宿舎の整備を推進すること。
 一、郵便事業が、今後、健全な経営を維持するため必要な方策について、中長期的視点に立った調査研究を行うこと。
 右決議する。
 以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたします。
#197
○委員長(一井淳治君) ただいま大森昭君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#198
○委員長(一井淳治君) 全会一致と認めます。よって、大森昭君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、関谷郵政大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。関谷郵政大臣。
#199
○国務大臣(関谷勝嗣君) ただいま郵便局の用に供する土地の高度利用のための簡易保険福祉事業団の業務の特例等に関する法律案を御可決いただき、厚く御礼を申し上げます。
 本委員会の御審議を通じて賜りました貴重な御意見並びにただいまの附帯決議につきましては、今後の郵政行政を推進するに当たり、御趣旨を十分に体してまいりたいと存じます。
#200
○委員長(一井淳治君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#201
○委員長(一井淳治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時六分散会
ソース: 国立国会図書館
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