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#1
第120回国会 商工委員会 第8号
平成三年四月二十三日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     合馬  敬君     服部 安司君
     山口 光一君     川原新次郎君
 四月十九日
    辞任         補欠選任
     川原新次郎君     山口 光一君
     服部 安司君     合馬  敬君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         名尾 良孝君
    理 事
                斎藤 文夫君
                前田 勲男君
                梶原 敬義君
                井上  計君
    委 員
                岩本 政光君
                大木  浩君
                合馬  敬君
                藤井 孝男君
                向山 一人君
                山口 光一君
                穐山  篤君
                庄司  中君
                谷畑  孝君
                浜本 万三君
                吉田 達男君
                広中和歌子君
                三木 忠雄君
                市川 正一君
                池田  治君
                今泉 隆雄君
   国務大臣
       通商産業大臣   中尾 栄一君
   政府委員
       通商産業大臣官
       房長       熊野 英昭君
       通商産業大臣官
       房総務審議官   高島  章君
       通商産業大臣官
       房商務流通審議
       官        坂本 吉弘君
       通商産業大臣官
       房審議官     横田 捷宏君
       通商産業省産業
       政策局長     棚橋 祐治君
       通商産業省機械
       情報産業局長   山本 幸助君
       工業技術院長   杉浦  賢君
       特許庁総務部長  辛嶋 修郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 博行君
   説明員
       科学技術庁科学
       技術政策局計画
       課長       結城 章夫君
       大蔵省証券局業
       務課長      堀田 隆夫君
       大蔵大臣官房企
       画官       細見  真君
       文部省高等教育
       局学生課長    喜多 祥旁君
       文部省学術国際
       局学術課長    雨宮  忠君
       農林水産省食品
       流通局審議官   赤木  壯君
       建設大臣官房官
       庁営繕部営繕計
       画課長      照井 進一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○商品投資に係る事業の規制に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○輸入品専門売場の設置に関する大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の特別に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案(内閣提出、衆議院送付)
○民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○中小小売商業振興法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
#2
○委員長(名尾良孝君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 商品投資に係る事業の規制に関する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。中尾通商産業大臣。
#3
○国務大臣(中尾栄一君) 商品投資に係る事業の規制に関する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 近年、国民の金融資産の増加等を背景として、商品に対する投資ニーズが急増しております。このため、いわゆる商品ファンドなどの新商品が販売され、一般の投資家も参入するようになってまいりました。こうした中、投資家がみずから入手できる情報には限りがあること等から、悪質な業者との契約により投資家が不測の損害をこうむる危険も増大しております。
 このような状況に対応して、商品投資に係る事業を営む者の業務の適正な運営を確保し、もって当該事業を公正かつ円滑にするとともに、投資家の保護を図るため、今般本法律案を提案したものであります。
 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、内外の商品ファンドを販売する商品投資販売業者について、開業時の許可制を導入し、不適格者の参入を排除いたします。また、事業者に所要の書面の交付を義務づける等、投資家保護のため所要の規制を行うこととしております。
 第二に、顧客から投資判断の一任を受ける商品投資顧問業者について、商品投資販売業者と同様、開業時の許可制を導入し、不適格者の参入を排除するとともに、所要の書面の交付を義務づける等、投資家保護のため所要の規制を行うこととしております。
 以上がこの法律案の提案理由及び要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
    ─────────────
#4
○委員長(名尾良孝君) これより、産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律の一部を改正する法律案及び商品投資に係る事業の規制に関する法律案を便宜一括して議題とし、両案について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#5
○庄司中君 私は、産業技術に関する研究体制の法律案について質問させていただきます。
 まず、今回の法律改正の趣旨を読んでみますと、趣旨が二つあります。一つは、制度の国際的な調
和、主として特許等でございますけれども、それの国際的調和の面と、もう一つは、国際貢献という面がございます。例えば具体的な措置としましては、特許の研究成果の帰属、これが現在一〇〇%であったのを五〇%に改める。それからもう一つは、受託者の実施、これを廉価または無償というふうに改める。これは、非常に通常の料金といいますか利用料を取っていたわけでありますけれども、そういうふうに改める。これを国際的な制度と比較しますと、やっぱりいろんな問題がございます。この点については後で申し上げますけれども、それを国際的な制度、主要国の制度ございますけれども、それとの調和を図ってさらに国際貢献を進めていく、こういう二つの面があると思います。
 ただ、私が考えますと、こういう研究開発というものは、つまりこういうふうにしてあげるとかやってあげるとかというだけじゃなくて、中長期に見てきますと、我が国の方にも返ってくる問題が多いんじゃないのか。ですから、ある意味ではかなり認識の枠組みを広げまして、この施策を推進していく必要があるだろうというふうに思います。そういう点で、認識の枠組みといいますか、国際化と国益という関係につきまして、どういうふうにお考えになっているか、まずお尋ねしたいと存じます。
#6
○政府委員(杉浦賢君) お答えをいたします。
 技術開発力は、経済社会の発展の原動力であると考えております。我が国が二十一世紀に向かいましてこのような能力をさらに発展させるとともに、我が国に対して根強く主張されております基礎研究ただ乗り論、これは論拠は明確でございませんが、このような国際的批判にこたえまして世界経済の発展に相応の貢献を果たしていくということ、そのためには、我が国みずからが基礎的、先導的な技術開発の積極的な推進を図っていくことが極めて重要であると考えております。
 また、欧米諸国の一部におきましては技術囲い込みというような動きが出ておりますが、これに対しましても、OECDの場のような国際的な場におきまして、このような動きに対する懸念が表明されているところでございます。我が国といたしましては、科学技術の創造的活動とその成果の流通、移転を活性化するといういわゆるテクノグローバリズムでございますが、このような理念に基づきまして、産業科学技術政策を推進しているところでございます。
 このような観点から、通産省といたしましても、これまでサミットの場におけるヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラムの提案、あるいは地球環境対策技術における先導的な役割を果たすなど、積極的にこの理念を実践しているところでございます。今回お願いをいたしております法改正も、またこの理念の実践の一環であると考えております。このようなテクノグローバリズムの理念を率先して実践していくことが各国における技術囲い込みの動きを抑えるものとなり、中長期的には科学技術が我が国を含む世界全体にもたらす利益を最大のものにしていくと、このように考えております。
 先生の御指摘がございましたように、貢献というのは、決してやってあげるものというよりも、長い目で見たときに必ずそれが返ってくる、こういう考え方がもとにあると考えております。
#7
○庄司中君 もう少し具体的に入ってみますと、例えば今度の法律改正の中にありますように、さっきも言いましたけれども、帰属については五〇%以上ということですね。帰属につきましては、主要国と比べてみますと、アメリカにつきましては、外国企業と協力をしたときには国に帰属がある。それから、イギリスの場合には、帰属については国にあるというふうになっております。その点はある程度国際的に、例えば半分以上帰属するという考え方は、通用すると思います。
 一つ心配になりますのは、今度は利用の方ですね。実施をする場合に、各国の場合には、全部無償になっておりますね。我が国は、無償もしくは廉価ということになりますから、つまり有償の部分があるというふうになってくるわけであります。主要国が全部利用については無償だというふうになっているのに、我が国は有償の部分があるということになりますと、やっぱり何といいますか、一種の相互主義という点から恐らく問題が出てくるんではないだろうか。特に、利用の部分についてそのことが言えないだろうか、そういう懸念がありますので、その点についてお答えいただきたい。
#8
○政府委員(山本幸助君) 先生御指摘のように、利用につきましては、無償または廉価となっております。実際に実施する場合には、一緒にやる、共同研究をやる企業の属する国の制度を見て、レシプロシティーと言っておりますけれども、相互的に、向こうがそういうことをやっていればこっちもやりましょうとなっております。これは、先進諸国との共同研究が多いと思いますけれども、もちろん発展途上国との共同研究も排除するものではございません。したがいまして、各国の制度を見まして、各国が無償であるということであればレシプロシティーということでもって無償ということが多くなるし、またその国の制度がそうでない場合もございますので、そういう場合にはそれに応じて取り扱いをする、こういうことになろうかと思います。
#9
○庄司中君 もう一つ国際関係から見てみますと、この前の商標のときにもちょっと質問したわけでありますけれども、八五年から例の世界知的所有権機関がハーモ条約をずっと検討しております。恐らくハーモ条約の中にはこれに該当する項目があるかもしれないというふうに思われますが、つまりこの制度を改定することによって、ハーモ条約のレベルをクリアすることができるのかどうか、それとの関係がないのかどうか、その辺でひとつお伺いしたいと思います。
#10
○政府委員(辛嶋修郎君) 先生今御指摘のとおり、ハーモ条約についての専門家会合を重ねております。
 そのハーモ条約は、御承知のとおり特許権の付与というものを中心として行われておりまして、例えば先般も御指摘いただきましたが、先発明主義をとるのか先願主義をとるのかとか、あるいは特許の審査の期間をどのぐらいにするのかとか、そういうことを中心としてはおります。
 しかしながら、特許権の帰属や利用というものに関しましても議論が行われておりまして、知的所有権の適切な保護という観点からの議論が行われておる。特許権の譲渡あるいはライセンス契約におきます制限的商慣行の除去、あるいは強制実施権の乱用の防止というのが検討項目にかかっておりまして、どちらかといいますと特許権というのは独占権を付与する、その独占権の弊害を防止する、あるいは独占権の内容を縛るといいますか、そういうような観点から議論が行われておりまして、今回の措置につきましては、直接関係するものではないわけでございまして、別にハーモ条約に反するとか、そういうものではございません。
#11
○庄司中君 先ほどお答えがありました、つまり二国間では相互主義を適用していく、我が国の制度に対応するものを向こうが持っている場合に我が国がこういう取り扱いをするということをお話がありましたけれども、例えば考えてみますと、我が国はこういう制限を持っていたわけですね。帰属については一〇〇%、それから利用については相当の利用料をとるというふうな制度を持っていたにもかかわらず、いわばさっき申し上げましたように、そういう制度じゃない、つまり主要国の緩和された制度というものがあったわけですね。
 主要国は、我が国は制限されたこういうものを持っているにもかかわらず、やっぱり共同研究について配慮をしてきたんだろうというふうに思いますけれども、例えばその辺の関係はどういうふうになりますか。つまり、何といいますか、今まで日本はいろいろな便宜を受けてきた。こちら側が制限条項を持っているのに、向こうはやってくれたという関係がありますね。今度は逆に、相互主義を強化していきますと、今度はやっぱりかな
り制限的な条項を持っている国と共同ができなくなってくる、こういうふうになってくると思いますけれども、例えばその相互主義の要件というものをどんなふうに考え、どんなふうにこれから運用していかれるのか、その辺を、繰り返しになりますけれども、お答えいただきたいと思います。
#12
○政府委員(山本幸助君) お話しの相互主義でございますけれども、それが原則であるということでございます。その場合に、実際にやる場合には、実は共同研究をする者の間でもって、契約といいますか、何らかの合意を結ぶわけです。その契約の中でもって、一体どうしようか、パテントあるいはノーハウ含めてどうしようかということが普通にはその中で合意されるわけでございます。
 御指摘のように、日本の場合には、今までやはり非常にかたい制度といいますか、ほとんど国と、それから実施の場合には有償となっておりましたので、その点については従来非常にぎくしゃくするという場面がございました。そういうことを配慮しまして、今度の改正をしていただきますと、そういう意味での日本の今までの不便さというのはなくなるわけでございますけれども、一方、先生おっしゃいますように、そういうことのできていない国との間でやる場合に、相互主義というのを非常に強く言った場合にはうまくいかないじゃないかということでございます。
 私ども実は、例えばA、B、Cという国がありまして、Aという国が非常に緩やかである、Bという国が中くらいで、Cという国はかたいというようなことがございました場合、その中で結局、全部で共同研究するわけでございますので何らかのルールをつくるわけでございますけれども、そうした場合にはできるだけ私どもとしては緩やかな方、といいますのは、国に特許が帰属するとか、あるいは有償とか、そういうことで割と厳しくやる方でない方に合わせたらどうかというふうに考えておりますけれども、これは実際に実施する場合には当事者間でのいろいろな意味での合意、契約によるということでございます。
#13
○庄司中君 今お答えがありますけれども、やっぱりケース・バイ・ケースで弾力的に相互主義を運用していただきたいということを申し上げておきます。
 それから、国際関係だけじゃなくて、この制度に、利用の場合、実施の場合に、有償というのが入ってますね、さっきちょっと申し上げましたけれども。これは国際的には問題になり得ない、国際レベルを超えているという話がさっきありましたけれども、なぜ有償にしなければならないのかということはやっぱり依然として残る。主要国は全部無償になっておりますから、日本がなぜ有償にしなければならないのか、その根拠というのは一体どこにあるのかということをお伺いします。
#14
○政府委員(山本幸助君) これは有償にするかあるいは低廉にするかということでございますけれども、具体的なケースに応じまして、その研究開発に貢献している貢献度というようなことを主として見る。さらに言えば、先ほど言いました相互主義によって、相手が無償にしている場合にはできるだけそっちの方に近づけるというふうなことでやるだろうということでございます。
#15
○庄司中君 私が聞いておりますのは、ほかの主要国が無償なのに日本はなぜ有償にするのか、つまり、貢献度とかなんとかと別に、制度として有償にした理由ですよね、これが一体どうなのかということなんです。
#16
○政府委員(山本幸助君) 先ほど申しましたように、これは主要先進国とだけやるわけではございませんで、その場合には発展途上国その他たくさんございます。現在、各国の制度を調べておりますけれども、発展途上国でもかなり国際共同研究に熱心なところもあるだろうと思います。そういうところでもし有償のところがあれば、レシプロということで有償になるだろうということでございます。さらに申し上げますれば、基本的には全額国の費用ということでございますので、これはいわば税金で成り立っているという研究でございますので、そういう意味では、ある程度国としても、国で得た財産権といいますか、そういうものの管理といいますか、あるいはそういうものを適正に運用するというような観点もあろうかと思います。
#17
○庄司中君 わかりました。次に進みたいというふうに思います。
 今度の制度の改正というのは、今言ったような措置を国際共同研究だけに適用するということですね。つまり、国際共同研究に対する特例であるというふうになっておりますけれども、いわば共同研究というのは国際だけじゃございませんので、やっぱりむしろ国内の共同研究をどんどん進めていかなきゃいけないということがあるだろうというふうに思います。ですから、帰属についても利用についても緩和をしていくという方向を、現在は国際共同研究だけでございますけれども、今後の展開方向としては、つまり国内企業との共同研究についても検討の余地があるのか、あるいは既に検討が始まっているのか、その辺まずお伺いしてみたいというふうに思います。
#18
○政府委員(山本幸助君) 今回の法律改正の目的は国際共同研究を進めるという観点でございますので、国際共同研究を進める際に非常に障害になっているということで、この制度を導入するということをお願いしているわけでございます。
 先生御指摘のように、国内の人だけでやった場合でも同じことがあるのではないか。その点につきましては、私ども今後の課題であるというふうに考えておりますけれども、先ほど申しましたように、やはり全額国が出すということで国民の税金によって賄われる研究であるということを考えますと、やはり参加する企業のインセンティブという問題と国の立場あるいは国有財産というものとの調和ということが重要な観点であるというふうに思っております。
#19
○庄司中君 今、企業のインセンティブという話が出ましたから、もう少し詳しくお伺いしたいというふうに思いますけれども、現在やっぱり研究開発、研究の性格が変わってきておりますね。
 大まかに言いますと、我が国はもうキャッチアップの時代は終わりまして、これからは目標のない独自的あるいは創造的な分野を開拓していかなきゃいけないというふうに一般的には言えるだろうというふうに思います。そうしますと、企業の側もそうですけれども、企業の研究投資をとってみましても、応用のところ、すぐ商品化ができる分野から基礎のところにシフトをしてきております、実際には。ところが、基礎の部分というのは、言うまでもなくこれはもうリスクが大きいわけです。本当にやってみて、物になるものが出てくるのか出てこないのかわからないということもありますし、それから非常に長期間、つまり懐妊期間が長いということになるというふうに思います。そうしますと、この分野もやっぱり国が受けとめていかなければいけない。つまり、国内企業との共同研究の分野で国がしょっていかなきゃいけない、こんなふうに考えられます。
 ですから、そういう意味で、今後の検討課題である以上にむしろ差し迫った課題ではないだろうか、これからすぐにそれを検討していく必要があるんじゃないか、実はそんな段階に来ているような気がするのでありますけれども、今後の検討の緊急度といいますか、そんなところをちょっとお話しいただきたいというふうに思います。
#20
○政府委員(杉浦賢君) 最近の技術開発につきまして、先生の御指摘のとおりだと思います。キャッチアップの時代が終わりまして、まさにマーケットのはっきりしない研究開発をする、そこへ企業がみずからの研究者を参加させるためのインセンティブとして国内企業の場合にも広げる必要があるのではないか、こういう御指摘であったと思います。
 先ほど機情局長がお答えいたしましたように、この問題は、先生の御指摘のような要望があることを私ども承知いたしておりますので、今後とも検討を続けていきたいと考えております。
#21
○庄司中君 要望としましては、やっぱり共同研究の分野をうんと広げていく、それがもう緊急な
課題になっているんじゃないかということを要望いたしまして、話がちょっと大きくなりますけれども、次の問題に移りたいというふうに思います。
 例えば、我が国の研究開発費の水準というのを対GNP比で見てみますと、これは主として分析しておりますのは平成元年度の科学技術白書だったというふうに思いますけれども、見てみますと、自然科学だけをとりましても、確かに研究開発のGNP比は二・五七%というふうにそのころ出ております。八七年度というふうに思いますけれども、出ております。この水準といいますのは、確かに国際水準でございますよね。
 ただ問題は、全体の水準の額はそこまでいっているわけでありますけれども、民間と国がどれだけ負担しているかという問題になりますと、各国とかなり違ってくる。研究開発費は、我が国では主として民間が担っているという形があるわけであります。例えば、この数字をとってみますと、国が負担している分が二〇%をちょっと超えている。二〇・九%という数字が出ているわけであります。それから、一番多いのがフランスでございまして四〇%を超えている。そして、これはまだドイツになっておりませんで西ドイツの時代でございますけれども、これが三四・四%というふうになっています。とにかく日本は政府助成が大きいということで、そういう問題提起をしてきますアメリカでも、実は国防費を除いた数字をとってみましても、二七%を超えているわけですね。ところが、我が国は、その政府負担が二〇%で、主要国からいきますと一番低いという点がございます。これを対GNP比で見ますと、やっぱり〇・五%程度にしかならない、政府の負担というのはその程度にしかならない。
 たしか、私の記憶によりますと、科学技術会議の提起だったと思いますけれども、政府の研究開発費の負担を一%を目指すという問題提起をたしか行った記憶がございます。そうしますと、政府の負担を、今〇・五%ですから、倍を目標にして進めていく。つまり、国際共同研究なりさらに国内の研究を進めていくというふうになりますとやっぱり金がかかりますものですから、同時にこの目標というものをどれだけ突き詰めてこれから考えていらっしゃるのか。その辺の御見解をお伺いしたいというふうに思います。
#22
○政府委員(杉浦賢君) お答えいたします。
 今先生から御指摘がございましたように、我が国の研究開発予算全体における政府の負担比率、それから政府の研究開発予算の対GNP比の数字が欧米諸国に比べて大変低いということは承知いたしております。
 通産省といたしましては、大変厳しい財政事情のもとでございますが、予算の効率的な運用に努力をいたしまして、着実に研究開発を進めているところでございますが、これから二十一世紀に向けて、基礎的、独創的研究開発を着実に進めていくためには、政府の研究開発予算の拡充が不可欠であると考えております。今後とも、先ほどの科学技術白書、あるいは「九〇年代における産業科学技術政策のあり方」においても提言をいただいておるわけでございますが、そのような意を体しまして、研究開発予算の確保についてできるだけの努力をしていきたいと考えております。
#23
○庄司中君 我が国の場合には、やはり何といいますか自然的な資源が少ないわけであります。国土が狭いわけであります。その割には人口が多いということでありますから、やはり私たち、我が国が生きていくためには知的創造力しかないわけでございます。むしろ、そこに力点を置いて、そっちの方を一生懸命にやっていかなきゃもう生き残れない、生きていく道がないということになろうかというふうに思います。
 それからもう一つ、私は、国が基礎研究といいますか基盤的技術について負担をしていく方向というのは、例えばさっき申し上げましたように、民間に基礎研究とかそれから基盤技術の研究、そっちの方に移行はしておりますけれども、やはり何といいましても基礎研究といいますのは目的型研究にならざるを得ない。これは商売でございますから、製品をつくるということが絶えず頭にある。だから、どうしても基礎研究に制約があるわけであります。それを、広い分野のリスクを伴った長い時間をかける研究というのは、やはり国が担っていかなきゃいけない。そういう点では、今申し上げましたようにGNP一%を目指すということは、日本の課題からしますと決して過大ではないというふうに思います。そういう点では、民間の研究とあわせましてその点についての配慮を一層お願いしたいというふうに思います。
 もう一度その点につきまして、一つの所信といいますか詰めた御意見をお伺いできればというふうに思います。
#24
○政府委員(杉浦賢君) ただいま御指摘いただきましたように、本当の意味の基礎研究というのは、やはり国が背負っていかないといけないと考えております。
 先ほどお答えいたしましたように、研究費の獲得にはできるだけの努力をしていくつもりでございますけれども、そのほかにも先生から御指摘がございましたように、科学技術が日本にとって非常に重要であるということを私どももいろんな機会に御説明をいたしまして、広く国民のコンセンサスを得るような努力もあわせて続けていきたいと考えております。
#25
○庄司中君 次は、具体的な中身につきまして、技術的なことですけれども、お伺いをしたいというふうに思います。
 例えば、帰属する場合に、国は五〇%以上ということでございます。そうしますと、共有するというふうになるわけであります。その場合の持ち分ですね、五〇%以上でありますから、六〇になる場合もあるし七〇になる場合もある、五〇%を割ることはないという判断だと思います。
 それからもう一つは、実施をする場合に、無償、有償をどういうふうに決めたらいいのか、この場合には無償にする、この場合には有償にする。先ほど局長は、貢献度を一つの基準にしたいというふうに言われました。さらに、難しいのは有償のレベルです。どの程度にするかということもかなり難しい問題だろうというふうに思います。さらに、局長の方は、やはりお互いに相談をし合っていきたいというふうにも言われましたけれども、ケース・バイ・ケースだけじゃなくて、やはりえこひいきをするといいますか、恣意的にならないためには一つの基準が要るだろう。評価する機関なりなんなりがどうしても必要になってくるんじゃないだろうか。ですから、その基準をどういうふうに考えていらっしゃるのか。それぞれについてお答えいただければというふうに思いますけれども、ひとつお願いをいたします。
#26
○政府委員(山本幸助君) 基準につきましては、政令等によって決めるということになっております。
 まず、持ち分でございますけれども、これにつきましては、現在想定されている政令では、二分の一を限度とするということで、共同研究した法人はマキシマムは二分の一ということになります。限度ということは二分の一より下もある、こういうことでございますけれども、これにつきましてはさらに詳しい基準というのは、運用の基準というのは今後できるかと思いますけれども、やはり法律が通ってからということになろうと思います。
 具体的には、先生も御指摘になりましたように、一つは実際に発明した人の貢献度ということでございますけれども、発明という場合でも、かなり既存のいろんな知見をあわせてやるような場合と、本当に独自の知見で自分の研究であるという場合もございます。そうした貢献度というのが一つ。それからもう一つは、先ほど来お話がございました相手国との相互的なものでございますので、相手国の制度がどうなっているかということも一緒に勘案されるわけでございます。
 実施の場合の有償あるいは無償の場合をどうするか、あるいは有償の場合にお金をどうするか。これにつきましても、今申し上げましたような基準といいますかメルクマールを基準にしまして、
今後具体的な実施のいろんな基準あるいは運用基準、そういうものを定めるということになろうかと思います。
#27
○庄司中君 その場合に、例えば基準を文章化するということが一つあると思います、やっていくのに作文をして。それから、こういう場合に非常に難しいのは、それを評価する側といいますか、その辺が非常に難しいんじゃないかということですね。つまり、これは有償か無償か、これは有償にしてもどの程度か。つまり、貢献の度合いとかいうことを評価するというのは、大変やっぱり難しい問題だろうというふうに思います。そういう点で、一つ考えられなきゃいけないのは、その場合の評価システムですね。政令に書いたからそれでいいやということじゃなくて、技術の評価、貢献の評価というのは非常に難しいだろうというふうに思いますので、その評価システムみたいなものをどんなふうにお考えか、その点もあわせてお伺いしたいと思います。
#28
○政府委員(山本幸助君) 先生今御指摘のような非常に具体的な内容につきましては、実はまだ詰めているわけではございませんけれども、一般的な考え方といたしましては、そうした共同研究が行われる場合にはそこで共同研究の目標設定というものが行われます。また、その共同研究の評価委員会というのがどうせできますので、そういうことで目標設定に対して、どのぐらいの貢献といいますか要するに進展度があったかとか、あるいは評価委員会自体での具体的な評価内容、そんなことが具体的にはメルクマールになるだろうというふうに思いますけれども、これはさらに実施の段階でもって詰めていきたいというふうに思っています。
#29
○庄司中君 わかりました。後でトラブルが起きないように慎重にやっていただきたいというふうに思います。
 次の問題は、共同研究の体制の問題であります。
 基礎研究の方にウエートがかかってまいりますと、ある意味では、先ほどもお話がありましたように、共通の目標と言いましたけれども、共通の目標だけで切れない場合がやっぱり出てきますね。最初は共通の目標をこういうふうに決めたけれども、実はその研究過程の中で違った問題が出てきた、つまりわき道にそれた方がいい結果が得られるかもしれないというふうな問題はよくあるようであります。
 それから、研究の場合には、お互いの発想の違った人たちがぶつかった方がかえっていいという場合も間々あるわけでありますけれども、つまりいろんな場合が想定をされる。ある程度自由な環境がどうしても要る。目標でぎりぎりに縛ったらかえっていい結果が生まれないということはあるだろうというふうに思います。何といっても、研究といいますのはコンピューターがやるわけじゃありませんので、コンピューターもやりますけれども、最後は人間の創造力なものですから、その辺の配慮が要るんだろうというふうに思います。
 ですから、そのチームの組み方、プロジェクトの組み方、目標の設定、あるいは研究過程の上で新しい何か知見が出てきた場合にそれを評価してそっちを伸ばすやり方とか、いろいろあるだろうというふうに思います。そういう点では、プロジェクトの組み方、人の組み方になってくると思いますけれども、この弾力化というのが非常にやっぱり必要なんじゃないだろうか。
 私が心配をいたしますのは、例えばできれば、大学であるとか国立の研究組織であるとか、これは地方の研究組織を含めまして、少なくとも国公立の分野では、人事の交流とかあるいは兼職であるとか、それから出向でしょうか、そんなやっぱり最適の組み合わせを考えていく必要が恐らくあるんじゃないだろうか。とかく今まで各役所の縦割りでこれがうまくいっていないという話を聞きますけれども、既に法律も前にでき上がったことでありますし、この弾力化といいますか、特に研究開発の場合にはそれが非常に必要だと思いますので、どの程度進行して、どこに課題を今持っているのか、その辺をお聞かせいただきたいというふうに思います。
#30
○政府委員(杉浦賢君) ただいま先生から御指摘がございましたように、基礎研究を進めていく上では、いろいろな異なる人の接点を広げること、あるいは自由に柔軟な体制が必要であると考えております。そういう意味におきまして、産官学の連携あるいは国際的な交流というのが非常に大切になってきていると思っております。
 このような認識がございまして、昭和六十一年に研究交流促進法が制定されております。この法律の中で、外国人の研究公務員への任用が可能になりました。もう既に幾つかの例もございます。民間研究機関等への休職出向いたしましたときの退職手当上の不利益が解消されることになりました。また、職務専念義務の免除による研究集会への参加などの特例措置が講じられております。しかしながら、御指摘のございました兼職、出向など国家公務員としての身分上の制約の一層の弾力化が必要であろうと考えております。通産省といたしましても、ただいまの研究交流促進法を初めとする所要の制度運用の改善を関係省庁とも十分連絡をとりながら進めていきたいと考えております。
 なお、今後の問題点といたしまして幾つか述べさせていただきますと、兼職の弾力化という意味では、各研究所長への権限の委譲というようなものを考えていく必要があるだろうか、あるいは勤務時間外の制限の緩和、そのようなことがいろいろ考えられますが、これからもいろいろの点で努力をしていきたいと考えております。
#31
○庄司中君 もう一つやっぱり心配な材料としましては、これも科学技術白書でちょっと触れておりましたけれども、一方において、民間を含めまして研究人材といいますか、研究者の需要が非常に高まってきているということがございます。他方では、日本の経済のサービス化が非常に進みまして、今や実体経済に金融関係、シンボル経済が影響を与えている時代になったというふうなことまで言われております。既に理工科系学生が製造業に入らない、むしろ金融とかそっちのサービス業に移行をしていく。しかも全体としてやっぱり人手不足。これはかなり長期的に考えなきゃいかぬ問題。しかも、研究者といいますのはすぐれた人材でなければこれはいけないというふうになっていきますと、大変やっぱりしんどくなってまいります。
 そういう状況の中で、例えば民間の研究者の意見なんか聞きましても、非常に悲観的だと、将来について。これはもう大学の研究者も同じことを言っておりまして、政府が管轄しております国立研究施設の研究者も非常な危機感を持っていらっしゃるということを伺っております。私は、日本の経済がこういう大きく変わっていく場合に、どうやって研究者としての人材の供給を確保していくかということは、非常に大きい問題だろうというふうに思います。それは、もう通産省だけじゃなくて、政府全体の問題だろうというふうに思いますけれども、今考えられる対策としては、どんなことをお考えになっていらっしゃるか、どんなことをやっていらっしゃるか、その辺を通産省レベルでも結構ですから、お伺いしておきたいというふうに思います。
#32
○政府委員(杉浦賢君) 今御指摘がございましたように、最近、理工学系の学生の製造業離れが大変進んでいると伺っております。製造業は我が国の経済発展の基盤をつくっておりますし、その技術革新の担い手である技術者、研究者が第二次産業に行かなくなったということは大変深刻な問題だと思っております。
 企業の場合ですと、やはりひとつ製造業みずからが主体的に賃金あるいは労働時間などの労働条件の改善を行っていただくことが重要かと思います。それと同時に、魅力的な研究環境あるいは作業環境をつくっていただくということが大切かと思っております。さらに、国の研究所、大学におきましては、これは政府が中心となりまして、やはり研究体制、研究設備あるいはその運用などを魅力的なものにしていくということが大切であろ
うかと思います。このような形で、研究レベルが上がっていくというようなことが理工系の学生を引きつける一つの魅力となると思いますし、そういう点での努力をしていくべきと考えております。
#33
○庄司中君 かなり深刻なやっぱり長期的な課題だろうというふうに思います。
 その課題の解決策としまして、女性の方に研究活動に参加していただくとか、それから研究にキャリアを持っていらっしゃるかなりの年輩の方を研究活動に吸収していくとか、あるいは例えば海外からの研究者をふやしていくとか、いろんな手が考えられると私も思います。ですから、そういう点では、労働条件を上げていく、それから研究環境を改善していくのと同時に、やっぱりそんな対策も考えていかなきゃいけない。女性研究者に魅力のある例えば環境であるとか、既に大変な技術的な知見を持っていらっしゃる方を研究活動の中に吸収をしていくとか、あるいは海外とか、そういうこともこれから本気になって考えていく必要があるんじゃないかというふうに私は思いますけれども、それについて御意見はいかがでございましょうか。
#34
○政府委員(杉浦賢君) 女性に魅力のある研究機関、あるいはキャリアの方、海外の人を引きつける、利用する、言葉はよろしくありませんが、その方々に一緒になってやってもらうということが重要ではないかという御指摘でございましたが、おっしゃるとおりだと思います。
 筑波におきまして、キャリアの方々を、どんなふうに定年でおやめになった後仕事をしていただけるかというようなことを考え始めたこともございまして、それから外国人につきましては、いろいろな形で外国との共同研究のための施策も進めていきたいと考えておりまして、先生のおっしゃいました方向での努力も重要であるという認識を持っておりますし、その方向で努力をしていきたいと考えております。
#35
○庄司中君 それでは、次へ進みたいというふうに思います。
 今問題になっておりますのは、先端的な科学技術の開発、共同研究ということでありますけれども、例えば科学技術の国際化という点を考えてみますと、つまり先端のところだけを問題にするのと同時に、つまり技術移転を図るといいますか、途上国への技術移転を絶えず図っていくという二つの面を考えていく必要があるんじゃないだろうかというふうに思います。
 我が国は、つい最近まで技術なり科学については苦しいキャッチアップの時代をたどってきたわけでありまして、ごく最近総務庁の、技術貿易が大体とんとんになった、一位になったということで、キャッチアップの時代は終わって次の段階に移るということが証明をされたわけでありますけれども、そういう苦しい経験もございますし、それから我が国はアジアの一員でございますから、絶えず先進工業国と途上国の間をつないでいく仕事を受け持っていく必要があるだろうというふうに思います。先進工業国に仲間入りしたからもうそれでいいやということじゃなくて、むしろ執拗に私たちがたどった技術、科学の歴史をたどってみまして、その経験からして絶えず技術移転を図っていく、その任務を忘れてはならないだろうというふうに思います。
 そういう点では、現在は研究成果、特許が問題になっておりますから、そのことで一つだけ思いついたことを申し上げますと、特許といいますのは、工業所有権全体でもいいわけでありますけれども、フローの部分とストックの部分がございますね。余り使われていない部分というのが実はあるわけで、古い部分が多いわけでありますけれども、ですから、これを途上国に一部開放する、あるいは無償あるいは廉価で使っていただくということも一つの案ではないだろうかというふうに思います。
 これは、特許を使うということは最貧国ではできません。ある程度中進国とかそういうところなら、技術といいますのはいわば背丈に合わせて、体に合わせた相手国の条件に合わせた技術でないとだめでありますから、中進国ぐらいでありますと、ストックの特許を使っていただけるんじゃないだろうか、むしろ使う方に努力をしていただけるんじゃないだろうか。ですから、工業所有権の部分で技術移転を図っていく。こういうことを考えますと、これは民間ではできないわけであります。今通産省関係で特許を持っているのが八千件を超えているという話もお伺いしましたけれども、将来の検討課題としてそんなことは考えられないだろうか。そんなことについて、御意見を伺いたいというふうに思います。
#36
○政府委員(杉浦賢君) 発展途上国への技術支援についてのお話をいただきまして、発展途上国の自立的な発展を進めていくためには、技術の振興というのが非常に重要と思っております。
 それで、いろいろな形で、例えば開発プロジェクトに関する調査協力、人材育成を支援する研修生受け入れ及び専門家派遣、さらには研究協力などを行っているわけでございますけれども、国有特許を開放するということが、特にある程度の技術を持った国に対しては有効ではないかという御提案でございました。御指摘の点につきましては、現在は国有特許権につきましては、先進国、発展途上国を問わず、海外企業に対しましても、国内企業と同等の条件で利用するということが原則になっております。発展途上国に限りましてさらに無償利用の取り扱いを行うということになりますと、今回と同じような法律改正の措置が必要になります。
 それで、お話がございましたように、国有特許権の無償利用が発展途上国にとりましてどのような価値があるかということを十分勘案いたしまして、御提案の件につきましては適切な対応策を検討してまいりたいと考えております。
#37
○庄司中君 例えば、今度の国際共同研究の仕事は、主としてNEDOが担ってきておりますけれども、この法律ができましたのはたしか昭和六十三年だったかというふうに思いますけれども、それ以降の国際共同研究の状況、それから今度こういう制度を変えまして、ある意味じゃ共同研究へのインセンティブといいますか、それが恐らく出てくるだろうが、その見通しにつきまして、見通しですから確定的なことはないというふうに思いますけれども、お伺いしたいというふうに思います。
#38
○政府委員(杉浦賢君) NEDOの委託に関する研究開発につきましては、平成元年度からスタートをいたしております。それで、現在三つのプロジェクトに外国企業が参加しております。次世代産業基盤技術研究開発制度の非線形光電子材料というプロジェクト、それから機能性たんぱく質集合体応用技術というプロジェクト、それから大型プロジェクトにおきます超音速輸送機用推進システムという三つのプロジェクトに外国の企業が既に参加をいたしております。
 それで、これからの見通しでございますけれども、NEDOの進めますプロジェクトにつきましては、すべて外国企業にオープンということでございますし、それを今後とも進めていきたいと考えておりますけれども、今回特許に関する措置を講じていただくことによりまして、外国企業が参加するインセンティブもふえてくると思いますので、この外国との共同研究は促進されていくであろうと考えております。
#39
○庄司中君 ずっと質問をしておりまして、政府委員の方からお話を伺いまして、今度の法律案の趣旨といいますのは、国際的調和と国際貢献の二つでございます。そして、具体的なテーマとしては、研究成果の取り扱いという、ある意味ではテクニカルな問題に限定をされておりますけれども、実はこの限定された問題というのは、非常に大きな問題を背後に持っているということだろうというふうに思います。
 最後になりましたけれども、通産大臣から、政府として、つまり政治的な課題だろうというふうに思いますので、御所見をお伺いしたいというふうに思います。
#40
○国務大臣(中尾栄一君) 先ほどから庄司委員の御熱心な御勉強ぶりを拝聴しておりまして、大変に感動を受けました。
 まず、我が国の研究開発活動につきましては、基礎研究の比率が低いということが一点、それからまた、全研究開発費に占める政府の負担割合が低いことというところにまず問題が残されているのではないかと思います。この点につきましては、諸外国からも指摘が既になされているものと考えておる次第でございます。
 このために、先進諸国の研究者にとりまして、我が国における研究実績が母国において高く評価されずに、ひいては我が国において研究活動を行うことをちゅうちょする要因となっているものと考えるわけでございます。
 通産省としましては、今後、基礎研究の充実強化及び研究開発活動の国際化の推進を中心的な政策課題といたしまして、科学技術政策を推進していく所存でございます。
 そのためには、我が国の大学、国立試験研究所等の研究レベルが世界的に見ても魅力のあるものに向上することが最も重要な課題ではないかなと認識しておりまして、今後とも、関係省庁とも連絡をとりながら、さらに研究体制、研究設備等の整備を図ってまいりたいと考えておる次第でございます。
 以上でございます。
#41
○庄司中君 ありがとうございました。
 これで質問を終わります。
#42
○谷畑孝君 商品投資に係る事業の規制に関する法律案について質問をしたいと思います。
 商品ファンドは、一九八七年のブラックマンデーを境に、アメリカにおいて急激に普及し、現在その市場は約百二十億ドルと聞いておるわけでありまして、我が国におきましても本格的に設定、販売が行われていこうとしているわけでありますけれども、この分野に明確な法的根拠がなく、行政指導によって対応がされておるということでありますから、今後投資家保護のための法的規制措置が必要だと、このように私も認識をしておるわけでございまして、そういう意味では、ぜひひとつこの法案を通じて十分な効果を上げてほしいと、このように思うわけであります。
 そこで、中尾通商産業大臣にお聞きしたいんですが、この法案の提出の背景にはどのような社会経済の状況があるのか、それともしもわかっておりましたら、やはり現在の我が国におきましてもそういう被害というものが起こってきているのかどうかということも、あわせてお伺いしたいと思います。
#43
○国務大臣(中尾栄一君) 後半の部分におきましては政府委員から答弁をさせたいと思いますが、近年、まず国民の金融資産の増加というものが問題になってきておると思います。それから、資産運用における収益性志向の向上、先ほど委員言われましたブラックマンデー以降の商品投資の急増等を背景にいたしまして、商品投資事業が急速に拡大しているところでございます。これに伴いまして、悪質な業者が参入する危険性もこれまた増大をしているというところも認知せざるを得ませんので、現に投資家の被害が発生しているところも事実でございます。
 本法案は、このような背景を踏まえまして、商品投資に係る事業に所要の規制を行うことによりまして、その業務の適正な運営の確保をまずするということ、それから投資家の被害の未然防止を図るとともに、商品投資事業の健全な育成を図るということがその主要目的ではなかろうかと、このように考えておる次第でございます。
#44
○政府委員(坂本吉弘君) 後半の部分を補足させていただきますが、こういった商品ファンドに類似するあるいは関連するいわゆる資産形成関係の事犯といたしましては、平成二年度に検挙された事犯で証券も含めまして約二十三件ございます。
 直接的にこの商品ファンドに類似する形態のものといたしましては、預かり金事犯として七件ございまして、このうち典型的なものはいわゆるティピーシー事件と言われるものでございまして、昭和六十二年から六十三年の間、当社にお金を預ければ商品市場で資金運用をして利ざやを稼ぎ年率一二ないし二四%の利息を支払うということで、主婦、老人等を勧誘いたしまして約百五十九億円の預託金を受け入れましたが、その金銭は他のものに費消してしまったということがございます。本件は、出資法違反容疑で強制捜査し、平成二年十月には逮捕されたと、こういう事件がございます。
#45
○谷畑孝君 ということは、やっぱり被害も徐々に起こってくる、こういうふうに想定がされる、こういうように思います。
 そこで、本法案は、そういう被害を含めて、投資家の保護ということが非常に大事なことだろうと思うんですけれども、具体的にどのような効果が考えられるのか、その点ありましたら教えていただきたいと思います。
#46
○政府委員(棚橋祐治君) お答え申し上げます。
 本法案は、近年の商品投資ニーズの高まりに伴いまして、悪質な業者による投資家の被害発生の危険制も増大する、今坂本審議官が申し上げましたケースがございますので、そういう背景を踏まえて、商品投資に係る事業に所要の規制を行うことにより、業務の適正な運営を確保し、投資家の被害の未然防止を図るとともに、商品投資事業の健全な育成を図るということを目的といたしておるものでございます。商品投資事業が健全に発展する場合には、商品市場への円滑な資金の流入を通じまして商品市場を活性化し、当業者のリスクヘッジがより円滑に行われる等によりまして、商品の生産、流通にいい影響を与える、そういう効果を持つものと期待をいたしておるところでございます。
#47
○谷畑孝君 時間の関係がありますので、次に各論といいましょうか、条文についていろいろと教えていただいたり、それについての質問をしていきたいと思っています。
 まず初めに、第二条の第一項では、商品投資について定義をしておるわけでありますけれども、その中で最初に、特定商品や特定商品指数が商品投資の対象として政令で指定されるとしておるわけでありますけれども、この特定商品、特定商品指数とは一体どういうことなのか、少し具体的に説明をしていただきたいと思います。そしてまた、二つ目には、特定商品や特定商品指数以外については、「その使用により得られる収益の予測が困難な物品」ということで政令指定するとしていますけれども、これは一体何を指すのか説明をしていただきたいと思います。
#48
○政府委員(横田捷宏君) ただいま御質問のうち、第二条の一項第一号に、特定商品あるいは特定商品指数という概念がございますが、これは商品取引所法の方でいわゆる先物取引という市場開設に関連いたしまして、その商品取引所法の方で定まっております商品及び商品指数ということでございます。
 それに加えまして、このいわゆる商品ファンド法の方で商品投資として追加的に政令で加えて規制の対象といたしますものが、先ほどおっしゃられました価格の変動が著しい物品と、あるいはそういったものを利用し使用するということを含めました物品ということになるわけでございますが、これらにつきましては現在のところ、例えば原油、金等のオプション取引、あるいは鉱業権でございますとか、映画を製作し、これを利用していく、そういったものがいわゆる価格の変動が著しい物品ということになるのではないかということで、政令の対象にすることを検討いたしております。
#49
○谷畑孝君 そうしたら、この政令で指定をしない、以外のこういう商品といいましょうか、そういう商品を商品ファンドという形の中で悪徳業者などがまがい商法という、必ず法で枠組みをするとその枠組み以外のものについてそういう被害を含めての問題が発生するわけでありますが、そういうブラックファンドに対する封じ込める方法と、それに適用する法律があるのかないのか、あるいはどういう形でそういうブラックファンド商
品の発生を封じ込めようとしておられるのか、その点詳しくひとつ説明していただきたいと思います。
#50
○政府委員(坂本吉弘君) ただいま御指摘の危険は常に存在するわけでございますけれども、私どもといたしましては、できるだけ幅広くまずもってこの対象物品というものを政令で指定いたしたいと思っておるわけでございます。ただ、今御指摘のように、我々の想像しないところでこういった仕組みを組んで、いわゆる商品ファンドまがい的な商法が行われるという危険は存在するわけでございますが、これに対しまして私どもといたしましては、マーケットの状況というものを常々注意深く見守りながら、常に機動的に対処するためには、やはりこの政令指定ということでもってこの法律による厳格な規制というものの対象に早くするようにそういう努力をいたしたい、こういうふうに思っているところでございます。
#51
○谷畑孝君 できる限り政令指定で幅広く指定をしていくことがブラックファンドを封じ込める一つの方法じゃないか、こういうふうに思うんです。ぜひひとつそういう立場で指導していただきたいと思います。
 次に、第二条の第二項と三項で、商品投資の内容として、商品投資契約と商品投資受益権について定義をしておられるわけでありますけれども、そこで簡単で結構ですけれども、商品投資契約、そして商品投資受益権というのはどういうことなのか、少しわかりやすく説明をいただきたいということと、もう一つは、この第二項、第三項で随所随所に出てくるんですけれども、「主として商品投資により運用し、」という言葉がずっと、三カ所ですか、出てくるわけなんですが、この「主として商品投資により運用」ということの意味をお聞きしたいと思います。
#52
○政府委員(坂本吉弘君) お尋ねの法律上の商品投資契約及び商品投資受益権でございますが、ごく簡単に申し上げますと、一般の投資家からこの商品投資販売業、これは四項にございますが、この商品投資販売業者として許可を受けた者が一般の投資家からお金を募りまして、そしてただいま横田審議官がお答え申し上げましたような商品に一任を受けて投資を行う者というものでございまして、この投資家からお金を受けて構成するものをいわゆるファンドと呼んでおるわけでございます。
 これは、形態といたしましては、この一号と二号と三号と三つの形態に分かれまして、第一号は商法上いわゆる匿名組合というものでございますけれども、これはお金を受けて、その運用をある会社の業務として執行するという形態でございますし、第二号は民法上のいわゆる任意組合というものでございまして、みんなでお金を集めて、だれかが業務執行の権限を持って運用をするということでございます。それから、第三号は外国の法令に基づきましてできたファンドというものを投資家が買うという形でございまして、この場合には、我が国の匿名組合に相当するリミテッドパートナーシップという契約形態がございまして、それによって形成されましたファンドを国内に一口幾らということで売ってくるというのが商品投資契約の内容でございます。
 また、商品投資受益権といいますのは、この三項に規定しておりますように、そういうものによって収益を受ける権利、一号ではこれを投資収益の分配と呼んでおるわけでございます。第二号では、通常信託形態をとる、信託銀行を活用するというケースが多いものでございますから、この場合には信託収益の分配、それを受ける権利、第三号の外国の場合にも同様の形態をとるわけでございますが、そういう分配を受ける権利を受益権と呼んでおるわけでございまして、これらを販売する人、またこういった契約に基づいて投資の判断を一任を受ける顧問業、そういったものについて順次これ以降の各章において規制をしたい、こういうふうに構成をいたしておるわけでございます。
 それから、第二点の「主として商品投資」とはという点でございますけれども、これは、私ども全体の投資内容のうち過半をこの商品投資によって占めるものを、五〇%でございますが、五〇%以上を占めるものを商品投資と呼んでおるわけでございます。投資の内容につきましては後でもお話しする機会はあろうかと存じますが、商品のみでなく、場合によってその中に一部有価証券を組み入れるというようなこともあるわけでございますが、全体のごく大ざっぱに申し上げて、投資金額の過半を商品投資によって占める場合を「主として商品投資」と申しておるわけでございます。
#53
○谷畑孝君 いずれにしましても、商品投資の比率五〇%以上ということでございます。証券投資なのか商品投資なのか、そうしたらそれの所管は一体大蔵省なのかいわゆる農水なのか通産なのか、こういったことになろうかと思いますから、これはまた後ほどそれに触れて質問していきたいと思います。
 そこで、投資家にとってみたら、一番関心事は商品投資事業の概要といいましょうか、そういうことについて幾つか関心のあることについて並べまして質問したいと思うんですが、一つは契約期間ですね。投資をしたい、そうしたら一体どのくらいの契約期間が考えられるのか、三年なのかあるいはもっと長いものなのか、その点ひとつどういう指導をされておるのかをお聞きしたい。それと、またこれも関心事ですけれども、しょせんスリルはあるけれどもやっぱり収益が大きいという、ここが魅力でございまして、そういう意味では同時に収益の年率といいましょうか、銀行が四から七というのに対して、いや、もう少しあるんだとか大体こうだろうということがありましたら、今わかっている状況で結構ですから、そういう点は現在どういうような状況になっておるのか。それと、商品投資を行う最低出資額ですね、どれくらいのお金が一口の最低になっておるのか、それの基準がありましたら教えていただきたいということ。それと、この商品投資ができる対象者ですね、個人でもできるのかあるいは法人なのか。
 それらについて、できましたら根拠となる条文がありましたらそれを示しながら、ひとつ説明をしていただきたいと思います。
#54
○政府委員(坂本吉弘君) 商品ファンドの内容につきましての御質問でございます。
 まず、第一点の契約期間でございますけれども、原則としては自由な商品設計ということで法令による規制は行わないということを建前とはいたしておりますけれども、実際こういうファンドという仕組みによりまして多額の資金を投下していくということでございますので、おのずから相場観のようなものがございまして、現在販売されております商品ファンドを見ますと、一般には三年から七年ぐらいというのが一般化しているようでございます。
 第二点の年率どれぐらいの収益が期待できるのかというところは、言ってみればこれからこのファンドを形成していく際の一つのキーファクターになる部分でございます。私も余り軽々なことを申し上げてそれこそ一般投資家の誤解を招いてはいけないと思いますけれども、投資する人の考え方というようなことを見ますと、ごく端的に申し上げてやはり金利よりは少し高めのもの、あるいは他の金融商品よりもリスクが多いだけ高めのところをねらって販売するというようなことが通常行われるんじゃないだろうか。もしそうでなければ、御承知のとおりもう少し安全性の高いものにこれを運用するということになりましょうから、やはり一つの目安としてはそこら辺をねらっていくんではないかというふうに思いますが、これもまた余り高い収益を宣伝されて投資家を惑わすことのないように、これはまた別途気をつけなきゃならないことではないかと思っております。
 それから、一口の販売単位をどうしていくかという点でございますけれども、現在実は外国の商品ファンドが国内で販売をされておるわけでございますが、これについては法制がございませんので、私ども窓口で行政指導をいたしておるところ
でございまして、これは商品ファンドという新しい商品の性格上、その危険性を考えますと、販売単位は余り小口化しないでほしいということで、一億円を最低単位にしてほしいという指導をいたしております。
 それから、現在のところ、個人投資家には売らないでほしい、事業法人にしてほしいということを要請いたしているところでございます。しかしながら、本法律案をもし成立させていただきます場合には、商品の販売あるいは投資先の判断、そういったことについて投資家保護を整備することができますので、次第に個人投資家も一般投資家も参加し得るような仕組みにしていきたいというふうに思っておるわけでございます。
 ただ、最低販売単位をこれからどうするかという点につきましては、やはりこの商品に対する市場のなれ、あるいは投資家のこれに対する評価といったようなものを次第次第に形成していくのが適切ではないか、その点を私どもはやや安全サイドに立って運用してまいった方がいいのではないかと思っておりますので、いずれは一億円をさらに下っていくことになろうかと思いますが、そのテンポにつきましては、これから検討いたしたいというふうに考えておるところでございます。
 これらの商品設計の内容その他につきましては、業務方法書で縛りたい。これは第五条の「許可の申請」の一項の第五号に業務方法書がございまして、業務方法書を許可するに当たりましてその商品設計の方法というものを許可の対象にして担保してまいりたい、かように考えておるわけでございます。
#55
○谷畑孝君 今説明を受けておりますと、基本的には法人を対象に指導し、そして一口一億円以上ということとお聞きいたしました。
 先ほども言いましたように、やはりリスクもありますが、同時に年利率が非常に高いということで、この商品投資という市場が一般化してきますと、やっぱり一億円では庶民としては出しにくい。もうちょっとそれもいい、もうかる、安定をしたということになれば我々も参加したい、こういうことも人情だろうし、また商品投資業から見たら、一億円では限られるので、もう少し大衆化した方が商品投資事業としても非常に軌道に乗るんじゃないか、こういうことで小口化という問題というのは常に出てくる。
 ところが、小口化すると、大阪で起こりました豊田商事事件のように、おじいちゃん、おばあちゃんを対象にした、もうかりますよというようなことで、それがさらに多くの人を巻き込んでしまうような危険性もある。こういうこともあって非常に判断が難しいと思うんですけれども、もう少しそのあたり、この業界のこれからの市場が発展をするのか、あるいはそれに伴って小口化も含めて想定をした中で、さらにそれを投資家保護という観点でそういうことは考えておられるのかどうかというところがありましたら、お願いいたします。
#56
○政府委員(坂本吉弘君) この商品ファンドをどういうふうに健全に発展させていくかという点につきましては、御指摘のとおり投資家のニーズというものと投資家の保護というものをどう組み合わせていくかということでございます。現在のような一億円ということでは、おっしゃるとおり通常の個人投資家は事実上参加しにくい状況にございますので、これはいずれ小口化してまいらねばならないというふうに考えておるわけでございます。
 今、いつごろ、どれぐらいのテンポでということを定かに申し上げるわけにはまいりませんけれども、しかしながら、本法によりましてこの投資市場に対する投資家の信頼性というものが形成されるテンポに従いまして、やはり一般の投資家もこういうマーケットに参画できるようにしていく必要があろうかと思います。また、そういうことによってできるだけ多くの人がこの市場に参加するということによりまして、むしろこの商品の安定性が全体として増すということがございますので、ただいま委員御指摘のように、関連するいろいろな要素を見ながら小口化してまいりたい、かように考えているところでございます。
#57
○谷畑孝君 わかりました。
 よく大阪で、バナナのたたき売りということで、時計だとかさまざまなものを置いてずっと売っていくんですけれども、我々もこの商品は絶対ににせものだ、こう思って話を聞いておるんですけれども、聞いておりますとずっと入ってしまって、三十分も聞くとやっぱり買いたくなる。ひょっとしたらというようなことで買って、そして家へ持ち帰ったらほんまに一日ももたない、時計が動かない、こういうことがよくあるわけなんですね。今回の場合はもう少し高尚で、法人を対象にということであるんですけれども。
 そこで、投資家保護の立場から、十分説明を聞いた中でもいい説明ばかり聞いたりしてついつい乗ってしまったりということで、問題はすぐに解約できるかどうか、いわゆるクーリングオフ制度というものがあるのかどうか。それと同時に、契約時に、いいことばかりじゃなくて、元本が割れるんですという説明を常にしていくということ、そういうことも投資家保護については非常に大事だと思うので、そのあたりの根拠条文を示していただきながら説明をお願いいたします。
#58
○政府委員(坂本吉弘君) 御指摘のとおり、大変だまされやすい取引になる傾向が強いところでございます。
 まず、私どもといたしましては、投資家がこういう商品投資契約の締結に入るに当たりまして、まず第十九条によりましてクーリングオフという規定を設けておるところでございます。これは、みずからの資力などを十分考慮せずに不用意に契約を締結するということが間々あるわけでございます。そこで、後で大変だと、解約したいという場合に十日間という猶予を置きまして、いわゆるクーリングオフの規定というものをまず設けたいというふうに思っております。これは、他の投資家保護立法にも例のあることでございます。
 それから、契約をなしました後の途中解約というものでございますけれども、これにつきましては、一方において損をしそうになるとどんどん解約するというようなことが起こりますとマーケットというものが十分安全に運用されないということがございますので、投資家の保護と、それから投下資本の回収というものを余り過度にやらないということが両にらみで検討されなければならないんじゃないかというふうに思っておるところでございます。
 ただ、一つはいわゆる換金性という点がございまして、これをどんどん株券のように転々流通させるということになりますと、商品投資の情報に関して十分な内容を聞かないでどんどん買うということによって投資家保護が達成できないということがございますので、この点については、私ども制約をいたしたいというふうに考えております。そういう点では、いわゆる有価証券のような転々流通性を付すということは考えておりませんで、どちらかといえば、債務者であるファンドマネジャーとの解約、そして販売という普通の形態をとってこれを律してまいりたいというふうに思っておるところでございます。
#59
○谷畑孝君 先ほどの質問のときに、期間が約三年から七年でしたか、おっしゃっていましたけれども、最近、生活もスピードが速くて、三年から七年まで持っておることは非常に大事なことなんだけれども、途中でどうしてもお金が要ることになって、ぜひひとつこれを第三者に売ってしのぎたいという、第三者にそういう権利を売ることができるのかどうか。また、そういう制度があるのかどうか。もしもわかりましたら、これは質問通告しておるかどうかちょっとわかりませんけれども、よろしくお願いいたします。
#60
○政府委員(坂本吉弘君) 今のような必要性は当然出てくると思うわけでございます。したがいまして、頭から全く流通譲渡性を禁止するというようなことはできないと思っております。ただ、何の十分な情報もないまま新しい投資家が不測の損害を受けるということは一方において避けたいと思っておりまして、商品投資契約における相手方、
すなわち商品投資販売業者との解約、そして新たな投資家への販売という形態をとることを原則にして、換金性を確保するということにいたしたいと思っておるわけでございます。
#61
○谷畑孝君 ということは、率直に言って、それは第三者には権利を売ることができないということですね。
#62
○政府委員(坂本吉弘君) そういうふうに考えております。
#63
○谷畑孝君 そのあたり、だんだん小口化して、第三者に売るということになってきますと有価証券に近くなってくると思うのですがね。
 大蔵省、きょう来られていますか。どうですか、そういうことは将来よく協議した中で、どうしても金が要るという中でそういうことは可能性があるのか、またそういうことは大蔵省でも考えておられるのかどうか。わかる範囲で結構ですから、わからなかったらまた次に行きたいと思います。
#64
○説明員(堀田隆夫君) お答え申し上げます。
 本法案の対象となっております商品ファンドにつきましては、先ほど坂本審議官が言われましたけれども、流通性を付与しない、そういう方向で考えたいということでございまして、仮に流通性のあるものが出てくるといたしますれば、私どもの所管しております証券取引法上の有価証券として、証券取引法の枠組みの中で規制をしていくべきものと私どもは考えております。
#65
○谷畑孝君 そうしたら、次に行きたいと思います。
 この商品投資事業がそれなりに起動して、最近は株も低迷しているということである中で、非常に市場も大きくなるという可能性もあるわけなんです。
 私が一つ心配をするのは、例えばこの数年、土地などが投機の対象になって、本当にその土地が要る人が買うんじゃなくて、その土地でひとつもうけてやろうということで土地自身が仮需要によって膨れ上がってしまった、そこへ金余り現象で、とりわけ銀行を含めてノンバンクが融資をする、こういうことで実は社会問題になったわけでありまして、いわゆる土地基本法などがそういう背景の中でできたんですが、そういうことを考えますと、この商品投資事業というもの自身が実はそういう国民生活といいましょうか、さまざまな物に対する投機熱といいましょうか、そういう異常なる投機ブームの中で、生活を脅かさないかどうか、そのあたりはどんなものでしょうか。
#66
○政府委員(棚橋祐治君) 今委員御指摘の、いわゆる株とか土地の限られた商品に余剰資金が入って実体以上に大幅に価格をつり上げたという形でのバブルと、今回の商品ファンドとは性格が異なるものと我々は考えておるわけでございます。つまり、この商品ファンドにつきましては、新たな投資対象を提供するものではなくて、商品取引において認められております先物取引とか、あるいは原油のオプション取引のように既に現在行われておりますもの、そういうものについて合同で投資する仕組み、これを今回つくるわけでございます。
 それからもう一つは、規制を行うことによって、商品投資に係る事業の適正な運営を確保いたしまして、商品投資に係る取引を健全化する、それによって商品投資が増大していきますが、市場の厚みを増してより公正な価格の形成とか、未成熟な市場の成長の促進にむしろ貢献するのではないか、こういうことでございます。今回の商品ファンドの規制の法律によって、いわゆる商品への異常にヒートした不適切な投機を助長することにはならない、そういう意味で、国民生活へ悪影響を及ぼすことにはならない、我々はそういうふうに考えておる次第でございます。
#67
○谷畑孝君 ぜひ、そのあたりは健全な投資事業を指導されて、国民生活を脅かさないようにまた十分ひとつ留意していただきたいな、こういうことを申し上げておきたいと思います。時間の関係がありますので、質問を用意しているものを飛ばしながら行きたいと思います。
 次に、商品投資販売業、そして商品投資顧問業、それぞれについて、財政条件と人的要件についてお伺いをしていきたいと思います。
 まず初めに、商品投資販売業と商品投資顧問業、それぞれの最低資本金はどれぐらいを考えられておるのか、それぞれの根拠条文を示しながらお答えいただきたいと思います。
 二つ目は、商品投資販売業の許可条件について、第六条では、「商品投資販売業を適確に遂行するに足りる財産的基礎及び人的構成」ということに規定をしておるわけでありますけれども、ここでいうところの「人的構成」とは、一体どういうことなのか説明を願いたいと思います。
 三つ目は「商品投資顧問業の人的構成については、第三十二条で「人的構成に照らして、その営もうとする業務を公正かつ適確に遂行することができる知識及び経験を有し、かつ、十分な社会的信用を有する」と定めていますけれども、具体的にはどういう条件なのか。
 以上、通産省から説明をしていただきたいと思います。
#68
○政府委員(坂本吉弘君) お尋ねのうち、販売業及び顧問業の最低資本金でございますけれども、私どもといたしましては、こういった顧客の貴重なお金を預かる以上、その財産的基礎それから最低資本金というものが社会的に信用を得るに足るだけのものである必要があるんじゃないかというふうに考えて、他の法令なども参考にしながらこれから定めてまいりたいと思っておるわけでございます。
 まず、商品投資販売業者につきましては、同様の業務を行っております現在の商品取引の世界におきます第一種商品取引員というのがございまして、これの最低資本金は五億円と定めておるわけでございます。また、抵当証券業者の場合には一億円という最低資本金要件が課されておりまして、これらの例から見ますると、一番少なくとも一億円、また最大限五億円くらいの範囲内で所要の金額を定めていきたいというふうに考えておるところでございます。
 それから、商品投資顧問業者でございますが、これはこれと似た業務を行う会社といたしまして、証券投資の分野で証券投資顧問業の認可要件がございまして、これは一億円というふうに定められております。したがいまして、これもほぼ同様に一億円からあるいは三億円程度と、こういったところを最低資本金要件としてただいま考えているところでございます。
 第二のお尋ねの販売業の許可基準におきます財産的基礎及び人的構成というところでございますが、私どもといたしましては、その財産的基礎として、例えば自己資産というものとの比較におきまして過大な不良債権を有するというようなケースは、典型的にこれは財産的基礎の危ういものというふうに考えておりますし、また人的構成といたしましては、ここに掲げてございますが、過去に類似の法律、また典型的には商品取引法の世界において罪を犯した、あるいはそういう取引において顧客との間に紛議を何度も起こしていると、そういった人が役員などに入るというような場合には、これを不適格なものにしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
 三十二条の顧問業につきましても、その知識、経験というのをどの程度見るかというのはなかなか実は難しいところでございますけれども、一応私どもといたしましては、過去の経験というものを基礎にいたしまして、いわゆるファンドマネジャーと申します商品投資の資産運用をする能力のある者、これについての実質的な審査をいたしたいと考えておりますし、また社会的信用という点におきましては、過去に関連する法律で罪を犯した者は当然のことといたしまして、商品取引の分野などにおいて顧客との間に紛議を起こしてきたような人はこれを排除し、全体として信用力の高い会社として運営されるようにという配慮を行ってまいりたいと思っておるところでございます。
#69
○谷畑孝君 いずれにしましても、商品投資販売業それから商品投資顧問業というのは、その許可
条件がありますから、とりわけ財政条件、人的要件ということについては、相当厳しくしていかないと欠陥が出てくると。特に一任、いわゆる投資になってきますと一任取引をされるわけですから、特に証券とか商品取引とかで一任ということについては禁止されていますけれども、それだけ僕はやはり重いと、こういうふうに思いますので、ぜひひとつそのあたりきちっと指導していただきたい、こういうふうにも思います。
 次に、時間の関係がありますのではしょっていきたいと思います。
 次に、これは特に大蔵について質問いたします。第四十八条では、「銀行法その他のこの法律以外の法律の規定でこれにより商品投資に係る事業の公正及び投資者の保護が確保される」業種に対して政令で適用除外と定めるとしていますが、どういう業種が政令による適用除外となるのですか。また、なぜこの業種だけが適用外とされるのか。この点について、大蔵省にお聞きいたします。
#70
○説明員(細見真君) お答えいたします。
 ただいま委員御指摘のとおり、商品投資に係る事業の規制に関する法律第四十八条におきまして、政令におきまして第二章の商品投資販売業に関する規定の適用除外を行うことができるとされております。具体的に政令においてどういう業種を指定するかは、今後政令を具体的に定める際に決定していくことになると思いますが、現在適用除外の対象となる業種といたしましては、銀行あるいは証券会社といったところが予定されております。
 このような業種につきまして適用除外ということを考えておりますその理由は、銀行、証券会社等につきましては、御承知のとおり免許業種といたしまして銀行法あるいは証券取引法による規制を受けておりまして、大蔵大臣のもとでの監督に服して業務運営を行っているわけでございます。商品ファンドの販売につきましても、銀行、証券会社はそれぞれの業法に基づいて、これらの販売を業法に基づいて行い得るわけでございまして、またそれぞれの業法により必要な規制を受けることになっております。このような観点から、商品投資に係る法が目的としております事業の公正及び投資家の保護という点は、このような規定のもとで十分確保されるのではないかという観点から適用除外が検討されているということでございます。
#71
○谷畑孝君 いわゆる商品ファンドというこれは商品ですね。もちろん、大蔵省の今の説明の方も、銀行法なり証券取引法ですね。しかし、このうち証券取引法においても、証券においても証券ファンドがございますし、またその中においてはこれから商品というファンドも組み込まれていくということになると、ますますそういうところにお互いに入り込んできた状況になってくると思うんですけれども、我々から見たら同じ商品を扱いながら、片っ方ではこういう許認可ということでちゃんと法律で、通産、大蔵ということで今回の法律で規制をしていくと。ところが、銀行法と証券取引法だけは、いや、それがあるからということの中で除外になっていくというのは非常に不公平だと私は思いますし、もう少しきちっとした一元化ということが大事じゃないかと、こう思うんです。
 そこで、例えば商品投資業法に基づいてクーリングオフを求めることができるわけでありますが、銀行、証券とかそういうものについても同じようにクーリングオフというものができるのかどうか、もう一度大蔵省の方からお聞きいたします。
#72
○説明員(細見真君) お答えいたします。
 御承知のとおり、今回の法律におきましては、商品投資販売業者につきましてさまざまな行為規制が課せられております。その一つが、今委員御指摘のとおり、クーリングオフということであろうかと思います。
 私どもといたしましては、本法の適用除外ということでたとえ銀行、証券会社がなるといたしましても、ここで規定されておりますような行為規制と同じような、同様な規制を銀行法あるいは証券取引法等の業法に基づく規制において、例えば通達といったものを通じて、これを業界に対してこれらの販売を行う場合には指導をしていこうということを考えております。具体的な本法に規定されているような行為規制につきましては、証券会社あるいは銀行等が適用除外になる場合におきましても、十分遵守されるように努めてまいりたいというふうに考えております。
#73
○谷畑孝君 昔だったら、銀行というのはもうかたい、間違いないと、こういうことであるんですけれども、最近は、もう土地投機の問題、絵画の取引から始まって、銀行自身もあるところでは非常に危なくなって、大阪の方でも府がてこ入れをするとか、いろいろ含めてのことが起こってきておりますので、私はぜひひとつ今回の法案と同じぐらいのレベルといいましょうか、そういうことにもしていただきたいし、できましたら将来、証券を含めて今回の法律と同等のものにしていただきたいというようなことを思っています。
 次に、例えばこれは私どもが陳情を受けたりいろいろする中で、この法案自身が通産、大蔵、農水ということで三つにまたがっておるわけでありますけれども、その点についてお聞きしたいんです。
 商品投資販売業や商品投資顧問業の許可を申請する場合、三省それぞれを回って申請しなければならぬわけでありますけれども、もう三省回って同じことを繰り返されてまたたらい回しということじゃなくて、許可申請においてはどこか一つの省に行けばそれで全部でき上がるという、そういうことを考えておられるのかどうかということが一つ。
 二つ目は、一般投資家が被害に遭った場合、一体我々はどこの省へそれを訴えていったらいいのか。それもそのうち、どう言ったらいいのでしょうかね、五〇%以上がどこなのかという、そういうことによって変わるのか、それともどこぞの省が一つの中心になってできるのかという点について、二つ目にお伺いしたいと思います。
 三つ目は、多くの事項が政省令に委任されておるわけでありますけれども、最終的に中心になって政省令を取りまとめる省というものは考えておられるのかどうか。
 それぞれ、通産、大蔵、農水の方でわかりましたら、お伺いしたいと思います。
#74
○政府委員(坂本吉弘君) 御指摘のように、本法は三省共管という形式をとって御提案申し上げておるわけでございます。ただ、各省のそれぞれの分掌する権限と金融ないし経済の実態の変化というのは必ずしも即応しないことが多うございまして、それぞれの権限に基づいて所管を配分する結果、国民やあるいは事業者の皆さんに迷惑をかけるというケースは十分考えられるところでございます。
 そういった点を考えますと、ただいま谷畑委員御指摘のように、三省が権限を分掌しておりますといたしましても、それの運用につきましては、三省が一体となって運用に当たらねばならないというのは、私ども基本的に最も重要なところであろうかと存じておるところでございます。
 ただ、こういう法律の構成をとっております関係上、許可の申請はそれぞれについて手続をお願いすることになるとは思いますけれども、その運用について、その商品の種類ごとにおのずから主管的に責任を持つ役所というのは決まってくるのではないかというふうに思っておりまして、そういうところが責任を持って他の省と連絡をとりながら、緊密に運用をしてまいるということが何にも増して必要なことではないかというふうに思っているところでございます。
 例えば、第二点で御指摘の苦情の相談に関しましても、どこかの省にその話を持ち込んでいただければ、全く自分のところの問題でない場合はともかくといたしまして、それぞれ担当の省に速やかに連絡をするなど、各省の権限とは離れて、投資家の保護に十分な注意をいたすというような心構えは、今後とも必要になるんじゃないかというふうに考えているところでございます。
 第三点の政省令の立案につきましては、通産省
が中心になりましてこれを起案し、大蔵省及び農水省と十分協議の上、かつあるいはその他の諸手続を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
#75
○説明員(細見真君) ただいま通産省の方から御答弁がございましたが、私ども大蔵省は、商品ファンドが極めて金融的な性格と類似した性格を持っているということで、本法に参加をしているということでございます。
 三省ということで、いろいろ投資家その他に迷惑がかかるのではないかという御趣旨かと思いますが、通産、農水両省とともに、御指摘の投資家等の対応につきましてこれに迷惑をかけることのないよう、三省協力して円滑に対処してまいりたいということでございます。
#76
○谷畑孝君 いわゆる商品ファンドという新しい分野でもございますので、投資家保護、そしてまた商品投資販売業の健全なる育成という立場の中で、通産、農水、大蔵というところはもっと緊密に連携をとりながら、健全な投資市場となるよう今後とも努力していただくことをお願いいたしまして、少し早いですけれども終わっていきたいと思います。
#77
○広中和歌子君 お伺いします。
 私が質問しようと思っておりましたことの多くが先ほど庄司委員によりまして大分カバーしていただきましたので、できるだけ重複を避けて質問したいと思いますと同時に、お答えの方もさらに一歩突っ込んでお答えいただきたいと思います。
 先ほど指摘されましたように、諸外国に比べ、大学を含めて、我が国の予算に占める基礎研究の割合は非常に少ないということが指摘されております。しかしながら、ハイテクの分野で技術大国となっている。日本は、今後そうした点で科学技術の分野でさまざまな形で世界に貢献していくことが内外から求められております。
 研究費ですけれども、GNP比の比率としては〇・五%。大学における研究費、研究者の各国比較をいたしますと、日本を一とすると米国は一・七八です。そして、英国に至っては二・〇四。そのような開きがあります。それから、日本における研究費、民間の研究費と比べますと、国の研究費というのは二〇%にすぎない。そういうことで、日本が基礎研究を軽視しているのではないかと思われても仕方がない現状がございます。
 それに対するお答えとして、基礎的、独創的研究には研究予算の増加が必要、国も努力をしましょう、そういうお答えをただいまいただいたわけですけれども、どういう形で取り組んでいかれるのか、どのような省庁が科学の基礎研究に資金を提供しているのか、お答えいただきたいと思います。
#78
○説明員(結城章夫君) 我が国の研究開発投資についてのお尋ねかと思います。
 今先生お話しございましたように、我が国の研究開発費の総額を申し上げますと、これは平成元年度の数字でございますが、国と民間合わせまして十一兆八千億円となっております。このうちの政府の負担額、政府が予算ということで出しております額は、大学も含めまして二兆二千億円ということでございます。したがいまして、政府の負担割合ということで見ますと一八・六%は政府が出しておる、残りは民間が出しておるという状況でございます。
 これにつきまして、諸外国との比較ということでございますが、この二兆二千億円という額はアメリカに次いで第二位でございますけれども、国によりまして国の規模が違うわけでございまして、国民所得比ということで見てみますと、アメリカが政府の研究開発費の対GNP比率は一・二%、ドイツが一・〇%、フランスが一・二%、イギリスが〇・九%というふうになっております。これに対しまして、先ほどの我が国の二兆二千億円という数字は〇・五%ということになっておるわけでございます。
 こういうことで、創造性豊かな科学技術の振興を図っていくということで、政府の果たす役割は非常に大きいと思っておりますが、科学技術関係予算につきましては従来より大変厳しい財政状況の中その充実に努めてまいりました。政府といたしましては、昭和六十一年三月に閣議決定を行いました科学技術政策大綱に基づきまして、基礎研究の強化、科学技術面での国際貢献といったことを基本方針にして、政府の研究開発費の一層の充実を含めまして、科学技術の振興に努力してまいりたいと考えております。
#79
○広中和歌子君 もう一歩進んで、どのぐらいのパーセンテージで毎年ふえていく予定ですか。将来のことをお伺いいたします。
#80
○説明員(結城章夫君) これからの伸ばし方といいますか、その具体的な目標の数値というものはないわけでございますけれども、厳しい財政事情の中ではありますけれども、科学技術振興の重要性にかんがみまして、私どもできるだけの最大限の努力をしてまいりたいと思っております。
#81
○広中和歌子君 ぜひ、そうしたことをお願いしたいと思います。単に研究費の額だけではなくて、いかにその研究費が使われているか、その運用の点について具体的な質問をさせていただきたいと思います。
 大学や国の研究機関に人材を集めるということが非常に必要だと思いますけれども、まず大学卒業者ですね、理科系の大学卒業者、大学院に残る決心を、いい人材が大学院に残ってもらわなければならないわけですけれども、引きつけるために、やはり大学卒業者の初任給並みの奨学金、そういうものが必要ではないかと私は思いますけれども、日本では、大学院の学生、特に理科系の学生についての奨学金の支給額、そして率はどのようなものでしょうか。
#82
○説明員(喜多祥旁君) 大学院の充実のため大学院生の処遇の改善というのは、先生御指摘のとおり大変重要な問題でございます。大学院生の処遇の改善につきましては、現在御論議いただいております大学審議会の大学院部会におきまして、貸与月額の引き上げを図るとともに、細かい点になりますけれども、奨学金の申請をいたしますときに、家計基準を親の経済状況でなくて本人の経済状況に基づいた基準にせよという御指摘をいただいておるところでございます。大学院生に対します育英奨学事業につきましては、貸与人員増、貸与月額増につきまして逐年その充実に努めてきたところでございますが、今後とも大学院生の処遇につきましては、十分意を用いてまいりたいと考えておるところでございます。
 なお、御質問の点でございますけれども、大学院生貸与月額でございますが、修士課程が七万五千円、月額でございます。博士課程が八万六千円でございまして、平成三年度それぞれ月額三千円の増を行ったところでございます。また、貸与率でございますが、修士の場合が約三二%、博士の場合が約六三%でございます。
#83
○広中和歌子君 七万五千円あるいは八万六千円で、アルバイトをしないで研究に没頭できる額だと思っていらっしゃいますか。
 アメリカでは、大学院の学生は、決して十分とは言えませんけれども、アルバイトをせずに学業に専心できる、そのような奨学金をもらっている人の率が非常に高く、理科系に関してはほとんど全員がそうではないかと思います。フランスですけれども、ここは非常にエリート教育が盛んなのかもしれませんけれども、グランゼコールいわゆる高等専門学校ですけれども、高等大学院というんですか、公務員並みの奨学金が出ているわけでございます。それに比べまして本当に日本の場合、大学院生への奨学金の支給が少ない。大学を出ましたらば、親の経済力にかかわりなく、本人は自立してやっていかなくちゃならないという現状があり、特に理科系の分野ではほかのアルバイトをしていてはどうかと。日本が貧しかった時代なら別でございますけれども、現在の日本において、そしてしかも技術大国と言われている日本において、それはもう絶対的に必要だと思いますけれども、もう一度お答えをいただければと思います。
#84
○説明員(喜多祥旁君) 親の経済状況につきましては、先ほどお答えいたしましたように、家計基
準の見直しを行いたいというふうに思っておるところでございます。
 奨学金の額でございますが、先生御指摘のとおり、必ずしも十分なものとは言えませんが、厳しい財政事情の中、逐年増額等に努めておるところでございまして、なかなか初任給並みとまではまいりませんが、今後とも引き続き努力してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
#85
○広中和歌子君 戦後まだ日本が非常に貧しかったころ、よく外国のフランスとかアメリカの奨学金というものがありまして、そして若い大学出たてぐらいの学生たちが留学することができたわけです。ところが今、日本は豊かだということが知れ渡っておりまして、外国から奨学金をいただいて留学するということが非常に少なくなっている。
 そういう中におきまして、日本の学生が、特に理科系の学生が海外に留学する制度というのはございますでしょうか。例えば、民間に就職したり、それから官庁にお勤めになった方は海外に留学させていただける、そういう制度が存在することを知っておりますけれども、国立大学あるいは私立大学も含めてですけれども、大学の大学院生ですね、その人たちに留学のチャンスというのはあるんでしょうか。
#86
○説明員(雨宮忠君) 我が国の大学の学生が海外に出かけるというときの国の施策として、補助金とかそういうたぐいのものがないかというお尋ねでございます。
 基本的には、先生御指摘のように私費で参るというのがほとんどの場合でございます。一部に若手の研究者の海外派遣という制度もございまして、ごくわずかな人数でございますが、そのための経費を負担しているという制度もございますし、あるいは日本の大学とそれから海外の大学との間に一種の交流協定のようなものがございまして、その間でお互いに負担をし合いながら交流をするというような仕組みもございます。全体といたしましては、我が国に引き受けるというときには、我が国の国費留学生の制度ということで相当程度の規模で事業を実施しておるわけでございますけれども、海外派遣ということになってまいりますと、まだ規模はかなり少のうございます。
#87
○広中和歌子君 ぜひ、それを充実させていただきたいと思います。
 人的交流の促進は非常に大切でございまして、特に外国人の受け入れ、そしてそれは大学院学生のレベルでの受け入れも非常に広がっているということを知っているわけでございますけれども、そのいわゆる留学生が私に直接語ってくれたことによりますと、自分たちは非常に恵まれた状況で日本で勉強させてもらっている。しかしながら、日本の学生あるいは博士課程を終えた研究者たちの状況が非常に悪い、そういうことを指摘しているわけです。
 博士課程を修了した人の研究ポジションというのはどのくらいあるのか、そしてその方たちの待遇ですね、外国人と比べて非常に低いということが指摘されておりますけれども、この点についてお伺いいたします。
#88
○説明員(雨宮忠君) 大学院の課程を修了したり、あるいは修了しなくても一定の単位を取ったままで大学に居残ってというような形のままで、大学の若手の研究者として引き続きとどまっている方がおられるわけでございます。もちろん助手などのポストがあって、大学院の例えば博士の学位を取ってそのまま助手のポストを得るという方もおられることはあるわけではございますけれども、ただ現在の定員事情というようなことからいたしますと、そう多くはないわけでございます。
 そのときの場合に、どんなポジションがあるかというお尋ねでございますけれども、私ども広く若手研究者の育成を図るという観点から、昭和六十年から特別研究員という制度を設けまして、いわゆる私どもポストドクトラルと言っておるわけでございますけれども、これらの方々に選考審査はございますけれども一つのポジションを提供いたしまして、ある意味では次の定職を得るまでのつなぎというそういう側面もあるわけでございますが、そういう形の制度をとっておるわけでございます。
 昭和六十年から始めまして、年々人数も拡充をしてきておりまして、今年度五百人ということでございます。研究奨励金の額でございますけれども、昨年度月額二十三万円、これは給費でございますが、それに対しまして今年度の予算といたしましては、一万九千円増の二十四万九千円という額を支給するということにしてございます。これは日本学術振興会の事業として行っているところでございまして、一応採用人数五百人ということでございますが、大体大ざっぱに言いまして採用率が三割強ぐらいでございましょうか、そんなところで推移してきているところでございます。
#89
○広中和歌子君 伺いますと、外国での国際会議とかに出席できない、そういう旅費がなかなか得られない、特に若手の方でございます。それから国内における交流の旅費さえも十分ではない。そういうようなことで、こうしたソフト面での機能的というんでしょうか、そうした運用が非常に必要だと思いますけれども、こうした面での予算の配分というのは十分にあるんでしょうか。
#90
○説明員(雨宮忠君) 例えば、海外旅費という点に着目してみますと、私どもの予算の中で海外の特別研究集会の派遣旅費という項目もございます。年々、若干ずつではございますけれども、増額を図ってきております。
 外国におきます国際研究集会で発表なさるとか、あるいは座長を務めるとかいうような形で出かけられる、そのときの旅費を面倒見るということでございます。文部省でやっております以外に、例えば日本学術振興会の中でも同様の趣旨の旅費もございます。それから、今年度五百八十九億円の科学研究費補助金という大きな予算項目でございますが、その中で国際学術研究という小項目がございます。その項目を活用いたしまして旅費を生むというようなこともございます。
 あれやこれやの予算上の手段を活用いたしまして、できるだけ研究者の方々の御要請にこたえてまいりたいというように考えておるところでございます。
#91
○広中和歌子君 民間資金の活用も非常に必要だろうと思いますけれども、産官学の交流、これについての問題点というのは、どういうものがあるでしょうか。
#92
○説明員(雨宮忠君) 大学に対しまして、産業界それから国立の試験研究機関との間のさまざまな協力関係が現在あるわけでございます。私ども、全体としては非常に盛んになってきておるというのが実感でございます。民間等との共同研究というのも随分と頻繁に行われておりますし、また奨学寄附金というような、大学の一種の教育研究経費を補てんするような機能を持つものでございますが、そういう形で民間から寄附を得る。これも昨年度四百億円近い形での寄附もいただいておりますし、最近では、寄附講座とかあるいは寄附研究部門というような形で御協力をいただいておるということもございます。
 ひところ、せっかく協力してやろうという気持ちを持っているけれども、大学の方でなかなかスムーズに受けてくれないという批判も随分あったわけでございまして、現在も皆無ではございません。私どもの感じといたしましては、かなり円滑にスムーズに行われているのではないかという感じは持っておりますが、ただ、全く問題なしともしないということでございまして、現在学術審議会へいろいろそれも含みまして基本的な諸問題につきまして諮問を申し上げておるところでございまして、産官学協力の問題も含めましてさらに改善を要する点があるかどうか、その点はどういう改善案があるのかどうかということについて、検討を行っていただいているところでございます。
#93
○広中和歌子君 その一つとして、教育公務員特例法などのもっと弾力的な運用というのが必要ではないかと思いますけれども、そのことは後に別の機会に譲るといたします。
 これまでの政府の研究助成というのは、資金の総額が乏しいこともあって、公平、確実、有効、そういうことを原則としてこられたと思います。非常にコンセンサスを大切にし、中間層の幅を広げ、高さも徐々に上げていく、そういうことでやってこられたと思いますけれども、これからの研究というのは、もっとかけの要素というんでしょうか、重点的に、そうした発展するような自由度が非常に必要になってくるのではないかと思いますけれども、それについてのコメントと、それから未知への挑戦によって世界に貢献するという意味で、日本が今後どのような分野で積極的に取り組んでいこうとなさっているのか、お伺いいたします。
#94
○説明員(雨宮忠君) ただいまの先生のお尋ねは、非常に私どもにとっても難しい問題をはらんでおるわけでございまして、私ども大学の学術研究を振興するという基本的な姿勢といたしましては、できるだけ研究者の自主性と申しますか、自発的な意欲というものを基盤に振興を図っていく。したがいまして、人文科学、社会科学、自然科学の全分野にわたりまして研究者がこういう研究をしたいということでありましたら、できるだけそういう意欲を生かして研究を盛んにしていくというのが一つの基本的な姿勢であるわけでございまして、その基本線は現在も変わらないわけでございます。ただ、国の行政にある者として、いろいろな社会的な要請の強い分野というのも当然出てくるわけでございますし、それから、研究分野によりましては、相当程度重点的な投資を行っていかなければ、到底研究として成り立たないというような分野も現実にあるわけでございます。
 これは古くなりますけれども、昭和五十九年に学術審議会の方から答申をいただきまして、重点的な研究の分野の振興というのはどう図るべきかという一つの原則的な考え方を示していただいておるわけでございまして、それに従いまして、いろんな例えば天文学でありますとか加速器でありますとか宇宙でありますとか、諸種の分野につきましていわゆるめり張りのきいた重点的な投資ということも考えてやってきておるというのが一つございます。
 それから、今先生おっしゃいましたかけ的なというところがございます。これは例えば科学研究費補助金の運用ということを取り上げましても、これからその研究の成果というものが得られるかどうかよくわからない、わからないけれどもとりあえずそれなりの投資をしてその結果を見てみようではないかという、私どもそれを萌芽的研究と称しておるわけでございますけれども、すぐさま研究成果が出るかどうかわからないけれども、しかしひょっとすると相当程度の研究成果が出るかもしれない、そういう点に着目してあえてそういうことにも重点を置いて科学研究費を運用しよう、そんなことで全体の予算の中の運用もできるだけ工夫をしているということでございます。
#95
○広中和歌子君 これから日本がぜひ研究に力を入れていただきたい分野に新エネルギーの研究というのがありまして、これは、今の段階では石油に依存しておりますし、原子力発電が非常に効率がいいというようなことで、なかなか民間では研究投資がなされていないのではないか。それは、世界的な状況でもそうだろうと思いますけれども、特に水素エネルギーとかムーンライト計画、サンシャイン計画、そうしたものにどのような取り組みをしていらっしゃるか。
 それから、時間がありましたらば、ヒューマン・フロンティア・プロジェクト、この両方についてお答えいただきたいと思います。
#96
○政府委員(杉浦賢君) ただいま御指摘がございましたように、地球環境問題への挑戦という意味で新エネルギーの研究開発、サンシャイン計画でございます。それから、省エネルギー技術の研究開発、ムーンライト計画と呼んでおりますけれども、産官学の連携をもとにいたしまして、国立研究所あるいは大学におきましては非常に長期的視点に立った研究を、さらに産業界におきましてはその活力をもとにしてもう少し応用に近いところの研究を総合的に進めているところでございます。特に、地球環境に対しては大変よろしいエネルギーでございますけれども、何分にも密度の薄いエネルギーを集めて使う、あるいは気候条件に左右されるというようなことがございまして、現在はまだコストが在来のエネルギー源に太刀打ちできるところに至っておりませんけれども、幾つかの技術革新を目指して現在進めているところでございます。
 それから、ヒューマン・フロンティアについてお尋ねでございますけれども、これは、一九八七年のベネチア・サミットにおきまして当時の中曽根総理大臣から提案をしていただきました、生体の持つ非常に緻密な機能を解明しよう、こういう大変基礎的な研究でございまして、研究の中身といたしましては脳機能を解明する、あるいは生体の機能を分子レベルで解明するというような研究でございます。このプログラムは、一九八九年にフランスのストラスブールに推進機構をつくりまして、そこのところで運営が行われているところでございます。一年に研究グランドが約三十件採択されておりますけれども、大変公平な国際的な審査機関で選ばれることなどを含めまして現在国際的にも非常に高い評価を受けていると思っております。私どもこれらの研究をこれからも一生懸命に続けていきたいと考えているところでございます。
#97
○広中和歌子君 このヒューマン・フロンティア・プロジェクトというのは、中曽根元総理が発表されていたときから非常に科学者の間で評判になったというプロジェクトだというふうに承知しておりまして、その後どうなったか、どうなったかというふうに私自身もアメリカの科学者に聞かれたことがございます。今のところ日本の取り組みとしては、アイデアは出し予算も少しはつけたけれども他の国の参加を待ってということで、それはそれでよろしいんですけれども、この分野で日本としても応分のというのか、予算面でもリーダーシップをぜひとっていただきたいとお願いいたします。
 こうした質問を踏まえまして、通産大臣、日本の先端的、未知の研究分野において国際的にどのように貢献していくか、そうしたことでの通産省あるいは一大臣としての御所見、御決意をお伺いしたいと思います。
#98
○国務大臣(中尾栄一君) 先ほど来、広中委員の御質問を聞いておりまして、全く同感でございます。
 といいますのは、そもそも日本の国は、こういう研究者であるとかあるいはまた地味に積み上げている芸術家であるとか、あるいはまたこのような非常に大事だということの要素はわかっておっても、認知はしておっても、なかなかこういう分野においての開発費であるとか研究費であるとか、あるいは勉強のために一生懸命身をささげてやっている者に対する助成というものが少ないという私は感じがしてならないのでございます。
 先ほど欧米の例を広中委員は示されておりましたが、我が国の研究開発活動につきましては、基礎研究のまず比率が絶対的に低いということを認めなければなりませんし、全研究開発費に占める政府の負担割合が低いこと等に問題がありまして、中曽根元総理がベネチアで言われたことなどもそういう意味を持ちましょうけれども、ときに総理をやめてしまうとそういうことを忘れてしまうのかもしれません。したがいまして、私は、そういうことは忘れることなく継続することであるということも、これまた私も個人的にも中曽根元総理にも、文部省にも申し上げておきたい、こう思っておる次第であります。
 この点につきましては、諸外国から指摘されているとおりでございますから、私自身も懸命にこの問題については、今言われたからということでなく、真剣に考えることだなと思っておるわけでございます。このため、先進諸国の研究者にとりましては、我が国における研究実績が母国においては高く評価されないで、ひいては我が国におい
て研究活動を行うことをちゅうちょする原因になっているのではないかとさえ思われるのでございます。
 通産省としましては、今後、基礎研究の充実強化及び研究開発活動の国際化の推進を中心的な政策課題といたしまして、科学技術政策を推進していく所存でございます。また、このような政策の推進がひいては国際貢献にも資するものとも思うわけでございます。
 そのためには、我が国の大学、国立試験研究所などの研究レベルが世界的に見ても魅力のあるものに向上することが最も重大な課題であるという認識の上に立ちまして、今後とも、関係省庁との横の連絡も横並びで非常に大事でございますから、先ほど来言われております大蔵省やあるいはまた文部省等々とも十分に連絡をとりながら、さらに研究体制あるいは研究設備等の整備に大いに力量を発揮して、その成果を上げるように努めてまいりたいと思っておる所存でございます。
 以上でございます。
#99
○広中和歌子君 どうもありがとうございました。
#100
○三木忠雄君 三十七分までだから、答弁は簡単にひとつやってもらえばいいと思います。
 商品ファンドの問題で一、二だけ伺っておきたいと思います。大蔵省いますか。農水省。簡単に答えてください。
 この法律案が三省共管になっている点ですね、この点について各省から、非常に事務が煩雑になったりあるいは不公平が出るだろうという、将来出てくるんですけれども、三省庁で共管をしなければならなかった経緯、これを簡単に三省庁答弁してください。簡単にやってください、要点だけでいいから。
#101
○政府委員(坂本吉弘君) 通産省といたしましては、現在の商品取引所法において所管をしております商品、これを投資の対象にするという見地から、この法案の所管大臣となった次第でございます。
#102
○説明員(堀田隆夫君) お答えいたします。
 商品ファンドは、商品に対する投資であるという面と、それから不特定多数の者から金銭を受け入れましてこれを運用するという金融の性格を持っております。そういう意味で、金融商品であるという意味で私ども大蔵大臣が主務大臣に加えさせていただいたものでございます。
#103
○説明員(赤木壯君) 本法案によって農林水産大臣が主務大臣になっておりますのは、本法案の規制の対象となっております商品投資の対象は商品取引所法に規定されております商品が中心となっておりまして、この商品のうち農林水産物資にかかわる商品投資事業を公正かつ円滑にするということと同時に、投資家の保護を図るということが従来から農林水産大臣の権限及び責任ではないかということでございます。
#104
○三木忠雄君 大蔵省、金融一元化という問題から考えると、この商品ファンドの問題が垣根論争の問題には抵触しない方向ですか。
#105
○説明員(堀田隆夫君) ただいま金融制度の改革の問題につきまして、大蔵省で、あるいは大蔵大臣の諮問機関であります金融制度調査会なり証券取引審議会で御議論いただいております。
 この商品ファンドは、先ほど申し上げましたように金融商品であるということで私どもも関与させていただくわけでありますけれども、片や商品に対する投資であるという意味でやはり通産大臣なり農林大臣が所管をされるという意味合いも十分にあると考えておりまして、この問題で金融制度の改革に不測の影響を与えるというようなことは私どもはない、それなりに何といいますかおさまりのいいところにおさまっていると考えております。
#106
○三木忠雄君 そうすると、おさまりがよければ、この商品ファンドの商品の比率は通産省大体どのぐらい見ているんですか。アメリカでは大体一五%ぐらいですよね。私の友人にもシカゴの商品取引所の理事長とこの前懇談したことがあるんですけれども、日本の商品ファンドとアメリカの商品ファンドの違いはどこですか。
#107
○政府委員(坂本吉弘君) 本法で考えております商品ファンドの対象は、法律上、主として商品に投資をするということでございまして、投資金額のうち五〇%を商品投資が占めるものをこの対象といたしておるところでございます。
 御指摘のように、アメリカでいわゆる商品ファンドとして形成されこれが販売されておりますものは、その内容は区々に分かれますけれども、有価証券の比率がさらに高くなっておりまして、物によりましては商品が二〇ないし三〇といったようなものもございまして、残りはいわゆる有価証券で占められているといったようなものが多いように見受けられるところでございます。
#108
○三木忠雄君 そうしますと、大蔵省として商品の比率を今五〇%とこの法律で決めていますね。しかし、これを二〇%アメリカ方式に、やはり投資家の保護という立場から立つと、国債とか債券とか株式を入れた方が商品ファンドとして安定性があるわけです。投資家のためになるわけです。商品投資というのは非常にやっぱりある意味では、農林省、通産省に語弊があるかもしれないけれども、ある程度危険性も、ハイリスク、ハイリターンですよ、商品投資の場合は。
 そう考えますと、やはり安定性を考えた場合に、商品投資の比率を五〇%から下げて二〇%ぐらいまで持っていきたいとなると、証券会社あるいは銀行、投資信託銀行、ここらとの垣根論争の問題が僕は再燃してくるのではないかと思う。金融を自由化の方向にしようという問題と逆行するんじゃないか、こう思うんですけれども、どうでしょうか。
#109
○説明員(堀田隆夫君) 私ども大蔵省で所管している金融商品といたしまして、証券投資信託というのがございます。これは主として有価証券に運用するというものでございまして、これに対しまして、この法案で今御審議いただいております商品ファンドは主として商品に運用するというものでございますので、そこはおのずから性格が異なったものである。
 その商品ファンドにおいて有価証券に運用することはあり得るわけでありまして、当然一定の割合を想定しておりますけれども、それはあくまでも商品ファンドの枠組みの中で余裕金なりあるいは余裕資金の運用という形で行われる。そこは別のものであろう。仮に有価証券の割合が五〇%以上のものが出てまいりますと、現在でも外国から商品ファンドという名前で持ち込まれているのがございますけれども、それは私ども、外国投信、外国の証券投資信託として証取法上の規制を行っている、もって投資家保護を図っているということでございます。
#110
○三木忠雄君 時間が来たからもう深くやりませんけれども、もう一つ通産省の方へ伺っておきたい。
 投資顧問業ですね、この人的要素というのは大体専門家というのはどのぐらい要るものなんですか。あるいはこの投資顧問会社にどれぐらいの専門家を配置しなきゃならないと考えているんですか。あるいはこの投資顧問業の許可条件を教えていただきたい。
#111
○政府委員(坂本吉弘君) 商品投資顧問業者には、この商品投資に関して知識、経験を有する者というもので構成すべきことを要求いたしておるわけでございます。
 その人数につきましては、ちょっと定かに何人ぐらいを日本がそういう者を持っているかという点については、その数字的なところは私お答えできないんでございますけれども、それぞれの会社における商品顧問業者が抱えるべき専門家の数と申しますのは、その取り扱う商品ファンドの規模及び種類に応じて、少なくとも、当該商品について専門の知識を有する者を一つのプロジェクトについて十分張りつけられる程度の人的な構成が必要ではないかというふうに考えておるところでございます。
#112
○委員長(名尾良孝君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後三時三十分まで休憩いたします。
   午後零時三十七分休憩
     ─────・─────
   午後三時三十一分開会
#113
○委員長(名尾良孝君) ただいまから商工委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律の一部を改正する法律案及び商品投資に係る事業の規制に関する法律案について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#114
○市川正一君 最初に、産業技術改正案について伺います。
 まず、第三条第二項の改正点でありますが、一般的にいって、研究開発を進める場合に、国際的に協調することの重要性あるいは国際的な産業技術水準の向上に貢献すべきであるということは、至極当然のことだと思うんですね。それを法律に明示しなければ研究ができないというものではないと思うんですが、あえて条文に書き込まれた意味合いは何でございましょうか。
#115
○政府委員(山本幸助君) 市川先生御高承のとおり、日本の場合戦後の経済発展期には大変旺盛にアメリカ、ヨーロッパから技術導入を図ってきたわけでございます。昨今は日本の技術水準も相当な水準になっておりますけれども、日本の場合には、一つには公的部門のウエートが少ないこと、二つ目には、民間も基礎研究よりもどうしても製品化の技術開発に力点を置くというようなことで、どうも基礎研究が比較的弱い、そのためにアメリカ、ヨーロッパに技術移転も少ない。そういうことで、国際的な産業技術水準の向上に貢献するという度合いは非常に薄いと言われております。
 こうした状況にかんがみまして、技術面でも国際社会に積極的に貢献していくことが必要である、そういうことで、そうした方向での政府等の姿勢を明らかにするというのが趣旨でございます。
#116
○市川正一君 そうすると、基本姿勢ということなんですけれども、さらに十一条について伺いますと、国際共同研究を進める場合に、「我が国の産業技術に関する知識の外国法人等における活用を促進し、産業技術の分野における国際的な貢献に資するよう特に配慮しなければならない。」、こう述べております。
 そうしますと、この規定は、発展途上国に対する研究開発を援助するというならば理解できるんですが、そうでなく、一般的な国際共同研究を進める場合を規定しているとすれば、共同研究は平等互恵の立場から参加するすべてのものがひとしくその成果を活用できるというものでなければならぬと思うんですが、言うならば、言わずもがなの規定をなぜ置いていらっしゃるのかひっかかるんですが、どうでしょうか。
#117
○政府委員(山本幸助君) 確かに、国際常識的には先生のおっしゃるとおりかもしれません。ただ、日本の場合には、先ほど申しましたように、どうしても日本側の方が、アメリカ、ヨーロッパあるいは発展途上国も含めまして、技術移転が少ない、昨今では技術ただ乗り論というのが批判されております。そうしたことを考えまして、ここで念のためといいますか確認的に宣言したということでございます。
#118
○市川正一君 今いみじくも本音が出ましたので、ひっかかるのはやっぱり私の方の感覚が正確やったなと自負するんですが、結局何か日本の負い目とか引け目みたいなのを感ずるんですよ。いわゆるアメリカの技術ただ乗り論の攻撃に対する防御というか、言いわけというか、ということであえてはめ込んだというふうに言わざるを得ぬということをまず指摘させていただきたいと思います。
 そこで、第十条の規定は国際共同研究の成果の取り扱いを定めたものでありますが、この規定の対象になる国際共同研究を相手の国別に分類すると、結果的にアメリカ企業に多く委託することになると思うんですが、この点はいかがでしょうか。
#119
○政府委員(山本幸助君) 具体的なテーマというのはいろいろ候補がございますけれども、アメリカに主として利するんではないかという御指摘でございますけれども、基本的にはこのプロジェクトに参加する外国企業の場合、研究開発のポテンシャルがありさえすれば国籍を問わず広くということで、アメリカはもちろんヨーロッパあるいは発展途上国も広く対象とするということでございます。
 また、実際に対象とする共同研究の要件としまして、その研究を遂行するに外国企業の参加が効果的である、そういう旨の要件を定める予定でございまして、そういうことから、参加する外国企業は研究開発能力が非常に高いということが前提でございます。そういう意味で、日本とともに相互にメリットを受けるということになるだろうというふうに考えております。
#120
○市川正一君 確かに建前としてはそうなんですが、私は結果としては、アメリカが非常に大きな比重を持つだろうということを予測し、また指摘せざるを得ぬのです。
 というのは、ここに私「国際共同研究の事例及び今後予想されるテーマ」というリストをちょうだいいたしておりますけれども、これを拝見いたしましても、結局今後予想されるプロジェクトの中にはスタンフォード、アメリカの名前も挙がっておりますし、また実際政治的に見ますと、日米経済摩擦や技術摩擦などの対応について政府の日米関係重視の外交姿勢を、これを重ね合わせて見ますと、さらにまた、ここに私は日米科学技術協力協定のもとでのテーマ一覧をちょうだいしておりますが、結局政府間の協力が進みますと政府の委託研究もそれに沿って進行するであろうということは論をまちません。
 したがって、結果として共同研究の相手を国別に見ると、アメリカが多くなるということになるんじゃないでしょうか。別に偏見を持って言うんじゃないですよ、これは事実として。
#121
○政府委員(山本幸助君) 私も事実として御説明申し上げますと、まずここにございます「超音速輸送機用推進システム」、これは既に始まっておりますけれども、これは日米欧ということで、ヨーロッパのロールスロイス、それからスネクマ、それにアメリカのプラット・アンド・ホイットニー、GEということで日米欧でやっております。それから、昨今非常に力を入れておりますIMSという二十一世紀型の生産システムをつくろうと、この研究開発も日米欧ということで、私どもの感じでは一番理想的なのはやっぱり日米欧、こういうふうになるんじゃないかというふうに考えております。
#122
○市川正一君 その超音速輸送機用推進システムは私拝見しております。こういうことも踏まえて、なおかつそうであろうということを申し上げているわけです。
 もう一つ伺いたいのは、この法律の対象になる国の委託による国際共同研究とその成果は、平和目的以外に、つまり戦争目的に使ってはならないという問題が私はあると思うんですね。今回の湾岸戦争がハイテクを利用した兵器の実験場になったことはよく知られているところでありますが、憲法に平和原則を明記している唯一の先進国としての我が国が、国際的な共同研究を進める上で、軍事利用を禁止するということを明確にしていくことは重要な課題だと思うんですが、その保証はなされているんでしょうか。
#123
○政府委員(山本幸助君) 今回の措置の対象となるのは、産業技術、これは実は定義がございまして、「鉱業及び工業の技術のうち通商産業省の所掌に係るもの」と二条に書いてございますが、これの技術の開発のための委託研究でございますので、いわゆる武器技術の開発のための研究というのは想定していないということでございます。
#124
○市川正一君 想定していないけれども、今度の湾岸戦争見ておりましても、いろんなハイテクを利用した兵器ですね、テレビでいろいろ紹介されておりますが、そういうものには使わないということをやっぱり明記すべきだと思うんですが、その点はいかがでしょう。
#125
○政府委員(山本幸助君) 御指摘のように、例えば半導体にしろあるいは新素材なども、そういうものは、民生用として開発した場合にも当然軍事用にも使われ得るということでございます。しかし、そうした場合に民生用の技術が軍事用にも使われるということでもって、これについて特別扱いをするということになりますと、一般的な技術開発を阻害するということになりますので、いわゆるデュアルユースと呼んでおりますけれども、こうした技術につきましては、民生用ということに着目して対処したいというふうに考えております。
#126
○市川正一君 私は、そこの一線はやっぱり日本としては明確にすべきだというふうに思うんですが、結局軍事利用の防止を明確に規定されていないということにならざるを得ぬと思うんです。
 そこで、そういう保証もないし、そしてまた、プロジェクトも圧倒的にアメリカとの共同研究が事実としてふえていくという場合の今度の法改正のねらいが、我が国が資金を負担する研究、つまり国またはNEDOの委託による共同研究の成果を無償ないしは廉価で事実上アメリカにこれを引き渡すということにならざるを得ぬと思うんですが、支出される委託研究費というのは国民の税金であり、その成果は国民の財産だと私は思うんです。したがって、財政法第九条の精神から見ても、適正な対価を求めるのが当然ではなかろうかと思うんですが、この点はいかがでしょうか。
#127
○政府委員(山本幸助君) 国際共同研究の場合には、各国の企業も入るわけでございます。
 実際の各国の制度を見ますと、特にヨーロッパは、成果は実際に研究開発した人に帰属するあるいは無償で使わせる、アメリカあたりでは、帰属は必ずしも企業ではございませんけれども、無償で使わせるとなっております。
 そうした各国の企業と共同研究する場合につきましては、それと同じレベルの内容にしないと共同研究が進まないという状況にございます。今回はレシプロシティーということを一つの原則といたしておりまして、そうした各国の企業が入った共同研究の場合には、各国の制度の事情に応じてそれと同じような制度内容にしようということでございます。
 先ほど指摘しましたように、実際に入ってくる企業というのは相当技術能力の高い企業でございますので、日本の側もメリットを受け、またアメリカ、ヨーロッパもメリットを受けるという形の共同研究が進むものというふうに考えております。
#128
○市川正一君 山本さんの今のお答えなんですけれども、国際共同研究に参加するのは個人である場合ももちろん否定されていません、排除されていません。しかし、圧倒的多数のプロジェクトは、それがアメリカであるにしろまたそれが日本であるにしろ、事実上相当の研究開発力のある大企業におよそ絞られてくる、限られてくるということは、これまた事実だと思うんです、個人を決して排除するものではありませんけれども。
 その場合、その大企業が国の資金で実施した研究の成果だからといって、じゃ、その技術を利用した製品の価格を引き下げて売り出すことをするんでしょうか。そうはしないと思うんです。きょうも昼休みに他の同僚議員とその点で意見交換をいたしまして、恐らくそうにはならぬだろうという、そういうやりとりもございます。そうすると、大企業だけが結果としてもうかることに国民の税金を使わせるというのは、果たしていかがなものだろうかとやっぱりひっかかるんです、私、根が正直ですから。
 また、山本さんおっしゃったように、ヨーロッパでアメリカでといういろいろの外国の事例も確かにあります。しかし、国の研究費の支出の仕方にいろいろ差があるのは、その成り立ちから当然と言ってはおかしいけれども、歴史的条件が違うわけです。それを一律に統一しなければならないという、いわば絶対的理由というか根拠もない。やっぱりそれぞれの国の歴史的経過を踏まえた対処があってしかるべきじゃないかというふうに思うんですが、だんだん時間をにらみながらそういう見解を申し述べますので、もし何かあったらひとつ。
#129
○政府委員(山本幸助君) 実は、こうした国際共同研究、国が開発する場合につきましては、プリコンベティティプというのが合い言葉になっておりまして、要するに一般に商売に近いところじゃなくてずっと遠いところということでございまして、そういうところは、むしろそういった研究開発というのは国際的な公共財産になるんじゃないか。みんなが使えるような、そういうものを開発しようというのが一般的な国際共同研究でございますので、おっしゃるように、そういう力があるのは大企業が多いだろうといえば大企業でございますけれども、それはむしろそういう基礎研究をして国際的な公共財をつくっていく、そういうような感じになっているんではないかと思っております。
#130
○市川正一君 国際的というのをアメリカ的というふうに言いかえろとは申しませんから、問題は指摘するにとどめます。
 そこで、この機会に私ちょっと日本の産業技術の研究を発展させる立場から引き続いて伺いたいのは、最近、融合性、流動性、国際性を三つのキーワードにして、筑波研究センターを世界的にすぐれた研究成果を上げるような研究機関、いわゆるセンター・オブ・エクセレンス、COEと言われておりますが、私も最近にわか勉強でこういう東大先端技研のものなんか読ませていただいているんですが、そのための新しい国立研究機関の着想もあるというふうに聞いております。これは非常に大事な問題なので別の機会に譲ることといたしまして、こうした新しい動向の一方で、現在の国公立の試験研究機関は改善すべき多くの課題を抱えております。
 それは、工業技術院傘下の試験研究所も例外ではありませんし、極めて深刻な事態にあると思うんです。例えば、研究者の数は日本全体ではふえております。ところが、国立だけをとってみると、研究職の定数は減少の一途をたどっております。工業技術院の定員もこの十年で一〇%以上減っております。内訳は、研究職が五・一%、行政職が二三・三%それぞれ減になっており、研究補助員に至っては一九八三年以来ゼロ定員であります。これは、産業技術の発展にとって重要な役割を担う工業技術院が、その役割を果たせないでいるということを意味するとも思うんです。また、処遇の問題でも非常に不十分で、研究者が民間企業にシフトがちであり、直研連、これは工業技術院長御存じだと思いますが、問題になっているというふうに聞いております。研究費の問題や研究旅費をとってみても非常に深刻であります。
 そこで伺いますが、工業技術院はこうした試験研究機関の現実の足元をどう改善するのか、具体的な改善計画をお持ちならば伺いたいと思います。
#131
○政府委員(杉浦賢君) お答えいたします。
 ただいま先生が御指摘されましたように、国立研究所の環境整備、そのためには定員の確保あるいは予算の拡充ということが非常に重要であることは、私どももよく認識しているところでございます。
 御指摘がございましたように、予算、定員とも減っているような状況がございますが、今後とも研究所における定員の確保それから予算の拡充に努力するとともに、国立研究所における研究内容の基礎シフトあるいは交流を進めるというようなことにも努力をいたしまして、先生のおっしゃいましたようなセンター・オブ・エクセレンスとして、総合的に育てていくような努力をしていきたいと考えております。
#132
○市川正一君 もう一つの問題は、筑波センターが移転後十年余りをもう既に経過しております。設備、施設ともに更新にどう取り組むかという問題が生じていると思います。
 そこで、通産大臣に、この問題の最後にお伺いいたしたいのでありますが、広い意味での研究環境を改善する問題は、古くなった施設をただ更新
するという消極的な立場じゃなしに、国民のニーズに対応した基礎的、先進的研究を促進するとりでとして強化するという前向きな姿勢で取り組む必要があると思うのです。大臣も御承知かと思いますが、雨漏りのするような宿舎、時代おくれの機器、精度の極めて低い計測器、こういうものを放置して、センター・オブ・エクセレンスということにはならぬと思うんです。
 そこで、まず建設省に、この工業技術院を初めとした筑波の研究施設、宿舎も含みますが、この改善計画はどうなっているのかということと、それから筑波センターの施設、設備を積極的に改善するために計画的に取り組む必要があると考えますが、通産大臣の御所見を承りたいと思います。先に建設省の方から。
#133
○説明員(照井進一君) お答えいたします。
 筑波研究学園都市におきます国の試験研究機関につきましては、昭和五十四年度に概成をしたわけでございまして、建設省といたしましては、それ以来良好な維持保全ということを的確に行うということで、関係各機関と調整、協議いたしまして必要な指導、助言を行ってきたところでございます。
 しかしながら、今先生がおっしゃったように、これらの施設も十数年を越しまして、またそういうこともございますし、またあそこの筑波地区の水質、土壌が施設にいろいろな悪影響を及ぼすということもございます。また、施設全体が同じ時期に建設されたということで、今後修繕関係につきましては非常に急激な増大を見るんではないかという予想がされております。それで、それに従いまして建設省といたしましては、現在一応いろいろな計画を立てておりますが、当面緊急的に整備しなきゃならないもの、それから執務環境の維持に必要不可欠なもの、そういうものの修繕につきまして重点的かつ計画的に実施をするつもりでございます。このことにつきましては、今後も、各関係機関と緊密な連携を図りつつ、適切に対応してまいりたいと考えております。
#134
○国務大臣(中尾栄一君) 私は、先ほどから先生の御高見を聞いておりまして、非常に参議院の商工の先生方が御勉強なさっておられることはつとにいつも腹の中に考えておるのでございますが、なかんずく市川先生もそのような形で私も教わることが多いのでございますが、ただ一点、ちょっと先ほど山本局長とのやりとりを聞いておりまして、私どもは日米欧ということを主体的に考えていくことが非常にベターな考え方なんだ、こう結論じみた言い方を山本局長もしておりましたが、私もそのように思うんで、些少でございましょうか、委員と私どもとの間に世界観の違いも多少あるのかなというニュアンスは感じます。
 ただ、それはそれといたしまして、あくまでも研究設備につきましては、工業技術院の試験研究所が社会の要請に基づく研究や先導的技術革新の目となるよう研究開発を行っていくためには、高性能な設備を保持する必要があるわけでございまして、工業技術院としてはこれまでこれらの設備の整備に努めてきたところでございます。今後とも、これはもう通産省だけが責めを負うものでもございますまいが、関係各省庁との緊密な連携を図りまして、そして積極的になおかつ果敢に施設や設備面の整備に努めてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
#135
○市川正一君 それでは、商品ファンド法の質問に移らせていただきます。
 まず、この商品ファンドには、その対象となった商品の実需者の参加が果たして必然なのかどうかという問題を提起せざるを得ぬのです。
 商品の先物取引などにはそれぞれの商品の需要者がリスクヘッジのために参加するものでありますが、そうした意味での需要者は商品ファンドの場合は必然ではないと私は思うんです。もちろん、ある商品の需要者が商品ファンドに投資することはあり得ますけれども、しかし全体としてそれが必然であるのかどうか、この点はどう認識なさっているでしょうか。
#136
○政府委員(坂本吉弘君) 御指摘のとおり商品ファンドに関しまして、いわゆる当業者というのは必ずしも必然であるということではございません。
#137
○市川正一君 そうしますと、商品ファンドに投資することは、これは商品の需要者がリスクヘッジのために参加するのとは違って、当初から投機を目的として参加するもの、すなわち投機のための投資にほかならぬということになってしまう。そうすると、この投機はやっぱり参加者が多くなければうまみが出てきません。そのことは、必然的に一般消費者を巻き込むことになることは明らかです。したがって、また商品ファンドの販売業者や顧問業者を法律で認知するのであれば、消費者保護については可能な限り厳しい措置をとらなければ本当にこれは守れないということに相なると思うんです。
 そういう立場から見ますと、この法律の第二条第二項に定める商品投資契約及び同条第三項に定める商品投資受益権について投資者保護の立場から規制の対象にするものを政令で限定していますが、こういう規制の仕方は私は正しくないと思う。政令指定以外のところで必ず被害が発生することは、これまでの消費者保護立法の経験に照らしても明らかであります。なぜ政令で限定して、こういう抜け道とも言うべきものをつくるようなことになったのか、その点を私はどうしてもお聞きしたい。
#138
○政府委員(坂本吉弘君) ただいま御指摘の点でございますけれども、商品ファンドは確かに当業者は必ずしも参加しないというところはございますけれども、従来まで一般の投資家が委託契約によって、相対によって行っておりまして、これはややリスクの高いものでございます。商品ファンドを形成することによりまして、むしろ私どもといたしましては、例えば商品先物取引市場に流れる資金の厚みを増すことによりまして、商品取引市場の安定を増すものである。また、一般投資家も、相対で取引をいたしますよりは、専門家の知識をかりてファンドを組んでこれが運用されることによりまして、従来よりは格段に安定性が増すものというふうに考えております。そういう意味で、委員御指摘のような投機を助長するようなものではなくて、むしろ投機性を緩和するものというふうに基本的に考えておるわけでございます。
 また、その対象となる商品をどのようなものにいたすかという点につきましては、できるだけ幅広く商品ファンドの対象としております商品を指定いたしたいと思っておりますし、また時々刻々変化する経済情勢の中で機動的に対象を定めていくというためには、むしろ政令で指定をして対処してまいりたい。こういうことをもって、商品ファンドに参加する投資家の保護というものの徹底を期したいというふうに考えているところでございます。
#139
○市川正一君 私の持ち時間がもう迫ってまいりましたので、最後に、今の坂本さんの御答弁などを踏まえながら、二点だけお伺いします。
 第二十四条で禁止行為を規定しているんですけれども、これは直罰規定がありません。消費者保護に関する法案が提案されるたびに常に問題になるのはこの部分です。私も割賦販売法など一連の消費者保護法の作成に当たって再三取り上げてきたんですが、消費者被害が発生するのは、この禁止規定がなかなか守られないからなんです。これは坂本さんもよく御存じです。棚橋さんもよく御存じです。政府は、従来から構成要件を明確にできないなどの理由を挙げてこられたんですが、この際、どうしたら直罰がかけられるのか、真剣に検討すべきであるということが第一点です。
 それから第二点は、商品ファンドはどれだけ多く投資家を参加させるかによって市場が左右されるものであり、たとえ銀行といえども外務員を使って勧誘しているわけでありますから、その部分だけは消費者被害が起こらないということはあり得ないと思うんです。現に、銀行関係の不祥事件は数々あります。とすれば、適用除外規定をすべきでない。商品投資販売業者や顧問業者と同等の行為規制が必要であり、この規定は削除すべき
であるというふうに私は強く主張いたします。
 以上、二点について御答弁を承って、質問を終わりたいと思います。
#140
○政府委員(坂本吉弘君) 委員御指摘のとおり、消費者に対して不当な勧誘行為というものが大変起こりやすい分野でございまして、私どもといたしましても、この点についてさまざまな側面から行為規制を通じて、許可業者の監督に当たりたいと思っておるわけでございます。ただ、広い意味で、不当な勧誘を行います場合には、例えば法二十三条におきまして、不実のことを告げたりあるいは所要の書面交付を行わないで顧客を勧誘したという場合には、直罰規定を設けておるところでございます。
 御指摘の法二十四条につきましては、例えば利益を生じることが確実であるとかあるいは損失は一部を負担しますよといったような、いわば若干詐欺と申しますか、だますような行為ということをどう律するかという点でございまして、その違法性というものの程度にかんがみまして、とりあえず直罰規定を設けず、これに対して業務の改善命令またはそれに違反した場合の許可の取り消し、こういったことを通じましてまず行政罰を働かせる、これらに違反した場合に罰則を設ける、こういう仕組みをとっておるところでございます。
 それから、第二点の適用除外、法四十八条に関係する部分でございますけれども、この点につきましては、御指摘の銀行等におきまして本法が規定すると同程度の投資家保護が行われるということを前提といたしまして、それぞれの法律において投資家が保護されるということを大蔵省の方から約束と申しますか、大蔵省の方からそういう方針をいただいているところでございます。したがいまして、銀行法その他のそれぞれの法律におきまして本法と同様の規制が行われるということを前提として適用の除外をいたすということでございまして、他のこういった関連の類似の法令に照らしてこういう処理をいたしたところでございます。
#141
○市川正一君 終わります。
#142
○池田治君 最初に、産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律から始めます。
 本法につきましては、主要な論点は御質疑が終わりましたので、私は簡単に実務的なことを申し上げます。
 この法律は、産業技術に関する国際共同研究を促進するため、または国際貢献をなし得るためという目的でございますので、法案に反対するわけではございません。むしろ促進しなくちゃいけない点もあるかと思いますが、二、三問題の点もまだ残っておるようでございますので、この点についてお伺いいたします。
 まず、特許権の帰属についてでございますが、今、国有の特許は幾つくらいあるんですか。それを今有償で使用させているということでございますが、この総額は年間幾らぐらい収益が上がるものでございますか、お尋ねいたします。
#143
○政府委員(杉浦賢君) お答えいたします。
 通商産業省関係の国有特許は、平成二年の三月三十一日現在で出願中のものも含めまして、国内での単独特許が一万三千三百九十四件、共有特許が二千五百五十二件でございます。外国に対しましては、単独特許が千三百八十八件、共有特許が七百三十三件でございます。国全体の特許については統計がございませんけれども、通産省関係が約七割というふに聞いております。
#144
○池田治君 たくさんあるようでございますが、そのうち、国際貢献に資しているだろうという特許の数は、幾らぐらいありますか。
 今、年間の収益をおっしゃいませんでしたが、これもついでにお答えください。
#145
○政府委員(杉浦賢君) 年間の収入をお答えするのを忘れまして、失礼いたしました。
 平成二年三月三十一日現在で、民間企業に対しましてライセンスをしているものは六百六十一件でございます。平成元年度の実施料収入は三億三千万円でございます。
 国際貢献に資しているものはということでございましたが、今までは実績がございません。
#146
○池田治君 ございませんとおっしゃいましたが、国際貢献しているかどうかという峻別もなかなか難しい問題でございまして、答弁の仕方もないのかと思いますが、特許を使用して国際的にそれを利用し、それで人類の文明、社会に役立つということから、マクロの世界から見れば全部国際貢献をなしているわけでしょう。それをないというわけでもないと思うんです。だから、峻別はどこに求めるかが難しい問題だと思いますが、そういう点は御答弁願えますか。
#147
○政府委員(杉浦賢君) 国際貢献と申しましょうか、外国にライセンスをしてという統計がございませんので、私の答弁の仕方がよくございませんでしたけれども、今ないと申し上げましたが、ライセンスが、特許がいろいろな形で使われるということは、その国であるいはその所属機関で出てまいりました高い、新しい技術が使われるということでございますので、いろいろな形で産業技術などに反映してまいりまして、そういう意味では国際貢献をしているかと思います。
#148
○池田治君 次に、今度の改正では、第十条で、「特許発明又は登録実用新案の実施について、政府の持分に係る対価を受けず、又は時価よりも低い対価を受けること。」、こういう規定が置かれましたが、もともと特許を取るまでにはかなりの時間と資本を使って開発をするわけです。それで、開発ができ上がったものは一応国有財産となっているわけです。国有財産である以上、収益は国民に帰属するというのが僕は日本国憲法の財産権の保障という意味でも、これは守るべきものではないかと思っております。
 ただ、一つ言えることは、国際貢献という全地球的規模に立った物の考え方をしなくちゃなりませんので、この対価を受けないとか安くやるとかということもやむを得ない時代になってきていると解しております。しかし、国有財産として年間数億円入るものを無償にするというところまではぎりぎりに譲って認められますけれども、この対価を払わなくていい企業の面にとっては、それだけの利益を付与するということになると思うんです。
 そこで、前の委員さんもおっしゃいましたが、やはりこれは企業の一方的な利益に資するための改正でないかと、大げさにとればこれも言えないことはないと思うんです。そこで、対価を取らないものと対価を安く取るものとを区別はどうなさっておるのか、お伺いいたします。
#149
○政府委員(杉浦賢君) お答えいたします。
 対価につきましては、国際共同研究の場合でございますけれども、対価をどう決めるかにつきましては、相互主義という考え方が基本にございますので、その発明をした企業の本国において政府の委託にかかわる研究開発の成果がどう扱われているかということを勘案して決めるように、政令で定めることにしております。
#150
○池田治君 政令で定めるというんじゃ、間に合わないという場合もあるのじゃないかと思います。
 例えば、特許を一つ取って莫大な金がもうかったという企業があるわけですよ、今具体的にはちょっと忘れましたけれども。一つ特許権を取りまして、本当の中小零細企業のようなのが一躍して大企業にのし上がったという企業はいっぱいあるわけです。きょうも昼休みに話していましたが、例えば薬の問題でも、薬を開発するまでには何年間もかかる、何十億という金を投資するけれども、でき上がったものは薬九層倍でただのようなものを高く売ると、それでもうかると。こういうのが特許とか実用新案権の根底にはあると思うんです。
 それを政令で定めて、それで価格を置きますというようなことじゃ間に合わない場合もあると思うんですが、こういうことは御配慮になっておりますか。
#151
○政府委員(杉浦賢君) たびたびで恐縮でございますが、政令で定めると申しましたが、これは法
律にちゃんと書いてございまして、どうも失礼いたしました。
 いずれにいたしましても、今の御質問は、そういう企業が廉価または無償で受けたときに、そこから非常に大きな収入を得たときにどう考えるかということだと思います。
 最近は、国で進めるプロジェクトにつきましては研究内容が非常に基礎になってまいりまして、従来のように既にマーケットがわかっている分野でない研究が、これからそういう分野の研究が進められることになるかと思います。そういうときに、このプロジェクトに参加する企業から見ますと、非常に基礎的なものの研究開発に自分のところの持っている人材あるいは技術力を投入して開発をするわけでございますので、そのような貢献を考えますと、それに対するインセンティブという意味から、あるいはこの点に関します国際的な状況なども勘案いたしますと、これはこのような措置が必要なのではないだろうかと考えているところでございます。
#152
○池田治君 いずれにしろ、さっきの市川委員の質問も私の質問も、特定な大企業に利益を付与するために特許を無償で使わすというのは納得できない、こういうことでございまして、無償とは言っておられませんが、廉価は取ると規定にございますので、廉価の基準をどの程度キャッチできるかということを通産当局としては御配慮を早く今からいただきたいと、かように思っておりますので、強く要望しておきます。
 次は、商品ファンドの方に移ります。
 この法律が制定されますと、主務大臣の許可を受けなければ営業を行ってはならないということになりますが、なぜ許可制のような厳しい規制を行う必要があるのか。行政指導ぐらいでできるんではないか。投資家保護の必要性は十分考えておりますけれども、余り規制規制ということになると、自由主義国家の自由が損なわれて、憲法の保障する営業の自由の不当な制限になるのではないか。こうなると、官僚主義の国家になってしまうんじゃないだろうかと、こういう一面理解ができないこともないんですが、この点はどうお考えになっていますか。
#153
○国務大臣(中尾栄一君) 池田委員にお答えいたします。
 商品ファンドは、投資の仕組みが複雑であります上に、不適切な運用が行われること、投資家に不測の損害を与えることになるというようなことから、販売に際しましては投資家に対して十分な説明を行うことが必要でございまして、また運用につきましては十分な商品知識を有する者に任せることが必要であろうと思うのでございます。実際には、商品投資につきましては、昨年六月に検挙されましたティピーシー事件等、一般投資家を巻き込んだ大きな被害が発生していたところでございます。
 そこで、投資家の被害を未然に防止するためには、許可制をまず導入しまして、許可の基準に合致しない不適格な業者の算入を防ぐということが必要不可欠ではなかろうかと。また、本法においては許可制を設けること自体が営業の自由を不当に制限するものではないと、このように私どもは考えている次第でございます。
#154
○池田治君 被害者保護という点では大臣の御説明も十分納得できるわけでございますが、余りにも細かい規制をなさると営業の自由の侵害ということになりますので、その点の調和を十分とっていただきたい、かようにお願いをしておきます。
#155
○国務大臣(中尾栄一君) はい。
#156
○池田治君 次に、法律の第三条、「商品投資販売業は、主務大臣の許可を受けた法人(外国法人については、国内に営業所を有するものに限る。)」となっておりまして、第三十条、「商品投資顧問業は、主務大臣の許可を受けた株式会社(外国法人については、株式会社と同種類の法人で国内に営業所を有するものに限る。)」となっております。三十条は、株式会社というものが明定されておりますけれども、三条には、「許可を受けた法人」という形で、会社名、法人の名前が記載されておりませんが、これはどういうことでございましょうか。
#157
○政府委員(坂本吉弘君) 御指摘の点につきましては、いずれも投資家保護を図るという見地からいわば業務の継続性を求めたものでございまして、例えば個人の場合でございますと、せっかく顧客といわば長期にわたる契約を結びましても、途中で死亡その他の事故、それによって契約関係が切れるといったようなことのないように、いわば業務の継続性を求めるために法人要件を課したものでございます。
 なお、このうち、商品投資顧問業者につきまして株式会社要件を課しました理由は、この法案で私ども投資顧問業者というものの責任というものを大変重く見ておりまして、いわば顧客の財産を預かり、その投資判断の一任を受けて行う、そういう責務を有する業者でございます。その場合には、みずからの財産的基礎というものを正確に、明確に仕分けをいたしまして、帳簿の記載その他に関して厳しい規制を受けております株式会社にすることが必要ではないか、そういう意味で投資販売業者に比べてその要件を加重したところでございます。
#158
○池田治君 業務の継続性という点では、第五条で列記されておるので十分じゃないかと思います。
 私が質問したのは、株式会社と一方では明定して一方には法人とだけされておるので、その法人は何を目指しておられるかということを質問しました。法人といいましても、財団法人もあれば社団法人もある、株式会社もあれば有限会社もある、合資会社もあれば合名会社もある。こういう法人がたくさんあるんでございまして、何を目指して法人ということだけを書かれたかと、こういう質問でございます。
#159
○政府委員(坂本吉弘君) 私ども、有限会社、合資会社、株式会社という会社形態をこれにおいて観念をいたしておるところでございます。
#160
○池田治君 そうすれば、商法上の会社は何の会社でもよろしいということでございますか。
#161
○政府委員(坂本吉弘君) そうでございます。
#162
○池田治君 そこで、ちょっと問題になるのは、午前中の御説明、御答弁にありましたが、商品投資契約というものは、第二条の二項一号ではこれは匿名組合の契約である、こういう御説明を受けました。第二号の方は民法上の任意組合契約である、こういうことを聞いております。また、三号は外国法人の場合でございますのでこれは別としまして、特に匿名組合というのは、商行為をやるのが目的でございますので、ある程度問題はないかと思います。
 民法上の組合というものは、もともと商行為を目的としたものではなくて、一個の人間では事業ができない場合に、お互いが出資をし合って共同の事業を達成しようというのが主眼であろうと思っております。そこで、特定の者が委任を受けて、それで共同の事業として利益を受けて、その利益をまた配分するという、ファンドの形態にはなじまないんじゃないか、こう私は考えますが、この点はいかがでございましょうか。
#163
○政府委員(坂本吉弘君) 御指摘のように、法二条二項第二号で考えております商品投資契約の形態は、民法上の任意組合を念頭に置いたものでございます。
 ただいま池田委員の御指摘ではございますけれども、私どもといたしましては、民法上の組合と申しますのは、複数の当事者が集まりまして、それぞれが出資を行い、共同の事業を行うということを約束する契約であると考えております。そして、そのうちの一人にいわゆる業務の執行というものを任せるわけでございまして、この場合には、個人であるか法人であるか、いわば業務執行の委任を受ける者というものであれば、こういうファンドのような事業に対しても任意組合を形成できるものというふうに考えているところでございます。
#164
○池田治君 私も、三十年前の法律知識でございますので、御答弁に対して真っ向から法理論を展
開するつもりはございませんが、もともと民法というのは利益を主体としてやっている法律じゃないですよね。お互いが共同の目的でやっていこうという事業のことを規定するのが民法上の組合契約だろうと思うんです。
 それを、商品ファンドのように商行為中最も商行為が激しいという商売の規定に、このままこの規定を適用しても構わないと言われる答弁は、いささか私は抵抗を感じておりますが、これは私もまだ確信はございませんので、もう一度調べ合わせてみたい、こう思っておりますが、少なくとも私は、商品ファンドの中で組合契約を入れるということは、おかしい理論だと思っております。局長の方ももう一度御研究してください。
#165
○政府委員(坂本吉弘君) 委員御指摘のとおり、実態的には、商品ファンドにおきまして例えば信託銀行を活用するというようなケースが多いかと存じますし、またこの一号で考えておりますいわゆる匿名契約、匿名組合契約という形態をとる場合が実は多いのではないかというふうに思っておりますが、ただいま御指摘の民法上の組合の妥当性という点につきましては、一応法理論的には可能だとは思っておりますが、御指摘の点でございますので、我々の方でも研究をさせていただくということにさせていただきたいと存じます。
#166
○池田治君 ぜひお願いします。
 最後に、出資法との関係でございますが、この匿名組合契約や民法上の組合契約で出資者と業務執行者が契約する場合に、損害をかけたら元本は保証するよ、こういう契約にすれば一番被害者の救済になると思うんですが、ところが出資法ではできないということのようですが、この点は、通産当局はいかがお考えになっていますか。
#167
○政府委員(坂本吉弘君) この点は、委員御示唆のとおり、私ども、出資法第一条に照らして、いわば出資の払い戻しといたしまして、出資金の全額が返ってくるかのような、いわゆる元本保証ということを当初から予定するのは出資法に照らして違法ではないか、こういうふうに考えているところでございます。
#168
○池田治君 御答弁の趣旨はわかりますけれども、もう出資法というものは時代おくれの法律だと言われて、この問題も改正しなきゃいかぬのじゃないかという学説もかなり出ているようでございます。そこで、大蔵か法務当局へ交渉して、出資法の改正を要請されるおつもりはございませんか。
#169
○政府委員(坂本吉弘君) 本法は、確かにかなり以前に制定された法律であるという点はあろうかと存じますが、一方において国民全般に大変大きな影響と迷惑をかけた事件を契機にできた法律でもあろうかと存じます。そういう意味で、本法の意図するところというのは、やはりこういう出資を行う人の利益を守るという見地から制定されたものでもございまして、法は常々それぞれ時代時代の妥当性を研究すべきものではあるとは存じますけれども、私どもとしては、第一条の趣旨というものに照らして例えばこういった法案を考えるべきものというふうに考えるわけでございますが、この主管省は法務省でもございますので、委員御指摘の点は、法務省の方に誠実に伝えたいというふうに存じておるところでございます。
#170
○池田治君 ぜひお願いをいたしまして、私の質問を終わります。
#171
○委員長(名尾良孝君) 他に御発言もないようですから、両案の質疑は終局したものと認めます。
 これより両案を一括して討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#172
○市川正一君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました両案に対し反対の討論を行います。
 まず、産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律の一部を改正する法律案についてであります。
 我が党は、産業技術はもとより科学技術の発展のために、各国が平等互恵の立場で自主的に国際的な共同研究が進められるならば、積極的な役割を果たすものと考えます。また、その成果は、人類の発展と平和のために使われるべきものと考えております。
 しかし、質問の中で明らかにしたように、軍事利用を阻止する歯どめもなく、日米科学技術協力協定のもとで、プロジェクトの圧倒的部分がアメリカとの共同研究となることは明らかであります。
 支出される委託研究費は国民の税金であり、その成果は国民の財産であります。こうした共同研究の成果に基づき、適正な対価を求めるのは当然であります。
 以上の諸点から、本法案には賛成できません。
 次に、商品投資に係る事業の規制に関する法律案についてであります。
 商品ファンドへの投資は、商品の需要者がリスクヘッジのために参加する商品先物取引などとは異なって、投機それ自体を目的として参加する、投機のための投資であります。この投機は、参加者が多くなければうまみの出てこないものであり、必然的に一般消費者を巻き込み、被害を多発させることは自明であります。
 そのため、一定の投資家保護規定を設けざるを得ないのでありますが、その規制は、消費者保護に真に役立つ規定にはなっておりません。もし政府が消費者被害を出さないことを真剣に考えるならば、規制の対象となる契約や権利を政令指定制にして、悪質業者のために抜け道をつくるのではなく、禁止行為の違反には直罰がかかるようにすべきであり、銀行、信託といえども本法と同等の行為規制をかけるべきであります。
 こうした規定のない本法律案は、商品ファンドによる新しい消費者被害を拡大することになることが予想されるものであり、反対せざるを得ません。
 以上で両案に対する反対討論を終わります。
#173
○委員長(名尾良孝君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 まず、産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律の一部を改正する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#174
○委員長(名尾良孝君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、商品投資に係る事業の規制に関する法律案について採決を行います。
 本案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#175
○委員長(名尾良孝君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 梶原敬義君から発言を求められておりますので、これを許します。梶原君。
#176
○梶原敬義君 私は、ただいま可決されました商品投資に係る事業の規制に関する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、連合参議院、民社党・スポーツ・国民連合及び参院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    商品投資に係る事業の規制に関する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、投資者保護の徹底及び商品ファンドの健全な発展を図るため、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
 一、本法の規制対象に係る法第二条第一項の政令の制定・改正に当たっては、この分野における関係事業者の事業展開及び一般投資者の動向等を踏まえ、投資者保護と過剰投機防止に万全を期するよう適切に定めること。本法第二条第二項及び第三項の政令については、本法が適用されないことにより投資者が被害を被らないよう、証券取引法により十分規制
がなされるものを除き幅広く定めること。
 二、本法第四十八条第一項の政令を定めるに当たっては、適用除外となる者が現に法令等により投資者保護の観点から業務を的確に遂行するよう本法と同等の規制を受けている者に限定するとともに、これらの者の業務遂行について本法と同等の顧客保護措置を取るよう指導すること。
 三、許可事業者の適切な業務運営の確保のためには許可基準の人的要件が特に重要であり、特に投資顧問業については、十分信頼に値する者が投資判断に当たるよう許可の審査に万全を期するとともに、許可後においても必要な監督を行うこと。
 四、一般投資者が商品投資に参加する場合、契約内容を正確に理解することが不可欠であり、過度な収益の期待を抱かせることのないよう、リスクの程度、契約解約の可否及び解約手続き、商品投資販売業者の取得する手数料等につき、交付書面等に適切に記載させるよう商品投資販売業者、商品投資顧問業者に対し十分な規制及び指導を行うこと。
 五、本法が複数の主務大臣により施行されることにより、諸手続きの煩雑化や本法施行の不均衡、業者間の不公平な取扱い等をもたらすことのないよう主務大臣間の十分な調整を図るとともに、投資者保護に配慮しつつ商品ファンドの構成、販売単位等につき適切な運用を行うこと。
  右決議する
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#177
○委員長(名尾良孝君) ただいま梶原君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#178
○委員長(名尾良孝君) 多数と認めます。よって、梶原君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、中尾通商産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。中尾通商産業大臣。
#179
○国務大臣(中尾栄一君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重して、本法案の適切な実施に努めてまいる所存であります。
 ありがとうございました。
#180
○委員長(名尾良孝君) なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#181
○委員長(名尾良孝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#182
○委員長(名尾良孝君) 次に、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案、輸入品専門売場の設置に関する大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の特例に関する法律案、特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案、中小小売商業振興法の一部を改正する法律案、以上五案を便宜一括して議題といたします。
 政府から順次趣旨説明を聴取いたします。中尾通商産業大臣。
#183
○国務大臣(中尾栄一君) ただいま議題となりました五法律案につきまして、順次その提案理由及びその趣旨を御説明申し上げます。
 最初に、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 消費者ニーズの多様化等小売業をめぐる最近の諸情勢の変化の中で、昭和六十三年の行革審規制緩和推進要綱や昨年六月の日米構造問題協議報告等に示されるように、内外からいわゆる大店法の規制緩和への要請が高まっていたところであります。本法律案は、こうした要請を踏まえ、昨年十二月にまとめられた産業構造審議会と中小企業政策審議会との合同会議の答申を踏まえて作成したものであります。
 この法律案は、第一に、国が調整を行うものと都道府県知事が調整を行うものとの境界面積を現在の二倍に引き上げるとともに、調整に際して、通商産業大臣または都道府県知事から意見を聞かれた審議会が消費者等から広く意見を聞くこととしております。
 第二に、地方公共団体が独自規制を行う場合には、大店法の趣旨を尊重して行うこととしております。
 第三に、改正法施行後二年以内の検討その他所要の改正を行うこととしております。
 引き続きまして、輸入品専門売場の設置に関する大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律の特例に関する法律案につきまして御説明申し上げます。
 内外の経済的事情の変化の中で、我が国の輸入拡大への要請は極めて強いものがあり、昨年六月の日米構造問題協議の最終報告において、輸入品を扱う売り場について、いわゆる大店法の調整手続の特例を設けるべきことが指摘されております。
 この法律案は、これを踏まえ、輸入を促進するとともに、消費者の利益の増進を図るため、当分の間の措置として、大規模小売店舗内において、その店舗面積の合計が千平方メートル以下の輸入品専門売り場を設置するときは店舗面積等に関する調整を行わないものとする等の大店法の特例措置を講じようとするものであります。
 次に、特定商業集積の整備の促進に関する特別措置法案につきまして御説明申し上げます。
 最近における小売業をめぐる諸情勢は急速に変化しており、消費者ニーズの多様化等新しい環境に対応した小売商業政策が求められております。
 このためには、中小小売商業の振興に配慮し、商業の健全な発展を推進することはもとより、公共施設の整備に当たっても、所要の配慮を行うことにより、良好な都市環境の形成にも資するような望ましい商業集積を整備していくことが必要であります。
 この法律案は、かかる観点から、特定商業集積の整備及びこれと一体的に設置する公共施設の整備を計画的に行おうとするものであります。このため、まず、特定商業集積の整備のために市町村が作成する基本的な構想の作成手続を定めることとしております。
 第二に、支援措置として、商業集積と一体となった公共施設の整備についての配慮、商業施設についての特別償却等の税制上の特例措置、産業基盤整備基金による特定商業集積に対する債務保証等の業務追加等を規定することとしております。
 次に、民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 いわゆる民活法は、経済社会の基盤の充実に資する新しい施設を民間事業者の能力を活用して整備することを目的とするものであります。
 今回の改正においては、最近の我が国小売業及び食品流通をめぐる環境の変化等に対応して、以下御説明する二つの施設を民活法の対象施設に追加するほか、所要の規定整備を行うため、本法律案を提案した次第であります。
 第一は、小売業の高度化を図るために、小売店舗と一体的に設置され、顧客の利便の増進を図るための施設、地域住民の生活の向上を図るための施設等を備えた商業基盤施設であります。
 第二は、食品の生産及び流通の円滑化並びに消費の改善を図るために、卸売市場または食品小売店舗と一体的に設置され、交流施設、共同利用業務用施設等を備えた食品商業基盤施設であります。
 最後に、中小小売商業振興法の一部を改正する法律案につきまして御説明申し上げます。
 近年、中小小売商業者は、消費生活様式の高級
化、多様化や交通体系、都市構造の変化等が進む中で、業態間競争や都市間競争が激化するなど、厳しい経営環境に直面しております。中小小売商業者がこのような状況に円滑に対応できるよう、中小小売商業者の近代化、高度化に向けての努力に対する支援を強化する必要があります。
 本法律案は、このような観点から、中小小売商業振興法の一部を改正しようとするものであります。
 第一に、助成の対象となる高度化事業の範囲を拡大して、店舗の集団化、電子計算機を利用した経営管理の合理化、商店街整備等の支援の各事業の追加等を行います。
 第二に、高度化事業実施の円滑化のための助成を拡充し、設備近代化資金の償還期間の延長、中小企業信用保険の付保限度額の別枠の設定等の措置を講じます。
 以上が五法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
#184
○委員長(名尾良孝君) 以上で五案についての趣旨説明の聴取は終わりました。
 五案に対する質疑は後日行うことといたします。
    ─────────────
#185
○委員長(名尾良孝君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 ただいま趣旨説明を聴取いたしました五案の審査のため、参考人の出席を求め、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#186
○委員長(名尾良孝君) 御異議ないと認めます。
 なお、その日時及び人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#187
○委員長(名尾良孝君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時四十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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