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1990/12/18 第120回国会 参議院 参議院会議録情報 第120回国会 地方行政委員会 第1号
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1990/12/18 第120回国会 参議院

参議院会議録情報 第120回国会 地方行政委員会 第1号

#1
第120回国会 地方行政委員会 第1号
平成二年十二月十八日(火曜日)
   午後二時十分開会
    ─────────────
  委員氏名
    委員長         野田  哲君
    理 事         竹山  裕君
    理 事         松浦  功君
    理 事         渡辺 四郎君
    理 事         諫山  博君
                秋山  肇君
                井上 章平君
                岩崎 純三君
                大塚清次郎君
                加藤 武徳君
                後藤 正夫君
                須藤良太郎君
                野村 五男君
                岩本 久人君
                栗村 和夫君
                篠崎 年子君
                野別 隆俊君
                常松 克安君
                神谷信之助君
                高井 和伸君
    ─────────────
   委員の異動
 十二月十八日
    辞任         補欠選任
     岩崎 純三君     木暮 山人君
     常松 克安君     木庭健太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         野田  哲君
    理 事
                竹山  裕君
                松浦  功君
                渡辺 四郎君
                諫山  博君
    委 員
                秋山  肇君
                井上 章平君
                岩崎 純三君
                大塚清次郎君
                加藤 武徳君
                木暮 山人君
                後藤 正夫君
                須藤良太郎君
                野村 五男君
                岩本 久人君
                栗村 和夫君
                篠崎 年子君
                野別 隆俊君
                木庭健太郎君
                常松 克安君
                神谷信之助君
                高井 和伸君
   国務大臣
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    奥田 敬和君
   政府委員
       警察庁長官    鈴木 良一君
       警察庁長官官房
       長        浅野信二郎君
       警察庁警務局長  城内 康光君
       自治大臣官房長  森  繁一君
       自治大臣官房総
       務審議官     紀内 隆宏君
       自治大臣官房審
       議官       遠藤 安彦君
       自治大臣官房審
       議官       二橋 正弘君
       自治省行政局公
       務員部長     滝   実君
       自治省財政局長  小林  実君
       自治省税務局長  湯浅 利夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹村  晟君
   説明員
       大蔵省主計局主
       計官       太田 省三君
       大蔵省主税局総
       務課長      長野 厖士君
       国税庁長官官房
       人事課長     森田  衞君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国政調査に関する件
○小委員会設置に関する件
○地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(野田哲君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、地方行政の改革に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(野田哲君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#4
○委員長(野田哲君) 次に、小委員会の設置に関する件を議題といたします。
 風俗営業等に関する制度及び運用につきまして調査検討のため、小委員六名から成る風俗営業等に関する小委員会を設置したいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○委員長(野田哲君) 御異議ないと認めます。
 つきましては、小委員及び小委員長の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(野田哲君) 御異議ないと認めます。
 それでは、小委員に竹山裕君、松浦功君、渡辺四郎君、常松克安君、諫山博君、高井和伸君を指名いたします。
 また、小委員長に松浦功君を指名いたします。
 なお、小委員及び小委員長の辞任の許可及びその補欠選任、並びに小委員会から参考人の出席要求がありました場合の取り扱いにつきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(野田哲君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#8
○委員長(野田哲君) 次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。奥田自治大臣。
#9
○国務大臣(奥田敬和君) ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。
 今回の補正予算により平成二年度分の地方交付税が六千五百五十七億円増加することとなりますが、地方財政の状況にかんがみ、地方公共団体が国に準じて地方公務員の給与改定を実施する場合
に必要となる額二千八百二十億円に加えて、消費譲与税の減額に対する補てんに要する額千二十八億円、その他の財政需要の増に伴い必要となる額二百四十五億円、地方債の縮減に伴い必要となる額七百五十億円、普通交付税の調整額の復活に要する額五百一億円及び特別交付税の増額に要する額三百四十一億円、合わせて五千六百八十五億円を平成二年度分の地方交付税として地方公共団体に交付するとともに、三百五十三億円を交付税及び譲与税配付金特別会計における一時借入金及び借入金の利子の支払いに充てるため必要な額の増額に充てることとし、残余の額五百十九億円を同特別会計における借入金の減額に充てることといたしております。
 このため、平成二年度分の地方交付税の総額について特例を設けることとするほか、給与改定等に伴い必要となる財源を措置するため、単位費用の一部を改定する等所要の改正を行うことといたしております。
 以上が地方交付税法等の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#10
○委員長(野田哲君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#11
○岩本久人君 まず、奥田自治大臣にお伺いいたします。
 来年度予算編成の時期が押し詰まりまして、日一日とさまざまな思惑を込めた動き、それからマスコミの報道もなされておるようでございますが、一番私どもが重大な関心を持っておりますのは、最近とみに大蔵省側の意見として、地方財政には余裕がある、したがってこの際、地方財政計画の見直しをして地方交付税を縮減する必要があるんだと。新聞によれば、その額は二、三千億から極端なものは一兆円というようなことがあるわけですが、地方財政に余裕があるという大蔵省側の言い分を含めて、この問題、基本的にどのような見解をお持ちか、まずお伺いをいたします。
#12
○国務大臣(奥田敬和君) 確かに、好景気といいますか、バブル現象に支えられておるような景気ではございますけれども、そういった影響を受けまして、地方の景気も含めまして多少健全化の兆しを見せておることだけは間違いありません。しかしながら、今御指摘のような余剰があるとかいった論に対しては、これはどうしても納得できません。現に六十七兆円に近い借り入れも残しておることでございますし、これからふるさと創成事業、我々の一つ一つの市や町や村が個性を活性化した、それぞれの特色を生かして、今それぞれの自治体は本当にふるさとづくりに熱意を傾注している段階でございます。とりわけ、御存じのとおりの老人のゴールドプラン、福祉十カ年計画を初め公共投資の十カ年計画、これらの担い手はもう全部地方自治体でございますから、やるべき仕事は山積しております。
 それらに伴って、地方単独事業の増大も推進していかなければなりませんし、こんな土地が問題のときの公共用地の先行確保も非常に重要な問題で、財源手当てもしてまいらなければなりませんし、また本委員会で先生方の御決議をいただいております福祉基金づくり等々、それぞれの自治体がきめの細かい、しかも多少でもゆとりを感ぜられるようなそういった形の行政を進めようとして一生懸命取り組んでいただいておるわけでございますから、こういった形において多少特会の借入金を返済したり、あるいは財源対策債償還基金を少し返したり、これはすべて、本当に景気が定着するのかどうか、税収が定着するのかどうか、それらを見届ける、担保する上において、健全化の備えにしている形をもって余裕があるとかということは、とても納得できる問題ではありません。
 したがって、今後ともこれらの地方財政の健全化を維持すると同時に、先ほども申しましたような諸事業の推進に当たってもらいたい。これから財政需要は増大の一途でありますから、私たちはその点を大蔵当局ともしっかり話し合ってまいる所存でございます。
#13
○岩本久人君 要するに、地方交付税の縮減とかということは許されない、こういうことですね。
#14
○国務大臣(奥田敬和君) 全くそのとおりであります。
#15
○岩本久人君 というような大臣の決意にもかかわらず、連日マスコミがそのようなことを報道しているということは、事務当局の皆さんから、時、所を問わずそのような安易な発言等があったのではないかということを疑われても仕方がないというような気もするんですが、その点について、あるいはさっき私が大臣に質問したことに対する同じ質問を財政局長にお伺いしたい。簡単にお願いします。
#16
○政府委員(小林実君) ただいま大臣からお話があったとおりでございます。
 戦後二番目の景気に支えられまして、このところ、国も同じでありますが、地方も若干健全化の兆しがあるわけでございます。私ども、ここ一、二年、一方では財政の健全化を進めながら、一方では与えられました大きな課題につきまして重点的に財源を配分するようにしたわけであります。
 新聞に出ておりますのは、大臣からお話がございましたように、交付税特会の借入金を返還しているとか、あるいは地方団体が五十年代に借りました借金の償還基金を積み立てるために交付税措置をしております。その点をとらえて何か余裕があるような話をされておるわけでございますが、過去の赤字要素を消すといいますか、あるいは将来の借金の返済に備える措置をしているわけでございまして、これをもって余裕があるというようなことは、私どもは全く考えていないわけでございます。
#17
○岩本久人君 今、財政局長が言われたことも、私は大蔵省側から言うところの余裕ということの一因であろうと思うんですが、私は基本的には、現在の地方財政計画そのものに、その策定の仕方に問題がある、こう思うんですね。計画に対する決算に乖離があるということ。その内容をよくよく見てみれば、そうはいっても投資的経費である単独事業あたりは、例えば昭和六十一年度から三年度まで確かに乖離はありますが、平成元年度は十一兆二千七百五十七億円、これに対してほぼ解消されている。それから、平成二年度決算見込みを見ると、地方単独事業は九月補正後予算額で一九・六%、約二割増だということを思うと、恐らくこれは決算の段階では逆乖離が出てくるということがあるだろう。この辺をやっぱり強調する必要があると思う。
 同時に、さっき大臣が言われたような、いわゆる高齢化社会に対する対応が、私は地方におってみて思うんですが、決定的におくれておる。欧米に比べてみても、例えば下水道の整備とかというものも口に出して言えないくらい恥ずかしい現状だということを思った場合、もっともっと地方のサイドから具体的に住民ニーズにこたえるための施策が不足しているということを思うんです。
 したがいまして、私は来年度の地方財政計画をつくる段階にあっては、そういった現在までに盛り込むことが少なかったさまざまな政策を積極的に取り入れて、計画段階から十分なものに積み上げていく努力が必要だと思うんですが、その点についての来年度地方財政計画を策定するに当たっての基本的な考え方をお聞きしたいと思います。
#18
○政府委員(小林実君) 財政計画と決算の乖離につきましては、しばしばこの委員会でも御指摘を受けております。私どもといたしましては、なるべくそれに近づけるように努力を重ねてきたところでございます。特に、御質問がございました投資的経費の単独事業につきましては、従来はむしろ計画に計上しているほど地方団体の実績が伸びませんで、その点が逆にほかの経費に回されているのではないかということを指摘受けたこともあるわけであります。
 しかし、地方単独事業につきましては、ここ十年を見ましても、補助事業関係はほとんど横ばいないしは微増でありますが、財政計画の上ではこ
こ十年の間に約八兆弱のものが今十二兆、平成二年で十二兆まで伸ばしてきたわけであります。その額につきましてさらにふるさと創生事業等々の措置を講じたものですから、御指摘のように九月段階におきましてはそれを上回るという補正予算措置になっておるわけであります。
 地方財政計画につきましては、最初に大臣が申し上げましたような、ふるさと創生とかあるいは公共投資基本計画に絡みましての地方単独事業等々、それから地域福祉関係等に重点を置きまして需要を積んでまいりたい。今大蔵省との折衝におきましても、そこに重点を絞って折衝しておるところでございます。
#19
○岩本久人君 次に、国庫補助負担率の復元の問題ですが、奥田自治大臣は、ことし六月十二日の私がここで行った質問に対して、五十九年度水準を目指すのは当然だということを言っておられましたが、その答弁と、現状について、現在の動きについてどのようなお考えをお持ちか伺いたいと思います。
#20
○国務大臣(奥田敬和君) 平成二年度までの公共事業の補助負担率、暫定措置であるわけでございますから、自治省としての基本的なスタンスは、岩本先生に先刻もお答えしたとおり、あくまでもノーカットの五十九年度水準に戻すというのが基本的なスタンスです。ですけれども、もう目前に迫ったこの予算折衝で、スタンスは変えませんけれども、目下のところ交渉しておる真っ最中ではありますが、地方自治団体の方でも、相当の公共事業を含めての工事量を確保したいという要望もなかなか強い現状でございます。したがって、工事量の確保とそして補助率を復元させるという形の問題と、この二つを抱えて今交渉段階にあるわけでありますが、御存じのように、三年度の概算のいわゆる基本ベースは六十一年度水準で行ってきたところであります。
 いろいろな形で報道をされておりますけれども、我々としては今のところまだ五十九年度復元の線で、ギブアップしていない。ギブアップ寸前と言ったら怒られるかもしれませんけれども、まだ頑張っておるという段階でございます。
#21
○岩本久人君 最後までひとつ頑張ってもらいたいと思います。
 それから、先ほど大臣が言われました福祉基金の問題ですが、これは具体的には来年度の交付税の単位費用の中に、例えば福祉基金費といったようなものを設けられることになるわけですか。その点を伺いたいと思います。
#22
○国務大臣(奥田敬和君) これは自治省にとって、ふるさと創生事業の一環というよりもっとソフトな面での目玉でございますから、これは何としても平成三年度の予算にその方向で組ませていただきたいということでやっております。
#23
○岩本久人君 その予算規模はどの程度になるんですか。
#24
○政府委員(小林実君) この福祉基金の設置につきましては、特別決議もされておりますのでその意を体してやっておりますが、金額につきましては、今交渉中でございまして、まだ公表できる段階ではございません。
#25
○岩本久人君 単位費用の問題に関連をして、とかくそれぞれの地方自治体で問題になっておりますものがたくさんあるわけですね。例えばホームヘルパー、学校給食、保育所、清掃といったようなものを現実に住民のニーズにこたえて全うしようとしても、地方交付税に算定される基礎的な数値とかなり乖離がある、開きがあるということのために大変困っているという状況があるわけです。その点を含めて、一般的に単位費用の計算はどのような形でなされるのかお伺いいたします。
#26
○政府委員(小林実君) 御質問がございました清掃事業におけるごみ収集車の人員、あるいは小中学校の一校当たりの給食従事員等につきましては、それぞれ実態調査に基づく職員数を措置するということでやっております。また、ホームヘルパーにつきましては、国の措置費予算額に基づき、単位費用に必要金額を算入しているところでございます。
 基本は地方財政計画で大枠が決まるわけでございまして、補助事業等のものにつきましては、またその裏負担につきまして各費目で標準団体につきましての数値がございますので、その中に変わってきました補助単価に基づく地方負担額等を計算したりして、結局国の予算とか基準、地方の実態を勘案しながら単位費用の内容を定めておるわけでございます。
#27
○岩本久人君 標準的な実態に合わせておる、一言で言えばこういうことだと思うんですがね。現行の実態というものが、大所高所から考えてみてそれがベストなのかどうか、その辺の議論というのはあるんですね。
 いずれにしても、一方には、行政水準を全体として引き上げるという任務がその衝に当たる自治省にもあると私は思うんですが、その任務はどういうことになるんですか。
#28
○政府委員(小林実君) 地方財政につきましては、五十五年以降、やっぱり引き締めるものは引き締め、一方充実すべきものは充実すべしという御指摘がございまして、先ほど御指摘のような項目につきましても、一方ではこの委員会等におきまして、若干、交付税措置の計算上見過ぎではないかという御指摘がある一方、不合理ではないかというお話があるわけでございまして、補助事業等につきましては、補助金あるいは国の基準、それから実態も見ながら、単位費用の計算の際にも地方団体からいろいろ御意見が出てまいります、それから各省からも御意見が出てまいりますので、それを拝聴しながら適正化を目指して努力しておるところでございます。
#29
○岩本久人君 次に、いわゆる日米構造協議の産物とも言うべき公共事業の十カ年、四百三十兆円という例の問題ですが、大蔵省の方来ておられますか。
 では、まずあなたにお伺いいたしますが、現行の公共投資の水準はどの程度になっておるのか、この四百三十兆に見合うものとして考えてみた場合。それから、この財源確保はどのように考えておられるか、お伺いいたします。
#30
○説明員(太田省三君) 先般まとめられました公共投資基本計画を取りまとめるに当たりまして、過去の実績はどうなっているかということで、経済企画庁の方で関係省庁から、その所管の公共投資につきまして過去の実績をヒアリングをいたしました。そのベースの数字で申し上げますと、一九九〇年は、予算ベースでございますが、三十兆円ということでございます。過去十カ年ではトータルで二百六十三兆円、そういうことを聞いております。
#31
○岩本久人君 財源確保、その差がありますな。
#32
○説明員(太田省三君) それから、その将来の財源はどうかという御質問でございますが、これにつきましては、公共投資基本計画は全体で十カ年の計画でございまして、中長期的には社会資本整備につきましては着実にその充実を図っていく、そういうことが非常に重要であるというふうに認識しておりますけれども、各年度の公共投資の水準をどうするかとか、その財源をどういうふうに調達するかということにつきましては、基本的には行革審で言われておりますような行財政改革を一方で強力に推進するというスタンスのもとに、各年度の予算編成過程におきまして、歳入歳出両方を見ながら、その年々の財政事情、あるいはその時々の経済情勢、景気等を踏まえまして総合的に決めていくということでございます。
#33
○岩本久人君 今の答弁でいくと、アメリカとは約束したけれども、財源の見通しは全く立っていない、こういうことになりますが、それでいいんですか。
#34
○説明員(太田省三君) アメリカとでお約束しましたのは、十カ年間でそういう投資額を確保するということでございまして、各年度年度でどういう水準あるいはどういうテンポでやっていくかということは、これは毎年度の予算編成の段階で決めるべきものというふうに承知をしておりますし、財源事情につきましては、これはそういうことで毎年度毎年度いろいろ歳入面等で税収とか税
外収入とかいろんな面で工夫をしていくということに尽きると思います。
 ただ、一言申し上げますと、従来は、特に特例公債発行下におきましては、建設公債を公債発行限度額いっぱいまで発行してきたというような財政運営をやってきたわけでございますが、これはいわゆる赤字公債を出しているときのいわゆる緊急避難措置としてやむを得なかったものというふうに認識をしておりまして、公債につきましては、御案内のように世代間の負担の公平をどうするかといったような問題もございますので、今後は特例公債を脱却したということを踏まえまして、社会資本整備の財源としてはできるだけ税財源の方も充当していって公債依存度を引き下げていく必要があるのではないかというふうに考えております。
#35
○岩本久人君 あなたが大蔵大臣でないのでこれ以上言いませんが、いずれにしても自治大臣、現在までのペースが二百三十兆、それを四百三十兆にするということになると五割、六割方、どう財源確保をするか大変なことですね。
 それで、最初に言われたのが行財政改革でと、こういうことを言われるんですが、そこにそんな大きなものを求めてもらったんではこれは大変なことになるということもありますので、国民が財源をどうするかということは大変疑問に思っているところですので、ひとつしかるべく早い時期に国としての財源確保はこうだということをお示しいただくように要望しておきます。
 同時に、この問題で、自治省として地方単独事業を思い切って伸ばすということは当然求められてくると思うんですが、その点はどうなんですか。
#36
○政府委員(小林実君) 公共投資基本計画、これから十カ年で四百三十兆ということでございます。特に今回の計画におきましては、国民の生活の質の向上に重点を置いた分野にできる限り配慮をする、こういうことでございまして、地方団体の果たす役割も高まるもの、こういうふうに考えております。
 過去の二百六十三兆の分析をしてみますと、この約四割が地方単独事業でございまして、私どもといたしましては、そういった実績も踏まえ、この四割以上という気持ちで取り組んでまいりたいと思っておるわけでございます。
#37
○岩本久人君 その場合、各自治体が苦労するのが用地買収、用地の確保ということなんですね。自治省として、この公共用地の確保のための具体的な対応はどのようにされておるのか、伺いたいと思います。
#38
○政府委員(小林実君) 公共事業を円滑に実施するためには、用地の先行取得が必要でございます。特に、最近は土地を買収する場合に代替地を要求される方が多いわけでございまして、そういう用地を持っていないとなかなか事業が進められないという実態でございます。
 公共用地の先行取得につきましては、地方債で用地の先行取得債というのがございます。それから過去におきまして土地開発基金を地方団体で積んでもらうべく交付税措置をしたことがあるわけでございます。それからもう一つは、土地開発公社というのがございまして、そこで先行取得をしていただくということであるわけであります。
 私どもといたしましては、そういうことでございますので用地の先行取得債につきましての運用を弾力化いたしたい、五年以内に事業化をする事業で事業計画がきっちりしているものにつきまして起債を認めるというようなことを今やっておりますが、それを十年以内の事業化のもので構想程度でもよろしいのではないかというようなことを考えておるわけであります。土地開発基金の拡充、それを土地開発公社で活用していただくことも含めましての施策につきましても、年内の地財折衝の中ででき得る限りの措置を講じられていければ、こう思っているわけでございます。
#39
○岩本久人君 地方交付税の縮減は絶対に許せないというかたい決意が自治大臣からあったわけでありますが、大蔵省側から見て、そうはいっても交付税には特例加算があるではないかというようなことを漏れ承るんですが、平成三年度、来年度の附則四条第四項、これは間違いなく加算されるわけですね。
#40
○政府委員(小林実君) この交付税法附則第四条第四項の法定加算というのが来年から始まるわけであります。これは過去におきます地方財政対策におきまして、国庫補助負担率の暫定引き下げや国民健康保険制度の改正に関連して加算すべきものとされたものでございます。
 交付税総額全体につきましては、地方財政の見通し等、今鋭意作業を進めておるところでございます。歳入歳出の見積もり等につきましてまだ詰めができておらないわけでございますが、地方交付税の総額の確保ということに重点を置いて、今の法定加算とかあるいは借り入れの償還額等々につきまして、地方財政全体の収支を十分見きわめながら所要の措置を講じていきたい、こう思っておるわけでございます。
#41
○岩本久人君 御存じのように、現在義務教育費の国庫負担、追加費用の負担率が三分の一ということになっているわけです。これを、新聞の報道によると、大蔵省はできたら早い時期に一般財源化したい、こんなふうに言っているようでありますが、そうでなくて本来の二分の一を目指すべきだ、私はこう思うんですが、この点についての考えをお聞かせいただきたい。
#42
○政府委員(小林実君) 御質問の共済の追加費用でありますが、これは昭和三十七年の共済制度発足前の在職期間に係る共済費用であるわけであります。現職の教職員の共済長期に係る負担金、これとは区別して取り扱うことが可能じゃないか、こういう意見もあるわけでございますが、必要な経費というふうに考えておりまして、国庫負担の対象ともなっておるわけであります。
 国庫補助負担率につきましては、平成元年のときに経常経費系統の経費につきましてはほとんどが財源措置も含めまして恒久化の措置が講じられたわけでございますが、この追加費用の負担率につきましては、意見が合わずに二年間暫定措置で延びたわけであります。公共事業等の国庫補助負担率と同じ問題でございまして、今関係省庁と折衝を重ねているところでございます。
#43
○岩本久人君 次に、今回の補正予算についてお伺いいたします。
 今回の給与改定に係る一般財源の所要額は、八月の人勧が出された段階で九千六百九十億円と言われておりました。最終的には九千三百四十三億円と大幅に減額になりました。この理由は何か、また今回の補正額二千八百二十億円との関係はどうなるのか、まずお伺いいたします。
#44
○政府委員(小林実君) 給与改定の所要額についての御質問でございます。
 八月上旬にいつも人事院から勧告が出されまして、その日のうちに所要額を計算いたしまして概算ということで発表をいたしておるわけでございます。現実には、その後給与改定がはっきり決まりまして積算をする段階では、概算で計算した時点と金額が変わってくるのが、これは変わることは好ましいことではございませんが、過去の例を見ましても若干変わるケースが多いわけでございます。
 今回の場合で申し上げますと、補正法案の作成に当たりまして内容を精査した結果、今御指摘のあったようなことで減額があったわけでありますが、その理由といたしましては、一つは国と都道府県、市町村の職員構成の相違がございまして給与改定率等が異なってまいりまして所要額に異動を生じたものであります。
 また、今回新たに導入されました期末・勤勉手当のいわゆる役職段階別加算措置につきまして国の所要月数を用いて概算したわけでございますが、精査いたしました結果、特別職の議員の加算率につきまして市町村にありましては一五%が適当というふうに考えられたことによること、それから市町村分につきまして加算の対象となる職員のウエートが国、都道府県よりも、これに比べまして相対的に小さいというようなこと、それから
警察官につきまして警察庁の資料により加算の対象となります職員数を把握して積算してみました結果、そういうような精査をした結果、御指摘のような減少額が出てまいったわけでございます。
 今後ともこういうことがなるべく起こらないように注意はいたしたいと思っておるわけでございますが、事情は先ほど申し上げたようなことでございまして、御理解をいただきたいと思うわけでございます。
#45
○岩本久人君 なぜ市町村にそういう役職、そのクラスの者が少ないかということについてもちろん意見がありますが、きょうは時間がありませんので次へ進みます。
 私たちは、従来から公務員の給与の改善問題についてはいわゆるスト権剥奪の代償機関としての人勧制度というものが存在をする、その建前からも当然当初予算から給与改善費というものは計上すべきであると主張してまいりました。それが原則だと思うんですが、その意味からいえば、かつては入れた経過があるわけですから、来年度の地財計画にも当然入れるべきだというふうに思うんです。その点についてお尋ねいたします。
#46
○政府委員(小林実君) 給与改定経費の先組みにつきましてのお尋ねであります。
 御質問にもございましたように、例えば過去におきましては、五十三年度以前におきましては五%を計上する。国もそういう計上をしておりまして、合わせまして地方におきましても計上をしておったわけであります。その後、財政状況は厳しくなりまして先組みの率もだんだん下がってまいりました。六十一年度以降におきましては国におきましても計上しないことになりまして、地方財政計画につきましても計上しないことにいたしたわけでございます。ただ、六十一年に計上しないことにしたときには追加財政需要額につきましては四千億を五千億に上げたということがございます。
 それから、この点につきましては、昨年岩本先生からも御質問があったかと記憶をいたしておりますが、追加財政需要をもっとふやせというお話もありまして、平成二年におきましては全体で五百億ふやしておるようなことも講じておるわけであります。来年度どうなるかにつきましては申し上げられる段階ではございませんが、国の動向等も見きわめながら検討をすべきものというふうに考えておるわけでございます。
 いずれにいたしましても、地方公務員の給与改定に伴う財源措置につきましては、毎年度適切に処置しておりますが、今後もそういう措置を講じまして円滑に実施されるように努力してまいりたいと思います。
#47
○岩本久人君 本来、日本の経済に成長というものが必ず伴う、それは我が国日本の健全な発展を図るという基本的な政策がある限り公務員給与の引き上げというものは当然避けて通れない。そういうことを考えた場合、私は当初予算から積んでおくことが人事院勧告という具体的な一つの実施に当たってもよりよい効果を生むというふうに思っておりますので、その点については特に強く要望して次に行きたいと思います。
 今回の追加財政需要額の関連で六百億円が災害分と聞いておるんですが、あれだけのことがことし一年間であったわけですが、これで十分なんですか。その点についてお伺いします。
#48
○政府委員(小林実君) 災害が発生しましたそのときの対応経費といたしましては、災害復旧、ハードの方もございますし、ソフトの方もあるわけであります。それぞれ緊急に国の方で措置をしていただきまして適切に対応しているわけであります。今回の場合も、例えば災害対策関係の事業につきましては、国の方も国債も発行されて補正をしようとしております。私どもは、災害復旧のその裏、地方負担につきましては地方債計画を年度末に改正いたしまして、そういう事業執行に支障のないようにいたしたいと思います。
 追加財政需要で組んでおるものは、今までの経験からいたしますと、おおむねは特別交付税で措置しているものでございまして、年度によっていろいろますけれども大体六百億以下で済んでおりますので、その辺が一つの目安になっておるわけでございます。
#49
○岩本久人君 次に、消費税の問題について最初に大蔵省にお伺いいたします。
 消費税の減収が幾らで、なぜ見込み違いが出たのかお伺いいたします。
#50
○説明員(長野厖士君) 御説明申し上げます。
 今回の補正予算におきましては、消費税につきまして平成二年度の収入予算額を一般会計分で四千五百億、それから特別会計分、これは消費譲与税分でございますが千百二十五億円、それぞれ減額いたしたところでございます。
 この減額の理由でございますが、平成元年度、消費税の初年度でございますけれども、実績が判明いたしましたところ、消費税につきましては予算額の一割弱ほど未達でございました。新税の導入当初でございますから、客観的な課税資料がないままにマクロの各種の経済統計から見積もりをいたしたところでございますけれども、結果的に申し上げましたような乖離を生じております。平成二年度の予算もいわば実績を確認することができない段階、昨年の今の段階でマクロ統計等に基づきまして推計をいたしましたけれども、現実に平成元年度の税収においてそのような動向となりましたので、これを踏まえまして減額修正いたしますとともに、他方、この春国会に御提出いたしました消費税の見直し法案におきましては、初年度若干の減収を計上いたしておりましたが、この見直し法案につきましては審議未了、廃案ということでございますので、その減収分については今回の補正におきまして増額修正をさせていただいたところでございます。
#51
○岩本久人君 次に、自治省にお伺いいたします。
 普通交付税の算定では、消費譲与税というものは本来後年度に精算される税目ではないということにもかかわらず、なぜ今回このような措置をなされるのか、お伺いいたします。
#52
○政府委員(小林実君) 消費税につきましては、ただいま大蔵省の方から説明がございましたとおり、初年度でもございまして減額の見込みとなったわけでございます。平成二年度の国の補正予算におきまして国の消費税収が減額されることに伴いまして、平成二年度分として配分を予定しておりました消費譲与税が千六十六億配分ベースで減少することになりました。それからもう一つは、昨年度三月に消費税につきまして見込み譲与を六千八百五十億いたしたわけでありますが、見込み譲与に係る収納実績が五千九百八十億円ということで、その差八百七十億が平成二年度の消費税が減少するということになってきたわけでございます。両方の金額を合わせますと千九百三十六億減少することになるわけであります。地方財政計画、それから交付税の計算におきましても、それは入るものとして計算をいたしておるわけでございます。
 後年度精算対象税目ということにはなっておりませんが、制度ができて日が浅い上に、本年度におきましては金額が大きいものですから、今回補正対策におきまして交付税の算入の際に基準財政需要額で算入しておる金額につきまして補てん措置をいたしたところでございます。
#53
○岩本久人君 時間がなくなりましたので、ちょっとまとめて質問をいたします。
 今回の補正措置において出ておりますその他の財政需要の増として二百四十五億円ありますね。この内容は何か。それから、地方債の縮減が昨年は千五百億円あった。今回そのちょうど半分の七百五十億円になっておりますが、その理由は何か。また、交付税特別会計での借入金の利子が実に三百五十三億円と大変大幅なものになっている。この増額を行う理由は何か。
 以上、三点お願いいたします。
#54
○政府委員(小林実君) まず、第一点目でございます。
 その他の財政需要の増で二百四十五億の措置を講じておるわけでありますが、今年度中小企業事
業団におきましては、いわゆる大店法の規制緩和措置の実施に関連いたしまして、都道府県が中小商業活性化基金というものを増額させる場合に、追加して三百億の高度化融資を行うことになったわけであります。今回の補正におきましては、国のこうした施策にも対応しながら、都道府県がそれぞれの地域の実情に応じた中小企業の活性化施策を展開し得るように、国の措置に見合う額三百億を交付税の基準財政需要額に算入することにいたしたわけでありまして、交付団体分として二百四十五億を財源措置する、こういうことになったわけでございます。
 それから、第二点目の地方債の縮減についてであります。
 今回の交付税の増収に伴いまして、地方団体の公債費の負担の軽減を図るために、当初発行を予定しておりました臨時地方道整備事業債五千五百五十億のうち七百五十億の縮減を図ることにいたしたわけであります。本年度の縮減額が昨年に比べまして半減いたしておるわけでございますが、交付税の増収見込みが昨年は約一兆六千億ございまして、ことしは六千五百五十七億ということで金額が小さいこと。それから、余り年度途中に財源措置の大幅な変更をいたしますと、個別の団体で財政運営に支障が生ずるおそれがあるわけでございます。実際に各団体の起債の要望、見込み額の状況等も勘案いたしまして、昨年の額の二分の一に相当する七百五十億を縮減することにいたしたわけであります。
 最後に、特会利子の増についての御質問でございます。
 交付税特別会計におきましては、現時点におきまして一兆五千七百億の資金運用部からの借入金があるわけでございます。その利子を負担しているわけであります。当初予算におきましては千五十三億円を計上いたしておったわけでありますが、御承知のように年度途中で金利の大幅な上昇がございまして、年間千四百六億が必要と見込まれるようになったわけでございまして、その差分三百五十三億を今回措置することにいたしておるわけでございます。
#55
○岩本久人君 基本的な問題ですので、自治大臣にお伺いいたします。
 今回の補正で、特別会計における借入金の返済は五百十九億円あります。この根拠は何か。それから、本来こういうときには、借入金返済を優先させるのでなくて、全額地方に配分すべきだというのが従来から私たちが主張していたことなんですが、そのことについてどう思われるか。それから、財源対策債償還基金への積み立てはなぜ今回行わなかったのかということについて、財政局長でもいいです。
#56
○政府委員(小林実君) 今回の補正全体が六千五百五十七億の交付税増がございまして、その中で最初に申し上げましたように給与改定経費とかあるいは中小企業関係の財政需要の増とか、それから八月段階におきます調整戻しに要する経費等々、年度内に必要と見込まれるお金につきましてはでき得る限り年度内に交付するという姿勢で措置をしてまいりました。
 一方、財政の健全化も図る必要があるということで、先ほども質問ございましたけれども、地方債につきまして七百五十億の縮減を図ることといたしたわけであります。地方財政の中期的な健全化に資するために、六十三年度の補正とかそれから昨年度の補正等におきましても交付税特別会計借入金の一部を返済して、金額は相当大きいわけでございますが、今回金額はわずかでございますけれども、返済をいたすことといたしたわけでございます。
 財源対策債の償還基金についての御質問もございましたが、今までの措置によりまして残っている金額もわずかになってきておるわけでございまして、全体のやりくりの中で先ほど申し上げましたような観点から健全化につきましての措置と、それから必要な地方団体の交付措置を講じたということで御承知おきを願いたいと思うわけでございます。
#57
○岩本久人君 次に、土地税制の問題について最初に自治大臣にお伺いします。
 御存じのように、現在土地に対する課税としては固定資産税と特別土地保有税があり、それぞれそれなりの役割を果たしていると思っているんですが、現在政府が検討している新土地保有税は、昨年成立した土地基本法の理念が最大限に生かされるということがとても重要なことだと私は思っていますが、この問題についての基本的な見解をお伺いいたしたいと思います。
#58
○国務大臣(奥田敬和君) 今回検討しております新土地保有税、これは土地基本法の理念を踏まえて、今日、土地神話と申しますか、これを打ち崩す一政策として導入を検討されておるところでありますけれども、これはこれなりの政策効果を発揮していただければいいなと思っておるわけですが、この導入をめぐる論議の過程におきまして、私たちとしては、これは土地保有に関する自治体の基幹税としての固定資産税がございます。それにこの新土地保有税が屋上屋を重ねるような形であってはならないという理念で交渉に当たってきたわけでありますが、あくまでも政策税制である。そして、恒久税制である固定資産税との形がはっきりしたということ。五年後の検討見直し規定も設けていただけるようですし、またそうであれば、これらの地価が安定したときにはこういった政策的な税制の使命も達成されるということになろうと思います。
 大体、法人の大規模用地に関する形で、住居用地等々に関してはきっぱりとこれを対象から外す等々のことができますので、土地税制全般の一角を占めるわけでありますが、何とかこういった土地高騰に相乗的な歯どめをかけていくという効果を発揮していただきたいと思っております。
#59
○岩本久人君 土地基本法の理念が最大限盛り込まれるべきだ、その点についてどうか、一言お願いします。当然だと思うんですけれども。
#60
○国務大臣(奥田敬和君) 土地基本法の理念を踏まえて新土地保有税が導入されることを期待しております。
#61
○岩本久人君 大蔵省に聞きたいんですが、この税収は地方に還元するというふうに報道されておりますが、それでいいんですか。
#62
○説明員(長野厖士君) 去る十月三十日に政府の税制調査会から「土地税制のあり方についての基本答申」をちょうだいいたしまして、この中に新しい土地保有税の御提言をいただいたわけでございますけれども、この基本答申におきましては、「土地税制の見直しは、」「増収を目的とするものではない。」といたしました上で、「そうした観点から、土地保有税(仮称)を創設する際には、所得課税の減税を合わせて検討することが適当である。なお、新税の税収について、その一部は所得課税の減税と合わせ、土地対策等に資するという観点から、歳出を通じ国民生活に還元することが適当ではないかとの意見もあった。」という御指摘をいただいているところでございます。
 なお、私から申し上げるのが適当かどうかわかりませんが、先般の自由民主党の土地税制改革大綱におきましては、「土地保有税(仮称)の純増収分については、減税、土地対策、地方財源の充実等に配慮しつつ、その具体的内容について、平成四年度の税制改正・予算編成時に検討することとする。」とされているところでございます。
 いずれにいたしましても、私どもとしましては政府の税制調査会の今後の御審議等を踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
#63
○岩本久人君 時間がありませんのでひとつ簡潔に局長さんお願いします。
 固定資産税の評価がえの問題ですが、いずれにしても大幅な増税になるということは論をまたないわけですが、これの激変緩和措置と、それから現在あります住宅用土地に係る特例、これは法律で決まっておりますが、これを条例事項にすべきではないかということについて、それから都市計画税についてもこのような特例を設けるべきではないか、この三点について簡単にお願いします。
#64
○政府委員(湯浅利夫君) 今回の評価がえに伴い
ます宅地の評価状況を見ますと、特に大都市地域を中心にいたしまして非常に高い伸び率を示しております。そのために、今回の評価がえに伴う税負担を直ちにそのまま住民に求めるということになりますと大変な激変になりますので、できるだけそういうことにならないような配慮をしなければならないと思っているところでございますが、他方これまでの土地税制の御論議にもございましたように、保有課税の強化という要請も非常に強くございまして、これに対して固定資産税もそれなりの対応をすべきではないかということもございます。
 そういうことを受けまして、従来宅地一本で負担調整措置を講じておりましたけれども、今回はこれを住宅用地とそれ以外の用地などに分けまして、特に住宅用地については三年を超える負担調整というものも検討することによって、なるべくなだらかな負担調整措置で住民の皆さん方に負担の急増を招かないようにと、こういう措置を考えてまいりたいということで今検討しているところでございます。
 それから、住宅用地の特例につきまして、これを条例でできないかという点でございますが、御案内のとおり固定資産税の課税標準の特例措置等につきましては、課税の公平の観点から法律によって画一的に行うという方が適当ではないかということで、これを法律でやらせていただいているところでございまして、今直ちに条例ということにはちょっと難しいんじゃないかと思います。
 また、都市計画税について同様のことが条例でできないかということでございますが、都市計画税の場合には、本来はこの都市計画事業の目的財源でございまして、その事業の実施によりまして受ける利益というのは、これは住宅用地であろうがその他の用地であろうが同じはずでございますので、本来はやはり一律的に課税をするというのが一番この税の性格に合うのではないかということでございます。そういうことを踏まえて考えますと、住宅用地について特例措置を設けるという点については慎重に考えるべきではないかと思うわけでございまして、今回の評価がえにおきましてはこの住宅用地についてできるだけ、先ほど申しましたように負担調整措置をなだらかにするということを考慮いたしまして、都市計画税においてこういう特例を設けなくてもいいようなそういうことをぜひ配慮していかなければならないんじゃないか、こういうふうに考えているところでございます。
#65
○岩本久人君 今後評価がえに当たっては、その基本的な主流的考え方を公示価格でいくのか、あるいは収益還元地価でいくのか、どちらかということ。
 それから、言うまでもないことですが、評価がえによって、例えば東京のようなところはさらに財政力が強くなる、反対に過疎地域とかそういったところはより弱くなるということが当然考えられるわけですね。そういった格差がさらに広がるということについてどのように思われるか。
 それから、前回私が言いました固定資産税の評価がえのミスの問題、新聞報道では横浜は見舞い金方式、神戸は国家賠償法に準じて二十年間措置するというようなことが報道されたんですが、その後全国的にどの程度のミスがあって、今後自治省としてそういった問題についてはどのように対処していくのか。簡単にお願いします、時間がないですから。
#66
○政府委員(湯浅利夫君) 土地の評価につきまして、収益還元価格という方式でやるのか、地価公示にリンクさせるのかという点でございますけれども、収益還元価格という考え方というものを基本に置くということにいたしましても、これによって直ちにじゃ具体的に定量的に幾ら幾らの評価ができるということはなかなか難しいわけでございます。そういう意味からいきまして、公示価格の一定割合ということを目標にして、それでこの固定資産税の評価をいたしまして税負担を求めるという方がかえってわかりやすい。しかも地域間のバランスもとりやすいんじゃないか。
 なお、土地基本法の第十六条におきましても「公的土地評価について相互の均衡と適正化」を図れということもございますので、性格的な問題はお説のとおりでございますが、やはり具体的な計数として評価をする場合には公示価格の一定割合というものを目標にした方がわかりやすいのではないか、こういう考え方で今後平成六年度の評価がえに向かいまして考え方を整理し、努力をしてまいりたいと思っておるところでございます。
 なお、財政力格差の問題は財政局長の方からお願いしたいと思いますが、固定資産税の課税誤りの問題につきましては、ただいま御指摘のとおり横浜市、神戸市におきまして、それぞれ研究会を設けましてこの救済策について現在検討をいたしております。既に神戸市におきましては報告書をいただいておりまして、これに対して市としてどう対応するかという検討を進めているところでございますけれども、いずれ近いうちに結論が出されるものと期待されております。
 そのほかにも、新潟市でございますとか宗像市でございますとか、あるいは最近では岡山市、長野市というようなところでこういう事例が出たということを私どもも聞いているところでございまして、こういうところで同じような問題について検討をしていかなければならないわけでございまして、自治省としてもこういうものに対する対応策を現在検討をしているところでございます。ただ、それぞれの市におきまして課税の運用というものについて多少の違いもございますので、一律的な自治省による指導が適当なのか、それぞれの団体においてこういう研究会を設けてそれで対応策をつくっていった方がいいのか、この点はよくこれからも考えていかなければならない問題ではないかと思うわけでございます。
#67
○政府委員(小林実君) 御質問の中で、今回の固定資産税の評価がえによりまして財政力格差が広がることになるのではないかという御質問であります。
 御質問のとおり、財政力の格差の一因となるという面は否定できないと思うわけであります。私どもの地方団体間の財源調整の手段は地方交付税でございますので、この制度を通じて格差の均てん化にさらに努力をしてまいりたいと思っておるわけであります。
 税制面につきましては、これは住民税の減税等も検討されておりまして、結果として若干でも財政力格差の是正にも資する効果をもたらすのではないか、こういうふうに考えておるわけであります。
#68
○岩本久人君 次に、特別交付税の問題についてお伺いいたします。
 御存じのように、特別交付税についてもちゃんとした法律、政令、省令に基づいて交付基準が決まっておるわけでありますが、この交付基準の適用に当たって担当者の恣意的な判断、これが加味される要素はあるのかないのか、まずお伺いしたい。一言でお願いします。
#69
○政府委員(小林実君) 特別交付税につきましては、年度途中における財政需要につきまして算定交付するわけであります。それから、基準財政収入額のうち著しく……
#70
○岩本久人君 質問したことだけ答えてください。あと三分しかない。
#71
○政府委員(小林実君) 過大に算定された収入等につきまして算定するわけでございまして、私どもといたしましては政令、省令等に定めておるような項目につきまして基準を決めまして算定をいたしておるわけであります。数多い地方団体でございますから、個別の項目を相当拾っておりますが、全部を網羅できませんから、個々の団体の個別の事項につきまして、特に特交措置をしてほしいということがございまして、そういう点につきまして考慮することも、それはあるわけでございます。
#72
○岩本久人君 わかったようなわからぬようなことですが、またやります、時間がないから。
 内定と決定との間に差があるんですか。三秒で答えてください。
#73
○政府委員(小林実君) そのようなことはございません。
#74
○岩本久人君 それがないのなら、大臣に聞きますが、毎年十二月と三月のときに特別交付税の決定がありますね。二日前くらいに内定があって、それをいろんな人が、一分でも一秒でも早く知りたいということで大騒ぎをして聞いて、後が大変ですね。後大変な混乱とむだがいっぱいあるわけです。だから、内定と決定時期を一緒にして、事前に知らせぬ、いかなる人にも知らせないという方にした方がより合理的だと思うんですが、その点についてひとつ。できたら十五秒以内で。
#75
○国務大臣(奥田敬和君) それは合理的かもしれませんけれども、地方行政に協力していただいている、特に地行の先生方に聞かれて、内定段階で早く知らせよということであれば、その要望はむげに断るわけには当局としてはいかないんじゃないか。だから、やめてしまえということは非常に理屈としてはあれですけれども、大変難しいんではないかという気がいたします。
#76
○岩本久人君 またやります。時間がありません。
 国税庁に伺います。人事課長、来ていますか。――私もかつて十数年税務行政におったんですが、特に最近消費税が入ってからということではないんですが、税務署の窓口に行くと、あるいは税務署に入っていくと、何かしら冷たい雰囲気がある。それで、窓口とかいうものは、あるいは署長も一緒ですが、やっぱり笑顔で接する、こういうことが必要だと思うんですが、そういったことについての教育はどうなっているのか。
 それと、二十七、八といったような若い人が、全くまだ人生経験がないような人が署長であちこちに行っておられる。それはいかがなものか。やはり、納税者は一人一人、本当に苦しい中から一生懸命な思いで納税するわけだから、そういう一人一人の納税者の気持ちに対して的確に対応するというようなこと、あるいは何十人といったようなたくさんの職員を労務管理する、人事管理する、そういう能力は、やはり私は二十代の税務署長ではならない、こう思うんですね。その辺はやっぱり人事政策で今後見直されていくべきと思うんですが、その点についてどうかということ。
 それから、警察庁長官、最後にお伺いいたします。
 あなたの就任されてからのいろんな新聞を読みましたが、あなたのスローガンは、変革への勇気と知恵を持てと。とてもすばらしいことだと思います。そこで、就任された現段階における決意と抱負、若干のいろんな問題ありますわね、内部でも、そういったことも含めてお願いしたいと思います。
 同時に、今税務署の署長のことを言いましたが、それと同じことで、各県警本部というのは自治体警察の建前がある。そうすると、たとえ警察法に書いてあっても、すべての県警本部の警察本部長と警務部長、予算、人事を握る、そこのポストにすべて中央から配置するということはいかがなものか。現状がどうなっているかということも含めて伺いたい。ほとんどの県の県警本部の警務部長というのは三十の前半ですよ。そういうことを考えると、なぜそれがよろしくないのかというのは、さっき若い税務署長がいかがなものかということと同じ理由です。そのことについてお伺いして、時間が来ましたので終わりたいと思います。じゃ、順番にひとつ。
#77
○説明員(森田衞君) お答えいたします。
 二点ございましたが、最初の、窓口が冷たい雰囲気ではないかという御指摘の点でございますが、私どもといたしましては、税務職員の資質の向上を図るという観点から、従来から各種の研修を実施しておるところでございまして、例えば高校卒業者について申しますと、税務大学校というところにおきまして、一年間、全寮制でございますが、税務職員としての必要な税法等の知識、技能はもちろんでございますが、社会人としての常識、良識等につきましても特に力を入れてやっているところでございます。
 ただいま先生から御指摘いただきました、税務署が冷たいんじゃないかということにつきましては……
#78
○岩本久人君 笑顔がない。
#79
○説明員(森田衛君) 笑顔が少ないのだということにつきましては、確かにいつもにこにこしているわけにはまいらないと思いますが、総務庁の行っておられます行政サービスに対しますアンケート調査がございます。これにつきましては、税務署は、税務調査という強い権限を持っているところではございますが、いつも、非常に感じのいい行政官庁ということで上位にランクされておりまして、今の御指摘を受けまして実はびっくりしたところでございます。私ども、懸命に努力してまいったわけでございますが、やはりまだ欠けるところがあるのかということで、今の御指摘を重大なものと受けとめまして今後とも頑張っていきたいと思っておるところでございます。
 第二点の、若い税務署長の点でございますが、恐らく公務員試験のI種採用者につきまして、二十代、三十代で税務署長に出すという点についての御指摘だと思っておりますが、この点につきましては、私ども、税務署長の人事につきましても、従来から適材適所の観点に立ちまして適切にやってきているところでございます。若いと申しましても、本省庁におきまして係員とか係長として各種の行政に係ります厳しい実務経験も踏んでおりますし、私どもといたしましては、税務署長としての職責を十分に全うできる能力を持っていると思っておるわけでございます。
 また、このような若い職員の進取の精神とか新鮮な感覚というものが、ともすればマンネリに陥りやすい私どもの税務行政にとりまして一層の向上改善がもたらされるという効果もございまして続けているところでございまして、税務職員はもちろんのこと、地域の住民の方々からも総じてそのメリットは十分に理解されているものと認識しておるところでございます。
 以上でございます。
#80
○岩本久人君 この次、一時間かけて話しますよ。
#81
○政府委員(鈴木良一君) 現在は、先生も御指摘のとおり、大変時代の変革が激しい形でございます。警察もさまざまな分野において見直しを迫られておるということでございまして、そういうことでやはり改めるべきものは勇気を持って改めるということが大事である、かように考えて警察行政を進めてまいりたい、かように考えております。
 それから、警務部長の関係でございますが、お話しのとおり、大体三十代前半、しかし大体十年の経験を経た者を充てておりまして、それまでの間にいろいろな経験を積ませ、管理能力も十分備えておるというふうに考えておりますけれども、今後とも教育を十分やりまして、それにふさわしい人間を充ててまいりたい、かように考えます。警務部長に期待されますのは二点ございまして、一つは、やはり公平な人事をやるということでございます。それからもう一つは、先ほどの話と関連いたしますが、この時代に勇気を持って改めるべきものは改めるということでございますから、ある意味では若さも大変重要な要素だと思います。そういう形でひとつ私ども若い者を訓練してまいりたい、かように考えておるところでございます。
#82
○岩本久人君 それ以上の人材が地元におることもあるわけだ。
#83
○政府委員(鈴木良一君) これはある意味ではケース・バイ・ケースの問題でもございますので、十分そういう点は具体的に検討してまいりたい、かように思います。
#84
○常松克安君 警察庁長官、御就任まことにおめでとうございます。多難な時代でありましょう。どうかひとつ、国民のため、なお警察官の長といたしまして御精励いただきますことを御要望申し上げておきます。答弁は結構でございます。
 与えられました時間、十五分間でございますので、一点に絞りまして大臣並びに関係局長の御答
弁をお願いいたします。
 まず、冒頭より大臣、申しわけございませんが、高齢化社会という論点はいろいろな形で、いろいろな施策で今日論じられ、また関係省庁の皆さんが苦慮してその対応をしていらしたわけでございますが、どちらかといいますと、高齢化社会、その人なり、例えばぼけだとかあるいは老人、そこら辺にはいろいろ焦点が合わさってきているわけでありますが、高齢化のたくさんな比率のところのその地域が、過疎というよりも崩壊をしてしまうんじゃなかろうかというふうな一面も呈しつつあるわけでございます。
 まず、これにつきまして、大臣としての基本的なお考えの施策をお聞かせ願いたいと存じます。
#85
○国務大臣(奥田敬和君) 私は、高齢化社会といっても、日本はなるほど世界一長寿社会になっているわけですけれども、寝たきりも世界一多いというような状態になったら、これは何の喜ぶべき現象か全然わからない。私は、やっぱり福祉の基本は健康づくりだ。要するに、お年寄りもそういった寝たきり老人になる前に、ぼけになる前に、ともかく生きがいを感じていく健康づくり、このための福祉基金制度ということをモットーに置いて今年度の予算編成の最大の目玉にしたいという形がここにあるわけでございまして、今後自治体の行政においても一番大事な仕事は、ハードの建物や施設もさることながら、こういったソフトの面で、特に文化、福祉、特に健康づくり、こういった面の施策が地方自治体にとっての一番最大の行政種目になってこなきゃいかぬと私は思っております。
#86
○常松克安君 実は、本年の夏に、私のふるさと三重県におきまして、公明党三重県本部主催ということで、高齢化先進町村サミットと名づけまして、そういう町長さん、村長さん全員に参加していただきまして、当然地元の知事さん、あるいはまた自治省の本省からも指導課長さんにもお出まし願いまして基調報告をちょうだいいたして、今後地域というものをどういうふうに計らっていくか、こういうふうな問題を延々と約四時間ほどかけまして、現場からのいろいろなお声を実はちょうだいしたわけであります。
 その中には、御案内のとおり、全国いろいろございましょうけれども、お集まりになる基準は、人口の二〇%を満六十五歳以上が占めている地域に指定いたしました。ところが、まず一つ驚きましたのは、そのところはこれより十年待たずして完全に今の水域からいくと三〇%、きついところになりますと四七%、こういうふうな推定数値が出ているようなところでございます。
 例えて申し上げますと、えらい財政で建てました小学校、中学ももう廃校で要らない、こういう地域でございます。あるいはまた、一番お困りになっていたのは火災だとか急病の緊急処置のときに、そういう方々でございますから非常に身動きがつかない、お元気の方もございましょうけれども、なかなかそういうところがうまくいかない。あるいはまた、もっとひどいところになりますと、従来の村の行事や葬儀という基本的な、こういうふうな生活の根幹にかかわるようなところが実行できない地域である。
 村全体でいえば中心はいいでしょうけれども、離れたところはなってきた。これはもうその地域社会の破壊というものである。よって、我々としても、村長として、町長として悩んでおるんだ、どうあるべきかと。当然それは新過疎法に基づいて、あるいはふるさと創生、いろいろ固まった事業案件としてはあるけれども、もっと小さな小さな十万あるいは二十万、これを実現しようと思えば三十万の小さな単位というものが非常に多くなってくる。こういうふうなことから考えると、やっぱり今おっしゃいました大きな財政のハード、ソフトよりももっと小さいものの方が非常に苦慮する、こういう面がいろいろな形で実は指摘をされたわけなんです。
 そういう面で、そこで論議をいたしました皆さんが異口同音おっしゃいますには、この町で例えば公債費が一五%を出たら危険財政地域だとかいろいろ今日までそこの指数というものが実はあったわけでございますが、何かここで、これより起こり得る、全国ネットの上におきまして、ボーダーラインといいましょうか、危険水域と申しましょうか、満六十五歳の方々がその人口に占めるパーセントがここになると少し危険だぞと。そのお一人お一人の生きざまというより、むしろ社会全体というものが、地域全体というものが、何か危険だからどうじゃなくて、ひとつそこにまた新たな視点を置いた総合的な立案、施策ということが、三千三百をあずかる自治省としては、非常に味方として頼られておるところの立場からすると大事な視点じゃなかろうかと、こういう御意見が四時間の中でわんさわんさと出てきたわけです。それは、大きな事業はわかる。それよりもっと細かいことがそういうことなんだということで、正直言うならば、どうしたらいいか。過疎というより衰退地域と言ってもらった方がふさわしい、こういうふうな言辞が実はあったんであります。
 そういたしますと、これからずっと、もうあと二十一世紀になると五〇%ということも決して空論ではなくなってしまった。こうなってくると、この地域全体が若者が定住だとかいろいろ言葉は先行するんですけれども、そんなものじゃなかなか、待っているよりも高齢化の方が先へ進んでおる。こういうふうな、悲惨と言ってはちょっと言い過ぎでありますけれども、そうした上で治水治山ということに対しても、川上がそうなんですから、自然災害も下の方では違った形で今度は起きてしまう。広範囲な考えを四時間実は聞かされたわけでございます。
 いかがでございましょうか。言葉が的を射ていないかもしれませんが、三〇%ボーダーラインというふうなそういうふうな考えというものをまず御検討願えないか。重要な問題でございます。
#87
○国務大臣(奥田敬和君) 大変大切なお話を聞かせていただきまして、高齢者サミットなんという本当にこういった変わったイベントで、今聞いただけでも我々は非常に参考になる面が多いわけです。
 この間も北海道へ行って特に感じたんですけれども、過疎地域のいわゆる人口の急減地域の皆さん方で一番最大の悩みは、今先生のお話にもちょっと指摘されていらっしゃいましたけれども、お医者さんの問題です、お医者さんの不足。そうして、これがもう町長さんや村長さんの給料の何倍もやってもなかなか来てくれないという状態の中で、しかも相当規模の町ですらこの問題が何といっても一番悩みだ。ですから、今この福祉基金づくりももう大小のそういうことなしに、ある程度一律の規模で基金づくりをさせる。このお金の使い方も、お医者さんをまずそういった形である程度施設も給与も厚遇してあげないとなかなか来ないようなんです。
 ですから、そういった形の問題にもそれは充てられる一つの施策になっていくだろうし、そういった意味で、その自治体自治体がこういった高齢化を対象にした福祉対策というものをさまざまなアイデアで、先生の言われた先進町村じゃありませんけれども、そういった知恵を何かひとつ実らせて、住民が一番何を望んでいるか、そのものに充てていく、そのものの基金補助に持っていくという形でこの福祉基金制度創設を図ろうとして努力しているわけですから、ぜひひとつ御支援をお願いいたします。
#88
○常松克安君 御支援努力いたしますが、私の危険水域の大事なお話がちょっと飛んでしまった。高齢化三〇%となると、やはりどこかをめどとして、あるべき行政の立場として危険信号の赤ランプが発せられるとか、これはやはり必要ではなかろうか。もう指をくわえているとだんだんほうっておけば上へ上がっちゃうものですから、お願いします。
#89
○政府委員(紀内隆宏君) お尋ねのボーダーラインそのものについての話ではございませんけれども、やや的外れかもしれませんけれども申し上げます。
 高齢化が進んでいる地域、裏返して言えば若年層の比率が低下している地域、こういうところに対してその地域の活力をどうやって失わしめないか、あるいはその地域のコミュニティーとしての機能をどう発揮させていくかという点は、これは私どものみならず国土政策にかかわるすべての諸省庁の関心事でございます。私ども特に自治行政の現場をあずかる者として関心を持っておりまして、その中で先ほどお話がございましたけれども、大きくは二つの方向で施策を私どもは講じております。その一つは過疎対策でございます。その一つは地域づくりでございます。
 過疎対策の方では、今御指摘ございましたような三〇%というラインではございませんけれども、ことし四月から施行いたしております新過疎法の中では、一つ、人口に関連する指標といたしまして、六十五歳以上人口の比率が、あれは一六%でございましたかを超えるもの、あるいは若年者の人口の比率が約一六%を割るもの、この両者に対して施策を講ずるようにしております。その結果、現在、昭和六十年国調べースで二〇%を超える市町村が三百二あったかと思います。そのうち六つを除きまして、この六つは財政力その他の要件で欠けるわけでございますけれども、六つを除きましては過疎対策の対象となっております。それで地域の指定を行っておりまして、あわせまして過疎債の対象事業といたしましても、片や若年層の定着を図るように産業の振興あるいは雇用機会の確保という観点からのものを新たに対象に加えておりますし、一方では高齢者の福祉のための施策をやっております。
 御指摘のありました……
#90
○常松克安君 答弁中ですが、ちょっと待ってください。
 確かに、質問に対して的確なものじゃないとおっしゃっただけあって、全然答えていません。
 私は、せっかくここまでじっくり取り組んで現場の声をまとめて、何もそうせいと言ったことはないんです。三〇%の危険水域というものは政治にとっても行政にとっても非常に大事だ、これを重要な検討課題にすべきではないか、それに対して答えていただければいいんです。よろしいですか。ですから、せっかくの御答弁、せっかく後ろの方でお書きになったのを読んでいらっしゃるようですけれども結構ですから、次に行きます。真剣にやっていることにまじめに対応していかなきゃいけないと思いますよ、私は。
 まとめて、あとそれこそ二分、申しわけございません。もう一度申し上げます。
 一点は、そういうような人口比率満六十五歳以上が三〇%以上、どこかのめどで行政として考えるべきものだ、このことのお考えはいかがかが一つ。
 第二番目、六十五歳以上の人口に占める割合を具体的に算定基準として需要額に加算するなどの方法、すなわち何か一つ、今まではいろいろなバランスでありましたけれども、その単位費用、測定単位あるいは補正係数、こういうふうな中で高齢者比率というものをベースとして考えていく時代に入ってきておるのではございませんでしょうか。
 第三番目、高齢化比率が三〇%を超え、あるいはまた活力を失われた市町村を振興するための施策というもので自治省としてもっと違った単位でのお考えがあるか。すなわち、大体過疎というのはもう山里を離れています。県境沿いです。そうすると、県単位ということじゃもう全然あかんのです。県を越えてでも国の施策として広域にどんとそこに与えていくような自治省の親心が必要な時代に入っているのじゃございませんでしょうか。
 以上三点、ここで質問を僕は切りますから、あとは御答弁をしっかりしてください。
#91
○国務大臣(奥田敬和君) 三点全部答えるわけにいきませんけれども、ともかく三〇%以上のそういった超過疎地ですね、これに対してはそういったあらゆる地域政策を含めての何か出動措置は考えなきゃいかぬなと今思います。だけれども、それに対する形で具体的にどうするかは検討させてください。
 それと、もちろん算定基準をやっぱり加算して、さっき特交は恣意的になっちゃいかぬという御指摘ありましたけれども、もちろんそれは大事なことでございますけれども、特に今言われたような地域に対してはそういった相当手厚い施策も含めてでき得るように配意いたしてまいります。
#92
○常松克安君 以上です。
#93
○神谷信之助君 時間が限られておりますので、二つの点だけお尋ねします。
 一つは、給与改定に関する問題です。十一月九日付の事務次官通知で「地方公務員の給与改定に関する取扱いについて」という文書が出ています。その1の(4)に期末・勤勉手当に関しまして、
 係長級以上の職員の期末手当及び勤勉手当について、その手当額算定の基礎額を、職務段階等に応じ、現行の基礎額に俸給の月額及びこれに対する調整手当の月額の合計額の二〇%以内の額を加算した額とすることとされたところであるが、地方公共団体においても、当該団体の組織規模、役職構成、級構成等地域の実情を踏まえた上、国に準じた措置を講ずること。
こうありますけれども、これは千差万別の自治体の実情にかんがみてその適用は個々の自治体の裁量といいますか、あるいは自主性に任せるというそういう趣旨であるのかどうか、その点をお答えいただきたいと思います。
#94
○政府委員(滝実君) 今回の給与改定に関連いたしまして、特別級の役職加算の問題についてのお尋ねでございます。
 私どもは、自主性かどうかということになりますとこれは意見が分かれるかと思いますけれども、いずれにいたしましても、給与問題につきましては国に準拠しておやりいただく、これが基本原則でございます。しかし、今先生がお述べになりましたように、それにいたしましても個々の団体によりましてもちろん組織も規模も違います。それから役職員の構成も違います。そういうようなことで個々の団体いろいろ千差万別でございますから、そういう意味でそういう実情を配慮した上で国に準拠する方法でひとつ結論を出してもらいたい、こういうふうに私どもは通達で申し上げているわけでございます。
#95
○神谷信之助君 なぜ役職に着目をして期末・勤勉手当を加算するということになったのですか。その理由は。
#96
○政府委員(滝実君) これは既に現在までも国の場合には部長、課長を中心にいたしまして特別調整額という格好で、昭和四十六年でございますか、一部民間に準拠した格好で多少の上乗せができているわけでございます、範囲は非常に狭いわけでございますけれども。しかし、その後二十年間この問題が手をつけられずにそのまま据え置かれてきたのでございますけれども、どうも最近の官民較差、特に特別級の官民較差を見てまいりますと、トータルの問題、総額の問題もさりながら、具体的に配分に当たっては、そういう民間との比較において役職ごとに算出しますとかなり較差が目立ってきた。こういうことで、人事院が今回こういう問題は放置できないということで踏み切られたわけでございますので、私どもも、やはりそれはいろいろな御意見があろうかと思いますけれども、そういう今回の人事院の勧告を踏まえて国に準拠すべきだろう、こういうことで十一月九日の通知を出さしていただいているわけでございます。
#97
○神谷信之助君 ごく一部でありましたが、二十年ほど前に加給が決まりました。それについても我々は意見を持っていったわけです。現実に役職者については上級のランクにあります。したがって、昇給幅も下級者よりは大きいわけです。それに管理職手当も出ている。そういう状況で、役職についての配慮というのは現行の給料体系にちゃんとある、それで二十年間きた。その二十年間に役職者の上げてくれという要求はあったのか、不合理がそこに生じてきたのか。公務員の職場の中に不合理が生じたということではない。民間と比
べて非常に格差が広くなった。それじゃ民間の職場の状態と公務員の職場の状態は必ず一致するのか。これはそうじゃないわけです。
 民間の給与というのは利潤追求を目的にした私的組織である。しかし、自治体は、その地域住民のすべての人々で構成をして、その人々の幸福を追求するところの公的組織である。憲法十五条では、すべて公務員は、全体の奉仕者で、一部の奉仕者であってはならない、こういう規定もある。言うならば公務員の置かれている職場の状態というのはその地域住民の幸福を追求する、また、地域住民の要求にこたえる行政サービスをどう充実をしていくかということであって、それはまさにそこにおるそれぞれの職場を構成する仲間がみんな力を合わせ、努力をして初めて実現できる、そういう職場なんです。一定の自分の会社の利潤をどうやって上げていくかということで労働を提供している職場と、どのように住民全体の利益を守っていくか、そういう職場との仲間同士のつながりなり仲間同士の協力、その必要性、これは明らかに違ってくる。そこに公務員の給与体系の根本問題があると思うんです。
 したがって、私どもは、このような四級以上ですか、一般的に言えば係長級以上に改めて五%から二〇%の四段階のプラスアルファをつけるというのは新たな差別、分断。そういう協力し合うという職場の状況を破壊をするような、言いかえると民主主義に逆行するような措置だというように思うんですよ。
 そこで大臣、もう時間がありませんから大臣にお考えを聞いておきたいと思うんですけれども、私どもは公務員労働者の賃金というのはそういうように考えています。同時に、公務員の賃金の決定というのは地方自治権に属するものであって、労使の協議とそれから議会の承認、これによって決定をされる、そういう仕組みになっていますね。したがって、それに対して自治省の方が指導とか助言とかいうことを口実にしてこれに支配をしたり介入したりすることは許されない、これは法律でも確立されている原則というように思うんです、地方自治法でも確認をされている原則だと思うんですが、この点についての大臣の見解をお聞きをして、次の問題に移っていきたいと思います。
#98
○国務大臣(奥田敬和君) 今度の役職の段階別加算措置でございますけれども、これは今お述べになった先生のような御意見もあると思いますし、他方、人事院がこれの導入を勧告された理由は、やっぱり職場の簡素化、能率化で行政サービスの一層の能率を向上させろということでしょう、官民と比較されての均衡の上でやられたことだというふうに聞いております。もちろん全体としてのレベルアップは平年水準でやっておるわけでございまして、したがって、この勧告実施は、国においては当然人事院勧告の完全実施という形でありますから、地方団体においても官民均衡の観点から、そして人事院勧告を国が完全実施した、それに準じてやはり行っていただきたい。決して介入、命令という意味じゃなくて、各自治団体においても適切にそういった方向で措置されることを期待しているということで御理解願いたいと思います。
    ─────────────
#99
○委員長(野田哲君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、岩崎純三君が委員を辞任され、その補欠として木暮山人君が選任されました。
    ─────────────
#100
○神谷信之助君 これは人事院にも来てもらって論争する必要のある問題ですが、もう時間の関係もありますから、一応私の先ほど申し上げた意見を申し上げておきます。
 いずれにしても、現業の職場やらありますし、研究職もあればいろいろな複雑多種な職種ですから、この点については今大臣おっしゃったように、支配、介入をするようなことがないように進めていっていただきたいということを申し上げておきます。
 その次は、地方財政論です。
 先ほどもちょっと話がありましたが、報道では地方財政余裕論、これを根拠にして交付税法の六条の三の二項を使って数千億円の減額を大蔵省が考えている、今週中にも自治省と協議決定をするという報道がありました。これはまさに言語道断の言い分だというように思いますが、時間の関係もありますから、簡単にこれに対する対処の方針を報告してもらいたい、こういうふうに思います。
#101
○政府委員(小林実君) 大蔵省が国の予算を原案内示する前に、地方財政対策を毎年決める必要があるわけであります。私どもの明年度の地方財政対策の基本は、一方で地方財政の健全化を図りつつ、重要課題についてめり張りをつけて重点施策を講ずる、こういう考えで臨んでおるわけでございます。したがいまして、特にこの一、二年交付税特別会計の借入金の返済とか、あるいは財源対策債の償還基金を交付税の基準財政需要額に算入している、それがいわゆる交付税上の、法律上の要するに財源剰余であるとかいうような言い分にくみする考えはないわけでございまして、基本といたしまして財政の健全化と重要課題の達成のために努力をしたいと思っているわけでございます。
#102
○神谷信之助君 現に六十四兆にも及ぶ地方債を抱えておるわけですから、大変な状況だということは我々も同感であります。
 問題は、本来、今まで生じてきた財源不足額、これに対して交付税法六条の三の二項によって交付税率の引き上げなどの措置をとって、国の責任でこの不足を補てんをするという措置をとっておれば問題はなかったわけです。我々もそのことを主張してまいりましたけれども、結局どうなったかといえば、国に強制をされて地方に借金が転嫁される、そしてそれだけではなしに特会の方も地方債の方もほとんど元利償還まで地方に負担をさせている状態が続いてきたわけなんです。この一、二年行ってきている借金の前倒しといいますか、返済のやり方、あるいは財政資金の積み立てのやり方、これは一面では地方財政の弾力性を変えようとするそういう一つの側面はあるというように思います。しかし、基本的には本来、交付税法違反とも言うべき間違った国の借金強制のその責任であるということ、これをあいまいにしてしまって、逆に今回のように言いがかりをつけられるようなそういう結果になっている、こう言わざるを得ないと私は思うんです。
 そこで、より根本的に自治省の方で考えてもらいたいというのは、従来の地方財政需要の中身、さきにも同僚議員から若干指摘がありましたけれども、事実よりも低く見積もってきたのではないかという点についてどのようにお考えか、まず聞いておきたいと思います。
#103
○政府委員(小林実君) 御質問の基本のところは、決算と財政計画の乖離だと思うわけでございます。年度によって大分差があるわけでございますが、従前は相当差があったものがだんだん縮んでまいりましたわけですが、ここ二、三年また好調な景気に支えられまして地方税収等も伸びたり、あるいは補正段階で大分補正ができるようなことが出まして、乖離が出ておるわけでございます。
 そういったことがあるわけですが、私どもといたしましては、若干今回の景気には一時的な要因もあるわけでございまして、その行く末をちょっと見きわめなければいけないとは思っておるわけでありますが、そうは言っても取り組んでまいりましたふるさと創生とか、あるいは新しくできました公共投資の基本計画に基づく社会資本の整備とか、あるいは厚生省と大蔵省、自治省が手を握りまして高齢者保健福祉推進事業の十カ年戦略等を行うことにいたしておりますので、この点につきましては国民の皆様からも御賛同をいただけるわけでございますので、そういった面での財政需要を伸ばしたいというふうに思っておるわけでございます。
 財政計画につきましては、一方では行革審等か
ら歳出の伸びをGNP名目成長率以下にすることを原則とすべしと、中長期的視点からではありますが、そういう御指摘も一方ではありまして、私どもはそういった中で必要なものに重点的に経費をつぎ込むようなことで、地方団体もそういう点で努力をいただくような形で財政措置を講じてまいりたい、こういうふうに考えているわけでございます。
#104
○神谷信之助君 地方行革審の方でGNPの名目成長率の枠内に抑えよというそういう路線に基づいて、全体としてはやっぱり財政需要を抑えざるを得ないという状況が生まれてきている。それから、決算と地財計画との比較の問題でも、必要な公共事業にしても、あるいは福祉や保育、高齢化対策の事業にしても財源がそれだけ十分に来ないわけですから、地方としては、自治体としては事業を抑えざるを得ないし、したがって結果としてはバランスがとれたような状況に見える。しかし、現実に一体どこにその負担は転嫁されるか、そこが私は一番問題だと思うんですよ。
 時間がありませんから一例だけ申し上げますけれども、補助金カットに伴って一般財源化しましたね。だから、一般財源化されたものについては、財政需要で交付税措置をするあるいは起債措置をする、そういう措置がなされてきたことになっているんですが、ただ現実には一体どうなっているのか。
 例えば、厚生省の資料によりますと、養護老人ホーム、特養老人ホームの関係、老人福祉施設の運営費で比較された資料が出てきます。それを見ますと、八四年の国庫負担は全体の中で、構成比で七五・三%、二千四百二十六億五千万円、それに対して地方負担は一八・八%の六百六億六千二百万円という状況で、したがって費用徴収は五・九%、百九十一億四千六百万円でした。ところが、これがいわゆる補助金力ットで五割五割ということになりました、国と地方とはね。九〇年のを見ますと、国庫負担が四三・九五%、二千二百三十四億六千三百万円、それから地方負担も同じく四三・九五%の二千二百三十四億六千三百万円、こうなります。ところが、費用徴収、個人負担は一二・一%に大幅に上がっています、六百十七億三千八百万円。ですから、これでも明らかなように国庫補助が八割から五割になって、国と地方が半々負担しましょうと。ところが、実際にはそれじゃ個人の負担は変わらないのかというと、そうじゃなしに個人の負担は三倍以上も上がる、こういう状態が起こっています。
 この事業は、御承知のように地財法の十条に列記されている事業で、「国が進んで経費を負担する必要がある」ものと特に明記をされている事業なんですね。言うなれば憲法二十五条の規定の具体化された施策の一つなんです。ところが、必要財源を低く抑えて、そして足らぬ分を住民に転嫁する、こういう状況があらわれてきていると思うんですが、この点についてはどのようにお考えですか。これは一例ですが、全部そうですよ。
#105
○政府委員(小林実君) ただいま老人福祉施設につきましての御指摘がございました。費用負担についての御質問でございますが、この資料は厚生省作成の資料によると思うわけでございます。
 御質問の費用徴収の比率が高まっているということでございますが、これは厚生省の方にもお聞きしましたところ、扶養義務者の所得の伸び、それから施設に入っている方本人の年金の充実等によるものという説明をされておるようであります。
 私どもといたしましては、厚生省が定めております費用徴収制度を前提といたしまして、厚生省の方で算定していただきました地方負担額の全額を地方財政計画に計上いたしておるわけでございまして、その額を地方交付税の基準財政需要額にも算入しておるわけでございます。補助率の恒久化に伴いました地方負担相当額につきましても全額財源措置を行っているところでございますので、御理解いただきたいと思うわけでございます。
 そのほかの費目につきましても、従来十分の八とか言っておったものが二分の一になったようなものがあるわけでございますが、これにつきましては平成元年の際に、従来国の機関委任事務であったものをある程度団体委任事務のような形にするというようなこと、それからそれに伴う所要経費につきまして、恒久財源を四分の三程度確保いたしましてそういった行政の執行に支障のないようにしたところでございまして、交付税におきましては、でき得る限り的確にこの地方負担につきましての財政措置を算定するように努力しておるところでございます。
#106
○神谷信之助君 今ちょっとおっしゃったけれども、機関委任事務の一部を地方に移してそれに対する措置をしたというが、その分は交付税措置ではなしに、それに伴う新たな国の方からの財源、国から財源が出てきたというわけです。交付税措置するんだったらこれは同じことです、自治体の財源でありますから。だから、事務の移譲に伴って、それに必要な経費が国の方から財源が移らなければ、これは地方負担がふえるだけの話になるでしょう。その辺の経過はどうなんですか。
#107
○政府委員(小林実君) 基本的に今の社会福祉系統の経費恒久化の際には、一番最初のときにたばこ税につきまして一本一円でしたか税金を上げまして、その上げた分の地方のたばこ税分をいただくと同時に、国の分につきましては地方交付税としていただきましてそれを加算して交付するというようなことをいたしまして、最終的に元年の恒久化するときには、今言いました国分のたばこ税分で交付税に加算されておった分も含めまして、たばこ税につきましても交付税目の対象にいたしまして二五%を地方団体の財源にするという措置も講じてきておりまして、それら全体を含めて税の方でもアップになっておりますし、交付税の方でもたばこ税の二五%が交付税になっておるというようなことがございまして、財政需要の算定の際にはそういったことも勘案して一〇〇%算入をいたしておるところでございます。
#108
○神谷信之助君 余り時間がありませんのでそればかりやっているわけにはいきませんが、そのほか、言うなれば使用料、手数料がこの十年間で大幅に上がってきているということも事実です。
 そこで、あとはこれ政治問題になるので大臣の御見解を聞いておきたいんです。
 今、財政局長言いましたように、結局厚生省の方で決めたもの、それでそれに対応して交付税を算定せざるを得ないわけですね。それでその厚生省の算定なりなんなりが実際の実情に合っているのかどうかというのが非常に重要になります。今のやつは老人福祉施設を挙げたんですけれども、身体障害者更生援護施設、児童入所施設、それから保育所、それから精神薄弱者援護施設、それらの施設についての資料が出てきたんですけれども、全部個人負担が増加をする、そういう仕組みで出てきています。もう時間がないので、例えば保育所なんかでも非常に大きな費用徴収分の負担増という形態も出てきています。地方負担はもちろん大きく上回ってきているんです。
 こういった事業が、今までも自治省も財政当局も言っておりましたけれども、特にこれに伴う事務費その他は国が全額負担をするという建前が、実際はされていないという実情も残っていると思います。そういうのをほったらかしにしておきながら、いかにも地方財政が裕福であるかのようなそういうことをおっしゃってみても、国の方は金がなくなれば新しい税金なりなんなりつくれるわけですけれども、あるいは札束も印刷ができます。自治体の方はなかなか勝手に税金をつくるわけにはいきませんし、お金をつくるわけにもいかぬ。限られた収入の範囲内で仕事をしなきゃならぬ。
 しかし一方、大臣も先ほど申されておったように、高齢化社会を迎えて地方の自治体に対する要求というか、財政需要というのはますます膨れ上がっていくという状況にあるわけですから、この辺も十分踏まえて大きな観点から、実際にこれから日本の豊かさを国民共通の実感に変えていくために何が必要なのか。地方財政をもっと強化し
て、そして実際に住民自身の実感をもって豊かさを感じられるようなそういう行政がやれるような条件というものをつくらなきゃならぬということを特に自治大臣は強調していただきたいと思いますが、この点についての御見解を聞いて終わりにしたいと思います。
#109
○国務大臣(奥田敬和君) 今いろいろ、福祉関係の施設あるいは措置費に対して指摘がございましたけれども、基準値の土台が低くて、それで結局自治体の持ち出しが多くなるということの御指摘であったと思っております。ですけれども、一応厚生省なら厚生省の負担に対応して四三%なら四三%、自治体も四三%負担、同等な負担という形に関しては全額基準財政需要の方で交付税で措置しているという実態は間違いありません。ただ、今言われたように、ベースが実態と合わないという形の中で個人負担が非常にそのために影響を受けて大きくなっているという現状認識においては、これは新しい交渉課題として当然話し合いの対象でやっていきたいと思っております。
 先ほど来諸先生の御質疑にもお答えしてまいりましたけれども、こういった形でいわゆる福祉対策に関する地方自治体の持ち出し分が多くなっているという現況にかんがみて、やっぱり先ほども言いましたような福祉基金というものをそれぞれの自治体がきちんと持ってこれらの住民ニーズに対応していくという形が非常に大切ではなかろうかなと思っておりました。当然、この基準値の基本的な問題に関しては、相手方と交渉してまいります。
#110
○神谷信之助君 終わります。
#111
○高井和伸君 既に岩本委員、神谷委員からお尋ねありました点でございますが、来年度の地方交付金をカットするという点について、ちょっと角度を変えてお尋ねしますが、まずこういった自治省と大蔵省の話し合いは現実的にはどんなふうに進んでいるんでしょうか。
#112
○政府委員(小林実君) 今大蔵省と鋭意作業中でございまして、具体的な内容を申し上げられる段階ではございません。新聞等に出ておるような雰囲気といいますか、お話は、一般論といたしまして大蔵省から私の方にも来ているわけでございますが、具体的な形での要請とか提案は受けていないわけでございます。
#113
○高井和伸君 法律用語的に言うと、特例減額という制度は、これはどちらかが申し入れすれば他方がそれを受けない場合はそれなりのペナルティーがあるというような制度なんでしょうか。具体的に地方交付税法の条文を示しながら簡潔に説明してください。
#114
○政府委員(小林実君) 五十九年の改正のときに、交付税法の附則第三条がございまして、「政府は、地方財政の状況等にかんがみ、当分の間、」「交付税の総額について、法律の定めるところにより、交付税の総額の安定的な確保に資するため必要な特例措置を講ずることとする。」という規定が入っております。これは五十年代に交付税が不足いたしましたときに、交付税特別会計で資金運用部資金からお金を借りまして地方団体には交付税として配った経緯があるわけでございます。これは、地方団体にしてみれば全体の借金ではあるわけですが、交付税をいただく個々の地方団体は借金という観念がございませんものですから、五十九年のときに、そういったことは余り続けるわけにはいかぬのではないか、こういうことでこの三条の規定を入れまして、本当にそういう過不足といいますか、地方団体で不足したような事態があった場合には、一般会計からお金を特例加算をしていただくという規定を置いたわけでございます。
 最近、暗に言っていることからいいますと、法文的には、大蔵省からのことからいえば、特例減額ということもあり得るわけでございまして、そういったことでの話ではなかろうか、こう思うわけでございます。
    ─────────────
#115
○委員長(野田哲君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、常松克安君が委員を辞任され、その補欠として木庭健太郎君が選任されました。
    ─────────────
#116
○高井和伸君 そうしますと、この附則三条の中身は裏っ側の読み方で行われているんだろうという自治省の見解だというふうに理解しておきます。
 この主語は「政府は、」ということですから、政府の内部で決まれば実行するしないということは政府の事項だろうということはわかりました。
 その前にもう一つ。なぜこのような、地方に金が余っておるんだというような言われ方をするんでしょうか。具体的にはどっかに幾らか金が余っているんでしょうけれども、例えば私の半端な、へんぱな知識によれば、東京都の二十三区は金が余り過ぎていて、住宅を建てるにしろ土地が高過ぎて建てられない、福祉にやろうとしても、いろいろ施設がないから、金が余っているから軽井沢なんかにホテル並みの少年の家を建てるだとか、そんなことで小金持ちだというような新聞報道もございますけれども、具体的には、大蔵省が目をつけている余っている現象というのは、大体どこら辺に点在しているんでしょう。
#117
○政府委員(小林実君) 大蔵省が交付税について物を申してくるということになれば、御質問のところ、地域ですね、二十三区とかあるいは東京都というのは交付税は一切行かない団体でございますから関係がない話でございます。私どもが承っておりますのは、交付税特別会計の借入金を返済している、それから財源対策債の償還のための基金につきまして交付税措置をできるような状態になってきている、こういうことが一、二年行われてきておりますので、それが土台にある。それを根拠に、交付税について何か協力をしてくれ、こういうことを言いたい雰囲気のようでございます。
#118
○高井和伸君 そこで、大臣に一言。こういった特例減額の制度は適用あってはならぬということは、きょうの委員会におきます大臣の答弁の節々にも聞こえたわけでございますけれども、こういった特例減額は政府の方針としてもあり得ないし、自治大臣としてもそのように頑張るつもりだということだろうと思いますが、その確認をさしてください。
#119
○国務大臣(奥田敬和君) 今地方自治体は、ようやく本来あるべき伸び縮みというか、弾性を回復してきている段階です。前へ伸び切ってしまって、これ以上どうにもならなかったんですが、それで多少財政の健全化も図りつつあるというのが現状ではございます。
 しかし、御指摘されたとおり、やるべき仕事はいっぱいあるんです、もう例を挙げるまでもありませんからそれは省略いたしますけれども。そうすると、法律的に特例減額なり、特例――あるいは減額もあれば加算もあるというふうな理屈になるわけですけれども、とてもそんな余剰を持っておる情勢ではないし、そしてまた、先生が恐らく御指摘される点も一緒だろうと思うんですけれども、大体交付税というのは地方自治体にとって固有の財源ですから、そんなみだりに国の年度の財政によって左右されるべきものじゃないということです。したがって、特例減額のような意見が出てきた場合にはとても自治省としては容認できないということであります。
#120
○高井和伸君 続きまして、ちょっと時間がありますので本件についてお尋ねしますけれども、先ほどの固定資産税の評価がえの中で財政格差が出るんじゃなかろうか、そういったものは交付税の制度の中で調整するというふうな答弁がございました。他方、私の地元の岐阜県なんかの市町村長に聞きますと、うちの場合、公共事業をする場合土地が非常に高いのを買わなきゃいけない、ところが土地の安いところの市町村は非常に楽にやれる。そういったことが地方交付税の中である程度カウントはされていると思うんですが、現場の声とするとちっともカウントされてないというような意向の声が聞こえております。
 きょうの法案も、たまたまそういった単位費用
のレベルでいろいろ出されておりまして、例えば別表の中の市町村の道路の投資的経費というのは、延長一キロメートルにつき六十七万二千円というふうな数字が出ております。こういった中に土地の値段、各地方の格差は本来かなり含まれなきゃいかぬものだろうと私は思うわけですが、そういったものが含まれているのかどうかというふうなことが私の興味でございます。先ほどの評価がえによって財政格差が出るというのは、本来、土地が高いところに高い固定資産税の税収があるならば、そこの土地は高いわけだから別に格差じゃないんじゃないかという逆説的な考えを私は持っておるわけです。
 そこらのことで、どこの市町村を訪ねても言われるため息は、土地が高くてなかなか、何も公共事業はできないということなんですが、そういったことが地方交付税法の単位費用の中でどのように反映されているんでしょうか。
#121
○政府委員(小林実君) 交付税につきましての御質問でございますが、基本的に、今質問がございました点につきましては、その地方団体の態様によって、都市的形態の色彩の強いところにつきましては種地制度というのを設けておりまして、何種地というのがございまして、その種地の高いところにつきましては、交付税の基準財政需要額の算入の際には単価が高くいくようにしているわけですが、その種地を決定する際には、固定資産の評価の基準というのが基準の一つになっているわけでございます。そう十分なということではございませんが、そういったものを反映して種地を決め、種地の高いところには交付税の基準財政需要額を算入する際には基本的に需要も高まるようなことが基本になっておるということが一つと、それから、個別の補正の中におきましても土地価格比率を加味して補正をしておる種目がございまして、道路橋梁費といったものにつきましては、土地価格比率の高いところには、交付税の基準財政需要額を算入する際にはそこへ補正増がいくような仕組みになっておるわけです。
 ただ、御質問の田舎の町村等の場合におきましては適用はないかと思いますけれども、そういった土地価格による需要増につきまして、わずかではあると思いますが反映させるようなことを基本的な仕組みの中で、あるいは補正措置の中で講じておるところでございます。
#122
○高井和伸君 それが地方交付税の単位費用のどこにあるかというのは聞きたいところですけれども、時間もありませんので次回にします。
 もう一つ、今度の交付税の中の利子三百五十三億円を支払いに充てるというところで、金利がアップになったということですが、これは市場原理でいえば固定金利で借り入れているんじゃなかろうか、こう思うわけですね。そうすると、フロートだからその差額が出るんだというような発想だそうですが、そこらについての財政計画の当初からの計算は、まあ財政投融資の性質はそういうものだからということを言ってしまえば終わりなんでしょうけれども、地方交付税というものの性質からいったら、余り金利が途中で変動するようなことというのは、国だからそれに協力しなきゃいかぬかもしれませんけれども、地方交付税としての中から召し上げられるということについては、大変計算がしにくい要素が絶えず地方交付税法の中にあるというのはおかしな現象じゃないかと思うんですが、この金利の変動についての仕組みはどうなっているんですか。
#123
○政府委員(小林実君) 交付税につきましては、対象税目がございまして、それに交付税率を掛けたものが交付税特会の中に入ってくるわけでありますが、御承知のように、例えば年度を通じまして見てみますと、交付税の場合は四月に約四分の一交付するわけですね。そのときには国の方は税金が入っておりませんものですから、金を借りるわけですね。一時借入金で処理する部分が多くて、一年間通じて固定金利で借りるというんじゃなくて、税収が入ってくる予定に合わせまして必要なときにお金を借りて地方団体に交付するというようなことをしております。平成二年度の当初予算のときには金利は五・一%で計算しておったわけでございますが、御承知のように、七%台を超えることになってまいったものですからそこで不足が出てくるわけでございまして、たしか七・三ぐらいで計算して不足する金額を算定しておるわけでございます。
#124
○高井和伸君 終わります。
#125
○委員長(野田哲君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。
#126
○諫山博君 私は、日本共産党を代表して、地方交付税法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 反対の理由は、自治体共有の財源である地方交付税を、本来国が負担しなければならない交付税特別会計借入金及びその利子の返済に充てていることです。
 七〇年代のオイルショックは地方財源を疲弊に追い込み、以来多くの自治体が赤字財政に苦しめられました。当然、交付税法第六条の三第二項に基づいて交付税率の引き上げなどの対策をとるべきでした。しかし、政府はこれを怠り、交付税の不足を借入金で補てんさせるだけでなく、その返済義務をも地方に押しつけました。今回の措置についても、額の多少にかかわらず、本来政府のとるべき責任は明確であり、あいまいにすることは決して許されることではありません。
 なお、地方公務員の給与改定費の財源措置ですが、これは当然の措置であり、反対するものではありません。しかし、給与改定の積算根拠となる単位費用の改定において、一時金の差別支給が前提とされています。もとより交付税の使途は自治体の自由であり、給与改定の内容も個々の自治体の判断に任せられるべきです。ところが、自治省は、財源措置とともに国準拠の立場で差別支給の実施を求める行政指導を行うことを明らかにしています。この自治省の意図は、自治体労働者の中に差別と分断を持ち込むもので、自治体労働者に対する支配を強化しようとするものとして、問題点を指摘しておきます。
 さらに、中小商業活性化対策費への措置は大店法規制緩和の受け皿づくりであり、結果的に大企業の進出を促進するもので問題があると言わざるを得ません。
 以上で私の反対討論を終わります。
#127
○委員長(野田哲君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 地方交付税法等の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#128
○委員長(野田哲君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#129
○委員長(野田哲君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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