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#1
第120回国会 本会議 第12号
平成三年三月六日(水曜日)
   午後四時十六分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十二号
  平成三年三月六日
   午後四時開議
 第一 平成二年度一般会計補正予算(第2号)
 第二 平成二年度特別会計補正予算(特第2号)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、請暇の件
 一、日程第一及び第二
 一、湾岸地域における平和回復活動を支援するため平成二年度において緊急に講ずべき財政上の措置に必要な財源の確保に係る臨時措置に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
     ―――――・―――――
#3
○議長(土屋義彦君) これより会議を開きます。
 この際、お諮りいたします。
 木庭健太郎君から海外旅行のため十二日間の請暇の申し出がございました。
 これを許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。
 よって、許可することに決しました。
     ―――――・―――――
#5
○議長(土屋義彦君) 日程第一 平成二年度一般会計補正予算(第2号)
 日程第二 平成二年度特別会計補正予算(特第2号)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長平井卓志君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔平井卓志君登壇、拍手〕
#6
○平井卓志君 ただいま議題となりました平成二年度補正予算第2号二案の委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 今回の補正は、湾岸地域における平和回復活動に対する我が国の支援を実施するため、湾岸平和基金拠出金の追加計上を行うこととしており、歳出の追加総額は一兆一千七百億円となっております。
 他方、既定経費の節減、予備費の減額によって三百六十六億円の修正減少を行っておりますので、歳出の純追加額は一兆一千三百三十四億円となっております。
 歳入につきましては、その他収入一千六百四十五億円の増収を見込むとともに、湾岸地域における平和回復活動を支援するため平成二年度において緊急に講ずべき財政上の措置に必要な財源の確保に係る臨時措置に関する法律に基づく臨時特別公債九千六百八十九億円の発行を行うこととしております。
 本補正の結果、平成二年度第二次補正後予算の総額は、歳入歳出とも第一次補正後予算に一兆一千三百三十四億円を追加し、六十九兆六千五百十二億円となっております。
 また、一般会計予算補正等に関連して、国債整理基金特別会計及び外国為替資金特別会計について所要の補正が行われております。
 補正予算二案は、二月二十五日国会に提出され、二十八日衆議院からの送付を待って三月一日橋本大蔵大臣から趣旨説明を聴取した後、四日、五日の二日間、質疑を行いました。
 補正予算に直接かかわる質疑として、「本補正計上の湾岸平和基金拠出金九十億ドルの積算根拠を明らかにされたい。臨時特別公債償還のための財源として、法人税と石油税を選んで臨時増税とする理由は何か。また、償還財源捻出のための歳出削減について、平成三年度予算の修正に係る一千二億円の防衛関係費の削減は、新中期防衛力整備計画二十二兆七千五百億円から同額を減額することになるのか。」との質疑があり、これに対し、海部内閣総理大臣並びに関係各大臣より、「国連決議に基づく湾岸地域の平和回復活動の支援については、我が国は憲法上武力行使に参加することができないので、現時点ででき得るだけの応分の資金協力を行い、国際社会における我が国の責任を果たそうとするもので、世界に占めるGNP比など、我が国の国際的な地位を踏まえながら、総合的に判断し、自主的に決めたものである。臨時特別公債の発行に当たって、政府は、後世に負担を残さないことを第一に考えた。その上で、国民へのサービスを削減すべきかそれとも新たな負担をお願いするかについて、当初は全額を国民負担によって賄うべきと考えたが、最終的には、でき得る限り歳出削減を行い、不足する分を国民に負担をお願いすることにした。増税の税目は、考えに考えた上、国民生活への影響、収納の確実性、納税者の便宜ということでこの二税を選んだものである。防衛関係費一千二億円の減額については、毎年度予算編成の過程で誠実にこれを処置することとしており、結果として、その総額が減額されることになる。また、中期防との関係では、三年後に見直す事項が入っており、今回の減額措置を重要な要素として勘案してまいりたい。」との答弁がありました。
 質疑はこのほか、中東湾岸地域の復興支援、自衛隊機の海外派遣にかかわる特例政令、武器輸出の禁止、景気及び物価の見通しなど多岐にわたりますが、詳細は会議録をもって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本社会党・護憲共同を代表して竹村委員が反対、自由民主党を代表して野沢委員が賛成、日本共産党を代表して吉岡委員が反対、公明党・国民会議を代表して及川委員が賛成、連合参議院を代表して新坂委員が反対、民社党・スポーツ・国民連合を代表して寺崎委員が賛成の旨、それぞれ意見を述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、平成二年度補正予算第2号二案は賛成多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#7
○議長(土屋義彦君) 両案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。堂本暁子君。
   〔堂本暁子君登壇、拍手〕
#8
○堂本暁子君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました平成二年度第二次補正予算に対し、反対の討論を述べさせていただきます。
 湾岸戦争は、さまざまな傷跡を残して終結しました。ハイテク兵器が中東の夜空に青白く光る近代戦は、かつてB29の空襲で東京の空が赤く焼けたほぼ半世紀前の戦争とは比較できないほど不気味なものでした。その空の下で、子供や老人、多くの市民が傷つき、生命を落としました。何万人もの避難民が路頭に迷っています。地球環境の破壊は取り返しがつかないほど大きいものです。近代戦は恐怖の域を超えて悲惨であり、二度と繰り返してはならないという思いは人類共通のものでありましょう。
 この間、海部総理は、国際社会の大義、国連における決議を繰り返し繰り返し力説し、アメリカを初めとする多国籍軍への支持を表明してこられました。イラクの武力侵略によるクウェートの併合、これは許すわけにはまいりません。だからといって、国際社会の大義の一言に凝縮できるほど湾岸危機は単純ではありませんでした。アラブ固有の価値観、歴史、石油をめぐる利権などが深く交錯し、複雑な背景がございます。それは、社会党の調査団の一員として中東の地に身を置いたとき、その感を強くいたしました。ちょうど海部総理も中東を訪れておられましたから、同じような感想を持たれたかもしれません。
 こうした状況を踏まえて、日本は、永久に戦争を放棄した平和憲法の理念を世界に表明し、アメリカ追随の外交ではなく、国民にも世界にもはっきり見える独自の平和外交を積極的かつ迅速に展開すべきでした。イラクの武力侵攻を認めないのは当然ですが、経済制裁の効果を確認しないまま、より大きく強大な軍事力による制裁、つまり戦争という手段に訴えていいものでしょうか。平和のための戦争は詭弁だと思います。戦争をしない状態が平和なのであります。戦後に平和が保障されているものでもなく、現にイラクは現在内乱の状態にあります。
 口では新秩序と言いながら、政府の外交姿勢には、アジア、アラブ諸国との長期的な関係を視野に入れた発想の転換が見られませんでした。政府は今回の湾岸戦争への外交的対応を誤ったことは明白であります。
 補正予算案に反対の第一の理由は、九十億ドル、一兆一千七百億円が明らかに多国籍軍の戦費分担である点です。
 海部総理は、九十億ドルは輸送、医療、通信など後方支援に限り、武器弾薬には充てないと言われますが、既にアメリカの補正予算案には「砂漠のあらし」作戦の一部として日本からの九十億ドルが組み込まれております。政府は、アメリカの予算案に日本の九十億ドル分は戦費に使わないと明記するよう交渉しておられるのでしょうか。
 たとえそうだとしても、湾岸戦争は通信や輸送といった後方部隊が活躍をいたしました。その様子はいやが上にも私たちは見せつけられたところです。後方支援の費用はまさに戦費そのものです。我が国が、直接にはもちろんのこと、間接にも何ら侵略を受けていないのに、戦費を支出することは、明らかに集団自衛権に抵触するもので、憲法違反です。この憲法違反の九十億ドルの支出に反対いたします。
 反対する第二の理由は、赤字公債の発行です。
 戦時公債を乱発し、日中戦争から太平洋戦争へと突入していった苦い経験からわずか半世紀です。永久に戦争を放棄した憲法のもとで制定された財政法が、戦費を調達するために公債の発行を認めていないのは明白な事実です。九千六百八十九億円に上る特別公債は、戦時公債とも言えるもので、認めることはできません。さらに、償還財源としての法人税及び石油税の増税は国民の負担となります。平和維持への貢献であれば、国民は応分の負担を担うことをいとわないでありましょう。しかし、戦費には反対です。
 第三に、政府が、最善の予算で厳格な査定を行いむだな経費は一切ないと言っておきながら、三年度予算を修正したほか、二年度補正予算では再び既定経費の節減を行っていることです。
 今まで、どんなに野党が予算の修正を要求しても政府は応じませんでした。今後はぜひ予算の修正に応じていただくよう要求いたします。
 さらに、毎年度、補正予算になると、各省の既定経費の節減が決まって補正予算の財源として使われ、二年度も昨年十二月の補正予算で二千四百一億円が補正財源とされ、それから二カ月もたたない今回、再び百十六億円が補正財源となっていることは、政府が厳格な査定を行っていると主張してきた予算がいかにずさんでいいかげんな査定によるものであったかを証明していると言えましょう。こういった予算はとても認められません。
 反対の理由の第四は、防衛費を削減すると言いながら、その保証がないことです。
 政府は、九十億ドルをつくるために五千億円の歳出削減を行い、そのうち一千二億円は防衛費の削減で賄っていますが、新中期防の総額二十二兆七千五百億円から一千二億円削減するのかどうか、その保証がありません。
 最後に、海部内閣は、アメリカには戦費の負担を約束し、国会に向かっては平和回復のための非軍事的費用と、二つの顔を使い分けてきました。このことは国民の目にも明らかであります。このため、国会を無視して、国論を二分する自衛隊の海外派遣を政令で決定するこそくな手段をとりました。そのやり方を許すことはできません。欧米の識者の間から、成熟した議会制民主主義のない国、三権分立も機能しているとは言えない国との批判が今起きております。これは国際信用を失うものであります。もはや、海部内閣に新秩序のもとで世界の平和を構築する外交政策はないと言わなければなりません。
 超党派の女性議員による国連への平和アピールは、世界の真の平和を願う日本国民の意思を代表するものだったと信じます。デクエヤル事務総長は、人類の英知による解決を望むと言われたそうですが、今、日本の政治に求められているのは、英知と平和の理念に基づいた外交政策であります。
 以上で私の反対討論を終わります。(拍手)
#9
○議長(土屋義彦君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#10
○議長(土屋義彦君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#11
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、両案は可決されました。(拍手)
     ―――――・―――――
#12
○議長(土屋義彦君) この際、日程に追加して、
 湾岸地域における平和回復活動を支援するため平成二年度において緊急に講ずべき財政上の措置に必要な財源の確保に係る臨時措置に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長大河原太一郎君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔大河原太一郎君登壇、拍手〕
#14
○大河原太一郎君 ただいま議題となりました法律案につきまして、大蔵委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、湾岸地域における平和回復活動を支援するため、湾岸平和基金に対し平成二年度の一般会計補正予算第2号に基づいて緊急に資金を拠出するに当たり、これに必要な財源の確保に係る臨時の措置として、別に予算で定める措置にあわせて、外国為替資金特別会計からの一般会計への繰り入れの特例措置及び一般会計の歳出予算等に係る節減に伴う同会計からの国債整理基金特別会計への繰り入れの特例措置を講ずるとともに、なお不足する財源の確保に係る臨時の措置として法人臨時特別税及び石油臨時特別税を創設するほか、一般会計からの繰入金及びこれらの税の収入により償還すべき臨時特別公債の発行に関する措置等について定めようとするものであります。
 委員会におきましては、追加支援規模を九十億ドルに決定した根拠と経緯、臨時特別公債の財政上の性格、中東地域の戦後復興に対する我が国の果たすべき役割、外国為替資金特別会計からの繰入金による財源調達の妥当性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本社会党・護憲共同を代表して前畑幸子委員、日本共産党を代表して近藤忠孝委員、連合参議院を代表して古川太三郎委員より本法律案にそれぞれ反対、自由民主党を代表して倉田寛之理事、公明党・国民会議を代表して峯山昭範理事よりそれぞれ賛成する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#15
○議長(土屋義彦君) 本案に対し、討論の通告がございます。発言を許します。鈴木和美君。
   〔鈴木和美君登壇、拍手〕
#16
○鈴木和美君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました法律案に対し、反対討論を行うものであります。
 今回の湾岸戦争勃発はイラクの武力によるクウェート併合に最大の原因がありますが、これに対する米国を初めとする多国籍軍の拙速きわまる武力行使にも一因があると思うのであります。特に、国連、その他の国々のイラクに対するクウェートからの撤退呼びかけなど、ぎりぎりの努力が払われている中で、停戦調停が実りつつあったさなかでしょう。そういうときに地上戦突入に踏み切り、数多くの戦争犠牲者を生んだことはまことに残念であります。この結果、死者だけでも十五万人に達するとも言われています。ベトナム戦争以来の最大悲劇が現出したのであります。
 また、たび重なる空爆による大気の汚染や、原油の大量流出などによる地球環境破壊の規模ははかり知れず、今後その修復にかなりの時間と資金が必要とされているばかりか、原状に復帰するのはほとんど不可能に近いとも言われているのであります。
 かくして湾岸戦争はようやく終結の段階を迎えましたが、私は思うのであります。東西の冷戦時代が解消しつつある中で、こうした米国を中心とした力の論理によって今後地球上に発生した紛争を解決しようとする機運が少しでも新国際秩序の中に組み込まれるとするならば、極めて遺憾なことであり、断じて認めるわけにはいかないのであります。
 先ほども触れましたように、自衛隊の海外派遣問題があります。さきの国会で国連平和協力法案が廃案となりましたが、その最大の原因は自衛隊の海外派遣まかりならぬということにあったことは周知の事実であります。しかるに政府は、自衛隊の海外派遣を強行するため、過去におけるこの種の問題についての数々の政府見解といきさつを一切無視したばかりでなく、今まさに国会の会期中にもかかわらず、法律改正を行わず、湾岸危機に伴う避難民の輸送に関する暫定措置政令という特例政令の制定により、この事態を乗り切ろうとしたのであります。このような海部内閣の横暴かつ独断的な態度に対して、改めて抗議せざるを得ません。
 特に、この特例政令は湾岸戦争の終結に伴い発効しないまま効力を失うこととなりましたが、政府は二度とかかる国会審議権を無視した政令制定を行わないようにするとともに、本政令を直ちに廃止することを強く政府に求めます。
 さて、本法律案は、我が国がその国際的地位にふさわしい支援を行うという美名のもとに、湾岸地域における平和回復活動を武力の行使によって行ってきた米国など関係諸国に対し、湾岸平和基金を通じ新たに九十億ドルの資金を追加拠出するため、これに必要な財源確保策などの財政上の措置を講じようというものであります。しかし、こうした多国籍軍による武力行使は、平和を標榜し、いかなる国の戦争にも加担しないことを国是とする我が国にとっては、到底相入れないものであります。たとえ拠出金の一部でもその戦費に使われる可能性のある資金の協力は、憲法に違反するものと言わざるを得ません。
 しかも、この九十億ドルの積算根拠は極めてあいまいであります。大多数の国民は、戦争が三カ月続いた場合の多国籍軍の戦費の二〇%相当額、つまり九十億ドル拠出の決定が先にありきで、米国を初めとする多国籍軍側の強い要求で決められたものだと判断しているのであります。
 さらに、ダーマン・アメリカ行政管理予算局長は、アメリカ政府が要求した湾岸費用のための一九九一年度補正予算についての記者会見で、戦争が早期に終結しても外国からの支援は返還するつもりがないことを明らかにしているのであります。三カ月を待たずに湾岸戦争が終結したにもかかわらず九十億ドルを丸々拠出することは、まさに米軍の軍事費の肩がわりであり、戦費の負担と言わずして何と言えるのでありましょうか。
 また、タトワイラー米国報道官が、湾岸戦争に対する日本の財政支援は、武器弾薬などでなく、すべて後方の兵たん部門の経費に充てられるとした発言があったとしても、これはすべて気休めにすぎず、詭弁であると言わざるを得ません。仮にそうでないとするならば、資金について拠出した国ごとにお金に色がついているとでも言うのでありましょうか。私は、この点を考えれば、お金は全く同じものだと思うのであります。
 次に、その財源調達の手段についてであります。
 当初案は、御案内のように、追加支援九十億ドルの全額を法人税、石油税、たばこ税の三税の臨時増税で確保することとし、その税収が得られるまでの間、つなぎの臨時特別公債を発行しようというものでありましたが、その後、平成三年度予算の修正を含め、歳出経費の節減と税外収入の増加を図ることにより財源を確保する一方、なお不足する財源として、法人税と石油税の臨時増税を実施することに軌道修正したのであります。
 こうして、当初案から見ればつなぎの臨時特別公債は二千億円減額されたことにはなります。しかし、この公債の性格はまさに赤字公債そのものではないでしょうか。しかるに、政府は、従来の赤字公債とは異なり償還財源の手当てがしてあることを殊さら強調し、平成二年度に財政が特例公債依存体質から脱却するという積年の課題である財政再建目標が達成されたとの見解を明らかにしております。かかるへ理屈がまかり通るとするならば、今後の財政運営に当たって、経常収支を賄う財源に不足を来した場合、臨時増税や歳出経費の削減による財源を当てにして、この種の臨時特別公債を続発するという便法を容認することにはなりませんか。これまでの財政再建の努力がまさに水泡に帰しかねぬということでしょう。
 また、我が国が原油輸入の七割以上を中東地域に依存し、さらに企業の海外進出などに着目し、臨時増税の対象として石油税と法人税に限定したことは極めて短絡的であり、政府のつじつま合わせの財源対策と言わざるを得ません。
 我が党としては、そもそも事実上の戦費協力としての色彩が強い九十億ドルの拠出に反対であります。次期中期防の規模の削減についても極めて不十分であります。さらに、本法律案の内容についても、財政運営の放漫化を招くおそれもあります。したがいまして、私はこの法案に賛成することはできません。
 最後に、湾岸戦争は停戦の段階を迎えて、ポスト中東問題並びにその復興対策に世界の関心は移りつつあります。不幸にして戦禍に見舞われた中東諸国及びその周辺国、さらにはそこに出稼ぎの収入を依存してきたアジア諸国を初めとした数々の影響国において、はかり知れない貧困と飢餓をもたらしていることは否めない事実であります。平和憲法を標榜する我が国にとって、停戦を迎えた現在は、今後の戦後復興などに当たって、人道的な立場から積極的な貢献をすべく、さらなる援助資金の確保、真に中東地域を初めとした関係諸国の人々が我が国に対して期待する復興援助、……
#17
○議長(土屋義彦君) 鈴木君、時間が超過いたしております。簡単に願います。
#18
○鈴木和美君(続) 環境改善等に最善を尽くすべきことを主張いたしまして、私の反対討論を終わります。(拍手)
#19
○議長(土屋義彦君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#20
○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#21
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。(拍手)
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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