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#1
第120回国会 本会議 第17号
平成三年四月十一日(木曜日)
   午前十時一分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第十七号
  平成三年四月十一日
   午前十時開議
 第一 平成三年度一般会計予算
 第二 平成三年度特別会計予算
 第三 平成三年度政府関係機関予算
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一より第三まで
 一、平成三年度一般会計予算外二件両院協議会の協議委員の選挙
 一、平成三年度一般会計予算外二件両院協議会参議院協議委員議長報告
     ―――――・―――――
#3
○議長(土屋義彦君) これより会議を開きます。
 日程第一 平成三年度一般会計予算
 日程第二 平成三年度特別会計予算
 日程第三 平成三年度政府関係機関予算
 以上三案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。予算委員長平井卓志君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔平井卓志君登壇、拍手〕
#4
○平井卓志君 ただいま議題となりました平成三年度予算三案の予算委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 平成三年度予算三案の内容及び衆議院段階で行われました内閣修正につきましては、既に橋本大蔵大臣から財政演説並びに予算修正についての報告でそれぞれ説明されておりますので、これを省略させていただきます。
 平成三年度予算三案は、一月二十五日国会に提出され、一月三十日に大蔵大臣から趣旨説明を、三月一日に予算修正の説明を聴取し、衆議院からの送付を待って、三月十九日から審査を行ってまいりました。
 以下、質疑のうち、主なもの若干につきその要旨を御報告申し上げます。
 まず、外交問題につきまして、「湾岸戦争は終結を迎えたが、この間の海部内閣の米国追随の支援行動は、国際責務を果たしたことにはならないのではないか。我が国は、湾岸紛争の平和回復に巨額の資金協力を行ったにもかかわらず、人的貢献を欠いたため、国際貢献を果たさなかった国との国際批判が聞かれる。緊急に人的貢献の制度を整備して、国連中心の平和維持活動に貢献し、世界の信頼にこたえるべきではないか。ソ連のゴルバチョフ大統領の来日という歴史的事実を日ソ関係の改善にどう生かしていくのか。北方領土の四島一括返還の我が国の主張に変更はないか。また、ソ連に対する三兆円の援助構想は北方領土との取引材料とされているとの報道について真意を伺いたい。」との質疑があり、これに対し、海部内閣総理大臣並びに中山外務大臣から、「湾岸の平和回復の協力は、国連決議に従った行動である。米国を初めとする二十八カ国から成る多国籍軍の武力行使は、国連安全保障理事会のたび重なる決議に基づくものであり、イラクのような武力による他国への侵略を二度と許してはならないという、国際社会の一員としての立場に立って多国籍軍への援助を行ったものである。日本の湾岸支援のあり方については、日本としてできる限りの資金協力や物資協力を行ってきたところであり、ブッシュ大統領もこうした努力に高い評価を示しているが、議会筋に批判の声があることも事実である。また、人的貢献については、国連平和協力法案の廃案を厳しく受けとめ、自民、公明、民社三党間の覚書を踏まえ、国際協力の成案を得るべく努力しており、国際社会の一員として応分の責任を果たすという考え方に立ってこれを進めていきたい。ゴルバチョフ大統領の来日は、ソ連の元首としては最初のことであり、隣国との友好関係をつくり上げる上で大いに歓迎したい。日ソ間には領土問題と平和条約という解決しなければならない大きな問題があり、大統領の訪日を機に双方の努力によって解決の方途を求め、真に新しい友好関係をつくり上げる突破口としたいと考えている。北方領土の返還について、政府としては、歯舞、色丹二島の返還は一九五六年の日ソ共同宣言の時点で既に解決済みという認識に立ち、国会決議を尊重しながら四島一括返還を強く主張してきたところであり、この基本原則を堅持し、事に当たる。東西の冷戦関係が終結し、ソ連国内ではペレストロイカが進められているが、自由と民主主義の価値観を共有できるなら、我が国として協力、支援を進めることに問題はない。ましてや、北方領土の返還を取引条件とするとか、買い取るとかということは相手に失礼であり、そのような考え方は毛頭ない。」との答弁がありました。
 また、「湾岸戦争後の復興支援に対する我が国の対応方針を示されたい。イラクへの武器輸出が戦争の要因であった教訓を今後の軍縮とも絡めどう生かしていくのか。」との質疑に対し、海部内閣総理大臣から、「湾岸地域に対する我が国の協力は、この地域の関係国の協議結果とイニシアチブを尊重しながら、どういう要請があるのかを踏まえて対応すべきであると考えている。当面は、イラクによる原油流出汚染、油井炎上等の環境破壊に対する技術援助を緊急に行うこととしている。さらに、中長期的には、中東の恒久和平のため、軍備管理・軍縮について我が国の役割があると考え、ミサイル関連技術の輸出に関する国際会議を東京で開き、五月には、京都で軍備管理・軍縮を含めた世界会議を国連協調のもとで進めることにしている。国際的な軍縮については、ミサイルの移転は言うに及ばず、核兵器や生物兵器の拡散防止、所有、製造の禁止に向け努力していく必要があるが、通常兵器については、それぞれの国に固有の自衛権があり複雑な問題があると思うが、透明性、公開性を明らかにして、国連の場を通じその枠組みを打ち立てることが大切であると考えている。」との答弁がありました。
 経済問題につきまして、「景気の減速を示す指標がふえ先行きが懸念されるが、政府は景気の現状をどう見ているか。金融緩和に向け政策転換が待望されているが、転換できる条件を示されたい。国民の間に持てる者と持たざる者との格差を拡大させたバブル経済は、政府の経済・金融政策が引き起こした失政ではないか。」との質疑があり、これに対し、越智経済企画庁長官及び橋本大蔵大臣並びに三重野日本銀行総裁から、「最近の景気の現状については、多少弱目の指標がふえつつあり、景気は緩やかながら減速過程に入っているものと考える。しかし個人消費は堅調で、設備投資も三年度政府見通しの六・八%の伸びは可能と見ている。湾岸戦争の終結による先行きの不透明感も解消しつつあるので、景気は依然なだらかな拡大局面を続けるものと判断している。金融政策は為替、景気、物価、海外情勢等の総合判断であり、金融緩和の具体的条件を示すことは難しい。当面、景気は大きく屈折するとは考えていないので、金融政策のスタンスは、これまでの政策効果の浸透を見守っていく考えである。昭和六十年九月のプラザ合意以降の政府の政策選択は、戦後二番目の息の長い景気の拡大につながっており、基本的に誤りはなかったと思っている。しかし、金融緩和の局面において、副次的な問題としてバブル現象が出現したことも事実で、金融に責任がないとは言えないと思っている。」との答弁がありました。
 財政問題につきまして、「平成三年度予算は防衛費突出、社会保障費後退の予算となっており、国際的な防衛費の削減と国内的な高齢化社会への対応の要請に逆行し、今日の課題に適切に対応した予算にはなっていないのではないか。生活関連社会資本整備に重点配分すると公約しながら、公共事業費の配分率はほとんど変わっていないではないか。配分率の変更には、これまでの公共事業のあり方を抜本的に改めるとともに、特定財源の見直しが必要ではないか。」との質疑があり、これに対し、海部内閣総理大臣並びに橋本大蔵大臣から、「防衛費と社会保障費を伸び率で見ると御指摘のとおりであるが、金額で比較すると、防衛費は二千二百六十七億円の増加に対し、社会保障費は五千九百七十四億円もふやしているなど、内外の情勢変化に即応し、国民生活の安定向上に資するよう、限られた経費を適切に配分計上した。生活関連社会資本整備に向けて目に見えるほど公共事業費の配分率が変わっていないという指摘はそのとおりであるが、我が国は欧米に比して社会資本の整備が総体的におくれているため、特定分野にのみ非常に大きなウエートをかけるということはできがたい実態にあることも御理解願いたい。特定財源の有無が公共事業の進捗を直ちに左右するものではなく、財政硬直化の一因ともなりかねない点は十分注意しなければならない。要は、生活関連公共事業の円滑な実施を可能ならしめるような予算措置をいかに講じていくかにあるので、今後ともこの方向で鋭意努力したい。」との答弁がありました。
 税制につきまして、「地価税の創設が予定されているが、税率が〇・三%と低い上、課税対象面積が千平方メートル以上、基礎控除十億円などとなっており、地価抑制効果はないのではないか。これでは、地価高騰で住宅が持てない庶民感覚と大きく乖離し、土地神話の打破もできないのではないか。」との質疑があり、これに対し、関係各大臣から、「地価税は、土地に対する税負担の公平を確保し、資産としての有利性を縮減するため、土地の資産価値に応じた負担をお願いするもので、小規模な土地への課税や、経済に与える影響、個々の納税者の負担への配慮など、総合的に勘案しており、国民生活の実態に応じた適切なものであると考えている。最も肝心なことは、土地神話をどう崩すかにあり、この役割を地価税のみに求めても無理がある。固定資産税の評価の適正化、均衡化、譲渡課税負担の適正化、農地課税の見直しなど、土地の保有、譲渡、取得の各段階にわたる税制の総合的、抜本的な見直しのほか、土地の有効利用、土地取引の規制、宅地の供給促進、土地関連融資規制など、もろもろの施策を総合的に実施することによってその効果を上げるようにしたい。」との答弁がありました。
 社会保障問題につきまして、「今回の老人保健制度の改正は、医療費の増加にスライドして老人の診療費が引き上げられるなど、高齢者切り捨てではないか。政府は、高齢者保健福祉推進十カ年戦略に基づき、高齢者の施策を進めているが、計画最終年において需要に対する受け入れ側の対応水準は北欧並みになるのか。」との質疑があり、これに対し、海部内閣総理大臣並びに下条厚生大臣から、「老人保健制度の改正は、高齢者のために安定した保険制度を将来とも維持していこうとするもので、高齢者の増加、医療水準の向上等で医療費が増加する一方、支払いが稼得能力のある若い人にかかってくるので、負担者と受益者の負担の公平と世代間の分かち合いを考えた措置である。スライドの導入は、一人当たり医療費の伸びに合わせ、行政府の裁量の余地が入らないよう法定主義で実施することとしているので、ぜひ御理解願いたい。高齢者保健福祉推進十カ年戦略は、その目標達成に向け鋭意推進に努力中である。老人福祉水準の外国との比較は、同居率や社会的条件に違いがあり困難であるが、この十カ年戦略によって、寝たきり等の介護を必要とする状態になっても、ホームヘルパーやデイサービスなどの在宅福祉サービスが十分に利用でき、また、在宅で介護できない状態になった場合には、特別養護老人ホームや老人医療施設などに入所できる体制が十年後には整うことになっており、安心した老後を送ることができる環境整備が図られるものと考えている。」との答弁がありました。
 最後に、海部内閣の政治姿勢につき、「海部総理の政治は、湾岸戦争を平和回復活動と言い、自衛隊の海外派兵を派遣だと言い、さらに自衛隊の海外出動はできないと言っておきながら、一転して、特例政令をつくって、できると言うなど、事実を覆い隠したり、方針が猫の目のように変わり、政治理念と決断が欠けているのではないか。政治生命をかけると公約した政治改革は、約束の昨年十一月の議会開設百年の節目に間に合わず、自民党総裁としての任期も半年余りに迫っているが、任期中に実行できるのか。」との質疑があり、これに対し、海部内閣総理大臣から、「湾岸問題では、国連決議に従って、二十八カ国の多国籍軍がクウェート解放のため武力の行使を決断したということは、従来の戦争というよりも、国際社会の総意に基づく平和回復活動であって、物事を現象面でのみとらえるのではなく、物事の原理原則に立って対処する決意を述べたものである。政治改革については、選挙制度審議会から累次の答申をいただき、議会開設百年の記念の年に大きな節目をつけるため、自民党においては党議決定を完了し、目下、成案を得るべく作業中であり、政府はこれを見守ると同時に、議員の身分にかかわることなので、野党側からも建設的な御意見をいただきたい。任期中の達成については、できるだけ早く国会に改革案を提出したいと考えているので、御賛成、御協力をいただければ任期中に成立すると信じている。」との答弁がありました。
 そのほか、米国の米輸入自由化要求問題への対応に対し、基礎的食糧である米の自給堅持を基本にガット・ウルグアイ・ラウンドでの交渉で対処したい。また、子供の権利条約の批准時期について、国内の対策を進め早期に批准したい。との答弁がありました。
 なお、看護職員の労働条件、多極分散型国土の形成、原発事故、人権の擁護、死刑の廃止、育児休業法案、国連憲章旧敵国条項の削除など、質疑は広範多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本社会党・護憲共同を代表して角田委員が反対、自由民主党を代表して野沢委員が賛成、公明党・国民会議を代表して片上委員が反対、日本共産党を代表して吉岡委員が反対、連合参議院を代表して粟森委員が反対、民社党・スポーツ・国民連合を代表して寺崎委員が反対の旨、それぞれ意見を述べられました。
 討論を終局し、採決の結果、平成三年度予算三案は賛成少数をもっていずれも否決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#5
○議長(土屋義彦君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。藤井孝男君。
   〔藤井孝男君登壇、拍手〕
#6
○藤井孝男君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました平成三年度一般会計予算外二件について、賛成の討論を行うものであります。
 今、我が国は戦後最大の外交的試練の場を迎えています。今回の湾岸戦争は、東西の冷戦構造が大きく変化し、新しい国際秩序が確立されようとしていたさなかにおける地域紛争でありましたが、国連安保理事会の決議を受けた米国を中心とする多国籍軍の血と汗により終息を見ましたことを多といたします。同時に、この問題は、平和国家、経済大国として平和と繁栄の恩恵を最大限に享受している我が国にとって、今後、世界のためにその立場と地位においていかなる国際的責任を果たすべきかという教訓を投げかけました。
 私なりに分析すれば、一、国連の本質的機能が回復し、国際の秩序破壊に対しては正義にのっとり一致した行動がとれるようになったこと。
 二、東西冷戦の解消は即安定した国際秩序の形成につながるものではなく、中東情勢は極めて複雑で懸念をはらんでいること。
 三、いかなる国家も国際社会と相互依存の中で協調する義務があり、自国だけよければよいという一国平和主義はまかり通らないこと。
 四、我が国は経済大国としてこれまで世界の平和と安定に努力してきたが、さらに国際情勢の現実に対処した応分の責任が強く求められているとと。
 五、日本の平和と安全にとって、日米安保条約による米国の持つグローバルな抑止力が引き続き重要な役割を果たすものであること。
 以上、私なりにまとめましたが、我が国としても、これまでの平和主義を見直して、国連が行う平和維持活動へ積極的に参加するなど、新しい国際秩序づくりに貢献しなければならないと痛感した次第であります。
 さて、景気の拡大は五十二カ月目に入りました。イザナギ景気に次いで戦後二番目に息の長い景気上昇局面にあって、基調としては堅調に推移してはいるものの、金融引き締め効果が浸透するなど景気の減速感が強まっており、先行きは予断を許しません。一方、税収もここ数年来に見られるような大幅な税収増は期待できないだけに、徹底した歳出合理化に努め、再び特例公債を発行しないことを基本として、公債残高が累増しないような財政体質をつくり上げていくことが緊要な議題であります。
 平成三年度予算は、懸案でありました特例公債依存から脱却した後の中期的財政運営の新努力目標の初年度予算として、厳しい財政の現状のもとで徹底した歳出の節減合理化等を行い、引き続き行財政改革の推進が図られており、評価いたすものであります。
 以下、賛成する主な理由を申し上げます。
 賛成する第一の理由は、真に必要な財政需要に適切に対応しつつ、歳出の節減合理化や税外収入の確保等、歳入歳出両面にわたる見直しを行うことにより、公債発行額を可能な限り縮減し、公債依存度を前年度当初予算の八・四%から七・六%に低下させ、財政の健全化に向けた努力が示されております。
 政府は、平成二年度予算において、実に十五年ぶりに特例公債依存体質からの脱却を果たし、財政再建の第一目標を達成いたしました。しかし、今後の高齢化社会の到来や日本の国際社会への責任への対応を考えれば、国債費が歳出予算の二割を超える現状は、国民生活にとって重要な政策的経費を圧迫するだけでなく、一たん景気が落ち込めば税収鈍化により再び特例公債依存に陥らざるを得ないという懸念を含んでいます。どうか、今後の財政運営に当たっては、中期的財政運営の新努力目標に沿って、引き続き財政改革を強力に推進していくことを要望しておきます。
 第二の理由は、厳しい財政状況の中にあって、予算編成に当たっては、社会資本整備を着実に進めるための公共事業関係費、今後の高齢化社会に対応するための社会保障関係費、さらに国際社会での我が国の責務を果たすためのODA等に配慮するなど、限られた財源の重点的、効率的配分を行っていることであります。
 まず、公共事業については、物価の安定を基礎とする内需を中心とした景気の持続的拡大の維持に配慮しつつ、社会資本整備の拡充が図られています。公共事業関係費総額は七兆八千百九十七億円が計上され、その配分は、生活関連重点化枠等を通じて、国民生活の質の向上に結びつく分野に重点が置かれているほか、平成二年度末に期限の到来する第六期住宅建設五カ年計画等八分野の五カ年計画が策定され、新しい事態を踏まえた対応を評価いたすものであります。どうか、その実施に当たっては、過疎地域など地域の実情に十分配慮して配分願いたい。
 次いで、社会保障であります。今後の高齢化社会の到来にとって重要なことは、将来にわたって安定的かつ有効に機能するよう長期的視野に立って制度を構築することであります。このため、老人保健制度など各種施策の合理化、適正化に努められているほか、すべての国民が安心して老後を送ることができるよう高齢者保健福祉十カ年戦略の着実な実施を図る等、福祉施策についてきめ細かな配慮が行われており、二十一世紀に向かって活力ある福祉社会を形成していくために、まことに適切な措置であります。
 さらに、経済協力費でありますが、既に世界第一位を占める政府開発援助予算については、対前年度八%増の八千八百億円が計上されていますほか、その内容についても無償資金協力の増額、実施体制の充実が図られており、評価できるものであります。どうか、今後の配分に当たって、無償、贈与の拡充をお願いするとともに、今般の湾岸戦争を顧みて、ODA資金が武器購入に使われないように、また、湾岸復興に寄与されるよう国際的な支援体制づくりに積極的に参加されることを要望しておきます。
 次いで、節度ある防衛費が計上されていることであります。防衛予算について、当初予算が減額修正されましたが、これは湾岸の平和回復と復興のための資金協力という我が国の国際的責務に照らし、現実の政治選択として妥当なものであります。東西関係は基調として緊張緩和にはありますものの、さきのイラクの侵略に見られるごとく、中東情勢は流動的で予測がつきにくく、またソ連も不確実な動向にあるとき、我が国が、軍事大国とならないことを基本理念として、日米安保のもと、節度ある防衛力の整備に努めることは当然の責務であります。
 この観点から、昨年末策定した平成三年度から七年度に及ぶ中期防衛力整備計画は、我が国の防衛力整備を適切なものとしているほか、日米安保体制の信頼性の維持向上に努めており、これは日本のみならず世界の平和と安全に貢献するものと確信でき、評価できるものであります。
 思えば、二十世紀は武力偏重の政治、外交がまかり通り、多くの悲劇を生みました。日本は武器輸出を禁止している国として、政府は湾岸戦争終結を契機に、通常兵器、核、ミサイル等の輸出を国際的に規制するよう積極的に働きかけていただきたいのであります。
 そのほか、平成三年度予算は、中小企業対策費、農林水産関係費、文教・科学技術関係費等、必要な部門に限られた予算を適切に配分しており、現状において編成し得る最良の予算であると確信いたします。
 以上、賛成の理由を申し述べましたが、この際、政府に一言申し上げます。
 来る十六日には、待望久しいゴルバチョフ大統領が来日されます。私は、これを心より歓迎いたします。一昨日、衆参両院において北方領土問題解決促進に関する決議が行われていますが、北方領土の返還は日本国民の悲願であります。どうか、日ソ両国間の新しい平和友好関係の確立のために、一刻も早い北方領土の返還の実現と平和条約の締結に向け、総理の特段の努力を望むものであります。
 さらに、政治改革についてであります。
 昨年、我が国国会は開設百年の記念すべき年を迎えました。今、政治に強く求められているものは、政治に対する国民の信頼の確保であります。我が党は、昨年暮れ、政治倫理の確立、選挙制度の改革、政治資金制度の見直し等の基本的事項を盛り込んだ政治改革基本要綱を党議決定し、目下最終的詰めを行っていますが、申すまでもなく政治改革は我が党の公約であり、総理が不退転の決意で取り組むべき内政の最重要課題であります。どうか、信頼の政治の確立のため、一日も早く政治改革を断行し、二十一世紀の新しい創造性に富んだ議会政治の展開を強く希望いたしまして、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#7
○議長(土屋義彦君) 安恒良一君。
   〔安恒良一君登壇、拍手〕
#8
○安恒良一君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました平成三年度総予算三案について、反対の討論を行うものであります。
 湾岸戦争は、多くの人命を奪ったのみならず、おびただしい原油の流出によるペルシャ湾の汚染や油井の火災など、深い傷跡を残して一応の終結を迎えました。
 この間、我々は、世界の中で大きな役割を担うことを期待されるようになった我が国が平和憲法の理念に立つ独自の姿勢で臨むことこそ脱冷戦後の世界秩序づくりに大きく寄与するとともに、これこそが新しい世界平和の道との確信に立ち、戦争回避の努力を再三にわたって政府に求めてまいりました。しかるに政府は、米国中心の多国籍軍の行動を強く支持するばかりで、戦争回避あるいは停戦、和平に向けての具体的な提案をほとんど示すことができなかったのであります。
 内政面でも、公約の政治改革が一向に進まないのを初め、金融政策など諸施策が後手に回り、それによるバブル経済がもたらした地価高騰対策も不十分で、今や土地、住宅は全く一般市民の手の届かないものとなっているのであります。特に、政府は、土地保有税として地価鎮静の期待が大きかった新税を、課税対象が非常に限定された地価税として国会に提出をしておりますが、国民から聞こえてくる声は骨抜きという失望の声ばかりであります。バブルのあらしは、持てる者と持たざる者の格差を拡大し、多くの国民に豊かさの実感ができる生活はおろか、勤労意欲さえ喪失させかねないものであります。このような政府の国民不在の政治姿勢は決して認めることはできません。
 以下、反対の理由を順次申し上げます。
 反対の第一の理由は、本予算案に湾岸平和基金への九十億ドルの拠出のための財源措置が含まれていることであります。
 政府はこれを平和回復活動のための支援といたしておりますが、アメリカでは戦費として予算に計上されるなど、これが戦費であることはだれの目にも明らかであります。我が国が直接的にも間接的にも侵略を受けていないにもかかわらずこうした拠出を行うことは、憲法に抵触する疑いが大であり、このような安易な資金拠出は全く認められません。また、政府は、この拠出が我が国の自主的な判断によるものと強調しますが、国民が納得するような積算の根拠も示し得ないつかみ金とも言えるもので、到底認められるものではありません。
 国民の血税を拠出したにもかかわらず、国際的にも低い評価しか得られず、皮肉にも戦後最悪の日米の対立感情の高まりをもたらした政府の責任は厳しく糾弾されなければなりません。これは、政府が、我が国が国際社会で真に平和国家として生きていく理念、原則を持たず、外圧による対症療法しか行わないという従来からの姿勢のままであったがために、要求の大きさにろうばいし、憲法や国会、国民をないがしろにして安易な国際公約を行った結果であり、到底認められません。
 反対の第二の理由は、社会保障関係費の一般会計に占める割合が低下する一方で、防衛費が相変わらず増額を続けていることであります。
 力による東西の対立が解け、防衛関係費を削減、圧縮していくことが世界各国の緊急の課題である今日、何ゆえ我が国が従来どおりの姿勢で、中期防や防衛計画大綱を策定し直すこともなく、防衛費を増額し続けるのでしょうか。一体そのどこが節度ある防衛力の整備なのでしょうか。平和憲法を有する我が国は世界に率先して防衛費の抑制、圧縮を行うべきですが、政府にはその考えは全くありません。
 他方、社会保障費は、高齢化社会に向け増額が自明の方向であるにもかかわらず、その伸びは低水準であり、一般会計に占める割合も、昭和五十二年度の二〇%をピークに、三年度は一七・四%に落ち込んでおり、その施策の方向とは全く逆になっております。こうした社会保障費の伸びの低下は、高齢者福祉十カ年戦略を掲げながらも、その担い手である看護婦を初めとするマンパワーの確保に有効な施策を行い得ずにいることや、老人医療費については自己費用の負担を引き上げ、さらにスライド制の導入など、老人を医療から排除する企てになっており、断じて容認はできません。
 反対の第三の理由は、租税及び社会負担率の合計である国民負担率の数字を、なし崩しの、高いものとして放置していることであります。
 政府は、国民負担率に関する仮定試算で、国民負担率を二十一世紀に四〇%半ばを目途に抑制するとしておりますが、三年度は既に約三九%と計画よりも十年早いなし崩しの高い数字になっており、施策の不備、対策の軽視が見られます。高齢化が進む中で、国民が安心して暮らせる、そして活力ある社会を実現する上で、国民負担率がこのように不安定、不透明な状況は政府の怠慢として看過できません。
 反対の第四の理由は、日米構造協議により合意した、今後十年間に四百三十兆円の社会資本の整備を行う初年度に当たり、生活環境重視型への転換が行われていないということであります。
 高齢化社会の到来を目前に控えた今日、社会資本の整備が急務であることは言うまでもありません。特に生活関連社会資本の整備は欧米と比較して大幅におくれており、整備促進は最重要であります。政府は、地方自治体事業への補助率の回復と生活関連重点化枠二千億円の創設を行ったものの、補助率の復元は、地方自治体の強い要望を無視し完全復元は行われませんでしたし、公共投資全体の事業別、省庁別の予算配分比率も全く変わっていないと言っても過言でない状態であります。
 また、四百三十兆円の中には、全く使用されない経費である調整費が含まれているほか、最終的には二割以上を占める維持更新投資も含まれております。社会資本の整備は、こうした点を考慮して事業費の積算と執行を行う必要がありますが、政府は従来の方式を延長するだけで何ら明確な対応を持ち合わせておりません。これでは真に住みよい国土の建設はできず、断じて賛成はできません。
 反対理由の第五は、第二段階の財政再建の一年目としての取り組みがまことに不十分であるということであります。
 我が国の財政は、二年度予算で特例公債の発行をゼロにする第一段階の財政再建を達成できたものの、百六十八兆円にも上る国債残高を初め、国鉄長期債務等隠れ借金も抱え、依然厳しい状況が続いております。こうした中で、高齢化の進展や国際的役割の増大等、内外の要請に弾力的に対応していくことが求められており、後世代に多大な負担を残さないような財政体質をつくり上げていく第二段階の財政再建が喫緊の課題であることは、政府自身が強く主張しているところであります。
 しかるに、政府は歳出増への対応のみに大きく傾斜し、まかり間違えば財政の放漫化さえ心配される一方で、建設国債発行削減額は計画の四千億を大きく下回り二千五百億にとどまっているのみならず、外為特会からの繰り入れの復活、地方特例減額措置という新たな隠れ借金の実施など、財政再建は足踏みないし後退と言っても過言でない状態に陥っております。これでは財政再建の前途は極めて暗く、反対をせざるを得ません。
 最後に、政治姿勢について一言指摘をしておきます。
 海部総理は、湾岸戦争を平和回復活動だと言って事実を隠し、国会に対しても糊塗的な対応でくぐり抜けようとしたり、自衛隊機の海外出動はできないと言いながらも、与党筋から意見が出ると一転、できると言うなど、政治に理念と決断があるとは到底思えないのであります。また海部総理は、就任以来、政治改革を政治の基本課題として国民にこれを公約されましたが、政治改革はいつ実現できるのでしょうか。政治改革を選挙制度の改正に矮小化し、これが政治改革だとする総理の政治判断は、金権腐敗の政治体質にメスを入れないで済まそうとする証左と言わなければなりません。国民は、このような海部内閣の決断なき政治に、失望と将来に対する不安を強くしております。
 私は、この場で海部総理に強く反省を求め、反対の討論を終わるものであります。(拍手)
#9
○議長(土屋義彦君) 及川順郎君。
   〔及川順郎君登壇、拍手〕
#10
○及川順郎君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました平成三年度総予算三案に対し、反対の討論を行います。
 今日、我が国は、内外の著しい変化の中で、的確な政策判断と迅速な対応を必要とする極めて重要な時期を迎えております。特に、内政面では、国民一人一人が経済大国にふさわしい豊かさを実感できる社会を築くことであり、かかる観点から生活者重視型の予算編成が強く要請されるところであります。
 湾岸戦争に伴う湾岸平和基金への九十億ドル拠出に際し、政府がまずみずから身を削る努力をすべきであるという我が党の主張を取り入れ、防衛費を含む歳出削減のため予算修正を行った努力は評価するところであります。しかし、今日までの審議を通じ、本予算案には時代の要請に対する政策課題に対して適切かつ十分な対応を見ることはできません。
 以下、本予算に反対する主な理由を申し述べます。
 第一の理由は、予算編成内容が国民生活重視型に向けて質的転換がなされていないことであります。特に、生活関連社会資本の充実がかけ声倒れに終わっていることを指摘せざるを得ません。
 政府は、三年度予算の編成に際して、生活関連重点化枠を創設し、下水道、公園、住宅など生活に密着した社会資本の整備を図る取り組みを示しました。しかし、期待された生活関連重点化枠も、公共事業全体に占める割合は三%、二千億円にとどまり、結果的には、公共事業関係費全体における生活関連分野の配分率は、これまでとほとんど変わっていないのが現実であります。
 長期的視点から公共投資を生活関連重視型に変えていくためには、生活関連重点化枠を大幅にふやし、計画的に生活関連分野への配分率を高めていくべきであります。しかし、我々のこうした主張に対し、政府は言を左右にし続けたのであります。このような政府の姿勢では、国民生活重視型へ予算の質的転換を図るといっても、それは極めて困難と言わざるを得ません。私は、改めて公共投資の質的転換に向けた予算配分率の抜本的見直しを政府に強く要請するものであります。
 反対する第二の理由は、高齢化社会に向けた社会保障費、文教施策の配慮が不十分であるということであります。
 我が国の高齢化は急速に進んでおり、二十一世紀に向けて本格的な高齢化対策を確立しなければなりません。しかし、本予算案がこうした対応に不十分なのはまことに残念であります。それのみならず、本年度予算では、老人保健制度の安定的運用を図るとして、一部公費負担の増額と引きかえに、老人医療の患者負担額を大幅に引き上げようとしております。このような施策は、高齢者の生活を圧迫することが必至であり、福祉の充実に逆行するものと言わざるを得ません。老人保健制度の安定化を図ろうとするのであれば、公費負担を大幅に増額するのが常道であります。
 また、児童手当制度では、支給対象を第一子まで広げたことは一応評価に値するとしても、支給年齢を引き下げようとすることは、制度を児童手当から乳児手当に変質させるものであります。
 文教予算につきましても、平成四年度から国立大学の入学金、検定料が引き上げられるなど、教育費の家計負担増大を招く内容となっているにもかかわらず、奨学金制度の拡充も十分と言えるものではありません。
 反対する第三の理由は、環境対策、土地住宅対策に思い切った取り組みがなされていないことであります。
 地球環境予算は、総額で四千八百億円程度になっております。しかし、この中には原子力発電の研究開発予算が含まれており、地球の温暖化・砂漠化、熱帯雨林の減少、湾岸戦による原油の流出、油井の炎上による大気汚染など、国際的な環境保全に取り組むためには決して十分な予算額ではありません。さらに、国内的にも生活環境の改善、ごみ処理施策等に対する予算措置は、地方自治体の現場の声を反映するにはほど遠い状況であります。
 また、土地住宅問題については、地価を引き下げるための実効ある対策が見られず、サラリーマンが直面している住宅問題の解決は先送りされているのであります。特に地価税に関しては、当初予定されていた考えより大幅に後退しているのであります。土地保有課税の強化という面では一歩前進ではありますが、地価の引き下げあるいは資産格差の是正という地価税創設の所期の目的を果たすためには、十分な内容と言えないのであります。
 住宅対策にしても、需給計画の枠組みや宅地供給計画も地についたものとは言いがたく、大都市圏における住宅取得難の解消も到底不可能であります。我が党は、民間賃貸住宅入居者の家賃負担軽減のために、かねてから家賃補助制度の創設を提案しております。本予算案において、建てかえ住宅と自治体の借り上げ住宅に家賃補助の新しい予算措置を盛り込んだことは一歩前進のところと評価するところであります。今後、政府が本格的な家賃補助制度の導入に思い切って取り組むことを強く要望するものであります。
 反対する第四の理由は、本予算案では消費税の緊急是正措置が盛り込まれていないことであります。
 消費税については、第百十八回国会終了後、税制問題等に関する両院合同協議会で検討が行われてきたところであります。その結果、益税、運用益の是正、逆進性の緩和などについては、与野党間で意見の一致を見ていたところであります。しかし、本予算案には、そうした消費税の欠陥是正が盛り込まれておりません。少なくとも消費税の構造的欠陥については、緊急避難的措置として是正を図るべきであります。
 反対する第五の理由は、行財政改革の徹底などが行われず、財政健全化への努力が十分になされていない点であります。
 我が国財政は、昨年度特例公債依存体質を脱却したとはいえ、国債残高がいまだ百六十八兆円に上っています。また、国債費も歳出総額の二割を占めるなど、依然として厳しい状況にあります。昨年三月の財政制度審議会の建議では、公債依存度は五%以内に引き下げるといった今後の財政運営の目標が示されております。我が国として、生活関連社会資本の整備、租税負担率の著しい上昇の回避という面に配慮しつつ、財政の健全化に努力すべきであります。
 この点から見れば、本予算案における建設国債の発行減額は削減予定額をはるかに下回っており、財政の健全化を図るためには、国家公務員の軽減数の拡大を初め、行財政改革をさらに徹底していく必要があるのであります。私は、この際、我が国の財政健全化を進めるためになお一層の行財政改革を強く要求するものであります。
 反対する第六の理由は、防衛費が大幅に増額されていることであります。
 冒頭申し上げましたとおり、予算修正によって防衛費が削減されたことは評価するものでありますが、政府の基本的な防衛予算拡大基調は一向に改められておりません。新しい国際情勢を踏まえ、防衛政策を根底から見直すとともに、自衛隊の再編合理化を進め、防衛費の大幅削減を行うべきであります。
 以上、私は極めて重点的な項目について主な反対理由を申し述べました。
 最後に、政府に対し、中東湾岸の戦後復興と平和維持の確立、特に環境対策や民生安定については言葉ではなく積極的な実効ある対応を強く要望するとともに、国内的にも、土地住宅問題、生活環境や廃棄物処理問題、救急医療や看護婦問題、育児休業法の早期制定など、予算審議において提案、主張いたしました諸施策の速やかな実行を期待いたしまして、私の討論を終わります。(拍手)
#11
○議長(土屋義彦君) 山中郁子君。
   〔山中郁子君登壇、拍手〕
#12
○山中郁子君 私は、日本共産党を代表して、一九九一年度予算三案に対し、反対の討論を行います。
 まず初めに、私は、湾岸戦争が終結した今、我が国が真に世界の平和に貢献するためには、国際紛争の解決に当たって、武力を用いることを禁じた憲法の平和原則を堅持して我が国の自主性を貫くことが何よりも大切であることを強調するものであります。
 ところが海部総理は、さきに訪米された際、総理自身の言葉をかりれば、新しい世界秩序の枠組みの中で力を行使する警察の役割は米国にしか果たせないと述べ、世界の憲兵を自任するブッシュ大統領の世界戦略に全面的に協力する意向を表明されました。首脳会談でも総理は、アメリカを偉大な指導者、世界の誇りなどと持ち上げ、日本は常に米国とともにあると、どこまでもアメリカに追随する態度を明らかにしました。このような姿勢をさらに続けるならば、国内はもとより、国際的にもますます信頼や尊敬を失うだけであることをこの際厳しく指摘するとともに、日本は今こそ毅然とした自主的外交路線に転換すべきであることを強く求めるものであります。
 湾岸戦争後の世界の平和の問題について言えば、日本共産党は、さきに発表した緊急平和・軍縮提案の中で、民族自決権の侵害に対しては断固として対処するとともに、紛争の平和的解決に全力を尽くすべきことを強調しております。そして、今回のような事態の再発を防止するために、武器輸出を国際的規模で禁止し、核兵器を初めとする大量殺りく兵器を全面的に禁止することを提起いたしました。私は、これらの実現のために自主的で積極的なイニシアチブを発揮することこそ、世界に誇る先駆的な憲法の平和原則を持つ日本政府の厳粛な責務であることを深く確信するものであります。
 また、日ソ首脳会談が迫っておりますが、その重要なテーマである領土問題について、我が党は、第二次世界大戦後、本来日本の領土であった択捉、国後を含む千島列島ばかりか、北海道の一部であることが明白な歯舞、色丹まで領有するに至ったソ連の大国主義を厳しく批判してまいりました。これはまさに日本の主権にかかわる問題でありますから、日本政府がソ連に対しあくまでも自主性を堅持して、この原則上の問題をあいまいにしないことがとりわけ重要であることを指摘しておきます。
 次に、本予算案に反対する具体的な理由でありますが、その大きな柱の一つは、これが戦費支出、戦争協力並びに軍事費の一層の増額を行うものである点にあります。
 政府は、アメリカの求めるままに九十億ドル、すなわち一兆一千七百億円にも上る巨額の戦費を支出し、この戦費調達のための増税が今国民に押しつけられようとしているのですが、これは明らかに憲法の平和原則を踏みにじるものであります。その上、政府・自民党は、国連平和維持活動への協力を口実に、新たな海外派遣立法を計画しており、さらに掃海艇派遣も問題になっています。これらは将来の自衛隊派兵に道を開くものであり、我が党はこれらすべての策動に対し強く反対するものであることをことで改めて明らかにしておきます。
 政府・自民党は、世界から孤立しないためには金も人も協力しなければならないと繰り返し言っています。しかし、戦費援助といい、たび重なる自衛隊海外派兵策動といい、この間の自民党政府の対応こそ、かつての侵略戦争で悲惨な犠牲を強いられたアジア・太平洋諸国から、侵略戦争を反省していないものと厳しく非難されるところとなっているではありませんか。
 また、湾岸戦争後、世界が軍縮と軍事ブロック解体に直ちに踏み切るべきであることが一層明らかになってきているにもかかわらず、政府が全くこれとは反対に軍拡の道を歩もうとしていることは、重大な誤りだと言わなければなりません。例えば、一九九一年度から九六年度までの五年間で総額二十二兆七千五百億円にも上る新中期防計画を実行に移そうとしていることは、その何よりの証明であります。また、米軍へのいわゆる思いやり予算も、ODAすなわち政府開発援助も、アメリカの意向に沿った戦略援助の性格を強めながら、大幅に増額されています。我が党は、国民の血税をこのような憲法違反の戦費調達、戦争協力、さらには軍拡、日米軍事同盟路線の強化などのために支出することは断じて容認できません。
 反対するもう一つの大きな柱は、この予算案が国民生活を顧みないものになっている点であります。
 すなわち、高齢者の医療費自己負担分の大幅引き上げ、児童手当支給対象年齢の引き下げなどは、本来、政治が真っ先にその光を当てなければならない高齢者や子供たちに対する大変冷たい仕打ちではありませんか。一方、財界、大企業には、東京湾横断道路や空港プロジェクトなどその利益を優先する予算を組んでいるほか、依然として金融、税制などで手厚い保護を続けているのであります。さらに、消費税の存続に加えて、固定資産税の評価がえによる大増税、国保税の引き上げという三つの増税が予定され、国民の暮らしを一層苦しいものにしようとしています。
 日本共産党は、最悪の大衆課税である消費税を廃止するよう、改めて強く要求いたします。同時に、それが直ちにかなわない国会の政治条件のもとで、我が党はさしあたり、政府が国民の切実な願いにこたえて、生活必需品やそれに関連するサービスなどを完全な非課税とする緊急是正措置をとるよう強く要求するものであります。
 現在、一斉地方選挙後半戦を目前にして、地方政治でも住民無視が大きな問題になっています。その重要な一つが、一般市区町村だけでも集約すれば八兆円を超えている福祉切り捨てによる各種積立金のため込み問題です。これは、自民党政府が推進した臨調行革並びに地方自治体に押しつけた地方行革の結果によるものであります。このような押しつけを即刻中止し、これらの積立金が真に住民本位に使われるようになれば、地域住民の生活を守る上でも、地方の政治に地方自治の理念を取り戻す上でも、重要な役割を果たし得るでありましょう。
 最後に、私は、日本と世界の平和を確実に打ち立てるとともに、国民の暮らしを守り抜くためには、戦費調達・戦争協力経費の削除、新軍拡計画の撤回と軍事費の大幅削減、国民生活関連経費の大幅拡充など、予算の抜本的転換がどうしても必要であることを重ねて強調いたしまして、反対の討論を終わります。(拍手)
#13
○議長(土屋義彦君) 笹野貞子君。
   〔笹野貞子君登壇、拍手〕
#14
○笹野貞子君 私は、連合参議院を代表して、ただいま議題となっております平成三年度予算三案に対し、反対の討論を行います。
 全世界に衝撃を与えたイラク軍のクウェート侵攻に始まった湾岸戦争が終結して、早くも一カ月半が過ぎようとしております。昨年八月の湾岸危機発生以来、政府には戦争回避のための具体的な努力がほとんど見られなかったばかりか、米国からの戦費拠出要請をうのみにして、総額百十億ドルという巨額な戦費の拠出を行ってまいりましたが、これが戦争を否定した平和憲法を踏みにじった全く不当なものであることは論をまちません。
 のみならず、政府は、本来法律改正によらなければ不可能であるとこれまで国会で再三説明してきた自衛隊機の海外派遣を、事もあろうに特例政令を制定し、勝手に派遣できることにしたのです。政府みずからが前言を翻し特例政令というこそくな手段で切り抜けようとしたやり方は、議会制民主主義の根本を覆す暴挙と断ぜざるを得ません。戦争終結によって今や自衛隊機派遣は全く無用となったにもかかわらず、いまだに政府が特例政令廃止の手続をとろうとしないのは怠慢のそしりを免れず、政府の姿勢に強く抗議するとともに、一刻も早く特例政令廃止の手続をとることを強く要請し、以下、順次反対の理由を述べます。
 反対理由の第一は、九十億ドルの戦費調達のために六千五百二十億円の増税が盛り込まれていることです。
 政府は、多国籍軍によるイラク軍攻撃を故意に戦争と言わず、湾岸地域の平和回復活動と称して、米国から要請された九十億ドルの資金が戦費と呼ばれることを意図的に避けてきました。しかし、アメリカのブッシュ大統領みずからが湾岸戦争と呼び、この九十億ドルが戦費であったことは明らかです。まさに、平和憲法に違反していることは疑問の余地がありません。
 しかも、政府は、この拠出金が武器弾薬以外の生活関連、医療関連など六分野に使用されると言いながら、それを証明する受取証は公表しないとの国際取り決めがあることを盾に、それらを一切国会に提出しようとはしません。これこそ国民の血税を支出しているという意識に欠ける行政の独善であり、断じて許すことはできません。
 反対理由の第二は、福祉関連予算が抑制される一方、防衛関係費が相変わらず突出を続けていることです。
 東西対立の時代が終えんし、軍拡競争から軍縮の時代へと世界の潮流は大きく変化しているにもかかわらず、政府は新中期防衛力整備計画を策定し、向こう五年間の総額を二十二兆七千五百億円という膨大な資金を投入しようとしております。そのため、日本は今や米国、ソ連に次ぐ世界第三位の軍事大国になったと言われ、近隣諸国に脅威を与えつつあることは、平和憲法の理念に真っ向から対立するものと言わざるを得ません。
 その一方で、老人医療費の自己負担を大幅に引き上げようとしているばかりか、今後はスライド制を導入しようとしておりますが、危険分散という保険の原点を無視し、老人を医療から排除しようとするもので、このような弱者切り捨ての予算は到底認めることはできません。
 反対理由の第三は、第二段階を迎えた財政再建がほとんど進んでいないことであります。
 国民に多くの犠牲を強いる中で、財政再建計画は平成二年度ようやく達成されました。しかし、三年度は、特例国債発行こそ免れたものの、財政制度審議会から建議された建設国債の四千億円の削減計画はわずか二千五百二億円にとどまっております。さらに、百六十八兆円にも達する国債残高の減債には全く手がつかず、加えて、政府が一刻も早く処理したいと言ってきた隠れ借金は、五十九年度に交付税特別会計から継承した運用部借入金のうち三千八百五十六億円を返済することにしているものの、その一方では地方財政対策に伴う特例加算等四千六百七十一億円を新たに繰り延べするなど、隠れ借金は逆に増加しており、このような政府の財政運営は到底容認できるものではありません。
 反対理由の第四は、国民負担率が政府が十年後に目標としていた水準に早くも達し、今後も上昇し続けようとしていることです。
 政府は、今後の高齢化社会においても国民負担率をヨーロッパ先進国の五〇%よりかなり低い水準にとどめるとの目安を掲げ、十年後の水準を四〇%から四一%とする見通しを示してきました。しかし、二年度の見込みは三九・五%、三年度は三八・九%にまで達しており、十年後の目標である四〇%とほとんど変わらない水準に達しているのです。このまま放置しておけば、過去の上昇率から見て、今後五年以内に、政府がリミットとしている四〇%台半ばの水準に達してしまうおそれが十分あると言わなければなりません。にもかかわらず、政府は言を左右にして具体的な負担率抑制の手段を何ら示し得ず、このような国民を愚弄した政策は絶対に認めることはできません。
 最後に、海部内閣の最重要課題である政治改革が一向に進まず、逆に後退に後退を重ね、今や空中分解寸前の状態にあるのは、総理の指導力の欠如にあることは火を見るより明らかです。これこそ政治改革に対する国民の信頼を真っ向から裏切るものと断ぜざるを得ません。政治改革を骨抜きにしようとする海部内閣に強く抗議し、私の反対討論を終わります。(拍手)
#15
○議長(土屋義彦君) 足立良平君。
   〔足立良平君登壇、拍手〕
#16
○足立良平君 私は、民社党・スポーツ・国民連合を代表いたしまして、ただいま議題となっております平成三年度予算三案に対して、反対討論を行うものでございます。
 湾岸地域の平和回復のため、九十億ドルの財政支援の財源確保について、政府は当初、増税ですべてを賄うとの案を提出いたしましたが、我が党の要求を入れ、増税部分を圧縮するなどして当初案を修正したことは率直に評価するものであります。
 しかしながら、平成三年度予算案は、依然として数多くの欠陥と矛盾をはらんでおります。つまり、今日の我が国の緊要な課題は、一つには、経済力に見合った豊かな生活が保障される生活先進国、二つには、物質的な豊かさのみでなく、日本の伝統、文化が開花する文化先進国、そして三つには、世界平和、自由と人権の発展、地球環境の保全に寄与する国際協力先進国を早急に建設することであります。にもかかわらず、政府は、この課題を実現するための哲学を持たず、具体的施策も予算措置も欠いているのであります。
 以下、予算案に反対する理由を具体的に申し述べます。
 まず第一の理由は、相変わらず既得権益と官庁の縄張りに縛られ、国民生活優先予算とは言い得ないことであります。
 我が国は、今日、世界の先進国中、スイスに次いで一人当たり国内総生産が高い経済大国となったにもかかわらず、国民の日常生活にはそれにふさわしい豊かさが感じられません。このような状況を正し、国民一人一人がゆとりと潤いのある生活ができる生活先進国を実現する具体策こそ今最も求められているのであります。
 生活先進国達成のためには、まず住宅、下水道、都市公園など、欧米先進国に比較して立ちおくれている国民生活に直結した社会資本の整備を強力に推し進めていく必要があります。しかし、対米公約である四百三十兆円の公共投資計画の初年度に当たる平成三年度においても、政府がわずか二千億円の生活関連枠を設けるという小手先の措置を講ずるのみで、基本的には従来の固定的、硬直的配分にメスを入れなかったことに対し、厳しく反省を求めるものであります。
 また、各地域の実情に応じたきめ細かな配分が行われておらず、主体的な地域づくりという視点が欠落した中央集権型予算編成が続けられております。
 さらに、民社党は、サラリーマン、女性、青年がみずからの価値観とライフスタイルによって快適な生活が送れるよう、育児休業法の早期制定、労働時間の短縮、四月二十九日から五月五日までの「太陽と緑の週」の設置、公共賃貸住宅の抜本的拡充などを求めてまいりましたが、十全な措置が講ぜられておりません。
 加えて、重要なことは、福祉、教育などの切り捨てが行われていることであります。我々の主張してきた老齢福祉年金の引き上げ、老人保健制度の公費負担率引き上げ、ホームヘルプサービス、ショートステイサービス及びデイサービスの計画的な事業拡大、並びにそのためのマンパワーの確保が着実に行われていないことは遺憾であります。特に物価対策につきましては、政府の積極的な姿勢が見られません。内外価格差の問題に関しても、西暦何年までに日本の物価を例えばニューヨーク並みに引き下げるという具体的な目標も定めずに、場当たり的な対応を続けている政府の姿勢に失望の念を禁じ得ません。
 反対の第二の理由は、消費税の欠陥是正や政策減税など、重要な税制改革が欠落している点であります。
 せっかく与野党でまとまった消費税の欠陥解消策は、今日いまだに放置されたままとなっております。また、家賃控除制度の創設、パート・内職減税、財形貯蓄減税、通勤費減税等の政策減税の実現、物価調整減税制度やサラリーマンのための実効ある必要経費申告制度の確立など、一連の我々の提言が盛り込まれなかったことはまことに遺憾であります。
 反対の第三の理由は、行財政改革が不十分なものにとどまっていることであります。
 今日まで民社党が一貫して求めてまいりました中央省庁の統廃合、地方出先機関の原則廃止、補助金行政の抜本的見直し、第二交付税制度の創設などの行政改革及び新たな財政指標の設定、隠れ借金の返済、消費税率引き上げの歯どめ、政府保有の土地・株式売却などの財政再建計画の策定、実施を改めて政府に要求するものであります。
 反対の第四の理由は、国際秩序及び自由主義経済維持のための役割に関して、我が国において明確な外交理念も政府の体制も確立されていないことであります。
 我が国の安全保障のために欧米各国との協調体制を構築することは当然のこととして、とりわけ、我が国の地政的位置から、周辺のアジア各国との信頼関係樹立を最重視しなければなりません。しかし、今日までアジアの民生安定のためにODAを中心に毎年多額の援助を行いながらも、アジア各国において平和国家としての我が国への信頼感が依然として醸成されていないことは、極めて遺憾なことと言わざるを得ません。
 加えて、三月十一日付のワシントン・ポスト紙に、クウェート政府は国連に基づく国際協調への参加三十カ国の名を挙げて感謝広告を掲載いたしましたが、その中に日本の名はありませんでした。今回の湾岸戦争で、日本のみが全国民が痛みを感ずる増税までして総額百三十億ドルもの貢献をしたにもかかわらず、であります。こうした結果に対する政府の責任は極めて重大と言わざるを得ません。
 今後とも、日本人一人一人が汗を流し、時には痛みに耐えながら、世界の秩序維持と自由貿易体制の堅持のために努力することが世界から求められるでありましょう。資源、エネルギー、食糧のほとんどすべて、あるいはその大半を海外に依存する我が国が今後とも存続し、この狭い日本列島に一億三千万人もの国民が豊かな生活を享受していくためには、世界が平和で、自由な貿易体制が堅持されることが何よりも必要不可欠な条件であります。我が国としては、貢献といった第三者的立場でなく、主体的に国際平和戦略を構築していかなければならないことを最後に強調して、私の反対討論を終わります。(拍手)
#17
○議長(土屋義彦君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#18
○議長(土屋義彦君) これより三案を一括して採決いたします。
 表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、御投票を願います。
 議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。
   〔議場閉鎖〕
   〔参事氏名を点呼〕
   〔投票執行〕
#19
○議長(土屋義彦君) 投票漏れはございませんか。――投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。
   〔投票箱閉鎖〕
#20
○議長(土屋義彦君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。
   〔議場開鎖〕
   〔参事投票を計算〕
#21
○議長(土屋義彦君) 投票の結果を報告いたします。
  投票総数         二百四十六票
  白色票            百十一票
  青色票           百三十五票
 よって、三案は否決されました。(拍手)
    ―――――――――――――
 賛成者(白色票)氏名       百十一名
      青木 幹雄君    秋山  肇君
      井上 吉夫君    井上 章平君
      井上  孝君    井上  裕君
      伊江 朝雄君    石井 一二君
      石井 道子君    石川  弘君
      石原健太郎君    石渡 清元君
      板垣  正君    岩崎 純三君
      岩本 政光君    上杉 光弘君
      遠藤  要君    小野 清子君
      尾辻 秀久君    大河原太一郎君
      大木  浩君    大島 友治君
      大島 慶久君    大城 眞順君
      大鷹 淑子君    大塚清次郎君
      大浜 方栄君    合馬  敬君
      岡田  広君    岡野  裕君
      岡部 三郎君    長田 裕二君
      加藤 武徳君    狩野 明男君
      鹿熊 安正君    梶原  清君
      片山虎之助君    鎌田 要人君
      木宮 和彦君    北  修二君
      久世 公堯君    沓掛 哲男君
      熊谷太三郎君    倉田 寛之君
      木暮 山人君    後藤 正夫君
      佐々木 満君    斎藤栄三郎君
      斎藤 十朗君    斎藤 文夫君
      坂野 重信君    沢田 一精君
      山東 昭子君    清水嘉与子君
      下稲葉耕吉君    下条進一郎君
      陣内 孝雄君    須藤良太郎君
      鈴木 省吾君    鈴木 貞敏君
      関口 恵造君    田沢 智治君
      田代由紀男君    田中 正巳君
      田辺 哲夫君    田村 秀昭君
      高木 正明君    高橋 清孝君
      竹山  裕君    谷川 寛三君
      名尾 良孝君    中曽根弘文君
      中西 一郎君    中村 太郎君
      仲川 幸男君    永田 良雄君
      永野 茂門君    成瀬 守重君
      西田 吉宏君    野沢 太三君
      野末 陳平君    野村 五男君
      服部 安司君    初村滝一郎君
      林田悠紀夫君    原 文兵衛君
      平井 卓志君    平野  清君
      福田 宏一君    藤井 孝男君
      藤田 雄山君    星野 朋市君
      真島 一男君    前島英三郎君
      前田 勲男君    松浦  功君
      松浦 孝治君    松尾 官平君
      宮崎 秀樹君    宮澤  弘君
      向山 一人君    村上 正邦君
      本村 和喜君    守住 有信君
      森山 眞弓君    柳川 覺治君
      山岡 賢次君    山口 光一君
      山本 富雄君    吉川  博君
      吉川 芳男君
    ―――――――――――――
 反対者(青色票)氏名      百三十五名
      会田 長栄君    青木 薪次君
      赤桐  操君    穐山  篤君
      一井 淳治君    糸久八重子君
      翫  正敏君    稲村 稔夫君
      岩本 久人君    上野 雄文君
      小川 仁一君    及川 一夫君
      大渕 絹子君    大森  昭君
      梶原 敬義君    粕谷 照美君
      菅野  壽君    喜岡  淳君
      北村 哲男君    久保  亘君
      久保田真苗君    日下部禧代子君
      國弘 正雄君    栗村 和夫君
      小林  正君    佐藤 三吾君
      櫻井 規順君    清水 澄子君
      篠崎 年子君    庄司  中君
      菅野 久光君    鈴木 和美君
      瀬谷 英行君    田渕 勲二君
      竹村 泰子君    谷畑  孝君
      谷本  巍君    種田  誠君
      千葉 景子君    対馬 孝且君
      角田 義一君    田  英夫君
      堂本 暁子君    西岡瑠璃子君
      西野 康雄君    野田  哲君
      野別 隆俊君    浜本 万三君
      肥田美代子君    深田  肇君
      福間 知之君    渕上 貞雄君
      細谷 昭雄君    堀  利和君
      前畑 幸子君    松前 達郎君
      松本 英一君    三重野栄子君
      三上 隆雄君    三石 久江君
      村沢  牧君    村田 誠醇君
      本岡 昭次君    森  暢子君
      八百板 正君    矢田部 理君
      安恒 良一君    安永 英雄君
      山口 哲夫君    山田 健一君
      山本 正和君    吉田 達男君
      渡辺 四郎君    猪熊 重二君
      及川 順郎君    太田 淳夫君
      片上 公人君    刈田 貞子君
      黒柳  明君    木庭健太郎君
      白浜 一良君    高桑 栄松君
      常松 克安君    鶴岡  洋君
      中川 嘉美君    中西 珠子君
      中野 鉄造君    針生 雄吉君
      広中和歌子君    三木 忠雄君
      峯山 昭範君    矢原 秀男君
      和田 教美君    諫山  博君
      市川 正一君    上田耕一郎君
      小笠原貞子君    神谷信之助君
      沓脱タケ子君    近藤 忠孝君
      高崎 裕子君    立木  洋君
      橋本  敦君    林  紀子君
      山中 郁子君    吉岡 吉典君
      吉川 春子君    粟森  喬君
      井上 哲夫君    池田  治君
      磯村  修君    乾  晴美君
      笹野 貞子君    新坂 一雄君
      高井 和伸君    中村 鋭一君
      古川太三郎君    星川 保松君
      山田耕三郎君    足立 良平君
      井上  計君    猪木 寛至君
      勝木 健司君    小西 博行君
      三治 重信君    田渕 哲也君
      寺崎 昭久君    橋本孝一郎君
      山田  勇君    今泉 隆雄君
      喜屋武眞榮君    下村  泰君
      西川  潔君    紀平 悌子君
      小山 一平君
    ―――――――――――――
#22
○議長(土屋義彦君) ただいまの結果、平成三年度一般会計予算外二案について、本院は衆議院から両院協議会を求められることになります。
 これにて休憩いたします。
   午前十一時三十九分休憩
     ―――――・―――――
   午後零時三十一分開議
#23
○議長(土屋義彦君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 先ほど衆議院から、平成三年度一般会計予算外二案について、国会法第八十五条第一項の規定により、両院協議会を求められました。
 これより、平成三年度一般会計予算外二案に関する両院協議会の協議委員十名の選挙を行います。
#24
○稲村稔夫君 両院協議会協議委員の選挙は、その手続を省略し、議長において指名することの動議を提出いたします。
#25
○常松克安君 私は、ただいまの稲村君の動議に賛成いたします。
#26
○議長(土屋義彦君) 稲村君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#27
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、平成三年度一般会計予算外二案に関する両院協議会の協議委員に稲村稔夫君、佐藤三吾君、菅野久光君、角田義一君、安恒良一君、及川順郎君、白浜一良君、吉岡吉典君、粟森喬君及び足立良平君を指名いたします。
 これより直ちに両院協議委員の正副議長を選挙されることを望みます。
 両院協議会の結果の報告を待つため、暫時休憩いたします。
   午後零時三十三分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時十一分開議
#28
○議長(土屋義彦君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 平成三年度一般会計予算外二件両院協議会参議院協議委員議長から報告書が提出されました。
 この際、報告を求めます。協議委員議長安恒良一君。
    ―――――――――――――
   〔安恒良一君登壇、拍手〕
#29
○安恒良一君 平成三年度一般会計予算外二件両院協議会の経過及び結果について御報告申し上げます。
 本院協議委員は、先ほどの本会議におきまして議長より指名せられました後、直ちに協議委員議長及び副議長の互選を行い、その結果、協議委員議長に私、安恒良一が、副議長に及川順郎君がそれぞれ選任されました。
 なお、衆議院側におきましては、渡部恒三君が協議委員議長に、増岡博之君が副議長に選任されました。
 両院協議会の初会の議長はくじにより決することとなっておりますので、開会に先立ち抽せんを行いました結果、衆議院側協議委員議長の渡部君が議長に当選されました。
 協議会におきましては、まず、衆議院側の鹿野道彦君から、平成三年度予算は、真に必要な財政需要に適切に対応しつつ、歳出の徹底した見直し、合理化を行う等、現状において編成し得る最良、最善の予算であること、財政改革に向けて引き続き真剣な努力が払われていること、国民生活の質の向上、活力ある福祉社会の形成に向けて十分な配慮がなされていること、節度ある防衛予算が計上されていること、国際社会への貢献を積極的に推進するための予算措置が図られていること等の理由で賛成、次に、本院側佐藤三吾君から、平成三年度予算が防衛関係費突出、社会保障関係費後退の予算となっていること、生活関連社会資本整備に重点配分すると言いながら、公共事業関係費の配分率が改められていないこと、政府の税収見積もりに疑問があるほか、税収見積もりの積算内容がつまびらかでないこと、平成三年度の租税及び社会保障負担率が昭和六十三年三月の国民負担率に関する仮定試算の目標値に十年早く到達していること、国民が撤廃ないし構造欠陥是正を求める消費税が導入時そのままの内容で組み込まれていること、特例公債依存脱却の第一段階の財政再建に引き続き、第二段階の財政再建を実施することが政府の責務であるのに、その推進が足踏みしていること等の理由によって反対と、それぞれ議決の趣旨の説明が行われました。
 直ちに協議に移りましたところ、本院側協議委員の白浜一良君、吉岡吉典君、粟森喬君及び足立良平君から、また、衆議院側協議委員の大石千八君から、それぞれ種々の発言があり、双方において熱心な意見交換が行われました。
 懇談の中で、両院協議会のあり方について、憲法第六十条の趣旨を生かすため、予算についても両院の歩み寄りによって成案が得られるよう、今後の運営改善を図るようにされたい旨の発言があり、両院で研究することを申し合わせました。
 かくて、協議終結に当たり、本院側の及川順郎君から、両院協議会としては、参議院側が指摘した平成三年度予算三案に反対する理由として掲げた諸事項を除去することによって本予算が成立できるよう衆議院側に協力を要請する旨の意見が述べられました。また、衆議院側の近藤鉄雄君からは、平成三年度予算は国民生活にとって欠くことのできないものであり、一日も早く成立することが望ましい旨の意見が述べられました。
 結局、意見の一致を見るに至らず、成案が得られませんでした。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#30
○議長(土屋義彦君) 平成三年度一般会計予算外二案につきましては、両議院の意見が一致いたしませんので、憲法第六十条第二項の規定により、衆議院の議決が国会の議決となります。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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