くにさくロゴ
【PR】姉妹サイト
 
#1
第120回国会 本会議 第21号
平成三年四月二十四日(水曜日)
   午前十時二分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第二十一号
  平成三年四月二十四日
   午前十時開議
 第一 昭和六十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和六十二年度特別会計歳入歳出決算、昭和六十二年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和六十二年度政府関係機関決算書
 第二 昭和六十二年度国有財産増減及び現在額総計算書
 第三 昭和六十二年度国有財産無償貸付状況総計算書
 第四 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とバングラデシュ人民共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
 第五 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とブルガリア共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
 第六 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とフィンランド共和国との間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)
 第七 国際通貨基金協定の第三次改正の受諾について承認を求めるの件(衆議院送付)
 第八 著作権法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第九 道路法及び駐車場法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一〇 河川法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一一 港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一二 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、中部運輸局岐阜陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件(衆議院送付)
 第一三 電波法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一四 食品流通構造改善促進法案(内閣提出、衆議院送付)
 第一五 産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一六 商品投資に係る事業の規制に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一七 国家公務員退職手当法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一八 児童手当法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 第一九 戦傷病者戦没者遺族等援護法及び戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、国家公務員等の任命に関する件
 一、日程第一より第一九まで
 一、国務大臣の報告に関する件(平成元年度決算の概要について)
 一、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、地域雇用開発等促進法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、中小企業における労働力の確保のための雇用管理の改善の促進に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 一、地価税法案(内閣提出、衆議院送付)
     ―――――・―――――
#3
○議長(土屋義彦君) これより会議を開きます。
 この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
 内閣から、臨時行政改革推進審議会委員に西原春夫君を任命することについて、本院の同意を求めてまいりました。
 内閣申し出のとおり、これに同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#4
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、これに同意することに決しました。
     ―――――・―――――
#5
○議長(土屋義彦君) 日程第一 昭和六十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和六十二年度特別会計歳入歳出決算、昭和六十二年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和六十二年度政府関係機関決算書
 日程第二 昭和六十二年度国有財産増減及び現在額総計算書
 日程第三 昭和六十二年度国有財産無償貸付状況総計算書
 以上三件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。決算委員長及川一夫君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔及川一夫君登壇、拍手〕
#6
○及川一夫君 ただいま議題となりました昭和六十二年度決算外二件につきまして、決算委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 昭和六十二年度決算は、昭和六十三年十二月三十日国会に提出され、平成元年十二月十三日当委員会に付託となり、また、昭和六十二年度国有財産関係二件は、平成元年一月二十七日国会に提出され、同日当委員会に付託となりました。
 当委員会は、本件決算外二件を一括議題とし、国会の議決した予算が法規に基づき、厳正かつ効率的に執行されたかどうかを審査し、あわせて政府施策の全般について広く国民的視野から実績批判を行い、その結果を将来の予算策定及びその執行に反映させるべきであるとの観点に立ち、審査を行ってまいりました。
 全省庁を対象に十一回に及んだ委員会質疑では、昭和六十二年度税収見積もりと決算額の乖離、公共事業費の繰り越しと予算執行の適正化、廃棄物処理の現状と抜本策の必要性、国有林野事業特別会計の立て直し、ODA検査機能の拡充強化、土地利用計画と地価対策、原子力船「むつ」の問題点、公務員の綱紀粛正、わかりやすい決算表示などについて論議が交わされましたが、詳細は会議録に譲りたいと存じます。
 従来、決算の議決方式は、第一に決算を是認する、第二に内閣に警告するから成っておりましたが、昭和六十一年度決算と同様に今回も警告につきまして意見が一致せず、決算を是認するか否かの議決のみを行うこととなりました。
 質疑を終わり、討論に入りましたところ、日本社会党・護憲共同を代表して会田理事、公明党・国民会議を代表して猪熊理事、日本共産党を代表して諫山委員、連合参議院を代表して高井委員より、それぞれ本件決算外二件を是認することに反対の旨の意見が述べられ、また自由民主党を代表して守住理事より、本件決算外二件を是認することに賛成の旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、昭和六十二年度決算、昭和六十二年度国有財産関係二件を順次採決に付しましたところ、これら三件はいずれも多数をもって是認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#7
○議長(土屋義彦君) 三件に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。西岡瑠璃子君。
   〔西岡瑠璃子君登壇、拍手〕
#8
○西岡瑠璃子君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、昭和六十二年度決算外二件につき是認に反対することを表明し、以下、その理由を述べたいと思います。
 六十二年度予算は当初、当時の中曽根首相が大型間接税は絶対に導入しませんという前年の衆参同日選挙の公約をほごにして、大型間接税である売上税の導入を企図し、売上税を盛り込んだ予算案として提出されました。総理の公約違反に多くの国民の怒りが盛り上がり、反対の渦の中、自民党による衆議院での強行採決、徹夜国会という異常な事態の中で売上税法案が廃案となりました。
 今、六十二年度決算書を見ますとき、こうした売上税問題はその痕跡さえうかがうことができませんが、六十二年度予算がこうしたいわくつきの予算であったことを指摘しておきたいと思います。
 その後、売上税とともに一たんは廃案となった大衆増税のマル優廃止が強行される一方で、バブル経済が進行するなど、六十二年度の税財政運営には極めて多くの問題があります。
 第一に、税収見積もりの大幅な見込み違いの問題です。
 補正後予算との比較では三兆七千億円余の増収で、誤差率は八・六%ですけれども、当初予算の税収見込みと比較しますと、年度途中の減税額一兆八千億円余を含めて七兆四千億円余の増収になり、実に一八%もの見込み違いが生じたことになります。かつて大平内閣のとき、税収の見込み違いから数兆円の歳入欠陥を生じ、時の大蔵省主税局長が辞表を提出したことがありました。減収と増収の違いはありましても、これほどの税収見込みの誤りにだれ一人真剣に責任を自覚する者がいないという事実を見ますとき、六十二年度予算では、当初予算の税収見積もりを低く抑え、売上税とマル優廃止という大衆増税を導入する環境づくりを図ったのではないかと言われても仕方がないと思うのです。
 第二に、円高不況対策を名分に節度のない金融緩和政策をとり続け、株と土地を中心にバブル経済をつくり出したことです。
 六十二年中の資産価値の増加は、土地で三百六十兆円、株式で百二十六兆円、計四百八十六兆円もあり、実に当該年度の国民総生産三百五十一兆円の一・四倍にも上りました。この一年間に、日本の企業、労働者、農民など国民のすべてが稼ぎ出した所得の一・四倍もの額が、土地や株の所有者の資産として増加したわけです。持つ者と持たざる者との格差が極端に増大してバブル現象を生み、経済面だけでなく社会的にも大きなひずみを生み出しました。特に、地価の高騰によって大都市圏を中心にサラリーマンなど庶民から持ち家の夢を奪ったことは、戦後の政治史上に一大失政として記録されるに違いありません。
 第三に、財源難と財政再建を理由として厳しい歳出の抑制を図り、社会保障費を初め国民生活にかかわりの深い経費に大なたを振るう一方で、世界的な緊張緩和の潮流に逆行して防衛関係費を突出して増額させ、軍事大国化を推し進めたことです。
 六十二年度予算では、社会保障関係費が六十一年度当初予算に比べて二・六%増に抑制されたのに対し、防衛関係費は五・四%も増大しております。当時、ソ連は既に新思考外交を展開し、前年の七月には時のゴルバチョフ書記長がウラジオストクにおいてアジア地域の緊張緩和を呼びかけていたにもかかわらず、政府はこうした呼びかけを無視し、アジア情勢は不安定であるとか、基盤的防衛力整備が必要であるとかなどの理由を並べて軍事力の拡大を進めたのであります。以後の北東アジアの情勢を見ますとき、中ソの和解、南北朝鮮の対話促進、日朝国交回復交渉の開始、さきのゴルバチョフ・ソ連大統領の来日と、緊張緩和の流れはますます大きくなり、政府の唱えてきた理由が根拠のないものであったことは明白となっています。
 最後に、後を絶たない税金のむだ遣いについて指摘しておかなければなりません。
 会計検査院の昭和六十二年度決算検査報告においては、二百九件、総額百七億九百四十七万円のむだ遣いが指摘されました。中でも、不当事項は百七十件、四十一億三千九百九十九万円にも上っております。政府は、毎年、これらの指摘事項については再発防止に努めるというような答弁を繰り返しておりますが、実効は一向に上がっておりません。
 私は、税金のむだ遣いの最たるものとして、原子力船「むつ」の問題を特に指摘したいと思います。
 原子力船「むつ」は、当初、建造費等百四十億円で海洋観測船として建造が始まったことは御承知のとおりであります。初航海から放射能漏れ事故を起こし、むつ市の母港への帰港を拒否されて漂流する事態となり、修理のために長崎県の佐世保港に回航した後も、新母港の建設を余儀なくされるなど、「むつ」の運命は政府の場当たり的な原子力船開発政策に翻弄され続けたのであります。この十八年間に数々の致命的な故障を重ね、廃船とすべしとのたび重なる国会での指摘にもかかわらず、政府は当初の計画に固執し、事業を強行継続いたしました。平成二年度まででも一千百二十六億円もの巨費を投じて、実験船としての成果もほとんどおさめることなく、「むつ」はここ一、二年のうちに廃船になろうとしております。ずさんな計画にこだわり、国民の血税を浪費した政府の責任を厳しく指弾しておかなければならないと思います。
 このような欠陥を数多く含む昭和六十二年度決算外二件は、到底是認することはできません。加えて、是認されないことを理由として警告書を出さないことには納得できないことを表明し、私の反対討論を終わります。(拍手)
#9
○議長(土屋義彦君) 守住有信君。
   〔守住有信君登壇、拍手〕
#10
○守住有信君 私は、自由民主党を代表して、昭和六十二年度決算外二件に対して、これを是認することに賛成の討論を行うものであります。
 是認に賛成する第一の理由は、昭和六十二年度の経済運営により、昭和六十一年十一月にスタートした史上第二位の、もしかすれば第一位にまでなりそうな長期経済成長の基盤が固まったからであります。
 すなわち、昭和六十二年度の経済は、円高による不況からようやく脱した段階に年度初めを迎えましたが、内需を中心とした景気の持続的拡大、雇用の拡大及び地域経済の活性化等の国内経済の課題と、我が国の国際社会の地位にふさわしい役割と責任を担うため、対外不均衡を是正し、自由貿易体制を維持強化するという国際的な課題を背負っておりました。一年間の経済の実績を見ますと、個人消費が堅調に推移し、民間投資、公共投資とも増加するなど、経済は回復から拡大局面となり、実質経済成長率は当初見通しの三・五%を一・七%も上回る五・二%となり、一方、消費者物価の上昇率は〇・五%にとどまるという理想的な姿を示したのであります。また、緊急経済対策の着実な実施により、対外不均衡の是正、調和ある対外経済関係の形成が行われたのであります。
 賛成する第二の理由は、この間の財政運営が極めて適切であり、財政の重要な機能である景気調整機能を十分に発揮せしめたことであります。
 すなわち、予算編成がなされた後、円高が一層進みました。そのときに当たり、緊急経済対策を作成するとともに、その政策の中核として、年度早々ではありましたが補正予算を作成し、公共事業を柱とする需要拡大策を実施したのであります。また、前年度補正に引き続き、赤字国債依存を避けた新たな税外収入財源としてNTT民営化に伴う株式売却益を財源とし、将来の返済を前提とした無利子融資制度も活用され、その結果、経済は息切れすることなく成長し、雇用及び地域経済にも大きく寄与いたしました。ところが、この景気刺激策について、土地価格の上昇を生んだという批判をする人もあります。けれども、当時の野党の代表者は、政府の補正では内需拡大に不十分だと当時論じておりました。結果から見まして、補正の規模は適切でした。野党の言い分を聞いておれば、土地価格はもっと上昇し、ゴー・アンド・ストップは避けられなかったことでしょう。
 賛成する第三の理由は、財政再建がこの年度にめどがついたということであります。
 昭和六十五年度を目標に赤字公債から脱却することを目指した新財政再建七カ年計画は、その期間の半ばに達した時点においてもその歩みは遅々としておりました。野党の諸君から、増税なき財政再建路線の破綻という批判をしばしば受けたのであります。しかし、昭和六十二年度後半から税収の急激な伸びがあり、それを利用しての赤字公債発行額の縮小を年度内でも行い、財政再建に重要な一歩を刻みました。税収の伸びは政府も我が党も予期したわけではなく、その意味では幸運に恵まれたとも言えますが、しかし、その幸運の基礎には、長い間ゼロシーリングあるいはマイナスシーリングによる地道な行財政改革があったればこそであります。
 第四に、資源配分が重点的に行われたことを述べたいと思います。
 この年度の決算額の対前年度比を見ますと、経済協力費が一七・七%増加いたしております。予算がふえただけでなく、決算においてふえているということは、その執行が順調に行われていることであり、世界一の黒字国として、国際社会の一員としての日本の果たすべき義務を適切に果たしたことを示すものとして、関係各位に敬意を表します。また、公共事業費の伸びも五・五%となっていますが、その前の三年度間の平均がマイナスの一%であったことから見て、景気の観点からの政策転換の効果を示すと言えると思います。さらに、防衛費において、補正による減額及び決算による不用額を出していますが、円高による航空機購入費の節約ができたためであり、とかく予算の枠は消化してしまおうという官庁会計のあしき伝統に染まっていない防衛庁を示すものであります。当然とはいえ、シビリアンコントロールの成果ではないかと思います。
 なお、財政執行上の個々の問題につきましては、会計検査院の指摘を受けた事項のほか、委員会において我が党からも繰り越しの増加、看護婦の労働条件等々について反省すべき点を指摘いたしておりますが、政府は、今後一層財政の効率化と行政の適正化に努め、国民の信託にこたえるよう要望いたします。
 最後に、決算の議決について一言申し上げます。
 昭和六十一年度決算議了の際、参議院においては史上初めての決算の否認という事態がありました。これに対し、衆議院では異議がないという議決を行っております。決算の否認はその内容に影響するものではないということは明らかですが、その政治的責任は当然であります。しかし、衆参の意見が異なった場合、そのどちらを尊重すべきか、あるいは政治責任のあり方についてはっきりしたルールはありません。私は、結局のところ、財政運営をした政党に再び政権をゆだねるかどうか、国民の判断にまつしかないと思います。
 そこで顧みますと、本院で昭和六十一年度決算が否認されたのは一昨年の暮れであります。その後衆議院の総選挙が行われ、国民は政権政党として自民党を選んだのであります。したがって、昭和六十一年度決算についての政治責任は解除されていると見るのが至当であろうと思います。
 今、昭和六十二年度決算の最終に当たり、再び決算を否認する動きがあります。決算を否認しても、決算がなくなるわけではなく、決算の数字が変わるわけでもありません。それなのに政治的思惑で否認しようとすることは、決算審査の本来の役割を軽視し、政治的立場の違いを示す場として利用するだけになってしまうのではないでしょうか。
 野党の諸君の猛省を促し、私の賛成討論を終わります。(拍手)
#11
○議長(土屋義彦君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#12
○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。
 まず、日程第一の昭和六十二年度決算について採決をいたします。
 本件決算を是認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#13
○議長(土屋義彦君) 少数と認めます。
 よって、本件決算は是認しないことに決しました。(拍手)
 次に、日程第二の国有財産増減及び現在額総計算書及び日程第三の国有財産無償貸付状況総計算書を一括して採決いたします。
 両件を是認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#14
○議長(土屋義彦君) 少数と認めます。
 よって、両件は是認しないことに決しました。(拍手)
     ―――――・―――――
#15
○議長(土屋義彦君) 日程第四 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とバングラデシュ人民共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件
 日程第五 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とブルガリア共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件
 日程第六 所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とフィンランド共和国との間の条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件
 日程第七 国際通貨基金協定の第三次改正の受諾について承認を求めるの件
  (いずれも衆議院送付)
 以上四件を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長岡野裕君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔岡野裕君登壇、拍手〕
#16
○岡野裕君 ただいま議題となりました条約四件につきまして、外務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、バングラデシュとの租税条約及びブルガリアとの租税条約は、我が国と両国との間でそれぞれ二重課税の回避方法等を定めたものでありまして、その内容は、いずれも従来我が国が諸外国と締結してきております租税条約と同様、OECDモデル条約案に基本的に沿ったものであります。
 次に、フィンランドとの租税条約改正議定書は、フィンランドの税制改正に伴うものでありまして、同国における対象税目の一部及び同国の二重課税の排除方式を改正しようとするものであります。
 次に、国際通貨基金協定の第三次改正は、IMFに対する債務の履行遅滞の増大に対処するため、IMF協定上の義務の不履行を続けている加盟国の投票権の停止等を規定するものであります。
 委員会におきましては、今回の租税条約締結の目的、我が国と相手国との経済関係、租税条約の乱用防止策、IMFにおける投票権停止措置の妥当性、IMF協定改正と第九次増資との関係等の諸問題について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終え、討論に入りましたところ、日本共産党の立木委員より四件に反対する旨の意見が述べられました。
 次いで採決の結果、四件はいずれも多数をもって承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#17
○議長(土屋義彦君) これより四件を一括して採決いたします。
 四件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#18
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、四件は承認することに決しました。
     ―――――・―――――
#19
○議長(土屋義彦君) 日程第八 著作権法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。文教委員長下稲葉耕吉君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔下稲葉耕吉君登壇、拍手〕
#20
○下稲葉耕吉君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、著作隣接権制度等の一層の充実を図るため、レコードの貸与に関する権利を外国の実演家及びレコード製作者にも認めるとともに、著作隣接権の保護期間を三十年から五十年に延長するほか、レコード保護条約に加入した一九七八年以前の外国レコードについて輸入盤からの無断複製等も禁止するなどの措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、参考人の意見を聴取するとともに、外国レコードの貸与に関する円満な利用秩序の形成のあり方、著作権をめぐる国際的動向と我が国の対応、文献複写に関する著作権の集中的処理体制の確立、著作権思想の普及策、著作権保護の実効性を確保するための方策などの諸問題について熱心な質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。
 質疑を終わり、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、私的録音・録画問題への対応など六項目の附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#21
○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#22
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#23
○議長(土屋義彦君) 日程第九 道路法及び駐車場法の一部を改正する法律案
 日程第一〇 河川法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。建設委員長矢田部理君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔矢田部理君登壇、拍手〕
#24
○矢田部理君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、建設委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、道路法及び駐車場法の一部を改正する法律案は、自動車の駐車施設の整備を総合的かつ計画的に推進し、道路構造の保全と安全で円滑な道路交通の確保を図るため、道路管理者がその設置する駐車場に自動車を駐車させる者から駐車料金を徴収できる制度を設け、あわせて都市計画で定める駐車場整備地区の対象区域を拡大し、市町村は当該駐車場整備地区における駐車場整備計画を定めなければならないこととするとともに、駐車施設の附置を義務づける建築物の範囲を拡大するほか、道路管理者による違法放置物件の除去、長時間放置された車両の移動等の措置を講じようとするものであります。
 委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、河川法の一部を改正する法律案は、計画高水流量を超える洪水に耐えることができる高規格堤防の整備の推進を図るため、高規格堤防特別区域において工作物の新築等に対する規制を緩和するとともに、河川管理者は高規格堤防が損傷し、河川管理上著しい支障が生ずると認められる場合に、他人の土地において原状回復措置等をとることができることとするものであります。
 委員会における質疑の詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#25
○議長(土屋義彦君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#26
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#27
○議長(土屋義彦君) 日程第一一 港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
 日程第一二 地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、中部運輸局岐阜陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件(衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。運輸委員長中川嘉美君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔中川嘉美君登壇、拍手〕
#28
○中川嘉美君 ただいま議題となりました法律案及び承認案件につきまして、運輸委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案は、港湾整備事業の緊急かつ計画的な実施を引き続き促進するため、平成三年度を初年度とする新たな港湾整備五カ年計画を策定しようとするものであります。
 委員会におきましては、現在までの港湾整備の実績、第八次港湾整備五カ年計画の諸課題と整備のあり方、環日本海時代に対応した港湾整備協力の推進、港湾労働の実態と労働条件の改善等、各般にわたる質疑が行われましたが、その詳細は会議録により御承知願いたいと存じます。
 質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党小笠原委員より反対の意見が述べられ、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、中部運輸局岐阜陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件は、岐阜県の飛騨地域における自動車の検査登録業務の現状にかんがみ、高山市に中部運輸局岐阜陸運支局飛騨自動車検査登録事務所を設置するに当たり、国会の承認を求めようとするものであります。
 委員会におきましては、採決の結果、本件は全会一致をもって原案どおり承認すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#29
○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。
 まず、港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#30
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、中部運輸局岐阜陸運支局の自動車検査登録事務所の設置に関し承認を求めるの件の採決をいたします。
 本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#31
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、本件は全会一致をもって承認することに決しました。
     ―――――・―――――
#32
○議長(土屋義彦君) 日程第一三 電波法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長一井淳治君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔一井淳治君登壇、拍手〕
#33
○一井淳治君 ただいま議題となりました電波法の一部を改正する法律案につきまして、逓信委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。
 本法律案は、千九百七十四年の海上における人命の安全のための国際条約附属書の一部改正の発効に備え、義務船舶局等の無線設備の条件及び遭難通信責任者の配置について定めるとともに、船舶局等の運用に関する規定を整備するなど所要の改正を行うものであります。
 委員会におきましては、新システムの信頼性の確保、遭難通信責任者の任務の内容、小型船舶に対する無線普及方策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、四項目から成る附帯決議案が提出され、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#34
○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#35
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#36
○議長(土屋義彦君) 日程第一四 食品流通構造改善促進法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長吉川博君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔吉川博君登壇、拍手〕
#37
○吉川博君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、食品の流通部門の構造改善の促進を図るため、基本方針の策定、構造改善計画の認定、食品販売業者等に対する農林漁業金融公庫資金の貸し付け等について定めようとするものであります。
 委員会におきましては、本法律案の提出理由、構造改善事業の内容、食品流通構造改善促進機構のあり方、今後の食品流通政策の方向、食品の安全性等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知を願います。
 質疑を終局し、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し五項目にわたる附帯決議を行いました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#38
○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#39
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#40
○議長(土屋義彦君) 日程第一五 産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律の一部を改正する法律案
 日程第一六 商品投資に係る事業の規制に関する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。商工委員長名尾良孝君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔名尾良孝君登壇、拍手〕
#41
○名尾良孝君 ただいま議題となりました二法律案につきまして、商工委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、産業技術に関する研究開発体制の整備に関する法律の一部を改正する法律案の主な内容は、政府及び新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託に係る産業技術に関する国際共同研究を促進するため、当該国際共同研究の成果に係る特許権等の取り扱いについて所要の措置を講じようとするものであります。
 次に、商品投資に係る事業の規制に関する法律案の主な内容は、商品投資の増加及び多様化の現状にかんがみ、商品投資に係る事業の公正、円滑化と投資者保護を図るため、商品投資に係る業者につき許可制を導入するとともに、書面交付の義務づけ等を行おうとするものであります。
 委員会におきましては、以上二法律案を一括議題として審議を進め、委託に係る国際共同研究の性質、実績、特許権等の特例措置の具体的基準、基礎的な研究開発の必要性、商品ファンドまがい業者による被害の防止策、商品投資事業の規制措置から銀行等が除外される理由、投資単位の小口化の見通し等の諸問題について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して市川委員より二法律案にそれぞれ反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、順次採決の結果、二法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、商品投資に係る事業の規制に関する法律案に対し、法第二条の政令の制定に当たっては投資者保護に万全を期すること等を内容とする附帯決議を行いました。
 以上、御報告いたします。(拍手)
    ―――――――――――――
#42
○議長(土屋義彦君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#43
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、両案は可決されました。
     ―――――・―――――
#44
○議長(土屋義彦君) 日程第一七 国家公務員退職手当法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長井上孝君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔井上孝君登壇、拍手〕
#45
○井上孝君 ただいま議題となりました法律案につきまして御報告申し上げます。
 本法律案は、民間における退職金の実情等にかんがみ、長期勤続者に対する退職手当の特例に関する規定を整備するとともに、通勤による傷病に係る退職手当の取り扱いを改善しようとするものであります。
 委員会におきましては、退職手当の官民比較のあり方、公務災害及び通勤災害の実態、退職公務員の生活状況等について質疑を行いましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終わり、採決の結果、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#46
○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#47
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#48
○議長(土屋義彦君) 日程第一八 児童手当法の一部を改正する法律案
 日程第一九 戦傷病者戦没者遺族等援護法及び戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題といたします。
 まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長福間知之君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔福間知之君登壇、拍手〕
#49
○福間知之君 ただいま議題となりました二件の法律案につきまして、社会労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、児童手当法の一部を改正する法律案の主な内容は、家庭における児童の養育の実態等にかんがみ、児童手当の支給対象を第一子以降に拡大し、支給期間を三歳未満に重点化するとともに、手当額を改善しようとするものであります。
 なお、衆議院において、制度全般に関して検討が加えられ、必要な見直し等の措置が講ぜられるよう修正が行われております。
 次に、戦傷病者戦没者遺族等援護法及び戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案の主な内容は、戦傷病者、戦没者遺族等の処遇の改善を図るため、障害年金、遺族年金等の額を引き上げるとともに、戦傷病者等の妻に対する特別給付金の支給範囲を拡大しようとするものであります。
 なお、衆議院において、施行期日について所要の修正が行われております。
 委員会におきましては、両案を便宜一括して議題とし、児童手当制度の見直しの時期、手当の給付・費用負担のあり方、シベリア抑留者問題等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して沓脱委員より児童手当法の一部を改正する法律案に反対する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、順次採決の結果、児童手当法の一部を改正する法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 また、戦傷病者戦没者遺族等援護法及び戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が全会一致をもって付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#50
○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。
 まず、児童手当法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#51
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 次に、戦傷病者戦没者遺族等援護法及び戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法の一部を改正する法律案の採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#52
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
 これにて休憩いたします。
   午前十時五十七分休憩
     ―――――・―――――
   午後五時四十一分開議
#53
○議長(土屋義彦君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、日程に追加して、
 平成元年度決算の概要についての国務大臣の報告を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#54
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。橋本大蔵大臣。
   〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕
#55
○国務大臣(橋本龍太郎君) 平成元年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計におきまして、歳入の決算額は六十七兆二千四百七十八億円余、歳出の決算額は六十五兆八千五百八十九億円余でありまして、差し引き一兆三千八百八十八億円余の剰余を生じました。この剰余金は、財政法第四十一条の規定によりまして、一般会計の平成二年度の歳入に繰り入れ済みであります。
 なお、平成元年度における財政法第六条の純剰余金は三千百二十一億円余となります。
 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額六十六兆三千百十八億円余に比べて九千三百五十九億円余の増加となりますが、この増加額には、前年度剰余金受け入れが予算額に比べて増加した額七千四百五十七億円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、歳入の純増加額は千九百二億円余となります。その内訳は、租税及び印紙収入等における増加額六千六百二十六億円余、公債金における減少額四千七百二十四億円余となっております。
 一方、歳出につきましては、予算額六十六兆三千百十八億円余に、昭和六十三年度からの繰越額六千六百五十三億円余を加えました歳出予算現額六十六兆九千七百七十二億円余に対しまして、支出済み歳出額は六十五兆八千五百八十九億円余でありまして、その差額一兆千百八十二億円余のうち、平成二年度に繰り越しました額は七千三百八十九億円余となっており、不用となりました額は三千七百九十三億円余となっております。
 次に、予備費でありますが、平成元年度一般会計における予備費の予算額は二千億円であり、その使用額は千四百二十七億円余であります。
 次に、平成元年度の特別会計の決算でありますが、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算によって御了承願いたいと存じます。
 次に、平成元年度における国税収納金整理資金の受け入れ及び支払いでありますが、同資金への収納済み額は五十七兆七千六百六十七億円余でありまして、この資金からの一般会計等の歳入への組み入れ額等は五十七兆七千五百七十億円余でありますので、差し引き九十六億円余が平成元年度末の資金残額となります。これは、主として国税に係る還付金として支払い決定済みのもので、年度内に支払いを終わらなかったものであります。
 次に、平成元年度の政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。
 以上が平成元年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書の概要であります。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#56
○議長(土屋義彦君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。喜岡淳君。
   〔喜岡淳君登壇、拍手〕
#57
○喜岡淳君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となりました平成元年度決算及び当面する我が国の諸問題につきまして、海部総理及び各大臣に質問いたします。
 まず、平成元年度の税収の見積もりと補正予算のあり方についてお伺いいたします。
 平成元年度の歳入決算は、租税及び印紙収入が当初予算と比べて三兆九千百十八億円も増加しており、税収見込みと実績の誤差率は七・七%にも及んでおります。六十二年度の一三・六%、六十三年度の一二・七%よりは低くなったものの、一般的に許容の範囲とされる一%を大きく超えるものとなっております。この税収見積もりの誤差については、これまで国会でも再三論議がされてきているにもかかわらず、政府は何ら有効な対策を講じないまま今日に至っております。税収の年度所属区分をもとに戻す時期を含め、正確な税収見積もりをするための方策についてお考えを聞かせていただきたいと思います。
 また、税収見積もりが誤っていたこともあって、平成元年度においては五兆八千九百七十七億円という空前の巨大補正予算が編成されました。財政法第二十九条では、新規に行われるような施策は補正予算に含まれないと解されますから、どう見ても緊急性のない芸術文化振興基金を初めとする六基金の創設などについては、本予算をもって処理するのが筋ではないでしょうか。当初予算には厳しいシーリングをかけておきながらも、他方、税収見積もりを誤ったために増収が発生した場合に、ばらまきを行うような財政処理が許されるわけがないと思うのであります。しかも、補正による予算ばらまきは平成二年度においても続いて行われております。
 総理、今後の予算策定に当たっては、税収見積もりを正確にするとともに、増収分は税収の所属年度区分を復元するのに必要な歳入欠陥分に充てるよう、ぜひお約束をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 次に、日ソ首脳会談についてお尋ねいたします。
 ソ連の元首として初めてゴルバチョフ大統領が去る四月十六日から十九日まで我が国を訪問し、海部総理との間で首脳会談を行いました。そして、歯舞、色丹、国後、択捉の四島を対象とする領土問題の存在を明確にした共同声明が発表されました。これは、日ソ両国の協力と友好関係の発展を求める国民の願いにこたえたものであり、領土問題の解決を図る上でも一歩前進と積極的に評価するものであります。我が党は、ソ連政府が一九五六年の日ソ共同宣言を平和条約交渉の出発点として明確に確認することを要請するとともに、今後、日ソ両国政府が、四島の返還以前にも、非軍事化、自由往来、環境保護、開発などの面で共同の取り組みを進めるよう強く求めるものであります。
 ゴルバチョフ大統領は、首脳会談や国会演説を通してアジア・太平洋地域における安全保障構想を提起しましたが、これに対し日本政府は終始否定的な態度であったと聞いております。アジア・太平洋地域の軍縮は、海洋戦力だけではなくて陸上戦力も含めて行うべきであります。全般的軍縮と信頼醸成措置実現のために、日本政府はアメリカと協力してソ連の提案にこたえるべきであると思いますが、総理の答弁をお願いいたします。
 あわせて、経済協力の問題であります。今回調印された経済協力プログラムを直ちに実行するとともに、経済協力の規模を一層拡大するよう検討していただきたいと思いますが、総理及び外務大臣の決意をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、政治改革、選挙制度問題であります。
 平成元年は、リクルート疑惑と消費税の強行実施で政局が大揺れとなりました。国民の批判が高まる中で、竹下内閣が倒れました。後を継いだ宇野内閣も、自民党が過半数を大きく割り込んだ参議院選挙の結果、わずか二カ月で総辞職に追い込まれております。このとき、政治の浄化、政治の改革を誓って登場されたのが、ほかでもない海部総理、あなたでありました。ところが、あれから一年九カ月、いまだ国民が望む政治腐敗防止策は一向に実現される気配さえなく、選挙改革の論議だけに終始しておるありさまであります。しかもその内容は、衆議院に小選挙区制、参議院に推薦議員制を導入することを柱としたものであり、これでは自民党の永久政権をもくろむ党利党略に基づいたものと言わなければなりません。したがって、世論の厳しい批判はもとより、与党の中にさえ異論が根強く、全野党が反対するのも当然のことであると言わなければなりません。我が党は、一九八〇年の国会決議に基づき、まず現行制度のもとで定数是正を行うこと、その上で抜本的な制度改革を行うよう主張し、現在、格差二倍以内で定数是正を行うための具体策を準備しているところであります。
 総理、党利党略と批判の強い選挙制度改革は潔く断念し、まず国会決議に基づく定数の是正を直ちに行うとともに、早急に政治腐敗防止法の制定に取り組んでいただきたいと思いますが、お答えをお願いいたします。
 次に、平成元年度に導入された消費税問題についてお尋ねいたします。
 消費税の強行導入から既に二年余りがたちましたが、納めても納めてもきちんと国庫に届かない税金、無収入の子供やお年寄り、低所得者ほど負担が重い逆進性など、当初から指摘された問題点は何ら解決しておりません。このたび、一部サービス分野の非課税、簡易課税制度や大企業の消費税運用益の一部是正などで与野党が合意し、法改正が行われることになりました。しかし、これはあくまでも緊急是正措置であり、消費税の本質的な欠陥を正すものではありません。大切なことは、逆進性を是正するために飲食料品を非課税にすることであります。さきの与野党合意では今後半年以内に結論を出すことになっておりますが、総理は、自民党の総裁として、あなたの任期のうちに国民が待望する飲食料品の非課税化を実施するよう指導していただきたいと思いますが、御決意のほどをお伺いしたいと思います。
 次に、公共事業の安全問題であります。
 平成元年度も終わりに近づいた平成二年一月末、JR御徒町駅前で、地下から土砂が噴出、道路が陥没して通行人十数人が負傷するという事故が起こりました。その後の調べの結果、これは東北・上越新幹線東京駅延伸工事の施工業者の手抜きが原因と判明いたしました。公共事業における手抜き工事の防止、国民の安全及び命の保護に関して言えば、各事業監督官庁の対応に国民の間からは不満の声が上がっております。労働安全衛生法を所管する労働省に任せっきりにするのではなく、建設省や運輸省など工事を監督する各官庁が事故の発生原因を究明し、再発防止のために積極的に行動すべきではなかったでしょうか。また、監督官庁の責任を厳しく追及する必要があると思うのであります。
 また、つい先日も、広島市の新交通システム工事現場で橋げたが落下し、一瞬のうちにたっとい命が奪われました。犠牲者の皆さんには心から御冥福をお祈り申し上げます。重大事故が起こるたびに再発防止が叫ばれますが、のど元過ぎれば熱さ忘れる、そういう現状になっていないでしょうか。施工期間の無理な短縮とか極端な利潤追求とか、そういった企業の安全軽視の姿勢、監督官庁の安全に関する監督体制の不十分さ、さらには人手不足の深刻な問題など、こうした問題が背景にあると考えられます。先般、日米構造協議の最終報告では、政府は平成三年度以降十年間で総額四百三十兆円にも及ぶ公共投資を約束されました。これに伴い今後公共事業が増加していくわけでありますが、安全の確保についてぜひ具体策をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、決算の早期提出について伺います。
 この問題についても、たびたび国会で取り上げておりますが、答弁の割には遅々として実態が進んでおらず、政府に改革の熱意も意欲もないというのは極めて残念であります。今や、スーパーマーケットではバーコードでその日のうちに商品別の売り上げが把握され、翌日の品ぞろえが行われる時代であります。いつまでもいつまでも明治、大正のやり方を踏襲しているようでは、進歩がないと言わなければなりません。
 そこで、具体的な提案をいたします。出納整理期間を十日にする、十日を超える場合には自動的に簡易繰り越しとする、出納責任者に小口現金の保有を認め、庁費などはそこで処理して決算を終了する、税の年度区分を年度末の現金収納主義にするなど、幾らでも具体的な工夫はできるわけであります。五月の末に決算を確定するようにはっきりと目標を決めて、そのためにはではどうすればいいのか、方法を検討すべきであります。財政法や会計法の全面的な洗い直し、これを前提にすれば、優秀な官僚のいる我が国においてできないことはないと確信をいたしております。財政制度審議会において決算制度を全面的に見直していただく、そして決算の早期提出を実現するよう具体的な方策の検討をお願いいたします。
 最後に、参議院におきましては、一九五四年、「自衛隊の海外出動を為さざることに関する決議」が行われております。政府は、本日の閣議で、ペルシャ湾の機雷除去のため自衛隊法を拡大解釈して海上自衛隊の掃海艇を派遣することを決定するということでありますが、これは憲法上からも全く許されない暴挙であります。今日までの政府の見解をも根底から否定するものであり、このような重大な問題が国会での真剣な議論もないままに政府の独断で行われるならば、今日まさに民主主義の危機だと言わなければなりません。国民は断じて容認できないと怒っております。この際、このような暴挙を絶対に行わないことを強く要求いたします。平和を守る総理の熱意ある答弁を心から求めます。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣海部俊樹君登壇、拍手〕
#58
○国務大臣(海部俊樹君) 喜岡議員にお答えをいたします。
 政府の経済見通しや課税実績など、利用可能な資料をすべて精査しながら、しかしながらそういう作業をしましても、見積もりいたしました後の経済状況の変化とか予測しがたい状況の変化が税収に反映して、見積もりに誤差が出ることはこれはやむを得ない面もあるところと思いますし、また、現行の年度所属区分の変更は今後の重要な課題として認識をいたしておりますけれども、直ちにもとに戻すことはその財源として再び特例公債の発行によらざるを得ないことになりますので、財政体質を健全にしていくことがまず先決であると考えておりますが、いずれにいたしましても、税収見積もりに必要な資料の収集、推計方法について絶えず工夫を凝らしながら、精度の向上に努力を続けていく考えであります。
 また、ゴルバチョフ大統領より提案されましたソ米日三国会議とか、あるいは中国、インドを加えたアジア・太平洋における安全保障構想につきましては、私は対話を進めていくことは大切だと思っておりますし、いつかの時点でそのようなことが結実することはあろうと思います。ただ、現在のアジアの状況は、朝鮮半島一つを眺めても南北の首相級対話が途絶えておるとか、まだカンボジアにおいても内戦状態が完全に片づいていないとか、また日ソの間にも平和条約すらないという異常な状況でありますから、これら一つ一つをお互いに話し合いながら解決していくことが前提であると同時に、アジア全体の経済発展をさらに促進することが当面の課題であると考えて、そのような考え方を申し述べたわけであります。
 なお、北方領土問題を解決して平和条約を締結することが最重要課題でありますから、その前進のためにいろいろな分野を含む日ソ関係全体を均衡のとれた形で拡大させつつその正常化を図っていく、いわゆる拡大均衡の考え方を共同声明の中にも記しましたけれども、無原則な政経分離をとらないという我が国政府の基本的方針にはいささかの変化もございません。
 また、選挙制度改革について申されましたが、これは審議会の答申の趣旨を尊重して、政党本位、政策中心の選挙を実現したいという願いでただいま考えておるところでありまして、また、投票価値の格差是正の問題もこれは重要でありますし、答申においては選挙区間格差を一対二未満とすることを基本原則にいたしておりますから、答申の趣旨に沿って実現できれば価値の平等の要請にもこたえることになると考えております。改革実現のためには各党各会派の御理解と御協力が必要でありますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 また、消費税の問題についてお触れになりましたが、ただいま衆参両院の各党協議会において御論議が行われており、近くまたその会合も持たれると承っております。必要性を踏まえつつ、全体的、長期的な利益といった高い次元から協議が行われ、具体的な合意が得られますことを強く期待しておるところであり、政府といたしましては、お話し合いの結果については誠意を持って迅速に対処いたす方針であります。
 決算につきましては、おのずから限度がありますけれども、内閣から会計検査院に送付する時期は法律の限度よりも一カ月半早くするように現に努力しておることは御承知いただけていると思います。今後とも、早期提出にはできる限りの工夫を凝らす考えでおります。
 最後に、掃海艇派遣の問題についてお尋ねになりましたが、御承知のように四月十二日の国連の決議、議長の発表によってあの地域に完全に平和が回復されたということを大前提にしましても、ペルシャ湾には多くの機雷が敷設され多数残存しており、これが我が国の船を含む世界の船舶の航行の重大な障害となっておるわけであります。このようなときに、我が国も、お互い国民生活にとっても必要不可欠な原油の大切な輸送経路でありますから、自衛隊法九十九条に基づく措置として、その航行の安全を確保するため、この海域における機雷の除去及びその処理を行わせるために派遣を決定しようとしておるものでございます。
 残余の質問は関係大臣から答弁いたします。(拍手)
   〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕
#59
○国務大臣(橋本龍太郎君) 喜岡議員に対してお答えを申し上げます。
 私からお答えを申し上げるのは三点であります。
 まず第一に、年度所属区分の関係についてであります。
 毎年度の税収見積もりにつきましては、見積もり時点における政府経済見通しなどをもとにいたしまして、利用可能な資料の限界の中で最大限の努力を傾けてまいったところであります。例えば、大法人のうち主要なものから聞き取り調査を行う、大蔵省の景気予測調査あるいは日銀短観、各種の民間調査機関の企業収益の見通しの活用、さらに各種業界からのヒアリングなどの工夫、努力を行ってきております。しかし、現行の年度所属区分につきましては、先ほど総理が御答弁になりましたような問題がございまして、今後ともの検討課題、重要な課題と私は認識をいたしております。いずれにせよ、今後とも税収見積もり方法につきましてはさまざまな視点から工夫、研さんを加えていくほか、有効な資料の収集に努めていくなど、その精度の向上に努めてまいりたいと考えております。
 また、第二点は、財政法二十九条の趣旨に照らして六つの基金の創設はいかがかという御指摘でありました。
 しかし、財政法二十九条は、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出を行う等の場合は、補正予算を提出することができるといたしております。この要件に該当すれば、新規の政策的経費でありましても補正予算に計上することは認められると私は考えております。そこで、御指摘の芸術文化振興基金等、この基金の創設につきましては、それぞれの補正事由、例えば年度内に民間寄附を集め切らなければならない等、さまざまな事情を十分に精査いたしました上で、元年度予算作成後に生じた諸情勢の変化に対応するため特に緊要となった経費として元年度補正予算に計上したわけであり、国会の議決をいただいたものでありまして、財政法二十九条の趣旨に反するとは考えておりません。
 また、御提案を踏まえながら、財政制度審議会において決算制度の全面的な見直しと決算の早期提出への方策の検討を提言されました。
 現行の会計・決算制度は、歳入歳出の年度所属区分について原則として発生主義を採用しております。その出納を整理するためには年度末経過後ある程度の期間を要することから、出納事務の完結を翌年度の七月三十一日までとし、その後、内閣が決算を作成し、会計検査院の検査を経て、出納完結後最も早く召集される常会である翌年度開会の常会に提出することを常例としておるわけであります。この制度自体に私は問題があるとは考えておりません。しかし、決算の国会への提出をなるべく早くするということは、予算編成に反映させる見地ばかりではなく、決算の効果的な審議をお願いするためにも望ましいことであると考えております。政府としては、従来からできるだけ早期に決算書を国会に提出するように努力をいたしてまいりました。
 総理からもお触れになりましたが、早期に国会に提出するために、提出前に必要な手続であります内閣から検査院への送付を、法律では翌年の十一月三十日までとされておりますものを、従来からこれを一カ月半繰り上げて十月半ばには送付をいたしておるわけであります。決算の国会提出時期につきましては、私はおのずから限界があると思いますが、早期提出につき工夫を凝らしながら政府としても今後とも努力をしてまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣中山太郎君登壇、拍手〕
#60
○国務大臣(中山太郎君) 喜岡議員にお答え申し上げます。
 御指摘のとおり、ソ連における民主化、自由化、市場経済導入等のペレストロイカの推進は、ソ連のみならず世界全体の平和と安定に資するものと認識をいたしております。また、我が国は日ソ関係に関して、北方領土問題を解決して平和条約を締結することを最重要課題としてその前進を図るとともに、その他の分野を含む日ソ関係全体を均衡のとれた形で拡大させつつ、その正常化と抜本的改善を図るという拡大均衡の考え方を堅持しており、このような考え方は今回の日ソ共同声明にも反映されているところであります。
 以上の考え方を踏まえつつ、今般日ソ両国間で締結されたソ連邦における市場経済への移行のための改革に対する技術的支援協力協定に従って、日ソ間の専門家等の交流等、ペレストロイカに対する適切な技術的支援を推進していく考えであります。しかしながら、いわゆる対ソ経済協力につきましては、無原則な政経分離をとらないという我が国政府の基本方針はいささかの変更もございません。(拍手)
   〔国務大臣村岡兼造君登壇、拍手〕
#61
○国務大臣(村岡兼造君) 喜岡議員にお答えを申し上げます。
 運輸省所管の公共事業等の執行につきましては工事の安全確保を期して取り組んでいるところでありますけれども、御徒町トンネル工事において陥没事故が生じ、事故の原因に凝固剤の注入不足があったことについては、まことに遺憾であったと考えております。運輸省といたしましても、事故後、直ちに原因究明を行うよう指示するとともに、全国の鉄道事業者に総点検を行わせ、工事の過程ごとに管理を強化するよう措置いたしているところであります。
 運輸省といたしましても、今後とも一層の工事の安全確保を図ることとし、工事に関する諸法規の遵守はもとより、安全確保に十分配慮した適切な施工法を採用するとともに、あわせて工事関係者に対しても指導監督に万全を期してまいる所存であります。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣大塚雄司君登壇、拍手〕
#62
○国務大臣(大塚雄司君) お答え申し上げます。
 喜岡議員御指摘のように、広島市における橋げた落下による重大災害を初め、最近事故が多発していることはまことに遺憾でございます。従来より万全の安全対策に努めてまいりましたところでございますけれども、このことを極めて重く受けとめるとともに、かかる事故の再発防止のために関係方面に対しまして安全対策の徹底を強く指示したところでございます。人手不足や高齢化の状況のいかんにかかわらず、安全対策がおろそかになるようなことがあってはならないと考えておるところでございまして、今回の事故を今後の安全対策のあり方を見直す契機としてとらえまして、より広い視点から安全性の向上に真剣に取り組んでまいる所存でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
#63
○議長(土屋義彦君) 猪熊重二君。
   〔猪熊重二君登壇、拍手〕
#64
○猪熊重二君 私は、公明党・国民会議を代表して、平成元年度決算並びに現下の重要政治課題につき、総理並びに関係大臣に質問します。
 まず、現時の政治課題について質問します。
 質問の第一点は、政治改革の進展状況についてであります。
 リクルート事件の混乱の中から誕生した海部総理は、清潔な政治の確立を標榜し、政治資金、政治倫理、公職選挙等、関連諸法規を抜本的に見直し、政治改革を早期に実現する旨宣言されました。しかし、内閣発足以来既に一年九カ月、わずかに公職選挙法の寄附禁止規定の見直しがなされたのみで、その余の政治改革は全く実現のめどが立っていません。国民の政治に対する不信感、絶望感はいよいよ内在化、深刻化するばかりであります。総理の政治改革についての決意を伺いたいと思います。
 質問の第二点は、ペルシャ湾の機雷除去のための海上自衛隊掃海艇派遣に関する件であります。
 政府は、本日、右の派遣を決定する旨報道されております。しかし、掃海艇の機雷除去業務を定めた自衛隊法第九十九条は、当然に我が国の領海を前提としているものであります。すなわち、防衛庁設置法第四条が防衛庁の任務に関し、また自衛隊法第三条が自衛隊の任務に関し「わが国」と規定している場合の「わが国」が、日本国の領土、領海、領空を指していることは定説であります。しかるに、今般の掃海艇の派遣は、現行自衛隊法の規定を無視ないし拡大解釈して行われるものであります。かかる、従前からの国民的合意を一方的に破棄し、暫定性、緊急性を理由に掃海艇のペルシャ湾海域への派遣を決定することは、法治主義の破壊と言わざるを得ません。総理及び防衛庁長官の専守防衛に関する明確な答弁を求めます。
 質問の第三点は、日ソ首脳会談に関してであります。
 総理の長時間にわたるソ連・ゴルバチョフ大統領との交渉の労苦に対し、深甚の敬意を表します。しかしながら、今般の交渉を象徴的に表現する言葉として、「抑留に謝罪なく、領土に返還なし」と言われていることも事実であります。しかし、「抑留に謝罪を、領土に返還を」ということは日本国民の正当な民族的要求であります。総理並びに外務大臣の今後の日ソ交渉の基本姿勢について所見を伺います。
 なお、右の日ソ領土交渉に付随して、私見をもとに一言質問します。
 去る四月十一日、アイヌ民族の団体が総理に対し、北方領土返還問題についてはアイヌ民族の先住権を認めた上で交渉に当たってほしい旨の要請をしたと報道されております。御承知のとおり、北方領土は、日本民族が移住する以前からアイヌ民族が先住していた土地であることは歴史的事実であります。現在、世界的潮流として先住少数民族の権利回復が叫ばれ、国連においても、一九八九年、先住民条約が採択されています。少数民族問題は、多数決制を前提とする民主政治原理によってではなく、より本源的な自然法的・天賦人権的原理によって処理されなければなりません。総理並びに外務大臣に対し、先住少数民族たるアイヌ民族の民族的要求に対する所見を伺います。
 次に、決算に関する質問に移ります。
 第一点は、会計検査院の検査報告に対する内閣の対応についてであります。
 会計検査院は、平成元年度決算に関し、不当事項として百九十二件、金額にして百二億円余を、また改善要求事項として十一件、金額にして二十八億円余を指摘しております。政府は、毎年繰り返されている会計検査院の指摘事項に対し、どのように対応しているのか、特に指摘事項の再発防止のためにどのような施策をとっているのか、大蔵大臣の所見を伺います。
 右指摘事項の中で、農林水産省所管の国営木曽岬干拓事業に関する指摘は重要であります。同干拓事業は昭和四十一年着手、同四十九年に完成したにもかかわらず、現在に至るまで、愛知、三重両県の県境が確定されないため、何ら利用されることなく更地のまま放置されているのであります。会計検査院が昭和五十六年、右事実を指摘したにもかかわらず、何らの措置も講ぜられることなく九年が経過し、国費百十億円余がむだに費消された結果となっております。この件に関し、大蔵大臣及び農水大臣の経過説明並びに今後の対応についての責任ある所見を求めます。
 質問の第二点は、平成元年度財政における土地対策、住宅対策についてであります。
 昭和六十一年以降、中曽根内閣の民活による景気上昇政策は、都市部における地価の高騰を招き、平成元年度においてもこの傾向がますます強まることが予想されていました。政府としては、地価の鎮静化、下落化のための対策を早急にとるべきでありました。しかし、海部内閣は遺憾ながら何らの効果的財政措置をとらず、結果として、予測どおりに地価は暴騰し、庶民の住宅取得への望みはバブルの中に消え去ったのであります。総理、大蔵大臣のこれに対する釈明を伺いたいと思います。
 質問の第三点は、平成元年度における金融政策転換のおくれによる経済成長のアンバランスについてであります。
 日銀は、円高による不況対策として、昭和六十二年春に公定歩合を史上最低の二・五%にまで引き下げました。しかし、その後二年を経過した平成元年春においても、日銀は、政治的圧力に屈した結果としてこの公定歩合を維持し続け、ようやく同年五月及び十月の二回にわたり引き上げを実施しましたが、この引き上げは遅きに失したと言わざるを得ません。すなわち、卸売物価上昇率は当初の見通しの四倍に、また企業設備投資上昇率は当初の見通しの二倍にまで上昇しましたが、民間消費支出の伸びは当初見込みの九〇%にしか達していません。政府、日銀一体となった低金利政策の継続は、個人消費の増大という目的を達成することができず、かえってこれとのバランスを欠いた企業活動の飛躍的増強という結果を生み出しました。この点に関する大蔵大臣の所見を伺いたいと思います。
 質問の第四点は、国有林野事業特別会計における経常経費の赤字及び累積債務の件であります。
 国有林野事業会計は、昭和五十三年以降、一般会計からの多額の投入にもかかわらず累年赤字を増大し、平成元年においても基礎収支上の欠損は六百六十五億円、累積債務は二兆七百二十六億円となっております。今般、政府は新改善計画を決定しますが、これによる解決の見通しも不透明であります。政府は、国有、民有を問わず、森林が国家にとっての公共財であること、すなわち国土保全、災害防止、水資源涵養、地球環境保全という公共目的を持つ国民共通の財産であること、したがってその維持育成は公共事業そのものであることを認識し、それに見合った財政措置をとるべきものと思います。総理、大蔵、農水各大臣の所見を求めます。
 最後に、防衛費に関連する防衛大学校卒業生の任官拒否の問題であります。
 平成二年度の防衛大学校卒業生四百九十四人の約二割に当たる九十四人が自衛隊への任官を拒否した旨が報道され、世間の注目を浴びました。そこで、防衛庁長官に対し、平成元年及び二年度における任官拒否者の数、任官拒否の理由、学生一人当たりの年間経費、任官拒否者に対する経費の返還請求の有無等を含め、今後の対応について所見を伺って、私の質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣海部俊樹君登壇、拍手〕
#65
○国務大臣(海部俊樹君) 猪熊議員にお答えをいたします。
 政治改革は、選挙制度審議会からも答申をいただいており、また自民党においても、昨年末に政治改革基本要綱を党議決定し、現在詰めの作業を続けている最中と承知いたしますが、事柄が国会の構成や議員の身分にかかわる問題でありますので、既に党首会談においても私から各党にお願いをいたしましたが、いろいろな場で各党各会派間の御論議を深めていただき、できる限り早く成案を得て国会にお願いしたいと思いますが、いずれにいたしましても、政治改革はなさねばならぬ問題であり、不退転の決意で取り組んでまいります。
 また、専守防衛というのは、憲法の精神にのっとった受動的な防衛戦略の姿勢を言うものでありまして、おっしゃるように、我が国の防衛の基本的な方針であります。しかし、他方、自衛隊法の第九十九条に基づく機雷等の除去は、船舶の航行の安全確保を図るための一種の警察活動でありまして、本来の任務を定めた第三条ではなくて、第八章の九十九条に記されている権限であることなどを勘案しますと、専守防衛と直接の関連を有するものではないと考えております。
 また、日ソ交渉に臨む基本姿勢を述べろということでございましたが、今次の日ソ間会談における話し合いと共同声明の内容は、歯舞、色丹、国後、択捉の北方四島が平和条約において解決されるべき領土問題の対象であることを日ソ間の文書において初めて明確に確認したことを初めとして、今後日ソ関係を新たに推進していく契機になるものと考えております。政府としましては、四島の返還を我が国の原則的な立場として、今回の成果に立って、この一日も早い実現のために交渉を推進していく考えでおりますし、経済関係につきましては、人道的な支援や人的な交流、あるいは技術協力を進めつつありますが、あくまで拡大均衡が基本でありまして、無原則な政経分離はとらないとの方針に変わりはございません。
 また、御質問のアイヌの人々の先住権につきましては、法律等においてその内容を明らかにしたものはありませんけれども、アイヌの人々は古くから住んでいた人々であります。いずれにせよ、北方領土の返還はアイヌの人々も含め我が国国民の悲願であり、今回の日ソ交渉の成果を踏まえて、一日も早い実現のために強力に交渉をしてまいりたいと考えております。
 また、地価暴騰に対する総理大臣の見解はどうかと、こういうお尋ねでありましたが、今回の地価高騰は、大都市都心部における業務用地需要の急速な増大に端を発して、金余り状況のもとで、住宅用地の買いかえ需要の増大、投機的取引を招いたことが主たる原因で高騰を招いたと受けとめております。そうして、社会的な経済的ないろいろな問題が起こり、放置できないことであると認識をいたし、政府は去る一月二十五日に総合土地政策推進要綱を閣議決定いたしました。近時においては、政策努力の積み重ねに努めておりますが、東京、大阪などで地価の鎮静化傾向が見られるなど土地対策の成果の兆しも見えてきておるところでございますが、今後ともこの解決に向かってはなお一層の取り組みをしてまいりたいと考えます。最後に、森林は、木材生産のみならず、水資源の涵養、生活環境の保全など重要な役割を果たしておることを踏まえ、今後とも計画的着実な森林整備に努めてまいる考えでございます。
 残余は、関係大臣より答弁いたします。(拍手)
   〔国務大臣橋本龍太郎君登壇、拍手〕
#66
○国務大臣(橋本龍太郎君) 猪熊議員にお答えを申し上げます。
 まず一点は、会計検査院の指摘事項にどう対応しているかというお尋ねであります。
 予算の適正かつ効率的な執行につきまして私どもは常に留意をしているつもりでありますが、にもかかわらず、毎年、会計検査院から多くの不当事項などの指摘を受けていることは非常に残念でありますし、私どもとして恥だと思います。会計検査院の指摘事項を将来の予算編成や予算執行に生かしていくことは極めて重要なことであり、従来から関係各省各庁の協力も得ながらできる限り予算編成などに反映できるように努力をしてまいりました。会計検査院の指摘事項をどう反映させていくかにつきましては、従来から、大蔵省主計局と会計検査院の担当者の間に事務連絡会議を持つ、あるいは各省各庁に対し文書による要請を行う、さらに各省各庁などの予算決算担当者会議あるいは会計事務職員研修など、あらゆる機会をとらえながら予算の効率的な執行及び指摘事項の周知徹底、再発防止の指導を行ってきたところであります。これからも、関係各省各庁の協力を得ながら引き続きこうした努力を積み重ねてまいりたい、そのように考えております。
 また、木曽岬干拓事業の事実関係の詳細につきましては後ほど農水大臣から御答弁がございますけれども、本事業につきましては、現在、愛知、三重両県の県境協議が調わないことから、事実上工事休止の状態にあると聞いております。本件につきましては、事業主体である農林水産省から両県に対しまして県境の早期確定を要請しているところでありまして、大蔵省といたしましても、県境の確定による早期事業効果の発現を願っておるところでございます。
 また、昭和六十一年度以降の地価問題についての御指摘がございました。
 今回の地価高騰と申しますものは、東京都心部の事務所ビル需要の増大、周辺住宅地における買いかえ需要の増大、これらを見込んだ投機的な土地取引の増大などの要因が、金融緩和の状況やあるいは土地ほど有利な資産はないといういわゆる土地神話を背景とし複合的に影響して生じたものでありまして、これが周辺部から大阪圏、名古屋圏、地方の中核都市へと波及していったものと考えております。大蔵省といたしましては、今日までも経済動向に応じた適切な財政運営に配意すると同時に、土地対策として財政面におきまして住宅宅地の供給促進あるいは諸機能の地方分散などに配慮してきたところであります。また、税制・金融面におきましても一生懸命な努力をしてまいりました。本年一月二十五日、土地基本法を踏まえまして、今後の土地政策の基本方針を取りまとめました総合土地政策推進要綱が閣議決定をされたことでありまして、この中に盛り込まれました私どもの役割、すなわち土地税制、金融機関の土地関連融資の規制問題など、当省関連事項につき一生懸命努力をしてまいりたいと考えておるところであります。
 また、金利政策の推移で御指摘がございました。
 昭和六十年九月のプラザ合意以降の円高に対応して、内需拡大を図る観点から金融緩和の政策がとられてきたわけでありますが、この政策は効果を生じ、昭和六十一年の末に我が国の経済は底を打って以来今日まで、個人消費と設備投資を中心に自律的な景気拡大を続けております。しかし一方、物価についてこれを見てみますと、総じて見れば安定基調にはございますが、景気拡大の継続やこれに伴う労働力需給の引き締まりなどから、昨年来上昇率にやや高まりが出ているところであります。このような状況の中で、平成元年五月以降、公定歩合の引き上げを実施するなど、我が国の経済政策につきましてはそのときどきの経済動向なども十分勘案しながら機動的な運営に努めてまいったつもりであり、これからもそうした対応を続けてまいりたいと考えております。
 最後に、森林は国土保全あるいは水源涵養などの重要な役割を果たしており、安全で潤いのある国土形成のためにも、今後とも引き続き、治山、造林、林道、こうした各事業の林野公共事業によりまして着実な森林整備に努めてまいりたいと考えております。また、国有林野事業につきましては、昨年十二月に閣議了解をされました国有林野事業経営改善大綱を踏まえ、引き続き要員規模の適正化、組織機構の簡素化といった経営改善努力を徹底しながら所要の財政措置を講じ、経営健全化のために努力してまいりたいと考えております。(拍手)
   〔国務大臣池田行彦君登壇、拍手〕
#67
○国務大臣(池田行彦君) 猪熊議員の私に対する御質問は二点ございました。
 まず、専守防衛に関する見解いかんという点でございますが、専守防衛とは、相手から武力攻撃を受けたときに初めて防衛力を行使し、その防衛力行使の態様も自衛のための必要最小限度にとどめ、また保持する防衛力も自衛のための必要最小限度に限られるなど、先ほど総理からも御答弁がありましたとおり、憲法の精神にのっとった受動的な防衛戦略の姿勢をいうものであり、我が国の防衛の基本的な方針でございます。また、機雷等の除去でありましても、我が国有事の際に行われるものであれば、それは我が国防衛のために行われる作戦であり、かかる作戦がまさに専守防衛の理念に従って行われるべきことは当然でございます。しかし、自衛隊法第九十九条に基づく機雷等の除去は、平時における船舶の航行の安全確保を図るための活動であって、そもそも我が国防衛のために行われるものではありません。したがって、かかる活動は専守防衛との関連でとらえられるべき性格のものではありません。
 なお、自衛隊法第三条は、自衛隊の本来の任務として我が国の防衛と公共の秩序の維持を規定しているものでありまして、一方、自衛隊法九十九条の機雷等の除去及び処理は、別途同法の規定により与えられた海上自衛隊の権限であることは、政府が累次お答え申し上げているところでございます。
 次に、防衛大学校学生の任官辞退についてのお尋ねでございますけれども、今春防大卒業生のうち任官辞退者は九十四名であり、昨年の五十九名を上回り、過去最多となりました。その理由として考えられますところは、防大卒業者自体が例年を大きく上回っておったこと、そもそも入校時十八歳の若者のことでもありまして、四年間の間に進路についての考え方が変わるのもある程度やむを得ないといった点、また、近年の好景気を反映した雇用需給の関係、転職の増加、三K敬遠といった世間一般の傾向等があるわけでございます。また、湾岸問題や自衛隊をめぐる昨今の論議がある程度影響したのではないかと、こういう見方も否定できませんけれども、これは、国民世論の中で安全保障や自衛隊のあり方についての御理解が深まり、適正な位置づけがなされるにつれ解消するものと考えております。いずれにいたしましても、防衛庁といたしましては、教育の充実、処遇の改善等を通じて防大卒業生が従来にも増して誇りと自負を持って任官するよう努力してまいりたいと存じます。
 なお、防大生の年間一人当たりの経費は平成二年度で約五百万円でございますけれども、現在、これは返還を求めておりません。また、幅広く人材を集めるといった観点、経費さえ返還すれば安易に退職できるといった風潮を生ずるおそれ等を考えまして、現在これを改めるということも考えていないところでございます。(拍手)
   〔国務大臣中山太郎君登壇、拍手〕
#68
○国務大臣(中山太郎君) 猪熊議員にお答えを申し上げます。
 既に今後の日ソ交渉の基本姿勢につきましては総理から御答弁がございましたが、政府といたしましては、北方領土問題につきましては、四島の返還を求める我が国の立場は不変でございまして、この一日も早い実現のために強力に交渉してまいる考えであります。経済関係につきましては、あくまでも拡大均衡が基本であり、無原則な政経分離はとらないという方針に変更はございません。
 次に、アイヌ民族の先住権を認めた上で北方領土返還交渉に当たってもらいたいというお話でございますが、御質問のアイヌ民族の先住権の問題につきまして外務省として判断し得る立場にはございませんが、北方領土の返還はアイヌの人々も含め我が国民の悲願であり、今回の日ソ首脳会談の成果を踏まえて、一日も早い実現のために強力に交渉してまいる所存であります。(拍手)
   〔国務大臣近藤元次君登壇、拍手〕
#69
○国務大臣(近藤元次君) 猪熊議員の御質問にお答えをいたします。
 木曽岬干拓事業につきましては、昭和四十一年度に着手されて、御指摘のように、四十九年度に陸地化し、その後、道路、排水路などの基幹施設の工事を進めてきたところでありますが、県境が定まっていないことから干陸計画が策定できず、最終的な農地整備工事を終えることなく、平成二年度より事実上工事休止の措置を講じている状況にあります。会計検査院から、平成二年十二月、本干拓地に係る県境問題について指摘を受けたところでありますが、本件については、まず愛知、三重両県が協議をして県境確定に努めるべき事柄であると考えておりますが、農林水産省としても両県に対し再三にわたり県境の早期確定を要請しているところであり、昨年の十一月、両県は県境確定等を検討するための協議会を設置し、その解決に踏み出したところであります。今後も早期解決に向けての環境づくりに最大の努力をしてまいりたいと思うわけであります。
 次に、森林の整備に関するお尋ねについてであります。森林は、木材の生産のみならず、国土保全、水源の涵養、保健休養の場の提供等、多様な機能を有しており、安全で潤いのある国土形成の根幹となる重要な社会資本と認識しております。このため治山、造林、林道等の林野公共事業により計画的な森林整備に努めてきているところでありますけれども、特に平成四年度からは、第八次の治山事業五カ年計画に加え、新たに造林・林道事業の五カ年計画を策定して森林整備の一層の推進に努めてまいる所存であります。(拍手)
    ―――――――――――――
#70
○議長(土屋義彦君) 諫山博君。
   〔諫山博君登壇、拍手〕
#71
○諫山博君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました平成元年度決算外二件について、海部総理に質問します。
 本日、午前中に開かれた参議院本会議において、昭和六十一年度決算に引き続き、昭和六十二年度決算が否認されました。それは、六十二年度予算が、GNPの一%枠を突破するという歯どめなき大軍拡である一方、国民生活関連予算を大幅に削減し、農業や石炭産業、中小企業を切り捨てる反国民的なものになっていたからであります。しかも、その執行において、中曽根内閣のもとで今日の異常な地価高騰や国土の荒廃をつくり出しました。緊急輸入されたスーパーコンピューターは、リクルート事件NTTルートの重大な疑惑を構成するものであります。このように、自民党・中曽根内閣の腐敗ぶりを見事に体現する決算となっていたのであります。
 総理、決算が否認されれば政府の政治責任は免れないというのが通説であります。政府もそのように国会で答弁してきました。このたびの決算否認に総理はどのように責任をとるつもりであるのか、明確に御説明ください。大軍拡、国民への負担の押しつけなど、本年度予算を見ても決算否認の反省の跡は全く見られません。そこで、来年度はどうされるつもりであるのか、あわせて方針をお聞かせ願いたいと思います。
 さて、私どもが今こうしている間にも、多くのクルド難民が飢えと寒さ、病気に苦しんでいます。流出した原油によってペルシャ湾の汚染は広がっています。炎上を続ける油井によって地球的な規模での環境破壊が進んでいます。我が国としては、これらの事態に対して、食糧、衣料や医薬品の援助、難民のための医療要員の派遣、流出原油の防御と淡水化施設の保全など、真に平和的かつ人道的な緊急援助と貢献が求められているのではありませんか。
 しかるに、総理、あなたがまず決定しようとしているのは、今緊急に求められている課題の解決ではなくて、どの国、どの機関からも要請されていない掃海艇の派遣であります。しかも、この問題で国論は二分されています。日本の侵略戦争の犠牲となったアジア諸国からも、強い批判の声が出ています。このような状況の中で、あなたはなぜ掃海艇の派遣を強行しようとしているのですか。結局、あなたの念頭にあるのは、初めに掃海艇の派遣ありきということではありませんか。要請の有無も含めて明確な答弁を求めます。
 一昨日の決算委員会における私の質問に対して、防衛庁は、ペルシャ湾に行っても、どの海域を掃海するのか、どこに機雷がどのように存在しているのかわからない。ペルシャ湾に派遣されている各国の海軍艦艇と緊密な連絡をとりながら、協力、共同して作業を行うほかはない、こう答弁いたしました。武装した我が国の掃海艇が、多国籍軍として参加している外国の艦艇と共同して、他国の領海を含む海域で掃海活動を行うことになるのは明白ではありませんか。総理、そうではないと言えましょうか。
 結局、一万三千キロも離れたペルシャ湾で、イラク軍と多国籍軍の停戦決議の実行として行われている終戦処理に自衛隊が積極的に加担することになります。これがどうして自衛隊法九十九条の範囲だと言えますか。自衛隊がそもそも憲法違反の軍隊であることはさておいても、「わが国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たる」と定めた自衛隊法第三条に照らしても、掃海艇の派遣は違法だと断ぜざるを得ません。明確な答弁を求めます。
 本日政府が決定しようとしている掃海艇のペルシャ湾派遣は、憲法の平和的原則を踏みにじり、自衛隊法の規定にも違反し、かつ従来の政府の公式見解からも大きく逸脱するものであります。このような暴挙を絶対に認めることはできません。派遣計画を直ちに撤回するよう強く求めるものであります。
 議題となっている平成元年度決算は、国民の強い反対を押し切って導入された消費税が初めて執行されたものであります。消費税には、当然のことながら国民の厳しい批判の声が沸き上がりました。総理、あなたは、年度途中の平成二年に行われた総選挙において、消費税の抜本見直しを公約し、家計簿にはっきりと出る見直し、毎日の食料品は非課税などと大宣伝をしました。自民党の新聞広告やビラには、食料品の税率は一・五%、小売段階は非課税、入学金、出産費、家賃など七項目は非課税、そのために国民の負担は一兆一千四百億円も軽くなる、このように明記されています。
 ところが、今、自民党が提案しようとしているのは、昨年十二月の税制合同協専門者会議で自民党加藤政調会長が座長案として提案したものであります。それは食料品を完全に除外しており、見直し合計額は、あなた自身の公約から一兆円もカットされ、わずか一千数百億円に縮小したものであります。そもそも消費税は、自民党が選挙公約に違反して導入したものでした。ところが、その見直しにおいてもあなたは二重の公約違反を犯そうというのですか。明確な答弁を求めるものであります。
 さて総理、あなたは、本決算執行中の平成元年の参議院選挙において消費税やリクルート疑惑など金権腐敗政治、農業つぶしに対する国民の激しい怒りの審判によって自民党が大敗北を喫する、こういう政治状況の中で総理となられました。総理、あなたのなすべき最大の課題は金権腐敗政治の一掃だったはずではありませんか。しかるにあなたは、みずからの疑惑はもとより、相次いで発覚した閣僚の疑惑についてもついに不問に付し、リクルート疑惑の徹底解明を怠ってきたのであります。さらに、金権腐敗政治の根源である企業・団体献金の禁止は行いませんでした。それどころか、政治改革と称して、議会制民主主義の根幹をじゅうりんする小選挙区制を導入しようとしています。その上、憲法違反の参議院候補者推薦制まで導入しようと画策しています。
 このようなことは断じて容認できるものではありません。総理は今この壇上で、選挙制度の改革は各党の協議にまちたいと答弁されました。私は、改めてこの点についての総理自身の責任ある所見を求めるものであります。
 現行中選挙区制のもとにおける一対二未満による速やかな定数是正と、企業・団体の政治献金の無条件禁止、これこそあなたが今直ちになすべき緊急な課題ではありませんか。総理の明確な答弁を求めます。
 平成元年の夏、……
#72
○議長(土屋義彦君) 諫山君、時間が超過いたしております。簡単に願います。
#73
○諫山博君(続) 金権腐敗政治に対する国民の沸き起こる批判の中で総理になられたあなたであるだけに、私はその政治責任を特に厳しく指摘して、質問を終わります。(拍手)
   〔国務大臣海部俊樹君登壇、拍手〕
#74
○国務大臣(海部俊樹君) 諫山議員にお答えをいたします。
 決算について参議院の御理解を得られなかったことにつきましては、まことに遺憾なことでございました。国会の御審議、御指摘を踏まえて予算編成に当たっては決算の成果を十分反映させるよう、今後とも適正、効率的な予算の執行に留意をしてまいりたいと考えております。
 クルド族難民問題につきましては、御指摘のとおり、人道的観点から私も深く憂慮をいたしております。そして、人、物資、資金の面でできる限りの支援を行うという立場から、イラン政府の要請にこたえて、第一陣、第二陣国際緊急援助隊医療チーム十八名を既に派遣いたしました。トルコからの要請があれば、トルコへの派遣も検討中であります。物資協力としては、既にクルド難民キャンプのためにイラン、トルコ両国に対して緊急援助物資を供与いたしました。資金面においては、国連、国際機関からの要請を受け、一千万ドルの資金協力を決定し、既に実施をしたところでございますが、今後ともでき得る限りの対応をしてまいりたいと思っております。
 ペルシャ湾の環境問題への貢献につきましては、原油の流出や油井の炎上が環境破壊、そして人間生活に重大な悪影響をまき散らしております。可能な限りの協力を行います。既に政府は、オイルフェンスなどの油防除用資機材、これを送付済みでもありますし、また関係諸国に海水淡水化プラント等の保全のための専門家あるいは原油回収のための国際緊急援助隊専門家チームを既に派遣いたしてまいりましたが、さらにクウェートに対しては油井火災による大気汚染の調査団を派遣する予定になっております。
 掃海艇派遣に対しては、外国からの要請は受けておりません。また、ペルシャ湾にはイラクにより敷設された機雷が多数存在して、これがこの海域における我が国のタンカーをも含む船舶の航行の重大な障害となっております。かかる状況を踏まえて、政府は、自衛隊法九十九条に基づく措置として、この海域における機雷の除去及びその処理を行わせるために掃海艇をこの海域に派遣することを検討しておるところであります。今、ペルシャ湾のどの海域においても約千二百個とも言われる機雷が敷設されておるわけでありますから、これをこのまま放置するわけにはまいりません。我が国の存立と、お互い国民生活にとっても原油は必要不可欠なものであります。また、世界にとっても必要不可欠な原油の通商ルートでありますから、そこの安全確保を図るということは、これは人道的な立場からいっても、我が国の国民生活を確保していくという上からいっても、いろいろな面において果たすべき役割の一つであると政府は受けとめました。
 なお、自衛隊法の第三条というのは自衛隊の本来の任務を記したものでありまして、機雷等の除去の権限は、これは別のところに、第八章の九十九条に書いてある権限で行うわけでありまして、三条との直接の関連はないと私は考えております。
 最後に、消費税について申し上げますが、国民の皆さんからの御意見を踏まえて第百十八回国会に見直し法案を提出いたしましたが、衆議院においては可決され、参議院において審議未了、廃案となったものであります。現在、両院においての合同協議会が各党で行われておると承っております。適正な結論、合意が得られましたら、政府は誠実に迅速に対応いたします。
 なお、政治改革については、審議会の答申の趣旨を尊重し、政党本位、政策中心の政治や選挙を実現するということ、一票の格差を一対二未満とすることを基本原則として改革をしていくこと、また企業等の政治献金が節度を持って行われるべきこと、これに十分留意をして改革に当たっていきたいと思います。党首会談でも御協力をお願いしてまいりましたが、あらゆるレベルで各党各会派の御理解とお話し合いを賜りたいと願っております。(拍手)
#75
○議長(土屋義彦君) これにて質疑は終了いたしました。
     ―――――・―――――
#76
○議長(土屋義彦君) この際、日程に追加して、
 鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#77
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。環境特別委員長上野雄文君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔上野雄文君登壇、拍手〕
#78
○上野雄文君 ただいま議題となりました法律案につきまして、環境特別委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、鳥獣の保護繁殖を図るため、狩猟鳥獣の捕獲のための使用を禁止されている網またはわなのうち、その使用により鳥獣の保護繁殖に重大な支障を及ぼすものを、環境庁長官の許可を受けた場合等を除き、鳥獣の捕獲の目的をもって所持、販売及び頒布してはならないこととするものであります。
 委員会におきましては、かすみ網による密猟者の取り締まり体制、かすみ網の輸出規制の効果、野鳥保護のための啓発活動等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、採決を行いましたところ、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#79
○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#80
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、本案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#81
○議長(土屋義彦君) この際、日程に追加して、
 地域雇用開発等促進法の一部を改正する法律案
 中小企業における労働力の確保のための雇用管理の改善の促進に関する法律案
  (いずれも内閣提出、衆議院送付)
 以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#82
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。社会労働委員長福間知之君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔福間知之君登壇、拍手〕
#83
○福間知之君 ただいま議題となりました二件の法律案につきまして、社会労働委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 まず、地域雇用開発等促進法の一部を改正する法律案の主な内容は、最近における雇用失業情勢にかんがみ、その適性、能力、経験、技能の程度等にふさわしい職業につくことを促進する必要があると認められる求職者に係る雇用機会が相当程度に不足している地域について必要な措置を講ずるとともに、現行の雇用開発促進地域制度について見直しを行おうとするものであります。
 次に、中小企業における労働力の確保のための雇用管理の改善の促進に関する法律案の主な内容は、最近の労働力需給の状況が中小企業に与えている深刻な影響に対処して、労働力の確保を図るために、中小企業者が行う雇用管理の改善に係る措置を促進し、中小企業の振興及びその労働者の福祉の増進に寄与するため、雇用保険法の雇用福祉事業としての助成及び援助、中小企業信用保険法の特例措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、両案を便宜一括して議題とし、雇用環境整備地域の創設の趣旨、中小企業における人材確保の実効性、下請企業の雇用管理の改善等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。
 質疑を終了し、順次採決の結果、両案はいずれも全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、両案に対しそれぞれ附帯決議が全会一致をもって付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#84
○議長(土屋義彦君) これより両案を一括して採決いたします。
 両案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#85
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、両案は全会一致をもって可決されました。
     ―――――・―――――
#86
○議長(土屋義彦君) この際、日程に追加して、
 地価税法案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#87
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。
 まず、委員長の報告を求めます。大蔵委員長大河原太一郎君。
    ━━━━━━━━━━━━━
   〔大河原太一郎君登壇、拍手〕
#88
○大河原太一郎君 ただいま議題となりました地価税法案につきまして、大蔵委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、土地基本法の理念を踏まえ、土地に関する税負担の適正・公平を確保しつつ土地政策に資するため、土地税制改革の一環として新たに地価税を創設し、土地の保有コストに対する意識を高め、土地の有効利用の促進等を図ろうとするものであります。
 委員会におきましては、土地政策における税制の果たすべき役割、地価税の検討条項発動の条件、持ち家奨励から賃貸住宅重視への政策転換の必要性、今後の不動産融資規制のあり方等について総理、大蔵大臣並びに関係当局に対して質疑が行われたほか、土地問題等に関する特別委員会と連合審査会を開く等、慎重に審査を行いましたが、その詳細は会議録に譲ります。
 質疑終局の後、近藤忠孝委員より本法律案に対し税率を一%に引き上げること等を内容とする修正案が提出されました。
 次いで、修正案及び原案を一括して討論に入りましたところ、日本共産党を代表して近藤忠孝委員より修正案に賛成、原案に反対、日本社会党・護憲共同を代表して鈴木和美理事、公明党・国民会議を代表して峯山昭範理事より、それぞれ修正案に反対、原案に賛成する旨の意見が述べられました。
 討論を終わり、修正案及び原案を順次採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決、原案は賛成多数をもって可決、よって、本法律案は原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#89
○議長(土屋義彦君) これより採決をいたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#90
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、本案は可決されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後七時十二分散会
ソース: 国立国会図書館
【PR】姉妹サイト