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#1
第120回国会 交通安全対策特別委員会 第3号
平成三年二月十四日(木曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 長田 武士君
   理事 加藤 卓二君 理事 久野統一郎君
   理事 鴻池 祥肇君 理事 柳沢 伯夫君
   理事 上野 建一君 理事 山下八洲夫君
   理事 竹内 勝彦君
      石破  茂君    岩村卯一郎君
      河村 建夫君    二階 俊博君
      浜野  剛君    前田  正君
      増田 敏男君    御法川英文君
      遠藤  登君    北川 昌典君
      永井 孝信君    三野 優美君
      辻  第一君    和田 一仁君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 村岡 兼造君
        建 設 大 臣 大塚 雄司君
        国 務 大 臣
        (国家公安委員
        会委員長)   吹田  ナ君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 佐々木 満君
 出席政府委員
        警察庁交通局長 関根 謙一君
        総務庁長官官房
        交通安全対策室
        長       徳宿 恭男君
        運輸省運輸政策
        局長      中村  徹君
        建設省道路局長 藤井 治芳君
 委員外の出席者
        特別委員会第一
        調査室長    直江 鷹郎君
    ─────────────
二月十二日
 交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第二三号)
同月十四日
 交通安全施設等の整備充実に関する請願(木島日出夫君紹介)(第一〇二四号)
は本委員会に付託された。
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 交通安全対策に関する件
     ────◇─────
#2
○長田委員長 これより会議を開きます。
 交通安全対策に関する件について調査を進めます。
 この際、交通安全対策の基本施策について、関係大臣からそれぞれ所信を聴取いたします。まず、総務庁長官佐々木満君。
#3
○佐々木国務大臣 おはようございます。
 このたび総務庁長官を拝命いたしまして、交通対策本部長の職責を担わせていただくことになりました佐々木満でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 委員各位には、平素から交通安全行政の推進に格別の御指導と御協力を賜っておりますことに厚く御礼を申し上げます。
 今国会における交通安全対策に関する審議が開始されるに当たりまして、一言所信を申し述べます。
 我が国の運転免許保有者数及び自動車保有台数は年々増加の一途をたどり、国民生活における自動車交通の役割はますます大きくなっております。
 一方、道路交通事故については、昨年は年間の死者数が一万一千二百二十七人と昭和五十年以降最悪となるなど、大変厳しい状況にございます。
 また、鉄軌道交通、海上交通及び航空交通におきましても、輸送の高速化及び大型化により、一たび事故が発生した場合には、多数の死傷者を生ずるおそれがございます。
 私は、国民を交通事故の脅威から守り、安全、円滑かつ快適な交通社会を実現することは極めて重要な課題であると考えております。
 政府といたしましては、このような厳しい交通事故情勢に対処するため、昭和六十三年以来、交通事故防止に関する緊急総合対策、高齢者の交通安全総合対策、二輪車の事故防止に関する総合対策等を交通対策本部で決定し、交通事故防止対策の推進に努めてまいりました。現在、平成三年度からの五年間に講ずべき交通安全に関する施策の大綱を定める第五次交通安全基本計画を策定しているところであります。今後とも、交通事故の減少を図り、死亡事故を抑止するため、これらに基づき、交通環境の整備、交通安全思想の普及、安全運転の確保、救急・救護体制の整備等の諸施策を、国民の皆様の御理解と御協力を得ながら、関係省庁が一体となって推進してまいる所存であります。
 また、総務庁におきましては、平成三年度における交通安全対策の事業として交通事故の総合的調査に関する研究の推進、交通安全思想の普及活動の推進及び交通事故被害者の援護を行いますほか、二輪車の総合的事故防止対策、高齢者の交通安全総合対策等を推進することといたしております。
 以上、所信の一端を申し述べましたが、委員各位の深い御理解と格段の御協力をお願い申し上げる次第でございます。
 ありがとうございました。(拍手)
#4
○長田委員長 次に、国家公安委員会委員長吹田ナ君。
#5
○吹田国務大臣 おはようございます。
 このたび国家公安委員会委員長を拝命いたしました吹田ナであります。
 委員各位には、平素から交通警察行政の推進に格別の御理解と御協力をいただき、厚く御礼申し上げます。
 交通安全に関する諸施策について御審議をお願いするに当たり、一言所信を申し述べたいと存じます。
 最近の我が国におけるモータリゼーションの著しい伸展は、産業経済活動と国民生活の向上に大きく寄与しているところでありますが、その反面、交通事故の多発、交通渋滞による都市機能の低下、交通公害による生活環境の悪化等各種の弊害をもたらしているところであります。
 特に、昨年の交通事故による死者数は、三年連続して一万人を突破するという極めて憂慮すべき状況にあり、交通の安全の確保は緊急の課題となっているほか、特に大都市においては、恒常的な違法駐車が道路交通の安全と円滑を阻害し、ひいては都市の機能を阻害させかねない極めて深刻な状態にあると言えます。
 警察といたしましては、このような厳しい交通情勢を踏まえ、交通事故を防止するため、若者及び高齢者の事故の防止に最重点を置いて、交通安全施設の整備、交通安全教育の推進を図るとともに、違法駐車対策を中心とする交通の円滑化対策などの諸施策を総合的に推進し、安全かつ円滑な道路交通の確保に努めてまいりたいと考えております。
 特に、違法駐車問題につきましては、国民生活上緊急に対処すべき重要な課題であると認識しているところであり、昨年六月、道路交通法及び自動車の保管場所の確保等に関する法律の改正を行っていただいたところであります。本年は、この二つの改正法に盛り込まれた新しい制度の円滑かつ効果的な実施に重点を置いて対処してまいることとしております。
 以上、交通警察行政の当面の課題について所信の一端を申し述べましたが、委員各位の格別の御協力によりまして、その実を上げることができますよう一層の御指導と御鞭撻をお願い申し上げます。
 ありがとうございます。よろしくお願いいたします。(拍手)
#6
○長田委員長 次に、運輸大臣村岡兼造君。
#7
○村岡国務大臣 おはようございます。
 このたび運輸大臣を拝命いたしました村岡でございます。委員長、委員の先生方の御指導をよろしくひとつお願いをいたしたいと思います。
 第百二十回国会に臨みまして、運輸省の交通安全対策に関する所信を申し述べます。
 安全の確保は運輸行政の基本でありますので、私は、安全対策の確実な実施に最善の努力を尽くすとともに、あらゆる機会をとらえ、交通にかかわるすべての人々の安全に対する自覚と責任を促しつつ、交通安全の確保に万全を期し、国民の皆様の信頼にこたえていく決意であります。
 そのため空港、港湾等交通環境の整備、自動車・鉄道車両・船舶・航空機の安全基準の整備、検査等輸送機器の安全確保及び交通従事者の運転技術の維持、運航管理の的確な実施等運航に関する安全確保が的確に行われることに加え、万一事故が発生した場合の救助体制及び被害者救済対策の充実も重要であると認識しており、これらの事項についての施策を積極的に推進していくことといたしております。
 以下、重点的に実施する施策につきまして、交通分野別にその概要を具体的に申し上げます。
 第一に、陸上交通の安全対策であります。
 まず、自動車交通についてでありますが、昨年は、道路交通事故による死亡者数が一昨年を上回り二年連続して一万一千人を超えるなど第二次交通戦争とも言える厳しい状況となっているところでございます。
 運輸省といたしましても、これらに対応して、運輸技術審議会において、自動車の構造・装置に係る今後の安全規制の強化方策の審議を進めるなどの各般の安全対策を積極的に推進するとともに、自動車損害賠償保障制度の充実を図ってまいります。
 次に、鉄道についてでありますが、鉄道運転事故の過半数を占める踏切事故を防止するため、立体交差化、構造改良、踏切保安設備の整備等を引き続き推進することが必要でありますので、踏切道改良促進法による改良期間を五カ年延長することとし、同法の改正案を今国会に提出して御審議をお願いすることといたしております。
 第二に、海上交通の安全対策であります。
 近年は、特に、小型レジャーボートの事故が増加しておりますので、小型船舶に係る海技資格等のあり方について検討を行うとともに、水上オートバイ等の小型船舶の安全対策の一層の強化を図ってまいりたいと考えております。
 また、全世界的な海上遭難安全制度の平成四年の我が国への導入のため所要の準備を進めるとともに、海上における捜索救助体制の強化を図ってまいります。
 さらに、平成三年度を初年度とする第八次港湾整備五カ年計画に基づく港湾及び航路の整備等を推進することといたしております。
 第三に、航空交通の安全対策であります。
 昨今、国際的に大型航空機の経年化による問題が注目されておりますが、我が国においても、経年航空機対策を進めるとともに、航空機乗組員等の資質の向上、運航管理体制の強化等定期航空の運航の安全対策の充実強化に取り組んでまいる所存であります。
 また、特に昨年は、ヘリコプターの死亡事故件数が例年より増加しているため、ヘリコプター等の小型航空機の安全対策についても一層の充実強化を図ってまいりたいと考えております。
 さらに、平成三年度を初年度とする第六次空港整備五カ年計画に基づく空港、航空保安施設等の整備を計画的かつ着実に進めてまいります。
 最後に、気象関係でありますが、交通機関の安全にとりましては、適時適切な情報の提供は不可欠であるため、観測施設の整備、静止気象衛星業務の推進、気象資料伝送網の整備等の気象業務体制の一層の充実強化を図ってまいりたいと考えております。
 以上、運輸省において推進しようとする交通安全に関する諸施策につきましてその一端を申し述べましたが、これらの施策は、申すまでもなく委員長を初め委員各位の深い御理解と御支援を必要とする問題でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げまして、終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
#8
○長田委員長 次に、建設大臣大塚雄司君。
#9
○大塚国務大臣 おはようございます。
 このたび建設大臣を拝命いたしました大塚雄司でございます。委員長初め委員各位の御指導、御鞭撻を謹んでお願い申し上げます。
 交通安全対策に関する諸施策について、私の所信を申し述べたいと存じます。
 近年の道路交通需要の増大と多様化に対処し、安全かつ円滑な道路交通を確保することは極めて重要な課題でありますが、一昨年においては交通事故死者数が一万一千八十六人を数え、昨年はさらにこれを上回るとうとい人命が失われており、まことに憂慮すべき状態にあります。
 これに対処するため、緊急に交通の安全を確保する必要がある既存の道路につきましては、昭和四十一年度以降特定交通安全施設等整備事業に関する計画により、総合的かつ計画的に交通安全施設等の整備拡充を図ってまいりましたが、引き続き平成三年度を初年度とする第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画を策定することとし、この新しい計画のもとに交通安全施設等の整備を推進してまいりたいと考えております。この場合、関係省庁と連携した事故分析システムの充実を図り、交通事故特性等に即した対策を講じることとし、歩行者及び自転車利用者の安全で快適な通行の確保を図るための歩道等の整備、安全かつ円滑な自動車交通を確保するための交差点の改良、道路利用者の多様なニーズにこたえ、迅速かつ的確な道路交通情報を提供するための施設の整備等に重点を置くこととしております。
 さらに、道路の改築事業におきましても、抜本的対策としてバイパス、自動車専用道路及び歩車道の分離した道路の整備等の事業を行ってまいります。また、落石等の危険を防止するため、道路の防災対策についても万全を期してまいる所存であります。
 一方、高速自動車国道等におきましては、渋滞区間の拡幅等の改築事業、交通安全施設の整備、適切な維持管理の実施、道路交通情報提供の充実等、安全対策を総合的に進めることとし、このうち交通安全施設の整備について、新たに五カ年間の事業計画を策定し、強力に推進することといたしております。
 また、踏切道における交通事故の防止と交通の円滑化を図るため、現行の措置に引き続き、平成三年度以降の五カ年間においても、改良すべき踏切道を指定し、立体交差化等の事業を推進することといたしております。この場合、多数の踏切が連続する中心市街地等におきましては、これらを同時に除却する連続立体交差事業を推進することとしております。
 次に、多数の路上駐車のため、安全で円滑な道路交通が阻害されている都市内の道路におきましては、特定交通安全施設等整備事業による駐車場補助制度の創設を初め、融資事業の充実を図るなどにより駐車場等の整備を促進することといたしております。
 なお、道路の管理につきましては、道路の掘り返しの規制等の対策のほか、道路法及び車両制限令に違反する車両の通行に対する指導及び取り締まりの強化を図ることとしております。
 そのほか、既成市街地の居住地区等における交通事故を防止し、居住環境の改善を図るための事業、積雪寒冷地域における冬期の道路交通確保を図るための事業、さらに、通勤通学等のための自転車駐車場の整備等を推進する考えであります。
 最後に、児童の交通事故防止等に資するため、新たに平成三年度を初年度とする第五次都市公園等整備五カ年計画を策定し、児童公園等の計画的な整備を推進することとしております。
 以上、交通安全に関する諸施策につきまして所信の一端を申し述べましたが、交通事故防止のため、今後とも総合的な交通安全対策を強力に推進していく決意でありますので、よろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。(拍手)
#10
○長田委員長 以上をもちまして、関係大臣の所信表明は終わりました。
 次に、平成三年度における陸上交通安全対策関係予算について説明を求めます。徳宿総務庁長官官房交通安全対策室長。
#11
○徳宿政府委員 平成三年度の陸上交通安全対策関係の予算につきまして、お手元の「平成三年度陸上交通安全対策関係予算調書」という資料に即しまして、概括的に御説明申し上げます。
 陸上交通安全対策関係予算の総額は、平成三年度の予算案といたしましては、冒頭の欄外にありますように、一兆三千四百九十八億四千六百万円を計上しており、前年度予算額に比べ五百五十三億六百万円、率にして四・三%の増となっております。
 以下、大きな五つの項目ごとにその主なものを御説明いたしますと、第一の項目の道路交通環境の整備につきましては、一兆二千二十九億七千五百万円を計上しており、前年度に比べ五百五億五千五百万円、四・四%の増となっております。
 (1)の特定交通安全施設等の整備は、平成三年度を初年度とする第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画に基づく交通安全施設等の整備のうち警察庁所管分に係るものでありまして、百四十四億六千二百万円を計上しており、前年度に比べて八・〇%の増となっております。これによりまして、交通管制センターの拡充、信号機の高性能化等の事業を行うこととしております。
 次に、(2)の交通安全施設等の整備につきましては、二千百六十二億五千五百万円を計上し、前年度に比べ八・八%の増となっておりますが、その大部分は第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画に基づく交通安全施設等の整備のうち建設省所管分に係る予算であります。これにより、歩道、自転車道等の整備を行うこととしております。
 (3)は、歩道等の設置を伴う現道拡幅、小規模バイパスの整備等の交通安全に寄与する道路改築事業であります。
 (4)は、落石、雪崩等を防止するための施設の整備、交通危険箇所の局部的改良等の事業に係るものであります。
 (5)は、平成三年度以降五カ年間における踏切事故防止総合対策を推進するための踏切保安設備の整備、踏切道の立体交差化等の事業に係るものであります。
 二ページ目に参りまして、(6)の交通安全対策特別交付金は、地方公共団体が単独事業として行う道路交通安全施設の設置及び管理に要する費用に充てるため、道路交通法の反則金収入を原資として、地方公共団体に対して交付されるものであり、七百十二億九千万円を計上しております。
 (7)及び(8)は、平成三年度を初年度とする第五次都市公園等整備五カ年計画に基づき、路上における遊びや運動による交通事故の防止等のために行われる基幹公園及び緑道の整備事業に係るものであります。
 (9)は、居住地区内における交通事故を防止し、居住環境の改善等を図るため、地区内の街路を体系的に整備する事業等に係るものであります。
 (10)及び(11)は、三大都市圏の駅周辺等で行われる自転車駐車場の整備及び都市の商業業務地区等で行われる都市交通施設の整備事業に係るものであります。
 三ページ目に参りまして、(12)は、校庭等の学校体育施設を交通事故防止のために子供の遊び場等として地域に開放し、管理指導員を置くために要する費用を補助するものであります。
 二番目の項目の交通安全思想の普及につきましては、三億四千五百万円を計上しており、前年度に比べ一八・八%の増となっております。
 (1)は、ダンプカー事業者の安全意識の向上等を図るための交通安全指導事業等の経費に係る補助金であります。
 (2)は、交通安全母親活動推進事業、交通安全フェアの開催の委託、高齢者の交通安全思想普及事業、その他講習会等に係る経費がその主な内容であります。
 (3)及び(4)は、交通安全に関する広報活動及び交通情報に関する業務委託並びに学校における交通安全教育の充実強化を図るための教員等の研修会の開催等に係るものであります。
 第三番目の項目の安全運転の確保につきましては、四百七十一億二千八百万円を計上しており、前年度に比べ七・八%の増となっております。
 (1)は、交通事故分析の高度化及び運転者教育用の映画制作等に要する費用であります。
 (2)は、運転者の違反歴、事故歴等を電子計算機に集中管理する運転者管理センターの運営費であります。
 (3)は、交通取り締まりの強化及び交通事故処理の円滑化を図るための交通取り締まり用車両等の整備に係る経費であります。
 四ページ目に参りまして、(4)は、暴走族事犯、ひき逃げ事犯等の捜査活動の強化等を進めるものであります。
 また、(8)は、自動車検査施設の運営等自動車検査登録業務の円滑化を図るための経費であります。
 第四番目の項目の被害者の救済は、九百八十億九千三百万円を計上しており、前年度に比べ一・一%の増となっております。
 (1)の救急業務施設の整備等は、高規格救急自動車、最新の救急資機材の整備等を行うものであります。
 (2)は、救命救急センターの整備等救急医療体制の体系的整備の推進のほか、救急現場、搬送途上における医療の充実を図るための救急自動車医師・看護婦同乗システムの整備、また、保健所における住民への救急法講習等を行うものであります。
 五ページ目に参りまして、(5)は、通勤災害について被災労働者及びその遺族の保護を図るための各種給付等を行うための経費であります。
 (6)は、都道府県及び指定都市の交通事故相談所の運営に必要な経費であります。
 また、(8)は、自動車事故の防止及び交通事故被害者の救済・保護を図るため、自動車事故対策センター等へ補助等を行うものであります。
 第五番目の項目のその他は、調査研究費でありますが、十三億六百万円を計上しており、前年度に比べ一九・七%の増となっております。
 (1)の交通安全調査等は、交通事故原因の総合的調査のほか、二輪車及び高齢者の総合的事故防止対策の推進に関する調査研究等を行うこととしております。
 以上、簡単ではありますが、平成三年度陸上交通安全対策関係予算の説明を終わらせていただきます。
#12
○長田委員長 次に、平成三年度における海上交通及び航空交通安全対策関係予算について説明を求めます。中村運輸省運輸政策局長。
#13
○中村政府委員 お手元に「平成三年度交通安全対策関係予算調書 運輸省」という資料がお配りしてあると思いますが、これに基づきまして、海上交通及び航空交通安全対策関係予算について御説明をさせていただきます。
 まず最初に、海上交通安全対策関係の予算でございますが、平成三年度の予算案といたしまして一千三百五十五億二千四百万円を計上しております。これは、前年度に比べ百二億七千四百万円、八・二%の増となっております。
 その内訳でございますが、まず、1の交通環境の整備として八百六十六億五千万円を計上しております。これは、(1)の関門航路等の航路の整備、下田港等の避難港の整備、各港湾の防波堤等の整備、それから(2)の各種航路標識及び海上交通情報機構の整備・運営、(3)の海上交通に必要な情報を得るための水路業務及び海洋気象業務の充実のための経費でございます。
 2の船舶の安全性の確保といたしまして一億七千二百万円を計上しております。これは、(1)の船舶の構造、設備に関する安全基準の整備、(2)の船舶検査、型式承認等の実施のための経費でございます。
 3の安全な運航の確保として八十八億六千七百万円を計上しております。これは、(1)の海難防止指導等海上交通安全対策の充実強化、警備救難業務の運営、それから次のページに参りまして、(2)の運航管理の適正化を図るための旅客航路事業者に対する監査等、(3)の航海訓練所等におきます教育訓練、船舶職員の資格試験、水先人試験の実施等のための経費でございます。
 4の海難救助体制の整備等として三百九十八億七百万円を計上しております。これは、(1)の巡視船艇・航空機の整備、(2)の海難救助・海上防災体制の整備等のための経費でございます。
 それから、5の海上交通の安全に関する研究開発の推進として二千八百万円を計上しております。これは、将来の航行援助システムの開発研究等のための費用でございます。
 以上が海上交通関係の経費でございます。
 次に、三ページに参りまして、航空交通安全対策関係の予算でございますが、平成三年度の予算案といたしまして三千九百六十三億四千六百万円を計上しております。これは、前年度に比べ八百三十九億七千六百万円、二六・九%の増加となっております。
 その内訳でございますが、1の交通環境の整備として三千八百八十八億百万円を計上しております。これは、(1)の空港、空港用航空保安施設等の整備、(2)の航空路関係の管制施設及び航空保安無線施設等の整備、(3)の空港・航路施設の維持運営、(4)の航空気象業務の充実のための経費でございます。
 2の航空安全対策の推進として七十二億六千四百万円を計上しております。これは、(1)の航空機の耐空証明検査、機長路線資格審査、航空従事者の技能証明等、(2)及び(3)の航空大学校、航空保安大学校における教育の充実、(4)の航空機を使って実施する航空保安施設の検査のための経費でございます。
 3の航空交通の安全に関する研究開発の推進として二億八千万円を計上しております。これは、人工衛星を使って実施する将来の航行援助システム確立のための実験、航空機衝突防止方式の機能向上等の研究開発のための費用でございます。
 以上、簡単ではございますが、平成三年度における海上交通及び航空交通安全対策関係予算案の御説明を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#14
○長田委員長 次に、平成三年中における交通警察の運営について説明を求めます。関根警察庁交通局長。
#15
○関根政府委員 平成二年中の交通事故発生状況並びに平成三年中の交通警察の重点施策等につきまして、お手元の資料に基づき御説明を申し上げます。
 平成二年中の交通事故の発生状況は、資料1の「交通警察関係資料」の四ページから十三ページに概況及び特徴を掲載しております。発生件数が六十四万件余り、死者数が一万一千二百二十七人、負傷者数が七十九万人余りでございまして、一昨年に比較して発生件数及び負傷者数は減少いたしておりますが、死者数は百四十一人増加いたしております。
 次に、昨年の交通事故死者の特徴的傾向につきましては、第一に、自動車乗車中の死者数が増加したこと、特にシートベルト非着用の死者数が増加したこと、第二に、高齢者の死者数が増加したこと、特に歩行中の死者数が増加したこと、第三に、夜間及び週末の死者数が依然として多いこと等を挙げることができます。
 次に、本年講ずべき施策につきまして御説明を申し上げます。
 資料2の「平成三年中における交通警察の運営」に記述しているとおりでございます。特に重点的に推進すべき施策四点につきまして御説明を申し上げます。
 第一は、道路交通環境の整備についてでございます。
 平成三年度を初年度とする第五次交通安全施設等整備事業五カ年計画に関しましては、関係法律の一部改正を当委員会にお願い申し上げているところでございますが、交通管制センターの高度化、信号機の高性能化及び系統化を図りますとともに、新たに高速走行抑止システム、駐車誘導システムなどを整備し、計画的に交通安全施設等整備事業を推進いたしたいと考えております。
 第二に、総合的な駐車対策の推進についてでございます。
 さきの第百十八回国会におきまして成立いたしました道路交通法の一部を改正する法律及び自動車の保管場所の確保等に関する法律の一部を改正する法律につきましては、附帯決議の御趣旨を踏まえて、その円滑な施行と運用を図るよう努めてまいる所存でございます。
 その他パーキングメーター及びパーキングチケット発給設備の増設、駐車誘導システム等の整備、違法駐車の効果的取り締まり等につきましても努力してまいりたいと考えております。
 第三は、交通指導取り締まりと暴走族対策の推進についてであります。
 交通指導取り締まりにつきましては、適切な事故分析に基づき、重大事故に直結する悪質、危険な違反や迷惑性の高い違反に重点を置いて推進することとしております。そのため、関係省庁と一体となって総合的な事故分析体制の確立を図ってまいりたいと考えております。
 暴走族につきましては、資料十八ページにお示ししております。昨年中の集団暴走の回数は約五千八百回で、これに参加した車両及び暴走族は約八万台、十七万人であります。特徴的なことは、五台から十台くらいの小集団で激しい騒音を発しながらゲリラ的に走行するものが多くなっていることであり、そのため昨年中は約十二万件の一一〇番が寄せられております。
 警察といたしましては、共同危険行為等の禁止等、道路交通法違反を初め刑法や各種の特別法を適用して、昨年は過去最多の約十一万六千件、約十二万人の暴走族を検挙しているところでございます。今後とも関係省庁と緊密な連絡を図りながら、総合的な暴走族対策を推進することとしております。
 第四は、交通安全教育と交通安全思想の普及についてであります。
 交通事故の増加の大きな要因となっております若年者及び高齢者の事故を防止するため、本年もこれらの年齢層に重点を置いた交通安全教育と交通安全思想の普及、高揚の施策を推進していくこととしております。
 以上、本年推進することとしております重点施策四点について御説明申し上げました。
 警察といたしましては、安全で快適な交通社会の実現のため今後とも最大限の努力を払ってまいる所存でございますので、引き続き御指導、御鞭撻を賜りますようにお願いを申し上げます。
 ありがとうございました。
#16
○長田委員長 次に、平成三年度の運輸行政における交通安全施策の概要について説明を求めます。中村運輸省運輸政策局長。
#17
○中村政府委員 平成三年度における運輸省の交通安全施策の概要につきまして、お手元にお配りしてある「交通安全施策の概要 運輸省」という小冊子がございますので、これによりまして御説明をさせていただきたいと思います。
 まず、第一章に交通事故の部門別推移を取りまとめてございます。
 道路交通事故につきましては警察庁からの説明のとおりでございます。鉄軌道事故及び鉄軌道事故の過半数を占める踏切事故につきましては、二ページの表にございますように、おおむね横ばい傾向となっております。
 海難につきましては、平成二年は、隻数は増加したものの、死亡・行方不明者は大幅に減少しております。
 航空事故につきましては、ヘリコプターの事故が相次いで発生したことから事故件数、死傷者数ともに増加しております。
 次に、第二章の陸上交通の安全対策について御説明申し上げます。
 最初に自動車交通についてでございますが、死亡者数の増勢傾向という憂慮すべき事態に対応して、運輸省としても事故防止対策の一層の充実強化を図ってまいります。
 具体的には、三ページから六ページまでに取りまとめてございますとおり、運輸技術審議会において自動車の保安基準の拡充強化方策について検討するほか、自動車検査体制の整備等により、自動車の安全性を確保するとともに、自動車運送事業者に対する運行管理の充実等の指導に努めてまいります。
 さらに、万一事故が発生した場合の被害者救済対策につきましては、本年四月から、自動車損害賠償責任保険の死亡保険金額を二千五百万円から三千万円に引き上げるなど、被害者救済対策の充実を図ることとしております。
 鉄軌道交通につきましては、六ページから九ページに取りまとめてございます。列車運転の高速化・高密度化に対応した信号保安設備の整備、乗務員等に対する教育訓練体制の整備、鉄道保安連絡会議の活用などの対策を総合的に講じることにより事故の防止を図ってまいります。
 また、鉄軌道事故の過半数を占める踏切事故の防止につきましては、九ページから十ページにございますとおり、踏切道の立体交差化、構造改良、踏切保安設備の整備などの対策を推進することとしており、そのために踏切道改良促進法による改良期間を五カ年間延長することとし、同法の改正案を今国会に提出して、御審議をお願いすることといたしております。
 次に、第三章の海上交通の安全対策について、十二ページから二十二ページまでに取りまとめてございます。
 まず、平成三年度を初年度とする第八次港湾整備五カ年計画に基づき、航路・港湾の整備や航路標識の整備を推進するとともに、大阪湾における海上交通情報機構の整備等を進めてまいります。また、船舶の安全及び船員の資質の向上について、所要の対策を推進してまいります。
 なお、近年の海洋レジャーの多様化、活発化に対応して、小型船舶の海技資格制度、試験等の検討を行うほか、優良マリーナ認定制度の活用、海洋レジャー愛好者の自主的な安全活動の促進などにより、海洋レジャー活動の安全対策の一層の充実を図ってまいります。
 さらに、国際海事機関が進めている新しい全世界的な海上遭難安全制度の我が国への導入について陸上通信施設及びその運用体制の整備を推進するとともに、船位通報制度の活用、ヘリコプター搭載型巡視船及び航空機の増強により広域的な捜索救助体制の整備を推進することとしております。
 次に、第四章の航空交通安全対策について御説明申し上げます。
 二十三ページ以降にございますとおり、平成三年度を初年度とする第六次空港整備5カ年計画に基づき、航空保安施設と空港の整備を進めてまいります。同時に、航空機の安全基準の整備、検査体制の充実、運航管理体制の充実を進めてまいります。さらに、最近の事故の状況、特に昨年は、ヘリコプターの死亡事故件数が例年より増加したことにかんがみ、小型航空機の事故防止対策の一層の充実強化を図るほか、ニアミス防止対策の充実、航空機に対するテロ行為についての対策などの推進を図ってまいります。
 また、長期間使用されている航空機、いわゆる経年機の安全対策につきましては、通常の点検整備に加え、補足的な検査プログラムを設定する等の措置を講じておりますが、米国等における検討状況を踏まえ、より一層の安全対策の強化を図ってまいります。
 以上、運輸省におきます交通安全施策の概要につきまして御説明申し上げました。何とぞよろしくお願い申し上げます。
#18
○長田委員長 次に、平成三年度の建設行政における交通安全施策について説明を求めます。藤井建設省道路局長。
#19
○藤井(治)政府委員 平成三年度における建設省の交通安全に関する施策につきまして、お手元に資料がございます「交通安全施策について」によりまして御説明を申し上げたいと思います。
 まず、一ページをおあけいただきたいと思います。一ページの交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法に基づく事業についてでございます。
 現下の交通事故の発生状況は極めて憂慮すべき状態にある、こういうことにかんがみまして、第四次特定交通安全施設等整備事業五ケ年計画に引き続きまして、平成三年度を初年度とする第五次特定交通安全施設等整備事業五ケ年計画を策定いたしまして、自転車・歩行者の安全で快適な通行の確保、安全かつ円滑な自動車交通の確保、増加する駐車需要への対応、わかりやすく、使いやすい道路交通環境の整備、高齢者等の利用にも配慮した交通安全対策の推進、交通事故分析システムの充実等の六つの事項に重点を置きまして、交通安全施設等の整備を一層強力に推進してまいる考えでございます。
 特に平成三年度は、五ページにございますように、その初年度といたしまして事業費約二千六百六十六億円を計上いたしまして、特定交通安全施設等整備事業を重点的に実施するとともに、事業費約六百十四億円をもって緊急地方交通安全施設等整備事業をあわせて実施することといたしております。
 次に、六ページでございますが、道路の改築事業等による交通安全対策でございます。抜本的対策としてバイパスの建設あるいは現道拡幅などの交通安全に寄与する事業といたしまして、平成三年度は、事業費約九千六百四十八億円を計上いたしております。
 次に、七ページの大規模自転車道整備事業でございます。平成三年度は、事業費約百三十一億円をもって継続四十六路線、新規四路線の整備を進めていくことといたしております。
 次に、八ページでございますが、高速自動車国道等における交通安全対策につきまして、渋滞区間の拡幅等の改築事業等とともに交通安全施設の整備につきまして、新たに五カ年計画を初めて策定いたしまして交通安全対策を強力に推進することといたしておりまして、平成三年度は、事業費約六百六十一億円を予定し、標識等の整備などを重点的に実施してまいる考えでございます。
 次に、九ページでございますが、踏切道の改良でございます。
 踏切道につきましては、事故防止と交通の円滑化を図るため、立体交差化及び構造改良を促進することとしておりまして、踏切道改良促進法を平成三年度以降五カ年間延伸し、平成三年度は、事業費約千六百十四億円を計上し、整備促進を図ることといたしております。
 さらに、十一ページをおあけいただきたいと思いますが、増大する駐車需要に対応できる駐車スペースを確保するために自動車駐車場等の整備を推進することといたしております。十二ページにございますように、平成三年度は、道路整備特別会計からの無利子融資制度等の活用を図り推進するとともに、新規施策として特定交通安全施設等整備事業における補助制度等を創設いたしまして、一層の促進を図ることといたしております。また、幹線道路の短時間駐車需要に対応し、秩序ある駐車を誘導するため、道路管理者による路上駐車施設の整備に着手することとしております。なお、次のページにございますように、駐車場案内システム等の駐車場の有効利用等につきまして
もあわせて推進を図ってまいりたいと考えております。
 十四ページをおあけいただきたいと思います。
 道路交通の安全確保等の観点から、歩道等にございます電柱、このような電線類の地中化のためのキャブシステム及び共同溝の整備を推進するとともに、道路の掘り返し規制等の強化、不法占用物件の適正化等を推進し、適切な道路管理に努めることといたしております。
 十九ページをおあけいただきたいと思います。八番に防災対策事業が記述してございます。
 昭和四十三年度から、道路災害の発生を防止し、道路交通の安全を確保するために数次にわたる総点検を行い、その結果に基づき計画的に対策を進めているところでございまして、平成二年度に新たな総点検を行いまして、それに基づき、平成三年度におきましても、事業費約二千二百四十六億円をもって各種防災施策の推進を図ることといたしております。
 次に、二十ページの都市交通環境の整備でございます。
 まず、居住環境整備事業についてでございますが、安全で快適な居住環境の整備を図ることなどを目的として実施しておりまして、平成三年度は、事業費約六十五億円をもちまして四十七地区で実施することといたしております。
 次に、二十二ページからの総合都市交通施設整備事業でございます。
 本事業は、環状線等幹線街路、歩行者専用道、駅前広場等都市交通施設を総合的に整備するものでございまして、平成三年度は、事業費約七十九億円をもちまして十四地区において実施することといたしております。
 また、二十三ページにございますように、スノートピア道路事業は、豪雪地帯対策特別措置法に基づき指定された豪雪地帯の都市において冬期交通の確保を図るため昭和五十八年度より実施しておりまして、平成三年度は、事業費約四十二億円を予定しております。
 次に、二十四ページ以下の自転車駐車場の整備でございます。
 平成三年度は、四十二カ所の整備を予定しておりまして、これに要する事業費として約五十三億円を計上しております。
 次に、二十六ページをおあげいただきたいと思いますが、都市公園整備事業でございます。
 この事業では、平成三年度を初年度とする第五次都市公園等整備五カ年計画を策定し、路上における遊びや運動による交通事故を防止するため、住区基幹公園、都市基幹公園及び緑道の計画的な整備を進めてまいりたいと考えております。平成三年度は、事業費約千七百四十一億円を計上しております。
 以上申し上げました施策のほかに、道路交通情報の収集提供体制の整備拡充、あるいは道路交通安全に関する調査・研究等の施策に関しましても強力に推進してまいる考えでございます。
 建設省の交通安全施策につきまして御説明を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
#20
○長田委員長 これにて関係省庁からの説明は終わりました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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