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#1
第120回国会 交通安全対策特別委員会 第5号
平成三年二月二十一日(木曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 長田 武士君
   理事 加藤 卓二君 理事 片岡 武司君
   理事 久野統一郎君 理事 鴻池 祥肇君
   理事 柳沢 伯夫君 理事 山下八洲夫君
   理事 竹内 勝彦君
      石破  茂君    岩村卯一郎君
      魚住 汎英君    河村 建夫君
      前田  正君    増田 敏男君
      御法川英文君    遠藤  登君
      北川 昌典君    沢藤礼次郎君
      永井 孝信君    三野 優美君
      辻  第一君    和田 一仁君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 村岡 兼造君
        建 設 大 臣 大塚 雄司君
 出席政府委員
        警察庁交通局長 関根 謙一君
        運輸大臣官房国
        有鉄道改革推進
        総括審議官   大塚 秀夫君
        運輸省地域交通
        局長      佐々木建成君
        建設省都市局長 市川 一朗君
        建設省道路局長 藤井 治芳君
 委員外の出席者
        環境庁大気保全
        局自動車公害課
        長       下平  隆君
        通商産業省基礎
        産業局化学製品
        課長      中島 邦雄君
        参  考  人
        (日本道路公団
        理事)     山下 宣博君
        特別委員会第一
        調査室長    直江 鷹郎君
    ─────────────
委員の異動
二月二十一日
 辞任         補欠選任
  永井 孝信君     沢藤礼次郎君
同日
 辞任         補欠選任
  沢藤礼次郎君     永井 孝信君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 踏切道改良促進法の一部を改正する法律案(内閣提出第一三号)
 交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第二三号)
 交通安全対策に関する件
     ────◇─────
#2
○長田委員長 これより会議を開きます。
 交通安全対策に関する件について調査を進めます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りをいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として日本道路公団理事山下宣博君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○長田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ─────────────
#4
○長田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。久野統一郎君。
#5
○久野委員 私、国会議員に選んでいただきまして、もう一年たつわけでございますが、こういう席で話をさせていただくのが初めてでございますので、ちょっと間違ったような発言をするかもしれませんけれども、よろしく御容赦のほどをお願いいたしたいと思います。
 人々の生命や財産を守るために交通安全対策を強力に推進されております大臣を初めとする皆様方の努力に、深く敬意を表するものでございます。大臣の所信表明の中にもありましたが、昭和四十五年から減少を続けております交通事故死者の数が、昭和五十五年を境に再上昇をしているわけでございます。この最近の交通事故に対応し、どのような交通安全対策を講じていかれるのか、お伺いをいたします。
#6
○大塚国務大臣 御指摘のように近年交通事故が増加の一途をたどっておりまして、一昨年一万一千八十六名の死者を出しました。昨年はまた、さらに百四十一人ふえまして一万一千二百二十七名、まことに深刻な状態であると思うのでございます。
 建設省としましては、交通安全の確保をする上で、道路交通環境を充実整備することがとても大事なことであると考えておりまして、抜本対策として高速自動車国道から一般道路に至る道路ネットワークの整備を一層推進するとともに、既存の道路については、事故特性等に即して各種の交通安全施設等の整備を強力に推進することといたしております。
 特に、平成三年度からの第五次特定交通安全施設等整備五カ年計画においては、余暇活動の増大や生活時間の二十四時間化、高齢化社会の進展等を背景といたしました自動車乗車中の事故、夜間、高齢者の事故等の増加にかんがみまして、歩道等の整備や交差点の改良あるいはまた自動車駐車場の整備、道路照明の設置など強力に進めていく方針であります。
 今後とも、これらの道路整備を一層推進させまして、安全かつ円滑、快適な道路交通環境の整備に努めてまいる所存でございます。
#7
○久野委員 今の対応策の成果が実ることを期待しております。
 大臣もおっしゃっておみえでございましたが、道路ネットワークの整備、このことが交通安全のもとになるのではないかと思います。平成三年度の予算案における交通財源は、国費、財投、地方費を合わせて約十兆円と聞いておりますが、このうち交通安全関係の予算額はどのくらいになるのでしょうか。また、具体的にどのようなことを行うのか、お伺いいたします。
#8
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 平成三年度の道路関係予算案の事業費全体は、十兆五千五百六億円でございますが、実はこの中で、いわゆる公共事業と言われますものが七兆四千九百六億円でございまして、地方単独事業が三兆六百億、このような形から成っております。それで私ども、この地方単独事業におきましても地方がそれぞれの立場で交通安全に資する事業をなさるわけでございますが、いわゆる公共事業と言われる七兆四千九百六億円の中から、交通安全に係る予算といたしましては一兆七千四百五十八億円、シェアにして二三・三%を計上いたしております。
 具体的に言いますと、歩道等の整備、交差点の改良、自動車駐車場の整備等のいわゆる交通安全施設等の整備を行う特定交通安全施設等整備事業、これに二千六百六十六億円を初めといたしまして、今度は改築と一緒にやります歩道等の整備
を伴う現道拡幅や小規模バイパスの整備、これに約九千六百四十八億円、雪崩、落石等を防止するための道路防災対策、これに二千二百四十六億円、踏切道の立体交差化、これに千五百九十九億円、このようなことで私ども平成三年度の予算を執行させていただきたい、かように思っております。
 さらに、こういうものとあわせて、先ほど大臣からお話がございましたように、基本的な高規格幹線道路網の整備あるいは環状道路の整備等につきましても、そのこと自体が交通安全の確保にも役立つ事業であると考えておりまして、あわせて事業の執行をさせていただきたいと思っております。
 ただ、さらに一言つけ加えさせていただきますと、十年前と現在とで道路整備の状況が変わってまいりました。国全体があらゆる支出部門が非常にふえてきたということからだと思いますけれども、道路事業の中で一般道路事業の占める割合が現在四二・三%でございます。二十年前はこれが五三%弱でございました。したがって、一般道路事業が一〇%減りまして、その分を地方単独事業が三%ほどカバーしていただきまして、有料道路事業とあわせていわゆる財投借入金と地方単独で一般道路事業のシェアのダウンをカバーして現在に至っております。したがって、この交通安全の事業、これは一般道路事業の中で工夫しながら執行するわけでございますので、この確保と進展には今後とも私ども一生懸命努力してまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
#9
○久野委員 ただいまの事業が有効に活用されまして、交通安全の確保がされることを期待しております。
 道路の延長というのが百十一万キロあるということでございまして、このうち都市計画決定されている道路が六万二千キロあるということで、その六万二千キロのうち二万六千キロが既に整備をされているというお話を聞いているわけでございますが、まだ達成されていないのが五七・四%ございまして、年間一・八%ずつ施工されたとしても、この都市計画決定されている道路がすべて整備されるのに三十年かかるわけでございます。都市計画決定されている道路一つをとってもそういうことでございますが、この整備のおくれが交通混雑、道路の渋滞につながっているわけでございまして、この渋滞が先ほど来お話がございますように交通安全の障害にもなっているわけでございます。こういうふうに道路の混雑により相当な社会的損失が生じていると思われるわけでございますが、どの程度の損失があるのか、お伺いをいたします。
#10
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 道路の渋滞、これはいろいろな意味で大きな問題を投げかけていると思います。移動に過大な時間が必要となるということから、直接的には多大な時間的損失、こういうものが生じるわけでございますが、道路渋滞が、停止であるとか発進、要するにブレーキをかけるあるいはまたアクセルを踏む、それから当然のことながら低い速度で、ということは燃費の非常に悪い低速度で走行する、こういうようなことからくるもろもろの燃料の損失といいますか、浪費によってエネルギーの損失が出てまいります。さらに排気ガスの増大によって環境面でもマイナスの影響が出るというようなことで、いろいろな側面でマイナス効果が出てくるかと思っております。
 これを、渋滞によって生じる社会的損失のうち、仮に時間的損失に限って一つの試算をさせていただきますと、渋滞による時間的損失は、ちょうど昭和六十年に一時間当たり千八百円の単価であるということを前提に計算をいたしてみますと、金額で年間約十兆円の損失に相なります。この十兆円というのは、言ってみれば年間五十億人時間がこの渋滞によって失われているということから来る試算でございます。これを労働力に直しますと、年間約二百六十一万人分の労働力の損失に相当するのではなかろうかと試算されます。またエネルギーの面におきましても、例えば渋滞の著しい東京の二十三区、この自動車の平均旅行速度が現在大体時速十六キロでございます。これに伴う燃料の消費がどの程度であるかということも一応一つの条件のもとに試算いたしますと、平均旅行速度が仮に三十キロの状態になったといたしますと、約五割近く過大に燃料が浪費されている、このような試算も得られているわけでございます。したがって、私ども、こういうことを前提に、少しでもこの損失がなくなるように渋滞対策アクションプログラム等も検討している状況でございます。
#11
○久野委員 ただいまの二百六十一万人ですか、そうすると、金額的にはこの時間的損失というのはどのくらいになるのでしょうか。それから今の低速度で十六キロで走って三十キロというお話があったのですけれども、これは金額には直らないのでしょうか。
#12
○藤井(治)政府委員 先ほどちょっと申し上げたかと思いますが、私ども旅行速度から渋滞における全体の総走行時間を推定いたしますと、年間二百三十八億人時間というふうに算定されるわけでございます。これを総走行時間で推計いたしますと、解消されるという前提でいきますと年間百八十三億人時間というふうに推定されますので、両者の差が年間五十五億人時間ということでございますから、これに時間当たり千八百円を掛けますと約十兆円というのが一つの試算でございます。十兆が正しいかどうかというよりも、この程度のオーダーの大きな損失が出るものだ、このように御理解いただきますとありがたいと思います。
#13
○久野委員 燃料の方は計算できないのでしょうか。
#14
○藤井(治)政府委員 恐れ入ります。東京二十三区を、今十六キロと申し上げましたが、仮に三十キロで走行できた場合の燃料消費を一といたしますと大体一・五倍になるということで、お値段にはちょっと換算しておりませんが、一・五倍ほど燃料消費量がふえる。仮に四十キロで東京都二十三区を走れたといたしますと、燃料が、本来一で走れるものが現在一・八倍かかっているというふうに御理解いただきたいと思います。
#15
○久野委員 今お聞きしますと、十兆円を超える、十兆円程度のお金が損失されているということでございますので、やはり一日も早くこの道路整備はしていかなければならないのではないかと思います。
 昨年の夏に、私たまたまバリ、リスボン、マドリード、そんなところを回る機会があったわけでございますが、どこへお邪魔をいたしましても交通は混雑しておりまして、東京と同じだな、そんなことを感じて帰ってきたわけでございます。それで、たまたまサンフランシスコに行く機会がございまして、そこへ行きましたら結構車がスムーズに走っておりまして、どうしてこういう違いがあるのかなと考えてみますのに、車社会になってからできた町とその前にできた町との違いかな、そんなことを感じたわけでございまして、やはり根本から町づくりを変えていくというのは大変困難なことではないかと思います。この日本の渋滞対策をどのように実施されるのか、お伺いいたします。
#16
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 この渋滞対策につきましては、基本的には道路網がきちっと整備されて、しかも車がきちっと通る道、そして人が安心して通れる道、あるいは両方が一緒に仲よく通れる道、こういうような形のネットワークがつくれることが目標でございますが、現実にはそうまいりません。
 そこで、現在、その基本になる環状道路とかバイパスなどを初めとする道路網を一方では一生懸命つくっております。しかし、その間放置しておくということでは現状の一切の解消になりませんので、渋滞交差点の改良とか隘路区間の部分拡幅とか、特に右折交差点といったようなものは右折車線をつくるということは非常に大きな影響がありますが、こういったような既存の道路ストックを最大限に活用してこれを改善していくということを考えておりまして、渋滞の著しい全国三十七都市圏を対象に既存の道路ストックを利用する渋
滞対策緊急実行計画、いわゆるアクションプログラムをつくって現在推進しているところでございますが、平成二年度からはこの三十七都市圏以外の地域についても渋滞対策推進計画というものをつくりまして、これによって、平成三年度におきましてはこの二つの計画の推進を図って全国的な対応を図りたいということでございます。
 具体的に言いますと、交差点や踏切の改良、立体化の推進、あるいは自動車専用道路の部分拡幅、オフランプの設置、あるいは渋滞情報の提供、それから道路工事方法の改善、あるいは駐車場の整備、あるいは駅前広場等々、いろいろなものがその場所場所によってメニューが全部変わってまいろうかと思います。
 なお参考までに、これに要する費用といたしましては、平成三年度、合わせて七千五百億円ほどを用意してこの実施に当たりたいと思っております。
#17
○久野委員 交通事故を減少させるために、既存の道路の安全対策はもちろんですが、高速道路等の走りやすい高規格の幹線道路網を整備することも交通安全につながると思いますが、この辺いかがでしょうか。
#18
○藤井(治)政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、ヨーロッパないしはアメリカにおきましては、現在どういう車の使われ方があるかといいますと、その国の全体の車の動く量、これを総走行台キロと申します。これの大体二〇から二五%は高速自動車国道を初めとする自動車専用道路を使って走っております。ということは、残りの七五%が、日本で言えば一般国道、県道等々を使って走っているということでございます。ところが、今日本は約七%しかそういう自動車専用道路ができない。ということは、約二四、五%と七%の間のものが一般の道路に入ってきて、しかもそれは通過交通を中心とする車でございますから、非常にいろいろな問題を投げかけているということになるわけでございます。
 そこで、私どもは、六十二年に高規格幹線道路網の計画を一万四千キロにしたという基本は、全国のどの地域からも一時間でこの高速自動車国道等の高規格幹線道路網を利用していただいて、そして不要な広域交通は地元の、地域の道路からなるべくこういう高規格幹線道路に選択をしていただいて、そしてあわせて両々相まって安定した交通の確保をさせていただきたい、こういう物の考え方から高規格幹線道路網一万四千キロの計画を立てたところでございます。その結果、現在、約五千キロほどができ上がっております。御承知のように平成四年、あと一、二年、約満二年後には六千キロを超える状況に見通しが立っておりますし、二〇〇〇年、平成十二年度末には約九千キロ台になるのではなかろうか。スピードも約二倍に近い年間三百五十キロということで、いろいろな工夫、実際は借金を使ってつくる道路もあり、国費を使ってつくる道路もあり、非常に大変でございますが、これを最優先の一つの課題といたしまして、これから対応させていただきたいと思っております。
#19
○久野委員 ただいまの高速自動車国道の近年の事故の状況について、建設省ではどのように認識をされてみえるのでしょうか。
#20
○藤井(治)政府委員 高速自動車国道につきましては、事故数と事故率、こういう二つの見方があろうかと思います。事故率という物の見方をすれば、自動車専用道路でございますから当然のことながら低うございます。しかし、事故数という形でこのものを認識いたしますと、昭和六十二年には百七十五人でございましたのが六十三年には二百七十七名、さらに平成元年には三百七十一名、そして平成二年は三百七十三名、こういうことで極めて憂慮すべき状況が続いている現状でございます。したがって、私どもこれを非常に重大に受けとめておりまして、今後の平成三年度から始まる道路施策の中できちっと対応させていただきたいと思っております。
#21
○久野委員 ただいまの高速道路の交通安全対策はどのように考えておみえになるのでしょうか。
#22
○藤井(治)政府委員 高速自動車国道はどうしても高速走行が前提でございますから、一たん交通事故が生じますと非常に大きな事故につながる可能性が高うございます。したがって、交通安全を考えて最初から道路はつくったわけでございますが、やはり使う人の形によってはいろいろな可能性が出てくる、こういうことから現実に事故が起きているわけでございますから、施設整備から管理運用まで総合的な対策が基本的に必要であるという認識を持っております。それを前提といたしながら、高速自動車国道の新設に当たっては今までの経験を十分踏まえた形で少しでもよりよいものをつくる、こういうことでございますし、供用中の、例えば東名、名神といったような路線を含め、現実の路線につきましては渋滞区間の拡幅、これは今東名の拡幅等をやらせていただいておりますが、こういったような拡幅の改築事業の推進、それから交通安全施設の整備とか適切な管理運用のために、今までは実はございませんでしたが、平成三年度から高速自動車国道における交通安全対策に関する五カ年間の事業計画、いわゆる高速自動車国道等交通安全五カ年計画といったものを策定して、私どもの一般道路の五カ年計画とあわせて両輪でもって対応していきたいというふうに考えております。その規模も、従来の五カ年計画の倍増の約三千数百億円のオーダーの事業を考えております。さらに料金所、サービスエリア等における交通安全の周知、過積載車両の指導等々についても、関係機関等の協力のもとに実施をさせていただきたいと思っております。
#23
○久野委員 先日、「平成二年中の交通事故発生状況」という資料をいただいたのですけれども、ちょっと事前にお話ししてなかったかと思うのですけれども、この表を見せていただきますと、年寄りだとか若い人、こんな人の事故が多いわけでございます。これは建設省とは関係ないのですけれども、年をとって運転する能力がなくなってきている、ところが、免許証をもらいますと、それがずっと死ぬまで有効になっているわけでございまして、途中の段階で何かチェックすることを考えなきゃいけないのじゃないか、これだけ事故がふえているということは。そんなことも考えるわけでございますし、また、こうして若い方が自動車の乗車中に事故が多いということは、免許を与えるときの許可条件に何かを加えなきゃいけないのじゃないかという、そんな気がするのですけれども、もしその辺のところで御見解がございましたらお教えをいただきたいと思います。
#24
○関根政府委員 若年者の方々の交通事故が多いことでありますとかお年寄りについて交通事故が多いということは、ただいま先生の御指摘のとおりでございます。それを免許の仕組みで対応するのがよろしいのか、あるいは技術指導ということで対応するのがよろしいのか、あるいはさらに運転者の方々に自覚していただいて対応するのがよろしいのか、あるいはその他さらに適切な方法があるのかどうかということを私どもただいま一生懸命検討しているところでございます。
 その中で、一つは、若年者についてでございますが、一昨年十二月に道路交通法を改正していただきまして、初心運転者期間制度という仕組みをつくっていただきました。これは昨年九月から施行しているところでございますが、この仕組みは、免許取りたての若いドライバーが中心でございますが、この人たちにつきましては、免許を取ってから一年の期間内に幾つか違反をいたしまして一定の点数に達した場合には、その方についてさらに再度講習を行い、その講習を受けなかった方、あるいは講習を受けた後さらにまた違反をした場合には、免許を取り消してもう一遍再試験をするというような仕組みでございます。これはいわばドライバーの方に自覚を持っていただくということで適正な運転をするように習慣づけていただこうという思想でございます。
 それから高齢者の方々につきましては、現在のところは、高齢ドライバーの方々に、更新時の際でございますとかそういったとき、いろいろ機会をとらえまして、反射神経の実際の状況でござい
ますとか視力その他の知覚力について自覚していただくためにいろいろな検査器材を開発しておりまして、それで御自分で自分の運転能力を自覚していただき、運転能力に合った運転をしていただくように施策を進めているところでございます。
 そういったところで現在対応しておりますが、これでもって十分であるとは決して考えておりません。なお一層高齢者の方々、若年ドライバーの方々の運転機能あるいは安全運転の意識を高めるような何らかの施策を考える必要があると現在検討しているところでございます。
#25
○久野委員 どうも懇切丁寧なお答えをいただきましてありがとうございました。ゼロディフェクトといいますか、危険率ゼロというのは、こういうことはないということでございますが、ぜひ皆様方の努力が実って、交通事故絶滅を目指して御活躍いただくことをお願いをいたしまして、質問を終わらせていただきます。
 どうもありがとうございました。
#26
○長田委員長 次に、沢藤礼次郎君。
#27
○沢藤委員 大臣の所信に対しての質問を申し上げたいと思います。
 私は昨年までこの委員会に属しておりまして、前大臣初め交通安全対策所管の大臣にいろいろお話をお伺いする機会がございました。その中でコンセンサスに達したなと思っております基本的な考えとしては、交通安全対策の基本は人命尊重である、当然といえば当然でありますが、同時に交通そのものが公共性、広域性を持っているのだ、したがって、交通機関、交通運輸のいろいろな仕事も、産業上の位置だけではなくて地域福祉あるいは社会福祉という側面を持っているのだということの強調もなされてまいったわけであります。
 そういった面で、大臣の所信を拝聴し、また今現在の交通安全対策の状況を見ますときに、大変な時期に差しかかっているなという感じを深くするわけであります。一年間の交通事故による死者が日清戦争に匹敵するペースであるということからしてまさしく交通戦争という言葉が想起される、そういう状況の中で大臣にこれからいろいろ御努力をお願いするわけでありますが、まず最初に、こうした交通戦争と言われる時期を迎えての大臣のこれに取り組む御決意のほどを冒頭にお聞きしたいわけであります。
 なお、私はそれに基づきまして交通安全施設の充実の問題、道路整備の問題、それから積雪寒冷地帯における道路の安全確保の問題、こういったものを柱として御質問申し上げるつもりでございますので、それをお含みおきの上、御所信、御決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。
#28
○大塚国務大臣 まず道路の整備につきましては、多極分散型国土を形成し、地域社会の活性化等の課題に対応して国民生活の充実を図る上で道路は極めて大事な社会資本である、そういう認識を前提といたしまして第十次の道路整備五カ年計画を策定をいたしまして、今日鋭意努力をしておるところでございます。
 例えば、二十一世紀初頭までにはいわゆる高規格幹線道路一万四千キロの完成を目標に努力をいたしており、また、その高規格幹線道路から市町村に至る道路網のいわゆる体系的な整備も進めておるところでございます。特に交通安全施策につきましては、先ほどもお話のありましたように交通事故の増加傾向にかんがみまして、平成三年度から第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画を策定いたしまして、歩道の整備や交差点の改良や駐車場の整備等を進めていくわけでございます。また、今お話のありました積雪寒冷地の道路の安全確保は、第九次積雪寒冷特別地域道路交通確保五カ年計画に基づきまして、除雪、消流雪施設あるいはまたチェーン着脱場の整備等を重点として進めておるわけでございます。特に先生の地元、昨年の都道府県別の事故死者数を見ますと、いわゆる伸び率が二番目ということでございますので、特に意を用いまして積雪地の道路についてもきめ細かく配慮をしてまいりたいと思います。
#29
○沢藤委員 いろいろサゼスチョンいただきながらの御所信表明、ありがとうございます。これから具体的な質問の中で、またいろいろとお聞きいたしたいと思います。
 交通安全施設の整備についてまずお聞きします。
 第四次の整備計画、特定交通安全施設等整備事業五カ年計画の目標に向かっての取り組みがなされておるわけでありますが、その進行状況、達成見通し等についてお示しをいただきたいと思います。
#30
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 第四次特定交通安全五カ年計画につきまして、調整費を除くいわゆる道路管理者分の計画額が一兆一千五百億円でございます。これに対しまして五カ年間の現在の投資、この平成二年度で終わるわけでございますから、完全な五カ年間分の実績といたしましては一兆一千五百九十一億ということで、一〇〇・八%となる見込みでございます。
 この計画期間中に、私ども一番の重点はやはり非常におくれております歩道等の整備済み道路延長を少しでもふやしたいということで、十一万四千キロの概成を目標といたしておりましたが、交通安全事業を初めとした道路整備の推進によりまして、おかげさまで十万九千五百キロ、約九六%ですが、目標の達成ができております。この差はどうしてこうなるのかということでございますが、現実問題としては用地の難あるいは御協力に際してのいろいろな調整の難等々でありまして、この十一万四千キロに向けての事業の調整は今現在すべてやっている最中でございますから、またさらにこれを完全達成すべく質とも含めてやってまいりたいと思っております。
 さらに、これらの整備量以外にも交差点の改良であるとか道路照明でございますとか、あるいは道路標識、それぞれ具体的に各県等々から積み上げた五カ年の目標があるわけでございますが、そういうものについてはそれぞれ一〇〇%、目標を上回る達成が見込まれているところでございます。
#31
○沢藤委員 引き続いて新たな五カ年計画の策定、事業の推進ということになるわけでありますが、第四次までのいろいろな総括、点検を土台としながら、第五次は第四次までを上回る規模の大きな重要な施策として進めていただきたいという声が特に各地方自治体から寄せられておるわけでありますが、その新たな五カ年計画の策定、事業の積極的推進について所信を披瀝していただきたい。予算の確保等の見通しも含めてお願いしたいと思います。
#32
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画、これにつきましては、私どもまずその内容の背景が、生活活動の二十四時間化に伴ういろいろな問題、あるいは高齢化社会の進展等に伴う社会構造の変化を背景としたいろいろな問題、あるいは余暇活動の増大等々、いろいろな新しい要素の活動が出てまいった中で、自動車乗車中の事故あるいは夜間の事故、高齢者の事故の多発傾向等々、こういう近年の新たな状況も踏まえまして、やはり古い施策ではあるが常に新しい施策としての自転車、歩行者の安全で快適な通行の確保、これを第一に考えております。かつ、二番目には安全で円滑な自動車交通の確保、三番目には増加する駐車需要への対応、四番目にはわかりやすく使いやすい道路交通環境の整備、そして五番目に高齢者等の利用にも配慮した交通安全対策の推進、そして何よりも、関係省庁とも連携させていただいて、効率的でむだのないきちっとした事業を進めるための交通事故分析システムの充実、こういう六つの柱を、どれが一でどれが六ということなく、いずれもが重点であるという中で進めさせていただく予定でございます。特にその中から、二車線で追い越しができないところで非常にいらいらのために事故が多発するような地域が全国的に具体的にございますから、そういうところを特定しながら付加車線を設置する、あるいは自動車駐車場の新たなる、これは新制度としての導入、それからキロポストの整備あるいは簡易パーキングの整備等々、新しいものを含めてそのトー
タル額が、先ほども申し上げましたが一兆八千五百億円という規模で決めさせていただいたわけでございます。これは従来の他の公共事業との並びから見て大きな額とは思っておりません。ただ、こういう交通安全事業は、いずれも基本的には第十次道路整備五カ年計画の中に含まれながら、第十次は平成四年まででございますから、三年度、四年度は第十次道路整備五カ年計画の一部を重複しながら事業の進展を図る、こういうものでございますので、何よりも道路整備五カ年計画の完全達成の中でこの第五次の事業を進めさせていただきたいと思っております。
 その中で一、二例申し上げますと、歩道等につきましては、二万五千キロの道路延長に歩道の延長を道路延長で換算いたしますと二万五千キロということで、トータルとして十三万五千キロ程度の歩道つきの道路にしたい。一応今私どもは、歩道等の必要な道路延長は二十三万六千キロというものを従来から申し上げております。これに対しますと約五七%の整備率でございますから、さらにこれを進めさせていただきたいと思っている次第でございます。
#33
○沢藤委員 次に、道路整備について一つだけ質問いたしたいと思います。
 第十次道路整備五カ年計画の完全達成に向けて努力をしていただきたいという前提で、現在の進捗状況、特に特徴的なものがあればお示し願いたい。
 それから、現在、未来に関連するわけでありますが、道路の整備ということにつきましては、私は数字をいろいろな角度から拝見させていただいたのですが、舗装率、改良率、整備率、いろいろな角度から見ますと各地域あるいは都道府県ごとにばらつきが大変大きいわけです。数字を二、三申し上げますと、舗装率については都道府県で最高が九一%、最低が四一%というふうに二倍以上の開きがある。改良率が最高七〇%近く、低いところで二五%、整備率におきましては高いところで六〇%台で、低いところでは二〇%そこそこというようにかなりのばらつきがあるわけです。このばらつきはそれぞれの地域の事情というのも背負っているとは思いますけれども、このばらつきをできるだけ格差解消を目指して努力してほしい。特に市町村道を抱えている地域はどうしてもこの率は悪くなるのですよ。財政力の弱さということもあるでしょう。そういうことに配慮をしていただきながら格差解消、レベルアップということに努力をしていただきたい。この点についての御所見をお願いいたします。
#34
○藤井(治)政府委員 それでは二点につきまして御説明させていただきます。
 まず、第十次道路整備五カ年計画の完全達成に向けての状況でございますが、昭和六十三年から平成四年度までの五年間でございます。したがって平成三年度は四年度目の状況でございます。総額五十三兆円ということで、交通安全の確保あるいは生活基盤の整備、生活環境の改善、国土の発展基盤の形成そして維持管理の充実、こういう五本の柱のもとにこの道路整備五カ年計画の進捗を見てまいったわけでございます。平成三年度は、国費で二兆八千七百五十四億、事業費で七兆四千九百六億ということにその事業費の予算が一応原案としてなっておるわけでございますが、その結果を見ますと、一般道路事業の五カ年の進捗率は七二・七%、有料道路事業が七七・五%、地方単独事業が八〇・一%。したがって、調整費除きの進捗率は七六%というのがトータルの見込みでございます。
 私ども、実は非常に憂慮しながら一生懸命努力をこれからさせていただきたいと思っておりますのは、最終年度の平成四年度が仮に平成三年度並みの予算であったとなりますと、完全達成というのは極めて厳しい状況、約二〇%ぐらいがこれに加わるという程度でまず予測をしてみたとすれば極めて厳しい、こういう状況がございます。これから一生懸命、道路特定財源の堅持はもとより、さらに一般財源の投入を図ってまいりたいわけでございますが、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、今一般道路が七二・七、有料道路が七七・五、地方単独が八〇%といったこの特徴、これが実は昨今の道路事業の大きな特徴でございます。
 公共投資総額の中で道路のシェアはほぼ七割になってきております。その中で、昭和四十七年と平成三年度、これは約二十年の差がございますが、この間で、地方単独事業が前は二六・三であったのが二九に、有料道路事業が二二から二八・七に、一般道路事業が五一・七から四二・三、一般道路事業が一〇%シェアダウンして、有料道路事業で財投等で七%をカバーし、地方に三%御負担いただいて現在の道路の整備を何とかしのいできているという、言ってみればそういうやりくりが現実の姿でございます。したがって私ども、今の交通安全、あるいはこれから御説明いたします地方の、これからが地方の道路の時代だという認識のもとにやってまいるときに、この一般道路事業の確保が極めて重要な時期になってまいりましたので、そういう視点からも第十次のこれからの進捗に努力させていただきたいと思っております。
 そういう意味で、改良率、舗装率あるいは整備率の状況を見ますと、改良率といいますのは、言ってみますと、道路の構造というのは二車線は何メーターの幅でどういうことになるのがきっちっとしたものだ、これに対してどのくらいできているのか、こういう率でございます。舗装率はそこが舗装されているのかという率でございまして、幾何学的な一つの指標でございます。それに対しまして整備率というのは、車が通っている、その車が通っている状態で、ある程度混雑をしていない、混雑度一以下の状態で通っている道路を整備率は一である、こういう評価をいたしておりまして、そういう率でもって見ますといろいろと各地域で差がございます。
 例えば一般国道、都道府県道の合計で改良率を見ますと、現在全国平均では六三・二%、厳密に言いますと平成元年四月一日です。簡易舗装を除く舗装率は五七・一%となっておりますが、かなり県によって差がございます。その原因は、六十三年度の調査を見ますと、平地部の改良率が七三・八%に対して山地部の改良率は三八・〇%と、山地部と平地部、言ってみれば都市等の住居地域、市街地域がある地域と山地部とでは三五%の改良率の差が現実にございます。したがって山地部の面積の多い都道府県においては結果として改良率が低い状況になっているというのが現状の分析の状況でございます。
 だからどうだということではなくて、私ども、こういうもの、山地部であってもこれからの国土分散の中で有効な資源として、国民の資源として各地域の持っている余力、資源を活用するわけでございますから、そういう意味の格差是正、地域振興という面から見まして、これからこの差を縮めるためには、交流ネットワークの強化、地方部の定住と交流を促す道路づくりといったものを柱として整備をしてまいりたいと思っております。
 そういう目で見ますと、この五年間、昭和五十九年から平成元年の五年間では、全国の改良率の上位の五県と下位の五県の平均改良率が五・五縮まってきております。そういう意味は、少し上位の方には我慢と言ってはなんですけれども、多少の御協力をいただきながら下の方を少しでも、しかし物事には連続性がございますので、そこら辺をこれからも一生懸命御理解を得ながらやってまいりたい、かように考えております。
#35
○沢藤委員 御苦労さまでございます。
 それで、今お話をお聞きしましたが、達成に向かって厳しい状況にあるということでしたけれども、やはり都道府県、地方自治体にしてみれば、一番気になるといいますか、重要性で期待しているのは道路でございますから、私どももそれなりの努力、協力をさせていただきながら、皆さんの一層の御奮闘、御努力をお願いして次の質問に進みます。
 次、準備しておりました積雪寒冷地帯における除雪の問題になりますが、これを若干順序を変えさせていただきまして、次に積雪寒冷地帯におけ
る脱スパイク時代に向けての問題ということの中で、積雪寒冷地帯の除雪、融雪等について触れさせていただきますので、御了承いただきたいと思います。時間が限られておりますので、ひとつ答弁する方も、私の持ち時間は十一時十分までのようでございますから、横目でにらみながら御協力いただきたいと思います。
 スパイクタイヤを禁止する、これは大変重要なことでありますし、公害防止あるいは健康、生命を守るという点では私どもも基本的には全く賛成であります。ただ、この問題は極めて地域によって受けとめ方なり受け入れる条件の差があるということも、これは御理解いただいているとおりであります。極端に言うならば、仙台の町中というのは一年間通して乾いているというのが普通であります。ところが、私どもが住んでいる岩手、青森、秋田というところの山間地帯は冬じゅう通してかりんかりんに凍っているというのが常態でございます。そのいわゆるアイスバーン的な条件と仙台的な条件と同列に扱おうとすると、なかなか難しい問題が出てまいります。その難しい問題を英知を集めて一つ一つ越えていかなければならないという視点でお伺いするわけですが、代替タイヤの性能、安全性について、これは通産になるのでしょうか、お願いします。
 法とか何かを見ると、別にスタッドレスタイヤなんということは一つも出てないのです。スパイクタイヤはだめですよ、じゃ、何かと言うと、普通タイヤか何かということになるわけですがね。いつの間にかスタッドレスタイヤというふうに代表されて、我々が論議してしまっている。すっかりペースにはまってしまったなという感じがするのですが、それはそれとして、なぜスタッドレスなのか、それ以外というのはないのか。
 それから、今のところの性能についての試験、テストをやっていますね、モニターの制度もありますね。それらの結果も踏まえながら、簡単にお願いしたいと思います。
#36
○中島説明員 御説明申し上げます。
 スパイクタイヤにかわるタイヤといたしましては、これまでスノータイヤというのもございますが、今私どもが代替品として一つの大きな柱として置いておりますのが、スタッドレスタイヤというタイヤでございます。これの評価につきまして、それから運転方法といったことにつきまして、昨年の二月でございます、一年ほど前になりますが、環境庁の御支援をいただきまして、北海道で屋外での実地調査をいたしました。
 その結果につきまして簡単に申し上げますと、路面は二つのところで実施をいたしまして、一つは雪が積もってそれが圧縮されている、圧雪路と言っております。そこにおきましては、スパイクタイヤよりもむしろスタッドレスタイヤの方が機能が高いということがわかりました。それからもう一つは、今先生の方からもお話ございましたいわゆる氷の面、私どもはこれを氷盤路と申しておりますが、ここでの実験、これはブレーキをかけたときにどのくらいの距離を必要とするかといったことでございますが、この検査ではおおむねスパイクタイヤに対しまして九割くらいの機能があるといったことで、ほぼスパイクタイヤに代替し得るのではなかろうかという結論に至っております。
 ただ、斜面でも特に氷盤路となっております斜面あるいはカーブのところ、これは一〇〇%スパイクタイヤに相当するといったところではまだございません。こういった状況でございまして、運転の方法につきましても、これまでのようなスパイクの運転方法に対しまして、やはりある程度穏やかな運転をしなければならないといった結論をいただいております。
 若干繰り返しになりますが、このスタッドレスタイヤ、おおむねスパイクタイヤに代替し得るといった専門家の方々の御意見をいただいております。
#37
○沢藤委員 凍結路面、四十キロ走行、ブレーキをかける、スパイク五十メートル、スタッドレス約五メートル停止距離が長い。五メートルの差が出ておりますね。運転手さんに言わせますと、五メートルの差というのはかなり大きいらしいのですよ。それだけ車間距離を大きくしなければならないということにもなりますしね。それから、今おっしゃった圧雪のところの結果と凍結している路面というふうにお話があって、こっちの方はスタッドレスの方が性能がいいという。これはそうかもしれません。ただ、今山間部の道路に行ってごらんになりますとわかるとおり、除雪というのはグレーダーでがりがりがりとやっておりますからね。圧雪の状態の道路というのは少ないのですよ。これは村道とか市道はそうですが、主要道はいわゆる凍結路面とほぼ同じなんですよ。この違いはやはり現地に行って見てもらわなければならないと思うのです。
 それから、スタッドレスの場合とスパイクの場合と、寿命と価格、これについてどうでしょう。
#38
○中島説明員 御説明申し上げます。
 価格につきましては、かなり大ざっぱでございますが、一割程度スタッドレスが安くなります。
 寿命につきましては、今のところまだ十分なお話ができる段階ではございません。
#39
○沢藤委員 これは運転している人の意見を聞いてきたのですから科学的かどうかということになるとちょっと困るのですが、スタッドレスタイヤは二年くらいで履きつぶしになるのじゃないか。スパイクはつけたり外したりするということもあるでしょうが、四、五年はもつという差を指摘してきております。ですから、企業的な面でのマイナスとか、特に障害者、身体障害者が車に頼って生活している。特に私が強調したいのは、下半身不随、脊髄損傷のような方々の生活には、移動する、仲間と会う、話をする、あるいは役所に出かける、これは絶対車でなければだめなのですね。そのほかの交通手段はとれません。そういった意味では、脊髄損傷あるいは下半身の不随の方たちにとっては、自動車は生命であり、生活であり、うちであり、仕事であり、生きがいである。この方たちは一たん車のタイヤを取りかえてもらいますと、完全に雪のおそれがなくなるまでは履いているのです。したがって、使用期間は十一月から三月まで、私らの方では。そしてもちろん摩耗も激しいでしょう。こういう不利な状況がある、生活は苦しい、こういったことに対する配慮がどうなのだろうかなという気がするのです。
 そして、いずれスパイクタイヤは製造中止でしょう。しかし、確かに法律、政令、規則によりまして禁止が除外されていますね。法律の第七条によってスパイクタイヤの使用についてはこの限りでないということで、救急用自動車あるいは消防用自動車その他政令で定めるということで身体障害者のあるランクの人たちがこれに該当しているわけですがね。
 適用を除外したという理由をまずお聞きしましょうか。どういう理由なのでしょうか。
#40
○下平説明員 御説明申し上げます。
 スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律第七条に基づきまして、スパイクタイヤの使用禁止の適用除外をする車を定める政令を昨年十二月に公布をさせていただいております。
 適用除外になります車は、消防用自動車、救急用自動車、除雪車等、極めて公共性、緊急性の高い自動車、あるいは特殊な作業をする自動車、あるいはタイヤチェーンの着脱が一般の人のように円滑に行うことが困難な場合が考えられます身体障害者の運転される車などについて、罰則をもってまでスパイクタイヤの使用を禁止することは適当でないという観点から、スパイクタイヤの使用規制の適用除外をすることにいたしたものでございます。
#41
○沢藤委員 としますと、完全に大丈夫だという状況になっていないということでしょう。代替タイヤを用いても今までと変わりない、スパイクと変わりないという自信と確信があれば、そういうことはないわけです。そして、やはりそういう必要性といいますか、それを認めて適用除外した、その人たちがスパイクに頼って生活する。しかし、製造禁止される。一年後、二年後はどうなる
のですか。事実上禁止と同じじゃないですか。この点はどうですか。
#42
○下平説明員 御説明申し上げます。
 適用除外をいたしましたのは、先ほども説明をさせていただきましたように、あくまで法制上スパイクを使用した場合に罰則をもってまで禁止をするということが非常に過酷であるというふうに考えられるケースについて除外をしたものでございまして、現在の積雪寒冷地におきますスパイクタイヤ粉じんの問題あるいは健康への影響といったことを考えますと、身体障害者の皆様にもぜひこの問題を御理解いただきまして、スパイクタイヤとほぼ同等の性能を有しておりますスタッドレスタイヤを極力御使用いただけるように、私どもとしても御理解、御協力をいただけますような施策の展開をしてまいりたいというふうに考えております。
#43
○沢藤委員 すとんと来ません。時間がもうすごく限られていますので、これは継続的にやりたいと思いますが、お願いとしては、そういったすごく悩んでおられる身体障害者の方が多い、圧倒的に多いのです。したがって、今後の指導なり話し合いなり、あるいはタイヤ交換については当然経済的な負担もかかってくる。タイヤの摩耗は、申し上げたとおりスパイクよりは速いいということを私は聞いている。そのとき、ある人が言いましたが、粉じんもそうだけれども、減りの速いゴムの粉じんはどうなっているんだ、これは公害に関係ないのかという話もありました。ゴムだって、減れば当然これは出ているわけですからね。それはそれとして、脊損の方を中心とする身体障害者の方々に対するいろいろな扱い、対応の仕方、これを、知恵を出して温かい対応をしていただきたいということを、きちんと、きつくお願いを申し上げておきます。いずれその対応についての経過と結果を、機会を改めてお聞きしますので、よろしくお願いしたいと思います。
 時間が来ましたので、予定して事前にお話をした項目を飛ばさせていただきますから、ひとつよろしくお願いします。
 積雪地帯の除雪ということになるのですが、この条文を見ますと、雪のあるところはスパイクよろしい、路面が出ているところはスパイクだめということになりますね。極端に言いますと、山間部はカーブでもって山の中をこう行くのですよ。一つカーブを切れば日陰になって、ここはばりんばりんのアイスバーン、きゅっとそっちのひなたの方に行けば、これはもう春が来ている。厳冬と春が交互にやってくる。まさか一々タイヤを取りかえるわけにいかないでしょう。それからさっき申し上げた国県道のようなところは、きれいに、グレーダーを使ったりしてぴかぴかになっている。私、先ごろそこで滑って転んできたのですがね。そういったところと、一本入る市町村道とか私の道路、こうなりますとまるで違うのですね。ですから、国県道は乾いている、屋敷に入る道路は圧雪、この場合はどうなるのかという問題がある。
 したがって、除雪ということになるとこれは建設省の方になりますけれども、除雪はこれからは徹底してやってもらわなければならない、路面が出るまで、国県道、市町村道、私道に至るまで。そして、あわせて歩道の確保ということについて、積雪寒冷地帯、特に脱スパイク時代を迎えての除雪、これについての御所見、見通しをお聞かせ願いたいと思います。
#44
○藤井(治)政府委員 積雪寒冷地域、我が国の六割の国土にあるわけでございます。そのために、昭和三十二年からいわゆる雪寒五カ年計画をわざわざつくって、そしておくれているものに対する整備をやってきて、現在第九次、こういうことでございまして、その柱は除雪、防雪、凍雪害ということでございます。
 この凍雪害の中に、流雪溝というのがございまして、除雪をするよりも防雪ということで、流雪溝ということで大きな水路をつくってそこへ雪を入れることによって、みんな住民と一体となって除雪等にかわる組織、あるいは消雪パイプというようなもので常に温かい水を流して雪解けをさせておく、これは温泉地などで温泉の水を伏流的に使った事例が北海道その他でもございます。こういういろいろなものをこれからどんどんやるということで、実績がございます。例えば、流雪溝は今七百キロございますし、消雪施設は二千三百キロ、現実にございます。こういったようなものをさらに延ばしながら、どうしても除雪でやらなければならないところは当然除雪をやるということで、これらに要する費用が平成三年度で千三百億円ほど、私どもはこの雪寒五カ年の中で用意をいたしております。
 いずれにいたしましても、その中で市町村道、これは無数の道路綱がございます。これは、その地域の利用の形態が画一的でございませんので、機械を中心にまず補助しよう、一番お金のかかる機械をお渡ししておけば、それでもって自由に展開ができるだろう。この趣旨で、あとは交付金という、言ってみれば自治省の方にお願いして、自治省の制度と私どもの制度と合わせて、合わせわざでやっていく、これが市町村道除雪の考え方。特に超豪雪になりますと、昭和五十年のときにつくりました臨時の市町村道除雪の復旧制度もその際に設けているわけでございます。
 こういう冬期交通については、今現在やっているものがすべて正しいというわけではなくて、常に、もし新しいアイデア、方法論が見つかればそういうものも取り込みながらやる。その一例が歩道除雪でございまして、これも前は、歩道除雪はゼロでございましたが、現在は四千キロにまで及んでおります。この機械の補助もやる。いろいろなことをやってまいりますので、ひとつよろしく御指導いただきたいと思います。
#45
○沢藤委員 今お答えになった中で、除雪をきめ細かくするためには、市町村あるいは集落単位のいわゆる住民の参加ということは私は絶対必要だと思います。きのう電話したのですが、そうしたら、私どもの方は公民館単位という言葉を使うのですけれども、公民館が存在している単位で歩道なり狭い道路を除雪する機械をできるだけ配置してほしい、我々がやりましょうということも言われました。そういう意味で、今お答えになった機械についても配備ということを、積雪地帯に対して配慮をお願いしたいと思います。
 もう時間が来てしまいましたので、最後は幾つかの要望を申し上げて、次の機会につながせていただきたいと思いますが、まず警察に対するお願いは、今お聞きのとおり、脱スパイク時代に向かっての万全な態勢ができたとは私は受けとめかねました。性能、技術の指導、いろいろな必要性が出てくる、したがって安全指導、安全運転指導、いろいろな点での指導を強化していただきたいと思いますし、特に障害を持っている方たちに対するその部門についての指導を別個にお願いしたいと思います。これはお願いしておきます。
 それから、罰則適用となると、打ち出した方の所管官庁じゃなくて、あなた方なわけでしょう。これは大変ですよ。住民の必要なものに対して、ちょっとした行き過ぎといいますか、スパイクタイヤ使用という、犯罪とは言えない犯罪に対して罰則適用しなければいけないわけですよ。
 私は、環境庁長官にひとつぜひ伝えていただきたいことがあるのです。公健法と言われる法律の改正がありましたね。私も本会議で質問に立ったのですが、公害健康被害補償法の一部を改正する法律案、あのときのやりとりの中で、何か企業寄りじゃないかな、そういう感じがして指摘したことがあるのです。非常にそちらには甘い。今度の罰則適用は、本当に弱い一人一人の人間まで網にかけて罰則適用、罰金ですからね。このくらいの厳しさがあったら、もっと広範囲に公害をまき散らしている実態に対してもっと毅然とした態度で臨んでいただきたい。このことはいずれこの会議録に残るわけですから、長官にこういう発言があったということをきちんと伝えていただきたい。これが環境庁に対する要望です。
 時間が来ましたので、建設大臣の所信に対する質問ということになりましたが、繰り返すようで
すが、非常に大切な分野のお仕事でございます。住民福祉に直結するということを基本に据えながら御検討なされることをお祈りいたします。
 どうもありがとうございました。
#46
○長田委員長 次に、辻第一君。
#47
○辻(第)委員 まず最初に建設大臣にお伺いをいたします。
 今日、自動車の免許保有者は六千万人、自動車は五千七百万台という膨大な車社会になっております。こうした状況の中で、最近また交通事故がどんどんふえる。昨年は一万一千二百二十七人、昭和五十年以来最悪という事態でございます。第二次交通戦争と言われ、一昨年には政府の非常事態宣言も出されておるわけでございます。道路における交通事故、路上駐車、渋滞、騒音、振動、大気汚染など、道路が抱える問題は極めて大きなものになっております。殊に、交通安全対策、極めて喫緊の問題だと思うわけでございます。
 そこで、国民の声に耳を傾け、国民の要望にこたえる民主的な道路行政が求められているのではないか、このように思うのですが、建設大臣の御所見を伺います。
#48
○大塚国務大臣 先ほど来申し上げておりますように、交通事故死者がこれほどまでにふえてまいりまして心を痛めておるわけでございます。建設省といたしましても、国民の皆様の御要請にこたえて、安全で快適な道路交通環境を充実、整備するということが極めて大事な問題であると認識をいたしております。
 特に、第十次道路整備五カ年計画における五つの主要施策のうちの一つの施策といたしまして、道路交通安全の確保に取り組むことにいたしておるわけであります。このため、道路の新設や改築に当たっては、バイパスや環状道路の整備、安全性の高い自動車専用道路の整備や市街地等における歩車道分離をした道路の整備に努めてまいりました。さらに、既存の道路については平成三年度を初年度とする第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画を策定いたしまして、歩道や自転車道の設置あるいは交差点の改良、道路照明や道路標識の設置など、交通安全施設等の整備を積極的に推進してまいる所存でございます。
 なお、これらの事業の実施に際しましては、引き続き高齢者等の利用にも配慮をいたしますとともに、交通事故の発生と道路交通環境との関係を十分分析、検討いたしまして、適切かつ効果的な交通安全対策の実施にも努力をしてまいる所存でございます。
 また、近年の高速自動車国道における交通事故の急増にかんがみまして、高速自動車国道においても、交通安全施設の整備について新たに平成三年度を初年度とする交通安全対策に関する五カ年間の事業計画を策定いたしまして、交通安全対策を強力に推進してまいる所存でございます。
#49
○辻(第)委員 次に、道路局長にお尋ねをいたします。
 昨年の十二月三日のある新聞での対談でございますが、その中で局長は、日本の道路問題の背景には日本の車社会の成立過程の特殊性があるという御指摘、また、現実には今やっと人に道路を戻すための努力の道を歩み始めたところだ、このように言っておられわけであります。さらに、産業優先の道路整備から生活者のための道路空間整備へということでしょうかという問いに対して、そうですとお答えになっておるわけでございます。その後で、今後求められているのは人間社会に優しい文化交流の道路空間だと思います、このように言っておられるわけでありますが、そのとおり、産業優先の道路整備から生活者のための道路空間整備への道路行政の姿勢の転換を意味するもの、このように理解をしていいのかどうか、見解を伺いたいと思います。
#50
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 私が申し上げたことを読んで御質問いただいて、まことに面映ゆいわけでございますが、先ほども先生おっしゃいましたように、鉄道が、東海道本線ができたのが明治二十二年、新幹線ができたのが昭和三十九年、それなのに道路は、東海道の国道一号ができたのが昭和三十六年でございます。明治二十二年から昭和三十六年に至って初めて一号線、一番早くできた国道の一号が昭和三十六年、そして東名、名神がつながったのが昭和四十四年、言ってみれば昭和三十年代から我が国の車、道路の幕あけがまず始まりました。その間、二十年前に一千万台、昭和三十年代には三百九十万台、こういう中で、今は五千七百万台の車社会、そして車の免許保有者も、昭和三十年は多分三百七十万人ぐらいだったと思います。それが今は六千万人。
 なぜこのように変わったかと考えれば、人は自由に動くことによって幸せを得ようとし、また幸せになる権利を確保しながら、その中で車社会が成長し、その結果現在の道路事情のいろいろな問題が派生した、こういう認識をいたしております。そして、このたった三十五年の中で、昭和二十年に舗装の延長が一万キロしかなかった我が国が、現在五〇%半ばに近い一応の状況に来た。その中にはやはりかなりいろいろな意味の無理、しかしその無理をせざるを得なかった道路整備の現状が、歴史的な意味であったと思います。
 そこで現在、私どもはそういう過程の中で、残念ながら道路から、お祭りをしたくともみこしが担げない道も生まれ、あるいは縁日も消え、そして大道芸人も存在しない。歩道で、あるいは道路で楽しいお話ができない。高齢化社会になりますと、高齢者の人たちがまず何が大事かといえば、道に出て人とお話をする、これがまず高齢化社会の第一歩だと思います。そういうような時代にもう一度戻さなければいけない。そのためには、おくれてきて何にもなかった時代から現在やっと落ちついてきたけれども、これからの道路整備は、生活というものが経済でもなければ狭い意味の生活でもない、そのすべてを含んで、道路が本来幸せをつくる、あるいは幸せになるための生きた社会資本だという認識のもとにどうしていったらいいか、こういう視点からの見解を述べたものでございまして、交通安全対策という言葉があること自体が道路がおくれている証左だと私は思っております。本来は交通安全対策なんという言葉自体があってはならないのですが、そのことが道路の整備のおくれだ。
 そういうことでございますから、先ほどもある先生に申し上げましたが、諸外国が豊かだというのは、通るための道路、車がなければ、物が動かなければ人は御飯も食べられません、安心した生活もできませんが、それが至るところで混在してしまったらお祭りもできなくなるから、きちっとそういう経済のためのネットワークあるいは人のためのネットワーク、こういったものをうまく使いながら考えていく、そういうことが許される時期にそろそろ来たのではなかろうか。
 こういう意味で、これからの道路整備、これから四百三十兆円を使い、その中で道路整備をやらしていただく中で、人が安全をまず重視し、そして選択ができる世の中になり、そしてその中で人の感性を大事にできる、そういう意味の道路整備をどういうふうにしていったらいいか。その中には高速道路もあるでしょう。あるいは区道、市町村道、家の前の道路もあるでしょう。いろいろなものを、二者択一、三者択一ではなくてそれぞれがみんな必要であるけれども、新しい目でもって見ていく、そういう新しいこれからの、みんなに役立つといいますか、受け入れられる道路整備を考えさしていただくことができる時期が来たのではなかろうか、これが申し上げた趣旨でございます。
 失礼いたしました。
#51
○辻(第)委員 大変御丁寧に御答弁をいただいたわけであります。人に道路を戻す、あるいは人間に優しい道路、そういうふうに言われておったわけでありますが、生活道路が極めて大事だと思うのですね。ところが、一昨年、東京都内の裏通りで起きた交通人身事故は二万二千二百八十件、東京都の発生件数の四一%が生活道路で事故が起こっているのですね。地域の人が買い物や散歩などをされる生活道路でこういう事態になっているわけであります。そういうことで、私はこの生活
道路を本当にもっと大切にしていただきたい、本当に人に道路を戻していただきたいというふうに考えるわけであります。時間がありませんのでもうお尋ねはいたしませんけれども、生活道路について十分な御対応をいただきたいということで、次に進みたいと思います。
 そういう観点から、横断歩道橋の改善の問題でお尋ねをいたします。
 車の洪水という状況の中で、横断歩道があっても、お年寄りや障害のある方、こういう方は歩道橋を上がったりおりたりするのはなかなか大変なことであります。そういう状況で、東京墨田区の京葉道路JR錦糸町駅前に、一九七六年の春、全国に先駆けてエスカレーターつき横断歩道橋が設置をされて、以来、無理な横断による死亡事故は皆無というふうに言われております。しかし、維持管理費用が年間五百万円ということで、その後、国が管理するこの種の歩道橋は全国に一つもないと言われておるわけでございます。そして、道路局長の私的諮問機関ですか、道路交通環境整備懇談会、昨年五月の提言の中に、量よりも質へというような中で右折レーンの増設とかあるいはエスカレーターつきの歩道橋の増設なども提言をされたと聞いているわけでございます。私はこれからの高齢化社会を迎えてぜひエスカレーターつき歩道橋を設置していただきたいと思うのですが、いかがですか。できるだけ簡単に答えていただきたいと思います。
#52
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 私ども今、第五次の交通安全五カ年計画におきましても、高齢者の利用に配慮していろいろな工夫をいたしたい、こういう考えでございます。したがって、従来から横断歩行者等の安全の確保に、昭和四十年代から横断歩道橋の整備を進めてきてまいりましたけれども、実例を申し上げますと、奈良市の県庁の東交差点のところに登大路地下歩道というのがあるそうでございますが、これはスロープつきの横断地下道でございますが、あるいはスロープつきの横断歩道あるいはペデストリアンデッキとしては幾つかの事例がございますし、建物から一たん路上におりないで直接立体横断施設に移れるようにするとか、あるいは必要に応じて今先生御指摘の昇降装置、これはエスカレーターだけではなくて、実はエレベーターも四国などではそういう実例がございます。こういったようなものなどにつきましてもその地域の状況によって全部違うと思いますので、そういうものを踏まえながら検討していく考えでございます。
#53
○辻(第)委員 もう少しお尋ねしたいのですが、時間がありませんので、次へ行きます。いろいろ御検討いただいているようでありますが、エスカレーターつきの歩道橋もどうかひとつ積極的に御対応いただきたいと思います。
 道路公団、お越しいただいていますね。高速道路の事故が激増しているのが実態ではないかと思うのですが、そういう状況の中で、高速道路で大型車が中央分離帯を突破する事故を防ぐために、道路公団は中央分離帯を強化型のものにかえる作業を進めていただいていると聞いております。この事業の今後の計画を明らかにしていただきたい。この事故をどの程度減少できるのか、そういうこともお尋ねしたいと思います。
#54
○山下参考人 高速自動車国道における交通事故の発生状況について見ますと、平成二年の交通事故死亡者数が三百七十三人、対前年比で見ますと〇・五%増ということでございまして、ほぼ横ばいという状況でございまして、依然として憂慮すべき状態であると認識をいたしております。
 交通の安全対策につきましては、先ほど道路局長からもお話がございましたように、高速道路におきましても、さらに今後の五カ年間につきまして強力に進めていく計画をいたしております。
 お尋ねの中央分離帯の防護さくでございますけれども、当初、名神高速道路が始まった段階では中央分離帯に防護さくをつけてなかったわけでございますけれども、その後、交通量、とりわけ大型車の交通量の増加、それから車両の大型化あるいは高速化に伴いまして、中央分離帯を突破する事故が見られるようになりました。対向車線の関係のない車を巻き込むという大変重大な事故を引き起こす事例もあるわけでございまして、それだけに中央分離帯の防護さくは重要であるという認識をいたしております。
 その後すべての高速道路で中央分離帯に防護さくが設置されているわけでございますけれども、中央分離帯の突破事故を防止する目的から、新たに突破を防ぐためにより有効な防護さくの開発が近年なされまして、昭和六十二年から中央分離帯に新しい防護さくの設置を進めているところでございます。構造につきましては余り時間がございませんのでこれ以上申し上げませんけれども、この新しい形の防護さくの設置につきましては、大型車の交通量の多い区間から優先的に従来のレールと取りかえをいたしておるところでございまして、これまで、例えば平成二年度におきましては七十四キロメーターのガードレールの取りかえをいたすことにいたしておりますが、今後五カ年間におきまして、平成三年度から約七百キロにつきましてこの新しい防護さくに取りかえをいたしたいと考えております。
#55
○辻(第)委員 もう一問、道路公団にお尋ねいたします。
 これまで道路パトロール隊に委託して行ってこられた、言うなら簡易な事故調査方式を改めて、重大事故については専門の職員を現場へ派遣をし、警察と同様に関係者から詳しく事情聴取する詳細事故調査を行われるというふうに聞いております。こうしてつくられた調査を分析して対策を考えるために、学識経験者や自動車業界技術者による事故検討会を公団本社内に設置をされた、このように聞いておるわけでございます。大変積極的な対応をされているなと思うのですが、どのような活動がされているのか、また今後の活動の方向について明らかにしていただきたいと思います。
#56
○山下参考人 公団におきましては、従来から交通事故の調査をいたしまして、そして、これを安全対策の立案に役立ててまいったわけでございますけれども、交通事故死亡者の増加に伴いまして、さらに詳しい調査をやってみる必要があるのではないかということで、試行的でございますが、昨年の七月から十月まで、全国の中で七つの管理事務所を抽出いたしまして三カ月間の調査をいたしました。約百五十件余りのデータを収集いたしましたので、今後、これを解析いたしまして、安全対策の樹立に役立ててまいりたいと思います。さらに今後も同様な調査を継続することも考えておる段階でございます。
 先ほどの調査につきましては、現在取りまとめの段階でございまして、まだ作業中という状況でございます。
#57
○辻(第)委員 時間が来ましたので、終わります。
#58
○長田委員長 この際、休憩いたします。
    午前十一時三十一分休憩
     ────◇─────
    午後一時二十九分開議
#59
○長田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。和田一仁君。
#60
○和田(一)委員 交通安全対策というものは、一つ陸のみではなくて、海もあれば空もありますけれども、きょうは建設大臣のおいでをいただいて質問させていただきますので、主として陸における、特に道路における問題をお聞きしたいと思っております。
 所信表明を伺いまして、そういう中で、これからこの委員会で審議が予定されております交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法というのがございますけれども、この一部改正によりまして第五次の特定交通安全施設等整備事業五カ年計画というものが策定されて、これが動き出すことになると思うのでございます。既に御案内のように大変な交通事情でございまして、特にこの二、三年の交通事故というものを見ますと、連続して一
万人の大台を突破したままであるというような状態でありまして、そういう状態を見ますと、それがほとんど空、海、陸の中の陸、特に道路上のものである。陸においても鉄軌道あるいは索道その他いろいろな交通機関がありますけれども、特に道路における交通災害というものが非常に多いというふうに思うわけでございまして、そういう観点から、この第五次五カ年計画というものをこれから策定していくという上で、その責任大臣である建設大臣がどういう思想でどういう点に力を置いてこの安全対策のためにどうしたらいいか、道路の規模であるとかあるいは道路の設計であるとか、その道路に附帯する安全施設等いろいろな問題があろうかと思いますが、基本的にどういうお考えの上で五カ年計画の策定をして、より交通安全のための施策に資していかれようとしているのか、その点をまずお聞きしたいと思います。
#61
○大塚国務大臣 ただいま御指摘のとおり、二年連続一万一千人を超える深刻な事態でございます。全国の都道府県の中でワーストテンを調べてみますと、その中に、先生は埼玉でありますが、千葉、神奈川、東京、埼玉、首都圏の中心部が十位の中にランクされております。東京の人口等を考えますと、埼玉は七番目でありますけれども、かなり状況は厳しいと思っております。そういうような状況を踏まえましてこれからの交通事故対策をいかにしていくか、特に余暇活動の増大や生活時間の二十四時間化、あるいはまた高齢化社会の進展を背景とした自動車乗車中の事故や、夜間、高齢者の事故の増加等の特性に十分対応をしていかなければならない、基本的にまずそう考えております。
 そしてこのためにまず、平成三年度を初年度とする第五次特定交通安全施設等の整備事業五カ年計画の中では、総額一兆八千五百億円をもって歩行者、自転車対策としての歩道等の整備、あるいは安全かつ円滑な自動車交通の確保の観点から行う交差点改良等の整備を進めると同時に、道路標識や道路照明の設置など交通安全施設等の整備を積極的に進めてまいる所存でございます。また、これらの事業の実施に当たりましては、幅員の広い歩道の整備を行うなど高齢者等の利用にも十分配慮をいたすとともに、増加する駐車需要に対応した駐車場の整備の新たな事業に着手するなど、安全かつ円滑、快適な道路交通環境の整備に一層努めてまいりたいと存じます。
#62
○和田(一)委員 大臣御指摘のように、私のところも人口は全国で五番目ぐらいで、交通災害もそれに比例するように多い県でございますけれども、特に東京、首都圏への通過県という点で非常に悩んでおるところでございますが、全国的にいってやはり道路の事故というものを何とか、もうこうしている間にでも日々大変な犠牲者が出ているということを考えますと、これは大変急ぐべきことだ、こう考えております。
 この五カ年計画の実行の内容をいま少しく御質問させていただきたいと思いますけれども、建設省と警察庁と両方でそういった対策が立てられるわけでございますけれども、建設省として、道路管理の立場あるいは建設の立場、そういう点から圧倒的にその規模は大きいものだと思いますが、それだけの予算を考えながら具体的にはどういう事業をやられるのか、いろいろな事業があろうかと思いますが、その中で特に力点を置いて進めようとされているのはどういう点であるか、新規事業も含めて、新規事業というものを中心にで結構でございますけれども、どういうものか、具体的な内容を広く国民にわかるように教えていただきたいと思います。
#63
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 第五次特定交通安全五カ年計画の目標は、先ほども大臣からお話ございましたように、二十四時間化あるいは高齢化、余暇時間の増大等々、そういう中で自動車乗車中の事故、夜間事故あるいは高齢者の事故と、いろいろな起きている現象をとらえまして、やはり私どもとしては一番に挙げていかなければならないのが歩道の、自転車及び歩行者のための安全で快適な通行の確保、この点だろうと思っております。これにつきましては、二万五千キロ本計画期間中に歩道のついている道路をふやしたい、こういうことでトータル十三万五千キロのストックを得たい、かように考えております。その場合の最低限必要な道路延長二十三万六千キロに対しましては、整備率は新しい五カ年計画が達成いたしますとおおむね五七%になるという目標でございます。
 その次に、やはり駐車の問題、これが多くいろいろな場合に、交通事故あるいは円滑な交通のときに支障になっております。そういう意味合いから、従来、駐車の問題は交通安全の立場よりも一般の道路事業という形で、有料道路の融資事業等資金の貸し付けの世界でだけ公的な対応をしてまいりましたが、今回、この新しい五カ年計画の中では、この著しい路上駐車によって起きている現状から、道路交通安全という立場で道路管理者がみずから整備を進める、こういう新規の制度をお願いしているところでございます。交通安全の事業でございますから、当然ながら補助率は二分の一という形で新しく自動車駐車場をつくらせていただきます。自転車駐車場につきましては従来からこの交通安全でやらせていただいております。またさらに、その自動車駐車場の一環といたしまして、長距離ドライバー等々における休憩施設というような意味合いから、簡易パーキングエリアというようなものもあわせてこの交通安全の一環として取り組ませていただきたいと思っております。
 また、安全で円滑な自動車交通の確保、こういう意味合いから、二車線において長い間追い越ししにくい状態が出ますといらいらしてまいります。そういう場合に付加車線をつけさせていただいて無理な追い越しが起きないようにしたいということから、付加車線についても新規事業といたしまして今度の新しい五カ年でお認めいただきたく要望させていただいておるところでございます。
 それから三点目には、わかりやすく使いやすい道路交通環境の整備、こういうところから、情報という世界で、従来は道路管理者が利用しておりました距離標というものを普通の一般の利用者が使うように直しまして、利用者が使うものを逆に道路管理者が利用させていただく、こういう物の見方に変えて、キロポストというものをこの交通安全の中でつくっていくことも新規事業としてお願いしているところでございます。
 そのほか、高齢者のための幅の広い歩道、あるいは、基本的には交通事故対策が効率的にうまくいくように、関係省庁とも連携した交通事故分析システムの充実といったようなこともあわせてやらしていただきたいと思っております。
#64
○和田(一)委員 結構だと思うのです。今御説明いただいた付加車線というのですか、こういったもの、譲り合いですね。確かに、のろのろ運転がしばらく続くと高速車はいらいらしてくる、一たん渋滞が解けると、すいてくれば、その分取り返そうということでついついスピードオーバーで事故につながる、こういう現象が相当多いと思うのですね。そういうことからいって、譲り合い車線というようなもの、これは今でも上り車線を上り勾配のところでは低速車のために設けてあるようですが、そういったところだけなんでしょうか、それとも常時渋滞しているようなところは積極的にそういう車線をこれからつくろうということなのか、これが一つでございます。
 それから、道路の上に車をとめるための渋滞、駐車の場がないということなので、道路をつくるときに考えるということかと思いますが、それはどういう格好のものをつくるのか。交通量のために目いっぱい道路幅は使っていると思うのですが、そうなると地下なのかそれとも立体的なのか、そういうこともどういうふうな方策を考えておられるか。
 それから簡易パーキング、これも大変結構だと思うのですね。疲れたら休みたい、一休みしたら大丈夫だというドライバーも、休む場がなければ無理して運転を続行する。これもそういう簡易な
休息の場があれば避けられると思うので、これもどれぐらいの間隔というかエリアで設置しようと考えておられるのか。これは高速道路等には適当な距離であるようですが、そうでなく一般国道等でどういうふうに考えておられるのか。キロポストと言うのですから、毎キロごとに立てるのかなという気もいたしますけれども、もう少し詳しくお知らせいただければと思います。
#65
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 まず追い越し車線のことでございますが、従来、登坂車線ということで山道にございます。これは縦断勾配が五%以上の場合に、トラックなど低速の車は横で走っていただくというために設けるものでございます。この付加車線は、そういうものではなくて、あくまでも交通安全対策という視点からつくるものでございますから、平面の道路であってもつくるわけです。ただ、どういう状況につくるかというのは、その地域によってここら辺につくらないとどうも危ないなというようなものを、その地域でいろいろな関係の方々にお集まりいただいて御相談していただいてつける、こういう形になろうかと思います。
 それから次に、休憩所の簡易パーキングエリアの問題であります。私ども最終的な目標というものを確定しているわけではございませんが、やはりこの簡易パーキングエリアのポイントはおトイレだろうと思います。仮眠、トイレ、あるいは場合によっては電話、やはり基本はトイレであろうと思います。そうなりますと、そういうものの感じからいきますと、これも確定しているわけじゃございませんが、おおむね一時間ぐらいたったらトイレに行きたくなるというのが感じとして出てまいりますので、民間のドライブインというか駐車的な施設もあわせまして、一時間に一回ぐらいは何か休憩できるものをつくっていくものなのかなというふうな感じを持っております。しかし、これはこれからひとつ詰めていきたいと思います。
 といいますのは、やはり新たに土地を買う場合、なかなか言うべくしてできません。しかし、現実には残地というのが道路にございまして、既にトイレないしは電話がついている簡易パーキングエリアを数年前から施行しておりまして、今は三十カ所ぐらいございます。ですから、そういうものの経験それから残地――四、五台以下の残地ならば四千カ所ぐらい既にあるわけです。ただ、隣近所の関係から、トイレをお願いしてもつくらせていただけません。いろいろなケースがありますので、そういう用地の取得で追加買収できそうなところならばまたそういうものを大きくしていくといったようなことで、これもこれからでございますので、いろいろと工夫してみて一つの方向づけをさしていただきたいと思っております。
 最後に、駐車場の問題でございますが、駐車場につきましては、従来、道路事業の有料道路事業といったようなものでやっている場合には、立体駐車場と言いましてワゴンでぐるぐると上がるようなものも道路としてやってまいりました。私ども、今まで民間でやっていた場合には用地が高い、諸般の制約からなかなか採算に乗れないということで、特に地下駐車場の場合には一台当たり一千万円かかるというようなことも言われておりまして、なかなか言うべくしてつくっていただけません。スーパー等々の本来人が集まるべきところであっても、なかなか供給量が足らない。そこで、じゃ官の立場で、行政の公共団体の立場でつくればいいわけですが、これもなかなか用地が難しいということで、道路の空間あるいは公園といったような公共空間をうまく使って、その際に、場合によっては民間の土地といいますか空間ともあわせて一緒に総合的にやるケースも含めて、要は駐車場の供給量をふやすのが目的でございますから、それに合わせたいろいろなケースをつくっていきたいと思っております。
 さらに、これとは視点がちょっと変わりますが、商業系の地域などでは、民間が駐車場をつくろうと思っても小さなミニ駐車場になってなかなかつくりにくいし、つくっても採算がとれないということで、今回、地方公共団体や第三セクターによるか、こういうものを中心に、あるいは民間が中心になって共同してつくる共同駐車場などについても補助制度をつくっている、こういったようなことで、いろいろな工夫を今後駐車場整備に入れていきたいと思っております。
#66
○和田(一)委員 そういった一つ一つが総合的に機能できるように、例えばキロポストというのは情報を新しく利用者に提供するためのものだと言うならば、そういうものと附帯して、簡易なパーキングエリアがあと何キロ先にありますよと。例えば一時間ごとに小便がしたくなるのを想定してつくるとすれば、五十キロなら五十キロというような、時速五十キロで走れる道路ならば一時間、五十キロ先に行けばある、そのためのキロポストであるというような、有機的に組み合わせて、そういう整備された道路へ入れば安心して走行できるというふうにぜひ持っていっていただきたいものだと思います。
 今、駐車場の話が出ましたけれども、昨年ですか、違法駐車対策という意味合いからも道交法の改正がございまして、自動車の保管場所等含めて駐車場に対する新基準というものを策定して通達を出しておるのですけれども、これの附置義務がどの状態にあるのか、条例として今どれぐらいまで浸透してきたのか、これがわかればひとつぜひ教えていただきたいのと、これからの指導のあり方もあわせてお聞きしたいと思います。
#67
○市川(一)政府委員 附置義務制度と申しますのは、駐車場法上、駐車需要が発生します発生源としての建物を建てる場合に駐車場の一定の義務づけを与えるということで、駐車場法に基づきまして条例を定めて各地方公共団体が行っておる制度でございます。ただいま御指摘ございましたように、昨年の六月十一日付で標準駐車場条例というものを改正いたしまして、地方公共団体に通達をいたしまして、それに基づきましていろいろ指導してまいってきているところでございます。
 現状でございますが、現在附置義務条例が制定されておりますのは、全国で百十四都市でございます。そのうち、とりあえず昨年六月に新しい条例を出しましてから、今までの条例を改正したりあるいは新しく条例を制定したところが五都市でございます。あと今年度中、三月いっぱいあるわけでございますが、さらに十六都市が新たに条例を制定するあるいは改正するということを予定しております。
 来年度の見通しといたしましては、百十四都市以外に二十七都市が新たに条例を制定する。それから百十四都市の中で三十八都市が新しい標準条例に改正をするといったような予定を私どもは見込んでおるわけでございまして、昨年六月の通達以降、結局附置義務が厳しくなっているわけでございますが、それが徐々に浸透しておると私どもは評価しておるわけでございます。
 現在条例が制定されております中で、私ども特に重点を置いておりますのは、各都道府県の県庁所在都市、それから人口規模がおおむね二十万人以上の都市ということに重点を置いておりまして、そういった都市でまだ条例未制定の都市が三十八都市ございます。さらに、それ以外の人口規模の小さい都市でも、それぞれの都市の実情に応じましていろいろ駐車需要が発生しておるわけでございまして、駐車問題は先ほど道路局長も答弁申し上げましたように官民挙げて取り組まなければならない問題でございますが、発生源における、建築物の側における駐車場対策もやはり極めて重要な要素でございますので、一層御協力をお願いすべく指導を強化してまいりたいと思っておる次第でございます。
#68
○和田(一)委員 時間が少ないので、最後に一つだけ大臣にお尋ねしたいのですけれども、最近経済発展に伴って物流も非常に活発になっております。そういう中で、また一つの背景として、各業界とも非常に人手が足らない、こういうことから輸送の効率化、能率化というか、そういうことをいろいろ言われているようでございまして、輸送業界といいますか、そういうところから、現行の
トラック輸送をもっと大型化して効率的な輸送を考えてほしいという要望が大分強いようなんですね。
 そういうことに対して、運輸省や通産省はそれぞれの考えがあると思うのですが、道路行政の立場から、そういったことを背景にして今の道路がそういったものにこたえられるのかどうか、あるいは、これからはそういう方向だからそういう方向に対応できるような道路行政にぜひしていこうということになるか、大変これはこれからの問題でございますけれども、大臣のお考えをぜひお聞かせいただきたいと思います。
#69
○大塚国務大臣 御指摘のように、トラック輸送の効率化を図るという見地から大型化のお話がございますし、諸外国に比べますと、我が国の規制をもう少し緩和できないか、こういう御要請も強いわけでございます。
 しかし、従来一定の規格の車両が安全かつ円滑に走れるように道路構造を定めて整備をしてきたわけでございますから、にわかに大型化ができるというのにはやや難色もないではありませんけれども、そういう時代の要請にこたえることができるように、前向きに関係省庁と協議をして対処をしてまいりたいと思います。
#70
○和田(一)委員 時間になりましたので、これで終わります。
 きょうは警察庁の皆さんにもおいでいただいて、お尋ねしたかったのですが、時間がありませんのでお許しいただきたいと思います。
 ありがとうございました。
     ────◇─────
#71
○長田委員長 この際、内閣提出、踏切道改良促進法の一部を改正する法律案及び交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 趣旨の説明を求めます。大塚建設大臣。
    ─────────────
 交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#72
○大塚国務大臣 ただいま議題となりました交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 交通事故の防止は国民共通の願いであり、従前から、国、地方公共団体等が一体となって各般の交通安全対策を強力に実施しているところであります。政府におきましても、これまで、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法に基づき、交通安全施設等整備事業を鋭意推進してきたところでありますが、昭和五十三年以降、交通事故の発生件数は増加の傾向にあり、また、交通事故による死亡者数も平成元年以降二年連続して一万一千人を超えるなど、交通事故をめぐる状況は、極めて憂慮すべきものとなっております。
 このような情勢に対処するため、現行の計画に引き続き、平成三年度以降の五カ年間において、交通安全施設等整備事業に関する計画を作成し、総合的な計画のもとに都道府県公安委員会及び道路管理者が交通安全施設等整備事業を強力に推進する必要があります。
 したがいまして、法律案といたしましては、平成三年度以降の五カ年間において実施すべき交通安全施設等整備事業に関する計画を作成することといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
 ありがとうございました。
#73
○長田委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#74
○長田委員長 速記を起こしてください。
 村岡運輸大臣。
    ─────────────
 踏切道改良促進法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#75
○村岡国務大臣 どうも大変遅く参りまして申しわけございません。
 ただいま議題となりました踏切道改良促進法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 踏切事故の防止及び交通の円滑化を図るため、政府といたしましては、昭和三十六年に制定されました踏切道改良促進法に基づき、踏切道の立体交差化、構造改良あるいは踏切保安設備の整備を進めてきたところであります。本法に基づく踏切道の改良は、五カ年間に改良すべき踏切道を指定して行われるものでありますが、対象とすべき踏切道の数が膨大に上るため、昭和四十一年度以降、五度にわたって改正され、改良すべき踏切道を指定することができる期間が延長されてまいりました。
 このような措置により、踏切道の改良が促進され、踏切事故も逐年減少傾向を示しておりますが、なお、平成元年度において、踏切事故件数は八百六十件を数え、五百六十名の死傷者を生じております。このような状況にかんがみ、踏切道の改良をさらに促進するため、本法を改正して踏切道の改良措置を講ずる期間を平成三年度以降さらに五カ年延長しようとするものであります。
 以上が、この法律案を提案する理由であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。
#76
○長田委員長 以上で両案の趣旨説明は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後二時二十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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