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1947/10/21 第1回国会 両院協議会・合同審査会等 両院協議会会議録情報 第001回国会 両院法規委員会 第6号
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1947/10/21 第1回国会 両院協議会・合同審査会等

両院協議会会議録情報 第001回国会 両院法規委員会 第6号

#1
第001回国会 両院法規委員会 第6号
昭和二十二年十月二十一日(火曜日)
    午後一時四十二分開議
 出席委員
   委員長 樋貝 詮三君
   理事 松澤 兼人君 理事 降旗 徳弥君
   理事 松村眞一郎君 理事 藤井 新一君
      松永 義雄君    高橋 英吉君
      中井 光次君    齋  武雄君
      新谷寅三郎君
 委員外の出席者
        衆議院法制部長 三浦 義男君
        衆議院参事   河野 勝彦君
        参議院法制部長 川上 和吉君
        参議院参事   中原 武夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 両院法規委員会の運営内規決定の件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(樋貝詮三君) 委員会を開会いたします。
 今日は前々回に御審議願つた両院法規委員会の運営要領、これを御審議願つて確定いたしたいと思つております。ついてはでき上りました整理案を朗読してもらうことにいたします。
   両院法規委員会の運営要領(案)
 第一 所管事項の処理方法
  一 新立法の提案の勧告
   1 新立法の提案を要するもの及び新立法の研究を開始又は促進すべきものがあれば、これを勧告すること。
   2 両院法規委員会(以下委員会という)において両議院及び内閣の立法計画を随時調査し、主としてその調査に基いて審議することとし、併せて議員からの申出があつたときはこれにより審議すること。
  二 現行の法律及び政令に関する勧告
   1 現行の法律及び政令で改廃を要するものがあればこれを勧告することとし、特に必要と認める場合にはそれらの運用その他に関しても必要な勧告を行うこと。
   2 主として委員会における調査又は両議院の常任委員会若しくは特別委員会からの申出に基いて審議することとし、併せて議員からの申出があつたときはこれにより審議すること。
  三 國会関係法規に関する勧告
   1 國会関係法規で改正又は新に制定を要するものがあればこれを勧告すること及び各議院の常任委員会を増減し又は併合すべきものがあればこれを勧告すること。
   2 委員会において國会関係法規と常時調査を研究し、主としてその調査又は両議院の議院運営委員会からの申出に基いて審議することとし、併せて両議院の常任委員会、特別委員人又は議員からの申出があつたときはこれにより審議すること。
#3
○委員長(樋貝詮三君) 大体この前に審議を願つておいたので、字句の整理だけですが‥‥。
#4
○松澤兼人君 これは内規ということにして権威をもたしてやるのか、あるいはただわれわれ申合わせで内輪だけのものですか、その性格はどんなものですか。
#5
○委員長(樋貝詮三君) やはり内規にしましても内輪だけの拘束ということになるでしよう。要領といつても同じようなものになるでしよう。
#6
○松澤兼人君 議会運営委員会なんかに対して、対抗できるようなものにする必要があるのではないかと思うのですが、それほどのお考えはないのですか。
#7
○委員長(樋貝詮三君) 大体要領とか内規とかどちらにしましても、やはりこの委員会内部を拘束するだけで、外の方の拘束力は法律、規則でいかなければならぬもので、それの一種の解釈資料というようなことで、これが権威をもつといいましても、その程度のことにしかならぬかと思います。やはりこの委員会内部の委員相互の間及び附属の諸課を拘束することはできると思いますが、外に対する関係は、やはり法律の根拠、引続いてまた國会内部でつくつた規則の方に束縛されるだけで、外に対しては拘束はもたぬ。しかし名前は運営要領というのと、運営内規というのと、響きはどちらがいいか、運営内規といつた方が響きがいいかもしれませんね。
#8
○藤井新一君 これは運営規程とか、あるいは運営事務規程とかなんとか、そういう名前をつけて、それで、これはやはり松澤委員がおつしやつたように、内規にしても、幾分権威のあるものにして、衆議院、参議院に配付されているような、一つの規定要綱の中に、これを入れておいた方がいいと思いますが、いかがですか。
#9
○委員長(樋貝詮三君) そうですね。ああいう編纂された法規類の中に載せた方がいいでしようね。
#10
○松澤兼人君 それが必要だと思いますね。
#11
○委員長(樋貝詮三君) そうするとやはり運営要領というよりも、運営規程といつた方がいいかと思いますね。
#12
○参議院法制部長(川上和吉君) ただいまのお話でございますが、嚴格に申しますと、法規委員会に関する規程は両議院の議決によつて定めるということが國会法にありまして、実体が内規であれば、やはり内規なり、要領という字をお使いになつた方がいいんじやないか、実体が内規であつても、形式は運営規程と言われても差支えございませんが、少しまぎらわしいということになります。規程ということになりますと、國会法によつて両院の議決を経なければならないことになりますので、規程という字はお避けになつた方がいいのじやないかという感じがいたしますが、いかがでしようか。
#13
○藤井新一君 國会法の中に、國会議員の歳費支給のところには規程という文字がはいつておる細則があります。それは集録にはいつております。そういう意味からしてもこれが規程となつてもいいように思います。
#14
○委員長(樋貝詮三君) 規程という意味が二つになるにはなるようです。内規でも規程と使つておるものも今までの例はたくさんありますから、一向差支えはないと思いますけれども、今言つたような規程と規程と両方同じ文字で混同されるようなおそれがあるにはありますが、その点形式を避けるということになります。
#15
○藤井新一君 そうしますと運営内規といたしたいと思います。
#16
○委員長(樋貝詮三君) 他の委員の方はいかがですか。
#17
○中井光次君 規程となると両院でもつてきめなければならぬという御説明がありました。それであるからまぎらわしいから規程という名前はいけないという御意見でありましたが、法規委員会に関する規程というのはどんなものをきめるのでありますか。
#18
○委員長(樋貝詮三君) 法規委員会を縛る規則の方があそこでいつておる規程なのであります。内規は法規委員会の中でわれわれ同士がわれわれの行動を縛るものでして、外から法規委員全体として縛るのでないから、あそこでいつておる規程とここでいつておる規程とは、字が同じでありながら内容が違つておるものと思います。この内部のお互いに縛るものを規程と言つても差支えないと思いますけれども、しかし今のと混同するおそれがあります。あそこでいつておる規程は外から法規委員自体の権限とか活動であるとかを、それの外へは法規委員が出られぬような、その縛られた範囲の規則内で活動しなければならないような規程なのでしよう。殊にあれには法律から委任されましたものがありますから、直接法で規定しなければならぬことを規程で規定しておるところもありましようし、そういうような関係で、特に両院の決議を経なければいけないようになつておるのだろうと思います。
#19
○中井光次君 この種類のものはこちらから発案するのではなくして、むしろ両院のどこからか、つまり議員の全体の意見として、そういうものが出てくるわけでしよう。
#20
○委員長(樋貝詮三君) 発案はこの委員会でしましようけれども、発案は必ずしも立法でないものですから、いろいろな所からも発案はあるでしよう。できる性質がおのずから違うと思います。ですから内規とした方がよろしいでしよう。
#21
○中井光次君 わかりました。結構でしよう。
#22
○委員長(樋貝詮三君) 御異議がなければ運営内規ということに決定いたしましよう。
#23
○藤井新一君 この第一、第二、第三に何々「すること」とある、この「こと」を全部とつた方がいいと思います。
#24
○委員長(樋貝詮三君) 御意見のように「こと」という言葉のしりをとつた方がいいように思いますが、御異議ございませんか。
#25
○委員長(樋貝詮三君) 御異議なければそういうふうにきめます。
 それでは第一の分はほかに御異議ありませんか。もつとも一應こうこしらえましても、やつてみて故障があればいつでも御協議して変更いたしましよう。それでは第一のことは一應決定ということにいたしましよう。
 第二をひとつ朗讀してください。
    〔参事朗讀〕
 第二、審議及び勧告の方法
 一 審議の方法
 1 委員会は毎週一回(火曜日)を定例日としてこれを開会することとし、その外必要に應じて臨時にこれを開くこと。
 2 委員会は審査又は調査の便宜のため必要と認める事項については、小委員を設けること。
 3 勧告案を作成するときは、必要により主査委員を置くこと。
 4 委員会はその調査中の事項で閉会中においても調査を継続すべきものと認めるときは、委員会の決議により両議院に閉会中開会の議決を求めるものとすること。
 二 勧告の方法
 1 両院に対して勧告をするときは、両院の議長に勧告文書を提出し、必要に應じて適宜内閣へも参考送付すること。
 2 一院に対して勧告をするときは、其の院の議長に勧告文書を提出し、併せて他の院に参考送付する外、必要に應じて適宜内閣へも参考送付すること。
 3 議院に対する勧告に基き両議院の常任委員会又は特別委員会で審議が行われる場合は、必要により委員長又は主査委員その他の委員長代理者が説明に当ること。
 4 内閣に対して勧告をするときは、委員長から内閣総理大臣に勧告文書を送付し、両議院の議長にはこれを参考送付すること。
 備考
 この運営要領は暫定的なものとし必要に應じて改正すること。
#26
○委員長(樋貝詮三君) この第二もすでに審議を経たところですが、文字なんかについて多少修正しなければならぬ所があるように見えますが、特に御意見はありませんか。
#27
○藤井新一君 これでいいですが、ただ字句において最後の「運営要領」を「運営内規」に直せばいいと思います。
#28
○委員長(樋貝詮三君) 今の藤井委員の御提案のようでまことに結構だと思いますが、別に御意見はございませんでしようか。
#29
○中井光次君 この定例日を火曜日とすることは、いつでも一向差支えないと存じまするが、出席のしやすいような日を定例日ときめることが必要だと思うのです。過去の実績に徴すると、はなはだ出席が惡いですから、これはやはり適当な日があるでしようから、その辺をよく御勘考願つたらいかがかと思います。
#30
○委員長(樋貝詮三君) 衆議院側は火曜日の午後というとちようど本会議がある日でして、その関係で出席がしにくいのと、目下衆議院の方の委員会へ案件が多くかかつておる時期になつてきたものですから、そこで出席がしにくいというような点もありましようし、それから衆議院の方が國民の食うための直接の連絡が多いようでして、そんなことで法規の方面から見た政治というような方面に、何かまわりくどい不得手のような考えをもつておるのでしよう。そのような関係で出席が惡いのじやないかと思います。それでは火曜日をほかへ移すとしますと、実は私は火曜日の午後でない方がごく都合がいいのですけれども、火、木、土は私の方は本会議日になつておりますし、結局委員会日に移せばわざわざ出てこなければならぬか、あるいは常任委員会の方と牴触するか、そんなことが多いから、やはり火曜日を変更するのはまたもう一度檢討してみないとちよつといきかねると思います。しかし皆さんの方に特に何かいいお考えがあればその方に從つた方が便利だとは思つております。
#31
○中井光次君 これは別にわれわれの考えではありませんで、要するに一番出やすいときがいいと思うのでありますから、別にこれを移動してほしいとも思いませんが、過去の実績が惡いのですから、実績をよくするようにひとつ委員長から御勧告を願つたらいいと思います。
#32
○委員長(樋貝詮三君) 今日も衆議院側の各委員には全部通知をしてもらつたはずですが、とかくどうも一般委員会も出が惡いのですが、しかしこの委員会は参議院の方の委員の方には御勉励願つておるものですから、まだまだいい方の部類に属するかもしれません。――承知いたしました。お話のようにもう一遍檢討いたしますが、さしあたりこういうふうに火曜日の午後と一應おきめを願つておきまして、あるいは変更方をお願いするようになるかもしれません。
 それじや文字の方としては各項の「こと」「こと」とついておるのを削ることと、最後の備考欄にある「運営要領」というのを「運営内規」として、あとは原案のようにするということでおきめ願つて御異議ありませんでしようか。
#33
○委員長(樋貝詮三君) それでは御異議なしとしてそういうふうにきめます。それでは全体これを一應きまつたことに決定いたします。御承知を願います。
#34
○藤井新一君 この内規はできましたが、先ほど新谷委員から提案があつたように、やはりこれには具体的な問題が必要で、委員会を設定して、ある專門の問題を取上げて、そこで研究してまいりたいと思います。ついては私案といたしまして、第一所管事項の処理方法のうちの一と二を一つの委員とし、三を一つの委員とし、二つにわけて法規研究に当つた方が、さしあたりいいかと思つておるわけです。
#35
○委員長(樋貝詮三君) 御趣旨は第一と第二とを一つにし、第三を一つにして、二つの小委員といいますか、そういうものを構成して研究したらどうかという御意見でございますね。いかがでしようか。委員の実際出てくる数が少いので、二つの小委員にわけたらば、また少くなつてしまうのですが、どんなものでしようか。それよりか、むしろ問題ごとに担当委員をきめて、その委員を中心に、その問題について研究するということでいつた方が――言いかえれば、各委員で分担をしては進み、分担しては進みというふうにやつた方がよくはないかと思うのです。何にしてもこの委員の実際において携わる数が少いと思うのですが、どんなものでしようか。
#36
○藤井新一君 委員長の御意見に賛成です。
#37
○委員長(樋貝詮三君) それではそういうふうにお願いして、後刻各委員から、どういうことを研究し、どういうことを提案するかというようなことの題目を御提示願つて、その題目ごとに担当委員というものが自然にきまらなければならぬと思つています。そう願つて、それがほぼでき上つたら、この委員会で順次議に上していただきまして、まとまつたものは、國会法及びあの規則に從つて提案をして、勧告していくことにいたしたいと考えます。
#38
○藤井新一君 してみると、國会法三十九條の「議員は、その任期中内閣行政各部における各種の委員、顧問、嘱託その他これに準ずる職務に就くことができない。但し、法律で定めた場合又は國会の議決に基く場合は、この限りでない。」この條項は最も必要なものであるが、先ほど申した案件をこれに適用する場合にはいかにすべきやという一つの研究題材がここにあるわけです。これをひとつ取上げて研究していかがでございましよう。
#39
○委員長(樋貝詮三君) それはいかがでしよう。順次これから御提出を願つて、一つずつやつていくか、あるいは今各委員で考え得るいろいろの問題を並べまして――あとからあとから問題が起つてくるでしようし、考えついていくものも多いでしようけれども、そういうものはとにかくとしまして、今考え得られるもの、また考えておいたもの、そういうものをこれから後刻もち寄つて集めまして、そのうちのどれから着手するかということを、各委員の御判断でおきめ願つて進むことにした方がよいかと思いますが、そういう方向にお願していきたいと思います。
#40
○藤井新一君 異議ありません。
#41
○委員長(樋貝詮三君) ではそういうふうにして、それでは速記は閉じて、自由討議のような形で、今の問題の審議を願つた方がいいかと思います。
#42
○中井光次君 やはりそれに関連すると思うのですが、この間せつかく法制局長官がお見えになつていろいろ政令を法律にかえるという問題がございました。今年の十二月までに効力がなくなつて、來年になると失効するというもので、処置すべきものはずいぶんあるようにこの間伺いました。これは自明の理でありまするが、この間ちよつとそれについて内閣に勧告したらいかがかというようなことを座談的に申し上げましたけれども、これもあまりに角立つたやり方のように思います。そこでこれは委員長から本会の意向として、会期が今度四十日延びましたけれども、今まででもなかなか法案の提出が遅れておりますが、速やかに適切の処置がとれるように、そういう一切の法案につきましては、今会期に審議に間に合うように出すことと、またその間にできないものにつきましては、通常会が十二月から開かれるということでありますが、努めて十二月三十一日までに審議を終られるような時期に、たとえば次の通常会でありますれば、十二月の何日までとかいう間に、内閣でそういう御処置をとるように、口頭をもつてお話を願つたらいかがかというような氣持をもつておりますが、いかがなものでありましようか。
#43
○委員長(樋貝詮三君) 委員会としては、それの勧告が実は職務なのでございます。委員長は口頭で非公式に申し述べることを決していといはいたしません。やはり委員会の作用としては、そういうようなことをやりたいような氣もいたすのですが、それについては案を備えなければいかぬことになるわけです。全部はいかぬでも、少数ぐらいの案はできるかと思つております。この委員会で仕事の手始めといたしまして、この委員会として勧告をやつてもいいかと思つております。
#44
○中井光次君 私もそう思いましたが、あまりどうもどうかと思つたので、そういう今のやわらかい意味を申し上げたのです。そういう御意向で皆さんがそういうことになれば、それは適切な方法でやつた方がいいと思います。
#45
○委員長(樋貝詮三君) 事務当局の方には準備が何かありましようか。今の問題になる点ですね。それに対して具体的な案を備えての準備は何かありましようか。
#46
○衆議院参事(河野勝彦君) 具体的な案はないのでございますけれども、ちよつと意見を申し述べさしていただきたいと思います。衆議院の方といたしまして、法制部でいろいろ審議してみたのでありますが、先般來裁判官彈劾法をつくつたわけでございます。それから最近になりまして、國家公務員法の修正條文をいろいろ檢討したのでありますが、國家公務員法の中で、衆議院で新たに挿入いたしましたのが、官吏の彈劾権の問題があるわけであります。それから彈劾につきましてもう少し調べてみますと、地方自治法でありますが、あれは地方の市長に対する彈劾がまだ法律が出ておらぬようであります。でありまして、結局憲法にもとを発しますところの國民彈劾の制度と申しますのは、やはり議会が中心になつて立法したらと考えるわけでありまして、さしあたり國家公務員法の彈劾権の問題の單行法律を衆議院で具体的に考えておるわけであります。そういうのがさしあたり衆議院の提案の勧告というようなものにはいつてきはしないかという、簡單な感想でございますが、御参考までに申し上げます。
#47
○委員長(樋貝詮三君) 非常に法規の混乱時代というか、何か変動時期に当つているのですから、新立法提案というものが相当数が多いだろうと思います。おちついてくれば改正がおもでしようけれども、この際では新立法の勧告が非常に多いだろうと思うのですが、一遍に全部やるわけにいきませんし期限の迫つているようなものを早くやらなければいけません。あとは順次できたに應じてやつていくようにいたしたらよろしいかと思います。とにかくこの際できるだけ多くやりたいと思いますけれども、今の十二月末でこういうものが切れてくる。それまでに國会にかけて法律をこしらえていただかなければいかぬというようなものもあり、非常に急ぎますから、そしてまた例の七十二号などにつきましては、案文を考えても割合に簡單だろうと思うのです。だからああいうものからまず手始めに、少しこの委員会も働いてみたらどうかと思います。
#48
○新谷寅三郎君 ただいまお話の内閣の方に勧告する場合は、別にこちらで案を備えなくてもいいわけです。この規定によりますと、勧告の要旨と理由を提出せばいいので、割合に簡單に済むんじやないかと思うのです。
#49
○委員長(樋貝詮三君) 向うには法制局がついておるからそつちで案文等は考えろということで、あの件は間に合うかもしれません。議院の運営や何かの方になりますと、やはりこちらで案をこしらえてやらなければいかぬ。結局実質にておいてはここの法制部のやる仕事をもう少し政治的に見るというような、委員会の働きになつてくるじやないかと思うのですが、政府えの勧告のことはお説の通り要領だけ、こういうことはこういうふうに改正したらいいと思うということでいいかと思います。非公式に口頭で行く場合も交えてもよろしいと思います。行くことも決して避けておるわけでありませんが、相なるべくならばこの法規の適用を受けるような形で、いくつかを両院にも政府にも送つてみたいと思つています。
#50
○新谷寅三郎君 今のお話で私ども二、三考えておることがあります。最近政府から出てまいります法律案の中に、結局法律と政令の限界が非常にまちまちであつて相当問題になるものもあるわけであります。その問題については委員長は非常に特別の御造詣が深いと思うのですが、政令と法律の限界をどの辺におくかという問題、これは憲法の條項に從うことはもちろんでありますけれども、なお取扱いにつきまして、法規委員会として一應の意見をきめて、内閣に勧告してもいいような問題もあると思うのであります。そのほかに最近常任委員会の方からいろいろ意見があります。たとえば物資動員の計画でありますとか、物價の問題でありますとか、これらは今は法律によつておりませんけれども、大綱は法律で出した方がいいじやないか、出してもらいたいという希望がちよいちよい出ております。こういつたものもこの委員会としてお取上げになりまして、どの辺までやるかというような線でも引ければ、一つの勧告をすべき事項になるのではないか。なお國会関係の法規につきましても、いろいろ常任委員会の数が多過ぎるとか、國会の機能を発揮させるために必要な改正が大分あちらこちらでこのごろ言われております。そういつた中には、急ぐ問題も、急がない問題もありますけれども、この委員会として取上げていただければ結構かと思います。
#51
○委員長(樋貝詮三君) 御趣旨のように法律と政令との限界などにつきましても、憲法で法規をきめるときは、國民に義務を負担させるようなことは当然法律でやらなければいかぬようになつておりますが、現在の憲法では前の憲法と違つて、独立命令というものを御承知のように認めておりませんから、それであとの執行命令ばかり政令に讓つておるのですけれども、しかし実際において問題になるのは單純な執行命令じやなくて、法律によつて政令に委任したものだと思いますが、どの範囲で委任が適法かという問題は、往年の法律六三問題と同じような問題が起るのじやないか。たとえば二十二年の法律七十二号の第一條の問題、やはりこれはちようど往年の六三問題と同じように、非常に廣い範囲で委任したのです。これはちようど全権委任法なんかと同じように、全部を委任しておる。それは憲法の趣旨に牴触しないかどうかという問題は、相当に考えなければならぬ問題じやないか。今までの例としては、台湾、朝鮮に起つたあの法律を要する事項を律令あるいは政令で規定してもよろしいということにした。あの例にこれが似ておる。殊に最初に問題になつた六三法律案によくこの法律七十二号が似ておりますから、おのずから委任の限度というものを考えなければいかぬ。そうしなければ実際において政府が自由にやることになるから、この問題は檢討しなければならぬ問題だと思つております。もし七十二号が去年の十二月三十一日附のものを、またさらに一年延ばすということによつて日附をかえるということになれば、この際にもう一遍そこでも檢討しなければなるまいかと考えております。お説のようなものは抽象的には今の法律と政令と限界があるわけで、実際においては委任の問題になつてくると、どこの点まで認めてよろしいか。私見を述べれば、委任立法の場合においては大綱のわくだけは法律できめて、小わくのところはこれを政令に讓つても違法ではない、違憲ではないと解釈してよいと思います。全部のわくをはずしてしまつて、これを命令に委任するということは違憲ではないかと考えております。しからばどのくらいの程度のわくでいけばよいのかということになると、その認定はむつかしい。その趣旨はそんなふうでよろしいのではないかと思います。私見はそうですが、いずれこちらの具体問題については委員の方の御意見に從つてきめなければいかぬと思います。
#52
○松村眞一郎君 憲法の七十三條の第六号に「政令には、特にその法律の委任がある場合を除いては、罰則を設けることができない。」ということがありますから、政令に定め得る罰則の範囲というものは、これはどうしても法律できめなければならぬ。この問題が起つてくると思います。從來は勅令による罰則がありましたね。ああいうものは今度は法律をつくらなければいかぬでしよう。この規定を見ても特に法律に委任がある場合を除いては、罰則は法律でなければならぬということを書いてしまつておるから、そういうことも一つの問題になります。
#53
○委員長(樋貝詮三君) 限度をきめること。限度をきめないで一々法律に任せるか。あるいは前の法律のように限度をきめておくか。
#54
○松村眞一郎君 そういうことも研究の一つの対象になります。
#55
○委員長(樋貝詮三君) それではいかがでしよう。それらの項目についてはひとつ懇談を願うことにして、速記はこれで止めることにしたら――速記の方はこれで止めてください。
     ――――◇―――――
    〔午後二時二十一分懇談会に入る〕
    〔午後二時四十八分懇談会を終る〕
     ――――◇―――――
    〔懇談会を終つて散会〕
ソース: 国立国会図書館
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