くにさくロゴ
【PR】姉妹サイト
 
#1
第120回国会 商工委員会 第6号
平成三年三月五日(火曜日)
    午後三時三十分開議
 出席委員
   委員長 奥田 幹生君
   理事 逢沢 一郎君 理事 甘利  明君
   理事 高村 正彦君 理事 佐藤謙一郎君
   理事 額賀福志郎君 理事 竹村 幸雄君
   理事 和田 貞夫君 理事 森本 晃司君
      浦野 烋興君    尾身 幸次君
      加藤 卓二君    木村 義雄君
      古賀 正浩君    斉藤斗志二君
      田中 秀征君    田原  隆君
      谷川 和穗君    中谷  元君
      鳩山 邦夫君    山本  拓君
      小澤 克介君    大畠 章宏君
      加藤 繁秋君    小岩井 清君
      渋谷  修君    鈴木  久君
      水田  稔君    安田  範君
      吉田 和子君    二見 伸明君
      小沢 和秋君    川端 達夫君
      江田 五月君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  中尾 栄一君
 出席政府委員
        通商産業大臣官
        房総務審議官  高島  章君
        通商産業大臣官
        房審議官    合田宏四郎君
        通商産業省立地
        公害局長    岡松壯三郎君
        通商産業省基礎
        産業局長    内藤 正久君
        通商産業省機械
        情報産業局長  山本 幸助君
        通商産業省生活
        産業局長    南学 政明君
        資源エネルギー
        庁長官     緒方謙二郎君
        資源エネルギー
        庁長官官房審議
        官       向 準一郎君
        資源エネルギー
        庁公益事業部長 川田 洋輝君
 委員外の出席者
        環境庁企画調整
        局企画調整課長 長谷川正榮君
        建設省建設経済
        局建設業課長  木下 博夫君
        商工委員会調査
        室長      松尾 恒生君
    ─────────────
委員の異動
二月二十五日
 辞任         補欠選任
 尾身 幸次君     小此木彦三郎君
  加藤 卓二君     越智 伊平君
  木村 義雄君     佐藤  隆君
  斉藤斗志二君     加藤 紘一君
  小岩井 清君     新盛 辰雄君
同日
 辞任         補欠選任
 小此木彦三郎君     尾身 幸次君
  越智 伊平君     加藤 卓二君
  加藤 紘一君     斉藤斗志二君
  佐藤  隆君     木村 義雄君
  新盛 辰雄君     小岩井 清君
三月四日
 辞任         補欠選任
  小沢 和秋君     金子 満広君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 満広君     小沢 和秋君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会に関する件
 再生資源の利用の促進に関する法律案(内閣提出第五〇号)
     ────◇─────
#2
○奥田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、再生資源の利用の促進に関する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本拓君。
#3
○山本(拓)委員 山本拓でございます。今回の再生資源の利用の促進に関する法律案に関しましてまず質問させていただきたいと思うところでございます。
 御承知のとおり、今回の湾岸戦争の結果、イラクの環境テロによってまた地球環境問題がクローズアップされてきておるわけでありまして、日本としては今まで従来以上に地球環境問題を取り上げておりますし、そしてまた今後の問題として、特に日本は資源がございませんから、資源小国として今日の経済成長を維持しつつ、どのようにこの問題に取り組んでいくのか、まず通産省の基本的な考え方をお尋ねを申し上げます。
#4
○岡松政府委員 今回の本法案の基本的な考え方でございますが、この再資源化問題ということについて国民全体として取り組んでいく必要があるというふうに考えているわけでございまして、そのために省資源あるいは資源の再利用ということを織り込みました経済社会を形成していく必要があるというふうに考えているわけでございます。そのためには、資源の有効利用を促進しまして、快適な生活水準と経済活動を維持し、かけがえのない地球を廃棄物による環境汚染から守っていくということが不可欠であるというふうに考えている次第でございます。そのために、行政、産業界はもとより、消費者の幅広い協力によりまして、国民全体の運動として問題の解決を図っていく必要があるというふうに考えているわけでございまして、特に再生資源の利用を強力に推進するためには、事業者の努力を最大限に引き出し協力を求めていく必要があるというふうに考えております。このような考え方から本法案をまとめ、提案している次第でございます。
#5
○山本(拓)委員 まだ大臣が来られませんので事務当局にいろいろお尋ねをしていきますけれども、産業廃棄物の問題の解決、そして再資源化の促進に当たっては、事業者のみならず消費者、そして国、そして地方公共団体の関係者それぞれが応分の役割負担をしていく必要があると思うわけであります。
 そこで、大きく分けて三者ですが、消費者に対して一体どのような役割を期待するのか、そして国として特にどのように力を入れていくのか、そしてまた地方自治体にはどのような形でお願いしていくのか。ただ一つお願いしておきたいのは、権限はすべて国にありますし、地方公共団体というのは権限も財源ももらえないでいつも責任だけ押しつけられがちでございますので、その点を含めて、地方公共団体に対してどのような権限を与えながら役割もお願いするのかという三点、お尋ねをいたします。
#6
○岡松政府委員 今回の再資源化政策を進めるに当たりまして、先生御質問のとおり、消費者に対する問題と国の役割、地方公共団体の役割と、三つのそれぞれの立場から協力をお願いしていくわけでございます。
 まず消費者につきましては、消費者の幅広い協力が不可欠であるというふうに考えておるわけで
ございまして、例えば再生資源を原材料として用いた製品、例えば再生紙の利用の拡大を図ること、また分別回収等が市町村等で行われる場合にこれに協力をしていくこと、さらにリターナブル瓶と言われる飲料容器などがございますが、これを余り傷つけずに大事に使用するというのも大事な消費者の協力ではないかというふうに思っておるわけでございます。このような消費者の協力を得るためには意識の啓発が必要でございまして、このためには教育活動だけでなくて事業者においても機会をとらえて普及啓発に努めていくことが望まれるというふうに思っておりまして、政府としてもこれらの事業者の取り組みを促すための最大限の努力をしてまいりたいと思っております。
 次に、国の果たすべき役割でございますが、以上申し上げましたことに加えまして、事業者あるいは消費者の自発的な取り組みによって実現されるべきものではございますが、国においてもこれらの関係者の努力を支援していく必要があるというふうに考えているわけでございます。具体的には、国は、法にございますように金融面、税制面あるいは予算面での必要な措置を講ずるほか、物品の調達に当たりましては再生資源を利用した製品の購入を行うといった配慮も必要ではないかというふうに考えておりますし、また再生資源の利用促進を図るために研究開発の推進、その成果の普及に努めること、さらに教育活動、クリーン・ジャパン・センターなどでの広報活動を通じまして国民の理解を深め、その実施に関する国民の協力を求めていくということも大事な側面であると考えております。
 また、地方自治体に期待する役割でございますが、自治体は一般廃棄物の処理事業の実施等を通じて再生資源の利用の拡大に大きく貢献しておるわけでございますし、また地元住民にとって最も身近な存在ということから、住民の意識の啓発等に当たって重要な役割を担っていただくわけでございます。こうした地方公共団体が再生資源の利用を促進するためには、一般廃棄物処理事業の実施に当たりまして分別回収等を行い再生資源の利用の促進を図ること、また、住民の行う集団回収への協力等を行い、あるいは必要な資金の確保、研究成果の普及等を図りまして住民の理解と協力を求めるなどの措置を講じていくことが必要でございまして、積極的な役割を求められているわけでございます。
 なお、このような観点から、本法におきまして国の政策に沿って自治体についても協力をお願いしているわけでございます。
 先生御質問の地方公共団体の権限云々というお話がございましたが、以上申し上げましたように、地方公共団体にとりまして非常に大事な責務でございます一般廃棄物の処理事業等を通じまして、この廃棄物の処理事業の負担を軽くするという意味でも再資源化というのはその目的に沿ったものでございますので、地方公共団体にも積極的な協力をお願いしたいというふうに考えている次第でございます。
#7
○山本(拓)委員 非常に模範的な回答をいただきましてありがとうございました。
 しかしながら一つだけお願いしておきたいのは、私の地元の鯖江市というところは昔からクリーン作戦といいまして各町内に空き缶のかごを設けてあります。絶えず空き缶を回収して、という運動をやっておるのですが、やはり消費者の意識が低いのですね。ポイ捨てが多い。だから消費者の意識啓蒙というのが一番大事ですし、そうかといって広告費を税金でぼんぼんやる必要もそんなにない。一つだけ私、行政指導をお願いしたいのは、毎日テレビを見ていますと「スカッとさわやかコカ・コーラ」とかUCCとかぼんぼんテレビスポットが入りますね。あのスポットを出したら最後に必ず空き缶はくずかごへというフレーズをセットして入れさせる。例えば朝日新聞とか毎日新聞がたまりますけれども、新聞の下へ古新聞はどこどこへ持っていってくださいと印刷させる、やはりそういうことも指導させていかないと、そうすると、向こうのメーカーのいわゆる広告宣伝費の中で普及活動できるわけですからね。そこらはどうですか。
#8
○岡松政府委員 先生御指摘のとおり、この事業を進めるに当たりましては、やはり国民あるいは事業者、それはメーカーばかりでなく流通業者、さらに行政、これは国、地方公共団体通じてでございますが、国民一体となって進めていくということが大事でございます。
 と同時に、先生お話しのように、一方的に販売のためのコマーシャルだけでなしに、リサイクルを進めるためのスポットを入れたらどうかというお話がございましたが、実はこの問題につきまして昨年通産省で産業構造審議会の中に特定の部会を設けまして議論をしたわけでございますが、その議論を終わりました最終部会におきまして、ある委員の方、これは実は会社の社長さんでございますが、今後自社の製品の広告を出すときには、必ずその下に自分の製品の広告ではなしにリサイクルを進めるためのテロップを流すように社の方針として決めたというようなことをおっしゃった方もおられましたが、そのような形で企業の方も前向きに取り組んでいる事例が出てきておりますが、まさにそういうみんなの努力を通じて進めていくことが大事ではないかというふうに考えておる次第でございます。
#9
○山本(拓)委員 ぜひともそういう方向で、こういう国側の答弁でこうしてます、お願いしますでなしに、すべて結果ですから。我々がたまたまテレビを見ても、宣伝文句の後ろにはちゃんとテロップがどこの企業も流れるようにひとつ行政指導をお願いをしたいと思うところでございます。
 それからもう一つは、再資源化についてお尋ねをしたいのですが、昔、私らが小さいとき空き缶を集めたり古新聞を集めたりしましたが、最近はなかなか採算が合わないということでそういうことはやりたがりません。そういう中で、今再資源化の現状はどうなっているのか、まず現状についてお尋ねをしたいのと、そして、これからの再資源化というのは、私は個人的な見解では採算が合わないことはなかなか長続きしないと思うので、そこらを含めて再資源化を進める意味での基本的な取り組み方をお尋ねをいたします。
#10
○岡松政府委員 御存じのように、我が国は国内的な資源が乏しいところから主要な資源は海外に依存をしておるわけでございますが、そのような状況から、さまざまな工夫、取り組みのもとに従来から再資源化ということが進められてきております。ビール瓶などがその典型であるわけでございますが、このほか鉄くず、金物の回収等も古くから行われてきているわけでございます。さらに、二度の石油ショックを経過いたしまして一時は資源に対する認識が高まったのでございますが、その後、一次産品の価格の値下がりあるいは円高等を通じましてややこの意識が低下してきているというのも事実でございます。現在、回収率について二、三例を申し上げますと、紙くずにつきましてはほぼ五割ぐらいのレベルにございますし、スチール缶四割ぐらい、アルミ缶も四割程度というようなことでございまして、むしろここ数年は横ばいの状況にあるということでございます。
 それで、先ほど触れさせていただきました産業構造審議会の答申におきましても、やはりこれらに対処していくためには事業者、消費者、自治体が密接な連携をとりながらリサイクル社会を構築していくということが一つでございますし、また、事業者は生産段階で再資源としての利用を容易にするような措置を講じていくという取り組みが必要でございますし、またさらに、国、民間における技術開発の推進という形で対処していく必要があるというふうに考えておるわけでございます。これらをひっくるめまして、物ごとにガイドラインをつくるということが答申で盛り込まれているわけでございまして、このガイドラインに沿って物ごとに対策を進めていくということを考えておる次第でございます。
#11
○山本(拓)委員 では、法案の概要について、ちょっと基本となる事項についてお尋ねをいたしますけれども、まず、この法案の再生資源という概念で
ございます。この再生資源の具体的な内容についてお尋ねをしたい。そしてまた、再生資源と廃棄物はどのような関係にあるのか。廃棄物というのは、厚生関係で今までやってきましたね、使い捨てというようなことで。それはそれで、そのまま埋め立てする場合には廃棄物の名称でいいのですが、それをもう一遍使って再生する、このリサイクルの形は、今度はボランティアじゃなしに商売ベース、消費者ニーズに乗っかって商品として出そうということですから、そういう意味ではやはり企業が用いているようなCIが必要でないかな、再生資源という言い方でなしに。再生資源というと、僕はちょっと業者に聞いたら、再生資源と書くと同じ物でも商品価値が下がるおそれがある。だから、違った言い方ができないか、リフレッシュなんとかとか。だから、そういうCIの呼び名を変えることもひとつ検討する必要があるのではないか。そしてまた、廃棄物も、リサイクルする場合の廃棄物についてはちょっと呼び名も変える必要があるのではないかな。たわいもないことですけれども、意外と消費者の気持ちなんというのはそういうところで動きますから、やはり売れる形にしていかないと企業はそういうものはきちっと対応しませんので、そこを含めてひとつお答えをいただきたいと思います。
#12
○合田政府委員 お答え申し上げます。
 この法律は、御承知のとおり、再生資源の利用の促進を図るということが目的でございまして、先生御指摘の再生資源という言葉は本法の措置の対象となる範囲を定める上で非常に重要な概念でございます。
 具体的に御説明させていただきますと、本法の第二条第一項にその定義規定が書かれておりますが、その中で、再生資源は三つの類型のものが含まれております。
 第一の類型は、一度使用された物品、使用されずに収集または廃棄された物品と書いてございまして、これは消費者等を経由して排出されましたものを指しまして、具体的には古紙とか缶とか瓶等がこれに含まれるわけでございます。それから第二の類型は、製品の製造、加工、修理、販売事業、エネルギーの供給事業に伴って副次的に得られる物品と書いてございまして、工場あるいは発電所から発生する鉄鋼スラグや石炭灰がこれに該当するわけでございます。第三の類型は、土木建築工事から副次的に得られた物品でございまして、コンクリートくずがこれに該当いたします。これらのものの中で、原材料として利用できるものまたはその可能性のあるものを再生資源と定義いたしております。
 それから二番目のお尋ねの、再生資源と廃棄物との関係でございますが、再生資源は、使用された物品や副産物についてそれらが廃棄物として処理、処分されます前に有効な資源として利用できるもの、あるいは廃棄物として処理過程に入った後で資源として再び取り出して利用されるものでございます。一方、使用された物品や副産物が利用されないで処理、処分されることになりますと、それは廃棄物ということになります。したがいまして、同じ形状の副産物や物品でございましても、資源としてそれらが利用されるかどうかによって再生資源と廃棄物が区分をされることになるわけでございます。具体的な法的規定におきましても、再生資源の利用促進のための措置は、使用された物品や副産物を原材料として有効利用し得るかどうかという見地から規定が行われているわけでございます。
 それから最後に、再生資源という名称がどうも現状等から見て適してないのではないかという御指摘の点につきましては、今後とも十分に勉強をさせていただきたいというふうに考えております。
#13
○山本(拓)委員 前向きで勉強していただきますようにお願いいたします。しかし、この言い方というのは役人さんの頭では無理だと思いますから、どこか専門の業者に頼んで、コマーシャルの専門の業者にでも意見を聞くなりして勉強していただきたいな、これは要望としてお願いをいたしておきます。
 続いて、この法律案について、再生資源の利用の促進に関する基本方針が重要な役割を担うと思うわけでありますが、再度基本方針はどのようになるのか。そしてまた、この基本方針の策定は七大臣が行うことになっております。いわゆる通産大臣、建設大臣、農林大臣、大蔵大臣、厚生、運輸、環境庁長官、七大臣が行うことになっていますが、その理由は。
 そして、もう一つ私が思うのは、この啓蒙普及活動については、やはり子供のときから啓蒙普及活動をしていかなくてはならない。もうひととし行った人に幾ら言ってもなかなか頭に入りません。やはり子供の学校の時間の、道徳の時間ぐらいからそういった考え方を植えつける必要があるのではないかな。そうすると、もう一つ文部省、文部大臣も入れた方がいいのじゃないかなと思うわけでございますが、そこらを含めて、なぜ七大臣で行うことになっているのか、お尋ねをいたします。
#14
○岡松政府委員 お尋ねの点、三点あったかと存じます。
 まず、基本方針でございますが、本法の基本方針は、再生資源の利用を総合的、計画的に推進するための政策の基本的な方向を明らかにするものでございまして、法律上重要な役割を担うものでございます。
 具体的内容は今後の検討によるところが大きいのでございますが、主要な再生資源の利用の目標を書くこと、それから目標実現のための技術開発、それから新規用途開発等の再生資源の利用の促進に関する事項等をできるだけわかりやすく提示するということを考えております。また、「環境の保全に資するものとしての再生資源の利用の促進の意義に関する知識の普及に係る事項」というのも盛り込みまして、本法において講じられる措置の具体的な事項を明示することによりまして法律の円滑な実施を図ることといたしてまいりたいと考えております。
 第二点でございますが、具体的に基本方針を定めるに当たりまして、御指摘のように七大臣が主務大臣ということになっております。これは、再生資源につきましてその発生及び利用の状況、それから利用のための技術の内容、利用の可能性等につき最も知見を有している事業所管大臣、すなわち、所管物資の生産、流通、消費等の増進を図る権限、責任を有する大臣が策定に当たることが必要であるということでございまして、事業所管大臣が六大臣並んでおる次第でございます。と同時に、「環境の保全に資するものとしての再生資源の利用の促進の意義に関する知識の普及に係る事項」というのがあるわけでございますが、これについて知見を有する大臣も主務大臣とするということで、主務大臣を都合七大臣というふうにした次第でございます。
 第三点として、教育の問題について御指摘がございましたが、法第八条にございますようにこの政策の推進に当たりましては国民の理解を深めることが大事であるというふうに考えておりまして、国として教育活動、広報活動を通じて国民の協力を求めていくように努めるという規定を設けまして、広く国民の理解を深めていくということをうたっておるわけでございまして、法律の施行に当たっての大臣といたしましては、七人の主務大臣でこれを進めてまいるという考え方でございます。
#15
○山本(拓)委員 本法の実際の運用に際しては、具体的にいかなる業種、製品が政令で指定されることになるのか、ちょっとお伺いするわけであります。いわゆるどのようなものが重要で、政令指定を予定している業種、製品の具体的な内容についてお尋ねをいたします。
#16
○岡松政府委員 お尋ねの、具体的にいかなる業種、製品等を指定するかということにつきましては、法律の施行までに決定いたすことになるわけでございますけれども、この法案をまとめるに当たりまして土台となりました産業構造審議会の答申で取り上げられております業種、製品等を念頭
に置きまして適切なものを指定していきたいというふうに考えております。
 例示をさせていただきますと、まず特定業種でございますが、これは紙・パルプ製造業あるいはガラス瓶製造業というものを考えております。それから、第一種指定製品につきましては、大型家電製品、自動車、ガラス瓶などを念頭に置いております。第二種指定製品につきましては、スチール缶及びアルミ缶などを念頭に置いております。それから、指定副産物がございますが、これは鉄鋼スラグあるいは建築廃材等が私ども念頭に置いているものというふうにお答えを申し上げます。
#17
○山本(拓)委員 ここで一つちょっと気になる話をお尋ねしておきますが、厚生省において廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正案を検討しているとお聞きしているのですが、それらの関係、そっちの方の法案と今回の法案との関係はどのようなものか、お尋ねをします。
#18
○岡松政府委員 先生御指摘のとおり、ただいま厚生省におきまして廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正案を検討中でございます。
 本法との関係でございますが、申すまでもなく、本法は、事業者の再生資源の利用を促すために、個別産業を熟知する各事業所管大臣が事業者に対して各種の政策を実施する法律でございます。これに対しまして、廃棄物処理法の方は廃棄物の排出の抑制及び適正な処理を確保するという観点から各種の措置を講じていくというものでございます。
 廃棄物につきましては、これまでも廃棄物処理法のもとで廃棄物となった後の処理処分を円滑に進めるという観点から対応がなされてきたわけでございます。しかしながら、現在のこの深刻な廃棄物問題に対処するためには、廃棄物処理法の改正によって廃棄物の適正な処理等の徹底を図るとともに、廃棄物となる以前の生産、流通、消費の各段階におきまして再資源化に向けての事業者の努力を促すことが不可欠であるということを判断いたしまして、本法案を提出したわけでございます。この二法案は、いわば車の両輪という関係にあると申してよろしいかと思いますが、相互に補完し合いながら、廃棄物の処理の減量化、リサイクルの具体化を図っていくものでございます。
 なお、本法の再生資源には、廃棄物であっても原材料として利用することができるものは含まれることになるわけでございますが、具体的には、本法の第二十四条におきまして、主務大臣は、地方公共団体等の行う廃棄物の処理について、必要があると認めるときは、厚生大臣に対し、分別回収等に関し、必要な協力を求めることができる、という規定を設けておりますが、そのような形で法文上も橋渡しが行われているということでございます。
#19
○山本(拓)委員 ぜひとも、きちっと制度ができて運用ができるように指導徹底をいただきたいと思うところでございます。
 いろいろと大臣にも決意のほどをお聞きしたかったわけですが、まだお見えになりません。それで、私、持ち時間がまだ十分ほど残っておりますので、関連として、きょうはエネ庁長官に無理を言いましておいでいただきました。リサイクルの関連で、原子力発電所の美浜事故のことでちょっとお尋ねをいたしておきます。
 私は、選挙区は福井県でございまして、特に前職は県会議員を二期やっておりましたので、県会自民党の立場で原子力行政を推進してまいりました。ところが、今回の事故は県民も非常に失望いたしておりますし、済んだことをとやかく言うつもりはございませんで、今後の処理とこれからの前向きの対応についてお尋ねをいたします。
 そういう中で、先般関西電力の美浜発電所二号機の事故にかかる申し入れということで全国レベルの原子力発電所所在市町村協議会、会長が敦賀の市長の高木さんでありますが、市長を先頭に申し入れを長官のところへ行ったと思います。三項目に分かれておりまして、一つには、事故原因の徹底究明及び定期検査の見直しを図る等、再発防止に早急に全力を入れてほしい。これは、いわゆる予兆をどのようにとらえるのか、今までは健康診断しているから安全だという一つのロジックのもとで我々は安心をしてきたわけでありますが、それが根本的に崩れたわけでありますから、しかも、老朽化問題もあわせて出てまいるところでございまして、そういう観点からどのような再発防止をできるのか、それも早急に確立されたい。しかも、それをいつごろまでにか明確にしていただきたい。
 そして、第二番目が、蒸気発生器や原子炉再循環ポンプ等、重大事故につながる機器の異常兆候発見初期段階において直ちに原子炉を停止する等、事故の未然防止に万全の処置をとられたいとのことでございまして、それらについてきちっとした対応をお願いしたい。
 そしてもう一点は、重大事故発生時点において、立地市町村はもとより周辺市町村を含めた緊急連絡体制を確立していただきたい。今回の事故におきましても、その立地のところは少しおくれて連絡がいきましたけれども、その隣は全然音さたなし。行政区域というのは線で引いておりますから、どちらかというと所在町村の隅っこのところよりも隣の方がより近いところがあるのです。だからそういうところもきちっと連絡がいくように。もともと原子力行政というのは国の一元的責任だということで地方団体には権限が与えられておりません。そういう中で、今後どのような避難対策を講じたらいいのか。
 そしてもう一つお願いしたいのは、事故だと連絡されてもどうしようもないのです。国は自然災害と同じ扱いで行政をやりなさいと言いますが、火事とか地震なら目で見て耳で聞こえますけれども、原子力の問題だけは見えない、聞こえない、におわないで全然わからぬのです。風向きと逆の方に逃げろといっても、風向きなんというのはしょっちゅう変わるわけです。だから普通の自然災害と違って、地元が要望しておりますように原子力災害特別措置法というものを、この程度漏れたならばこういう方向へ逃げなさい、こういうふうにしなさいというマニュアルを国がつくってくれないと、ただ自然災害扱いで県知事が、市長がやりなさいといっても、これは指導しようがないです。安全管理の安全協定とか結んでおりますが、それが法的根拠があるならいざ知らず、それは一切ありません。すべて国管理でございます。紳士協定ですから破っても制裁措置はないわけです。法的にもすべて国が管理しておられるわけですから、事故が起きた、大事故は起きませんけれども、このようなものが起きた場合の通報体制と、万が一避難が必要な場合の避難マニュアルというものを特別につくる必要がある、これが市町村長の一致した意見であります。
 この人たちは今、四月の統一選挙で戦っているのです。そういうことを踏まえて、逃げるのではなしにきちっと答えを出していただかないと、今まで推進してきた者に対してなお一層不信感につながりますので、特にお願いを申し上げます。
#20
○緒方政府委員 関西電力の美浜二号機の問題につきまして、いろいろ御心配の御指摘があったわけでございますが、お話がありましたように、敦賀市長さんが会長をしておられます全国原子力発電所所在市町村協議会の代表の方々が一日に私のところにおいでになりまして、三点の申し入れがございました。
 第一点の事故原因の徹底究明と再発防止策の確立。これはもちろん私ども現在、徹底的な原因の究明を指示し、やっているところでございまして、破断いたしました細管を取り出して、東海村にある研究所で分析に入ったところでございます。その結果が、データが出たところで専門家の意見を聞きながら原因の究明をし、その原因が究明された段階で、それに対応する有効な再発防止策の確立をし、もし必要があるならば定期検査方法の見直し等についてももちろん取り組んでいきたいということでございます。その旨お答えをしてございます。
 それから二番目には、PWRにつきましてはこの問題を起こした炉を含めて全国で十七基がある
わけでありますので、それぞれ若干仕様は違っておりますけれども基本的に同型炉でありますので、同じような問題が起こらないかということが御心配でございます。そこで、現在動いている他の加圧水炉については、初期段階で、二次冷却水側にいささかでも異常な放射能の検出を認めた場合には安全サイドで原子炉をとめるようにという指示をしたところでございます。
 それから三番目には、連絡と防災の問題でございますけれども、もちろん原子力の利用に当たりまして地元の住民の方々の御理解、信頼を得て事業を進めるというのは事業の基本でございます。したがいまして、この原子力発電につきましても、そういう点で何か問題が起こったような場合に地元の自治体に連絡が適切に行われることが非常に重要であろうと思っております。そして、今回、御指摘のように一部適切さを欠くと認められる点がございましたので、私ども、加圧水炉を有する電力五社に対しましてこの点も含めて指導をいたしまして、この結果五社からは、厳密な意味での立地をしている市町村だけではなくて、周辺自治体も含めて地元の自治体へ迅速かつ適切な連絡を行う旨社内で周知徹底をするとともに、連絡通報体制にかかわる体制の整備等について検討を進める旨の回答を三月一日付で私ども通産省に正式に報告を受けたところでございます。
 防災の問題につきましては、従来からいろいろの議論がございますけれども、現在は地元におきまして防災の計画をつくっていただいて、それに基づいて、もし万一何かありましたときには、専門的な問題についてはもちろん国の側から専門家を派遣する等、助言指導は行わせていただくわけですけれども、基本的には防災の枠組みの中で、例えば避難の問題などについてはその防災計画に従って対応していただくということでやっております。
 いずれにいたしましても、原子力発電所の所在市町村あるいは周辺の方々が安心をして、信頼をして見守っていただけるような安全対策につきまして、また適切な周知、広報活動につきまして、事業者はもちろんのこと、国においてもできる限りのことをやりまして信頼の回復に努めたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
#21
○山本(拓)委員 今までずっと言われてきたことの繰り返しでございまして、とても満足できるものではございません。時間がありませんから別にここでどうのこうの言うつもりはございませんが、地元の安全というのは、安全なのはわかるのですが、それならここでちょっとお聞きします。
 去年、総理府が原子力発電所についての意識調査をしました。国民はもう六五%ぐらいの人が原発が必要だとみんな認めているのです。しかしながら、九〇・二%の人が不安だということで不安を訴えている。今まで住民の理解、住民の理解という施策で一生懸命やってこられた結果九〇%の不安感が出てきたということに対して、長官はどのように思っておられるのですか。
#22
○緒方政府委員 原子力について不安を感ずるか感じないかという設問をいたしますと国民の非常に多くの皆さんが不安であるというお答えをされるということは、そのとおり率直に受けとめるべきであろうと思っております。
 先ほど先生もおっしゃいましたように、放射能というのは五感に感じないものでございます。したがいまして、五感に感じず、しかも微量の放射線の障害はいわゆる晩発性の障害でございまして、数十年たってから発がん率が上がるというような形であらわれてくるものでありますので、なかなか実感としてわかりにくい点があるのは事実でございます。また、原子力防災、原子力の安全の問題について一般の方が科学的な意味で正確に中身を理解するのはなかなか難しい問題でございます。そういう点について、原子力の開発に携わるものあるいはこれを事業として進めているものが、難しい問題ではありますけれども、極力それをわかりやすく説明をし、理解をしてもらえるように努めることが必要であり、またジャーナリズムを初め、科学評論というようなジャンルについてもそういう面に大いに貢献をしていただくように私どもは期待をしたいわけでございます。行政も及ばずながらそういう一翼を担ってまいりたいわけでありますけれども、大いに努力をしているつもりでございますけれども、正直言ってなかなか難しい問題であることは認めざるを得ません。
#23
○山本(拓)委員 今まで一貫してそれをやってきた結果が九〇・二%なのですよ。そこを理解していただきたい。今までやってきたことは余り功を奏してなかった。だから、今までやってきたことではなくて、少し頭をやわらかくしていただきたい。推進はわかるし、これからも協力はしていきますけれども、何でもかんでも安全だ、安全だ一本やりで、そしてまた必要論一本やりでやっていったって、もう皆さん言うことは聞きませんよ。しかしながら、長官は福井県出身でございますから、これ以上は強くはやりませんけれども、そういう点はよく理解していただかなくては困る。
 だからもう一つ、実はきのう科学技術委員会と同行して地元の視察に行ってきたのですが、やはり責任者はエネ庁なんですね。だから、知事がどうのこうのと言っていますが、知事だって権限がございません。だから、責任者と直接話したいというのが率直な意見なんですね。だから、きょうはもう時間がありませんから、細かい答弁はもうもらえないので大まか的に二点だけ聞いておきたいのは、こういう事故が起きたのですから、責任者、長官として地元の市町村長を一遍東京へ呼ぶか、またおのずから出かけるかしてじっくり懇談する、同じテーブルにのる、そういうものをつくるつもりはないのですか。検討じゃなしに、あるかないか、ないならもう仕方がないのですが、そういう点をちょっと考えていただきたい。
 そしてもう一つ、イメージ的に、僕は選挙中に年配者に聞いたら、原発と原爆を聞き違える年寄りが大分多いのですね、原発、原発と言ったら原爆、原爆と。だから、最近農協でさえ名前を変えると言うていますから、やはり現場で使っているような原発、原子力発電所という名前を変えて、例えばパワーステーション、PS、敦賀PS、美浜PSというように、名称もひとつ変えるようなことを含めた住民の理解策も考えていく必要があるのではないかなというふうに考えます。その二点、最後に質問して終わらしていただきます。
#24
○奥田委員長 時間が来ておりますから、簡単に答弁願います。
#25
○緒方政府委員 第一点目につきましては、先ほどもお答えしたように敦賀市長さんには既にお会いしております。いろいろな機会、いろいろな方法で地元の方の御意見を聞くことについてやぶさかではございません。方法については検討させていただきます。
 二点目の、名称の問題については、貴重な御意見としてひとつ検討させていただきます。
#26
○奥田委員長 加藤繁秋君。
#27
○加藤(繁)委員 再生資源の利用の促進に関する法律案について、加藤繁秋、今から幾つか質問をいたしたいと思います。
 この法律の提案理由のように、現在ごみ問題というよりもむしろごみ戦争といいますか、東京圏から東北や私たちの住んでいる瀬戸内海へ攻めてきているという埋め立ての問題あるいはこの処分場の建設の問題なんか次々と全国に飛び火している中で、東京においてもそのような状況ですから、もはや埋め立てをするところがないという現状までごみの問題がきているというのは、私はこの産構審の内容も法律の提案理由とも全く同感でございます。そういう中ですから、私の香川県にも、そして東北の方にも産業廃棄物がどんどん捨てられている。特に私、香川県ですが、香川県の豊島というところに産業廃棄物が不法投棄で捨てられまして、これを一体どうするかということで実はいろいろ審議していましたら、業者が倒産をしていまして、したがってその捨てられた産業廃棄物をのける、処理するためには十七億円という金がかかる、これは一体だれがするのかということで今大問題となっているわけなのです。したがって、今
回提案されておりますようにできるだけごみを出さないとか、あるいは出された廃棄物がごみにならないような、そういう手段をやっていくということについては大賛成でございまして、私きょうは野党とか与党とかということではなくて、目の前の環境破壊という、廃棄物を一体どうするか、そういう立場で補強的な質問を幾つかさせていただきたいと思うのです。
 そこで、この再生資源の利用の促進に関する法律の「目的」の項ですけれども、この「目的」の項の中に「もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。」こういう条項があるわけなんですけれども、国民経済の健全な発展を目的とするならば、いわゆる環境保全という目的よりも経済の発展の方が優先するんだという、そのような条項に読めないことはないわけなんです。そして、その点に関してもう一つは、産構審の答申が出ていますけれども、この答申の中の基本的考え方の中には、有限資源を大切に利用し、かけがえのない地球を廃棄物による環境悪化から守るためには、廃棄物とならないように減量化し云々とあるわけなんです。したがって、この産構審の目的の中には環境保全というのが第一義的に書かれている。しかし、こちらの方には経済の発展というのが第一義の目的になっているような感じがするのです。これは矛盾するのですが、一体どっちが正解ですか。
#28
○岡松政府委員 法律第一条の「目的」についての御質問でございますが、まず本法と答申との関係でございますが、答申で出てまいりました考え方を土台にいたしまして、この法律案をまとめさせていただいたわけでございます。そして、この第一条に本法の目的が記載されておるわけでございますが、この目的の中にもございますように、廃棄物の発生を抑制するということとそれから環境の保全を図っていくということをねらっておるわけでございまして、そのためには資源の有効利用を確保していかなければならないという考え方に立っているわけでございます。そして最終的な目的として「国民経済の健全な発展に寄与する」ということで締めくくっておるわけでございますが、まさにこの「健全な発展」という中には環境の保全も廃棄物の抑制もすべてを含んだ意味で、最終的な目的としての「健全な発展」という言葉で結んでおるわけでございまして、そこらを含んだ概念として御理解を賜りたいと存じます。
#29
○加藤(繁)委員 含んだというのがあるのですが、実は私、ここに公害対策基本法という法律を持っているのですが、これは昭和四十二年の「総則」の第一条の二項でこういうふうに書かれているのです。「前項に規定する生活環境の保全については、経済の健全な発展との調和が図られるようにするものとする。」こういう条項があるわけなんです。ですからこの公害問題を取り扱う場合、今回リサイクルの問題ですから、廃棄物が環境を汚染するという問題ですから、ほぼ同じように考えますと、この公害対策基本法の第一条の二項、実はこれは昭和四十五年の第六十四回の国会、公害対策基本法の一部を改正する法律案で山中総理府総務長官がその点について削除を提案しているわけなんです。経済の健全な発展と調和するということ、これをどうして削除をするかということですが、こういう理由で書かれているのです。「政府の公害に取り組む姿勢を明確にするため、公害対策基本法の目的を全面的に改正するとともに、」というのがあるわけなんです。したがって、公害問題がずっと盛んになってきていますから、この目的をより明確にするためにそういう経済の発展というのを今回のけよう、こういう提案でのけられているのです。そうしますと、今回この目的の中には含むということですが、一番最初、この公害対策基本法のときにも含むということになっているのですが、これよりもややおくれた提案になっているのじゃないですか。その点についてお伺いします。
#30
○岡松政府委員 本法のねらいとするところは、この目的の書き出しにもございますように、資源に乏しい我が国として資源の有効活用を図っていくということにあるわけでございまして、それが廃棄物の発生という新たな問題の解決にもつながるし、また、環境の悪化という現実に生じつつある問題の解決にもつながるということでこの目的を考えておるわけでございまして、これらを通じて国民経済の健全な発展を図るということは、資源の有効利用を図ることによって同時に環境の保全あるいは廃棄物の抑制にも資する考え方になるのだということでございます。その意味で、公害関係の法案から「経済の健全な発展」という条項が削られたのは、確かに制定後、公害国会における修正があったわけでございますが、その考え方と本法のこの考え方とは決して矛盾しないわけでございまして、資源のリサイクルを進めるに当たって環境の保全についても十分考えて進めなければならないということが法律の目的の中にもうたわれているというふうに御理解いただきたいと存じます。
#31
○加藤(繁)委員 それでは、環境の保全ということと国民経済の発展に資するということはどっちが優先をされるというふうに理解をしたらいいんですか。
#32
○岡松政府委員 この法律の目的とするところは、最終的な条文からもお読みいただけますように「もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする」ということでございますが、それらのプロセスにおいて何をしていくかということがむしろこの法律の根幹でございまして、その意味で資源の有効利用の確保を図るということがこの法律のねらいとしておるところでございます。そこで法律の題名も「再生資源の利用の促進」ということを書いておるわけでございまして、これを進めることによって環境の保全にも資するし、廃棄物の発生の抑制にも資するということでございまして、これらを通じて「国民経済の健全な発展に寄与する」ということを、最終的にはそれにつながってくるものだということを示しておるわけでございまして、あくまでも法律の目的は、題名にもございますように資源の有効な利用を確保していこうということを考えておるために、そのために再生資源の利用の促進を図っていこうということをねらいとしている法律でございます。
#33
○加藤(繁)委員 いや、何回も言うのですが、この産構審の基本的な考え方には、「かけがえのない地球を廃棄物による環境悪化から守るために」という、そういう基本的な考え方があるわけなんですね。したがって、環境保全ということを第一義的に我々は考えてそのためにこの再資源、再生利用を促進するんだ、そういうふうに理解していいのでしょう。それでいいですか。
#34
○岡松政府委員 御指摘の産構審の答申でございますが、まさに基本的な考え方としてここに書かれておりますように、有限資源を大切に利用し、そうすることによって「かけがえのない地球を廃棄物による環境悪化から守るためには、」云々となっておるわけでございます。その考え方に沿って、まさにここに指摘されておりますように、再資源化を促進していくことが必要であるという考え方から本法案をまとめたわけでございまして、この考え方、ここに盛られております「かけがえのない地球を廃棄物による環境の悪化から守る」ということが、法文上に出ております廃棄物の発生の抑制に資する、あるいは環境の保全に資するというところに化体しているというふうな考え方でございます。
#35
○加藤(繁)委員 私はなぜそれにこだわるかといいますと、一九七二年の六月、国連の人間環境会議で人間環境宣言というのが出されているわけなんですけれども、これは日本政府も賛成しているわけですが、この中に実はこういう文章があるわけです。「現在および将来の世代のために人間環境を擁護し向上させることは、人類にとって至上の目標、すなわち平和と、世界的な経済社会発展の基本的かつ確立した目標と相並び、かつ調和を保って追求されるべき目標となった。」ということですから、つまり、環境を守るということが平和やあるいは経済社会発展の目標と同じぐらい重要ですよということが国連の中でも確認されてい
るわけです。したがって、この法律の中の目的が、経済発展ということが最後の目的というふうになりますと、そちらの方が優先するのじゃなかろうかというふうにとられやすいのじゃないかということで、私、実は指摘させてもらったということなんです。
 それで、実は先ほどの答弁もありますように、そうではないしそうではあるという、よくわからないわけなんですが、しかし、はっきりしていることは、この定義の中の第二条の二項ですね。「この法律において「特定業種」とは、再生資源を利用することが技術的及び経済的に可能であり、」という言葉があるのですが、この「経済的に可能である」という言葉をわざわざここに入れているということ、このことから明らかにこれは経済を優先をするんだ、むしろ損得で考えて、環境問題というよりもむしろリサイクルの問題を経済的に採算がとれるかどうかという観点から進める、そういう趣旨が書かれているような気がするわけなんですが、その点についてお伺いしたいのです。
#36
○岡松政府委員 法第二条第二項にございます「特定業種」の指定といいますのは、これを指定することによって事業者の努力を促していくわけでございますが、本法案の基本にありますのは、あくまでも事業者の自主的努力をこれによってバックアップしていくという体系になっておるわけでございます。そして、ここにございますように再生資源を利用することが、技術的にもあるいはコスト面から見ても、経済的にも克服可能なものであるということが必要でございまして、逆に言いますと、技術的に不可能あるいは現在の仕組みから見て経済的には不可能なものを求めていくということは現時点においては行き過ぎではないかという考え方から、「技術的及び経済的に可能であり、かつ、これを利用することが」有効利用を図る上に特に必要だと考えるものについて指定をしていくという考え方に立っているものでございます。
#37
○加藤(繁)委員 もしそうならば、今おっしゃったことは経済的に不可能な場合といいますか、経済採算性を度外視してやるということは今の段階では難しいんじゃないか、こういうふうに言ったのでしょう。そうしますと、エネルギーの使用の合理化に関する法律というのが実はあるのですが、この法律の中に、「事業者の判断の基準となるべき事項」の二項のところに「判断の基準となるべき事項は、エネルギー需給の長期見通し、エネルギーの使用の合理化に関する技術水準その他の事情を勘案して定めるもの」とする、こういうふうになっていまして、こちらの方は「経済的に」という言葉はないわけなんですが、それはどうでしょうか。
#38
○岡松政府委員 御指摘のエネルギーの使用の合理化に関する法律の第四条にございますが、ここでは「エネルギーの使用の合理化に関する技術水準その他の事情を勘案して定める」ということが書かれているわけでございます。まさに技術水準のほかにその他の事情を勘案して定められるということになっておりまして、ここにおきましても必要な他の事項として、経済的な問題についても必要な場合には考慮をするということが法律に予定されているというふうに考えております。
#39
○加藤(繁)委員 それでは、この四条の「その他」というのは経済的なということが含まれているということですか。そういうふうに考えていいですか。
#40
○岡松政府委員 この法律上、特に「その他の事情」は何かということは規定されておりませんが、この法律の趣旨に即して解釈をされるということであれば、「その他の事情」の中に必要な場合には経済的事情も含め得るというふうに考えております。
#41
○加藤(繁)委員 大臣に伺います。
 先ほどから私が質問したことは、この再資源の利用の促進に関する法律案の目的に関することなんですが、どうも法案の提案の趣旨が経済優先という言葉になっているような気がする、そういうことを私は聞いたのですが、幾つかの国連の決議とか、あるいは公害対策基本法の経済との調和を削除するという問題、それからエネルギーの使用の合理化に関するところも「経済的」という言葉がないということ。そういうことから考えますと、どうもこの促進法案の方が、その他の法律よりもやや経済の方を優先しているのがこちらの方で、そのほかの法は余りそういうことを重要にしていないような気がして、むしろ環境問題を優先するというような方向になっているのじゃないかと思うのですが、そのことについて大臣から御返答願いたいと思います。
#42
○中尾国務大臣 お答えさせていただきます。
 国民全体そのものが再資源化に取り組み、省資源並びにまた資源の再利用というものを織り込んだ経済社会を形成するということが、資源の有効利用を促進をして快適な生活水準並びに経済活動を維持してかけがえのない地球を廃棄物による環境悪化から守るためには不可欠である、このように考えているわけでありまして、このために、行政、産業界、もとより消費者の幅広い協力に支えられた国民全体の運動によって問題の解決を図っていくことが肝要であろう、このようにその必要性を感ずるわけでございます。特に再資源の利用を強力に推進するためには、事業者の努力というものを最大限に引き出し、協力を求めることが必要だということがその原点になっておりまして、このような観点から総合的に踏まえて今般の法律を提案することとした、こういうように私どもは考え、提案をしたわけでございます。
#43
○加藤(繁)委員 もう一度通産大臣お伺いしますが、私が一番言いたかったことは、要するにこの法律に基づいて国を挙げてこの再生利用を進めて、結果として環境が守られた健全な経済社会を実現する、そのためには費用を惜しむ姿勢ではいけない、ぜひこういう姿勢で取り組んでもらいたいという気持ちなんですが、その点について大臣は同感ですか、どうですか。
#44
○中尾国務大臣 本法の運用についての私どもの基本的な考え方と申しましょうか、決意と申しましょうか、それを問われたような形で御返事を申し上げますると、本法自体が、再生資源の利用を促すために総合的な基本方針を定めて、事業者や消費者あるいは国、地方公共団体に幅広く協力を要請しながら、さらに事業者に対して事業活動の面での再生資源の利用への最大限の努力を求める、こういう非常に多面的な規定を含むものだと考えておるわけでございます。したがって、このような法律は、再生資源の利用を促す上では必要不可欠なものであるという観点に立って、十分な効果のある、期待されるものであると確信をしておるわけでございまして、本法律成立の暁には、国民全体が再資源化に取り組んで省資源と資源の再利用を織り込みました経済社会が達成されるように、他の主務大臣とともに図っていかなければなかなかできることではございませんので、本法の適切な運用を相談し合いながらも解決していきたいという目的で進んでいる、このように御解釈願いたいと思う次第でございます。
#45
○加藤(繁)委員 政府委員、同じ質問をお願いします。
#46
○岡松政府委員 基本的な考え方は今大臣から御答弁申し上げたとおりでございますが、これらの対策を進めるに当たって考えておかなければいけませんのは、昨今の一次産品の価格の低迷でございますとか相対的な円高といったことによりまして、新規の資源に比べて再生資源の競争力が劣ってきたり、あるいは品質的に見て新しいパルプを使ったものと古紙を使った再生紙と品質の差があるといったようなところから、その利用についてどうしてもうまく進まない面がある、これを進めていくためには、本法を定めることによりまして、原材料としての利用を促進する業種を決める、あるいは使用された後の再生資源の利用が容易になるような措置を講ずることによってこれらの再生資源の利用の拡大というものを担保していく措置が必要であるということを考えておるわけでございます。その意味で、経済原則だけに従っていては進まないところをさらに一歩進めるためにこのような法体系を準備していくということも、この
法律の施行に当たって非常に大事なポイントではないかと考えている次第でございます。
#47
○加藤(繁)委員 わかりました。経済原則だけでは進まない、そこをもう一つ超えるという意味で提案したのだということですね。わかりました。
 それで、先ほど大臣もおっしゃったのですが、今回の法律は、七人の主務大臣がいらっしゃる、そういう大変広範囲なものになっているわけなんですが、これらの問題をやるためには、もちろんそういう広範囲で、しかもさまざまな方の協力が得られなければならないということなんですけれども、そうしますと、その七つの大臣ということになると、総合的に調整するのはその七つの中で一体だれがするのかということなんです。その点について大臣にお伺いしたい。
#48
○岡松政府委員 現在、主務大臣の規定が、基本方針を定めるに当たりまして事業所管大臣の六人と、それから環境庁長官が加わっておるわけでございますが、この七大臣の共同作業といいますか、共同して定めていくというのが法律に定められた規定でございまして、七大臣一緒になってこの基本方針を定め、本法を実施してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#49
○加藤(繁)委員 大臣、どうですか。
#50
○中尾国務大臣 御案内のとおりに七省、通商産業大臣、建設大臣、農水大臣、大蔵大臣、厚生大臣、運輸大臣、それから環境庁長官にまたがるわけでございますが、主務大臣は再生資源の利用の総合的推進を図るための方針を策定して発表する、こういうことでございまして、事務レベルでお互いに交流し合いながら閣議、あるいは、なかんずくこういうものにおける運営の仕方というものは、その場その場で多少変わるかもしれませんが、通商産業大臣がこの商工委員会の主管でございますだけに、私もその任に当たっておるだろうと思います。
#51
○加藤(繁)委員 いや私は、七つありますけれども、一体どこが主たる調整役になるのですか、こういう質問をしたのです。七つがどこかと聞いたのじゃなくて、それは書いてあるから私は知っておるのです。どこが、例えば会議を招集する場合だったら、一体どこが呼びかけるのですか、だれが中心になってこういう重要な問題を前へ進めていくために作業するのかということを聞いたのですが、答えてないですよ。
#52
○岡松政府委員 法律に定められておるところに従いまして主務大臣が一体となって進めていくわけでございますが、それぞれ事業所管大臣がおるわけでございますので、それぞれの知見を持ち寄りまして全体の取りまとめをしていくということでございます。先ほど大臣から閣議というようなことがございましたが、そこは、七大臣一体となって進めるということで御理解いただきたいと存じます。
#53
○加藤(繁)委員 政府委員にお伺いいたしますが、持ち寄るということですけれども、どこに持ち寄るのですか、だれのところに持ち寄るのですか。
#54
○岡松政府委員 御質問の点は手順的なことをおっしゃっておられるのかと思うのでございますが、法律の施行に当たりましては主務大臣が一体となって協力をして進めていくということで御理解いただきたいと存じます。
#55
○加藤(繁)委員 なぜこういうことを言うかというと、主務大臣が多方面にわたっておる場合には責任の所在がなかなか明確にならない。したがって、いやこれは私のところになります、いやこれはこっちですというふうになってお互いが逃げる、都合の悪いときには全部が逃げて都合のいいときには全部が寄ってくる、こういう状況になりはしないか。したがって、私が期待するのは、この問題については通産大臣が主となっていろいろな方の意見を聞いて総合調整を図っていきます、こう答えてくれれば何でもないことなんです。どうしてそれが言えないのかということなんです。
#56
○岡松政府委員 今回の法律の建前は、あくまでも物に即して資源の有効利用を図っていく、再生資源の有効利用を図っていくという考え方でございますので、それぞれの事業所管について事業所管大臣が責任を持って進めるという考え方でございます。したがいまして、当然のことでございますが、通産省は建設省所管のものについて責任を持つというわけにはまいらないわけでございまして、その意味で、先ほど来七省庁が一体となって協力して進めていくということを申し上げている次第でございます。
#57
○加藤(繁)委員 いや、私はそういうことを、ほかの省庁に対して何か介入しなさいということを言っているのではないのです。野球でもあるでしょう。サードとセカンドの間にショートがいるでしょう。あのボールはセカンドとサードでどっちがとるのか、やはりショート、遊撃手がいるのです。そういう位置に関する人がいないと、いろいろな、厳密に分かれる場合もあるかもしれないし、またがる場合もある、またがる場合にはここが中心になってやりますという、これはリサイクル法案ですから、通産省が責任を持ってやらなければいかぬのじゃないですか。したがって、皆さんも知っているとおり、これまでの行政の、縦割り行政のひずみというのがいっぱい生まれてきているから、ぜひこの法案でそういうことのないようにしてほしいなという願いを込めて質問したということなんです。したがって、私の質問が、何か建設省のことをやりなさいとか厚生省のことをやりなさい、こんなことを言ってないでしょう。したがって、答弁がまずいですから、もう一度答弁してください。
#58
○中尾国務大臣 委員の御指摘はよくわかります。さはさりながら、今までの問題点として、確かに建設省の分野もいろいろありますれば、農水省もこういう紙やその他食料品を入れるそういうものから、物すごく数の多いということも彼らが提起しておるというようなわけで、環境庁はそういう意味では全体の環境の責任者だということにおけるレパートリーもございましょう。そういう意味においては、私も早速これは整理をしなければならぬことではございますが、商工委員会が中核になってこれをやっている限り、通産省がこれは中心にならざるを得ないなという感じで受けとめておりますので、早速その点は連動、連結し合って、そしてまとめてみたいと思っております。
#59
○加藤(繁)委員 ぜひそのようにお願いをします。
 それでは次の問題に入ります。
 特定業種の問題についてお伺いしたいのですが、主務省令で定めるということと、それから「再生資源の利用に関する判断の基準となるべき事項を定める」というふうにあるのですが、この判断の基準を定める場合にどういう機関で定めるのかという問題、もし機関があるならばメンバーは一体だれなのかということ、そしてその中の討論は公開をされるのかどうなのかということについてお伺いをします。
#60
○岡松政府委員 判断の基準の策定の手順でございますが、これは事業者が再生資源を原材料として利用することを促すよりどころとなるものでございます。具体的には、個別の業種の特性を踏まえて、個々具体的に検討をしなければならないわけでございまして、それぞれの産業に熟知した事業所管大臣が定めるということでございまして、その定め方は各省庁にゆだねられるわけでございます。
 具体的に今お尋ねでございますのは、審議会等の議を経ていくのかということでございますが、法律上それが求められるという形にはなっておりませんで、大臣の責任において、その知見を傾けて、よりどころとなる判断基準を定めるということでございます。
#61
○加藤(繁)委員 私、どうしてこれを聞いたかといいますと、定められる側に立った企業の方は、うれしい企業もあるし、うれしくない企業もあると思うのです。そうしますと、この基準を決める段階において、当然企業の側から通産省の方に陳情が行くと思うのです。したがって、この基準を決めるときに、やはり第三者機関とかあるいは審議会をつくるとか、そういう、何かだれにでもわかるような場をつくっておかないと、こんなこと余り言いたくないのですけれども、そうだなあと
いう、まあまあで基準が決められるような可能性がなきにしもあらずだという、そういう点で、判断基準を決めるときにぜひ機関を決めてほしい、こういう機関で決めますというようなことを、実は提案もするしお伺いをしたいということなんです。
 そして、同時に、その基準を決めるときに、一体その基準というのは一律に決めるものなのか。再生紙の場合でいいますと、それぞれティッシュペーパーとか新聞とかいろいろ割合が違いますね。そうすると、割合が違う中で、現在利用率が四九%ですから、それを今度は五五%に五年間で持っていくんでしょう。そうしますと、一律で決めるということもできないし、しかもいろいろ割合が違いますから、そういう問題について一体どういうふうに決めていこうとしているのかということについて、あわせてお伺いをします。
#62
○岡松政府委員 基準を決めるに当たりましては、手順といたしましては先ほど申し上げましたようにそれぞれの事業所管大臣が決めていくわけでございますが、これを決めるに当たりましては業種ごとにきめ細かい判断をしていく必要があるというふうに考えております。
 具体的な紙についての御質問でございましたが、総体といたしましては現在ほぼ五〇%のものを五五%まで五年後に上げていこうということが産構審の答申で言われておるわけでございますけれども、御指摘のように紙によりまして古紙が入れられる比率というものはおのずから異なってくるわけでございますので、全部をまとめますと五五%を目標とするわけでございますが、紙の種類ごとに定めていく、すなわちダンボール等につきましては高い比率になりますし、印刷用紙につきましては低い比率になるといったような紙の種類ごと、そこをどこまで細かく決めるかというのもまだ一つ議論が残っておりますが、幾つかの種類に分けてそれぞれについての比率を出し、それが総体として一定の比率、すなわち五五%ぐらいになるような定め方をしていくというような対応を考えておる次第でございます。
#63
○加藤(繁)委員 大臣、先ほど私が聞きました、基準を決める機関をどうするのか。先ほどの答弁でいきますと、もう別につくらない、通産省だけでやりますという意見でしたけれども、まあ業者がありますので、その業者と通産省の関係でいきますと、やはり何か第三者機関をつくってやる方がより公開されたものになるし、公平なものになるというふうに私は考えるのですが、大臣どうでしょうか。
#64
○岡松政府委員 再度の御質問でございますが、この基準を決めるに当たりましては、やはり産業の実態を熟知している知見を利用いたしまして、できるところから着手をしていくという、まず業種の選択がございますし、また、できる基準を決めまして、先ほどの古紙の例でいきますとパーセンテージを提示し、それに向かって努力をしていく、さらに先が行けるような状況になりました場合には改定をするという手続が設けられているわけでございますが、そういう形で着実に実効を上げていくという方式が、この基準の決定に当たってはふさわしい進め方ではないかというふうに考えておる次第でございます。
#65
○加藤(繁)委員 この点については残念ながら意見が分かれるところですから、また後日何らかの場でこの問題はやらなければいけないなと思いまして、次に進ませてもらいます。
 事業者の社会的責任という問題についてお伺いをしたいと思うのですが、これまで売れればよいとかつくりっ放し、売りっ放し、そういう姿勢というものはもちろんだんだん減ってきているわけなんですが、そういう減ってきている中で、事業者に対してリサイクルできやすいようなものをつくるための指導、それをどういう指導をするのかとか、あるいはもし廃棄物となった場合に処理に問題があれば製品化させないとか、回収義務をつけるというような、そういう事業者に対する社会的責任という観点からの指導が通産省の場合必要ではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
#66
○岡松政府委員 製品の製造についての事業者の指導の問題でございますが、本法律の中にも第一種指定製品という制度がございますが、製品をつくる段階からその製品が使用された後の状況を考えまして、できるだけ再生資源として利用できるようなことを設計の段階から考えていくということが望まれるわけでございます。そのために、事業者につきましてそれぞれの業種、製品ごとの特性を踏まえまして、再資源化、処理の容易化ということを念頭に置いたきめ細かな製品供給対策に取り組むよう自主的な努力が必要でございますが、この自主的努力を促していくために、今回の先ほど申し上げましたような規定を設けて法的措置を講じておるところでございます。そのような政策を通じまして、製品をつくる段階からリサイクルを考えた設計ということも今後事業者として取り組んでいってもらいたいというふうに考えておる次第でございます。
#67
○加藤(繁)委員 今の点につきまして、もう少し指導の中身を突っ込みますと、これまでいろいろ企業は品物をつくりますけれども、消費者が買うんだからうちはつくるんだということで、まあ消費者に責任が帰せられたような感じになっているわけなんですけれども、そういうことではなしに、企業の側と消費者との対話とかいいますが、対話するためには企業の側が、例えば消費者関係とか環境問題に関係する部や課、そういうものをちゃんとつくる、あるいはそういうことをちゃんと重要な位置に占めさせなさい、こういうような指導ですね。ただ残念ながら、こういう消費者の問題とか環境問題を担当する課というのは比較的、苦情処理の問題に置かれたりあるいは日陰の方に追いやられたりするものですから、そういうところまでひとつ通産省の中で指導を強化していただきたい。そして、消費者の気持ちや環境問題ということを企業もやれるような意思決定機構までひとつ指導を強めていただきたいなというのが私の案ですが、その点についてどうでしょうか。
#68
○岡松政府委員 先生御指摘の、事業者と消費者との対話のお話でございますとか、あるいは事業者が従来の消費者の苦情処理という対応ではなしに環境保全ということを念頭に置いた部署を設けるべきだというような指導ということでございますが、昨今の再資源化、リサイクルについての議論を通じまして、事業者のこの問題についての認識は急速に高まってきているというふうに私どもは見ております。もちろん、すべての業者がというわけにはまいりせんが、既に御高承のとおり、メーカーの中には地球環境部でございますとかリサイクルを念頭に置いた設計部でありますとかを設け始めておるわけでございまして、今後このような動きを助長するように、本法の施行を通じてリサイクル社会の実現に向かい、事業者の努力を一層促していくように私ども指導してまいりたいというふうに考えております。
#69
○加藤(繁)委員 そういう指導の成果が出るように期待をしつつ、この問題を終わります。
 もう一つ、時間がありませんから簡単に申し上げますが、先ほど、例えば紙でいいますと五〇%の回収を五五%に五年間でやりましょう、こういうことらしいですが、そのための、例えば事業系ごみの回収の問題とかあるいは家庭の協力ですね、それからもう一つは回収業者といいますか、こういう問題があると思うのです。
 その中で私、回収業者の問題についてお伺いしたいのですが、やはり一定した再生、つまり古紙を供給するという、それを経済の流れの中で持ってくるというのではなくて、一定、必ずこれだけは確保できるという体制をしっかり組まなきやいけないのではないか。それを組むためにはやはり回収業者というのが非常に大きな役割を果たすことになる。ところが、よく調べますと回収業者には法的地位はない。しかもまた、世間的にはごみ屋さんというふうに言われて余り喜ばれない。しかも価格の変動があってなかなか回収業者になり切れない。例えばちり紙交換でいいますと、一番多いときの人数の三〇%に減ってしまっている。
したがって、そういう人為的な回収をする体制、これが確立されてないとなかなか難しいのではないかということで、回収業者に対して地位の向上とかあるいは補助をどのように出すかとかいう、自治体ではいろいろ補助金や奨励金を出していますけれども、国として何か回収業の体制を図るために方策はあるかどうかということをお伺いをしたいということなんです。
 それからもう一つは、そういうリサイクルをやることになりますと、当然自治体に働く人たちあるいは清掃に働く人たちに対して当然影響が出てくると思うのです。分別作業をしますと、瓶の回収をしますと瓶の中に違うものが入っている、それをより出さないといかぬ。より出さないでほうって出しますと結局は値段が下がって、出した方からはあれだけたくさん出したのに何でこんな少ししか還元金が来ないのだというのでしかられる。したがって、それを何とかしなきゃいけないということで、私は労働者に対する影響も出てくるのではないか。したがって、単にやりなさい、やりなさいじゃなくて、自治体や清掃事業に働く人たちの労働環境、そういうことに対する配慮もぜひ強めていただきたいなということをお伺いして、私の質問を終わります。
#70
○南学政府委員 お答えいたします。
 古紙回収業者についての問題を御指摘になられたわけでございますが、私どもも、古紙回収業者は家庭や工場から発生する古紙を集荷選別して、これを製紙メーカーに供給するという極めて重要な役割を持っていると認識をいたしております。このような観点から、政府は古紙回収業者に対しましていろいろな助成措置を講じているところでございます。例えば、古紙回収業者の事業用施設の事業所税の減免措置、あるいは古紙こん包装置の省エネルギー税制による税制上の優遇措置、さらには、古紙業者が設備等を導入するための資金を借り入れる場合に、古紙再生促進センターによりまして債務保証制度を適用している、このようないろいろな施策を講じているところでございます。また古紙卸売業者、直納問屋といいますが、この卸売業者につきましては、今後中小企業近代化促進法に基づきまして構造改善事業に取り組んでいきたい、このように考えているところでございます。
#71
○岡松政府委員 第二点の自治体の関係でございますが、本法を検討立案する過程におきまして、廃棄物の処理ないし清掃事業を所管いたします厚生省と緊密な連絡をとりながらまとめてきたわけでございます。今後、本法における主務大臣が再生資源の利用を促進する具体的な措置を講じていく上で、再資源化の一環として廃棄物の処理においても協力が必要であるというふうに考えます場合には、本法の二十四条に規定が設けられておりますが、厚生大臣に対し所要の協力を要請できるという規定を設けておるわけでございます。この規定によりまして、厚生大臣に対し協力を要請するという形で十分連携をとりながら、自治体の協力も得ながら進めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
#72
○加藤(繁)委員 ありがとうございました。
#73
○奥田委員長 小澤克介君。
#74
○小澤(克)委員 最初に大臣にお尋ねいたします。
 本法案を提出されたのにはそれなりの目的あるいは現状に対する問題意識が当然前提としてあろうかと思うわけでございます。それについてまず伺いたいのですが、この提案理由によりますと、「我が国においては、主要な資源の大部分を輸入に依存していること」、要するに資源の輸入依存性ですね。それに加えて「近年の経済成長、国民生活の向上等に伴い、廃棄物の発生量の増大等廃棄物をめぐる問題が深刻化しております。」つまり廃棄物問題が深刻化している。こういう現状認識、問題意識に立っておられるように拝見できます。ところが、この法案の「目的」の方を見ますと、「この法律は、主要な資源の大部分を輸入に依存している我が国において、」要するに資源の輸入依存性が指摘されていて、それから「近年の国民経済の発展に伴い、再生資源の発生量が増加し、その相当部分が利用されずに廃棄されている状況にかんがみ、」こういう現状認識。すなわち、せっかく貴重な外貨を払って輸入した、しかも輸入に依存している我が国において、それらの資源が、再生資源として発生したものをそのまま再利用しないで廃棄されているということにとどまっておりまして、それがなぜ問題なのかがどうも明確でないわけですね。すなわち端的に言えば、資源のむだ遣いをしているというところに問題がありという御認識なのか、そうではなくて深刻な環境問題を生起せしめているというところに問題意識がおありなのか、この「目的」の方では必ずしもよくわからないわけですね。したがいまして、その両者の関係及びどこに問題意識を置いているのか、重点を置いているのか、そのことについてまず明確にしていただきたいと思います。
#75
○中尾国務大臣 小澤委員にお答えさせていただきます。
 今、私もずっと提案理由を御指摘のとおり通読させていただきましたが、書いてありますのは、「我が国においては、主要な資源の大部分を輸入に依存していることに加え、近年の経済成長、国民生活の向上等に伴い、廃棄物の発生量の増大等廃棄物をめぐる問題が深刻化しております。」これはそのままをうたっているのでございましょう。「このような状況に対応して、生産・流通・消費の各段階にさかのぼって資源の有効な利用を図るとともに、廃棄物の発生の抑制及び環境の保全に資するため、今般、法律案を提案した次第であります。」こう書いてある問題点に対して、どうも本法の現状についてどういう問題意識を持っているのか、何が問題だと考えているのか、こういう端的な御質問でございますから、確かに本法の目的そのものというものも踏まえまして、多少お答えになるかどうか、私もお答えさせていただきたいと思っておるのは、我が国自体が主要な資源の大部分を輸入に依存している、これはもうだれも論をまたないわけでございますが、近年の経済成長あるいは国民生活の向上等に伴いまして廃棄物の発生量の増大あるいは質的変化等、廃棄物をめぐる問題が深刻化して、その結果、再生資源の発生量が極めて増加して、その相当部分が利用されずに廃棄されているという状況が生じていることだけは事実でございます。
 そこで、政府といたしましては、廃棄物の減量化あるいは再資源化の処理の容易化というものを推進しているところでございますが、このうちの再資源化の施策を一層強力に推進する必要があろう、資源の有効利用を図って廃棄物の発生の抑制及び環境の保全というものに資するとの見解からこのような法律案を制定することにした、このように私どもは考え、なおかつ法案の提案に踏み切った、こういうわけでございます。
#76
○小澤(克)委員 端的に言いまして、この目的のところを読みますと、現状認識として、「主要な資源の大部分を輸入に依存している」、すなわち輸入依存性、それからもう一つは「再生資源の発生量が増加」している。そして、「その相当部分が利用されずに廃棄されている」、こういう現状にある、こういう現状にかんがみ、こうなっている。このことが一体、こういう現状認識それ自体はそのとおりだろうと思いますが、その現状にどこに問題があるのか、それがどうもわからないのですね。輸入依存性に問題があり、すなわち資源安保論のような考え方のようにも読めます。そして、「再生資源の発生量が増加し、その相当部分が利用されずに廃棄されている状況」というのは、まだ使える資源なのに捨ててしまうのはもったいないではないか、資源安保論のような考え方からしても輸入に頼っている資源を一回こっきりで捨ててしまうのはもったいないではないか、そういう問題意識にとどまるようにどうも読めるわけですね、この「目的」からだけでは。そして、そういう状況にかんがみて、対応としては「資源の有効な利用の確保を図るとともに、廃棄物の発生の抑制及び環境の保全に資するため、」と、環境の保全というのは副次的に達成されるというようにどうも読めるわけなんです。
 だから、本当にそういう発想、そういう問題意識から出ている法案なのか、それともこの提案理由説明から読めるところの廃棄物の発生量の増大等廃棄物をめぐる問題が深刻化している、まさに廃棄物問題、環境問題をもって問題意識としてとらえ、それに対応するためにこの法案を出したのか、どうもそこがあいまいでよくわからない。先ほどの加藤委員の質問も同じような観点から、問題意識から質問があったと思うのですけれども、そこのところをちょっと明確にしていただきたいのです。つまり、法律の目的というのが今後のこの法施行の全体を規定するわけですから、端的に言えば、これは環境保全を目的とした法案なのか、環境保全は副次的には達成されるけれども、主たる目的は資源安保論的な、輸入する資源であるからむだなく何度も使いましょうということなのか、そこを明らかにしていただきたいのです。
#77
○岡松政府委員 本法の目的とするところが何かというお尋ねでございますが、この法律の目指しておりますところは、まず題名からもおわかりいただけますように、再生資源の利用を促進するということでございまして、御指摘の第一条に則して御説明申し上げますならば、資源の有効な利用の確保を図るということがここでは大きな目的になっているわけでございます。しかしながら、そのよって来る理由は何かと申し上げますならば、提案理由の中でも指摘いたしましたように、廃棄物をめぐる問題が余りにも深刻になっているということでございますし、またそれに伴って環境の問題も起こりつつあるというところから、資源の有効利用を促進することによって、それは再生資源の利用の促進ということで進めていくわけでございますが、こうすることによりまして廃棄物問題の解決にも資する、環境保全にも資するということをあわせてねらいとしておるわけでございます。その意味でこの法律の目的は何かと申し上げますならば、繰り返しになりますけれども、再生資源の利用を促進するということを考えている法律であるということでございます。
#78
○中尾国務大臣 今のに補足になるかどうかわかりませんが、考えてみますると、この問題点の「主要な資源の大部分を輸入に依存している」、これは互いに、先ほども委員も御指摘のとおりでございますが、近年の国民経済の発展に伴って再生資源の発生量がまことに増加しておる、これがある意味においては私なりにも考え得ることは、一つは廃棄物になって非常に滞貨して、それが環境汚染にもつながる。この間、ここでお通しいただいたオゾン層の問題等もそういうような問題から環境問題として大きな問題を提起しておることだけは社会問題として事実でございますし、かといって、資源の有効な利用というものを確保することもこれまた、ただ捨てて、汚ない、単なるごみ捨て場のような形になっていく環境汚染を一変して、そこにリサイクルという言葉が生まれたのでございましょうが、リサイクルをすることによって有効な利用の確保、そして廃棄物にとどまらず、その抑制と同時に環境の保全、それに再資源といいますか、先ほど委員は資源安保論と言いましたが、資源安保という言葉に類するかどうかは別といたしまして、再現する、資源することでございますから、あらゆる意味において次のエネルギーの活性源にするということにおいて幾多にも、幾つにもディビジョンは分かれるかもしれませんが、環境問題、再生化につながるエネルギー問題、さらにその再生化による社会に還元する活性化の問題等々を含めたそういう総括的な考え方でこの法案が出た、このように解釈をお願いできればな、このように思っておるわけでございます。
#79
○小澤(克)委員 本当に廃棄物をめぐる問題が深刻化している、そういう現状認識があるとすれば、この「目的」というのはどうしてもそぐわないような気がするのです。
 結局、リサイクルを進めるということは、現在のような、資源を採取してきてそれを利用して、そして利用が終われば捨ててしまうというシステム、一方通行といいますかワンウエーといいますか、こういうシステムでは、もちろん資源が枯渇するという問題もありますが、廃棄物が集積してしまって環境が著しく汚染する、それを改めるにはできるだけ廃棄物の発生を極小化する、それが一番高次の目的である。一番高次の目的は環境の保全ですが、それを達成するための目的として、手段ですけれども、廃棄物を極小化する必要がある。その廃棄物を極小化するための手段として資源を再利用する、そのことによって廃棄物にしない、こういうことでないだろうかと思うわけです。したがって、資源の有効利用というのと環境保全というのが並列的な関係にあるのではなくて、環境保全の方がより高次の目的ということになるのではないかと思うのですが、そうではないのでしょうか、いかがでしょう。
#80
○岡松政府委員 委員御指摘のように廃棄物を極小化するというお話でございましたが、廃棄物の発生を抑制するというふうにこの法文上は申しておりますけれども、できるだけ廃棄物の量を減らそうではないかということも一つございます。それから、環境の保全に資する行動をとろうということもあるわけでございますが、それらを進めるために何をするかということをこの法律の建前に則して申し上げますならば、出てきた資源、すなわち物をつくる段階で出てくる副産物もある、また、つくられたものが利用された後で廃棄物として出てきたもの、この中にも使える資源がある、これらのものを再生利用することなくそのまま捨て場に持っていってしまえば廃棄物の量がふえるわけでございますが、それをできるだけ技術的にも許される範囲内においてこれを再利用していこうという考え方に立つならば、廃棄物の量を減らすことができるのではないかということになるわけでございまして、これを「再生資源の利用の促進」という考え方でとらえておるわけでございます。
 そのために、この法律に盛り込まれましたような措置を講ずることによって事業者が、現在もある程度自主的に取り込んでいっている流れがあるわけでございますが、体系的にそれをバックアップしていこうというのがこの法律でございまして、あくまでも「再生資源の利用の促進」を通じて「廃棄物の発生の抑制」あるいは「環境の保全」にも資することとしていこうということをねらいとしておるわけでございます。
#81
○中尾国務大臣 どうも小澤委員の言われている意味もよくわかりますから、私もちょっと自分なりに整理を今してみたのですが、まず、ここは商工委員会でございますから、やはり活性化、再生化、あるいはさらにまたそれを再利用していくといいましょうか、そのことに重点を置くということが第一点でございまして、環境問題として、現在の廃棄物というものがそのまま滞貨していくということ自体が与える社会的な影響というものも大きい、これもそうでございましょう。ならば、それだったら環境委員会だけでいいんじゃないかということになってしまうのですが、そうじゃなくて、私どもはそれをリサイクルすることによって再生化し、そしてまたある意味における、小澤委員のお使いになられた資源安保といいましょうか、そういうものにつなげていく活性化への道というものを考えたらば、このリサイクルとしての商工委員会でやっていくのが大きな妥当な道だ、こういうように解釈をし、なおかつこの委員会にメーンのターゲットを絞った、こういうようにお考え賜ればありがたいと思うのでございます。
    〔委員長退席、額賀委員長代理着席〕
#82
○小澤(克)委員 結局わからないのですね。
 端的に伺いますが、再生資源を再生利用する、つまりリサイクル利用する、それがこの法案の目的であることはよくわかるのですが、なぜそうすべきなのか、その高次の目的は何なのか。すなわち、環境保全なのかそれとも資源の有効活用なのか。どっちなんですか。
#83
○岡松政府委員 この「目的」の第一条に書かれておりますとおり、「再生資源の利用の促進」の措置を講ずることによりまして「資源の有効な利用の確保を図る」ということが目的でございまして、それは同時に「廃棄物の発生の抑制及び環境の保
全に資する」ことをねらいとしているということでございます。
#84
○小澤(克)委員 結局この法案が何を究極の目的としているのか、どういう問題意識に立って何を究極の目的としているのかがよくわからない。あいまいなままになっていると思います。やはり目的をきちんと定めないと、この法案の今後の適用といいますか施行の全体がわからなくなってしまうのではないか。
 この「目的」を読みますと、「資源の有効な利用の確保を図る」、それと並列的に「廃棄物の発生の抑制及び環境の保全に資する」、こう書いてあるわけですね。このような両にらみの目的ということで本当にこの法律が効果を発揮するのかどうか疑問があるわけです。そのことを指摘しておきたいと思います。
 そこで、今の問題意識にも密接に関連するのですけれども、先ほども申し上げましたが、結局、現在のような生産それから消費のシステムそれ自体について反省すべき時期に来ていると思うわけです。すなわち、資源を採取してきて、そしてそれをいろいろ加工して製品をつくり上げる、そして流通を経て消費者の手に渡る、そして消費者がそれを消費して捨ててしまうというワンウエー方式では、一方で資源の枯渇の問題もありますけれども、それより先に、廃棄物が大量に発生しそれが集積してその処理がどうにもならない、どうにもならないままに環境に放置されて環境が汚染される、したがって、こういう状況を打破するにはそういったワンウエーとは違ったシステムを今後つくっていかなければならない、これは今世紀末から来世紀にかけての最大の課題ではないかなというふうに思っているわけです。
 そういたしますと、まず資源、物質資源ですけれども、物質資源についてはこれをワンウエーではなくて繰り返し繰り返し使う、循環して利用するということがまず必要です。それからもう一つは、物質資源と並ぶエネルギー資源に関しては、このエネルギー資源は本質的に繰り返し使うということはできませんので、むだがないように効率よく使う、利用効率を極大化させる。この二つの手段によって廃棄物を極小化させる。どうにも再利用できないものに限って、それからエネルギーとして利用した後の発生したもの、これらについて、どうにも再利用できないものについてのみ環境に廃棄する、こういう全体としてのシステムをつくっていくことが絶対に必要だと思うんですね。
 それから、つけ加えて言いますと、物質資源は物質資源として、つまりマテリアルとして繰り返して使うのが理想ですけれども、どうしてもそれが困難なものに関しては、せめて熱源として、エネルギーとして使う、その上で最終的に廃棄する、こういうこともテクニックとして必要だろうと思いますけれども、このような全体的なシステムを構築していくということが今後の課題だろうと思うわけです。この全体的なシステムを構築していくのはだれがやるかというと、やはり政府、行政府が何らか道筋をつくっていくということしかないと思うのですね。ですから、こういう全体のシステムをつくっていこうという機構が行政府に必要だろうと思いますし、そしてそのような機構によって全体システムをつくっていくという計画が作成され、そしてそれが実行に移されていく、もちろん産業界も消費者もそれに協力していく、こういう全体的なビジョンといいますか、システムが必要だと思うんですが、この法案にはそのような全体像がどうも見えてこない。生産の川上部門においてどうするかということのみが規定されているわけです。こういうことを各省庁がやっていたのではどうにもならぬのじゃないだろうか。端的には、この法案でも基本方針というのをつくるんですけれども、主務大臣がそれぞれ基本方針をつくる、こういうことにしかなっていない。これで本当にあるべきリサイクル社会を形成していくことができるんだろうか。大きな疑問といいますか、かなり決定的な疑問を持つわけですけれども、この点についていかがでしょうか。これは環境庁にお答えいただいてもいいかと思いますが。
#85
○岡松政府委員 委員御指摘のリサイクル社会の構築ということでございますが、通産省といたしましては従来から省資源、省エネルギーの必要性ということは痛感しておりまして、また政策的にも数々の政策を進めてきておるところでございます。今回の法案を提出するに当たりましてその土台となりましたのは、先ほども触れさせていただきましたが、産業構造審議会の答申があったわけでございますけれども、やはり資源の有効利用ということを議論を詰めてまいりますと、結局それを構成している個々のものに着目をして、その個別の資源ごとにその回収率を上げていくということに帰着するわけでございます。そういう考え方からトータルの資源を具体的な個別の、紙でございますとかアルミ缶でございますとか、あるいは鉄鋼スラグでありますとか、先ほど例示をさせていただきましたが、そういうものに即してその回収率を上げていくこと、それがすなわち全体としてのリサイクルの効率を上げていくということにつながってくるというところから今回の法律を立てておるわけでございます。
 エネルギーにつきましてはこの法律の対象とはいたしておりませんが、エネルギーの効率的な利用につきましては、既に省エネ法、代エネ法と言われる法律がございまして、この法律の中で実行をしておるところでございまして、両方相まって省資源、省エネルギーの実をさらに上げていきたいというふうに考えておる次第でございます。
#86
○長谷川説明員 環境庁から御説明申し上げます。
 委員御指摘のリサイクルの促進というものは、物の生産、流通、消費、再生利用、廃棄の各段階を通じまして、経済活動の主体が共通の理解と目標のもとに一体となって取り組む必要があります。このために、ここに出されております法律案におきましては、再生資源の利用を総合的かつ計画的に推進するための図の基本方針、各主体の責務、再生資源の回収と利用の促進に関する事業者を対象とする各種措置等の規定が設けられ、生産から再生利用に至る物の流れを十分考慮した制度内容となっております。
 これだけにとどまらず、廃棄物につきましては、従来から廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づきまして、収集、運搬、中間処理、最終処分までの措置が講じられ、廃棄物の分別収集や再生などが進められてきております。こちらの委員会の審議の対象には今はなっておりませんけれども、廃棄物処理法につきましては、再生、原料化の促進を含めた法改正につき政府部内で現在検討中でございます。本法案ともども、この両法案はリサイクル促進のためにいわば車の両輪をなす形でお互い連携することによりまして、川上、川下を通じたリサイクルの促進が図られるものと考えております。
#87
○小澤(克)委員 私の質問したのは、この法案によって川上についてのいろいろな政策が実行される、それから廃棄物に関しては、これは廃清法でしょうか、その関係でそれぞれ実行される、それはそれで決して悪いことではないと思うんですけれども、この全体を統括する基本的な計画が必要ではないだろうか。そして、その計画に従って川上から川下、このリサイクルになりますと、川上、川下という観念が恐らくなくなるんではないかと思うんですけれども、それはともかくといたしまして、全体を個々に具体的な政策を施行していく、そういう二段構えが必要ではないだろうか。基本的な計画を立て、これを各省庁に実行させていくということがぜひ必要ではないだろうか。それについてどうお考えなのか。これは環境庁の方はどうお考えなのか、あるいは現在の環境庁設置法ではそのような仕組みになっていないというお考えなのかもしれませんけれども、いずれにいたしましても、そのような全体計画をどこかでつくって各パートにそれを実行させていくというシステムと計画が必要なのじゃないかな。この点についてどうお考えでしょうか。
#88
○中尾国務大臣 特別に主務大臣というよりは、私ども全体の内閣においてどういうような全体的
なシステムの構築そのものがつくり上げられるべきではないのかというように私も今受けとめたわけでございますが、本法自体が事業者の再生資源の利用を促すために、個別産業を熟知いたします各事業所管大臣がこの事業者に対して基本方針あるいは判断基準を示しまして、そして指導助言等を行うという個別的な具体策を実施するという法律であるわけでございます。それだけに再生資源の利用の促進が各業種あるいはまた製品の実態に即した対応を必要とするものであるということを考えますると、各事業所管大臣を主務大臣といたしました本法の実施というものは、再生資源の利用を促す上で必要不可欠なものであることは申すまでもないわけでございますが、かつ、十分な効果の上がる、期待されるものである、このように確信するものでなければならぬと思うのでございます。
 通産省そのもの、私の主管する通産省といたしましては、本法律が成立した暁には、国民全体が再資源化に取り組みまして、省資源と資源の再利用を織り込みました経済社会が達成されるように他の主務大臣と連携をとりながら、横の連携、同時にまた、各省と連携というのは、事務レベルの当局でもそれぞれ横の連絡としてとり合いましょうけれども、本法の適切な運用というものにこれ努めていくのが一番肝要かな、このように今委員のお言葉を聞きながら、自分の構築としても、先ほどのまた加藤委員の言葉とかみ合わせながら考えておる次第でございます。
#89
○小澤(克)委員 通産省としては恐らくそういうことになろうかと思うのですけれども、あるいは内閣の一員としてのお立場も踏まえてのお答えだったと思うのですけれども、この法案でも、例えば紙なら紙で古紙の利用率を何%まで、五五%なら五五%まで高めなさいという目標を設置したとして、具体的にその目標を達成するためには、紙として消費された後それをどう回収するのか、それらについてのそこまで含めた総合的な政策がなければ、ただ五五%の目標を達成しなさいよと言うだけではどうにもならぬと思うのですね。そのこと一つをとらえても、全体的な計画を、どこかのセクションといいますか行政府において作成する、そしてその個々の個別の具体的な政策を遂行していくということが絶対必要だと思うのですね。
 私が思うには、資源の利用効率の極大化それから廃棄物の極小化、こういったことによって環境に対する負荷の極小化を図る経済社会の形成を促進する必要がある。そのために、具体的な計画をまずつくる、そしてその実施をする、こういう計画の立案と実施する責務を国の責務として明らかにする、そういう必要がまずとにかく基本に必要なのではないかなと思うのですが、環境庁いかがでしょうか。
#90
○岡松政府委員 先生お尋ねの、実際に例えば紙の回収についてもどういうふうに五五%進めるのかという御指摘がございました。これらを進めていくためには、単に紙の回収業者の努力だけではでき上がるものではないわけでございまして、この法律の立て方に即して御説明をさせていただきますと、まず、国としてその必要性を国民に訴えていく、また、地方公共団体がこれに準じて努力をしていくという八条の規定があるわけでございますし、また六条の二項でございますが、国が物品の調達に当たって再生資源の利用を促進するように必要な考慮を払うものとするという規定にございますように、国自身も調達に当たって、今の例で申し上げますと、再生紙の利用を拡大していくという努力を求められるわけでございます。同じく第五条で「消費者の協力」の規定が置かれております。そして何よりも大事なことは、四条に置かれております「事業者等の責務」でございまして、事業者がそれぞれの事業を進めるに当たりまして、再生資源の利用をするように努めていかなければいけないという体系をつくり上げているわけでございますが、それらをひっくるめて全体をどう進めるのかというのが第三条にございます「基本方針」でございまして、基本方針に、この再生資源の利用を進めるに当たっての総合的、計画的な方針をここに定めるわけでございます。ここに定められました基本方針に従いまして、今申し述べましたような、それぞれの場でそれぞれの立場で再生資源の利用の促進に努めていくということによってこれを達成していこうというねらいでございまして、その意味でやはり根幹にあるのはこの基法方針であるというふうに御理解をいただきたいと存じます。
#91
○小澤(克)委員 その基本方針がこの法案によれば結局主務大臣がそれぞれつくる、こうなっているわけですよ。これで本当に全体のシステマチックなリサイクル社会ができるのかどうか、大変疑問とするところなのであります。
 時間がだんだん少なくなってきましたので、次の問題に移りたいと思うのです。
 この法案は、目的はともかくといたしまして、再生資源の利用を促進するための手段といたしまして、結局、今お話しになりました基本方針をつくる、そして特定業種あるいは製品の指定をして、第一種、第二種とありますけれども、そして主務大臣が指導助言をする、そしてさらに勧告、命令をする、こういう手段が規定されているわけです。これは要するに、行政的な手段によって、規制的手段によって目的を達成しよう、こういうことに尽きるだろうと思うのです。
    〔額賀委員長代理退席、委員長着席〕
 私は、行政庁がこういう規制的手段によって目的を実現していくということはそれはそれで決して否定はしませんけれども、これだけで本当に完全なリサイクル社会が達成されるのだろうか、そこに基本的な疑問を持つわけです。やはり経済的な動機づけも含んだ市場経済のシステムそのものの中にリサイクルといいますか再利用がシステムとしてビルトインされている、そういう経済社会体制を目指さなければならないのではないかというふうに思うわけです。
 こういうふうに抽象的に言うとちょっとわかりにくいかもしれませんけれども、具体的に言えば、例えば耐久消費財のようなもの、自動車とか家電とかいろいろあるかと思いますが、そういうものについてこれを販売したものが引き取る義務がある、そうすれば順次流通過程をさかのぼって最終的にはメーカーがこれを引き取る義務がある、このようなシステムにすれば、引き取ったメーカーは結局それを処分しなければなりません。しかし、処分するのには、ただ捨ててしまうのはコストが非常にかかる、そうであればそれを分解して再生利用する、そのことの方がむしろ市場経済の中で効果的である、こういうふうになるだろうと思うのです。そうなりますと、最初から分解までを視野に置いた設計をし、製作をする、組み立てをする、このようにすればそのコストは、結局は消費者が値段という形で負担することになるわけですけれども、そのようにすれば、規制的な手段をとらずとも市場経済の中で、いわば自動的に再生利用がビルトインされる、こういうふうに思うわけです。そういう発想を持たないのかどうか、お尋ねをしたいと思います。
#92
○岡松政府委員 リサイクルを進めるに当たりまして、事業者に引き取り義務を課す等経済性をビルトインする必要があるのではないかという御指摘と承りました。やはり、再生資源の利用の促進というものは、基本的には事業者、消費者等の関係者の自発的な取り組みの中で実現されていくべきものだというふうに私どもは考えてまいりたいと思っております。しかしながら、再生資源を原材料として利用する場合には、先ほども触れさせていただきましたように、やはり新規資源に比べると経済的に割高であるといったようなことでございますとか、あるいは品質も劣化しがちだという問題もあるわけでございまして、再生資源の利用を促進するためには、その利用を拡大するための措置、先ほど御説明申し上げました措置をとるとか、あるいは生産に当たって、使用された後の再生資源としての利用が容易になるような措置を講じていく、設計の段階からメーカーにその努力を求めていくということが必要であるわけでござ
いまして、そういういわばある意味での経済性を超えた事業者の努力を求めていくということが必要であるというところから、本法を制定していきたいというふうに考えているわけでございます。
 そのようなことで、むしろ基本的には関係者の自発的な、自主的な努力というものを主体に置きつつ、先ほど来御説明申し上げております基本方針を根幹に据えたそれぞれの立場の努力によりまして、再生資源の有効利用を図ってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#93
○小澤(克)委員 まさに総論の総論だけで時間が来てしまいましたので、質問を終わりたいと思いますけれども、このような規制的な手法によってリサイクル社会を達成するということには最終的に無理があるだろう、それだけでは不足しているだろうというふうに私は思っております。やはり今言いましたように、商品を引き取る義務づけというものがあれば、引き取った商品を結局分解して再利用せざるを得ない。それからさらに分解までも含めて、いかに分解しやすいか、低コストで分解できるかということまで含めて設計しなければならない。さらに、分解にコストがかかるために、モデルチェンジなどをどんどんやってどんどん売っていくよりは、長く使ってもらった方がメーカーにとっても結局負担が少ない、こういうふうな動機づけを含んだやり方によって、市場経済の中に再生利用が自然にビルトインされるような、そういう手法が絶対に必要であるということを考えていることを、指摘といいますか披露いたしまして、質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
#94
○奥田委員長 吉田和子君。
#95
○吉田(和)委員 まず私は、この法案が現在の日本社会をどうとらえているかという基本の認識についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 法案の第一条「目的」のところに、「近年の国民経済の発展に伴い、再生資源の発生量が増加し、その相当部分が利用されずに廃棄されている状況にかんがみ、」と書いてあるわけでございますが、現在の日本の社会はエネルギー多消費型、資源多消費型社会であるというふうなお考えですか、どうでしょうか。通産大臣のお考えをまず最初にお伺いをしたいと思います。
#96
○中尾国務大臣 近年の経済社会状況を見ますると、国民経済の発展あるいはまたライフスタイルの変化というものに伴いまして、再生資源の発生量が増加をいたしまして、その相当部分がほとんど利用されずに廃棄されているという状況にあるという点はもう御案内のとおりでございます。このような状況を放置するということは、資源の大きな損失でありますとともに、廃棄物の発生を増加させる、また同時に環境の悪化を招くことにもなりかねないという点は先ほど来の御討論の中にもあったわけでございますが、通産省としましては、従来からも省資源、省エネルギーというものを実行しておりますけれども、それをさらにある意味において実用化し、活性化し、あるいはさらにまた活力化して、国民生活の向上を図るために各般の諸施策というものを講じてきたところでございます。昨年末に産業構造審議会からいただきました答申にも示されておりますように、再資源化を一層強く、強力に推進していくということの緊急の課題というものを認めたということで、その認識のもとで今般の法律を制定していくということに私どもは踏み切った、こういうわけでございます。
#97
○吉田(和)委員 同じ質問について、環境庁の御認識はいかがでしょうか。
#98
○長谷川説明員 御説明いたします。
 環境庁のリサイクルを促進するに当たっての基本理念でございますけれども、リサイクルの促進は、大量消費、大量廃棄によって有限な地球の環境資源を浪費し環境問題を引き起こしている現在の経済社会のあり方を見直し、環境保全型社会を形成していくための重要課題であると認識しております。リサイクルの促進のためには、行政の総合的な取り組みに加えまして、生産者、流通業者、消費者、再生資源業者といったそれぞれの主体が役割を分担して、かつ一体となって取り組む必要があると考えているところであります。
 環境庁といたしましては、本法案を初めとする制度的な対応を含め、リサイクルの総合的な推進が図られるよう関係方面と協力して取り組んでいきたいと考えているところであります。
#99
○吉田(和)委員 今回のこの法案の目的は、エネルギー多消費型、資源多消費型の社会を改めて、省エネルギー、省資源型の社会をつくっていく法案である、あるいはまたそうあるべきであると私は考えておるわけでございます。そうしますと、これは通産省にとっては大きな政策転換であるというふうには考えてよろしいのでしょうか。
#100
○岡松政府委員 御指摘のように、この法律は省資源、省エネルギーを従来から進めております通産省の考え方を補完するものでございまして、省エネルギーにつきましては省エネ法あるいは代エネ法で進めてまいりますが、省資源につきまして、この法律を制定することにより再生資源の利用の促進を図っていこうという考え方でございまして、従来の考え方に沿ってさらにそれを進めていくというふうに御理解いただきたいと存じます。
#101
○吉田(和)委員 通産省といえば日本の産業政策の総本山であるわけでございます。通産省の産業政策の結果、日本の社会がエネルギー多消費型、資源多消費型になってしまったというふうな反省が必要なのではないでしょうか。いかがでしょうか、大臣。
#102
○中尾国務大臣 確かに通産省は各業界の総まとめ役みたいな形をやっております。私も、就任以来もう二十八くらいに及ぶ業界からいろいろの問題点を聴取しているわけでございますが、なかんずくその中にあって基本的な一律した考え方の中に、一つは、やはり省エネという問題が基本的に存在することは間違いございません。同時にまた、その省エネというものに対してちょうど対応するかのように、ある意味における現代社会における大きな滞貨物、廃棄物あるいはまた紙くず等々をめぐりまして、これがどのくらい滞積しているかということの悩みも訴えられていることも事実でございまして、だからこれをいかように、単なる廃棄物にしないでこれをどのように再生化しリサイクル化して、これを活性化したエネルギー源化するのかということはかかって次の大きな問題になろうかなということは私もその対応の中で絶えず考えておる問題でございますだけに、この問題の推進にイニシアチブをとりながらもやっていけという、私自身も通産省に下命したことも事実でございます。
#103
○吉田(和)委員 ちょっと内容がとりにくかったのですけれども、大臣ではなくても結構でございますが、今の問題についていかがでしょうか。
#104
○岡松政府委員 大臣からお答え申し上げましたとおり、この省資源、省エネルギーというのは通産省といたしまして大変重要なテーマでございます。
 それで、この点について私どもとして取り組み始めましたのは申すまでもなく石油危機以降でございますが、今回のこの法案を提出するに当たりまして、その間に一次産品の価格の低下あるいは円高等によりまして、進めてまいりました省資源について必ずしも十分進んでいない、確かに古紙の回収等について見ましてもやや中だるみ状態にあるということも踏まえまして、新たにこの法律を制定し再生資源の利用の促進を図っていこうということを考えておるわけでございまして、従来から進めてまいりました省資源、省エネルギー対策をさらに一層拡充していくというのが本法のねらいとするところでございます。
#105
○吉田(和)委員 次に進ませていただきます。
 次に、リサイクルの率についてお伺いをしたいと思うのです。
 法案の第二条の定義のところで再生資源の定義として「有用なものであって、原材料として利用することができるもの又はその可能性のあるもの」とありますが、これは相当広い定義でございます。そこでお尋ねしたいのは、日本ではこの再生資源というものは年間何トンぐらい発生してい
るのか、また再生資源ではないものにはどんなものがあるのか、それは年間何トンぐらい発生をしているのか、そのことについてお伺いをしたいと思います。
#106
○合田政府委員 お答え申し上げます。
 再生資源につきましては、必ずしも従来統計等が十分整備されている分野ではございませんために、その数値の正確な把握は困難でございますが、各種の資料に基づきまして推計を行いましたところ、一度使用された製品や工場で発生する副産物の発生量は約三億四千万トン程度と見られておりまして、そのかなりの部分が再生資源として利用される可能性を持っております。
 現に再生資源として利用されているのは一体どれぐらいかということでございますが、昭和六十二年度で統計の存在する主要な再生資源について見ますると、利用されている量は、古紙については千二百万トン、鉄くずにつきましては四千三百万トン、瓶については九百万トン、アルミくずについては七十万トンというような状況でございます。
#107
○吉田(和)委員 再生資源ではないものにはどんなものがあるかという御質問にお答えいただけますでしょうか。
#108
○合田政府委員 今お答え申し上げました三億四千万トンのうち、利用されずに廃棄されたものの合計が約一億九千万トン程度でございます。
#109
○吉田(和)委員 物で伺いたかったところでございますが、日本で再利用された資源量は年間何トンぐらいになりますでしょうか。
#110
○合田政府委員 再生利用された率、いわゆる再資源化率、リサイクル率につきましては、その資源ごとに状況でございますとか用途が大きく異なっておりますし、先ほど申し上げましたように統計資料が必ずしも十分には整備されておりませんために、全体の再生資源化の試算というのは現在までのところ行っておりませんけれども、個別品目に着目をしてお答えさせていただきますと、平成元年度の数字でございますが、古紙の利用率が五〇%、スチール缶の回収利用率が四四%、アルミ缶の回収利用率が四三%、ガラス瓶のカレット、ガラスくずでございますが、その利用率が四九%という状況でございます。
#111
○吉田(和)委員 この再生利用された資源量を二条の定義で言う再生資源量で割ると現在の日本のリサイクル率と言えるような数字が出てくると私は思っているわけでございますが、トータルをした現在の日本のリサイクル率というふうな数字をお伺いしたときには通産省はどのようなお答えになりますでしょうか。
#112
○合田政府委員 先ほどお答え申し上げました三億四千万トンの中で既に利用されておるもの、つまりリサイクル率の割合は、大体今の推計を前提にして計算をいたしますと四五%前後という数字でございます。
#113
○吉田(和)委員 環境庁に同じ質問をさせていただきたいと思います。
#114
○長谷川説明員 御説明申し上げます。
 ただいま通産省の方から答弁がありましたように、リサイクルに関する基礎的なデータにつきましては、一般廃棄物とか産業廃棄物の処理状況の調査がございます。それから個々の業界、物資ごとの数字は示されておりますけれども、リサイクル率という総合的な指標に該当するものは存在しておりません。
 ただし、私ども、昨年の夏から秋にかけまして部内に検討会を設置いたしまして、環境保全のためのリサイクルを促進するためにどういう方策があり得るかというようなことを検討していただいたのですけれども、そのときには、大胆な仮定のもとに我が国における物資の収支バランスというものを試算いたしまして、全体の物資の使用量中再生資源で賄われているものはどれくらいかというような結果は出しておりますけれども、非常に精度の粗いものでございまして、政策の用に供されるような指標になるためには、なお一層の研究が必要であると考えております。
 また、つけ加えますと、聞くところによりますと、OECDにおきまして環境の要素を含めた経済指標づくりというのが行われているそうでありますので、その一環としても我々としてこういった方面の研究を今後とも進めていきたいというふうに考えております。
#115
○吉田(和)委員 私は、このリサイクル率のような指標というものを第三条の基本方針の中に盛り込むべきではないかと思っているわけでございます。法案では、再生資源の種類ごとに利用の目標を立てるということでございますが、それでは個々の物品なり業種なりのリサイクルが進んでいるとか後退しているとかということはわかりますけれども、社会全体がリサイクル社会の方向へ進んでいるのかどうか、停滞しているのかどうか、それとも後退しているのかということが一目でわかるような指標が必要なのではないでしょうか。私は、社会全体のリサイクル率のような指標を目標値として基本計画に盛り込むべきだというふうに考えておりますが、いかがでしょうか、通産省にお伺いをいたします。
#116
○岡松政府委員 基本方針に盛り込むことにいたしておりますのは個別の物資ごとの目標値がどこまで書けるかということを考えておるわけでございますが、今かなり大胆な試算をすると四五%ということを申し上げたわけでございますけれども、全体としてのリサイクル率を基本目標に掲げるというにはやや統計の整備が十分でないというふうに考えておる次第でございまして、個別のもので書けるものについてはできるだけ数値を書くということで考えてまいりたいというふうに思っております。
#117
○吉田(和)委員 環境庁はこういうふうな目標値というふうな考え方にはいかがなお考えでしょうか。
#118
○長谷川説明員 御説明いたします。
 先ほど申し上げましたとおり、今の段階でそういった数字をこういった政策の目標として掲げることにはまだ十分でない、研究が熟していないというふうに考えておりますので、現段階におきましては残念ながらそういったことはできないということであります。将来的に考えた場合には、先ほど申し上げましたような方向でぜひ研究を進めて役立つようなものをつくり出していきたいというふうに考えます。
#119
○吉田(和)委員 この法律でどれくらい効果が上がるとお考えでしょうか、通産省にお伺いをいたします。
#120
○岡松政府委員 本法律によってどれだけ効果があるかということでございますが、一応、主要な再生資源の利用率等につきましては、昨年十二月の産業構造審議会の答申におきましても目標が設定されているところでございます。例えば古紙につきましては、現在約五〇%でありますのを五年後に五五%まで持っていきたいということ等でございます。本法におきまして政令指定の対象となるべき業種、製品等につきまして、まだ決定されていないわけでございまして、具体的な変化の程度につきまして申し上げる段階ではございませんけれども、この答申に盛られております目標におきまして、本法の適切な運用を図ってまいりたいというふうに思っておる次第でございます。
#121
○吉田(和)委員 次に、細目に入ってお伺いをしたいと思います。
 まず最初に、特定業種というのはどういう業種を現在では考えておられるか、そして将来はどういう業種が可能であるとお考えであるか、通産省にお伺いをいたします。
#122
○岡松政府委員 特定業種につきましては、産構審の答申にも取り上げられておりますように、紙・バルプ製造業、ガラス瓶製造業等を念頭に置いておりまして、このようなものを指定することになるのではないかというふうに考えております。
 将来どうするかということにつきましては、事態の推移を見ながら逐次指定をふやしてまいりたいというふうに考えておりますが、現段階で具体的に申し上げるのは控えさせていただきたいと思います。
#123
○吉田(和)委員 第一種指定製品の製品とはどういうものでしょうか。
#124
○岡松政府委員 第一種指定製品の指定につきましては、この再生資源の利用を促進することが求められている製品についての法律の施行時までに具体的に決めることになりますが、先ほども触れさせていただきました答申に則して申し上げますと、大型家電製品、自動車、ガラス瓶等を念頭に置いておりまして、このようなものを指定するのが適切ではないかというふうに思っております。
 将来につきましては、今後事態の推移を見ながらさらに検討してまいりたいということでございます。
#125
○吉田(和)委員 第二種指定製品の製品とはどういうものでしょうか。
#126
○岡松政府委員 第二種指定製品につきましては、同じく法施行までに決めることになるわけでございますが、答申に取り上げられておりますアルミ缶、スチール缶というものを念頭に置いて適切なものを指定するというふうに考えておるわけでございます。
 将来につきましては、さらに事態の推移を見ながら追加をしていくということを考えておる段階でございます。
#127
○吉田(和)委員 指定副産物とはどういうものを言っておられるのでしょうか。
#128
○岡松政府委員 指定副産物とは工場で発生する副産物でございますが、これを再生資源として利用することを促すことが必要なものというものを指定することにいたしておるわけでございます。具体的には、同じく産構審の答申に則して申し上げますと、鉄鋼業の高炉から出てまいります鉄鋼スラグ等を念頭に置いております。
#129
○吉田(和)委員 建設省にもお伺いをさせていただきたいと思います。
 指定副産物のお考えは現在ありますでしょうか。
#130
○木下説明員 お答えいたします。
 御案内のとおり建設業は他の製造業と異なりまして、移動する現場におきまして生産を行うという点では若干趣を異にしておると思いますが、今回の法案の考え方につきましては、私ども大変有効であろうと考えておりますので、建設業におきます副産物についてもぜひ取り組んでまいりたいと思っております。
 御質問の趣旨でございます副産物につきましては、現在まだ検討中でございますが、ちなみに申し上げますと、コンクリートガラあるいはアスファルトガラさらには建設残土等がこれに該当するのではなかろうか、こう考えております。
#131
○吉田(和)委員 大変この法案の内容が思い描けないというか、政令指定ではやはり大変不十分であろうと思われるわけでございます。明確に法案の中に盛り込んでいくべきというふうに考えるわけでございますが、今回はお伺いをしただけにとどめておきたいと思います。
 次に、ちょっと細かくなるのですけれども、プラスチックについてお伺いをしたいと思うわけでございます。ごみの中で大変急増しているものの中にプラスチックの廃棄物が多いわけでございます。一般ごみの中での割合が東京とか大阪とか京都とか、そういう大都市においてはいずれにおいても一〇%以上を占めている。ただ、その一〇%以上というのは重さの比率でございまして、容積の比率にすると三五%余りを占めるというふうな大変な量なわけでございます。アメリカやフランスや西ドイツなどの約二倍近いプラスチックの混入であると言われているわけでございます。この増大を続ける一方のプラスチックの現在の製造量、そして廃棄量、リサイクル量を伺いたいと思います。
#132
○内藤(正)政府委員 一九八八年度の統計が手元にあるわけでございますけれども、プラスチック全体の生産量は約千百万トン、排出量は四百八十八万トン、その内訳といたしまして、一般廃棄物が二百七十六万トン、産業廃棄物が二百十二万トンというのが実態でございます。このごみの重量ベースで見ました場合の都市ごみにおける比率は、委員御指摘のとおり約一〇%程度というのが各市における統計調査の結果であると承知いたしております。
 その利用でございますけれども、再生利用されておるものは五十八万トンということで、約一二%程度でございます。なお、御参考までに残りの量でございますが、焼却されておるもののうち、発電等で熱回収が行われておるものが一五%、完全な焼却のみというのは五〇%、埋め立て等に用いられているというのが二三%というのが統計の結果でございます。
 なお、この処理に当たりまして、生産量の中身で見てまいりますと、千百万トンという生産量のうちで、熱硬化性の樹脂と非熱硬化性の樹脂とで今後取り扱いが変わるのかもしれないと思っておりますけれども、前者が約一四%程度というのが実態でございます。
#133
○吉田(和)委員 これらの数字は将来的にはどのような変化になっていくかということを、どういうふうに推測をされておられますでしょうか。
#134
○内藤(正)政府委員 プラスチックの樹脂の性格によりましていろいろ消長がございます。したがいまして、トータルとしての見通しというのを必ずしも明確なものとしては持っておりません。
 ただ、石油化学製品の主たるプラスチックについて見ますと、大体需要量は経済成長の伸びを下回る程度ということで、その結果過去十年くらい、都市ゴミの中で見ましてもプラスチックの排出量は一割程度を占めるというのがかなりコンスタントに続いておる、今後ともそういう形がある程度続いていくのかもしれないというふうに思っております。
#135
○吉田(和)委員 経済成長に従ってこれからもプラスチック製品が増大をしプラスチックごみは増大をしていくというふうなお答えになろうかと思うのですけれども、これが一番伺っておきたいことなのですが、通産省は、プラスチックは将来、再生資源として使えるというふうにお考えにはなっておりませんでしょうか。
#136
○内藤(正)政府委員 プラスチックは御案内のとおりの化学合成品でございますので、それを何度にもわたってリサイクルするというのは、必ずしも十分な利用は、限度があると思っております。したがいまして、先ほど申し上げましたような再生利用、燃料としての使用あるいは容量をいかに少なくして埋め立て等に使うかというふうなところの中で、一つの方向は、エネルギーによる回収利用。したがいまして、石油をそのまま燃やすのではなくて、むしろプラスチックという有用物を産業あるいは生活で利用して、それがまたエネルギーとして使われるという形が全体のリサイクルの中でも意味のあるものではないかというふうに思っております。
#137
○吉田(和)委員 燃料としては可能だというふうな現段階でのお答えであったというふうに認識をいたします。
 イタリアではプラスチックのショッピングバッグに課税をするとか、プラスチック容器の四〇%を九二年までに再利用率を高めるというふうなことを義務づけをしてリサイクル化に大きく成果を上げているというふうに聞いております。再利用できるもの、また再利用できない例えば燃やすと毒物を発生するとかさまざまなプラスチックがあるわけでございますので、そういうところをしっかり区分けをして、野放しに製造を続けさせていることのないように、せっかくこういうふうな法案が誕生するわけでざいますので、現在よりも一歩踏み込んだ分野での考え方も必要なのではないかというふうに思っているわけでございます。
 そういう点で、欧米諸国では既にプラスチックの製造に対する、また使用、リサイクルに対する規制が実施をされているわけでございますが、我が国ではそういうふうな方向にはいかがお考えになっておられますでしょうか。まず、通産省にお伺いをいたします。
#138
○内藤(正)政府委員 基本的にプラスチックは現代生活あるいは現代の産業活動において不可欠の素材であると理解をいたしております。したがい
まして、その有効利用を図るというのは、やはり生活の豊かさのために不可欠であると思っておりますけれども、それが過剰に使用され、過剰に排出されるということについては、今御検討いただいておる排出抑制、リサイクルの観点からいって問題であるというふうに思っておりますので、関係者が一体となってそういう目的のために取り組むような努力をぜひ考えていきたいということでございます。
 したがいまして、例えば昨年の産構審のガイドラインでも示しておりますように飲料用ペットボトルでございますとかあるいは発泡スチロールのようなものを回収、再生利用というふうなもののシステムづくりあるいは技術開発ということに今着手を始めておりますし、あるいは先ほど申し上げましたようなエネルギー回収あるいは薄肉化、長寿命化というふうなことで排出量を減らすというふうなこと。あるいは新たなプラスチック開発ができないかということで、昨年来内外の企業九社を集めまして研究開発をやっております。これは、生分解プラスチックという形でございまして、使用した後、一定の期間すればおのずから自然に返っていくというふうな設計思想を持った新たなプラスチックを開発したいということで、今申し上げておりますように、関係者全体が協力をして環境負荷をいかに少なくするかということを片一方で考えておるわけでございまして、規制を強化するというふうなことは今は適当でないと思っております。
 それからなお、委員御指摘の海外での動向でございますけれども、御指摘になられました、例えばイタリアが九二年からショッピングバッグ等について分解性のプラスチックを利用させようとか、いろいろ動きはございますけれども、結果として将来を予測いたしますとどれほど効果が、実際上行われるかということはかなり疑問だと思っております。それからアメリカ等で行われておりますのは、一部の市のベースでございまして、国全体としての規制というのは先進国の多くはまずやっていないという実態だと思っております。したがいまして、法律によって強制規制するということよりは、関係者がそろっていかに同一の目的に努力するかということに焦点を当ててまいりたいと思っております。
#139
○吉田(和)委員 次に進ませていただきます。
 消費者の協力、第五条の「消費者の協力」とはというところでございます。特に消費者の段階での努力が必要だというふうにうたっているわけでございますが、まず、この「消費者の協力」ということはどういうことを言っておられるのか伺います。
#140
○岡松政府委員 法第五条におきまして「消費者の協力」ということを呼びかけておるわけでございますが、具体的に申し上げますと、まず一つは、再生資源を原材料として用いた製品、例えば再生紙の利用に努めること、また二番目に、市町村あるいは地域単位で実施する古紙とか瓶とか缶等の分別回収の取り組みに協力して所定の収集場所に所定の方法に従って物を出すというのも一つの重要な協力であろうと思います。第三に、リターナブルの飲料容器等がございますが、これをできる限り傷つけずに大事に使うことによりまして、容器の回収利用が円滑に行われるようにするというのも消費者の協力の一つの事例ではないかというふうに考えておる次第でございます。
#141
○吉田(和)委員 産業構造審議会の答申の中に「消費者への提案」というのがございます。その中で「作らない、売らない、買わない。」というふうに書いてございますが、これはどういう意味でしょうか。
#142
○合田政府委員 お答え申し上げます。
 「消費者への提案」は、廃棄物の減量化、再資源化、処理の容易化を推進するためには消費者の幅広い御協力が不可欠であることにかんがみまして、産業構造審議会のガイドラインに示されました施策のうち、消費者の立場から見て密接に関連すると思われるものを消費者に対して提示したものでございます。
 先生御指摘の「むだにごみになるものは、買わない。」というスローガンは、こういう観点から、第一に使い捨てライフスタイルの見直し、第二に不必要な包装の辞退、第三に再生資源を用いた商品の使用等について消費者の協力を求めているものでございます。これらの消費者の幅広い協力に支えられた国民全体の運動によりまして、廃棄物の処理や再資源化が円滑に進むことになると考えております。
#143
○吉田(和)委員 私が言いたいのは、買わないということに対して消費者がそれだけの選択を与えられているかということを申し上げたいわけでございます。過剰包装について、装飾として付加価値をつけるという意味での過剰包装と、そしてまたもう一つは、流通分野でコスト安のために使う過剰包装というのがあろうというふうに私は考えているわけでございます。装飾として付加価値をつけるためには、私たち消費者としては選択することは可能になっても、現在売り場で並んでいるものがそれでは過剰包装と過剰包装してないものが明確に分かれて並んでいるかというと、現場では一切そういうふうになっていないと、私は主婦の立場からも考えるわけでございます。
 選べる品ぞろえをどういうふうに流通分野に指導していくのか。例えば、買えと言われても再生紙を使ったものが置いてないような店に対してはどういうふうな指導を行っていくのか。そういうところの考え方を、経済優先ではなくて環境問題、省資源化というふうに一歩を踏み出した段階でそういう流通業者、分野に対してどういうふうな指導なりをなさっていくのか、伺いたいと思います。
#144
○南学政府委員 過剰包装の問題についてお答えをさせていただきます。
 包装適正化のためには、先生御指摘のとおり、消費者の理解と協力とともに、流通業者なり商品製造メーカー等の努力が必要であろうかと思っております。通産省では、昨年八月に社団法人日本包装技術協会に対しまして包装適正化のための方策について検討を依頼しまして、昨年十二月に報告書を取りまとめていただきました。そしてこの報告書を踏まえまして、包装適正化の推進について通産省として検討を行い、本年の一月に包装材メーカー、商品メーカー、流通業者あるいは消費者等の関係六十五団体に対して協力要請を行ったところでございます。具体的には、包装慣行等の適正化、簡易包装の推進等包装の減量化、さらに包装の環境適合化などに関係業界として積極的に取り組むよう働きかけまして、関係業界においてそのための実施計画を作成するように要請をしたところでございます。
 現在、関係業界におきましては、こうした要請を受けまして実施計画の策定が進められているところでありまして、通産省といたしましては、今後、実施計画の策定の促進、あるいは実施状況の把握等に努めまして、包装適正化を大いに推進してまいりたいと考えております。
#145
○吉田(和)委員 選択の目安としての表示というものに対してどのようにお考えでしょうか。まず通産省にお伺いをいたします。
#146
○合田政府委員 先生御指摘の、再生資源の利用を促進する上で、消費者が再生資源を原材料として利用いたしました製品の使用に努めることが必要でございまして、法律の第五条に規定する「消費者の協力」の内容としても含まれているところでございます。
 こういう趣旨に沿いまして消費者が努力をする上で、再生資源を原材料として利用した製品にその旨の表示を付すことが効果的である場合が非常に多いわけでございまして、実際には、再生紙を使いました製品につきましてのグリーンマーク制度等自主的な表示制度が効果を上げているところでございます。
#147
○吉田(和)委員 環境庁にはエコマークというのがございます。また、このエコマーク商品をもっと広い分野の商品につける、消費者の選択の目安としてふやす方向でのお考えはありませんでしょうか。
#148
○長谷川説明員 御説明いたします。
 御指摘のように、環境庁の所管の公益法人であります財団法人の日本環境協会というところで、一昨年の二月から、環境保全に役立つ商品にマークをつけて国民に推奨するエコマーク事業というのを行っております。現在までに三十一の品目を対象品目に指定しまして、千を超える商品をいわゆるエコマーク商品ということで認定してきております。
 本委員会において御審議いただいております再生資源の利用促進という観点から、この事業におきまして、再生資源を使った商品、例えば古紙を原料とする印刷用紙とかトイレットペーパー、それから廃食用油を原料とする石けん、廃木材再生品、それから廃プラスチック再生品、使用済みタイヤ再生品など、三十一のうち十三品目が再生資源を使った商品ということで対象品目に指定してあります。商品数では四百近くのものが、この十三品目でエコマーク商品に認定されてきております。
 委員から御指摘ございましたように、リサイクルの促進のために再生資源を使った商品の需要拡大をしていくことが重要であると認識しておりまして、エコマークの活用はそのための有力な手段というふうに考えておりますので、今後ともエコマークの対象品目、認定商品の拡大、国民に対するエコマーク事業のさらに一層の周知等に努めてもらうように指導していきたいと思っております。
#149
○吉田(和)委員 時間が参りましたので、まだまだお伺いをしたいわけでございますが、締めくくりをさせていただきます。
 最初から申し上げてまいりましたけれども、多消費型の社会から省資源型の環境を重視した社会形成へと今大きく転換を迫られているというふうな現状におきまして、この法案で一歩前進をしたというふうに私は考えております。しかし、従来の取り組みにとどまっている――新しい分野にもう一歩踏み込んでいかなければ、今のこの時期に法案をつくるというふうな方向には行かないのではないかというふうに考えるわけでございます。前向きに、具体的に今後とも取り組んでいただきたいことをお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
#150
○奥田委員長 残余の質疑は明日に譲ることといたします。
    ─────────────
#151
○奥田委員長 この際、連合審査会開会に関する件についてお諮りいたします。
 ただいま本委員会において審査中の内閣提出、再生資源の利用の促進に関する法律案について、環境委員会から連合審査会開会の申し入れがありました。
 これを受諾するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#152
○奥田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
 なお、連合審査会の開会日時につきましては、明六日水曜日午前十一時三十五分から開会の予定であります。
 次回は、明六日水曜日午前九時十五分理事会、午前九時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後六時四十三分散会
ソース: 国立国会図書館
【PR】姉妹サイト