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#1
第120回国会 大蔵委員会 第16号
平成三年四月十八日(木曜日)
    午後一時一分開議
 出席委員
   委員長 平沼 赳夫君
   理事 尾身 幸次君 理事 大石 正光君
   理事 田中 秀征君 理事 村井  仁君
   理事 村上誠一郎君 理事 中村 正男君
   理事 早川  勝君 理事 日笠 勝之君
      浅野 勝人君    井奥 貞雄君
      石原 伸晃君    衛藤征士郎君
      狩野  勝君    河村 建夫君
      久野統一郎君    住  博司君
      戸塚 進也君    中西 啓介君
      萩山 教嚴君    林  大幹君
      細田 博之君    前田  正君
      柳本 卓治君    山下 元利君
      小野 信一君    大木 正吾君
      佐藤 恒晴君    沢田  広君
      仙谷 由人君    筒井 信隆君
      富塚 三夫君    細谷 治通君
      堀  昌雄君    渡辺 嘉藏君
      井上 義久君    宮地 正介君
      正森 成二君    中井  洽君
      菅  直人君
 出席国務大臣
        大 蔵 大 臣 橋本龍太郎君
 出席政府委員
        国土庁土地局次
        長       鎭西 迪雄君
        大蔵政務次官  持永 和見君
        大蔵省主税局長 尾崎  護君
        国税庁直税部長 山口 厚生君
 委員外の出席者
        警察庁交通局交
        通規制課長   島田 尚武君
        国土庁計画・調
        整局総務課長  阿部 忠寿君
        運輸大臣官房国
        有鉄道改革推進
        部業務課長   楠木 行雄君
        建設省都市局都
        市政策課長   安達常太郎君
        建設省都市局都
        市再開発課長  亀本 和彦君
        自治省税務局企
        画課長     成瀬 宣孝君
        参  考  人
        (住宅・都市整
        備公団理事)  安仁屋政彦君
        大蔵委員会調査
        室長      兵藤 廣治君
    ─────────────
委員の異動
四月十八日
 辞任         補欠選任
  岩村卯一郎君     住  博司君
同日
 辞任         補欠選任
  住  博司君     岩村卯一郎君
    ─────────────
四月十八日
 共済年金の改善に関する請願(野呂田芳成君紹介)(第二八四二号)
 所得税の課税最低限を年収百五十六万円以上大幅是正に関する請願外一件(渡辺嘉藏君紹介)(第二八四三号)
は本委員会に付託された。
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 地価税法案(内閣提出第一七号)
     ────◇─────
#2
○平沼委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地価税法案を議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として住宅・都市整備公団理事安仁屋政彦君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○平沼委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。
    ─────────────
#4
○平沼委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。沢田広君。
#5
○沢田委員 本来なら総理にということになっておったわけでありますが、若干時間のずれがあったようでありますし、それは了といたしまして、大臣の方からお伺いをしていきたいと思います。
 大体あと総括的な質問になりますので、一番最初に申し上げておきたいことは、社会党がこれに賛成を、苦渋の選択を選んだわけでありますが、賛成する以上、その法律に対する責任の一半は我が党にもある、こういうふうに理解をしていかなければなりません。それだけに、この法の実質的な効果がどうもたらされるかということは極めて重要なことになりますので、お聞き苦しい点もあるかと思いますが、良薬口に苦し、こういう意味で申し上げるのでありますので、その点は了としていただきたいと思います。
 一つには、これは大臣だけの責任ではないのでありますが、これだけのバブル現象にあって、だれがもうけてだれのためになったんだろうか。これはひとつ、政府としてほどういう受けとめ方をしているのか。今まではその逆の論理は行われましたけれども、果たしてこれだけの地上げを行い、これだけの資金が流され、あるいは公定歩合の引き上げもある程度ちゅうちょし、そして低金利によって行われ、そしてだれがこれによってもうけて、これによってだれのためになったんだろうか。加害者と被害者という論理にはならないでしょうけれども、これにはなるだろう、我々は被害者の中に入ると思いますが、そういう意味において、その受けとめ方について、大変答弁も難しいのかもわかりませんが、どういうふうにこれはまず受けとめておられるのでしょうか。
#6
○橋本国務大臣 大変大きな角度からの御指摘でありますので、必ずしも的確なお答えができるかどうか自信がありません。しかし、私なりに考えてみますと、一時期の景気低迷の中から日本経済がもう一度成長への道筋をたどろうとしたとき、まず金融が緩和され、それによって需要を喚起しようとした行為そのものは、私は誤りではなかったと思います。そしてそれがその後の地価騰貴とは別に、不動産に対して向けられ、その資金によりまして事業が起こされ、活気を取り戻すきっかけをつくったということについては、私はその功を評価すべきであると考えております。しかし、それがいつの間にか、いわばレールを外れて走り出す中で、一連の御批判を受けるような地価騰貴等が生じてきた。そしていわゆるバブル経済という言葉が使われるような情勢が生まれてきたことについては、金融の責任を負うべき私どもとして一半の責任を負わなければならないと考えております。
 また、今委員がお述べになりましたような、だれが得をして、損をしたかということを考えますならば、私は、当初やはり成長への足取りを力強く踏み締め始めた時点においては、国民がひとしくその効果は享受したと思います。これは私は、成長へ向かう足取りの中で国民がすべてマイナス
だけを背負ったとは考えておりません。しかし、そのプラスを消してしまうような地価騰貴が生じてしまった。これは私は、それにかかわる原因というものが、いろんな、オフィス需要が急に生じたとかあるいは一極集中が排除できなかった原因とか、さまざまな要因が重なり合って生まれてきたものではありますけれども、一般国民はまさに被害者の立場に置かれる状況であった。
 そして今、私どもはその反省をし、その反省の上に立って地価税というものを御審議願おうとしているわけでありますが、そのかなめは何かというのならば、我々は過去にも二回地価騰貴という異常な現象を体験してまいりました。そして、そのときそのときにそれを収束させる努力は払ったわけでありますけれども、その背後にある土地神話というものを破壊し切れなかったところに、今日三たび同じ現象に突入する条件が隠されていた。もし責任をと言われるならば、我々が一番感じなければならない点は、過去二回の土地騰貴の中で土地神話というものの破壊にまで思い至らなかった責任が一番我々は大きいと思います。
 それだけに、今回、税制のみならず土地対策全般を動かしていく中で、税制におきましても各種の施策を講じてきている。そしてその中に、新たに土地の保有に対する税を創設することにより、保有のコストを高め、有利性を縮減するという手法をとっているのも、こうした過去の反省からであるということをぜひ御理解をいただきたい。そして、委員初め社会党の賛成、苦渋に満ちた賛成という言葉を使われましたが、その賛成を無にしないだけの努力を我々はしなければならない、そのように考えております。
#7
○沢田委員 ぜひそのように、一歩前進にありたいという願いを込めて選択をしたわけでありますから、その効果を心から期待をしますし、また諸官庁もそれに準じて対応していただきたいと思っております。
 続いて、地価を安定させていきますためにはやはり犠牲が伴うだろうと思うのですね。ですから、あっちもいいしこっちもいいしというわけにはいかないと思うのですね。ある程度の犠牲というものを考えて、やむを得ない、やはり地価の安定なりあるいは国民の期待にこたえていく施策が必要なんだ、そういう立場で考えますと、ある程度の犠牲というものは伴うだろう、しかしそれは我慢してもらわなくちゃならぬのではないかと思いますが、これも程度によりけりということはあります。ありますが、しかしまず土地のバブル現象をなくすということに、当面の政策目標は、重要な目標として認めていいのではないか、こういうふうに思いますが、その点はいかがでしょうか。
#8
○橋本国務大臣 今の委員の御指摘の、ある程度の犠牲と言われる部分が何を指しておるのか明確に私にも把握ができません。しかし、例えば土地を持っておられる方がみずからの資産価値が期待をしていたような上昇をしないという意味の犠牲でありますなら、まさにこれは私はその方々に犠牲をお願いをしなければならないと思います。また、バブル現象の中で大きな利益を上げてこられた方々が、そのバブルが解消することによって非常に厳しい経済情勢に置かれるということでありますならば、これについても私は、社会不安を招いたり経済不安を招いたりするような状態は避けなければなりませんけれども、ある程度までその犠牲というものは、一時期の好況に比してのことでありますから、受けとめていただかなければならない部分があろうかと存じます。
 いずれにいたしましても、従来のいわば神話を破壊するわけでありますから、これは痛みがあちらこちらに伴うことはある程度お許しを願わなければなりません。それが結果として国民全体にとってはプラスに転じるということで、私どもとしては、つらさを耐える部分には耐えていただきながら努力をしなければならない、そのように考えております。
#9
○沢田委員 限られた時間の中でありますから、他省の方も来ておられますから、大臣に少し休憩していてもらいまして、ちょっと聞いていてもらいたいのであります。
 今も、犠牲の中身は、これは話しますと長くなりますので総括的にお伺いをしたということでありますから、しかしそういう目標達成のためにはある一種の相対的な犠牲が伴いますということを覚悟してかからなければならぬ、こういうふうに思ったわけです。
 警察の方に来ていただいておりますけれども、現在道路法及び駐車場法の改正が提案されて、実行されている分もありますし、これから実行される、きょう本会議にも提案されるものもあります。警察はこの駐停車取り締まりに当たっては、今までは若干甘かった点もあったと思うのでありますが、これからはこの法律等を受けて厳しく取締まるつもりであるのか、今までぐらいの程度で進めるのか。やはりこれも住宅に影響してきますので、この際警察の方針をお伺いをしておきたいと思います。――まだ来ていないのですか、総理が先になるということで。
 では、これは質問順序を変えていかなければならないですね。恐らく各省は皆そのつもりでおくれて来ると考えなければなりません。
 それでは、これは来られておりますから大蔵省関係で、普通、公務員が平均給料、余りこういう質問をしていると長くなりそうなんですが、平均給料ほどのぐらいで、年額は公務員で平均は幾らだと、これは大臣に聞いてもどうかと思いますが、主税局長あたりはどのぐらいに、税金を考えながら思っておるのですか。あなたの感覚だけでいいですよ。――だれも答えられないのかね。待っている方が時間がもったいない。
 人事院月報の二月号がちゃんと出ているのですね。「国家公務員給与等実態調査」というのが出ているのです。これは皆さんも見てわかっているはずなんですがね。平均給与月額は、全職員が、扶養手当、調整手当、その他の手当を含めて三十一万五千五十七円、行政職が、全部含めて二十九万一千九百四十九円、これのほぼ十七カ月というのが普通の中身になりますね。十七カ月に、一割の残業、ボーナスまで含めてついたと仮定いたしまして、これでいきますと大体五百六十万ぐらいが年俸の平均ということになります。では、この年俸の平均というのが何歳ぐらいかということですが、三十二歳ぐらい。我々は、年齢に九千円掛けをしたものが大体給料だ、主税局長も恐らく一万円掛けぐらいになると思うのですよ。年齢に一万円掛けたぐらいが給料になる。これは一般の雑論的な話のときには大体当たらずとも遠からず。ただ、企業のいいところへ行くと、年齢に二万から一万五千円という数字もありますね。
 ですから、そういうことを考えますと、これは国土庁に聞くのですが、三十五歳で住宅を取得をした、そして定年十年前に借金を終わらせようとする、大体これぐらいが考え方じゃないかなと思っているのですね。その間には子供が高校へ行く、大学へ行く。そうなると、そのときは四十四、五になってくるのでしょう、大変金がかかる時期なんですね。一番問題になりますのは、ローンを二〇%ぐらいと国土庁は考えている。あなたの国土庁の職員で、今でも二〇%のローンの返済のできる職員が何人いると思いますか。これだけの給料の中で二〇%減らされて、それから年金の掛金、健康保険の掛金、さらに義務経費というものを差し引いて、大体これが一七、八%になりますね。さらに二割引いて三七、八%引いて、それで生活ができるのかどうか。
 だから主税局長、こういう金は、ローンを全部税金から免除でもしてやらない限り、このローンは成り立たないのですよ。国土庁、来ているね。きのう、我々の同僚の質問にのうのうと言っていましたね。そういう実例があったら示してもらいたい。あなたの方の職員でも結構ですが、示してもらいたい。
#10
○鎭西政府委員 国土庁の具体的な例につきましては、私、手元に数字を持っていませんので明確な答弁ができないわけでございますが、私どもが一応念頭に置いております中堅勤労者が相応の負
担で一定水準の住宅を確保し得る地価水準といいますのは、住宅審議会の答申にもございますように、一応年収の五倍程度というように考えております。そのときにローンは年収の二〇%という計算をいたしまして、おおむねこの五倍程度が、何とか無理なく取得し得る限界ではなかろうか。ちなみに、西欧諸国でございましても四・四、五倍というところでございますので、目標としてはこのぐらいを当面の目標にするというのが現実的ではないか、かように考えております。
#11
○沢田委員 そういうことを答弁するなら、あなたが実態的にやってみたらいいんだよ、わかるから。あなたの給料で、そして今年金の掛金を幾ら掛けているか、それから社会保険を幾ら掛けているか、義務的経費が幾ら引かれているか。あなたも四十万ぐらいになっているだろうから、それに二〇%のあれを引き去られてうちへ振り込まれる金額が幾らになるか、あなたは幾らになりますか、言ってみてください。
#12
○鎭西政府委員 私も住宅ローンを借りているわけでございますが、詳細については、ただいま申し上げるほど詳細に存じておりませんのでお許し願いたいと思います。
#13
○沢田委員 自分のことはさっぱりわからないくせに、だれかが言ったことをもっともらしく言って我々をごまかそうとしている。意図的であるかどうかは別として、頭がよ過ぎるからなんでしょうね、頭がよ過ぎるから自分の手足の汗を考えないでやはり物事で考えてしまう。しかし、それは実際に実行できるかといったら実行できないですよ。これはどなたが考えてみても、例えば皆さんの秘書を、あれは相当給料いい方ですが、考えてみたって、とても二〇%のローンを払って生活できる実態に今日ないんですね。このことの状況は、これは国土庁がしらばっくれてああいうことを言って国民をごまかすというのは実によくない。もし何だったら、国土庁の職員の中で二〇%のローンを払っている人が何人いるのか、後で結構です、今言ったって答えられないでしょうから、だから後でいいですから報告してください。
 そこで、国土庁は五倍と言うけれども、今金額を出しましたね、平均給与出しましたね。そうすると、大体三千三百万ぐらいから二千八百万ぐらいなんですね。大体五百五十万と仮定すれば二千七百五十万ですから。そうすると、金利を五%として、二十年置いても倍になりますね。ですから五千四百万。そうですね、五千四百万になるわけです。それよりもちょっと高いと仮定すれば、それよりも――今は三DK以上ということになりますね、一人一間というものを考えますと。そうすると六千万ぐらいから七千万ぐらいの表示じゃなければ売りに出されていませんね。ですからそういうことを考えると、とてもではないが今のこの数字の五倍では買えないということなんですよ。買って勤めるということはできないということなんです。
 それはどうですか。その事実を実証できるんなら実証してください。どこかに二〇%払ってこういう人がいるんだということを、いるんならそれはそれで示してください。架空の論議じゃだめなんです、これは。架空の論議じゃなくて、こういう人たちがたくさん実行しております、だからこれでいいんですと言えるんなら言ってみてください。僕はいないと思うから言っているんです。
#14
○鎭西政府委員 私どもが念頭に置いています年収は世帯年収を考えておりまして、そこが若干違うのではないかと思いますが、ちなみに、総務庁の貯蓄動向調査によりますと、京浜地区の平均的な勤労者、大体四十四、五歳だと思いますけれども、年収が七百六十七万円、これは世帯単位でございます。これの五倍程度ということでございまして、私どもおおむね、持ち家の場合でございますと四千万円程度というのが取得可能な限界だろうというように考えておりまして、現実にも、いろいろ実業界等々から話を聞きますと、四千万円程度の都市近郊のマンションの売れ行きというのは非常に実需に支えられて旺盛である、かように聞いております。
#15
○沢田委員 それでも、たとえ一歩譲って四千万にしても、今度は八千万になるんですね、償還の時期に至っては。今の金利でいけばもっとそれ以上になる。それを例えば四十四歳で借りたとして、何年たってこれは返すというつもりなんですか、この八千万を。一カ月どれだけ引かれていくんですか、言ってみてください。――これは待っていてもしようがないし、つじつま合わせの数字を言われても、うそを言われてもこれはしようがないですから……。
 結論的には、大蔵省と国土庁に私の方の提案として考えることは、三十一歳か二歳ぐらいで結婚される方が今多い。それで、その間の第一子が生まれるころが三十五歳ごろであろう。第一子の間はマンションでもいいのですが、それから第二子が生まれるころになれば、それはもう住宅を欲しいというふうになってくる。だから、これは一応希望的ですが、三十五歳時に住宅を取得をする。そうした場合には、逆算をして定年の十年前に一応完済をする。だから、それから逆算をしていきますと一〇%ぐらいで長期金利にしませんと、とてもではないが償還もできないし負担もできない。そのためには、今度はその必要な条件の土地価格にしていかなければならない、金利を入れて。そういう逆算の価格が土地政策の基本になっていかなくてはならぬのではないか。今の価格を下げろ下げろということよりも、ではどの程度のライフサイクルの中で、子供が高校へ行く、大学へ行くというときには一部屋もう欲しがるわけですから、だからどうしても三DKぐらいの家になってしまうわけですね。ですから、そういうことを満足させる条件を土地の価格、住宅の価格にどう導入するか。そういうことを展望していく必要があるのではないか。それで私は、大ざっぱにローンの返済は一〇%が限度ではないでしょうか、それで長期に返していくという道しかないんじゃなかろうか、こういうふうに言っているわけです。
 これは大蔵大臣、大体の考え方は途中から聞いたとしてもわかるだろうと思いますから。自分たちのライフサイクルでいってそんな早く借金返すというわけにもいかないだろうし、今のように八千万もの金を借りたら、幾ら共稼ぎで全部やれと言ってみても、とてもそう返せるものでもないと思うのですね。ですから、その意味においては大体この程度が地価を安定させていく目標値になるんではなかろうか。やはり一〇%でいって、定年の十年ぐらい前になったらようやく終わった、あとは嫁に行ったりあるいは嫁さんをもらったりという費用に充当していくというところに観点が置かれるべきじゃなかろうか。これは一般的な、ああいうところの頭のいい人の数字ではごまかされてしまいますから、大臣が悪いと言っているのではないですよ、もっといいからそれはお答えいただきたい、こう思うのです。
#16
○橋本国務大臣 頭のいい人に聞くとごまかされるからおまえ答えろという非常に複雑な設問でありますが、私は、今委員がお述べになりましたような考え方を基本的に否定するものではありません。
 ただ同時に、二段階で述べられました、当初は例えばマンションでもいい、しかし一定の子供の数が、また年齢がその条件のときには一戸建てという御指摘でありましたけれども、私は、もともとこれから先の東京とかあるいは大阪、大都市の中心部において一戸建て住宅を求めるということが将来ともに可能であろうかという疑問は持っております。そうなりますと、私は必ずしも委員の第二段の提議には賛成はいたしかねる部分がございます。
 しかし、それを抜きにして当初の設計の段階で御論議になりますと、あとそれにつけ加えるとすれば、交通手段の提供がいかになされるか、それによって実際の距離とは異なった時間的な距離をいかに短縮し居住エリアを拡大するかという視点は、国土政策の中からは当然それに加えられるであろうと思います。そうしたものを加味した上で委員の御指摘になる方向、一遍にそこまで行く自
信は私はありませんけれども、そういう方向に努力をしていくことは我々自身も努めなければならないことではなかろうか。
 頭の悪いやつの答えは大体その程度であります。
#17
○沢田委員 大体私の言っている方に近いような返事でありまして、国土庁が言っているような荒唐無稽な話でないだけ信頼性が幾らかでもありますよ。問題はそれを実現していただくことです。
 これでもう三十分になってしまったんですよ、前後をされたために。各省庁呼んでいるんです。今度はイエスかノーかで返事をしてもらうようにやっていきますから、その点ひとつ答弁者の側では、もし何だったら大臣のそばにくっついていたっていいですから、あっちの方から来るんじゃなくて、おれの答弁のときはおれはここで直ちに答弁に当たれる、そういう態勢を今からとっておいてください。
 一つ、道路交通法、駐車場法の改正によって、いわゆる青空駐車等に対する取り締まりは強化をするつもりか、現状に据え置くのか、どちらですか。――なるべくそばに来ておいてください。
#18
○島田説明員 道路交通法はことしの一月一日から改正法が施行になっておりまして、警視庁を初め全国警察、今非常に厳しく取り締まりをしております。
#19
○沢田委員 それで、今この辺で駐車料金は七万円くらい、それからだんだん遠隔の地に行きましても、この法が施行されてまいりますと恐らく三万台には皆なってしまうだろうと思われます。現在でもこの付近で七万円ということです。
 主税局長どうです、こういう駐車料金は税金でまけてやるというわけにはいかないですか。
#20
○尾崎政府委員 事業所得者の場合には、事業に関するものとして経費で落ちているものはあると思いますが、給与所得者につきましてはこれを個別に控除するということはやはり難しいと思います。
 なお、本年の租税特別措置におきまして、立体的な駐車場等につきまして特別償却の対象等にしたことは御承知のとおりでございます。
#21
○沢田委員 公団に行きますが、公団ができた場合に、あるいは大型マンションができましても、その居住者のいわゆる自動車も入れられる要件は現在ありませんね。私も今度の選挙で随分歩きましたが、ほとんどの住宅の中にそれを許容する車庫、置き場はないですね。
 それからもう一つは、公団などがつくられたときに道路を全部市などの公道に変更していますから、これは交付税の算定の基礎になるから公道にした方が得だということになるんだろうし、公団の方も管理が厄介でないということもあるんだろうと思います。そのかわり車はめちゃくちゃに置かれていますね。ですから、これからは公団は自分で管理するようにしなかったならば、駐車場をつくるだけで大変な費用がかかって、家賃を上げなかったらできなくなっちゃうんじゃないかと思うんですね。だから、公団はこの道路をどのようにこれから扱っていくつもりですか、この法律が施行されて。今直ちに、今の警察じゃないが、どんどん今度レッカー車で持っていっちゃうんですよ。しかも三カ月でとりに行かなければ廃車にしちゃうんですからね。売り飛ばしちゃうんですからね。そういう点について、公団はどう思っていますか。これはとても間に合わないですよ。
#22
○安仁屋参考人 道路交通法あるいは自動車の保管場所の確保等に関する法律で言っております道路は、道路法の道路だけではございませんで、一般交通の用に供する道路ということでございますので、たとえ公団内の、団地内の私道と申しますか公道以外の部分につきましても、そういった法律の適用の余地はあるということでございます。
#23
○沢田委員 だから、適用をされれば置き場がなくなるでしょう。なくなったらどうするんですか。
#24
○安仁屋参考人 正直、駐車場の設置につきましては私ども極めて重要な課題ということに受けとめております。現在の公団賃貸住宅の駐車場の設置状況でございますが、平成二年……
#25
○沢田委員 そういうことはいいんです。とりあえず間に合わせるようにするのかしないのか、どっちなんです。
#26
○安仁屋参考人 保有台数に見合った駐車場を全部すぐに整備するということは不可能でございますが、私ども、居住者の理解を得ながら、できる限り駐車場の増設に努めてまいりたい、このように考えております。ちなみに、新規住宅につきましては、大体保有状況に見合う駐車場の設置を進めておるところでございます。
#27
○沢田委員 それでもお客さんが来たらまたないんですよね。ですから、その方も考えるんなら考える。
 建設省はこの法案を出すに当たって、こういう事態になることは予期して提案したんですか、それともどうなんですか、予期しなかったんですか。
#28
○亀本説明員 今般の道路法及び駐車場法の改正案は、取り締まりが目的ではございませんで、駐車場の整備を促進する目的でございますので、もちろんさきの国会でいわゆる車庫法、道交法の改正があったことは念頭に置いて駐車場の整備を進めていこうというものでございます。
#29
○沢田委員 政令は六カ月以内ということになりますが、六カ月過ぎればいや応なしにこれは法律は生きていきますね。警察はその法律によって取り締まっていくわけでしょう。
#30
○島田説明員 駐車に関する取り締まりの根拠法律としては、既に昨年の百十八回国会で改正された道路交通法あるいは自動車の保管場所の確保等に関する法律というような法律がありますので、主としてそれらを運用していくことになろうかと思います。現在建設省から出されておられる法案が直の取り締まり根拠規定というわけでは必ずしもないというふうに考えております。
#31
○沢田委員 もっと詰められないのですか。
 それから、あっちこっち行きますが、今の話で、通勤距離というものと、通勤新幹線を新ダイヤに織り込んでもらいたい、こういうことなんです。三島、水戸、高崎、前橋、宇都宮、この圏内から、あるいは那須まであるそうですが、那須、上毛高原、そういう駅から通っている人も今相当いるわけですね。あの辺では坪当たり価格が大体七、八万から十万ぐらい、こういうことでありますから、車両基地もつくることはできる。七時前の、五分間隔ぐらいに通勤新幹線として、座る席が例えばなくてもいいですが、立ったままでも三十分ぐらいで来ますから、黒磯と宇都宮と大宮だけとまるぐらいであとは東京まで来てしまうということで来れば、三十分で、五分置きに発車しても十分間に合う。そうすれば、いわゆる地価の高いところに住まなくてもいいし、駐車場に追われることもない、そういうこともありますから、これは運輸省、そういう構想は考えられませんか。
#32
○楠木説明員 運輸省の国鉄部業務課長の楠木でございます。お答えいたします。
 先生御指摘のように、朝の通勤時間帯の列車が相当の混雑率であるということは事実でございまして、運輸省もJRもこの辺のところを大変努力しておる次第でございます。例えばことしの三月のダイヤ改正におきましては、上越新幹線の朝通勤時間帯に高崎―上野間に上り特急一本増発をする、また、主として通勤利用客用に全席自由席の列車を運行する等の措置も講じておるところでございます。御指摘の点につきましては、今後の新幹線通勤対策ということで大いに努力をいたしまして、新幹線の輸送力の状況等を勘案しながら検討してまいりたいと思います。
#33
○沢田委員 これはお願いします。
 それから続いて、これはこの地価税に関係することですが、登記と実態との差はどう調整するのかということが一つ。
 それから、会社の分割に対してはどう対応するのか。これは地価税に関して大蔵省からお答えください。
#34
○尾崎政府委員 会社の分割の方について私からお答え申し上げますが、会社を分割いたしまして
そこに土地を譲渡したという形をとりますと、そこでこれまでの値上がり益は実現化するわけでございますから、課税の問題が生じてまいります。それからもう一つは、そうではなくて現物出資をするということがあるわけでございますが、その現物出資の条件につきまして、先般の租特の改正におきまして条件を従来と比べて厳しくしておりまして、例えば出資分、今までは全額そのまま受け継がれていたわけでございますが、今度は八割しか受け継げない、二割は課税の対象になるというようなこと、それから、会社が従来やっておりました目的の範囲内で引き継いでいる場合でなければそれは従来の引き継ぎを認めないというような措置を講じておりまして、そこは従来よりも制限している次第でございます。その点を考えますと、会社の分割によりまして持っている土地を小さく分けるということは実際上行われないだろうというように私たちは考えております。
#35
○山口(厚)政府委員 お答え申し上げます。
 実務的に土地の価額の評価に当たって、路線価に掛ける面積が実測面積であるかあるいは登記簿上の面積であるか、こういうお尋ねでございますが、相続税におきましては、土地の評価を適正に行うために課税時期における実際の面積によることといたしております。地価税についても、法案によりますと、「課税価格は、個人又は法人が課税時期において有する土地等の価額を合計した金額」、こういうことで規定されておりますので、相続税と同様に取り扱うことになるものと考えております。
#36
○沢田委員 前の方の回答もあいまいですね。この分割の場合は、十五億以上になるかなと思うと、なったところは恐らく二つに会社を、例えばですよ、例えば大宮にある某百貨店が柏にある百貨店と同じ会社になっていますが、柏の方は柏の方で独立の会社に株を分けてやれば、今の法律も適用しないし十五億円以内にもおさまる、こういうことになるわけでありまして、そういうことはガソリンスタンドとかそういうものについては起こり得る、前の法律でも起こったわけですが、起こり得る、こういうふうに思います。
 それから、今測量費は、それでだれが払うのですか。実態に合うなんということを言っておりますけれども、測量費はだれが払うのですか、言ってください。もう時間がないから。
#37
○山口(厚)政府委員 これは、地価税は申告納税制度になっておりますので、これは納税者の方が払うことになります。
#38
○沢田委員 とんでもない話で、隅切りされたり、縄延びがあったり、それから後退の路線をとられたり、アーケードの分の全部測量をやるといったら膨大な経費がかかってしまいますよ。それで、今度は申告しなければならぬなんということは、これは悪法の最たるものになってしまいますよ。そんなことを一々今度自分の土地にもう一回測量をかけてからでなければ申告できないといったら、経過期間三年ぐらい置かなかったらとてもできっこないですよ。三カ所か四カ所持っている人はどうにもならなくなりますね。そんな答弁じゃ話にならないですよ。時間がないから、あなた、それで助かってしまうのだけれども、それは、中身は助からないよ。だから、いいです、もう時間が終了したから。
 自治体の方の開発指導要領は再検討してください。
 それから、土地利用規制は強化、ぜひひとつさらに進めてください。
 それからもう一つは、特別土地保有税の減税になっておる固定資産税を減税している部分については再検討を、この地価税に当たって再検討をすべきだと思います。
 以上、要望いたしまして、私の質問は終わります。
    〔委員長退席、大石(正)委員長代理着席〕
#39
○大石(正)委員長代理 菅直人君。
#40
○菅委員 この地価税法案の審議もかなり大詰めに近づいておりますけれども、まず、橋本大蔵大臣に見解をお伺いしたいのです。
 私どもも、この地価税について、本来なら税率を一%、少なくとも〇・五%と引き上げる修正を行うべきだと考えているわけですけれども、小さく産んで大きく育てようという石先生の話もありますし、とにかくまず生み出すことが重要だろうということで、賛成の態度を決めております。
 しかし、国民の立場で最も関心があるのは、それではこの地価税、これでどういう効果が上がるのか、当然ながらその点が最大の関心だと思うわけです。私は、この問題について、逆にそういう人たちから聞かれたときに、政府税調の答申の中でも、固定資産税の評価がえの中で、地価公示の一定割合を目標に、平成六年度からかえるんだということが述べられている。つまりは、地価税を設ける目的というのは、土地の保有コストを高めて資産的有利性をなくするということにあるというふうに認識をしておりますので、そう考えれば、保有コストの中身が大きく言えば地価税プラス固定資産税ということで考えれば、地価税が若干不十分な分は、今後固定資産税の評価の引き上げによって、薄く広い部分はそちらでやってもらう。そして、特にバブルの大きいところは地価税でやる。そういうふうに考えれば、効果もより、現在心配されているよりはあるのではないだろうか。私自身はそのように考えて、最終的に賛成という態度にしているわけですが、この効果についての大蔵大臣の見解を伺いたいと思います。
#41
○橋本国務大臣 これは委員がよく御承知のことで、繰り返すのは失礼かと思いますが、税の体系あるいは税理論ということから議論をいたしますならば、固定資産税と地価税というものは全く異質のものという組み立てになろうかと思います。しかし、その効果という意味でこれを考えますときには、まさに私は委員が御指摘になったような効果をこの新しい税によって期待できると考えております。
 なぜなら、これも委員御自身がよく御承知のことでありますが、我が国の土地保有状況というものが、非常に宅地に集中している、しかもその宅地が、相当部分をごく少数の者が所有しているという形態が現実にあるわけでありますから、まさにマクロ的な土地保有状況から見まして、いわゆる大法人を中心に資産価値の高い大規模土地保有者に対して相当の負担を求めるという効果が地価税そのものに期待ができるということ。また、土地の資産価値に応じた税負担を求めるという地価税の仕組みから、地価水準の高い地域を中心に広い土地を所有している方に対し、また地価水準が低い土地であっても大規模に土地保有を展開している方に対し、相当の負担を強いていく。こうしたことを考えますと、私は、今実態からいって、今委員がお述べになりましたような効果というものは、当然のことながら、我々としても脳裏をよぎるものである、そのように考えております。
#42
○菅委員 附帯決議などの議論もあるようですが、とにかく地価を下げるということを目的につくられる税金ですから、不十分な場合にはぜひ機動的にやってもらいたいということをあわせて申し上げておきたいと思います。
 それから自治省に、これもいろいろな委員会で私聞いておりますけれども、今私が話をしました政府税調十二月十九日の答申の中での、地価公示の一定割合を目標に見直すという点について、今の、これは大蔵大臣の答弁ではありますけれども、いわば地価税、固定資産税、合わせて保有コストという考え方を当然政府税調もとってきたわけでしょうが、こういった点での自治省の固定資産税に対する見直しの展望を聞いておきたいと思います。
#43
○成瀬説明員 ただいまの御質問でございますけれども、固定資産税におきます今後の土地の評価、これにつきましては、一昨年十二月土地基本法の趣旨、公的土地評価相互の均衡と適正化が図られるように努めるべきであるということでございますが、これを踏まえまして、相続税評価との均衡にも配意しつつ、地価公示制度の改善とも相まちまして、その一定割合を目標に、次回の評価がえでございます平成六年度以降の評価がえにお
いて、速やかに評価の均衡化、適正化を推進していかなければいけないというふうに考えているところでございます。
#44
○菅委員 成瀬さん、私は今わざわざ政府税調十二月十九日ということを言ったのですよ。これには若干表現が違うのですね。もうちょっとぴしっと書いてあるわけです。つまりは、近年の地価高騰の中で、今回の評価がえにおいても、公示価格に対する割合が低下している、だから、平成六年度以降には、土地基本法十六条の趣旨を踏まえて、地価公示の一定割合を目標に、評価の適正化、均衡化を推進する。つまり価格が、割合が下がっているから均衡化しなければいけない。今の自治省の見解だとそのあたりが若干あいまいになっているわけです。
 きょうはこれ以上、この議論はもういろいろな委員会でやっておりますので、指摘だけにとどめておきますけれども、余り都合のいいところの答申だけをとらないで、ちゃんと政府税調の答申も政府のある意味でのオーソライズされたものですから、きちんとやっていただきたいということを申し上げておきます。
 もう一つ、今回は、地価税は相続税評価額、つまり路線価にかかるわけです。せんだっての審議の中で他の同僚議員の方から、相続税評価額を現在の公示価格の七割という水準をさらに引き上げる方向についてどう考えているのかという議論がありました。そのときに大蔵省は、相続財産の場合に現金とかであれば一〇〇%そのまま評価するけれども、不動産の場合は売り急ぎなどを考えて実勢の七割を基準にしているんだ、だから公示価格の七割だというような趣旨の答弁があったと思います。しかし、実際には、公示価格そのものが土地の実勢価格に対してかなり差があるというふうに言われているわけです。一般的には七割程度というふうに言われているわけでして、そうすると実勢価格の七割の公示価格、それをいわば実勢価格とみなして七割を掛ければ、七、七、四十九ですから実勢に対しては約五〇%、そういう割合になってしまうわけです。ここに相続における、特に土地は相続の財産としては有利だという現象もそういう形で生まれているわけだと思うわけです。
 そういった点で、実態が、公示価格が実勢価格よりかなり低い、七割程度だとすれば、逆に相続税評価額は公示価格そのものと同じであっても決して論理的に矛盾はないわけでありますから、公示価格の一〇〇%、一〇〇%に一遍にいかないまでも、現在の公示価格の七割という論理は実態に合わないのではないか。そういう点でもっと公示価格に合わせる、あえて言えば実勢価格の七割に、現在はかなり離れているわけですから、七割に近づけるという努力が必要ではないかと思いますが、どうですか。
#45
○山口(厚)政府委員 お答え申し上げます。
 委員御承知のように昨年十月政府税制調査会の「土地税制のあり方についての基本答申」におきまして、土地の有利性を縮減するため、相続税評価における現行の評価割合七〇%をある程度引き上げていく必要があることが答申されまして、また、本年一月の総合土地政策推進要綱においても、現行の評価割合の引き上げを図ること等が閣議決定されたところでございます。
 国税庁といたしましては、この閣議決定の趣旨、に沿いまして評価割合をどの程度引き上げるかについて今後鋭意検討してまいりたいと考えております。現在のところ、評価割合の引き上げ等については具体的な数値を持ち合わせているわけではございませんけれども、今後実際の土地取引における取引価額と相続税評価額との関係等についても調査検討をいたしまして、土地の有利性を縮減すること等の見地から妥当な水準を検討してまいりたい、かように考えている次第でございます。
#46
○菅委員 前向きの検討というふうに理解して、短い時間ですのでこの問題もこの程度にさせてもらいますけれども、今言いましたように、まさに今の答弁のように土地の有利性というものが地価高騰を招き、あるいは相続における土地選好を招いているということを考えると、できるだけ実勢に近い形の評価にすべきである。そして、そうなると、では相続税が上がるのかということになるわけですが、それは今回相続税の足切りがかなり上がっておりますし、さらに評価額が上がるようであればそういう控除の方で措置をして、評価の形で差が大きくならないようにぜひもっとその点を徹底をしていただきたいということをつけ加えておきたいと思います。
 国土庁にも一言だけちょっと見解を聞いておきたいと思います。
 今回の地価税が都心部に集中的に課税がされる、つまりは地価の非常に高いところが課税対象になる、そういう結果を招いているわけです。その点、ある程度分散的効果が期待できるのではないか。これだけで可能かどうかは別としても、都心部にオフィスを集中する、場合によったら東京に生産基地を集中するよりも、もっと地価の安いところに持っていった方が負担が軽い、そういう効果もあらわれるのではないかと思いますが、国土庁としてはその点についてどう見ていますか。
#47
○阿部説明員 ただいま先生御指摘のとおり、地価税につきましては直接は一極集中是正を目的としたものではございませんけれども、地価税の導入によりまして、特に新規立地等に当たりまして地価が低くかつまた地価税負担が低いという地方圏の方が有利性が高まるというふうなことが予想されますので、その点におきまして一極集中の是正に資する面もあるというふうに考えております。
#48
○菅委員 これからいろいろ都市計画などを考える上で、逆にこういう土地税制が分散効果もあり得るという点は、これからの一極集中の是正の中で一つの大きな要素になり得るのではないかということを申し上げておきます。
 建設省にも一応来てもらっていますけれども、今回の地価税あるいはさきの譲渡益課税の強化あるいは今後進められる方向の今の固定資産税の問題などで、土地税制の改革がかなりここで前進をしたわけです。そこで大きく残された問題が土地の利用計画であるわけです。
 そこで、きょうは短時間ですから大きい点だけ聞いておきたいのですが、私は建設省がいろいろ努力されていることはわかるのですが、何か基本的なコンセプトに欠けているのじゃないかと思うのです。つい先日、ドイツのどこだったでしょうか、都市計画の担当者がある新聞に書かれておりましたけれども、最初に日本に来たときに東京から大阪まで家がぎっしりつながっているのでびっくりしたという発言がありました。つまり、なぜそうなったのかということに対してその同じ人が、多分日本は経済を優先させたから、乱開発というかどんどん自由に開発をさせたんだろう。ドイツの場合はきちんとした町づくりをするために若干経済の成長が抑えられても計画的な形以外は建設を認めなかったんだ。実は私も昨年ドイツに行ってそういう関係者から少し話を聞いたんですが、そういう趣旨の話を直接にも聞きました。特にそれは都市の外側の枠、つまり外縁部、外側の枠を野方図に広げない。そうしますと自然に、例えばドイツの都市であれば百万程度の都市が孤立して存在をしてアウトバーンでつなぐ。そうすれば職住近接の都市というものにならざるを得ないといいますか、なってくる。職住近接と東京を比べてみると、多分仕事とか経済活動においては、東京のように都心に何でもかんでも集まっている方がやりやすいんだと思うのです。しかしその分、平均通勤時間が一時間二十分とか、それから住居の取得がまさにめちゃくちゃに難しいとかということになっている。
 そういう意味で、私は、土地の利用計画を考えるときに、今進められている地区計画とかいろいろな手法はそれとしてわかるのですけれども、もっと大きな、都市というものはどうあるべきなのか、いわゆる経済中心的な都市から生活中心の都市にしていくにはどうすべきなのかという基本的な考え方を持たなければ、議論の方向が見えてこないと思うのです。そのことを考えますと、今都市の
成長管理という言葉もあちこちで使われるようになりましたけれども、都市全体の成長をどういうふうにコントロールするかという意味での土地利用計画というものが必要ではないか。今いろいろな法律がありますが、そういうものに見合った法律が必ずしもない。あるいは線引きなどあったとしても事実上そういう考え方でそれが活用されているとは思えないわけでありまして、そういった基本的な考え方について建設省としてどのような考えを持ってこれからの土地利用計画の問題に臨もうとしているのか、一応見解を聞いておきたいと思います。
    〔大石(正)委員長代理退席、委員長着席〕
#49
○安達説明員 御指摘の土地利用計画の問題は極めて重要な問題というふうに認識しております。去る一月二十五日に閣議決定されました総合土地政策推進要綱の中でも、委員御指摘のとおり、税制、金融面の施策のみならず、都市計画等の土地利用計画の整備充実が土地政策上重要な手段の一つとして位置づけられているところでございます。したがいまして、建設省といたしましても、現在都市計画中央審議会におきまして、適切な建築物の用途規制のための方策など、土地利用計画を含めた都市計画制度のあり方につきまして、また、今委員が御指摘のいろいろな問題につきまして幅広く検討を進めているところでございます。この審議会の検討結果を踏まえまして、関係省庁の協力を得ながら、法改正を含めた適切な対応を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。
#50
○菅委員 税制に負けない努力を都市計画についてもぜひお願いをしておきたいと思います。
 最後に大蔵大臣にもう一問だけ。実は、土地基本法の十二条の二項に公有地の拡大という問題が入っておるわけです。これは都市計画を進める上で、税制が動く、そして計画の立て方などが動く、しかしそのときにやはり公有地というものを自治体などがたくさん持っておくことが、計画を進める上でも一つの大きなバッファーになってくると私は思いますし、今言われております例の四百三十兆円の公共投資などでも、これが全部土地代金に回ったのでは何のための公共投資かわからなくなる。日米関係ですらおかしくなりかねないわけです。そういう点で公有地の拡大というのは、私は自治体の方がいいと思っていますけれども、もっといろいろな形で努力をすべきではないか。
 そういう点では、地価税の税収を所得税の減税に充てるということも理解は十分できるわけですが、これから土地を買い上げる資金の補助金に充てる、あるいは固定資産税の引き上げが生み出す税の税収を同じように住民税の減税に充てると同時に、公有地の拡大に半分くらいは充てるといった、そういう大きな意味の財政運営を考えていいのではないかと思いますが、この点、最後に見解を伺っておきたいと思います。
#51
○橋本国務大臣 地価税の税収の使途そのものにつきましては、税制調査会の御意見にもありますとおり、私どもは本年いっぱいをかけて十分検討していきたいと考えておりますし、その過程におきまして、本院を初め、ちょうだいをいたしました委員の御意見というものは税制調査会にも届け、十分検討の材料として使わせていただきたいと考えております。
 その上で申し上げることでありますが、私は、国有地自体におきましても、もっと手持ちをしておきたいということを考え続けてまいりました。そして、ある場合、地方自治体に国有地を譲り渡せと言われましたときにも相当程度抵抗したくらい、国公有地の拡大はしておくべきだと考えております。今の御意見等も、私自身にも共通する部分も持つ御意見として承らせていただきました。これからもよろしくお願いをいたします。
#52
○菅委員 それでは、これで終わります。
#53
○平沼委員長 この際、暫時休憩をいたします。
    午後二時四分休憩
     ────◇─────
    午後三時四十一分開議
#54
○平沼委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。
    ─────────────
#55
○平沼委員長 この際、本案に対し、正森成二君から、日本共産党提案による修正案が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を求めます。正森成二君。
    ─────────────
 地価税法案に対する修正案
    〔本号末尾に掲載〕
    ─────────────
#56
○正森委員 私は、日本共産党を代表いたしまして、政府提出の地価税法案に対する修正案につき、提案理由並びにその概要を御説明いたします。
 今求められているのは、国民の立場に立った総合的な土地政策であり、それに役立つ土地税制であります。このたびの異常な地価高騰の責任を負わなければならないのは、土地をぼろもうけの種とし、買い占め、投機に狂奔した大企業と、その背後で低利の資金を湯水のように供給してきた大銀行であり、東京一極集中政策と民活路線及び金融緩和策でこれらをあおり立ててきた政府自身であると考えます。マイホームの夢を無残に断たれ、緑を奪われ、重税にあえぎ、住みなれた土地を追い出される庶民はその一方的な被害者であります。
 国民本位の実効ある土地税制の改革を行う場合、この加害者、被害者の論理に立ち、この間の地価暴騰で巨額の含み益を得た加害者には適正な土地保有税を課すとともに、被害者には固定資産税を含む保有税を軽減することこそ必要であります。
 政府提出の地価税法案は、確かに、土地の資産としての有利性を減殺することで、土地投機の防止、資産格差の縮小、地価引き下げなどを目的としています。しかしながら、以下のとおり、地価暴騰をつくり出した加害者を免罪し、被害者にも増税を押しつけており、これではその目的は達成できません。
 第一に、大企業、大土地保有者に対する幾重もの軽減措置が手厚く施され、骨抜きされていることであります。税率は、当初予想の〇・五%ないし一%から〇・三%、初年度〇・二%に大きく後退しました。また、一平米三万円以下の土地を非課税にし、さらに、三万円を超える土地についても、三万円の単価控除を認めた上、地価税額を損金算入する措置までとっています。
 これにより、例えば新日本製鉄の場合、税率一%で地価税額が三百億円だったのが、初年度の税額は三十億円、さらに損金算入で、実際の税負担額は半分の約十五億円に減ってしまうと見られています。これではだれが見ても全くの骨抜きであり、当の政府税調土地税制小委員長が、大山鳴動してネズミ一匹、期待外れだと評しているのも当然です。
 第二に、その反面、地価高騰の一方的な被害者である中小企業、商店、都市農地に対する配慮が全く不十分な点であります。中小企業には十五億円の基礎控除がありますが、東京二十三区、とりわけ山手線内の中小企業者は相当数が課税対象に入り、三大都市圏、政令都市の中小企業者の約二割弱が課税されます。また、農地は非課税とされましたが、三大都市圏の特定市の市街化区域内農地等は五年後は課税となります。
 以上のような政府提出の地価税法案の問題点を取り除き、真に実効ある土地保有税制とするため、必要な範囲で修正を行うことは緊急の課題であります。
 これが我が党が本修正案を提案する理由であります。
 次に、修正案の概要について御説明申し上げます。
 まず、大企業、大土地保有者に対し、真に実効ある課税を行うため、第一に、地価税の税率を一%に引き上げ、初年度も同じ税率としております。第二に、非課税とされる土地等のうち、一平米当たりの評価額が三万円以下の土地等の規定を削除することとしています。第三に、基礎控除のうち単価控除方式を定めた規定、すなわち、一平米当たりの価額が三万円を超える土地等の面積に三万円を乗じた金額の規定を削除しています。そして第四に、地価税額を所得税、法人税の計算上損金に算入することは認めないこととしています。
 次に、中小企業者の保有する土地等を非課税とするため、基礎控除のうち、資本金一億円以下の中小法人等に対する十五億円の基礎控除を二十五億円に引き上げることとしています。また、農地はすべて非課税としています。これにより、中小企業の所有地のほとんどと農地をすべて非課税にしようというものです。
 以上が地価税法案に対する我が党の修正案の主な内容であります。
 何とぞ御審議の上、御賛同賜りますようお願い申し上げます。
#57
○平沼委員長 これにて修正案の趣旨の説明は終わりました。
    ─────────────
#58
○平沼委員長 これより原案及び修正案を一括して討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。佐藤恒晴君。
#59
○佐藤(恒)委員 私は、日本社会党・護憲共同を代表いたしまして、ただいま議題となりました地価税法案について、賛成の立場から討論を行います。
 近年の地価の異常な高騰は、我が国の社会経済に深刻な問題を生じさせており、土地問題の解決は、我が国にとって最大かつ緊急課題の一つであります。
 本来、居住や業務のため、あるいは公共基盤整備のため有効に利用されるべき土地が資産保有の手段に利用され、そして、投機の対象となっていることが合理的な地価の形成を妨げている一番の要因であります。この背景にあるのが、土地ほど有利な資産はないという土地神話があるからであります。
 一昨年の十二月に制定された土地基本法においても、土地についての理念が定められており、その趣旨からも、資産としての土地に対する課税の適正化を行うことが求められ、土地神話の打破が焦眉の急となっております。
 土地問題は、現在及び将来において解決しなければならない最重要課題であり、一時的またはその場しのぎの地価対策や土地供給対策ではなく、中長期的視点に立った地価の異常な高騰の抑制、さらに、地価の引き下げをなし得る抜本的な政策体系を確立する必要があります。
 そのための施策として、土地政策に対する補完的な役割でしかなかった税制面において、有効な政策として位置づけられる本地価税法案は、土地神話の打破という政策目標に一歩近づけるものとして評価できます。しかしながら、税率が〇・三%、初年度においては〇・二%と低いことに加え、基礎控除の額が十億円と高く、予定されていなかった一平米当たり三万円の基礎控除の導入は、著しくこの税制の効果を後退させるものであります。しかも、非課税の範囲も拡大され、特に社宅に対する課税が行われないことは、現在議論されている所得以外の所得に対する課税、すなわちフリンジベネフィット課税議論を後退させるものであります。
 以上の問題点を指摘しつつも、地価税の創設の趣旨に照らし、今後の地価の動向を勘案し、機動的、弾力的に見直しを行い、再び地価の高騰のうかがえる事態が生ずれば果断に税率、基礎控除等を見直し、地価税に期待されている土地神話の打破の役割を全うさせるとの答弁もあり、地価税に賛成することとしたものであります。
 我が党は、引き続き地価引き下げの政策展開に強い意思のあることを表明して、私の賛成討論とするものであります。
 なお、ただいま提案のありました共産党の修正案には反対であることを付言して、終わります。(拍手)
#60
○平沼委員長 日笠勝之君。
#61
○日笠委員 私は、ただいま議題となりました地価税法案に対し、公明党・国民会議を代表し、賛成の討論を行います。
 土地問題の解決には、申すまでもなく、土地利用計画、金融、税制等の多角的な観点からの対策が必要であります。とりわけ、税制が主役の一つとして、その役割を担うべきことは当然だと考えるものであります。
 今回の土地税制の改正の目的は、投機等による異常な地価高騰を許した一因である土地の資産としての有利性を増長している税制の是正、すなわち、保有課税、譲渡益課税の改革にあり、このため、地価税の創設、租税特別措置及び地方税の改正を行うというものであります。譲渡益課税の強化あるいは市街化区域内農地への宅地並み課税、相続税猶予制度の廃止等については、我々の年来の主張におおむね沿うものであり、我が党は、租税特別措置法、地方税法の両法案に対し、賛成したところであります。
 また、今回の税制改正の眼目となる本地価税法案についても、その創設の趣旨は評価するものであります。しかし、実効性の点で疑問が少なくないことも、あわせて指摘せざるを得ません。具体的には、税率、基礎控除、課税・非課税・軽減特例の線引き等々、審議の過程を通じ、これらの点についてただしてきたところであります。その意味から、本法案を一層充実したものとするために、総合的な土地対策の推進、見直し規定、公的土地評価の適正化等について、政府に対し、特段の努力を求めるものであります。殊に三千億円から四千億円の税収が見込まれることから、この使途については、我々の長年の主張であります家賃補助・控除制度適用に資するように強く要望するものでもあります。
 国税として保有課税を創設することは、地価対策の端緒を開くものであり、一歩前進として評価いたします。この地価税の創設については、一部に反対の意向もあり、もし本法案が廃案となれば、地価引き下げが危惧される結果となるとともに、土地神話打破の一つの柱としての土地税制体系の一角を欠くこととなり、制度上、不備となることは明らかであります。本法案が廃案となることはどうしても避けなければなりません。私は、今回の一連の土地税制の改正によって、税制の仕組みとしては体制が整うものであると考えるものであります。
 以上、本法案に賛成する主な理由を申し述べました。
 最後に、日本共産党から提出されました修正案については反対することを表明し、討論を終わります。(拍手)
#62
○平沼委員長 正森成二君。
#63
○正森委員 私は、日本共産党を代表いたしまして、政府提出の地価税法案に反対、我が党提出の修正案につき賛成の討論を行います。
 政府提出の地価税法案に反対する第一の理由は、地価暴騰をつくり出した加害者を免罪している点であります。
 すなわち、大企業、大土地保有者に対しては幾重もの軽減措置が手厚く施され、骨抜きされています。税率は〇・三%、初年度〇・二%に大きく後退しました。また、一平米三万円以下の土地を非課税にし、さらに三万円を超える土地についても三万円の単価控除を認めた上、税額を損金算入する措置までとっています。
 これにより例えば新日本製鉄の場合、税率一%で地価税額が三百億円だったのが、初年度の税額は三十億円、さらに損金算入で実際の税負担額は半分の約十五億円ほどに減ってしまうと見られています。これではだれが見ても全くの骨抜きであります。
 反対する第二の理由は、地価高騰の一方的な被
害者である中小企業、商店、都市農地に対する配慮が全く不十分な点であります。
 中小企業には十五億円の基礎控除がありますが、東京二十三区内の中小企業者は相当数が課税対象に入り、三大都市圏、政令都市の中小企業者の約二割弱が課税されます。また、農地は非課税とされましたが、三大都市圏の特定市の市街化区域内農地等は五年後は課税となります。
 我が党の修正案は、以上の政府提出の地価税法案の問題点を取り除き、真に実効ある土地保有税制とするため、必要な範囲で修正を行うものであります。
 大企業、大土地保有者に対する骨抜き課税の数々を是正し、真に実効ある課税を行うため、税率を一%に引き上げ、一平米当たりの評価額が三万円以下の土地等の非課税規定、基礎控除のうちの単価控除方式を定めた規定を削除するとともに、地価税額を所得税、法人税の計算上損金に算入することは認めないこととしています。
 さらに、中小企業者の保有する土地等を非課税とするため、基礎控除のうち、資本金一億円以下の中小法人等に対する十五億円の基礎控除を二十五億円に引き上げることとしています。また、農地はすべて非課税としています。これにより、中小企業の所有地のほとんどと農地をすべて非課税にしようというものです。
 我が党の修正案を成立させることでこそ、国民本位の土地保有税となると確信するものであります。
 以上で私の討論を終わります。
#64
○平沼委員長 中井洽君。
#65
○中井委員 私は、民社党を代表して、ただいま議題となっております地価税法案に対し、賛成討論を行います。
 我が国は世界に冠たる経済大国となりましたが、国民の生活はこれに見合う豊かさが感じられません。民社党は、国民が経済力にふさわしいゆとりと潤いのある生活を送れるよう、生活先進国の建設を主張してまいりました。その中でも、地価高騰でマイホームの夢を打ち破られたサラリーマンを救済するため、土地住宅対策を最重要課題として、これに真摯に取り組んでまいりました。土地税制の抜本改革、土地本位の金融構造の是正、都市計画の再構築、これらが三位一体となって有機的に組み合わされてこそ、初めて地価を大幅に引き下げ、勤労者に快適な住宅を与えることができると確信いたします。地価税の創設は、その一環として一歩前進だと考えます。
 しかし、地価税は新税であり、納税者数や税収はどうなるか、本当に地価の引き下げに資するものなのかなど、不透明な部分も少なくありません。法案では五年後に見直すこととなっていますが、地価の動向などを見きわめつつ、最初の見直しは緊急措置として、三年を目途に行うよう提言するものであります。
 また、地価税の導入に加え、固定資産税も評価がえが厳正に行われることとなりますが、二つの税制が有機的に結びついて有効な土地対策となるよう、重ねて望むものであります。
 いずれにせよ、地価税創設は土地住宅政策の序盤にすぎず、勤労者に快適な住宅を供給するという本来の目的を放てきすることなく、土地問題にこれまで以上に真剣に取り組むことを求めるとともに、特に地価税は増収を目的としたものではなく、その税収を所得税、法人税減税及び住宅対策に充てるべきであります。
 本法案は、国民の土地対策に対する期待の大きさの割に効果の少ない、内容に議論の多い法案であります。また、新税法案でもあります。我が党は、それだけに十分な議論をと主張し続けてまいりました。本日、総理大臣も委員会に出席できず、議論を尽くした思いを持たずに審議を終えることを大変残念に思うことを一言つけ加え、日本共産党の修正案に反対を表明をして、賛成討論を終わります。(拍手)
#66
○平沼委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ─────────────
#67
○平沼委員長 これより地価税法案について採決に入ります。
 まず、正森成二君提出の修正案について採決いたします。
 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#68
○平沼委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。
 次に、原案について採決いたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#69
○平沼委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ─────────────
#70
○平沼委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、田中秀征君外四名から、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党及び進歩民主連合の共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を求めます。中村正男君。
#71
○中村(正男)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、案文を朗読し、趣旨の説明といたします。
    地価税法案に対する附帯決議(案)
  政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
 一 土地基本法の基本理念を踏まえ、土地に対する適正かつ公平な税負担の確保を図りつつ土地政策に資する観点から、土地の資産価値に着目した地価税法は土地税制の重要な柱と位置付け、より望ましい土地税制を確立するための不断の努力を続けること。
 一 地価税については、その創設の趣旨に照らし、今後の地価の動向等を勘案しつつ、機動的、弾力的に検討を行っていくとともに、地価高騰等地価の激変のうかがえる事態が生じた際には、総合的土地対策と相まって適切に課税対象、税率等を見直し、本税に期待されている役割を全うすること。
 一 前項の検討は、地価税創設による土地等の時価に対する影響等も踏まえ、最初の検討をこの法律の施行の日から、三年を目途にできるだけ早期に行うよう努めること。
 一 地価税の課税の基準となる相続税評価の水準等については、公的土地評価の均衡化、適正化の観点を踏まえ、平成四年分の評価替えに当たり、所要の適正化を行うものとすること。
 一 地価税の創設に伴う増収分の使途については、所得課税の減税、土地対策等に配慮しつつ、平成四年度税制改正・予算編成時においてその具体的内容について検討すること。
 一 土地対策の実効性を高めるため、土地税制に加えて、総合的な国土利用政策、都市計画上の土地利用規制等の活用、投機抑制のための土地取引規制及び土地関連融資規制、土地に関する情報の整備、その他の施策を整合性を持って推進すること。
以上であります。
 何とぞ御賛成賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
#72
○平沼委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
#73
○平沼委員長 起立多数。よって、本案に対し、附帯決議を付することに決しました。
 本附帯決議に対し、政府から発言を求められておりますので、これを許します。橋本大蔵大臣。
#74
○橋本国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨に沿って十分配慮してまいりたいと存じます。
    ─────────────
#75
○平沼委員長 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員
会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり]
#76
○平沼委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。
    ─────────────
    〔報告書は附録に掲載]
    ─────────────
#77
○平沼委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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