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1947/11/04 第1回国会 両院協議会・合同審査会等 両院協議会会議録情報 第001回国会 両院法規委員会 第7号
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1947/11/04 第1回国会 両院協議会・合同審査会等

両院協議会会議録情報 第001回国会 両院法規委員会 第7号

#1
第001回国会 両院法規委員会 第7号
昭和二十二年十一月四日(火曜日)
    午後二時十八分開議
 出席委員
   委員長 樋貝 詮三君
   理事 松澤 兼人君 理事 降旗 徳弥君
   理事 松村眞一郎君 理事 藤井 新一君
      原 彪之助君    高橋 英吉君
      中井 光次君    新谷寅三郎君
 委員外の出席者
        衆議院法制部長 三浦 義男君
        参議院法制部長 川上 和吉君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 日本國憲法施行の際現に効力を有する命令の規
 定の効力等に関する法律の一部を改正する件
 國会議員の兼職禁止に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(樋貝詮三君) これより法規委員会を開会いたします。
 本日は、お手もとに配付いたしました研究事項と題する議案を用意いたしておきましたが、それは二つの部からなつておりまして、前の方のページに一から九まであげてありますのは一般法令関係の事項であります。それから第二ページのあげてありますのは國会法関係の委員会等を中心といたしました第一から第十四までの諸種の事項であります。これについて、その原案の趣旨の御説明申し上げ、そうして御檢討を願うポイントをつかむようにしていただきたい。そうして続いてそれを具体的に研究もし、意見も固めていきたいという考えをもつております。まず一般法令関係の方から御説明申し上げることにいたします。
#3
○参議院法制部長(川上和吉君) 私から便宜この研究事項につきまして、簡單に御説明を申し上げます。便宜一般の法令関係と國会関係法規にわけたのでありますが、関連をいたしまするし、また必ずしもわけ方はきつちりといつていないかもしれませんが、大体先般のこの席上でお述べになりました御意見によりまして、なお若干思いついた事項を補足して書き上げたのでありますが、これも当委員会として御研究を願う問題はまだまだあると思います。またこのうちにも必ずしもそれほど問題にならぬ点もあろうかと思いまするが、一應羅列的に問題をあげてみたのであります。
 簡單に御説明を申し上げますると、初めの一般法令関係の、一の委任命令の限界という問題は、新憲法によりまして、政令なり、命令でどの程度の事項が規定できるか。帝國憲法時分の、法律と大権事項というわけ方と違いまして、國会の立法を中心にいたしていきまする際に、政令なり、命令に委任し得る限度、どの程度のものが委任し得るかという点が、國会の審議の上におきましても、いろいろと問題になつておりまするし、政府から提出せられる法律案につきましても、必ずしも現在のところ、まだこの委任命令の限界をどの程度にすべきかということがおちついておりません。この点につきまして御研究を願うことが適当ではないか、こういう意味であろうと思います。
 それから第二番目の、昭和二十一年法律第七十二号に基き新たに制定を要する法律の問題であります。これは二十一年法律第七十二号によりまして、法律をもつて規定を要しまする事項で、從來勅令ないし命令をもつて規定しました事項は、この十二月末まで効力を有しまするが、爾後自然に効力を失うことに相なつております。從つてそうした勅力命令のうちで、法律に移しませんければならぬ事項は、今年中に法律に移す必要があるわけであります。この問題が御研究を願う一つであろうと思います。この七十二号に基いて新たに制定を要する法律につきましては、先般内閣の法制局長官の説明もありましたが、その際の説明に基きましての、内閣として一應研究いたしておりまする整理を要する命令、及びこれが措置方針の一應の案をお手もとに御参考に差上げておいたわけであります。このほかにまだたくさん命令があるようでありまして、それらは特に取上げませんければ自然失効に相なる、こういうことになるわけであります。
 なお申し落しましたが、さつきの一の委任命令の限界の点につきましても、これは衆議院の法制部の方で、一應御研究を願う資料として、御参考に印刷して御配付申し上げたようなわけであります。
 それから三番目の法令の制定の改廃に関する請願の取扱いの問題であります。これは現在両院に請願がたくさん出ております。このたくさんの請願のうちで、法令の制定改廃に関する請願も少くないようでありますが、これらにつきましては、これまた帝國憲法の時分と違いまして、國会が唯一の立法機関と相なりました以上、法令の制定改廃の請願を、ただ從來のような取扱いでよろしいかどうか。それを可とする以上は、國会としてさらに突き進んだ処置をとる必要があるのじやないか。これらの点について、法令の制定改廃に関する請願についてはどういうふうな考え方をいたすべきかという問題があるわけであります。この点についての御審議を願つたらどうかという点であります。
 それから四は、政令に委任し得る罰則の限度に関する法律の制定の問題でありますが、これは憲法によりまして、政令には特別の委任のない限り罰則を設けないことに相なつたのでありますが、そうした特別の委任の場合に、罰則をどの限度にすべきかということの、一般原則をきめておくことがよいかということが問題でありますし、もしきめることが適当であるとすれば、それをどうするかという点が問題になろうと思われるのであります。その問題があるわけであります。
 次に五の、公務員の國民選任権の問題でありますが、これも先般この席上で出ましたように、憲法によつて國民は廣く公務員を選任しまた罷免する権利をもつておるわけであるますが、これをいかに具体的に法令の上に表わしていくか、現在新憲法後の制度がその憲法の精神にふさわしいかどうか、また今後どうすべきかという点についての問題があるわけであります。それを御檢討願う問題であります。
 それから六は、農地問題の憲法適合性の問題でありますが、これは農地改革の問題の途上、その憲法適合性につきましては、世上いろいろの議論もあるわけであります。この点につきまして当委員会として問題を取上げていつたらどうかという点であります。
 それから七番目は、官吏の臨檢檢査権の問題でありますが、これは具体的に現われましたのは、経済査察官の臨檢檢査の問題が新憲法の規定に適合するかどうかという点につきまして、両院の委員会におきまして問題に相なつておるのでありますが、これはひとり経済査察官の問題だけではなくして、いろいろこうした規定が法令中にもあるのであります。今後これをいかに考えるかという問題がまた一つ問題であろう、こういう意味であります。
 それから八は、公務員の人事に関する両院の権限の問題でありますが、これは公務員の選任につきまして、各種の委員あるいは官吏の人事の任免につきまして、國会の同意を要する、あるいは各議院で選挙をするという相当数の制度があるのでありますが、この点につきまして両院の権限が必ずしも対等に相なつておりません。この点につきましていろいろと問題も出ておるようでありますが、こうしたことも一應問題になり得るのであります。こういうことであります。
 それから九番目は、これは法規委員会として仕事を進めていくにつきまして、基礎資料として、現行法令が非常に複雜な実情に相なつておりますので、法令輯覽を常にその現状を把握するように編纂するということをやつていかなければならぬという問題であります。
 なおこのほかにもいろいろと問題があろうと思いますが、先般來、また現在國会において問題となつております事項を、多少思いつきに取上げましたようなわけで、本日の会合におきましては、この一般法令関係としては、一の委任命令の限界の問題と、二の法律七十二号に基いて新たに制定を要する法律の問題につきましては、國会法規関係の他の問題と併せて御協議を願う予定に相なつておりますので、一、二の問題につきましては、先ほど申しましたように、参考資料を両院の法制部で整理をいたしまして、お手もとに配付しているようなわけであります。きわめて簡單でありますが、この問題を羅列しました趣旨を一應御説明申上げました。
#4
○委員長(樋貝詮三君) ただいまのにちよつと補足いたしますが、一と二は、実は二の問題に関連しまして、第一が実際においては問題になつてきたのであります。あの法律七十二号は二つのことを含んでおりますが、その中の第一條の一項と二項でありましたか、それに関して年末までに問題を解決しなければならぬ。言いかえればもとの勅令今度の政令をみな法律にしてしまえばいいわけでありますが、それが実際においてはできないだろうという見透しのようですが、そうすればあの委任の規定、また読みかえの規定というものがみな拒否されるということになれば、今まで政令すなわち読みかえ政令で動いておつた規定が全部なくなることになるのですが、それは非常に困る事情になるようなわけで、この問題は当面の問題としてやはり考えなければならない問題と思つております。そのほかの問題よりもつと緊急性をもつたような問題になつておりますので、特に御研究を願つたらと思いますし、それから運営委員会の方で、これがどのくらい進行しているかわかりませんが、研究されているようであります。これらがほかのものよりも先に研究せらるべきものでないかというように考えております。皆さまの御考慮を願いたいところであります。
 なお第二の國会法規関係の方も原案の説明を求めることにいたします。
#5
○参議院法制部長(川上和吉君) これも衆議院の法制部と共同作業でやつたのでありますが、一應便宜私から御説明を申し上げます。國会の法規の関係でも、第一回國会の進行するにつれまして、いろいろと問題が出てまいつております。これもその事例にすぎないのでありまして、この他にもまたいろいろあろうと思います。これは多外國会法の順序によりまして、一から十四までを整理してみたわけであります。
 一は、参議院の緊急集会に関する事項であります。参議院の緊急集会につきましては、憲法國会法に若干の規定があり、参港院緊急集会規則が参議院の議決できまつておりますが、先般参議院の緊急集会規則を議決されます際にも、中にはどうもこれは法律事項でないか、参議院の規則できめるのは適当でないじやないかというような御議論の出た点もあるようなわけでありまして、將來國会法の改定等の場合には、参議院の緊急集会に関する規定をさらに再檢討を願う必要がある、かような意味で一應問題になるわけであります。
 それから第二番目の、議員の兼職に関する事項でありますが、両院の議員の兼職につきましては、御承知のように、國会法第三十九條に規定がありまして、内閣の委員その他に就任せられる際には、議院の議決を要するということに相なつているわけであります。しかるに、昨今この兼職の問題がもう少し廣い視野において取上げられる必要があるのじやないかということから、この兼職を禁ずる範圍をさらに廣くする必要があるのじやないかという議論が出ているようでありまして、これもきわめて重要な問題といたしまして御審議を願う必要がある、かように考えております。
 それから第三番目は、常任委員会の整備に関する事項でありますが、常任委員会の増減あるいは併合等が当委員会の重要なる職責に相なつておりますことは、先般來御議論のあつた通りであります。これも本日特に國会法規関係の中で、まず取上げて檢討しようということに本なつておりましたので、この常任委員会の点につきましては、両院の法制部でお手もとに若干の資料を差上げておいたわけであります。参議院の方からは、第一囘國会開会後の各委員会取扱いの件数を表にして差上げておいたのであります。衆議院の法制部の方から常任委員会の個々につきまして具体的に問題になつております事項を御参考に差上げておるようなわけであります。いずれもきわめて御参考の案でありまして、これらをもとにしまして御審議を願いたいと存ずるのであります。
 第四番目は、議院運営委員会と両院法規委員会の権限協定及び相互連絡に関する事項、これも先般この席上に出ました御意見によつたのでありまして、運営委員会との関係が、現に具体的にも問題になつておる点もあるようなわけでありまして、一般的にこれをお考えを願うという点であります。
 それから第五番目は、委員会の定足数に関する事項、これもきわめて大事な問題でありますが、現に委員会の開会が定足数のために実際上なかなか開会ができないという実情にあるのでありますが、これを從來の経過に徴して、いかに考えていくべきかということも一つの問題であろうと考えます。
 それから第六番目に、委員会の連合審査に関する事項でありますが、これは特に参議院におきまして、二つ以上の常任委員会が連合審査会をつくります場合に、その連合審査は單に審査の過程において連合するだけであつて、採決をする場合には当初付託された委員会のみが採決をするという現在の行き方がよろしいかどうか。連合審査である以上、採決まで連合してやるべきでないかという意見があるわけでありまして、この点につきましての國会決の解釈ないし今後の國会法の改正、また改正する必要があるか、現行がよろしいかという点もさらに一應御檢討を願いまして、御審議を願う必要があるのでないかと思うのであります。
 それから七番目の、法案の先議区分に関する事項でありますが、これは憲法、國会法の建前は、衆議院、参議院いずれに法案を提出するも差支えないのでありますが、第一囘國会の開会後の実情はほとんど全部が衆議院の先議になつております。実際の審議上は参議院も予備審査の制度がありまするために差支えありませんようなものの、現在のようなほとんど全部衆議院の先議ということが、はたして適当であろうかどうかという点につきましては、よほど研究の余地があるのであります。二院制の趣旨から申しまして研究の余地があるのでなかろうか、この点につきましても御論議を願う必要があるのであります。
 それから八番目は、提出案の説明に関する事項という表題でありますが、これは法律案その他の議案が提出されまする場合に、現在ほとんどすべての法律案及び議案は、常任委員会に付託されまして、常任委員会において説明がされるのであります。これを少くとも重要法案につきましては、本会議において説明をするという行き方をとるべきではないかというような御意見があり、この点につきましても実際の取扱いでなしに、法規的に問題を解決すべきではないかというような御意見もありますので、この点も御研究を願う一つの題目にしたわけであります。
 それから九番目は、議員提出案についての予備審査に関する事項でありますが、政府提出の法律案につきましては、予備審査のことが國会法に揚げられておるのであります。議員提出案につきましては、議院規則に予備審査に関する規定はありまするが、國会法の中にはないのであります。この点が政府提出案と議員提出案とさような区別をいたすのがよろしいかどうか。これも國会法審議にさかのぼつて御議論を願う必要があるのではないかということで、問題に掲げてみたのであります。この辺はいずれも將來の國会法の改正の問題でありまして、必ずしも今ただちにどうこうという問題ではないと思いまするが、國会法改正の場合に問題になる一つの事項であろう。かような意味で掲げてみたのであります。
 十番目も同様の意味でありまして、法律案の審議の期限につきましては、第一回國会が非常に長期にわたりまする関係上、開会の一番最初に提出された法律案で、今なお議決に至らないものが相当あるのでありまするが、そういうような形がはたしてよろしいかどうかという点も、さらに檢討する余地があるのじやないかという意味合いにおきまして、全部の法律案というわけではありませんが、特殊の案件につきましては議決期限につきまして、何らかの考慮を拂う必要があるという意味合いにおきまして、問題を提供したわけであります。
 それから十一番目は、最高裁判所職員の國会出席に関する事項でありますが、現在の國会法では、國務大臣、政府委員、それから会計檢査官なり会計檢査院の職員は國会に出席して説明し得ることに相なつておりまするが、最高裁判所の職員は國会に出席し得ない形に相なつておるのであります。ところが今度の新憲法の三権分立の精神によりまして、最高裁判所の予算は特殊独立の形に相なつておりますので、最高裁判所の方でも積極的に國会に出席して説明するような制度にしてもらいたいということについて、事務当局にも相談があるのであります。会計檢査院と趣きは異にしておるのでありまするが、これも問題であろうと思われるのであります。この点は特に最高裁判所の方から相当積極的にいろいろ御相談があるのでありまして、適当な機会に御研究を願う必要があるのではないか、かように考えるのであります。
 それから十二番目に、請願の処理方法に関する事項でありますが、請願の処理が國会の機能の発揮上きわめて重要なものでありますることは申し上げるまでもありませんが、新國会の成立後、從來以上に請願の件数が非常に多くなつておるのであります。しかも委員会がこの請願の処理のために、相当忙殺されるようなことに相なつておりますが、これを最も有効に適切にやるには、今までのやり方でよろしいかどうかという点も、さらに御檢討願う必要がある、かような意味で問題を提供してみた次第であります。
 それから十三の、両院協議会に関する事項でありますが、これも新憲法の制定または國会法の審議途上にも幾多の問題が出たのでありまするが、これは第一回國会開会後むろんまだ活用されておりません。しかしながら國会を開いてみた後の経驗によつて、憲法なり國会法の審議の際の論議を、さらにいま一應檢討してみる必要があるのではないか、かような意味合において、一つの問題になろうと思われるのであります。
 それから十四番目は彈劾裁判所の構成に関する事項でありますが、彈劾裁判所の構成は、御承知のように、訴追委員を衆議院議員の中から出す、裁判官は衆参両院の議員から出すということに相なつておりますが、この形がよろしいかどうかという点が、先般の彈劾裁判に関する法案の審議の際にも問題になつたようでありますが、これも將來の問題として一つの問題であろうというような意味で取上げてみたのであります。
 以上のように比較的急を要する問題もありますし、また將來問題の際に併せてお考えを願う問題もあろうと思いますが、一應國会法規の関係につきまして問題になると思われますものを取上げてみたのであります。先ほど申しましたように、常任委員会に関する事項は、やはり檢討してみようというお話でありましたので、お手もとに別に資料を差上げておいたわけであります。なおこれに関連をしまして、資料の中に法規委員会の事務機構でありますところの、両院の法制部の機構の問題につきまして、現在両院の議院運営委員会においても問題になつておるのであります。そこで参議院の法制部におきましてお配りをしようと思つております資料を、御参考に御配付をいたしておきました。「國会の法制、調査機構の拡充整備方針について」という参考案であります。それから法制部の機構につきまして、たくさんな表になつた参考案がありますが、これはいずれもごく御参考の案でありまして、今こういうことにつきまして問題になつておる運営委員会の審議の際の事務局としての参考案として、ごらんを願いたいと存ずるのであります。当委員会におきましても、この点につきまして御檢討を願いまして、運営委員会と相まつて、問題の解決に資していただきたいと考えるわけでありまして、さような意味合いから御参考に配付をいたしたようなわけであります。以上簡單に御説明申し上げます。
#6
○委員長(樋貝詮三君) 御質問がありましたらこの際伺つておきたいと思います。
#7
○新谷寅三郎君 今の御説明の中にありました法制部、調査部の機構拡充ということであります。参議院の方の案は一應これでわかるのでありますが、衆議院の方でも運営委員会で同じように取上げておるように伺つております。國会としまして、衆議院と参議院と併立して法制部、調査部というものを置いた方がいいのか、両院一本でよろしいのか、その辺も檢討する余地があると思いますけれども、衆議院の方に何か草案のようなものがありますれば、この委員会に出していただきまして、両方併せて研究してみたいと思います。
#8
○委員長(樋貝詮三君) 衆議院の法制部はどうしておりますか。
#9
○衆議院法制部長(三浦義男君) ただいまのお話の点は、衆議院の運営委員会におきまして取り上げられておりまして、一應法制部の拡充問題というような問題としまして、各党において研究して、その案をもちよつて、さらに運営委員において研究をしよう、こういう経過になつております。それは社会党から一應案が出ておりますが、その案をこの次のときにお手もとに配付してよろしいと思つております。
#10
○松澤兼人君 ただいま説明を聽きまして、大体差迫つた問題として考慮しなければならない事柄がわかつたわけですが、これによりますと一般法令の関係では法律と政令の問題がきわめて重要だし、これは期限附であります。至急この点に対して両院法規委員会の態度なり、あるいは決定なりを見まして、それぞれ手続をしたいと思いますし、國会関係の問題では、常任委員会の整備ということをもう一度やつてみて、何か案ができましたら、至急に議院運営委員会と連絡しまして、國会法なりその他常任委員会に関する法律規則の改正の勧告をしたらどうか、こう思うわけでありまして、この二つのものを何とかもう少し掘り下げて研究するようなお取計らいを願いたいと考えております。
#11
○委員長(樋貝詮三君) 承知いたしました。ほかの委員の方にもお諮りいたしますが、当面の問題としてはその二つが一番急かと思いますので、大体この次の会ぐらいに、問題の全貌とまでは申せぬでも、荒筋のところを案にこしらえまして、御手もとへ配付して御審議願うようにいき得るかと思いますから、でき次第に御提案することにいたしますので、御審議を願います。
 なお問題をはつきりするために、昭和二十二年法律第七十二号のどこが問題になつておるかということを申し上げたいと思います。第二條の第二項であつたと記憶しておりますが、今までの法律で――新憲法前に法律でありまして、法律の中に勅令とあるのは政令と読み替えるものとすという規定がありますが、それがむしろ問題になつたようであります。從來の法律が勅令をもつてこういうことを規定する、こういうことであつたのを、政令をもつて規定するというふうに読み替えられるわけですが、そうなるとちようど今まであつた独立命令のようなぐあいに、この規定で、政令でいろいろな権利義務に関することを書いてもいいのだというふうに読めるというので、これを直さねばいかぬということが問題の中心になつたように聞いております。それに対しては、勅令とある言葉を、どんな場合においてもこれを政令と読んではいけない、憲法上それは違反である、こういうふうに規定をしろというような要求がある方面にあるやに聞いておりますが、一体その必要があるかどうかということが問題のようであります。第一條でみな今までの命令で法律事項を規定したものは、法律と同樣の効力を有すると規定されておる。第二條に、今申したような読み替えがなされるのでありますが、問題の中心が第一條にあるのじやなく、むしろ第二條の読み替えの方にあるようであります。少々問題が私らの考えていることとは食い違つておるように思うのですけれども、しかしそういうふうな非常に強い意見がありまして、何とかこれに手をつけなければならぬという実態であるように聞いております。そこで二條の読み替えの点も御考慮に入れて御研究願いたいというわけであります。
#12
○藤井新一君 この問題については去んぬる日、衆議院の議院運営委員会においてこれを審議しておるということを聞きましたが、その経過過程はどうなつておりますか。
#13
○衆議院法制長(三浦義男君) ただいまの点に関しましては、今お手もとにあげました、日本國憲法施行の際現に効力を有する命令の規定の効力等に関する法律の一部を改正する法律案という中に、「第二條に次の一項を加える。前項の規定に基いて、日本國憲法の規定によつて政令に委任することのできない事項につき、政令を発することがあつてはならない。」「附則、この法律は、公布の日からこれを施行する。」この間衆議院の運営委員会におきましては、ただいま委員長からお話のありましたような問題がありましたので、取上げられまして、一應この案に決定をいたしまして、この案を関係方面に提出してあるのであります。これにつきましてまだ最後の決定を得ておりませんので、そのままの状態に現在はなつておるのでありまするが、一應かような案で進んでおります点を御了承願いたいと思います。
#14
○委員長(樋貝詮三君) ちよつと私見を申し添えておきますが、どうもこの案は問題の核心に遠ざかつておるような感じがするのでありまして、これらの点も御檢討願つたらどうかて思つております。
#15
○衆議院法制部長(三浦義男君) ただいまの点に関しまして、一應第二條の問題では、勅令を政令と読み替えますれば、当然このままの解釈では読み替えるだけの問題であつて、政令の効力が法律事項で規定できる、さらに現在法律になつておるのを政令によつて変更できるというようなことまで廣汎に権限が授権されたものでないということは明らかなのであつて、その意味におきましては、ただ政令に委任することのできない事項については、政令に委任したものと解釈されてはならないというような解釈規定でもいいのでありますが、なお問題がこの中に、先ほど申しましたように政令と読み替えることによりまして、法律事項を同時に変更し得るというような実際の解釈をとつておる人もあるようでありますので、お手もとにあげましたような案といたしまして、それらの点の疑問を一掃することになつたわけでございまして、これらの点に関しましては一應運営委員会においては進んでおりますが、法規委員会において御意見等がありましたならば、御審議願いたいと思つております。
#16
○藤井新一君 全体的に総括してみると、松澤委員が委任命令の限界と三番目の國会法規関係の常任委員の整備に関する事項、この二つを取上げて、次に議題すべきことを大体提議しておりますが、その國会法規関係の第二項の問題が重大な問題であつて、これもこの前に非公式に懇談的に話をしてあるのですが、本参議院の議院運営委員会でもこれが問題になつておるのです。それについては一應われわれが檢討をしてみる必要があるのです。少くともわれわれは議員の権威を高め、議員の將來性を考える場合には、やはり専心に議員であり政治家であるということが必要であります。このことについては、法規委員が一つの法典をつくつて両院に示唆するか、あるいは議院運営委員会において、このことに関して一つの申合せをするかということが必要と考えるのであつて、とりあえず衆議院、参議院における現議員の履歴を調べて、どういう職にあるかを一應ここに報告していただいたら、研究材料としてまことに結構と考えているわけであります。
#17
○委員長(樋貝詮三君) よろしうございます。それは法制部の方に注文しまして調べてもらうことにいたします。この次の機会にお手許に配付いたします。
#18
○松澤兼人君 ちよつと藤井委員に質問したいのですが、差支えの所があつたら速記をあとで直してもらうのですけれども、参議院の議院運営委員会で問題になつたというのは、そのリソースはどの辺から來たのですか。
#19
○委員長(樋貝詮三君) 速記を止めて‥‥。
#20
○委員長(樋貝詮三君) 速記を始めて。藤井委員からのお話の点につきましては、とくと研究する必要があると思いますので、次会に都合のつく限り淺沼運営委員長と木内運営委員長とにおいでを願つて、この事情を承つてまた対策を考えることにいたしたいと思います。
 本日はいろいろの事情もありますので、これにて散会いたします、
    午後三時二十分散会
ソース: 国立国会図書館
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