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1990/10/12 第119回国会 参議院 参議院会議録情報 第119回国会 本会議 第1号
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1990/10/12 第119回国会 参議院

参議院会議録情報 第119回国会 本会議 第1号

#1
第119回国会 本会議 第1号
官報号外
平成二年十月十二日
第百十九回国会
参議院会議録第一号
平成二年十月十二日(金曜日)
   午前十時三分開議
    ━━━━━━━━━━━━━
#2
○議事日程 第一号
  平成二年十月十二日
   午前十時開議
 第一 議席の指定
 第二 会期の件
 第三 国務大臣の演説に関する件
    ━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
 一、日程第一
 一、新議員の紹介
 一、元本院議長徳永正利君逝去につき哀悼の件
 一、議員宮田輝君逝去につき哀悼の件
 一、議員高木健太郎君逝去につき哀悼の件
 一、特別委員会設置の件
 一、日程第二
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員、同予備員、裁判官訴追委員及び同予備員辞任の件
 一、裁判官弾劾裁判所裁判員等各種委員の選挙
 一、国家公務員等の任命に関する件
 一、日程第三
     ─────・─────
#3
○議長(土屋義彦君) 開会に先立ち、御報告申し上げます。
 去る六月二十九日、文仁親王殿下結婚の儀に当たり、議長は、皇居において、天皇皇后両陛下並びに文仁親王同妃両殿下にお祝いの言葉を申し上げました。
     ─────・─────
#4
○議長(土屋義彦君) これより会議を開きます。
 日程第一 議席の指定
 議長は、本院規則第十四条により、諸君の議席をただいまの仮議席のとおりに指定いたします。
     ─────・─────
#5
○議長(土屋義彦君) この際、新たに議席に着かれました議員を御紹介いたします。
 議席第五十三番、比例代表選出議員、山口光一君。
   〔山口光一君起立、拍手〕
     ─────・─────
#6
○議長(土屋義彦君) 元本院議長徳永正利君は、去る九月二十三日逝去されました。まことに痛惜哀悼の至りにたえません。
 同君に対しましては、議長は、既に弔詞をささげました。
 ここにその弔詞を朗読いたします。
   〔総員起立〕
 参議院はわが国民主政治発展のため力を尽くされさきに参議院議長として憲政の発揚につとめ特に院議をもって永年の功労を表彰せられまた国務大臣としての重任にあたられました前議員従二位勲一等徳永正利君の長逝に対しつつしんで哀悼の意を表しうやうやしく弔詞をささげます
     ─────・─────
#7
○議長(土屋義彦君) 議員宮田輝君は、去る七月十五日逝去されました。まことに痛惜哀悼の至りにたえません。
 同君に対しましては、議長は、既に弔詞をささげました。
 ここにその弔詞を朗読いたします。
   〔総員起立〕
 参議院はわが国民主政治発展のため力を尽くさ
 れさきに地方行政委員長の重任にあたられまし
 た議員正四位勲二等宮田輝君の長逝に対しつつ
 しんで哀悼の意を表しうやうやしく弔詞をささ
 げます
    ─────────────
#8
○議長(土屋義彦君) 一井淳治君から発言を求められております。この際、発言を許します。一井淳治君。
   〔一井淳治君登壇〕
#9
○一井淳治君 本院議員宮田輝君は、去る七月十五日、呼吸不全のため東京都新宿区の慶應義塾大学病院において逝去されました。
 宮田君は、昭和六十二年十一月、参議院シンガポール共和国訪問議員団の団長として御出張中、不幸にも病に倒れ、急遽帰国し、入院されました。その後、車いすで登院された時期もありましたが、昨年の暮れに再び入院され、以後、リハビリに専念されていたのであります。
 一日も早い御回復を期待する我々一同の願い、そして御家族の懸命な御看病もむなしく、ついに幽明境を異にされることとなり、まことに痛惜哀悼の念にたえません。
 私は、ここに、同僚議員の御同意を得まして、議員一同を代表し、正四位勲二等故宮田輝君のみたまに対し謹んで追悼の言葉をささげたいと存じます。
 宮田君は、大正十年十二月二十五日、東京都足立区にお生まれになり、昭和十七年九月、明治大学を卒業されると同時にNHKに入られ、アナウンサーとして活躍されました。
 終戦後は、戦後の産業界を取材した「産業の夕べ」を御担当される一方、昭和二十一年に開始された「のど自慢素人音楽会」の司会者として、全国津々浦々の老若男女に広く親しまれ、そのお人柄のあふれた温かみのある語り口は、戦後のすさんだ世相に明るさをもたらし、復興にいそしむ我が国民の励ましになったのであります。そして「三つの歌」、「紅白歌合戦」の司会で、NHKの看板アナウンサーとしての地位を不動のものとされました。
 昭和四十一年からの「ふるさとの歌まつり」は、宮田君みずから企画され、司会を担当し、全国各地を歩かれました。この功績により菊池寛賞特別賞を受賞されましたが、宮田君は、生前、その当時を回想して、番組で地方から地方へ日本全国を旅して、土地ごとに残る豊かな文化に触れて感動し、中央から地方への文化だけでなく、地方から中央への文化の流れの必要性を痛感したと語られております。
 また、同年の六月、「われらの世界」というBBC企画の全世界生中継によるテレビ世界一周が行われましたが、現在の衛星放送時代の先駆けとも言えるこの番組の総合司会を務められたのも宮田君でありました。
 このように宮田君は、地方文化に目を向ける一方、国際社会に広く貢献するさまざまな活動も行ってこられたのであり、この御経験が、後に同君の政治家として発展される素地となったものと思われるのであります。そして、当時のアナウンサーとしては最高の地位の主幹、理事待遇に昇進されました。
 昭和四十九年二月、NHKを退職され、七月の参議院議員選挙に全国区から立候補された宮田君は、二百五十九万票余を得票、最高点で御当選の栄誉を得られ、政界入りを果たされました。自来
五十五年、六十一年と三たび当選され、その在職期間は実に十六年余の長きにわたりました。
 その間、逓信、農林水産、予算の各常任委員会理事として、さらに地方行政委員会委員長としての重責を全うされるとともに、国土開発幹線自動車道建設審議会の委員を歴任されるなど、国政審議のため幅広く活躍なされました。中でも最も長く在籍されたのは逓信委員会でありまして、約八年間にわたり、ふるさと郵便運動の推進、いわゆる電電改革三法案、国際放送の充実強化、NHKの経営のあり方、ニューメディアの推進等々について常に熱心に取り組んでこられたのであります。
 また、党にあっては、国民運動本部推進部長、昭和記念公園等建設推進特別委員会委員長、地方行政部会長、逓信部会長などとして重要な党務に当たってこられました。
 さらに、昭和五十三年には大平内閣の農林水産政務次官として行政に参加され、米麦等の需要動向に適切に対応できる農業生産構造の確立、牛肉の安定的供給、水産資源の開発等の諸問題に参画されましたが、宮田君はここでも温かみのあるお人柄とすぐれた説得力、調整能力を遺憾なく発揮されたと承っております。
 誠実にして責任感の強い宮田君は、長期にわたる病床にあって、議員辞任を決意されたと伺っております。同じ国会に籍を置く者として察するに余りあるものがあります。
 今や、激動する内外の諸情勢のもとで、我が国の政治経済はまことに多難であります。このようなとき、高潔な人格とすぐれた識見を備えた宮田君を失ったことは、ひとり本院のみならず、国家、国民のためにも大きな損失であり、まことに痛恨のきわみと申さねばなりません。
 ここに、謹んで宮田君の生前の御功績とお人柄をしのび、院を代表して心から御冥福をお祈り申し上げ、哀悼の言葉といたします。
     ─────・─────
#10
○議長(土屋義彦君) 議員高木健太郎君は、去る九月二十四日逝去されました。まことに痛惜哀悼の至りにたえません。
 同君に対しましては、議長は、既に弔詞をささげました。
 ここにその弔詞を朗読いたします。
   〔総員起立〕
 参議院はわが国民主政治発展のため力を尽くされさきに科学技術特別委員長の重任にあたられました議員従三位勲二等高木健太郎君の長逝に対しつつしんで哀悼の意を表しうやうやしく弔詞をささげます
    ─────────────
#11
○議長(土屋義彦君) 下稲葉耕吉君から発言を求められております。この際、発言を許します。下稲葉耕吉君。
   〔下稲葉耕吉君登壇〕
#12
○下稲葉耕吉君 本院議員高木健太郎君は、去る九月二十四日、名古屋市立大学病院において逝去されました。
 さきの国会では最終日まで法案審査の質疑に立たれ、そのかくしゃくたるお姿を拝見いたしておりましただけに、突然の訃報には耳を疑うばかりでありましたが、不幸にも病魔の侵すところとなり、よわい八十年の生涯を閉じられたのであります。まことに痛惜哀悼の念にたえません。
 私は、ここに、皆様の御賛同をいただき、議員一同を代表して、従三位勲二等故高木健太郎君のみたまに対し謹んで哀悼の言葉をささげたいと存じます。
 君は、明治四十三年三月十七日、福岡県に生をうけられ、県立中学修猷館、福岡高等学校を経て九州帝国大学医学部を卒業され、母校の助手を経て新潟大学、名古屋大学の医学部教授、名古屋市立大学学長等を歴任され、医学の発展と医学教育に尽力されました。
 また、この間、航空技術審議会専門委員、学術審議会専門委員、日本学術会議会員、日本育英会評議員、大学設置審議会委員、大学入試センター評議員、公立大学協会会長等も兼ねられ、卓越した知識と豊富な体験に基づき、広く学術、教育の発展にも多大の貢献をなされたのであります。
 専門の生理学の分野につきましては、数多くのすぐれた業績にかんがみ、朝日科学奨励賞、中日文化賞、紫綬褒章や全米医学教育賞等の各賞を受賞され、生理学の世界的権威として高く評価されております。このほか、鍼灸医学の研究のため再三中国を訪問し、西洋医学と東洋医学の交流にも力を尽くされ、全日本鍼灸学会会長、世界鍼灸学会連合会の名誉会長も務められました。
 このように医学界、教育界にあって目覚ましい実績を上げられた君は、昭和五十五年、名古屋市立大学学長を勇退され、推されて愛知県地方区より参議院議員選挙に立候補、見事に当選され、身を政治活動に転じられたのであります。六十一年には再選を果たされ、十年余にわたり国会で御活躍されたのでありますが、この間、五十八年には科学技術特別委員長に就任され、また、国民生活調査会では理事として御活躍されました。
 常任委員会では、一貫して文教委員会に所属され、教育・研究の発展、芸術文化の振興に情熱を傾けられ、高い識見と豊富な体験とに裏打ちされた貴重な発言を続けてこられました。こうした君の国会活動における真摯な取り組みと温厚篤実な人柄は何人からも尊敬と信望を集めておられたのであります。
 君の信念は人間性の尊重と自由思想に貫かれておりました。教育に関しましても、教育は百年の計であり、自分で判断する英知、みずからつかんだものに対する感動と歓喜と満足に浸れるような人間をつくることにあることを力説され、人間として必要な真の勇気や愛は強制された教育や過熱した入試のための勉強では生まれないことを熱っぽく説いておられました。
 また、医学者である君は、生命倫理問題をライフワークとして熱心に取り組んでこられました。すなわち、君は、臓器移植については積極的推進の立場に立っておられましたが、その中でも、近年の急速な医学と医療技術の発展の中で、医療とは何かを静かに顧みることの必要性を呼びかけ、脳死と臓器移植、遺伝子操作、体外受精、延命装置の利用の限界等、生命の尊厳を取り巻く諸問題に対しては、医学のみならず宗教、哲学、経済、法学等幅広い分野の頭脳を結集して論議を進めるべきことを早くから提唱しておられました。
 今日、高齢化社会の進展、教育改革の推進等、教育や医療についての諸問題は山積し、その対応が重要な時期に差しかかっております。こうしたときに、人生の先輩であり、深い専門知識とすぐれた洞察力を持っておられた君に期待されるところまことに大でありましただけに、君を失うことは、本院のみならず国家、社会のためにも痛恨のきわみであります。
 医学の研究者であり教育者であった君は、委員会においても再三にわたり献体の重要性を力説され、独自に献体法案の要綱までも準備しておられました。昭和五十八年に医学及び歯学の教育のための献体に関する法律が制定されましたが、君の強い信念と努力が結実したものとだれもが評価しているところでございます。その君が、みずからの遺体を率先して医学教育の実習用に献体されたと伺っております。学問の進歩と人類の福祉に貢献しようとする厚い情愛のあらわれであり、改めて君の人柄がしのばれるのであります。
 ここに、謹んでありし日の高木君の御功績と人柄をしのび、院を代表して心から御冥福をお祈り申し上げ、哀悼の言葉といたします。
     ─────・─────
#13
○議長(土屋義彦君) この際、特別委員会の設置についてお諮りいたします。
 科学技術振興に関する諸問題を調査し、その対策樹立に資するため、委員二十名から成る科学技術特別委員会を、
 公害及び環境保全に関する諸問題を調査し、その対策樹立に資するため、委員二十名から成る環境特別委員会を、
 災害に関する諸問題を調査し、その対策樹立に資するため、委員二十名から成る災害対策特別委員会を、
 選挙制度に関する調査のため、委員二十五名から成る選挙制度に関する特別委員会を、
 また、沖縄及び北方問題に関する対策樹立に資するため、委員二十名から成る沖縄及び北方問題に関する特別委員会を、
それぞれ設置いたしたいと存じます。御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。
 よって、科学技術特別委員会外四特別委員会を設置することに決しました。
 本院規則第三十条により、議長は、議席に配付いたしました氏名表のとおり特別委員を指名いたします。

#15
○議長(土屋義彦君) これにて休憩いたします。
   午前十時二十六分休憩
     ─────・─────
   午後五時一分開議
#16
○議長(土屋義彦君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第二 会期の件
 議長は、今期国会の会期を三十日間といたしたいと存じます。
 会期を三十日間とすることに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#17
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、会期は全会一致をもって三十日間と決定いたしました。
     ─────・─────
#18
○議長(土屋義彦君) この際、お諮りいたします。
 矢田部理君から裁判官弾劾裁判所裁判員を、橋本孝一郎君から同予備員を、名尾良孝君及び一井淳治君から裁判官訴追委員を、また、下稲葉耕吉君及び久保田真苗君から同予備員を、それぞれ辞任いたしたいとの申し出がございました。
 いずれも許可することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#19
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。
 よって、いずれも許可することに決しました。
     ─────・─────
#20
○議長(土屋義彦君) つきましては、この際、
 裁判官弾劾裁判所裁判員、同予備員各一名、
 裁判官訴追委員、同予備員、
 検察官適格審査会委員、同予備委員各二名、
 国土審議会委員及び
 国土開発幹線自動車道建設審議会委員各一名の選挙
を行います。
#21
○上杉光弘君 各種委員の選挙は、いずれもその手続を省略し、議長において指名することとし、また、裁判官弾劾裁判所裁判員予備員及び裁判官訴追委員予備員の職務を行う順序は、これを議長に一任することの動議を提出いたします。
#22
○稲村稔夫君 私は、ただいまの上杉君の動議に賛成いたします。
#23
○議長(土屋義彦君) 上杉君の動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#24
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。
 よって、議長は、
 裁判官弾劾裁判所裁判員に千葉景子君を、
 同予備員に野沢太三君を、
 裁判官訴追委員に後藤正夫君及び久保田真苗君を、
 同予備員に高橋清孝君及び清水澄子君を、
 検察官適格審査会委員に林田悠紀夫君及び松前達郎君を、
 同予備委員に松前達郎君の予備委員として安恒良一君及び林田悠紀夫君の予備委員として高崎裕子君を、
 国土審議会委員に斎藤十朗君を、
 また、国土開発幹線自動車道建設審議会委員に梶原清君を、
それぞれ指名いたします。
 なお、裁判官弾劾裁判所裁判員予備員の職務を行う順序は、野沢太三君を第二順位とし、第二順位の井上哲夫君を第三順位といたします。
 また、裁判官訴追委員予備員の職務を行う順序は、高橋清孝君を第一順位とし、清水澄子君を第二順位といたします。
     ─────・─────
#25
○議長(土屋義彦君) この際、国家公務員等の任命に関する件についてお諮りいたします。
 内閣から、
 電波監理審議会委員に浅見喜作君及び猪瀬博君を、
 また、中央労働委員会委員に青木勇之助君、石川吉右衞門君、市原昌三郎君、川口實君、北川俊夫君、神代和俊君、鈴木重信君、高梨昌君、萩澤清彦君、福田平君、舟橋尚道君、細野正君及び山口俊夫君を
任命したことについて、それぞれ本院の同意または承認を求めてまいりました。
 まず、電波監理審議会委員のうち浅見喜作君及び中央労働委員会委員のうち高梨昌君の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、いずれも同意または承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#26
○議長(土屋義彦君) 過半数と認めます。
 よって、いずれも同意または承認することに決しました。
 次に、電波監理審議会委員のうち猪瀬博君並びに中央労働委員会委員のうち青木勇之助君、石川吉右衞門君、市原昌三郎君、川口實君、北川俊夫君、神代和俊君、鈴木重信君、萩澤清彦君、福田平君、舟橋尚道君、細野正君及び山口俊夫君の任命について採決をいたします。
 内閣申し出のとおり、いずれも同意または承認することに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
#27
○議長(土屋義彦君) 総員起立と認めます。
 よって、全会一致をもっていずれも同意または承認することに決しました。
     ─────・─────
#28
○議長(土屋義彦君) 日程第三 国務大臣の演説に関する件
 内閣総理大臣から所信について発言を求められております。これより発言を許します。海部内閣総理大臣。
   〔国務大臣海部俊樹君登壇、拍手〕
#29
○国務大臣(海部俊樹君) 第百十九回国会の開会に臨み、当面する諸問題につき所信を申し述べ、皆さんの御理解と御協力を得たいと存じます。
 世界は今、歴史的な変革期にあり、新しい国際秩序を真剣に模索しています。自由と民主主義、そして市場経済を基礎として、協調と対話による世界平和構築の流れが現実のものとなりつつあるとの希望が持てるようになりました。今月三日、東西両ドイツの統一が実現しましたが、これは、この歴史の流れを象徴する偉大な成果であり、心から祝意と敬意を表します。
 しかし、新たな国際秩序に向けての我々の希望を打ち砕くかのように、去る八月、イラクのクウェート侵攻とその一方的併合という事態が発生しました。武力による侵略、併合は決して容認されないという国際法規は、全世界の国民がひとしく平和のうちに生存する権利にかかわる最も基本的な規範であります。今回のイラクの行為は、東西対立の構図が大きく変化し、冷戦時代の発想を超えて世界の歴史が平和共存の新しい秩序を求めて動き始めたこのときに、世界の人々の希望を真っ正面から否定するものであって、これを既成事実化することは絶対に許されません。国連は、今回の事態に対し、累次の安全保障理事会決議に示されるように迅速かつ適切に対応しており、国際社会は、イラクの不法な行為に一致団結して対抗していくとの共通の認識を有しております。私は、国連を中心とするこのような国際的努力を全面的に支持するものであり、国連安全保障理事会の決議に従って、湾岸地域に、単に戦争がないというにとどまらない真の意味での平和、いわば公正な平和が一刻も早く達成されることを強く求めます。
 今回の事態は、我が国の平和国家としての生き方を厳しく問われる戦後最大の試練であります。政府は、国際社会の主要な一員として国際社会の正義を守る観点から、国連決議に先立ち、速やかにイラクに対する包括的な経済制裁措置を決定しました。さらに、非産油発展途上国を含め国際社会全体にとって死活的重要性を持ち、我が国にとっても主要な原油供給地域である湾岸地域の平和と安定を回復するために払われている国際的努力に対して、輸送、物資、医療、資金面で総額二十億ドルまでの協力を行うこととし、また、今回の事態によって深刻な経済的困難に直面しているエジプト、トルコ、ジョルダンといった周辺諸国に対し、二十億ドル程度の経済協力を実施することとしました。政府は、ジョルダンなどの避難民に対し、物資援助、帰国の輸送協力、医療調査班の派遣などの救済策も実施しております。
 私は、先般の中東五カ国歴訪を通じ、我が国の考え方及び貢献策をこれら諸国の首脳に示し、評価を受けてきたところであります。五カ国首脳はそれぞれ、湾岸危機に直面して危機の長期化がもたらす危険を懸念しており、平和的解決のために国際社会が連帯して国連決議の実効性を一層確保していく重要性を強調しておりました。また、中東歴訪中、イラクのラマダン第一副首相とも話し合う機会を持ち、その際私は、湾岸危機を極めて憂慮していることを表明し、イラクは国連決議に従ってクウェートから撤退しクウェート正統政府を復帰させること、また、すべての在留外国人を速やかに解放し自由な出国を認めることを強く求めるとともに、事態は平和的に解決されなければならず、そのためには膠着状態の局面打開が必要であり、そのきっかけをつくるために、クウェートからの撤退というイラク側の決断が必要であることを強調いたしました。我が国としては、事態の解決のため、政治対話の道は閉ざすことなく粘り強く外交努力を続けてまいります。
 イラクが在留外国人の自由を拘束し人質状態に置いているのは、国際法上も人道上も許されないことであります。今後とも、国連などの国際機関や諸外国と協調しながら、すべての在留外国人の早急な解放を強く要求するとともに、とりわけ、出国の自由を奪われている邦人については、一刻も早い解放に全力を尽くしてまいります。
 なお、イラクが速やかに国連決議を完全に履行し、再び湾岸地域に真の平和が戻ってきたときには、我が国はイラクとの関係を再構築していく用意のあることも明らかにしておきたいと思います。
 国連が目指す平和は公正な平和であります。平和国家とは、国際社会の一員として平和を守る責任を果たす用意がある国のことであります。平和を希求する我が国は、今回のように世界の平和に重大な影響を及ぼす事態に際して、平和回復のための国際的努力を傍観することなく、我が国ができる役割を積極的に見出して、それを果たしていかなければなりません。もとより我が国は、戦後四十五年、二度と他国に脅威を与えるような軍事大国にならない、国権の発動たる戦争は絶対にしないと誓い、武力による威嚇または武力の行使を国際紛争解決手段としては放棄する決意を掲げてきました。この理念には国民的合意があり、同時に、我が国のこの立場はアジア・太平洋地域の平和と安定に大きく貢献してきたものと確信しております。したがって、我が国はこのような理念と立場に合致する方法で平和を守る責任を果たしていかなければなりません。
 今回の湾岸危機にとどまらず、これからの時代においては国連を中心とする国際的努力の重要性が高まるものと考えられます。その際、我が国が効果的に人的、物的両面での協力を行っていくことが必要であります。自分の国土への現実の脅威
がないからといって座視することなく、冷戦後の新しい世界で、強国が小国を侵略し併合するという正義と平和への挑戦に国際社会の主要な一員としてどう対処していくのか。この暴挙をやむを得ないとして容認してしまうのか、そうだとすれば新しい世界の秩序に希望は持てません。政府が国際連合平和協力法案を準備し、その審議をお願いするのは、我が国がこうした事態に対応できる法体制を一日も早く整備すべきであると考えるからであります。この法案に基づく国際連合平和協力隊は、自衛隊などの公務員を初め広く各界各層の協力と参加を得て創設されるものであり、憲法の枠組みのもと、武力による威嚇または武力の行使は伴わないものであります。この平和協力隊の創設は、日本国民が全力を挙げて達成することを誓った人間相互の関係を支配する恒久平和の確立という憲法の崇高な理念を一層推し進めるものと確信します。その実現のために皆さんの御理解と御支持をお願い申し上げるものであります。
 また、今回のイラクのクウェート侵攻の背景の一つには、イラクに対する大量の武器輸出があったことは否めないと考えられます。これまで厳格な武器輸出規制を行ってきた我が国としては、核、化学、生物兵器などの大量破壊兵器やミサイルなどの国際的な不拡散体制を一層全地球的なものとし、その維持強化を図るとともに、通常兵器の輸出についても適切な抑制が行われ、あわせて一層の透明性、公開性が確保される必要があることを国際社会に訴えたいと考えます。
 欧州を中心とする劇的な変化の後を受けて、アジア・太平洋地域にも韓国ソ連間の国交樹立など好ましい動きが及び始めました。このような中で、この地域の緊張を一層緩和しその平和と安定を確保していくことは、我が国にとってこれまで以上に重要な課題となっております。
 日ソ関係については、北方領土問題を解決し、平和条約を締結し、真に安定的な関係を確立することにより、両国間の互恵的協力を飛躍的に発展させ得る明るい展望を開くことが重要であります。先月のシェワルナゼ外相との会談においては、明年四月に予定されておるゴルバチョフ大統領の訪日を日ソ関係の抜本的改善の契機としたいとの共通の認識が確認されました。私は、大統領に対し、一日も早い両国関係の正常化を実現するために、今こそ勇気ある決断が何よりも重要であると呼びかけてまいりたいと考えております。
 中国については、安定的な関係の強化に引き続き努めてまいります。中国が国際的に孤立化の道を歩むことなく、改革と開放の政策を名実ともに推進していくようさらなる努力を強く期待するとともに、我が国としても、第三次円借款を徐々に実施に移すなどの支援を行っていきます。
 朝鮮半島においては、初の南北首相会談が開催されるなど情勢は大きく変化しつつあります。我が国のこの地域における政策の基本は韓国との友好協力関係の維持発展であり、過日の盧泰愚大統領の訪日は、日韓新時代を構築していく上で大きな成果を上げたものと考えます。北朝鮮との関係については、先般の自民党・社会党代表団の訪朝の結果、昨日、懸案の二人の帰国が実現し、第十八富士山丸問題が解決され、また、日朝間の正常化に向けた当局間対話の道筋がつけられたことを歓迎し、政府としては、朝鮮半島の平和と安定のため、韓国、米国などの関係諸国と連携をとりつつ日朝間の話し合いを進めたいと考えます。なお、朝鮮半島をめぐる情勢が新たな局面を迎えているこの機会に、私は改めて同地域のすべての人々に対し、過去の一時期、我が国の行為により耐えがたい苦しみと悲しみを体験されたことについて、深い反省と遺憾の意を表したいと思います。
 東南アジア最大の不安定要因であるカンボジア問題については、我が国は東京会議を開催するなどの努力を行ってきましたが、この問題をめぐる最近の和平努力の成果を歓迎し、今後とも包括的解決に向けて積極的な貢献を行ってまいります。
 新しい国際秩序の構築に向けて外交を展開していく上でも、日米間の確固とした協力関係は必要不可欠であります。今回のブッシュ大統領との会談でも、イラク・クウェート問題への対応を初め広く世界の平和と繁栄に対して両国が有する共通の責任と、協調してこれを果たしていく必要性とを相互に確認したところであり、今後とも、このような日米のグローバルパートナーシップをさらに強化してまいります。
 日米間には一時厳しい局面も生じましたが、両国は構造協議に真剣に取り組み、成功裏に最終報告を取りまとめることができました。この協議は、内政上の問題としてこれまで正面から議論を行うことのなかった諸問題を含め、日米が友人の立場から率直に主張すべきことを主張し合い、両国の相互理解やきずなを一層深めたという意味からも極めて有意義なものでありました。今後も両国間には、相互依存関係の一層の深まりを背景に、親密なるがゆえの摩擦、懸案が生じてくるかもしれません。しかし、政府レベルはもちろんのこと、国民各層にわたり相互理解を深めるための意識的努力を強化し、相互に誤解が生じないようにすれば、両国は真の友好関係をより一層発展させていくことが可能であります。私は、このような努力の展開を日米コミュニケーション改善構想と名づけ、提唱いたしました。これからの日米関係にとって極めて重要な課題としてその具体化に取り組んでまいります。
 このような日米関係の基礎は、締結三十周年を迎えた日米安全保障条約であります。我が国としては、この体制を今後とも堅持し、その円滑かつ効果的な運用を図るとともに、他国に脅威を与えるような軍事大国への道を歩まず、引き続き節度ある防衛力の整備に努めてまいります。
 本年末にはガット・ウルグアイ・ラウンド交渉が最終期限を迎えます。世界経済の健全な発展のためには多角的自由貿易体制の維持強化が必要不可欠であり、政府としては本交渉の成功に向け全力を傾注してまいります。なお、米の問題については、我が国における米及び稲作の格別の重要性にかんがみ、国会における決議などの趣旨を体し、国内産で自給するとの基本的方針で対処してまいります。
 地価の高騰は、国民の住生活の安定と向上を妨げ、持てる者と持たざる者との資産格差を拡大しております。公正な社会を建設していくという観点からも私は土地対策は内政の最重要課題と考えており、その解決に正面から取り組んでいく決意であります。土地を持っていればもうかるといういわゆる土地神話を打ち破ることが何よりも必要であり、土地を投機の対象としてはならないという観点から具体的な対策を実行していかなければなりません。
 政府としては、土地基本法の理念を踏まえ、昨年末策定した「今後の土地対策の重点実施方針」に沿って対策を推進しておりますが、さらに、土地政策審議会においては今後の土地政策のあり方について、また、税制調査会においては土地税制の総合的な見直しについて鋭意御審議をいただいており、いずれも近々答申をいただける予定となっております。政府としては、これらの審議会の御意見を受けて、土地税制改革のための所要の法案を次期通常国会に提出するなど総合的な土地対策を早急かつ強力に推進してまいります。
 物価対策は、国民が日々の生活において真に豊かさを実感できるかどうかを左右する重要な課題であります。幸い、我が国では、景気拡大が続く中で物価は安定的に推移してきておりますが、中東情勢に起因する原油価格の上昇、労働力需給の引き締まりなどの懸念される材料もあります。今後の動向に細心の注意を払うとともに、便乗値上げを厳しく監視するなど引き続き物価の安定に十分配慮してまいります。内外価格差問題につきましても、今後とも引き続きその是正、縮小に努めてまいります。
 また、中東情勢の不安定化は、この地域に原油輸入の七割以上を依存している我が国にも影響を及ぼしつつあります。政府としては、エネルギーの安定供給を確保すべく、石油の供給確保、原子力など石油に代替するエネルギーの開発、導入に積極的に取り組むとともに、省資源、省エネルギーを一層推進してまいります。国民の皆さんや企業におかれましても、これからの冬の需要期を迎え、例えば暖房の温度を一度下げれば二・五日分の原油消費量に相当するエネルギーが節約できるといったことも念頭に置いて、省エネルギーに積極的な御協力をお願いいたします。
 消費税を含む税制問題については、御承知のとおりの経緯を経て、現在、国会の税制問題等に関する両院合同協議会において協議が重ねられておりますが、消費税の必要性を踏まえつつ、各党各会派間で高い次元から協議が行われ、早期に結論が得られることを期待しております。
 我が国の財政は、なお百六十四兆円にも達する公債残高を抱えるなど依然として極めて厳しい状況にあります。今後の情勢変化に財政が弾力的に対応していくためには、再び特例公債を発行しないことを基本として、公債依存度の引き下げなどにより、公債の残高が累増しない財政体質をつくり上げていかなければなりません。
 また、第二次行革審の最終答申を最大限に尊重し、国、地方を通じた行財政の改革を進めるとともに、新たな行革審を発足させ、引き続きこの問題と真剣に取り組んでまいります。
 国会は、来る十一月二十九日をもって開設百年を迎えます。皆さんとともに心からお祝いしたいと思います。
 折しも国際的に民主主義の価値が再認識され、異なる体制をとってきた国々の民主主義への相次ぐ移行は二十世紀を締めくくる歴史のうねりを感じさせます。さきのヒューストン・サミットにおいても、今世紀最後の十年は「民主主義の十年」とうたわれたところであります。この時期に改めて民主主義の原点を見詰め、政治に対する国民の信頼を確固としたものとするためには、政治倫理の確立が重要であります。同時に、金のかからない、政党本位、政策中心の選挙を実現していくことがぜひとも必要であります。政府としては、国会開設百年という大きな節目の年に当たり、先般選挙制度審議会からいただいた答申をもとに、民主主義の根底を支える選挙制度及び政治資金制度の抜本的改革を図っていくことこそが時代から課せられた厳粛な使命と受けとめ、答申の趣旨を十分尊重し、できるだけ早く成案を得て、不退転の決意でこれに取り組んでまいります。各党各会派の皆さんには、政治家として痛みを伴う改革であるかもしれませんが、我が国の将来を思い、民主政治がますます根の強いものとなるよう、この改革に御理解と御協力を切にお願いする次第であります。
 皇位継承に伴う儀式である即位の礼及び大嘗祭の挙行は、来月に迫りました。即位の礼を粛然と実施するため万全の準備を進めるとともに、大嘗祭が厳かにとり行われるよう必要な手だてを講じ、これらの滞りない挙行を期してまいります。
 私は今、地球は小さくなったという言葉を実感を持ってかみしめております。経済、文化、情報などあらゆる面で国境を越えた交流が活発に行われ、また、世界を分断し、二十世紀の大半を特徴づけたイデオロギー上の敵対関係は薄れ、世界の人々は、平和と豊かさを求め、同じ方向に向かって歩み始めています。ついに「地球は一つ」と言える時代を迎えつつあるのであります。
 このような中で、我が国は、自分が考えている以上に地球上で大きな存在となっております。本年一月の東欧、五月の南西アジア、そして今回の中東訪問での各国首脳との会談においても、我が国に対する世界からの大きな期待をひしひしと感じたところであります。今や我が国は、国際社会の主要国の一つとして、これにふさわしい真の国際国家への道を歩まなければなりません。
 我が国は、憲法で、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して安全と生存を保持しようとの決意を宣言しております。諸国民との信頼のきずなは、我が国が手をこまねいていて得られるものではありません。世界の平和と繁栄に向けた新しい秩序づくりのために、平和憲法の理念のもとでなし得る役割を積極的に打ち出し、それに基づいて具体的行動を世界に示していくことこそ、我が国が地球社会において名誉ある地位を占めていく道ではないでしょうか。我が国は、戦争のない平和な世界からこれまで最も恩恵を享受してきた国の一つであることを忘れてはなりません。世界が平和であり続けることで初めて、資源小国、貿易立国の我が国がその繁栄を享受していくことができるのです。このような世界平和を守るための貢献は、国際社会の中で日本が置かれた立場に伴う当然の、必要不可欠なコストであると言わなければなりません。
 私は、先月、子供のための世界サミットに出席し、世界で毎日四万人もの子供たちが死亡しているという悲しい現実を前にして、子供たちに対する我々世代の責務につき各国首脳間で幅広い討議を行ってまいりました。特に私からは、本年が国際識字年とされたことからも、一億人以上の初等教育を受けられず文字を知らない子供たちのために、識字率の改善を含む基礎教育の拡充などを強く訴えてきました。子供たちは、次の世代を担う存在であるばかりではなく、我々大人に忘れかけていた大切なものを呼び起こさせてくれる人類の宝であります。この子供たちのためにも、彼らが未来への大きな希望を胸に抱くことができる、平和で豊かな、真に「地球は一つ」と言える世界の構築に力を合わせて努力していこうではありませんか。
 ここに、重ねて皆さんの御理解と御協力をお願い申し上げます。(拍手)
#30
○議長(土屋義彦君) ただいまの演説に対する質疑は次会に譲りたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#31
○議長(土屋義彦君) 御異議ないと認めます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時三十七分散会
     ─────・─────
    開 会 式
 午後二時五十八分 参議院議長、衆議院参議院の副議長、常任委員長、特別委員長、参議院の調査会長、衆議院参議院の議員、内閣総理大臣その他の国務大臣、最高裁判所長官及び会計検査院長は、式場に入り、所定の位置に着いた。
 午後三時 天皇陛下は、衆議院議長の前行で式場に入られ、お席に着かれた。
   〔一同敬礼〕
 午後三時一分 衆議院議長櫻内義雄君は、式場の中央に進み、次の式辞を述べた。
   式 辞
  天皇陛下の御臨席をいただき、第百十九回国会の開会式を行うにあたり、衆議院及び参議院を代表して、式辞を申し述べます。
  現下、激動する国際社会の中にあって、わが国をめぐる内外の諸情勢はまことに多端であります。
  われわれは、この際、当面する緊急な諸問題に対処して、すみやかに適切な施策を強力に推進し、もって国民生活の安定向上につとめるとともに、世界平和の維持増進に一層大きな役割を果たしていかなければなりません。
  ここに、開会式にあたり、われわれに負荷された使命達成のために最善をつくし、もって国民の委託にこたえようとするものであります。次いで、天皇陛下から次のおことばを賜った。
   おことば
  本日、第百十九回国会の開会式に臨み、全国民を代表する皆さんと一堂に会することは、私の大きな喜びであります。
  ここに、国会が、当面する内外の課題に対処するに当たり、国権の最高機関として、その使命を十分果たし、国民の信託にこたえることを切に希望します。
   〔一同敬礼〕
 衆議院議長は、おことば書をお受けした。
 午後三時六分 天皇陛下は、参議院議長の前行で式場を出られた。
 次いで、一同は式場を出た。
   午後三時七分式を終わる
ソース: 国立国会図書館
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