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1990/05/18 第118回国会 参議院 参議院会議録情報 第118回国会 予算委員会 第9号
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1990/05/18 第118回国会 参議院

参議院会議録情報 第118回国会 予算委員会 第9号

#1
第118回国会 予算委員会 第9号
平成二年五月十八日(金曜日)
   午前九時三十一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十七日
    辞任         補欠選任
     下村  泰君     喜屋武眞榮君
     星野 朋市君     秋山  肇君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         林田悠紀夫君
    理 事
                伊江 朝雄君
                石原健太郎君
                下稲葉耕吉君
                平井 卓志君
                穐山  篤君
                矢田部 理君
                安恒 良一君
                太田 淳夫君
                吉岡 吉典君
    委 員
                青木 幹雄君
                井上 章平君
                石井 道子君
                遠藤  要君
                小野 清子君
               大河原太一郎君
                合馬  敬君
                片山虎之助君
                北  修二君
                斎藤栄三郎君
                関口 恵造君
                田中 正巳君
                谷川 寛三君
                中曽根弘文君
                西田 吉宏君
                稲村 稔夫君
                梶原 敬義君
                久保  亘君
                國弘 正雄君
                竹村 泰子君
                角田 義一君
                堂本 暁子君
                村沢  牧君
                本岡 昭次君
                山本 正和君
                猪熊 重二君
                白浜 一良君
                和田 教美君
                吉川 春子君
                粟森  喬君
                池田  治君
                足立 良平君
                井上  計君
                喜屋武眞榮君
                秋山  肇君
   国務大臣
       内閣総理大臣   海部 俊樹君
       法 務 大 臣  長谷川 信君
       外 務 大 臣  中山 太郎君
       大 蔵 大 臣  橋本龍太郎君
       文 部 大 臣  保利 耕輔君
       厚 生 大 臣  津島 雄二君
       農林水産大臣   山本 富雄君
       通商産業大臣   武藤 嘉文君
       運 輸 大 臣  大野  明君
       郵 政 大 臣  深谷 隆司君
       労 働 大 臣  塚原 俊平君
       建 設 大 臣  綿貫 民輔君
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    奥田 敬和君
       国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 坂本三十次君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  塩崎  潤君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)
       (沖縄開発庁長
       官)       砂田 重民君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  石川 要三君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       相沢 英之君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       大島 友治君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  北川 石松君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  佐藤 守良君
   政府委員
       内閣官房内閣広
       報官室内閣広報
       官
       兼内閣総理大臣
       官房広報室長   岡村  健君
       内閣法制局長官  工藤 敦夫君
       内閣法制局第一
       部長       大森 政輔君
       内閣総理大臣官
       房管理室長    櫻井  溥君
       総務庁人事局長  勝又 博明君
       総務庁人事局次
       長
       兼内閣審議官   服藤  収君
       総務庁行政管理
       局長       百崎  英君
       青少年対策本部
       次長       福田 昭昌君
       防衛庁参事官   玉木  武君
       防衛庁参事官   村田 直昭君
       防衛庁長官官房
       長        児玉 良雄君
       防衛庁防衛局長  日吉  章君
       防衛庁人事局長  畠山  蕃君
       防衛庁経理局長  藤井 一夫君
       防衛庁装備局長  植松  敏君
       防衛施設庁長官  松本 宗和君
       防衛施設庁総務
       部長       吉住 愼吾君
       防衛施設庁施設
       部長       大原 重信君
       防衛施設庁建設
       部長       黒目 元雄君
       防衛施設庁労務
       部長       竹下  昭君
       経済企画庁総合
       計画局長     冨金原俊二君
       科学技術庁長官
       官房審議官    石田 寛人君
       科学技術庁原子
       力局長      緒方謙二郎君
       科学技術庁原子
       力安全局長    村上 健一君
       環境庁企画調整
       局長       安原  正君
       環境庁自然保護
       局長       山内 豊徳君
       環境庁大気保全
       局長       古市 圭治君
       沖縄開発庁総務
       局長       藤田 康夫君
       国土庁長官官房
       長        北村廣太郎君
       国土庁長官官房
       会計課長     森   悠君
       国土庁土地局長  藤原 良一君
       国土庁大都市圏
       整備局長     三木 克彦君
       法務大臣官房長  井嶋 一友君
       外務省アジア局
       長        谷野作太郎君
       外務省北米局長  松浦晃一郎君
       外務省条約局長  福田  博君
       外務省国際連合
       局長       赤尾 信敏君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     篠沢 恭助君
       大蔵省主計局長  小粥 正巳君
       大蔵省主税局長  尾崎  護君
       大蔵省理財局長  大須 敏生君
       大蔵省銀行局長  土田 正顕君
       国税庁次長    岡本 吉司君
       文部大臣官房長  國分 正明君
       文部大臣官房会
       計課長      吉田  茂君
       文部省高等教育
       局長       坂元 弘直君
       文部省体育局長  前畑 安宏君
       厚生大臣官房総
       務審議官     加藤 栄一君
       厚生大臣官房審
       議官       伊藤 卓雄君
       農林水産大臣官
       房長       鶴岡 俊彦君
       農林水産大臣官
       房予算課長    山本  徹君
       農林水産省経済
       局長       川合 淳二君
       農林水産省構造
       改善局長     片桐 久雄君
       林野庁長官    甕   滋君
       資源エネルギー
       庁長官      山本 雅司君
       資源エネルギー
       庁長官官房審議
       官        向準 一郎君
       運輸大臣官房長  松尾 道彦君
       運輸大臣官房会
       計課長      岩田 貞男君
       運輸大臣官房国
       有鉄道改革推進
       総括審議官    大塚 秀夫君
       運輸省地域交通
       局長       早川  章君
       郵政大臣官房長  白井  太君
       郵政大臣官房経
       理部長      木下 昌浩君
       郵政省電気通信
       局長       森本 哲夫君
       労働大臣官房長  若林 之矩君
       労働省労政局長  岡部 晃三君
       労働省労働基準
       局長       野崎 和昭君
       建設大臣官房総
       務審議官     福本 英三君
       建設大臣官房会
       計課長      小野 邦久君
       建設省都市局長  真嶋 一男君
       建設省道路局長  三谷  浩君
       建設省住宅局長  伊藤 茂史君
       自治大臣官房長  小林  実君
       自治省行政局長  森  繁一君
       自治省行政局選
       挙部長      浅野大三郎君
       自治省税務局長  湯浅 利夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宮下 忠安君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成二年度一般会計暫定補正予算(第1号)(内閣提出、衆議院送付)
○平成二年度特別会計暫定補正予算(特第1号)(内閣提出、衆議院送付)
○平成二年度政府関係機関暫定補正予算(機第1号)(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(林田悠紀夫君) 予算委員会を開会いたします。
 平成二年度一般会計暫定補正予算、平成二年度特別会計暫定補正予算、平成二年度政府関係機関暫定補正予算、以上三案を一括して議題といたします。
    ─────────────
#3
○委員長(林田悠紀夫君) まず、理事会における協議決定事項について御報告いたします。
 審査を行うのは本十八日の一日間とし、審査方式は総括審議方式とすること、質疑割り当て時間は総計九十二分とし、各会派への割り当て時間は、日本社会党・護憲共同四十八分、公明党・国民会議十五分、日本共産党、連合参議院及び民社党・スポーツ・国民連合それぞれ七分、参院クラブ及び税金党平和の会それぞれ四分とすること、質疑順位及び質疑者等についてはお手元の質疑通告表のとおりとすること、以上であります。
 右、理事会の決定のとおり取り運ぶことに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(林田悠紀夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#5
○委員長(林田悠紀夫君) 政府から趣旨説明を聴取いたします。大蔵大臣橋本龍太郎君。
#6
○国務大臣(橋本龍太郎君) このたび、暫定補正予算を提出いたしましたが、その概要について御説明申し上げます。この暫定補正予算は、既定の暫定予算に追加し、あわせてこれを平成二年四月一日から六月八日までの期間に係る暫定予算とするためのものであります。
 まず、一般会計について申し上げます。
 暫定予算が本予算成立までの応急的な措置であることにかんがみ、今回の暫定補正予算におきましても、既定の暫定予算に準じて、補正後暫定予算期間中における人件費、事務費等の経常的経費のほか、既定施策等に係る経費について行政運営上必要最小限のものを計上することとしております。
 新規の施策に係る経費につきましては、原則として計上しないこととしておりますが、生活扶助基準等の引き上げ、国立大学の学生の増募等教育及び社会政策等への配慮から特に措置することが適当と認められるものについては、所要の経費を計上することとしております。
 また、公共事業関係費につきましては、補正後暫定予算期間中における事業の継続的執行を図るため、一般公共事業については、既定の暫定予算と合わせて、平成二年度予算額のおおむね三分の一を目途に計上することとし、その枠内において、積雪寒冷地の事業については、特別の配慮を加える等所要額を計上することとしております。
 歳入につきましては、税収等の補正後暫定予算期間中の収入見込み額を計上することとしております。
 以上の結果、一般会計暫定補正予算による追加額は、歳入において五千百七十億円、歳出において一兆九千六百十一億円となり、これを既定の暫定予算に合わせた補正後暫定予算は歳入総額三兆四千七百七億円、歳出総額十二兆一千六百十一億円となります。
 なお、八兆六千九百四億円の歳出超過となりますが、国庫の資金繰りにつきましては、十四兆二千億円を限度として、必要に応じ大蔵省証券を発行することができることとしております。
 特別会計及び政府関係機関の暫定補正予算につきましても、一般会計の例に準じて編成いたしております。
 なお、財政投融資につきましては、一般会計に準じて二兆九千五百七億円を追加し、既定の暫定財政投融資計画と合わせて、七兆七千四百二十七億円を計上することとしております。
 以上、平成二年度暫定補正予算につきまして、その概要を御説明いたしました。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
#7
○委員長(林田悠紀夫君) それでは、これより順次質疑を行います。稲村稔夫君。
#8
○稲村稔夫君 ただいま審議することになりました暫定予算の補正という異常な状態について伺いたいと思います。
 四月に平成二年度の暫定予算審議の際に、我々が、間には大型連休もあるので五十日間では本予算の成立が難しいのではないかと念を押したわけでありますけれども、橋本大蔵大臣は、諸般の事情を総合的に勘案し、最近の暫定期間のうちでは最も長い五十日という期間を採用したというふうに答弁をされました。五十日もあれば文句なく本予算は成立する、こういう口ぶりだったように思うのであります。しかし、現実には、予算は本院での審議が始まったばかりという状態であります。なぜ大蔵大臣の言葉どおりに五十日間で成立し得なかったのか、その理由と、あわせて期間内に本予算が成立をせず、暫定予算のさらに補正ということにまで追い込まれた政府の政治責任について総理はどのように受けとめておいでになるか、伺いたいと思います。
#9
○国務大臣(海部俊樹君) 政府といたしましては、平成二年度予算について、現下の社会経済情勢に適切に対応するため、その一日も早い成立に向けて鋭意努力をしてきたところでございますが、しかしながら国会における審議の経過等から見て、現在の暫定期間内に平成二年度予算が成立することは容易ではないと見込まれるに至りましたことから、国民生活、国民経済に支障が生じないよう最小限の措置を講ずることが必要となりましたために、このたび暫定補正予算を提出したところであります。
 いずれにいたしましても、政府としましては平成二年度予算について国民生活、国民経済に支障が生ずることのないよう、その一日も早い成立を強く期待しておるところであります。
#10
○稲村稔夫君 どうもお答えになっていないですね。
 そして、今さらという感じもないわけではありませんが、政府・自民党の平成元年度補正予算関連法案の一括処理というあの強引な手法というのが結局五十日間という長い期間の暫定予算ということになって、それでも本予算の成立がおぼつかなくなって、さらに十九日間の暫定補正というこういう状態になったのではないですか。三十五年ぶりという異常な事態に追い込まれたその原因は、これ政府・与党にあるということが言えるんじゃないでしょうか。また、暫定予算五十日間を設定したということは、このことを今全然予測していなかったということになれば、これはまた随分うかつな話だとも思いますし、結果として本院の予算審議期間を軽視したということにならないでしょうか。
 いずれにしろ、この事態は政府の政治責任などという生易しいことではない、内閣の不信任を突きつけられたに等しいと私は思うのであります。いろいろな言いわけはおやめになりまして、この際、国民に対して率直にみずからの責任を明らかにするように再度総理の答弁を求めたいと思います。
#11
○国務大臣(海部俊樹君) 国民生活に影響を及ぼすような空白を放置してはいけないと自覚いたしておりますので、現行法で許された手続に従って空白を生じないように暫定の補正を政府としてはお願いし、その一日も早い成立を心から期待しておるわけでございますが、詳細につきましては大蔵大臣から答弁をいたします。
#12
○稲村稔夫君 補正を出した責任を聞いているんですよ。この暫定の補正というところへ追い込まれたその責任を聞いているんですよ。
#13
○国務大臣(海部俊樹君) それは暫定の補正を提出いたしませんと国民生活に深刻な影響が起こるわけでありますから、法の手続によって許された方法で、国民生活に影響を与えてはいけないと判断して暫定の補正を提出させていただいたわけでございます。
#14
○稲村稔夫君 私は政治的責任をどのように感じておられるかを聞いているわけでありますが、それにお答えがいただけないのであります。時間の関係もありますから、次にもう一点聞いて、さらにもう一回確かめたいと思います。
 それは今度の暫定補正にも消費税が歳入として計上されておりません。一年の五分の一近い、全部合わせれば六十九日間という長い期間こんな扱いがされるということは納得できないのですが、その点はなぜでありましょうか。
#15
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今御指摘をいただきましたように、今回の暫定補正予算の中におきまして、消費税は確かに税収として計上いたしておりません。消費税につきましては、補正後暫定予算期間中の収納分のほとんどが元年度税収となり、二年度税収として収納が見込まれるものは輸入分に係る税収の一部であります。しかし一方、同じ期間内にはこれを上回る還付額が見込まれておりますため、暫定補正予算の歳入については消費税収を計上しないということにいたしました。これは暫定予算におきまして還付見込み額が納付見込み額を上回るという場合において、その税収を計上しないこととしているものでございます。
#16
○稲村稔夫君 いろいろおっしゃいましたが、どうもわからぬのであります。
 とにかくこの六十九日間で、この間に消費者の方は毎日毎日消費税を支払っているわけです。そういたしますと、政府の平成二年度の消費税の見積もりというのが五兆三千二百億円でしょう。六十九日間にこれを割り戻せば、実に一兆円ということになってくるわけであります。この一兆円をそのまま計上せよとは言いませんけれども、昨年の例などを見ていきますと、六十九日間で約五百二十億円が消費税として国庫に納められているようであります。政府の暫定予算編成は、歳出には消費税を組み込みながら歳入にはびた一文計上しない。実に巧妙でかつ作為的な消費税隠しを行っているとしか私は受け取れないんですけれども、政府の最近の税収の見積もりが極めてずさんであるということも含めまして、これはとても認めがたいということでありますが、いかがですか。
#17
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今委員から御指摘がございましたが、昨年は消費税導入のその年でありまして、消費税の還付は生じておりませんでした。本年、実施後一年を経過しようとしている状況でありますが、先ほど申し上げましたように、補正後暫定予算期間中の収納分というものはほとんどが元年度税収でございまして、二年度税収に係るものは本当に輸入分の税収の一部という状況であります。しかし、それを上回る還付が今度は既に実施後一年を経過して生じておるわけでありますから、その差し引きの中でこれを計上しなかったということでありまして、より細かい説明をお許しいただくなら主税局長から補足をさせたいと思います。
#18
○政府委員(尾崎護君) お答え申し上げます。
 補正後の暫定予算期間中の消費税の納付見込み額を計算いたしますのに、この四月からその期間に入ってまいります消費税収を考えてみますと、一つは二月決算分、これは二カ月後納付でございますから二月決算分が四月末納付になりますので、これが入ってくる。それから三月末決算法人分は五月末に入ってくるわけでございますが、しかしそれは両方とも平成元年度の税収でございまして、平成二年度の税収ではないわけでございます。それから個人分のうち振替納税分が入ってくる。これは本当は三月末に入ってくるんですが、振替納税の関係で四月末に入ってくる分がございますけれども、これも年度区分としては元年度分でございます。
 したがいまして、大臣が先ほど申し上げましたように、二年度分でこの期間に入ってまいりますのは輸入分に係るものだけでございます。輸入の場合にはその輸入の都度税関でいただきますので、その分だけが入ってくるわけでございます。ところが、もう一年たっておりますので、この期間に還付というものが生じてまいります。その両者を差し引きいたしますと還付分の方が多いというように見込まれますので、この期間の消費税の税収はゼロということで見積もりをいたしているわけでございます。確かにキャッシュとしては入ってくるわけでございますけれども、年度区分の関係でそれは平成元年度分に所属するものがほとんどであるということでございます。
#19
○稲村稔夫君 聞けば聞くほどやっぱり私はわからなくなるんですよ。というのは、そういう問題がいろいろとあるならば、なおさらこんなふうに暫定の補正なんというところへ持ち込まれること自身が大きな問題になるんじゃないでしょうか。その責任のところを私は先ほど聞きました。
 そこで、総理にもう一度伺いたいと思うんですよ。こんな事態というのは異常なわけでありますが、今後絶対にこのような事態にはならない、そういうために政府は確約をしていただけますか、この際。
#20
○国務大臣(海部俊樹君) 政府は予算の年度内成立を目指して努力をしなければならぬことはこれは当然のことと思いますので、そのような基本的な姿勢に立って今後も全力を挙げて努力をさせていただきます。
#21
○稲村稔夫君 今度のこの異常な事態というのは、言ってみれば補正予算のときの関連法案の一括処理というそういう強引なあれが国会の審議を随分長引かせたということになるわけでしょう。そこのところに責任もある、そのときに政府・与党としての責任もあると思うんですが、これは今、努力をしますと言うだけではこの異常な事態というのを私は簡単に認めるわけにはいかない。いかがですか。
#22
○国務大臣(海部俊樹君) 行政府の立場からいいますと、立法府の審議権を拘束したり、何月何日までに確実にじゃ予算を上げてくださいというようなことを命令する権限もございませんし、そういう姿勢で臨むことはいけませんから、期待を込めて、上がるようにしてくださいという願いを込めて努力をさせていただきますと私は申し上げたのでございますから、三権分立の建前も御理解の上、行政府の置かれておる立法府に対する気持ちの表明というものもどうぞ御理解をいただきまして、全力を挙げて立法府に対してお願いをする、その努力を続けるということで御理解をいただきたいと思います。
#23
○稲村稔夫君 それじゃ何で五十日などという期間を最初設定したんですか。
#24
○国務大臣(橋本龍太郎君) 当時の国会の状況の中におきまして、通常の期間内に予算が成立する見通しが極めて困難になりましたことから、私どもとしては暫定予算の提出を決意いたしました。そして、その時点におきましての見通しというものは、その立場立場におきましてさまざまな御見解はおありであろうと思います。ただ、私どもといたしましてその事態を決して軽視しておったのではないという意思の表明が、今日までのここしばらくの間における一番長い暫定予算の期間を選択し五十日としたということでありまして、結果的にそれがなお暫定の補正をお願いしなければならなくなったという事態は極めて残念であります。
 もしその責任がありとするならば、五十日という最近における一番長い日数を選択した私の責任でありましょうが、それは、むしろここしばらくの間における一番長い暫定予算の期間を選択し国会に御審議をゆだねたということを考えていただきますならば、決して国会の御審議を拘束しようとか、あるいは事態を軽視しておったということではありません。しかし、その五十日という選択に責任ありとするならば、それは私が決断をしたことでありますから、おわびを申し上げます。
#25
○稲村稔夫君 だけれども、五十日の選択と言うけれども、その中にはもう大型連休も入っているから本当に困難じゃないかと私たちは念押しをしているんですよ。それなのに五十日ということで提起をされたのですから、我々の審議の期間というものを軽視したということになりませんか。
#26
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私は、その御審議について、あるいはその国会運営につきましての内容にコメントをいたすことは差し控えたいと思います。
 ただ、先ほど総理が述べられましたように、当初の暫定期間と申しますものは、平成二年度予算の早期成立というものを私どもは強く期待をしながら、さまざまな状況というものを総合的に勘案しつつ、やはり最近の暫定期間の中で最も長い期間の例に準じて五十日という日取りの選択をいたしました。そして、今回なお十九日間の追加をお願い申し上げておりますのは、決して私は参議院の御審議を拘束しようといった考えでないことだけは御理解をいただきたいと存じます。
 ただ同時に、政府の立場として申し上げたいことは、私どもは国民生活、国民経済に支障が生ずることのないように平成二年度予算というものを一日も早く成立させていただくことを強く願っておりますこともまた事実であります。
#27
○稲村稔夫君 それにしても三十五年ぶりという大変な異常な状態というのは、これは大変なことですよ。そのことは私はやはり、政府という三権分立の立場で総理は言われたけれども、自民党総裁としての総理という、与党の最高責任者というそういう意味でも非常に重大な責任があると思うんですけれども、その点もう一度伺いたい。
#28
○国務大臣(海部俊樹君) 御指摘のように、いろいろな立場の御批判があることは私も肝に銘じておきます。そして、そのようなことについて政府がこうしてお願いしておることに関しましても、どうか一日も早く成立をさせていただきたいということを念じながら今日まで政府としては努力をしてきた結果でございましたが、このような態度をとらなきゃならなかったことについては、まさに三十五年ぶりのことだ、異例のことだとおしかりを受ければ、それはそのように謙虚に受けとめさせていただきます。
#29
○稲村稔夫君 これ以上いろいろと申し上げても見解が違うということもあるのかもしれません。そしてまた、今後こういうことが起こらないように政府としては全力を挙げて努力をしていきます、与党としての立場からもそういう努力をしますと、こういうふうに伺ったということで、では次に進ませていただきましょう。予定をしておりますのが、やりとりでもって時間をちょっととってしまっておりますので、だんだんと省略をさせていただく形になっていくと思います。
 今リクルート疑獄というのが政治家と高級公務員を取り込んだ事件としてこれは大変な問題なわけでありますが、政治家と同時に公務員の倫理確立ということも極めて重要なことだというふうに思うわけであります。総理の先日来からの御発言を聞いておりますと、何か選挙制度の改革が政治改革の基本だというふうに私どもには受け取られるような言い方をされております。その辺についてもいろいろと議論のあるところだと思います。これも伺いたかったのでありますけれども時間の関係で省略をさせていただいて、公務員の倫理確立についてちょっとお伺いをしておきたいと思います。
 最近、マスコミに取り上げられた事例というのはいろいろとあるわけであります。例えば東大病院の放射性廃棄物の処理の問題が問題になったり、薬剤購入で名古屋の大蔵省監督の病院が問題になったり、労働省でPR誌の販売に問題があったりというようなことがありました。これらのことも本来でございますとそれぞれ各省庁どういうふうに取り組んでいるかというようなことを伺いたいところでありますけれども、私はここで、防衛庁と郵政省にちょっと二点だけ伺っておきたいと思います。
 まず防衛庁に。海上自衛隊の横須賀総監部の生鮮食料の高値購入問題というのが神奈川新聞で提起をされておりますが、これは調査をされましたか。
#30
○国務大臣(石川要三君) 調査はしてございます。その件につきましては事実経過等もございますので、政府委員から答弁をさせたいと思います。
#31
○政府委員(植松敏君) 先生御指摘の報道につきましては、四月二十四日の神奈川新聞の記事かと存じます。一言で申しますと、他の陸上自衛隊武山駐屯地とか久里浜あるいは防大に納めている納入価格に比べて、横須賀地方総監部、海上自衛隊への納入価格が割高であるということ、それからその割高な理由につきまして、納入業者の組織である官納会と海上自衛隊側の補給担当関係職員との間で価格を談合してつり上げておるというような記事が出されております。
 私どもとしましても、直ちに事実関係の調査をいたしました。その結果、主として二つの点から申し上げますと、一つは、調達手続についてそういった談合みたいな関係があるかどうか、納入手続が正しく行われているかどうかという点が第一点でございます。この点は御高承のとおり、調達につきましては競争入札を原則といたしておりまして、生鮮食料品につきましては、納入資格業者、登録されております数が必ずしも多くないという点から指名競争入札でいたしておりますけれども、これは会計法令の手続に従いまして公正に行われております。官納会に参加している企業、参加していない企業、公平に案内を出しまして、それぞれ応札をしていただいております。生鮮食料品で申しますと、横須賀総監部の登録資格業者が四十九社ございますが、そのうち二十九社が官納会に加盟、残り二十社は非加盟でございますが、その納入できる企業に、それぞれ取り扱い品目でございますとか距離ですとかいろいろ輸送条件等もございますので、応札に参加してもらえそうな企業にはひとしく、加盟、非加監にかかわらず案内状を出しまして、そして指名競争入札に参加をしていただいております。
 また、価格の点でございますけれども、価格の点につきましては、報道されている点は、二月につきまして見ますと私どもとしても同じような事実を確認しております。ただ、その商品の特性、先生御案内のとおり、農産物というのは、供給面で申しますと天候にも左右されますし、供給能力の弾力性が非常に乏しいものでございます。また、生鮮食料品という名のごとく、鮮度ということが商品の価値を決める、商品の生命でございます。
 一方、需要の面で申しますと、それぞれ一定の適正規模のものが固まりますと、むしろ規模の利益が出てまいりましてコストダウンになるわけでございますが、一時に大量のものを納入いただくというような場合には、かえって集荷の方で大変な供給の非弾力的な面がございますものですから高くなる。いわんやその納入の量が不安定であるというようなものになりますと、どうしても集荷に仲買人を通じてとか、その他の通常取引しておりませんところと取引、集荷をしなくちゃいけないというようなことでコストがかかる。
 それから艦艇の場合につきましてはどういうふうにしておりますかと申しますと、新聞報道で一部なされておりますけれども、それぞれ艦艇ごとに出港、帰港の時期も違いますし、一たん出港しますと通常一週間以上帰ってまいりません。それに必要な食料品を積み込みますが、特に潜水艦等の場合で申しますと、非常に隘隆な艦艇内部の構造になっておりますものですから、それぞれ隊員でも三段ベッドに寝泊まりをするというような状況でございますので、食料品の貯蔵、保管、調理につきましても、できるだけむだのないように、コンパクトにおさめられるように、また調理がしやすいように、処理がしやすいように、廃棄物が出ないように、いろいろな条件で納入をしてもらわなきゃなりません。
 そういたしますと、非常に規格面あるいは納入の条件が不安定であると同時に、非常に厳しい条件でやっていただきませんと能率的な処理ができないという面がございまして、そのために大変納入につきましてコストがかかるということで、平均いたしますと年間で陸上自衛隊ですとか防大の適正規模に比べますと大体一・五倍から二倍ぐらいの価格になっておりますが、一方、陸目、防大納めの価格というのは、一般小売市価の半値程度で納められておりまして、規模の利益がございます。それから海上自衛隊納入価格は小売価格よりも少し高目というような状況になっておりまして、この辺の割高性につきましては、私ども調べたところでは、今申しましたような事情からやむを得ないものであるということで、手続面、さらにその価格の状況両面から見まして問題はないという結論に至った次第でございます。
#32
○稲村稔夫君 そうすると、官納会というのに参加している以外の業者が落札した事実というのはあるんですか。またさらに、その割合は大体どのくらいになっていますか。
#33
○政府委員(植松敏君) ちょっと詳細な数字を今持ち合わせておりませんけれども、落札したケースもございます。また、落札された主要企業の中で上位にランクされている非会員もございます。
#34
○稲村稔夫君 それにしましても、例えばニンジンが、隣り合わせにある陸自の武山に入っている分が六十円、そして海自の地方総監部に納入される金額が二百六円。三・五倍以上ですよね。こんな開きというのはさっきのあの説明だけではどうも私はわかりませんけれども、その辺は徹底的に調べてごらんになりましたか。
#35
○政府委員(植松敏君) 私どものできる限りの範囲でほかの地域も含めまして調査をいたしてみました。
 傾向としては、海上自衛隊に納入する価格とその他の陸上自衛隊の駐屯地等に納入する価格とでは同様の傾向がございます。それは、先ほど申しましたように海上自衛隊へ納めるものは、陸自、防大は納入されますとその日または翌日に皆それぞれ消費されるものでございますので鮮度についても厳しい注文がつかない。一方、海上自衛隊の方は、出港しますと一週間とか十日とか、その間もちのいいものでそれぞれ料理をつくらなくちゃいけない、こういうことになるわけでございまして、そのために非常に鮮度の高いものが要求される。それから非常に不安定な納入、日によって量が多くなったり少なくなったりするというようなことで納入コストにも、そのリスクにも大きい差があるということでそういうような状況になっておるということでございます。
 なお、先ほども申しましたように、平均いたしますと一・五ないし二倍ということで、新聞報道では一番低いところと高いところと比較されていますので三倍というような数字が出ておりますけれども、年間の平均値で申しますと一・五ないし二倍程度。それから陸上自衛隊、防大に納入されています価格自身は、一般の小売市価に比べると大体半値程度になっておるということでございます。
#36
○稲村稔夫君 そうすると、海上自衛隊の方が普通なんだということになれば、陸自の方はくずを食わされているということにもなってくるんだと思うんですよね。これは自衛隊の中で差別待遇が行われている、こんなことにもなるんじゃないか、そう思うんです。
 それで防衛庁長官、この間我が党の委員の防衛費見直しをせぬかという質問に対して、住宅も建てなきゃなりません、それから体育館もやらなきゃなりません、こうおっしゃいましたが、これでわかりました。こういう経費が結構あるからやっぱり減らされないということになるんじゃないですか。こう私は言いたくなるんですが、いかがですか。
#37
○国務大臣(石川要三君) 今の高値の問題とそれとはちょっと私は関係がないというふうに判断をいたします。それで答えは十分だと思いますが、直ちに今の問題がそのまま、防衛費が高くなっているということが今後抑えられない一つの理由だというふうには判断できないんじゃないか、私はこのように思います。
#38
○稲村稔夫君 私がちょっと冗談めいて聞いたのが悪いのかもしれませんけれども、むだ遣いがあっちゃならぬ、心がけとしてこれからどういうふうにしますかということを伺っているんですよ。
#39
○国務大臣(石川要三君) もちろん税金を使うわけでありますから、少しでもむだがあってはいけないし、不正な支出は絶対許されない、かような見解を持っております。
 今政府委員からもですが、私自身も不正があってはいけないという角度からその点を十二分にただしました。その結果、私は不正がないという確信を持ったわけでありますが、いずれにしましても、市民から見れば、数字の上から見れば、海自と陸自がそんなに違ったんじゃ今の先生のような懸念もあろうかと思います。しかし、内容をよく調べてみると、それは私自身は理解ができたわけであります。ただ、私がさらに担当の者に申したことは、とにかく不正があってはいかぬ、往々にしてそういうことが世間では起こりやすいから、そういう点には十二分に注意して適正な購入をするようにということを厳重によく注意をしておいたことは、そのとおりでございます。
#40
○稲村稔夫君 長官が納得されても国民が納得しなきゃどうにもならないわけです。私もまだ納得でき得たわけじゃないんですが、しかし厳重に注意をしてというお話がありましたから、きょうはこの辺でとどめておきますけれども、いずれにしてもむだ遣いがないようにということを常に心がけていただきたい、こういう注文を申し上げておきます。
 次に、郵政大臣に伺いますが、NTTの料金の取り過ぎというのが報道されていますが、あれは新聞報道のとおりですか。
#41
○国務大臣(深谷隆司君) お答えいたしますが、おおむね新聞の報道のとおりでございます。
#42
○稲村稔夫君 NTTというのは民営でしょう。じゃ、その料金を払い戻して、あとそれだけですか。お調べになりましたか。料金を返した、それだけですか。
#43
○国務大臣(深谷隆司君) この問題は多くの利用者に非常に大きな迷惑をかけたわけであります。高い公共性を担ったNTTといたしましては、こういうことはあってはならない、信頼を損なう理由にもなるわけでありますから、私どもとしてはまことに遺憾に思っております。
 問題のミスは、加入者のデータをコンピューター化する際に誤ったデータを投入したこと等によって発生したものと承知しております。郵政省といたしましては、NTTにおいて適切な善後措置と再発防止のための措置が講ぜられるように厳重に注意をいたしたところであります。
 なお、詳細につきましては担当の局長が参っておりますので答弁させたいと思います。
#44
○政府委員(森本哲夫君) 今回の事件の事実関係について私どもの方で調査をいたしました次第でありますが、結局この原因は、昭和六十年以降NTTが全国規模で、顧客管理のシステムと、それから料金を徴収するための効率化を行うシステムの二つの新しいシステムを導入したわけでございますが、その際にデータの投入についてミスがあった、こういう次第でございます。ちょうどその折に、六十年から実施されました民営化に伴いまして電話の売り切り制という問題が出てまいりました。したがいましてミスの多くは、もう電話機をお客様が買い取られたにもかかわらず依然として従来のレンタル料金、これは月額百八十円でございますが、こうしたものを請求しておった、こういうミスでございます。
 最初、横浜支社の中で気づきまして調査をしました結果、どうもこれは全国的にも問題があるんじゃないかということで、現在その作業を全国にわたって進捗中と。七月には全体の終了をさせたいということでNTTは今取り組んでいるわけでございますが、誤請求についてはできるだけ早期に完了するように指示をいたしておるところでございます。
#45
○稲村稔夫君 事実は新聞報道ほぼそのとおりだと大臣お答えになったんだから、今の内容は新聞に出ていた範囲でしょう。だから、取り過ぎた分というのは返済をするというそれだけでとまるんですかと、こう私は聞いたんですよ。
#46
○政府委員(森本哲夫君) これまで調べましたところでは全国で十七万件、約十八億円の過重の請求があったということでございます。そこで、現在NTTではその一件一件に対して陳謝を申し上げて御説明を申し上げると同時に、取り過ぎた分については年利一四・五%の金利の分もお支払いして御理解を求めておる、こういう話でございます。
#47
○稲村稔夫君 そういうふうに初めから答えてもらえばいいところを、随分時間をかけてお答えいただいたわけであります。
 そういうおわびを申し上げてということがいろいろあったということになりますけれども、例えば一〇四番の有料化なんというのがいろいろ出ているわけでしょう。そうしたら、その辺のところ等も多少は勘案してもいいというような気持ちというのはNTTはお持ちにならないんでしょうか。
#48
○政府委員(森本哲夫君) 一〇四の料金の適正負担の問題でございますが、これは御案内のとおり、全国に今このために二万三千人のオペレーターが従事をしておる。年間の経費が二千四百億ばかりかかる。しかも、その利用の実態が非常に特定の方に偏っている、こういう事態がございますので、NTTといたしましても、その費用は今のところは加入者の方全員が均等に負担していただくという実態になっておりますので、できるだけこの点を改めて、需要のある方にその料金の応分の負担をしていただく、こういう趣旨の改正をいたしたいということで、現在、本年末あたりを目途に進めておるわけでございます。
 この料金の過大請求の問題とはちょっと次元が異なろうかと思うのでありますが、いずれにいたしましても料金のきちんとした請求の点について行き違いがあるということは大変利用者の信頼を失うことでございます。まして市内の電話はほかに競争が入っていない、そういう大変公共性の高い問題でございますので、NTTに対しましても十分厳重に注意を払って信頼を回復するように指導をいたしておるところでございます。
#49
○稲村稔夫君 金額で物すごく異常な状況なわけですから、それなりの責任のとり方、民間会社だったら民間会社らしいとり方をしたらどうですか。こういうことがあるから、一〇四というのはそれは今思いつきでひょっと言っただけの話です、普通民間会社であれば何かの形、手ぬぐいを持っていくのかどうか知りませんけれども、例えばこういう形で私どもは責任をとらせていただいておりますということを利用者の皆さんにきちんと理解してもらって納得していただくという手当てをやる、民間会社は普通やられるわけでしょう。それをどういう指導をなさるか、こう聞いているわけです。返せばいいというだけじゃないでしょう。
#50
○政府委員(森本哲夫君) 何分にも発生した原因は、これは利用者じゃございませんで、当のNTTという当事者でございますので、NTTにおいてもこの種の事故を再発させない、今回の起きた事案に対しては本当に誠心誠意お客様に理解を求めるように指導をいたしておるところでございます。
#51
○稲村稔夫君 郵政省は監督官庁でしょう。そうしたら、今のは悪うございました、お許しくださいと言って返せばそれで済むんで、これから発生させないようにします。ちょうど子供のあれと同じで、ごめんなさい、ごめんなさいとこうやっていればそれでいいということを、じゃ郵政省は認めるというんですか。
#52
○国務大臣(深谷隆司君) 委員の御指摘は一々ごもっともだと思います。
 私どもとしましては、きのうも厳重にそのことも申し上げまして、お客様の信頼を損ねたということ、その信頼を回復するためにどうしたらいいか、丁寧に相手の方々にも納得していただくような形でお返しをする、それから、二度とこのようなことのないように処置をする、しかも、七月までにと言っておりますが、一刻も早く全体のチェックを行う、誠実に対応するようにと厳しく申し上げたところでございます。
#53
○稲村稔夫君 どうも私は、ちょっとまだそれだけでいいのかなという気持ちというのが残るんですけれども、NTTといえば、大臣がたまたまそこに大臣で座っておられるからということになってしまってまことに申しわけないんですけれども、リクルートでも随分名を上げているところでありますから、それだけにやっぱりしっかりした指導をしていただかなければならぬ、こういうことになると思うんです。時間の関係もありますから、申しわけないけれども次に進みます。
 情報の公開のあり方について伺いたいと思います。
 最初に総理に伺いますが、我が国の情報はどうも公開する側の都合でそのあり方にはいろいろ対応が違うような気がするんですけれども、情報公開について基本的にどのようにお考えになっているか、御判断を聞かせていただきたいと思います。
#54
○国務大臣(海部俊樹君) 政府といたしまして、行政に対する国民の信頼を確保する観点から、行革大綱等に基づき行政情報の公開に努めているところであります。
 一方、情報公開法の制定など制度化の問題につきましては、我が国において全く新たな事柄でありますことから検討すべき課題も多く、引き続いて調査、研究を続けてまいる所存でございます。
#55
○稲村稔夫君 ちょっと抽象的でわかりませんが、じゃ少し具体的に聞きましょう。
 アメリカのように情報公開についての法律をつくる必要があると考えていますか、どうですか。
#56
○国務大臣(塩崎潤君) アメリカのサンシャイン法というような情報公開法のことについては私どもも十分研究してまいっておるところでございます。もう既に五十八年の臨調答申におきまして、情報の公開をさらに進めていくということは言われましたが、その中に、開示請求権を含むところの情報公開法について慎重に研究していきなさい、諸外国の例等も見ながら研究を十分にしていく必要がある、このような答申が出てまいったところでございます。
 私どもは、そこでいろいろ研究もいたしておりますが、まず、五十九年には情報公開問題研究会を設け各省の担当官を集めて研究をいたしておりますし、そしてまた、平成元年十二月の閣議決定で、行革大綱の中において、情報公開をさらに公開範囲の見直し等を考えながら進めていくということで研究を進めているところでございます。
 なお、法律の制定についてはいろいろ問題があることは、稲村委員御案内のとおりでございます。まず第一に、御承知のようにプライバシーの問題があり、さらにまた、公共上の理由からの公開の問題があり、さらにまた、司法審査権との関係の問題があり、いろいろ問題がございますので、この点については慎重に研究してまいりたい、こんなふうに思っているところでございます。
#57
○稲村稔夫君 それはいつまで研究しておられるのですか。大体結論を得るのはいつごろですか。
#58
○国務大臣(塩崎潤君) 今申しましたように大変難しい問題がございます。各国の状況等を見ましても、その処理について大変困っている問題等もあることでございますので、私どもはそのような欠陥が出ないような方法の情報公開法の研究を進めるということでございます。早急に研究するということにはなりませんので、慎重に研究をしていきたいというところでございます。
#59
○政府委員(百崎英君) ただいま大臣から早急にというふうな御答弁を申し上げましたが、私どもといたしましては、できればこの夏あたりにも今の研究会の中間報告を取りまとめたいというふうに考えております。
#60
○稲村稔夫君 私もかつて自治体の責任をとっていたことがありますので、大臣、慎重と早急と全然これ、両方一緒に使うことなんてないですよ。今のあれはどういうことですか。
#61
○国務大臣(塩崎潤君) 大変難しい問題でございますから……
#62
○稲村稔夫君 早急と慎重のどっちを使うんですか。
#63
○国務大臣(塩崎潤君) 私は早急に、何と申しますか、制定ができるとは思いません。慎重に検討をして、そして行政情報公開法の要望がどの程度満たせるか検討していきたい、こういうことを申し上げているつもりでございます。
#64
○稲村稔夫君 それじゃ、今の政府委員の答弁と違うじゃないですか。はっきりしてください。
#65
○国務大臣(塩崎潤君) お答え申しますが、政府委員の言ったのは中間報告であろうかと思います。これがどのような中間報告になりますか、私もまだその内容の報告を伺っておりませんけれども、直ちに法律ができる、来年の通常国会に提案するというようなものになるような段階にはまだ来ていないような状態ではないか、こんなふうに考えております。
#66
○稲村稔夫君 今の大臣のあれだったら、これはもうできないということを大臣自身が言っておられるみたいに私は思うんですが、いかがですか。
#67
○国務大臣(塩崎潤君) これまで長く研究してまだ制定の実を見ていないことは、大変難しい問題があることを示していると思いますね。ですから、イギリスでもこの法律がないということ等を考え、そしてアメリカでもこれに関する利用状況あるいは訴訟等でいろいろ欠陥がある、これらの欠陥を考えますと、そんなに早急に私は制定ができるとは考えておりません。
#68
○稲村稔夫君 何が難しいとおっしゃっているのか。どうして早急にできないのか。難しい問題は何なのか。それをじゃ少しはっきりとおっしゃってください。
#69
○政府委員(百崎英君) かなり時間がかかっていることは御指摘のとおりでございますが、先般も当委員会でちょっと一例を申し上げましたけれども、例えば現在の我が国の裁判の制度、これは御承知のとおり公開ということが原則になっているわけでございますが、例えばある情報の開示、非開示をめぐりまして公開の法廷で訴訟が行われる、そうした場合に、情報を提供する側としては、この情報はかくかくしかじかこういう理由でこれは開示ができない、こういう立証を仮にするといたします。その場合に、その理由を申し上げる過程であるいはその情報の中身がそこでいわば事実上公開されるということにもなりかねないわけでございます。
 そういったことで、アメリカあたりでは、この間も申し上げましたが、インカメラ制度というのがございまして、裁判官だけがその情報の中身を聞いて、それでこれはやはり開示すべきかどうか、こういう判断をするわけでございますが、我が国の場合にはそういった裁判の公開制度というのがございますので、どうしてもその情報の中身を知らずに裁判所が判断するということにもなりかねない。そういった問題をどういうふうに解決できるのかどうか。
 あるいはまた、現在我が国に御承知のとおり国家公務員法あるいは地方公務員法上守秘義務という制度がございますけれども、いわばそこで守られるべき秘密、これ以外のものはすべて公開すべきなのかどうなのか。こういう問題をめぐりましても、これは研究会の学者の先生の一つの御意見でございますが、そこで守られるべき秘密以外のものはすべて公開すべきである、こういう御意見。それから別な研究会の委員の方の御意見では、必ずしもその裏腹といいますか、そういうことでなくて、守秘義務というのは、御承知のとおりいわば刑事罰を科してでも守るべき秘密ということになっているわけでございますが、それ以外に公開できないようなそういう部分というのもあり得るのではないか。そのあたりの線引きを一体どういうふうに考えるか。
 そういうようないろいろな理論上の問題がこれまで議論されておりましたが、実際にこういう制度を発足させて運用する場合には、当然のことながらこれは各省庁が主として持っている情報を公開するわけでございますので、総務庁限りというよりは、むしろ各省庁がそれぞれの行政の実態に応じて、どういう情報が開示できるのかできないのか、そういうことを、いわゆる実情を踏まえて、しかも我が国の国情に合うようにする、そういうようなことをいろいろ検討しておりますので、御指摘のように時間がかかっている、こういうことでございます。
#70
○稲村稔夫君 それじゃ、まだそれでも納得できませんけれども、わかりませんけれども、じゃもう少し私の方の提案みたいなことを申し上げましょう。
 どこで議論しているのか、そんなのは一般国民にはわからぬのですから、国民にわかるようにきちんと公的な機関をつくって、そこでもって情報公開について議論させて、その内容をそれこそ公開する、そこから始めたらいかがですか。
#71
○政府委員(百崎英君) 現在のところは、先ほど申しましたように、私どもの研究会に大学の教授等にお集まりいただきまして研究を続けてまいりました。その結果をできるだけ早くと先ほど申し上げましたが、できれば、とりあえずこの夏あたりにでも取りまとめて公表いたしたいというふうに私どもは事務的には考えております。それらを踏まえましてさらに法制化の検討を進めていく、そういうようなつもりでおります。
#72
○稲村稔夫君 私は、難しい難しいとおっしゃるけれども、その難しさというのもわかる面がないわけでもないし、またわからぬところもある、こういうことになるわけですが、これは議論していてもいつまでたっても平行線のようですから、ぜひ情報の公開について国民がわかるような対応を政府の方ではきちんとしていただきたい。それでなければばらばらです、こういうことを申し上げておきたいと思う。
 そして、その情報公開の中でやっぱり一番問題になるのが原子力関係だというふうに私は思いますので、その点について伺っていきたいと思います。
 まず、東電の福島第二原発の三号炉の再循環ポンプの破損事故について、資料の問題で伺いたいと思います。ここで資料を配ってください。
   〔資料配付〕
#73
○稲村稔夫君 資料をお配りしている間にちょっと伺っておきたいのでありますが、今通産省が公開をしている資料ということで参りますと、事故調査についての中間報告あるいはこの二月に出された報告というものがあるわけでありますが、この二月に出された報告の中で、例えば十三ページの図―6の一月の原子炉再循環ポンプ(B)の振動増加による出力低下グラフの線は、十五ページにある発電機出力の記述と一致しないという点があります。これはどうなっているんでしょうか。
 それから五十八ページの水中軸受けリングの内周の零度の位置、これが五十九ページの上から見た図と合わないように思われますけれども、これはいかがでしょう。
 それから三十二ページの図―13の分解状況の図と原子力安全年報の三十一ページの同様の説明図、これが違う図が用いられておりますが、これはどういうことでしょう。同じ政府の出版物あるいは報告書の中でこのような違いがあるのはどういうわけでしょうか。
#74
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 東京電力福島第二原子力発電所第三号機の再循環ポンプの損傷事象につきましては、資源エネルギー庁といたしましては、原子力発電技術顧問会の中で調査特別委員会をつくりまして、その審議を踏まえながら我々調査、審議をし、その結果につきましては、その進捗状況に応じ公表してきているところでございます。
 それで、今先生から御指摘ございましたような内容につきましても、本年二月に原因と対策について公表しているわけでございますが、今まで何回か公表しているいろんなものはこの二月の報告書に包含されているということで、我々現時点ではこの二月の報告書が原因、対策という面では最終のものというふうに考えております。
#75
○稲村稔夫君 そうすると、この最終のやつが正しいとしたって、最終の報告書の中でページによって違いがあるというのは、これはどう説明するんですか。
#76
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 今先生の御指摘の件でございますが、作図上一部修正という必要のあるところがございます。それにつきましては、今後とも適宜そういうような作図上の修正すべきところは我々も修正していきたいとは思っておりますし、現在、本件につきましては健全性の評価ということで、この発電所を再開するに当たっては健全性を評価しまして我々はスタートをさせるということでございますので、そのプロセスにあるわけでございます。そういう意味で、その間、必要な修正というのはやっていきたいというふうに考えております。
#77
○稲村稔夫君 おかしいですよ、それは。この本の中でページによって違いがあるのはどういうんだって言っているんですよ。
#78
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 今申し上げましたように、その報告書の中におきまして製図のミス等で一部修正をした方がいいという点もございますので、その件については早急に修正をしたいと思っております。
#79
○稲村稔夫君 これらの報告書を出して、こんな報告書を出してからですよ、何でそんなことになるんですか。これが最終だ、これで調整していると言うんでしょう。はっきりしてください。その責任をはっきりしてください。
#80
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 この件につきまして一部修正すべき点というのが今我々見ましてもございます。今のような作図のミス等があります。そういうことで、その件につきましては我々は早急に修正したいと考えております。今の御指摘のありました再循環ポンプの出力を低下している図におきましても、それについても一部修正すべき点があると思っておりますので、修正したいと思っております。
#81
○稲村稔夫君 どこが間違っていて、どう修正すると言うんですか、それをはっきりしてください。
#82
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 例えば今の報告書の八ページでございますが、図ー3というのがございます。これにつきましても、ケーシングのスタッドボルトの間隔というのをより正確に我々は記載し直したいと考えておりますので、そういう面は修正をしたいと思います。
 それから例えば十三ページの今の出力の問題につきましても、再循環ポンプ(B)の振動増加による出力低下の曲線のうち、出力降下の七十四万キロワットの目盛りに合わせまして正確に記載したいというふうに考えております。等々、詳細に見まして修正すべきところは早急にやりたいと考えております。
#83
○稲村稔夫君 ため息が出るんですよね、そういう御答弁を聞いていて。
 それじゃ、この報告書は撤回されますか。
#84
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 原因と対策ということでこれをまとめたものでございまして、原因と対策という面ではこれで我々の考え方がまとまっているわけでございますが、今申し上げましたような図の一部につきまして修正すべき点がございますので、それについては早急に修正したいと思いますが、我々の原因、対策についての結論等は変更ございません。
#85
○稲村稔夫君 私がこんなに激しく問題にしているのには理由があるんですよ。今皆さんにお配りしたこの図、真ん中から上と下と比べてください。これは上が中間報告、下が今申し上げたこの報告書です。同じ関連パラメーターなわけです。それが丸がついているところ、対照して比べてください。こんなに違うんですよ。こんなに違う。どれを信用したらいいんですか。そこからまず聞きましよう。
#86
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 今お示しいただきました図でございますが、平成元年の三月、八月の中間報告と、それから平成二年二月の報告を対比しておられるわけでございますが、これにつきましては、これはそれぞれのパラメーターというのが一時間ごとのデータが記載してあるわけでございます。それで、平成二年二月の報告はこれをより正確にということで、一時間ごとの中の値のピーク等変化があるものはこれにあらわしているということでございまして、より正確に一時間ごとの値にその間のピークあるいは変化を加えたものが平成二年二月の報告ということでございます。
#87
○稲村稔夫君 今お聞きになっておわかりになりましたか。これ、日にちと目盛りとみんな同じになっていて、それでどうしてこういう図が違うんですか。今の説明じゃちょっとわからぬでしょう。
#88
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 再度の御説明になるわけでございますが、こういうパラメーターというのは一時間ごとのデータの数値をとってプロットしているわけでございますが、平成二年二月の報告はその一時間ごとのデータの中でもピーク等変化があるものについてはその値を記載したということでございまして、より正確に表現したものでございます。
#89
○稲村稔夫君 一日の日にちも時間もみんな書いてあって、こういう図をつくってある。それでそれがより正確だという。じゃ、下が正しいのだったら下が正しい、前が間違っていたというのだったら前が間違っていた、こうはっきり言ってください。
#90
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 一時間ごとの値をプロットした意味とパラメーターを表現したものとしては両方とも正しいわけでございますが、より正確にということで一時間の中の変化分を入れたということでございますので、平成二年二月の報告の方がより正確な表現ということでございます。
#91
○稲村稔夫君 これではその判断がつかないんですよ。そうでしょう。例えば「スラスト軸受け温度」のところを見てください。データとしては同じものをプロットしたというのでしょう。それで、どうしてこういうふうに図が違ってくるのか。日にちの間隔も同じにして、それで、どうしてこういう図になるのか、それがどうしても納得できないというんですよ。
 X軸とY軸との関係というのは同じなんでしょうかね。ただきめ細かくしたというだけの話でしょう。
#92
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 一時間ごとの数値ということでは同じでございますが、その間に変化分がある場合にはその変化分を加えた、表現に追加したということでございますので、より正確なパラメーターの表示ということになっているわけでございます。
#93
○稲村稔夫君 それで、私どもが納得できるかできないかというのは、結局人間が手でかいて、そうしてそういう操作をした、味つけをしたデータでは本当なのかどうかということを判断するすべがないじゃないですか。だから、ここのところは私どもは、生のデータのコピーでもいいですから出してください、こうお願いをするんですが、どうですか。
#94
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 今のようなパラメーターをプロットするに当たりましても、東京電力からいろいろなデータを提出させまして、その中にはいろんな情報も入っているわけでございますが、それについてできるだけ多くの情報を入れてまとめたものが二月の報告書でございます。そういうことで、我々といたしましては、御理解をいただくために必要な情報というのはこれで入っているとは思っておりますが、本件の重要性にかんがみまして、運転パラメーター等につきましてさらに必要なデータ、あるいは情報がまだ必要ということであれば、可能な限りデータの公開をするように東京電力を指導していきたいと考えております。
#95
○稲村稔夫君 それはぜひしていただきたい。
 私は、通産省、信用できないところがいっぱいあるんですよね。大臣、私が資料請求をしましたら、そうしたら、例えば座金についての、絵は我々に配ったけれども写真がないから、回収したやつの、その写真を下さいと。これなんですよ。(写真を示す)一般の新聞社に全部まかれているんですよ。それを私に何と答えてきましたか。読み上げます。これは三番目の要求、番号が三でしたから、「番号3及び先般の陳情の時にご要求のございました生データー」、私がさっき言ったところ、この部分の「生データについては所持しておりません。」と、こう言っておる。一般に配ったこんなものすら出さないと言う。これでもって情報の公開になりますか。
#96
○国務大臣(武藤嘉文君) 私も事実関係、御質問があるということできょういろいろと聞いたわけでございまして、情報の公開についてはもう少し積極的に、役所はあるべき姿においては正直なところもっと公開できるものは公開すべきでありますし、また資料要求についてもできる限り、私聞いておりますと、例えば核物質の盗難防止であるとかプライバシーの保護であるとか、そういうような点で公開できないものはございますけれども、今のような新聞に出ているような写真まで私は拒否すべきものではない、こう考えておりますので、今後はそのように指導してまいります。
#97
○稲村稔夫君 ちょっとひっかかるところがありましたが、そうすると、今のここの生データというのは、核ジャックだとかそんなこととは関係ないですよね。これは出してくださるんでしょうね。
#98
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 今のような本件の事象をよく理解していただくためということで、実はこの水中軸受けリングその他破損しましたものにつきましても、四月十八日から現地で公表している、展示しているということは御承知かと思いますが、我々としましては、今のような運転パラメーター等につきましても、先ほども申し上げましたが、本事象の重要性にかんがみまして、可能な限り広くデータを公開するように東京電力を指導したいと思います。
#99
○稲村稔夫君 それでは、次の方に伺いましょう。
 ということになりますと、本当に金属片が回収されたのかどうかという確認や何かについても、これは私たちがちゃんと確認できないと心配でしょうがないんですよ。完全回収とそれから地元の同意、これが運転再開の条件であったのですが、これは東電は変更していませんね。通産省の指導方針、変わりませんか。
#100
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 現在の状況でございますが、本年四月に東京電力から流出部品あるいは金属粉等の回収状況の報告を受けておるわけでございます。それで通産省といたしましても、これまでその洗浄とか回収作業については適宜確認してきておりますし、四月に報告を受けた後、直ちに検査官を現地に派遣いたしまして、水中テレビカメラによる原子炉容器の中の洗浄後の状況、金属粉等の回収・保管状況の調査、それから各種回収記録の確認などを行いまして、東京電力からの報告の結果を確認しているところでございます。
 それで、現在通産省としては、このような金属回収状況を前提といたしまして、プラントにこれがどういう影響を与えるか、プラント全体の健全性というものを評価している段階でございまして、これの評価を慎重にやってまいりたいというふうに考えております。
#101
○稲村稔夫君 慎重にというところだけは聞こえましたけれども、完全回収と地元の同意、これが変わりませんかと、こう聞いているんですがね。
#102
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 先ほども申し上げましたように、東京電力としては四月に報告をしてまいりまして、最大限の回収をしたということで報告を受けているわけでございまして、我々としましては、それがその状況でどういうふうに安全性に影響を与えるか、健全性評価というのが重要でございますので、それについては十分慎重にやりたいということでございますし、地元の了解ということでございますが、地元の皆さんにつきましても、本件の回収、洗浄状況が十分できているということを地元の皆さんにも見ていただくということで、今発電所の中を公開して見ていただいているということでございますし、地元の理解を得るための最大限の努力がなされているというふうに考えております。
#103
○稲村稔夫君 努力をしていることはわかるんですよ。努力をして、そうしてそういうものが条件が整わなかったら運転を再開しないという方針が変わらないかと、こう聞いているんです。
#104
○政府委員(向準一郎君) お答え申し上げます。
 我々といたしましては、その回収状況を踏まえまして、残存する金属粉がどのぐらい考えられるかという前提を立てまして、プラント全体の健全性を今評価している段階でございます。
 そういうことで、先ほども申し上げましたように、慎重な健全性の評価の上に本件についての運転再開ということにつながっていくわけでございまして、今慎重に健全性の評価をしているというのが現状でございます。
#105
○稲村稔夫君 弱ったね。大臣、どうする気ですか、これは。
#106
○国務大臣(武藤嘉文君) 今答弁いたしておりますように、とにかく地元の皆さんにもよく見ていただいて、安心をしていただくということが大切でございますから、そういうことで今後は心配ないのかということで健全性の評価をしているということでございまして、その点は、今答弁をいたしておりますように、やはりこれは今後二度と起きないようにしていくということが大切でございますから、その辺は時間がかかっているかと思いますけれども、健全性についてきちんと地元の了解を得るように努力をしているということでございますから、今はそれを見守っていきたいと私は思っているわけでございます。
#107
○稲村稔夫君 努力はそれでわかりました。努力していただかなきゃなりません。
 じゃ、完全回収はやったと仮に判断をしたとしても、同意がなかったら運転再開をするということになるんですか、ならないんですか。
#108
○国務大臣(武藤嘉文君) 地元の同意が非常に重要なポイントであるということは当然でございます。
#109
○稲村稔夫君 どうも困りましたけれども、とにかく地元の同意、完全回収の間違いない確認、これをどうしてもきちんとしていただかなければならないと思うわけです。完全回収についても私は疑義が残っています。データの問題でもまだ私は言いたいところがあります。例えば配管だとかその他の損傷等についても、実際どうやって調べたのかというようなことでわからないところがあります。そんなことはきょうやっている暇がないですから、時間がもうどんどんたってしまいましたからこれはもうやめにいたしますけれども、とにかく地元の同意と完全回収の確認、このポイントだけは絶対に外さない、それができない限りは運転を再開しない、こういうことで進めていただきたいというふうに要望をしておきます。
 もう時間が四分しかなくなりましたので、次に移らせていただきたいと思いますが、その前に、総理、私は今原子力で議論をいろいろいたしましたけれども、情報の公開というのは国会でこんな形でがたがたとやらなきゃ出しても差し支えないものが出てこないという、そういうことにも随分問題があると思うんです。これは原子力で一つの例として今私はやった形ですけれども、ですから、先ほどの総務庁長官の御答弁等では情報公開についていろいろと御勉強中のようでありますけれども、その勉強がまた国民にもよくわかるようなそういう情報公開のあり方にする、そのための努力を政府としては強力に進めていただきたい、そのことを要望申し上げます。それに対してどうお考えになりますか。お答えをいただいて次へ進みます。
#110
○国務大臣(海部俊樹君) 情報公開の問題は、最初にお答え申し上げましたように、行革審の答申等を受けて、政府としてはできる限り国民の皆さんに情報を公開するようにということで、既に昭和五十五年にその窓口開設以来御利用件数も十三倍になっておるという事実もございますけれども、引き続いて調査研究を進めて情報公開の促進が図られるように政府としては検討を続けてまいりたいと考えます。
#111
○稲村稔夫君 検討という言葉は私もかつてよく使いまして、それはやる検討とやらない検討と両方ありますので、やらない検討にならないように強く御要望を申し上げまして、あと次の課題に入らせていただきます。もう二分しかありませんから、本当に簡単にしか聞けません。
 それは、消費税を導入されたことに対して私どもは廃止という観点から物を申し上げておるわけでありますが、不公平税制の是正というのは、これは極めて不徹底であり、なまぬるい。むしろその辺のところは早急にされなければならない課題で、消費税はそれまで凍結しておいていただいて、不公平税制の是正を先にすべきではないか、こんなふうにも思うわけでありますが、その点はいかがでしょうか。
#112
○国務大臣(橋本龍太郎君) 先年、各党の間におきまして租税特別措置について御議論がありましたことも承知をいたしております。また、その中で今後検討とされましたテーマがありましたことも記憶をいたしております。
 大変一般的な申し方をして恐縮でありますけれども、税制というものは常にやはり見直していく努力というものが必要でありますし、今日までの間におきましても、例えば有価証券取引につきまして原則非課税から課税に移しかえる等、あるいは社会診療報酬特例に改正を加える等、それぞれの措置はとられてまいりました。今後ともにその努力は、消費税の問題とはまた別の問題といたしましても、常に見直しは怠らないつもりであります。
#113
○稲村稔夫君 じゃ、少し見直していただきたいところを具体的に伺いましょう。
 外国での税額控除という制度がありますが、これは九大商社のうち法人税を納税しているのが二つだけだという研究がいろいろ出ているわけですが、これは事実関係としてどうなっていますか。
#114
○政府委員(岡本吉司君) 九大商社につきまして、外国税額控除後なお我が国において税金を納付している、その税金につきましてはやはり源泉所得税という形で納めているものを含めた方がいいと思っておりますが、九社のうちほとんど、具体的な数字で申しますと九社のうちの八社は平成元年の三月期納税しております。
#115
○稲村稔夫君 一社はなぜ納税しないで済んでいるんですか。
#116
○政府委員(岡本吉司君) これは基本的には法人の経営の問題であろうかと思っております。
#117
○稲村稔夫君 それじゃ違う聞き方をしましょう
 外国税額控除による控除というのは、その中に組み込まれた上でのことですか。
#118
○政府委員(岡本吉司君) そのとおりでございます。
#119
○稲村稔夫君 一社一社のことは聞きませんけれども、全体で幾らくらい入っているんですか。
#120
○政府委員(岡本吉司君) 平成元年のやはり三月期におきまして、控除いたしました外国法人税額は四百十八億になっております。
#121
○稲村稔夫君 これは私は随分もったいない金額だというふうに思うんですね、これが課税から引かれるという。損金勘定で済むんじゃないかと思う、経営経理上のことから考えていくと。この制度というのは不合理だと思うんですが、いかがですか。
#122
○政府委員(尾崎護君) 外国税額控除制度と申しますのは、国際的な二重課税の排除を目的としておりまして、いわば国際的に広く行われている制度でございます。大企業、中小企業を問わず、国際取引を行う場合、税の障害を取り除くという点で重要な役割を果たしているものでございます。ただ、従来いろいろと議論がございますので、先般の税制改革におきましては、国外所得の割合、それは原則として九〇%を限度とするというような是正策を講じたところでございます。
#123
○稲村稔夫君 それにしても、どうしても私は損金としてあれすればちゃんとコストとして認めることになるんだから、それでちゃんと企業のことも考えてやっているということになるんじゃないかと思うんですが、いかがですか。
#124
○政府委員(尾崎護君) 同じ所得に対しまして二つの国で税金を払うということが起きませんように、二重課税の排除を目的としているわけでございますから、税額控除という形で調整をいたすわけでございます。
#125
○稲村稔夫君 残念ですけれども、もう時間が来ましたので終わります。
#126
○委員長(林田悠紀夫君) 以上で稲村君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#127
○委員長(林田悠紀夫君) 次に、村沢牧君の質疑を行います。村沢君。
#128
○村沢牧君 最初に、暫定予算後の税収見積もりについて伺います。
 平成元年度の四月から六月初旬までの税収実績、六月分については三分の一見ました。これを見ますると、約二兆四千億円。補正後予算額に対しましてその進捗割合は四・四%でありました。ところが、今回提出された暫定補正後の税収見込み額は一兆三千億余。非常に少ない。これは二年度の税収に対する進捗度合いは幾らになっていますか。
#129
○政府委員(尾崎護君) 進捗度合いということで計算を行っているわけではございませんで、補正後の暫定期間は六十九日間ということになるわけでございます。
 御承知のとおり、それぞれの税につきまして納付の期日というのがございます。例えば六月分の源泉所得税について申し上げますと、五月につきまして集められました源泉所得税が六月の十日に納付されるということになっております。今回の補正の期間は六月の八日まででございますから、それは六月の十日が納付期日でございますので八日までには全然入ってこないわけでございます。したがいまして、そういう納付の期日に合わせまして積み上げを行いまして、そして計算をいたしているわけでございます。
 したがいまして、委員がただいまお話しになりましたように、元年の六月分等をもとにいたしまして、その収入総額に一定の比率を掛けてみますとそれは大きな数字になってしまいますが、現実に暫定期間中に収納される税額を計算いたしますと、ただいま私どもの方で見積もりをしているようなものになるわけでございます。
#130
○村沢牧君 私も、申し上げましたように、六月分いっぱい見ているわけじゃありません。暫定予算に合わせて見ているわけです。
 それを見ると、平成元年恐らく二・三%ぐらいの割合だというふうに思うんですよ。例えば個別税を見ても、所得税は一兆一千二百六十億ぐらい平成元年で入っておりますけれども、ことしはこの予算案では七千四百八十億円。あるいはまた法人税は二千八百七十億円ぐらい元年度は入っているわけですが、六百八十億円だとか、印紙税は三千八百八十億円ぐらいが元年度には入っていますけれども、ことしは暫定予算では九百二十億円。なるほど六月末に入るのもあるでしょうけれども、非常に少ないと私は思うんです。ただ六月末に入るからという答えで済まされる問題ではないと思いますが、どうですか。
#131
○国務大臣(橋本龍太郎君) これは積算の根拠でありますので、事務的にきっちりとした御答弁を申し上げさせていただきたいと思いますけれども、今委員がお述べになりましたように、六月分を全部見ているわけではないと仰せられますけれども、やはり日数計算と合わせて考えるのは不適切ではないかと、率直にそんな感じを今持ちました。しかしこれは私の感じでありますから、事務方から積算のルールにつきましての御説明をお許しいただきたいと思います。
#132
○政府委員(尾崎護君) 所得税につきましては、先ほど申しましたように、源泉所得税の納付期日が十日であるということから、六月分につきましては今回計算をしていないということが主な原因でございます。
 法人税について申し上げますと、元年の例で申し上げますと、元年の四月には二百六十二億円、五月には四百二十四億円、そして六月分は六千五百五十五億円入っているわけでございます。この六月分の六千五百五十五億円に当たるものは六月末に入ってくることに相なります。したがいまして、今回の見通しにそれに相当するような額を入れるというわけにはいきません。
 それから印紙税でございますが、確かに委員も御不審にお思いになると思うのでございますが、例えば自動車重量税でございますとか印紙税でございますとか、印紙納付をするものにつきましては、これは印紙でございますから郵便局の窓口で買うわけでございます。したがいまして、一度郵政事業特別会計の収入に上げられまして、そこで精算をして、大体二カ月以内ぐらい後から一般会計に振りかわってくるわけでございます。その振りかえ二カ月ぐらいたちましたところで、例えば四月分の印紙収入というのをきちんと精算いたしまして、私ども税収の実績を発表するときにはそこを整理して出しているのでございますが、今回の暫定期間中はまだ郵政事業特別会計の方に行ったままでございまして、そこの収入にのっているわけでございます。
#133
○村沢牧君 大臣、私がこのことを指摘したということは、こうした割合から見て平成二年度の税収見積もり五十八兆四十億円は過大であるのではないか。大丈夫なのか、このことが達成できるのかどうか。達成できるとするならば、この暫定補正の見積もりがちょっと少な過ぎる、あるいは暫定だから適当にやっておくというものなのか、その点について大臣から答弁いただきたい。
#134
○国務大臣(橋本龍太郎君) 暫定であるから適当にやっておくというおっしゃり方は私は大変酷なお話でありまして、今主税局長が申し上げましたような相当の理由をもってこれを積算しているということはまず申し上げたいと存じます。と同時に、ここ数年間私どもはその税収の見積もり誤りということでしばしば本院においてもおしかりを受けてまいりました。そして平成二年度予算編成時におきまして、その時点において行使し得る資料すべてを使い最善の見積もりの上に歳入の計画を立てたわけでありまして、私はこれが不正確なもの、その時点における入手し得る資料で考える限りにおいては、不正確なものであるという考え方は持っておりません。
#135
○村沢牧君 だから、五十八兆四十億円は過大ではないのか、大丈夫なのか、その話を聞いている。
#136
○国務大臣(橋本龍太郎君) 神頼みの一銭一厘間違わないというようなことを申し上げる自信はありません、ここ数年おしかりを受けてきた事態は現実にあるわけでありますから。しかし、最善の見積もりを事務方はしてくれたと信じておりますし、その結果においておしかりを受けるような事態が来ないことを信じております。
#137
○村沢牧君 この暫定予算に見積もられた税収見込み額が適切であったかどうか、これは来年になればわかりますから、そのときにまた論議をいたしましょう。
 そこで、私は次の問題に移りますが、地球環境の保全ということが当委員会でも随分論議されました。環境庁長官、地球環境の保全と森林の果たしている役割、また我が国は国際的に、国内的にどのような対応をしておるのか伺いたい。
#138
○国務大臣(北川石松君) ただいま村沢委員の御指摘のとおり、地球環境における森林の役目は大変大切でございまして、御承知のように、今日の温暖化の中で森林の二酸化炭素に対するところの役目は大変でございます。こういう意味から、環境庁といたしましても、世界の森林の保全、また国内の森林が、その緑が人に安らぎを与える。いろいろな面においての森林の大切さを重要視しており、環境庁といたしましては前向きで取り組んでおる次第でございます。
#139
○村沢牧君 政府としての対応、国際的にどういう対応をしているのか。
#140
○国務大臣(北川石松君) 国際的には、もちろんこれに対する日本の技術あるいはこれに対する補助育成、そういういろいろの角度からこれに対応していきますと同時に、ODA等も通じまして、開発途上国に対しまして遺憾のないように手配を進めていきたい、このように考えております。
#141
○村沢牧君 農林水産大臣、これからの林業政策というのは、林産物の収入とともに森林の公益的機能の発揮あるいは地球環境を保全する施策を積極的に進めるべきであるというふうに思いますが、どうですか。
 大蔵大臣は、四十五年ごろの環境庁と林野庁のお話をたびたび出しまして、林野庁は自然保護なんて関心がなかったということ、衆議院でも質問もしないのに二回も答弁している。本委員会でもまた答弁していますね。大蔵大臣もそういうことを言っているんですから、これからの林政をどういうふうにするのか、農林水産大臣に聞きたい。
#142
○国務大臣(山本富雄君) 御説のとおりだと私は思っております。経済的な機能に加えまして、国土の保全とか水資源の涵養、あるいは最近では生活環境を保全していく、今環境庁長官に御質問でございましたけれども、そういう意味合いを非常に強く持っておる。したがって、我々の立場からすれば、林業の生産性の向上ということを第一目標ではいきますけれども、今委員の御指摘のような森林の公益性というふうなことを十分踏まえながらこの森林の整備の務めを果たしてまいりたい、こう考えております。
#143
○村沢牧君 以下、国有林について伺います。
 国土の二〇%、森林面積の三〇%を占めている国有林は今改めてその存在の意義と果たすべき役割が問われています。総理、国有林の果たすべき役割と課題についてお伺いしたいと思います。
#144
○国務大臣(海部俊樹君) 国有林の果たすべき役割と課題は、第一に国土の保全、水資源の涵養、自然環境の保全など公益的機能の発揮、これが一つであります。それから木材の安定的供給、農山村地域の振興など多面的かつ重要なものがあると承知いたしております。
 森林、林業に対する国民の関心が高まっている中で、国有林野事業が今後ともこのような役割を十全に果たしていくために、経営の健全性を確立することが基本的な課題であると考えております。
#145
○村沢牧君 今総理から答弁がありましたように、国有林は大きな役割を持っているわけであります。その国有林が今財政問題に終始してその使命を達成することができないような状態に追い込まれています。先日、大河原委員の質問に対して農林水産大臣から答弁があったところでありますが、国有林会計は歳入の五〇%を借金に頼っている。木材販売などの事業収入はやがて借金の返済と利息の支払いで消えてしまうんです。事業資金はまた借金でやらなきゃいけない。借金を返すために借入金をするという自転車操業が続いておるのであります。
 平成二年の国有林の予算額は五千八百億円でありますが、累積債務は実に二兆二千億にもなってしまうんです。皆さん、一年間の収入が三千億足らずであって二兆二千億も借金をしょっている。これは民間企業ならとっくに倒産している。これでは国有林の使命を果たすことはできないのであります。
 このような状態に至らしめた政府の責任は極めて重大だと思う。山本農林水産大臣が就任したからこんなに借金がふえたわけじゃなくて、ここにおられる武藤通産大臣、佐藤国土庁長官、あなたたちも農水大臣を経験したんです。あなたたちもしっかりやらないからこういうことになったんです。政府の責任は一体どこなんですか、反省はどういうふうにしていますか。
#146
○国務大臣(山本富雄君) 非常にきついおしかりでございますが、まさにそのとおりなんです。私はそういうふうに心得ております。
 これはもう委員は私どもよりよく承知なんですけれども、五十三年と五十九年と六十二年で調べてみますと、それぞれ大変いい計画を立てまして、その都度改善計画と称してこれは改定、強化してきたんです。そしてそのときどきの財務状況とか社会情勢等に対応しつつ、各大臣あるいは林野庁長官を初め全力で対応してきたことも事実なんです。
 しかし、非常に残念ですけれども、その原因をいろいろ聞いてみますと、一つは、資源的な制約がございまして伐採量がずっと減少してきた。御承知のとおりなんです。それから二つは、造林、林道、これはやらなくちゃなりません、林を未来永劫にわたって維持するために。その借り入れの長期の金利がだんだん借入金そのものとともにふえてきているという状態。償還金が増大しているという状態。それから三番目は、これも非常に大きいんです。要員の規模が非常に大きかったということも事実あります。これは山は手がかかる、そういうこともございまして、要員規模が非常に大きかった。こういう面で、まだ改善の途上にあるというふうに考えております。
 しかし、こういうことを繰り返しましても、実際に二兆二千億と今委員が指摘されたような膨大な金額を林野がしょっておるということだけは間違いがないのでございまして、今林政審にもいろいろな答申をお願いしておりますが、精力的にやっておりますので、この結論等を見ながら全力を挙げて将来を踏まえての総括的な対応策を立てなくちゃならぬ、こういうふうに考えております。
#147
○村沢牧君 いろいろ言いわけばっかりしておりまして、反省や責任の言葉は聞かれない。後からまた追及してまいります。
 そこで、そのようにたくさん木を切り過ぎた。一体、伐採量と成長量との関係はどうだったのか。過伐をしたときの剰余金は一体どこへ持っていってしまったのか。借入金の利息はどうなっているのか。重ねて答弁してください。
#148
○政府委員(甕滋君) まずお尋ねの第一点でございますが、国有林における伐採量と成長量の関係でございますが、昭和三十年代から四十年代半ばまでの間、伐採量が成長量を大きく上回りまして、最も伐採量の多かった昭和三十九年度をとってみますと、伐採量が二千三百万立方、成長量に対して約二倍ということになっております。これは、御承知のとおり、戦後復興期から高度成長期にかけまして、住宅用材あるいは紙パルプの需要が急増いたしまして価格も急騰を見たわけでございまして、そういったことを背景にしまして森林特に国有林からの木材供給をふやせ、こういう強い要請が社会的にもございました。また、成長量の低い天然林を人工林に切りかえますいわゆる拡大造林を進めたということもございます。その後は、森林の公益的機能の維持増進とい観点から、伐採量を縮減するというふうに森林施業の方針を見直してきたということでございまして、昭和五十五年度以降は伐採量が成長量を下回って現在に至っております。
 それから第二点でございますが、国有林の過去の剰余金についてのお尋ねでございます。
 ただいま申し上げましたように、国有林野事業は、昭和四十年代前半までは木材生産の増大あるいは堅調な木材価格ということもございまして、黒字基調で推移いたしたわけでございます。この間の黒字年度における利益の累計額は二千七百八億円となっております。こうした中で、国有林野事業におきましては、その一部は赤字の年度における損失補てんに充当をいたしたわけでありますが、林政協力事業ということで今日では全額一般会計負担で実施しているような治山事業でございますとか水源林造成等の公益的事業を自前で実施いたしました。さらに利益の外部処分としまして、当時の金額で九百二十三億円の一般会計への繰り入れあるいは森林開発公団への出資を行っております。
 それから第三点、財投金利のお尋ねであったかと思いますが、国有林野事業につきましては、五十一年度以降造林、林道等の資金として借り入れを行ってきておりますが、昭和六十三年度末現在での債務残高につきまして平均利率を見ますと、六・三%ということになっております。
#149
○村沢牧君 国有林関係の中で一般会計からの繰入金は幾らですか。また、会計に占める比率はどうですか。
#150
○政府委員(甕滋君) お答えいたします。
 国有林野事業につきましては、先ほど御指摘ございましたような厳しい財務事情にかんがみまして、昭和五十三年度から国有林野事業改善特別措置法に基づきまして一般会計からの繰り入れを行っております。まず造林、林道等の一部について一般会計からの繰り入れを始めまして、以後その繰り入れ対象となる事業施設費の拡大を図っております。さらに、昭和五十九年度からは定員内職員の退職手当借入金の利子補給、それから昭和六十二年度からは償還金の借りかえに係る借入金の利子補給、また保安林の保全管理経費の一部繰り入れというふうに、逐次繰り入れの拡充を図ってきたところでございます。
 こうした措置によりまして、平成二年度予算のベースでございますが、一般会計から百八十六億円の繰り入れを予定しておるわけでございます。割合はというお尋ねでございますが、この金額は歳入に対して三・二%となっております。
 なお、治山事業につきましては、昭和五十八年度以降すべて一般会計負担で行ってきておりまして、これは二百九十三億円を予定しておるわけでございます。
#151
○村沢牧君 今、国有林に限らず、林業を取り巻く情勢が大変厳しい。林業が生業として成り立たない。これには構造的な要因があると言われていますが、どのように考えていますか。
#152
○国務大臣(山本富雄君) お答えします。
 一部先ほどの答弁でも申し上げましたけれども、一つは木材の価格が長期に低迷しているということがあります。二つは森林の育成費と林業経営費が非常に高くなった、増高したということであります。それから三番目は、若齢林と言っておりますけれども、伐期に至らない木、若木が多いという現状であること。なかなか切れない。それから四番目は、林業生産の場である山村が過疎化、高齢化している、活力が出てこないというふうなことなどがございまして、依然大変厳しい状態が構造的に続いておる、こういうふうに認識しております。
#153
○村沢牧君 林業が伸びない幾つかの構造的要因があります。それに加えて国有林は、国定公園や保安林などで管理費用はかかるけれども金にならない山が総面積の六割もあるんです。残った四割の経済林も、今まで答弁がありましたように、時の政府の方針によって成長量の倍も過伐、乱伐をした。そのツケが今回ってきておるんですよ。だから、今木を切る量が少ない。
 それから過伐、乱伐をしてもうかった利益は一般会計へ入れちゃった。なぜこれを特別会計にずっと蓄積をしなかったんですか。借金に頼るようになっても利回りは六・三%。今は木材の利回りなんてのは二%程度のものですよ。それを六・三%の利息を出して金を借りてやれっこないんだ。国有林は国民の山だから一般会計からうんと出してもらうんだというふうに国民は思っているけれども、お話があったように一般会計から出しているのは三・二%。こうしたことを長く続けてきたから今日のような状態になったんですよ。どうですか、農林大臣。
#154
○国務大臣(山本富雄君) 過去においては、先ほど政府委員甕長官から話したようないい時期もあったんですね。しかし、ただいままで申し上げたような事情で、今日非常に厳しい状態にある。先ほど森林全体の構造的な厳しさの要因というのを申し上げましたけれども、国有林に限って言いますと次のようなことになると思うんです。
 木林価格が長期低迷している。これは申し上げました。それから、林業経営費の増高。これも申し上げました。それから、林業労働力が老齢化した、減った。こういうことも申し上げました。
 そこで、五十三年度以降いろんな改善計画を三たびにわたってやってきた。自主的にまずやろうというので一生懸命やってきた。しかし、財政措置も講じていただかなかったわけではない。一般会計からの繰り入れもやっていただきながら、さらに林野自体として自助努力も続けてきた。こういうことなんですけれども、それをやってみて、現在ただいまどうしても伐採量に限界があってこれ以上販売が伸びないというふうなこと。それから、これも繰り返しますが、造林、林道の費用、これをやらなきゃなりませんので、これの長期借入金の利子償還金がだんだんだんだん雪だるまのように膨らんできたというふうなこと。それから、これもたびたび私申し上げて一部おしかりもこうむっているんですけれども、事実だから申し上げますけれども、大量の要員を雇用したということも事実なんです。その調整過程に現在ある。
 ですから、ただ整備をすればいいというものではないことは百も私承知しておりますが、組織、要員規模、事業内容、そういう面でこれは十分話し合いをしながら進めていかなくちゃならない。やっぱりみずから汗をかきみずから血の出るような方途を講じて、それを自助努力と言うんでしょうけれども、その上でなおかつ財政当局あるいは政府全体、国民の皆様の御支援を得る、こういう姿勢でなければならない、こう考えております。
#155
○村沢牧君 今日までいろいろと努力を重ねてきたと。経費を節約するためにあるいは収入確保のためにどういう努力をしてきたんですか。具体的に言ってください。
#156
○政府委員(甕滋君) ただいま大臣から申し述べましたように、五十三年度以降改善計画に基づきまして自主的改善努力を林野庁の職員が全力を挙げまして取り組んできております。またその間、所要の財政措置も講じながら経営改善に努めておるわけでございます。
 具体的に事業の運営面について申しますと、請負化を推進するということで、現在までに素材生産の約四割、植林の約六割を請負化してきております。また、要員の調整につきましては、過去一番多い時期に九万人近い人員がございましたけれども、改善計画の当初は六万五千人でございました。それを現在三万四千人まで調整してきておりますけれども、現行の改善計画では平成五年度末までに二万人を目途にさらに縮減を図ることにしております。組織機構の面につきましては、これまでに五つの営林局を支局化する、また三十五の営林署を統廃合するというふうに簡素合理化を進めてきております。
 反面、自己収入の確保につきましては、例えばサンドライというふうに乾燥材のブランド化といった木材販売における高付加価値化を進めるということでございますとか、林野あるいは土地の計画的な売り払いを進めるということも積極的にしてまいっております。さらに、ヒューマン・グリーン・プラン等レクリエーション事業の推進にも努めるということで、自主的改善努力を尽くしてきておるところでございます。現在こういった各方面の改善努力を鋭意推進中でございます。
#157
○村沢牧君 改善計画といって営林署や事業所の統廃合をしゃにむに進めてきた。人間が多過ぎるといって第二臨調路線のもとでは優等生と言われるほど人減らしを行った。今話があったように、九万人の職員がやがて二万人になってしまうんです。金と人がないために施業は手抜きをしてきた。また、国有林事業の七割は民間に請負をさせている。民間だって労働者はいないですよ。収入の面では何かないかということでいろいろやってみたが、財政の立て直しをするほどにはない。
 農林水産大臣、このような合理化計画はもはや限界に来ていると私は思いますが、どうですか。
#158
○国務大臣(山本富雄君) 今政府委員である林野庁長官からもさまざまな努力の経過あるいは現在やっていることなどについてお話がございました。これは事業運営の能率化とか、あるいは要員規模の適正化とか、あるいは組織機構の簡素化合理化、自己収入の確保、こういうことにもなると思うんです。それらを総合的にかつ機動的にやってきまして最大限の努力は尽くしてきた。まだ刀折れ矢尽きたところまで来ておりませんけれども、最大限の努力を尽くしてきた。
 そのことはこれは行革審の方でもお認めになっていらっしゃいまして、この間の答申を見ますと、「経営の改善・合理化、要員縮減の努力を更に進めるとともに、」云々と書いてありまして、最後に至りまして、国有林の役割を適切に果たすことができるように林政審等と相図ってと、こういう二つの表現を並べて書いておられる。だから、努力はしてきたな、しかしさらに努力を尽くしなさいと。しかも、それは経営改善の努力、いわゆる自助努力を含めてやるんですが、要員の問題にも触れておる。なお、国有林全体の果たす国土保全、環境保全、この面についても十分配意をしながら林政審にも諮ってやりなさい、こういう非常に微妙な言い回しもされておるわけなんです。これを具体化していくのは私の仕事だ、我々の仕事だと、こう考えております。
 地球規模の自然保護の問題から先生はお入りになりました。これは非常に重要なんです。環境庁が所管でございますし、大蔵大臣などはその最もよき理解者でもございますから、これは大蔵大臣としてよりも政治家としてよく理解をされておるというふうに受けとめておりまして、私ども別に甘ったれるつもりはありませんけれども、そういう視点も十分とらえつつ本問題に取りかかっていきたいというふうに考えておるわけでございます。せっかく最後の最後まで努力をしてみたいと思っております。
#159
○村沢牧君 最後の最後まで努力することは当然ですけれども、政府は昭和五十三年に国有林改善措置法を制定して改善計画を実施したがうまくいかなくて、その後二回にわたって改定を行って現在に来ています。現行改善計画の目標について述べてください。
#160
○政府委員(甕滋君) 現行の改善計画でございますけれども、昭和六十二年に改正されました国有林野事業改善特別措置法に基づいて、六十二年七月に改定強化されたものでございます。その改善計画におきましては、平成五年度までに経営改善に必要な基礎的条件の整備を図りまして、平成九年度までに収支均衡を達成するということを目標としております。
#161
○村沢牧君 我が党は、そして私は、この改善措置法制定の当時からこの問題にかかわってまいりました。そこで、農林水産省が考えているやり方では国有林の改善にならないと強く主張して、特に修正案も提出してまいりました。政府は我々の主張には耳をかさなかったけれども、現状は残念ながら我々の主張したとおりになっちゃった。
 そこで、農林水産大臣、今までのようなやり方で今話がありましたように平成五年度までに赤字をなくする、九年度までは借入金に頼らない、また一般会計で出してもらうのも頼らない、そして収支の均衡を図る、これが今の改善計画の目標でしょう。できますか、そんなことが。今の二兆二千億を九年度までに完全に返してしまえますか。
#162
○政府委員(甕滋君) 先ほど来申し上げております困難な情勢の中で、国有林野事業の財務事情は難しさを加えている状況でございます。これを踏まえまして、このまま推移するといたしますと収支均衡の見通しは率直に言って厳しい状況にあるのではないかと考えております。
#163
○村沢牧君 総理、今お聞きのとおり国有林財政は大変な状態に置かれているんです。今森林の公益的機能が叫ばれているとき、赤字対策に終始をしておって国有林の使命を達することはできない。何とかしなければならないのではありませんか。総理、答弁願います。
#164
○国務大臣(海部俊樹君) いろいろやりとりを伺っておりましたが、森林、林業に対する国民の関心が高まっている中で国有林野事業がその役割を十全に果たしていくためには経営の健全性を確立することが問題であるという指摘でございました。私は、このため国有林野事業の累積債務対策を含めた総括的対応策について現在林政審議会で御検討を願っているところでありますけれども、目標に向かっていい結論が出て前進していきますことを強く願って、そのように努力を続けていかなければならぬと考えております。
#165
○村沢牧君 そんな財政状態だけれども、公益的機能を発揮するために、金がないからできないと手をこまねいておるわけにはいかないでしょう。公益的機能の発揮のために今後ともどういうことをしますか。
#166
○国務大臣(山本富雄君) 今総理からもお話がございましたように、林政審の答申、いい形でぜひ出ていただきたい、またそれを踏まえてやらせていただきたい、最後の努力といいましょうか最善の努力というのをやらせてもらいたい、こう思っております。
 国土保全とか水資源涵養、あるいは自然環境を守るというふうな公益的機能を重視するということは再々にわたって申し上げているわけでございますが、さりとて、一方では経営採算を無視して森林の将来はないということも踏まえていかなければならないのが私の立場でもございます。委員御承知だと思いますが、国有林の約五割を保安林というふうに指定しているのはその意味でございます。この保安林を切るとか切らないとか、残せとか残すなとかいろいろ地方にも議論がございますけれども、保安林は地球や日本を守るためにぜひ必要なんだという観点でしっかり守っていかなければならない、そして森林を永遠に残していかなければならない、こういうふうに考えております。
 具体的にはこういう形で進めております。一つ、複層林の造成、天然林施業等、自然保護をより重視した施業を実施する。これが眼目です。二番目、治山事業の計画的実施。三といたしまして森林生態系保護地域の設定等による天然林の保護。四番目、国立公園等の森林パトロールの強化。五番目、今これは現地の営林局で皆やらせておりますが、ヒューマン・グリーン・プランというのがあります。先生方からも随分いろんな御注意や御要望が私のところに直接ございますが、このヒューマン・グリーン・プラン等、自然と国民との触れ合いをさらに深めていきながら森林を守る。こういう国民の意識を高めていく等々の施策を進めてまいりたい、こう考えております。
#167
○村沢牧君 これから天然林更新をやっていくなんてきれいなことを言っていますが、天然林更新というのは、木を切って植林しなくてそのままほうっておいて木が生えてくるのを待っていることなんだよ。そんなことで山がよくなりますか。
 そこで総理府にお伺いしますが、「森林と生活に関する世論調査」を総理府が行いましたが、国民は森林に対してどんな意識を持っていますか、説明してください。
#168
○政府委員(岡村健君) お答えいたします。
 総理府では昨年十月に「森林と生活に関する世論調査」を実施いたしましたが、森林の中で今後とも守っていくべき働きにつきまして、山崩れとか洪水、そういった災害を防止する働きと答えた方が六八%、水資源を蓄える働きと答えられた方が五四%、貴重な野生動植物の生息の場としての働きと答えられた方が四一%、大気を浄化したり騒音を和らげたりする働きと答えられた方が三六%、木材を生産する働きと答えられた方が二八%となっております。それからこれからの森林整備のあり方につきましては、森林はたとえ経済効率に合わなくても国土保全、災害防止などの役割を重視して整備すべきと答えられた方が七九%でございました。それから、経済効率を第一に考えて整備すべきであると答えられた方が一一%でございました。
 さらに、森林整備の費用負担についてでございますが、国や地方公共団体が積極的な助成を行うと答えられた方が四八%、森林の恩恵を受けている者も費用を分担して森林づくりを行うと答えられた方が一八%、いわゆる緑のオーナー制度の導入とか募金など広く国民の参加を得て森林づくりを行うと答えられた方が一五%、森林の所有者が木材収入などで森林づくりを行うと答えられた方が一一%、大略そんな状況でございます。
#169
○村沢牧君 これはひとつ大蔵大臣に聞きましょう。
 今、国民の世論調査の発表があったわけですけれども、森林について経済性を重視しようというのは国民はたったの一一%しか期待しておらないんです。八〇%以上の人が公益性を重視している。あるいは国や地方公共団体が金を出していくというのも五〇%。恩恵を受けている人が金を出していくべきだというのが二〇%近くもある。森林所有者が自分で負担をせよとするのはわずかに一一%です。これが国民の声なんですよ。ですから、これは大蔵大臣に聞きたい。森林というものはそういうものだ。ですから、そのことを承知してこれからの予算等について考えなければいけない。どうですか。
#170
○国務大臣(橋本龍太郎君) 答弁させていただいてありがとうございます。きょうは指名しないと通告を受けておりましたので、先ほどから申し上げたいことがありましてもじっと我慢をしておりました。
 私は、今委員が述べられましたことを決して否定しておりません。先日、大河原委員の御質問に対してお答えをいたしましたのも、それに対して過去の国有林というもののあり方が国土の保全とか自然の保護とかいう視点が欠けていたということを申し上げた次第であります。そして同時に、今現に自助努力というものがありまして、そしてその自助努力の中に対してたしか百八十六億ですね、ことしにおきましても百八十六億の一般会計からの繰り入れを行っております。そして林政審が今日、今後のあり方についての御検討をされておるわけでありますから、私はその中においてまさに国土保全、自然保護という視点を含めた将来にわたるよりよき計画が提出していただけることを期待いたしておるわけであります。
#171
○村沢牧君 今の森林を何とかしなさいという国民の大きな声であります。
 それで、一昨年来森林の復元を求める全国の署名活動が行われました。八百万人の署名であります。この署名をもって国有林を再建するための費用を国が確保できるような措置を法律をもってつくってもらいたい、この請願書が衆参両院へ出されまして、衆参両院はこれを採択しているんです。その他、全国の千五百に達する地方議会からも同様な意見書が出されている。このような請願の採択、地方議会の意見書、全国の国民の行動に対してどうこたえていきますか。
#172
○国務大臣(山本富雄君) 今村沢委員の御指摘のとおりでございまして、さきの第百十四回国会で森林、林業に関しまして衆参で請願書が採択をされております。また、地方自治法に基づく意見書が提出もされております。これは森林、林業に対する、そしてまた国有林に対する国民の関心の深さを示すものだ、こういうふうに理解をしております。請願につきましては、国会法の規定に従いまして、昨年十二月にその処理経過を国会に報告いたしました。
 なお、国民の声がこのように大きく森林、林業に対して高まっておりますことを十分承知いたしまして、先ほど来のお話のように林政審にも答申を求めておりますから、この場で検討を進めていただきつつこれを具体化するように進めてまいりたい、やってまいりたい、こう考えております。
#173
○村沢牧君 総理、お聞きのとおり、今までとってきた政府の対策は完全ではなかった。私たちはこれは追及しますよ。しかし、森林、国有林に対する国民の期待、国会の請願採択あるいは地方議会の意見書あるいは地域の活性化を見るとき、政府を追及しただけで終わる問題ではありません。私たちも政権を担当しようという意欲を持っています。
 そこで、我が党は国有林再建問題を重要な課題として受けとめて、議員百六十名が参加をする林業対策特別委員会で熱心に検討をし、全国の国有林も今調査をしています。そして再建のための一定の方向も出して、そのための法案も用意しています。しかし、我が党はこれを独走するという気持ちはありません。各党各会派に呼びかけて皆さんの理解を得て何とかやろうと、私たちの代表は自民党の皆さんとも話をしているんです。超党派の議員連盟にも話をしています。私たちもやっているんです。政府が何とかしなければいけないんではないでしょうか。どうですか。
#174
○国務大臣(海部俊樹君) じゅんじゅんと担当大臣が答弁しておりますように、いろいろ過去のことを顧みながら現在の問題点を意識して政府としても努力を重ねておると私は見ております。また、政府の林政審議会で出る答申なども踏まえてさらに施策を前進させていくわけでございますが、今超党派でいろいろとアイデアを出して御議論もいただいておるということでございます。それらの問題点を、随分いろいろ複雑多岐ではございましょうが、重ねのように合わせて、そして目的達成ができるように政府としてもできる限りの努力をしていかなければならないと、御質疑を聞きながら感じておったところであります。
#175
○村沢牧君 重ねて申し上げます。累積債務は大きいけれども、決して飲んだり食ったりしてしまったんではないと私は思うんです。二十一世紀には国産化の時代が来る。国民はしかしそこまで待てないんです。財政問題の荷を軽くするために公益事業だとかあるいは累積債務に対して特別の措置を講じなきゃいけない時期だ、今がその時期だというふうに思います。このことは、農林水産大臣や大蔵大臣に既に我が党から基本的な考え方について申し入れをいたしております。我が党もこのバックデータのもとに検討しました。私も国有林の財政問題検討の委員会の責任者であります。いいかげんなことを言っているんじゃありません。ですから、政府もまじめになって取り組んでいただきたい。これからの取り組みについて農林水産大臣の決意を聞きたい。
#176
○国務大臣(山本富雄君) いろいろ御激励を含めまして大変温かい御質問をいただきましてありがとうございました。
 実は、社会党から委員を初めといたしまして田邊副委員長もおいでになり、山口書記長もおいでになる。これは、私は地元ですからそういう意味かなと思ったら、そうじゃないんです。林野を守ろう、森林を守ろう、こういうつもりで余り農林省へ来たことがなかったんだけれども来たよというふうなお話もございました。
 なお、重ねて今委員から、社会党のみならず野党の各会派も、この日本の国有林を中心にした森林を守っていくためにできるだけ努力をしようと。今るる質疑応答いたしましたような危機的な状況に林野があるということは、もうこれは与野党を超えて認識は同じでございます。ただ、これを処方する場合にさまざまな意見がございまして、それを何とか集約いたしまして対症療法をやっていくのが私どもの役目でございますから、その責任を感じつつやらせていただきますが、ぜひ社会党を含めまして野党の皆さん方の御協力もお願いいたしたい。心からお願いをいたします。
#177
○村沢牧君 次の問題に移ります。
 総理は今までの答弁で前川レポートをよく引き合いに出されておりますけれども、前川レポートは政府の政策目標としてどう位置づけられておりますか。また、その達成のためにどう取り組んできましたか。
#178
○国務大臣(海部俊樹君) 前川レポートというのは、正確に言いますと国際協調のための経済構造調整研究会報告書でありまして、経済審議会建議による構造調整の指針というのもあわせて我々は前川レポートとこう呼ばせていただいております。それぞれ昭和六十一年及び昭和六十二年に出されたものでありますが、政府はその内容についていずれも時宜を得た適切なものと考えており、これらを参考としつつこれまで我が国経済構造の調整を強力に推進してきたところでございます。
 この結果、現在経済構造は内需主導型への転換が定着しつつあると考えております。今後とも経済構造調整を着実に進めて、対外不均衡の是正と世界への貢献、豊かさを実感できる多様な国民生活の実現、産業構造調整の円滑化と地域経済社会の均衡ある発展という我が国が直面している三つの課題を解決すべく、一層努力をしてまいる考えでおります。
#179
○村沢牧君 昭和六十一年四月、当時の中曽根総理は前川レポートを持参して中曽根・レーガン会談を行い、レーガン大統領から高く評価をされた。そのときから前川レポートは事実上対米公約となったんじゃありませんか。しかし、政府が積極的に取り組まないためにアメリカはスーパー三〇一条を持ち出したり、今日の日米構造協議になったんではありませんか。
#180
○国務大臣(海部俊樹君) 御必要があれば詳しいことを政府委員から答弁させますが、私の理解で参りますと、前川レポートの指さす方向に従って政府もそれなりに一生懸命構造改善に取り組んでまいりました。まいりましたからこそ日本の体質が内需拡大型に変わってきた。内需主導型になりますから当然輸入もふえて、貿易インバランスを是正しなきゃならぬということで、この二年間だけ顧みましても六百十億ドル日本は全体で輸入をふやしてきておるわけでありますし、日本の貿易黒字というものは徐々に低下の傾向になっておるわけでありますので、アメリカのみならず世界のすべてとの関係において日本は相互依存関係を深めていく、貿易インバランスの是正に努力をしていく、そういう経済構造に着実に変わりつつある、私はこう理解をしております。
#181
○村沢牧君 前川レポートが出た当時を顧みますると、この前川レポートというのはアメリカとの事実上の公約である、そういうことになっているんじゃありませんか。
#182
○国務大臣(相沢英之君) 前川レポートは、先ほど総理から御答弁申し上げましたように、六十一年にこれは当時の中曽根総理の私的諮問機関としての経済構造調整研究会における報告書と。前川さんがこの座長をしておられたので前川レポートと言われているわけでありますが、これは総理の私的諮問機関としての研究会が出したレポートでありまして、このレポートに基づきまして、いろいろと参考にいたしまして総理あるいは政府側が当時アメリカ側と話し合いをしたということは無論ございますけれども、これが政府の公約ということではないと私どもは存じております。
#183
○村沢牧君 前川レポートに基づいてアメリカから強く言われたことはやる、しかし余り言われないことはおざなりにしている。前川レポートはこの構造政策、内需拡大をするために、第一項目として住宅建設が挙げられておる。しかし、この平成二年度に期限の切れる公共事業のうちただ一つ目標に達していないのは住宅なんです。これはどういうことなんですか。
#184
○政府委員(伊藤茂史君) 住宅建設につきましては、第五期五カ年計画が現在進行中でございまして、平成二年度は最終年度でございます。最終年度に予算案に計上してございます計画戸数を加えて現時点で考えてみますと、三百三十万戸が公的資金の住宅建設戸数になっておりますが、その中から調整戸数十五万戸を除きます三百十五万戸に対しましては一〇二%、調整戸数を入れました三百三十万戸に対しては九七・四ということでございますので、おおむね達成に向けて動いておるものと考えております。
#185
○村沢牧君 建設大臣答弁してくださいよ。
#186
○国務大臣(綿貫民輔君) ただいま局長がお答えいたしましたように、第五期の住宅建設五カ年計画は三百三十万戸ということになっておりますが、今申し上げましたように十五万戸の調整ということで中に入っております。これを除きますと一〇二%の達成率ということになるわけでありまして、ほかの五計等もこの調整的なものを引いて一〇〇%達成とこういうふうに言われておるわけでございまして、その点からいいますと住宅も決しておくれておるわけではないということが言えると思います。
#187
○村沢牧君 総理は、勤労者がいい住宅を確保するために東京圏で十年間に百万戸を目標として新たな住宅供給を行う、そしてその価格は年収の五倍、家賃は月収の一五%以内で入居できるという努力目標のために総合的な対策を進めている、まことに結構な構想であります。具体的に一体それはどういう政策を用いて公約を実現されますか。
#188
○国務大臣(海部俊樹君) 東京圏における今おっしゃるように十年間に百万戸の良質な住宅を提供するという目標を立てて、それに努力をし取り組んでいくわけであります。それは現在いろいろな統計を見てみますと、一世帯当たり一・〇一の割で住宅があるという報告がありますけれども、ただ非常に小さかったり、非常に粗末であったり。そこで、目標としても私は年収の五倍程度、それから月収の二割程度ということで選挙中に党と公約を考える段階においていろいろ計算をして申し上げたことを覚えておりますけれども、なるべくそれは実現するように努力をしていかなければならぬというので、去年通りました土地対策基本法の精神に従って、未利用地の土地利用計画とか遊休地の使用計画なんかを今度法律の形でお願いをしたり、あるいは税制もそのような目標に沿うように、住宅地を提供できるようなそういった誘導政策ができなきゃならぬわけでありますから、それとともに今日までの融資の制度とか持ち家制度の拡充なんかを総合的に考えながらこの目標を達成していかなければならない、こう考えております。
#189
○村沢牧君 総理のそうした目標を受けて建設大臣、平成二年度には、またそれ以降どういう取り組みをしますか。
#190
○国務大臣(綿貫民輔君) いわゆる五カ年計画は新しく今度来年度から迎えるわけでございまして、その中で十分今の趣旨を考えながら計画を練り、また来年度の予算要求等々をしてまいりたいと考えています。
#191
○村沢牧君 その程度のことではとても総理の言うような公約は私は実現ができないというふうに心配するんですけれども、もっと積極的にやってください。
 そこで、前川レポートは農産物の輸入拡大なんかを言っていますけれども、農産物の輸出入の状況について説明してください。
#192
○政府委員(川合淳二君) 八九年の数字がございますけれども、我が国の農産物の輸入額は二百九十六億七千万ドルでございます。前年度で比べますと八・三%増でございますが、今お話しの八六年、六十一年で比べますと一六四・四。八六年を一〇〇にした数字でございます。
 輸出額は十億三千万ドルでございます。同じように比較いたしますと、前年対比六・九%の増、それから八六年と比べますと一二四・一というような数字でございます。
#193
○村沢牧君 農産物の輸入はふえて、貿易黒字を解消するために随分寄与している。前川レポートは同時に農業政策費を拡充しようと言っている。農業予算あるいは総合農政費、食品流通費、どういうふうに拡充していますか、六十一年と比べて言ってください。
#194
○政府委員(鶴岡俊彦君) 農業関係予算でございますけれども、財政再建という厳しい中の予算編成でございまして、減少をしております。全体の農業関係予算は、六十一年度は二兆四千九百三十一億円、平成二年度で要求、計上しておりますのが二兆三千七百八十五億円ということで、千百四十六億円の減になっています。
 それから「予算及び財政投融資計画の説明」の中で触れられております総合農政費、これは農業構造改善事業等々でございますけれども、六十一年度が千六百二十五億円、平成二年度が千三百九十六億円ということで二百二十九億円の減になっています。また、流通対策費につきましては、昭和六十一年度が三百三十一億円、平成二年度が二百六十六億円ということで六十五億円のマイナスになっています。
 ただ、この総合農政費の中には構造政策を進めます最も重要な予算であります基盤整備費、これはこのくくりから除いております。基盤整備費を申し上げますと、昭和六十一年度は八千六百八十億円、それから平成二年度は一兆二百六十四億円ということで千五百八十四億円の増になっています。
 また、政府関係予算に計上されておりますのは以上のようなことでございますけれども、この間、先生御案内のとおり、例えば農業改良資金制度を拡充する。またその間、中央競馬会から特別の経費をこの会計に納入していただくとか、あるいは農業経営基盤強化特別会計の中の流動化対策等につきましては特別会計で持っております手持ち資金を使用するとか、あるいは畜産振興事業団の指定助成事業で対応できるものはするとか、そういうふうな対応をしながら構造政策を進めておりますし、また平成二年度の予算ではこれら総合農政費につきまして久しぶりに増額ということにいたしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
#195
○村沢牧君 いろいろくどくど言ったけれども、輸入はふえたけれどもその割に構造政策は進んでおらない、予算は減っているということです。
 そこで、外務大臣にお伺いいたします。
 OECDの閣僚理事会が開催されますけれども、マスコミによりますとここで農業保護をうんと減らすとか、あるいは米の問題についてもいろいろ論議されるようでありますが、外務大臣はどういう決意でもって臨まれますか。
#196
○国務大臣(中山太郎君) OECDの閣僚理事会でどのような議論が行われるかまだ具体的に駐在しております大使から確報がございません。私どもは、かねて当委員会で申し上げておりますとおり、国会の数次にわたる食糧の安全保障を含めた米の自給政策の基本的な精神を堅持しながらOECD閣僚理事会に出席をし、各国の閣僚たちに日本の農業の特殊性を十分説得するために努力をいたしてまいりたい、このように考えております。
#197
○村沢牧君 最後に、冬季オリンピックについて伺います。
 一九九八年に開催される冬季オリンピックについて政府は長野で開催することを閣議決定しておりますけれども、文部大臣はどのような対応をしておられますか。
#198
○国務大臣(保利耕輔君) 先生御指摘のとおり、昨年の六月にこの問題については閣議了解を行いまして、政府としてこれを了承したところでございます。さらに本年の二月に入りまして、長野市がIOCに対して立候補を届け出するに際しまして、海部内閣総理大臣からIOC会長あてに、政府としても長野市の立候補を支持する旨の親書を差し上げたところでございます。
 招致委員会といたしましては、開催都市が決定される予定の来年六月のバーミンガムのIOC総会へ向けまして、IOC委員初め関係者に長野への支援を働きかけているところでございます。特に本年九月東京で開催されます第九十六次のIOC総会は非常に効果的な誘致活動の場であると考えておりますので、重点的に取り組んでいかれるものと私どもも考えております。また、文部省といたしましても、今後とも関係各省庁の御協力を得ながら招致活動を支援するために十分配慮し、努力を重ねてまいりたいと考えております。さらに五月十一日には、内閣で長野誘致に向けての支援方につきまして申し合わせを閣議でいたしております。
 さらに、大変僣越でございますが、政府としても頑張ってまいりますので、御地元におかれます誘致運動さらにあるいは受け入れ体制の整備等についても十分御協力のほどお願いを申し上げる次第であります。
#199
○村沢牧君 この問題について、総理も非常に熱意を持って取り組んでおるようでありますけれども、ひとつ御意見あるいは決意をお聞きしたい。
#200
○国務大臣(海部俊樹君) オリンピックはスポーツを通じての世界の祭典、平和の祭典であって、私は非常に望ましいものだと考えております。そしてまた、かつて名古屋オリンピックの経験等もございますので、できる限りこれは成功させるように皆さんのお力添えをお願いしていかなければならない。閣議が対応しましたことは文部大臣が既に御報告しておりますが、この間も超党派の議員連盟の皆さんの御要請等も受けて閣議もさらにこの実現に努力することを申し合わせておりますし、また私も先般南西アジア諸国を訪ねましたときに、一連の首脳会談が終わった後とかあるいは食事のときに必ずこの話題を提供して、アジアの国々が支持をしてくれるように強く各国首脳にも要請してまいりましたが、今後も折を見て実現に向かって全力を挙げて努力するつもりでございます。
 どうぞよろしくお願いいたします。
#201
○村沢牧君 ぜひ積極的なお取り組みを要請して、お願いしておきます。
 そこで、オリンピックを長野で開催し、世界各国の人たちを招きますね。交通網の整備を行わなければならない。ところが、整備新幹線は軽井沢までは建設が決まっているけれども、そこから先は決まっておらないですね。運輸省は、在来線を使ってミニ新幹線だとけちなことを言っておりますね。世界の経済大国がこんなことでいいのか。オリンピックがなくても国土の均衡ある発展を図るためには、新幹線整備法に基づいて基本計画も整備計画も決まっておるんですよ。なぜ決まったとおりにやらないのか。これは運輸大臣から決意をひとつ披瀝してもらいたいし、これも近くどういうふうにするか決めなきゃならないようですね。
 金が要るというけれども、皆さん方が政府が示したとおり地元は出すと言っているんですよ。金を出さないのは政府だけなんだよ。しっかり答弁してください。
#202
○国務大臣(大野明君) 北陸新幹線、軽井沢―長野間につきましては、昨年決定した基本スキームに一九九八年の冬季オリンピックの開催地を考慮して結論を得ると、こういうことになっておりますので、その申し合わせを踏まえて運輸省としても適切に対処していく所存でございます。
#203
○村沢牧君 法律に基づいて整備計画が決まっておるんですよ。だから、法律に基づいてやっていくというのが政府の責任だと私は思いますよ。ぜひミニ新幹線ではなくフル規格でやるべきです。そのことについて再答弁を願いたい。
#204
○国務大臣(大野明君) せっかく建設するんですから、私もできればいいものがいいなと考えております。
#205
○委員長(林田悠紀夫君) 以上で村沢牧君の質疑は終了いたしました。(拍手)
 午後一時まで休憩いたします。
   午後零時十六分休憩
     ─────・─────
   午後一時一分開会
#206
○委員長(林田悠紀夫君) 予算委員会を再開いたします。
 平成二年度暫定補正予算三案を一括して議題といたします。
 それでは、これより猪熊重二君の質疑を行います。猪熊君。
#207
○猪熊重二君 暫定補正予算三案について質問をさせていただくわけですが、暫定補正予算三案というこういう予算形式は、財政法の規定する、あるいは財政法が予定している予算の形式としては非常に重大な疑義があると私は思います。
 そこで、大蔵大臣に順次お伺いしたいと思うんですが、まず、この予算の名前ですが、暫定補正予算、こうありますけれども、これは一体暫定予算なんですか、補正予算なんですか、それともまた別個なものなんですか、どうなんでしょうか。
#208
○国務大臣(橋本龍太郎君) 大変率直にお尋ねをいただきましたが、まさに暫定予算の補正予算でございます。
#209
○猪熊重二君 暫定予算の補正予算というのは、こういう形で出てきたのは、御承知のとおり昭和三十年以降初めてでございます。要するに三十五年の間こういう形で予算案が出てきたことはなかった。今回の予算案も昭和三十年に出てきたときと同じ昔の形で出てきているわけです。御承知のとおり、憲法は「予算」という用語を用いております。この憲法の規定を受けて、財政に関する基本法としての財政法においては、いわゆる予算と補正予算と暫定予算、このように予算の形式に三つのものを規定しております。今審議しているこの暫定補正予算というものが財政法のこの三つの予算類型のどれに当たるのかということについて、大臣に順次お伺いしていきたいと思います。
 まず、補正予算の意義なり要件、要するにどういう場合に補正予算を作成するのだということについてお伺いします。
#210
○国務大臣(橋本龍太郎君) 補正予算は、当初予算作成後における諸情勢の変化に適切に対応するために編成をするものであり、その要件は、財政法第二十九条におきまして、法律上または契約上国の義務に属する経費の不足を補う場合、予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出を行う場合などが挙げられております。
#211
○猪熊重二君 今大蔵大臣がお答えになったんですけれども、この財政法二十九条の文言の中に、「予算作成の手続に準じ、」という言葉とか、あるいは「予算作成後に生じた事由に基づき」とか、こういうふうな用語があります。この場合の、予算作成の手続の予算あるいは予算作成後に生じた事由の予算、この予算はどういう予算だとお考えでしょうか。
#212
○政府委員(小粥正巳君) お答え申し上げます。
 ただいまお尋ねの補正予算、財政法第二十九条でございますけれども、そこにございます、例えば予算作成後に生じた事由等、この予算はあくまで本予算と申しますか、当初予算そのものでございます。
#213
○猪熊重二君 そうすると、この財政法二十九条で言っている予算というのは、いわゆる本予算ということを前提にしている規定だ、こういうことだと。補正予算は、いわゆる本予算を前提として作成するということに法文上もなっているわけです。この補正予算によって本予算の期間を変更するというふうなことは考えられますか。
#214
○政府委員(小粥正巳君) 補正予算は、御案内のとおり、成立をいたしますと本予算と一体をなすものでございます。それから本予算につきましては、これは会計年度の定めで四月一日に始まり三月三十一日に終わる一年間でございますから、その本予算に、後ほど補正予算が提出され成立をいたしますと、申し上げましたように一体となりますので、本予算の期間そのものが変わるわけではございません。
#215
○猪熊重二君 要するにここで非常に重要なことは、予算というのはある期間に関する問題だということが一点なんです。そして、いわゆる本予算の場合には、財政法によって四月一日から翌年三月三十一日までという一年間の年度予算、こういうことになっております。ですから、補正予算において本予算の期間延長というふうなことはないと今主計局長がお答えになったとおりだと私も思います。
 ところで、暫定予算についても補正予算という予算の形式があるとお考えですか。
#216
○政府委員(小粥正巳君) 暫定予算についてのお尋ねでございますが、御案内のように、財政法第三十条に暫定予算の規定がございます。そして今、暫定予算に補正予算があるかというお尋ねでございますが、実は暫定予算は、この財政法第三十条の法文を申し上げるまでもございませんけれども、一会計年度のうちの一定期間に係る暫定予算を作成してございまして、実態で申せば、本予算が成立をしないような事情がある場合に、予算の空白をカバーするためのいわばつなぎの制度であることは委員御高承のとおりでございます。
 そして、今回のように、ただいま御審議をお願いしておりますように、暫定予算をまず成立させていただきまして、その後にさらに必要が生じました場合に、暫定補正と称しておりますけれども、暫定予算にさらに追加をいたしまして、所要の日数、内容を盛って暫定の補正を今回のように提出する場合がございます。
 ただ、この補正は、補正という言葉を使っておりますけれども、先ほどお尋ねの財政法第二十九条、本予算と一体となるべき補正予算そのものではございません。
#217
○猪熊重二君 あなたは今非常に大切なことをちょろちょろと言われました。要するに暫定予算についても補正予算ということはある、それは私もそう思います。その補正予算の説明において、内容の追加あるいは期間の延長ということをあなたは言われたんです。
 私が一番問題にしているのは、内容の変更ということは補正という概念の中に入っているけれども、期間の追加なんということはこの財政法二十九条の補正予算の補正という中には含まれていないと私は考えるので、今大変つまらぬような質問で申しわけないですけれども質問させていただいているんです。
 暫定予算にも補正予算ということがあり得る。もしあり得るとした場合の、そのあるということは、この財政法二十九条の適用とお考えなのか、準用とお考えなのか、どちらですか。
#218
○政府委員(小粥正巳君) 暫定補正につきましての根拠というお尋ねでございますが、これは本予算についての補正予算すなわち先ほどお話が出ました財政法第二十九条に基づくものではないと考えております。したがいまして、財政法上の根拠ということでございますと、暫定予算そのものを定めました財政法第三十条によりその補正が必要な場合にこのように御提出申し上げている。これは実例もあるわけでございますが、根拠と申せば財政法第三十条の暫定予算の規定であり、そしてまた財政法の趣旨からそのような暫定補正をお願いできる、こういうふうに考えているわけでございます。
#219
○猪熊重二君 だから、私が一番最初に聞いたのは、暫定補正というおかしな名前の予算案は暫定予算なのか補正予算なのかどっちなんだと聞いたら暫定補正だ、それはそういうふうに書いてあるとおりだ、こうおっしゃるんだけれども、財政法二十九条の補正予算という予算ではない、そうすると、三十条の暫定予算そのものなんだ、こういうことなんでしょうか。もう一度確認します。
#220
○政府委員(小粥正巳君) 暫定補正予算と称しておりますが、この根拠は、ただいま申し上げましたように、財政法第三十条暫定予算の規定によるものと考えております。したがいまして、たびたびのお尋ねでございますけれども、財政法二十九条はあくまで本予算の存在を前提にしての補正予算でございますが、現在御審議をお願いしております暫定補正予算は、本予算がまだ成立をさせていただいていないその間のつなぎということでまず暫定予算をお願いし、さらに必要によりましてこれに暫定補正という形で追加をお願いしている、こういう次第でございます。
#221
○猪熊重二君 要するにあなたの今の説明だと、今回出ているこの予算案はいわゆる財政法二十九条の補正予算じゃないんだ、三十条の暫定予算なんだ、こういうふうな趣旨だと思うんですが、それで間違いないのかどうか。そして、もし暫定予算だとしたら、じゃ、暫定予算の要件を言ってみてください。
#222
○政府委員(小粥正巳君) お答え申し上げます。
 暫定予算は、ただいま申し上げました財政法第三十条に規定がございます。法文上、「内閣は、必要に応じて、一会計年度のうちの一定期間に係る暫定予算を作成し、これを国会に提出することができる。」二項では、「暫定予算は、当該年度の予算が成立したときは、失効するものとし、暫定予算に基く支出又はこれに基く債務の負担があるときは、これを当該年度の予算に基いてなしたものとみなす。」、このような規定であることは御案内のとおりでございます。
 したがいまして、暫定予算の意義と申しますか、もう御案内のとおりでございますけれども、本予算がたまたま今年度のように、年度開始前にと申しますか、もう既に年度が開始されておりますがなお成立を見ていない、そういう事態に伴う予算の空白という国政運営上の支障を回避するために、本予算が成立するまでの期間、いわばつなぎの制度として暫定予算を編成し御審議をお願いする、そういう性格のものでございます。
#223
○猪熊重二君 今あなたがおっしゃったように暫定予算というのは、一会計年度のうちの一定期間に係るものなんです。そうすると、現在ある平成二年度暫定予算というのは五十日間の暫定予算が現にあるわけです。この五十日の暫定予算の期間の途中においてどうしても歳出を補正しなきゃならぬというふうな場合がある。この五十日の現に存する暫定予算の期間内における、でこぼこと言うと言葉はあれですけれども、要するに収支のバランスのための補正というものは、それはいわゆる補正予算ということで当然あり得るけれども、今回出ているのはこの五十日の期間の収支の補正という問題でなくして、五十日の暫定予算を何だか知らぬけれどもあと十九日継ぎ足す、そして六十九日にするような不思議な予算なんです。
 まず、いわゆる暫定予算の五十日の期間中に補正予算というものがある、これはどうお考えか、そして、その場合の補正ということと今回出ている暫定補正という予算のその補正とは意味が同じなのか違うのかお伺いしたい。
#224
○政府委員(小粥正巳君) 最初のお尋ねは、いわゆる暫定補正予算におきまして、期間の変更あるいは延長なくして内容の補正があるかというお尋ねでございますが、これはございます。過去にたしか昭和二十三年度でございましたか、その例がございます。
 それから次に、今回のように暫定の期間を延長する、もちろん内容の追加も伴っておりますけれども、暫定の期間を延長する暫定補正予算、これがただいま御審議をいただいている今回の暫定補正予算でございまして、お尋ねのように既定の暫定予算に所要の経費を追加するにとどまらずあわせてその期間を延長すること、これも私どもは、これは従来からも例がございますし、財政法の趣旨から見まして期間の延長を伴う暫定補正予算は財政法上可能である、その趣旨から見て認められているものである、そのように考えております。
#225
○猪熊重二君 財政法で言っている暫定予算というものは、あなたが今おっしゃったようにずっと日時を変更することまでも含んで変更できるなんということはどこにもない。むしろ本予算も一会計年度の中の補正と、こういうことを言っているんです。そして、暫定予算もわざわざ一会計年度のうちの一定期間、要するに五十日と、こう言っているんです。現在ある暫定予算としては五十日、一会計年度のうちの一定期間、すなわち五十日の暫定予算が今あるわけです。
 この暫定予算の期日を適宜に引き延ばすというふうなことだったら、まず五十日の暫定予算の審議において五十日という一定期間を限ったその趣旨はどこへ行ってしまうんですか。予算というものはすべて、家計簿だってそうです、一カ月の収支ということなんです。あるいは一年間の収支ということなんです。予算という概念の中には当然に期間というものが内在しているわけです。そうしたら、この五十日の暫定予算における五十日ということの意味はどうお考えになりますか。
#226
○政府委員(小粥正巳君) 当初提出をいたしまして成立をさせていただきました今年度の暫定予算、これは御指摘のように五十日の期間でございました。その五十日の期間が間もなく経過をしようとしております今の段階で、まことに遺憾でございますけれども、本予算の成立の展望が得られないという状況でございますので、私ども、ただいま申し上げましたように十九日間という期間を限りまして暫定の補正予算、これによりまして期間のいわば延長をお願いしているわけでございます。その意味で、もしこのような暫定補正が認められませんと、本予算の成立の展望がない場合には、いわば予算の空白を招くことになり国政運営上も重大な支障が生ずることになりかねません。そのために財政法は暫定予算の制度を認めている、このように考えております。
#227
○猪熊重二君 だから、私が言っているのは、暫定予算は五十日の暫定予算を一回予算としてつくったらその後はもう暫定予算ができないなんということを一つも私は言っているんじゃないんです。暫定予算は五十日の暫定予算、これをあえて第一次と言えば第二次の暫定予算をつくったらどうです、十九日の。これでもまだ間に合わなかったらまた十日でも二十日でも第三次の暫定予算をつくったらどうですか。それが財政法三十条に言う暫定予算であって、五十日の期間をわざわざ切ったものをずるずると引き延ばすなんというのは財政法三十条の暫定予算の観念の中にないと私は申し上げているんです。
 どうしてもそういうわけにいかぬであなたが言うようなことだと言うんならば、それじゃお伺いするけれども、五十日の暫定予算が今あります。それで今度十九日を足し算した六十九日の暫定予算が今審議されている。この現在提案されている名称によれば、暫定補正予算がもし否決されたら五十日の暫定予算の運命はどうなるんでしょう。
#228
○国務大臣(橋本龍太郎君) 仮に今回御審議をいただいております暫定の補正というものが国会において認められないということになりました場合、本院において本予算が通過をさせていただき成立をいたしますまでの日取りと、委員のお言葉をかりるなら第一次暫定と言われました現在の暫定予算との間に日数の乖離がありました場合には、それだけの予算の空白を生ずることになるわけであります。
 ただ、今の御意見を伺っておりますと、私一つ気になりますのは、仮にその第一次暫定予算、第二次暫定予算というような考え方をとりました場合に、当初の第一次暫定予算に基づく歳出予算というものは次の暫定予算期間中に執行できないという事態を生ずるのではないでしょうか。これは現実のものとして非常な問題を起こすと私は思います。むしろ、そういう考え方ではなく、暫定予算というものは別個のものとして幾つも作成されるべきものではございませんので、従来におきましても、既定の暫定予算を補正し、その期間の延長を行うとしてきているところであります。
#229
○猪熊重二君 今大臣がお答えのように、昭和二十三年、二十八年、三十年の三年間に五回にわたって今回のような暫定補正というふうな手法がとられた。それは私もわかっている。そして、そういうふうな手法は三十年以後今日までとられていない。
 私が先ほど質問したのは、第一次の暫定予算としての五十日がある。この五十日へ足し算した六十九日の暫定予算が否決されたら、前の五十日の暫定予算の国会議決はどうなりますかと聞いているんです。これが別のものならば、五十日の暫定予算、ああ、あれはもう国会で議決されたんだからこれはいい。ところが、一括して出しているんだから、一括してだめだと言ったら、この五十日の方の第一次暫定の運命はどうなりますか。おかしなことになるでしょう。なりませんか。
 今大臣が私に言った、第一次の暫定での効果を日時が過ぎて第二次でできるかできないか。これは第二次の暫定をつくるときに、第一次の暫定の見込みやいろんなものを考えた上で第二次を出せばいいんであって、第一次、第二次があったからといって、第一次のこれがまだ支出が残っているとかどうとか、そんな問題は第二次の暫定のところへ持ってくればいいんであって、何にも問題はない。いずれにせよ、これが否決されたときに五十日の暫定予算はどうなりますか。
#230
○国務大臣(橋本龍太郎君) 既に五十日間の暫定予算案は、予算案ではなく予算として執行されておるわけであります。今回十九日間の暫定補正をお願い申し上げましたものが国会において御承認をいただけないという事態になりましても、過去の五十日間の暫定予算に対する国会の意思の表示が白紙に戻るものではなかろうと思います。
#231
○猪熊重二君 いずれにせよ、私は、今回のような出し方は財政法上非常にいろいろ疑義がある、こう考えておるんです。私の考えが正しいなんていうことは全然申し上げていません。ですから、こういう基本的な財政法に関する問題に関して、財政制度審議会でよく検討してみるということはお考えになりませんか。
#232
○国務大臣(橋本龍太郎君) 率直に申しまして、私は財政審で御論議をいただくという考え方は持っておりません。今回の暫定補正予算というものが財政法の趣旨にかなうものであると私は考えておりますし、また既定の暫定予算の期間を延長いたします暫定補正予算というものにつきましては、現行財政法のもとにおきましても、今委員がお述べになりましたように過去にも例があることでありまして、私は、今回の暫定補正予算につきましても財政審に御審議をいただくという考え方はございません。
#233
○猪熊重二君 財政制度審議会というのは、国の予算、決算及び会計の制度に関する重要事項を調査審議するためのものなんです。大蔵大臣は、前にもやったから今回も別にどうということはない、こういうお考えで、重要なことじゃないとお考えかもしれませんが、私は、まことに重要なことであって、第一次、第二次という暫定予算はあり得ても、暫定の補正なんということはあり得ない、こう考えておりますので、財政審に諮問してみるとか、その報告を受けるとか、その辺のことをよく検討していただきたいと思います。
 次に、総理にお伺いしたい。
 いずれにせよ、私に言わせれば第二次暫定、これを六月八日までの十九日間、こういうふうに期間設定して出してこられた。この六月八日までというのは、どのような根拠に基づいて十九日間というものをつくられたんでしょうか。
#234
○政府委員(小粥正巳君) このたび暫定の追加期間を十九日ということでお願いをしてございますが、これは、諸般の事情を総合的に勘案いたしまして、過去の暫定期間が、国会審議の状況を踏まえ、衆議院を通過して三十日をめどとして設定されてきておりました、その例によって設定をしたものでございます。
#235
○猪熊重二君 要するに衆議院で五月十日に予算案が議決されたから、三十日たてば六月八日には自然成立する、こういうことを前提に十九日という中途半端な日時を決めたんだとしたら非常に問題があると私は思うんです。なぜか。参議院においてこの暫定補正、私に言わせれば第二次暫定予算が否決される可能性は非常に多い。これが否決されたときに、予算案が否決されたときに憲法上とるべき方法としてどういうことが規定されているか。総理どうお考えですか。
#236
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今主計局長から御答弁を申し上げましたけれども、過去の例を参酌しつつ十九日間という設定をいたしましたわけでありますが、確かに委員が御指摘にならんとしておりますような事態が生ずることは私どもとしては好みませんし、国民生活を考えます場合に本予算そのものを一日でも早く通過、成立させていただきたいとお願いする立場でありますけれども、院の御意思が遺憾ながら私どもの期待と相たがいました場合、両院協議会という制度が機能するわけであります。そして、その両院協議会の時間的な経過について、あるいは委員としてさまざまな想定の上で御質問なのかもしれませんが、私どもはこれは基本的には国会における議案の処理に関する問題でありますし、国会において御判断をされるべき問題であると思っておりますが、私どもとしては、過去の暫定期間が、国会審議の状況を踏まえ、衆議院を通過して三十日を目途として設定されてまいりました例により、暫定の追加期間を十九日間と設定した次第であります。
 いずれにせよ、私は、国民生活、国民経済を支障なく運営してまいりますためにも、この暫定補正予算のみならず、平成二年度予算そのものを一日も早く通過、成立をさせていただきたいと強く願っておる立場であります。
#237
○猪熊重二君 まさにあなたが言われたように国民生活に支障を来す可能性のないような予算をつくろうというんだったら、第二次暫定予算の期間は十九日じゃなくて、二十日とか二十五日とか三十日にしておかなきゃならぬじゃないですか。それが行政のやるべきことでしょう。なぜかといえば、憲法上、この予算案が参議院で否決された場合には両院協議会が必要的に開かれるんです。両院協議会は何も一日で終わるなんて書いてあることは全然ない。過去の例においても、三日も四日も両院協議会があることは過去の両院協議会を調べてみればおわかりになる。そうだとすれば、十九日間の分をつくって八日までの暫定予算しか組まぬということは、参議院がこの予算審議をどこまでやるかやらぬかという、その参議院の予算審議に対する制約であり、さらには両院協議会における協議の制約になる。もしそういうふうに、参議院が十分に審議してください、両院協議会できちんといろいろ、ごゆっくりというわけじゃないですけれども、やってくださいというんだったら、十九日じゃ間に合わないんです。十九日じゃ八日が来てしまう。
 要するに私が申し上げたいのは、予算の空白を避ける、国民のためにどうだこうだとおっしゃるんだったら、おっしゃるだけに、十九日というおかしな日にちじゃなくて、二十五日でも三十日でもやって、参議院の予算審議を十分にとるべきだと、こう思うんです。どうですか。
#238
○国務大臣(橋本龍太郎君) あえてお言葉を返して恐縮でありますが、私は、憲法が予算につきまして三十日の期間経過によっていわゆる自然成立の制度を設けて、早期にその成立を図ることとしております趣旨を考えましたとき、やはり両院協議会におかれても、速やかに協議会としての成案を得るように要請されておるものと思います。
 これは本来国会において御判断をされるべきものと当初お答えを申し上げておりますが、あえてそこまで委員がお話しになりましたので私なりにお答えを申し上げますが、私としては、やはり憲法の予算についての三十日の期間経過によるいわゆる自然成立の制度というものは、早期に予算の成立を図るという趣旨であろうと理解をいたします。その場合に、遺憾ながら私どものお願いをしております予算というものが院においてお認めをいただけないという事態になりました場合におきましても、その両院協議会としてやはり速やかに御協議をいただき成案を得る御努力を願えると、私はそう期待をいたしております。
#239
○猪熊重二君 時間ですから、もう答弁じゃなくて、私の意見を申し上げます。
 今大蔵大臣がおっしゃったけれども、大蔵大臣がおっしゃっていることは、憲法を本当にお読みになったんだろうか。憲法六十条二項には、あなたが今おっしゃったようなことは書いてないんです。参議院が否決した場合は両院協議会でよく協議して、両方の意見が一致して予算ができるようにと、こういうことがまず書いてある。ただ、そういうふうにならないで三十日たっても参議院が議決しないときは自然成立ということであって、本末は逆なんです。
 要するに両院協議会を開いて国会としての予算を合意でつくれ、これが憲法のまず最初に言っていることです。
 以上です。終わります。
#240
○委員長(林田悠紀夫君) 以上で猪熊重二君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#241
○委員長(林田悠紀夫君) 次に、吉川春子君の質疑を行います。吉川君。
#242
○吉川春子君 四月十八日に明らかになりました東アジアの米国防総省報告によりますと、米国は、在日米軍に対する日本の分担は拡大し続けており、現在三、四〇%を負担しており、自国防衛のために配備された米軍の直接経費を既に払っているとも言える。とした上で、さらに、日本は米国の安全保障努力によって、地域でも、世界的にも大きな恩恵を受けており、米国が日本に一段の分担努力を求めるのは当然だなどと述べています。とんでもないことです。
   〔委員長退席、理事平井卓志君着席〕
 そこで伺います。
 九〇年度予算で日本は米軍駐留経費、いわゆる思いやり予算を初め、その他の省庁の計上する基地交付金など、また厚木海軍飛行場の分も合わせて総額で幾ら負担しようとしているんでしょうか。
#243
○国務大臣(石川要三君) 先生の予告されている御質問の内容はかなり事実関係等がたくさんございますので、とりあえず政府委員からその点について御説明をさせていただきたいと、かように思います。
#244
○政府委員(松浦晃一郎君) 平成二年度の政府原案に計上させていただいております日本側の負担を予定しております経費は全部で四千百十五億円でございますが、それに先生今御指摘の厚木関係が二百九十億円ございますので、これを加えますと四千四百五億円になります。
#245
○吉川春子君 大変な額です。これは十二年間で二十七倍、一世帯当たり一万円余り負担しているということにもなります。額も大変ですけれども、その中身も問題です。
 まず、施設整備費でどんなものを何項目負担しているんでしょうか。
#246
○政府委員(松本宗和君) お答えいたします。
 提供施設整備ということで五十四年度以来私どもの方で実施しておりますが、平成元年度までに隊舎百三十棟、住宅六千三百七十五戸、それから消音装置、サイレンサーでございます。それから汚水、ごみ処理施設等の環境関連施設及びその他、管理棟とか倉庫、航空機の掩体棟でございます。
 また、平成二年度で計画しておりますのは、隊舎十七棟、住宅六百三十六戸、それにサイレンサー等、ただいま申し上げましたような施設でございます。
 それから何項目というお話でございますけれども、これはいろいろまとめ方がございまして、何項目ということを申し上げるのは非常に難しいわけでございますが、防衛施設庁の方で分類しております分類に従って申し上げますと、五十六項目ぐらいになるかと思います。
#247
○吉川春子君 次に、労務費で負担しているものは何ですか。具体的に言ってください。
#248
○政府委員(松本宗和君) 労務費で負担しておりますのは、昭和五十三年度から福利費及び管理費を負担しております。
 それから昭和五十四年度から、いわゆる国家公務員の給与条件に相当いたします部分を超えるものといたしまして格差給、それから語学手当及び退職手当の一部を負担しております。
 さらに、昭和六十二年に締結されました特別協定によりまして調整手当、扶養手当、通勤手当、住居手当、夏季手当、年末手当、年度末手当及び退職手当、この八つの手当の一部を負担しております。
#249
○吉川春子君 総理に伺います。
 施設費で五十八項目。制服は百三十二品目で、保育所、病院、学校、教会など、安保強化のためには明確な法的根拠もないのに至れり尽くせりです。
 例えば資料の二ページをごらんください。数字4、地下足袋。数字6、13で、クラブのウエーターの着るタキシード、ちょうネクタイまで買ってやっています。こんなものまで買ってやる理由は何ですか。
#250
○政府委員(松本宗和君) いわゆる被服費の負担でございますけれども、一般的に制服等の被服費、これは貸与されておるわけですが、一般的には労働者の職場におきます安全の確保でありますとか、衛生管理等々を配慮いたしまして、使用者側として行う福利厚生の施策の一環としてとられてきているというぐあいに理解しております。これらのことにつきましては、在日米軍従業員の場合も同様でございまして、制服等の貸与、これは在日米軍従業員に対する福利厚生の一環という形で私どもその経費を負担しておるということでございます。
#251
○吉川春子君 総理に伺います。
 ちょうネクタイまでなぜ必要なんですか。
#252
○政府委員(松本宗和君) いわゆる制服を構成するアクセサリーの一部でございます。
#253
○吉川春子君 それなら、クラブというのは何をするところですか。
#254
○政府委員(松本宗和君) クラブは、一般に申しまして、先生当然御案内だと思いますけれども、隊員の福利厚生のための施設でございます。
#255
○吉川春子君 お酒を飲んだりするところですね。
#256
○政府委員(松本宗和君) それは詳しくは私も存じませんが、多分そういうこともあろうかと存じます。
#257
○吉川春子君 総理、そういうタキシードやちょうネクタイまでなぜ国民の税金から負担してやるんでしょうか、見解をお伺いしたいと思います。
#258
○国務大臣(海部俊樹君) 詳細は政府委員より答弁させますけれども、私なりの考えの基本だけ申し上げさせていただきますが、日米安全保障条約というのは、戦後、日本の平和と国民生活の安全を守るために必要不可欠な条約であった、そして、それが昭和三十五年に改正されましたけれども、それ以来はただ単に安全保障であるのみならず相互協力をも含めた友好関係をさらに促進していく条約になった、私はこう理解しておりますので、この日米安保条約のもとで日本の平和と安全を確保し続けてくることができた、この条約の効果的な運用を図っていくためにいろいろ行われた措置である、私はそう受けとめますが、具体的な問題については、なぜかというお尋ねには、私もちょっとここで理論的に御説明するだけのあれがありませんので、経過を政府委員から御説明をいたさせます。
#259
○政府委員(松本宗和君) 先ほども御答弁申し上げましたように、ちょうネクタイとかそういうものをなぜ負担するのかということでございますが、いわゆるクラブ等に勤務するマネジャーとかの品位を保持する、あるいは利用者に対する儀礼というような形で、職域の特性を考慮して着用させておるということでございますが、一般的にこのようなものをそれぞれ個々に当たりまして、これは具体的に貸与、具体的にと申しますか、物を貸与する必要があるということを判断して実施しておるということでございます。
#260
○吉川春子君 理論的に説明できないのは当然だと思います。
 住宅も大変手厚いわけです。在日米軍に提供している住宅の総戸数は、ことしの分も含めて何戸でしょう。
#261
○政府委員(松本宗和君) 駐留米軍に提供いたしております住宅総戸数、これは私ども提供施設整備という形で整備いたしました戸数と一致するものでございまして、先ほども御説明いたしましたように、平成元年度までに六千三百七十五戸、一一年度の計画を含めますと七千十一戸ということになります。
#262
○吉川春子君 提供住宅の一戸当たりの広さはどれぐらいですか。司令官、将校、軍曹、各何平米でしょう。
#263
○政府委員(松本宗和君) この建物の規模でございますけれども、まず数字を申し上げますが、司令官用の住宅、これは六部屋ございます。
#264
○吉川春子君 百二十平米ですね。
#265
○政府委員(松本宗和君) この司令官用につきましては百二十平米じゃございませんで二百十平米というぐあいに聞いております。それから、これは階級によってではございませんで家族構成等もございますので面積で申し上げますと、あと百二十平米のもの、あるいは九十平米のもの等がございます。
#266
○吉川春子君 その住宅の中に寝室とか浴室の数はどれぐらいあるんですか。
#267
○政府委員(松本宗和君) 司令官用の住宅でございますけれども、寝室それからいわゆるリビングルームを含めまして六部屋でございます。それから九十平方メートルクラスで四部屋、百二十平方メートルクラスで大体五部屋というような数になっております。
 浴室につきましては、これは九十平米用で一室ですね。それから百二十平米用、これはシャワールームがございますけれども、シャワールームを含めまして二室になります。それから司令官用、これは二室でございます。
#268
○吉川春子君 三室でしょう。
#269
○政府委員(松本宗和君) 失礼いたしました、三室でございます。
#270
○吉川春子君 一戸の住宅に浴室が二つとか三つとか、どうしてそんなに必要なんですか。
#271
○政府委員(松本宗和君) 先ほども申し上げましたように、私ども建設しております米軍住宅につきましては、その基準は米国防総省の宿舎基準によっております。したがいまして、その米国防総省の基準がそのようになっておるということで、それに合わせてつくっておるという結果がこういうことになっておりまして、それは当然ながら米軍軍人あるいは米国人の生活態様あるいは体位その他が配慮されておるというぐあいに考えております。
#272
○吉川春子君 防衛施設庁からいただきました資料をもとに、私どもで同じ縮尺で間取り図を書いてみました。それが資料の(3)、(4)、(5)に添付してあります。その間取り図の一番下の方には、日本の総務庁のいうところの四人家族の最低居住水準五十平米で作図して比較してありますが、こんなに大きさが違うわけなんですね。(資料を示す)しかも、日本の場合はこの最低の五十平米に到達していない世帯が全国で三百五十五万世帯もあると総理府の行政監察の住宅の報告でしているわけなんです。四人家族で三DK五十平米、大変狭いものです。しかも東京区部では、一住宅当たりの平均居住数でも五十八・四七平米ですね。一人当たりの居室の畳数は七・八五畳という狭さ。分譲住宅の価格は昨年度で平均八千五百三万円、これは都民の平均年収の十数倍になるわけなんです。ちなみに、アメリカの兵隊に保障してやっている最低の九十平米のマンションを都内で借りたら幾らかかるかと聞きましたら、そんな広い物件はないと不動産業者は言っていました。
 総理、日本の住宅事情を思うとき、米軍にこんな立派な住宅を保障してやる必要があるんでしょうか。それとも未来永劫米軍を日本に駐留させるおつもりなんですか。
#273
○国務大臣(石川要三君) 今吉川委員の例示を聞いておりまして、これと米軍に提供している住宅の比較を論ずるということは私は必ずしも正しくないんじゃないかな、こういうふうに思うんです。確かに今の我が国の住宅事情ということは、本院の中でも再三議論されたように今大変な問題であるし、サラリーマンも住宅を確保するということがもう一生でもできないというような現実は事実あるわけでありますが、安保条約に基づくいわゆる米軍に対する提供施設のそれとこれとを比較してここで論じ合っても、一晩じゅうかかっても結論は出ないんじゃないかな、私はこんなふうに思うのであります。
 さらに加えて申し上げますが、先ほど総理も申されましたように、私どもは日米安保条約というものがあればこそ今日の四十五年間の平和もあった、これは事実であると私どもは確信をしております。そういう一つの防衛政策的な角度から見れば、私どもはやはりできるだけこの米軍駐留経費についても自主的な判断でやるということは、これは私は正しいというふうな認識を持っているわけでございます。したがって、吉川委員のように、初めから日米安保条約悪なり、これを否定する立場では見解がやはり余りにも違い過ぎて議論がかみ合わないんじゃないかな、私はこんなふうに思います。
#274
○吉川春子君 安保条約を認める立場に立っても、日本の住宅事情を考えたときに、こんなぜいたくなものをただで米軍に提供してやることに国民は納得しないと思うんです。総理の庶民感覚としてはいかがでしょうか。
   〔理事平井卓志君退席、委員長着席〕
#275
○国務大臣(石川要三君) 今私がここで申し上げましたように、これは何時間かかっても意見が絶対一致できないと言ってもいいくらいのことではないかと私は思いますが、ただ一言私はあえて申し上げさせていただけば、やはりアメリカ人の生活実態、特に、委員も御承知のとおり、私どもの今の日本の経済大国と言われる中におきましても、住宅を除いていわゆるフローの面においては、私かなりいろんな人の意見を聞いてまいりましたが、日本駐留の米軍の方の実際の日常生活のフローの面においては、今日の我々の生活と比べて必ずしもよくないというような声は実はかなり私も耳にしております。しかし、残念ながらといいますか、住環境といいますか、こういう点のいわゆるストックの面においては、これは残念ながら我が国においてはかなり劣勢であることも事実であります。そういうことから見て、アメリカの方々が内地で生活をしているその実態というものを日本へ持ってくるということになれば、このような一つの物差しというものが当然私は妥当性があるんじゃなかろうかな、こんなふうに思います。
 それから生活慣習の中で、日本は最近は非常に民主化し西欧化されてきたといえども、どうもとかく隣近所のつき合いということをとってみても、例えば、平たく言えば、私どもは友達を呼んであるいは隣近所集まっていわゆるパーティーをするというのはほとんどない。しかし、彼らはそういう生活というものをあたかももう本当に日常茶飯事で行っているわけであります。そうなれば、当然居住の面積もかなり違ってくるんじゃなかろうか。ましてをや将官あるいは相当の方々が来れば、当然そういうことがかなり行われる。こういう生活実態というものも目にとどめるべきではなかろうかな、私はこんなふうに思うわけであります。
#276
○吉川春子君 長官の米軍に対する思いやりは大変よくわかりました。
 総理、こんなに立派な住宅を提供してあげて、やっぱり米軍には永久に日本にとどまっていてほしい、こういうことですか。
#277
○国務大臣(海部俊樹君) 最初にお答え申し上げましたように、日本の平和と安全を確保し続けてきたという実績と、これから日本の平和と安全を確保していくためにはどうしていったらいいかということ、これは議論はおのずから別になると思いますけれども、私は、今御議論になっておることは、日米安保条約を効果的に運用するという別の次元の大きな国民的な目的から推してこれは御理解をいただかなきゃならぬ問題であると考えております。
#278
○吉川春子君 総理、続けて伺います。
 三月四日、チェイニー国防長官がCNNのインタビューで、円建て経費一〇〇%を日本に負担させるという、こういう発言をしております。しかし、仮に日本政府にその意図があったとしても、例えばガス、水道、光熱費、空母など装備品の修理代、こういうものは現行の地位協定では絶対に負担できないと思いますが、いかがですか。
#279
○国務大臣(石川要三君) チェイニー国防相がそのような放送をされていることは私も承知しております。ただし、これは私としてはやはり一般的な一つの要望という、そういうことで受けとめているわけでございまして、正式に政府からの要請を受けたわけではございません。
 ただ、基本的な考えを申し上げれば、やはり先ほど来総理も申し上げましたように、私どものいわゆる日本の防衛という観点からすれば、日米安保体制というものは必要である、是であるし必要である、こういう立場に立っているわけであります。したがいまして、こういう立場でいる限りはやはりできるだけの協力というものは自主的に判断してやるべきだ、かような基本的なスタンスを持っているわけでございます。
 ただし、御承知のとおり、来年からは新しい中期防というものになるわけでございまして、こういう中におきましては、これからいわゆる安保会議等を中心として政府全体としての立場で検討されるわけでありますので、今の段階につきましては、ましてをや今まさに平成二年度の予算の審議中でございますので、先のことを今ここで申し上げる場合ではない、かように思います。
 ただ、もう一度繰り返しますが、私どもは日米安保条約というものの必要性、吉川委員は全くこれは反対の立場でありまして、私は静かに考えてみて、これがあればこそ今日の繁栄と平和がある、もしこれがなければ、あなたの説のような方法で日本が防衛をやっておったならば、一億二千万の国民が果たして幸せだったかどうかということにつきましては、私は委員とは考えを大変異にすると、このようなことだけは申し上げておきたいと思います。
#280
○吉川春子君 質問に答えていただきたいんですけれども、負担する意思がおありだ、検討する余地があるというふうに長官はおっしゃったわけですけれども、そうした場合にも、現行の地位協定でこういうものは持てるのかどうか。解釈論としてでもいいです。やるつもりかどうかということじゃなくて、ガス、水道、光熱費、それから装備品の修理代、こういうものを持つことができるのかどうか、その点についてお伺いします。
#281
○政府委員(松浦晃一郎君) 先ほど冒頭、先生から現在の在日米軍経費の負担について法的根拠はない云々のお話がございましたけれども、これは現在の私どもの負担は安保条約、それから地位協定、それから関連の取り決めに基づいてやっておりまして、より具体的に申し上げますれば、地位協定の二十四条二項、それから労務費に関しましては特別協定等々でございます。
 先生の具体的な御質問に関しましては、現段階ではちょっとお答えを避けさせていただきたいと思っております。CNNのインタビューでチェイニー長官が先ほど先生御指摘のようなことを言われたことは防衛庁長官がお答えのとおりでございますけれども、これはまさに防衛庁長官がおっしゃられましたように、一般的な希望の表明で、具体的な要求を私どもに出しておりませんので、現段階で今後どういうふうに対応するかということを、仮定の話といたしましても、お答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
#282
○吉川春子君 私は、どういうふうにするかということじゃなくて、解釈論として地位協定上可能なのかどうか、その点に絞ってお答えいただきたいと思います。
#283
○政府委員(福田博君) 具体的な内容が固まってくれば、つまり我が国は今まで自主的な努力をしてきたわけですし今後も自主的な努力をしたいという考えでございますが、それが具体的なものになってきた場合に、それが今の条約、協定の仕組みでできるかどうかというのをあわせ検討する。今そういう段階には至っていないということでございます。
#284
○吉川春子君 そうすると、その解釈論としては今考えられないという意味ですか。
#285
○政府委員(福田博君) 具体的にどういうことを何を対象としてやっていくかという考えが決まっていないので、その限りにおいて条約や協定に抵触するかとかあるいは新しい協定が必要かどうかということについては確たる意見を述べる段階ではないということでございます。
#286
○吉川春子君 総理は、このCNNのチェイニー国防長官の発言に積極的に対応していきたいという防衛庁長官と同じお考えですか。
#287
○国務大臣(海部俊樹君) 私は、前半に申し上げましたように、日米安保条約を効果的に運用して日本の平和をきちっと確保していくという、そういった立場に立って自主的に許されるまた日本のできる応分の協力はすべきであると考えております。
#288
○吉川春子君 国際比較で申しましても、フィリピンのように米国から多額の基地使用料を引き出している国もありますし、日本は西独に比べてさえ米兵当たり九倍も負担しているわけです。前田元防衛研修所第一研究室長も言っていますように、安保にただ乗りしているのはアメリカなんですね。国際情勢はソ連脅威論が成立しない方向にどんどん進んでおり、アメリカ自身大幅な軍事費の削減、基地閉鎖で駐留軍の撤退を打ち出しているではありませんか。総理も、冷戦時代の発想を乗り越えてとか新しい平和共存の世界構築ということを力説しておられます。日本が率先して世界平和に貢献するためにも、軍拡の中身となっている思いやり予算などはやめるべきだと思いますが、総理の見解をお伺いします。
#289
○国務大臣(石川要三君) 簡単に申し上げますが、まず前段のアメリカの方がただ乗り論ということにつきましては、私は全く見解を異にしております。
 それから後段の質問の点でございますが、再三繰り返すようでございますが、日本の安全、平和というものをどうやって確保するかということになったことを考えました場合には、やはりこれからの日米安保条約の効率的な運用、これが極めて必要である、かように思っております。
#290
○委員長(林田悠紀夫君) 以上で吉川春子君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#291
○委員長(林田悠紀夫君) 次に、池田治君の質疑を行います。池田君。
#292
○池田治君 四月に行われました暫定予算の審議の際に、五十日の暫定予算の期間ではこの政治課題の多い本国会では短い、もっと長期の暫定を組む必要はないかと私は問いただしたことを今思い出しております。
 その際、大蔵大臣も総理も、いや、五十日間というのは今までの補正に比べれば一番長い暫定期間なんだからこれ以上のことは必要ないと、こう申されたように記憶しておりますが、総理並びに大蔵大臣の御所見をお願いします。
#293
○国務大臣(橋本龍太郎君) 確かに四月に委員から御指摘がございました際、私は概略をすれば今委員がお述べになりましたような内容のことを申し上げました。ただ、必要がないというような仰せでありますが、私はそのような言葉を使っておりません。私が申しましたのは、「私どもも今国会の置かれておりますさまざまな状況を勘案しながら、このところしばらくの間では一番長い日数の暫定予算を御審議願う決断をいたしました。」、そういう申し上げ方をしておるのでありまして、それ以上は必要ないとか、そのような不遜な言い方は私はいたしておりません。
#294
○池田治君 総理はいかがでございますか。
#295
○国務大臣(海部俊樹君) 大蔵大臣と同じ立場でおります。
 結果として委員が御指摘になったようなことになりまして、今ここで暫定補正予算の審議をお願いする状況になっておりますけれども、皆様方の御理解をいただいて、どうぞ成立をさせていただくように心からお願い申し上げます。
#296
○池田治君 五十日間の審議期間で本予算の審議が終わらなかったということにはいろいろな原因もあろうかと思いますが、総理としては何が大きな原因だとお思いですか。
#297
○国務大臣(海部俊樹君) 政府としてはできるだけ年度内に成立させていただきたいという願望といいますか、願いを持って努力を続けてきたところでございますが、結果としてこのようなことになりました。先ほど申し上げましたように、一日も早く予算を成立させていただきたいということでよろしくお願いいたしたいと思います。
#298
○池田治君 私は、この審議が長引いた最大の原因は、補正予算と法律案の審議と同時でなくちゃいけないという強い自民党側の要求があって、これについて衆議院でいろいろ審議が長引いた、空白期間もあった、こういうことが大きな原因であると思っております。そしてまた、この審議の過程で野党側から――具体的には社会党でございますが、組み替え要求がなされておるにもかかわらず、この組み替え要求については政府は一言のもとに拒否されておるわけですから、この審議が長引いたのはひとえに自民党・政府の責任であろうと思いますが、大蔵大臣はどうお考えですか。
#299
○国務大臣(橋本龍太郎君) 私どもは、政府として平成二年度予算案を提出し、その一日も早い通過、成立を強く期待いたしてまいりました。しかし、平成二年度の予算の早期成立を期待しつつも、諸般の情勢を総合的に勘案し、暫定予算の提出を覚悟いたし、その時点における状況の中で最近における一番長い日数の暫定予算を御提案申し上げ、御審議を願ったわけであります。
 しかし、残念ながらこうした状況の中において、現在の暫定期間内に平成二年度予算が成立することは困難であるという判断の中におきまして、国民生活、国民経済に支障を生じないように最小限度の措置を講ずる必要性を考え、今回の暫定補正の御審議をお願いすることになりました。私は、政府として国会の御審議のあり方について云々いたすことは僣越であり控えるべきであると考えております。
#300
○池田治君 補正予算と法律の同時審議という点については何も触れておられないんですが、これは院のことで政府の責任ではない、言及するのを差し控えたいと、こういうことでございましょうか。
#301
○国務大臣(橋本龍太郎君) 院の中におけるお話し合いについて、政府がイエスであれノーであれ申し上げることははばかるべきことだと思います。
#302
○池田治君 この点については社会党、公明党の方からもいろいろ詳しい質問がございましたし、政府も御答弁なさっておりますので、この辺でやめさせていただきます。
 そこで次は、ちょっとくだらない質問かもわかりませんが、この前、通勤地獄の解消に向けて運輸大臣に実情調査に行ってもらいたいというお願いをしたままで時間の都合で中途半端に終わっておりましたので、引き続きこの問題について質問させていただきます。
 通勤地獄の解消については、連合の方も、生きているうちに地獄から出ようということでいろいろキャンペーンを張る予定にもなっているそうでございますが、政府としてもそれなりの対策はあろうかと思いますので、運輸大臣にこの対策の一端を述べていただくようお願いします。
#303
○国務大臣(大野明君) 東京とかあるいは大阪というような大都市へ通う通勤あるいは通学者の方々が大変増加しておるということを考えまして、今日までも都心へ乗り入れる鉄道の輸送力増強というものについては十分に配慮はいたしておりますけれども、いまだやはり混雑率が大変高いということも承知いたしております。
 そこで、東京圏においては昭和六十年の七月、大阪圏においては平成元年度の五月に運政審から答申をいただいておりますので、それに基づいて複々線化やあるいはまた新線建設ということに鋭意努力をいたしておりますが、なかなかな今日の社会情勢からいって、例えば新線一つつくるにいたしましても、土地の取得その他がございまして時間がかかりますので、といってじんぜん日を送っているわけではございません、でき得る限りの努力をする。その一例としては、例えて言うならば、東京のJR山手線ですけれども、ドアを六つつけた、そして乗降のしやすい車両をつくるとか、あるいはまた、各大手の鉄道事業者に対してダイヤの改正を、安全性を保ちながら一本でも二本でも増発してほしいとか、あるいはまた、一列車の編成を一両でも二両でも増結してもらうとか、いろいろ指導やお願いをしながら、何としてでもこの通勤地獄を解消するべく努力をいたしておるところでございます。
#304
○池田治君 運輸政策審議会が六十年七月十一日に発表されました「東京圏における高速鉄道を中心とする交通網の整備に関する基本計画」というものを読みますと、昭和五十五年の混雑率二二〇%を平成十二年には一八〇%にまで弱める、こういう内容が書かれておりますが、この平成十二年ではまだ今から十年もあるわけですから、余り長過ぎるので、これをもっと短縮して二、三年で一八〇%程度に混雑率を縮めることはできませんか、お伺いいたします。
#305
○政府委員(早川章君) 先生御指摘のとおり、昭和六十年の運政審答申第七号によりますと、目標年次でございます西暦二〇〇〇年という時点で、ロードファクターと申しますか、混雑率を一八〇%以内に持っていく、こういう方針を打ち出しております。
 現状では、実は東京圏への人口の集中と、さらにはいわゆる人口の張りつきが都市の外縁に多く張りつく外延化という現象が出てきて、一方で非常に需要がふえてきている。一方で先ほど大臣から御答弁申し上げましたような形で用地の取得等に非常に時間をとるという形で、いわば混雑率の低下が下げどまりの傾向にあるという実態がございます。私どもといたしましては、さまざまな施策を講じて、今大臣が御説明しましたような施策を講じまして混雑率の緩和を図っておりますが、なおその解消には非常に難しい問題があると理解しておりまして、しかも用地取得、工事等に非常に時間がかかる現状でございますので、非常に短い期間内に一八〇という目標を達することについては大変困難を伴うものと理解をいたしております。
#306
○池田治君 近い機会にはやれないということですが、そうすると、やっぱり平成十二年ごろまで待たなければ混雑緩和はできないということでございますか。
#307
○政府委員(早川章君) 例えばJR等の場合をとりますと、現在までの混雑率、非常に混雑をいたしております区間が多いんですが、このあたりにつきましては、用地等の問題が既にJRに属しているというような形であれば、長編成化というような問題で解決が可能であろう、こういうふうに理解いたしております。また、私鉄につきましても、長編成化あるいは車両の大型化というものに対応いたします施策は、これは実は特定都市鉄道整備積立金方式と申しまして、お客様から運賃を一部先取りさせていただくという形で、先にお金をいただきながら進めている工事がございますが、この形で駅周辺の土地を買収いたしまして駅を少し延長するとか、そういう措置をとっていわゆる輸送力の中でもとりあえず対応できるスタイルという形での対応を図っておりまして、一歩でも一八〇という目標に達するということを進めているところでございます。
 その辺につきましてはその線区線区で違うと思いますが、一八〇という目標を早期に達成するところがないとは申しておりませんが、全体として二二〇という数字を一八〇に持っていくという形になりますと、もう少し時間がかかる、こういう形でございます。
#308
○池田治君 もう少し時間と言われても、どの程度かわかりませんが、できるだけ早く進めてください。
 そうして、今御答弁なさったもの以外に、貨物線を電車に利用させて通勤時に使わせるとか、車両を改善して人が大勢乗れるような車両にするとか、こういう改善方法は研究されておりませんか、お尋ねします。
#309
○政府委員(早川章君) 運輸政策審議会の答申自体も、例えば山手貨物というものを旅客に持っていく、こういうようなことが方向で出されております。また、既に御承知のとおりでございますけれども、JRは山手線で扉が六つ開くようになっておりまして、しかもシートが混雑時には上がるというようなものを試験的に導入するとか、さまざまな工夫なりあるいは活用と申しますか、既存施設の活用を図ってきておりまして、その辺につきましては、JRも含めました各社が非常に工夫あるいは知恵の出し合い、こういう形については一生懸命やっているという実態にあると存じております。
#310
○池田治君 車両の改善方法として、ボタンを押せば座席シートがぱんと上がって、あとは人をぐうっと押し込んでびっちりと、まるで貨物のような形にしていくという研究もされているようですが、そういうことも事実でございますか。
#311
○政府委員(早川章君) 大都市の通勤混雑といいますのは、非常に短時間にどうしてもその電車を利用したい、こういう需要が発生してくるところにあるわけでございまして、電車相互のピッチと申しますか、間隔を非常に詰めましても、普通の座席ではやはり限度がある。したがって例えば向かい合っている座席はいわゆるロングシート方式と申しますか、そういう形に変える。さらに先ほど先生の御指摘のように、ラッシュ時間帯にはいすを使わないという形で納める。これにつきましても、実はいろんな御論議があるかというふうに存じておりましたが、利用者からは比較的好評であるというふうに伺っております。
#312
○池田治君 いろいろ難点はあると思いますが、人間でございますので、荷物扱いにされないようにお願いを申し上げます。
 次に、道路の問題ですが、斎藤先生もこの前訴えられておりましたように、確かに国会から羽田へ行くのに、普通でしたら三十分で行けるところが一時間半から二時間かかるときがございます。このような都市近郊の高速道路網の整備は今どのような進捗状況でございますか。
#313
○政府委員(三谷浩君) お答えいたします。
 東京都内には今高速道路が六本入っております。ただ、その放射状に入っております高速道路を環状道路で分散をする、あるいは導入をする、こういう環状道路の整備が非常に不満足でございます。そこで今建設省では、昭和六十三年度からの第十次道路整備五カ年計画では、都市の幹線道路の整備といたしましては環状道路の整備というのに最重点を置いているわけでございます。
 例えば、今先生御指摘がありましたけれども、首都高速の中の環状道路が、例えば本当の東京都内の道路を利用する方以外にも他県から他県へ行くための道路としても使われている。こういうところで非常にやはり首都高速全体として百万台の利用がございます。
 そこで私どもは東京都内の道路整備といたしましては、一つには環状道路の整備ということが非常に必要だと思っております。例えば外郭環状であるとかあるいは中央環状線であるとか、首都圏中央連絡道路であるとか、こういう幹線道路でございます。一方、こういう幹線道路につきましてはやはり長期間時間がかることも事実でございますので、もう少し緊急的な対策といたしまして、例えば渋滞の解消を図る事業、こういうものも緊急事業として実施しております。
#314
○池田治君 概略の説明でございますが、従来の工法といいますか、従来の設計と同じような形で新しい線をおつくりになるということでございましょうか。もう一度お願いします。
#315
○政府委員(三谷浩君) 大きく分けまして、一つには環状道路の整備、こういうものにつきましては、環境面とかそういうような新しいいろんな技術あるいは地域との調和、こういうものを考えて整備することはもちろんでございます。
 それからいわゆる渋滞対策、こういうものにつきましては実は最近発足をさせたわけでございます。具体的には、渋滞対策といたしまして、例えば交差点の立体化であるとかあるいは右折車線の設置であるとか、割合きめの細かいしかも早目に効果を発揮するこういう事業につきましては、従来からも実施しておりましたけれども特に六十三年度以降強力に実施しております。
#316
○池田治君 できるだけ都市の交通を緩和させていただくようお願い申し上げます。
 地方においてもまたかなりの道路整備をしなければ交通がだんだんと渋滞してくるようになりました。特に、私は愛媛県でございますが、瀬戸内海に大橋がかかりまして、お世話になりましたが、急に関西、中国の方からレジャー客が満ちあふれてきまして、道路がもういっぱいになっております。大橋をかける期間がいろいろ政治問題化して長くかかったわけでございますので、本来、その間に四国の道路を整備した上で橋をかけていただければよかったんですが、橋をかけてから後に道路を始めた、こういう状況になって非常に困っております。この点建設省はどうお考えか、まずお答えを願いたいと思います。
#317
○政府委員(三谷浩君) お答えいたします。
 四国の高速道路のお話でございます。確かに先生御指摘のように、六百八十五キロの計画のうち現在開通をしておりますのは、四国には縦貫道、横断道、二つの高速道路の計画がございますけれども、そのうちの縦貫道の川之江―土居間、そのほかの区間と合わせまして七十キロメートルというのが既に供用をしておるわけでございます。ただ、現在そのほかの縦貫道の区間、例えば土居―伊予間あるいは横断道の高松―善通寺、こういうものにつきましても積極的に事業を実施しておりまして、第十次道路整備五カ年計画の期間中、これは平成四年度でございますけれども、その間までに供用区間を大体百八十六キロぐらいに上げよう、こういう計画でございます。
 それから現在、本州四国連絡橋は中央のルートだけが開通しているわけでございますが、平成九年度あるいは平成十年度に本四連絡道路の神戸―鳴門間あるいは尾道―今治間、こういうものが開通をするわけでございますが、これにあわせてやはり周辺の高速道路、これは四国のみならず中国地方も同様でございますが、道路のネットワークの拡充というものを図ってまいりたいと思っております。
#318
○池田治君 時間がございませんが、これをもう少し早めるわけにはいきませんか。
 それともう一つは、日米構造協議の中間報告でもうたわれておりますが、公共投資の十カ年計画、これは四百兆とも五百兆とも言われておりますが、これだけの公共投資をなさるんなら、もう少し四国の片田舎のようなところで、交通渋滞しているところで早目に予算をとって早期に実現をする、こういうことにしていただきたいと思いますが、総理、いかがですか。大蔵大臣でも結構です。
#319
○国務大臣(橋本龍太郎君) 構造協議における公共投資の扱いにつきましては、本院で既に何回か御答弁を申し上げてきましたものをここで改めて繰り返す意思はございません。
 問題は、アメリカ側からのアイデアとして公共投資の今後の使途をある程度大都市に集中するという考え方がございました。しかし、中間報告に盛り込みました日本側の考え方というものの中には、大都市集中といった考え方はとっておらないわけであります。私どもは四全総のもとに一極集中を排除して多極分散型の国土形成というものを考えていくわけでありますし、そうした中においておのずから私は、委員は四国を頭に描かれておるようでありますが、私もまた中国山地を中心に頭に描く部分がございますけれども、やはり今まで恵まれていなかった地域の生活環境の質的な向上が図られるような投資がなされるべきである、そのように考えております。
#320
○池田治君 ありがとうございました。
#321
○委員長(林田悠紀夫君) 以上で池田治君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#322
○委員長(林田悠紀夫君) 次に、足立良平君の質疑を行います。足立君。
#323
○足立良平君 ただいま日米構造協議から派生いたしました公共投資の増額の問題についてちょっと議論があったところでございますけれども、私は時間も余りございませんから、構造協議から派生する日米の公共投資の増の問題に絞って質疑を進めさせていただきたい、このように思うわけであります。
 実際的に、既にマスコミにおきましては四百兆であるとか、本日は五百五十兆であるとか、いろんな数字が並べられているわけでありますけれども、これは最終的な金額はちょっと別といたしまして、日米構造協議の公共投資の問題でもっとふやしていけという米国側の要求、これは既に今までのいろんな本院におきましての議論の中で、アメリカから要求されたものではなくして、あくまでも我が国の今日の実情と、そして二十一世紀を展望して本当に豊かな国というものをつくっていくというためには必要なんだ、こういう姿勢を総理もとられているようでありまして、その点では私も全く同じ立場をとらなければならない。特にこれは政治でございますから建前と本音というのがあるでありましょうし、二十一世紀の高齢化社会というのは、この予算委員会におきましても、既に活力のある社会というものをつくっていく、高齢化社会も活力のある社会を維持しなきゃならない、これは建前であろうと思います。
 現実的に国民の平均年齢なり年齢が高齢化していって、そして若い国民が主流をなしている我が国の経済社会の中でと同じような活力というものを維持するということは、建前は別として、実際的には私は不可能だと。そうしますと、当然将来において税収も不足してくるでありましょうし、あるいは実際的に貯蓄率も下がってくるでありましょうから、そういう点からすると、私は、今回の問題というのは千載一遇のチャンスとして我が国の社会資本整備というものをやっていかなければならない。こういう立場で質問を二、三いたしたい、このように思うわけであります。
 そういう面からいたしますと、私は、それぞれどこそこに道路をつくり橋をつくりということは別といたしまして、一番問題は、公共投資の増について何を目的に、そして哲学として何だということをもう少しきちんとはっきりとしておきませんと、将来相当問題が出てくるんではないかというふうに思うわけでありまして、その点をまず第一点にお聞きをいたしたいと思います。
 そして第二点目として、これは現在の建設業界の人手不足を初めといたしましてある面においては過熱状態の我が国の経済の中で、こういう公共投資をぐんとふやしていくということが今後の我が国の経済に与える影響は一体どういうものであるのか、この点につきまして、まず大蔵大臣の方からお聞かせを願いたいと思います。
#324
○国務大臣(橋本龍太郎君) まず第一点の御指摘にあえて私からお答えをするといたしますと、そのポイントは二点に絞られるであろうと思います。
 一つは、言うまでもなく国民生活の質の向上という視点であります。またもう一点は、今池田委員にお答えを申し上げましたことと重複をいたしますけれども、あくまでも一極集中型の国土の中から多極分散型の国土形成に資する方向を常に頭に描くということでありましょう。そうした考え方のもとに今後の公共投資の配分というものが考えていかれるべきである、そのように私は思います。
 また同時に、第二点目の御指摘は私どもとして極めて大切なポイントを提起していただいたとお礼を申し上げます。
 この構造協議のプロセスの中におきましてアメリカ側からのアイデアとしてGNP対比一〇%といった要望が出され、そしてその要望が、必ずしもその一〇%という数字にこだわらないにしても、常にGNP対比であらわされるべきであるといったような言い方に変わりましたときにも、私どもとしてはこれに対して非常に厳しい反論をいたしてまいりました。
 それはまさに公共投資そのものにつきまして我々は十カ年の総量を計算し、これを天下に明らかにしようといたしておりますけれども、その実行の段階になりますと、毎年毎年の財政状況、経済状況といったものを十分に判断しつつ適正な運営を図らなければなりません。そうなりますと、ある年には例えば下水に対して非常に大きなウエートがかかっていく年がある、ある年はたまたまその前の年に予想よりも多くの土地を再開発することができ、その上に対する住宅投資が可能になる、そうした年もあるでありましょう。いろんなケースが考えられます。私どもは、その基本線としてそれぞれの長期計画をきっちりと数字を置いてまいりますと同時に、各年度の運営につきましては、当然経済情勢その他を十分に勘案しながら運用してまいるつもりであります。
#325
○足立良平君 その上に立ちまして私は、これは予算の配分という表現がいいかどうかは別といたしまして、これからどういう考え方かということをひとつお聞きをいたしたいと思うわけであります。
 これはあるマスコミにも既に出されているわけでありますが、一般の公共事業費、これを例えば、ここにそれぞれおいでになりますけれども、各省庁別に配分の比率というものをずっと、実績ですね、これはたまたま実績であったと思いますが、実績をずっと集計いたしておりますと、それぞれもう全くここ数年間変化をしていないというふうな状況があるわけであります。これはやはり国民の生活を向上させていくという観点からいたしますと、このように固定的にその種の公共事業というものが、しかも増額されたものが推移をしていくということは、ある面におきましては今日のひずみというものをそのまま将来において拡大をしていくことに相なってくるのではないかというふうに私は思えてならないわけでありまして、そういう面でこれは私は総理の見解をお伺いいたしたいと思いますけれども、こういうふうなものは、いわゆる重点的に国民生活を本当に豊かにしていく、しかもそれは二十一世紀に向かっての国土をつくっていくという面で、ある面においてはいろんな圧力からもう毅然とした態度で問題の処理を図っていくということが私は必要だと思うんですけれども、その点につきまして総理の見解をお伺いいたしたいと思います。
#326
○国務大臣(海部俊樹君) 今までの配分率をそのとおりというのは、これは将来に向かってのいろいろ新しい時代に適応するときには頑迷固陋に守るべき数字ではないと思いますが、今日まで振り返ってみますと、詳しいことは大蔵大臣から答弁してもらいますが、必要に応じて幾らかずつ変わってきておる、それから重点を置かなきゃならぬ部分もそれなりに重点は置かれてきた、こう考えますが、今後の十年間のいろいろな目標を立てるときには、国民生活の質を高める分野に重点的にということはきちっと意思表示もなされておると私は心得ておりますので、その方面に向けての努力、検討が続けられるものと信じております。
#327
○足立良平君 ちょっと議論が余りできません。
 それで、次にもう一点、これは大蔵大臣にお聞きをいたしたいと思いますが、こういう財政需要というのは将来的に極めて増大をいたしてくるわけでありますが、財政再建との関係、こういう問題につきまして大蔵省としては一体どのようにお考えになっているかお聞きをいたしたいと思います。
#328
○国務大臣(橋本龍太郎君) 今公共投資十カ年計画を中心に御論議をいただき、その中において今後我々が配意すべき各年の財政需要対応についての御指摘もいただきました。この御指摘は私は大変よき御指摘をいただいたとお礼を申し上げます。
 そこで、今御指摘をいただきました、もう一つの提起をいただきました問題に対して率直にお答えを申し上げますならば、ようやく私どもは赤字公債依存体質を平成二年度の予算において脱却をするというものの、先進国中最高水準の国債残高を抱えており、しかもそのほかにも幾つか解決しなければならない財政的な課題を持っておることは御承知のとおりであります。そしてまた、特例公債の発行といった事態を二度と我々は迎えるわけにはまいりません。そして公債依存度をできるだけ引き下げていき、弾力的な財政構造にしていく努力を怠ることはできないわけであります。
 そうなりますと、これから先私どもは極めて厳しい財政運営というものを常に心がけていかなければなりません。そして、こうした厳しい財政需要の中で我々が警戒を怠れば、それは結果として国民負担率の増大につながることでありますから、私どもは、行革審の最終答申においても将来の一つの目標を示されているその目標に向かって、非常に厳しい道でありましても、それを確保するだけの覚悟を決めてかからなければなりません。そのためには、今後これまで以上に厳しい歳出の見直しの努力も必要でありましょう。また行政改革によって冗費を節減する努力も必要でありましょう。国、地方を通じて財政の運営に厳しい節度というものを求められる、そのように覚悟をいたしておるところであります。
#329
○足立良平君 今大蔵大臣から言われましたように、国民負担率の増大ということは何としても避けていかなければならない、そういう観点でこの財政運営にこれからさらに当たっていただきたいと思います。
 その上でさらに、これは国土庁長官にお聞きをいたしたいと思うわけでありますが、私も今まで土地の価格、これは特に公共事業云々の観点からでありますけれども、今まで政府というのは何にもしておらぬなというふうに実は思っておりましたが、今度いろんな点で一度調べてみますと、こんなにいろんな施策をやっているんかなというふうに実は私も初めて拝見をいたしました。こんなに昭和三十年代からいろんな施策をやってきて、やってきたからこれで終わっているのかどうか、これは皮肉として申し上げていますけれども、やっていたにもかかわらず今日の我が国の状況というふうになっているわけでありまして、これは一体どこに問題点があるとお考えになっているのか、その辺のところと、それからこれからの本当に我が国の地価というものを安定させていくという意味において、どういう方向をとろうとされているのかお聞かせを願いたいと思います。
#330
○国務大臣(佐藤守良君) 足立先生にお答えいたします。
 先生の御質問というのは、恐らく各省が縦割り行政で横の連絡がないということを御指摘じゃないか、こう思うわけでございます。実は国土庁ができましたのが昭和四十九年でございますが、そういう点を特に考えまして、総合企画調整官庁としてできたのが国土庁ということでございます。そんなことでございまして、土地問題につきましては、実は昨年暮れに土地対策関係閣僚会議というのを催しまして、これを大いに活用するとか、また土地政策の審議会を活用しながら、先生の御指摘のないように努力したい、このように考えているわけでございます。
 地価の問題につきましては大変難しい問題でございまして、実はそう簡単にはできないわけです。今やっておりますのは取引規制、特に監視区域等を強化しまして地価の安定に努力しているという現状でございますが、そういう形の中に監視区域の的確な運用を図るというようなことがございます。
 実は今度土地対策が基本的に違うのは二つございまして、一つは、昨年暮れにできました土地基本法によりまして、土地は公共優先であるという基本方針をつくったということがございます。それともう一つは、土地対策関係閣僚会議におきまして、これは特に総理の指示によりまして、基本的に大都市地域におきます宅地供給の促進とか土地税制の見直し、特に土地税制の見直しにつきましては土地神話をなくするというようなことを含めて検討したいと思っております。
 そんなことでございまして、いろんな角度から重点施策を置きまして海部内閣の最重要課題として先生御指摘のような横の連絡を十分にとってぶつかる、やるというようなことが今までと違ってきているわけでございます。そんなことがございまして、この二つを盾に大いに頑張って地価の安定に努力したい、このように考えているわけでございます。
#331
○足立良平君 実際的に、今御答弁がありましたけれども、例えば土地の税制の問題、取引の問題あるいは規制の問題、あるいはまた実際的に金融の関係とかというふうにありますけれども、そういうふうな取り組みが、なるほど今まで、確かに国土庁は四十九年に設置された、私も承知いたしておりますけれども、これはもう少し総合的に、しかもある面におきましては、土地が最大の課題と言うならば、一つの省庁を設けてでもこれを集中的にやるというのが必要なんではないかというふうに私は思えてならないわけですね。
 これは一般の企業の場合でも、私は今まで民間の企業にいたわけでありますけれども、一つの問題点なり大変な困難がありますと全社を挙げてその問題に集中的に取り組んでいく体制というものがあるわけです。政府の場合も一つの国の経営という観点で物を考えてみますと、私は、そういうふうなある面においては一つの問題を集中的にやりませんと、三十年間やってきたけれども何も一つも効果が上がっていない、こういうことになりかねないわけでありますので、これはもう時間の関係で答弁は要りませんけれども、そのことを申し上げまして質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
#332
○委員長(林田悠紀夫君) 以上で足立良平君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#333
○委員長(林田悠紀夫君) 次に、喜屋武眞榮君の質疑を行います。喜屋武君。
#334
○喜屋武眞榮君 総理にお尋ねします。
 今、命ぞ宝という沖縄の心を日本国民を初め全世界に向かって訴えておりますが、総理はそのことを御存じでしょうか。
#335
○国務大臣(海部俊樹君) しっかり聞いておりましたけれども、意味がよくわかりませんでしたので確認をしたんですが、命は宝ということはそのとおりだと思います。
#336
○喜屋武眞榮君 そのとおりです。命こそ至上の宝であるというこの言葉をぜひ肝に銘じてください。
 そこで、恩納村のキャンプ・ハンセンに、村民が今一体となって体を張って長期座り込みの抵抗を押し切って、強引に米軍都市型戦闘訓練施設が設置されました。去る十六日、訓練が強行されたのでありますが、このことについて総理はどのようにお考えか、伺いたい。
#337
○政府委員(松浦晃一郎君) 先生御指摘のように、都市型戦闘訓練施設におきまして十六日より米軍の訓練が始まったことは私ども承知しております。これは先生御承知のように、私どもが提供いたしました施設、区域内におきまして米軍が訓練をする地位協定上の権利を持っております。同時に、重要なことは、このような訓練に際しまして米軍もその安全確保につき十分な配慮を払うということでございまして、この点に関しましては私どもは引き続き米軍におきまして訓練の安全確保等に万全を期されるよう米側と接触に努めてまいりたい、こう考えております。
#338
○喜屋武眞榮君 米軍がどう言おうが、日本政府がどう弁解しようが、断じて県民の立場から受け入れるわけにはいきません。
 次に、恩納村伊場地区では、土地改良事業を完成して生産意欲を高めていこうと今張り切っておる最中でありますが、事もあろうに基地内にあるダムのゲートを封鎖して事業をストップさせております。全く言語道断と言わざるを得ません。外務大臣、その見解を率直に伺いたい。直ちに封鎖を解除していかなければ断じて許せません。――外務大臣。大臣。
#339
○政府委員(松本宗和君) 事実関係でございますので、私の方からまず御説明させていただきます。
 恩納村の伊場地区土地改良区理事長から要請がございました同村の伊場地区の土地改良事業に関しまして、導水管施設のための測量設計業務のためキャンプ・ハンセンへの立ち入りの要請がございました。これにつきましては既に那覇防衛施設局から現地米軍に対しまして立ち入り申請を行っておるところでございまして、近く許可されるものと思っております。
#340
○喜屋武眞榮君 これも命の水、平和経済開発の根源の水、それを封鎖するということはいかなる理由があろうがこれは断じて許せません。
 次に、沖縄の米軍基地は専有基地が七五%、米軍演習の九六%は沖縄で行われております。そこで、沖縄の米軍基地整理計画について、現時点で返還が見込まれておる施設名及び面積を明らかにしてもらいたい。外務大臣。
#341
○国務大臣(中山太郎君) 具体的な数字は政府委員から答弁をさせていただきたいと思います。
#342
○政府委員(松浦晃一郎君) 現在の沖縄の施設、区域などの整理統合問題に関しまして、日米の合同委員会の場におきまして米側と話をしております。鋭意話し合いを進めておりますが、まだ最終的な結論を得ておりませんので、今先生御質問の具体的な合意を見ました施設名さらには面積を申し上げる段階に残念ながらございません。ただ、検討の対象にしておりますのはかつての安保協の十八件、それから沖縄県知事が米国政府に要望を出されました七件、合わせて二十五件を対象に検討いたしております。
#343
○喜屋武眞榮君 沖縄開発庁長官にも答えてもらいたい。
#344
○国務大臣(砂田重民君) お答えをいたします。
 自立する沖縄県を目指しての各様の開発計画を進めますについて、今の基地の密度の高さというものは問題なしといたしません。第二次沖縄開発振興計画の中にもそのことを明記してあるわけでございます。日米合同委員会の御努力が成果を上げてくださることを期待いたしておるところでございます。
#345
○喜屋武眞榮君 待ちの構えでは遅いと思っております。前向きで、攻めの姿勢で計画を持ってもらいたい。
 第四番目に、県議会、那覇市議会を初め県民が猛反対に立ち上がっている、自衛隊那覇基地の弾薬倉庫増設を直ちに取りやめるべきであると猛反対をしておることは御存じだと思います。防衛庁長官の見解を率直に伺いたい。
#346
○国務大臣(石川要三君) お答えいたします。
 本件につきましては、過般先生を先頭にほか三人の先生方から弾薬庫建設反対の強い陳情を私は受けたわけであります。いろいろと立場、見解はあるいは異なるかもしれませんが、一応先生方の誠意ある強い反対のお話を承りまして、早速防衛庁に帰りまして、その建設反対の趣旨が実現できるものかどうかいろいろと最大限の努力をしてまいりました。
 ただ、残念ながら、私が担当者との話し合いの中でわかりましたことは、まず一点は、この弾薬庫でございますけれども、これはどうしても自衛隊のために欠くことのできないものである。弾薬がなければこれは自衛隊は配備しても意味がないわけでありまして、そういう意味からいってもやはり欠かせないものである。しかも、それも大変不足をしております。他の部隊の持つ同種類の弾薬庫に比べますと非常に少量の、十五分の一とかという数字だと思いますが、の量で現在あるわけでありますので、どうしてもこれでは不足をする。こういうようなことから、必要欠かせないものであるということが一つ。
 それで第二点は、この建設が非常に住民に不安を与えているのではないか。その安全性についていろいろと検討させてみたわけでございますが、これにつきましても、恐らく一〇〇%とも言っていいくらいの安全性の確保が私個人としても確認をされたわけでございます。
 したがいまして、先生方の強い御要請でございますが、ぜひひとつ我が国の防衛のために温かい御理解をいただきたい、かように思っているわけでございますので、一応御回答とさせていただきます。
#347
○喜屋武眞榮君 古い革袋には新しい酒は盛れないという言葉がございますが、その見解に立って県民としても、また喜屋武としても、それに対する反論の理由を持っております。でも、それを今ここで論ずる時間はありませんので、結びといたしまして、日本政府も米軍もこれ以上沖縄県民を犠牲にするならば、全県民が一体となって体を張って立ち上がる以外に抵抗の方法がない、こう私は警告を発します。このように沖縄の各与野党の諸君も一体となって、怒り爆発寸前であります。
 また、ゲートの封鎖につきましても、このように無慈悲な、これはもう人道上許せない。このことについて、日本政府が他山の石、こういう気持ちでおることに対して、沖縄は憲法のもとに四十七都道府県の一県として一体いつまで、どこまで犠牲にされる立場にあるべきか、断じて許せません。
#348
○委員長(林田悠紀夫君) 喜屋武君、時間が参りました。
#349
○喜屋武眞榮君 このことを私は強く強く申し入れて、終わります。
#350
○委員長(林田悠紀夫君) 以上で喜屋武眞榮君の質疑は終了いたしました。(拍手)
    ─────────────
#351
○委員長(林田悠紀夫君) 次に、秋山肇君の質疑を行います。秋山君。
#352
○秋山肇君 最近、違法駐車の問題が新聞紙上をにぎわせているようですが、違法駐車及び駐車場不足の問題については二つの側面から解決を図るべきだと考えております。
 一つは、今後国会審議の中でこれから議論される道交法、車庫法の改正をもとにした規制強化の側面、もう一つは、駐車場の供給を目的とした駐車場法の改正の問題です。この駐車場法の改正の問題については、昨年の地行においても既に取り上げさせていただいておりますが、再度質問をさせていただきます。
 この駐車場法ができた当時の目的、概要について御説明をいただきたいと思います。また、車の保有台数も駐車場法制定の昭和三十三年当時約二百三十万台だったのが、現在は約五千八百万台と飛躍的に増加しております。それに伴い改正がどのようになされてきたか。さらに、昨年末の委員会で、現在及び将来の需要を見込み駐車場の附置義務基準の見直しをするよう提言させていただきました際、建設省は平成元年度末を目途に結論を得て必要な作業を進めると答弁されておりましたが、その点はその後どのようになったでしょうか。
#353
○政府委員(真嶋一男君) 初めに、駐車場法の制定時における目的はどうかということで御説明を申し上げますが、駐車場法、昭和三十二年に制定されました当時の法案の提案理由といたしましては、大都市殊にその中心部に自動車が集中して道路交通が著しく混雑してきたこと等に対応するために、都市の中心部における自動車の駐車のための施設の整備に関して総合的な施策を講ずる必要があるということで御提案をさせていただいたものでございます。
 その法案の内容は、現在も同じ骨格を維持しておりますけれども、駐車場を整備する地区というものを指定する、そういう地区においては路上の駐車場を設けることができる、そういうところ以外の路外駐車場についても駐車場を整備する努力義務を地方公共団体に課する、それからさらに地方公共団体は一定の地区におきましては駐車場の附置を義務づける条例を制定することができる根拠を与えるというものでございました。
 その後の改正でございますが、三十七年に改正をいたしました。その際の改正の骨子は、駐車場の整備地区というものの対象を、それまで商業地域に限っておりましたものをその周辺地区も対象にする、国もそういう建設について資金の融通あっせんをする、それから附置義務の対象を商業地域全体にまで拡大することができるというようなこと等を骨子とした改正をいたしたところでございます。
 そこで、お尋ねの最近の検討状況いかん、平成元年度末までにどういうことをしたのかということでございますが、近年の自動車交通の状況に即して見直しが必要であるというふうに認識してまいりまして、そして基準の見直しのために六十三年度から検討委員会を設置して作業を進めておりまして、この三月に報告をまとめたところでございます。
 その内容でございますが、具体的には附置義務を受ける建物の下限というものを、スーパーとかそういうものにつきましては今までの二千を千五百等にするというようなことで改正をしたものでございます。それから、一台当たりの床面積の基準をさらに厳しくするというふうなことをまとめたものでございます。そして、この報告を参考にいたしまして、ただいま地方公共団体の意見を聴取しながら新しい標準の駐車場条例を近々に公共団体に通達するという予定でございます。以上でございます。
#354
○秋山肇君 次に、駐車場に対する国等の助成措置についてお伺いしますが、現在市街地再開発事業及び街路関連事業については補助が行われ、その他融資による助成が中心となっていると思いますが、具体的にはどのようになっておりますか。
#355
○政府委員(真嶋一男君) 駐車場に対する助成措置でございますが、融資と税制が中心になっております。
 融資につきましては、道路特会からの無利子融資とNTTの株式の売却収入の活用による無利子融資ということをやっております。さらに、低利融資といたしまして、民間都市開発推進機構、道路開発資金、日本開発銀行からの低利融資等の措置を講じているところでございます。また、地下式の都市計画駐車場に対しましては、固定資産税、不動産取得税の軽減措置も行っているところでございます。さらに、再開発事業で整備されます駐車場の一部等については補助も行っているところでございます。
#356
○秋山肇君 今後、この融資制度を初めとする各種助成制度の拡充によって民間によるものも含め駐車場の整備を推進すべきと考えますが、いかがでしょうか。
#357
○政府委員(真嶋一男君) ただいま申し上げました諸制度につきましては、さらに採算性の点で改善を図るべく、目下その充実について検討をいたしているところでございます。
#358
○秋山肇君 建築基準法の視点からお伺いしますが、各用途地域において駐車場はどのような取り扱いになっておりますか。特に、第一種住専において駐車場が認められないのはどのような理由によるものですか。
#359
○政府委員(伊藤茂史君) お答えします。
 建築基準法におきましては、都市計画で定められました用途地域の趣旨に沿いまして建築物の用途規制が決定されております。いわゆる駐車場につきましては、商業系、工業系の用途地域におきましては特段の用途規制はございません。住居系の用途地域においてのみ、住居の環境を保護するという立場から一定の規制が設けられております。すなわち、一専、二専住居地域のそれぞれの目的に応じまして、住宅や事務所に附属した自動車車庫とそれから独立した自動車車庫を区分しまして床面積とか階数について制限を行い、大規模なものや建築物の二階以上に設けられるものにつきましては原則禁止としております。ただ、これらにつきましても、いずれも特段の理由がある場合には特定行政庁の許可で特例で設けることも可能な制度になっております。
 今お話しの一種住専につきましては、この住居系の地域の中でも二階程度の戸建て住宅が連檐した市街地を想定した良好な環境を有する住宅地域として定められておりまして、その中でも一番厳しゅうございます。中身につきましては、建築物に附属するもので三百平米以下のものを一階または地下に建築する場合に限って認めるということでございます。これにつきましても特例許可ができることになっております。
#360
○秋山肇君 法律ができた当時に比べ自動車の性能もよくなっておりますし、騒音、排気ガス等規制も厳しくなり、良好な住環境を損なうまでにはならないような感じがするんですが、最近の駐車場不足問題と絡め、この建築基準法上における用途問題を見直す必要があるのではないかと思いますが、この点建設大臣いかがでしょうか。
#361
○政府委員(伊藤茂史君) 先ほど御説明申し上げましたように、建築基準法では、良好な居住環境の確保を図るために住居系地域におきましては規模、階数等について規制を行っております。ただ、住居の環境を害するおそれがない場合等につきましては、都道府県知事等の許可によりまして、今申し上げましたような規制を超えた車庫の建築が可能となる措置がとられておりますので、こういう地域地域の実情に応じながら公共団体の判断で適切に運用していくのがよろしいのではないかと考えております。
#362
○秋山肇君 最後に総理にお伺いしますが、今お聞きになっていて、駐車場の不足の問題に関連して規制強化だけでは限界があると思うので建築基準法の問題からも質問したんですけれども、交通渋滞の解消や歩行者の安全確保の点から見ても、単に規制強化だけでなく駐車場の供給整備を含んで総合的な駐車場対策を早急に講ずる必要があると思いますが、総理のお考えをお聞きして、質問を終わります。
#363
○国務大臣(海部俊樹君) 自動車の駐車場は、渋滞の著しい道路交通の円滑化を図るとともに都市における中心市街地の活性化を図る上でも極めて重要な施設でございます。しかし、駐車場の整備は、用地確保の難しさや採算性の困難等により整備が困難となっていることは御承知のとおりでございますが、このため今御指摘になりましたように規制の面だけではなくて、今後は附置義務基準の見直しとか、あるいは都市の再開発と一体となった駐車場の整備などによって、駐車場の計画的な整備を総合的に推進していかなければならないと私も考えております。
#364
○委員長(林田悠紀夫君) 以上で秋山肇君の質疑は終了いたしました。
 これにて質疑通告者の発言はすべて終了いたしました。質疑は終局したものと認めます。
    ─────────────
#365
○委員長(林田悠紀夫君) それでは、これより平成二年度暫定補正予算三案に対する討論に入ります。
 討論の通告がございますので、順次これを許します。なお、発言者は賛否を明らかにしてお述べ願います。穐山篤君。
#366
○穐山篤君 私は、日本社会党・護憲共同を代表して、ただいま議題となっております平成二年度暫定補正予算三案に対し、反対の討論を行うものであります。
 反対理由の第一は、五十日間の暫定期間内に平成二年度本予算が成立し得なかったことであります。我が党は予算審議を尽くすためには相当長期間必要である旨強く主張したにもかかわらず、政府は独善的な態度で五十日間の暫定期間を決定しましたが、今日に至るも平成二年度予算は本院において審議が開始されたばかりであり、実に三十五年ぶりの暫定補正予算を余儀なくされたことは海部内閣の政治責任は極めて重大であります。強く警告するものであります。
 反対理由の第二は、暫定予算同様、本暫定補正予算にも消費税が組み込まれていることであります。
 消費税は廃止が妥当であると昨年本院において議決されたものであり、これを無視して暫定予算に組み込むことは絶対に認められません。
 反対理由の第三は、暫定期間中の税収が意図的とも見られるほど過小に見積もられていることであります。昨年度の同期間の税収実績ではおよそ二兆四千億円もあるにもかかわらず、本暫定補正予算ではわずかに一兆三千三百四十億円と実に半分しか見積もっておらず、ずさんきわまりないものと言わなければなりません。
 反対理由の第四は、当初暫定予算同様、消費税が税収見積もりから欠落していることであります。昨年の同期間には約五百億円の消費税収入があったにもかかわらず、政府の作為的かつ巧妙な消費税隠ぺい工作によりまして本暫定補正予算に一銭も計上されていないことは、税収見積もりを意図的にゆがめているものであり、断じて認めることはできません。
 以上、政府に猛省を求め、私の反対討論を終わります。(拍手)
#367
○委員長(林田悠紀夫君) 次に、下稲葉耕吉君。
#368
○下稲葉耕吉君 私は、自由民主党を代表して、ただいまの議題の平成二年度暫定補正予算三案に対する賛成の討論を行います。
 本暫定補正は、現在の暫定予算に追加し、あわせてこれを四月一日から六月八日までの期間に係る暫定予算として補正するもので、人件費、事務費等の経常的経費のほか、既定施策に係る経費について行政運営上必要最小限の追加に限定しており、全く反対する余地はありません。
 与党としては、平成二年度予算の一日も早い成立が国際的な我が国に対する諸要請や国内的な政策課題の推進に不可欠であって、予算成立のおくれが我が国への対外的な要請に的確にこたえられなくなって期待を損ねることが心配されるほか、国内的には新規事業の推進がおくれ、我が国経済社会の変化に対応を失するのではないかとの危惧を否定できません。
 野党諸君も、国民生活を重視するならば、大同に立って平成二年度予算の早期成立に協調して当たるべきではありますまいか。
 本暫定補正予算はまた、補正後暫定予算期間中の公共事業費を総予算の三分の一計上することとしておりますが、建設労働者不足のもとで新規工事の発注のおくれが心配されます。この際、与野党協力して総予算の一日も早い成立を期すべきことを要望し、本暫定補正予算に賛成の討論を終わります。(拍手)
#369
○委員長(林田悠紀夫君) 次に、猪熊重二君。
#370
○猪熊重二君 私は、公明党・国民会議を代表して、平成二年度暫定補正予算三乗に反対討論を行います。
 反対の第一点は、当予算三案が財政に関する基本法である財政法に規定する予算形式に反するものである疑いが極めて濃いからであります。
 すなわち、財政法は予算の形式として年度予算いわゆる本予算、補正予算、暫定予算の三類型を規定しております。
 補正予算は、本予算の存在を前提とし、この本予算に対し、義務的経費の追加または予算作成後の事情変更に基づく追加もしくは変更を加えるものであります。この補正予算には、年度予算の予算期間の延長などという観念の入り込む余地は全くありません。この補正予算の規定は暫定予算にも準用されますが、この場合にも暫定予算期間の延長などという観念の入り込む余地がないことも当然であります。
 暫定予算は、本予算が未成立の場合、「一会計年度のうちの一定期間に係る」ものであります。この暫定予算も、一定期間という期間の観念を前提にして初めて成立するものであります。しかるに、今回の暫定補正予算三案は、暫定予算の期間、すなわち平成二年四月一日から五月二十日までの期間を六月九日まで延長するものであり、このような予算形式は、財政法の認めないところと言わざるを得ず、予算における期間概念を放棄するものであって到底認めることはできません。
 反対の第二点は、五十日間もの長期の暫定予算を提出した海部内閣が、さらに十九日間にも及ぶ第二次暫定予算を提出することの政治責任の重大性であります。
 この第二次暫定予算の期間を十九日間とし、衆議院の予算案可決から自然成立する日の前日までの暫定予算を組むということは、憲法六十条の趣旨を一方的に解釈し、参議院における予算審議ないし両院協議会の協議経過等を全く考慮しないものであって、二院制否定、参議院軽視の期間設定であると言わざるを得ません。
 反対の第三点は、本院で廃止を議決した消費税が本暫定補正に組み込まれていることであります。
 消費税法は不公正きわまりない公約違反の税法であって、国民主権原理、民主税制原理から見て到底許容されない税法であり、かかる欠陥法規に基づく予算措置には反対せざるを得ません。
 以上三点の理由から、当予算三案に反対するものであります。(拍手)
#371
○委員長(林田悠紀夫君) 次に、吉岡吉典君。
#372
○吉岡吉典君 私は、日本共産党を代表して、ただいま提案されました一九九〇年度暫定補正予算三案に対して反対討論を行います。
 反対の第一の理由は、海部内閣の予算編成の姿勢についてであります。
 すなわち、九〇年度予算案について、自民党・政府が新しいルールづくりなどと称して、議会制民主主義を踏みにじり八九年度補正予算案の審議を大幅におくらせた結果、大型暫定予算を編成せざるを得なくなった上に、今年度予算案の審議日程から考えるならば補正予算必至の五十日間の暫定予算案を提案、そして今、そのことについて何らの反省も示さないで、十九日間の暫定補正予算案を提案しているのであります。このようなやり方は国会と財政民主主義を軽視した安易な予算編成の態度で、極めて無責任であると言わねばなりません。
 第二に暫定補正予算案の内容についてですが、これは、消費税の存続、定着を前提とし、ODA予算や在日米軍への思いやり予算などを大幅に増額するなど、アメリカと財界の要求には大盤振る舞いをしながら、国民には消費税の負担に加えて、世界に例を見ない老人医療の差別や生活保護費の減額、年金や政管健保の保険料の引き上げなど多大の犠牲を押しつける大軍拡、大企業本位の九〇年度予算案と一体のものであり、我が党は断じて容認できないものであります。
 以上で私の反対討論を終わります。(拍手)
#373
○委員長(林田悠紀夫君) 次に、池田治君。
#374
○池田治君 私は、連合参議院を代表して、ただいま議題となっております平成二年度暫定補正予算三案に対して反対の討論を行うものであります。
 反対の第一の理由は、歳出予算に国民の反対する消費税が組み込まれていることであります。消費税につきましては、直ちにこれを凍結し、不公平税制の是正を中心とした国民合意の税制改革を進めることが重要な政策課題であることは言うまでもありません。しかるに政府は、こうした措置も配慮せず、消費税込みで経費を計上しているのであります。ただひたすら既成事実を積み重ね、消費税の定着を図ろうとする政府のやり方は絶対に許すことができません。
 反対の第二の理由は、歳出に消費税を組み込む一方で、消費税収入があるにもかかわらず、これを歳入に計上していない。これは、政府が消費税批判をかわすため意図的に歳入予算を操作していると断ぜざるを得ないので、決して容認することはできません。
 最後に、政府・自民党は野党提出の組み替え要求に対しては何ら審議をしないという強引な国会運営が原因で予算審議が大幅におくれ、本予算が五十日間の暫定期間中に成立せず、さらに暫定補正まで余儀なくされたことについて政府に猛省を促すとともに、その国民軽視の姿勢を厳しく弾劾し、私の反対討論を終わります。(拍手)
#375
○委員長(林田悠紀夫君) 次に、足立良平君。
#376
○足立良平君 私は、民社党・スポーツ・国民連合を代表し、ただいま提案されている平成二年度暫定補正予算三乗に対して反対の討論を行います。
 反対の第一の理由は、従来からの硬直的、固定的編成を踏襲し、国民生活向上より各省庁の権益を優先させた欠陥だらけの本予算案を前提としている点であります。我が党は消費税廃止、税制再改革を初めとして、生活者がゆとりと潤いを実感できる社会を創造するための諸施策を提言してきたにもかかわらず、本予算案は近視眼的な数字のつじつま合わせにとどまっており、国民の期待を裏切るものと断ぜざるを得ません。
 反対の第二の理由は、強行導入され矛盾に満ちた消費税の存続が大前提となっている点であります。本案には消費税収が計上されていませんが、時期的にたまたま税収がないだけの話であります。
 反対の第三の理由は、行財政改革が極めて不十分にとどまっている点であります。平成二年度赤字国債脱却にめどがついたものの、それ以後の新たな計画が示されていないことは無責任とのそしりを免れるものではありません。
 最後に、長期暫定予算、さらにその補正予算を編成せざるを得ない状況を政府・与党がっくり出したことに苦言を呈し、私の反対討論を終わります。(拍手)
#377
○委員長(林田悠紀夫君) 以上で討論通告者の発言はすべて終了いたしました。討論は終局したものと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 平成二年度一般会計暫定補正予算、平成二年度特別会計暫定補正予算、平成二年度政府関係機関暫定補正予算、以上三案を一括して採決いたします。
 三案に賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕
#378
○委員長(林田悠紀夫君) 少数と認めます。よって、平成二年度暫定補正予算三案は賛成少数により否決すべきものと決定いたしました。(拍手)
 なお、審査報告書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#379
○委員長(林田悠紀夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 次回は来る二十一日午前十時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時二十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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