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1990/06/01 第118回国会 参議院 参議院会議録情報 第118回国会 逓信委員会 第5号
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1990/06/01 第118回国会 参議院

参議院会議録情報 第118回国会 逓信委員会 第5号

#1
第118回国会 逓信委員会 第5号
平成二年六月一日(金曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     野村 五男君     宮田  輝君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         青木 薪次君
    理 事
                岡野  裕君
                永田 良雄君
                松前 達郎君
                磯村  修君
    委 員
                長田 裕二君
                陣内 孝雄君
                平井 卓志君
                平野  清君
                及川 一夫君
                大森  昭君
                國弘 正雄君
                山田 健一君
                鶴岡  洋君
                山中 郁子君
                足立 良平君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  深谷 隆司君
   政府委員
       郵政大臣官房長  白井  太君
       郵政大臣官房経
       理部長      木下 昌浩君
       郵政省郵務局長  小野沢知之君
       郵政省貯金局長  成川 富彦君
       郵政省通信政策
       局長       中村 泰三君
       郵政省電気通信
       局長       森本 哲夫君
       郵政省放送行政
       局長       大瀧 泰郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大野 敏行君
   参考人
       国際電信電話株
       式会社常務取締
       役        大山  昇君
       日本電信電話株
       式会社代表取締
       役常務取締役   草加 英資君
       日本電信電話株
       式会社取締役電
       話事業サポート
       本部長      寺西  昇君
       日本電信電話株
       式会社理事高度
       通信サービス事
       業本部長     立川 敬二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送付)、平成二年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送付)、平成二年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (郵政省所管)
    ─────────────
#2
○委員長(青木薪次君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る五月三十日、野村五男君が委員を辞任され、その補欠として宮田輝君が選任されました。
    ─────────────
#3
○委員長(青木薪次君) 去る五月二十五日、予算委員会から六月一日の一日間、平成二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 まず、深谷郵政大臣から説明を求めます。深谷郵政大臣。
#4
○国務大臣(深谷隆司君) 委員の皆様には、平素から郵政行政の適切な運営につきまして、格別の御指導をいただき、心から御礼申し上げます。
 郵政省所管各会計の平成二年度予算案につきまして、御説明申し上げます。
 まず、一般会計でありますが、歳出予定額は二百六十五億円で、前年度当初予算額に対し九億円の増加となっております。
 この歳出予定額に所要経費の計上された主な施策について申し上げます。
 まず、地域の情報化の推進でありますが、平成二年度の新規施策として、新しい技術を生かした通信・放送開発事業を支援し、全国レベル、地域レベルでの情報流通の円滑化を図るため、地域情報通信開発事業を実施することとしております。このほか、ハイビジョンの普及促進、テレトピア計画の推進等も引き続き実施することとしております。
 次に、電気通信市場の活性化施策であります。新規参入等による情報社会の多様化や通信需要の著しい増加に対応するため、電気通信システムの標準化施策等を推進することとしております。
 国際協調、国際協力の推進につきましては、海外中継放送の強化による国際放送の充実等を実施することとしております。また、基礎的・先端的技術開発を推進するため、引き続き電気通信フロンティア研究開発などを実施することとしております。
 次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入歳出とも予定額は五兆九千八百十四億円で、前年度当初予算額に対し三千九百九十一億円の増加となっております。
 この歳出予定額における重要施策を御説明いたします。
 郵便事業では、大都市部での郵便局の不足に対応するため、新たに委託により郵便局の窓口を設置するなど地域社会の振興に貢献するとともに郵便事業運営基盤の整備充実を図ることとしております。
 郵便貯金事業では、郵便貯金の利子の一部を海外援助に役立てる国際ボランティア貯金を創設するなど国際社会に貢献するとともに金融自由化と長寿社会の進展に対応し、常に消費者、庶民の視点に立って施策を進めていくこととしております。
 簡易保険郵便年金事業につきましては、簡易保険と郵便年金の制度を統合し、働き盛りには死亡保障を、老後には年金を総合的に提供する生涯保障保険を創設するなど長寿社会への適切な対応と地域振興への貢献を図る施策を進めてまいることとしております。
 郵政事業共通の施策として、新たに、郵便局を衛星通信で結び、各地の特産品情報を初めとするさまざまな生活関連情報を提供するため、郵便局ネットワークの高度化の推進を図ることとしております。また、郵便局舎、機械器具の整備充実に必要な経費、その他所要の人件費等を計上しております。
 なお、郵便事業財政につきましては、平成二年度単年度で八十四億円の黒字が見込まれております。これは、最近における郵便業務収入の順調な伸びを反映したもので、平成元年度予算に引き続き黒字予算となっております。
 次に、郵便貯金特別会計でありますが、一般勘定の歳入予定額は九兆二千九百九十二億円で、前年度当初予算額に対し千百五十二億円の増加となっており、歳出予定額は七兆九千五十五億円で、前年度当初予算額に対し千三百十一億円の減少となっております。
 また、金融自由化対策特別勘定におきましては、歳入歳出とも予定額は四兆五十五億円で、前年度予算額に対し六千六百三十六億円の増加となっております。
 次に、簡易生命保険及郵便年金特別会計でありますが、保険勘定におきましては、歳入予定額は十一兆千九十九億円で、前年度当初予算額に対し一兆八百十五億円の増加となっており、歳出予定額は六兆二千二百八十一億円で、前年度当初予算額に対し五千六百八十一億円の増加となっております。
 また、年金勘定におきましては、歳入予定額は五千二百二十四億円で、前年度予算額に対し千五百六十二億円の増加となっており、歳出予定額は、九百八十八億円で、前年度予算額に対し三百二十七億円の増加となっております。
 以上をもちまして、郵政省所管各会計の平成二年度予算案の概略につきまして、御説明を終わらせていただきます。
 何とぞ、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
#5
○委員長(青木薪次君) 以上で説明の聴取は終わりました。
    ─────────────
#6
○委員長(青木薪次君) この際、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 本件審査のため、本日の委員会に国際電信電話株式会社常務取締役大山昇君、日本電信電話株式会社代表取締役常務取締役草加英資君、同社取締役電話事業サポート本部長寺西昇君、同社理事高度通信サービス事業本部長立川敬二君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#7
○委員長(青木薪次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#8
○委員長(青木薪次君) これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#9
○松前達郎君 きょうは電波の日ということで、実は朝テレビを見ましたら深谷郵政大臣がいろいろと説明をされておられたんですけれども、その中で余り知られていないという言葉が出てきたわけですが、まさに余り知られていないんですね。
 私の知らなかったその理由が、六月一日をどうして電波の日にしたかというのが余り定かじゃなかったんでいろいろ調べてみたんですが、普通ですと歴史的ないろんな事実に基づいて、例えば電波を最初に発射した日を記念してとかいろいろあるんですけれども、この電波の日は電波法と放送法を制定した日というんですから、これは余り知られないのが当たり前です。歴史的な意味で電波の日を定めたんじゃなくて、どうやら官僚的な意味で定めたようですけれども、そしてまた、その中で自由開放という言葉を使われているんですが、電波法とか放送法というと自由開放じゃなくて逆に規制することになるんですね。いろんな発言をされたことを聞きながらいろいろ私は感じたわけなんです。
 さてそこで、情報通信に関してきょうはそれを中心としてお伺いをしたいと思うんですが、情報を制する者は世界を制するという言葉がかつてたしかあったように記憶いたしております。ちょうどあの英国のビクトリア女王時代ですか、この間に英国が世界一周のオール・レッド・ルートというのを完成したんですね、これは海底電線のルートなんです。しかし、これはよく見てみますと、英国の植民地を結んでいって、いわゆる植民地に対するいろんな指令を出すとか、そういった意味で情報管理をしていった。そういうふうなことから恐らく情報を制する者は世界を制するというふうに言われているんだと思うんですが、その当時の情報と、今はちょうど情報社会、これは高度情報化社会、情報社会とか情報化とつけるところもありますが、いずれにしても同じことなんですが、いわゆる情報時代を迎えて多少この情報の意味が変わってきていると思うんです。国がその力を誇る、そういう意味での情報を制するという文言、その時代から今では政治経済すべてに情報が影響を及ぼすような時代になってきたと思うんです。
 特に、最近の東ヨーロッパの変革というのは、私はもう情報が根源だと思うんですけれども、そういったような新しい時代に入ってきて、情報がいわゆる国の力としてということですね、世界全体の一つの共有のものとしての力を発揮し出した、こういうふうに思うんです。
 そこで、まず最初に大臣に所感を伺いたいんですが、この情報社会という時代にたって、どのような技術が中心となって今後この情報化社会が構築されていくであろうかというのが一つ。それからもう一つは、それによって産業構造が非常に大きく変わってきているはずであります。産業構造にどのような変化をもたらすものなのか、こういうことが一つ。それからさらに、今後社会にどういうような変化をもたらすであろうか。これは特に感想をお聞きしたいので、大臣からひとつお願いをいたしたいと思います。
#10
○政府委員(中村泰三君) お答えいたします。
 電気通信分野というのは非常に技術先導的な分野でありまして、また革新も日進月歩といいますか、大変すばらしい発展を遂げております。そういう意味から申し上げますと、極めて先端的な独創的な技術というものがこの情報通信分野を改革していくものだというふうに考えております。
 それから、産業構造にどういう影響を及ぼすかという点で申し上げますと、従来、人、物、金というものが産業の大きな三大要素でございましたけれども、産業経済を発展さす、本当に消費者のニーズに合った製品、サービスを提供するというためには、人、物、金プラス情報というものの価値が非常に高まってまいった。産業の効率化を図るためにも、あるいは消費者の欲する製品とかサービスとかを的確に提供するためにも情報というものを抜きにしては考えられない。そういう意味で情報通信というものが非常に社会経済構造をも変えるようなインパクトを持っているというふうに認識しております。
#11
○国務大臣(深谷隆司君) 松前先生の御質問に正確にお答えできるかどうかわかりませんが、情報と一口に申しましても非常に多岐にわたっております。私は、これからしかし大きく変えていくのは、光ファイバーがどんなふうな形になっていくだろうか、これなどは画期的な情報の多様化にこたえていく技術になっていくのではないか。そうした場合に、それが産業だとか文化だとか、あらゆるものに相当影響をしてまいりましょうが、そのときを見据えて、光の当たる部分だけじゃなくて、その影の部分もあわせて考えていくことが大事ではないか。
 情報化社会ということは、正しい情報が適切に流されていく限りは非常にプラスでありますが、一つ間違った情報が流れてまいりますと非常に危険でございます。そういうものも含めた技術開発とともに研究を重ねていきませんと、結果的にマイナスになる場面も起こってくるのではないか。全体的に、いずれにしても情報中心の日本であり世界でございますから、心してそういう問題も含めて対応していくべきだと思っております。
#12
○松前達郎君 その情報分野を担当するのが郵政省ということになるんですね。情報というのは、情報を伝えるという、大まかに言うとそういうふうなことが中心の仕事になってくるんだろうと思うんですが、これには幾つかの、伝送するという段階と、その情報をインプットする、アウトプットする、いろいろあると思うんです。今まで見ていますとどうも、例えば電話で言えば、端末は機械として通産省がいろいろと口を出してくるとか、回線になればこれは郵政の仕事である。いろいろ情報というのは非常に幅広いものですから、その辺の省庁間のいろんな、悪い言葉で言うと縄張りといいますか、そういう問題が多少あるような気がしておるので、その辺はひとつ十分調整をしてやっていただかなきゃならないんじゃないかと思います。
 そこで、きょうは電気通信分野におきます国際協力の問題を中心にお尋ねしたいと思うんですが、平成二年度の情報通信政策大綱、これで郵政省として非常に多くの部分で国際社会への貢献ということをうたっておられるわけです。これにつきましても前の委員会であるいはちょっと触れられたと思いますけれども、国際社会への貢献、これは口で言うと非常に簡単なんですけれども、これについて、どういうふうな基本方針で、どういうふうな政策を実現させようとしているのか、簡単で結構ですからお答え願いたいと思います。
#13
○政府委員(中村泰三君) 情報化の進展によりまして情報通信が果たすべき役割というのは非常に大きくなってきております。そういう意味では、開発途上国の社会経済活動の発展にとりましても、情報通信基盤を整備するということが非常に重大であるというふうに私ども認識をしているところでございます。
 したがいまして、この情報通信分野の先進国であります我が国としましては、国際協力を推進していくということは極めて大きな責務であるというふうに思っておりますし、その際、ワン・ワールド・ワン・ネットワークという視点に立ちまして、グローバルな通信ネットワークの形成を目標とすべきだというふうに思っております。
 郵政省の推進しております具体的な施策につきましては、外務省等と協力をしまして、開発途上国からの研修員の受け入れでありますとか、あるいは専門家の派遣、その他通信網建設の事前調査等の技術協力に取り組んでいるところでございます。
#14
○松前達郎君 今、外務省とのというお答えがあったんですが、政府開発援助の関係との話だと思うんですね。電気通信分野での平成二年度の政府開発援助、ODAですが、この開発予算が一億五千七百万というふうに私は聞いておるわけです。その中に国際分担金というのがありますから、これは分担しなきゃならないので、当然これは除いて、国際協力推進体制の整備に使われる予算、どのぐらいになっているんですか。それからまた、その内容を具体的にお示しいただければと思います。
#15
○政府委員(中村泰三君) 平成二年度の郵政省のODA予算、御指摘のとおり約一億五千七百万でございますが、このうち国際機関に対する分担金等が七千二百万円ほど予定をされておりますので、残りの約八千五百万円というものを国際協力の推進等に充てることといたしているところでございます。
 具体的な内容といたしましては、補助金としまして所管法人が行います通信放送プロジェクトの事前調査、あるいはエンジニア養成事業等への助成でございまして、これが約三千七百万円。それから電気通信分野におきます国際的協力に関する基礎調査に約三千万円、その他アジア地域の電気通信要員育成に資するため、コンピューターによる自主的訓練システム、CAIでありますが、この開発のための調査研究に約一千万円を充てることといたしております。
#16
○松前達郎君 今、国際協力という中で、特に研修生の受け入れというのにちょっと触れられたと思うんです。いわゆる技術レベルを上げるための協力というふうに理解をしたいと思うんですが、資金援助というのは比較的物的な援助と、その援助の中にも完全な本当にあげてしまう援助と、それから貸与的な援助といろいろあると思いますけれども、私は特にこの研修生というのが非常に重要な意味を持っているんじゃないかと思うんです。技術レベルを上げないでおいてハイレベルの技術をぼんぼん与えても、なかなかそれは消化できないわけで、その国の力にはならない。ですから、研修生、あるいはその他の方法があるかもしれませんが、ひとつこの辺を大いに努力していただければと思うわけなんです。
 特に、研究関係とそれから技術的な研修、教育も含めて、そういった問題がODA等では非常に大きな役割を果たす時期に来ているんだけれども、なかなかどうもODAというと、恐らく皆さんもその内容については批判を持っておられる方が多いと思うんですが、そういう形式がいまだに行われている。ですから、郵政の場合、やはりその点はもう頭から改めて、今申し上げたような協力というか、そういうものをぜひともやっていただければ、こういうふうに私は思うので、これは要望ですけれども、お願いをいたしておきたいと思います。
 それから、今度はいわゆる通信衛星に関して、きょうはKDDからわざわざおいでいただきましてありがとうございます。
 インテルサットの問題なんですが、このインテルサットもアメリカが中心となってシステムをつくり上げてきた。しかし、最近になりますと、アメリカの方がいわゆる非インテルサットといいますか、その参入というものをどうも認めるという方向に来ているんじゃないか、こういうふうに私は理解しているんです。インテルサットそのものは百十九カ国加盟しておりまして、世界の国際通信の分野としては三分の二ぐらいのシェアを占めている非常に重要な国際的な組織になってきているわけです。これは国際協調の成果であると評価していいんですけれども、現在のインテルサット体制、さっきちょっと私申し上げました、いろいろな問題が出てきている。この体制のあり方について、まずどういうふうに評価しておられるのか。このままでずっと続くのか、あるいはさっき申し上げたような新しい参入がある場合、そういうものとのすり合わせとか、いろいろな問題が出てくると思うんです。これについてどういうふうにお考えになっておりますか。これはKDDさんと郵政省、両方からお願いしたいと思います。
#17
○政府委員(中村泰三君) 先生御指摘のとおり、インテルサットは世界のすべての国が利用可能な国際電気通信網を衛星によって提供する国際機関でありまして、高度な品質と信頼性を有する国際公衆電気通信業務を同一サービスは同一の料金で提供しておりまして、地球規模での高度情報化を支えます非常に重要なインフラであるというふうに私ども高く評価しているところでございます。
#18
○参考人(大山昇君) ただいま局長の方からお話がございましたように、インテルサットというシステムは国際的な組織としては非常に成功した部類に入るのではないかと思っております。
 KDDは、日本政府が締結をいたしましたインテルサット協定のもとで運用協定の署名当事者としてこのインテルサット組織の設立当初から参加をいたしております。したがいまして、目下のところ、これまでと同様に今後もインテルサットシステムを主体に利用してまいりますとともに、インテルサットの組織改革といいますか、こういったものについても貢献をしてまいりたいというふうに考えております。
#19
○松前達郎君 今ちょっと地震があったようで外野が少しうるさいようですが。
 インテルサットの問題、先ほど非インテルサット系事業者の新規参入というのが考えられると申し上げて、こういったような中でいくと新たなシステムをトータルシステムとして考えなきゃいけない時期が来るんじゃないかと思うんです。これは光ケーブルとの競争が非常に熾烈になってきている。いわゆる電波による情報通信というのはブロードキャスティングが中心です。これはなるべく多くの人に一度に早く情報を伝えたい。ところが、いわゆる有線によります通信というのはパースン・ツー・パースンといいますか、そういったことで人には知られたくない、あるいは知らす必要がないものを伝達する方法ですから、当然これも重要な伝達方法になる。光ファイバーというのが今日では非常に大きな役割を演じる段階に入っているわけです。
 その辺でKDDにちょっとお伺いしたいんですが、グレートノーザンというデンマークの会社がありますね。グレートノーザンがかつて日本の長崎と上海、長崎とウラジオストクでしたか、海底ケーブルをたしか敷設したというふうに私は記憶しているんですけれども、このケーブルに関して、これは古いケーブルですから、現在どうなっているんですか、私全然知らないものですから。現在は使われていないんじゃないかと思うんですが、使っているのか使われていないのか、どういう状態にあるのか、ひとつお教えいただきたいと思います。
#20
○参考人(大山昇君) ただいまお話にありましたケーブルにつきましては、非常に古いケーブルでございまして、いわゆる電信ケーブルというものでございますが、正確な時期はちょっと記憶をいたしておりませんが、相当古い以前に既に廃止をいたしております。
#21
○松前達郎君 使っていないんですね。
#22
○参考人(大山昇君) 全く使っておりません。
#23
○松前達郎君 そこで、これは恐らく私、新聞で読んだのだと思うんですが、光ファイバーケーブルを日本とヨーロッパの間に直接敷設をしたらどうかという考え方かつい最近になって出てきています。そのためにはソ連を通過しなきゃいけない。ソ連にはバム鉄道とか古いシベリア鉄道がありますから、鉄道沿いに持っていけば比較的簡単であるというので、構想としては考えられる、実現可能な構想だと思うんです。こういったような新しい光ファイバーの計画、これなどについて、これは郵政省も含めてどういうふうにお考えなのか、その点をお聞かせいただきたいと思います。
#24
○政府委員(森本哲夫君) 今日の状況でございますが、国際通信の伸びは、電話でいきますと大体二五%から三〇%近くここ数年勢いのいい伸びになっておるわけであります。そうした点にかんがみまして、これまでも新しいケーブルが続々敷かれておりまして、御案内のとおり、去年には第三太平洋ケーブルというのが完成いたしました。また、これはきのうのことでございますけれども、H―J―Kという、香港、日本、それから韓国、この三つを結ぶケーブルが完成いたしまして、近くいろんなテストを経た後に実用化になろうというわけで、いろんなケーブルが続々誕生いたしております。
 お話の、ソ連を横断して日本からというケーブルの話でございますが、これはむしろソ連の郵電省の方から話が持ち上がって、アメリカの会社も中心になって関係国でございます日本のKDDとかあるいはイギリスのBT、あるいはドイッチェ・プンデスポスト、こうした各事業体に参加しないか、こういう呼びかけが今あるというわけでございます。KDDも去年の五月以降、八カ国九事業体でいろいろ計画が果たしてうまくいくかということを現在検討中だということでございます。
 私どもといたしましては、いわば国際通信の基盤でございますこういうネットワークの完成、整備、高度化、こうしたことは今後の世界平和にとっても大変重要だと思っておりますので、本件に限らないでこういう光ケーブルの敷設――敷設自体は結構なことだと考えておりますが、何にいたしましてもやはりビジネスとして成り立たないということでは話の前提を欠くということでございますので、KDDの方で、そうした視点でビジネスライクといいますか、事業としてこういう計画はどういうものであるかということを現在精査中だと承知いたしておるところでございます。
#25
○委員長(青木薪次君) 今の地震は、千葉が震度四、東京が震度三でありますから。
#26
○松前達郎君 光ファイバーケーブルが最近非常にケーブルそのもののグレードが上がっていますね。中継も中継局を置く距離が非常に長い。ですから、いわゆる情報伝達というのは、大きく分ければ二つのやり方があると申し上げた、いわゆる個人対個人といいますか国対国、とにかく人に知られない、特定のところに対する情報提供、情報伝送というふうな意味では非常に重要だと思うんです。そういう意味で、ソ連から提案があったという話、私もちょっとそういう話を聞きましたけれども、提案してもあの国は余りお金がないものですから、協力事業としてやっていこうということになるとなかなか簡単なことじゃないと思いますが、前向きに検討はしておいていただいた方がいいんじゃないかと思います。
 そこで、きょうは電波の日で皆さんお出かけになるので、最後にもう一つで終わらせていただきたいんですが、電磁環境の関連の問題です。というのは、いわゆる電波そのものが持つ人体への影響というのがあるんです。これは出力によって、受ける電波の強さによって、電磁の強さによってその影響がいろいろ違うと思うんですが、私もこれは最近まで知らなかったんですけれども、各国をずっと見てみますと、ほとんどが電磁環境に対するある程度の規制といいますか、人体への影響を含めて、これは十分皆さんが合意されて決めているのではないかもしれませんが、影響があるんだということでいろいろな条件をつけているようなんです。アメリカもそうです。ソ連もそうです。そのほかヨーロッパ諸国、たくさんこれを制限しているんですが、日本の場合はまだそれがないんです。
 これらについて恐らく研究の分野では相当やられているのではないかと思うんですが、どういう状況なのか。それから、将来そういった一つの取り決めといいますか、こういうものをやっていくつもりであるのかどうか。それについてお伺いいたしたいと思います。
#27
○政府委員(森本哲夫君) 御指摘のように、無線通信施設を初め各種の電波利用の施設から放射されている電波が、普通には非常に弱いエネルギーでございますので、私どもの日常生活の範囲内には懸念されるような生体作用が起きるというのは常識的には考えられないわけではございますけれども、ただ、最近の状況では電波発射施設が大変ふえておるものでございますから、電波を利用する設備の近傍において輻射あるいはまた漏えいする電波が生体に好ましくない影響を及ぼすのではないかという不安や疑問がいろいろ提起をされていることは事実でございますし、また、こうした研究がいろいろ行われていることも事実でございます。
 私どもとしても、今後の電波利用の健全な発展を図るということの視点からは、ここのところはきちっとしておく必要がある、ぜひひとつこの問題には真剣に取り組まなきゃならぬということで、実は昭和五十四年ごろからでございますので、この十年間ぐらいいろいろな研究会を組織いたしまして取り組んでまいりました。御指摘のありましたように、諸外国でもいろんな研究、あるいは具体的な指針などが定められておりますので、私どもの通信総合研究所というのが国立にございますが、ここでも電磁環境研究室というものを発足させまして、もうこれも七、八年になるわけでありますが、具体的な測定方法なんかの研究をやっておるわけであります。
 いろいろな研究の結果、実は去年の今ごろ、一年ほど前でございますが、私どもの電気通信技術審議会というところに電波利用における人体の防護指針というものを諮問いたしました。ちょうど一年ほどたちましたので、今月の月末にはこの防護指針がまとまるだろうと思っております。六十三年でございますから、もうかれこれ二年になるわけです。失礼いたしました。ようやくまとまりました。ここでは結局、現時点で専門家の間で共通の理解に達しております電磁界が生体に与える作用について、この際いわば一種の基準をきちんと内外に示そう、こういうことを、あと一カ月ほどでございますが、今最後の整理をいたしておりまして、全体は、その防護指針というのは、人体に与える影響のいわば基本的な一つの指針、電磁界が人体に与える評価指針と、それからこれを防護するための指針、こんな形で具体的なことをこれから最後の詰めをいたします。
 いずれにいたしましても、この防護指針が出ますれば、これはいわば行政に対するガイドラインとして私どもは受けとめて、一般国民に対しまして、家庭で日常使用されますようなコードレス電話とか電子レンジとかそうしたものについては、日常の生活の範囲内においては懸念されるような生体作用はないよということをきちんと理解していただくとともに、例えば東京タワーみたいな大出力の電力を出すことについて、これもこうした指針に従って、これは一般の民家、人家等には全然影響がないということははっきりいたしておりますが、しかし、タワーの電波を発射する極めて近い距離で例えばペイントの作業をしますとかあるいはオペレートの作業をしますとかそうした点については、それぞれの事業者で自主的ないろんな防護策を講じる必要もあろうかと思いますので、こうした点のガイドラインみたいなものを作成して呼びかける、こんなことをいろいろこれからやらなきゃならないと思っております。
 いずれにしましても、これから大変大事な問題だということで、国民に要らざる心配を与えないように、必要なところにはきちんと対処ができるように前向きで真剣に対処してまいりたいと考えておるわけでございます。
#28
○委員長(青木薪次君) 午前中の質疑はこの程度にとどめ、午後一時に再開することとし、休憩いたします。
   午前十時三十七分休憩
     ─────・─────
   午後一時二分開会
#29
○委員長(青木薪次君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、平成二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
#30
○山田健一君 私は、平成二年度予算に関連いたしまして数点お尋ねをいたしたいと思っております。
 まず、ことしの予算の特徴といいますか、何といいましても大きな柱に、午前中も松前先生の方から御指摘がありましたように、国際社会にどう貢献をしていくのかということが一つ大きな課題として挙げられております。そしてもう一つは、地域の振興にどう貢献をしていくかというような視点がこの予算書の中に据えられているというふうに受けとめているわけでありますが、この国際協力といいますか国際化時代への対応といいますか、この点についてまずひとつお尋ねをいたしたいというふうに思います。
 ことしの「郵政」の四月号、これに郵務局長が書いておられるんですが、去年の十一月のワシントンでの第二十回の万国郵便大会議、これに出席をされて、この大会議で世界における日本の郵便事業の果たしていかなきゃいけない役割がいかに大事かということを改めて痛感したということをお書きになっているわけでありまして、そのために国際化対応についていろいろと各種施策を展開しておるということが述べられているわけであります。
 今、国際化に向けて郵務局長の立場で努力をされていると思うんですが、とられている各種施策の現況と今後の施策展開、この辺についてまずお尋ねをいたしたいと思います。
#31
○政府委員(小野沢知之君) お答え申し上げます。
 国際化に向けまして日本の郵便事業がどんな役割を果たしていくべきかという大局的な視点からの御質問をいただきまして、感謝申し上げます。実は、そういう御質問の趣旨であるということで、昨晩郵便関係職員が非常に張り切りましていろいろ資料づくりしてくれました姿を今思い浮かべまして、お伝え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、私も国際化への対応がいかに大切かということ、それが現在及び将来にわたっての我が国の重要課題、国策とも言えるものじゃないかという認識をいたしております。
 実は私、経験上余り国際関係の仕事をしておりませんでしたので、いわゆる国内派と思われておりましたけれども、今完全に国際派に変身いたしました。そうじゃないはずの人間が変身しますと効果が非常に大きいものがありまして、そういうことを今心がけておるわけですが、郵務局の先頭を切りまして諸施策の推進に全力を傾注いたしております。その結果、郵務局の中の国際関係というと何か固まった感じがあったんですが、今、各課各室それぞれ協力し合って国際関係の仕事をやっておりまして、やはり郵便というのは国内関係と国際関係を一体的に進めませんといけませんので、そういう雰囲気が出ております。そういうことで国際問題に対する関心が深まり、的確かつ迅速な対応の機運が高まってきたというふうに感じているわけでございます。
 ところで、物事を進める場合には基本戦略、ステージが必要でして、着任早々考えたことが二つございます。一つは、何といっても私ども官庁として予算要求が大事ですから、予算要求の重要施策をどうするかということが第一点。第二のステージとしては、世界が注目する国際化対策を樹立しようという、この二つを基本戦略として考えて用意し、また臨みました。まず、平成二年度の郵便事業予算要求に当たりまして、郵務局として初めて国際化対応の施策を重要施策の一つの柱に掲げました。それからもう一つは、先ほど恐縮でしたが、ありがたかったんですが、御紹介いただきました、昨年秋の第二十回UPU大会議にみずから代表として参加いたしまして日本の郵便事業経営の基本的な政策、施策等について発表したところでございます。現在、我が国の郵便事業の経営が業務連行面それから財政面でも非常に順調に推移しておりまして、このことに対しまして、世界各国皆困難な問題を抱えながら苦労しているわけですが、日本の状況につきまして、かつてのことを知っている各国が日本は奇跡的な回復を遂げたというふうに評価してくれまして、予想以上に反響を呼びました。それがワシントン会議に出席しての一番痛感したことでございました。
 そこで、いろいろな面でいろいろな努力をしたんですが、長年の努力の積み重ねも効果がありまして、この大会議で我が国が執行理事会それから郵便研究諮問理事会、この両理事国選挙に立候補したんですが、いずれも世界トップ当選を果たすことができました。これは考えてみますと、我が国に対する高い評価と、それから今先生御指摘がありましたように、これから我が国がこの重要性を認識して世界の中でどういう役割を果たしてほしいかという強い期待のあらわれだというふうに受けとめております。したがって、我が国はもう郵便先進国という言葉を使っていいと思いますから、郵便先進国としてUPUの活動においても、また各国郵政庁との直接の関係においても、各国のこうした信頼を裏切ることのないよう、その期待にこたえるよう努力しなきゃいけない、実行していかなきゃいけない、こういう決意を固めているわけでございます。
 具体的なことを若干申し上げますと、現在、我が国はUPUの二つの常設理事会、これは執行理事会と郵便研究諮問理事会ですが、その理事国としてUPUの活動の推進のため主導的な役割を果たしているわけでございますが、そのほか、UPUの主要な作業部会に所属しまして、郵便事業の財政、郵便サービスの品質管理など、各国が当面する諸問題に関する研究に積極的に参加しまして、UPU加盟国の郵便事業の改善、発展に寄与しております。今後とも郵便に関する国際レベルの問題解決の研究、討議に積極的に参加して、UPU及び各加盟国郵政庁の発展のために一層寄与していく方針でございます。
 一方、諸外国との国際協力分野についてでございますけれども、諸外国の郵政庁の期待にこたえまして、研修員の受け入れ、セミナーの開催、国際会議への参加等を通じまして、我が国の郵便事業の経営、人材活用、新規サービス、郵便機械化などに関する具体的な知識とかノーハウを積極的に提供しまして、諸外国の郵便業務の改善、向上に貢献してきておりますし、また、これからさらに力を入れたいというふうに考えております。
 それから、国際的な郵便のネットワークづくりの面ですけれども、昭和六十三年十月から国際ビジネス郵便追跡システムというのをアメリカとの間に構築しまして、昨年七月には同システムをフランスとカナダとの間にも拡大いたしました。
 国際郵便ネットワークの情報化をさらに推進するため、平成二年度予算要求に当たりましては、冒頭申し上げましたように初めて国際関係施策を重要施策項目として要求いたしました結果、具体的に国際ビジネス郵便追跡システムの拡充、外国郵政庁との郵便情報ネットワークの構築、国際小包、国際書留郵便追跡システムの構築、要求したこれらの項目全部が認められております。
 なお現在、国際ビジネス郵便追跡システムにつきましては、さっき申し上げました国以外にも逐次拡大しようということで検討、交渉に入っております。
 以上、郵便分野における国際協力に対する郵政省としての取り組みの現状、姿勢などについて申し上げましたけれども、ワシントン大会議等で我が国に寄せられた信頼と期待にこたえるべく、今後とも開発途上国への国際協力や郵便ネットワークの情報化の推進等に一層の努力を傾注していきたい。そのことによって郵便先進国としての責務を果たす、そういう決意でございます。
 以上でございます。
#32
○山田健一君 大変懇切丁寧に御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 いろいろお伺いをしようと思っておりましたが、今ちょっとお触れになりましたように、国際郵便の追跡システムなり、あるいは外国郵政庁との郵便情報ネットワークの構築、あるいは開発途上国の郵便関係職員の受け入れ、英語版ガイドブックの作成等による外国人のアクセスの改善等々含めて四億二百万ことしは予算に計上されておるわけでありますが、郵便の分野から国際協力というものがこういう形で推進をされておる。なかなか時宜を得た大変積極的な試みだというふうに、それなりに評価もいたしております。
 そしてまた、実はきょう午前中も松前先生の方から情報通信の分野からの国際協力について、こういうことでお話がありました。情報通信の分野でもそういう形で国際的にどう貢献をしていくのかということがやられておるし、あるいは貯金の方で見れば、今回は国際ボランティア貯金、法案として出されております。あるいはまた放送の分野でも国際放送の分野、こういう形でそれぞれの事業なりそれぞれの局で国際化時代へ対応していくという形でのいろんな取り組みが展開をされているわけでありますが、きのうですか御指摘がありましたように、日米構造協議でも同じであります。それからCS4をめぐる日米のいろんな交渉経過を見てもそうであります。いわゆるひとつの経済のグローバライゼーションといいますか、その波が日本に押し寄せてくる。金融自由化の問題もそうであります。
 そういう状況の中で、いろんな状況にどう対応していったらいいのか。言ってみれば後向きの、何とかそういう状況に、国際化に対応するという姿勢が今回の場合も見られたとはっきり指摘ができるだろうというふうに思うんです。それからもう一歩出て、もっと積極的に、国際的にどう貢献をしていくのか、こういう視点が今求められているだろうというふうに思うのであります。
 そうした意味からいえば、郵政省として、国際協力あるいは中長期的に見て、どういった理念で、どういう指針を持ってこれからこういった協力を進めていくのか、そういった基本的なビジョンといいますか、そういうものをお示しになって、そのもとに各種の事業展開を図っていくということが一つのあるべき姿ではないかなというふうに思うのでありますが、きょうはちょうど大臣もお見えでありますから、その辺についての見解、所見をひとつお示しいただきたいと思います。
#33
○国務大臣(深谷隆司君) 山田先生御指摘のように、日本はこれから国際社会にさまざまな分野で貢献していかなければなりませんが、特に電気通信あるいは郵政全般にわたる貢献というのは大事になってまいると思います。
 とりわけ私どもが特に心を配っていきたいと思いますのは開発途上国に対する協力でございます。私どもが所掌する電気通信、放送、郵政事業等の分野は特に開発途上国の経済の発展、社会の発展にとって不可欠であらう、こう思うわけであります。日本は経済的な地位が高まるにつれて国際社会に一層貢献しなければなりまぜんが、その一翼を担うのが郵政省と考えて一層頑張ってまいりたいというふうに思っております。ただ、国際社会への貢献といって張り切って郵政省が頑張っても、外務省との連係プレーをよほどうまくやっていかなければなりませんので、そういう意味では、これから鋭意外務省との連携を密にしてまいりたいというふうに思っております。
 具体的に申し上げますと、例えば開発途上国からの研修員の受け入れとか専門家の派遣とか、あるいは技術協力といったようなもののほか、郵政事業分野で開発途上国の幹部職員を招いてのセミナーなどなど、さまざまなことを今検討して計画しているところでございます。
#34
○山田健一君 それで、ちょっと関連をしますが、郵政省として、もちろん外務省との関係もあるだろうと思いますけれども、いわゆる国際協力のそういった一つの中期的な見通しといいますか、そういうものをきちっと据えられて対応していかれるということが私は本当に今求められているのではないか。具体的にそれぞれの分野でいろんな事業が実施されていく、それを統合する一つの理念なりそういうもの、今開発途上国を中心にという話もありました。先進国としてまたやらなきゃいけない分野もあるだろうと思います。そういうことを考えた場合の今後の一つの具体的な方針といいますか、そういうものについてどういうふうに今お考えになっておられるのかお尋ねをしたいと思います。
#35
○政府委員(中村泰三君) 先ほど大臣もお答えになりましたように、郵政省が所管しております広い意味での電気通信あるいは放送、郵政事業の各分野というものは国が発展していくための大きな社会的なインフラでありまして、我が国が明治以来の近代化に当たりまして、通信基盤の整備でありますとかあるいは郵便、貯金、保険等の事業が貢献したのは大きいものがあるわけであります。
 開発途上国におきましても、この日本の成功といいますか、こういうものに学びたい、また、そういう援助を受けたいということは国際機関等でも大変熱いまなざしをもって見られているわけでございまして、日本の経済的な地位が高まれば高まるほど郵政省としても国際社会の一員としての貢献を果たすべき責務というものが重大になっているというふうに認識をしているところでございます。もちろん、郵政省としましても政府一体となりまして、こういった政府の国際協力方針に基づきまして、関係各省とも協力しながら一層協力の充実に努めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
 具体的な施策といたしましては、先ほど大臣もお触れになりましたけれども、外務省でありますとかJICA等と協力をいたしまして、開発途上国からの研修員の受け入れでありますとか、あるいは専門家を派遣して技術協力を行うといったようなものから、郵政事業分野におきましても、開発途上国からの幹部職員を招きましていろいろなセミナー等を開催してきているところでございます。また、平成二年度におきましては、郵便貯金事業におきましても国民の皆様方の広い御協力をいただいて海外援助の推進に積極的に当たりたいということで、国際ボランティア基金の構想も進めていくように今国会に法案を提出して御審議をお願いしているところでございます。
#36
○山田健一君 時間がきょうは余りありませんので、一つの体系的な国際協力のあり方について基本的な視点を持ってそれぞれの分野で事業展開が行われていくように、これはぜひ要望しておきたいというふうに思っております。
 次に、郵貯の関係についてお尋ねをいたしたいと思います。
 郵貯の関係は、ことしは特に重点課題として、まず第一は何といってもV90、いわゆる満期貯金の再吸収、これが最重点課題だということで訴えておられますし、二つ目には、いわゆる金融自由化に伴う、これからどう営業を推進しながら経営基盤を確立していくのかということが一つの大きな柱に今回なっているというふうに思うのでありますが、まずこのV90に関連をしまして、四月の実績が先般報道されております。秋までに満期を迎えるのが約三十兆円、そのうちの約六割が四月に集中をするというふうに言われていたわけでありまして、約十八兆円。これを見ますと、四月分の預入額が十五兆一千五十七億円、払い戻しが十七兆一千六百三十億円、差し引き二兆五百七十三億円の純減、こういう四月の実績ということに実はなっておりまして、例年四月を見ますと大体預け入れの方が払い戻しよりちょっと多いということから計算すると流れ出たのは大体二兆三千億ぐらいではないか、こういうふうに言われているわけでありますが、四月の状態、これを見てどのように分析をされ、受けとめられているのか、ちょっとお尋ねをしたいと思います。
#37
○政府委員(成川富彦君) 先生御指摘のとおり、四月末の郵便貯金全体の純増加額はマイナスの二兆五百七十三億円でございます。五十五年に預けられました八%の高利回りの定額貯金の集中満期がございまして、先生御指摘のように約三十兆のうちの十八兆が四月に発生しているところでございます。このうち、推計でございますが、およそ二兆三千億程度が再吸収できなかったんじゃないか。言ってみればおろされて、また預けていただくということができなかった額として推計されるところでございます。この額自体は、いろんな見方があるんですが、私どもでも決して少ない額とは申し上げられませんけれども、ただ、厳しい営業環境の中で、銀行の攻勢等が大変厳しかった中でこれだけ確保できたということは、職員の大変な努力と国民の預金者の理解とが相まったわけでありますけれども、まあまあのところにいっているんじゃないかというふうに自負しているところでございます。
 再吸収、数字で申し上げますと、四捨五入いたしますと約九割程度が継続して御預入できたということでございますので、まあまあ順調に四月はいっているということが言えるかと思います。しかし、マイナスが五月もちょっと続いております。マイナスがずっと続くというようなことがあってはならないわけでございますので、これを挽回して今後発生いたします満期につきましては完全吸収を目指して努力し、それとあわせて新しい貯金を確保する。ボーナス時期等も間近に控えておりますので、それらに対する対応策も考えて純増確保に努めていかなきゃいかぬというふうに思っているところでございます。
#38
○山田健一君 今まあまあのところではないかと。確かに職員を含めて大変な御苦労の中でこの取り組みが展開をされているということは私たちもよく承知をいたしておるわけでありますが、考えてみれば去年一年間の純増分が約一兆四千億であります。今回約二兆ちょっと超えた分だけ純減と。これから向こう一年間でさらに純減分を取り戻して、そして純増のペースといいますか、そこら辺に持っていくということになれば、去年からの実績を見る限りは、それでなくてもこのV側に向けて全国を挙げて大変な努力をされてきたわけでありますが、にも増して大変なこれはまた苦労が要ることだろうというふうに思っております。
 確かに、郵貯そのものの増加分は大体七、八兆ペースでずっといっておりますけれども、中身を見ますと、純増分がだんだん減少してきておることは事実でありまして、ほとんどが元加利子で占められているというような状況になっております。これでまた純増分が減るということになってくると、いわゆる郵貯そのものの経営のあり方といいますか、そこら辺にも大きく影響してくるんじゃないか。大変な努力をされて、私たちも評価をすることにやぶさかでありませんけれども、さらにこういう現状の中でまた大変な努力を強いられるということになるのでありまして、いろんな形でそのことが職員の方、あるいはそれぞれ郵便局の方に大変な重圧となってはね返っていくことにならなければいいが、そこら辺の対策もあわせて講じられていることとは思いますが、今後のこうした問題についての見通し、それから対処方針、そこら辺について局長のひとつ見解をお尋ねしたいと思います。
#39
○政府委員(成川富彦君) 一昨年の九月から、お知らせ活動を初めといたしまして、現場第一線の職員を初めとして省を挙げて取り組んできておるところでございます。おかげさまで、そういう努力もございまして、先ほど申し上げましたように九割程度は再預入ということになったわけでございますが、現金増といいますか純増の増加状況をここ数年とってみますと、五十六年あたりをピークにいたしまして年々減ってまいりまして、六十二年度におきましては五千二百五十億というふうな少ない額にまで達してしまったわけです。その後若干回復してまいりましたのですが、今年度このような集中満期を迎えるということで、また現金増を従来ベースで確保するというのは非常に難しい状況にございます。先ほど来先生から御指摘ございましたように七兆余りの元加利子がございまして、ことしの貯金の予算上の増加目標額も七兆二千億でございますので、大部分を元加利子で賄って、あとちょっぴり現金増でふやして頑張ろうというふうに思っているところでございます。
 集中満期をいかに確保していくかということがまず第一でございますが、それに加えまして、先ほど来ちょっとお話し申し上げたのでございますが、ボーナス対策といいますか、新しい預金者というか、預金を確保するということが大切だというふうに思います。おかげさまで四月二日から金利が引き上げられました。また四月からMMCの最低預入金額が百万円に引き下げられたところでございます。今年度の予算の要求事項としても、積立貯金の種類を、現在三種類しかないのを六種類にふやすとか、お客様のニーズに合ったような販売ができるような制度改善もなされるわけでございますので、それらの武器を活用いたしまして、できるだけ純増確保に努めて事業が健全に経営できるように努力していかなければならぬというふうに考えているところであります。
#40
○山田健一君 大変な時期を迎えて随分御苦労が多いんだろうと思いますが、ぜひそういった全体的な状況を考えながら、この郵貯の問題については非常に国民的にも大きな影響を与えるものでありますだけに、しっかりとした取り組みをお願い申し上げたいというふうに思っております。
 一方で、こういった集中満期の問題を抱えておると同時に、いわゆる金融自由化という一つの大きな波があるわけであります。先般の日米金融協議でも大変問題にされておりまして、大蔵省も当初九三年の秋をめどに自由化するスケジュールということでありましたが、どうもアメリカは全部、流動性預金まで含めてこの一年間でやってくれという要求を出しておるようであります。その対応といいますか、私たちも大変注目をいたしておりますけれども、時あたかも大蔵省の金融問題研究会、これがしたがって自由化のめどというか実施のスケジュールというのが逆にそのことによって示せなくなったというような状況の中で、一方では郵貯に関しては民間の平均金利を上限に持ってくると、金利はそういう形で設定をする。あるいはまた地域別の金利の導入を図ってはどうか、こういうようなことまで実はこの中で触れられております。
 ちょうどそれに対比するような形で貯金局長の私的諮問機関、郵便貯金に関する調査研究会、これがやっぱり中間報告を出されておりますね。――まだですか。こういう形で今郵政省の考え方というものが示されていこうとしておるわけで、郵貯に関しては郵政省が経営責任を持ってやっていかなきゃならぬのだから、大蔵省の立場と郵政省と、言ってみれば真っ向から対立をしておるというような受けとめ方がされておるわけであります。これからいろんな自由化に向けての働きが出てくると思うんですが、まず大臣に、ここら辺の基本的な認識なり対処方針、こういったものをお伺いしておきたいと思います。
#41
○国務大臣(深谷隆司君) 山田委員御指摘のように、五月二十九日に金融問題研究会から報告書が出たのであります。しかし、これは大蔵省の銀行局長の私的研究会でございまして、実際言うと私どもが正式にコメントをすべき立場ではないと思いますが、しかし、この際感想を述べさせていただきたいというふうに思います。
 まず、完全金利自由化のもとにおける郵便貯金の金利は、郵便貯金の事業の経営責任を有する郵政省として、ほかから他律的にあるいは機械的に金利が決定されるということであってはならないというふうに私は思います。経営責任を遂行する上で、そういうことになりますと、問題が非常に多い。郵便貯金法第十二条に則して預金者の利益の確保に十分考慮を払うということになってまいりますと、やはり経営責任者である私どもがそこらについてはきちんとした目安を立てるべきではないかというふうに思います。郵政省としては、今後とも小口預金者の利益を守って社会的な公正を確保するという観点及び金融の国際化に対応するという観点から、完全金利自由化をできるだけ早く実施していく必要があると考えておりますと同時に、ただいま大蔵省が示しているような、向こう様に上限を決められるというような生き方というのは芳しくないというふうに考えております。
#42
○山田健一君 今率直な感想ということでお述べいただいたわけでありますが、確かにそのとおりだろうと思います。
 ただ、郵貯の場合は、民間といろんな意味でよく言われるのでありますが、運用が資金運用部という形でもうほとんど決められておる、金利そのものも預託金利規制がかかっておるわけでありまして、そういう大蔵省なり金問研が示しておるような一つの状態というのがくればこれまた大変なことになるわけであります。場合によってはそれこそ第二の国鉄になりかねない、財投のあり方そのものもこれは考えていかなきゃならぬだろうというふうに思うんです。例えば今大臣も述べられましたように、郵政省としてもきちっと対処していくべく目安を立てていかなきゃならぬというふうに言われましたが、具体的にはどういう形で今後この金利問題を含めての自由化対策は示していかれますか。
#43
○政府委員(成川富彦君) 現在、大口の預金者と小口の預金者との金利の格差というのはかなりございまして、小口預金者は金利自由化の利益を享受できないというような状態になっておるものですから、できるだけ早く小口預金者にも金利自由化のメリットが享受できるようにしていかなきゃいかぬというふうに思っているところでございます。そういう必要はかねてから主張してまいりまして、先ほど先生御指摘ございました大蔵省の研究会におきましても、総論としては早急に、早期に実現すべきであるという主張をしております。私どももその点は意見が一致しているところでございます。
 それで、金利自由化になりますと、小口預金者といいますか、金利自由化のメリットを受けられるという預金者にとっての利益はございますけれども、一方、経営者側にとっては、コストがアップするということで厳しい経営が要求されることは先生御指摘のとおりでございます。そういった中で健全経営を図っていくためには、私どもは、入り口と出口といいますか、運用面におきましてもある程度それに対応できるような体制をとっていかなきゃいかぬと同時に、効率化、合理化を図って経費の節減というものも同時にやっていかなければいけないんではないかというふうに考えてございます。
 それで、運用面におきましては、六十二年三月に、従来は財投基準金利といいますか、私どもの郵便貯金は御案内のとおり資金運用部に大部分が預託されておりまして、その一部が自由化対策資金として運用されているわけでありますが、大部分は預託利率によって収入が賄われているという状況にございます。したがいまして、その預託利率が人為的に低利に抑えられていたんでは自由化に対応できないわけでございます。
 六十二年三月に、市場金利連動型といいますか、国債等の市場金利に配意しながら決めていくというような形で変わってきたところでございます。従来のような規制の預託利率ではなくなってきたという状況がございます。それと、自由化対策資金が六十二年の六月から認められておりまして、それは資金運用部に預託している利率よりも有利な利回りで運用できております。現実に有利な運用できておりますので、その分野を、従来のように一割程度ということではなくて、これは平成四年度以降の話でございますが、それを広げていくというようなことによって、健全経営が維持できて、なおかつ自由化に対応できるような方向を探っていかなきゃいかぬじゃないかというふうに思っているところでございます。
#44
○山田健一君 かなり考え方はお示しいただいたんですが、私がお伺いしたいのは、今大臣の答弁にあったように、郵政省としてこういう自由化対策に向けての目安をきちっとつくっていかなきゃならぬというお話がありましたので、それは恐らくさっき言われた研究会等での一つの答申を得ながらやっていくことだろうというふうに受けとめさせていただいていいですか。
#45
○政府委員(成川富彦君) ちょっとお尋ねを返すようなことで失礼なんですが、金利の決定の問題かと……。
#46
○山田健一君 そうです、金利のあり方。
#47
○政府委員(成川富彦君) 失礼しました。
 金利の決定方式の問題につきましては、先ほど来先生御指摘のとおり、郵便貯金に関する調査研究会のもとに金利自由化に関する専門委員会をつくりまして、いろいろとお知恵を拝借している状況にございます。近く中間答申を出していただけるのではないかというふうに思っておりますので、それらを参考にしながら、私ども、先ほど大臣が御答弁申し上げましたように、経営責任のある立場から決めていくということにしていきたいというふうに思っているところでございます。
#48
○山田健一君 わかりました。
 それで、金融自由化対策資金の問題についても実は今答弁の中でいろいろお話しいただきました。六十二年からスタートして、ずっと年々五千億ずつ積み増していって四兆円、平成三年度で累計十五兆ということになっていくわけであります。今も、いわゆるこの運用に当たっては有利な運用を目指している、確かに運用対象そのものも多様化を図りながら効率化、高度化というような形でいろいろ進められているわけでありますけれども、平成四年度以降のいわゆる自由化対策資金、これの資金枠を広げる方向でというお話なんですが、具体的に枠の拡大に向けてどのような検討が今進められているのか、わかればお話しをいただきたいと思います。
#49
○政府委員(成川富彦君) 先生御指摘のとおり、金融自由化対策資金の運用規模は平成三年度末十五兆円になる予定でございます。平成四年度以降の運用規模につきましては、金融自由化の進展状況、どれくらい金融自由化が進展していっているかとか、それから郵便貯金事業の経営状況、それから財政投融資の資金需要、これから公共事業投資などをどんどんというようなこともございまして、財政投融資資金の期待額というものがふえていくんじゃないかと思いますが、それらの資金需要等も考慮に入れながら総合的に拡大に向けて研究していかなきゃいかぬというふうに思っているところでございます。検討していかなきゃいかぬと思っているところでございます。
#50
○山田健一君 今の時点ですから、平成三年度、来年度までが示されているわけですから、それ以降のものについてこれから来年度にかけて具体的に取り組みが進められていくということになるんだろうというふうに受けとめております。
 資金枠の拡大については、これはどちらにしても自主運用といいますか、それに向けての大きな役割を担っておられるわけでありますから、大いにその運用が特にいきめにいくようにお願いをしておきたいというふうに思っております。
 次にお尋ねをしたいと思います問題は、実は通信と放送のいわゆる境界領域的サービスのあり
方ということに関連をするわけでありますけれども、これは率直に言って私たちも今いろいろ勉強しておるところなんでありまして、郵政の方の見解をお伺いしながらさらにもっともっと現実的にしっかり対応していけるような基準を示していかなきゃならぬという立場で前向きに私たちもこの問題に取り組んでいきたいというふうに思っておりますので、そういう立場を踏まえてひとつ御答弁をお願い申し上げたいというふうに思っております。
 まず一つは、通信衛星を利用して番組を提供していく形態について、実はことしの一月、大変新聞等でもいろいろと取り上げられましたけれども、例のスカイポートセンターのサービスのあり方、これが非常に問題になったわけでありますが、結果的には郵政省が指導して、直接家庭に送るということはやらない、CATVの事業者に送ることにする、その機器の販売メーカーの方もCATVの事業者に限って販売をするという形で一応一件落着をしておるわけであります。ただ、その際いろんな経過あるいはまた論点、論争になったところもあるわけでありますが、通信か放送かということで郵政省の方で放送というふうに判断をされたわけでありますけれども、その理由をひとつお示しいただきたいと思います。
#51
○政府委員(大瀧泰郎君) このスカイポートセンターは、スクランブルをかけて契約者以外は視聴できないというような形態であれば、個別配信というような形であった場合でも放送には当たらないのではないかというような見解をお示しになりまして、そういう見解のもとであのような構想というものを発表なさったようでございます。しかしながら、これに関しましては、契約者以外は視聴できないようにスクランブルをかけた場合でも、いわゆるだれでもが契約をすれば受信者になることができるというような場合には放送として規律されているものでございます。これは昭和六十三年の放送法の改正によりまして制度上この点が明確化されまして、有料放送として放送法の五十二条の四という規定が制定されたものでございます。
 したがいまして、私どもと十分話し合いをいたしました結果、現在ではスカイポートセンターもこの点を十分に理解しておりまして、放送に当たらない範囲でCATV業者にだけこの番組配信を行っているわけでございます。
#52
○山田健一君 放送法の改正によってというお話もございました。一般的に私たちが認識をしておるいわゆる放送というのは、放送法の最初に書いてありますように、公衆といいますか不特定多数によって受信をされることを目的にしたいわゆる無線通信の送信である、こういう規定がうたわれている。通信というのは言ってみれば特定者が受信をする、こういうことでありますが、だんだんいわゆる通信衛星等が打ち上げられることによって通信の持つ範囲といいますか、そういうものも非常に幅広くなってきておることも事実でありまして、特定をしたといっても通信衛星等々によれば特定したのが多数出てくる。したがって限りなく多数の特定者、これにどんどん通信をしていく、極めて放送に近い形になってきておるのが実情であります。言ってみれば通信の実態そのものがかなり変化をしてきておる。こういう状況の中から私はこのような問題が実は引き起こされたんではないかというふうに思うわけであります。
 その意味からいいましても、通信と放送、どこをもって明確に区分していくのか、そこら辺の基準をもっと明確に私はしていかなきゃならぬのじゃないか。確かに、去年の二月にいわゆる中間報告を出されておりまして、その中でも一項目から五項目、五つぐらい通信の相手方の特定性を判断する基準というのを実はお示しになっているわけであります。しかしこれも、一から五までありますけれども、見ようによっては非常に主観的な裁量の入る余地は十分あるというふうにも私たちは受けとめておりまして、これでいろんなケースに現実に対処していけるのかなという気もするわけであります。そこら辺についてどのようにお考えになっておるのかお尋ねをいたしたいと思います。
#53
○政府委員(大瀧泰郎君) 先生の御指摘のとおり、通信と放送の境界領域的サービスに関する研究会での研究の結果、平成元年の二月に中間報告を取りまとめたのでございます。そこに通信と放送の区分の基準といたしまして五つの基準をお示しいただいております。
 非常に難しい問題でございますが、「送信者と受信者の間の紐帯関係」、すなわち結びつきのいわゆる強さと申しますか、そういう「強さの程度」、それから「受信者における属性の強さの程度」。二つ目といたしましては「通信の事項」。三つ目といたしましては「情報伝達型式の秘匿性」。四番目には「受信機の管理」の問題。
   〔委員長退席、理事松前達郎君着席〕
それから五番目といたしましては広告のあるかないかというような五つの基準というものをお示しいただいておるわけでございますが、具体的なサービスが通信と放送のいずれに該当するかの判断に当たりましては、このうち一の基準、すなわち「送信者と受信者の間の紐帯関係の強さの程度、受信者における属性の強さの程度」というこの項目を中心といたしまして、その他の事項も総合的に勘案して受信者を特定しようとする送信者の意図が客観的に認められるかどうかという、そういう点で通信であるか、あるいは放送であるかというような二区分に分けようということを現在でもやっておるわけでございまして、このような考え方によりまして、例えば本社から各支店へ配信する場合とか、あるいはCATV番組の供給事業者がCATV事業者にのみ配信する場合のように、特定の者へ配信する場合には通信だというふうに私どもは分類しておりますし、それらの枠を超えまして対象が不特定多数の公衆にまで及ぶこととなる場合には放送といったような区分を行うことが可能でございます。
 しかしながら、先生の御指摘のように、今後ともいろいろなサービスが創設されていくのではないかと思うわけでありまして、そういうような場合には発展の動向にも十分注意をいたしながら適切に対処し得るように検討してまいりたいと存じております。
#54
○山田健一君 基本的には、いろんな新しいニューメディアが登場してくる、サービスを行おうとするもののしっかりした目安なり区分の基準なりというものが明確になっていないとなかなか立ち上がっていけないという現実があるので、そこら辺にもきっちりこれから対応していきたいというようなことを今申されたわけであります。
 今お話の中でありましたように、番組放送の供給者からいわゆるCATVの事業者に行くのはこれは通信だということに一応なっているわけです。ところが、現実にCATVなんかでも言ってみればいろんなCATVがあるわけでして、ホテルで受けるもの、あるいはマンションなりアパートなり、ひいては難視聴解消の部分もありますし、いわゆる引き込み端子数五十以下というのはこれは届け出しなくてもいいわけですから、そういう部分まで含めていきますと一体どうなるのか。あるいはまた盗聴なんかも場合によっては起こり得るのではないか。それらにどう対処していくのか。
 直接CATVに送るものも、ちょっと頭のいい人が出てきてちゃんと解読をして受け取る、こういうことになると一体その番組の責任はだれが負うのかという一つの問題。あるいはまた、ホテルあたりでいわゆる受ける、そしてそれを、CATVの事業者を通してやればいいですよ。通さないで受けて、やって、それぞれが部屋で見るというような形になった場合は一体これはどうなのかというようなケース、いろいろ私は考えられるだろうと思うんです。ここら辺もしっかりした基準なりそういうものを明確にしていかないと、これからいろんなケースに対処していけないのではないか。ただ紐帯関係の強さとか――客観的に見た指標というのがやっぱり必要だろう。主観的な要素が入り得るというのはよくないだろうというふうに私は思っております。
 一つお尋ねをしたいのは、いわゆるファクシミリの放送が実用化の段階に来ておるというふうに言われております。これと類似の行為が通信衛星を使っていわゆるファクシミリ通信という形でこれからやれるということになるわけでありますが、そういうケースにはどういうふうに対処されていくのか、検討されておりますか。
#55
○政府委員(大瀧泰郎君) テレビジョンを最大限に活用いたしまして、ファクシミリの多重をやっていこうというような構想で技術的な検討が従来からいろいろと行われておりまして、電気通信技術審議会におきましてもその辺の答申がもう既に得られているわけでございます。現在、制度的な面をいろいろと私どもは検討いたしておりまして、その結果、テレビジョン・ファクシミリ多重放送はおおむね一年後には実用化が見込まれているわけでございます。これは公衆によってもう直接に受信されることを目的としているわけであります。テレビジョン放送の電波に重畳いたしまして、文字であるとか図形とか写真等の情報を送信するものでございます。今、電話回線を利用いたしまして、いろいろとファクシミリサービスが行われておりますが、G3方式と呼ばれている国際的にも認められた方式が非常に多く普及をしているわけでございます。これらの技術をベースにしたものを放送という形で制度的に認めていきたいというのが私どもの現在の考え方なんでございます。
 このような放送は、一定の端末設備を備えればだれでも受信できるものでございます。特定者間の通信が行われるというようなことは想定しにくいものでございます。仮にテレビジョン・ファクシミリ多重放送局で特定者間の通信が行われたということになりますと、かたいことを申し上げますれば、これは電波法上の目的外通信ということになるわけでございまして、そのような場合には改善を指導するというようなことで適切な指導をしてまいりたいと思うわけでございます。
#56
○山田健一君 先ほど言いました盗聴のケースにしても、こういう場合にしても、いわゆる指導するといっても全部わかるわけじゃないわけでして、一定の、こういう場合はこうですよというのをきちっと示していかないと、郵政省が全部この部分はあなただめですよというふうにやっていくわけにいかないでしょう、現実に。したがって、先ほども言いましたような一つの明確な基準をぜひ設定していかなきゃならぬだろう。
 特に、先ほども言いました、去年放送法、電波法が改正をされまして、いわゆる衛星を使ったものは今度は新しく委託放送事業者なりあるいは受託放送事業者、こういった新しい制度が導入をされたわけでありまして、去年の十月からこれは施行になっておるはずであります。だから制度上はCSを使って実はやれるわけでありますけれども、現実には技術的な面での認定基準がまだでき上がっていない、こういうような過程で、例えば先ほど言いましたようなスカイポートの事件というようなことが実は起こってくるわけなんであります。言ってみればいろいろ新しいメディアがどんどん登場してくるけれども、放送法を改正しながら対応してきておるけれども、なかなか現実には対応し切れていない。どんどん技術が進歩していっておる、そういう状況が今日の現状だろうというふうに私は思っております。
 そういった意味でも、これからの放送なり通信、確かに放送の占める比重というのは、通信がそれだけどんどん出てくれば比重がある意味では薄くなってくるという部分も多少ありますが、そうは言いましても放送そのものが持っておる一つの社会的な影響力というものは非常に大きなものがあるわけでありますから、きちっとそこら辺の区別をしていかなきゃならぬだろうというふうに思っております。
 今後のそういった意味での取り組みの方針なりスケジュール、そこら辺について最後にお尋ねをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
#57
○政府委員(大瀧泰郎君) 現在、いろいろな諸規則の整備を行っております。音声関係のサービスに関しましては、技術基準等の制定も着々と進んでおります。ガットに対する通告なども終わりまして、できるだけ早急に制定をいたしたいと思っておるわけでございます。
 一方また、画像を扱います場合に、これは私どもの電気通信技術審議会におきまして現在審議をしていただいておるわけでございまして、ことしの秋にはその答申をいただけるのではないかと私どもも期待しておるわけでございます。
   〔理事松前達郎君退席、委員長着席〕
 したがいまして、その後いろいろなガット通報を含めまして、国内的な諸準備を進め、来春には一応の音声も準備ができました、画像の関係も準備ができましたということで通信衛星を利用した放送サービスというものが現実のものとなってくるというふうに考えております。
#58
○大森昭君 特別会計の分野について御質問いたしますが、時間がありませんから、ちょっとはしょります。
 まず、今三事業とも非常に順調に進んでいることは同慶の至りでありますが、聞いていまして、今もちょっと出ましたけれども、答申によるとか、役所の事業を運んでいくのに、報告書が出たり答申が出たりしなきゃできないというものじゃないんじゃないかと思うんです。去年の二月にも郵政省の地方政策に関する懇談会の報告が出ました。私も読みましたけれども、壊れた鏡じゃありませんが、アイデアだとかなんかというのがいろいろごろごろたくさんこの報告書には並んでいるんです。そしてまた今度の二年の予算でもいろんなことが法案で打ち出されているわけでありますが、今順調だからといっても、これは非常に景気がいいから順調にいっていますが、これから先そういうわけにいかないということもあるので、答申だとか報告書じゃなくて、役所自身が長期ビジョンなら長期ビジョンというのを立てて将来に向かっての事業経営をやるということにはなぜなっていないんですか。
#59
○政府委員(白井太君) ただいま先生お話ございましたように、もちろん郵政省としても、それぞれの事業につきまして中期的あるいは長期的な展望を持って、そうした展望のもとに計画的に事業を推進していくということは大変必要かと思いますけれども、他方、今日の世の中というのは大変変化の激しい時期に直面をいたしておりまして、そうした中で事業についてのどういう展望を持つかということについては、どうしてもいろいろな方面の御意見とかあるいは専門家の考え方なども聞かせていただく中で先の見通しを立てたり、あるいはこれからの事業として取り組んでいかなきゃならぬ課題を的確に把握するというようなことをしなきゃならぬことがしばしばありまして、それが先生がおっしゃったような調査会とか研究会のいろいろな報告になったりして、それを参考にして私どもは仕事をさせていただいているというふうに御理解をいただきたいわけであります。
 私どもとしては、そのときそのときの思いつきで事業を経営していくということではなく、長い展望というものを持って、その展望のもとで計画的に事業を進めていくことが必要だということは考えておりますので、できるだけそういう方向でやっていきたいとは考えておるところでございます。
#60
○大森昭君 学識経験者を集めて聞くことを僕は否定しているのじゃないのでありますが、例えば貯金のボランティアだとか、郵便局で住民票をやるとかパスポートをやるとか、そんなことは二年も三年も前に我々は予期していませんでしたよ。急に出てきて実施をしたいということです。やることに僕ら反対しているわけじゃないんですが、何か思いつきみたいに感じられますので、それは中長期的なビジョンをつくったとしてもそのとおりいかないということはわかっています。しかし、少なくともみずからの事業形態の問題について、民間会社だったらみんなそうですよ。これから三年先はどういう景気動向になるのか、これからはどういう状態で社会が進んでいくのか、どうしなきゃいけないかというものを持っていて、それで学識経験者に意見を聞いたり何かやることは、それはいいですよ。しかし、全然何にもなくて、それで聞いて出てきた報告書を見て、いやあれもやるんだ、これもやるんだ。しかも大蔵省みたいなのがいるんだから、すぐできないですね、本当の話。
 郵便局の敷地の高度利用なんというのは、今は土地が物すごくこれだけ高騰しているから、これは当たり前の話ですよ。そうでしょう。しかも、国土庁の元事務次官も、今いなくなっちゃったけれども、建設省だとか国土庁が悪いなんといっても本質的には大蔵省が悪いんですよ。税制の問題についてもそうだし、それから金融政策についても、土地を担保にしてがらがら金を貸すから土地が上がっているんでしょう。そんな大蔵省の連中に少なくとも事業経営の一環であると同時に、また土地対策の一部としても局舎の高度利用をしたいということについて郵政省の意見が通らないのはなぜかというと、前々から我が郵政省はそういうものを計画しているという、ことし予算要求するときに出したんじゃないんだというやっぱり理論的な武装と計画というものがなければ、なかなか大蔵省の役人だって、何か郵政省思いついて持ってきたなということになるんですよ。
 ですから、ボランティアの問題も私は否定するものじゃないんですが、きのう環境委員会で國弘先生が格調高い話をされて質問しておりました。例えばラジオ体操、郵政大臣も八月にラジオ体操の一千万人集会に行ってこれやるんですよ。簡易保険がそのラジオ体操をやっているんですよ。それで、きのう國弘先生が言われているのには、国有林に小学生が植林をしたらどうか、そういう御提案をしていました。だから、貯金の利子の一部で苗木を買って小学生に渡して国有林にそういうものをやっていく。何か知らぬけれども、それは海外にボランティアでもってあれするのもいいけれども、そういう問題じゃなくて、今これだけ環境問題が大いに問われているときに、私は環境委員長だから言うわけじゃないんだけれども、そういうものに郵政事業が貯金の利子の一部を充てて少年に山林の植えつけをさせて環境を守るということなどについても十分議論をしていれば、計画を立てょう、何をしようということがあれば浮かんでくるはずなんですよ。浮かんでこないのは、いや、つまらないとは言いませんよ、学識経験者を集めて何か聞いて物事を諮ってやっていこうというところにやっぱり私は問題があるんじゃないか。
 ですから、それは官房長が言うようにいろんな問題があって難しいことはわかりますよ。わかるけれども、少なくともあなた方が事業経営をやっている責任者なんですから、内部でやはり計画を立てて――NHKのあの予算を読んでごらんなさい。毎年毎年NHKの予算はけしからぬ、長期計画かないじゃないかといって、あなた、郵政大臣の意見書がいつもついているんですよ。人にはそういうふうに言って自分のところは全然そういう計画が立てられないんじゃこれは話にならないので、ぜひひとつお願いしたいんです。
 それから次に、そういうことで計画を立てていくということになると、いろんな問題にぶつかると思うんです。例えば今の予算制度の問題についてもそうですよ。最近黒字になったから非常にいいんですけれども、しかし、黒字になったら一体その予算は郵政省として現業官庁の特殊性の中で何をしてもいいのかというとそうじゃないわけです。制度の問題ではそれは多少弾力的に使われることもありますが、もう一々大蔵省に承認をしてもらわなければ予算が使えないという、こんなことで全く現業官庁としてやっていけるのかどうか。これも難しい話ですけれども、一体予算制度の硬直化の問題などについてどういうお考えですか。
#61
○政府委員(木下昌浩君) ただいま先生御指摘のとおり、郵便、郵便貯金、簡易保険、いわゆる郵政三事業の運営は郵政事業特別会計で経理しております。つまり、この会計は企業的に経営をしていくという趣旨でできているわけでございますが、一般会計の処理と違いまして、歳入歳出予算の弾力的な使用であるとか、あるいは業績賞与の支給であるとか、あるいは借入金の借り入れができるとかいうことがいろいろ認められておりまして、ある程度弾力的な運用が行われるようになっているところでございます。また予備費の使用につきましても、あるいは繰越明許費等の翌年度への繰越使用についても、大蔵大臣の承認を受ける必要がないというように会計法上の簡素化も図られているところでございます。
 しかし、いずれにいたしましても郵政事業も国営事業でございまして、ある程度の予算、会計制度上の制約はやむを得ないところではないかというふうに考えるわけでございまして、また健全な経営を確保するという点からも必要であると思うのでありますが、責任を持って事業をやっていくという上から、さらに弾力的な、柔軟な運営ができるような方策はないかということについて、さらに研究してまいりたいというふうに考えております。
#62
○大森昭君 なかなか、役所という歴史がありますから、私が言うのは、すべて何でも自由にやってしまえという意味じゃないんですよ。じゃないけれども、例えば郵便なんかでも二千五百億も赤があったのが、ずっと皆さんの努力で黒になって、ことしの予算も黒字経営でしょう。
 ですけれども、考えてごらんなさい。例えば郵便局を建てるのは算定基準があって、将来そこには恐らくマンションも建つだろうし、住民もたくさん来るだろう。ところが、享便利用が何名で、いろんな制約があって、全部そこへ住んじゃって、郵便局を建てなきゃちょっと困るんじゃないかといって土地が一番高くなったところで土地の購入をやるんです。それは経営上考えてみればもう決まっているわけですよ、都市計画があるんだから、当然そこにはもうあらかじめ土地を買っておいて、もちろん享便人口がいないのに郵便局舎を建ててもしようかないわけですけれども、そういうことをやるとか、そういうふうにしていかないと、何か郵便局が建つときは一番高い土地を買って郵便局を建てる。それから、労働者が汗水垂らして一生懸命働いているんでしょう。
 もう時間がないから言いませんが、物数はどんどん伸びる。郵便定員は四百人しかふえない。密度が高いんですから、もうかったら少し余分にお金をやる。年度末手当出すのでも、大蔵省が、官房筋が締めつけてなかなかできないという問題があるわけでしょう。ですから、全部とは言いませんが、少なくとも、公共性を守るのも当然でありますが、公共性を守ると同時に企業性もあるわけですから、やっていただかなきゃ困ると思うんです。
 そこで、さっきからいろんな議論を聞いていまして私問題があると思うのは、長期計画がないのと同時に会計制度もそういうふうに硬直化しているものですから、ですから経営形態の問題なんですよ。もしも貯金局長がさっき言ったように、民間の権利に負けずにやるということになれば、民間を補完しているんじゃないということになるはずなんですよ。ところが、どうも今経営形態の中で守りの姿勢ですね、こっちは。余り余計なことをあれもこれも言うと、もう民間にいろんなこと言われて圧迫されるんじゃないかと。いろんな議論が経営形態でされていますが、世論はあれは民間にしてしまえなんという意見は一つもないですよ。何かどこかの偉い人が、どうも民間にした方がいいんじゃないかということを言っておるだけであって。
 ですから、そういう民間補完論だとか、民間に追従して我が貯金事業、保険事業、郵便事業やるんだというのじゃなくて、やっぱり国なら国でなきゃできないという仕事をやると同時にまた、民間に負けずにやるというのが、やっぱり考えてみると、そこに郵政省の将来あるべき姿というものがはっきり出てないから、何か経営形態の議論になるといけないから少し民間補完論に行っちゃおうじゃないかとか、守りの姿勢になるんじゃないかと思うんです。経営形態の問題というのは、少なくとも民間にした方がいいという意見が、それは自民党の先生と言っては怒られるかもわからないんだけれども、行政調査会でいろいろ議論をされたという経過もありますが、一体、郵政省は国営事業として今までやってきた三事業をやっていくというかたい自信はあるんですか、どうですか。
#63
○政府委員(白井太君) 郵政事業の経営形態についての問題でありますが、ただいま先生の方からお話しございましたように、四月十八日にいわゆる行革審の答申が出て、その答申の中でも事業のあり方について触れられておるわけでありますが、実は、この行革審におけるいろいろな議論の中では、やはり先生がおっしゃいましたように、郵政事業の経営形態はどうあるべきかということがいろいろとどうも問題になったようでございます。それからまた、そういうような趣旨の新聞報道等がなされたことも事実であります。
 私どもといたしましては、一貫して、この郵政事業の三本柱であります郵便、貯金、保険の三事業というのは一体のものであるということが第一の原則であります。それからもう一つは、この郵便、貯金、保険というようなサービスというのは非常に、まあ全国どんなところにでもある郵便局を通じてどんな方も公平に利用できるようなサービスということで、国民生活の中に深くもう定着しておるので、非営利の国営事業として経営をしていくというのが一番大切なことだという、いわば三事業一体ということと非営利の国営事業という、この二本の大原則をどうしても理解していただかなきゃいかぬということで、関係の皆様方には、省のみんなが力を合わせまして、そうした点について御理解をしていただくようにしてまいったわけでございます。
 それで、結果と申し上げていいのかどうかわかりませんが、行革審の答申を見る限りは、一応私どもの考え方について委員の先生方も御理解をしていただいているというふうに申し上げていいのではないかというふうに私どもは、多少我田引水かもしれませんが、そう思っておるところでございまして、ただいまの先生の御指摘のように、私どもとしては、三事業一体、非営利の国営事業というのをこれからもきちっと守ってやっていきたいというふうに考えております。
#64
○大森昭君 いや、私がさっきから言っているのは、御理解なんか得られないのは得られないですよ、幾ら言っても。だからそんな問題は、それは理解してもらった方がいいけれども、そうじゃなくて、まずみずからの事業はかくかくしかじかあるべきだ、やるんだ、それでも経営形態を変えるのかというものがなきゃ、それはやっぱり迫力になりませんよ。自分たちの経営形態を議論するときに、自分たちの経営形態はこうやるんだ、しかもそのやることは国営じゃなきゃできないんだ、経営形態を変更するなら変更してごらんなさい、それは民間にしたってこういうことはできないでしょうというものを持てば、一々そんなわけのわからないのに御理解なんか得てもしようがないんですよ。と私は思う。しかし、そう言っても、それは荒っぽいと言うかもわからぬけれども。
 時間がないから余り言いませんが、いろんな部局でいろいろ皆さん方が新しいものを出そうというのはわかるんですけれども、それだけではやっぱりまずいじゃないか。簡単に言いますと、去年、人事部長も営業が主体だからというんで主任制度を実施した、画期的だと思うんですが。地域社会に貢献するんだとか三事業一体だとか、もう質問すればそういうことに決まっているんですよ、答弁は。じゃ三事業一体でもって事業運営をするというのは一体どういうことをやるんですかと。そうすると、いやいろいろ答申も出ています、報告も出ていますなんですよ。でなかったら、近くそのことは諮問しますから何か出てくるでしょうというんじゃ、まあ役所というのは局長さんでも一年ぐらいでみんな偉くなっちゃって、みんな何がなんだかわからなくなっちゃって、なっててもよくうまくいくなと思っているんですけれども、実際にその局長さんがなったときに立てた計画がいいかどうか、直すところがあるのかないのかというようなものをやっていただかないと、私は個別に質問しても、皆さん方答弁がうまいし、時間もないわけだから、大体答弁聞いてすぐ次の問題、こう移ってしまうんだけれども。もう少し基本になる問題を洗い直してもらいたいんです。
 それで、本当の話、もうあらゆるものについて、国営事業としての制約、これを一回全部白紙にして、太政官布告までうちはあるんだから。太政官布告でもって郵便事業なんてやっているんですから、全部とにかく白紙にして新たな立場で、それは難しいですよ。そのとおりいくかいかないかわからないが、それをやってもらいたい。
 なぜ私がこういうことを言うかというと、郵政事業の経営もそうですけれども、今労働組合がいろんな変化をしていますが、どこの組合へ行っても制度、政策要求なんです。いわゆる雇用を守って労働条件をより向上するためには、ただ賃上げでもって反対の旗を振っていればいいんじゃないんだ、ストライキをやって、何か地下でもってやればいいんだという時代じゃなくて、皆さん方に対応する労働組合が制度、政策でもっていろんな勉強をして皆さん方に物事を提言しているのに、あなた方が長期ビジョンがなくて、対応するそこに働く人たちの代表が制度、政策要求したってどうやって対応するんですか。
 対応する労働組合が制度、政策でもってきたときに、少なくともその一部は郵政省も、三年先は考えている、二年先はそれを実現したい、いやそういう方向じゃなくてこういう方向で郵政事業の運営をしていきたい、こういういうものがなきゃ、労働組合の方が制度、政策要求をやって、あいつらばかじゃないかと。制度、政策なんか要求しても対応する当事者である郵政省が長期計画もなきゃ中期計画もなければ、それは単年度ですから、単年度予算で何か要求しなきゃいけないということはわかりますが、それだけではこれだけの変化の激しいときに労働組合に対する対応もできないだろう。それから事業運営についても、これからいろんな問題が起きるからそれに対応できないんじゃないかということを感じるわけです。
 それは、もう官房長が言うように、だれがいいとか悪いとかという問題じゃなくて、難しい問題それからいろんな制約があることはわかっているんです。わかっているんですけれども、少しでもそういう方向に、前を向いて事業経営をやっていくということをお願いして終わる時間なんですが、この内容はすべて、役所の官僚という言葉がいいか悪いかは問題ですが、なかなかそれは難しいんです。これはもう一に大臣の政治力にかかっているんです。そうでしょう。予算をもっと硬直化しないで弾力化していこうとか、あるいは人事制度をもう少し、要員なんて行政官庁と同じように、一般官庁と同じように定員削減があるんです、これ。物数がどんどんふえていく、貯金もV90で大変だ何だかんだといっても、全然要員がふえないでこれは全部成績を上げているわけですから、それは大臣が横並びで各省と同じようなことを考えて、情報通信じゃないけれども、こうしたいとかああしたいとかいうような問題じゃないんです。雨の日も風の日も、あしたもあさっても郵便が来れば郵便を配達しなきゃいかぬのです。
 ですから、行政官庁かあるいは現業官庁か。この間及川大先生と大議論があったけれども、ある意味では特別会計にかかわるところというのは全部現業官庁です。現業官庁といってももちろん政策的なものがあることは間違いないんですが、どうかひとつそういうことで大臣には頑張ってもらわなきゃいかぬけれども、最後に大臣の所感を聞いて終わりたいと思います。
#65
○国務大臣(深谷隆司君) 大森先生の一見大変厳しい御発言のように伺いますが、それは郵政事業を極めて理解し、愛してくださっている激励だと受けとめまして、ただいまお話しの中にございました数々の御提言についてそれぞれ深く受けとめて、微力でありますが、一生懸命頑張ってまいりたいと思います。
 特に、郵政事業は人的な事業が圧倒的に中心でございますから、そういう意味では他の省庁と横並びで考えてもらうというのは間違いであるということを特に大蔵省に強く発言してまいりたい、そう思っております。
#66
○大森昭君 最後に大臣に言っておきますが、この所信を見ますと書いてあることは大体いつも同じことなんです。人力に依存した何とかかんとかというのはちっとも変わっていないんです。だから一つでもいいから変わったことをひとつ今度はお願いしたいと思うんです。それだけ要望して終わります。
#67
○平野清君 幾つかの御質問を出してございますけれども、前の委員の方とダブる点が大変多うございますので、ちょっと順番を変えさせていただきます。
 これからの二十一世紀に向けて、社会基盤の整備のために公共事業の拡充ということは、先般の日米構造協議でもアメリカからも強く要求されているわけでございます。しかし、豊かになったといって金を持っているのは企業で、決して政府がうんと金を持っているわけじゃないと思います。そういう意味で財投を支える郵便貯金の増強がこれから大きな要素になってくるというふうに考えます。そのため、今七百万円というふうに決まっております預入限度額を引き上げることも大変重要なことだと思います。特にMMCとか何か大口金利の問題で消費者に非常に有利なものも出てまいりますし、郵政省としてはこの預入限度額の引き上げということについてどういうふうにお考えになっているか。また、それに伴う新しい商品を提供するお考えがあるのかどうか、ぜひお伺いしたいと思います。
#68
○国務大臣(深谷隆司君) 郵便貯金の預入限度額については、国民の金融資産の増加傾向等に対応するために本年一月に七百万に引き上げたところでございます。これは、今後とも国民の貯蓄ニーズに十分にこたえるためにも一層ふやしていくように努力していかなければならないというふうに心得ております。社会資本整備の主要な財源である財投の原資を確保するという意味でも非常に大事でございますから、預入限度額の一層の引き上げや、今御指摘の新しい魅力のある商品を拡大していくという点に留意をしていきたいというふうに思っております。
#69
○平野清君 ぜひ新しい試みをやっていただきたいと思います。
 次に、ちょっとお尋ねいたしますけれども、私たち議員の歳費も銀行振り込みでございます。国家公務員は同じ国の機関である郵便局の給与振り込みが利用できません。何かちょっとおかしいなと思うんです。国家公務員でありながら、郵便局は国の機関なのにそこに振り込みができない、そこから出し入れができない。非常に矛盾しているように思うんですけれども、特に全国に二万数千の郵便局があるわけで、国家公務員のためにも一般銀行と同じようにそういう給料の振り込み、または引き出しができるようにすべきだというふうに考えますけれども、いかがなんでしょうか。何か阻害要因があるんでしょうか。
#70
○政府委員(成川富彦君) 国家公務員の給与振り込みにつきましては、会計法令予決令、予算決算及び会計令四十八条の二という条文でございますが、そこでは「債権者の預金又は貯金への振込みの方法」として実施されているところでございます。この「振込みの方法」というのは送金の概念であって、貯蓄の手段である郵便貯金にはなじまないというのが大蔵省の主張であったわけでございますが、そういうところから郵便貯金で国家公務員の給与振り込みを取り扱うことが難しい状況となっていたわけでございます。しかしながら、郵政省としては、国家公務員、個々に見てみますとかなりニーズもあるようでございますし、その利便の向上といった観点からも私どもはぜひともやらなきゃいかぬ、それから行政機関の給与計算の効率のアップのためにもぜひともやらなきゃいかぬということで、解決方法の一つとして郵便振替口座を受け皿とする方法を考慮に入れつつ、国家公務員の給与振り込みが郵便局で円滑に実施できるよう関係の向きと鋭意協議しているところでございます。
 できるだけ早く実施したいと思っているんですが、銀行の方が国家公務員の郵便局での給与振り込みにつきましては若干消極的といいますか、反対というような状況もあるやに聞いております。大蔵省の銀行局がそれに影響されているということではないとは思うんですが、なかなか解決が見出せないというような状況にございます。私どもは、方法としては先ほど申し上げましたように郵便振替口座を受け皿とする方法を考えればできるんじゃないか。大蔵省と関係のところもある程度そちらの方に話がつきつつあるんですが、ただ、全体としますと、銀行局がそれによって反対しているかどうかわからないんですが、そんな状況になっていて、まだ実現を見ていない状況でございます。
 国家公務員の方の利便のためにも、それから先ほど申し上げましたように、重ねて申し上げますけれども、給与支払い事務の効率化といった観点からもぜひとも早急に実現していかなきゃいかぬということで、今後とも関係の向きと折衝を重ねて努力していきたいというように思っているところでございます。
#71
○平野清君 先ほども大森先生の方から大蔵省の問題がありましたけれども、銀行局が反対しているやもしれぬというような言いわけじゃなくて、本当にどこが反対しているのか、本当に実際に反対しているのはだれなのか、もっと突っ込んで自分たちの利益追求のために頑張ってほしいと思います。
 それに伴って、一部の市町村では地方公務員は郵便局を利用できるようになっているんです。だけれども、大部分の市町村がやっぱり地方公務員はできないんです。ただいま国家公務員はできないんだけれどもと言われましたけれども、実際的には地方公務員もできないように聞いておりますが、その点はいかがですか。
#72
○政府委員(成川富彦君) 地方公務員の給与振り込みにつきましては、先生御指摘のとおり一部の地方公共団体においては給与振り込みを実施しているところでございます。
 その方法といたしましては、地方自治法令上、口座振替の方法により支出として実施されているところでございます。ただ、この対象となる機関は地方公共団体の指定金融機関と為替取引がなければならないという自治省の見解がございまして、郵便局はこうした為替取引がないということから、自治省に照会すると、ちょっと難しいんじゃないかというようなことを言うものですから、地方自治体が独自の判断でこれはできるんだというようなところでは給与振り込みが実施されているんですが、自治省に照会なんかすると、為替取引がないということから結果的に給与振り込みの取り扱いが円滑にいっていないというふうな状況でございます。これにつきましても自治省と今後折衝を重ねて、できるだけ早くすっきりした形で全市町村でそのような給与振り込みが行われるように努力していかなければならぬというふうに思っているところでございます。
#73
○平野清君 実態は、地方公共団体へ行きますと、市庁舎の中に銀行があるんです、その市町村が決めた。大概地元の有力銀行が窓口でやっているわけで、収入役はその銀行と一緒になって一生懸命財テクをやったり、財テクという言葉が当たっているかどうかわかりませんが、そこの地元銀行と強力なコネを持っているわけです。そういうことも大きなネックだと思うんです。振り込みの問題と地方財政を援護してくれる銀行とは別問題だと思うので、そこらはもうちょっと強力に押してみてはいかがでしょうか。
 次に、民間金融機関同士は、例えばA銀行に私が預けてあってもB銀行の支店に行って私の預金を引き出したり預けることができます。だけれども、郵便局と民間金融機関とは一つの何といいますか、オンラインシステムができてないということで、非常に不便だと思うんですけれども、そういうことも大蔵省や何かの反対があってできないんでしょうか。
#74
○政府委員(成川富彦君) オンラインネットワーク同士を提携させてやろうというような、直接かかわる話じゃございませんが、払い出し金の銀行預金口座への振り込みによる払い渡しの考え方ということで、全銀システムを郵貯システムと何らかの提携ができないかということで前に大蔵省と折衝したことはあるんですが、相手方はそこまで必要がないというようなことでなかなか応じてきてないわけでございます。
 CDだとかATM等の提携につきましては、相手方のある話という問題があるわけでございますが、利用者のサービスの向上といった観点からいたしますと、全国オンラインネットワークを私ども構築できているわけでございますので、それを有効に活用するといった意味からもぜひともやっていかなければいかぬというふうに思っているんですが、相手方がなかなか応じてきてないというような状況にあるわけでございます。
#75
○平野清君 金利問題等をお伺いしたかったんですが、前の方が言われましたのと、時間が来ましたので、この問題は後日に譲りたいと思います。
 どうもありがとうございました。
#76
○磯村修君 質問の重複を避けるために、郵便貯金につきまして一点だけお伺いしたいと思うんです。
 郵便貯金も、新規の貯金獲得状況から見ますと、大変厳しい場面に今立たされているような感じがするわけです。特に十年前に発売されております年利八%という高金利の定額貯金もいよいよ満期の時期を迎えてきているというふうなことで、新規の預け入れから払い戻しを差し引いた純増というふうなものも一段と減少していくんではないか、こういうふうな推測もできるわけです。
 当時は大変利用者も多かったんですけれども、一般の民間の金融機関でもいろいろな商品を出して歯どめがかかってしまうというふうなこともありまして、郵貯の純増も八〇年度をピークとして低落傾向に転じてきているというふうな数字もあります。こういう厳しい状況の中で純増を守っていくためには、例えば預け入れておいたものを払い戻して再び預け入れしないというものを一割ぐらいにとどめたとしても、大体通常の年度ベースでいくと三兆円以上の新しい資金が必要ではないか。もしそれが獲得できなければ純減に陥るのではないかというふうに推測する数字もあるんです。
 そこで、お伺いしたいことは、平成二年度の郵貯の特別会計、これをどの程度の純増として見込んでいるのか、この一点だけまずお伺いしておきたいと思うのです。
#77
○政府委員(成川富彦君) 平成二年度の郵便貯金の目標額といたしましては、先ほどちょっと触れたかと思いますが、七兆二千億と予定しております。集中満期を迎える中で七兆二千億の純増目標を立てて、これを営業努力によって確保するのはそう容易ではない状況に今あります。そのうち元加利子部分がかなりを占めておりまして、七兆をちょっと上回るような状況にございますので、現金増といたしましては一千億余りでございますが、一千億余りにいたしましても、先ほど来お話が出ておりますように、集中満期で約三十兆円のものが四月から十一月にかけて発生いたしますので、それのまず再吸収に全力を尽くすことが大事じゃないかというふうに思っております。
 それに加えまして、ボーナス時期におきまして、先生御指摘のございましたように三兆円出たら三兆一千億を集めなければいかぬということにもなるわけでございますので、ボーナス対策等々に全力を尽くしてやっていかなきゃいかぬというふうに考えておるところでございます。
#78
○磯村修君 貯金の話につきましては先ほどいろいろ出ましたので、一応この辺にとどめておきます。
 平成二年度にいろいろな組織改正を考えられているようなんですけれども、一つの業務を円滑に推進するためには、何といっても組織が即応的に、またあるいは機能的にその役目を果たしていかなければ業務を推進することは難しいというふうなことにもなるわけなんですけれども、組織を改めるというふうなことにつきましての基本的な考え方をまずお伺いしたいと思うのです。
#79
○国務大臣(深谷隆司君) 細かい部分がございましたら局長から答弁させますが、基本的な問題だけ申し上げますと、御案内のように、国際化の進展とか郵政省が直面する課題というのは刻々とさまざまに変化しつつございます。ですから、旧来の組織に固執して固定的になったままの状態で活動できないという部分がどうしても起こってまいります。いわば時代の要請に応じて柔軟に組織の改正を行うということも大事ではないかと存じまして、今回の場合も省の運営を円滑に遂行するようにということの配慮からこのような形になって出てきたものでございます。
#80
○磯村修君 二年度の組織改正について具体的にどういうふうに改めるのかお伺いしたいと思います。
#81
○政府委員(白井太君) 主な組織改正案の中身を御説明させていただきますと、一つは大臣官房に総務審議官を置くということ。それから次に、同じく大臣官房に国際課というのを新たに設けたい。それから大臣官房の資材部に現在課が三つございますが、三つの課の所掌事務というのを大幅に見直して別の名称の課を三つつくろうということ。それから郵務局の中に切手文通振興課というのを新しくつくる。それから簡易保険局に営業開発課というのを新たにつくるということ。それから、同じく簡易保険局に現在あります数理課というのを経営数理課というふうに名称を変えたい。これらが平成二年度に組織の改正をしたいということで予算案に盛り込ませていただいておる内容でございます。
#82
○磯村修君 幾つかの組織改正が考えられているようですけれども、これを変えて職員の配分というのはどうなるんでしょうか。
#83
○政府委員(白井太君) 組織が変わることによって職員の数が変わる場合もございます。
 例えば、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、資材部の三つの課の所掌事務を大幅に見直すということを一つの案としてお願いしておりますが、この場合には、それぞれの課の定員というのが大きく変わってまいります。それから、新たにつくられる例えば郵務局の切手文通振興課でありますとか簡易保険局営業開発課というものについても、もちろん新しくできる課でありますので、職員はその課の分につきましては新たにふえるわけでありますが、ただ、全体として見ますと、定員をできるだけふやさないようにするという大原則があるものですから、他の課の定員を減らすとかいうようなことをいたしまして、総体としてはこうした組織改正に伴って大幅な増員ということにはならないように配慮をいたしておるところでございます。
#84
○磯村修君 組織を改めると職員が減るところも出てきますね。そうしますと、そこにしわ寄せがいくという感じもあります。実際は、組織改正の目的としている業務を円滑にしていく、やりやすくしていく、時代に即応したものをやっていくというふうな一つの目標があっても、職員が減るところはあってもふえるところはないというふうなことで、それが効率だけで終わってしまって、果たして仕事の内容が本来の目的どおり充実したものを遂行できるかどうか疑問を持つんですけれども、その辺いかがでしょうか。
#85
○政府委員(白井太君) 新しく課などができますと、若干はふえる場合もございますが、先ほど申し上げましたように、全体を通じて見ますと余り大きく人数がふえるということはないわけであります。ただ、現実の問題といたしましては、私どもは、毎日仕事をしておりますときに、できるだけいろいろな課の仕事というのがバランスがとれると申しますか、事務量的に見ても特別の課が物すごく忙しくて、また別の課が大変忙しくないと申しますか暇だというような、暇だというところはありませんけれども、事務量の間に余り極端なアンバランスがないようにということについてはどこの局でもそれぞれ気を使っておるところであります。
 こうした組織改正の機会はもちろんのことでありますけれども、組織改正ということを伴わない場合も、例えば特定の係の人を一人減らして別の係を一人ふやすとかいうようなことを時々やったりもしておりますので、そういうようなこととあわせ考えますと、組織改正をするということが余り意味がないとか、あるいはそちらの方面で充実した仕事をすることができないのではないかということはないと思っておりまして、できるだけ効率化という見地からは総体として人をふやさないようにしなきゃいかぬと思っておりますが、全体の戦力の中でそうした調整をとっていきたいというふうに考えてやっておるところでございます。
#86
○磯村修君 組織改正というのは往々にして名称だけの変更に終わってしまって中身が伴わないという実態を私ども見ておりますけれども、そういうことがないようにひとつ御努力をお願いしたいと思います。
 それからもう一つ、先ほど大臣から、時代の要請にこたえられるような仕組みにしていくんだというふうな趣旨のお話がありました。先日も私はニューメディアのことでもって、ぽつぽつ基本法を考えて、そしてバランスのとれた行政を推進していく必要があるのではなかろうか、もうそのときに来ているのではないかというふうな意見を述べたんですけれども、通信行政の中でニューメディアというのは大変重要な位置を占めてきていると思います。
 それで、それぞれの部局でもってそれぞれの政策を打ち出して、いろんな形でもってニューメディアの活用の政策も打ち出されてきておりますが、果たしてそういうものをそれぞれの部局だけでもってしていっていいのかどうか。やはり全体を調整していくような一つの仕組みをここでつくる必要があるのではないか。幾つかの課を一つにまとめたり、新しい課を設ける以上に、今直面している問題はニューメディアの問題、それに対応できる組織というものをどうするべきであるか、これを真っ先に考えていくべきではなかろうかと思うんですけれども、その辺はいかがお考えですか。
#87
○政府委員(白井太君) ただいまの先生のお話については、私も率直に先生のお話ごもっともなふうに受けとめております。ただ、あえて言いわけがましいことを言わせていただきますと、一応ニューメディアについて申し上げますと、現在の組織の中で申し上げますと通信政策局というのがございまして、そちらの方で全体の調整をとる、あるいは総合的な政策を立案するというような仕組みになっております。本日の委員会でもお話が出ておりましたけれども、例えば通信と放送の境目の問題とか、ニューメディアをめぐりましては確かにいろんな問題が起きておるわけでありまして、それらのさまざまなニューメディアなんかについて総合的な政策を立てていくということはやはり大変必要だと思います。
 ただ、これは昨日の委員会だったかと思いますが、通信政策局長もちょっとお答えを申し上げておりましたが、ニューメディアにつきましては大変動きが激しいものがございまして、率直に申し上げて、五年前にニューメディアと言っておったものと、今日ニューメディアとして私どもの頭に浮かんでまいりますことというのがかなり変わっておると申し上げても差し支えないくらい、こうした情報通信をめぐりましてのメディアというのは大変変わっております。そういう状況の中でニューメディアについての統一した方針とか政策を打ち立てるというのはなかなか難しいという面もございまして、なかなか先生のお話のようなところまできちっとまだいっていないということは率直に認めざるを得ないところでございますが、考え方とか方向ということについては先生のおっしゃるとおりではないかというふうに、多少個人的な感想も含めて申し上げますと、そういうことになろうかと思っております。
#88
○磯村修君 お役所というのはどうも壁があるみたいですね、いっぱいぶ厚い壁が。省庁間の壁があり、同じ省の中でも部局の壁がありというような、どうもそういう印象を私は受けるんです。やはりこういうのは柔軟に対応できるように皆さん考えてほしいんです。例えば情報通信というのは非常に私たちの生活あるいは社会あるいは経済の仕組みまで変えようとしている大変影響力の強い今や時代になってきているわけです。それだけに私は、もっと郵政省自体も柔軟にそれに対応できるような組織変えというものを考えていく必要があるんじゃないか。皆さんが何か難しく考えるということは、何か一つの意識の中に壁があるから難しく考えてしまうんじゃないかというように私は受けとめますけれども、いかがですか。
#89
○政府委員(白井太君) ここまで参りますと、個人的な感じというか個人的な感想ということでお許しをいただきたいと思いますが、確かに先生がお話しされましたような側面があるということは否定できないと思います。ただ、私どもとしては、それぞれのポストにおりますときには、ある意味ではそのポストで携わっておる仕事というのが一番大切だというぐらいの気持ちでやっておるつもりでありまして、そうしたことがとかく、それぞれ自分の携わっていることについての非常に仕事の重要性を強調し過ぎるというようなことになってあらわれているという面もあるのではないかと思います。多少ふまじめな申し上げ方をさせていただきますと、省の場合は、どこの省でもそうだと思いますけれども、比較的ポストを変わることが多いわけでありますが、これについてのメリット・デメリットは別といたしましても、郵政省の場合も、例えば現在郵務局で仕事をしております職員が一年か二年しましたら貯金局の方へ変わるというようなこともしばしばあるわけでございます。
 そういう意味では、現在働いているところが自分のずっと縄張りとしてあるということではないわけでありまして、そうした人事異動なども考えますと、結局は与えられたポストで一生懸命やっておるというふうなことでありまして、そこの利益だけを余り追い求めますと、次の人事異動でどこに参るかわからぬというようなこともありますので、世間でごらんになるほど余りそういう縄張り意識というのは、省の中では私は余りないのではないかというふうな感想を持っております。しかし、そういうことのために本当のあるべき政策が遂行できないというようなことになっては、これは大変問題があろうかと思いますので、やはり気持ちの上では全体のバランスというか、大きな総合的な政策あるいは総合的な見地というものの上に立っていろんな仕事をしていくということは、大変大切なことではなかろうかと思っております。
#90
○磯村修君 先ほど大臣がおっしゃられたように、時代の要請にこたえられるような仕組みということですから、ぜひ国民の側から見ましてもスマートな行政が本当にできるように御努力をお願いしたいと思います。
 私はこれから郵務関係の質問をする予定でしたけれども、局側の方の御都合もあるようですから次回に譲ることにいたしまして、これで終わります。
#91
○鶴岡洋君 私は最初に、先日、四月十八日ですか、朝日新聞で報道された電話料金の取り過ぎの件についてお伺いをいたします。
 新聞によりますと、NTT横浜支社で一万四千余回線分の電話料金を誤って請求、約一億二千万取り過ぎた、これが明らかになった、こういうことでございます。それもミスに気づいたのが一年半前、こういうことが新聞に出ております。また、その後、一カ月ほど後ですけれども、同じく新聞報道によると、全国で恐らく約二十億円に達するんではないか、その誤請求が、こういう新聞の報道でございます。電話料金というのは、これはもう社会生活に一番密着しているいわゆる公共料金であります。
 そこで、私お尋ねしたいのは、なぜ誤請求になったのかということもそうですけれども、現在二十億円にもなろうという誤請求の処理ですが、現況はどうなっておるのか、調査がどういうふうに進んでおるのか、どこまで返されたのか、この点についてお伺いをいたします。
#92
○参考人(寺西昇君) お答え申し上げます。
 今回の電話料金の誤読求につきましては、私ども、本来私どものサービス事業といたしまして正確な料金請求をしなければならない立場にありながらこのような事態を引き起こしましてお客様に大変御迷惑をおかげ申し上げたことにつきまして、おわび申し上げたいと思います。
 これは、六十年の四月に私ども民営化されまして会社になったわけでございますが、そのときに同時に、従来レンタルだけでありました端末機が自由化されまして、お客様がお買い上げになるという制度になったわけでございますが、また同時に、その時点で私どもは、お客様のデータベース化をするためにコンピューターを導入しまして、その作業も並行に導入したわけでございます。
 そこで、非常に申しわけなかったわけでございますが、お買い上げになってそのお客様の財産になったものが、そのままレンタルとして、回線使用料とか機器使用料をそのまま引き続き取ってしまうというのが大半でございまして、これにつきまして、気がつきましたのがそれから間もなくでございますが、この突合作業等に新しいソフトウェア等を開発しまして、そのために二年半ぐらい途中ブランクができてしまったというのが実態でございまして、具体的には、六十三年の秋ぐらいから本格的に突合ファイルによりまして料金の不符合を検出しまして返還作業を始めたわけでございます。
 これがこの前、私どもが……
#93
○鶴岡洋君 もうちょっとはっきり言ってくれませんか。
#94
○参考人(寺西昇君) 平成元年度で、この前新聞等に報じられたところでございます。
 現在の状況でございますが、とにかく早くお客様にこれをお返ししなきゃいけないということでございまして、実は、先ほど先生、現在どのくらい進捗しているのかというお話ございましたわけでございますが、私どもといたしましては、当時は七月いっぱいぐらいかかるというふうな見込みだったわけでございますが、これを少しでも繰り上げまして、できるだけ六月いっぱいぐらいにはお客様にお返ししたいということでありまして、その間、今何%進捗しているかというふうなことを実は調べたいわけでございますが、それよりもとにかくまず最初に、第一にお客様に返すことに専念するということでありまして、正確な今進捗何%ということはちょっと申し上げられないのでございますが、できるだけ早くお返し申し上げたい、こういうふうに考えているわけでございます。
 それから、今後の再発防止につきましては、今全社を挙げていろんな面で検討をしておりまして、一つ一つの作業のチェック工程から、それから仕事の見直しまで含めまして今全社を挙げて取り組んでいるというのが実態でございます。
#95
○鶴岡洋君 七月いっぱいに調査を完了する予定だったのが六月いっぱい、こういうふうに努力をしている、それでお返しもそういうふうにしたい、一刻も早くしたい、これはわかりました。
 それで、なぜ誤請求をしたのかということですけれども、あなたの今のお話ですと、一台分を二台分で請求したり、それから回線使用料を間違って請求したり、これは民営化したときに機械がそういうふうにやったんだ、要するに間違ったのは機械であって人間ではない、こういうふうに私聞こえたんですけれども、どうなんですか、これは機械がそういうふうにやったから間違ったんですか、人間が間違ったんじゃないんですか。
#96
○参考人(寺西昇君) 説明が不十分でまことに申しわけございません。
 実は、ちょっと細かくなりますが、以前は、コンピューターを導入するまでは加入者原簿という帳簿といいますかカードを使っておりまして、お客様の例えば氏名とか住所とか、それから電話の種類等はこのカードに記載されて電話局で保管をしておりました。一方、料金を御請求申し上げるときはそのカードをベースにいたしまして、これは料金センターの方でしかるべき料金を計算しまして御請求する、こういうシステムになっておりました。それでこの加入者カードと料金の方のファイルとを定期的にいつも突合作業をしてミスがないように、あった場合はそれを訂正する、そういうふうな作業をやってきていたわけであります。
 それで、六十年四月から、新しい顧客システムと我々申しておりますが、そのデータファイルを導入いたしましたときにそのカードをファイル化してしまったわけであります。それで今度はファイルとファイルの突合をするということでありまして、それに新しい突合ファイルのソフトウエアを必要とした、こういうふうな意味でありまして、では誤りはどうしてできたのかということになりますと、これはやはり人為的なミスでありまして、それは民営化のときに、電話機をお買い上げになったのを依然としてレンタルのままというふうなミスをしたままそこに打ち込んだのが、チェックがちょっとその間漏れてしまった、こういうのが実態でございます。
#97
○鶴岡洋君 要するに人為ミスでしょう。
#98
○参考人(寺西昇君) はい。
#99
○鶴岡洋君 入力ミスと言うけれども、入力するもともとは人がつくったわけでしょう。その間違ってつくったものをまた入力すれば同じ間違ったものが出てくるに決まっているじゃないか。
 そういうことで、私が言いたいのは、結論として、さっきは謝っておったけれども、仕事に対する緊張感が足りない。これ民間だったらどうしますか。十七万件も二十億円も、これはもちろん取り過ぎですけれども、逆に取らなかったのもあるらしいけれども。それにしても仕事に対する緊張感がない。民間企業だったならば大変なことだ。これは不注意なんです。どうして不注意になってくるのか、緊張感が足りないのかというと、それをさかのぼってみれば、民営化したでしょう。だから民営化して新規参入者が出てきて、これは大変だ、競争しなきゃならない、サービスもしなきゃならない、これはわかりますけれども、まだまだNTTの頭の中には参入者はわずか五%か六%だ、そういういわゆるおごりというんですか、私はそれがあると思うんです。したがって、横浜で出たミス、今調べていると二十億円ぐらいになるだろう。そのほかにまた大阪でも出ているじゃないですか。大阪はどうして出たんですか、原因は。
#100
○参考人(寺西昇君) 大阪は堂島の営業所の問題でございまして、これはいささか原因がまた違っておりまして、これは料金明細システムというお客様のダイヤル通話料の明細を記録するシステムがございますが、これに現在のシステムから切りかえるときに、これはもう単純な、これもまことに申しわけないのでございますが、人為的なミスでありまして、投入するべき日付を三日ほど間違えてしまった。したがってその間ダブって料金を御請求してしまった。こういうふうなことでございます。
#101
○鶴岡洋君 消費者とすればダブって請求されたんじゃ困るんです。だから、私が言うのは、今言ったようにこれは人為的ミスなんだから、この辺はきちっと心得て――じゃ人為的ミスならこの責任はどうするんですか、責任問題。今どういうふうに考えていますか。
#102
○参考人(寺西昇君) これは現在社内でその辺のことにつきまして検討中ということでございます。
#103
○鶴岡洋君 取り過ぎたから申しわけない、済みません、勘弁してください、それから、取り過ぎたからこれはお返しします、私はそれでは済まないと思うんです。電話というのは全国で今五千万回線あるわけでしょう。それをいずれにしても全部調べるわけでしょう。これは私たちが生活する上になくてはならないものであるし、こういう問題が起これば私はこれは一大社会問題だと思うんです。
 そういうことで、責任問題もきちっとしてもらわなきゃいけないし、消費者に対するこの責任ということでどんな方法をとるのか。これはもちろん会社の担当者の責任もあるだろうし、管理の面の責任もあるだろう。しかし、私の電話は調べたのか調べないのかわかりませんけれども、五千万回線全部やるというんだから恐らく調べることは間違いないと思いますけれども、社会的問題になっているこの大きな問題に対して、消費者に対してはどうするんですか。ただ、取り過ぎたから返します、ごめんなさい、それで済ませてしまうんですか。
#104
○参考人(寺西昇君) これにつきましては、先ほど申し上げましたように、全社を挙げましてどういうふうな対応をしたらいいかというふうなことで、早急に結論を出そうということで今鋭意検討をしている最中でございます。
#105
○鶴岡洋君 私の提案ですけれども、民営化されてそれで新規参入も入った、それで競争する、消費者にとってはこれはありがたいことです。そういうことで、やはり消費者に対しても、サービスの面それからそういった面において私はきちっと何か表明というか、それをしてもらいたいと思うんです。おたくの方はちゃんと調べましたけれども間違いございませんでした、こういうことで皆さんに何らかの方法でお知らせする。それが私はいわゆる民営化されたNTTの信用を回復する一番消費者に対して親切であり、丁寧ないわゆる対処の仕方じゃないかと思うんですけれども、その点考えられませんか。
#106
○参考人(草加英資君) 先ほどからお答えいたしておりますが、今回の問題につきましてはまことに申しわけないと思っております。
 そこで、まず最初に間違ったものを全部洗いましてお返しいたすということが第一でございまして、二番目には、このような事故が起こらないように緊急の措置をとることが第二でございます。それから第三は、将来にわたってこのようなことが起こらないシステムをきちっと確立するということが第三でございまして、この三つを鋭意現在進めているところでございますが、今先生御指摘のように、この問題につきまして全部整理した上お返しし、そして将来の方向をきちっと立てた段階で責任者からきちっと世間に対しておわびかたがた今後の対策につきまして表明するということにさせていただきたい、このように思っておる次第でございます。
#107
○鶴岡洋君 具体的にどういうふうにしますか。その点はまだ考えていませんか。
#108
○参考人(草加英資君) 慎重に検討させていただきたいと思います。
#109
○鶴岡洋君 監督官庁の郵政省としてはこの問題についてどういうふうに考えておられますか。
#110
○国務大臣(深谷隆司君) 鶴岡委員の御指摘は全く当然でございまして、この問題は多くの利用者に多大の御迷惑をおかけして、高い公共性を担ったNTTの信頼にかかわる重大な問題だと認識いたしまして、まことに遺憾に思っております。郵政省としましては、NTTに適切な善後策を直ちにとるように、再発防止のための措置が講じられるように厳重に注意をいたしました。
 先ほどもお話がありましたが、NTTからは七月までに全国的なチェックをいたしますということでありましたが、できるだけ急ぐようにと強く要請をいたしまして、今のお話では六月いっぱいにその答えが出てくるようでございます。
 いずれにいたしましても、徹底した再発防止を図るように、また今回の件以外の誤請求がないのか、その実態も綿密に調査をして報告するように、そのような指示をいたしました。御迷惑をかけた方々に何らかの形で意思を表明するという今の鶴岡委員の御提言も含めて慎重に対応するように一層指示をいたしたいと思っております。
#111
○鶴岡洋君 しつこくなりますが、御迷惑をかけた方々には当然すべきですけれども、横浜で起き、大阪で起き、それが最初一億二千万だったのが、これが二十億になる、まだふえるだろう、こういうことですから、私が言うのは、いわゆる迷惑をかけた方ばかりではなくて、何らかの方法で、おたくも調べましたけれどもこれは間違いございませんでした、こういうふうに社会的に御迷惑をかけたことについては申しわけありませんと、こういう方法をとったらどうか。それが親切であり、丁寧であり、NTTのいわゆる信頼回復になるんじゃないか、こういうふうに言っているわけです。その点どうですか。
#112
○参考人(草加英資君) おっしゃるとおりでございます。
 全部調べました結果、間違って御請求申し上げ、いただいたものはお返しするのは当然でありますが、間違ってなかったということについてもきちっと御報告し、さらに、先ほど申し上げましたように、今後の対策につきましても、このようにして間違いを起こさないということも含めまして、お客様に何らかの形でお知らせするということをお約束させていただきたいと思っております。
#113
○鶴岡洋君 話は変わりますけれども、先日山中委員の方からお話がありました一〇四番、いわゆる番号案内に係る費用負担の適正化についてでございますけれども、郵政省は二月二十六日公聴会を開催して多方面から意見を聞かれたという記録が残っておりますけれども、私から言わせれば、これはちょっと形式だけの公述人の意見じゃなかろうか。やらなければいけないからやったというような感がしないわけではないんです。そういうことで、郵政省は許可するに当たって公述人の意見というものをどの程度に、どのように取り扱ったのか。まず郵政省からお伺いしたいと思います。
#114
○政府委員(森本哲夫君) 御指摘のとおり、公聴会を一〇四問題について開催したわけでございますが、もともとこの一〇四というのは、私どもも、NTT、申請者の考え方は理由があるにしても、やはり社会的コンセンサスといいますか、そうした考え方を世に十分理解してもらうことが大変大事だろう、こういう趣旨から、実は特に郵政大臣から電気通信審議会で御審議をいただくについてはぜひひとつ公聴会を審議会で開催してほしい、こういう形でお願いをして実現したものでございます。審議会としては、この公聴会からいろんな意見が出てまいった点を最終的には各般の要望事項という形で郵政省に、ぜひひとつ認可についてはこの点についてよく考慮して対処するように、こういう御指摘がございました。
 私どもとしては、冒頭に申し上げましたような態度でこの問題は扱いたいということでございますので、できる限り審議会の要望事項を受けて御承知のような各般の内容にわたる措置をつけて認可をいたした、こんなふうに考えておるところでございます。
#115
○鶴岡洋君 この問題については昨年の暮れに出てきたわけです。平成元年の十二月五日の委員会でも私はこれを取り上げて、まだ尚早ではないか、また三十円は高いんじゃないか、その点はどうなんだということでいろいろ議論をいたしましたけれども、どうも公聴会の様子、それから経緯を見ても、問題が出てきたのは昨年の十二月、許可申請を出したのが一月三十一日、公聴会をやったのが一月後の二月二十六日、郵政大臣が許可をしたのが一カ月後の三月二十九日、実施はことしの十二月一日、こういうことになっております。スピード時代だから遠いのは構わないと思いますけれども、それにしても最初から三十円の値上げありきというような感じがしてならないわけです。それに、公聴会をやらなきゃしようがないからやった、こういう感じを受けざるを得ないわけです。
 もちろん公述人の意見の要旨出ております。反対もあるし賛成もあります。この中には三十円高い、どうなんだということで意見を出した人もおりますけれども、それよりも何よりも公聴会の、公述人は公報で募った方々、これはいいとしても、場所が郵政省第三特別会議室、五階。聞きますと、私は行ったことがないんですけれども、三十四、五人から五十人ぐらいしか入らない、そういう狭い場所で、広ければいいというものじゃありませんけれども、そこで時間にして午後二時から午後四時二十五分、わずか二時間二十五分。こういうことを考え合わせると、今森本さんのおっしゃったように皆さんのコンセンサスを得てからというようなことになってないんじゃないかな、こういうふうに私は考えざるを得ないわけです。
 そういったことで、十二月一日実施ということで許可をしたわけですが、この三十円というのは動かしがたいものだと、こういうふうに私は思いますけれども、昨年の十二月にいろいろ質問したときに森本さんも答えておられます。三十円いただくのだから、それに対してサービス面で十分な配慮をするとか、それからいろいろないわゆる消費者に対してサービスの面を考える、こういうふうに言っておりますけれども、その辺について少し実施時期までに考えられる点はございませんか。
#116
○政府委員(森本哲夫君) 一〇四の有料化の趣旨というのは、せんだってから申し上げておりますように、結局国民に不可欠な電話サービスの一番大事な点は、やはりできるだけ電話を低廉に使っていただくということが大事だろう。そこで、現実に一〇四に多額の費用がかかって、そのトータルの費用というものを一般利用者が等しく負担しているというところに問題の出発点があるわけでございますので、費用の適正化というからには、これを有料化した場合にそれによって入る収入あるいは節減できる費用、こうしたものを利用者に還元するということが大原則でなきゃならない。そうした意味合いで、問題は、これをよく理解していただくためには、こういうふうに料金をおかげさまで引き下げることができましたという実証がやはり何をおいてもコンセンサスを得る上に大変大事な点ではないかと考えておるわけでありますので、まだこれから準備にかかるわけではございますが、これに見合う料金の引き下げをどう考えるかについて現在NTTともいろいろ相談をしておる状況にございます。
 この三十円の高い安いという問題は、料金低廉化の問題と裏腹な関係になるわけでありますが、余りにも低いコストで仮に徴収するとすれば当初のねらった効果は確かに十分達成できないという問題もございますので、いろんな観点からひとまず三十円という申請を是認したことではございますが、そうしたことについて理解いただくように、私どもとして今述べましたような形でNTTとも重々相談してまいりたいと考えておるところでございます。
#117
○鶴岡洋君 それを先に進めて、NTTでは一〇四の有料化によるいわゆる収入料金約二百八十億円という試算をしているわけです。それから費用節減効果として約二百億円。この計算方法は、年間十二億五千万回利用、それで二五%の減少と見て〇・七五を掛けると九億三千七百五十万回ですか、それに三十円を掛けて二百八十二億、こういうふうに出ているわけです。それに今言った費用節減効果、これが二百億。四百八十二億円の収入が得られると想定をしているわけです。この四百八十二億円の利用についてNTTはどういうふうに考えておりますか。
#118
○参考人(草加英資君) ただいま先生御指摘のように、今回の適正化によりまして約五百億円の収益増、費用節減が生じてまいります。私どもといたしましては、ただいま郵政省の局長からお話がございましたように、これは挙げてお客様に還元していくべきだという基本的な考え方を持っているところでございます。
 そこで、この実施は十二月一日を目標に現在準備を進めているわけでございますが、それ以降、このような形での収益増、費用節減につきまして、いずれにいたしましても値下げの原資といたしましてこれを使っていくという方向で考えているところでございます。
#119
○鶴岡洋君 十二月一日から三十円をいただくということで、それに関連して四百八十億の利益が出るだろうと。取るのは決めておいて、今度値下げはそれじゃいつからするのかということになりますけれども、その時期はわからないですか。
#120
○参考人(草加英資君) 具体的に十二月一日から、予想でございますが今言ったような収益、賢用節減が生じてまいります。
 そこで、どのような形で還元させていただくかという時期、内容についての御質問でございますが、これにつきましては、この三月にトータルな値下げをさせていただきまして、この推移それから今後の景気変動、それからお客様の利用がどのようになっていくかというようなことを十分に見定めながら、中間決算の収支状況をにらんで、これとあわせまして具体的にいつから、どのように値下げに使わせていただくかを確定していきたい、このように考えておりますので御了承いただきたいと思います。
#121
○鶴岡洋君 確かに、合理化それから人員削減、いろいろやって民営化後NTTは値下げに努力をしていることは非常にいいことだ、こういうふうに私も思っております。今までの数字からいくと六十一年度が五百億で六十二年度が九百七十億、土曜日料金の値下げとか遠距離とか専用線とか、いろいろそのときによって違いますけれども、六十三年度が千二百六十億、それから平成元年度が千四百億、この値下げを毎年度それぞれしているわけです。
 私が申し上げたいのは、四百八十億というこの数字は膨大な数字です。平成元年度で千四百億ですから、その約三分の一。これはもちろん単純計算ですけれども、ということは少なくとも来年ですね、これは十二月一日からですから来年度には二千億ぐらいの値下げができるんじゃないか、こういうふうにも考えますけれども、その点については鋭意検討する用意があるのかどうか。
#122
○参考人(草加英資君) 先生御指摘の具体的な金額につきましては、今後の景気の変動またはNCCの発展状況その他を十分に見きわめて、私どももできるだけの努力を払って、経常利益を少しでも多くしていくということに努力をしていくつもりでございますが、その原資と、それからこの四百八十億を使いまして値下げをさせていただくということでございまして、ことし千四百億の原資がございましたからそれに単純にプラスして二千億ということにはいくかどうかわかりませんということで、いましばらくこの推移を見ながら結論を考えさせていただきたい、このように思っておるところでございます。
#123
○鶴岡洋君 いずれにしても消費者に還元をするということはおっしゃっておりますから、それはそれで了解をしておきます。
 それから、NTTの平成元年度の決算でございますけれども、五月二十五日に発表されました。その内容は、売上高が五兆七千六百九十二億、経常利益では四千八百億、前期対比二・一%増、こういうことですね。昨年十一月に発表された中期決算の見通しでは経常利益が四千三百億。四千八百億から四千三百億を引くと五百億、この差が出ておるわけですけれども、この違いはどうして生じたのですか。
#124
○参考人(草加英資君) 今先生御指摘のように、四千三百億から四千八百億に経常利益を約五百億増加させていただきました。いろいろと原因はございますが、電話利用が夜行化と申しますか、夜に使う利用が非常にふえてきた、またはパソコン通信が非常にふえてきたというような新しい需要も起こってまいりましたし、それから深夜割引制度を全距離段階拡大する見直しによる利用の増、それからいろいろと通信を使う新しいシステムを使っての利用というようなことでお客様の利用が非常にふえてまいったというふうに私どもは考えております。
 もちろん、一言申し添えさせていただければ、私どももそのような利用を喚起するようにいろいろな努力を払ってまいったつもりでございますが、このような利用と、それから私どもの内部におきましてトータルパワーアップと申しまして、あらゆるコストを全部見直しまして少しでも少なくするという運動を行っておりまして、これらの収益増と費用減の努力の結果五百億の経常利益増が起こったものというふうに分析しておるところでございます。
#125
○鶴岡洋君 先ほどの一〇四のいわゆる有料化ということで、これは消費者に還元する、これはわかりました。
 そこで、もう一つ申し上げたいのは、今おっしゃった数字ですけれども、六十一年二月二十日の衆議院の逓信委員会、また六十一年三月五日、これも衆議院の逓信委員会でございますけれども、当時の真藤会長、それから児島常務が、三千四百億から三千五百億円の利益があれば会社として社会的責任が果たせる、それ以上の利益が出た場合には電話料金の値下げに回すような発言をしております。これは会議録に出ております。平成元年度は四千八百億円の利益が出たわけですから、これはもう六十一年度から見れば経済状態が変わっているのはよくわかりますけれども、三千四百億から三千五百億円あれば会社として社会的責任が果たせる、こういうふうに言っているわけですから、当然電話料金を値下げする、こういうふうに思われるんですけれども、この利益のうちどのぐらい料金の値下げに回せるのか、この辺はどうなんですか。
#126
○参考人(草加英資君) ただいま先生御指摘のように、六十一年二月二十日の逓信委員会におきまして、当時の真藤社長が、年間三千四、五百億円ぐらいの税引き前の利益があれば経営ができるという発言をいたしていることは事実でございます。
 その後、民営化の進展に伴いまして、私どもも財務の状況、その他経営のいろいろな側面からの検討を積み重ねてまいりまして、二年後の六十三年度の三月に中期経営計画というものを策定いたしましたわけでございますが、その際に改めていろいろとNTTの経営の将来を見据えまして再検討いたしました結果、これからやはり借り減らしをもっと進めていかなくてはならない、さらにはディジタル化の投資、これを相当大幅に進めていかなくてはならないというような幾つかの要請が出てまいりまして、これらについては既に実施しているところでございますが、この時点で四千億円の経常利益が健全な経営のためには必要であるということを対外的に発表いたしたところでございます。
 そこで、私どもといたしましては四千億円を一つのめどといたしまして、まず経営の目標といたしましてこの確保に努めてまいりまして、それ以降四千億円を確保してきております。今御指摘のように、平成元年度は四千八百億強の経常利益を確保いたしましたし、本年度は目標といたしまして四千百億という、四千億を超える目標を立てているわけでございます。したがいまして、ことしの三月の値下げもこの四千八百億を見込みまして千四百億円に及ぶ大幅な値下げが実施できたわけでございますが、現在、平成二年度は四千百億の目標を少しでも上回って上げていきたい。さらに、先ほどから先生の御指摘の一〇四による収益増、費用節減効果等も加味して還元させていただきたい、このように考えているところでございます。
#127
○鶴岡洋君 時間がありませんのでもう一つ、還元できるお金がここにあるんじゃないかなとお聞きしたいんですが、テレホンカードの前受け金ですけれども、元年度決算に計上されたわけです。元年度に計上された金額は二百七十億円。今後この前受け金が利益として毎年計上されるわけです。六十一年度は予想として六百四十億、六十二年度が八百億、六十三年度は七百九十億、平成元年度は七百億、こういう数字がおたくからもらった数字に出ているんですけれども、この利益はどのように処理されるのか、電話料金のいわゆる値下げに回す資金とはならないのか、この辺はいかがですか。
#128
○参考人(草加英資君) このテレホンカードの売上額の件につきましては、単純にその年に入ったものと、それからそれを四年後に前受け金を収益に上げるという操作をいたしております関係上、これのどの程度が具体的に収益にプラスになっているかということの算定は非常に難しいわけでございます。簡単に申し上げますと、テレホンカードが売れて上り坂のときにはその額が非常に高いわけでございますが、下り坂になりますと今度は逆に逆ざやになりまして、実際に使ったコストよりも収益が少なくしか上がらない、こういうようなこともございます。
 そのようなこともございますが、いずれにいたしましても、お買いになってまだお使いにならない、退蔵されている分の収益というものはある程度あるわけでございますので、当然それらも含めまして私どもといたしましては経常利益を少しでも高めて料金値下げの原資として使っていきたい、このように考えているところでございます。
#129
○鶴岡洋君 最後になりますけれども、時間がないのでこれで終わりにしますが、テレホンカード、今おっしゃったように、ことしは買ったけれども使わなかった、来年使うだろう、再来年使うだろう、これは予想はされます。そういうことで、二百七十億例えば六十年度売ったものが丸々もうけになって、それでそれを値下げに回せ、こういうふうに私は言っているわけじゃないんです。テレホンカードの販売数の推移を見ていくと、五十七年度は御存じのようにこれは七万枚ですか、五十八、五十九急激に伸びていって、六十一年度には何と一億四千八百六十六万枚、平成元年度は約三億というんです。恐らくこれで死蔵されている分は相当な数になるんじゃないか。しかしNTTとしては売っているわけですから、それだけ金は入っているわけです。
 だから私は、先ほど言った六十年度二百七十億というのは、これは、その後に使われることは確かに使われるでしょう、だけれども、これは微々たるものだ。このいわゆる二百七十億というのは、全部じゃないけれどもこれは収入に入るんじゃないかなと。それが六十一年度六百四十億、六十二年度八百億、こうなってくるわけですから、それこれ合わせると、元年度のいわゆる経常利益、今四千億にかかって百億ですか、出るだろう、それから一〇四の金も入るだろう、こういうことで、新規参入との競争の面もあるでしょうけれども、結論として、平成二年度も値下げをする用意があるのかどうなのか、その辺をお聞きして私の質問を終わります。
#130
○参考人(草加英資君) ただいまの先生のいろいろなお考えを十分に体しまして、今後慎重に検討し進めさせていただきたい、このように思います。
#131
○鶴岡洋君 終わります。
#132
○山中郁子君 先日の委員会で、ただいま鶴岡委員も扱われました一〇四の有料問題についてただしましたが、そのテーマについて若干引き続き明らかにしていただきたいと思います。
 先日私は、直接検索問題の例を見れば明らかなように、今まで一〇四を有料にどうしてするかという大義名分の大きな一つの柱であった、使う人たちが金融のローン会社だとかあるいはサラ金会社だとかということをたびたび例にお挙げになっていました。そういう特定の企業がたくさん偏って使うということをおっしゃっていたんだけれども、この直接検索をするというふうに考えられるのもやはり企業だと。個人というよりはやはり企業であると、そしてこれは十円だということだと。あなた方がおっしゃっていた、有料にするんだという大義名分の一つの矛盾というのが明らかになっているではないかということを私は指摘いたしました。
 もう一つ、私は同じようにきょうこの点も考えてみてほしいと思うんですけれども、今まで有料にするための大きな大義名分の一つとして、あなた方は一貫して、電話帳を配付しているんだ、だからそれを見てくれればいいんだ、見ないで聞いてくる人が一〇四番を使う人なんだから、電話帳を引いてちゃんと自分で探してくれる人が大勢いるのに、それをいわば省略してというか横着してというか、そういうふうにしていきなり聞いてくる人たちがいるんだから、だから有料にするということについても必要で正当性があるんだということを、そういう趣旨のことを一貫して言っていらっしゃいました。
 私は、この点についてもやはり矛盾があると思いますのは、一つ、先日からのお答えでやはり明らかだと思うんですが、直接検索でやっても出ない場合がたくさん予想されます。データが古いというふうなことがあります。引っ越しも多いですし、そういうことだとか、住所の読み方なんというのがなかなかわからないですね。名前も住所も読み方が難しいのがあります。そういうのもみんなわからない場合、たたいても出てこないんです、直接検索やっても。そういうときに一〇四にかけて聞くということがいっぱい考えられます。
 何々県の何々町というふうに自分はそう思っているんだけれども、たたいても出てこない。これはどうしてかと聞くと、いやそれはこういうふうに読むんですよということで別なたたき方をすれば出てくる。そういうようなことを一〇四に教えてもらう。そういうケースは現在も普通一〇四の交換手がサービスとして行っていることの中にたくさんあるわけです。そういうことが出てきた場合には教えてもらうけれども、それは直接番号を案内するわけじゃないわけです。たたき方を教えてもらう、そうすれば自分でたたけるわけでしょう。そうしたら十円で済むわけで、手間暇はちっとも省けてないわけでしょう。ややこしいことを一〇四番の交換手が直接検索をしているお客さんに教えてあげているのにもかかわらずその料金は十円でということで言うならば、手間が省けるんだから有料でもいいんだという今までの御主張、それがやはり大きな矛盾になってくるのではないかと思います。
 そういう点で、今私が挙げたような例がこれからも十分考えられるわけですけれども、先日来のお答えによれば、番号を案内しないならばそれはやはり取らないんでしょう。三十円にはならないんでしょう。番号を案内して初めて三十円になる、そういうことだというふうに理解しているんですけれども、今のような、そういう複雑な手間暇をかけるようなサービスを一〇四の交換手が直接検索者に対してしても、やはりそれは十円だけで済むということなんですね。それは大変な矛盾だと私は思うんですけれども、どうでしょうか。
#133
○参考人(寺西昇君) 今、先生がおっしゃいましたこと、いろいろと複雑な問題が絡んでいるような感じがいたしますけれども、私なりに理解して回答させていただきたいと思います。
 まず一つ、電話帳と一〇四の関係でございますが、確かに私ども、本当に引きやすい電話帳をつくってお配り申し上げて、まず電話帳を御利用いただきたいということは言ってまいりました。ただ、電話帳というのは、御案内のようにアップ・ツー・デートするのにはある程度期間がかかります。ですから、そういう意味では一〇四と電話帳というのはある程度補完的な関係でこれからも使われていくんではないのかというふうな感じかいたしているわけでございます。したがいまして、最後に先生のおっしゃったとおりでございまして、一〇四にお問い合わせいただいて、それで私どものオペレーターがそこにお答えするというふうなケースは、これは費用の適正負担という意味で有料化というふうなことにさせていただこう、こういうふうなことでございまして、ただ、電話帳自身もこれからもっともっと使いやすいようなものに改良していくというふうなことは今やっております。
 それから、移転した方につきましては、すぐそこで転出先の電話番号を自動応答でお答えする。これは現在やっておりますが、こういったことも充実をしてまいりたい、こんなふうに思うわけでございます。
 それから、専用端末で出ない場合というふうなことでございますが、実は専用端末でアクセスするデータベース、それから私どものオペレーターが、エンゼルというシステムでございますが、使ってアクセスするデータベースも実は同じデータベースでございます。したがいまして、そのデータの内容につきましては専用端末の取り扱いが間違っていなければ正しい結果が出るということでございます。ただ、先生御指摘のように、ふなれなために操作がうまくいかなかったというふうなことも当然考えられますので、私どもはこれにつきましては、そういった御利用なさる方のお問い合わせに対応できるような手段、例えばフリーダイヤルでそういったものを承る。これは一〇四の職員がそれに答えるというよりは、むしろそういったものをお配りしたときにお問い合わせ先はここにお問い合わせしていただきたいというようなことを明示して、そごのないようにやってまいりたい、こんなふうに考えております。
#134
○山中郁子君 だから、あなたが今おっしゃったけれども、一〇四のサービスと電話帳は補完し合うものであるなんという、今ごろそんなことを言うのは厚かましいというんです。有料にするためにどういう理由を言ってきたかといえば、電話帳があってそれをちゃんと配っているんだから電話帳を見てくれればいいんだとあなた方はずっと言ってきたんです。そして、そういうことをしない人たちが、そういう手間を惜しんで横着する人が一〇四にかけてくるんだから、そのかけてくる人からは三十円、その当時から最初から三十円と決まっていたわけじゃありませんけれども、有料にしてもいいじゃないか、こういうことをずっとおっしゃってきたわけです。だから私は、今さらそんなことを言ったってその矛盾は解決できないわけだということがよくわかりました。
 もう一つ、それとの関連ではっきりさせておきたいんですけれども、電話帳を引いても出てこない、あるいは電話帳が間違っている、つまり、変わってもまだ変わっていないと今あなたもおっしゃったように、それは幾ら努力するとおっしゃっても技術的に全然新しいシステムができているわけじゃありませんから、やはり二〇%ないしは三〇%はNTTも認めていらっしゃるように一つの電話帳の期間の中で世帯が動いたり変わったりするというふうなことがありますし、NHKの調査でも一年間に一割はやはり動くというふうなこともありました。かなりな程度の番号の異動があるわけです。移転とかそういうものがあるわけでしょう。そうすると番号簿を見ても出てこないし、番号簿では違っているというようなことでやむを得ず一〇四番にかけて聞くわけでしょう。それでもやはり三十円取られるわけです。だからそういう点で、あなた方がずっと言ってきた番号簿でやってくれたらいいんだ、そういうことをやらない人に限って三十円取ってもいいじゃないか、有料にしてもいいじゃないかというふうにおっしゃってきたことは、やはり今現実に具体化しようとすれば大きく崩れるんだということを私は重ねて指摘しておきたいと思います。
 それで、ハローダイヤルとの矛盾もあるんです。このハローダイヤルというのはどういうものかということを私が今解明することはないと思うんですが、結論的に言って、ハローダイヤルはこれで案内してもらうと案内料十円です。しかし実際問題としてこのハローダイヤルのサービスというのは、ある意味では労役としては、交換手の仕事としてはかなり手間暇がかかるサービスを一方ではしているんです。それだけれども十円。片方で一〇四番で聞くと三十円。これもすごく大きな矛盾だと思うんですけれども、この点の矛盾はどうですか。ハローダイヤルはその加入者がいるから加入者からお金をもらっているとおっしゃるでしょうが、それも私は十分知っています。だけれども、交換手の手間がかかるんだからとおっしゃって有料化の大きなまた大義名分にずっとしていたんだから、そういう点ではこれも矛盾じゃないですかと思うのだけれども、いかがですか。
#135
○参考人(寺西昇君) お答え申し上げます。
 ただいま先生も御指摘のとおり、この一〇四のサービスとハローダイヤルのサービスというのは性格が若干違いまして、このハローダイヤル、私どもはオペレーターVANなどと言っておりますが、これは私どものオペレーターの持っているいろいろな特質を生かしてお客様によりよいサービスを提供させていただこうというようなことで始めたサービスでございますが、制度上はこれは目的達成業務という範疇でございまして、我々のいわゆる一〇四のような本体事業とは会計的にも別にカウントしているわけでございまして、当然これにかかった費用は回収しなくてはならないということであります。これは特定の、IPさんと言っておりますが、情報提供者、この方から情報をいただくというふうなことであります。残念ながら現在まだ赤字でございますが、これをより今収支を改善するべくいろいろな工夫をしているところでありまして、そういう意味では、かかった費用を回収するということにつきましては、これは基本的にはそういう原則でやっているということでございます。
#136
○山中郁子君 私は、交換手の手間暇がかかるというその労働に対して金を取るのは当たり前じゃないかとあなた方がずっとおっしゃっているから、そういう点で言うならば矛盾じゃないですかということを申し上げているので、的確なお答えがいただけないので時間がたつばかりですから、次に三点ほど端的に伺いますので、きちんと答えてください。余分なことは要りません。
 一つは、視力障害者の方たちについて一定の対応をするということは私も伺っております。今その細部については時間がないので入りません。しかし、あなた方の対応の中身によりますと、視力障害の方といっても、例えばお年寄りになって、別に視力障害ということではなくても、小さな電話番号も読めないというほど弱視というか、老眼とかそういう方もたくさんいらっしゃるでしょう。それから日本の字が読めないという在日外国人の方たちがいらっしゃいます。要するに番号簿が読めない人たちですよ。こういう人たちが一〇四番に番号案内を頼んでもやはり三十円取るということですかということが一つ。
 それから、今案内はほとんど自動音声になっていますね、番号案内になるときは。あの自動音声だとやっぱりちょっとわかりづらいこともあるんです。もう聞き返したくても聞き返せないわけです、何回か繰り返すことは知っていますけれども。特にお年寄りなんかは、ああちょっともう一回教えてということが言えないし、相手は機械でずっとしゃべっているわけでしょう。かなりこれも現場ではトラブルがあるんです。そういうことで、自動音声で聞き取れなかった、やっぱりもう一回聞くというケースが出てきます。それでもやっぱりもう一回三十円取るんでしょうかということ。
 それからもう一点、町名とか姓とかということで、これは具体的なケースはかなりあるんですけれども、何々県の何々町までしか住所がわからない。そこのあなた、寺西さんのお名前をかりるけれども、寺西さんという方を探すといって聞くでしょう。そうすると交換手さんの方は、何々町の何丁目には寺西さんという人が二人いる、このどちらかでしょうと言って二人の名前を教えてくれる、こういうケースだってかなりあるんです、実際には。その場合も二つ案内したから六十円お取りになるんでしょうか。ちょっと具体的に、端的に教えてください。
#137
○参考人(寺西昇君) それでは簡潔にお答え申し上げます。
 第一点の視覚障害者の問題でございますが、確かに今先生のようないろいろな御意見もございますが、結論といたしましては、視覚障害をお持ちの方で、これは一級から六級までというふうなことでございますか、この方で身体障害者の手帳というんですか、そういう証明を出していただける方は無料ということで、それ以外はお金をちょうだいするというのが第一点でございます。
 それから、第二点目の自動音声でございますが、これはいろいろありまして、私のような不明瞭な発言よりむしろ機械の方がはっきりしている、そういう評価もありまして、今同じ電話番号、かなり句切ったような発音でわかりやすく二回繰り返しまして、それをさらに三回繰り返して、計六回繰り返しているんです。ところが、二回繰り返したところでありがとうございましたという音声が間に入るものですから、そこで切ってしまうお客さんが、私自身もそういうふうなことで切ってしまった経験がありますので、これは少し直しまして、六回きちんとアナウンスが、もし不明瞭な場合はもう一回あるいは三回トライして聞くことができるようなそういう仕組みに変えてまいりたい、こんなふうに思っております。
 それから、町名等不案内で、同じところに何名か同姓同名の方が出てまいります。しかし、お客様がお尋ねしたいのはお一人というときにお二人分の名前を申し上げる、それで六十円ということはございませんで、あくまでもお客様がお一人様を知りたいという場合は三十円ということにしております。
#138
○山中郁子君 要するに、老眼がひどくなってもう目がほとんど見えないというお年寄りであっても一〇四にかければやっぱりお金は取るし、日本語が読めない在日外国人の方たちであっても一〇四にかければ三十円お金が取られる、こういうことだということです。最後の部分だけは一件というふうにして扱うということですね。
 私は前回も幾つかの問題を指摘いたしました。これ以外にもたくさんあるんですよ、問題は。そういうことで、やはり一〇四の有料というのはいろんな点で今やるべきことじゃないということは、私はもう社会的にはっきりしていると思いますし、NTTのお考えとか、あるいはこれを認可した郵政省の考えも含めてこれから大いに考え直すということが必要だということを重ねて強調しておきます。
 それから、これも先ほど鶴岡委員がお取り扱いになりましたけれども、いわゆる料金誤請求の問題です。これは少し整理をしたいと思うんですけれども、報道によりますと、八九年度分、つまり六十四年度分の七割の局所で調べて三月末までに返した分が十八億四千五百万円というふうに言われているわけですけれども、そこのところがもう一つはっきりしないので、十八億四千五百万円というのは、どれだけの対象をどういうふうにいつ調べて、どの部分なのかということです。
 それから、五月二十一日に郵政省が調査を指示されています。その中身は先ほど御答弁があったことと同じならば同じで結構ですけれども、要するに五月二十一日に指示を出しておられます。これをちょっと確認したい。
#139
○参考人(寺西昇君) お答え申し上げます。
 実は、横浜の件が発生しましてから急遽、私ども急いで、端的に言いますとその間三日ぐらいの間なんでございますが、全国から統計を集めました。そのときに現場も非常に錯綜しておりましたので、平成元年四月から平成二年三月末まで、これまでの間にお客様に返還した数字を出すようにというふうに期間を指定しましてとりました。というのは、実は平成元年度以前にもお客様の問い合わせ等によりましてお返しを申し上げていたわけでございますが、先ほどちょっと私お答えしましたように、突合ファイルというファイルができて本格的に始めたのが実は平成元年度に入ってからなものでございますから、一応それで大綱がつかめるだろうというふうな判断のもとにとった数字が先ほどの十八億四千五百万円、こういう数字でございます。
#140
○山中郁子君 十八億というのは全国ですか。
#141
○参考人(寺西昇君) 全国でございます。
 その時点で、これも営業所単位で大体どのくらい完了しているのかというふうなことをとりましたところ、大体七〇%ぐらいが完了して残り三〇%の営業所で今作業しているという数字が出ましたので、それを合計したわけでございます。
#142
○政府委員(森本哲夫君) 私どもが、NTTに対して事は大変重要だということで五月二十一日に指示をいたしましたのは、六十三年度分以前の分もあるはずだからその点をきちっと整理するように、そして今回の一連の事件は、御案内のとおりデータの入力ミスということでの報道が行われていることが中心になっておりますが、これ以外にも料金の誤請求というのがあるのではないか。そうした問題についても既往の部分がどういうふうになっているかきちんと調査をしてほしい、こういうことを申し上げているのが二十一日であります。
#143
○山中郁子君 当然のことながら重大な問題で、全社全力を挙げていろいろ調査もし努力もし、これからの対応をするというふうに先ほどの鶴岡委員の指摘に対してのお答えがいろいろありました。だけれども、こういう文書があるんです。これで私は、NTTの姿勢というのは、対外的におっしゃっているのとかなり違うんじゃないかということをちょっと明らかにしたいのです。
 これは、五月二十一日です。つまり郵政省から再調査を命ぜられた日です。「料金誤請求に係わる報告等について」というテーマで電話会議を開いています。主催は関東支社です。対象者は各支社料金担当課長、議事内容として、「今日の電話会議の主旨は、今回の料金誤請求の件について、当初の予想と異なり厳しい、深刻な展開になってきており、先週の参議院の予算委員会でもNTTの姿勢について責任を追求する声がかなり厳しく郵政大臣に寄せられている。今週の衆・参の逓信委員会でも色々問題になってくることが想定されるため開催した。支社長にもこの旨説明願いたい。」、そのほかいろんなことが書いてあるわけです。つまりあなた方は、当初の予想とはかなり異なって、かなり厳しいから、深刻な展開になってきているから心してやれと、五月二十一日に、郵政省から再調査を命ぜられた日に慌てて電話会議を開いているんです、経理担当者の。関東支社ですよ。
 これが一番最初に報道されたのは四月十八日です、横浜の。それで、三日ぐらいのうちに全国にどうのこうのと今あなたはおっしゃっていたけれども、全然実態違うじゃないですか。私は細かいことをここで一々あれする時間がないのが非常に残念ですけれども、これはおたくの文書ですよ。こういうことが、あなた方が実際にやってきた、この問題に関してかかわってきた一つの姿勢なんです。だから、事態をもっと率直に明らかにして、加入者の人たちにもそれを明らかにしていく、そういうあなたたちの態度が示されないと、こういう不信感というのはいつまでも続いていきますよ。
 これは一体どういうことですか。当初予想したよりもかなり厳しい、参議院の予算委員会でも指摘されたし、またこれから衆参の逓信委員会でも問題になるなんて当たり前だと思いますけれども、それを一カ月以上たってからこういうものを出している。
#144
○参考人(草加英資君) ただいま先生のお示しになりました文書につきましては私はまだ見ておりませんので何とも申し上げられませんが、確かにこの問題はお客様に対する料金の誤った請求、しかも取り過ぎという問題でございますので、全く弁解の余地のない非常に厳しい問題だということは私ども重々受けとめておるつもりでございまして、またそのように対処をしてきたつもりでございます。
 ただ、その過程におきましていろいろな受け取り方をしている向きもあったかもしれませんが、これらにつきまして、さらに一層引き締めて、もちろん、これは衆議院、参議院で取り上げられるとか、郵政大臣から怒られるというような趣旨ではなしに、お客様に本当に御迷惑をかけてNTTの信用を失うんだという観点から全二十七万人が取り組むべき問題であるということを、知っているつもりでございますが、また再度心を引き締めて今後進めていきたい、このように考えているところでございます。
#145
○山中郁子君 幾らそう言ってもだめなんです。ここにあるのは、これは歴然たる証拠ですよ。関東支社ですよ。とにかく問題が起こったところです。そこで私が先ほど申し上げたようなことを本当に今大っぴらに書いているんです。それで、さらに五項目について至急調査を行いあれしてくれと言って、「前回発表した、十八億四千五百万円は、F突合」、つまりファイルの突き合わせという意味でしょう、「F突合に関し、元年度中に処理したものであるが、六十三年度以前分も含まれていると誤解されたむきがあるので、マスコミについても、早急に話すつもりだ。」とか、そういうことをいろいろ書いていらっしゃるんです。
 私は、今草加さんが御答弁なさった、それはそうでも言わない限りはしようがないと思いますよ。思いますけれども、実態はこうで、現実に問題の起こった関東支社の担当者を集めた会議でもってこういうことが行われて、ちゃんとメモになっているんだということをよくよく明確にして、あなた方のこの問題についての処理の問題との関連で見きわめていただきたいと思います。この事実をよくお調べになってください。五月二十一日、関東支社がそういう会議を開いている、電話会議です。それは次の機会に報告をいただきます。
 それから、先ほども議論になっていましたけれども、いわゆる入力ミスというふうに言われているけれども、まあ人為的なミス。つまり、それはやっぱり人間が入れるわけですから、コンピューターのデータというのは。そのときに、問題はだれが入力したのかということなんです。これは実際現場を私いろいろ調べて調査もしました。要するに全部外注しているんでしょう。あの膨大な原簿からデータに入れるのに、そんなNTTの社員でできるはずがないんですよ。全部外注しているんです。そういうことさえもあなた方は明らかにしないで、それで外注して下請なりなんなり出していて、そしてそれについての検収もちゃんとしっかりしていないから、これはちゃんと合っているか合ってないか本当ならNTTが検収しなきゃいけないわけです。それもしていないからこういうミスが出てきたということでしょう。実際こんなことをしている暇なんてないんですよ、現場では。物すごい忙しくて、それでみんな結局外注していた。外注していたのは事実でしょう。
#146
○参考人(寺西昇君) 先生今、入力ミスという表現をとられましたが、広い意味では入力ミスということになろうかと思いますが、一つ先ほど私申し上げましたように、例えば今までレンタルでやっていたものをお客様がお買い取りになった、そのときに、従来どおりレンタルのままで、これはレンタルの廃止処理をしなきゃいけないわけですが、その廃止処理が漏れてしまっていた、こういうふうなケースがございまして、これはそれが間違っていますと、どんなに正しい入力でも誤ったデータが入力されるということになるわけでありまして……
#147
○山中郁子君 わかっている、そういうことをみんな入力ミスと言うんです。
#148
○参考人(寺西昇君) そういう意味で、単純な例えばキーの押し間違いとかそういうことだけではないということをひとつ御了承いただきたいと思いますことと……
#149
○山中郁子君 そんなことわかっている。時間がもったいないから質問に答えてください。
#150
○参考人(寺西昇君) それから、お客様から申し込みされたときには受け付け票をやりまして、それをアルバイトの人にやらせたことは事実でございます。しかし、その出てきたアウトプットを必ずその受け付け票とチェックする、これはもう当然やっております。そういうことで、完全に何か全然無チェックのままで請負に出しているというふうなことではございませんので、その点は御理解いただきたいと思います。
#151
○山中郁子君 どの程度かどうかは別として、アルバイトにしろ外注にしろそれでやったんでしょう、主体は。そこのところを答えてください。
#152
○参考人(寺西昇君) そのとおりでございます。
#153
○山中郁子君 それだけ答えてください。
 だからあなたたち率直じゃないというんです。こういうことが問題になっているのに、今までそういうことをちゃんと言わなかった。聞かれなきゃ言わないんでしょう。そういうことがやっぱり問題だと言うんです。
 それで、現場ではもう大変な労働強化なんですよ。こういう専門家は、今これが問題になってきたら余計そうですけれども、とてもじゃないけれども誤請求があって全部突き合わせてやるなんて、そんなのやっていられないと言うんです。それは、あなた方現場のことを知らないのかもしれないけれども、そういう状態で国会で答弁されても困るんだけれども、営業現場では新設の入力で手いっぱいで、それでもう残業、休日出勤ということです。
 具体的にちょっと教えてほしいんですけれども、今チェックしている、もう大車輪でチェックしている、こうおっしゃる。だけれども実際に例えば神奈川局と横浜局――料金局、今は何と言うのかわかりませんけれども、昔の料金局ですね、その料金局で何人が実際このチェックに当たっているか教えてください。やっている人がいるんですか、誤請求だけのチェックに。
#154
○参考人(寺西昇君) まことに申しわけございませんが、現在私その人数については把握してございません。
#155
○山中郁子君 そういうこと、横浜というのは横浜と神奈川で問題の起こっているところです。それなのにあなた、よくそういうことも知らないで国会へ来て答弁なさいますね。いないんですよ一人も、私の調査によれば。いないということはやってないということなんです。やれる状況じゃないんです。
 つまり、ちょっと専門的になりますけれども、新顧客システム、あなたの言う新しいシステム入れたでしょう、それと料金業務総合システム、これ二つを突き合わせるわけでしょう。これをF突合と言うわけでしょう。ファイル突合と言うわけでしょう。そのことで、新しいシステムができてそれを突き合わせてアンマッチ、つまり合わない、違っているというものは出すのは出せるんですよ、実際にばっと出る、それは。ところが入力ミスがあるわけですよね。だけれどもその入力ミスが、ここは違っているということまではわかるんだけれども、機械でばっと出るんだけれども、じゃどういうふうに違っていて、このお客さんにどのくらい余計お金を払わせたかということは一つ一つ調べていかなきゃならないわけです。それを今やっている人はいないんです。いないはずです、私の調査によればだれ一人。できてないんです。そんな要員がいないんですよ。それで、それをやるには、かなりベテランの料金の仕事をずっとやっている人でなきゃだめなんです。だから実際にはいないと言っていい。
 それが何で十八億四千五百万とか、もっともらしい数字が出てくるのか私も不思議で不思議でしようがないんですけれども、あなたは現場で何人が当たっているかは知らないと、こうおっしゃるんでしょう。私は今、私の調査によって、そういうことはない、ほとんどできてないはずですと申し上げました。実態を調べてください。そして、そんないいかげんな態度で、重要な問題だとあなた方はおっしゃるけれども、重要な問題の一番の根源である横浜、神奈川のこの料金局で実際に何人の人がその問題のチェックに当たっているか知らない状態で国会に出てくるなんというそんな姿勢はもう話にならない。これ、どうですか。
#156
○参考人(寺西昇君) 早速横浜の実態を私調べさせていただきますけれども、今先生がおっしゃいましたように、その二つのファイルを突合して、そのアンマッチリストというのはかなりの数になるはずでございまして、その中から、本当に間違っているのは五%ぐらいでございますが、それは主として料金グループの者が携わっているというふうに私認識しておりまして、先ほどその料金グループの正確な人数を私は認識していないという意味で申し上げたわけでありまして、そういう作業をやっていないというふうな認識は私はさらさらしてないわけでありまして、これは私詳しく調べさせていただきたいと思います。
#157
○山中郁子君 いずれにしても調べてください。私が言ったのはアンマッチ、いわゆる合わないという、作業はしているというふうに私も言いましたよ。それは知っていて、それは機械でばっと出るんですよ、合わせると、どこが合ってないかというのは。だけれども、実際にそのお客さん、加入者が実際に幾らお金を払っていて、そして誤請求がそのうちどのくらいあるかということまではまたもう一度一つずつ調べていかなきゃいけないわけです。これは大変な作業なんですよ。これはそう簡単にはできないんです。それにかかれるような人はいないんですよ、そんなに。力の上からいっても能力の上からいってもいないし、いたとしても新しい入力システムの方だけでもう手いっぱい、こういう状況です、少なくとも横浜、神奈川の状況のときに。
 私は、あなた方が十八億四千五百万とかと、いろいろもっともらしい数字を出していらっしゃるけれども、これはやっぱりどこか一つのサンプリングで全部掛けて出したんだとしか考えられない。具体的にどういうふうに出したのかということを正確にこの次、調査してお答えください。この次というのは、委員会という意味じゃなくて、調査して届けてください。もちろん委員会にも報告していただきたい。これは引き続き重要問題としてNTTに明確にしていただかなきゃならないことだということの認識を改めて申し上げておきます。
 あと一つ、夜間電報の廃止の問題について最後ちょっと残された時間で二、三お伺いいたします。
 四月二十五日に当時の山口社長が記者会見をされて、夜間電報を廃止するということをおっしゃったけれども、それは今でもそういうことをしようとなさっていらっしゃいますか。まだ認可申請はされていらっしゃらないと思いますので、このままそれはやめようということになっていれば結構だと思ってお尋ねするわけですけれども。
#158
○参考人(草加英資君) 今御質問の四月二十五日の記者会見におきまして山口社長が表明いたしました夜間電報の廃止につきましては、私どもは必要だというふうに考えておりまして、現在郵政省と御相談しながら今後認可申請をさせていただきたい、このように思っておるところでございます。
#159
○山中郁子君 私は、これは先ほどの一〇四の有料化と同じようにぜひその計画は変更していただきたい、つまり廃止をしないでいただきたいというふうに思います。というのは、今まだ日本の社会では電話のない世帯もあるし、それから通話停止になっている世帯がかなりあるんです。時間が足りませんので、きのうちょっとおたくの方にただした数字で私の方から申し上げますと、一万台について百二台ですか、通話停止があるという。そのほかにも電話のない世帯が何世帯かあるわけで、これの数字もあったら教えていただきたいのですけれども、そういう人たちに対する急の通信というのはやっぱり電報です。そういう点では数が少ないといってもかなり緊急で重要な性格を持っています。
 それからもう一つは、慶弔電報の利用がどんどんずっとふえてきているわけですけれども、これは慶弔電報だけじゃありません。あなた方は社交メッセージと言っておられるようですけれども、そういうものも今後さらにふえていく見通しがあるというふうにも聞いております。そういう点で利用者はやっぱりふえるし、それからどうしても必要な人たち、電話を持っていない世帯というのはあるわけです。また、あっても通話停止を食っているところもかなりあるわけですから、やはりこういう点で国民が利用するサービスを打ち切ってしまうということは大変重要な問題だというふうに思いますけれども、慶弔電報を含む社交メッセージの今後の伸びぐあいの見方なども含めてお答えいただきたい。
#160
○参考人(草加英資君) 電報につきましては、御案内のように過去から収支率が一〇〇%を超えるという状態でございました。いろいろな努力をいたしまして現在二〇〇%を割るというところまで来たところでございます。
 それで、夜間の電報につきましても、夜間配達、受け付けをするために約四百人の職員と、それから約四千人の請負の方々を拘束しておるところでございますが、現実に夜間、死亡というような形の電報は平均いたしますと、一日十通強というところでございまして、また、いろいろと調査いたしますと、このところも大体電話をお引きになっておられる世帯という統計もございます。
 そのようなことで、これから慶弔電報を中心に電報自体を伸びてまいりますが、やはり膨大な要員を抱えながらこれだけ普及しました電話社会の中では夜間の電報は廃止させていただいても国民の御納得をいただけるのじゃないかということで、私どもといたしましてはこのような対策を立て、発表したところでございます。
#161
○山中郁子君 夜間電報三千円の特別料をお取りになるのは七時以降の受け付けで、その晩のうちに配達してもらいたいということですね。それで、草加さんがおっしゃっている、おたくがおっしゃっている夜間電報というのを廃止しようと思っているというのは七時以降のことをおっしゃっているんですか。それとも、何か十時以降という話も出てきているということがありますから、そこはどういうことでおっしゃっているのかということを明らかにしていただきたい。
 それから、やはり重視しなきゃいけないのは、先ほどのどんな少なくても緊急を要する人たちがいるということ、あなた方NTTの仕事の公共性ということは、民営になったからといってそのことが否定されているわけではありません。そういう点で重要なことだということ。
 それから、慶弔電報などを含むいわゆる社交メッセージですか、そういうものは七時以降に、つまりお勤めしている人や仕事をしている人は家へ帰ってから自分のうちの電話でかけるんです。個人はそういう人が多いですよ。企業やなんかはそういう電報は昼間会社でかけます、もちろん会社の電話で打つわけでしょう。ところが個人で打とうと思うと家へ帰ってから、会社の電話で打てませんね、だから家へ帰ってから打つので七時以降になるということ。昼間はほとんど企業で個人が打つのは七時以降になるケースが多いということの事実は私は重要だと思うんですけれども、それらのことも含めて、サービスダウンということについてしてはならないという基本のことをどう受けとめていらっしゃるのかお聞かせいただきたい。
#162
○参考人(草加英資君) 先生が後半に仰せになりました七時以降受け付けをしないということは、検討の対象にはいたしておりましたが、現在の時点では十時まで受け付けるということにさせていただくということで進めさせていただきたいと思っております。
 それから、全体のこの問題でございますが、先ほども申し上げましたように、約五千人の方々に夜間このために拘束または実際の実労働をしておるということによる私どもの経営上の問題、または電報全体のこれからの収支をよくすることによってお客様にいろいろな還元をさせていただくという命題と、それから電話社会の中で大体もう普及してほとんど御利用がなくなってきたということとの観点からこれらを進める時期ではなかろうかと、このように考えて御提案申し上げているところでございますので、御理解いただきたいというふうに思います。
#163
○山中郁子君 一言。
 十時以降であっても私が申し上げてきているその必要性ということは変わりませんので、繰り返し、認可申請をなさるべきではないし、郵政省としても認可申請があっても許可すべきではないと、認可すべきではないであろうということを強く主張いたしまして、私の質問を終わります。
#164
○足立良平君 私の方からちょっと質問をさせていただきたいと思います。
 これは、まことに申しわけございません、事前に通告しておりませんが、NTTさんの方にもちょっと関係がありますので、少し私の考え方だけ申し上げておきたいと思います。
   〔委員長退席、理事松前達郎君着席〕
通告しておりませんから、もしなんだったら返答等は結構でございます。
 それは、先ほどからずっとお話が出ているわけでございますが、一〇四の三十円の関係なんです。これは、私相当前の逓信委員会でも実はこの問題で郵政省の方だったと思いますが、少し議論をいたしました。私は前のこの逓信委員会で一〇四の有料化の問題をめぐりまして、原価が百九十円というふうにあの当時お聞きをいたしました。原価が百九十円かかっていて、そして三十円の有料化を進める物の考え方というのは私はおかしいのではないか、実はこのように考えているんです。
 本来、公共料金というものを考える一番基礎的な考え方は、原価主義に基づいて、しかもそれは、三千五百億前後の利益が出ることがいいのかどうか、これは私まだ十分検討しておりませんからちょっと横に置かせていただきたいと思いますけれども、いずれにしろ、公共料金といえども、NTTが民営化され、しかもそれはお客様の電話料金でその経営体を維持発展させていこうとするなら、まず一番初めに原価主義というものをきちんと確立していきませんと将来の情報化社会の中におけるNTTの役割というものは消滅していくというふうに私は実は考えております。
 その前提に立ちますと、仮にいろいろな政治的な要因があったといたしましても、原価が百九十円ついているにもかかわらず三十円で有料化をする物の考え方というのは、私は逆にいいますと、この前にも逓信委員会で申し上げたのですけれども、経営主体といたしましても、原価をそれほど割り切って、それを前提としますと、本当に経営努力をしていこうというそのことがそがれてくるのではないか。政治的に料金というものを、公共料金を、余りにも決め過ぎるということは、逆に言うと経営努力をしようとする意識が阻害されてくるのではないかというふうに私は実は考えております。
 そして、そこに働いている従業員の皆さん、組合員の皆さん方からいたしましても、政治的に料金が決められてということになってまいりますと、そこでまじめに働いて、そのまじめに働いた報酬というものが否定をされるとするなら、その働きがいというものは一体いかがなものであるかという考え方もこれまた私は出てくるのが人間の常だと思います。これはもう既に東ヨーロッパにいたしましてもソ連の側におきましても、社会体制の異なる国々におきましてもそのことが実証されているというふうに私は思っております。
 そういう観点からいたしますと、この百九十円がいいかどうかというなにはありますけれども、本当にこの原価主義に基づいてきちんと料金を定めていくという姿勢を郵政省もNTTの側も持ってまいらないと、これはその本来の任務といいますか、役目というものを情報化社会の中で果たすことが不可能という事態が生じてくるのではないか。
 かつて、ある一部、どことは申しませんけれども、一部の政府の公共企業体で全く違った赤字の問題の企業体もあったわけでありますから、そういう点、これは急に今私申し上げていますから、用意がなければ返事はしていただかなくて結構でございますけれども、NTTさんの方の御意見というものがもしあればお聞かせ願って結構でございます。
#165
○参考人(草加英資君) まず、私ども公益事業で料金を算定するに当たりましては、コストをベースにいたしまして算定していく、それもコストもできるだけ努力をいたしまして安いコストを実現しながらお客様に安い料金でサービスを提供していくというのが原則でございます。
 先生の御指摘のように、一〇四の有料化の問題でございますが、実はこれは歴史的に明治時代に始まりましたころからいわゆる無料で御案内申し上げるということでずっと約百年近く続いてきたわけでございますが、いろいろと調べてみますと、やはりその負担が偏在しておる、一部の方がかなり多く利用して、大部分の方は余り利用していないという実態がわかりましたので、これはやはり適正な料金をいただくのが筋であろうということで今回の適正化をお願いした、有料化をお願いしたところでございます。
 ただ、その際、過去の長い長い歴史を持っておりますために、現在の電話番号案内にかかるコストは約二千四百億円かかっておりまして、これを先ほどからちょっとございましたように、約十二億回の利用で割りますと大体百九十円から二百円のコストがかかっている、こういう実態でございます。そこで、私どももこの負担の適正化を図るに当たりましては、百九十円という数字をにらみつつ、やはりお客様に、または国民の皆様に受け入れてもらえる数字というものを検討いたしまして三十円という数字を出しまして、三十円をいただくことによりまして先ほどございましたように約二五%の方が利用がマイナスになるということで、コストもそれに伴って減っていくわけでございますが、そのような形で今回進めさせていただいたということでございます。
#166
○足立良平君 どうも急に申し上げまして失礼いたしました。
 私が申し上げたいのは、要は公共料金あるいは公共企業体としてのあり方、あるいは料金を決めていく場合の基本的な考え方というもの、これはその原則を揺るがしてまいりますと、本当にいい経営体も、そしてまた働いている人たちの側からも問題が出てくるだろう。ただ、公共事業でありますから、これは国民のために、あるいは消費者のために企業努力というものはやっていただかねばならないということはもう当然のことでございますけれども、まことに失礼いたしました。
 それでは、ちょっと私そのほかの点で少し質問を進めさせていただきたい、このように存じます。
 国の予算総額約六十六兆三千億円弱であったかと思いますけれでも、そのうち郵政省の所管が約二百六十五億円。そのうち政策経費である物件費が約七十八億円というふうに考えるわけでございます。ただ、その政策経費と一般的に言われている中で、経常の事務費なりあるいは分担金等を差し引きいたしますと、実質的な政策費というのは約十五億円というふうに私は認識をいたしているわけでございます。
 私はこの十五億円の持つ意味について郵政省の考え方をお聞きいたしたいわけでありますが、こういう点につきまして、政策関係予算として郵政省としてこの十五億円というのを一体どのように評価されているのかということが第一点目でございます。
 そして第二点目として、これは単に郵政省の問題だけではございません、我が国の予算の考え方といいますかシーリングそのものが、現実的にはシーリングということでむしろ細み立てていく今の方式でございますから、実際的には本来の必要な経費、政策的なものというものが少し横に置かれていく傾向があるわけでございます。そういう面ではもっともっと直していかなきゃならないというふうに私は実は考えているところでございまして、そういう観点から郵政省の考え方というものをお聞きいたしておきたい、このように思います。
 それから三つ目は、これは郵政大臣の方の考え方というのをちょっとお聞きしているわけでございますけれども、従来、郵政省というものはいわゆる監督官庁的な性格を持っていた。ところが、最近のいろんな通信あるいは情報産業というものの今日の我が国の経済の中における大きな位置づけというものを考えてみたときに、政策官庁に衣がえを今してきているんだ、このように認識をされているやに実はお聞きいたしているわけでございます。そういう面で、この十五億円というわずかな、わずかなと言ったらなんですけれども、この経費だけでまさに監督官庁から政策官庁の方に衣がえした、変化してきた、このように認識することは一体できるのかどうかという感じを持ちますので、その点、大臣の考え方もお聞かせを願っておきたい、このように思います。
#167
○国務大臣(深谷隆司君) まず、電気通信行政関係で申しますと、今お話がありましたように、一般会計の歳出予算額が二百六十五億円で、元年度に比べて九億円の増加ということに相なっております。政策関連予算としては、郵政省の重点施策である特定通信・放送開発事業について補助金及び産投会計出資等が新たに認められているというふうに思います。そして、ハイビジョンや電気通信フロンティア研究開発にかかわる予算も引き続いて確保してきている。予算額としてはまだまだ非常に乏しいところがございますけれども、税制、財投等の積極的な活用で有効適切な電気通信行政の展開を図り得るものと評価を一応しております。
 それから、郵政事業関係で申しますと、郵政事業特別会計については業務外収入・支出を除く実質的な郵政事業の予算規模は歳入歳出ともに三兆三千六百七十五億円、元年度に比べて二千十一億円の増加でございます。郵政事業の推進に必要な予算額はおおむね確保できたと評価しております。政策関連予算としては、大都市部における業務委託による小規模店舗の設置あるいは国際ボランティア貯金の実施、保険・年金制度の統合など新たな施策が認められておりますので、郵政事業運営の一層の充実をこれをもとにして図ってまいりたいというふうに思っております。
 それから、政策官庁としての御質問でございますが、平成二年度における電気通信行政関係の主な施策としましては、電気通信分野の先端的な、あるいは独創的な技術の開発を目指す電気通信フロンティア研究開発の推進、次の世代の中核的な映像メディアであるハイビジョンの普及促進あるいは国際相互理解を促進するための国際放送の充実、新たな技術を活用した通信・放送の開拓などを支援するための特定通信・放送開発事業の推進、電波を利用してオゾン層等の計測を行う地球環境計測技術の研究など、社会経済の国際化、情報化の急速な進展等に対応して適切な電気通信行政の運営に必要な予算が計上されていると思っております。
 細かいことでまだたくさん申し上げたいこともございますけれども、今日の郵政省が置かれている立場、おっしゃるとおり政策的な部分が非常にふえてまいっておりますから、与えられた、あるいは認められた予算の枠の中でその成果を十分生かすように努力してみたいと思っております。
#168
○足立良平君 それでは次に、情報通信関係でちょっと考え方をお聞きいたしておきたいと思うんです。
 実は、私はこれはざっと調べてみたわけでございまして、まだひょっとしたら抜けているんじゃないかというふうに思うわけでございますが、前にも一度お聞きをいたした項目で、地域情報化の推進の問題がございます。郵政省としては、この前私も申し上げましたけれども、テレトピアとか民活法施設の整備事業等を行おうといたしております。通産省はニューメディアコミュニティー、それから情報化未来都市構想などを推進しようといたしております。それから農水省はグリーントピアの構想を推進しようとしておる。それから建設省はインテリジェントシティの考え方を今提起いたしております。運輸省におきましてもメディアターミナルなど、そういう政策なり構想というものをそれぞれ今打ち上げていると言ったら言葉がどうかわかりませんけれども、これからの我が国のこの情報化社会に乗りおくれないというんでしょうか、そういう形で各省庁がもう競って同じような問題をやっております。
 これは、郵政省自身が今日まで毎年何回も同じような形をやってきているというものと同時に、各省庁におきましても、先ほどもちょっと話が出ておりましたが、そういうふうな構想で今この問題が提起をされていこうと。そうしますと、我が国の国土というのは北海道から沖縄まで、こういう国土の中で各省庁からほとんど似たような感じの情報のこの種の問題が提起されてまいりますと、よほど各省庁が連携を保つか、あるいはどこが主体になってその事業というものをやっていこうとしているのかということをきちんとやってまいりませんと、実際的には大変その国費が、これはそれぞれの国民の皆さん方が出した税金から行っていくわけでありますから、むだ遣いになってしまうというふうに私は思えてならないわけであります。
 そういう面で、これはどこがやっていいのか私はわかりませんけれども、少なくとも郵政省というのは情報産業あるいは通信の一番の主管省庁であるわけでありますから、他の省庁との役割の分担あるいは調整、あるいはまたその主体ほどこがきちんとやるのかというふうなことを含めて、そういう点につきましてその考え方というものをひとつお聞かせ願いたいと思います。
#169
○政府委員(中村泰三君) 先生のおっしゃるとおり、各省が各省の所管の立場から情報通信システムを活用いたしまして、それぞれの政策目標を達成しようという動きのあることは御指摘のとおりであります。私はそれはそれで、やはり情報通信システムというのは非常に透明性があるといいますか、共通の基盤のシステムでございまして、それぞれの所管の立場で、例えば農水省でございますと、農業の生産性向上のために必要なシステムを援助するといったようなことは当然やられてよろしかろうというふうに思っております。
 ただ、郵政省の場合には、この情報通信を所管する郵政省の立場がございますので、そういった立場から十分関係省庁とも御相談をさせていただいて、最近も、こういった地方の情報化につきましては地方公共団体の役割が非常に大きいものですから自治省あたりとも十分お話し合いをしまして、定期的にひとつ取り組んでいこうじゃないか、情報交換もしていこうじゃないかといったような話をさせていただいているわけで、私どもとすれば、情報通信を所管する立場で必要な調整とか話し合いとかということをさせていただいて、ともども地方の情報化ということについて努力をしてまいっておるところでございます。
#170
○足立良平君 ひとつ、まさに国費のむだ遣いにならないように、その点十分郵政省としても役割を果たしていっていただきたい、このように思うわけであります。
 その上で、次にテレコム税制の問題についてちょっとその考え方をお聞きいたしておきたいというふうに思うわけでございます。
 この問題につきましては、これは特に電気通信自由化を実現いたしました六十年以降積極的に取り組んできているところでございますし、あるいはまた平成二年度の税制改正におきましても、CATVの事業の展開の問題あるいはまた電波資源の有効利用、そういうような点で優遇措置が追加をされたというふうに認識いたしております。
 このテレコム税制による減税規模というもの、そういうものについて、いわゆる平成元年度の実績値といいますか実績の数値、あるいはまた平成二年度の見込み額というふうなものにつきまして、それぞれひとつ考え方をお聞かせ願いたいと思います。私がざっと概算いたしましても、一般会計の政策予算というのは約十五億円、先ほど申し上げましたとおりでありますけれども、この政策会計よりもちょっと大きくなってきているんじゃないかというふうに思えてならぬわけでありますが、そういう観点でまず第一点目、その実態につきましてお聞きをいたしたい、このように思います。
 それから二つ目に、テレコム税制の問題について、確かに電気通信事業というものは初期投資というものが相当大きいということで、これは今日の状況からやったら必要性というものは私は十分認めていく立場を私は持っております。しかし、実際的に企業への優遇税制というふうな観点からいたしますと、不公平税制となるおそれを一面では持っているんではないか。初期投資が極めて大きいから、これはほっておくわけにはいかないという肯定的な面を持ちながら、一方においては問題点というものも十分内包しているというのがこのテレコム税制ではないか、私はこのように実は考えているところでございまして、税制の適用、進め方につきましては極めて慎重に行っていかなければならないのではないか、このように実は思っております。そういう面で郵政省の考え方、あるいはまた具体的な方針がありましたらひとつお聞かせを願っておきたい、このように存じます。
 それから第三点目として、同じくこのテレコム税制に関してでありますけれども、通信分野、これはもう既に本委員会におきましても議論をされておりますように、技術の発展というのは大変急激でありますし、変化も著しい、激しいわけであります。そういう面で税制の見直し、あるいはまた機動的な改正というものが常に必要になってきているのではないか、このように思っているわけでございまして、この点につきまして郵政省としてどのように今日まで対処してこられたのか、そしてこれからされようとしているのかということにつきまして三点目にお聞かせを願いたい、このように思います。
#171
○政府委員(中村泰三君) まず、テレコム税制によりまして平成元年度の節税効果といいますか、額がわからないかという御質問でありますが、特別措置によります減税額につきましては、国税の方もそういう形で個別にどれだけの節税効果があったかということについては掌握しておりません。私どもも実績は把握しておりません。しかし、対象設備の取得状況等に基づきまして減税額を推定いたしますと、平成元年度では約八百億、それから平成二年度では約八百五十億の減税効果があるであろうというふうに見込んでおるところでございます。
 それから二点目の、政策税制としてのテレコム税制のあり方、情報通信システムに初期投資が非常にかかるので事業の立ち上がりを税制上も支援していくという考え方は確かに一つあるんでしょうが、不公平税制にならないように気をつけなくちゃならないという点につきましては私どもまさにそのとおりでありまして、単に特定の企業がこれで優遇をされるということがあってはならないわけでありまして、共通的に新しい技術がうまく社会に適応する、技術変化の激しい分野でございますので、そういった社会の公益を増進するという立場で優遇税制のあり方というものを常に考えなくてはならないというふうに思っているところであります。
 したがいまして、このテレコム税制の今後につきましても、社会の変化あるいは国民のニーズ、そういったものを総合的に勘案しまして、技術の導入に陳腐化が起こらないように、なおかつ情報通信のサービスが公平に利用者に均てんできるような形にこの税制が効果あるように常に見直してまいりたいというふうに考えております。
#172
○足立良平君 これまで見直しをしてきた実績というのはありますか。
#173
○政府委員(中村泰三君) これは毎年いろいろな関係機関等からの御要望も聞いておりまして、そういう意味では毎年見直しをしつつ、その適正な税制のあり方ということについて私ども努力をしているところでございます。
#174
○足立良平君 特に今、先ほども申し上げましたけれども、不公平税制に転化していく、そういう要因を本当に持っている内容でございますので、これはひとつそういう点で厳しく見直しをしていく、あるいはまた不用になったものは勇気を持って切っていくということがございませんと、これは将来に大きな問題を残すということを、本日の段階ではその程度に申し上げておきたい、このように思います。
 それから、次でございますけれども、無利子融資の関係についてお聞きをいたしておきたいと思います。平成二年度の規模におきますと、A、B、Cタイプ、合計いたしますと約一兆三千億円程度になるように認識をいたしておりますが、郵政省部分はCタイプにおきまして約七百億円の内数で決められているというふうに思っております。ところが、実態をずっと当たってみますと、事業主体が第三セクターでなければならない、あるいはまた開銀等の審査手続に時間を要するなどというようないろんな条件もございますし、制度の利用がなかなか難しいというふうにも実態として聞いているところでございます。そういう面で、適用条件の緩和という点から、手続の簡素化等本当に検討しないと、こういうものがあるにもかかわらず実際はなかなか利用できないのではないか、このように思ったりいたしているわけでございまして、この点につきましてお考えをお聞きいたしておきたいというふうに思います。
 それから二つ目に、この問題に関しまして、テレコムタウンの関係について、融資事業への追加要求をしたにもかかわらず、大蔵省の方が実際的には拒否をしたというか、認めなかったということであったようでございますが、その理由についてお聞かせを願っておきたい、このように思います。
#175
○政府委員(中村泰三君) 一点目の無利子融資の適用条件の緩和あるいはその手続の簡素化に対する関係方面の要望につきましては、例えば地方公共団体からの御要望が非常に強いわけでありますが、三セクの要件を外してもらえないか、あるいは地方公共団体みずからが実施するシステム等についても無利子融資の制度の適用をしてもらいたいといったような要望、あるいは融資比率の拡大等につきまして要望が出されております。私どもとしましては、こういった要望を踏まえながら、財政当局とも相談をして、今後とも無利子融資制度の有効な活用が図られますように努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。
 それから二点目の、テレコムタウンの平成元年度予算要求につきましては、私どもこのテレコムタウン構想を公共事業に準ずる事業として推進できないかということで要望させていただいたわけでありますが、結果的には財源等の問題もありまして見送られる結果になったものであります。しかし、今後全国各地の開発拠点におきまして、町づくりと一体になった高度な情報通信基盤を先行的に整備するということの必要性につきましては私どもも十分認識しているところでありまして、今後ともその実現に当たって努力してまいりたいと考えております。
#176
○足立良平君 電波の利用の関係で一つだけ簡単にお聞きをしておきたいと思いますけれども、最近のそれぞれの機器というのは大変進歩してきているわけでございまして、大変に使いやすくなってきておりますし、あるいはまた故障もほとんど起きない、こういうふうな状況でございます。同時に個人が無線機を操作する機会というものも大変増大をしてきている。特にある面においてはレジャー化してきているのが実態ではないかというふうに思ったりいたしているわけであります。そういう面で、より簡便に無線機器を利用する方法、あるいはまた制度の改善というふうなことが今要請をされてきているのではないか、このように思うわけであります。特に無線局の免許なり、あるいは無線従事者資格の取得の面について、そういう観点でもう少し簡便に利用できるような制度の改善ということを考えていくことができないのかどうか、この点がまず第一点目であります。
 それから、当然無線機器に対する認識、あるいはまた正しい利用方法を周知させる広報活動への取り組みということも必要になってくるわけであります。簡便にすればするほどそういう面が要請をされるわけでありまして、この点に関しましてちょっとお聞きをいたしておきたいと思います。
#177
○政府委員(森本哲夫君) おっしゃるように、大変機器が進歩いたしますと同時に無線の需要がふえていることも確かでございますので、実は、昨年当逓信委員会にも電波法の改正をお願いして、資格制度を現状に改めるということと同時に、状況によってはすべての資格が必ず要るという立て方を、例えば主任制度を導入することによって複数グループの中にだれか一人資格者がおられればそれで結構というような形で、全体をできるだけそういう御指摘のような方向に改正をお願いして、現在その法律に従っていろんなことが進行中でございます。
 今の御指摘は、さらにいろんな例えばレジャーみたいなことを考えてみますと、それについても一応今回の改正でその部分を含めたつもりでございますけれども、今後のことを考えますれば、例えば無線局の申請の様式なんかもできるだけ簡素化するというふうなことにはいかないか。そういった点はいろいろまた考慮の余地もあるかと思うんですが、ただ、一つ間違えばこれは命にかかわる部分もございますので、秩序をきちんとして使ってもらわなきゃならない。使うからには基礎の知識が不十分だと自分の命ばかりか他人の命まで危殆に陥れる、こういう点もございますので、そうした点の調和を図りながらこうした問題はぜひひとつ考えていきたい。
 二点目の問題の、広報活動も大いに大事でございますが、一面また頭を悩ましておりますのは、不法無線、あるいは改造いたしまして大きな出力で電波秩序を乱すという問題、こうした点と兼ね合わせながら正しい使い方を十分普及させることも大変大事だと考えておるわけであります。
#178
○足立良平君 最後の質問にさせていただきたいと思います。
 金利の自由化の問題につきましては、これは前回の逓信委員会でも私質問をさせていただいたところでございますが、金利の完全な自由化というものが実現をしますと貸し出しコストというものもある面においては上昇してくるのではないか、このように考えたりいたしているわけでございます。預貯金の運用等につきましても、民間の金融機関でございますとそれぞれ高利回りのところへ投資をすることも可能でありますけれども、郵便貯金の場合には既に決められている範囲内でのそれぞれの運用ということに相なってまいります。そういう面からいたしますと、自由化後の経営の見通しというもの、最近におきましてはなかなかいいようでありますけれども、完全に自由化された後の経営の見通しについてどのようにお考えになっているのかお聞きをしておきたい、このよう思います。
 それから二つ目に、当然預金者のサービスを向上させていかなきゃなりません。これは金利の問題以外にも、例えばCDとかATMとか、休日にどのように稼働させていくとかいうふうな問題を含めて、サービスの問題等を郵政省として一体どのようにお考えになっているのか、これを最後にお聞きをいたしまして、質問を終わらせていただきます。
#179
○政府委員(成川富彦君) 第一点でございますが、金利の自由化は預貯金の金利の上昇等、国民に多大の利益といいますかメリットをもたらすものでございますが、しかし、これを経営面から見てみますと、資金調達のコストが増大するわけでございますし、また競争が業務の自由化等も含めますとさらに一層激化していくということになるわけでございます。郵便貯金事業の経営についてもその例外ではないわけでございまして、厳しさが当然あるものと覚悟しなきゃならぬというふうに思っております。このために、先ほど来といいますか午後の場でも申し上げたんですが、従来資金運用部に預託しておりました預託金利につきましては規制されておりまして、市場に連動するような形でなかったんですが、国債のクーポンレート等を中心とした市場金利に連動するというような形、あるいは郵便貯金事業の経営を見て決めるというようなふうに改められたところでございます。
 それからさらに、自由化対策資金につきましても認められておりまして、資金運用部に預託する利率よりも高い利回りを得ることができるような状況になっているところでございます。これらにつきまして、今後の金利の自由化の進展に伴いまして、私どもも自由化対策資金の割合をふやしていく等々の措置を講じていかなければならないんではないかということで、現在いろいろと勉強に着手したところでございます。
 今後の経営見通しについては、金融情勢がどのようになっていくか予測がなかなか難しいわけでございまして、確たることは申し上げることができないわけですが、国民の利益の増進といいますか預金者利益の増進を図るという立場から、積極的にこの推進を図っていかなければならぬというふうに思っているところでございます。そのようなことができるように、預金者利益の増進といいますか、自由化が積極的に推進ができるように健全経営をまず図らなきゃいかぬわけでございますが、積極的な営業活動をやると同時に、経営の一層の効率化、合理化を図っていくということが大事だと思います。
 先ほども申し上げましたのを重ねて申し上げて恐縮なんですけれども、自主運用の範囲をふやして運用利回りといいますか収入をふやすと同時に、経費の節減を図ってそれでお客様が利益を享受できるように努力していかなければいけないんじゃないかというふうに思っているところでございます。
 それから、CD、ATM等の休日稼働の問題でございますが、私どもも預金者の利益といいますか利用者の利便の向上という立場から、先般土曜日の稼働時間を延長する局をかなりふやしたところでございまして、四月二十八日から実施してお客様の利便の向上に努めてきたところでございます。日曜日、休日に動かすことにつきましては、お客様のニーズがどのようになっていくか、そのニーズに応じて実施すべく努力していかなければならないというふうに思っているわけでございます。
 ただ、現在いろいろと検討しているんですが、解決しなければならない課題もございます。例えばコンピューターを休日も稼働しなければならない、あるいはCD、ATMの管理をどうしていくかといった問題、設備の管理をどのようにやっていくかというような解決しなければならない課題がいろいろとございますので、現在その検討を重ねているところでございます。お客様の利益の増進ということがまず私どもの事業にとって一番大切なことでございますので、お客様のニーズに合わせて今後ともサービスの向上に努力していかなければならないというふうに思っているところでございます。
#180
○理事(松前達郎君) 他に御発言もなければ、これをもって平成二年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、郵政省所管についての委嘱審査は終了いたしました。
 なお、委嘱審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#181
○理事(松前達郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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