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1990/06/19 第118回国会 参議院 参議院会議録情報 第118回国会 商工委員会 第6号
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1990/06/19 第118回国会 参議院

参議院会議録情報 第118回国会 商工委員会 第6号

#1
第118回国会 商工委員会 第6号
平成二年六月十九日(火曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十四日
    辞任         補欠選任
     合馬  敬君     熊谷太三郎君
     谷畑  孝君     栗村 和夫君
 六月十五日
    辞任         補欠選任
     熊谷太三郎君     合馬  敬君
     栗村 和夫君     谷畑  孝君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         倉田 寛之君
    理 事
                中曽根弘文君
                福間 知之君
                井上  計君
    委 員
                大木  浩君
                合馬  敬君
                下条進一郎君
                前田 勲男君
                松浦 孝治君
                向山 一人君
                大渕 絹子君
                梶原 敬義君
                庄司  中君
                谷畑  孝君
                吉田 達男君
                広中和歌子君
                三木 忠雄君
                市川 正一君
                池田  治君
                今泉 隆雄君
   国務大臣
       通商産業大臣   武藤 嘉文君
   政府委員
       農林水産省食品
       流通局長     鷲野  宏君
       通商産業大臣官
       房長       熊野 英昭君
       通商産業大臣官
       房総務審議官   関   収君
       通商産業大臣官
       房商務流通審議
       官        山本 貞一君
       通商産業大臣官
       房審議官     横田 捷宏君
       通商産業省産業
       政策局長     棚橋 祐治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 博行君
   説明員
       農林水産省農蚕
       園芸局繭糸課長  近藤 和廣君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○商品取引所法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○不正競争防止法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
#2
○委員長(倉田寛之君) ただいまから商工委員会を開会いたします。
 商品取引所法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○大渕絹子君 商品先物取引制度が現行経済上リスクヘッジ機能及び公正価格形成機能を有し、この機能を円滑に進ませるためには大衆投機資金の導入が必要であることはわかります。この大衆投機資金の導入はトラブルを招きやすく、これまでもそれを行う専業商品取引員の過当で不法勧誘による大衆被害が発生し、社会問題化した歴史があり、今なお件数は減少したものの紛議が後を絶たないことも事実です。
 結局、先物取引所の存立は、それにより関係当業者が受ける利益の方が、大衆を投機に参加させるデメリットよりも、国民経済上あるいは社会的に見て大であることが条件になると考えられます。言いかえると、商品取引所の運営が関係当業者の立場から離れるものになったり、大衆被害が続出するような事態になればその存在意義はないと思われますが、この点につき、商品取引所の存在する意義について基本的な見解をお伺いしておきたいと思います。
#4
○国務大臣(武藤嘉文君) 確かに御指摘のとおり、生産あるいは流通に携わっている業者からいきますと、その商品の価格の先の見通し、そういう面における問題であるとか、あるいはリスクをヘッジするということでは今御指摘のとおりで、そういう機能を商品取引というのは持っておりますから、その必要性は今御指摘のように私はあると思います。
 一方、最近大衆の資金が入ってまいりましてこれが投機的な形で行われ、非常に一般の投資家が被害を受けているという件数もあるわけでございまして、それがやはり取引員の勧誘が必ずしも本当に、何といいますか、うまい話といいますか、そういうような形でいく場合もあるわけでございませんから、そういう点で私どもは、従来ともこの商品取引の関係の法律につきましては、二回にわたっていわゆる委託者保護の観点から改正をいたしてきたわけでございます。
 商品取引所そのものの存在意義は、今御指摘あるいは私が申し上げましたように、これは必要だと思うのでございますけれども、それによって弊害が出ることはやはり避けていかなきゃなりませんので、今回も従来の二回の改正に加えて、なお一層書面の交付とかあるいは投資をされた方、いわゆる委託者からお預かりしたお金を銀行に口座をつくってそこにきちんと置いていくとか、いろいろ従来よりも一歩前進した形で改善策を考えて、この法律の改正をお願いしておるというのが本旨でございます。
#5
○大渕絹子君 昔、物々交換に始まった市が、交換経済から貨幣経済へと変わっていく中で、商品を取り扱う専門家や実物取引から先物取引へと移行してきて、そして量、質ともに拡大発展し、今日の商品取引所の基盤がつくられてきたものと思われます。
 一七三〇年、大阪の堂島米会所に始まり、江戸における米延べ売り切手相場会所の開設、これが我が国の取引制度の最初とされています。さらに明治時代になって米商会所条令や株式取引所条令などができ、明治二十六年には取引所法が公布され、全国各地に百数十にも及ぶ取引所が開設されました。米、麦、有価証券、地方特産物など多く取引されました。しかし、日華事変から第二次世界大戦へと統制経済が強まる中で、商品取引所そのものが自由経済を基調とする取引所でございますので、その機能を失って閉鎖されていくということになったわけでございます。
 終戦後、経済復興を背景とする自由経済への移行に伴って、昭和二十五年八月五日にこれは制定をされたわけですけれども、旧取引法が廃止され、現在の商品取引所法が施行されたわけでござ
います。その後、ただいま大臣が話がありましたように、四十二年、五十年と二回にわたる改正が行われ、今回の大改正を迎えたわけでございます。
 その五十年改正時に産業構造審議会の答申に対して検討課題として残された点、これらの点は今回の改正にすべて記載をされておりますでしょうか。
#6
○政府委員(山本貞一君) 今御指摘のとおりの経緯をたどって今回の法律改正をお願いしておるわけでございますが、昭和五十年で指摘された点は、基本的には委託者の保護の問題、それから当業者主義を維持しながらも規模の拡大はもちろん図る必要がある、その際委託者の保護を基本に考えるべきであるというのが大きな流れでございます。
 私どもとしては、その後いろんな検討をいたしまして、特に懸案でございました委託者財産の保護、分離保管というのを今回特に入れさせていただきました。ほぼ、当時の提言を実現することができるのではないかと考えている次第でございます。
#7
○大渕絹子君 その五十年の改正を審議する過程での審議録の中にシート料、これは営業権の売買について審議をした過程があるんですけれども、これが我が党の加藤委員によって言及をされておるわけでございますけれども、このシート料による取引員の資格、これの移譲が行われているのではないかという御指摘に対して、そういう裏取引は行われておらないと信じるわけでございますけれども、この件について見解をただしておきたいと思います。
#8
○政府委員(山本貞一君) 商品取引所の商品取引員の人数の制限というのは、物理的にその取引所の取引上の規模によりまして制限がございまして一定の最大人数を決めております。したがいまして、既にいっぱいになっておるところはなかなか新規加入ができないというのが現実でございます。かつ、たまたまというか倒産等があった場合あるいは合併等があった場合は、許可を受けた取引員はその実体がなくなるわけでございまして、シート権というか取引員としての許可を得た実体というのは存続しなくなるわけでございますから、私どもとしてはそのような場合にシート権が売買されるということは法律的にもあり得ませんし、実態的にも私どもはそのようなものは認めておりません。
 ただその場合、一つあきが具体的に生じたということを考えますと、その際、新たな商品取引員の申請というのはあり得るわけでございまして、私どもとしては新たな取引員の許可条件に合致しているかどうかということで判断をして認めておるわけでございます。
#9
○大渕絹子君 そうしますと、そのあいた席については公の基準の中で新たに制定をされるというふうに聞き取りましたけれども、実際にはそうではなくて、倒産をしたAという方からそれに参入をしたいBという取引を希望する者が裏でやみで買い取るという、そしてその買い取ったお金でAという方の負債を弁済するというようなそういう方法がとられてきているやに聞きますけれども、そういう事実は全くないのでございますか。
#10
○政府委員(山本貞一君) 現実に、私法人同士の取引として、営業権の譲渡ということはあり得る話だと思います。これは他の業種、他の産業でも営業権の譲渡ということはあり得ると思いますが、私どもとしては、商品取引員の場所というか権利というのは売買は不可能でございますし、それを認めるに当たっても、全く新しい観点から法律上の要件を満たしているかどうかということで認めておりまして、今委員御指摘のような実態というかそのような動きがもしある場合には、私どもとしては厳正に対処して指導してまいる所存でございます。
#11
○大渕絹子君 営業権の売買はあり得るという御発言ですけれども、営業権の売買ということ自体は取引をできる権利ではないのですか。
#12
○政府委員(山本貞一君) 今申し上げました営業権というか、商品取引員として営業を行う資格というより、一般的に当業者として当該物品を売買する営業権というか、私はちょっと言葉が悪かったんですが、あるいはのれんと申しますか、そういう会社としてののれんというものが譲渡されることはあり得る、そういうふうに訂正申し上げたいと思います。
#13
○大渕絹子君 とにかくそうした裏取引によって取引員の権利が譲渡されるようなことがないように厳重にお願いをして、次に参りたいと思います。
 政府はこれまで何回も、商品取引所法は当業者を主体にした流通経済法であり、これに委託者保護を十分配慮したものであると述べてきました。当業者主義という基本的ベースは変わっていないと思いますが、昨年、横浜や神戸の生糸取引所で大きな仕手戦が行われ、相場が乱高下した上何十日も取引がストップするというような異常事態を招きました。このとき当業者である糸商が大変な迷惑を受けました。このように、現実には立法意図と異なり、当業者の利益になるのと逆に先物取引という制度があることがマイナス要因になったと思われます。当業者主義は言葉だけではいけないと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
#14
○政府委員(鷲野宏君) 繭糸の商品市場のお話にお触れになりましたから私からお答え申し上げますが、我が国の商品取引所制度は発足以来当業者主義というものをとっておりまして、今回の法改正に当たりましてもこの当業者主義の基本は維持するという建前でございます。繭糸市場混乱の事態は私どもにとりましても遺憾だとは存じておりますけれども、結局取引量の少ない、市場規模の小さい商品市場におきましては、仕手筋の介入によりまして価格が不当に乱高下するという事態が起こり得るわけでございます。そのために、私ども市場管理措置を厳重に講じさせることによりまして、そういった仕手の介入を防ぐようにいたしているわけでございます。
 当業者主義との関係でございますが、これは私から申し上げるまでもないと思いますが、商品市場がリスクヘッジ機能なりあるいは価格形成機能というものを十全に発揮いたしますためには、もちろん不当な勧誘等により一般大衆を無理にその商品市場に引き込むという事態はできるだけ避けなければいけない。そのために委託者保護についても十分配慮しているところでございますけれども、同時に、ある程度の健全な投機資金、ちょっと言葉があれでございますが、知識なり経験なりある程度の資産なりを有する、かつまた商品市場に伴うリスクを覚悟したそういった健全な大衆資金と申しますか、そういったものの流入によりまして市場規模が拡大し、かつ市場の流動性が高まるということもこれまた必要でございます。
 ただ、先ほども申しましたように、行き過ぎた仕手の介入だけはこれは抑えなきゃいかぬ。したがって、市場管理措置については厳正に行っていくと、こういうことでございます。
#15
○大渕絹子君 委託者保護に配慮し改正された部分がたくさんあるわけですけれども、まず五十五年四月より原則自由となって開設をされる私設先物取引業者が多発して、いわゆるブラックマーケットというものができ上がって、金からプラチナを経てパラジウムを種にした私設先物取引業者が横行し、多くの大衆被害が続出して大きな社会問題になったわけですが、今回の第八条一項はこれを禁止すると考えてよいのでしょうか。また、これに適用除外になるものがあるかどうか、ちょっとお尋ねをします。
#16
○政府委員(山本貞一君) 今回第八条を改正いたしまして、それに伴いまして第二条も改正しております。
 第八条では、商品あるいは商品指数について先物取引に類似する取引をするための施設は開設してはならないと。今申し上げました商品あるいは商品指数につきまして新しい第二条では、先物取引の対象になり得るような蓋然性が高いものを一般的に広く定めることにしておりまして、法律で
幾つか挙げておるほかに政令でまた定めることができると、そういうふうにしております。今例示で挙げられましたパラジウム等もその中に入るように政令指定をする考えでおります。そういう意味で、先物取引に類似するような施設の対象になるようなものが第二条に入ることによって第八条で禁止がされるというふうにはっきり申し上げることができると思います。
 なお、御指摘の例外措置でございますが、例外措置は例えば同業者同士で仲間取引というか、その場合かつ一般委託者を募らないそういう条件がある場合、そのような場合にまで営業を禁止する、そういう取引を禁止するということは、憲法で認められた営業の自由という精神からも問題がございますので、そのようなものは条文上、除外をしておる次第でございます。
#17
○大渕絹子君 商品取引員の経営基盤の適正化を図るとありますが、その内容について。
#18
○政府委員(山本貞一君) 一つは、商品取引員を今度第一種、第二種に分けることを考えておりまして、外務員を抱えているというか、雇用している外務員の数によりまして第一種、第二種と分け、第一種の商品取引につきましては株式会社でなければならない、かつ最低資本金を設けるといったようなことを考えております。
 それから、財務基盤と申しますか、基本的には手数料収入と支出に従って経営条件が決まるわけでございますが、そのランニングの状況につきましては健全な運営をしながら、かつ手数料を適正なところに定めながら、最低資本金なり株式会社要件を備えた商品取引員が適正にその後も運営していただくということを考えておるわけでございます。
#19
○大渕絹子君 委託者からの受託財産の分離保管義務が導入されましたが、完全に実施されるまでにある程度期間がかかるのでしょうか。また、今までその役目を担ってきた商品取引受託債務補償基金協会というところは今後どのような役割を果たしていくことになるんでしょうか。
#20
○政府委員(山本貞一君) 分離保管でございますが、現在の預託金を預かっている実態、かつその委託者から預かっている財産のうち、商品取引員が立てかえるというか、委託者にかわって立てかえている手数料とか取引証拠金といったようなものもございまして、そういう実態もございますので即座に私どもとしては一〇〇%実施するのはなかなか大変だという実態にあると思います。
 それで、現在考えておりますのは、もしこの法律を適していただければでございますが、来年の四月から始まる平成三年度にまず所定というか必要額の四分の一を完全分離保管をしていただく、その次の年にあと四分の一、その次の年四分の一、その次の年四分の一ということで、来年度から四年かけて必要額の全額を分離保管するようにさせたいと思っておるわけでございます。
 それから、商品取引受託債務補償基金協会の機能、役割でございますが、今後ともそのような債務補償というか弁済をするという機能につきましてはより充実をしていくということで、現在たしか六十億円の基金だと思いますが、それをさらに増額をすること。さらに、銀行に分離保管されておる委託者名での資産につきまして常時監視をするという役割をこの基金にお願いして、かつその商品取引員の営業状態をチェックしておりまして、問題が生じたときには主務大臣に報告をしていただいて、主務大臣から銀行等に指示をして、その分離保管されている分について取引所に戻すというような、弁済が確実にされるような措置を講ずるために、その役割を今後期待したいと思っておるわけでございます。
#21
○大渕絹子君 商品取引員による自主規制団体の設立というようなものが挙げられていますけれども、これはどういうものでしょうか。
#22
○政府委員(横田捷宏君) 商品取引員協会は、全国一本の団体になると思いますが、公益法人として設立するということで、その法的な位置づけを今回の改正案に盛り込んでおるわけでございます。一つは、商品取引員の社会的信用あるいは営業の健全化、特に委託者保護の観点におきまして商品取引業界が自主的に取り組んでいく。紛議、苦情のあっせん等々もその事業ということでございますけれども、これまでの国あるいは商品取引所自身の監督のもとでの対応だけでなくて、みずからがやはり社会的あるいは国際的な今後の役割というものも自覚しながら、一番の基本でございます商品取引員の営業の社会的信用と健全性、委託者の保護の観点からの位置づけを明確にしようという趣旨でございます。
#23
○大渕絹子君 取引員の許可制が昭和四十六年より導入されており、四年ごとにそれが更新をされるということですけれども、許可をされない、更新をされない例というものは今までないということですが、許可、更新の際の審査基準は財務内容とか営業姿勢にあると思うわけです。顧客との間でトラブルを起こして当然不適格者と思われる取引員が、またさらに更新をされて許可をされるということが今までずっと続けられてきたと思うんです。こういうことは全く遺憾であると思うわけですけれども、このことについてはどうお考えでございますか。
#24
○政府委員(山本貞一君) 従来、商品取引員の許可、更新につきまして、確かに具体的に不許可というか、更新を認めなかったという事例はここ十年調べた限りではございません。許可基準は法律で書いておるわけですが、まず十分な財産的基礎を持っていなきゃいけない、それから受託業務を公正かつ的確に遂行することができる知識、経験及び十分な社会的信用を有しなければならない、それから商品取引所の定めるルールを遵守するというようなことが定められておりまして、その基準で許可の更新をしておるわけでございます。私ども主務官庁の農林省、通産省といたしましても、その更新に当たりまして、今申し上げましたような基準で厳正に判断をしていくつもりでございますし、かつその後の指導監督も十分に行いたいと考えておる次第でございます。
#25
○大渕絹子君 今回の改正で外務員登録の更新についても措置がとられているわけですけれども、これも同様に厳しい態度で臨んでほしいと思います。
 次に、九十四条の二に「受託契約の締結前の書面の交付」の義務付けということがなされているわけですけれども、実際にどのような書面が使われるのか、それは顧客に対して十分に説明をされる中で行われるべきだと思うわけです。不適格一般大衆が商品先物取引に参入することのないように特段の注意を払ってもらわなければならないわけですけれども、先ほどの取引員の自主規制団体などもつくられる中で不適格一般大衆が巻き込まれない措置がとられていると思います。その書面なんですけれども、それに違反した場合というか、そういうものについては非常に厳しい罰則が科されるのでしょうか。
#26
○政府委員(山本貞一君) 今委員御指摘のとおり、九十四条の二というのを新たに設けました。従来は九十一条の二の三項で、商品取引員がその事務所で契約する場合は書面交付の義務はなかったわけでございますが、今回その事務所で契約する場合も含めてすべて書面交付義務を課することにしたわけでございます。
 その内容につきましては、商品取引というのはやはり危険を伴うものであるということとか、あるいは手数料がかかりますよということ、あるいは取引証拠金が必要だということなど、そういう基本的なことを書いて、かつ大きな字でわかりやすく書かせる、そういうフォーマットも定める予定にしております。これに対する罰則も新設させていただいておりまして、百五十九条で、九十四条の二に対する違反に対しては六カ月以下の懲役または五十万円以下の罰金に処するということにいたしております。
#27
○大渕絹子君 紛議処理体制の整備として、商品取引員協会または取引所内の相談所が設置されるわけですが、どのような形で利用することができるのか。取引相談あるいは調停に当たるこの協会のメンバーの選考というものはどういうふうにな
されるんでしょうか。
#28
○政府委員(山本貞一君) 今度の紛議処理体制につきましては、商品取引所の中にそれを定めるべきだということを条文上明らかにしておりまして、かつそれが取引所の中で拘束力を持つということ、あるいはそれを定めるに当たって主務大臣の認可、許可が必要だということ、そういう体系にしております。
 紛争処理規程におきましては、仲介の手続とか仲介の方法、あるいは中立委員が過半数を占める紛議調停委員会を置かなければならない、かつその権限を定めるということ、それから複数の取引所にまたがるような紛争の処理についての手続、そのようなことを定めるように法律上あるいはその他の運用でその処理を担保しておきたいと思っております。
 なお、今申し上げましたのは紛争の処理でございますが、その事前の段階として、必ずしも経る必要はございませんが、商品取引員協会と先ほどお話しございました自主規制団体で苦情の解決をできるということとなっておりまして、それも条文の中で明らかにしております。
#29
○大渕絹子君 構成メンバーについてお答えください。
#30
○政府委員(山本貞一君) ちょっと申し上げましたが、要するに紛議調停委員会には学識経験者の中立委員を考えておりますが、中立委員が過半数を占めなければならないということを定めることにしておりまして、メンバーというかどうか、具体的なメンバーはちょっとまだ今どういう種類の方がどういう構成で入るのかというのは、それ以上は今後検討してまいりたいと思っております。
#31
○大渕絹子君 罰則規定について衆議院で修正案が付された経過について説明をいただけますでしょうか。
#32
○政府委員(山本貞一君) 衆議院で決められたことでございますので、私ども主務官庁として伺っておることを御報告申し上げる次第でございますが、現在の百五十二条の罰則では、取引のために風説を流したり偽計をしたり、あるいは脅迫、暴行を加えた場合には罰則を加えるということになっておりますが、その中では、外務員あるいは商品取引員が実際に委託者から契約を取るために、勧誘をするために行う行為が今の取引という中には読みにくいという御指摘がございまして、それにつきまして、取引の受託に当たっても、今申し上げましたような行為をした場合には罰則を科すというふうに修正をなされたわけでございます。
 私どもとしては、そのあたりにつきましては、現在九十四条に不当な勧誘等の禁止という条項がございまして、その条項では一号から四号まで、四号の中にはさらに省令で定めるものと、かなりそれで禁止できるようになって、それに反した場合には行政処分をすることになっておりまして、行政処分ができてその行政処分に従わなかった場合には罰則がかかる、そういう体系になっております。かつ先ほど話題になりました九十四条の二で事前に書面交付をする。その書面交付の中にはそういう偽りのようなことを言わないというような趣旨も書いてそれで罰則を担保しようという考えで、私どもとしてはそれで措置できるかと思っておったわけでございます。
 それに対して、今申し上げましたように、衆議院の御審議の結果、より直接そういう偽計なり脅迫、暴行を加えて委託を受けるというような行為については、直接三年以下の懲役または三百万円以下の罰金を科すということがより委託者の保護のためになるということであったように存じまして、これは委託者保護という視点からはより完璧を期されたものと承知しておるわけでございます。
#33
○大渕絹子君 国際的に通用する市場のための基盤整備ということがうたい上げられているわけですけれども、商品取引所の会員、商品取引員資格の整備により、外国法人が取引に参入しやすいようにしているということです。オプション取引とかあるいは指数先物取引、現金決済方式の導入により多様化するリスクヘッジニーズに適切に対応する、また円滑、的確な商品の上場を図るなどの措置が講じられるわけですが、これらの基盤整備により、どのような国がどんな取引に参加をしてくると考えられるか、また外国人取引員の売買シェアは、どのように拡大をされると予測しておられますか。
#34
○政府委員(横田捷宏君) 御指摘のとおり、商品取引の着実な国際化を目指しましたもろもろの改善措置やら改正措置を盛り込んでおりますが、現在、日本の商品取引所は、国際的に言いますと、御案内のとおり日本の経済規模でございますとか社会的なコモディティーマーケットの中での大きな位置に比べまして、大変ローカルな商品市場の実態ということになっておるわけでございますけれども、一部には既に海外からの取引の注文も日本の商品市場で行われておりますし、あるいは準会員制度というような形で外国の企業がより有利な条件で商品取引の受託、委託ができるような仕組みもございます。
 例えば神戸ゴム取引所で見ますと、最近三・二%ぐらいが海外からの委託の取引があり、そのうちかなりの部分が今の準会員というようなことでございまして、東京の貴金属市場におきましても昨年の四月からそういう準会員の制度を導入いたしまして、三十社余りの外国の法人の方々が準会員という形になっております。商品によりますけれども、国別に見ますとアメリカ、イギリス等の欧米諸国のほかに東南アジア、香港、ゴムでございますとシンガポール、マレーシア、こういったところの関係業界の方々が取引員あるいは準会員としてやっておられるという実態があるわけでございます。
 今後、上場商品がより国際的な取引の実態に合わせて機動的な上場ができるようになりましたら、あるいはいろいろ取引ルールも国際的に一番なじまれるようなものに変わっていく中で、具体的な数字を持ち合わせてはおりませんけれども、徐々に、しかし着実に国際化というものはさらに進んでいくものと、こう思っております。
#35
○政府委員(鷲野宏君) 農林水産省の所管取引所の中でも東京砂糖取引所におきましては昭和六十年から外国の法人を準会員として取引に参加を認めております。今後、法改正によりましていろんな基盤が整備されていきますけれども、どの程度参入が予定されるか、これは日本の商品市場がその人たちにとってどの程度魅力があるかということにもかかってくると思います。
 例えば取引量とかあるいはその市場の流動性とかあるいは手数料の水準とか、そういったものにもよると思いますけれども、現在でも東京砂糖取引所におきまして売買高の割合が最初の〇・三%から最近は一・何%というように徐々にふえてきておりますので、今後も相当程度ふえていくというように考えております。
#36
○大渕絹子君 世界に共通する市場であれば取引仕法も同一化されることが望ましいわけですが、現在板寄せ仕法で行われているものをざら場仕法に変更する意思がおありでしょうか。東京工業品取引所では、既に本年九月をめどにこのざら場仕法に変更していきたいということで、パンフレットを作成して募集をしているように聞いておりますけれども、いかがでしょうか。
#37
○政府委員(山本貞一君) 現在、御指摘のように我が国ではすべて商品先物取引は板寄せ仕法でやっているわけですが、国際的には御指摘のようにざら場仕法でやっております。この前、二月にいただきました商品取引所審議会の答申におきましても、我が国の商品市場を国際化していくためにも取引仕法を国際的なものにする必要があるという御指摘も受けております。
 そういうことを踏まえまして、私どもとしてそういうざら場仕法の導入というのを中心に考えまして、今後積極的な検討と、できたらそういう方向で考えるように指導してまいりたいと思っております。東京工業品取引所でこの十月から予定しておりますが、貴金属市場におきましてざら場仕法に変更するということを考えております。それ
から同時に、電算機を使用するシステム売買という手法を導入する予定と聞いております。
#38
○大渕絹子君 現在十六カ所ある取引所ですけれども、今回の法案の中にかなり合併のための整備というものが導入されているわけです。この十六カ所の取引所を今後合併する方向があるのかどうかをお聞きします。
#39
○政府委員(横田捷宏君) 御承知のとおり通産省所管の取引所は今四つということで、東京、大阪を中心にこれまで合併等がなされてきたわけでございますが、これまでの法制度のもとでは、取引所同士が合併しようといたしますと一つが閉鎖をする、そして清算をして、別の取引所が同じものを瞬間タッチで上場するというような仕組みしかございませんで、これまでの取引所の権利を承継いたしましたり、あるいは上場されております商品の取引そのものをうまく引き継いでいくというような仕組みがなかったわけでございます。
 そういたしますと、例えば資産を十分持っているような取引所が合併されます際には、解散清算となりますと、清算所得に課税がされるというようなそういう問題もございまして、経済的に合併等が必要だなということになりましてもいろいろな利害関係が絡んでくるという問題がございまして、そこのところを今回の法改正で、取引にかかわる権利義務あるいは合併に伴いますいろいろな権利関係等を円滑に承継できるような規定になりました。税制上の問題もその意味では生じないような仕組みにいたしておるわけでございます。
 そういう意味で、今後世界的な規模にまで取引所を持っていくといったような議論もいろいろあるわけでございますので、通産関係の取引所におきましても今回の改正を含めまして積極的な論議が関係取引所間、またそれを支えます関係業界の間で進むことを期待いたしております。
#40
○政府委員(鷲野宏君) 農林水産省所管の取引所は現在も十二でございまして、これまでかつて函館の水産物の取引所を廃止したという例はございますけれども、やはり十二というのはこの交通通信手段の発達した現代においては多過ぎるのじゃないかということは、私どももそういうように考えております。それで、今回の法改正によりまして合併規定が整備されることになりますので、合併を推進していく必要があるということでその方向で努力をしたいと思いますが、ただ、具体的な合併に当たりましては、関係取引所の会員の意向とかあるいは地元の経済界の意向とか、あるいは職員の処遇等もろもろの問題もございます。したがって、合併の機運を醸成しながら関係取引所の話し合いを進めていく、こういう方向でやってまいりたいというふうに考えております。
#41
○大渕絹子君 これまで上場されている商品というものが農水省関係あるいは通産省関係でもろもろあるわけですけれども、今後、新規に商品を上場していく過程の中で試験上場というようなものが導入されるというふうに聞いておりますけれども、この試験上場というのは、本格上場との違いというか、それは多分試験期間というものがあって、それによって廃止されたり、あるいはその上にまた上場していくというようなことが決定されるんだろうと思いますけれども、この期限の延長とか本上場がなし崩し的にやられていくというようなことはないでしょうか。
#42
○政府委員(横田捷宏君) 試験上場という今回の御提案でありますけれども、法的には上場の期限を区切って先物取引を行うということでございまして、関係の業界の方々のコンセンサスが川上から川下までいろんな利害関係の方々がいらっしゃいまして、新しい商品を上場するにつきまして、それでは例えば三年間まずいろいろな情勢を見てやってみよう、こういったような場合にその期限を付しまして認可を行うというものでございます。その期限が参りまして、その前に本格上場の手続がなされていなければ法的にはそこで打ち切らなければなりませんし、それ以上続けることは違法になるわけでございます。
 その意味で、その期間の間に関係者の努力で、これはなかなかいい上場商品である、生産流通等々のためにもなるというようなことになってまいりますと、改めてその期間の間に正式な本格上場のための手続、再認可申請がなされ、その場合には恒久的な上場商品という観点に立った審査を行うということになるわけでございます。
#43
○大渕絹子君 試験上場といっても、実際に取引が行われている段階の中で期限が来たから、じゃあここでやめますということが実務上できるでしょうか。
#44
○政府委員(横田捷宏君) 期限はあらかじめ定まっておりますし、かつその関係の取引をしておられる会員、取引員がすべてそれを承知した上でやっておられるわけでございまして、新たな本格申請がないという状態でございますと、例えば半年ぐらい前からその取り組みが後に残って混乱しないような措置は、取引所の市場管理機能として当然なされるわけでございます。また、一般委託者の関係も生じ得るかとも思いますので、その辺の注意は行政といたしましても十分やってまいらねばいかぬと思っております。
#45
○大渕絹子君 大臣、何か御用がおありでしたら、どうぞ退席していただいて結構です。
 それでは、その商品についてなんですけれども、もう不適格になった商品というか、そういうものが生じたときにそれを廃止していくというようなこともあり得ようかと思います。そしてまた、仕手戦などが行われることが排除できるような制度というものが確立をされていますでしょうか。
#46
○政府委員(山本貞一君) 上場適格性を喪失した商品につきましては、法律上の要件を満たさなくなるという判断の問題でございますが、そのあたりは私どもとしては今後厳正に処理してまいりたいと思います。取引所の方から何も言ってこなかった場合には、主務大臣の方から定款の変更等あるいは行政命令を通じまして対処をするということになろうかと存じます。
 それから、仕手戦のことを今御質問でございましたが、仕手戦につきましては、現在の法律でも九十条と存じますが、まず九十条で商品市場における秩序を維持する必要があると認めるときには「商品市場における売買取引又はその受託を制限することができる」という規定がございます。かつ今回新たに御提案さしていただいております条文の中に、百十九条に「報告及び資料の提出」の条文がございますが、その中に「商品市場における秩序を維持し」という言葉を入れさせていただいて、主務大臣は、そういう秩序を維持するため必要があるときには商品取引員あるいはその商品取引員と取引をする人、裏にいる人、そういう人から報告徴収あるいは立入検査をすることができるというふうに改めさせていただきたいと思っておる次第でございます。
#47
○大渕絹子君 それでは、いよいよ時間になりましたので最後の質問になりますけれども、海外先物取引による被害というものが非常に続出をしているわけです。特に女性の割合が高く、しかも自宅にいることの多い主婦が訪問勧誘によって被害に遭いやすい、あるいは高齢になるほど男性との差が拡大をする特定の年齢層、職業などを絞って悪質な手口を使い勧誘する例が目立つ、被害救済不能を指摘するものが多いなどと被害者アンケートに指摘をされているわけですけれども、悪質業者による海外先物取引を規制する措置はとられていますでしょうか。
#48
○政府委員(山本貞一君) 御案内かと存じますが、昭和五十七年に海外先物取引に関する規制法を制定していただきまして、たしか五十八年の一月から施行させていただいたわけでございますが、この法律で各種の行為規制をかけており、かつかなり強い罰則をかけております。
 昭和五十九年ごろ、かなり海外先物の被害あるいは海外先物と称した詐欺まがいの事件が非常にピークを打っておりましたわけでございますが、警察庁、取り締まり当局の大変な御努力もございまして、かつ私どもとして、海外先物取引の対象になる商品なり市場について政令指定を逐次追加してまいりまして法対象にするというようなこ
と、あるいは警察当局と協力をしてその被害の撲滅に努めてまいりましたので、最近ではかなり件数としては減ってきておるというのが統計でございます。
 ただ、非常に悪質かつ巧妙な手口が出るようにもなっておりまして、そのあたりにつきましても私どもとして今後さらに警察当局と協力をして、かつまた関係の今申し上げました海先法の関係政省令の強化、改正を行いまして、今後ともその対処をしてまいりたいと思っておる次第でございます。
#49
○政府委員(鷲野宏君) 農林水産省といたしましても、この海先業務の規制につきましては、通産省とよく連絡をとりまして分担の部面で努力をしているところでございます。特に被害の実態を常時把握するとともに必要と認めるときの立入検査、報告徴収等をやっております。それからまた、ポスター等を作成しまして海先被害防止のための啓発活動を行うとか、あるいは本省及び地方農政局に苦情相談の窓口を設ける等をやっております。
 それから、海外先物取引についての規制のあり方につきましてはよく論議になるわけでございますが、今回の商品取引所審議会におきましても「今後、商品取引所法を基礎とした商品先物取引に関する基本的な法制度を検討する中で、委託者資産の保全等委託者保護の観点はもちろん、商品先物取引の国際化の状況及び流通経済上の機能の観点も含めて、引き続き検討することが適当である。」旨の答申をいただいております。したがって、この答申に則して検討してまいりたいということでございます。
#50
○大渕絹子君 一般大衆を勧誘する海外先物取引は一〇〇%悪であるというそのスタンスをずっと貫いてきておられると思いますけれども、今後もその方針に沿ってやっていただきたいと思います。
 海外先物取引のオープン化を図って海先法の適用除外をしていきたいという方針があるように聞きますけれども、今農水省さんからもお答えをいただいたようですが、改めてそこの部分はどうでしょうか。
#51
○政府委員(鷲野宏君) 商品取引におきましては、要するに国内で許可を受けた商品取引員でございますが、これまで海先業務につきましてはいわゆるブラック業者と混同されて社会的信用を失うことにならないようにということで、そういった海先業務については自粛をしてきたわけでございます。ただ、今般の商品取引所審議会におきましても、事情が変わってきていることでもあって、国内の商品取引についても海先業務を一定の規制のもとで行われるよう措置することが必要であるという旨の答申をいただいております。
 そこで、この答申を踏まえまして、今般の商品取引所法の改正におきましても、商品取引員が海先業務を行う場合に、適切な当該業務が行われることを確保するため、兼業業務の規制措置を強化する等の措置をとって行わせるということにしているわけでございます。
 なお、この海先法そのものは行為規制でございまして、そうなった場合には、国内の商品取引員が海外で海先業務を行うときに海先法の適用がないのではないかという御疑念がおありかと存じますが、それはそういうことはございませんで、国内の商品取引員が海先業務を行うときは別途海先法の行為規制の適用がある、こういうことでございます。
#52
○大渕絹子君 ありがとうございました。終わります。
#53
○委員長(倉田寛之君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。
   午前十一時二分休憩
     ─────・─────
   午後一時一分開会
#54
○委員長(倉田寛之君) ただいまから商工委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き商品取引所法の一部を故正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#55
○福間知之君 最初に、価格支持制度のある商品の上場に関する適否につきましてお伺いをしたいと思います。
 衆議院の審議の段階における質疑におきましても指摘されたわけでございますが、生糸の一元的な輸入制のもとで安定価格制度と商品市場とは性格上相入れないのではないか、こういう見方があるんですが、また、これら価格政策に絡んでインサイダー取引のおそれも多分に存在しているのではないでしょうか。今日においてもなお上場されている理由あるいは今後うわさをされている自主流通米につきましてもその関係が考えられるわけですけれども、政府はどのように対処しようとされておるのか、お伺いをします。
#56
○政府委員(鷲野宏君) もう先生は御案内のとおりだと思いますけれども、商品取引所制度なるものが起こりましたそもそもの原点は、我が国におきましても、それから欧米におきましてもいずれも農産物から始まっているところでございます。これは御案内のように、農産物というのは出来秋に生産が集中いたします、それから作柄が自然条件によって変動しやすい、価格も非常に不安定だ、したがってリスクヘッジニーズなりあるいは適正公正な先行価格指標に対するニーズなり、こういったものが高いということによっているところでございます。
 戦前はともかくといたしまして、戦後の主要な各国の農業政策というものを見てみますと、多かれ少なかれ価格支持制度というものをとっておりまして、例えばアメリカの場合で申し上げますと、トウモロコシ、家畜等につきまして不足払いによる価格支持制度がとられておりますが、同時にこういった農畜産物は、シカゴを初めとして商品市場におきまして上場されて活発な取引も行われております。農民その他関係業者がこの商品市場をいろんな面で活用しているということも事実でございまして、価格支持制度あるいは輸入規制措置の対象になっているからといって、それがその商品市場の上場と相入れない、あるいはなじまないというものではないというように考えている次第でございます。
 それで、御指摘の繭糸の価格安定制度でございますが、これは一定の価格安定帯の中で価格変動を抑えることを目的としておりまして、この一定の上下に開いた安定価格帯の中でのリスクヘッジなり価格形成機能というものが必要とされるものでございまして、先物取引と両立し得るのではないかというように考えているわけでございます。仮に乾繭なり生糸なりの商品市場というものがなくなってしまいますと、養蚕連にしましても、あるいは製糸にしましても、生糸問屋にしましても、輸入商社にしましても、リスクヘッジの場あるいは適正な価格の先行指標の場というものを失ってしまいまして、大変困惑した事態を生ずるということになると考えております。したがいまして、私ども今後の繭糸市場につきましては、これまでもたびたび仕手の介入等によって特に川下サイドに御迷惑をかけたというそういう事例もございますから、今後とも市場管理の徹底を期しまして、そういったことがこれから起こらないようにより一層努めてまいりたい。特に今回の法改正によりましてこの市場管理措置の強化という点につきましてもいろんな規定が整備されることになっておりますので、そういうものも活用いたしましてその面に配慮してまいりたいというように考えている次第でございます。
 それから、インサイダー取引が行われるおそれがあるのではないかということでございますが、インサイダー取引の最も典型的な例は、株式の売買におきましてその株式の企業の内部者が内部情報を活用して取引を行うという例が最も典型的なものであろうと思いますけれども、商品先物取引におきましては、価格そのものが抽象化、一般化された価格の先行指標の形成を図るものでございますし、その価格形成の因子となる情報も大変多岐にわたっておりまして、証券取引におけるよう
なインサイダー取引というものは一般的には起こりがたいというように考えているわけでございます。問題は、価格政策がとられている商品におきまして、価格政策に基づく価格の形成に事業団等公的な機関が関与する場合もございまして、そのような場合にはいわゆる内部者に相当する、重要な事実に接近し得る特別な立場にある者も存在し得るわけでございますが、これにつきましてはむしろ商品取引所法の分野の問題ではなくて、別途公的な機関における情報管理なり規制なりによって対処すべきであるというように考えております。
 それで、昨年来の繭糸市場における混乱の事態にそういったインサイダー取引が行われたのではないかといううわさも流布されてはおりますけれども、この事業団が行う生糸の一般売り渡しにつきましては市価高騰時に生糸相場を鎮静化させる目的で行われるものでありますので、この売り渡しに関する情報が一部の者に事前に漏れると不公正な結果をもたらすということは私ども重々承知しておりまして、情報管理には大変厳正を期しておりますので、そういったようなことはないものというように考えているわけでございます。
#57
○福間知之君 質問の二の矢を放ちたいんですが、時間がありません。簡潔にひとつ答弁を願いたいんです。
 要するに、今の御答弁では、私が疑問としてお聞きしたことを全面的に否定されているわけでありまして、納得がいかない。安定価格制度と商品市場との関係において一元的な輸入制というのはやはり矛盾しているわけですから、だから上場をやめたらどうかというところまで考えなければならないところへきているんじゃないですか。また、今の後段の御説明がありましたから、これもお聞きをしなきゃならぬのですけれども、時間がないので一方的に言いますが、かつての神戸の蚕糸取引における場面では、インサイダー取引だというふうな見方があるわけなんです。インサイダー取引を防止するための歯どめは、これは法律的にも何もないんですよね。株式の面でもそういう面が問題になって、かつて大きな事件になっているわけですけれども、そういうふうにこの商品取引においてもインサイダー取引というものはないとは言い切れない。したがって、それを防止する手だてというものがしからばあるのかといったら、十分に盛り込まれてないというふうに思うわけなんです。それはここでこれ以上議論してもしようがないですけれども、そういう点で法律的に委託者を保護するという面ではまだまだ今の法制上は不十分な面があるんじゃないか、こういう点を指摘しておきたいと思います。
 次にまいります。
 今回この法律を通じて感ずることは、政省令が多過ぎると思うんです。この点について、特にこれは通産、農水の共管の法律でもございますだけに、政令面でもしっかりとしておかなければいけない。これは両省がどのように考えていられるか、端的にこれだけお聞きをしたいと思うんです。
#58
○政府委員(山本貞一君) 今回お願いしております改正案の中で、従来政令事項だったものを省令事項にかえさせていただいているものもございます。
 考え方といたしましては、非常に技術的な事項であるもの、かつ主務省だけで処理すべき性格のものというようなものを省令というふうにしておるわけでございます。例えば会員の純資産額あるいは会員信認金に充用する有価証券の充用価格の算出方法、あるいは商品取引員の純資産額あるいは受託業務保証金の固定部分の額といったようなところを省令にかえさせていただいておるわけでございます。
 私どもとしては、ただいま申し上げましたように、柔軟に対応する必要性がますます最近では高まっておりますので、そういうことを背景に、問題のない技術的な事項について省令ということにさせていただいたわけでございます。
#59
○政府委員(鷲野宏君) 農林水産省といたしましても、通産省とよく連絡をとりまして遺漏のないようにしておりまして、大体単独の省令はございませんで、常に農林水産、通商産業両省の共同の省令で施行をいたしております。
#60
○福間知之君 関係業界その他におきましては、なかなか複雑でわかりにくいというふうな様子でございますが、このことが今後海外の参入障壁になってもいけないと思いますし、そういう国際的な摩擦にまで発展するような危険がなしとはしないという懸念を持っております。したがって私は、一般にそういうものが透明であるようにすることに努めてもらわなきゃならないと思います。今この法律ができると、最終的には政令ないし省令を定めていかれると思うんですけれども、私はどれぐらいになるかぐらい見当がついているかと思いますが、あるいはまた欲を言えばリストアップをしてもらいたいところですけれども、この点はいかがですか。この席でなくてもいいですが、見解を聞いておきたいと思います。
#61
○政府委員(山本貞一君) 先ほどちょっと例示を挙げましたが、その他大変たくさんございます。ただ、早急に農林省とも御相談をいたしまして、あるいは政令については関係各省とも御相談いたし、それから関係の業界にも御相談いたしまして案をまとめたいと思います。おいおいまた関係の先生にも御意見をいただければと存じております。
#62
○福間知之君 先にまいります。
 今回の改正案によりまして、国内先物取引から締め出されることが予想される悪質な業者、これらが今後一層海外先物に逃げ込んでいく危険がありはしないか。したがって、その取り締まりが非常に必要と感ずるわけでございますが、いかがでしょうか。
 また、商取審の答申におきまして、国内先物取引業者の海先への参入が一定条件下で認められるべき旨指摘をされておりますが、そしてまた改正法案の第四十七条の二第三項はそれを具体化した規定とも言えるんでしょうが、これが海先取引規制の適用外、すなわち海外先物取引法施行令の改正による規制適用除外者指定となるようでは問題があると思います。海先取引は、国内取引と違い商品相場に対する情報も少なく、委託者が十分自己責任に基づいて売買指図をするということはかなり困難なことであります。その点について、このままでは極めて不十分ではないかと思うんですが、いかがでございますか。両省でお答えください。
#63
○政府委員(山本貞一君) 先ほど先生御指摘いただきましたが、二月にいただきました審議会の答申で、国内業者につきましても一定の規制のもとに海先業務に進出することを認めたらどうかというような御趣旨の答申をいただきました。今回、今委員御指摘のように、新たな規定を入れておきまして届け出事項に追加をする、かつそれについて改善の勧告あるいは改善命令ができるという仕掛けにしておるわけでございます。ただ、これは国内先物業務に対して悪影響を及ぼさないという意味での規制を考えておるわけでございまして、それに対して国内業者が海外先物の業務を行う場合には、昭和五十七年に制定いただきました海先法の行為規制法の規制あるいは罰則の対象に当然のこととしてなるわけでございまして、今後ともそこは厳正に運用をしてまいりたいと思っておるわけでございます。
 答申の趣旨でございますが、私ども答申をいただいた趣旨を申し上げますと、やはり現在の海外先物業者は非常にブラックというふうに言われておりまして問題が多い。それに対して、やはり信用の高いしっかりした業者が海外先物にも手を出しというかやっていただいて、むしろ良貨が悪貨を駆逐するというような効果をねらったらどうかということ。それから、現在の国内業者も海外にかなり支店をつくるという動きにもなっており、国際化の流れからもそういう意欲あるいは能力もつきつつあるという点。それから、海外の関係者から随分強く日本の、海外へつなぐ人についてしっかりした者を、国内業者がやるべきだという
御意見をアメリカ等からいただいております。
 そういうものを踏まえて審議会の答申がなされたものと考えておりまして、私ども今後、従来自粛させていた海先業務についても、そういう意味で適格な者については国内の業者に一部認めていっていいんではないかと考えている次第でございます。
#64
○政府委員(鷲野宏君) 農林水産省といたしましても、商品取引員が海先業務を行う場合には、海先法の遵守はもちろんのこと、改正後の規定の適切な運用及び行政指導によりまして、海先業務が適切に行われるよう十分指導監督をしてまいりたいと考えております。
 なお、海外先物取引に対する規制のあり方につきまして論議のあるところでございますが、これにつきましては、過日の商品取引所審議会においても議論が出まして、「今後、商品取引所法を基礎とした商品先物取引に関する基本的な法制度を検討する中で、委託者資産の保全等委託者保護の観点はもちろん、商品先物取引の国際化の状況及び流通経済上の機能の観点も含めて、引き続き検討することが適当である。」旨の答申をいただいておりまして、この答申に即して検討してまいりたいと考えております。
#65
○福間知之君 両省からの御説明がございましたが、私はやはり海先法の適用も含めて対処していくことが必要じゃないかと、こういうことだけを申し上げておきます。
 次に、プログラム売買と相場の秩序維持に関しましてお聞きをしたいと思います。
 六十二年のアメリカにおける例のブラックマンデーに見られますように、情報化の進展に伴いまして、コンピューターによる大量迅速な機械的な取引が相場の乱高下に拍車をかけるという事態を招くことが考えられるわけです。証券市場と商品市場とでは事情が異なるとは思いますが、今後我が国の商品市場におきましても規模が大きくなり、成熟化が進む中において、この種の問題が発生することが予測されるわけでございますが、このプログラム売買への対応策と市場秩序の維持策について、どういうふうに対処しようと考えておられるか、お伺いしたいと思います。
 また、東京証券取引所は裁定取引の実績を参考情報としまして公表することに踏み切ったようでございます。商品取引所におきましても、今後裁定取引など相場形成に大きな影響を及ぼすところの売買商品種類を公表するなど検討を加えるべきではないかと思いますが、この点についてもお伺いします。
#66
○政府委員(山本貞一君) お答えいたします。
 御指摘のように、コンピューターによる売買というか、コンピューターの導入というのが日本でもこれから進めなきゃいけない、今ございましたように東京工業品取引所で今計画をしておるところでございます。ただ、確かにコンピューターの売買ということになりますと、一定のプログラムしておいた方向、あるいはコンピューターでセットした状態で取引が一方的にというか、一方向に流れるというような傾向もございましてブラックマンデーの原因になったのではないかという議論もございました。そういう意味で私どもとしては、コンピューターが導入されるのは非常に必要なことでございますが、御指摘のように、新たな時代の市場管理策というのを考えなきゃいけないと思っておりまして、例えば現在も制度がございますが、臨時増し証拠金の設定なりあるいは建て玉制限等の市場管理、そういう仕掛けを十分活用して問題ないように市場管理をしてまいりたいと思っておるわけでございます。
 以上でございます。
#67
○政府委員(横田捷宏君) 裁定取引の関連につきましてお答え申し上げます。
 御指摘のとおり、証券ですと東京証券取引所では現物と先物いずれも上場して取引されておるわけでございまして、その関係の情報を参考情報として公表されることになっております。商品の場合には若干事情は違いますけれども、これまで関係情報の公表という意味では法律の八十五条一項で毎日の総売買取引高なり成立価格というものを公表いたしておりますし、また七十八条におきます業務規程によりましてさらに細目の情報も掲示等で公表させまして、あわせて適切な市場管理をやっておるわけでございます。
 しかしながら、いろいろな売買仕法の国際化との関連あるいは新しい取引仕法も、あるいは先物取引の種類も今回の改正で変わってまいりますので、そういった諸外国の情報公開等の実例あるいは証券等の例もさらに研究しながら、一層の情報、資料公開等のあり方を研究してまいりたいと思っております。
#68
○福間知之君 先ほどインサイダーの問題もちょっと触れましたが、通産省の方からもこの点についてお聞きをしたいと思います。
 商品取引市場が拡大をいたしまして、上場商品も多様化することが予想される中において、インサイダー取引規制のあり方がかなりやはり課題になってくると思うんです。証券市場にも見られますように、インサイダー取引の問題が絶えず生じているにもかかわらず、法律的な規制、証券取引所の自主調査機能、いずれもが十分ではないというのが現状だと思います。したがって、常にうやむやに事柄が終わってしまうケースが多いわけでありますが、この商品取引においてはやはり国民の信頼、あるいは委託者の保護を何としても最重要視することが今後の市場拡大にとっても不可欠の条件であると考えますが、この種の規制のあり方についてはどうしようと考えておられるのか、お聞きをしたいわけです。
 ただいまの御答弁でも、情報の公開という言葉が出ましたけれども、大体企業サイドではこの情報の開示をすることは大きな抵抗があるはずでありますけれども、したがって情報の開示をさせるためには、中立的な権威のある機関でもって調査をするというふうな必要があるんじゃないかと私は思うんですけれども、そこらあたりはどうお考えですか。
#69
○政府委員(山本貞一君) インサイダー取引規制の問題につきまして先ほど農水省からも御答弁がございましたが、基本的には私どもも同じように考えております。
 すなわち、証券取引法の場合、数年前にそういう規定が導入されたように存じておりますが、証券というか株式の場合は個別企業の業績に関係する情報というのが非常に大きく影響をいたしますので、それを知り得るかどうかということでインサイダー取引の弊害が非常に生ずるという実態がございます。それに対して商品取引につきましては、先ほども話がございましたが、世界的に大量に取引されている、かつ一般に知られている情勢なり需要によって価格が一般的に変動するという性格のものでございまして、そういう意味で商品先物市場においてはインサイダー取引というものに対する危惧というか、それは株式と比べてずっと少ないというのが従来の実態だと思います。
 御承知だと思いますが、数年前に導入されました金融先物取引法におきましても同様な理由でインサイダー取引についての規制は今行われていない状況でございます。ただ、仮にそのようなインサイダー取引であると否とを問わず、買い占めとか売り崩しといったような市場操作、そういうようなものに対する規制は従来も法第九十条で対応しておるわけでございますが、今後さらにそういう条文の活用で問題のないように努力をしてまいりたいとは思っております。
#70
○福間知之君 今の御答弁ではもう一つ決め手になる対応策は必ずしもあるということではない。今後さらに研究をする、こういうことでしょうが、これは株式、証券と並んで商品においても多分に懸念されるわけです。市場は拡大すればするほどそういうリスクが考えられるわけですから、せっかく善処をお願いしたいと思うんです。
 それから次に、先ほど大渕委員もちょっと触れておられたんですけれども、受託に係る財産の分離保管制度についてもう少しただしておきたいと思うんです。
 この制度が創設されましても、一般の小口投資
家にはなかなかその存在意義が十分徹底されるかどうか疑問を感ずるわけです。したがって、結局この制度の利益を十分に享受し得るというのはかなりの投資家ということに限られてくるんじゃないか。あるいは大口のプロといいますか、そういう限定された人に限られてくるんじゃないか。したがって、プロの委託者と素人の委託者あるいは大口の委託者と小口の委託者の間で異なった取り扱いを考えることがやはり必要じゃないかという見解を持っているんですが、いかがでしょうか。
#71
○政府委員(山本貞一君) 確かに、先生御指摘のように、大口のプロ的な委託者と素人の一般委託者というのはいろんな意味でハンディキャップというか条件が違うと存じます。ただ一方、分離保管制度につきましては、商品取引員の信用を高めるため、あるいは委託者は大なり小なりいずれにしても、委託者の財産を保管というか分離保管するという意味で商品取引所制度全般の信用度を上げようという趣旨から今度導入させていただきたいということでございますので、委託者がどんな方であろうと一般的に適用することにしております。
 ただ、先ほど申し上げましたように、素人の一般委託者がそのあたりについての認識が不十分で、せっかくそうなっているのに要求できないというような実態もあるいはあり得ると思います。先生今御指摘いただきましたので、例えば九十四条の二で、事前に契約を結ぶ場合に書面を交付することにし、罰則をつけることにさせていただくように今度提案申し上げておりますが、その書面の中にそういう分離保管の制度があって、しかるべきものは分離保管される権利がある、権利は当然あるわけですが、分離保管されているということを明記するというような方法を考えたらどうかと考えておる次第でございます。
#72
○福間知之君 そういうことだろうと思うんですけれども、やはり小口とかふなれな人々にこの制度の意義の理解徹底を図るということが必要で、せっかくつくった制度が存在の意味が薄れてしまっちゃ何にもならない、そういうふうに思うわけであります。
 次に、商品取引員協会の設立に関しまして、この改正案では協会を設立できることになっているわけですけれども、これは一本化したただ一つの協会というものを意味するのか、それとも取り扱う商品の種類とか性質等の区分に応じまして複数の協会を認めるということなのか、お聞きをしたいと思います。
 また、仮に一本化した場合のみを認めるんだとすれば、関係業界では多種多様な業者が存在をしておりまするし、業者団体も複数存在するわけで、まとまっていくのはなかなか困難ではないかとも思われます。しかし、委託者に対する苦情の相談とか広報などを業務とする自主規制団体というのは、クレジットなどの分野でも今次々と設立されておりまして、法律で自主規制団体の設立を促進するということは大変望ましいことには違いありません。そのために早急に設立推進体制を確立するとともに、法の趣旨に沿った業務内容が的確に行われるように対処することが必要だと考えますが、この点はいかがですか。
#73
○政府委員(横田捷宏君) 商品取引員協会の数あるいはその運営のあり方等につきましていろいろ準備段階で主務省間あるいは関係業界とも相談してまいりましたけれども、今お話しあったわけでございますが、やはり商品取引員の事業を横断的にとらえまして、それの社会的信用あるいは業務の健全な発展を図るという観点から、一つの一本化した全国的な公益法人という形で設立を図るということを予定いたしてございます。実はこの法律の監督規定の一部にもそれを推定するような条文があるわけでございますけれども、現在もそういう方向で準備が既に進みつつございます。
 法律を成立させていただきますと、早速今お話しございましたように本格的な設立準備体制を指導してまいりたい。こう思っておりますけれども、その業務内容につきましても、できる限りやはり第三者的な中立的な立場に立った方々の意見も十分反映しながら、それぞれの商品特性に応じた対応が必要ではございますけれども、商品取引という観点に立った適切な自主規制ルールの設定を指導してまいりたい。このために自主規制委員会といったようなものも第三者の参画を得て設立させたいと思いますし、そういったルールにつきましては農林水産大臣、通産大臣、両大臣で十分検討し、認可という格好で監督をしてまいりたいと思っております。さらに協会としての会員、メンバーへの内部監査、監督、そういった監査規定の設置というものも図らせてまいりたいと思いますし、最終的にはこの条文にも、五十四条の八ということでございますが、主務大臣が立入検査等の権限も必要に応じて行使いたしまして、期待にこたえられますような立派な取引員協会の設置、運営が行われるよう努めてまいりたいと思っております。
#74
○福間知之君 今の御説明のように、せっかく期待にこたえられるようしかるべく適正な対処を要望しておきたいと思います。
 次に、取引員及び外務員の違反点数制度の創設ということについてちょっとお伺いしたいんですけれども、大渕議員が朝ほど少しく外務員について触れておられましたが、現実にトラブルが簡単にはなくならない理由の一つに、この十年間を見ましても、実際問題として免許の取り消しというのはよほどのことでない限り実施されていないわけであります。見方によれば、行政の対応が甘いんじゃないか、こういうふうな向きもあるわけでございます。そうなりますと、幾らミスをしても行政機関の規制が緩いということであれば、その是正策の一つとして私は、自動車の交通違反における持ち点を突破すると免許停止というふうな持ち点形式の導入ができないだろうか、あるいはまた宅建業法で免許更新ごとに許可番号と更新記録の表示を義務づけまして、更新回数が多ければこの業者は優良業者とわかるようにする工夫もあるんじゃないかと思うんですけれども、この点どうお考えでございますか。
#75
○政府委員(山本貞一君) 商品取引員の許可の更新は今四年ごとに行っておるわけでございますが、条文の許可基準に従いまして私どもとしては厳正に運用をしておるつもりでございます。午前中も申し上げましたが、過去十年程度を見ましても確かに不許可にした例はないようでございます。
 今申し上げました法律の規定は、まず財産的基礎がきちっとしているかどうか、営業姿勢がどうか、取引所における取引ルールの遵守状況がどうか、経営管理体制が十分かどうか、そういう点から見るわけでございます。ただ、確かに御指摘のように一回一回それを審査して、まあ改善措置を講ずれば今後とも続けるのにそれほど問題はないという判断で続けておるということもあると思います。
 そういう意味で、今御示唆いただいた運転免許の持ち点形式あるいは違反点数制度というのは、違反点数の積み重ねというか客観化する方法として一つのアイデアだと存じ上げます。それからさらに、宅建業法の更新記録の表示を義務づける。恐らく先生の考えておられるのは、ずっと続いているからそれによって信頼が置けるというようなそういう差がつくということだろうと存じますが、そういうような表示制度なり今言われました両方の仕掛けについて、私ども何せ従来の行政の考え方とちょっと違うものですから、すぐ今これがワークできるように制度としてできるかどうか全くまだ自信はございませんが、勉強を続けてみたいと存じ上げます。
#76
○福間知之君 勉強じゃなくて、ぜひ検討を加えてください。アイデア倒れで終わっては何にもならぬのです。一つの例でございますけれども、タクシーの運転手さんの中でも長年無事故無違反で運転されると優というあれを誇らしげにフロントにつけている人がおりますが、乗る方は安心ですわな。安心感を持ってもらうという意味でも何か工夫があってもいいんじゃないかなと思って提案した次第でございます。
 さらに関連しまして、外務員と紛議をしばしば起こすという問題が指摘されているわけですけれども、この外務員の歩合制というものを改善してはどうかという、これも一つの提言ですけれども、過当な外務員の勧誘が問題として指摘され、外務員の報酬については十五年前の実情では、ちょっと古いですけれども、五〇%以上が歩合制になっているという記録があるんです。しかも過酷なノルマを課せられるなどして勢いお客さんとのトラブルが発生するという経過があるわけでございます。
 こうした点を憂慮して、通産省においても農水省におきましても、既に今まで何回かの通達が出されたりして改善の必要が言われてきました。しかし、事態の改善は遅々として進んでいないというのが現状ではないかと思うんです。以前と比較しまして改善策を上げるために、取引員の四年ごとの許可条件の一つに、最低賃金制ではございませんけれども、最低固定給比率で最低固定給という思想を導入していってはどうかという、そういう意味のガイドラインを当局として考える時期に来ているのじゃないかと思うんですが、それはどうですか。また、それが仮にできないという否定的な立場であるならば、その理由は一体何なんですか。今まで通達を出されてきた善意はもちろん我々は理解しますけれども、それでもなお事態の改善が進まないということについての認識の上でお尋ねをします。
#77
○政府委員(山本貞一君) 委託者に係る紛議の過去の実例を見ましても、確かにその発生原因というのは外務員の勧誘時における過当勧誘というか、しつこい勧誘というか、言葉巧みな勧誘、そういうものに起因している場合が多いわけでございます。そういう意味で、それはどこからくるのかという問題が一つ重要な点だと思いますが、従来、確かに歩合給であればその個人というか自分の成績を上げるために非常に熱心なしつこい勧誘をするということも心理として十分あり得ると思いますし、そういう実例も現実にあると存じ上げます。
 ちょっと今数字を申し上げますと、平成一年のデータで調査をしたところでは、固定給が五五・九%、歩合給をとっている取引員が七%、それから固定給と歩合給の併用給の制度をとっているところが三七・一%という実態でございます。従来の数字を見ますと、この五年、十年の間に固定給のシェアが少しずつでございますが上がってきておるのが実態でございます。
 今先生御指摘いただきました最低固定給率といったような考えについてでございますが、固定給あるいは歩合給で事故というか不満あるいは苦情がどちらが多いかということには必ずしも従来の統計では有意な動向あるいは結果が出ていないようでございまして、逆に大変少ない例でございますが、固定給の方が歩合給に比べて事故というか苦情が多いというようなデータもございます。それから、商品取引員なり業界の中には、要するに歩合給の方が外務員はお客を大事にするために紛議が少ないんじゃないか、そういう御意見もございます。私どもとしてはそれはどちらも真理だと思います。どちらかといえば私は歩合給の方がより熱心になるというふうには思いますけれども、そのあたり私どもも今過去のデータなりあるいはいろんな調査もしてみまして、歩合給が問題なのか固定給がいいのか、そのあたりをまず勉強いたしまして、改善策を講ずる方法があれば指導等の方法で何か検討することはすべきだと考えております。
 ただ、今申し上げましたようにそのあたりについては、どちらが絶対いいのか、あるいは併用給という方法の方がいいのか、いろんなまだ議論があるようでございますので、これはもう少し検討させていただきたいと存じ上げる次第でございます。
#78
○福間知之君 確かに軽々には考えにくいと思います。しかし、今まで改善のための通達を出されているというのは一体どういう視点に立って出されているのかというと、今おっしゃったような点で給与の改善をする、固定給比率というものをある程度ふやすことが必要だ、こういうことじゃないかと思うのですけれども、せっかくこれからも適切にひとつ指導を強めていただきたいと思います。
 時間がありませんので、次に罰金、過料の額の引き上げに関しましてお聞きをしますが、この改正案で年月の経過に対応しまして罰金、過料の額をおおむね三倍程度に引き上げる、こういうことにしておるようでございます。しかし、取引員など団体や業者が罰金、過料の対象となる場合には、その社会的な影響、負担能力及び制裁的な効果を考慮すると、もっと引き上げてもいいのではないかという声もあるわけでございます。他の規制法における罰則との均衡という点でも配慮する必要がありますが、いずれにしてもこの種の経済事案におきましては、少なくとも罰金、過料はかなりのレベルであっていいと思うんですけれども、いかがでございますか。
#79
○政府委員(山本貞一君) 今先生御指摘いただきましたように、特に罰金の金額を二倍ないし三倍、場合によっては過ち料等は三万円を五十万円というようなものも今度提案さしていただいておるわけでございます。基本的には、私どもの考え方としては数年前にできました金融先物取引法の量刑に横へ倣えというか参考にさせていただきまして、法務省の御意見でこういうように量刑というか罰金の重さを決めさせていただいたわけでございます。全体のバランス上、私どもも余り専門じゃございませんが、これがいいところかなということで金先法に倣って提案させていただいた次第でございます。
#80
○福間知之君 今この法律では幾らになるんですか、二十万から五十万ぐらいですか。
#81
○政府委員(山本貞一君) 例えば百五十二条で申し上げますと、三年百万円となっておるものを三年三百万円というふうにいたしますし、それからほかの条文で一年五十万円というものを一年百万円というような、それから六月三十万円という場合は六月五十万円ということで、ほぼ二倍ないし三倍というレベルで引き上げをしておる次第でございます。
#82
○福間知之君 私は勘違いをしていましたけれども、今のお話で三百万円というのは、市場を混乱させたような場合という前提があるんですか。また、市場を混乱させたということは、どういう基準で判断できるんですか。
#83
○政府委員(山本貞一君) 今申し上げました三年以下または三百万円の罰金というところは、現行法では商品市場における取引のために風説を流布したり、偽計、暴行、脅迫をした者といったような場合が一番重い三年三百万円ということでございまして、それからあと、例えば八条の私設先物であれば、今五十万円でございますが、一年もしくは百万円と、そういうような量刑をしております。その他、罪の悪質度に応じて罰金だけのものもございます。
#84
○福間知之君 次に、少し言いにくいことを申し上げますが、天下りの問題でございます。
 役所の人が取り締まり対象の業界あるいは団体へ天下りをするということについては、まず基本的にどう考えるべきでございましょうか。政府が真剣に業界の正常化と悪徳商法に泣く一般委託者等を守る気持ちがあるならば、天下りは私はよくないことだと思うのでございますが、この点の姿勢を正すといいますか、そういう必要があると思いますけれども、大臣の決意をひとつ伺います。
#85
○国務大臣(武藤嘉文君) 商品取引所というのは公的な機関でございますので、そういう意味において、取引所の責任者は結果的に役所の方が行っているということではないかと思うのでございます。もちろん、取引員のところには一切行っていないというのが事実でございまして、取引所の理事長以下そういう役員も全部民間の方がいいんじゃないかという御意見かもしれませんけれども、公正を期すという意味からいくと、場合によっては役所の人の方がかえっていい場合も私はあるのではないかと思っておるわけでございま
す。
#86
○福間知之君 これ以上申しません。
 最後に、私、所見を申し述べて終わりたいと思います。
 今回の改正案は消費者保護ということを目的に追加をいたしましたし、私設市場の取引をほぼ全面的に禁止するなど、今までの法律に比べますと前進をしていることは確かでございます。そういうふうに判断をしております。しかし、この消費者保護ということが非常に重要ですし、その観点からいえば必ずしも満足はできない。
 例えば、クーリングオフが盛り込まれておらないわけで、それを担保する刑罰規定も不備でございます。これは既に海先法や訪問販売法では去年もこの委員会で法案をやりましたね。随分クーリングオフ問題は議論されたところですが、ちゃんと規定がありまするし、そのクーリングオフなるものの意味は、一定期間の経過後でなければ注文を受けられないという熟慮期間、考える期間という意味を持つわけであります。あるいはまた、脅迫的な行動による勧誘等の禁止についても今申した両法律にはございますけれども、この今回の商取法ではない。さらに、無断取引や仕切り拒否などについても禁止するすべがないわけであります。そういう点で不十分な点が幾つか考えられるんですけれども、今申し上げたようなことについては将来的に政府はどういうふうに対処しようと考えておられるかお聞きをして私の質問を終わります。
#87
○政府委員(山本貞一君) まず、クーリングオフにつきましてでございますが、クーリングオフあるいは熟慮期間、海外先物法の場合は熟慮期間ということだと思いますが、そのようなものを国内先物取引にも導入するかどうかという点につきましては、国内先物取引は本当に時々刻々動く相場に対して、買ったり売ったりというそれが本来でございますので、顧客の非常に敏速な指示、敏速な市場対応、あるいは当業者がリスクヘッジする場合でも敏速に行う必要がございますので、私どもとしては国内先物取引にクーリングオフはなかなかなじみにくいと考えるわけでございます。外国でもそのような例はないように承知しております。
 ただ、九十四条の二で書面交付義務がございまして、そこできちっと事前に危険が伴うとかいろんな問題があるかもしれぬということを十分開示するという九十四条の二を十分活用して、かつ罰則をかけて、そこはそれのかわりになる仕掛けとして活用してまいりたいと思っておるわけでございます。
 それから、無断取引なりあるいは仕切り拒否につきましては、九十四条の規定で、あるいはそれで定める省令等で禁止することができることになっておりまして、それに反した場合には行政処分ができる。取り消しあるいは六カ月以下の営業停止、それからそれに反した場合には六カ月、たしか六カ月だったと思いますが、罰則がかかるという仕掛けになっておる次第でございます。
#88
○福間知之君 終わります。
#89
○三木忠雄君 それでは、何点か御質問したいと思います。
 私は、この商品取引所法の改正法案は一歩前進だと思っておりますので、基本的には賛成でありますけれども、商品取引というと、私も二十数年議員やっておりまして、何かいろいろ受ける声が薄暗い話が多いんですね、いい話は余り聞かないんです。これは通産あるいは農林の幹部の皆さんに申しわけないんですけれども、トラブルの話をずっと多く聞いてきた例が過去にあるわけです。したがって、商品取引というのは非常にハイリスクハイリターンというか、非常にリスクが大きいものであるということは、国民は薄々は知っているんだけれども、勧誘員だとか取引員だとか、いろんな問題点があって、今日までのいろんな経緯があっただろうと思うんです。
   〔委員長退席、理事中曽根弘文君着席〕
 そこで最初に伺っておきたいのは、今日までのこういうトラブルの経緯、大分なくなってきたらしいんですけれども、それから将来に対して商品先物取引をどういう方向に持っていきたいと考えているのか、このビジョン、これをまず伺っておきたいと思います。
#90
○政府委員(山本貞一君) 商品取引は、確かに先生今御指摘ございましたように、いろんなトラブルあるいは社会的な評価という面でも問題があったように存じます。ただ、一時から見ましてトラブルなり被害というのは国内先物取引については大分改善を見ておりまして、私どもとしては、今回の委託者保護の関係あるいは罰則の強化なりということで、さらに一層改善をしたいし、できるのではないかと考えておる次第でございます。
 かつ、委員御質問の将来どう考えていくかという点については、これにつきましては、委託者保護の充実というのを第一にまず図って、それによって商品取引業界の信用なり格というか位置づけを高めるということ、それから、国際化した市場なりあるいは経済のグローバル化という状況に対応いたしまして、日本の商品取引市場が、欧米並みのいろんな意味で規模からいっても信用度からいっても、それから取引の仕法についてもすべて国際化できるように、かつ外国人も入れるように、日本からも行けるようにと、そういう国際化をすることによって日本を欧米と並んだ三極体制で国際的な商品市場として発展させていきたいと考えておる次第でございます。
#91
○三木忠雄君 農林省、何か意見あるかな。
#92
○政府委員(鷲野宏君) ただいま通商産業省の方からお答えしたとおりでございまして、これまでの規制一本やりの行政の運営を国際的に通用する市場として育成、整備する方向へ変えていく、それと同時に、従来からとかく問題になっております委託者保護についてさらに万全を期するという方向で今後とも業界の指導監督に当たってまいりたいと考えております。
#93
○三木忠雄君 委託者保護、国際化の問題、あるいはまた取引員のいろんな問題があろうと思いますけれども、具体的に委託者保護というこの問題、これを具体的にどういうふうに進めていくおつもりなんですか、将来の育成方法。証券から比べてみると大分商品取引がおくれをとっているわけですね。三極といってもアメリカの商品取引から比べてみると日本のは相当おくれているだろうし、ある場合によってはアメリカは証券よりも商品の方が進んでいるという、こういうような問題もあるでしょう。これらの問題の整理をどういうふうな観点から育成振興を図っていくのか、考えていくのか。これは農林、通産両省の問題だと思います。
#94
○政府委員(山本貞一君) 委託者保護につきましては、まず私設先物市場をなくするということが一つでございます。それを今度の八条、二条等で措置させていただいておるわけでございます。
 それから、委託者保護という点では、先ほど来申し上げておりますが、契約をする前にきちっとした書面交付を義務づけるように新たに強化をする。それに応じて罰則もつける。それから、委託者資産の分離保管を義務づけるというようなこと。それから、外務員の登録の更新制を導入をするということ。さらに、紛議処理体制を確立するというようなことを考えておる次第でございます。
 一方、国際化するための措置として、海外でよく行われておりますオプション取引あるいは指数先物取引を導入するということを今度提案させていただいているわけでございます。さらに、取引所自体については、より取引仕法の国際化あるいはコンピューター化といったような近代化も今後課題だと存じておる次第でございます。
#95
○政府委員(鷲野宏君) 農林水産省といたしましても、不適格者と申しますか、知識、経験及び資金に乏しく、自己の判断によらないで取引を行うような委託者の参加は好ましくないと考えております。今回の法改正におきましても、ただいま通産省の方からお答えございましたけれども、委託者保護の充実を図ることにしておりまして、勧誘段階あるいは取引段階、さらには紛争の処理等々
について規定を整備するとともに、私設先物市場の開設を禁止する措置をとりまして、こういったものの運用の万全を期しまして、さらに徹底を期してまいりたいと考えております。
#96
○三木忠雄君 法改正でいろいろありますけれども、委託者というのは業者以外に五万から八万ぐらいにふえているんですか。そうしますと、どのぐらいの規模を日本の商品取引として、近未来的というか五年なら五年先あるいは十年先なら十年先――データもちょっともらいましたけれども、今、日本では証券と商品との取引が大体三分の一らしいですね、大体一割ぐらいですか非常に少ない、アメリカは三割だと。こういう点から考えますと、委託者保護という保護規制の問題はいろいろあるんでしょうけれども、どういうふうな形でこの委託者、商品取引をやろうとする人たちがふえてくる考え方を持っているのか。振興策はどういうふうな手を打っていくのか。
 私は後で聞きたいと思っておりますが、アメリカのように商品ファンドを考えて多様化を図っていくのか。上場商品のいろんな規定等も含めて多様化を図っていくんだろうとは思うんですけれども、具体的に今五万から八万にふえた、こういう委託者をさらに拡大していくためにはどういうPR活動をやるのか。あるいは委託者保護の規制をいろいろやっているけれども、過去の議事録を読んでみると、天谷さんがPR活動を十分やるというような話を審議官時代にやったそうでありますけれども、余り商品取引についての正確なPRが行われていなかったといういろんな批判もあるわけですね。
 この点を考えたときに、やはり商品取引の強化、育成というか、あるいは国民に理解を深めていくというか、あるいは海外ばかりに投資が行っている、この問題を三極構造の中に日本の商品市場をやはり格上げしていく、こういう立場から将来国際化、グローバル化の中で二十四時間体制、恐らく証券会社は今二十四時間体制でしょう、商品取引所を二十四時間体制に持っていくためには、やはり打たなきゃならないいろいろな手があるだろうと思うんですね。こういう点について、もう少しきめ細かく御答弁願いたいと思います。
#97
○政府委員(山本貞一君) 先ほど先生御指摘ございましたように、委託者の数は現在八万人ぐらいでございます。それから、全体の規模というか約定金額がたしか三十五兆円ぐらいでございます。それに対して、証券の方の先物というか、そちらが三百数十兆ということでございますので、大体一割ぐらいかと存じます。
 基本的にやはり商品取引に対する信頼感を高めるということが一番大事だと思いますので、先ほど来お願いしております委託者保護のための措置を十分法律の中へ入れさせていただくということと、それから両省の運用をそういうふうに持っていくこと、各取引所でそういう努力をしていただき、私どもも監督をするということがまず第一に重要だと思うわけでございます。かつ、やはり新しい取引仕法なり、あるいは一般の人が入りやすい種類の商品が開発されるということも必要でございます。
 そういう意味で、今度お願いしておりますオプション取引は、オプション取引をつくり上げること自体非常に難しいんですが、例えばこれに投資というか資金を投入する方は、プレミアムを払えばそれを放棄すれば損失はその範囲内でとまるというような意味で、底なしというか大変大きな損失はないという、そういう安心感もあります。それから、新しい商品でかつ大量に取引されやすいような、そういう商品についても、今後関係者の了解を得て上場商品にしていくというようなことも今後関係者と相談の上進めていって国際化、あるいは参加しやすい市場にしていきたいと考えておる次第でございます。
#98
○三木忠雄君 委託者保護の問題、先ほどからあるいは衆議院でもいろいろ議論されておりますけれども、私は一、二点ちょっと意見を述べておきたいと思います。
 この委託者保護の中で、取引員の財務諸表を公開するという、こういう点はどうかと言っているんです。取引業者に対する不信感というのはやはり委託者に非常に多いと思うんですね。外務員にも当然あるでしょう。しかし、その取引員は、取引所の会員ですね、人の金を運用するわけですから、やはり財務内容というか、今度は内部管理とかいろいろなことを法規制でうたっておりますけれども、国民から見て、今証券会社はいろいろありますけれども、商品取引所の各企業の財務諸表ぐらいはだれが見てもやはり公表できるぐらいの形にしておいた方が委託者が安心できるんじゃないか、こういう点を私はまず第一点として考えるんです。
 それと、もう一つは仕手集団です。特に通産よりも農水省の方が多いんじゃないかと思うんですよ。小豆相場とか大豆だとかいろいろあります。この中で仕手集団が入りやすいという品目についての対応ですね。証券会社でも資本金の小さい会社にはやはり仕手集団が入りやすい、買い占めとかこれはいろいろありますけれども、やはりこの仕手集団というか、なかなか難しい問題でありますが、こういう商品の洗い直しというか、あるいはそのようなねらい打ちをしている問題についての対応というものを委託者保護の観点から考えるべきじゃないか。
 この二点についてどうお考えになるか、お伺いいたします。
   〔委員長着席、理事中曽根弘文君退席〕
#99
○政府委員(山本貞一君) まず第一点の財務諸表の公表の件でございますが、確かに商品取引員の信頼度あるいは透明度を上げるために大変必要なことだとは思いますが、企業の財務諸表を公表するというのは、一般的にはプライバシーなり営業上の利益なり関係いたしますのでなかなか大変でございます。ただ、今度第一種、第二種に分けまして、第一種の商品取引員には株式会社要件それから最低資本金要件ということで、できるだけ大きなというか、財務基盤のしっかりした企業にしていきたいと考えているわけです。その際、その企業が上場すれば当然のこととして今の制度では財務諸表が公表されるようになるわけで、そういう上場へ持っていく努力をしていただくようにそれも私ども指導をするということ。
 それから、公認会計士が入って監査をしていただくというか、義務づけはたしか資本金五億円以上というふうに存じ上げますが、五億円以下の企業もたくさんございますので、私どもとしては義務づけることはなかなかできないんですが、商品取引員の信用度の向上という点から、できるだけ公認会計士に入っていただいて監査をしていただくという指導をする、といったような努力をしてまいりたいと思うわけでございます。
#100
○政府委員(鷲野宏君) 取引員の信用力なり財務基盤の強化につきまして、ただいま通産省の方からお答えをした点でございますが、さらにつけ加えて申し上げますれば、今回取引員による自主規制団体を設立することにしております。この自主規制団体による取引員全体のチェックなりあるいは社会的な信用力の向上の指導、そういったものに努めることも肝要であろうかと思っております。
 それから、仕手集団の問題は、御指摘のとおり特に農林関係の繭糸なり小豆の市場において盛んでございまして、これまでもいろいろと市場管理措置でもって対応しておりますけれども、今回の法改正におきましては、適正な市場管理措置を強化いたしますために、従来の措置に加えまして、市場秩序の維持のために委託者からの報告を徴収できるような規定を設ける。あるいは商品取引員の指導監督につきましても、市場秩序の維持の観点からの改善命令が出せるようにするとか、あるいは万一そういう仕手戦の結果、違約なり倒産なりが発生しまして、それが一般の委託者の被害にも及ぶということが間々ございますから、そういうものに備えまして欧米に倣ったクリアリング制度の選択的導入の措置をとるとか、それから小規模な市場につきましては合併の推進を図ることが肝要と考えております。そこで今回、合併規定の
整備を図りまして、これに基づいてそういったことも推進してまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
#101
○三木忠雄君 今合併規定の話が出たから、じゃそっちの方をちょっと聞いておきましょう。
 合併規定が今回設けられたのが一つの特色になっているんですね。合併規定で、いろいろ取引市場がありますけれども、名古屋方面では繭糸ですか、あるいは生糸だとかいろんなものを合併したいという方面的な合併で、通産、農林と両方あわせた合併で今後の振興策を図りたいという考え方がある。あるいはまた別な方では、生糸なら生糸の取引所をまとめたいという意見もあるわけですね。こういう点を考えた場合に、地方振興策なのかあるいは業種を一本にまとめていく方の合併を促進していくのか、どういう方向に合併策を持っていくのか、まずその点を伺っておきます。
#102
○政府委員(鷲野宏君) 農林関係の取引所は現在でも十二ございまして、これは農産物がそもそもローカルな性格を持つものでございまして、産地との関係とかあるいは集散市場としての位置づけ等からこういった十二の市場ができて今日に至っているわけでございます。ただ、今日のような通信手段、交通手段が発達した状況におきまして、この十二の取引所というものはいかにも多いということを考えております。
 私どもが念頭におきまして合併をしてはどうかということを考えておりますのは、例えば繭糸の四取引所が横浜、神戸、それから前橋、豊橋に分かれております。こういったものを合併させてはどうかと。それから、東京におきましては東京穀物取引所と東京砂糖取引所がやはり二つございます。それから、大阪におきましても大阪穀物と大阪砂糖が二つございます。こういったものにつきまして、先生おっしゃいました業種的かつ地域的という観点でございますが、そういったものの合併が好ましいんじゃないかというように考えておるわけでございます。
 ただ、その合併というのは、よく申し上げるのでございますが、結婚話と同じでございまして、私どもあっせん仲介の労は取り得るのでございますけれども、最終的に合併するかどうかというのは関係取引所の意思にかかってくるわけでございます。そういう機運を醸成するようにしながら今後とも合併の推進に向けて指導をやっていきたいというように考えておるところでございます。
#103
○政府委員(横田捷宏君) ただいま農水省の鷲野局長がおっしゃられたとおりでございまして、取引所の合併につきましては、それがたとえ監督官庁の所管をまたがるものでございましても制度的な制約はございませんし、また今回の改正案でいろいろな合併の手続的なあるいは権利承継等の面での円滑化も図られておるわけでございますが、基本的には関係の業界の方々が十分話し合われながら、また今後の国際的な取引関係の展開等も見通しながら検討していかれるべきものと考えております。
#104
○三木忠雄君 そこで、この合併問題は、取引所の会員権の問題ですね、これは合併しますと営業権譲渡の問題がいろいろ出てくる。証券会社が外国から日本での取引ができるような会社をつくりたいので会員権を購入したいと、プレミアがついて十億円とか十五億円とか世上言われているわけですが、こういう問題について、合併させますとこの商品取引所の会員の営業権の問題はどういうふうな形になるのか、会員権の売買が行われるような形になるのかどうか、この点についてはどうですか。
#105
○政府委員(山本貞一君) ある商品取引員が営業というか、実際商品取引員として営業をしておると、仮にでございますが、その営業をだれかに譲ってもう私はやめたいという人もおられるかもしれません。あるいはどこかと合併して一緒になろうということもあり得るかもしれません。そのような場合には、商品取引員であってもそういうようなことは自由というか当然できるわけでございます。その場合には、例えば営業権というか、その顧客なりあるいはいろんな意味でののれんなりそういうようなものをだれかに譲渡する、あるいは合併する会社に移すというようなことは法律上は民法なり商法の規定に従ってあり得ることだと思うわけです。
 ただその場合、営業の譲渡は私的な行為でございますので、それによって商品取引員の資格というものはその人がやめてしまえばそれがなくなるだけで、今度新たにそれを譲り受ける人がしかるべくというか、法律の規定に従った商品取引員の要件に適合すれば主務大臣は商品取引所を経由した申請に対して許可をするという形になるわけで、この両者は全く公的な部門と私的な部門と別のものと考えておるわけでございます。
 現実の問題としては、そういう営業をやめられる場合あるいは合併される場合に枠が一つあいたというようなことになろうかと存じます。その場合、特定の商品取引所で物理的なスペースの問題から、例えば八十人なら八十人という制限があるとすれば、物理的にはそれを百人、二百人にふやせないわけですから、八十人という制限があると、その中で一人減ったから、今度新たに一人入れることは可能になるわけです。その際は、いろいろな希望者が商品取引所に来られて商品取引所を経由して主務大臣に許可の申請が来る、そういうことでございます。この間の実態的な関係は、私どもとしてはそういう疑惑のないようにきちっとした運用をしておるつもりでございます。
#106
○政府委員(横田捷宏君) ただいまの山本審議官の説明を条文との兼ね合いで若干補足させていただきますと、取引所が合併をいたしました際に、合併等の効果は九十九条の七という新設規定で書かれておりまして、その一項におきまして、合併したりあるいは仮にある取引所が消滅いたしましても、その会員たる効果は後の者に承継される。あるいは同条の五項におきまして、大臣の許可を受けておりました商品取引員等の資格は、その限りにおいてまた承継されていくということでございますので、合併に伴います会員あるいは取引員の資格等については、今のお話のようないわゆるシート等の問題とは全く無関係に円滑に承継されるということかと存じます。
#107
○三木忠雄君 しかし、条文上はそうでしょうけれども、現実として枠が五十なら五十――聞くところによると外国の業者でメリルなんか今度来るわけでしょう、入るわけでしょう、商品取引をやりたいというわけでしょう。そうすると、これはやはり外国の会員が日本の商品取引所の会員になるというのは何か条件があるんですか、特別な要件があるんですか。あるいは枠は自由なんですか、この点。
#108
○政府委員(山本貞一君) 今度、会員あるいは商品取引員につきまして、海外の人でも例えば商品取引員であれば営業所というか、日本に有するというような条件がたしか必要でございますが、内外無差別に認められることになります。ただ、先ほどもちょっと申し上げましたが、具体的に当該特定の取引所において商品取引員をそれ以上ふやさないという実態がもしあるとすれば、その場合は新たに追加して入るというのはなかなか大変だという点はあると思います。
 国際化の時代を迎えております私どもとしては、今後そういう海外の有力なというか非常に信用度の高い企業あるいは国内の他業種のそういうしっかりした方々の参入については、そういういろいろな条件、先ほどの物理的なスペースの問題とかその他ございますが、そういう中で可能な限りというか前向きにというか、できるだけ広く認められる方向で運用ができればいいと考えておる次第でございます。
#109
○三木忠雄君 今度の商品取引所法の改正の中で外国会員を認めるようになりましたね。今回初めてでしょう。そうしますと、これはやはりある程度外国人会員の枠というのはあらまし頭に描いて会員数を選定するのですか、そこらの問題はどうなんですか。
#110
○政府委員(山本貞一君) まだ全取引所についてきちっと同意なりあるいは精査したわけじゃございませんけれども、外国に開放するという方向の
改正を今度いただくわけでございますので、もう枠がなくて何もならなかったというようなことにならないように、もうちょっと弾力的に枠を考えるというような方向で指導をしてまいりたいと思っております。
#111
○三木忠雄君 そこで私は心配なのは、シート権というのは必ず出てくるだろうという考え方に立つんですよ。前にも国会でいろいろ話題になったことがあるそうですけれども、やはり会員権の売買というか既得権益の問題がありますから、これはその人はその人なりのいろいろと努力をされて会員権を持っていらっしゃるわけでしょうけれども、合併をされ商品取引が相当国際化になってくる、外国から入ってきたい、今回の外国人会員の開放の問題もやはり海外からの強い要請があったんですか、それとも日本が自主的にこの海外会員をふやそう、こういう方向になったんですか、どちらですか。
#112
○政府委員(山本貞一君) 商品取引所審議会の審議をいただきました。その中で認めるべきだという方向が出ました。それは実際に業界の中も含めまして、それから私ども行政サイドも含めまして、国際化した方がいいという自主的な判断がございました。そういう意見も申し上げました。
 一方、審議会で各方面から御意見を伺っている段階では、アメリカの関係者の御意見では開放した方がいいという御意見はございました。ただ、それを例えば日米構造協議のように開け、開かないというような話では全くございませんでした。
#113
○三木忠雄君 余り時間がないので、あともう一点だけよく聞いておきたいんですけれども、やはり国際化をやっていく、こうなりますと日本の商品取引というのはまだ品目の種類が少ないですね。アメリカの方から恐らく会員権を要望している企業というのは相当な企業だと思うんですよね、恐らく日本の企業と体質が大分違うんじゃないか。そうすると、商品取引の慣行だとかあるいはアメリカがやっているような商品取引のいろんな実態というのと、日本の商品取引の実態とには大分かけ離れたものがあるんじゃないか。また、そこで摩擦問題が起こらないかなというのが素人なりに考えるんですけれども、やはりこういう慣行だとかあるいは国際慣行に従っているんですか、この点はいかがですか。
#114
○政府委員(山本貞一君) 一つは、今度お願いしております改正で、例えばオプションなり指数取引なりいろんな新しい種類のものを入れさせていただく、そういうようなことでかなり国際的なしベルというか中身になるかと存じます。
 それから、特に大きな問題は今御指摘ありました慣行というか実態でございますが、一つは先ほど来ちょっとございましたが、板寄せで今やっておりますが、これは国際的にはやはりローカルのやり方というか一般的じゃございませんので、それについてざら場仕法に移行しなきゃいかぬというような、あるいはその方が適当だという御意見も業界の中にもございます。そういう違いが一つございます。それから、よく言われる問題としては仕法というか慣行ではないんですが、手数料が日本はまだ比較的外国に比べて高いという問題がございます。そういうような違いがまだございます。
 ただ、そのあたりもこの前の審議会の答申でも国際化する中でできるところからでも改善すべきであるという方向をいただいておりますので、そういう努力をいたしたいと思っておるわけでございます。
#115
○三木忠雄君 例えば一点、今回のこの法改正の中で上場試験制というのをやりますね。アメリカとかそういうところにはこういう上場試験制というのはあるんですか。
#116
○政府委員(横田捷宏君) 一般的な制度としては承知しておりませんが、例えばアメリカでオプションにつきまして期限を区切った制度があると聞いております。
#117
○三木忠雄君 そのオプションと商品取引との上場の問題は大分違うんじゃないですか、私は余り詳しくは知らぬけれども。オプション取引とかあるいは金融先物とかの問題と商品取引の問題とは違うし、上場する商品取引の商品の品目というのはやはり多くなっていかなければ委託者が余りやろうとしないわけでしょう。ここらの問題を考えてくると、オプション取引だとかあるいは金融先物取引だとか、そういう問題と商品の上場試験制度というのとはちょっと違うんじゃないかと私は感じるんですけれども、この点はどうでしょうか。
#118
○政府委員(横田捷宏君) 御指摘のとおりだと承知いたしております。
 我が国のこれまでの上場商品選定の方法といいますものはその品目自身も明確に法律なり政令で決まりまして、かつこれは運用の問題もございますけれども、関係業界すべてのコンセンサスを一応前提とするような方法によってまいっておったわけであります。今三木先生からいろいろ御指摘もありますように、今後の国際化なりあるいは商品取引の対象の多様化という中で上場商品の幅も指定の仕方を変えて広げる、それとあわせて上場につきましても、これまでのいろいろな経緯もございますので、アメリカにおきますように取引所が自治ですべて臨機に上場し、あるいは廃止していくというようなわけにはなかなかまいらないということもございまして、ある意味では業界の話し合いあるいはその業界の取引実態等を見ながら今まで以上に弾力的、機動的に上場ができるようにする一つの工夫といたしまして、期限を切って例えば三年なら三年、相当数の関係の方々が賛成されたわけだから、ひとつこれをやってみる、そういう仕組みで今回いわゆる試験上場というものを御提案申し上げた次第でございます。
#119
○三木忠雄君 これはいろいろ聞いていくといろんな問題点があるんですよ。委託者の保護の問題を考えた場合に、試験上場制の採用の仕方によって委託者保護がどうなるかというような問題が私は大きな問題になってくると思うんです。これはわからない机上の論議をしているのと違って、実際に金を委託して試験上場制から外されるとか入れるとかいう問題になってくると、委託者にとっては相当な問題になってくるという点はよく認識をしておいていただきたいと思うんです。今まで商品の上場のときは法定でやっておったわけでしょう、法律で定めて上場商品を決めておったんです。過去にはそれを政令にゆだねてきた。今度は試験上場制と変わってくるんでしょう。
 こういう経緯を見ると、上場商品のあり方は関係業界のいろんな問題があろうからいろいろ詰めてよく徹底をするんでしょうけれども、この法案は政令、省令にゆだねているところが非常に多い。したがって関係業界とよく詰めて、この試験上場制の問題が関係業界にも、あるいはまた委託者にも大きな変動になってリスクを伴わないような方向によくしていただきたいということを強く要望しておきたい、これは。
 それからもう一点最後に、商品ファンドの問題です。今、日本では証券と商品との組み合わせの運用パターンがないわけです。これはやはり農林省、通産省、大蔵省のこういう投資の問題に対する考え方が一元化されてないというところに、私はいろいろな問題点があろうと思うんです。したがってこれからの問題は、やはり大蔵あるいは通産、農林がどう一元化するか。アメリカではこの商品取引も含めて一元化しているシステムがあるわけですよ。ここらの問題は、今後恐らく金融商品と商品取引の品物との連携はますます深まってくるだろう。やはりリスクを少なくするために、そういうオプションだあるいは金融商品だといろいろな商品の投資機構を考えていかなきゃならないだろうと思うんですね。こういう点を考えたときに、これは通産大臣が答弁するのは余り適当じゃないかもしれませんね、大蔵の方も係りますから。したがって、証券行政と商品取引を含めた一元化の問題も将来として考えなきゃならない問題点じゃないかということを私は強く要望しておきたい。
 これは通産大臣が答弁するとつらいだろうし、いろいろ影響が出るだろうから私はどうこうしま
せんけれども、やはりこういう問題は、政府として投資家の保護の問題あるいは国際化の問題あるいは多様化のニーズ、日本のマーケットを拡大していくためにも、あるいはグローバリズムの二十四時間体制をつくるためにも、ここらの問題はよく整理し――あるアメリカ人がこの前日本に来まして、私も意見を聞きましたけれども、やはり商品ファンドは日本はなかなか厳しいな、こういう声です。これでは国際化におくれをとっていくだろう、こう私は思いますので、この商品ファンド等の問題も含めていろいろこれから政府部内で議論もしていただきたいということを強く要望しまして、私の質問を終わりたいと思います。
#120
○市川正一君 本法案は、その提案理由の第一で「商品市場の健全な発展及び国際化」を挙げておりますが、その主な内容は上場商品の拡大と商品取引所の会員枠の拡大となっております。
 今日、我が国の経済は外国為替における実需原則の撤廃、金融証券市場への先物取引の導入などを背景にした大企業、大銀行等による財テク、土地投機の方向など、まさに日本経済全体の投機化が進行していると言って過言でないと思います。そのときに行われる本改正法案は、国際的な取引の対象となるような大型商品の上場や指数先物取引の新規導入などによって、あるいはまた外国法人の新規参入によって、日本の商品市場は多数の上場商品と外国の投機資金の流入でさらに拡大されている。その中で、従来よりも大規模なマネーゲームが展開されることは必至であると、こう思います。それがどうして提案理由の言う「健全な発展」につながるんでしょうか。そこを解明願いたいと思います。
#121
○政府委員(山本貞一君) 今度の私どもの法改正のねらいにおきまして、委託者の保護をまず第一に考えることが当然でございますが、一方我が国の商品市場の健全な発展と国際化ということも考えたいと思っておるわけでございます。
 これは私どもといたしましては、商品市場が非常に狭い市場であった場合にはまず適正な価格形成が非常に難しくなるという点、それからもう一つは特定の投機筋によって非常に攪乱される場合が多くなるというそういうことから、市場の規模が大きくなることによって商品取引所の本来の機能を発揮することができると考えておるわけです。かつ国際的には、日本は極東というかこの地域におきまして、アジアのNIESを初めASEAN各国のいろんな商品についてのニーズあるいは資金の投資のニーズもございますが、その一つの中核として日本が商品取引市場として発展していく、それがそういう各国に対する貢献にもなる。そういう意味で私どもとしては、日本の商品市場が健全に拡大して発展していくことがとりもなおさず当業者の利益だけじゃなくて、日本経済のために必要なことであるというふうに考えた次第でございます。
 その際、当業者だけじゃなくて、当業者はもちろん基本でございますが、一般の委託者も参加していただくということによって先ほどの目的が達成できる。かつその場合、一般の委託者が入っていただくときにはできるだけ資金と経験と情報を持った方に入っていただいて、かつ委託者保護の規定を十分講じながらそれを進めていこうと、そういう趣旨でございます。
#122
○市川正一君 私は、大臣が提案をなさったこの二つの理由、第一が私が今問題にしている「健全な発展」という部分です。それから、第二が「委託者の保護」の問題です。これは後でやりますから、私が今取り上げているのは第一の部分だということを大臣もまたあなたも心得ておいていただきたい。
 それで、私がずばり聞いているのは、この結果、今でも日本の経済が投機化している中で、一層大規模なマネーゲームを展開する、そういう拍車をかけるものになるんじゃないか。それが一体「健全な発展」になるんだろうかという問題提起なんです。疑問なんです。
 今御答弁にもございましたけれども、これはことしの二月に商品取引所審議会の答申が出されました。今度の法案提出の根拠になっています。そしてその中で、商品取引所の機能を発揮するために、「当業者のみならず知識、経験及び資金を有する各層からの広範な参加が重要」であると、こう述べています。それを今あなたがおっしゃったわけです。資金だけは触れられませんでしたけれども。
 そこで、知識、経験、資金を有する参加者というのは一体どういう人なのか、またどういう企業を考えていらっしゃるのか、通産省にお聞きし、また見解が異なるならば農水省からもお答え願いたい。
#123
○政府委員(山本貞一君) 一般のというか、まさに個人ももちろんあり得ると思いますし企業もあると思いますので、特定にどういう人というふうには申し上げることはできないと思います。ただ、やはり非常に余裕のない資金、あるいは年金生活をやっておられる方とかあるいは生活保護世帯とか、そういう方がたまたま貯金がある、そういうような方々はやはり商品取引に入っていただくには適当でない方でございます。
 そういう意味で、具体的にもいろんな準則なりあるいは自主取り決めの中で、そのような方々には勧誘しない、かつそれに違反した場合の内部的な罰則も用意しておるわけでございまして、今申し上げましたような要件というか、そういうような方々以外の一般の資金を有する方であれば、大企業であろうと一般の個人であろうと私どもとしては参加していただく資格というか適格性があると考えておるわけです。
#124
○市川正一君 確かに一般の個人あるいはまた自営業者も含まれると思います。しかし、政府や業界が期待しているのは、銀行や証券、生保あるいは損保など、いわゆる機関投資家あるいは国際的な投機家という、その資金ではないんでしょうか。そこはひとつはっきりしていただきたいと思います。
#125
○政府委員(山本貞一君) ちょっと私御質問の趣旨を理解してないのかもしれませんが、一つは、会員というか商品取引員という点では、当業者という縛りをかけております。そういう意味で、例えば銀行がやっていただくにしても金をやっていただく。金は銀行の窓口で売ることもできるようになっていますので当業者というふうに言えると思いますが、そういう意味で金を売っている当業者は商品取引員になれる。ただ、それも全くない人は取引員にはなれない、そういう縛りがございます。一方、先生おっしゃっておられるのは、一般の委託者としてそういう商品取引員に委託をして投資するというか、資金運用をするという方々という意味ではより広く私どもは対象を考えておるわけでございまして、先ほど申し上げましたような資金、経験を有する方に参加していただいたらいいのではないかと考えておる次第でございます。
#126
○政府委員(鷲野宏君) 農林水産省の考え方もただいま山本審議官のお答えしたところとほぼ同様でございます。市場の懐を深くすると申しますか、その市場の規模なり流動性なりがある程度以上大きくなりませんと、小さいままだと、例えば仕手の介入を容易に許して、それが価格の乱高下等を招いて委託者に不測の損害を与えるということにもなりかねませんから、そういう意味におきましても市場の規模拡大あるいは流動性の増大、そういったものを通じた業界全体としての健全な発展というのは望ましい、それを推進していきたいというふうに考えているわけでございます。
#127
○市川正一君 ならば伺いますが、この法案の第二十三条で商品取引所の会員の資格について定めてあります。その第一項第二号に、政令で定める者とございますが、この政令で定める者というのは国内の機関投資家や外国法人を想定なさっているのかどうか、それを承ります。
#128
○政府委員(山本貞一君) 二十三条の規定は、先ほど申し上げましたが、その会員の資格を定めておるわけでございますが、一号でいわば私ども広い意味での当業者と言っておる者を書いておるわけでございます。その当該商品構成物品について
の売買とか取り次ぎ等を行っておられる方という意味でございます。これは国内であろうと国外であろうといいということで今度書かしていただいて、従来法律の施行地においてそういう事業を行っている方という制限があったのを、その「法律の施行地において」というのを外させていただいた次第でございます。
 御質問の二号でございますが、二号はそれに対してさらに「政令で定める要件に該当する者」ということでございますが、外国の商品取引員――外国で商品取引員として仕事をしておられる人というのを二号で今考えておる次第でございます。
#129
○市川正一君 私がお聞きしたことでお答え願いたいんですが、国内の機関投資家や外国法人もそれでは含まれるということなんですか。
#130
○政府委員(山本貞一君) ちょっとあれですが、二号では要するに会員になる資格ということですから、委託者というのは全く別でございます。商品取引所の会員になる資格でございますが、その資格として国内外の当業者のほかに二号で海外で商品取引員として機能しておられる方、今それのみを予定しております。
#131
○市川正一君 想定しているんですね。
#132
○政府委員(山本貞一君) はい。海外の商品取引員を二号で指定する考えでございます。
#133
○市川正一君 これは御承知のとおり、今でも商品取引員と商社あるいはアメリカの企業、金融機関、証券会社等が資本参加や業務提携などを通じて商品先物市場に参加してきております。これはここにその相関関係を結んだ一覧表がございますけれども、こういうことは当然御承知のところであろうと思いますし、また法律の規定の仕方を見ると、今お答えがあったように機関投資家を排除するものとはなっておりません。そうすると、そういう理解でこの条文は読んでいいわけですね。
#134
○政府委員(山本貞一君) 機関投資家というふうに申し上げるといいのかどうかあれですが、二号では、とにかく外国における――一言で言えば外国で商品取引員としてやっておられる人ということでございます。一号では、今先生言われました機関投資家というか、その機関投資家が金融機関とすれば、その金融機関が例えば金の関係で東京工業品取引所の会員になろうということであれば、銀行は金の売買を店頭で認められておりますので、それは一号に該当いたしまして会員になることができます。
#135
○市川正一君 そうすると、私この一覧表は非常に興味津々なんですが、特定の銀行とか名前はもう挙げませんけれども、まさしく商社とかあるいは金融機関、証券会社、米国企業、これが今でも商品取引員としていわば資本参加、業務提携という形を通じて商品先物市場に参加しているわけですね。そうすると、今度は公然とそれを排除しない、要するに認められるということになればこれは結局一層大規模なマネーゲームを展開することになる、誘導することになるということを私はここで断ぜざるを得ぬと思うんです。そういう意味で、この規定はまことに重大であるということを私は指摘しておきます。
 そして次に、大臣の提案理由の第二の委託者保護の問題に私は入っていきたいと思うのであります。
 いずれにせよ、今回の改正によって我が国の商品市場は国際的な規模でのマネーゲームの場に移っていきます。開かれていきます。それは、市場に世界的な情勢の変化を敏感に反映した値動きがあってこそ投機資本にとって魅力ある市場となるでありましょう。私どもの立場から言えばその是非はここでは今触れません。そうなるでありましょう。ということは、今度我が国の商品先物市場では上場商品の価格の乱高下が予想されるし、また期待されている。また、そうでなければ国際的な投機資金も入ってきません。
 そこで、大臣にお伺いしたいのでありますが、したがって一般委託者への過当勧誘もまたそれに伴って起こるであろう、被害も予想されるところであります。ですから、委託者保護に万全をさらに期す必要があると考えますが、具体的対策ではなしに、基本的な姿勢の問題として大臣の所見をまずお伺いしたいと思います。
#136
○国務大臣(武藤嘉文君) お話を承っておりますと、どうもマネーゲーム、マネーゲームというそちらばかりを大変強調されておりまして、先ほどからいろいろ質疑が行われておりますように、やはりそういう面もあるかと思いますけれども、しかし一面においては、従来商品取引というものがやはりその商品のいわゆる価格形成機能を持ってきたことも事実であります。そういう意味から、やはり将来においてそのリスクをヘッジするために当業者、いわゆる流通、生産に携わっておられる方々がこういう商品市場でやはり買っておられ売っておられることも事実でございまして、マネーゲームというと、やはり全くその当業者と余り関係ない人がたくさんのお金をやってそれによって売ったり買ったりしてもうかった、こういうお話だと思うんでございますけれども、そういうことばかりじゃないわけでございます。どうもその辺はやはりそういう面もあろうかと思いますけれども、私は商品取引においてのメリットもあったということだけは御理解をまずいただきたいと思うのでございます。
 しかしながら、そうは言うものの、先ほど来お話のございますように、この商品取引の歴史、先ほど三木先生もお話がございましたが、証券の取引と比べますと私は少しおくれているという点があるのではないかなという感じは正直いたしておりまして、そういう面からいって、委託者保護という観点も、従来いろいろと改正をしてまいりましたけれども、まだまだ不十分である。取引員自身の経営理念と申しますか、やはりその取引員の方々の委託者に対する考え方なども、少なくともまだまだ証券の関係の取引会社と比べますと、多少問題があるんじゃないかなという感じは正直私はいたすわけでございます。そういう点をこういう今度の法律改正でもできるだけ補っていこうということで、書面の交付とかあるいは預け金をちゃんと銀行に預けておいてきちんとしていくとかいうようなことは、本当はもっと早く私はあってもよかったんじゃないかという感じは正直いたしております。
#137
○市川正一君 大臣の正直なと受け取れる御答弁を今伺ったんですが、そこで私は立ち入って委託者保護のあり方についてお伺いしたい。
 ここにありますのは委託売付・買付報告書及び計算書です。そしてまた、最近商品取引によるある被害者の方がその経過を詳細、克明に記録したメモがここにあります。この両方のものは資料として事前に政府側にお届けしておりますので、私は時間を省略してこれに基づきながら伺いたいんですが、このメモや資料を見ますと、商品取引員が受託に当たってやってはならないことをやっていると私は思うんですが、どういう点が問題になるのか、ひとつ列挙して指摘していただきたいと思います。
#138
○政府委員(横田捷宏君) 先生の方からいただいた諸資料に即して考えてみますと幾つか問題があるように思われます。一つは手数料に関する問題点、第二は断定的な判断を提供して委託を勧誘するという問題、それから三つ目に仕切り拒否といいますか、お客様の方が手じまいをしてほしいと言ってもそれをなかなかしない、こういった点が挙げられると思いますが、私ども関係者から直接事情を聴取しておりませんので、その点については御了解賜りたいと思います。
#139
○政府委員(鷲野宏君) 私どもも農林関係の取引について資料をいただいております。この申し出内容からいたしますれば、断定的な判断の提供、それから無断売買、それから仕切り拒否、こういったような点だろうと思いまして、法なりあるいは取引所の定款なり、受託契約準則に違反する不当な勧誘が行われたおそれは大であるというふうに考えております。
#140
○市川正一君 このトラブルについては、取引員と委託者の間で既に和解が成立しておりますので、私はそれを尊重してあえて当事者の名前はここには出さないことにいたします。
 しかし、これを見るとまさに違反行為のオンパレードです。私が見ただけでも、今両省から指摘されたように利益保証があります。無断売買があります。仕切り拒否があります。それから両建てがあります。さらに向かい玉があります。専門用語を使って恐縮ですが、こういうものがずらっと行われている。これは法律で禁止されているはずだと思いますが、なぜこんなことが今もって堂々とやられているんですか。どうお考えでしょうか。
#141
○政府委員(横田捷宏君) ただいま御指摘のような行為があるといたしますと、それは法九十四条の例えば不当な勧誘等の禁止行為等に当たると思いますし、また、そういうものを受けて定められております取引所の定款なり受託契約準則等の内部規則にも違反するものであろうかと思います。基本的には企業のまさに経営倫理あるいは外務員指導の問題ではございますけれども、取引所と相まちまして、今後ともこういった行為の絶滅を期して努力すべきものと思っております。
#142
○政府委員(鷲野宏君) 私どもとしましても、事実関係を調査しないと断定的なことは申し上げられませんが、不当な勧誘があったとすれば、委託者保護の観点からいいまして、商品取引員の指導監督の徹底をさらに一層期さなきゃならぬというように考えております。
#143
○市川正一君 大臣がお留守中に、非常にリアリティーをたっぷり含んだ問題提起をいたしました。後でぜひお聞き願いたいと思います。
 そこで、前へ進めますけれども、ことしの二月の十六日に日弁連から本件について意見書が提出されております。この後、弁護士御出身でもある池田委員がこれを取り上げられると伺っておりますけれども、この意見書は厳しい批判と指摘を行っております。
 その中で意見書は、「商品取引所法、取引所定款、取引所指示事項、全協運協定事項、受託契約準則などに定められた禁止事項を整理し、重要なものは法律で禁止すべきである。」というふうにこの日弁連は問題提起をいたしております。また、私ここに定款やその他も持ってきております。この十一項目というのは、例えばさっき審議官がおっしゃったように、大部分は現行法でも九十四条で禁止しているものです。ところが、罰則がないんです。私はこの際、罰則を設けて厳しく取り締まるべきではないかと思うんですが、この点はいかがでしょう。
#144
○政府委員(山本貞一君) 今九十四条のことをちょっと御指摘いただきましたので、九十四条について申し上げたいと思います。
 九十四条では不当な勧誘等を禁止しておるわけでございます。四号ばかり決めておりますが、一つは、いずれも構成要件が非常に広いというか、不当な勧誘を禁止するという意味で非常に広く書かざるを得ないという要請がございます。そういう意味で広く書いておる。しかも四号で、それを省令でさらに一般的に広くすることができるようにされておるわけです。そういう意味で、構成要件が非常に広いというかあいまいというか、広いという点も一つ。それからもう一つは、可罰性というんですか、直接罰則を科すにしては、確かに委託者保護のためには非常に必要なことですが、刑罰法定主義というか、刑罰のバランスからいって、一号から四号までの事項は懲役、罰金に直接持っていくにはなかなか難しい。これが私ども関係省と御相談した結果でございます。
 そういう意味で、直接罰則は難しい。ただ、先ほど来申し上げておりますが、九十四条については主務大臣の行政処分がございまして、許可の取り消し、それから六月以内の営業停止という処分ができるようになっております。かつ、それに反した場合には懲役または罰金という体系になっておるわけで、私どもとしては、これは九十四条の構成要件としてはやむを得ないというふうに考えておるわけです。
#145
○市川正一君 そこに矛盾があるし、問題のすりかえがあると私は思うんです。今、山本審議官は、罰則を適用するためには構成要件を明確にする必要があるし、なかなか難しい、こうおっしゃったが、そういう点でいえば、百二十三条による許可の取り消しでも同じことじゃないですか。これだってやっぱりあいまいなことでは適用できないわけでしょう。そうすると、この百二十三条を適用して許可の取り消しになったケースはあるんですか。
#146
○政府委員(山本貞一君) 百二十三条の監督上の処分ですが、昭和四十六年ごろに許可の取り消しを一件、それから四十九年にも許可の取り消しを一件、従来のデータというか資料では二件取し消しをしております。
#147
○市川正一君 だから、結局やる気がないということなんですよ。これは今まで調べてたった二件ですよ。一九七〇年代の前半に紛議が多数起こって社会問題になった、そのときに二件だけなんです。伝家の宝刀はあるけれどもほとんど抜かぬのですよ。役に立たぬのですよ。しかも委託者との紛議は主としてこの部分、すなわち九十四条の部分で起こっているんです。そこで多発している。しかし、それを有効に防止する対策がないということが実態なんです。だから、そこで防止をするということへいかないと、さっきから三年やら三百万やらいろいろ言ったって、それは入り口のところで防げない、そのことを私は言っているわけです。だから、そこをひとつよく聞いておいてほしいということであります。
 最後に私、先ほど福間理事もお触れになった二月の大倉商事が神戸生糸取引所で違約を発生させた事件について、委託者保護と並んで重要な市場管理の問題で農水省にお伺いをして質問を終わりたいと思うのであります。
 この違約の問題は、委託者に被害が出る場合もあるし会員の中にも被害が出る、取引所の信頼性にもかかわる重要な問題であります。私はその際に、例えば取引所の規模に応じた建て玉の制限など具体的な再発防止が必要だと思いますが、農水省は今回の事件からどういう教訓を学び、再発防止のためにどんな対策をとったのかを明らかにしていただくことを求めて、質問を終わります。
#148
○政府委員(鷲野宏君) 大倉商事の違約に伴いますと申しますか、委託者債権の問題につきましては、委託者債権が大体確定されましたので、これから大倉商事の資産なり関係取引所における預託金等から支払ってまいりますし、それでなお不足する場合には、商品取引受託債務補償基金協会から代位弁済が行われることになっておりまして、ただいまの見通しでは確定された委託者債権につきましては全額支払われるというように見込んでおります。
 それからなお、ただいま先生から御指摘がございましたが、今回の事件を教訓といたしまして、こういった繭糸あるいは小豆のような比較的小規模な市場につきましては一層市場管理の厳正を期さなければいけないというように私ども考えておりまして、現にあの事件の後、建て玉制限等厳しい措置を講じているところでございます。また、今回の法改正におきまして、例えば万一違約、倒産が発生しました場合には、その被害が連鎖的に及んで規模が大きくなることを防ぐために、欧米の例にならいましてクリアリングハウスという清算機構を選択的に導入する道を開く、あるいは市場規模拡大のために合併規定を整備しまして合併を推進する等々の措置を講じてまいりたいと考えております。
#149
○市川正一君 終わります。
#150
○池田治君 先ほど市川先生に御紹介を受けましたように、日本弁護士連合会の方から私の方にも厳しい意見書が来ておりますので、ひとつこのことから入りたいと思います。
 第一に委託者保護の問題でございますが、一番大きいのは、商品取引の禁止行為違反の売買取引に関するものだと思っております。そこで、禁止行為違反をした者について福間理事の方は先ほど、交通切符でも切ったらどうだ、そして何枚かたまるとそこで制裁を加えるようにしたらどうかと、こういう御質問だったと思いますが、日弁連の方ではもっと厳しゅうございます。
 まず第一に、民事制裁については、委託手数料を請求することはできない、損害賠償の責めに任ずることを明文で明らかにすべきである。そして行政処分につきましては、「委託者は、禁止行為を行った商品取引員に対する処分につき主務大臣に対して、担当登録外務員、監督責任者に対する処分につき取引所に対して、監督上の処分を求める措置請求をすることができるとの規定を設けるべきである。」。三番目には刑事罰につきまして、「訪問販売法等消費者保護関連立法にならい、委託者に対する詐欺的行為及び背任的行為に対し罰則規定を設けるべきである。また、市場管理を確実にし、注文が誠実に執行されるよう自己玉規制をダミー玉により脱法する行為等を禁止した罰則規定を設けるべきである。」という厳しいはっきりした提案をされておりますが、今回の法改正におきまして通産並びに農水当局は委託者保護のためにどういう措置を講じられておるのか、この日弁連の要求はどの程度まで入れておられるのか、お伺いいたします。
#151
○政府委員(山本貞一君) 日弁連から平成二年二月十六日付で意見書が出されておりまして、私どももそれを拝見いたしております。言われておることの全体は、まとめて申し上げますと、一つは私設先物市場の禁止、あるいは委託証拠金の分離保管、委託者被害防止のために、勧誘に際しての書面交付義務、紛議解決制度確立等もございます。
 今申し上げました件については、私どもの今度の改正案の中でお願いをしておる次第でございます。上記以外の事項についても、例えば最低証拠金制度の導入といったようなこと、あるいは先物取引の危険性の開示、あるいは業務日誌の記帳等の義務、そのようなものも御提案いただいておるわけでございますが、これらについては、省令あるいは受託契約準則なりあるいは業界の自主規制団体、法律で定めますが、その自主規制団体の中で対処していくというようなことを考えておりまして、御意見のかなりの部分は私どもとしては中へ取り入れさせていただいたと思っておる次第でございます。
#152
○政府委員(鷲野宏君) 農林水産関係につきましても通産省とはよく連絡をとっておりまして、ただいまの通産側からの答弁と同様でございます。
#153
○池田治君 意見書のかなりな部分は取り入れたと言われますが、具体的におっしゃってください。
#154
○政府委員(山本貞一君) 先ほどもちょっと言葉で申し上げましたが、第八条の関係で私設先物市場を禁止するようにいたしました。それから、まず公設市場に関しましては、委託者被害の防止のために勧誘に際しての書面交付義務を九十四条の二で新設させていただきまして、それにはかなり明確にいろんなことを書くように予定しておりまして、かつ六カ月以下の罰則をお願いしておる次第でございます。それから、受託資産の分離保管をきちっとし、かつ一朝事あるときにその直前に優先的にそれを確保するという措置を講ずるというような規定も中へ入れておるわけでございます。それから、紛争処理規定を商品取引所で定めていただく、これは制裁の及ぶ拘束力のあるものとして、かつ主務大臣の認可を得るという体系にしておるわけでございます。
#155
○池田治君 農水省。
#156
○政府委員(鷲野宏君) 私の方からもう少し具体的なところを幾つか申し上げますと、例えば不適格者への勧誘禁止条項の制定という御要望がございますが、これは行政指導や業界の自主規制の問題じゃないかというように考えております。
 それから、最低委託証拠金制度の問題でございますが、これも法律事項ではなく、もしやるとすれば取引所の受託契約準則事項であると考えますが、金融関係の先物取引と商品先物取引との相違等の事情もございます。そういうものを踏まえて少し勉強させていただきたいというように考えております。
 それからまた、自己玉ポジション及び反対ポジションの告示というようなそういう御要望もございますが、これもやはり法律上の規制にはなじまない、行政指導の問題じゃないかというように考えております。そのほかにもございますが時間の関係もありまして、この程度としておきます。
#157
○池田治君 行政処分について監督上の処分を求める措置を請求することができるとの規定を置けと弁護士会は言っているんですけれども、この点はいかがでございますか。
#158
○政府委員(横田捷宏君) 一般の方々から行政処分を求める規定といいますものは、いわゆる行政法体系全般の問題もございまして今回取り入れてはおりませんけれども、いわゆるいろいろな苦情処理体制が整備される中で違反になるような事態というものの把握というのはより的確にできるようになってまいったと存じまして、そういう中で行政的な対応も的確機動的に対処していくということでございます。
#159
○池田治君 それでは規定は置けませんか、通産省。
#160
○政府委員(横田捷宏君) 一般市民が行政に対する具体的な処分行為を請求するということにつきましては、本法のみの域を超えるものと存じます。
#161
○池田治君 本法の域を超えるものならこれは仕方ないですが、私どもは域を超えないと思っているので、できれば委託者保護のためにはそれを置いていただきたい。今回の改正には間に合わなかったですよね。また次に考慮してください。
 次に、先物取引というのは公的な存在でございまして、私設の先物市場は大体禁止されているようでございますが、アメリカのように全面禁止でなくて日本はまだ全面禁止が十分でないと思いますけれども、この点パラジウム等今問題になっているようでございますが、通産省の方はどうお考えでございますか。
#162
○政府委員(山本貞一君) 私設先物市場の禁止を行う目的でございますが、やはりそこで一般の委託者がだまされてというか、被害を受けるということを防止するということが目的かと存じます。そういう意味で、そのような被害が全部なくなるということであれば、その範囲内に絞って禁止をするということで私どもとしては十分だと考えた次第でございます。
 すなわち仲間取引と申しますか、当業者だけで取引をするそういう場所、一般の人を入れない、入れた途端にそれは禁止にひっかかりますが、そういう入れないという市場については例外ということにしたわけでございまして、憲法で認められた営業の自由というような点から、この点はやむを得ないというか妥当なところだと考えた次第でございます。
#163
○池田治君 営業の自由もありますし、自由経済でございますから、余り通産省も出しゃばるんじゃないというのはそのとおりでございますけれども、しかし次々に仲間がふえて一人ふえ二人ふえしていつの間にか大衆がふえてきたという場合に、あっと気がついてみたら大衆が非常に損をしていたという結果も当然予想されるわけでございまして、審議官のように、余計なことは通産省はしませんというだけでは済まないと思います。三木先生は商品取引というと暗いイメージばっかりだとさっき申されましたけれども、確かに被害者という面では暗いイメージでございますが、このことによって巨利をむさぼってにっこり笑っている明るい人もおるわけでございまして、その点もよく御考慮なさってやっていただきたいと思いますが、どう思いますか、通産省。
#164
○政府委員(山本貞一君) 商品取引で正当な見通しによって、正当な見通しというのは非常におかしな言葉ですが、それによってもうかるというか利益を得られるということはあり得る。株でもあり得ますし、現物でもあり得ると思うわけでございます。そういう意味で、笑う人もいれば泣く人もおられるというのは一つの取引の実態だと思うわけでございます。ただ、それが不当にだまされて、あるいは不当に勧誘されて、あるいは資力のない人が損失のリスクを負うというようなところは問題だと、そういうふうに考える次第でござい
ます。
#165
○池田治君 だから、どうなんですか。不当なリスクを負うようなことがあってはならないから、先物取引を私設は自由にやらせておるという理論は当たらないんじゃないですか。
#166
○政府委員(山本貞一君) 先ほども申し上げましたが、一般の仲間取引に限定するものだけこれは法律上明確に書いております。百四十五条の三ですか、明確にそういう人たちだけでやっている場合には八条の禁止の除外というふうに書いてあります。ということは、逆に申し上げますと、一般の人が入ってきたらその時点で八条の摘発というか違反になるというふうに考えております。
#167
○池田治君 了解しました。
 そこで、一般玉と当業者玉の比率の問題でございますが、六十二年の統計によりますと、貴金属については一般玉が七〇・四、当業者玉が二九・六こういう比率になっておりますが、これは貴金属だけしかわかりませんが、一般的にどのような比率になっているかお教え願いたい。
#168
○政府委員(横田捷宏君) 昭和六十二年度の通産関係の主な商品について申し上げますと、貴金属は今お話しのとおりでございます。綿糸では一般玉が七一・〇、当業者玉が二九・〇ということになってございます。全商品ということの数字もございますが、これが六九・一が一般、当業者玉が三〇・九、おおむね六対四ないし七対三というところに分布いたしております。
#169
○池田治君 そうしますと、一般玉の方が倍ですな。アメリカの方は大体一対一だと言われておりますが、日本は二対一のような形になっております。この六十二年、六十三、六十四と平成二年までのこれはわかりませんですか。
#170
○政府委員(横田捷宏君) 今の暦年、最近までの数字はちょっと手元に持ち合わせございません。
#171
○池田治君 数字はわかりませんが、一般玉がふえているかどうかという点はわかりませんか。
#172
○政府委員(横田捷宏君) おおむね同じレベルで推移しておるものと推定いたします。
#173
○池田治君 私の知っている範囲では、やや一般玉の方がふえて当業者玉の方が数字は減っている、こういうように伺っておりますが、よく後で調べてください。
 私がこう申しますのは、当業者玉で実需筋が投資している間は健全な商品の流通化ということが図られますけれども、一般玉がどんどんふえてまいりますと価格の変動を来す場合があるのではなかろうかと心配しているからです。特に今のような金余り現象で不動産投資もだめだ、証券の方も株がだんだん落ちてきてだめになったということになりますと、会社の資金運用部が一般玉の方にお金を回してばっさり買い占めるというようなことで商品全体の高騰ということも来しまして、先ほどの市川議員の話じゃないですが、マネーゲーム化が進んでいくんじゃなかろうか、こういう心配をしておりますが、この点はいかがでございましょうか。
#174
○政府委員(山本貞一君) 私どもとしては、確かに先生御指摘のように、一般玉であっても当業者玉であっても小さな商品市場に大きな買いが入ったり売りが入ったりした場合には、非常に大きな動きが生ずることになると思うわけです。ただ、私どもとしては市場を大きくして、その大きなバスケットの中というか大きな市場の中で売買をしていただく。その場合、一般玉の比率が仮に若干高くなってもそれは一般玉の人たちが同じ方向へ投資するというわけでもございません。その比率の問題だと思いまして、その中で一般玉の中の大きなシェアを占める人が買いに入った売りに入ったという場合は変動するとは思いますが、私どもとしては一般玉がふえたからといってそれでもって乱高下に直接結びつくというふうには考えていない次第でございまして、むしろ当業者の比率が非常に高い場合、その場合に当業者は同じような見方をするというのは従来からの経験でもそうでございますので、そういう意味では同じ方向へ資金が流れるということで相場が一方に偏る、そういう問題がございます。
 そういう意味で、多くの投資家が分散して入っていただくということは、全体の良好な価格形成という点ではいい方向ではないかと考える次第でございます。ただ、当業者主義というのを基本に据えておりますので、その意味ではこれは今のお話とはまた別の問題ではございます。
#175
○池田治君 審議官の話はわかったようなわからぬような話ですが、これは確かに大衆投資者が入って一カ所に投資しないで分散して投資すれば価格の維持には一番いい話ですよ。これはもうわかり切ったことですので、そういう話を聞いているのじゃございません。一定の場所に投資された場合には商品価格に変動が起こって、それで市場経済が攪乱されるんじゃないか、こういうことを言っているわけでございます。これは農水省の方はどうですか。
#176
○政府委員(鷲野宏君) 農林関係は、繭糸にしましても小豆にしましても比較的規模の小さい市場でございまして、よく投機玉のふえ過ぎあるいは仕手筋の介入ということで問題になるわけでございまして、これは市場規模の拡大というようなことを考えると同時に、市場管理措置の強化を図っていかなきゃいかぬだろう。それによって御心配のような向きについてはかなり対処ができるんじゃないかというふうに考えているわけでございます。
#177
○池田治君 ちょうど時間となりましたが、最後に日弁連のお願いを一つ申し上げます。
 戦後、商品先物取引業界は自己玉の規制の強化の歴史であると言っても過言ではないと、なかなか勇ましい言い分でございますが、このことはひとえに委託者を保護してもらいたいということの要請でございますので、今後通産、農水ともに注意してひとつ御努力をお願い申し上げまして、終わりにいたします。
#178
○井上計君 提案理由にもありますけれども、国際市場の変化、経済環境の変化等によって本法案が提出されることについては当然であるし、また積極的な賛意を表するものであります。けさほどから同僚委員のいろんな具体的な問題点等についての質問が交わされておりましてほぼ意を尽くしておると、こう思いますから多く申し上げませんが、関連して一、二お尋ねをしたいと、こう思います。
 二月五日付の商品取引所審議会の答申の中にも、「上場適格性を失った商品については、その上場の廃止を遅滞なく行うことが適当である。」と、このように述べられておるわけであります。そこで、時間がありませんので先に農水省にお伺いしますけれども、実は昭和五十三年、ちょうど十二年前でありますけれども、五十三年に行政改革の問題から横浜と神戸の生糸検査所を直接私は視察をしたことがあります。そして、当時はもう既に輸出生糸はゼロでありました。だから、戦前から続いておる生糸検査所が本当に必要であるのかどうか、こういうふうなことを考えまして、その後五十三年に予算委員会、内閣委員会、さらに五十四年それから五十五年と予算委員会、内閣委員会等で生糸検査所の廃止等々を実は主張してまいりました。あわせて、この生糸検査所の問題を勉強しているうちに、生糸の商品取引所、むしろこれがあることで逆に検査所が廃止できないのではないか、こんなふうにも感じましてそういう質問もいたしました。
 五十五年当時は通産大臣は農水大臣でおられました。生糸検査所については通産大臣が農水大臣のときに廃止が決まりまして、その後漸次縮小されておる、こう伺っております。当時、行政管理庁長官はかの有名な荒舩大臣でありましたが、生糸は専門家だからおれに任せておけということで、荒舩大臣も生糸の取引所は必要ないということを実は言われたことがあるんですね。そのときに私の質問に対して、当時の食品流通局長が森実さんでしたか、実は答弁をされたことをさっきちょっと議事録を見ておりました。それが先ほどの福間理事の生糸の取引所については必要ないではないかというふうな質問に対する局長の御答弁とほとんど同じなんですね、これを見ています
と。五十五年の五月、内閣委員会で、生糸取引所の存在理由あるいは存在価値というのは現在でもあるんですかという私の質問に対して、当時の食品流通局長の御答弁が三点あるんですが、時間がありませんから読み上げませんけれども、先ほどの局長の御答弁とほとんど変わっていないんです。
 私、十年たってこれだけ環境が変わっておるのに、御答弁が変わっていないということは、やはり生糸取引所の必要性が全く変わっていないのかどうか、伺っておって大変疑念に思っておるんですけれども、局長、いま一度このことについてひとつお伺いをいたしたい、こう思います。
#179
○政府委員(鷲野宏君) まず、生糸検査所につきましては、御案内のとおりでございますけれども、昭和五十五年に生糸検査所は廃止をいたしまして……
#180
○井上計君 それは後でいいです。だから取引所の必要性、今それを先に聞かせてください。
#181
○政府委員(鷲野宏君) それで、先ほど福間委員に御答弁申し上げたところでございまして、ある程度繰り返しになるところは御勘弁いただきたいのでございますが、具体的な例で申し上げます。
 例えば生糸の現物取引というのを問屋とか製糸がやっております。この生糸の現物取引は横浜、神戸の問屋協会で定めておりますけれども、この現物価格というのは横浜、神戸の生糸取引所の当日の当限の価格の平均値をとっているということでございます。それからまた養蚕連、養蚕を扱っております農協連合会でございますが、この養蚕連は製糸団体との間で生糸から逆算した繭価で販売協定を行っており、これが繭価の基準になっているわけでございます。その繭価と申しますのは、当該生糸価格、その生糸価格から逆算した繭価の生糸価格でございますが、これは前の出回り期中心日の前後三週間の生糸取引所の価格の平均値をとっているということでございまして、仮に乾繭の取引所なり生糸の取引所が今なくなったとすれば、こういったところはリスクヘッジなりあるいは価格の指標を見失うということになりまして困ったことになる。
 私どもは川下の方の繭業者等から繭糸の取引所のあり方についていろいろ御論議があることはよく承知しておりますけれども、市場管理の徹底を図りまして、できるだけそういう方面への悪影響を防止するように努めてまいりたいというように考えているわけでございます。
#182
○井上計君 政府側としてそういうお答えであろうということはわかるんです。ただ、私は全くもう必要ないとは言いませんけれども、必要度は非常に薄れておる。今お話しのように、生産者価格云々ということですけれども、現実には輸出生糸はゼロでしょう。そういう面での検査所が必要ないということを当時、十何年前に申し上げているわけですが、そういうふうなことから検査所は事実上廃止じゃありません。ただ、検査所が要するに検査部に降格されて漸次縮小ということだけですが、時間があれば、後でこれはちょっとお伺いします。
 それともう一つは、生糸は要するに事実上一元化輸入でしょう。だから、今生産者価格云々と言われるが、事実上は余り直接そういうことについての相場というか生産者価格を維持するために、生産者を保護するために、そういうふうな必要性はほとんどないわけです。私は時間がありませんから詰めて聞きませんけれども、私が申し上げたいのは、やはり今後商品の国際化あるいは取引市場の国際化等々からして、これからもっと上場商品がふえていくであろう。これは当然ふえると思うんです。しかし、ふえっ放しじゃ困るんです。ある程度必要性の薄らいだもの、あるいは必要性が全くないとは言いません。やはりこれがあることによって生活している人もいるわけですし、また生糸の問屋さんもあるわけですから。繭糸の場合もこれがあるわけですから、必要性がゼロとは言いませんけれども、必要性が薄くなったもの等についてはやはりスクラップしていく、あるいは統合していくということがぜひ必要だ。答申にもこの統合については書いてありますけれども、それらのことについては十分これは通産省も農水省もお考えをいただく必要がある、こう思うんです。通産省所管の中にもいろいろと商品がありますけれども、スフ糸なんかは、現在スフという言葉を知らぬ人が多くなりましたよね、果たしてそういうふうなものが商品取引に必要なのかどうか、これらについてもぜひお考えをいただかなくちゃいかぬ、こう思います。これは別にお答えは要りません。そういうふうな考えを依然として十何年前とちっとも変わっていないなということで疑念を持っておるということをひとつお聞きとめいただいてぜひお考えをいただかなくちゃいかぬ、こう思います。
 そこで、先ほどちょっと局長の答弁の中に出てまいりましたが、関連してお伺いするんですが、武藤農水大臣のときに生糸の検査所が廃止、事実上廃止じゃありません、検査部ということになりました。新しく農林規格検査所ができてその中に統合されたという形ですが、あのときの農水省の御答弁でいきますと、昭和六十三年にはかなりやっぱり減員をされておるわけですね。予定としては今どういうふうな状況になってますか、ひとつお聞かせをいただきたい、こう思います。
#183
○政府委員(鷲野宏君) 先ほどお答えの途中だったのでございますが、五十五年に生糸検査所を廃止しまして農林規格検査所に統合いたしまして、その当時の生糸検査部門の定員が横浜それから神戸合わせまして四百八十七人でございましたが、その後随時定員の縮小を行ってまいりまして、六十三年四月一日の段階では百九十人になっております。
#184
○井上計君 それで、六十三年当時の目標人員は。
#185
○政府委員(鷲野宏君) 六十三年四月一日の実定員が百九十人でございます。
#186
○井上計君 ちょっと当時の答弁と大分違いますね、数字が。いや、まあいいですよ。いいですが、現在百九十人ですか、横浜、神戸合わせて。百九十人の人員が現在どのような仕事をしておられるのか、どういう内容であるか、最近は見ておりませんから私はわかりませんが、事実上今もう輸出生糸はもちろんゼロです。五十年以降ずっとゼロなんですから、そうして国立の検査所がなくても、いわば県立等々それからまた生糸メーカーがもう完全な商品検査管理をやっておるわけでしょう。あのときも申し上げましたけれども、そういうふうな中で私は早く廃止の方向に行くべきだとこう思っておるんです。これは検査所を含めて、この神戸、横浜含めての問題でありますが、そこで検査所が現在でもどうしてもまだ必要だと、縮小はされましたけれども、必要だという必要性はまだ残っておるわけですか。
#187
○説明員(近藤和廣君) 検査の関係につきましては、今食品流通局長からお話しいたしましたように、六十三年度に百九十人体制ということで、当初の数量からいたしますと三分の一に削減するというふうに合理化に努めてきてまいっております。それから、検査についての必要性というふうなことでお話がございましたけれども、検査については、絹という商品の性格から生糸検査ということをきちんと行いませんと、例えばそれが末端で洋装あるいは和装で製品になった際に検査というものがきちんと行われておりませんと、商品特性といいますか、そういったものの面で流通に大変困難を生ずるというふうなことがございますので、流通の関係者からも生糸検査というものはぜひしっかりやってほしいというふうなことで要望されております。
 ただ、先生から御指摘がございましたように、全体の数量を削減していくというふうなこと、これは本当に必要なことであろうというふうに考えております。六十三年度にはそういったことで計画を達成をいたしておりますが、今後とも生糸検査につきましては効率化を推進してまいりたい、組織、定員につきましても適正な配置について努めてまいりたい、そのように考えております。
#188
○井上計君 終わります。
#189
○今泉隆雄君 私は商品先物取引には全く素人なんで、委託者の立場からちょっと二つ三つ簡単な質問をしたいと思います。
 警察庁保安部生活経済課の報告といいますか、書いたものを読みましたら、先物取引をめぐる犯罪というのは、昭和六十三年の初めごろ検挙した事件が十九件、被害者が七千五百人、被害総額が約百九十億だそうです。その手口も、大体勧誘する手口はどこでも同じですけれども、電話帳で片仮名のお年寄りをねらう。そして、訪問して家族、資産を調べる。必ず言う言葉は、短期間でもうかるとか、元金と利子は保証するというようなことを言う。解約を求めても、もう注文したのでだめだ、心配なら保険に入りなさいと言って、さらにまた金銭を取るというような具体的な事項まで書いてありましたが、最近の先物取引について現在もそういう苦情、相談があるんでしょうか。あるとするとどういう内容が多いんでしょうか。
#190
○政府委員(山本貞一君) 通産省の関係のものを申し上げたいと思いますが、商品取引所の方に苦情があったものといたしましては六十二年度十一件、六十三年度七件、元年度九件、苦情があったものというかそこで話があって、かつそこで調整というか調停をしたものの数でございます。
 それから一方、そのほか国民生活センターあるいは都道府県の方にあります相談件数でございますが、これは相談件数でいきますと、元年度で申し上げますと、国内公設先物取引については五百十件という数字を企画庁からいただいております。これは恐らく通産省、農林省合わせた数字だと思います。主な苦情の中身を申し上げます。十年間の紛争のデータをとってみますと過当勧誘が四三%、無断売買が二一%、仕切り回避が七%、連絡等の不備が五%、一任売買が五%、利益保証五%というような順番でございます。
#191
○政府委員(鷲野宏君) 農水省所管の取引所に係る紛議でございますが、平成元年度では二十八件でございます。その他の件数につきましては農林、通産の分別が難しゅうございますので、ただいま通産省の方から御答弁をしたところでお酌みとりをいただきたいと思います。
#192
○今泉隆雄君 ありがとうございました。
 これもちょっと素人なんでお聞きしたいんですが、さっき福間先生も御質問なされていましたし、私もきのう通産省の方にもお聞きしたんですが、被害者が非常に多様化していて、社会的弱者といいますか、主婦とか高年齢者が非常に多いという状態の中で、もうちょっと保護規定を充実させていただきたいと思うんです。
 クーリングオフの問題なんですけれども、国内の問題はなぜだめなのかとお聞きしたところ、値動きが非常に速いのでいろいろ難しい問題があるんだというふうに、そういうお答えが先ほどもなされましたけれども、これは市場としては全く同じだと思うんですが、海外先物取引法ではクーリングオフの規定がございます。なぜそれが国内で同じにならないのかというのがどうしてもわからないんですが、教えていただきたい。
#193
○政府委員(山本貞一君) 先ほど来クーリングオフがなかなかなじみにくいということも申し上げました。ただ、今先生御指摘のように、海外先物取引法でクーリングオフというか、純粋なクーリングオフではございませんが、契約を受けてから売買指示をするまでの期間が十四日間ということにしております。
 御指摘は、海外先物にそれができて国内先物になぜできないのかという御趣旨と存じ上げますが、海外先物の場合はもともとというか、海外の相場について本当に一刻一刻動く動きについて投資をするというより、今はもちろんそれを業者としてはまだ認めていないわけですが、そういう海外の相場に対して若干のタイムラグを持って投資をしておられるというのが実態かと存じます。国内の場合は、よりそのときそのときの価格に応じて資金を投資する、あるいは当業者であればリスクヘッジをするというのが国内の商品取引でございます。そういう国内の商品取引に仮にクーリングオフあるいは猶予期間というものがあるとすれば、商品取引の性格上、市場が混乱するのは必至と思います。
 そういう意味で私どもとしては、委託者保護という必要性ということもよくわかるわけでございますけれども、国内商品市場、先物市場の健全な運営をするためには、やはりそこは刻一刻対応できるような仕掛けになっていないとうまくないのではないかと考えた次第でございます。
 一方、クーリングオフに対して、こういう制度はございませんけれども、今度九十四条の二という条文を入れさせていただいて、クーリングオフじゃございませんけれども、契約する前に、商品取引というのはどこに問題があるのか、あるいはどれだけ資金が今後かかるのか、危険があるのかというようなことを明確に書かせるということで、十分覚悟というか認知した上でやっていただくという措置を講じ、それに反した場合には罰則をかけるという措置をここに入れることによりまして、純粋のクーリングオフじゃないんですが、それに準ずる措置を講じたつもりでございます。
#194
○今泉隆雄君 わかりました。
 最後に、現在の日本というのは、一般的にいいますと金余り現象といいますか、そういう状態があるんですけれども、これまで商品取引と縁のなかった消費者といいますか委託者が非常にふえてきて、商品取引とかかわりを持つようになると思うんです。それが社会問題になるおそれがあるというふうに私は考えるんですが、このようなことについて、大臣はどういうふうにお考えになりますか。
#195
○国務大臣(武藤嘉文君) 先ほど来、事務当局からお答えをいたしておりますように、社会的弱者と申しますか、そういう方々は極力こういうところへ貴重なお金をお出しいただくことのないようにということでやっておりますので、そういうことで私どもとしては、なるべくそのような事態が起きないようにということを願っておるわけでございます。
#196
○今泉隆雄君 終わります。
#197
○委員長(倉田寛之君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
 これより討論に入ります。
 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。
#198
○市川正一君 私は、日本共産党を代表して、商品取引所法の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。
 反対理由の第一は、これが大企業や大商社、金融機関などの大もうけに役立つマネーゲームの場を拡大し、我が国経済の投機化を促進することになるからであります。
 現在、外国為替における実需原則の撤廃、証券・金融市場における先物取引の導入などを背景に、大企業、大銀行などが財テク、土地投機などに走り、我が国経済の投機化が進んでおりますが、本法案は、現物取引から遊離した新種の上場商品を導入するとともに、外国企業の新規参入によって、我が国の商品取引市場を膨張させ、そこに外国資金をも導入して国際的な投機の場をつくることを図るものであり、経済の投機化にさらに拍車をかけることにもなるものであります。
 その結果、大企業や大銀行の大もうけの一方で、価格の乱高下により、実際に商品の需要を持つ業者や国民は多大の迷惑をこうむることは明らかであります。
 その第二は、当業者主義をあいまいにし、消費者被害を一層拡大するおそれがあるからであります。
 現状でも、専業取引員の存在は、当業者主義をあいまいにし、一般消費者の被害を大きくしている原因の一つになっておりますが、今回の改正は、外国企業の参加を認めることとあわせて大企業や機関投資家の参入も予想されるため、大規模な投機活動によって先物市場が混乱し、委託者である一般消費者の被害の拡大は避けられません。審議の中でも具体的事例を示し明らかにしたように、現行法のもとでも、委託者との関係で被害が集中している部分で有効な規制措置がとられてお
りません。これに改正案の趣旨が加われば、ますます委託者被害は拡大することは容易に推測されるのであります。しかし本法案には、これに対する十分な防止策と救済策がとられておりません。
 以上、反対する主要な理由を申し述べ、討論を終わります。
#199
○委員長(倉田寛之君) 他に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めます。
 これより採決に入ります。
 商品取引所法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#200
○委員長(倉田寛之君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 福間知之君から発言を求められておりますので、これを許します。福間君。
#201
○福間知之君 私は、ただいま可決されました商品取引所法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、日本共産党、連合参議院、民社党・スポーツ・国民連合及び参院クラブの各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
    商品取引所法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
 一、今後、国際化、情報化の進展が予想される商品取引において、商品市場の秩序の維持、委託者保護の充実が適切に図られるよう、商品取引所制度の適正な運営に一層努めること。
 二、商品取引員の許可については、許可区分及び許可要件の設定が委託者保護の観点から適切なものとなるよう措置するとともに、許可の更新に当たっては、各種消費者相談窓口に寄せられる情報等も踏まえ、適正に行うこと。
   また、外務員の登録の更新については、商品取引所の定める登録更新基準を厳正なものとし、不適格な外務員が排除されるよう適切な指導を行うこと。
 三、受託財産の分離保管については、委託者保護の趣旨が十分生かされるよう適切な措置を講ずること。
 四、海外先物取引については、「海外商品市場における先物取引の受託等に関する法律」を機動的に運用するとともに、商品取引員が海外先物業務を行う場合同法を適用し、遵守するよう十分指導監督を行うこと。
 五、商品取引員協会の設立に当たっては、委託者保護のため適正な自主規制体制の整備を図るよう指導をするとともに、商品取引所の紛争処理については、紛議調停委員会の構成の中立性が確保され、紛争の解決が公正かつ円滑に行われるよう指導すること。
  右決議する。
 以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#202
○委員長(倉田寛之君) ただいま福間君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
   〔賛成者挙手〕
#203
○委員長(倉田寛之君) 全会一致と認めます。よって、福間君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、武藤通商産業大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。武藤通商産業大臣。
#204
○国務大臣(武藤嘉文君) ただいま御決議のありました附帯決議につきましては、その趣旨を尊重して本法案の適切な実施に努めてまいる所存であります。
#205
○委員長(倉田寛之君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#206
○委員長(倉田寛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
#207
○委員長(倉田寛之君) 次に、不正競争防止法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。武藤通商産業大臣。
#208
○国務大臣(武藤嘉文君) 不正競争防止法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 近年、技術革新の著しい進展、経済社会の情報化等を反映して、経済活動において技術上または営業上のノウハウ等の営業秘密の重要性が増大しており、これを不正な競争行為から保護する必要性が高まっております。また、営業秘密の保護のあり方については、本年末が交渉期限であるガット・ウルグアイラウンドにおいて交渉項目として取り上げられるなど、国際的な制度の調和を図ることが求められております。
 このような状況のもとで、昨年十月から産業構造審議会において学界、法曹会、産業界、労働界等各界の有識者による慎重な審議が重ねられ、本年三月に財産的情報に関する不正競争行為についての救済措置のあり方についての建議が提出されました。
 本法律案は、この建議を踏まえ、営業秘密についてその効果的な保護を図るためのものであります。具体的には、秘密として管理されている事業活動に有用な技術上または営業上の情報であって公然と知られていないものを営業秘密といたします。この営業秘密を窃取、詐欺等の不正な手段により取得、使用、開示する行為、不正な利益を図る目的または保有者に損害を加える目的で営業秘密を使用、開示する行為等の不正な競争行為に対して、営業秘密の保有者が差しとめを請求すること等を認めるものであります。
 以上が、この法律案の提案理由及び要旨であります。
 何とぞ慎重に御審議の上、御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
#209
○委員長(倉田寛之君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日行うこととし、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時八分散会
ソース: 国立国会図書館
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