くにさくロゴ
1947/12/02 第1回国会 両院協議会・合同審査会等 両院協議会会議録情報 第001回国会 両院法規委員会 第11号
姉妹サイト
 
1947/12/02 第1回国会 両院協議会・合同審査会等

両院協議会会議録情報 第001回国会 両院法規委員会 第11号

#1
第001回国会 両院法規委員会 第11号
昭和二十二年十二月二日(火曜日)
    午後二時三分開議
 出席委員
   委員長 樋貝 詮三君
   理事 松澤 兼人君 理事 降旗 徳弥君
   理事 藤井 新一君    原 彪之助君
      佐藤 通吉君    高瀬荘太郎君
      中井 光次君    奧 主一郎君
      新谷寅三郎君
 委員外の出席者
        衆議院法制部長 三浦 義男君
        参議院法制部長 川上 和吉君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 常任委員会の整備に関する件
 両院法制部の機構拡充に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(樋貝詮三君) それでは両院法規委員会を開会いたします。
 つきましては今日はお手もとに配つてありますところの、「常任委員会改善要綱」というものがありますが、これを議題として常任委員会をどういうふうに建て直していつたならば運用がスムーズにいくだろうか、その効果があがるだろうかというようなことについて御審議を願いたいと思います。実は前回のときにその点につきましてお話合い申したのですけれども、一應事務当局の方でそれに対する案を大体お手もとにあるように、三案ばかりまとめてきたようです。このほかになおいろいろなものが考えられたのですが、いずれ運営委員会の委員長の方にもあさつてはおいでを願いたいと思うし、両院の議長にもおいでを願うはずになつております。そこでさらに突込んで、どうしていくのが一番よろしいか、またどういうふうな欠点が現在の制度にはあるかというようなこともお話合い申して、皆さんの御意見に基いてこの委員会も活動してまいりたいと考えておるような次第であります。從つてまずこの要綱についてひとつ御判断願いたいと思います。それでは法制部長からひとつ御説明願います。
#3
○参議院法制部長(川上和吉君) 御説明申上げます。常任委員会の問題につきましては、前回に御議論が出ましたように、常任委員会の所管事項を適宜按配をいたしまして、これを分合すると申しますか、委員会そのものを整理するという問題と、それからその所管事項の問題ではなしに、現在の委員会の定員数、その他委員会の構成について考えていつておる問題と二つあるわけであります。第一の委員会の所管事項を檢討しまして、整理するという問題は、前回にもお話合いが出ましたように、なかなかむずかしい点がございますので、われわれ事務の方から案をここにお示しをいたすにはまだ少し熟しないのではないかというような感じがいたしますので、別に案をつくつておりません。この改善要綱として印刷いたしましたのは、第二に述べました、一應現在の所管事項において、委員会の定員数と申しまするか、委員会の構成をどうするかという点からこの改善の点を考えてみたわけであります。ところが一案、二案、三案と書いてみたのでありますが、今委員長のお話のように、まだほかにもいろいろ考え方がございまするし、この案そのものも書いてはみましたものの、はなはだ実は問題が多いのでありまして、その辺をひとつお含みの土御檢討を願いたいと思います。
 その委員会の定員数及び構成をどうするかという点について問題になりますのは、この第一囘國会が進行しました経過から申しまして、常任委員会が開かれまする際に、実際問題として委員の出席が非常に少い。これは多くの委員の方が二箇あるいは三箇の委員を兼任しておられますがために、実際上委員会に出席が非常に少い。これがために委員会の審議が非常に適正を欠くようなきらいがあるという点に問題があるようであります。さような点からの改善の案として考えられるのでありますが、第一案はそれに対應いたしまして、
 一 議員は、一箇の常任委員となることを原則とすること。
とあつて、二番目に
 二 例外として予算委員会、決算委員会、議院運営委員会、図書館運営委員会又は懲罰委員会の委員だけは、他の常任委員会の委員と兼ねることができること。
と相なつているのでありますが、原則としては一箇で、例外としてここの二に書きましたような委員会だけは、他の常任委員会と兼ねることができるということにいたしました。その結果自然に三に出てまいりますように、
 三 右に伴い常任委員会の定員数を減少すること。
ということになるのであります。これは実は委員は一箇の常任委員となることを原則とするというような書き出しをいたしましたが、この案はなおよく御檢討を願いますると、問題が一、二に書きました点に重点があるのではなくして、むしろ三に上つております常任委員会の定員数を減少するというところに重点がありまして、しかもまた初めに申しましたような、現在の常任委員会の運営の実際に鑑みて、改善を企てていくといたしますれば、この常任委員会の定員数を減らすということにいかなければどうも徹底しないじやないか。常任委員会の定員数を減らしますと。一、二は自然伴つてくる。で一、二はこういう窮屈な制限をいたしませんでもできるじやないかということも考えられるのであります。從いましてこの第一案は三に重点があるとお考えを願いたいのであります。それが一番徹底した案だと思うのでありますが、実際上その実行に問題があろうかと思いまして、四の事項がはいつております。
 四 右改正は衆議院にあつては、議員の任期満了又は解散に伴う議員の改選の時、参議院にあつては、三年議員更改の時とすること。
ということにいたしまして、実際上の現状との調和をはかつた案になつております。しかしこれもすこぶる問題がありまするので、別の資料といたしまして、現在の委員会の委員の実際兼ねておる状況等を表にしてごらんに入れておいたのでありますが、この数字をよく御檢討願いますと、実は衆議院の方は比較的兼任が少いのであります。またこの常任委員会の定員数も、議員総数に比べまして、衆議院の方は割合に少い、参議院の方が常任委員会の定員数が非常に多い、この点において衆議院と参議院が実は歩調がとれていない。参議院の方は衆議院の現在の程度に均衡をとりましても、相当数減らしてしかるべきではないかという結論が出てまいりまして、從つて参議院の方は兼任が非常に多いということになるのであります。さようなことを考えますると、四に掲げました実行上の点等につきましても「参議院にあつては、三年議員更改の時」ということでは実は、少しおかしいのではないかというようなことも考えられるのでありますが、一應この辺の問題につきまして、第一案については御檢討願いたいのであります。ただこの改善の眼目からいたしますれば、常任委員会の定員数を減らすということにならなければ、徹底をしないというように考えられますることを、申し上げておきたい存じます。
 それから第二案は、
 現在の常任委員会の定員及び構成はその儘とするが、更に一の常任委員会の委員は、総て、その常任委員会と密接な関連のある常任委員会の委員を兼任することとすること。
 國会法第四十一條第二項但書の制限はこの場合にも適用すること。
とありまするのは、これは第一案がやや理想的な案に比べまして、第二案は現状と調和した実際をねらつた案という意味におきまして、一應現在の定員なり構成をそのままとしまして、そのほかにさらに一つの常任委員会の委員は、すべてその常任委員会と密接な関連のある常任委員会の委員、たとえば文教委員会と文化委員会、あるいは農林委員会と水産委員会、鉱工業委員会と電氣委員会というような形において、密接な関連のある常任委員会を特定をしまして、その常任委員会は当然兼ねてよろしいということにいたしたい。ただあまり多くなつても困りますので、この國会法第四十一條第二項但書のすべてを通じて三箇以上はいけないということの原則は貫きまして、密接な関連のある常任委員会の委員は兼ねられるということにいたします。
 第二番目に、
 二 兼任委員も議決権を有すること。
兼任職員も決議の点においては本來の委員と同樣、ただ三に
 三 議事は本務委員の半数以上に相当する数の委員の出席があれば開くことができること。
ということにいたしまして、兼任委員が相当大勢來ましても、それも定足数の数にははいるが、しかしその定足数の基本になる計算においては、本務委員の定員数をもとにして計算をする、こういう案であります。これは一つの実際的な方法として、前回にもある委員からお述べになつた点でありますが、実行にあたりましは、これもいろいろ問題が出てこようと思うのでありまして、常任委員会制度の建前から申しまして、また兼任委員がはいつてくるがために、実際の議事の進行の上において正常な運営でない、場合によれば非常に不適正な結果が現われるということも予想しなければなりませんので、その辺も御檢討を願わなければならぬ問題を含んでおると思います。その辺もお含みの上で、第二案をごらんを願いたいと思うのであります。
 それから第三案は
 一 議員は、一箇の常任委員会の委員となるを原則とすること。
 二 例外として、予算委員会、決算委員会、議院運営委員会、図書館運営委員会又は懲罰委員会の委員は、他の常任委員会の委員と併任することができること。
 三 一、二の委員を本務委員ということとし、本務委員を基準とする定員の改正(減少)を行うこと。
 四 本務委員は他の常任委員会の委員を兼務することができること。但し本務、兼務を通じて三箇を超えることができない。
この第三案というのは、実は第一案と第二案を折衷したような案でありまして、やはり第一案の建前のように、第三項に出ておりますように、定員数を減少する、しかしこの兼務委員を設けまして、本務と兼務を少し性質の違うようなことにいたしまして、第五項に出ておりますように
 五 兼務委員も議決権をもつが、議事は本務委員数の半数以上の数に相当する委員の出席があれば、これを開くことができることとすること。
ということにいたしまして、これは端的に言えば、現在の定員数を減らして、定員外の兼務委員を設けて、それも議事に参與はできる、しかし実際上の定足数は現在の過半数ではなしに、相当減らしたところでやつてもよろしいというのと同じような結論に相ならうと思います。第一案と第二案とを折衷いたしましたような案として考えられるのであります。
 要するに第二案は現状にやや妥協した案と申しますか、第一案は理窟によりましたし、第二案は現状に妥協しましたが、第三案はその折衷をいたしました案ということに相なつておりますが、いずれにせよ実際あてはめて見ますと、なかなか問題があるわけであります。はなはだ未熟な案で恐縮でありますが、委員会におきまする討議を願う材料としてごらんを願う程度にいたしまして、さような意味のあることを御了解の上御檢討を願いたいと思います。簡單に御説明申し上げます。
#4
○委員長(樋貝詮三君) この前のときに一番問題になつたのはこの委員会制度で、どういう案が現在審議されつつあるかということに対する各議員の関心が割合に薄い形になつておりますが、それとともに常任委員が独立しておつて、委員外の者は従つて何もよくわからない。それから委員会の権限の分配がどうも適当でないために、全然予想もしないようなところに――委員の能力などにつきましても、あるいは希望にしましても、それに副わないようなところに、権限が割り振られておるが、そういうものをどういうふうに整理するか、それからまた出席率などが惡い、これをどういうふうにしたならば増すことができるか、こういうような点が前回に論議されたところであつたのですが、今日の事務当局の案によりますと、なるべく出席数を殖やすということに重きをおいておるようですが、これらに対して御意見があればいろいろ承つておいて、それからそれを一まとめにして整理をしまして、最後のお諮をする。それから運営委員会の方と連絡をとりまして、改善すべきものは改善していつたらどうかというように考えております。ひとつ腹藏なく御意見を聽かしていただいて、法律を改正する必要があるようなことならば、法規委員会として立法の勧告という方法をとつてもよろしいかと思いますが、どうぞ御意見がありましたならばお聽かせ願いたと思います。
#5
○藤井新一君 法制部の試案を見ますと、一、二、三の案があるが、大体第三案は、一、二の案を折衷したような案で、第三案を原案として審議していただいた方が、審議する上においていいように思うのです。
#6
○委員長(樋貝詮三君) 大体そういうことで結構だと思いますし、どういうことを委員会に対して希望するか、どういう点が今日の短所とする所であるかというところのおきめを願えれば、それに應ずる策としては、どういうことをやつていけばよろしいかということも自然考えてこられるだろうと思います。その方面から檢討を特にお願いいたします。
#7
○奧主一郎君 常任委員会そのものはいじることはできないのですか、國会法なんかで……。
#8
○委員長(樋貝詮三君) しかし法規委員会の立場としては、それの改正を勧告することはできるのです。
#9
○奧主一郎君 これが小し多過ぎる。今文教と文化があつたり、農林と水産がわかれていたり、電氣が一つになつてみたり、通信と電氣なんか一緒でもいいように思います。何でも前は省によつて司法省とか内務省とかにわけておりましたね。あれだと二十一もないわけですが、何かそんなことでいくのではないかと私は思う。人数のこともあるけれども、大体二十一というのは少し多いと思います。アメリカの例をならつたのかもしれませんが‥‥。
#10
○藤井新一君 アメリカでは下院が十八です。上院が十五です。
#11
○奧主一郎君 それにしても日本は二十一だから多いですね。
#12
○藤井新一君 必ずしも上下同数ではありませんが、わが國においても、私らの意見としては、衆議院と参議院必ずしも同一委員会を置く必要はないと考えるのです。しかし現在これをかえるということは國会法によつてなかなかむずかしいから、われわれの方は衆議院解散のときに員数を減すという決議をする必要があると思うし、参議院においては三年後においては委員会を減すという勧告をしておく必要もあると考えるのです。さしあたりそれは第二の問題として、第一は、自分の專門の委員に属していないものがあつて、委員の各派の割当上、專門委員会に出席できない遺憾な人がある。それを入れたいのと、もう一つは出席率が惡い。どうしてもこれを出さなければいかぬという建前から、私らは考えてきたのですが、その意味合いから、それなら第三案が一番適合しておると私は考えるのです。結局こういう問題が議題になつたということは、出席率が少いということ、專門的委員会に自分が属していないから、それにはいりたい、はいるときには会派の割当ではいりにくいからというのがある。その点と改善することにあると考える。松澤委員が最初に提案した理由もそこにあると私は考える。
#13
○委員長(樋貝詮三君) 奥委員の言われる、委員会の数が多過ぎるという点は、そういう感じはやはり同樣にもつておるのですが、多過ぎるということの結果はどういうことに現われてくるでしようか。
 從つて兼務が多くなる。そうして別の委員会が同時に開かれるから、そこへ出席ができなくなるということになるわけでしよう。多過ぎてどうもいかん。もう一つ、知識的にあまりに部分的になるからいけない。その三つばかりですね。
#14
○奧主一郎君 そうですね。
#15
○降旗徳弥君 私も各省が分派されるよりも、各省にまとまつて、今おつしやつたようなことになつた方がよくはないかと思います。たとえば文化と文教、それから農林と水産、こういうふうにわかれているが‥‥。
#16
○奧主一郎君 だから文部省なら文部省、農林省なら農林省‥‥。
#17
○委員長(樋貝詮三君) 委員会が行政部内に対應するという形をとらない方がいいか、行政部門に対應するという形をとつた方がいいかという問題ですね。
#18
○降旗徳弥君 後段の方がいいと思います。
#19
○佐藤通吉君 私も同意見です。委員会の数も非常に多いし、この際省別に委員会を構成した方がいいのではないか。
#20
○松澤兼人君 しかし問題は、今後省別ということは今までのようにはつきりした一つの制度でなくて、委員会方式によつて運営していくようなかつこうに現になりつつあるようです。地方自治委員会あるいは國家公安委員会、あるいは地方財政委員会、あるいはまたこれは役所とは直接違いますけれども、持株整理委員会、ああいう委員会方式による行政の運営ということが今後ますます多くなつてきて、本省の方面においてはだんだん解体されつつあるという状態になつて、行政の機構も漸次変つてくるような樣子になつてきておりますから、はつきりした今のような各省別の委員会ということも、私はどうもうまくいかないというような氣もするのです。
#21
○委員長(樋貝詮三君) 結局事項別でいくか、形式的な、すでに行政部の方できまつた省別あるいはその他官廳別によるという形でいくか、二つの考え方があるだろうと思うのです。事柄の種類によつての委員会を編成するという方が理論的ではあるが、便利の方からいうと、ただ行政機構などに平仄を合わした方がいいような氣もするのです。本來ならば議会の委員会が中心であり、それがイニシアテイーブをとるべきものですから、こちらの方が本体で、事項別、性質別でこちらの方がきまつてしまつて、次いで行政方面もこれに続いてくるという方が正しいのかもしれませんが、その方はどうでしようか。どつちの方の考え方がより実際的であるかという問題になると思いますが‥‥。
#22
○松澤兼人君 行政官廳がこれで、大体おちついたという見透しがあれば、それに歩調を合わせて、常任委員会というものも考えられますが、どうもこういうふうに非常に変化の多い時期においてはどうもそれに合わせていくことも非常に困難なことじやないか、そうするとやはり項目別という方がよくはないか、こういうようにも考えるのです。
 ただ文教と文化とわける必要はないと思います。あるいは農林と水産とわける必要はない。これは文部省委員会あるいは農林省委員会という考え方も考えられますが、また同時に項目別に考えて、二つの委員会を一本にするということも考えられるので、結果においては二つの委員会を一本にする。それは必ずしも行政官廳によつてかえたという意味ではなく、やはり項目別ではあるけれども、少し大きな意味の項目というふうに考えれば考えられないことはないと思います。そういう意味において、どうもこういう過渡的な時代においては、本省別という考え方はぐあいが惡いじやないかと思うのです。整理することには賛成ですけれども、本省別ということはどうもぐあいが惡いように思います。
#23
○委員長(樋貝詮三君) 当面の問題としまして、今ある議院の常任委員会の中で、たとえば治安と國土計画などは一つにするとか、あるいは今お示しの文教と文化は一つにする、それから農林と水産を一つにする、鉱工業委員会と電氣委員会とを一つにする、運輸と通信を一つにする。さらにいつも問題になる予算委員会ですが、それらのところを何とか具体的に整理してみるというような、議論はいずれにもあるとしましても、そういうようなことで具体的に進むような態度をとつてみましようか。その方が実行的なような感じもしますが‥‥。
#24
○松澤兼人君 私はそういうように考えます。
#25
○藤井新一君 そういうこともこの前に考えたけれども、これは各会派から委員長が出ておるので、そうすることには政治的折衝となつて、容易に行われざる結果になると私は考える。この際行われないものを勧告しても、かえつて法規委員の権威失墜になるから、それは一應中止して、それを取上げる時期は衆議院の解散のあつた後に、ちようど機会がいいからやるということにして、現在はこの第三案によるところの本務、兼務ということに止めて勧告した方が、非常に効果的であると私は考えるのです。このことについて各会派の委員長及びその專門家の方に一々当つて諮問し、かつ質疑應答してきたのですが、どうも委員数を減らすということについては非常な反対があるのです。おそらくこれは政治的解決においてもできますまい。そうした場合には最初からやり直さなければならぬというような重大なる結果になると私は考えます。
#26
○松澤兼人君 その点は根本的な問題と應急の問題というふうに解釈してもいいと思うのです。根本的な問題は、今言つたように、どういうふうに常任委員会を整理するか。その案ができたならば、これは今実施するのじやなくて、次の解散もしくは改選による新しい衆議院ができたとき、あるいは参議院の三年議員の交代のときから実施するということで、今は別段それに觸れる必要はない。
#27
○委員長(樋貝詮三君) 実行期をそういう機会にとらえて、しかし原則としてこういうふうに直すのだということを表明すれば、今の御意見に合うわけですね。具体的に言えば、附則か何かにそのことをうたいまして、いつからそれを実行するということになれば‥‥。
#28
○藤井新一君 参議院においては向う二箇年半という決定的な日数をもつており、そういう衆議院と違つた面もございますから、とにかく本務委員と兼務委員を決定して、さしあたりこういう融通ができるように決定する必要があると考えます。ついてはこのことについてひとつ議事を進めていただきたいと思います。
#29
○委員長(樋貝詮三君) そうすれば今の根本方針としては、各委員ほとんど御反対もないであらうと思いますから、今当面の処置としてどういうふうに兼務関係をやつていけばいいか、また兼務以外にやつていける方法があれば、それをまた同時に御審議願うことにして、ではどんなふうに兼務したらばよろしいかという点について、第三案に現われておりますが、そういうことを議題にして御審議願いましようか。特に御意見があれば、承つておきたいと思います。
#30
○松澤兼人君 どうも私は本務委員と兼務委員の関係というのは腑に落ちないのです。ただ議員は本務ばかりでなくて、兼務の常任委員会にも出席して、意見を述べることもできるし、説明を聽くこともできる、原則的にはただ一つだけしか出席できないのであるけれども、そういう方法によれば、各委員会の議事に参與して知識を豊富にするというか、あるいは自分の考えていることを主張する機会が多くなるという点では、確かにこの案はいいのですけれども、しかし私は現実の問題として、常任委員会を改革していくということは、結局定員を減少して、できるだけ一つの委員会に限定して出席をよくし、かつ專門的な審議をするということがねらいであつて、從つてこの三案の一及び二あるいは三の定員の改正、これだけでいいのじやないかという氣がするのです。兼務委員というようなことは必要がないという考えをもつているのですけれども‥‥。
#31
○委員長(樋貝詮三君) こういう点についてはどうでしようか。たとえば予算委員というようなものになりましても、財政委員を兼ねておらないと、財政を離れた予算ということもちよつと考えられぬものでして、審議のときにも二重にやるとか、あるいは一方において得た知識は死藏してしまう。財政の方の委員はそれによつて特別の知識を得ておりながら、予算委員の方へそれをもつてこないから、結局得た知識を死藏してしまつて、予算委員の方はほかで得らるべき知識が得られないから、比較的頭がからつぽで審議に臨むというようなことにもなりましようし、ほかの先ほどから兼務をやつたらばどうかというような委員会等についても同樣、それから繁閑の度が委員会によつて著しく違う。衆議院においては農林委員会なんかばかばかしく忙しいのですが、電氣委員会などはほとんど用事がないといつたようなかつこうにあるし、文化、文教についても同樣の現象を呈しておる。それらの繁閑を整理して調反したい。それから今申したような必要な知識を供給してもらうというような点からいつて、兼任ができるというばかりでなくて、ある場合においては当然兼務するようなことにして、その兼務した人は、委員会に行つてやはり普通の状態で委員として発言もし、表決にも加わるというような位置をとるか。あるいはまた発言などは自由であるが、最後の表決だけは兼務委員はこれに加わらないとか、何かそういうようなところでくふうはないかしらぬという感じがしております。
#32
○藤井新一君 この第三案を見ると、委員長がおつしやつた通りの意味が含蓄されておる。また松澤委員の言う意味もそこに含まれておるのであつて、知識を供給し、あるいは定足数も殖やし、兼務委員といえども議決権をもつておるということが、この中に盛られておるのです。松澤委員の言うように、兼務、本務委員という文字が惡いというような響きを私も受けたのですが、もし用語が惡いなら用語をかえて、意味が合うならば大体その方向へお進めになつたらいかがですか。
#33
○松澤兼人君 こういうふうに本務というものは專門的というか、兼務はそれほど重要でない職務ということになるかと思われるけれども、現在三つの委員を兼ねておるという場合において、やはりその人の專門である一つの委員会に精力を集注する。それには毎回出席しておる。他の方は兼任で、ここでいう兼務みたいなかつこうで、專門の委員会が開かれたときには、兼務の委員会には出席しないというようなことである。しかし問題があつた場合には、その專門的ならざる委員会にも出席して、発言するということが実は行われているので、実質的にいえば、私は現在の運営のしかたというものは、ここに書いてあるように、本務委員、もしくは別の言葉で言えば專門委員、それから他の兼務委員、從属的な委員がある。こういうように実際の運営においてはわかれておるような氣がする。ですからこの案の趣旨というものは、現在も行われているので、問題はその人の專門的な一つの常任委員会の委員として、それだけきめてしまつて、あとのものは切つてしまうということにした方が、さらに徹底していいのじやないか。先ほど委員長がおつしやつた、せつかくほかで勉強したものを、他の委員会でこれを活かしていくということも一つの考え方ですけれども、しかしほんとうに委員の職能というものを十分に発揮することになれば、やはり原則的に一つの常任委員会に所属することが、最も妥当だという結論を私はもつておるのです。
#34
○藤井新一君 参議院においては、最初みな新しい人ばかりで、委員会なるものの本質を知らなかつたのです。そのために各派交渉会で勝手にやつておつたのです。ですから参議院の各派の常任委員というのは、ある程度までは不本意ながらその委員に出ておるという状態に今日ある。それを改善せんがためのこの案であるが、さしあたりこの一期の三箇年というのは――とにかく今のような情勢でいくならば、ほとんど出席しないという傾向になりはしないかと考えます。さればといつてこれをやり直していくことになると、まためんどうな問題がそこに起るのだから、結論として、とにかく向う三箇年間だけは、兼務委員というものを認めていただきたいと考える。そうして來るべき三箇年後には、員数を減らしてやるという附則的なものをおけば、この期間の不平が解消されると考えます。
#35
○松澤兼人君 その点でも私は兼務する必要がないではないかと思います。
#36
○藤井新一君 というのはたとえば文化委員の人が文教の委員になりたいけれども、会派の振合い上どうしてもはいれないという場合がある。そういう人は実に自分は文教が專門である。しかるにやむを得ず文化にはいつているが、どうしても文化におつては困る。文教にいかなければならぬと希望しておる者がありますが、そういう場合にはどうしますか、参議院では会派の関係で、割り当てております。
#37
○松澤兼人君 衆議院でもそうでありましよう。しかしたとえば私が文教の委員をやつておるが、文化の方にもぜひ顔を出したい。ところが会派の方の割当がないから出席できない。そういう場合兼務委員としてなら出席できるということになると、そこはほとんど無統制になつてくる。たとえば私が文教委員であつて、さらに他の委員を兼務するということになると、あるいは評判のよい委員会などにはずいぶんたくさんの兼務委員が出て、しかもその人が議決権をもつておると、兼務委員の力によつて議決が左右せられるという結果になります。結局そうすると何んらそこに運営上統制する機関なしに、個人が希望するからといつて、そこにどんどんはいつてくるということになると、委員長としては非常に迷惑といいますか。統制がしにくいようなことになりはしないかと思います。
#38
○藤井新一君 松澤委員のはそれは一つの危惧にすぎないと思います。そういうことはあり得ない。そういう危惧がある以上は、ある委員と限定してはいかがですか。たとえば財政と予算、文教と文化というふうに一、二の委員会に限つてのみ、これを試案としてやつてみてはどうですか。必ずしも全部の委員に兼務させるということでなく、一番問題になつておる文化と文教、財政と予算、あるいは國土と治安、こういう一、二の委員会に試みに勧告してやつてみて、その結果によつてまたわれわれがさらに考えよう、こういうことにしてはいかがですか。
#39
○降旗徳弥君 私は兼務委員というものが発議権もあれば議決権もあるとすれば、これは何も兼務なんという文字を使う必要はないと思うのです。それは各委員会の委員数によつて專任委員を決定する、そうしてそこに行つた者は、たとえ二つの委員会を受持つておろうが三つの委員会をもつておろうが、どの委員会に出ても本務委員のつもりでやつてもらわなければ、およそ意味をなさぬと私は思う。
#40
○藤井新一君 個々の問題は降旗委員がおつしやる通りなんです。ただ文字も兼務と書いてあるようでありますが、その意味を読むと発議権も議決権も私は個々にあると思うのです。ですからもし用語の使い方を考えたならば、この案が正しいように私は考えるのでありますが、降旗さん、いかがでしようか。
#41
○降旗徳弥君 そうなんです。実質は本務委員と同じ仕事をするものを兼務と書く必要はない。
#42
○委員長(樋貝詮三君) 降旗委員のお考えはまことに結構なことであるが、ただそうすると委員の数が非常に殖えますね。
#43
○降旗徳弥君 それは委員の数は初めからきめてしまうのですよ。だからそれ以外には発議権や議決権をもつた委員がはいれないようになると思います。それはやむを得ないと思う。
#44
○委員長(樋貝詮三君) たとえば予算と財政なら予算と財政をやるとする、そうすると財政を担当しておる者と、それから予算の方として予算の定員もきまり、財政の方の定員もきまるとして、一人が両方兼ねる、それだけ人数としては減りますね。事実上パーソナリーにおいて非常に減ることになる、委員会を整理した形にはなつて、効果は上りますけれども、実際上の人繰りの関係からは、先ほどから例が出たように、何か総選挙とかあるいは三年後の改選というような機会をとらえて実行しなければ、事実上できないような場面になるかもしれませんね。
#45
○降旗徳弥君 それはそうかもしれませんね。
#46
○原彪之助君 この本務委員と兼務委員とをわけた場合に、兼務委員の人数というものには制限はないのですか。
#47
○委員長(樋貝詮三君) この原案では別に制限はしてなかつたようです。ただほかのあげられた委員会で定数がきまつておりますから、それ以上に及び得ないわけでありますけれども、その自然制限を拔きにしては、別に制限を決定する趣旨はないようです。
#48
○原彪之助君 しかし本務委員においても、ある委員会の定員というものは一ぱいになるものでございましようか。その定員外に今度は兼務委員というものが加わつてくるのですか。
#49
○委員長(樋貝詮三君) そういう趣旨です。
#50
○原彪之助君 それでその兼務委員の数というものは、從つて無制限になるわけなんですか。定員によつても抑えられないことになる。
#51
○委員長(樋貝詮三君) もとの方の定員で制限されますから、無制限にはなりません。たとえば財政委員と予算委員とわけたような場合、財政委員から予算委員の方を兼務できるからといつて、予算委員の方はそれでは無制限に殖えるかというわけですが、財政委員の方が数が三十六人なら三十六人ときまつておりますから、それをもつていきますから、三十六人以上には予算委員は殖えない。そういう最高限度の制限はあります。その中においては法定の制限はおかない趣旨でこの原案は出ておる。
#52
○原彪之助君 そうすると先ほどから藤井委員は参議院の実情を述べられて、いわゆる各派の振合上、不本意ながら委員に振り当てられたりなどしておる者がある。從つてそれを是正する意味において、この兼務委員という制度をつくつたらどうかということが、この改正のねらいになつておるのでございますか。
#53
○藤井新一君 そうです。
#54
○委員長(樋貝詮三君) 藤井委員のは議会運営の方の制度の問題ではなしに、だれをどこにもつていくかという議会の運営の方で片づく問題ではないでしようか。
#55
○藤井新一君 それはやはり法規委員、そういうものも一部分でございますが、そのほかにも專門的な知識を專門委員から注入してもらうということも問題なんです。そういう委員会の委員制度の内容の拡充ということにおいても、法規委員が勧告すればいいという氣持をもつております。ですから必ずしも不本意ながらはいつておる者を出すという意味ではない。
#56
○奧主一郎君 今藤井さんの言われる不本意ながらはいつておるというのは、まつたく初めの常任委員会がこういうものと知らずに、ただ割振上ある委員会が非常に希望者が多かつたりして、それでは讓つておこうということで、あとになつて後悔しておるというような状態で、これは制度の欠陷でも何でもないと思う。もつと初めの割振りを愼重にやればよかつたのですけれども、われわれの方の会でも今代つてもらいたいと言うけれども、なかなか代れないという実情がある。制度とは何も関係ない。
#57
○委員長(樋貝詮三君) それは結局三年、二年半の後であるとか、あるいは衆議院議員の改選期というときにやり直せばその弊害は十分に救えますね。
#58
○高瀬荘太郎君 二、三年の間にはやれますが、それまでには衆議院はなかなか長いのです。もしこれが長ければ参議院に勧告してほしい。こういう制度は一應は別個の形をとつて‥‥。
#59
○原彪之助君 それは法規委員会としてそういうふうな勧告をすることは、むしろ各会派の人たちの人事の問題なんで、法規委員が、制度の上においてそういうふうな兼務委員をわざわざこしらえて、その弊害を前提的にでも除去するというところまではこの必要はないのではないかと思います。
#60
○高瀬荘太郎君 今の委員長の話ですと、兼務委員というものは、人数がほかの委員会の委員数から言つて自然限定される。この間もお話にあつたように思いますが、財政と予算とではそういうふうになりますが、この條文ですとどんな委員会の委員でも兼務できるような形になるのではないのでしようか。そうすると人数が非常にたくさんになるという場合もある。
#61
○委員長(樋貝詮三君) お説のように、この第三案の第二にはその点の制限がありませんものですから、たとえば懲罰委員が予算委員を兼ねてもいいようなふうに見えておりますけれども、そういう趣旨でもないようですし、それから予算委員なりあるいは決算委員なりの、その他の兼務をされる方の委員会の委員数というものに限定をおくかどうか、あるいはまたその委員の今日きまつつおる定数の通りで、それを増さないということにするかどうかということは、まだこの案でははつきり言つておりませんので、御檢討願う一項目だろうと思つております。
#62
○高瀬荘太郎君 本務委員の数は限定をしておいて、そうしてその中でもつて兼務委員の人数も考えるということですとはつきりしますけれども、本務委員の数だけが限定されておつて、兼務委員の方は限定されないということになると、委員会の構成がずいぶんめちやくちやになると私ども考えます。
#63
○委員長(樋貝詮三君) ちようどそれがさつき降旗委員のお話のように、そういうことにして非常に殖やしても、殖やした場合などに委員に兼務本務の差別を認めて、その権限なんかに差等をつけてはよろしくないじやないかということになつてきますと、自然委員の数が非常に殖えてくる、今のお説のようになつてくるわけで、そこでそれに差等を認めるか認めないか、認めない方がいいということになれば、全体の委員の数を限定する、ちようど現行法がそういうことになりますから、そういうふうにいけば、それはどうなるかと言えば、一人の委員が二つを兼ねればそれだけいわゆるパーソナリーが、そこに起るのでありまして、実体においては委員会の数を減らしたと同じような作用をしてくると思います。これでは委員会の数を減らすという目的からいえば、そういうふうなやり方で目的を達せられるだろうと思う。出席を奨励するというような方面からいえば、今の方法は直接には関係がないだろうと思う。いろいろな方面から出席を奨励したり、あるいは委員会の数を実質上減らしたり、その他委員会における知識の配分というようなことを――機会均等に與えるというような方から、各方面からこの委員会制度の改善ということが檢討されなければならぬかと思いますし、そこで初めにも伺いましたのですが、今としては弊害が一番どこにあるだろうかというようなことを御考慮願つて、それに應ずる策の最善なるものを発見していただければ、これが一番いいんじやないかというように思つております。
#64
○原彪之助君 ただいまの委員長のお話のような点に眼目をおいて改善案を考えるとするならば、先ほど問題になりました委員会の数の問題でございます。これを整理する必要がある。委員会の数を少くする。そうして出席率をよくして、その一つの常任委員会において、その委員会の機能を最も完全に発揮させるというためには、私は――主として出席率を多くするというためには、本務兼務というような制度は逆になつてくるから、こういう区別はつけない方がむしろ適当だ。そして各委員が均分的にいろいろな知識を得るという機会をもつためには、これは議員それ自身の自覚によつて十分に委員会に出て傍聽することができるとか、いろいろな機会を與えられておりますから、議員の自覚にまつ以外にない。制度によつてそういう機会を與えてやるまでのことはない、さように考えます。むしろ問題は委員会の数をどの程度に整理するか。それには先ほどお話が出たように、行政部門の数に應じていくか、それとも事項を中心として整理するかという点をきめること、そしてそれがきまつた上で今度はその委員会それぞれの定員数が、現在では一体多過ぎるかどうかという問題を檢討していくこと、そしてこの案に出ております兼務というようなことが、先ほど藤井委員の言われたような点が、おもなねらいじやないかと思うから、これはむしろ考慮の中には入れないでいいんじやないか。
#65
○藤井新一君 参議院における意見と、衆議院における意見、すなわち立場がおのずから異なつておるがゆえに、かくのごとく意見の相違があるのですが、参議院はとにかく將來のある一定の定期、三年とか六年にわけてこれをこのまま放置しておくわけにはいかないので、さらばといつてそれを原委員の今述べたようなことをやることは、政治的から見て非常な困難なことである。たとえば何々の長を変えて平委員にするということも容易ならざる現況にあるのですから、原委員の説には満腔の賛意を表しますが、それは解散とか参議院の三年後という点においてのみ行うのでありまして、それまで参議院の暫定的な事項としては兼務とか何とかいう意味のことをやつてもらいたい。同時にそれを附帶事項として、たとえば財政と予算、文教と文化というようなある二、三に限つてのみしていけば、これは可能かと私は考えるのであります。参議院においてはもう絶えず問題になつて、とうてい議院運営では手に負えない。それで法規委員会の勧告を受けて、これが初めて実現されるというところにまでいつておるわけです。これをこのままにしておいては参議院においては非常な問題が將來残るということになりますから、何とか勧告の形式をわれわれは要求する。
#66
○高瀬荘太郎君 藤井委員にお尋ねしたいのですが、参議院で一番問題になつておるのはどの点ですか。
#67
○藤井新一君 文教、文化、図書館、それから外交、決算です。たとえば決算と行政機構を兼ねておるのを、どちらかへ割つて併合しようという問題もしばしば出てくる。たとえば図書館運営のごときもほとんど会合をもたない、比較的開散です。しかも文教と同じようなものだから一緒にするということが運営に始終懇談的にかかつておるのです。これは委員数を減らすか、あるいは兼務でやるかということで、問題はいつも起つておる。
#68
○高瀬荘太郎君 そういう点は今の制度でも相当融通をきかしてやつておられるのではないですか。
#69
○藤井新一君 参議院の方はそのままで、委員はその委員会だけで、他のものに出て発議権もなければ決議権もない。
#70
○奧主一郎君 藤井君の言われるのはちよつとその意味がわからぬのですが、つまり文教と文化などは大体きまつているから一つにしようというのなら、今までの委員長はなくなる。するとさつき言われる委員長の問題があるからということはちよつと矛盾があると思う。
#71
○藤井新一君 だから常任委員というのはそのまま置いて、兼務ということにすれば、一方の文化の方から文教の方に行つて、発言なり決議なりするから‥‥。
#72
○奧主一郎君 そうすると委員会の数を減らすということではないのですね。
#73
○藤井新一君 そうじやないのです。
#74
○委員長(樋貝詮三君) すると藤井君のお考えのことは現行制度のもとでもできるのではないのですか。委員は三つの委員会までは兼ねることができるというのですから、図書館委員などはほかの方の委員を兼ねることによつて目的を達する。
#75
○藤井新一君 それは各派から割当があるから出られない。各派の割当をもつてくるから、他の方に行つて意見を述べることはできるけれども、決議権はない。
#76
○委員長(樋貝詮三君) もしも兼務委員も本委員も同じ権限をもつということになると、委員数を増加したという結果になる。
#77
○藤井新一君 全部出席すればそうなりますが、大体出てこないという原則があるから、それを補う。
#78
○原彪之助君 藤井委員のは、法規委員会が常任委員会制度をいかに改善するかという問題に関することとして取上ぐべき性質の問題ではないように思う。
#79
○藤井新一君 あなたの言うのはいい。だけれども附帶事項として勧告を附け加えてやればよいと思うのです。
#80
○原彪之助君 改正案がかりにできますね。その中に附則として勧告案をつけるというのですね。
#81
○藤井新一君 それを一緒につける。たとえば参議院においてはこういうようにしてどうだろうかということを附けておいたらどうだろうと思います。
#82
○委員長(樋貝詮三君) それではこの次までにさらに事務当局と打合わせまして、もう一遍御意見のあるところを参酌した原案をつくつて、また御審議願いましよう。そういうことにいたしたいと思います。
    ―――――――――――――
#83
○委員長(樋貝詮三君) なおこの際本日衆議院の方で、ただいまちようど通過する時間だと思つておりますが、最高法務廳の法案が出ております。これに関して、この委員会の松村委員からの傳言をしたいということで、新谷委員から発言がありますから……。
#84
○新谷寅三郎君 この前の法規委員会で、事務当局からお出しになりました勧告案を一應審議されまして、この次の委員会までに、もち帰つてお互い研究しようということになつておりましたが、この國会の立法機能を促進するための勧告案の草案と非常に関係の深いものでありまして、松村委員はきようはほかの用事があるために出られませんが、委員長にこれをお傳えしてくれということでありましたから、私代つて申し上げますが、法務廳の設置法案の中に、非常に厖大な法制局の機構があります。またこれと併行しまして、非常に大きな調査局の機構があるのであります。こういうふうに政府部内では、安本があり、さらにこういう法務廳の中で調査及び法制の立案に関する非常に大きい機構ができるのでありますが、國会方面はこれに比べまして、現在非常に貧弱なものしかもつていないということであります。この勧告草案をできるだけ早くまとめていただいて、國会の立法機能が、ほんとうに十分に発揮できますようにしていただくようにお話をしてくれ、こういうことでありまして、最高法務廳の官制案につきましては、司法委員会と決算委員会あたりで論議されることと思いますけれども、法規委員会としましては、こういつた政府部内の機構をも、にらみ合わせまして、立法府として適当な手段を講じませんと、とうてい政府の立法機能に対しまして、國会は足もとにも及ばぬというような結果になりはしないかと思いますので、私もこの勧告草案につきましては、両院の事務当局で御檢討願つたわけでありますが、衆議院は衆議院、参議院は参議院で、それぞれの事務当局としても、違つた御意見もあると思います。またこれを一つにまとめていくには、事務当局の方だけにお願いをしておつたのでは無理だと思いますので、この委員会でお取上げ願いまして、方法としまして、もしできれば数人の方にでも小委員会といいますか。そういつたものでもおつくり願つて、具体的な案を至急にとりまとめるようにお計らい願つたら結構だと存じます。
#85
○藤井新一君 最高法務廳機構が今衆議院に上程されておるというこの期において、勧告をするということはどうですか。参議院の方は審査に移つておると思いますが、まさにできんとする問題で勧告ということはどういうことになりますか。
#86
○委員長(樋貝詮三君) 新谷君のお話はそうではなしに、こちらの國会の方の法制部、これをずつと充実していかなければだめじやないかということに主眼があるのだろうと思つておりますが‥‥。
#87
○藤井新一君 そうすると最高法務廳に対する國会の立法部を拡大してこれに対抗し、あるいはこれ以上のものにしようということですか。
#88
○委員長(樋貝詮三君) そういう御趣旨だろうと思います。それが本旨で、こういう厖大なものが政府の方でできれば、自然これに圧倒されるようなことになりますので、これを減らすということに主眼があるのではなくして、國会の方の機能を充実していくということに主眼があるのではないかと私は想像しております。
#89
○新谷寅三郎君 今委員長のお話の通りなのでありまして、大体法務廳の官制案につきましては、決算委員会なり、司法委員会あたりで論議されまして、あるいは適当な修正が加えられるかもしれませんが、これはこれとしまして、そういう情勢にあるのでありますから、國会の立法機能をもつと早く充実するような措置を、法規委員会としてはとるように、この際勧告するのが適当じやないか。こういう考えなのであります。
#90
○高瀬荘太郎君 私は賛成いたします。
#91
○藤井新一君 私も賛成いたします。
#92
○委員長(樋貝詮三君) では他の委員の方も御異議なかろうかと思いますが、そうすると、そういう方向に進む。前回に協議申し上げました法制部の拡充案と同じ方向に進むものですが、この委員会としては、そういう方向に向つて研究するということを御承知願いたいと思います。
#93
○新谷寅三郎君 具体的な方法としまして、もし御賛成ならば具体的な案をつくりませんと、事務当局の方でも困られるだろうと思います。両院の事務当局に任してお願いしましても、両院それぞれの立場がありまして、必ずしも全部意見が合致するとは考えられないのであります。法規委員会で取上げて、小委員会でもつくつていただきまして、両院の事務当局の御意見も聽きながら、小委員会でもつて具体案をつくるというような方法をとりますと、非常に促進するかと思うのであります。そのことをお諮り願いたいと思います。
#94
○委員長(樋貝詮三君) いかがでしようか。委員の数も少いし、熱心に出席できない委員の方もおありのようでありますが、本日あたり出席していただいた各委員全部をもつて、その委員ということに御進行願うことにして、いかがでしようか。もしよろしかつたらそういうことで御盡力を願いたいと思います。
#95
○佐藤通吉君 新谷委員にお尋ねいたしますが、大体成案があるのですか。
#96
○委員長(樋貝詮三君) 事務当局でおつくりになつた一應の案はあるのでございます。ただ衆議院と参議院の研究の方向というか、それが少し違つておりまして、両院法規委員会で御檢討になつておるのは、片方は調査機構を拡充しようという案であり、片方は法制部を拡充しようという案であります。これは一体のものであると思うのであります。立案のするために資料がなくて立案できないのでありますから、両方併せまして、両院としてどういうふうなものがいいか。これも両院でもつて一本のものがいいか、あるいは両院別々のものにした方がいいのか。そういつたことも研究していかなければならぬわけであります。
#97
○佐藤通吉君 この前の委員会の場合に、法制部の内容の充実、拡充、強化の問題が出ておりました。私もその後欠席しておりましたので、その成行きは存じませんが、それとやはり一体の案として考えてよろしいですか。
#98
○委員長(樋貝詮三君) 一連の案として考えていいだろうと思います。
#99
○佐藤通吉君 それでは賛成いたします。
#100
○委員長(樋貝詮三君) そういうように御承知を願いたいと思います。
#101
○藤井新一君 委員会の名前をつけておいてほしのですが‥‥。
#102
○委員長(樋貝詮三君) そうですね。法制部拡充小委員とでも申しますかね。
#103
○高瀬荘太郎君 やはり委員の人数をおきめになつて、はつきり組織をおつくりになつて、その中で委員長をきめて、世話さしてやつた方が都合がよくはないかと思いますが‥‥。
#104
○新谷寅三郎君 委員長はこういう問題について非常に経驗が深いと思いますから、樋貝委員長がこの小委員会の委員長にもなつていただき、両院から二、三名ずつ出て、毎週火曜日でなくても打合せのできるときにいつでも集つて、方針だけでも檢討していただきまして、事務当局の方でその方針に從つて、どんどんつくつていくようにしていただいたら、非常に運びが早いと思います。
#105
○藤井新一君 これについては両院から二名に委員長が加わつて五名とし、そうして参議院には專門の法制家が顧問として七八名嘱託されておりますから、そういう人を招集して研究してもらつた方がいいと思いますが、いかがですか。
#106
○委員長(樋貝詮三君) 参議院の法制部にですか、法制部の顧問ですか。
#107
○藤井新一君 嘱託、顧問というのがございます。
#108
○委員長(樋貝詮三君) 衆議院の方は別にそういうものはありませんね。
#109
○衆議院法制部長(三浦義男君) 参議院の法制部の顧問という方はどういう方か存じませんが、私の方にはございません。
#110
○高瀬荘太郎君 その点は委員長にお任せして、委員長からそういう方に御通知願うことにしたらどうですか。
#111
○委員長(樋貝詮三君) それでは各院から二人ずつくらいを願いすることにしまして、人選はお任せを願いたいと思います。割合にひまのある方で熱心な方でないとまずいと思いますから、お任せ願いたいと思います。さよう御了承願います。
 それでは今日はこれにて散会いたします。
    午後三時二十分散会
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト