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1990/04/18 第118回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第118回国会 石炭対策特別委員会 第3号
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1990/04/18 第118回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第118回国会 石炭対策特別委員会 第3号

#1
第118回国会 石炭対策特別委員会 第3号
平成二年四月十八日(水曜日)
    正午開議
 出席委員
   委員長 渡辺 省一君
   理事 麻生 太郎君 理事 古賀  誠君
   理事 自見庄三郎君 理事 鳩山由紀夫君
   理事 三原 朝彦君 理事 中沢 健次君
   理事 中西 績介君 理事 鍛冶  清君
      愛野興一郎君    北村 直人君
      古賀 一成君    古賀 正浩君
      坂井 隆憲君    坂本 剛二君
      渡瀬 憲明君    岩田 順介君
      緒方 克陽君    岡田 利春君
      佐々木秀典君    細谷 治通君
      小沢 和秋君    高木 義明君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  武藤 嘉文君
        労 働 大 臣 塚原 俊平君
 出席政府委員
        通商産業大臣官
        房総務審議官  関   収君
        資源エネルギー
        庁長官     山本 雅司君
        資源エネルギー
        庁石炭部長   長田 英機君
        労働省職業安定
        局高齢・障害者
        対策部長    七瀬 時雄君
 委員外の出席者
        商工委員会調査
        室長      松尾 恒生君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 石炭対策に関する件
     ────◇─────
#2
○渡辺委員長 これより会議を開きます。
 石炭対策に関する件について調査を進めます。
 石炭対策の基本施策について、武藤通商産業大臣及び塚原労働大臣から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。武藤通商産業大臣。
#3
○武藤国務大臣 第百十八回国会における石炭対策特別委員会の御審議に先立ちまして、石炭政策に関する私の所信の一端を申し上げます。
 最近の我が国石炭鉱業を取り巻く状況は、依然として厳しいものがあり、去る三月二十七日には三菱南大夕張炭鉱が閉山に至るなど、その厳しさが増しつつあります。
 このような中で、集中閉山の回避を基本とし、地域経済、雇用に及ぼす影響をできる限り緩和しながら、生産体制の集約化を円滑に行うとの考え方に立つ第八次石炭政策の着実な推進が必要となっております。この第八次策は現在までおおむね順調に実施されてきておりますが、今後とも、石炭企業の最大限の自助努力を求めつつ、その円滑かつ着実な実施に一層の努力を行ってまいる所存であります。
 すなわち、まず、石炭鉱業合理化安定対策については、過剰貯炭対策、生産規模縮小円滑化対策等の施策を引き続き適切に実施していくとともに、平成二年度予算案におきましては、過剰貯炭の一層の縮小に資する交付金を創設するなどの施策の充実を図ることといたしております。また、生産の前提である保安の確保に万全を期すことは言うまでもありません。
 同時に、八次策も本年度で、六十二年度から実施以来四年目を迎えましたので、八次策後の政策のあり方については、本年中に、石炭鉱業審議会等の場において検討を開始する必要があるものと考えております。
 次に、産炭地域振興対策につきましては、これまでも関係各省庁・自治体とも密接な連携をとりつつ、石炭企業を適切に指導するとともに、企業誘致対策、地方財政支援対策等を講じてきております。平成二年度予算案におきましては地域振興整備公団の出融資機能を拡充するなどの施策の充実を図ることとしており、今後とも、炭鉱の閉山、大幅減産に伴う地域への影響を緩和するなど、各般の支援を行ってまいります。また、産炭地域振興臨時措置法の期限切れを明年十一月に控え、今後の産炭地域振興対策のあり方について、近く産炭地域振興審議会に諮問を行い検討を開始する所存であります。
 また、鉱害対策につきましては、鉱害復旧長期計画に基づき、引き続き着実な鉱害復旧の実施に努めてまいるとともに、平成二年度におきまして残存鉱害量調査を実施する予定であります。
 さらに、総合的なエネルギー対策の一環としての石炭利用のあり方等につきましては、昨年十一月に、総合エネルギー調査会の中に石炭部会を設置し、鋭意検討を進めているところであります。今後は、これらの検討の結果を受け、所要の施策を講じてまいる所存であります。
 以上のような施策を推進するに当たって、委員各位の一層の御支援、御協力を賜りますよう切にお願いを申し上げます。(拍手)
#4
○渡辺委員長 次に、塚原労働大臣。
#5
○塚原国務大臣 第百十八回国会における衆議院石炭対策特別委員会の御審議に先立ち、石炭鉱業における当面の労働問題につきまして、一言所信を申し述べ、委員各位を初め、国民の皆様方の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 今日我が国の経済社会は順調な発展を遂げておりますが、一方では、経済構造の転換、高齢化社会の進展など種々の変化に直面しております。殊に石炭鉱業につきましては、採掘条件の悪化、海外炭の輸入増加等非常に厳しい環境のもとにあり、国内炭生産規模の段階的縮小を図ることを余儀なくされております。
 政府としては、こうした状況に対処するため、第八次石炭政策を推進しているところでありますが、御案内のように、生産体制の集約化に伴って各炭鉱では合理化・閉山が実施され、既に関連下請企業からの離職者を含め一万二千人を超える炭鉱離職者が発生している現状にあります。これら炭鉱離職者の再就職をめぐる環境は、他の石炭鉱山への再就職が見込めないこと、石炭鉱山の存する地域は他の就職機会が乏しい中で地元志向が強いことなどから、全国の雇用失業情勢は改善されているものの、なお厳しいものがあります。
 私は、これら離職者の早期再就職の促進と生活の安定を図ることは、労働行政に課せられた最重要課題であると認識いたしております。
 このため労働省といたしましては、一、炭鉱離職者求職手帳制度及び特定不況業種離職者求職手帳制度の活用による生活の安定と再就職援助施策の実施、二、全国的な規模での求人確保及び必要な住宅の確保等による広域職業紹介の推進、三、効果的な職業訓練の積極的実施、四、地域雇用開発助成金制度の活用による地元雇用機会の開発など、炭鉱離職者臨時措置法等に基づく各般の援護措置を全力を挙げて講じてきたところでありますが、今後とも再就職の促進を図るため、諸施策を強力に推進してまいる所存であります。
 また、労働安全衛生法等に基づき、じん肺等の障害の防止の徹底や労災保険、最低賃金制度の適正な運用等を通じて、炭鉱労働者の保護と福祉の向上に向けて努めてまいる所存であります。
 以上、石炭鉱業における今後の労働問題につきまして所信の一端を申し上げました。
 私は、労働行政に寄せられている国民の期待にこたえ、活力ある豊かな経済社会を実現していくため、政府の経済政策や産業政策と密接な連携をとりながら、地方公共団体とも緊密な協力関係を保ちつつ、山積している課題の解決に向けて全力を挙げてまいる所存でございます。
 委員長初め委員各位の一層の御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
#6
○渡辺委員長 次に、平成二年度通商産業省所管及び労働省所管中、石炭関係予算の概要について、政府からそれぞれ説明を聴取いたします。
 まず、資源エネルギー庁長田石炭部長。
#7
○長田政府委員 通産省関係の平成二年度石炭関係予算案について御説明申し上げます。
 まず、平成二年度石炭勘定予算案を御説明申し上げます。
 平成二年度石炭勘定予算予定額は、総額一千百八十二億円であります。各項目ごとには、石炭鉱業合理化安定対策費二百七十一億円、産炭地域振興対策費八十二億円、鉱害対策費五百九億円、事務処理費三十億円、以上通産省所管事業費が合計八百九十二億円、また、後ほど労働省から御説明があります労働省所管事業費が二百四億円、以上事業費合計が一千九十六億円、さらに借入金返済金六十三億円、その他借入金利払い金等二十三億円となっております。
 以下、主な項目ごとに内客を御説明申し上げます。
 第一は、石炭鉱業合理化安定対策であります。
 平成二年度におきましては、第八次石炭政策のもと、引き続き生産体制の円滑な集約化を図ることとしており、このため総額二百七十一億円を計上しております。
 このうち、まず過剰貯炭対策につきましては、生産体制の集約化の過程で生ずる需給ギャップに適切に対処するため、引き続き新共同石炭株式会社による過剰貯炭の買い上げによる石炭供給安定事業を行うこととしており、同社に対し新エネルギー・産業技術総合開発機構が行う無利子融資に必要な利子補給金を計上しています。さらに、本年度においては、低品位炭の円滑な引き取りを図るため、電源開発株式会社が所要の設備改造等を行うために必要となる経費の一部を同社に対して交付し、過剰貯炭の縮小に資することとし、このために五億七千万円を計上しております。
 次に、炭鉱整理促進費補助金につきましては、炭鉱における生産体制の円滑な縮小を図るため、総額三十一億円を計上しております。このうち、本年度においては、石炭鉱業合理化臨時措置法に基づく政令を改正することにより、規模縮小交付金の適用基準を緩和し、よりきめ細やかな合理化施策を実施することとしております。
 また、石炭鉱業安定補給交付金につきましても、減産加算分を含めて、総額七十四億円を計上しております。本年度においては従来の五%以上一〇%未満、一〇%以上の二段階の減産率区分に加え、新たに一五%以上の減産率区分を追加し、減産を行った炭鉱に対する支援を拡充することとしております。
 さらに、保安の確保に万全を期すため、平成二年度においては、移動式集じん装置等を補助対象に加えるなど、総額で七十八億円を計上しております。
 第二は、産炭地域振興対策であります。
 閉山または大幅減産により厳しい状況に直面する産炭地域の再生を図るため、引き続き産炭地域総合支援事業を着実に実施し、地元自治体が中心となって推進する国際リゾート開発等の民活プロジェクトに対し積極的支援を行うなど、各般の産炭地域振興対策を引き続き推進することとしており、総額八十二億円を計上しております。
 このうち、産炭市町村が行う各種事業に対する支援を強化するため、産炭地域活性化支援事業調整額の対象事業を拡充するなど、産炭地域振興臨時交付金四十七億円を計上しております。
 また、産炭地域への新規企業の立地を促進するため、地域振興整備公団による土地造成事業及び融資事業に必要な資金をも確保しております。特に二年度においては、企業誘致・育成をさらに強力に推進するために、閉山・合理化地域において低利融資制度を創設するとともに、地域公団の出資機能を強化し、閉山地域において工業団地等の造成を行う企業に対し、出資を行うこととしております。
 第三は、鉱害対策であります。
 昭和五十七年度に策定された鉱害復旧長期計画の着実な実施を図るべく、平成二年度におきましては総額五百九億円の鉱害対策費を計上しております。二年度におきましては臨時石炭鉱害復旧法等関係法律の期限まであと二年余を残すのみとなったため、残存する鉱害量を正確に調査、把握し、今後の適正な鉱害対策の立案に資することを目的とした鉱害量調査を行うこととしており、そのために必要となる経費として一億八千万円を計上しております。
 なお、平成二年度石炭勘定予算におきましては、昭和六十二年度から平成元年度までの間に資金運用部から借り入れた金額の一部である六十三億円を借入金返済金として計上しております。
 以上平成二年度石炭勘定予算案について説明させていただきました。
 なおこのほかに海外炭関連予算等もございますので、簡単に御説明申し上げます。
 まず、海外炭探鉱開発の推進につきましては、探鉱資金の融資及び開発資金の債務保証に必要な資金の確保等のため、総額十六億円を計上しております。なお、このうちアジア・太平洋地域の石炭の利用拡大等を図り、エネルギー需給の安定化に資する太平洋コールフロー構想関係の経費として六億四千万円を計上しています。また、本年度から新たに途上国との環境協力の推進を目的として、途上国向けの低廉かつ簡便な石炭ボイラー用脱硫装置の研究開発を行うため、新規に一千五百万円を計上しております。
 次に、技術開発関連予算案でございますが、生産技術については四億円を計上し、利用技術については加圧流動床燃焼技術等クリーンコールテクノロジーの開発を強力に推進することとし、四十七億円を計上しています。
 なお、石炭液化及びガス化技術につきましても、引き続きその研究開発を推進するため、所要の資金を確保することとしております。
 以上で当省関係の石炭関係予算案についての御説明を終わらせていただきます。
#8
○渡辺委員長 次に、労働省七瀬高齢・障害者対策部長。
#9
○七瀬政府委員 それでは、平成二年度石炭勘定労働省所管予算の概要について御説明いたします。
 まず、予算総額は、二百四億三千八百二十万七千円で、前年度に比べ十七億四千八百十四万四千円、七・九%の減となっております。
 次に、内訳について御説明いたします。
 項で申しますと、炭鉱離職者援護対策費につきましては、炭鉱離職者就職促進手当に係る経費が増額となっておりますが、これは、これまでに発生した閉山・合理化に伴う炭鉱離職者のための対策に要する経費を見込んだことによるものでございます。
 また、石炭並びに石油及び石油代替エネルギー対策特別会計法に基づき引き続き実施することといたしております炭鉱離職者緊急就労対策事業及び産炭地域開発就労事業の両事業につきましては、その所要額として、炭鉱離職者緊急就労対策事業については三十二億三千四百五十五万五千円、産炭地域開発就労事業については九十六億七千八百六万円を計上いたしているところでございます。
 なお、緊急就労対策事業につきましては、昭和六十二年度より年齢要件の設定等所要の改善を実施しているところでございます。
 以上、平成二年度石炭勘定労働省所管予算の概要について御説明させていただきました。
#10
○渡辺委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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